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loopbackto · 5 years ago
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僕の心には四本の柱があって、どの柱も同じ強さと太さで、僕の心を支えています。アントナン・アルトー、マルセル・デュシャン、マイルス・デイヴィス、そして舞踏家の大野一雄です。
皆それぞれ、芸術の歴史に名を刻む人々ですが、舞踏家の大野先生とは一度、お会いした事があります。お会いして、手紙と共に今まで出したCDを手渡しました。先生は優しく、快く手紙とCDを受け取って下さり、「興味があれば一度横浜の稽古場においで下さい」とおっしゃって頂いたような記憶があります。
思い返せば、旅先でふとつけたNHKTVで、大野先生の舞踏を初めて観て以来、何度か生の舞台を観ました。確か、先生の映画の上映会で、マヘリア・ジャクソンの歌で踊られた時に、音楽が心に染み渡り、踊られる先生の姿も舞台も聴衆も全てが透明になって、ただ音楽だけが川のように流れていくのを感じました。
数ヶ月後、先生から届け物が我が家に着きました。驚いて開けてみると、先生の大きく立派な御本『御殿、空を飛ぶ』と一枚の葉書が入っていました。
偉大な舞踏家大野先生との微かな繋がりを今でも感じる夏が来ました。
Jul.30 2020
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loopbackto · 7 years ago
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約一年ぶりの更新となります。 昨年は7年ぶりのオリジナルアルバムの制作にかかりっきりだった事もあり、ブログのみならず色々と少々放置状態でありました。
出来上がったアルバムについては、インタビュー等で語っていますが、今読み返してみると、自分でも訳が分からず語っているような部分が多く、ま、人に話すと大体が本質から遠ざかってしまうので、仕方なしとは思っているのですが、もう少し冷静に説明したかったなと反省しています。 またいつか、そんな機会があれば総括したいと思っていますが…。
そんなレコーディングが終わったと思ったら、クロスフェードしてライブが始まり、これまた少々難儀な心のシフトをしなければなりませんでした。 年末から年始にかけて、沖縄から北海道と巡って、昨日一応仙台でライブツアーは終了しました。
制作とエンターテインメントとしての演奏は、同じ音楽をするものの、心の姿勢としては対極な感じがあります。 どちらも重要な音楽の糧となりますが、心のシフトを変えるのは簡単ではありませんし、エンターテインメントとしての演奏は聴衆というものが関係してくるので、適当には出来ません。
若い時は簡単に制作からライブの演奏へスイッチング出来たのですが、この歳になってくると厳しいものがあります。 簡単には出来ないので、徐々に心の持ちようを変えていき、同時にライブ用の演奏に集中していきます。 今回は、エッジの効いた演奏より、より柔らかい演奏を目指しました。 老齢による心身の様々なプレッシャーを、柔らかく受け流す事が出来ればと思っていたのです。
結果はどうあれ、音楽評論家の渡辺亨氏から「演奏が柔らかく、丸くなったね」と言って頂けました。 音がよく響くクラシックホールが多いツアーだったので、この丸い演奏がより残響を豊かにしたのだとしたら嬉しいのですが。
さて、今年はどんな制作とライブ演奏が待ち受けているのでしょう。 この対極にある二つが、絶妙に絡まり合って、コロコロと弾むように進んでいければと願っています。
Feb.18 2019
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loopbackto · 8 years ago
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本日は、久々に神戸へ。 蕎麦屋さんで昼ご飯を食べて、定番のE珈琲でホット等。 その後、たまたま春節祭のイベントを知ったので、南京町の広場へ。 今年は、南京町にとって節目の年だそうで、豪勢なイベントが目白押し。 観客も凄かったですが、何とか隙間に入って、十数匹の獅子舞!!を堪能。
何か新しい事を始めている訳ではないですが、そろそろ春なのだなという気分になってきました。 ホットコーヒーに流し込むフレッシュミルクを見ていると、その自在なマーブル模様に惹き込まれていき、色々な思いが浮き上がってきます。 この歳になるとどうも、あれもやりたいこれもやりたい、ではなく、あれもこれもだめだからという消去法になりがちです。 でも、その消去法の隙間に何かあるかもしれませんね。
