Tumgik
miyacchi99 · 4 years
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魔風邪、鯉風邪
以下の文章を書いたときは風邪をひいていたが、投稿しようとしているときは既に風邪は治っているので、どうかご安心いただければと思う。
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思い切り風邪をひいた。度重なる忘年会と、納会まできっちり参加してから倒れたので会社的には素晴らしい社員ではないかと(?)。最近は風邪かなと思っても気合いでなんとかなっている。有給まだないし欠勤したくないからね。いや、本音は休みたいしみんな休んだらいいと思うんやけど。まぁ、無事仕事を納めた訳なので、柄にもなく今年一年を適当に振り返ったりしてみる感じで。横になると鼻詰まりがしんどくて寝られないので…
今年は我ながら激動の一年を過ごしたなぁって。先日、ほとんど稼働していないブログにも長文をしたためたのだけれど、仕事辞めて、再就職するという大きなできごとがあった。これは間違いなく人生の転機で、色々紆余曲折があったけど全く後悔はしていない。詳細はブログの方で書いたので割愛するけど、大事な一年なのでなんとなく再び振り返ってみる。
再就職を決めたあとがバタバタすぎてほとんど記憶が無いというか、まだ家にもダンボールが残ってる状態で。この年末に片付けないとさすがにまずい。
(追記 12/31時点、なんとか片付いた)
仕事のほうはと言うと、なれない仕事ながら4ヶ月ほど愚直にやってきて、なんとなく業界のことも分かり、少しずつ成果もついてきている。前職は古臭い体制と風土で先がないと感じていたけど、今のところは逆に未来しかない。これは良い意味だけではなくて、今は制度的にも経営的にも未熟な部分がたくさんある。でもそれを伸びしろと捉えたくなるほどの勢いがある。業界的にも今後どうなるか分からない部分が大きい。でも、比較的小さな組織の中で自分の成果が会社の飛躍に繋がることは確かで、そのことに非常に大きなやりがいを感じている。もちろん成果が出なければ会社も道連れというポジションではあるのだが、そんくらいじゃないとガンガン仕事出来ひんよなぁと思う。あ、ちなみに私は仕事人間ではなくプライベート最重視オタクなので、そのへんはご安心ください(?)。
私は基本的に前向きで、ポジティブにものごとをとらえる傾向にあるので、積極的に人を疑うことをあまりしなくて。これは一長一短やなぁと思う。疑わないといけないときはある。「あとは、したたかさを身につければもっといけるよ」と会社の人に言ってもらったこともある。感情移入しやすい質だけど、ドライな一面も持たないと仕事が成り立たないこともあるんだなーと思う。基本は自分の性格を活かして仕事がしたいけど、目標のためには自分を殺さないといけないのも仕事だと思うので。
仕事の話ばっかりやな。あと、未来の話が多い。やっぱり過去を振り返るのは向いてないのかもしれない。
閑話休題という訳ではないが、阪神タイガースの話を。こちらも普段は振り返ることとかしないのだが、色々あったのでね。
ひとつは、我らが原口文仁捕手のこと。私の好きなプロ野球選手で、プロ入り以降は度重なる怪我や育成登録などを経て、這い上がってきた男。代打で輝かしい成績を残し、さあこれからというときに、大腸がんの診断を受ける。
まぁ驚いた。病名を聞いて、もしかしたら大好きな選手が若くしてこの世からいなくなってしまうかもしれない、という感情に襲われた。それでも、前向きに頑張ることを我々に宣言してくれた背番号94を、私は信じることにした。
そこからの復帰は、トントン拍子のように見えたが、血のにじむような努力があったんだろうなぁと思う。関係者が「1人で頑張れる人」と言い表す彼は、強い精神力で手術後も前向きにリハビリに取り組み、復帰を果たした。これは偶然だが、彼が二軍戦で復帰初打席を迎える日、私は甲子園球場にいた。そして、記念すべき復帰後初ヒットをこの目で見ることができたのは、すごく幸運なことだった。
そこからというもの、交流戦で一軍復帰を果たし、初打席で二塁打とヘッドスライディング。あの瞬間はテレビでも何度流れただろうか。多くの人の記憶に刻み込まれた一打だろう。
