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#血骨の謝肉祭
abeya38 · 18 days
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この世を去ったと思っていた子どもに 再会できた母親チンパンジー ---------------------------- 個体は親の子であり、その親達もそれぞれの親の子であり、親なくして個体は存在し得ない。仮に人工授精だらうとなんだらうとそこには確かに親から子への繋がり、命脈がある。 「そんな事は当り前だ!」と思ふ人が大半であるとは思ふし、私自身も嘗てはさういふ一人であつた。しかし、本当に当り前と片付けられる程簡単な事なのだらうか?「子の思ふ当り前」と「親として思ふ当り前」では大きな隔たりがある。一世代だけ見てもさうであるのに、私達の命脈の大元はいつ、どこから続いてゐるのだらうか? 今存在してゐる私達にとつては当り前な事実といふものは、奇跡に等しい偉業であると分かる程度まで突き詰めると軽々しく「当り前」とはいへなくなる。 格差社会である現代では子の親と成れる割合は少なくなつてゐるのだらうし、好ましくない親を持つ子も少なくはないだらう。しかし、ヒトは社会的な動物なので血の繋がりだけ、養育される環境だけが親子関係といふべきでもない。 血縁のあるなしを問はず、環境の良し悪しを問はず、親子の情とは本能として人類の中にある。これの欠落や機能不全を人でなしといふ。 それこそヒトとチンパンジーとの祖先が本当に共通するのであれば、その分岐はおよそ600~760万年前と推定されるらしいので、これより遥か以前から神代の昔から連綿と絶へる事なく繋がる親と子の世代循環、命脈。 この動かぬ現実に対する感謝と報恩、それが神道では祭祀といふ形で今世の私達にも伝へられてゐる。これこそ正に「天壌無窮の神勅」であらう。 これを以て「大日本は神國なり」とするのは当然であり、これこそが『國體』といふものの本質である。 そして、神代の昔から遠つ御祖の積み上げてきた社会、その時々の時代や環境により形は様変はりしてゐるだらうが、その本質は一貫してゐる。 祖の御恩への感謝と、受けた御恩を子孫へと報恩。 個人的な感想かも知れないがヒトとチンパンジーとの差と、皇國臣民と近代的な価値観との差とを比ぶれば、皇國臣民と近代との差異の方が大きいだらう。 (蛇足だが、異なるといつてゐるだけであり、優れてゐる劣つてゐるといつてゐるのではないのだが、レイシストはそのやうに感ずるらしいので。) 皇國臣民の方がヒトの本質たる本能が強いので、近代的価値観の人々よりもチンパンジーに近いので真つ当な生き方をしてゐるわけだ。 意識のある生物でも生命の本質は睡眠状態であるらしく、覚醒は生命を維持し繁栄するための手段であり、即ち本能こそが命の本質であり、理性とはそれを助ける手段に過ぎない。 本能と理性といふ事柄もよく誤解されるのだが、本能が悪であるなら、理性を持たぬ生命はとつくの昔に絶滅してゐなければ話が可怪しい。 話を戻すが、皇國臣民を近代的価値観の人々とは「別の種」であると考へてみるといふのは思考実験として有意なのかも知れない。 皇國臣民といふ種では「御祖への感謝として、祖の遺し伝へて下さつた事を、出来る限りそのまま、別種からもたらされた文物も取り入れつつ、歴史的研鑽を経てより良い形を発見できればそれを後世へと報恩してゐる」といふのがこの種の本能的な特徴だらう。 ・・・このやうに書くと字面が綺麗事のやうだらうか。感謝と報恩の発露は眞心(大和心)によると思ふが、そこには社会を弱体化せぬための間引きや、我が身を殺してでも仇に報ゆといふ苛烈さと表裏一体であらう。 先に挙げたチンパンジーやライオンではオスによる「他の父を持つ子殺し」といふ間引きがあるが、その結果として必ず生存に有利な遺伝子が残るかといへばそれは別の問題かも知れないが、それで種は今も存続してゐる。 またある種の魚類では群れを襲ふ外敵に対してオスは我が身を盾として特別攻撃、詰り特攻を掛ける。興味深いのはオスが全滅するとメスがオス化してまた特攻兵となるらしい。 これは余談かも知れないが武士道が大和男兒の道であるとするならば、面白い事になる。天孫・邇邇芸命の妻である木花之佐久夜毘売は一夜にして身籠り、誰が本能の父であるか問題になつた。木花之佐久夜比売は産屋に火を放ち、身の潔白を証明した。天孫であつても男は自らの腹から生まれるわけではないので、その子の父が自分であるか知る事はできないわけだ。無論、それを悪用されては困るので、女性には産屋に火を放つ位の覚悟を持つて頂きたい。 結局のところ、実の父子であるかといふよりは家督や技術の継承こそが重んじられる事にもなり、そもそもわからぬなら我が子と認め、また種全体の危機であれば同種の子らを護るために、外敵に対して玉砕もする。 まさに大和男兒の本懐で御座る。いやぁ~乱世乱世!血湧き肉躍り候。 話を戻し、そんな皇國臣民といふ種は、近しい(?)別種である列強各国による植民地支配に対し、自存自衛のみならず、これらを解放し、自立の道を示す大東亜聖戦を完遂した。歴史的かつ客観的事実として大東亜聖戦の前後で植民地と独立国を比較してみると良い。 誰が事実を述べてゐるのかよく分かる。 しかし如何な皇國臣民であれど列強諸国を相手に八面六臂の死闘を続け、有史以来最悪の死者数(一度の攻撃に於ける)を出した戦争犯罪である大空襲や2度もの原爆投下を受け 「堪ヘ難キヲ堪ヘ忍󠄁ヒ難キヲ忍󠄁ヒ」て皇軍の降伏を受諾し停戦に応じたが、この時点で世界各地の植民地支配は継続できない状態であり、この点での戦争目的は達した。 だが 「惟フニ今後帝國ノ受クヘキ苦難ハ固ヨリ尋󠄁常ニアラス」どころではなく停戦後の侵略占領下は堪へ難いものであつた。最たる例はポツダム宣言の條文では「全日本國軍の無條件降伏」であり「占領下で制限はあれど主権が認められた」はずであるのに実際にはさうでなかつた点だらうか。 誤解を恐れずにいへば侵略者である連合国・占領軍は皇國臣民を牛のやうに扱つたといふ事になる。どういふ事かといへば、皇國臣民種の特徴を破壊し、文字通りに家畜化するため、御祖からの國體の精華といへる大東亜聖戦を否定し、それを可能とした皇國社会の背骨「稜威奇しき法(大日本帝國憲法)」と大和魂「御祖と子の歴史の眞心」を抜き取り、他の骨身を粉として、皇國臣民の餌だと細工し「日本國憲法といふ名の肉骨粉」を喰はせたのだ。 制定過程を見れば明らかだが、軍事侵略中の占領下にその侵略者達との多国間合意により制定されたのが「日本國憲法」であるから、これは明らかに講和に向けた條約群の一つであり、国際法の範疇でしかない。 無論、皇國の力を削ぐ目的であるから、その真意を隠さずに「ジャップ家畜化條約」といふ名称にするはずもなく、オレオレ詐欺・成りすまし詐欺・架空請求詐欺の走りとして「日本國憲法」といふ名称にしてゐる。 牛の餌桶に飼料として「肉骨粉」が入つてゐれば、それが「日本國憲法」といふ名称であれば「それはさういうものか」として受け入れるのが被占領國の「尋常ならざる苦難」であり、公職追放や報道規制により「真実はかうだ!」と知らぬままにそれを摂取し続ければ、プリオンが脳に侵入し、牛ならば狂牛病、皇國臣民ならば日本国民といふ脳みそスカスカのスポンジ頭が生じる事になるのは必然である。 ここまでくれば、いつそスポンジ頭が好都合かも知れぬ。 そのスカスカの脳みそに玉音放送として知られる「大東亜戦争終結ノ詔書」を最後の部分だけでも叩き込め!沁み込ませよ! そしてただ反芻せよ!脳がやられてゐるのだからあれこれ考へるな! それがどういふ意味なのかは、本能と脳がやられてない者が正しく理解する! ・・・原状回復に到るまでには再び歴史的研鑽が必要かも知れないが、直ちに教育を糺せば数世代で済む(占領期以降の期間と同等)かも知れない。 ---------------------------- 宜シク擧國一家子孫相傳ヘ確ク神州ノ不滅ヲ信シ任重クシテ道󠄁遠󠄁キヲ念ヒ總力ヲ將來ノ建󠄁設ニ傾ケ道󠄁義ヲ篤クシ志操ヲ鞏クシ誓テ國體ノ精華ヲ發揚シ世界ノ進󠄁運󠄁ニ後レサラムコトヲ期󠄁スヘシ 爾臣民其レ克ク朕󠄂カ意󠄁ヲ體セヨ 御名御璽 昭和二十年八月󠄁十四日 內閣總理大臣男爵󠄂鈴木貫太郞 ---------------------------- 猿にも劣る「戦後日本人」! 御祖に対して、子孫に対して恥ずかしいと思はぬのか! ■ 國體護持總論 http://kokutaigoji.com/books/menu_kokutaigojisouron.html
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bakinginstruction · 4 months
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pureegrosburst04 · 5 months
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超鬼難ドンガッチャ00「(お、ブログ通りの守護女神候補生が居た)なあ、俺も純粋硬派柱なんだけど水と油の居場所を知ってるか?アイエフなんて雑魚は俺が倒したから今度は敵討に倒しに来いよって伝えてくれ」ユニ「初対面に人に失礼じゃない、女の子相手に本気になる時点でアンタの負けよ」超鬼難「あー。だめだwww そこはあんなカスみたいな奴をいたぶって嬉しいか?😛が模範解答だろ」ユニ「いくわよ?」超鬼難ドンガッチャ00「来いよwww」
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ボカボカボカ‼️‼️
失礼をしてボコられた超鬼難ドンガッチャ00はこんな顔🥹をしながら敵を嘲笑った こんなカスみたいな奴をいたぶって嬉しいか���(´;Д;`) と……
ユニ「どんな大喜利がしたいのよ…まあ、なんか憎めないから謝るなら紹介してあげても良いけど…」超鬼難ドンガッチャ00「わかった、表版仮想大鉱山の頂点にたって利益をもたらしてやる。なんでもメンチース09と富豪05にとっては初心者向けの龍門らしいからな」
〜別場面〜
ノワール「そういえばウブなむっつりさん達、最近真なる魂族に来ないわねー」ネプテューヌ「別にいいんじゃないかなぁーww 新メンバーの中にはあの子達目当てで入って来た子もいるらしいし水と油が居ないなら活動しなくても別に🙃」ベール「2人に聞きましてよ、冒険に行ってくるみたいですわ」ブラン「…私の国が上品なあの子達のコミュニティを傘下に迎える、異論は認めない」女神達「むーー…」 ばちばちバチ💢
〜ロクな描写もなく潰される秘密結社ゲゼルシャフトの大傘下〜
ゴールドガッチャ「つ、つよいのう。我等が雑魚とでも言える程にここまでやるとは驚きじゃな…」超鬼難ドンガッチャ00「出番と魅力はインフレ物なら反比例すんだよ」ゴールドバズー「でもアニメのサブは古株メインの劣化だろwww いじめられっ子でも香氣04の方が現実にいる時点で偉いんだよ(笑)」超鬼難ドンガッチャ00「偉いか…俺が香氣04に唯一共感できんのは自分をのび太扱いする奴を5秒以内に消えろゴミってブロックする所だな👎。運動音痴って言葉は遠回しに健常者と身障の中間にカテゴライズする最低なクズの言葉だ。頭が悪いは知障に近いって意味だろ(俺も綺麗事は嫌いだからな)」ゴールドバズー「(かっけえ……まじで”””アイツ”””を超えられるかもしれねえ、熱血な純粋硬派柱か👍) 」
超鬼難ドンガッチャ00「俺にも心は読めるぜ?」ゴールドバズー「ビクっ(大丈夫だ、わ、悪口は言ってねえはず…)」超鬼難ドンガッチャ00「表版仮想大鉱山の馬鹿どもには分かんねえか?他の著作存在に寄生するやり方は好きじゃねえ。ここ”””2次創造世界”””如きが我が物顔して作ってるやり方が許せないんだよ 香氣04だけがズルをしてる。みんな作品の限られたページで1から魅力とキャラを作ってんだ。なのに即席だとか薄っぺらいだとか出番の少ねえ奴を馬鹿にして”””””公式世界”””””を軽んじる奴は許せねえ 悔しかったら俺の次に最強だった純粋硬派柱を誰かの引き立て役にしてみろってんだよなあ」
高級ゴールドキング/バラバズー500F「我々は最初の段階↑でつまづいた。完全武装を重ね多くの犠牲を払いようやく最恐危険種スライム2匹討伐。しかしこのお方ならば、神話に出てくる”””ドラゴン”””とも渡り合えるかも知れないのだよ(ドヤァ)」
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⬆︎表版仮想大鉱山と複製電脳軍要塞(下層)を血祭りにあげる。この二拠点からは全世界滅亡レベルと噂されている
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御茶ヶ滝「くしゅん🤧!エンパスが発動した…安心して。もう引き立て役になってるから………」
超鬼難ドンガッチャ00「おいおい…集合的無意識が俺に出来たてほやほやの黒歴史ができた知らせを舞い込ませやがる🥵」せっせと働くゴールドバラバズー500「どうしたのかね?💦」超鬼難ドンガッチャ00「(にしても天然記念物か…ラオウ様の方がよっぽど天然記念物だろ。あの黄金比の頂点にたつ男の筋肉体 一途で信念があり色々な意味で空前絶後の真主人公)
このpureegrosburst04のタイトルを務めてるのが霊猫蒼海じゃないのは女性より生命が尊いからなんだよ(赤き真実)」
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香氣04(ブログ主)「放っておいて下さい。俺は家族と静かでささやかと合わせた幸福な人生を送るのが大好きなんです ママゴン💖に美味しいものを奢って生きていきます 俺の正体より知る価値は勉強に励む事に、幾らでもありますm(_ _)m」
知球(パワー系池沼)「妖精さんにあだなすくずを殺すコロス‼️」 高級ゴールドデューク/バズー「ひ、ひいいいい💦 た、助けてくれよ、」知球(キモオタ)「女の子を性的な意味でイジメるのは大好きだけど、羊の妖精さんをいじめる奴は許せないんだよね」ボカボカボカ🌟 ぼわん♨️
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知球GrassShining1 チー牛「パルワールドは残酷です。でも僕達には知性があって、壊れた世界を否定できる優しい人間だから 宝魔 端武者としてゴミクズをオタカラに加工するんですだから、卑猥なカスケラの為に愛くるしいパル様を裏切るつもりはありません(黄金の真実)。
高級ゴールドクイーン/ガッチャは真っ二つに両断された。 ポワン♨️
持つべき君に返す為に、さあ香氣04とは別に手に入れたこれを……🌿🀄️」
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モコロン「メェー🎵(僕たちのかたきうちして、プレゼントまでくれてありがとう🎶)」 共有緑知(ヴァストローデ)「お姉さん達は生まれる前から貴方達の味方だよ……ずっと一緒だし、死なないんだからね…(あいつら酷いよ、こんなに可愛い羊の妖精さん達に手を出すなんて)」
人は変わらない
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ronpe0524 · 2 years
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無常の日、な12月(2022年12月の日記)
■2022/12/1 木曜日。おそろしい。もう12月か。毎月1日は釜揚げうどんの日!てことでお昼は丸亀製麺の釜揚げうどん、半額です。仕事終わりで昭島へ。すき家にて、炭火焼きほろほろチキンカレー。MOVIX昭島にて『すずめの戸締まり』観賞。いろいろ考えることが多いですが早めに寝る。
■2022/12/2 金曜日。本日は久々に休暇を取得。朝4時に起きてW杯日本×スペイン戦を見る。いやーこんなの見れるなんて。今回の日本代表はムラがあり、試合がはじまってみないとわからない部分がある。でもこういう感じのチームじゃないとW杯では勝てない気もしてきた。ロスタイムに入り、これはさすがに見せようと思い娘を起こして一緒に日本の勝利を見た。興奮してもう寝れないのでは?と思ったけど、僕はすぐ寝れたようだ。こういう時にいつでも寝れる体質はありがたい。2〜3時間寝て起きる。寝てる間にいろいろな映画の情報や予告編が出てた。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』はしっかり『VOLUME 3』という邦題になったんですね。『ベスト』とか『デラックス版』みたいなタイトルになって日本人がブチ切れてる姿も見てみたかったですが。あと『トランスフォーマー/ビースト覚醒』がかなり期待できそうな予告編を出してきていて楽しみになってきました。遅めの朝食を食べてから立川へ。シネマシティで『ブラックアダム』観賞。よくわからない時間の食事をしようと四つ角飯店へ。そしたらなんと並んでる。15時なんですけど。。ちょっとあきらめて玉屋でうどんを食べる。まだ時間があったので買い物したり、シネマシティでロゴクッキー食べたり。吉祥寺へ移動。UPLINK吉祥寺で『マッドゴッド』と『バルド、偽りの記録と一握りの真実』観賞。帰宅してから漫画『SLAM DUNK』の山王戦のとこだけ一気読み。昔は毎年夏に全巻読み直していた。ラスト二巻で泣いちゃう。
■2022/12/3 土曜日。朝から立川へ。『THE FIRST SLAM DUNK』鑑賞@シネマシティ。aスタ極上音響上映で。缶バッジ買ってしまう。Disney+『ウィロー』を見る。Netflix『聖なる証』を見る。本当はもっと観に行きたい上映がいろいろある。
■2022/12/4 日曜日。いろいろあって出かけられず。フランス映画祭で1本も観れないのはくやしいな。1日ほぼ家の中にいる日に限って下痢気味で何度もトイレに行く。なんか家にいていつでもトイレに行けるという安心感で身体が甘えてるとしか思えない。Netflix『キング・オブ・スタテンアイランド』を見る。配信で『劇場版ダウ90000ドキュメンタリー 耳をかして』を見る。めちゃ面白い。BS1で放送したのを録画しておいた『KARAOKEが私を変えた-フィンランド カラオケ物語-』を見る。Netflix『1899』E6を見る。Disney+『その患者、シリアルキラー』E2を見る。マネッティ・ブラザーズ特集上映(オンライン)で『吸血鬼ゾラ』を見る。W杯のフランス×ポーランドの試合を見ながら僕モテメルマガの原稿を書く。
■2022/12/5 月曜日。いろいろバタバタ。金曜に会社を休んだのでいろいろたまっている。午前中は休む暇なし。お昼は丸亀製麺にて、紅生姜玉子あんかけうどん並と細竹天。いやーうまい。いろいろ楽しませてくれるじゃないか丸亀製麺よ。午後も予想外の忙しさ。予定してたことができない。こっそりPodcastの配信準備もしようとしてたのにできない。仕事終わりで昭島へ。松屋で新しく発売したという肉うどんを食べようと思ったらメニューにない。どうやら順次扱う店舗を増やしていくみたいだ。しかたなく食べた富士山豆腐の胡麻だれ麻婆めしが予想外のうまさでびびる。セブンイレブンでナンバーガールのチケットを発券。アリーナだ!MOVIX昭島にて『ある男』観賞。雨の中歩いて帰りながらラロッカさんのTwitterスペースに少し参加。ジブリ回。アシタカとユパ様について話せたから満足。帰宅してシャワー浴びて、いざW杯日本×クロアチア戦。またもベスト16の壁は高かったですが、面白い日本代表でしたね。
■2022/12/6 火曜日。出勤してからはひたすら集中して仕事をしてるのですがそれでもぜんぜん追いつかない。午後のミーティングで発表する資料を同日に作ってる時点でギリギリすぎる。お昼はCoCo壱でベジタブルスープカレーを一辛で。仕事終わって帰宅して、夕飯など食べてからこのあと収録するPTA特集で話すことを考える。ギリギリすぎる。とゆうわけでキンザザのPodcastによんでいただきイシヤマさんとPTA特集の後半戦収録。PTA第二期と勝手に命���している。収録終わってTwitterをのぞくとまたラロッカさんがスペースやってたので参加しながらスペイン×モロッコ戦を見る。ニ夜連続のPK戦てことで睡眠時間が削られますね。。
■2022/12/7 水曜日。仕事を頑張る。お昼はグラコロを食べようとちょっと離れたマクドナルドに向かう。がしかし!なんとこの長年愛用していた店舗が閉店していた。。どうやら近所に大型のマクドナルド(街道店)ができるのでこちらは営業をやめたようだ。てゆーかだったらそっちが開店するまでは営業しておいてほしいものである。この近辺にマック不在の時期が生じてしまうじゃないですか。完全にグラコロの口だったんですけど。しかたないので丸亀製麺へ。俺たちのニラバタ豚汁うどんを食べる。会社に戻ろうと歩いていたら、平行して歩いていたゴールデンレトリバーに手をペロってなめられた。なんてかわいい奴なんだ。帰宅してからNetflix『1899』E7を見る。そしてclubhouseにて、U-NEXT『ゲーム・オブ・スローンズ』E8E6同時視聴に参加。つまり最終回、全シーズン完走であります。8月からはじまったこのゲースロ同時視聴、初見は僕だけだったのですが、いっしょに見て���れた皆さんに感謝です。とても良い経験だったのでこの気持ちを時間があればまとめたい気持ちでいっぱい。さらにclubhouseでアーノルタがはじまったのでそちらにも参加。僕が参加したアーノルタ史上最もくだらない回だったかと思います。結局、寝るのが27時ぐらい。これで3日連続この時間だよ。
■2022/12/8 木曜日。古川日出男×向井秀徳のLIVE、チケット当選。来年、楽しみです。Netflix『1899』E8を見る。これで完走。いやー前半わからなすぎのドラマでした。Disney+『シコふんじゃった!』E1を見る。仕事終わりで立川へ。『あのこと』観賞@ kino cinéma 立川高島屋S.C.館。
■2022/12/9 金曜日。午前中は集中して仕事。そして家の事情で午後半休。結婚して、子育てもしているといろいろあります。僕はうまくやれているのでしょうか。いろいろ覚悟はしているつもりですけど大変ですよね。ファミマで売ってた復刻アイス クロキュラーを食べる。あったなーこんなの。U-NEXT『花咲くころ』を見る。U-NEXT『ゲーム・オブ・スローンズ:ラスト・ウォッチを見る。YouTubeで『ライジングでのNUMBER GIRL』を見る。某音源を収録。もうこれはノー編集。W杯を見たかったが眠くて撃沈。
■2022/12/10 土曜日。早めの時間に立川の病院へ。今日は検査のみで診察はなし。はたして僕の骨密度は上がっているのでしょうか。結果は次回の診察時に。乞うご期待。病院が早く終わったので午前中の映画が観れるじゃないか。kino cinéma 立川高島屋S.C.館にて『MEN 同じ顔の男たち』観賞。いやーこのタイミングでこれを観ておけたのは大きい。松屋にて、ネギたっぷり肉うどん ライスセット。移動しながらU-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E1を見る。マット・スミスが出てるのは知ってたけど、リス・エヴァンスやソノヤ・ミズノも出てて豪華。Disney+『その患者、シリアルキラー』E3を見る。菊川の映画館Strangerへ。「Gucchi's Free School×DVD&動画配信でーた 現代未公開映画特集! with Stranger」です。早めに行って降矢さんにご挨拶。降矢さんは明日のナンバーガールには行けないとのこと。僕行くんですよー、と軽く自慢。さらにちょうど上映していた『ストレンジ・リトル・キャット』の上映後トークに参加する村山章さんとche bunbunさんがいたのでコーヒー飲みつつご挨拶。なんて感じですごしていたら降矢さんの好意で『ストレンジ・リトル・キャット』上映後トークだけ入れてもらえることに。早めに行って良かったー。トーク、メモしながらありがたく聞きました。トーク終わってロビーに出るとチートイツさんとけんす君が。二人は午前中から3本観ていたとのこと。羨ましい。3人で話していたら、DVD&動画配信でーたの連載執筆陣でもある小川あんさんがチートイツさんに挨拶してきた。チートイツさん何者だよ。と思っていたらチートイツさんがフィルメックスで観た『石がある』の話をして「この二人(けんす君と僕)も『石がある』を観てますよ」と話をふってくれて、小川あんさんとちょっとお話できてしまった。いい奴だな、チートイツさん。bunbunさんがこのあとの打ち上げにどうですか?と誘ってくれたが僕はこのあと映画観るため行けず。てことで『リングワ・フランカ』と『セブンティーン』を鑑賞。帰りは乗り換えの新宿、いわもとQで遅い夕飯。久々。帰りの電車でDisney+『シコふんじゃった!』E2を見る。帰宅してW杯モロッコ×ポルトガル戦。チームカラーが似すぎで、客席の応援がどっちの国かわからん問題。
