Tumgik
#これからの季節に柔らかく纏いたいものです
sakura-zakki · 1 year
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読書の記録
美人の日本語 山下景子
1年365日のその日やその季節に纏わる美しい日本語の由来や本来の意味等を、人生観等になぞらえながら美しい文章で完結にまとめています。
知らない言葉も沢山、言葉は知っていても意味や由来は知らないものも沢山で、全部は覚えきれませんが読むとほっこり心が温かくなる本です。
電子書籍で買ってしまったけれど、これもまた紙の本で欲しいな~
【メモ】
✏切り株や根元から出てきた新芽のことを蘖(ひこばえ)といいます。~中略~何年も何十年も、年輪を重ねて、枝をのばし、葉を茂らせてきた営みが、切り倒されれば、すべて無になってしまいます。それでも、何も言わずに新しい芽を出していく……当然のように、新しい一歩を踏み出しているのです。
✏元気は、天と地、そのすべてのものにある根本の「気」だそうです。生命のエネルギーということですね。「元」と書くとおり、もともと、この世界に溢れていて、誰でもが持っているものだそうです。
✏一般に細石(さざれいし)は単なる小石を意味しますが、石灰質角礫岩の小石の場合、溶けだした炭酸カルシウムが沈着して、やがて岩となるそうです。私たちひとりひとりは、細石のようなちっぽけな存在。でも、その小さな思いが集まって、大きな奇跡を呼ぶこともあるということですね。
✏手弱女(たおやめ)-やさしく、しなやかな女性のことです。~中略~突っ張った枝は、強そうに見えても、ポキンと折れてしまいます。本当の強さは、柔軟さと粘り強さにあるのではないでしょうか。
✏静寂(しじま)-口を閉じて黙っていること、または、物音ひとつしない静けさのこと~中略~音楽でいえば、休符です。休符は、お休みではなく大切な音符。すばらしい演奏家が、音符だけでなく、休符も美しく演奏します。そして、文章でいえば、行間。静寂の中に溢れている、声にならなかった言葉に、いつも耳をすましていたいですね。
✏誰でも、ここが正念場と思えば、何が何でもがんばろうとしますね。でも、本来の意味からすれば、無理して、ふんばるところではないのです。役者なら、その役になりきる。あなたは、いつもあなたになりきればいいのです。
✏侘助(わびすけ)-椿の一種です~中略~「わび」とは、心の中にある、わびしさ、さびしさなどの満たされない感情を、認めてあげることから始まるそうです。満たされようとすればするほど、永遠の不満足が残るだけ。欠けていてもいのです。
✏心根(こころね)-心にも花が咲きます。そして枯れてしまうこともあります。そんな時でも、根だけは枯らさないように、土を耕したり、肥やしをあげたりすることが大切なのですね。下へ下へと丈夫な根を伸ばせば、今度は、きっと前よりもすばらしい花が、咲くことでしょう。
✏冬に草の芽や木の芽がわずかに萌え出していうことを冬萌(ふゆもえ)と呼ぶそうです。落葉樹の場合、本当は葉を落とした後、ちゃんと次の準備をしていて、冬を越すのですね。冬眠する動物たちとよく似ています。春になると、突然、芽をふき、花を咲かせるような印象を受けますが、そうではないのです。
✏「忙」という漢字は、心を表すりっしんべんに、亡くすと書きます。あなたの心は生きていますか。
✏「そこに美しいものがあるから美しいのではなく、美しいと思う心があるから美しいのだ」といいますが、「美しい」という言葉を知らなければ、美しいと思うことさえできません。心は、言葉を通して育つものなのですね。
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2smr-nr · 2 years
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宇宙からの手紙
拝啓 ヴィラン
きみに手紙を書くのは何度目か
季節が反転した今、きみはきっと赤いコートを纏うだろう
きみの名前を奪い足を縛って動けなくした宇宙人は
星へと帰ってくれただろうか
ぼくは相も変わらず狭い四畳半でラーメンを啜っているよ
さて、ヴィラン
ヴィラン、愛するきみ
これが最後の手紙だと思ってくれていい
ぼくは明日地球を終わらせるよ
きみが息を吹き返す前に
きみが声を発する前に
きみがまた桜を見る前に
もうきみの名前も声も忘れたぼくが
最後にできる唯一のこと
ヴィラン ヴィラン ヴィラン
きみの柔らかさだけが忘れられない
敬具
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kotobatoki-arai · 30 days
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Invisible奇候
 窓の外は総てたわいない挿話である。熾火が時を経て蛍を遺し鮮明に刻印する思考濃度を確かめる。足を止めたときに憑かれる、いつか。術はまるでひどくおかしいのか、空穂舟はびしょうへと降下するんだって。あからさまで逆さまにしても芝居じみ、おちつかず、微睡み……類似を手繰らせ、急ぎお躾る。〈鉄条網のさきで〉ぐるりとみわたせば花托は煤けたようで拡がってゆく。ただ己の呼吸に縛られカラダをひきづってその場所へ、そのものへむかって、いつまでもなにもできずにいる  拒絶するものでしょう/これらすべては  知っていたか 〝Invisible〟  そのままの意味さ/ごらん。セピアの杜だ  ビニールの淡い色彩を持つ差傘の賑わいだけ延ばして、何処かを浮かべ帯を引く。万物故に大柄のあとにして痺れ、窄んだ水母は輝き出る、そして逃げ腰の風紋。大通りに面したテラス席に座りこみ、しばし往来に視線を預ける。死神の名をこうしてもって想像します  引っ詰める髪を雑に解いて、落日と点滅する生命ひとつずらして、口にした敗は悪びれずに。あなたは普段 壊れやすい一礼をして、未練がましい手首ばかりがわぁと泣き顔を踏む。幸せを願えずどこか不幸をさずけてしまう所があります  ~かたしなぢ仄かやあい聲や、左右によろねくこどしかできづ~ 祖は頷く波風の欠けた姿勢のみ曝し、廃線に沿って正す。頬染める夏模様ばかりが一雨きそうで。ならそうだね 入道雲を垂らした必然。――単純なわたしとは/きっぱり/ある点まで起き上がり、ようやっと続けられるあわい世界で胸に手を当て、気づけばもじょもじょしていた  荒んだ庭を眺めているのはまたあした。うん、この愁い開放の夢も、くねるものながら ザラザラとひらかれたこの翠雨よ。こんな具合 じゃ、結び、置き手紙を奏して 風鈴の訛りに隷シタガい給え。なんて実にひとつの玲瓏をいただく背景はさ 宵の花火まですこし休めると横になり、淡い雫を映してしまうよ  あまり綴られた糸は今にも千切れそうで、切なさを不意に思いだすから弱々しく惚けていて 既にしゃぶりついた白紙の静寂なり。まだ投げかけた気配がないから結局、のろのろと拙い否か応か。あぁ萬畫のような素形だと遠くを看做ミナし、ふくよかな私すら消し去るのでした。 オシマイ。なんて葬するより鮮明な首を切る?  もうすぐこれが手を握るの。だからぎゅっとよかったね、 コレが視野調和の習慣  そこまでの道のりと憶病で柔らかい棘であり、歪んだ小花が微動だにせずに、一冊の手記を携え喫茶店を訪ねたのか。その所為? と口を挟み、どこへでも翔けることが叶うようであった。とはいえ屁理屈は訪れ藍色の海のみなそこを現した、水葬に浮いている擬声と愛されることに、一斉にひぐらしと暗示して、なら。初夏はいま錆色の空に似つかわしくない香炉ひとつが与える情感であった。ほらほら、視覚は主張であり空虚とは気晴らしで。ね? いいでしょう  綺麗事はそれっきりだ。みぎわのにおいと猛言と 熱と肺腑にしみる浮雲を しぃと破片と造り込んでは、その上は短くて堪らなく愛おしい、怯えた仕草も表立つ。虚ろ目で流れ落ちる間隔 無作為に「そうかもしれないなあ」と見守るかたち。空は夜に溶け透明な動脈に従う、足は翼を持つらしい。ほぉ満ちていた、押し当てられたような痛みを伴って。然し、急がなければいけない『伝達』とはこう漂っている。均等にして微笑んでいるとき永久トワ  ――遺体を骨にする。  そう反復するのでした/くりかえし/おちつかないツクリである種は訝しむ策も蒸した柵もない。よって庭は傷ひとつない、それなら芽吹いた先にある一本道の、単にせせらぎが無垢な幾千の防波堤は。ほんとうだ、干渉を嫌い凪と破れ、黄昏に折り重なるばかり。 それでいうことなら―― 月が綺麗ですね (〝奥行の足りない暗渠に冷たく狭まるモノ〟) 雨がやみませんね。 じゃあ「どうすればいいですか。」 ぜいぜい喉を鳴らしながら、 まさに喰みだした彼岸への問いかけにすぎない (まるでつつがない、ふちでおわりはじまる プラネタリウムだろ。あの時刻表ではひかりは呼びかけに答えることなく、跳ねる硝子でのびた魚、鋭利な白樺と、雲雀の幸福はながいあいだ寝冷えしていた)  彼方はどうせひとりで眠る。再会と出発までわずかに割る。どうせ古い果肉だと思った。 ――毒があるのかも痴れない。厭に瑞々しいから/じっと眺めていて。または身を委ねて。もう!! おなじように溢した星あかりは照らされた。薄い肩を震わせ ややこしいので特別だと枯れぬ、嘘ッ……  熱い息を吐く/穏やかな寝顔の柔らかい死に包まれて挟んであり (今を、探している 誰そ彼のワタシハ 神様ではない)  悲鳴をこらえる/もっとも影がなく聞えたらしく流れ星を数えている  玄に歪んだ雲行きが溺れ向こう側が暗い (未成品の手紙を吐き戻す(  恋に熱に雨音がこもり  )死より腐蝕したひかりが旗色に切れて  )今やの飾りを打ち消すささやかな網膜が  港を認識する  、雷鳴を 掻き、毮る仕草  机上の蝋燭は強く揺らめき、闇を待つ。そう!   疎ましい箱庭除法。喉に絡む湿原を捉え深めるんだ  果たして不自由ならいっぺん尋ねる。おもいのほか、身なり背が高く奇数のランプの影はヒマワリひとり湛える境界なのだと、かこつけていった。いつも/とは/ほんとう/に目の前にぶら下がると。得るだけの季節と空間を憶えたのだ  これら揃えたこの腕はおごそかな事を興せ。たとえば星砂糖を数個入れ、ひたひたの珈琲をこぼしてみる、この口に含んで暫く呆けることは旅路への支度をすることと同じ。PCを閉じ席を立つ/けれど瞑ったまま、つまびらかにかるく押されて緑と光に透かす mama いつかのナデシコを少々足してね。あれら全てちいさく纏めつつ、車窓だけを摘み取る御者がいるらしいが。そうであったのならまるで、さし貫かれ 涙ぐんでむせて、咳き込むとひとみは光と宿していたとも射えるんだよ  つっかけの散らばる玄関などを通り抜け、腥温い風が障る。ただ受け入れた球体の彬しさは熱病の狂気におもう。それはちかちかとみれば、そこには しぶしぶ、どうしようと荒れ放題の皐月のツラがあり。いまやわらかで花を埋イける。指先が咲くからだ  まるで蝕まれる/亘りと 遮る物。閉じこもり悶々する筵そのまま 虚ろな手はない、意思の下に改めるからだばかり(いつも過去を窺え またも未来を奮う 今がまとまらず達する それはがっかりして丸まってしまうからだ。)  私はまなうらにある理想からはひじょうに、詳細は掴めないけど、空論を取り違えた屍は/口から勢いだけ流転させる心臓と蝶形のディテールを/鼓動は横たえた野アザミに押さえ/団居では白くとんで透き通る雨だれがぽろぽろ/つらぬくとともに殺されても好い。 ――時期、宵だとおもっていて  この一幕に手をかける・祈り・かがむ。それだけの縊れたゼロからやり直し、ときに流され 私はくらんでいた。まっしろな帆の尾を騒がせ胸から口許までの腐りや楔を用い、根は腐り繕うこともできず、ありがたくも引導を渡す  栓で結ってもなにも塞がらない、まほう  あのときの理由もなく傀儡もいばら その法楽  なにかわざわざ睨み付け、秘すれば花 そもそも光芒  ためいき ばらばらに髪を梳き、扇と流し込んだ水面はいつか澄みきるの だけど はかない/激しい/はなやかな。タマシイは内向きの銀河だろ  だけどこの瞳に焼き付いた奥ゆかしさを。気がつくだろ皆、遠くの尾根をこさえるあいだ。納棺師はあおいあおいそらにしろく、しろいくもを濯ぎ、すこしずつ紬いでそらに流していく彼方とは、   芙蓉――縮んだ襤褸だよと、 そよ吹いて根も葉もない偽善者だと所詮茶化すもの  だから、さぁ 2024/05/26
