#世界の隅っこから祈ります。
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自分の世界の切り取り方や絡まって解けない感情に充てがう言葉、等しく人々の肌を滑る午後の風、生活を生活たらしめる音の重なりと、奇跡の連鎖の一雫みたいな逢瀬 これまで交わした約束にくだらない愛おしい会話の数々、けして完璧で美しいとはいえない未熟な祈り その全てを信頼していて愛している 世界の隅々には神様の化身のような愛が静かに散らばっていて、わたしはいつもそれを見つめている そういう記憶や奇跡の全てがアクセサリーみたいにいつも私の身体にぴたりとくっついていて、涙を拭ってくれたり背中を押してくれたり赦してくれたりしている気がする
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chapter 9
file 08
後戻りはできない
( (この音楽を聴きながら第9章を読���でください。ベートーヴェン -「月光ソナタ」第1楽章 - 432 Hz -(ピアノ演奏))
殺人鬼を捕まえるには、殺人鬼のように考えることが必要だ——時には自分自身がその存在になる必要さえある。それがSansとRaysが始めたゲームだった。Sansには勝つためにできることはあまりない、少なくとも彼はそう思っていた。彼はSnowdinを彷徨いながら、弟を置いていき、彼にまとわりつく雪を払った。
残念ながら、これは夢ではなかった。Sansは魂が抜け落ちたかのように歩き、その目は遠くを見つめ焦点を失っていたが、彼の心はただ一つのことに向かっていた。自由に動けるのは自分だけだという苦い現実が、彼の口の中に嫌な味を残した。彼は目を閉じ、この悲劇的な現実を受け入れる準備をした。
「これがゲームの始め方だっていうのなら、俺もそれに乗るしかねぇな。」
Sansは自分を助けるか、あるいは奈落に突き落とす可能性のあるさまざまなシナリオを思い浮かべた。どの計画も、彼がずっと避けてきた暗い場所へと導いていた。それまでは遠くから観察するだけだったが、今ではもはや制限はなかった。道徳を犠牲にする道が大きく開けていたのだ。
「さよならだ、Sans。」彼は真剣にそう言った。そして結果を受け入れた。これが彼の新しい自分への歓迎だった——血に染まった道を歩き、光を置き去りにしなければならない。
「フリスク、今どこにいるんだ、ん?」
彼はあの人間を利用することができた。そしてもう一人...あの人間と同じ姿を持つもう一つの存在。 この世界の暗い領域に玉座を持つ女王。
「Chara、お前に会うのが待ちきれねぇ。」
Raysのおかげで、SansはUndertaleの世界の隅々まで知っていた。プレイヤーを無力にし、彼らの意志を強制的に従わせることができる存在さえ知っていた。 FriskとFloweyだけが知る隠された存在、Chara。Sansは成功のために彼ら両方を見つけなければならなかった——力ずくでなければ不可能だったとしても。
Sansはそれに気づいていなかった。だが、その笑み——いや、むしろその薄笑いは——Raysと同じものだった。それが無意識のうちに彼の顔に浮かんでいた。その笑みには恐怖が宿っていた。それは決意と深い絶望によって形作られたもので、雷鳴のように轟き、隠れた深みから獲物を打ちのめす準備ができていた。
Sansの足取りはいつもより軽やかだった。これまで彼が拒絶してきた最悪の側面を、今回は拒むことなく、両腕を広げて受け入れていた。その背後に漂う暗い霧は今や彼の身体を支え、彼の最も暗い側面から遠ざけていた鎖を断ち切る満足感で彼を強化していた。
Sansが到着したのは、お気に入りの場所——Waterfallだった。その場所はいつものように静かで穏やかだった。魔法の結晶のような青い輝きが、彼の肩に溜まった緊張をほぐしてくれた。それはまさに目に優しい光景で、とても美しかった。水の穏やかな流れと周囲に咲くエコーフラワーが、彼の心をより静かにしてくれた——Sansは彼を押し潰していた負の感情が水のように蒸発し始めるのを感じた。それは静寂の雰囲気がもたらす癒しだった。
突然、花々の囁きが聞こえてきた。それは彼が過去に言った言葉を繰り返していた。「責任を取る準備ができていない。」 Sansは自分の過去の戯言を再び耳にして、思わず笑い出した。
通常であれば、Sansはこうした囁きに悩まされていたはずだ。しかし今回は、Sansは全く動じなかった。彼は「自由」を感じていた——それも、いつもとは違った形の自由だった。Sansはその暗い奈落に突き落とされたのではなく、自らその中に手を伸ばし、それを支配していたのだ。
支配。Sansは初めて、自分の心を完全に支配しているという感覚を得た。 エコーフラワーの囁きは今や、彼にとって些細なことでしかなく、全く気にならなかった。
古びた公園のベンチはいつものようにそこにあり、使われていないようで色褪せていた。彼はその上に腰を下ろし、声を上げた。
「おい、Rays。」
返事はなかった。
「俺を見てるのは分かってるぜ。けど、それってすごく不公平じゃねぇか?」
再び、沈黙。しかしSansは確信していた。Raysが確かに聞いていて、そして今頃間違いなく、広い笑みを浮かべているだろうということを。
「15日だけくれ。俺を見るのをやめろ——たった15日だ。それくらいできるだろう?」
今回は、SansはRaysからの返答を待った。
突然、彼の目の前の地面が動き始め、文字を形作った。それはこう綴られていた。
「お願いって言って。。魔法の言葉を使え、Sans。」
もちろん、そんなに簡単にはいかないだろう、とSansは思った。既に絡み合った彼の思考はさらに重くなっていく。Raysが欲しがるものを渡さなければ、計画を隠すためのプライバシーは得られないだろう。 復讐——すべてはそこに帰結していた。SansはこれまでにRaysを散々侮辱してきた。その結果、今やRaysは自分のプライドに傷つけられた仕返しを��めていた。Sansはこれを予想していた。Raysがいつか動き出すだろうと分かっていたのだ。
Sansは長いため息をつき、不快な言葉を口にする準備をした。Raysはその間、ポップコーンの入ったバケツを手にしながら、辛抱強く待っていた。Sansは、Raysがこういう瞬間をどれだけ楽しむかをよく知っていた。
Sansは心を決め、言いたくない言葉をどうにかして口に出さなければならなかった。その忌々しい言葉を言う必要があった。勝利を掴むために、Sansは自分の快適な領域を飛び出し、再び頭を下げなければならなかった。彼の失墜を待ち望む悪魔に向かって。
Sansは頭を下げ、苛立ちを隠せない声で言った。
「... お願い 。」
そして——
「プッ——」
Sansはその声が聞こえた瞬間、すぐに顔を上げた。その嫌いな声が、今やすぐ近くから聞こえてきたのだ。彼の目は、嘲笑の表情を浮かべて彼のプライドを踏みにじるように見つめる姿とぶつかった。だが、それはいつものRaysではなかった——その姿は人間の形をしており、同じ服を着ていたが、顔は全く違っていた。

「マジかよ?」
「俺がお前の顔を使うの嫌だろ?だから、もっとイケメンな人間の姿を取ることにしたんだ。どう思う?」
彼は広い笑みを浮かべ、Sansからの褒め言葉か、不満げな反応を待っていた。Raysはどちらの反応でも実際には気にしなかった。ただ、この大きく変わった外見でSansがどんな影響を受けるかを楽しむことだけが目的だったのだ。
一方で、Sansには、このRaysの馬鹿げた振る舞いがいつまで���くのか分からなかった。彼は、Raysが聞きたい言葉を言ったからといって、それで終わるような相手ではないことを知っていた。何か別の目的があるはずだ。そのため、Sansは無関心な態度を選んで応じた。
「さぁな、どう思う?俺、ファッションとかよく分かんねぇし。」
Raysはこの些細な返事をすでに予測していた。
「残念だな。お前を感心させる顔を決めるのにかなり時間をかけたのに、サンズ。」
それに対してSansはくすっと笑いながら返した。
「がっかりだろ。」
「少しね。最初からお前に期待なんてしてなかったけど。」
「Sansはすぐに目を岩壁に埋め込まれたクリスタルに向けた。それは明るく輝いていた。Raysは、Sansがすでに会話に興味を失っているのを見て、すぐにベンチに向かい、空いている場所を探して座った。Raysが隣に座っても、Sansは何の反応も示さず、ただ無関心さを漂わせていた。彼は顔を手で支え、沈黙を支配した。やがて、Raysが沈黙を破った。「うーん、まだ足りないな。うん、すごく不満だ。」Raysは体を寄せ、広い笑みを浮かべた。「さっきのお願いのことだけど、本気じゃなかっただろ、Sans。とても���っかりだよ。」」
Sansは心の中でため息をつき、軽く目を転がしながら小さく息を吐いた。
「今度は何だよ?」Sansは隣のエコーフラワーを見続けたまま言った。
Raysはすぐには答えなかった。しかし、数秒後、ついに口を開いた。
「跪け。」
Sansはそのショックを隠しきれなかった。鋭い刺すような感覚が彼の扁桃体へと一気に流れ込むのを感じた。Sansは魂も心も、恐ろしく衝撃的な感覚に包まれた。一言が巨大な爆発のように感じられた——Raysは彼にとって最悪の状況を望んでおり、それはこれからも続いていくのだ。祈ることは無駄だった。Sansは自分の悪運を受け入れ、プライドを投げ出さなければならなかった。
「...それがお前の望みなら。」
Raysはすぐに満足そうに微笑んだ。Sansが不本意ながらもその尊厳を投げ出した姿をじっくりと観察していた。その満足そうな表情はSansにとって屈辱的であり、苦々しく酸っぱい一時的な勝利の祝賀だった。
「始めようか、Sans。」
Sansはすぐに立ち上がり、重い足取りでRaysに向かって歩き始めた。ここにいるのが自分とRaysだけであることに感謝した。自分の崩壊した姿を、多くの目にさらしたくなかったからだ。
右足を下ろし、頭を垂れながら、体は動かすのが非常に重く感じられた――まるで背中が1トンの石に圧迫されているかのようだった。心の中での抵抗は、Raysの力に屈することを拒んでいたが、その圧力を解き放ち、自分を最も低い位置に降伏させなければならなかった。Raysの前に膝をつき、最悪の敵の前に。
手は汚れた地面に触れ、全ての無意識の拒絶が尊厳を保とうとしていた。Sansは顔を上げ、両目に火花を宿したままRaysを見つめた。「お願い��」Sansはその二つの言葉を口にした、それは致命的な毒のようで、口から汚物が出るように感じられた。喉の骨は、舌を刺す酸っぱい味で締め付けられるようだった。
そして、ついに…
「HAHA!おお、これを見ろ、私はこの美しい瞬間をよく覚えておこう。」
Raysは楽しそうに拍手を始め、その目は興奮に満ちた満足感で輝いていた。彼はそれを心から楽しんでいた。その表情は、コロッセオの闘技場で剣闘士の戦いを楽しむ王のようであり、頬を流れる血を拭いながらその快感に浸る姿そのものだった。
屈辱の感情はSansの喉元に引っかかっていたが、彼はそれを抑え込んだ。手を握り締め、魂の中の炎をゆっくりと消し去り、今にも爆発しそうな感情を飲み込んだ。
「まあ、もう立っていいぞ。満足した。すごく楽しかったよ。」
Sansはすぐに立ち上がり、膝についた砂や汚れを見つめた。そして、独裁者のように椅子に座り続けるRaysを見上げた。彼の黄色と赤の目は、獲物を憐れむ狩人のようであり、退屈した結果その獲物を再び逃がしてやるような目をしていた。
「15日間か。よし、その15日間は目を閉じてやる。」Raysは目を細めて言った。
「きっと退屈な時間になるだろうけど、それが面白い挑戦でもある。お前の計画がどう進むか、楽しみにしてるよ、Sans。」
Sansは膝と手を払いつつ、少し苛立った顔でRaysを見つめたが、感情を抑えていた。
「そうだな、お前は待つしかない。それが楽しいところだ。お前に最高の驚きを用意しないとな。」
Raysはすぐにニヤリと笑った。それは何か非常に面白いことを思いついた時の表情だった。
「なあ、Sans。」Raysは左側を軽く叩き、Sansにもう一度座るよう合図した。Sansは無言で従い、その場に腰を下ろした。
「お前に贈り物をやるよ。」
「贈り物?」
Raysは右手を開くと、火花がまるで花火のように手のひらに現れた。「アクセスだ。」彼の目が大きく見開かれると、火花の周りを数字の集まりが旋回し始めた。それは壮観な花火のショーのようだった。そしてRaysは再び口を開いた。
「お前に好きなNPC一人へのアクセスを与えてやる。」
Raysは混乱した様子のSansをじっと見つめながら続けた。「そのNPCはお前の仲間、友達、あるいは奴隷になるかもしれない。お前がどう扱うかは自由だ。そのNPCを完全に支配する権限を与えてやる。どうだ?」
Sansは驚愕した表情でRaysを見つめていた。まさか、本気か?混乱しながら考えた。
Raysは一体何を考えている?何が狙いだ?なぜこんなことをする?頭の中で疑問が積み重なり、それはまるで積み上げられたブロックタワーのようだった。しかし、Sansは答えを得ることができなかった。いや、問い詰める必要もなかった。「アクセス」を得るということは、今の壊れた状態で選択肢がほとんど残されていない自分にとって拒むことのできない贈り物だったからだ。
「で?」RaysはSansをちらりと見ながら尋ねた。彼にはSansの答えが既に分かっていたようだった。
「それは見事な贈り物だな。受け取るよ。」
Sansは微笑みながら、決意のこもった目でRaysを見つめた。
「その調子だ!」
そう言うや否や、RaysはSansの手首をしっかりと掴んだ。すると、焼けるような感覚が瞬く間に広がった。突然のまばゆい光が目を覆い、Sansは何も見えなくなった。彼は体と心に何かが侵入してくるのを感じた。異様な清涼感に襲われると同時に、頭の中がかき乱され、魂が激しく震えた。それは心臓が速く鼓動し、その衝撃が全身を駆け巡るような感覚であり、自分の力が完全に奪われるような混沌だった。
Sansは何が起きているのか理解できなかった。身体がけいれんし、まるで盲目になったかのような感覚が襲った。そしてその瞬間、全身と精神が強烈な衝撃を受ける中、Sansは何も感じなくなり、痺れるような感覚に襲われた。脚に力が入らず、完全に弱り切っていた。この感覚は、Raysが彼にUndertaleのすべての情報を与えた時の感覚と似ていた。しかし、今回はそれよりもさらに苛烈で、完全に予想外で、パニックに陥るほどのものだった。
そしてついに...
