Tumgik
#波除グラウンド
the-home-base · 2 years
Photo
Tumblr media
「泉翔選手の第一号本塁打、稲葉、阿部両選手猛打賞!」 【Claimers JAPAN】 2023.3.11 #練習試合 #波除グラウンド <通算成績:2023年> Claimers JAPAN 15戦 10勝 3敗 2分 C★STARS JAPAN 3戦 0勝 2敗 1分 <SCORE> #Claimers_JAPAN 231 000 1|7 000 020 /|2 #ハーバーズ <Battery> 投:泉翔(1-2)-六波羅(3-4)-中田(5)-福田(6) 捕:阿部(1-6) <Starting Member> ①釜谷 #8 中 ②阿部 #23 捕 ③古川 #25 三 ④稲葉 #19 二 ⑤中田 #29 遊 ⑥真鍋 #37 左 ⑦福羽 #7 右 ⑧福田 #19 一 ⑨六波羅 #11 DH ⑩泉翔 #10 投 <本塁打> 泉翔① <三塁打> 阿部 <二塁打> 阿部、稲葉②、真鍋 <Comment:泉翔選手 #10>第一号ホームラン 紅白戦ではホームラン打てましたが成績のつくホームランは今年初だったのでまずは1号を打てて良かったです! 相手投手が緩いボールを投げてくるピッチャーだったのでしっかり引き付け振り抜く事を意識して打席に立ち最高の結果が出て良かったです! 次はしっかり速い球からも打てるように練習していきます! <Comment:阿部選手 #23>猛打賞! 本日は、かなりタイミングをとるのが難しい投手でしたが、突っ込むことなく打つことができて良かったです。 中田さんに上体を起こした方が、振り幅を広くとることができるのではないかとアドバイスを貰ったことで、長打を狙いやすくなりました。 <Comment:稲葉選手 #39>猛打賞! 猛打賞打てて良かったです。先週の公式戦の悔しさが残る中での試合でしたが、攻守共にいいプレーができたと思います。 球速の早い遅い関わらず打てるように練習していきたいと思います。 <Youtube> https://youtu.be/u2osMLNNc2g <Blog> https://redc0660.wixsite.com/climaxjapan/blog https://ameblo.jp/claimers-group/ <Facebook> https://www.facebook.com/blackclaimers <instagram> https://www.instagram.com/the_homebase_2020 @c_stars_tokyo.c_stars_japan @claimers_tokyo.claimers_japan @the_homebase_2020 #大阪男女混合野球チーム Claimers JAPAN #東京男女混合チーム Claimers TOKYO #大阪女子野球チーム C★STARS JAPAN #東京女子野球チーム C★STARS TOKYO 大阪、東京共に #新メンバー募集中 #対戦相手募集中 #練習を楽しむチーム #初心者からでも参加可能 (波除公園) https://www.instagram.com/p/Cppmpe_PxbR/?igshid=NGJjMDIxMWI=
0 notes
nzchao · 2 months
Text
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
今週末の土日に開催される「グラウンド・レベル・シネマ」に初参加させていただきます。過去作『東京節2020 - This Is Tokyo - 』がBプログラムにて、27(土)15:50〜、28(日)17:20〜上映予定です。よろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー イメージフォーラム・シネマテーク No.1073
グラウンド・レベル・シネマ Vol.4.5 GROUND LEVEL CINEMA 4.5 日本 ー 台湾
イントロダクション
2020年代に新たなインディペンデントシーンを作るべく、日本と台湾のfresh!!!な映像作家たちが国境、世代を超えて、同日、同時刻に作品を上映するリアルイベント<グラウンド・レベル・シネマ>
拝啓  この夏をどう過ごすのか? 海か? 山か? もしくはフェスに行くとか? だがカネの無い奴、友達がいない奴、居場所の無い奴ら は何処に行けばいいのか? とりあえず7/27、28 渋谷に集合だ。誰からも頼まれもしないのに勝手に映画を作ってるイカれた連中が待っ ている。きっと探してる何かが見つかるかも知れない(保証はしない)夏休みを涼しい暗闇の中(これだけは保証する)で過ごすのも 悪くないと思う。だってこの場所にはあの「寺山修司」の名前が付いてるんだぜ!熱帯化する渋谷の片隅から世界の皆様へ。  敬具 (グラウンド・レベル・シネマ運営委員会)
※各上映終了後に日本側作家によるアフタートークを行います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■日程 Date 2024年7月27日(土)-7月28日(日) Saturday, 27th, July - Sunday, 28th, July 2024
【open】13:30 【screening】14:00 【close】19:30(予定) 各日3プログラムの入れ替え制
■会場 Venue シアター・イメージフォーラム 3F「寺山修司」 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2 Image Forum 3F "Terayama Shuji" 2-10-2, Shibuya, Shibuya-ku
■タイムテーブル Timetable 7/27 14:00 A Program 15:50 B Program 17:20 C Program 7/28 14:00 C Program 15:50 A Program 17:20 B Program
■Ticket 当日受付 1プログラム券:一般700円/会員500円 3プログラム券:一般1,500円/会員1,200円 1 program ticket/General 700 yen, Members 500 yen 3 program ticket/General 1,500 yen, Members 1,200 yen
ご来場のお客様へ ・満席の際にはご入場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承下さい。
主催:グラウンド・レベル・シネマ運営委員会 共催:イメージフォーラム 協力:株式会社ダゲレオ出版 https://www.imageforum.co.jp/cinematheque/1073/index.html
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▶Program A
△ (in progress) / △ Lin Shih-Chieh & Yeh Che / リン・シージエ & イエ・チエ / 7min.
Bi-Kei / 微景 Tatekawa Kiyoshiro / 立川 清志楼 / 7min.
Tata Cuts Down the Timescape / ター爺さん、時間を切る Chen Chun-Tien / チェン・ジュンディエン / 9min.
Tata Picks Up the Landscape / ター爺さん、風景を拾う Chen Chun-Tien / チェン・ジュンディエン / 5min.
My room moon Nozomi Hirai / 平井 望 / 3min.
((( OTO ))) atsuko uchiyama / 内山 涼湖 / 18min.
Deadline / 死線 Daz Yang / ヤン・ヨンシュエン / 2min.
Monochrome Radiance / 単色照明 Hsu Chun-Yi / シュー・ジュンイー 16min.
protein / タンパク質 Naohisa Uchiyama / 内山 尚久 / 5min.
Jouhatsu Letters - Johan⇔Kudo / 蒸発書簡 Masa Kudo & Johan Chang / 工藤 雅 & 張若涵 / 13min.
The Silence of Sirens (in progress) / セイレーンの沈黙 Tzuan Wu / ウー・ズーアン / 5min.
▶Program B
1-2(2-1) An Hsu Hung / ホン・アンシュー / 5min.
Parallax / 視差 Hsin-Yu Chen / チェン・ションイー / 9min.
Koigokoro II / 恋心II Anna Fujii / 藤井アンナ / 5min.
False Expectations / (不)期待傷害 Erica Sheu / エリカ・シュー / 7min.
in the autumn of 2009 / 2009年、秋の会話 Kisawa Koki / 木澤 航樹 / 20min.
ave Walls. Eyes have Doors / 耳ニ壁アリ目ニ障子アリ Ippei Nakao & Karu Miyoshi / 中尾 一平 & 三好 彼流 / 5min.
Flamegazing / 火を観る Yen Wang-Yun / イエン・ワンユン / 8min.
One Two Three / ワン・トゥー・スリー Yukiko Nishino / ニシノ ユキコ / 8min.
Light year return / 1億光年キロ Seiichiro Okuma / 大熊誠一郎 / 10min.
This is Tokyo - TOKYO-BUSHI2020 / 東京節2020 MurakamiLoki / ムラカミロキ / 4min.
scenery movie SAYO x Yasuaki Ishikawa / SAYO x 石川泰昭 / 6min.
▶Program C
Daytime Cycle Noon Takaki Matsuda / 松田 天樹 / 4min.
Political mysophobia / セイジミゾフォビア Johnny HUNG / 8min.
Lüshun Entry Ceremony(Ryojun Nyujo-shiki) / 旅順入城式 Kenji Kadowaki / 門脇健路 / 8min.
The Night Surge (in progress) / 夜の騷ぎ Hsu Hai-Wen / シュー・ハイウェン / 9min.
My way of celebrating new year / お正月の過ごし方 Yijean WANG / ワン・イチェン / 15min.
Silent Noise room / 聴視空間 Nishiyama Tomoki / 西山 知希 / 5min.
Presence Undefined / 未定義な。存在 Lichun Tseng & Lam Lai / ゾン・リージュン & リン・リー / 17min.
Reflection / 光が私の目を刺す Irene Lin / リン・ウェンリン / 8min.
nonsense diary / 東京デタラメカメラ日記 MIKIHARUKA / 三木 はるか / 15min.
※タイトル、上映時間等に変更が生じる場合があります。
■作者コメント
▶Program A
△ (in progress) / △ 惑星探査隊が地球に到着し、△計画を実行した。時間波形のスキャン技術を用いて、地球全体のデータを取得するのだ。その中身は地層や、海洋、気候、種、および人類の過去の集団潜在意識、並びに地球文明消失の原因解明にまで及ぶ。この資料映像は、△計画データ投射の圧縮解除のためのものである。
Bi-Kei / 微景 被写体と光と時間の推移、固定カメラで撮影した画像に音響を追加。 微妙に変化する表層と音響を体感する作品。 映像から単一の意味しか受け取れないならば、その映像はまさしく無意味となるだろう。 そこに作家の意図など到底及ばない世界が広がっていなければ作品として成立しない。 映像は決して記号では無い。記号から遥かに、あふれ出てしまう。 あふれ出たものこそ、映像の個性であり本質である。映像は言葉に逆らう。 言葉をはねのけ、映像が自立するときこそ、作品が完成するときだ。
Tata Cuts Down the Timescape / ター爺さん、時間を切る キドラット・タヒミックは台湾北部にある有名なUFOの聖地を訪れる。突然何か不思議な力を受け、彼は50年前の自分との間にある種の共鳴を得る。大航海時代と拭えない植民主義、西方と東方、フィリピンと台湾、今のター爺さんと若いター爺さん、境界はぼやけ、情勢は曖昧になる。
Tata Picks Up the Landscape / ター爺さん、風景を拾う キドラット・タヒミックが空っぽの携帯を手に台湾へやって来た。台湾にいる間、彼は何処でも常に携帯で記録し、去る前夜には、メモリーはもういっぱいになった。彼はこれらの素材を私に託した。私は膨大で雑多な素材との対話を試みる。
My room moon 空を、水中を。私の両の球は泳いだ。闇から光へ。無から有へ。角から球へ。 水を感じる。私の鼓膜を揺らす波動も。 一体私は何処から来たのだろう。この精神を育んだのは何奴か。 これに対する私の思考は空と水中を彷徨い、結果、球を見つけた。 見つけたのではなく現れた。眩く多色の閃光を放つそれは、私の心身を照らし、透過し、暴いた。 私は水の中へと逃げ込んだ。屈折した光は私には届かないだろう。 しかしそれが全ての始まりの一手となった。 これはあの閃光の温もりを知るまでの、私の成長物語第一巻。
((( OTO ))) 友達のオトと言う名の男の子に「オオカミになりに行こー」と誘われ 居合わせたターザンと一緒に、山を登り岩の上で3人で吠えた。 そこから音開きの旅がはじまる。
Deadline / 死線 また来る30日、毎日がデッドライン。
Monochrome Radiance / 単色照明 列車が駅に入り、花火が光る時、人々はシャッターで世界のシワの端を測定する。すべての過ぎ去った時間は、ブラックホールの眠りに合わせて消え、静止した単色の壁画にと変わる。毎回の記憶は何かを思い出すわけでもなく、ただ偶然にその局部を照らすだけだ。暗い部屋における、静電気の火花のように。
protein / タンパク質 それは人類にとって、救世主となるのか、それとも・・・ 映像は、全てスーパーマクロレンズで撮影しました。 使用機材・Canon EOS R6・ZHONG YI OPITCS FREEWALKER 20mm F2 SUPER MACRO 4-4.5:1 BGMは、全てコオロギの鳴き声だけを加工して作ってみました。 使用機材・SOMA LYRA-8 :FILTER PART ・SOMA COSMOS・strymon NIGHTSKY・TASCAM DR-40X・iPod classic
Jouhatsu Letters - Johan⇔Kudo / 蒸発書簡 2021年、コロナ禍で互いに往来が難しい中で、日本と台湾に住む映像作家は、相手から送られてきた映像の音や画を引用して返信するというルールで往復映像書簡を始めた。どこかへ逃避したいという蒸発の願望から日常の旅をしていた二人は、お互いに心象風景を交換しながら新しい実験を試みる。