■2022/12/11 日曜日。午前中からU-NEXT『ジェーン・エア』を見る。お昼はマクドナルドでテイクアウトしてグラコロ。ハッピーセットのルービックキューブのやつはもう品切れ。代わりにパディントンのやつをもらってきたけど娘は興味なさそう。午後から出かけさせていただき横浜へ向かう。移動中にU-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E2を見る。おお、OP映像が。ゲースロが俯瞰するようなOP映像だったのに対し、ドラゴンの話であるハウドラのOPが地をはうような映像になっているのは面白いですね。そして蟹餌作りって何だよ。NUMBER GIRL 無常の日@ぴあアリーナMM。再結成となったナンバーガールの再解散。僕はナンバーガールをリアルタイムではほとんど聴いてなくて、ZAZEN BOYSからのファンである。ナンバーガールのLIVEを再び見れるとは思っていなかったのでこの数年は感謝の気持ちでいっぱいでした。おそらくライジングにあっさり出れていればもっと早く再解散していたんでしょう。そういう意味ではここまでやってくれたのがイレギュラーだったのだと思います。最初にLIVEを見れたのが京都の音博で、大きな手術の直前でした。手術の内容がアレだったので本当に不安で、自分がどこまで元の生活に戻れるかもわからなかった。そんな気持ちで参加した野外LIVE、あの景色はずっと忘れないと思います。2019年9月の日記を読むとよりあのときの気持ちを思い出す。このナンバーガールの活動期間について、きっと自分の病気と、コロナ禍を一緒に思い出すだろう。でもとても晴れやかで良い解散LIVEでした。整列退場が最後の最後だったので会場を出るのが遅くなってしまった。同LIVEを見ていたチートイツさんと合流、できれが横浜の宮武か一福でうどんを食べたかったのですが間に合いませんでした。残念。みなとみらい駅から電車に乗ってチートイツさんと途中まで一緒に帰る。そういえば京都の音博もチートイツさんと一緒だったな。帰りの電車でDisney+『シコふんじゃった!』E3を見る。Disney+『その患者、シリアルキラー』E4を見る。帰宅してからAmazon Prime Video『ミートキュート~最高の日を何度でも~』を見る。あー3時間近いLIVEで立っていたので腰が痛い。いつもは朝だけ服用している鎮痛剤を飲む。なんか他にもやることがあった気がしたけどまぁいいやと寝てしまう。
■2022/12/12 月曜日。やるべきことがたくさんありますが時間がないですね。仕事をやや早めに切り上げて池袋へ。移動中にU-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E3を見る。時間経過がしっかりと説明されている。終盤のアクションが楽しい。蟹餌作りって個人名?団体名?わからん。実弾生活アナザー3『クレープ・オリベ』観劇@スタジオ空洞。どうやらナツノカモさんと同じ回を観ていたということを後から気づく。こうゆうのは察知する方なんだけど。不覚。肉汁うどん奥村 池袋店にて、肉汁うどん400gを食べて帰る。帰宅してから僕モテの原稿だけをなんとか書く。ダースの日なのにダースを食べなかったなぁ。
■2022/12/13 火曜日。お昼は丸亀製麺にて、明太玉子あんかけうどん並とかしわ天。来店スタンプ×10でかしわ天は無料。仕事終わりで昭島へ。フードコートの銀だこで焦がし醤油もちチーズ明太。Disney+『シコふんじゃった!』E4を見る。U-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E4を見る。『夜、鳥たちが啼く』鑑賞@ MOVIX昭島。
■2022/12/14 水曜日。東映シアターオンライン(YouTube)にて『懲役十八年』を見る。お昼は中尾ちひろさんのカラオケツイキャスを見る。イレギュラーな水曜配信。仕事帰りにU-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E5を見る。藤元監督の監督ラジオも聴く。そしてラロッカさんとDiggin' Netflix収録。年内ラスト。
■2022/12/15 木曜日。朝から八王子の病院へ。超音波の検査。すぐに結果が出て問題なし。口の病気についてはOKだけど、歯の治療が必要なところがあるから歯医者に行くように、とのこと。めんどくさいなぁ。早く終わったので午前半休をキャンセルして出勤。フレックスで吸収できました。仕事終わりで昭島へ。大阪王将にて、幸福絶倒 でれうま えびめし。東映シアターオンライン(YouTube)『緋牡丹博徒 お竜参上』を見る。MCTGM『ブラックアダム』回に参加。家からの参加ができないので昭島、昭和の森周辺をうろうろ歩きながら参加。立ち止まると寒い。
■2022/12/16 金曜日。会社の近所のマクドナルドがOPENしたのでランチはそこで。居心地よくてこれからよく使うでしょう。仕事終わりで立川へ。「あらしん」にて、ラーメン+めし。まさに背脂チャッチャ系。絶対にめし要ります。なかなか見終わらなかったDisney+『アバター』見終わり。そして『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』観賞@シネマシティ。aスタ極上爆音上映で。
■2022/12/17 土曜日。観たい映画、上映はたくさんあるのですが、ちょっと家から離れられない状態。家で集中して映画を見たり、滞っている作業をしましょう。午前中はU-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E6を見る。すげー時が進んでいる。Amazon Prime Video『少女バーディ~大人の階段~』を見る。午後はApple tv+『レイモンド&レイ』を見る。WOWOWオンデマンド『モーリタニアン 黒塗りの記憶』を見る。Disney+『無垢の瞳』を見る。かわいい映画だ。W杯の3位決定戦クロアチアVSモロッコ戦、を見ながらclubhouseでラフランスさんたちが古畑について話してたのを聴く。
■2022/12/18 日曜日。今日もいろいろあって家で過ごす一日。映画観に行きたいですが家で見ます。午前中は娘が塾の個別授業へ。電車を乗り継いで行くわけですが、電車遅れたりしてたら対応できるかな、とかいまだに心配になってしまう。U-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E7を見る。午後はちょっと遅刻して、藤元監督の藤元組オンライン忘年会に参加。この藤元組の取り組みは面白くて来年も期待。ちょっとこの取り組みを広めるような何かもしたいな。WOWOWオンデマンド『白頭山大噴火』を見る。こんな話だったのか。WOWOWオンデマンド『12番目の容疑者』を見る。夜、娘が寝てから『THE FIRST SLAM DUNK』感想回をけんす君、なんすけ君、イシヤマさんと収録。1時間以内で終わらすぞ!と思っていたけど終わらず、W杯決勝がはじまってしまいました。というわけでW杯決勝アルゼンチンVSフランスの激闘。決勝でこんな試合って凄い。本田圭佑の解説と共にとても面白いW杯だったと思います。
■2022/12/19 月曜日。完全に寝坊しましたがしかたない。朝ウォーキングはあきらめ最寄り駅から電車で通勤。ウォーキング途中のコンビニでジャンプを立ち読みできない。出社してから気づいたんですが、先週末から同じような仕事をしているマレーシアのエンジニアのバックアップをお願いされていて、あと今週は僕の仕事が忙しいときに手伝ってくれたりバックアップしてくれる人が休暇で不在。今更ですがこれはけっこう僕に仕事を集中するのでは?という気がしてきました。やだなぁ。お昼はマクドナルド。新しくできた店舗、綺麗で居心地良いですね。スーパーで買い物して帰宅。パク・チャヌクの新作先行上映のチケット確保。やったぜ。娘が寝てから某音源収録。これは問題作になりそうだ。収録終わりでclubhouseのコードネームに参加。ゲームと違うところでツボに入ってしまい笑い死ぬかと思った。またPK戦ぐらいの就寝時間に。。
■2022/12/20 火曜日。わー。寝坊。二日連続。またも朝ウォーキングをあきらめる。お昼は丸亀製麺にて、玉子あんけけうどん並と肉厚しいたけ天。U-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E8を見る。仕事終わりで立川へ。てんやにて、冬天丼。『ケイコ 目を澄ませて』観賞@シネマシティ。キンザザスペースのなんでもベスト回に参加。僕は2022年新規OPENうどん店ベスト5を発表しました。うどん屋についてしっかり話すの面白い。
■2022/12/21 水曜日。うーん人が足りなくて(休んでて)忙しい。夜にイシヤマさんとDiggin' U-NEXT収録。これも年内ラスト。今年、イシヤマさんとは一番Podcastの収録をしたでしょうね。
■2022/12/22 木曜日。そろそろ海外がクリスマス休暇でいろいろな問い合わせの回答が返ってきません。お昼にマクドナルドで『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E9を見る。そうかE9だよね。何か起きるに決まってるよね。油断してたわー。早めに仕事を切り上げて新宿へ。夕飯食べる時間はなし。MOOSIC LAB 2023大田原愚豚舎スニークプレビュー#1『テクノブラザーズ』、MOOSIC LAB 2023大田原愚豚舎スニークプレビュー#2『生きているのはひまつぶし』観賞@ケイズシネマ。どんな作品がくるのかわからなくてすごい楽しかった。上映後トークの司会は矢田部さん。そうか矢田部さんだよな。『あなたの微笑み』のパンフを持参してサインをお願いするチャンスだったかも。帰りの電車でDisney+『シコふんじゃった!』E5を見る。腹ペコで帰宅して冷凍パスタを食べてしまいました。帰りの電車までは覚えていたのに日付変更と同時に発売開始した調布の映画祭のことをすっかり忘れていた。舞台挨拶つき『耳をすませば』、もう完売だろうか、とチェックしてみたら残席1。あまり良い席じゃなかったけど買ってしまいました。
■2022/12/23 金曜日。軽く寝坊。なんか朝起きれなくなってきていてまずい。他のチームの方からの作業依頼のメールの内容がひどくて(見当違いな感じでこちらにきれている)さすがにそのチームの上司と電話で話させてもらった。まぁ僕がその上司の方の下で以前に働いていて話しやすいというのもあったけど、「あまり怒るなよー」と云われてしまった。そんなに僕の口調が怒っていただろうか。だとしたら申し訳ない。お昼はマクドナルド。ハッピーセットのおまけがマリオの映画���やつになりました。しかし外がめちゃくちゃ寒い。なんなら朝より昼の方が寒く感じるぐらい。さらに厚着するようかなぁ。某年間映画ベスト10を提出。まだ何本観たかとかの集計はできてないですけどとりあえずベスト10は決めた。まだ年内にあと数本観ますけどね。まぁ入れ替わらないかなぁ。仕事終わりで下高井戸へ。移動しながらU-NEXT『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』E10を見る。なるほど、ここで終わりか。ここで待つのか。とりあえず下高井戸シネマへ行き映画のチケット購入。想像より整理券の番号が大きくて早めにきて良かったなぁと。けんす君がツイートしていた麺匠ようすけでラーメンを食べる。コロラドでコーヒー飲みつつNetflix映画を見る。映画の時間が近づいたので下高井戸シネマへ。年末映画祭り!“ほぼ”アメリカ映画傑作選『メルビンとハワード』観賞。チートイツさんも来てた。補助席含め満員です。映画観終わって平塚さんと会う。キャンセル待ちで奇跡的に観れたらしい。どういった場合にキャンセル扱いになるのだろうな。明大前まで話しながら移動。良いお年を、と云って別れる。なんかいつかの年末にもこんなことあったな。あれは2019年の年末に『悲しみは空の彼方に』を早稲田松竹で観たときに平塚さんといっしょになったんだ。高田馬場駅まで話しながら帰ったんだった。コロナ渦前夜の記憶。帰りながらNetflix『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』を見終わる。コードネームについて言及されていてテンション上がってしまった。
■2022/12/24 土曜日。クリスマスな土日ですね。WOWOWオンデマンドで『1秒先の彼女』を見る。娘と昭島の図書館へ。本を借りたり返したり。さらにサーティワンに行ってトリプルのアイス買ってもらいご満悦の娘。実家へ。今日はお泊りなんですが、娘はこの土日をすっごい楽しみにしていたようだ。10歳からはサンタはプレゼントをくれないらしい、10歳からは親とかおじいちゃんおばあちゃんがプレゼントをくれる、ということになっているらしい(はたして娘はどこまでサンタを信じているのか、信じていないのか、正直わからない)。実家に準備されていたプレゼントは娘がリクエストしたL.O.L. サプライズ!というおもちゃ。もう夢中になって遊んでいる。お昼はおでん。実家のおでん、うまい。僕は床屋にも行く。これで気持ちよく新年を迎えられるだろう。いろいろあって僕モテの原稿をかなり前倒しで送る。そしてついに年賀状を書く。あと数枚余っているので、この日記を読んでる方で住所を教えてくれる方には送ります。近所のイルミネーションが凄い家でイルミネーションを見せてもらう。安上りクリスマス。夕食は手巻き寿司。もう娘が大好きなんですよね。よく食べる。AKIRA君がやっている怪電波スガラのラジオを聴く。いやークリスマスにバカバカしい内容。でもやり続けてこういう番組までやらせてもらえるの、素晴らしいですよね。娘の就寝時間である22時に布団に入り、こりゃ寝ちゃうなぁと思っていたら案の定僕も寝てしまったようだ。実家の魔力。超寝ちゃう。
■2022/12/25 日曜日。実家に泊まると朝はだらだらしてしまう。朝ごはんに昨日の残りおでんをいただく。近所の郵便局まで歩いていき年賀状を出す。Amazon Prime Video『めまい』を見る。お昼までご馳走になってから帰宅。WOWOWオンデマンド『修羅の街、飢えた狼たち』を見る。夜は家のクリスマス。ケンタッキーのクリスマスチキンを食べたりケーキ食べたり。夜、娘はフィギュアスケートを見ていた。というわけで僕は集中して配信映画を見れる。WOWOWオンデマンド『偽りの隣人 ある諜報員の告白』を見る。U-NEXT『ボディガード』を見る。そして日付が変わってから「明石家サンタ」を見る。そして「明石家サンタ」を見ている降矢さんのツイート追う。降矢さんが年間で一番はりきっとツイートをする日だろう。やっぱこれぞクリスマスだ。
■2022/12/26 月曜日。まだあと4日も通勤するのかよ。娘の塾の冬期講習も29日まであるらしい。僕の通勤と同じだ。stillichimiyaのラジオ、3時間SPを聴きながら通勤。なかなか聴き終わらない。メール読まれて嬉しいな。帰省していた会社の先輩に九州のうどんをもらった。嬉しいな。午後半休で新宿へ向かう。移動しながら中尾ちひろさんのカラオケツイキャスを見る。年内最終回。モンスナック@新宿にて、カツカレー(辛口)。武蔵野館で『そばかす』観賞。日比谷へ移動。鈴懸でおやつを購入。今日は購入列ができてましたね。『別れる決心』パク・チャヌク監督来日先行プレミア上映@ TOHOシネマズ日比谷。完全に撮影禁止で、撮影時間をつくらないのは最近ではめずらしいなぁと思っていたら磯村勇斗が登壇。これか、と。パク・チャヌクは5年ぶりの来日。5年前は『お嬢さん』の試写のタイミングで来日して、その試写も観に行ったのですが、たしかそのときは真木よう子が登壇して撮影不可だった。まぁこういう作品と関係ないゲストでも、呼ぶことでネットニュースなどへの露出が増えるので会場にきた人がSNSなどで写真をUPするよりぜんぜん宣伝になるんでしょうね。そういえば『お嬢さん』の試写の時、完全に風邪の症状だったけんす君が気合で観にきてたな。ちなみに『別れる決心』はすっごい席が悪くて鑑賞に集中できなかったので、来年公開したらもっかい観るつもりです。有楽町の丸亀製麺で夕飯。帰りの電車からラロッカさんの2022年の映画を振り返るクイズのスペースを聴きはじめる。これ考えるのにけっこう時間かかってるだろうけどどうかしている内容だ。なぜかイシヤマさんが全力で盛り上げていて、うまくまとまったのはイシヤマさんのおかげだと思う。
■2022/12/27 火曜日。今日から着るものを一枚増やしたら無敵かな?というレベルで寒くない。お昼は丸亀製麺にて、かけ並と梅しそおむすび。今年もそろそろ丸亀製麺納めでしょう。2022年も大変お世話になりました。仕事終わりで新宿へ。すき家にて、にんにく白髪ねぎ牛丼。映画の時間まで矢田部さんと中井圭さんの年間映画ベストYouTubeを見る。こういうのが楽しい季節ですね。シネマカリテで『戦慄のリンク』観賞。帰りの電車からコヨイチのTwitterスペース、下半期の映画振り返りを聴く。どうかしてる内容ですね。
■2022/12/28 水曜日。まだ仕事あるのかー。あるんですこれが。お昼はマクドナルド。 東映シアターオンライン(YouTube)で『人生劇場 飛車角』を見る。早く仕事を切り上げようと思っていたのに夕方以降にいくつかメールがとんできて結局いつもの感じの時間まで働く。帰宅してからWOWOWオンデマンド『告白』(韓国映画のやつ)を見る。けんす君、なんすけ君と今年最後のDiggin' Amzon Prime Videoを収録。こんな年末の収録となってしまった。東京支部の音声配信の収録としても今年最後。出てくれたゲストの皆さん、今年も本当にありがとうございました。もちろん聴いてくれてる皆さんも。年末休みに入ってから編集します。
■2022/12/29 木曜日。今年最後の出勤です。オフィスに人が少ない。休みに入っている人や在宅で働いている人が多いのです。僕は最後まで出勤しますよ。なぜなら出勤した方が映画を観に行きやすいからですね。お昼は丸亀製麺。今度こそ丸亀製麺納めだろう。今年もお世話になりました。うーん、急ぎのメールとか重要そうなメールがこない。これは帰って良いってことだな。てことで予定より早めに会社を出て横浜方面へ。移動中にDisney+『ガンニバル』E1を見る。Disney+『アトランタ』S4E1を見る。元祖カレータンタン麺 征虎@黄金町のカレータンタン麺と小ライス。5年ぶりぐらいに食べたかも。見逃シネマ2022『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』観賞@シネマ・ジャック&ベティ。村山章さんのトーク付き。いやー仕事納めができたこともあるし、笑える映画納めで楽しかった。村山さんはTwitterスペースに参加されるってことでお見送り。トークの聞き手をやっていた福島さん、同じ回を観にきていたシネマリンの八幡さん、グッチーズの降矢さん、『バーブ&スター』の上映をやっていたManaさんと打ち上げ中華へ。横浜から家が遠い僕と降矢さんが帰ることができる時間まで飲み食い。こういう場に参加させていただきありがたい。帰りの電車で村山さんが参加していた年間映画ベスト10を話すTwitterスペースを聴く。帰宅して風呂入った時点でもスペース終わらず。結局26時ぐらいまで、全部聴いてしまいました。いやーいよいよこういう年間ベスト的なのを聴いたり話したりする時期ですね。
■2022/12/30 金曜日。やったぜ、冬休み突入です。午前中、娘は塾の勉強やら学校の宿題をやっていたので僕は配信映画を見る。WOWOWオンデマンド『2バッドコップス』を見る。午後は娘と歩いて昭島のモールへ。おかしのまちおかへ。東京ポッド許可局でやってるまちおか1000円チャレンジを娘にやってもらう。つまり合計1000円ぐらいになるよう自分好みのお菓子を買う、というだけのやつ。±100円だったら合格ね、と娘にやらせたら、いきなり(税込み)250円のチョコエッグを二つ選んで、それずるいだろって感じでした。しっかり合格点の合計金額でフィニッシュ。ATMでお金おろしたり写真のプリントなんかもやってから帰宅。U-NEXT『ワンドゥギ』を見る。Disney+『ガンニバル』E2を見る。夜は藤元監督のラジオ配信を聴く。アーカイブに残さない面白い話。そしてclubhouseにて、イシヤマさんが大好きなコードネーム。なんだか忘年会的な雰囲気。皆さん、今年もお世話になりました。
■2022/12/31 土曜日、そして大晦日ですね。今年は年越しまで起きていたい、と娘が云うので起床時間を大幅に遅らせる。コードネームで夜更かししていたお父さんとしては大変ありがたいです。大晦日でも娘は勉強をやらなきゃとのことなので僕は配信映画を見る。U-NEXTにて『あなた、そこにいてくれますか』を見る。お昼を家で食べたあとPCに向かって何かをやっている僕に対して娘が「お父さんは29日で仕事が終わったのに、パソコンで何をやっているの?」と質問をしてきた。なので「観た映画についてまとめたり、観た映画のことを調べたり、これから観る映画のことを調べているんだよ」ということを丁寧に回答したら、「映画ばっかじゃねーか」とのつっこみをいただきました。そうなんですよね。映画の年間ベストや海外ドラマの年間ベストをツイートしたり。夕飯は年越しそば、ってことで鴨汁そば。娘と紅白歌合戦を見ていたが終盤さすがに眠そうだった。が、なんとかがんばって最後まで起きて見れた。0655・2355の年越しをご一緒にSPまで見て、10歳にしてはじめて起きて年越しをできた娘は嬉しそうでした。2022年。今年は『春原さんのうた』にはじまった印象で、この作品を何度も観ることができて嬉しかったです。あまり同じ作品を複数回観る方ではないので、ここまで回数を重ね、ひとつの映画について考えるのははじめてだったかもしません(僕の2021年のベスト作品なので今年のランキングには入れてません)。また機会があれば観たいです。clubhouseでの同時視聴やコードネームも楽しかったし、沖縄にも行けた。娘とP.O.Pの野外LIVEにも行けたし、僕モテイベントも最高でした。『バーブ&スター』上映会で多くの人に会えたし、映画祭にも通えた。藤元組BBQにも参加できたし、ナンバーガールの再解散にも立ち会えた。あとDiggin' Film Festivalに協力してくれた皆さん、音源を聴いてくれた皆さん。復活開催となったMCTTに参加してくれた皆さん。リアル&オンラインでからんでくれた皆さん、どうもありがとうございました。僕は2019年ぐらいから辛いことが多いのですが、今年の後半からはそれが良い方向に向かっている気がします。そういう意味では良い年だったかと思います。そんなことを思いながら2022年も終わり。
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bansheehaunt · 2 years
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Chihone no Shanikusai (血骨の謝肉祭)
By Uguisu Sachiko (うぐいす祥子)
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skf14 · 4 years
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09191717
ゴネて柳島に差し入れさせた本もとうに読み終わってしまった。視線だけ動かして部屋の隅を見れば、積まれた用済みの本達。一度目を通せば文章は全て脳に記録される。それが常人には起こり得ないことだと知ったのは、いつだっただろうか。
不便な指錠と足錠の重さにも慣れた。首に這う金属はまるでネックレスかのように自然と馴染んで心地良い。俺の生死を握ってるのがあの男だと思うとゾクゾクする。そう、俺は世間が思うよりずっと愚直で、策士でもなんでもなく、普通だ。
俺のコレクションは無事だろうか。耳に入る情報は少ない。新聞は貰えない。ま、不機嫌な柳島が俺に八つ当たりしてこないところを見る限り、最後のアレ以外はバレていないんだろう。分かりやすい男だ。
スン、と鼻を鳴らしても小さな俺の城、世界から隔離されたコンクリートの小部屋じゃ無機質な匂いしかしない。土の匂いが恋しい。ああ。
その凛とした白シャツに包まれた背中を、今でも思い出せる。教室の一番後ろ、出席番号はいつも最後だった俺は、中学の入学式の日、目の前に座る男のか細い首と肩甲骨を嫌と言うほど見つめていた。何か惹かれるものがあったんだろう。流石に直感、としか言いようがないが、俺は机に置かれた座席表を見て、そいつの名前を指でなぞった。
柳島、懍。
柳島、懍。か。珍しい漢字だ。懍。意味は確か、おそれる、つつしむ、身や心が引き締まる。振り向かないか、と目線を送るが男は目の前をじっと見据えたまま、背筋を緩めない。
担任から回ってきたプリントを渡す為振り返った奴の顔を見て、目を見て、無意識に舌舐めずりをしていた。同じ世界に生きる奴を見つけた。そう思った。俺の勘は外れたことがない。気味悪そうに俺を見た柳島は、プリントを受け取らない俺に顔を顰め、机にザラ半紙のソレを置いた。