「起きろよ、lazybones。」
Sansはパニックになり、目を開けた。彼はもう椅子に座っておらず、非常に乱れた状態で地面に横たわっていた。そして...
「Rays?」Sansは周囲を見渡したが、そこには自分以外誰もいなかった。Raysはもうその場にいないようで、跡形もなく姿を消していた。彼を地面に残し、自分の玉座に戻ったようだった。
「...クソ野郎が。」
Sansはよろめきながら立ち上がり、脚は震え、非常に疲弊していた。息は荒く、体力は極限まで低下していた。彼はあまりにも弱っており、庭の椅子まで這い寄り、背中を預けて長い溜息をついた。
「まあ、約束は守ったな...公平なゲーム、ってか。」
SansはWaterfallを歩きながら、周囲の美しい景色を楽しんでいなかった。彼の目はターゲットにした人物を探していた。Raysの贈り物を受け取ったが、Raysには彼を助ける気などないことを知っていた。彼は、Raysが自分の対戦相手を助けようとする善良な人間ではないことを、そう単純に考えていない。Raysはただ、もっと驚きの要素で物事を盛り上げたかっただけだ。それが彼を生きていると感じさせる唯一のことだった。何の味もないプログラムではなく、運命を嘆く負け犬だ。そして、Raysは15日間彼を監視できなかったので、Sansが何を計画するのかを予測させることになった。
そして最終的に、あまり時間が経たず、彼が探していた人物、もちろんFriskを見つけた。しかし…
「彼はUndyneと戦っているのか。」
Sansは、Raysとの会話中にそのゲームがプレイヤーによって行われていることに気づいていなかった。彼は安全な距離から静かに戦いを観察していたが、突然、彼の心にひとつの考えが浮かび、彼を動揺させた。
今まで感じたことのないような衝動、背中を優しく撫でられるような感覚。冷静な口調で残酷な言葉を囁きながら、彼は平��と微かな恐怖を感じた。いつもとは違う自分に迷い込んでいた。今回は、暗い深淵が手を差し伸べてきて、彼の手を掴み、強く引き寄せた。
「ようこそ」とそれは言った。Sansは目を閉じ、体をさらにその中へと漂わせた。かつての自分から遠く離れて。
「…試してみる価値があるかもな」と彼は囁いた。
Sansの第一歩は、最も暗い道に踏み出すことだった。
彼はその一つにじっと目を向けた。ナイフのように鋭い骨の先端が空中に突き出し、その先端から血が流れるのを待っていた。それは非常に間違った一歩だとSansは気づいた。しかし他に方法はなかった。彼はそれをやらなければならなかった。ためらってはいけない、さもなくばまた敗北の終わりを迎えるだけだ――彼の道徳は粉々に砕け散った。Sansの目の前に広がっているのは、命のないコードの集合体、自己の世界を理解することさえできないNPCたちだった。それをUndyneに見ようとした、以前のように彼女を見たくはなかった。
Sansは旧い自分を否定し、新しい自分で立っていた。
Sansは引き下がらない、彼はその危険な道を歩み続けるだろう。
「ごめん。」
数百本の骨の弾幕が素早く飛び、容赦なくターゲットを貫き、空中で紙のように引き裂かれた。Sansは無力なまま、自分の手で友人の一人が死ぬのを見守った。Undyneはすぐに死に、反応することも、なぜ自分がその残虐な死に値するのかも理解できなかった。血が流れ、彼の体を濡らした…まるで血に満ちた泥のプールで溺れているようだった。Sansは自分を引き渡し、さらに深くその中に沈み込んでいった。
Sansは自分の行動がひどく間違っていたことを知っていた。彼は許しを受けるに値しない。
だが、Sansはそれを受け入れた。犠牲にしなければならないものがあった。そしてそれが、彼の感情、彼の友人、そしてかつての自分だった。もはやユーモアのあるSansではなく、検察官は力の座から引きずり下ろされ、決して洗い流せない罪で汚れていた。
「ふふ、これがどういう感じか。」
血で汚れた手を見る幻想を見て、Sansは広く笑い、息を吐いた。
「本当に気持ち悪い。」

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FictionJunction - Eternal Blue (english translation)
These heart-spoken words, I believe in them and into the invisible skies, I can go spread my wings eternal blue With a downcast heart, an embraced back somewhere, I can hear forlorn music I go chase after it in the midst of pitch darkness The sky I dream of has vanished away in blue.
Within innumerable lights, even memories of grief and tenderness, I can't see anymore. I outstretch my hand. The still evanescent future, oblivious even of radiance, continues to sleep. I await its awakening.
The shaken-off yesterday, the discarded power The meaning of "real", deciding on that is too early so I can't see anything From here on, one more time, the beginning, I slam it, and a place where I can be by myself, I believe in it and in the midst of battling day by day, you reach out your hand. That's why, for now, in solace and in your gentleness, I wave my hand at you and with new eyes the future I confront is eternal blue On a night even more quiet than silence for the first time, in my heart, ignited were your eyes I believe in your words into the obscure skies When you and I met, serendipity of the past towards a certain future we have been intertwined eternal blue A perishing world's dreams, I believe in them so like a prayer, towards the sky I outstretch my hand eventually, the morning will unfold at the corner of despair, oblivious even of radiance, you continue to sleep wanting to meet me. この胸が語る言葉を信じて 見えない空の中へ 羽ばたいて行ける eternal blue 俯いた心 抱きしめた背中 何処かで聞こえる 寂しげな音楽を 追いかけて行く 暗闇の最中で 夢見てる空は蒼く 消えて行った幾つもの光には 哀しみと優しさの記憶さえ もう見えない 手を伸ばす まだ儚い未来は 輝きさえ知らずに 眠り続けてる 目覚めを待って 振り払う昨日 脱ぎ捨てたチカラ 「本当」の意味を決めるには早すぎて 何も見えない ここからもう一度 始まりを打ち鳴らして 僕が僕でいられる場所を信じて 戦う日々の中に 手を伸ばす だから今は なぐさめと (君の) 優しさに手を振って 新しい瞳で 迎え撃つ未来 eternal blue 沈黙よりも静か��夜に 初めて 心に 灯した 君の瞳 君の言葉を信じて 頼りない空の中へ 君と 僕が 巡り会う過去は 確かな未来へ 繋がっていたよ eternal blue 滅び行く世界の夢を信じて 祈りのような空へ 手を伸ばす やがて朝が開く 絶望の片隅で 輝きさえ知らずに 眠り続けてる 僕に会いたい Lyrics from jplyrics.com
#FictionJunction#Kajiura Yuki#Yuki Kajiura#Kalafina#jpop#梶浦由記#カラ��ィナ#戦律のストラタス#Senritsu no Stratus#Mira Translates
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『ガラスの街』
五月は読書の月だ。僕は本を読んだ。数多の本を。 最初、それは次の小説のアイデアを得るためだった。頭上の樹々からワインのための葡萄をもぎ取るような、循環を続けるにあたっての摂取だった。いきおい堕落しつつある現実から少しでも意識を逸らすためでもあった。 普段の僕は、本を読んで時間を過ごすことは少ない。長い時間ひとつの文章に集中することができないのだ。 それに読むことよりは書くことのほうがずっと大切だと僕は思っている。読む行為は、現実という制限された枠組みのなかではせいぜい膝丈ほどの優先度しかなかった。 しかし五月ではあらゆるものが落下した。熟れ過ぎた果実が枝との繋がり終え、足元に開いた坩堝に呑み込まれていった。読む行為もそうだ。落ち、煮え滾る器の中で混合した。 いまでは僕の「読む」は混沌としている。それはいまでは長身の僕、その僕以上にのっそりとそびえる一本の巨大な柱となっている。物言わぬ花崗岩の柱。五月、僕はそんな柱を中心にぐるぐると回り続けている。手は文庫本に添えられ、目は9.25ポイントの文字に注がれている。足は僕の意識から離れて交互に動いている。ひたすら歩き、ひたすら読んでいる。柱から少し離れた誰彼にどう見られているかどう言われているかなんてことお構いなしに。
いや。そんな話自体がどうでもいい。関係ない。 きょう、僕は自分自身が”うすのろ”だということを語りにきたのだ。
***
五月。 僕はどんなものを読んだのだろうか。 金ができて僕がまずやったことは大学生協の本屋に行くことだった。カウンターで二枚つづりの注文用紙を手に取り、もう何年も使い続けている青のボールペンで書いた。 "9784002012759" 週明け、僕は地下の生協で注文の品を受け取った。『失われた時を求めて』全十四冊。いまは第一巻を読んでいる。僕がふと目をあげると、あの遠い窓の奥で、大叔母が目を爛々と輝かせているというイメージが浮かぶ。泳ぐような精神の移ろいもまた。
シェイクスピアの『夏の夜の夢』も読んだ。 『MONKEY』のvol.31の三篇、ケン・リュウ「夏の読書」、イーディス・ウォートン「ジングー」、ボルヘス「バベルの図書館」も読んだ。 仕方なく後回しにされていた本を買って読んだのだ。 金銭の自由は、精神という鈍い壁に茂っていた蔓植物のような不足を一太刀で解決した。
『春の庭』も読んだ。『九年前の祈り』も。 ウルフの『波』も読み始めている。 僕の貪欲は、過去に読んだことがあるかどうかなんてものでは選ばなかった。カーヴァーの『象』、春樹の「タイ・ランド」、マンローの「イラクサ」、ヴォネガットの『スローターハウス5』。マラマッドの「悼む人」も読んだ。
一度の時に、僕はこれらの本を読んだのだった。 こんなに大量のフィクションを仕入れて、いったい何をしようとしているのか? 紛争でも起こそうとしているのか?
