Tumgik
#歌唱力の無駄遣い
beforedawnwitch · 1 year
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この曲聞くと、思考と引き換えに元気はでる。
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※同一人物です。ホストです。
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elle-p · 3 months
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Persona 3 Movie Midsummer Knight's Dream blu-ray interview.
劇場版「ペルソナ3」第2章
インタビュー
熊谷 純 (脚本)
田口智久 (シリーズ演出・第2章監督/第4章監督)
足立和紀 (プロデューサー)
第1章では、主人公である結城理の笑顔を見せるというテーマがありましたが、第2章はどのようなコンセプトのもと制作されたので しょうか?
足立和紀氏(以下、足立): 第1章で笑顔を取り戻した理が、仲間たちとどのような夏休みを過ごすのかが第2章のテーマです。より踏み込んだ言い方をすると、第1章ではある理由 で死に無頓着だった理に仲間ができ、その守るものができた理に死を突きつけることが非常に大きなテーマになっています。
田口智久氏(以下、田口): そうしたコンセプトをくみ取りつつ、第2章では劇場作品ならではの間やフィルム感というものを重視した作りを心がけ ました。
具体的にはどういった部分になるのでしょうか?
田口: たとえば、登場人物がただ歩いているシーンやドアを開けて部屋に入るシーンなど、我々の間では“段取り”と呼ばれる部分を多く描いています。普通はカットするようなシーンなのですが、あえてそこをしっかり描くことで、キャラクターの心情を見てくださる方に伝えやすくなると思ったわけです。
熊谷さんは脚本という立場で、第2章のなかでとくに気を遣って描かれた部分はありますか?
熊谷純氏(以下、熊谷): 第2章は描かなければいけないシーンがとにかく多いんです。たとえば、荒垣真次郎と天田乾の関係、アイギスやストレガの登場、屋久島旅行などそうですね。それら別々のセンテンスを、いかにうまくつなげて1本のストーリーとして仕上げるかという点は、脚本を書く際に注意を払った点です。第1章と比べても難しかった記憶がありますね。
第1章と比べて、第2章ならではの苦労もあったかと思いますが、いかがですか?
熊谷: やはり、登場人物が多いのは大変でしたよ。戦闘シーンなどでも、気がつくとセリフのないキャラクターがいたりして、できるだけ全員にしゃべらせるよう意識して書く必要はありました。とくに人間の言葉を話せないコロマルの扱いには苦労しましたね(笑)。
田口: コロマルは身長も人間よりかなり低いので、仲間全員が映るシーンなどでは、意識して構図を考えないとフレームから外れてしまうこともあって大変でした。
足立: 犬ならではのアクションもあるので、見栄えのするキャラクターでもあるんですけどね。第3章以降でも見せ場となるシーンはあるので、コロマルファンの方は楽しみにしていてください。
逆に、登場人物が増えたことで楽になった部分などもあるのでしょうか?
田口: ありません(笑)。単純に人数が増えれば描かなくてはいけないキャラクターが増えるので、作業としては大変ですね。
熊谷: 1度、打ち合わせのときに田口監督から「戦闘メンバーは4人にして、ほかは留守番をしていることにしましょうか?」って相談されたことがありましたね(笑)。
田口: ウソ!?
熊谷: あったよ。俺は覚えています。気持ちはわかるけど、この人は何を言っているんだろうって思いましたから(笑)。
田口: 本当ですか?記憶にないなぁ。でも、気持ちをわかってもらえたなら(笑)。ただ、第3章の絵コンテを拝見させてもらったのですが、人数が多いのにすごくスマートにまとまっていて、さすが元水永慶太郎監督だなぁと思いました。
熊谷: ストレガとの願いなどは、9人対3人みたいになって、ストレガがかわいそうになりますよね笑。
足立: 確かに人数的には苦難というイメージになりにくいんですね(笑)。
戦闘、日常含め、さまざまなシーンがありましたが、なかでもこだわったシーンはどこでしょう?
熊谷: 俺は、タカヤが影時間に迷い込んだ一般人に銃を突きつけるシーンは気に入っていますね。タカヤももちろんペルソナ使いなんで、彼は本当は銃なんて使う必要ないんです。でも相手に明確な「死」を突きつけるために、あえて物理的な手段をとってる。そのあたりはこの作品の検底のテーマにも繋がってる気がして、印象深いところです。
田口: 僕にとっては、すべてが見てもらいたいシーンなので、どこか1つというのは難しいのですが、やはり冒頭の戦闘シーンには力が入りましたし、あとは屋久島で理とアイギスが初めて出会うシーンもこだわって作りましたね。
足立: 僕もそれらのシーンは、自信を持ってみなさんにお届けできるお気きなのは、天田がお墓参りをするシーンですね。あの長尺のワンシーンは非常に田口監督のこだわりを感じますし、天田の葛藤が決意に変わる間を描けていて、劇場作品ならではのシーンだと思います。
田口: そういっていただけると、かんばって30秒もの長尺を使ったかいがあります。
足立: でも、本当は1分使いたかったんですよね?
田口: 1分使うつもりだったんですけど。編集スタッフに止められてしまって(笑)。
第2章は、荒垣の死も大きなウェイトを占めるシーンかと思いますが、いかがでしょう?
田口: あのシーンは、天田役の緒方恵美さんがすばらしい演技を見せてくださって、そこに絵を合わせる形で制作したシーンなんです。息継ぎの部分も細かく描くなどこだわったぶん、緒方さんにも気に入っていただけたようですし、なにより劇場まで足を運んでくださったみなさんの心に残るシーンに仕上がったのではないかと感じています。
熊谷: そのシーンは、第2章における大きなエピソードですが、ゲームのままに再現すると荒垣と天田だけで完結してしまうシーンでもあるんです。この作品��、あくまで主人公である結城理の物語なので、そこにいかにして理をからませられるかは苦労したところですね。苦労したぶん、理の人間的成長に繋がるシーンになったと思っています。
足立: ラストはたしかに胸を打つシーンになっていますが、個人的にはエンディングまでの流れも含めて1つのシーンとしてすばらしい演出になっていたと思っています。エン ディングに流れた「One Hand, One Heartbeat」という曲は鎮魂歌をテーマにして作られているんですが、川村ゆみさんの歌唱も相まってすばらしい曲だと思いますし、なにより劇場でみなさんがすすり泣く声を実際に聞いたときの印象が強く残っていて、それらをまとめていいラストになったという実感を持ちました。
たしかにエンディングの曲は感情に訴えかけるものがありました。
足立: あの曲は、第2章の劇伴も制作していただいた小林哲也さんが手がけた楽曲なのですが、小林さんはぺルソナ関連のライブでもバンドマスターを務めるなど、『ペルソナシリーズ』の音楽に精通された方です。それだけに、お客さんにも好意的に『ぺルソナシリーズ』の楽曲として受け入れてもらえたのだと思っています。「One Hand, One Heartbeat」も、決して泣かせる曲ではないと僕は思っています。それでも、とくとくと語りかけるような静の曲調が、あのラストシーンとマッチしたことで、みなさんの感情を揺さぶる名曲になったのではないでしょうか。
ほかにも第2章では、シャドウではない人間の敵である“ストレガ”が登場しました。
田口: ストレガの3人は、『ペルソナ3』という作品をとおしての敵となる存在なので、とにかく強く印象づけなければいけないという思いがありました。そうした小者感をただよわせてはいけないという考えが、チャリオッツ戦における演説のシーンにつながっています。あのシーンを描いたことで、理の心情を揺るがすことができ、敵としていいスタートが切れたのではないかと思っています。
熊谷: 第2章がはじまる時点では、まだSEES.のメンバーの中にはシャドウと戦うことへの明確な意義を持っていない者もいます。一応それなりの理由はあるんだけど、なりゆき感が強いっていうか。そこに、明確な戦う意義を持ったストレガが現れたことで、彼らはもう一度自分と向き合わなければならなくなる。そういう意味で、ストレガってS.E.E.S.が一段階上に行く為にも必要な敵なんでしょうね。
チャリオッツ戦で思い出したのですが、アイギスのオルギアモードの効果時間はあんなに短いものなのですか?
田口: いいところで使えなくなる、というのはある意味原作通りですよね(笑)、第3歳以降にもオルギアモードで戦うシーンってあるんですか?
足立: もしかしたら、最初で最後かも(笑)。
熊谷: 脚本には書いていませんが。自分的にはオルギアモードで戦っているシーンはありますよ。
田口: いや、それはちゃんと書いておいてくださいよ(笑)。
足立: そういえば、オーバーヒートのときにアイギスの声が機械音になるという案もありましたね。
田口: けっこうギリギリまでは機械音でした。ただ、やはりイメージと違うということでボツになりましたけど(笑)
ほかにも、それぞれにここは見てほしいというお気に入りのシーンはありますか?
足立: 僕は、荒垣がコロマルをもふもふするシーンは、アイギスが「家政○は見た」のようにのぞいているカットも含めて好きですね。
田口: 僕は、ハーミット戦が気に入っていて、あの戦闘ではS.E.E.S.のメンバーが作戦を立ててチームとして行動している雰囲気を出せたと思っているんです。それまでは、全員が固まって戦っていたと見える部分もあったので、あのシーンでチームにしての成熟を感じてもらえるとうれしいですね。
熊谷: 作戦���いえば、俺は屋久島でのナンパのシーンは好きですね。あの無駄に力の入った作戦感は気に入ってます。きっと、あのとき失敗したことで「作戦は大切だ」と気付いて、ハーミット戦へとつながっていったんだと思います(笑)。
田口: 熊谷さんのなかではそういう構成だったんですね(笑)。
Blu-ray/DVDには、第1章と同じくディレクターズカットが挿入されています。具体的にどのようなシーンが追加されているのでしょう?
田口: 大きなシーンとしては、ハーミット戦のあとで荒垣が苦しみ出すシーンがありますが、そこでその場から離れた荒垣を真田が追いかけて言い争うというシーンが追加されています。あとは、理が夏休みを楽しんでいるという描写が点描で挿入されていますね。
足立: あとは、屋久島のシーンで桐条美鶴が父親の桐条武治にさとされるワンシーンが追加されています。どれも重要なシーンではあるのですが、上映時間や流れの関係でやむなくカットしたシーンを復活させているので、Blu-ray/DVDを見返す際にはそのあたりにも注目して楽しんでいただければと思います。
ここからは少し先のお話もうかがいたいと思いますが、第3章は田口監督から元永慶太郎監督にバトンタッチされるということですが。
足立: そうですね。絵コンテを見た感じでは戦闘シーンなどはすごくワクワクするような流れになっていましたね。田口監督から見て、元永監督はどんな監督ですか?
田口: たしかに、戦闘シーンはこれぞアニメーションのバトルという作りが見事な監督さんなので、勢いのある戦闘を楽しんでいただけると思います。ほかにも、最低限の要素でまとめるのがすごくうまい監督さんなので、不必要なシーンが一切ない構成で、テンポよく見ていただけるのではないかと思います。
足立: 田口監督は、劇場作品ならではの間などを積極的に作る監督だったので、また違った味が出るかもしれませんね。
熊谷: 知人が第2章を見たときに、田口監督は引きの構図が多いよねって言ってたよ。
田口: それは意図的に引きの構図を作っているんですよ。第1章のコンテをあとで見たときに、顔のアップが多すぎたかなと反省したんです。たしかに顔のアップは迫力があるのですが、情報量が少なくなってしまう。そこで第2章では、引きの構図を意図的に増やして、まずはお客さんにどういうシーンなのかをしっかり理解していただこうと思いました。そのなかで顔のアップのカットをとくに重要なシーンに持っていけば、より際立って印象に残ると考えたんです、とお伝えください(笑)。
その第3章ですが、どのような内容になりますか?
足立: 第2章が衝撃的なシーンで幕引きとなったので、冒頭のシーンに頭を悩ませました。あのムードを引きずった状態で始めてしまうと、立ち直るころには90分経ってしまいそうでしたからね(笑)。どのような始まり方になるかには注目してもらいたいですね。あとは、第2章に負けず劣らず描くべきエピソードが多いので、全体を通して見ごたえのあるシーンの連続になっていると思います。
熊谷: そうですね。物語の流れを重視してゲームとは少し構成を変えているので、そのあたりも楽しんでいただければと思います。
足立: あとは、新キャラクターである“望月綾時”がストーリーの中心となる存在なので、彼がどのような活躍を見せるのかと、主人公である理と同じく綾時も演じられる石田彰さんの演技、とくに理と親時の掛け合いは見どころの1つになると思います。
最後に、『ペルソナシリーズ』ファンに向けてメッセージをお願いします。
熊谷: 第3章は第2章と比べて、キャラクターの描写に時間をかける作りになっています。足立さんがおっしゃった理と綾時のほかにも、アイギスなども、じっくり描いているので、そこに期待していただきつつもうしばらくお待ちいただければと思います。
田口: 第2章は、限られた時間のなかであれだけの内容を消化しつつ、決めるところをしっかりと見せられたのではないかと思っています。とくにラストシーンは、キャストの演技にも応えられ、劇場作品としても見どころがあり単体でも楽しめる作品になったはずです。第3章までは、このBlu-ray/DVDをじっくり見返していただけるとうれしいですね。
熊谷: ちなみに、もし3章の次があったらまた監督やってみたいですか?
田口: それはもう、機会があればぜひ。
足立: すごく大変そうだったから、てっきりもうやりたくないものだと(笑)。
田口: そんなわけで劇場版「ペルソナ3」第3章もお楽しみに!
熊谷: そんなまとめですか(笑)。
足立: 第3章のサブタイトルは、“Falling Down”ということで“秋” と“堕ちる”をかけたタイトルになっています。テーマとしても、第1章では死に無頓着だった理が、第2章で死を突きつけられ、第3章ではその死をどう乗り越えていくかが描かれていて、タイトルにそった内容が展開していきます。この第2章Blu-ray/DVDをラストまでご覧頂き、この先どのように物語が進んでいくのかが気になった方は、第3章もきっと楽しんでいただけると思うので、期待してお待ちください。
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reallypaleninja · 11 months
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わたしは、神のために働くことをキリスト・イエスによって誇りに思っています。
ローマ15・14-21
わたしは、神のために働くことをキリスト・イエスによって誇りに思っています。
使徒パウロのローマの教会への手紙
15・14兄弟たち、あなたがた自身は善意に満ち、あらゆる知識で満たされ、互いに戒め合うことができると、このわたしは確信しています。15記憶を新たにしてもらおうと、この手紙ではところどころかなり思い切って書きました。それは、わたしが神から恵みをいただいて、16異邦人のためにキリスト・イエスに仕える者となり、神の福音のために祭司の役を務めているからです。そしてそれは、異邦人が、聖霊によって聖なるものとされた、神に喜ばれる供え物となるためにほかなりません。17そこでわたしは、神のために働くことをキリスト・イエスによって誇りに思っています。18キリストがわたしを通して働かれたこと以外は、あえて何も申しません。キリストは異邦人を神に従わせるために、わたしの言葉と行いを通して、19また、しるしや奇跡の力、神の霊の力によって働かれました。こうしてわたしは、エルサレムからイリリコン州まで巡って、キリストの福音をあまねく宣べ伝えました。20このようにキリストの名がまだ知られていない所で福音を告げ知らせようと、わたしは熱心に努めてきました。それは、他人の築いた土台の上に建てたりしないためです。 21「彼のことを告げられていなかった人々が見、 聞かなかった人々が悟るであろう」 と書いてあるとおりです。
答唱詩編
詩編98・1、2+3a
遠く地の果てまで、すべての者が神の救いを見た。
詩編98
98・1新しい歌を神にうたえ。 神は不思議なわざを行われた。 神の偉大な右の手、 その尊い腕は救いの力。
2神は救いを示し、 諸国の民に正義を現された。 3aいつくしみとまことをもって、 イスラエルに心を留められる。
福音朗読
ルカ16・1-8
アレルヤ、アレルヤ。キリストのことばを守るなら、神の愛はその人のうちに全うされる。アレルヤ、アレルヤ。
ルカによる福音
そのとき、16・1イエスは、弟子たちに言われた。「ある金持ちに一人の管理人がいた。この男が主人の財産を無駄遣いしていると、告げ口をする者があった。2そこで、主人は彼を呼びつけて言った。『お前について聞いていることがあるが、どうなのか。会計の報告を出しなさい。もう管理を任せておくわけにはいかない。』3管理人は考えた。『どうしようか。主人はわたしから管理の仕事を取り上げようとしている。土を掘る力もないし、物乞いをするのも恥ずかしい。4そうだ。こうしよう。管理の仕事をやめさせられても、自分を家に迎えてくれるような者たちを作ればいいのだ。』5そこで、管理人は主人に借りのある者を一人一人呼んで、まず最初の人に、『わたしの主人にいくら借りがあるのか』と言った。6『油百バトス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。急いで、腰を掛けて、五十バトスと書き直しなさい。』7また別の人には、『あなたは、いくら借りがあるのか』と言った。『小麦百コロス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。八十コロスと書き直しなさい。』8主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。」
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2022f · 2 years
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20221228
RemihoRomen:裸のおっさん達を前に 見事に粉雪を歌い上げる 亮太クンのプロ魂に感服😂💕 #藤巻亮太 #バナナサンド #明日はPremiumConcert2022 [https://twitter.com/RemihoRomen/status/1608104851820679169]
ririkoko_r_k_:うそーん藤巻亮太さんTV出てたの💦仕事で知らんかったし観れんかった🥲 藤井風くんのは録画して出勤したけど😂 [https://twitter.com/ririkoko_r_k_/status/1608103619630624768]
Music_info_Clip:藤巻亮太 - 全曲試聴&コメント Trailer映像を公開 新譜アルバム「Sunshine」2023年1月25日発売予定 | Music info Clip | musicinfoclip.blog.fc2.com/blog-entry-209… pic.twitter.com/pSjuDx2tQ4 [https://twitter.com/Music_info_Clip/status/1608103592933875722]
Of5r4WeYDjTHoN7:バナナサンド岩手特集面白かったー😄 最後に藤巻さんが風呂椅子に座ってるサンドウィッチマンのコント見て笑ってる姿、かわいかった🫶    #バナナサンド   #つなぎ温泉  #粉雪  #藤巻亮太  #サンドウィッチマン [https://twitter.com/Of5r4WeYDjTHoN7/status/1608100222152085505]
14emi:イカせんべい、1位は、意外だ( *ºΔº  )藤巻亮太さんの生歌、羨ましい(´;ω;`) [https://twitter.com/14emi/status/1608099455554973697]
lunastardast:@Havefun_5296 まさか本物出て来るとは思いませんでしたね そっくりさんでも連れてきたかと思ったら サンドイッチマンファンな藤巻亮太さんは 隣県でのLIVE終わりに駆けつけてくれるとは😮 [https://twitter.com/lunastardast/status/1608099096543494146]
eimu_asuma:#バナナサンド  #藤巻亮太 感想文 pic.twitter.com/GzjFBwbhA9 [https://twitter.com/eimu_asuma/status/1608098453934211074]
manami5170:バナナサンドの旅を追っかけ再生してたら藤巻亮太でてきてびびった [https://twitter.com/manami5170/status/1608091263521419266]
hiroko_fujimaki:明日に備えて色々準備しなくちゃいけない今日なのにこんなにも大興奮することが起こるとは‼️😂 サプライズだから事前の告知も出来なかったんだろうね❓️ 地上波に出るなんて亮太さんファンにとっては絶対観たかった番組、TVerでも観れるみたいだから観逃した方もご安心を~🎵 #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/hiroko_fujimaki/status/1608084675314212864]
remi_mai2:登場シーンや間奏ではかなり笑ってたのに、���声は最高に素晴らしくて感動しました。 途中で吹き出さないかどきどきしたけど、そんな心配はまったく不要でしたね~❄️ 思いがけず素敵なプレゼントをありがとうございました(^-^) 良いご縁ができましたね♪ #バナナサンド #粉雪 #藤巻亮太 #サプライズ [https://twitter.com/remi_mai2/status/1608083872998359040]
sugar03103:嬉しい事に藤巻亮太さんのサイン入りカレンダーが当たりましたー!!\\\ ٩( 'ω' )و ////ワーイ 今年の運を使い果たした気がするけど……、あと数日だもんね……!笑 pic.twitter.com/2gsZUW5AYC [https://twitter.com/sugar03103/status/1608083297606987776]
JINBE20221006:バナナサンド (2022.12.28(水)放送) �� ラストにまさかのサプライズ✨✨✨ 藤巻亮太さん登場✨✨✨  粉雪/藤巻亮太(レミオロメン)  続き・・・  #粉雪 #藤巻亮太 #レミオロメン #最高の岩手旅 #バナナサンド #バナナマン #サンドウィッチマン pic.twitter.com/YFdfjCKmPR [https://twitter.com/JINBE20221006/status/1608079146873393153]
mrs_andyremi:亮太くんのコロコロと笑う顔、サンドとバナナマンがうっとり粉雪を聴き入るところを観れてなんとも幸せな気分。そう、亮太くんが歌う粉雪は特別なんだ! #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/mrs_andyremi/status/1608078100700725248]
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actorschoolxx:まったりオトボケ女子2人の 絶妙なやりとりが魅力! 『#放課後演劇科』#池袋FM 本日23:15から放送! ikebukurofm.com/concept.html  ありがとう2022年! 今年1年どんな年でしたか?  リクエスト曲は #藤巻亮太 「日日是好日」  ぜひ遊びに来てくださいっ💕  🔻リクエスト🔻 forms.gle/NxF2Sf1UomgooY… [https://twitter.com/actorschoolxx/status/1608076307790958594]
hiroko_fujimaki:まさか今日地上波の番組で亮太さん観れるとは❗️ 秋田公演の後、岩手ナンバーのタクシーで走り去った理由が今日分かった‼️😅  しかしこの放送のことが分かったのはTwitterのおかげだから呟いて下さった方々にめっちゃ感謝❗️ テレビとスマホ、両方で録画しちゃったし‼️😂 #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/hiroko_fujimaki/status/1608076259468390401]
2014_norio:いや〰〰〰 ビックリした‼️ トレンドに「かもめの玉子」が入ってたので何だろうと思ってTV付けたら、繋温泉にサンドさんとバナナさんが♨️♨️  からの藤巻さん生歌❣️❣️❣️  ここに来て、今月のテーマ:「今年1の〇〇」を体験してしまいました😆  #今年1のサプライズ #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/2014_norio/status/1608075232161726464]
elin1360:#バナナサンド 見てたら藤巻亮太さんが現れ粉雪を歌ってた おったまげ〜😲🎸🎶 [https://twitter.com/elin1360/status/1608073812834422787]
ha____RETO:藤巻亮太/粉雪 サンボマスター生演奏 ニーアオートマタEDテーマの発表  この十数分の間で感情が忙しすぎて体が追いつかな [https://twitter.com/ha____RETO/status/1608073795839102976]
mitang70224859:露天風呂に浸かったおじさんたちの前で藤巻亮太さん本人が粉雪の弾き語りしたあとのラヴィット!w [https://twitter.com/mitang70224859/status/1608072486184431617]
qfd34cj:藤巻亮太「粉雪」生熱唱からのおっさんらの裸♨️からのサンボさん生演奏⤴️ 年末って感じやな🎵 #ゴールデンラヴィット  #バナナサンド  #藤巻亮太 #サンボマスター [https://twitter.com/qfd34cj/status/1608072478869581829]
Baronpapa3:@Ryota_Fujimaki @BananaSand_TBS これこそ藤巻亮太の無駄遣い?  びっくりした‼️ [https://twitter.com/Baronpapa3/status/1608072210648043521]
aoinco216:同僚が誰かに似てるとずーっと思って数ヶ月。  さっきまで放送していたバナナサンドに藤巻亮太さんが出演した途端…  「藤巻亮太か!眼鏡をかけた藤巻亮太か!」  あー!スッキリ!  年内にモヤモヤが解消され、スッキリと年の瀬を送れそうです✨ [https://twitter.com/aoinco216/status/1608072206789271554]
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Chroming_Rose14:@ChocochipMatcha すごいですね‼︎ 生 藤巻亮太⛄️ [https://twitter.com/Chroming_Rose14/status/1608071339021336583]
mj_in_the_world:藤巻亮太→サンボマスターの流れ、最高だな! [https://twitter.com/mj_in_the_world/status/1608071275884466179]
machgo55:テレビ見てたらレミオロメン(藤巻亮太)が歌っててそうかと思ったらサンボマスターが歌ってて15年くらいタイムスリップしたのかと思った  #TBS #バナナサンド #ゴールデンラビット #ラビット [https://twitter.com/machgo55/status/1608071206359662594]
bideck_moomie:藤巻さんフットワーク軽いなぁ✨ 楽しそうにされてたのでよかった。 「粉雪」が似合う季節になりましたね。  #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/bideck_moomie/status/1608071168237670400]
3o3Mcy_Dango:#レミオロメン #藤巻亮太 さん #粉雪 やっぱりいいなぁ  …お若い方々は知らないかもしれないけど、レミオロメンは素敵な曲がいっぱいあるし、思い出もいっぱい😭  「#雨上がり」の高揚感が好きです🌈 [https://twitter.com/3o3Mcy_Dango/status/1608071158515257345]
onicocco111:『バナナサンド』でレミオロメンの藤巻亮太が「粉雪」を歌った後に、始まった『ラヴィット』のOPでサンボマスターが「ヒューマニティ!」歌ってるの凄かったな。 たまたま流し見してて良かった。 [https://twitter.com/onicocco111/status/1608071155331760128]
EkuCm7RlB4uQba1:バナナマンさんにサプライズがファンにもサプライズな亮太くんだったー😊 最高の笑顔で粉雪😆 ちょこんと座って漫才見て満面の笑み😂 楽しかった😍 #バナナサンド  #粉雪  #藤巻亮太 [https://twitter.com/EkuCm7RlB4uQba1/status/1608071123790630913]
Chan0024Oka:#粉雪  #藤巻亮太  最高~! サンドイッチマンさんありがとう🙏✨ 素敵な歌声に久しぶりに幸せな気持ちになりました [https://twitter.com/Chan0024Oka/status/1608071049987657729]
Chick204:バナナサンドのEDが藤巻亮太で ラヴィットのOPがサンボマスター [https://twitter.com/Chick204/status/1608070937085382656]
akicorn1977:亮太君が座ってるやつ!🤣🤣🤣 亮太君、めちゃ楽しそうで良かった😊 良いお年を〜🙌  #バナナサンド #藤巻亮太 さん pic.twitter.com/DN0e0SqQwp [https://twitter.com/akicorn1977/status/1608070828146708480]
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Johnny2021Bass:藤巻亮太の『粉雪』から生サンボマスター、バラエティ見てるはずなのにな?😂 #ゴールデンラヴィット [https://twitter.com/Johnny2021Bass/status/1608070732705300480]
daimaou_sanzyou:藤巻亮太→サンボマスター→ [https://twitter.com/daimaou_sanzyou/status/1608070728783659008]
temple_teller08:バナナサンドで藤巻亮太さん聴いてその流れからラヴィットでサンボマスター聴けるとか裏の歌番組観てるより贅沢じゃね? [https://twitter.com/temple_teller08/status/1608070726216736768]
akaginorikmiin1:#バナナサンド 最高すぎた!! 粉雪もええ曲や #藤巻亮太 さん最高 [https://twitter.com/akaginorikmiin1/status/1608070665021845512]
TomochiO:最高の回やった笑 藤巻さんありがとうございます! お疲れ様でした!  #藤巻亮太  #バナナサンド [https://twitter.com/TomochiO/status/1608070562399813632]
koto_tsumu:なんと、藤巻亮太からサンボマスターへの豪華リレー!!!  #ゴールデンラヴィット [https://twitter.com/koto_tsumu/status/1608070561409949697]
nmuarysaezoo:露天風呂の脇にちょこんと座って、裸から湯気が出てる #サンドウィッチマン のハンバーガーショップのネタをにこにこ笑顔で見てる亮太くん、素敵です。ただ、情報量が多すぎてwww サンドのおふたり、ゆんぼだんぷみたいになってましたねwww #藤巻亮太 #レミオロメン [https://twitter.com/nmuarysaezoo/status/1608070560327806976]
nocchi8686:え…w藤巻亮太!?…えw [https://twitter.com/nocchi8686/status/1608070530640539648]
daizu_noise:藤巻亮太からのサンボマスター [https://twitter.com/daizu_noise/status/1608070526358151168]
Belfast_01:粉雪 レミオロメン ボーカル兼ギター 藤巻亮太さんご本人熱唱 (秋田のコンサートから来てくれたとの事)  #バナナサンド  #レミオロメン #藤巻亮太 pic.twitter.com/STUQ96fKmx [https://twitter.com/Belfast_01/status/1608070522298040323]
Iwaki_housou:生藤巻亮太からの生サンボマスター! #ゴールデンラヴィット [https://twitter.com/Iwaki_housou/status/1608070521291444225]
txt_studio:藤巻亮太からのサンボ生ww [https://twitter.com/txt_studio/status/1608070499074215937]
remio5296romen:お風呂の椅子に座ってる亮太くん、かわいい☺️ #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/remio5296romen/status/1608070480271151105]
bicky42:藤巻亮太→サンボマスターという流れ最高🙌🙌 [https://twitter.com/bicky42/status/1608070476068446208]
yotsubablack:藤巻亮太からのサンボマスターは面白いだろ [https://twitter.com/yotsubablack/status/1608070475644829704]
0863dicek:つなぎ温泉で藤巻亮太が歌う粉雪も素晴らしかったですが、僕の大好きな忙しい人のための粉雪も皆さんぜひ聞いてください pic.twitter.com/GoAq6PFgQr [https://twitter.com/0863dicek/status/1608070460952178688]
t_nk_a_o:藤巻亮太が一瞬福くんに見えた [https://twitter.com/t_nk_a_o/status/1608070460113313792]
ne0_062:藤巻亮太からのサンボマスターはフェスじゃん [https://twitter.com/ne0_062/status/1608070452987179010]
Ayane_fjfbrc:え〜〜〜〜〜〜〜らい久しぶりに 藤巻亮太さん見たなぁ...😂  テレビに出てらっしゃったね! [https://twitter.com/Ayane_fjfbrc/status/1608070447656243202]
soratobuyotuba:まじか藤巻亮太。  もっと遠くへが好きだな。 [https://twitter.com/soratobuyotuba/status/1608070398318628865]
nao2289:亮太くん「色んなシチュエーションで歌ったことあるのですが、裸のおじさんの前は初めてです」 その通りだw そして上半身裸の #サンドウィッチマン のハンバーガーショップコントで大笑いする亮太くん、良き…😍 #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/nao2289/status/1608070369969336321]
kado4331:まさかの藤巻亮太さん、 ご本人登場!!🤣🤣🤣 粉雪♬.*゚久々聴いた〜👍 #バナナサンド [https://twitter.com/kado4331/status/1608070336968548353]
ai1971:来年は藤巻亮太さんの生歌聴きたい🤗   #バナナサンド #レミオロメン #粉雪 [https://twitter.com/ai1971/status/1608070321822896130]
Ryota_Fujimaki:【サプライズ出演❄】 先ほど放送された #TBS #バナナサンド  「伊達&富澤が本気で考えた東北旅!温泉&グルメ三昧!雪まみれ忘年会」に #藤巻亮太 が出演させていただきました🎸  ご覧いただいた皆さん、ありがとうございました! 見逃し配信など詳細は👇📺 @BananaSand_TBS tbs.co.jp/banana-sand/ pic.twitter.com/UwZI14qhn1 [https://twitter.com/Ryota_Fujimaki/status/1608070321533517824]
kintakintako:来年の「笑ってはいけない」のエンディングは藤巻亮太の「粉雪」でお願いします🤲 #バナナサンド #笑ってはいけない [https://twitter.com/kintakintako/status/1608070319692206085]
wa1229:藤巻亮太からのサンボマスター!音楽番組 #ラヴィット [https://twitter.com/wa1229/status/1608070291481309184]
minimayu_jp:露天風呂に入りながら、本人歌唱の『粉雪』が聞けるのは贅沢だなあ。「いろいろなシチュエーションで歌わせてもらったことはありますけど、裸のおじさんの前では初めてです」とストレートに言う藤巻亮太もいいね。 [https://twitter.com/minimayu_jp/status/1608070266235809793]
abolopokeca:今日のバナナサンド豪華すぎやろ!!サプライズで藤巻亮太はおれ特すぎる [https://twitter.com/abolopokeca/status/1608070257020907521]
remipipi:亮太くんが露天風呂の脇でお風呂の椅子に座ってサンドのネタ見てる🤣  #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/remipipi/status/1608070199697371139]
tv_sco:端っこにちょこんと座ってサンドのネタに大口開けて笑ってる藤巻亮太氏とてもかわいい   #バナナサンド [https://twitter.com/tv_sco/status/1608070180332277763]
m31rs2:#バナナサンド  #藤巻亮太 ご本人登場 pic.twitter.com/4MNGjnLh8k [https://twitter.com/m31rs2/status/1608070175886299138]
atsushi058:露天風呂で「粉雪」を歌う藤巻亮太がシュール過ぎる。。  裸のオジサンたち前でw  #バナナサンド [https://twitter.com/atsushi058/status/1608070109750505472]
mimypoke:ラヴィット待機してたら藤巻亮太でてきた!やばい感動する! フェスタめちゃくちゃ聞いたもんね〜。雨上がりも大好きなんだ。 めちゃくちゃ良い声だし歌上手いし今はソロでやってるのかなぁ。 やっぱり良いなぁ。 [https://twitter.com/mimypoke/status/1608070107795972098]
PrincePOPI:もはやレミオロメンではなく藤巻亮太さんの曲になっている粉雪 [https://twitter.com/PrincePOPI/status/1608070093661143044]
FT_lovelysmile:髪切ってる.. やっぱ、短い方が好き♡  #藤巻亮太 [https://twitter.com/FT_lovelysmile/status/1608070079211765760]
koto_tsumu:そして藤巻亮太の歌のお礼に、ハンバーガーショップ漫才を裸で披露wwww  #バナナサンド [https://twitter.com/koto_tsumu/status/1608070064569483265]
knit_biribiri:温泉浸かってるおじさんたちの前で粉雪歌う藤巻亮太おもしろかっこよかった [https://twitter.com/knit_biribiri/status/1608070020583817217]
Ryokansato:#バナナサンド 、温泉にサプライズでレミオロメンの藤巻亮太が粉雪を歌いにくるという謎展開だが、露天風呂なのに音響が音楽番組よりも良いというさらに謎 [https://twitter.com/Ryokansato/status/1608070020437020675]
rassan0288:『粉雪』 最高じゃねぇ〜か❄ 藤巻さんの笑顔は癒やしです やさしい気持ちになります #藤巻亮太  #バナナサンド [https://twitter.com/rassan0288/status/1608070014455918592]
SRIMTHR:ゴールデンラヴィット待機中におこぼれで藤巻亮太と湯気オーラ漫才観れてお得 [https://twitter.com/SRIMTHR/status/1608070006264463361]
bicky42:粉雪舞う中で粉雪を歌う藤巻亮太さん 客:露天風呂に浸かる裸のおじさん×4 [https://twitter.com/bicky42/status/1608069979978739712]
Rider555fizeI:ご本人!! #バナナサンド #藤巻亮太 pic.twitter.com/dnviuegV7J [https://twitter.com/Rider555fizeI/status/1608069944457170944]
DOMDOM_Akiba:改めて聴くと、粉雪っていい曲だなー。 #バナナサンド #バナナマン #サンドウィッチマン #藤巻亮太 [https://twitter.com/DOMDOM_Akiba/status/1608069932012703746]
marilyn0830:粉雪〜大好き❄️ホントいい歌♪雪と��えばやっぱ、私ゎレミオロメン藤巻亮太だぁ✨ [https://twitter.com/marilyn0830/status/1608069929680646144]
nemuriii4117:「粉雪」最高ーー!!!♪ #バナナサンド  #藤巻亮太 [https://twitter.com/nemuriii4117/status/1608069926627209217]
remipipi:裸のおじさんを前に歌うのは初めてだそうです🤣🤣🤣🤣🤣  #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/remipipi/status/1608069880183656448]
Ikkeeeeeeeee_:藤巻亮太さん本人によるレミオロメンの粉雪を生で聴きながら温泉入るとか最高すぎる  #バナナサンド [https://twitter.com/Ikkeeeeeeeee_/status/1608069858390048768]
NnPNiogSuFCAJCv:藤巻亮太さんでした、勘違いか(笑) [https://twitter.com/NnPNiogSuFCAJCv/status/1608069846708912128]
mikko2662:こな〜ゆき〜ねぇ❄️  #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 #生歌 [https://twitter.com/mikko2662/status/1608069820976893953]
Jammy_E:藤巻亮太の生歌は羨ましい [https://twitter.com/Jammy_E/status/1608069813724934144]
mittan0422earth:温泉入るおっさん芸人四人組と藤巻亮太さんw [https://twitter.com/mittan0422earth/status/1608069803646029824]
blue_66tmg:藤巻亮太って何気に全然歳取らないよな…変わらん… [https://twitter.com/blue_66tmg/status/1608069779683934208]
RN05610494:#バナナサンド  雪見温泉に #藤巻亮太 さん『粉雪』 最高じゃんか‼️‼️‼️  あ、サンドウィッチマンの単独ライブで萬みきおさんの新曲を手掛けられていたんですよね🎵 pic.twitter.com/GNFcnBoUIu [https://twitter.com/RN05610494/status/1608069756539789312]
m_cchi7:一昨年、息子と二人でカラオケ行った時に歌ったな!熱唱🎤したんだよね、泣きそうだわ🥲 懐かしくて……また行けるようになれば良いな♨️も♪   #粉雪  #藤巻亮太   #バナナサンド [https://twitter.com/m_cchi7/status/1608069743654875137]
cowcowjk:裸のおじさん達を前に歌う藤巻亮太 [https://twitter.com/cowcowjk/status/1608069728047878145]
s12nPEBkbil3LAP:亮太さん、何やってるんですか⁈#藤巻亮太  #バナナサンド [https://twitter.com/s12nPEBkbil3LAP/status/1608069725485158400]
39motty4f:バナナサンドにホンモノの藤巻亮太でてきて粉雪歌ったびっくり [https://twitter.com/39motty4f/status/1608069725460008960]
aisumai1:久しぶりに聞いたけどやっぱりいい声  #藤巻亮太 [https://twitter.com/aisumai1/status/1608069718354857984]
aNkGxj:藤巻亮太さんの粉雪かっこよ #バナナサンド [https://twitter.com/aNkGxj/status/1608069699765698561]
srkmoice:フッ軽藤巻亮太👏🏻 #バナナサンド [https://twitter.com/srkmoice/status/1608069688499789827]
R__Touch:TBSラジオのCMでしか消息を知らない藤巻亮太 [https://twitter.com/R__Touch/status/1608069660158857219]
sorasansora:#粉雪 感動した🥹  #藤巻亮太  #バナナサンド [https://twitter.com/sorasansora/status/1608069659718488064]
pulumi:温泉で粉雪聞けるなんて最高やあ #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/pulumi/status/1608069652856582144]
P07B:バナナサンドに藤巻亮太。温泉で粉雪。こんな演出あって良いのだろうか!? [https://twitter.com/P07B/status/1608069628819050496]
kajimaru1103:藤巻亮太 粉雪 泣ける。 #バナナサンド [https://twitter.com/kajimaru1103/status/1608069576314716161]
gengeshii:#バナナサンド #藤巻亮太 最高だった〜❄️❄️❄️ [https://twitter.com/gengeshii/status/1608069573999489024]
