#ミュージシャンとF.C.G.R.
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fcgrblog · 6 years ago
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関根史織 from【Base Ball Bear】
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Base Ball Bear(以下、ベボベ)のベーシストとしてはもとより、最近ではセッションやスティック奏者としての活動でも大活躍の【関根史織】さん。 今回はそんな彼女が現在メインベースとして愛用いただいております、Rhino(Custom Style Rhino-4st. Passive)の誕生にまつわるお話を、私:民谷がお届けいたします。
「ずっと弾いていたくなるような Rhino 。オーダーして本当に良かったです。」
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●ある時、スタッフから・・・
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関根さんが楽器屋さんで出会って以来不動のメインベースとして愛用し続けてきた、 真紅のボディにローズ指板の F.C.G.R.の【Retro JB-4】。 コンディションの安定感、コントロールしやすく旨味のあるサウンドが出てくれるとのことで、それまで特にサブベースの必要性を考えたことは無かった とのことでした。 レコーディング、ライブツアー、大型フェス等、畳み掛けるかのごとく稼働し続けているベボベの活動の中で、ある時 スタッフから
「何かアクシデントがあっても困らないように、サブベースがあったほうがいいよ」
との声。 関根さん自身も「確かに…」と感じつつ機材メンテナンスでF.C.G.R.を訪れた時に、さらりとベースのオーダーメイドについてご相談をいただきました。 楽器のオーダーメイドなどしたことがないという関根さんからのご相談に対する私からのご提案は、以下の2つ。
「ベボベの現場はもちろん、一人のプロベーシストとしてメインとかサブとか決めつけず本気で自分をぶつけられる楽器をもうひとつ持っておくのは悪くないですよ」
「せっかくオーダーメイドで新しいベースを作るのでしたら、メインとは違うキャラクターも兼ね備えている楽器がイイのでは?」
そこで当時ショールームに展示してあった弊社オリジナルベース【Rhino】を弾いていただきました。
ボディやヘッドシェイプ等、JBタイプとは異なるものの、握りなれたF.C.G.R.のネックに指を走らせた途端 関根さんから出てきたのは
「コレいいかもしんない…」
●初めてのオーダーメイド、自分にピッタリの1本を
・・・そこから数ヶ月、初めてのオーダーメイドに対して関根さんがたどり着いた答えは、今まで愛用してきたRetro JB-4の良さを踏襲しながらもより幅広い演奏表現ができ、メインにもなり得る楽器を作りたいということでした。 新しいベースを製作するにあたって、関根さんが悩みに悩んだ末に割り出した幾つかの 「こだわりポイント」。
ポイント①:基本モデルは【Rhino】 ※画像は全てご本人所有のモノです
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ポイント②:様々���現場での稼働を考慮し、今まで以上のサウンドバリエーションを手に入れたい
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試奏していただいたうえで好感触だったこともあり、手軽に楽器自体のトーンを調整できる 【 ARIMIZO & One Point Joint 】 を搭載。
ポイント③:愛器Retro JB-4の持ち味を継承した “ パッシブベース ”
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電装系キャ��ティのザグリを最小限に留めてボディ剛性をヴィンテージJB寄りにした、パッシブ仕様を採用いたしました。 愛器Retro JB-4同様、音作りはベース自体がもつ木部の鳴りを重視するため、フラットな音響特性ながら豊かなミッドレンジをもつ  “ アルダー2ピースボディ ” 。
ポイント④:Retro JB-4との区別化も考えていることと、見た目も好きなので今回はメイプル指板を採用したい
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演奏性の要となるネック周りも Retro JB-4同様グリップは “ F.C.G.R. Uシェイプ ” 、フレットはヴィンテージスタイル形状を持つ “ F.C.G.R. Stainless Speedy 04 ” を採用。 そして指板にはローズ材に比べてやや立ち上がりが速く、明瞭な音程感をもつ傾向のメイプル材を採用し、Retro JB-4との使い分けも意識した仕様となりました。
⑤色は昔から赤系の楽器を愛用しているので、今回も赤を基本に。そして使い込めばこむほど愛着が湧いてくるように、あえて経年変化が分かりやすいRetro JB-4同様のオールラッカー塗装にしたい
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関根史織こだわりのカラー、鳥居レッド!? ミュージシャンとしての関根さんのこだわりの中で、非常に大切なポイントかつ 最後まで悩み抜いたポイントが “ カラー ”。 関根さんのベースといえば、赤系カラーのイメージ。 そして今までのメインベースの濃いめのキャンディアップルレッド。 そこで今回はメインベースとのキャラクターの違いも表現したい意向も踏まえて、フィエスタレッドの方向ですすめる事に。 しかし一言でフィエスタレッドと言っても世の中にはあらゆる色合いのフィエスタレッドが存在しております。 カラーはルックスに関する重大要素ですので、ここに関しては関根さんご自身にピッタリのものを探していただきました。 そして彼女が「グッと来て」探し当てたカラーサンプル写真は、【鳥居】。 いただいたその写真には「ツヤツヤ発色の良い朱色」というよりも、「外気にさらされて日に焼けたマットな赤橙色」という感じ���鳥居がそびえ立っていたのです。 さらに言えば左上の黄色丸線囲み部分の色をご指定でした。 その写真を見た弊社塗装担当:船越は、過去にフィニッシュしてきたフィエスタレッドの様々なヴァリエーションを頭の中で反芻した後一言。 「やってみましょう!」 この一言でボディカラーが確定!
※説明上 “ フィエスタレッド ” と表現していますが、ご本人はフィエスタレッドという言葉は一切使っておりません&ご存じありませんでした。そこにあったのは 「この色に対する明確な意思と熱い思いでした。」
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そしてオールニトロセルロースラッカー塗装。 通常 ARIMIZO & One Point Joint を搭載したモデルではジョイント部付近の塗膜にクラッキングが入ってしまう可能性があるため、この仕様はラインナップしておりません。 しかし倍音が得やすいことと、クラッキングも含め経年変化による「渋い朽ち方」を好まれる関根さんのリクエストもあり、このモデルには敢えて採用いたしました。
●塗装:船越の小話 塗装作業で1番大事なのは「吹くことではなく、具現化するためのイメージをしっかり持つこと。」 いくら多くの色サンプルを用意されたり説明をされても、お客様の要望を具現化出来なければ全く意味が無いわけです。 「お客様の思っている色(見えている視覚的誤差踏まえ)」 = 「塗装人の吹こうとしている色」 でなければなりません。
例えばサンプル画像に1962年の3Tサンバーストが持ち込まれた場合、そのまま吹くのではなく
画像の様な3Tサンバーストであれば良いのか?
バドルベグを使用している(年代が異なる)けど画像の様な62風で良いのか?
1962年風の3Tサンバーストが良いのか?
