#マクシミアヌス

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キリスト教によるローマ支配

西暦３００年、皇帝ディオクレティアヌスは民衆にローマの神々を礼拝することを義務とした。

対するキリスト教は皇帝崇拝を無視してキリスト教徒の兵士に軍から離脱する様に指導するとディオクレティアヌスは反逆行為として３０３年にローマ全土に対して「キリスト教徒の強制的な改宗」「聖職者全員の逮捕および投獄」などの勅令を発し「聖書の焼却」「教会の破壊」「財産の没収」などキリスト教への抑圧を実行した。

キリスト教も報復として「宮殿���火」を繰り返した。

キリスト教の「キリスト教史」によってディオクレティアヌスは〝暴君〟とされていたが、現代史では「キリスト教を弾圧した最後の皇帝」としてジュリアス・シーザーに匹敵する優れた皇帝と評価されている。

ディオクレティアヌスは、305年に体調不良の悪化を理由に退位を表明し「ガレリウス」が東地域の皇帝に就任した。

古代ローマ史上、自ら皇帝の座を退位した者は存在しない。

ディオクレティアヌスは、西地域を任せていたマルクス・マクシミアヌスにも退位することを指示した。

このディオクレティアヌスの判断は、キリスト教の政治支配を危惧しはじめた西暦３００年頃から考えていたと思われる。

キリスト教をスポンサーとするマルクス・マクシミアヌスとの内戦を避けるためにローマ皇帝で初めて退位を自ら表明したディオクレティアヌスはマルクス・マクシミアヌスにも退位を強制し共に引退した。

隠棲したディオクレティアヌスは、政治や戦争に関わることなく３１１年１２月３日に崩御した。

ディオクレティアヌスが隠居した宮殿は１９７９年にクロアチアの世界遺産に登録され現存する。

引退を強制されたマクシミアヌスは、副帝「コンスタンティウス・クロス」に地位を譲る。

マルクス・マクシミアヌスはキリスト教から紫の帝衣は剥奪されるのだが、コンスタンティヌスに反乱したことが評価され宮廷の居住を許されていた。

マクシミアヌスはコンスタンティヌスの暗殺を即されて娘のファウスタを利用しようとするが、ファウスタの夫がコンスタンティヌスに暴露し、310年６月に自殺した。

キリスト教の記録には「コンスタンティウス・クロスは、〝反キリスト教〟を装っていたが実はキリスト教徒だったのでディオクレティアヌスのキリスト教迫害には加担しなかった」と残されている。

しかし、これはコンスタンティウス・クロスの最初の妻「ユリア・ヘレナ」が、３２６年にエルサレムのヴィーナス神殿でイエスが磔の刑に使われた十字架（聖十字架）とイエスに打ちつけた釘３本や「ユダヤの王ナザレのイエス」と書かれた板を見つけたと伝わっているからだ。この伝説を根拠に「ゴルゴダの丘」は特定されているが、真実は解明されず伝説に過ぎない。

ユリア・ヘレナは後の「コンスタンティヌス１世の母親」である。

コンスタンティヌス１世は、エルサレムをキリスト教の都として再建する。

３７９年、テオドシウス1世はキリスト教以外の宗教や神、寺院の像を見ることも禁止した。

３８１年「女祭司制度の廃止」を勅令で発した。

３８８年、古代ローマの伝統宗教の廃絶させ、キリスト教（三位一体派）は事実上帝国の国教となる。

３９０年、コンスタンティノポリスの「コンスタンティノープル競馬場」に勝利の月桂冠を勝者に与えるテオドシウス1世を描いたとされる〝オベリスクの台座に刻まれたレリーフ〟をキリスト教が建設。

この石壁は、エジプト史上最大の帝国を築いた１８王朝（紀元前１４２６年）「トトメス３世」のオベリスクの台座を移築したものだが、テオドシウス1世が競馬場��観覧席から勝者に月桂冠を授けているところだとされた。

芸術の分野にもキリスト教は侵出する。

３９２年、テオドシウス帝はキリスト教をローマの国教と定める。

３９３年、古代オリンピックを廃止