haura-yuki

[haura-yuki]

20260621

全部あげるから、全部奪って

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20250619

私はあなたを愛しているがそれはあなたのためじゃない。私のためとも言い難い、ただ私の中にある状態的な感情です。私が誰といても、あなたが誰といても、愛してしまうだけの、深く、どうにも出来ないものなのです。

[haura-yuki]

20250605

永遠を願うからばかね

[haura-yuki]

20250602

ふたりになって弱くなってしまう関係ならば、

その間私はひとりになりたい。

ふたりになって強くなれると思ったのだから、

私はやっと人と一緒になった。

[haura-yuki]

20250515

我々のようなものは気高さを失うと、

ただの獣に成り代わってしまうのよ。

どんなに辛いことも理不尽なことも、

我々を強くするための出来事なのよ。

[haura-yuki]

20250505

明るく、でも深く

純粋に、でも形式に囚われず

疚しさ、錯誤なく、でも表面的ではない

私は開かれた形でただ対話し続けたい。再帰的な認識を持ちながら、疚しさや錯誤が入り込まない別のものとして再構築できたら、それはとても尊いものだと思っていたが、それはどこまでも難しい様だった。

ずっと感覚を起こしていなければいけないような時間だった。��を閉じてしまったら、飲み込まれる、奪われる、負けてしまう。そう思ってしまうから眠ることができない。信じる前に見抜けないといけないと目を閉じることがなかった。

"これは試されていない""ここでは戦わなくていい"と、自分を緩めても壊れない場所を求めていた、武装を解いて、体温を下げて、ようやく安心して静まれる場所を、腹を向けて眠れる場所がほしかった。

「どうしても最後に一つだけ。誰かがいないと成立しない強さを手に入れても、それは自分の身を滅ぼしかねない諸刃の剣になりますよ。」

そんなことは分かっている。それでもそれを求めてしまうくらい私はまだ人を諦めきれないらしいんだ。全く困っちゃうものだよな。でも私も最後に一つだけ。求められるくらいに人の心はまた生まれるみたいだよ。

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20250428

私は何ひとつ欠けていなかったような、私の一部を切り売りして生きていたような、そんな25歳だった。『2024.5.23記録一部抜粋』

言葉は名詞である以上その単語が持つ意味というものが既にありますが、その言葉を使った文章の意味は後から、時には随分後からやってきます。26歳の私は後からやってくる、意味が形付られる直前の、沈黙の、ノイズをよくよく聴くように努め、身を捧げ、宙の輪郭を感じ取ろうとしていました。それはまるで実用性のない試みで非常に無防備でしたが、それでも「いつでも裸のまま飛び込んで来ればいい」と言ってくれる人達が居ました。

その人たちがセーフティになりホールドされながら、自分の存在の微かな振動を他者に伝えようとした営みの期間とも言えます。応答として得た、他者の小さな振動は想像以上に温かいものでした。

ところで孤独とは、紛らわすことはできても取り除くことはできないものです。私が���いたノイズは、触れた宙の輪郭は、孤独を人生の必然なる背景音として認識させるものでした。きっと、紛らわしたり無くしたりする対象ではなく、予め人に与えられている必然条件なのです。感じないふりは出来ても、それを否定することは私には出来なかった。

私は孤独である。あなたも同様に孤独である。しかし、同じ孤独ではない。それを取り替えてあげることも忘れることも出来ない。分かり合えないことを知ったまま、私たちは違うまま、同じ時間を生きようとすることです。諦めや無理な期待でもなく、ただ、隣に居ることを選びたい。

優しいものに触れていたい、温かい眼差しを向けていたいです。27歳。

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20250402

引っ掻くように息を吸った。喉の隙間からひゅっと悲鳴が鳴った。飛び起き窓の向こう側を見ると、暗闇に紛れる私の顔が朧気に浮かび上がっていた。髪は荒れ、目が窪み、口の端っこは白いカスが付着し、指先でカスを拭おうと口角に力を入れると唇がピキっとひび割れた。影に滲んでいるその顔は、まだ死を恐れていた。

人はその先のことは分かりっこないと言い、どうせ分からないのであれば求めるだけ阿呆だと笑った。私は思う。その先へ行かなければそこへはたどり着けない、少なくともそのギリギリのところまで行けばそこには何かがある。あるいは何もないと分かる。若しくは、更にその先には何かがあると期待できる。そのことを君たちは知っている？

[haura-yuki]

20250219

人は安定の引き換えに豊かな物語を想像する機会を失っている。

天国で想像する地獄よりも、地獄で求める自由の物語を私は読みたいと思ってしまったのだ。

[haura-yuki]

20250131

あなたに（誰に？）送れなかったメッセージをボトルメッセージのようにここに流そう。死ぬのは怖い。皮膚が一枚薄くなったような敏感さが身を包み、風邪の初期症状のような嫌な予感がする。そのような時、入眠前のあの少しの空白の浮遊が訪れる。