The Silence of Sirens (in progress) / セイレーンの沈黙 ある種のイメージの発生学を想像してみる:セイレーンが画面の表面の後ろで警報を唱えている。点滅する波の下で都市は徐々に沈没し、次第にぼやけてくる。二枚貝は気泡を吐いて漂い、気泡からは蜃気楼がほとばしる。人魚は泡になり、だんだん暗くなり、世界は球体の中で旋転する。 *本作はセイレーン・プロジェクトの二本目となる短編で、プロジェクトは継続して発展中。
▶Program B
1-2(2-1) フレームの観察を続けながら、運動と制御不能の間で、極端にコントロールしたいという欲望を実行しようと試みる。
Parallax / 視差 外界から自分をアンカリングする過程。
Koigokoro II / 恋心II 「仕草」として感情的に眺めた動作を、純粋な「動作」として再認識するように実験する。
False Expectations / (不)期待傷害 女の子は満月に願いを込める。ドキドキ、キラキラした気持ちをもう少し心に留めておけますようにと。すると、次の日の昼、月の精が彼女のカーテンの隙間から部屋に入ってきて、こっそり人形に替わり、彼女に寄り添うのだった。 本作は本来3チャンネル・16ミリフィルム投影の作品。
in the autumn of 2009 / 2009年、秋の会話 世の中で彼だけができることと、いつだって瀬戸際の社会で交わされてきた会話の記録。
ave Walls. Eyes have Doors / 耳ニ壁アリ目ニ障子アリ 有象無象に紛れて部屋は生き、私たちの体と感情はバラバラになる。母性に媚びるなど迷惑千万。 ある日それは現れ、触れる間も無く消えてゆく。 懐かしい気持ちも置き去りに。 身体表現を用いつつも無機質さを意識して、部屋に閉じ込められた感情の拠り所を模索しながら制作しました。ストップモーションです。 パフォーマンスアーティストの三好彼流との共作です。
Flamegazing / 火を観る 再発見したホームビデオテープ、2つの葬式。
One Two Three / ワン・トゥー・スリー リズムから外れてはいけない。ここに居る人々は現実に存在しているのか、もしくは存在していないのか。
Light year return / 1億光年キロ 運命という言葉は嫌いだ。この文が何度も利用されていることは承知の上だが、嫌いなものは嫌いだ。 ただ振り返るとどうしてもロジックで説明できなものも確かにそこにある。そのどうしようもない状況に私は悶々とする。 世界は常にカーブを投げ続けてくる。あたふたせずにただ走りたいものだが。 流星が地球に落ちる瞬間を目にすることはあるだろうか?生きている間に一度はあってほしいものだ。
This is Tokyo - TOKYO-BUSHI2020 / 東京節2020 都市・東京は江戸時代以降、日本の中心地として繁栄し、現在も首都として多くの重要機関が集められている。大正7年にその情景を歌う形で発表され、その後も多くの人に愛され、リメイクされ続けてきた「東京節」の令和時代における最新版。オリンピックにカッパライ、一体この街、何処へ行く。 イメージフォーラム・フェスティバル2020 ヤング・パースペクティブ 入選作品
scenery movie ”日常のようでいて、誰かの感性を通したようなキラキラした世界。 魅力的な音楽に乗せてその景色が一人の男の心も彩っていく。 ambientとしても楽しめる作品。”
▶Program C
Daytime Cycle Noon コンクリートだらけの都会で生活をしていると、どうしても自然を求めてしまう。かといって旅行に行ってシャッターを切ったりしても写るのはいかにも日本の田舎の風景といった感じでどうも求めているものとは違うのだ。絵画のような自然の風景を自分の映画に取り込みたいと思って作った。
Political mysophobia / セイジミゾフォビア 不満はあるのか?近所に対する不満がある!あそこの定食屋の値上がりに不満がある!台風で大雨なのに会社に行くことも不満!社会に、出来事に対して不満がある!ある!!あるんだよ!!!それ、根本的に解決するなら●●じゃないの? ●●がダメだからじゃないの?●●と言っちゃいけないのか。 ●●を避けられるもんなのか。
Lüshun Entry Ceremony(Ryojun Nyujo-shiki) / 旅順入城式 100年くらい経つとさすがにいろんなことが一巡するのだなあと思う今日この頃です。
The Night Surge(in progress) / 夜の騷ぎ 舞踊作品「夜の騷ぎ」と「粼光暗影」の撮影現場での、舞踊のリハーサルと劇場公演の間の曖昧な時間。
My way of celebrating new year / お正月の過ごし方 カメラを回したら、なくなった人たち、ものやことも忘れられない記憶になる。2023年のお正月を迎えて、8ミリカメラで過ごし方を記録した。
Silent Noise room / 聴視空間 聴覚及び視覚による映像体験を試みる。
Presence Undefined / 未定義な。存在 本作は7本の小さな音声映像の作品集である。いつ上映するにあたっても、順序を問わず上映することができる。この作品はひとつの芸術実験であり、視覚と聴覚のレイヤー、色、協調、調性、触覚、元素と空間の異なる反応を探るものである。その共有する芸術語彙の交差と交錯は、この二つの芸術世界の対話と不確定性の微妙な出会いを刺激する。映像は16ミリ映像の創作と実験で、音声は現場での録音と電子音源を使っている。
Reflection / 光が私の目を刺す 妹の一本のフィルムが、映像と故郷に対する私の想像力を動かした。写真は人の性格を表すとよく言われる。しかし私たちが互いの眼差しに介入しようとするとき、わたしたちが写真を記憶の手段のひとつと捉えないとき、2人の共有する風景を改めて一本の映画にしようとしたら、この繋がりは同じ場所にいる私たちをどこへ連れて行くだろうか。
nonsense diary / 東京デタラメカメラ日記 カメラマンの滝本淳助さんと一緒に映画を撮りました。三木はるかとは親子ほどの年の差があります。ちぐはぐな二人で何をやる?何ができる?滝本さんはフィルムカメラの使い手で、三木はるかはビデオカメラを持ち歩くことが多め。二人で同じ場所に行ったらそれぞれカメラに収めるものはおんなじ?ちがう?愛機を手にお出かけしました。さて、どんなものが撮れているでしょうか。または、撮れていないでしょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
グラウンド・レベル・シネマ https://www.groundlevelcinema.com/ X(Twitter): @groundlevel2020 https://x.com/groundlevel2020 Instagram: @ground_level_cinema https://www.instagram.com/ground_level_cinema/
イメージフォーラム/株式会社ダゲレオ出版 http://www.imageforum.co.jp/ 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2 03-5766-0114(シアター・イメージフォーラム) 03-5766-0116(イメージフォーラム) 03-5766-1119(ダゲレオ出版) Mail : [email protected]
X(Twitter): @Image_forum https://x.com/Image_forum Instagram: @image_forum https://www.instagram.com/image_forum/ Facebook Page https://www.facebook.com/imageforum.japan/ Online Shop http://imageforum.thebase.in
1 note · View note
konohana-douraku · 5 years
Text
5/25(土)  PARADE#21  @PORT〜千鳥橋交差点〜嬉ヶ崎公園〜正蓮寺川公園
Tumblr media
みなさん、すっかり忘れた頃にこんにちは!『働楽のきてみて!このはな』令和になってはじめての更新です。さて今回は、四貫島商店街のほぼ中央に位置するアートスペース兼シェアハウスPORTの屋外ツアー型ライブイベントPARADEの模様を紹介させていただきます。
四貫島PORTから出発、その様子はまさにパレード。
四貫島のアーケードに面したPORTの外にわらわらと集まってきた参加者のみなさん、数えてみると10数人ほど。PARADEはこの日で何と通算21回目!ひっそりと、しかし継続的に続いているイベントだけにリピーターの方が多いようです。
ある程度集まったところで、一人ひとりにイヤホン付きのポータブルラジオが配布されます。主催者の一人で音楽家の米子匡司さんが、ラジオのスイッチの入れ方、周波数の合わせ方を丁寧に教えてくれました。早速耳にイヤホンをはめます。すぐ側の物音が、電波を介して耳に届きます。
Tumblr media
ようやく出発。商店街の中をゾロゾロと並んで歩く様はまさにパレード!街の雑踏の音がマイクで拾われ、参加者全員の耳に届きます。その音をバックに、米子匡司さんともう一人の主催者で音楽家 中田粥さんとの何ともギークな味わいの、しかし適度にゆるくて朗らかなトークが始まりました。
歩くミニFM局と、そのFM局の後についてぞろぞろ歩くリスナーたち。その奇妙な行列(である私たち参加者w)は千鳥橋商店街のアーケードを抜け、北港通りに沿って東に向かいます。
千鳥橋交差点の歩道橋にて中田粥さんと一緒に欄干を叩いて何dB出たか。
そうして最初の目的地である阪神千鳥駅前の歩道橋に到着しました。ここでのプレーヤーは中田粥さん。FIGYAやMIIT House等でバグシンセのライブを数多くこなしてきた中田さんですが、今回は楽器や機材らしきものは持ってません。
はて中田さん、どないすんの?と思ってたら、細いビニールパイプを片手に、一人で歩道橋を歩いていきます。イヤホンから聴こえて来たのは、ゴトゴト、ゴトゴト……という妙にエコーのかかったノイズが―そう、この音はビニールパイプを歩道橋の欄干に押し当てている音だったのです。
Tumblr media
中田さん単独の欄干ノイズ演奏の後、参加者全員にビニールパイプが配られました。そして中田さんの後について欄干にパイプを押し当てながら歩道橋を往復。思わぬ形で”アンサンブル”に参加することとなりました。
一体何デシベルの音が、周囲に鳴り響いたんでしょう?近場に交番あったら即アウト!そんな予定調和を裏切るスリリングさもまた、PARADEならではのアナーキーな魅力やな〜と感心しながら、次の目的地に向かいます。
高架下の嬉ヶ崎公園にて、謎の二人組「コント」が謎すぎて度肝を抜かれる。
六軒家川を渡って隣の福島区へと通じる橋の真下に位置する嬉ヶ崎公園。昼間でも薄暗くてひっそりとした、知る人ぞ知る穴場スポットなんです。が、こちらに入るやいなや、謎すぎる男女二人組が街灯の真下で、何と漫才!!!をやっていたんです。
Tumblr media
公園の中を見回すと、男女二人の顔写真が並び、大型の液晶モニタが置かれています。モニタには、六軒家川沿いのトタンの建物(元OTONARI周辺)で撮影されたと思しき映像が流れています。この人たちは何者?これも今回のPARADEの出し物?―相当迷いまして、とにかく状況把握せねばと耳からラジオのイヤホンを引き抜きました。
ボケる男とツッコむ女―この謎の男女二人組の正体は、持木永大さんと姫田麻衣さんによるパフォーマンスユニットコント。その後私は彼らコントの底知れぬユーモアと破壊力極まるパフォーマンスを、区内のとあるスペースで体験することになるのですが……それはまた別の機会に!
夜の正蓮寺川公園にみんなで腰掛けると、米子匡司さんが謎の箱を取り出して光と音のライブを始める。
次の場所に移動を開始。再び耳にラジオのイヤホンを突っ込みます。米子さんと中田さんが、先ほど嬉ケ崎公園でのパフォーマンスを見せてくれたコントの二人について解説してくれました。ますます興味深い……で、ローソンの前で一休み。何と虫除けスプレーを、参加者のために買ってくれました。何というきめ細かい気づかい、ありがたや!―という訳で私たち参加者はスプレーをかけ、後ろの人に回しながら、コンビニ裏手の道に入っていきます。
で、やって来ました正蓮寺川公園!もともと川だった場所が埋め立てられ、地下には高速道路(阪神高速淀川左岸線)が走り、地上には遊歩道、桜並木、芝生やグラウンド等が設けられています。まだ計画の半分以下の用地しか整備されていない未完成な公園ですが、完成すると此花区の中心部を貫く18.8ヘクタールの広々とした緑化ゾーンが誕生します。
Tumblr media
公園は千鳥橋団地(通称チーダン)や高見フローラルタウン(通称フロタン)といった大規模団地に囲まれています。思いのほか美しい夜景が望める公園内の路上に一同腰掛けると、米子さんが謎のキューブを取り出して、公園の路上のあちこちに配置します。そうしてこの謎のキューブに向かって、懐中電灯の光をあてると、箱上部に取付けられたプロペラが回転しはじめます。
プロペラの回転と同時に不思議な音響が周囲を包み込みます。遠景には団地群の灯り、そして近景には回転する光と音の結晶体。この両者が相俟って、私たちは心地よい沈黙に包まれました。
夜も更けゆく正蓮寺川公園に大きな風船がはためく、ゆれる。
米子さんがライブを粛々と終え、機材を手際よく片付けると、続いて登場したのがアーティスト 船川翔司さん。手にした長い棒の先に、横長のビニルをくくりつけ、グイッと持ち上げました。すると大きなビニールの旗が、公園内に吹き込んでくる風を捉えて前後左右に靡きます。船川さんはこの旗を、さらに大きく振りかざします。旗は長くうねって龍になり、風の中を泳ぎはじめました。
Tumblr media
正蓮寺川公園の北に広がる伝法・高見地区は、淀川沿いにあるせいか、年中風が強いエリアです。強い風が���き込む度に、旗はさらにうねって、ますます大きく見えてきます。さらにこの旗は遠景の団地群の灯りや公園の街灯を透過して、より幻想的な姿に变化していきます。
半透明のゴミ袋と思しきチープな素材の旗が、風を受け、光を拾い、一瞬たりとも目を離せない状況を生み出します。自然の諸力が美しく抽出される光景に触れ、またも私たちはウットリ。このままずっと見ていたいと思ったのは、自分だけではないはずです。
追記〜欄干を叩く音をテーマにした中田粥さん作のCDを、PORTの自販機で発見!!
PORT前に置かれた、米子さん制作の青い自販機をご存知でしょうか?3年前にわれわれ働楽が制作した『働楽のきてみて!このはなNOTES』も、この自販機で売っていただいてました(現在は品切れ)。その自販機で、歩道橋の欄干を叩く音のフィールドレコーディング作品が並んでるのをPARADEの帰りがけに発見しました!
Tumblr media
そんな訳でワタクシ、売れ切れないうち買うときました!!この街このはなでしか聞けない音楽、素晴らしい!