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daisukinakimi · 2 months
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「愛だとか恋だとかぼやくけど、それほど大事でもない。」ちょこっとだけ涼しい夏の夜、何となく夏の終わりに似てて、貴方を思い出していた。僕がこの世界で生きるうえで、きっと永久に消えることのない後悔のうちの、ひとつ。もう貴方と会えなくなったこと。会えなく、したこと。貴方へと辿ってく道筋が、もうどこにも何も残っていないこと。「抱えるほどこぼれるストーリー、ひとりじゃ拭えないや。」
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その姿を纏ってその名を名乗るには、あまりにも優しすぎて、柔らかすぎて、触れれば形を変えてしまいそうな。そんなひと。でも心は頑なで揺らぐことはなくて、手を繋いでいるのが僕ひとりになっても、ただ傍に居て、時々優しい言葉を、暖かい感情を、貴方の見てきた世界を、溢れるほどの言葉に乗せて贈ってくれた。それが酷く心地良くて、何もかもが癒されていく感覚が、ぼんやりと怖かった。怖かったんです。痛みそのものが、あの時の僕と貴方を繋いだものだったから。
「のんちゃんは、特別な人。愛とか恋とはまた別の、特別な感情やねん。心の中の、大切な場所に、のんちゃんがくれた言葉を飾って置いてる。優しい光のさす、特別な場所。他には誰も居ない、のんちゃんだけの場所。」僕にとってその意味は、とてもとても穏やかに、心のど真ん中に、手渡すように、優しく届いた。何もない日に僕は、情けないほど泣いた。
思えば、冒頭に載せた詞が自分の中で特別な意味を持っていたのは、貴方と出会って特別になるためだったのかもしれない。「びっくりした。俺も大切に聴いてた曲やったから、嬉しい。もっと大切にしようと思えた。」あれからある人に勧めたことがあるけれど、その人たちもまた、僕にとって大きすぎるほど特別な存在の人だった。僕にとって貴方は愛だとか恋だとかそういうものになったことはないけれど、貴方との思い出は、そういうのとはまた別の特別な場所で息をし続けている。優しい色を纏って、柔らかな響きを抱きしめて、ほんのりと温かくて。宝箱のように大切に、しまってあるよ。
それまで僕が知っていたよりもずっとずっと広く大きな概念をくれた貴方。あの時手を離して自らもう会えなくしたことは、いつまでも僕の中で「後悔」として在り続けると思う。今の僕を見たら、貴方は何を思うだろうか。変化も、涙も、傷も、きっと、。
「のんちゃんが、何かに守られて、優しい場所で生きていけますように。あたたかいものに包まれて、笑って過ごせますように。」
【追記:2024/09/16】最近ぼんやりと気持ちが落ち込んでたり体調が優れへんかったりするのは、貴方のお誕生日が近いからなのかもね。季節の変わり目、相変わらず僕は苦手です。何度巡っても、もう会えないし、ね。
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kachoushi · 5 months
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各地句会報
花鳥誌 令和6年5月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年2月1日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
立春を待たずに友は旅立ちし 喜代子 習はしの鰈供へる初天神 由季子 在さらば百寿の母と春を待つ 同 春遅々と言へども今日の日差しかな 都 橋桁に渦を巻きつつ雪解水 同 盆梅の一輪ごとにときめきぬ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月3日 零の会 坊城俊樹選 特選句
飴切りの音高らかに春を待つ 和子 風船消ゆ宝珠の上の青空へ 慶月 天を突く手が手が福豆を欲す 光子 葬頭河の婆万年を寒く座す 光子 飴切りのビートを刻み追儺の日 いづみ 虚無なるは節分の達磨の眼 緋路 老いてなほ鬼をやらふといふことを 千種 恵方向く沓の爪先光らせて 光子 とんがらし売る正面に福豆も 和子 錫杖をつき仏性は春を待つ 小鳥
岡田順子選 特選句
厄落し葬頭河婆をねんごろに はるか 柊挿す住吉屋にも勝手口 眞理子 豆を打つ墨染のぞく腕つぷし 千種 奪衣婆の春とて闇の中笑ふ 俊樹 亀鳴けば八角五重の塔軋む 俊樹 節分や赤い屋台に赤い香具師 緋路 錫􄼺の音待春の鼓膜にも 緋路 飴切りのトントコトンに地虫出づ 風頭
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月3日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
ものゝふの声は怒涛に実朝忌 かおり 実朝忌由比のとどろきのみ残る 睦子 久女忌の空は火色にゆふぐれて かおり やはらかな風をスケッチ春を待つ 成子 実朝の忌あり五山の揺るぎなし 美穂 歌詠みは嘘がお上手実朝忌 たかし 死せし魚白くかたどり寒月光 かおり 実朝忌早き目覚めの谷戸十戸 久美子 寒月や薄墨となるパールピアス かおり 寒月に壁の落書のそゝり立つ 同 ふはとキスこの梅が香をわたくしす 美穂 昃れば古色をつくす蓮の骨 睦子 寒禽の過り裸婦像歪みたる かおり 人呑みし海ごつごつと寒の雨 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月9日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
両の手をあふるるあくび山笑ふ 美智子 春浅し絵馬結ふ紐のからくれなゐ 都 鰐口に心願ありて涅槃西風 宇太郎 柊挿す一人暮しに負けまじと 悦子 寒晴や日頃の憂さをみな空へ 佐代子 師の苦言心にとめて初硯 すみ子 この町を砕かんばかり月冴ゆる 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月10日 枡形句会
春菊をどさつと鍋に入れ仕上ぐ 白陶 落ちる時知りたるやうに紅椿 三無 装ひは少し明るめ寒明ける 和代 一品は底の春菊夕餉とす 多美女 中子師の縁の作詞冬の能登 百合子
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令和5年2月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
料峭の石橋渡る音響く 三無 苔厚き老杉の根に残る雪 あき子 羽広げ鴨の背にぶく薄光り のりこ 春まだき耀へる日の風を連れ 三無 吟行や二月の空は青淡き 和魚 春めきて日向の土の柔らかく 三無 春の陽を川面に溜めてゆく流れ 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月12日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
古暦焚くパリの下町も焚く 昭子 豆撒や内なる鬼を宥めつつ みす枝 落日にして寒菊の色深し 世詩明 被災地の家もひれ伏し虎落笛 ただし 裸婦像の息づく如く雪の果 世詩明 雪吊の縄にも疲れ見えにけり 英美子 ありし日の娘を偲び雛飾る みす枝 それぞれの何か秘めたる卒業子 世詩明 今生の山河に満つる初明り 時江 九頭竜の河口に余寒残しをり 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
春立つや電車もステップ踏み走る 紀子 薄氷を横目に見つつ急く朝 裕子 商店街バレンタインの日の匂ひ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月13日 萩花鳥会
白梅と紅梅狭庭にうらうらと 祐子 熱燗で泣けたあの唄亜紀絶唱 健雄 如月の青空のこころ乗り移る 俊文 春の霜とぎ汁そつと庭に撒き ゆかり うすらひを踏むが如くの孫受験 恒雄 透きとほる窓辺の瓶や冬の朝 吉之 身に纏う衣減らざり春浅し 明子 躙り口扇子置く手に零れ梅 美恵子
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令和5年2月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
越前の雪の生みたる雪女 雪 又次の嚔こらへてをりし顔 同 一としきり一羽の鴉寒復習 同 横顔の考へてゐる寒鴉 同 老いて尚たぎる血のあり恵方道 真喜栄 節分会華を添へたる芸者衆 同 白山の空より寒の明け来たり かづを 紅梅や盗まれさうな嬰児抱く みす枝 老犬の鼾すこやか春を待つ 清女 佐保姫やまづ能登の地に舞ひ来たれ 嘉和 収骨の如月の手は震へつつ 玲子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月16日 さきたま花鳥句会
煮凝を箸で揺らしつ酒を酌む 月惑 春一番ドミノ倒しの駐輪場 八草 雪残る路肩を選りて歩く子ら 裕章 春立つや蠢く気配絵馬の文字 紀花 朽木根に残してあがる春の雪 孝江 見舞ふ友見送る窓の老の春 ふゆ子 鼓一打合図に開始鬼やらひ ふじ穂 スクワット立春の影のびちぢみ 康子 匂ひ来し空に溶けたる梅真白 彩香 生みたてと書きて商ふ寒卵 ���のり 寿司桶の箍光りたる弥生かな 良江 春泥や卒寿の叔母の赤き靴 珪子
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令和5年2月18日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
総門を白く散らして梅の寺 斉 俯ける金縷梅の香や山門に 芙佐子 恋の猫山内忍び振り返る 斉 日溜りに小さき影なし猫の恋 白陶 腰かけて白きオブジェの暖かし 久子 鳥もまた盛んなるかな猫の恋 白陶
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月21日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
撫で牛に梅の香纏ふ天満宮 笑子〃 白梅の五感震はす香の微か 千加江 真夜の雪寝る間の怖さ知るまいの 令子 銀色の光ほころび猫柳 啓子 復興や春一丁目一番地 数幸 紅梅の謂を僧の懇ろに 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
一羽には一羽の矜持寒鴉 雪 憶却の先立つてゐるちやんちやんこ 同 煮凝りや良き酒飲めて子煩悩 同 来し方を語り語らず大冬木 同 此の人の思ひも寄りぬ大嚏 同 初春の遥か見据ゑ左内像 一涓 熱燗や聞きしに勝る泣き上戸 同 己がじし火と糧守りて雪に棲む 同 灯もせば懐古の御ん目古雛 同 もう少し聞きたいことも女正月 昭子 冬日向ふと一病を忘れけり 同 瀬の音にむつくりむくり蕗の薹 みす枝 夜中まで騒めき続く春一番 やすえ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
寒紅や良きも悪しきも父に似し 雪 退屈をひつかけてゐるちやんちやんこ 同 春立つや千手千眼観世音 同 路地路地に国府の名残り春の雪 同 節分会葵の御紋許されて 同 越前の夜こそ哀し雪女 同 瓔珞に鐘の一打にある余寒 清女 能登地震声を大にし鬼は外 数幸 春塵や古刹の裏の道具小屋 泰俊 蕗の薹顔出し山を動かしぬ 啓子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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thanatochu · 6 months