馴れ合わない俺と柳島が連むようになるのは、時間の問題だった。ま、柳島にも何か俺に感じるところがあったんだろう。教師はもっぱら柳島を心配していたのが笑える。それもそのはず、柳島は成績優秀、品行方正で、自由主義かつ成績も良くない俺とは側から見ればまるで合いそうにない。教師の評価とは裏腹、柳島は笑わず近寄り難い冷徹な男だと、遠巻きに女が噂しているのを俺は聞くともなく聞いていた。その評価は正解であり、間違いだ。教師の上っ面な評価よりもよっぽど近いだろう。
「お前、どこ受験すんの。」
「○○高。」
「都内一の偏差値じゃねえか。」
「母さんが受けろと言うから受ける。」
「ふーん。じゃあ俺もそこ、受けるかね。」
「好きにしろ。」
「......お前の頭じゃ無理、って言わねえ辺り俺好きだわ、お前のこと。」
「お前が日頃嘘ばかりついて、テストでも適当な返答してるの知ってるからな。」
恐ろしい程の知識に対する執着と、学校という小さな社会に順応しようと警戒を解かない姿はいつ見ても感服する。
何、理解するのは難しいことじゃない。奴が求めるのはいつだって理路整然とした理屈と、己が納得出来る結論だけ。引き出した話から、家庭環境がそうさせるんだろう、と、俺は自分を棚に上げ気の毒にすら思った。
高校の入学式の後、俺はまた奴のブレザーに包まれた背中を見つめていた。相変わらずすっと伸びた背筋と、綺麗に整えられた襟足。3年前の衝撃は、まだ昨日のことのように胸の中にいた。
ま、想像通りといえばそれまでだが、高校でも俺への風当たりは強かった。同調圧力が高い日本の学校だ。仕方がない。俺は気紛れに嘘を重ね、退学にならない程度に遊び、テストだけは結果を出す嫌な生徒だった。いい成績をつけざるを得ない教師の顔を見る度に笑えた。ざまあみろ。ざまあみやがれ。他人の評価なんて、まるで耳には入らなかった。
「お前、昨日渋谷で何してた?」
「...えっ、何、ストーキングしてたの?やだ、懍ちゃんったら大胆ネ。」
「何してた?」
「無粋な質問すんじゃねえよ。渋谷の円山っつったらヤること一つだろ。」
「まぁ、それもそうか。」
「父親も死んだし、世の中金がねえとどうにもならねえからな。」
「お前の行動力には脱帽するよ。」
「楽しいんだわ、人間捨てて、獣に戻るのがさ。孕まねえし、金貰えるし。」
柳島は俺を反面教師にすることを覚えたらしかった。俺が他人を欺けばそれを見て学習し、俺が乱れればアレはいけないことだと自分に言い聞かせているように見えた。奴は一度だって世間で言う"正論"を俺にぶつけたことはなかった。一度だってあれば、俺は笑って柳島を屋上から蹴落としただろう。互いに分かっているからこそ、踏み込まない。その関係性が堪らなく心地よかった。柳島だけは、俺を哀れまない。常識とか倫理観が無い人間が、これ程までに合理的で優しいことを俺は知らなかった。
「懍、進路どうすんの。」
「そうだな。まだ決めてない。」
「とりあえず国総受けられるレベルの所には入っとけよ。」
「国総?なぜだ。」
「お前は絶対後々俺に感謝することになる。」
「自分の道は自分で決める。」
「はは、それがいい。」
俺の予想通り、奴は日本の最高峰を誇る大学に合格した。後を追った俺も合格した。俺は理学部、奴は法学部。学部は違えど、その先の未来を歩くにはお誂え向きの選択だった。
奴は変わらず鉄仮面のまま、自分自身のことにはまだ気付かない。勿体ねえな、その素質を押し殺したままにすんのは。そう思っていた俺に、女神は突如として微笑んだ。
卒業証書を放り投げた俺は暇を持て余して、前々から場所を知っていた柳島の家に向かった。神の采配か勘の良さか分からないが、一度も訪れたことのないその場所になぜか足が向いた。
古びたアパートの2階の角部屋、隣の家も、その隣の家も、玄関のポストから新聞が何日分もはみ出ていた。汚い扉の前で息を潜めていたら、中から微かに、ギッ、と、確かに縄の軋む音が聞こえた。ポケットを探り見つけた針金で簡単に開くほど、奴の家の鍵は簡素だった。
聞こえるように足音を立ててゆっくり部屋へ入った俺が見たのは、女の首にかけた縄を梁に通し、無心で引っ張る柳島の姿だった。
「不法侵入だ。」
「鍵、今時あんな玩具みてえなの付けんなよ。」
部屋は若干タバコ臭い。柳島は俺のことを一瞬見て、また作業に戻った。畳の上のちゃぶ台にはマイルドセブンと睡眠薬、血塗れの小さな人形に錆びた口紅、男の写真の入ったスタンドが置かれている。男の目元は、柳島によく似ていた。
部屋の中は簡素で、無駄な物は何もない。開け放たれた襖から隣の部屋を覗き見れば、和蝋燭に照らされた祭壇が見えた。
あまり好きじゃない、と思いながらも残されたマイルドセブンを一本拝借して、床に転がっていたコンビニライターで火を付ける。一瞬顔を顰めた奴は梁へと縄を固定し終えたのか、珍しく汗の滲む額を拭って、女の足元に椅子を置き、蹴り倒した。
「死因は。」
「睡眠薬を摂取した上での首吊り。縊死だ。」
そこから5分、俺も奴も無言のまま、ただ壁にかかった古時計の針が古臭い音を立てていた。手の中の煙草は吸われることなく燃えて、フィルター手前で燻っている。弔いなんて笑える理由じゃない。吸う気分じゃなかった、それだけだ。
「もう、死んだぞ。」
「ああ。」
「......俺の母親さ、ガキの頃、男作って出てったんだわ。幼稚園で描いた絵見せようと思って、教えられた住所に行ったら、母親は綺麗な下着着て、成金の卑しい顔したおっさんに抱かれてた。」
「......。」
「最っ高にイイ声上げてたよ。堪らねえって感じでさ。俺は帰り道絵を捨てて、そっから親父と暮らしてた。この親父ってのがまた厄介で、高学歴とプライドだけが取り柄の男だった。俺はあの男が、プライドを保つ為だけのパーツだった。俺が成長するにつれて、落ちぶれてくんだよ。俺がいれば満たされるからな。だからさぁ。」
「だから?」
「高一の夏、殺したんだ。プライド高いのに惨めなまま生きるの、可哀想だろ。救ってやったんだ。この世界から。」
「そうか。」
運命か宿命か、父親を殺した手段は、今奴が女にした方法と同じだった。違うのは煙草の銘柄と、外には桜が咲き誇っていることくらいだった。耳の奥からジワジワと煩い蝉の声の幻聴が、聞こえる気がした。
「この女、誰だ。」
「母親。」
「......。」
「なぁ。」
「ん?」
「俺は、お前なのか。」
「そうとも言えるし、違うとも言える。お前は俺になれるし、俺にならずにも済む。」
思い詰めたような表情は、きっと世間が計り知れない所へ向かった意識のせいだろう。こいつの脳内は、俺にしか分からない。今一度部屋を見回し、立ち上がって携帯を操作した。
「お前、泣けるか。」
「恐らく。」
「じゃ、今から俺の芝居に付き合え。お前は主演だ。最初で最後の芝居だ。アカデミー狙うつもりで演じろ。分かるな?」
「あぁ。分かる。」
「...『もしもし、消防119番で「おっ、お母さんが、と、友達の、首、帰ったら、っひ、人が、」落ち着いて、何がありましたか?』」
「母さん、母さん!!!どうして!!!!ぅわぁぁああぁぁああああ!!!」
大学3年、奴の進路を聞いた俺は高笑いしそうになって、慌てて表情筋を殺した。予想通り、というかなんというか、奴の人生のレールがひん曲がっていることを本人が気付いてない状況が嫌に哀れに思えた。
「国総で公安、しかも刑務官志望ねぇ。ま、珍しいから希望は通りそうだな。」
「お前も公安だろ。警察庁は色々縦割りだと聞くが。」
「議員に媚び諂って書類と添い遂げるなんざこっちから願い下げ。権力のない人生なんて味気がなさ過ぎて反吐が出るね。」
「相変わらず口が汚いな、愀。」
「お褒めに預かり光栄です。」
卒業式の日、俺は奴の連絡先を消し、家も引き払って奴の目の前から姿を消した。と言っても名前は知られているから、会おうと思えば逢えるはずだった。でも俺も奴も、会うつもりはなかった。言葉にはしなくとも、そういう結末になると互いが理解していた。
警察にいる以上、犯罪の痕跡を消すことは容易かった。俺は片っ端から前科者、身寄りのない人間、幸せな人間、とにかく隙のある人間を探して、連れ去った。
悶える姿を見る度、脳裏に吊るした親父の姿が蘇った。剥製を机に並べれば、幸せな家族の絵が俺の脳内で動き始めた。
俺は俺を客観視していたから、行動の理由は分かる。寂しかったんだ。分かり合えた奴とは同じ世界にはいられない。愛して欲しかった母親は知らない男に抱かれるただの女だった。守って欲しかった父親はプライドにしがみついて生きる可哀想な男だった。縋る場所をなくして尚生きる為には、暖かい家族を、愛に溢れた家族を、沢山作りたかった。辻褄は合っている。理解されずとも、これが俺の世界を守る為の唯一の秩序だ。
扉を開けた瞬間のプロデューサーの顔、今思い出しても笑える。俺を異常な人間だと認識し、この狂った屋敷を映さなければ、という欲と、映してはいけないという人としての倫理観。鬩ぎ合った挙句カメラを回し続けた姿に国民は拍手喝采しただろう。画面越しじゃ暫く人形に見えていたらしいから。地下の美術倉庫を映した時漸く、その吊るされた生肉から漂う腐臭と夥しい蠅の数で察したクルーは軒並み嘔吐し、程なくして警察が来た。
そこからの流れなど既定路線過ぎてつまらないが、ここ、東京拘置所で随分と偉くなった柳島と対面した時、漠然と、俺の物語が完結したような気がした。笑いがこみ上げ、溢れ、腹を抱えて笑う俺を、刑法39条を思い浮かべ顔を顰めて睨む連中の中で唯一、柳島だけは、微かに笑みを浮かべていた。
過去を思い返していたら、もう、17時30分になっていた。窓のない部屋では夕日も朝日も見えないが、この時期ならとうに太陽は沈んで、暗い夜が押し寄せて来ているだろう。
部屋の奥から、物音が聞こえる。カツ、カツ、今日は比較的穏やか、ってことはS案件じゃなく新作の本の差し入れか。奴の足音を聞くだけで機嫌が分かるのは、俺の特技だ。壁に背を付け、姿勢を正す。奴の秩序を守る為、俺は奴の前で今日も"拘置所で初めて出会った模範囚"を演じる。
「S4番、立て。」
「はい。」
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mashiroyami · 5 years
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Page 110 : 親子の夢
 卵屋の二階を訪れたザナトアは、古い椅子に腰掛けて身体を休めていた。  年を取るにつれて、不自由な身体だと実感する。肉体を駆使するからこそ余計に痛感するのだ。かつては簡単に踏み出せた数歩すらあまりに鈍く、重く、身体の節々は痛む。視界は霞み、老眼鏡をかけなければ文字を追い辛くなった。幸いにして脳はさほど衰えていないが、不意に足下を掬われ、床に沈み、それから目を見張る速度で老いる例はザナトアも知るところだ。  生き物はいずれ死ぬものであり、生きていれば老いていく必定に縛られている。育て屋稼業を営んできたザナトアは、キャリアの間に数えきれぬ別れを経験してきた。依頼主のもとへ帰って行く別れもあれば、野生に戻っていく別れもあり、そして死別もある。生き延びるほど、別れに対して鈍感になっていく。ポケモンに限らない。狭小な世間では、人付き合いの悪い彼女の耳にも時折届く。誰某が倒れただの、死んだだの、腐った魚が泳いでくるように、或いは静かな波に揺れて打ち上げられてきたように、新鮮味を失った報せとしてやってくる。  老いているという自覚は、思いがけず幼い旅人を家に住まわせてから更に濃厚になった。  風化していくこの家で借り暮らしを始めたアランが、籠を藁で埋めて何度も階段を往復し、或いはポケモン達に餌を与え、或いは床や壁を掃いて磨いて、そういった細々とした仕事を文句の一つ吐かずに淡々とこなしている姿を、多少は感心しながら観察していた。本音を漏らせば、老体には助かってもいる。不慣れ故の手際の悪さは目につくが、吸収が早い点にも身軽な身体にも若さを実感した。ザナトアはもうじき齢七十四。アランとの年の差は殆どちょうど六十年分と知った時は呆気にとられたものだ。孫と言っても通じてしまう。  卵屋の内部はいつもより静かだ。ヒノヤコマを頭とした群れが出かけているところである。親友である幼く飛べないドラゴンは、衰弱を契機とした病で飛べなくなったピジョンと談笑している。その隣で、涼やかにエーフィは横になっていた。  この子達をどこまで世話してやれるのだろう。騒がしいポケモン達を前にふと静けさに襲われた時、ザナトアは一考する。  少なくとも、余程の不幸が無い限りフカマルは遺される立場となる。ドラゴンポケモンの寿命は長い。種族によっては人の一生を超越する。純粋培養といえようか、無邪気でとぼけた明るさをもったまますくすくと育つ彼を見ていると、必然的に彼が経験する別れについて考えざるを得ない。則ち、自身の死後の世界について。  誰かが死んでも、此の世は途切れることなく動いていく。しかし自分の命は自分だけのものではないと知っている。だからフカマルには自分以外のおやが必要だ。野生を経験していないのだから尚更である。ドラゴンポケモンを簡単に野に放てば、生態系が崩れる恐れもある。無論、フカマルに限らない。ここに住むポケモン達、皆まとめて、互いに互いの生命を共有しており、誰かの助けを借りなければ生きられないポケモンもいる。  ふと、顔を上げた。風の流れが変わった。傍でドラゴンが軽快に鳴く。  フカマルが窓に跳び乗り、小さな手を懸命に振っている。つられるように、エーフィが隣へ歩み身を乗り出した。ヒノヤコマや、野生に帰ろうとしているあのポッポを含めた群れが帰ってくるところのようだった。ザナトアは立ち上がり、整然と隊列を成して飛翔する群衆を見つめる。彼等は数日後に控える、湖を舞台にしたレースに出場する面々だ。  秋、晴天の吉日に催されるキリの一大行事である秋季祭で行われる、鳥ポケモンによる湖を舞台としたレース、通称ポッポレースには、いくつかの部門がある。  町を超えて、国土各地のチェックポイントを回り再びこのキリに戻ってくる過酷で長期間を覚悟する部門。こちらは数日を必要とする。一方、湖畔に点在するチェックポイントを全て回り同じ場所へと帰ってくる、数時間で終えるレースは、一定のタイムをクリアした精鋭の参加する部門と、誰でも参加可能な部門とがある。ザナトアの擁する野生ポケモンのグループは後者での参加となる。前者は参加規定としてポッポのみという縛りがあるが、後者は種族を選ばない。形式上順位はつけられるものの、己の肉体を駆使し競うことが目的というよりも、空気感を楽しむ場だ。出場するポケモンが多岐に渡るため、華やかがなんといっても特徴である。家族や友人同士で共に飛ばせたり、衣装を着せたり、背中に別のポケモンや人間を乗せて飛ぶのも許されているような自由なレギュレーションだ。当日の飛び入り参加も可能、飛べさえすれば良いという内容で、珍しいドラゴンポケモンでも出場すれば拍手喝采、注目を浴びる。手に汗握る本気の試合形式とはまた違った趣向で祭を盛り上げる。  とはいえ、混沌とするため事故を招きやすい実情がある。  大小入り交じる見知らぬポケモン達に囲まれると、不安に煽られあらぬ方向へ飛んでいき迷子になる、或いは単純に体力不足等の様々な理由で、棄権するポケモンも出てくる。ザナトアは全員が最後まで飛び続けることを最大の目標とする。そのために、チームで隊列を組み練習を重ねさせた。ただ、ザナトアは特別なことは殆どしていない。飛んでしまえば手を離れる故もあるが、彼女が口を出さずともヒノヤコマやピジョンなどレースの経験者である進化ポケモンが全体をコントロールしてくれている。彼等は血は繋がっていないけれど、皆兄弟のようなものだ。信頼で結ばれた結束は固い。  しかし、このうちの何匹かは恐らくそう遠くない将来にこの卵屋を離れていくだろう。自分の手元から離し本来の居場所へと帰す、それこそが今のザナトアの使命である。  不意に、新入りの獣の尾がぴんと伸びて、喜びの声をあげた。  ほんの少しの挙動だけで解る。主人が帰ってきたのだ。  西日が強くなっている中、長い丘の階段を上がりきったところだ。漸く見慣れてきた栗色の髪を、朝と同じく後ろで一つに結っている。両手に紙袋を抱えて重たげであった。 「手伝いに行っておやり」  エーフィに声をかけると、彼女は頷いて、すぐさま駆け下りていった。惚れ惚れするような滑らかに引き締まった身体を柔軟に伸ばし、主を労うことだろう。  群れが窓の傍で密集し、小鳥達から中へ入っていく。一気に賑やかになり、フカマルが一匹一匹に声をかけ��いた。このささやかな時間がザナトアにとっては愛おしいものである。  逞しいポケモン達と時間を過ごすほど、別れを意識し、同時に命を貰っていると痛感する。けれど別ればかりが人生ではない。ここが居場所と定住を決めた者もいる。まだこの子たちといたい。痛快な人生、まだ終わらせるには勿体ない。 「お疲れさん。さ、ゆっくりお休みよ」  薄い黄金色をした穀物を餌箱に流し込めば、疲労もなんのその、活気溢れて食い付く鳥ポケモン達に微笑んだ。先導したヒノヤコマ達に声をかける。後で好物の小魚を持ってきてやろう。祭日に向けて、皆順調だ。  フカマルを引き連れて、食事に騒ぐ卵屋を後にする。リビングに戻ってくると、アランが荷物を下ろしているところだった。白い頬に薄らと血色が透いている。アランはザナトアに気付くと、柔和な笑みを浮かべた。  反射的に抱いたのは違和感である。  妙だ。  ザナトアは直感した。  アランは約束通り夕食準備に間に合うように帰宅し、台所では隣に立ち、いつものように料理を手伝う。流石に熟れてきて、ザナトアが何も言わずともフカマルの好みを押さえた餌を用意できるようになったし、自身のポケモン達にもそれぞれに合った食事を用意している。購入品を手早く冷蔵庫にしまえるようになり、食器の収納場所は迷い無く覚えてしまった。  ポケモンに対しては些細な変化にも気を配れる自負があるザナトアだが、人間相手となると疎いことも自覚している。良くも悪くも厳しく、距離を置かれることも多い。自然と人との交流が減り、偏屈に磨きがかかった。しかしそんなザナトアでも、頑なに無表情だったアランが町から帰ってきて急に笑うようになれば、嫌でも勘付く。人形のようだった人間が、本来の形に戻って笑む。それは人としておかしくはないことであるが、違和感を持つのは皮肉である。  散らかった机上に無理矢理空間を作ったような場所で日常通り食事を囲い、アランはぽつぽつと穏やかな色合いで話す。アメモースの抜糸やブラッキーには異常が無かったこと、町はいよいよ祭が近付き浮き足立っていたこと、湖畔の自然公園に巨大なステージが設置されていたこと、町中でポッポレースの広告を見かけたこと。確かに喜ばしい報せもあるが、アメモースは完治したわけではなく、他の問題が解決したわけでもない。大きな変化を与えるほど彼女が祭に興味を持っているかと考えれば、ザナトア自身は疑問を抱いた。過ぎるのは、別の要因がある予感だ。無表情の裏で何を考えているのか読むことの出来ない、端からは底知れない少女にしては、実に明白な変化だった。 「町で何があったんだい」  食器を置き、単刀直入に尋ねた。表情は変わったが、相変わらず食事の進む速度は鈍い。  アランの笑みが消える。ザナトアの問う意味をすぐに理解したかのように。  逡巡するような間を置いて、口を開いた。 「エクトルさんに会いました」  存外あっさりと答えて、ザナトアは不意を打たれたように目を丸くした。 「病院でアメモースとブラッキーを診てもらってから、時間があったので」 「……そうか」  知人に出会い気が紛れたのだろうか。アランは常にどこか緊張し、相手の様子を窺う目つきをしていた。普段は気にもならないが、時折妙に儚げに飛行するポケモン達を眺めていることもあれば、刃先を向けているような非道く冷酷な顔つきをしていることもある。  二人共暫く黙り込んでいたが、長くは続かなかった。ザナトアの方から続ける。 「あの子、元気にしているのかい」 「はい」 「そうかい」細い目が、更に小さくなった。「それなら、別にいいんだけどね」  ザナトアの肩がゆるやかに落ちる。  アランは目を伏せ、手にしていたスプーンを皿に置く。スープなら多少は食べられるので、ここ最近は専らそればかり口にしていた。 「前から思っていたんですけど、ザナトアさんとエクトルさんは、どういう関係なんでしょうか」  耳を疑うように、老婆の眉間に大きな縦皺が寄る。 「知らないのかい」  信じられないとでも言いたげな声音だ。アランが戸惑うように肯くと、大きな溜息が返ってきた。 「呆れた。……いや、あいつにね。今更だよ。語るほどのものでもないけれど」 「昔、お世話になっていたとは聞いています」 「それだけかい?」  できるだけ相手の神経を逆撫でしないよう注意しているかのように、慎重にアランは頷く。 「そうかい。まあ、それだけだがね、しょうがない子だね……あんたも本人に聞いてやればいいのに」 「なんとなく、聞いてはいけないような雰囲気があって」 「これだけ年が経ってもまだ引き摺っているんだろうねえ……あたしのことなんて忘れたものだと思っていたくらいなのに」  解った、と彼女は言う。 「これを食べたら喋ってやるさね。ちょっと長くなるかもしれないがね。だからあんたも今日はそれを食べきってやりな」  ザナトアはパンを千切りながら顎でアランの手元のスープを指した。今日買ってきた野菜をふんだんに使い、細切れの豚肉を放り込み、うんと柔らかくなるまで煮込んでスープに溶けてしまうほどになっているものだ。ミルク仕立てで見た目はシチューにも近いが、濃厚な味付けではない。味が濃いと気分が悪くなってしまうからだった。  黙ってアランは食事を再開した。義務感に駆られるのか、その日は綺麗に平らげてしまった。