*このブログは『地域活動支援センター 働楽』が運営しています。
http://www.konohana-douraku.com/
0 notes
ground696 · 4 years
Video
youtube
グラウンドx無価値 '485 2020/6/27 肉を喰え 夢津波 ジンバック 木の粉掃除
0 notes
zzzee34 · 6 years
Text
ルージンは徐々に睡眠に慣れてきて
呂ジシャネルの通販ンの無関心が一瞬迷っ傍観して、見てなって、欧陽はコピー 韓国、あなたがそれはっきりコピー ブランドそして、上記その男を見ていない場合は、寺院の半濡れた服厄介な髪は、鎖骨ラインは、迫り来るグラウンド呼吸努シャネル 財布 新作力の上に横たわって残されていますそれは特定の人に当たった後だった 呂ジンは非常にひどく頭をひねり返した。 西洋の有毒な人々は、体はいくつかの良いものとする必要があります。呂ジンはこれを無視し、欧陽は疲れを知らず、髪、靴と靴下削除を壊すために、身体の服が破れたナイフでカットに縛ら布ロープブランド コピー 激安の対象作品を、剥ぎ取ら。ウイチェンケは最後に一本のズボンを残していた。ルージンは水の半分を特別に殴って彼を濡らして韓国 ブランドコピー隠れる場所がないようにした。 プロセスでは、欧陽はまだつぶやいたほとんど唯一の息は彼女を呪い、呂ジンは漠然とそれはもはや、ただそんなに怒っ良い言葉されませんが、彼を聞いたが、彼の足だけを蹴る拘束しました。 ポケットポケットボトルや瓶、医薬品の未知の使用のすべてを検索し、呂ジンは遠くトラブルから隅に積まタッチを残すためにあえてしませんでした。 再ブランドコピーび彼が本当に半分白云皮具んでいることを確認するためにクオリティーきかサひソ 品質がよいうパルスに。呂後払いくひは部屋の他の半分を引き離して、それを外ちうで覆った。彼は寝て寝た。一晩中投げて、彼女はシャネル コピー 通販本当に疲れていた。 オウヤンケのカオス的な精神が明らかになった。彼は今、傷付き無料上半身と下半身で、彼の顔の腫れしびれ、ちょうどまだ痛い十分、すでに冷たい硬い手足を縛られ、うまく灌漑体だったが、その後はほとんど自分の手と足の存在を感じます今。 しかし、痛みよりもはっきりしているのは、オゥンケの心の無力感です。怒りは恐怖ではなく無力です。 欧陽は、富の巨大な力を持って、すべての人の叔父による神のような畏敬の念があり、自分の文才ハンサムブランドコピー 新作なロマンチックな、ないそして彼の叔父、でも武道と比べて非常に高強度であるならば、常にわずかな挫折に遭遇していない西横行してきました。しかし、富の力は高い品質きッくひが離れて、​​マイルの叔父の何千も無視され、この時間がない優れた文学的な外観は、武道は 彼は一瞬の名残に悩まされ、分半を作る武道。 だけでなく、衣類、欧陽ははるか過去と呂ジンを剥奪されているすべてのものを誇りに、彼は夜の極端な静かで、バスト□ドレープの下ヴィトン 激安で横たわっていた、私は、チョッピングブロックのように、孤独と無力痛烈ました顔の魚はナイフを持つシェフのようなものです。 誓いながら、各魚のように、彼の耳のように、慎重に手がかりが自らの運命を決定見ることを期待して、すべてのシェフを動かす見にまな板の上の魚のように、呼吸着陸カム大人気きけかけきえきけいきの音を聞きながら私が今日白云皮具ななければ、彼はこの人を埋葬なしで白云皮具ぬと呼ぶ予定です。 天と地の偉大さは、彼が住んでいる小さな隅に凝縮しているように見えます。彼とその邪悪な女性の存在だけがあるようです。数日はオフ、彼は、剣術の深い知識ではありません、長い練習のこれらの日高い品質きッくひ見られているが、それはダース以上のストロークであることを何度も繰り返し、剣の非常に表面的であったとしても、ストロークは意外何も変わりません。 クオリティーきかサひソ柯は、彼が今行動することができれば、剣を拾っても高い品質き 品質がよいサがほど貧しくないとは考えていない。 公然と見て近くの敵が存在する場合欧陽ケアは、彼がそう高い品質きッくひだけのおざなり特定し、熱心に練習するために、特別な努力が出ているではないでしょう。欠陥を探し、欠陥を探すコピーブランド品という彼の意図は、当然のことではありません。 今日見呂ジンはとても電車時間で、最終的に助けるがシャネル ピアス 新作、彼女の正規の署名で冷笑ことができませんでした カエル 。 彼は隣に誰かを見つけて 恋愛相談どう?恋愛相談 あなたは、ねえ。私はあなたの剣をお姉さんんだあなたは、単に怖い 、欧陽は故意に興奮し、彼女はすべての時間を指し、非常に軽蔑を話して、本当のスキルを明らかにし、 私はあなたがカエルであると言う 、そうので、それを隠しますこれは、それが望んでいるの練習が、なぜロードをサンプリングするので、ギザギザのセットを取ることはありません、と思う起こるはず、本当に私はあなたが世界に比類のない絶妙な剣始まると思いました? ああ 呂ジンの声が 私は壊れた剣を設定する? 、ゆっくりと引きずっ彼女は笑って、 私は、これと他の高いアイブランド レプリカポイントにしても本物の少林寺ヴェーダを西毒の後継者を知りませんでした剣術はそれのようには見えません。 ヴェーダの剣術? クオリティーきかサひソ柯はまた、この有名なエントリレベルの剣につコピー 代引きいて聞いたことがある。しかし、彼はちょうどそれを聞いた。甥と叔父の両方剣の関心、および2つの良い後払いくサひこきを得るために財布 激安 ブランドは、あまりにも簡単に物事を見ることを学ぶ場合でも西の毒は、どのような実際の状況です。欧陽平日は実際に認識していなかった、いくつかの深遠な秘密、ヴェーダの剣のために、このような基本的な事柄の完全な参照してください。 しかし、彼はまだ、冷笑 苦い禅マスターホイヴェーダメンズ魔剣によってに頼っている場合、私は自然に見下すことはしなかったが、それヴェーダの剣、ああ、またその前に少林寺の単語を追加しました? 呂ジンはシャネル 突然、���って、し��らくの間、彼を見て決定されます 馬鹿 本当に、あシャネル バッグ 激安なたが実際にそれを意味する! 彼女はシャネル バッグ コピー首を横に振った、 私は剣が大規模なものは何で見たくない?と言うので見ています! 彼女は言った、剣の先端をピックアップし、クオリティーきかサひソちうにまっすぐ向かう。 欧陽は面食らった、東京くひソがきは見て、呂ジンメイ風水だけで突然考える、殺意に満ちている点滅先端寒さを見ました !彼女は私を殺すでしょう ブロックするために彼の手を上げるように、どこの時間に手の半分だけが持ち上げられ、眉毛はすでに冷たく感じられました。 だから、今がある、欧陽も、彼が白云皮具んだと思ったが、彼はすぐに高い品質きッくひが唯一の彼の眉の先端に触れた、と再び印象に向けて他の方向のような背の高い、天然水を引き起こしました。 欧陽はまだ十分速くない、ダウンこの剣を一つずつ作り続ける高い品質きッくひを見財布 ブランド 通販つめ、何のブレード攪拌声はありませんが、私はどのように知っている、そしてその悪霊を蒸すの波ではありません欧陽冷や汗が絶えず考え、バック漂わせる参照、 私はそれを避けることができれば、彼女は私にこのトリックを刺した?トリックを私は抵抗することができますか? ルージンが剣を取り、彼を見たまで、オウヤンケはまだ自分を混乱させることができませんでした。 呂後払いくひは両方のショットブランドコピー 代引きをタップし、彼を呼び、 恋愛相談クオリティーきかサひソちう、どのようにこの剣術を壊すのですか? 欧陽は彼女で長い間を見て、そして最終的に彼は呂ジンのこの世界では皮の厚い後に再びプレイできる、冷静に 私はあなたをブランドコピー 代引き殺すつもりだ場合、これは、この時点でいつものように、何もありません。 と述べました 何のアクションも、実際には、呂ジンはないが毎ターンでの虐待のポイントに彼に、密かにこれらの日に沿って取得するために殴ら準備がピンと張った筋肉、行われていないが、それはまた欧陽ムーディーは十分に苦しんなりますが、彼は、終了しました今。私は彼が彼を笑ってくれるとは思わなかった。 恋愛相談クオリティーきかサひソちう、あなたは本当に フラットシューズくサけあくサひソのように、どうやって恐れることができないのですか?恋愛相談 欧陽シャオ強は呂ジンは飲み物を拭くと、もはや、書き込まない彼の世話をするだけでなく、安心して始めた見ることが誰であるかを知りません。恐怖が、それは少林寺の剣を練習し、この女性は数日ものの、少なくとも彼は知っていた、無益と考えることができない、それは少林寺、少林寺の弟子全くそのような邪悪な殺人あふれ片手剣ではありません。だから、今日、彼女は彼のキャプチャを使用していた、またそれは同じ刀で、前者は比較的奇妙スニーカーくひタうひである、より予測不可能です。 そのような剣に焦点を当て、そして最高級の少なくとも二つの奇妙な宗派の剣のうちとき武道?
0 notes
magazinex-blog · 7 years
Quote
『君の名は��』監督・新海誠がゲーム業界を駆け抜けた日々 ~『イースII』リメイクOPから『ほしのこえ』誕生まで 【ゲーム語りの基礎教養:特別回】 2017年4月3日 09:00  国内の興行収入が247億円を突破し、海外でも「世界で最も稼いだ日本映画」になるなど、記録を次々と塗り替えている劇場アニメ『君の名は。』。 突き抜けるような空のタッチが印象的な『君の名は。』のキービジュアル。 (画像は「君の名は。」特報2より)  だが、その新海誠監督は、元はといえばゲームソフトを開発・販売する日本ファルコム【※】に勤務していた。彼の「商業作品」の初期作が同社の『英雄伝説 ガガーブトリロジー』や『Ys II ETERNAL』のOPムービーだったことを知っている人は今、どれだけいるだろうか。ゲーム本体の開発にこそ関わっていないが、広い意味では新海誠は「ゲーム業界出身」といえるのだ。 ※ 日本ファルコム 新海誠が1996-2001年の間勤めていた、ゲームソフトを開発・販売する日本の企業。代表作は「ドラゴンスレイヤー」シリーズ、「イース」シリーズ、「英雄伝説」シリーズ。 『君の名は。』の原点は『Ys II ETERNAL』にあり  前回の連載でも述べたが、「イース」シリーズはアクションRPGに限らず、ゲームを「感動の時代へ」導いた画期的な存在だった。感動とは、「感情を揺り動かす」ということだ。まさに「イース」シリーズによって、ゲームは「反射神経を研ぎすませて強敵を倒す」だとか「難解な謎を解く」だとかといったハードルを乗り越える行為だけでなく、「宿命のライバルとの対決」や「ヒロインと心通わせる」、あるいは「美しいグラフィックや音楽に心打たれる」などの、多様な感動を内包することになったのだ。  「イース」シリーズには、そんな大きな潮流をたった一つで象徴している映像がある。それが、『イースII』オープニングの振り向きリリア【※1】だ。 ※1 振り向きリリア……「感動の時代へ」がキャッチコピーの『イースII』のオープニングで作中に登場する女性キャラクター・リリアが振り向いてプレイヤーを見つめるシーンのこと。畳みかけるような、テンポのよいアニメーションは当時まだ珍しく、多くのゲーマーを魅了した。詳細は、前回の記事を参照のこと。 (画像は『イースI&IIクロニクルズ』のリリア。公式サイトより。 まだ表現力が乏しかった当時のPCで、ディスプレイの中の小さなウィンドウで作り込まれたサウンドとドット絵が、ユーザーの心をつかんで放さなかった。そんな「感動の時代」の志ごと受け取ってリメイクされたゲームが、2000年発売の『Ys II ETERNAL』だった。  そのオープニング映像を手がけた人物こそが、当時日本ファルコムに在籍していた新海誠その人に他ならない。  映像を見てみれば、そこには「壮大な空の風景」がある。「浮遊大陸イース」と「地上」という「2つの離れた場所」がある。そう、ここには「新海アニメ」にお馴染みの要素があり、すでに17年前から「新海誠は新海誠だった」ことが確認できる。なにしろ『君の名は。』における、あの彗星に見られるような「高速移動する物体(=浮遊大陸に打ち上げられたアドル)」までもあるのだ。  『イースII』が踏み出した一歩は、世界に羽ばたいた『君の名は。』へと繋がっている――。  同時に、この映像は商業ゲームのゲーム内ムービーや、パソコンゲームに近い文化圏にあった自主制作CGアニメーションが積み重ねてきた歴史の延長線上にある。新海誠アニメは「ゲームの遺伝子を持つ作品群」の中に位置づけられる存在だ。また、それは同時代のゲームを含むデジタル映像と強い繋がりを持っていた。本稿では、そんな今や見えにくくなってしまった「新海誠とゲーム」の繋がりを、「ゲーム史」の縦軸と「同時代カルチャー」の横軸から検証していこう。 X68000と自主制作CGアニメの夜明け  時は2016年8月。公開されて間もない『君の名は。』に、とあるパソコンが映っているとの未確認情報に、ネットの一角はざわめいた。そのパソコンの名は「X68000」――ツイートしたのは製造元であるシャープの公式アカウントだ。そして同日、新海誠監督自ら「ありますよ」と画面キャプチャ付きのレスポンスが返されると、そのざわめきは歓声に変わった……。 SHARP シャープ株式会社 ✔@SHARP_JP 映画「君の名は」でこれが映るシーンありとの未確認情報 9:52 - 2016年8月29日 45 45件の返信   2,787 2,787件のリツイート   2,116 いいね2,116件 Twitter広告の情報とプライバシー  X68000は、シャープが1987年に発売したホビーパソコンだ。  『ドラゴンクエストII』と同じ年に登場したこのハードは、お披露目のときに『グラディウス』の移植をアーケードゲームそのままに動かし、当時のユーザーの度肝を抜いた。まだ家庭用ゲーム機と業務用ゲーム機には「天と地の差」があった時代のこと。個人用としては破格のパワーを持ちながら、その価格も専用モニタと合わせて実売40万円程度というのは、実に型破りな価格設定だった。  まさに「究極のゲームパソコン」と言うべきハードの登場。それは、やがて個人や少人数のアマチュアによるCGアニメーション、すなわち「自主制作CGA」の大きなうねりを作り出すことになる。  1985年、大阪大学コンピュータクラブ(OUCC)や京大マイコンクラブ(KMC)等の共同プロジェクトとして発足したのが、PROJECT TEAM DoGA(以下、DoGA)。彼らはその後、パーソナルCGアニメの歴史に大きな影響を及ぼしていく。  その2年後の1987年、DoGAはX68000シリーズ上で動作する「DoGA CGA System」【※1】を開発する。これはCGアニメを制作するだけでなく、鑑賞することもできるシステムだった。まだ「PC上で動画をリアルタイムで再生する」など夢のまた夢だった頃に、CGアニメの「創り手(クリエイター)」と「受け手(ユーザー)」を同時に作り出したわけである。  そして1989年、さらにDoGAは自主制作CGアニメを募るコンペ「CGアニメコンテスト」【※2】の第一回を開催。インターネットが普及するはるか前、文字ベースのパソコン通信しかなかった当時、全国の有志達はパソコン雑誌を通じて細々と繋がっていた。それが一つのコンテストに出品し、アイディアを出し合うことでコミュニティが形成され、小さな流れは大きなうねりに合流していった。 ※1 DoGA CGA System CGアニメによって、個人で制作し個人で発信していく新しいデジタル映像文化を広める活動をしている団体。