作業内容・仕上がりの雰囲気が異なりますので 、必ずお客様の意思確認をします。 
そこで、その裏にある話であったり、言葉であったり、実物を見たり、可能な限り要望の色の情報収集をします。 自分が “ 落としどころのイメージが出来ない色 ” は吹けないので、事前のイメージ作り・お客様とのやり取りはじっくり行います。
そして、この赤。 画像のみの初見は「退色したフィエスタレッド」。 やはりその物が醸す雰囲気等々、実物は見ておきたく散歩と称し当時3歳の息子を連れ数回に渡り近所の神社へと。 この赤「フィエスタレッドではない。」危うくフィエスタレッドを吹くところでした。 やはり、画像のみでは分からない鳥居の醸す独特の雰囲気がありました。 関根さんも同じく鳥居の醸す雰囲気、そして色の表現からも読める通り、色のみでグッと来たのではなく、言葉ではないその物が醸す雰囲気が必ずあった筈です。 もっと突っ込んだ話、その当時の色々な物事も乗っているかと思いますね。そして神社によっても色は異なるはずです。 なんと言って良いのやら、フィエスタレッドのイメージを持って吹くのと、鳥居のイメージを持って吹くのは全く別物でして。 自分の塗装を分析するに、[ 色の分量・層の構成・粘度・下地の干渉具合 ] が変わります。 結果、ご本人様には気に入っていただき何よりであります。
今では関根さんとの共通の呼び名は 「フィエスタレッドお爺ちゃん」 そして我が息子。その所為か当時は自然と “ ゲゲゲの鬼��郎 ” の歌を口ずさみ、幼児にしてゾンビ・骸骨 大好き、“ 本当にあった怖い話 ” の大ファン、love貞子、他に類を見ない少年へと立派に成長しております。
ポイント⑥:必要なサウンドのための必然「カスタムワウンド・ピックアップ」
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サウンドの心臓部であるピックアップには、どんなピッキングスタイルに対しても “ ベースらしいローミッド ” が出力でき、ハイからローまでどのポジションでも埋もれずベース音を前に出しやすい “ JB Modern ” を土台にカスタムメイド。 ライブハウスから野外大型フェスまで様々な現場で演奏されることを考慮し、不要な重低音感をスポイルしてコントロールしやすく旨味のあるサウンドを実現させるために作られたピックアップです。
●そしてもうひとつの " 新たな相棒 “ の完成!
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途中カスタムワウンドピックアップと木部とのコンビネーションを図るための仮組みチェック等を経て半年ほど後。
遂に【 関根さん仕様のRhino-4 】(Custom Style Rhino-4st. Passive)が完成いたしました!
●関根史織さんのコメント
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「完成したベースを最初に弾いた時、指板のどこを押さえてもしっかりした音程感があり、嫌な倍音が出てこないので、ずっと弾いていたくなる弾きやすさに感動しました。オーダーして本当に良かったと思います。」
「どんな時も最高のパフォーマンスを引き出させてくれる、私にピッタリのベース」
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「いままでいつも頭を悩ませていた様々な演奏環境によって余計な低音がまわることに対し、今回のベースは常に快適な低音をしっかり出してくれています。また、運指やピッキングへの追従も速いので、よりベースでリズムを出しやすくなりました。
ツアー等で長時間車載されたり、高温多湿もしくは逆に乾燥しまくっている現場などの過酷な環境でもコンディションに大きな狂いもなく、タフで安心感があります。
そしてARIMIZO & One Point Jointは、自分自身の手で自分だけのセッティングを追求できるので、より楽器を弾くことが楽しくなりますよ。」
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皆様御存知のとうり、完成以降現在まで関根さんと共にステージで活躍してくれているRhino-4 (Custom Style Rhino-4st. Passive)。
製作した楽器をガンガン弾き込んでいただけていることは、メーカーとして本当に幸せなことです。
関根さん、いつまでも末永くご愛用ください!
営業部:民谷
※私達が作り上げたギター・ベースがあなたにとって、最高のパートナーとなってくれることを心から願い、木材の状態から完成に至るまでのすべてを東京下町の工房で行っています。
それはプロフェッショナルな現場で使用される方でも、リビングルームで心ゆくまで音楽を楽しまれる方のリクエストでも全く変わりません。
工場に隣接したショールームでは、弊社製品の試奏やリペアーを承っております。
「F.C.G.R.は敷居が高く 気軽に行きづらい、質問しづらい」といったご意見を多く頂きます。
そんなことは御座いません。気さくなスタッフが丁寧に対応させて頂きます。プロからアマの方まで、どなたでもお気軽にお越し下さい。
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※写真 左:小林  、右:小野
● 【 関根さん仕様のRhino-4 】
【Model】 Rhino-4 (Custom Style Rhino-4st. Passive) 【Color】 C.O.レッド 【NECK】 Maple 1P 【GRIP】 F.C.G.R. U 【F.BOARD】 Maple 【SCALE】 34inch(864mm) 【FRETS】 F.C.G.R. Stainless Speedy 04、21F 【NUT】 Oiled Bone 【JOINT】 Arimizo & One Point Joint 【BODY Wood】 Alder 2P 【FINISH】 N.C. Lacquer 【PICKUPS】 F.C.G.R. JB Modern/FPU-JB03 (19mm Pitch対応カスタムワウンド) 【BRIDGE】 GOTOH S510B (19mm Pitch) 【CONTROL】 2Vol, 1Tone
●もう一つの顔、チャップマンスティック奏者 “ 関根史織 ” 
プログレッシブロックをルーツに持つ彼女が、新たな境地を切り開くべく結成したインストユニット “ stico ” 。 “ 衝動の衝撃と融合 ” ともいうべきか?!、彼らの熱いライブを要チェック!!!
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A post shared by 関根 史織 (@sekine_bbb) on Aug 6, 2019 at 8:02pm PDT
【 stico 】 ・チャップマンスティック:関根史織(Base Ball Bear) ・ベース:tatsu(LA-PPISCH) ・ドラム:オータコージ(曽我部恵一BAND、L.E.D.、ベーソンズ)
●リンク
・Base Ball Bearオフィシャルサイト ・Instagram 関根 史織 (@sekine_bbb)
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fcgrblog · 7 years ago
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開発秘話 “Dulake Flat-6”
●理想の6弦ベースを求めて
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「フリーダムには何故、6弦ベースがないの?」
こんなご質問を多くの方からいただいておりますが、実は所謂カスタム・オーダーとしての6弦ベースは今までも製作したことはあります。
しかし、それらのモデルはあくまでもご依頼をいただきましたお客様の音楽性等に特化した楽器でしたので、F.C.G.R.として多くのベーシストの幅広いリクエストに対して応えられるベースでは無かったかも知れません。
もし、F.C.G.R.オリジナルの6弦ベースとしてリリースするのなら・・・
僕たちが考えうる中で最も秀逸なトータルバランスが取れた6弦ベースでなくてはならない!