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Hydrangea
綾子主ほのぼの日常編 黒い森を抜けたあと、の続き
春の終わりに、出会ったばかりの僕たちが共同生活を始めてしばらく経った。 今ではもう梅雨の季節で毎日雨が降ったり止んだり、じめじめとしたお天気が続く。樹さんに頼んで乾燥機買ってもらえて良かった。 樹さんは割と子煩悩というか叔父馬鹿なところがあって、甥っ子の快適な生活のためなら金と労力は惜しまないと豪語する。 僕としてはそんなに甘やかしちゃ駄目だよとブレーキ役のパターンが多くなってるんだけど、多紀を甘やかしたいのは正直とてもよく分かるので結局甘々な僕たちを多紀本人が諌めてくるという構図。 多紀はこの春から転校して近所の小学校2年生になった。 最初は内気なのもあってポツンとしていたようだけど、僕らと暮らすようになってから笑顔も増えて友達も出来たらしい。お勉強も頑張っていると連絡帳にも書いてあった。 僕は表向き、樹さんたちの遠縁ということにしてもらっている。みんな苗字がバラバラでも辻褄が合うように。ごく普通のママとパパがいる家庭ではないと、多紀が変な噂を立てられないように外面は良くしておくに越したことはない。 同級生のママさんやPTA、ご近所付き合いまで僕が一手に引き受けているけど、若い女の子たちとの会話とはまた違ったスキルが要求されるので、慣れるまで大変だ。 実のところ僕は2009年どころかもっと先の未来のことまで知っているので、2000年代初頭に生きる人たちと話しているとジェネレーションギャップみたいな気分になっちゃうことがよくある。うっかりSDGsが、とか言わないようにしないと。 でも皆さん基本的に良い人たちだ。近所には緑も多い公園があり、曜日によって種類の変わる安売りセールのスーパーと、閑静な住宅街で広々とした居住スペース。子供を育てる生活環境としては今のところ何の問題もなく満足している。 最初にこの環境を整えてくれていた樹さんには頭が上がらない。 多紀の父方の親戚連中に随分とご立腹の様子で、その頃の多紀を見たらそれは無理もないだろうなと推測する。 親戚たらい回しの放置されっぱなし、愛情のお水を貰えずに干涸びて。そんな環境で育ったら他人に期待しなくなるのは当たり前だ。 巌戸台に越してきたばかりの、舞い散る桜も空の青も、綺麗なものを何も映していないような君の灰色に霞んだ瞳を思い出す。 どうでもいいなんて言わせない。そのために僕らは家族になったんだ���
そろそろ多紀が学校から帰ってくる時間だ。 僕は樹さんと多紀が選んでくれた黒のデニム生地のエプロンを締め直して、おやつ作りに取り掛かる。 蒸し暑くなってきたからゼリーとか涼しげなのも良いなあ、なんて考えながら定番のホットケーキだ。休日の朝ご飯にはじゃがいもをすり下ろしたパンケーキが好評だったけど、今回はおやつなのでメープルシロップとバターを多めに。 「ただいまー」 焼き上がったいいタイミングで玄関のドアが開いた。 「おかえり。今日も楽しかった?」 「うん。今度ね、遠足があるみたい。おべんと作ってくれる?」 「へえ!いいねえ〜頑張ってお弁当さん作っちゃうよ」 おやつがあるから手洗ってね、と言うと多紀は素直にランドセルを置いて洗面所に向かった。 冷たい牛乳と一緒にホットケーキを並べると、戻ってきた彼が「いいにおい」と顔をふんわり綻ばせる。もう、うちの子すっごく可愛い。 僕の分は最初に焼いた、あんまり上手い焼き色にならなかった1枚でカフェオレと。やっぱり皆で選びに行ったランチョンマットは色違いの豚さんだ。 「ジュジュの分ある?」 「あるよ、ちゃんと作ってあるから大丈夫」 ジュジュとは樹さんのことだ。音読みで、じゅ。 教えてもらった時は微笑ましいなと思ったけど、最初に言い始めたのは樹さんのお姉さんなんだそうだ。つまり多紀の亡くなったお母さん。 ひと回り近く歳の離れたしっかり者のお姉さんだったそうで、もう姉というより母親が2人いるみたいだったと樹さんが溜息を吐いていた。 「ジュジュ今日も帰り遅いのかなあ。おしごと大変なのかな」 「夏休み取れるように今から頑張ってるんだって。お祖父ちゃんち行くんだもんね」 「うん!」 学校が夏休みになって樹さんも纏まった休みが取れたら、実家のお祖父さんとお祖母さんに会いに行こうと計画している。 長閑な田舎に遊びに行く夏休み、なんて絵日記が捗る子供らしいイベントだ。 多紀は小さい頃に会っただけで記憶も曖昧だけど、電話ではよく話しているので2人に早く会いたいと毎日とても待ち遠しそうだ。 こんな時に、そういえば向こうの多紀もお爺さんお婆さんが好きだったな、なんて考えたりする。文吉さんにクリームパンをポケットに捩じ込まれたと満更でもなさそうに僕に半分くれたことがあって、くすりと思い出し笑いが漏れた。 とても懐かしいし君に会いたいなとは思うけど、その彼を堂々と迎えに行くために此処に来たんだ。ホットケーキを咀嚼して感傷的になってしまった気分を振り払った。
遠足はどこに行くの?お弁当は何食べたい?などと話しながら夕飯を2人で済ませ、お風呂上がりに水分補給していると樹さんがようやく帰宅した。 「あー、つっかれた…」 「ジュジュ、おかえり」 疲労と空腹でよろけている叔父さんを玄関まで多紀がお出迎えする。手には飲みかけの乳酸菌飲料が入ったコップだ。 「ただいま〜。良いもん飲んでるな。ひと口くれよ」 「ええ〜。ひとくちって言ってジュジュいっぱい飲むんだもん」 「この前は喉乾いてて、つい。悪かったよ。それとジュジュじゃなくてたつきって呼べ」 パジャマ姿の甥っ子をハグして謝りながらも文句を言う。 こうしていると本当に雰囲気が似ている叔父と甥だなと思う。樹さんのほうが少し癖っ毛で毛先が跳ねているけど、2人とも青みがかった艶やかな黒髪だ。僕も黒髪だけど、色味が違う。 樹さんはよく見るとアメジストみたいな瞳の色をしていて、仕事中は外しているけど左の耳にピアス穴がある。 多紀と違うところといえば、叔父さんの方が男の色気があるところかな。多紀はもっと中性的だし。 これで大手企業にお勤めなんて、かなりモテるんだろうなあ…とぼんやり思うけど今のところお付き合いしている恋人さんはいなそうだ。普段はできる限り早く帰宅するし、仕事と甥っ子に全振りしている。 そんな叔父さんに渋々ながらも結局自分の飲み物をひと口あげている多紀は偉いなあ、と家族の考え事をしながら樹さんのご飯の支度をした。 「玄関の紫陽花、綺麗だな。買ってきたのか?」 シューズボックスの上に置いた花瓶を見たのだろう、ネクタイを外しながら樹さんが訊いてくる。 「ご近所の榊さんのお庭にたくさん咲いたからって、お裾分けしてもらったんだ」 色とりどり、形も豊富な紫陽花をお世話するの上手ですねって正直に感想を述べたら、少し切ってあげると品の良い老婦人が花束にしてくれた。 バラや百合みたいな派手さはないけど、今の時期しか嗅げない匂い。梅雨も悪くないなって思えて結構好きなんだ。 ドライフラワーにしても綺麗なのよ、とその人は笑っていた。 「ぼくもあじさい好きだよ。雨の雫が似合うよね。あっ、でも遠足の日は晴れて欲しいなあ」 「遠足があるのか。そりゃ雨じゃちょっと残念だもんな」 席に座って、いただきますとお箸を手に取りながら樹さんが頷く。 「近くなったらてるてる坊主作ろうね。すごく大きいのと、小さいのたくさん作るのどっちがいい?」 「小さいのいっぱい!」 「ふふ。布の端切れもいっぱいあるからカラフルなの作ろう」 そんな話をしているともう夜の9時を回っていた。いけない、多紀の寝る時間だ。 「歯磨いて寝る準備出来た?じゃあ昨日の続きから少し絵本読もうか」 「うん、歯みがいた。ばっちり!」 「樹さん、食べ終わったら食器は水につけておいて。お疲れなんだから早くお風呂入って寝てね」 「ふぁい」 夕飯のチキンソテーとおやつのホットケーキを頬張りながら樹さんが返事をする。 「たつきもおやすみなさーい」 「ん、おやすみ」 挨拶のあと子供部屋へと入る。樹さんが用意した多紀の部屋は愛に溢れていて、子供用らしく可愛いパステル色で揃えられた壁紙やラグ、家具と小物に至るまで趣味がいい。おもちゃも温かみのある木が多く使われていて、こういうのお値段結構するんだろうなと思う。 多紀をベッドで待っていたのは小さめのクマちゃん。樹さんが買ってくれたぬいぐるみで、キャメル色の毛並みに水色のリボンを首に巻いている。 多紀はいつも枕元で座っているクマちゃんと、その下に畳んであった柔らかく肌触りのいい木綿のタオルケットを抱きしめる。 青と黄色のチェック柄で、両親と住んでいた昔から愛用している所謂セキュリティブランケットだ。 それらに囲まれてふかふかのお布団に入り、少し絵本を読み聞かせるとすぐに多紀はうとうとし始める。 以前までは寝つきが悪かったようなので、精神的に安定してきたなら何よりだ。 しっかり眠ったのを確認して掛け布団を整えて、僕はキッチンへと戻った。丁度お風呂上がりの樹さんがタオルで髪の毛を拭きながらテレビのリモコンを操作している。 僕が温かいほうじ茶を淹れてテレビ前のテーブルに置くと、「お、ありがと」と笑ってひと口啜った。 樹さんは家ではお茶とコーヒーばかりだ。仕事の付き合い程度にはお酒を飲むけど、プライベートまで飲むほど好きでもないそうだ。 僕もお酒は飲めないのでちょっと親近感。もう半月くらいすると、多紀と一緒に漬けた梅ジュースが飲み頃になるから楽しみなんだ。 「多紀は今日も元気だったか?」 「うん。ジュジュの分のホットケーキはあるの?って心配してた」 「ははっ。無かったら半分くれる気かな」 多分ね、と相槌を打ったら樹さんはしみじみと優しいなあと呟いた。 「さてと。俺もメールチェックして早めに寝るかな。ごちそーさま」 「お疲れさま。おやすみなさい」 樹さんが自室に入る足音を聞きながら残りの洗い物を片付けて、自分も休む。 当然ここでも毎晩影時間はある。多紀が象徴化しないのはもちろんだけど、樹さんもペルソナ使いだからか、それとも適性の問題か、普通に棺桶にならずに寝ている。それでも影時間のことは認識していない。 一応シャドウが2人に悪さをしないように、いつ多紀が影時間に目覚めてパニックを起こしても対処できるように周囲の気配を見守っているつもりだけど、現時点ではそんな心配もいらないようだった。
