#ソファのお手入れ
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katsurakeito · 20 hours ago
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白夜の世話が世界一過酷を極めまして精神が参りそうです
第一章 困惑の始まり
「砂紋(さもん)、これは一体どういう状況なんだ?」
京極碧皐(きょうごく あおさ)は眉間に深い皺を寄せながら、目の前の光景を見つめていた。リビングのソファに座る白夜(びゃくや)は、毛布にくるまって小さく震えている。その様子は、まるで迷子になった子供のようだった。
「俺に聞かれても困る」砂紋は髪をかき上げながら答えた。「看護師の仕事では患者の世話はするが、こういうのは…」
白夜がちらりと二人を見上げる。その瞳には不安が宿っていた。
「あの、僕、一人でいるの怖いの…」白夜の声は震えていた。「碧皐(あおさ)さんも砂紋さんも、お仕事で忙しいのは分かってるんですけど…」
碧皐と砂紋は顔を見合わせた。二人とも、これまで誰かの世話をするという経験がほとんどなかった。碧皐は法廷で冷静に判決を下してきた男だし、砂紋は職務上の看護はできても、プライベートでの世話となると全く勝手が違う。
「とりあえず、何か食べ物を用意した方がいいんじゃないか?」碧皐が提案した。
「そうだな。白夜、何か食べたいものはあるか?」砂紋が尋ねる。
白夜は毛布の中からもじもじと顔を出した。「えっと…砂紋さんの作ったものなら何でも」
砂紋の顔が青ざめた。「俺の料理は…その、あまり期待しない方がいい」
第二章 料理という名の戦場
キッチンは戦場と化していた。
「砂紋、その野菜の切り方は危険すぎる」碧皐が指摘する。「包丁の持ち方から間違っている」
「うるさい! お前だって卵も割れないじゃないか」砂紋が反撃した。
確かに碧皐の手元では、卵の殻が無惨に砕け散っていた。黄身と白身が殻と混じり合い、何とも言えない状態になっている。
「僕、手伝うね!」白夜がキッチンに駆け寄ってきた。
「ダメだ」二人が同時に声を上げた。
「君は座って待っていろ」碧皐が言うと、白夜の表情が曇った。
「…でも、僕も何かしたい! 二人だけで頑張ってるの見てると、申し訳なくて…」
砂紋が振り返る。白夜の目には涙が浮かんでいた。
「分かった。でも危ないから、野菜を洗うだけにしてくれ」
白夜の顔が一気に明るくなった。「うん!」
��人でキッチンに立つと、狭いスペースがさらに狭く感じられた。白夜は丁寧に野菜を洗い、碧皐は何度目かの卵割りに挑戦し、砂紋は包丁と格闘していた。
「砂紋さん、その人参、四角すぎない?」���夜が小さく指摘した。
「…料理は見た目じゃない」砂紋が苦し紛れに答える。
「碧皐さん、その卵…」
「分かっている。分かっているから何も言うな」
第三章 不格好な優しさ
結局、三人で作った夕食は見た目こそ不格好だったが、温かい食事になった。
「いただきます」白夜が嬉しそうに箸を取る。
「まずかったら正直に言ってくれ」砂紋が言うと、白夜は首を振った。
「美味しい。二人が僕のために作ってくれたんだから……」
碧皐が咳払いをする。「まあ、次回はもう少しうまくやるさ」
食事の後、三人はリビングに戻った。白夜は再び毛布にくるまり、今度は二人の間に座った。
「ねえ、明日も一緒にいて…もらえますか?」白夜が上目遣いで尋ねる。
砂紋と碧皐は再び顔を見合わせた。
「当然だ」碧皐が答えた。「君を一人にしておくわけにはいかない」
「俺も明日は休みだから大丈夫だ」砂紋が続けた。
白夜がほっとしたように笑顔を見せる。
「でも、俺たちは世話が下手だぞ?」砂紋が念を押すように言った。
「それでも、二人がいてくれるだけで嬉しいんだ」白夜が毛布を二人に分けるように広げた。「一人だと、すごく、すっごく…寂しくて……」
碧皐が少し考えてから口を開いた。「なら、俺たちも勉強しよう。世話の仕方を」
「そうだな。看護師の経験があるとはいえ、こういうのは別物だ」砂紋も同意した。
白夜が二人を見上げる。「僕も、もう少し一人でいられるように頑張るね」
「無理をする必要はない」碧皐が言った。「俺たちも、君と一緒にいる時間が…悪くない」
砂紋が苦笑いを浮かべる。「不器用な俺たちだが、よろしく頼む」
第四章 小さな進歩
翌朝、三人は朝食作りに再挑戦していた。
昨日の経験を活かし、今度は役割分担を明確にした。白夜が野菜の準備、碧皐がパンを焼き、砂紋がスクランブルエッグに挑戦する。
「今日は殻が入らなかった」碧皐が小さく達成感を味わっている。
「僕の人参、昨日より綺麗に切れました!」白夜が嬉しそうに報告する。
「俺の卵も…まあ、食べられるレベルにはなったかな」砂紋が恐る恐る味見をした。
朝食を終えると、白夜は二人の膝に頭を乗せ、満足そうにテレビを見ていた。
「重くないか?」砂紋が尋ねる。
「全然」白夜が即答した。「このまま一日中いたい……」
碧皐が白夜の髪を撫でる。「甘えすぎだぞ」
「でも、碧皐さんも嫌がってない…よね?」
「…まあ、たまにはいいだろう」
砂紋が呆れたように首を振る。「俺たちも大概甘いな」
「でも、これでいいんじゃないか?」碧皐が言った。「完璧じゃな��ても、三人でいれば何とかなる」
「…そうだね」白夜が安心したように微笑んだ。「不器用でも、一緒にいてくれるだけで十分…だから…です」
外では雨が降り始めていたが、部屋の中��温かく、三人はそれぞれの不器用な優しさを分け合っていた。
エピローグ
それから数週間が経った。
三人の生活は相変わらず不器用だったが、確実に進歩していた。料理は見た目こそまだ不格好だが、味は格段によくなっていた。白夜も、短時間なら一人でいられるようになっていた。
「今日は俺が夕食を作る」砂紋が宣言した。
「本当に大丈夫か?」碧皐が心配そうに尋ねる。
「任せろ。最近、料理本を読んで勉強してるんだ」
白夜が目を輝かせる。「僕も手伝う!」
「ああ、頼む」
三人がキッチンに立つ姿は、もはや日常の風景となっていた。不器用でも、一緒にいることで補い合える。それが、三人なりの世話の形だった。
「ねえ、明日は何するの?」白夜が尋ねる。
「掃除でもするか。部屋が散らかっている」碧皐が答える。
「その前に、まずは今日の夕食を無事に完成させよう」砂紋が苦笑いを浮かべた。
三人の笑い声が、小さなアパートに響いていた。完璧ではないけれど、確実に温かい日常がそこにはあった。
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yutakayagai · 5 months ago
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秀一が七瀬に案内されたのは、一年二組の教室だった。大概、一組あたり三十名の生徒が学んでいるらしく、これまで男子校とは無縁だった秀一には「未知の世界」だった。やはり「むさ苦しい」のだろうか?と、彼は色々と想像を膨らませた。教室内から賑やかな声が聞こえ、一瞬「学級崩壊」しているのでは?と七瀬に聞いた。
「一応、国公立大学への進学率は高いって聞いてますけど…」
「まァ、本当だけど、休み時間は何処もこんな感じですよ」
「何やってるンですか?」
「う〜ん、何やってるンでしょうね」
流石に休み時間のことまでは解らない様だった。七瀬は教室の引き戸を開けると、何故か急に静かになった。談笑をしているだけだったのか、散り散りになっていた生徒らが一斉に着席した。K高校の制服は、紺色の詰め���にサイドベンツが入ったものだった。七瀬が教壇に立つと、生徒の一人が起立の声かけをした。まるで防衛学校の様な号令である。七瀬は挨拶をすると、秀一の紹介も含めて話し始めた。
「今日から、一年生の現代���を担当することになった、益子秀一先生です。益子先生、皆に自己紹介してもらってイイですか?」
突然促されたので、少々慌てた様子を見せたが、
「はじめまして。益子秀一です。都内の私立高校で担任も受け持っていた経験もあります。早く皆と仲良くできるよう頑張りますので、よろしくお願いします」
と会釈した。生徒の中には、目を大きく見開いて興味を示す者もいた。一瞬どよめいたが、
「はいッ、授業を始めますよ!」
と七瀬は声を上げた。
授業の合間、秀一は教室の後ろで見学をしていた。その最中にも一部の生徒が振り向いてはヒソヒソと話し、落ち着かなかった。そんな生徒に秀一は、
「授業中だから、ヒソヒソ話は止めようね」
と小声で言った。
授業が終わり、廊下に出ると七瀬は溜息をつき、
「…実は、一年二組は一番やりずらいンです。ウチは特別進学コースと大学進学コースと分かれているンですけど、先刻のクラスはあまり出来がよくなくて…」
と話した。まァ、見りゃ判るよと秀一は割り切っていたが、
「恐らく、初めてだからかなァ?」
と言うと、
「何人か、益子先生に好意を持った奴がいたと思うンで、注意した方がイイですよ」
と強調した。
その後もクラスを転々とし、授業が終わる都度、七瀬はめいめいのクラスの特徴を話した。一環して共通しているのは、
「益子先生に好意を持った生徒がいる」
という言葉だった。秀一は、七瀬には「解りました」と言ったが、内心は「まァ、面白可笑しくやってやれ」と思っていた。
理事長室では、岩崎が秀一の様子を貢に報告していた。向かい合うソファに座り、貢自ら淹れたコーヒーを片手に岩崎は、
「七瀬先生からは、さっそく一部の生徒からモーションかけられたみたいです」
と話した。貢は『モーション』という言葉に反応した。
「それって…惚れられたって事?」
「う〜ん、何だか解ンないけど、そう言ってたヨ」
「そうなンだ…」
「そうそう、益子先生って白いビキニブリーフを穿いてるみたいよ」
「あら、やだ」
「あんな色黒な肌に…鼻血が出そう!」
「前立腺、うずいた?」
「でも、案外用心深いかもよ」
「そうかァ〜」
貢はカップアンドソーサーをローテーブルに置くと、岩崎の隣に腰を下ろした。内腿に触れながら、
「相変わらず、カワイイね」
と囁いた。
「な、何ッ!? 仕事中なのに、ダメよ」
「相変わらず、不安定なの?」
「…うん、ダメ。急に淋しくなっちゃうの���
「相変わらず独りでオ◯ニーしてるの?」
「だって、『セフレ』いないし…」
「今夜、亮ちゃんのところに晩酌しに行くけど、どう?」
「『亮ちゃん』って、用務員の?」
「『メチャクチャに抱いてやるからな』って…」
「乱暴はイヤ」
「淫乱パーティーやろうよ」
「う〜ん、考えてとく」
そんなやり取りの合間に貢は岩崎の唇を奪い、彼の股間を弄った。早くもスラックスの中で硬くなっている様だった。耳の方も息をかけられ、岩崎は貢を堅く抱擁した。彼は言った。
「…早く更年期終わって欲しいナ」
「淋しい時は、いつでもおいで」
実は、貢は岩崎とは彼がやはり上野のゲイバーで知り合い、そのまま意気投合した情人(アマン)の一人だった。妻子とは所謂「中年離婚」し、自暴自棄になっていたのを隣に座っていた貢が声をかけ、連れ込み宿に連れ込んだのだ。岩崎は妻子がいる頃にゲイビデオのモデルをやっていた程だった。一見ノンケっぽい雰囲気がある様子に貢は惚れ、しかも若いながら主任までやったことがあると言うものだから校長にしてやると誘ったのだ。
岩崎は貢の接吻と抱擁に満足すると残りのコーヒーを飲み干し、カップアンドソーサーをローテーブルに置いた。微かに涙がこぼれたのか、
「顔洗わなきゃ…」
と立ち上がった。貢は彼の方を見詰め、
「申し訳ない、仕事中に…」
と自分の行動を反省した。岩崎は、
「…貢クン、優し過ぎるのよ」
と振り向かずに言ったが、微笑は浮んでいた。何となく自分自身に優しくなれた様だった。ただの欲求不満だった様だ。彼は、
「失礼します」
と平然を装いながら理事長室を後にした。貢は、
「…だからアイツはカワイイんだよ」
と笑った。
一年二組では、生徒の一人がぼんやりと窓の方を見上げていた。背後から、
「おい、諸井!」
と同級生に呼ばれるも気付かなかった。うわの空の様だ。その同級生が再び、
「諸井、何ボ〜ッとしてるンだよ!」
と、今度は背中を叩いた。流石に、
「痛ッ、何するンだよ!」
と振り向いた。彼は諸井翔と言った。同級生の黒木正美は、
「もしかしたら、お前、あの益子先生に惚れちゃったのか!?」
とからかった。翔は、
「ち、違うよ!」
と顔を赤らめた。
「嘘つくンじゃねぇよ! 顔真っ赤だそ!」
「ち、違うよ! バカ!」
翔は、額がかかるぐらいの前髪を垂らし、中肉中背だった。中学生の時は、精通は経験したが未だオ◯ニーはしたことがなかった。母親が勉強しろとやかましく、しかも過保護だった。自分の下着もこれまで買ったことがなかった。
一方、正美は髪を真ん中で分けた、細めの黒縁メガネをかけた中肉中背である。父子家庭だが殆んど仕事で、祖父母が面倒をみていた。母親は彼が幼い頃に病死し、再婚もせずに海外赴任が多かった。K高校には、彼自ら入学を希望した。父親に心配されなくてもイイ様に、との考えからだった。
翔は、秀一が私語を慎むよう他の同級生に声をかけていた様子を見た時、その距離が短いことに気付いた。耳元で囁く様に言われ、その同級生はドキドキしたと授業の後に周囲に話していた。日焼けした肌に冴える水色のワイシャツが残像として残り、微かに透けてみえたタンクトップに男らしさを感じた。彼はこれまでにない憧れを抱いた。また、性衝動も起き、授業の後にトイレへ行って個室の中でスラックスを下ろすと、ブリーフから先走り汁が沁み出ていた。未だオ◯ニーをした経験もないので、とりあえずトイレットペーパーで包皮を剥いて拭き取った。いよいよオ◯ニー「デビュー」か?と彼は思った。
或る同級生が、今週の宿直が体育教師の大平雅之先生だと話した。大平は、普段は全学年の保健体育を担当しているが、ラグビー部の顧問も兼務していた。コ◯ドームの付け方をこれからの時代は教えなきゃダメだと提案したのも彼であり、宿直に入ると生徒の誰かしらは男色の「洗礼」を受けていた。正美は言った。
「実はさァ、入寮したその日にあの、益子先生に注意されていた野澤、大平先生に『食われた』らしいよ」
「マジで?」
「でも、アイツ、中学生の時には付き合っていた教師がいたみたいだし、ずっと宿直室で大平先生と寝てたって」
「それって、ヤバくね?」
野澤佳憲は、スポーツ刈りで細めの容姿だったが、中学生の時は美術部に所属し、その顧問と肉体関係だったらしかった。モデルをいつも任され、ヌードが殆んどだった。彼自身も顧問だった教師のヌードをデッサンで描き、部活動が終わると必ず人気のない山林で「カーセッ◯ス」をしていた。すっかり男色癖がついている様だった。佳憲は自席から立ち上がり、正美と翔の話に加わった。