初めて手に取る方でも「これはイイ!」と感じていただけるような楽器でなくてはならない!
そうしたことを考え続けているが故か、現状“F.C.G.R.オリジナルの6弦ベース”というラインナップは存在しておりません…
しかしながら、複雑なコード・ワークや流麗なソロ・プレイ等に見られるように、ますます多様化しておりますエレキベース・シーンの中でどんな楽器が必要とされているのか?
そして多くのベーシストの方々が6弦ベースに求めていることは何なのか?
見て・聞いて・考え  、幾年を経て、全世界のベーシストに向けたFCGR初のオリジナル6弦ベースを具現化させるべく、僕たちは動き出しました。
6弦ベースというと・・・
気難しい、敷居が高い
弾くのが難しそう、自分には弾けない
各弦のバランスが今一
といった意見をよく耳にします。
そこで着目したのは・・・
各弦の “ 音色・出力 ” バランスが良い
外部機器(EQ、コンプ等)になるべく頼らない、ベース本体のみでの音作り
4弦プレーヤーの方でも、違和感の少ない手に取り易い6弦ベース
ソロイスト向きでなく、リズム隊向き
F.C.G.R.の提案。
「全音域でサウンドバランスが良く、4弦プレイヤーが手にし易い、パッシヴでも使える6弦ベース」
 ●デザイン   “ Dulake ”
今回僕たちが初のオリジナルとして6弦ベースを開発するにあたり基本モデルとしてピックアップしたのは、既に4弦はもちろん5弦ベースとしても大きな実績を持つ 【 Dulakeシリーズ 】 でした。
Dulake:このシリーズの第一号としてリリース。複雑な積載構造とカーブド・ボディ形状を有しコンパクトで取り回しの良いボディながらも、パッシブ・サウンドにこだわったモデル。
Dulake Libero:Dulakeより伝統的なエレキベースのサウンドと操作性を持たせたフラット・ボディ形状。
同様のシルエットながらも相反するキャラクターを持つこれらのモデルをラインナップすることで、最先端の音楽シーンからルーツ・ミュージックまで幅広いレンジのベーシストの方々にご愛用いただけるシリーズとなりました。
そして、その中でセンターラインに位置する・・・
“ Dulake Flat ” ↓↓↓
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 フォルム、ウェイト…、全てにおいてスマートなモデル
様々な���向性へシフトできることを考えたモデル
“Dulake”、“Dulake Libero” 夫々の特性をインストールさせながら、最もニュートラルな立ち位置となるこのモデル。
【 Dulakeシリーズ 】ならではのボトムラインを支えるベースサウンドから、リズミックなスラップ・プレイや、メロディックなソロ・プレイ等を幅広くカバーできます。
そして重量感を感じさせないフラット・ボディ。重たくなりがちな6弦ベースのたたき台としてまさに最適な楽器だったのです。
実のところ “ Dulake ” のデザインは・・・
「元来6弦ベースにもコンバートできるように設計されてはおりました。」
しかし今回自分たちが目指す6弦ベースを作るには、当然ながらソレ相応の仕様変更が必要となります。
サウンド・操作性等、あらゆる視点から突き詰めてゆき、各部の 形状・寸法・素材 の選択をし設計図を作ります。
そしてもう一つ大切なことは・・・
「従来のDulakeが持っている  “スマートで流麗なデザイン” を損なわないこと」
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なかなか普段お目にかけられない画像ですが、これは今回の開発にあたり相当量の書き直しを繰り返したデザインスケッチです。
特にヘッドデザインの変更はむやみに重厚さを感じさせないスタイリッシュなシェイプを意識。
外観・サウンド・各弦のテンションバランス におきましてもDulakeのイメージを極力崩したくないこともあり、5弦Low-Bのペグポスト位置は【 Dulakeシリーズ 】5弦と同じ配置にいたしました。
※ Dulake Flat関連記事
・ 自然と技術の美しき融合 ( Part.1 ) 
・ 自然と技術の美しき融合 ( Part.2 ) 
・「スマトラトラ」が如き、5弦ベース
●新たな試み
弦のテンション(張力)がもたらすネックへの影響は相当なものです。
重さで表すと通常の4弦ベースでも “ 約80kg ”。人間の大人がネックにぶら下がっている様な状態になります。
これが6弦ともなりますと更に負荷がかかることになり・・・
ひどい順反り
ハイポジション部分だけ順反りになってしまう所謂「ハイ起き」
等の、厄介な状態に陥る可能性が高くなります。
耐久性と安定した弾き心地を大切にする僕たちとしましては、安心して演奏に集中していただける楽器を作らねばなりません。
突然ですが、ここで問題です!
問:ネックのハイポジ付近に何かを埋め込んでおりますが、これは何でしょう?↓↓↓
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答え:チタン・プレートです。
そして、採用させていただきましたのが・・・
KTS社の “ Reinforcement Bar ”!↓↓↓
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この2mm厚のプレートを左右に2本、ネック全体には入れずにハイポジ付近のみに入れましたのは・・・
強い弦テンションから生じる「ハイ起き」を予防
ネックから生じる生鳴りも粒が整うようにさせる事
これもチタンが持つ強度と響きを���用したアイディアの一つなのです。
●弦間ピッチ “18mm”
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弦間ピッチの好みはプレイヤーにより千差万別。
しかしF.C.G.R.のオリジナル6弦ベースを作るからには、メーカーとしての「標準仕様」を設定しなければなりません。
今回の狙いの一つ
「4弦プレイヤーでも手にとった瞬間スムーズにコンバートでき、演奏が楽しめる6弦ベース」
そこで候補にあったのは 17mm、18mm、19mm 。
最終的な設定値は “ 18mm ” 。
すべてにおいて正解というわけではありませんが・・・
指弾き・フラットピック・スラップ等あらゆる奏法に対応できる
「狭からず・広からず」の演奏性と外観
を考えた結果です。
●材の構成 “ 基本はパッシブ ”
F.C.G.R.の音作りの基本は全てパッシブです。
それは6弦であろうと、コンパクトボディであろうと変わりません。
そして、その楽器の大切なパッシブサウンドの方向性や、狙った音を構築する為に重要な要素 “ 材と構成 ” 。
通常Dulakeのネック材は
Dulake Flat:メイプル
Dulake:メイプル / ウェンジ
となっております。
またまた、ここで問題です!