頭に空白が出来ないように意識が飛ぶまで本を読もうかと本棚の前を行ったり来たりする。しかし、そんなことをして逃げてはいけないことも分かっていて、心を決めたように私はそれと対峙することに恐れながらもそちらに向かって行く。部屋の照明と音楽だけは切れなかった。時間的に空間的に精神的に辿れる感覚がないと戻って来れない気がしたからだ。

固く、冷たく、閉ざされている壁を目の前に私は立つ。もうその佇まいはいつか望んだ、白く、眩く、包み込むようなものではなかった。睨んでも向こう側は覗けないし反射した自分も写さない、まるでコンクリートのように向こう側を断然している、重厚で、無骨な、毅然とした壁。死は壁なのだ。

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20250130

私たちは引力により地面に足をつけ立ち、歩みを進めることが出来る。

君が紛れもない陽だとしたら、私は紛れもない陰だと思う。この引き合いの間で、私は地面に足をつけ立ち、常識を則り営もうとしている。

人は私をつまらなくなったと言うだろう（そしてそれを私自身も感じる）。でも君がいなかったら私の精神は無法地帯で規律なく荒れ果てていただろう。

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20250106

子供を産みたいと思った。26歳、懇々と参考書を読み、空想家になり、自室に籠りながら概念について考えていた。

死を目の前にすると、本当に生物は本能的に子孫を残そうとするらしかった。どうやら愛の結晶として子孫が育まれるのは過程であり、本能はまた自己の欲求として組み込まれているものらしい。それを実感という形で得られたことを私は素晴らしく誇りに思う。ただそんなことを言ったら、神なりイエスなり、両親なり、恋人なり友人なりに怒られてしまうのかもしれない。でもこれはきっと真理に近いそんな確信がある。本能的な部分を自己の欲求の在処として指差しできるほど明確に把握できてしまったのだから。

でも忘れないで欲しい。愛している感情は本能とはまた別の次元で確かに存在する。それは本当である。

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20241017

何を信じたらよいか分からなかったから何も信じないことにしたことを、強かったとも弱かったとも言わないからよく頑張ったと褒めてやりたくなった。

間違っていたとも正しかったとも言わないからただよくやっていたよと言って抱き撫でてやりたくなったのだ。

それがどうしようもない私の母性なんだ。

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20241007

細い髪の毛と毛の間には空気がよく含まれいて空気を押したり跳ね返されたりしながらその弾力を感じた。一束を指に挟みぴんと髪を伸ばし離す。くるりと縮まり指の間を抜け定位置に戻った。それを何度も繰り返した、伸ばし縮み、押して跳ね返され、挟みすり抜け、元に戻る髪の毛を指先で弄んだ。何度目かに、過去に手放してきたものたちを思い返した。間違っているとは思わないけれど、正解と胸を張れない。「いつかいつか」って言う君がいつまでも私を正解にはできない。私が正解だと決めるだけのことだからだ。ふわふわとした弾力を右手に感じ、ヤケになってクシャクシャと髪を乱した。ヤケになるさ。笑っていてくれ。

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20241007

ところでかつて夜、との関係は大変つまらないものになった。ひとつの面白い映画を繰り返し見ているよう感覚で際限なく終わり始まり終わりまた始まっているような詰まらなさだ。正確に言えば"つまらなくなった"のはこちらの状態のことである。一度完結された映画は１回目に見たものと１００回目に見たものと内容は同じである。したがってその映画に備わっている面白さは変化していない。それなのに１回目見た時と１００回目見た時とでは視聴者が受ける面白さは異なる。つまり内容の面白さ云々問わず、知っているという状態が人を飽きさせつまらなくしてしまうのだ。そうのようにして、かつて夜、との関係は大変つまらなくなった。

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20241016

雨を受けた屋根が向かいの家の生活の灯りを反射してこちらの部屋に光を届けていた。この部屋にはそれだけしか光はなかった。この部屋は暗くて湿っている。一切の音は取り除かれて叫び声をあげても誰にも届かない。何も痛くはない。ただ胸が苦しい。ここから逃れたい。逃げるために振り絞った力はもっと強い圧力で封じ込まれてしまうようだった。身体にまとわりつく重たい空気から逃れられないのなら、水が土壌に染み込んでいくように、この暗闇に任せて消滅したい。この目を見開いたまま底までいきたいのだ。パチンとこの部屋は消灯された。生活が途切れた。��きたかった奥底のような暗闇が今目の前に立ち現れた。

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20241007

ある点からこの距離の長さでその人を求め、ある点からその距離の長さでその人を突き放す。求めている心理に嘘はないはずなのに私の心の独占率はあなたで100%にはならない。渇きを求め、潤いを求めるそんな食い違っている私をひとつとして認識してくれるあなたに私は救われる。それも100%で私を求め私に求められることを望んでいるあなたにそう言われることに。

｢私を満たして｣と真っ暗な部屋で裸になって伝えた。あなたは｢嬉しい｣と言って抱いた。私は泣いた。