#収納アイ��ア
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『第二次世界大戦』は1976年に20世紀フォックスが制作した当時の貴重な映像を編集した記録映画(当時はまだこういう映画がしばしば制作されていた)。だが英語版のウィキペディアによると“musical documentary that juxtaposes Beatles songs”と書かれており“ビートルズの曲を並べた音楽ドキュメンタリー”と訳せる。ま、映像か音楽かどちらが先かは別として『第二次世界大戦』はビートルズの楽曲を織り交ぜた記録映画なのである。 しかしここからがこの作品のコンピたる所以である。収録曲はたしかにすべてビートルズの作品だが演奏者は70年代に活躍した著名なアーティスト達。大半が英国勢なのがまた美味しいところ。そんな彼らが基本的にロンドン・シンフォニー・オーケストラの流麗なストリングスをバックにビートルズ・ナンバーを歌い継いでいく。 オープニングはアンブロージア演ずる「マジカル・ミステリー・ツアー」。彼らはアメリカ人のはずだがアラン・パーソンズ一門として活躍している親ビートルズ派なので非常に当を得たセッティングと言えるだろう。 以下は少しランダムに書いていく。エルトン・ジョンは「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド」を収録しているが、これは映画のために録ったのではなく1974年のシングルヒットをそのまま収録したもの。一方ロッド・スチュアートは「ゲット・バック」を収録しているが、こちらはこのコンピが発表された後に日本でのみシングルカットされたと記憶する。 マニアックなところではロキシー・ミュージックのブライアン・フェリーのアンニュイな「シーズ・リーヴィング・ホーム」、個性の強いシンガー・ソングライターであるレオ・セイヤーのゴスペル風「レット・イット・ビー」はいずれも歌い手の個性と楽曲の良さが見事マッチした名唱。特に後者はレオ自身のベスト盤にも収録されている。またレオは「アイ・アム・ザ・ウォーラス」「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」も歌っていて大活躍である。 当然こういう企画なのでビートルズ狂の参��は必然である。元ELOのロイ・ウッドは「ラブリー・リタ」「ポリシーン・パン」というかなり濃い選曲で楽しませてくれるし、ロイの後を継ぎELOをメジャーにしたジェフ・リンは「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンド」と「ひとりぼっちのあいつ」をメドレーで聴かせる。どちらもディレクターに“ぜったいこうでなきゃあかんのや~!”と駄々をこねる姿が見えるようで微笑ましい(?) 英国的と言えばザ・フーのキース・ムーンが「ホエン・アイム・シックスティ・フォー」、本国では超ビッグネームなのに他ではさっぱりの極めて英国的アーティスト、デヴッド・エセックスが「イエスタディ」、元ジェネシスのボーカリスト、ピーター・ガブリエルが「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」、さらにこれまた純英国的ブギーバンド、ステイタス・クォーが「ゲッティング・ベター」といずれも涎がこぼれそうな選曲と演奏で感動を呼ぶ。 おもしろいところでは「真昼の決闘 - ハイ・ヌーン」など映画の主題歌でお馴染みのフランキー・レインが歌う「マクスウェルズ・シルバー・ハンマー」。選曲と人選がばっちりな上に良い仕上がりで納得できる。 その他、ビージーズが「ゴールデン・スランバー/キャリー・ザット・ウェイト」など3曲、ヘレン・レディが「フール・オン・ザ・ヒル」など2曲、フランキー・ヴァリとフォーシーズンズが各1曲などポップ系アーティストも奮闘。特にビージーズが聴かせる抜群のハーモニーはビートルズ・ナンバーの素晴らしさを再認識させるのに十分である。 作品集はティナ・ターナーがダイナマイトな歌唱を聴かせる「カム・トゥギャザー」を経てロンドン・シンフォニーによる「ジ・エンド」で大団円を迎える訳だ
music - 「第二次世界大戦」 Original Sound Track : All This And World War II / Various Artist (ビートルズ/カバー/記録映画/コンピレーション) まぁ、『ジ・エンド』が流れるのが、広島の原爆投下シーンというのが、映画が日本で公開されなかった理由なんですがね。
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