sotomuuu:@Booko0226 映ってない!🤣 就職した1日前に来たみたい!😅 知らなくてびっくりした。😂 粉雪の藤巻亮太も来てたのはもっとびっくり。🙄 [https://twitter.com/sotomuuu/status/1608069549743800320]
2outni4:居酒屋のテレビで藤巻亮太が温泉入るサンドウィッチマンとバナナマン前に粉雪歌ってて笑っちゃった。。。 pic.twitter.com/eQvSU5DoRY [https://twitter.com/2outni4/status/1608069545159450626]
fumitami2310:#バナナサンド 藤巻亮太さんええ声😊歌ってる場所だけおかしい😂 [https://twitter.com/fumitami2310/status/1608069524561219586]
dontokoidayo:露天風呂に入りながら 藤巻亮太さんが歌う粉雪を聴けるなんて最高しかない🥰  #バナナサンド [https://twitter.com/dontokoidayo/status/1608069505883996162]
mi_suke0626:まさかの本人www #粉雪 #藤巻亮太 #レミオロメン #バナナサンド [https://twitter.com/mi_suke0626/status/1608069478847512578]
ysakae0626:『粉雪』❄️素敵✨ #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 #レミオロメン [https://twitter.com/ysakae0626/status/1608069474690945025]
HRvz5zP5RV23ehc:粉雪は、もう脳に1リットルの涙が刻みついているので、自動的に泣けます  #バナナサンド   #藤巻亮太  #粉雪 [https://twitter.com/HRvz5zP5RV23ehc/status/1608069469502574596]
shimashima1187:バナナサンドありがとう。藤巻さんの粉雪最高最高最高でした。泣きそう。  #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/shimashima1187/status/1608069442902319104]
7tnHvn:まさかの藤巻亮太! そして粉雪! 最高!  #バナナサンド [https://twitter.com/7tnHvn/status/1608069442088636416]
nao2289:秋田のライブ後に岩手の屋外で粉雪? 亮太くんの喉が心配だけど、大丈夫そうだ! #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/nao2289/status/1608069428989820931]
ariari17:レミオロメン藤巻亮太好感度爆上がり過ぎるwww #バナナサンド [https://twitter.com/ariari17/status/1608069406067920897]
kaco_SM:粉雪エモすぎる………… 藤巻亮太の見た目が全然変わってないのも余計にエモエモ [https://twitter.com/kaco_SM/status/1608069405703024640]
koyumiffy:まさかのまさかで、本家による「粉雪」が聴けるとは!!! 最後まで観てて良かった💖 #バナナサンド #粉雪 #レミオロメン #藤巻亮太 twitter.com/TVer_official/… [https://twitter.com/koyumiffy/status/1608069397926772737]
iripon1987:ウラの歌番組超えた! #バナナサンド #粉雪#藤巻亮太 #日テレ [https://twitter.com/iripon1987/status/1608069383817166848]
fr_green:粉~雪🎶❄️❄️ (*’ω’ノノ゙☆パチパチ なんか沁み入る(;∀; ) #藤巻亮太  #粉雪 🎸 #バナナサンド [https://twitter.com/fr_green/status/1608069378645577729]
ThzZpjcjKZHovfA:すげーホンモンや サイコーやな⤴️ #粉雪 #藤巻亮太 #バナナサンド [https://twitter.com/ThzZpjcjKZHovfA/status/1608069363512532997]
michio_m26:藤巻亮太さんの「粉雪」 素晴らしすぎ😭😭😭 #バナナサンド [https://twitter.com/michio_m26/status/1608069350497619970]
samoon88936953:さすがに藤巻亮太の無駄遣いだろこれw [https://twitter.com/samoon88936953/status/1608069347322494978]
misaki_number:つなぎ温泉に藤巻亮太さんはすげー!! バナナマンとサンドウィッチマン岩手に来てくれてありがとうございます笑笑 pic.twitter.com/n1VP1KvABr [https://twitter.com/misaki_number/status/1608069343287595009]
arashi5711:藤巻さん、温泉で唄ってはるよー♨️  #粉雪 #藤巻亮太  #バナナサンド [https://twitter.com/arashi5711/status/1608069321556897794]
remio0134:藤巻亮太、久々に観た! 昔は熱心におっかけてたなあw #バナナサンド [https://twitter.com/remio0134/status/1608069317089984513]
Foooo303:うわー、こんな間近で生歌とかめっちゃ羨ましい。 #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/Foooo303/status/1608069314338512896]
r_i_k_i_111:温泉入りながら藤巻亮太の生歌とか贅沢過ぎるだろ [https://twitter.com/r_i_k_i_111/status/1608069284793843713]
VuhuGy4lpU5hwD2:藤巻亮太久しぶりに見た [https://twitter.com/VuhuGy4lpU5hwD2/status/1608069276803674123]
hibikorekouniti:なんかバナナサンドって番組で藤巻亮太が粉雪うたってる!? [https://twitter.com/hibikorekouniti/status/1608069276015165441]
manamana_gogo:本物出て来てビックリ しかも、コンサート終わりに駆けつけるて🤣 #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/manamana_gogo/status/1608069263050539009]
tsukushinohana:#バナナサンド  に #藤巻亮太  #粉雪 熱唱 [https://twitter.com/tsukushinohana/status/1608069262761132032]
remipipi:5分前に到着したって😂  #藤巻亮太 [https://twitter.com/remipipi/status/1608069253458165764]
oz_yook:え…こんな温泉の前に来て藤巻亮太が粉雪歌ってくれるとかすごいな …てか良いのか、こんな扱いで(汗 [https://twitter.com/oz_yook/status/1608069248747991045]
natsu_aboon:藤巻亮太歌うめえ〜〜〜 [https://twitter.com/natsu_aboon/status/1608069240623599618]
G_E_Y_A_N:温泉つかってる裸のバナナマンとサンドウィッチマンの前で藤巻亮太が粉雪熱唱してる画めちゃめちゃおもろい [https://twitter.com/G_E_Y_A_N/status/1608069236383178753]
tv_sco:藤巻亮太フットワークの軽さどない!?   #バナナサンド [https://twitter.com/tv_sco/status/1608069236093775884]
asano_style:TBSテレビ『バナナサンド』で急にレミオロメンの藤巻亮太さんサプライズ登場で『粉雪』を歌唱してます。 [https://twitter.com/asano_style/status/1608069232121761794]
sbynspynknyn:露天風呂で雪降る中本物の藤巻亮太が粉雪歌ってくれるの最高すぎるだろ [https://twitter.com/sbynspynknyn/status/1608069231752667137]
sunny19982006:バナナサンドに本物のレミオロメンの藤巻亮太が出てる…😇 温泉で歌ってる… 出ちゃダメだろ〜🤣 [https://twitter.com/sunny19982006/status/1608069195169923073]
spi_ral_rain:四季亭の温泉入りながら藤巻亮太は贅沢  #バナナサンド [https://twitter.com/spi_ral_rain/status/1608069192787591169]
sae145:藤巻亮太氏が極寒の岩手の露天風呂温泉で、温泉に入ってる4人のおじさんに全力アコースティック粉雪歌ってるのほんとに草草草ありがとうww  #バナナサンド [https://twitter.com/sae145/status/1608069164979326976]
becozu_iluv_jj:露天風呂で、粉雪舞い散るなか、藤巻亮太さんの生歌❄️ なんて贅沢なんだ😊 ほんと夢見てるみたいね [https://twitter.com/becozu_iluv_jj/status/1608069164450840578]
yzbd7G9FfgDBNbh:結局、藤巻亮太って「3月9日」と「粉雪」の2曲で一生食ってけるんだよ  だからこんな営業みたいな仕事もいとわない  むしろこういう仕事が本業  ある意味羨ましい  #バナナサンド [https://twitter.com/yzbd7G9FfgDBNbh/status/1608069157018554368]
nmuarysaezoo:\( 'ω')/ウオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーッッッッッッッッッッッッッッ!!  #バナナサンド 見てたら、亮太くんご本人登場なの!?えええ!!!贅沢すぎる!!!いいなぁ!!! #レミオロメン の曲をこうしてテレビで見られる日が来るなんて!!!←ファンなのです #藤巻亮太 [https://twitter.com/nmuarysaezoo/status/1608069155345035264]
vdoalav:藤巻亮太やば [https://twitter.com/vdoalav/status/1608069147648491520]
tv_sco:露天風呂入りながら最前列で生藤巻亮太の生粉雪、どんな贅沢だよ   #バナナサンド [https://twitter.com/tv_sco/status/1608069121404731394]
yusawanco:バナナマンとサンドの4人で雪降ってる中で露天風呂入ってたら藤巻亮太本人が目の前でギター一本で粉雪歌い上げるバラエティ凄いな [https://twitter.com/yusawanco/status/1608069120771391489]
papa_reso:藤巻亮太の無駄遣いだろwww [https://twitter.com/papa_reso/status/1608069120310005761]
miroq69:このパターンで本物登場って シュールすぎる🤣🤣🤣🤣  #藤巻亮太  #粉雪 #最高の岩手旅 pic.twitter.com/qJHvNU5xuo [https://twitter.com/miroq69/status/1608069119303364608]
gbNUMBERGIRL:サンドイッチマンとバナナマンが温泉に浸かりながら藤巻亮太の熱唱を見る謎番組を見ている [https://twitter.com/gbNUMBERGIRL/status/1608069116719681537]
yamanakadaisuke:バナナサンドすげー、粉雪風呂の中で生で聴いてる笑 #バナナサンド #バナナマン #サンドウィッチマン #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/yamanakadaisuke/status/1608069115310403584]
koto_tsumu:#バナナサンド   藤巻亮太に何やらせてんだよw 露天風呂で粉雪ライブwwww [https://twitter.com/koto_tsumu/status/1608069099619520512]
jumonmon:藤巻さん出てる… 粉雪…やっぱりいいわ~ しかし バナナサンドさん達 温泉入りながら生歌♨️羨ましい🍀 ジェジュンの粉雪もまた聞きたいな…   #バナナサンド   #藤巻亮太   #粉雪 [https://twitter.com/jumonmon/status/1608069084129931264]
poco23toyo:藤巻亮太、よく引き受けたな😂 [https://twitter.com/poco23toyo/status/1608069079780454401]
takaren_:何で #粉雪 本人登場してんのw #レミオロメン #藤巻亮太 #バナナサンド [https://twitter.com/takaren_/status/1608069031977971712]
luckywarurun:藤巻亮太の無駄遣いwwww [https://twitter.com/luckywarurun/status/1608069022561763330]
maimai0409:藤巻亮太さんきちゃw #バナナサンド   こなーーーーーーーーーーーゆきーーーーーーーーーーーーーーーーーー [https://twitter.com/maimai0409/status/1608069011723685892]
doctorxyz0:レミオロメンって活動休止してんだ 藤巻亮太ってソロで活動してんだ [https://twitter.com/doctorxyz0/status/1608069009785892865]
kamisawaseiryu:藤巻亮太がつなぎ温泉で粉雪歌ってるのマジ草 [https://twitter.com/kamisawaseiryu/status/1608068997358178304]
nao_mori:本物だ! 久々に聴いた。 やっぱ良いね。 #バナナサンド  #藤巻亮太  #粉雪 [https://twitter.com/nao_mori/status/1608068992270495744]
bluemoon307:@BananaSand_TBS #バ��ナサンド マジで癒される❤︎ ハモリ我慢ゲームで涙が出るほど大爆笑🤣  岩手旅で日村さんのわんこそば係の浅沼さんの技に爆笑し、おみやげの順位あてがことごとく圏外でまた爆笑🤣🤣  最後の温泉はしごで粉雪降る露天風呂で藤巻亮太さんの生『粉雪』❣️ これぞ最高の岩手旅💫  今日も楽しかった🎵 [https://twitter.com/bluemoon307/status/1608068989133152258]
ariari17:まさかの藤巻亮太wwwまさか温泉でギター弾いて歌うことになるとは思ったことなかっただろうなwww #バナナサンド [https://twitter.com/ariari17/status/1608068988973748224]
mietsu318324722:まさかの本人!!! #レミオロメン #藤巻亮太 さん #粉雪 [https://twitter.com/mietsu318324722/status/1608068982468411393]
a8ka8sa2ta3na:つなぎ温泉で粉雪❄  しかも藤巻亮太さんホンモノ🎸  なにか岩手にご縁でもあるのかな?  #バナナサンド [https://twitter.com/a8ka8sa2ta3na/status/1608068973698125825]
dontokoidayo:マジで?本物の藤巻亮太さんだぁー!😳 『粉雪』歌ってくれてるよー😭  #バナナサンド [https://twitter.com/dontokoidayo/status/1608068972251058176]
fumiremi:めっちゃ寒そうなのに、嬉しそうに歌ってる😄 #バナナサンド  #藤巻亮太 [https://twitter.com/fumiremi/status/1608068953959698434]
0227Sattatu:藤巻亮太本人で草ァ  #バナナサンド [https://twitter.com/0227Sattatu/status/1608068952042917888]
douru:藤巻亮太さんのそっくりさんかと思ったら本物じゃん!  #バナナサンド [https://twitter.com/douru/status/1608068951816441858]
bicky42:いやいやいや…本物やん! 粉雪舞う中で粉雪を藤巻亮太さんが歌うって…! [https://twitter.com/bicky42/status/1608068942161154049]
miho_toU:藤巻亮太くんをこんな使いかたするとは…! [https://twitter.com/miho_toU/status/1608068929725005825]
nogi_on:まさかのご本人登場!? こんなんヤバすぎるやろ!  #バナナサンド  #藤巻亮太   @ゆと( ˙꒳​˙  ) [https://twitter.com/nogi_on/status/1608068927808233473]
j03pnk0m:サンドイッチマン 盛岡繋温泉に  で、、粉雪藤巻亮太が温泉地でライブ リアル粉雪舞う中 pic.twitter.com/NofTX6YarF [https://twitter.com/j03pnk0m/status/1608068920417869824]
L666hydek:バナナサンドに本物の藤巻亮太出てるんだが! 4人のために贅沢すぎる! [https://twitter.com/L666hydek/status/1608068910582239233]
mimi_nanisno:寝かしつけ終わったので、ラヴィット待機〜🥹✨  バナナサンドに藤巻亮太さん本人出てきて、粉雪歌ってるのエモい🥹🥹 [https://twitter.com/mimi_nanisno/status/1608068897479196672]
hunuketakoi03:バナナサンドに藤巻亮太出てきた。 [https://twitter.com/hunuketakoi03/status/1608068877904408576]
gotot_PD:#バナナサンド で放送された  ♨️盛岡の温泉宿はここだよ ▶️a.r10.to/hMg2Gq  つなぎ温泉 四季亭🏨  温泉に入りながら聴ける 粉雪の熱唱ライブいいよね😆 本人だったよ、藤巻亮太さん  #温泉旅行 #楽天トラベル [https://twitter.com/gotot_PD/status/1608068870224642050]
rhythmicalrobot:ラヴィットがたのしみすぎて早めにチャンネル合わせたら藤巻亮太!!!!レミオロメンの粉雪!!!!!!最高やんけ!!!!! [https://twitter.com/rhythmicalrobot/status/1608068868920184832]
Foooo303:ご本人登場は凄すぎ。 #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/Foooo303/status/1608068859885654016]
mohamo:家帰ってテレビつけたら藤巻君が温泉の前で粉雪唄ってるw #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/mohamo/status/1608068849936785411]
dg3X8PbDfyfTURK:藤巻亮太でてきとるやん [https://twitter.com/dg3X8PbDfyfTURK/status/1608068844786155520]
tmpg04:バナナマンロケに藤巻亮太のホンモノ出てくるの笑うわww [https://twitter.com/tmpg04/status/1608068842303156224]
maya2v:実家でなんとなくテレビ見てたら藤巻亮太が出てきてびびってる [https://twitter.com/maya2v/status/1608068834854068224]
momo_tmmm_v:バナナサンドおじさん4人の為に藤巻亮太が来て粉雪歌ってくれてるの面白すぎる [https://twitter.com/momo_tmmm_v/status/1608068829120454658]
hiroko_fujimaki:亮太さん、本当に出て来た‼️😆💕 #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/hiroko_fujimaki/status/1608068828537458689]
KONOBi_9NFmusic:藤巻亮太アイランド歌ってくれ [https://twitter.com/KONOBi_9NFmusic/status/1608068827094605825]
wakkey18:ラヴィット!観ようとチャンネル変えたら温泉で藤巻亮太が『粉雪』歌っててひっくり返っとる [https://twitter.com/wakkey18/status/1608068824829677568]
spispht1235:ゴールデンラヴィットの為にTBS待機してたらバナナサンドに藤巻亮太出てきた! [https://twitter.com/spispht1235/status/1608068816659181568]
remi_mai2:まさかの!本人登場!! #粉雪 #藤巻亮太 [https://twitter.com/remi_mai2/status/1608068812284522496]
mi34yan:まさかの本物w   #藤巻亮太 #バナナサンド [https://twitter.com/mi34yan/status/1608068805095485440]
mikishikitoutoi:藤巻亮太本人w [https://twitter.com/mikishikitoutoi/status/1608068786929930240]
8az3:露天風呂で粉雪を歌う藤巻亮太www [https://twitter.com/8az3/status/1608068786116268033]
yunonakama12345:本人じゃん!!!!!  #粉雪 #藤巻亮太 #バナナサンド [https://twitter.com/yunonakama12345/status/1608068773365583873]
fumitami2310:#バナナサンド 藤巻亮太さん!ホンモノの粉雪☃️😂 [https://twitter.com/fumitami2310/status/1608068772103065602]
moromilalala:今サンドとバナナマンが露天風呂入ってる前で藤巻亮太さんが粉雪歌ってるなんなんこのサプライズ [https://twitter.com/moromilalala/status/1608068770991607813]
Char_Fuku:藤巻亮太が粉雪の中で粉雪歌ってるwwwwwww [https://twitter.com/Char_Fuku/status/1608068755690778624]
asody_mo:藤巻亮太を露天風呂で唄わせるバナナサンドwww [https://twitter.com/asody_mo/status/1608068747776098306]
ume_ko_69:藤巻亮太の無駄使いwwwwww [https://twitter.com/ume_ko_69/status/1608068740536758272]
kogucafe:藤巻亮太くんキター   #バナナサンド [https://twitter.com/kogucafe/status/1608068739848900614]
temple_teller08:本物キタ。笑  #バナナサンド  #藤巻亮太 [https://twitter.com/temple_teller08/status/1608068726787813378]
hajisan:バナナサンドに藤巻亮太…すごい絵面だ… [https://twitter.com/hajisan/status/1608068718059454464]
sk_g_neon:一発ネタで藤巻亮太使うのマジで草 [https://twitter.com/sk_g_neon/status/1608068713160527873]
shinrkoify:藤巻亮太やんけwwwwww [https://twitter.com/shinrkoify/status/1608068698098794498]
ryoran_sakura:藤巻亮太さんが「粉雪」を唄ってるのはこっち。 #バナナサンド [https://twitter.com/ryoran_sakura/status/1608068694495866881]
jikku2272:本物じゃん #粉雪 #レミオロメン #藤巻亮太 [https://twitter.com/jikku2272/status/1608068687847903238]
AnazahP:藤巻亮太さんや…!! #バナナサンド [https://twitter.com/AnazahP/status/1608068684953845760]
spi_ral_rain:藤巻亮太来た!  #バナナサンド [https://twitter.com/spi_ral_rain/status/1608068680965058566]
srkmoice:藤巻亮太本人きてわろた #バナナサンド [https://twitter.com/srkmoice/status/1608068676330356736]
10m0_h1r0_4438_:粉雪の人こと藤巻亮太さんやん…! #バナナサンド [https://twitter.com/10m0_h1r0_4438_/status/1608068662640115713]
catmonta:バナナサンドに粉雪歌いに来た藤巻亮太に夫氏がなんで?って言ったけど、笑ってはいけないで替え歌歌いに来るくらいだからこのくらいでは驚かないw [https://twitter.com/catmonta/status/1608068656394833922]
uEBGH1hXQrTlhIP:藤巻亮太本物登場はさすがにすごい! [https://twitter.com/uEBGH1hXQrTlhIP/status/1608068656365449222]
miso_soupppp:本当の本当に藤巻亮太やんけwwwwwww [https://twitter.com/miso_soupppp/status/1608068656201895937]
boc_hiro:まてまて藤巻亮太でてきたww [https://twitter.com/boc_hiro/status/1608068651789455360]
kanatani_che:藤巻亮太本人wwwwwww [https://twitter.com/kanatani_che/status/1608068637780500491]
ne_crash:藤巻亮太さんだあああ𐤔w𐤔𐤔w𐤔𐤔w𐤔  本物だーーーー𐤔w𐤔𐤔w𐤔𐤔w𐤔   #バナナサンド [https://twitter.com/ne_crash/status/1608068629136044032]
ya82374ya:#バナナサンド  え?! まさかの藤巻亮太登場! 粉雪〜♬🎤 [https://twitter.com/ya82374ya/status/1608068629010198530]
0863dicek:藤巻亮太の無駄使いwwwwww [https://twitter.com/0863dicek/status/1608068622613909504]
19_eda_mame:藤巻亮太キタ━(゚∀゚)━! [https://twitter.com/19_eda_mame/status/1608068616758644737]
topdogs_h:藤巻亮太の無駄遣いww #バナナサンド [https://twitter.com/topdogs_h/status/1608068599251611649]
hanimarudo:まさかの藤巻亮太www #バナナサンド [https://twitter.com/hanimarudo/status/1608068598395961345]
_kawachi_:藤巻亮太ご本人草 [https://twitter.com/_kawachi_/status/1608068595447369733]
Shinjuku725:なんで藤巻亮太サプライズやねん [https://twitter.com/Shinjuku725/status/1608068592331034627]
LT_ushihopan:藤巻亮太さんだ!! #バナナサンド [https://twitter.com/LT_ushihopan/status/1608068582608629760]
hanacco0224:レミオロメンの藤巻亮太さん!?!? すごーい!! 今歌えるかなぁ…粉雪…❄  #バナナサンド [https://twitter.com/hanacco0224/status/1608068549976915971]
chatomaru0206:うわーーーっ( °_° ) ホンモノ〜!!  #藤巻亮太 [https://twitter.com/chatomaru0206/status/1608068539952566273]
fr_green:なんと✨ サンドさんのサプライズで 岩手県老舗温泉 に #藤巻亮太 さん🎸 #バナナサンド #粉雪  (*´∀`)♪❄️❄️ [https://twitter.com/fr_green/status/1608068528267218946]
forest33_pen:藤巻亮太キタ━(゚∀゚)━! [https://twitter.com/forest33_pen/status/1608068501281058817]
_no__title:藤巻亮太www こなぁああゆきぃぃいいいいいい!!!  #バナナサンド [https://twitter.com/_no__title/status/1608068485145563136]
remipipi:まさかの亮太くんが粉雪歌うとか、、、  TVで観るの久しぶり  #バナナサンド #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/remipipi/status/1608068476912140290]
can327can:嘘やろ #バナナサンド #藤巻亮太 [https://twitter.com/can327can/status/1608068229444030468]
es_relax:やった!!来た!! 子どもと一緒にテレビの前に正座してCMあけるの待っています😂 #バナナサンド #レミオロメン #藤巻亮太 #粉雪 嬉しいーーーサンドさんありがとう😊 [https://twitter.com/es_relax/status/1608067977987108868]
46Sakamiti1006:藤巻亮太さん!?  #バナナサンド [https://twitter.com/46Sakamiti1006/status/1608067705634185216]
EkuCm7RlB4uQba1:わぁーい楽しみ楽しみ😂😂😂 #バナナサンド  #粉雪  #藤巻亮太 [https://twitter.com/EkuCm7RlB4uQba1/status/1608067665108799488]
seki13lock:つなぎ温泉に藤巻亮太さんも居たの草なんだ [https://twitter.com/seki13lock/status/1608067565913505792]
hibikorekouniti:SunshineのティザーYouTubeでも公開されたね しかしレミオの頃から藤巻亮太って花に関連するタイトル多いな [https://twitter.com/hibikorekouniti/status/1608066589425020928]
ONino1221:@kaeradesu アイコン…ヘッダー(横長)のほうでしたら、藤巻亮太さんで間違いないです😂🤭💕✨。 [https://twitter.com/ONino1221/status/1608062360790667265]
armoredoniisan:バナナサンド見てたら…えっ!藤巻さん生歌唱まじっ!?ってなった 楽しみ! #バナナサンド  #藤巻亮太 [https://twitter.com/armoredoniisan/status/1608044997689102336]
fumiremi:ええっ? バナナサンドで亮太君が粉雪歌う? #バナナサンド  #藤巻亮太 #粉雪 [https://twitter.com/fumiremi/status/1608039831023779843]
retsuark:まさかのバナナサンドで藤巻亮太 [https://twitter.com/retsuark/status/1608039595958218753]
kaminote1991:藤巻亮太さん、今カメラマンなのに粉雪歌ったのマジ!? バナナサンドすげぇな( ´ ▽ ` ) [https://twitter.com/kaminote1991/status/1608039577742356482]
takurin232:藤巻亮太 「3月9日」 (カロリーメイトCM『夢の背中』篇フルバージョン) youtu.be/0t62AbOiKLg @YouTubeより [https://twitter.com/takurin232/status/1608014658740555776]
akicorn1977:この時期は「大晦日の歌」ですよねぇ…😊 元旦、藤巻亮太さんのAmusic dinerがとっても楽しみです♪  #ワンダー765 [https://twitter.com/akicorn1977/status/1608005876690071554]
Fumen_Club:「粉雪」作詞・作曲:藤巻亮太  粉雪  |  譜面倶楽部の楽譜・カラオケ 検索サイト fumen-club.com/tag/%E7%B2%89%… @Fumen_Clubより [https://twitter.com/Fumen_Club/status/1607999529466593280]
hsy_srgm:@10mopan_run 五月雨さん✨✨✨ リプくださって、ありがとうございます😆💕  いつも神宮司治さんのおはようツイートにご挨拶されてるのを拝見しておりました🥰 今日はレミオロメンの曲と、ボーカル藤巻亮太さんの曲を1曲ずつ歌ってきます⛄️🎶 楽しんできま〜す♪ [https://twitter.com/hsy_srgm/status/1607976429358288897]
mspn39:藤巻亮太 Live Tour 2023 「Sunshine」  2月26日 I'M A SHOW(東京) [https://twitter.com/mspn39/status/1607909219445145602]
MoMo53276252:2022年で一番好きなまとめはこれ!#まとめ総選挙2022  藤原基央が新潟で生まれてたらスノースマイルは誕生しなかったし、藤巻亮太は粉雪もドカ雪になってたし、川端康成は「トンネ��を抜けるとドカ雪」になってた  togetter.com/li/2022149 [https://twitter.com/MoMo53276252/status/1607842793699041280]
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asa6fuji · 3 years
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わたしは、神のために働くことをキリスト・イエスによって誇りに思っています。
使徒パウロのローマの教会への手紙
15・14兄弟たち、あなたがた自身は善意に満ち、あらゆる知識で満たされ、互いに戒め合うことができると、このわたしは確信し��います。15記憶を新たにしてもらおうと、この手紙ではところどころかなり思い切って書きました。それは、わたしが神から恵みをいただいて、16異邦人のためにキリスト・イエスに仕える者となり、神の福音のために祭司の役を務めているからです。そしてそれは、異邦人が、聖霊によって聖なるものとされた、神に喜ばれる供え物となるためにほかなりません。17そこでわたしは、神のために働くことをキリスト・イエスによって誇りに思っています。18キリストがわたしを通して働かれたこと以外は、あえて何も申しません。キリストは異邦人を神に従わせるために、わたしの言葉と行いを通して、19また、しるしや奇跡の力、神の霊の力によって働かれました。こうしてわたしは、エルサレムからイリリコン州まで巡って、キリストの福音をあまねく宣べ伝えました。20このようにキリストの名がまだ知られていない所で福音を告げ知らせようと、わたしは熱心に努めてきました。それは、他人の築いた土台の上に建てたりしないためです。 21「彼のことを告げられていなかった人々が見、 聞かなかった人々が悟るであろう」 と書いてあるとおりです。
答唱詩編
詩編98・1、2+3a
遠く地の果てまで、すべての者が神の救いを見た。
詩編98
98・1新しい歌を神にうたえ。 神は不思議なわざを行われた。 神の偉大な右の手、 その尊い腕は救いの力。
2神は救いを示し、 諸国の民に正義を現された。 3aいつくしみとまことをもって、 イスラエルに心を留められる。
福音朗読
ルカ16・1-8
アレルヤ、アレルヤ。キリストのことばを守るなら、神の愛はその人のうちに全うされる。アレルヤ、アレルヤ。
ルカによる福音
そのとき、16・1イエスは、弟子たちに言われた。「ある金持ちに一人の管理人がいた。この男が主人の財産を無駄遣いしていると、告げ口をする者があった。2そこで、主人は彼を呼びつけて言った。『お前について聞いていることがあるが、どうなのか。会計の報告を出しなさい。もう管理を任せておくわけにはいかない。』3管理人は考えた。『どうしようか。主人はわたしから管理の仕事を取り上げようとしている。土を掘る力もないし、物乞いをするのも恥ずかしい。4そうだ。こうしよう。管理の仕事をやめさせられても、自分を家に迎えてくれるような者たちを作ればいいのだ。』5そこで、管理人は主人に借りのある者を一人一人呼んで、まず最初の人に、『わたしの主人にいくら借りがあるのか』と言った。6『油百バトス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。急いで、腰を掛けて、五十バトスと書き直しなさい。』7また別の人には、『あなたは、いくら借りがあるのか』と言った。『小麦百コロス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。八十コロスと書き直しなさい。』8主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。」
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theatrum-wl · 6 years
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【劇評】夢幻的光景のなかで提示されるリアリズムのねじれ
リシャール・ブリュネル演出『海を見たことがなかった女もいた』(ジュリー・オオツカ『屋根裏の仏さま』より)@アヴィニョン演劇祭
片山 幹生
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〔Certaines n'avaient jamais vu la mer © Christophe Raynaud de Lage〕
1.日系アメリカ女性移民の叙事詩的文学の舞台化
日系アメリカ人女性作家のジュリー・オオツカの小説『屋根裏の仏さま』が、フランスで演劇化され、今年のアヴィニョン演劇祭で上演された。
20世紀初頭にアメリカに「写真花嫁」として移住した日本人女性たちの苦難を叙述したこの小説は、2011年にアメリカで公刊された翌年にフランス訳が出版され、フランスではフェミナ賞外国小説賞を受賞している。ちなみに日本語訳は新潮社から2016年に刊行されている。
フランス語版のタイトルは『海を見たかったことがなかった女もいた』(Certaines n'avaient jamais vu la mer)で、舞台版の翻案・演出を行ったのは南仏の都市ヴァランスの国立センター、コメディ・ド・ヴァランスの芸術監督、リシャール・ビュルネルだ。この作品はビュルネルにとっては、はじめてのアヴィニョン演劇祭の公式招聘作品(「イン」と呼ばれる)となった。
『海を見たかったことがなかった女もいた』には12人の俳優が出演するが、その中には別稿でインタビューを掲載している二人の日本人女優、外間結香と竹中香子が含まれている。日本人女優がフランスの国立劇場制作の作品のキャストに選抜され、アヴィニョン演劇祭のインの演目に出演するというのは、画期的な事件ではないだろうか。作品は修道院教会の回廊であるカルム回廊中庭で上演され、多くの現地メディアから絶賛された。
本稿では、この作品のアヴィニョン演劇祭公演について、現地評を参照しつつ、記述していきたい。
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〔Certaines n'avaient jamais vu la mer © Christophe Raynaud de Lage〕
2.コロス的演劇、流動性の高い美しい夢幻的スペクタクル
『ル・モンド』、『フィガロ』などフランスを代表する一般紙に掲載された劇評を含め、16の劇評を私は確認することができた。私が参照した16の評のうち、否定的な評は一つだけで、残りの評は概ね肯定的な評価だった。アヴィニョン演劇祭での『海を見たことがなかった女もいた』の公演は、現地の批評家、観客たちから支持されたとみていいだろう。
『海を見たことがなかった女もいた』はほぼ原作小説の構成を蹈襲している。「写真花嫁」たちが経験したいくつ��の主題・出来事にもとづく複数の断片的証言が「わたしたち」という主語とともに提示される。特権的な主人公はいない。多数の無名の女たちの語りは、「わたしたち」を主語とする文章で並列され、一つの総合的な語りへと集約されている。語られるのは個別的で具体的なエピソードでありながら、その一人称複数による文体の無名性と多数性ゆえに、原作小説の叙述は高い抽象性・象徴性を持つ叙事詩的次元に到達している。
まず厳しい評から紹介しよう。マルティニークの文芸批評マガジン、Mandinin'artのセリム・ランダーは、『海を見たことがなかった女もいた』の舞台は原作小説の「単なる説明の段階を超えるものではなく、原著の読書がもたらした衝撃にははるかに及ばない」、「原文に含まれる暴力も優しさも満足いくような表現に到達していない」と否定的な評価を下している。
「わたしたち」によって語られる単一性と集合性を舞台上に移し替えるために、演出のブリュネルはギリシア悲劇のコロス的手法を用いた。このコロスの用い方を高く評価する評は多かった。『ル・モンド』紙のファビエンヌ・ダルジュの評から引用しておこう。演出家のブリュネルの演出は「原作の持っていたあらゆる感情的な次元と繊細さを演劇的なかたちで見事に再構築することに成功」しており、「コロスという形式が、痛ましい響きの朗唱のなかで、女たちの声の複数性を聞かせてくれる」。
批評サイト、L'Insenséの評者アルノー・マイゼッティ は、さまざまな主題が拡散していくなかで、この舞台は「個別性を乗り越えることができるようなコロスを作り上げることで、個人的な体験から共有されうるものを立ち上げようとする意志を感じとることができる」と記している。
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〔Certaines n'avaient jamais vu la mer © Christophe Raynaud de Lage〕
舞台の視覚的美しさについては多くの評が言及し、絶賛していた。薄くて白い布のカーテンが舞台の周囲でゆらめき、そのなかには実に多くのオブジェが入れ替わり立ち替わり現れる。背景のカーテンや移動する白い「衝立」はスクリーンとなり、そこには「写真花嫁」たちのポートレートをはじめ、さまざまな感覚的な映像が映し出される。その映像表現は舞台上の女たちの不安や恐怖を敏感に映し出す。
舞台上で語られるのは断片的なエピソードだ。その断片とともに舞台上の風景が次々と変容し、移り変わっていく。滑らかな流動性が視覚に与える快感はこの舞台の特筆すべき美点の一つだ。エピソードの羅列がもたらす単調さと反復は、演者たちの優雅で舞踊的な動きと結びつくことによって、視覚的な詩を作り出していた。CULTUREBOX に掲載された評の一節を引用しておこう。
「変化する舞台装置、素晴らしい衣装、俳優たちのダンス。さまざまオブジェが舞台上を滑り移動する。経過する時代にふさわしい場面が現れ、この苛酷なドラマに豊かさをもたらしている」。『テアトラル・マガジン』は「断片的な語りで構成された形式は、Anouk Dell'Aieraによって制御された舞台美術とバレエによってダイナミックな活力を獲得していた」と評している。
フランスの文化芸術の批評サイトNONFICTIONの記述は以下の通りである。「とても美しい舞台美術は、自然主義的の要素が強い。衣装と装飾品はできるだけ考証をふまえたものが用いられていた。移民たちが働くテンサイ畑、織物工場、アメリカのブルジョワ家庭の屋内についてもそうだ。しかしこれらの自然主義的要素は、多彩な照明、古い肖像写真やビデオ映像のポートレイトが映し出されるスクリーン、裸の空間のあいだの舞台全体に散りばめられた実物の小道具の数々によって、緩和されていた」。
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〔Certaines n'avaient jamais vu la mer © Christophe Raynaud de Lage〕
「写真花嫁」の歴史と物語は20世紀初頭にはじまり、太平洋戦争開戦とともに終わる。長きにわたる苦難の連続のあとようやくアメリカ社会に居場所を確保しようとしていた日系移民たちは、日米開戦とともに生活の場を追われ、収容所に入れられてしまう。
『海を見たことがなかった女もいた』の舞台の構成は原作小説と同じく二部にはっきり分かれていて、最後の1/4の部分は日本人がいなくなった町で消えた日本人について語るアメリカ人ブルジョワ婦人の一人語りに託される。それまでは7人の女優と4人の男性俳優によってコロスのかたちで場面が展開していくのだが、最後の場面はナタリー・デセーのモノローグとなる。
デセーはその優れた歌唱力のみならず、卓越した演技力でも知られた世界的なオペラ歌手だったが、数年前にオペラ歌手を引退し、俳優として活動を始めている。『海を見たことがなかった女もいた』はデセーが俳優として本格的な舞台に出演することでも注目されていた。
集団的コロスによる舞踊的演出が行われていた前半とデセーのモノローグ劇となる後半は、どちらも「わたしたち」という一人称複数によって語られるとはいえ、表現として際だったコントラストをなしていた。この表現上の対照は、物語の内容にも対応した優れたアイディアだ。デセーはごく短い歌を一回歌うだけで、抑制された静かな芝居を行う。オペラの演出を変えてしまったと言われるぐらいオペラ歌手としてのデセーの作品解釈と演技は優れたものであるが、そのセンスのよさは今回のような語りの芝居でも発揮されていた。