問:この画像を見て何かお気づきになりましたか?↓↓↓
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答え:メイプルとマホガニーを使った5ピースネック仕様を採用してみました。
この狙いは・・・
積層構造にすることでテンションの違いに対しての強度を持たせる
ヘッド比重の大きい6弦、“ヘッド落ち” を極力緩和させる
重くて硬いウェンジ以外の素材を使いたかったこともあります。
そしてサウンドにも関わるネックの剛性を上げて硬くなる方向ではなく、“靭やか”にする方向にしたかったことから生まれたアイディアです。
そしてボディは・・・
「基本のパッシブサウンド自体が魅力的な6弦ベース」を念頭に置いた材↓↓↓
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ボディトップから・・・
一層目 メイプル: タイトかつクリアな音の立ち方と、やや倍音を抑えた響き
二層目 ウェンジ: しっかりと伸びるサスティーンと、こちらも独特の粘りのあるミッドロー
三層目 マホガニー:音の芯を損なわない豊かな中低域
●ピックアップ、電装系
今回のプロトモデルに搭載しているピックアップは最終確定したものではありません。
現在も開発進行中の6弦用ピックアップ。
他のF.C.G.R.オリジナル・ピックアップ同様 “生鳴り” をそのまま自然に増幅し、歌物・インストゥルメンタル等あらゆる場面に貢献できるサウンドを目指しています。
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またアクティブ・サーキットはF.C.G.R.としては珍しく「ミドル・コントローラー」を搭載させてみました。
6弦ならではの高音弦(1弦)の演奏スタイルや音場状況による響かせ方
2~5弦との出音バランス調整
を考慮した結果です。
電気系統のみに頼らない音作りを身上とした真に使えるパッシブサウンドと、周辺機器に頼らず演奏する状況に応じてそれをしっかりとサポートする6弦ベース用エレクトロニクス。
ここも【F.C.G.R.】ならではの楽器を作るための、重要なポイントなのです。
※ F.C.G.R.のアクティブベースにおける参考記事
・ 「向かうところ、敵なし」
 ●製作の流れ
何度も何度も書き直しながらディテールを詰めてゆき���成した図面を基に、記念すべき試作一号機の製作に突入!
本製作に入る前に図面の内容を仮ボディに起こしてまいります。(テンプレート上の文字で今年のNAMM SHOWに登場することが見え見えですね 笑)↓↓↓
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【 Dulakeシリーズ 】の重要な機能である “ Arimizo & One Point Joint ” ↓↓↓
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今回始めて6弦ベースに採用するため、この “ ジョイント部の合わせ用 ” の仮ボディも製作して図面との整合性をとってまいります。
ここから整えてゆき,ピックアップをはじめとした電装系パーツ等それらの部材に合わせたザグリを施します↓↓↓
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仮ボディ完成!↓↓↓
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「ボディさん、本番です!」↓↓↓
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全弦の出音バランスが良好で、トリートメントされた、心地よい演奏性とサウンドを目指し、今回のプロトモデルのメインとなるボディ材にはマホガニーを採用。
これは今までもDulake Flatのカスタムオーダー等で採用してきた仕様ですので、良い結果が得られそうです。
そして【 Dulakeシリーズ 】の基本仕様である、弦の裏通しも可能にしてあります。↓↓↓
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“ボディ&ネック” 木地完了!↓↓↓
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もちろん、まだ開発段階の状態ですので、ここから変更する可能性は無きにしもあらずですが、
今の所この組み合わせが、欲しいサウンドを得る為に必要な素材の選択なのです。
●塗装
ルックス、そしてサウンドに大きな関わりを持つ塗装。
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自然で美しいフィギュアド・メイプルの杢目と、異なる木地色を持った木材同士の積載構造から生まれた造形美を活かすカラーとして選択したのは・・・
for mapleシリーズ   “ 晩秋 ” 。
ボディ正面の仕上がりはこんな感じに↓↓↓
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バックの仕上がりはこんな感じです↓↓↓
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杢目の出方はもちろん、木地色などにより様々な表情を醸し、それらのコンビネーションによって木材が持つ天然美をグッと魅力的にしてくれます。
素材が持つ響きを最大限に活かしたパッシブ・サウンドを得るため、極薄半艶に仕上げました。
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耐久性も考慮しポリ系塗料を採用。
超極薄に仕上げた木部の質感は、まるで高品質な木製家具のようでもあります。
●「ひとまずは現段階での晴れ姿、頭の天辺からつま先まで、とくと御覧ください!」
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外観は極力従来のDulakeが持っているスマートで流麗なデザインは崩さず、6弦ベースにリデザイン。
操作性は立って弾いても、座って弾いても良好なバランスが取れており、さらに弦間ピッチとネック幅も「狭からず、広からず」で、汎用性が高い仕様として落ち着きそうです。
肝心のサウンドに関しましても、全弦の出音バランスも良く、中低域に粘りを持ちながらも、アタック感や音の立ち上がりは速く、現段階でも指彈きでのグルーヴィーなフレーズや、ビシッとしたスラップサウンド、そしてコードヴォイシングを活用したソロプレイまで、心地よく演奏できる音になっております。
この試作品一号機は来週開催されます、世界最大の楽器トレード・ショー「NAMM SHOW」に展示予定ですが、世界各国の楽器ファン、ミュージシャンの方々からどんなインスピレーションをいただけるのか、非常に楽しみです!
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現段階においても様々なテストが繰り返されております、F.C.G.R.オリジナルの6弦ベース試作一号機。
いかんせんこのモデルは開発段階ですので、今後諸々と仕様が変化してゆくかも知れません。
しかし現状においてもかなり現実的な実力を持っている楽器になっておりますので、正式リリースもさほど遠い未来ではないと思います。
プロトモデルをこのコーナーでご紹介するのは初の試みですが、普段僕たちが如何にして製品を開発しているかお見せするのも面白いのでは無いかと思い、お話させていただきました。
「今後の “ Dulake Flat-6 ” 、乞うご期待!!!」
 営業部:民谷
 【SPEC.】
NECK:Maple &  Mahogany (5pc)
GRIP: FCGR U Shape 
F.BOARD:Rosewood,24F (550R)
SCALE:34inc (432mm)
FRETS:F.C.G.R. Stainless SP-SF-09WARM
NUT: Real Carbon 
JOINT:ARIMIZO & One Point Joint
BODY: ( Top ) Flat Top, Figured Maple 2pc (Stabdard Grade) with Wenge
            ( Back ) Mahogany 2pc 
FINISH:Poly 
PICKUPS:F.C.G.R. Original
BRIDGE:GOTOH 303BO6 (18mm Pitch)
CONTROL:2Vol, 1Tone(Push:Active/Pull:Passive), Treble, Middle, Bass
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fcgrblog · 7 years ago
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“EZaの生い立ち” 木工小話
こんにちは、木工長:ごう(郷右近) です。
今日は今月発売したてほやほやの・・・
「ニューカマー “ EZa ” の裏話をちょっとお話しちゃいます!!」
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今年の NAMM Show 2018 に出展、そして満を持して今月発売となった “ EZa ”。
実はこのモデルのプロトタイプを、 “#140 ” と言う名前で一昨年の NAMM Show 2017 に出展していました。
開発の発端は、 弊社代表:深野 が感じた疑問から。
※参考記事
社長はもっと語りたい!:第9回 何故?今、“ EZa&Anthra ” を世に送り出すのか?