 食事を終え、部屋の奥のダイニングテーブルに熱いアールグレイを淹れたカップを二つ並べ、二人は直角の具合にソファに腰掛けた。アランは眠たげに触角を下げたままのアメモースを膝に抱える。  ザナトアは小さく浮かぶ湯気を眺めて、一口軽く含んだ。味わう間も殆ど無く、胸中を熱い塊がするりと落ちていく。  ポケモントレーナーだったんだよ、とザナトアは始め、アランは背筋を伸ばした。 「まだあたしが育て屋の現役だった頃にあの子は遊びに来るようになった。クヴルールの家元だったから実家は町の方だが、親戚がこの辺りに住んでいてね。何の縁か、ここにやってきた。子供は大体ポケモンに憧れるからね。噂でも聞きつけたんだろう。ここには沢山のポケモンがいると。  多くのキリの人間が一家に一匹は鳥ポケモンを持っているように、あの子も一匹ポケモンを持っていた。  今でも覚えているよ。見てほしい、としつこいから仕方なく相手してやったら、モンスターボールから立派なチルタリスを出してきた」  まだ八つか九つか、そのくらいの年齢だったはずだとザナトアは笑う。 「自分で育てたって言うんだ。多少は震えたね。勿論、ほんのちょっとさね。それから流石に嘘だろうと思い直したけど、話を聞くほど、どうやら本当らしい。こっそり野生ポケモンと戦わせたり、本を読んで技を訓練したりね。やけに熱っぽく語るものだからさ、嘘にしちゃ上出来だとね。  その日からあの子はよくここに来るようになった。町からここまでは遠いよ。一日に数回だけ通るバスを使ってさ、チルタリスが人を乗せられるようになってからは、その背中に乗ってね。学校が終わってからここに来て、長期休暇になれば泊まり込んで。ポケモン達とバトルをして、遊んでいた。親がどう言うかあたしは心配だったんだが、どうも事情が複雑で、誰からも咎められることはなかった。あの子の家族は、あの子に無関心だったのさ」  ザナトアはソファを立ち上がり、リビングから廊下へと繋がる扉のすぐ隣にある本棚の前に立ち、一つ取り出した。古びた群青色で、厚みのあるアルバムだった。  ダイニングテーブルに広げられたものを、アランは覗き込んだ。少し焼けて褪せた色が写真の古さを物語った。幼い黒髪の少年と、チルタリス、数多くのポケモン達の日々が記録されている。たまに写る女性は、今よりずっと皺の少ないザナトアだった。カメラを向けられることに慣れていないように、ぎこちなく攣った表情をしている。  少年は満面の笑みを浮かべていた。乳歯が抜けたばかりのように、でこぼことした白い歯並びが印象的である。ページを捲るほど目に見えて身長は伸び、体格は大きくなっていく。顔にも膝小僧にも擦り傷をつくり、絆創膏を貼り付けているのは変わらない。時を進ませたどの写真でも多様な表情を浮かべている。説明が無くとも、少年期のエクトルであると察することができた。基本的には無愛想な今の彼とは正反対の、自由奔放に溌剌とした姿であった。 「悪ガキだったよ、あたしからしてみれば。こちとら仕事だからね、勝手にバトルされると調整が狂うからやめろって言ってるのに聞かないんだから。外が静かになったと思ったら書庫で本を読み漁って床に物が散乱してるし、こうした方がいいああした方がいいって育成に口を出してくるし。子供は黙ってろってね。でもちゃんと聞くと、的を外しているわけではない。あたしも随分教えたね。気に食わないところもあったけどね、楽しいもんだったよ。  ポケモンを持つ子供が皆そういうように、プロのポケモントレーナーになりたい、ポケモンマスターになりたいって話をしていた。あの子は確かに子供だったけど、立派なポケモントレーナーだった。  実際、ちょっとした大会にも参加していてね。キリは地域柄ポケモン関連のイベント事は盛んな方だが、ジュニアじゃ抜きん出ていて話にならなかった。大人相手でも遅れをとらない。その頃になればはっきりと確信したね。あの子には才能がある。こんな田舎町で燻らせるには勿体ないくらい。  あの子が家でよく思われていないのも流石に解っていた。��れだけ結果を出しても気にも留めない奴等なんか見返してやりな、とよく言い聞かせていた。誰よりもあの子のことを解っている気でいた。だから客のトレーナーともバトルの経験を積ませ、首都で開かれるような全国区の大会にも参加させた。あたしが保護者役でね。そこまでいくとレベルが高くなってきてね。バトルが得意な人間なんていくらでもいるんだよ。最初は一回戦で負けた。こんなもんかとちょっと残念だったけど、悔しかったのか更に夢中になって遂には家出してしまってね。流石のあたしもあの子の親戚の元に話をしに行ったんだがね、好きにさせてやれなんていうものだから、腹を括ったというかね……。あの子はあの子で、難しい本を読んで知識を詰め、新しいポケモンも育てて、技を鍛え、毎日戦略を練って、益々のめり込んでいった」  ふとアランに笑いかける。幾分、いつもよりもザナトアの表情は柔らかかった。 「修行の旅まで出たんだよ」  アランは僅かに目を丸くした。 「旅……ですか?」 「そうさ、あんたと同じ。と、あんたは別にトレーナー修業ではなかったか」  ザナトアは続ける。 「危険が伴うから賛否あるがね、西の山脈方面に向かうと手強��野生の根城がごろごろある。それから各地の大会に出て、経験を積んでいった。旅を始めてからは何か合致したように腕を上げていってね、楽しそうだったよ。元々風来坊なところはあったけど、自由な生活が性に合っていたんだろうね。自分の居場所を自分の力で探すのは、とても大変だけれど。立派なことさ。挫折も経験、栄光も経験、ポケモン達と共に成長していった。あたしの楽しみは、チルタリスに乗って帰ってくるあの子の土産話だった。日に焼けて、身体はどんどん大きく逞しくなって、元気な顔を見せてくれることがさ。あたしには子供がいないけど、息子のような存在だった」  流暢な口が、不意に立ち止まる。 「転機は恐らく、クヴルール本家のご息女が生まれた事だね」  静かな口調は、次への展開を不穏に物語った。つまりは、クラリスの影響となる。アランは口元を引き締める。 「規律に厳しいと言われてるクヴルールの人でありながらあの子が自由にできたのは、分家も分家、それも末端の、末っ子の人間だったからだ。そこらのキリの人間とそう変わらない、ただ名字だけクヴルールと貰っている程度。  詳しい経緯は知らない。ただ、あの子が連れ戻されたのは、奇しくもあの子がここらでは誰よりも強いトレーナーだったからだ。そのときには最早誰もが認めざるを得ないほどに。  細かい事情は、あたしだって知らないけどね。要は、お嬢さんのお目付役を頼まれたってことさ。  ポケモントレーナーとしての目標を捨てると、トレーナーはもう辞めると言い出した時は、あたしの方まで目の前が暗くなったね。そこに至る葛藤を今なら想像こそできるが、……いや、それは烏滸がましいだろうね。うん。激しい口論になったものさ。  純粋な自分の望みなら大した問題じゃない。プロの道は甘くないし、途中で諦めるトレーナーは数知れない。あの子もその一人だったというだけ。だけどあの子の場合、その理由はあの家にあった。  あまりにも今更だろう。どれだけ戦果を上げようと家族は殆ど見向きもせず、むしろ邪魔者が離れてせいせいしたというくらいだったのに、トレーナーとして誰が見てもそれなりに形になってきてこれから成熟していこうという時に。家に戻れ、ご息女を護れ。どの面下げて言えるのか、ふざけるのも大概にしろとね。人生の選択に少しばかり自由になりつつあるだろうに、いつの時代を生きているつもりなのかとね。クヴルールを許せなかったし、屈するあの子にも幻滅してしまった。……あの子は本当は、多分ね、寂しがっていたよ。家族に振り向かれないことを。だからポケモンに没頭していたというのも否めない。それを利用したのなら尚更たちが悪い。  結局喧嘩別れになって、それきりさね。あの子とは二十年近く会っていないことになる。凝り固まってたあたしも悪かったと今なら思うけれど、謝るタイミングも無くなってしまったね」  長い溜息をついた。 「エクトルはね、ポケモンが大好きだった」  噛み締めるように、懐かしむように、切実に、語る。 「あたしはこの界隈に身を埋めているから、プロトレーナーの道がどれだけ険しいかは理解しているさ。それでもね。ポケモンは沢山のことをあたし達に教えてくれる。あたしは今でも学んでるよ。彼等を通して得る経験はかけがえのないものになる。旅を勧めたのはあたしだけれど、あの子には世界はキリだけではないと教えたかったって理由もあった。トレーナーとして成功せずとも、ブリーダーでも、うちの手伝いでもいい。なんだって良かったんだ。あの子のポケモンに対する愛情は純粋だった、だからあたしはあの子がポケモンのと共にのびのびと生きてくれるのなら、それ以上に幸せなことはないと思っていた。宝だとすら思っていた。視野が広くて、冷静と情熱を使い分けられる子だった。そして何よりポケモンが好きだった。……自惚れだと、甘いと思うかもしれないけれどね、あの愛情は、正しい使い方をするよう誰かが導いてやらなければならなかった」  あたしには出来なかった、と感傷的に呟く。 「どんな形でもいい。あの家から引き剥がすべきだったと、あたしは今でも信じているし、後悔しているさね」
 ザナトアは彼女の核心にも迫る語り部を続けようとした最中、目頭を強く抑え、頭痛がすると言って、すんなりと幕引きを迎えた。アランはザナトアの骨と薄い肉ほどしかないような細く丸まった小さな身体を支えて、寝室へと連れて行った。やんちゃなフカマルもおとなしくして、ザナトアの傍についている。  寝床のソファに寝そべり毛布にくるまりながら、アランは夜の静寂をじっくりと味わう。  散りばめられた星から星座が生まれるように点と点が結ばれていき、合致する。嘗てエクトルがクラリスに放った言葉もクラリスが自由を求めて起こした行動も、昼間に彼が放った責任という意味合いも、真の根源は彼にあるのだとすれば繋がる。  判断を誤った、とエクトルは言った。  ならば正しい判断とは一体なんなのか。どこから誤っていたのか。どうすれば正しかったのか。  愛情の正しい使い方とはなんなのか。  ザナトアの言うことがもしも正しいのなら、彼は間違いで出来ているのか。間違ったまま生きているのか。正しくない愛情の行き所はどこなのか。そもそも正しさとはなんなのか。  以前キリで、ポケモンを好きだろうと彼女が言うと、彼は返した。そんな時代もあったかもしれない、と。大好きだったものがずっと好きであるだなんて確証はどこにもなくて、ならば、ザナトアの語った純粋な愛情はどう変容したのか。幸福の膨れあがった笑顔を浮かべポケモンに囲まれていた少年は、数多のネイティオの屍を重ねて繁栄を繋げようとした家の渦中に飛び込んでいった人物と同一なのだ。しかし、衰弱したアメモースに憂えた表情を浮かべた男もまた同じ人間である。  結局、暴力的なまでの濁流に巻き込まれれば、ひと一人分の人生など意味を成さないようでもある。アランの口から流れゆく重い吐息が、音も無く広がった。  生き物はずっと同じではいられない。人はいつまでも純粋ではいられない。アランも、アランを取り巻く存在も、皆。  部屋をぼんやりと照らす足下の小さな光が揺れている。暗闇に浮かぶ黄金の輝きがソファの傍にあって、余波のような淡さでアランの視界を僅かに明白にする。僅かな光も、暗闇の中ではしるべのようである。  月光に照らされるアラン自身は、今、無色の顔をしている。ザナトアの話を終始醒めた目で聴いていた。瞼をきつく閉じる。毛布を擦る音、白い月光、紙の匂い、沈黙するラジオ、健やかな寝息、闇夜に抱かれ皆眠る。ひとまぜになって混濁は透き通っていく。  部屋に響く風の音が強い。夜を彩る虫の歌が部屋に差し込む。  どれほどのことがあろうと、時間はやはり等しく生き物を静かに流し、夜を越えて、朝はやってくる。  卵屋の傍で首を千切られたポッポの死体が発見されたのは、朝陽もそよ風も穏やかで、たおやかで、平凡な翌日のことだった。 < index >
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4554433444 · 5 years
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妹が女児になった
 ある朝目覚めるとグレゴール・ザムザはなにになったんだっけ。えーと、虫? なんか虫的な? まあ実話ってことはないんだろうけど、そういうことがまったく起こらないわけでもないらしい。 「おーい美友里ー起きろー朝だぞー」  ドアをノックするも反応がない。死んだかもしれない。死んでは困るので、勝手に妹の部屋のドアを開けた。 「美友里ー、みゆみゆー」  こんな呼びかたではあるが、妹はいちおうこうこういちねんせいだ。重要な外見の問題だが、ものすごい美少女でもなければ生んだ親を恨む級の残念さでもない。なんかふつうなんだけど、ふつうよりちょっとかわいい。具体的にはなんかまるっこくて小さい。身長は145せんち。かわいい。靴のサイズは二十一・五せんち。かわいい。笑うとちょっとだけ見える八重歯がチャームポイントだ。  そして聞いて驚いてほしいのだが、俺はシスコンである。去年の文化祭で、シスターコンプレックスコンテスト、略してシスコンコンという子宮でもノックしてんじゃねえかというようなイベントが開催されて大問題になり、大変な怒られが発生したことがあるのだが、なにを隠そうそのコンテストの優勝者は俺だ。以来俺は学校のダークヒーローだが、特に気にしてはいない。なぜなら美友里はかわいい。問題はない。  で、それはそれとして美友里である。  美友里はかわいいのだが、残念である。これは豆知識なのだが、妹はブラコンである。去年文化祭で開催された(中略)ぶっちぎりの優勝、お兄ちゃんすきすきだーいすき、と駅前でもコアラさんだっこでしがみついてきかねないくらいである(昨日のヘッドライン)。美友里の現在の夢はお兄ちゃんのお嫁さんになることであり、俺の現在の夢は美友里をお嫁さんにすることである。  兄妹ものにつきものの親の反対やらなんやらだが、親は現在夫婦そろって海外に赴任中ということもなく、実は美友里のほんとうの両親は幼いころに事故で死んでおり、親友だった俺の両親が引き取ったということもなく、ガチ血縁の兄妹であるのだが、なんかもうここまで来ると親としても諦めの境地らしく「ああうん、あんたたちなら社会的な後ろ暗さとかもないだろうから。もう好きにすればいいよ」と丸投げである。新しい兄妹ものの地平、それは親の諦め。  説明が長くなってしまった。では、これから美友里の布団をフルオープン! 一晩にわたってじっくりと布団にしみこんだ美友里成分を毛穴という毛穴から吸い込むよ! 「オープン・ザ・みゆみゆのふとーーーん♡」  がばっ。タオルケットその他を一気に剥ぎ取る。どうでもいいけど語呂と頭が悪すぎるなこの掛け声。 「おはよう、美友里……」  なんと、そこにいたのは、高校生にしても小柄すぎてすげえかわいい美友里ではなかった。なんか七歳くらいの女児である。美友里は高校に入ってからも家では俺が頼めば「お兄ちゃんはほんとにしょうがないなあ♡」とか言いながらランドセルを背負ってくれるやさしい妹だが、これはガチ小学生、ガチこどもである。 「お、お兄ちゃん……」  うずくまっていた女児が、起き上がって涙目で俺を見つめた。すっごいうるうるしてる。かわいい。 「おまえ、美友里か……?」 「わ、わかるのお兄ちゃん!?」 「あたりまえだろ! 俺をだれだと思ってる。おまえのお兄ちゃんだ! ちょっと待ってろ」  俺はスマホを取り出し、ものすごい勢いでグーグルフォトを検索。このスマホには、俺が物心つくころからずっと蓄積してきた美友里ちゃん成長記録ダイ♡アリーのすべてが含まれている。略して「みゆみゆとおにいちゃん」だ。子供のころはスマホを持っていなかったから、親から譲り受けた古いデジカメで撮影したものである。そのすべてが俺の魂と、このスマホのなかに格納されているのだ。 「……あった。これだ」  俺は美友里にスマホの画面を見せる。  そこに表示されているのは、新品の赤いランドセルを背負ってというか背負われているというか、大きすぎる飛行ユニットを背負わされてふぇ~とかなってる女児型アンドロイドみたいな雰囲気の女の子である。比喩のほうがよけいにわかりづらい。とりあえずかわいい。最後にかわいいつけとけばなんでもかわいい。ちなみに写真のなかの美友里はなにがあったのか半泣きである。かわいい。 「いまの美友里の姿は、この美友里とそっくりだ。鏡を見てみろ」 「……」  おそるおそるベッドから下りて姿見の前に立とうとする美友里だったが、パジャマが元のサイズのままだったため、裾を踏んづけてこてんと転んで床に落ちてしまった。 「美友里!」 「ふ、ふぇ……いたいよぉ……」 「どこをぶつけた? おでこか? ひざか?」 「えっと……ぜんぶ」 「じゃあ全部なでなでしなきゃいけないじゃないか!」  なでなで。  なでなでなで。 「ううう、高1の美友里もかわいいけど、この美友里もかわいい……」  腕のなかにすっぽり収まるサイズ。これはやばい。シスコンのほかにロリコンも併発しそうである。すでにしてる。謹んでお詫び申し上げる。 「ねえお兄ちゃん、さすがに泣くほどのことじゃないと思う……あっ、だめっ、そこはなでちゃだめ!」 「なぜだ!」 「そ、そこは……おっぱい……」 「やー、まったいらでなんもねえからわかんなかったわー」  ごめすっ。  なつかしい擬音とともに、俺の視界に火花が飛んだ。  美友里の7こくらいある必殺技のひとつ、頭突きである。 「う、うう……おでこがいたいよぉ……」  ただし自分も痛くて泣いちゃうという諸刃の剣である。なんてきけんなわざなんだ。かわいいなあ。 「それはまずい! なでなでしなけれは!!」  鏡の前に立つまで10分くらいかかった。 「ほんとだ……」 「だろ。まあ美友里の外見、正直子供のころからあんまり変わらないから、見たときにすぐわかった」 「ひっさつ……」 「すいませんでした」  剣呑な雰囲気をただよわせてすごいかわいくなった美友里に頭を下げて謝罪する。 「それにしても、お兄ちゃんの動じなさもすごいよね……あまりにふだんどおりだったから、自分が驚くタイミングなかったよ」 「バカだなあ美友里。美友里だったら、たとえ3歳でも愛せる自信があるぞ」 「お兄ちゃん……」 「美友里!」  ひしっと抱き合う。正確には美友里がちっちゃいので俺にひしっとしがみついてる感じだ。ああどうしよう、また新しいかたちの美友里への愛が。脊髄からだんだん下のほうにあふれていって、いま、俺、完全体。 「ていっ」 「ふんごぉぉぉ」  雄々しく屹立したジャパニーズ��兄ちゃんスティックメカニズムが、紅葉のようなみゆみゆのおててによっておしおきされた。 「これもまた、よし……」  股間を押さえて膝から崩れ落ちる俺。 「まったくもう���お兄ちゃんはどこでも節操なくおっきくして……ばかなんだから♡」  両手でほっぺたをおさえてぽっと顔を赤らめて美友里。あ、ちっちゃいこがこのポーズするとめっちゃかわいい……。 「でも……それにしても、どうしてこんなことに?」 「それだよなあ。いかに俺が、美友里のためなら現実のほうを捻じ曲げる手のほどこしようのないシスコンだとしても、現実的に美友里の生活に不自由出るしなあ」 「あ、自覚はあったんだね」 「うん、受験とかあるからね……」  シスコンも受験からは逃れられない。  二人して考え込んでいると、窓のほうからとつぜん、異様な気配が漂ってきた。 「お兄ちゃん! 窓に、女児アニメのプリントのついたTシャツを着て、吸盤で張り付いてる絶望的にきもちわるい人がいる!」 「な、なんだって!?」  俺ががばっと振り向くと、その人間は、死にかけのミミズみたいな気持ち悪い動きでシュバババッと窓を開けると、窓枠にねちょっと着地した。 「L・O・V・E!ラブ幼女! ハイッッ!!」  甲高い掛け声とともに、男は室内に飛び込んできた。  ちょうど手頃なサイズのモルゲンステルンがあったので、殴打してみた。  んぬに。  文字にしがたいすごい手応えあった。 「あーいってー、死ぬかと思ったわー」 「あたま! 刺さってる!! モルゲンステルン自立してる!!」  美友里が指を差す。 「いやあ、いいのいただきました」 「えーと、その飛び散ってる血、あとで掃除してね」 「これは失敬。拙者、ちょっと血の気が多いものでしてな。さきほども陰茎から血が止まらぬので献血車に闖入し、ナースの前で献血希望!とおっとり刀で下半身を開帳いたしたところ」  やべえ。本物の変質者だ。俺なんかまだまだ器が小さい。  ひととおりの説明を終えたあと、真の変質者はおもむろに語りだした。 「拙者、幼女を性的な意味で愛する会の日本支部長を務めさせておりまする。これは名刺です」  血まみれで読めねえ。 「当組織は世界中に35億もの会員を擁しており、その資金力、技術力は絶大、NASAにも秘密裏に技術供与をいたしております」 「ロリコンの集団がいったいなんの技術を提供すると……?」 「火星での幼女探査です」 「……」  やばい。完全にツッコミがまにあわない。いったいどうしたらいいんだこれは。 「お兄ちゃんお兄ちゃん」  美友里が、こおろぎさとみ以来の日本の伝統芸のひとつ、やや低めのメゾソプラノくらいのロリ声でささやいてくる。コシがあってまろやかでありながら、しつこさと不自然さがない。背筋をぞくぞくさせる微量の毒すら感じさせる甘い声である。 「なんだ美友里」 「これ、使って」  美友里が、ちょっとしたトランクケースくらいの大きさのものを押し出してきた。 「なんだこれ」 「自律型拷問具、鋼鉄の処女1号さとみちゃんだよ。ここのボタンをこうやって押すと……」  がぱっと、フタらしきものが開いた。箱型のそれは複雑にがっしょんがっしょん展開すると、人間らしき姿となる。 「いけ、さとみちゃん!」 「ま゛っ」  体の中心軸から真っ二つに割れて、がばーっと開いた。その内側にはびっしりととがった釘状の突起が埋め込まれている。えぐいなあ……なんだよあれ……。 「ま゛っ♪」  あ、変質者が飲み込まれた。 「んぎゃあああ、みぎゃっ、あっ、あっ、いんぎぃぃぃぃ……」  そして、悲鳴さえ聞こえなくなった。 「血液型はO型、好きな食べ物は人肉。以上、さとみちゃんのプロフィールでした☆」 「あ゛ーー」  さとみちゃんの作動音?とともに、がぱっとさとみちゃんの体が開いて、ごとっと、男だったものがぼろぼろになって床に倒れ落ちた。 「さ、さすがは我らが見込んだお方……」  あ、生きてる。  わかった。これあれだな。突っ込んだら負けっていうそういうルールなんだな。  割り切ろう。  なんなら、さっき流れてた血ももう消えてるしな。 「我々は……ずっと追い求めていたのです。理想の幼女というものを。穢れのない魂、穢れのない肉体、そしてついに見つけた……美友里さん、あなたこそが……しかしなんたることか!」  男は、床に膝をついて、両手で顔を覆って天を仰いだ。まるで殉教者のように。 「すでに美友里さんは高校生になっていた! そこで我々は対策を立てました。そうして完成したのがこの、光当てたらなんでも幼女になっちゃうライトです!」  ぺしっ。美友里がライトを叩き落とした。  ぐしゃ。踏んづけた。  あーあ、壊れちゃった。 「そんなてきとうなライトで人の人生めちゃくちゃにしないでください!」 「ああ! なんということを! 元に戻すにもそのライトが必要だというのに!」 「え」 「え」  美友里と俺の無機質な声が重なる。 「どうしてくれるゴルァ!!!」  俺は男の襟首を掴んでがくがくいわせた。 「ちっちゃいみゆみゆももちろんかわいいが、高1の美友里だって死ぬほどかわいいんだ。俺とともに時を過ごし、やがては結婚、生まれた子供はみんな美友里に似たかわいい女の子、俺はかわいい奥さんとかわいい子供のハーレムの主として死ぬまで幸福に暮らすはずだったのに!!!」 「お兄ちゃん、思ったより鬼畜思考だね……」 「いますぐ! 予備をよこせ! 予備のためなら貴様の命など捨ててやる! いますぐだ!!」 「そうしたいのはやまやまなれど……」  男は気まずげに目を逸らす。 「まさか……」 「そのまさか、です。そのライトは完全な特注品。世界にひとつしかないものです」 「なん……だと……」 「このことを理解してもらうには、そもそも薔薇十字団の結成の由来から説明しなければなりますンゴぉっ」  手近にあった2本目のモルゲンステルンで殴っておいた。いまはそんなこと聞いてる場合じゃない。 「美友里、どうする……」 「うん……でも私は、いいかな。どこにいても、どんな姿でも、お兄ちゃんと一緒なら……」 「美友里……」 「お兄ちゃん……♡」 「そう、あれは13世紀イタリアでの出来事でした。時のローマ法王」  まだ続いてたのか。  そのときだった。  ガシャンと、ガラスが砕ける音がした。 「美友里!」  俺はちっちゃい美友里を抱きしめてかばう。背中に焼けるような痛みを感じる。食らったか。 「貴様は!」  さっきの変質者の声がする。  痛みをこらえつつ振り向くと、そこに女児アニメのプリントがついたTシャツを着た男が仁王立ちしていた。男は、拳を握りしめて、ぼきぼきという音を立てながら 「ふむ、なかなか馴染むな、この体」 「お兄ちゃん……」 「美友里、おまえは隠れてろ」  美友里を背にして、俺は新たに登場した変態に向きあう。まちがいないこいつは、最初の変質者の関係者だ。それ以外にどう逆立ちしても思いつかないくらい関係者だ。肉弾派の魔法少女の顔がかわいそうなくらい伸びている。それはつまり、その男が筋骨隆々であるということを意味する。 「お二人は逃げてください。ここは私が食い止めます!」  いやあの、逃げるのいいんだけど、ちょっとくらい事情の説明がほしいかなあって……。 「ふむ。名乗りくらいはくれてやろう」  男は顔を歪めた。その歪みが、男なりの笑顔だとわかったのは、しばらく間が空いてからのことだった。 「我こそは、幼女に純愛を貫くロリコンの会の日本支部長。我々の理想の女王、ここは女王と書いてクイーンと読むのだが、女王が覚醒したと知り、推参つかまつった次第。悪いようにはせぬ。美友里ちゃん、我と一緒におさんぽしないかな?」 「おい、キャラ統一しろよ」 「初潮はまだかな?」  ロリコンこんなんばっかだな……。ローティーンのキャラ出ると真っ先に初潮がまだかどうか気にするのほんと最悪。どうせ愛読書はやぶうち優だぞこいつ。 「そいつの言うことに耳を貸してはなりません……」  切羽詰まった声は、最初の変質者。会の名称でいえばおまえんとこのほうがよっぽどやばいがそこは。 「その男は化物です。理想の幼女を求めて、他人に肉体を乗っ取り、何百年もの時を生きてきた。幼女のためならどんな非道をも辞さない、幼女以外のすべてにとって危険な男……その名は……ロリコン伯爵!」 「ひでえなおい……」  捻りがなさすぎてずっこけるのはさておき、その名前を名乗って生きていけるメンタルのほうが計り知れなくてむしろ怖い。 「ここに至っては話し合いはもはや無用。美友里ちゃんは我らがもらいうける」 「させるか!」  変質者2号が魔法のステッキらしきものを、1号はオナホらしきものを取り出した。オナホ?  1号が、目を閉じる。すべてのものがぴたりと動きを止める。  1号が目を開いた。そして静かに呟く。 「ロリオナ砲」  その瞬間、七色の光が室内に溢れた。筋骨隆々の2号を巻き込んだ光は、その光の形に壁を切り取る。おー青空が見える。今日もいい天気だ……。 「ってうちの壁!!!」  そして、光が消えたとき、2号は傷ひとつなくその場に立っていた。 「笑止」  男は顔を歪めた。そして、ステッキを頭上に捧げ、重々しく宣言した。 「加齢なる、性徴」 「まずい!」  1号が俺たちを部屋から押し出す。美友里も俺もまとめて廊下に転がる。 「あの技は発動まで時間がかかります。いまのうち逃げてください。ライトはかならず、かならず私たちがあなたに届けます」 「変質者さん……」  美友里が致命的な呼びかたをする。 「ふ、その呼ばれかた、なかなか陰茎に響きますな」  男が美友里の部屋に戻る。  その瞬間、ドアの形が波を打ったように歪む。  なにが起きているのかわからない。わからないが、あれはやばい。本能的にそう感じるくらいには、異常なことが起こっていた。 「美友里!」  俺は美友里を抱きかかえた。転げ落ちるように階段を駆け下りる。 「あんたたちー、朝ごはんはー?」 「今日は食わない!」 「そう」  母親がのんきに答えた。  かまわず俺は靴をはいて玄関から飛び出す。玄関には、置きっぱなしになっている愛用のママチャリがある。 「美友里、しっかり捕まってろ」 「うん!」  ペタルに足をかける。  全力で踏む。  家の敷地を出た。通りまで出て、わずかに家を離れたときだった。 「あ、ああ……」  美友里の悲痛な声がした。  急ブレーキをかけて、家を振り返る。  