Tumgik
#最後の髪の悩みの駆け込み寺
esennk · 1 year
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4/25 体調◯
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 身体を引きずり20分遅れで一限へ。授業後喫煙所で黒髪短髪のゆうまに会う、びっくりした。二限も終え部室にベースを置きに行くとトムがいて、セージさんが好きそうなの見つけましたよ〜っていって曲を聞かせてくれた。本当によかった。
 家でゲームをしながら配達を待つも来ず、急いで駅に向かう。多分去年春子ちゃんを連れてったぶりのそれいゆだった気がする。次郎との会話はホントに弾む。近況報告から悪口、悩み、ゲーム、特撮、映画などみっちり話し込んだ。二時間越えの滞在。次郎から引退してから見るライブの日のストーリーはとても辛いと教わった。シフォンケーキとっっっても美味しかった。
 智春さんとタバコ一吸いして吉祥寺まで歩いた。最近次郎はあんま一緒にいない人たちを誘ってドリームマッチさせるのが趣味らしい。僕が普段遊ばない人を誘おうとい話になり岡を呼ぶことに。結局岡塩塚かずさみのりちゃんにさすけまでくるという謎飲み会になった。最近もっと人と遊びたいと思っていた自分には嬉しすぎるイベントになった。岡とさすけの部長トークやみのりちゃんとのFS不和話、疲れたけど楽しかった。残りの一年、先輩ともちゃんと会っていきたいし後輩ともう少し親密になりたい。耐えてくれ自分の身体。
 高架下に行ったらFSナンバガ組に欅委員、たつきもいてアニメ最終話みたいな奇跡の大集合が起こった。しかも火曜日に。人と会って話すのがこんなに楽しいなんて久しぶりの感覚、ファミマの割引されてるおにぎりを食べながら、みんなの笑顔を眺めてた。
 家に帰ってきたら、流石にドッと疲れが、床に倒れ込む。次郎から今日は誘ってくれてありがとうのラインが来る。そういうところも次郎の愛おしいところだ。僕ももうすこし愛される先輩になりたいかも。
 そういえば岡達を待ってる間ロフトの地下で次郎とストファイして1-2で負けた。次こそ勝つ。
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3/26体調△
学校行ってモーニングコールズの練習。市川が不調で軽く合わせたあと遊んだが、その後2人で武道家に行き体力の充電をした。僕も一日調子悪かったのにとてつもなく元気になった。そういえばいつも入れないショウガを少し入れた。
3/27 体調◯
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 早起きしてから朝からバイト。この日は店長のサボりが特にひどく、ずっと文句を言ってたら1日が終わってた。お昼にいちご入ってる堂島ロールを一切れもらって食べた。こういうのが嬉しくてあそこのバイトは辞められない。
 退勤してそそくさと高田馬場へ。弟に駅まで迎えにきてもらったのだが、名物のロータリーバカ騒ぎを見れて逆に嬉しくなった。
 マルエツで回鍋肉の材料とプレゼントを買って弟の家へ。うちよりは広いキッチンに2人で並んで料理をした。あまり美味しくなかったけど、一緒にご飯をするだけでとても楽しかった⭐️。弟の近況、学校のこととか彼女のこと、軽音のことを一通り聞いて、まだ変なことはしてなさそうで安心。弟だけはサイコーな大学生でいて欲しい。また近々会いに行きたい。
 自分が大学一年生の頃なんて思い出しただけで恥ずかしくて死にたくなるくらいガキだった。でもみんなそんなもんでしょう、まだまだ駆け抜けたい大学生活。
3/28 運✖︎
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 この日はただただ運が悪かったのでその話を。元々四限終わりにコーシンと一緒にグリッドマンを観に行く約束だったのだが、気分でスバルを誘った。コーシンは本書いたりするし、ガイナックス的観点の話を、スバルは特撮愛強いし、円谷プロ的観点から話を聞けると思って。そして浅野くんに学校で話しかけられた。彼は今年の一年生で新歓でかなり話してた子だった、調子が良かった僕はその子を映画に誘った。彼は意外と興味があったみたいで新入生と人見知り2人をつれて意気揚々と新宿に向かった。
 少し早めに着いてタイムスでも行って話せば和むかなと思ったのだが、店は激混みで入れず。代替案も決められず駿河屋に彷徨い込み、みんな別々で店内の物色をする。この時点で浅野くんには申し訳ないなって思ってたんだけど更なる悲劇が起こる。
 上映10分前になり映画館まで行きチケットを取ろうとする。受付で4人と伝えると満席だと言われる。もう公開から6週間経ってるのに?!?!もう非難の嵐。先に取っとけとかとりあえず映画館に来るべきだったとか一年連れてきてるのにどうするんだとか。流石に凹んだし反省した。
 スバルと浅野くんに謝り、僕とコーシンは24:00上映終了の回を観に行くことに。とりあえずご飯とかお話くらいはと、4人でアルルに行く。自分たちの前に2組待っていたのだが、すでにお腹は空いていたし後輩に気を使ったりでとても疲れていた。もう次が順番のとこまで待っていたが、しんどくなりどこかご飯に行こうと提案し、店の前を離れた。その直後である、中から客が出てきて後ろの人たちが通されているのを観てしまった....。少しお店を探すも金曜の新宿はどこも混んでて、スバルと浅野くんは吉祥寺でご飯を食べると言って帰ってしまった。(スバル本当にごめんね)コーシンは今日は厄日なんですよ!そういう日なんですよ!ってひたすら励ましてくれた。
 2人で岐阜屋に行きチャーハンとビールを流し込んだ。なんかその日のチャーハンも調子悪かった。ビールだけはいつ飲んでも美味しい。コーシンがトー横題材の文章書きたいしって言ってきたので暇つぶしに歌舞伎町タワーの見学に行った。それはもうハリボテの作られたNIPPONのイメージと、治安の悪い空気の詰まったタワーだった。
 映画はもう最高だった。全ての不幸が焦らしだったかのように晴れやかな気持ちで映画館を出た。スバルには流石に断られ、2人で感想&考察を話しながらワンカン。一時半過ぎに解散した。
 かなりテキトーに文章を打ち続けたので読みづらかったらゴメンなさい。
4/29 体調◯
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 起きたら12:50分でバタバタ支度をして家を出る。セブンで昨日webで作った履歴書(テキトー)をプリントして土曜の吉祥寺を駆け抜ける。なんとか2分前に店の前についた。万星のアルバイトの面接を受けてきた。結果は来週中に電話すると、受かるといいな。
 5時くらいにたつきと智春さんと合流して高円寺へ。軽く散歩して四文屋で飲酒。テンポよくお酒とお肉が進む、居心地がよい。話した内容は忘れた。
 西荻に移動して戎で呑む。坂本慎太郎のMVを流して怒られた。ここでありちゃんを呼び出し、智春さんとの共演。ありちゃんは酔っ払っていた。頼むから変なお金の使い方をやめてほしい。最近は居酒屋でハイボール飲んでもペースミスしなくなった(大学四年生なのに今更^_^)。
 この日は元気すぎた。智春さんとお別れした後吉祥寺にありちゃんを連れてきて凜さん折田さんと合流、何気に初の清水屋で三軒目。美味しい食事と楽しい会話、友人に恵まれてると実感させられるような夜だった。次は智春さん折田さんを並べてお酒が飲みたい。
 最後たつきと2人でありちゃんを西荻窪に電車で送って、徒歩で帰った。最近たつきとちゃんと遊んでなかった(僕が悪い)のでゆっくり話せてよかった。彼には自我をもっと強く持って僕の憧れた頃の姿に戻ってほしい、頑張れ‼️
 そういえば最後の最後で裕介が合流して3人で少し話したな、なんか変形合体ロボとか男のロマンがどうとかの話をしたね、僕はとても楽しかったよ。
 いつだって少年の心を忘れずにいたい。
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2ttf · 12 years
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xf-2 · 6 years
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あなたは2013年に放送されたアニメ「ステラ女学院高等科C3部(以下、ステラ)」を覚えているだろうか。萌えとサバイバルゲームをミックスさせた先駆的な題材に、ジャジーな劇伴を組み合わせたオシャレな音響演出。そして細部までこだわったエアガン描写。
 主人公は高校1年生の女の子・大和ゆら。引っ込み思案で友達のいない彼女は、高校のサバゲー部で初めての友達と出会う。ところが話が進むにつれて、彼女はゆるふわな部活動では満足できなくなり、修羅の道を歩みだしてしまう……。
 お茶でまったりしたい部員たちを「勝つための足手まとい」と怒鳴りつけ、急速に孤立を深めていくゆら。一転して最悪な空気の合宿。さらに大会本番では不正行為に手を染めるなど、主人公の転落人生は加速の一途をたどった。
 当初の萌えや癒やしを求めた視聴者は、胃痛が不可避のギスギスした展開に振り落とされ、DVD/BDの売り上げでも苦戦。収益化の方法が多様化した現在では円盤の売り上げが“計測不能”となることも珍しくなくなったが、当時ぎりぎり算出されてしまった「267枚」という数字は、一部では「1ステラ」という単位として広まったほどだ。
 あの衝撃の放送から5年が過ぎた。そして、あなたは「ステラ」のことは忘れても、あのとき味わった胃痛までは忘れていないはずだ。その「ステラ」の川尻将由監督が5年ぶりに放つ新作が、短編アニメ「ある日本の絵描き少年」である。
 同作の主人公は、漫画家を目指す少年・シンジ。本編では彼の幼少からアラサーに至るまでの成長に合わせ、登場人物のタッチが「幼児の絵」から「漫画家の絵」へと次第に変化していく。その挑戦的な手法や、監督の人生を反映したかのような生々しいストーリーは高く評価され、“第40回ぴあフィルムフェスティバル”での準グランプリをはじめ、“第10回 下北映画祭”でグランプリに輝くなど、「ステラ」ファンとしても「まさか」と思うほどの快挙を納めている。
 5年越しのこの復活劇。川尻監督は何を思い、自主制作の手法で新作アニメに挑んだのか。たっぷりと語ってもらった。
帰り道、毎日ゲロを吐いていた
――受賞おめでとうございます。いよいよ下北沢トリウッドで上映も始まりました。
川尻:いやあ、いろいろあったねえ(笑)。
――いろいろありましたか。
川尻:「ステラ」の後、「俺、ちょっともう業界で作れないな」と思って始めた自主制作だったから、「これからどうしようかな……」って気持ちは込められているよね。
――「ある日本の絵描き少年」では漫画家になるのが夢の主人公・シンジはなかなか連載の機会に恵まれません。そんなとき舞い降りてきたアニメのコミカライズ企画に飛びつくものの、連載が思い通りいかずにボロボロになっていくわけですが……。
川尻:確実に「ステラ」の経験が反映されてますよね。俺は子どものときから夢は映画監督で、ラッキーなことにチャンスにも恵まれたけど、それを自ら思いっきりふいにした。完全に力不足が原因だったけれども。
――せっかくなので「ある日本の絵描き少年」の前に、まずは「ステラ」について質問させてください。
川尻:どうぞ……。
――当時、そもそもどんな経緯で監督をすることになったのでしょうか?
川尻:実は自分でも謎なところがあるのですが、以前山賀さん※に聞いたときは、「ダンタリアンの書架」に美術で参加した際の仕事ぶりを評価してくれた、とのことでした。
※山賀博之・・・「ステラ」を制作したアニメ会社・ガイナックスの社長。山賀氏は「ダンタリアンの書架」で美術監督も務めた。
――商業作品の監督経験は無かったわけですよね?
川尻:もちろんありません。山賀さんはたまにすごい采配をするんです。「ダンタリアン」では上村泰さんも初監督でしたよね。上村さん、今では「幼女戦記」「フリクリ オルタナ」と着実にキャリアを積んでいますが。
――川尻さんにとって「ステラ」での初監督はいかがでしたか。
川尻:精神的にかなり追い込まれました。帰り道に毎日ゲロ吐いてましたね。ただ周囲は意外なほど優しかったです。当時は大学卒業から間もない25歳で、周りとは経験値に差がありすぎて、ベテランの人からは孫みたいな距離感で見られてたんじゃないかな。
――当時のインタビューでは力不足を認めつつも、主人公・ゆらが闇堕ちしていく展開は良く描けていたと自己分析されていましたね。テーマ的には「ルーザー(敗北者)の物語を描きたかった」(外部関連記事)と。
川尻:「ステラ」では前半でつまらない萌えアニメをやったけど、主人公のゆらが堕ちてヒリヒリしてくるあたりで面白くなってきた手応えはあったよね。そこがネットではめちゃくちゃ不評だったわけだけど(笑)。
――原作漫画ではもっと明るい話なので、アニメの展開には驚きました。
川尻:ゆらが堕ちていく過程は俺のネガティブ思考も反映されてると思うけど、「成長物語にしないとダメだろう」というのは、もともと原作のいこまさんの案だった。ゆらがゾンビになって※、一度とことん堕ちてから復活させようというのは当初から決めていて、ゾンビもいこまさんの案です。
※ゾンビになる・・・サバゲーでヒットしたにもかかわらず自己申告をしない不正行為。
――それは意外ですね。
川尻:実を言うと、制作中に音付けのほうが面白くなっちゃったんですよ。曲や音響をどうするかを音楽に造詣が深かったプロデューサーさんと組んで、ひたすら音にこだわってました。だから中盤以降はサポートしてくれたスタッフにお任せしてしまった部分も多く、今になって、「もっとできることがあったのでは」と反省点は多いです。それでもたまに「あれが好きだった」と言ってくれる人が現れると、ちょっと救われた気持ちになりますね。
自主制作を選んだのは、もう業界では作れないと思ったから
――そこから紆余曲折があり、自主制作をやることになったと。クレジットにある“株式会社ねこにがし”とはどういう会社なのでしょうか?
川尻:吉祥寺トロン※を退社したタイミングで起業しました。義父の印刷会社の子会社という形になっていて、大きな会社ではありません。なんとなく業界では監督をやらせてもらえないだろうなあと思ったときに、会社化すれば「製作費が経費になる」「個人よりも他のスタジオに依頼しやすいはずだ」と気付いたんです(笑)。
※吉祥寺トロン・・・ガイナックスを親会社に持つCG制作会社
――「ある日本の絵描き少年」では主人公の画力向上に合わせて、途中から商業アニメのような映像になっていきますけど、製作費はどのくらいでした?
川尻:ちゃんと計算してませんが、合計で100万~150万円くらいです。
――クレジットには「ステラ」でキャラクターデザインを担当した梅下麻奈未さんのお名前もありますね。
川尻:せっかくなので、数カットですがお願いしてご参加いただきました。参加してくれたプロのアニメーターは2人だけで、「ステラ」で作画監督をやった大村将司さんも描いてくれています。大村さんは困っていたときに「やりますよ」と引き受けてくれて本当に助かりました。漫画パートの後半部分や最後のシーンを担当しています。
――主人公の成長に合わせて、登場人物が「幼児の絵」→「小・中・高生の絵」→「美大生の絵」→「プロ漫画家の絵」……と、さまざまな絵で描かれます。このアイデアはどのように生まれたのでしょうか?
川尻:アイデア自体は大学時代からありました。子どもの成長と発達科学についての本を読んで、成長していく様子をアニメで表現してみたら面白そうだと思ったんですね。「ステラ」が終わって「この後どうしようかな」ってときに地元の友達と一緒にやろうよという話になりました。それが2014年ごろです。
――そこから完成まで結構時間がかかりましたね。
川尻:シナリオにむちゃくちゃ悩みました。それに制作開始と前後して「6才のボクが、大人になるまで。」という映画を見てショックを受けたりもした。これは制作に12年かかっている異色作で、子どもの成長や親子の関係性を描くために、1年に1回、同じ役者と共に12年間にわたり断続的に撮り続けた作品です。同時期に見た「コングレス未来会議」もアニメと実写を独創的に融合させた映画で、見たときに「やられた」と思いました。
――確かに、どちらも「ある日本の絵描き少年」と重なる部分のある作品です。
川尻:すばらしい作品を見ると、どうしても「どうせああはなれない」という気持ちが生まれます。それでも「ある日本の絵描き少年」では、主人公のシンジはそれなりに、子どもが喜ぶくらいの絵は描けてるじゃないかと示したかったんですよね。別に大した才能はなくても、そこは肯定してあげたい。
 エンドロールでいろいろな絵を使っているのも同じ理由です。絵にはヘタウマもあれば単に下手なのもある。うまい絵だけを取り上げるのではなく、世の中にはいろんな人のいろんな段階の絵があって、それが他人からの評価とは関係なく存在しているんだと。創作すること全般を礼賛したいと思ったんです。
物語の主人公になりえないような人を描きたい
――「いろいろな絵」ということでいえば、作中では障害者アートが重要な位置を占めていました。
川尻:悩んでいた時期にいろいろと取材をしていて、愛成会という福祉団体が月に1回開いている、障害のある方たちを対象にしたお絵かきイベントの存在を知りました。そこでの体験にとても刺激を受けました。
――主人公の友人に知的障害のあるマサルくんが出てきます。
川尻:マサル役は知的障害者専門の芸能事務所アヴニールさんの紹介で、俳優のあべけん太さんに演じてもらいました。マサルの母役もダウン症のお子さんを持つお母さんで、取材を進めていく内に「この人の声しかない」と思って、お願いしました。作品には取材時にヒアリングした内容も盛り込んでいます。
――マサルくんがおもむろに自分の髪をむしってしまう描写がさらりと描かれていて、キャラにすごくリアリティーを感じました。
川尻:ああいうところだよね。作るのに時間をかけてよかったなと思うのは、制作中に自分のシナリオに飽きれたところかもしれない。髪のシーンもですが、作画時にシナリオにはなかった要素を盛り込む余地ができたのは良かったですね。
――障害者アートを扱うアイデアは最初からあった?
川尻:そうですね、かなり最初のほうからあった。自分にはやはり物語の主人公になりえないような人を描きたいという思いがあるんです。最終的に成功者になるわけでもない、何者にもなれない人をテーマに描きたいといつも思っていて。あるいはクリエイター崩れの、でも絵描きのピラミッドの中では一番多い層みたいな人のことです。
 シンジとマサルはある意味対極のキャラクターとして設定しています。主人公は商業的な方向に進んでる人物にしたかったので、現代美術とかよりは漫画家。そしてその対比として障害のある子を置きたかった。主人公はマサルたちのアウトサイダー・アートに触れて、社会の評価とは関係なく描かれる、創作欲に対して純粋な人に引かれていくんです。
――それは川尻監督自身もそんな風に創作と向き合いたいから?
川尻:そうかもしれない。作りたいのに作れない人は、自分を卑下する自己破滅型の人が多いと思うんです。鬱っぽくなり、そこから抜け出せない。俺もまさにそういうタイプなんだけど。でも、例えそれが成功につながるものではなかったとしても、「絵を描く」っていうのはその人だからできたことだから。せめてそこを自己肯定できれば、取りあえず最初の「何かを作る」第一歩が踏み出せる。その応援ができるような作品を作りたかったんです。
――ところで、「シンジ」と聞くとどうしても某ロボットアニメの主人公を思い浮かべてしまうのですが……?
川尻:「『エヴァ』ですか?」とよく聞かれますが、実は「エヴァ」ではなく北野武監督の「キッズ・リターン」からいただいています。「マサル」の名前もそちらからです。「キッズ・リターン」はその名の通り、子ども時代を回想していく話。子ども時代に忘れてきたものに再び触れるというストーリーを考えたときに、それならしっくりくるのはシンジとマサルだなと。
――そっちのシンジだったとは。北野作品は昔から好きでした?
川尻:「キッズ・リターン」を見たのはそれこそ中学生のころ。全作見てるので、そういう意味では結構影響を受けてるかもしれません。北野作品はどれも好きで、一般にはそれほど評価されていない「TAKESHIS'」とかもお気に入りです。
もし「ステラ」を作り直すとしたら
――もし今「ステラ」を作り直すとしたら、どんな展開にしますか?