「CGアニメコンテスト」を主催するなど若手作家の育成に努めている。 ※2 CGアニメコンテスト 関西を中心としCGアニメによる個人ベースの新しいデジタル映像文化を広めるために結成された非営利団体「プロジェクトチームDoGA」が運営する、コンピューターを使用した自主制作映像作品を募るコンペティション。1989年から毎年開催されており、国内の類似するコンテストの中でも歴史は最も古い。  その後も、CGアニメコンテストは毎年行われ、数々の才能を輩出した。『イヴの時間』や『パトレイバーREBOOT』等で知られる吉浦康裕監督も、第15回に入賞した(『水のコトバ』)、コンテスト出身者だ。そして2000年、第12回のグランプリに輝いたのが『彼女と彼女の猫』【※】。日本ファルコムに勤務していた新海が、1999年初夏から初冬にかけて完全にひとりで作り上げた5分弱の短編アニメだった。 ※彼女と彼女の猫……2000年に公開された、新海誠による自主制作短編アニメーション作品、およびそれを原作とした日本の短編テレビアニメ。同氏はこれを1999年の初夏から初冬にかけて、日本ファルコムに勤めながら制作し、第12回CGアニメコンテストグランプリ受賞した。 (画像はリメイク版。『彼女と彼女の猫』公式サイトより)  と言っても、本作の制作環境はMacintosh+After Effects【※1】やLightWave【※2】等のソフトウェアであり、X68000やDoGAのシステムが直接用いられたわけではない。だが、この2つが無ければ、ハードルが高かったCGアニメーションを自主制作する動きが広まることは遅れていた。いや、CGコミュニティさえも小さな界隈にまとまっていたかもしれない。 ※1 After Effects Adobeの映像編集ソフト。 ※2 LightWave 米NewTek社が開発及び販売を行う3DCGソフトウェア。 新海誠は18禁ゲームムービー出身ではない  それから新海誠が『彼女と彼女の猫』で自主制作アニメに手応えを覚えて、『ほしのこえ』を制作・公開劇場公開するまでには、2年の時間が流れている。  この2000年~2002年という時期は、ゲーム業界では、ちょうど『AIR』(2000年・ビジュアルアーツ)『CLANNAD』(2004年・ビジュアルアーツ)の二大“泣きゲー”や、TYPE-MOON(当時は同人サークル)の処女作と言える同人ゲーム『月姫』【※】(2000年)が出た頃に当たる。 ※月姫……2000年に同人サークルTYPE-MOONが製作した同人ビジュアルノベル『月姫』。シナリオは奈須きのこ、イラストは武内崇。 (画像は「月箱」より)  ここに挙げた3本のゲームはいずれも「ビジュアルノベル」というジャンルの作品だ。言わばディスプレイ上で読む小説とでも言うべきもので、文字で書かれたテキストに絵や動画、効果音や選択肢(時にはないこともある)などを加えた「読むゲーム」だ。すでに1970年代前半からあった「文字だけを読み、選択肢を選ぶ」テキストアドベンチャーの進化系でもある。  時系列を言うと、まずチュンソフトが90年代前半に『弟切草』や『かまいたちの夜』で確立した「サウンドノベル」シリーズがある。その後に、リーフ(株式会社アクアプラスのゲームブランド)が1996年に『雫』、『痕』と続き、そして彼らの3作目の『To Heart』が大ヒット。その「リーフビジュアルノベルシリーズ」(3作の総称)の成功に、『AIR』【※】などKey(株式会社ビジュアルアーツのゲームブランド)ブームも重なり、ビジュアルノベルはジャンル名として定着した。 ※AIR……Keyが制作した2作目の恋愛アドベンチャーゲーム、およびそれを原作としたアニメやコミックなどの作品群。。シナリオが感動に特化した“泣きゲー”として多くの支持を集めた。画像は『AIR(全年齢対象版)』。 (画像はAmazonより)  ちなみに一時期、新海監督が18禁ゲーム用ムービーの“出身”であるかのように伝えるメディアもあった。確かにminoriの『BITTERSWEET FOOLS』や『Wind -a breath of heart-』のムービーを手掛けたことが有名だが、前者の制作は日本ファルコム退職後の『彼女と彼女の猫』のあと、後者は『ほしのこえ』に続く形で公開されており、時系列的にも「18禁ゲームムービー出身」は単なる事実誤認だ。  だが、新海アニメとビジュアルノベルに、もっと深いレベルで共通点があるのも事実だ。それは、「背景」の比重が大きいことである。  新海アニメでは、家の中、雲の立ち昇る青空、電柱のある風景、電車とホーム、都会と地方……など人物以上に「背景」がものを言う。壮大な世界の中での人のちっぽけさ、踏切越しにすれ違う心、過去の思い出や同じ空の下のあの人への想いを託された空――というぐあいだ。だが、これは情感を盛り上げる効果に留まらず、「動画が少なくて済む」という、労力を節約する効果もある。今や新海アニメの特徴として挙げられるこの特徴は、実は自主制作アニメを「ひとりで作る」上で、とても重要な工夫から来たものだ。   新海アニメとビジュアルノベルに共通する、美しい背景。 (画像は新海誠 監督作品集&新作特報、Keyの公式サイトより)  では、ビジュアルノベルはどうか。  このジャンルは、大ざっぱに言えば、「キャラクターの立ち絵+背景」を中心にして成り立っているフォーマットである。「ある人物が」×「ある場所で」の数だけシチュエーションがあり、テキストで綴られるセリフや芝居を支える。学校が舞台なら教室、音楽室や図書室、グラウンドや体育館や校門前など、背景が心情に彩りを与えドラマを豊かにする。  この「背景」は、そう資金力に恵まれていないPCゲームメーカーにとって「採算」の要でもある。ゲームの「物量」については、(ライターは大変だが)テキストにお任せする。その代わり、ビジュアルの部分は同じ場面を全キャラにつき流用することでコストも省き、逆にキャラも増やしやすくする。こうした低コスト構造は、インターネット上でフリーで配布されたスクリプトエンジン【※】と相まって、中小ブランドの参入を促し、2000年代前半にジャンルを活性化させていく。  こういう「背景」の省エネ効果の工夫が、新海アニメとビジュアルノベルに共通しているのは、まさに当時の技術的条件に、両者が共通するものがあったからに他ならない。 ※スクリプトエンジン ノベルゲームに特化したゲームエンジン。『月姫』や『ひぐらしのなく頃に』に用いられたNScripterなどがある。 実写背景の『センチメンタルグラフティ』との同時代性  もう一つ、今や新海誠のアニメの大事な部分を形作る「背景」の特徴に、この90年代後半~2000年代初頭の技術的な条件が反映されていることを指摘しよう。それは新海アニメの背景の一貫して変わらない強み――「緻密な美しさ」だ。 新海誠のポートレート。 (画像は新海誠作品ポータルサイトより)  そもそも新海誠は本職の絵描き出身ではない。そんな彼が、なぜ劇場アニメとしては25分の短さとは言え、『ほしのこえ』を「ひとりで作れた」のか?  それは、デジタルツールの登場によるところが大きい。90年代後半はのQV-10【※】���1994・CASIO)をはじめ、デジカメが急速に普及し始めた時期だった。まだ解像度はそう高くなく、アナログ写真に取って代わるには遠い性能だったが、それでも現実の風景がコンピュータ上で加工できる「素材」になった意義は小さくはない。 ※QV-10……カシオ計算機が1994年に発売した、民生用デジタルカメラのはしり。初めて液晶画面が備わるなど、性能と価格(65000円)の折り合いがよく、ここを契機に一般にデジタルカメラの存在が認知され始める。 (画像:編集部撮影)  『彼女と彼女の猫』の制作も、出発点は「デジカメとPC」だったという。新海は部屋の様子を写真に撮り、それをIllustrator(イラストレーター)などで加工した。手描きの絵やコンテもデータに取り込み、全てがPC上で統合されたという。そうしたデジタルの手触りが、手描きアニメを見慣れた目には「新しい」と映った。逆に「見るからにCG」、「デジタルの異世界」といったCGアニメの中で、新海の描き出した「生活感のある部屋」や「当たり前の日常」は、異彩を放っていた。  この、現実の空間感覚を映像に取り入れるスタイルは、90年代当時の「レイアウトシステム」の広がりともシンクロしている。先に画面構成(レイアウト)を決めてスタッフの意思統一をしてから原画で要所要所の絵を制作、これを元に細かい動き=動画を描くーーというやり方は宮崎駿が『アルプスの少女ハイジ』で確立したとされる。だが、実際に普及したのは押井守監督が『機動警察パトレイバー2 the Movie』で使用された実際の資料を解説した教本『Methods 押井守・「パトレイバー2」演出ノート』【※】が出てからのことだ。 ※Methods 押井守・「パトレイバー2」演出ノート……1994年刊行。『機動警察パトレイバー2 the Movie』について監督である押井守が自ら項目ごとにキャプションを加えた演出ノート。画角の違いによる印象や情報量の変化などを細部まで解説しており、アニメ映像制作を学ぶ人にとっては教科書的存在となっている。 (画像は復刊ドットコムより)  そして同時期、やはりゲームの背景にも「写真」を取り入れる動きが、一部にあった。『美少女花札紀行 みちのく秘湯恋物語』や「北へ。」シリーズ、『センチメンタルグラフティ』など、名所や地方を移動する「旅ゲーム」がそれに当たる。  レイアウト作りには写真がつきものだ。矛盾のないアニメ空間を作るには、「現実」以上に参考になるものはない。新海誠は商業アニメがどう作られているか知らず、手探りするうち「写真」を重要なパーツにした。だが、それはたまたま「アニメの最先端」に位置していた。 写真にコンピューターグラフィックを重ねる手法が話題となった『美少女花札紀行 みちのく秘湯恋物語 Kai』。 (画像はAmazonより)  この中では『美少女花札紀行 みちのく秘湯恋物語』が、1997年と最も登場が早く「元祖」と言われるが、いずれも背景には実写取り込みが使われている。アニメのデジタルツーリズム、すなわち「聖地巡礼」の原点的な位置づけとしては、しばしば2002年の『おねがい☆ティーチャー』【※】が挙げられるが、実写データが流用しやすいゲームは、(アニメでは実写の違和感が出やすい)「現実の風景を活用する」ことについて、実は少し先を行っていたのだ。  こうした「旅ゲーム」は、先述した「立ち絵+背景+テキスト(メッセージウィンドウ)」から成るビジュアルノベルの延長上にある。実写取り込みによる背景はキャラクターを立たせてドラマを盛り上げる一方で、それ自体が「旅情」を作る主役でもある。 ※おねがい☆ティーチャー 2002年に放送された日本のテレビアニメ作品、およびそれを原作とする漫画・小説。舞台である長野県大町市の木崎湖周辺は、ファンが作品に縁のある場所を訪れる「聖地巡礼」の対象とされている。 『北へ。Photo Memories』(1999年・ハドソン) (画像はAmazonより)  北海道観光協会とタイアップした『北へ。』シリーズは、まさに「北海道」が主人公だった。高校2年の少年が夏休みの14日間を利用して、観光スポットを巡りながら8人の女の子達と関わる。「北海道の地下鉄には網棚がない」などウンチク会話で好感度がなぜか上がるシステムはスゴかったが、街並みや自然の美しさは十分伝わってきた。『センチメンタルグラフティ』はさらに豪快で、北海道から九州まで全国各地にいる女の子に会いに行き、恋愛イベントを発生させるゲームだ。要するに学校の各教室やデートスポットが日本各地に散らばった『ときめきメモリアル』という体裁だが、その結果「バイトで旅費を稼いで日本を飛び回り、カネがなければ野宿する」という超人的な主人公が生まれた。こちらの背景は実写とアニメ絵を馴染ませる加工がほぼかけられてなかったので、良くいえばワイルドな味わいだ。  新海誠監督が自主制作アニメを作れたことの根底には、こうしたことを可能にしたデジタルツールの進化があった。当時の新海誠は、確かに「ゲームの発想とツール」の最先端に位置していたのだし、それがアニメ一般に波及していく入り口の場所にも立っていたのだ。 『ほしのこえ』とともに消えたゲームの影響  そして、2002年に『ほしのこえ』【※】が公開される。 ※ほしのこえ……2002年公開の新海誠監督の短編アニメーション映画。同氏初の初の劇場公開作品にあたる。キャッチコピーは、「私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の、最初の世代だ。」 (画像は新海誠 監督作品集&新作特報より)  約25分とは言えまとまった長さがあり、内容もハイクォリティ。そんなアニメを「ひとりで作った」ということで話題になり、新海誠監督が自主制作CGアニメの“内輪”を超えて注目を集めた、事実上のメジャーデビュー作だ。  だが本作は同時に、「ゲームとバックグラウンドを共有する新海作品」としては、おそらく最後の存在となる。その後の新海アニメは、「普通のアニメ」の作り方に近づき、デジタルツールに重きを置くゲームとは遠ざかっていった。  そんなふうになった理由は『ほしのこえ』の成功そのものが、新海が「ひとりで作る」必要のない環境を用意してしまったからだ。なにしろ、このアニメは社会的名声だけではなく、DVDが発売から1週間で1万枚、最終的には国内で6万8千枚(2005年時点)の売上という商業的大成功にも恵まれた。  その結果、CGアニメ制作ツールという「省力化の道具」や、諸々のゲームと地続きの存在に頼らなくてもいい環境が、新海の前に用意された。次回作『雲のむこう、約束の場所』【※】で新海は、スタッフの増員と充実をはかる。「手描き」できる人手が多ければ、背景も「加工」ではなく一から描ける比率が高くなるし、手描きで2Dの人間キャラも止め絵ではなく「動かせる」ようになる。そして私見を言うと、この時期から新海は映像作家としては、その強みである「遠距離恋愛と美しい背景」に特化していき、ゲームの影響はむしろ意図的に排除したようにさえも思えるのだ。 ※雲のむこう、約束の場所……2004年に公開された、新海誠監督の長編アニメーション映画。前作『ほしのこえ』以上の作画のクオリティーと巧みな演出、音楽とのマッチングが大いに評価され、この作品で第59回毎日映画コンクールアニメーション映画賞を、宮崎駿監督の『ハウルの動く城』などを抑え受賞。 (画像は新海誠 監督作品集&新作特報より) ロボットゲームCGの遺伝子  では、そんな2002年の『ほしのこえ』はどんな作品だったのだろうか?  大まかに言って、本作は美しい背景をバックにした情感ある人間ドラマ部分と、スピーディーで迫力ある宇宙ロボットバトルの3DCG部分という、2つのパートに分けられる。その振れ幅が世界の広さとなり、前作『彼女と彼女の猫』よりもスケールが大きな印象を与えている。  この点について「新海誠が好きなものを詰め込んだ」という見方も間違いではないかも知れない。だが、この異質な二つの組み合わせによる物語のスケールアップは、おそらく意図的なものだ。というのも、元々『彼女と彼女の猫』に続く新作は、前作に繋がる地味な話になる予定だったからだ。こうなったのは、DoGA代表のかまたゆたか氏がNGを出した【※1】結果だったという。その理由は、より多くのユーザーに訴求するよう派手にする狙いもあったろうし、当時登場していた少年少女の関係が世界の運命に直結する「セカイ系」【※2】作品のブームに乗る形でもあっただろう。 ※1 DoGA代表のかまたゆたか氏がNGを出した 参考文献:Sぱらインターネット分室の『ほしのこえ』のエントリーより ※2 セカイ系 主人公とそのごく近くの人間だけで世界の行く末が決定づけられる物語の類型。主人公と周囲の人物との関係性が世界の危機に直結する、精神世界の描写に重点が置かれるなどの特徴がある。1995年の『新世紀エヴァンゲリオン』が大きな影響を与えた。2000年代前半の代表的な作品として挙げられるのは『ほしのこえ』(2002年)のほか、高橋しんのマンガ『最終兵器彼女』(1999~2001年)、秋山瑞人の小説『イリヤの空、UFOの夏』(2001~2003年)など。  だが、同時にロボットバトルの3DCGパートは、やはり新海が「ひとりで作る」ために必須でもあった。人間ドラマのパートだけを取り出すと、ほぼ止め絵かスライドになり「絵が動いてない」箇所が多く、ちょっと「アニメ」とは言いにくい。本職のアニメーターでもなく、手描きで「動画」を大量に描いた経験もない新海が、時間が限られた中でここに労力を割くのは合理的でもなかったろう。  それに対して、ロボットの3DCGパートは、コンピュータ+3DCGソフトウェアで「動き」が自動生成できる。モデリングしたデータを配置し、アニメーションの動きを設定する手間はかかるが、「動かす」実作業はコンピュータに任せられる。2Dの手描きキャラと3DCGのロボットバトルという構成は、「ひとりで作る」ための実にクレバーな設計だったのだ。 画面左が『ほしのこえ』で登場するロボットのビジュアル。 (画像は新海誠 監督作品集&新作特報より)  では、そのロボットアニメパートは、どんなものだったのか。  ここについては『新世紀エヴァンゲリオン』や『トップをねらえ!』、『機動戦艦ナデシコ』などのアニメの影響ばかりが指摘されやすいが、技術的にもビジュアル的にもゲームの系譜にも連なっている。実際、宇宙での艦隊戦や、敵侵攻予想ルートなどのブリーフィング図は、『スターブレード』【※1】や『ギャラクシアン3』【※】などナムコの3DCGゲームを思わせないだろうか?  これはただの印象論ではない。そもそも90年代半ば〜後半にかけてのロボットや、宇宙×メカのCGムービーは、ゲームの強い影響下にあったのである。例えば、『ほしのこえ』の3DCGはLightWaveというソフトウェアで作られているが、このソフトの存在を日本に知らしめたのは、『PROJECT-WIVERN』【※3】という3DCGムービーだった。これは今もCGの第一線で活躍している青山敏之氏と北田清延氏が3年かけて、卒業制作として作った映像である。 ※1 スターブレード ナムコ(当時)が1991年にリリースしたアーケード用シューティングゲーム。自動進行する自機に乗り込み、ポリゴンで描かれた壮大な宇宙戦闘に臨む。出撃前には、プレイヤーに目的を説明するとともに気分を盛り上げるブリーフィングのシークエンスがある。 ※2 ギャラクシアン3 巨大なスクリーンで複数人が同時に挑むナムコ(当時)のアーケード用シューティング。プレイヤーはブリーフィングを受けたのち、『スターブレード』と同様に壮大な宇宙戦闘に挑む。映像に座席が連動して動くなどの大仕掛けだったため、巨大なイベントなどでの体験が中心となり、1990年に大阪で催された国際花と緑の博覧会に出展された28人乗りのものが最初となる。ほかには1990年代に期間限定で東京・二子玉川に存在したナムコのアミューズメントパーク、ワンダーエッグなどでプレイできたほか、スポットやゲームセンター用にサイジングされた16人乗り、6人乗りのものなどがある。 ※3 PROJECT-WIVERN CGクリエイターの青山敏之氏と北田清延氏が1997年に共同制作した3DCGアニメーション。PROJECT TEAM DoGA主催の第9回CGアニメコンテストで映像賞を受賞し、VHSの自主販売では3000本以上という異例の売り上げを記録した。 『スターブレード』(画像左)と『ギャラクシアン3』(画像右) (画像はWii Virtual Console Arcade STARBLADE、PlayStation/ギャラクシアン3-Galaxian3-より)  96年のCGアニメコンテストで予告編が公開されたとき、この作品はその圧倒的なクォリティでCGアニメーション界に大きな衝撃を与えた。そして翌年には15分のフルバージョンが公開。WAVY AWARD’97最優秀賞とCGアニメコンテスト入賞に輝き、1人……ではないが「2人でできた」ことが驚かれた。 (画像はPROJECT-WIVERNの公式サイトよりダウンロードできるティザームービーのスクリーンショット)  この『PROJECT-WIVERN』には、確かに「宇宙要塞に突入すると、閉まるシャッター」などの『スター・ウォーズ』へのオマージュも伺えるが、やはりそれ以上にゲームの影響が大きい。「光の輝きに向かってワープ」や「解き放たれるホーミングレーザー」などにはMEGA-CD版『シルフィード』【※1】、硬質なメカデザインには『ヴェイグス』【※2】などPC-8801【※3】時代のゲームアーツ作品の影響……があることは、そもそもご本人達も認めている。無論、それらのゲームも先行した映画なりゲームなりの影響下にあったはずだが、この作品はまさに「映像→ドット絵→3DCG」という、日本ならではのメカCGアニメの進化が詰まった映像だった。  当時の状況を思えば、そこに使われたLightWaveを使い、5年後に『ほしのこえ』を送り出した新海監督が『PROJECT-WIVERN』の影響を受けなかったとは、さすがに考えにくい。実際に動きのタイミングにも近いものを感じる。それに『彼女と彼女の猫』と地続きではない、「宇宙とロボットへの飛躍」を促したDoGAかまた氏の脳裏にも、CGアニメに大きなインパクトをもたらした同作の再来を期するところはあったのではなかろうか。 ※1 シルフィード ゲームアーツによる3Dポリゴンシューティング。オリジナルはPC-88シリーズで1986年に、文中のMEGA-CD版は1993年に発売された。『スター・ウォーズ』のタイトルロールのような、画面の奥に向かって左右が細る画面構成が特徴。宇宙空間を切り裂くシャープな自機のシルバーカラーと、当時のポリゴンの描画具合がマッチ。さらに画面構成もあいまってゲームにスピード感をもたらしていた。 ※2 ヴェイグス 日本のゲームソフトウェア制作会社「ゲームアーツ」が1988年12月16日に発売した、サイドビュータイプの強制横スクロールアクションシューティングゲーム。当時のパソコンゲームとしては極端に大きなキャラクターが画面上を激しく動き回る点で画期的とされた。 ※PC-8801 1981年から日本電気(当時)が販売していた、パーソナルコンピューター、及びその周辺機器のシリーズ名。1980年代当時パソコン御三家の筆頭格と謳われたシリーズの一つである。 世界に誇るアニメ監督になった新海誠  新海のアニメに直接的なゲームからの影響を言う根拠は乏しい。だが、ここまで書いてきたように、新海アニメが同じ土壌の中から生まれ育ち、「ゲームが積み上げた歴史の上」にあることは疑いない。  冒頭に話を戻すと、実はX68000の発売当時、筆者は(もっぱら『スペースハリアー』ばかり遊ぶダメ部員だったが)京大マイコンクラブ(KMC)に在籍しており、発売されて間もない頃にDoGAにX68000が数台導入された光景を、現場で見た。まだコンピュータが非力で一枚絵のCGを描くことも大変だった頃、コンピュータで絵を「動かしたい」気運だけは草の根で高まっていた時代――そんなCGへの情熱を「実際に動かす」と結びつけた始まりこそが、個人向けワークステーションとしてのX68000だった。  新海が過去のPC歴を語ることはほとんどないが、大学時代にX68000に触れたことは十分ありうるだろう。いや、そもそも『彼女と彼女の猫』のグランプリ受賞がきっかけで、新海はCGアニメ制作に専念することを決意し、日本ファルコムを退社したのだ。『君の名は。』でのX68000出演は、そんな「恩人」へのせめてもの手向けだったのではなかったか。 新海誠 @shinkaimakoto ありますよ。ほら。 https://twitter.com/SHARP_JP/status/770061618239639552 … 13:05 - 2016年8月29日  また、もう一つ思うこともある。  より広いユーザーを楽しませ、最大多数の最大幸福をめざす新海監督は、公開当時も賛否両論に分かれたロボット3DCGアニメをその後、事実上封印した。だが、元々は『とらドラ!』ほか青春恋愛ものでブレイクした長井龍雪監督が、ロボットアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に進出した例もある(以前『アイドルマスター XENOGLOSSIA』を手がけたので“再進出”かもしれないが)。 「世界に誇るアニメ監督」になった今こそ、「“ゲームの遺伝子”を全開にした新海ロボットアニメが観たい!」――そう願うのは筆者だけではないはずだ。 ※日本最古のCG制作会社に関する記述を削除いたしました(4月3日18:30追記) プロフィール 多根 清史 ゲームやアニメを中心に活躍するフリーライター。著書に『教養としてのゲーム史』、共著に『超ファミコン』など。 Twitter:@bigburn(写真は筑摩書房ウェブサイトより)
http://news.denfaminicogamer.jp/column03/shinkaimakoto
0 notes
kadookanobuhiko · 7 years
Text
広島のアメリカ人と私 ③
   マツダスタジアムは、阪神タイガースファンが占めるレフトスタンドを除いて、赤一色に染まっていた。9月6日のナイトゲームは、午後6時からのスタートだったが、その1時間前に私たちは球場入りした。
 私は関西出身だが、タイガースファンではない(ただし藤波投手と元オリックスバファローズの糸井外野手は応援している)。むしろ金持ち球団ではないカープのほうが贔屓だ。
 試合開始1時間前にもかかわらず、手配してもらった内野自由席は、すでに埋まっていた。時間をかけて空いた2席を見つけ出し、腰を落ち着ける。グラウンドに目を向けると、芝生(緑)と土(茶)のコントラストが美しい。ドーム球場に慣れた私には、屋外のそれは理想郷である。何よりも空が見える開放感がいい。座席も狭すぎず、居心地は悪くない。そよ風に吹かれながら飲む生ビールは格別だった。
 スタジアム内の売店が並ぶ中2階は、どことなく縁日を思わせる雰囲気。まさに祝祭空間である。あとで聞いた話だが、球場関係者はアメリカのスタジアムに視察に行き、参考にしたらしい。そういえばスペインのバルセロナのサッカースタジアムも同じような雰囲気だった。
 バックスクリーンの映像も音響も、野外とは思えないほど迫力があった。カープは歌舞伎をもじった「カ舞吼ーKabuku」をテーマにしており、スクリーンの大画面には、CGで隈取りをした選手や監督がテンポ良く映し出され、その粋な演出に心が躍った。
 隣りに座る彼は、アリゾナ州のフェニックスにいたころ、プロカメラマンとして地元球団のダイヤモンドバックスの試合を撮影していたという。ベンチ横のカメラマン席が、アメリカに比べて3倍ほど広いと驚いていた。
 彼は野球観戦は好きなようで、球速1キロは何マイルにあたるのかを私に聞いてくる。こういう場合、スマートフォンがあると便利である(1キロは0・6マイル)。
 試合は阪神が岩田、広島が中村の先発。2回に阪神の中谷がソロホームランで先制した。以降6回裏までスコアボードには0が並び、7回と8回に阪神が1点ずつを加え、もはや万事休すかと思われた。
 ところが8回裏に菊池、丸、松山、安部が長短合わせて4安打を放ち、同点に追いついた。球場は大盛り上がりである。9回は両チームとも0点に終わり、延長戦に入った。
 10回も両チームとも得点できず、私は昼間の疲れもあって眠たくなっていた。早く決めてほしい。眠気覚ましにビールを買いに走ったが、どこも売っていない。また、売りにも来ない。広島の人は、あまり飲まないのだろうか。関西ならどれだけ試合が長引こうが販売しているのに。郷に入れば郷に従え。ないなら、我慢するしかない。何事も忍耐が重要だ、と自分に言い聞かせる。
 11回裏の広島の攻撃。1死から上本が四球を選び、2盗に成功すると、球場のファンは最高潮に達した。ワンヒットで走者が還れば、広島のサヨナラ勝ちである。続く会沢は、フルカウントからの直球を強打し、前進守備のライト・糸井の頭上を越えるヒットを放った。上本が生還し、試合は終了した。
 前夜もサヨナラで広島が勝利していただけに、球場は総立ちのお祭り騒ぎだ。隣りの彼も、試合の展開に興奮し、立ち上がって拍手していた。たちまち周囲のカープファンからハイタッチ攻めにあう。
 ヒーローインタビューを聞きたいことろだが、疲労困憊と帰りが混むことが予想されたので、早々と球場を後にする。
   △▼
 球場はJR広島駅から徒歩約15分の距離にある。広島駅前から路面電車に乗るつもりで歩いていたら彼が「この近くに路面電車の駅があるのではない」と言う。そんなことはすでに下調べして、ないのはわかっている。
 大勢のカープファンが広島駅を目指したため、そのうち彼を見失ってしまう。これで彼ともお別れか!? そんなことを考えながら広島駅前の路面電車の駅に着くと、彼はすでに先着し、「遅いね」と言わんばかりの余裕の表情で立っている。心配した私は、損をした気分だった。 
 2人で路面電車に乗る。カープファンですし詰めである。「もう乗らないで~」。隣りのおばちゃんが叫んでいる。大阪の満員電車を何度も経験している私からすれば、これくらいの混雑は大声を出すほどでもない。
 乗客が減るにつれ、私はスペースの空いた車両の真ん中に進んだ。彼は入り口付近に留まっている。前の座席が空いたので私はそこに座った。彼との間は5メートルほど。下車する駅が近づいてきた。ところが立ち上がって車両を見回しても、彼が見あたらない。どうもおかしい・・・。とうとう下車する駅まで来てしまった。私は車両を降り、路面電車に向かって大きな声で彼の名前を叫んだ。何の反応もない。どこに消えたんだ・・・。
 ひょっとしたら先にタコ部屋に帰っているかもしれない。鍵は彼が持っている。先に帰っていれば、マンションの玄関付近で待っているはずだ。ところが、玄関前に彼はいなかったーー。
 街灯の下に立ち、彼を待ちながら、その日にあったあれこれを思い出していると、段々腹が立ってきた。20分くらいが経ち、彼がタクシーで帰って来た。
「何があったの!?」
 私の問いかけに彼は「ふたつみっつ前の駅で降りてしまったよ」とサラリと言う。それを聞いて私はブチ切れてしまった。「謝れよ」と私。「なんで俺が謝るんだ。誰も悪くないじゃないか」「なんで間違って降りるんだよ。なぜ電車の中で俺を見てなかったんだ。もうあんたとは金輪際、一緒に行動したくない!。明日にでも俺は大阪に帰る!」
 今から思うと、昼間の彼の広島大学や赤十字・原爆病院での不躾な行動への憤りが、”失踪”をきっかけに爆発したのだと思う。タコ部屋で、さらに私はまくしたてた。
「以前に2~3週間日本に来ただけで、日本やヒロシマの何がわかるんだ!」「日本に来て被爆者を撮るなら、せめて日本語くらい勉強して来いよ!」
 怒りをおさめるべく私はシャワーを浴び、汗で湿った上着を叩きつけるように洗い、バスルームを出た。するとさっきまでいた彼が、どこにもいない。ちょっと言い過ぎたか!? ふと玄関のほうを見ると、ドアが半開きで、彼は玄関の外で平然とパソコンをいじっていた。のんきな野郎だぜ!