カッと、なんか色のよくわからない茶色とか灰色とかきったねえ光が家を包んでいた。その光が収束したとき、そこに家はなかった。 「そんな、おうちが……」 「クッ……」  俺は、現実を直視できずに家のあった場所から目をそむける。 「お母さん、お母さんは……?」  美友里が自転車を下りる。  ふらふらと家のほうへ歩き出す。やがてその速度はだんだんと上がっていき、ついには全力で走っていた。 「美友里!」  止める間もない。もとより家のすぐ近くだ。美友里を捕まえるよりも前に、家に着いてしまっていた。  鉄製の門のところで立ち尽くしている美友里。  その頭に手を置きつつ、俺は覚悟を決めて、敷地のなかを見た。  そこに、一人の女児がいた。 「あれ、あんたたちでかけたんじゃなかったの?」 「……だれ」 「そういえば美友里どうしたの、そんなちっちゃくなっちゃって」 「そんな……」  俺は、よろよろとその女児に近づく。がっくりと膝を落として女児の顔を見た。 「母さん、なのか……?」 「あんたは小さくならないのね」 「もし母さんなら、言ってくれ。俺のエロ本の隠し場所を」 「あんたエロ本とか持ってないでしょ。デスクトップから4階層くらい下にあるみゆみゆってフォルダがあんたの唯一のオカズじゃないの?」 「母さん……!」  俺は号泣しつつ、かつて母親だったものを抱きしめた。 「お兄ちゃん……そんなことしなくても、いつだって本物が近くにいるのに……」 「ああうん、それは別腹だから」 「そういうものなんだ……」  こうしてこの日、俺たち家族は、多くのものを失ったのだった。  それから3年の月日が流れた。 「10さいのおたんじょうびおめでとー!」  よく似た二人の女子小学生が、お互いにそう言い合って、ケーキの上のろうそくをふーっと消す。  母さんと美友里は、今日、10歳になった。あの日7歳相当まで年齢が下がったので、3年後の今日が10歳というわけだ。 「いやー、一時はどうなるかと思ったが、なんとかなるものだな」  父親が感慨深げに言う。 「いやあ、ほんとだねえ。でもまあ、二周目の人生もなかなか悪くはないよ」  母さんが言う。  確かに家は失った。しかし家族は残った。あのころとは違い、2DKの小さなアパートではあるが、俺たち親子はそれなりに楽しく暮らしていた。 「なんか、いいのかな……」  美友里が難しい顔をしているが、まあなっちゃったもんはしょうがない。 「10歳の美友里もかわいいなあ……」 「なんの。母さんだって負けてないぞ」  むくつけき男どもが、それぞれのJSを抱きかかえて笑い合う。  そうだ。起きてしまったことはしかたない。明日に向かって歩こう。生きてる限りどうにかなる。あと美友里まじでかわいい。 「お兄ちゃんのメンタルもたいがい鋼鉄だと思うんだよね……」  などと美友里が呆れ顔で言ったときだった。  玄関のインターホンが鳴った。 「はーいどちらさまで……って��わ」  俺がドアを開けると、そこにはヒゲまみれのぼろぼろの男がいた。 「お約束の品を、届けに参りました……」  あちこち破れた女児アニメプリントのTシャツ。 「あ、あんたは……!」 「覚えてらっしゃいましたか」  いや、忘れようがないだろアレ。  俺に手渡されたのは、一本のライト。 「それで美友里さんと、お母様を照らしてください。そうすれば、元の年齢に……」 「あー、それなんだけどさ、なんかもうこの状況に慣れちゃったし、これはこれでいいかなって……」 「は?」  そこへ母さんが出てきた。 「おやおや、あのときの人じゃない。ちょうどいいわ。筑前煮があるんだけど食べていかない?」 「は、はぁ……」 「こんなに薄汚れて。うちのでよければ着替えはあるから。まずお風呂入ってらっしゃい。ゆっくりお風呂に入って、おいしいもの食べて。そしたらきっと笑えるから。ね?」  男の目に、涙がにじんだ。 「JSママ、いいかもしんない……」 「ああうん、もうなんでもいいや」  というわけで、2周目の女子小学生生活を送っている美友里は、なかなかおねしょが治らない。俺は美友里の布団を干しつつ、今日も幸せである。 「においかいじゃだめー!」  めでたしめでたし。
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harudidnothingwrong · 5 years
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Chapter.1  女神伝説をなぞった一連の事件が終わり、タイガー&バーナビーは再びコンビ復活を遂げた。  死傷者が出なかったことが奇跡としか言いようのない、大きな事件を解決した流れからの復活に、ふたりは市民とマスコミが作り上げた熱狂の渦にどっぷりと巻きこまれた。  いや、正確には、ふたりとひとりだ。 「それでは、ここでライアンにもお話をお伺いしましょう」 「世界は俺の足下にひれ伏す! ってな。ゴールデンライアンだ」  抑揚をつけた軽い口調に、会場の女性たちから黄色い歓声が飛ぶ。トーク番組のスタジオ収録現場だった。ライアンが片頬を上げてウインクを飛ばすと、歓声はますます大きくなる。  それに半比例するように虎徹の気配が沈むのを感じて、バーナビーはため息をつきたいのをこらえた。マスコミもショーアップも苦手な彼には、ライアンがやすやすと火をつけてしまう会場のテンションに、己を合わせることなどできない。  番組はやや報道よりの構成で、スーツから美しい足を覗かせた女性キャスターが、砕けすぎず、重くなりすぎずに進行していた。 「ライアンと言えば、タイガー&バーナビーコンビ復活の立役者としての姿も印象的でしたね」 「まあね。我ながら綺麗に決まったと、こうやって映像を見返すたびに感心してるよ」  ライアンの言葉通り、つい先ほどまで会場には、先日の事件のダイジェスト映像が流れていた。観客は涙ぐんだり歓声を上げたり、気の向くままに映像を楽しんでいたが、これこそヒーローTVがエンターテインメント番組であることの辛い一面だと、バーナビーは思う。  命を懸けた真摯なやりとりのすべてが、娯楽として後から繰り返し放送されるのは、なんとも言えない居たたまれなさがあった。  とはいえ、以前のバーナビーなら、そんな風に思うこともなく淡々と受け流していただろう。外見から周囲に抱かれる印象とは裏腹に、そういった繊細さとは無縁に生きてきた。だが、いつの間にか虎徹に感化されていたらしい。  そう、こういったことに思わぬ繊細さを見せるのは、実は虎徹なのだ。彼は、自分のヒーローとしての生き様が市民に消費されることに、ヒーロー歴をこれほど重ねてきてもなお慣れないのだった。  しかもこの映像には、彼がなかなか踏ん切りをつけられずにいた様子も余すところなく納められている。年齢層がやや上の男性ファンなどは、そんなワイルドタイガーの姿に己を重ね感動したようだが、本人にとってはどこまでいっても気恥ずかしいだけなのだろう。映像が流れている間はずっと、肩をかるく竦め中折れハットのツバをいじくっていた。  バーナビーは、虎徹のテンションの低さが悪目立ちしないよう、足を組み直しながら自分の笑みの深さを微調整した。 「しかし一方では、ライアン&バーナビーの連携への高い評価もありましたよね。それを手放すことへの思いはなかったんですか?」 「そうだな……」  ライアンへの質問に、虎徹の肩先が一瞬揺れた。帽子のツバの陰とアイパッチで表情が読みづらくなっているが、笑んでいるのは恐らく口元だけだろう。 「ライアン&バーナビーもいいコンビだったと思うぜ。なぁ?」  ライアンの問いかけに、会場からは一斉に黄色い同意の声が返る。 「重力と、重力に負けないパワーの組み合わせってヤツ、結構面白かったな。でもやっぱり——」  すらすらとつづくライアンの返答がいっそ恨めしい。その話術の百分の一でも虎徹に備わっていたら、もう少しこの場をうまくやりすごせただろうに。 「——だろ、ワイルドタイガー」 「えっ、あっ、俺?」  いきなり話を振られた虎徹が、きょときょとと瞳を揺らしてライアンを見た。話を聞いていませんでしたと顔にでかでか書いてあるも同然の反応だ。 「やっぱあんたらコンビが最高って、こ・と」  虎徹の不注意には目をつぶって話をまとめ、コンビを指差してにやっと笑う男に、会場から明るい歓声が上がった。今度は男性の野太い声も大分混じっているようだ。バーナビーは再びため息を噛み殺した。  どこまで本気なのかわからない、と言ってはライアンに失礼なのだろう。だが発言を鵜呑みにするには、この男の自尊心と実力はともに高すぎた。穿った見方をすれば、バーナビーではライアンには相応しくないとも取れるのだ。もちろん、自分の実力を考えれば、そんなことはあり得ないが……。  まだ公にはしていないものの、彼が決めてきた次の現場との契約金の高さが、ライアン&バーナビー解消の本当の理由だと、バーナビーも虎徹も理解していた。 「最高だなんて……よせやい、照れくさいから」  言葉の通り、照れの混じった素直な虎徹の声に、会場の熱くなりすぎていた空気がふと和らいだ。虎徹は膝の上で組んだ指先を見つめながら、ぽつぽつと語る。 「そんな持ち上げてもらうには、なかなか追いつくもんがねえよ。でも、俺がこうして再び一部に戻れたのは、市民みんなの気持ちがあったからだと思ってる。だから、出来るだけのことを返していかなきゃな」 「では、まずは器物破損を抑えるところからですね」 「そうそう、器物破損な……ってオイ、混ぜっ返すんじゃねえよ!」  バーナビーの澄ました指摘に、会場が沸いた。先日の戦いで改めてはっきりしたが、能力が一分に減退した今であっても、虎徹は細かな事件より、強大な敵をただ叩き潰すような目標の方が明らかに向いている。  力を一切セーブすることなく、全力で戦ってこそ彼の真価は花開くのだ。そこをなんとか事件の規模に合わせコントロールしようとするたび、ちょっとしたきっかけでなにかが破壊された。  遊びのような言い合いをつづけていると、司会者がソフトに割って入った。 「まあまあ、おふたりとも息ぴったりのやりとりはその辺で。ワイルドタイガーについた『正義の壊し屋』の二つ名は、伊達ではないと言ったところでしょうか。バーナビーは、今後についてはいかがですか?」 「僕ですか? そうですね……」  バーナビーは姿勢を正してライアンを一瞥し、カメラにまっすぐ向き合った。 「復活したからには、前より活躍してみせます」  ライアンがピュウ、と口笛を吹いた。観覧席からも、興奮含みのどよめきが上がる。バーナビーは虎徹に、にっこりと笑いかけた。 「ライアン&バーナビーの方が良かったなんて言わせません。ね、虎徹さん」  最後の言葉を受けて、虎徹の目がぎょっと見開かれた。 「だからワイルドタイガー! せっかく司会のお姉さんはちゃんと呼んでくれてんのに、なんでお前がそっちで呼ぶんだよ!」 「だったら俺も虎徹って呼ぼっかなぁ」 「ライアンまで乗ってくるんじゃねえ!」  場の空気が一気に砕けた。皆の笑いが収まるのを待って、キャスターがまとめに入る。 「三人とも本当に仲がよろしいんですね。そうそう、ライアンがシュテルンビルトを離れるまでの間、トリオで出動する姿が一度くらいは観られるかもしれません。もちろん、事件がないにこしたことはありませんが、心強いですよね。それでは、そろそろお時間です。本日はアポロンメディアから三人のヒーローにお越しいただきました。ありがとうございました」  番組を観覧できた客は大喜びだった。つられたように虎徹も明るい笑みを浮かべ手を振っている。バーナビーは本日三度目のため息を奥歯でかみ殺して、華やかな笑みに変えた。  誰も、虎徹がバーナビーの問いかけに対し、微妙に回答を避けたことには気づいていないようだった。 「俺、ちっと行くとこがあるから先に」 「……わかりました。では後ほど会場で」  ひょこひょこした足取りで去っていく虎徹を我知らず見つめ、バーナビーは今度こそ隠すことなくため息をついた。  今、シュテルンビルトがちょっとしたお祭り騒ぎなのは前述の通りで、ひっきりなしに自分たちには取材やパーティが舞いこんできていた。そのどの場においても、虎徹が口にするのは市民への感謝ばかりだ。今後のヒーロー活動への意気込みについては、微妙に言葉を濁し明言を避けている。  その姿には、ジェイク戦の後のような「熱狂されるに相応しいヒーロー」という自負がまったく感じられなかった。あのときは、どれほど謙遜して振る舞っても、雨をたっぷり含んだ土から水が滲みだすように、彼の全身を抑えきれぬ誇りが包んでいたというのに。  今の虎徹の姿は、バーナビーの目には、周囲から求められるものに苦しんでいるようにすら見える。だが、彼への自分の想いはもう告げていた。  他の誰でもない、貴方とだからバディを組みたい。  ヒーローをやるなら、貴方の隣がいい。  はっきりと言葉にした訳ではないが、長い付き合いで互いに通じていることはわかっている。後は虎徹が覚悟を決め、奮い立つだけなのだ。だが、すぐに気持ちを切り替えられないぐらいに、彼は苦しんできていた。  女神伝説の事件が始まるのと前後して、バーナビーだけが一部に戻され、虎徹は要らない二部ヒーローとして解約された。バーナビーを始めヒーローたちは、それこそが虎徹の苦悩の源だと考えていたが、実態はそうではなかった。恐らくはバーナビーとコンビを組んで二部ヒーローをしていたとき、すでに彼は悩んでいたのだと思う。  減退し一分まで縮んだ能力の発動時間。年齢を考えても、彼がヒーローとしてピークをとっくに過ぎていることは、誰の目にも明らかだ。一方のバーナビーは、同じ能力でありながらも、まだヒーローとして成長の余地すら残している。  この事件で明るみに出た虎徹のヒーローへの苦悩は、あの偽りの一部復活パーティの日にバーナビーが感じたものより、ずっと根が深かった。  だが、虎徹は徹頭徹尾ヒーローだ。ヒーローとしての生き方しか知らないと言っても、過言ではない。きっと一部で出動を重ねていくうちに、自ずと取り戻していくだろう。  ヒーローワイルドタイガーとしての、誇りを。 (五分が一分になっても、その魂が、生き様が示している。貴方は紛うことなきヒーローなんです)  今のバーナビーにできることは、口うるさく言うのではなく、虎徹を信じて待つことなのだ。 「……なにか?」  バーナビーは、ふと視線を感じて振り返った。ライアンが思わせぶりな様子で自分を見ていた。 「いや、ずいぶん長い見送りだなーっと思って」  しまった。とっくに姿の消えた先を眺めつづけていたことに、ようやく気づいた。 「考え事をしていただけです。それより今夜のパーティは貴方も出席ですので、お忘れなく」 「面倒臭さ半分、旨いものを好きなだけ飲み食いできてラッキー半分ってとこだな。んじゃ後で」  悠然と去っていく後ろ姿をちらっと見やり、バーナビーも荷物をまとめた。  嵐のように突然自分たちの前に現れて、今また嵐のように去ろうとしている男、ライアン。  軽薄な立ち居振る舞いとは裏腹に、彼が鋭い洞察力を備えていることは、これまでの短い期間でも十分に理解していた。彼は、虎徹の一連の振る舞いをどう思っているのだろうか?  あれほどライトと歓声を浴びたばかりだというのに、どこか重苦しい気持ちが残りつづけた。  エレベーターのドアが勿体つけて閉まっていくのを、虎徹はじりじりしながら睨みつけた。上方へ動きだすのを感じて、堅苦しいフォーマルの襟元を乱暴に緩めると、深々息をつく。 「へえ、あんたパーティ嫌いなんだ」 「……まぁな」  それだけの動作でライアンにはっきりと言い切られて、虎徹は思わず唇を突きだした。高級ホテルのエレベーターは、音もなくふたりを高層階へと運んでいく。  今夜のパーティは、ごく限られた上位のスポンサーだけが招待される、スペシャルなものだった。マーベリックに続き、シュナイダーまでもが——まだ判決は出ていないが、長期の禁固刑は確実ではないかと囁かれている——犯罪者となれば、いよいよアポロンメディアの未来は暗い。  マスメディアへの露出でアポロンメディアが抱えるヒーローの価値と、企業自体は清廉潔白であることを世間にアピールしつつ、金と権力を兼ね備えた大口のスポンサーに、政治を含めた根回しをする必要があった。  会場では、豪奢なシャンデリアもさんざめく人々の召し物も、どこもかしこもこれでもかと飾りつけられ、光を放っていた。客の人数が少ない分、メインディッシュであるヒーローたちは、骨の髄までスポンサーたちに堪能される。  そこでの会話の内容は虎徹にとって、昼間のインタビューの比ではない居たたまれなさだった。  ——バーナビーは、ゴールデンライアンよりワイルドタイガーのどこが、そんなに良かったんですの? ワイルドタイガーをひとり残してゴールデンライアンを追うのが、とてもお辛そうなご様子でしたので、聞いてみたかったんです。  ——ワイルドタイガーくんは、市民から人気があるねえ。古参のヒーローとして、これからバーナビーくんのサポートをどうしていくつもりなんだい? おや、この三人の中だと、君が一番小柄なのか……。いやなに、あれもこれも不利なのでは、なかなか大変そうだと思ってね。 「大体どのパーティも好きじゃねえけど、今夜は、格別だったな」  虎徹は思わずしゃがみ込み、肺から絞り尽くすように息を吐いた。断りきれずに呑みつづけたアルコールが呼気から漏れるのが辛い。相当呑んでいたが、緊張とストレスで酔うどころではなかった。 絶対にしくじるなとロイズとベンに厳命されて、未だかつてない辛抱強さと頑張りを披露して……すっかりくたびれ果てていた。 「俺も、ちょーっぴり今夜のパーティを甘く見てたぜ。ああいう人種はよく知ってるつもりだけど、にしたって連中えげつねぇのな」  普段、泰然と肩で風を切って歩いている男も、珍しくしょぼくれた顔をしている。それを見て虎徹がぷっと笑うと、「んだよ!」とがなってから、ライアンも吹きだした。 「……なあ、これから俺の部屋で呑み直さねえ?」  ライアンの誘いに、虎徹は軽く目を見開いた。  連日の取材への労りのつもりか、今夜は会社がホテルを三部屋抑えてくれていた。確かにこのままでは、神経が立って穏やかな眠りには当分就けそうにない。 (けど、こいつとはほっとんど絡まねえままここまできちまったし、いまさらサシで呑むってのもなあ) 「ジュニアくんにも、終わったら俺の部屋に来いってメール入れとくか」  その言葉に、エレベーターホールまで来たところで、ふくよかなマダムに捕まってしまった哀れな相棒を思いだした。虎徹たちを気遣って「先に行ってください」と言ってくれたのに甘えてしまったが、今頃は内心げんなりしながら相手をしていることだろう。 「……そういや、俺たちプライベートで集まって呑んだことって、まだねえな」  虎徹は、ライアンと目を合わせにやっと笑った。 「げっ、ライアン、シャンパンのボトル開けたのか!」 「これっくらい、いいだろう? 俺らよく働いたぜ」  それもそうかと、グラスを互いに軽く掲げ、虎徹は一息に飲み干した。 「ッハー、うめえ」 「ビビってたくせに、いー呑みっぷりじゃん」 「俺はお前と違って小市民なんだよ! ……やっと本当に酒を呑んでる気がするわ」  ライアンが注いでくれたグラスを再び半分ほど空けて、長々と息をついた。堅苦しいフォーマルもジャケットを脱ぎ、タイを外してしまえば、それだけで肩に入っていた余計な力が抜けていくのがわかる。  虎徹たちに用意されていた部屋は、スイートではなかったもののかなりゆったりした作りのスーペリアルームだった。備え付けの応接セットで呑み始めたのが、より楽な姿勢を求めてベッドに移動するまでいくらもかからなかった。 「コラコラおっさん、靴下まで脱ぐなよ」 「この革靴、足に合わなかったんだよな。はぁ、やっと解放された。ライアンも脱がねえの?」  アッパーシーツの上に横になり、思い切り伸びをする。ふうと息をつくのと同時に、酔いが体のあちこちでじんわりと息を吹き返すのを感じた。 「ったく、しゃあねえなぁ。ここ自分ちじゃねえんだぞ」  ため息をついてはいるが、ライアンも虎徹に合わせてすっかり寛ぐ体勢だ。キングサイズのベッドは、男ふたりがだらけるには十分な広さがある。  わかってはいたが、話してみればやはりライアンは気のいい男だった。  一見チャラチャラしているが、その実、周囲をよく観察した上で振る舞っている。ポンポン軽いキャッチボールのような会話は、皮肉は含んでも悪意はなく、慣れればいっそ小気味良かった。 「そういやバニーはまだ来れねえの?」 「それもそうだな。もっかいメール送っとくか……と、おっさん、寛ぎたいならいい加減アイパッチ外したら?」 「え」  虎徹の口から、間の抜けた声が漏れた。つけっぱなしでいたことに気づけなかったなんて、疲れていたとはいえ情けない。  伸ばしかけた虎徹の手を掻い潜って、色素の薄い手がアイパッチの端をコンコンと叩いた。 「へぇ、これ固い素材なんだ、いっがいー。……なに耳赤くしてんの」 「い、いきなり人の顔に触んな!」  振り払おうとするより一足早く、ライアンの手がアイパッチを外しつつ虎徹から離れた。からかいを多分に含んだ顔で笑われる。 「ブッブー。俺が触りたかったのはアイパッチ。おっさんじゃありません」 「そんなん、自分で外すから先に口使えよ」 「ああ、やっぱり俺の顔には形が合わねえか。目の周りは極薄なんだな」  装着するのを諦め、興味深げにアイパッチをためつすがめつしているライアンの姿は、彼が自分よりはるかに年若いことをまざまざと感じさせる。虎徹はふうと息をひとつつくと気を取り直した。 「そうじゃねえと、視界を遮るからな。これ面白い素材でさ、装着すると肌に密着して、目の周りだけ柔らかくなるんだ」 「へえ? どれどれ」  ライアンの手が再び伸びて、虎徹の顔にアイパッチが装着される。 「ホントだ! 目の周り超柔らけえ」 「お前なぁ……、だから勝手に人の顔べたべた触るな」 「俺も脂ぎったおっさんだったら触りたくないっつうの? あんた肌つるつるしてるから、つい」 「は?」  その言い草に虎徹は半眼になった。ライアンは、強く言われないのをいいことに、アイパッチ越しに頬骨の肉をつまんだりやりたい放題だ。 (……何が楽しくて、野��をこんな間近で見なきゃなんねえんだ)  ライアンは虎徹より優に十五センチは背が高い。間近で改めて見れば、輪郭や首から肩のラインもいかにもがっしりとして、人種的に骨格から劣ってしまう虎徹にしてみれば、妬ましいことこの上なかった。 「ふうん。これが噂のトーヨーの神秘ってヤツ?」 「へ?」  あと筋肉をどれだけつければ——こちらも人種的に不利なわけだが——この首の太さになるだろうと考えていた虎徹は、話についていけなかった。 「斎藤とかいうおっさんが『タイガーと私は、ルーツは同じなんだ!』ってちっせぇ声で色々話してくれたんだよ。でもあの人は肌こんなんじゃなかったけどな。体型もぜんっぜん違うし」 「個人差なんてそんなもんだろ。つうかお前、斎藤さんのマネうっまいなぁ!」  息の間にかすかにふいごのような、笛のなりそこないのような音が入る、あの独特の話し声を見事に再現していて、虎徹は素直に感心した。 「あ。そこ気づいちゃった? 俺、昔っから他人の特徴を掴むのが得意でさぁ。ジュニアくんのモノマネもできるぜ」 「お前がバニーの? 似合わなそ」  ライアンが自信たっぷりに「僕はバニーじゃない、バーナビーです!」と真似る様子を想像して、ぶはっと笑う。 「笑ったなこの野郎」  ヘッドロックされそうになるのを掻い潜って、虎徹はけたけたと笑った。ライアンが突きつけてくる指先が二重にぶれて見えるから、だいぶ酔いが回ってきたようだ。 「いいぜ。とっておきのを聞かせてやるから、目つぶってな」 「よっしゃ来い!」  グラスをサイドテーブルに置き、両手で目を塞いだ。  視界が暗くなった途端、アルコールに狂った平衡感覚が頭を揺らした。パーティ会場であれだけ飲んだ上に、この部屋で開けたボトルは三本目だ。  ふらついた体をライアンが支えてくれたのがわかる。目を開けようとして、柔らかな声が耳朶をくすぐった。 「……虎徹さん」  思いがけぬ至近距離だった。優しく押しだされた音と共に、呼気が耳から頭蓋をくすぐり、一瞬で背筋を降りていく。ぶるりと全身を大きく震わせてから、虎徹は慌てて目を開いた。 「どう、似てただろ?」 「び、びっくりした……」  一瞬、本当にバーナビーに囁かれたのかと思った。それも、彼の機嫌が良いときの一番やさしい言い方だ。その証拠に、心臓はまるで早鐘を鳴らしているように騒がしい。  虎徹は乱暴に手で首筋を擦った。息がかかった側の肌が総毛立っていて、そこだけ一皮剥けたかのように、ピリピリと神経が過敏になっている。 「モノマネがすげえうまいのはわかったけど……」 「けど?」 「距離近すぎだってえの!」  虎徹はもう片手でライアンの顔をぐいと押しやった。指の間から覗くペリドットの瞳が、にやにやと楽しげにこちらを見た。 「肌の色が濃いと、血が上ってもわかりにくくていいよな」 「何の話だよ」 「代わりに耳が真っ赤だっつう話。ジュニアくんに耳元で囁かれたと思ったら、そんななっちまったの?」 「なっ……!」  手のひらに、ぬるりとした感触が走った。ライアンに舐められたのだと知って、虎徹は慌てて手を引く。  後じさりするよりも速いスピードで迫られ、その勢いに追い詰められるように背が壁に当たった。虎徹の体を挟みこむようにライアンの両手が壁に伸びて、それ以上動けない。 (なんだ、これ)  ベッドの上でただ会話するには変な体勢だし、いくらなんでも顔が近すぎだ。瞬きに沿う睫毛の動きまで見えるようでは、居心地が悪いなんてものじゃない。  ライアンの表情は、子どもが浮かべるような無邪気なものにも見えるが、この男がそんな単純なタマではないことを今まさに感じていた。  心臓は激しくろっ骨を内側から叩き、アルコールも勢いよく血管を駆け巡っている。鼓動のリズムに合わせて、こめかみがずきずきと痛んだ。 「……俺、自分の部屋に帰る。酒が回って、気持ち悪い」 「もうちょっと居ろよ。もっとジュニアくんの真似してやろうか?」 「いい!!」  意図せぬ強い口調に、しまったと息を呑んだ。虎徹はゆっくり瞬きをする間に気持ちを立て直して「ちと飲みすぎたわ」と苦笑いした。 「ベッドから降りたい。どけよライアン」 「…………やっぱりあんた、バーナビーのことが好きなんだな。……ふたつの意味で」  その言葉に、全身に冷や水を浴びせられた心地がした。虎徹はとっさに体の反応を抑えこみ、明るく笑ってライアンを見た。 「そりゃそうだろ。初めての相棒なんだ」  ——大丈夫。 「まあ、なんつーか……バニーに面と向かっては絶対言わねえけど、可愛い後輩だな、うん」  ——大丈夫だ、まだ。  照れくさそうに指で鼻先を掻いてみせ、ライアン��腕をどけようと手をかけたところに、低い声が落とされた。 「ふたつの意味で、つってんだろ」 「……っ」 「おーおー、狼狽えちゃって。あんた年食ってるわりに隠すのが下手クソ」 「バカ言ってんじゃねえよ。別にお前に隠すようなことなんて、なんもねえし」 (やっぱり髪、切るんじゃなかった。帽子も)  間近から覗き込まれて、表情を隠す手立てがなかった。ぶしつけな視線は痛いし心臓はずっと早鐘のようで、頭を締めつける耳鳴りまで始まる。 「あの朴念仁にはそれで通るだろうけど、俺を騙したいならもう少し芝居がうまくなんねえとな?」 「はあ? なんの話かわかん——」 「片思いじゃあ、バディに戻りたくねえよな。隠すの、ずっとしんどかったんだろう?」  今までで一番大きな、ハンマーで頭を殴られたような衝撃がきた。咄嗟に体が揺れるのは抑えたが、表情までは取り繕えたか自信がなかった。 「…………」 「俺はわかるよ、あんたの気持ち……可哀そうに」  動揺の狭間から、鈍い怒りが湧き上がってきた。こんな年下の男に……いたわるような声音で囁かれるなど、話の内容以前に男として許せない。 「ずっと気になってたんだ。あんだけコンビの復活を周囲に歓迎されてんのに、なんでこのおっさんはいつまでも辛そうなんだろう……ってな」 「……別に、辛くなんか」 「なんせ、俺が焚きつけたのもあるし、責任ってえの? 少しは感じるじゃん」 (そうだ。こいつが余計なことさえしなきゃ……)  思わず睨みつけて、ライアンとまともに目が合う。虎徹は息を呑んだ。 「だから、ごめんって。おっさんの気持ちわかってなくてさ、間違っちまった」 「あー……、ハイハイ」  虎徹は今度こそライアンの腕を押しのけると、呆れた声を出しベッドから立ち上がった。  見たくはなかった。こんな場面でこの男の——真顔など。 「お前の勘違いにつきあうのはここまで。俺がバニーをどうこうとか、んなことあるわけねえだろう? おんなじ男だぞ、男。ネイサンじゃあるまいし、ないない」  早くこの部屋を出よう。思い切り伸びをして、ふらりと足元が揺れた。 「ホラな。酔っぱらってるだろ? そろそろ眠くなってきたし、俺部屋に戻るから、じゃ……」  ひらひら手を振って背を向けた。数歩進んだところで、思いがけぬ強い力で背後から抱きしめられた。 「そうやって、ずっと誤魔化してきたんだろ? 自分も、周りも」 「……お前なあ、いい加減しつこい。ぶん殴られたいのか」 「そりゃそうだよな。キラキラした王子さまみたいな男に、こんな年の離れたおっさんが恋焦がれたって、叶うわけがねえ」 「……ッ」  その言葉に、息が止まるほどの鋭い痛みが胸を走った。 「あっちは相手なんか選り取り見取りだってのに、あんたは女子高生をひとりたらしこむのがせいぜいじゃ、そもそも立っているステージからして違う。ジュニアくんにそっちの気があるかもわかんねえし……こりゃいかにも絶望的だ」  ——そんなこと、言われなくたって自分が一番よくわかっているのに。  ザクザクと全身をナイフでめった刺しにされたら、こんな気持ちがするだろうか。手も足も、だらんと垂れ下がるだけで力が入らなかった。  限界まで開いた目にはなにも映らない。言い返さなきゃいけないのに、喉の奥がきつく締めつけられて、喘鳴のようにかすかに呼吸を繰り返すので精いっぱいだ。 (決まりきった、つまらない指摘じゃねえか)  ——なのになんで、こんなに…………。 「……可哀そうに」  瞬きを忘れ乾き始めた目を、大きな手で塞がれた。シャッターが下りたように視界が暗くなった途端、目頭が熱と痛みを訴える。こらえる間もなく、最初のしずくが頬を伝い落ちた。 「……ッ」  首筋をぬるりと舐められた。文句を言って抵抗したいのに、みっともない嗚咽が漏れそうで声が出せない。気づけば手も足もがくがくと震えて、まったくの役立たずに成り下がっている。  ぐいと腰を背後に引かれて、ライアンの上に乗る形でベッドに座らされた。片手がシャツのボタンを開けていくのを感じて狼狽える。 「大丈夫、酷いことなんてしねえよ。ばっさり傷つけちまったから、慰めるだけだ」 「やめ……っ」  嗚咽のような声しか出せず、それ以上は言葉にできなかった。そうしている間にも、ライアンに首筋に歯を立てながら女にするように胸を揉まれて、倒錯的な行為にカッと頬に血が上る。身を捩って逃げようとすると、また耳元で囁かれた。 「虎徹さん」  それだけで、体にさざ波が広がるように鳥肌が立った。 「すげぇ。一発で乳首、立ったぜ」 「あ……っ」  硬く尖った場所をつまみながら耳朶に歯を立てられて、ずっとご無沙汰だった感覚が腰に溜まり始める。 「ちが……違う、俺、こんなこと望んでねえ」 「でも、気持ちいいだろう? 隠すことねえよ。気持ち悪かったら、それも言えばいい」  カチャカチャとベルトの金具の立てる音が、死刑執行の鐘の音のように聞こえる。 「……少し勃ってますね、虎徹さん」 「…………ッ」  わずかに鼻にかかる、ひんやりした甘い声。目を塞がれていると、バーナビーの声にしか聞こえなかった。綺麗な発音で品のないことを言われ、羞恥とともに一気にそこに血が流れこんでいく。耳元で小さく口笛が吹かれた。  下着の上から刺激されて、虎徹は必死に唇を噛みしめた。囁かれていた側の半身は総毛立ったままで、舌が這い歯を立てられるたびに、皮膚の表面を電気が走るみたいにぴりぴりと痺れさせていく。 「……んな、泣くなよ。俺が悪いことしてるみてえじゃねえか」  ため息交じりの声がした。 「ちが、うんだ……ッ、俺、ホントにこんなこと、したいんじゃ」 「べっつに、したくたっていいじゃん。それともアレか、気持ちいいことに罪悪感を覚えちゃうタイプ?」  それとも……、耳元でライアンが話をつづける。 「純粋に自分を慕ってくれている相手に、欲情しちまうなんて耐えられないってタイプ?」  辛うじて押さえつけた嗚咽に代わって、虎徹の全身がわなないた。  目隠しをしていた手が外れた。アッパーシーツか何かで顔を拭われるが、涙が止まらなければ無意味だろう。  罪悪感なんて、覚えるに決まっていた。  ヒーローコンビとして、こんなロートルをあれほど必要としてくれている相手に……よりによって、性的な欲望を抱くなんて。  ——最低だ。 「虎徹さん、僕に身をゆだねて」  優しく促しながら胸と股間をいっぺんにまさぐられて、体が勝手に跳ねた。泣きすぎた視界は狭く、薄暗い灯りも相まって現実感が薄い。 「やっ、……ぁっ」  誰かにこんな感覚を与えられるなんて久しぶりすぎて、こらえがきかない。  白い男の手が己の赤黒いものに絡みついている絵面に、止めることもできず慌てて目を逸らした。手の形はいかついが、色はバーナビーに似ている。根元から先端まで強くしごかれて、荒い刺激に首を晒し仰け反った。 「……ッ、……はぁっ、はぁ……ッ」  内腿の筋が勝手に収縮する。背筋を波打たせ、身を捩っても快感を逃す場がない。 「だめ……ダメだ……っ、ほんとに、も、う……」 「名前を呼んで、虎徹さん」  ぞくぞくと背筋を快感が這いあがった。背がしなって視界の隅を金髪が掠める。ふたりは色が微妙に違うはずだが、この照明ではわからない。 「ば、に……」  声にした瞬間、全身が快感に弾け飛んだ。 「————ッ」  丸めたつま先が、びくびくと跳ねる。放出は長く、しつこかった。達している最中だというのに、容赦なく先端を刺激されて、股間から頭の芯まで快感に焼けつく。 「はぁっ、ハッ……、…………ッ」  ————こんなの、最低だ。  虎徹の部屋のチャイムを鳴らしても、中から応答はなかった。 「…………」  寝ているにしてはドアプレートがかかっていないが、彼のことだからかけ忘れただけかもしれない。  バーナビーはふう、とため息をつくと、踵を返し自分に割り当てられた部屋へ向かった。  最後に相手をした女性は、かなり……いや、相当にしつこかった。それも、バーナビーの虎徹への感情がどういったものなのかを根掘り葉掘り聞きだそうとして、辟易しながら適当な返事を返しつづけた。  ほんの三十分程度、虎徹と酔い覚ましにペリエでも飲み、愚痴のひとつも聞いてもらえば、きっとすっきり眠れると思っただけなのだ。 『あんな風に、男同士の関係をなんでも穿って見るような女性、意外と多くてうんざりします』 『それでも大事なスポンサー様だろ? 笑ってやり過ごすっきゃねえわな』 『僕を誰だと思っているんです。もちろん完璧にやり遂げましたよ』 『さっすが。お疲れバニー』  今日のパーティで精神を擦り減らしたのは、虎徹も一緒だろう。  寝ているなら、電話をして起こしてしまっては可哀そうだし、起きていることを期待してメールを送り、外が明るくなってから読まれてしまっては、気恥ずかしい。諦めて自室の鍵を開け、最後にちらりと虎徹の部屋を見る。  なんとなく、彼なら起きてバーナビーを待っていると決めつけていた。肩透かしを食らった気分だった。  絶頂の余韻が抜けていくに従って、虎徹の心は暗雲に覆われるように沈んでいった。一方、酔いは最高潮で、回る視界に自力では起き上がれず、ライアンにされるがままベッドに横たえられている。  頬を手に包まれ、色素の薄い瞳に間近に見下ろされた。 「そんな顔すんなよ。あんたとことん真面目なんだな。相棒と一緒」 「…………」  その相棒の姿をこの男に重ね、セックスめいたことをしてしまったのだ。平然としている相手より、自分の感覚の方がよほど正常だと思う。 「ちょっと体触ってスッキリしただけだろ? 大したことじゃねえよ。その証拠に、俺たちの関係も、なーんも変わっちゃいねえしな」 (そうなの、かな……)  心のどこかで、問題ないわけがあるかと声がした。  だが流されたい。この言葉を信じられたら、どんなにか気が楽だろう。 「不安気な顔すんな。興奮すっから」 「はぁ?」  言っていることが理解できずに顔をしかめると、ライアンがにやりと笑んだ。 「普段から気をつけた方がいいぜ。あんたのそういう顔……そそる」 「お前な……!」  キスされそうな距離まで迫られて、虎徹は思わずめいっぱい顔を背けた。含み笑いが聞こえたかと思うと、ぴちゃりと耳元で水音がする。 「やめ……っ」 「もうちっとだけ、肌触りを楽しませろよ。それでキスは勘弁してやるから」  さっきまで愛撫されていたのとは逆の耳が、ライアンの口技であっという間に性感を高められる。汗が引いたばかりの腹を撫でまわされ、腰がひくりと震える。  危険な領域に足を突っこんでいる気がした。でも今ひとりになって、バーナビーのことを考えるのは堪え難かった。 「ライアン、俺、こういうのは……っ、んッ」 「だーいじょうぶだって」  虎徹の髪を梳いて、ライアンが笑う。指先で頭皮を掻かれる感覚にすら身を捩ると、彼の笑みはますます深くなった。 「……悪くはしねえよ、虎徹」
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salu-paradise · 6 years
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『ヴォワイヤンの庭』についての雑記
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高校三年のころ、一応進学校だった私の学校でクラスのみんなが受験勉強や推薦入試のためのあれこれに忙しくやっている、一番大事な夏に私はまだバンドをやっていた。高校一年の春休みくらいから始めた同級生とのバンドは受験勉強のため、フェードアウトしていったのだが私はひとり熱を抑えることができず、地元の伊勢市駅近辺にあった服屋の方の紹介で当時25歳くらいの大人の人がリーダーのバンドでギターを弾くようになった。ドラムの方が名古屋方面からわざわざ仕事終わりに車飛ばしてスタジオまで来ていたのを悪く思い、たまに私も休日には三重県北部の鈴鹿市のスタジオまで出向き4時間くらいぶっ通しで練習したのを覚えている。ジャンルはパンク・ハードコアで細分化したジャンルをいうとトラディショナルとかクラストコアといったジャンルだった。代表的なバンドを挙げるとSEDITIONやAMEBIXになると思う。そのリーダーの方の趣味に沿う形で私も加入したので、あまりそのへんは聴いていなかったけれどギターアレンジ等その系統に従うようにした。ただその夏のお盆まっただ中だったと思うが、私はそのバンドを脱退してしまった。単純に音楽的な趣味と自分の今の生活や進学等の今後のことを考えてもう乗っかれないということをメールで送ったら、リーダーから大激怒の電話をもらい、脱退というかクビになったのだった。その方との時間は短かったけど現在でもよく覚えているし、無意識に軸になっていると思う。例えば生活のための仕事よりも趣味に血を吐くほど力を入れるということや、商売っけのなさというかアンチコマーシャリズムな考え方はハードコアから来ていると言える。その脱退は十代の私には結構キツいもので、女の子と別れたりしたことより全然尾を引く事になった。高校卒業後、逃げるように県外に出た。
月日は流れて13年も経ったのだが私は相変わらず上達しないギターを使って音楽を作ったりしていて、ただ変わったのは東京に住んでいる。当時から見て想定していなかったのは自主映画を監督したことで、しかしそれも2つの映画祭とイベント上映しただけで見た人の記憶からはほとんど忘れられているだろう。上京や大人になって大きく覚醒し環境を一変させてきた先人から見ると私の人生はそれほど大きくは変わらなかったと思う。それが癪だとか、悔しいから這い上がらなければいけないという自意識というものも過去にはあったのかもしれないけれど、今は欠落している。
この春先ごろ主に母親が昔撮っていたホームビデオをDVDにすることをやっていた。18本のVHS-CテープをVHS型のアダプタを使用し、ビデオデッキからアナログアウトでA/Dコンバータに繋ぐ。それをFire Wireを経由してFCP7でキャプチャし、適当に砂嵐などは摘んでチャプタ付けしてCompressorに送りエンコードしてDVD Studio proでオートスタートのDVDを作る、というのが大まかな流れだ。単純ではあるけれど結構面倒くさい行程だった。もちろん尺もあるし。
その映像を漫然と見ていておそらく漠然と故郷や家族に目を向ける契機となり、それが『ヴォワイヤンの庭』の萌芽のひとつとなった。やっとこの映画の話。もうひとつは今住んでいる街でよく行く居酒屋で会う常連のEさん、Rさん、そして店主のMさんの影響だろう。Eさんはバイクが趣味で、ある日一緒に呑んでいたところ「昔、バイクで愛知県の知多半島からフェリーに乗り、鳥羽で降りて南下し南伊勢町の知り合いの家に泊まった」という話をし出した。南伊勢町は私の地元でEさんにそのことを伝えていなかったので驚いた。何より秘境的な土地だと思っていた南伊勢町から出て外で住んでいる私にとって考えていた地元というのは幻のような透明で空洞のイメージで、勝手に他所の人間には不可視の町であると思っていたからかもしれない。お酒も手伝ってその日は深い時間まで盛り上がった。そして別日同店にてバンドマンのRさんとハードコアの話をしていた。そしたらば三重在住のバンドなど共通の知人も多いことがわかり、私が高校時代在籍していたバンドのことも知っていた。東京のこんな小さな(失礼)酒場でそういう人に出会えることはとても奇妙な事だと思った。それを踏まえて18才から25年間一人のメンバーチェンジもなくバンドを続けている店主のMさんにも感謝したい。
そんなきっかけもあり、今年は例年より仕事のお盆休みが多くとれそうだったので友人のKくんから動画も撮れる一眼レフを借りて帰省した。一応、音もある程度使えるものにした方がいいという考えも働いたのでポータブルのレコーダやマイクも持っていく事にした。何故か夏に帰省する際にいつもパブロフの犬的に移動する電車のなか、中上健次かアルチュール・ランボーのことを考えるとなしに考える(ここ重要)癖が昔からあるのだが、今年はランボーだった。『ヴォワイヤンの庭』の「ヴォワイヤン」とはランボーからの引用である。フランス語で直訳すると「見者」となる。はたして見る者とは。ランボーのいう意味合いでは人間を超越した人間のことで、小林秀雄訳では「千里眼」と訳されていたと思う。要するにそういう人のことであるが、帰る電車でヴォワイヤン=映画ではないか、などと考えた。ヴォワイヤンというのは私が訳するなら空がすべて見えている人のことである。1891年に骨肉腫に襲われ右足を切断し亡くなったランボーは当然1896年に上映されたリュミエール兄弟の『ラ・シオタ駅への列車の到着』を見ていない。映画というのは人間の視点を超越した視点で映像を見せていく。それは撮影や編集によってもたらされるのものであり、それ自体は現在誰もが当たり前の前提で映画を見ているだろうし、それを作る人間は別段魔法使いでもない。しかし映画という媒体が持つ「空がすべて見えている」性格はほかの何にも代え難い引力がある。箱庭のような四角い長方形のスクリーンに投射された光と影を、人々はあたかも自分のことのように見つめ続ける、というのはもっともヴォワイヤン的な体験といえるだろう。タイトルについては概ねこういう理由から名付けられた。この映画では祖母が庭で洗濯物をしたり、花を弄ったりする光景が見られるがそれに対してヴォワイヤン=祖母というのは仮定であり、それが真か偽かはあまり問題とは思わない。映画、言い換えるならヴォワイヤンの庭、というだけで、タイトルが「絵」という絵と似たようなものだと思う。
〜ではないかという疑念からカメラを廻し始め、編集をした映画制作は試みとしてとても楽しいものだった。いくつか映画祭で掛けてもらえることもとても光栄に思っている。一人でも多くの人に見ていただきたい。それが全く意味のない事でも。
現在長編の企画を練っている。昔付き合っていた男女が久しぶりに再会し、少し車で遠出して海へ行きラブホテルへ行き酒場、バッティングセンターへ行って朝別れるだけの話だ。制作費が多少はかかりそうなのでクラウドファンディングなどを初めてするかもしれないが、この東京に熱くて無責任な風を期待して私の映画に出資してくれるイカレポンチが一人や二人いるだろうか。いるといいけど。
2018.11.7 shimo
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arthur-meursault · 7 years
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丸焼きの倫理
以前鶏の丸焼きを独り占めして食べたことがあった。 大変にうまく、また腹がはち切れて死にそうになった。 凄まじい脂。食っても食ってもなくならない肉。まさしく肉林である。 しかし動物を丸ごと一匹食べるのはとても楽しく興味深い経験である。 どの部位にどう肉がついているのか。 骨や皮膚や脂肪がどう機能しているのか。 脂肪や筋肉の量や皮のたるみ具合からこの鶏が生前どのような御人(鶏である)であったか思い偲ぶこともできる。 体内に残った血溜まりなどから、血抜きをするときどうやって血が抜けているのかまでわかる。 単に食事にとどまらない解剖学的な楽しみがある。 なので、どうせなら豚の丸焼きも食べてみたいものだと思った。 日本国外には謝肉祭という行事があって、土用の丑の日の要領で豚や牛を切って食べまくる日がある。 これはヨーロッパでもそうだし、フィリピンのような中南米や中国はじめアジア各地でも行われている。 そんなことするから伝染病が流行るのだとか言ってはいけない。 牧畜民の楽しみだから。 うしやぶたを串刺しにして丸ごと焼くのはとてもワイルドだ。アメリカのドキュメンタリーでワイルドだと言っていたからそうなんだろう。 思えば日本には動物の丸焼きなんかはそうそうないわけで、ウサギなどはそうして食べていたかもしれないが今は残っていない。 家畜を貨幣代わりにするヨーロッパの文化がまったく伝来してこなかった賜物であろう。そのような野蛮な風習は日本にはない。代わりに魚介類を凄まじい勢いで消費するが。 クリスマスのターキーの丸焼きもとうとう定着しなかった。大元の宣伝者であるファストフードやおもちゃ会社が儲かってるのは腹立たしいことだが。 しかし俺個人で丸焼きを食べるぶんにはなんの問題もない。 そう思って子豚の丸焼きを通販で探したら… ちょっとこれは無理だ。 当たり前だが子豚そのまんまではないか。 まぶたを閉じて、口元には豚特有の謎の微笑みをたたえている。寝ているようだが白く独特の硬い皺を刻んだ皮膚は紛れもなく死体のそれだ。 これを焼いてナイフをザクザク入れて食べるのはいろいろと受け付けない。 スーパーで並んでいる豚肉を食べるのとはわけが違う。 鳥の丸焼きは絞めるとこからできるのに、おなじはらから・哺乳類となると無理というのは勝手なもんである。 しかし無理なものは無理だ。 屠畜ばかりは倫理観が根付いていないとできないだろう。 倫理観は正義ではなく個人の行動尺度の話なので論理的矛盾があろうと問題ない。 娯楽の一環で屠畜するのとサバイバルしながら動物を狩るのは話がまったく違うわけで、自分は前者は無理そうだ。 敬意の念なしに遊びで動物を丸ごと焼くのは無理だ。 それは多分誰でも同じで、だから謝肉祭があるのだろう。 あれは彼らなりに拝み方を考えた結果なのだ。 そういえば日本にはキンチョーが主宰する殺虫剤の犠牲になった虫を供養する催し物がある。 キンチョールの紋に刻まれる鶏も虫たちを哀れみの目で見ているのだろうか。 あるいは単に餌としか思わないのか。 鶏のよくわからない眼差しは牛や豚の優しいそれとは別なものだ。 だから丸焼きできてしまったのかもしれない。 そんな個人的な話をされても鶏側としては「べつに」って感じだろう。
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ronpe0524 · 5 years
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ナンバーガールのチケット取れなかった6月(2019年6月の日記)
■2019/6/1 土曜日。娘を習い事に送り、その直後からスマホでチケ取り。ナンバーガール野音なわけですが、まぁ取れない。途中まで作戦を誤っていたこともあるけどムリだった。どうしよう。ライジング行きを検討するか、野音の音漏れを聴きに行くか。金額的に10万ぐらい差のある二択。意気消沈ぎみですが図書館をハシゴし娘の本を返したり借りたり。飛田給へ移動。味スタでFC東京VS大分戦を観戦。絶好調なFC東京なのですが今年スタジアムに来れたのは初。おそらく久保くんにとって東京ラストゲームとなる一戦で、久保くんの2ゴールも見れて大満足。気分よく新宿へ移動。テアトル新宿で『嵐電』『オーファンズ・ブルース』をハシゴ鑑賞。それぞれにティーチイン、トークイベントがついていて、作品もそれぞれ素晴らしかった。てあとる坊やのミントタブレットももらえてご機嫌で帰宅。
■2019/6/2 早朝から娘が小学生模試を受けるとのことで立川へ。小一から大変だなぁ。1時間半ぐらい時間があったので奥さんと朝マックへ。口の中が腫れていて痛い僕はアイスコーヒーのみ。映画や漫画やゲームの話などいろいろする。試験が終わった娘と僕は移動して僕の実家へ。奥さんは買い物へ。口の中が痛かったが意外とカレーは食べれる。不思議。午後は娘を両親に見ていてもらい床屋へ。久・々・散・髪!(アヒトイナザワ風)。夕方に帰宅。娘と絵を描いて遊んだり。夜は娘に本の読み聞かせをするのだが、いよいよ声を発するだけでも口(上顎)が痛くなってきた。これは本格的にまずい。Netflix『サバハ』、Netflix『ストレンジャー・シングス』S1E5を見る。
