【Live report / 7 】
2018/7/21(Sat) " Acoustic Live [night] "
日程:2018/7/21(Sat)
時間:open/19:00~ start/19:30~
場所:荻窪・アルカフェ
価格:¥1000+1D
出演:葉月紗・lilyflower
この回のテーマは「turnlight」。 それぞれの街の灯り、というのは
様々な場所からお越しくださるお客さん、それぞれの夜に寄り添う様な曲達であるようにと願いを込めて。
また、茹だる様な夏の始まりに、朦朧とする視界で見る
不安定な幻を描く様な、そんなセットリストになりました。
【メンバー】
Vo. 葉月 紗 ー @t_limn /HP
Cho. / SE. polkazur ー @polkazur / HP
Pf. かりん ー @mikatsuki10 / HP
Gt.枯木 @kare_tree
【セットリスト】兼小話など。
テーマ:"turnlight"
- それぞれの街の灯りへのセットリスト-
1.Imperial smoke town/青葉市子
ーー 枯木さんと一番最初のライブに出た際、デモ音源かつ一曲目が青葉市子さんの楽曲で。
この頃聞いていたアルバムの一曲であるこの歌は、ちょうどこの季節の
コンクリートから湧き上がる熱気がむせ返る様な印象で導入にセレクトしました。
MC①
2.バニラ/新居昭乃
ーー お店にバニラアイスがあれば完璧だった…。と言っても
この曲で歌われるのは「匂い」がメインで、アイスは完全にこじつけですが。笑
polkaさんの作る環境音が氷を砕く音や、舞い落ちる雪の様で、涼しげな曲になりました。
Full / https://soundcloud.com/t_limn/18721_cover2
3.月の話/坂本真綾
ーー 6月に発売されたシングル「ハロー、ハロー」のカップリング曲、
あまりにも素敵で最速カバーしました。しかも編曲者の山本隆二さんは、
次の安藤裕子さんの共同制作者なんですよ。そんな縁もあってこの曲。
MC②
4.再生/ 安藤裕子
ーー 本当はこの回の要は月の話にしようと考えていたところ、
思った以上にこの曲の存在感というかパワーが強く、ここに持ってきました。
一つ自分の殻が破れた曲というか、私のカバーの中でも強く印象に残らざるを得ない曲です。
歌詞の情景を歌で表現しつつ、環境音の嵐の様な風の音がお気に入りです。
Full / https://soundcloud.com/t_limn/18721_cover
MC④
5.trip~うちへ帰ろ~/阿部芙蓉美
ーー お仕事帰りの方も多い私たちのライブ、そんなあなたに応援ソングでは
ないですが、どうぞゆったり、涼しくなって帰ってねの気持ちでセレクト。
この曲の現実的な逃避感というか、夜の灯りを眺める電車の中で聞きたい感は異常。
MC⑤
6.パイロット/坂本真綾 with はなちゃん
ーー お疲れなあなたに最後にちょっと寝ていかない?ということで
はなちゃんとパイロット。このあたたかなギターメロ、枯木さんの演奏との
マッチング率100%!合わせは直前のリハだけという奇跡。
////
今回のテーマは私の大好きな漫画"CLOVER"の中で、
ある少年が窓辺を眺めて言う「たくさんの灯りはあるのにどれも僕のものじゃない」という台詞が元になっていて。
その物哀しさや孤独を感じることって現代においてみんなにあるものなのではないかと感じていて、
けれど同時に灯りは自分でもつけられるものだとも私は思います。
だからそんな希望を込めつつ、寄り添う様な歌であればいいなと。
また、この日は会場のアルカフェさんの冷房が壊れてしまったということで、
物理的にも曲目的にも暑かった回でした。笑
随時水分補給と皆さんが熱中症で倒れないか心配しつつ、自分も歌って暑くなるという…。
途中話すことがなくなり、最近歌うと痩せることに気づいた、
なんて話題も��りましたが、そんなどうしようもない環境ということもあってかだいぶ砕けたMCでしたね。笑
楽しんでいただけていましたら幸いです。
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“Albert Karch & Yuta Omino International Project”クラウドファンディング目標達成!