私が見た7/20(金)の公演では、このデセーの出演場面が始まる頃から空に雷光がきらめき、強い風で舞台をとり囲む白い布が激しくゆれ動いた。時間が進むにつれ、ごろごろと不穏な雷鳴がとどろきはじめ、終演直前には雨が降り始めた。そしてカーテンコールのあとに、土砂降りとなった。
こうした予想外の天候の急変は、日本人が去った町の不安と空虚さを語るモノローグの内容に呼応する不穏な雰囲気を作りだし、結果的に見事な演劇的な時空を作り出した。しかし劇全体から考えると、デセーのモノローグ劇の時間は長く取られすぎてバランスが悪い。大スターであるデセーを起用する以上、それにふさわしい場を用意する必要があったのかもしれないが、この芝居ではデセーのキャスティングは中途半端で、せっかくの大スターを無駄遣いしている感があった。
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〔Certaines n'avaient jamais vu la mer © Christophe Raynaud de Lage〕
3.フランスの舞台作品で、フランス語によって日本人が演じられることへの違和感
別稿のインタビュー記事のなかで出演者の竹中香子が話していることだが、このプロダクションの画期的なところの一つは、これまでフランスの舞台ではあまり活躍の場がなかったアジア系の俳優が多数出演していることだ。移民問題は現在のヨーロッパ演劇では重要なテーマであり、フランスの演劇界でも民族多様性が問われるようなっていると言う。結果的には、日本人俳優は竹中香子と外間結香の二人で、他は中国系、ヴェトナム系、韓国系といったアジア系俳優以外に、白人の俳優もキャスティングされた混成的編成となった。
原作は英語で書かれているが、ブリュネルの舞台用翻案では台詞は当然フランス語がベースになっている。しかしフランス語だけが舞台言語として使用されているわけではない。映像には日本語が映し出されるし、劇中で歌われる歌の歌詞は日本語だ。俳優が話す台詞にも時折日本語と英語が混じる。
『海を見たことがなかった女もいた』のキャストの多民族性、舞台言語の多言語性は、フランスの批評家や観客は違和感を覚えることがなく、むしろ肯定的に捉えていた感がある。L'Insenséの評者は次のように記している。この作品で、観客は様々な出自の俳優の身体と言語を受け取る。作品は「複数の異なる言語、異なる訛り、そして異なる抑揚を聞く機会でもあった。こうした機会はフランスの舞台ではほとんどない」。
『ラ・クロワ』紙の評は、「日本人、韓国人、中国人、フランス人の女優たちはいずれもすばらしい。それぞれが自分の特性を示しながら、同時に一つに溶け合っていく。彼女たちの長台詞は、それぞれの生の複数性を伝えながら、共通の運命を描き出す」と記している。『レ・ゼコー』紙では「繊細でときおり過剰に思えるほど抑制された雰囲気のなかで、日本、韓国、中国、フランスの8人の女優たちは、共同の建造物を作るために、それぞれが持っている石を積み上げた」とあった。
竹中香子と外間結香はいずれも、この作品に参加するにあたって、自分の日本人性を特に意識することはなかったとインタビューで語っている。そして竹中が言うように、私がこの舞台を見て感じた違和感やねじれは、私が日本人観客であることに起因するものであることは間違いない。
『海を見たことがなかった女もいた』はコロス的演出、舞踊的表現の導入、そして流動性の高い舞台装置によって幻想的な舞台空間を創り出す一方、個々の俳優の表現のディテイルにはリアリズム表現へのこだわりがあった。またキャストのなかになまじ日本人女優が2名入っているから余計に、他の日本人ではない俳優の非日本人的なアクセントや動きがノイズとしてひっかかってしまっ��というのもあるだろう。
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〔Certaines n'avaient jamais vu la mer ©Jean-Louis Fernandez〕
原作はフィクションとはいえ、20世紀初めの現実の歴史を取材したものであり、そこではアメリカ移民女性の悲痛な体験が生々しく語られている。『蝶々夫人』ならば、そこで描き出される「日本」がどれほど異様なデフォルメをされていても、西洋のジャポニスムのなかで生成・発展したファンタジーとしての「日本」として私は受けとめることが可能だが、「写真花嫁」の悲壮な運命を叙事詩的に描くこの作品では、彼女たちの「日本人性」から離れて彼女たちと向き合うことは難しい。アジア系移民あるいは移民の象徴的存在として彼女たちを認識するには、彼女たちの歴史・物語は私にとってはあまりにも生々しく感じられ、日本人以外の俳優がフランス語で演じる日本人女性に違和感を覚えてしまったのだ。この違和感は、生身の人間が目の前で他の人間を表象するという舞台芸術の特性によって強調された。フランス語で書かれた劇評には、私が感じたこうした抵抗感について言及しているものは一つも無かった。
私が読んだもののなかでは、アメリカの媒体であるBROADWAY WORLDに掲載されたウェスリー・ドゥセットの評は、キャストの多民族性がもたらす問題について言及した唯一の劇評だった。彼は「文化的盗用」と言うわけではないが、身体の政治性、とりわけ日本人という身体の持つ政治性が問題になっているこの作品に白人俳優を入れることは、当時の社会的現実の認識を歪め、作品の持つ政治的意図を損なう危険性があるのではないかという重要な指摘をしている。ただしドゥセットも白人の俳優だけを問題にしているわけで、アジア系俳優についてはひとかたまりに同じ属性の身体を持つものと見ている点では、フランスの批評家、観客と変わりはない。
ドゥセットの指摘は私が『海を見たことがなかった女もいた』を見たときに感じた居心地の悪さの本質的理由を説明するものだ。少なくともジュリー・オオツカの原作では、彼女たちが「日本人女性である」という属性が重要である。移民が一般的に抱えうる普遍的な苦難も語られてはいるのだけれど、物語の最後で彼女たちが町から消えてしまったのは、ドゥセットの書くように、彼女たちの身体の政治性が問題になったからである。日本人俳優を含む混成的キャストでは、その特異性がぼやけてしまう。
『ル・モンド』紙の評者は、「日本人のほか、朝鮮人、中国人、フランス人がいたが、アジアとの強い絆を保持していた」と書いているが、果たしてわれわれ東アジアの人間が、ヨーロッパ人のように、あるいはアフリカ人のように、アジア人としての共通の歴史や感性を共有していると言うことはできるだろうか。東アジアを一つの文化圏としてまとめて捉えることが可能だという考え方自体が、ヨーロッパのごう慢と無知であり、粗雑なオリエンタリズムというべきものではないか。そうした西洋のナイーブなオリエンタリズムを、われわれが内面化して受け入れることは問題ではないだろうか。
日系アメリカ人によって英語で書かれた日本人女性についての物語を、フランスの劇場と演出家が取り上げ、多民族キャストがフランス語で、フランス人の観客の前で演じる。『海を見たことがなかった女もいた』公演が内包する複合的なねじれは、オリエンタリズムについて私が抱えている問題意識を刺激するものになった。
●片山 幹生(かたやま・みきお)1967年生まれ。兵庫県神戸市出身、東京都練馬区在住。WLスタッフ。フランス語教員、中世フランス文学、フランス演劇研究者。古典戯曲を読む会@東京の世話人。
公演情報:『海を見たことがなかった女もいた』Certaines n’avaient jamais vu la mer
URL :http://www.festival-avignon.com/fr/spectacles/2018/certaines-n-avaient-jamais-vu-la-mer
出演:Simon Alopé, Mélanie Bourgeois, Youjin Choi, Natalie Dessay, Yuika Hokama, Mike Nguyen, Ely Penh, Linh-Dan Pham, Chloé Réjon, Alyzée Soudet, Kyoko Takenaka, Haïni Wang
原作:Julie Otsuka, Certaines n'avaient jamais vu la mer
翻訳:Traduction Carine Chichereau
翻案・演出:Richard Brunel
ドラマトゥルク:Catherine Ailloud-Nicolas
舞台美術: Anouk Dell'Aiera
衣装:Benjamin Moreau
音響:Antoine Richard
照明:Laurent Castaingt
映像:Jérémie Scheidler
演出助手:Pauline Ringeade
上演会場:アヴィニョン、Cloître des Carmes
上演日時:2018/07/19(木)〜24(水)22時より(22は休演)
上演時間:2時間
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atoli-kazuki · 7 years
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RESCUE7/14~15レポ
注意:鴉取の主観に溢れています。あと、くそどうでもいい蛇足が多いです。そのくせ2日連続2階席だったので詳細な描写は出来てません。阿呆です。 注意:原稿用紙21枚分の長さです。 注意:このレポを書いてるのは過激な米津玄師信者です。
恒例の注意書きをコピペし終えたので、早速感想に移ります。 まず開始1時間で売り切れが相次いだ物販列。今回夜行バスの遅れで朝8時から並んだのですが、その時点で80人程並んでいました。その後ジワジワ増え続け、10~11時頃一気に増えた印象です。 開始予定の13時前にはフロア1階を占めるほどの大混雑。多分13時頃から並んだ人たちは弊社T間に合わなかったのではないでしょうか。 1日目は誰でもグッズ購入可だったのですが(個数制限は有り)、2日目のライブ開始前には「チケット所有者のみ販売」のアナウンスがあったので、次回のfogboundがどうなるか怪しいところ。ただ2日目は並んでないので、お昼間がどうだったかは不明です。 キャンディやマステ、絆創膏のような消耗品は3つくらい買いたいので、これ以上制限が厳しくなるのは辛いですね。 グッズについては以上。
さて主役のライブネタです。 初のホールワンマンという事で、愛用のオペラグラスを片手に参戦。2階の17~19列だったので大活躍でした。 2階はかなり傾斜が大きく、前の人を気にせず鑑賞出来たのですが、1階はほぼ傾斜がなく身長の低い女性陣は大変だったとのこと。 高身長野郎については知らん。 また国際フォーラムでのライブがあれば参考までに。
ステージは珍しい形状で、4つの四角い台が菱形に並べられたもの。 言葉での説明が面倒なので、気になる人は「武田信玄 家紋」で画像検索してください。1個につき1人が乗ってる感じです。脳内補完よろ。 並びはいつもと同じですね。 中央前はもちろん米津さん。 左手はベースの須藤さん。 中央後ろはドラムの堀さん。 右手にはギターの中ちゃんです。 中ちゃんがソロ活動始めたのでどうなるか気になってましたが、恒例のメンバーで安心でした。 さらに台座の後ろに巨大なスクリーンと、ステージ上部にもスクリーンを用意。 上部に設置されてる分は曲によって使ったり使わなかったりなので、後ほどレポっていきます。 あと堀さんのバスドラムにNINMALIフェイスがプリントされてて超可愛かったです。
1.ナンバーナイン 2. フローライト 3.メランコリーキッチン 両手を大きく横に広げて登場した米津さん。ナンバーナインのポップなイントロがライブの開始を告げます。 1日目は両手でマイクを包み込むように歌い上げ、まるで祈りのように声が響きます。 一転2日目はギターを背負った状態で歌い、どことなくリラックスした雰囲気でした。
次のフローライトは、蛍石色の淡いグリーンに照らされながら米津さんがギターを弾き鳴らします。 1番のサビの始めで「フロー↑ライト」と思い切り声が裏返ってしまいましたが、その後は持ち直し、ラストの「ラーラーラーラー」では見事なアカペラを披露��� 2日目は「ラララ」の部分を観客が歌ったのですが、須藤さんが指を1本ピンと立てて「ラスト1回!」とアピールしてる姿がすっげー可愛かったです。
3曲目メランコリーキッチンでは、四角い台座の縁がオレンジ色に点滅する意外とロックな演出。 分からない人は武田信玄の家紋の縁だけピカピカ光ってる様子を想像してください。武田菱乱用してすまん。 印象深いのが「もう一度!」の歌詞。 CD収録版は「もー→」と平坦な伸ばしですが、ライブアレンジ版は「もう↑一度」とu音でぐっと擦り上がります。 正直めっちゃ盛り上がる。好き。
MC1 「どうも米津玄師です」 「今日はよろしく!」 mcって書くには短すぎる気がしますが、追々混乱するので表記統一。 手短な挨拶で次曲へ。
4. あたしはゆうれい 5. 翡翠の狼 6. Black Sheep バックスクリーンが鮮やかな黄色一色に染まり始まったのが「あたしはゆうれい」。 心に抱いた檸檬色ですね。 ガチで聴き惚れてたせいで2日連続メモが無いです。 ハチャメチャに歌上手かったです。 あと須藤さんが間奏中にぴょこぴょこジャンプしてて死ぬかと思いました。かっわいい。
5曲目翡翠の狼は、ご想像の通り翡翠色のライトでステージが照らされます。 1日目は若干声の調子が悪く高音が出にくそうだったのですが、遠吠えは流石の完成度。 コンディションを整えた2日目はさらにクオリティをあげていて、3番前の間奏の煽りもバッチリでした。(1日目は若干反応が悪かった) あと中ちゃんが太鼓をポコポコ叩いてて癒されました。べりきゅー。
Black Sheepでは、黒いスクリーンに白い煙のような霞がかった模様が映し出されます。 やがて後半になると、柔らかな煙から鋭いノイズに変わり、終盤には極彩色のサイケデリックな映像に変化。結構力強い演出です。 1日目は高音がかなり詰まってましたね。それも含めてライブの醍醐味ですが、まだまだ序盤なので不安でした。 曲の最後に言った「ありがとう」の声も疲れ気味です。 2日目の声は最高潮。「黒い羊が一匹、二匹……」の部分は勿論、終盤の歌い上げは感動もの。 もはやハウリングのような超高音でblack sheepと重ねる衝撃は、会場でしか味わえないものでした。(文字で表すのを諦めたの意)
MC2 「新曲やります!」 たった一言宣言すると、舞台上からLEDスクリーンが降りてきて、ハチ名義の新曲「砂の惑星」が初公開。
7. 砂の惑星 8. orion 9. ゆめくいしょうじょ 10. ゴーゴー幽霊船  11. 駄菓子屋商売 12. ドーナツホール 13. アイネクライネ なんと怒濤の7曲連続歌唱。 ステージ上部からLEDスクリーンが降りてくると、見慣れぬ真っ白な映像が流れ始めます。 そして霧のような靄を手で払いミクさんが登場すると、画面中央には大きく「砂の惑星」の文字が! 「どうか我らを救いたまえ」 「あなたと私でランデブー?」 「歌って踊ろうハッピーバースデー」 あたりの歌詞が印象的です。バースデーケーキを手にしたミクさんが、ネガ反転で薄ら暗い笑顔になってたのもインパクト大。 ちなみにずっと台の上で歌っていた米津さんが、この曲で初めて舞台に降りてダンスを披露しました。 両手をぶらんと下げ気怠げな感じでしたが、生ダンスめちゃくちゃ上手かったです…… 1日目は「あ゛り゛がどう゛」って全部濁音化したかすれ声だったのですが、声バッチリの2日目は「ありがとーぅ」ってノリノリだったので大喜び。 とーぅて。可愛すぎませんか。最高。
続くorionでは上部のLEDスクリーンとバックスクリーンをフルに使って、ステージ一面を星空模様に。 小さな星明かりが煌めく中、スポットライトを浴びて歌う姿の美しいこと美しいこと。 2日目は伸びやかに声が響き、まるで賛美歌かと思う程でしたが、個人的に好きなのは1日目。 再三書いているように声の調子が悪く、歌唱中も何度も横を向いて(多分マイクに声が入らないように)咳をしてるような仕草をしていたのですが、高音が掠れている分「神様どうか声を聞かせて」の歌詞に、心から絞り出されるような悲痛さを感じて軽く泣きました。wowowさん放送頼む。 また、最初はステージだけを星空が包み込んでいたのですが、最後のサビではミラーボールが回り1階、2階全ての客席に光を届けます。 「この星座のように 結んで欲しくて」 そう氏が歌いきると、ミラーボールがゆっくり消えていくのが印象的でした。
LEDスクリーン大活躍の中盤は、9曲目、ゆめくいしょうじょでもMVを投影。 ハチ名義、南方研究所の「沙上の夢喰い少女」と分けるためか、なんと完全新作映像。 以下、長く語るので読み飛ばしてください。
白い木々と黒い空。ひと気のないモノクロの世界に、ただ一人鮮やかな桃の髪をした女性が映ります。 豊かな髪だけが揺蕩っていますが、胎児のように背を向けて寝転がったまま女性は微動だにしません。 景色は変わり、カメラは暗い森の中を映し出します。少し透けた木々の奥に米津さんの姿が見え、まるで彼自身が映像の中に入ってしまったかのような錯覚を覚えました。 枝には深い夜の色をした2羽の梟が止まっており、体の中に細い三日月だけが輝いていました。
さらに景色は変わり、最初の女性と同じ髪の色をした幼い少女が現れます。 「居場所がない 絵本もない」 その歌詞と共に本の世界から抜け出した少女。周囲を本の群に埋め尽くされたその景色は、緑の木にピンクの花々と、女性とは相反した色鮮やかなものでした。
「君の悪い夢も」 女性の桃色の髪からピンク色の花が咲き、「私が全部食べてあげる」の歌詞に合わせてピンクの蝶々が姿を現します。 MV作者のTwitterでこの花が悪い夢の比喩と知ったのですが、美しい花を悪い夢に見立てるセンスに脱帽です。
MVはそれこそ夢の中のように次々変わっていきます。 手のひらの上でピルエットを踊る女性。 そしてまた背を向けて眠る姿。 女性はモノクロの草の上だったり、誰かの手のひらの上で眠り続けるのですが、この間奏の時だけ水平だった手のひらが、女性を月明かりから隠すように少し斜めになっていたのが印象に残ってます。
2番になると、糸のように細かった月が少し膨らみ、空が僅かに赤らんできます。 梟たちは夜明け色に染まり、空へと消えていきます。 女性の背中には翼が宿り、世界に色と動きが生まれ始めます。
「君の悪い夢も 私が全部食べてあげる」 米津さんの透き通るアカペラに合わせ、女性と少女が手を繋いで歩き始めました。 最初に出てきたような冷たく暗い森ではなく、鍵盤模様の道と雲の様に柔らかそうな白い木々。 二人の間には真っ赤なハートの風船が浮かんでいます。 「その涙で胸が痛いの」 しかし少女は手を振って女性と別れてしまいます。 風船と共に、また一人取り残された女性。 ですが、彼女の前に青い瞳の馬(めちゃくちゃ米津さん似)(多分狙ってる)が現れました。
「光を呑んだ 淡い夢」 女性は馬に乗り、真っ暗な森から抜け出しました。 もう彼女の世界には色が満ち溢れ、空は柔らかな朝焼け色に染まっています。 女性が眠っていたモノクロの世界には、もう誰もいませんでした。
ルカver.とはまた違った魅力のあるMV。 まさかライブ限定とは思えないので、公開が楽しみです。
2日目のみ 「まだまだいけますか!?」 「後半もヨロシク!」
しっとりした空気を打ち破るように、ゴーゴー幽霊船のスタートです。 ライブアレンジ版として、2日とも「全部忘れてぇ↑」って語尾を上げてるのめちゃ良かったです。盛り上がるぅ
駄菓子屋商売で忘れられないのは、1日目のアクシデントですね。 お得意のクネクネダンスを披露し、舞台で胡座をかいて歌うという初のパフォーマンスを見せた米津さん。その後舞台前方にある台?(遠かったのであまり見えてない)に米津さんが乗ったのですが、どうやら固定されてなかったらしく、盛大に観客席に落ちました。 心臓止まりかけましたが、「ぱーっぱらぱー(笑)」って笑いながら歌い続けてたので安心しました。ツイキャスで百万回くらい言ってるけど、笑いながら歌う姿がめちゃんこ好きです。 ていうかその後ステージに戻ったんですが、足バリ長くてすげかったです。やっべ。 あと「嫌になるほどお得な商品さーぁっ↑」って擦り上がるのもマジすげかったです。 方言が汚いのは許して。 2日目はさすがに台には乗りませんでしたが、ダルそうに座り込んで歌うパフォーマンスは健在。 また「チューチュー チューインガム」の部分で、指を∞の形に回す動きが加わったので、次回のライブでは完璧にやりたいところ。
「ありがとう」(一日目は(笑)付き)で締めくくると、ドーナツホールに移ります。 1日目は須藤さんのギターソロが入り大感激。本当に魅せ方が上手です。
そして名曲アイネクライネ。 イントロは堀さんのドラムが光ります。真っ暗な中、潮騒のように響くドラム音は何回聴いても綺麗。 また3番の「奇跡であふれて足りないや」がライブアレンジ版に。 オクターブ変えてますが、「CAGAB#AGF」→「CAGAB#CAF」って感じです。気になる人は鍵盤ハーモニカとかで吹いてみてください。ピヒョー
MC3(1日目のみ) 「元気?」 「後半戦も中盤に」 「初めてのホール」 「すごい景色 上の方まで人が」 「ついにここまで来た」 「2曲続けていきます」 この後解読できないメモが残されている。 うっすらした記憶で、沢山のファンの人が来てくれて感謝的な話をしてたような妄想のような本当使えねえ脳味噌だな的なやってらんねえぜまったく
14. LOSER 15. ピースサイン この曲でメモ取れるわけなかった。 死ぬほど格好良かった。 「ピースサイン」で客席全体がピース掲げてるの素敵だったよ。以上。
MC4 1日目、疲れてるのか盛大にため息を吐いてからのMC。笑う。 そのくせ2日目は「元気?みんな」と客を気遣う。差が激しい。好き。 「次やる曲が、こないだ『かいじゅうずかん』って書籍を出したんだけど、その中に入ってるLOVEっていう曲」 「その次にやるのが(2日目:そんでその後に)、こないだレコーディングしたばっかの、まだ発表してない新曲」 「最近子供の頃の記憶をよく思い出してる」 「さっき歌ったピースサインもそう」 「自分は大人になってるのか、それとも子供に戻ってるのか」 「よく分かんない」 「そんな子供の頃を歌った曲が沢山出来てる」 「どうか楽しみにしておいてください」 両日ともにほぼ同じ内容でした。 いつだって新曲楽しみにしてるよ。
16. love 17. fogbound(新曲) 18. 春雷(新曲) 再びLEDスクリーンが降りてきて、loveの初公開MVが流れ始める。 以下長くなります。ゆめくいしょうじょと同じです。読み飛ばしてください。
現れたのは枯れた太い樹。 周囲に現れた白い「何か」は、受精卵のように分裂を繰り返し徐々に大きくなっていきます。 そして大木の周囲を魚が泳ぎ始めます。 それはシーラカンスを始め、古代魚を彷彿とさせる少し不思議な魚達でした。
「どんなに遠く離れたとしても」 遺伝子のような螺旋を描いて、鯨が回りながら空に上っていく。 「ずっと深く傷ついたとしても」 鯨は白鳥に変わり、螺旋のまま上り続ける。 「もう二度と会えないんだとしても」 二度と会えない、そんな歌詞と共に現れたのは首長竜。 青い恐竜たちも、同じようにゆっくりと空に消えていきます。
また枯れた大樹が画面の中央を埋め尽くしました。 先ほどと違うのは、水深が上がったように背景が明るくなった事と、魚がエンゼルフィッシュのような熱帯魚に変わったこと。 次に現れた木は、まるで人の骨盤を模したような不思議なもの。それから一転、やけに撓んだ木が画面に登場します。 この時右上に月が出ていたのですが、「ゆめくいしょうじょ」と異なり、欠けのない満月だった事が目に焼き付いています。
そして祈りを捧げるように、指をくんだ白い手が映し出されます。 「永遠に生きれないとしても」 先程と同じように螺旋を描く白鳥達。 「いつかは嫌われたとしても」 鯨(イルカかも?)も歌に合わせて上っていく。 「痛みが消えないんだとしても」 不意に映像が変わり、あのハートの風船が再び姿を現しました。
また木々が現れては消えていきます。 牙の生えた象(マンモス?)が溶け込んだ樹。 空は真っ赤に染まり、ようやく枯れ枝ばかりの世界に花が咲き始めます。 雄鶏の尾と一体になった樹が写り、次の鹿の角代わりに生えた木には、初めて緑が萌えていました。
「どんなに遠く離れたとしても」 赤い身体に青く長い尾をした鳥が、螺旋を描いて飛び回る。 まるで中央に浮かぶハートの風船を守るかのように。 「もう二度と会えないんだとしても」 何かを解き放つように両手を開き、その手は1輪の花に変化する。 「誰も悪くなかったとしても」 星座のように白鳥が飛んでいる。 「痛みが消えないんだとしても」 走る馬の足だけが映ってい���。
やっぱりクオリティの凄まじいMV。 悠久の時の流れを映像で描いていました。 上手く言葉で表せなかったけど、白鳥が手に変わり、その手が花に変わるシーンは必見なので早く公開してください。
そして登場、fogbound。 次回ライブのタイトルって事は8月頃に発売だろうか。 系統としてはKARMA CITYが近いかな。 「悪魔じゃない 天使なんかじゃない」 「明るい部屋で貴方と二人 暗い部屋に貴方はいない」 って歌詞が耳に残ってます。 悲しい愛の歌。
次にやるのが新曲とは言ってたけど、2曲やるとは聴いてねえ!やったぜ!18曲目、春雷だ!! fogboundとは正反対のポップな曲調。歌詞だけで言えばviviと近い気がします。 「花びらが散れば貴方とおさらば それならば僕と踊りませんか」 「それでも貴方を前にすると 何も言えなくなるなんて」 「どうか騙しておくれ 愛と笑っておくれ いつか消える日まで」 7割くらいはあってるんじゃないかな。 最後の「どうか騙しておくれ」の箇所が、明るい曲に対してあまりに切なくて一瞬で好きになりました。 あと間奏が凄く可愛くて「GFーー DCーー GFーDCーDEDCー」って感じでした。オクターブ間違ってる気がするけど、雰囲気は合ってるはず。
「どうもありがとうございました。米津玄師でした」 2日とも全く同じ台詞。一言一句そのままで、米津さんたちは舞台を後にしました。
<アンコール> 19. アンビリーバーズ  アンビリーバーズで会場のボルテージをマックスに上げた米津さん。 サビ前に太鼓をデデデンと叩くのが恒例ですが、1日目の最後に結構遠くの方までバチを投げ捨ててたので行方が気になる。 1日目「ありがとぉ~」2日目「どうもありがとう」と緩い挨拶をしてMCに移ります。
MC5(1日目) 「メンバー紹介していいすか」 「ベース、須藤さん」 「ドラム、堀さん」 「ギターの中ちゃん」 米「半年のぶりのライブ」「どうすか」 中「リハで照明当たってオドオドした(笑)」 観客が一瞬ざわめくが、普通に中ちゃんが答える。フリじゃなかった。
米「もう夏だよね」 中「まだ4月くらいの感覚」「もう7月」
米「そう言えばさっき(駄菓子屋商売)」 米「(正面の台が)固定されてると思うじゃん?」「固定されてなかった(笑)」 米「俺の体幹では20秒くらいしか持たなかった」 (実際は10秒くらい) 中「ダンスで鍛えた体幹ね(笑)」 米「(笑)」
以下米津さんのみ 「中ちゃんとは小四から一緒」 「田舎を出たくてしょうがなかった」 「やな所に産まれちゃったなーって」 「今はサポートしてくれる人がいて」 「(ステージの)後ろにはライブを支えてくれるスタッフがいて」 「その人たちと一個の作品を作っている」 「遠くへ行きたいと思ってた」 「(その考えは)間違ってなかった」 「すごい幸せな場所」 「俺から言えることは、遠くへ行った方がいい」 「生きてたら色々ある」 「ほんの少しの勇気で、何か変わってくかもしれない」 「ありがとうございました」
MC5(2日目) 「メンバー紹介します!」 「ベース、須藤さん」 「ドラム、堀さん」 「えー、中ちゃん!」
米「気付いたら(ライブ)終わりですよ」 米「あれやってなくない?『2階席ー』ってやつ」 米「ライブまえに中ちゃんがやるって公約を」 客席から「やってー!」の声 中「じゃあ、やります(笑)」 中「えーっと……2階席ー!」 2階席大歓声。 米「皆さん拍手をお願いします(笑)」 1階席からもやってほしいの声が。 中「ええーやるの?」 米「やれよ(笑)」 中「(笑)僭越ながら、1階席ー!」 もちろん大歓声。楽しかったね。 米「ありがとうね」
以下米津さん 「中ちゃんとは幼なじみ」「小四から」 「次やる曲は子供の頃を思い返して作った」 「早くここ(生まれ故郷)から出ていきたい」 「自分の故郷が好きじゃなかった」 「遠くへ行きたい、遠くへ行きたい」 「ずっとそう思ってた」 「気が付けばメンバーがいて」 「後ろにはスタッフがいて」 「目の前には俺のこと観に来てくれる人が5000人くらいいて」 「(今の環境が)嫌だって思ってる人に言える事があるとすれば、遠くへ行けって事ぐらい」 「どうもありがとうね」
20.Neighbourhood そんなMCを裏打ちするように、子供の頃を歌ったNeighbourhhood。 「逃げ出せその街を」 そう高らかに歌ってくれる米津さんに、どれほどの勇気をもらったか計り知れません。
ライブに行くたびに今日こそが最高傑作だと叫んでいる気がしますが、今回も間違いなく最高傑作でした。 米津さんが遠くへ行きたいと望むなら、どんな遠くにでも着いていこう。 あの人の歌を信じて生きていこう。 この二日間、私は世界中の誰より幸福な時間を過ごしました。 それではfogboundにも参加出来ることを祈って、今日は筆を置かせていただきます。
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sabooone · 7 years
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1|或る晴れた日に
私がその手紙を見つけたのは、まだ冬の寒さの残る三月初めの事だった。
住む者がいなくなり、もう随分と触れられずにいた部屋を私はようやく片付ける決心をつけた。 すでに部屋は綺麗に整頓されているので、片付けるほどではないのだが、 私はその僅かばかりの品を手にとってはどれも懐かしく眺めていた。 主を失った部屋ではあったが、いつもこまめに換気をして、埃を払っていたためかび臭さはない。 それだと言うのに、不思議と鼻の奥がつんと熱くなるのを感じた。
私は最後に机の引き出しを閉め、ある違和感に気がついた。 奥で何かが詰まっている。 取り出してみると、それは一通の手紙だった。 私はその手紙の宛名をみて、おや?と不思議に思った。 美しい手蹟で「野宮百合子様」とある。 封筒の裏をみても差出人の名前はない。 けれど、私は宛名の手蹟からこの手紙を書いたのが誰なのか、すぐに分かった。 恐る恐る封を開け、その手紙を読み始めた。
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春のうららの――。
開け放たれた窓から歌が聞こえてくる。 こうもぽかぽかと暖かいと眠くなってしまう。百合子は呼び出された教室でぼうっと立ちながらそう思った。 そもそも、何故呼び出されたのかもよく分かってはいない。 目の前には厳しい顔つきをした上級生三人が椅子に座っている。
「あのう、それで、御用と言うのは?」 「野宮さん、規則に反する物を使っているでしょう?その事です」
百合子は意味が分からず、何故もっとはっきりと言ってくれないのだろうか、と困窮する。 ぼんやりとした指摘のため、あのことだろうか、このことだろうか、と余計な心配事が胸を通り過ぎていく。
「あのう、規則に反する物と言うのは……」
相手が上級生な上に何やら物騒な様子なので、百合子の声は自然と弱々しくなった。 上級生の内の一人が百合子の質問に気分を害したようで語気が強まる。
「ご自分で分かっているでしょう?貴方が付けている香水の事、よ!」
上級生の言葉に百合子は思わずかあっと顔を赤くした。 級友には何度か指摘された事はあるが、とうとう上級生にまで目をつけられてしまった。
「香水なんて使っていません!」 「では、この香りは一体何だと言うのです?」 「香りなんて、私は分かりません」
百合子の返答に上級生は顔を見合わせ、あからさまに眉を顰めた。 百合子はこの際正直に打ち明けてしまおうかと考えた。月のものの時、甘い体臭が強くなる事を。 けれど、殆ど初対面の上級生に対して、それを伝えるというのはやはり抵抗があった。 いっそ、素直に香水だと認めて謝ってしまえば良かったのかもしれない。けれど、もはや手遅れだった。 こうなってしまえば、上級生たちは後に引かないだろうし、下手をすればもっと大事になってしまうかもしれない。 百合子は困り果てて、赤くなってしまった顔を隠すために俯いた。
「何か御用があると聞いたのですが!」
沈黙を破って、教室の引き戸が開けられた。その声は透き通って低い。 教室に居た全員がその声に振り向いて、その人物に目を瞠った。
「あ、貴方……!何ですかその髪は!」
そこに立っていたのは百合子の級友の凪子だった。 先週までは束髪だったその髪が、今はバッサリと切られてザンギリになっている。
「ザンギリです。」 「あ、あ、貴方!何という……何という髪型なのです!」 「ザンギリにしてはいけないという規則はありませんでしたから。」 「当たり前です!」
上級生は金切り声を上げた。 悪びれる風もない凪子と怒り心頭の上級生の間に挟まれた百合子がはらはらと狼狽えていると、その場にそぐわぬ明るい声がした。
「あら、お二方こんな所に居たのね」
凪子が開け放たしたままの引き戸からひょっこりと顔を出したのは級長の早苗だった。 顔面を蒼白にしたり赤くしたりしてぶるぶると震えている上級生たちに寄ると、 ほんわかとした微笑みを浮かべて頭を下げる。
「あの、お取り込み中失礼致しますわね。こちらの凪子さん――髪の毛は後ろで一つに結って着物に入れ込んでいるだけなんです。何でも、意に添わぬ相手とのご結婚で神経が衰弱気味になっていますの――どうぞ、お許しくださいませね。 こちらの百合子さんは、先程まで中庭の手入れをしていまして、ほらこの通り髪の毛に桜の花が絡まってでしょう?」
早苗の言葉の通り、凪子の髪の毛は結わえられているだけのようだった。 だが、百合子は中庭の手入れなどしていない、百合子の黒髪から桜の花をとって見せたのは早苗の仕込みのよう��った。
「凪子さんは附属戦の練習と、百合子さんには歌唱会の目録を書いていただく事になっていますの。 二度とこのような間違いは致しませんから――そうですよね?」
早苗は微笑みながらこちらに視線を送る。その鋭い目つきに、凪子と百合子は震え上がり一瞬の内に深く頭を下げていた。
 上級生たちから解放され、三人はそのまま歌唱会の練習をしているホールへと向かった。 ホールの側には控え室があり、椅子や小物が置かれている。 椅子と机を寄せ合うが、凪子はむくれたような顔をして肘をついて窓の外を見ていた。百合子は凪子に声を掛ける。
「あの――凪子さん。御結婚と言うのは?」 「本当よ。でも、結婚おめでとう。などと言ったら私は貴方との友人の縁を切るわ」
そう言われて、百合子は押し黙る。凪子の結婚の件は早苗の仕込みではなく、真実のようだった。 そんな機嫌悪い凪子の様子を見て呆れたように鼻で笑うのは早苗だった。
「男のなりをしたからと言ってどうにかなると思っているの?」 「何よ!説教のつもり?どうにもならないと分かっていても!それでも何もしないよりは随分とましでしょう!」 「それで、上級生に目をつけられて大事になるのだったら何もしない方がましじゃないの。 そもそも、男装している時点で女として負けているのよ!」 「女なんてくだらないわ!特にカジノ・フォリィで卑猥な英語を歌って破廉恥な振り付けを踊るような女はね! その女に夢中になる男もよ!そんな男と結婚するくらいなら……」 「そんな事がなんだというの。貴方は恋愛小説の読みすぎなのよ。 女はね!夫の手綱を取って意のままに操ってこそなのよ!百合子さん、そうは思わない?」 「愛の無い結婚など絶対に嫌!そうでしょう?」 「わ、私?」
百合子は二人に詰め寄られる。 正直な所、百合子は結婚について深く考えたことがなかった。 そのため、二人の応酬にもついて行けずにただなるほどなるほどと心の中で頷くだけだった。 そのため、急に話の���先を向けられてしどろもどろに答える。
「えっと、そうね。好きな方と一緒になれたらとても幸せだと思うわ。けれど、知らない方と一緒になったら ――そうね、どうかしら……だんだんと相手の事を知っていけたらいいのだけど。ああ、でも、相手の方が私 を好きになってくださるか分からないわね。だから、ええっと――」
百合子の回答に二人は深くため息をつく。
「ううむ、一見愚かなようで核心をついている回答だわ」 「ねえ、案外百合子さんのような方が上手く行く様な気がしない?」
///
「姫様、姫様。お綺麗ですわ」
白無垢は重い。高島田に結い上げた髪に角隠し。 あまりに重い衣装に疲労と緊張から百合子は今にも倒れてしまいそうだった。 仕上がった出で立ちを鏡に映して見る。
(――お母様……)
青白くやつれた顔に、死に装束を着て死に化粧を施された母を見る。否、それは鏡に映った自分の姿だった。 白無垢は死に装束と言ったのは誰だったか。
(野宮百合子は今日で死ぬのだ)
瞳を伏せると、自然に涙がこみ上げて一粒こぼれた。 その涙の意味をどう思ったかは分からないが、着付けを手伝った女中がそっと拭う。
母が死んでまだ数ヶ月しか経っていない。 しんと静まり返った野宮の邸に身を置くことは、あまりにも辛かった。 ふとした拍子に、父が書斎に居て本を読んでいるのではないかと思う。 玄関から音がすると、本当は父はどこか長い旅行をしていて、 扉を開いて帰宅しその外套を藤田が預かって百合子にと何か土産を渡そうとしているのだと。 母だって、いつものように散々買い物や芝居を見ていつか帰ってくるのではないかと。 確かに、両親の葬儀をこの目で見たはずなのに、そう思ってしまう。
百合子がとても小さな頃にみた悪夢のように、 目を覚まして両親の寝室を覗くと二人はちゃんとそこに居るのではないかと思ってしまう。 百合子が泣いているのを母が見つけていつになく優しく抱き寄せてくれるのではないかと。
「百合さん、どうして泣いているの」 「お母様とお父様が死んでしまう夢を見たの」 「おいで、お父様とお母様と一緒に寝ましょう」
そう言って百合子を挟んで三人で眠った。
(私は、お父様やお母様が望まれるような良い子だったかしら)
その疑問の答えはもう出ない。 百合子のためと開いてくれた誕生会を逃げ出そうした事。 邸の困窮に反して買い物ばかりする母に失望していた事。
(私、今までありがとうございますと、お父様にお母様に伝えた事があったかしら) (私、私……もっと、もっとお父様とお母様に幸せだったと伝えればよかった。  ありがとうと、大好きだと、言えばよかった――)
今更、墓前で手を合わせても伝わらない。 とりとめなく溢れてくる思いは言葉にならずに涙として目から零れた。 白粉をはたいた頬に涙の筋を作る。
百合子は斯波の求婚を受けた。 これでいいのだ。財力のある男と結婚し、野宮の血筋を守り伝えていく。 それが百合子が出来るせめてもの償いであり、初めての親孝行だった。 野宮の転落を、父母の死を、どこか喜んでさえいるような男だった。 それでも、百合子に寄る求婚者たちの範囲では一番の金持ちだ。 愛もなく、夫を意のままに操る手管もない、どこか空虚な心の侭に。
(さようなら――)
百合子は記憶の中の幼く無垢で純真な野宮百合子にそう告げた。
///
「ねえ、百合子さん。海を見に行かない?」
ある日、突然凪子にそう声を掛けられた。 百合子の脳裏に”入水自殺”の文字が浮かび点滅する。
「東京の灰色の海など嫌よ。美しい浜辺がいいわ」 「う、海で何をなさるおつもりなの?」
蒼白な百合子の顔を見て凪子は男のようにからからと笑った。
「いやあね、顔が真っ青よ。学校を抜けだして海を見たいだけよ」 「――行くわ」
百合子が行かないと言えば、一人で行ってしまいそうだった。 万が一の事を考えて、百合子は頷く。
「級長には内緒ね」 「どうして?」 「莫迦な事はお止めなさいとしたり顔で言うからよ」 「莫迦な事――」
百合子は凪子に付いて行かねばと決意を固くした。 凪子が結婚のため退学をすると言うのは周知の事実だった。 髪の毛をザンギリ風に装うのもついには諦めた様子で、 教師などはようやく落ち着いたとばかりに喜んでいたが百合子たちは嵐の前の静けさのようなものを感じていた。
しかし、百合子の悪い予感には反して、凪子は本当にただ海を見たかっただけのようで、 まるで子供のように声をたてて笑いながら浜辺を歩いた。 波が寄せては返し、凪いでいる。 本来なら授業を受けているはずの時間に、明るい日差しの下で浜辺の砂を踏むのはどうにもおかしな感覚だった。 ざざ、ざざ、と波の音ばかりが響き渡る。
二人はブーツまで脱いでしまい、素足を波につけた。 足の裏が細かな砂利で揉まれ気持ちいい。潮風が髪を揺らす。
「ああ、くたびれた」 「指の股まで砂利が入ったわ」
百合子のあけすけな物言いに凪子がくすくすと笑う。 ひとしきり笑うとざん、ざん、と波の音に耳を傾けた。
「あと少しね。学校にいられるのも」
凪子が百合子の前で初めて結婚の事について触れる。 百合子はただ押し黙って、水平線を眺めてあいまいに相槌を打った。
「ね、この前言ったでしょう。どんな男と結婚するか――って」 「ええ……」 「私、カジノ・フォリィにその女を観に行ったの」 「え?!」 「どんな売女かと思って、一度くらいは顔を拝んでやろうじゃないのって。  何なら、夫をよろしくと挨拶ぐらいしてやろうかと思って行ったの」
そう言うと凪子は膝を抱えてうずくまった。
「級長の言うとおりよ、私って本当に莫迦。考えなしの大莫迦よ。  あんな所、行かなければ良かった。見なければ良かった。  ――あの二人はねPlatonicの、親愛の絆で結ばれているのよ。  あちらからしたら、邪魔者はむしろ私の方。  金と権力で二人の間を引き裂く、恋愛小説で言うところの悪者よ」 「――」 「上辺だけを見ていれば良かった。  ねえ、そうすれば私は可哀想な主役でいられたのに。  私、彼女が羨ましい、妬ましいの。私も恋というものをしてみたかった」
百合子は持っていた手巾で凪子の頬を拭うと赤い頬に口付けをして抱きしめた。
「小説の悪者がこんな顔をして泣いたりしないわ。  貴方はいつだって精練だった、私知っているわ」 「――私、不精だから手紙なんか書かないから」 「ええ、私の中の貴方はずっと今のままよ。  附属戦で一等活躍して、ザンギリの頭で自転車を乗り回すの」 「意地悪ね」
凪子は照れたように笑った。
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斯波の邸には、百合子に充てがわれた部屋があった。 部屋には鏡台――母の鏡台が嫁入り道具で唯一の物だ――それにソファに机と本棚があった。 鏡台の引き出しには入り切らないほどの化粧道具や宝石が斯波から贈られていた。 他に衣装のための部屋もあり、そこにも多くの夜会服や着物が収められている。
美しい宝石や色とりどりの着物、以前は数が無くて惨めな思いをした夜会服の数々。 今はそういった物に心を動かされることはなくなった。 斯波は欲しい物があれば何でも買ってやると言うが、百合子には欲しい物が何もなかった。 最初の頃は小さめの宝石などの名前を挙げたりしていたが、次第に”貴方がくださるのなら何でも”と変わっ た。 高価で美しい宝石なのだ、女なら喜んで当然だ。 喜んでいる素振りもしていたが、心が伴っていない事は斯波にも分かっていたようだ。 高価な贈り物に、それを喜ぶ妻を斯波は求めているのだろうが、 その夫婦の芝居にも百合子にとって負担になっていた。
そして昨夜、百合子はその事をそれとなく斯波に伝えてみた。
「今、何と言った?」 「もう、贈り物をしないで欲しいの。  どれも私には過ぎた物ですから」 「貴方は――よくよく我儘な人だな。  宝石が嫌なら何が欲しいんだ、自動車か?別荘?それとも船でも欲しいのか?」
斯波は苛立ったように紙巻煙草を灰皿に押し付ける。 夫婦の寝室で百合子はソファに座っていた。 電灯に背を向けて立つ斯波の顔は暗く表情は見えなかった。
「貴方には感謝しています。借財で潰れかけていた邸を救っていただいたわ。  これ以上貴方に何かして貰うのは、気が引けるの」 「……随分な言い草だな。夫が妻に贈り物をする事の何が不満なんだ」 「不満ではないわ、ただ、興味が無いだけ」 「では何に興味がある?宝石も着物にも興味がないというのなら貴方の欲しい物何なんだ?」 「私の欲しい物――」
百合子は両親の顔がちらりと思い浮かんだが、すぐに消し去る。 そして、ふと目の前の男を見た。
「貴方の欲しい物は何?」 「俺の欲しい物? ――言えば貴方はそれをくれると言うのか? 俺に」 「私が差しあげられる物なら……」 「俺が欲しいのは貴方の心だよ、百合子さん」
別れを告げたあの日から百合子は胸に虚ろな穴が開いているようだった。 見ること聞くこと全てがその穴に落ちていってどこかへ消えてしまうのだ。
「そう、私の心が欲しかったの」 「今の貴方は抜け殻のようだ。  暴漢に立ち向かった時のような凛とした貴方がいない」 「あれはただの無謀だわ」
そうか、斯波はあの時の華族の姫らしからぬ百合子の事が気に入っていたのだ。 この男が名誉や野心以外で百合子に執着する理由が分かったような気がした。 それと同時に、斯波が欲しがっている物は百合子があげようにもあげられない物だった。
「貴方は俺に心を開くつもりなど無いのだろうな。  だが、貴方は俺の妻なんだ。貴方に何を贈ろうがそれは俺の勝手だ」 「そうね、口を出して悪かったわ」 「本当に悪かったなどと、思ってもいない癖に」 「――ええ、そうね」
百合子の言葉に斯波は立ち上がり、乱暴に腕を掴む。 先ほど、贈られたばかりの真珠の首飾りだけを首に付けて着物を剥いでいく。
「確かに、俺は貴方の心は手に入らないのかもしれない。  だが、貴方のこの高貴な身体は俺の卑しい金で買ったものだ」
いつにない手荒い扱いに百合子は怯えて抵抗した。 か弱い女の身で抵抗しても無駄だと悟ると、あとはただ荒れ狂う嵐のような斯波の熱情に流される侭だった。
///
「クロ?」
百合子は邸中をちっちと舌を鳴らしながら探しまわった。 いつからか邸に住み着いた黒猫の姿が見えないのだ。 庭へ出ると瑞人がスケッチブックを持って木にもたれかかっている。
「ねえ、お兄さまクロがいなくなってしまったの、見なかった?」 「さあ……どこか散歩に行っているのではないかな」 「でも、もうずうっと見ていないのよ。  あの子、雨に濡れていたらどうしよう、お腹を空かせて鳴いているかもしれないわ」 「案外他所の家で可愛がられているのかもしれないよ」
答える瑞人の声が低く、百合子は瑞人を覗きこむ。 眠っている様に目を閉じている。 いつ見ても美しい兄だったが、今日はその美しさが怖いほどに冴えていた。
「お兄さま、どうかされたの?」 「――少し、考え事をしていてね」
ゆっくりと目を開くと百合子に優しく微笑みかける。
「大丈夫、お顔が真っ青よ」 「うん、少し風に当たりすぎたのかもしれないね」
ふう、とため息をつくとまた瞳を閉じる。 今度は両耳に手を添えて覆うようにすると、目を閉じたまま百合子に話しかけた。
「こうやってね、耳を塞いでしまうとまるで水の中にいるような音がするんだ」
百合子も瑞人を真似て両耳を塞ぐが、かさかさという髪の毛の擦れる音しかしない。 口をとがらせて首をかしげると、瑞人は笑いながら百合子の頬を手で挟んだ。
「髪の上からしてはわからないよ。そう、こうやって髪をあげて――」
ひんやりとした瑞人の手が耳を覆う。 すると、閉じ込められた音が頭の中を反響して、本当に水中にいるような気持ちになる。
「これでね、目を閉じて息を止めてご覧よ。ねえ、本当に深い湖に沈んだようだろう?」 「苦しいわ、お兄さま」
何だか本当に湖に沈んでいるようで息苦しい。 瑞人が耳から手を放すと、ざわざわと周りの風の音がよみがえる。
「どう? 面白いだろう?」 「――怖かったわ」
あるはずのない水の冷たさを思い出して百合子はぶるると震えた。
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斯波と結婚して四月が経とうとしていた。 自分の身に宿った赤子が男の子か女の子か、名前をつけるのなら斯波か彼の父から一文字貰ったほうがいいのか。 百合子は名前を考えてみては紙に書き連ねてみた。 ふとした拍子に、何気なく腹を触って撫でることも増えていった。 しかし、子供が出来たと分かっても、夫婦の関係はどんどんと悪くなっていった。
そして、何度目かの往診の時だった。
「いや、こういう事は子供を産まねばという重圧からよくあることなんです」 「でも、だって、そんな事が。  私、もうずっとその月のものも、それに幾らかお腹も大きくなって最近は悪阻も――」 「お気持ちはよく――とりあえず、精神を落ち着かせる薬を出しておきます」 「あの、もう少しお調べになって下さったらわかります」 「旦那様の方へは私からご説明を、大丈夫ですよ。お若いのだからこれからいくらでも機会はあります」
待って、と追いすがろうとしたが足から力が抜けて椅子から立てなかった。 医者は、元より子供など出来ていなかったと言う。 月のものがとまったのも、悪阻も、腹が膨らんだのも、重圧による思い込みだと言うのだ。
(では、私が撫でていたお腹は? 掛けていた言葉は?)