何のためか。それは僕自身にもわからなかった。 僕は特定の目的をもって読んだわけではなかったようだった。五月の読書は「文章の上達」や、「ストーリーテリングの技法」といったそれまでの興味とは別物だった。振り返ればそうだとわかる。
五月の読書は、それまでの自分を抑制しようとする、極めて機械的な態度とは違っていたのだ。 言えば、それは無垢に機械的な読書だった。 これまでの僕は断じて読書好きではなかった。どんな傑作でも一時間もしないうちに音を上げて投げ出した。ドストエフスキーやメルヴィルと出会ったときでさえ、メインストリームは”書くこと”、そして”生きること”で変わらなかった。この五月に僕は初めてむさぼるように読んだのだ。頭を空っぽにして。堆い小説の亡骸の山に坐すかのようにして。
それで、僕は何かしら成長したか。 いや。成長なんて一つもなかった。 そこには変化さえなかった。二週間前と、すべては同じだった。僕が着るのは依然深いグレーのブルゾンだった。コミュニケーションもぎこちないままだった。 だからそこで起きたことはシンプルだ。つまり、僕はポール・オースターの『ガラスの街』を読み、ある一つの事実に行き当たった。 「僕はなんという低能なのだ」という事実に。
***
一昨日から僕はポール・オースターの『ガラスの街』を読み始める。 『MONKEY』でオースターのエッセイを読んで彼のことを思い出し、その夜に丸善に立ち寄った僕は彼の本を久々に手に取った。 三日で読んだ。 「三日で読む」というのは僕にとってほとんどあり得ないことだった。僕のリュックサックには必ず四、五冊の本があった。読むときにはまずそのとき一番惹かれる本を手に取った。そして十数ページが過ぎ、抱いていた軽度の好奇心が満たされてしまうと、浮気性の蜜蜂のようにまた別の小説の甘いのを求めるのだった。 だから、一日目、二日目と時を経るごとに加速度的にその好奇心が勢いを増し、三日目には150ページを一つの瞬間に通貫して読んでしまったのだ。僕の読書体験において、異例中の異例だった。
『ガラスの街』を読んで、僕はうちのめされた。徹底的に。 ”面白さ”、そして”新鮮さ”の二つが、やはり事の中心だった。読書においておきまりのその二つが今回も僕を虐め抜いたというわけだ。 『ガラスの街』を読み終えた瞬間、僕の生きる世界のどこかが確実に変化した。
「祈っている。」 僕がこの最後の一文を読んだとき、曇り空の下にいた。その一節がこちらに流れ込んできたあと、僕は立ち上がった。テーブルがごとりと揺れるほどぶっきらぼうに立った。取り乱していたのだった。僕はそのままであてもなく歩き始めた。 「これ以上座っていることはできない」 「このまま座っていると、僕は頭の先から崩れ落ちてしまう不可逆的に」 そうした、僕という精神を一切合切覆してしまうほどの強烈な予感のために。 僕は予感に乗っ取られないよう、何も考えないと努めていた。何も感じまい、何も見まい、と。 リラックスを意識し、肩から力を抜く。腕をぐんと伸ばし、指をぽきぽきと鳴らした。イヤホンを耳にした。『ベリーエイク』を再生する。いつか足元をくすぐった波のように心地よい、ビリーアイリッシュの声に心をしっとり傾けた。 もちろん、そんなことは無駄だった。とりあえずの形など、何の助けにもならなかった。以前との比較から始まる違和感たちは強権的に僕の感情の戸をこじ開けた。 歩く中、透明の空気が奇妙に凪いでいた。風景からは特定の色が抜け落ちていた。向こうで笑う声、衣擦れの音、靴底の摩擦。音という音がワンテンポずれて聞こえた。 変化は女王だった。彼女は支配的だった。 僕は小説による変化を受け入れ、恭順のように認めたわけではなかった。むしろ、変化は僕にどうしようもなく訪れていた。言わば、言い渡しのようにして。 女王を僕は素晴らしい小説を読んだ後の”ゆらぎ”の中に閉じ込めたのだった。何もかもが、僕に合わない形に作り替えられていた。建物を構成する直線はいまやでたらめで恐怖がつのった。頭上の青はこのように汚い灰色では絶対なかった。
――そして、当然、この点についての文章はかたちだけに過ぎない。これらは省略した文章。書く必要がないということ。 なぜなら、あなたたちもかつて同じ経験を経ているからだ。小説を読み終えたあとに来る世界の変質を。 加えて、忘れるなんてことを女王が許すわけもない。これについても言わずもがなだろう。
そして、重要なのは変化のよろめきではない。 そうなんだ。きょうしたいのは女王の話とは実は違うのだ。ここであなたに伝える言葉は破壊だ。 破壊。 それは”面白さ”と”新鮮さ”のコンビがやったわけではなかった。変化の体験に曝されたゆえのサイコ・ショックでもない。 木々を打ち砕く手斧となり、人体を壊す剣となり、バベルの塔をゼロにする雷となったのは、オースターの書きっぷりだった。
オースターは、考え抜いていた。 そこで”感じ”は排除されていた。 感覚による言い表しがまるで無かったのだ。僅かにイメージに依拠するものがあっても、それは必ず共感の姿勢だった。テーブルに身を乗り出し、相手の声に耳を澄ませる態度。
『ガラスの街』では、本当に一切妥協はなかった。僕はとても信じられず、街を隅から隅までしつこく歩き回った。しかし、本当に妥協はどこにも無かった。
オースターは僕とコミュニケートすることを選んでいた。そのへんの宙に感覚という水彩画を描いて「ほらご覧」とする、ごく個人的で他者には見せつけるだけという表現は徹底的にしなかった。チャンドラーを始め、私立探偵ものに由来する例の論理的な高慢さはあった。しかし、確実にオースターは読者と対峙していた。彼は殴る、殴られる痛みを完全に了解した上でリングに立っていた。 彼の据わった眼が僕を揺るがしたのだった。彼は完全の脆弱性を知りながら、完全に書いていた。 それだから、彼を読んだとき、僕は……
向こうから厚底ブーツの女が歩いてくる。 女は痩せている。薄い、流線形の黒一枚に身を包んでいる。背が高く、ありったけに若い。二十歳前後に見える。二つの瞳はキャップに隠れている。すれ違いざまに見える耳にさえ、カナル型のイヤホンで黒が差されている。マニキュアはあまりにも美しい銀色に染まっており、高まりを誘う。 センスがいい。綺麗だ。 彼女はなんて豊かなんだ。 僕はそう思う。 ほとんど同時に、ガラス一枚を隔てた向こうで本を読む人を見つける。 また女だったが、今回性別は重要ではなかった。その読む人は区切られたブースで、文庫に目を落としていた。化粧や唯一のファッションなどもなく、やはり装飾は重要でなかった。というのも、いまにも涎が垂れてきそうなほどに口をあんぐりと開けて読んでいた間抜けなその放心が、僕の記憶に楔として打ち込まれていたからだ。
これらのスケッチが、何かを直截に意味することはない。二つの風景は隠喩ではない。 正直に、上記は僕が受けた印象の再放送だ。 この日記は『不思議の国のアリス』ではない。二つは作為的な意味を持たない。 書いたのは「意味を持たない」ということを明らかにするためだ。 その内容でなく、外側、僕のスタイルという基本的な骨組みを露わにするためだ。
そう。だから、つまり……僕は痛みから逃げている。オースターとは違って。 きょう、読んで、事実は突きつけられる。
***
”言葉”はもう一度響く。
「大西さんの小説は、けっきょく古典から表現を引用しているだけ」
「僕は彼にもう興味がないんだ。かつて、彼は賢い人だと思っていた。書くものに何かしらの意味があると思っていた。でも、そうじゃないと知った」
「あなたの課題は、独自の世界観を提示できるかということです。海外の小説、そして村上春樹でなく」
***
そして、このように敗北してもなお、僕は決定的な何かについて述べることはなかった。張りつめた表情で、まやかし、それ自体に必死に祈る。もうそのような生き方しかできないと信じ込んでいるのだ。
「この大地にあるものはすべて���消え去るのだ。そして、今の実体のない見世物が消えたように、あとには雲ひとつ残らない。私たちは、夢を織り成す糸のようなものだ。そのささやかな人生は、眠りによって締めくくられる」
祈りの文句を何度も何度も口にした。 僕の声はいつも通りにすごく軽くで響いた。 そして一度響いてしまったものは泡沫のようにたちまち消え去った。
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太鼓は、あの世とこの世をつなぐ命綱みたいなもの。 アフリカやアマゾンで暮らす人々、あるいはネイティブアメリカンのシャーマン(呪術師)が祈ったり踊ったりしてトランス状態になるとき、誰かが必ず太鼓を叩いています。太鼓という現実の音がないと、魂が飛び出してあっちの世界に行ったきりになってしまうから。それを一本の命綱のように、この世につないでいるのが太鼓の音。それはぼくの考えだけどね。 トランス、つまり半覚醒状態とは夢と目覚めの中間で、夢うつつ。金縛り状態といってもいい。金縛りは辛いけれど、音楽で体験できる「心地のいい金縛り」というのがある。この半覚醒をぼくは〝宙づり感覚〟と言ってるんだけれど、人間にはこれがとても大事。 それがどこにあるかというと、たとえば、徳島の阿波踊り。この世に一拍子という考え方はないけれど、ぼくは常々「ブギウギは一拍子だ」と思っていた。ひとつひとつの拍子が独立して、それが無限につながっていく。シャッフルしない。八拍子に偏らない。ちょうど中間。譜面には表せない、まさに宙づり感覚。だから、阿波踊りの三味線を弾く若者が「阿波踊りのお囃子は一拍子なんです」と言ったときにはびっくりした。説明が難しいんだけど、一拍子はひとを高揚させ、踊らせる。だからあんなに長い間踊っていられる。 シンコペーションとか、リズムにはいろんなパターンがあって、若い頃は傲慢にも新しいリズムを自分で発見したと思うことがあった。これは大発見だ、自分しかやっていない、と。でも、今になって思うと、ぜんぶ先人たちがやっていたことで、すべてぼくが生まれる前からある。南米にもアフリカにも、アメリカにも。ただ、それを知らなかっただけで、ぼくはそういった音楽やリズムをつないでいるプロセスの中にいる。ずっと昔からあるものを汲み取っているだけ。 こうしたものがときどき失われることがある。生き物と同じで絶滅種みたいにとぎれたら二度と蘇らない。ぼくはたまたま音楽をやっているから、そういう音楽の種というか遺伝子、とくにリズムが途切れちゃまずいな、という思いがある。たとえば、さっきのブギウギとか阿波踊りのリズム。単純ではない。そういったものをつなげていきたい。 自分の中には分離した様々な音楽世界が共存している。西洋から見ると〝極東〟の片隅のちっちゃな島国である日本で育ったぼくが、どうしてブギウギなんてやってるんだろうと思うけれど、これは戦後生まれの宿命。ぼく��「GHQの呪い」と呼ぶ占領軍の文化政策のせいかもしれない。戦時中アメリカが戦意高揚のために使ったブギウギが、戦後日本に持ち込まれて、笠置シヅ子とかが歌って和製ブギウギが流行った。そんな時代に生まれたから、すり込まれたんでしょうね。 子供のころ、SP盤がうちにいっぱいあって、軍歌も浪花節も、童謡も映画音楽もあるなかで、四歳か五歳の頃から、自分でこれがいいって選んで聴いたのはブギウギだった。決して与えられたわけではなく、体が反応した。聴きながら飛び跳ねた。それが今も続いているわけで、最近でもライブでブギウギをやると、聴いてる子供たちが目をランランと輝かせて踊っている。ノリが真剣なんです。 ブギウギと同じように、幼児体験から続く音楽の記憶は小学唱歌。一九八〇年代に、アイドルのための楽曲をたくさん書いて提供した。それを聴き直すと「唱歌だな」と自分で思う。それがいますごく気になっていて、アレンジを変えて小学唱歌のようにしたらどうなるだろうと思っている。それはぼくの中に眠っている遺伝子なのかもしれないと思う。でも、唱歌は表面的には途切れてしまいかけている。これについてもそれを持続して、つなげていきたいといまは思う。 ホームレスのような悲惨な暮らしをした経験をもつアメリカの作家、ヒューバート・セルビー・ジュニアという人がいて、『レクイエム・フォー・ドリーム』という映画の原作・脚本を担当しているのですが、彼がインタビューでこんなことを語っていた。脚本を書くとき自分を出さない。自分は媒介者であり、ある物語を人に見せる通過点であるに過ぎない、と。共感した。ぼくの考えもそれに近い。音楽という世界のなかで、自分は媒介者であり通過点に過ぎないのです。 (「考える人」2016年秋号掲載)
