#全部拾う
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病名で安心する世界ではいけない
「病名がついて安心しました」
と言う人がいた。
病名やら障がい名がつくと、支援が受けられたり、自分の中の「何かおかしいのではないか」という疑問に終止符を打てるのだと思う。
病気だから治し方があるはず、と思えるのも大きいだろう。
だけど、本当は病気とか障がいで済まされてはいけないことなのでは? みたいなこともあるはず。一昔前の性同一性障がいとかさ。そういう扱いではダメなんだって思う。別にそんな風に呼ばなくたって良いことじゃんって感じるやつ。
社会との不適合というか、障がいとか、私の場合は主に睡眠について考えてしまうのだが、
「夜眠れないし、朝起きれない」と伝えると
「不眠症? 自律神経失調? 睡眠導入剤出しましょうか?」
となるのが普通で
「朝(深夜)には眠れるし、昼まで寝て良いなら昼にスッキリ起きられる」
と言い換えると
ただの夜型で、問題になるのは生活に支障が出ることの方、となる。
夜型は生まれつきなので本人の努力では治せないと言われるようになってからは、社会の問題となったと思う。
夜型は中学、高校などの学生生活だと非常に厳しい。が、起立性調整障害とか病名がついていても支援されにくい人とかもいるのに、甘えてはダメなのではと思う日もあった。
私の友人には色々���病気の子が多くて、私は元気な方だったので余計に(朝起きれないのはわがままなのだろうか…)とか思ってしまうこともあった。病名がついたらそんな風に考えずに楽なのだろうか?と思うことすらあった。
一方で、睡眠障がい、と言われて投薬を受けるのは納得できねーなーと思ったりした。
だって時間さえずらせば眠れるし起きれるし、夜型は人類の3割以上いるらしいし。睡眠できる実力を持ってるわけですよ。
〇〇症とか〇〇障がいとか、何かしらの名前と診断がないと支援しにくいのは理解できるが
そういう名詞がなくても
受けたい時に支援を受けられたり、認め合えたり、暮らしやすい世の中にするのが大事なんじゃないかな。
病名がついたら安心って世の中じゃまだまだで、おかしいのかもとか思わなくても生きていけるような、選択肢がいっぱいの社会にしていかないといけない。
小中高も大学みたいに単位制にしたら良いじゃんね。オンラインでもビデオ授業でも良いし、好きなタイミングでテスト受けられれば良いじゃんね。
全員が、マイペースとマイスペースを持って生きていければ最高じゃんね。
そういう世の中がまだ来てないから、病名で安心ってなってるんだよ。それはそれで良いのだけど、そうじゃなくても、もっともっと、安心できる社会が作れるはずなんだよ。
安心できる人は良いけど、病名がつくことで思い悩む人もいると思うし。
手術や薬で治らない何かって世界にありまくってて、あるいは手術や薬でなんとかなるけれども本当はそんなの必要ないんじゃないのってやつもありまくってて、そういうの全部、名前や診断なんてなくても「大丈夫」っていえる世界にしていきたいなぁ。
と思うんです。
一例一例具体策を書くんじゃなくて、全体像の話になると、ごちゃごちゃっとふんわりとした話になっちゃうんだけどね。
#日記のようなもの#病気#病名#障がい#障害#名伏し難い何か#全部拾う#社会#目標#sdgs#lgbtqa#睡眠障がい#不眠症#自律神経失調症#起立性調整障害#名前なんてなくても#生きやすい世界#になれ#子ども#大人#小学校#中学校#高校#大学#勤務#全部なれ
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#日常 #玄関の花
【5月20日(火)の日記】
犬を見送ったその後の話。
ある程度の大きさの哺乳類なので、その後のことももちろん考えなければならない。同じ命といえど、金魚が死んでしまった時のように「庭に埋葬する」とはわけが違う。
市の火葬場だと合同で行っているらしく、ある程度の数が揃ったところで一度に焼くので、いつ焼くかは分からないとのこと。遺骸を火葬場に引き渡してそれで終了なわけだけど、ちょっと、それは、とても寂しい。
何だかなぁ……と言っていたら、職場の同僚に、近隣にペットの供養をしてくれるお寺があることを聞き、そちらにお願いすることにする。そこだと、個別で火葬してもらえて骨も拾わせてもらえるらしい。
というわけでそのお寺にお願いして、お葬式もやってもらうことにする。
これは人間の気持ちだけなのかもしれないけど、あるとないでは人間側の気持ちはちょっと変わる気がする。あくまでも私は、という話だけど。犬は……どうだろう。犬は読経云々よりおやつがあるかないかの方が重要だろうな。なので、犬用ビスケットを新聞紙に包んで棺の中の犬の鼻先に置いてやった。ひとまずこれで小腹を満たせよ。
大型犬なので焼くのも冷ますのも時間がかかるらしい。というわけで、骨を拾うのは午後の遅い時間を指定された。ただその時間だと、母親は小学校から帰ってきた姪っ子の面倒を見なければいけない時間なので、私は骨を拾いに来れないとか言い出す。一番の飼い主が何を言っとるんだ。
「姪っ子と一緒に来ればいいじゃん」と言うと、小学生だと骨を見てトラウマになるとかどうとか。でも、私一人で拾うのは犬が寂しがるからやめてくれ、と姪っ子を連れてくるようにゴリ押しする。まあ、姪っ子は怖がるようだったら他の部屋で待っていてもらえばいいんじゃないかな。
小学生だとどうだろう、怖いもんだろうか、と自分の小学生時代のことをふと思い出してみたけれど、そういえば、小学校低学年の時に通学路でタヌキが車に轢かれて死んでいて、そのまま回収されずにずっと歩道の脇に死骸が放置されていたことがあったなぁと。その時は、毎日そのタヌキ(だったもの)の脇を通って学校に行っていた。ものすごい臭いだったので鼻をつまみながらその脇を通っていたけれど、毎日見ているうちに段々と変化があることに気付き(要するに腐敗からの白骨化)、毎日観察してそのタヌキが轢かれてから骨になるまでを私は見届けたんだった、ということを思い出した。こうやってハエとかに食べられていって皮と���になっていくんやな、ということを子供ながらに観察して学んだ、と母親に話したらドン引きされ、お前がおかしいだけだと一蹴。
結局姪っ子はやっぱり怖かったみたいで、家で1時間ほど留守番していることに。私と母とで骨を拾いに戻った。
犬をお寺に連れて行って棺の中に入れた時は涙涙だったのに、骨になってしまうと一気に「生物」感がなくなって、骨を拾う時は涙は出なかった。むしろ「尻尾の骨ってこんな形してたんだ!」とか「喉仏はこれか……」とか、骨の観察会になりつつあった。不謹慎である。頭の骨の方から骨壺に入れてしまって「逆じゃん」とか言いながら、なんとか全身満遍なく骨を拾う。最後骨壺の袋の紐は母が締めた。残りの骨は、お寺の共同のお墓の方に入れてくださるとのこと。
母はそのまま姪っ子の面倒を見に戻ったので、骨壺は私が家に持って帰ることになった。倒れないように助手席に乗せる。車に乗るのが大好きな犬だったけど、まさか最後、こんな形で乗せることになるなんて、生きている時は考えもしなかった。まあでもお互いの寿命のことを考えるとこうなるのは自然の流れで、残った方は、良い思い出を抱えつつ寂しさと共存していくしかない。うまく共存していくしかないのだ。
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太陽が昇るだけで完璧って思わない?
毎年、神棚の部品を拾うんだ。いつか紛失するのではと危惧しているんだが、毎年決まってどこかへ行き、オレが偶々見つけるパターンを繰り返している。それで、これも何かの縁かと感じ、こうして書いている訳だ。
しかし安心して欲しい。忘れることなど有りはしない。毎年恒例の地元神社の初詣をサボったオレが言うにも何だが、家に神棚が有るのはとても良いことだ。
人生で一番感動したのものは太陽。多分出会って一番良かったのも太陽だろう。科学的にも人類どころか全ての生命は太陽にほぼ100%依存しており、全てにおいて矛盾が無い。厳密には少し違うのかも知れないが、あの神棚は太陽を信仰する流れを汲んでいる。
控えめに言っても完璧だと思う。何度でも見つるので任せておけ。
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2025-4月号
アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「キ��チン」です◆
今月は参加者の皆様に「キッチン」のお題でアンビグラムを制作していただいております。作家の皆さんがこのお題をどのように調理したのか、楽しみにご覧ください。
皆様のコメントがいただけますと幸いです。

「台所」 敷詰振動型:ちくわああ氏
日本語で言うと台所。 「ム」の末広がりが「戸」の形にぴったり生きていますね。縦太横細のお作法が丁寧で気持ちいい作字だと思います。
「厨/台所」 回転共存型:lszk氏
台所には厨という別の呼び方もあります。 本作では字画の大きな省略を使わず、大胆な変形で文字を両立させています。アルファベットのようにも見えてきて読むのが難しかったかもしれません。

「焜炉」 回転型:うら紙氏
キッチンにあるもの。もともとは持ち運びができるものを言いました。 途切れている場所をつなげて読むか離したまま読むか、認識が自動的に切り替わります。文字の雰囲気がガスコンロの火のようにも見えます。

「炊飯器/冷蔵庫」 図地反転型: いとうさとし氏
どちらもキッチンの必需品。 矩形枠から一部図形をはみ出させているのは仕方ないところでしょうか。それを差し引いても対応のすごさと可読性の高さですばらしい作品になっています。

「製氷皿」 回転型:繋氏
冷凍庫で使いますが、最近の冷蔵庫には付属されていないことが多いです。 「氷」の形と配置がよいですね。「制」部分の省略が適切で非常に読みやすいです。

「鍋掴み」 回転型:douse氏
日本では鍋が根付いているのがよくわかるネーミング。 「咼/国」の対応が見所です。てへんとの重なりや、字画を斜めに切ってある部分��ど、どれも絶妙です。
「IH調理器」 鏡像型:螺旋氏
電磁誘導加熱式の調理器具。仕組みを知っている人はどれだけいるか。 「IH」で平行線部分の長さが違っているところも配置が適切なので不自然に見えません。「調理器」の��形も外枠の角丸矩形とそろっていてスマートです。

「割烹着」 図地反転鏡像型: いとうさとし氏
和式エプロンであり、着物の袖が収まるようになっているのが特徴。 「烹」はほぼ左右対称の文字なので、これが図地反転鏡像軸の中心にきているのが驚きです。とても味わい深い字形になっていますね。

「菜箸」 回転型:douse氏
調理、盛り付け、取り分けなどに使う長い箸。 余りがなく自然に対応付くのがすばらしい発見ですね。商品パッケージになりそうな趣のあるデザインでステキです。

「圧力鍋 お米の旨味を逃さない!!」 鏡像型:すざく氏
圧力鍋は、蓋を密閉して鍋の内部の圧力を上げることで高温調理が可能。 文字列生成で。「圧力/咼」のところ、書体も含めて調整が上手ですね。左右対称な文字同士を左右鏡像で対応付けている「米/未」のところも面白いです。

「タルト・タタンの夢/近藤史恵」 回転共存型:兼吉共心堂氏
「タルト・タタンの夢」は近藤史恵による推理小説でシェフが主人公。 「罒」や「史」など、カスレを使って閉領域を形作るのは筆文字表現ならではでしょう。これで読めると割り切った「藤」の大胆さもよいですね。
「変な家 第一章 知人からの相談」 回転(共存)型+鏡像型+敷詰[回転+鏡像]型:つーさま!氏
物語の中で話される謎の空間は「リビングと台所の間」。 可読性が高くすばらしいですね。「章」は左右対称ですが「第/章」のように鏡像で別の文字に対応付けされるのが気持ちいいです。

「5分煮たものがこちらです」 回転型:Jinanbou氏
料理番組でよくあるやつです。 文字組みが巧みですね。各文字も読みやすいうえ、流れも自然になっているステキなデザインになっています。思い切った「が」が、こちら感があってよいですね。

「危険!包丁二刀流」 回転型:かさかささぎ氏
やるならゲームだけ��しておきましょう。 文字列生成で。三角形の部分は片方が細く、包丁感を表しているでしょうか。普通の文字と袋文字を行ったり来たりするのも一種の二刀流。

「板前」 旋回型:douse氏
日本料理職人のことで、法律上は調理師。 絶品の輪郭調整で、「又/月」がきれいに切り替わります。お品書きの紙に書いたような表現がよいですね。

