#両関酒造
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寮では、翔が他の生徒とは遅れて夕食を摂り、終えると部屋に戻った。建物は学年別に三棟並び、食堂は共同だがトイレと浴室は部屋ごとに設置されていた。まるでビジネスホテルの様な構造だった。
翔の部屋の隣には正美がいたが、午後八時になるとノックをした。室内から翔が出て来ると、
「どうしたンだよ、心配したよ」
と声をかけた。翔は正美を室内に入れた。正美はベッドに腰を下ろし、自分の部屋の冷蔵庫に仕舞ってあった缶ジュースを差し出し、
「親父が送ってくれたンだ。飲めよ」
と勧めた。
二人は缶ジュースを片手に、まずは翔が亮司に声をかけられたことを話した。そして、
「実はオレ、用務員さんとキスしたりハグしたりして…エッチした」
と告白した。流石に、正美は一瞬飲んでいたジュースを気管の方に入りそうだったのかむせ込み、
「そ、それって…!?」
と驚きを隠せない様子だった。翔はスエットパンツ越しに股間を覆いながら、
「オレ、用務員さんにキスされたら急に好きになっちゃって…。気付くと裸でエッチしてた。用務員さん、チ◯ポが大きくて…。オレ、そのままイッちゃった」
と顔を赤らめた。もはや、開いた口が塞がらない様子だった正美は、
「お、お前、急に『チェリー』じゃなくなったなァ!」
と興奮していた。嗚呼、まさか翔に「童貞喪失」を先越されるとは…。内心、悔しかった。彼は、
「オレも、早く誰かとセッ◯スしてやるぞ!」
と鼻息を粗くした。
その頃、宿直室では見回りを終えた大平が、周囲に誰もいないことを確認したうえで、
「…全く、オレが宿直に入る度に『夜這い』に来るンだから!」
と口調をキツくさせながら言った。
布団には、早くもスエットパンツを脱いで白いリオバックビキニを穿いた二年生・根本郁斗が布団に横たわっていた。���は大平が顧問をするラグビー部に所属していた。
「だって、オレは入学した頃から先生一筋だもン。浮気してないもン」
そう言いながら、彼はスエットパーカーも脱いだ。灰色のタンクトップだけになった彼の上半身は、小学校の頃からスポーツ少年団でラグビーをやっているからか、肩幅がガッチリしていた。そのまま彼は大平のところまで立膝でやって来て、そっと両手でスエットパンツを下ろした。有名ブランドのロゴがプリントされた水色のスポーツビキニを穿いていたが、郁斗はその股間に頬擦りをした。微かに洗剤の芳香がする。彼は自分のチ◯ポが硬くなっていくのを感じた。
「…雅之の、コレが欲しいの」
彼は、まるで成人映画の女優の様に股間を突き上げながら内腿を拡げた。次第に、ビキニ越しに大平のチ◯ポを愛撫する手指が素早くなり、その勢いで彼はウエストゴムを両手でつまんだ。血管が浮き出た肉棒が天井に向かっていきり勃ち、ヌッと郁斗の目前に現れた。その肉棒の裏を彼は舌の先端でなぞり、挙げ句に咥えた。大平は、口淫をする郁斗を両手でその髪を弄った。気付くと腰を前後に振り、
「あッ、あッ、ああん…」
と恍惚の表情で喘いでいた。
情事は未だ終わらず、二人は全裸になって郁斗の下半身の穴に大平は己の肉棒を挿れ、「騎乗位」で戯れた。頻りに郁斗の臀部を撫で回し、
「い、郁斗、この、あばずれが…」
と言葉攻めをした。郁斗は布団にしがみつく様にシーツをつかみ、
「…雅之、もっと突いてぇ〜」
とうなだれた声で訴えた。
宿直室は六畳の和室で、トイレもシャワーも完備されていた。寮の玄関からも近かったが、周辺には食堂と厨房しかなく、幸いにも生徒が寝泊まりする部屋は二階からだった。誰かに知られてはと声を押し殺しながらの濡れ事であるものの、大平も郁斗も一応用心をした。
オルガズムに達すると、二人はすっかり教師と生徒という垣根もなく、卑猥な音を立てながら接吻を交わした。すっかり大平の「子種」を仕込まれた郁斗は下腹部を押さえながら、
「雅之の赤ちゃん産みたいのォ〜」
と甘える声で訴えた。
そんな一部始終を、たまたま缶ジュースを買いに階下に来た佳憲が、宿直室から聞こえてくる声に気付き、襖の隙間から覗いて見ていた。大平と関係を持ってから知ったのだが、彼には自分以外の生徒と複数寝ているという話を直接聞いていた。そのことに対しては、とりわけ固執せずに��男って生き物はそんなもの」と割り切っていた。彼は、明日は一緒に寝てやると、テントの様に突き上げたスエットパンツをパーカーの裾で隠しながら自分の部屋に戻って行った。
「別荘」では、これまで誰にも公にしていなかったプライベートバーのドアを貢が開け、亮司を招き入れた。カウンターに五人は座れる椅子が並べられ、背後にはシングルモルトやリキュールなどが整然と置かれていた。
貢は元々、某私立大学の経済学部を卒業してからは大手都市銀行に定年まで勤めていた。父・操が私立K高校の理事長を「引退」するのを機に、地元へ「Uターン」してきたのだ。
理事長になってからは、隣町にある単科大学の経営も担いながらメインであるこの高校では校長もやっていたが、多忙の故に高血圧症とかかりつけ医から診断されてしまい、それが理由で岩崎に校長の方を委ねたのだった。
プライベートバーは、貢の趣味で設計してもらったものだった。大学時代に新宿のオーセンティックバーでアルバイトをしていた経験があり、家業もあったので本格的にその道に入ろうとはしなかったものの、自分でカクテルを作って愉しみたいという思いがあったのだ。彼は「ビフィーター」というジンをシェーカーに入れ、それからライムジュースとガムシロップを加え、振り始めた。亮司は、何度かバーには同僚に連れられて行ったことがあるが、基本は居酒屋が多かったのでカクテルなんてハイボールしか飲んだことがなかった。
目前に「ギムレット」が差し出されると、
「元々は、イギリスの船乗り達がジンばかり飲んでアル中になるのが問題となって考案されたカクテルらしい」
と、貢は自分で飲む「マティーニ」を作りながら言った。亮司は一口飲むと、
「何か、サッパリしているなァ…」
と感想を述べた。
亮司は、翔のことを貢に話した。一通り話を聞くと貢は、
「よくいるンだよ、母親が絶対的な立場で逆らうことができず、ウチに来てそれが爆発するケース。母親の愛情は必要不可欠だし、それを十分に受けないとひもじくなってしまうンだよ。でも、亮ちゃんに抱かれたらその気になっちゃったンだ」
と言った。
「もう、二度もイキやがって…。オレ、しばらくセッ◯スできねぇよ」
「嘘だァ〜!? この後試してみる?」
「『中折れ』しちまうよ」
「誰もア◯ルやってなンて言ってないよ、スケベ!」
結局、二人は三杯目のカクテルを飲み終えるとプライベートバーを出ながら接吻を交わし合った。貢の首筋に唇を押し付けながらネクタイを解き、ベッドに辿り着く頃にはスラックスだけになっていた。亮司は、彼の乳房を谷間の様に寄せながら吸い付き、ブリーフだけにさせていく。貢は、
「…ほら、亮ちゃんはズルいよ! 抱けないって言っておきながらその気にさせるンだもの」
と言いながら、亮司のベトナムパンツのベルトを緩めた。
互いのブリーフがベッドの許に重なり合っている。貢と亮司は「シックスナイン」の状態で口淫に耽った。互いに「アラ古希」ではあったが、性衝動は十代に負けなかった。仕舞いには貢が亮司の身体に覆い被さり、「子種」を仕込んだ。久しぶりに「ネコ」となった亮司は黄色い声を上げ、エクスタシーの故に涙を浮かべた。
情事を終えた二人は布団の中で見詰め合いながら、
「お前、『タチ』もイケるンだな」
「まァ、変態なンだよ」
「何だか、久々に女みたいな声を上げたよ」
「可愛かったよ、亮ちゃん」
と抱擁しながら話した。
時計の針は午後十一時を回っていた。翌日は土曜日で、そのまま大型連休に入る。入職したばかりの秀一のことを亮司は思った。昔、こんな風にオレも彼を抱いたなァ…。翔と寝た時、まるでデジャヴの様だった。秀一も「春の目覚め」が遅く、オレが最初に惚れた男となった。そんなことを回顧しながら、亮司は貢に接吻をした。貢は聞いた。
「…何考えてたの?」
「まァ、昔のこと。もう寝よう」
このまま二人は眠りに入った。
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お酒好きな@yoichisato0131 さんよりのrepost
花邑@寿次郎さんの漆器
#川連漆器
#川連漆器で晩酌
#寿次郎
#両関酒造
#花邑
#湯沢市
ありがとうございます。
https://jujiro.base.ec
#秋田県
#川連塗
#川連
#国指定伝統的工芸品
#伝統的工芸品
#秋田工芸
#秋田の物作り
#漆
#うるし
#髹漆
#一合片口縄文
#ぐい呑縄文
#jujiro
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トラックなど一般貨物自動車を使う郵便局で点呼の実施が不適切だったとして、国土交通省は5日、日本郵便に対し、貨物自動車運送事業法による一般貨物自動車運送事業の許可を取り消す方針を通知し、発表した。大規模運送事業者の許可取り消しは異例だ。 日本郵便では各地の郵便局で、運転手の健康状態などを調べる法定の点呼が適切に行われていないことが発覚。国交省の各地方運輸局・支局は、トラックやバンなど一般貨物車を扱う郵便局を優先して立ち入り監査をしてきた。関係者によると、対象の全国119郵便局のうち70局以上が同法違反に当たると判断したという。 違反した局では、飲酒の有無を確認していなかったり、点呼をしていないのに実施したかのように記録を偽造したりしていた。関東運輸局管内では、同法に基づく違反点数が、許可取り消しとなる基準を大幅に超えたという。 国交省は5日の通知で、行政手続法に基づき、同社に弁明の機会を伝えた。近く正式に事業許可取り消しを決める方針で、不適切点呼の問題で初の処分となる。 処分が下れば、日本郵便は5年間、事業としての一般貨物車の車検を得られず、約2500台あるトラックやバンが使えなくなる。同社は都市部の大規模局での荷物収集などにバンなどを使っており、許可取り消しで同業他社などに業務を委託する必要に迫られ、輸送能力に一定の影響が出るとみられる。 軽トラックは許可制ではなく届け出制で、今回の処分の対象外となるが、国交省は「車両停止」処分とするべきかを検討している。 日本郵便は4月、点呼の実施状況に関する全国調査の結果を公表。対象の3188郵便局のうち、75%にあたる2391局で不適切な点呼を確認した。 ■日本郵便「存立に関��る重大な事案」 日本郵便は5日、通知を受けて「極めて重大な法令違反と認識している。日々全国の公道を使用して、郵便・物流事業という社会的インフラを担っている運送事業者として、その存立にも関わる重大な事案であると受け止めている。厳しい行政処分で、極めて深刻な事態だと受け止めている。行政処分の内容及びお客さまや事業への影響等を精査し、具体的な対応について速やかに検討する」とするコメントを出した。(増山祐史)
郵便トラック許可取り消し、処分方針を通知 不適切点呼問題で国交省(朝日新聞) - Yahoo!ニュース
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秋旅2023 東北散策 - リゾートしらかみ
昨年、豪雨被害で断念となった五能線 リゾートしらかみに再挑戦してみた。
青森-秋田間を絶景の五能線経由で結ぶ観光列車 リゾートしらかみ。本当は昨年夏の東北旅行の目玉になるはずだったのですが…、直前 および当日の豪雨によってお流れしてしまい(涙)誕生日休暇を利用してこの度、リベンジしてみました。


都内から東北新幹線で新青森、そこからリゾートしらかみの始発駅 青森駅へ。午後の青森発 秋田行のリゾートしらかみ4号が今回のお目当て。お昼少し前に青森駅に降り立ち、少し時間があったので、ねぶたの家 ワ・ラッセを訪問。こちらも本当は昨年の夏に訪れてみたかったのですが、ちょうど展示入れ替えのための休館日に重なるというバッドタイミング…、事前調査不足でしたね。今回はちゃんとオープンしていることを確認した上での再訪。大迫力のねぶたを見学。津軽煮干しラーメンをすすってお腹を満たしたところ、ちょうど程よい時間に。お酒とおつまみを調達し、いざ青森駅ホームへ。

リゾートしらかみは、3つのタイプの列車(橅・青海・くまげれ)が存在し、今回 私は最も新しい橅編成を狙いリゾートしらかみ4号をセレクトしたのですが…、車両故障の影響で選ばらえたのは国鉄気動車を改造した「くまげら」君。最初に目にしたときは結構ショックでした…。まあそういうこともあるよね、仕方がない(かわりに貴重な国鉄車を楽しもう)、と指定した先頭車両 海側最前部の座席につこうとしたものの…、編成変更に伴い指定された番号の席が存在しない!車掌さんに確認し、代わりの席に案内してもらいました。一応 海側の窓際席を用意してくれてはいたものの、中間車両の最前部で見通しがあまりよくなく、足元も(他の座席と比べると)狭めという…。どうやら私はリゾートしらかみとの相性がよろしくない模様。