構想から約半年。
木地仮組等々、幾度のサウンドチェックを経て、めでたく “#140 ” を NAMM Show 2017 に出展!
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「この形で行くんだな~」なんて思っていたんですが・・・、アメリカから戻った深野から出てきた言葉は
「変更!もっとヴィンテージライクな鳴りにしたいのでみんなよろしく~」
以下、深野談
「ビンテージライクな鳴り」。
単に “ 柔らかめな鳴りにする ” というのではなく、“ 持っていく音の方向性 ” 。
2016年11月、プロトタイプ “#140” の完成。
社内で試奏をした時は、十分に良い音、良い鳴りの仕上がりでした。
その時,あえて口に出す程のものではなかったのですが、とあるフレーズのとある部分の振動のさばき方が、想定した音・鳴り方よりチョットしっかりし過ぎているかも?という引っ掛かりが心のどこかに残ってたんですね。
そしていざ彼の地 NAMM Show 2017 へ。
多くのギター弾きやミュージシャンが “ #140 ” を弾いている時に出てくる  “ 音やフレーズ ” を体感した後、その思いの実感と確信が起こりました。
「フリーダムカスタムギターリサーチの本質的な良さを体感してもらう為には、このプロトタイプ “ #140 ” の鳴り方ではダメだ」
あ~だ、こ~だ、能書き抜き。「あ!いいわ!!これ!!!」って楽器。
との事!
「が~ん・・・先に言ってよ~」
ビンテージライクかぁ~、でもまぁより良くなるなら仕方ない、この手の変更はよくある事だし。
折角作ったギターなので本来なら出展した “#140” で検証して答えを出すのが良いのですが・・・
「問題発生!!!」
ワシントン条約によるローズウッドの国際間取引制限の手続きのゴタゴタで戻って来ません。
「今月には・・・」、「来月には・・・」 と連絡は来るものの、待てど暮らせど戻って来ません。。。
検証が出来ぬまま月日が流れ、結局今年の NAMM Show 2018 出展品の製作が始まる時に、再度同仕様の “#140” を作り検証する事に(当初からはSSH版も増え実際は2本でした)。
ここからは「お題:もっとヴィンテージライクな鳴り」を元に、都度都度 “ 削る ➡ 音の確認 ” をしていきます。
削る部分は
ネックのナット裏辺りの削り具合の変更
ウエスト&エルボーカットの削り具合の変更
慎重に少しずつ削っていかなければならないので「この時は毎回ドキドキです!」
削り過ぎたらまた最初から作り直しですから・・・
ですが、これがまた地味だけど面白いんです!
ネック裏だと1mm削るだけで音が変わってくるんです!
ウエスト&エルボーカットも同様に少し削るだけで音の変化が感じられます!
形や削る量を忘れたらいけないので、テンプレートとサンプルネックも同時に作ってあります!
僕が語れるのはここまでですが、もちろんこの後に塗装、ピックアップやパーツについても試行錯誤して作られています。
こんな感じの検証を重ねた試行錯誤の産物 “ EZa ” 。
※参考記事
密着!F.C.G.R.:“ EZa & Anthra ” ここが凄い!!
フリーダムの新しいベーシックモデル “ EZa ” をぜひ弾いてみてください!
ベーシストの方は “ Anthra ” (アントラ) をよろしくお願いします。
木工長:ごう
追記
EZaのプロトタイプ  “ #140 ” を含む、NAMM Show 2017 出展品の後日談。
戻ってきたのは・・・なんと1年を過ぎた2018年2月!、気になるのは楽器の状態。。。
~ 弊社代表:深野からのコメント ~
「なんと! カリフォルニアの倉庫で約1年、全く手つかずで放置されていたにも関わらず、まったく問題がなく、完璧なコンディションでした。
しかもほぼオンチューン状態(チューニングを合わせた状態)!!」
音・機能・ルックスの三大要素に加えて、
「 耐久性 = 過酷な環境下でも耐えうる楽器を製作すること 」
にも重きを置いて、様々な工夫を凝らしながら楽器製造を行ってきただけに、我々にとってこれは嬉しくも自信につながる出来事でした。
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fcgrblog · 8 years ago
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職人“ 船越 崇司 ”(工場長兼塗装担当)
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【 自己紹介 】
● 名前:船越 崇司(ふなこし たかし)
● 職歴
・ Kid’s Guitar ➡ 現在に至る。
● 現在の担当作業
・ 塗装
【 好きなジャンル / アーティスト 】
・ “ 楽器演奏の無い、打ち込みのみ系 ” 以外の音楽全て。
  ジャンルの壁は無く、単純に音楽大好き。
・ 好きなアーティスト:良い意味で特に無し
【 なぜこの仕事に就こうと思ったのか 】
自分には兄、姉がいます。
家に帰れば常に音楽が流れている状況で、小学1年生にしてハードロック、ヘビーメタル(アイアン・メイデン、メガデス、44マグナム、浜田麻里 等々)が日常的なモノでした。
よくある自己PR、[ 趣味は?:音楽鑑賞 ] という回答の意味が大人になるまで理解できないぐらい、当たり前のものでした。大人になり音楽を聴いていない人に出会い、“ 音楽鑑賞=趣味 ” という事に気付きました。
更に父が新しい家電好きでオーディオ系も充実しておりました。
夏休みの自主製作では、皆はよくある工作的な物、そんな中自分はスピーカーを作ってました。
ウォークマン、イヤーフォン、ビデオ等々、小学生でなんか直せてました。そんな流れで高専電気科へ進学。
そして入学して間もなく・・・
姉:「あんたももう高校生なんだから(意味分からん)」 と渡された、お古のエレキギターと ツイステッド・シスター のバンドスコア。
その後、バンドを組もうとしたがベースがいない&爆音ベースアンプでライトハンド奏法やった時の音にヤラレ、ベース担当に。
3バンド掛け持ちでやっていた事もありました。
バンド費用捻出アルバイトと、その為に休みがちな部活動。
部長:「部活かアルバイトどっちか大事なんだ?」。
当然「アルバイトです」と即答、退部。
アルバイト先ではプロミュージシャンとも出会い、アレンビックやバレー・アーツと、高価なベースを借りたりもしました。
その人が要らないパーツをくれたりして、自分の楽器の改造が始まりました。 そんな中芽生えたのは・・・
「多くの人に自分の作った楽器を使って貰いたいな~、好きなミュージシャンに使って貰いたいな~」 。
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【 愛用している道具 】
・ スプレーガン
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【 仕事する上でのこだわり 】
・ “ 老若男女、プロ、アマ、地位、名誉 ” 等々問わず、仕事を依頼して頂いた以上、今出来る最高の事を施す。
【 あなたにとって “プロ” とは 】
・ 依頼を請けたなら言い訳をお客さまには絶対しない。
・ 今出来る最高の事を施し、満足させられる者。
・ どうやっても出来ない事は出来ないとハッキリ言う。
【 F.C.G.R.の魅力とは 】
・ 皆、“ 単なる仕事、歯車 ” としてここに居ない。
・ 音楽好きの集まり。
・ 皆、“ お客さまの事を思い ” 仕事をしている。
■ 関連リンク
工場長の「カラーで語れ!」
「 密着!F.C.G.R. 」ネック塗装“極薄ラッカー仕上げの秘密!?”