「料理長」 鏡像型:てるだよ氏
飲食店の厨房を取り仕切る人。 「米」部分は右側がなくても自然に読めますし、「長」の平行線部分もこのような形状でも読めるのですね。よい作品に仕上がっています。

「厨房の担当」 回転型:あおやゆびぜい氏
キッチンスタッフ。 お互いに入り組んだ文字組が面白いですね。先端を丸くする処理など、書体もポップで楽しい作品です。

「家庭料理」 交換型:無限氏
一般家庭で日常的に作られ、食べられている料理。 「家/庭」「料/理」それぞれが交換型で表現できるというすばらしい発見です。「里」がよい形ですね。
「火の用心」 鏡像型:lszk氏
火の扱いには気を付けましょう。 ギザギザの形状が巧妙で、「の/用」の切り替わりも自然に表現されています。水平ではないところも読みやすさの秘密ですね。

「成分無調整牛乳」 回転型:ぷるーと氏
生乳の成分をそのまま保持し、加工時に脂肪分やタンパク質を調整していない牛乳。 それぞれの文字のポイントとなる箇所を意識して作字されているように見えます。つながってもよいところも隙間を開けたり、統一感を出すように調整されていますね。

「食戟のソーマ」 回転型:douse氏
週刊少年ジャンプに連載されていた料理漫画。 縦の姫森ルーナ型ですね。かな部分の拾い方が上手で、文字のバランスがとても良いですね。「食」の縦画に施されたひげ処理により、縦画の位置の認識ずらしを実現しています。
「みりん」 回転型 「とろみちゃん」 旋回型:kawahar氏
照りを付ける調味料と、とろみをつける調味料。 同じグリフを使用しているのでまとめて紹介します。「とろみちゃん」は絶妙な調整によって6面相になっています。交差部分の2種類の処理が巧みですね。

「さとう/しお/す/せうゆ/みそ」 特殊敷詰回転共存型:松茸氏
調味料のさしすせそ。この順番で入れるのが好ましいとされています。 一つ読めれば全部読めてくる作品ですね。どうやってこの敷き詰め方を実装したのか、驚くばかりです。ずっと眺めていると、この不思議な文字たちがいとおしく見えてきます。
「砂糖醤油」 特殊敷詰振動式複合型:Σ氏
比率はお好みで。酒・みりん・だしとともに煮切ったものもよし。 鏡映と180度回転を組み合わせた敷詰です。「糖/醤」は適切な変形の上できれいに対応付けられていて驚きました。ペン字風のちゃんとした文字然としているところがAI文字っぽく見えてきます。