ポーランド人ドラマーAlbert Karchと小美濃の共同プロジェクトで、CD制作費用の支援を募るクラウドファンディングを立ち上げ、無事に目標金額を達成することができました。しかも、目標の30万円を大きく上回る41万円!僕もAlbertも驚いています。
まだクラウドファンディングのシステム自体が知られていない中で、このチャレンジはかなり厳しいのではないか、と思っていたのが正直なところ。結果が出てホッとしました。
嬉しかったのは、Albertとのツアーはもちろん、他のミュージシャンと演奏しているのを聴いてくださった方も支援をしてくれたこと。「小美濃の新しい録音を聴いてみたい」というメッセージだと思うと、光栄である一方、身の引き締まる思いでもあります。
そして、このプロジェクトのために本当にたくさんの人が協力してくれました。支援はもちろん、SNSでシェアしてくれたり、ライブ会場での支援のお願いをサポートしてくれたり、Kickstarterページのテキスト校正と翻訳をしてくれたり…。どれだけ言葉を尽くしても足りないほど。いい作品を作って、恩返しをさせてください。ありがとうございました!
CD制作の今の状況とこれからの予定
レコーディング
11月2日、石川広行(trumpet)大谷桃(pf)を迎えてのカルテットでレコーディングを終えました。素晴らしいスタジオ池袋Studio Dedeにて、16トラックを録りました。
通常、ジャズのレコーディングはそれぞれ別の部屋に分かれて録音することが多いようです(ある楽器のマイクに他の楽器の音も入ってしまうので)。今回は、音量の大きいドラム以外は敢えて同じ部屋で録音しました。間や空気感が重要だったので、それを共有できる手法を選んだというわけです。
テーマがあって、ソロを回して、またテーマに戻って…といういわゆる「ジャズ」な曲はほとんどありません。眺めている風景が刻々と変化していく、そんな雰囲気の曲を録音しました。これECMレーベルに送ろうよ、という冗談もそりゃ出ますよね、という感じ。出来にはとても満足しています。
これからの予定
ミックスとマスタリングのエンジニアがほぼ決まり、CDをリリースするレーベルと交渉している段階です。ヨーロッパのレーベルからのリリースを目標としてAlbertが動いてくれています。
ジャケットなどのアートワークも、誰にお願いするか思案中です。
レーベルとアートワークが決まれば、あとはリリースまで一直線(のはず)。CDができあがったら、できるだけ早く支援してくださった皆さまにお届けします。
まずはこのプロジェクトの最初の一歩が踏み出せたところ。ここまでたどり着くまでにサポートしてくださった皆さまに感謝申し上げたいと思います。
それにしても、CFをやってる間にものすごく老けました…どうしよう…
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CASE時代に向けて、材料メーカーも抜本的な変革が求められるのだろうか。材料、特に機能材料は、製品機能や生産プロセスで差別化できることが多く、ビジネスモデルで大きく差が付くケースは少ない。技術の研さんによって変化するユーザーの要求機能に対応する、すなわちスペックインを成り立たせることが、材料メーカーにとっての定石的な勝ちパターンである。
特に自動車業界は、エレクトロニクス業界と並んでスペックインの重要性が高く、これらの業界のリードユーザーによって日本の材料メーカーは鍛えられてきた。ただし、そのような勝ちパターンはここ数年で急速に変化しつつある。
本稿ではまず、近年の自動車業界のトレンドがもたらす材料メーカーにとっての具体的な機会を整理する。後半では、先進プレーヤーの動きを踏まえ、材料メーカーの戦い方に今後どのような変化が生じ得るかを考察する。
最も影響が大きいのは「電動化」
CASEというトレンドの中で、材料メーカーにとって最も直接的に影響��あり、要求が顕在化しているのは「Electric(電動化)」であろう。電動化は、「電池」「車体」「社会」の大きく分けて3つのレイヤーで影響を及ぼす。それにより新たに期待される代表的な材料の機会は多岐にわたる(図1)。
図1 電動化がもたらす代表的な機会
(出所:ADLジャパン)
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まず「電池」については、電極や電解質などの電池材料そのものの進化は必須であり、既に多くの材料メーカーがしのぎを削る本丸領域である。電池材料の開発はそれだけでビッグトピックであるため今回は詳細を割愛するが、電池材料以外でも材料の機会は存在する。