あまりネガティブになっても勿体ないので、今の状況を存分に楽しもう!起きたことを後悔するのではなく与えられた状況をいかに楽しく過ごせるかも才能のうち、とポジティブに考え、絶景の五能線旅をスタート。日々の面倒ごとやストレスを忘れ、穏やかに流れる車窓を見ながらお酒を飲む。最高ですね。


日本海に沿った絶景を楽しみながら列車は千畳敷駅に到着。ここでしばしの停車時間を利用し隣接する千畳敷海岸を散策。海底が幾度となく隆起し、出来上がった岩の海岸。夕焼け時ということもあり、水面に映る夕日を堪能。日が沈んだ後のブルーアワーもきっと綺麗なんだろうな、と���いつつも列車の発車時刻の関係上、泣く泣く退散。
列車は東能代から奥羽本線に入り、終点 秋田へ。この日は昨年の夏以来2回目の秋田にて(駅ナカでいぶりがっ��をつまみに一杯楽しんだ後)一泊、翌日に備えます。
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いきなり偉そうなことを書いて各方面から顰蹙を買いそうなんだけど、あえて言う。僕は自分の日記より面白い日記を読んだことがない。これはハッタリでもなんでもなくて、それくらいの気持ちがないと何処の馬の骨とも知れないチャリンコ屋の日記に1,500円や2,000円を出して購入してくれている方々に申し訳が立たない。ただし「自分より」と言うのには注釈が必要。『富士日記』や『ミシェル・レリス日記』みたいな別次元の傑作は対象外として、近年、雨後の筍のように量産されているリトルプレスやZINEを体裁とした日記やエッセイ群を見据えての発言と思って頂きたい。商売としての仕入れはさておき、個人的に興味があったので色々と手を伸ばして読んでみたものの、そのほとんどが「私を褒めて。私を認めて。私に居場所を与えて」というアスカ・ラングレーの咆哮をそのままなぞらえたような内容、若しくは「持たざる者同士でも手を取り合い、心で繋がっていれば大丈夫」的な似非スピリチュアルなマジカル達観思想で構成されているので、正直ゲンナリした。しかもタチの悪いことに、そういうものを書いている人たち、あわよくば商業出版の機を窺っていたりするものだから、出版社や編集者の立場からしたらまさに入れ食い状態。「ビジネス万歳!」という感じでしょう。晴れて書籍化の際には口を揃えて「見つけてくれてありがとう」の大合唱。いやいやいや、ちょっと待って、あんたら結局そこにいきたかっただけやんってなりません?これまでの人生をかけて手にした「生きづらさ」の手綱をそんなにも容易く手放すんかい!と思わずツッコミを入れたくもなる。現世で個人が抱える「生きづらさ」はマジョリティに染まらぬ意思表明と表裏の関係にあった筈なのに、どっこいそうはさせないとばかりにどこからともなく湧いてくる刺客たちの誘惑にそそのかされては、呆気なく自らの意志で握手(悪手)に握手(悪手)を重ねる。ミイラ取りがミイラになるとはまさにこのことだ。以前、僕もある出版社の編集長から「DJ PATSATの日記を当社で出版させてほしい」という誘いを受けたけれど、もちろん丁重にお断りした。僕は自主で作った300冊以上の読者を想定していないし、それより多くの読者に対する責任は負いかねるというような趣旨の言葉を伝えた。そもそもなぜ僕が友人(マノ製作所)の力を借りながらわざわざシルクスクリーンという手間をかけて制作しているのかを理解しようともしない���編集長は口説き文句のひとつとしてECDの『失点・イン・ザ・パーク』を引き合いに出してこられたのだけれど、いま思えばそういう発言自体が安易というか不遜だと思わざるを得ない。結局その方は僕を踏み台にしようとしていただけだったので、負け惜しみでも何でもなく、あのときの誘いに乗らなくて良かったといまも本気でそう思っている。まぁ、これは僕個人の考え方/価値観なので他者に強要するものでもなければ、共感を得たいと思っている訳でもない。逆に彼らも推して知るべしだ。誰もが商業出版に憧憬を抱いている訳ではない。昔から煽てられることが好きじゃないし、賑やかで華やかな場面がはっきりと苦手だ。だからと言って消極的に引きこもっているつもりもなく、寧ろ積極的に小さく留まっていたいだけ。かつては各地の井の中の蛙がきちんと自分の領域、結界を守っていたのに、いつしかみんな大海を目指すようになり、やがて井の中は枯渇してしまった。当然、大海で有象無象に紛れた蛙も行き場をなくして窒息する。そのようなことがもう何年も何年も当たり前のように続いている現状に辟易している。そんな自分が小さな店をやり、作品を自主制作して販売するのは必要最低限の大切な関係を自分のそばから手離さないためである。何度も言うているように自営とは紛れもなく自衛のことであり、率先して井の中の蛙であろうとする気概そのものなのだ。自衛のためには少なからず武器も必要で、言うなれば作品は呪いの籠った呪具みたいなもの。そんな危なっかしいものを自分の意識の埒外にある不特定多数のコロニーに好んで攪拌させたりはしない。多数の読者を求め、物書きとして生計を立てたいのなら、最初から出版賞に応募し続ける。だからこそ積年の呪いを各種出版賞にぶつけ続けた結果、見事に芥川賞を射止めた市川沙央さんは本当に凄いし、めちゃくちゃにパンクな人だと思う。不謹慎な言い方に聞こえるかもしれないが、天与呪縛の逆フィジカルギフテッドというか、とにかく尋常ならざる気迫みたいなものを感じた。なぜ彼女がたびたび批判に晒されるのか理解できない。それに佐川恭一さん、初期の頃からゲスの極みとも言える作風を一切変えることなく、次々と商業誌の誌面を飾ってゆく様は痛快そのもの。タラウマラ発行の季刊ZINEに参加してくれた際もダントツにくだらない短編を寄稿してくれて、僕は膝を飛び越えて股間を強く打った。
佐川恭一による抱腹絶倒の掌編「シコティウスの受難」は『FACETIME vol.2』に掲載。

ついでにこれまた長くなるが、かつてジル・ドゥルーズが真摯に打ち鳴らした警鐘を引用する。
文学の危機についていうなら、その責任の一端はジャーナリストにあるだろうと思います。当然ながら、ジャーナリストにも本を書いた人がいる。しかし本を書くとき、ジャーナリストも新聞報道とは違う形式を用いていたわけだし、書く以上は文章化になるのがあたりまえでした。ところがその状況が変わった。本の形式を用いるのは当然自分たちの権利だし、この形式に到達するにはなにも特別な労力をはらう必要はない、そんなふうにジャーナリストが思い込むようになったからです。こうして無媒介的に、しかもみずからの身体を押しつけるかたちで、ジャーナリストが文学を征服した。そこから規格型小説の代表的形態が生まれます。たとえば『植民地のオイディプス』とでも題をつけることができるような、女性を物色したり、父親をもとめたりした体験をもとに書かれたレポーターの旅行記。そしてこの状況があらゆる作家の身にはねかえっていき、作家は自分自身と自分の作品について取材するジャーナリストになりさがる。極端な場合には、作家としてのジャーナリストと批評家としてのジャーナリストのあいだですべてが演じられ、本そのものはこの両者をつなぐ橋渡しにすぎず、ほとんど存在する必要がないものになりさがってしまうのです。本は、本以外のところでくりひろげられた活動や体験や意図や目的の報告にすぎなくなる。つまり本自体がただの記録になってしまうわけです。すると、なんらかの仕事をもっているとか、あるいはただたんに家族がある、親族に病人がいる、職場に嫌な上司がいるというだけで、どんな人でも本を産み出せるような気がしてくるし、このケースに該当する当人も、自分は本を産み出せると思い始める。誰もが家庭や職場で小説をかかえている……。文学に手を染める以上、あらゆる人に特別な探究と修練がもとめられるということを忘れているのです。そして文学には、文学でしか実現できない独自の創造的意図がある、そもそも文学が、文学とはおよそ無縁の活動や意図から直接に生まれた残滓を受けとる必要はないということを忘れているのです。こうして本は「副次化」され、マーケティングの様相を帯びてくる。
ジル・ドゥルーズ『記号と事件 1972-1990年の対話』(河出文庫p262-263)

僕は制作の際にはいつも必ずドゥルーズのこの言葉に立ち返っては何度も確認作業を繰り返し、ようやっとリリースにこぎつける。しかしそもそもが作品化を企んでいる時点で自分まだまだやなぁと思うに至る訳で、なんとも一筋縄ではいかない。そういう意味では滝野次郎という人がインスタグラムに投稿している日記のような文章には、はじめから読まれることを意図しているにもかかわらず、本来ならば読まれることを目的とした日記からは真っ先に削除されるような状況ばかりが羅列されていて、なかなかどうして凄まじい。馴染みの飲食店で見つけたお気に入りの女性店員を執拗に観察したり、断酒を誓った直後に朝から晩まで酒浸りであったり、謎の投資で10分間で40万円を失っていたり、銀行口座と手持ちの金を合わせても1,000円に満たなかったり、それでも「俺は俺を信じる」と闇雲に自身を鼓舞していたり、そうかと思えば急に脈絡もなくひたすらに左手のハンドサインを連投していたりと、しっちゃかめっちゃか。比肩しうるは円盤/黒猫から出版された『創作』くらいか。あらゆる規範から逃れるべくして逃れ得た、いま最もスリリングな読み物であることに間違いはないが、同時に、これは断じて文学ではない……とも言い切れない不気味な何かが海の藻屑のように蠢いている。
(すでに何らかの隠喩ではないかと勘ぐったり……)

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大山崎山荘美術館

大山崎山荘美術館
フルネームはアサヒグループ大山崎山荘美術館。
大阪の著名な旧家・資産家、繊維業・米穀仲買業・両替商 「富商加賀商店」 当主で大日本果汁(現·ニッカウヰスキー) 創業の中心人物だった加賀 正太郎は、死後の株式の散逸を防ぐためアサヒビールの山本為三郎にニッカウヰスキー株を売却してすぐ没した。
大山崎山荘は建物、その内部の飾り付け、庭園すべて加賀 正太郎が自ら設計した。彼の没後、戦後は所有者が変わって荒廃し、取り壊して高層マンションを建設する計画があったが、ニッカウヰスキーを引継いだ縁でアサヒビールが買取り、保存修復してこの美術館となった。今般では歴史的建造物として評価が高い。
展示品の多くは朝日麦酒株式会社(現·アサヒグループホールディングス)創業者の山本為三郎の収集した物。彼は柳宗悦を中心とした日本民藝運動(大量生産の近代化を良しとする時代風潮に対して、伝統的手仕事を評価した)と関係が深かったので、本館にその関係の作品が多い。また、地中館に洋画モネの睡蓮など、山手館に現代美術を展示している。
京都府乙訓部大山崎町銭原5-3
引用元(1枚目写真のみ):↓ tumblrからです
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RM Vogue Spain インタビュー 翻訳
BTSリーダー・RM「もし、僕が今夜死んだとしても、何も変わらないと思います。農家や道路清掃員の方が、社会の機能にとって重要ですから」
世界的なK-POPアイコンとなった韓国人ラッパー、歌手、ソングライターは先日、初のソロアルバム『Indigo』のプロモーションのためにバルセロナを訪れた。
EVA BLANCO MEDINA 2023年3月7日
この10年間、K-POPを世界的人気にした要因は何かという問いに答え続けてきたボーイバンドBTSのリーダー、RM(キム・ナムジュン、1994年、ソウル)だが、その答えは年々変化しているという。「一般的なオーディエンスに理解してもらうためには、1960年代、1970年代に成功したグループやビートルズが登場した頃のことを振り返るのがいいと思います。ビートルズと自分たちを比較しているわけではありませんが、僕たちも新しい存在だということです。当時のムーブメントやエネルギーに親しみを抱くDNAを持つ人たちは、K-POPに反応すると思います。僕たちは、共通のゴールに向かって一体となって活動する若者たちのグループです。ダンス、ビジュアル、ソーシャルメディア上の反応、気取らない雰囲気、これらすべての要素が、人々をK-POPに夢中させる要因になっています」と、ラッパー兼ソングライターのRMは、マドリードとバルセロナを結ぶVogue Spainとのビデオ通話で語った。彼は、ミラノ・ファッションウィークでボッテガ・ヴェネタのファッションショーに出席した後、そこで10日間、休息とニューアルバムのプロモーションツアーを交えて過ごしていた。