「黒酢」 旋回型:オルドビス紀氏
長期間発酵・熟成されており、アミノ酸が豊富です。 堂々としたひげ文字調の書体がステキですね。「酉」の下部ではカスレを効果的に利用しています。
最後に私の作品を。
「賄い飯」 回転型:igatoxin
15年以上冷蔵庫の肥やしになっていたネタを調理しました。
お題「キッチン」のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「対語」です。賛成/反対、白い/黒い、夫婦、紅白、有の実、当箱、グループルビ など 参加者が自由に対語というワードから発想・連想してアンビグラムを作ります。
締切は4/30、発行は5/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
——————————–index——————————————
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2025年 1月{フリー} 2月{記憶} 3月{春} 4月{キッチン}
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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2025年2月3日 東京地裁でのHPVワクチン薬害裁判傍聴記録【後半】 前半だけでも普通の人にはHPVワクチン薬害弁護団の実態は十分に理解できたと思うが、ここから先はさらに凄い。誰も想像できないハチャメチャが押し寄せてくる。 心して読んでほしい。 原(引き続いて矢吹弁護士) HPVワクチン接種で、自己抗体を産生しないと言い切れますか? 角 トリゴエ先生は分子相同性によってそれが生じ得ると主張しています。 それ以外には、ろくな対照実験はありません。 なので、ないと言えます 原 NMDA型の抗体が、静岡てんかんセンターを受診したHANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の34名、73%の方から検出されました。 これも意味がないと考えていますか? 角 高橋論文(静岡てんかん・神経医療センターてんかん科高橋幸利)では、先ほどもお伝えしたように不適切な方法で実験が行われています。 国際的にはELISA法ではなく、ダルマン法(?聞き取れず)が適切な方法です。 なので、意味がない、もしくは分からないとしか言いようがありません。 原 端的にお答えください。 角 高橋先生の論文では、不明です。 原 次はヒトの免疫寛容に関してです。 これは簡単には破られない。 よろしいですか? 角 はい。 原 トリゴエ先生は、免疫寛容や分子相同性があっても、ヒトの免疫寛容は簡単には破綻しないと主張していますか? 角 それはよくわかりません。 トリゴエ先生は、免疫の教科書に記載がない事を連ねて主張しているだけです。 原 自然なHPV感染でもHPVワクチン接種でも、過剰な免疫反応が生じる可能性はありますか? 角 それは調べたデータがないから分からない。 性交渉などの自然なHPV感染の直後に、そのデータを収集することは現実的ではない。 原 では、可能性はゼロではありませんね。 角 ゼロではないかもしれません。 原(初めに対応していた、小柄な女性弁護士に交代) HPVワクチンであるサーバリックスにはアジュバントは含まれていますか? 角 はい。 原 アジュバント効果を検証すると、抗体価からはサーバリックスに添付されたASO4の成績は良好ですか? 角 はい。結果からは良いワクチンと言えます。 原 ガーダシルでは別のアジュバントが使用されていますが、マ��ス実験などを含めて良いワクチンだと言えますか? 角 はい。従来のアジュバントよりも良い結果です。 原 データからは、極めて強い免疫反応が生じているかと思いますがどうでしょうか? 角 単純にそう判断は出来ない。 原 改めて確認しますが、教科書的には自己免疫疾患の中には、ワクチンで発症するような疾患も含まれますよね? 角 それは麻疹ワクチン接種後の、SSPE(亜急性硬化性全脳炎)のことではないでしょうか? 原 分子相同性やエピトープを考慮すると、何らかの原因で自己免疫が活性化することはあり得るのでは? 角 あり得ます。 原 高橋先生(静岡てんかん・神経医療センターてんかん科高橋幸利)によると、HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の患者では髄液中のIgGが高値。 つまり炎症があるのでは? 角 高橋先生がその後に投稿した論文では有意差はなかった。 高橋先生がその結果をアップデートして、ご自身でその結果を否定しています。 原 中山先生の論文です。 これはサーバリックスを接種したマウスでは、強い炎症を起こしたことが報告されています。 サーバリックスは炎症を起こしますか? 角 接種部位には炎症を起こします。 ただしこの調査では、接種した腕の反対の腕も調べています。 そこには炎症所見はありませんでした。 HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)のような全身性の炎症であれば、反対の腕にも炎症所見はあるはずです。 原 ふーーーん(大きな声で) で、末梢で自己抗体を産生するならば、BBBを通過する可能性もあるのでは? 角 脳特異的な自己抗体を産生していれば、それは生じ得る。 ただし、原告が主張するHANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)にはその根拠はない。 原 絶対に生じない、と断言できますか? 角 断言は出来ない。 実験室でのレベルなら、生じさせることは既に可能です。 原 次はガーダシルの添付文書です。 重篤な副反応に、ギランバレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病などが挙げられていますね? サーバリックスでもそうです。 副反応と明確に記載されています。 角 因果関係が不明な、有害事象です。 原 サーバリックスは、因果関係はあくまで不明としながらも ギランバレー症候群 多発性硬化症 ループス腎炎 高安病 SLE などを副反応として挙げています。 角 これらは論文などで医学的な因果関係が否定されており、副反応ではなくあくまで有害事象。 原 ではアメリカでのHPVワクチン訴訟で、認められた1例です。 この女性は分子相同性によって、HPVワクチンによって自己タンパク質が攻撃されて、致死的不整脈を生じました。 そう記載されています。 つまり、分子相同性によるHPVワクチンの障害は認められています。 GSK弁護士 異議あり。 本当に根拠のある文献なのか? 角 これは子宮頸がんのワクチンに反対する一般書籍から拾い上げてきた、根拠不明の文献ではないか? 原 ご存じないんですか? 既に分子相同性によるHPVワクチン被害は、示されているんですよ。(ただしここで文献は提出しない) 角 そう主張されるなら、判断はできません。 原(壮年の痩せぎすな男性弁護士が再び登場、ここからが最大の見せ場の一つ) HPVワクチン接種率が低迷すると、その結果で若年世代の日本人女性25000人が余計に子宮頸がんを発症して5000人が死亡する。 その主張で間違いないか? 角 そうなるだろう。 原 HPVワクチンの効果は一生涯に渡って継続する。 間違いなくそれは証明されているか? 角 それを証明するのは無理でしょう。 ワクチンの効果が、一生涯に渡る事を証明するなんて。 原 生涯に渡って効果があるかどうか、臨床試験で示されていないんですか!? 角 されていません。 しかしながらワクチンの効果というのは、、、、 原 質問にだけ答えろ!!! GSK弁護士&裁判長 回答を途中で妨げないでください。 原 芸能人に、高橋メアリージュンという方がいますね。 この人はHPVワクチンを接種したにも関わらず、子宮頸がん発症を公表しています。 ワクチンを打っても、子宮頸がんになる事があるんですか!? 角 あります。 原 いま日本で行われているHPVワクチンのキャッチアップ接種。 1997年から2008年生まれの女性が対象ですか!? それでよろしいですか!? 角 あなたが計算したら、そうだったのでしょう。 であれば、それが正しいのでしょう。 私はその計算を瞬時に行うことは出来ません。 原 提示した文献では20歳を過ぎていればHPVワクチンの効果は不明です! キャッチアップ接種の世代の21歳でも効果は不明です! 角 性交渉の経験の有無によって効果は異なるので、その文献では効果がないとされているのでしょう。 私はその文献を読んでいないから分かりませんが。 原 HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の存在を訴える医師らに対して、証人は反ワクチン主義者と主張していますね? 角 ちょっとそれは分からない。 原 証人はyoutubeで発信しています。 そこで我々弁護団を"反ワクチン"と紹介しています。 そうですね? 角 覚えていません。 原 では、証人のyoutube動画の書き起こしを提出します! (ここで反ワクチンさんもそうでない方も、現場で笑いが生じる) ご確認ください。 証人は反ワクチン、と発言していますね? あなたは我々を反ワクチン、としてレッテルを貼ろうとしています。 GSK弁護士 異議があります。 原告代理人の質問は、どういう意図でしょうか? 裁判長 全く同じ疑問です。原告代理人の意図を伺えますか? 原 角田証人の信用性に関わる質問です。 我々を反ワクチンなどと称する人物が裁判で証人を務めるのは、、、 裁判官たちが審議に入る。 会場は思わず笑っちゃう人が多数。 そして、、、 裁判長 原告側代理人に質問です。 証人がyoutubeで反ワクチンと発言したことに問題があると? 原 そうです。 裁判長 証人が今回の弁護団を反ワクチンと称したのか、一般的な反ワクチンとされる層を批判したのか。 証人に確認しましょう。 角 私は原告側代理人を反ワクチンと批判しましたが、訂正させてください。 反HPVワクチンです。 裁判の手続きにおいて可能なはずです。 ここでまさかの法廷での反ワクチン騒動を終えて、また15分間の休憩。 会場では原告支援者が ・ワクチン被害が拡大しているのに、国は何もわかっていない ・国や製薬会社は早くワクチン被害を認めて、早く裁判を終わらせるべき ・こんなのは薬害に決まっている ・ワクチン被害者がいるのに、こんな答弁をするなんてありえない ・HPVワクチンの被害者への治療薬を、早く開発すべき などの声が聞こえる。 裁判再開かと思いきや、ここでまた揉め事が発生。 あと15分で裁判を終了させろと主張する原告弁護団、30分は答弁させろと主張する被告弁護団。 福岡地裁では、、、! 椿証人の際は、、、! おもちゃの取り合いのような口喧嘩。 飛び交う怒号。 いい年の大人たち(しかも弁護士)が。 もう勘弁してくれ。 朝の9時台からもう16時間過ぎまで拘束されているんよ、、、 ここで裁判長達が協議。 今回はとりあえずこのまま続行と。 なお余談だけど、裁判長たちの協議はドラマとかみたいに三人で頭を寄せ合ってヒソヒソ話をするんよね。ちょっと可愛い。 で、被告側証人の最後の答弁(ここからクライマックス) GSK弁護士 まずは角田証人への尋問はこれが最後とする。 原告側代理人らも以前、そうしている。 こちらもそうさせていただく。それがフェアだ。 (原告弁護団から不満の怒声が飛ぶ、裁判長はスルー) 角田証人は、撤回された論文に関して十分に意見を述べる時間が与えられなかった。 改めて確認したいと。 角田Dr 例の論文を取り下げたワクチン学会誌の経緯には賛同している。 先ほどは原告代理人に妨げられたが、丁寧に説明したい。 原告らはワクチンの雑誌の編集者の利益相反を訴えているが、その編集長だけではなく外部の専門家を含めて検討され、当該論文には重大な問題があった。 その点に関して説明しようとしたが、原告代理人らによって、説明することを妨げられた。 編集長の個人的な利益相反だけによって、当該論文が取り下げられたわけではない。 GSK弁護士 高橋Dr(静岡てんかん・神経医療センターてんかん科高橋幸利)は、原告の主張を裏付けるような発表をしていますか? 角田Drの回答 高橋先生は最終的にこのように論文で発表されています。 HPVワクチン接種と、多様な症状との関係は不明。 子宮頸がんワクチン被害者連絡会に勧められて、認知機能検査などを勧められてたまたま受診した集団に過ぎない。 一般的な背景を持った女性集団とは言えない。 そして高橋先生はここまで言及していないが、もとのデータではこの女性たちは一般的な集団とは成育歴も異なる。 受診者の39例のうち18例が、成育歴に問題がある。部活で鬼コーチからのスパルタ指導や、両親の不仲や離婚、学校でのいじめなどの人間関係の問題。 長期に渡る成育歴の問題は、脳へのストレス要因となる。 より良いデータを得るためには、本来は対照群にも成育歴に問題のある方を設定すべきであった。 最後に細胞性免疫に関しては、主にT細胞が関与します。この異常はMRIなどの画像診断で、判断しやすいです。 液性免疫に関しては、主にB細胞や自己抗体が関与します。 HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の存在を主張したい方は、液性免疫による脳炎の存在などを主張します。 しかし、原告の弁護団が主張していた分子相同性の話は、���くまでT cellの話です。 いくら分子相同性仮説を主張しても、それはあくまで細胞性免疫の話です。 HANSでの液性免疫での話とはそもそも無関係なので、それをいくら主張したところで、原告らが示したい液性免疫によるHPVワクチン接種後の脳炎という結論にはたどり着けない。(ここで原告弁護団がざわつく) 原告が高橋Drの論文を提出していますが、高橋Drは原告らが主張するような主張はしていません。 現在の高橋Drは、当時とは主張を変更しています。 その仮説を支持するデータが、当初は少なかったためと考えられます。 データを収集していくと、当初とは結論が変更されることは科学の世界では当たり前です。 今回の裁判で原告代理人らが主張するような医学的主張を、高橋Drはもうしていません。 原告弁護団から質問あり。 裁判長らは1点だけ質問を許可。 原告代理人(矢吹弁護士) 先ほどの論文ではエピトープに関連して、免疫応答が生じて炎症が生じているのでは? 角田Dr これ、先ほどは聞かれなかったのでお答えしていませんでした。 この時点での論文には明記されていませんでしたが、この論文発表ののちに判明しました。 T cellによる細胞性免疫による炎症なんですよね。 つまり、あなたがたがHANS説で主張している液性免疫とは関係のない論文なんです。 閉廷 これが今回のHPVワクチン薬害訴訟です。メモが追い付かない、理解できていないなどの点もありますが、ほぼ全容といってもよいかとは思います。 ある程度以上の理解力がある方ならば、このHPVワクチン薬害訴訟と弁護団の実態も伝わったかと思います。 医者から見れば、開いた口が塞がらないレベルの茶番に見えるでしょう。 この薬害弁護団を正義の味方として祭り上げてきたマスコミの方々も、まさかここまでとは思っていなかったのではないでしょうか。 マスコミ報道だけを鵜吞みにしていた一般の方々は、騙されたと思うかもしれません。 しかし、これがこの裁判の実態です。 HPVワクチン接種後に体調を崩した少女たちに向けてマスコミが旗を振って、結果的にこの裁判へと導いたのです。その責任は甚大ですが、反省や謝罪を表明したマスコミは皆無です。 もちろん厚労省にも大きな問題があります。 鹿児島大学病院や、信州大学病院もこの問題に関わっています。 現在、日本中の産婦人科外来では数多くの日本人女性が子宮頸がん・前がん病変と診断されて通院されています。そのうち、若い世代の女性たちは本来HPVワクチンを適切に接種していれば、そんな事態を避けられた可能性が極めて高いのです。 この裁判は2016年から開始され、既に10年間が経過しています。それぞれの地方裁判所の判決が出るのは2027-2030年ですが、タミフル薬害訴訟のように最高裁までいくならばまだまだ長期に渡ります。 原告やその関係者の方々も、一度はフラットな目線で上記の記録を参考にして頂いてもよいかとは思います。 超長文でしたが、ここまでお読みいただいてありがとうございます。 これは日本の数多くの女性たちの健康や命に直結する問題です。 一人でも多くの方やマスコミの方々が、この問題に関心を持つ契機になれば幸いです。