例えば、急速充電・全固体電池などの実現に向けて、高度な熱マネジメント技術や、爆発やガス漏れなどに対する安全性の担保技術が必要とされている。これらは、システムとして解決する方向と、革新的な材料を活用する方向で検討が進められており、材料メーカーにとっての貢献機会が存在する。
さらに、パワートレーンが変化することで「車体」や「社会」にも抜本的な変革が求められつつある。熱制御はもちろんのこと、エンジンがなくなることによるNVH(Noise、Vibration、Harshness)制御の変化や、電気自動車(EV)専用プラットフォーム(PF)のように車体構造そのものを電池に適した形にする動きもある。
熱制御の観点では、熱交換器や配管などの性能向上だけでなく、HVAC(Heating、Ventilation、Air Conditioning)システムそのものを、従来の蒸気圧縮型ではないシステムへと刷新する方向性も検討されており、熱創出を実現する新たな材料の機会が生じる可能性がある。
また、車室内の熱利用効率を向上する、もしくは何らかの発電技術を組み合わせる方向性も検討されており、断熱・遮熱・放熱材料やエネルギー変換を実現する材料の需要の高まりが期待される。
NVH制御においては、モーターや風切り音への対応として高周波の吸音材料の需要が高まっている。振動制御についても、抜本的に見直しが進められる可能性がある。
「社会」の変化としては、充電インフラ整備というハードウエアの側面だけでなく、車両間連携や都市との連携といったソフトウエアの側面でも革新が必要となっている。材料に関わる機会としては、電池の再利用が現実的になってくれば、電池の評価や品質保証サービスなどで、材料メーカーが付加価値を獲得できる可能性がある。
電動化以外のトレンドが及ぼす影響
電動化以外の「コネクテッド/自動運転/シェアリング」についても、「デバイス」「車体」「人(乗員)」という3つのレイヤーで影響を及ぼすと理解できる。それらがもたらす材料の機会は、電動化と同様に多岐にわたる(図2)。
図2 コネクテッド/自動運転/シェアリングがもたらす代表的な機会
(出所:ADLジャパン)
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まず、「デバイス」としては、カメラなどのセンシングデバイス、および通信デバイスの進化が挙げられる。これらのデバイスにおいては、さらなる性能向上や使い勝手の向上が求められており、材料の貢献機会も多い。センシングデバイスとしては、カメラやミリ波レーダー、LIDAR(レーザーレーダー)が主流となる。自動運転の本格的な実現に向けては、人間が検知しているあらゆる物理量に対して目配せが必要となるため、カメラなどで検知できない化学量のセンシングデバイスなどについても、今後需要が増加する可能性がある。
さらに、自動運転やシェアリングなどが浸透すると、自動車の利用の仕方そのものが大きく変わる。例えばシェアリングカーでは、稼働率がこれまでの10倍程度になることが見込まれ、必然的に部品の耐久性への要求の変化が想定される。
一方、稼働率は高くなるが、ある程度決まった経路しか走行しないといったケースも増加するであろう。また、自動運転によって衝突しなくなるのであれば、車体の剛性や安全設計も簡素化できる。このような利用の仕方の多様化への対応として、「高耐久性材料」や「自動補修材料」、「センサー内蔵部品」、「低剛性車体材料」などの需要が高まる可能性がある。
また、車体の利用の仕方だけでなく、人の過ごし方も大きく変化する。人が運転しなくてもよいという側面では快適性・娯楽性の向上が、あらゆる人が使うという側面ではカスタマイゼーションの実現が、次の大きなトレンドとなり得る。これに付随して、「易清掃性/高防汚性の内装材」や「スマートウインドー」「カスタマイズ可能な空調・音響・照明」などの需要が高まる可能性がある。
サステナビリティーがもたらす材料の機会
材料メーカーにとってのビジネスインパクトという観点では、既に検討が進められてきた「サステナビリティー」への対応も、引き続き重要である(図3)。
図3 サステナビリティーがもたらす代表的な機会
(出所:ADLジャパン)
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モビリティーにおいてサステナビリティーを考える際には、安全・安心と循環型社会を「同時に」実現するという観点が重要だ。大抵の場合、これらはトレードオフの関係となるため、単純な一軸上での性能追求ではなく、最適な「落としどころ」を実現することになる。それに付随して、新たな事業機会が生じる。
素材に関連する代表的なトレンドとしては、軽量材料の実現やそれを活用したマルチマテリアル(異種材料構成)での車体設計、またバイオ素材利用が挙げられる。さらに、昨今の循環型社会への要求の高まりを受け、今後はこれらの新素材まで含めて素材リサイクルシステムを高度化していく方向性が求められる。