川尻:今だったらJKラッパーのバチバチのバトルの話にしてたね。
――最先端という感じはしますね。「ゾンビランドサガ」で見た気がする(笑)。
川尻:ま、また先にやられてしまった……。でも山賀さんにも言われたけど、当時はやはりちゃんと監督の仕事をしてなかったんだよね。たぶん「こうしたい」って言い切って、それで周囲を説得できていれば、何かもっと良い方向にはできたんだろうなと思う。
――当時はなぜ言い切れなかったのでしょう。
川尻:単純に未熟さもありますけど、実はキャラクターにあまり愛情を持てないんです。サイコパスっぽいと思われるかもしれないけど。極端にいえば、そのキャラが「別に死んでもいいじゃん」と思ってしまうし、「ステラ」のゆらにしても、年端もいかない子の暴走を引いた目線で見てしまう。そしてあそこまで堕ちちゃったら、そんな簡単に部に戻るべきじゃないよなとも思う。その気持の折り合いが当時はちゃんと付いていなかった。
――ラストで無理やり仲直りするのは嘘っぽいと感じた、ということでしょうか。
川尻:それもあるし、人生って部活に戻ることが全てじゃないよなと(笑)。これは本編ではボツになってしまったけど、ゆらの感情が爆発して、「頑張って自分なりにやろうとしたけど、もう無理ですよこんなの」って、わーっと1話の独白で見せていたような部分を初めて表に出すラストも考えていました。その案ではゆらの妄想が現実になる超常現象も起こらず。先輩・そのらが「お前そんなキャラだったんだ」って爆笑する。単にそのらがゆらの存在を受け入れてあげるという終わり方でも良いんじゃないかと。
――あー、確かにその終わり方もきれいだったかも。
川尻:もともとトラジコメディー(悲喜劇)が好きなので、悲惨な展開もちょとコメディーのつもりで描いていたところはありました。それが伝わりきらなかったというのはあるかもしれない。「ステラ」でみんなが流しそうめんを楽しんでいるのに、ゆらだけ「私がやりたいのは流しそうめんなんかじゃない、サバゲーだ」って心の中で吐き捨てる場面とか、自分ではギャグのつもりだったんだけど(笑)。
――アニメでそういう表現をやろうとすること自体、ちょっとめずらしい気がします。
川尻:90年代後半からそういう空気を持ったアメリカ映画の作品群が現れてきて、そこにとても影響を受けています。監督名でいうと、ポール・トーマス・アンダーソン、チャーリー・カウフマン、トッド・ソロンズあたり。彼らは同じシーンに哀愁と笑いが同居しているように描くんです。こういったジャンルを「クウォーキー」と呼ぶと最近知りました。それで最近は自分でも「クウォーキーアニメ映画監督」を自称するようになりました(笑)。
 あるいは90年代以前の作品だけど、「ガープの世界」(1982年公開)もとても悲惨な話なのに、演出がすごい引いた目線で笑えたりする。以前山賀さんに「そういうのをアニメでやりたいんです」と伝えたら、「いや、それ俺が昔やってたんだよ」と言われて。山賀さんいわく、「王立宇宙軍」ではまさにジョージ・ロイ・ヒルを参考にしたっていうんですね。
 「王立」のころのアニメというと、子どもに見せたい教養的なやつか、ただひたすら面白いエンタメのどちらかしかなかったと。そのどちらでもない、当時のアメリカ映画では既に表現されていたやつをアニメでやろうとしたのが「王立」だったというんです。
――「王立」は画面はエネルギッシュだけど、テーマを完遂するためあえて抑制された演出やストーリーにしてる感がありますよね。
川尻:山賀さんは「その後『AKIRA』に全部持っていかれた」と笑ってましたけどね(笑)。当時でいう“大友”の座を今も「ウル」※で狙っているのでしょうね。
※「蒼きウル」・・・「王立宇宙軍」の続編。山賀監督作品として2022年公開予定(関連記事)。
アニメは業界を出ても作れる
――「ある日本の絵描き少年」を受けて、今後はどんな作品を作っていきたいですか。
川尻:今って山賀さん、大友さん、今 敏さんみたいな、あのテイストをアニメに持ち込む人が新しい世代にはあまりいない気がしていて。いないのなら、自分が「クウォーキーアニメ映画」として、その位置に収まる作品を作りたいという気持ちがあります。
 今回アヴニールさんと密に組んでやれたので、このままもっといろいろできる気がしています。取材で障害のある方のお話を聞いていると、「自立したい」とか、「親離れ子離れ」という結構難しい問題を抱えていることが多かったんですね。
――切実で、普遍的な問題でもありますね。
川尻:親離れって、セックスと暴力の映画を見てなんとなく大人になることだと思うんです。タランティーノの映画を親は嫌悪するけど、俺は好きなんだっていう。それを経てやっと親と離れられる。そういうジャンルの映画を障害のある方と組んでやれれば、面白いものができるんじゃないかと。障害のある主人公が最初はなめられてるんだけど、実はめちゃくちゃ強い殺人マシンだったとかね(笑)。
――次回作はもう準備中?
川尻:ちょっと毛色が変わりますが、恋愛ものの長編企画を練っています。3月に香港アジア映画投資フォーラム(HAF)への参加が決まっていて、そういうところなどで出資が得られれば……という感じです。次回作ではデザインで男女の性差を表現しようとしています。
――「ある日本の絵描き少年」のようにキャラごとに絵柄が違うとか?
川尻:その発展形だね。キャラごとに別の漫画家の絵柄のようになっていて、その違いに惹かれ合う。いろいろな絵柄が同居する画面になると思います。でもそれって今月公開される……
――「スパイダーバース」みたいですね(笑)。
川尻:それは分かってるんだよ! でも「スパイダーバース」の前からアイデアはあったの!
――「スパイダーバース」はともかく、実現したら面白い作品になりそうですね。
川尻:興味を持ってくれたアニメーターやアニメーター志望の方がいましたら、ぜひご連絡ください。それから、最後にこれは言っておきたいというのがありました。ぴあフィルムフェスティバルで入選した「Good bye, Eric!」という作品がありまして。これを作った高階匠監督は元アニメ会社の制作進行だったそうなんです。受賞会場でお会いしたときに元同業者だったこともあり、「お互いいろいろありましたね」とお話させていただきました。
 それでつくづく思ったのが、アニメ業界で寝る時間もなく身動きが取れなくなっていくぐらいなら、いつか自分の作品を作りたいという気持ちさえあればアニメ業界を出ても作れるということ。俺が言うのもアレだけど。見かけにこだわらず、いろいろ作ってみたら良いんじゃないかなと。
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to63chang · 3 years
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ジウ
10月 17th, 2019
私はどうもオールバックのような黒縁メガネ男子が好きなので、彼氏がいないと偽りながら絡んでおりまする。
左利きだとなおよし!!
高身長細身男子募集中
10月 22nd, 2019
呆気なくみつかりました
本当インタ-ネットってすごい!!
10月 25th, 2019
毎日22時から始まるラジオという名の電話に胸ときめかせて今日も頑張る。
10月 27th, 2019 
 4:45:02 昨日は都内に弟を連れて髪を切りに行っていたので22時の定刻にラジオは出来ず1時間遅れでのラジオという名の電話が始まった。
6日連続で会話をしてしかも飽きずにここまで続けられるなんて私も初めてで驚いている。
ここでの彼の名前でもつけよう。サンはもののけを思い出してしまうので本名からとってジウさんと書きます。
ジウさんはASMRレベルにとても声が心地よい人だ。
いつも、私が寝落ちをしてしまうんだけど気にせず毎日が楽しみだといって会話を弾ませてくれる。
ジウさんは私よりも背が高くヒールを履いても大丈夫で、ノリが良くて、優しくて、左利きで、共感もできて、私をとても肯定してくれる。
それにジウさんはお花屋さんだ。
どう?お洒落でしょ?
ジウさんの家には沢山花が咲きほこっている写真が送られてくる。
まるでカフェみたいだなと思いつつアレンジもセンスがあって好きだ。
あんまり書くのはアレだがジウさんは背中にキツネを飼っている。
今まで知り合いの中にいなかったものだからとても新鮮だし、なんにせよ自分自身それに対する抵抗感がないから気にしない。
そんな彼と昨日はその6日間史上最長時間で話して、結果私が寝落ちったんだけども!
いろんな話をした。
その中で、好きってなんだろうって話になって、彼が沢山話して���れたんだけど、やっぱりこういう話ってふった側も聞かれるじゃん?
私は好きなんて前の投稿で書いたようにだいぶ記憶からないし、とりあえずジウさんが1番心配というかネックというか、付き合っている彼のことを話した。
将来どうなるかもわからないし、たとえ別れられたとして、そのあとすぐにジウさんに恋するのもわからない、好きってなんだろうってことを伝えたらジウさんが
「もう、端的にいえばアレなんだけどさ色々考えてくれてる時点で恋してる、すきっていうことなんじゃないって思うんだけどなあ」
って言ってくれた。
そうか相手を考えるのって恋なのか。
好きなのか。
同情ではないのか。
実際、私は本当タンブラーだから本音を書くけど2年半くらいもう惰性で彼と付き合ってる。
んま別れてくれないのもあるし、情が湧いてしまってるのもあるし、別れるか?って聞かれたこともあったけど強く否定できなかった。弱い自分。
お互い良いことじゃないのに別れが怖くて引きずりに引きずってきた。
来年に入れば4年目になる。
実は昨日彼と会ったんだけど何にも気持ちも湧かずただ一緒に弟と共にご飯食べて、
お願いしてたスマホカバーを手に入れたんだけど柄が違くてすごいショックでずっと腹が立っていた。
美容師さんも彼からの紹介なんだけど、別れたら行けないんだろうなって思うとショックだよね。
彼問わず、あの美容室の雰囲気、空間すごい大好きだし、美容師さんの人柄もとっても良くて居心地がいいんだよな。。。
今書いててふと思ったけど円満な終わらせ方出来ないのかな。
欲張りすぎですかね。
話は戻して、ジウさんからそう言われて心の蟠りが綻んだ気がした。
久しぶりというか名前のない曖昧な感情が今でも続いているんだけど決断するのは結局自分自身で頑張るしかないよなとは思いました。
彼も、元彼も、ジウさんも
でも別れってこの前体験したけどすげえ労力いるよな。
立て続けにやったら壊れてしまうんじゃないか心配。。。
まとまりきれてないけど
今日も22時からのラジオまで資格も家事も色々こなすぞ。
11月 3rd, 2019
16:11
 私は帰りの高速バスに乗っていた。
数分前まで例のジウとずっと一緒にいた。
11/2 13:12
新宿に着いた。
が、ジウは仕事中で会うのは19時頃になっていた。
6時間弱何しよう。
本当は私も夕方くらいに向かおうと思っていたのだが、親が高速バスの方が安いでしょ!といって載せられた。
他の人と会おうとも思ったけど、とりあえず庭である吉祥寺に向かった。
う〜〜〜〜〜ん、懐かしい。
数ヶ月前に好きな子と映画友達だった子と映画に行ったっきりだったけど、ちょこちょこ変わるだけでいつもどおりの吉祥寺だった。
昔の行きつけのお店達をみつつ買い物しつつ、時間を潰していたが15:30
とりあえず、井の頭公園に向かっていった。
1時間くらい外で勉強しつつ、冷たい風が吹いてきたので移動しようと思って歩いていたら声をかけられた。
40代~50代の女性だった。
彼女はここら辺のおしゃれな雑貨屋を教えて欲しいといってきた。
とりあえずその前に色々と見てきたので場所も覚えているし、なんなら昔からのお店を教えた。
すると彼女は、学生さんですか?と聞いてきた。
私あるあるなのか、新社会人あるあるなのか、年齢あるあるなのかわからんが社会人って言ってるのに学生と捉えられることが本当多い。
んまあ、学生の頃のメイクと変わらんし体型も変わらんし、むしろ拒食気味になって痩せ始めたし、なんなら服装も学生っぽいし。
またかよと思いつつ、社会人ですって伝えて色々その場所でお互いのことを話した。話してしまった…?
その後、私は暇だったので教えた店まで彼女を案内した。
どうやら彼女は芸大の人達とのパイプがとても太いらしい。
今度文化祭いきましょうよと言われたけど、調べてみたら終わっていたという。
でも、何かしらの縁があればといい、連絡先を交換した。
彼女の友人には地方で働いてたけど、都内にきた私と同じ年代の子がいると伝えてくれた。
なんならチャンス…!と思い、ひとまず機会があればご飯を食べに行こうと思う。
18:30
仕事が終わって帰るとジウから連絡がきた。
吉祥寺も周りすぎたやと思い私も彼が住んでいる駅に向かった。
19:00
ジウに会った。
初めてだったけど、初めてじゃない感があり(毎日電話してるし)とりあえず顔ちっちゃ!と思った。
ジウは寄ってくる私をみて笑っていた。
私達は中華屋に向かってご飯を食べた。
ちなみに私はハイボールと枝豆、餃子と、んまあ可愛くないものを夜ご飯にした。
その後駅近と言っていたジウの家に向かった。
途中私は酔わんとやってけんなと酒のせいにしようと思って酒を買っていった。
初ジウ家!
と思いつつも、写真でよくみてたので既視感は沢山あって。
でも、駅近くで広くて家賃いくら?って聞いたら5.7万と言われ、私が西東京市で住んでた頃の家は駅から10分くらいで1Kで5.5万だったので、なんだこの差は…!と思いつつお邪魔させてもらった。
お酒も飲んで、テレビを観ていてウトウトしてるとジウにベッドに押し倒された。
んまあ、その後はアレっすよ。
でも、ふと思ったのはアレ…?
こいつ避妊具着けてなくね?と思った。
ま、まあ、きっとお酒で酔って分からんかったんだろと思いつつベッドも畳も汚してしまった私だが、2回戦に入ると確実に分かった。
こいつ着けてねえ、、、、!!!!!
なんの躊躇いもなく生で入れてきてイッた後も入れてきて訳が分からねえなんだこいつと思いつつゴムないの?って事後聞いてみたら、いやあるよ?っていわれた。
いやあるんかーーーーい!
つけろよ!てか私排卵日真っ最中なんだが?!?!てか伝えたよね!っていいつつ一緒にシャワー浴びて寝た。
11/3 5:30
わかるでしょ?私目覚ましつけなくても起きちゃう時間。
起きて横をみるといびきをかいてるジウがいた。
むにゃと動くと彼は私を抱きしめ離そうとしない。
一応向こう私よりも重いからさ、、、
途中寝落ちって重さで肋骨痛めたのは言うまでもない。
起きて、ガサガサしてるとジウが耳を触ってきた。
くすぐったいし、性感帯だし。
もうスイッチよね。
それで、朝3回目をしたが、避妊具つけるといったのに、つけなかった
いやいやいや、まてまてジウよ。
ワイを孕ませる気…???
終わった後に、また怒っておいた。
こいつ多分着ける気一生ないくさいと思ってしまった。
とりあえず終わったので、二度寝に入り、起きたら9:30だった。
その後私は起きて着替えてメイクして出かける準備をした。
道中ちょっかいは入ったがさらっと受け流し、準備を続けた。
終わると彼は布団からでて準備を始めていた。
11:30
有名な喫茶店行こうと話をしたが、禁煙で落ち込んでいたジウ。
また今度行くことにした。
2日連続の吉祥寺へと向かい、ジウは引っ越してきて吉祥寺行ったことがないらしく連れてくことにした。
沢山店を紹介すると彼はとても喜んでくれた。
今日もまた井の頭公園に向かうと、家族連れの人達が沢山いて、
ジウは俺たちの子供どうなってるんだろうねと話をした。
話を昨日に戻すが、会って言おうとしたことあるんだって言われて
付き合って下さい、
と言われた。
私は、彼氏と別れられたら…ね。
と軽くはぐらかした。
彼は私に彼氏がいて上手くいってないことを知っている。
もうほぼほぼ彼氏ヅラをしているジウだが私のことを本気で好いていることも将来も考えていることも知っている。
彼氏のことを疎かにせず彼氏に預けた荷物を戻してもらう話もするという話に至った。
上手くいくかな。
ジウは好きな人ができたって素直に言えばいいといったが、昔冗談で言って切り出したことあるけど意味わかんないくらいブチギレられたことがあるんだよなあ。
いや、意味はあるわな。
もちろん、ジウのことは嫌いじゃないし好いているけども、昼間の経済的な話を聞いて彼と将来上手くいけるのか暗くなった。
手取りが今の私と10数万円ちがくて、なおかつ都内一人暮らしで車も持っていて。貯金もなくて。
今まで私はお堅い家で過ごしてきたからこそ、ちゃんとしたものはちゃんと買えてて、買ってくれてたからこそ、私が今仕事をつまらないから、といって正社員を辞めてしまって
やりたい仕事である契約社員になって
もし、ジウと一緒に住むとなったらキツイと思ってしまった。
今以上に好きなものもことも出来ないってわけでしょ?
愛があれば、お金なんてどうでもいいとかいう人はいるかもしれないけど、
私は愛は愛。
お金はお金。
2つ切り離している。
そう考えると、経済力がまだある彼氏の方が愛はないが将来は上手くいくのではとも若干申し訳ないけど考えてしまった。
あるいは、やりたい仕事に近いものの正社員狙うか。
実際、ジウは残業代皆無だと言っていた。
好きな職場につけているのは凄い幸せなことだが、結婚するとか出産するとか、またベクトルが違うのに、
こいつはよくもまあ、避妊具着けずに
セックス出来たよなって
ふと思ってしまった。
私も彼に便乗して、やりたい仕事についてもいいのか、それとも、今の職を続けて、つまらないけども、東京異動を待ち続けるかとてもとても不安です。
今は来週と来月の資格勉強優先なんだけども、ジウのことも彼氏のことも、はたまた元彼のこともどうしようか悩んでます。
元彼から着せたい服あるっていって連絡きてたし、、、!
男3に私1人はきついよ本当。
いっそ離れてしまいたいけど、それじゃ負け逃げになってしまうし、誰かまた漁り始めるから今が難なんだろうけど頑張るわ本当。
今月生理きますように。
それだけが強い願いです。
おわり。
11月 16th, 2019
05:25
違和感を感じて4時過ぎに起きると、股から血が出てきていた。
生理と気付くのには数秒かかったが急いで替えの下着と生理用品を持ってトイレに駆け込んだ。
んー、昨日の飲み会でもそういえば前兆あったなあ。と思いつつ迅速な対応をしてジウが寝てるベッドに戻った。
「ジウさん」
「…………何?」
「生理きちゃった。もしかしたら布団汚れてるかもしれない。」
と伝えると、いつも洪水のように濡れてるし、血がもし付いていたら舐めとってもらおう、と言われた。
彼なりのおちゃらけた言い方なんだろうか。
私はごめんね。といいベッドに潜り込んだ。
生理がきたという事実のおかげで下腹部がじんわりと痛くなってきた。
でも、中出しどうのこうのの話だったけど生理きて良かったと思いつつ、
今日予定していた元彼とのコスプレ…のものが頭に浮かび速攻で
【悲報】生理きた
と打って送った。
元彼は起きたらどう思うんだろうかと思ったが、
考えはしなかった。
お腹痛いなと思いながら7時を待とうとする私にジウは後ろから抱きしめてくれて頭を撫でてくれた。
うわんいいやつじゃん。
とか思ったのも束の間、彼は私の頭から手を離すと胸に向かっていった。
んー、なんだろ生理っていったけどジウは上半身だけでも愛撫してるんだろうか。
耳とかも攻めてきておやおやおや?と思いながらも放置していたら、
急にガバッと起きて
私のズボンを下ろそうとした。
いやいやいや
流石に私も生理中のセックスなんて無理やわ。
てかそもそも汚れるのに、ラブホでもないのになんで?!
って思いつつ全力でそのおろす力を止めた。
「いや、まって私生理っていったよね?」
とジウに伝えると
「そうだったっけ?」と言われた。
このとぼけかたは嘘。
知りながらもやろうとしていることがわかったと同時にスルスル冷めていく私がいた。
「ジウさんのこと嫌いになるよ?泣くよ?」
って必死に伝えたら、
「んじゃいいや」
って言われた。
嘘やん嘘やん
なにそれ。
私の恋人なりたい、だったならなんて私お腹痛いんだよねとも伝えたのにセックスしようとしたんだ。
結局コイツも私のことヤリモクじゃん。
ジウは元の場所戻ると私を避けるかのように先ほどまでの絡みかたはせず今も普通に隣に寝ている。
なんかな、もう恋愛とかにいくの疲れちゃった。
明日まで一応ジウの家居るつもりだけど、全部荷物持ち帰ろ。
家帰ったらスワイプでブロックしよ。
どうせジウとはネットで出会っただけだし。
とまあ、私は隣で書いてるんですが、
そろそろ眠くなってきたのでまた一眠りします。
おやすみなさい。
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charolles · 5 years
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「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」6thシングル発売記念イベント 大阪
Tumblr media
■ イベント詳細
「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」6thシングル発売記念イベント
■ 会場
会場: T・Bホール
住所: 大阪市中央区東心斎橋2-1-1 タカラベルモント株式会社本社ビル 地下1F
■ 出演
小山百代
岩田陽葵
小泉萌香
生田輝
■イベント内容
■■ 1. イベント内容
( 大阪1回目 )
もよ「こんにちはー!」
観客「こんにちはー!」
もよ「声が足りないんとちゃう?もえぴ?」
はる「こんにちは足りへん」
てる「なにわの底力見せたれ」
ぴ「わい兵庫なんやわw」
ぴ&てる「こんにちは~!(関西イントネーションで)」
結局もえぴとてるちゃんで一緒に挨拶をすることに。
もよ「大阪は約束タワーぶりです!」
もよ「今日の衣装は新制服でお届けします!」
もよ「今まで着てた制服は舞台用の制服で、ミュージカルの方で着させていただきます。今回はめでたくイベント用の衣装を作っていただきました!」
( 大阪2回目 )
てる「はいどうもー!!」
もえぴとてるちゃんでわちゃわちゃして急に痛いと言い始めるてるちゃん
てる「いたいいたいいたい!!」
もよ「てるちゃん怖いしもえぴは足臭いしやだぁ」
もよ「これは朝の話だったw」
てる「動画見てない人わからないよw」
もよ「ただのイジメだよこれw」
ぴ「てるちゃんのツイート見てください!」
https://twitter.com/i/status/1175631316219392001
もよ「てるちゃんが地元に凱旋!」
もよ「帰ってるいくたてる!」
てる「さっきから、なんとかしてるいくたてる、をみんな言ってくるw」
てる「終いには舞台少女体操を『いくたてる』で歌っちゃうし」
■■ 2. Twitter の質問コーナー
( 大阪1回目 )
○ 関西の中でこれから訪れてみたい場所はありますか?
もよ「関西広くない?」
もよ「滋賀和歌山三重行ったことない」
はる「私も大阪と京都以外行ったことない」
てる「奈良とか行ったことないの?」
はる「あ、あったw 修学旅行だ」
はる「でも私USJ行ったことない!」
みんな「えー!!!?」
はる「USJ行きたい、ハリーポッター乗りたい」
もよ「私、ひらパー行きたい」
てる「待って、ひらパー?」
イントーネーションを指摘するてるちゃん
観客にイントーネーションの派閥挙手アンケート
てる「ひらパーの人?」
どっちも手をあげる人が少なかった
てる「どっちも知らん人ばっかりやw」
○ Star Diamond の中でそれぞれお気に入りのパートや好きな歌詞はありますか?
もよ「これ一回スタァラジオで行っちゃったんだけど」
もよ「『この今の私を見て』の歌詞があるんですけど」
もよ「Star Divineからシングル出してきて、6枚目じゃないですか」
もよ「この今って、今までを知らなきゃ言えないじゃないですか」
もよ「過去があって今があるんだなっていうのを感じるんですよ」
もよ「ずっとやってきて成長したじゃん!って感じられるのが『この今』なんですよ」
てる「これ華恋のパート?」
もよ「せや!」
はる「まひるも歌っとる」
てる「え?二人で歌ってるの?」
はる「一番のサビが私で」
もよ「落ちサビが私」
ぴ「はるちゃん関西弁下手やからやめて」
はる「ええやん」
ぴ「そっと衣装の裏に忘れないようにと~」
もよ「めっちゃ長いやんw」
ぴ「ここがすごい好きで、こんな歌詞どうやったら浮かぶの?」
もよ「かなたさんに電話しとく?」
はる「『負けられない 君にだけは』の華恋のパートの歌い方が好き」
もよ「あぁ、落ちサビね?」
てる「あぁ、私も好き好き」
もよ「え、ほんと?」
てる「思ってるよ~!!!」
はる「きみにだけは~♪」
もよ「バカにしてるでしょw」
ぴ「バカにしたことないじゃーん!!!」
はる「バカにしたことあらへん」
もよ「それ小馬鹿にしてると思うからやめw」
はる「ごめんw」
もよ「いいよw」
○ 大阪のイベントといえば、去年の夏に小泉さんが店舗周りの時に忘れ物をしたエピソードが印象的ですが、みなさんは最近した忘れ物とかありますか?