Xユーザーのたぬきちさん
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和七年(2025年)4月25日(金曜日)
通巻第8753号
トランプの「ブレトンウッズ3・0」の概要が浮かんだ
ベッセント財務長官、IMF改革を主張
*************************
2025年4月23日、ベッセント財務長官はグローバル・アウトルック・フォーラム(IMF,世銀の春季大会)で講演した。
発言の重要箇所を拾う。
「アメリカ・ファーストはアメリカ単独主義を意味しない。IMFは経済と金融の持続可能性を優先しなければならない。IMFと世界銀行の改革を求めているが、基本的にトランプ政権はIMFと世界銀行と協力したいと考えている」。
ベッセント長官は、「米国の慢性的な貿易赤字の原因は、海外での過剰貯蓄と低賃金を促進する外交政策の決定にある」と非難した。
「ブレトンウッズ体制の立案者は、世界経済には世界的協調が必要だと認識していた。ブレトンウッズ体制が利害関係者に奉仕することを確実にするための重要な改革が必要だ」
中国リバランスに関しても、ベッセントは、「バランスを取り戻す必要がある」とし、「最近のデータは、中国経済が消費から製造業へとさらに傾きつつある。製造業の輸出が成長を牽引する中国の経済システムは、現状が続けば、貿易相手国との間にさらに深刻な不均衡を生み出し続ける。中国の現在の経済モデルは、輸出によって経済難から脱却するという考え方に基づいています。これは持続不可能なモデルであり、中国だけでなく世界全体に悪影響を及ぼしている」
続けて、「中国は変わる必要があります。国全体がその必要性を認識しています。誰もがその必要性を認識しています。そして私たちは、中国の変化を支援したいと思っています。なぜなら、私たち自身もバランスを取り戻す必要があるからです」。
中国に対する関税には、トランプ大統領がフェンタニル取引に関連して課した当初の20%の関税に加え、125%の相互関税が含まれ、既存の301条関税と合わせると、一部の中国製品には最大245%の関税が課せられることになる。
周知のようにブレットンウッズ体制が戦後世界の経済秩序を確定してきた。
ニューハンプシャー州の山奥にある静かなリゾートで、パックス・アメリカーナの経済的基盤を構想し、実現させた。ブレトンウッズ体制の立案者たちは、世界経済には協調が必要であると認識していた。その協調を促進するために、IMFと世界銀行を設立した。
▼IMF、世銀がなぜジェンダーやDEIに容喙するのだ。もっと中核的な使命に集中するべきではないか
「IMF、世銀は地政学的・経済的変動の時代を経て誕生し、���国の利益と国際秩序をより密接に連携させ、不安定な世界に安定をもたらすことが目的だった。
バランスを回復し、維持するというシステムは機能してきたが、今日の国際経済システムのあらゆるところに、不均衡が見られる」
ここでベッセント財務長官は世界的な不均衡と貿易について、深刻な問題である、としてこう言っている。
「米国は今、世界貿易のバランスを取り戻すための行動を起こしているのです。歴代政権は数十年にわたり、貿易相手国が世界経済の均衡を促進する政策を実施するという誤った前提に立ってきました。しかし、不公平な貿易体制の結果として、米国の巨額かつ永続的な赤字という厳しい現実に直面しています。他国による意図的な政策選択は、アメリカの製造業を空洞化し、重要なサプライチェーンを弱体化させ、国家と経済の安全保障を危険にさらしています。トランプ大統領は、こうした不均衡とそれがアメリカ国民に及ぼす悪影響に対処するため、強力な措置を
講じてきました」。
歴代政権の経済政策は間違いだとし、高関税政策を擁護している。そしてIMF、世銀というブレトンウッズ体制の改編について言及した。
すなわち「ブレトンウッズの諸機関は、中核的な任務を遂行する能力を阻害してきた、拡散し焦点の定まらない議題から後退する必要がある。これらの機関における米国のリーダーシップと影響力を活用し、それぞれの重要なマンデートの達成を後押ししていきます。
IMFの使命は、国際通貨協力を促進し、国際貿易の均衡ある成長を促進し、経済成長を促し、為替レートの競争的な切り下げといった有害な政策を抑制することです。これらは、米国および世界経済を支える上で極めて重要な機能です。
IMFはミッション・クリープ(使命の拡大)に苦しんでいる。かつてIMFは世界的な通貨協力と金融の安定を促進するという使命を揺るぎなく担っていた。しかし今では、気候変動、ジェンダー、そして社会問題への取り組みに、不釣り合いなほど多くの時間と資源を費やしている。これらの問題はIMFの使命ではありません」
「今日のIMFは、墓場を通り過ぎようと口笛を吹いているかのようだ。2024年報告書のタイトルは「不均衡の縮小」だった。この楽観的な見通しは、厳しい問いを投げかけるよりも現状維持に固執する機関の典型だ」
と批判のオクターブが上がる。
また改革を実行出来ない国にこれ以上の融資は必要が無い、として財務長官は次のように続けている。
「世界銀行グループは、開発途上国の経済成長、貧困削減、民間投資の促進、民間セクターの雇用創出、そして外国援助への依存度の低減を支援しています。各国が自国の開発優先課題に投資できるよう、透明性が高く、かつ負担可能な長期資金を提供しています。
世界銀行は、IMFと連携して、低所得国の債務持続可能性を促進するための広範な技術支援を提供しています。これにより低所得国は債権者からの強制的で不透明な融資条件に対抗できるようになります。世界銀行��これらの中核機能は、米国および世界経済のより安全で、より強固で、より繁栄した経済の促進を目指すトランプ政権の取り組みを補完するものです。しかし、世界銀行は、IMFと同様に、いくつかの点で当初の使命から逸脱している」
▼改革を実行出来ない国にこれ以上の融資は必要が無い
強烈な言葉が速射された。
「世界銀行は、もはや、改革への中途半端なコミットメントを伴う、空虚で流行語中心のマーケティング活動に対して、白紙小切手を期待すべきではない。世界銀行がその中核的使命に立ち返るにあたり、その資源を可能な限り効率的かつ効果的に活用しなければならない。そして、すべての加盟国にとって具体的な価値を示す方法で、そうしなければならない。
世界銀行は、エネルギーアクセスの拡大に注力することで、その資源をより効率的に活用することができます。世界中のビジネスリーダーは、不安定な電力供給が投資の最大の障害の一つであると認識しています。
世界銀行とアフリカ開発銀行が共同で推進する「ミッション300」イニシアチブは、アフリカでさらに3億人の人々にエネルギーアクセスを拡大することを目標としており、これは歓迎すべき取り組みです。
しかし、世界銀行は各国のエネルギーに関する優先事項とニーズに応え、歪んだ気候変動対策資金目標の達成を目指すのではなく、経済成長を持続させる信頼性の高い技術に注力する必要があります。
世界銀行は、エネルギー投資において技術中立を保ち、経済性を優先する必要があります。多くの場合、これはガスやその他の化石燃料をベースとしたエネルギー生産への投資を意味します。また、風力や太陽光発電の断続性を管理するシステムと組み合わせた再生可能エネルギーへの投資を意味する場合もあります。
人類の歴史は、エネルギーの豊かさが経済の豊かさを生むという、シンプルな教訓を教えています。世界銀行は、エネルギーへのアクセス拡大に加え、卒業政策の適用を開始することで、その資源をより効果的に活用することができます。これにより、より貧困で信用力の低い国への融資に注力できるようになります。世界銀行の支援が貧困と成長に最も大きな影響を与えるのは、まさにこの点です。
このような調達政策は、開発を阻害する歪んだ補助金付きの産業政策を助長するものである。また、民間セクターを抑制し、汚職や癒着を助長し、長期的なコスト増大につながる。最善の価値に基づく調達政策は、効率性と開発の両面から優れており、その堅固な実施は世界銀行とその株主に利益をもたらすだろう。
そして財務長官の結びの言葉。
「最後に、国際金融システムの均衡を取り戻し、IMFと世界銀行をそれぞれの設立憲章に再び焦点を当てるにあたり、同盟国��皆様には共に協力していただきたいと思います。アメリカ・ファーストとは、IMFと世界銀行を含む国際経済システムへの関与を一層強化することを意味します」
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砂浜に流れ着く 未来拾い集めて繋いでくそれは きらきらで此処に影を落とすの解らないまま歩いてるふわふわとした何かを抱えて微かに怯えている息を吸っても全部溜め息になったから少し波音に甘えた青空の終わりと夜空の始まりの間で私は押し潰されそうになった曖昧なコラルは橙に染まっても尚この歌を歌って 私 進んでいけるかな海の底に手を伸ばした足りないものが其処にあるのだと誰かが言っていたから耳塞いでもどうせ聞こえてしまうから鍵を掛けて目を瞑った夢のまにまに漂っては消せない染み薄たくて私は深く潜っていってしまった苦しくて辛くて悩んで誰かの所為にしてこの歌を歌えないままで沈み続けるだけ揺ら揺ら あの日の影が冷たい手を掴んだ青空の終わりと夜空の始まりの間で私は押し潰されそうになった曖昧なコラルは橙に染まっても尚この歌を歌って 私 良いかな叶わない願いなら世界は始まる事も無てあなたに出会う事も無いままで箱庭のコラルは未来に眩んでも尚この歌を歌って 私 笑ってみせるから
Translation: I pick up and connect the future that washes up on the sand, it's sparkling and I walk along not understanding why it casts a shadow here I'm carrying something fluffy and slightly frightened Even when I take a breath it all turns into a sigh So I indulge in the sound of the waves a little I feel like I'm being crushed between the end of the blue sky and the beginning of the night sky Even if the vague choral is dyed orange I wonder if I can still sing this song and move forward I reached out to the bottom of the sea Someone said that what I'm missing is there, so even if I cover my ears I can't hear it anyway
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コピペネタ2
The other day, I applied a popular joke from a Japanese Internet message board to my favorite character.
Here is the second part of it.
Attention: OoC, Japanese slang
Relationships: Theodore/Tamura, Cedric/His MC(Nameless), Edgar/Jasper
※全部日本語です😶🌫️
🧮合計何円?
【算数】田村は1個70円のりんごと1個30円のみかんを握り潰してこう言いました。
「次はお前がこうなる番だ」
💥真似しないでね
ジャスパー:真空パックの冷凍ハンバーグってレンジでチンできますか?
料理以前の質問でごめんなさい。
……解決しました。破裂しました。
🪨間違えた
セオドア:田村が橋できれいな石を拾ってじっと見つめてた。
しばらくして携帯を出して時間確認すると携帯を川に投げ捨て、石をポケットにしまった後に膝から崩れ落ちていた。
🕶️目は2つしかない
セドリック: 俺疲れてるんだなと思った時。眼鏡したままサングラスしようとした時(目は4つもない)
🗡️殺害予告
電車で。
よくわからない黒い虫が2人の近くにいた
エドガー「うわ、��っちに来た」
ジャスパー「嫌だな…殺そうか?」
エドガー「君にはそんな言葉使ってほしくない」
ジャス「…お命頂戴させていただきます!」
エドガー「そういう意味じゃない」
😕最近の悩み
セオドア「どうしたんだい、深刻そうな顔して」
田村「ちょっと悩んでるだけだ、ほっといてくれ」
セオドア「ふぅん。話変わるけどさ、今度メイド服着てみてほしいってお願い、考えてくれた?」
田村「話変わってないんだよ🙄」
⏰結局なんで遅れたの?
セオドア:デートに遅刻しそうになった俺は猛スピードで車を運転しながら遅刻の言い訳を考えていた。
試行錯誤の末、三つの言い訳を思いついた。