もうずっと身体に虚ろな穴が空いているのだ。喜びも悲しみも怒りも全てその穴が吸い込んでいくようだ。 子供も言葉もその穴に吸い込まれていく――そう考えると堪らず口を覆った。
(健やかな子供を産むことを、約束して頂戴)
病床にあった母の言葉を思い出す。百合子は立ちかけていた椅子から倒れて気を失った。
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母は、百合子から見て何かの相談をするのには向いている人間ではなかった。 育った時代も環境も違いすぎるのか、あまり互いを理解出来てはいなかった。 子供のように奔放な一面をもつ母は、場合によっては百合子の方が年が嵩んで見えたし、 母親という役割に頓着していないように思えた。 百合子は大概の事は一人で解決できたし、それほど困窮する場面に相対したこともなかった。
日が落ちようとしていた。 庭の灯篭はもう随分と前から火が灯されなくなっている。 邸の中も必要なだけしか明かりをつけていない。 薄暗い居間で、瑞人の煙草の火が一層赤く灯る。
(斯波さんを選ばないのなら、他の縁談を考えなければならない)
そう言われて、考えようにも何もまとまらない。 もしも両親が居たなら、結婚相手を斯波なり他の相手なり、調べて選別してくれたのだろう。 それは自由恋愛という言葉が持て囃されはじめた現代において考えれば窮屈で不自由なことだろう。
(もし……お母様が生きていらっしゃったら何というかしら……)
百合子はふとそう考えた。 まだ母が死んでひと月と経っていない。 凄惨な死に様はまだ脳裏に焼き付き、眠りに落ちる瞬間に甦ることがある。 けれど、今まで過ごしてきた長い年月の中の母の姿の方が記憶には多くあるのだ。
(百合さん、まだ結婚などしたくないと言っているの?) 「お母様……したくないのではなくて、実感がないだけよ」 (貴方はまたそんな事を言って) 「お母様はどう思うの?」 (あら、私がこの方と決めた相手に素直に嫁ぐような子だったかしら) 「私、もう子供ではないわ。結婚が重要だという事、理解しているもの」 (そう、随分と大人になったのね?) 「ええ、もう二人を困らせたりしないわ」 (それなら、今更私が言わなくても分かっているでしょう?) 「財力のある方?」 (貴方が決めるのよ、百合さん) 「でも、だって、私一人では決められないわ」
徐々に母の影が薄れていき、瞬きをする内に湯気のように揺らめいて消えた。 母が死んでこの世から消えてしまっても、百合子の心の中に母の影がずっと残っているのだ。 本当に母と会話しているようで百合子は心が落ち着くのを感じた。
///
斯波は仕事が忙しいらしく、邸にいないことが多かった。 今も長期の出張のため洋行の最中なので、医者からの報告はおそらく手紙で知ることになるだろう。
こんなにも斯波の帰りを待ちわびる日は、今までなかった。 百合子は青白い顔をして額に手をやる。 気を失って倒れた時に椅子で打ったらしく、ずきずきと痛む。 一人の寝台で眠れない日が続いた。 頭の奥がざらざらとし、立ちくらみが襲う。
身近な親類には既に身ごもった事を報告していた、今更勘違いだったとどう知らせよう。 邸の呪いだの、身体に問題があるだのと囁かれるに違いない。 あれほど忌まわしく恐ろしく思った行為を今は渇望している。 何も持たずに嫁入りした自分の唯一の役割、妻としての務めを。
斯波が帰る日、百合子はいつものように玄関で出迎えた。 秋も終わりが近づいている。夜になると闇の濃さは深まり、一層肌寒くなる。 暗闇の中を自動車のライトが道を照らす、音を立ててエンジンが止まる。 斯波はいつもどおりに出迎えた百合子を見て、少し驚いたような顔をした。
「百合子さん、体調はどうなんだ」 「――ええ、どこもおかしな所はないわ」 「……そうか、それなら――」
良かった、という言葉を斯波はすんでのところで飲む。 百合子に酷いことをする反面、人を気遣う事があるのだなと思った。 斯波は久しぶりの帰宅だというのに、忙しそうに邸を歩きまわる。 ようやく居間のソファに腰を掛けると、向かいに座る百合子の顔を見た。 必要ないと分かっているのに斯波は百合子に土産と称して髪飾りとガウンを贈る。
「出先で見つけたんだ。貴方に似合いそうだと思ってね」 「ありがとう、嬉しいわ」 「――貴方は大夫疲れているようだな、まあ、無理もないが」 「お医者様は、若いからまだ大丈夫だろうって」 「……」 「純一さん、前に私に言ったわよね。何がほしいのかって。  私――子供が欲しいの……だから、私」
百合子は自ら着物の帯に手を掛けた。 指先まで冷たく、まるで自分の指では無いようだった。 帯留めを外して更に帯を解く、髪の毛に手をやって無造作にかき回す。
「百合子さん、駄目だ、いけない。貴方はやはり疲れているんだ」 「どうして? お願い、お願い、抱いてほしいの」 「ッ、百合子さ――」
百合子が着物の前をはだけさせると、白い肌が細く覗く。 ソファに座っている斯波の膝の上に乗り、首に手を回して深く口付ける。 斯波はまるで初心な少女のように弱い抵抗を見せる。 そして熱く火照り、桃色に染まっていく甘い肌の何よりも柔らかい乳の膨らみを斯波の頬に押し付けた。 斯波はその乳房にむしゃぶりつきたくなる衝動をどうにか堪えて、着物の前を閉め合わせた。
「……貴方は疲れているんだ。こんな事――貴方らしくない」 「私、らしい? 貴方が私の何を知っているっていうの?」 「……貴方の体調が戻るまで、しばらく寝室を分けよう」
そう言うと斯波は買ったばかりの土産のガウンを百合子に羽織らせると、 病人を運ぶように優しく横抱きにして居間を出る。 客間として使われていない部屋の冷たい寝台に寝かされる間、百合子は斯波と言葉を交わすことも目を合わせ ることも出来ずにいた。
「医者の言うとおり貴方は若いんだ時間はいくらでもあるのだから、焦る必要はない」 「……」 「俺は――いや、……何でもない。ゆっくり休みなさい」
百合子は取り残された部屋で、くしゃりと髪の毛ごと手で顔を覆った。 あまりにも自分が惨めで無様で情けなかった。 斯波は、暴漢に立ち向かっていく高潔な少女が好きだったという。 その少女は成金の求婚になど靡かないだろうし、 まして結婚などしてもその誇りは高く、夫に仕えるようなか弱い妻ではないはずだ。 間違っても、自ら身体を差し出すような女ではないだろう。
斯波は他の女性と同じように、百合子を手に入れる事で己の自尊心を満足させたいだけなのだ。 金の力で身体は手に入っても、心は手に入れられなかった。 だから、結婚しても百合子に執着し、その心を開こうと躍起になっていた。 そして、今日、百合子の方からねだることで、斯波の自尊心はきっと満たされたのだろう。 百合子は斯波が抱いてきた大勢の女の中の一人になったのだ。
そして、その予感は的中し、斯波は仕事と称してほとんど邸に寄りつかなくなった。 邸に居るとしても僅かな時間だけで、百合子と会おうが会話らしい会話もない。 花街や会合などで派手に遊んでいるらしく、時々噂だけが流れてきた。 夫婦の営みも部屋を別にしてからは一度もなく、また百合子の月のものも止まったまま回復していなかった。 そして斯波が離縁状を百合子に差し出したのは、みぞれの降る三月末のことだった。
「まあ、貴方があの野宮の邸で暮らしていく分には十分すぎるほどだろう。  それに俺が貴方に贈った夜会服や宝石も付けよう。  一度袖を通したものだし、それに宝石は持ち主の情念が宿ると言うからな」
斯波は久しぶりに会ったかと思うと雄弁につらつらと言い連ねる。
「貴方は今日にも早速帰っていただいて結構だ。  荷物は後日運ぶようにこちらで指示している」 「そう……」 「何か不満があるのか?」 「いいえ」 「そうか。ああ、もうこんな時間だな。  それじゃ、仕事があるので失礼」 「ええ――」
百合子は自分の名前を書き終わった離縁状を斯波に渡して、目を伏せた。 斯波はそれを受け取るとパナマ帽を被って、百合子を一瞥し、まるで他人行儀な笑顔で会釈した。
部屋から庭を見下ろすと、斯波を乗せた自動車がエンジン音を立てて出ていくのが見えた。 もうあの自動車を見送ることも、迎えることも無いのだ。 一台、停車場には百合子のために用意された自動車が停まっている。 百合子の近辺の私物を持ち帰るのに、背丈の半分ほどの鞄で事が足りた。 馴染みの女中に別れを言って、自動車に乗り込む。 運転手が軽々と百合子の荷物をトランクに乗せて、数刻も経たない間に斯波の邸を後にした。
百合子は振り返り、ゆっくりと離れていく邸を見つめた。 あまりにも短かった。それでもどこか懐かしい百合子の部屋、庭、噴水、玄関。 それらがどんどんと遠くなり、小さくなり、そして自動車が曲がって見えなくなってしまうまで、それをずっと見つめていた。
離縁状を書いたのは今日だったが、離縁の話は前から出ていた。 百合子から詳しい手紙を書いたことはなかったがおそらく、藤田や瑞人もその事を知っているだろう。
(藤田もお兄さまもきっとお怒りになるわね)
二人はずっと百合子の味方だったから、容易に想像出来る。
(お父様とお母様は――何ていうかしら)
目をつぶって考えてみるが、何も思い浮かばなかった。 百合子自身、この結末を考えてもみなかったからだろう。 がっかりしたような顔をするような気も、悲しそうな顔をするような気もした。 深くため息をついて、車窓を眺める。
「姫様、お帰りなさいませ」
野宮の邸に到着すると、自動車のドアを藤田が開ける。 藤田はまるで浅草の活動写真から帰った時のように、優しく出迎えた。 百合子はつられて弱々しくも微笑った。
「ええ、ただいま」 「お疲れでしょう、お部屋に暖は入れております。  お食事になさいますか?」 「ううん、何だか自動車に酔ってしまって部屋で休むわ」 「左様でございますか、何かあればすぐにお申し付け下さい」 「ありがとう」
百合子は自室に戻ると寝台に身を投げだした。 藤田の優しい声音と、懐かしい邸の空気で凝り固まっていた神経がほぐれる。 急に身体はずしんと重くなり、手をぴくりと動かすことすら出来ない。 ずきずきと痛みだす頭に、神経が張り詰めていたのだとようやく思い知った。 野宮の邸に戻ってきたのだ。
離縁状には”斯波百合子”と書いた。 書類の上では今の百合子は野宮百合子のはずだった。
(さようなら――)
あの日に別れを告げたはずの百合子に今更戻れるとは思えなかった。 目を閉じて、眠ってしまうのが怖かった。 次に目を開いたら、一体誰になっているのか、誰として目覚めるのか。
(私は誰なんだろう、私は――)
抗いがたい眠気に、頭痛に、百合子は意識を手放した。
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shibaracu · 5 years
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◆寿限無(じゅげむ)   落語
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◆寿限無(じゅげむ)   落語 落語の中だ普通あまり演目として取り上げないのに一番有名な 演目(ネタ)ではなかろうか。 落語は古い演目などの名前は変わらない。 「竃(へっつい)」などは今はないので解からない人が多い。  竈(かまど)の事である。 かまども知らない人は居るかな。 知らない人は下の(くど)に写真があるから見て下さい。
その時の時勢を取り入れて話を膨らませたり縮めたりしている。 だから聞くたびに笑いの場所が変わったりする。
古典落語/新作落語(創作落語)合わせてどのくらい有るのかな。 新作落語は次々と作り出されるから自然 数は増えてくる。
古典落語は下のページに一覧がある。 ざっと百近くだったけど実数は判らない。
三遊亭圓歌だったかなの何とか学校は何十回も聴いた覚えがある。 昔はラジオしか無いから聞いていてよく父に怒られたもの。 うどん屋の店の客が聞きたいものと違うことが多かったから。 大人と子供の思いは違うからね。 でも「山の穴アナアナ」なんて始まると大人でも引き込まれたもの。 今は浪曲(浪花節)なども聞く人は居ないのかな。 ラジオでは昔良くしていたけど最近は余り無いと聞く。 残念ながら私はラジオもテレビも持っていない。
世捨て人みたいだね。
それでも毎日は楽しい。 日本の良い部分ばかりをネットで見れるから。 日本は楽しい国である。     ◆落語 - Wikipedia  https://ja.wikipedia.org/wiki/落語 落語(らくご)は、近世期の日本において成立し、 現在まで伝承されている伝統的な話芸 の一種である。 最後に「落ち(サゲ)」がつくことをひとつの特徴としてきた経緯があり、 「落としばなし」略して「はなし」ともいう。 「はなし」は「話」または「噺」とも表記する。 都市に人口が集積することによって市民・大衆のための芸能として成立した。 成立当時はさまざまな人が演じたが、現在はそれを職業とする 落語家によって演じられることが多い。 能楽や歌舞伎など他の芸能と異なり、衣装や道具、音曲に頼ることは 比較的少なく、ひとりで何役も演じ、語りのほかは身振り・手振りのみで 物語を進め、また扇子や手拭を使ってあらゆるものを表現する 独特の演芸であり、高度な技芸を要する伝統芸能である。   ◆古典落語(こてんらくご)http://bit.ly/ym1cUu 落語の演目のうち、一般に江戸時代から明治時代に作られたものを指す。 それよりも新しい時代に作られた演目は、新作落語と呼んで区別される。 なお、創作落語は関西の落語家による造語であり文献によっても広く古典と対比されるのは新作とされる。   ◆新作落語  https://ja.wikipedia.org/wiki/新作落語 新作落語(しんさくらくご)、創作落語(そうさくらくご) 日本の話芸のひとつで、古典落語に対して用いられる落語の分類である。 現在では主に大正時代以降に創作された落語を指す。 明治期における三遊亭圓朝による「牡丹灯篭」「真景累ヶ淵」や オペラを翻案した「死神」、 後に上方に伝わって昭和戦後期に「ぜんざい公社」となる「御膳しるこ」 などをその嚆矢(こうし)とすることができる。   ◆嚆矢(こうし)   https://ja.wikipedia.org/wiki/嚆矢 ・先端に鏑(かぶら)という、飛行時に大きな音を出す装置を付けた矢。  会戦の始まりを知らせる用具として使われた。鏑矢を参照。 ・上記の意味が転じて、ものごとの始まり。wikt:嚆矢を参照。   嚆 矢(こうし)   wikt   https://ja.wiktionary.org/wiki/嚆矢 嚆 矢(こうし 歴史的仮名遣い:かうし) 1.鏑矢。 2.(会戦において鏑矢を互いに放って戦を始めたことから転じて)物事の始まり。 ・「それでキリスト教の演説会で演説者が腰を掛けて話をするのはたぶんこの講師が嚆矢であるかも知れない」(内村鑑三『後世への最大遺物』)   ◆鏑矢(かぶらや)(鏑から転送) https://ja.wiktionary.org/wiki/鏑矢#鏑 鏑矢(かぶらや、希に蕪矢とも書く) 矢の先端付近の鏃の根元に位置するように鏑(後述)が取り付けられた矢のこと。 射放つと音響が生じることから戦場における合図として合戦開始等の通知に用いられた。 日本列島に於いては鎌倉時代には既に記述が見られる(保元物語)が、初期の頃は名称も定まっておらず起源、いつ頃から使われていたのかは解っていない。   ◆上方落語  https://ja.wikipedia.org/wiki/上方落語 上方落語(かみがたらくご) 大阪・京都を中心とする畿内の上方で主に演じられる落語の総称である。   ◆竈(くど)   http://ja.wikipedia.org/wiki/竈_(くど) 竈(くど)とは、 ・竈(かまど)のうち、その後部に位置する煙の排出部を意味する(原義)。   この意味では特に「竈突」「竈処」と表記されることもある。   また『竹取物語』には「かみに竈をあけて…」という一節が存在する。 ・京都などでは、竈(かまど)そのものを意味し、「おくどさん」と呼ぶ。 また、土間など住居の中で、煮炊きを行う空間そのものを意味することもある。 山陰地方などでは、煮炊きの設備を「かまど」、 空間そのものを「くど」と呼んで区別している地域も存在する。   ◆寿限無(じゅげむ)http://bit.ly/A0v5O9 『寿限無』(じゅげむ) 早口言葉あるいは言葉遊びとして知られる古典的な噺であり、落語の前座噺である。 上方落語では古くは別題を「長名」という。 ・以下はこの噺の主人公である赤ん坊に付けられる「名前」の一例である。  日本で最も長い名前、としてしばしば語られる。バンコクの正式名称より長い。   寿限無、寿限無   五劫の擦り切れ   海砂利水魚の   水行末 雲来末 風来末   食う寝る処に住む処   やぶら小路の藪柑子   パイポパイポ パイポのシューリンガン   シューリンガンのグーリンダイ   グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助 なお、落語家によって一部細かい部分での違いが見られる。 ・解説 ・寿限無  限り無い長寿のこと。 ・五劫の擦り切れ  本来は「五劫の摺り切れず」が正しい。言い回しのために「ず」が省略されてしまうことがあるらしい。  天女が時折泉で水浴びをする際、その泉の岩の表面が微かに擦り減り、それを繰り返して無くなってしまうまでが一劫とされ、その期間はおよそ40億年。それが5回擦り切れる、つまり永久に近いほど長い時間のこと。別の落語では、天女が三千年に一回、須弥山に下りてきて羽衣で一振りして、須弥山がなくなるまでが一劫である。 ・海砂利水魚  海の砂利や水中の魚のように数限りないたとえ。 ・水行末雲来末風来末  水・雲・風の来し方行く末には果てがないことのたとえ。 ・食う寝る処に住む処  衣食住の食・住より。これらに困らずに生きて行ける事を祈ったもの。 ・やぶら小路の藪柑子  やぶらこうじのぶらこうじ、とも。「やぶらこうじ」とは藪柑子(やぶこうじ)で生命力豊かな縁起物の木の名称。「ぶらこうじ」はやぶこうじがぶらぶらなり下がる様か(?)単に語呂の関係でつけられたようにも思える。 ・パイポ、シューリンガン、グーリンダイ、ポンポコピー、ポンポコナー  唐土のパイポ王国の歴代の王様の名前でいずれも長生きしたという架空の話から。グーリンダイはシューリンガンのお妃様で、あとの2名が子供(娘)達という説も。 ・長久命  文字通り長く久しい命。また、「天地長久」という読んでも書いてもめでたい言葉が経文に登場するので、そこからとったとする説も。 ・長助  長く助けるの意味合いを持つ。   ◆寿限無 - ODN   http://bit.ly/w3sxMl もともとは、落語の前座咄(ばなし)の代表作。 毎日毎日 「にほんごであそぼ」の放送を見ていたら 二歳の子どもでも(つまり仮名が読めなくても) 丸暗記。 さらに ジジババの前で唱えだし おどろきもものきさんしょのき! 話題騒然のこのことば 大人は意味が付いてないと覚えられないとか……   じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょの すいぎょうまつ うんらいまつ ふうらいまつ くうねるところに すむところ やぶらこうじの ぶらこうじ パイポパイポ パイポのシューリンガン シューリンガンのグーリンダイ グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの ちょうきゅうめいのちょうすけ    もともとは、落語の前座咄(ばなし)の代表作。 生まれた男の子に、ぜひともめでたい名前を付けて欲しいと、男(ちなみに名字は杉太とのこと)がお寺の坊さんに頼んだ。めでたいことがらをめいいっぱい重ねられたこの名前、便利なこと、不便なこと多々あった。最後に井戸(関東地方の話では川になっているところも面白い)に落ちた「寿限無寿限無……長久命長助」を助けようとしたのだが、名前が長すぎて助けられなかったという笑えない話。   ◆書きまくるトレーニンク   にほんごであそぼふぁんさいと http://www2.odn.ne.jp/~nihongodeasobo/ 文章力養成コーチのぶい先生こと松嶋有香です。 子どもにも大人にも国語、文章の書き方などを教えています��
子どもにとって国語の力を付けることは、全ての科目で学力強化に通じること、 大人にとっても「書く力」は、仕事、プライベートなど、様々なシーンで大切な力となっています。
オンラインというスタイルで 同じ志を持つ仲間と一緒に またはマンツーマンで 「書く力」を鍛えてみませんか。   ◆たらちね 長文落語 http://bit.ly/ypogzz 江戸落語の演目の一つである。 漢字表記は『垂乳女』。上方落語で『延陽伯』(えんようはく)という題で演じられているものを東京に移植した。ストーリーは、大家の紹介で妻をもらった八五郎だが、彼女の言葉づかいがあまりにも丁寧なために起きる騒動を描く。 前座噺としても寄席で頻繁に演じられる。 上方落語で『延陽伯』(えんようはく)という題で演じられているものを東京に移植した。 ストーリーは、大家の紹介で妻をもらった八五郎だが、彼女の言葉づかいがあまりにも丁寧なために起きる騒動を描く。 得意としたのは5代目三遊亭圓楽。     ◆東西落語特選 http://www.niji.or.jp/home/dingo/rakugo2/fulllist.php 2015/04/08 ・上方落語「貧乏神」 貧乏神...取り憑かれたら貧乏に...なるわけではない。その実態は... ・上方落語「阿弥陀池」, 『子ほめ』『青菜』と同系列の「愚か者が人から聞いた話しを他でやって失敗する」モノです。 ・上方落語「祝いのし」, お馴染み喜六のおお ... をモチーフにした噺。読み比べてみて。 ・落語「寿限無」, みんな知ってる、あの噺です. http://www.niji.or.jp/home/dingo/rakugo2/view.php?file=jugemu  古今東西、いろんな神様がございます。  外国の神様、キリスト教やイスラム教の神様なんかは人間どもの雑事を  一手に引き受けて、全責任を負ってらっしゃるそうで、  まことにご苦労な話でございますな。   ◆昔昔亭笑海(せきせきていしょうかい)の寿限無(じゅげむ) https://youtu.be/jEmvzVUKJ7o   ◆東中亭どテ珍「寿限無」 https://youtu.be/y9iXsyJGSD8 https://youtu.be/bxZ0rDAQPq8   ◆落語 立川談志 黄金餅  2015/04/12 https://youtu.be/6Ogl3ZWiBmY ★あらすじ 【黄金餅】 西念という坊主が病気になったと聞き、見舞いに来た隣部屋の金兵衛。 西念があんころ餅を食べたいの言うので買ってきたが、一人で食べたいからといって部屋を追い出される。金兵衛が怪訝に思ってこっそり覗くと、西念は今までしこしこため続けた金銀を餅に詰めて丸のみし始め、そしてついに力尽きる。金兵衛は西念の腹の中の金が欲しくなる。   ◆立川談志:源平盛衰記:昭和57年6月  2013/03/01 https://youtu.be/elpHO6_gNJY ◆立川談志 勘定板 https://youtu.be/ZrnU51dQCbE あらすじ とある、トイレの文化がない田舎の村では、糞便は海のそばにある紐のついた板の上でやり、用が終わると紐を引き海に流すという様式がとられ、この糞便をすることを「カンジョウをする」といい、糞便をするための板のことを「カンジョウ板」と呼んでいた。   ◆柳家花緑 2015年12月5日 独演会より  2017/09/29 https://youtu.be/L_62UF668BQ   ◆源平盛衰記(落語散歩600) http://sakamitisanpo.g.dgdg.jp/gennpeiseiduiki.html あらすじ 「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、・・・」(平家物語) 平治の乱で敗れた源義朝の愛妾の常盤御前は三人の子どもを抱えて悲しみに暮れている。 そこへ訪ねて来たのが平平宗清で、「うちの大将はお前さんにぞっこん惚れこんでいるよ。大将の意に従えば三人の子どもの命は助かけてもらえる。これが”操を破って操を立てる、破る操が真の操”ということだ」と説得され、平清盛に身をまかせて世話になる。   ◆610報恩記念大会 落語 2013/01/02  https://youtu.be/lL1FH0nk3Dg 本門佛立宗 妙深寺、法深寺が6月10日に開催した「東日本大震災復興祈願 開導会併先住御十三回忌 報恩記念大会」での柳家花緑師匠による落語です。   ◆三遊亭圓歌 授業中 2016/08/09 https://youtu.be/OgYXCEArRFI 昭和23年作、昭和25年発表の創作落語。1982年の貴重な音源(当時53歳) ★三部作 ①授業中(山のあな) https://youtu.be/OgYXCEArRFI ②月給日 https://youtu.be/QUCvM5jjiF8 ③浪曲社長 https://youtu.be/ACdYxcUJwGg 【落語チャンネル】ネット寄席 ⇒ http://rakugo-channel.tsuvasa.com/jyugyoutyu-enka-3   ◆情報商人裏話し いつも動画をご覧いただき有難うございます。 天才落語家 立川談慶師匠が会話の悩みを解消し、毎日の暮らしに好循環をもたらすコミュニケーション講座 http://bctiecc.com/tatekawa/you/ 【関連動画】 情報商人裏話し~懐かしい上方落語 懐かしい上方落語を集めてみました。 https://www.youtube.com/channel/UC8pNlZ2wZYul6-AHGt2iQcw   中沢家の人々「三遊亭圓歌」 - YouTube   2017/04/24 https://youtu.be/nyzOk7mA208 ★概要 【中沢家の人々】 国鉄職員から噺家、そして僧侶。息子をあっさり勘当しておいて、売れた途端何食わぬ顔で扶養となる両親。義理の親4人。計6人の老人との爆笑エピソードを交えて自らの人生を語る、圓歌渾身の創作落語。 ★演者について 【三遊亭圓歌(三代目)】 1929-2017。東京都墨田区向島出身。本名は中澤 圓法(信夫)。 国鉄職員を経て1945年、二代目円歌に入門。二つ目時代の三遊亭歌奴の頃から黎明期のテレビ番組に多く出演し、新作落語「授業中」などが好評を博し、売れっ子芸人となる。 黒以外の紋付きを着る、メガネをかけて高座に上がるなど、これまでの江戸落語界の常識を破ったことでも知られる。落語協会副会長、会長を歴任し、2002年、勲四等旭日小綬章受章。 2017年4月23日 死去。享年88。(Wikipediaより抜粋) ★補足 「近親相姦」と答えたのは弟子の小円歌(現:二代目立花家橘之助)師匠だそうです。   三遊亭円歌・中沢家の人々 2016/01/28  新作・創作落語
静止画でごめんなさい 新作・創作落語(地噺・枕)のチャンネルです.   三遊亭円歌・中沢家の人々 2016/01/28  新作・創作落語  1:05:27 https://youtu.be/yqYhnevfC78   落語「月給日」三遊亭圓歌 by RAKUGO1 エンターテイメント 音声のみ、中沢家の圓歌さんです。 銀行振込みが広まったお陰でかけにくくなった演目ですが、 個人的には日本のある時代風景を切り取ったネタとして残して欲しいお噺です。 ちなみに写真の紙っぺらは私の自作なんぞでなく、 駄菓子屋で売ってる月給袋とその中に入ってる明細書です。 そのうちこういう商品もなくなっちゃうのかな… https://www.nicovideo.jp/watch/sm9221343 2009/12/28   25:09 落語「月給日」三遊亭圓歌 [エンターテイメント] 音声のみ、 中沢家の圓歌さんです。銀行振込みが広まったお陰でかけにく ...   ◆【坊主の遊び】 三代目三遊亭 圓歌 2017/02/11  https://youtu.be/-RsZHyJfdCA 令和2年2月に再生回数が100万回に達しました。ありがとうございます。 平成4年の高座 三代目三遊亭圓歌師匠は平成29年4月23日、お亡くなりになりました。 (享年:満88歳)心よりご冥福をお祈りいたします。
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lostsidech · 7 years
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2: こちらハートのクイーン(2/3)
 ペアと後輩がどこにいるのかと思えば食堂で普通に楽しそうにお茶していたのでさっさと完食させて最上階まで引き立てた。翔成は正規会員ではないので本来ゲストカードなしに使ってはいけないのだが、どうせ会員たちもバッジをつけないことがままあるので後輩の姿は工夫することもなくその場に紛れていた。
 莉梨に呼ばれたことを伝えながら会長室に戻ると、何か言い合うような、女の子同士の会話が聞こえる。
 少し迷いつつ、二重扉を押し開けたとき、
「――瑠真ちゃん待って!」
「うーっ!!」
 二つの声が同時に鼓膜に突き刺さった。動物のような、と呼ぶにはさっきよりはいくぶん人格の存在を感じる唸り声だった。けれど同じように、黒髪の女子高生が瑠真に肉薄している。
 瞬間的に足がすくんだ。莉梨の傍から浴衣をはだけさせて駆け寄りながら、彼女は会長室の机に置かれていたカップを片手で掴み、武器のように振りかぶろうとする。
 場数というかペアのほうが反応が早くて割り込むように瑠真を押し退けた。瑠真もはっとして拘束用ペタルを練る。が、
「〈だめ。止まって〉」
 莉梨のりんとした声が響いたとたん、浴衣の少女が動きをとめた。
 目の前でぴたりと立ち止まった彼女は、まるで踏み出す力を失ったみたいにがくんとよろめいて手を下ろした。
「〈落ち着いて、武器を置いて〉」
 床の上にかしゃんとカップが落ちた。燃えていた彼女の目がゆっくり、炎の消えるように平常に戻っていった。
 ようやく、変にぎらついた光のない、理性のある瞳で彼女と向かい合った。
 少女は沈黙していた。少女にしてはやや筋肉質な印象もあるが、丸腰の、普通の女の子だ。さっきまでの怒りを持て余したように、頬は赤く染まっていて、こちらを見据える瞳を外すことはない。
「やっぱり特殊な方式の洗脳でも受けているのですか? 〈戻って。ここに座って〉」
 莉梨は立ち上がって、背後から少女に手のひらを向けていた。その声が強く響くと、少女はわずかに唇を噛んでゆっくりと背を向け、音もなく莉梨が指した茣蓙の上に戻る。
 望夢が力を抜いて場所をあけた。まだどきどきしながら壁沿いに会長室の中に入る。
「歌じゃなくても言うこと聞くの……?」
「そういう立場に置きました。私の言葉にだけね」
 あまりに強力な命令状態に戸惑った瑠真が疑問を口に出すと、莉梨が少しのあいだだけ目を離して簡単に答えた。
「女王のカリスマと仮称しています」
「何、それ」
 眉をひそめるが、莉梨は集中を少女に戻したらしくレスポンスが遅れた。邪魔するわけにもいかないのでもどかしい沈黙が落ちる。
 代わって横から静かな解説口調が飛んできた。それだけなら予期の範囲だったが、口を開いたのは意外というか、後輩の少年の日沖翔成のほうだった。
「莉梨さんの独自術式です。おれも電話づてで多少勉強したくらいなんですけど。『ハートの女王とタルトのジャック』、マザーグースの一編を取って、『罪人』認定した相手を強制的に改心させるカリスマ術式……」
 後輩の整然とした説明口調にも驚くものがあったが、それ以上に内容の不穏さに眉根を寄せる。つまり敵に言うことを聞かせる力っていうことでいいのか。
「翔成くん、説明ありがとう。正確には、『私を害することができない』のが女王のカリスマです」
 莉梨が真面目な口調で向こうから同意を寄越した。
「さっきのうちに『言うことを聞いてくれないと私の心が痛む。私はそれで死んでしまうかも』って言い含めておきました。効果を見る前に瑠真ちゃんが入ってきたから、十分かどうかひやひやしたわ」
 浴衣の少女がぎりっと奥歯を噛み締める音がここまで聞こえた。理由は分からないが聞く胸がざわざわする。
 莉梨が振り向いて、少女に話しかけた。
「あなたの名前は?」
「スズ。寿を重ねて、寿々」
 最初の発言だった。ごく論理的な普通の口調だ。声音としては、少女としてはやや低めかもしれないが特段変わったものでもない。
「寿々ちゃん。あなたが私の〈ジャック〉です、いい?」
 どんな顔で眺めていいのか分からなかったのでペアのほうを振り向いたが、瑠真より多少は詳しいはずの相方の少年もこのあたりは初耳のようで肩を竦めた。仕方がないので壁際から動けないままとりあえず静観することになる。
「寿々ちゃん、自己紹介を」
「……倉持寿々(くらもちすず)、一七歳。扶桑高校の二年」
「扶桑ってあの、有名な女子校ですか? ふむ。ええっと、それがどうして七花(なのか)中の門前で待ち伏せなんか?」
 莉梨は不思議そうな顔をして、すぐに核心的な質問に踏み込んだ。寿々は答えるというより、俯いて、ただ相手の言葉と、己の内にあるもので葛藤する痛みをこらえるような顔をした。
「そこの女の子が、七花西に通ってるって聞いた」
 全員の視線が瑠真にちらりと向いた。瑠真は思わず後ずさりかけた足を踏ん張って、ごくりと唾を飲んだ。
「私?」
「……明確に、あの子を狙っていたってことでいいのですか? 彼女のフルネームは言える?」
「……七崎瑠真」
 知られている。空気が凍っていた。
 瑠真の心臓が早鐘を打つ。喉元に感情の塊がせり上がってくる。
「あのさ」
 その塊に押し出されるように口を開いていた。
「アンタは、何を考えてるの?」
 寿々の瞳がこちらを見た。またぎらりと双眸が光る。
「アンタは、何?」
 空調の静かな音が白い部屋を満たした。
 どうして私なのか、と思っていた。彼女が瑠真を見る目に明確に意思がある。この子は……この、迷いのない視線は、何なんだ。どうやったら、そんなに。
 少し遅れて、莉梨がもぞりと身体を動かした。それで気が付いた。たぶん莉梨に直接帰属する質問ではないから、寿々には答える強制力が働かないのだ。けれど浴衣を着せられた黒髪の少女の瞳には、何か葛藤するような色が勝手にひらめく。
 葛藤は一瞬だった。自力で覚悟を決めたらしく、真っ直ぐにこちらを見た少女の瞳には、最初に見たような、明確な怒りの炎が傲然と燃え盛っていた。
「私は倉持寿々だわ。それ以上でも、それ以下でもない」
「なんで」
「なんでそんなことが言えるかって? あなた、どんな人間かと思って会いに来てみれば、ずいぶん軟弱で、ひよひよの赤ちゃんね」
「何?」
 声が裏返って詰まった。初対面の奇襲犯がなんて言った?