RMの初のソロスタジオアルバムのタイトルは『Indigo』(Big Hit Music)。英語と韓国語の10曲からなるこのアルバムは12月2日にリリースされた。Erykah Badu、Anderson .Paak、韓国のヒップホップバンド、Epik Highのリーダー、Tabloとのコラボレーションが収録されている。ファーストシングル『Wild Flower』(with youjeen)は、YouTubeですでに5400万回以上の再生回数を記録している。まだ、名声の渦にのみ込まれることなく、詩人になることを夢見ていた9歳の少年への原点回帰を表現している曲だ。「(2013年に)BTSとしてデビューして以来、K-POP業界の成長は止まっていません。K-POP業界は、ますます複雑になり、より多くの人々をその構造に取り込んできました。多くの光がある一方で、影もあります。僕らの多くは、非常に若い頃からグループとしてキャリアをスタートさせ、寝食を共にしながら10代を過ごしました。本当の家族になったんです。それは素晴らしいことなんですが、一方でこの文化は僕���大きな影響を及ぼしました。というのも、自分の決断に自主性を持つ大人として扱ってもらえない、と感じることがあるんです。巨大な現象の中の、単なる歯車のひとつとしか認識されてないん です」と語る。それでも彼は、この問題に対して楽天的な見方をしている。「今でもこの業界が大好きですし、僕にたくさんの良いことをもたらしてくれました。世界中のARMY(BTSのファン)は、僕たちに本物の愛を与えてくれます。でも、その愛を受け取り、応えなければいけないので、それがストレスになることもあります。世の中のことを何も知らなかった20歳のときから、そうしてきました。そこが難しいところです。だから、自分に言い聞かせるんです。『おい、原点に戻れ。お前のスタート地点へ戻れ。もっと人間的な部分へと、ヒップホップへと』って」と彼は掘り下げる。
成功という錯乱の中で、完全に自分を見失いそうになったことはあるのでしょうか。「以前はそう思っていました。でも、面白いことにK-POP界に身を投じることを選んだのは自分自身だと十分に自覚しているんです。誰に押し付けられたわけでもない。だけど、そうですね、時々自分を見失うこともありました。でも、こんなことを言うのは、行き過ぎた『自己共感』なのかもしれません。答えはないんです。ただ、もしK-POPが大衆のバッテリーを充電するためのもので、その充電をするのが僕の役目だとしたら、僕はしっかりと地に足をつけていなければなりません。大人として、ミュージシャンとして、人間として。この10年間のキャリアが、自分という人間を確立し、自らを愛することを学ばせてくれました。今も、まだその過程にいますが、こうした内面的な葛藤はすべて、アルバムや映像に記録されることになります」と彼は説明する。
歌詞、哲学的思考、メッセージ、あるいは言葉そのもの、それらはRMの制作活動において常に分析の対象となる。「音楽は世界にとって本当に必要なものですが、自分の音楽に関しては、不必要なものを生み出しているように感じることがあります。もし、僕が今夜死んだとしても、何も変わらないと思います。しばらくの間、影響を受ける人もいるかもしれませんが、農家や道路清掃員の方が、社会の機能にとって重要ですから。歴史的な観点から僕たちの世代の役割について考えたり、世の中にあふれているデジタル・プラットフォームや コミュニティを眺めたりしてると、結局、混乱してしまうんです。考えることを嫌がる人たちがたくさんいます。忙しない生活のなかで、逃避するために音楽やテレビをつける。ですから、お説教されるのが一番嫌なんです。その上で、どうしたら自分の音楽を意義あるものにできるのか。まだ答えは見つかっていませんが、自分なりの視点を持ち続けようとしています」とRMは言う。彼は美術にも熱心で、『Indigo』には彼の好きな韓国の画家、ユン・ヒョングンへの言及がいくつか含まれている。
くだらないミスや失言に���って、いつかARMYに反感を持たれることを恐れているか、とInstagramのフォロワー数が4240万人いるRMに尋ねたところ、彼は率直にこう答えた。「はい、怖いです。24時間365日怖いです。若いころは、他人の目など気にしないクールな男を装っていましたが、今はそれが正しいとは思えません。自分のキャリアにおける世間の目や人に与える影響力を気にしています。そういうプレッシャーがストレスになるのは確かですけど、僕は対処できると思っています。だから引退もしませんし、外で夜通し飲んで飲酒運転するようなこともしません。人間ですから間違いを犯すこともありますが、一番いい自分になるために全力を尽くします。ひとつ重要なのは、この仕事を仕事として扱うことです。アーティストに特別な権利や地位があるとは思いません」
最後に、このアルバムについて明確にしておかなければならないことがひとつある。いくら噂が流れたとしても、このアルバムは決して、成功を収めたバンドの終わりを意味するものではないということだ。「ああ、BTSを辞めるつもりはありません。絶対にないです。このようなソロプロジェクトを始動させるのは初めてなので、立ち上がって最初の一歩を踏み出そうとしているんです。でも、僕は野心家ですし、意志の強さもあります。だから、どちらのチャンスも逃したくないんです。ですから、コントロールを失うことなく、この2隻の船の舵を同時に取れるよう最善を尽くします。多くのバンドが分裂してバラバラになってしまいますが、BTSはそうならないことを願っています。僕は、ただ音楽を愛していて、自分の仕事を愛していて、メンバーを愛していて、そして自分自身を愛しているんです。もし、両方のプロジェクトを共存させることができれば、長期的に見て伝説的なものになると思うんです」と彼は締めくくった。
*原文のスペイン語から英語に@btscharts_spainさんが翻訳されたものを日本語に訳しました。
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
アイウエオカキクケコガギグゲゴサシスセソザジズゼゾタチツテトダ ヂ ヅ デ ドナニヌネノハヒフヘホバ ビ ブ ベ ボパ ピ プ ペ ポマミムメモヤユヨrラリルレロワヰヱヲあいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわゐゑを日一国会人年大十二本中長出三同時政事自行社見月分議後前民生連五発間対上部東者党地合市業内相方四定今回新場金員九入選立開手米力学問高代明実円関決子動京全目表戦経通外最言氏現理調体化田当八六約主題下首意法不来作性的要用制治度務強気小七成期公持野協取都和統以機平総加山思家話世受区領多県続進正安設保改数記院女初北午指権心界支第産結百派点教報済書府活原先共得解名交資予川向際査勝面委告軍文反元重近千考判認画海参売利組知案道信策集在件団別物側任引使求所次水半品昨論計死官増係感特情投示変打男基私各始島直両朝革価式確村提運終挙果西勢減台広容必応演電歳住争談能無再位置企真流格有疑口過局少放税検藤町常校料沢裁状工建語球営空職証土与急止送援供可役構木割聞身費付施切由説転食比難防補車優夫研収断井何南石足違消境神番規術護展態導鮮備宅害配副算視条幹独警宮究育席輸訪楽起万着乗店述残想線率病農州武声質念待試族象銀域助労例衛然早張映限親額監環験追審商葉義伝働形景落欧担好退準賞訴辺造英被株頭技低毎医復仕去姿味負閣韓渡失移差衆個門写評課末守若脳極種美岡影命含福蔵量望松非撃佐核観察整段横融型白深字答夜製票況音申様財港識注呼渉達良響阪帰針専推谷古候史天階程満敗管値歌買突兵接請器士光討路悪科攻崎督授催細効図週積丸他及湾録処省旧室憲太橋歩離岸客風紙激否周師摘材登系批郎母易健黒火戸速存花春飛殺央券赤号単盟座青破編捜竹除完降超責並療従右修捕隊危採織森競拡故館振給屋介読弁根色友苦就迎走販園具左異歴辞将秋因献厳馬愛幅休維富浜父遺彼般未塁貿講邦舞林装諸夏素亡劇河遣航抗冷模雄適婦鉄寄益込顔緊類児余禁印逆王返標換久短油妻暴輪占宣背昭廃植熱宿薬伊江清習険頼僚覚吉盛船倍均億途圧芸許皇臨踏駅署抜壊債便伸留罪停興爆陸玉源儀波創障継筋狙帯延羽努固闘精則葬乱避普散司康測豊洋静善逮婚厚喜齢囲卒迫略承浮惑崩順紀聴脱旅絶級幸岩練押軽倒了庁博城患締等救執層版老令角絡損房募曲撤裏払削密庭徒措仏績築貨志混載昇池陣我勤為血遅抑幕居染温雑招奈季困星傷永択秀著徴誌庫弾償刊像功拠香欠更秘拒刑坂刻底賛塚致抱繰服犯尾描布恐寺鈴盤息宇項喪伴遠養懸戻街巨震願絵希越契掲躍棄欲痛触邸依籍汚縮還枚属笑互複慮郵束仲栄札枠似夕恵板列露沖探逃借緩節需骨射傾届曜遊迷夢巻購揮君燃充雨閉緒跡包駐貢鹿弱却端賃折紹獲郡併草徹飲貴埼衝焦奪雇災浦暮替析預焼簡譲称肉納樹挑章臓律誘紛貸至宗促慎控贈智握照宙酒俊銭薄堂渋群銃悲秒操携奥診詰託晴撮誕侵括掛謝双孝刺到駆寝透津壁稲仮暗裂敏鳥純是飯排裕堅訳盗芝綱吸典賀扱顧弘看訟戒祉誉歓勉奏勧騒翌陽閥甲快縄片郷敬揺免既薦隣悩華泉御範隠冬徳皮哲漁杉里釈己荒貯硬妥威豪熊歯滞微隆埋症暫忠倉昼���彦肝柱喚沿妙唱祭袋阿索誠忘襲雪筆吹訓懇浴俳童宝柄驚麻封胸娘砂李塩浩誤剤瀬趣陥斎貫仙慰賢序弟旬腕兼聖旨即洗柳舎偽較覇兆床畑慣詳毛緑尊抵脅祝礼窓柔茂犠旗距雅飾網竜詩昔繁殿濃翼牛茨潟敵魅嫌魚斉液貧敷擁衣肩圏零酸兄罰怒滅泳礎腐祖幼脚菱荷潮梅泊尽杯僕桜滑孤黄煕炎賠句寿鋼頑甘臣鎖彩摩浅励掃雲掘縦輝蓄軸巡疲稼瞬捨皆砲軟噴沈誇祥牲秩帝宏唆鳴阻泰賄撲凍堀腹菊絞乳煙縁唯膨矢耐恋塾漏紅慶猛芳懲郊剣腰炭踊幌彰棋丁冊恒眠揚冒之勇曽械倫陳憶怖犬菜耳潜珍
“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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2025/5/31 11:00:21現在のニュース
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日付が変わり、浩志は本郷にいた。彼がいた時は木造三階建てだったが、今は鉄筋コンクリートに変わっていた。次女・愛美が経営し、みいはすぐ隣の木造二階建ての家に住んでいた。旦那は最近亡くなったらしく、愛美の夫と孫二人と一緒だった。
無論、明かりはすでに消されていた。浩志はみいには通夜か告別式に来て欲しかった。魂なので彼はスッと家内に入��、居間なのかそこだけ明かりがついていた。そっと覗くと、ダイニングテーブルにはみいと愛美が向かい合って座り、「越の寒梅」の一升瓶をテーブルの中央に置き、グラスを酌み交わしていた。相変わらず酒豪だなァと、浩志は苦笑した。みいは言った。
「…まさか浩志が逝っちゃうなンて。心臓に毛が生えているから、わたしより長生きするよねぇって思ったら…ポックリ逝っちゃった」
「…お母さん。お父さんもそうだったけど、男って案外弱いのよ!」
「嗚呼、三社祭や隅田川の花火には必ず遊びに来て、水戸の地酒…何だっけ?」
「ほら、『一品』よ」
「そうそう、一品の大吟醸を必ずお土産に持って来てくれて…つまンない」
「…でも、お母さん。独りで大丈夫?」
「…偕楽園には毎年行ってるからねぇ。確か、駅前に『Kホテル』があるし、大丈夫よ」
男は案外弱い、か…。そうかもしれない。親父もそうだった。まァ、ヘビースモーカーだったし、仕方なかったが…。でも、皆オレのことを言いたい放題言ってるなァ! 浩志は、美津雄や小百合だけではないと痛感した。
愛美は、みいのグラスに酒を注ぎながら聞いた。
「…でも、お母さん。本当に幸雄さんを連れて行くの?」
「…え? 連れて行くよ」
「…だって、浩志おじさんとは確か、二十歳近く齢が離れているのよ? 九十代のご老体で、大丈夫なの?」
「…大丈夫よ。毎朝、隅田公園を散歩しては言問橋近くの『Y湯』で朝風呂してるって言うし。だって、浩志にとっては『愛人』よ!? 連れて行かなきゃ、冥土の土産にならないわ。幸雄さん言ったのよ、浩志の骨ぐらい拾いたいって」
幸雄が未だ健在だったとは…。最後に会ったのは一昨年の隅田川の花火の時だったっけ。流石に、九十歳近くのご老体を酷使するのは申し訳ないと、その後は手紙のやり取りをするだけだった。曳舟にあった実家は手放し、今は橋場の方に住んでいると聞いた。結婚はせず、横浜に嫁いだ彼の姉の末っ子を養子にしたと聞いた。
浩志は、せめてポックリ逝く前に一度会っておけばよかったと後悔しながら、彼と付き合い始めた頃のことを思い出した。
幸雄との再会は、意外にも大学の敷地内だった。浩志がラグビーを始めたのは高校に入学してからだったが、大学ではアルバイトに明け暮れようと勧誘を受けても断っていた。しかし、一年生の夏頃にどうしても入部して欲しいと友人から懇願され、仕方なく引き受けたのだった。
これまでやっていた居酒屋のアルバイトを辞め、早朝の新聞配達だけにした。居酒屋の方は練習が連日あるので無理だと判断したのだ。しかし、一升瓶を見ると飲みたくなっ��しまうほど酒が大好きだったから、かえって辞めて正解だと彼は思った。
ラグビー部に入るや、すぐ都内の大学と練習試合が行われ、浩志もメンバーに選ばれた。当時、廃部寸前と言われていたほどに弱かったが、彼が入ったことにより次々へと勝ち進み、気付くと関東大会に出場を決めていた。最初は見くびっていた上級生も浩志を見直す様になり、学内でも有名になった。