リズムをつなぐ | 地球の音 | 細野晴臣 | 連載 | 考える人 | 新潮社
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はじめまして。
お友達を集めて遊ぼうとしたらサークル主催になってました。
私が主催の祈織です。どうも。
創作百合サークル『✞CHIAROSCURO✟』は光と闇をテーマに一次創作百合作品を作り出そうとしています。
まだまだ準備することは多いですが、皆様にお見せできるように1歩1歩進んでおります。
…と言いますのも、当サークルは人力かつ手作りで進化し続けておりますのでスピードはとてもゆっくりなのです。
常に学び続け、スキルアップしていくという事ですね。
主な媒体としては小説を考えておりますが、その他にも短歌や写真、イラストなどでも百合を表現できたらと思っており、その分様々なことに挑戦しようとしております。
準備中の小説もそろそろ構想1年という局面に差し掛かりそうになっておりますが、なんだかんだ1年前と比べて我ながら「どうした??」と疑問を呈するレベルの進化具合で御座います。
映画製作でもするんか??と思うほどの構想期間ですが、それも私たちに下積みがない故の準備期間となっております。
世界観構築からキャラクター設定、そして大切な相関関係。そして並行して小道具の製作やイラスト、動画編集やホームページ作成などの作業や、撮影準備や作曲、デザイン───そのほとんどがゼロからのスタートです。
また、百合創作にあたって外せないのが人物の相関関係ですが、私は百合創作において絶対に譲れないこだわりがあります。
それは『全員が全員に矢印が向く相関図』と『不快感のないリアリティある複雑な感情』です。
矢印とは、友情・愛情はもちろん、嫌悪や嫉妬などという負の感情でもよいのです。
私は百合創作において女の子が別の女の子へ何かしらの感情…それは1種類ではなく、複数の複雑な感情を抱くということが大切だと思っています。
人の感情とは複雑なもので、好きだと思ったものが翌日には嫌いになっていることもあります。
それが作品の奥行きを出す要因となるわけですが、その感情が読者にとって納得できるものであれば、その読者は激しく心動かされるものです。
そこが『不快感のないリアリティある複雑な感情』です。
その女の子同士それぞれの関係性が生み出す空間、その数多の可能性が見せる広がり、そして奥行きこそが私の表現したい百合であると思っています。
登場人物一人一人のバックグラウンドを設定し、他の全ての主要キャラクターに関与していく、そしてそのきっかけとなるイベントを考える──なかなか骨の折れる作業ではありますがその楽しさが創作の醍醐味ですね。
このように、サークルを立ち上げてから作品公開までかなり時間をかけておりますが、一切妥協せず今できるものを精一杯作っていきたいと思っています。
そんな私達の活動の一片やメンバーのことをご紹介できればと考え、ブログを始めます。
頭の片隅にでもこんなサークルあるんだ〜。と思っていただければ幸いです。
✞CHIAROSCURO✟のTwitterはこちら⬇
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20240407
「東京の街に出てきました。相変わらずワケの、わからないこと言ってます。」というのはくるりの東京という曲の歌詞だが、20代前半に北海道から東京に戻ってきたよりも一層色濃く、この歌詞が身体に馴染んで俺はいつまでも相変わらずワケのわからないこと言っていますなんだろうなと思う。
東京での暮らしが始まって1週間が経った。歳を重ねれば重ねるほど、時間が過ぎる速度は加速していくものだが、この1週間はこれまでの北海道での一ヶ月よりも一年よりも長く感じた。その理由は二つあって、一つは家の問題と一つは仕事の問題だった。
つまらない方から書く。仕事の問題だ。俺は北海道の職場ではそれなりにブイブイ言わせて活躍することができていたが、東京の仕事を知って感じたことは無力さだった。大学で人気者だった新卒の男の子たちが一般的に感じる無力さ同様、俺は東京の仕事量や周りのスキルにきちんと圧倒され、あーばばばと宣うこととなった。
具体的に言えば、Excelでピポットテーブルを使いこなすことなぞしたこともなかったが、周りのみんなはそれを呼吸するがの如くできる。他部署や他社との電話での"お話"をすることなんて今まで俺には無く、急にやらざるを得ない状況になった時に無意味なエヘヘへ〜という不気味な笑みを電話相手に聞かせてしまい気色の悪い結果となるが、周りの人はそんなことを普通にやってのけてしまう。そんな環境であることを期待していたにも関わらず、今の周りにとって普通のことを普通にできないという事実に直面してきちんと落ち込んでいるし、まあ新卒みたいなもんだからいずれできるようになるっしょという気持ちでなんとか乗り切ろうときちんと四苦八苦している���
業務量も北海道の頃の体感比4倍で、午後になるともう頭がピヨピヨしてしまう。労働時間もこれまでは19時まで残業したら俺は今日頑張った!と思っていたが、今は朝6時に起き19時半まで働くことがデフォルト。19時半からが残業だよなあと錯覚してしまうような環境がまだ1週間も働いていないのに当たり前と化している。
「なんで東京で働きたいの?」と質問されたらどう答えよう。理由は死ぬほどある。前の日記に書いたように、若かりし頃に得た東京の暮らしへの憧憬だとか、父親が高卒ででかい会社の偉い人になったからその視点や世界を味わってみたいだとか、目標や乗り越えなくてはいけない壁のようなものがないと退屈してしまう俺の性質だとか、社会人として北海道時代の俺への評価は果たして適切だったのか知りたいというような自身の社会性への期待だとか、シンプルに金が欲しいという浅ましい気持ちだとか。
それらさまざまな理由をもって東京に来たはずだったが、現実はそう甘くはない。今はなんとか、持ち前の「全員殺すぞ」という気持ちと、「なるようにしかならない」という適当な気持ちで4月1日からの1週間を乗り越えることができたが、今後どうなっていくのかは正直わからないという気持ちもあるし、まあ俺はなんだかんだで上手いことやっていくでしょうという根拠のない自信も微かにある。アサハラ鬱病編が人生に無いことを祈りつつも自分自身に健闘を祈る。
二つ目が家の問題だ。北海道では綺麗な1LDK、浴室乾燥機付、エアコン付、札幌中心まで徒歩5分で家賃7万円程度という、こと"家"という観点では何不自由ない暮らしをしていた。東京に引っ越すとなった時に、選択肢としては自身で賃貸を借りる、社宅に住むという2択があった。今でこそ思考停止していたなと反省することではあるが、奥さんと2人で住めるような家で、俺が住みたいエリアに住む家を借りて住むとなると家賃は最低でも12万円ほど必要だった。それに比べて、社宅は家賃1万円。年間コストで言えば120万円社宅に住む方がお得だった。その120万円という暴力にあえなく屈し脳死で社宅を選んだが、これがとんでもない物件だった。
駅徒歩15分、は最悪許せる。6畳間の和室が二つあることも最悪許せる。エアコンやガス台がないことも最悪許せる。部屋の壁と床に隙間があり、そこから冷気が流れ込んでくることや、小さな蜘蛛たちがどう頑張ってもそこかしこで跳梁跋扈してることも全然許せる。なぜなら俺は元無職だから。汚い家にはそれなりに慣れているつもりだから。が、しかし社宅のそれは俺の想像を悠々と超えており、初めて家に対して生理的に無理という気持ちを抱いた。
問題は水回りにあった。まず風呂がバランス釜。バランス釜って言葉みんな聞いたことある?少なくとも俺はこの家に住むまでなかったよ。加えて風呂の床は汚い雑巾みたいな色をした石でできており、シャワーの水圧は猫のおしっこよりも弱い。キッチンは一切水を流してなくとも時折ゴポッという音を立てて、ゲロを煮詰めたような香りが定期的に部屋に供給される。洗濯機置き場という概念が部屋に存在せず、今も洗濯機はキッチンの片隅で深い寝息を立てている。形として家のていをなして入るものの、昭和末期の団地の暮らしに時間軸を移行された感触がして、住めるような努力の手段も考えたが、とても住めたものではないというのが率直な感想だった。
可哀想なのは妻だった。俺の目的で東京の正社員を辞め北海道で暮らし始め、結婚して生活が安定してきたと思ったらまた俺の目的で東京に連れ戻され、住んだ家はゴミ廃墟、在宅勤務の妻にとって家というものがどんなに重要かは計り知れないが、結果的に相当量のストレスを与えることになった。
今日4月7日はそんな現状を打破すべく、2人でヘロヘロになりながら不動産屋を駆け巡り、ようやく良さそうな家を見つけたものの、いつも通り俺のキモさのせいで妻との話し合いがうまくいかずに喧嘩になって引越しの話は宙空に霧散した。
自分の嫌なことの話、お金の話など、すったもんだの言い合いの末、���は俺に対して「決めて欲しい」と言った。俺は「引越しをしよう」と言った。その後に俺は自分だけが責任を取るのは嫌だと思いその浅ましい気持ちを忌避するために「その上で最終決定をして欲しい」と妻に言った。それまでの流れから、最終的には2人で引越しを決めるという大円団を想定していたが、妻は少し逡巡したのちに「この家で頑張って暮らしていこう」という結論を俺に伝えた。
新しい生活には不安はつきものだ。俺は自身の自己肯定感と全能感でそんなものはお釣りがくるもんだと鷹を括っていたが、何事もそんなにうまくはいかないらしい。ひとまず明日の朝までに俺はこのゴミみたいな家で、これから暮らす覚悟をしないといけない。今日の日記は本当につまらないな。
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祈れやデタラメ
Prayers and Codswallop
聞いてそこ行く綺麗な眼
Hey listen you, you walking over there with the pretty eyes
この牢のカギを知っちゃいないか?