ぴ「懐かしい!ダテメガネね!」
もよ「忘れ物~?あったかなぁ」
ぴ「意外とみんな忘れ物多いんだよ!私だけじゃないよ!」
てる「上海行くのにパスポート必要じゃん?パスポート3回連続忘れてる」
ぴ「日向もパスポート忘れてるから」
○ 今後舞台やライブなどで企画してみたいグッズはありますか?
てる「等身大のキリンのぬいぐるみ!」
もよ「あ~、キリングッズもっと欲しい!」
ぴ「等身大だよ?華恋ちゃん乗ってるんだよ!?」
もよ「等身大は忘れてw」
てる「10分の1スケールとか」
ぴ「最近スズダルとかカニハニワとか増えてきたのにキリンないよね」
もよ「お腹押したら津田さんの声出るの欲しい」
もよ「キリングッズスタッフさんにお願いしよ!」
てる「載せられる華恋のぬいぐるみも!」
もよ「キリングッズが増えたら今日の私たちのおかげだと思って買ってくださいw」
( 大阪2回目 )
○ もえぴは九九組メンバーに誕生日メンバーをあげましたか?
てる「九九組ってみんなだいたいお互いに誕生日プレゼント渡すじゃん?」
もよ「あげてるいくたてる」
てる「もえぴは…?」
もよ「私もえぴから誕生日プレゼントもらったことないな」
ぴ「はるちゃんには毎年あげてる」
てる「なんでだよー!!おかしいだろ!!」
てる「さてはSEおじさんと繋がってるな!!」
もよ「もえぴの誕生日私とはるちゃん二人で贈ってるんだぞ!!」
ぴ「ちゃんとあげてる人にはあげてる」
ぴ「あいあいさんにはあげてるいくたてる」
てる「どう選んでるの!?」
ぴ「誕生日が近づいた時に思い出したら」
てる「はるちゃんと私誕生日近いからね!?」
てる「2020年は期待してるからね!?」
�� 舞台の上で強くなれる瞬間はありましたか?(佐藤日向さんのリプ)
もよ「ひーちゃんが喜んじゃうなこれ読んだら」
てる「ひなた毎回送るよねこういうの」
もよ「誰の番組にも送るよね」
もよ「逆にひーちゃんに聞きたいよこれ」
ぴ「誰一人欠けず舞台に立ってる時が一番強いじゃん!」
てる「もえぴはリリイベで滑りまくってるからメンタル強くなってそう」
もよ「滑ってるのはひーちゃんのせいだからw」
ぴ「あれ私だからいいけど、他の人にやったら許されないからな!?」
てる「最近減ったよね」
もよ「そういうこと言うと増えちゃうw」
てる「絶対ツイッターとかに書くなよ!!」
ぴ「それ全部私にくるからな!!」
○ 九九組の上海イベントで楽しみなことはありますか?
みんな「上海ディズニー行きたい!タピオカ飲みたい!」
○ この夏のイベントで九九組のみなさんが思い出に残っていること、面白いエピソードは?
もよ「この質問来る時携帯のメモ見て準備しとかないと答えられない」
てる「一回見に行く?」
もよ「それで面白くなかったら恥ずかしいじゃん!」
ぴ「アニサマの休憩中の映像で津田さんが喋ってた裏に武器が置かれてた」
ぴ「私の武器の中に紙が入ってて」
ぴ「『使わせていただきました』って津田さんのメモが挟まってた」
もよ「津田さん見た目通りの達筆だった」
てる「みんなが想像してる通りの字だと思う」
もよ「私が一番笑ったのはぴちぴちぴっちのパンツの話」
はる「私もそれこの夏一番笑ったw」
もよ「放送局のアーカイブをみてください!」
もよ「あとSEおじさんが髪を切るたびに九九組ラインに流れる」
はる「昨日SEおじさん誕生日だったからね」
はる「シャンプーとリンスあげた」
SEおじさん「豪華な音」
てる「この音初めて聞いたよ!?一部でも使ってよ!」
■■ 3. 擬音で伝える!これって何体操?
箱からお題を引いて「ジャンプジャンプジャンプ パパパン」みたいな感じで英語と擬音だけで伝えるジェスチャーゲーム
準備ができたタイミングで「ミュージックスタート」と言って、舞台少女体操のメロディーに合わせてジェスチャー
( 大阪1回目 )
○ てるちゃん
てる「ポージポージポージ ポジション!ポージポージポージ ゼロ!」
ポジションゼロを指差しながら華恋ちゃんっぽいポーズ
もよ「ポジションゼロ体操」
もよ「トップスタァ体操」
ぴ「愛城華恋体操」←正解
てる「ほんとはポジションゼロでやりたかったんだけど、立ち位置的に1番指差してた」
○ はるちゃん
箱から引いたお題を周りに見えそうに持つはるちゃん
もよ「はるちゃんお題見えそうw」
もよ「はるちゃんすぐそれやるから、すぐ人に見せる」
ぴ「ババ抜き下手な人じゃん」
てる「はるちゃんカードゲーム全般苦手そう」
SEおじさん「キラキラ」
もよ「タイミングおかしいでしょ!優しすぎない!?」
はる「おっけー」
てる「今箱にお題戻してない?」
慌てて箱の中から自分のお題を探し出すはるちゃん
はる「ごめんw」
もよ「おっけー?」
はる「いける!」
もよ「はるちゃんがミュージックスタート言うんだよw」
もよ「台本に書いてあるんだけど!?」
はる「すみませんでしたw」
はる「カキーンカキーンカキーン セーフ!カキーンカキーンカキーン セーフ!」
バットで打って一塁に滑り込むジェスチャー
ぴ「(野球選手の名前を挙げる)」
はる「もっとシンプル!」
もよ「巨人!」
てる「阪神!」
はる「もっともっとシンプル!」
もよ「野球体操」←正解
○ もえぴ
もよ「はるちゃんさっき違うの見たでしょw」
はる「一個見ちゃったw」
もよ「不正や、不正!」
てる「それだと思ったら黙っといてなw」
難しそうなお題を引いて悩むもえぴ
はる「…私もうわかっちゃったww」
ぴ「じゃあやめるね!?」
はる「それでいこうw」
ぴ「イーガイーガイーガ イテテ!イーガイーガイーガ イテテ!」
床から何かを拾って背中に投げて、痛そうに手を振るジェスチャー
てる「たわし体操」
もよ「喉風邪体操」
もよ「栗拾い体操」←正解
○ もよちゃん
てる「ももよちゃんこういうのすっごい得意なんですよ」
てる「楽屋でやってた時天才かと思った」
もよ「やめてよw」
もよ「ナイスナイスナイス ツルッ!ナイスナイスナイス ツルッ!」
後ろ髪を両手で持ち上げながら滑るジェスチャー
ぴ「マリオカート…?」
てる「うちらもうわかってるから代表して言って」
ぴ「大場なな体操」←正解
ぴ「ツルッて言ったことないよ!?」
( 大阪2回目 )
○ はるちゃん
はる「ぶーんぶーんぶーん チクショー!ぶーんぶーんぶーん なんでだよ!」
ちくしょー!なんでだよ!で床を叩くジェスチャー
てる「小梅太夫」
はる「違うよ~~~w」
もよ「ザブングル」
はる「違う!!」
ぴ「ブーンブーンブーン…暴走族」
もよ「ブーンブーンブーン…蜂が飛ぶ」
はる「違うよ!!」
てる「石動双葉」←正解
はる「#2を再現してみた」
もよ「はるちゃんの中ではチクショー!やナンデダヨ!は擬音だったんだね」
てる「結構シリアスなシーンだったのにそう聞こえてたの…」
○ もえぴ
ぴ「きゅっきゅきゅっきゅきゅっきゅ ぴょんぴょん!きゅっきゅきゅっきゅきゅっきゅ ぴょんぴょん!」
髪を結んでジャンプするジェスチャー
もよ「食器用洗剤」
てる「よく落ちるやつ!」
ぴ「ジョイじゃない!」
もよてる「キュキュっと」
てる「二つ結びで九九組のキャラ…華恋とバナナ以外で」
はる「自信はないんだけど露崎まひる体操?」
SEおじさん「ブー」
もよてるはる「違うの!?」
もよ「ツインテール体操」←正解
○ てるちゃん
もよ「なんか難易度上がったから自信なくなってきた」
お題を引きに行くもよちゃん
てる「待って待って、次私やw」
もよ「そろそろ私かと思ったw」
てる「テクテクテク ひらっひらっ!テクテクテク わぁー!」
もよ「ピクニック」
はる「紅葉狩り体操」←近い
てる「これ不正解は厳しくない??」
もよ「もみじ体操」←正解
○ もよちゃん
もよ「ポクポクポク バタン!ポクポクポク バタン!」
太鼓を叩いた後に倒れるジェスチャー
もよ「パクパクパク バタン!でもいいよ」
てる「遠征が続いて食べ歩きすぎた小山百代」
もよ「正解!」
はる「ポクポクポク…チーン?」
ぴ「お寺」
てる「商店街を歩いて食べすぎた小山百代」
もよ「正解!」
ぴ「食い倒れ体操」←正解
てる「私の最初の回答当たってない?」
てる「ポクポクポクは食い倒れ人形で、バタンはももよ?」
もよ「ももよは一切出てきてません!w」
■■ 4. スピード磨く!Star Diamond!
疾走感のある Star Diamond の曲が流れてる間にお題をこなすゲーム
( 大阪1回目 )
もよ「誰か引いて」
てる「なにわのスピードスターいったれ」
ぴ「わい、あまや」
てる「あまのスピードスターいったれいったれ」
○ 二人でTシャツを3枚たたむ(もえぴ&てる)
コーナー成功
てるちゃんのTシャツのたたみ方を教えるコーナーに
○ ストローでお水を飲み干す(はる&もえぴ)
コーナー成功
てる「吸引力の変わらないただ一つの舞台少女!」
○ ピンポン玉を1人が投げて3人が紙コップでキャッチ(4人)
もよちゃんが投げて、はるちゃんもえぴてるちゃんがキャッチ
コーナー成功
( 大阪2回目 )
○ 九九組ならいける!掛け算の九九 八の段(てるちゃん)
八の段が言えずコーナー失敗するてるちゃん
失敗のBGMをいうはるちゃん
はる「九九組ならいける!なのに九の段じゃないんだねw」
○ 九九組ならいける!掛け算の九九 三の段(はるちゃん)
ギリギリ間に合わずコーナー失敗(?)するはるちゃん
てる「この曲流れると焦る」
はる「駆り立てられる」
もよ「SEおじさん、これは成功ですか?失敗ですか?」
SEおじさん「ピンポンピンポン」
はる「やったー!残念だったねてるちゃん」
てる「可愛いからって調子の乗るんじゃねーぞ!!」
○ ピンポン玉を1人が投げて3人が紙コップでキャッチ(4人)
もよ「昼が面白かったから夜も入れておきまーすってSEおじさんが言ってた」
もえぴが投げて、もよちゃんはるちゃんてるちゃんがキャッチ
時間内に9個投げて9個キャッチでコーナー成功
■■ 5. 告知のコーナー
レヴューアルバムが発売!
月ブシに3rdライブの申し込み券がついてます!
■■ 6. ライブパート
1. 舞台少女体操
2. Star Diamond
3. Star Divine
「舞台少女体操」メモ
舞台少女体操の振りに「手をぐるぐるさせる」振りがあって、みんな得意だからねと煽るもよちゃん
舞台少女体操の振りが難しすぎて笑ってごまかすてるちゃん
「Star Diamond」メモ
みもりんパートははるちゃん
「Star Divine」メモ
みもりんパートははるちゃん
イベント終了後の動画(もえぴのツイート)
https://twitter.com/k_moeka_/status/1175729860368404480?s=20
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MAGAZINE - 2017.08.02
Letter To Red Runners
2017年夏、新体制となって初の音源をリリースし走り出したGEZAN。 同時代の仲間が彼らへの思いを綴った文章が集まりました。
2017/7/12 RELEASE
「GEZAN - Absolutely Imagination」 (7’ single + DL CODE)
⇒KiliKiliVilla OFFICIAL STORE
寄稿者
・安孫子真哉(KiliKiliVilla)
・加藤修平(NOT WONK)
・カベヤシュウト(odd eyes)
・川田晋也(CAR10/Suueat.)
・キャプテン・リョウスケ(THE GUAYS)
・ケイシオカダ(Suueat.)
・スパイダー山本(falls/PASTAFASTA)
・ハマジ(KK manga)
・林隆司(Killerpass)
・ヤブソン(SEVENTEEN AGAiN)
・山田みどり(the hatch)
※五十音順
安孫子真哉(KiliKiliVilla)
もう気絶しそうなくらい暑い夏の日。只々心を無にして仕事に励んでいるとマヒト君からAbsolutely ImaginationのMVが完成したとのメールに気づく。 すぐさま路地裏に駐車し6分間のビデオにダイヴ。もうあっという間に涙がもれた。圧倒的に躍動する4人組の物語。超バンドの夏。めっちゃカッコイイわー!すげー!しかしそんなシンプルに客観的に観れねー!色々あったもん。特にこの一年の事思えばそりゃ感慨深くもなるよ。 毎朝は同じ缶コーヒーで始まり一日は皿洗いで終わる。子供達の成長や自分の増えた白髪やシワの数でふと時の流れ��知る。それとカッコイイ!や最高!のドキドキの瞬間のつみ重ねで創られるもう一つの自分だけの時間。どちらも自分にとって大切なもので、家族の笑い声はいつも愛おしく、また何かで疾走する人達は特別な力強さをくれる。音楽が好きだと思える自分はラッキーだ。心が素直に引き寄せられるような。そんな素っ裸の自分にたまには会いに行かないと多分壊れちゃう。 GEZANはそれに会わせてくれるんだ。 もう一年経ったね。真夜中マヒト君との電話で告げられたシャーク君の突如の脱退話。なんだか実感がわかない。でもバンドは続ける。でも正直これからどう出来るかは今は見えない。マヒト君はそう真摯に話してくれた。僕は、必ず良い形でまたやれる、だって間違えない信頼があるもの。なんて非常に無責任な事を言っていたと思う。でも本当に本気で思ってたんだ。続けるならば必ずまた凄いバンドの姿をみせてくれる人達だと只々信じてた。 すぐさま動き出した。メンバー募集のやり方も3人組NEVER END ROLLERSでのライヴもビデオダイアリーもあまりに伝わり過ぎる活動その全てにいちいち涙させられた。1000回絶望しても1001回立ち上がっていく。ロスカルが新ドラマーに任命された瞬間の壁パンチとイーグル君の飛びつきハグは稀代の名シーン。人間がおおいに生きている。バンドの魔力がまた始まる。 一年後の今こうやってまたGEZANとして帰ってきた。また一つイメージと想像力が勝ったね。本当に嬉しい。 どんな事があったとしても楽しい事をずっと期待していられる僕たちは心底おめでたい。まだまだ想像力で飛び越えてさせて。 しかし本当はこの文章もっと淡々と書きたかったな。GEZANの超音楽ジャンキーな生態やその鳴らす音楽的な魅力とか。でも結局彼らの事を考えて書いているとどうしてもこうなっちゃう。心の奥底にあるロマンチックなものを引きずり出す。やっぱりそういうバンドなんだろう。 安孫子真哉(KiliKiliVilla)
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加藤修平(NOT WONK)
「正直な自分とマヒトゥ・ザ・ピーポー、イーグル・タカ、カルロス・尾崎・サンタナ、石原ロスカル」 GEZANのことを考えるのに何回もAbsolutely Imaginationを聴いてみているけれども、説明をつけることができるような言葉はまるで思いつかない。 何かの説明のような音楽や詩はクソ以下だとはずっと思っているけれど、正直に言うとGEZANを聴いてもGEZANのことが全くわからない。 GEZANの音楽とマヒトゥ・ザ・ピーポーの言葉はそれを説明するつもりはサラサラ無いように感じるし、そんなことされても困るしな。ステージの上には圧倒的なものだけ乗っかっててほしいんだよな。 それでも、センサーが鈍ってない限り、透けて見えるものに大きく僕は揺さぶられてしまっているんだろうし、これからもそうなんだろうなと思う。でも正直なんかそういうのに揺さぶられちゃってる自分にムカつくんだよな。GEZANのライブを観たり、GEZANのことを考えたりすると変な気持ちになっちゃうんだよな。 キリキリヴィラの安孫子さんにGEZANについて書いてみてよーって軽く言われたけども、めちゃめちゃヘビーなテーマだよほんとに。変な気持ちになっちゃうんですよね。 元来そうなんですけど、隣の芝がいつでもキラキラに光って見えてて、それでも、んなわけねーべって無理矢理自分を鼓舞しまくって、うまく行ったりうまく行かなかったりの博打を繰り返しています。 強いものが好きだけど僕はきっと強い存在になれなかったんだろうな(書いてる現在死ぬほど気分が下がってるので後から撤回するかも)ー。 俺と関わったやつは全員ハッピーエンドにしてやるってJANUSの上でマヒトさんが言ってて、なんだそれと思った。絶対嘘じゃないと思ったし、こんなセリフ映画でも聞いたことねーと思った。マヒトさん頼りになるぜ、と思ったと同時に加藤青年は死ぬほど自分にムカついた。こんな惨めな気持ちはないなとも思った。 GEZAN一生ついていくぜってワードが頭の中によぎったのだけど死んでもそんなセリフ言いたくねー。死ぬまで張り合っていたい。 自分で思っている以上に僕は目立ちたがり屋で負けず嫌いでエゴイストなんだろうと思います。そして、そんな自分の前に現れた自分も他人も認めてしまうようなヒーローの出現に戸惑ってるのかな。自分でもあんまわかんないっす。でも消えていくヒーローなんてもう二度と現れてくれるなと強く思ってたから、わけわかんなくなってるっていうのが正直なところ。好きな女の子の好きな男がどうしようもなく自分も好きなやつだった経験ありますか?今思うとそれに近いです。 とにかくGEZANに出会ってから心はずっとぐちゃぐちゃで頭爆発しそうな感じ。俺にしかないものもあるけど俺からは何も見えないんだよな。誰も教えないでください、悩んだまま俺は踊り続けるんで~。 なんの纏まりもないけども、22歳の俺にGEZANがどのように作用しているかということが唯一の説明です。 俺は俺でしかないし、GEZANもGEZANでしかない。これがしっくり来るんだけど、これもGEZANが教えてくれたから頭に来るんだよな。俺だって!!!クソ!!!!寝る!!!悔しい!!!GEZAN好きです!!ムカつく!!かっこいいから好きだ!寝る!!!全然素直になれない! 加藤修平(NOT WONK)
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カベヤシュウト(odd eyes)
自分たちの言葉、知性、身体についてよく知っている人達。 まず最初に思いついた印象。 彼らだけのルールがあって、外からは理解する必要もなければ出来る訳がない、その不可視の方法に則って動いていて、どうすれば魅せれるか、カッコいいかについての思考、行動を一切緩めずに進んでいる。 跳ねる汗、何層も重く巻き上がる雲、吐き出された死骸、湧き上がる速さ、笑っている、怒っている、泣いている感覚。 10歳でも分かるような輝き、例えば夕日の美しさとかそういう言葉にしなければいけないけれど、陳腐だと笑い飛ばしてしまえるようなものをハッキリと真っ直ぐに歌うところが独特のサークルを生んでいる気がする。 僕がどう思ってるかを言うべきなのかを迷ってる。 まあ大体好きじゃないよ。嫌な奴等ばかりだしさ。腐ってる。人が怒ってるのを笑う奴等に飽き飽きしてる。で、マヒトは抱きしめるとかそういう言い回しも平気で使うじゃない。あれ、すごい。恥ずかしいとか超えたところにいかないといけないなって思う。 恥ずかしいことはなんてかっこいいんだろう。 恥ずかしさなんていうのは奴隷の鎖でしょ。 恥ずかしいとかおかしいとか決めることじゃないからね。他人を無闇に笑うのをやめなよ。まだそう信じよう。冷笑を吹き飛ばす清々しさに吹っ飛ばされたくて、GEZANを聞くんでしょう?どこかにいる君もあなたも。イラつくね。 カベヤシュウト(odd eyes)
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川田晋也(CAR10/Suueat.)
ゲザンっていうバンド知ってる? ってもう何年も前かもわからないくらい前にケイシから言われて、1本の動画を教えてもらった。 その動画をみたら、自分は凄まじくショックを受けたのを覚えてる。あーあこんなすげーやついるんだ日本に。敵わなすぎるオワタ\(^o^)/って思った。 それは道頓堀の橋の上だったかな?でGEZANのメンバー含めた仲間達でパフォーマンスしている動画で、とにかく桁違いのエネルギーが彼らにはあった。 ホームページからマヒト君のブログ見付けて読んでたりしたなー。 それが一方的な出会いだと思う。 それから彼等のアメリカツアーの動画にまたまたショックを受けたりしながら、GEZANというバンドのファンになっていた。 いつか仲良くなれたら良いなーって思っていたけど、絶対に相手にしてもらえないなーって自分は思っていた。 けど、あれは2014年の早稲田のライブだったかな?たまたま他の出演者を見に来ていたマヒト君が自分達のライブをみてくれた。 あのときは本当に嬉しかったなー。ライブが終わってすぐにフロアにあがってきてマヒト君は『ダイナソージュニア感じたわ!』って言ってきてくれて凄くテンションあがったのを覚えてる。 それから自分達はたった3年とは思えないくらいの関係を光のように駆け抜けて築き上げてきた。いや、これはカッコつけ過ぎたかもしれない。 けど、吉祥寺のライブハウスのトイレの中での『一生遊ぶぞ!五万回遊ぶ!』って言葉だったり、全感覚祭は確かに自分達の間のリアルだ。 思い出は他にも腐るほどあるけど、現時点で長くなりすぎてる気がするから、ちょっと書かないけど、気付いたら自分達はとんでもなく強力な仲間になってたんじゃない?って話。 もしGEZANや自分達がつくりだしてる時間に、昔自分が感じたようにショックを受けてる人がいたら、その人とはわかりあえる気がするから、早く会ってみたいな。 GEZANと関わり始めた前後から、安孫子さん、THE GUAYS、JAPPERS、すばらしか、と自分の中で大事な何かがやっとまわり始めた気がしてる。 まだまだこっからっぽくない? そして今回も新しい音源をありがとうGEZAN。愛してるGEZAN。これからもよろしくGEZAN。 川田晋也(CAR10/Suueat.)