①急に仕事が入ったから
②夜遅くまでゲームで遊んでいたから
③朝まで友達と恋愛話をしていたから
俺は決めた
「よしっ!③番だ」
そして待ち合わせ場所に着いた俺に田村が
「なんで遅刻したんだよ」と言ってきたので、俺は自信を持って言った…
「③番です!」
田村に殴られた
☀️夜じゃなくてもいいじゃん
セドリック:日中に下ネタを口走ったときに「まだ昼だぞw」とか得意気に言うやつなんなんだ?じゃあお前は真冬に咲いた花とか季節外れの雪に感動したりしないのか?
🥃酔っ払い
セオドア「酔っ払うってどんな感じ?」
田村「ここにグラスが二つあるだろ。これが四つに見え出したら、酔っ払ったってことだ。」
セオドア「そこにグラスは一つしかないよ」
🫢そういうことじゃない
ジャスパー「赤ちゃんは通常どこから生まれてくる?」
セドリック「ス、スケベ…!何を言わせようとするんだ!」
田村「何言ってんだ?頭だろ?」
📱お前が言うな
セオドア「もしかしてこのゲーム、変態しかいないんじゃない?」
セドリック「変態しかいないって事は、みんな普通なんだよ」
🔍ツンデレ?
セオドア:田村にステーキ作ってほしいって頼んだら「そんなの自分で作れ」って返された。
でも次の日、田村のGoogleの検索履歴見たら
おいしいステーキ
最高のステーキ
究極のステーキ
至高のステーキ
至高のステーキ
ってあって笑った
これで終わり。
田村って料理できるの??🤔
セオドアは料理ができるけど、料理が好きなわけではないです。甘いものが大好きなだけで、食事に強いこだわりはない。でも、好きな人が作った料理は喜んで食べます!!
テンプレート元のネタが尽きたので、お絵描きに戻ります👩💻
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「お化けの棲家」に登場したお化け。
1、骨女〔ほねおんな〕 鳥山石燕の��今昔画 図続百鬼』に骨だけ の女として描かれ、 【これは御伽ぼうこうに見えたる年ふる女の骸骨、牡丹の灯籠を携へ、人間の交をなせし形にして、もとは剪灯新話のうちに牡丹灯記とてあり】と記されている。石燕が描いた骨女 は、「伽婢子」「牡丹灯籠」に出てくる女つゆの亡霊、弥子(三遊亭円朝の「怪談牡丹灯 籠」ではお露にあたる)のことをいっている。これとは別物だと思うが、「東北怪談の旅」にも骨女という妖怪がある。 安永7年~8年(1778年~1779年)の青森に現れたもので、盆の晩、骸骨女がカタリカタリと音をたてて町中を歩いたという。この骨女は、生前は醜いといわれていたが、 死んでからの骸骨の容姿が優れているので、 人々に見せるために出歩くのだという。魚の骨をしゃぶることを好み、高僧に出会うと崩れ落ちてしまうという。 「鳥山石燕 画図百鬼夜行」高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 「東北怪談の旅」山田 野理夫
2、堀田様のお人形
以下の話が伝わっている。 「佐賀町に堀田様の下屋敷があって、うちの先祖はそこの出入りだったの。それで、先代のおばあさんが堀田様から“金太郎”の人形を拝領になって「赤ちゃん、赤ちゃん」といわれていたんだけど、この人形に魂が入っちゃって。関東大震災のとき、人形と一緒に逃げたら箱の中であちこちぶつけてこぶができたから、修復してもらうのに鼠屋っていう人形師に預けたんだけど少しすると修復されずに返ってきた。聞くと「夜になると人形が夜泣きしてまずいんです」と言われた。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収)
3、ハサミの付喪神(つくもがみ)
九十九神とも表記される。室町時代に描かれた「付喪神絵巻」には、「陰陽雑記云器物百年を経て化して精霊を得てよく人を訛かす、是を付喪神と号といへり」 という巻頭の文がある。 煤祓いで捨てられた器物が妖怪となり、物を粗末に扱う人間に対して仕返しをするという内容だ が、古来日本では、器物も歳月を経ると、怪しい能力を持つと考えられていた。 民俗資料にも擂り粉木(すりこぎ)や杓文字、枕や蒲団といった器物や道具が化けた話しがある。それらは付喪神とよばれていないが、基本的な考え方は��付喪神絵巻」にあるようなことと同じで あろう。 (吉川観方『絵画に見えたる妖怪』)
4、五徳猫(ごとくねこ) 五徳猫は鳥山石燕「画図百器徒然袋」に尾が2つに分かれた猫又の姿として描かれており、「七徳の舞をふたつわすれて、五徳の官者と言いしためしも あれば、この猫もいかなることをか忘れけんと、夢の中におもひぬ」とある。鳥山石燕「画図百器徒然袋」の解説によれば、その姿は室町期の伝・土佐光信画「百鬼夜行絵巻」に描かれた五徳猫を頭に 乗せた妖怪をモデルとし、内容は「徒然袋」にある「平家物語」の 作者といわれる信濃前司行長にまつわる話をもとにしているとある。行長は学識ある人物だったが、七徳の舞という、唐の太宗の武の七徳に基づく舞のうち、2つを忘れてしまったために、五徳の冠者のあだ名がつけられた。そのため、世に嫌気がさし、隠れて生活するようになったという。五徳猫はこのエピソードと、囲炉裏にある五徳(薬缶などを載せる台)を引っ掛けて創作された 妖怪なのであろう。ちなみに土佐光信画「百鬼夜行絵巻」に描かれている妖怪は、手には火吹き 竹を持っているが、猫の妖怪ではなさそうである。 ( 高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕画図百鬼夜行』)→鳥山石燕『百器徒然袋』より 「五徳猫」
5、のっぺらぼー 設置予定場所:梅の井 柳下 永代の辺りで人魂を見たという古老の話しです。その他にも、背中からおんぶされて、みたら三つ目 小僧だったり、渋沢倉庫の横の河岸の辺りでのっぺらぼーを見たという話しが残っています。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収) のっぺらぼーは、顔になにもない卵のような顔の妖怪。特に小泉八雲『怪談』にある、ムジナの話が良く知られている。ある男が東京赤坂の紀国坂で目鼻口のない女に出会い、驚き逃げて蕎麦 屋台の主人に話すと、その顔も同じだったという話。その顔も同じだったという話。
6、アマビエアマビエ 弘化3年(1846年) 4月中旬と記 された瓦版に書かれているもの。 肥後国(熊本県)の海中に毎夜光るものが あるので、ある役人が行ってみたところ、ア マビエと名乗る化け物が現れて、「当年より はやりやまいはや 6ヵ月は豊作となるが、もし流行病が流行ったら人々に私の写しを見せるように」といって、再び海中に没したという。この瓦版には、髪の毛が長く、くちばしを持った人魚のようなアマビエの姿が描かれ、肥後の役人が写したとある。 湯本豪一の「明治妖怪新聞」によれば、アマピエはアマピコのことではないかという。 アマピコは瓦版や絵入り新聞に見える妖怪で、 あま彦、天彦、天日子などと書かれる。件やクダ部、神社姫といった、病気や豊凶の予言をし、その絵姿を持っていれば難から逃れられるという妖怪とほぼ同じものといえる。 アマビコの記事を別の瓦版に写す際、間違 えてアマビエと記してしまったのだというのが湯本説である。 『明治妖怪新聞」湯本豪一「『妖怪展 現代に 蘇る百鬼夜行』川崎市市民ミュージアム編
7、かさばけ(傘お化け) 設置予定場所:多田屋の入口作品です。 一つ目あるいは、二つ目がついた傘から2本の腕が伸び、一本足でピョンピョン跳ねまわる傘の化け物とされる。よく知られた妖怪のわりには戯画などに見えるくらいで、実際に現れたなどの記録はないようである。(阿部主計『妖怪学入門』)歌川芳員「百種怪談妖物双六」に描 かれている傘の妖怪「一本足」
8、猫股(ねこまた) 猫股は化け猫で、尻尾が二股になるまで、齢を経た猫 で、さまざまな怪しいふるまいをすると恐れられた。人をあざむき、人を食らうともいわれる。飼い猫が年をとり、猫股になるため、猫を長く飼うもので はないとか、齢を経た飼い猫は家を離れて山に入り、猫股 になるなどと、各地に俗信がある。 このような猫の持つ妖力から、歌舞伎ではお騒動と化け猫をからめて「猫騒動もの」のジャンルがあり、
「岡崎の猫」「鍋島の猫」「有馬の猫」が三代化け猫とされる。
9、毛羽毛現(けうけげん) 設置予定場所:相模屋の庭 鳥山石燕の「今昔百鬼拾遺」に毛むくじゃらの妖怪として描かれた もので、 「毛羽毛現は惣身に毛生ひたる事毛女のごとくなればかくいふ か。或いは希有希現とかきて、ある事まれに、見る事まれなれば なりとぞ」とある。毛女とは中国の仙女のことで、華陰の山中(中国陝西省陰県の西 獄華山)に住み、自ら語るところによると、もともとは秦が亡んだため 山に逃げ込んだ。そのとき、谷春という道士に出会い、松葉を食すことを教わって、遂に寒さも飢えも感じなくなり、身は空を飛ぶほど軽くなった。すでに170余年経つなどと「列仙伝」にある。この毛羽毛現は家の周辺でじめじめした場所に現れる妖怪とされるが、実際は石燕の創作妖 怪のようである。 (高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕 画図百鬼夜行』→鳥山石燕「今昔百鬼 拾遺」より「毛羽毛現」
10、河童(かっぱ) 設置予定場所:猪牙船 ◇ 河童(『耳袋』) 江戸時代、仙台藩の蔵屋敷に近い仙台堀には河童が出たと言われています。これは、子どもたちが、 なんの��触れもなく掘割におちてしまう事が続き探索したところ、泥の中から河童が出てきたというも のです。その河童は、仙台藩の人により塩漬けにして屋敷に保管したそうです。 ◇ 河童、深川で捕獲される「河童・川太郎図」/国立歴史民俗博物館蔵 深川木場で捕獲された河童。河童は川や沼を住処とする妖怪で、人を水中に引き込む等の悪事を働く 反面、水の恵みをもたらす霊力の持ち主として畏怖されていた ◇ 河童の伝説(『江戸深川情緒の研究』) 安永年間(1772~1781) 深川入船町であった話しです。ある男が水浴びをしていると、河童がその男 を捕えようとしました。しかし、男はとても強力だったので逆に河童を捕えて陸に引き上げ三十三間堂の前で殴り殺そうとしたところ、通りかかった人々が河童を助けました。それ以来、深川では河童が人 間を捕らなくなったといいます。→妖怪画で知られる鳥山石燕による河童
11、白容商〔しろうねり〕
鳥山石燕「画図百器 徒然袋」に描かれ、【白うるりは徒然のならいなるよし。この白うねりはふるき布巾のばけたるものなれども、外にならいもやはべると、夢のうちにおもひぬ】 と解説されている。白うるりとは、吉田兼好の『徒然草」第六十段に登場する、 芋頭(いもがしら)が異常に好きな坊主のあだ名である。 この白うるりという名前に倣って、布雑巾 の化けたものを白容裔(しろうねり)と名づけたといっているので、つまりは石燕の創作妖怪であろう。古い雑巾などが化けて人を襲う、などの説 明がされることがあるが、これは山田野理夫 の『東北怪談の旅』にある古雑巾の妖怪を白 容裔の話として使ったにすぎない。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編
12、轆轤首〔ろくろくび〕
抜け首、飛頭蛮とも つな いう。身体から首が完全に分離して活動する ものと、細紐のような首で身体と頭が繋がっているものの二形態があるようである。 日本の文献には江戸時代から多くみえはじ め、『古今百物語評判』『太平百物語』『新説 百物語」などの怪談集や、『甲子夜話』『耳 囊」「北窓瑣談」「蕉斎筆記』『閑田耕筆』と いった随筆の他、石燕の『画図百鬼夜行」に 代表される妖怪画にも多く描かれた。 一般的な轆轤首の話としては、夜中に首が 抜け出たところを誰かに目撃されたとする内 容がほとんどで、下働きの女や遊女、女房、 娘などと女性である場合が多い。 男の轆轤首は「蕉斎筆記』にみえる。 ある夜、増上寺の和尚の胸の辺りに人の 首が来たので、そのまま取って投げつけると、 どこかへいってしまった。翌朝、気分が悪いと訴えて寝ていた下総出 身の下働きの男��、昼過ぎに起き出して、和 尚に暇を乞うた。わけ その理由を問えば、「昨夜お部屋に首が参りませんでしたか」と妙なことを訊く。確か に来たと答えると、「私には抜け首の病があります。昨日、手水鉢に水を入れるのが遅い とお叱りを受けましたが、そんなにお叱りに なることもないのにと思っていると、 夜中に首が抜けてしまったのです」 といって、これ以上は奉公に差支えがあるからと里に帰って しまった。 下総国にはこの病が多いそうだと、 「蕉斎筆記』は記している。 轆轤首を飛頭蛮と表記する文献があるが、 これはもともと中国由来のものである。「和漢三才図会』では、『三才図会」「南方異 物誌」「太平広記」「搜神記』といった中国の 書籍を引いて、飛頭蛮が大闍波国(ジャワ) や嶺南(広東、広西、ベトナム)、竜城(熱 洞省朝陽県の西南の地)の西南に出没したことを述べている。昼間は人間と変わらないが、夜になると首 が分離し、耳を翼にして飛び回る。虫、蟹、 ミミズなどを捕食して、朝になると元通りの 身体になる。この種族は首の周囲に赤い糸のような傷跡がある、などの特徴を記している。中国南部や東南アジアには、古くから首だけの妖怪が伝わっており、マレーシアのポン ティアナやペナンガルなどは、現在でもその 存在が信じられている。 日本の轆轤首は、こうした中国、東南アジ アの妖怪がその原型になっているようである。 また、離魂病とでもいうのだろうか、睡眠中に魂が抜け出てしまう怪異譚がある。例えば「曽呂利物語」に「女の妄念迷い歩 <事」という話がある。ある女の魂が睡眠中に身体から抜け出て、 野外で鶏になったり女の首になったりしているところを旅人に目撃される。旅人は刀を抜いてその首を追いかけていく と、首はある家に入っていく。すると、その家から女房らしき声が聞こえ、 「ああ恐ろしい夢を見た。刀を抜いた男が追 いかけてきて、家まで逃げてきたところで目 が醒めた」などといっていたという話である。これの類話は現代の民俗資料にも見え、抜け出た魂は火の玉や首となって目撃されている。先に紹介した「蕉斎筆記』の男の轆轤首 も、これと同じように遊離する魂ということ で説明ができるだろう。 轆轤首という妖怪は、中国や東南アジア由 来の首の妖怪や、離魂病の怪異譚、見世物に 出た作りものの轆轤首などが影響しあって、 日本独自の妖怪となっていったようである。 【和漢三才図会』寺島良安編・島田勇雄・竹 島淳夫・樋口元巳訳注 『江戸怪談集(中)』 高田衛編/校注『妖異博物館』柴田宵曲 『随筆辞典奇談異聞編」柴田宵曲編 『日本 怪談集 妖怪篇』今野円輔編著 『大語園』巌谷小波編
13、加牟波理入道〔がんばりにゅうどう〕