「あまりバラすなよ…。高校入学してからセッ◯スしてなかったンだから」
「お前、大平先生の何処がイイの?」
「チ◯ポがデカいンだよ。サポーターの様なビキニブリーフからはみ出る様にデカくて…しかもザー◯ンもとてつもなくて。オレ、気絶しちゃったよ」
「な! コイツ、スケベだろ!?」
二人のやり取りに翔はついていけなかった。オレはオ◯ニーすらしたことないのに…。この高校に入学してから、ずっとそんな話ばっかりだと、彼は塞ぎ込んだ。もし、大平先生が誰とでも大丈夫なら今夜宿直室に行ってみようかと思った。佳憲は言った。
「益子先生、カッコイイよなァ〜」
「あれ、大平先生はどうでもイイの?」
「否、何か違うンだよ。オーラを放ってる感じがして…」
「『オーラ』って、何だよ」
「う〜ん、何か触れてはいけない感じだな」
「そうかなァ?」
次第に、正美と佳憲の会話に翔は��ライラし、ついにそれが「爆発」してしまった。彼は教室を出て行き、上履きのまま校舎を飛び出した。二人は、
「何だ、アイツ…」
と呆気にとられた。
これまで性というものに興味はあったが母親によって抑圧され、押し殺してきた翔にはどうしてイイのか解らなくなっていた。彼は山林の中に入ると絶叫し、慟哭した。バカ! バカ!と、何度も心の中で訴え、地面の上に転がった。まるで駄々っ子の様に這いずり回り、頭を抱えた。そんな彼の声に気付いたのか、「別荘」の居間でラジオを聴きながら夕食の支度をしていた亮司が出て来た。彼は泣き続ける翔に声をかけた。
「おい、大丈夫か!?」
だが、依然として地面に顔を伏せて泣き続けている。亮司は無言で翔を起こし、土だらけになった制服を手で叩きながら別荘に連れて行った。
亮司は翔に制服を脱ぐよう話し、上下とも洗濯機に入れて洗った。その間、翔はワイシャツに白いセミビキニブリーフという格好で居間のソファで塞ぎ込んでいた。亮司はコーヒーを淹れたマグカップを渡し、飲むよう言った。泣き疲れたのか先刻の様なイライラした感情はなく、ぐったりしていた。コーヒーを一口飲むと翔は口を開いた。
「…おじさんは、ここの用務員?」
「あぁ、先月から」
「こんなところがあるなンて、知らなかった」
「狂った様に泣いてどうしたの?」
「…おじさん」
そう言葉にすると翔は亮司に抱きつき、再び泣き始めた。亮司は背中を撫でながら泣くのを止めるよう促し、まずは事情を話すよう言った。翔はこれまでの経緯を伝えた。亮司は、
「つまり、お母さんの目は離れたもののなかなか性の処理をどうしてイイんだか解らないンだね?」
と聞いた。翔は涙を手指で拭いながら頷き、
「…中学生に入学して間もなくチ◯毛が生えて声変わりもしたけど、なかなか父さんも仕事で忙しくて…。母さんも勉強しろとうるさかったし、塾の先生が好きだったけどそんな思いも押し殺してきた」
と話した。
亮司は、翔の母親が彼にとって絶対的な存在で、心許して色々と相談できずに内なる思いを抱えつつ黙殺してきたのだなと分析した。大抵、両親からの愛情が希薄だと何らかの不具合が出て来るものだ。彼は、翔をベッドに連れて行った。股間を弄りながら接吻し、ワイシャツを脱がせた。突然の行動ではあったが、翔は亮司の体温に何か安らぎを感じた。唇ってこんなに柔らかいンだと、彼は亮司の背中に両腕を絡ませた。Tシャツを脱ぎ、翔はブリーフだけになった。すでに先走り汁で滴り、太く硬直していた。亮司も灰色のセミビキニブリーフだけになり、
「性は、決して怖がるものじゃない。身体が反応しているってことは、求めてるンだよ。君はおかしくなんかない、正常だ」
と、ブリーフ越しに彼は翔のチ◯ポを頬擦りした。翔は赤面しながら、
「イヤ、恥ずかしい…」
と、しかし内腿は何故か大きく開いていた。そのまま亮司は翔の身体に覆い被さり、乳��など彼の諸部位を接吻した。
「あッ、あッ、あん…」
二人はブリーフを脱ぎ、亮司はいきり勃ったチ◯ポを翔のと重ね、「兜合わせ」をした。未だ十六歳と若気の塊の様な翔は恥じらいも捨て、
「…おじさん、気持ちイイ」
と唇を求めた。すっかり接吻の虜になった様だった。
ローションを使わなくても、翔の先走り汁だけで十分にその代わりを果たしていた。包皮を剥こうと亮司は試みた。本当に童貞(チェリー)なンだなと、翔のチ◯ポは先端の付け根までは剥けなかった。そのうちに翔は全身をくねらせ、
「イヤ、あッ、あん…」
とオルガズムに達しそうだった。亮司はこのままオレもイッてしまおうとしごき、翔も彼の唇を求めた。
「あ、あぁぁぁぁん!」
接吻しつつ、翔は前屈みになりながら紅潮したチ◯ポの先端からうっすらと黄ばんだドロッとした愛液を跳ばした。続けて亮司も絶頂を迎え、
「イ、イクッ! イクッ!」
と声を上げた。全身が火照り、二人の下腹部は数多の愛液が飛沫の様に跳び散った。翔は冷めぬ欲情のままに、
「あッ、あぁぁ、あぁッ…!」
と亮司を両腕の中に引き寄せた。これまで経験したことのない欲情が、彼を狂わせていた。そんな翔に応える如く亮司は彼を堅く抱きしめ、
「嗚呼、愛おしいよ…」
と囁いた。
情事はその後も続き、翔は二度目のオルガズムを経験した。あまりの烈しさに亮司は喘ぎ、ベッドの上で大の字になって横たわった。彼は、
「…シャワー浴びよう」
と、翔と二人で浴室に入って身体を浄めた。亮司は、未だ翔が十六歳であることを忘れていた。脚や腋の毛はそれなりに生えているものの、肉付きも齢相応で肌にハリがあった。先刻まで、なかなか性の処理ができずその苦しみの故に嘆き悲しんでいたとは思えないほど、彼の表情は柔らかくなっていた。亮司は聞いた。
「どうだい、性って素晴らしいだろう?」
「…うん。これまで押し殺してきたのがバカみたい」
「おじさんで良かったか?」
「…うん」
翔はすっかり亮司を好いてしまっていた。シャワーの湯水を全身に浴びながら、二人は抱擁した。唇も重ね、離れようとしなかった。その間に洗濯機からメロディーが流れ、乾燥も終えたということを告げ知らせた。二人は浴室から出ると、寝室の床に脱ぎ捨てた下着や衣類を拾い、着た。
時計の針は、すでに午後六時半を回っていた。亮司は翔を寮まで送って行くことにした。呼鈴を鳴らすと、宿直に入っていた大平が応対した。彼は、
「彼のクラスメイトから話は聞きましたが、どうしたンですか?」
と聞いた。亮司は一応、
「実は、山林の中でドロドロになっちゃって…。取り乱してもいたンで、しばらくウチにいてもらったンですよ」
と話した。翔はうつむいたまま、
「用務員さんが話を聞いてくれて…。今は大丈夫です」
と��い、上履きに履き替えた。大平は深々と頭を下げ、
「わざわざ、ありがとうございます。明日は休みなので、様子を見ていきます」
と伝えた。
寮を出ながら、まさか「彼と濡れ事をした」なんて口が裂けても言えまいと、亮司は思った。しかし、あんな興奮したのは何年ぶりかなァ、嗚呼、そうだ、あの時以来だなと、昔を思い出した。
「別荘」に戻ると玄関先で貢が、最寄りのスーパーで買って来たのか思いっきり膨らんだビニール袋を片手に座っていた。彼は、
「亮ちゃん! ずっと待ってたンだよ!」
と唇を尖らせた。亮司は、
「あぁ、すっかり忘れてたよ。悪い」
と頭を下げた。
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mtosak · 2 days ago
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『黒鉄プロレスリング』にようこそ04
 『黒鉄プロレスリング』の事務棟。  2��の廊下に、コツコツと二人分の硬質な足音だけが響いている。
 前を歩いているのは、『黒鉄プロレスリング』代表の黒崎徹志。  黒崎は、Tシャツにジーンズというラフな格好だ。片手には、履歴書などの書類が入ったクリアファイルを持っている。
 今回の入団希望者は、安川康弘という名前の青年だった。  安川は、Tシャツ越しにも分かる立派な背中を見つめながら、黒崎の後ろを歩いていた。
 地方の小規模なプロレス団体である『黒鉄プロレスリング』に、練習生としての新規で入団を希望する人間は少なく、入団テストをすること自体、稀だ。  『黒鉄プロレスリング』では、練習生の入団テストとして、面接と基礎体力の確認を実施する。入団テストは、代表である黒崎が直接、担当していた。
 面接のために用意された部屋は、二階の廊下の突き当りのすぐそばにあった。  革張りのソファとローテーブル、そして棚などのいくつかのインテリアがあるだけのシンプルなレイアウトの部屋だ。
 ソファのスプリングを大きく軋ませながら、黒崎は、どさりと深く腰を下ろした。 「自由にかけてくれ」  促されるまま、安川も遠慮がちにソファに腰かける。
「君が、練習生志望というのは間違いないか?」  黒崎は、クリアファイルの中の書類に目を通しながら尋ねる。 「はい」 「プロレスラーになることを志しているということだな?」 「そうです」  そう頷いた後、安川は、所在なさげに座り直した。 「……あの、やっぱり僕、場違いでしょうか?」 「場違い?」  質問の真���を測るように、黒崎は安川の顔に目を向ける。 「本当は、体力にも全然自信がないのに、ただ憧れがあって、その気持ちだけで申し込んでしまって」
 黒崎は、安川の身体を一瞥した。  最初に顔を合わせた段階で察してはいたが、この安川という青年は、お世辞にもプロレスラー向きの見栄えがいい体格をしているとは言えなかった。それどころかまともな運動経験があるのかどうかすら怪しい。もし坂口あたりならば、門前払いしてもおかしくない、と黒崎は思った。
「確かにプロレスラーにとって、もちろん体力や身体能力は大切だ。身体が資本だからな。うちでも入団前に基礎体力を測るテストをしている。君は、もしかすると基準をクリアできないかもしれないな。しかし、実をいうと、少なくとも俺は、テストの結果をそれほど重視してない」
「えっ? そうなんですか?」  安川は、少し驚いたようだった。
「プロレスラーを目指すことも、それを生業として続けていくことも、どちらも険しい道のりだ。もちろん、その険しさに大小はあるだろうが、入団時に基礎体力があろうとなかろうと、練習生だろうと、新人だろうと、たとえベテランだろうと変わらない。それは、���体能力の有無や、筋肉の量、運動経験の多さだけで覆るようなものじゃないんだ」  一呼吸おいてから、黒崎は言った。
「プロレスラーに一番必要なのは、精神力だ。どんなに肉体的に恵まれていても、険しい道のりを乗り越えようという意思がなければ、結局はそこで終わりだからな。憧れだけだと君は言ったが、もし本当にプロレスを愛し、その道を本気で志しているのだとしたら、仮に誰に何を言われようとも、俺はその気持ちを支持するよ」 「それなら――」 「しかし、だ」  黒崎は、鋭く安川の言葉を遮った。
「それは、もし君が、本当にプロレスを愛し、本当にプロレスラーを志しているならば、という前提の話だ」 「あの、それは、どういう意味ですか?」  困惑したように安川は尋ねた。
「単刀直入に聞くが、君はプロレスに対して、それほど興味がないだろう?」  黒崎の問いかけに、安川はショックを受けたように肩を震わせた。  しかし、すぐに首を横に振り、そして訴えるように口を開く。 「そんなことありません。僕は本当にプロレスラーに憧れて――」 「それなら君が一番好きなレスラーは、誰だ?」 「えっ」  唐突な問いかけに、安川は即答できず、一瞬、視線を泳がせた。
「俺は今まで何十人と練習生を見てきたが、本当にこの世界を目指す奴は、決まって目を輝かせながら好きな選手の名前を語るもんだ。ぜひ君の憧れを、聞かせてくれ」  安川は少しの間、押し黙ったあと、じろりと黒崎を見た。
「僕が嘘をついているって言いたいんですか?」  今までの柔和な表情は消え失せて、その奥には薄っすらとした苛立ちの色が滲んでいる。
「君が嘘をついているかどうかは知らんが、言動、表情、そしてその目に宿る熱量。話している相手が、プロレスに対して本心から向き合っているかどうかくらいは、簡単に分かるさ」  黒崎は、静かに安川を見据えた。
 僅かな沈黙のあと、安川は少しばつが悪そうに笑いながら、肩をすくめた。 「よく分かりましたね。演技力には結構、自信があったんだけどな」  ふうと息をつき、姿勢を崩し、リラックスした様子でソファに座り直す。
「やっぱり、黒崎さんくらい本気でプロレスに向き合ってる人には分かっちゃうんですね。すごいな。おっしゃる通り、僕、プロレスになんて全然、興味ないんで、ほとんど見たことないんですよね。だって、汗臭そうだし」  わざとらしく鼻をつまみ、安川は愉快そうに笑ってみせた。
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naz-no · 1 month ago
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・5月18日(日)
ベイマックスさんとミッションインポッシブルを観に行くことに。
この日はすごく暑くて、ぴかーっと晴れた日曜日。彼が朝7時に迎えに来てくれた。
カフェでベーグルサンドとアイスコーヒーをテイクアウトして砂辺海岸で朝食。
ベーグルをモシャモシャ食べている間、犬の散歩をしている人、ランニングをしている人、ダイビングの準備をしている人、ひと泳ぎ終えた人、、、日曜日の早朝に海岸を行き交う人たちのエネルギーを感じていた。
朝食を食べ終えたあと、映画以外の予定を決めていなかった私たちはそのままホテルにこもった。ジョーカー:フォリアドゥを2周とショーシャンクの空にがおわりきるまでエッチした。
空腹になりホテルを出て、タコスを食べた。
夕刻のミッションインポッシブルのチケットを購入。��映まで小一時間ぐらい時間があった。早起きしてエッチしてタコスで腹も満たされた私たちは館内の全面ガラスの傍の丸いソファに体を寄せ合って座って西陽にあたりながら何をするでもなくまた行き交う人たちを眺めていた。
彼はお水、私はビールとチュロスを買って、場内へ。本編が始まる前のコマーシャルの段階で私はビールとチュロスを流し込み、心地よさに包まれながらトム・クルーズを眺めた。いくつになってもイケメンである。
上映中少し寝てしまった。暗闇に吸い込まれるように目を閉じてしまっていた。
あ!寝ちゃった!って隣を見るとベイマックスさんも寝ていて愛おしくなったので膝の上にあった分厚い手をとって握った。
なんだろう、ものすごく、ちゃんとしたデートだった。
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blr-blue · 2 months ago