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キャプテン・リョウスケ(THE GUAYS)
GEZANと俺たち グアイズのスタジオ中、電話が鳴る。安孫子さんからの電話だった。 良い気持ちで音を鳴らしたスタジオだったので、いつもより少しだけ上ずった声で話す。 内容は新体制で7inchをリリースするGEZANに対するありったけ思いをぶちまけてくれとのことだった。 嬉しかった。 阿佐ヶ谷からの帰り道、自転車を漕ぎながら頭の中でGEZANのAbusolutely Imaginationが流れはじめる。初めて聞いた全感覚祭の時から大好きな曲だった。同時に沢山の彼らと過ごした今までの日々が走馬灯のように全身の血流にのって流れはじめたんだ。涙が流れそうにもなった。 こんな機会はそうそうないし、一つの友達のバンドについて、こんなにも考えたことがないので、ラブレターみたいになってしまうかもしれない。気持ち悪がらないでくれよな。 お互いのバンド同士、結成から知っていて、今までこうやって音を鳴らし続け、同じバンドでステージに立ち続けるってこと、それは何かの縁なのかもしれない。 時間にするとたった8年くらい。それでも小学校1年生から中学2年までと考えると凄まじい。それぐらい多感な時間だった。それはもちろん今も続いている。 そして、いつも全力で何をやるにも渾身のフルスイングをかます彼らにとってはフルスイングの反動は大きく、想像もつかないほど悔しいことも嬉しいこともあっただろうと思う。 昨年ドラマーのシャークが脱退。どちらが前かわからなくても進もう動こうとするGEZANの姿は、苦しいながらもメンバー自身がまだGEZANを音楽を信じているように見えた。またやるんだって、やりたいんだって。 そして、石原ロスカルが加入。ピカピカのドッカドカのビートを乗せた新体制のGEZANが勢いよく前にスタートした。本当に良かった。あの時の皆の晴れた顔と、また音楽を作っていく嬉しい悩みは本当にこちらまで元気にさせた。すごい強力なポジティブなエネルギーだ。忘れられないよ。 俺たちはこの日を本当に待っていたんだ。面倒くさいぐらいかっこいいバンドが帰ってきた。 こんなにTHE バンドというバンドはそうそういないと思うし、彼らは映画の中に生きているかのように、ドラマになってしまう。 そして、新体制で迎えた今年2017年1月8日 FEVERでのKiliKiliVillaとの約束の一枚が果たされた。新体制で作った1曲目がレコードされた。 7inchに刻まれた一本一本の傷は彼らが今まで味わった血と汗と涙がしみ込んでいると思う。そこから流れる音楽は、これからも音楽で人の心に深い深い溝を刻んでいくんだろう。まだまだ針は折れない。まだまだ、止まれない。 希望とその先の曲。 俺たちはなぜだかそんなGEZANを近くに見てきた。くされ縁なのかもしれない。でも同じ時代にこうやって音楽をやっていることは奇跡と呼んでいいはずだ。 俺たちも音楽を好きな限り、彼らとは会い続けるだろう。 本当にリリースおめでとう。そして、最高の音楽をありがとう。 行こう! キャプテン・リョウスケ(THE GUAYS)
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ケイシオカダ(Suueat.)
gezanに初めて出会ったのは確か10代の時だった。 学校を辞めて、まともに働くこともなく初めて組んだ幼馴染とのバンドを永遠にできると思っていたのにもうついて行けないと言われる少し前の頃だった。 gezanの存在は僕にとってそのへんの有名なバンドなんかよりも圧倒的に輝いていて、見つけた時は思いっきりぶん殴られた気分だった。悔しいという感情じゃなく本当に心の底からカッコいいと思ったし、ぶん殴られたことがなによりとても嬉しかった。 それから少しして僕のバンドは終わった。僕の中でなにもかも終わったような気分になってしょうがなくクソみたいな工場で朝から晩まで働いた。 まあその仕事もすぐに辞めたけど、こうやって大人になっていくんだなとしみじみ思って徐々に酒に溺れ始め��りしていた。 それくらいの時に自分の叔父が飲み屋をやらせてくれることになり、これでバンドはもう諦めて細々と少ない稼ぎでもなるべく好きなことをして暮らしていこうと腹をくくったつもりだった。 それから少ししてcar10がアルバムを出してgezanと仲良くなり出していた。それは正直とても嬉しかったけど同時に悔しかった。 僕は指を咥えて携帯の画面を眺めるしか出来なかった。僕の心のモヤモヤは次第に大きくなって、ガラガラの飲み屋街を毎日眺めるだけの日々も続き、本当にやりたいことはなんなのか考えた。 気づいたら真剣に仕事も出来なくなっていて別に全然好きじゃないミスチルがラジオから流れてきてよくわからないけど泣いた夜もあった。 そんなこともあってお店を辞めようと決意したんだけど、お店を辞めた週には曲を作り始めていた。それをすぐさまサウンドクラウドにあげた。 椎名さんの家で3分で作ったような曲だったのに川田は褒めてくれて何もない僕をまたバンドに誘ってくれた。めちゃくちゃ嬉しかった。 そんなこんなでsuueat.を結成して少し経った頃gezanが初めて足利にライブしに来た。 それは僕が見にいった人生のベストライブだった。僕はまた思いっきりぶん殴られた気分になった。 確かそれを僕はgezanのメンバーに伝えたら、こうやって遊んでればまた必ず会えるぜ的なことを言われた。それを信じていたらいつのまにか一緒に遊んだりしていた。 そして今年はgezanが僕の町に来る。 今年は絶対最高な夏になるんだ! ケイシオカダ(Suueat.)
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スパイダー山本(falls/PASTAFASTA)
僕は当時とあるリハーサルスタジオで働いていた。 その当時の店舗のシステムとしては、当日の最後のバンド練習が終わったらその時間が閉店時間になる、といったもので。 僕の家からそのスタジオは三駅程なので、電車で向かう事が多かった。なので当日に深夜の予約が入ると終電を逃す事も多く、自分としては漫画喫茶で漫画を読むのも好きなので、「漫画喫茶に行く口実が出来る!」とテンションも上がっていたのだが、その時は同棲していた彼女からの怒りの連絡も来るので、当日閉店時間が伸びる事には、喜びと同時に多少の胃の痛みも付き纏っていた。 6年程前だろうか。 その日も同じ様に遅番で出勤すると、早番の先輩から当日入会のお客さんの予約が入り、閉店時間が伸びた旨を聞く。時間は深夜の12:30~早朝の4:30。 「終わった。また今日もキレられる。」 そう思い、悲しみに暮れたまま深夜まで働いた。 「そろそろそのお客さんも来るかな??」 時間も深夜12:15くらいになり、空き缶や吸い殻なども割と落ちていたので、一度店頭の清掃をしようと店の外に出てみたところだった。 遠くから異形の雰囲気を醸し出している4人が、猛スピードの自転車4台でこちらの方向に向かって来るのが見えた。 「こいつらだったら嫌だな」 そう思って清掃を切り上げ、一度店の中に戻ってみた。 来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな と頭の中で呪文を唱えてみたものの、その呪文は全くもって効果が無かった様で、 「おはようございまーーーーす!!!」 と勢い良く、背の低いロングヘアーの元気の良い少年が、お店の入り口のドアを開けた。 やっぱあいつらだった。終わった。完全に終わった。なんでそんなに元気なんだ。こんな時間になんなんだ。今日は最低だ。心の底からそう思った。 そのスタジオは最初にお会計をするシステムなのだが、領収証の有無ももちろん聞かなくてはいけない。 そして渡す領収証の宛名を聞いたところ、こんな回答が返ってきた。 「下山で。」 これが僕と彼らの出会い。言うなれば個人的には最悪の出会いだった。 だがその出会いからの印象は、早々に消え失せる事に。 その出会いから数ヶ月も経ってないくらいの頃、仕事中聞きたいBGMのアイディアもその日は底をつき、何か無いかな~と空き時間にiphoneでTwitterを見ていたところ、リツイートでJOJO広重さんのツイートが僕のタイムラインまで回ってきた。 youtubeのURLが貼ってあった事と、文章から読み取るに、それがGEZANのMVである事が見てとれた。その文章は非常に印象的な内容の文章で、こんなMV見たら若い人達はバンドをやりたくなるだろうといった内容の文章だったと思う。 そこまで言われてしまうと、いくらこいつらなんなんだ!と思っている奴らだったとしても、観てみよう。とならざるを得ない。また、JOJO広重さんにそこまでの事を言わせている内容、というところでも非常に気になり、ツイートを発見以降すぐに再生したのを覚えている。 それが「八月のメフィストと」のMVだった。 正直に言えば、最初はなるほどな~くらいで頭をぶん殴られる様な衝撃では無かったが、尋常ではない中毒性があり、気付けば何度も何度もyoutubeで再生していた。そして気付けばGEZANの事が僕は大好きになっていた。 そのMVを見て以降は、逆にGEZANの予約が入っている事が嬉しくなっていた。 喋ってみればものすごく気さくな良い奴らだし、スタジオで何かを流してみれば「これは誰なんですか」と的中率ほぼ100%の確率で話しかけてくれ、そこから色々な音楽の話ができる事も最高に楽しかった。(休憩の時にロビーでかかってる音楽超大事。) そしてなによりも、あんなに良い曲達を今この時代にプレイしている奴らがこんなに近くにもいるって事はなんて嬉しい事なんだ、と心からそう思っていた。 そこからはもう彼らと仲良くなるうえでの壁は何も無くなり、(というか壁などは僕が勝手に作っていただけだとも思う。)彼らが作り出す楽曲達を心待ちにし、そして発表される度に感動をもらっていた。 今や九州で同じご飯を食べ、同じ所で寝て、そして同じ所でライブを出来るまでに仲良くなった。 イーグル・タカの 「おはようございまーーーーす!!!」 からの出だしの印象からは想像もつかない出来事だと思う。 こんな出会いが20代後半にあり、30を越えてから共にツアーをするなんて考えられない。だから音楽辞められないし、バンドってやっぱり最高やな、って思う。キャプテン。 以前、ご本人は覚えていらっしゃるか分からないのですが、安孫子さんとfeverのドリンクカウンターでお話しさせて頂いた時、「音楽シーンの様なものが変わるなら今しかない。今を逃せばまた10年以上遅れる。」という意見をおっしゃっていて、自分はそれを聞いて「ホント確かにそうだな~。」とただただ思いました。 今本当に群雄割拠の時代だと自分も思っており、ここ最近で、かつてこんなにぼこぼこぼこぼこバンドが出現する事なんてあったか!?と非常に思います。 それと同時に何かを変えるのなら、それはきっと、もう本当に大きな動きが全体で必要で、良いバンドが出てくるだけでは何も変わらないレベルになっているとも思います。 そんな中で、身の回りでは悩みながらも大きな事をしているのが僕にとってはGEZANであり、間違いなく群雄割拠の中でも先頭集団にいる動き方をしていると思っています。 言うまでもないかもしれませんが、これからの動きも絶対に注目ですし、間違いなく面白い事をやってのけてくれるだろうと信じています。 あの安孫子さんとの話から考えて、10年なんてきっとあっという間に経つ。 何も変えられないか、何かを変えられるのかどうかはもちろん自分達次第であり、僕らも攻めていこうと思っています。その僕の中で、色々ある中でもひたすら突っ走ってくれている「GEZAN」というバンドは、出会った頃から、今もこれからも、そして今後音楽をしていくうえでの、自分の原動力だなあと思うのです。 どうぞこれからもよろしく。マヒトくん、イーグル、カルロス、ロスカル。 シャークもまたね。 あの時僕が働いている時に、スタジオを予約してくれて��りがとう。 スパイダー山本(falls/PASTAFASTA)
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ハマジ(KK manga)
今まで自分が観たGEZANのライブの中で強烈に印象に残ってるライブが3つある。 ・2010年4月 難波ベアーズ 平日ガラガラのベアーズ、この日下山を初めて観た。とにかく瞬間に対する殺気と集中力がハンパ無くて、キレ過ぎでマヒトくんのギターが折れて(わざと叩き折ったとかじゃなく)一曲で終わった。「これは!なんか始まってる」と思って興奮した。 ライブ後マヒトくんが「電池無くした」みたいな事言ってステージの隅の奥で探してて「そんなとこには無いだろ」とはたから見てて思った記憶がある。この時はまだGEZANメンバーとは一言も話したことない。マヒトくんは上靴を履いていた。てかこの頃の下山のライブ衣装 P-FUNKチャンプロードて感じで格好良かったな。タカくんの丈の短いド派手な服、なにあれ、また着ないかな。 ・2013年8月 十三ファンダンゴ 踊ってばかりの国とのツアー グアイズも出てた。GEZANが東京行って一年ぐらい?の時期。かなりイケイケでMCで「サクッと世の中変えます」みたいな事を曇り無くスパーンと言ってて無敵感を纏ってた。いちいち発言が跳躍していた。生意気だなとか思ってた人もいたかもだけど、生意気なぐらいでいいと思う。陰気な感じが無ければ。チマチマした嫉み、羨望で毎回ケッとか思ってたら国が滅びますよ。 2017年も踊ってばかりとのツアーで8月ファンダンゴある。絶対観に行く。 ・2015年11月 全感覚祭 2日目トリ、いろんな物を背負って文句無しのライブしてた。GEZAN大好き!みたいな人以外の心も掴んでた気がしてグッときた。初めてこれならスタジアムみたいな所でやってもいけるんじゃないかなと思ったライブ。 3つとか言ったけど2011年9月 旧心斎橋クアトロのベアリズムコンピのレコ発の時も印象残ってる。6分入りの客、ゴタゴタの時の二極に分かれた空気、最後山本精一さんが挨拶した後叩きつけたマイク、ドラマがあってなかなか無い感じの日だった。 関係無いけど旧心斎橋クアトロの立地結構好きだったな、地下より高層階にあるライブハウス、クラブの方がなんか上がる気がする。 GEZANはずっとなんか仕掛けてるし、これだけの熱量とスピードでやり続けてるバンド今他にないからそれだけでもチェックする理由に十分なるんじゃないでしょうか?友達だから言ってるわけじゃなく。ただの正論デカい声で言ってるだけでは知り得ない感覚は確実にある。 これ書いてる途中に思ったけど、今本当に才能があってイケてる人ほど中高生にも響く表現をした方がいい気がしてきたな。その方が全体がおもしろくなる気がする。どうでしょうか??? まとめ方が分からないんで、これも途中で思い付いたけど入れるとこなかった一節 「GEZANはずっと走り続けている、走り続けてるからマヒトくんは、痩せている」 ハマジ(KK manga)
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林隆司(Killerpass)
2日酔いで気怠い仕事の休憩中。 携帯を開くと1通のメールが入っていた。 「クズでクソなバンドばっか集めたイベントをやるから、出てもらえないか?」 こんな様な内容だったと思う。 今や夏の風物詩的イベント、セミファイナルジャンキーのオファーメールだった。 これが僕とマヒトくんとのファースト・コンタクトである。 …正直、ふざけるなと思った。 確かに散々下手糞(×3万回)と言われ、生ゴミだかなんだかわからないライブをひたすら繰り返してきていたけど、そこら辺のローカルな大仏より温厚ですねと定評のこの仏の林をもってしても。 メールをみた 瞬間、血圧がグググンと250を裕に超えて、全身がゆでダコか!!と思う程真っ赤になった感覚を忘れない。 多少話しを盛ったが、なんて失礼なやつなんだと本気で憤慨した。 百歩譲って知っている人なら分かるが、クズとかクソとか知らない人に送るメールなのか? あるいはマヒトくんがあらゆる現代のサイバーテクニックを駆使して私がドMという事を99%確定させ、毎晩寝る前僕の事を想い妄想を100万回繰り返し、クズでクソなライブシーンやココイチで過剰に福神漬けを入れる事、お風呂は41℃等の事実まで見透かしてしまい、もはや林よりも林を知る男、それこそがマヒトゥー・ザ・ハヤシピーポー。とまで言われる位の男になってしまっていたならば話は別だが。 も しあの時その状態だったらこの場を借りて釈明する。 すまない。 マヒトゥーサイドはさておき、その時点で僕はGEZANの事を正直ほぼ何も知らなかった。龍宮ナイトのわかめさんと仲の良いバンド位の認識しか無くて、音も聴いた事が無く大阪出身だったので、関西ゼロ世代的なひねくれているバンドといったパブリック・イメージをぼんやり描いていた程度だった。 こういう無礼をパンクとかって思ってる痛いやつらなんだな、まあ今後交わる事も無いだろうし自分が折れとけばいいや。 そう思い怒りを覚えた旨を伝え、その後数件メールをやり取りし、単純にスケジュールが合わなかったのでライブも出られずこの件は終了した。 史上最悪なライブオファー第一位として輝かしく自分の心に君臨していた為GEZAN並びにマヒトゥー殿を忘れる事は無かったが、正直笑い話になりかけていた半年後位に、MILKのヘルプメンバーとして下北沢でライブした時の事だ。 「俺マヒトっす」 長髪の真っ赤な男が私の前に立ちはだかった。 いきなりの事でびっくりして目を合わす事が、出来なかった(普段から出来ない)。 その後オファーの件の謝罪、クズやクソは共通言語だと思っていた旨等を紳士に伝えてくれた。 びっくりした。 正直、GEZANの様な知名度のあるバンドからしたら、僕らなんかメール通りクズで鼻くそ位の存在にしか思ってないんだろうなと思っていたのでわざわざ 半年前の数マクロ程のちっちゃな石つぶての様な出来事へ、かつ僕みたいなうんこを顔に塗りたくった様なしょうもないやつに謝罪なんて。 その時に、僕は思った。 「まあまあ、エエ奴なんちゃうん?」 それでも特に関わりはないかなと思っていたというかそれ以降普通に関わる事なく、人生が交差する事なく、お互いの人生を歩んでいた。 けれどその1年後位にMEAN JEANS,GUAYSとの「胸ジンツアー」の名古屋場所、松尾芭蕉に誘ってくれて出演した。(ちなみにこの時のオファーはマヒトくんでは無くカルロスさんだった。非常にキッチリとした気持ちのいいオファーで、心の割と浅いとこに潜むワル林が揚げ足を取る事は不可能だった…) 僕はこの時に初めてGEZANを目撃した。 ライブがはじまって序盤でまず、素直に驚いた。 僕の勝手なイメージであったごちゃっとしててひねくれた様な難解な音像では無く、複雑で重たさはあるけれど決して難しくなりすぎず、ギターリフの気持ちを良さを生かしたグルーヴィーなロックンロールに痺れた。 そしてど真ん中にある唄。それはあまりにもキャッチ―だった。 おいおいこんなの、聞いてないよ。まるで大学生が彼女にサプライズで誕生日をお祝いされてる気分だよ。 微妙過ぎる例えはさておき、ライブが進むにつれそういった音楽微妙に詳しいと思ってるやつあるあるの、あんまり的を得てない評論以上に、ある所に集中している事に気付く。 それは、マヒトくんの「目」だった。 それがどこを見ているのか。お客さんなのか、特定の誰かなのか、音の向こう側なのか、未来なのか、はたまた自分自身なのか。 おぼろげでいてどこか寂しそうだけれど、物凄く力強い。 そんな目をして常に一点を見つめ唄うマヒトくんに釘付けだった。 その後前ドラムの方の脱退ツアー、NEVER END ROLLERSとして出演したKiliKiliVilla新年会、Fallin'downツアーとGEZANをみたが、毎回毎回バンドとしての強度をガンガン更新していて、そのチームとしてのたくましさに圧倒されるし、音源ではBlue Hourというガチアンセムに涙腺が緩んだ。 あんな最悪な印象だったバンドなのに、今じゃ一挙手一投足をイチイチ追ってしまう位目が離せない存在になってしまった。差別は心の中から創られるなんて唄ってる自分を恥じるよ。まあそういうのを少しづつ無くしていけたらと思って唄っているんだけど。 そんな自分の事はウルトラどうでもいいですが、こうやってGEZANに触れてきて、なんとなく分かった事があるよ。 僕の勘違いでも構わない。 マヒトくんの目はきっと「今」の一点をひたすらみつめて、もがいてるんだな。 だからあんなに美しいんだ。 きっとこういう人が、何かを変えるんだろう。 何かが明確な何、なんてのは 分かんないけど、とにかく何かなんだ。 すっかり僕を虜にしてしまったGEZANの、「今」から紡いでいくイマジネーションの続きを、同じ時代に生きて観られる事を幸せに思います。 何かが変わる瞬間の証人に、僕もなるよ。 クズでクソなマヒトくんへ 林隆司(Killerpass)
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ヤブソン(SEVENTEEN AGAiN)
思い返してみると、安孫子さんに「藪くんとマヒト君はすごい似てるよなぁー」っと言われてからもう2年位経った気がする。 えっ、似てる?っと、当時の俺も、きっと同じ事を言われていたとしたらマヒトくんも、そして私とマヒトくん双方を知ってる人は誰もが思うだろうなぁ、っと思った。 それから幾らか時間が経って、SEVENTEEN AGAiNもGEZANも同じ様な経験を経て、同じ日に新しい音源を発売した。 absolutely imaginationの歌詞を初めて聴いた時、とても嬉しい気持ちになった。 どこの歌詞を切り取っても、自分自身と重ねてしまうし、少数の脅威という言葉が歌詞の中にある事ももちろんで、全てが今の自分にとって本当に特別な曲だった。 でも、この曲を聴いて何より嬉しかったことは、マヒトくんがどんな人に向かって歌っているのかが、とても鮮明に映し出されている事だった。 きっと、うまれくるべきコたちに、と、俺はしってる全員ロンリー、は勘違いだとしてそんなに遠くない親戚の様な言葉な気がした。 見ている、見据えている景色も、服装も、髪型も、使っている言葉もどれも違うけど、それだけできっと充分だよなぁ。って思う。 でも単純に。リンダリンダの向こう見に行きたいなぁ、GEZANと。 ヤブソン(SEVENTEEN AGAiN)
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山田みどり(the hatch)