これらにひも付く材料メーカーの貢献機会としては、各種の軽量・バイオ材料や接合技術を提供する方向性が見据えられる。さらに、材料メーカーの知見を生かした新たな貢献機会として、それらが「安全である」「環境負荷が低い」ということを担保するような評価・シミュレーション技術を提供する方向性も考えられる。
次章の内容にもつながるが、価値指標がますます複雑化する社会では、モノそのものだけでなく、モノがもたらす価値を見える化・担保する機能にも付加価値が生じる。特に、サステナビリティーのような複合的な指標の影響力が大きくなる自動車業界においては、材料メーカーがそのような付加価値の取り込みを検討する重要性は高いと考える。
求められる戦い方は「ティア1.5化」
あらゆる基本要求が充足された現代においては、全ての産業において単純な「モノ売り」以上の付加価値を創出していくことが求められている。自動車業界をターゲットとする材料メーカーにおいても、それは例外ではない。
伝統的に自動車業界では、サプライヤーと完成車メーカー(OEM)が開発・製造の両面で密に連携を行いながら発展してきた経緯があり、評価技術やシミュレーション技術の重要性が他産業よりも高く認識されている。業界で一定のプレゼンスを発揮する材料メーカーにおいては、材料の評価技術だけでなく部品レベルの評価・シミュレーション技術や、モジュール・システム化技術が蓄積されていることが多い。教科書的に解釈すれば、「モノ売り」から「コト売り」にビジネスモデルを発展させていくための素地を備えているといえる。
ただし、日系サプライヤーにおいて、これらはどちらかというとOEMの要求を満たすために「下請け的に」獲得してきたケイパビリティーである。サプライヤーが主導して革新的なモジュールやシステムを提案することを意図したものではなかったために、実際にそれらを活用して付加価値を大幅に拡大した例は少ない。
一方、ドイツBASFや米スリーエム(3M)に代表される欧米の先進材料メーカーにおいては、評価・シミュレーション技術や、モジュール・システム化技術を獲得し、加工条件出しや強度シミュレーションなどまでを含めた樹脂の使いこなし提案や、モジュール・システム提案にまで踏み込む方向性が明確に志向されている。これは、材料メーカー(ティア2)によるティア1の機能の取り込み、すなわち「ティア1.5化」による付加価値拡大として解釈できる。日系の大手材料メーカーである三井化学や東レ、帝人などの近年の買収事例においても、この方向性を見て取ることができる。
CASEへの対応としてOEMの開発負担が桁違いに増加している中、今後はこの動きがさらに加速し、材料メーカーであっても「機能モジュール」や「ソリューション」として提案するケイパビリティーが必要になってくることが予想される。特に、システムサプライヤー活用の傾向が既に顕在化している欧米や中国のOEMに対してプレゼンスを発揮していくためには、「上位レイヤーの評価・試作技術」「計算技術」の獲得、およびそれらを活用した「ティア1.5」としての戦い方が不可避とみている。
ただし、以降の章で述べるように、その実現には大規模な投資や体制改革が必要となる。その負担やリスクを認識した上で、「どのような戦い方がベストか」を慎重に判断する必要がある。
「上位レイヤーの評価・試作技術」の獲得
金属部品の樹脂化や樹脂を使った新規システムなど、従来材料の改良ではなく革新的材料を提案する場合においては「上位レイヤー」、すなわち材料メーカーから見た部品・モジュール・システムレイヤーの評価・試作技術をどのように獲得するかが非常に重要となる。
これは自動車業界に限らず、あらゆる産業で共通して言われることである。いかに材料そのものが革新的であったとしても、材料レベルで提案を行った場合、OEMで部品・モジュール化、性能の検証まで行う必要がある。有望かどうかの判断にすら相当の投資が必要となるため、よほど関心の高い領域でない限りは取り合ってもらえない。
一方、環境規制・安全性・ユーザーエクスペリエンスの革新性など、自動車の開発において解かなくてはならないトレードオフは、ますます増加している。これまでは、部品構成やシステムなどのより上位のレイヤーの工夫によってこれらのトレードオフを解いていた。今後は、それぞれの要求がさらに高度化・複雑化し、材料そのものから見直す必要性も高まるだろう。その意味で、革新材料に対する期待は大きい。