You know where the key to this cell is?
メーデー メーデー
Mayday mayday
難儀なもんだぜこんな暮らしじゃ
It’s so hard here, living like this,
アンタに花束も買えやしない
I can’t even buy ya a bouquet
. 夜明け開いた牢屋の隅で
In the corner of this cell as dawn breaks
今日もイカれた「改心せよ」アーメン アーメン
Today again they drive me nuts, telling me to “convert”, Amen, Amen
ハイハイ 祈れば赦される だよな
Right, right--I’ll be forgiven if I pray, yeah?
そんなら俺はいつまで祈ればいい?
So then, how long have I gotta keep praying for?
. 知ってんだ 知らねんだ
I don’t get it, I’ve no clue
俺の罪状なんだって?
What’s my charge?
煙に巻かれて 祈る毎日
Every day I pray all mystified,
俺は何に懺悔してんだ?
What have I got to repent for?
. 知ってるか 知ってるか?
Do you know, do you know?
俺の罪状なんだって?
What was my crime?
祈れ祈れや 赦してや
If I do all this praying you gotta forgive me
ここから出してくれ
Then get me outta here
. 聞いてくれたか優しい眼
You’ll listen to me right, you with the kind eyes?
この牢を逃げ出して二人きり 遊ぼうぜ
I’ll escape this cell, then the two of us can play
エスコートさせてよ 愛しているぜ
Let me be your escort, I love you
そういやアンタの名前 聞いていいかい?
And oh yeah--can I ask what your name is, dear?
. 夜更け二人で自由な世界
Late at night when we’re alone together, it’s a free world
今日は祈りも必要ねぇが アーメン アーメン
I don’t need prayer today, Amen, Amen
ざまぁねぇよな 改心なんてするか
I’m such a mess, you gonna convert me?
こうして二人一緒だ 愛しているぜ
When we’re together like this, I love you
. 知ってんだ 知らねんだ
I don’t get it, I’ve no clue
俺の罪状なんだって?
What’s my charge?
狭い牢屋に 神がいるかよ
Is there a god in this narrow cell?
俺は地獄を抜け出したんだ
I’ve snuck out of hell
. 祈り 祈り
Prayer, prayer,
何を血迷っているんだ?
What are you in such a tizzy over?
『制裁』なんて デタラメだ
“Discipline”, what a crock
そんなら代わりになってくれ
In that case, take my place for me
. 知らねぇな 知らねぇな
I dunno, I’ve no clue
全部コイツがやったこと
That jerk’s the one who did all of it
冤罪被り 狭い牢屋に
They made up a false charge and got me
追いやられた 聞いてくれや
Driven into this cell, you gotta listen
. 知らねぇよ 知らねぇよ
I dunno, I’ve no clue
愛を誓いあったって?
You say we swore our love?
じゃあ死んでくれや せいぜい
Then go on and die for me
祈れや デタラメを
Go knock yourself out with those prayers and codswallop
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我が国の未来を見通す(95)
『強靭な国家』を造る(32)
総括「『強靭な国家』を造る」(前段)
宗像久男(元陸将)
───────────────────────
□はじめに
本テーマの講話の行脚が始まりました。札幌、大
阪、江戸川区某所で毎週連続して講話しました。
「これから話すことはすべて事実ですが、“知らな
い方が良かった”と思うかもしれません」と断って
から始まるようにしていますが、ほとんどの皆様が
我が国の課題や未来に待ち構えている“現実”を知
って、驚愕すると同時に、新たな問題意識を持つ方
も増えているような実感があります。
講話のビフォーとアフターでは聴衆の皆様の顔つき
(目つき)が変わるのがはっきりわかるのです。な
かでも「私たち・戦後世代は、生まれた時から何一
つ不自由なく大人になって、平穏な日々を過ごし、
なかにはまもなく人生を終えようとしている人たち
もおられることでしょう。しかし、このまま何もし
ないと、『戦後世代が何もしなかったせいで私たち
は今苦しんでいる』と後世から批判されるような気
がしてならないのです。戦後世代の責任として、後
世に我が国の有形無形の“資産”を残すためにも、
一人一人が我が事と考え、行動する時が来たのでは
ないでしょうか」と訴えると、多くの皆様がハッと
したような顔になります。
講話後の意見交換は“堰を切った”ように盛り上が
ります。「子供の世代をモヤっと心配していたが、
今回、はっきりと問題意識が持てた」とか「日本の
置かれている現状を考える機会になった」など様々
ですが、多くの皆様が思い思いの感想を率直に述べ
られます。
講話はまだ自衛隊の関係団体などに留まっています
が、「我が国の課題は、安全保障���防衛だけに留ま
らない」ことについても理解してもらっていると実
感しています。
さて、私は、『我が国の歴史を振り返る』を書く時
もそうだったのですが、このたびの『我が国の未来
を見通す』を発信するために、寸暇を惜しんで参考
になりそうな書籍の数々を読み漁ってきました。前
にも紹介しましたように、本屋に立ち寄ると、一直
線に読みたい書籍の前に立って、迷うことなく購入
して読破するというようなことを繰り返してきまし
た。
歴史書などは、著者がそれぞれの史観と切り口で解
説していますが、「これが私の見方だ」と自信があ
るのでしょう。多くの場合、自分以外の見方につい
ては紹介しませんし、「自分の解説がいかなる影響
を及ぼすか」などについては著者の関心外なのか、
まず触れることはありません。
一方、我が国の現状の課題や未来の問題点を語ろう
とする書籍は、必ず問題提起はするものの、その解
決策には触れないか、触れても自分の専門に拘(こ
だわ)って“了見の狭い提言でお茶を濁す”程度に
とどまっているものが多いことに気がつきました。
やはりプライドのようなものが邪魔するのでしょう
か、何か“食い足りない”と感じることもしばしば
でした。
その点、“失うものがない”私は、素人であること
を断った上で、浅学菲才や恥を顧みず、また世間の
有識者やマスコミの見方に惑わされず、感じたこと
や考えたことをどんどん発信するようにしてきまし
た。個々の専門分野の知識や洞察力については専門
家に到底かないませんが、専門家では気がつかなか
った“欠陥”を見つけたり、違った視点からみると、
専門家による利点が欠点になったり、またその逆に
なったり、さらには違った解決策を考えたり、・・
様々な発見がありました。
前にも一部触れましたが、「自衛隊は憲法違反」と
考える法律家を筆頭に、歴史家の「再軍備には反対
だが、歴史教育は改善が必要」、農業の専門家の
「戦車より農業」、経済の専門家の「防衛力整備よ
り経済成長」など、“木を見て森を見ず”のような
発言の数々に、個々の専門家たちの“限界”も感じ
ました。
最終的には、第4編「『強靭な国家』を造る」とし
て、試行錯誤しつつ取りまとめようとしていますが、
第4編を総括するにあたり、改めて、「我が国の
“原点”は何なのか」に思いが至り、前回、我が国
における「国家」の意味を再確認しましたが、ここ
まで来た以上、“現憲法のもとで「強靭な国家」を
造ることが可能かどうか”について少し掘り下げて
考えてみたいとの衝動にかられました。それをもっ
���第4編の総括にしたいと考えます。
ガザ地区では、一時停戦が(予期の通り)“束の
間”に終わって戦闘が再開しました。これによって、
それでなくとも厳しい現下の国際情勢がますます不
透明になることは避けられないと考えますが、我が
国の未来の“暗雲”にさらに重大な影響を及ぼすこ
とがないよう祈るばかりです。
▼現憲法下で「強靭な国家」を造ることができる
か?
さて、私の頭にいつの間にか浮かび上がり、決して
消えない問題は、“現憲法下で「強靭な国家」を造
ることが可能であろうか?”ということでした。講
話においても、最後に「現憲法下の『統治のかたち』
で『強靭な国家』を造ることができると思います
か?」と問いかけることにしています。
実は、先日の「神田古本まつり」で、偶然にもこの
「問い」に的確に答えてくれる書籍を見つけ、読破
し、考えさせられました。その本とは、講談社勤務
(当時)の互盛央(たがいもりお)氏が2016年
に上梓した『日本国民であるために』です。
著者は言語論とか思想史のプロですが、書籍のサブ
タイトルを「民主主義を考える4つの問い」として
巷の憲法学者などとは違った“切り口”で読者に問
いかけます。要約すれば、「国家の中の自由と我慢」
「民主主義の原理」「日本の特殊性」「日本国民で
あるためにどうすればよいか」の4つです。
私が特に印象に残ったのは、前回紹介しましたジョ
ン・ロックが「社会契約説を結ぶということは、み
ずからの『自然権』制限してでも『平和を求める』
ことである」とした考えが現憲法でどのように謳わ
れているかということでした。
私自身は、日本大学教授松崎彰容氏が『国家の尊厳』
(2021年発行)の中で述べている「人間には
『絶対的な自由』などありえないということ、自ら
が生きる時代と場所(国家)という制約を受け入れ
ざるをえない、ということに私たちは気づくべき」
との考えに同調するものですが、この考えも“みず
からの「自然権」を制限しても”とするロックの考
えそのものだろうと思うのです。もう少し詳しく踏
み込んでみましょう。
互氏は、フランス革命の「人権宣言」やアメリカ独
立宣言の中の「人間の権利」、つまり「人権」の正
体は、ロックが説いた「自然権」そのものであると
まず断言します。
我が国においては、この「人権」は「基本的人権」
と呼ばれ、憲法第11条に「国民は、すべての基本
的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保
障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権
利として、現在及び将来の国民に与えられる」と��
められています。そして「基本的人権」の尊重は、
第13条において「すべての国民は、個人として尊
重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の
権利については、公共の福祉に反しない限り、立法
その他の国政の上で、最大に尊重を必要とする」と
規定されていることを紹介します。
互氏は、この条文の元になったGHQ の草案などを
引き合いに出し、「日本国憲法が提示する『基本的
人権』もまた、ロックが説いた『自然権』そのもの
であり、(その覚えがあろうがなかろうが)日本国