そんな中、某新聞社から取材の申し出があり、浩志はインタビューを受けることになった。学長室に呼ばれ、ドアを開けた時、彼はびっくりした。カメラマンを率いて幸雄もいたからだった。幸雄もようやく再会できたと満面の笑みをみせた。
インタビューは三十程度だったが、取材を終えると幸雄は浩志に声をかけた。カメラマンも同行していたので彼はメモ用紙にメッセージを書き、浩志に渡した。その紙にはこう書かれていた。
「午後七時に銀座の時計台の前で待ってる」
いつもの様に練習を終えた浩志は、自転車を国鉄・御茶ノ水駅の前に止め、電車を乗り継いで銀座へとやって来た。銀座は、高校時代に長男・正夫や次男・岳次と一緒に日劇へ行った時以来だった。水戸にはない華やかさがあり、ネオンサインがあちこちに煌めいていた。時計台の下に幸雄は待っていた。学ランの第一ボタンを外し、浩志は笑顔をみせた。二人は五丁目にある釜めし屋へ向かった。そこでも互いのことを語り合い、時折幸雄は浩志の手を握ったり、膝に触れたりしていた。
午後九時になり、明日も新聞配達があると営団地下鉄・銀座駅の前で別れようとしたが、幸雄は引き止め、二人は人気のない路地に逃げた。そこで幸雄は浩志を抱きしめ、接吻をした。背部や臀部を弄られ、浩志も幸雄を求めた。全身が火照って彼は、
「…オレ、幸雄が好きで好きでたまらない。欲しい、もっと欲しい…」
と訴えた。幸雄も、
「新聞配達だったら、その時間までに行けばイイだろ? 君は可愛いよ、可愛くて仕方ないよ…」
と浩志の唇に触れた。
結局、幸雄は浩志を自分の住む向島のアパートに連れて行った。布団の上で二人は裸になり、愛し合った。この時に浩志は、これまで用を足す為だけの下半身の穴に幸雄の肉棒が挿れられ、その奥に潜む性感帯を弄ばされた。最初は声に出して痛みを訴えたが、幸雄と肉体が一体になったことに歓びを感じた。次第に、かえって抜かれると痛いことを知り、しがみつく様に幸雄の背部に腕を回した。大粒の汗を流しながら、浩志は自分の肉棒がいやらしいほどに先走り汁を流しているのを認めた。
「あッ、あん、ああん、あん…」
まるで女になったかの様な錯覚に陥り、幸雄の膝の上で彼は接吻を繰り返した。絡み合う舌と舌に幾重にも唾液が糸を引き、口角から滴り��うになるのを二人はすすり、呑んだ。次第に、幸雄は激情の故に浩志の乳房を鷲づかみにし、揺さぶった。
「あ、あぁ…。君が欲しい、もっと欲しい…」
浩志は、下半身の穴が火がついた様に熱くなっていくのを感じた。幸雄の肉棒が彼の性感帯に何度も突かれ、浩志は理性を失いかけていた。このまま彼の愛液を受け止め、妊娠しそうな感覚に陥った。もし子どもが宿せるなら産みたい、幸雄が好きで仕方ないと、浩志は思った。
オルガズムは二人同時に達した。浩志の下半身の穴に幸雄の愛液が注がれ、浩志の愛液が幸雄の肉体のあちこちに飛び散った。
「あッ! あん! あぁん! あァァァん!」
浩志は涙を流しながら声を上げた。幸雄は彼の両胸に顔をうずめ、
「はァッ! はァん! あん! あァァァん!」
とうめいた。
浩志も幸雄も恍惚な表情をし、未だ萎えぬ肉棒を露にしながら二人は接吻を重ねた。
時計は午前十二時を回っていた。電車はすでに運転を終了していた。二人はちり紙で飛び散った愛液を拭い、手ぬぐいで軽く身体を拭いた。浩志は下半身の穴に鈍い痛みを感じていた。幸雄は、
「痛かった?」
と聞いた。浩志は、
「否、大丈夫」
と横に首を振った。彼は、すっかり幸雄のことを自分の情人(アマン)として受け入れ、認識していた。彼は、童貞を喪失したことで何か自信の様なものを得た気がした。ブリーフを穿き、ランニングシャツの上からワイシャツを羽織ろうとした時、トランクスだけの幸雄が背後から抱きしめてきた。彼は言った。
「いつでもおいで、待ってるから…」
微かに腋臭の「匂い」がした。ブリランチンでまとめていた髪は乱れに乱れ、うっすらと無精髭が生えていた。浩志は、同性でありながら初めて「男」を感じた。そのまま彼は振り向き、接吻した。まるで映画のワンシーンの様だった。うっすらと涙を流しながら、
「いつでも抱いて…」
と言った。
嗚呼、このまま夜を明かしたいと、浩志は思った。
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TEDにて
マーク・ロビンソン: 古代ギリシャの建築家の。とある1日
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
アテナイの夜が明ける頃、フェイディアスは既に仕事に遅れています。
時は、紀元前432年、建築家のフェイディアスは、最新で最大規模の神殿、パルテノン神殿造営の総監督です。完成したら、彼の傑作は、女神アテナを祀る��大な神殿となり、アテナイ人の栄光の証となるでしょう。
ところが、フェイディアスが、建設現場に到着すると5人の役人が待ち構えていました。神殿中央にある神聖な像の金を横領した罪にフェイディアスは問われ、日没までに神殿の全経費と金の薄片全ての報告を余儀なくされます。
さもないと、法廷での判決を受けてしまいます。無実の罪を着せられたにもかかわらず、フェイディアスは驚いていません。パルテノン神殿の建設を命じた政治家ペリクレスには、政府内に多くの敵がいることに加え、このプロジェクト自体、いささか物議を醸すものだからです。
アテナイ市民が期待するのは、ドーリア式の古典的な神殿。つまり、シンプルな柱が水平梁エンタブラチュアを支え、切妻屋根がかぶさる建築様式です。
しかし、フェイディアスの設計は、従来のものに比べはるかに急進的です。柱はドーリア式、梁のフリーズ部分はイオニア式で、アテナイで行われるパナテナイア祭の盛大な祭り風景が全面に描かれます。
神殿の装飾に人間と神々が、並んで描かれたことは、かつて一度もないだけでなく、それには従来の手法より多くの費用がかかります。同僚が支出を記録しているよう神々に祈りながらフェイディアスは自らの潔白を証明すべく動き出します。
まず、建築家のイクティノスとカリクラテスに連絡をします。見直すのは設計図ではなく、基本計画書、シングラファイと3Ⅾ模型のパラデイグマです。3人は、正確な設計図なしにただちに問題を解決しなければなりません。
頼りになるのは、入念な計算と均整美に対する自分たちの直観だけです。とりわけ均整を保つことは難しいことが分かりました。パルテノン神殿は湾曲した地に建てられ、柱はやや内側に傾いています。
力強さを示し、遠くからは真っすぐな柱に見えるようにするため、柱に少し膨らみをもたせるエンタシスの技法が採用されました。神殿の他の要素についても比較的、一貫した比率を採用しながら調和の美しさを計算します。
しかし、設計を変更するには休みなく計算し直さねばなりません。そのうちの1つの計算を手伝った後、フェイディアスは、同僚の金の記録をまとめ特別配達を受け取るため、その場を離れます。
神殿のペディメント(三角形の切妻壁)に使う巨大な大理石が、ペンテリコ山の採石場からちょうど届きました。重さ2~3トンのブロックを運ぶのに通常の傾斜路では崩れてしまうでしょう。
そのためフェイディアスは、新たな滑車の建設を命じます。追加費用を記録し、午後はずっと建設の指揮をとった後、フェイディアスは彫刻の作業場にようやく到着します。彫刻家��ちはメトープ部分に神話や伝説に関する92の場面を掘り、神殿に装飾を施しています。
彫刻に描かれるのは、様々な壮大な戦いで、どれも約40年前のペルシア戦争におけるギリシャの勝利を表象するものです。これ程多くのメトープが、神殿に使われたことは未だかつてなく1場面、描かれる毎に費用がかさんでいきます。
最後に、フェイディアスは自身の主要任務である神殿の本尊に取りかかります。分厚い金の層に覆われ、繊細な装飾が施されれた礼拝者の上に高くそびえ立つ像、アテナイの守護神、アテナ・パルテノスの像です。
神殿が完成したら人々はその周りに集まり、お祈りをし捧げものをしながら知恵の女神への献酒を注ぐでしょう。フェイディアスは、残った時間を像の最後の仕上げに費やします。
日が暮れる頃、役人が、彼を問い詰めにやって来ます。フェイディアスの記録を見た後、彼らは勝ち誇ったかのように見上げます。フェイディアスが報告したのは、神殿の一般的な支出で女神像の金に関しては、全く触れられていなかったのです。
その時、フェイディアスを助けるべくペリクレスが到着、神殿造営の支援者は役人に言います「像に使われている金は全て、1つ1つ取って量ることができるのでフェイディアスの無実は証明されるだろう」
作業員にその任務にあたらせ、彼らを夜遅くまで見ているよう役人らに命じるとフェイディアスとペリクレスは、敵のもとを去り彼らをアテナ神の情けに委ねるのです。
(個人的なアイデア)
老子の道教の徳(テー)とアリストテレスのニコマコス倫理学の徳(アリテー)が似ていることから・・・
どちらの起源が先か?調べるととても面白い仮説が出てきた。
中国の道教は紀元前750年位。古代ギリシャ末期のアリストテレスは紀元前350年位。
共に多神教。この時代の情報の伝達速度を考えるとシルクロードで相互的に交流して伝わった可能性も高い。
プラスサムな概念だから。道(タオ)が先で、アリストテレスのニコマコス倫理学の徳(アリテー)が変化して
老子の道教の徳(テー)となり、神仏習合みたい道徳になった?アリストテレスのニコマコス倫理学の徳(アリテー)は具体的だが、道徳経ではあいまい。
当時は、西洋と東洋の最先端を統合?古代中国では、老子は仙人とも言われていたし、始皇帝もこの頃の激動の時代。
どうなのか?
バラモン教に対して創始した仏教もブッダにより誕生し、アリストテレスの時代に近い年代であることは偶然の一致だろうか?
ニコマコス倫理学に似ている仏教最高レベルの奥義が「中道」ということ。チベット経由で中国にも伝わります。そして、日本にも。
その後、古代ギリシャは300年後、多神教の古代エジプト文明を滅ぼしてローマ帝国になっています。キリスト教も誕生。
その後、国教へ。一神教が広まり紀元後が始まります。
現在のEUは、NATOがウクライナ侵攻でクローズアップされたこと。さらに、13の暦がひと回りして2000年前位の状況も含めて考えると
トルコまで領土にした古代ローマ帝国の民主主義版をフランス、ドイツは構築しようとしてる?
イギリスがブレグジット(Brexit)で離脱したのは、かつてのローマ帝国の過ちを回避した可能性も?
もし、以前、機運が高まった時にロシアがEUに加盟していれば、古代ローマ帝国2.0(民主主義版)が建国していたかもしれない。
大西洋を超えてアメリカ大陸からロシアを含めて、北半球に巨大なモンゴル帝国を超えた人類史上最大の領域が誕生するので・・・
今からでもロシアは遅くないので加盟したほうがいいような気がします。
真実はわからないが、そんな仮説がインスピレーションとして出てきた。
仏教最高レベルの奥義が「中道」と言葉で言うのは簡単だけど、体得して実践するのは至難の業。
ピータードラッカーも言っている。
それを可能にする方法を段階を踏んで導いた最初の人が釈迦です。
初心者向けとして、アビダンマや八正道がそれに当たります。具体的な方法を体系化しています。
極端な見解にとらわれない(顚倒夢想:てんとうむそう)よう人が心の苦しみから逃れるには、八つの道を守れば良い。
正しい見かた、正しい思い、正しいことば、正しい行い、正しい生活、正しい努力、正しい判断。そして、正しい考えかたである。
ところで「正しい」とは、何をもってそう言うのだろうか?
ここでは、アリストテレス(サンデルの正義)の定義ではありません。
この場合の定義は、ブッダの説いている「中道」が「正しい」という意味です。両極端にとらわれない正しい立場(中道)が悟りへと導く唯一の道なのです。
悟りから始まり、この世は、様々な概念が重なり合うため、概念の機微や均衡点を決断できるのは、人間の倫理観が最も重要!
最初は大変だが、ドラゴンボールに登場するスーパーサイヤ人みたいに、これを大変なレベルじゃなくなるくらいに習慣化することがコツです。
参考として、フランスの哲学者であり啓蒙思想家のモンテスキュー。
法の原理として、三権分立論を提唱。フランス革命(立憲君主制とは異なり王様は処刑されました)の理念やアメリカ独立の思想に大きな影響を与え、現代においても、言葉の定義を決めつつも、再解釈されながら議論されています。
また、ジョン・ロックの「統治二論」を基礎において修正を加え、権力分立、法の規範、奴隷制度の廃止や市民的自由の保持などの提案もしています。
現代では権力分立のアイデアは「トリレンマ」「ゲーム理論の均衡状態」に似ています。概念を数���化できるかもしれません。
続きは、後ほど。倫理は強制ではなく一定のプロトコルに基づく自由権なので
アリストテレスのニコマコス倫理学には、快楽的生活、社会的生活、真理を追求する生活がある。
思考の知的な徳は、形式知の根本?
もう一つ、性格の徳は、暗黙知の根本?