南京町の、大勢の観客の隙間から、それなりに獅子舞を覗けたのですし、消去法のダメ印とダメ印の隙間に、何かが漂っているかもしれません。 少し考えてみる事にしますか。
Feb.16 2018
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loopbackto · 8 years ago
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1月7日から始まった『新春生音三昧2018』コンサートは東名阪、仙台、札幌の5箇所を巡って、先日の2月4日東京紀尾井ホールの千秋楽で無事終えました。 昨年末から色々と盛り沢山なイベントやコンサートが続き少々バテ気味ではありましたが、例年になくゆったりとしたお正月を過ごせたおかげか、演奏に集中して生音三昧ツアーにのぞむ事ができました。
今回は、純粋なクラシックホールばかりだったので、響は何処も素晴らしく、過去のノウハウの蓄積もあってか、モニター等の音響も格別に良く、朝起きた清々しい気持ちのままに演奏が出来た事が幸せでした。 東名阪での、ヴァイオリンとチェロとの演奏も、楽器の種別を超えた真正のカルテットの音楽になっていたように思います。 そういう響とともに演奏できる幸福感を享受しつつ、仙台、北海道での、GTのみのデュオ演奏も充実したものとなりました。 各地にお出で下さった皆様、アリガトーゴザイマシタ。
さて、今年はGT活動40年目。 オリジナルアルバムの企画も少しずつ進んでいるようです。 この歳になっていますから、何事も順風満帆とはいきませんが、GTの出来る範囲で頑張っていきたいと思っています。
何にせよ、音楽は変化していく生き物。 ノウハウはある程度通用するかもしれませんが、多くの部分が未知。 40年経っても、心はいまだ音楽の小学一年生です。 春が来たら、今年もまたピカピカの一年生。 また、新しい音楽と出会えれば幸福です。
Feb.8 2018
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loopbackto · 8 years ago
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10/14は、岡山へ。 吉備津神社屋外特設会場でのコンサートでした。 神社に着くと、何とも言えない柔和な空気が流れていて、こういう場所に来ると、ある種の厳かさや、ピシリとしまる緊張感を感じる場合もあるのですが、ここは全く違いました。 とにかく、優しく様々なものを全て受け入れてくれるような空気に包まれていました。 そして、宮司さん他関係者にお会いしても、その柔和な雰囲気は変わりません。
今回のコンサートは、早くに売り切れていて、少数の方々限定のものかな、と思っていましたら、会場とされる、かなり大きな敷地内に満杯のパイプ椅子。 ちょっと驚きましたが、柔和な空気がこの特設会場にも流れていて、プレッシャーというよりは、単純に有難い事だと思えてくるのでした。
それにしても、会場の近くにある本殿の佇まいは立派で��しく、周りの森もとても麗しく、なんて良い場所で演奏できるのだろうか、と感謝の念が湧いて来るのでした。
さて、本番の演奏が始まると、ステージの周りに秋の虫の涼やかな合唱。 虫の鳴き声とともに気持ち良く演奏を進めていたら、突如遠方に選挙カーの「お願いします~」の声が。 ゆっくりした「水影」を演奏していた頃でしょうか。 でも、何だか違和感はありません。 会場辺り一帯に、件の柔和な空気が流れていたからでしょうか。
アンコール前に、客席にカメラを向けてのピースサイン催促の記��撮影をしたのですが、今、写真を見てみると、何と皆さんピースサインをして頂いています。 コンサート当日の柔らかい空気がそうさせたのでしょうか。
当日は、雲行きが心配だったのですが、コンサートが終わる頃には晴れ間も見えてきました。 何事も柔和な、穏やかな、有難い一日。 そして、もう一度ここに来たいな、と思う、感謝の一日でもありました。
Oct.15 2017
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loopbackto · 8 years ago
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10/8のZepp Tokyo公演をもって、東名阪のGTバンドツアーは終了しました。 名古屋から始まって、大阪、東京へと進んでいったツアーでした。
それぞれの地域独特の雰囲気のもと、その地域でしか出せない音をプレイしながら、徐々に演奏自体も深化していくようなツアーでした。