��は『理念』として社会契約説を結んでおり、そう
である以上、私たちはその契約を守らなければなら
ない」と看破します。
さらに、「社会契約を結ぶということは、自らの
『自然権』を制限しても『平和』を求めることであ
り、統治者の側だけでなく、構成員(つまり国民)
の側も『平和』のために行動することが課せられて
いるのが社会契約に基づく国家である。『公共の福
祉』という表現は、そのことを示している」と付け
加えます。
この「公共の福祉」については、憲法第12条に
「この憲法に保障する自由及び権利は、国民の不断
の努力によって、これを保持しなければならない。
又、国民は、これを濫用してはならないのであって、
常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う」
と書かれており、互氏は、「特に重要なのはこの後
半であり、『国民』は『基本的人権』を濫用しては
ならず、常に『公共の福祉のために』使う『責任』
を負っている」と強調するのです。
これ以上、深く追求するのは素人の限界なのでやめ
ますが、松崎氏も互氏も、そして憲法も、絶対的な
「自由」とか絶対的な「基本的人権」はあり得ず、
その“濫用を戒めるべき”としてしますが、我が国
においては、「自由」とか「人権」などが、“憲法
に定められた権利”としてどこはばかることなく闊
歩し、それを少しでも妨げようなどとするならば、
“国賊”とでも呼ばわりされるような「国柄」にな
ってしまいました。
ましてや、「公共の福祉に反しないかぎり」という
条文などは、「人権」を声高に叫ぶ有識者やマスコ
ミ人をはじめ、多くの国民は考えたこともないでし
ょうから、“常に「公共の福祉」のために「基本的
人権」を使う「責任」を有する”ことなどについて
は頭の片隅にもないことでしょう。
互氏はまた、「日本国民は、ロックが説いたように、
普段から理性的であるように努め、万が一、横暴な
行為がなされた時には、その反理性的なふるまいを
凌駕して是正するほどの理性を発揮することを期待
されている」とも解説していますが、これは、国内
の反理性的な“振る舞い”に対しても、あるいは国
外から来る“リバイアサン”(妖怪)に対しても、
それらを凌駕する“理性的行動”を発揮することが
「憲法の精神」として期待されていると読み取れる
と考えます。これからして、「国民は本来、国防の
義務のようなものを有している」とみなすことがで
きると私は思います。
私自身は、素人ながら長い間、現憲法には大きな欠
陥がたくさんあると考えてきました。一方、「強靭
な国家」を造るために“現憲法そのものを改正する
時間的余裕はない”、言葉を代えれば、我が国の未
来に降りかかるであろう“暗雲”に対しては“可能
な限り迅速に”その対策を講じる必要があると考え
ますので、互氏の解釈を参考にしつつ応用すれば、
現憲法下においても、「国家意思」の統一をはじめ、
「挙国一致」の態勢を造り上げることができるので
はないかとの“光明”が差してきたと感じておりま
す。
なぜならば、「『強靭な国家』を造る」ことは、現
下の我が国にあって、最大の「公共の福祉」である
と考えるからです。憲法は、「公共の福祉」を実現
するために、国民全員が「基本的人権」を使う「責
任」があると謳っているのです。つまり、憲法の精
神にのっとり、そのような「責任」を有する国民の
意思の集大成として「国家意思」を統一し、「『強
靭な国家』を造る」ことは可能ということではない
でしょうか。
唯物史観の人たちは、憲法第9条のように、自分た
ちにとって“都合のいい”部分だけを誇張し、日本
国憲法の根本的な所をあえて触れないようにしてい
るような気がしてならないのです。今こそ私たちは、
憲法の精神を訴え、その精神にのっとり、「『強靭
な国家』造り」に邁進することを高らかに宣言すれ
ばよいと考えます。
▼「統治のかたち」を考える
さて、大東亜戦争時に作戦参謀であった瀬島龍三氏
は、1998年に『大東亜戦争の実相』上梓し、自
らの経験を踏まえて様々な角度から大東亜戦争を振
り返りました。
それぞれの記述は、瀬島氏のご経験やお立場からな
のでしょう、そこはかとなく“遠慮気味”に記述さ
れていると感じざるを得ません。誤解を恐れずに申
し上げれば、“軍人の血”が共鳴するのでしょうか、
元自衛官の私は、氏が“本当に言いたいこと”、さ
らに、自らの経験から“本当に言い残しておきたい
こと”についてはオブラートに隠し、後世に託した
という気がしてならないのです。
瀬島氏は、最後の章で「7つの教訓」を取りまとめ
ています。その教訓3に「時代に適応しなくなった
旧憲法下の国家運営能力」とあります。明治憲法下
の国家運営統制機能は、すべて天皇に集中帰一して
いたとする一方、行政権を輔弼する国務大臣や統制
権を輔翼する陸海軍統帥部長は規定されていても、
行政権を一元的に統制補佐する「内閣府」や陸海軍
統帥部長を一元的に統制補佐する、いわゆる「統合
司令部」(有事は「大本営」を設置)のような機構
は憲法には規定されていませんでした。
これを補っていたのが「元老」であったことは、今
では明白な事実となっていますが、ここにこそ、明
治時代初期の時代背景を踏まえた憲法起草者・伊藤
博文の“知恵”があったことも事実でした(細部は
省略します)。しかし、大正時代になってこの「元
老」たちが次々に他界し、その後の国家運営統制機
能には大きな欠陥が生じることになりました。瀬島
氏は、そのような事実を例示しつつ、教訓3として、
「『国家運営能力』は時代に適合したものでなけれ
ばならない」と後世に託したのでした。
さて現代です。前述した例からわかるように、現憲
法にも、時代の変化にかかわらず普遍的存在として
残さなければならないものがたくさんあるのは自明
ですが、もはや憲法が起草された戦後と現代では
“時代が大きく様変わりした”ことについては異論
がないことでしょう。
この間、たびたびの解釈改憲が行なわれ、今日に至
っていますが、憲法学者によっても解釈が変わるよ
うな“あいまいさ”を残したままではなく、「改正
がない点で世界最古の憲法」と指摘されるような憲
法から、我が国が「立憲主義」国家である以上、
「時代に適合した国家運営」の原理(準拠)として、
文字通りの“有効性”を発揮する憲法に改正する必
要あると考えます。
この「立憲主義」や「民主主義」などについても、
現憲法の持つ問題点など、互氏はとても興味深い切
り口で分析しています。興味のある方は紐解いてい
ただきたいと願っています。
ちなみに、互氏が本書を通じて最も言いたかったの
は、「日本国民であるために」でしたが、氏は、憲
法前文を再び引き合いに出して重要な指摘をしてい
ます。前文に書かれた文言の細部の解釈については
私の能力を超えますが、要は、実際の前文と最終的
なGHQ草案には大きな相違があり、中でも草案に
あった「私たち」が前文では見事に消え去っている
と指摘します。その「私たち」は誰なのか、しかし、
日本の「主権」はその「私たち」の手の中にあると
指摘しているのです。
その「私たち」こそは“アメリカ人”であり、「前
文は、国民主権を『宣言』し、日本国憲法を『制定』
し、『確立』したのは“アメリカ人”である」とい
う歴史的事実を記述したものであると指摘します。
「まさか」と思う方も多いことでしょうが、この考
え方は、トルーマン大統領が「日本を二度と武器を
持って、米国に立ち向かうことができない国にする」
との狙いをもって指示した『降伏後における米国の
初期の対日方針』とピッタリ符合します。
互氏は、その「私たち」を取り戻すことこそが「日
本国民であるため」の方法であるとの結論を導いて
います。具体的には、「憲法9条と日米同盟を同時
に破棄することである」と強調します。
私が、第4編総括の本旨から外れ、かつ現下の情勢
からその可能性を度外視して、あえてこのような指
摘を紹介した訳は、かつて三島由紀夫氏の将来の日
本の姿を見透かしたかのような指摘をはじめ、安倍
元総理が(どこまで踏み込もうとしたかは不明です
が)「戦後レジーム���らの脱却」を掲げて果敢に取
り組んだこと、それ以外にも保守の論客などがおし
なべて「誇りある国家」とか「真の独立」などと叫
ぶ背景にはこのような事実があることを理解する必
要あると考えたことにあります。
一方、それらとは逆に、唯物主観の護憲派の学者た
ちがこのような“憲法に隠された事実”を十分知っ
た上でなおかつ隠ぺいしつつ、「憲法は日本人の手
で作られた」と主張しているのではないか、との疑
義が脳裏をかすめたこともあります。
私は、戦後の我が国の「統治のかたち」は、我が国
が2千年の長い歴史を有しながら、明治時代も戦後
も、欧米の「かたち」を模倣するような格好でその
「かたち」を作ってきました。
私は、我が国が理想とする「統治のかたち」は、
「皇国」と呼称して天皇を神格化した戦前、そして、
天皇を「象徴」として「統治」の“蚊帳の外”に追
いやっているような戦後の「かたち」の折衷を図っ
た「日本型立憲君主制」の中に存在するような気が
してなりません。
本メルマガの範囲を超えますので深くは言及しませ
んが、ここにこそ、長い歴位の中で、万世一系の
「天皇制」が存続してきた理由を探っていくと、そ
の時代時代に「存続」のために知恵を重ね、様々な
努力を重ねてきたことがよくわかります。これから
未来においても、“私たち日本人の総意”をもって、
新しい「統治のかたち」を創り上げ、我が国の歴史
と伝統を未来に繋ぐ必要があると考えます。
すでに紹介しました『日本の大戦略』では、「安全」
と「富」を目標に、大戦略の「指針」として5つ掲
げ、その5番目に、「新しい『統治のかたち』をつ
くる」ことを提言しています。具体的には、(1)安定
した政権基盤を確立する、(2)官邸における外交・安
全保障司令塔を創出する、(3) インテリジェンス機
能を強化する、(4)対外的な情報発信を刷新する、
(5)政治不信を克服し、有権者のオーナーシップ意識
を高める、などで一部はすでに実現しています。
本書には「憲法」という言葉は全く出て来ないこと、
その代わり、「この『グランド・ストラテジー』は、
放っておいて自ら実現していくようなものではなく、
あくまで日本という国家や日本国民の営々たる努力、
オールジャパンの取り組みによってはじめて実現し
うる」として、「今求められるのは、国際社会に生
じつつある大変動の本質を的確に見極めながら、私
たち日本人が『体制をつくる』という難事を引き受
ける意志を持つことなので���る」と提言しているこ
とも紹介しました。
松崎氏も自著『国家の尊厳』の結言として、「『戦
後の国家像』の見直しが求められ、『令和日本のデ
ザイン』が求められているのであり、日本は今、国
家として、尊厳ある国造りが求められている」と語
っていますが、同じような考えに基づくものと思っ
ています。
いずれにしても、「我が国の未来」に立ち向かうた
め、「『強靭な国家』と造る」、その深さや範囲に
ついてかなり検討の余地がありますが、中でも、現
在の「統治のかたち」をいかに改善していくか、段
階的にその「かたち」を拡充していくための要領の
検討を含め、様々な切り口から議論が必要なことと
考えます。
▼求められている「ジャパン・ファースト」
近年の国際社会は、ウクライナ戦争やガザ地区の戦
争が起こるだいぶ前に「コロナ禍」が蔓延し、その
対応をめぐってEUやWHOが機能不全に陥ったこ
ともあって、グローバル化や多国間枠組みが後退し、
元々グローバル化に懐疑的だった米歴史学者エドワ
ード・ルトワックなどは、「国民国家が責任を持っ
て自国民を守る方向に回帰する」などと主張し、実
際にそのような考えが世界中に拡散しました。船橋
氏などもその延長にありますが、ウクライナ戦争は
その流れに拍車をかける格好になりましたし、この
たびのガザ地区の攻防によって、将来、「国家」の
地位・役割がますます増大してくることでしょう。
私自身は、トランプ大統領の言葉ではないですが、
我が国が未来に生き残るため、「ジャパン・ファー
スト」の精神が今こそ求められていると考えます。
日本国民ための「公共の福祉」を盤石なものにする