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 しゃべりたいことがたくさんあってどうしようもない。書いて散らしていく。
 学位プログラム等で関わりのある、学年がひとつ下の後輩(Kとする)に対して苦手意識があった。それが明確になったのはつい先日、プロジェクトのミーティング前に雑談しているときだった。みんなで、学振ヤバいよね〜という話をしていた。学振というのは、日本学術振興会というところでやっている、将来有望な研究者の卵に研究費を支援するプログラムである。倍率はクッソ高い。通過率10%くらいかな? D進を視野に入れているorD進した大学院生はみんなそれを狙っている。狭き門だ。
 去年学振DC1に落ちたわたしが、話の流れで、「わたしは去年書いた申請書が原型としてあるから、作成自体はそれ見ながらやればなんとかなるかな〜」と零した。そうしたら後輩のKが言った。「いや落ちてんだから書き直せよ(笑)」と。
 しね、と思った。お前だけはDC1落ちろ、と思った。キメーんだよ、こっちの努力も知らないで。つーかそんなコロコロと研究計画変えられるわけねーだろ(笑)おまえはどんだけ一貫性ない研究してんだよ(笑)ちょうしのんな。ちょうしのんな。ちょうしのんな。
 な〜んて思いながらも、それに対して過剰に反応する自分なんか誰にも見せたくないから、てきとうに誤魔化した。誤魔化せていたかどうかは定かではない。とにかくKがうざいな〜と思っていた。だけど後輩だから許せた。これで自分よりも年上だったらドン引きだけど、歳下ならキモいな〜で済む。
 だがその後、驚きの新事実が舞い降りた。後輩K、なんと高卒後1年間浪人していたらしく、年齢はわたしと一緒らしいのだ。
 その瞬間、そいつが大嫌いになった。アーわたしと同じだけ年齢を重ねてきたくせに、おまえはわたしですら持っている良心を持っていないんだね? と思った。キモキモキモキモ。
 またも同じプロジェクトの別の後輩(こちらは女性)と、別件で飲みに行った。話の流れで、恋愛についてしゃべった。彼女はひどくプラトニックな恋愛に身を投じていて、わたしとは違う人種のに��げんだった。彼女もその彼氏も大学院生で、ふたりは性的な経験を持たず、クリスマスに贈り合ったというプレゼントも同年代のカップルが交換するものとしてはかなり子どもっぽくて(示し合わせたわけでもないのに、素で2〜3000円で買える物を贈りあっていた)、ふたりともびみょうに垢抜けてなくて、デートっぽいデートもしているわけではなさそうで、たまにお家で一緒にご飯をたべて、健全に解散するだけの関係で、基本的にすべて割り勘で、お互いに自立を求めていて、親もその関係を知っていて、そんな彼氏の現在の趣味は節約で、外食もしなければ俗っぽい遊びもしない、しかも告白の場所は地元の近くの公園で、初デートはお互いの研究領域にゆかりのある施設、らしい。誕生日くらいは奢ったり奢られたりしないの? とたずねると、べつに割り勘ですね〜、と返ってきた。いい意味でピュアなのだ。彼女は俗っぽい恋愛というものを知らない。
 わたしはそれを聞いて、高潔だな、と思った。
 彼女にわたしの話をしても引かれるだけだろう。そう思って、あまり自分の話をせずに、ひたすらに聞き手に回った。すてきな関係だね、なんて、思ってもいないことを口にして。
 わたしはいろいろと歪んでいるので、汚くない恋愛をせずに生きてきた彼女を羨ましく思っていると同時に、じぶんはこっち側でよかった、とも思っていた。高潔であることは羨ましい。だけどわたしは、そういう付き合いに耐えられない。クリスマスには多少見栄を張ってほしい。仮にその後輩ちゃんがクリスマスに貰ったモノを、わたしが自分の彼氏から貰ったとしたら、発狂して大喧嘩をすると思う。おしゃれなレストランで食事をしたい。飲食店のソファ席は当たり前に譲ってほしい。重い荷物は持ってほしい。愛は目に見えないものだから、お金と時間をかけて愛を具現化してほしい。つまり、わたしにお金と時間を使ってほしい。そうしてくれないと嫌。もっと甘えたい。わがままを聞いてほしい。つねにわたしだけの味方でいてほしい。わたしを何より優先してほしい。わたしに依存してほしい。自立しないでほしい。わたしだけが生きる意味であってほしい。
 汚い恋愛をしないと見えない世界というものが確実にある気がする。知るのと知らないのだったら、知っている方がいい。わたしは無知を罪だと思っている節がある。べつに彼女を罪深い人間だと決めつけているわけではないが、恋愛という話題において、わたしの価値観は彼女を傷つけるし、彼女の価値観はわたしを傷つけるものだと悟った。
 その後の会話で、彼女の家族仲が良いことを知り、わたしはやっぱり、ほんのすこしだけしにたくなった。彼女が持つ、自分の価値観に対する絶対的な自信は、家庭のあたたかさに起因するものだったのだろう。垢抜けてなくても、世間の恋愛観と自分の恋愛観がすこしずれていたとしても、なにも気にせず、ありのままの自分を愛してもらえると、彼女はそう信じているのだ。ああ、そういうところが妬ましい。両親からありのままを愛されたからこそ、そんな高潔な思考をブレずに持ち続けられるのだ。「〇〇さんのお家では家族LINEとかないんですか?」って無邪気な顔で聞かれたときのことが忘れられない。わたし、家族だけどお父さんのLINE知らないの。
 実家がお金持ちな家庭はもちろん羨ましいけれど、それよりももっと羨ましいのは、家族旅行などに行ける関係性の家族である。先に書いた彼女はその典型で、家族とよく旅行をしているらしい。それがなんだか苦しかった。これはわかる人にだけわかってもらえたらいい。
 父と母と旅行に行きたいかと言われたら微妙なんだよ。しぬまでに母をどこかに連れて行きたいとは思うけれど、父はべつに……って感じだ。そんなわたしのことを冷たいと感じる人は、自分の家庭を引き続きたいせつにしてください。全員に理解されたいわけじゃない。もっともっと奥深くてどうしようもない感情なんだ、これは。何度も言うけれど、わかる人にだけわかってもらえたらいいの。
 月末、やっと母との予定が合い、実家に帰ることになった。妹と弟が家にいない日を狙わないと、わたしはろくに実家にすら帰れない。きっと帰省しても父とは挨拶を交わすくらいでまともに話はしないだろう。
 LINEで母が言った。「あなたの部屋がぐちゃぐちゃになっている」と。妹がパニックを起こし、わたしが使っていた学習机をひっくり返したらしい。あの机の引き出しには、実家を出る前に付き合っていた元彼からもらった手紙と、元彼と撮ったプリクラが大量に仕舞われているはずだ。ほんのすこしおもしろくて、ほんのすこししにたくなった。
 わたしはきちんと家族という枷に縛られている。わたしは自分の家庭環境の中でていねいに創り上げてきた自分の価値観が揺らぐのが、おそろしいのだ。
 上記でなぜこんなに学生プロジェクトのメンバーの話をしているかというと、先日、同プロジェクトで企画した一般向けのイベントがあり、それでプロジェクトメンバーとの関わりが一時的に増えたからである。大学でとある単位を取得するために、あまり得意ではないアウトリーチ活動をした。
 企画イベントは大盛況だった。まあ、それは話の本筋とはなんら関係ないので端折る。
 イベント参加者に質問紙調査をさせるために、同じくイベント運営メンバーそれぞれからiPadを貸してもらうことになっていた。だからiPadを回収する前日、ブラウザの履歴を削除するように呼びかけていた。やましいものは消せよ、とは言わないものの、まあそういう意味合いを込めて伝達した。当日、回収したiPadの設定をするためにブラウザアプリを開いたら、わたしがとても尊敬しているI先輩のiPadのブラウザタブにアダルトサイトが残っていた。しかもMissAV。おまえ違法サイトで見てんのかよ。セコすぎわろた。しかも大学から貸与されてるiPadでAV観てんのヤバすぎ、大画面を満喫してんじゃねえよ。でもわたしは基本的にI先輩がだいすきなので、完全無欠なI先輩にもそういう人間っぽいところがあるんだ、と思ってすごく安心した。と���あえず、念入りにタブを削除させてもらった。思春期の息子の自慰行為を悟った母親の気分ってたぶんこれかも。
 I先輩はイベント後、新幹線の終電で帰宅した後そのまま報告書を書き、夜中1時くらいにこちらに送ってきた。なんだそのバイタリティは。I先輩には敵わない。やっぱり尊敬している。
 大学院生は世間という実体からかなり離れたところに位置していると思う。つまるところ、みんな浮世離れしているのだ。
 苦手な後輩Kも、子どもっぽい恋愛をしている後輩も、わたしだってそうだ。
 学部時代のわたしは中堅私立大にいた。ずっとそこで学歴コンプレックスを患っていたけれど、今となってはそこで4年間、俗っぽさの海を漂えてよかったと思っている。旧帝大はやはり頭のネジが数本ぶっ飛んでるひとが多すぎるし、それがマジョリティになっている。そしてそのほとんどが、自分の感覚が世間とズレていることを自覚していない。
 わたしは、世間の感覚を失うことに怯えている。高校や大学のときの友人は社会人になって、社会に揉まれながらも妥協点を見つけて生きている。わたしは、世間から遠ざかりながらも、同時に大学院生(とくに自大)のコミュニティに馴染めない感覚もある。どちらにも振り切れないのだ。それがくるしい。わたしを置いていかないで。
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nandenandenande · 3 months ago
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"加トちゃんは元々仕事しかしていないような人でしたから、以前は「家でくつろぐ」ということが分からず、戸惑っている様子もあったんです。でも、彼が過ごすソファの近くに好きなお菓子を用意してあげたり、必要なものを手が届きやすいところに置いておいたりしてリビングの環境を充実させたところ「家にいるのもいいもんだね」と言ってくれるようになりました。"
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kotaro-yumekuma · 2 months ago
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タイムアウト #04 : 壊すのも彼のもの、所有するのも彼のもの
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彼の力に腕を押さえつけられ、抵抗は無駄になった。喉元までこみ上げてきた悲鳴は闇に溶け込み、抑え込まれ、静まり返った。マルコの目に宿るのは、歪んだ所有欲だけだった。 「やめて…」 虚空へと消え去る嘆願。頭上に拘束された腕は、私の自由と抵抗の手段を奪い去った。かつて安らぎを与えてくれた柔らかなソファは、今や冷たく背中に押し付けられていた。暗い影が私を包み込み、逃げ場はなかった。 マルコの指が首から胸へと伸びていく。その動きの一つ一つが、まるで何かの痕跡を探し求めるかのように、執拗な探究心を露わにしていた。
「…彼は君をかなり気にかけているようだな、ヨイ」 彼の嗄れた声には嫉妬が渦巻いていた。 「もう、ドクターマンとはお別れしたんじゃないのか?」 彼の言葉を理解し、心臓が高鳴った。 「そんな…」 私の否定は、彼の荒い呼吸にかき消された。突然、彼は私の顎を乱暴に掴み、顔を無理やり持ち上げた。彼のキスは歯がぶつかり合うほど激しく、頭を押さえつけたまま容赦なく舌が侵入してきた。 開いた唇の間の銀色の糸を、まるで獣のような仕草で舐め取った。 「お前が誰のものか教えてやろう――ヨイ」 熱い息が首筋に降りかかった。彼の痕跡は傷のように私の肌に刻み込まれた。服は肩から引き裂かれ、彼の奔放な指がその下の柔らかな膨らみを掴んだ。 「ああ…!」 私は現実から逃れようと目を閉じた。 「あ、違う…!ローと私の間には何も…」 …こんな状況で他の男の名前を出すのは、取り返しのつかない過ちだった。一瞬、すべての動きが止まり、鋭い痛みが首筋を貫いた。マルコの歯が深く食い込み、所有物であることを示していた。苦痛の叫びは、彼の所有欲をさらに煽るだけだった。
His hand on my chest began moving again. Despite my revulsion at his persistent caresses, sounds escaped my lips. He pinched my nipple through the fabric. "No, ah, ah…" Contrary to my words of rejection, pain and pleasure raced down my spine. When his fingers slipped beneath my underwear to touch bare skin, I nearly stopped breathing. "You don't want this? …Yet you're so hard here-yoi." His whisper in my ear made my whole body flush with shame. My former lover knew all my weak spots. "Stop… ah… nn…" "Seems you've gotten quite sensitive from sleeping with him-yoi." I desperately shook my head. "No! I haven't… nn… aah…" My denials transformed into broken gasps. My body arched under his relentless attention, losing all strength to resist. "Don't lie." "It's true… only you…" I clung to him with a pleading voice. Pressing my forehead against his chest, I continued begging with trembling words. The coldness of his shirt seeped into my heated skin.