ところで、コンサートが終わった後の充実感は、どんな形態でもほぼ同じなのですが、バンド形態は調子が良いと、演奏している最中が至福です。 メンバー全員が、同じ曲の中で同じ速度で邁進している、という感じが堪らないですね。 個々のエゴが音楽の中に埋没して、一つの塊になる時が、本当に幸せな一時です。 来年も、同じメンバーでまた色々と出来れば良いなと思う次第です。
と言う訳で、昨日今日と、ゆっくりと休養しています。 今日は、少し暖かかったので、表に出て昼ごはん。 大好きな焼きそばと餃子を食べて満足。 もう秋もど真ん中。 冬、そして年明けに向けて、色々準備しなければならない事も多いのですが、ここはあと一週間はのんびりと…と思っていたら週末は岡山でコンサートでした。
まだまだ気の抜けない日が続きます。
Oct.11 2017
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loopbackto · 8 years ago
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先日は、隔週に一度のSKOS収録のための日帰り新幹線の旅。 毎度のように、乗り込んだ車内で弁当を食べ、品川に到着後はタクシーで渋谷に向かい、スタジオに入って収録。 帰りは最終近くの新幹線に乗り込んで大阪へ。 車内では勿論夜の弁当を食べます。 そして、食後のアイスコーヒーを飲みます。 車内販売のものですから、旨いコーヒーという訳ではないです。 でも何となく、取り敢えずの一服。 これが、格別です。
ところで、1999年に始まったこの番組SKOSは、既に18年目に突入しています。 長く続いたものですね。 何でもそうでしょうけれど、取り分けこういう放送ものは最初からそんなに長く続くものとは思いません。 短命で終わっても、それはこういう世界ですから仕方のないものです。 それが、一年二年持ちこたえて、それが続いて、何と18年。 こういう事は大変に珍しい、という事も含めて、とても有り難いです。
SKOSがどれだけの方々に聞かれているか、実は全く知りませんし分かりません。 そして、どれほど皆さんの役に立っているかも分かりません。 冒頭の、車内販売のコーヒーのように、その内容が旨いかどうかは分かりません。 でも何となく、取り敢えず聞いておこうの番組。 格別な一杯になれますよう。
Aug.17 2017
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loopbackto · 8 years ago
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約二ヶ月半ぶりの更新となりました。 やや本来業務の方が忙しかったという事もありますが、何というか書くべき事にぶつかりにくい日々でもありました。
昨日、所用ありで久々に某ホテルに宿泊したのですが、深夜、窓から外を眺めてみれば、眼下に何とも言えない風景が広がっていました。 冒頭の写真は、何だか、事件の際の自動カメラの映像のようでもありますが、この日は穏やかな、なんの出来事もなさそうな夜でした。
自分の家の周りでも、頻繁にパトカーがサイレンを鳴らして往来する深夜が日常茶飯事ですから、昨晩は、取り分けて静かだったのでしょう。 ぼんやりとその景色を眺めつつ、時折、消音状態のTVを観ていました。
ところで、近頃は、若い日本のアーティストの音楽をよく聴きます。 色々なご縁があって、聴き始めたのです。 そして、日本の音楽にあまり縁が無かった自分に、何故か、今の時代の若者のある種の音楽が同調したのです。 不思議な感じです。
かつて、日本人が歌う日本語の歌詞に心が反応する事はほぼ無かったのに、何故か、今の二十代の方々の歌詞がすっと心に入ってきます。 隔世遺伝という事でしょうか。 現在の若い方々の、茫漠とした不安や緊張というものがどういうものなのかははっきりとは分かりません。 けれど、何かがトリガーとなって、それらの歌詞世界が理解できるような気になります。 幻想かもしれませんが、今はそれを、そのあるがままに楽しんでいます。
そして、ホテルからの眼下の景色が、何故か今の心に染み込んできました。
Apr.22 2017
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loopbackto · 9 years ago
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先日は、神戸元町へ。 いつものように、中華丸萬でラーメンとチャーハンと小エビの天ぷらという黄金比率的ランチを。 食した後は、定番のEVIAN珈琲店でホットコーヒーを二杯。
ここ暫くは、生音三昧コンサートも終わり、ぼんやりと過ごす日々ですが、 時折はSKOSやGGGTの収録があり、あまり惚けずに済んでいます。