 冷静に考えると、彼が路面電車を間違った駅で下車したことに対して、そんなに激怒する必要はなかったかもしれない。だが、私に言わせれば、布石がいくつもあったのだ。取材には入念な準備が必要である。それをすっ飛ばして、手当たり次第に関係者に会えばいいってもんじゃない。あまりにも無神経で、失礼ではないか・・・。
 濡れた上着を部屋に干し、電気を消して狭い布団で寝た。今晩、奴の足がこっちの領土に進入してきたら、日米決戦も辞さないぞ! 私の心は、穏やかではなかった。(2017・9・25)
0 notes
musicmuzic · 7 years
Text
眠れる夜
俺はきっと、こうしていつまでもだらしなく生き続けるのだろう。ナイトテーブルに置かれたライトのオレンジ色の灯りをぼんやりと眺めて、そんなどうでもいいことを考えている。 体の向きを変えて隣を見ると、柚乃は寝転がったままカメラを持った手を真上に持ち上げ、逆さに構えて自分に向けていた。そのまま退屈そうに何度かシャッターを切る。気取ったゴツい一眼レフカメラではなく、コンパクトなデジタルカメラ。金が貯まるまではこれで粘るんだ、とよく意地を張っていた。 柚乃の方に寄って体を起こし、構えているカメラを覗き込む。カメラ越しに柚乃の気怠い顔がある。 「写ってる?」 「写ってる。顔だけ」 柚乃の指に自分の指を重ね、シャッターを切る。カメラを持っている手を下ろさせると顔を近づけ唇を重ねた。 「…奏太ってこういう時でも表情変わらないよね」 柚乃が俺の頬を抓り弄びながら言う。 「ユズも変わらないじゃん」 「そう?」 頬を抓り返すが柚乃は動じない。しばらくお互いに抓り合った後、柚乃の方から手を退けた。 「ユズ眠らないの?」 「まだ眠くない。する?」 誘惑するにはあっさりとしすぎている声。この声が意外と好きだった。柚乃がこんなにサバサバしているのも、俺が柚乃に執着し過ぎずにいられるのも、恋人ではないからかもしれない。 『部会あるから先に家行ってて』 バイトが終わり携帯を見ると素っ気ないメールが入っていた。お前の家じゃないし、と思いながらも外に出る。大人っぽい柚乃から『部会』という高校生らしいワードが出てくるのが可笑しくて笑ってしまった。 コンビニで柚乃が好きなシュークリームを買って帰宅する。狭い部屋に散らかった服や本やゲームを足で避けて床に座る。ラジオをつけると交通情報が流れていた。 やかんに水を溜めてお湯を沸かし始めたところで携帯の着信音が鳴った。 「はい」 『開けて』 玄関の鍵を開けると柚乃が首にカメラを提げ、いつも通りの真顔で立っていた。 「インターホン鳴らしなよ」 「ここピンポンの音大きくてやだ」 ずかずかと遠慮なく部屋に上がり、「煙草臭い」と��手に窓を開ける。その姿を眺めながら煙草に火を点けると呆れたような顔をされた。 「肺黒くなるよ」 「いいんだよ別に」 窓の外から吹き込む風が寒い。柚乃がクローゼットに向かった隙に窓を半分ほど閉めた。 「部会って何やるの?」 「活動報告とか。奏太、高校の頃部会出たことないの?」 「俺帰宅部だったもん」 制服から俺のスウェットに着替えた柚乃が隣に座る。柚乃が動く度にラジオの電波が乱れるのでアンテナを摘んで動かした。 「私もう部活やめようかと思う」 「なんで?」 「真面目にやってるの私だけだから腹立っちゃって」 柚乃はカメラ内のデータを整理しているようで、話しながらもカメラから目を離さない。口調は平然としているが、苛立っているのがなんとなく分かる。 「…シュークリームあるよ」 俺が言うと柚乃が顔を上げた。返事を待たず冷蔵庫から出して投げ渡してやると、躊躇いなく袋を開けて食べ始める。 「ユズが辞めたいなら辞めていいんじゃない。写真なら個人でもできるんだから」 「まあそうなんだけどね。部活だと資材調達もコンクール出るのも楽だったからさ。個人になったらどうしたらいいのか分からなくなっちゃいそう」 「撮りたいもの撮ればいいじゃん。俺写真詳しくないけど、そういうものなんじゃないの」 俺の声に柚乃は「うーん」と唸っただけではっきりとした返事は返さなかった。唇の端についたクリームを指で拭ってやると「食べる?」と食べかけのシュークリームを差し出してきた。まだ少ししか口をつけていないはずだが形が随分崩壊している。 「本当食べ方下手だね。俺の肺の心配するより自分の食べ方気にしなよ」 「いいんだよ別に」 さっきの俺の言い方を真似して目を細める。無理矢理口にシュークリームを押し付けられ、口の周りにべっとりとクリームが張り付いた。甘い匂いが鼻にまとわりつく。 「甘すぎ…」 唇の周りを拭おうとすると柚乃の顔が近づき、舌がクリームを舐め取る。その流れで口付け、体に触れようとしたところでやかんが沸騰する音がした。 「…煙草とシュークリームの臭い混ざって気持ち悪い」 「…俺もそう思ったところ」 火を止めて茶を淹れ戻ると、柚乃は既にシュークリームを食べ終わっていた。退屈そうにラジオのアンテナを動かしてノイズと音楽番組を行ったり来たりしている。 「そういえば昨日コウくんに会ったよ」 「え、嘘」 コウくんとは俺の高校時代からの友人の康介のことで、今だにバイト先も同じで関わりがある。康介の妹の友人が柚乃で、俺と柚乃が出会ったのもその繋がりからだ。 「私と奏太が一緒にいるところどこかで見たらしくて、付き合ってるのかってしつこく聞いてくるからセフレだよって言っといた」 「おい」 「説明するの面倒なんだもん…。別にセフレでも間違ってないでしょ」 苦笑する俺を見て肩を竦めると悪戯っ子のように笑う。康介とは今日は会っていないが、明日バイトのシフトが被っている。問い詰められたら面倒そうだ。 ため息をついて灰皿に煙草を押し付けて火を消していると、「奏太」と気怠げに呼ばれた。 「軽くやって。眠れてないから」 「…さっきキス嫌がってたじゃん」 「じゃあキスはしないで」 煙草を離した手に細い柚乃の指が絡み付いてくる。ラジオを消すと華奢な体を抱きしめた。 翌日バイト先のコンビニに行くと、予想通り康介が寄ってきた。まだ店内に客もいないので暇そうにレジ後ろの棚に寄りかかっていると、「なあ」と声がした。 「お前柚乃ちゃんとセフレって本当?」 他に人はいないとはいえ、小声にもせず直接的な聴き方をしてくるので笑ってしまう。 「ユズがそう言ったんでしょ?」 「ユズって、うわー…マジなんだ…」 「違うよ…、いや、まあ違わなくはないけどちょっと訳ありっていうか」 大学にも行かず職にも就いていない俺のようなニートが女子高生と体だけの関係を持っているというのは、言葉だけ聞くとあまりいい印象はないだろう。引いている康介に説明しようと頭を働かせる。 「ユズ、眠れないらしいんだよ」 「不眠症?」 「なんかそんな感じ…、それが俺と寝ると眠れるって言うから…」 にわかには信じがたい、と言いたげな目で康介は俺を見ていた。 「それお前じゃなくても良くない?」 「同級生の男と試してみたけど眠れなかったんだって。だから暇なら相手してくれって」 「お前はそれでいいわけ?」 「確かに暇だし…、一人で欲満たすより遥かに得な話だし」 いざ説明してみてもやはり俺が都合良く柚乃を利用しているようであまり良く聞こえないな、と悩ましくなる。 「不眠症って薬とかじゃ治せないの?」 「一時期薬頼ってたらしいけど副作用強くて使いたいんだって。昔よりはマシになったから薬使わないで治してみよう、て思ったところに出てきたのが俺」 はあ、と俺の話を聞いて康介は感心とも納得ともとれない声で頷いた。 「それ付き合おう、とかは…」 「んー、そういう感じではない」 お互い好きなわけではないのだ。眠ることと欲を満たすこと、双方の目的を果たすためだけの関係。 サラリーマン風の男が入ってきてペットボトルのお茶を一本レジに持ってくる。手早くレジを打ち、外に出たのを確認して康介は大きな欠伸をした。 「俺らも定職見つけないとな。柚乃ちゃんのためにも」 「だから付き合ってないって」 「柚乃ちゃんだって受験か就職だろ?お前と会ってる場合じゃないんじゃないの。香奈美は大学行くって言ってるし」 香奈美は例の柚乃の友人であり康介の妹だ。俺と同じくだらしなく過ごしている康介と違い、遊び歩きながらも将来のことは真面目に考えている。 「ユズ進路の事なんか何も言ってなかったよ」 「そりゃお前に進路の話なんかしたくないだろ」 今更俺のだらしなさを柚乃が気にするとは思えないが、確かにニートの人間に進路の相談をしようとは思わないだろう。柚乃なりに考えていたりするのか。 「でもまさかお前が、柚乃ちゃんと、なあ」 まだ衝撃を引きずっているようで康介が呟く。 「いつから一緒にいるの?」 「あの日だよ。香奈美ちゃん迎えに行った日」 俺が答えると「ええっ」と康介はひっくり返った声を上げた。 「それからずっと俺には秘密で会ってたわけ?」 「秘密にしてたつもりはないけど…、言う必要もないかと思って」 柚乃に初めて会ったのは半年ほど前だ。黙って合コンに出かけた香奈美を連れ戻しに行くという康介について行き、偶然その合コンに一緒にいたのが柚乃だった。柚乃は元々合コンに乗り気ではなかったらしく、喧嘩を始めた康介と香奈美、付き添いの俺と一緒に店を出た。 「あの日俺と香奈美と別れた後?もうあの後には寝たの?」 「…まあそうだね…不眠の相談されて、そういう話になってホテル行って」 「うわ、生々しい」 自分から問い詰めたくせに康介は俺の声を遮って眉をひそめた。 「もう二人でいるところ見れないな」 「そんなしょっちゅう俺とユズが二人でいるところ見ないだろ」 康介とはバイト先かたまに遊ぶ時しか会わない。そこに柚乃がついてくるなんて事はまずなかった。 「香奈美ちゃんは俺とユズの関係のこと知ってるの?」 「知らないんじゃない?…恐ろしくて俺の口からは言えない。柚乃ちゃんが話してるなら別だけど」 柚乃のことだから人にはそんな話しないだろうが、一番仲の良い香奈美なら察しが良いから勘付いていてもおかしくない。あっけらかんとしているが、人一倍悩み事も隠し事も多そうな奴。そんな奴が何故俺なんかを頼っているのか、というのは益々疑問でしかないが。 そうこうしているうちに店内に人が増え始め、こんな話をしているわけにもいかず、真面目に仕事をする。退勤が近づいた夕方頃になると雨が降り始めた。 「マジか、傘持ってない」 「俺も」 雨に濡れながら康介と外のゴミを纏めていると、不意に頭上からの雨粒が遮られた。 顔を上げると柚乃と香奈美が立っていた。 「ユズ」 「風邪ひくよ」 そのまま俺にさしていた蜂蜜色の傘を頭に投げつけてくる。 「ユズ、傘」 「香奈美に入れてもらうからいい」 「俺ビニール傘買って帰るよ」 「奏太の家ビニール傘多すぎるからこれ以上増やすなって言ってんの」 傘を避けると柚乃の呆れた顔が見えた。確かにバイト途中に雨が降る度にここでビニール傘を買って帰るので、家には傘が溢れ返っている。そんなところまで柚乃に観察されているとは思わなかったが。 「香奈美、俺には傘は?」 「あるわけないでしょ、頑張って帰ってきて」 その一方で香奈美は実の兄に冷たく言い放ち、さっさと柚乃を連れて行ってしまう。相変わらず気の強い子だ。 二人の姿が遠ざかってから康介は柚乃に借りた傘に入り込んできた。 「家って…」 質問したそうな康介を置いて店内に戻る。濡れるのを嫌がって康介も慌てて俺の後を追いかけてきた。 海の方に行きたい、と柚乃が言い出したのはその翌週のことだった。寝起きで電話に出た俺の頭に柚乃の淡々とした声が響く。何せ深夜の3時だ。向こうは眠れないのでどうってことないのだろうが、こっちは熟睡していた。今更そんなことに苛立つ仲でもないが。 「嫌だよ。遠いし」 「奏太免���持ってるでしょ、レンタカーしてよ」 「めんどくさ…」 「よろしく」 欠伸混じりに反抗する俺の声を無視して電話が切られた。特に気にすることもなくそのまま眠ってしまったが、翌日には柚乃が計画を立て、更にその翌日には渋々海の方へと車を出していた。 車窓から見える景色はもう随分地元を離れていた。助手席の窓から顔を少し出して、風に目を細めている柚乃の手を引っ張る。 「危ないって、ユズ」 「平気」 「俺が平気じゃないんだってば…運転いつぶりか分かんないし」 うんざりした声を返しながらも、珍しく目に見えて気分が上がっている柚乃の姿が嬉しくもあった。カーブに体を引っ張られて柚乃が座席に体を沈める。 「もうちょっと慎重に曲がってよ」 「文句は道に言って」 だが不満を垂らしていた柚乃の顔はすぐにまた窓の向こうに乗り出してしまった。丁度海が見えてきた。 「ユズも海見てはしゃいだりするんだね」 「見るのは好きだよ。あんまり撮ろうと思わないけど」 「え、じゃあ今日なんで来たの」 「海“辺”が好きなの」 複雑な思考に首を傾げるしかなかった。信号で車を停止した隙に煙草を咥える。俺と柚乃の乗る車の後ろには誰も走っていない。対向車もいなかった。 運転席側の窓を少し開け、煙を逃がす。強く嫌っているわけではないのだろうが、臭いや煙が篭ると柚乃がうるさいのだ。 「もっと有名な海岸じゃなくてよかったの?わざわざ田舎選ばなくても、まだシーズンじゃないからどこ行っても人いないよ」 「いいの、大衆に魅力がバレてる場所なんか面白くない」 柚乃の主張にふうん、と相槌を返して車を発進させる。柚乃が選んだのは、夏場のニュースでも紹介されないような無名の海岸だった。周りは住宅地が多く、地元民に愛されている海、といったところだろう。 近くにあった市営グラウンドの駐車場に車を停め、海に向かう。たまにすれ違うのも呑気そうな地元の人間ばかりだった。 砂浜に降り立つと、思いの外綺麗なことに気がつく。観光客などいないからか、ゴミもない健全な砂浜だった。太陽に反射して時折白く煌めく海が漫画みたいだ。 「奏太そこどいて」 柚乃の声が飛んできて見ると、既にカメラを構えていた。海には背を向け、砂浜とその向こうの住宅地を写している。俺が場所を空けると素早くシャッターを切った。二枚、三枚、少しずつ角度をずらしながら。撮った写真を確認して砂浜を歩いていく。その後をゆっくり追った。 歩きながら遠くの景色にカメラを向け何枚か撮っているようだったが、一向に海は撮ろうとしない。さっき車で話していた通りだ。 不意に柚乃がこちらを振り向き、シャッターを切る。だが納得いかないように首を捻って苦笑した。 「本当被写体にならないね」 「勝手に撮っておいて文句言うなよ」 それからはまた柚乃は景色ばかりを撮り続けた。