「 密着!F.C.G.R. 」マジック!? 木地の漂白
「 F.C.G.R. オリジナル・カラーチャート 」
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fcgrblog · 8 years ago
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ワイルドサイドで「 ストンプ ( 踊れ ) 」!
静かながらも確実に力強く、あなたのベースサウンドを押し上げてくれる、唯一無二の「ベースサウンドマシーン」。
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楽器アンプに関する深い造詣はもちろん、プロミュージシャンとして豊富な「 経験 」と「 耳 」から生み出されるアイテムが、多くのギタリスト、ベーシストを魅了し続けている【 アキマ・ツネオ 】氏。 F.C.G.R.との出会いは、かれこれ5~6年前。
数値や統計のみでは無い、アキマ氏の超音楽的な感性に深い感銘を受けた僕達は、出会って間もない内にコラボレーションをオファーさせていただきました。
そしてその第一弾として完成したのが、楽曲の根底を司る重要な役目ながら、常に音作りに悩むベーシストのためのアイテム、【 Wild Stomp 】です。
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  ポピュラーミュージックの歴史上、名盤と呼ばれる素晴らしい音源や、コンサート会場等で聴いた堪らなくカッコいいベースサウンドをヴィンテージ・フルチューブアンプで鳴らしていたベーシストといえば、下記に挙げるだけでも…..
ジャック・ブルース( CREAM )
クリス・スクワイア( YES )
レミー・キルミスター �� Motörhead )
ジョン・エントウィッスル ( THE WHO )
etc….
並べてみるとイギリス系のミュージシャンばかりですが….
 60~70年代のブリティッシュロックではベースが唸る楽曲が多いのは、現在ほどP.A.システムが発達しておらず、特にホールクラスの会場ではMarshallやHIWATT等の大型スタックアンプが大活躍していたこともあり、ギターに限らずエレキベースでも、マーシャル1992「Super Bass」等の、フルチューブアンプから生まれるサウンドに魅了されたベーシストは多かったと思います。
 「 ベースにおけるヴィンテージフルチューブアンプサウンドの魅力」
● 100ワットでも充分な音圧、音量感。
● バンドサウンドの中での抜けの良さ
● 楽曲を安定して支えるナチュラルコンプレッション
● 圧倒的に図太い、ドライブステージを越えた歪み
 今でも….いや、今でこそ魅力的なそのサウンドですが、 それを手に入れようにも稀少性が高いことや、かなり高価になること。そして何よりも物がヴィンテージですので、メンテナンスにかかるコストや手間を考えるとそう易々とは手に入れられない代物でございます。
 そんな時、初めてアキマさん製作のフルチューブ100ワットベースアンプ【 Wild Bass 】を試させていただいたのですが….
「軽く音を出しただけで、ビックリ!」
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 「 Akima & Neos【 Wild Bass 】 のベースサウンド 」 
 ● ヴィンテージフルチューブアンプ 等にも共通する圧倒的な音圧と太いサウンド
 ● どの立ち位置に居ても抜けてくる、腰のあるトーン
 ● ピッキングへの反応が速く、良い意味でオールラウンドで使えるサウンド
 それは、ヴィンテージアンプの良いところを、さらに洗練させ汎用性を高めたアンプだったのです!!
  流石は多くのプロベーシストがこぞって愛用する、日本が誇るブティックアンプの決定版だということを実感いたしました。
しかしながら、そうは言えどもアンプはアンプ….
フルチューブアンプはヘッドだけでも重いことと、スピーカーが変われば音も変化してしまうため、行動の自由度やコストパフォーマンスを計ると、その何よりも得難いサウンドを連れ歩く事は難しいものです。
 そこでF.C.G.R.はアキマさんに相談いたしました。
 【 Wild Bass 】のサウンドを、いつでも手軽に楽しめるものを作りたい。
 「 ステージやスタジオで音作りに悩むベーシスト達のために、カッコいいベースサウンドを手軽に作れて、常に自分の音を持ち運べるようにできるものを作りたい 」という僕たちの願望。
それに対するアキマさんの回答が、 この【 Wild Stomp 】だったのです。
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 【 Wild Stomp 】 は歪系エフェクター? それともプリアンプ?
 これはよく聞かれることなのですが、例えていうなら「 僕たちはこれを4つのインプットを持つ、2チャンネルのビンテージチューブアンプヘッド 」のイメージで製作いたしました。
 まず特筆すべき点は、搭載しているツマミは全てボリューム系コントローラーだということです。
 【 Wild Stomp 】 は2つの帯域が異なるベースサウンドのコンビネーションを利用して、ベースサウンドを構築いたします。
所謂EQ系プリアンプと決定的に異なっているのが、決め打ちされた低域側のサウンドと、歪を司る倍音成分を含む高域側のサウンドの「 音量 」のミキシングで音作りをするという事なのです。
それではコントロールの役割と、 各チャンネル(Mode) サウンドの特徴を見ていきましょう!
① Deep Mode  (Modeインジケータ消灯時)
太く腰のある中低域主体のプリアンプとして、音質補正に適したモード
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Deep Modeでは、ベース本体が持つ音響特性の弱点を補い、 弦やフレットポジション等による音量・音質のバラつきを整え、自然に音像を前に出すクリーンなナチュラル・サウンドが得られます。
■ Bottom:低域とアタックのゲインコントロール
■  Total:マスターヴォリューム。各モードで決めたサウンドバランスを、そのまま上げ下げ出来、最終的な音量を決めるアウトプットコントロール
注) Deep Modeの際は、BumpとKick Up のコントロールは出来ません。
従来のコンプレッサー、リミッターで得られるサウンドとは違い、フルチューブアンプによるナチュラルコンプレッションを再現しております。
アンサンブルの屋台骨を支える基本的なベースサウンドはもちろん、ソウル、ファンク、R&B等のブラックミュージックにもおススメなサウンドです!