それにしても、もう少ししたら、バレンタイン。 梅田阪急でも元町のD丸でも、チョコ特設会場はもの凄い人混みでした。 でも、去年のバレンタインの記憶があまりないのは、それは、母親の葬儀等でバタバタしていたからでしょうか。
もうすぐ、母親の一周忌である二月十日がやってきます。 この一年は、母の死という惑星の周りをグルグルと衛星のように回っていた一年といえるかもしれませんし、その惑星の衛星軌道を飛び出して、どんどん違う宇宙へ向かったとも言え���一年かもしれません。
晩年の母が、唯一、嫌がらずに飲む事ができたのはEVIANのコーヒー。 父親は今でも、母親の仏前にそのコーヒーを供え、そしてそれから、また一人でコーヒーを淹れ、一人でキッチンで飲みます。
僕はと言えば、カップの中でミルクがコーヒーに混ざってゆくのをゆっくり眺めながら、今日を過ごします。 母もあちらで、そんな二人を眺めながら、コーヒーでも嗜んでいると良いのですが。
Feb.6 2017
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loopbackto · 9 years ago
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名古屋から始まり、大阪、北海道、東京、仙台と続いた新春生音三昧コンサートは、昨日1/28をもって無事終了しました。 各地にお出で下さった皆様には、本当に感謝いたします。 有難うございました。
北海道と東京は純粋なクラシックホールのように響き渡るという場所ではありませんでしたが、逆にクラシカルなホールにはない生々しさと臨場感があったようにも思いますし、時折気を引き締める機会になったとも言えます。
それにしても、千秋楽の仙台は、演奏しながら、各地での演奏が脳裏をかすめていく瞬間が何度かありました。 少ない回数ながら、コンサートツアーの千秋楽とはそういう感慨のあるものです。 色々後悔はあるものの、何とか無事に終了したと思えば、あとは唯、有り難さだけが残ります。
さて、今年は一体どのような音楽活動になるでしょう。 ゴンチチというジグソーパズルは、何処へ向かっていくのでしょうか。
Jan.29 2017
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loopbackto · 9 years ago
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先週の土曜日1/14は、GT生音三昧ツアーで北海道へ。 当日、伊丹空港よりのフライト。 雪の予想が各地で出ていて、どうなる事やらと思っていましたが、意外にすんなりと北海道に到着する事ができました。
到着した北海道は快晴でしたが、それでもやはり寒い。 会場に到着しても、元は古い映画館というホールなので、楽屋にいてもステージにいても何処か寒いのでした。 ま、北海道ですからそれは仕方ないと割り切って、コンサート開始。
でも、終盤には、すっかり寒さも忘れて演奏に没頭しておりました。 勿論、終演後は、このために来たと言わんばかりの、打ち上げのジンギスカンへ速攻で駆けつけました。 店外に相当の人が並んでいましたが、少々待機して何とか店内へ入る事ができました。 ま、大人気店なので、店内に入っても一時間弱は待たねばなりません。 それでも、やっと席についての一口目の肉の美味さは格別。 ライス大盛りを頼んだのですが、瞬く間に無くなってしまうほどです。 で、今、その後どうだったのかを思い出そうとするのですが、とにかく美味かったという事以外は何も憶えていないのです。 ただただ、美味に浸り喰らっていた、という事なのでしょうか。
さて、翌日は午後一時の便で大阪伊丹空港へ。 という予定だったのですが、使用飛行機の到着が遅れて、ジリジリと待合室で待たされる事に。 他の便はスイスイと出発していくというのに、我が便の状況は遅々として進みません。 後発の予定だった神戸空港行きの便も、我々の便を追い抜いて搭乗手続きが進み、さっさと飛び立っていきました。
参ったなぁ、という感じで半ば諦めて、大雪で帰れないよりはマシだと思うようにしましたが、でも、他の便がどんどん先に出発してしまうと、どうにも心細くなりますし、どうして我々だけがという腹立たしさも加わります。 人は、日頃平静さを装っていても、他者と比較され劣勢に立たされると、本性がムクムクと出てくるものなのでしょうか。
結局、80分遅れで何とか伊丹空港に向けて飛び立つ事が出来ました。 待たされるのがもしこれ以上だったら、何だか待合室も険悪なムードになっていた事でしょうし、係員と押し問答するような状況もあったかもしれません。 そういうギリギリの境界点の寸前で解放された人々が集う機内は、何だか平穏な空気でした。