オールスターにもプラスワン枠で選出され、なんと2試合連続でホームラン。さらに驚くことは、今年のオールスターの2試合目は甲子園開催だったことだ。地元のファンの前で躍動する姿は、どれだけの人を勇気づけたか想像もつかない。2020年、ライバルは多いが、個人的には捕手としてレギュラーを奪取して欲しい。
他に印象に残ったことといえば、巨人戦の延長12回ウラに放った、髙山俊のサヨナラ満塁ホームランだ。あの瞬間はテレビで観ていたが、さすがに泣いた。苦しんだ髙山が値千金の決勝打。去年二軍戦の試合を見に行くと、髙山は4番に座り続けていた、もとい甘んじていた。新人王をとった頃の勢いはなりを潜めてしまったように見えたが、今年は見事に復活。課題と言われていた守備も安定してきたと言われていて、勝利をきめたあの背走キャッチも記憶に新しい。個人的には「変態打ち」と称される彼の悪球打ちも大好きで、まぁ打率あげるためにはやめた方がいいのかもしれないけど、私は内角高めの顔付近に来るボール球を無理やりライトに運ぶあのスイングが大好きなので、まだまだ続けて欲しい。
足で掻き回す野球も、黄金ルーキーの近本を筆頭に楽しみな1年だった。近本は入団時の宣言通り、盗塁王を獲得。新人王は僅差で村上に譲ったが、こればかりはタイミング。充分新人王に匹敵する活躍だったと思うし、打つのも走るのも率があがってくればもっとすごい選手になるだろうなぁ。
妻が応援している熊谷敬宥。今年はルーキーイヤーに取り組んだ両打ちをやめ、本来の右打ちに専念するも、一軍昇格は無かった。ただ、バットを短く持つようにしたシーズン後半から打率が上がっているし、このまま打撃開眼すればいける、いける。出場機会を求めて外野にも取り組むなど、なりふり構わない姿勢の背番号4は、来年どんな飛躍を見せるか。小幡の育成もありセカンドを守ることが多いが、大学ナンバーワンショートと言わしめた遊撃の守備を私は見ていたい。ライバルの多すぎるポジションだが、なんとかチャンスを掴んで欲しい。
同じく妻が応援している藤谷洸介。投手から野手に転向し、育成登録となった今シーズンは後半に出場機会を増やした。最近はホームランも増えてきて、いよいよ覚醒近いか?と思わせる。頑張って欲しい。
他にも、本当にたくさんの魅力的なれ選手が活躍してくれた。オリックスから移籍の西勇輝は唯一の2桁勝利でさすがの投球。梅野とのコンビが話題を呼んだ。驚異的な成績を残したリリーフ陣の筆頭は、なんと言ってもピアース・ジョンソン。プロ100人が選ぶ「変化球ナンバーワン」には、彼のパワーカーブが君臨した。150キロを超えるストレートとカーブのほぼ2つだけで三振の山を築き、緊急登板で何度もチームのピンチを救った。短い間だったが本当にありがとう。サンディエゴでの更なる飛躍を願う。
今シーズンブレイクした島本浩也、守屋功輝。「今年ダメだったら終わり」と背水の覚悟で臨んだ島本のシーズンは、最高の成績を残して終えることとなった。ガルシアなど先発投手が作ったピンチを、イニング途中登板の島本がゼロに抑えるという場面を何度も見た。
ビハインドでも臨機応変に投げた守屋の存在も大きかった。一時期打たれはしたものの、シーズン通して一軍ブルペンにいてくれたのは大きい。
左腕の能見、岩崎もブルペンでどっしりと構えてくれたし、ベテラン・藤川球児のクローザーとしての活躍も光った。シーズン途中から中継ぎに回ったラファエル・ドリスも、昨年よりはフォアボールで崩れることも少なく安定した投球を続けてくれた。独特な上半身のバネを使ったフォームから投げ込む160キロに迫るストレートと、150キロで動くツーシーム、キレのあるスプリットは、ストライクゾーンにコントロールされればマジで打てん。バント処理時の暴投はご愛嬌(甘い)で、サンテレビ湯浅アナの「やってしまった〜!」という実況は頭から離れないでいる。パワプロでバント処理させたらほぼ暴投なんだよな…。ドリスは藤川がメジャーにいたときに声をかけて来てくれた選手で、入団テストをパスして阪神入りしたので、助っ人というよりはハングリー精神を持って渡ってきた選手というイメージだったので、かなり好きな選手の1人だった。寂しいが、退団しても移籍先のチームで躍動してほしい。