②  Wild Mode (Modeインジケータ点灯時)
明瞭な音程感を持った抜けるサウンドから、アンプをオーヴァードライブさせたような図太い歪サウンドまでを自在にコントロールできるモード
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Wild Modeでは、高域倍音成分を主体にチューブアンプをフルヴォリュームにしたドライヴサウンドを演出し、ハードに歪ませても従来の歪み系エフェクターと違い、他の楽器音とぶつかったり、倍音の渦の中に引っ込んでしまう事無く、クッキリとしたベースサウンドを押し出してくれます。
■ Bump:ハーモニクス( 高域、歪み )のゲインコントロール
■ Kick Up:Bumpのヴォリューム( 音量 )コントロール
■ Total:マスターヴォリューム。各モードで決めたサウンドバランスを、そのまま上げ下げし、最終的な音量を決めるアウトプットコントロール 
注) Wild Stompのコントロールがすべてコントロール出来て、フリーに設定して好みのサウンド作りが出来ます。 
単体ではカッコいいドライブサウンドは作れるけど、バンドの中では埋もれたり、音圧が薄くなったりして悩んでいる….というベーシストにはこのモード!   この歪はまさに ヴィンテージフルチューブアンプです!!
 いかがでしょうか?
少しでも【 Wild Stomp 】 が構築するサウンドと、コントロール方法がおわかりいただけましたでしょうか?
いくら言葉を並べても、実際に音を出してみないと理解できないとは思いますが、この 【 Wild Stomp 】が他のプリアンプやドライヴァー系エフェクトとは異なるサウンドスタイルや、独特な回路構成を持っている理由。
アキマツネオ氏は・・・
“ ミュージシャン ” 
 であり
“ アンプ製作者 ” 
だということなのです。
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アキマさん曰く….
「 楽器の音色というのは、ハーモニクス( 倍音 )で作られ、チューブアンプ特有の豊かなハーモニクスは、エレキギターだけでなく、歪ませないクリーンサウンド主体のベースにも、必要不可欠なものだと思います 」 
F.C.G.R.の欲しかったもの….
いつでも手軽に持ち運べる「 ヴィンテージフルチューブアンプ・ベースサウンド 」
そうして生まれたものが、 【 Wild Stomp 】です。
「 こんぐらい鳴ってりゃイイか…. 」 「 まあ、こんなもんで…. 」
….なんていいながら、音を研ぎ澄ますことをあきらめる前に、一度 【 Wild Stomp 】にトライしてみてください。
いつでもどこでも自分のベースサウンドでプレイできます。
ガタガタの荒れ地みたいな音場での演奏もリズムに絡みつく 「クッキリとしたベースライン 」 と 「ズシッとしたベースサウンド 」 。
「 コイツを踏み込めば 、誰もが 楽しすぎて踊りたくなるはずです!」
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大事な事なので、もう一度言っちゃいます。
 僕たちはこれを
「 4つのインプットを持つ、2チャンネルのビンテージチューブアンプヘッド 」
のイメージで製作いたしました 。
営業部:民谷
■  Wild Stomp 仕様 ■
MODEL NUMBER:AN-EF-01
PRICE:Open Price
入出力:Input、Output、DC.Input
コントロール:True Bypass Switch/Mode Switch/Bottom/Bump/Kick Up/Total
サイズ:W118mm x D93mm x H49mm
重量:381g(電池含まず)
電源:9VDC
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fcgrblog · 8 years ago
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その「 ネズミ 」、獰猛につき....
全ての【 歪み 】は一夜にして成らず。
多くのハンドメイドエフェクターは、その製作者が思い浮かべる「 理想のサウンド 」を実現するために、 パーツ選定からハンダ、組み込みに至るすべての工程を、製作者自らで手掛けて組上がります。
そうして組みあがったひとつのペダルと、そのペダルがもつ基本サウンドに魅せられた演奏者が、そこからさらに長い時間をかけて一喜一憂を繰り返した後に獲得できる、その組み合わせならではの【 自分の音 】。
特にドライブ系ペダルにとっては、それこそがどのような状況にも左右されずに心を揺さぶる、 【 究極の歪み 】ではないでしょうか。
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F.C.G.R.が取り扱うエフェクター・ブランド【 KATANASOUND 】。
以前このコーナーでもご紹介させていただきました、 ドスの効いた王道のファズサウンドから、高密度の太いドライブサウンドまで表現可能な、全方位型ドライブペダル “ FURIOUS MAN【 怒漢 】 MULTIFACETED FUZZ ”  が、新製品として絶賛発売中ですが....
* 以前の記事は下記をご参照ください。
・参考記事: 今週の一本
「 良過ぎるので、ご紹介します 」☜ クリック
今回はその 【 KATANASOUND 】の「 歪み 」の本流である、名器【  HUMSTER 】をご紹介いたします!
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「 ハム...バッカーのような音を、ストラトキャ...スターで 」という初期衝動
もともとはストラトキャスターをマーシャルアンプで使用する際に、ハムバッカーのように太い音が出せるドライブペダルが欲しいというリクエストに応えて開発された、ブースター / オーバードライブの【 HUMSTER 】は、代表である高木氏の工房【 mt'Lab 】設立時に手掛けた伝説的モデル。
1997年の初代モデルをリリースしてから20年が経ちますが、その間歪みの度合いのヴァリエーションやベース用、マーシャルアンプ以外のアンプにもマッチさせたもの等、いくつものバージョンを経て、2012年7月に15周年記念モデルを限定15台でリリースしました。
そしてこの時、この記念モデルのサウンドに、我々販売担当者がヤラれたのです!
その15周年記念モデルの感触とは....
● 新しいオペアンプ等の採用により、 初代オリジナルモデルのサウンドもカバーしつつ、どのようなアンプに繋いでも太く、かつ一音一音のピッキングが見えるかのごとく分離の良い「立体的ドライブサウンド 」
● ブースターとして使用した際の豊かなトーンレンジを響かせる自然なクリーンサウンドは、ギターはもちろん、ベースでプリアンプのように使用しても威力を発揮
一度使うと手放せなくなるアイテムだなぁ....と思い、我々は高木氏に新たなる 【 HUMSTER 】のリリースを切望していることを、お伝えしたのでした。
それからしばらくして、高木氏から一台の試作エフェクターが届けられました....
何とそれが、【  HUMSTER Ultimate “響” 】だったのです!