このような背景から、先進的な材料メーカーにおいては、上位レイヤーへの踏み込みが顕著である。例えば、エンジン回りのスーパーエンジニアリングプラスチック材料の共同開発事例において、ティア1は材料メーカーに対して「成形や部品レベルの強度・耐久性まで考慮した材料特性の提案」を要求している。これに対して材料メーカー側も、CAE技術や試作技術を拡充し、対等なパートナー関係を実現している。
また、EV向けの熱マネジメントシステムにおいては、個別の部品の性能や革新性ではなく、システム全体としての費用対効果を判断基準とする必要がある。そのため新たな部材の提案に向けて、部材メーカーとティア1が協働してシステムを組み上げ、実車評価まで行っている例も存在する。
実車レベルの評価が重要な足回りや音響設計でも、部材メーカーがテストコースや大型音響試験室を整備するなど、評価技術に対して大規模投資を行う事例が増加している。
もちろん、「これらの技術を全て自社で保有すべきか、パートナーリングで賄うべきか」という点は、領域ごとに個別に判断すべきである。開発がホットな領域では、自社は材料開発に専念し、上位レイヤーの評価・試作についてはOEMやティア1に担ってもらうという割り切りも可能だ。
しかし、ある機能軸でエッジを立てて革新的な材料を提供する、もしくは自社主導でスピーディーに開発を進め、早期のスペックインを狙うような戦い方を志向するのであれば、これらのケイパビリティーを自社に取り込むことを検討すべきである。
「計算技術」獲得の重要性高まる
自動車と材料の領域では、「モデルベース開発(MBD)への対応」と「材料開発の高速化」の2つの異なる流れで計算技術の重要性が急速に高まっている。
OEM側からのトップダウンのトレンドとしては、複雑化する自動車の製品開発において、モデルを活用しシミュレーション上で開発を行うMBDの活用が進展している。MBD導入に関して、日系OEMは欧米系OEMより一歩後れを取っている状況である。しかし今後は、日本においても業界の水平分業化が進展し、ティア2以下のサプライヤーに対しても対応が求められるようになることが予想される。
材料メーカーへの影響としては、CAE技術の拡���が急務である。また、より根本的には、差別化の肝が「機能 + すり合わせ」から純粋な「機能」に移行するという競争ルールの変化を認識することが重要である。材料メーカーに限らず、モビリティーサプライヤー全般において、今後はこれまで以上に革新的な「機能」を定義し、実現する力が求められていくだろう。
また、将来的に「ティア1.5」を目指すのであれば、そのレイヤーとしてより高度なシミュレーション技術が求められる。振動・熱・流体・電磁場などの3D(3次元)シミュレーション技術の力量はもちろんのこと、いわゆる「1Dシミュレーション」と呼ばれる要求機能を実現するためのロジック検証シミュレーション技術の力量が競争力に直結する。そのため、「これらの技術をどう拡充していくか」までを含めて、自社としてのポジショニングを検討する必要がある。
材料メーカー側のボトムアップの取り組みとして、データを活用し、材料探索やスケールアップを高速化する「マテリアルズインフォマティクス(MI)」がここ数年で大きな盛り上がりを見せている。
MIは魔法のつえのようにもてはやされる向きもあるが、そもそも材料系統や用途領域によって適合性や応用可能性、実現方向性が大きく異なるものである。材料分野別に見ると、製薬がけん引した低分子、および理論がシンプルである金属・合金系は、ハイスループット実験やデータベース構築を含めて、比較的活用が進んでいる。
一方、セラミックス・酸化物や樹脂、複合材料などの物性や現象の因果が複雑な領域においては各社が試行錯誤を進めている段階である。理論や実験装置などのあらゆる観点でブレークスルーが求められている(図4)。
図4 材料分野別の方向性
(出所:ADLジャパン)
MIの主要な課題は7つ
以上のような材料分野ごとの濃淡はありつつ、MIの主要な課題としては7点が挙げられる(図5)。
図5 マテリアルズインフォマティクスにおける主要課題
(出所:ADLジャパン)
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このうち(5)機械学習アルゴリズム適用およびその自動化(6)計算能力の獲得(7)スケールアップについては投資判断の難しさはあるものの、取り組みの方向性は明確である。
これに対して(1)人材育成(2)シミュレーションやテキストデータマイニングまで含めたデータ収集(3)データベース構築(4)特徴量抽出は、取り組み方向性の明確化自体が課題であり、腰を据えた取り組みが必要になってくる。
特に(3)データベース構築に関しては、現時点では各社のクローズドプラットフォーム+標準データを集約したオープンプラットフォームで運用されている。しかし今後は、完全なオープンプラットフォームに移行する可能性も示唆されている。誰がプラットフォームをけん引��るかを含めて動向を注視しておく必要があるだろう。