アリストテレスのいう定義である悪徳の反対は、有徳。有徳に転換する努力が必要。
悪徳に似た概念として、仏教でも、具体的に邪道四つと定義されている。
テーラワーダ仏教に似ている。顚倒夢想(てんとうむそう)になるため悪行為を段階的に最小限する努力が善行為。
こうすることで「パワーか?フォースか?」の書籍でいうパワーが人類全体で平等に底上げされる。
ここで言われる「Powerパワー」は(スターウォーズでのライトサイドのForceフォース)そして、「Forceフォース」は(ダークサイドの方)という前提です
そして、ブッダの説いている「��道」は、「パワーか?フォースか?」の書籍でいう「意識のマップ」内の「中立」レベルに当たるかもしれない。
アビダンマとは異なる領域なので、うつ病、ADHD、自律神経失調症、発達障害などは、精神科医や心療内科へどうぞ。
もう少し、テーラワーダ仏教で教え伝えられている経験則を初心者向けから二、三歩、歩みを進めると「預流道心」と言われる悟りの最初の心が生まれる瞬間があります。
自力で到達するのは危険なので、お寺のお坊さんに詳しくは聞いてください。
自分の解釈では、ここに到達する感覚としては、量子力学の本質である「場の量子論」を本当に理解した瞬間が一番近い感覚です。しかし、検証できないので本当に到達したかわかりません。
テーラワーダ仏教のアビダンマでは、「預流道心」に到達すると自然と悟りの道に自動的に回帰できるようになるそうです。次に、七回生まれ変わるまでに完全に悟りの流れに乗れる。
前世で「預流道心」に到達してると子供の頃から、桁の違う天才になりやすい傾向が発現してくるそうです。
そして、六道輪廻するのは、人間界か天界のみだそうです(一神教では、天国に近い領域に似ている)他にいくつか特徴があります。
「預流道心」に到達すると「第一禅定(ぜんじょう)」状態に自動的になります。
一神教では「天国」に相当することですが、テーラワーダ仏教には、この先がありますが、ここまでにします。
厳密には違うけど、わかりやすく言うと精神領域がスーパーサイヤ人に到達するようなイメージ。しかし、すぐ心の状態は普通になります。
漫画のイメージのように身体は強くなりません。
言葉の定義として「禅(Zen)」は、ブッダが伝授された「第一禅定(ぜんじょう)」が起源。
言葉の定義として、ここでの「定」は、サマーディとも「梵天」の「梵」とも呼ばれます。
日本語ではわかりずらいけどサンスクリット語などにすると全て関連してることがわかります。
サマーディ瞑想とも深く関連していて、瞑想しすぎると「あの世」の人になってしまうので、ほどほどの八正道で「この世」の状態を��持しないと危険です。
戻ってこれなくなります。
再起不能になる可能性が高いため、本当に詳しくは、歴史あるお寺でお坊さんに聞いて下さい。
再起不能になる可能性が高いため、本当に詳しくは、歴史あるお寺でお坊さんに聞いて下さい。
再起不能になる可能性が高いため、本当に詳しくは、歴史あるお寺でお坊さんに聞いて下さい。
歴史に耐え抜いた哲学の基盤がない権力者が最も危険な存在です。
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相場操縦に強盗殺人未遂。野村証券で起きた相次ぐ不祥事は、野村ホールディングス(HD)の法人・個人向け両事業の業績回復に水を差す可能性がある。 国債の相場操縦(金融商品取引法違反)問題を受けて野村証が奥田健太郎社長ら8人による役員報酬の一部自主返上を発表した10月31日午後、共同通信は捜査関係者への取材を基に、事件当時野村証の社員だった29歳の男性が強盗殺人未遂と現住建造物等放火の疑いで逮捕されたと報じた。 この報道によると容疑者は7月28日、営業先の顧客だった広島市の80代夫婦に対し夫婦宅での食事を持ちかけ、食事中に睡眠作用のある薬物を混入したとみられるという。意識をもうろうとさせたところで住宅に放火し、現金約2600万円を奪ったとみていると報じた。 ブルームバーグの電話取材に対して、野村HDの広報担当者はこの男性が元社員であることを認め、すでに懲戒解雇されていることを明らかにした。さらに、元社員が逮捕されたことは極めて遺憾とコメントした。懲戒解雇の時期や理由についてはコメントを控えた。 相場操縦問題ではすでに大手生命保険会社など少なくとも10社が野村証との一部業務を一時的に停止したことが明らかになっている。国内リテール事業では富裕層の資産管理を強化するなど長年変革に取り組み、成果が出始めた最中で営業担当の元社員による事件が起きた。 加藤勝信金融相は11月1日の会見で「市場のゲートキーパーとして公正性・透明性の確保に貢献することが求められる証券会社において、こうした相場操縦行為をすることは大変遺憾」とした上で、「法令順守体制などの強化に向けた取り組みの実施状況をしっかりとフォローアップし、適切な対応を図っていく」と述べた。元社員による強殺未遂事件については「極めて遺憾」とコメントした。 野村HDの同日の株価は一時、前日比2.7%安の777.5円まで下落した。 ブルームバーグ・インテリジェンスの伴英康氏は野村証の信用やブランドイメージの悪化は避けられないと指摘。「社員がそのような事件を起こせば顧客の間に不安感が出る」とし、不安をいかに早く沈静化させるかに注力する必要があるとの考えを示した。 米国モーニングスターのアナリスト、マイケル・マクダッド氏は、事件は社員個人の行為で会社が責任を負うべきものではないものの、野村証の社会的評価を傷つけるもので「かなり深刻な事件」だと述べた。 対面型の個人向け証券営業のビジネスモデルそのものが事件を生み出す土壌になっていると指摘する声もある。 なかのアセットマネジメントの中野晴啓社長は、手数料やインセンティブベースの報酬が残る中で、高齢世帯と親密な関係を構築し自宅で話を聞きながら金融商品を売る手法がいまだに主流派を占めると話す。「いわば昭和スタイル」とも言えるビジネスモデルの継続が、こういった事件を生む土壌になっていると言わざるを得ないとの見方を示した。 野村証では2019年に姫路支店の元社員が退職後に、同証の顧客を含む複数の投資家に架空の投資商品の提案を行った詐欺容疑で逮捕されていた。また、同年には社員2人が女性に大量の酒を飲ませて昏睡(こんすい)させ、性的な暴行をした疑いで逮捕される事件も発生していた。 野村HDはきょう午後、7-9月期の連結決算を発表する。アナリストは国内の株式市場が8月の暴落で動揺した中でも前年同期比での増益を予想している。一連の不祥事による影響についての��見での発言にも注目が集まる。
野村HD、法人・個人向け両事業で暗雲-傘下証券で相次ぐ不祥事 - Bloomberg
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250511 CIRCULAR MOTION
【23:00】
最近は母の記憶もよく思い出す... そもそも幼少期の記憶ばかり思い出しているのだが
私の母は私が30代半ばになるまで生きていたわけで(それでも早い別れだ。母は私を40代で産み、病気で70代で他界した)
「10歳で母親いなくなった世界線」なんて考えられないんよ
娘はそういう立場にいる。よく泣いて過ごすことなく健気に生きているもんだ
義母を母親代わりとして認識しているのだろうか?
いや、私だったらそれでも寂しい。ふと寂しくなって夜泣きしたっておかしくない
けど娘は言っていた。ママが救急車で病院に運ばれて待合室で泣いてた時に泣き尽くしちゃった、と―
だからその後の葬儀の時にも冷静だった、と―
-----------------------
ない、ない、ない! 私ならそんなの無理!!
棺が火葬場の焼却炉に吸い込まれていく際の「これが●さんのお姿を観る最後になります、お別れを」的な事を言われた時、泣かずにいられるわけがなかった
母の時も、妻のときも
娘は自分で折った折り紙(自宅に沢山ストックしてあった)からお花のイメージのものを沢山持ってきて、妻の枕元に添えた
ああ、お義母さんお義父さんはどんな気持ちだったっていうんだ
ぐちゃぐちゃな気持ちだ
私は今義両親の気持ちが痛いほどわかる
娘が結婚し、子供を産んだ時は本当に嬉しかっただろう
わかる。めちゃくちゃわかる。ただただ幸せになってくれと願って見守っていたに違いない
そしてまさか、自分達よりも早く娘が逝く事になるなんて思ってもみなかっただろう
妻は(決して理性的とは言い難いが)とにかく芯が強く自分の意見をしっかりと持った人だった。一度決めたことを覆すことなどまずしない人間だった。病院には行かない、治療をしないと決めた妻をどうにかする事は、特に、アドラー学んでる私にはどのみち無理だった
「私に生きててとか、あれをして、これをしてとか言うな! 私は私がやりたいように生きてんだよ! 私を言いなりにしたいなら今すぐ5000万持ってこい!!」ってのが妻の晩年の口癖だった
妻がそういうパーソナリティである事は、義両親も当然知っていた
頻繁にブチギレては実家に帰って私の悪口をあることないこと伝えてたとは思うが、世の中には婚費一切入れず家で暴力振るうような夫がザラにいる中、特に昭和のドタバタを切り抜けてきた義両親にとって私は「だいぶマシな方」という認識だったようで、妻がどんなに私を貶そうとしても「あんたが悪い」と言って追い返していたようだ
だから実家から戻ってくると今度はお義母さんの悪口を私に言いまくるのだ。ずっと、ずっと、その繰り返し
私が妻に対し苦言を言うのは義両親を貶すような事を言う時と、酒を飲みまくる事と、散財しすぎる点に関してのみだった
喧嘩の要因は主に私が「金使いすぎ」と伝えた時だ
今の戸建てに引っ越す際、ふっかふかのぬいぐるみをでっかい段ボール箱に数個だけ入れて(片手で持てるレベル)、その箱を大量に使って引っ越ししたら、引っ越し代金50万だったっすよ
んなもん棄てるか布団圧縮袋で圧縮したら30万以上浮いたでしょ! って言ったら「あんたが帰ってきて引っ越しの荷造りしないのが悪い!」つってキレ返された。あと圧縮したら可哀想とか言ってたかな
俺は俺の30万円分の労働が無になった事の方がよほど可哀想と思ったが、まあ、かつて妻に億稼ぐと宣言した手前、この額で怒ったら「吐いた唾飲むことになる」からダメだなって思いました...
ですからね、私には貯金が一切ないのです
でもね、満足なのです。楽しかったんです
妻が犯罪に手を染めるような人ではなくて本当によかった
仮にそういう性質があったとしても、きっと私は許容してしまったと思うから
妻と出会ってなければ私は既にこの世にいないか、独り身ながらそこそこの資産を築いていた事でしょう。何より母から継いだ遺産がそこそこ残ってたでしょうからね
母が私のヌケサクっぷりを心配して死ぬ気で働いて株で増やした財産が、独り身の人間が老後まで暮らすくらいには残ってましたから
それももう、ごく僅か。娘を20歳まで育てられるほどの額は全然ない
そもそも全額揃っていたとしても人間1人を慎ましく生活させる程度のバッファしかない
もう、全然なんもないっすー 借金は山程あるぅーーー
でも、でもでも平気。逆・億り人の借金生活知ってるから
そういう意味ではホラ、大谷翔平の通訳やってた彼も今や「逆・億り人」だよね。裁判でどちゃくそ他罰してて笑ったけど
ああー、まあ 宵越しの銭は持たねえ! 私が小 / 中時代にエンタメとゲームでお世話になった広井王子氏もそーいうスタンスで生きてるしな
ちっちぇー事気にすんな! そう、妻もまさにそういうスタンス
もしかしたら、娘もそんな妻の気質を少し受け継いでいるのかもな
だから、私とは全く違う強さを持っているのかもしれない
私はね、なんっの後悔もしてない。私は、しあわせなんです
【✓】
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『よだつ』読書会レジュメ
この記事について
この記事は、文芸同人・ねじれ双角錐群が2023年 文学フリマ東京37にて発表したホラー短編アンソロジー『よだつ』について、文学フリマでの発表前に同人メンバーで実施した読書会のレジュメを公開するものです。 このレジュメには、各作品を楽しむためのヒントがちりばめられているかもしれません。適宜ご活用ください。
表紙・裏表紙
題字の「よだつ」がめっちゃ好きだ
好きすぎる
より集まった髪のような、植物のようなビジュアルが不気味さとかっこよさを両立してる
傷んだ髪の毛を顕微鏡で見た時のようなぞわりとくる感じがある。
虫の足のような枝毛のような触手のような曲線が恐怖を想起させてくれます。
下の方は傷んだ髪のキューティクルっぽいですよね。でも上の方の枝分かれというか、広がってるのが異形な感じがして、抽象的だけど毛ホラーだ、「よだつ」だ、というのがすごくわかるんだよな。
生命を感じる。おれはこの表紙がなければ今回の執筆は諦めていた。
表紙見てから原稿がめちゃくちゃ進んだんだよな。
緒言/エピグラフ
緒言、最後の一文がかっこいい。
最後の一文に定評のある敷島悟桐。
急に親戚のグローバルさが出てきた敷島。
チュニジア共和国の首都なのか。
「えいべさん オーディオコメンタリ版」cydonianbanana
一言
ジャパニーズホラーのじめじめ感。
普通に怖いんだよ。真面目にホラーに挑んだ主宰にリスペクトしかない。
プロレスラーにえべっさんっていたような(関西では七福神の一人である「えびす様」を「えびすさん」→「えべっさん」と呼ぶようになったとか)
映像系感染呪術の系譜なのかな
作中に出てくる『ヘアー』って映画も毛絡みか
いわゆる映像系のホラーだけれど、いわくつきの映像とそれを視聴する側の視点とが同調して異常性をエスカレーションさせている。温度差の管理が素晴らしいと思いました。
うまく言えないけどばななさんの文体でやるくだけた会話好きなんですよね。
ちゃんとしたホラーの狂い方だ……。全部は理屈がつかなそうな曖昧なところがいかにもホラーな怖さに思える。会話がカタカナだらけになるところ、シンプルに「おおっ」となった。
普通に映画関連の知識がすごくて、コメンタリがそれっぽい。
詳細
冒頭の「かえらなきゃ」という不気味な掴みと、ラストの「かえさなきゃ」という一言が狂気の伝染を象徴してるようで上手い。
未明の街をバスで走るという楽しそうなロケの裏話から、そこが視聴者的にも恐怖の現場となっていく過程の変遷。とても自然で恐ろしかったです。
実際ホラー映画にオーディオコメンタリとかいう風習があるのかどうか知らんけれど、内輪語りっぽさがいかにもなのが面白い。
親密さのある会話→ギャップで怖さへ
ホラー映画の作中作という素で怖いパートと、オーディオコメンタリの会話という安全なゾーンが交互に出てきて、そのギャップが出る、そして最後にオーディオコメンタリ側が安全ではなくなるという定番だけど効果的な構成
オープニング~でたらめな経路で走るバス車内
映像を文章で説明するパートの描写力が良い。「閲覧者」から連なる描写しまくり系の技がこなれている感じがする
徘徊対策のバス停は実在するらしい。バス停名に条里制の名残を感じる
老人「かえらなきゃ」
蓼志野の回想:渡良瀬との会話
過去のフィールドワーク(厩神に関する調査)を振り返る。
「ヒアリングしている間、畑の向こう側にずっと立っていた女」
怖い。
過去(渡良瀬が生きてるという意味では、大過去)回想だけど冒頭に挿入される行方不明者アナウンスは現在(七十二歳の蓼志野の捜索)
スピード感の言及もされてるけど、「言葉で説明しない短編映画」らしい圧縮が効いているのをうまく表現しててすごい。(アナウンスは言葉っちゃ言葉だが……)
渡良瀬の死~『えいべさん』ノート
渡良瀬の遺品整理に訪れた蓼志野。
『えいべさん』という題が書かれた黒いノート
えいべさんは厩猿のこと。捕縛した猿の手を御神体とする信仰。
山海経の朱厭が由来なんだろうか? オンコットと関係ある?