 寿々は莉梨によって座らされていた場所からふらふらと立ち上がって、床を踏みしめた。数メートルの距離を挟んで少し高い目線が対決するように迷いなく挑んだ。
「私、自分のために世界を捨てたのよ。私ひとりになって裸で向かい合ってるの。そうやってこの身体の全部で人を好きになった」
 ざわり、と会長室の空気が揺れた。それは瑠真の心象の問題だったのか、それとも全員がぴくりと反応した総体の結果だったのかは瑠真には分からない。
 何を言っている、この少女は?
「私はただの倉持寿々。嘘、名前だってどうでもいい。ただ、好きな人を好きなだけの私。そのつもりで……そのつもりで、戦うつもりで来たのに、あんたはずいぶんつまんない奴ね!」
「寿々ちゃん!」
 莉梨が論理的な答えを要求するように、手厳しく口を挟んだ。彼女に向かって白い手のひらを向けると、寿々が力を削がれたようにがくりとよろめいた。
 だが彼女はその場で踏みとどまって今度は莉梨を睨んだ。莉梨がその視線を受けて初めて、ぱっと怯んだように肩を強張らせた。
「あんたもいい子ちゃんなお人形さんだわ、ホムラグループ」
 聞いている瑠真のほうがぎょっとする台詞だった。莉梨にはたてつかないんじゃなかったのか。
 寿々は折れようとする足を支え、目を逸らそうとする頭を縛り付けるように、全身を震わせながら莉梨を見据えていた。その顔のうえにも、違う種類の感情がないまぜになって入れ替わるような小刻みな変化が何度か行き過ぎる。けれど視線だけはぶれない瞳の中から、何ともつかない透明な涙がひとつころんと零れ落ちた。
「ホムラグループもそこの女も、仲良しこよしばっかりで馬鹿みたい!」
 思ってもみない言葉だった。そこの女と示されたのはたぶん瑠真だ。瑠真は人と仲良くしようとした記憶がないし、莉梨に至っては今日が初対面だ。
 思ってもみない――的外れな言葉なら無視すればいいだけなのに。なぜか足が竦んで――
 寿々は一体、何を見ている?
「〈女王に向かって不敬です!〉」
 外から鋭い言葉が飛んだ。
 それは莉梨が唱えるような不思議な響きを帯びていたが、莉梨からではなかった。莉梨は寿々の言葉に叩かれたみたいに手を差し出したままぼうっとしていて、その叫びに我を取り戻したようにさっと頬を赤らめて振り向いた。
 日沖翔成が瑠真の隣から踏み出していた。斜め前の望夢のあたりに並び、寿々に右手を向けている。何か効果を持っていたのかただ驚いたのか、とにかく寿々はばちんと口を噤んだ。
 近くにいた望夢も隣を見てゆっくりまばたきしている。
「翔成、お前」
「おれ、たぶん、汎用からの推測しかできませんけど。莉梨さんのカリスマ演出効果って、他者由来でも働きますよね?」
 後輩はそこで咳ばらいをした。瑠真には何も分からないが、つまりホムラグループの方式の妖術というやつなのだ。少年は改めて、台詞を読むように仕切り直す。
「だったらおれは〈ハートのキング〉、でしょう? これ、恥ずかしいな。莉梨さん、自分でやってください」
「……ええ、うん、ありがとう」
 莉梨が頬を紅潮させたまま姿勢を正した。改めてスカートを翻すと、寿々を見つめて一言一句、ゆっくりと唱える。
「〈私は女王、あなたはジャック、ケーキを盗んだ罪の人。悔いて改め、罰を受け、女王の命を受けなさい。〉寿々ちゃん、はっきりさせておきましょう。あなたの好きな人というのは、何?」
 当てつけのごとき質問だった。莉梨のペリドット・アイと見つめ合う、寿々の瞳にはいっぱいの涙が溜まっていた。きっとせめぎ合う痛みをこらえる顔。
 ただただ見ているしかなかった瑠真のほうが、一瞬心臓が焦げた。ぜんぜん分からない、寿々が言っていることも気持ちも何も理解できないけれど、……こんなことを、言わせてもいいのかって。
 あなたの好きな人。それはきっと、瑠真だったらまだ訊こうとも思わない世界のことで。
「カノ」
 答えは、端的だった。
 寿々は今にも気を失いそうな蒼白な顔に、一片の迷いのない強さだけを込めて、もう一度その名前を繰り返した。
「ヒイラギ会の、『ワールドエンド』カノよ」
 ×××
  古人が愛を語った末に死ぬとか水に入るとか、正直暇を持て余した知識人一流のジョークなんじゃないかと長いこと思っていた。人生経験そう長くないが、他人がどうのを言う前に命の危険が多い生き方だ。個人的な好き嫌いはあれど、それより我が身を優先するのは生物の前提だと高瀬望夢は思っていた。
 あんな死にそうな顔をして他人(ひと)の話をする人間が実在するんだな、とそういう感想を呟く。
「それはおまえの視点も特殊な感じがするよ……」
「カナお前、何わかってんだよ」
「カナ言うな」
 ペアの後輩の少年に、気の抜けたタメ口で呆れられた。先輩ぶってつま先で小突くと嫌がって押し退けられる。
 それ以上ふざけている気分でもなかったので、ふうっと息を吐いて椅子に背中を預けた。
「翔成、汎用帆村式ってやってんの」
「……あー、ええ、理論だけ」
 椅子の背に頭をひっくりかえしてごろんと横に向けた。静かになった布団の上に浴衣で黒髪の女子高生がすうすうと寝息を立てている。
「じゃあお前があいつの思念判定するとか、そういうこともできるんだ」
「理論だけ、って言ったじゃないですか。具体内容読むとか、そこまではまだ。薬物補助使えば別ですけど」
 否定の説明を聞き流しかけて、それから頭を起こした。「薬物?」
「前のと違って危なくはないので安心してください。適当に使っちゃいけないだけ。おれ、最初にバイタライザーから生成入ったから、類似の刺激を与えたら集中がしやすいみたいなんですよね。どっちかっていうとペタル式の理論になっちゃいますけど」
 ペタル式、バイタライザー。二か月前までずぶの素人だったはずの少年の口からなめらかに業界用語が流れ出してくる。それはつまり彼の世界解釈の形成を示していた。
 二十世紀以降の人類に最も広く浸透する解釈ベースは自然科学だ。自然科学的法則に対し、他の解釈、他の世界の捉え方を容認した人間は、しばしば外れた現象を引き起こす。これが歴史慣習的に総称として異能と呼ばれる。概ね、それら思想の内容をおおまかに括って分類したのが勢力だ。
 ざっとした傾向として、自身の内の想像に信を置くのが協会式。逆に外部現象の解析を基準にするのが高瀬式。翔成が選んだはずの帆村式なら、どちらかといえば、他者の目に映る世界の在り方を軸にして世界を形成することになる。
 他者の目に映る世界。
「ヒイラギ会は、」
 その名を口にしたとき、声音が少し乾いていた。
「どういう思想ベースなんだろうな」
「知りません。訊いてみたらいいんじゃないですか」
 翔成は淡白だ。が、解析情報が命になる秘術師の望夢としては、敵対者の解釈理論は常に最も知りたいものの一つだった。
 カノ、と言った浴衣少女の声音をもう一度再生する。ヒイラギ会のために動いていることは間違いなさそうだ。だが、介入していた莉梨が一度、それ以上の引き出しを打ち切った。寿々の脳処理が一度限界に近づいていたからだ。
 でも、こっちだって休憩が必要だった、と望夢は思う。
 それは望夢にとっても多分に不吉な焼き印として心臓を焼いた。ヒイラギ会のカノ。
 今朝聞いたばかりの不穏な話。南天決起会とヒイラギ会の線対称。
「瑠真にはこれ以上聞かせたくない」
 ぽつんと呟く。後輩は細く、長い息を吐いて、おそらく、突き放した諦めのようなものを示した。
「瑠真さん、前にも言ってました。もしかして、山代さんってやつの関係ですか?」
「……たまたま、名前が似てる。二文字なんて重なってもおかしくないけど」
「だけど、意図があるって疑ってるんですよね」
 瑠真は部屋をあけていた。
 帆村莉梨は気を遣ったのか、彼女を追いかけて様子を見に行っている。
 不憫だな、と思う。あの強気な暴れ猫が、完全に「これは駄目だ」という蒼白な顔をして部屋を出ていった。「ちょっと席あける」と変に淡々とした口調で言い残して。「すぐ戻る」
 莉梨が再び寿々を眠らせ、瑠真を追っていってからすでに十分。手を洗いに行ったとかの話ではたぶんもうない。
「誰が主導してるのかまだ分からないけど、めちゃくちゃ悪趣味だ。ちらつかせてくる内容が、ぜんぶ俺たちを刺激するために作られてるようにしか思えない」
「『俺たち』って?」
「だから瑠真と、俺。あと春姫も」
「……共通の知り合いなんですか? 差支えなければ聞いても?」
「え。そっか」
 目を緩慢にしばたいた。ほんとうに詳しくないのだ。そういえば高瀬家と違ってホムラグループには山代姉妹をことあるごとに気にする積極的な動機は特になかった。こと翔成が関わった五月のヒイラギ会騒動についても。
「妹が瑠真の友達。今は行方不明だ。会員だったから春姫も認識してる。姉は……俺の知り合い」
「名前が似てるっていうのは?」
「姉が華乃。だけど」
「騙りで釣ってる可能性もありますよね?」
「本人なわけがない。華乃は死んでる」
 普通に返事したつもりだったのに自然と強い語調になった。
「華乃とか、美葉乃とかっていう名前を使ってあいつらがこっちをからかってるんだ。調べれば出てくるよ、あいつら去年八月のニュースで名前出てるから。っていうか」
 好きな人って。と続けかけて、自分でぱたんと口をつぐんだ。人の惚れた腫れた自体にどうこう言える立場ではない。
 単純に、倉持寿々の瞳の強い光が気になっていた。莉梨も「洗脳」と疑っていた。
 首謀者が誰にせよ、それがいちばんきな臭い。望夢が公平性を旨とする警察出身だからそう思うのかもしれないけれど……個々人の「好き」「嫌い」っていう感情を係累にして勢力を構築するのは、外法だ。暗黙の禁じ手だ。
 そんなことはないと信じたいけれど。眠る女子高生をぼんやりと眺める。
「おまえも」
 ふいに翔成に声をかけられた。翔成は基本的に敬語を使うけれど、望夢に対しては最初がそうだったから気恥ずかしいのか人称や呼び方がやや無遠慮だ。
「おまえももっと悩んでいいことじゃないの」
 その口調で、伝えられた言葉が何を示しているのか分からなくてしばし固まった。
「悩んで?」
「悩んでっていうかさ。おまえは瑠真さんが心配だって言うけど、おれからしたらおまえも心配ですよ」
「……、そう」
 そうかなと訊き返しかけて、でも一般人に近い感性をもった翔成からすればそうかもしれないと思い至った。知り合いの名前を騙って釣られているのは望夢も同じだ。高瀬望夢は生まれたときから出会う相手出会う相手、一年後には生死なんかわからないだろうという前提をもって生きてきた。たぶんそれは現代日本社会においてあまり常識的ではない。
「俺は平気だよ。慣れてるから」
 平易な言葉でそれを説明したつもりだったが翔成はあまり信用の伺えない目をしていた。
「慣れちゃだめだよ、そんなもの」
 迷いのない言葉だ。静かな声だった。会長室に他の聞き手はいない。
 望夢は後輩を黙って見つめ返した。勢力戦における後輩である翔成はときどき、ひるがえって普通に生きていくための人生にかけては、自分より先輩なのかもしれないと思うことがある。
 それをいちいち言葉にすること自体が傲慢なのだと思うけど。
 ×××
 やってしまった、ついに。鏡に向かって心の中で言う。
「瑠真ちゃん」
 追いかけてきた莉梨が明るい声で呼んだ。「ああ、うん」肩を強張らせて振り向いた。女子手洗いの入り口ドアから金髪の頭が覗いている。
「あの寿々って子、置いてきていいの」
「眠ってるのを確認しましたし、望夢さんと翔成くんが見張ってくれてますから。お邪魔じゃないですか?」
 桃色の扉をするりと潜って入ってきた莉梨が、通路すぐにある休憩椅子に腰かけた。瑠真も断りがたいのでしかめっ面をしつつ隣に座ることになる。
「気を遣わなくても、平気だよ。ちょっと考え事をしてただけ」
「いえ、私が不勉強なので教えてほしいと思って来たのです。寿々ちゃんの言い分をどう思うかってことについて。もう一回質問を始める前に」
 滑らかに述べられた莉梨の言葉が的確に瑠真の面子を立てていた。さすがに思念操作とか大声で言うだけあるな、と瑠真は苦々しく思う。やってしまった、って、会長室で狼狽を見せたあとに思ったのだ。個人的な動揺で話の腰を折り、流れを断ち切ってしまった。みんな冷静だったのに。莉梨はそのあたりのフォローに来たのだ。
「ヒイラギ会ね。分かんないよ」
 ひねくれた口調で答えを探す。
「なんで私に……狙ってやってるなら、いい趣味だなって思う」
「怖くないですか?」
「実感がない。だって何もしてこないじゃん」
 名前を知ってから今日までの二ヶ月。あるいはその前の二ヶ月。
「むしろ来るなら迎え撃って、正面から何が何だか訊いてやるって思ってた。だけど何もなくて、今になって知らない女の子なんか寄越して」
「なんで瑠真ちゃんが、とは私は思いません。私だって瑠真ちゃんのことはずっと気になっていたからです」
 莉梨はしっかりとした口調で言った。
「むしろ不思議なのは、どうやってあなたを見つけたのか、のほうです」
「……」
「ヒイラギ会の活動以前にあなたがしたことは、せいぜい三月の秘匿派対戦に参加したことです。それは春ちゃんも秘匿派警察も黙っていたし、監視はあったとしてもあなた一人に注目が集中するのは不自然。たぶん春ちゃん、あの夜協会から信用できる所属者をこぞって駆り出したでしょう? 私が春ちゃんへの牽制として選ぶのなら、もっと有名なペアにします。望夢さんへの、というのなら分からなくもないけど……」
 そこで少し言い淀んで、
「いいえ、あんまり分かりませんね。当事者の誰かから直接聞いたのでなければ、瑠真ちゃんは当時のペアとしてあの場に呼ばれていた程度の認識になるでしょう。それに、あの時点以降、望夢さんは完全に権威から切り離された一個人になっている。ヒイラギ会が対象をあなたに決めた経路は、そこではないと思います」
 莉梨は後半から早口になって言い終えた。ずっと聞きやすいと思っていた莉梨の説明がそのあたりから分かりづらくなったので瑠真は顔をしかめた。
「つまり、どういうこと? 私は大したことやってないのになぜかあの寿々って子に恨まれてるって話じゃないの」
「……だから、そこに個人の感情があるような気がする、ということです」
 莉梨は何か間違いを指摘されたかのようにさっと頬を染めて慌てて言い足した。言い分自体は寿々の言葉から連想したものに近くて瑠真はぐっと奥歯を噛んだ。
「客観的利害だけではあなたまで行き着かない。ごく私的な人間関係を経由して興味を持つような存在なんです、あなたは」
 それが何か、と考え始めるとどつぼにはまる。
 莉梨の意見を訊こうとして顔をあげてから、莉梨が口を滑らせたとでも言いたげに綺麗な瞳をぱちぱちさせて逸らしてしまったことに気が付いた。怪訝な顔で目の前の女の子を見つめる。これは帆村莉梨が、ヒイラギ会について考察しているというよりも、なんとなく、
「莉梨ちゃんの話?」
「きゃん」
 変な声をあげて莉梨が小さくなった。別に責めたつもりもなかったので瑠真のほうが困る。
「そう聞こえましたよね。自分のことになっちゃってすみません」
「いや、いいけど……でも逆に、言いたいことがあるんだったら言って……」
 莉梨はこれではヒイラギ会とかいうやつに共感を示しているように見える。身柄を狙われている瑠真としてはあまり心穏やかではない。
 莉梨はしばらく迷うように視線を泳がせていたが、やがてこほんと咳ばらいをすると、背筋を伸ばして前を見た。瑠真のほうではなく、向かいの壁の洗面鏡を見つめるような恰好だ。
 色素の薄い頬がほんのりと桃色に染まっていた。
「私、ホムラグループ内でも友達少なくて。八歳のとき、望夢さんに会って、初めて同い年で、同じ立場の友達ができたって思ったんです」
「……あー」
 八歳の高瀬望夢。というビジョンが思い浮かばなくて一瞬取り残されたが、なるほどそういえば八歳なら当然望夢は高瀬家の跡継ぎ的なポジションのはず。ホムラグループ社長令嬢の莉梨と同じ立場といえばそうだろう。ペアとして雑に付き合っているとそのあたりの設定(設定?)を忘れそうになる。
 それ以前に、莉梨に友達がいなかったというのが意外だった。瑠真には笑顔でぐいぐい来るのに。
「だけど、次に会ったら、あの人、立場がぜんぜん変わってたでしょ? 莉梨とおんなじ大きな名前の責任者だと思ってたら、いつの間にか複雑な立ち位置になってるし、本人が代表とかじゃなく個人を名乗って飛び回るようになってるし。びっくりして事情を聞いて……それで、瑠真ちゃんのことを知っ��んです。どこの誰でもない、ただ自分である��けのあなたを」
「え。次に会ったときって、いつのこと?」
「すみません、語弊がありました。あの人の出奔を聞いて調べたのが先。二回目に会ったのは、今日です」
「二回目?」
 瑠真の声のほうが裏返った。学校帰りに合流した望夢と莉梨の態度を思い出す。もっと気心が知れているのかと思った。
「八歳で初対面で、次が六年後……」
「そう」
 顔だって忘れてしまう、と瑠真は思う。いや莉梨に会っていたら目立つから覚えていられるかもしれないけれど。八歳のときにそもそも友達と呼ぶほどの友達がいなかったので瑠真が比べるのは無粋かもしれない。
 十歳で会って去年まで一緒にいたあの子にだって、何を感じていたのか分からなくなりつつあるのに。
 気が滅入りそうだったので早めに切り上げた。
「じゃああの寿々って子、何を勘違いしたんだろ」
 雑談に飛んでいた話の軌道を修正するつもりで、会長室のやり取りに意識を戻した。莉梨がきょとんと振り向いた。
「勘違い?」
「仲良しばっかりって。私あれ、莉梨ちゃんが違う勢力とずっと仲良くしてるからだと思ってた。ばっかりって……言うほど、じゃないよね���春姫とも喧嘩してたし」
 正確には春姫が一方的に威嚇して喧嘩モードだったのだが、表現を省いた。協会と仲良くしているというほどのことには当たらないはずだ。他にもやや後ろ暗い部分をわざと省いたのを言い終えてうすうす自覚した。違う、そういえば、自分にも何か言われていたのを棚に上げている……
 莉梨にそれを指摘されるかと思いながら伏し目をあげると、莉梨は固まっていた。
「莉梨ちゃん?」
「あっ、はい」
 停止モードから再起。
「寿々ちゃんについては、もう一回きちんと調べましょう。その結果として、何が出てくるかまだ未知数だけど」
 莉梨は立ち上がってスカートの皺を伸ばすように裾を払った。そのまま戸口に向かう。話を誤魔化されたような気がする。
「私は戻るけれど、瑠真ちゃんはどうしますか。一緒に話を聞きますか」
「決まって……」
 追いすがって廊下に出ながら、勢い込んで肯定しかけたが、ぱたっと返事をとめた。
 廊下の正面の大窓の端に、ひらりと合図のような手のひらが翻ったような気がしたのだ。自然と足をとめて見つめると、反射光に黒髪の少女の姿が映り込んでいた。春姫だ。
 廊下から繋がる階段の踊り場の壁に背中をもたせて、窓越しにしいっと人差し指を立ててくる。
 莉梨の角度からはちょうど見えないのか、彼女は気づいていないらしい。振り向いて示すのもためらわれて黙っていると、瑠真が迷っていると受け取ったのか、莉梨は事務的な口調を作った。
「正直な話、寿々ちゃんはあなたを見ると平静を失います。正しい情報を引き出すなら、離れていてくれたほうがいい」
 お題目なら要らない、と言葉は浮かんだが、言いきれなかった。春姫のことも気になったし、同時に寿々の強い目も思い出す。目覚めれば何度でもあの視線を向けられる。尋問には邪魔だというのも正しいだろう。それは何度でも、こうあろうと思ってきた瑠真なら立ち向かわなきゃいけない敵のような気がするけど。
 あの目に、どうやって勝ったらいいのか、まだ瑠真には分からない。
「私」
 せめて鍵をひとつ伝えておこうと思った。声が震えないように押さえられたかどうか。
「誰かが、私の友達の名前、勝手に使ってると思う」
 ヒイラギ会のカノ。聞き覚えのない電話の声。八月の女の子っていう謎かけ。一年間消息のない美葉乃。
 莉梨はどこまで知っているのかまだ分からない。けれど、その一言を聞いてぱっと理解が及んだように金髪の房を跳ねさせた。
「分かりました。あなたはどこかで待機していて。情報が出たら持っていく。友達のこと……任せてください」
 任せてください。そう言われて少し違和感はあった。瑠真は何も美葉乃の面倒を見るような立場にいるわけじゃない。
「大事な友達なんですね」
 莉梨が言った。
 違う、と言おうとして、じゃあ何なのか、自分で分からない。
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3巻 もくじ
シリーズ一
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robatani · 7 years
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眠りの歌
 書庫の奥にある私室の小さな窓から冬の柔らかな光が注ぎ込み、猫達は静かに伸びをする。特に異変もなくつつがなく一日は過ぎ昼を超え、あいもかわらず私こと「黒斑指」サラムの地上での憑代たる天才イーリーンは不機嫌なまま。今回の不機嫌の種は色々あるが片方はいつもの通り自分が来ると水を打ったように静かになる同年代の神官達のこととその怒りに対して「まあまあかわいい神官達は緊張してしまったのね」的ななだめ方をしてくる内なる女神の鷹揚な態度であった。怒りをぶつけるかのように書庫の整頓をして数時間、流石に体の節々が痛くなって休憩に入れば、耳の奥から思わずうっとりして眠気を誘うような歌声が鳴り響く。
 これが私の現在の不機嫌の種のもう片方であった。朝起きて食事をとって、それから何時の間にやら耳に憑りついていた得体のしれぬ歌声。例えば喉に引っかかった魚の小骨、例えば歯と歯の間に挟まった太い肉の筋。着込んだ衣装の下で止まらない痒み、そういった物であり、原因は全く分から対処法はといわれると全く思いつかない、といった辺りがさらにむず痒い。
 「黒斑指」の神殿では様々な書物を扱う。書き記して残すことに関してはこの「都市」で右に出る神殿はいない。そりゃあそうだ。私の所のありがたい女神様は記録やこれから書かれる書物に対しての絶大なる影響力を持つのだから。ともあれ、そんな女神の神殿であるがために、ここには様々な種類の書物が奉納される。各地の貴重な書物を集めた妹神の「螺旋の書庫を預かる者」サラーシュの大図書館とは違い、こちらに収められているのは「これから自分たちが書く本が長く伝えられますように神様この本を奉納しますのでなにとぞよろしくお願いします」的な思考の産物であり、悪い言い方をすれば神に対するわいろの山なのである。なので集まっている本の種類も雑然としていて取り留めもない。あちらに楽譜があると思えば、こちらには春画、その隣には哲学書。とはいえ何か役に立つかもしれぬ、どこかにこのえもいえぬ耳鳴りの対処法が書かれていないかと調べたがそんな都合の良いことはあるはずがなく、私は書庫にある長椅子の上で不機嫌に体を横にしているのだった。
 歌声は止まらない。
 歌声の内容は分からない。全ての言語を理解する「黒斑指」の祈祷を使っても、そして神々の文字を読みとき身に着けた私の天才を持ってしても理解できない歌声だった。もしくは意味等元からないのかもしれない。歌声はどこからともなく眠気を誘い、このまま鼠避けのために飼われている猫達に囲まれて丸くなってしまいたい、そんな気持ちを誘ってくる。それでいて不快だ。私は側にあったペンで手の甲を刺す。私に対して羨望なり嫉妬なりをないまぜにしながら半神とみなしている奴らの前でそんな姿は見せてたまるか。聖女面しているのは嫌であったしあわよくばこの役職が終わればいいなとも思っていたが、ちゃんとしていないことで何かを言われるのはまた嫌だった。それでいて各神殿の神官長達、特に手のかかる姪をあやすような伯父めいた大書記のニクヴァ師には被った猫を投げ捨てるような態度ばかり取っているのだから我がことながら度し難いと思う。
「イーリーン様……書庫頭様?」
 名前も覚えていない神官の一人が心配そうにこちらを覗いてくる。聖句の縫い込まれた長衣はそこそこの地位があることを示しているが、書庫に出入りする神官の中では並みといった程度。都市の民におなじみの波打つ黒髪を結い上げており、平凡な顔立ちでありこれを覚えるのは難しいな、といった所。そんな没個性な神官の一名に心配そうな顔をされる理由は恐らく眠気が漏れ出しているのが見られたのだろう。腹の底は不機嫌になる。聖女ぶるのはまっぴらごめんだが、私のいない場所での神官達のざわざわとした会話の中で「イーリーン様は「黒斑指」の寵篤いからと言ってお高く止まってらっしゃる」だ���「所詮女神の後ろ盾がなければただの娘っ子」だのそういったことを回りくどく言われるかもしれないかと思うと業腹なので、いかにも心広く頭脳明晰この世の憂いなど全く知らないような微笑みを浮かべて、
「いえ、別に。そちらこそ休んだらどう? こっちはこっちで上手くやるから」
 などと心にもないことを言って見せるのである。本心としてはこっちに気を取られていないでせっせと働け奉仕の心で動け、どうせ私をさぼる口実に使う所なのだろうという所なのだが。
「ならよいのですが、イーリーン様。どうかお休みになってくださいませ。見れば午後の猫よりも眠そうな様子。先ほどもうつらうつらと舟をこいでらっしゃいました。私の方から他の方には告げておきますので……夕の祈祷までどうかお休みを」
 この神官、そんなに位が高かったのか。正直あまり神官達の顔を覚えていない私は迂闊なことをしたなと思いながらなおも笑みを作り、返す。何せ神々の文字を覚えてしまうまでは沢山いる普通の神官の一人であり、ある程度の年が経ったら俗世に戻り、本屋か何かを開こうか、ついでに良い相手を見つけて恋に落ちようかとでも思っていたくらいなのだった。書庫に出入りする程位の高い神官達の顔など知るわけない。いらいらする私の心を馬鹿にするかのように歌声は柔らかく耳の奥で踊り、私を眠気に誘っていく。このままこの神官の前で起きたままでいるのは難しい。今にもあくびが出そうなのを堪え、彼女を下がらせることにした。
「気持ちのみ受け取っておくわ。だけど人が眠いかどうか頭を動かすより大事なことがあるでしょう。勤めに戻りなさい。ええと」
「イーリーン様のお口を汚すほどの必要性のある者ではありません」
 私は内心でうへっとなる。名前を聞いたんであってお前のへりくだりを聞きにきたんじゃない。
 心に呼応するかのように歌声は強まり、眠気は酷くなっていく。
「じゃあいいわ、名無しの神官さん。仕事を言いつけるから。今すぐ熱いお茶を、なんでもいいから、入れてき」
 入れてきて、と言ったはずだった。だが最後の言葉の代わりに自分の体がぐらりと揺れた。自由が効かない。目の前の神官は少しこちらを見ていたが早足でどこかに去って行った。誰かを呼びに行ったのか。面倒から逃げ出そうとしたのか?