■2019/6/3 朝から口の中、上顎がとにかく痛い。奥さんが作ってくれた朝食も申し訳ないが一部残してしまった。生活に支障が出るレベルなので口腔外科をやっている歯科医の予約を取る。出社して元々決まっていたMeetingだけには出て早退。八王子の歯科医で見てもらったが案の定大きな病院に行った方が良いということで紹介状を書いてもらう。すぐに明日の予約を取る。水分を飲み込むのでも痛いのではっきりいって何も食べる気がしない。ウィダーINゼリー的なものでも痛いのだからとても困る。唯一食べてて痛くないのはクーリッシュだ。ありがとうクーリッシュ。とはいえばクーリッシュだけ食べて生きてはいけないと思うので早く良くなってほしい。立川へ移動。シネマシティで『さよならくちびる』『誰もがそれを知っている』をハシゴ。
■2019/6/4 早起きして八王子の大きな病院へ。奥さんが出産のときにお世話になっていた病院なので何度も行っているが僕がお世話になるのははじめてだ。とりあえず口の中の腫れている部分を見てもらい、切って何針か縫う必要あり、とのことだが検査が必要とのこと。久々のCT、そして血液検査と尿検査。まぁ僕は2か月に一度の血液検査をやっているので腫瘍マーカの値とかは悪くないことを知っているのでここらへんの検査は落ち着いて受けられる。検査の結果が出て予定通り口の中に麻酔して切ることに。麻酔が痛いし、結局3針縫う。いやぁなかなか嫌なものです。会計まで終わると13時過ぎていて、そのまま会社へ。午後の重要なMeetingにはなんとか出たけどぜんぜん痛い。ツバの飲み込んでも痛い。しゃべるのもまぁまぁつらいの英会話はお休みして薬局で処方箋の薬買ってから帰宅。早く帰ってきたお父さんに対して娘のテンションは上がりまくるが、ごめん、お父さんはまぁまぁつらい状態です。だが奥さんもとても疲れている状態。なんとか寝かしつけまでやったけど、口は痛いし、体調は悪いしで早めに寝る。
■2019/6/5 まだまだ口は痛い。食べることができるものもかなり限定的。次に病院に行くまで一週間ぐらいあるけで大丈夫だろうか。仕事終わりで立川へ。シネマシティで『ベン・イズ・バック』鑑賞。映画終わりでなかなかシリアスなメールを受信。大変なことは重なります。
■2019/6/6 ウィダーインゼリー的なやつのお世話になりまくり。あとクーリッシュ最高。わけあって久々に実家に泊まる。細めうどんとか気を使って食べやすそうな夕飯を作ってもらったけどまぁまぁ食べるのがつらい。
■2019/6/7 仕事終わりで昭島へ。MOVIX昭島で『パドマーワト 女神の誕生』鑑賞。TV録画『フラッシュ』S2E22を見る。
■2019/6/8 土曜日。いろいろと予定が変わって午前中から新宿へ。めずらしくTOHO新宿(もちろんムビチケ使用)で『スノー・ロワイヤル』鑑賞。映画終わって習い事に行ってた娘を迎えに。喋るのもかなりつらい(痛い)ので娘とはなるべく無言でできる遊びをしながら移動。Netflix『ストレンジャー・シングス』S1E6、Netflix『パニッシャー』S2E9、Netflix『TAG』、WOWOW録画『エージェント・オブ・シールド』S5E9, 10を見る。
■2019/6/9 日曜日。朝から家族で豊田にあるイオンモールへ。ここのフードコートにあるロッテリアで子供のお仕事体験的なのができる。子供用の制服を着てクーポンを配ったり、レジをやったり、バーガーを作ったり。面白いのはこのイベントの中で子供が食べるキッズセット+親が食べるバーガーセットひとつをオーダするだけでそれ以外の追加費用はなし。まだモールが混んでいない土日の午前中だからできるんだろうけど子供が配ってるクーポンを多くの人がもらってくれるし、確実な売り上げにもなる。気軽に楽しめるキッザニア的なやつで、素晴らしいシステムだなぁと。残念だったのは僕がバーガーを食べることができないコンディションだったことだけ。また来たい。奥さんは買い物へ、僕と娘はのんびり帰宅。余裕のある午後だったので娘も休養できた日曜になったであろう。Netflix『ブラックミラー』S5E1、Netflix『タイタンズ』S1E9を見る。
■2019/6/10 月曜日。僕の朝食は小さな蒸しパンと野菜ジュース。あーいろいろ食べたいものがたくさんある。松屋のカレー食べたいなぁ。奥さんは「ダイエットになっていい」と云っていたけど、まぁ少し体重は落ちるだろうなぁ。シネマクティフ名古屋支部経由で嬉しい知らせが。ありがたい。夜は実家のお世話になる。母上がいろいろと食べやすい夕食を作ってくれて感謝。肉を食べてちょっと元気になる。肉食べないと本当に立ちくらみするんですよね。夜中に女子W杯見ようかな、とか思っていたら日付が変わる前に寝落ち。。Netflix『ストレンジャー・シングス』S1E7を見る。
■2019/6/11 口が痛くても食べれるフレンチトーストって最高。火曜なので英会話。口の状態についてなんとか英会話の先生にも説明。やはり長く話している痛い。Netflix『ストレンジャー・シングス』S1E8を見る。これでシーズン1完走。Dlife録画『エージェント・オブ・シールド』S5E11を見る。
■2019/6/12 休暇をもらって再び病院。今度はMRI、待ち時間がまぁ長い。今までの検査結果より病名がわかり、まぁ予想通りだけど良性のもので良かった。ただ良性なんだけどいろいろあって手術が必要であり、術後しばらく食事が(口から)できなくなることもあり1週間程度の入院が必要とのこと。入院もイヤなんだけど休暇を消費するのが本当にイヤだ。10月の映画祭に向けて休暇を残すように日々過ごしている自分にとっては絶望レベルの告知である。7月の手術を提案されたけど、7月は家族旅行などもあるので8月で希望を出した。来週に医師たちがカンファレンスをした後で手術方法が決まって、そのあとで手術日程も決めることなるだろう。短期だけど5年ぶりに入院生活をすることになりそうだ。そしてかなり行く方向で検討していたライジングも断念だ。8月の予定はほぼ白紙にしておかないと何があるかわからないし。あーあ。そして予想以上に病院に時間がかかったので観ようとしていたカリテの『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』は間に合わず。予定を変更してヒュートラ渋谷の『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』を鑑賞。次の予定との間隔がなくなってしまったけど、誕生日祝いにけんす君にもらった招待券が使えたぞ。渋谷から三茶へ移動。KERA・MAP#009『キネマと恋人』観劇@世田谷パブリックシアター。堪能。Netflix『ストレンジャー・シングス』S2E1を見る。
■2019/6/13 口の中の痛みがたいぶ良くなってきたのでお昼に白米を食べた。ゆっくり食べればいける。嬉しい。6月から上司がシンガポールの人になったので、病気や入院予定について英文でメール。たぶん理解できただろう。仕事終わりで新宿へ。シネマート新宿で『The Crossing ザ・クロッシング Part I』鑑賞。
■2019/6/14 仕事終わりで吉祥寺へ。UPLINK吉祥寺で『ガラスの城の約束』鑑賞。Amazon PrimeやNeflixでいろいろはじまる。こんなに見れるわけないってぐらいはじまる。
■2019/6/15 土曜日。雨である。娘と吉祥寺の眼科へ。僕はこの眼科にはじめてきたのでまぁまぁシステムがわからない。眼科終わって娘を習い事へ送る。なんだか腰が痛い。もともと痛いのだけどいつもより痛い。雨のせいか。神保町へ移動。うどん旬報の取材。てゆーか久々にうどん食べてみたけど食べれたよ。冷たいシンプルなうどんならいける。とても嬉しい。神保町花月で『予言者たち』観劇。芝居はとても面白かったけど、腰が痛い。帰りの電車も立っていると本当に腰が痛い。帰宅して娘と遊び、夕食食べて、お風呂に入れて、本を読んであげて寝かせる。あまりの腰の痛さに寝室へ。ベッドに横になりPSVitaで録画したTVを見ていたけど1時間もしないうちに寝落ちしてしまった。トゥーロン決勝も見逃してしまったよ。Netflix『ジェシカ・ジョーンズ』S3E1、『ストレンジャー・シングス』S2E2を見る。Dlife『エージェント・オブ・シールド』S5E12を見る。ちなみに15日配信開始とされていたNetflix『ザ・インタビュー』は1日経っても開始されず。どうやら配信中止になっ���みたいだな。経緯はよくわからないけど、ここまでくるとけっこう闇を感じる。
■2019/6/16 日曜日。良い天気だ。昨日からまぁまぁ食事ができるようになった、と思っていたら下痢ぎみである。急に食べたのでお腹がびっくりしてる的なやつだろう。娘と実家へ。地元のお寺のほおずき市へ出かける。昔ながらの出店がいっぱい。娘はかき氷にチョコバナナに焼きそば。僕は焼きだんごと焼きそば。両親もいっしょになって娘にかき氷を食べさせていたら、墓参りにきた従妹に遭遇。数か月前に産んだばかりの赤ちゃんを連れていて僕は初対面。しっかり髪があってかわいい女の子だ。実家に寄ってくれて、うちの娘に赤ちゃんと遊んであげな、と指示。赤ちゃんが見て面白そうなおもちゃを出してきて見せてあげる。娘は小遣いまでもらい自慢げだ。あと娘は明日小学校で体力測定的なやつがある、とのことで庭でいろいろやらせてみる。反復横跳びやその場飛びはまぁまぁ。ソフトボール投げはソフトボールが入手できなかったので測定不可(カラーボールを投げさせてみたかぎりダメそう)、上体起こし(いわゆる腹筋的なやつ)がかなりダメそう。これはもうちょい早めにトレーニングさせてあげてれば良かったなぁ。娘は「筋肉をつける」とか云って夕食にやたら焼き鳥を食べていた。WOWOW録画『コンフィデンシャル 共助』を見る。TV録画『フラッシュ』S2E24を見る。これでシーズン2感想。DCのドラマはライトな感じでこれも良いけど、1シーズンが長いよなぁ。
■2019/6/17 月曜日。タイムフリーで聴いてるラジオを多すぎて追いつかない。「キン肉マン」の読み切りが掲載されるとのことでジャンプを立ち読み。食事がけっこうできるようになってきたので久々に丸亀だ!とお昼休みに行ってみたら機器メンテのため本日お休みとのこと。トホホ。しょうがないのでマックのハッピーセットを食べて娘がほしいと云っていたおまけの「宇宙図鑑」をもらってこよう、と思ったら「宇宙図鑑」はもう終わっていて「昆虫図鑑」だった。トホホホ。薄々感づいてはいたのですが、どうやら今年僕はツキがまったくない。後厄、気をつけた方が良い。仕事終わりで有楽町へ。ヒュートラ有楽町で『旅のおわり世界のはじまり』鑑賞。『ストレンジャー・シングス』S2E3を見る。
■2019/6/18 コパアメリカを見るためにDAZNと再契約。スマホでもしっかり代表戦が見れるのでこの時間帯でやるときには便利。火曜なので英会話に出てから帰宅。Netflix『ディザスター・アーティスト』を見る、Dlife『エージェント・オブ・シールド』S5E13を見る。
■2019/6/19 仕事終わりで新宿へ。久々の珈琲西武でMCTT『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』回。今回は配給の方から非売品ステッカをいただけたので参加者のみなさんに配布。こういうのはとても嬉しいです。Dlife『エージェント・オブ・シールド』S5E14を見る。TV録画『レジェンド・オブ・トゥモロー』S1E1を見る。
■2019/6/20 仕事終わりで渋谷へ。NITRO MICROPHONE UNDERGROUND LIVE 19@ TSUTAYA O-EAST。たぶんニトロのLIVEを見るのは2006年のSPRINGROOVE以来かな。Netflix『ストレンジャー・シングス』S2E4を見る。
■2019/6/21 休暇をいただき横浜へ。フランス映画祭2019『ゴールデン・リバー』鑑賞@イオンシネマみなとみらい。そのまま歩いてキノシネマみなとみらいへ。立川と共通会員ということで会員になっておく。『パピオン』鑑賞。関内エリアに移動。かつやでカレーうどんカツ丼を食べる。ゆっくりであればこれが食えるぐらいには口が回復している。イオンシネマみなとみらいに戻りフランス映画祭2019『ゴーストランドの惨劇』鑑賞。帰りにみなとみらい線が止まっていて焦ったがなんとか帰宅。
■2019/6/22 土曜日。早朝から病院へ。検査結果が出て口の中にできている腫瘍の病名が(ほぼ)確定。やはり良性でそれには安心したのですが、手術でそれを取る必要があり、手術と術後の入院に2週間かかるそうである。1週間だと思っていたよ。2週間。。かなりショックでしたが8月の手術・入院の日程を決める。ナンバガの野音(音漏れ聴こうと思ってた)もライジングも完全に諦めである。立川へ移動。シネマシティで『きみと、波にのれたら』鑑賞。そのあとは娘を迎えに幼稚園へ。3月まで通っていた幼稚園の同窓会とのこと。早いよ同窓会。しかしめちゃくちゃ楽しそうだった。Netflix『ストレンジャー・シングス』S2E5, 6を見る。
■2019/6/23 七五三写真の前撮りの予定であったが娘が発熱。あらら。1日娘と家で過ごす。小学校に入学してから2か月半。疲れが出たのかもしれない。U-NEXT『すじぼり』S1E1を見る。Netflix『ストレンジャー・シングス』S2E7、Netflix『ジェシカ・ジョーンズ』S3E2を見る。
■2019/6/24 月曜日。娘と小児科に行ってから出勤。診察までしかいっしょについていれなかったが、奥さんからメールをもらう。おそらく普通の風邪でしょう、とのこと。出勤して会社の休暇について詳しく調べる。やはり8月に2週間休むと、僕の今年の休暇はちょうどなくなる。この絶望感がわかるだろうか。こつこつを半休を使ったりして10月の映画祭にそなえていた休暇がなくなるのだ。7月に2日ほど家族の旅行のために休暇を使うが、それで家族のために使える休暇もおしまいってことだ。つらい。本当につらい。ただうちの会社はアメリカの企業であり、一年の終わりは10月である。つまり11月1日に次年度の休暇が使えるようになる。TIFFは10/28~11/4、つまり後半の日程は有給が使えるだろう。それにしても基本的に2ヵ月間ほど休みが取れない状態になるのは致命的だ。あぁぁぁぁ。仕事終わりで渋谷へ。ヒュートラ渋谷で『ハウス・ジャック・ビルト』を観る。Dlife『エージェント・オブ・シールド』S5E15を見る。Netflix『ストレンジャー・シングス』S2E8を見る。
■2019/6/25 火曜なので英会話に出てから帰宅。Netflix『ストレンジャー・シングス』S2E9を見る。これで完走。どんとこいシーズン3。Netflix『マーダー・ミステリー』を見る。
■2019/6/26 仕事終わりで新宿へ。武蔵野館で『月極オトコトモダチ』を観る。矢田部さんがゲストできていたトークも含め最高。『Netflix『パニッシャー』S2E10を見る。
■2019/6/27 仕事終わりで新宿へ。某ファミレスでシネマクティフ東京支部による2019年上半期の振り返り、を収録。今回は参加できなかったラロッカさんの代打的にけんす君にゲストで出てもらう。まぁまぁ映画が観れない現状を愚痴った気がします。これは書き起こして東京支部のnoteに掲載予定なのでお楽しみに(愚痴は書き起こしませんが)。Netflix『ANIMA』を見る。
■2019/6/28 仕事終わりで立川へ。シネマシティで『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』と『X-MEN:ダーク・フェニックス』をハシゴ。
■2019/6/29 土曜日。早朝から娘と吉祥寺へ、眼科。国立へ移動し娘を習い事に預ける。自分は立川へ移動し昨日Openしたキノシネマ立川へ。チートイツさんと遭遇。『スパイダーマン:FFH』感想などを語る。『COLD WAR あの歌、2つの心』鑑賞。再び国立へ、娘を迎えに行く。帰り道、急に「お肉が食べたい」とか云い出す娘。帰宅してからの夕飯が食べれなくなりそうで嫌だったのだがどうしても立川のエキナカで売ってる骨付きチキン的なやつが食べたいらしい。しょうがないから買ってあげたらむしゃむしゃ全部食べてしまった。本屋にちょっと寄ってから帰宅。夕飯残したら怒るぞ、と云っておいたら夕飯も全部食べた。娘を寝かしつけDAZNでFC東京の試合みたり、Netflix『Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018』を見たり。めずらしくPCを使い上半期映画のまとめとかしてたら娘が起きてきてしまいまた寝かしつけたり。
■2019/6/30 日曜日。娘をこども美容室へ連れていく。豊田のイオンモール。僕がひとりで連れていくのははじめてなので奥さんからのリクエストを忠実に伝える。美容室の後はイオンモール内で「ざんねんないきもの辞典」のスタンプラリー的なのをやりポストカードをGET。マクドナルドでハッピーセット食べてから昭島図書館へ。娘が「ダンゴムシを飼いたい」とか云うのでダンゴムシ関係の本をいろいろ借りる。借りすぎて重い。実家へ。僕は腰が限界だったので休憩。娘は借りてきた本を読んだり、実家にあるおもちゃで遊ぶ。夕飯までごちそうになってから帰宅。娘を風呂に入れて、本を読んであげたらすぐ寝てた。疲れたのであろう。Netflix『消えた16mmフィルム』を見る。TV録画『レジェンド・オブ・トゥモロー』S1E2を見る。Dlife『エージェント・オブ・シールド』S5E16を見る。そんなこんな個人的にはけっこう激動であった6月おわり。
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SUMBA島の地鎮祭
 近くで周辺コミュニティのための小さなクリニックを建設するとのことで、その地鎮祭にお邪魔した。
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 すでに式が始まっている中、ゲスト席に通される。
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 今回の地鎮祭に使われる豚が運び込まれる。
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 ここら辺で一番のマラプのリーダーが向こうで指揮をとり、参加者全員が雄叫びをあげ始める。なんと言っているかは分からなかったが、男も女も甲高い声をふるわせて儀式の始まりを盛り上げた。
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 その脇で先ほど運び込まれた豚がせっせと丸焼きにされる。
 人生で初めて目の当たりにした。最初に心臓を一突きして火をつける。
 今回は未熟な若い子が行ったせいか、一突きでは息絶えず、着火後もしばし暴れていた。
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 火で炙って、竹の棒で皮を剥いだ後、少し蒸し焼きにする。
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 豚の丸焼きは村の若い男性陣に任せて、式は続けられる。ジャカルタのオフィスがデザインしたクリニックを、出資者が住民にプレゼンしている。
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 しかし私は、豚から目が離せない。口の中は涎でいっぱいなのである。
 昔から動物は大好きで今まで色々と飼育してきた。学生時代は常に生き物係。しかし、同時に食べる対象としても見れるのだ。
 健康的で魅力的な肉体であればあるほど涎も湧き出てしまうのだ。
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 そして、バナナの葉の上でベテランのお兄さんが自慢のナイフでさばく。スンバの人々は皆、自身のナイフを持っており、毎日大切に磨いで儀式や日常の作業に使用する。
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 自称インドネシアサムライと言うだけあって、これが非常に切れ味がいいのだ。
 すーーっと肉の上を滑ったかと思うと、太い骨もコンッコンッと叩けば2つに割れる。
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 とても鮮やかな色の血である。写真だけで見るとやはりグロテスクなのだが、現場ではそれほど感じない。このような類いが苦手な人には申し訳ないが、どうやって飼育されたか分からないような肉片をスーパーで買うよりは随分と健康的で健全である。
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 そしてこれが肝心。マラプの彼らは現在も動物の心臓や肝臓などの模様を読んで将来を占う。先ほどのリーダーだけが読めるのだ。
 その後に、私も触らせてもらった。普段寮で、鶏の内臓は自分で処理して調理するのだが、豚のレバーはさすがに大きい。
 スンバでは様々な儀式において、主に豚や鶏、犬、バッファローがマラプへ捧げられる。
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 後は首を長くして待っていた野良犬が剥がされた皮やしっぽなど、余すことなく平らげる。
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 首あたりのお肉と頭は後ほど儀式に使うらしく、気に吊るされた。
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 気がつくと同行者たちは式を抜け出して、地鎮祭の敷地の裏手にある民家へ。この民家は島内の伝統住居の基本プランとは少し異なっていた。
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 式そっちのけで博打をする男性陣。耳に石をかけているのは負けた人。
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 高床の下で真昼間から寝る豚。
 
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 ここは男性が儀式をしたりするベンチのある男性の間。
 その他の内部は間仕切りが多く、私にとってはだいぶ暑い。
 
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 家族の人数が多いため、通常家の中心にある台所は離れに移されていた。
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 若い人は皆、縁側でおしゃべり。基礎はこの大きな石が地中30cmほど埋め込まれているだけ。
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 そうこうしている間に、先ほどの豚が150人以上の参加者の昼食として仕立てられていた。この人数分の食事を用意した女性陣に、日本人らしく頭を下げながら、ゲストとして真っ先にビュッフェの列に並ばさせて頂く。
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 一通り平らげると、テントの外で調理する前の豚にかぶりつく男性陣を発見。
 せっかくの丸焼きなら私はかぶりついてみたかったので、男性陣に近付いて行って、片言で「ちょっと食べてみたいなあ〜」��言ってみる。
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 ちょっとどころか、大きな塊をもらってしまった。。
 食べにくいだろうと、お兄さんが刀で小さく切ってくれるが、切れ味を知ってしまった今、へっぴり腰で肉片を支える。
 豚をさばいた男性メンバーくらいしかこの肉片を食さないのに、外国人の私が自ら食べている姿を見て皆驚いていた。
 仕舞いには、「これが食えたからお前はもうここに住め。」という流れに。
これは世界の果てまでなんちゃらとか言うテレビでよくみる流れだぞ。。。
 なんとか巨大な肉片を完食し、この二ヶ月で胃を二倍に拡張していた自分に感謝する。
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 食後には島中の人々が大好きな口内洗浄にも挑戦した。
 この重曹のような粉と、二種類の実を調度いい塩梅で口内で混合すると爽快で美味らしい。そして噛み続けて混合物が真っ赤になったらペッと吐き出すのだ。
 だから島の人の口は皆真っ赤なのだ。
 私はこの3種類の配分がうまくいかず、インドネシアで初めて不味くて仕方がない思いをした。こうなるともう、苦くて辛くて渋くて、赤くなるまでなんて到底噛んでいられない。
 その後も住民に質問攻めをして、ぺちゃくちゃやっていると、我々の車が私を置いて発車している。
 危うく本当にこのコミュニティの人間になりかけるところであった。。。
 
 彼らと同じ言葉を話せない場合、まず彼らと同じように笑い、同じものを食べて、同じものを着ることが一番のコミュニケーション手段だと思う。