ヤフオクドームで大きなプロ1号を放った植田海、これまた妻の大好きなジェフリー・マルテ、陽気なキャラクターで試合を盛り上げたオネルキ・ガルシア、更なる飛躍が期待されるルーキーの木浪聖也、守備がアカンと言われながらも最近安定してきたように見える北條史也(結婚おめでとう)、コントロールが安定して勝ち星を重ねた青柳晃洋、先発に取り組んで苦しむも期待されてクライマックスシリーズで先発を務めた望月惇志、、、あげればキリがない。エンゼルスで大谷とプレーしていたボアも来てくれたし、来年も期待していこう。楽しんでいこう。キャンプ行きたい。
最後に、横田慎太郎。引退試合をテレビで���ていた。最後のプレーとなったあのバックホーム、一生忘れないと思う。あれをアウトにしたの、野球の神様が降りてきたのだと思うけど、それだとなんか横田の力じゃないみたいで嫌かもしれない。横田の気持ちと努力があのプレーに集約されたんだろう。無念だったろうけど、本当にお疲れ様でした。次のステージで活躍することを祈っている。
閑話休題と言いながら終始阪神タイガースの話だった。まぁ私を構成する要素の大部分を占めている訳だから致し方ないか。
来年は、もう少し丁寧にやりたいことを整理して、ひとつずつこなしていけるようにしたい。そのための土台がまだふにゃふにゃの状態ではあるので、足元を固めつつ。
まずはスフィア全曲ライブにすべての照準を合わせて。少しずつ、確実に歩みを進めていこう。これまでやってきたように。
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miyacchi99 · 5 years
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こだわることと、こだわらないこと
私は「ほぼ日手帳」愛用者だが、最近ほぼ日アプリというものをインストールして、糸井重里さんの手記などを見るようになった。株式会社ほぼ日は「ほぼ日ストア」というウェブショップをやっていて、素敵な商品がたくさん並んでいる。
たまたま通知が来て私の興味を引いたのは、そこで販売される「OYATSU GUNTE」というミトン。五本指の軍手を二枚重ねにしたような「かわいい」ミトンだ。よくあるミトンは五本指になっておらず掴みにくいので、熱々のものは少し持ちにくい。そこで、軍手を重ねてつけるとちょうど良いということで、軍手を使う人が多いらしいが、いかんせん「かわいくない」。ほぼ日ではこれに目をつけ、「かわいい」五本指のミトンを開発したのだ。
とてもいい商品だし、妻へのホワイトデーのお返しにもなるのでは?と思ったので(自分で作るつもり無いんかい)、販売開始したら買うかなぁ〜とゆったり構えていたら、開始即完売だった。4月の再販を検討しているとのこと。いやー、すごい。「いいもの」への興味はみんなあるんだなぁと思った。
ほぼ日さんの作る商品って、とにかくとことんこだわっている。だから受注生産。値段はもちろん相応価格。安くない。でもお客は「安いこと」を求めて来る人たちではないから、飛ぶように売れる。労力をかけてこだわることって、こんなにも価値を生み出すんだと改めて感服している。
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こだわることってとても大事なことなんだけれど、関わることすべてにこだわっていたんでは時間も身体も足りない。つまりは、「こだわること」と「こだわらないこと」をきちんと自分で線引きして持っておくことが大事なんだろうなぁと思うわけだ。
自分の人生において重要で、時間をかけてでも理想の形にもっていくべきこと。私はこれが仕事(=どんな仕事をするか)とか普段の生活とか、やりたい!と思ったことを大事にする、とかかな。
一方で重要でないことも。まぁ身近なところでは仕事の中で、一つ一つのことにこだわらないこと。ビジネスは拙速主義と言われるけど本当にそうで、1つのことにこだわっていたら全部が回らなくなる。これは完全に職種とか職場に依るだろうし方針もあるから、私個人の話として。勇気を持ってこだわりを捨てることがときには重要で、人生を有意義に過ごすコツなのかも。というと大袈裟かなぁ。
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なんだか糸井重里さんのような口調になってきた気がする。大変恐れ多いし真似できるものではないが、影響は受けている。
それはいいとして、言いたかったことは、意図を持たずに「こだわる」もしくは「こだわらない」ことは、なんだか非常に勿体ないことのように思うから、きちんと軸を持っておきたいなぁという話。