遠足は今週末の金曜日。天気予報では雨の確率は50%といったところで、今日帰ってきたら多紀と一緒にてるてる坊主を作ろうと約束していた。 本日のおやつはいちごババロアが冷蔵庫に冷えている。お湯と牛乳で作れるもので簡単で美味しい。 布団乾燥機を稼働させながら夕飯の下拵えまで終わったところで、多紀がまだ帰ってこないことに首を傾げた。 奥様方が小学生にも子供用PHSを持たせようか、まだ早いか話題に上がっていたのを思い出す。いざという時に連絡がつく安心感は重要だ。 小雨の降る窓の外を眺め、エントランスまで様子を見に行こうかとヤキモキしていたら多紀が帰ってきた。 「ただいまー」 「あっおかえり。ちょっと遅かったね?何かあったの」 「うん。リサちゃんちでね、子犬が生まれたって聞いたから触らせてもらいにいったの」 レインコートを脱いで傘立ての横にある壁のフックに引っ掛けながら、多紀が早口で説明してくれる。 ふわふわの触り心地を思い出したのか「これぐらいでね、茶色くて」と両手で抱える真似をしながら、かわいかった〜なんて笑うから、心配していた僕のほうまで笑顔になる。 中型犬より大きめの体で、毛が長くフサフサした母犬だと言っていたので数ヶ月もすれば子犬もすぐに大きくなるんだろう。 「りょーじも今度いっしょに見に行こう?」 「うん、僕も出来れば抱っこしてみたいな」 おやつの後にお裁縫道具と端切れを出してきて、てるてる坊主作りに取り掛かった。 そのまま吊るすと頭の重さでひっくり返っちゃうからどうしようか、と2人で相談して体の部分に重りを仕込めばいいんじゃない?という結論に至った。 多紀にビー玉を提供してもらって、いくつか綿と一緒に袋詰めして端切れを縫い合わせたマントの中に仕込んだら、顔を描いて首にリボンを取り付ける。 「ジュジュと、りょーじと、ぼくと、じいじとばあばね」 5体のカラフルなパッチワークてるてるが出来上がり、カーテンレールに並んで吊るされた様子はなかなか可愛い。 「これで金曜日は晴れるね」 「うん!」 「樹さんが帰ってきたら見てもらおう」 「どれがジュジュか分かるかなあ」 「きっと分かるよ、多紀がみんなの顔描いたんだもん」 多紀とは逆に、今日は少し早く帰宅した樹さんが感心したようにカーテンレールを眺める。 「へえ。随分イケメンに描いてくれたな」 「だってジュジュいけめんでしょ」 「望月だってイケメンだろうけど。タレ目と吊り目の違いか?」 樹さんのてるてる坊主はキリッとした印象で、ピアスも忘れずに描かれている。僕の顔はぐりぐりした目の横にホクロが描いてある。ちゃんと黄色いマフラーも多紀が首に巻いてくれた。 久しぶりに皆揃って夕飯を食べながらリサちゃんちの子犬の話になった。 「多紀は犬が好きか。うちの実家にも白い雑種の、ももがいるぞ。覚えてるか?」 「…いぬ?お鼻がピンクの子?ジュジュが撮った写真があった」 「そうそう。もう今年10歳だからおばあちゃんだけどな。まだまだ元気だって聞いてるから夏休みに会えるよ」 「うん。ぼくのこと覚えてるといいな」 「ももちゃんかあ。僕も仲良くなれるかな」 野生の本能なのか、動物全般に僕はあんまり好かれない。そもそも近くに寄り付かないし、威嚇される時もある。怯えさせないようにしたいんだけど。 僕と眼を合わせられるコロマルくんの度胸はすごかったなあ、なんて記憶の中の白い犬を思い浮かべた。 「飼いたいなら…うちでも飼えるんだぞ。ここのマンション中型犬までなら大丈夫だし。猫だっていいけど」 「えっ。…ええと、そっか。でも、もうちょっとちゃんと考えてみる…」 多紀は最初に分かりやすく目を輝かせたけれど、ぐっと踏み止まって大人みたいな対応をした。確かに命を預かる責任が生じることだ。 「ああ。よく考えて、どんなことが必要か勉強しておこう。そうすればきっと出会うのに相応しい時に会えるよ。こういうのも縁だからな」 叔父さんに頭を撫でられて、多紀は嬉しそうに頷いた。
ついに遠足当日。朝のお天気は薄曇りで、念の為の折り畳み傘だけで済みそう。 お弁当は前日から練習してみたけど微妙なヒーホーくんキャラ弁。まだこの時代には100円ショップを探してもそれほど種類豊富なお弁当グッズが売ってないので、ちょっと苦戦した。 海苔とスライスチーズでフロストの顔を作り、体はミニハンバーグ。彩り重視で卵焼きにウィンナー、ブロッコリーとミニトマト。仕上げに保冷剤代わりの、冷凍にした小さいゼリーを添えて。 小さめのおにぎりを2つ入れたら準備完了だ。出来栄えは食べる時のお楽しみね、と多紀には言ってある。 おやつは多紀の好きなお菓子と水筒には麦茶。これだけで小さな体には結構な荷物だ。 「忘れ物はないかな?」 「えーと、うん。みんな入ってる」 「よしよし。じゃあ気をつけていってらっしゃい」 「うん。いってきます」 多紀が靴を履いていると洗面所から樹さんが慌てて玄関までやって来た。 「待て。俺にいってきますのチューは?」 「チューなんていつもしてないよ」 呆れながら多紀は膝をついて屈んだ樹さんにハグをしてあげる。ぽんぽん、とリュックを背負った背中を叩いて樹さんが「楽しんでこいよ」と笑った。 笑い返して頷いた多紀を送り出すと樹さんが身支度に戻る。僕は彼にトーストとコーヒーを用意して、後はお弁当の残りおかずで朝ごはんとする。 「てるてる坊主のご利益があったな」 「そうだね。帰りまで保てばいいけど」 照ってはいないが朝から土砂降り、なんてことにならないだけ御の字だ。 たくさん作った分の効果があったのかな。
金曜日はお肉セールの日。豚コマと鶏挽肉を買ったスーパーの帰り道に「望月くん」と声を掛けられた。声がした生垣の方を見ると、先日の紫陽花の老婦人が手招きしている。 「榊さん。こんにちは、先日は綺麗な紫陽花ありがとうございました」 「いえいえ、どういたしまして。それでね、今日も良かったらなんだけど」 今度はやや小さく、もこもことした可愛い白色の紫陽花をくれた。 「紫陽花の花言葉は移り気なんて言われるけど、てまりの種類には家族や団欒なんていうのもあるの。白い紫陽花は寛容とか一途な愛情。色や形で様々な花言葉があるのも魅力ね」 「そうなんですね…家族か。うちにぴったりです」 「でしょう?それとね、これはお裾分けなんだけど。ちょっと時期はズレちゃったけど美味しいものは変わらないわ」 渡された紙袋の中を見ると柏餅だ。葉っぱが緑のと茶色いのがあって、中身の餡が違うのだそうだ。こし餡と味噌餡。どっちも美味しそう。 「わあ、今年の端午の節句はもう終わっちゃってて、お祝いできなかったので嬉しいです。ありがとうございます」 「よく行く和菓子屋さんのなんだけど、まだ柏餅売ってたから買って来ちゃった。多紀ちゃんによろしくね」 ぺこり、とお辞儀し合ってまた歩き出す。我が家はみんな甘いもの好きだから、洋菓子和菓子関係なく喜ぶ。 空を見上げると雲は厚いものの、まだ雨は降らなそうだ。多紀が遠足から帰ってきたら柏餅でおやつにしよう、なんて考えながら家路を急いだ。
貰った白い紫陽花は壁際のキッチンカウンターに飾った。花瓶も可愛らしく小ぶりな桜色にして、部屋も明るくなったようで見ていると和む。 「ただいまー」 玄関が開く音のあと、すぐ元気な声が続いた。 「おかえり。遠足どうだった?」 「楽しかったけど、ちょっとバス酔っちゃった」 「あれ。酔い止め効かなかったかな」 「帰りは平気だったよ」 「そっか。良かった」 話しながら多紀がリュックからゴソゴソと取り出したのは空のお弁当箱と水筒。それからやっぱり全部空になったお菓子袋。 「おべんと、ごちそうさまでした。みんながねー、すごいってほめてくれた」 「おお!ひとまず安心したけど、個人的にはクオリティがいまいちなので…次に頑張るね」 「そなの?上手だし、おいしかったよ」 「…うちの子って、なんて良い子なんだろ」 首を傾げる愛くるしさにぎゅーっと抱き締めると「わかったわかった」と腕をぽんぽん叩いてあしらわれる。さっさと抜け出した多紀は手を洗いに行ってしまった。 真似してるのか無自覚か、仕種が叔父さんに似てきたなあ。 「お皿のね、絵付けたいけんしてきた。焼いてから学校に送ってくれるんだって」 「へー!なに描いたの?」 「ひみつ!」 笑いながらリビングへ入って、てるてる坊主に「雨ふらなかったよ、ありがとう」なんてお礼を言ってる。それから白い紫陽花に気づいて顔を近づけた。 「あれ?新しいのだ。きれいだね」 「さっき買い物帰りに榊さんに会ってね、また貰ったの。それと多紀にって柏餅も貰ったよ」 「かしわもち!こどもの日に食べるやつだ」 「みんなで住み始めたの大型連休過ぎてたから、お祝いしそびれてたよね。お祝いといえばお誕生日も!来年は盛大にやろう。ケーキ作っちゃおう」 「うん。その前に2人のたんじょうびだと思うけど…ジュジュは夏生まれだって言ってた。りょーじは?」 「僕?うーん僕は…秋生まれかなあ?」 正直、誕生日も歳もよく分からない。どこから数えたらいいのかも曖昧だ。 強いて言うなら、君にファルロスとしてお別れを言った朝の、次の日なのかなと思っている。そこから今の僕が形成された。もう随分昔のことみたいだけど。 「じゃあ、きせつが変わるたびにお祝いできるね。ケーキぼくも手伝う!」 にこにこ笑った多紀が、はたと思い出したように紫陽花を見上げた。 「あじさいのおばあちゃんにお礼したいな」 「そうだね。一緒にお菓子か何か作って持って行こう。ケーキの予行練習でもいいよ」 またひとつ、数日先、1年後までの約束と楽しみが増えた。こんなことの積み重ねで幸せが作られていくんだろうな。 柏餅は、こし餡と味噌餡どっちにする?と訊いたら迷うことなく「どっちも!」と答えるところは子供らしいというより多紀らしい、と笑ってしまったけど。 「ジュジュに半分ずつあげるの。どっちも食べたいでしょ」 「そうだねえ。樹さんも両方食べたかったーってなるよねえ」 樹さんがまた喜んじゃうな��、と子供特有の猫っ毛でサラサラの髪の毛を撫でた。 柏餅を食べながら、教わった紫陽花の花言葉について話し合う。多紀は興味を持った様子で、今度学校の図書館でお花の図鑑を借りてくると言っていた。 まんまるで、人の心を和ませる。そんな世界一の団欒が作っていけたら良いなあ。 ささやかで壮大なことを願いながらエプロンを付け、夕食の準備に取り掛かった。
このお話の時代考証というか、どこまで詳細にやったらいいのか悩みまして、結論。 ファンタジーミレニアムにすることにしました。この時代にまだそれ無いじゃない…? とか色々挙げればキリがないのと、この望月さんは全部体験はしていなくとも 令和まで知識として知ってるという未来人っぽさを醸し出してもらおう!という…。 チートなハウスキーパーというより所帯染みた専業主夫になってますが 子主さんにいろんな体験をさせてあげたいものです。 叔父さんはマキちゃんと友達以上恋人未満のいい感じになってて欲しい もうお前ら早く付き合っちゃえよ!(願望)
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itocaci · 6 months
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online shop "清明" update 〜 春興 春を楽しむ装い
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こんばんは。
桜雨も明けて、今日からは少し天気も回復していくみたいだ。
昨日の雨で桜もちょっと散ってしまったかななんて思って、今日中津の公園の桜を見てみると、まだまだ咲いており今週末くらいまでは楽しめそうだ。
新年度が始まり、慌ただしいと言う方も多いかもしれないけど、週末の桜をぜひ楽しんでみてはいかがだろうか。
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さて、新年度も始まって早々になるけど、暦は本日"清明"を迎えた。
「清浄明潔」
全てが清らかでけがれなく明らかなこと。
そんな意味を持つ季節となる。
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この時期らしく、お天気もコロコロと変わりやすいかもしれないけど、晴れた日なんかは、陽射しも明るく、強くなってきたなぁなんて感じてしまう。
なんだか、優しくて柔らかな陽射しなんて安易な言葉になってしまうけど、この時期の陽射しにはそんな心地よさが確かにある。
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晴れた日。
家の外に出ると、春の匂いがする。
あまり良い匂いとは言えないけど、なんだか春の訪れを告げる匂いを嗅いだ瞬間に、気が緩むと言うのか、穏やかな気持ちになってしまうのは僕だけだろうか。
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街を歩いていると、色々な花が咲き始めていて、世界が彩りを取り戻し始める頃でもある。
今日も美しいチューリップが咲いているのを見つけた。
こういったちょっとした街の風景からも春を感じられるようになってきた。
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"春興"
春のウキウキとした楽しい気持ちのことや、春の長閑さを楽しむ気持ちのことを言うそうだ。
特に今の時期、程よい暖かさに、桜も見頃を迎えると言うこともあって、まさにぴったりな言葉ではないだろうか。
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そんな訳で、今回は春のそんなウキウキとした気持ちや長閑さをイメージしてアイテムをピックしてみた。