"…" An unexpectedly long silence. Suddenly, the force holding me down relaxed, releasing my restrained wrists. As the weight lifted, a faint hope flickered in my chest. "Marco…?" Just as I tried to sit up. The sound of a belt buckle being undone sliced through the darkness. Understanding its meaning, all blood drained from my body. "No… wait…" I forced out a hoarse whisper. Looking up, I met eyes that had completely lost the light of reason. As his fingers moved to his pants fastening, my last hope shattered. He grabbed my hips as I tried to retreat, pulling me closer. My skirt was roughly pushed up, cold fingers climbing my thighs. "Ah… no!" Despite my trembling voice, his fingers reached my underwear, catching the edge. As the fabric slowly shifted aside, my breath caught. "Ma…rco… plea-" The words died in my throat. His heat pressed into my still-dry entrance. The tearing pain left me voiceless. My mouth opened wide, gasping for air. Large tears fell from my eyes. My body convulsed, trying to reject him. Yet he pushed mercilessly deeper, making my back arch sharply.
…This must be a dream. Yes, surely just a bad dream. But every sensation was vivid and real. Rough breathing echoed in my ear, his weight crushing my chest. My heart, my soul, being deeply wounded. My nails dug into his arms as I clung to him. I could feel something irreplaceable being irrevocably broken. I could only endure the pain and pray for this time to end quickly. The shadows on the wall swayed irregularly. Each time Marco moved above me, the sofa creaked. Mixed with that sound, gradually emerged the wet sounds of our connection. "…Getting wet? In this situation-yoi?" His scornful voice filled me with shame and humiliation. Self-loathing welled up as my body responded against my will. Even biting my lips couldn't stop the sounds escaping. "Ah, aah… nn…" Pain had begun mixing with pleasure without my realizing. Each rough thrust mercilessly stimulated my inside, gradually drawing out more wetness. My body accepted him each time, drawing out more pleasure.
"Fuah, ah, nn, ah… nngh…" There was no trace of the man who used to smile gently while caring for me. The man before me now thrust coldly, violently, mercilessly. "Hyah, ah, ah, I'm… nng, ah ah, aaah…" Drowning in the surging pleasure, my vision blurred. Just as consciousness began to fade, a sharp impact struck from behind. …Marco's palm had struck my bottom. "Don't come on your own-yoi. We're just getting started." My consciousness, with nowhere to escape, was dragged back to the painful reality. New pleasure held back my body seeking release. "Hiah, stop… ah, aahn, still, coming, from before…" He continued relentlessly stimulating precise spots as if my voice couldn't reach him at all. "Marco, please, no, no more, I don't want to come anymore…" My desperate pleas didn't even ripple in the silence, absorbed into the cold, deep darkness and disappearing without a sound.
How many times had I climaxed? I couldn't even tell if the liquid wetting my face was tears or sweat. Marco continued shaking me without rest. Each time consciousness threatened to fly away with pleasure, the dry pain on my bottom called me back. Our fluids overflowing from our connection had soaked the sofa, now grown cold. Finally, his movements began to grow gentler. "Nn…" Seeing his expression of pleasure with closed eyes, I understood its meaning. In that moment, realizing he wasn't wearing protection, terror ran through my entire body. "Wa… wait, Marco… no…" Though I knew I couldn't match his strength, I desperately pushed against his chest. His arms wrapped around my back, gathering my twisting arms and upper body, holding me tight. "It's your fault… for trying to leave me-yoi…" "Stop, no… anything but that… please… aah!" "Nng…" The merciless final thrust came. Marco's shoulders trembled as he let out a hot breath. "…no, ah…" Still pressed deep inside. A hot sensation spreading in my lower abdomen, something I'd never felt before. Pull out, quickly-. I wanted to say it, but my widely opened lips only trembled, no voice emerging. Marco's lips pressed against my neck. He still swayed slightly, seeming to savor the afterglow. Each time that heat, still hard, moved inside me, another gentle, long climax arrived. "Ha, ah…" Despite my feelings of despair, my body joyfully accepted his released desire.
我に返ると、部屋は静寂に包まれていた。月明かりに照らされた床には、破れたブラウスが散らばり、ボタンが冷たく光っていた。どこか遠くでマルコがじっと立っているのが感じられた。 震える手で膝を胸に抱え、ソファの隅に小さく身を寄せた。乾きかけの汗が肌を冷たくした。 クローゼットから何かが取り出される音が聞こえ、柔らかな布地が私の傍らに投げ出された。 彼のジャケット。かつて安らぎを与えてくれた香りが、今、吐き気を催すほどだった。 下腹部は熱く脈打ち、内腿は湿って温かかった。立ち上がろうとすると膝が震え、よろめいた。鏡に映る首筋には、凶暴な憑依の痕跡が刻まれていた。口元に手を当て、こみ上げてくる嗚咽を必死に抑えた。 「あの…」 目が熱くなった。これが二人で過ごす最後の夜だと悟った時、涙が静かにこぼれた。 外では月が雲に隠れ、部屋はより深い闇に包まれていた。マルコは窓辺に立って、外をじっと見つめていた。かつて安らぎを与えてくれたあの背中は、今や私を恐怖で満たすだけだった。 ���い沈黙を破り、マルコの嗄れた声が響いた。彼は両手で顔を覆い、額を壁に寄せた。 「君を大切にしようとすればするほど、傷つけるばかりだ…」 彼の言葉は、まるで遠くからのように耳に届いた。 まだふらふらのまま、私はブラウスを手に取った。震える指で残りのボタンを留め、バッグを掴んだ。 「待って、タクシーを呼んで…よぉ…」 「触らないで!」 マルコが手を伸ばしてきた時、思わず叫んだ。私の声に彼は凍りついた。 私は部屋から逃げ出した。マルコが背後で何か言いかけたような気がした。しかし、もう聞く勇気はなかった。エレベーターのドアが閉まるまで、震えは止まらなかった。 まだ賑やかな夜の通りを歩きながら、私は自分をぎゅっと抱きしめた。冷たい夜風が頬を撫でた。それでも、体の芯は異様に熱かった。 通り過ぎる人々の視線は、傷ついた私を見透かしているように感じた。慌てて襟を立て直し、駅へと急いだ。
早朝の病院には、雨音だけが響いていた。 家で巻いていた包帯の上から、制服のボタンを一つ多く留めた。鏡に映る自分の姿を確認し、自然な角度に調整する。見慣れた顔が、今は他人の顔に見えた。深呼吸をして白衣を羽織る。 「大丈夫ですか?顔色が悪いですね…」 「ええ、よく眠れなかったんです」 受付の心配そうな声に、無理やり笑顔を返した。その優しさに、胸が締め付けられる思いだった。 カウンセリングの間、私は意識的に人の視線を避けていた。誰かの心の傷に耳を傾けるたびに、私の傷も痛みました。
どんよりとした灰色の空が夕闇に沈む中、休憩室の窓を叩く雨音は昼間とは違った響きを帯びていた。 「会議資料を月ごとに仕分けてくれ」 ローの声は深い霧の向こうから、遠く、不明瞭に聞こえてきた。 「おい、聞いてるか?」 「ああ、失礼…今何だった?」 ローは軽く舌打ちをし、眉をひそめた。長時間の緊張で緊張していた意識が、この時間になってようやく解け始めた。私たちは、先輩たちに押し付けられた雑務を二人でこなしていた。 「ぼーっとするのはやめてくれ。とりあえずお前の分は俺がやる」 ため息をつき、ローは目の前のファイルに手を伸ばした。彼の大きな手が視界に入った瞬間、昨晩のマルコの感触が蘇り、思わず後ずさりした。 「…!」 私の小さな叫び声に、ローの動きが止まった。鋭い視線が私の様子を伺っていた。 「どうしたんだ?今日は様子がおかしいな…」 突然の沈黙に不思議そうに顔を上げると、彼の視線が私の首筋に釘付けになっていることに気づいた。 「首、どうしたの?」 反射的に包帯を押さえた。心臓がドキドキし、手がかすかに震えた。 「…何でもないわ」 必死に平静を装おうとしたが、不自然な声になってしまった。ゆっくりと立ち上がる彼の表情は暗くなった。部屋の空気はたちまち緊張に包まれた。ローは静かに休憩室のドアまで歩み寄り、鍵を回した。 「見せて」 抵抗する私の手を、優しくも確かな力で押さえつけた。包帯を外すと、紫色に腫れ上がり、歯形がついた痣が露わになった。蛍光灯が容赦なく傷跡を照らし出した。 重苦しい沈黙が訪れた。彼の視線に耐えかね、私は机の上の書類に目を落とした。白いシーツに涙がゆっくりと染みを作っていく。 「もうマルコの言うことがわからない…」 震える手で顔を覆い、声を抑えた。休憩室の静寂が、私の嗚咽をより一層際立たせた。外で聞こえるのは雨音だけだった。 「君たち二人の関係がここまで悪化していたとは知らなかったよ…」 ローは深くため息をついて、私の隣に座った。
「実は、君に隠していたことがあるんだ」 彼の声には、いつもと違うためらいがちに響いた。 「最近、彼が前より忙しくなったことに気づいたかい?」 確かに。ここ数ヶ月、マルコは付き合い始めた頃よりも仕事に没頭していた。それが、私が関係を終わらせようと決めた理由の一つだった。 私が軽く頷くと、ローは雨に濡れた窓の外を見つめながら続けた。 「彼は第一線から退くことにしたんだ。しばらく前から、部署との調整を進めていたんだ」 「どういう意味だ…」 私の困惑した質問に、ローは言葉を選ぶかのように、しばらく沈黙した。 「ある日突然、教育関係の仕事に異動すると言い出したんだ。これまで避けてきた政治の仕事、旧勢力とのやり取り、あらゆることを引き受けるようになったんだ」 その言葉の重みが、���っくりと胸にしみ込んできた。 「君と付き合い始めたからだと、すぐに分かったよ」 ローの声はどこか虚ろだった。雨に濡れた窓に、彼の憂鬱そうな横顔が映っていた。 「でも、あの体制に媚びることなく最前線で戦っていた彼の姿には感心したよ。正直、がっかりしたよ」 彼の告白に、私は息を呑んだ。 「だから、君が別れたと聞いた時、正直言って『よかった』と思ったんだ。彼が戦場に戻ってきてくれたんだ」 ローは私の肩に手を置いた。温かかった。 「…今まで言わなくてごめんね」 「マルコは…何も言ってくれなかった」 その時、記憶がよぎった。結婚記念日の翌日、マルコが何かを言おうとした時の表情。私は耳を傾けようともしなかった。 休憩室の窓から差し込む街灯が、小さな光の粒のように頬を伝う涙を照らしていた。
「どうしよう?私は彼に酷い仕打ちをした…」 その瞬間、すべてが明らかになったように思えた。マルコの最近の疲れ切った表情。休日のオンコール対応の増加。増え続ける会議。すべては私のため。私たちの未来のために、彼は理想を捨て、より安定した道を選んだ。そして、私は彼の意図に全く気づいていなかった。 今まで見えなかった景色が、突然色を取り戻したようだった。胸の奥で何かが、かすかに音を立てて崩れ落ちた。 「今、ちゃんと話したら、元通りに戻れると思う?」 「わからないよ」 慰めの言葉はなかった。彼らしい返事だった。でも、なぜか、そのぶっきらぼうさの方が心に響いた。 「とにかく、この忙しい仕事は私がやるから、今日はもう帰って。寝不足だろう?」 「……ありがとう、ロー」「 ん」 涙を拭いて立ち上がった。今、できるだけ早くマルコに会いたかった。
I headed to the ER, carrying hope. When I asked a nurse about Marco's whereabouts, they said he was in emergency surgery. I'd have to give up for today. But I wasn't running away anymore. I wanted to talk to Marco. That feeling alone swelled in my chest. With a deep sigh, I left the hospital. The night had deepened, and the rain grew even fiercer.