ために、つまり「強靭な国家」を造るために、あら
ゆる「国力」の維持・増強を図ることを「挙国一致」
で成し遂げるべき時が到来したと私は確信していま
す。
長くなりました。これをもって、第4編「『強靭な
国家』を造る」を総括とし、次回、本メルマガの
「まとめ」にしたいと考えます。いよいよ完結です。
(つづく)
(むなかた・ひさお)
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例の場所行ってきました
山口県は長門市、元乃隅神社

見た事あるでしょ?これ
チヨハも見た事あるけど実際に行ったことは無かったんだよね
長門市って「怪しいもの」が非常に多くて好きなんですよ
いつぞやのクジラのお墓も長門市
漁師町なんですけど、「板子一枚下は地獄」なんて言うように漁師の稼業はいつでも死と隣り合わせ
そんなわけで日々の無事を祈り、信仰、
それも個人経験に基づくような、型にハマったものではない、ジンクスに近い信仰が非常に生まれやすい土壌なんですね
元乃隅神社もこれ、世界的に有名な神社にも関わらず、神社庁に登録のある正式な神社じゃなくて個人所有神社なんですよ

ある日突然、漁師のおっさんが発心して作った神社なのです
なので映えスポットとして有名ですが、手作り感満載な上に結構何でもアリな信仰形態
そういうの大好物です
写真を見てもらったらわかると思うんですが、
参道の先(そっちが入口側なんですが)は岬にな���てるんですね
これが結構険しい崖になっていて、波も荒々しい

お地蔵様が5柱くらいいました
人が多く観光地然とした神社方面とは真逆に、静謐な面持ちで海に臨んでいました
漁の出た人の安全を祈っているのでしょうか
激しい波の下に散っていった泡沫のような命を憐んでいるのでしょうか
海の向こうにある彼岸を想っているでしょうか

賽の河原よろしくケルンもありました
フランスの哲学者パスカルは言います
「人間は自らの悲惨さを知っているからこそ偉大だ」と
人間だけに見られる「祈り」という行為は、
この宇宙には自分ではどうしようもない事があると知るからこそ行われます
この意味で「人間とは祈る動物である」と言えるでしょうし、
人それぞれの色々な祈りが集まるここは、それ故に訪れる価値がある場所と言えるかも知れませんね

知らんけど
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『夏目漱石風のつぶや記』
2025年5月17日
かの地ガザにて、また百二十の命、空より墜ちし火のごとく失わる。水も食も薬も届かぬ三月より今に至り、人の生をもて駆け引きの具となすこと、いかに悲しき策か。
(つづく)
#夏目漱石風のつぶや記
#ガザの声を聞け #人道は交渉にあらず #自由の名の欺瞞 #漱石ガザに祈る #茶を啜りて世界を憂う
(続き)
「交渉の道具にあらず」と叫ぶナイム氏の声、瓦礫の中に響く。ガザは売り物に非ずと、言の葉にて土を守らんとす。されど彼の国の大統領は、自由地帯なる幻想を携え、中東を歩む。誰が何をもって「自由」と呼ぶや。
米国が後ろ盾とするNGOは、月内に援助を始むと告げたり。国連は「中立なき支援」を否とし、手を引けり。正義の名のもとに集いし者らが、かえって混乱を招くさまは、まるで雨に溺れし避難民の船。
ルビオ氏、「良案あらば受け入る」とのたまうも、命を繋ぐ策に遅疑逡巡あれば、そのうちにまた土へと還る命あらん。
我、ひとしずくの茶を啜りながら、机上にある地図の一隅、血の滲む砂を見つめし。人は未だ、平和を買え��。
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無題
丁寧に髪をとかすともう0時だった。ピピピというメロディとともにコンビニのドアは開かれて、わたしはそこで煙草を買おうかと思うけれどもやめる。憧れている女の子が新宿区の高校に通っていることを知って、落ち込んで舞い上がって、そうしてまた落ち込んだ。こんなにも近くで同じ景色を見ているのにわたしはどうしても彼女と同じ世界を生きることができない。等しい恐怖心ともどかしさを感じながら寂しさを分かち合いたかった。彼女がきれいだと思うものをわたしもきれいだと思いたいし、彼女が眠れない夜にはわたしも眠れずにいたい。となりで同じ蝉の鳴き声を聴いて、電車が過ぎ去ってゆくのをみて、風が、草はらを駆け抜けてゆくのをみた。けれどその一瞬のうちですら、たぶんわたしと彼女はきっとそれぞれ異なるひとのことを想って、それぞれ異なる色と匂いと温度と光をかんじている。満足することを知らず、いつまでも世界のありとあらゆるところまでつねに感じていたい。うしなわれた光と温度と音が知らない地でまたあたらしくうまれるところを、ずっととおい国のちいさな街で暮らす少年の報われなかった恋を、インターネットの隅で未だに煌めきを失わず残ることばの数々を、千年前に生きていた十七歳の少女が今を生きるわたしのそれと同じ眼差しで、同じ場所で、同じ海を眺めている様子をみたかった。恐竜の鱗が光にてらされてかがやいているのもみたかった。この風は、まだ人間が人間じゃなかった頃に吹いていた風かもしれない。同級生のこととかたとえば自分の数年後のこととか明日の試験のこととか考えているうちに、きっとたぶんあっとういうまにわたしは歳を重ねて死んでしまうから。あなたも。死は永遠に続く停止ではなくて、またあたらしい有限への始まりにしか過ぎないのかもしれない。昔の文章、はずかしすぎてマトモに読めなかった。一年前のわたしだったら全部削除していたかもしれない。だいたい、あなたにはなれないと分かっていながらあなたになりたいなんて思ってしまったわたしがわるかった。わたしは全然自分が思っているより幸せだし、あなただってきっとあなたが思っているより幸せなのだと思う。
Fresh Flesh
苛々してばかりいる。排気ガスを吸い込んだ朝の光。どこまでもぬるい夏の風。数値化された感性。立ち並ぶビル群。声のでかい女。ぜ〜んぶ、ほんとにぜんぶ、まるで雷光のようにわたしの心の奥の奥の奥のほうをカッと照らすので、まぶしくてひたすらに鬱陶しい。だけど舌打ちも暴力も歯軋りも性に合うはずがないので、ただ血液だけが巡るその速度を速める。あらゆる音がさっきまで飲んでいたシュワシュワサイダーの泡みたいに空気中を弾ける。ぽつ、ぽつ。びゅうびゅう。ざあざあ。びたびた。ぱらぱら。すぐそこで揺れている深緑(ふかみどり)が泣いているみたい。小鳥や野良猫は雨の日どこで雨宿りをしているんだろう。ショッキングイエローも、スモーキーピンクも、オーシャンブルーも、わたしたちはすべて黒い色の文字で表現できてしまうのに、心がぎゅうってなるあの感覚って、どんな言葉を選んでもなにかが違う。途中でこうじゃないって投げ出してしまう。どれだけ小説のページを繰っても、黒、黒、黒、そして少しの余白。けれどそこにはそこにしかない風があって、匂いがあって、音があって、熱があって。先生の合図とともに重たい教科書を開いて、ハイライターで色をつける。まだあと二十分もある、って思うとき途方も無い気持ちなる。(おねがいだから一人にしてほしい)と、一人なのに、そう思う。これからどうすればいいんだろう。どうなるんだろう。何をすればいいんだろう。何を守るべきで、何を捨てるべきなのか、わかったら、なんの迷いもなしに会いたい人たちの元へと駆けて行けるのに。夏の夜の闇に、重ねに重ねた不安を押しつぶされそうになって、怖くなって、ママが深く眠っているのを確認したあと、あたかも人が眠っているかのように部屋の布団を整えて、玄関のドアをゆっくり、すごくゆっくり開けた。ドット柄の上下パジャマのズボンと、上はダボダボのブルーのパーカー。真夜中に自転車のギアをいちばん重いのにして、全速力でペダルを漕ぐ。まだたくさんいる人々の話し声や車のエンジン音が瞬く間に遠のいていく中、車輪の回転する音だけが一定の大きさで響きわたる。往復およそ300円の通学路と、京浜東北線。光が差し込むと肌が透けてみえる白いブラウスと、微かに香る柔軟剤の香り。テスト前、教科書がパンパンに入ったリュックサックの重さと、かかとの磨り減ったローファーの鈍い光沢。小さな教室と、先生のつまらない冗談。どっと響きわたる笑い声の中に掻き消された不安定な思考。すべて、いつか、終わってしまうことがちっともさみしくないと思ってしまった。ゆるしてほしい。だって、いつだって死ぬことは生きることの一部。怖いモノなど無いと信じたいでしょ。
無題
上野で車に轢かれた鳩の死骸をみた。車窓に映る風の如く過ぎ去ってゆく光景はあらゆるモノの死の産物なのだと、いつかあなたが話していたのを思い出した。雲ひとつない晴れた日に駅の出口で名前も顔も知らない人を待ちながら、点滅する青信号に早まる人々の足取りを目で追う。断ち切れた水道管の真横でカラスがゴミを漁っていた。彼も彼女もこの街ですらいつか朽ちてゆくのに、世界はなぜこうも美しく出来すぎているのだろうかとよく考える。降ってくる雨粒の鋭さに刺され出血することもなければ、太陽の光によって皮膚が火傷することもない。風の強さで眼球が吹き飛ぶこともなければ、鳥の鳴き声で鼓膜が破れることもない。あーやってらんないなあと思いながら、チョコレートパフェを注文する。向かい席に座った顔見知りになって間もない女性が煙草を嗜む、その姿に恋心にも似たときめきを覚えた。文豪たちが綴ったうつくしい言葉が無数に散らばる図書館で、わたしと彼女は自分たちで編み出したくだらない戯れ言に花まるをつけた。いつか、という言葉が好きだ。いつか大丈夫になる。いつか幸せになる。いつか報われる。いつかわたしにも大切な人が出来る。いつか大人になる。いつか死ぬ。その果てに見える景色があらゆるモノの死の産物だとしたら、わたしは毎日それらを瞼の裏に葬り、目を閉じて祈る。人生にリタイヤもバッドエンドもエンドロールもない。
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祈りを連れて
夏空色の邂逅 新しい光あつめて 潤む世界の片隅 顔を上げれば自由 いつから待ってたの? 未来はただわたしを見てる 自分で選ぶの すべては、まだぎこちない気配 はじめての、でもあたたかい兆し 願いがいつか等しく許される 明日に続いてく今日だって、感じてる 祈りを もっと彼方へ 消えない希望を連れて あの彼方まで 運命と呼べる わたしをもっと生きるの 信じる空 映して 聞き分けのない感傷 それでも心は既に 前の向き方だって 覚えはじめたみたい 止まらない時でさえ 待ちきれずに駆け出していた 自分の鼓動で ありがとう、もうわたしの理由 よろこびを道標にできる 思いを馳せる、誰のものでもない 明日を分かちあって生命(いのち)を交わそう 祈りよ もっと自由に 目覚めた希望のために 羽ばたきながら 運命に変わる 瞳で今日を選ぶの 見果てぬ夢 かさねて 心を放つたびに まだ知らないわたしへと 出会える…
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250427 OVERLAP #2
ここ5エントリーくらいで自分の人生にまつわる重要エピソードと価値観ほぼ全部語っちゃったからもうかなり遺言だな、こりゃ
これをさらに圧縮してわかりやすくした上で食べやすいふりかけをかけたり、食い出のある「肉」っぽいの入れて食べやすい料理にしていくとしますか
うまく技出せてる、一本芯の通った行動と思考できてるってのは自分でやっててわかるかんね
脳にフォグかかってるとマジに無駄だらけのお祈りみてーな動き(ポリシーのあるレバガチャ)しかできねー
無論、そこから霧を晴らしていくのも大事。ポリシーさえあればレバガチャにも多少の説得力が生まれる
でも視界が開けてきたならこの後どんどん視野が広くなっていった先の事も見越して積み上げしよう
-----------------------
わたし、めちゃくちゃ皮算用してる
とはいえ現実ってもんはそんな皮算用余裕で越えてくるんだけどね
まさかガ●ダム穫れるなんて大それた展開、期待しません
でももう私はそーいう「確変」を体験してしまった人間
だから私の皮算用が追いつかないレベルのラッキーや不幸が次々舞い込んでくるに違いないという世界観の中に住んでいるし、そのエフェクトが最大化されるようにある程度能動的に働きがけてもいる(本当に??)
