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しゃきっと仕事を進められている日は、合間に読書をしても姿勢が伸びたままでいられるから良い。結局、然るべきように呼吸を続けるのが一番体に酸素が行き渡るわけなんだけど、わかってたってやめられない深煎りの怠惰が生活に絶妙な色を加えてくれる。AIには負けないぞ、人間には坂口安吾のような美しさと自堕落の共存値があるのだ。

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青春は固まって物体になってひとつひとつ終わっていくけど、自分もきちんと好きな大人になっていく。そうじゃない夜は考えないものとする。

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牛乳を買って歩く通勤鞄は生活の重さ。冬が良い、夏はきらいだ。何もかも正しくない気がする。自分のこと、ずっとのんびりした人だと思ってるのに、結局余地を追い続けて身長が5メートルになった。はやく君と終わりたい。

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愛する記憶の生煮えな選択も正しさにじりじりと近づけていく手押しの初冬。見る夢は戦争だ。

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あてにしちゃだめよ、この肌も、その瞳も。

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テーブルマナーから瞬きの速度まで、躾が行き届いた子供が育ち、今となっては週末の習慣であるヨガをパスしてファーゴを観ている。思われたい香りと纏いたい香りが全然違うから嫌なのと言っていたね。ピシッと仕切られた病室のカーテンを捲って、あらかじめ用意したような笑顔であなたに挨拶をする。するとあなたは、顔を皺だらけにして涙を流す。俺はどうしたらいいか分からなかった。窓の外には何が見えてた？朱色の手袋をティーカップのそばに置く。あなたが振る舞いたいようにあなたを捉えると言えば良かった。

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相容れない人間もいたと思う。気に入らない場所もあったと思う。置き場所に苦労したから地域のルールに従って処分したんだったと思う。慕う名前の由来が海から来ていて、漢字と響きと、海を好きになる。昔の自分なら画数の数字まで気に入ったりしてて気持ち悪かったと思う。対象となる海がきっと違うそれでも、そういうことで満ちる空気に意味があるのだ。物質表記は変わらないのに幸福の湿度が上がるのはすごい。どれくらいすごいかと言うと、統治国家くらい。「川端康成って川端ってより康成って呼びたくないですか？」とか言ってる同僚とは雑談のスイッチを押すタイミングが合わなくて、「フルネームで呼ぶのはどうでしょう」で一蹴して取引先に電話をかける。お世話になっております。そういう風に育てられたから、話す相手の目以外に視線を置いてはいけないと思っていて、いっそ遠くの草とかを見てる。そういう風に育ちたくて、人の好きなものを大事に見つめる。海に到達点がある人は、どういう風に育つのかなとか考えて、ヨガに行く。鈴木真海子を聴いて、眠くなる。

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ぼやけた視界で何か捉えられることがあるかもしれない♩と思い立ち裸眼で散歩に出て11歩で帰宅。視力0.08は縄文時代だったら真っ先に排除対象。コンビニ人間思い出しません？現代をあいしてる。

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返信速度に見合わない愛だけど、失えないなと思うことがあります。かなりたくさん。

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目を合わせて話したこともない人の訃報に、心の同居人が何かを話して憂いていて、その横に座ってパンを齧っている心の中の自分自身だけが生活を進めていく朝。本物だけを信じていたら余りにも退屈だし、全てに意味があると思ってる人間とはどうしたって分かり合えないでしょう。ねえ、良い夢なんて見なくていい。あなたは極上の現実を生きて。

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