色や柄でそんな春のウキウキとした気持ちを楽しめるアイテムはもちろんのこと、ちょっと特別な1着を纏うような楽しさも含めてアイテムを選んでみた。
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ちなみに、3月にかなりこの春夏の新作が到着をしたと言うこともあり、結構新しいアイテムをメインに紹介をしているので、そういった点でも楽しんでもらえるのかなぁと思っている。
もし良かったらそんな面もご覧いただけると嬉しく思う。
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結構、今回はウキウキと長閑のゴリ押し的な側面もあったりして、全体の紹介はかなり簡易に思われてしまうかもしれない。
ただ、個別では結構細かく紹介もできているかなぁなんて思っているので、もし良かったらそれぞれのアイテムをご覧いただけると嬉しく思う。
なおonline shopは下記からご覧いただける。
もし良かったら覗いてみてほしい。
最後になるけど、改めて。
春の装い楽しみましょう。
最近はすぐに暑くなるから。
1日1日の春の装いをしっかり楽しんで、この時期のお出かけを楽しんで欲しい。
それでは次回もお楽しみに。
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caramelcubechocolat · 2 years
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☆**CARAMEL MUSEUM情報  CMお品書きご紹介PT.2♡**☆
こんにちは♡キャラメルキューブです😃
遂に開催まで
後,,,,,,,
✨✨✨✨✨5日✨✨✨✨✨
となりました❣️
3月3日~3月28日の26日間、池袋P’PARCOさん 1Fにて開催する
🎪ハンドメイドの博物館🎪
✨🌸🌷CARAMEL MUSEUM 🌷🌸✨
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開催発表BLOGはこちら✨
ご参加作家様一覧はこちら🎶
冬のCMお迎えフォトBLOGはこちら📸(CC.CH)
☆**CARAMEL MUSEUM**☆イベントハッシュタグ
#CARAMEL_MUSEUM
こちらは
ご参加作家様・サークル様からお届け頂いた
・**。+お品書き。**・
���PART.2となっております♪
ぜひPART.1と合わせてお目当ての作品を事前にチェックしてみてくださいね🎶
☆**CARAMEL MUSEUMお品書き♡**☆
スペースC
全期(3/3~3/28)ご参加
中後期 (3/12~3/28)ご参加
前期 (3/3~3/11)ご参加
中期 (3/12~3/19)ご参加
後期 (3/20~3/28)ご参加
スペースM
1部 (3/3~3/8)ご参加
2部 (3/9~3/15) ご参加
3部 (3/16~3/21) ご参加
4部 (3/22~3/28) ご参加
*Atelier Chouchou様*
CMスペース番号 :C中期・C-10
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*一言コメント*
「毎日にキラメキとトキメキを」というテーマで、色や季節を楽しめる作品を制作しているAtelier Chouchouです。
今回は春にピッタリな桜、苺、蜂蜜のアクセサリーをご用意しております。
※写真とは一部仕様が異なる場合があります。
キャラメルミュージアム→ C中期 C-10
キャラメルキューブショコラ→ A-77
Twitter → https://twitter.com/AtelierChou2
*ノエルリボン様*
CMスペース番号 :M1部・M-16
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*一言コメント*
ひとつずつ結んだリボンを型崩れしないよう加工し、ネックレスや耳飾りに仕立てています。 カラフルなリボンと可愛いチャーム。 たくさんの組み合わせがあるので、お気に入りが見つかると嬉しいです。
*花纏様*
CMスペース番号 :C中期・C-7
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*一言コメント*
「花纏」はなまとい、と申します。
種から育てたネモフィラや、自分で染めたかすみ草など、本物のお花をドライフラワーに加工して、アクセサリーを仕立てています。
シンプルで華奢なデザイン、
そして花の鮮やかさと透明感あふれる作品達をお届け致します。
(画像には以前の作品も含まれています。ご了承下さいませ)
*Stone Valley工房様*
CMスペース番号 :C前期・C-9
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*一言コメント*
こんにちは!Stone Valley工房(ストーンバレー工房) です。 「四季」をテーマに暗闇で光る四季の窓シリーズ等、レジンでキーホルダーや小物雑貨を制作しています。 春はもう、すぐそこ…今回は桜、干支であるうさぎをテーマで制作しました。 ぜひお楽しみ頂けたら嬉しいです。 詳細等はTwitter(@svkobo)で最新情報載せています。 Stone Valley工房 みと
*keimiilagun様*
CMスペース番号 :M2部・M-12
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*一言コメント*
今回も人気カラーのイヤーカフ中心に製作しました❣️
ハートバブルイヤカフ新作は、オレンジ・ブラック
ハートウイングピアスも新作カラバリ増やしました
地球ネックレスも新作シルバーカラー!(※金具のカラー)
他アイテムも金属はシルバーカラーで製作しました
季節アイテムとして月夜桜/星夜桜イヤーカフ、ピアスも製作しました🌸
ぜひ推し活やお花見のお供にご利用くださいませ😆
*Glassぶどうの実様*
CMスペース番号 :C前期・C-13
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*一言コメント*
いつもキャラメルキューブショコラ様でお世話になっております(B-19)。
自然をテーマにしたガラスのアクセサリーを制作しています。
心はずむ春♡新作の四葉のピアス、季春限定のさくらんぼピアス、定番のキラキラシリーズはフリーサイズのリングもご用意致しました。
ガラスの輝きがウキウキのお出かけのお手伝いをすることが出来ますように…♡
どうぞよろしくお願い致します。
*MaRin様*
CMスペース番号 :C後期・C-12
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*一言コメント*
桜モチーフを中心に春の新作沢山準備しています!
お花の作品は瓶入りとなっているので身につけるだけではなく飾っても楽しんでいただけます^ ^
桜以外の春のお花も準備予定ですのでどうぞよろしくお願いします。
*Strawberry♡flower様*
CMスペース番号 :M3部・M-3
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*一言コメント*
【くまカップケーキ&うさぎカップケーキピニャータのバッグチャーム】 『毎回イベントで完売しているカップケーキピニャータのパステルシリーズになります。 ピニャータケーキをカットした時に溢れ出てくる驚き、嬉しさ、楽しい気持ちを表現したくて生まれたデザインです。 くまやうさぎちゃんが好きな方♡ 可愛いものが好きな方♡ パステルカラーが好きな方♡ 手にしたみなさんがHappyな気持ちになりますように☆』
*SheRa様*
CMスペース番号 :M1部・M-11
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*一言コメント*
「日々を彩る」をテーマにアクセサリーを作っていますSheRaです。CARAMEL MUSEUMでは、レースリボンのポニーフックと刺繍リボンのカチューシャを販売します。
春のコーディネートに合うカラーと使いやすいカラー両方を揃えました!
ぜひご覧いただけたら嬉しいです!よろしくお願いします!
*Nyomin ~Fake*Sweets~様*
CMスペース番号 :M2部・M-3
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*一言コメント*
M2部 3/9-3/15まで参加します「Nyomin ~Fake*Sweets~」と申します。
樹脂粘土でフェイクスイーツをモチーフにした、バッグチャームやブローチを制作しています。
キャラメルキューブ様では、AA-47に委託させて頂いております。
アンティーク・スイート系などのバリエーションで、世代を超えて身近にフェイクスイーツを楽しんでいただけたら嬉しいです♪
*黒猫亭様*
CMスペース番号 :M2部・M-17
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*一言コメント*
【魔女が紡ぐ物語のカケラ】をコンセプトに創作しております〝手作り装身具 黒猫亭〟です。 3回目のキャラメルミュージアム参加となります。 そして今回は3月開催ということで暖かな春の装いにふわりと華を添えるアイテムをメインにご用意いたしました。 開催中に行かれる方はもちろん、web通販にも対応していただけますのでよろしくお願いいたします。
*LittleSpica様*
CMスペース番号 :C中期・C-17
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*一言コメント*
Cスペース中期に参加しますLittleSpicaです。春をイメージしたアクセサリーを出展する予定です。 新作ができましたら随時Twitter(https://twitter.com/_LittleSpica)にて報告致しますのでよろしければご覧ください。 今回もよろしくお願いいたします。
*雪月風花様*
CMスペース番号 :M3部・M-10
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*一言コメント*
雪月風花です。 今回は春爛漫。 柔らかく咲く身に付けられる春をお届けします。 心癒されるアクセサリーたちをぜひお手に取ってご覧下さい。
*THEORY_MOVE様*
CMスペース番号 :M1部・M-18
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*一言コメント*
UVレジンやスワロフスキーなどを使って、お菓子をイメージしたアクセサリーを制作しています。 今回はパフェやクッキー缶、チョコレートギフトをイメージしたアクセサリーを制作しました。
*くろねこ工房様*
CMスペース番号 :C後期・C-18
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*一言コメント*
アクセサリー・雑貨やタイツ・オーバーニーソックスなどを制作している、くろねこ工房(CCC BB-10/AA-29)です。 猫ちゃんアピールアクキーの新作チャームver.と月モチーフアクセを正式販売開始します! 可愛い一輪桜や、そのまま定規シリーズの新カラーも並びます。 詳細はTwitter @conecowork にて。 軽くて使いやすいアクリルのオリジナルデザインアクセサリー、ぜひご覧ください!
*sakura日和様*
CMスペース番号 :M1部・M-12
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*一言コメント*
小さな中に世界と面白さを詰め込んだレジンアクセサリーを作っています。sakura日和です!