飽きるまで好きに撮らせていたが、結局最後まで海は一滴も写さなかった。 駐車場に戻ってきたものの観光地でもないのでどこかに行く気もせず、二人でぼんやりとしていた。持ってきたポータブルラジオを小さい音で流して、座席を少し倒すと眠気が襲ってきた。帰りの運転もあるし寝ておいた方がいいだろう。 「…ユズ、俺寝ていい?」 尋ねると「いいよ」と素っ気ない返事が返ってきた。今日撮った写真を確認しているようで、カメラから顔を上げようとしない。 欠伸を一つして目を閉じる。ゆるやかな眠りに沈んでいった。 だが深い眠りに潜り切る前に、何かを感じて意識が戻った。まどろみながら目を開けたと同時に唇に柔らかい感触が押し当たる。いつの間にか華奢な体がのしかかっていた。 一度唇が離れた隙に腕を掴む。 「…何してんの、ユズ」 「私も眠りたい」 眠気がまだ頭の上を取り巻いている。細い柚乃の足が絡みつく。 「狭いからやだ……し、眠い」 「……キスだけさせて」 いつもと変わらない口調、表情。だが手に絡む指が落ち着きない。 抱き寄せると再び唇が重なった。僅かに開いた口から舌先が伸びる。どちらともなく喉が小さく鳴った。離しては再び重ね、を何度か繰り返しているうちにお互い息が切れてくる。浅ましいと分かっていながらも柚乃のTシャツの中に手を入れた。 「……くすぐったい……」 キスをやめて俺に寄りかかった柚乃が呟く。腹部を撫でると小刻みに体を震わせた。指を伸ばして臍、胸元、首と指を這わせていく。熱を帯びる柔らかな肌。背筋をなぞると一瞬強張った体から力が抜けた。 ゆっくりと体を撫でていると、少しずつ柚乃の呼吸が落ち着いてくる。やがて穏やかな寝息が聞こえてきて手を離した。 暑いし重かったが、どうしようもないので座席に二人分の体重を預ける。柚乃の髪に顔を埋めると僅かに潮の匂いがした。 中途半端につけっぱなしのラジオから、小さな音でバラードの音楽が流れている。一度手放した眠気が戻ってきて目を閉じた。 眠っている間にすっかり日は暮れてしまい、急いで車を返し、二人で俺の家に帰ってきた時には深夜になりかけていた。泊まっていくらしい柚乃はいつも通り俺のスウェットに着替えるとベッドに座り、またカメラをいじり始めた。 俺が横から覗き込むと「見たいの?」と尋ね、鞄から分厚いファイルを取り出した。 「こっち見て。ちゃんと現像したやつだから」 半ば押し付けるように渡されファイルを捲る。海を撮っている姿を見ている時も思ったが、柚乃の撮る写真はよくある綺麗な写真とは着眼点がどこかズレている。花の写真は花そのものはぼかして茎や葉にピントを当てていたり、恐らく頭上には夕日が広がっていたのであろうが、その夕日に照らされた地面だけを撮っていたり。違和感こそあるが、その写真たちに味気なさはなく、そこに宿っている生活感は親近感に似たものを与えられた。 「ユズって普段こういう写真撮ってるんだね」 柚乃の撮影について行ったことはあるが、実際に撮った写真をまじまじと見るのは初めてだった。 ベッドに寝転がってカメラのデータを整理していた柚乃がこちらを振り向く。 「つまんないでしょ」 「え?そんなことないよ」 「私の写真、つまんないってよく言われるの」 そう言って苦笑する。自嘲気味に言うが酷く気にしているのであろうことが分かる。 「部活の人に言われたの?」 「そう。だいぶ前のことだけど」 例の不真面目な部員に柚乃の写真を悪く言われる筋合いはなかった。だがきっと柚乃本人はそこで何か言い返したりはしないだろう。他人にも自分にも無関心、なように見せかけているだけ。 「俺は好きだけど、こういうの」 何気なく言ったのだが、柚乃は何も答えなかった。機嫌を損ねたのかと思ったが、どうやら違う。カメラをいじって俺の方を見ようとしない。 「…照れてるの?」 柚乃は小さく首を横に振ったが、頬が少し赤らんでいた。 「それ奏太が持ってていいよ」 「え?いいよ、大事な記録でしょ」 「平気。奏太が持ってて」 そんなに嬉しかったのだろうか。じゃあ有難く、とファイルに再び目を落とした。 「こんな写真どこで撮ってくるの?」 「その辺だよ。奏太がバイトしてるコンビニの近くとかでも撮るし」 「嘘」 「ほら、これとか」 ファイルを捲って指差し、教えてくれる。柚乃の写真らしく生活感こそあるが、それがいつも俺が通っている街並みと同じ景色だとは思えなかった。雑踏や喧騒などの煩わしさがない。街の嫌な部分だけを取り除いて、小さな写真の中に静かに収まっていた。 「これは学校の近くで、こっちは駅の裏。あそこって意外と道入り組んでて面白いんだよ」 写真一つ一つについて解説する柚乃はやたら生き生きして見えた。その顔を見ているのが楽しくて夜遅くまで話していた。 いつの間にか二人して眠りに落ち、目を覚ますとようやく空に日が昇りかけていた。太陽はまだ完全に姿を現さず、空の色が少しずつ青みを宿して薄くなっていく。 隣に柚乃がいなかった。疑問に思い起き上がり部屋を見回すと、ベランダに柚乃の姿が見えた。ぶかぶかのスウェットが朝の風を帯びて時折膨らむ。柵に手をかけ、ぼんやりと外を眺めていた。 まだ寝ぼけ気味の目でその姿を見ていると、柔らかな風を全身で浴びるように柚乃がゆっくりと両手を広げた。ふと思いついてテーブルに置いたままにされていたカメラを取り、ベランダに近づく。柚乃に気づかれないように静かに窓を開け、その後ろ姿を撮った。シャッター音で気づいたようで、柚乃が振り向く。怒られるかと思ったが、案外穏やかな顔をしていた。 「ユズ、寒くないの」 声をかけると、柚乃が俺の方に手を差し出した。 「カメラ貸して」 言われてカメラを渡す。細い指で操作すると、静かにカメラを空に向けた。雲もない、清々しい青色ともまだ言えない空。 「…夕日とか朝日とか、海とか直接撮ればそりゃ綺麗だよ。でもそれじゃ私が満足しないの」 カメラにつけていた目を離しながら柚乃が呟いた。 「何事も不完全なくらいが丁度いいの」 「…ユズもそんなこと考えるんだね」 「馬鹿にしてる?」 「してないよ」 ベランダに出てユズの隣に並ぶ。人気のない道路は音もなく、普段通っている道とは全く違う世界のもののように見えた。 「普通に眠れたの久々だった」 「ああ…、そういえば今日何もしてないね」 確かに今日はお互い話し疲れて自然に眠りについた。柚乃と一緒にいてそんなことは初めてだった。 「あんまり深くは眠ってないけど…、やっぱり自然な眠りっていいね。早朝に起きちゃって眠れないのも不眠症の中の一種らしいけど、夜眠れないよりこの方がいいなあ」 「この調子で俺も薬もなくても眠れるようになるんじゃない?」 「そんな簡単に治ったら苦労しないよ」 柚乃は苦笑しながらも、諦めのついているような、どこか悲しそうな顔をしていた。不眠症を治す自信も気力もほとんどないことが窺えた。 「…私が不眠になったの、母さんのせいなんだ」 「珍しい、ユズがそういう話するの」 「自然に眠れた記念。黙って聞いてよ」 柚乃が華奢な肩を竦めて俺を見る。見つめ合うのは慣れているはずなのにどこか照れくさく、誤魔化すように目を逸らすと柵に寄りかかった。 「父さんが昔生きてた頃にカメラをくれたの 。そのカメラで色んなものを撮った。その頃は子供だったから今より純粋で、花とか空とか、綺麗なものを綺麗なままに撮って、その写真をファイルに貯めてたの」 「…うん」 「でも二年くらい前に母さんとすごい喧嘩して。父さんもとっくに死んでたからストッパーもいなくて家中ひっくり返るような壮絶さで。…その時に写真の入ったファイル全部捨てられて、それがショックで眠れなくなったの。母さんと殆ど口聞いてない今でも、眠ってるうちに写真を捨てられるんじゃないかって恐怖が毎晩襲ってくる」 「…写真、現像しなければいいんじゃない?写真好きにはちょっと酷だけど、データで…」 「そう、だからほとんどデータに残すか、撮って満足したら消去してる」 それを聞いてさっき俺にくれたファイルの存在が疑問になる。じゃあ、あれは何なのか。 俺の疑問を察したように柚乃は笑った。 「あれは自信作だけを集めて、持ち歩く用」 「じゃあ俺なんかがもらっちゃ…」 俺が言い切る前に「いいの」と柚乃はきっぱりと言い放った。 「私の写真好きって言ってくれたの、奏太が初めてだから」 そう言う柚乃の頬が再び照れたように赤らむ。普段サバサバしている柚乃のこういう顔は、寝ている時とはまた違った魅力があった。 「…写真、ずっと続けるの?」 俺が尋ねると柚乃は案外あっさりと頷いた。 「東京行って、写真の専門行こうと思ってる。母さんも向こうの生活の面倒は見ないけど、入学費と最初の学費だけなら工面してくれるって言ってくれたから」 その言葉に驚いている自分がいた。柚乃がちゃんと進路のことを考えていることも、ましてや東京に出ることも想定外だった。 「…あれ?寂しいの?」 俺の顔を見た柚乃が悪戯っ子のように笑う。「別に」と笑い返してみるが、笑顔がぎこちなくなりそうで顔を逸らした。 「東京なんてそんな遠くないし、寂しがることないでしょ。向こう行ったら私も薬で頑張るから、香奈美とかコウくんと一緒に遊びに来なよ」 「…そうだね」 柚乃の声に頷きながらも、東京に行ったらもう会えないことは察しがついていた。柚乃の夢を覗きに行く権利など、こんな俺にはない。 雲の隙間から現われ出た朝日に眩しそうに目を細めながら、柚乃が部屋の中に戻る。 それから柚乃が東京に行くまで、一緒に寝ることはなかった。 「奏太、こっちこっち」 慣れない都会の迷路のような駅をようやく出て、待ち合わせのカフェに辿り着いた。隅の席にいた長く明るい茶髪の毛先を巻いた女が手を振っている。顔は全く変わらない。 「久しぶり、香奈美ちゃん」 大学生になった香奈美は幸い兄には似ず、綺麗な女の子になった。大学進学と同時に東京に出てしまったので、会うのは一年半程振りだった。 「やっぱり康介は来られないって。相変わらず就職できないみたい」 「そりゃあいつ何も出来ないもの。奏太はパソコン触れるからその気になればすぐ取れたけど」 俺はつい最近なんとか小さな会社に就職した。慣れないことも多いが、生活の安定感を感じている。 香奈美と一緒にカフェを出て、人混みの中に繰り出す。何度か人にぶつかりながら、香奈美の隣を歩く。 「急に行ったらびっくりするかな」 「何人かで合同の展示なんでしょ?今日の店番が柚乃だとは限らないんじゃない?」 「なんで奏太はそんなに冷めてるかなあ…、別に喧嘩別れしたわけでもないんでしょ?」 「そもそも付き合ってないから」 堂々としなよ、と香奈美に強く背中を叩かれる。元々来る気ではなかったのだ。香奈美に「来ないと後悔するんじゃないか」と説得されて来たものの、いざその時が近づいてくると心が暗くなる。 「大体香奈美ちゃんは俺とユズのことにいつから気づいてたわけ?」 「柚乃が隠す気なかったのよ。普通に奏太の家のこととか話すから、付き合ってんの、て聞いたら付き合ってない。じゃあそういうことか、って聞かずもがな」 「さすが…」 やはり兄と違って鋭い子だ。苦笑が顔に浮かんでしまう。 「でも実際好きだったでしょ?会いたかったんじゃないの?」 「…会いたいことは会いたかったよ。でも俺社会人として未熟すぎるし、こんな状態で東京で真面目に夢追いかけてるユズ見るのも辛いなって」 「ニートだから、社会人として未熟だからって、いつまでも職を言い訳にしないでよ。そんなこと言ってたら柚乃になんか一生会えないよ」 香奈美の説教に心が折れそうになったかと思うと、一転して優しく肩を叩かれた。 「とりあえず就職しただけ上出来じゃん。自信持って会ってみようよ」 そう言われたところで雑踏から抜け路地に入り、小さなギャラリーに着いた。東京の住所も連絡先も進学先も教えなかった柚乃の居場所を香奈美が徹底的に調べ上げ、見つけた場所。 中に入ると、壁に沢山の写真が貼られていた。一定の範囲を個人で区切り、各々がその範囲内で自分の撮った写真を飾っている。その中の一角で、熱心に写真を眺めている華奢な女を見つけた。目の下に濃い隈が浮かんでいる。入口横の店番用の椅子には誰もいなかった。 写真を眺めているその隣にゆっくりと近づく。同じように壁に貼られた写真を見ると、明らかに撮り方が他の参加者の写真より変わっていた。地味なようで異様な存在感と生活感を放っている。見覚えのある写真や景色もあった。 その中の一枚の写真を見て思わず笑ってしまった。 『夜明け』 白んだ空に向かって手を広げる、ぶかぶかのスウェットを着た後ろ姿。 フッと息が漏れたと同時に隣と目が合った。驚いた様子もなく、ただ柔らかく目が細まった。 「俺の撮った写真勝手に使わないでよ」 「私のカメラだからいいの」 顔色は前より悪いが、今の方が生き生きしているように見えた。久しい感じがあまりしないのは、目の前の生活感のある写真たちのおかげだろう。 そのまましばらく隣で、写真の後ろ姿を二人で見つめていた。
0 notes
the-home-base · 2 years
Video
youtube
野球・大阪【Claimers JAPAN】2023.16th 練習試合 ハーバーズ戦 @波除野球場 2023.3.11
「泉翔選手の第一号本塁打、稲葉、阿部両選手猛打賞!」
【Claimers JAPAN】
2023.3.11 #練習試合 #波除グラウンド
<通算成績:2023年> Claimers JAPAN 15戦 10勝 3敗 2分
C★STARS JAPAN 3戦 0勝 2敗 1分
<SCORE> #Claimers_JAPAN 231 000 1|7 000 020 /|2 #ハーバーズ
Tumblr media
<Battery> 投:泉翔(1-2)-六波羅(3-4)-中田(5)-福田(6) 捕:阿部(1-6)
<Starting Member> ①釜谷 #8 中 ②阿部 #23 捕 ③古川 #25 三 ④稲葉 #19 二 ⑤中田 #29 遊 ⑥真鍋 #37 左 ⑦福羽 #7 右 ⑧福田 #19 一 ⑨六波羅 #11 DH ⑩泉翔 #10 投
<本塁打> 泉翔①
<三塁打> 阿部
<二塁打> 阿部、稲葉②、真鍋
Tumblr media
<Comment:泉翔選手 #10>第一号ホームラン 紅白戦ではホームラン打てましたが成績のつくホームランは今年初だったのでまずは1号を打てて良かったです! 相手投手が緩いボールを投げてくるピッチャーだったのでしっかり引き付け振り抜く事を意識して打席に立ち最高の結果が出て良かったです! 次はしっかり速い球からも打てるように練習していきます!