こちらは快晴。金曜日の朝。
今週はいろいろあってヘトヘトではあるが、
明日は休みなので今日で仕事は終わり。
嬉しいことです。
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miyacchi99 · 5 years
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言葉の芸術性
有名なコピーライターさんほどになると、その文章の意味もさることながら、言葉そのものが美しい造形美のようなものを携えている気がする。
私は糸井重里さんの紡ぐ言葉が大好きで、最近はほぼ日アプリで毎日綴られる糸井さんの言葉を楽しみにしている。糸井重里さんの文章って、ひらがなや句点が多くて読みやすく、親しみやすい。読む前に構える必要がない。それでいて文章全体が芸術性を帯びている。これには文章のうまさだけでなく、ビジュアル的な美しさも大きなウエイトを占めている気がするのだ。
アートには人それぞれの個性があって、スタイルがあるから、それに対して口を挟むものは「芸術センスがない!わかってない!」と批判される。私にとって糸井重里さんとはそういう存在といえる。糸井さんがつかっているのは確かに言葉と言葉の組み合わせで、あくまで筆者の意図を読み手に伝えることが第1目標なわけだ。ただ、その「見た目」が美しい。それゆえに、糸井重里さんの文章に対して「違うと思う」「自分ならこうする」とか言うのは不粋とすら思うし、ひとつの芸術性を帯びたアートワークとしてみるべきものだと、私個人は思う。
MOTHERもプレイしたことのない者が糸井重里さんについて何を語っておるか、という批判は甘んじて受け容れる。しかし、氏の文章というのは自分にとってそういうものなのだ。
自身をかえりみたとき、どういう文章がかけているだろうか。ひとつ言えることは、私は自分の文章が好きだ。投稿したSNSやブログを何回も見返すこともある。我ながら地味にナルシストな一面なのかもしれない。
ただ、このことって創作活動においてかなり大事なことではないかと思う。自分の生み出したものを好きでいること。これはモチベーションに直結する気がする。たとえ他の誰の目にも止まらなくとも、自分の文章を好きでいたい。自分くらいは自分の文章を好きでいてあげてもいいんじゃない、と思う。だから私は、お金をもらって書くのであれば別だが、基本的には誰の言うことも聴かず自分の好きなように書こうと思うし、この姿勢を貫きたい。そのスタイルでさえ、いろんなものに影響をうけて変わっていくからこそおもしろいのだ。その変遷をまるごと受け容れて愛せるようになりたい。悔いを残さないためには自分の思うようにやることだ、というのはあたりまえのようで、最近気づいたことでもある。
芸術性の話だった。自分の目指すところはどこかといえば、芸術的な文と論評的な文のどちらかに振り切れることなく、絶妙なところを突いた文章だ。あるいは二面性があってもおもしろいね。ただ、どちらを書くにしろ大切なことは、その文章を自分が書きたいかどうか、だ。その上で表現が洗練されていけば言うことはない。
最近は心に余裕をもつことがあまりできなくなっているので、「言葉に起こせば整理できる」ということを改めて忘れないようにして、ぼちぼち連ねてゆきたいものだ。
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miyacchi99 · 5 years
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言葉について
書いたのだけど全部消えたので、また気が向いたらかきます。という意味の無い投稿。
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miyacchi99 · 5 years
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目玉焼きは胡椒で
駅構内のラーメン屋に入って五目焼きそば定食を頼んだ。少しお時間が掛かります、と注文時に言われるくらいだから、店舗としてもあまり想定していないメニューなのだろう。