今回は桜をイメージした作品が多めで出展します♪
ほかに、美濃和紙を花にした和華シリーズの小さいバージョンも新しく登場! 万能クリップは相変わらず1点ものです。 そして変わらず中身は小さいので、是非お手に取ってご覧ください♪ 皆様と良きご縁が有りますように。
*porupotoruko様*
CMスペース番号 :C後期・C-5
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*一言コメント*
主に生き物モチーフを1点1点手描きで制作しておりますporupotorukoです。
今回は『花束とブレーメン』をテーマに春の陽気に踊りだしたくなるようなアクセサリーを出展します。
たくさんのお花の周りで音楽を奏でる動物、一緒に踊る動物。
楽しく、優しくなれるようなアクセサリーになるよう努めて制作いたします。ご覧頂けますと幸いです。
*TARADOLL様*
CMスペース番号 :M3部・M-7
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*一言コメント*
ゆめかわいい世界に、一軒のキノコのおうち。
女の子の名前はTARADOLL。
目を瞑って、楽しいことを考えるのが大好き。
とってもオシャレでレトロかわいい女の子や男の子のイラストを描いています。
彼らも目を瞑って楽しい事を考えているよう…
こちらはそんな女の子が開いているお店です。
今回のイベントでは、新作のオリジナル切手が
入ったポストカードセットや、リリアンで編んだアクセサリーなどなどを販売します。
*tommy110369様*
CMスペース番号 :M2部・M-8
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*一言コメント*
レジンを用いて、綺麗な景色を小さな世界に閉じ込めています(*uωu*)
可愛いモチーフや、綺麗な世界を眺めて身につけて癒されて、元気になって頂ければと思います♡ 是非ご覧頂けたらと思います(*´꒳`*)
*-Kotorico-コトリコ様*
CMスペース番号 :C前期・C-16
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*一言コメント*
-Kotorico-コトリコです。
プラバン、レジン、ビーズメインで和装小物やアクセサリー等を製作しています。
定番の蝶々ブローチや春らしいヘアゴム等ご用意しました。身につけて楽しくなるような作品作りを心がけて丁寧に製作しております。
*citron candy様*
CMスペース番号 :M1部・M-2
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*一言コメント*
citron candyのchaboと申します。
自分の好きを素直にをコンセプトにお花やフェイクスイーツのアクセサリー、ミニチュアのお帽子などの自分が可愛いと思うものを気の向くまま楽しく作っています。
ミニチュアのお帽子は、ぬいちゃんやドールさんだけでなくインテリアやご自身のヘアアクセなど使い手様のお好きなようにお使いいただけたら嬉しいです。
1つ1つ表情が違いますので、是非お手に取ってご覧ください。
*雪華様*
CMスペース番号 :C前期・C-18
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*一言コメント*
金属を薬品で腐食させる、エッチングという手法で作成したオリジナルデザインの純金めっきプレートを使って、アクセサリーや雑貨を作っている雪華です。
桜のヴィジューイヤーアクセ中心に春らしいアイテムのほか、卒業式など式典用にも人気の和綴じアクセ、定番の風鈴風イヤーアクセには柄入りビーズが新登場!
そのほか新作も準備中です。どうぞよろしくお願い致します!
*blaue meer様*
CMスペース番号 :C中期・C-9
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*一言コメント*
同じ形のない世界に1つしかない紫陽花クラゲのアクセサリーと、耳元で輝く小さなアクセサリーをお届けします。 ブリザードフラワーの紫陽花に、足をイメージした長めのチェーンはユラユラと揺れ、雫のようなクラゲをイメージした他には無いアクセサリー。 また、日常使いは勿論仕事でも使える、耳元で輝く小さなアクセサリーをご用意しました。好きな色、推し色を見つけて下さい どうぞよろしくお願いいたします
*月のきまぐれ様*
CMスペース番号 :M3部・M-8
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*一言コメント*
M3部(スペース番号M-8)に参加させて頂くことになりました月のきまぐれと申します。 レジンやリボンを使ったアクセサリーを製作しています。 今回はキラキラ可愛い魔法モチーフに加えて春らしいデザインのアクセも多数ご用意しております。 詳細はTwitter(@tkmk_lights)でも発信しておりますので是非チェックしてみて下さい(^^)
*pure*wire様*
CMスペース番号 :C前期・C-24
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*一言コメント*
チタンワイヤーと天然石やガラスでアクセサリーを作っています。
前回ご好評頂いた雪の結晶を始め、春らしい桜や薔薇、定番の翼もご用意致します。
チタンは軽くて丈夫で錆びない、そして金属アレルギーを非常に起こしにくい素材ですので、お手入れの煩わしさや、重さ、アレルギーでアクセサリーを諦めていた方等、沢山の方に楽しんで頂けたら嬉しいです。
*NERO様*
CMスペース番号 :M4部・M-15
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*一言コメント*
「幻想的」「繊細」「儚さ」がコンセプトなアクセサリーを製作。 自作イラストから様々な色、形の「夢胡蝶シリーズ」を作っています。 儚くもあり”個性”のある作品たちが 皆さまを幻想的な世界へと誘います。 今回は、ご好評のパール×蝶シリーズや、鮮やかな色に注目して作ったネックレスを中心に置かせていただく予定です。是非お手に取ってご覧くださいませ。
*ななつ森様*
CMスペース番号 :C後期・C-3
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*一言コメント*
「ななつ森」と申します。イーハトーブの片隅にある名もなき小さな森に咲く花をイメージし、マニキュアフラワーをメインとしたアクセサリーを作成しています。
一つ一つ咲かせた花は同じ花でもそれぞれの個性があるので、貴方だけの花として楽しんでいただければ嬉しいです。 今回は桜、椿、アネモネや雪柳など春の花を集めましたので、よろしくお願いします。
*wangen様*
CMスペース番号 :M3部・M-14
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*一言コメント*
「見た人の顔がほころぶような、そんな一品との素敵な出会いを」をテーマに、仕事の傍ら花や星、月をモチーフにしたアクセサリーを製作しています。
今回は春ということで、ピンクなど春の色を中心としたラインナップでお届けします!
*爪装猫丸様*
CMスペース番号 :C中期・C-21
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*一言コメント*
天然石を指先だけを使いワイヤーラップするフカネ巻き®でのアクセサリーを作っています。
14KGFワイヤーの色味とカラフルなストーンをお楽しみください。
*Spica LILA様*
CMスペース番号 :C後期・C-8
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*一言コメント*
ちょっとロマンチックなきらめくアクセサリーを制作している【Spica LILA】です。 今回はC後期 3/20〜3/28の期間に参加させていただきます! 春らしいお花やはちみつモチーフを中心に、お出かけに上品なかわいさと華やかさをプラスするアクセサリーをご用意します。 お気に入りが見つかりますように! 新作・新色制作などの情報はTwitter(@Spica_LILA)でお知らせします。
*SugarShark様*
CMスペース番号 :C前期・C-17
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*一言コメント*
ブログをご覧の皆様こんにちは!
3/3から3/11まで初参加のSugarSharkです✧︎
今回は春ということで春にピッタリなパステル系の色でお花×ビジューのアクセサリーを沢山制作しました!
シンプルなものからキラキラなものまで幅広く用意しています!
少しでもワクワクしたり自信になったらいいなと思い制作してまいりましたので手に取って見て頂けたら幸いです!
ご来場、心よりお待ちしております♡
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getrend · 2 years
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無意識?のうちにタートルネックの襟元を?んでしまうんだけどこれって病気なのかな・・・
508: 修羅場まとめ速報 2016/11/07(月) 17:01:00.05 ID:6kaFkCDX 20代男、服の襟元を噛んでしまうくせについて相談です。 これからの寒い季節、自宅で机に向かっての作業(PCや書き物)をしている際に 無意識?のうちにタートルネックの襟元を?んでしまいます。カピカピとボロボロです。 いわゆるかみ癖なのですが、高校時代、大学時代、現在を通して 自宅の孤独な机作業ではずっと何かをかんでいないと集中できません。 かみかみするというより?みっ放しという感じです。歯並びはいい方ではありません。 家族にガムという代替を提案されたことがもあるのですが、すこし柔らかすぎますし味が不愉快です。 (半纏の衿字やティッシュのように、かんでも融けず味がせず柔らかすぎないものがベストです。)…
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bingata-nawachou · 5 years
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恵.-megumi-さんとの コラボレーションスカーフ 第3段、チラリ ・ こんなふうになりましたよ♪ っと、恵.-megumi-の代表さまより 明日お会いし実物を見せていただく予定です ・ ・ 沢山の祈りを込めて 染めた作品が 上質なシルクシフォンの 大判なスカーフとなる 予定です ・ スカーフの色合いは 1枚目の写真のような紅型 もう一枚は 明るい新緑のような 鳳凰舞う世界を ・ ・ 恵さんの 新作スカーフ発表展示会は 4月下旬:沖縄 5月中旬:兵庫(芦屋) 5月下旬:横浜 と巡回される予定です ・ 詳しく決まりましたら またpostさせていただきます ・ 閏年の日 いかがお過ごしでしたか ・ こんな時だからこそ 目の前の大切な人やものに対して、丁寧にありたいです ・ ・ #紅型 #紅型ナワチョウ #縄トモコ #びんがた #びんがたナワチョウ #なわともこ #恵 #megumi #シルクスカーフ #紅型プリント #コラボレーション #第三弾 #鳳凰 #三作目にして初のシルクシフォン #これからの季節に柔らかく纏いたいものです #4月下旬に発表の予定  #沖縄より #どうぞお楽しみに #textile #沖縄 #okinawa #bingata #tomokonawa #nawachou #bingatanawachou https://www.instagram.com/p/B9Jb7pxFmnh/?igshid=ydvazwq29d7k
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habashi-uno · 2 years
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巣くう虚無、琥珀色のお酒
2022.09.21.(水)
台風が過ぎてなお雲が犇めいている休日。洗濯物を干そうとベランダに頼りない腕を突き出すとその肌にひんやりとした空気と秋の匂いを纏った日差しが雲の隙間から柔らかくささった。いつもなら夏が未練がましく縋っているのに今年はやけにあっさりと秋へバトンを渡したな、と洗い上がったシャツをパンパンと叩きながら依然台風の余韻を残す重たげな空を見上げた。
私は夏が死んでいくのをきっとこの世の誰よりも嬉々として見届けている自信がある。「まぁ!今年もやっと死んでくれるのね!嬉しい!」と。それでいて誰よりも深く沈むのだ。またひとりぼっちの季節が来ると。季節の変わり目はいつも私を狂わせる。年々打たれ弱くなっていて、しなやかさに欠けていくのは気のせいではない。
来月から昇進することになった。今の職場でサブ、つまり副店長という立場になる。昇進することはかまわないのだけど、なんとなくタイミング的に上手く使われたな、という気がしてならない。以前の私ならきっと素直に喜んだのだろう。日々を充実させた、愛する人に愛されていたあの頃の私なら。捻れ具合にも拍車をかけていて今では何周しているかもわかったもんじゃない。かわいくなくなったなぁ。
毎日毎日虚無がやってきては私の心をめった刺しにしていく。まるで通り魔のよう。なんの挨拶もなく、ノックをするわけでもなく土足で踏み込んできては手当たり次第に私の心を乱していく。原因は何かなんてわかってる。この単調な日々に、先の見えない将来に、私の弱さに嫌気がさしているからだ。そして私の頭がおめでたい恋愛至上主義だからというのもある。愛する人がいて、愛される日々があってこそ生きる意味を見出だせるというもので、それ以外は私の中で「幸せ」とはなり得ないのだ。(-なんて幼稚な考え!-)美味しい食事をしようと、柔らかな日に包まれようと、友人とお酒を酌み交わそうとも、それらは私を満たしはしない。それがとても失礼なことのように感じてその罪悪感がまた虚無たちを喜ばせる。果てしない悪循環。
そのせいにしてはいけないのだけど、最近は一人家でグラスを傾ける事が増えた。目減りしていく若さ。それに反して増えていく責任。私の人生はこんなはずじゃなかった。どこで間違えたのだろう、何が狂ったんだろう。何百回、何千回と繰り返したそのどうしようもない考えが飽きもせずにやってくる。変わっているのはグラスの中身だけ。ビールがワインになり、ワインがウィスキーになり。ウィスキーがアブサンになる日もそう遠くないような気がしている。そうなったらいよいよだな、とも。
結局今日も時間に弄ばれるような一日になりそうで朝からびくびくしている。部屋に入る風はすっかり秋めいていて安心すると共に私の心を揺さぶってくる。誰とも会う約束のない私は、日も昇りきらないうちからグラスに琥珀色のお酒を注ぐことになりそうだ。
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sidlyrics · 3 years
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Gairoju
Letra / Lyrics: Mao Música / Music: Shinji
街路樹
人恋しさ纏った 夏の終わりの風 半袖もまばらになる頃 誰でもよかったの 埋めてくれるのなら 投げやりも込みで 包んで
あなたからくれた 今度の誘いに なんとなく期待してるけど 悩んだりもしたくて
次の恋 始めるには まだ早い気がするの この街には思い出が多すぎて 苦いの もう少しだけでいいから このままで 不安定な二人を続けさせてよ
ついさっき届いた 秋の終わりの匂い 柔らかくて 優しく 誘う
いつから あなたを思うこと 増えて 気づけば あなたを想ってた もう止められない
銀���の絨毯 続く この道 今あなたへ 歩きだすの 新しい季節へ
次の恋 始めるには まだ早い気がするの この街には思い出が多すぎて 苦いの もう少しだけでいいから 強引に 不安定な私を連れ出してみてよ
Gairoju
hitokoishisa matotta natsu no owari no kaze hansode mo mabara ni naru koro daredemo yokatta no umete kureru no nara nageyari mo komi de tsutsunde
anata kara kureta kondo no sasoi ni nantonaku kitaishiteru kedo nayandari mo shitakute
tsugi no koi hajimeru ni wa mada hayai ki ga suru no kono machi ni wa omoide ga oo sugite nigai no mou sukoshi dake de ii kara kono mama de fuanteina futari wo tsuzukesasete yo
tsui sakki todoita aki no owari no nioi yawarakakute yasashiku sasou
itsu kara anata wo omou koto fuete kizukeba anata wo omotteta mou tomerarenai
ichou no juutan tsuzuku kono michi ima anata e arukidasu no atarashii kisetsu e
tsugi no koi hajimeru ni wa mada hayai ki ga suru no kono machi ni wa omoide ga oo sugite nigai no mou sukoshi dake de ii kara gouin ni fuanteina watashi wo tsuredashitemite yo
Roadside trees
The longing for someone was brought by the wind from the end of summer, around the time when short sleeves become rare. If anyone will do, wrap it together with apathy.