While holding my umbrella, I took out my smartphone. Without hesitation, I dialed Marco's number. As usual, his voicemail answered. But tonight, I couldn't just hang up. "It's me... Um, there's something I need to tell Marco..." My words nearly drowned in the rain. The sound of rain hitting my umbrella was so loud, I wondered if my voice would reach him. But I couldn't wait any longer. I desperately wanted to see him and apologize. With trembling fingers gripping my phone, I searched desperately for words. ...Rainy days meant more emergency room visits. Slippery footing, poor visibility. That's when accidents happened most. That's why I hated rainy days. Because I couldn't reach Marco then. I should have known better, but on this day particularly, I let my guard down. The only crosswalk without signals between the station and home. The poor visibility that would normally make me cautious didn't matter now. My head was full of Marco. What to tell him consumed all my attention. That's when, right beside me, came the deafening sound of brakes. ...As I reflexively turned, blinding headlights filled my vision. My phone slipped from my hand, shattering on the rain-wet ground. And in the next moment, the world turned pure white. The rain continued to fall.
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quotejungle · 3 months ago
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マーケットプレイスには、すぐに現金が必要な人が溢れています。 そして、人々は切羽詰まった時に、早く処分したいがために、本来の価値よりもはるかに安い価格で物を売ってしまうのです。 あなたの目標は、こうした売り手を特定することです。説明が曖昧だったり、写真の質が悪かったり、「今日中に売りたい」や「至急」といったラベルが付いている商品を探しましょう。これらがあなたの主なターゲットです。 誰かが1万ドルで商品を出品したら、私は4000ドルを提示します。500ドルで売りたいなら、100ドル出します。 ええ、多くのセラーから「地獄に落ちろ」と言われます。それでも構いません。私は先へ進みます。なぜなら、10~30 件の拒否ごとに、「わかりました。受け取ってください」と言う販売者が1 人いるからです。 そして、そこでお金が稼げるのです。 法外な値段で商品を手に入れたら、すぐに元の値段で売ります。 例えば: ・2000ドル以上のMacBookを400ドルで買って、850ドルで転売した。 ・私は 4,000 ドルで売りに出されていたバイクを 1,500 ドルで買い、それを 1,999 ドルで転売しました。 ・ソファを100ドルで買って450ドルで売った。 私は友達を作るためにここにいるのではなく、お金を稼ぐためにここにいるのです。そして、何千ドルもの利益を生む取引を成立させた時、あの侮辱はすべて報われるのです。 多少の侮辱に耐えてオファーを出し続けることができれば、これはオンラインでお金を稼ぐ最も簡単な方法の 1 つです。
困窮した人々から何千ドルも買う方法 | アンソニー・ラム | 2025年3月 | Medium
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yu-en · 9 months ago
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2024.10.01
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何度か来たことのある部屋で目を覚まし、そのまま仕事へ向かう家主と別れ、適当なバスに乗った。終点で降車して地図を開き、現在地点の少し先に“植物園”の字を見つけて、そこまで歩くことにする。
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赤塚植物園は散歩に向いた園で、行ったことのある中では目黒の自然教育園の雰囲気に近かった。石に支えられたベンチやテーブルが好きだった。
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彼岸花や睡蓮も咲いていたのだけれど、見返すと看板ばかり撮っている。先日、「かわいい看板を見かけると__さんを思い出します」と言って、自分では生涯辿り着かないかも知れない街の看板を、Uさんが写真に撮って送ってくれた。それが嬉しかった。好きなものを好きだと口にしていると、私の優しい友人たちは、折にふれてそれらを見せてくれる。街灯やソフトクリームライト、看板や室外機の群れ。
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植物園を出ると、ちょうど雨が降り始める。傘を差していても、風にあおられた雨粒が少しずつ服を重たくする。このあと誰かに会う予定があるわけでもないから、構わずに散歩を続けた。
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途中、公園を見つける。“ゆうぐのなまえ”と太文字で書かれた看板に、“ふくごうゆうぐ:あそぼ〜”や“ノリノリ:ポニー”などと図示されている。その看板には子馬とパンダと虎とがいたのだけれど、実際にはラッコとイルカの遊具もあった。君たちは新入りなのかな、と思う。
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高島平団地に着くころ、今日が祖母の誕生日であることを思い出して連絡する。祖父の喉に穴が空いてから、彼女は時折死への欲求を滲ませるようになった。もう年は取りたくないと溜息を吐いていた。いつもならば真っ先に「__は元気かい?」と訊くのに、今回はそれがなかったので、おや、と思う。公園で誰かの落とした青いトラックを見ながら数分話し、電話を終えた。
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高島平駅からさらに北へ歩くと、見知った煙突に似たものが見えてくる。そういえば、数日前に投稿した池袋の塔が「高島平にもある」と引用されていた。その頃には雨が上がっていて、青い空に煙突が映えていた。
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板橋区立熱帯環境植物館に着く。チケット販売機の前に立っている時点で既に子供のはしゃいだ声が聞こえる。どこかの小学校が遠足中のようだった。Eに「黄色い帽子を被った子供と私としかいない」と報告すると「植物のふりしな」とアドバイスをもらう。
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温室の外側には、劇場の貴賓席のような、大きな窓とソファのある空間があり、そこから中を見られるようになっていた。居心地よく、また黄色い子供たちのいなくなってからは人も少なかったので、そこにしばらく座っていた。
これまでは翌日の仕事のために眠れるまで薬を飲んでいたけれど、休職している今は、たとえ寝付けなくても規定通りの量に戻すことを優先している。それで、ここ数日はあまり眠れていない。その場所にいるあいだ、自分が休まっているのを感じられて快かった。
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自室に戻ろうと植物館を出て、ガスタンクの3つ並んでいるのを見つける。それが何のために必要で、どう動いているのかを知らないからか、自分にはまったく理解の及ばない宇宙船か何かのように見える。光の反射が綺麗だった。
ガスタンクのそばで母親と電話をする。もともと連休の間だけ地元へ行く予定だったのだけれど、普段滅多に帰省しないことや、今回の休職で随分心配をかけたことを機に、滞在期間を延ばしたのだった。祖母との通話について話すと、「余計なこと言われなかった?」と心配そうに言われる。どうやら、祖母から「__は子供作んねのか」と何度も訊かれており、私の体調がずっと悪いことや、自分を生かすのに精一杯で子供を作る気はないことを説明してくれたらしい。母の理解の深さが嬉しかった。帰省中に何をしようかなと言うと「あんたは私にレザークラフトを教えなんないよ」と返される。私がもう使う予定のない道具を実家に送ると、母は「勿体ないから」と言って、それを使って新しくものを作り始める。彼女が手芸を教えてくれたおかげで、私は一人遊びの上手な子供だった。今でも手慰みでレースを編む。
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浮間舟渡駅へ移動すると、駅のすぐそばに広い公園があったので、その池の周りを歩いた。陽光に晒されたくなって日傘を閉じた数分後、右目から涙が止まらなくなる。感情由来の涙は両目から、それ以外の涙は右目から出る。普段あんな眩しさの中にいることがないから、光をうまく調節できずに疲れたのだろうか。ぼろぼろと出てくる涙に困ってしまう。
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17時ごろ部屋に戻る。今日から10月が始まっていた。
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katsurakeito · 18 hours ago
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白夜の世話が世界一過酷を極めまして精神が参りそうです その3
第十章 買い物という冒険
週末の午後、三人は近所のスーパーマーケットにいた。 「リストを作ってきたんだ」碧皐がメモを取り出す。「計画的に買い物しないと、無駄遣いしてしまう」 「さすが元裁判官」砂紋が苦笑いする。「でも確かに、俺一人だといつも何か忘れる」 白夜がカートを押しながら、きょろきょろと店内を見回している。「わあ、こんなにたくさん食材があるんだね」 「普段あまり買い物しないのか?」砂紋が尋ねる。 「はい…いつもコンビニ弁当か外食で…」白夜が少し恥ずかしそうに答える。 「それじゃあ今日は、君の料理の幅を広げる買い物だな」碧皐が言った。 野菜売り場で、白夜は珍しそうに色とりどりの野菜を眺めていた。 「この茄子、すごく綺麗」 「茄子料理、作ったことあるか?」砂紋が聞く。 「ない…でも、挑戦してみたい…な」 「じゃあ買ってみよう」碧皐がカートに入れる。「俺が茄子の料理法を調べておく」 肉売り場では、砂紋が真剣に商品を見比べていた。 「看護師の知識で、栄養バランスを考えてるのか?」碧皐が尋ねる。 「まあ、そんなところだ。白夜にはもう少し肉を食べてもらいたい」 「僕、そんなに不健康?」白夜が自分の体を見下ろす。 「不健康というわけじゃないが、もう少し体力をつけた方がいい」砂紋が説明する。「甘えん坊なのは構わないが、健康でいてもらわないと俺たちも心配だ」 白夜が嬉しそうに微笑む。「心配してくれるんだね」 「当然だ」二人が同時に答えた。
第十一章 料理教室
帰宅後、三人はキッチンで茄子料理に挑戦していた。 「麻婆茄子にしてみよう」碧皐がレシピを読み上げる。「思ったより手順が多いな」 「大丈夫だよ! 僕が手順を整理するからね」白夜が積極的に申し出る。 「頼もしいな」砂紋が茄子を切り始める。「最近、白夜が頼りになってきた」 「本当?」白夜が嬉しそうに尋ねる。 「ああ。俺たちの世話係になりつつある」碧皐が玉ねぎを刻みながら答える。 「でも僕、まだまだ…かな?」白夜が正直に言った。 「それでいい」砂紋が断言する。「甘えることと、しっかりすることは両立できている」 料理が進むにつれ、キッチンにはいい匂いが漂ってきた。 「おお、今度は見た目もいいぞ」碧皐が感心する。 「味はどうかな…」砂紋が恐る恐る味見をする。 「美味しい!」白夜が目を輝かせる。「三人で作ると、本当に美味しいね」 「君の段取りが良かったからだ」碧皐が褒める。 「二人の技術があったから……」白夜が謙遜する。 食事中、砂紋がふと思いついたように言った。「そういえば、俺たちの関係って何だろうな」 「何だろうって?」白夜が首をかしげる。 「家族でもないし、ただの友達でも……」 「特別な関係だろう」碧皐が答える。「定義する必要があるのか?」 白夜が少し考えてから言った。「僕にとっては、大切な人たち。それで十分じゃないかな?」 「そうだな」砂紋が頷く。「大切な人、か……」 「俺たちにとっても、君は大切だ」碧皐が付け加える。
第十二章 それぞれの時間