現時点では世界的に見ても、自社としてどのようなデータに焦点を当てて収集を行うか、オープンなデータプラットフォームや他社とどのように連携していくか(そもそも連携すべきか)について、明確な解を持っているプレーヤーは少ない。
各プレーヤーはまず、データ活用によってどのような効用が得られるかを試行錯誤しながら、手触り感や課題を認識する取り組みを行う必要がある。その取り組みを通じて、「最終的に何を最終ゴールとするのか」、「そこに至るまでのマイルストーンとしてどのようなレベルを目指すのか」、「それに対してどのような手順・アプローチで社内の仕組みを整備していくのか」という点を、戦略として明確にしていく必要があるだろう。
MIは材料開発のツールの1つではあるが、開発思想の根本的な転換を求めるものであり、競争力の違いや付加価値創出手法の変革をもたらすポテンシャルを持つという意味で、材料メーカーにとって機会にも脅威にもなり得る。全てのプレーヤーが同じレベルを目指す必要はないが、その中長期的インパクトを正しく認識し、時間とリソースをかけて自社としての活用の方向性を明確にする必要はあると考える。
材料メーカーの変化の本質とは
これまで、CASEを含めた自動車業界のトレンドから、今後の需要増加が想定される材料メーカーにとっての機会と戦い方の変化について考察してきた。川上に位置する材料メーカーにとって、「CASEがどのような機会に結び付くのか」という点を理解することはもちろん重要である。しかし、材料レベルの個別の機会だけに着目すると、大きな流れを見落としかねない。
CASEとその周辺トレンドが材料メーカーにもたらす変化の本質は、「顧客の開発負担の急増とデジタル化により、競争のルールが変わる」ということである。そのような競争環境の変化と自社がこれまで築き上げてきた基盤を再認識した上で、改めて業界の中で自社をどう位置付けるかが問われている。
必ずしも、全ての材料メーカーがティア1.5を志向する必要はない。BASFのように主要な領域を広くカバーしてティア1.5化するという戦い方もあれば、非常に限定的な機能領域にターゲットを絞ってティア1.5化する戦い方もある。
また、むしろ材料レイヤーに焦点を絞り、MIを駆使して革新材料の探索・ライセンシングに特化する戦い方や、製造プラットフォームを広げる戦い方も想定される。そのような自由度の中で、改めて自社の戦略を見直すことが重要であろう。
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夜のカフェライブ@Spiral Café
小林奈那子(Vc)×Rayons(Pf)
(衣装:mIRA様制作「The Lady Gray」シザーリオのシャツドレス)
今回は特別たくさんのお客様に足をお運びいただきまして、賑やかながらも落ち着いた夜を、みなさんとご一緒させていただき、無事終演いたしました。トークもしないまま、さらーっと弾いて終了してしまったので、こちらで後日、セットリストを公開したいと思います。
15曲中13曲は、Rayonsさんの手による作品です。彼女のアルバム2作から選曲した楽曲たちを、チェロソロのためにリアレンジしたものを演奏しました。
原曲が知りたい方は、こちら。
https://www.youtube.com/watch?v=lUCR0JitPT4#action=share
心の原風景のような、いろいろな景色が見える楽曲たち。
それを演奏している私が、どこかを旅している気持ちでいました。
2ndでは、大好きなSigur RosのアルバムUntitledから1曲カヴァーを、そしてもう1曲、この日のために書き下ろした私のオリジナル曲「SANTAL」をお送りしました。いきなり曲調が変わったので、聞いてくださっていた方の中でも、気づいてお声がけくださる方もおりました。
ゴアのサンタル(サンダルウッドの王様と呼ばれるくらい、良質の香料がとれます)をイメージした、漆黒のシック。
最低音のCは、香階ではサンダルウッドが当てはめられていることに着想を得た楽曲です。
ここにきて、以前全く予測していなかった妙な流れになっておりまして、今後数ヶ月は定期的に譜面を書く、という仕事の締め切りが決まっていて、嫌が応でも五線紙に向かう時間が増えます。
そんな日々、隣にただ素敵な香りがあれば。
すぐにいいヒントをくれるに違いありません。
次のコンサートは、チョコレート探偵事務所からお送りします。
告知はまた後日・・どうぞお楽しみに!
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