I'm kind of looking forward to the next invitation from you, but even though I want it, I'm torn.
I feel like it's too early to start a new love. There are too many memories in this city, it's bitter. Since just a little more is enough, I wish that we, volatile as we are, can continue like this.
The scent from the end of autumn that just came invites me tenderly and gently.
When did the times when I think about you start to increase? When I realized, I was longing for you, I can't stop it anymore.
The ginkgo carpet continues along this road that now leads to you, I'm beginning to walk towards the new season.
I feel like it's too early to start a new love. There are too many memories in this city, it's bitter. Since just a little more is enough, forcibly set me free from my volatility.
Árboles a lo largo del camino
El viento de finales de verano, más o menos cuando va habiendo menos gente con manga corta, me trajo la añoranza por alguien. Si cualquiera vale, acompáñalo de apatía.
En cierto sentido estoy esperando con ganas tu próxima invitación, pero aunque la quiero, estoy indecisa.
Me parece que es demasiado pronto para empezar un nuevo amor. Hay demasiados recuerdos en esta ciudad, es amargo. Como me basta solo con un poco más, ojalá que, volátiles como somos, podamos continuar así.
El aroma de finales de otoño que me acaba de llegar me incita afectuosa y tiernamente.
¿Cuándo he empezado a pensar más en ti? Cuando me quise dar cuenta, te añoraba, ya no lo puedo evitar.
La alfombra de ginkgo sigue por este camino que ahora me conduce hasta ti, empiezo a caminar hacia la nueva estación.
Me parece que es demasiado pronto para empezar un nuevo amor. Hay demasiados recuerdos en esta ciudad, es amargo. Como me basta solo con un poco más, líbrame a la fuerza de mi volatilidad.
After a failed relationship, a woman misses the feeling of dating someone, but she is hesitant to start a new relationship. However, she meets someone and can't help but feel a little excited to get to know this person more // Tras una relación que ha acabado mal, una mujer echa de menos salir con alguien, pero duda sobre si empezar una nueva relación. Sin embargo, conoce a alguien y no puede evitar sentirse un poco emocionada por llegar a conocer mejor a esa persona.
Kanji, romaji, English, español: Reila
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awako12 · 3 years
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宵の口(浅ヒュ)
「浅葱」
木製の引き戸をノックして――扉は開いていたし、そもそも気配を消していなかったので彼は当然訪いに気づいているだろうが、一応の礼儀として――ヒューアンは浅葱の私室に足を踏み入れた。少し迷って、扉は開けたままにする。
おう、と応える浅葱は文机の前で胡座をかいていた。書類から顔を上げようともしないが、雰囲気は柔らかい。用意されていた座布団に座ると、そのまま手にした書類を渡される。
ハンターは現れたモンスターを狩猟するだけでなく、凶暴な個体の出現を少しでも早く察知し、人々の安全を守るのも大事な仕事だ。フィールドの状態を観察し、ギルドに報告するのはどのランクのハンターにも常に課せられる任務である。そのため、ハンターは意外と書類仕事も多い。クエストから帰った夜は、ハンターノートに書き殴ったメモを報告書に纏めるのが常だった。
報告に穴や認識違いがないか確認してくれ、と浅葱に声をかけられるのもこれが初めてではなかった。共にクエストに出ることも多いし、いくつかの案件をまとめてしまえるので効率も良い。ヒューアンが快く引き受けたため、ふたりは食事と風呂を済ませた後の時間によくこうして書類の確認をしていた。居間から始まってしばらくは専らヒューアンの私室で行われていたそれが、いつしかしばしば浅葱の部屋に呼ばれるようになった。そのきっかけを――ヒューアンは何となく覚えているが、どうにも落ち着かない気分になるので、あまり思い出さないようにしている。
自分のハンターノートと照らし合わせながら書類を確認する。文机の上には浅葱のノートも開かれていた。報告書などでは端正な字を書く浅葱は、自分しか見ないノートではかなり悪筆だ。強い筆圧で、妙に丸かったり、あちこち跳ねていたり、とにかく勢いのある字を書く。その割に規則性があって、そういう走り書きを暗号みたいに解読するのが結構楽しかったりする。
「ん」
湯呑みを差し出されて、「ありがとう」と受け取る。ほどよい温度の茶は湯上がりの身体に染み渡るようだった。こういうお茶ひとつとっても、浅葱が淹れたものはうまい。ヒューアンが淹れるとまずくはないのだが、少し薄かったり熱すぎたり、やっぱりどうにも違うのだ。以前そんなようなことを言うと、スジャータにニヤニヤされた。浅葱は鼻で笑って「回復薬の調合と変わらん」と言っていたが、さすがにそんなわけはないと思う。
茶を啜りながら横目で浅葱を窺う。文机に向かう横顔は整っており、どこか中性的で甘さのある造形と男らしい気風の良さは、里の女性陣、特に商店の女将さんたちからも評価が高いらしい。いまは少し背を丸めて寛いでいて、���らかな灯りに照らされた銀の睫毛は眠たげに瞬いていて――今日はこのまま解散かな、とヒューアンは湯呑みを盆に戻した。
「特に追加はないな、このままで良いと思うぞ」
「そうか、助かった。項目六はどう思う」
「ああここか。季節性のものだろう、問題はないと思うが――明日ちょっと寄ってみるか」
「ん」
書類に落としていた視線を上げると、同じものを覗き込んでいた浅葱の顔が思いがけなく近かった。はたと動きを止めたヒューアンを、薄い色の瞳が見上げる。舐めるような視線だった。穏やかだった空気が途端に質感を持ち、熱を帯びる。閃光玉の光よりもあっという間だった。
膝があたたかい。浅葱の手が置かれている、と認識した瞬間には、伸び上がるようにして身を寄せてきた浅葱に口づけられていた。かすかに湿った音が、そう広くはない部屋に響く。
「――……ん、」
持っていた書類はサッと引き抜かれて、慣れた調子で押し倒される。背後には敷かれた布団があって、まるで予定調和だった。この部屋に来るとほぼ十割の確率でこうなる。知ってはいても、ヒューアンはいつも油断する。
唇が離れたときにはすでに軽く息が上がっていて、寝間着も乱されていた。浅葱の眇めた目に、赤い古龍が吐く炎のような熱がゆらゆらと立ち昇っていて、それに釣られるようにして快楽の火花がヒューアンの中で散っていた。
言葉はない。始まりはたいていがそうだ。今夜はヒューアンも特に言うことはなかったので、ただ少し眉をひそめて、目の前の男が伸ばす手をぼうと眺めていた。
引き戸はいつの間にか閉まっていた。
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welt11 · 3 years
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久しぶりにお届けいたしました Light of Silence, ANITYA 2つの香り @anitya.an アニティアという柔らかな響きが あやさんにぴったりだなあ、と いつも思います。 きっとあのアトリエから見渡せる水の景色が気持ちよい季節ですね。 @anitya.an ・・・ . 春光と風に乗って*・゜゚・*:.。*:.。. .。.:*・゜゚・* WELTの香りが届きました。 完売していたオリジナルのミスト2種が再入荷しましたので、心嬉しくご案内させていただきます。 装い新たにボトルにはWELTゆきさん @welt11 のシンボルマークが浮かんでいます。 うつくしい調和の光をそっと傍に携えて、本年度のはじまりをぜひ。 つきましては、アトリエからは通信販売をさせていただきます。ご希望の方は、下記のお申込みにてアニティアまでお便りください。 香りをお試しいただきたい方は、ぜひcite'店頭 @_mamisuzuki_ へお運びいただけますと幸いです。 このたびの入荷分も数に限りがございますので、心動かれた際はぜひお早めにお求めいただけますように。 どうぞよろしくお願いいたします。 . . 【Light of Sirence 静寂の光】 水面の波紋のように、静けさに広がる内なる光。呼吸とともに深まる幸福。 輝きを放つベルガモット/ 落ち着きと調和をもたらすラベンダー/ 柔らかく包みこむサンダルウッド/洗い清めるセージ/ 胸の奥へ染み透るフラゴニア/ 心を鎮めるフランキンセンス/ 深い静寂に導くミルラ/ 森の精と呼ばれるラベンサラ/ 豊穣な大地の香りベチバー/ 喜びを高めるジャスミン/ 静かな躍動ブラックペッパー 【ANITYA アニティア】 流れゆくもの、移ろいゆく、というサンスクリットのことば。目の覚めるような魅惑的なスパイス、果実の甘み、一杯のteaで喉を潤すように爽やかな香に心委ねてみてください。 深い呼吸をもたらすベンゾイン/ 軽やかに心を開くレモン/ 楽園の穀物と呼ばれるカルダモン/ 花蜜のようなチュベローズ/ 自信と活力を与えるジンジャー/ 力強いベイ/ 温かなエネルギーに満ちたクローブ/勇気を授けると言われるシナモン/ 緩やかな流れを促すフェンネル 25ml 入 3,000yen(税込)+郵送代 頭上でシュッと一吹きして、降りてくる香を浴びるのは、小さな浄化儀式のようでもあり、仄かな香りを纏えるのがうれしい。私のように香水は少しきついなと思われる方、男女問わずお勧めしたい香りです。 ※妊娠中の方は、念のため常用はお控えください。 [使用期限] 目安として約一年 [お申込み] mail:[email protected] DM :@anitya.an お名前、住所、ご希望のミストと本数をお伝えください。お振込みのご案内などご案内を返信いたします。 ※3日以内に返信の届かない場合は、恐れ入りますが、もう一方のアドレスまで再送ください。 . .. #weltscent #cite_hiroshima #atelier_anitya https://www.instagram.com/p/CNL86MasUHB/?igshid=1mxcj0lg1e0dn