やっと帰れるんだな、と思ってホッと安心して窓から眼下を見れば、青い空に美しい雲海が広がっていて、これも、待たされた挙句の一口目のジンギスの美味さに似ているなと思ったのでした。 今回は、食べるのに夢中でジンギスの写真は撮影しませんでしたが、機上では何もする事がないので、カメラを持ち出してパチリパチリ。
自宅に帰って、カメラのデータをPCに取り込みながら、何となくホテルのロビーで撮ったシロクマ氏を思い出しました。 考えれば、シロクマ氏は誰を待つでもなく、しかしじっと何かを待ち続けているのかもしれません。 来るべきものは何なのか。 でもそれは、きっと人間だって同じ事なのでしょう。 人生というロビーに、人は立ち続けて待っています。
Jan.17 2017
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loopbackto · 9 years ago
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名古屋、大阪と連日のコンサートを終えて、某ホテルのカフェのアップルパイに辿り着きました。 両日ともに、良い音響の下で演奏する事ができたのは幸運でした。 ギター二本とヴァイオリンとチェロという組合せは一般的ではありませんし、それがデリケートな生音基本という状況と重なって、実際の演奏にはかなり難儀するのではないかと思っていたからです。
舞台で合奏する際に一番に必要なのは、自分の音がはっきり聞こえる事と、他の演奏者の音がはっきり聞こえる事というシンプルな二点。 この二点が同時に叶えられれば、あとはただ本人の演奏に全てがかかります。 勿論、本人がどのように演奏するかは重要ですが、しかしもし先程書いた二点の内一点でも無ければ、演奏自体が出来ないという状況にもなります。
僕が40年近く演奏してきて���うのは、この二点が完璧に叶えられるのはそんなに簡単ではないという事です。 言わば、毎回が賭けのようなもの。 そして、その時々の自分の耳がどれ程聞く事ができるかという、身体能力に関わる部分もあって、なかなか奥深いのです。
そんな具合で、毎回綱渡り的な舞台の上に数十年。
もっとも、緻密な演奏者は、そういう経験を逐一分析し、それをフィードバックさせ、より良い状況を自分で作るように工夫されていると思います。 そういう努力は素晴らしいものだと思います。 結果的に、そういう方々は、華々しいツアーを終えて、シャンパンに辿り着いているのかもしれません。
でも、僕には能力的にもそういう風には出来ないのです。 だから、毎回冷や汗をかきながら、何とかやっています。
辿り着いた安物のアップルパイが意外に美味いのです、これが。
Jan.9 2017
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loopbackto · 9 years ago
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昨日は、久しぶりに夕暮れ時の新幹線で東京へ。 我らの大ボスN氏の古希を祝うパーティーへ向かいました。 大ボスに育てられた錚々たるミュージシャン達がズラリ居並ぶ中で、還暦超えのマイナーな我々もひっそりと列席しました。 日帰りでもあったので、大ボスにお祝いの言葉を伝え、そして二曲ほど演奏して、大阪へとんぼ返り。
派手やかなパーティーはやはり似合わないGTですが、それでもお祝いの席というものは良いものです。 本当は、他人を祝いながら、実は自分自身を祝っているのかもしれません。 ところで、GTの古希フェスはあるのでしょうか。 あってもなくても、何にせよ、祝いというものは良いものですね。
Jan.7 2017
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loopbackto · 9 years ago
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先程、沖縄から帰ってきました。 年末恒例の沖縄公演も、何と22年目。 そして、無事63歳の誕生日も迎える事が出来ました。
沖縄だけでなく、その他遠い場所からも大勢集まって頂いて、僕達はというと只々楽しく演奏させて頂いて、今年を締める事ができました。 それが、22回も続いているなんて、何と不思議でとても有難い事でしょう。
ところで、帰宅した後、買い出しに梅田に出たのですが、タクシーから見た今年最後の夕暮れは何とも趣き深いものでした。 来る新年は、どんな風に明けていくのでしょうか。 穏やかに穏やかに、毎日が暮れてゆくと良いのに、と思いながら車窓に見入っていました。
僕にとっては激変の一年の、その背中がチラリと見えたような。 もっとも、明日からも、今年と来年の本当は何処にも境目の無い地続きの、同じ一日が始まるのでしょう。