「畑の向こう側に、田舎には似つかわしくない赤いコートを着た女」
怖い。
<コメンタリ>女が立っているカット、アングルがどうなっているのか監督にもよくわからない。
引き続きノート
封印されていた御神体を手に入れる渡良瀬と蓼志野。
しかし蓼志野が「これ、本当にニホンザルの骨ですか?」
モノローグ終わり。蓼志野がノートをめくると紙面が髪の毛で塗りつぶされている。
<コメンタリ>『呪い』は観測問題。
バス車内
バスの中を歩く老人。
「蕷ヶ原まで行きますか?」
蕷ヶ原、は向こう側の地名っぽいよな
「蕷」は、ヤマノイモ科のつる性多年草「薯蕷(ショヨ)(やまのいも)」に用いられる漢字です。読み方は「いも」で、音読みは「ヨ」、訓読みは「いも」です。
黒く細長い曲線が画面に映りこむ。
老人がえいべさんの御神体を取り出す。
「かえらなきゃ」
<コメンタリ>映りこんだ曲線が意図していないものであることがわかる。
ノートに挟まっている(ように最初は見えたが実際には書かれている?)髪の毛を見て呪いに気づく→観測問題としてそれが現実化する、のと重ね合わせるように、映画の画面内に髪の毛らしき線が入っているのに気づいたので……
神社でノートを読む蓼志野(ノート=渡良瀬の独白)
フィールドワーク以来、体調がすぐれず、赤い女が夢に出る。
蓼志野にはそういった事象は起きていないとのことだったが、半年後に蓼志野の訃報が届いた。
ではノートを読んでいる蓼志野は? 老人は?
蓼志野の研究室を片付けていると、えいべさんの御神体を見つけた。
<コメンタリ>撮影に使用した御神体が本物(鵺の手)であることが明かされる。
本物のえいべさんの御神体、というのではなくて、鵺、というのに若干の唐突感があるんだけど、どういうことなんだろう。
蓼志野の調査結果
えいべさんの御神体はヒトであり、その名前は恵比寿様(異邦人)が由来。
解説されてたそれ自体既にちょっと残虐な作り方が、人間相手に行われていたんだ、となってこわ~となる仕掛け。良いね。
<コメンタリ>ここから監督の発言がおかしくなる。マイタリマイタリ。
バス車内~蕷ヶ原着、終幕
蕷ヶ原に着いたが老人は降りず、バスも出発しない。
車内通路に人影、赤いコートの裾。
「かえしにきました」「マイタリマイタリ」
とじるほうの括弧( 》)がないので、ここの発話が、映像から半分現実(コメンタリ側)に派生というか、混じり込んでる感じ?
<コメンタリ>監督「かえさなきゃ」
御神体を?
鵺のほうってこと?
最後に「わたし」が登場している
これまで二重括弧のなかは映像を文章で説明していて、そとはコメンタリーで会話文だけだったところ、その境界が外れている。監督が立ち上がってるところとかが映像で説明されていてカメラが外に出ている?感じ。
真言
オコオシンデ:御庚申
マイタリ:弥勒菩薩の梵名「マイトレーヤ」すなわちいつくしみ、らしいが?
ソワカ:成就
調べてもいまいちわからないけどまあ文言よりもお唱えする行為自体に意味があるのかな。
意味がわからないので怖さが高まるみたいなのがある気がしますね。たとえば御神体の製作過程で真言を唱えるとかの設定が書かれているとそういうのと繋がって解釈しやすくなるんだけど、そういうのがない。
赤いコートの女
アクサラのイメージで読んでました。
これも謎で全然意味がわからない(えいべさんの話にそれらしい女が登場したりしない)ので解釈できないのが不気味さですよね。
「かえらなきゃ」「かえさなきゃ」
オープニングの「かえ���なきゃ」も「かえさなきゃ」だった?
蓼志野と渡良瀬の死がせめぎ合うように、映画とコメンタリが侵し合うように、御神体と老人の意志が重なっているんじゃなかろうか(どちらにも聞こえるし、どちらでもある)
「カルマ・アーマ」小林貫
一言
絶対に映像化してほしい(絶対にしてほしくない)
個人的にはいちばん怖かった。にきびに悩んだ高校~大学生の頃の記憶が…
非常に短くまとめられていて、しかも不気味さと気味悪さが余すことなく描かれた傑作。
ヤバい女を書くのが上手すぎる。
自分は角栓系の動画わりと見ちゃう人間なんだけど、あの手の動画の快楽が余すところなく言語で表現されていて、正直かなりゾクゾクした。
キモくて笑っちゃった
伊藤潤二の『グリセリド』思い出した
ねじれ双角錐群の新海誠
毛=要石
詳細
ひらがな多めに女性を描写するとえっちさが増す発見をしました。
この気持ち悪さ、これ、これが書きたかった……。俺の書きたかった小説だこれは……。
毛巣洞で画像検索しないで下さい。
ピークでそのまま終わる感じがすげえ。
それでいてラストの文章はちょっと切ない感じがする。
ポテサラをあてに日本酒をあおる女。只者ではない。
マヨギさんの容姿はブルアカの古関ウイみたいな風貌を想像したが、どうなのか。
■p28「はじめにその視線に気づいたのは」
小林貫作品の嘔吐率の高さ。
この作品、嘔吐に始まり嘔吐に終わる構造になってるんだよな。
「たしか、三回生のマヨギさん。どんな字で書くのかは知らない」
実際どんな字というかどういう意味の名前なんだ??
間世姫
なんか末魔とかと合わせてサンスクリット語とかなんかあるのと思って検索したら出てきた
「最近あごにできてしまったニキビをすりすりとなでて」
芥川の羅生門の下人のニキビの描写を中学の国語の授業でやるじゃないですか。あれを思い出した。主人公の青少年らしい悩み。
でそう思わせておいて伏線というか、ニキビが後半の展開でメインになってくるの面白いよね。
■p29「結局バーベキューエリアとトイレを往復するばかりで」
「ドアの窓に顔をべったり貼り付けてこちらを見つめているうすら笑いのマヨギさん」
こわすぎ
■p30「それからぼくは大学のレポートやバイトに明け暮れ」
p31「その短い言葉にふくまれた意味がぼくの全身の毛穴をきゅっと締めつけ、鳥肌立ったそのひと粒ひと粒に手を触れたら剥がれ落ちてしまうように思えた。」好き。
p31「気づいていたと認めるのが怖くて質問で返した?」小林貫作品でこういうのが出てくると嬉しい。(何目線なんだ)
異常な女の異常レベルがかなり上がってきて、ニキビを潰すのが好きという設定が出てきて(でもこれあとのことを考えるとそう簡単に嗜好の問題ではないんだよね、きっと)、からの「あふれる涙をぼくは必死にこらえている」に至って主人公も相当もうおかしい。展開にスピード感がある。
■p34「「施術は次の日曜、私の家で。」
アルコール抜いとくのなんか、修行的なやつ?
お酒がニキビの原因になる理由は、主に以下の4つです。
糖分の過剰摂取になる
毒素の排出を妨げる
ビタミンB群が消費されやすい
睡眠の質が低下
お酒に含まれている成分や特徴が、ニキビの原因を作ってしまいます。
このケースだとむしろ呑んだ方がいいのでは?
「時計を進めてみたり」普通それで時間は消費されないだろ
■p35「「さっそくだけど、ここに横になって」」
p37「末魔」これここまでの流れが相当ヤバくて気持ち悪く怖いので盛り上げてきて、それでこの後どうするんだと思ったところからのターンにぶち込んできてめちゃくちゃ笑ってしまった。「もうそういう段階じゃない」。
断末魔の末魔ですよね。「末摩」はサンスクリットの「मर्मन् (marman)」の音写。「関節、致命的な部分、傷つきやすい場所」の意[1]。「死節」「死穴」と訳される[2]。体内に存在すると考えられた極小の急所であり、これを断つと激痛を生じ死に至るとされた。
おギュッ!じゃあないんだよ
■p39「やがて膿は床を埋め尽くし」
いや何が行われているんだよ!
マヨギさんの目的は自身の末魔を開き、生と死を繋げること。そのための儀式?として膿(アーマ)が必要で、伊津見を誘った。目論見通り伊津見から取り出した膿を摂取することでその背の粉瘤の埋没毛が抜けるようになり、末魔を開くことに成功。生と死がつながり、二人は「ひとつに混じり合った次の世界」に進む。
エルデンリングってこと?
大学は人生のモラトリアムだし、狭間の地ではあるな…
好きなとこ
「気にしないで。もうそういう段階じゃない」
「マヨギさんと出会えて本当に幸せです」あふれる涙をぼくは必死にこらえている。
「こっちの左頬のやつは自分でつぶしたでしょう。ね、跡になってる。だめ……自分でつぶすのはだめ。皮膚がでこぼこになっちゃう。ああ、すごい。どれもこれも膿アーマでパンパン。ここも、ここも、ここも、ここも、ここも、ここも、ここも、ここも。でもつぶしちゃだめ。触るのもだめ……わかった?」
途端、埋没毛という栓が抜けた粉瘤からマグマのごとく膿が噴き出し、マヨギさんは「おギュ、おギュ、おギュッ!」と人間のものとは思えないうなり声をあげた。
「マヨギさんと出会えて本当に幸せです」あふれる涙をぼくは必死にこらえている。
「取材と収穫」笹幡みなみ
一言
実話怪談というジャンルにフィーチャーしつつ、それが物語のメタ構造を導いているところがクール。
ていうか語り手が笹さんすぎてウケる(いや、語り手は笹さんっていう設定なんだけどそれにしても笹さんすぎるでしょ)。
ツイッターもといXの雑談からぬるりと始まる。実話怪談のセオリーというか、カボチャをかぶった稲川淳二が目に浮かぶようですね
三大盛ってはならないものとして、毒・胸・話がある。
読み終わったあといやあな感じが残るのでよい。
違和感がある現実の短い映像を並べて一つの恐ろしさに仕立てる、という映像作品の手法をうまく小説で出来ている印象。怪談収集家という切り口にはいいアイデアだなと思いました。
普通に構成おもろい。入れ子構造っぽいところは、ちょっとえいべさんとも重なるかねえ。
「三つの怪談がどうつながってくるんだろう?」ってわくわくしながら読んでた。シンプルに物語的に読ませる感じの展開っすよね。
詳細
世にも奇妙な笹物語
消費されていく怪談というコンテンツの側面を冷静に分析していながら、恐ろしさはきっちり担保している手腕が素晴らしいです。
上を見上げたらいる女、真面目に怖かったです。ホラーゲーで出てきそう。
これはマジで怖くて「笹ァ!」って声出た
タメが効いてるのもあり、ここ怖かったですね。
体験者の名前、いち、に、さん、なの、全然気づいてなかった。
マジか
p68からp69に入った瞬間に「読み手(ないしは聞き手)としての自分が消える感じ」がしてかなり不思議な読みごたえだった。
舞台となる事務所は横浜駅から平沼方面へ10分ほど歩いた雑居ビルの二階(高島町と平沼橋のあいだくらいか?)