数日後の夜、白夜は一人でリビングにいた。砂紋は夜勤、碧皐は残業で、どちらも帰りが遅い。 以前なら不安で仕方なかったはずだが、今は本を読みながら静かに二人の帰りを待つことができていた。 「ただいま」砂紋が先に帰ってきた。 「お疲れさま」白夜が笑顔で迎える。「夜勤、大変?」 「まあ、いつも通りだ」砂紋が疲れた様子で座る。「君は大丈夫だったか?一人で」 「はい。ちょっと寂しかったけどね。…二人が頑張ってるから僕も頑張れたの」 砂紋の表情が和らぐ。「成長したな」 「少しずつだけど」白夜が照れる。 しばらくして碧皐も帰宅した。 「遅くなって悪かった」碧皐が謝る。 「いえいえ。お疲れさまでした」白夜が立ち上がる。「お茶、入れるね」 「ありがとう」碧皐が嬉しそうに答える。 三人でお茶を飲みながら、それぞれの一日を報告し合った。 「明日は三人とも休みだったな」砂紋が確認する。 「何かしたいことはあるか?」碧皐が白夜に尋ねる。 白夜が少し恥ずかしそうに言った。「実は…二人と一緒に映画を観たいんだけど、家で……」 「いいな」砂紋が同意する。「何を見る?」 「二人が選んで欲しいな。僕は二人と一緒なら何でもいい……」 「じゃあ、明日の楽しみにしよう」碧皐が微笑む。
第十三章 映画の夜
翌日の夜、三人はソファに並んで映画を見ていた。白夜は真ん中に座り、左右の二人にもたれかかっている。 「この俳優、かっこいい……(照)」白夜がスクリーンを見つめながら呟く。 「君の方がかっこいいけどな……」砂紋が何気なく言って、すぐに顔を隠す。体が少し震えている。 「え?」白夜が驚く。 「今のは…その…ッ(笑)」砂紋が慌てて咳払いする。 碧皐がつられ笑いをする。「砂紋、笑うな(笑)」 「碧皐!(笑)」 白夜がくすくすと笑い出す。「ありがとう。僕も、砂紋さんと碧皐さんがかっこいいと思うの」 「君は素直すぎる」碧皐が白夜の頭を撫でる。 「でも、それがいいんだろう?」砂紋が落ち着きを取り戻す。 「ああ」碧皐が同意する。 映画が終わった後も、三人はソファでくつろいでいた。 「今度は何を見るの?」白夜が提案する。 「君はもう映画に夢中だな」砂紋が笑う。 「だって、三人で見ると楽しいんだ」白夜が素直に答える。 「俺たちも楽しい」碧皐が言った。「君がいると、何でも特別になる」 白夜が二人を見上げる。「本当?」 「本当だ」砂紋が断言する。「君は俺たちの日常を変えてくれた」 「僕も、二人に出会えて本当に良かった」白夜が心から言った。「一人だった時の寂しさを忘れそうです」 「忘れなくてもいい」碧皐が優しく言う。「その寂しさがあったから、今の幸せがより大切に感じられる」 白夜が目を潤ませる。「そうだね…だから今がとても幸せ……」 三人は静かな夜を、お互いの温もりを感じながら過ごした。
第十四章 新たな日常
それから一ヶ月が過ぎた。 三人の生活はすっかり安定していた。朝は白夜が朝食を作り、夜は三人で交代で夕食を作る。休日は一緒に買い物や映画鑑賞、時には近所を散歩することもあった。 「今日は俺が料理当番だったな」砂紋がエプロンを付ける。 「何を作るの?」白夜が興味深そうに尋ねる。 「カレーだ。これなら失敗しないだろう」 「俺が手伝おう」碧皐���立ち上がる。 「僕も!」白夜も続く。 「三人でカレー作りか。贅沢だな」砂紋が笑う。 キッチンで三人が作業する光景は、もはや見慣れた風景となっていた。 「野菜の切り方、上手になったな」碧皐が白夜を褒める。 「二人に教えてもらったおかげだよ」 「君も俺たちにいろいろ教えてくれてる」砂紋が言う。「持ちつ持たれつだ」 カレーが煮込まれる間、三人はリビングでくつろいでいた。 「そういえば」白夜がふと思い出したように言った。「最初の頃、僕のこと、世話するの大変だったよね?」 「確かに手探りだった」碧皐が振り返る。 「でも、今思えば楽しかったな」砂紋が続ける。「俺たちも君から学ぶことが多かった」 「僕も、最初は二人に迷惑をかけてるんじゃないかって不安だった……」白夜が正直に言う。 「迷惑だなんて」碧皐が首を振る。「君がいてくれて良かった」 「俺たちの生活に彩りを与えてくれた」砂紋も同意する。 白夜が嬉しそうに微笑む。「これからも、よろしくお願いします」 「こちらこそ」二人が答えた。 カレーの良い匂いがキッチンから漂ってくる。三人は顔を見合わせて笑った。 今日も、完璧じゃない完璧な一日が続いていく。
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yutakayagai · 5 months ago
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亮司が用務員としてK高校に来て一ヶ月が経過した。ちょうど一年生も現在の学校生活に慣れてきたこともあり、
「おじさん、おはようございます!」
と元気な声で挨拶されることも多くなった。その度に亮司は、
『昔は“先生”って呼ばれてたな…』
と思った。しかし、自ら教師はやりたくないと貢に話したので、まァ、仕方ないと気にしない様にした。
K高校の正門を入ると円形のロータリーがあるのだが、その内にはアツバキミガヨランやアガベアメリカーナなどの「竜舌蘭」が植えられていた。キミガヨランの方は月桃に似た白い蕾が伸びた茎から芽吹いていた。一方、アガベはようやく花を咲かせる茎が伸び始めていた。この高校は創立五十年を今年で迎えるが、その頃に植樹されたが一度も花を咲かせたことはなかった。七、八十年に一度とも言われ、もしその頃になれば学校全体で行事を催する予定だった。何をやるかは未定だが、入職する際に貢が話していたのだ。
未だ五月上旬だというのに、亮司は額に汗をかいていた。黙々と正面玄関近くの草取りをしていたが、ベトナムパンツの中に穿いていたセミビキニブリーフの、所謂「ブリーフライン」を手指でなぞられている様に感じた。くるっと振り向くと、背後には貢の姿があった。
「何やってんだ、このスケベ!」
と、亮司が立腹して怒鳴った。貢は、
「だって、好いケツしてるから…」
と苦笑して言った。彼は、紺色のブレザーにライトグレーのスラックスという「アイビースタイル」だった。一見すると生真面目な様子なのだがと、亮司は貢の耳元でこう囁いた。
「後でメチャクチャに抱いてやるからな」
この言葉に貢は、
「じゃ、今晩お邪魔しま〜す」
と小声で言った。すると、さりげなく亮司はブレザーの裾越しに貢の臀部を弄った。
「ダメ! その気になっちゃう…」
と貢は顔を赤らめた。
幸いにも、周囲に人気はなかった。もしこの現場を見られたら大変だと��亮司は警戒した。貢は校内を「ラウンド」していたのか? 亮司は、貢が片手に履歴書の様なものをクリアファイルに入れて持っているのを確認した。彼は聞いた。
「誰か来るの?」
「あぁ、今日から入職する方がいてね。すでに校長の岩崎がオリエンテーションをしてくれてるけど」
「ふ〜ん、男?」
「そうだよ。確か『益子秀一』って言ったな」
その名前を聞いて亮司はハッとした。彼は咄嗟に、
「…悪いが、その益子先生にオレのことは話さないで欲しい」
と貢に言った。
「え、別に接点ないじゃん?」
「まァ…。昔、都立A高校に赴任していた頃の教え子なンだよ。彼とは色々あって…」
「でも、『同姓同名』で違うかもしれないよ?」
「でも、オレとは接点がない様にしてくれ。頼む」
貢は、亮司に懇願されるままに、仕方なく了承した。彼は、
「解った。恐らく、亮ちゃんは用務員だからよほど目立つところにいなければ益子先生とは会わないと思うよ。ウチは、定期的に男性教師が寮の宿直もやるけど、亮ちゃんにはやらせないし」
と話した。亮司は安堵し、
「有難う。そうしていただけると助かる」
と言った。
その頃、校長室では校長の岩崎芳彦が入職した益子秀一と面談していた。岩崎は、齢は未だ四十代後半と若かった。秀一とほぼ同世代である。一通り、K高校の概要を説明した後、岩崎はソファの肘掛けに頬杖をし、秀一の全身を眺めた。彼は聞いた。
「何かスポーツしてたンですか?」
「はい、サッカーをやってました」
「『サッカー』ですか…。イイなァ」
「それが何か?」
「否、日焼けしてるし男っぽいなァ〜と思って」
「まァ、生まれつき色黒でもありますね」
「へ〜、カッコイイ」
面接の時にはなかった、リラックスした雰囲気ではあった。秀一は未だ緊張していたが、やたらと容姿について聞いてくるなと気になっていた。岩崎は脚を組み始め、
「実は、ウチの高校、俗に言う『ゲイ』が多いンです」
と話した。彼は続けた。
「まァ、全寮制ではないけれどほぼ全員が寮生活をしてますし、なかなか学校から外に出ることもないンで、やっぱりずっと同じ空間にいると年頃だからムラムラしちゃうみたいで…。定期的に男性教師には宿直をやってもらってますが、惚れた晴れたが多いンです。恐らく、益子先生はルックスが素敵だから忽ち惚れられちゃうかも…」
「…はァ」
「僕も実はそうでして、理事長の幸田も先祖代々『男色癖』があります。たまに呼び出されてエッチします。僕、最近ホルモンバランスが崩れているのか『女性化乳房』がひどくて…。ここだけの話、ブラジャーをしてるンです。たまにヒステリーにもなるし、更年期まっしぐらみたいで…」
「…はァ」
「もしかしたら、時々セクハラまがいの話をするかもしれませんが、否、もうしてるよねぇ…。気を悪くしないでくださいね」
時折、岩崎は女の様になよなよした話癖をした。まァ、彼特有のものなンだろうと秀一は理解したが、変な学校に来てしまったと彼は思った。
その後、岩崎は校内を案内した。秀一は周囲を見渡しながら、意外と広いンだなと思った。購買部もあり、日用品も売っていた。営業時間は午前��時から午後六時までと比較的長く、自動販売機もあった。彼は、その隣にコ◯ドームのものが設置されているのを確認した。
「あ、あの、何故コ◯ドームの自販機が?」
「あれですか? たまに生徒も買うンです。保健体育の授業の時にも実演してます」
「…『実演』?」
「実際に担当の先生が生徒の目前でやって見せてるンです」
「マジすか?」
秀一は、教壇の上で筋肉質で短髪の体育教師が下半身を露出させながらいきり勃ったチ◯ポにコ◯ドームを被せていく様子を、何気に想像した。嗚呼、生徒からの視線が注がれる中なんて、それではゲイビデオそのものだなと冷や汗をかいた。
グランドに来ると、体育の授業か生徒が体操服に短パンという格好でサッカーをやっていた。体操服はV字ネックに紺色のラインがはしった白いシャツで、短パンも紺色だった。岩崎は足を止めて話した。
「ウチは、『下着は白を基調としたもの』と校則で決めています。今時?という保護者もいますが、まァ、理事長の趣味なンでしょうねぇ…。個人的には『どうでもイイじゃん!』って思ってますけど。だから、大抵はブリーフですね。教師はフリーですよ!? トランクスでもOK。でも、理事長が白いビキニブリーフが好きで、皆それに合わせてます」
「まァ、トランクスだと短パン穿いた時に『こんにちわ!』しちゃいますよねぇ…」
「でも、あれはあれで堪らないなァ〜」
「僕ァ、やっぱり白のビキニブリーフですね」
「あら、どうして?」
いつの間にか、秀一も色々と自分自身のことを打ち明ける様になっていた。岩崎は、密かに好意を寄せ始めていた。嗚呼、そんな肉体に白いビキニブリーフなんて素敵じゃないの?と。もし誰もいなかったらアプローチしていたのにと、岩崎は内心悔やんだ。
一通り校内を見て回ると、岩崎は二時限目から実際に授業の様子を見てもらうことにした。秀一は現代文が担当だった。職員室に戻ると、一年生を受け持つ七瀬克正に声をかけた。七瀬は五十代前半で、若干頭髪がさびしくなってきている小太りの男性教師だ。秀一の顔を見るや、
「あら、イイ男!」
と嬉しそうだった。彼は、
「校長、モーションかけなかったの?」
と聞いた。
「か、かける理由ないでしょ!? 確かにイイ男だけど、しょっぱらからアタックしないわよ、お黙り!」
「ほらほら、おネェ化してますよ! ご注意ください!」
「冗談はさておき、益子先生に授業の様子を見せてあげなさい! 変なこと仕込んだら承知しないからッ!」
まるで漫才を見ているかの様なやり取りだった。秀一は、やっぱり変な高校に来ちまったなァと苦笑した。岩崎は、完全に地が出てしまったと秀一の方を向き、
「まァ、仕事は愉しいのが一番! 頑張りましょう!」
と、若干引き攣った様子で幕引きを図った。
こうして、秀一のK高校での一日目がスタートしたのだった。
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qqyw2wd9 · 27 days ago
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【個撮】雄叫びのような喘ぎ声をあげながらガチイキしまくるムチッとボディの看護師ちゃんとハメ撮り スタジオ: FC2 更新日: 2025/06/06 時間: 73分 女優: 今回はホテルなのでがっつりハメれるとウキウキのゆうかちゃん じっくりソファで堪能していきます! ゆっくりいじっていくうちに徐々に女の顔に、、、 脱がしてみるともうがっつりヌレヌレ、、、 ガチイキした時の声と表情は必見です そして恒例のお風呂へ( • ̀ω•́ )ゞ ベッドで電マをつかうと、、、 ガチ喘ぎでガチイキ!! びしょびしょで準備万端なので挿入!!! もはや雄たけびレベルのガチ喘ぎ、ガチイキをご堪能くださいw 最高に気持ちよかったです( • ̀ω•́ )ゞ ***********************************
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chisasarasa · 11 months ago
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240415
朝、起きてすぐにつらつらと鼻水がでる。なんだろう。 昨日の日記を書きながら、また今にはいられなくなっている、と思う。 今にもどって、今のことを日記に書く。少しずつ過去になっていく今。
ひらめきみたいに韓国語を勉強したい、と思った。 ずっとぼんやりとしていたけれど、今度こそは。 頭が熱をもって、回転し始めて、これではだめだと、スーパーへ買い物へ行って、帰ってきたらダウンしてしまった。 からだがままならない。
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240416
朝、空がかるい灰色。 ぼんやりしていると、すぐに唇の皮をむしってしまう癖がある。直すために唇ではなく耳たぶを触ってみる。
図書館へいく。 言葉を研ぎ澄ませるのが今のわたしで、もっと詩がわたしにしっくりくるように書きたいと思っているけれど、どうすればよいのか具体的にはわからず、言葉をたくさん取り込もうと思っている。 3階建ての図書館の2階の郷土資料の棚の奥の席は物音が聞こえずしずかで、人のいる空間でこんなにしずかなことってあるんだ、と思った。 同じ壁沿いのソファにはおじいさんが座って、本を読んでいた。
夜、山の絵をかく。 あの山はこんなんじゃなかった。もっと深い緑だった、と思いながら、凹凸が埋まって、平らになってきた画用紙の面を色鉛筆でこすっていた。
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240417