雁婆梨入道、眼張入道とも書く。便所の妖怪。 鳥山石燕の「画図百鬼夜行」には、便所の台があるよう 脇で口から鳥を吐く入道姿の妖怪として描かれており、【大晦日の夜、厠にゆきて「がんばり入道郭公」と唱ふれば、妖怪を見さるよし、世俗のしる所也。もろこしにては厠 神名を郭登といへり。これ遊天飛騎大殺将軍 とて、人に禍福をあたふと云。郭登郭公同日 は龕のの談なるべし】と解説されている。 松浦静山の『甲子夜話」では雁婆梨入道という字を当て、厠でこの名を唱えると下から入道の頭が現れ、 その頭を取って左の袖に入れてまたとりだすと 頭は小判に変化するなどの記述がある。 「がんばり入道ホトトギス」と唱えると怪異 にあわないというのは、江戸時代にいわれた 俗信だが、この呪文はよい効果を生む(前述 ことわざわざわい ●小判を得る話を含め)場合と、禍をよぶ 場合があるようで、「諺苑」には、大晦日に この話を思い出せば不祥なりと書かれている。 また、石燕は郭公と書いてホトトギスと読ませているが、これは江戸時代では郭公とホト トギスが混同されていたことによる。 ホトトギスと便所との関係は中国由来のようで、「荊楚歲時記』にその記述が見える。 ホトトギスの初鳴きを一番最初に聞いたもの は別離することになるとか、その声を真似すると吐血するなどといったことが記されており、厠に入ってこの声を聞くと、不祥事が起 こるとある。これを避けるには、犬の声を出 して答えればよいとあるが、なぜかこの部分 だけは日本では広まらなかったようである。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 『江戸文学俗信辞典』 石川一郎編『史実と伝説の間」李家正文
14、三つ目小僧
顔に三つの目を持つ童子姿の妖怪。 長野県東筑摩郡教育委員会による調査資料に名は見られるが、資料中には名前があるのみ で解説は無く、どのような妖怪かは詳細に語られていない。 東京の下谷にあった高厳寺という寺では、タヌキが三つ目小僧に化けて現れたという。このタヌ キは本来、百年以上前の修行熱心な和尚が境内に住まわせて寵愛していたために寺に住みついたものだが、それ以来、寺を汚したり荒らしたりする者に対しては妖怪となって現れるようになり、体の大きさを変えたり提灯を明滅させて人を脅したり、人を溝に放り込んだりしたので、人はこれ を高厳寺小僧と呼んで恐れたという。困った寺は、このタヌキを小僧稲荷として境内に祀った。この寺は現存せず、小僧稲荷は巣鴨町に移転している。 また、本所七不思議の一つ・置行堀の近くに住んでいたタヌキが三つ目小僧に化けて人を脅したという言い伝えもある。日野巌・日野綏彦 著「日本妖怪変化語彙」、村上健司校訂 編『動物妖怪譚』 下、中央公論新社〈中公文庫〉、2006年、301頁。 佐藤隆三『江戸伝説』坂本書店、1926年、79-81頁。 『江戸伝説』、147-148頁。
15、双頭の蛇 設置予定場所:水茶屋 「兎園小説」には、「両頭蛇」として以下の内容が著してある。 「文政7年(1824)11月24日、本所竪川通りの町方掛り浚場所で、卯之助という男性 が両頭の蛇を捕まえた。長さは3尺あったという。」
文政7年(1824)11月24日、一の橋より二十町程東よりの川(竪川、現墨田区)で、三尺程の 「両頭之蛇」がかかったと言う話です。詳細な図解が示されています。 (曲亭馬琴「兎園小説」所収『兎園小説』(屋代弘賢編『弘賢随筆』所収) 滝沢馬琴他編 文政8年(1825) 国立公文書館蔵
16、深川心行寺の泣き茶釜
文福茶釜は「狸」が茶釜に化けて、和尚に恩返しをする昔話でよく知られています。群馬県館林の茂 林寺の話が有名ですが、深川2丁目の心行寺にも文福茶釜が存在したといいます。『新撰東京名所図会』 の心行寺の記述には「什宝には、狩野春湖筆涅槃像一幅 ―及び文福茶釜(泣茶釜と称す)とあり」 とあります。また、小説家の泉鏡花『深川浅景』の中で、この茶釜を紹介しています。残念ながら、関 東大震災(1923年)で泣茶釜は、他の什物とともに焼失してしまい、文福茶釜(泣き茶釜)という狸が 化けたという同名が残るのみです。鳥山石燕「今昔百鬼拾遺」には、館林の茂森寺(もりんじ)に伝わる茶釜の話があります。いくら湯を 汲んでも尽きず、福を分け与える釜といわれています。 【主な参考資料】村上健司 編著/水木しげる 画『日本妖怪大辞典』(角川出版)
17、家鳴(やなり) 設置予定場所:大吉、松次郎の家の下) 家鳴りは鳥山石燕の「画図百鬼夜行」に描かれたものだが、(石燕は鳴屋と表記)、とくに解説はつけられて いない。石燕はかなりの数の妖怪を創作しているが、初期の 「画図百鬼夜行」では、過去の怪談本や民間でいう妖怪などを選んで描いており、家鳴りも巷(ちまた)に知られた妖怪だったようである。 昔は何でもないのに突然家が軋むことがあると、家鳴りのような妖怪のしわざだと考えたようである。小泉八雲は「化け物の歌」の中で、「ヤナリといふ語の・・・それは地震中、家屋の震動 する音を意味するとだけ我々に語って・・・その薄気 味悪い意義を近時の字書は無視して居る。しかし此語 はもと化け物が動かす家の震動の音を意味して居た もので、眼には見えぬ、その震動者も亦(また) ヤナ リと呼んで居たのである。判然たる原因無くして或る 家が夜中震ひ軋り唸ると、超自然な悪心が外から揺り動かすのだと想像してゐたものである」と延べ、「狂歌百物語」に記載された「床の間に活けし立ち木も倒れけりやなりに山の動く掛軸」という歌を紹介している。 (高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕画図百鬼夜行』、『小泉八雲全集』第7巻)
18、しょうけら 設置予定場所:おしづの家の屋根 鳥山石燕「画図百鬼夜行」に、天井の明かり取り窓を覗く妖怪として描かれているもの。石燕による解説はないが、 ショウケラは庚申(こうしん) 信仰に関係したものといわれる。 庚申信仰は道教の三尸(さんし)説がもとにあるといわ れ、60日ごとに巡ってくる庚申の夜に、寝ている人間の身 体から三尸虫(頭と胸、臍の下にいるとされる)が抜け出し、天に昇って天帝にその人の罪科を告げる。この報告により天帝は人の命を奪うと信じられ、対策とし て、庚申の日は眠らずに夜を明かし、三尸虫を体外に出さ ないようにした。また、これによる害を防ぐために「ショウケラはわたとてまたか我宿へねぬぞねたかぞねたかぞ ねぬば」との呪文も伝わっている。 石燕の描いたショウケラは、この庚申の日に現れる鬼、ということがいえるようである。
19、蔵の大足
御手洗主計という旗本の屋敷に現れた、長さ3尺程(約9m)の大足。(「やまと新聞」明治20年4月29日より)
20、お岩ちょうちん
四世鶴屋南北の代表作である「東海道四谷怪談」のお岩 を、葛飾北斎は「百物語シリーズ」の中で破れ提灯にお岩が 宿る斬新な構図で描いている。北斎は同シリーズで、当時の 怪談話のもう一人のヒロインである「番町皿屋敷のお菊」も描 く。「東海道四谷怪談」は、四世南北が暮らし、没した深川を舞台にした生世話物(きぜわもの)の最高傑作。文政8年(1825) 7月中村座初演。深川に住んだ七代目市川團十郎が民谷伊 右衛門を、三代目尾上菊五郎がお岩を演じた。そのストーリーは当時評判だった実話を南北が取材して描 いている。男女が戸板にくくられて神田川に流された話、また 砂村隠亡堀に流れついた心中物の話など。「砂村隠亡堀の場」、「深川三角屋敷の場」など、「四谷怪 談」の中で深川は重要な舞台として登場する。
21、管狐(くだぎつね) 長野県を中心にした中部地方に多く分���し、東海、関東南部、東北の一部でいう憑き物。関東 南部、つまり千葉県や神奈川県以外の土地は、オサキ狐の勢力になるようである。管狐は鼬(いたち)と鼠(ねずみ)の中間くらいの小動物で、名前の通り、竹筒に入ってしまうほどの大きさだという。あるいはマッチ箱に入るほどの大きさで、75匹に増える動物などとも伝わる個人に憑くこともあるが、それよりも家に憑くものとしての伝承が多い。管狐が憑いた家は管屋(くだや)とか管使いとかいわれ、多くの場合は「家に憑いた」ではなく「家で飼っている」という表現をしている。管狐を飼うと金持ちになるといった伝承はほとんどの土地でいわれることで、これは管 狐を使って他家から金や品物を集めているからだなどという。また、一旦は裕福になるが、管狐は 大食漢で、しかも75匹にも増えるのでやがては食いつぶされるといわれている。 同じ狐の憑き物でも、オサキなどは、家の主人が意図しなくても、狐が勝手に行動して金品を集 めたり、他人を病気にするといった特徴があるが、管狐の場合は使う者の意図によって行動すると考えられているようである。もともと管狐は山伏が使う動物とされ、修行を終えた山伏が、金峰山 (きんぷさん)や大峰(おおみね)といった、山伏に官位を出す山から授かるものだという。山伏は それを竹筒の中で飼育し、管狐の能力を使うことで不思議な術を行った。 管狐は食事を与えると、人の心の中や考えていることを悟って飼い主に知らせ、また、飼い主の 命令で人に取り憑き、病気にしたりするのである。このような山伏は狐使いと呼ばれ、自在に狐を 使役すると思われていた。しかし、管狐の扱いは難しく、いったん竹筒から抜け出た狐を再び元に 戻すのさえ容易ではないという。狐使いが死んで、飼い主不在となった管狐は、やがて関東の狐の親分のお膝元である王子村(東京都北区)に棲むといわれた。主をなくした管狐は、命令する者がいないので、人に憑くことはないという。 (石塚尊俊『日本の憑きもの』、桜井徳太郎編『民間信仰辞典』、金子準二編著『日本狐憑史資料 集成』)
22、かいなで 設置予定場所: 長屋の厠 京都府でいう妖怪。カイナゼともいう。節分の夜に便所へ行くとカイナデに撫でられるといい、これを避けるには、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」という呪文を唱えればよいという。 昭和17年(1942年)頃の大阪市立木川小学校では、女子便所に入ると、どこからともなく「赤い 紙やろか、白い紙やろか」と声が聞こえてくる。返事をしなければ何事もないが、返事をすると、尻を舐められたり撫でられたりするという怪談があったという。いわゆる学校の怪談というものだが、 類話は各地に見られる。カイナデのような家庭内でいわれた怪異が、学校という公共の場に持ち込まれたものと思われる。普通は夜の学校の便所を使うことはないだろうから、節分の夜という条件が消失してしまったのだろう。 しかし、この節分の夜ということは、実に重要なキーワードなのである。節分の夜とは、古くは年越しの意味があり、年越しに便所神を祭るという風習は各地に見ることができる。その起源は中国に求められるようで、中国には、紫姑神(しこじん)という便所神の由来を説く次のような伝説がある。 寿陽県の李景という県知事が、何媚(かび) (何麗卿(かれいきょう)とも)という女性を迎えたが、 本妻がそれを妬み、旧暦正月 15 日に便所で何媚を殺害した。やがて便所で怪異が起こるようになり、それをきっかけに本妻の犯行が明るみに出た。後に、何媚を哀れんだ人々は、正月に何媚を便所の神として祭祀するようになったという(この紫姑神は日本の便所神だけではなく、花子さんや紫婆(むらさきばばあ)などの学校の怪談に登場する妖怪にも影響を与えている。) 紫姑神だけを日本の便所神のルーツとするのは安易だが、影響を受けていることは確かであろう。このような便所神祭祀の意味が忘れられ、その記憶の断片化が進むと、カイナデのような妖怪が生まれてくるようである。 新潟県柏崎では、大晦日に便所神の祭りを行うが、便所に上げた灯明がともっている間は決して便所に入ってはいけないといわれる。このケースは便所神に対する信仰がまだ生きているが、便所神の存在が忘れられた例が山田野理夫『怪談の世界』に見える。同書では、便所の中で「神くれ神くれ」と女の声がしたときは、理由は分からなくとも「正月までまだ遠い」と答えればよいという。便所神は正月に祀るものという断片的記憶が、妖怪として伝えられたものといえる。また、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」という呪文も、便所神の祭りの際に行われた行為の名残を伝えて いる。便所神の祭りで紙製の人形を供える土地は多く、茨城県真壁郡では青と赤、あるいは白と赤の 男女の紙人形を便所に供えるという。つまり、カイナデの怪異に遭遇しないために「赤い紙やろう か、白い紙やろうか」と唱えるのは、この供え物を意味していると思われるのである。本来は神様に供えるという行為なのに、「赤とか白の紙をやるから、怪しいふるまいをするなよ」というように変化してしまったのではないだろうか。さらに、学校の怪談で語られる便所の怪異では、妖怪化した便所神のほうから、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」とか「青い紙やろうか、赤い紙やろうか」というようになり、より妖怪化が進ん でいったようである。こうしてみると、近年の小学生は古い信仰の断片を口コミで伝え残しているともいえる。 島根県出雲の佐太神社や出雲大社では、出雲に集まった神々を送り出す神事をカラサデという が、氏子がこの日の夜に便所に入ると、カラサデ婆あるいはカラサデ爺に尻を撫でられるという伝 承がある。このカラサデ婆というものがどのようなものか詳細は不明だが、カイナデと何か関係があるのかもしれない。 (民俗学研究所編『綜合日本民俗語彙』、大塚民俗学会編『日本民俗学事典』、『民間伝承』通巻 173号(川端豊彦「厠神とタカガミと」)ほか)
23、木まくら 展示予定場所:政助の布団の上 江東区富岡にあった三十三間堂の側の家に住んだ医師が病気になり、元凶を探した所 黒く汚れた木枕が出た。その枕を焼くと、死体を焼く匂いがして、人を焼くのと同じ時間がかかったという。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収)
24、油赤子〔あぶらあかご〕鳥山石燕の『今昔 画図続百鬼』に描かれた妖怪。【近江国大津 の八町に、玉のごとくの火飛行する事あり。土人云「むかし志賀の里に油うるものあり。 夜毎に大津辻の地蔵の油をぬすみけるが、その者死て魂魄炎となりて、今に迷いの火となれる」とぞ。しからば油をなむる赤子は此ものの再生せしにや】と記されている。 石燕が引いている【むかし志賀(滋賀) の】の部分は、「諸国里人談』や『本朝故事 因縁集」にある油盗みの火のことである。油盗みの火とは、昔、夜毎に大津辻の地蔵 の油を盗んで売っていた油売りがいたが、死 後は火の玉となり、近江大津(滋賀県大津 市)の八町を縦横に飛行してまわったという もの。石燕はこの怪火をヒントに、油を嘗める赤ん坊を創作したようである。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 『一冊で日本怪異文学 100冊を読む」檜谷昭彦監修『日本随筆大成編集部編
