前置き(あまりにも笹さんすぎるパート)
主人公:笹
怪談収集家:桐谷さん
毛に纏わる怪談#1(バーベキュー場のトイレ)
体験者:市倉
つかみっぽいやつ。
《引き算ならば認められている》この物語の大枠自体もレティサンスがある
毛に纏わる怪談#2(上を見上げたらいる女)
体験者:仁科
でかい女性系は怖い。
ちえりの恋は8メートルや八尺様など���みるに、巨大な女ブームというのは定期的に訪れている。
《死は禁じ手》死者の体験談だと大川隆法の霊言になっちゃうからな 毛に纏わる怪談#3(肉を欲しがる男と豚肉の毛)
体験者:三反田
千反田は存在しない苗字らしいが、三反田は全国に540人くらいいるらしい
「一切れも分けてもらえないですか」やな言い方だなー。
《実話怪談ならではの未決感》オチると怖くなくなる。オチがないと空中分解するお笑いとは真逆の性質がある
4(#1~3の取材相手の消失)
体験者:桐谷
どこからどこまで?
白くて硬い動物の毛
このあたりちゃんと読めてないかもしれない。
P45「横浜駅から~」とその後いくつかの部分、怪談を批評したり、次の怪談を要求したりしている章が、最後に消えた男視点になってるっぽい
最後に消えた男=毛に纏わる怪談収集をする怪異?
笹さん���便宜上の呼称です)が取材した/させられたことで桐谷さんの語りがまるごと「毛に纏わる実話怪談」になってしまったので、次は笹さんのところにも取りにくるかもしれないというオチですよね、ですか?
「消えていったということは、怪談に一応満足してくれたのだろうか」(p.69)
満足しなかったら……
「恢覆」国戸醤油市民
一言
グランドキャニオンでチキンレースの話を聞かせてくれ!!!
語り手に割と感情移入して読んだので、後半の展開は「これどうなっちゃうんだ」というハラハラ感がある。自分がおぞましい存在になってしまう系ホラーとして面白かった。
映像化しづらそうというか、小説ならではという感じがしていい。
いつだって国戸さんは僕の前を走っている。追いつけるのか、その背中に?
寝たきり状態の主人公は乙一の『失はれる物語』を想わせる
それはさておき警備員がいちばん旨かったのは、たぶん肝臓の太ったおっさんだったんだろう
紹介文がすごい。
「全部うまく行くよ。僕を信じて!」
これめちゃ好き
アメコミとか特撮とかのクリーチャーが出現する場面をうまく演出したような作品で、怖さの中にも迫力がありました。理性を半端に残した人間こそが一番なホラーだと考えているので、とても設定や筋立てが好きです。
毛ライジング
起こってることはモンスターパニックっぽい感じだけど、その当事者目線の語りなのがおもろいよな。ちょっと『寄生獣』とか思い出したな。あと、スピード感がすごい。
詳細
手術詳細を読んだ時に「育毛を重ね合わせてるのかな」と思いました。
イヤホンから喘ぎ声聞かされるシーンのディテールなんなんだよ。
不妊治療での精液採取みたいだ(DLsiteの音声作品的なのを聴かされた?)
最後は意識ごと食われて乗っ取られてる感じ、で解釈。すると物語のエンドと語り手の意識のエンドが完全一致する鮮やかな終幕だ。
p78真ん中「身の危険を感じたからか、僕を包んだ繭は〜」
ここから"僕"が入りはじめている。
あーなるほど。初読時気づいてなかった。
と思ったけどあんまり自信なくなった。
“私”は”僕”にとっての繭ってことか
私が主人公で、僕(p78真ん中と、p79最後に出てくる)が受精卵の方?
「僕を信じて!」
「なんだ?」と体を起こすと――体が? 動く!
リズム。
p79末尾は、「これで治すところは最後だ」のほうが「僕」=受精卵のセリフで、僕の方が「千切り捨てた」と言ってるけど、受精卵が毛(p78でほどけたあとどういう状態になっているのか描写がない)を使って千切ったということ?
「僕」サイドが「私」を無用なものとして切り捨てて殺した的な展開かと一瞬思うんだけど「これで治すところは最後だ」と言ってるから治してるという意識?
「僕」が役目を終えて自己犠牲というか、自分自身が「私」にとって不要な存在であるとして切り離して死んで終わる的なエンドなのか?
石井さんが書いているように、「私」の意識が「僕」に乗っ取られて、もともと「私」の身体だったほうに意識が移った上でもともと「僕」だった受精卵の容器を破棄しているというエンド。これだと、それまで腹が減っていたのは「私」の側だったのが「満腹になり」というのも整合する。一番怖いな。でもハッピーエンドだな(?)。これが正しい解釈だろうか。
恢覆の「覆」が「くつがえる」なので乗っ取られたんでしょうね、ちなみに「おおう」でもある
そういうことか!
「毛想症」Garanhead
一言
静かに暮らしたい殺人者というと吉良吉影っぽさがある(ので森川智之ボイスで脳内再生された)
全体的に痛そうな感じがしてひええってなった
拙者抑圧された闇の人格的なやつ出てくる話好き侍
スプラッタ系でちゃんと怖いんだよな。痛え!となる。
身体改造してるのびっくりした。あと一旦VRに行くという展開にもびっくりした。
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主人公の顔が、素人整形の繰り返しでぐずぐずになっていることが終盤で明らかになるが、それにより石川さんが本当に神社仏閣が好きで純粋に同好の士として接することができる人なのだなとの感慨が生じる。
石川さん、いい子っぽいよな。ただ赤口の発話が常に描かれるのに対して、石川さんの発話は一切ないことからもわかるように、主人公からしたらどんだけがんばってもやっぱり欲望の対象としての石川さんなんだよな……。ああ……。
(これは将来読書会レジュメ公開するときには非公開で)草稿を読ませていただいたときからの感覚でいうと、改稿によって主人公の咎たる赤口がその咎性を増しているというか、裏人格みたいな存在であるからこそ本人の欲望を知り尽くしている感じが強まったのがいいなぁと思います
p82「俺と赤口桐枝との出会いは、」
赤口桐枝の赤口は苗字としては「あかぐち」読みでいいのか?(一応実在苗字っぽい) 由来は「しゃっこう」のほうとして……。
(著者コメ)執筆中はずっと「せきぐち」で考えていたような気がしますが、そんな苗字は存在しないっぽいので「あかぐち」ということにしておきましょう。赤口(六曜において仏滅の次に演技の悪い日とされている。血や刃物を想起させる)のイメージが伝わったのならば何よりです。
p84「グロさだけがホラーではないのよ。人の咎も時にはね、ホラーの柱になるの」咎をホラーの柱にしてるからこれ暗示というか伏線なんだけど、グロもやっとるやないかい!と思ってじわじわきた
p86「やってしまった。」
p87「枕には女性の頭が乗っている」俺は頭を抱えたのコピペみたいでニヤニヤしてしまった
p91「家に戻ると素早く荷物をまとめ、」 (著者コメ)ここのすぐに住処を引き払う展開、結構無理があると思っていて、いきなりこんなこと出来るか? たとえ備えていても……と悩んでました。結局、「月一で蒸発訓練をしている」という設定でお茶を濁しました。
p97 肉体改造を明かすパート。痛い。
p99「赤口が俺に紹介したのは」 p103「翌日、また仏閣のエリアに向かっていた。」 p105「半年後、石川さんとVR上ではなくて」 p107「あるいはここも一つのセーフハウスだった。」
p107「あるいはここも一つのセーフハウスだった」段落の書き出しとしては、かなり含みのある言い方で好きです。これあもう物語最終版だな、語り手が腹くくっちゃってノスタルジーモードに入ってるぞ、って感じがめっちゃする。
ここの書き出し好き。
「 」
気配。
p113「意識が鮮明になってきた。」
p113「意識が鮮明になってきた」以降で「ちゃんと物語を終わらせるぞ」という感じがあって、小説の書き手として尊敬……。
顔がぼろぼろになってるのまさにホラー映画の殺人鬼っぽい。
(著者コメ)コンシーラーで傷を隠しているのだとしたら、それが汗か雨かでどろりと剥がれ落ちるシーンはあっても良かった気がします。素人整形を繰り返した結果をイメージとして持続させ続けられなかったので、美味しいところを逃しました。よくない。
読者が男性であったり髪が短かったりした場合でも赤口によりメジャーアップデートされて対応するようになったからお前の所にも来る、というカバーの手厚さが良い。
(著者コメ)笹リスペクトです。事前に笹さんの読ませてもらった際、「やがて災厄がやって来るかもしれない恐怖」をオチで感じたのでパクらせていただきました……。
「きざし」 鴻上怜
一言
メチャクチャいい小説だ。小説をやっている感じがする。
不安感の中に身を置きながら日々の暮らしを送る話も、ジャンル小説としてのホラーの怖さからは外れるけれど、十分に恐ろしさを感じさせる話になると感じました。日常系ホラー。流行るはず……!
これは21世紀の写実主義文学だ!
最初から最後まで重苦しいな。
読み終わったあとに、もう一回見つめる「きざし」というタイトル、めっちゃ渋くてめっちゃ良い。
こわくはない。いや、こわいのかもしれない。いい小説。
詳細
「まるで若ハゲ博士だね」と、妻が検索欄に「ハゲ、なおし方」好き。
夫婦の枕とベッド事情が切実。まずは枕から別々のものになり、それからきっと次はベッドが別々になるだろうと予測する所から、冷え切った関係のうまい暗喩になっている。
仕事辞めて無職だった時期のことを思い出して懐かしくなりました。
会話のやり取りのそっけない感じが好きです。
ラスト3行が、さらっと書かれているけれども、ばっちりと決まっていてすげえ。髪の毛と自分の関係性、妻と自分の関係性を、重ね合わせて出されるリアルな結論が沁みる。巧みな締めくくり。
これバッチリ決まっていて巧みですごいことを言っているようにも、ちょっと酔ってるだけのようにも読める雰囲気になってるのすごいよなと思いました。
仕事を辞めて半年。応募先の面接が終わって二週間経つが連絡はない。
妻��ら病院でみてもらうのを提案される。
「心療内科だの精神科だの」
抜け毛の量を指摘され、ハゲ治療をすすめられる。
p127「翌日」
排水溝の掃除、抜け毛との対話。
「えっ、おまえ信長公なの?」よすぎる。
帰宅した妻とワイン。
採用通知「今日は来なかったね」、連絡しなかったの「今日のところはね」
悲しくなってくる。
「髪、少し増えてきたね」
抜け毛の指摘をした翌日に、治療が既にはじまっている体で妻が話している。
カレンダーの方に目を向けている。
排水溝掃除のあと(もしくは前)で日付がとんでいる! けど地続きのように書かれている。こわい。
はじめ「妻が狂ったのか? そういうホラー?」とちょっと思ったが、そういうことではなさそう。
キーマカレーで繋げてる?