チーズの入ったハンバーグを食べた。 山の絵がパッとしない。
夜、だめになってしまって、泣きべそをかきながら、ねぎご飯をラップに包んでいた。 明日は札幌に行く。
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240418
ここ数日、手帳に書く日記の日付がなぜか1月になっていた。 1を4にごまかすのは簡単。
高速バスに乗って帯広から札幌へ。 3時間と、ちょっと。乗り物に乗るとねてしまうのはなぜだろう。漂うみたいにねて、占冠。15分程の休憩で起きて、中途半端にメモされた詩を書いていた。 天気は小雨。さむいくらい。 札幌に着いて、お腹空いたし、と入った喫茶店のバタートーストがあんまりにもおいしくて、頬張って、気持ちも膨らんだ。 分厚くて、香ばしい。焼かれているのに、水分を蓄え、しっとりとしている。大好きだ。大好きって、たぶん、こういうものにつかうんだ。人に大好きと言えない。 本屋と本屋にいく。 ちいさな一つとしてある本屋は、本のにおい、紙のにおいがして、落ち着く。
札幌の建物は高くて、空が狭い。 帯広の空は広すぎる。重ならない建物、密集していないから。 つかれてしまって、商業施設のベンチにすわって、ぼんやりしていた。 わたしはなにをしているんだろう。 しばらく札幌にはいかない。 帰宅して、トマトとベーコンで適当に作ったスープを食べて、ねた。
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shee--takeko--aqu · 3 months ago
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2025.03.21
昨日は来社で面接。支度をして家を出る。日中は暖かく、コートはいらなかった。
面接は手応えがあった。休みが少ないのがネックだが、上手くいくといいな。
帰りにまいばすけっとに寄ってプリンとドーナツ、野菜を買う。少しのご褒美くらい良いだろう。帰宅してコーヒーを淹れる。買ってきたプリンとドーナツを食べる。
16:00から企業説明会。持ってきた案件はほとんどがエンジニアと事務だった。少し嫌だなと思ってしまった。
夕食はきつね蕎麦にする。作っている途中でこやさんが上がってきて、今日は飲もうと誘ってきた。了解と伝え19:00過ぎに終わるとのことだったのでそれに合わせて蕎麦を茹でる。ここ数日ふと悲しくなって涙が出る。泣きながら調理。きっと生理前。
出来上がって待っているとこやさんが上がってきた。お酒は焼酎。乾杯をする。食べ終わってからはソファに移動して飲み直す。ワインとハイボール。つまみは生ハムといぶりがっこ味のポテチ。美味しい。日曜日に陶芸をしに行こうとこやさんが誘ってくれて予約をしてくれた。近所でやってるみたい。コストコにも行きたいと伝えると近くにあると調べてくれた。飲みすぎて眠たい。お風呂に入りソファで寝てしまった。こやさんは部屋でゲーム。私は洗い物をして眠る。
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mizushirosim · 5 months ago
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二十二話:愛し方
前回の続きです。私による想像妄想ストーリーが含まれております。実際のシムの言動動きとストーリーの行動とリンクしてないところも含まれております!また複数恋愛及び血縁恋愛が含まれておりますのでご注意ください。
ミヅキちゃんは少し先ほどの事でシオンくんを傷つけてしまった事を気に病んでいました。
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「さすがに……言い過ぎたわね……あとで謝らなきゃいけないわ」
リオとも愛し合い、更にはシオンとも愛し合った為に妊娠してるのは確実なうえにまたどちらが父親なのか分からない事に再び悩む事になってしまい、ついシオンくんに当たってしまったのも事実なのです。
同じ頃、シオンくんはお風呂に入り体を流していました。先ほどの事を思い出しながらもシオンくんはぽつりと呟きます。
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「……愛し方が怖い……か……。でも……正しい愛し方、なんて俺知らないよ」
自分がやっている愛し方は自分の父親や祖父のやり方と何ら変わりない、とシオンくんは少なからず思ってもいるのです。
むしろ愛し方などは彼らしか見ていない訳ですからそれ以外のやり方などシオンくんは知りませんでした。
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「……?」
イオはやけにご機嫌なリオに気が付きました。今朝からやけににこやかというよりニヤニヤしっぱなしなリオにイオは不思議そうな顔を向けます。
リオはそのままこの部屋を出ていきました。それを見ながらぽつりと「変なパパ……」と呟きます。
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「ま、いいや。どうしよっかな……」
と、イオはある事を考えていました。かわいい孫が生まれたとはいえイオもまた再びミヅキとの子どもが少し欲しくなってきていたのです。
「また俺も子ども欲しくなっちゃったかも……かわいいんだよね。そりゃミヅキの子はみんなかわいいけど……やっぱりミヅキと俺の子だとなおさら……かわいいっていうか……今夜にでもお願いしてみようかな……断られたら……諦めるけど……」
そんな独り言をぽつりと呟きイオは「よし!」と決めるのでした。
お風呂から上がったシオンくんはリビングのソファに座り、ダンスをするアイちゃんに視線を向けていました。
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「……ねぇアイ。ちょっと話をしない?」
「え?……いいけど」
アイちゃんは振り返り不思議そうな顔をしながらシオンくんの隣へと腰かけます。
シオンくんはすぐさまアイちゃんに確認するように���いかけました。
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「ねぇアイ。俺の愛し方って怖い?」
直球すぎる質問にアイちゃんは困惑します。アイちゃんはシオンくんに愛されてる時の事を思い返します。けれど愛し方としては変な所などありません。相手をちゃんと見ているかどうかは除いては。
ただアイちゃんは正直に答えるのも嫌だったのでイジワルのつもりで答えました。
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「……そんな事を聞かれても分からないわ。だって私だってシオン以外の男の人を知らないもの」
「……じゃあ嫌って思う?」
その問いにアイちゃんは少し嫌と答えたい気持ちがありましたがつい想い付きで口走ってしまいます。
「……なら比較するために……ツバサに愛されてみようかしら?そしたら愛し方の比較が出来るかも……しれないわね」
「…………は?」
アイちゃんの言葉にシオンくんは声に怒りをにじませていました。
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「そんなの俺が許すとでも思ってるの?冗談でも言っていい事と悪い事があるでしょ。そもそもあのヒジリに騙されるようなマヌケな男のどこがいいわけ?」
「なっ……そんな言い方しなくてもいいじゃない!!ツバサだって本気でママの事を好きだったのよ!?」
「それが嫌だって言ってるんだよ!!俺はあいつがミヅキが好きだっていうだけで虫唾が走るんだよ!!」
シオンくんの怒りの声が大きくなりますが、アイちゃんも黙っていられずヒートアップしてしまいます。
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「そんなのあんたの個人的な感情じゃないの!!ツバサはママの事がすごく好きだったのに非を認めてちゃんと謝って身を引いたのよ!?それのどこがマヌケなのよ!?あれほど誠実な男の人なんていないわ!!」
「どこが誠実なのさ。ずっとミヅキとの関係を隠してきたやつなんか信用なんて出来ないね!!」
「だから!!それはちゃんとツバサが謝ったじゃない!!あれからだいぶ経つしツバサだって改心して出来るだけママと会っても二人きりにならないようにとかそういう配慮をしてるはずよ!?」
アイちゃんが怒りながらもツバサを庇うような発言にシオンくんはとても気に入りませんでした。
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���ほんとああいえばこういうね。とにかく俺はアイがツバサなんかと関係を持つのなんか大反対だから」
「…………あんたのそういう強引な所嫌いよ」
アイちゃんはぽつりとそう言ってしまいました。その言葉にシオンくんは言葉に詰まります。ミヅキちゃんからも同じ言葉を聞いてしまっていたからです。
アイちゃんは今しかないと思ってシオンに胸の内を打ち明けました。許してもらえない事は承知の上ですが知ってもらいたかったのです。
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「私ツバサが好きなの。それのどこがいけないのよ……」
「え、いや、嘘でしょ?何?喧嘩して気に食わないからそう言ってるワケ?」
シオンくんは苦笑いしながらアイちゃんに聞くもアイちゃんは首を横に振ります。
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「嘘で好きでもない男に愛されようなんて……言わないわよ。そもそもシオンだってママの事を愛してるしママだってパパ達の事だって愛しているのに私だけ他の人を好きになっちゃいけないっていうの?」
アイの言う通りでした。自分だけよくて相手はダメなんて事は自分勝手すぎるのです。
それでもシオンくんは嫌、��いう気持ちが強く出ていました。
「……ミヅキがパパ達の事を愛してる事は容認はしてるけど、本当は俺だって嫌に決まってる。でも仕方ないじゃないか……俺は……パパ達よりも先にミヅキに会う事なんて不可能なんだから……だから……だから……」
シオンくんは続きの言葉は言わず押し黙ります。
「だから何?」
とアイちゃんは聞きますがシオンくんは深いため息を吐きました。
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「……もういいよ。分かったよ。要は俺の愛し方は変って事でしょわかったよ。聞いた俺が悪かったよ」
「や……ちが……」
そう言ってシオンくんはアイちゃんの言葉も聞かずにその場を離れてしまいました。
そんな二人のやり取りをリオはずっとそばで聞いていました。ソファに座ったままのアイちゃんをリオは心配そうに見つめます。
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(……アイはツバサが好き……か。そうか……)
リオもまたアイの好きな人をしっかりと認識はしたものの親としては素直に喜べてはいませんでした。リオはアイちゃんの隣に腰かけてアイちゃんに話しかけます。
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「アイ……気持ちが落ち着いたらちゃんとシオンに謝っておいで」
「……でも」
アイちゃんは少し納得がいかない表情で呟きます。
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「売り言葉に買い言葉で罵り合うのはよくないよ。シオンがどういう愛し方をしてるかは俺は知らないけれどね、相手を否定する言葉は言っちゃダメだよ。改善をしてほしいなら適切な言葉を選ぶべきだよ。……いいね?」
「……そう……ね。嫌い……は言い過ぎたわ……落ち着いたら……謝ってくる……」
アイちゃんの言葉にリオはにっこり笑い「そうしなさい」と告げるのでした。
イオもまたシオンの元へとやってきていました。全てを聞いたわけではないですがシオンと少し話をするために椅子に手をかけて語りかけました。
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「アイと喧嘩したんだってな?」
「……別に」
椅子に腰かけてシオンが話し始めるのをイオは待ちます。
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イオはシオンの表情を見ていつもより暗い顔をしている事に気がつきます。
「ほら、どうした?髪は明るいのに顔は暗いな~!」
と少しおちゃらけてイオは言えばすぐにシオンくんはイオに視線を向けました。
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「パパに……俺の気持ちが分かるわけないよ」
「そんなの言ってみなきゃ分からないだろ。言わなきゃ伝わらない。エスパーじゃないんだから」
イオにそう言われてシオンくんは目を伏せて伝えます。
「ミヅキに言われたんだ……俺の愛し方が怖いって……強引でミヅキの気持ちをないがしろにしてるって……。さっきアイにも強引で嫌いって言われて……でも自覚はしてるんだよ。強引な事には……」
そしてシオンくんは少しイオにきつく当たるように言いました。
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「いいよね。パパ達はミヅキと真っ先に会えて!俺は強引にでもならなきゃミヅキに愛してもらえない!」
「本気でそう思ってるのか?シオン」
イオは少し怒った雰囲気でシオンをたしなめます。
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「言っとくけど俺だってパパの方が先にミヅキに出会えてる。でもだからといって俺はミヅキが嫌がるような強引な方法なんて取らなかった。そんな事をしてみろ。嫌われるだけだ。……お前はそれを分かっているのか?」
「……っ」
「子どもにしてもそうだ。シオンは……ちゃんとミヅキと話し合ったのか?」
シオンくんはイオの言葉に小さな言葉で返します。
「…………してない」
その言葉にイオはそう答える事を分かっていました。これでもイオはシオンの親でシオンの性格も少なからず分かるのです。アイに関してはミヅキとはまた境遇が違うし喜んでもいたので言いはしませんでした。