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itocaci · 7 months
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「晴る」の季節の装いに - amachi. "Gateway - Worker Jacket (×Elise Gettliffe)"
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こんばんは。
3月も折り返しを前にして、まだ肌寒い日も多いけど、それでも少しづつ春らしさを感じるような日も増えてきた。
春の語源。
以前もお話をしたことがあると思うけど、芽が張るの「張る」が春の語源になったという説だったり、田畑を墾るの「墾る」が語源になっているという説だったり、諸説あるそうなのだが、個人的には「晴る」が「春」の語源になったという説を推したい。
根拠などはもちろんない。
これはあくまでも僕の願望である。
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春の麗かな昼下がり。
冬よりは色が濃くなって、でも夏よりも淡い空の色。
そんな空の青は、これから開花を迎える桜を始め、彩りに満ちた花の色を一層美しく見せる。
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そんな訳で、今回はそんな春の始まりにオススメの1着をピックしたいと思う。
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amachi. : Gateway - Worker Jacket (×Elise Gettliffe) ¥110,000 (tax in)
すっきりとした構築的なシルエットに心を奪われたジャケット。
名前にもあるように、ワークジャケットをベースとしながらも、野暮な雰囲気は一切感じられず美しい。
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襟元を開いてジャケットのように着用しても、前を閉じてライダースのような雰囲気で着用しても。
その日の気分やお好みで使い分けていただくことができる。
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素材はコットンとリネン。
太いコットンの糸を経糸(たて糸)に用いて、緯糸(よこ糸)にリネン。
異なる素材、異なる太さの糸を用いて、かなりギュッと密度の詰まったテキスタイルになる。
先ほど野暮ったさは感じないというお話をしたけど、素材にはワークらしい、ちょっと土臭さのような部分を見ることができる。
話を聞くと、使い込むと風合いも増すそうだ。
そんなことを聞いたら、一層ときめいてしまうではないか。
元々ワーク系の古着が大好きで、昔からヴィンテージのアイテムもワーク系ばっかり集めてしまっている僕。
使い込むことで、自分の身体に沿って成長するジャケット。
想像したらワクワクして来ないだろうか。
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少しライダースの面影を残したジャケット、
袖口はヌメ革の切り替えも。
僕はレザーの中でもヌメ革に弱い。
使い込むごとに深みが増す革の色。
僕が使っている財布もヌメ革のものになるのだけど、使い始めて2年弱で深い茶色へと変わり始めている。
柔らかくクタッと変わっていくベースの素材に、この袖口のレザーが深い茶色へと。
このジャケットを羽織るたびに、そんな成長を楽しみにしてしまう1着だ。
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ボタンは陶器ボタンに。
"amachi."が長年コラボをしている、フランスの陶器アーティストのボタンだ。
なので、この陶器ボタンを使ったアイテムにはタグも2つつく。
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このボタンですらアクセサリーのような役割を果たし、美しい青のジャケットにアクセントを添える。
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着用したら見えない部分にはなるのだけど、パイピング処理が施されていて、裏側を見ても美しい。
なお、内側の見開き部分にはコットンのタイプライターという素材を用いており、内ポケットも。
細かな部分にまで一切抜かりのないジャケットになるのだ。
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そして、そんなジャケットの一番のポイントは背面のデザインになる。
背面の丸い穴が空いたようなデザインが目を引く。
"Gateway"
直訳すると出入り口。
季節の移り変わりの出入り口とも受け止められるようなデザインだ。
ちなみに、この穴の空いたようなデザインは、見た目のデザインとしての機能はもちろんのこと、アクションプリーツとしての役割も果たしており、可動域を広げ、着用時のストレスを軽減する効果も担っている。
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非常にすっきりとした印象を受けるかもしれないけど、実際に着用すると、非常にゆとりを持って着用できる1着なのだ。
この感動は実際に手にした本人にしか分からない。
素材、ボタン、シルエット、デザイン。
どこをとっても抜かりがない、素晴らしい1着。
しかも、これ、家で洗えてしまう。
ここまでくると、正直感動を超えて、びっくりで笑えてくる。
現在オンラインショップでもこちらはご覧いただけるので、併せてご覧いただけると嬉しく思う。
さて、春の青空。
冬より濃くて、夏より淡い。
そんな季節に、空のような色のアイテムを纏って、街にお出かけをする。
もう少しするとお花見の季節だ。
そんな満開な桜の下で。
桜が散った後も、初夏に向けて様々な色に溢れる季節。
春の「晴る」日の装いに。
ぜひこんな素敵な1着を纏ってお出かけを楽しんでもらえると嬉しく思う。
それでは次回もお楽しみに。
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skf14 · 5 years
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03300151
結局この世界に救いも希望もない。それは、救いや希望を持ってしまった僕がただ愚かだっただけのことで、ハッピーな脳味噌を往来にぶちまけて高笑いしたい気分だ。ああ、ははは、ご安心を。僕は至って正常だし、僕は何も間違っていないし、僕はただ、幸せになりたかった。
始まりはいつだっけか、もう覚えてない。知らない間に出会って、知らない間に仲良くなったんだ。確か、誰かからの紹介だったかな。人伝に紹介されたんだ。俺の前に現れたお前はちょっと抜けてて、でも可愛くて、他の女にはない魅力を持ってた。だから、俺は夢中になったよ。大して女を知らないような年齢だった。まだ若かったから、そりゃもう面白いほどにのめり込んだ。
住んでる場所、趣味、好きなもの、好きな本、好きな色、季節、花、全部知りたかった。データベースのようになりたかった。知識欲を満たすことで、お前を知ることで、俺の心にあった空のHDDが満たされてくような感覚がした。
お前と交わす会話を一つ一つ端末に保存しては、流れるように過ぎていく時間を噛みしめた。君の何気ない日々の挨拶も、ただいま、の一言も、何を食べただの、何を飲んだだの、そんな些細な報告も、出勤途中に見つけた面白いマンホールだの、日々の光景だの、冬景色の中の桜の大木だのも、全部輝いて見えた。世界がにわかに色づいて、鮮やかになったんだ。今まで自分が生きてきた世界がまるで虚構だったかのように、色褪せて見えた。もう戻れない、と思った。今まで当たり前だった世界が、途端に地獄に見えて笑いが止まらなかった。天国がここにある、生きていても辿り着ける楽園を手に入れた。嬉しさと、幸せで満ち溢れて、部屋で一人転げ回ってたんだ。
これが所謂恋愛感情なんだ、と知ったのは、お前の、裸で俺を誘う姿を思い浮かべて自慰をした時だった。慕う気持ち、焦がれる気持ちと肉欲が結びついた瞬間、俺は思わずトイレへ駆け込んで嘔吐したよ。濁った色の胃液が流れる光景を見下ろしながら、自分が汚くて仕方がない存在だと思った。この気持ちは、君が対象である限り、存在してはいけない汚れたものだと思った。
ああ、そうか。
君に汚されたんだ、僕は。
受胎告知を受けて子供を産む、と信じて疑わなかった僕が、自分の性器を必死こいて掴んで扱いている日々を、想像したことはあったかい?コウノトリが赤ちゃんを運び、愛の結晶として子供が生まれると信じて疑わなかった僕が、君の子宮に、精子を流し込んで、そして卵子の元へそれらが泳いでいく姿を想像している日々を、想像したことはあったかい?きっとないだろうな。君は知らない。僕のことは、何も。
僕の趣味で執筆していた小説を、君は酷く気に入ってくれた。どんな話でも、好きだ、素敵だ、綺麗だと、歯の浮くようなお世辞と共に褒め称えてくれた。嬉しかったよ、僕は承認欲求に飢えてた。誰かに認められたくて、誰かの心に自分を刻みたくて、ただその一心で毒にも薬にもならない話を日々生み出しては世界に垂れ流して悦に浸ってた。
ある時は視力を永久に奪った。話に出てくる少し抜けていてでも勝気な女は、勿論君のことだった。困らせるつもりも、支配するつもりもない。ただ、僕の手を取って歩く君と、ずっと共に歩いて行きたかったからだった。
ある時は、四肢を破壊した。話に出てくる女神じみた女は、勿論君のことだった。理由なき破壊でも、性癖の擦り付けでもない。不自由の中の自由、それが愛だと思ったからだった。
ある時は君を殺して食べた。話に出てくる食いしん坊で笑顔の素敵な女は、勿論君のことだった。欲望でも好奇心でもない。君と一つになって自由意志の元、揺らぐことなく生きることに永遠を感じたからだった。
本当だよ。
君が僕に好きだと言った日、あれは忘れられない。11月25日。午後8時36分。君は確かに僕宛てに、『貴方の世界が好き。』と言った。好き。その響きを僕は一生忘れないでおこうと誓った。20:36を腕に刻み、カレンダーを買いあさって切り貼りし、すべての日付を11/25に変えた。その日からありとあらゆるパスワードが、君の誕生日から、その4桁、もしくは8桁になった。
例え温度を知らなくても、声を知らなくても、愛情は生まれるんだと思った。貴方の世界が好き。すなわちそれは、僕の生み出す世界が好き、僕が君を思って書いた数多の世界を全て受け入れ、現実がそうなることを望む、という意味だ。己の妄想が形になる、しかもそれがそこらを歩いている売女じゃなく、君で叶う。なんて幸せなんだ。噛み締めすぎて頬が千切れるほど、笑いが堪えきれなくて僕は叫んだ。幸せだ!世界で一番、僕は幸せだ!と。
でも現実を考えると、そう上手くはいかない。君が良くても、世間が許さない。君と二人きりの世界なんて、核がいくつあっても足りない。そう思って、暫く考えた僕はある日、僕はありのままを手紙に書いたんだ。
今まで書いた小説たちを、どんな思いで、どんな君を想像しながら書いたか。君のせいで汚されてしまった僕のプラトニックな愛情を、どうやって処理してきたか。君の美しさ、無防備さ、想像してきた肌の柔らかさに、きめ細やかさ。味。
ありったけを詰めた分厚い手紙に何度もキスを落として、ポストへ投函した。届くかどうか、ずっと不安だった。住所も名前もほぼ100%合ってるはずなのに、なぜか不安になってしまうのは人間のサガなのかもしれない。
そして、偶然か僕が手紙を送ってから数日後、君はSNS上から姿を消した。ここ数ヶ月間、誰かに付き纏われていたり、悩んでいる様子を見せてはいたけど、気丈に振る舞っていたのに。悲しくて、胸が張り裂けそうで、辛くて、死んでしまいたいと思った。君にもう会えない。会いに行く勇気なんてない。むしろ、今誰かのせいで傷付いている君に、付け入って支えるような人間だなんて、僕は思われたくない。ずるい人間だ、と思う。僕はどこまでも、君の全てでありたいからこそ、卑しい人間の部分は極力出したくなかった。
準備した冷蔵庫や器具は、また機会があれば使えばいい。君の傷だって、きっと時間が解決してくれる。時が来れば、君が僕の手の中に、腕の中に、胃の中に収まる日が来る。
幸せになりたいのは、皆同じだろう?
正しい形なんて誰が決めたんだ。
ああ、ははは、ご安心を。
僕は至って正常だし、僕は何も間違っていないし、僕はただ、君で幸せになりたい。
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