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kiroku
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ksdblog · 2 years ago
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『Hマートで泣きながら』訳書の方を読み終えました。
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韓国人の母とアメリカ人の父を持ち、アメリカで育ったミュージシャン、ミシェル・ザウナーの回想録。
母との(ときどき、おばや父親との)関係と、母との思い出の輪郭を形作り、あらゆる場面で記憶を呼び起こす、さまざまな韓国の料理について書かれていた。
思っていたよりも母親の闘病生活部分が多く、読むと辛い気持ちになるのでなかなか手が伸びなかったけど、最後はほとんどバーっと駆け抜けるように読み終わった。以前、「春の雨みたいに暖かく湿った雰囲気のある文」だと書いたんだけど、読み終わったときは、春の雨が上がったあとみたいな、ぬるいような涼しいような爽やかな余韻がありました。
低いトーンでずっと苦しみを引き受けている感じの人だった。動揺も葛藤も怒りも悲しみも言葉にして書かれているのにあまり激しい文章ではなく、どこか客観的で落ち着いている。
読んでいると、同じように母が癌になったとして、私はこんなに母のことを思い、献身的に支えられるだろうかと、後ろめたいような気持ちがのしかかってきたので、それも読んでて苦しかったです。
今までの罪滅ぼしをしようと思えるほどの反抗も対立もなく、それなりには仲良くやってきたと思うけど、でもよく考えたら私は、母のお気に入りの服も、好きな食べ物も、仲のいい人もよく知らない。母が輪廻転生を信じてるのかも知らないな。
あまり”血の繋がり”を大切に思うタイプではないけど、かと言ってそれに苦しめられてきたわけでもないし、血縁者が次々といなくなったりしてたら、かけがえのないものだと思うようになったりするのかな。
韓国っぽいもの食べたくなったので、今晩はキンパとチーズタッカルビを食べました。
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ksdblog · 2 years ago
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book haulです。
最近古本屋に行ったりamazonで本を買ったりしたので、それらを紹介していきたいと思います。
book haulなどとカッコつけて言ってるのは、最近海外のbooktuberの動画を見るのにハマっているからです。
こんなに大量に、今月中に全部読むのは無理として、果たして今年中に全部読めるだろうか。私は本を読むのが遅いのです。
ちなみに部屋が散らかっているのは、最近引っ越したところだからです。
写真で並んでる順番は無視して好きなように書いていきます。合計19冊。
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■ARRANGEMENTS IN BLUE: Notes on Loving and Living Alone(Amy Key)
詩人のエイミー・キーが、ジョニ・ミッチェルのアルバム『Blue』を柱としながら、ロマンティックラブなしの人生を生きていくことについて考える本。
このところ(この数年)「一人で生きていく」ということをよく考えている。この数年で恋人ができて最近一緒に暮らし始めたんだけど、「一人で生きていく」ということがずっと私の身近な現実のように感じられる。
■Lease on Love(Falon Ballard)
読みやすそうな感じのロマコメだったと思う。いろいろあってある男性の家に住み着くことになってしまった主人公、正反対の二人、しかしいつしかお互いの存在が大きくなっていき…という筋のやつ。私はラブコメが結構好きです。英文を読む練習になるかしらと思って買いました。
■Crying in H Mart(Michelle Zauner)