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「不安になるのはそりゃ分かる。取られたくない気持ちだって俺にもめちゃくちゃ分かる。けどな、相手の気持ちを無視していい訳じゃない。愛されたいならちゃんと言葉で伝えろ。ちゃんと話し合え。それに俺がミアやシオンをミヅキに産んでほしい時にミヅキに対して強引に抱いたりなんてした事はない」
「……」
「強引に抱けば抱くほどミヅキじゃなくてもどんな女性でもその愛し方に不安を覚えるのは当然だろう?いいか、女性ってのは言葉を一番大事にするんだ。行動ももちろん大事だが相手に伝わる言葉でちゃんと言わなきゃ伝わらない」
それを聞いてシオンくんは自分の愛し方が間違っていたのだと少し認識しました。
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(一緒……って思ってたけど……パパ達と俺は全然愛し方が違うんだ……)
「でも……どうしても……嫉妬心の方がすごくて……理性で抑えられないんだ……」
「嫉妬する事は悪い事じゃないよ。けれどそれはいきすぎたら嫌われるだけってのは分かっていた方がいい。自分でこれ以上したら嫌われるかもしれない、って思う事がまず大事だと俺は思うよ」
「これ以上したら……嫌われるかもしれない……か」
イオの言葉をなぞるように言い聞かせるようにシオンくんは呟きます。
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「わかった……なるべく心がけてみる」
「あぁ。まぁあとアイにもちゃんと謝っておけよ?」
「…………まぁ……うん……」
シオンくんは少し歯切れが悪そうに答えるのでした。
そんな折、シオンくんやイオがいる場所にミヅキちゃんがやってきました。
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「……シオン、今いいかしら」
ミヅキちゃんはそう言って椅子に座ります。イオはミヅキにも特に言われなかったのでこの場にとどまり、二人を見つめます。
ミヅキちゃんはシオンくんを見つめ申し訳ないような表情をしました。シオンくんは何を言ったらいいのか言葉に詰まりただ無言でミヅキちゃんに視線を向けます。
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「シオン、今朝はごめんなさい。あなたに言い過ぎてしまったわ……。また子どもの父親があなたかリオかどちらか分からなくなる事でついあたってしまったの……ごめんなさい」
それを聞いてシオンくんは首を横に振りました。
「ううん、俺が悪いんだよ。ミヅキの意見も聞かないで無理矢理したから……強引な所もある俺ってパパ達とは違うんだなって改めて分かったんだ。ごめんね、ミヅキ……嫌な思いさせて……」
けれどもミヅキちゃんはシオンくんに笑みを向けました。
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「確かにシオンは強引な所もあるけれどそれは全部私の事が大好き……だからでしょう?好きな人と一緒にいたい気持ちも好きな人と子どもを持ちたい気持ちも人間なら持ってて当たり前の感情だもの。私は少なからずシオンが私に囁く声とか愛してくれる行動は大好きなのよ。だから全てやめるなんてあなたらしくない事はしなくていいのよ。ただ話し合いだけはちゃんとしましょう?」
「そう……だね。うん。俺に一番足りてなかったのは話し合う事だからそこはちゃんとする」
ミヅキちゃんの優しさにシオンくんは苦しかった胸の内が軽くはなります。
ミヅキとシオンの話が決着をついたので今まで話を聞いていたイオがミヅキちゃんに話しかけました。
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「……ねぇミヅキ。子どもの父親がどうのこうの……って……」
イオは若干ミヅキちゃんに相変わらず子どもには甘いな、と感じながらも別の疑問を口に出さずにはいられませんでした。さっきの話を聞いていてまるで今、ミヅキちゃんが妊娠してるかのような口ぶりだったからです。
ミヅキちゃんは眉を下げてイオに昨日の事を説明しました。そしてすでに妊娠していることも。
イオはそれで今朝リオがご機嫌だった事に納得がいきました。
イオは抜け駆けされていた事に気付き、リオに対し嫉妬心とムカつきを覚えます。息子のシオンよりも上手く立ち回れてると思っていてもリオが一番上手く立ち回るのでなんだかんだイオもリオを超える事が出来ないので多少のムカつきはあるわけです。
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「はぁ!?ほんっとずるい!!あれだけ俺に釘を刺したくせに自分だけ抜け駆けして……あーもう!今度パパの枕の中身を全部スナック菓子に変えといてやろうかな」
「あっはは!それいいんじゃない?面白い反応を見れそう!」
とシオンくんは笑います。ミヅキちゃんはぼそりと「地味に嫌な嫌がらせね……」と呟きました。
ミヅキちゃんはシオンくんに視線を向けて、改めてリオと共に父親検査をまた受けてほしい事を伝えシオンくんは快く引き受けるのでした。
とある家で少年が写真の人物について自分の祖母に尋ねていました。
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「彼女はね、数少ない私の友人なのよ」
「そうなんだ!若い時のミヅキさんってすごく美人さんだね」
「あら、今でも彼女はあの姿よ。詳しい事は知らないけれど年を取らない性質らしくてね。たまにそういう人が現れるみたい。いつかレンも彼女に会えるかもしれないわね」
それを聞いたカサンドラの孫のカラーニ・レンは驚きつつもぽつりと「いつか会いたいなぁ」と呟くのでした。
次回に続く。
ちらっと登場。カラーニ・レンさん。でも会えるのは当分先です。
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kennak · 10 months ago
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※この記事は性的なものに触れるので、そういうのが苦手な方は戻ってください。 今年の春前に私の身に起きた話を書こうと思う。 恥ずかしい話として墓場まで持ってくつもりだったんだけど、最近またいろいろ思い出して愚痴りたくなったので書かせてほしい。 長い話になると思うし、文章が下手なので読みにくいかもしれない。 ただ皆さんには笑い話として、そして教訓として読めると思う。 そして、もしかしたら消すかもしれない。 私は30代後半の女だ。 恋愛ももう10年してなくて、今後もすることは恐らくないだろう。 それは��に良いのだが、昔から人並み以上に性欲だけは強くて、それを持て余していた。 ただ男性恐怖症なところがあるので、マッチングアプリで誰かと会ったり、女性用風俗なんかには行くつもりもなくて、自分だけでひっそりと性欲を解消している。 誰にも迷惑もかけてないし、それでいいと思っていた。 事の始まりはAmazonで新しく玩具を買おうとしたことがきっかけだ。 今まで愛用していた玩具が壊れたのでAmazonで新しく所謂”吸うやつ"ってのを買うことにした。そのときに一緒にオススメされた張型や他の日用品や本なんかもカートに入れて注文した。 そして後日、メールに宅配ボックスに配達完了という通知が来て取りに行ったのだが、宅配ボックスに自分の部屋の表記がなかった。 ただ、うちの宅配ボックスは以前もこういうことがあって、部屋名が反映されるまでに少しタイムラグがあるのかも? とか考えてそのままにしてしまっていた。 だが翌日、会社に行く前に見ても表記がなかった。おかしいとは思ったんだけど、管理会社に連絡するまでもないかな、と思ってそのまま会社に行ってしまった。 そして帰宅後、ドア前に紙袋が置かれていた。 嫌な予感がした。 近付くと紙袋の中にAmazonの段ボールが入れられていた。開封されて。 紙袋には綺麗に折りたたまれたA4のコピー用紙が入っており、開くと「間違えてうちに届いてました。開封してしまい申し訳ありません」と書かれていた。 Amazonの段ボールの中身を祈るように確認すると日用品や本なんかではない、いかにもなデザインの箱が2つ入っていた。 シンプルなデザインだが、見る人によってはそれにしか使わないってわかるだろうパッケージと、エグいパッケージの玩具が二箱が入っていた。 その日は余りのショックと混乱でお風呂に入ることも食事を摂ることも出来ず、そのままソファに腰掛けたまま「何で……?」「どうして……?」とグルグル考え続けてしまった。 手紙なんか入れずにそのまま廃棄してくれていたら、紛失したのかな? くらいの軽い気持ちで、Amazonのカスタマーサービスに連絡して済んだのに。 何で手紙なんて入れてくれたんだ……!  さすがにどこの部屋に誤配されたのかは手紙に記載されていなかったのだが、私は(あくまで恐らくだが)誰がこの手紙を入れたのか何となく察しがついている。 誤配送されたのは恐らく隣の部屋だ。 確認に行ったときに宅配ボックスに表示されていた部屋番号が隣だったから程度の理由しかないのだが。でも宅配ボックスのボタンの小ささを考えると、押し間違えなど考えても隣が一番可能性としては高い。 隣は夫婦で住んでるのだが、朝や夜にたまに出くわす。 それ以降、朝や夜も出くわさないようにビクビクしながら部屋を出ている。 にも関わらず、��配送のあと2回ほど玄関で会ってしまった。 挨拶はしたが、その日も最悪な気持ちになったのは言うまでもない。 引っ越しが出来たら楽なのだが、薄給でロクに貯金もない私には、そんなお金はポンと出せない。 それにこんなことで引っ越すのか、という気持ちもある。 だから我慢して暮らすしかないのだ。 そしてその玩具たちもこれで楽しもうなんて気持ちには到底ならなくなった。見たら嫌なことを思い出すので、結構な値段がしたにも関わらずそのままゴミ箱に捨ててしまった。 あれ以降、性欲も恥ずかしさと紐付けられてしまって、解消しようなんて気持ちにならなくなってしまった。 話は変わるが、私は過去の後悔や恥をいつまでも忘れられないでいる。 30代後半にも関わらず、未だに小中学校時代の恥や後悔でワーッ! となったり、何であのときこうしなかったんだろうとか、あんなこと言わなきゃ良かったとか、考えてもしょうがないことを考えてしまう癖がある。 さすがに小中学校時代のものはたまにで済んでるが、今年起きた新鮮な恥は数ヶ月経つのに未だに忘れさせてくれなくて、結構な頻度で現れてくれる。 それが原因で、この数ヶ月趣味もロクに楽しめなくなってしまった。 私は映画や本、漫画などが好きで休みになるとよく映画館に出かけていた。 だがこのしょうもない誤配送事件が、思っていた以上に私の精神に影響をもたらしていた。 映画を観ていると、ふとした瞬間にこの恥ずかしさが頭に浮かぶのだ。 そうするとずっと言い訳するように頭の中で反芻してしまう。 そのせいで『オッペンハイマー』も『DUNE2』も全然楽しめなかった。 どちらも楽しみにしていて、長い原作まで読んで備えていたのに、いざ当日になったら全然頭に入らなかった。 目の前のスクリーンで起きている壮大で悲劇的な英雄譚よりも、歴史に残る人物の壮絶な人生よりも、このしょうもない自分のクソみみっちい恥ずかしさのほうが勝ってしまったのだ。 読書もそうだ。 暇さえあればしてたのに、本を読んでいても、いつの間にか恥ずかしさの反芻に頭が切り替わってしまう。すると目が字の上を滑るだけで文章の意味が全然頭に入らない。 なのにページだけはめくってたりするので、気がつくとページを戻って読み直して、また戻って読み直してを繰り返してしまうようになった。 忘れられたり、気にしないように出来たら良いのだが、そう上手くもいかない。 なのに、YouTubeショートみたいな瞬間的な面白さのある動画だけは頭に入ってきて、『花束みたいな恋をした』の麦くんってこういう気持ちだったのかな? ってオナバレしたことで、自分事として考えられるようになったりした。 なぜオナバレすると本は読めなくなり、映画は観れなくなるのか? とかくだらないことを考えてしまう。 本当にこんなくだらないことで何でこんな思い詰めてるんだろう……。 それと私は昔から入眠に時間がかかる性分で、何か悩みがあるとずっと悶々と考えてしまって寝れなくなることがよくある。 誤配送事件以降、私は考えてもしょうがないことをずーっと考えてしまって、更に眠れなくなってしまった。 そのせいでイライラも増えるし、舌打ちも増えた。 人前で思い出して舌打ちすることもあって、ギョッとした顔で見られたこともある。 驚かせて本当にすみません……。 いろいろ書いてきたが、数ヶ月も経って何故自ら蒸し返すような文章を書いているかと言うと、先月イーサン・コーエン監督の新作『ドライブアウェイ・ドールズ』という映画を観たせいだ。 劇中にいかにもな玩具が出てきて、私はそれを見て劇場で叫びたくなるほどにワーッ! って気持ちになってしまったのだ。 少しマシになってきたかもって思ったら、またほじくり返されたような気持ちになり、もうこれは書いて笑い話にしでもしてもらうしかないと思って、こうして書いたわけである。 別に誰かが悪かったわけでもない。 配送業の方々は毎日忙しいだろうし、ヒューマンエラーはどんな仕事にもある。 誤配送された側も可哀想だ。恐らく届けてくれた人は良い人だろう。律儀に手紙を入れたりして謝ってくるのだから。 それにもし私が誤配送された側だったら、ロクに住所も確認せずに開けてしまっただろう。 そんなの責められるわけがない。 それにいきなり他人の性が目の前に現れるなんて不快だし、気持ち悪い。 むしろ私のほうが申し訳ない気持ちだ。 結局自分が悪いんだと思う。 交通事故のようなものだ。 道路を渡るときに信号を守って安全確認していたら事故に遭う確率も減る。 私はその安全確認を怠ってしまったのだ。 人が死ぬかもしれない交通事故と、恥ずかしいだけで笑い話にしかならない私の話を、交通事故に例えるのは不適切かもしれない。 だが、そんな突発的に起きた出来事に感じる。 これを読んでいる皆さんは、私という愚かな先達の教えに従って同じ轍を踏まないようにしてほしい。 絶対に見られたくないものはコンビニ受け取りだったり、他の方法を取るように! って皆、こんな初歩的なミスしないよね……。 そして最後に悪態をつかせてください。 別に本当にそう思っているわけではないし、全ては私のせいだ。 そのうえで言わせてもらう。 配送ミスなんてしてんじゃねえよ!!! クソ!!!!! 他人の荷物勝手に開けてんじゃねえよ!!! ゴミが!!!!! そして自分もロクに注意することもないままネットであんなもん買ってんじゃねえよ!!!! 死ね!!!!!! あー……本当最悪。
◯◯バレして趣味が楽しめなくなった。
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