Dec.31 2016
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loopbackto · 9 years ago
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父がヘルニアの手術で入院したのが11/24。 手術は、翌25日の午後2時15分から始まりました。 父を手術室まで付き添い、手術室の向こうで愉快に医師達と話しているのを聞いて、それから父の自室に戻りました。
待つこと3時間強。 早ければ1時間、遅くても2時間くらいと聞いていたので、3時間を超え始めると何だか鈍い不安が心に溜まってきます。 と言って何をする訳でもなく、ただ暖房の効いた部屋の窓からボーッと外を眺めていると、そこに夕日を浴びた大阪城が佇んでいました。
結局、手術が無事済んで、集中治療室で微睡む父に声をかけたのが午後7時頃でした。 何とかそれなりの元気な返事をしてくれたので、後は看護婦さんに任せて病院を出ました。
翌日は、岐阜でのコンサート。 その日は、親戚が見舞いに来たりと賑やかだったようです。 時折手術跡が痛むようで、痛み止めを貰ったりしていたようですが。
そんな訳で、以後は比較的順調で、本日11/30の午前中に退院となりました。 数えれば、わずか6日間の滞在でしたが、何だか長かったような気もします。
病室を出る時に、窓からもう一度大阪城を撮りました。 思い起こせば、父の一度目の手術の時は、まだ母も元気で、見舞いに行く度に賑やかで笑いの絶えない入院生活だったように記憶しています。 その時は、まさか母が先に逝ってしまうなんて考えもしませんでした。
でも、そんな母の元気な姿も、きっと大阪城は見ていたのだと思います。 大阪城は、そこにずっと佇みながら、多くの人々の生を見送ってきたのでしょう。
Nov.30 2016
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loopbackto · 9 years ago
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11/12は東京大森のお寺でのライブでした。 そしてその日、ようやく新しいアルバム”conjecture”の実物を手に取りました。 構想から制作を経て、恐らく3年の期間の後に手にした実物は、それなりに感慨深いものでした。
ところで、conjectureという単語には予想や推測という意味が含まれます。 数学では、例えば「Mikami conjecture」と付けると「三上予想」というような形になります。 まだ、証明はされていないが、そのように予想するといった形式のものが数学には山とあるようです。 そしてそれは、非常に重要なものも多いようです。
アルバムでは、日本とドイツ間をメールとデータのみでやり取りした時に感じた、ある種の「推測や予想」を表してはいますが、同時に未来への予想というような漠然とした思いもあります。 世界は色々と予想外の事が連発しているようですが、来年はどうなっていくのでしょう。 もっとも、他人事のように世界はどうなっていくのかと傍観している場合では無さそうな予感もします。
Nov.13 2016
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loopbackto · 9 years ago
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11月に入りました。 と書き始めて、11ヶ月が早いと書けば良いのか、遅いと書けば良いのか、その判断がつかず何度も筆が止まります。
母の死後、アニメのレコーディングやら、夏のフェスやら、自分のコラボアルバムリリースやら何やらかやら。 バタバタしていたら、いつの間にか11月です。 でもそれが、早かったのか、遅かったのかよく分かりません。
この先も色々とコンサートがあり、来年早々もコンサートが続きます。 それがようやく落ち着いた頃に、母の一周忌。
何だか時間がフワフワと経過して、伸びたり縮んだり。 やはり、時が早く進むと感じる方が健康的なのでしょうか。 ああ、もうこんな時間と思う時は、きっと素敵な時間を過ごしているからでしょう。
それでも、このフワフワと伸縮する時間を経験するのは滅多に無い事かも知れません。 思えば、未知の初めてのトンネルを通る時はこんな感じなのでしょうか。 ともあれ、長かったのか短かったのか不明の11ヶ月を過ぎれば、クリスマスやら年末やら、そして僕の63年目の誕生日もやってきます。
Nov.1 2016
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