「新田くんのこと」石井僚一
一言
またハゲの話か!? と思ったら違った……。
新田はちょっと変なやつなのかな? からすこしずつ、こいつマジのやつじゃん となっていく感覚がいい。
高橋さんの髪の毛を抜いて並べる場面で、漱石が鼻毛を抜いて書きかけの原稿に植え付ける癖があったのを思いだしました。
頭頂葉は、外界の認識、触覚、空間認知、視覚認知、運動機能などに関わっている
信頼できない語り手的な要素(この語り手は何者なんだ?)と、映画的な要素(構成と、フラッシュバックする過去の場面が頭の中で映像的に再生されること)を感じた。
そう、この作品が語り手が一番怖いと思う。収録順最後にあることでさらに効いてくる。
何度も脱線しながら自分で「戻ろう」って言ってるのがじわじわ怖い。
「髪の毛の話に戻る」ところの使い方が絶妙で、リズムよくイメージが並べられる演出になっている。新田くんの印象が、最初はちょっと神経質なやつだなというところから、徐々にそれをもう越えているなと思わせて、異常さがやがて物質的な外界にまで影響を及ぼすほど滲んでいるのが、好みの展開でした。
脳のくだりは「痛い痛い痛い!」となり、かなりのホラーだった。
こういうパターンのホラーもあるんだ、という感想。自分がホラーを狭く考えすぎだったのかもしれないが、このアンソロジー一冊で随分ホラーって広いなと思わされた。
たのしく書いた。(作者談)
詳細
語り手によると新田くんは初めての出社の日の朝に息絶えていることになるが、職場の飲み会での証言があるので、どれかが嘘ということになる。
髪の毛を全部抜いたら死ぬというのは、実際検証した人がいそうでいなさそうでいそうなフィクションギリギリのラインを攻めていてホラー(都市伝説的な?)でした。
髪の毛の話をするという主題を、「」の用語解説のような叙述で肉付けしながら持続させていて、面白い構成だなと感じました。
p141「ぶにゅぅぃ」
これしかない音だ。
このへんの頭蓋をほじくる表現かなり気持ち悪くてぞくぞくする。
高橋さんに恋人がいるのを知ったときは実際には膝からくずれ落ちてないけど自分の最後の髪を抜いて息絶えるときひざからくずれ落ちたのは紛れもない事実なの、なんかおしゃれ(?)だ。
初出社の日に息絶えた新田
後年に職場の飲み会に出ている新田
後年に刑務所で語る新田
単純に時系列の矛盾っぽい情報にまずは気を取られるんだけど、改めて振り返ると最初の方だと新田くんはなんだか神経質で小心者のイメージだったのが、後半出てくる情報がそれとは噛み合わないというか別人っぽいのも面白い。
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シャドウズ、プレイ時間約85時間でとりあえずエンドロールまでいった
季節はめぐりまくり何年も続く光秀の三日天下とエンドロールが長すぎる、どっちもまじでいつ終わるのかと思った
サブクエは途中から全スルーしたのでこれから回収していく
ARPG路線のアサクリは初めてプレイしたのでその圧倒的ボリュームにビビり散らかした
動物とか何種いるんだすごい
テキスト量だけでもシンジケートの倍以上はありそう…羨ましい
奈緒江は復讐譚とお母とお父の足跡を辿ることで日ノ本のアサシン教団の存在を明らかに��るストーリー、弥助はテンプル騎士団の被害者としてテンプル騎士団の魔の手が日ノ本にも迫っていることを明らかにするストーリー、両輪で全体像が見えてくる構造でおもしろかった
弥助パートのほうが戦国時代のビッグネームといっぱい絡めるので印象に残ることが多かったかも
特に戦国時代ものが好きだったとかそういうわけではないけど、今までに触れたことのある戦国時代ものを喚起するところがいっぱいあって興味深い
弥助パートで、今まで比較的穏やかで冷静だった弥助が「人売り」のワードがでてくるところで感情を露わにブチ切れるところがアツい




鮫吉からヌーノ・カロ、奈緒江と半蔵の対峙までの流れで過去作アサクリでもおなじみ(?)の罪なき人々を守る、人々の自由意志を守るというアサシンの使命の延長線上にある奴隷や搾取の否定、植民地主義への批判がわかりやすく提示される
欧州列強に植民地支配はされなかった日本と違い、故郷をガチで植民地にされ奴隷として故郷から引き離される弥助が主人公であることでこのへんのテーマに当事者性が帯びてて説得力が増していた気がする
戦国時代ものエンタメでこういう奴隷貿易や植民地支配への危機に「メインで」焦点を当てるのって国内のエンタメ作品じゃあまりない視点(戦国時代エンタメであまり需要のない題材ではあるし)だと思うので、アサクリで戦国時代をやった意義を感じた
個人的に好きだったのはお市の方と細川珠(どっちも美しい…)
百鬼衆の一人がお市の方ってギリまで気づかなくて「なんでそんなことを?借金のせいで?そんなウシジマくんみたいな闇堕ちある…?」って驚愕した思い出
般若は「まあこいつだろう」と思ったらそうだったので「ですよねー」となった
光秀はああいう役回りもあり末路もあれなので、遺児の姉弟が父親を想うことで救済されてる感あってよかったね…あのイベントのガラシャはかっこよかったな
あと順次郎と奈緒江は神絵師すぎるあの歳で絵が上手すぎる
奈緒江のお母のことはDLCあるのかな…?あったらいいなーめちゃくちゃ気になる
弥助のママも密偵を疑われてたけどアサシン教団と関係ある…?あったらアツい




日ノ本にかわいいのいっぱいいた��
隠れ家クリエイトはめちゃくちゃ好きな要素だけど、シンジケートみたいにキャラの好みそうなものが置いてあってキャラの個性を言外に感じられる拠点でなく、ゼロからプレイヤーが弄れるようになってるのはさみしい気もする
シンジケートでジェイコブの部屋(列車にもホワイトチャペルのアパートどちらにも)に瓶の高さの順に並べてある酒瓶が置いてあったり、カラスの剥製置いてあったりするの好きだったので
シャドウズプレイ中、シンジケートがリメイクされたらこういう要素も遊べてしまうのかと妄想したりしてたので、シンジケートがリメイクされるまで死ねないな
連れ歩けるルークスもおもしろキャラなネームドになって愛着がわいたり、色んなサブクエでロンドンの人たちと関われたり
シンジケートリメイク…いつかあってくれ頼む🙏
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京都の真下にトンネル掘って北陸新幹線って本気?
小浜・京都ルートの概要 図1に通称「小浜・京都ルート」の最新の建設ルート案を示します。総延長は約140kmで設置駅は小浜東、京都、松井山手、新大阪が予定されています。区間の約8割がトンネルで、多くは大深度地下利用法の適用される地表下40m以深を通る計画です。京都府の最北部は「原始的な自然をはじめ、京都の歴史・文化を支えた豊かな自然環境が残る地域」として2016年に丹波高原国定公園に指定された由良川と桂川の源流域を縦断し、国道162号線沿いを南進し京都市内に至ります。京都駅への接続方法は2024年8月に3案が公表されました。建設費は3.4-5.3兆円、工期も25-28年となる見込みです。2016年のルート決定時に想定した建設費2.1兆円、工期15年と比べ、いずれも倍増しています。
北陸新幹線構想と「小浜-京都ルート」決定の経緯 北陸新幹線は東京都から上信越、北陸地方を経由して新大阪まで到達する構想が1973年に立てられた高速鉄道で、国費によって整備がされる5つの整備新幹線の1つとして位置づけられています。長野オリンピックを経緯に1997年に長野まで延伸されましたが、その後長らく建設が凍結されていました。18年後の2015年に長野―金沢間が開通し、2024年3月に金沢―敦賀間が開通しました。 敦賀―新大阪間をどのルートにするかは長らく関西広域連合で議論された結果、米原まで延伸して東海道新幹線に接続する案、通称「米原ルート」とすることが決定され、2013年に政府に公式に要望を提出していました。 ところが安部政権下、敦賀・新大阪間延伸に関して沿線議員で主に構成される与党プロジェクトチーム(以下与党PT)が2015年に発足すると、展開が急変しました。2016年国土交通省は候補として「舞鶴ルート」、「小浜・京都ルート」、「米原ルート」の3案について所用時間・建設費用・費用便益比等を提示しました。表1に示すように、米原ルートは距離も最短で工期も短く、費用便益比(建設がもたらす便益を建設費用で割ったもので事業の公共性の重要な指標)も最高でした。しかし与党PTは小浜・京都ルートを採択しました。公表されている理由は「北陸と関西の間の移動の速達性、利用者の利便性等を総合的に勘案し、当該ルートが適切である」のみです。この際発表された小浜・京都ルートの工期は15年、建設費は2兆1千億、便益を建設費用で割った費用便益比は1.1でした。費用便益比は1を切ると赤字となります。1.1という数字は公共工事としては異例に低い数字でした。
米原ルートが採択されなかった理由 米原ルートが採択されなかったのは、JR西日本とJR東海の利益相反が理由と推測されます。JR西日本は北陸方面では新潟県の上越妙高までが管轄であり、従来運行していたサンダーバードはJR西日本のものでした。米原ルートの場合、北陸新幹線の旅客は米原で東海道新幹線に乗り換えて新大阪に向かうのでJR西日本の利益が目減りしてしまう一方、小浜・京都ルートではJR西日本の利権は保たれます。
小浜・京都ルート建設が起こす環境問題 小浜・京都ルートはトンネル工事により、膨大な量の残土が出ます。山岳区間では、4-7kmおきに斜坑が掘られ残土が運び出されます。小浜から京都の京北地域にかけては岩盤中のヒ素濃度��本州でも突出して高く、環境汚染対策の必要な「要対策土」が建設残土の3割を占める見込みが2024年11月に発表されました。これらの有害な土壌が谷を埋め立てるような通常の最終処分がなされると、建設地域は土砂災害と環境汚染のリスクを抱えることになります。現在建設中のリニア新幹線、北海道新幹線でも「要対策土」は中間貯蔵、最終処分を巡って建設地域に紛争と多大な負担をもたらしていいます。工事関係の大型車両の交通が山間部の生活や観光に与える被害も甚大です。 市街区間では大深度地下利用法に基づき地表下40m以深にトンネルが掘られます。設置される立坑は直径30mに及ぶもので、重機の出し入れ、残土の運び出しが行われます。25年以上にわたる工事を考えると立坑周辺の生活環境は大幅な悪化するでしょう。京都の街中から大阪までは、地下水面が高いため、地下水面より下をトンネルが通ることになります。京都市内では阪急電鉄、地下鉄東西線の建造時に地下水面が低下し、多大な影響が出ました。 伏見の酒造組合は、環境アセスメントの開始時に、工事が伏見の地下水取水に影響を及ぼさないよう配慮することを要望しました。現在提案されている3案のうち、京都駅東西案は地下水への影響が不可避です。南北案は駅の設置深が20mと浅いため地下水リスクは東西案より低いものの、用地買収を伴い、駅南北でも地主の認可が必要です。東西案、南北案いずれも工事期間中の京都駅周辺の利便性は悪化することになります。桂川案は伏見への悪影響回避のための新案ですが、京都駅から在来線に乗り換えて2駅と、利便性が低いです。
地下トンネルの安全性の懸念 トンネルは地震による断層のずれに対し無力です。東海道線の丹奈トンネル掘削は1918年から16年かかった大工事でしたが、工事中に発生した北伊豆地震により丹奈断層で2.4mの横ずれを起こしまました。今まで新幹線が地震で過酷な災害を免れてきたのは、断層をなるべくトンネルで横断しないよう設計者が配慮してきたためです。今回は大深度地下利用法が建設の前提となっているため、危険地帯を回避する術がありません。トンネル内を260km/hで走行する新幹線では大惨事が懸念されますし、地表下40mでは緊急避難や救護活動も困難です。国土交通省は東海動新幹線の有事の際の代替性を主張していますが、東海道新幹線に有事の際に北陸新幹線は無事である可能性が高いとは考えにくいです。
過小な便益 北陸新幹線の小浜・京都ルートを建設した場合、新大阪金沢間の所要時間は全線サンダーバードを利用していた時の2時間27分から1時間19分に短縮されると2016年国土交通省は試算しました。大深度地下駅へのアクセス時間を差し引くと1時間弱の短縮となります。元々所要時間が短かったため、新たな経済効果をもたらすかは疑問です。2016年の便益試算にはなんとか水増ししようとする痕跡が見られます。2046年の旅客数を現在と同じと見積もっていますが、大阪府、京都府、福井県の2050年の人口は現在の8割程度に減少する見込みです。さらに非現実的なことに、中京圏の旅客が名古屋から東海道新幹線経由で京都まで来て、そこで北陸新幹線に乗り換え北陸に向かう想定となっています。
環境アセスメント準備書は2024年内に公表予定 国土交通省は詳細ルートと同時に図3に示すような日程案を公表しました。ここでは環境アセスメント準備書が令和6年中に公表される見通しとなっています。準備書が公表されてから1か月半が環境アセスメントに対して国民が意見書を提出できる最後の機会になります。また最短で令和7年度中に工事認可・着工を目指すことが示されました。
詳細ルート発表に対する各首長の反応 松井孝治 京都市長は8月20日までの京都新聞の取材に対し、地下水保全、残土処分、建設地周辺の交通渋滞、財政負担などの課題を挙げ、「私は京都市長なので、市民にとっての便益と負担を考えないといけない」、「現時点では極めて慎重な姿勢にならざるを得ない」と回答しました。一方西脇京都府知事はまだ公的にはコメントしていません。 西脇隆俊京都府知事は8月9日の定例会見で、沿線自治体の事業費負担は地元の受益に応じたものにしてほしいと改めて国に伝えたと説明した一方、受益をどう計算するかは「きちっと数字が出せるかはノーアイデア」。延伸の費用対効果については「国と鉄道・運輸機構が考えるべきことで、私どもは言及する立場にない」と発言しました(8月21日毎日新聞京都版)。 吉村洋文大阪府知事は8月7日の福井新聞の報道において、「乗り換えなしで大阪まで一日も早くつなぐことが重要」とし、与党や沿線自治体などが合意している小浜・京都ルートを支持しました。ただ、国土交通省の新たな試算で当初想定より建設費が倍増し工期が延びる見通しとなったことに「国からきちんと見解が示された時点で、小浜・京都ルートが着実に実現できるのかを関係者間で深く議論すべきだ」と指摘、「米原ルート」の再考を求める石川県などの声については、無視はできないとの見方を示しました。 杉本達治福井県知事は8月8日の毎日新聞福井版の記事によると「来年度の認可・着工に向けて新たな局面に進んだものと受け止めている」とのコメントを出しました。杉本知事は駅位置やルートの案について「政府・与党が環境アセスメントや事業推進調査を進めてきた成果」と評価。「施工上の課題や対策について、地元に丁寧に説明した上で、年末までにルートを決定し、来年度の認可・着工を実現していただきたい」と要望しました。
各新聞社の社説 京都新聞は8月12日、「北陸新幹線の延伸 前提崩れた京都縦断、見直せ」と題する社説を掲載しました。京都を縦断する北陸新幹線「小浜ルート」の延伸計画は、前提が大きく崩れた。このまま押し決めれば、京都の自然や財政に多大な負荷をかけ、地域に深刻な亀裂が生じかねない、と論じました。 朝日新聞は8月22日、「北陸新幹線延伸、着工ありきは許されぬ」と題した社説を発表しました。公共工事の是非を検討する出発点は、建設にかかる費用と工期の長さであり、その見通しが従来の見通しから大幅に上ぶれするのなら「着工ありき」で突き進むことは許されない、と論じました。 産経新聞は8月20日、「人口減少などで社会情勢は急速に変化している。工期や費用の前提が大幅に変わった現実を踏まえて柔軟に延伸案を検討できるよう、国はもっと説明を尽くすべきである」と論じました。
米原ルート再考を求める動き 日本維新の会、教育無償化を実現する会は2024年6月18日、国土交通大臣に対し、米原ルートの再検討を求める提言書を提出しました。巨額の事業費や難工事、環境アセスメントの遅れ、着工条件を満たすかなど、小浜・京都ルートは不透明性が高いして、建設費が安く、工期も短い米原ルートへの変更を求めています。 石川県議会は2024年6月20日、現行の小浜・京都ルートとは異なる「米原ルート」の再考を求めることを賛成多数で決議しました。決議では、地下を通るとされる京都府での地盤沈下や残土処理の課題などに触れ、「(小浜の)先行きは全く不透明」と指摘していました。
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