それでも今日は焼きそばの気分だった。看板メニュー的なラーメン派閥から仲間はずれにされた学会の異端児的な麺類が3つ並んでいた。左に塩焼きそば。中央に五目焼きそば。右サイドは台湾まぜそばが担当。おそらく新外国人枠だ。
今日は焼きそば。そう決めてかかってこの店に入ったのだから2択に絞られる。コンビニなら台湾一択だが今回は御遠慮いただこう。
昼時のサラリーマンにしては長く悩んだ末に、五目焼きそばの定食を頼んだ。塩焼きそばも好きだがここはオーソドックスでいこう。醤油味らしい。特段次の仕事も急ぎではないし寧ろ羽を伸ばすくらいにリラックスした私は、何も考えない贅沢を堪能しながら焼きそばが来るのを待った。
見れば、この時間帯は客のほとんどサラリーマンだ。新大阪というオフィス街にあって駅構内という好アクセスかつ1人で入りやすい店となれば、おじさま方が足を運ぶのも頷ける。お隣のインドカレー屋はどうも人気店らしく、うなぎの寝床のような細い店内に人が押し寄せ、行列を作っていた。その店から香るスパイスのにおいがラーメン屋にも入ってきて、私の座る出入口近くはカオスとなっていた。
少し視野の狭い人なら見逃してしまいそうな場所にある食べ放題のキムチを自然な動きで取る人、入店着席するやいなや半ちゃんラーメンミソとオーダーするこの人達は常連だろう。
私は自分の注文について考えた。私は汗かきだ。ラーメンは好きだがいかんせん熱い。おまけに猫舌だ。熱いものを食べると、ただでさえ食事中は火照る身体がますます熱を帯び、まずは首から上の部分から水が吹き出す。それだけなら拭けば良いのかもしれないが、私の場合は汗をかくと、前髪が言うことを聞いてくれなくなるのだ。セットした髪もひとたび汗を通すと柳の枝のようになってしまい、風呂に入るまで元に戻ることはない。これが私がラーメンを食べる際の悩みだ。
まぁ髪を短くしておけば髪型で悩むことはないし、髪が長くなっていても熱いものを食べなければよい。ということで、私は熱々の汁を携える食べ物を避け、焼きそばを選択することにしたのだ。
そうこうしているうちに焼きそばが来た。思ったよりも大盛りだ。刻みネギだけ入ったコンソメのスープ、唐揚げ2個、ご飯がつく。唐揚げはむね肉だが、私はむねの唐揚げが嫌いではない。少し残念な気はするが。
まずはスープから、という合っているのか間違っているのか分からない食通ぶりを勝手に披露しつつ、焼きそばに手をつけた。うまい。ただ味が濃いだけなのかもしれないが今私の舌はうまいと感じている。ボリュームもあいまってこれで900円は安いと感じた。ただ、ひとつだけ気になることがあった。
これは塩焼きそばだ。
初めての店ではあるが私も塩焼きそばとそれ以外の焼きそばの区別くらいはつくよう教育は受けてきたつもりだ。メニューの写真と見比べてみてもやはりこれが醤油味の五目焼きそばとは思えない。
でもまぁ美味しいのだからなんでも良い。
大阪人に怒られるかもしれないがソースとか醤油よりも塩焼きそばのほうがそもそも好きだ。私は焼きそばに和えられた調味料の種類に関しては意に介さず、少々油まみれ気味のそばと唐揚げとごはんとスープを平らげた。
結局、暑かった。無骨でギトギトした店内にそぐわないクリスマスソングくらいでは私の汗は止められない。コートを置く場所もない席だったので、私は私の責任範囲内で汗を制御し自らの生理現象に抗った。そういえばこの身体冷却方法に苦言を呈している女性声優がいると聞いたが、実に気が合いそうである。
ボリュームは満足のいくものだった。もう一声、という男性的胃袋のリクエストに応えてくれる一品だ。ダブルアンコールくらいは完遂したような気分になった。
会計に際し、一つ気になることがあった。これは塩焼きそばの料金を請求されるのだろうか。五目焼きそばよりも50円高く設定されているので、相手の出方によっては私も泣く泣く紳士の仮面を剥ぎ取り、プライドもクソもないめんどくさいアラサーリーマンとして新大阪界隈に名を馳せることになるだろう。
結果、五目焼きそばの値段を告げられたのでその通りに支払った。実は私の舌がイカれていてあれは醤油味だったのではないかとすら思う。それくらいには自分の舌を信じていない。まぁ、お腹いっぱいになったのでもう何も考えないことにする。
この話からは特に学ぶことはないと思う。
強いていえば、焼きそばの味は分かる大人になっておいた方がよい、というくらいだ。
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