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ギタリストA:「 このアンプ30ワットか....ドラムに負けちゃうな~ 」 ベーシストB:「今日は苦手なトーンキャラクターのベーアンしかないのか.... 」
そんなつぶやきが出ちゃいそうな予感がしたら、ケースのポケットにコイツを突っ込んで持って行くだけで大丈夫。
音作りのストレスを吹っ飛ばして、様々なセッションで「 イイ仕事 」をしてくれます。
 自分のサウンドシステムに常にセットしたくなる【 HUMSTER 】15周年モデルは自由度の高いブースターとして、すでに高い完成度を持っておりましたが、新たに 【 KATANASOUND 】の主軸製品となるべく誕生した【  HUMSTER Ultimate “響” 】は、
製作者の高木氏曰く、「 まさに集大成と言うべき作品 」。
「 ULTIMATE ( 究極 ) 」という称号を冠したこのモデルは....
■ 歴代モデルに比べてトーン・コントロールでの音作りがより緻密に行えるようになった
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 これはレンジが広いということではなく、多くのギタリスト / ベーシストが音作りをする上で、使用する楽器やアンプ、演奏環境等に応じて本当に必要な(オイシイ)ポイントが見つかりやすく、その調整幅の中で絶妙に微調整も効くということです。
アンプの製作者でもあり、リペアマンでもある高木氏の、豊富な経験則から割り出されたこのトーンコントローラーこそ、【  HUMSTER Ultimate “響” 】が手放せなくなる要因の一つではないでしょうか。
■   ブースター状態からオーバードライブ状態に変化させた時の、歪が含む倍音バランスに新たな調整が施され、今まで以上に艶やかで存在感のあるドライブサウンドを獲得
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 多くのクリーンブースターは入力ゲインを上げると、音の分離は良いが「 バリバリ 」とした少しいなた過ぎるサウンドになり、それ単体での歪は正直....といったところですが、この金色の「 ネズミ 」はピッキングに対する追従性を含め、弾き手のピッキングの表現や表情を損なわずに、単体のドライブユニットとしても、使用するアンプの特性を生かしてドライブさせても、納得のサウンドメイキングが可能となりました。
 ブースター / オーバードライブ系のペダルは、それを使用するプレイヤー独自のサウンドキャラクターを左右すると言っても過言ではありません。
 プレイスタイルや機材、演奏するアンサンブル形態等で、複数のペダルを使い分けている方もたくさんいらっしゃいますが、 【  HUMSTER Ultimate “響” 】は「 縁の下の力持ち 」が如くブースターとしてはもちろん、プリアンプ的に使うことで、どのような状況や組み合わせでも「 自分のサウンド 」を作り上げる事ができ、さらには艶やかで太く存在感のある単体の歪みとして、ドライブサウンドの主軸を担うことも出来るのです。
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 どんな現場でも弾き手のタッチや、愛器のキャラクターを損なわずに演奏を支えてくれる、ツボを得たサウンドとコントロール。
ただ....これだけだと....優秀なだけで....、飽きちゃいますよね!
そうです、人間の感性は我儘なもので、優等生だけを愛することは無理なのです。
やはり何か突き抜けたワイルドさ、野蛮でイナたいサウンドが、絶対に欲しくなるのが、ミュージシャンの宿命。
いくら熟成されたとしても、深い「 FUZZ 愛 」が根源にある高木氏の製作したものですから、優秀なだけでは終わりません!
ジワジワと、GAINコントローラーを時計回りに回してください。
60~70年代のロックを燃え上がらせた、弦の鳴りに纏わりつく程よくダーティーで、野蛮な歪が聴こえてくるはずです。
これが 【 HUMSTER 】が長年愛され続けた理由なのです。
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 初代リリースから20年の間に、様々な進化と温故知新を得て熟成された “ 大吟醸 “ ならぬ “ 大金醸 “ 【  HUMSTER Ultimate “響” 】。
 この金色の装いを纏った「 ネズミ 」はなかなか賢いやつなので、臨機応変にあなたのプレイをサポートしてくれます。
とは言え、こやつは気性が荒く、一筋縄ではいかないところがあります。
でも、そこを乗りこなせれば、あなたとネズミはいつだって最高のコンビネーションで、音の世界を自由に暴れまわることができるはずです。 
営業部:民谷
【 SPEC 】
入出力:Input、Output、DC. Input  
コントロール:True Bypass Switch,、Volume,、Tone,、Gain
電源:DC9V(センターマイナス)
消費電力:5.5mA
重量:311g (電池含まず)
サイズ:W68mm×D111mm×H51mm
※ 9Vバッテリー、ACアダプターは別売りとなります。
本体対応のACアダプター⇒ 電圧:DC9V、電流:100mA以上、センターマイナス2.1mm
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fcgrblog · 8 years ago
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忍者のギター ~拙者がステージに立った理由~
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原始人系に続き、時代はもう少し現代寄りにして、でもあまり現代に行かないのは何かな~?
侍?お殿様?お姫様?悪代官?悪徳商人?・・・
「皆さんもイメージし易い “ 忍者 ” にしよう!」
調べてみると忍者って、結構昔の “ 飛鳥時代 ” から居たらしいです。
“ 忍者 ” って呼び名、昔は “ 乱破(らっぱ)” とか “ 素破(すっぱ)” とか地域や時代によって色々あったそうです。流派も色々あるんですね!
こんな機会がないと知らない事ばかりでしたので、今回もいい勉強になりました(笑)。
忍者ですからイメージとして、黒ずくめで忍術や手裏剣とか武器を使い諜報活動や暗殺とかしていて 「目立った事はしないからギターなんて弾かないだろう」 と思われるかもしれません。
まぁ,中には変わり者がいて・・・
“ 世を忍ぶ仮の姿、派手好きなミュージシャン?芸人? ”
の忍者設定で考えました!
ボディ材は国産のヤチダモ。
色はF.C.G.R.オリジナルカラー「半蔵」のイメージ。
そして随所に武器、防具をちりばめました!
攻撃には・・・
鋭利な刃物ヘッド
ネック~ボディに大鎌
ストラップの鎖の先にはクナイ
ピック代わりに手裏剣をピックガードに装着
更に各弦も武器になっています! ※注 演奏すると指を失う恐れがあります。
防御には・・・
鎖帷子のピックガード
1弦側カッタウェイに付けた防具
逃げる時用にペグのまきびし
更にピックアップに目潰し入り小箱まで付けてあります! 
※ このギターでジミ・ヘンが歯ピッキングした際、強い振動により僅かに漏れる薬でプチ目潰しを食らったという諸説もあります。
極めつけは・・・
困った時の忍者飯 “ 梅干し” をノブに装着!!!
このギター、実はかなりの重量!
取り回しや使い勝手は超最悪!!
ひとたび持ち歩けば、戦場では即死覚悟必至 “ 究極の忍者兵器!!!”
如何でしたか?
どうぞ皆さんも「勝手に忍者のギター」を是非考えてみてください。
木工長 : 郷右近(ごう)
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