GEZANは最高のバンド🙌 きっとこれを読む人の十中八九がそのことを理解した上でkilikilivillaのwebサイトにご機嫌な顔で トランスミッションしてきていると思うし、きっと音楽的なことは僕よりも語彙力のある人が別のページで書いてくれると思うので臆面もなく自分の思い出話でも書いちゃいます。 GEZANと初めて会ったのは確か、4年前の冬頃札幌に初めて彼らが来たとき自分がバンドをやり始めて一年ほど経った頃で、その年の夏にたまたま買ったマヒトゥ・ザ・ピーポー の「沈黙の次に美しい日々」を摩擦で金玉が弾け飛ぶくらい聴いていたので、ゴリゴリのゴリクソにファンでした(爆汗) ライブを見に行き、その後話せたのが嬉しくてそのまま勝手に打ち上げに乱入、なんか音楽の話をあーだこーだ話して、ちんちん出して雪山に突っ込んでさよならした。 たったそれだけだったのに、それから数ヶ月してマヒトからKKmangaのレコ発に出ないかと連絡がきた。 しかも ”お前がやってるバンドで、いい感じのやつで出てよ”って。 見たこともないバンドを企画に呼んじゃうんだから全然意味わかんなかったけど、すごく嬉しくて、興奮のあまり摩擦で弾けそうになった金玉を必死に押さえ込み、片手でウィンドミルをキメ、ギリギリの体制でOKの返事をした。 まあ結果としてハッチの初遠征は、トラウマ級のクソダサいライブをやらかしてしまい、ライブ後にマヒトから「今日は5000の勝ちだな。でも絶対やめんなよ、つづけろ」的な叱責をくらってやめるわけねーだろと、すごくイラっとした。というかなんか言い返した気もする、、 だけどそれからしばらくして、案外ハッチの解散を悩むことがあって、その度にマヒトの言葉と、栗山千明張りのあの鋭い眼光が頭をよぎりなんだか悔しくて続けてるうち、気がつけば結構やりたいことをやれているので何が起きるか続けないとわからないものよね。 まあそんな感じでよくよく思い返せば、東京遠征半分以上がGEZANに呼んでもらっている 彼らが企画するライブは毎回好きなものだけを集めて混沌とした会場に素直さと愛を感じさせてくれ、いつも感心してしまう。 きっとただ何がカッコよくて何がカッコわるいかってことに正直に行動してるだけなんだろうけど、いざ当事者になれば案外邪魔になるものが多くて思うようにいかないし、何よりとても勇気がいることだからこそそれを悠々とやってしまうGEZANという存在は本当に眩しくてかっこいい。 今でもなんで話しただけで呼んでくれて、ダサいライブした後も懲りずに呼んでくれたのかは不思議でたまらない。 でもそのおかげで今のハッチがあり、今の大切な沢山の友達がいて、これから起きるであろう楽しい出来事があるのは間違いないよね。 きっとこれは自分だけの話だけじゃなくて、ただのお友達バンドから受けるものとは違う、もっとを核心を突くようなビッグでラヴいものをGEZANからもらっているバンドが、彼らが意図してなくてもそう感じてる人が沢山いるのだと思う。 そんなことを勝手に思って勝手に感銘を受けちゃったりして金玉が弾け飛びそうな午前3時、BGMはWarrantのHeaven。 つまり何が言いたいかというと GEZANは最高のバンド🙌 山田みどり(the hatch)
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fu-sen-kazu-ra-blog · 5 years
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裸逅愛無
ネちゃんワールド⸜( ⌓̈ )⸝
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「裸逅愛無」
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あたしが一万円にも満たない初任給で買ったのは、どんなに焦がれてもあたしのものになってくれないロールパンナちゃんの夜だった。
上京して1年が経ったばかりの春、下町の鳥貴族で酔ったあたしはロールパンナちゃんの腕のなかで泣きじゃくっていた。
「お金より価値のあるものをあげられなくてごめんなさい、」
ロールパンナちゃんは飄々と、お金もらって���からいいよなんて言ったくせに、イく前にセックスをやめた。金とるくせにプロ失格じゃん。
二人暮らししているラーメン屋の3階、何人の女と寝たのかわかんない狭いベッドの上でこうして抱きしめられたのは何回目だったかなぁ。
ルナルナにだけはぜんぶバレている。
ロールパンナちゃんと出会ったのはあたしが以前働いていたガールズバーだ。東京の下町、平日の深夜2時。12月の寒い日だった。
暇な店で、いつものようにキャッチに出されていたのだが、正直に言うとそのときあたしは散歩と言うにはハイテンションで激しい闊歩をしていた。
誰もいないシャッター街でキャッチなんて馬鹿らしい。
銀杏BOYZは爆音じゃなきゃ。
そうやってひとりでキマっていたら、店で接客をしている先輩の女の子から早く戻ってこいと電話がきてしまった。くそーーいい気分だったのに、ってダッシュで商店街を抜けて汚いビルの階段を4階ぶん駆け上がると、ロールパンナちゃんがいた。ロールパンナちゃんはジントニックを続けて3杯飲んだ。
🖤
死んだらそのときよねって高校を卒業してすぐに上京してきて、でもあたしはどうやらなんとか生きている。
それまでは札幌の、偏差値が71もある公立高校に通っていた。
そこだけ言うと勝ち組エリートのようだが、高校生活のうちの3~4割くらいは引きこもりをしていたから、なんとかお情けで卒業証書は貰ったもののベンキョーのほうの頭はすっからかんだ。先生には卒業するとき、お前すぐ野垂れ死ぬぞって言われた。でもまだ死んでないし死ななそうだから、先生は嘘つきだったみたい。
あたしが高校時代に頭に詰め込んだのは、受験英語や戦争の名前なんかじゃなく、キラキラの文化たちだった。ファッション、文学、音楽、そういう芸術をやる素敵なひとたち、ツイッターにいる全然有名じゃないけどめちゃくちゃおもしろいアカウント、好きなひと。漠然と、自分はぜったいすごいことができるって思い続けることがやめられなくて、そういう芸術たちに並びたくて上京したけど、ロールパンナちゃんに会うまでの1年であたしはただの女の子からなにも変わらなかったようにおもうし、実際なにも成し遂げられていない。
水商売をはじめた理由は単純にお金が欲しかったから。上京するときに借りた審査のゆるい「女性専用シェアハウス」は1年縛りで入居したものの色々あって3ヶ月で退居、それからは男友達の家に居候していた。シングルマザーの母は生活保護のキャバ嬢で連帯保証人になる能力がなく、その上貯金もない未成年のフリーターに安く家を貸してくれる業者などなかった。
でもそのときのあたしは家よりも、ただただモーレツに縷縷夢兎が欲しかったのだ。
体入ドットコムを見て歌舞伎町で面接したら、フェイクのキャバの箱で風俗に勧誘されて逃げてきた。意気地無し。その程度の覚悟のお前に縷縷夢兎を着る資格は無いよ。
歌舞伎町で働けるほど可愛くないから東京の端っこの下町で、ドレスなんか着られないほどデブだからキャバクラじゃなくてガールズバーをやっていた。
夜は好きだ。
でも夜の仕事はあまり好きにはなれなかった。周りが馬鹿に見えて仕方なかった。キャストも客もみーんな。愛し愛されることの疑似体験、つまり嘘ばっかりだから。愛のことなんてちゃんと考えたこともないみたいなひとたちばかりだった。オマエガスキダーみたいな低俗なラップやアタマカラッポクラブミュージックをきかされて辟易とする日々だった。
そういう奴らを密かに威嚇するために、LINEのBGMは銀杏BOYZの円光とか、大森靖子ちゃんの裏とかにしていたし、アイコンの自撮りは顔の横で立てた中指をハートのスタンプで隠してきゅるきゅるしていた。
それに気づいたのはロールパンナちゃんがはじめてだった。だからこいつはセンスがある奴だと思った。
こちらが営業電話をしてやるつもりで快諾したモーニングコールを逆に利用して、ロールパンナちゃんはあたしを誘った。
お互いの定休日がたまたま月曜日で、予定の合う月曜日がたまたまクリスマスイブだったから、イブの夜、あたしはロールパンナちゃんの働くラーメン屋の3階でピザを食わされた。
ロールパンナちゃんはあたしの話をききたがった。後から考えてみると、奴の前職は派遣とはいえ営業マンだったし、あれは巧妙に計算された前戯だったのだと思う。
しかしあたしが話したのはあたしの人生のこと、いまのあたし自身のこと、野性爆弾のくっきーが大好きだってこと、縷縷夢兎が着たいけどとりあえずrurumu:を買ったこと、でもそれらを買い占めるほどのお金は稼げなかったこと、等、あまりにもセンスがありすぎた。
あたしがくっきーのインスタを遡りはじめたところで、ロールパンナちゃんにキスされた。
「くっきー見ながらチューされる気分はどう?」
「さいあく。」
ロールパンナちゃんは心底おかしそうに笑っていたが、挙げ句の果てにあたしがロールパンナちゃんの古いiMacで下妻物語を観はじめたので、しびれを切らして一緒に寝たがった。
「遊ばれたくないの?」
「うん」
「えらいねぇ、遊ばれたことあるの?」
「遊ばれたことしかないよ」
あたしには彼氏がいたことがないが、処女ではなかった。つまりそういうことだ。
処女は高校2年生のとき当時好きだったひとに捧げたが、それ以外はあまり真面目に自分を守れなかったせいでボロボロだ。
いいなと思ったひととすぐに寝てしまって結果遊ばれて終わるということもよくあったし、こころが大丈夫なときにはたまーに援交もしていた。
シングルマザーでバツ2で彼氏をとっかえひっかえしている母親の汚くて愛のないセックスの成れの果てが自分だと思っていたから、そんな汚いからだがそれ以上汚れることなんて構いやしなかったし、愛されることには憧れても本当に愛されることなどないと半ば諦めていた。いちばん愛されたかった幼い頃から、あたしはヒスを起こした母に叩かれたり怒鳴られたりゴミ捨て場に捨てられたりして育った。
月並みだが、あたしは愛情不足で育って自己肯定感が足りないこどもで、それに加え心の貧困、目先の甘味にすぐ屈してしまうから、痩せられないし遊ばれる。
それが悪いとか、言い訳だとか、甘えてるとか、可哀想とか、わかるとか、まもりたいとか、そういう感想には飽きたというか、それらの過去はただの事実でしかないからどうしようもない。あなたにどうこうしてほしいとかそういうのじゃなくて、ただの話。
ただその日、あたしはセックスを頑なに拒んで、ただ抱き締められて眠った。
🖤
ロールパンナちゃんとの日々はそれからはじまった。クリスマスの次に会ったのは大晦日だった。
それまで一緒に住んでいた男友達に愛想を尽かされホームレスのネカフェ難民だったあたしは年末のガキ使を見る術がなく、つまりダウンタウンも、くっきーも、脅かされる田中も、なんならそのあとのおもしろ荘も見られないと絶望していたのだが、ロールパンナちゃんはテレビを持っていた。利用させていただく以外の選択肢がねぇ。見た。ロールパンナちゃんはその日も夕方まで仕事だったので途中寝てしまったが、夜中になって起きてきたから少しだけ一緒にテレビを見て、こんどは一緒に寝た。それで昼くらいに起きて、元旦の浅草寺で「パンケーキ食べたい♪蒲田は地獄♪」って歌っていた。ロールパンナちゃんのおみくじは凶だった。
帰りの電車で、きのうからまる1日ありがとうございました、って言って先に降りようとしたら、今から8時間耐久ボンバーマン対決するつもりだったんだけど…って言われて結局またロールパンナちゃんの家に帰ってしまった。
そのままダラダラと、ロールパンナちゃんの正月休みはぜんぶあたしがもらった。
1月2日の朝にはじめてセックスをした。
セックスの途中で、ロールパンナちゃんが
「あ、ハンバーガー食べたい」
とか言いはじめた。肉欲がすごい。
だから事後は駅の近くのモスに行った。
レジ前で並んで、もう順番が来るというときになって、今度は
「そうだ、おいしいハンバーガー食べに行こう」
って言い出した。あたしはもうおっかしくてただ付いていった。行先は新宿だ。
結果を言うと、ハンバーガーにはありつけなかった。原因はグーグルマップの経路案内の、あのトンチンカンなところに連れていかれるアレ。
マップが示した到着地点は住宅街の中のファミマだった。
「俺はここの肉まんが食べたかったんだ」
「あ、そうなんだ」
冗談ばかり言うひとだからとても楽しかった。
散々歩いた挙句に小田急の西新宿駅から新宿駅に戻って、さっき肉まん食べたばっかりなのにお好み焼きを食べた。そのお好み焼き屋にいた家族連れの席の女の子が、
「わたしとママの絆でUFOキャッチャーのぬいぐるみが取れたんだよね!!!」
って騒いでいたから、食べ終わったあとはゲーセンに入ってしょーもない当たらないコインゲームをして、歌舞伎町のTOHOシネマズで映画のラインナップを見て、ブルプルでタピオカを飲んだ。
ロールパンナちゃんの最終学歴は製菓の専門学校だ。だから派遣の営業マンの前はパン屋さんだった。駅やルミネや通りすがりにある店のポスターの『新発売!』やら『新食感!』の文字を見るたびに、ロールパンナちゃんは立ち止まって数秒眺めて、興味なんかないみたいに歩き去るのだった。
ブルプルに寄ったのは、ロールパンナちゃんがチーズドッグを食べたいと言ったからだ。あたしはウーロンミルクティーを飲んだ。
西野カナとか三代目とか、そういうのをクソ真面目に聴けちゃう層を小馬鹿にして生きるあたしたちの、それでも馬鹿にしきれない「普通」へのささやかな憧れが共鳴したような気がした。チーズドッグとウーロンミルクティー。歌舞伎町。セックスよりもグッときたんだけどな。
🖤
あたしのゆめは、世界平和。
表向きには、映画監督。
それなのに、あたしの仕事は、嘘っぱちの愛だった。
隙をふりまいて、春をころして、あなたに都合の良い憂いを演じて、お金をもらう仕事。
あたしがまつげを震わせて、ひとりひとりのあなたのことを大切にできないと思い悩んでいることなんて、だーれも知らないのでしょうね。
ほんとうは、世界平和にポップに貢献するキャッチーでキラキラで奥深い映画を撮りたいし、そもそも自分自身だって映画なんだからまず自分自身がキャッチーでキラキラで奥深いアイドルになりたい。
大好きなものにもっと近づきたいというより、どうしても負けたくない。受け取るだけじゃなくて、切磋琢磨したい、接触して、反応して、もっともっと光りだすように苛烈に生きていたい。
毎日毎日怠惰な生活をしてしまってはいるが、たまに映画を見たり新しいMVが公開されたりするとやはり、どうしようもなく負けていられない気持ちになる。
21世紀の女の子という映画が公開された。
2月20日、縷縷夢兎のエキシビションをじっくり味わったあとに、映画を観て、佳苗さんのトークショーを聴いて、花束を渡して、サインをもらって、お話をした。
随分と自虐的な話題だったと思う。
それでもあたしはもう、それはもう、キラキラで胸が満たされてしまって、ロールパンナちゃんのことなんて考えられないくらいだということを、ロールパンナちゃんに伝えたくて堪らなくなって仕事を休んで、ロールパンナちゃんの家に帰った。
映画を撮ること、あたし自身を煌めかせて売り出すことを本気でやろうと思って、デリへルをやろうと覚悟を決めた。アトリエが、機材が、つまり金が要る。時間も要る。
性消費されるブレない奴というのは、手っ取り早く目を惹くコンテンツだ。丁度よく狂っている。全てを武器にしてやろうと思った。
ロールパンナちゃんとは付き合っているわけでもないし。大好きだけど、すごく大好きだけど、きっとロールパンナちゃんは、ロールパンナちゃんのことを大好きすぎて人生を台無しにしちゃうあたしよりも、ロールパンナちゃんのことなんか見えなくなるくらい突っ走って人生台無しにしちゃうあたしのほうが好きだから。
ロールパンナちゃんと出会ってから2か月以上経っていた。
セックスをしてしまったのにこんなに長くそばに置いてもらえるとは思っていなかったし、こんなに長居するつもりもなかった。ロールパンナちゃんは強がりのあまのじゃくだからこんなことを言ったら怒るかもしれないけど、ロールパンナちゃんはあたしと似ていたし、あたしたちはお互いのそういうところを恐らく気に入っていた。好きだった。
変な人になりたいあたしたちはお互いの変なところに一目置きあっていたはずなのだ。
ロールパンナちゃんはあたしの夢や哲学をだれより正しく捉えて、肯定したり批判してくれる人だったから好きだった。あたしのせいで曲がってはくれない人だった。
だからあたしが夢のことを話したとき、健気でかわいいねとか、俺の家で借りた映画を観てもいいとか言ってくれた。
デリへルのことは、決めてすぐには話せなかった。
もう慣れっこになってしまった狭いベッドに寝そべってパンフレットを読み漁るあたしに、ロールパンナちゃんが縋るように抱きついてきたから。
🖤
朝になるとロールパンナちゃんは仕事をはじめなければならない。だからあたしは眠い顔のままネカフェに帰ってい���。
あたしも仕事をしなければならなかった。生きるためには、衣食住が必要だった。
キャリーケースに服を詰め込んで、コインランドリーとネカフェとガールズバーと松屋を行き来する生活だった。
しかしロールパンナちゃんと会うには、仕事を休まないといけない。
ロールパンナちゃんは週6日、ずーっとラーメンをつくっていたから、会えるのは夜だけだ。だから毎朝、しょーもないモーニングコールをしていた。なんならロールパンナちゃんの昼休憩のときにまで電話をすることもあった。あたしたちが日本語を楽しめる人間たちでほんとうによかった。
21世紀の女の子を観た2日後のモーニングコールで、あたしはロールパンナちゃんにデリへルの話をした。
「いいんじゃない、俺の女の子の友達もパン屋やりながら夜デリへルしてる子いるし、夢とか目的があってやるなら」
やっぱり普通に囚われないひとはいい、頭ごなしにやめろって言わない、そういうところが好きだよって思いながらあたしはその時ちょっとだけ悲しかった。
🖤
ロールパンナちゃんの働くラーメン屋さんは店舗が2つあって、それぞれの往復に電車を乗り継いで4時間くらいかかる。
その日はロールパンナちゃんが自分の店舗に出勤する前に、もうひとつの店舗までおつかいをしにいく日だった。
そういう日、あたしはよく一緒に通勤ラッシュに揉まれた。ロールパンナちゃんは目的地の改札の内側で、愛おしそうにあたしの髪を指で梳くから。
デリへルの話をした後にロールパンナちゃんに会ったのはその日がはじめてで、ロールパンナちゃんは会った瞬間に「きょうもかわいいね」って言ってくれた。
楽しい話をたくさんして、いつもよりなんだかハイに笑って、あたしはいつの間にか挑戦的な態度を取っていた。
「あたしはお金を払えば好きなときに会える女の子だよ」
「そうなの?」
「そうだよ、これからもっとそうなるんだよ」
ロールパンナちゃんは黙ってしまった。通勤ラッシュで押しつぶされて、立ったまま、ロールパンナちゃんは目にいっぱい涙を溜めて口をつぐんでいた。
何度も好きにならないよって言われたし、だから付き合いもしないって言ったくせに、ロールパンナちゃんはあたしを想って泣いていた。
帰りの電車で、ラーメン屋で一緒に働かないかと誘われた。家も昼間の健全な仕事も、貯めるのにじゅうぶんなお金もあけるから、と。
愛とはつまりこういうものではないかと、あたしははじめて理解して、びっくりするほどすんなりと、頷いてしまった。
いい返事をきいて喜んだあいつは店に着いてから、あたしをママチャリの後ろに乗せて一駅先のスーパーに買いものに行った。奴は真昼間なのに、下手くそな歌を大声で歌いながら笑っていた。交番の前を通るのだってもう怖くなかった。このあたしが、好きなひとと一緒に明るい場所で生きられるということが、ほんとうにほんとうに嬉しかった。
🖤
ロールパンナちゃんの住むラーメン屋の3階で、期限付きの二人暮らしをすることになった。
働いていたガールズバーはキッパリ辞めた。
ロールパンナちゃんはほんとうに文字通りあたしを振り回すし、あたしだって自分の意思でロールパンナちゃんに振り回されている。
ロールパンナちゃんは、所謂「社会の中の変な人」だ。しかも、自らそうなりたいと思って変な自分やそれが許される環境を作りあげているから、突拍子もないことをしてもなんだかんだ上手くやれている。
後々いまの会社の社長に聞いたことなのだが、ロールパンナちゃんはあたしの入社を掛け合う際に正直に、
「俺の部屋に通っている女の子が〜」
と話したらしいから驚きだ。
でもその話をしたときのあたしだって社長とサシでタピオカを飲んでいたし、高校時代の恋バナをしたし、そういう環境なのだ。
あたしの初任給が一万円にもならなかったのだって、ロールパンナちゃんが3月から勤務開始予定のあたしを半ば強制的に2月28日に出勤させたからだ。
末締めだもんね。そりゃそうよ。
🖤
ロールパンナちゃんは意外にも、とても真面目に仕事をしていた。
「これからは上司だからプライベートでも敬語で話して」
幸せの甘いところだけを掴みきれない日々がはじまった。
あたしの負けず嫌いな性格やガールズバーで染みついたオンナの立ち振る舞いは、すぐにロールパンナちゃんをイラつかせた。
ラーメン屋になって。ラーメン屋になって。ラーメン屋になって。ラーメン屋になって。
映画やファッションとは違う土俵で、経験値やタッパの差もあり、あたしは完全に負けだった。
負けたくない、嫌われたくない、動けない、遅い、からい、暑い、痛い、
あたしから出たのは血や汗だった。
それから完璧なラーメン。
余裕が無い。ロールパンナちゃんの前で余裕が無い。
苦手な早起き、無駄な口ごたえ、コンプレックスの隠せない薄化粧、似合わないポニーテール、制服は膨張色の白、毎日同じ長ズボン、汚いタオル、可愛さとか自我が許されない機械的な接客。
あれれーって思っているうちに、同じ毎日の中で、あたしとロールパンナちゃんは冷えていって、遂に、
ロールパンナちゃんはキャバ嬢にハマった。
🖤
こうしてそばに置いてもらい続けていること自体が幸せなのだと、わかってはいる。
ただ当たり前だが、甘くはなかった。
好きなだけでは生きていけない次元に飛び込んでしまった。その代わり、好きじゃなくても共存していられる権利を手に入れた。
歪んでいるね、あたしは自分のなかの歪みやクシャクシャな想いをまっすぐに伸ばして正しく読んでブレずにいられるように、毎日ラブレターを書くようになった。LINEのタイムラインに、ただただアップするだけのラブレター。
ロールパンナちゃんは頼んでもいないのに毎回律儀に読んでくれて、反応したりしなかったりした。
3人で回している店だから定休日の前日はいつも3人で飲みに行くのだが、たまたまひとり都合が合わない日があって、ロールパンナちゃんと2人で飲みに行った日が冒頭のあの日だ���
飲み比べは引き分けだったがどちらもお互いに負けないくらいフラフラだった。
帰って、酔った勢いで、お金を払ってセックス。
売春は、あたしとロールパンナちゃんにとっての興味深いテーマだった。
お金をもらってサービスを提供するということを、あたしはそれまで仕事にしていたから、それを金額に対するサービスだと割り切ることを知っているし、お金を払う側の感情の機微もいろんなものを見てきた。
あたしにとってあなたにはお金以上の価値があったから、ここまでついてきたよ。
あなたにとってあたしは、お金をもらわないと割に合わないほど、つまらないものだったのだろうか?
