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季節の鍵
水多すぎたのよ 白い空の
滲み雲を筆で撫でた 吐息みたいになって
今君に見せたくなった
言えないことも言えそうだよ
その髪が靡いて欲しい風は
いちばん素敵な指輪 宝石に込めるんだ
この空をいつまでも見られる様に!
その目を覆ったぼろぼろの
包帯の鍵すら涙の熱で溶かしてく
どの季節でもない温度が僕らを眠らせるんだ

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距離感
しゃがみ込んで下から見上げた瞳は
行ったことのない海外旅行だった
このまま首筋が千切れ、そちらまで頭が伸び、
一体化してしまったら、
色が巡り、死が確定する。
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口癖の裾
音にならない告白は
この部屋に降り積もっている
あなたを運ぶ春の風で それは宙に浮かんだ
ほらまた、流れ星
きらきらが耳打ちするから
口癖みたいに いつも同じこと 願うのさ
このままあなたに届いたら裾引っ張って止めて
きっと恥ずかしくて、
そのまま通り過ぎてしまう。
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Hauntology
昏い目。
ウォールナットの椅子から
壁の沁みを睨む
血の巡りを感じない
幽霊のようだ
そこでは 濛々と 煙が上がっていた
電車の音を 真下で聞いている
それは私の世界と
あなたの世界を繋ぐ
橋のようなものではなく
大凡 誰にも伝わらない御伽話であった。
(((曇ったピアノの音色は私を落ち着かせる)))
振り向くとそこは天井
唸るような通知音がしたような気がしたが
それは空耳であった
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優しい野原で横になっている 目を瞑って
猫なんかいないけど撫でてみよう
ニャーんと鳴いた
ないた
ないた
私に必要だったもの
私が忘れていたもの
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ショートケーキ
この曲を聴くと 瞼の裏に あなたが見える
ショートケーキと聞いて
イチゴを忘れないように
旋律が 歌詞が あなたを滲ませる
掴めなくて
でもずっと見つめられて恥ずかしいから
叫ぶみたいにうたうんだ
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たまには逆さに寝てみる
なんだか落ち着く
部屋が狭く感じるのは何故だろ
逆さに寝ると 豆電球のオレンジが見えない
でも
埃被ったクマのぬいぐるみは見える様になった
久しぶりだねー 元気してた?
真夜中目覚まして、
水飲もうとしたけどいつもよりコップが遠い
いつもなら水足しに行くけど
たまにはカラカラで寝てみる
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