 歌声に絡めとられるようにして崩れ落ちる。
 意識が遠のく。
 そして私は眠りに落ちる。
 歌声は止まらない。
 俺のねぐらはまじない師集まるまじない路地にあり、店名は銀の黒猫亭。矛盾している名前は最初に使役していた黒猫の魂を銀の像に封じ込めたから。店主である俺は自他ともに認める出不精で、この寒い冬の間は二度と外に出るものかと決めていた。ある事件でこっそりと神殿に呼び出され、冬のよくすべる下水道を歩かされ、その上で神々の戦いを見た後としてはもう一生分の冬を過ごしたという気持ちだ。顔が覚えられる範囲ではあるがそれでも沢山いる猫達にミルクをやり、猫の王との間に子供をこさえたばかりの黒長毛とその子供らに精の付きそうな塩気の薄いチーズを一欠けずつ渡す。他の猫達が羨ましそうに鳴くのをこちらの声で黙らせ、さて気分もいいから店を開けようかと俺は立ち上がる。
 その瞬間、一匹の猫が警戒するように毛を逆立てる。伝染��た様に他の猫達もふしゅうふしゅうと剣呑な音を立てる。何事かと思って辺りの気配を探れば、扉の方から音がした。
「シモドール、だったか」
「シモドールは他にいないがね。あんた誰だ。店はまだ開けてないぞ」
 扉を開ければ恰幅のいい人影が一つ。飾り気のない質素なフードつきの外套を着込んでいた。外套の下に見える衣服も質素でとらえどころがなく、この客かどうかも分からない相手にどう対処していいか分からず、俺はいつでも猫達を襲わせることができるよう意識を集中させる。
 相手は俺の気配を察したのか、説明も面倒だという風にフードを降ろした。
「あんたは……ああ、書物の女神さんとこの。何でわざわざお忍びで」
 男は「鼠神」スリヴに関するごたごたの時に会った神官長達の内の一人であり、イーリーン……天才を自称していた女神の憑代、猫の子を一匹貰ってくれた娘と共にいた男であった。名前はニクヴァであったか。この前見た時には穏やかな物を感じさせていたふくよかな顔は焦燥を堪えているのか苦い物となっていた。
「あんたほどのお偉方がこの路地まで出てくるとは、どんな風の吹き回しだか……また鼠でも出ましたかね。それともイーリーンの子猫がいたずらをし過ぎるから返しに来たとかですかね……まさか俺を捕まえようとかそんな訳じゃないだろうな」
 警戒のポーズのままでいる猫達に喉を鳴らして落ち着けと命じつつ、俺はニクヴァの目の奥を覗く。読みとれたのはただひたすらの焦り。それだけ。
「イーリーンが目覚めない」
 しばらくの沈黙ののち、意を決したかのようにニクヴァはひっそりと口にする。
「あのお嬢さんが? そりゃあ大ごとだ。病か? 疲労か? いや」
 神官長たるニクヴァ殿がわざわざ俺のねぐらまで来るとしたら理由は一つしかない。まじないが入用なのだ。俺はこの界隈に住む奴らの御多分に漏れずまじない師だ。自慢ではないが猫遣いのシモドールといえば「陽の落ちる西方」の夜影の中で色々と剣呑な術を使って隠された品を盗み出し、人を呪い殺しその他様々なことをやってきた男で名が通っている。危ない橋を渡りすぎて「西方」に居られなくなり、顔知る者無く悪名だけがかすかに届いている「あまたの神住まう都市」でほとぼりが冷めるまで過ごそうとしてうっかり居心地がよく住み着いてしまい今は酒場の主人などやっている、という話はさておいて。俺は半引退の身であっても腕と直感を鈍らせたつもりはないし、「西方」でここにいる連中を束ねたよりもさらに剣呑なまじない師どもや杖持つ本物の魔術師達(この地には訳あって神から力を盗み取り神秘を行う魔術師という生き物はいない)と何度も術を比べあって生き残ってきた自負もある。そんな俺にわざわざ声がかかると言えば、それはまじないが入用だという以外にない。
「まあ、入れやニクヴァ殿。あんたまで風邪を引いたらことだ。こんな時に酒は無理だな。温かいミルクで茶を入れるから、それでも飲んで気を休めてくれ」
 ニクヴァはかたじけない、と小声で言い、自分の姿が見られていないだろうなと心配するように転がるように店へと入って行った。彼が長椅子に腰かければそこで横になっていた猫が逃げていったが、やがて戻ってきてニクヴァの柔らかそうな膝の上も良いかもしれないと飛び乗り丸くなった。
「で、だ。呪われたんだろう、イーリーンの嬢ちゃんは」
「説明する手間が省けたがどうしてわかった」
「まさかまじない師の所にパンの焼き方を聞きに来るわけはないだろうからさ」
 イーリーンと関わったのは一度だけだが、細っこい体に重いものを背負い、ついでにそれに対して不満を心の中に抱いている奴だった。立場からして敵も多いだろう。俺は神様同士の戦いはあまり知らないが、人同士の戦いはよく知っている。表だって蹴落とすことのできない相手を呪うというのは昔の時代からある常套手段であるし、俺もそういう奴らのお蔭で飯にありついてこれたのだった。
「だが、神殿の方で解呪できそうなもんだろう」
「いや……そちらの対策をしっかりしていたようだ」
 ニクヴァは膝に猫を乗せたまま神妙な面持ちで茶を飲み、説明を始めた。その様子を見て他の猫もこの男は温かそうだと思ったのか、そろそろと近づいてきた。しばらく後にニクヴァの周辺は猫だまりになっていた。
 俺は話をゆっくり聞くために椅子を持ってきてそこに座った。
 ニクヴァの話ではこうだ。イーリーンが倒れているのを発見したのは、用があって彼女の元に向かった若い神官であった。部屋ではイーリーンが倒れており、安らかとは言い難い寝息を立てていた。彼女を起こそうとしたが押しても引いても目覚める様子はなく、これは大事だとニクヴァの所に神官は慌てて駆けて来たという。最初は病かと思ったがニクヴァと癒し手達の見立てでは全くもって思い当たる節は無く、文字通りの神頼みで占いを行ったならば、
「筆先からは見えない手で捕らえられた女の物語とお前の名前が出て来たということだ、シモドール」
「……やったのは俺じゃないぞ!」
 思わず立ち上がる。
「大丈夫だ、お前がやったわけではないと出てはいたから。そうじゃなければ今頃店の回りを神殿剣士達が囲んでいた」
 冗談を言っている暇があるかという風に焦燥の混じった笑みをこちらに向けられた。
「若い神官も疑われたが、占いの結果すぐに彼ではないことが分かって解放された。イーリーンが倒れたことが公になると大事だ。しばらくは風邪で思うように体が動かないということにして人払いをしたが……」
「さて、そこで俺が必要というわけだな、ニクヴァ殿」
「そうだ、シモドール。占いにいわせてみればまじないの糸を無理やり祈りで切り落としては、何が起こるか分からないということ……」
 ニクヴァは猫の形に彫刻をほどこした大きな水晶を取り出した。細工は精密で、今にも飛びかかってきそうな具合。相手は俺の趣味をよく知っている。何せ俺は猫には目がないのだ。
「まず、これを前金として我らの依頼を受けてはもらえんか。イーリーンを目覚めさせてほしい」
 おれは一回限りだと思ったあの不機嫌な娘さんと妙な縁が出来てしまったなと思いながら目の前の水晶の価値を計っていた。
 ニクヴァに連れられてきたは神殿の奥、彼女の私室で眠るはイーリーン。月のように白い肌に、長く真っ直ぐな黒髪。若さが溢れ、前見た時は不機嫌で一杯だった顔は今は苦悶の色に歪んでいた。頬は異様に青白く、呼吸は浅い。
「ずっとこのままで……我々にできることは弱った肉体に悪しき物が近づかぬよう魔祓いの祈りを続けて唱えることのみで」
「いや、それでいい。下手に手を出さないでいてくれて助かった」
 癒し手の代表である中年の男が俺に対して一礼をする。集まっていた者達はニクヴァの信篤い者達らしく話が先に通っていたようで、珍しいものを見るようなそぶりこそあれこの不審者を追い出せ的な気配はなかった。有難いことだ。
 寝台の上のイーリーンへと近づく。彼女の衣を緩め、力の流れを指で測る。額。腕。手首。心臓。柔らかな乳房が手に当たり、何故か済まない気持ちになる。どこかに何かが囚われているような気配がして、これはことだぞ、と舌打ちをする。ふと、彼女の息が何事かを告げているかのような奇妙な拍子を帯びていることに気付く。それは音階にしては奇妙な、それでいて寝息にしては一定の調子を帯びた物。
 おれはぎょっとなる。「西方」で見たことのある術の一つであった。一般的で、それでいて危険なもの。暗殺にぴったりのまじない。
「ニクヴァ。イーリーンが今日食べたり飲んだりしたものを洗ってくれ!」
「何が……」
「このお姫さん、毒を盛られている! とても強烈な奴、あんたらに言ってもわからないだろうが「歌いの網毒」だ」
 毒の内容に驚いたのか、それとも毒を盛られたことに驚いたのか場がざわつく。俺も焦った。「網毒」は飲んだ者を眠りに引きずり込む強力な毒であり、それだけでも命取りだが、ある種のまじないと併用すると生きたまま命をからめとっていく危険な術へと変わる。頭に回れば終わらない歌に憑りつかれ、例え目を覚ましたとしてもやがては声に蝕まれて廃人になっていく。そうでなくても目覚める体力を失ってそのまま衰弱して死ぬという極めて趣味の宜しい術だ。特徴的なのは被害者が皆同じ歌を口ずさみながら死んでいくということで、これは最初に術を編み出したまじない師のサインのようなものだった。まじない師は妙な所で自己顕示欲が高い。今回はお蔭で助かったわけだが。
「イーリーンが倒れてまだ一日は経っていないよな。ならばまだ助か���目はある。皿を七つ持ってきてくれ! それをお姫様の回りにぐるりと並べてこいつを焚くんだ」
 俺は鞄から香草を出し癒し手へと投げる。うさんくさい物ではないし合法的に手に入る香草達ばかりだが、乙女の手のみで摘まれたり、月の夜ばかりに摘まれたり、三度雪解け水で洗われたりと特殊な状況を経験している。効能は簡単、目覚ましだ。どんな呪いであれ役に立つと思って持ってきたが正解だったようだ。
「焚くと一体――」
「煙が出るが臭いはそんなにひどくない。安心しろ。後、これから猫が出るが邪魔するんじゃないぞ」
 急いでインク皿が七つ持ってこられイーリーンの回りに置かれ、素早く火が付けられる。
 涼やかな匂いが部屋中に広がり、イーリーンの歌が少し止まり、彼女は咳き込んだ。
 ここまでは順調であった。俺は猫達を影から呼び出し、感覚をまじない師ものへと変える。この世ならざるものを見るための瞳を起こす。案の定イーリーンの首やら腕やら頭やらに歌う糸が絡みつき、網となり、彼女の肉体へと食い込んでいた。いや、もう内部にまで浸透している……急がなければならない……。
 俺は喉を鳴らす。影から猫達が波のように現れる。現実世界の方では息を呑むような音が聞こえたがそれを気にせず自分の意識を猫達に少しずつ明け渡す。猫の優れた感覚で見れば、強固な糸の弱っている所が良く見えること。完全なまじないなど存在しない。人の技には完全は存在しない。
「やってしまえ」
 猫達が一斉に寝台の上のイーリーンへと飛びかかり、彼女に絡まる見えない糸を遊ぶように次々と切り裂いていった。糸の抵抗もあったが、猫達の大合唱でかき消され、やがてされるがままに解けていった。
 猫達から意識を戻せば、イーリーンは半分目覚めたような顔で辺りを見ていた。
 俺は本当に大丈夫か、成功したか、と言いたげに彼女を支える。そして止めに
「誰か、盥を持って来い」
 すぐさま癒し手の一人が空の盥を持ってくる。準備がいいことで何よりだ。
 何をするんだとこちらを見るニクヴァを無視してイーリーンの口へと指を突っ込んだ。
 毒の混じっていたであろう食べ物が、水の残骸が、彼女の口から一斉に吐き出される。イーリーンは咳き込む。なにがなんだかわからないと言いたげな顔は相変わらずの不機嫌で、俺は安心する。
「お嬢さん。猫遣いの王子が助けに来ましたよ」
 冗談を言った刹那。イーリーンは体を震わせ、奇妙な視線をこちらに向けた。
「……誰か」
 零れる口調はやけに冷たく、寝起きの物にしてはしっかりしていた。
「イーリーンを害した者は誰か」
 イーリーンの姿が揺らめき光を放つ。優美な貴婦人の姿が陽炎のようにイーリーンに覆いかぶさる。イーリーンの声に二重写しになった声は文字通り神々しく、イーリーンのようで彼女の物ではない顔は静かな怒りと憂いをたたえていた。
「落ち着け、イーリーンだか中の神だか知らんが! こいつの体は目覚めたばかりだし毒も盛られていたんだ、静かにしてないと流石のあんたと言えども倒れるぞ!」
「人の子よ、これは我がいとし子に対する攻撃であり、しいては私への背信行為。速やかに罰を与えねばなりません」
 イーリーンであった者の瞳からは光が漏れ出、声は完璧な音となって身体に直接響いてくる。これが「黒斑指」サラム。名の通り、光り輝く右の指先は黒く染まり、それからインクのように黒い斑が手に飛び散っていた。一度「鼠神」と争っているのを遠巻きに見たが、もう一度見る羽目になるとは思わなかったし、まさか喋る羽目になるとは思わなかった。
 横を見ればニクヴァや取り巻きの神官達は平伏し、助けは得られないようだった。
「まじない師。共に来なさい。不届き者を見つけだし、その者に報いを与えねばなりません」
 俺は思う。女神であれ肉体はイーリーンの物だ。このまま立ち上がって動かれては何が起こるか分かったものではない。第一女神が気絶したら威厳も何もあったものではないだろう。それだけで済むならいいが、全てが終わった後にイーリーンがこときれていたら大変だ……報酬が逃げていくし、それ以前に人間として大事なものを駄目にしてしまう。
 俺は僅かに考えてから歌いはじめた。女神はどうかしたのかこの男はと言いたげにこちらを見る。俺は歌を続ける。イーリーンの中で渦巻いていた魔の歌ではなく、古くからのまじないの一つ。俺が師匠から教わった物の一つ。猫達の知っている歌の一つ。女神の降りているイーリーンに効くかはわからなかったが。柔らかな発音を何度も重ねて言葉でない歌を歌う。にゃごにゃごとしか聞こえないだろうそれは猫達の言葉で眠りの中へと誘う声であり、世の中の柔らかいもの、心地よいもの、はまりがいのある隙間等で作られていた。
「何をするのです、まじない師」
 はたして、女神の肉体の方には効いたようだ。彼女は数度ふらつき、訝しむような目でこちらを見る。
「いや、何。あんたはまだイーリーンだ。あの時みたいに完全に乗り移ってはいない……それだけの権限が今はないんだろう。完全な想像だが。だから、イーリーンごと眠らせる」
 歌う声を止め、それからまた音を連ねる。陽だまり、明け方の布団の中。暖炉の横。夏場は樹の影に。光は弱まり、イーリーンの万事反抗的で愚痴っぽい瞳が一瞬こちらを見たような気がした。
「眠れ、イーリーン。戻れサラム。お願いだから俺を恨まんでくれよ。あんたの毒が取れるまでしっかり世話をするし、不届き者はこっちでちゃんと捕まえておくから。女神様」
 イーリーンのようでイーリーンでない顔は眠たげにこちらを見た。俺は弱まってもなお神々しいその輝きから目をそらさずに、一人と一柱をじっと見た。神気を受けて震える足に力を入れる。
「本当に?」
 そう聞く声の中からは怒りが薄れており、少し面白がるような様子さえ感じられた。
「本当です、貴婦人様」
 サラムはしばし考えるように小首を傾げ、それから。
「では、いとし子の身と不敬者の始末、確かに頼みましたよ……悔しいですが、あなたの声は心地よい。あの歌とは大違い」
 優雅な笑みを浮かべ、サラムの光は消える。そして、イーリーンはぐらりと倒れる。慌てて抱きとめたその体は軽く、先ほどの眠りとは全く違う穏やかなものが表情に浮かんでいた。
「で、何なのですかこの花束は。弱った女と見て告白ですか。やめてください気持ち悪い」
「安心しろ。快気祝、いやこの場合は解呪祝だな。お嬢さんが今日もお嬢さんでいることへのお祝いでもある」
「まあ、サラムを穏便に戻して下さったことには感謝しますが。残念ながら私は人の入れたお茶と人の作った食事が一番好きなのであって飲めないし食べられない花にはあまり興味はありません」
 寝台で横になっているイーリーンに様々な香草を連ねて作った花束を渡せば、彼女のこの仕打ちである。元気なようで何よりだ。もっともこの花束はただの飾りではない。毒を払い、魔を寄せ付けないための呪術的防壁の要にもなる貴重な道具なのだった。本当だったら金を取るが、女神にイーリーンの世話をするといった手前、無料で大奉仕である。それでもまじない師の身でありながら神殿の中枢部に恩を売って関わりを持つことが出来たという大きなおまけがついたため、俺としては丸儲けだった。いつかこの縁も役に立つかもしれない。面倒事の種になるかもしれないがその時はその時だ。俺はイーリーンの所に養子に出した子猫をじゃらしながら未来のことについて考えていた。子猫は子猫特有の成長速度で大きくなり、母親に似た黒い毛皮がもこもこと体を覆っていた。
「……さて、あんたの方はもう大丈夫だな。後はあんたに毒を仕込んで呪いをかけた奴だが」
「ああ、それ知ってます」
「嘘だろう」
「天才ですので……というのは冗談ですけど」
 もしかしたら彼女が俺に対して冗談を言ったのはこれが初めてかもしれないと思いながらまじまじと見つめた。
「多分、私を嫌う一派です。前もありましたので。それに私が倒れているのを見つけた神官は見覚えのない神官と全然別の人でしたので。普通目の前で女神もどきが倒れたら驚いて人を呼ぶでしょう」
 イーリーンはこともなげに言った。
「女神は心が広大すぎて、自分の信徒の間の「小さな」いざこざは見えないんです。考えているのは記すことへの愛と信徒への母親のような感情のみ。まさか利益だけで自分の憑代を傷つける奴がいるなんて思いつかないのです。女神の限界ですね。視点が広すぎて小さなものは全く見えない」
「前にもあったって」
「虐められたって言ったでしょう。書物に毒を塗られました。寝台に偶然毒虫がいました。暗殺者に寝込みを襲われました。あるはずのない禁書が出てきました。その他色々陥れられそうになりました」
「そりゃあ、」
 俺は口をつぐんだ。子猫はじゃれる手が止まったのを見て飽きたように素早くイーリーンの寝台へとよじ登る。イーリーンは面倒そうだがまんざらでもない顔で小猫を撫でた。
「生憎私は天才ですが基本的に廊下での陰口や陰湿な物隠し、酷いあだ名等しか知らない小娘ですので」
「あんたなあ」
 どうもこの短い付き合いでわかったことは基本的にイーリーン嬢は人に必要最低限以上の感謝を言わないひねくれた性根の持ち主である上に万事が万事すねているか不機嫌でいるかどちらかという娘だということだ。そんな所が災厄を呼びこんでいるのか、それとも呼び込まれた災厄のせいでそんな性格になってしまったのか分からないのだが。
「なんというか、難儀な人生だな」
「同情ですか」
「いや、まあ、上手く言えないが。面倒な時は本当に面倒だって誰かを頼っていいんだぞ」
「頼るに値する誰かはいません」
 俺とイーリーンは睨み合う。猫がその間をちょろちょろと動き回る。
「じゃあ俺にこぼせ。女神に世話をするといった手前だ。ニクヴァから金も貰っている。あんたの嫌いな同情じゃなくて金での信頼関係だ。これなら安心だろう」
 この不機嫌が板についた小娘に付き合っているのはひねくれ者の猫をあやしているようで正直暇がつぶれるし、それでいて金が入ってくるならば大歓迎だ。
「でも……あなたはまじない師で」
「今じゃまじない師が神殿に顔を出してはいけない法はないだろう」
「法はないけれど慣例として!」
 俺は笑う。
「イーリーン、あんたは慣例とかは嫌いそうな性質だとおもったがな」
「そうですけど! そうなんですけど!」
 俺はしばらくイーリーンを悩ませておくことに決めた。
 また様子を見に来るぞ、と言って去った後も、イーリーンは悩んでいるのではないかという気がした。
 残された暗殺者の探索とイーリーンの保護の為に、影から猫達を放ち、俺は帰路に付く。
お題:「歌」
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minecism · 7 years
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【ライヴレビュー】祝春一番2017
 遅くなりましたが今年もゴールデンウィーク5月4日~6日の3日間に渡り大阪の服部緑地野外音楽堂で行われました<祝春一番コンサート2017>を見てきました。2013年から5年連続で有志スタッフとして参加。21歳の時に初めて春一番事務所に行き、もう今年間もなく26歳になろうとしております。
 社会人1年目で忙しかった2014年は書けなかったですが、観客として見た2012年から例年ライヴレビューを書いています。2012年、2013年、2015年、2016年と並べて読んでいきますと、春一番というイベントの変化(1971年スタートである長い歴史の中では本当に“直近”ではありますが)、また自分の春一番の見方、ライター・評論家として分析力・筆力の上がり下がり、上京を含めた自分の周りの環境の変化も時系列で追えるものになってきました。楽しい。
 ●2012年
「いっちゃんええ音楽を届ける春一番」
●2013年
・春一番で見た美しい風景①~スタッフ・事務所・裏方編~
・春一番で見た美しい風景②番外編 音楽ジャーナリズムを文献調査~センチメンタル・シティ・ロマンス事件を通して
・春一番で見た美しい風景③~供養編~
●2015年
・開催前【コラム】30回目の祝春一番、GWにホンモノの風を吹かせる
・開催後【ライヴレビュー】祝春一番2015
●2016年
【ライヴレビュー】祝春一番2016
 なので今年も所業、ライフワークとしてライヴレビュー書いていきます。6年目の定点観測だ。“春一番を広める!”というような大義はございません。70年代から現在まで継続している稀有な音楽イベントの“現場で鳴っている音楽をしっかり解釈して記録する”という、音楽の文章において大切な役割でありながらも、最近希薄化しているような気がする行為を自分は丁寧にやっていきたい。その行為の結果は後からついてくると思います。決して譲れないぜこの美学 ナニモノにも媚びず己を磨くんですよ。足跡からも学ぶぜ謙虚にですよ。ってそりゃRHYMESTER、関係ねぇ。
 それでは参りましょう。つきましてはもう春一番というものがどんなコンサートなのかという部分は再三書いておりますので、上記これまでのライヴレビューや公式HPをご確認くださいませ。
祝春一番2017公式HP
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 昨年祝春一番2016年のライヴレビューで私は最終段落にて「年々それほど大きく変わらぬラインナップに伝統化や70年代の追体験的見方をされることもあるが、風太は勝手に言わせておけばええ、こっちはこっちでおもろいことやったんねんと誇りをもって春一番を作り続ける。」という書き方をした。その上で演者の気合いの入ったステージだったり、ここでしか体感出来ない春一番の独特の空気感が大きな魅力として一貫していて、その魅力が体現されている様々な模様を毎年切り取ってレポートしてきたし、変わらない姿勢の素晴らしさを伝えてきた。そんな中での今年。これまでの姿勢は崩すことはなく、加えて70年代からずっと日本のロック・ブルース・フォークを鳴らしてきた春一番の音楽を、2017年現在にどう伝えるのかということに意識を置いている場面が多く伺えた。その点は大きな進化と言っていいだろう。そんな今年ならではの素晴らしい風景を中心に書き連ねていく。
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<今年の春一番のシンボル>
 毎年野音のステージ上にはその年のテーマに応じた木造の大道具が設置される。今や春一番のステージにはなくてはならないイラストレーター諸戸美和子による演者全員分をレタリングした「めくり」は定番となっているが、ステージセットとして過去には2階建ての居酒屋風のセットが組まれたり(演奏中のバンドのすぐ頭上で出演終わりの演者が2階に上がって打ち上げしているという奇怪な光景が生まれていた)、2015年には高田渡10周忌に際して生前愛用していた3輪車が吊るされていたり、毎年様々な趣向を凝らしている。今年は羽が3枚付いた大型の風車がステージに登場した。これはTHE END(4日出演)の演奏中遠藤ミチロウが雄叫びを上げる後ろで、また有山じゅんじ(6日出演)が「ぐるぐる」を演奏するタイミングなどでスタッフがよじ登り回転させるダイナミックな可動演出がなされ歓声が沸いていたが、それ以外にある明確な意味をこの風車に持たせていたのだ。各日中盤でその羽は外され、外枠の円の中に鳥の足跡を逆さまにしたような風車の骨組みで構成された、ピースマークが現れた。そうすると遡ってわかるのは3枚の風車の羽は原子力発電所のシンボルマークを示していたこと。羽が外されること(=脱原発)によって平和が訪れるというストーリーの演出は主催者福岡風太が度々口にする70年代からの春一番の基本理念、「反戦・反核・反差別」を体現するメッセージだ。羽に塗られた色も1日おきに描き加えられ3日間通して来た観客も毎日気を向かせる。逆に見れば今一度この理念を明確に打ち出さなければいけない方向に世の中が向かっているかもしれない。誰しもがハッとするような見事な今年の春一番のシンボルとなっていた。
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<加川良の曲を受け継ぐgnkosaiBAND、たくさんの演者たち>
 またそんな変化に加えて開催1か月前の4月5日にかねてから闘病中だった加川良が亡くなったことは大きな衝撃だった。春一番初回の71年から出演し続け、また昨年まではいつも通りの自由な佇まいで元気に歌っていたのに。また久々に『みらい』という素晴らしいオリジナルアルバムを完成させたばかりなのに。という悲しみが癒えないままに迎えた今年のゴールデンウィーク。福岡風太は初日4日のトップバッターを加川の息子gnkosai(Vo,Dr,ポエトリーリーディング)が率いるgnkosaiBANDに任せた。春一番は演者のタイムテーブルを発表せず、また11時の客入れ開場と同時に演奏が始まる。席も全て自由席だ。その中の1曲目、ゆったりしたビートで始まりドラムを叩きながらgnkosaiが歌いだした。<北の果てから南の街へ ほっつき歩いて…>一瞬加川良が歌っているかと思った。この「ラブソング」は加川の代表曲の一つ。加川を思わせる声でこの曲が始まったことに、入場門には早く中で見たいと観客が押し寄せる。加川良の不在を受け入れる覚悟をしながら、席に着きじっと耳を傾ける観客の光景が忘れられない。ステージ最後には「加川良 with gnkosaiBANDでした」と言って今年の春一番の幕開けを告げた。ここ数年でもう常連の演者となったgnkosaiだが、春一番で父との共演はなかった。加川自身が恥ずかしがって同日出演になることすら恥ずかしがるように避けている様子もあった。しかし今年初共演にして一気に加川良の存在を自らの音に乗せて観客一人一人の中に昇華してしまうようなステージだった。(前述のアルバム『みらい』では全面的にドラムとして参加、親子共演が音源で聴くことが出来る。)
 また3日間の開催中、加川良の曲をカバーしたのはgnkosaiだけではない。以下に列挙しておく。
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・gnkosaiBAND「ラブソング」
・金佑龍「教訓I」(ワンフレーズ)
・MOJO CLUB Special「こんばんわお月さん」
 ※三宅伸治がこの曲演奏時に使ったストラトギターは本曲収録作品『アウト・オブ・マインド』(1974年)に参加しており、一昨年亡くなった石田長生のものだという粋な気遣いを見せた。
・小谷美紗子「教訓I」
・有山じゅんじ「コスモス」
・ハンバートハンバート「伝道」「あした天気になあれ」(メドレー)
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 一番の代表曲といえるだろう「教訓Ⅰ」を歌ったのは小谷美紗子(5日出演)、グランドピアノ弾き語り一発、<命は一つ 人生は一回>で始まるこの曲が再び反戦歌として機能し始めている2017年の野音の空に小谷の声が突き抜けていく心地がまたよかった。また裏話だが今回誰がどの加川良の曲をカバーをするのか主催側に演者から問い合わせがあり「この人はこの曲レパートリーにあるのでやるかもしれません…/昨日はゲンキバンドが「ラブソング」やりました」としか答えることが出来ずに探り合っていたということもここに記しておこう。ハンバートハンバート(6日出演)は春一番のステージで加川良とよくコラボしていた「夜明け」から始まり、加川の曲「伝道」~「あした天気になあれ」とメドレーで繋ぐ。誰もが特にMCで思い出を語り感傷に浸るわけではなく、それぞれのレパートリーとして演奏する。それは加川が晩年ザ・ブルーハーツ「青空」や泉谷しげる「春夏秋冬」を本当に自分の曲のように気に入り歌っていたことと同じのように。それは福岡風太が度々「俺たちは懐メロやないよ/カヨー曲とはちゃう」と口にしてきたかのように。加川良の曲がそれぞれ残ったものに引き継がれ、新たな価値観でもって演奏される様が痛快だった。
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<自分の道を記録し、新たな動きを見せるベテラン勢>
 少しライヴの本筋から外れてしまうが、福岡風太は春一番を作品だと言う。自身のアウトプットとして春一番という野外コンサートを作り続けてきたことがそのまま足跡になっているが、彼の世代は紛れもなく日本のロック・フォーク・ブルースを最初に定義し生み出してきた世代だ。春一番に関連のある人物の中でも近年各々がその足跡を残す動きをしていることは注視しておく必要があるだろう。昨年は春一番の会場にも姿を見せていたベルウッド・レコードの三浦光紀は2012年の創設40周年頃から「三浦光紀の仕事」としてトークイベントや本の出版、またリイシューを手掛けるなどの活動を活発化させており、45周年となる今年は10月に記念コンサートも予定されている。その三浦のアシスタントからキャリアをスタートさせ、シュガー・ベイブ(及び山下達郎、大貫妙子)や福岡風太も長らくロードマネジャーを務めていたセンチメンタル・シティ・ロマンス、またフリッパーズ・ギター、L⇔Rなどを手掛けた音楽プロデューサー牧村憲一はいわゆる90年代渋谷系までの足跡も含めてハイペースで書籍の執筆や自身の体験を語るイベントなども行っている。またより春一番との関連が深いところで言えば毎年入口付近で雑誌“雲遊天下”や関連本・CDの物販を出しているビレッジプレスの村元武は大阪労音に参加し、URCでの“フォークリポート”に参加していた60年代から、80年代まで関西の音楽・演劇・お笑い・映画などカルチャー全般に大きな影響を残した“プレイガイドジャーナル”の創刊から会社を離れるまでの回顧録を昨年と今年に分けて2部作に渡って発表している。2冊とも必読。(「プレイガイドジャーナルへの道 1968~1973」「プレイガイドジャーナルよ1971~1985」)。また長年ミュージシャンや芸人などを撮り続けてきた写真家・糸川燿史は御年83歳で病気とも闘いながら、すでに話芸に達しているほどの流暢で柔和な喋りでもって今なお写真展やトークイベントで自身の経験を伝えている。現在大阪・北浜で行われている90年代の「マンスリーよしもと」で撮られた写真展「糸川燿史写真展・大阪 芸人ストリート」が行われている。今週末までの開催なので関西方面の方は是非行っていただきたい。(私も行きたくてしょうがない…)
 上記はいわば裏方的な活動をしてきた方たちが自分の口で、あるいは文章・イベントで形に残す活動だったが、一方で演者の中でも久々に新しいアルバム作品に取り組む動きが出てきており、春一番のステージでも新鮮な姿が感じられた。初回からザ・ディランⅡとして春一番の顔的役割を果たしている大塚まさじは現在約17年ぶりのスタジオアルバムに取り組んでいる最中だ。一緒にバンド月夜のカルテットで活動していた島田和夫(ex憂歌団)が2012年に自死で亡くなったことから発起。新たな曲作りに踏み出し、ようやく今年はアルバムという形になる過渡でのステージだったがアルバムに収録されるだろう「いのち」から、代表曲「男らしいってわかるかい」まで披露、99年の西岡恭蔵の自死を始め様々な仲間に先立たれ残ったものとして、いつだってラストの覚悟、ただ最後まで歌い・生きるということでは不変で例年通りの図太いステージだった。そんな大塚と好対照なのは春一番を1年間の活動報告と捉え、毎年バンドの体制や曲を変え続けている中川五郎。彼も久々にオリジナルアルバムとして下北沢ラカーニャでのライヴ録音2枚組の大作『どうぞ裸になってください』を先日リリースしたばかり。それを受けて今年は、録音メンバーの沢知恵とハンバートハンバートの佐藤良成を迎えたどうぞ裸にトリオでの出演だった。長いキャリアの中でも「一台のリアカーが立ち向かう」、「風に吹かれ続けている」など、正しく現代のプロテストフォークと言える楽曲の制作に取り組み続けており、常に衝撃と説得力でもって響いてくる。昨年のセンチメンタル・シティ・ロマンス中野督夫らとのバンドTo Tell The Truthでのステージでも披露し、安倍晋三の東京五輪誘致スピーチに曲を付けた「Sports For Tomorrow」も、昨年は会場中をそのアイロニーのセンスに爆笑と“やったれ!”、“ええぞ!!”の野次に包まれていたが、一年経ちより現政権が暴走する現状にこの曲は全く笑えない。“世界有数 安全な都市 東京”なんてどの口が言うのかという怒りを込めた合唱が会場で起こっていた。アコギをかき鳴らしながら、無理矢理に音を歪ませ、暴れ倒すステージング。今なおフレッシュな中川五郎の凄味が存分に感じられた。
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<初のトリを任された金佑龍>
 一方で前述の初日トップバッターgnkosaiBANDしかり、今年の春一番ではベテラン勢の息子~孫世代にいつになく大役を与え、その期待を見事に果たしていたところも素晴らしかった。金佑龍(4日出演)はバンドcutman-booche時代から春一番には出演していたが初のトリを任された。これまでバンドやオカザキエミ(moqmoq)をサポートに迎えた形での出演が多かったが、今年は客席中央に設けられたへそステージで、一人弾き語りで臨んだ。日が陰り、西日が昼間っから酒の入った客席を容赦なく照り付ける中の出番。自分の曲は酒に合うからと言ってステージから会場後方のドリンク売店のイカ松商店に「お金僕出すんで、この曲の間だけお酒半額にしてくれませんかー!?ハッピーアワー!!」とお願いし、場景にばっちりな「暁の前に」を歌い始める。ヒップなラプソディーを歌う今年の彼の姿には、デビュー当時から度々引き合いに出されていたG・ラヴの近年ルーツに回帰しつつある動きとますます重なる。人たらしな性格も含め客の心を見事に掴んでいた。最後に演奏したのはすでに彼のレパートリーとして欠かせないフィッシュマンズのカバー「ナイトクルージング」。最後のMCで「「生活の柄」とか歌った方がいいんかもしれないですけど、自分のルーツはやっぱりここやから。いい曲だから聴いてほしい」と、福岡風太の養子になりたいとまで言うほどに春一番を愛しているウリョンだからこそ、トリの大役に敬意を払って自分のやりたい曲をやって締める姿が印象的だった。
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<今年のニューカマーにしてMVP、アフターアワーズ>
 また孫世代として今年初出演だったアフターアワーズ(6日出演)は間違いなく今年のMVPだろう。昨年結成されたばかりだというショーウエムラ(Ba,Vo)、ドナ・タミハル(G)、上野エルキュール鉄平(Dr,Vo)による3人組。このバンド名は春一番とも縁が深い上野の父がやっている梅田のバーの名前から。上野については幼少期から春一番に連れてこられていたという。メンバー3人ともが有志スタッフとして以前から参加しており、今年満を持して福岡風太に直談判し、ライヴに来てもらい認められ念願の抜擢となった背景がある。アフターアワーズの結成と春一番にかける思いについては、ショーウエムラのブログを見ていただきたい。 
ショーウエムラのジョーホー:祝春一番2017 
 
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福岡風太にアフターアワーズの出演について後日聴くと「聴いたらわかるもん。ハルイチの客も納得さすて」とのことでした。そんな最終日6日は予報の通り開演直後から雨に見舞われていたが、彼らの出番直前に突如雨が上がり雲の切れ間が見えた、天は彼らに味方した!福岡風太から「ぶちかませ!アフターアワ��ズ!!」と紹介され勢いよく飛び出す。言葉を吐き捨てていくボーカルと、手グセ感が強くもメロディアスなベースライン、たどたどしい立ち振る舞いのショーはTheピーズやキャロル、甲本ヒロトを。若干23歳にしてパブロックやロカビリーなどに影響を受けたスイングするギターを、全力で暴れながら弾きこなすタミハルはストレイ・キャッツや国内で言えば台風クラブ。粗削りに見えて、的確に必要十分のビートをついてくる上野鉄平は初期LOST IN TIMEを、とそれぞれが思うロックの理想形の要素を端々に残しながら、とことんシンプルで初めに衝動ありきで仕上げたロックンロールに胸がすく。中盤上野が幼少期からの春一番との関わりをMCで話、友達について歌いますと言って始めた「あべのぼるへ」。言わずもがな長年福岡風太と共に春一番を支えた名物音楽プロデューサーあべのぼる(2010年死去)について歌っている。遠藤ミチロウの「大阪の荒野」、AZUMIの「河内音頭あべのぼる一代記不常識」で歌われ、またハンバートハンバートがあべの楽曲「オーイオイ」「何も考えない」をカバーしているなど、今なお春一番の演者の楽曲の中で生き続けているが、間違いなく彼らがあべの遺伝子を継承する最後のミュージシャンだろう。そんな春一番の客に一目置かれる場面を作りつつ、ラストは「バイバイ」、「16」と前のめりでまくし立てる歌で観客をアジりながら終了。正式音源もなく、3曲入りのデモ音源のみ。しかし終了後から物販にはそれを求める客が殺到彼らが持ってきた50枚以上が全て売れてしまった。大阪のひねたチンピラバンドが最初に音楽シーンに名を刻んだ瞬間だ。
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 しかしここで終わらないのが春一番。このアフターアワーズとしてのステージはフリに過ぎず、彼ら3人に用意されたのは3日間のフィナーレを飾るバンド、THE WINDとしての舞台だった。出演者発表の早くから名前が出ていたTHE WINDだが当日までメンバーが誰で何者なのか明かさぬままを本番を迎えていた。その正体は福岡風太がドラムを叩くバンド。だからTHE WIND(風)。その風太を支えるバンドメンバーとしてアフターアワーズを招集したのだ。福岡風太がドラムに座り大歓声の中、ゲストボーカルとしてまずリトルキヨシを呼び込んで高田渡「生活の柄」、ROBOWの阪井誠一郎が歌うザ・ディラン「プカプカ」とラストにふさわしいスタンダードナンバーが演奏される。そして最後は会場にいる演者全員をステージにあげボブ・ディランの「I Shall Be Released」を歌い繋いでいく。間奏では豊田勇造、AZUMI、ヤスムロコウイチの間に挟まって、タミハルもギターバトルに参戦し、対等に渡り合っていた。さらにボロアコースティックギターを持ってきて振り下ろして叩き割るパフォーマンスもやってのけ、周りのお膳立てもある中でしっかり魅せる役割を果たした。当のドラムを叩いていた福岡風太は早々に疲れてステージ横に退散してしまっていたが、最後は中央に立ち中川五郎と1つのマイクで歌い、ぐだぐだへろへろのジャンプで曲を終わらせ、生き残され組やなぁ俺らとつぶやきつつ「解散!」の一言で今年の祝春一番は終焉した。
<まだまだある、名場面>
 これまで書いてきた以外にもたくさんの美しい風景があった。かまやつひろし追悼で「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」を歌った金子マリpresents 5th element will。へそステージに上がり「雑居ビルの4階、でたらめな酒場…」と徐々に喋りのグルーヴを作っていき、笑いをかっさらい、酒をぐっと飲んで「春一番2017へよぉこそー!」と怒鳴るとこれ以上にない観客一体の歓声が上がる出演者の中で唯一の芸人、ナオユキ。今年は本編中の出演がなく3日間とも開場前に客が並ぶ野音前で演奏していたが、最終日には転換の間に風太から「こいつら歌わしたって」と本編に出演させる粋な計らいで本編に登場したブルースデュオ歌屋BOOTEE。今年のぐぶつは2日目のトップバッターで登場し、そのまま豊田勇造→アチャコ&ミキまで出ずっぱりで音楽の闇鍋状態をバックでしっかり支えていた。AZUMIはイタコ的に先日亡くなったチャック・ベリーを自分に降臨させるギター一本での長尺フリースタイル・ブルース「アズミ説法」を展開。関西弁のチャック・ベリーがAZUMI自身に薫陶説きながら「ジョニー・B・グッド」を日本語で歌う。盛り上がる内に上がった雄叫びはあべのぼるを降臨させる。働くなちゅうとんねん!!!金なんかあるとこから盗ったらええねんあほんだら!!!歌え!!!アズミ!!!…AZUMIに影響を与えた故人に向けたレクイエムは酒臭い夕方の会場の空気をぐっと引き締めていた。ステージ以外の場面でも、会場入り口のチラシ置き場にはつぶれた銭湯からもらってきた下駄箱が活用されていていい味を出していたり、珍しくイベントグッズとして出演者が載ったトートバッグを売っていたり(余談ですが300枚作り、スタッフみんなで「誰が買うねん」と言ってたものの、初日から凄い勢いで売れすぎてしまって、各日の数量を制限することとなりました)。2日目のトリ小川美潮Rhythm &meでは珍しく福岡風太自身が会場最前列で身体を揺らして踊っていたりetc…書き尽くせない光景を見ることができた。
 3日間通して伝えるべきもの、残すべきものが明確に観客に伝わるような演出、出演順、会場運営がなされていて、巷の寄せ集めフェスとは全く違うことを例年以上に感じることが出来た。今年はMBSちちんぷいぷいの取材も入って15分に渡って番組内で特集されたり、またそもそもここ数年60~70年代の日本の音楽が聴きなおされシティポップとして再解釈されていることもあるのか徐々に若い観客も増えてきたように、春一番の良さが外に向かって知れ渡っているように感じる。1971年の初回開始から46年、回数にて32回。まだまだ春一番は進化を続けるとしておき、また来年に期待しよう。終了後数日経って福岡風太のものを訪れた。その時に言ってくれた言葉を記して本稿を締めよう。
「今年こんだけおもろかってんから、来年もっとおもろせなあかん。大変やで」
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xxrhapsodyxx · 7 years
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備忘録実況&感想
大正メビウスライン帝都備忘録
上からクリア順。 語彙のない実況メインです。
ーーーーーーーーーー
▼OP 京一郎さんがめっちゃ動いてるうううううう
ーーーーー
▼千家様 軍服京一郎さん……それもマント………ヒェ……
京一郎さんが変わってゆく……
國の消滅は千家様のレゾンデェトルーー存在する意味の消滅
枕としての役目wwwwwwww
S機関って何か聴いたことあるな……
拒んだ異能者を、従順な使役者に、か……。京一郎さんの考え方がほんと、千家様に似てきてる……
▽敵対する誰かのもの
アーーーーッアーーーッやらしい!!!!音!!!!
情愛でも欲望でもないんだよなぁ……な……
定時ですね!!!!
「今夜は存分に眠りたいからな」の千家様の声が……穏やかで……
えっどこにいくの、
葛城さんとやら声が良いですな………
お手を????????????
あーーーーーー…………………
いやね、わたしは好きなんですがね!?!!?いやはや………よき主従か……。そして千家様と京一郎さんが絶対に離れることが出来ないことをより露呈してくれてわたしはうれしいよ……
きた!!!!!CMのスチル!!!!よくみたらお揃いの寝間着………???????
って言うか、傷がさ、チラ見えるんですけど??????