「お金より価値のあるものをあげられなくてごめんなさい、」
あたしは痛客だった。
🖤
愛のことなんかちっともわからない。
俗に言う高まった恋愛感情のことだとは全く思わないし、どうせ別れる彼女に愛してるなんてほざいている同級生はバカにしか見えないが、じゃあなんなのってきかれたところであたしだってちっともわからない。
キャバ嬢にハマったロールパンナちゃんは、最後にあたしのことを「嫌いではないよ」と曖昧に慰めて、家を出ていった。
正しくは、兼ねてからあった新店舗を任される話がきちんと動き出し、喜ばしい仕事の成功としてあたしの元を予定どおりに去っていっただけだ。
間違いなく時間は経っている。
残り時間はあとどのくらい?
あたしにも諦められない夢がある。いつかは、あたしのほうから去らなければいけない。
あたしがひとり残された店舗からロールパンナちゃんの新しい店舗まで、こちらも電車で片道2時間ほどかかるが、あたしは懲りずに通っている。自分でもびっくりするが、こんなに時間や体力に余裕がないのにも関わらず週に一度は必ず通っている。溜まった家事や仕事の関係の雑用のために。交通費だってバカにならない。
でもロールパンナちゃんもキツそうだった。
ロールパンナちゃんの赤いこころはいまあたしには見えない。余裕が無くなって青くならざるを得ないつらさが、あたしにはとても哀しく見えた。でも赤も青もどちらも、ロールパンナちゃんなのだ。あたしはその赤いところに惹かれて一緒にいることを選んで、青いところまでどうしようもなく愛おしく感じるようになってしまったよ。
これがただの執着だったらどうしよう。
ロールパンナちゃんの青につられてあたしまで青くなってしまうことがありませんように。あなたの青さを、燃えるような赤さで見守って、あなたが赤に還ってこられた日には、一緒にいっとうの真っ赤をさらけだして、青さまで全て赤にしてしまいたいね。あなただけでなく、世界のすべてをいろんな赤にしたいんだ、あたしのゆめはそういうことだよ。ずっと赤でいるから、あなたも赤に戻ってきてね。
いつかは。
♥️
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kkagtate2 · 5 years
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azsklhjebf/awhjkilebf
先年、とある二つの一軒家にて二人の男女の遺体が見つかつたと云ふ。一方は県中央部の騒々しい住宅街にて、他方は県境近傍ののどやかな湖畔沿いにて、前者は男の家、後者は女の家、二人は夫婦でありながら既に別居状態、こゝ数年間は交流すら途絶えてゐ、知人の少ない女はもとより、男の方も仕事場の同僚に拠れば、めつきり夫人の噂を聞くことは無く、前々から変はつた人だとは思はれてゐたが、矢張りこゝ数年間は殊におかしく、気狂いのやうに意味の分からぬ戯言(たはごと)を云つて、突然息を荒げ出すことが珍しくは無かつたのださうである。司法解剖の結果から両者共に服毒自殺との判断が為され、静粛な葬儀の後、早々に、夫の方は夫の親族の眠る墓地へ、妻の方は其の母親の傍に埋葬され、今となりては地下にて眠る。死んで尚離れ〴〵になりしまゝ、如何があらむとは思へるが、残されし遺書の何方にも、さう願ふ旨が記述されてゐるとの事。幸ひ男の御両親に話を伺ふ機会に拝見した所、我々夫婦にとつて最��良い埋葬法とは、互ひを切り離し、声の聞こえ無いやうに、目の届か無いやうに、何処にゐるのかさへ分から無いやうに、存在を悟られ無いやうに地下へ埋めることのやうに思へる。願はくば此の身を其の地へ、妻の身を彼の地へ葬り給へ。心安く還りなむと柔らかな筆跡で綴られてをり、その後に、されども我妻が安らかに眠れるやう、無いとは思ふが意見の相違がある場合は譲る事にすとあり、凡そ埋葬先までは示し合はせられてゐなかつたと考へらる。交流こそ無けれども、夫婦揃つて同じ考へに至るは愛の為せる偶然か。伺つた先々に於いても、互ひの凹凸の見事に嵌つた、付け込む隙の無い夫婦でありはしたけれども死に際まで共にするとはと偲び〳〵此の事件を語る。蓋し読者の中には妻の愛など疾うに無くなつてゐると考ふる者が居ようが、当時の日記から、夫の気が狂うてからも思ひ続けてゐた事は事実にてある。けふもまた好みのけしやうをし、いつものやうにほこり一つないよう家ぢうをそうじゝ、いつものやうにふたり分のれうりを朝晩つくり、いつ連絡があつてもいゝやうに受話口の前にたゝずみ、いつたずねられてもいゝやうにゑ顔をたやさず、いつ求められてもいゝやうに体を清め、写真をながめてはため息をつく日々にたえきれなくなつてゐるやうな気さへする、向かうにあるなくなることのないみそ汁にすら思ふことおほしと記してある事から、生木を裂く心地にあつたゞらうと思はる、浅はかな推測は差し控へるべし。事実、十五もの歳の差のある夫婦なり。其れ程の歳の差なれば、例には行き違ふ日も出来るべき、理解し合へぬ事もあるべきなめれど、先達て友人の伝を辿り、男の上司に当たる大学教授の端本幸希氏に話を伺ふに、寧ろ、話してゐる内に何方と喋つてゐるのか分から無くなるまで、似通つた夫婦であつたと、又、余り似過ぎてゐるのでおつかない感じがしたとも仰る。彼の変はり者として名高い端本氏だに此のやうな印象を持たるゝのであるから、両者の差異は単に生殖器の違ひでしか無い。何故其処まで似通うてゐたか、思ふに、女側が擦り寄うてゐたからでは無いか、其れすら勝手な想像ではあれども、見初められた時分、未だ少女とも云ふべき年齢であつた事実を考慮するに、憧れにも似た心地を抱きて、知らず識らず男の考へに染まりつゝあつたのでは無いか。而して己に残つた己が別居後に開花する事も無く、正確には開花する前に、終には果敢無くなつてしまはれたのでは無いか。其の可能性があつたからこそ、男は遺書に、無いとは思ふが意見の相違があつた場合はと書いたのでは無いか。死人に口無しと云ふには少々違ひはあれど、今となりては聞くことも出来ず、矢張り想像するしかあらず。斯と云つて安易に推測するべきで無い特殊な夫婦事情に、件の事件に纏ひ付く不思議な香りの原因があるとの事、本物語は事件の解明を目的とした文章では無い事と共に此処に記す。
  とばかり陽を見るのも難(むつか)しき夏の頃、同好の士が云ふに、新聞記事の隅に興味を惹くべき内容が載つてゐるとあり、大学図書館を訪れたのが、深入りをする端緒となつたのであるが、凡そ一年(ひとゝせ)の月日を経て男の家を尋ぬれば、青紅葉の美しく生え渡る季節にて、庭には大きな木陰が出来、家の壁、隣家との境には何とも知らぬ蔓草が蔓延り、入る前より耐えられぬ心地となる。周囲の家々、地域柄を思ふと、尚更哀れに感じらる。三階建ての、黒緋(くろあけ)に似る濃い色の洋なる邸宅に加えて、日本家屋めく小さな離れあり、蔓、草、共に避けるが如く其処には生えぬ事から、此の離れが男の部屋だと察す。思ひきや其の佇まいは未だに人が住んでゐるやうで、母屋も蔓に覆はれてゐるのみで、見える壁、窓、屋根、塀、柱、どれも雨の跡すら無く、察するに単に手入れを怠つた結果か。子を失くした親は廃人のやうにて早々に発つ。扠、女の家に赴いてみれば、湖畔のほゞ湿地帯に位置するために、虫の飛び交ひが酷く、加えて木の生い茂りも酷ければ、道と云ふ道、家と云ふ家、店と云ふ店から断絶され、地平面となる湖のみ目の前に見える、侘しい日本家屋なり。蔓は伸びぬものゝ此方には竹が、皮を足元に散らしながら息苦しいまでに生ゆ。春先まで親縁の者が住み込みで遺品の整理に当たつてゐたと云ひ〳〵、筍を処理せず、其れ切り来客すら途絶えて久しいと見える、あらはに毀ち散らされ、破れ〳〵に成つた障子の隙間から中の気色を覗くに、粛として乱雑、未(いま)だ二十歳代の娘とは思へぬ程、古代の家財道具が立ち並び、褥一つ取りても平らか且つ不揃いの布に縫はれ、落つる書籍は並(な)べて茶色に染み付き、唯一の電子機器である電子風琴(オルガン)に至りては、骨董品とも云へる型にあり、女の暮らしの非情だつた事が察せらる。彼女はね、生まれる前からものすごく貧乏だつたのだよと同好の士が云ふ。事に凡そ三十年前、未(ま)だ産声すら上げられぬ頃、母親の胎内に其の種を撒きし男が絶えてしまはれた事から始まつた一家の凋落に、気づけば自身は見窄らしく、幼年期より耐へ忍ぶ事多く、汚げな身形をはひ隠しがちに、常に孤独、後年の口癖に、捨てゝも見放してはくれるなとあるは、幼き心の傷の名残だと解釈するが良からう、特徴の一つである卑屈な性格も此の時点で早くも醸成される事になる。尚、父没前の生活は定かで無い。ある者に問へば豊かな生活を送つてゐたと、別の者に聞けば買ふ物も買へぬ日々を送つてゐたと云ひ、全くの不明瞭であるが、後の母親の言動から状況は良からじ。甲斐無き人にありはしたけれど、家を譲らばこの身も、と。対照に、男の家は今よりも一層富み栄え、地元紙に拠れば、時を同じくして頂点に達すとあり、話題に上げるには未(ま)だ早いにしも、何故男が此の卑しいばかりの女に惚れたのか、抑々見る事はおろか、知る事さへ叶はぬ身の丈の違ひのみならず、既に行末も定つてゐるやうな女童の後見をするには見目悪く、事実、残された写真を見るに、美麗とも可憐とも決して形容出来ぬ其の姿は、田舎者特有の晴れぼつた顔立ちに、汚げにねぢくる髪、痩せて甚く細うなりし肢体を持ち合はせ、褒める所無く見ゆるものから、同時に、眉の甚く優しげに垂るゝ様、手付き口付きのいとつゝましやかなる様から、儚い愛嬌を感ぜられもし、世の中に良くあるやうに、斯くある少女こそ美しげに育つと見抜いてゐたのか、其れとも何者にも染まらぬ無垢な少女に変態的な欲望を抱いたのか、其れとも己とは全く趣を異にする少女に不思議な魅力を感じたのか、本人以外の口をして語るべきにあらず。湖の先に綺羅びやかに消えて行く太陽まことに美し。頑な親に捨てられ、恨みも無く独り小石を用いて遊ぶ様を、引き込まれるがまゝ湖畔沿いに佇みながらたゞ思ふ。
  出会ひは唐突であつたと云ふ。時、女十二、男二十七の秋。家の様子は今と然程変はりは無かつたと云ふ。理由は定かで無けれども、酷く気を病む事があり、紅葉の名所として名にし負ふ彼の地に静養中、湖の周りを歩(あり)いてゐる内、一軒の寂れた家の屋根が見えて来、此のやうな家は今の今まであつたかと驚いて赴いてみれば、無人の如く静まり返りてゐたと云ふ。無常な心地に包まれて立ち止まつてゐると、後ろから呼ぶ声す。どちらさまでいらつしやりますかと思ひの外稚い女の声なれば、再び驚いて、振り返つて其の姿を見ゆ。残念ながら誰も其の時の様子を見た者は居らぬし、結局推測するしか無いが、女の日記帳に、なぜ、どうして、などの言葉が立ち並ぶ事から、実際に口に出した言葉もさうであつたかと思はれる。互ひに見つめ合ひながら、湖のさゞめくを聞くとは我が想像に過ぎず。後に、運命とは斯くある事を云ふのだよ、君のは全くもつて平凡で詰まら無いと惚気ける程の出会ひ、両者共に親煩ければ、静養中は密かに立ち寄りて見つゝ、種々の施しを与え、契を結び、時には遥か遠くにまで連れ出し愛づ。都会に帰りて後、暫し間を開けて逢ふ。以降、半月に一度程度の頻度で逢つてゐたとは友人の証言だが、男がありつる家に訪れる事は最早無く、一方的に女を呼び寄せては前段の離れに閉ぢ込めてしまひ、況して独り暮らし得る住処であれば、家の者すら気づきもせず。やう〳〵訝しんでみれば、酷く口上手な男に、唯一秘密を覗きける猫をして丸め込まるゝに、あの日本家屋めいた離れの中で何が起きてゐたのかは全く不明である。防音処置された一室に、幼少期より慣れ親しむ電子風琴(オルガン)あり。習はせてゐたとは男の証言にて、取り繕うた言葉には違ひはあらねども、而して女の母に嗅ぎ付けられる契機となつた事実を顧みるに、事実、事実にてありけるべし。二つの風琴(オルガン)とは二人の母の物である。読者は此の共通点、如何が思へるか。並べて世の例に漏れず、姦通の有無を疑はるゝにあたりて共に首を振らざりしを、行為に及んでゐたと解するは尤もであり、結果、其の後(ご)数年の時を隔てる宿命となるが、否定するも肯定するも、如何ともし難いやうに思へてならず、虚実をもつて引き裂かれし思ひの程、如何があらむ。男の体には火傷の痕がある。まだ幼き時、過ぎたる悪戯の一貫として火の燃え盛る焼却炉に体を押し付けらるゝに、左半身は臀部から腰、右半身に至りては肩甲骨近く且つ右腕の根を焼き焦がし、溶けた衣服が皮と肉と一体となりて泣き叫ぶが、多くは醜い瘢痕として残り、心をすら蝕みてある様にてあれば決して人に見せず、たゞ女のみ甚く心を痛めて、なぜまだこれが私にもない。なぜ彼ばかりなのか。おかしい。この世は壊れている。と思ふ事から、男の生肌を彼の離れの一室で見たは事実、然れども性交を行つてゐた事実には関係あらず、先にも云ふやう常識の通じぬ夫婦にて、例へ互ひに息を切らしながら抱き合うてゐたとしても、安易に決めつける事無かれ、事実はより捻くれるに、我々夫婦には夜の営みなど必要ない、たゞそこに居てくれさへしたらよい。抑々考へて見給へ、僅か十二歳の少女と体を混じらはせるなど強姦に相当するではないか、そんなこと、貞操観念の堅い我と彼女がするとでも思ふのかね、と語るのすら意味を持つ。後の段にて詳しく述べる。火傷の傷跡、女の心に強く残りて夜離(よが)れの日々を送るうちにも、辛きことを嘆く。此の時男の飼ひし猫が死ぬに合はせて、唯一の友人である佐伯苗香氏を事故で失ひて、予てより燻つてゐた過ぎたる悪戯を受けるが、如何に除け者にしやうとも、如何に暴力を振るはうとも笑つて済ます、又は、親より受け継がれし強情な気質を以て反逆をす、結果、心の傷となりて残るを、当時の人物の云ふ、感謝すると云ひ微笑む仕草、再び薄汚く成り行く身形なれば、時を待たずして収まる。一方の男、再び気を病みて療養との事だが、静養地に湖の沿岸を指定するは、爽やかに移ろひて行く景色のみならず、密かに女の様子をはひ隠れ見るためであるとは、夜な〳〵彷徨ひ歩(あり)いて日の上ると共に帰る行動からも、彼はそんなに辛さうにしてゐなかつたといふ端本氏の証言からも容易に理解出来る。昔人に擬へて忍び〳〵に会ひ、遣戸を引き開けて同じ月を見、時には静かな声にて歌をすら詠んでゐたと知る者は云ふ〳〵。然と思はせて実際には堂々と会うてゐたやうだが、一体誰が知つてゐやう。
  端本氏の評価に拠れば物事を整理、整頓し、尚且つ其れを公の場で伝ふ能力に長けてゐたとあるを、狡猾に用いて女の教育を承りて、会ふ事を許されて後、例の屋敷に日々引き入れて教へるを、矢張り人の聞こえが程々に悪うて、家の者は当時の彼らには嫌と云ふ程困らされました。お二人ともご主人様のお言葉をお聞きになりませんから、間に立つ私がいつも被害を被つてをりました。中でも特に頭を悩ませたのは、女様の通ふ学校の先生が御出でになつた時でせうか、注意喚起をしたいとおつしやりましたが、男様は帰つてもらへと一言。もちろん引き下がりなどしませんので、しばし往来してゐると、不機嫌におなりなされた男様に、お前は云ふ事が聞けんのかと云はれ〳〵、恥を知れとも云はれ〳〵、泣く〳〵ご主人様に訴へますと、今度はあの子も色々あるからとおつしゃつて相手にしてくれません。困り果てゝかの離れに三度伺ひますと、蛻の殻のやうになつてゐまして、言訳を致しますのにどれほどの時間がかゝつた事やら、あの時ほどこの家を離れやうとしたことはありません、と語るを聞くついでに、仕事を取られし恨みも聞く。時に女、十四歳となりて既に真似事でもなく男の妻として身の回りの世話を行ひしに、部屋の清掃をすら行ふ。でなければ彼の部屋は紙くずで埋め尽くされてしまふ、私がやらなければ誰がやると云ふのか、特に雨の日は朝に行つたとしても床が見えぬ程騒然とするから、かさの増えた湖に足を取られつゝも、あの屋敷へと向かはねばならない、と義務感に駆られてゐたと云ふが、此の紙屑なるものは男の用いた計算用紙であつたことが察せられる。端本氏の云ふには、世の成り立ちを希求する学問の中でも殊更に計算量の多き分野に属し、等号の次、等号を書くまでに紙一枚、二枚を隔てるは大抵の事、時には作用の構成に半年を掛く、気力集中力を持たねば力尽く、床を紙で埋めども自然な事、男は深夜にかけても計算を行ふ、臥す間に女が片付ける。まことや女に学問を教ふに、いよ〳〵交際を公言するやうになりなば、嘗ての同僚福井大貴氏曰く、あいつは俺と同じくらゐ理解力がいゝ、なまじ完璧な馬鹿よりはあのくらゐあつてくれた方が助かる、と誇りを持つて云ふものを、されど伝へ聞くに、女は然こそ賢くは無し。当然の事、此れまで本を読むことも出来なければ、学ばうともせず、耳につく事其のまゝに過ごしければ、感覚が育たぬ。机に向うのさへ厭ふやうであれば、救ひやうもなし。世に良く云ふ、一年の勉学のみをして大学の地を踏む物語は夢物語にもならず。そも人のやり方を真似して、己の体質に合はぬ方法をし続けて何になる、全ては世の人の言葉を全て忘れる事から始まるとは男の言葉であるが、全く持つて其の通り、思慮も無く著名の人を信頼するは白痴のする業なり。女幸運にして幸ひに、傍に仕へて感覚を養ふと共に教へを受け、甚く努力をして次なる段階へと駒を進め、男は其れをも大なる声を以て福井氏などに云ひ放ちて暫し疎遠となるが、此の無学な女を才(かど)ありと言い張りしが災ひとなりて、教師と生徒の淫らな関係を訝しめらるゝに、女の傍ら痛きを強いして春の時分、桜の咲き乱るゝ丘陵地帯にて花見を行ふに引き連れて、姿を公に晒して、見目形など前評判と少々違ひければ、幾許か物足りなく感じるものゝ、元はあの地の生まれにしては華奢で愛らしく、話し掛けば押しも引きもせず至極上品に笑ひ、男の傍から離れぬを、時が経ちて場に慣るゝにやあらむ、話してゐる傍(はた)から口を挟み、思ひ浮かんだ疑問質問意見を率直に述べる、果たして誰と似通ふかなと思へば男であり、彼の端本氏の云ふ、話してゐる内に何方と喋つてゐるのか分から無くなるとは此の事、福井氏も又同様の事を思うて、この界隈はその方が都合がいゝことが多いのだけど、あの歳にして物怖ぢをしないのは逆にこちらの方が恐ろしくも感じると云ひ〳〵、あんなに言動が逸脱してゐる彼と対等に渡り会へるのは彼女だけだつただらうと思ふ、似た者夫婦だつたよとも云ふ、華奢で愛らしい女の様子、如何に見たいと思うてももうをらぬ。花見は春の凪にて穏やかに進み、紛れ込んだ一輪の花に、男も女も皆挙つて湧き上がつたとぞ。