■Hマートで泣きながら(訳:雨海 弘美)
アメリカ在住のミュージシャンで、韓国人の母とアメリカ人の父を持つミシェル・ザウナーの回想録。自身のルーツである韓国の味の記憶、闘病の末に亡くなった母との記憶を辿る。
「味の記憶は、愛の記憶」とのコピーが書かれていました。
冒頭を少し読み進めているんだけど、春の雨みたいに暖かく湿った雰囲気のある文。いろんな料理がどんどん出てきて、かなり韓国料理の口になる。
なんか、原書と邦訳と読み比べたら勉強になるかなと思って原書と両方買いました。楽しみ。
■Interpreter of Maladies(Jhumpa Lahiri)
■停電の夜に(訳:小川 高義)
こちらも原書と訳書両方買いました。
短編集は読みやすくて好きです。
親しい間柄の中に存在する亀裂を描いた物語らしい。どこかのレビューで静かな文章が良いと書かれていたのですが、静かな文章で淡々と夫婦や家族間の亀裂を描かれたらもう、たまらんよな。
■翻訳スキルハンドブック(駒宮 俊友)
■ポレポレ英文読解プロセス50(西 きょうじ)
■できる翻訳者になるために プロフェッショナル4人が本気で教える 翻訳のレッスン(高橋 さきの, 深井 裕美子, 井口 耕二, 高橋 聡)
■翻訳の秘密―翻訳小説を「書く」ために(小川 高義)
■本格派のための「英文解釈」道場(筒井 正明)
■英語の発想(安西 徹雄)
これだけ並んでたらわかるかと思いますが、翻訳の勉強をしています。張り切っていろいろ買ったけど、役立てることができるだろうか…
勉強は苦手ですが、翻訳の勉強をするのはとても楽しいです。
■「ことば・表現・差別」再考(おとなの学び研究会)
知り合いに教えてもらった素敵な古本屋で手に取りました。
世の中にはびこる差別と、自身の中にある差別意識にうんざりしていて、とにかく一歩でも前に進みたくて買いました。
■楽園のカンヴァス(原田 マハ)
美術作品や画家を題材にした小説をたくさん書いているということだけ知っていて、一度読んでみたかった作家の一人。
これも上の本と同じ古本屋で買いました。
なんとなくずっと読んでみたいと思っているけどなんだかきっかけがなくてまだ読んだこと無い本を読むのに、古本屋での出会いは非常に丁度よい。
■ロシアは今日も荒れ模様(米原 万里)
これも古本屋で。何だったか忘れたけど、以前米原万里のエッセイを一冊だけ読んだことがあって、また違うのも読みたいなと思っていたので買いました。
エッセイって、特に女性のエッセイって好きなんだよなあ。
■毛糸よさらば(ジル・チャーチル 訳:浅羽 莢子)
裏表紙のあらすじを読むと、主婦探偵ジェーンが事件を解決するミステリー小説のシリーズ第二弾らしい。
最近知ったけど、コージーミステリーというジャンルがあるんですね。この本もそのひとつかな。
軽快にすらすら読めそうな翻訳ものの小説を丁度読みたかったんです。それにクリスマスシーズンの話みたいなのでまさに私にぴったり。私は一年中クリスマスを待ちわびているので。
これも上記三冊と同じ古本屋でゲット。
■オリーヴ・キタリッジの生活(エリザベス・ストラウト 訳:小川 高義)
こちらも翻訳ものの小説。おだやかな港町で暮らすオリーヴ・キタリッジのおだやかな生活の話…かと思いきや、どうやらけっこう荒涼とした感じの話みたい。
ピュリッツァー賞を受賞した連作短篇集ということで、楽しみです。
■傷を愛せるか(宮地 尚子)
多分、伊藤亜紗の『手の倫理』を読んだときだったと思うけど、そのときに「これを読んだ人にはこの本もおすすめ!」欄みたいなところに出ていて、それで気になって読みたい本リストにずっと名前が載ってたのをやっと買ったんだと思う。
帯の「弱いまま強くあるということ」という言葉がいいですね。帯はすぐ捨てちゃうんだけど。
■泥の中で咲け(松谷 美善)
これは多分、上の『傷を愛せるか』の商品ページを見てるときに同じくおすすめ欄にあり、買ったものと思われる。
引きこもりだったが突然母親を亡くし、外に出ざるを得なくなった人物が主人公の連作短編集。
主人公の名前が曜というみたい。かっこいいな。
さあて、読むぞ~。
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