 インドネシアで生活する中で、このような島を巡る中で、好き嫌いが無いことと、大食であるということは最大の武器であるということに気がついた。
 次回8月に訪れる時は、彼らと同じところで寝たいと思う。
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ronpe0524 · 6 years
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まだまだ映画祭な11月(2018年11月の日記)
■2018/11/1
TIFF8日目。そろそろ終盤。TOHO六本木スクリーン7で『それぞれの道のり』。Q&Aの準備中にこそこそと劇場を後にするチートイツさんとけんす君を目撃。そして『悪魔の季節』鑑賞@TOHO六本木。観る前に数ヶ月ぶりのレッドブルを飲んだおかげか、今朝娘が1時間ほど寝坊(=僕が1時間多く寝れる)したおかげか、かつてないほどの集中力でラヴ・ディアス作品を鑑賞。やりきった感。満足して劇場を出たところで屋根裏シアターAさんと遭遇。同回を観ていたとのことで戦友感。翌日の『ROMA』も同回のようで気があいますね。夕食は麻布十番のテイクアウトカレー『きりん屋』へ。目当てのドライカレーは今回もなかったが豆カレーをおいしくいただきました。たぶんドライカレーは4年ぐらい食べれてない。そしていよいよ入江監督の『ギャングース』ワールドプレミア。なんとアミール・ナデリ監督も観にきててびっくり!めずらしく前方の席を取ったので舞台挨拶もよく見える。一列後ろのは大川編集長の姿が。舞台挨拶で入江監督が「原作の漫画は以前に知り合いからすすめられ読んでおりまして~」と発言。その「知り合い」って大川さんだ!と思い、後ろを振り返りたい気持ちがぐっとおさえました。エキストラ参加したシーンを注意して観てましたが、僕は今回映ってなかったと思います。かなりの時間をかけて撮ったシーンが一瞬レベルで終わっていて、やはり映画を撮るのは大変だ、とあらためて。『ギャングース』は思っていなかった要素が凄かったり。上映終わってすぐに外に出たら入江監督が。軽く感想を伝えることができました。同回を観ていたさっちゃんさんも監督と話したいということでいっしょにサインの列(サインもらうつもりはないけど)に並ぶ。さっちゃんさんも感想を伝えて、サインのかわりに3人で写真を撮っていただく。嬉しいな。『ギャングース』について質問した内容もあったけど、それは僕モテのイベントにとっておきます。さっちゃんさんと『ギャングース』の話をしつつ途中まで一緒に帰る。長年ひとり参戦が多かった映画祭ですが、こうやって映画の感想なんか話しながら帰ることができるのが楽しい。あらためて僕モテには感謝の気持ちでいっぱい。
■2018/11/2
TIFF9日目。映画祭的にはもう一日あるけど僕がチケットを取っているのは本日まで。さみしい。六本木入りが中途半端な時間だったので映画前におにぎりだけ食べる。ヒルズのベンチでもしゃもしゃ食べてたらまるゆさんに話しかけられた。今年のTIFF、実はまるゆさんとは初遭遇。同じ回は何回か観てたと思うのだけど遭遇はしてなかったのです。TOHO六本木に移動して『まったく同じ3人の他人』を鑑賞。チートイツさんも同回だった。劇場を出るとけんす君がスマホの電源ケーブルを忘れて泣きそうになっていたので予備を貸してあげる。チートイツさん、まるゆさんと『まったく同じ3人の他人』の感想を話したりしつつ移動。チートイツさんは仕事へ。まるゆさんが何か食べたい!とのことなので「くろさわ」へ。カレーうどんとメンチを食べて満足満足。僕はTOHO六本木に戻り『十年 Ten Years Thailand』鑑賞。その後はTSUTAYA TOKYO ROPPONGIで行われた 映画秘宝が斬る!2018年東京国際映画祭 総括トークライブ!へ。さっき発表されたばかりのTIFFのアワードを受けてのトーク。登壇は三留まゆみ、モルモット吉田、岡本敦史、岩田編集長。これは今年からのイベントなのかな?すごい面白かった。まずは僕は秘宝のライターさんたちよりTIFFでの鑑賞本数が多いということはわかった(笑)けど、自分は完全に秘宝サイドの映画の観かたをしてるってこともよくわかった。今回1本もスケジュールに入れることができなかったユース部門の話とかすげー興味深い。映画祭における作品選定の裏話とか、三留さんの『悪魔の季節』感想とかも面白い。是非来年もやってほしい企画です。そしてTOHO六本木に戻り、いよいよラストの『ROMA/ローマ』。開場したら早めに席へ。僕は最後列の真ん中あたり、1列前にいた屋根裏シアターAさんとも軽く会釈。いろんなとこで書いたり話したりしていますが、アルフォンソ・キュアロンは大好きな映画監督です。毎年年末になるとその年に観た映画ベスト10を選出してるんですけど、キュアロンは『天国の口、終りの楽園』『トゥモロー・ワールド』『ゼロ・グラビティ』でこのマイ年間ベストを3回も取っている。これはもう好みなんだと思います。その監督の最新作であり、現状日本での劇場公開はこの日だけ。先日の『2001年』70mm上映も観る前に緊張したけど、この『ROMA』はそれ以上に緊張したかもしれない。そしてこの上映を観にきている人たちは、その価値がわかってなんとかチケットを取ってきた人たちなんでしょう。スクリーン3は大きな劇場ではないけど、上映は素晴らしかったと思います。本当に観れて良かった。作品的には今年のTIFFのベスト。堪能。帰りはふわふわしながら気持ちよく電車に乗って帰る。Ayaさんのツイキャス聞いたり、シネマシティのチケット取ったり。ぼんやりTwitterのTLを見ていたらフィルメックスのチケットが発売していることに気づく。あぶね。予定してたやつは全部予約できてホッとしましたよ。Netflix『デアデビル』S3E5を見る。
■2018/11/3
朝一で図書館へ。そして本日は六本木ではなく北千住へ。東京芸術センター2階シネマブルースタジオにて、日本芸術センター第10回映像グランプリ一般公開審査上映『なみぎわ』、『東京の夜』、『オーバーナイトウォーク』の3作を鑑賞。僕モテの新メンバー亀田梨紗さん出演の『東京の夜』目当てで観に行ったのですが、それぞれ良かったです。この日はシネマート新宿ののむコレ初日だったので本当に迷ったのですが、僕モテを応援する身としてはこっちへ。映画が観終わり北千住駅へ向かいながら、電車路線検索。これはTIFFの『いい意味で小悪魔』に間に合うかもしれない。どうやら電車は上映の10分前に日比谷線の六本木駅に着く。チケットも残席わずかだけど買える。これは!と、決断して向かったら間に合いました。昨夜の映画秘宝のトークイベントで話を聞きとても観たくなった『いい意味で小悪魔』。本当に観て良かった。とゆうわけで僕の今年のTIFFは予定より1本追加され、トータル28本鑑賞でフィニッシュ。過去最高本数。来年からはこんな観れない予定なので、最後にこれだけの本数を観れて大満足です。しかし感傷にひたってはいられず���宿へ移動。バルト9にて第15回ラテンビート映画祭 『アワ・マン・イン・トーキョー』/『I Hate New York』を鑑賞。今年のラテンビートは観たい作品とスケジュールがあわず、1本も観れないかなぁと思っていたのですが、おなじみJimmie Soul氏から『アワ・マン・イン・トーキョー』を紹介され、面白そうなので観てきました。チカーノの音楽を東京で紹介し続けている宮田信さんを追ったドキュメンタリ。こちらも観て良かった。そして新ピカに移動して『ヴェノム』鑑賞。なんか久々に普通のシネコンでかかる普通の映画を観た感じがして超楽しかった。映画祭の緊張感は大好きだけど、気を抜いて観るエンタメ作品も大好きです。帰りのエスカレータで後ろからまるゆさんに声をかけられすごいびっくり。『ヴェノム』同回だったとのこと。あーびっくり。
■2018/11/4
娘にどこ行きたい?とリクエストを受けつけたら「動物園!」とのことなので、実家の近所にある羽村市動物園へ。僕の両親も行きたいというのでいっしょに。モルモットとかヒヨコをだっこしたりできるコーナがありうちの娘はご機嫌。僕はペンギンを見れてご機嫌。広場でランチにしたかったけど雨が降ってきてしまった。屋根つきのテーブルがあったのでそこでランチ。ボール遊びとかもしたかったけど早めに切り上げて実家へ。僕はマッサージチェアで一時間ほど寝てしまった。帰宅して夕飯食べてお風呂入ってレゴで遊んでから娘と就寝。疲れてた娘は早めに寝てしまった。僕はしばらく本を読んだりしていたが、やはりいつのまにか寝ていた。
■2018/11/5
早朝4時に目が覚めたので録画したドラマを見たりネトフリ見たり。本日から仕事に復帰であります。きつい。一週間分のメールになんとか読む。それ以上に超急ぎの仕事ももらってしまいこれまたきつい。真面目に夜まで仕事。仕事終わってから映画は観にいかずに帰宅。夕食が鍋。もう寒いもんね。僕モテのニコ生配信を見る。かめりさ登場の巻。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E1を見る。夜はもっといろいろ見たかったが眠くて寝てしまった。
■2018/11/6
がっつり雨。つらい。雨が降っているとお昼休みに丸亀製麺まで歩いていく気にならない。会社のカフェテリアでランチだ。そういえば先週のアトロクはほとんど聴けていない。映画祭中はいろいろと停滞してしまう。火曜なので英会話。先週はレッスンを休んだので2週間ぶり。映画祭で観た『ROMA』が良かったことを講師の先生に力説。帰宅して夕飯食べてお風呂入って録画の「ゴッドタン」とか見てのんびり過ごす。寝室で寝転がりながら録画アニメでも見ようとPSVでアニメ『イングレス』を15分見たところでもう記憶がない。また寝てしまった。TIFFの疲れが残っているのと、復帰した仕事が忙しいのと、風邪ぎみのせいだ。
■2018/11/7
朝4時ぐらいに一瞬目が覚めたが、また寝てしまい結局6時起床。見たいもの、聴きたいもの、読みたいものをたまっていくばかり。ランチは会社の近所のマックまで歩きテキサスバーガー。仕事終わりで立川へ。シネマシティで『ゴジラ・モスラ・キングギドラ/大怪獣総攻撃』鑑賞。35mm上映、上映後トークまで含め楽しかった。松屋で豆腐キムチチゲ鍋膳。「キムチチゲ膳」or「キムチ鍋膳」が正しいような気がするけどおいしいから良し。昨夜聴けなかったAyaさんのツイキャス聴きながら帰宅。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E2を見る。
■2018/11/8
鼻水とせきが出てしまう。今夜は観劇なのに。夕方に大きなMeetingがあり、会議室も大きくて出入り口は前方(登壇者側)にしかない。こっそり出ていくこともできない。時間通りに終わって会社を出ないと芝居に間に合わない!という状況でしたがなんとかオンタイムで終わりました。仕事終わりで下北へ。KERA・MAP #008 「修道女たち」観劇@本多劇場。最前列上手。隣のおっさんが両サイドの手すりまでが自分の陣地!と思っている奴でイラっときましたが、ケラさんの芝居に免じて大人しく観劇。休憩込みで3時間半。堪能。夕飯食べる余裕はなかったので帰宅してからカップ麺。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E3を見る。
■2018/11/9
『ボヘミアン・ラプソディ』公開日。MCTT 11月のお題作品なのですが、今月は土曜開催。名古屋の方たちが参加してくれることもあり、当初の予定より会場キャパを変更。そのための連絡などでけっこう大変。matsuさんが尽力してくれて感謝。仕事終わりで立川へ。シネマシティで『GODZILLA 第三章 星を喰う者』極爆、『ボヘミアン・ラプソディ』極音、というハシゴ。しかも双方aスタ。最高か。
■2018/11/10
朝から娘とDVD『ハリー・ポッターと賢者の石』前半半分を見る。『ハリポタ』見たこともないのに「ホグワーツのレゴがクリスマスに欲しい!」とか云ったらしく、「映画を見てからにしろ!」というママの命により見ることに。内容的にどうだろう、と思っていたけどなんとか見れていた。続きはまた来週かな。図書館へ行って娘の本を返したり借りたり。お昼を家で食べてから出かけさせていだき池袋へ。2018年の森田芳光―森田芳光全作品上映&史上初!ライムスター宇多丸語り下ろし―『ときめきに死す』鑑賞@新文芸坐。観た席が宇多丸師匠の真後ろだった。師匠の真後ろの席で映画を観るのはフィルメックスで『奪命金』観たとき以来かな。上映後は、三沢和子&宇多丸師匠のトークあり。まぁやはり面白いですね。全回は来れないけどなるべく回数を観たい前代未聞の上映企画だと思います。「うちたて家」でうどん食べてから新宿へ移動。「珈琲西武」でパフェを食べてからケイズシネマへ。『お嬢ちゃん』鑑賞。クラウドファンディングに参加して前売りをもらっていた二ノ宮隆太郎監督作。そして某イベントも話しさせていただいた土手理恵子さん出演作。上映前には同回を観にきていたマコチンさんとちょっと話す。たぶん7月にやったGBW in Tokyo以来に顔を合わせた感じなのに、お互いの近況報告もせず、カルロス・レイガダスとフー・ボーの話しかしていない。映画上映前には二ノ宮監督と多数のキャストが舞台挨拶。上映後はロビーにいた土手さんにちょっとだけ感想を伝え、これまた同回を観ていたmatsuさんと感想を話しながらJR新宿駅まで。てゆーかmatsuさんはJRじゃないのに新宿駅までつきあってくれてなんていい人なんだ。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E4を見る。
■2018/11/11
娘と実家へ。地元の産業まつり。「産業まつり」って子供のころからあったので何の違和感もなかったのですが、たぶんマイナなイベントですよね。「農業・商工業などの振興を図ることを目的として開催されるまつり」らしいです。わたあめ食べたり、くじ引きやったり、焼き鳥食べたり。夜は帰宅して家族でたこ焼きパーティ。たこ焼き久々すぎて最初の焼きに失敗。油の量が少なかった。そして娘にはたこ焼きソースが辛いらしい。ソースなしにしてパクパクと食べていた。夜は娘を寝かしつけつつ寝てしまう。深夜に2時に目が覚める。これで睡眠は足りているはずなのでそこからTwitterを追ったり、TV録画を見たり。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E5を見る。
■2018/11/12
朝から娘があることをやらかしてしまい奥さんのカミナリが落ちる。娘、泣く。ティッシュで鼻かんであげようしたら「お父さんは早く行ってー!」となぜかやつ当たりをされる。理不尽。いつもより早めに家を出て、駅のベンチでネトフリを見る。有意義。仕事終わりで立川へ。この11月にOPENしたばかりの「つけ蕎麦 BONSAI たちきた」で鶏つけ蕎麦。この店は今後けっこう使う予感。シネマシティで『テルマ』鑑賞。森田芳光特集について送ったメールがアトロクで読まれた。やったー。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E6を見る。話題になっていたエピソード6、なるほどね。はじまった瞬間にこれはアレか?と思ったらアレだった。面白い。『プロフェッショナル』坂元裕二回を見る。坂元裕二は仕事しながらJAY-Z聴いてた。
■2018/11/13 
朝、娘が「ハリーポッターの(ホグワーツ)の寮が覚えられないから絵で描いてくれ」というから描こうとしてら(旗の)マークが超難しいじゃないか。とりあえず一番簡単そうなスリザリンだけ描いた。そしてスタン・リー氏が亡くなったとの報。EXCELSIOR!火曜なので英会話、なのですが講師が体調不良とのことでキャンセルに。心配だ。帰宅して夕食、パクチー鍋。WOWOW録画『イーグル・ジャンプ』鑑賞。Ayaさんのツイキャス、後半だけ聴く。
■2018/11/14
お昼はちょっと久々の丸亀製麺で牡蠣づくし玉子あんかけうどん+秋刀魚天。仕事終わりで新宿へ。めずらしくはなまるうどんで麻婆あんかけうどんを食べてからカリテ。『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』鑑賞。満席。帰りながらシリーピーマンズのツイキャスを聴く。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E7を見る。 
■2018/11/15
仕事終わりで新宿へ。シネマート新宿でのむコレ2018『狂獣 欲望の海域』鑑賞。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E8を見る。
■2018/11/16
仕事終わりで昭島へ。モリタウンのフードコート、すき家で牛すき焼き丼。フードコートの店舗だと牛すき鍋定食がないのだな。MOVIX昭島で『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』鑑賞。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E9を見る。
■2018/11/17
家で娘とDVD『ハリー・ポッターと賢者の石』を見る。後半パートはけっこう怖かったみたいで半べそだった。でもあの世界観はとても好きなようだ。クリスマスプレゼントはホグワーツのLEGOに決定。まぁまぁ高額。近所の図書館で本を借りたり返したり。お昼をうちで食べてから新宿へ。MCTT『ボヘミアン・ラプソディ』回。MCTT一周年記念であり、土曜開催でキャパ拡大。僕らも入れて14人でわいわいと。ありがたい。放課後(二次会)もふくめて大変楽しかったです。帰宅して風呂は入って、寝室で寝る前にBS録画の『刑事コロンボ』を見ようとしたのにどうやらコロンボ登場前に寝ていたようです。楽しかったけど疲れてたのでしょう。
■2018/11/18
娘と朝から昭島の図書館へ。午前中を図書館で過ごしお昼ごはんを買いつつ帰宅。午後から有楽町へ。フィルメックス『象は静かに座っている』『名前のない墓』鑑賞。『象は~』はけんす君、まるゆさん、マコチンさんも観にきてた。マコチンさんとはアイコンタクトで挨拶。帰宅してから前日見れなかった『刑事コロンボ 美食の報酬』を見る。監督はジョナサン・デミだ。
■2018/11/19
とても仕事が忙しい。仕事終わりで有楽町へ。フィルメックス『轢き殺された羊』鑑賞。チートイツさん、けんす君、まるゆさんと同回。仲間が多い感じで嬉しい。帰りの電車でAyaさんのツイキャスを聴く。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』S1E10を見る。時間かかってしまったけどついに完走。素晴らしかった。
■2018/11/20
午前半休をいただき朝から有楽町へ。この時間に都心に向かうのはどうしても混んでる電車に巻き込まれてしまいけっこうきつい。有楽町朝日ホールでフィルメックス『草の葉』鑑賞。観終わったらすぐに会社へ向かい午後から出勤。
■2018/11/21
有給休暇。朝から有楽町へ。朝日ホールでフィルメックス『川沿いのホテル』鑑賞。けんす君と同回だったので、映画後に「交通飯店」に並んでランチ。ミニチャーハン・ギョーザセット。けんす君が出題した映画クイズを5分以上考えてなんとか正解が出た。難しすぎるだろう。おなかいっぱいになったところで僕は有楽町は離れ渋谷へ。ちょっと時間をつぶしてからシネクイントで『ア・ゴースト・ストーリー』鑑賞。 再び有楽町へ戻り朝日ホールで『夜明け』鑑賞。これは再びけんす君と同回だったのだが、映画はじまる前に通路のソファでだべっていたら、隣にアミール・ナデリ監督が。何かの映画の説明を誰かにしていたがよくわからず。説明されていた人もわかってなかった風。『夜明け』Q&Aにもナデリ監督が一言感想をぶちこんでいた。残念ながら今回のナデリ監督の特集上映は一本も観れずなのだが、ナデリ節を堪能できて嬉しかった。 TOHO日比谷に移動してもう一本、フィルメックス『幸福城市』鑑賞。こっちはチートイツさん、あとTIFFの矢田部さんが客席にいた。 半分仕事かもしれないけど、一観客として映画を楽しんでいる矢田部さんを見れるとなんか嬉しい。
■2018/11/22
仕事終わりで有楽町へ。TOHO日比谷でフィルメックス『ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト(仮題)』。いろいろと衝撃が。終電の都合でQ&Aは見れず残念。
■2018/11/23
祝日の金曜日。朝から図書���に行き本を借りたり返したり。お昼を食べてから出かけさせていただき立川へ。シネマシティで『ギャングース』2回目の鑑賞。パンフも購入。映画の後、ららぽーと立川立飛に移動して奥さんと娘と合流。予約したお店のテラス席で昭和記念公園の花火を見る。 もちろん寒いのでフル装備。席のチャージ料金も取られるのだけど、幼児をつれて昭和記念公園へ花火を観に行くのはまぁ無理なのでここを選んで正解。 今年は7月の花火が中止になってこの11月開催なのですが、来年の7月も予約取れたら同じとこで見たいな。
■2018/11/24
午前中から渋谷へ。映画『ギャングース』を世界最速で語ろう!の会&毎年恒例「モテデミー賞2018」@東京カルチャーカルチャー。僕が僕モテのイベントにはじめて行ったのは2015年の年末なので、あれからもう3年。毎年恒例の楽しみにしているイベントであります。 僕モテ執筆陣もそうですが、ここでしか会えない人多数。入江監督に『ギャングース』ことを質問できたし、パンフにサインもいただけた。 2次会、3次会まで参加。3次会は席の位置もあったけど伯周さん、駒木根さん、林さんとここまでゆったり話せたのははじめてかも。 林さんにはいろいろ内緒の話も聞いたし、2019年も楽しみだなぁ。 3次会後半で僕とまるゆさんとさっちゃんさんは離脱。3人で有楽町へ。フィルメックス『アルファ、殺しの権利』鑑賞。 この回はチートイツさん、けんす君も観ていて、なんとフィルメックスに僕モテ読者5人が。長年孤独に映画祭に参戦していた自分としてはなんか嬉しい。 地下鉄で帰ったまるゆさん以外の4人で有楽町駅前の吉野家へ。メガ盛り!・・・ではなく並盛りの牛丼を食べてから帰りました。
■2018/11/25
午前中から娘を連れて実家へ。地元でやっているみかん狩りへ。東京都なのにみかん狩りができるんですよ。僕の地元がどんだけ田舎なのかがわかるかと思います。奥さんは美容室&映画『search/サーチ』を観に行っていたとのことで、僕がまだ未見の『search/サーチ』について視点の件だけ聞いてみる。なるほど。
■2018/11/26
仕事終わりで新宿へ。松屋でプルコギ定食を食らう。テアトル新宿で『十年 Ten Years Japan』鑑賞。けんす君にもらったタダ券で観れた。感謝。帰宅してからAyaさんのツイキャスを聴く。配信・ソフトもので気になる映画をいくつか紹介していた。なかなか自宅で見る映画まで時間が取れない日々。
■2018/11/27 
英会話に出てから帰宅。最近の夕食は鍋が多い。鍋がうまい季節です。Netflix『アポストル 復讐の掟』を見る。Netflix『デアデビル』S3E6を見る。かなり間があいてしまったがデアデビル再開。あのヒルハウスのせいです。
■2018/11/28
仕事終わりで昭島へ。CoCo壱の スパイスカレー THE骨付きチキン 一辛を食べる。おいしい。11月末で終わってしまうみたいだけどレギュラーメニューにしましょうよ。MOVIX昭島で『ハード・コア』を観る。僕のTwitter TLではやたら今日『ハード・コア』を観てる人が多くて面白い。松竹さんにもらったタダ券で観れた。ありがたい。
■2018/11/29
有給をもらい2ヶ月に一度の定期健診へ。血液検査、尿検査、ともに問題なし。ふー。大きな病気をして半年以上治療のため休職、仕事に復帰したのが2014年11月だったので、これで復帰してからまる4年が経った感じ。再発もありえる病気なので本当にありがたい。リンガーハットで 牛・がっつりまぜめん。11月29日は「肉の日」ってことで100円キャッシュバック。午後はシネマシティで『斬、』『search/サーチ』、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』、『恐怖の報酬 オリジナル完全版』を鑑賞。最寄駅まで戻りすた丼ですたみなマンモス焼肉丼。
■2018/11/30
お昼は会社の近所のリンガーハットで ぎょうざちゃんぽん。麺のかわりにぎょうざが入っている斬新なメニュー。仕事終わりで府中。TOHOシネマズ府中で『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』『ヘレディタリー/継承』鑑賞。『NT』の終わり時間が21:00で、『ヘレディタリー』の開始時間も21:00というゼロインターバル。ゼロインターバルって『七つの大罪』の技にありそう。てわけで11月おわり。
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