  扠、花見の際、福井氏は女の姿を一目見て大層驚いたと云ふ。此の方、男の良き古き友なれば種々の内証事を教へるに、断じて漏らしてはいけないと云ひて変はつた趣味を持つ事も語り、写真文章其の他を我に見せる、皆女に似る女性の写真なり。此れは彼かと同好の士が尋ぬるに驚いて今一度見れば、顎の形、肩の盛り方、手首の尺骨、指の関節、出ぬ尻など、どれも男性の特色を滲ませてありはするものから、目元口元頬鼻のみ見えれば矢張り女其の物の顔とのみ見ゆ。同好の士のさらに云ふ。彼は女装癖を持つてゐたのだよ、と。福井氏に拠れば元々女装癖自体は凡そ少年時代から行つてゐ、其の筋の催物にも屡々足を運んでゐたやうであるが、二十台後半、詰り女と会ひし時より隠れた趣味とは最早云へぬ程打ち込み、日常に於いさへ何処か色気を発するやうになつてゐたと云ふ。召し物も然る事ながら、髪の毛も鬘を被らぬやう長くし、手入れを怠らず。振り向けば匂ひ満つ。体を痩せに痩せさせ、骨の太きを取り繕ひ、逆に胸に至りては、何をしけるにか、詰め物をせでやはらかに丘を為す。書く文字をすらたをやかなるを、目付き口調から其の姿は強く美しき女性にて、男は元より女にも云ひ寄らるゝ事多し、或る時暴漢に襲はれ声も届かぬ室内にて衣服をひん剥かれしに、男と思はず両性具有と思はれ、暴漢の股座萎える事無く突き抜けさうになりて以来、少々隠るやうなるけれども艶やかな魅力消えること無し。たゞ何故己の女に姿を寄せてゐたのか。福井氏の写真に映る男は何れも将来妻となる者とほゞ合致、二人で写るもあれば、同じ顔をして笑ふ。昔、例の離れ屋に入らせてもらつたことがあるんだが、あの中ではあの子の服を着ていたみたいだと福井氏の云ひしが、同好の士、女もまた男物を着て、外を練り歩く。見給へ、背丈さへ揃へば男と同じだらうと、或る写真を指差すを、よう考へれば、性交の有無の一件も自ずと理解されやう。男も変態であれば、女も変態である。惟ふに変態とは体を重ねて欲を満たさず、遥かに尊い悟りの中で性の喜びを感ず。理解出来ぬならば、己に眠る真(まこと)の性癖を目醒してゐざるに過ぎず。奇しくも互ひに似通ふ変態なれば、服を取り替へ化粧をし、並々ならぬ衝動を抱ふるがまゝに、女は女となりし男の姿を、男は男となりし女の姿を、互ひに眺めるのみ、性交は無し、あらば男は女の物を、女は男の物を取りて手淫するまで、接吻だになかりけるべし。時を経て、俄に愛する者に近づきつゝある自身の姿も又、格別なるべし。福井氏は男の秘密を知る者にて、入れ代はり立ち代はり、日毎に互ひの姿を真似して恰も振り子の如く性別を入れ替へる二人と共に永平寺へ訪ねるに当たりて、ぱら〳〵と海苔の懸つた、五目飯(ちらし)の下等にはあらぬが、鮨を食ふとて暖簾を潜りて腰を下ろすに、色違ひの着物だつものを着なし、髪の長さは同じにて、同じ化粧、同じ装飾、同じ仕草、同じ気色、夕闇の小暗き店内、声すらも真似て話をするは真に恐ろしき有様、されど其れこそが彼の夫婦の性癖なれば、時折目を血走らせて熱き息を苦しげにつぐ。柿葉鮨のほのかな匂ひに、鯖の脂の旨味、酢飯の滑らかな口当たりなど、何も感じず。店の者に如何為されたと憂へらるれど、茶を飲みて取り繕ひ、共に席を立ちて厠へ向いて、返つてくれば同じ笑顔にて、此の俺の耳元の艶めかしいのが美しいと女の耳を舐りながら、此の私の鎖骨の隆々としたのが美しいと男の首を舐る、魚籠の中に鮮魚(あざらけき)は採れてゐたか。採れず、代はりに蚰蜒(げじ)の大なるが入る。ならば刺身にして食はせよ、俺も食へ。其れは天照大御(おほん)神の悪み給ふ事、斯く口賢しき書は神風にて沈む。古も斯くやは人の惑ひけむ、などゝ語り合ひしが耐へられず、先に店から出たものゝ宿にても斯くあるを、次の日になれば睦まじい男女となつて、精進料理を細やかに食す。流石に仏様の御前では煩悩を直隠(ひたかく)しにして跪く事にしたか。けふは男の姿にて、同じ器の同じ料理を同じ分量だけ箸に取りて、同じ時に口へ運ぶ。互ひに美男ではあるが、却りて無気味な心地に包まるれば、其れ切り二人を置いて逸早(いちはや)く大阪へ帰り、後の事は想像もしたく無いと嘆く。尚、当然の如く、二人の間に子供は居ない。要らぬ。此の俺に子供など、邪魔になるだけである。少しはまともな思考をしたらどうかねと子をなす事を勧めた者を邪険に扱うたが、過去に孕ませた女の子と屡々人目を偲んで会ひ、養育費教育費其の他諸々を生涯に渡つて援助し続けたとあるは、自分の妻以上の高待遇故、未だ以て理解出来ぬ事である。
  純潔を守り通す事がどれ程の意味を持つかは二人にしか分からぬが、結婚すらも厭ひて、女が学業を収めるが変はらぬ生活をし続け、約二年の時を経て叔母をして云ふ、神に仕う奉る巫女となれと、首を振りて肯定するに、先の叔母の仕る神社なれば疾く巫女となり、疾くしろたへの小袖に色鮮やかな緋袴を着なして生業と為す。時に女、二十歳となりてあざやかに育つ。髪を結ひ、朝靄の幽かに広がる中を悠々と歩く様、口寄せの時代を彷彿と、恰も神との戯れをなし得るが如し、由々しき思ひさへす、背筋が冷えに冷え入りて、汗が止まらぬ、あの有様では物の怪をも飼ひ慣らせるめり、物恐ろしとは叔母なる者の云ふ事、甥が初めてあの者を連れて来た時分、大して可愛くも無いと率直に思ひはしたが、あのやうな艶めかしい美女の様相を呈するやうになつてゐたとは。仕事ぶりも悪くは無ければ愛想も程々に良く、度々近所の子どもたちに神社での作法を教へてゐたと云ふを聞くに、其の微笑ましき様子を絵にでも書きたいと思ふものを、更に聞けば、此の時神社に移り住んでゐたと云ひて、男との交流も途絶えがちに雑務、神主の補佐に打ち込み、夫はどうしたと聞けども、彼は忙しい身ですのでと答えるのみで要領を得ず。寧ろ同じく神に仕う奉る同僚の巫女と共に、未婚女性としての悩み愚痴を云ひ合ひ笑ひ合ふ日々を過ぐす。或る時、或る者云ふ、其れ程愛しき女に男居らぬは奇し。居るべきなりと。女大いに恥じらいて云ふ、凡そ十年前より思い染める者ありと。嘸(さぞ)かし酷く妬まれ、酷く羨ましがられたであらう。巫女の仕事は力を伴ふ仕事にて、辛くも苦しくもあらめ。されど神社に仕る人々、皆良き人なれば、此の時ばかりは女も頭を悩ませず充実してゐたと、叔母なる者は云ふ。此れらは恐らく男の計らひであつたゞらう。男も又女の自慢をせざりければ、一体どうした、到頭(たうとう)逃げられたかと云はれども否と答ふのみにて、上司同僚には口を閉ざすが、酒の席にて酔の廻りし時、直属の生徒に対して、俺は俺に世の中といふものを知つて欲しかつた、俺は俺以外の人間を何も知らぬ。それでは対応にならぬと珍らかに落ち着け払ふ声にて云ひ、其れから女がありし湖畔の家に帰るまで、身を案じ続けてゐたと云ふ。巫女装束を艶やかに着なす女の姿いとたをやかに、噂を聞きつければ己も買うて髪を結ひ、眉を剃うた其の姿、姿は見ねども瓜二つであつたとは、云ふべきにもあらず。夫婦の離別は斯く始まるが、男の祖父亡くなりし時、女の母、予てより病を患ひければ、雪のはら〳〵と降り積もる師走十五日、愈々(いよ〳〵)面は黄に、肌黒く痩せ、古き衾(ふすま)のうへに悶え臥すやうなる。粥を作りて与へるが口の先にて舌を以(も)て吐く。水を飲めども息苦しきに噎(む)す。女の身にて子を一人成人にまで養はゞ、斯くの如くなりけるか、痩せ衰へたる指にて箪笥の元、衣類に高く埋もれたる山を指す。親族は無し。女が近寄りて山を掻き分ければ、鴛鴦、鶴、鶴亀の描かれし三枚の風呂敷なり。共に白髪の生ゆるまで、叶はぬ願ひを娘に託して戌の中刻に、遂に絶え果てぬ。身は冷え〴〵と、相貌も疎ましく変はり行く程、たゞ其の胸に抱きて、暗う物怖ぢせざるを得ぬ家の中、男も来て共に悲嘆に暮れる。明朝、湯を沸かすとて厨に立つ。此の程、誤つて薬缶を足の甲に落とし、流れ出た熱湯に女は重大な火傷を負ひて、家の中を這ひずり回り、凍てつく湖の水にて足を冷やすを、醜い痕となりて其の後数ヶ月間、靴すらも履けず。以前読みし小説に、狼狽の餘りの所爲でもないその夜春琴は全く氣を失ひ、翌朝に至つて正氣付いたが燒け爛れた皮膚が乾き着るまでに二箇月以上を要した中々の重傷だつたのである。などゝいふ一節があつたが、此の女の場合は治癒までに一ヶ月も要せず、何を以て数ヶ月も生足で土を踏みしめてゐたのか、佐助のやうに師と同じ傷痕をして同じ世界に住む悦びを感じたのか、もう語れる者は居ないが、あゝ、待ち遠であつた、時間が問題だつたのだ、私にも漸くあの醜い瘢痕が出来上がる喜び、最早云ひ様もないと歓喜に湧き上がれば、跪きて、否、時間とは無意味である、我は毎日、時間を空間にし、時間を空間と共に回転させ、尺度をも変へる者である、かうなるのは当然の事、と、ほの白い脚、其処にへばり付く瘡蓋に愛ほしく口付けす。己も背中の瘢痕を曝け出し、足首の肉を食み出せば、云はれずとも口を大きく開け、ぬら〳〵と濡れし舌で舐む。此の一件を以て巫女の職を辞し、二人は���りを交はす。されど男は例の離れ屋敷にて、女は例の湖畔を望む家にて���む。男の女装癖は此の時が頂点だつたと見える、性転換こそせざるものゝ生きる全ての時に於いて女物の服を着、毎朝化粧に時間をかけ、厠へ行けば鏡の前にて小一時間佇み、遠出をすれば男を誑かす、如何に変人の多い界隈と云へども其の佇まいは限りなく異質、時には講義中、股間を膨らませ、俺が、俺が、俺が、俺が居る、俺が居ると声を荒げて、棟から飛び降りるが如く階段を駆け下りて居なくなる事すら少なくなく、言動の著しさが原因となりて謹慎を受けるに、女から譲り受けし巫女装束にて舞を踊る。女も又、男物の衣服を着、嘗ての職場へと足を運んでゐたさうだが誰も気づかず、其の事実を以て夜な〳〵淫猥な声を発しゝが原因となつて捕まへらる。然れども男は女への愛を忘れず、女は男への愛を忘れず。如何なる時も女の身を案ず。如何なる時も二人分の酒飯の設けをす。けれども見ることは最早あらず。死の決意は婚約から三年後の事なり。男の手記には、限界だの一言。女の日記には、限界だの一言。最後の最後、毒を貰ひ受けるに当りて偶然の再開を果たすが、言葉も交はさず。冒頭部に戻る。両者の遺言に沿うて男は三親等乃至四親等の親族のみ、女は嘗ての同僚の内数人のみを招いて同人数とし、厳かな葬送を行いて骸を遠く離れた地へと葬り、弔ふ人はまばらにてあるが、向い合ふ二人の墓の気色、恰も空の上にては一つの雲となるが如し。尚、毒を譲つた者が何者であるか、其れは我が興味の範疇外にて関係者各位の尽力に期待する事にす。
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天ヶ瀬さんちの今日のごはん9
『肉じゃが』with 神速一魂
 9月中旬。世界はようやく秋の存在を思い出し、ゆったりと気温を下げていこうとしていた。稀に手を滑らせたかのような猛暑日の時もあるが、天の気まぐれと言う奴なのだろう。暑くなったり寒くなったり台風が来たり、天気予報を見ていても「忙しい」という感想ばかりを抱く。
 忙しい、その言葉は冬馬自身にも言えた。  秋クールのドラマの主演。冬馬にとっても事務所にとっても世間に名を知らしめる非常に大きな仕事が舞い込んできていた。  幸いなことに恋愛系ではなく漫画を原作としたスポーツ漫画で、ヒロインとの恋愛も仄かなまま終わると事前情報で告げられた。ともすれば、以前冬馬を色んな意味で散々悩ませたキスシーンは皆無。  いつかは出来なければいけないということは分かっていつつも女子を、それも演技とは言え自分の事を好いているような蕩けた顔の少女を眼前にすると脳味噌が沸騰し、全身が固まってしまうのが現状である。今回は無くて良かった。 「天ヶ瀬ー! こっちも頼む!」 「冬馬君! 次はこっちも……」 「あまがせー!!!!」 「あーあー! 全部行くからちょっと待ってろ!!!」  そんな冬馬は今、久しぶりに高校に顔を出している。  前述した通り、有難いことに仕事は大変忙しいのだが、秋を迎えようとしている9月中旬に担任の教師へ電話で「秋クールにドラマ出るんでしばらく学校行けないっス」などと伝えると、電話口の先生が神妙そうな声音で一言、 「天ヶ瀬君あなた、このままだと留年するわよ」と。  一度はトップアイドルに上り詰めたとはいえ、冬馬はまだ高校二年生である。961プロダクションに所属していた時の黒井社長の口添えのおかげでいくらか学業の免除の効力は続いているものの、それでも全く授業に出ずに進級できるほど高校は甘くない。  出席課時数が足りてないと言われればドラマの主演などという輝かしい肩書が待っていようとも有無を言わさず指定の授業に参加しなければならない。プロデューサーと話し合った結果、仕事をしながらの登校という多忙な数週間を迎えることが決まった。  学校帰りに「学業のことを失念していました」と酷く所在なさげに言ったプロデューサーがアイドル達以上に疲労を溜めている気がして、冬馬は心労を和らげるために「気付かなかった俺も悪いんだ」と差し込む。実際、アイドルの方に熱中しすぎて学業が疎かになっていたのは確かである。  当然、ドラマの撮影は既に始まっているので夕方から撮影だと言う時にも午前中からお昼過ぎにかけて授業に出席、タクシーを飛ばして現地へ向かう。そんな忙しい日々、流石の同級生達も時折気を遣って食堂の自販機のパックジュースを知らぬ間に冬馬の机の上に積み重ねていってくれた。 「ごめんねえ、天ヶ瀬君が家庭科得意なのは十分分かってるんだけど県の決まりだから」  いつも家で使用するエプロンを首に通し、冬馬は女子に借りた髪ゴムで後ろ髪を結ぶ。隣で本校唯一の家庭科教師が久しぶりの冬馬の存在を前にニコニコしている。彼女は家庭科が得意な生徒は好きなのであって、決してその生温かな視線はアイドルの冬馬に対してのものではない。  大きく溜め息を吐く。調理室一帯が生徒達の雑談で敷き詰められていた。  冬馬はアイドルを始めてからというもの、一度もまともに調理実習と言う物に参加したことがない。これは以前High×Jokerの五人が家に来た時にそう言えばと思い至ったのだが、たまのオフに学校へ顔を出すと決まって家庭科の授業は裁縫なり調理実習なりと予備知識または長期的な製作を想定された授業にぶち当たる。その際は決まって『どうせ次も来れるか分からないんだろう』という決めつけの元(正しいのだが)手伝いをしてくれれば諸々を免除しようと言われた。その時ばかりは家庭科が得意で良かったと思ったものだ。  おかげさまで久しぶりの天ヶ瀬冬馬にテンションの上がった友人、及びミーハーな同級生達に引っ張りだこにされているのだが。 「ねえ、天ヶ瀬君、お水ってこれくらいでいいのかな……」 「ん? ああ、火にかけると蒸発して濃くなるからちょっと入れすぎぐらいの方が美味く仕上がると思うぜ」
「あっまがせー! 味見してくれー!」 「そんくらい自分でやれよ!」 「お前が味見した方が安心出来んだよー!」 「ったく………」  仕事現場の張り詰めた緊張感に慣れた冬馬にとっては高校で出会う人達はずっと幼く見えるしうるさく感じる。高校ってこんなところだったかとすら思うことがある。  しかし、315プロダクションやJupiterの三人でいる時の騒がしさ、そして高校での年相応の騒がしさ。そのどれもが冬馬にとってはかけがえのない居場所の一つだった。
「調理実習レポートぉ?」  無音の部屋に冬馬の声が消える。怪訝に顰めた眉毛がぴくりと跳ねたが、真面目を形作った朱雀と玄武の顔は動かない。 「ああ、協力しちゃ貰えねえかと思ってな」  ここ最近の事務所の上がり調子によるイベントやライブ、番組収録、のおかげで現役高校生である神速一魂の二人の成績資料が足りていないのだという。全国模試で優秀な結果を叩きだしている玄武はまだしも、朱雀は勉学の成績もお世辞にも良いとは言えず、その上先日のフランスツアーのおかげで出席日数すら足りていないらしい。
 そこで、仕方なく出されたのが各科目の課題。  うち家庭科は『調理実習レポート』と呼ばれるA4サイズ2~3枚のポートフォリオで、曰く『授業で作った肉じゃがを家で作り、作り方や考察、感想などを纏めてくれば今回の単位は免除してあげる』とのことだった。つまり、冬馬がすべきことは彼らの前で肉じゃがを作り、レポートに書き込める雑学を伝えること。  二人からの依頼を聞いた瞬間、冬馬は真っ先に『お前らもか』と思った。一連の問題は心当たりがありすぎる。むしろ、家で出来るだけまだ冬馬よりもマシというものだ。 「なるほどな、だから肉じゃがなのか」 「俺達がいない間に調理実習で作ったらしい。一応レシピは貰ってきたが同じ作り方じゃなくても良いと言っていたから冬馬に任せる」 「料理ならアスランさんの方がうめえと思うんだけどな……」 「俺達も初めはそう思ってアスランさんのとこ行ったんだけどよ、なんかシモベとか、ケンゾク、とかって全然分かんなかったんだよな」 「ああ、アスランアニさんの料理の腕は確かだが、今回は[[rb:黜陟幽明 > ちゅっちょくゆうめい]]。冬馬に相談することにした、忙しい中引き受けてくれて感謝するぜ」 「こんくらいなら飯作りながら一人事言うのと変わんねえしな。材料は買ってあるから遅くならねえ内に作り始めるぞ。レシピ見せてくれ」  朱雀からぐしゃぐしゃのそれを手渡され、広げながらキッチンに向かっていく。内容はなんてことないスタンダードな肉じゃがの作り方である。材料はじゃがいも、牛肉、玉ねぎ、人参。白滝は無し。 「すき焼きのたれ……は、使わないか」  スタンダードとされる肉じゃがのレシピの中で使用されるのは醤油、みりん、砂糖、場合によっては酒の日本食テンプレートだ。しかし、最近では調味料も随分と進化してきたもので素人が頑張って一から作るよりもずっと美味しく仕上がる魔法の液体が売られている。  その中の一つが『すき焼きのたれ』であった。  本来肉じゃがのつゆは日本食テンプレートの調味料と出汁を混ぜて作られる。出汁を取るのには鍋を沸かして大量の鰹節や昆布を用意してと、面倒を凝縮したような工程が必要なのだが、なんと驚くべきことに『すき焼きのたれ』さえあればその面倒な作業を全てカット出来るのである。  冬馬自身も手間暇かける料理は好きだが、出汁の貯蔵が無い限りはすき焼きのたれの世話になっている。調味料の節約にもなるし、何より時短になるのだ、使わない手はない。  しかし、レシピも手間暇かけていることだし、なにより折角遠路はるばる神速一魂の二人が冬馬の家を訪ねてくれたのだ。どうせならば良い物を食べさせてやりたいと思うのが自分である。 「っし!」  冷凍庫のシリコンボックスには黄金色の氷が半分ほど入っている。これだけあれば十分。 「なんだそれ?」 「ただの氷じゃ無さそうだが」  二人から隠すようにぱたりと冷凍庫を押し込んで不敵な笑みを残す。説明してやりたいのは山々だが、折角解説をするのだからかっこいいところは格好良く決めたいと思うのが男心というやつだ。料理を嗜む天道にすら「すごい」と言わしめた秘密兵器の出番はまだ後である。 「そんじゃ、まずは野菜の皮剥きから手伝ってもらっていいか?」  パックまな板と包丁を置くと、すかさず玄武が資料用に携帯電話で写真を撮る。そうか、レポート用の写真も必要なのか。北斗もごく稀に大学で出されたというレポート作成の為にパソコンを叩いているが、確か彼も参考資料を集めるのに苦労していたと思う。結局いつの間にかどこかから回収してきていたのだが。  そう言う意味では確かに誰かに作ってもらって随時撮影して資料を集めていくのは賢い。 「皮剥きってよ、包丁使わねえといけねえんだよな?」 「使わない手もあるから無理しなくていいぞ。確かピーラーなら……っと」  調理器具を大量にしまい込んでいる棚の中から使い古されたピーラーを一つ取り出す。冬馬が小さい時に使っていたものは昔じゃがいもを剥く時に壊れてしまったから、これは二代目だか三代目だかだった気がする。包丁での皮剥きに慣れてからは使われることもなく棚の肥やしになっていたものだ。  水道水と石鹸で埃や汚れをよく流し、朱雀に渡そうとする。が、耳を刺す玄武の声と共に冬馬はその光景を目にしてしまう。ぎょっとして咄嗟にピーラーを置いた。 「危ねえ!」  高校生にしては大きめの手をぷるぷると���わせ、朱雀はその鋭い刃先をじゃがいもに向けていた。冬馬がたまの休みに砥石で砥ぎ、購入してから数年は鋭利を保ち続けている包丁だ。緊張して強張る朱雀を刺激しないよう、冬馬はゆっくりと言葉を掛ける。 「一旦下ろせ、な?」 「お、おう……やっぱアスランさんと天道さんみてえにスパパパーン! とはいかねえな……」 「ったく、野菜どころか指も簡単に切れちまうから気を付けろよ。ほら、ピーラー。脇の丸い突起使えば芽も取れるぜ」  言われた通りに受け取ったピーラーでじゃがいもの皮を剥いでいくが、動きはどうにもぎこちない。ピーラーで腕の皮まで剥いてしまうことは流石に無いだろうが念の為に玄武に見張っててもらうことにした。  その間、冬馬が朱雀の言う『スパパパーン!』の早さで人参の皮を落としていくと、隣チームが三つ剥き終わる頃には残る全ての皮剥きを終えてしまった。 「冬馬、これは何て品種の芋なんだ?」 「ああ、メークインだよ」  玄武が抜かりなくメモを取っていく。冬馬も横目で確認しつつ野菜に包丁を差し込んでいく。洗ったじゃがいもを四等分、人参は乱切り。 「『男爵いも』とか『メークイン』とか『新じゃがいも』とか色々あるけど、煮物は長い間火にかけるから崩れにくいメークインを使った方が見た目が綺麗になるんだ。つっても、少し崩れた方がとろとろになって美味いって思う奴もいるから人ぞれぞれだな」  温めた鍋にサラダ油を引き、玉ねぎを炒める。この辺りは洋風のスープなどを作る際も共通している作業だ。あまり炒めすぎると玉ねぎの形が無くなってしまうので程良く固さの残っているところで牛肉を投入、軽く炒めて水にさらしておいたじゃがいもと人参を加えた。   すると、あっという間に鍋の中はごろごろと野菜だらけになってしまう。水気が油に跳ねてぱちぱちじゅうじゅう鳴いている。 「そしたらここに出汁を入れる」  ドヤ顔で言うと、朱雀が「出汁ィ?」と目を丸くするが、かまわず件の黄金色の氷を中に放り込む。常温に放置しておいたが、この短時間ではやはり溶けきらなかった。しかし、どうせ火にかければ溶けるだろう。醤油、砂糖、酒、みりんを加えて蓋をした。 「ああ、鰹節でとった出汁を凍らせただけだけどわざわざ出汁取らなくても済むだろ? つっても多分先生は出汁の取り方からやらせたいんだろうから……後でまとめて送っとく」 「助かるぜ」 「んで、落し蓋をしてっと……」  あとはアクを取り除きつつ煮込んでいくだけだ。煮込み料理は野菜と調味料を入れて放置するだけで食える物になるので多忙な人間には有難い。いつもの冬馬ならばこの間に台本のチェックなり出演イベントのタイムテーブルなりのチェックをする。  念のためにカウンターの上に主演ドラマの台本を置いてあるが、神速一魂の二人がいる手前自身のことばかりやるのも気が引ける。  すると、朱雀が台本の存在に気付き、手に取った。 「そういや、冬馬さん今ドラマ出てんだよなァ。しかも主演だろ、すげぇよな!」 「んなことねえよ。今後もまた貰えるか分かんねし、まだまだだ」 「ふっ…俺達もまだまだだが、万里一空。一時も努力を怠るつもりはないぜ」 「おう、Jupiterともまた一緒にライブやりてぇしな!」  狭いキッチンに朱雀の咆哮が響き渡る。隣から苦情が来ないことを祈りつつも冬馬はそうだなと首肯した。  神速一魂とは時折仕事を共にすることがあるが、そう言えばここ最近は一緒になることはなかった。とは言え、15ユニットも存在している315プロダクションの中でもFRAMEやS.E.Mのように未だに同じ現場になったことがない人達もいる。  この仕事は一期一会だからと誰かが言っていた。善澤さんだっただろうか、芸能界に飛び込んでからの膨大な時間と記憶の中で曖昧になってしまったが、その言葉には頷ける。 「にゃー」 「お前もそう思うか! にゃこよ!」 「にゃーにゃー」  朱雀の肩から顔を出した猫と目が合う。二度、三度と瞬きをして小さな生き物の存在を脳みそで認識した。そしてようやく失念していたことに気が付いた。