とにかく私が嫌いなのは無難で普通で退屈な生き方だから
人間不信者が人間不信の積み重ねで部屋の隅にうずくまって電気ガス水道止められてたら、絵的にベタすぎる
まずはそこを全部反転させるとこからやってみようぜ、と
明らかにハッピーでファニィな絵面にしてから「さて、絶望でもしてみっか」と戯れに絶望実験してみたらいい
きっと、どうせそれをやる頃には切るに切れないしがらみとあなたを信じる人々との絆ができちまって、実験開始のプロトコルなんて実行できねーよ
なんで? なんで? どうして私はこんな事をやろうとしていた?? と自分の過ちに���づいちまう。ああ、それもベタな改心シナリオ
トー横キッズ達は大嫌いだろうね、その手のお為ごかし
だから私はそーいうボールを絵の次元では投げません。それは大人たちが子供に「こうあってほしい」という理想を押し付けるパターナルなムーブだから
そーいうのはおっさんおばさんが自分達の大人っぷりを認め合って苦労ねぎらい合うFacebookの中ででもしてたらいい
最近の新しい調査でXは普通に10代20代も観ているというデータ出たらしいからやる気でたぜ。30代以降のジジババが若者ぶってはしゃいでる老害SNS以外の側面もあったんだな、って
ああ、そんな露悪的な表現するな、私
本当は誰のことも憎んじゃいないんだからさ、もう
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ユニコーンは霧の中 1. 手紙と入れ墨
監獄内の自殺のニュースを何度か聞いた事があったが、実際にその場に立ち合ったのは初めてだった。
刑務官ら職員が応急処置をしようとしたものの、アクターは歯を食いしばりこれに抵抗。抉じ開けられず、アクターが意識を失った後も救命行為は続いたが、徒労に終わった。
その間も同時進行で手配が進み、病院に搬送されて奴の死亡が確認される。
そしてこの大騒ぎの後すぐに、アクターの独房から一枚の手紙が発見された。 私はその一行目を見てぎょっとしてしまった。何故ならそこには私の名前が記されていたのだから。
” 親愛なるミスリー捜査官殿
突然の手紙と自殺を許して欲しい。君の様な人間にとっては理解出来ないことだろうが、彼らの監視から逃れるにはこうする他ないと結論づけた。
それは兎も角としてさて、書面上くらいは君を煩わせずに速やかに話を済ませよう。
君は人間の意識についてどこまで考えたことがあるだろうか。私は折に触れてはそれについて考えていたが、機会が多過ぎていっそ常日頃からそれについて考えていたとも言える。
この手紙はそんな私から迷える子羊である君への細やかなプレゼントだ。きっと君の助けになるだろう。意外かも知れないが、私は君のビジネスが上手くいくことを祈っているのだよ。さて……。
人間の精神や意識と呼ばれるものは所詮は脳の産物だ。科学的な物質の作用によるもので、電気信号だ。心という臓器はなく、感情も思考も、自我も認知も、性格も趣味趣向も、感覚も嗜好も全て脳あってのことだ。何もかも、大事なものは頭にあるんだよ。
これについて異議を唱えたい場合はぜひ考えてみて欲しい事がある。例えば寄生虫や事故、認知症などについてだ。
一部の寄生虫は人間の脳にも寄生するのだが、その寄生された人間は寄生前と寄生後で性格が変わってしまうという例が多数報告されている。
事故にあった人間が脳にダメージを受けた場合や、認知症や精神病によって脳の機能が何らかの形で制限されたり、衰えたり変じた場合も人の思考回路や性格、認知というものは変ずる。
これらの事を鑑みれば人間の精神や、自我や思考というものが脳にあることは自明の事だとわかると考える。もちろん、これは私の考えであるからして、君に強制するものではないが、君のビジネスを上手く完了させるためには、このことを脳の片隅にでも置いておくことを推薦する。
そして私は思う。もし天国や地獄、辺獄や煉獄と言った死後の世界があるのだとしたら、そこに行く自分は果たしていつのどの自分なのか、と。
先ほども述べた通り、寄生虫や認知症などによって人の性格や思考は変ずるが、物質世界から超越してあの世という精神世界━━━かどうかはわからないが、そう仮定して━━━に行く時には、その変化を受けた後の自分でいくのか、と。
それともそういった変化を受ける前や、全盛期の自分であの世にいけるのだろうか? よくありそうな解釈としては、死後時点の自分が、凡ゆる病気などを拭われて救われると考えるのかもしれないが、病気などによって変化した自分のことを気に入っている人間は、その自分であの世に行くのだろうか。
こういったことを考えると私にはどうも、あの世というものは実に願望めいていて、都合の良い妄想だと感じるよ。ただの老衰だとしても、認知症でわけもわからなくなった人間が都合よく認知症になる前の自分に戻ってあの世にいくのだとして、その「全盛期」を決めているのは神であると? 全くもって馬鹿馬鹿しい。
まぁ、今の君にとって差し当たって重要なことは、『大事なものは頭にある』というそれだけの言葉かもしれないが。
いいか、忘れるなミスリー、『大事なものは頭にある』 ”
手紙はそこで終わっていた。 つまりあの自殺はあの場で突発的に起こしたものではなく、予めそうすることを決めていた計画的なものだったのだと。
そして奴の相変わらずでくだらない主張をサンドするように、幾度か露骨に強調されている、” 大事なものは頭にある” という一文。
私はすぐにピンときて、ア���ターの頭を調べるように手配した。アクターのこの様な児戯にも等しいお遊びは、以前にもあったからこそすぐにわかった。
奴の頭を検めはじめてすぐに、その頭髪に隠れて何らかの入れ墨が掘られている事がわかった。頭部への入れ墨は激しい痛みを伴うという話を聞く。特に後頭部はそれが著しいというが、奴の頭にはその後頭部も含めて、ちょうど頭髪で隠れる範囲全体に及ぶ入れ墨が掘られていた。
髪を刈り込みその全容が明らかになる内に、そこに掘られているのが数字の羅列のみであることを知る。てっきり奴の書いた文書の一部や、不可解な文様でもあるのかと想像していたが、そういうものではなく、無機質でデザイン性の乏しい、変哲もないフォントのアラビア数字の羅列だった。
私はそれを記録し、あとは解剖の手に委ねて家に帰ることにした。
「それじゃあ、後はお願いするよ、マクガフィー」
「ああ任せろミスリー。さっさと家に帰ってかみさんに顔を見せてやれ」
私は苦笑しながら部屋を後にした。
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ドバイ不動産投資の第一歩で失敗しないための5つのチェックポイント
ドバイ不動産投資の第一歩で失敗しないための5つのチェックポイント
砂漠のオアシス、ドバイ。超高層ビル群と豪華なリゾート、そして急速な経済発展は、世界中から投資家を惹きつけています。ドバイ不動産投資の魅力は計り知れませんが、その一方で、独自のルールやリスクも存在します。初めてドバイ不動産投資に挑戦する方にとって、失敗しないためには綿密な調査と準備が不可欠です。この記事では、ドバイ不動産投資の第一歩で失敗しないための5つの重要なチェックポイントを解説します。
**1. 徹底的なデューデリジェンス:信頼できる情報源から情報を集めよう**
ドバイ不動産市場は活気に満ち溢れていますが、その反面、情報が錯綜しているのも事実です。魅力的な価格や収益率を謳う広告に惑わされることなく、信頼できる情報源から情報を集めることが何よりも重要です。
**公式政府機関のウェブサイトを活用する:** ドバイランド・デパートメント(Dubai Land Department - DLD)のウェブサイトは、不動産登録情報や規制に関する重要な情報を提供しています。英語表記のものが充実しているので、積極的に活用しましょう。
* **信頼できる不動産仲介業者を選ぶ:** RERA(Real Estate Regulatory Agency)に登録されているライセンス取得済みの仲介業者を選びましょう。無許可業者に騙されるリスクを減らすことができます。仲介業者の実績や評判を事前にしっかり確認し、複数の業者と比較検討することもおすすめです。
* **現地視察を行う:** 可能であれば、現地に赴き、実際に物件を確認することが理想的です。写真や動画だけでは判断できない、周辺環境や建物の状態などを自身の目で確認することで、投資判断の精度を高めることができます。
**2. 法律・規制の理解:RERAとオフプラン物件の注意点**
ドバイでは、RERA(不動産規制庁)が不動産取引を規制しています。オフプラン物件(建設中の物件)を購入する際には、特に注意が必要です。
**オフプラン物件のリスク:** 建設が遅延したり、完成しないリスクがあります。契約書の内容を隅々まで確認し、違約金に関する条項や、完成時期の遅延に対する補償などを明確に理解しておきましょう。
* **契約書の確認:** 契約書は英語で書かれていることが一般的です。専門家(弁護士など)にレビューしてもらうことで、潜在的なリスクを事前に発見し、適切な対応を取ることが重要です。
* **RERAのウェブサイトの活用:** RERAのウェブサイトでは、開発業者の登録状況や過去のトラブルなども確認できます。投資前に必ずチェックしましょう。
**3. 投資戦略の明確化:短期投資か長期投資か?**
ドバイ不動産投資には、短期的な利益追求を目的とした投資と、長期的な資産形成を目的とした投資があります。それぞれの戦略に合わせて物件選びや資金計画を行う必要があります。
**短期投資:** 高利回り物件を狙い、比較的短期間で売却益を得る戦略です。しかし、市場の変動リスクが高いため、緻密な市場分析が不可欠です。
* **長期投資:** 安定した賃料収入を得ながら、資産価値の向上を期待する戦略です。長期的な視点で物件を選び、リスク管理を徹底することが重要です。
* **投資目的の明確化:** 投資目的を明確にすることで、物件選びの基準が定まり、失敗を減らすことができます。
**4. 資金計画の徹底:自己資金と融資のバランス**
投資には必ず資金が必要です。自己資金と融資のバランスを適切に計画することが重要です。
**自己資金比率:** 自己資金比率を高めることで、リスクを軽減することができます。融資を利用する場合は、返済計画を綿密に立て、金利負担を考慮した上で投資判断を行う必要があります。
* **融資条件の確認:** ドバイの金融機関から融資を受ける場合は、金利や返済期間などの条件をしっかり確認しましょう。
* **多角化によるリスク分散:** 一つの物件に資金を集中させるのではなく、複数の物件に分散投資することでリスクを軽減できます。
**5. 税金と手数料の理解:潜在コストを見極める**
ドバイには所得税がありませんが、不動産取引には様々な手数料や税金がかかります。これらを事前に把握しておかないと、予想外の費用負担が生じる可能性があります。
**不動産登録料:** 物件を購入する際には、不動産登録料などの手数料が発生します。
* **仲介手数料:** 仲介業者を利用する場合は、仲介手数料を支払う必要があります。
* **その他の費用:** 管理費、保険料なども考慮に入れましょう。
**結論**
ドバイ不動産投資は魅力的な市場ですが、リスクも存在します。この記事で紹介した5つのチェックポイントを踏まえ、綿密な調査と準備を行うことで、失敗を最小限に抑え、成功の可能性を高めることができます。専門家の意見を聞きながら、慎重に進めていくことが重要です。 良い投資判断を祈っています!
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