洋燈がさ〜〜〜ゆれてるのよーーーー
千家様の一面は京一郎だけが知る。京一郎の一面は千家様だけが知る。
「どんな夢を見たい」 「夢なら攻めて素直な伊織を」 「馬鹿、これ以上素直な男がいるか」
いっそひとりの人間になってしまうのも良い……って、千家京一郎を思いだしてしまうじゃない………
京一郎さんの声って腰に来るね???
攻め様のおふぇらはさいこうです!!!ありがとう!!!!!
ハァ…………やばかった
からの馬www 馬に乗りたいぞてwwww
あっ「何時か」はやめて泣くから
皇后も相も変わらずで……
「千家」が、かかると安心するようになったのは毒されているのかしら……
過去何回か出席してる夜会はssの………???????あのえろいやつの………??
葛城ぃ…………
アーーーーーッアーーーーーッ夜会服!!!!!!!!
踊るか?と手をとったの???最高ですか千家様やはり貴方はスーパー攻め様
ああ葛城。貴方のような人は嫌いではありませんが、ここは殺されてお終いなさいと言わざるを得ませんね。
私が死んだとして意志はおまえが継ぐ、って……
みせつけよる………っょい
赤い瞳がさぁぁぁ…………
突然の顔のドアップでわたしはわたしは
写真嫌そうに写る千家様おもしろすぎるwwwwwとかわらってたらつらみ…
大丈夫。二人は離れない。
ただの、人なんだよ
エンドロール。 何時かを言う二人を、ようやく、迎えに来てくれたような。そんな。 清らかで、二人を送るような。
エンドロール後。 ラヂオの音声。ーー千家大将。鬼神の如し。 そうして御旗へ続くのね。
▽自分たちを観察している者
皇后ねぇ…………
視線はやはり皇后、と分岐。千家様を半身と呼ぶ京一郎さん。
ああ……愛している、って言っていないのね。それが陳腐だとも思うほどに………。魂ごと…………
他の何処も、もう要らない
→そうですね
影見を閉じる皇后。やっぱり皇后もか……………… 過去スチル流れる鏡!!!
死ぬまで一緒と言うが、確かに京一郎さんが居なければ千家様は生きてやいない、逆もまた然り
傷だらけの身体を晒してあの坂を下る
軍服スチル!!!、!!いやはややはり似合う…………………
何に替えても取り戻したいと想う。その末路が死霊エンドであり、二つが一つになった末路が千家京一郎エンドなのだろうな………
嘘つきなふたり。時に言葉は真実を言わない。廃棄する?墓に埋める??そんなこと、微塵も想っていないくせに。
「私の腕一本でも名残に残しておけばいいものを」だって…………??「愛玩動物のように繋いで、朝な夕なに愛でてやる」………????やめてよ泣くから………バッドエンドなのわかってるでしょ………
そう永くはない……。千家様の口からききたくなかった………
死んでからも忙しい、のだろうね………根の路エンドかな…………
アッ……………葦原の中国には御上が……………空っぽの根の国でずっと二人きり………
異教の鐘はもう聞こえない。 死は、二人を別たない ((エンド2
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼館林様
いまだけゆるされた安逸………
えっ、ま、!、、、、、開始1分で………
ひぇっっっっ 髪下ろした館林様……………アアアアアア
もうほんと京一郎さんの喘ぎがすごい、ほんとかわいい…………そしてスチル………
館林様の!!!!階級章が!!!!!!!!!!大佐かああああ!! 馨は中尉、京一郎さんは少尉か……
やめて……薫を鬼籍の人にしないで………
ほほほほwww 寝不足ねwwwうんうんwwww
いやーーーーーーーー千家少将の代わりって!!!!!!!!!
この世界では術式作戦は存在しない…
否、死霊兵がまだいるかもしれぬと………
▽森氏をみる
「お前の素顔を、私が独り占め出来るのだからなーー」ってファーーーー!!!
天司さまの微行再び!
勅命きました!!!
やはり陰の血がね………うむ……あやかしのような者であるからね…
嫁探し!!!!おめでたいけどた異能持つでないと陰か陽かなんて分からないよなぁ………もどかしいね
館林様の、大切なひと………天司さま、いるのわかってる��ね…….
これは密やかな惚気だよなぁと
(タイトル画面に戻り唐突の館林様に悲鳴を上げるソフィーナ)
馨がおこでwwwwもうほんとwwwwお盛んなことでってwwwwww
夜更かしのあげく目覚ましにもノックにも起きない人は大人じゃないってwwwwじいやwwwww
私のマドレェヌ…………開様………
相関図ねぇ……
→正面から乗り込む
開様をおもうゆえ
時雨ええええええええ!!!!!!アアアアアアアア備忘録の服うううう!!!!!
わたしがファンディスクに望むことはこれなのよね………!!!!彼のルートでも他の彼ピがでてくる!!!!!!!
騒がしい奴って薫!???!??!
薫!!!!!!!ちょっと!!!館林様!!!!!薫だよ!!!
アーーーーーッ!!!京一郎さんの軍帽姿!!!!!!!!
早風めっっっちゃかっこいい!!、
森氏なーーーーやっぱりなーーーーー!!あ、笑い方は好きです
清打の、術か………
ハーーーッ館林隊で共闘!!それも祝詞で!!!最高かよ……
魂送り良き…………
正面からの略奪宣言じゃんwwwwwいやからかってんだろうけどさwww
いやぁ、彼ピによるバトル最高
私を取り合わないで〜〜ってことでしょwww
昼間だよ!!!!お兄さん方!!!昼間だし執務室ですよ!!!!
そうだよwwwwww馨いるじゃんwwwwwやめたげなよ!!!
何時かお前と再び逢えたとき…………か………双子ううう
エンド!
冒頭他は甘さ控えめかな?本編同様……!!! いやしかし安心してみていられる………
▽天司さまをみる
こうみると森氏の発言も白々しいよのう…
やっぱり天司さま知ってるかも、なのね。
御上の言霊は強く宿る故に、口にできない……やはり天司さまは聡明よね……
生きて欲しい。館林様……….やさしくなったよね。
お前がいるからってこれほんと、告白
馨もたいへんだよね………ふふ
館林様に覚えられていない平岡笑うwwwwww
京一郎さんはあがり症、と
館林様のようになりたい。だからむやみに攻撃的ではいけない
アニメーションな館林様!!!!! ひらひらーーーー!!!美しか!!!!!
外つ国の呪!?!梵語の………
アーーーーーッ!!!毘沙門天の!!!!!
やばやばかっこよかーーー!
惚気ーーー惚気ーーー
館林様が、結婚するなら……とか考えないの!!!!
アッッッッすっかり忘れてた!!!!このスチル!!!!壁ドン!!!!
ハーーーッ見つめ合ってるーーーーーハーーーッ
器用な男じゃないよねぇぇぇ京一郎さん以外抱けないよねえええええ
あまりお前が愛おしすぎて、って、もう……もう……
愛している……この言葉どの彼ピより館林様が、似合うほんと
うっすらと微笑む館林様!!!!!最高!!!!!
アーーーーーッ!!!アーーーーーッ!!!フランス語!!!!!
他にも教え込まれている?????????え?????、
ふともも、ふともも
ハーーーッえっち、やばい
机机机机机机机机!!!!! 着衣バックありがとうございますありがとうございます
アアアアアアアア手袋手袋噛む!!!きた!!!!!!!!!!
なんかもう、もう………
そして!!!馬!!!!
柔らかな声で呼んでくれれば→京一郎 さいこうですか………
外出し気遣いだねぇぇでも夜は!!!!
あのご巡啓パレェドで目が合った瞬間から恋に落ちてたんだねぇぇ
見上げていたあの時。それが今は、隣に。
(ぼろ泣きして何も書けなかったソフィーナ)
アップの顔ほんとかわいい美しい動いてる動いてる
目交いしたって想ってたよね。密やかに。気のせいだって、言い聞かせてた。
見つけてくれたんだ。館林様は京一郎さんを、
何千人の中から見つけ出していた。あの時から、いいやそれ以前に、天命としてきまっていて、ほんとうに……。
結びつくとは思っていなかった。それでいてはじめから決まっていたような気さえする
いつまでもそばに。
「共に生きてくれ、京一郎」
共に生きている限り………………ハァ……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼伊勢兄弟
ぐ、軍服だぁ
この世界でも館林様に憧れて……ってことは若干館京前提のってかんがえでいいのかな
覇気が無い馨………
封筒!!封筒は!?
いっしょに働けるの楽しみですっていってたのに……?
諦め悪いよねwwwすきだよ京一郎さんwwwwww
本当の馨かぁ……
鏡んんんんんんんつら
やっぱり双子は別たれちゃいけないんだよなあ
そう、京一郎さんは京一郎さんで薫じゃない
薫いちごすきなの!?かわいい
????????あれは式を、召喚するときとかにつかうやつよね!??!、
ゆ、雄真……………
そりゃ会いたいよ……片割れだもん………
おお……反魂するのね……
ほんのお遊びのつもり、だけどやっぱ雄真の術だなあああ
くっそwwwwwwww集中線わらうwwwww
兄弟揃ってるのみるのがいいんだよねええええ
館林様の酒がwwwww
ハァ………双子やっぱ最高
念友wwwwwww
あっこの京一郎さんはがちで処女のやつだ。入った理由がもっと詳しく分かればなあああ
わちゃわちゃ……わちゃわちゃ……
▽薫
相談ごとって命日の……?
脱ぐwwwwwwwwwww
人ならざる業によろこんでいのか!?迷うぞ!?
感覚いじりと乳首攻めありがとうございますありがとうございます
シャツ嚙み!!!!!!!ふぁーーー
顔にとんでるありがとうございますありがとうございます
兄様に、言わずに去っちゃうのおおおおおお?!ああでも、そのほうが、いいのかな…
祓いの祝詞唱えちゃう館林様wwwwwwwwww
薫なら悪霊でも、うけいれてやるべきだったてwww
三人で取り合う未来でありますように。
▽馨
同僚、ね、ふふ
死んじゃって損した、は冗談に聞こえづらい…
馨は薫がすきで、薫は京一郎をすきで、京一郎は馨をすきで。綺麗なねじれぬメビウスはでない輪。
馨は奥手〜〜〜
饒舌な京一郎さんwwwww
「京一郎がいいな………」おおっと!???
してみたい??!?!?!ほう!!!!
wwwwwwwwwwww
例の行為wwwww
酔ってるんだねwwwww
だんだんそんなきにwwwwww
してみます……?って、カーーーーーッ!!!!!!!
童貞×童貞!!
もうリバでいいじゃんwwwwww
「ここからどうしたらいいのかな」ってがちで童貞のやつだwwww
アーーーーーッ腹チラ見え!!!
?!?!?!?!?!後孔見えてない?!?!?
(行為に集中しすぎてメモし忘れるソフィーナ)
でも、いつの間に………薫………また、来年かぁ……
飲むなら〜〜馨とね〜〜!!!
▽どっちも
本懐とげる、ってまさか……
馨も気持ち知りたいって……
剥いちゃってwwwwwww
京一郎さんを食べたい気分👏👏👏
身体が欲しかった………か。館京バッドの一つか………
馨の、ターーーーーーン!!
3Pえっちだなあ……………
ビリヤード………………オオオオ
館林様が泣いた!?!?!?もらい泣き!?!?
嗚呼やっぱり逢えないのねもう………
次も兄様と生まれたいって、ああ…………
また弟の世話を、って言ってるくせにぜったい少し悲しくて、でも笑っているんだろうな
エンドロール。
こんなにも優しい人たちにね囲まれてるのよね……。
来世でもまた、双子に生まれ、京一郎さんを取り合うふたりでありますように………
しかしCGが五分の四エロスチルで色々盛りだくさんだしがんばったね京一郎さん………
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼時雨
(初っ端からクライマックスかよっていうくらい興奮したやばい、やばい……からメモをとっていない)
焔が揺れる
装い新たな時雨、祝詞を唱え 歌が聞こえる
ドラマCDから上がりに上がってきてる時雨よが好感度がやばい
スゥツ!スゥツ!
弘中殺すぞ(過激派)
ころすぞ(2回目)
冷ややかな京一郎さんの顔。
おっとここで野々村ここで野々村
時京の京一郎さんは敵に回してはならない…………
びっっっくりしたぁ…………金鍔が動いたって言うからなにか不穏な事と思うじゃない!!!!!!
4つは藍丸ちゃわでも無理だった数では!?
一度死んでみればいいって臣さん………
時雨強い………強いよ、貴方は………
煉瓦亭きた!!!!!
耳を塞ぐようにwwwwwwwwwwww
耳の毒wwwwwwwwそりゃそうよなwww
もう……甘さ含めるのやめなさいなwwww
うう………時雨の話最もだよなあ………
胸が痛い話だ………
「この世で一番君が好き」ときたよ……かわいすぎか
wwwwwwwwwww臣さんwwww
年がら年中お取り込み中てwwwwww
異能が、消えた………?
ふむ………
帰るwwwwwwwwwwwwくっそwwwwww
▽外的要因
野々村ァ………
京一郎さんのちくび!!!!、、!、からの時雨の表情ひぇええええ
拗ねてるんだねぇぇかわいいなあかわいいなあ
もう、怒ってないくせに。かわいいなあ
アーーーーーッアーーーーーッ手繋ぎいいいい!! からめ合う指!!!!
え添い寝して欲しかったよねええそうよねえええ!!!!はぁかわいい
睦言のやうな睦言じゃないような!!!セッッッ!!!
他の子も、か……
ひざーーーーーーーーまくらーーーーーー!!!やっっっぱ時雨といえば膝枕!!!
→五本刀を存続させたい?
うんうん、桃木村そのエンドがその2のグッドのようにやはりそこに行くのが良いよ。五本刀が、なくなる、のなら。
甲羅亀太郎…………………(まがお)
刀太郎はまだにしても、サイダァ丸てwwwwww
おう。終わり!!!!
ふむ………………。まだずっと先の話。てことはしばらく五本刀がそんざいするとあってよいか………
▽内的要因
(待機画面初のミサキ!!!昼飯終わったから夕飯って早い!!!)
京一郎さん卯年なんだよね〜〜〜
使い魔が雀ってのもかわいいよなぁ
おいで、ってさあ 最高よね
時京の京一郎さんは、なんかこう、若干のばぶみを感じざるを得ないというかなんというか
→時雨が子どもの時はどうだった?
優しいなぁ……、京一郎
お前はお前のままでいいよ。
桜、梅、躑躅
薄墨桜
んんんっwwwww咳払いwwww
?!?!!?麒珠丸……
ア~~~名古屋〜〜〜〜〜時雨の故郷は名古屋〜〜〜〜〜大垣!!!(岐阜でした)
麒珠丸が異能を失う、寿々彦の異能が麒珠丸に写っていく、か。 他の子も分け与えてあげて。
麒珠丸の異能後天的なのか!! 死を察してゆるやかに得た本能のような異能……
満開の、桜!
運命の二人だから出来るよ!!!ww
桜の下で、二人が出逢えますように。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼ミサキ
(意を決して)
学生服イエーーーーー!!!!
上に立つのは慣れてないよねぇ京一郎さん
馨ーーーーー!!!!ありがとうありがとう別ルートにキャラ出してくれて!!!!
館林様やさしい………枝まで!!!!
桃の実を食べると早く大きくなるwwwwwwならないでしょwwwwすきwwwwww
鞄から出てる図おもしろすぎでしょwwwwwwwwwwww
高瀬wwwwwお熱てwww外務省の高瀬でしょ!
島田は……内務省だっけ?
希臘哲学研究部て………京一郎さんモテモテだな……
元の大きさに戻って欲しいのは、百も承知だろうね、わかってるけど無理で。でも京一郎さんもわかってて、でも、やっぱりつらくて……
何時か、っていつかな。ほんとに、
おっぱいでかいってwwwwww
早く〜っていうミサキの言い方だいすき
夢かぁ……夢なんだよなぁ…………京一郎さんのことだいすきじゃんねーーーーーーほんともうーーー
雪が良いか、ってきいて花びら雪に替えちゃうんだもんなああああああもううう
戻る方法…あるのか…………んんでも………
剣道部の野々村は大蔵省だったかな?
祝詞かっけぇなあ…………
まだ、もどるべきではないのに、無理をさせた。分霊に命じたのは何だったのだろう?半日の間、刀で、無理をさせる。むむ
京一郎さんの、せい……ともいいづらし。
また理を外れた。
ぎこちないぎこちないつらい
分霊に力を分け与えて貰えば戻れる。しかしそうなれば分霊たちは地を護れなくなる
俺の京、だもんなぁぁ
どうすればいいんだろう。
また、輪が捻れる。メビウス…………
▽息吹を抜いて
ああ、叫ぶ京一郎さん。
ふたりが倖せにと言う度に、悲しみがどうしてもこみ上げる
合格したって官僚になる日はこない……うっ……
(いろいろあったけどぼろ泣きして落ち着くまで時間がかかった)
十月十日を終わり、身体は人、神により新たに育まれた魂、命を持つ
…………???? 温泉????
エンドロール。
「私を忘れないで」と縛った道
▽そのままでいい
もうこの夢を見せないで
愛し子を持つのはミサキだけじゃない。
いちばん、さいしょに望んでいたものにちかいのかとおもう。 人としての生を全うする、その傍らにはきっとミサキの加護があって。
京一郎さんが亡くなった。 臣さん、時雨も遊びに来ていた。 館林様と馨もきていた。 丁重なお悔やみを頂戴したとある。ーー名代であるが千家様からも…………………
「ずっと、私を覚えていて」と笑った道。
▼ミサキ またはじめから
今思うとこの待機画面の台詞すら辛く感じる
咳払いかわいい
許された二人。京一郎さんの憧れ。
馨さんさ、前は「高等遊民が」みたいなかんじだったのに、「大神実命様」って言うのやっぱ変わったんだなあって思うよね
神様が帝大生の虫除け
毎日じゃないにしても週3は多いよ京一郎
いっそほんとに桃食ってでかくなって………
はぁ……いつか
ここつらい。言いたくて言ったんじゃないでしょうに
そう、京一郎が望んだから。京一郎の望みを、ミサキは拒めないから
魂送りのあとの簪一本のあれはつらかった……
情を遂げれない愛は京一郎をわがままにしてしまう………
そうだよ……?何時か死んじゃうんだよ?
ミサキは笑った顔がいちばんいいよなぁ
しゃんしゃん、ってうそだよなあ
抑えるべき霊はいずともかげが、
守護神こそ護るものあってこそ、よな
松茸の炊き込み飯いいな〜
夢の前の桜。つらい
京一郎の、神だから
「だって久しぶりだよ」この声がほんと甘くて、嬉しそうで
辛抱が足りない、から助けてしまう
言ってみた、だけ。
(っていうか野々村の声 鋼さんじゃん………)
馨さん方向音痴なのよねふふふ
麹町区代官町
曰く付きの場所。筑土神社
首塚が出来るまで平将門の首は筑土神社(麹町区代官町か)にあった。徳川が真上に怨霊がいたのではたまらないと内藤新宿へ神社ごと移動した。開国後、筑土神社は再び飯田町へ、移動された。元筑土神社があった場所から5分もかからない。 主祭神を平将門からニニニノミコト?にかえた。天照大神の孫で一番最初に葦原中国を統治した神様
ゆえに質の悪い例が集まりやすい。
死ねば皆 尊い御霊だ
この一瞬映る 空と花びらは何なんだろう
魂魄の道標であれ、邪を封じる辻神であれと
大神実命が伊邪那岐から与えられた使命は黄泉の邪が、葦原中国に入り込まないよう封じることだけ。→魂送りはミサキの為すべき事ではない。
好意を向ければ好意で報いる。 敵意を向ければ敵意を返す。
んんん 割烹着姿が見納めのようで……………
治す、ってどう?→神気を使うか?
言えば望むよね。たった半日でもいい、と。
半分と半分を足してようやく元の一になる、
私のミサキ 俺の京
一度くらい、抱き合えばいいのにと思ってしまうけれども、それすらも元に戻ってしまったときの喪失が強いから、しないの……?
馨さんの式神は白鳩。ーー名はカオル
献身ーー我が身を犠牲にしておこなうこと。
伊邪那岐によって神に列せられた大神実命が人の恣意(しい)によって消滅するなど許されない。
京一郎次第….
ミサキの力を戻す方法。 ひとつ、時がみちるのを待つことーーエンド2だろうか。夢を望んではならないこと。 ひとつ、息吹を返すことーー十月十日エンドだろう。これこそ唯一出来る献身という。
ミサキは何も犠牲にしたくない?→犠牲を恐れたからこその献身
京一郎さんは哀しい。十全でないミサキが。 京一郎さんは苦しい。京一郎が為す献身がミサキを悲しませる(それは神ながらに呪を使うほどに)
駄目だと思いながらに口をつくのは「逢いたかった」と。
愛してる、とは人が人に想いを伝えるためにつくった言葉ーーだから、人である館林様や時雨に似合うのだろう。
ミサキは使ったことがないという。でも京一郎に愛してるという。人と人のように想いを伝えたいと願って?
我は人なり。 我は神なり。 京一郎は人、ミサキは神様。 京一郎は命果てる者。ミサキは国ある限り護る者。
京一郎が死んだあとはまた、柊の子を護る。役割がある。
▽だからずっと私を覚えていて
この夢を見せないで
柊京一郎が死ねば、ミサキは力を取り戻す。ーー息吹を与え続けているから。
(私を覚えていて)
思い出をミサキに遺すから、なにもかも、ずっと、覚えていて。ーー言霊
時が移ろう。湯島で季節をこえ、桃木村で季節をこえ、そらがまた季節をうつす。
(根の路でずっと待っててやるって言っただろうと) それは、十月十日のときに………??
「今日何があった?」 「野々村には気を付けろよ」 「お煎餅買っていい?」 「相変わらずの大食らい」
すべていつかを辿るようで。
転生エンド、
ーーーーーーーーーー
すべて、完。
思い出して感想を少し。
・ミサ京 ミサキってほんと強いなあ。だって、京一郎だけの神様だものね。 でもまさかこんなにもつらいセッシーンがあるなんておもわなかったよ。 転生エンドが、一番倖せなのかもしれない。だってそれは、炎と硝煙の時代すらも乗り越えて、再び巡り逢った二人だから。
・伊勢京 双子がすきだ、だから巡り逢って欲しいとおもう。再び、双子として。
・館京 贔屓目なしに、人として生きていくルートとして、彼らふたりなら世界を乗り越えられるのだとそう思う。 関わるなと言っていたあの出逢った頃。軍へ志願する京一郎を軍人にしてもいいのかと思い悩んで��たあの頃。隣に並ぶことを許してくれたあの時。そうして、共に生きてくれと、伝えたその日を忘れはしない。
・千京 なんといえばいいのだろうか。 一言で彼らは倖せだ。と言えないと思う。けれど、冷酷だと人ではないと言われながらも、彼らは人なのだ。ただの人。互いに補い合い、短い生を共に生きる。そんなふたり。 異国の鐘は、鳴らない。 死は二人を別たない。
さいごに。 動いて、歌も素晴らしく、ほんとに倖せだ。
その未来がすべてすべて、やさしいものではないにしても。
新たな天命を生きるさだめ 共に世界を切り開くさだめ 半身として生きていくさだめ 傍にあり支えていくさだめ ふたりを想い願うさだめ
全部のCPを改めて好きになった、 ありがとう、ありがとう
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scalysnail · 8 years
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白騎士の冒険 夢幻の闘技場 二
 冗談ではない、と思わず声が漏れた。一度、先帝たちから教わった偽の身元を伝えてもみた。が、証となるものを持っていないとしてあっけなく突っぱねられた。よしんば賠償を代行してくれる者が存在したとしても、連絡もつかないのにどうやって引き受けに現れるというのか。  だが役人はヴェルカンの抗議など聞こえないとでもいう風に顔を背け、それが合図とばかりに刑吏たちはヴェルカンの両腕を掴み、引きずっていった。
 続いて訪れたのは、さほど遠くはない、が、うらぶれた刑場よりもずっと賑やかな場所だった。巨大な天幕があちこちに並べられ、渦巻く人々の声は混ざり合って濁流にも似た重低音と化し、あたりを満たす。  役人たちは入場門を素通りし、張り巡らされた簡素な柵に沿って歩き始めた。引きずられながらぼんやりと眺めた人ごみ、その間から時折、檻のようなものが見え隠れすることにふと気づく。その中身は――
「商品の追加だ」
 素通りした入場門のちょうど反対側に設けられたもうひとつの入り口、というよりは柵の隙間から滑り込んだ役人たちは、そんなことを言いながらヴェルカンを巨大な檻に放り込んだ。尻を蹴飛ばされてつんのめった先にいた女が慌てて跳びのき、その拍子に痩せた老人に背中からぶつかり、二人まとめて転ぶ。  子供の背丈ほどの高さの檻の中には、既に大勢の人間が詰め込まれていた。あるいは不安げに見開かれた目で辺りを見回し、あるいはあらゆるものを敵意もむき出しに睨みつけ、またあるいは身の回りの全てから目を背けるように抱えた膝に顔を埋め。服装も年齢も人種もばらばらな彼らに共通するのは、手首にはめ込まれた錠前つきの鉄の腕輪。そしてまた、檻に入れられる直前、ヴェルカンも同様のものを取り付けられていた。
 先客たちの邪魔にならぬよう、柵に背を預けて息をついたのもつかの間、突然、背後から伸びた腕に顎を掴まれ、強引に振り向かされる。
「ほう、こいつは生きが良さそうだなあ」
 そう笑いながら柵越しにヴェルカンの顔を覗き込むのは腰に棍棒を下げた男。  力任せに振り払うも、それすらも笑い声で受け止められる。ふと、幼い日のことを思い出す。手に繋がれた縄に引きずられ、目の前の巨大な背中についていくしかなかったあの日。金貨の袋と引き換えに故郷を連れ出され、まったく見知らぬ他人に身を預けねばならなかった不安がふとこみ上げる。
 説明されるまでもなく、この場所が奴隷市場であることは分かった。『水龍の国が身柄を預かる』その意味を知り、舌打ちひとつ。  檻の外からはヴェルカンたちを興味深そうに見る客たちの群れ。そして彼らの間からは他の檻や高台に繋がれた奴隷たちが見え隠れ。  これで名実ともに奴隷騎士というわけだ。帝都で出会った騎士の顔を思い出し、自嘲と苦味がないまぜになった歪みが唇に浮かぶ。
 一度は騎士にまで登りつめた奴隷が、またしても奴隷に逆戻りしたわけか――
 かぶりをふってくだらない考えを振り払っていると、がたがたと音を立て、檻の戸が開かれた。短剣で囚人たちを遠ざけながら入ってきた奴隷商人が手を伸ばしたのは、先ほど転んだ娘。
「来な。新しいご主人様がお待ちかねだ」
 咄嗟に逃れようとして逃げ切れず、後ろ髪を掴まれた娘が驚きと泣き声がないまぜになった悲鳴を上げる。  娘の姿が、幼いころに目の前で引きずられていった姉に重なり、気が付いた時には奴隷商人に体当たりしていた。腰を屈めていたせいであっけなく体勢を崩した奴隷商人の手を掴んで捻り上げ、女を解放する。  純粋な義憤というよりは、これまで散々な扱いを受けた鬱憤が当たり所を見つけて一気に噴出した感じ��った。思わずうずくまった奴隷商人に背後から馬乗りになり、さらに頭を掴んで床に擦りつける。  が、つかの間の抵抗は腕に走った鈍痛に頓挫した。騒ぎを聞きつけてやってきた別の男に殴られたのだと知ったのは、咄嗟に手を離し、檻の隅まで退避した後。
「この野郎、今度やったらその腕切り落としてやる!」
 地面にうずくまり、必死で空気を吸い込む男を助け起こしながら怒鳴るのは、こちらは握りしめた棍棒の他に腰に鞭を巻きつけた奴隷商人。  結局、娘はさらに現れた別の奴隷商人に連れ出され、ヴェルカンはもう一発殴られる羽目になった。  脇腹をさすりながら人ごみに紛れて消えていく娘の後姿を見やり、舌打ちしていると、同じ檻に入れられていた男のひとりがのそのそと這い寄ってきた。
「いきなり襲いかかるなんて、あんたもやるねえ」
 欠けた歯を見せながら愉快そうに笑う。あの女に惚れたか、なんでぶち込まれた、元は何をやってたと遠慮なく問うてくる。  生返事でやり過ごしていると、さして気にした様子もなく、檻の戸に目を向ける。  彼が言うには、今の娘は貴族の出であるという。  思わず驚きの目を向けると、男はまたしても笑った。今度は無知な若造への苦笑だ。
「おいおい、そう驚くことじゃなかろうよ。ふとした拍子に落ちぶれる奴なんざ身分を問わずいるさ」
 災害か、戦禍か、はたまたわきまえない贅沢か。望むと望まざるに関わらず、入ってくる分を出ていく分が上回れば身を持ち崩すのは貴賤に関わらぬ道理。
「かわいそうに、借金のかたに家財産根こそぎ持ってかれて、愛娘は売られ者。親兄弟とも泣き別れさ」
 可哀想とは言いながら男はさもおかしそうに腹を抱えて笑う。
「とはいえ女の子なのは幸運だったな。貴族の娘なんざ珍味だから、娼館にでも放り込めばたちまち満員御礼だろうて」
 胸が悪くなる話にため息ひとつを返事にし、さっさと話題を変えることにした。   問えば、男は以前の身分をこそ話したがらなかったが、自分は望んでここにいる、あの貴族娘とは違うと強硬に言い張った。
 聞けば、こういうことだ。
「買われりゃ少なくともおまんまと寝床にゃ困らんからな。うまく立ち回りゃ立身や恩赦も夢じゃねえ」
 奴隷は決して安い買い物ではない。買う側も自ずから慎重になり、手に入れた奴隷を大切に扱う。完全な所有物であり、徹底的に自由がないことを除けば安定した身分だ、というのが男の弁だ。
「東の帝国にゃ、騎士に叙された奴隷もいるって話だぜ」
 それはまさか……と問おうとして思いとどまる。
「そこまで成り上がれるのはよほど運の良い奴だろう。たいていの奴隷はそうはいくまい」
 言いながら、己は運が良いのだろうかと内心で自問する。思えば、吹けば飛ぶような貧農の子が皇帝の目に留まり、騎士にまで叙されるなど、あまりに出来すぎではないか。さらに、そもそものきっかけは皇帝時代の先帝が――
 わざとらしいため息が、ヴェルカンの意識を檻の中に引き戻した。
「あんたも夢がないねえ」 「そちらが楽天的すぎるだけだと思うぞ」
 言い合っていると、またしても奴隷商人が背を屈めて入ってきた。見れば、先ほど殴り倒した男で、ヴェルカンを見下ろす目は苦い。
「喜べ。お前を買いたいという奴が現れたぞ」
 おとなしくついていくのが癪で、ことさらに、ほう、と笑みを浮かべて見せる。
「そいつもお前みたいに痛めつけてやろうか?」 「そういう減らず口を叩くような命知らずが欲しいんだと。舌を失いたくなけりゃとっとと来い」
 一度は檻から引き出されたヴェルカンだったが、それも束の間、今度はずっと狭い檻に放り込まれることになった。  檻は痩せたロバが曳く馬車に載せられた。縄を握るのは白い服に浅黒い肌が際立つ小柄な男。商人らしく、荷車には包みや箱が満載で、荒い息で喉を鳴らすロバは今にも崩れ落ちそうだ。
「でかくて強そうな奴を、と注文を受けてたんだ。ぴったりのが見つかって良かったよ」
 振り返り、相好を崩す男の風貌は帝国では珍しい類のものだが、ヴェルカンはよく似た者たちを知っている。
「山の民が、こんな場所で商売をするのか」
 かつて出会った、深山の奥深くで弓を手に疾駆する生き様とはかけ離れた姿に、つい声が漏れた。そこだけ同胞の面影を残す、独特の刺繍を凝らした鉢巻の下から振り向いた大きな黒い目が束の間見つめてくる。
「山の子にも色々いるのさ。里人の中にもあんたみたいに売り物になる奴がいるようにな」
 奴隷として売られていく我が身を揶揄されたことに気づき、思わず口をつぐむ。   反論の言葉は渦巻く思案を巡らせる間に細かく砕かれ、喉から滑り出る時には苦いため息になっていた。
「濡れ衣なんだ。私は無実だ」 「そりゃお気の毒に」
 あっけらかんとした声音には同情のかけらもない。聞こえないように放った舌打ちで我慢し、ヴェルカンは声を潜めた。
「私を解放してくれたら、私を売るのと同じ値を出そう。いや、二倍……三倍払ってもいい」
 この言葉に、山の民の商人はつと足を止めた。  水龍の国の物価は詳しくないが、奴隷の値はどこもそう変わらぬはず。そう当たりをつけ、領地の財政状況と頭の中で天秤にかけてみる。三倍以上出すことになれば普段は甘い衛兵隊長もさすがに眉をひそめるだろうか。  必死に思案を巡らせるヴェルカンを黙って見つめていた商人だったが、ややあって目を逸らすと、再びロバの綱を引き始めた。
「長くこんな仕事をやってると、そいつの言ってることが本気なのか、その場しのぎの言い逃れでしかないのか、結構わかるようになるんだよ」
 いくぶんの間を置いて出てきた次の言葉は、ロバのひいひいと軋むような息に半ば紛れてしまっていた。
「あんたは嘘はついてないんだろう。金もあるだろうし、その金を約束通り支払うくらいは義理堅そうだ」 「それでは」
 一瞬の沈黙ののち、商人は唐突に話題を変えた。
「あんた、商売でいちばん大切なことはなんだと思う?」 「より大金を稼ぐことじゃないのか」
 この回答がお気に召した様子で、山の民の口が三日月の形に跳ね上がった。
「それもそうなんだけどね。そのために肝心なことがあるんだよ」
 首をひねり、考え込むヴェルカンの姿をひとしきり堪能したのち、商人は勿体ぶった口調で「信用だよ」と告げた。
「商いといったって、ほとんど使い走りみたいなものさ。だが俺だって、最初から奴隷みたいな高級品を任されてたわけじゃない」
 通常の商店とは異なり、客や他の商人から注文を受けてから品物を調達してくるのが男の生業。元手もなく、駆け出しの頃は安い雑穀やガラクタ同然の古物を端金で運ぶ日々だったが、そのなかでも守っていたことがあった。
「麦の一粒、端切れ一枚に至るまで、寸分違わず送り届けた。一度の間違いも誤魔化しもしたことがない」
 同業には商品の数を誤魔化したり、安価な粗悪品を混ぜることで上前をはねて小銭を稼いでいた者もあったが、そういった悪事はえてして思いもよらないきっかけで露見して、そういったことをしていた者はえてして落ちぶれた。  そんななか、毎回正確に注文通りの品物を持ってくる商人は少しずつ顧客の信用を勝ち取り、次第により多くの客がより貴重な商品を任せるようになっていった。例えば宝飾品、例えば魔法の品、そして例えば奴隷――
「こいつに任せれば安心だ、こいつなら損はしない――商売するのも人間だからな。最後にモノを言うのは結局のところ、相手に対する感情なのさ」
 しみじみと述べたのち、再び芝居がかった仕草でヴェルカンを振り返る。浅黒い肌に白い歯が映えた。
「そんな積み重ねがあって、今あんたと話しているって次第さ」 「信用、ね……」 「もしあんたを逃せば、俺は何年もかけて積み上げてきた顧客の信用と、この先何年も請けるはずだった仕事と稼ぎを一気に失うんだ。その分もあんたに払えるかい」
 何も言い返せず、ヴェルカンは唸ったが、相手はそもそも返事を期待していたわけではないようだった。「逃がしてはやれないが、助言ならできる」とさらに話題を変えた。
「ひとつ、誰でもいいから信用を勝ち取ること。もうひとつは、信用してくれた相手を決して裏切らないことだ」
 それは奴隷にも当てはまるのだろうか。問おうとして、そもそも無意味な質問であることに気付く。
「……忠告、痛み入る」 「ま、せいぜいがんばんな。応援してるよ」
 やがて馬車は魚の旗が彩る城門を抜け、町へと滑り込んだ。街並みを眺める気にもなれず、檻の硬い床に寝そべって見上げた空を切り取るは噂に聞く石の壁。死者の国を思い出すが、精緻な彫刻は複雑な陰影をヴェルカンの顔に投げかける。がつがつと無遠慮に背を打つ感触は石の道を進んでいるからだろうか。
「さあ着いたぞ。ここがあんたの新しい家だ」
 そんな言葉とともに檻の鍵が開けられた。痛む尻をさする間もなく伸びてきた二本の腕に捕まり、引き出される。  目の前にそびえるのは、それはそれは巨大な建物。見上げる分には全貌は定かではないが、緩やかな弧を描く壁面は帝都の闘技場を彷彿とさせる。  同時に衛兵隊長から聞かされた、本物の殺し合いを供するという劇場の話を思い出してしまい、口の中が苦くなる。  思わず振り返ったが、金貨の袋を弄びながら去っていく山の民の商人はヴェルカンの姿を見ようともしなかった。
 半ば予想通り、建物は闘技場であり、ヴェルカンは闘士として売られてきたのだと知れるまで、そう時間はかからなかった。  薄暗く黴臭い控室はそこそこ広い部屋ではあったが、ヴェルカンを始め所在なく見回す大勢の男たちで立錐の余地もない。  身じろぎや咳払いばかりが響く時間が過ぎ、やがて新たにひとりの人間が現れた。  派手なマントで身を飾った彼は興行師を名乗り、男たちを裸に剥くと一列に並べた。
「お前、強そうだな」
 最初に声をかけたのはいちばん端に立っていた男。中背ながら古傷に覆われた肉体は筋骨隆々、髭もじゃの顔も厳めしい。
「傭兵をやってた。二十人は殺した」
 そう言って浮かべた表情は、笑うというよりは牙を剥き出した獣の様相だったが、興行師は「志願組か」軽く鼻を鳴らしただけだった。
「安心しろ。二一人目に殺されるように試合を組んで、その業深い人生に幕を引いてやる……お前は?」
 続いて隣に立っていた男。傭兵以上に逞しい体つきと、妙に生白い肌がちぐはぐだ。
「あの、鉱夫をやってました」 「殺しの経験は?」 「いえ、ありませんです」
 いかにも朴訥そのもの、自分がなぜここにいるのか分からないといった風情の大男を上から下までひとしきり眺めた後、興行師は手を伸ばしてその肩を叩いた。
「鉱石と人間の頭はどちらが硬いか、試してみるんだな……次!」
 闘士たちに順番に声をかけていく興行師は、やがてヴェルカンの前に立つと、その引き締まった体をじろじろと観察し、最後に灰青色の目を見上げた。
「何ができる?」 「歩く死体の軍勢と渡り合った」
 軽い気持ちで口走り、直後、かつてまみえた地下王国の民たちを侮辱しているような心地になり後悔する。  だが興行師には気付かれなかったらしい。あからさまに顔をしかめ「死体だぁ!?」と頓狂な声を上げた。
「いい加減な事ぬかしてんじゃねえ。白騎士ヴェルカンでも気取ってんのか」
 今度はヴェルカンが驚く番だった。
「なに、白騎士だと」 「知らんのか。東国の騎士を歌った詩だ。巨人退治やら秘宝探索やら、いくつもの大冒険を果たした英傑さ」
 自身が詩になっているなど、寝耳に水だった。絶句している騎士本人など気にもとめず、興行師は詩の一説を暗唱し始めた。
「高らかに名乗る騎士、怪物の雄叫びをものともせず槍を振るう。白い鋼の矛先は巨人の喉を貫きて、穢れの血を……」 「やめろ!あんな奴の話など、聞きたくもない!」
 古傷を岩塩で抉られるような心地に思わず声を荒げたヴェルカンに、興行師は初めて驚いたような顔をした。
「なんだ、知ってるのか」 「知ってるとも。剣を振り回して暴れるしか能のないろくでなしさ」
 唇を歪めてみせれば、目を三角に吊り上げた興行師はヴェルカンの胸を何度も指で突いた。
「咎人だか捕虜だかしらんがな、しょっぱい売られ者の剣奴風情が、知ったような口をきくんじゃねえ!」
 罵詈雑言の限りを尽くした後、他の闘士たちの視線に気づいたらしい興行師の熱が瞬く間に引いた。
「俺様相手にここまで吹かしたクソ度胸は買ってやる。覚えてろ。次だ!」
 全員に声をかけ終えると、興行師は闘士の間を行ったり来たりしながら声を張り上げた。
「ここがどういう場所かは知っているだろう。名高い水龍の王国の劇場だ」
 あるいはお前たちの中にも以前客席から砂場を見下ろしたことがある奴がいるかもしれない。が、今度はお前たちが観客どもに見下ろされながら派手に殺し合いをする番だ。
 一息に言い切り、反応を伺うように見回す。大げさな仕草で振り返った拍子にマントが大きくはためく。
「何の因果でこんな場所にやってきたのか、興味はない。俺を恨もうが憎もうが大いに結構。斬り合いが嫌というならそれも構わん。対戦相手の手柄になってもらうだけだ」
 男たちは沈黙を保ったまま、それでも興行師の一挙手一投足を見逃さぬよう目で追いかける。
「ただし、勝てば金は手に入るし、奴隷として惨めったらしく這いつくばるはずだったお前たちが大勢の人間から畏怖されることになる。  ……どうしたいかは自分で決めろ。舞台の上だけがお前たちの自由だ」
 以上、の言葉で締め、もう一度居並ぶ男たちを見渡す。やはり誰ひとり何ひとつ口にすることはなく、互いにちらちらと視線を交わすばかり。  やがて興行師が退室してしまうと、どこからともなくため息が聞こえた。
「俺たち、とんでもないところに来ちまったな」
 誰の放った言葉か、詮索するのは無駄だろう。ヴェルカンも同じことを考えていたところであったし、他の者たちもおそらく同様だろうから。
 翌日、鍵付きの狭苦しい宿舎で眠れぬ夜を明かしたばかりのヴェルカンは、早速試合に組み込まれた。やはり興行師の不興を買ったのがいけなかったか、などと考えている間に、雑用係の手で合わない防具が着せられ、古びた戦槌が手渡される。
「もっと大きめの鎧はないのか。それに剣か槍の方が得手なんだが」 「試合が終わったら選ばせてやるよ」
 軽口に同程度の軽口で返され、やや憮然としていたところに、呼び出しの鐘の音が響いた。  今更じたばたしても始まらぬ。せいぜい全力を尽くすまで。  一度深呼吸をすると、ヴェルカンは控え室を飛び出した。
 闘技場は帝都のそれと同じく、中心に穴の空いた円柱形をしている。中央の穴はいうまでもなく闘士が命がけで戦う舞台、円柱の上部は観客席だ。そして選手の控え室は観客席の真下、“穴”とは短い通路を隔てられただけの場所にある。そのため、控え室から一歩外に出ただけで群集のざわめきが耳に届いた。
 おぞましい殺し合いの見せ物を心待ちにする声だ。
 重い戦槌を手に階段を登ると、待っていたように鎖を巻き上げる音が響き、巨大な落とし戸が一気に開いた。
 刹那、凄まじい光と音が押し寄せて体中を満たし、ヴェルカンは息を飲んで立ち尽くした。  やがて体に感覚が戻ってくると、ヴェルカンはぎらつく陽光が降り注ぐ闘技場に立っていた。様々な理由で地面が汚れても容易に交換が可能なよう砂利が敷き詰められた広場、その一段上のぐるりを取り巻く盆地型の観客席は今、老若男女様々な人間に埋め尽くされている。そのすべてから上がる歓声がぶつかり混ざり合って増幅され、場内に音の洪水と異様な熱気を生み出していた。
「さあさ、皆さまお待ちかね!本日も血沸き肉躍る闘技試合の時間がやってまいりました!」
 高らかな司会の声に合わせて再び歓声が上がる。  砂場の反対側に立つは対戦相手。昨日、薄暗い控室で元傭兵を名乗った男は古傷だらけの筋肉を防具に包み、鋭い刃を植えた手甲を掲げて歓声に応えている。
「何やってる。お前も愛想のひとつも振りまくんだよ」
 目を白黒させて突っ立っているばかりのヴェルカンに業を煮やしたか、壁に並んだ小窓から興行師の叱咤が飛ぶ。  慌てて拳を突き上げると、観客席のどよめきは一層激しさを増した。
「今回、命を賭して闘うはこのふたり!この地の砂を初めて踏んだ新兵なれど、いずれ劣らぬ百戦錬磨の古強者!」
 傭兵の方はすでに準備万端といったおもむき。歓声に合わせて拳を振り回し、雄叫びを上げる。
「いいぞ、あの生白いのをやっちまえ!」 「お前に賭けてるんだ、負けるなよ!」
 そんな野次が飛び交い、人々の歓声や足踏みが音の濁流と化して全身を揺さぶる。感覚が麻痺しかかった頭蓋は、ともすれば今��ら殺し合いを始めるのだということさえ失念しそうになる。  それは傭兵も一緒なのか、あるいは元々荒事を好むタチなのか。面甲の下で白い歯を覗かせて吼える大きな口からは判然としない。
「さあ戦士たちよ武器を取れ!存分に引き裂き、切り刻み、叩き潰すのだ!」
 司会の宣言に合わせてラッパが吹き鳴らされた瞬間、場の興奮は最高潮に達した。  いち早く動いたのは傭兵だった。赤銅のごとき筋肉を躍動させて距離を詰め、咄嗟に身構えたヴェルカンの目の前で身を沈める。
 ほんの一瞬、相手の姿が視界から消えた。
 刹那、顎から胸にかけてちりちりとした疼きを感じ、それが何かを判じる前に一歩身を引いた時には鼻先が触れる位置に手甲が突き上げられていた。  目の前の刃に映る灰青色の瞳に腹の底がすっと冷たくなり、己の息遣いがひどくゆっくりと感じられる中、男の腕に蠢く血管の一本一本までがはっきりと見て取れた。  お返しと振り抜いた戦鎚を傭兵はやすやすと躱し、今度は飛び上がって体重を乗せた一撃を繰り出してくる。  斧のごとく振り下ろされた鉄拳をかざした戦鎚の柄で受け、寸の間、がら空きになった胸当てを力任せに蹴り飛ばす。  間髪入れずによろめいた傭兵の脳天を狙って戦鎚を振り下ろす。が、相手はくるりと身を翻し、虚しく砂を散らした柄頭から走った衝撃に腕が揺さぶられる。  小さく舌打ちが漏れた。慣れない戦鎚は扱いに難しく、ともすれば自分が振り回されそうになる始末。隙あらば懐へと潜り込もうとする身軽な相手を払いのけるのに精一杯で、反撃すらままならぬ。
 と、再び振り上げようとした戦槌の柄頭を傭兵の足が踏み押さえた。反射的に引き抜こうと腕に力を入れると同時、頑丈な脚が再び目にも留まらぬ早業で打ち下ろされた。弾けるような音を立て、戦槌の重みが突然消えた。  自らの力に引きずられて二、三歩後ずさり、そこで柄頭が折り取られたことを知る。舌打ちする間もなく飛んできた右の拳を棒きれと化した戦槌の柄で払いのけ、続けざまに突きこまれた左の拳を身をよじって避けようとして避けきれず、輝く刃がヴェルカンの胸当ての表面を削ぎ、右腕の肌を裂いて血滴を散らした。  ひやりと涼しい風が触れたような感触が一瞬遅れて痺れにも似た熱に取って代わり、瞬く間に観衆の熱気に変わる。  だがヴェルカンも負けてはいなかった。棒きれとはいえ無造作に折り取られた柄の先端は鋭く尖り、重さも手頃。傭兵から後ずさって距離を取りながらそのことを見て取り、素早く持ち直す。
 休む暇を与えず追撃してきた傭兵の右手を跳ね上げた柄で打ち払い、そのままの勢いで相手の胸を狙って突きを繰り出す。  思いがけない反撃に傭兵が怯んだ。咄嗟に片足を引いて直撃を躱したものの、その目は驚きに見開かれている。だが次の瞬間、驚きは怒りに急速に変じ、筋を浮かべた足が己が間合いに踏み込まんと砂を散らした。陽光を照り返し、手甲が炎と燃え盛る。  飛んできた左の手甲を、ヴェルカンは身をよじってかいくぐり、そのまま右腕と脇腹で挟み込み、締め上げた。  傭兵の顔に明らかな動揺が走った。慌てて右拳を繰り出してきたが、ヴェルカンはそれを左手で掴んで食い止めると、抱き合ったような恰好のまま膝蹴りを相手のむき出しの腹に叩き込んだ。  小さく折り曲がった体を跳ね上げて傭兵が上げた苦悶の声は沸き起こった歓声にかき消された。束の間力を失い、沈み込んだ相手の体に引きずられないよう咄嗟に手を離し、一歩退く。だが敵もさるもの、よろめきながらも踏みとどまり、ヴェルカンから距離を取ろうとする胆力は歴戦の戦士のなせる業か。  が、この好機を逃す手はない。ヴェルカンは柄を握りなおすと力任せに振り下ろした。鋭くささくれた先端が筋肉の束のごとき太腿に深々と食い込み、血と悲鳴を迸らせた。  よたよたとおぼつかない足取りで後ずさろうとして果たせず、ついに傭兵が砂埃を立てて崩れ落ちる。その眼にもはや闘志はなく、ただ生への希求が見て取れるばかり。幸い出血はそれほど酷くはない。適切な処置を施せば助かるはずと見込み、手を差し伸べようとした時だった。
 初めは観衆の単なる歓声と思えた。だがそれは次第に規則性をもってまとまり始め、やがてひとつの音を結んだ。
 殺せ!殺せ!殺せ!