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金曜日になり、浅草では三社祭が始まった。ニュースでは雷門周辺で数多の観光客が一目見ようとあちこちから集まり、賑わっていた。一方、信也はこの日も仕事だったので帰りは通常通りだった。ところが、編集部に務める若い部下から飲みに行きましょうと誘われたのだ。行き先は銀座。大学進学を機に上京してきたが、信也はこれまで数えるくらいしか銀座には来たことがなかった。買い物だったら新宿、飲みに行くなら上野だった。裕美がたまに香織やその他のアシスタントを連れて訪れているが、夫婦としてはなかった。
最初に来店したのは有楽町の「Nビヤホール」だった。そこから銀座七丁目に繰り出し、最終的には「西五番街」の路地に入ったところにあるバー「R」だった。その頃には何人かはすでに解散していたが、信也と二人の部下が店に入った。昔、太宰治や坂口安吾などの文豪が出入りしていたバーとして名高く、いつか「銀座」を特集にしようと部下の一人が提案した。信也は「グレンフィディック」と「ゴールデンフィズ」を注文したが、チャージ代だけで八百五十円と聞き、びっくりした。部下たちは、
「銀座で千円切るチャージなんて、未だ安いですよ」
と言った。いやいや、上野だったらたらふく飲めるし食べられるわと、信也は恐らく二度目はないだろうなと内心思った。
そもそも、背広だってようやく日本橋馬喰町の紳士洋品店「S」で買ったのに、たかが飲み食いの為に金は出せないと言うのが本音だった。たまに、今編集している雑誌「S」を眺めているとこんな、京都とか温泉とか、ただですら明日食べる食料すらない家庭もあるのにリッチな特集ばかり取り上げて意味があるのかなと疑問に思うことがある。銀座なんて、今ではインバウンドの波に乗り過ぎて昔の様な高級なイメージは皆無だ。そもそも、銀座の複合ビルに百円ショップができた時点で終わったと彼は思っていた。
時計台の針が午後十時を回っていた。部下とは銀座駅の入口で別れたが、信也は何か淋しさを感じた。嗚呼、そう言えば新橋の近くにゲイバーがあったなァ…。今日はちょうどスーツ着用が大歓迎だったなと、彼は再び複合ビル「G」の前を通り、新橋方面に向かって行った。
ゲイバー「T」は、銀座の並木通りを抜けて首都高速道路の高架橋を越えた路地にあった。タブレットでゲイ関係の総合サイトを見て知り、更に「ツイッター」でアカウントがありフォローしたのだ。
店の中に入ると、賑やかな雰囲気だった。カラオケがあり、テーブルには老いも若きも仲良く話をしている様だった。マスターと思しき店員に、
「あら、ウチのお店は初めて? 何飲む?」
と聞いてきた。信也はカンパリソーダを飲むことにした。スーツ着用大歓迎ではあるが、最近はスラックスにポロシャツも社内では可と言う企業もあり、キッチリ着こなしている者はいない。嗚呼、自分はおじさんになったのかなと、内心嘆いた。
そんな中、ネクタイを外した状態で周囲を見渡しながら信也の隣に一人座ってきた。よく見てみると真純だった。彼は満面の笑みで、
「あれぇ〜、もしかしたらあの時の!?」
と言った。信也も、
「あぁ、先日はどうも!」
と気付いた。
真純は信也の身体に密着し、時折片腕を背部に伸ばしながら内腿にも手指を忍ばせ、撫で回した。かなり上機嫌で、一緒にカラオケをやろうとも誘ってきた。信也は真純が見た目のわりにはミーハーな感じがあることに驚き、恐らく酔っているせいもあるのか、スキンシップが多かった。マスターは、
「あら、知り合いなの?」
と聞いた。真純は、
「ちょっとね…」
と、ニヤリと顔を緩ませながら言った。
結局、信也は完全に真純のペースに流されてしまった。クローズは午前一時だったが、とっくに終電はなくなっていた。それでも真純はスキップしながら信也の手を握り、はしゃいでいた。五十歳は過ぎているだろうが、もしヤングが見たら「変なおじさん」だろうな…。二人は中央通りをひたすら歩いて行った。
意外と、東京は電車や地下鉄が多いので距離がある様に見えるが、駅と駅との間隔は狭い。地方ではバス停の感覚である。上野駅まで来た時、真純は人気ない路地に信也を連れて行き、ビルとビルの影に隠れながら接吻した。頬を寄せ、信也のぬくもりを感じながら、
「偶然と偶然が重なって…離したくない」
とため息をついた。微かに柑橘系のオードトワレが匂い、信也は真純が愛おしくなった。彼の方から今度は接吻し、舌と舌を絡ませた。とめどなく唾液が噴き出し、なんてスケベなンだと信也は興奮した。下半身の奥底に潜む、所謂「Gスポット」がうずくのを感じ、彼は尻の筋肉をキュッと締めた。一物が硬くなり、勢いよくビキニとスラックスを突き出した。嗚呼、欲しい…。真純も同じ反応を示していた。あッ、近くにハッテンサウナのホテルがあるじゃないか。このままベッドインしてイッちゃいたい…。二人は身体を密着させながらハッテンサウナのホテルにチェックインし、部屋に入った。服を脱ぎ捨て、ビキニ姿でベッドに身を投げ、欲情のままに二人は抱擁と接吻を繰り返した。時折、真純は信也の腋下に顔をうずめ、
「し、信ちゃぁぁぁぁん…」
と声を上げた。
ビキニが床の上に重なり合う。信也はいきり勃った己の肉棒を真純の下半身の穴に挿れた。ラヴオイルにまみれた彼の谷間が、とてつもなく卑猥に見えた。腰を突き上げ、また引きながら信也は真純を犯した。真純は、
「イイ、イイッ! もっと突いて!」
とすすり泣いた。彼も自分の一物を弄び、片手を先走り汁で汚した。
オルガズムは信也の方が早かった。真純の肉体の中に彼は愛液を「ぶち込んだ」。
「あッ、あん!」
一突きをすると、信也は両眼をつぶった。こんな感覚、恐らく裕美と寝た時以来だ。嗚呼、クセになりそう…。彼は何か達成感の様なものを感じた。一方、真純も充血した肉棒を信也の方に向け、愛液を跳ばした。
「あぁぁぁぁん!」
真純は顔を紅潮させながら声を上げた。もはや頭の中は空っぽな様だった。信也は真純をもっと歓ばせたい衝動に駆られた。下腹部に跳ばされた彼の愛液を片手で拭い、その手で彼の萎えた一物の先端を「こねくり回した」。
「いやッ! いやッ! 苛めないで!」
と声を上げつつも再び勃ち始めた。彼は包茎だからか、包皮が剥けた先端は敏感な様だった。腰をくねつかせ、時折上下させながら彼はすすり泣き、尿の様なものを出した。これが「潮吹き」かと、信也は思った。快感に酔い痴れた真純は彼に抱きつき、
「愛してる! 大好き! 一生離さない!」
と訴えた。
時計の針は午前二時を回っていた。信也は、両腕から離そうとしない真純に抱かれながら肉体の諸部分を弄られた。特に、乳房はシャツが触れるだけでピクッと反応するほど敏感になっていた。次第に、オトコの身体の方が繊細にできていると思う様になっていった。信也は接吻が好きだった。何度も真純と唇を重ね、その度にいったん萎えた一物が硬直した。真純は、
「す、すごい! 信ちゃん、元気!」
と、彼は信也の下半身を舌と唇で弄んだ。何かのサイトで見たことがあるが、オトコの下半身はオンナより敏感だという。恐らく、子孫を遺す為に生殖器がそうできているのだろう。もし雑誌の特集にできれば面白いだろうが、信也が編集を手掛けているものは定年を迎えて生活自体にゆとりがある世代に読者が多かった。「性生活」の性の字もないよなと、彼は思った。
結局、二人はようやく午前四時頃に疲れ果てて眠った。目覚めたのは午前八時だった。シャワーを浴び、床に散乱した下着や服を拾って着ながら、信也は三社祭を観に行くと話した。すると、真純は嬉しそうに、
「へぇ〜、じゃあ、明日の夕方に来てよ!」
とマッチの一箱を渡した。そのマッチ箱には、
「浅草『Z』」
と書かれていた。ゲイバーらしかった。
信也は真純から詳細を聞き、
「解った。午後八時ね」
と承諾した。
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アマゾンはブルーカラー労働者を最も酷使している企業の一つで、くだらないノートパソコンの仕事以外では誰もが、仕事の前後に瓶に小便をし、無給でバッグと身体検査を受けることが求められる職場である。アマゾンのブルーカラー労働者は、目が正しく向いているかどうか、物を拾うのに時間がかかりすぎないか、小便の回数が多すぎないかなどに基づいて採点される、継続的に総合的に判断されるAIの監視下に置かれる。アマゾンの倉庫労働者の負傷率は全国平均の3倍である。アマゾンのAIは、不満を抱えた労働者が労働組合について話しているソーシャルメディアをスキャンし、アマゾンにはどの店舗や部門が最も労働組合を結成したいかを予測する別のAIツールがある。
AIがAmazonのプログラマーをAmazonの倉庫作業員に変える | Cory Doctorow | 2025年5月 | Medium
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*受験期の頃に書いた日記です
傷 kiss
友人たちが次々と大学に合格していく事実が今もずどんと馬鹿でかい劣等感と化して心臓の上で横たわっている、昨日も同じ夢を見た。不安な気持ちばかりが先走るけれど、かっかしていても何も変わらなかった。他人と比べて自分の優れているところを必死に探していないと自己を保てない自分がほんとうにほんとうに惨めで、マスクが無ければたぶんぼろぼろ泣いてしまっていたと思う。心の底に横たわるみずうみが氷っていくの、口元が覆われているとそれだけで自分が自分じゃない感じがして冷淡になれた。わたしは自らの足音にだけ集中して、ただ早足で行き交う人々のあいだをすり抜ける。ずーっと頭の中を同じ映像が流れるのをむりやり切り落として、でんしゃを滑らせる線路をじっとみつめる。夕陽の光が錆びたその金をうつくしく縁取る様子が痛々しいくらいにまぶしい。受かった瞬間に内職をぱたんと辞める同級生。せーので問題を皆んな一緒に解き始めるとき、隣の子が必死に解答を隠すように背中を丸めて腕を机の上に伸ばす。そういうのばかり見ているとほんとうに、ほんとうに。言葉もでなくなってしまう。なにをそんなに誰かのことを気にするの?と、母の言葉が反芻する。光がまばらに散らばる街並みをみて、光も照らすものを選ぶのかしら、とかおもった。まいにちずっと罰を受けているみたいな日々、冬が近づくにつれて正気を失ってゆく街の様子にそれはもう痛いくらい同情してしまうし、ひたつやふたつ良いことがあっても誰かのそれと比べて自ら幸福の値段をどんどんさげてしまう。何も着ないでぶるぶる震えるわたしのからだを愛しているひとが白いバスローブで包みこんでくれたこと、カチカチに凍ってしまったアイスクリーム。減ってゆく数字。つめたいのにあつい、霧のカーテンの向こうに浮かぶ満月。目の前を歩いている女の子が落としたカードのようなものを拾い上げて渡す。舌に吸い付いた生ぬるい塩っぽさを誤魔化すために、瞬きもせずその息を呑んだ。
落ちてゆく流星群
不確かなものに心を揺さぶられながらもそれを掴んで決して離そうとしない自分の必死さに、自分で傷ついている。教科書を開いて新しい知識を得るたびに、脳内にびっしりと張り巡らされた細い糸のようなものがぴんと鋭く光って、しずかに緊張する。その感覚をわたしは思い出そうとすればいつでも思い出せるし、べつに勉強が嫌いなわけじゃない。ただ、生きているなあ、と、胸に広がるあたたかさを抱きながらそっと泣いたりする夜が少なくなった。そもそも生きていながら生きているという実感が欲しい、なんてことを考えている時点で可笑しい話かもしれないけれど。
中学の頃、冬になると毎年マラソン大会が開催された。今日みたいな寒い日にふと当時の怠さを思い出したりする。校庭の砂に石灰で大きく楕円が描かれ、その周りをひたすら走るだけの超つまらないイベント。冬の、鼻先をつんとすり抜けるような寒さと冷たい風の乾いた匂い。忍ばせたカイロと、白く上がる息。
このごろのわたしはちょうどその延長線上を生きているような感じがする。毎日同じ景色の中をぐるぐるとまわり続け、いっそのこと軌道から外れてすべてを諦めてしまいたいと思うけれど、そんな勇気も出ないまま、結局は体力と時間だけをひたすら消耗しながらゴールへ向かって淡々と走ることしか出来ない。気を緩めると涙がぽろぽろ溢れてくる。生きているという事実だけでくるしい。日に日に遠のいていく同級生の背中がいつだって意図せずとも視界に入ってきて、やるせない気持ちになる。地に足付かずでいたい、なんてことを随分と昔に書いたような気がするがとうとうそんなことも言えなくなってしまった。未来のことを考えましょうと言う先生の言葉を聞くたび、わたしは勝手に銃口を突きつけられているような感覚になる。もはや自分が果たしてどこにいるかもわからない。
来月には部活の大会を控えているし、予備校の冬季講習に加えて学校の講座を受けないといけない。三者面談と進路選択。期末試験。呑み込めずに舌の裏で転がるC判定という言葉を噛み砕くのにまだ必死なのに。
やりたいことを一つに絞るということは、それ以外を切り捨てるということ。ここから気になる大学を選んでくださいと、大学の名前と学科の一覧が記載された辞書のように分厚い本が配布された。今のわたしには、その厚さの分だけ未来の選択肢がある。そこに記載されている言葉の数だけ莫大なあたらしい世界が。そこから否が応でもたったひとつのものを掬い上げないといけない、その事実が少しだけ重苦しい。けれどそれに値するほどの価値が、これから先の時代を生きるわたしにあるということが同時にちゃんと嬉しい。
もう秋も終わってしまう。寒いね、寒い、とぽつぽつ浮かんでくる言葉を拾いながら、誰かと手のひらを重ねたい。人と比べてしまう限り、わたしはこれからもずっと孤独をひとりで噛み締めないといけないから。胸をきゅうとさせる寂しさにもそろそろ慣れてしまいそうだから、はやくすべてが終わってほしい。はやく好きなことの勉強だけに追われる生活がしたい。そういう思いでひとつずつ過ぎ去っていく毎日の、行き場のないもどかしさも冬の寒さに凍ってしまえばいいのに。
無題
銭湯に行きたい。受験して、でもいいところにひとつも合格しなかったら巫女のアルバイトでもしながら京都で浪人生活をしたいな、とかんがえていた。ひさしぶりにおふろで哀しい音楽を聴いた。なんでもない日に哀しい歌をきくと、より一層哀しさが加速されるというよりなんだか心が細く研ぎ澄まされていく感じで今までの日々がきゅうっと音をたてる。雑巾をさいごまで力強く捻って絞り出す汚水、長距離走の最後の2分間、なみだが出る前の喉元になにかが込み上がってくる感じ、そういうの。とてもぼろぼろなんだけど、それと同時になにか澄み渡っていくものがある。だれかのがんばりと比べると劣るかもしれないけれど、ようやく夏も終わろうとしていることに救われる。ふつうの日々が、たくさんあつまって束になる。ぺたぺた歩く、濡れた髪にドライヤーをあてると耳の中に残っていた水があったかくなってきもちわるい。わたしは顔が良いわけでも、精一杯の力で努力できる力量もない。かといって特別な才能だって持ち合わせていないし、たまに数え切れないほどきらきらしたものを抱えている人をみると妬みと自分への劣等感で自らを押し潰れてしまう。だれかの人生で自分自身が、自分のうみだしたものが、かけがえのない財産になれるってとてもうつくしくてズルいと思う。今年の夏は滝をみるはずだったけど、それすらまぼろしになっちゃった。ずーっと空白の未来の下準備を重ねているような現実から離れて、すこしはずれた小さな町で虫捕りしたり桃を��って丸噛りしたりしたかった。大学に入ったらどんなひとがわからないけれど、自分がもっているものと同じくらいのものをもっている人がいるのかなと思うとすこし楽しそうかもという気持ちになる。免許を取りたいけれど友だちにありじの運転は危なっかしそうだから乗るのこわい〜と言われた。だれにもわからないことがあっても、言葉にされない何かがあっても、それを価値のないことと結びつけることは暴力じみた愚行かもしれない。自分の中にもまたいろいろな自分が内在していて、自分でも翻弄されてしまうことがあるし、文章を書いていても一貫性がなくて凛としない。英文法の参考書をぱらぱら眺めていたら、into the blue というのがあった。遠いところへ、彼方へ、という意味らしい。あーあ、しんじゃいたいね。
無題
予備校が終わって帰ろうと駅へ着いたけれど、次の電車が10分もあとにくるのでホーム内にある明るい禁煙スペースに入る。寒くなってきたので制服のブレザーを卸した。おおきな硝子に自分の閉じた長い足が映る、ひとが一人ずついなくなっていって、さいごには結局がらんどうの箱のなかでひとりただじっと電車を待つことになった。曖昧な形の◯とか△とか、がさがさ、つやつや、さらさらとか、そういうふうに不確かな輪郭だけ残してことばが次々とその形を変える。一つずつ掴んで物語を紡いで美しく完結させたいのにビー玉とか乱射する光みたいに思い浮かんだことすべてが一種の暴力を伴って脳内を猛スピードで駆け巡る。自分を飼い慣らすことでさえこんなに疲れる、もうだれとも話したくない、と消化しきれない感情がずっと身体の皮膚の内側のいちばん近いところで叫ぶこともできずにちりちりと火花を放っている。ロックとかやさしさとか愛とかそういうのぜんぶ病名みたいなものなのかもしれない。ひとつの感情にもその後ろにはそれをそれたらしめる色〜んな歴史があるし、たぶんこの不甲斐なさもいつかコピーペーストを重ねるうちにすこしずつ美化されてしまうんだろうなと思う。線路にわざと隙間があるのはとりわけ夏あたりに摩擦熱で鉄が溶けてしまわないようにするため、というのを授業できいた。がちがちに隙間のひとつも有さずに固められたものがいちばん揺るぎないもののように思えるけれど、実はちがくてそういうのが最も脆いものらしい。ともだちにしろ恋人にしろ自分の将来とか自分のアイデンティティも然り、全てに対して揺るぎなさ、安定とか、そういうのをひっきりなしに求めていたけれど、もっと流動体のような観念で受け止めたい。ずっとそこにある月でさえ欠けたり満ちたりするし、花の一つをとってでさえその形や色はすべて毎日かわってゆくけれど、それはそれらが美しくないことの理由付けにはならないし、信用に足らないことの言い訳にもならない。情報として飛び込んでくるいろいろなものを変に調律したり濃く輪郭をなぞったりするのではなくて、ぜんぶ自分のもっているものの周りに飾っていきたい
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2025-6月号
アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「能力」です◆
今月は参加者の皆様に「能力」のお題でアンビグラムを制作していただいております。お題から言葉を連想する能力も問われた今号、ごゆるりとご覧ください。
皆様のコメントがいただけますと幸いです。