<Comment:阿部選手 #23>猛打賞! 本日は、かなりタイミングをとるのが難しい投手でしたが、突っ込むことなく打つことができて良かったです。 中田さんに上体を起こした方が、振り幅を広くとることができるのではないかとアドバイスを貰ったことで、長打を狙いやすくなりました。
<Comment:稲葉選手 #39>猛打賞! 猛打賞打てて良かったです。先週の公式戦の悔しさが残る中での試合でしたが、攻守共にいいプレーができたと思います。 球速の早い遅い関わらず打てるように練習していきたいと思います。
<Youtube> https://youtu.be/u2osMLNNc2g
Tumblr media
<Blog> https://redc0660.wixsite.com/climaxjapan/blog https://ameblo.jp/claimers-group/
<Facebook> https://www.facebook.com/blackclaimers
<instagram> https://www.instagram.com/the_homebase_2020
@c_stars_tokyo.c_stars_japan @claimers_tokyo.claimers_japan @the_homebase_2020
0 notes
Text
キューバ紀行DAY6
キューバ紀行DAY6 朝8時に起床。イヴォンさんが用意してくれた朝ごはんはアイダのおうちと基本的には変わらなかったのでみんな、朝ごはんのご馳走は以下の感じなのでしょうかという印象⇨フルーツカクテルと、オムレツと、パパイヤジュースと、トマト、パン、飲むヨーグルト、コーヒー 前日の夜にコーヒーにミルク入るの?と言われて、コーヒーにミルクを混ぜることもできるわ、と言われて苦いのが飲めないからじゃぁお願いします、と言ってそのあとにヨーグルトはいるの?と聞かれてお願いします、と言ったらえぇ?!太るよ!と驚かれてどういうことだろう?と思っていたのだけれど、やっぱりホットミルク丸ごといっぱいと飲むヨーグルトいっぱいがでてきてて案の定お腹いっぱいだった。犬の名前はシャキーラからとってシャキという名前だった。自分が途中まで間違えてシェキと呼んでいたことに気がついた。 ちょっとのんびりし過ぎたかなと思いつつ出発、まずは銀行の隣の両替所へ。両替所はそんなに並ばずに行けたけどパスポートが必要で持っておらず持っていた人にお願いする。とりあえず一万円交換、ゲバラの3cupもお願いする。隣の銀行を覗くとすごく働き者のキューバ人たちが何個も窓口を開けて働いて居て驚いた。サンダル禁止らしい。出際にハポネ!野球の話をされる、ちょうど日本がWBCでキューバに勝ったらしかった。そういえば球場もいくつか見かけたなぁ。 そしてcoppelioというアイスクリーム屋へ歩く。歩く途中は地元の人たちの生活の様子がわかる感じだった。中高生の一見グラウンドがとても狭い学校があったり、満杯で入口のドアが閉まらずそのまま発車するバスが止まるバス停があったり、標識も注目して居た中里氏は次々にスペイン語をマスターしていく。何やら賑わっているフェンスに囲まれた一角があると思ったら公園目前でマーケットを発見!野菜や肉、豆、フルーツを始めとする食べ物マーケットのようだった。中の仕組みはよく見るとみんなまずはビニール袋を買っていく。そのビニール袋屋さんでは洗濯洗剤のようなものも売っていた。そしてみんな山積みのニンジンやパイナップル、セロリっぽい野菜、散りばめられた豆や綺麗に梱包されたスパイスなど、各々の食べものを勢いよく購入。めちゃくちゃ売れてる店と全然売れてない店があった。同じものを売っているのになんの違いか全くわからない。 一通りフラついたら、アイス屋さんへ!公園に入るとすれ違う人すれ違う人がみんなアイスを食べている。中には、4つくらいのてんこ盛りをカップに入れて、右手に4つコーンを持って歩いている人もいた、笑った。長蛇の列ができているコンビニみたいなところに並ぼうと思ったらどうやらこれではないらしい。そのまま進むと、また謎のいいやつ風のやつがdo you like ice cream?と現れた。yesというと何故か二階の個室みたいな隔離されたところに連れていかれてアイスを出された。観光客用の少し高めなところかな?2スクープ2クックくらいでした。展示パネルみたいなものもあり、私はバニラとストロベリーを注文。少しだけ癖があるのだけど、上に黒糖の薄いバージョンのような蜜ときな粉のようなナッツをすりつぶした粉をかけて食べてとても美味しかった。中が寒かったので外で食べたかったが、中で食べろと言われた。そのあと見学がてら周辺を散歩するとこれがほんとの?coppeliaっぽいところを発見。並ばずにフラフラーっと二階に上がるとボーイに通されて流れで着席。周りの人たちが船のようなお皿にてんこ盛りのアイスを食べる中、こんな簡単に入れるのかと思ったけど、やっぱりさっき2つも食べたのでやめておいた。ボーイは変なな顔をして出て行く私たちを見ていた。 そしてマーケットに行こうと思うとまさかの雨。映画館をボーイズが見つけて中に入るとなんと!お土産屋さんにギークに飾ってあったキューバのポスターがあった!いく前にポスターについてシェアしておいてよかった。我々も購入。一枚五百円〜千円というお手頃価格でお土産として購入。シルクスクリーンのようでとても美しかった。お土産屋さんのお姉さんがとても英語が上手で機転のきく人で、映画の説明をしてくれたり(其の殆どが革命についての映画)、レシートが税関で必要になるからと入れてくれたり、雨が降っているから雨よけをつけてくれたりした。後半に入ってきた日本人の女性がデザイン関係の仕事なの?と聞いてきたが違うと言った。 外に出るとまだ雨が降っていたがタクシーを捕まえてマーケットへ。10CUC!こんなに近い距離なのに!雨だと値段が上がるのかしら。マーケットはとても広くてとても賑わっているのにただひたすらとてもしょぼかった。予想通りだった、不思議だったのは、お肉屋さんとお菓子屋さんが分かれていたこと。あと明らかに食材や必要なもの不足だと思うのだけどみんなどこで買ってるのだろう、社会主義国だから必要としないのかしら?いや、そんなはずは…お菓子屋さんに行ってモヒートガムと得体の知れない棒付きキャンディーを購入。その後一旦体制を整えるべくカーサに戻り、これでは足らないぞとさらに五千円両替。両替所の女の人には一人で何万も両替してると思われてagain?!と言われる始末。 旧市街に行く前に、海に行ってみた。いわゆるマルコン。大量に人がいたのは土曜、みんなダラダラしてる。でもこの日は誰もいないどころか、大量の波が打ち寄せていた。これこれこれ!と思った、映画で見たハバナはこれだった。近くには海釣りをしてる二人組がいたけど釣れているのかは不明。そして旧市街へ!チャイナタウンの匂いを嗅ぐかとなぜか落ち着くまでに…そしてseriosha record shopへ。複合マーケットのような感じで手前にはガラクタ(のようなもの)を売っている店が並びその最後尾にあったが出てくる出てくる、レコードの山。殆どが聴けそうにもないものだったけどたまに状態の良いものがあって、それはとても良さそうだった。egremという国営唯一のレコード屋さんのレーベルがかなり多かった。暫くすると白人のナードみたいなやつが一人、そしてまた黒人と白人のむきむきのハードディガーみたいな奴らがやってきた。一枚で500円だなんて随分高いなぁと思ったが、4枚購入した。其のあとお店の名刺カードをもらった。不思議なところであった。 そして、egremに行くととても綺麗なお店があった少量だけどレコードが置いてあった。ボロボロだったけど、一枚五百円、4枚以上買うと一枚につき4Cucになるという。7インチは4CUCだった。知識さえあればかなりいいものが掘れそうであった。私は4枚しか買わなかった。 そして近くのアイダのお家へ忘れ物を取りに。アイダは白いワンピースを着てほうきを持っていたお掃除中だったみたい、会えて嬉しい、ビニャーレスはどうだったの?など聞いてくれた。最後にビッグハグでお別れ。さみしい、クスリは娘さんが確保してくれていて無事に見つけられた。 其のあとはお昼を我慢して美術館へ!美術館はとても大きくてモダンだった。一回が現代美術、二、三階は今までの芸術という感じ。Cuban fiveの刑務所が再現されたようなものがあってCuban five とは誰なのか、気になった。上の方では、油絵の抽象画が印象的だった。何重にも重ねた絵の具に具体的な表現は一切無し、色はダークめだった。ほか、森にぽっかり穴が開いて、其の空いた穴が宙に浮いているというものも面白かった。 後半は流石にへとへとで、眠かった。5時前に出て、オビスポ通りを最後の散策。マグネットやアイスを買う。偽物の下手くそゲバラみたいなやつが気に入って買った。ここで宿に戻る。眠すぎてみんなで一度就寝とはいえもう七時くらい。まだ明るいけど最後のナイトアウトに行くために準備。シャワーは初めて水だった。 一度9時半に起きたものの眠すぎておきれず10時に起床。そして、cafe el razor y cuevoへ!ピッチとカラスの箱?変な名前なんだけど大行列さながらの列ができていてこれなんだろ?と思ったらこれがジャズカフェの行列だった。めちゃ並んでいるが、並んでいる間に男の子は葉巻や女の子など声をかけられる。なかなかの賑わいだった。そしてようやく中に入れる!中に入るとブルノートみたいなかなり良い感じの雰囲気だが忙しそうすぎてシステムが全くわからない。空いた席にとにかく座れみたいな感じで適当に案内される。順番抜かしもあるし、飲み物もなかなか頼めない。そんな中で突然始まった演奏がこれまた素晴らしかった。キューバの中で一番良かったジャズクラブだった。フルート演奏者が中心となってほかは、ベース、ドラム、ピアノの4人編成。フルートがピアノを演奏するシーンもあったがラテン要素の詰まった大人ジャズという感じだった。途中座ることもできたし最後に相応しい夜になった。 帰る途中にホテルナシオナルを覗こうと思ったけど拒否されるかのような禍々しい雰囲気だったのでやめた、タクシーは安かった。うち一人はオペレーションに腹を立てたようで、ハバナクラブのグラスをパクってきていた。 一時過ぎに家に帰ってあと1時間は寝れるということで仮眠。
0 notes
ryoukan1980 · 8 years
Quote
野球日本代表・侍ジャパンが熱い戦いを繰り広げている。野球の国・地域別対抗戦「第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」でキューバ、オーストラリアを下し、開幕2連勝。3月10日の中国戦を待たずに2次リーグ進出を決めた。TBS系列が放送した生中継はキューバ戦が平均22.2%、オーストラリア戦が平均21.2%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)と好視聴率をマーク。高い関心ぶりがうかがえる。【拡大画像や他の画像】 さて、そのWBCの日本VS.キューバ戦(7日・東京ドーム)でハプニングが起こったことはすでにご存じの通り。1ー1の同点で迎えた4回二死二塁の場面で打席に立った1番・山田哲人内野手(ヤクルト)が左翼スタンドへ向け、弧を描くように大きな飛球を放った。勝ち越し2ランと思われたが、山田は二塁を回ったところで審判に止められてしまう。少年ファンが左翼席のフェンス越しからグラブを差し出し、スタンドインする直前に打球をダイレクトで捕球。この模様がビデオ映像によるリプレー検証でも確認されると審判団の協議の結果、二塁打となってしまった。 少年ファンは“ナイスキャッチ”できてものすごく嬉しかったのだろう。その直後にボールを片手にしながら記念撮影した写真をTwitterに掲載したが、これが多くのネットユーザーたちの怒りを買い、大きな墓穴を掘る形になった。すぐさま写真を投稿した人物のアカウントは削除されたものの、時すでに遅しで写真はあっと言う間に拡散。少年ファンとおぼしき人物が某少年野球チームに在籍しているとの詳細な情報や写真、さらには現住所までもが「特定」として書き込まれた。 捕球騒動が起きてからほんの数十分後の出来事だった。重大な罪を犯したわけでもあるまいし、さすがにこれはいくらなんでもやり過ぎだろう。明らかに面白おかしく個人情報まで暴くことは、まさに「サイバー暴力」だ。●まるで国賊のように扱われてしまった 少年ファンは球場警備員から厳重注意を受け、しばらくフードをかぶりながらスタンドでしょんぼりしていたという。もちろん捕球してしまったことはかばえないし、この行為が批判されること自体は仕方がない。しかし、その批判も「もう二度とするなよ」で打ち止めにし、いつまでも“祭り”状態にすることなく終わりにしなければいけなかった。しかも、この捕球騒動の後、侍ジャパンの打線が爆発して日本の勝利となったことで直接結果を左右せずに済んでいるのだ。 それでもプライベートまでさらけ出され、まるで国賊のように扱われてしまった少年はさすがにかわいそうだ。おそらく今ごろ、自らのプライバシーをズタズタにされてしまった真相を知って事の重大性を痛感しているはず。そのショックは、きっと計り知れないものとなっているに違いない。しかも大の大人ならともかく、まだ未成年。少年である。たとえ騒動が鎮静化してもネットに残された情報はそう簡単に消えることはなく、彼の心中に取り返しのつかない“心の傷”が残ってしまうことも非常に心配だ。 仮に情報が正しいのであれば、少年は純粋に野球が好きで少年野球チームに所属し、プロ野球選手たちに憧れを抱きながら仲間たちと地元のグラウンドでプレーしていたのだろう。今回の騒動がトラウマになってしまい、野球と距離を置くようになってしまったら非常に悲しいことだ。 当の山田も、この少年に対して「またグラブを持って応援に来てほしい。野球を嫌いにならないでほしい」と報道陣を通じてメッセージを送っている。粋な計らいだ。米国でも捕球騒動が発生 海の向こうのメジャーリーグでも、ファンの捕球騒動は何度か発生している。代表的なのは「スティーブ・バートマン事件」と呼ばれるものだ。騒動が起こったのは2003年10月14日、シカゴ・カブスとフロリダ・マーリンズの間で争われたナショナルリーグ優勝決定シリーズ第6戦。3ー0で迎えた8回一死二塁、三塁側観客席から手を伸ばした男性ファンがファウルフライの飛球を弾き落とす形となり、捕球体勢だったカブスの左翼手モイゼス・アルーのプレーを妨害した。 捕球すれば二死となってカブスのリーグ制覇達成まで残り4つのアウトとなっていたはずが、このイニングはマーリンズに怒涛の8得点を奪われてまさかの逆転負け。しかも翌日の第7戦も敗れ、カブスは王手をかけながらリーグ制覇を逃した。 アルーの邪飛捕球を妨害した男こそ、カブスが58年ぶりのワールドシリーズ進出を逃した戦犯だとして新聞、テレビの各メディアが男性の顔写真や映像などをさかんに報じたため、その身元がネット上でシカゴ郊外に住む26歳(当時)の青年、スティーブ・バートマン氏と特定されてしまった。 この余波によってバートマン氏は嫌がらせを受けるようになったことで仕事を辞め、引っ越しを強いられるハメになっている。この騒動が当時大きな話題となり、バートマン氏にはさまざまなメディアから取材依頼があったものの本人はすべて断ったという。バートマン氏の近況は不明だが、「今は穏やかに生活している。ただし名前も変えて自分の過去と決別し、縁もゆかりもない場所で暮らさなければいけなくなってしまった」との情報もある。●騒動を二度と繰り返さないように バートマン事件はメディアやネットによる過剰反応の結果“犠牲者”が生まれてしまったケースとして、米国では今も反面教師とされている。今もメジャーリーグの各球場では熱心なファンがスタンドに飛んできた打球を取りに行く光景が見られるが、米国の各メディアはバートマン事件のような騒動を二度と繰り返さないようにその心がけを徹底している。 試合進行の妨げとなるようなファンの妨害行為が発生してしまった際、そのファンの顔を人権侵害につながる可能性があるとして極力映さない(写さない)ようにしている。メジャーリーグでは試合中、興奮の余りにスタンドからグラウンドにファンが乱入して来て中断したとしても、中継中のテレビ局はその模様を一切映さない。もちろん、それでもテレビ中継のライブ映像など処理できない場合が多々あってどうしても限界はある。必ずしも100%、それができないところに難しさもあるようだ。 しかしながら日本のメディアは今回の騒動において、数社の新聞社が少年ファンの顔が判別できる写真を翌日発行の紙面で掲載していた。これはとても残念なことだ。メディアの対応を見ても、やはりまだまだ日本は米国に遅れている。 今回発生した「WBC捕球騒動」は日本の報道のあり方、そしてネットによる中傷の恐ろしさについて再考すべき問題ではないだろうか。何らかの手立てで早急に整備を図らないと、今後も被害者は続出していく一方である。
「少年の顔」を報じて何の意味があるのか WBCの捕球騒動 | ニコニコニュース
0 notes