 今や観客のすべてがひとつの生き物と化し、繰り返し叫ばれる言葉はさながら鼓動。止むことなく発せられる律動は愕然と立ち尽くすヴェルカンの全身を揺さぶった。
「何をぼさっとしてる。さっさとやれよ」
 またしても小窓から興行師の顔が覗く。
「しかし……」
 無抵抗の相手の息の根を止めるなど、と反駁しようとした矢先、興行師の目が吊り上がった。
「文句があるならお前が奴の代わりに死ぬか?ならせいぜい派手にやれよ。お客が喜ぶようにな」
 思わず言葉に詰まると同時、奴隷という己の身の上を思い出す。「客をあまり待たせるなよ」と有無を言わさず興行師は引っ込み、ヴェルカンはただひとり取り残された。  歩み寄ったヴェルカンを、傭兵は荒い息の下、血走った目で見上げた。目を合わせないようにしながら手甲をもぎ取る。もはや力が残っていないのか、僅かに抵抗したのを最後に力を失った手が砂埃を立て、それも風に消える。
 恨むなよ――――
 無意味と知りつつ内心で語りかけながら、両手で支えた手甲の刃を下に向けて掲げる。一瞬で終わらせるべく狙うは喉。邪魔されぬよう傭兵の手を踏み押さえ、激しく上下する喉仏以外の一切を視界から追いやる。観衆の声にことさらに意識を振り向け、思考を塗りつぶしていくのを待ち、そして――
 一瞬、高みへと跳ね上がった歓声が束の間に萎み、僅かの沈黙を経て拍手に代わった。
「試合終了!見事な闘いを披露した二人の闘士に、惜しみない賞賛を!」
 司会の宣言が高らかに響き渡り、またも湧き上がった歓声が闘技場を満たしていく。その声に応える気力はもはや失せ、半ば押されるようにしてふらつく足を進める。  再び開かれた落とし戸をくぐる直前、血に塗れた手甲を握ったままなのに気づいた。投げ捨てた拍子に、手にまとわりついた血の粘りが強く感じられ、思わず手を擦る。粘りはますますひどくなり、腕全体に広がるようだった。
「おめでとう、新闘士の諸君」
 窓から星明りが差し込む刻限。宿舎の一角で、興行師は笑みを浮かべた。  彼の周りには温かい料理が燭台に照らされて艶やかな輝きを放ち、そのさらに周りにはヴェルカンたち新入りの奴隷たちが炎に浮かび上がる。その人数は昨日のちょうど半分。元傭兵を始め、昨日まではいたはずの幾人かの顔が見当たらない。彼らの末路を想像するのはおよそ詮無きことであろう。
「今日ここをもって、お前たちは我が闘士団の正式な闘士となった。今後は活躍次第で富も名声も思いのまま、恩赦をくれてやることだってありえる」
 この国には複数の闘士団が存在し、今後はそれらが擁する闘士たちと試合を繰り広げることになる。そのほか日々の仕事はどうだ、報酬はこうだ、と細々とした説明のあと、再び笑って料理を示す。
「面倒な話はこれくらいにしておいて、とりあえず今夜は祝いだ。遠慮せず食え」
 初めは遠慮がちに顔を見合わせていた新闘士たちも、ひとりが意を決して串焼き肉に口をつけると我も我もと手を伸ばし始めた。  ここで待っていたように入ってきた一団があった。老若男女、様々な顔ぶれの彼らはいずれも先達の闘士たちということで、新入りを歓迎するべく押しかけたのだ。  自己紹介と祝いの言葉を重ね、固かった新入りたちの表情も次第に和らぎはじめる。ヴェルカンも闘士たちに囲まれ、笑いと冗談に囲まれているうちに、少しだけ気分が軽くなるのを感じた。  よくよく見てみれば、目の前に並ぶ豚の丸焼きや魚の煮凝り料理、香辛料を溶いた葡萄酒も、居城の質素な厨房ではついぞ目にしたことのないものばかり。祝いとはいえ奴隷にこれだけのものを食べさせるとは、よほど特別な行事なのか、この国の豊かさを示すものか。  摘んだ豚肉の脂は見た目通りの濃厚さと豊潤さで口中に広がり、思わず唸る。
「よく味わっとけよ。同類の命と引き換えに食うごちそうだからな」
 おそらく軽い冗談のつもりだったのだろう。誰が放ったか、呟くような声はあっという間にかき消え、他の誰ひとり気にも留めない。が、昼に浴び続けた歓声が抜けたヴェルカンの胸の中にその声はたやすく滑り込み、根を張って肥え育つようだった。  手に付いた脂のぬめりは傭兵の血を彷彿とさせた。頬張った豚肉を反射的に吐き出したくなった衝動をこらえ、どうにか飲み下すと、今度は胃の底からせり上がるような嘔気が襲いかかってくる。  何度も唾を飲み込み、どうにか皆の目の前で吐く失態は犯さずに済んだが、もはやこれ以上宴を楽しむ気になれず、さりげなく身を引く。と、やはり闘士たちの輪の外にぽつねんと座っている者を見つけ、そちらに近づいてみることにした。
 膝を抱え、大きな体を縮めるようにしている男が鉱夫上がりの奴隷だったことを思い出すまでに多少の思案を要した。  視線に気づき、男が頭をもたげた。もとより色白の頬はいまや血の気を失い、遠く燭台の炎のせいで土気色にも見えた。
「あんなに血が出るなんて思わなかったんだ。痛い痛いって転げまわってて、それで……」
 怯えた目をヴェルカンに向け、そこまで言ったところでおもむろに立ち上がった鉱夫は、窓辺に駆け寄るや激しく嘔吐し始めた。その背をさすってやると、手のひら越しに震えが伝わってきた。  おそらくこれが正常な反応なのだろう、と暢気にどんちゃん騒ぎに興じる闘士たちを尻目に思う。
 ふと、昼に倒した傭兵を思い出す。  彼は数十もの敵を屠ってきたことを誇りにしていた。自ら闘士として志願したことから、もとより残虐な男だったやも知れぬ。   とはいえ、それはいつも己がしていることではないか。遮るようにさらに別の声が聞こえた。騎士として、民のためと称して数多の敵を――それぞれに人生も、守るべきものもあったであろう人間たちの命を奪ってきた。  傭兵と、彼を殺したヴェルカンとの間に何の違いがある?己の行いに何の義があったといえようか。  違う、とさらに別の声がした。それはあくまで強いられたことであり、やむを得ず――  結論の出ない自問は、最後に傭兵にとどめを刺した血だらけの己の姿と、その瞬間に沸き起こった人々の大喝采を鮮明に蘇らせ、五感を揺さぶった。 
 あの場で私がしたのは何だっだのだろう。この国がしていることは何なのだろう。
 行き場を失った思惟は身の内を暴れ狂い、やがて喉元をせり上がってくる感覚があった。  大慌てで窓から首を突き出し、口中にまで達していた思惟の塊を一気に吐き出す。臓腑が締め上げられるような不快感と鼻を刺す酸臭が交互に押し寄せ、宴で口にしたことごとくを絞り出す。  ふと、背中に硬いぬくもりが触れた。それが鉱夫の手だと気づいた瞬間、不思議と体が楽になる。それはあるいは苦楽を共にする仲間の存在があると知れたからだろうか。  まったく、とすっかり空になった腹の中から掠れた声が滲み出た。
「とんでもないところに来てしまったものだ」
 口にしてから、どこかで聞いたような言葉だと思った。が、どこで誰が口にしたのかはついぞ思い出せなかった。
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robatani · 7 years
Text
剣と魔法少女(その3)
 ライヤボードは迷宮の街とも呼ばれている。増築に増築を重ねた結果地元民でもわからない位地上が入り組んでしまった上に、盗賊たちの隠し通路や網の目のように広がる下水路のせいで何処が何処に繋がっているか分からない有様だからだというのもある。しかし一番の理由は都市の地下に大迷宮が広がっているからというものであり、何故大迷宮の上に都市が立っているかといえば長い話になる。  昔々ライヤボードに魔術に長けた王様がいた。善人とはいわないまでも悪人でもなく、それなりに賢くて長生きをしてそこそこの善政をしいていた。とはいえ魔術師とはいえ人の子、長命を誇れども永遠に生きることは難しい。となると跡継ぎを選ばなければならない。だが悲しいかなこの王様の���息子らは数多く、これ��た運の悪いことに仲が極めて悪かった。兄妹内で挨拶代わりに殺し合いが始まる始末。  故に王様は考えた。――もう、こいつらに後を継がせなくてもいいんじゃないか。どうにでもなれ――と。思考を停止させた人間の行動は早い。王は魔術によって一つの宝冠と迷宮を作りだし、民に告げた。 「次の王は審判の宝冠によって示されるだろう」  そして迷宮に自己増殖の呪いをかけ、本人も宝冠を持ったまま迷宮の奥へと行方をくらました。有力な話ではアンデッド化の儀式を行って意識を保ったまま永久に生きる死霊に変化したらしい。  驚いたのは王子王女らである。ある者は王を僭称して殺され、ある者は迷宮の奥への無謀な旅を行って帰らず、ある者はライヤボードを諦め財産を持って異国へと渡っていった。  野心家の貴族、探求の騎士、一獲千金を目指す輩……様々な者らが宝冠を目指して迷宮に挑み怪物や罠に襲われて命を落としたが、やがて迷宮の中で財宝を見つける者がちらほらと現れはじめたのを切欠に、迷宮の奥を目指す者が増える。宝冠と財宝の噂を聞きつけた腕自慢の戦士や魔術師、大胆不敵な盗賊たちがお宝を狙ってライヤボードに集まって来て、やがて今のような胡乱な流れ者の集まる盗賊都市になったという次第。お宝を買い取る好事家や、胡散臭い護符や薬、あまり信用できぬ地図を売りつける奴らが迷宮の周りにうろつき、そいつらが盗賊ギルドに上納金を払うことでギルドは日々潤っている。  ライヤボードに生きている王がいないのはそんな理由だ。正確には死んだか生きているか分からない昔の王が迷宮の奥深くで跡継ぎを未だに待っていて、何時の間にか住み着いていたお飾りの領主一族がいて、実際の所を盗賊ギルドの議会が取り仕切っている。これからも王は現れないだろう。日々日々迷宮は呪いのままに広がり、審判の宝冠は地下の地下、四千ゲドンの地獄の底近くに到達しているかもしれない。
「長々と話したが、正直そんなことは地上に住んでいる人間には些細なことだ。少しでも頭のある普通のライヤボード民は地下迷宮の中には入らない。志半ばで倒れた奴らが死霊となって襲って来たり、呪いで生まれた怪物たちがうろついていたり、住む所のない流れ者達が住み着いていたり、胡乱な神々を祀る奴らが怪しい儀式をしていたり、迷い込んできた馬鹿を食い物にする追剥らがたむろしているからな。サフィ、分ったか」  ロウナが仕立て直した古着に身を包んだサフィはどこからどう見てもライヤボードの民なのだが、何故かお忍びのお嬢様といった様子であった。簡素なサンダルに農民の青といわれる安い水色の染料で染められた衣。青い石の付いた首飾りだけは外そうとしなかったため、色褪せて柄の分からなくなったスカーフで首を巻きそれを隠していた。 「はーい。危険だから近づいてはいけないのね」  あまりにも単純な返答におれは苦笑いするが、危険という単語以上にライヤボードの迷宮を説明できる言葉はない。 「そうだ、とても危険だ。魔術があっても無事に帰れるやつは少ない。後は慣れるまでは勝手に出歩くのも禁止だ。地上のライヤボードも地下のライヤボードも気分で道が変わるという噂があるくらいだからな」 「気分で道が……?」 「ああ。時折遠い世界と道がつながることもあるという話だ」  遠い世界と聞いてサフィは少し考え込んだ。 「……あたし、そこから来たのかもしれないわ」 「そりゃあ運の悪かったこった。戻ろうと思って裏路地を覗き込むなよ。下手に迷ったり消えられたらこっちでも探すことは出来ないからな」 「あたしが空から飛んで裏路地を探すのも駄目?」 「駄目だ。牛が空を飛んでいるくらい目立ちすぎる」  ぷい、と不満げに頬をふくらまして見せるサフィ。牛を例えに出したのがいけなかったのだろう。多分。  サフィが金鶏亭に住み着くことになってまず真っ先に始めたのがライヤボードがどんな街かというのを叩き込むことだった。サフィは真面目な生徒で、おれやイードニクセ、ロウナの授業を居眠りしたり飽きてどこかに逃げたりすることなく受けていた。おれがライヤボードについてのあれこれを教え、イードニクセがこの世界の魔術師の生き方や魔術の仕組みについて教え、ロウナが家事や面倒な客のあしらい方を教えているという次第。宿の他の客には(納得はいかないが)イードニクセのの押しかけ弟子だと説明され、髪の色の奇妙さは「魔術師ならそんなものだろう」という偏見によって深い追及はされずに済んだ。白髪がいる位なのだから空を映したような水色の髪の奴もこの広い世界にはいるだろう。第一染めているかもしれない。  もちろんおれはサフィの世話のお蔭で仕事をしなくて済む、等という甘い話があるわけもなく、ライヤボードのことを教え込みながら宿の店番をすることで日々をしのいでいた。盗賊ギルドに目を付けられた護符売りのレェロのことは少々心配だったが、ロウナ辺りから警告が飛んでいるはずなので後は自分でどうにかするだろうと思って後回しにしていた。自分のことは自分で面倒を見る。それがライヤボードの第一原則であり、どんな小さいガキどもでも知っていることだ。とはいえ関わった以上どうなったかを知らないことには気が落ち着かないので後でちょっと様子を見てこようかと思った。  ともあれ、このような街でいい大人三人得体のしれぬ少女の世話を焼いているというのは妙なものであるが、おれは単純に腕のいい魔術師を逃がしたくないという欲得ずくで動いているわけだし、同情心もあるとはいえロウナはサフィを働かせる気満々だ。イードニクセは新しい研究対象としてサフィを見ていることだろう……お人好しかつ女好きの奴のことだから震える華奢な少女を救う善い魔法使い役になりたがっている可能性も高いが。何しろここはライヤボードなのだから誰かが完全に善意で誰かを救うなんてことはありえない。サフィだって身の安全を確保するためにおれたちを頼っているんだろうし……と思ったが、何となく彼女の場合そんな計算をせずに天然で生きていそうな気もした。  ふと見るとサフィはふくれっ面を止めて、小首をかしげてこちらを向いていた。 「ケイウェンは迷宮に興味はないの」 「馬鹿か。あんなところに行くのは命知らずの物好きだけだ」 「そんなこといっても、迷宮のことにやけに詳しかったし、話している時目が生き生きしていたから」  じっと見つめられた。どうやらおれはサフィに見つめられるのが苦手だと最近分かって来た。きらきらと輝く蒼玉のような瞳で見られると何も言えなくなるのだ。降参したように両手を上げる。 「あーあーわかりましたよ、と。ガキの頃はそりゃあ迷宮にまつわる冒険譚に憧れていたさ。だがそれだけだ。実際に潜ったことはない」 「面白そうなのに……」 「馬鹿言うな。もしロウナの宿を追い出されて明日の飯にも困ったら目指すかもしれないが――最後の手段だ」 「そういうものなの?」  じっとサフィはおれのことを見つめたままだ。おれはばつの悪さやら小さなころの記憶やら様々な物を飲み込むようにして答えた。宝冠を戴いたまことの王……竜と戦う探求の騎士……きらめく鎧……。 「そういうもんだ。大人になれば安定した生活の素晴らしさがなんとなくわかるさ、サフィ」  サフィは不服だと言いたげに少しだけ口をとがらせると、もうすぐお昼だからイード先生の所に行ってくるわ、と駆け出して行った。イードニクセの朝は遅い。昼頃に目を覚まし、午後から夜にかけて活動し、深夜によくわからぬ儀式を行ってそれから眠るという生活を行っているせいである。行ってこいと背に声をかけてから、おれはしゃべりっぱなしで渇いた喉をロウナ特製の苦い薬草茶で潤した。 *  黒い髪を乱れさせ、しどけない姿で寝台に横たわっている乙女は小生を誘うかのように甘い声で語りかけてくる。もう一度楽しみましょうよ、まだ朝は来ていないのですからと。小生は無論乙女の誘いを無碍にするような無粋な性質ではないので喜んで彼女の身も心も堪能しようと腕を伸ばす。そしてもう一度甘い一時を過ごす――。 「おーきて! イード先生! もうお昼よ!」  黒髪を乱れさせた乙女のなまめかしい唇から不釣り合いな小鳥のような愛らしい声が聞こえ、はっと我に返るとそこは小生の城、金鶏亭の屋根裏もとい我が研究室。小生を起こそうと揺さぶっていたのは数日前にケイウェンが拾ってきて様々な理由で表向き小生の弟子、ということになった蒼い瞳のサフィ嬢である。本当の所をいうとこの小さなご婦人から学ぶことは多く彼女の弟子となりたい位なのだが、彼女の使う魔術は小生の知るどのような術とも一致しないため、まずはどのような仕組みで魔術を発動させているのか研究するところからということになった。 「おお、愛らしい空色の髪のサフィ。少々待ってはくれないかね。小生はまだ寝巻のままであることだし、髪の毛もとかしていなければ髭も剃っていない……毛づくろいをしなければならないのだよ。熱い湯を用意せねば」  サフィ嬢は熱いお湯、と聞いてスカーフの下にある青い石のネックレスに手を伸ばそうとする。魔術を使うつもりなのだろう。このまま頼り切れば丁度いい熱さのお湯と綺麗に砥がれた剃刀一式が現れるところだが――実際初日はそうやって出てきた――生憎こちらにも意地というものがある。 「心遣いはありがたいがご婦人、貴女の魔力を借りなくともこのイードニクセ、秘儀の伝授を受けた一端の魔術師。寝ぼけ眼でも湯を作ることは造作のないこと」  寝台からゆっくりと立ち上がり、水桶の所へ行き盥にちょうどいい量の水を汲む。それから呪文に必要な火打石の欠片と愛用の杖を取り出して呪文を唱え出す。魔術にしか使われない上代語である故聞いているものには神秘的ではあるが訳せば「水よ湯になれ」といった程度の簡単な物。だが少しでも音程や語調、身振りを間違えると効果が薄れるため、一瞬たりとも気を抜けない。しばらくすると手に握った杖と火打石の欠片が熱を帯び、それと同時にこぽこぽと盥に張った水が煮えはじめた。これで良し、と杖と火打石の欠片を置き、水を足して適度な熱さに調節する。  小さな拍手が聞こえて来たので後ろを見るとサフィ嬢が一連の魔術に感動したかのよう��手を叩いていた。小生は胸が熱くなった。神秘の塊である彼女がこのようなささやかな術にすら感動を覚えるとは。なんと純粋な娘なのだろうか。ケイウェンもこの反応を見習ってほしい所である。昔は素直な男であったのに、修行から戻って来てからはすっかり擦れてしまって……話がずれた。  髭を剃り、髪の毛を梳かし、いつもの衣装を身に着けた時には昼過ぎ。サフィ嬢は下の階からマダム・ロウナ特製の昼飯を持ってきていた。本日の献立は荒く引いた麦の粥に焼いた腸詰といったもので、珍しく付合せとしてあっさりと煮た野菜が添えられていた。 「少しだけあたしも作ったのよ、先生」  自慢げにサフィ嬢は胸を張る。どうやら野菜の煮物ががこの小さなご婦人の作のようだ。小生は寝台に腰かけてゆっくりと遅い昼食を楽しむことにした。 「おお、これこそ素朴な愛情の味。ケイウェンに出してやれば喜んだだろう……何せあやつの食事はパンか粥か芋のみばかりと来ているからな」  そうなの、という風にサフィ嬢は目をぱちくりさせる。 「じゃあ、今度会ったらちゃんと食べさせなくちゃ! 用意していたら用があるとかなんとかでパンだけ食べてさっさと出て行っちゃって……」  どうやらまたケイウェンは非常に軽い昼飯で済ませたらしい。長い縁の親友がそのうち栄養失調で倒れるのではないかと小生は長くため息をつく。 「何処に行ったかはわかるかね」 「ええと、護符売りのレェロさんがどうのこうのって……様子を見てくるだとか」  護符売りのレェロはケチで有名な男であり、また本人いわく霊験あらたかだがその実魔術的観点からはあまり効能のない護符を「迷宮潜り」どもや旅人に売りつけていた。とはいえ完全な偽護符売りというわけではなく、裏で迷宮で発見された本物の護符類を高値で売買しており、そうして手に入れた護符の写しを売りつけ大層稼いでいた。 「そういえば大層愚痴をこぼしていたな。「「ギルド」の手がしっかり握っていて仕事がわやになってしまった」やら、「レェロの奴一体どんな商売をしていたんだ」やら……」  サフィは小生が行ったケイウェンの口真似が面白かったようでくすくすと笑っていたが、ふいに真面目な顔に戻る。 「ねえ、イード先生はケイウェンと付き合いが長いのよね」 「ああ、小生の幼いころからの親友だ……向うは腐れ縁だのなんだのと言っているがなに、照れ隠しと思いたまえ」 「じゃあ、聞いてもいい? 何でケイウェンは本当のことを隠しちゃうのかしら」 「本当のこと?」 「そう。心の中の願いは綺麗な鎧だったのに嫌がるし、迷宮について聞いた時も――本当は好きなのに、嫌いなふりをしていたわ……こっそりと心の中を見たの。内緒だけど」  小生は驚いた。どうやらサフィ嬢は呪文を唱えなくとも人の心を読めるらしい。ああ、なんという神秘の塊だろう。このようなボロ宿――マダム・ロウナよお許しを――ではなく、しかるべき場所でしかるべき栄光や尊敬と共に暮らすのが似つかわしい……。 「イード先生?」 「いかんいかん、あまりのことに意識がぼう、としてしまっていた。ケイウェン、そう、ケイウェンだな。あやつは色々と彼なりに複雑な人生を送って来ている。地下迷宮での冒険や善行を成す輝く鎧の聖騎士に憧れながらも天からの呼び声はついに聞こえず、全てを諦めた顔をしてライヤボードに慣れた振りをしている……だからそういう心のきらきらした所をつつかれたくないのだよ、あやつは」  すっかりひねくれてしまった幼馴染の顔を思い浮かべながら、小生は残り少なくなった粥を混ぜる。 「聖騎士ってなあに、先生」 「天の呼び声を聞いた輩のことだ。徳高く、不正を許さず、善を成す煌めく鎧の騎士達だ……ライヤボードでは一番生きていけぬロマンチックな人種ではあるな。小生はそういう輩は嫌いではないが」  サフィはその説明に憧れのような表情を浮かべていた。いつだって物語に出て来る白馬の騎士達は乙女の憧れの的である。 「魔法少女と少し似ているかも」 「ほう、そうなのかね」 「魔法の力を使っていいことをしなさい、と言われているのが魔法少女だから。そっくりでしょう?」 「たしかに――それは――そっくりだ!」  そうでしょうそうでしょうと言いたげに誇らしげな笑みを浮かべるサフィ嬢の頭を撫でる。もしかしたら目の前の少女は年の割に重いものを背負って生きているのやもしれぬ。当人がその重さに気付いているかいないかは知れぬが……。 「まあ、ケイウェンは本人が気取っているほど悪人でも現実主義者でもない。それは真実だ。マルヘレスの眠らぬ目にかけて、な――さて、サフィ嬢。昼食も終わった。勉学に励む時が来たぞ!」 *  ――赤鼬印の秘薬はいらんかねぇ! 切り傷打ち身毒にも効く、南方渡の万能の秘薬だよぉ――  ――神秘をお探しならばカリンドウェルの秘儀庫へ、銀貨一枚であなたの望む物を探し当てましょう(恋愛相談も受け付けます)――  「迷宮の大路地」を歩く。迷宮探索者や物見遊山に来た奴らをカモにしようとやってくる胡散臭い客引きや店主の口上を受け流しながらおれは進む。すれ違う中には目を輝かせた年若い腕自慢の戦士――恐らく迷宮の噂を聞いて田舎から出てきたのだろう――から、大胆なことが好きなはねっかえりの貴族の令嬢、盗賊ギルドに所属しているだろう物乞いまで雑多な人種がいる。様々な品が並び声が行き交うライヤボード一活気の集まる場所、それが「迷宮の大路地」である。街の外に通じる大門から一直線に迷宮を目指して通る大路地の様子を再現するには、この世の胡散臭い物と大量の貨幣の鳴る音、終わりのない喧噪に夢と嘘と敗北を煮詰めれば足りるだろうか。  ――慈悲の女王アルマスにかけてお恵みを、旦那様!――  ――さあさ、北の海に住まう白肌の人魚の踊りだよ! 歌う声はさざ波の如く、踊る姿は乱れに乱れ――  おれがこんな場所に来たのはもちろん迷宮に挑むわけではなく、勿論買い物のためでもなく、盗賊ギルドに目を付けられた護符売りのレェロの様子が気になったためだ。心配という程ではないが気になっていたので、暇が出来たのをいいことにちょっとばかり見に行こうかと思ったのだ。  ――迷宮産の品買い取ります。他の店より確かな鑑定、公正な値段! 貴方も私も幸せな迷宮生活を!――  ――おお、この欲深き都に禍あれ! 古の王はやがて蘇り、ライヤボードを冒涜するもの皆に審判と破滅を与えるであろう――  狂信者の戯言を受け流しながらレェロの店を目指す。件の店は「迷宮の大路地」から逸れた所にあり、奥まった場所にあるというハンデを神秘的なイメージという利益に変えてそこそこの客を集めていた。いかにもな魔術的な意匠を過剰にこらした品の無い看板には「レェロ珍品百貨店~護符の作成、買い取り承ります~」と書かれている。今日は休業らしく普段は店の前に出て��る派手な露店はない。盗賊ギルドの件が耳に入ってしばらくほとぼりが冷めるまで旅にでも出たのかと思ったがそのような書付もなく、大路地からぼんやりと聞こえる喧噪と裏路地の静かさの対比がいやに不気味な雰囲気を醸し出していた。  なぁお、とふいに足下から鳴き声がしたので視線を下にやると、レェロが溺愛していた銀毛の猫が身を摺り寄せてきていた。普段は部屋の奥に鎮座している看板猫が外に出ているのは珍しい。猫は、顎の下を撫でるとごろごろと喉を鳴らした。  一体どこから出てきたのだろうと辺りを見回せば、レェロの店の扉は中途半端に開いたままだった。  猫がちらりと扉の方を見て、なぁおともう一度鳴いた。
「旦那、元気にしているか?」  妙に甘えてくる猫を小脇に抱きながら、おれはゆっくりとレェロの店の中へ入る。窓の少ない店内は昼間でも暗く、時折甘えるような猫の鳴き声以外は物音一つしなかった。愛猫家のレェロが猫を置いて旅に出るなど考えにくいため、奥で息をひそめているかと思ったがそれにしてもおかしい。そもそも返事がないのもおかしい。入れ違いで少し留守にしているのか、それとも昼から自棄酒でもくらっているのか――。  さらに奥に行く。人影はなく、レェロの私室に繋がる扉もやはり開かれたままで、焚き染めた香の中からうっすらとすえたような妙な臭いがしていた。おれはこの手の臭いには嗅ぎ覚えが沢山あった。例えば戦場で。例えば裏路地の奥で。猫を横に降ろし、剣を構え、おれは最悪の事態を想像して部屋に踏み込んだ。  部屋の中は寝心地のよさそうな寝台が一つ、更に寝心地がよさそうな猫用の寝台が一つ、物書き用の机が一つ。そして乾きはじめた血だまりとその中に倒れている屍が一人。背は低く、典型的な商人像のように太っている。商売用の笑みが張り付いていたはずのその顔は恐怖と絶望のまま固まっていた。壁には血で「宝玉を握った拳」と文字が描かれている。内容はこうだ――「「髑髏」にくみするものを、「拳」は決して許さない」。  ――厄介なことに巻き込まれた――  後ろからいつのまにかついてきた猫がなぁお、なぁおと鳴いているなか、おれは立ち尽くす。
 護符売りのレェロは殺されていた。
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