 ……猫って何食うんだ?  冬馬が住んでいるマンションはペットを飼うこと自体は許されているものの、なかなか家にいることが出来ない冬馬に生き物を買うと言う選択肢すら無かった。業界人が飼っている猫や犬の自慢をしているのを羨ましく思いながら聞いている冬馬はそちら方面の知識は非常に疎い。  猫がネギ類を食してはいけないという程度の情報ならあるが、それ以上の知識はない。犬に夕飯を分け与えるということも家庭によってはあると聞いたことはあるが、冬馬が今作っている肉じゃがには玉ねぎが入っている。  困り困ってどうしたものかと頭を掻いていると、尻ポケットに差し込んでいた携帯電話が着信を告げた。
「まさかキャットフードの為に呼び出されるとは思わなかったよ」 「どうせ仕事終わったばっかだったんだろ、ついでだついで」 「俺の家反対側なんだけどな……」  突然の着信、電話口から聞こえた第一声の『突然ごめん、何かしてた?』で瞬時に要件を察した冬馬は、その後、『冬馬の声が聴きたくて』に続く"仕事に疲れた北斗構文"を適当に流して『飯食わせてやるからキャットフード買って来い』と一方的に叩きつけると、電話口の彼は珍しく困惑の色を見せたのだった。  それもそうだ、確か今日はずっと秋のコレクションイベントの新作の試着だと言っていたから、午後は服を着たり脱いだり着たり脱いだりと着せ替え人形のように扱われていたのだろう。ダンスレッスンやボーカルレッスンよりも"何もせずそこにいるだけ"の時間が一番疲れると言う北斗がその時間を終え、ようやっと癒しを求めて恋人に電話したんだろうに、愛の言葉を適当に流された挙句に前説無しの『キャットフード買って来い』なのだから、困惑して当然である。  かくかくしかじか説明すると彼はすぐに『なるほどね』と膝を打って『電話で言ってた通り、俺の分の肉じゃがもあるのかな?』と図々しくも聞いてきたのだった。 「悪いな北斗アニさん。気ぃ遣わせちまった」 「気にしなくていいよ。こないだドラスタと飲んだ時以来冬馬に会えてなかったから少し心配してたんだ。冬馬の事だから頑張りすぎてないかって」 「余計なお世話だっつーの」  キッチンの隅で眠っていたプラスチック箱の蓋に猫用カリカリを一袋出すと、にゃこが嬉しそうに鳴いた。お腹が空いているのは人間だけではないらしい。  玄武と朱雀に口頭で今までのおさらいを話しつつ、お茶碗に米をよそって北斗に押し付ける。彼は何も言わずにそれらを冬馬の部屋へと運んで行ったのだった。恋人とは言え、その扱いがただの召使いだ。キャットフードのお使い含めてこれが夕飯代だからな、働け働け。なんて思いつつ、冬馬は少しだけ唇を歪ませながらも仕上がった肉じゃがを器によそうのだった。  神速一魂は二人並んでいるからこそ神速一魂なのだと冬馬はしばしば思う。  315プロダクションはユニット数が15という程々の数を保ちつつ、内二人組ユニットはAltessimoとWと神速一魂の3ユニットだけだった。  しかし、Wは双子ユニットであることを売りにしていることからパフォーマンスも一心同体を体現しているかのようだし、Altessimoも並ぶと言うよりも"共に音を奏でる"と言う印象を受ける。  それを踏まえた上でも神速一魂は二人(正しくは二人と一匹なのだろうが)隣同士で何かをするというのは随分と絵になる。  今も完成した肉じゃがを見て興奮する朱雀と、冷静に料理の写真を撮影しながら「見た目も良いな」とレポートのことを気に掛ける玄武の二極化した様子が視界に収まり、微笑ましそうにしている北斗が見切れていた。 「腹減ったろ? 食おうぜ」 「おう! 冬馬さんの肉じゃが……ぜってぇうめえよなァ!」 「にゃぁ…」  肉じゃがの香りに誘われ、にゃこが"自分も食べたい"と言わんばかりに寂し気げに鳴く。  こればっかりは仕方ない、人間用の食品というのは思っている以上に人間向けの手が入っている。冬馬の中にあるほんの少しの「食べさせてやりてえな」という気持ちに素直になればにゃこを傷付けてしまいかねない。 「う、そんな目で見んなよ。ほら、終わったらこれやるから」  冬馬が掲げたそれはスティック状のキャットフードで。見るや否や垂れていた耳が勢い良く立ち上がり、先程の悲しみが嘘のようににゃこは「にゃあ!」と元気に鳴いてみせた。そんなに好きなのか、これ。  自分が出演している番組のCMにあったキャットフードの映像、スティックの先端から出る餌を猫が必死にぺろぺろと舐めとる様子は冬馬にとっては甘美な映像であった。いいなあ、試してみてえなあ、そんな思いを胸に悶々と生きていた。  しかし、そんな日々も今日までだ。北斗に我儘を言って買ってきてもらったスティックフードを前にしたにゃこの歓喜を見ればあの映像はもうすぐ目の前である。  だが、今はまず腹ごしらえだ。 「いただきます!」  時間の関係で大皿によそった肉じゃがとスーパーで買った出来合いの漬物、出汁氷で作った納豆と青ネギの簡単なお味噌汁という質素な食卓になってしまったが、先程から朱雀がうおお、だの、すげえ! だのと興奮しっぱなしなので良しとする。今まで何度も人に食事を振舞ったがここまで喜んでくれたのは朱雀が初めてかもしれない(四季達も興奮はしていたがここまでではなかったと思う) 「納豆の味噌汁か。懐かしいな、昔はよく出されて飲んでたぜ」 「そう言えばお前らって茨城出身か」  冷蔵庫の食材が乏しく、かと言って具無しも味気ない為仕方なく賞味期限が迫っていた納豆を入れたが悪くない。納豆の独特な香りが嫌いでなければ味噌と納豆の大豆コンビが良い味を出す。段々冬に向けて寒くなっている世界のことを思うと、これからは味噌汁が一層美味しい季節になるんだろうなあと温まる胃にほっと一息吐いた。 「茨城か……まだ行ったことねえな」 「ねぇのか!? Jupiterならもうとっくに全国回ってると思ってたぜ!」 「俺はドラマの撮影で行ったことあるけどね。言われてみるとJupiterではロケでも行ったことないな。食べ物も美味しいって言うし、茨城くらいなら行こうと思えば車で行けるから、仕事が落ち着いたら翔太も誘って遊びに行こうか」 「美味そうな飯があればどこにでも行くからな、あいつ。今度誘ってみようぜ」  北斗が朱雀の取り皿に肉じゃがをよそう。その間、自分でよそったじゃがいもを割って欠片を食べてみた。  口に入れたじゃがいもは舌で触れるとほろほろ形を壊していく。男爵いもなどとは違い、溶けると言うよりも崩れると言った方が正しいだろう。とろとろにした肉じゃがも美味いが、これもまた芋らしさを味わえて良い。  つゆの染みた肉をおかずに二口、三口と米を味わい、今度は平らになったお茶碗の上に箸で穴を作る。真ん中にぽっかりと出来た空間につゆをかけてやると、米粒と米粒の間を埋めるようにつゆが米を慣らしていく。肉をいくつか乗せて、真ん中に置いたじゃがいもを箸で崩せばどんぶりの完成だ。  ごくり、出来た食物兵器の味を想像し、早く早くと苦情を送る腹に唾液を送る。  一気に掻き込む。箸が茶碗の端を叩き、カカカッと小気味の良い音が響く。 「~~~~~~ッ」  腹が減っている時のどんぶりはなんて美味いんだろう。求めていた物が一気に満たされた充足感。体の中に染みる温かさとつゆの優しさ。外食ではなかなか味わうことのない肉じゃがは『作ってもらいたいものランキング』なるもので堂々の一位に輝くのも納得する。素朴な味だがじゃがいもの柔らかさから玉ねぎとにんじんの甘み、そしてつゆの香りまですべてが柔らかく、食べている側でありながらも自身が温もりに包まれているような錯覚に陥る。  再び米を掻き込むと、冬馬を真似て米ごと肉じゃがを掻き込んだ朱雀が、「肉じゃがとか久しぶりに食ったぜェ! うんめぇな、冬馬さん!」と、目を輝かせる。 「おう、まだまだあるからどんどん食えよ!」  やっぱり、自分の作った料理を美味いと言って食べてもらえるのは気持ちが良いものだ。  嬉しさに顔を綻ばせながらも冬馬はもう一度それを掻き込んだ。
「見ろよ北斗! 写真撮ってくれ!」 「はいはい」  食事を終え、皿洗いくらいはとキッチンに向かっていった神速一魂の二人を見送った冬馬は楽しみを待ちきれない少年の如き勢いで件のスティックキャットフードに手を伸ばしたのだった。  スティックの存在も考慮して少なめに入れられていたカリカリは腹ペコのにゃこの前には雀の涙で、無くなるのは驚く程一瞬の出来事だった。  スティックフードを必死に舐めとるにゃこをまるで愛し子を見つめるような瞳で見つめる冬馬はだらしない顔を隠そうともせず、ニコニコと北斗が向ける携帯電話のカメラにピースを向ける。 「撮れたよ。送っておくから」 「おう、サンキューな、後で旬と山下さんに送ろうと思ってんだ!」 「ふふ、冬馬が嬉しそうで良かったよ」  以前より"猫"を共通の話題にすることが多かったS.E.Mの山下次郎とHigh×Jokerの冬美旬はこうして事あるごとに猫の写真を送りつけ合っている。道端に突然現れた猫、仕事を共にした猫、取材で指定された喫茶店で飼われていた猫など、見つける度に写真を撮っては『どうだ、可愛かろう!』と叩きつけ、お互い癒されて終わる。  聞いたところによると、THE 虎牙道の円城寺道流が営んでいるラーメン屋の傍にも猫が出没すると聞いた。タケルと漣から聞いた話だが、チャンプと覇王という名前を聞くので二匹いるのかもしれない。機会があれば男道らーめんを食べに行くついでにこのスティックフードを片手に会いに行ってみようか。 「……冬馬、翔太からグループにメッセージが入ってるよ」 「翔太から? なんだって?」 「来月の旅孫サタデーで享介君達のお休みの回ができたからゲストで来ないかって」 「あーそういや天道さん達が今度Wとイベントやるって言ってたな。行けるなら行きてえけど……」  旅孫サタデーとは翔太と蒼井兄弟が持っているレギュラー番組で、全国のおじいさんやおばあさんのいるところを周るロケを中心としている。しかし、レギュラーと言いつつもアイドルを生業としている人達が毎週ロケの為に駆り出されるのは厳しい為、局との話し合いの上で調整次第ではイベントを優先しても良いということになっていた。その場合は315プロダクションの中から代理ゲストを立てるのだが、どうやら今回もその機会がまわってきたらしい。 「冬馬は厳しいかもしれ��いな。10月はドラマ撮影の真っ只中だろうし」 「だな。一応プロデューサーには頼んでみるけど、無理そうなら北斗だけでも行って来いよ。俺は一回出させてもらったことあるけどお前は初めてだろ?」 「そうだね、そうさせてもらうよ。もしも何か貰ったら冬馬の所に持ってくるから」  フードを食べ終えたにゃこが物欲しげな目で見つめてくるのをぐっと耐える。そんな宝石のような純真無垢の瞳で見られるとうっかりあげてしまいそうになる。 「ったく、少しは持って帰れよ。お前も料理は多少出来んだろ」 「出来るけど、男は恋人が作った料理を食べたいものだよ☆」  そう言ってウィンクを飛ばす北斗に、冬馬は心底面倒くさそうに長く溜め息を吐く。どうしてこの男はこうも気恥ずかしいことを簡単に言えるのか。 「……暇だったらな」  このままだと砂糖を吐きかねない気障な恋人に素っ気ない言葉を返してやると、彼は「食えないなあ」と困ったように笑ったのだった。
 
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kuborie · 7 years
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「私は男で生まれましたが」真っ赤なミニスカートで授業
倉富竜太
2018年3月4日05時28分
0:36
【動画】自身の思いを作詞、作曲した歌「告白」を披露するROSE(ローズ)さん=倉富竜太撮影
写真・図版 LGBTについて語るローズさん=北九州市小倉北区
 長い髪に真っ赤なミニスカート。「私は男性で生まれましたが、自分の中に女性の心があると気づきました。だから、いまは女性として生きています」。2月22日、北九州市立三郎丸小学校の教壇に、自らをトランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)だとカミングアウトしている宮崎猛志さん(58)=同市若松区=が立った。LGBTについて子供たちに理解してもらおうと、学校での取り組みが広がる。
   性同一性障害の僧侶「性の駆け込み寺を」 寄進募る    「誰もがどこかでマイノリティー」同性愛公表の国会議員
 宮崎さんはケアマネジャーとして働きながら、歌手ROSE(ローズ)として、福祉施設や幼稚園で歌を披露する活動を続けている。
 世の中には、女性の体で男性の心があって、男性として生きている方もいます。男の人が男の人を好きになったり、女の人が女の人を好きになったりします。バイセクシュアルは、男の人も女の人も好きになることができる人です。
 ログイン前の続きローズさんは、LGBTについて分かりやすく説明した。
 ローズはどうかというとね。男性の体をもって、女性の心で生きて、そして女性が好きです。「男性の人が好きなんでしょ」とよく言われるんですが、そこが大きな間違いなのね。女性の格好をしているから男性が好き、という訳ではないのよね。
 自身のトランスジェンダーが、どのような状態なのかを説明した。
 その後、児童から質問を受けた。
 「トイレは女性用と男性用、どっちに入るんですか」「温泉はどうですか」。素朴な疑問があがった。
 トイレは、できるだけ男性、女性ともに使える所を使い、それがない時は男性用を使う。温泉は女性用、男性用にも入ることができず、家族風呂を利用している、と丁寧に答えた。
 56歳の時にカミングアウトし、その後、自分の思いを作詞、作曲した「告白」という歌を出した。
 もしお友達に悩んでいる子がいたら、そのお友達に寄り添い、理解しようとしてあげてください。そしたら、そのお友達は苦しまずに、楽な気持ちになることができるから。
 そして、講演の最後に保護者や教諭にも訴えた。
 子どもたちはピッチャーとしてサインを送ってくると思います。キャッチャーとしてその気持ちをしっかりと受け止めてください。しっかりと寄り添い、子どもたちに悲しい思いだけはさせてほしくないと思っています。 慎重に準備 参観日に実施
 今回のローズさんの講演は、三郎丸小で児童支援を担当している古賀浩教諭が、学外での講演でローズさんの話を聴き、「子どもにも理解してもらえる」と提案した。「LGBTが原因の子どもの自殺は多いという研究もあります。LGBTは命に関わる問題です」と古賀教諭は話す。
 戸惑いもあった。同小PTAの人権委員会委員長を務める島津智子さん(49)は「学校から提案を受けた時は、何で小学校でするのかな、まだ早くないかなと思った」と話す。
 準備は慎重に進めた。
 普段の学校から保護者へのお知らせは、親しまれるように手書きにしているが、ローズさんの講演に関しては、誤解を招かないようパソコンで文書を作成した。児童だけが講演を聴いて間違った形で保護者に伝わることを避けるため、授業参観日に合わせた。
 今瀬顕成校長は「LGBTは言葉だけで説明しても理解するのは難しいと感じていた。実際にローズさんに来てもらってよかった」と語る。
 ローズさんは、カミングアウトする前に女装歌手として活動していた4年前に、一度依頼されていた小学校での演奏が、学校側の判断で中止されたことがあったという。「その時は、教育現場ではまだ難しいんだな、と悲しくなった」。今回の講演終了後、ローズさんは「子どもたちは温かく素直に、ありのままの私を受け入れてくれたと感じている。すがすがしい気持ちです」と喜んだ。
 今後も積極的に講演や演奏をしていく考えだ。問い合わせはローズさん(090・6294・6971)。 教材や手引 作成広がる
 文部科学省は2015年4月、全国の教職員向けに、性的少数者の児童生徒にきめ細かな対応をするよう通知を出した。それをきっかけに、小中学校の現場で、どのように対応していくか、議論がされるようになったという。
 北九州市教委は、15年3月に発行した人権教育用の小学校高学年向け教材「新版いのち」の中に、「『男』『女』でなく『人間』として」と題した教材を盛り込み、児童にLGBTへの理解を深めてもらおうと努めている。
 今年1月には「LGBT(Q)の子どもたちへの支援ハンドブック」を作成した。教職員向け専用のインターネットのページに投稿し、教職員が自由に閲覧、印刷できるようにした。担当者は「LGBTは新しい課題で日々対応の仕方も変化してきている。ネット上に投稿することですぐに更新できる」と話す。
 福岡市教委では15年度に人権読本「ぬくもり」(小学校5、6年版)を改定し、LGBTに関する題材「ありのままの自分」を盛り込んだ。17年度からは5、6年で必修化した。
 糸島市教委でも4月に、全小中学校の教員向けにLGBTに特化した教育の手引を配布するため準備を進めている。
 同市の前原中は14年度から2年間、文科省から指定を受け、LGBTについてどのように指導するのか研究、調査してきた。同中校区にある前原南小でも16年度から2年間、取り組んできた。手引は、全教員にその成果を還元するために作成しているという。市教委の担当者は「小学校低学年には、LGBTと言っても理解できない。小学生から中学生まで、発達に応じてきめ細かに指導する必要がある」と語った。(倉富竜太)
     ◇
 〈LGBT〉 レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)の英語の頭文字をとった言葉で、性的少数者に含まれる。電通が2015年4月に約7万人を対象に実施した調査で当事者に該当すると答えた割合は7・6%。
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