「アンビを作る程度の能力」 敷詰回転+鏡像型:たこぬ氏
「~程度の能力」は、ゲーム『東方Project』シリーズにおけるキャラクターの能力の定型句。 並進敷詰〈180°回転・|軸鏡像・─軸鏡像〉同一型(cmm)。まさしく能力が発揮されている作品で、どこから考えたのか思考の流れを考えてしまいますね。図解もあるのでじっくり見てみましょう。

「特殊技能」 敷詰回転+鏡像型:すざく氏
特定の職業や分野で必要とされる高度な能力。アンビグラム作成能力もそれでしょう。 極小ビットマップフォントのようなドット表現がマッチしていて読みやすいです。うまく全体が並ぶように適切な位置から拾ってくるのにも技術が必要ですよね。

「潜在能力」 鏡像型:てるだよ氏
外部には見えないが内部に秘められた能力。 作者が得意とする二重線表現がうまく生かされています。「在」が圧縮された字形になっていますが全体でみると一発で読めますね。

「個性 ワンフォーオール」 敷詰回転型:とりけとん氏
『僕のヒーローアカデミア』に登場する超常能力を個性といい、その一つがOFA。 「個性」だけでも敷詰回転型で作れそうなところ、「ワ/ル」のあまりを利用してより自然な字形になるように組まれています。「フォ」の字形がよいですね。

「たか/つめ」 図地反転共存型: いとうさとし氏
能ある鷹は爪を隠す。 「たか」の方を示すだけで「つめ」が隠れているのがわかるデザインになっていますね。若干のはみだしもありますが、それを補って余りある素晴らしい作品です。ひらがならしい滑らかな輪郭がステキです。

「実用英語技能検定」 旋回型:かさかささぎ氏
日本英語検定協会が実施する英語技能の検定試験で、いわゆる英検。 実在の長めの単語できれいに対応付けでき、きれいに並んでいるのに驚きです。全体的に可読性が高く素晴らしいですね。片方には邪魔になる字画部分は細くしたくなりますが、同じ太さでそろえているのも本作のポリシーで魅力でしょう。

「腕前」 旋回型:douse氏
巧みに物事をなしうる能力や技術。 さすがの腕前でとても読みやすいですね。黄色の図形部分が、場所によって空白/字画/装飾に切り替わっていてすごい表現技術です。

「能力/ABILITY」 寄せ字:ゆっくん氏
能力は英語でAbility。 文字の組み方から、振動型ではなく寄せ字とさせていただきました。全体的にうまくあてはめられていると思います。面白い発見ですね。

「文才」 回転型:うら紙氏
文章を巧みに書く才能。 シンプルな単語が残っていましたね。ひょろっとした筆致が読みやすさを増しています。線が離れた部分は自動的に脳が補完するのでリガチャのような効果がありますね。

「不動心」 敷詰回転型:繋氏
何事にも動じない精神。ペルソナシリーズのスキルにもあります。120°回転敷詰60°回転同一型(p3→p6)。開拓が進んでいない60度系敷詰の力作です。どのように設計実装したのでしょう。「動」に苦労の跡が見えますね。

「職人技」 回転型:lszk氏
熟練した職人が持つ卓越した技術や技法。 一目で読めるデフォルメ能力は本当に職人技ですね。「職」が画数が多いので省略しても概形を保ちやすく、読みやすいのですね。

「絶対音感」 旋回型:Jinanbou氏
ある音を単独に聴いたときに、その音の高さを絶対的に認識する能力。 作例があり同じ対応型なのですが、仕上がりはだいぶ違うのが面白いです。「絶/感」がとてもよい感触ですね。

「絶対音感」 図地反転回転型:あおやゆびぜい氏
先天的な能力と思われがちですが、後天的に伸ばすこともできる能力です。 文字部分の太さにあまりブレがないのでとても読みやすく、非常に良い仕上がりですね。「感」の一つの点が「音」の方に組み込まれているのがよい工夫ですね。
「猿も木から落ちる/河童の川流れ」 回転共存型:ラティエ氏
その道に優れた者でも、時には失敗してしまう事があるという諺がいくつかありますが、そのうちの二つ。 長めの文字列同士がうまく対応付けできていますね。流れるような筆致で全体的に統一されているのが読ませる工夫だと思います。猿と河童のイラストも含めて、お互いに色値を反転したものになっているというステキなお遊び。

「意思疎通/臨機応変」 敷詰図地反転共存型: いとうさとし氏
コミュニケーション能力と、状況の変化に柔軟に適応して的確な行動を取る能力。 図地反転能力MAXの作者ですが、いつもと異なり敷詰を適用するという臨機応変さも見せてくれました。パズル的要素が増えて楽しいですね。
「匹敵」 敷詰回転同一型:Σ氏
比べてみて、能力や価値などが同程度であること。 p2敷詰p4同一(180°環状+並進敷詰 90°回転同一)。こちらでも敷詰の荒野の開拓が進みました。「匹」が自然になるように太さが非対称になっていたり、作字としてもステキですね。

「全能の逆説」 回転型:T.A.氏
論理学・哲学・神学等において、全能と論理学的不可能との関係を扱った問題で、全能者の論理学的矛盾を示しています。「全知全能の神が、自分でも読めないアンビグラムを作ることができるか」という類のやつですね。 漢字部分は環状配置ですね。対応が難しい部分が多いですがよく調整されていて読みやすくまとまっていてステキな作品です。

「危険の察知」 敷詰回転型×2:ちくわああ氏
潜在的な危険やリスクを認識し、適切に対処する能力。 「危険」もとても上手なのですが、「察知」の袋文字対応が驚くべき作品。袋を破って交換しているので読み方の認識が切り替わっているようです。

「霊感」 回転型:つーさま!氏
目に見えない存在や物事を感じ取れる能力。 霊魂が漂うような表現が美しい作品です。その強弱を持った線の表現が可読性に生かされていてとてもよいですね。

「スキル覚醒」 敷詰回転型:あやおりにあ氏
新たな能力に目覚めること。 「スキル」「覚」「醒」の各パーツともそれぞれキレイに回るのですね。「キ」の中抜き表現は「醒」の見た目と揃えてバランスをとっているようです。

「火炎」 図地反転型:れおじゃぱん氏
火や炎を扱える火属性の能力は多くの世界観において基本となっています。 画数が大きく違う文字同士も、図地反転なら解決できることもあるという一例ですね。袋文字表現に慣れてきている皆さんならすんなり読める作品でしょう。

「猛火/能力」 回転共存型:意瞑字査印氏
パイロキネシス(火を発生させる能力)系が続きます。 「猛火」を90°時計回りにすると「能力」と読めるアンビグラムです。
「コピー能力」 鏡像型:ぺんぺん草氏
対象が持つ特性をコピーできる能力。カービィが筆頭でしょうか。 「能」はきれいに4つに分かれる文字ですが、それぞれを一文字とみて対応を考えたように自然に見えます。作字としても素晴らしいです。
「ミミック/三三二九」 振動型:kawahar氏
本来は生物学で擬態の事。転じて、他の物に擬態しているモンスターをミミックというようになりました。 『「まねる」能力で漢字(三三二九)をRubyゴロ(ミミック)が まねるのをくりかえしている品』とのこと。小さいループが最後に効いています。

「瞬間移動」 鏡像型:douse氏
遠く離れた空間に瞬時に移動すること、あるいはその能力。 一目で読める素晴らしい調整力がさすがですね。菱形状のグリッドで作字されているところがすべての文字の可読性を上げているようです。

「瞬間移動」 旋回型×2:螺旋氏
空間跳躍、空間置換、高速移動など、いくつか原理によるものをまとめて言われたりします。 同じ題材でもう一作。こちらもなるほどとひざを打つ対応付けでとても読みやすいです。ほんのり斜めになっている字画たちが可読性を上げるための秘訣でしょうか。

「時間操作」 回転型:lszk氏
時間を停止させたり、タイムリープできたりする能力。 なんとも不思議な形状が絶妙に読める文字になっていて流石です。中央のグレーの図形の並びが能力の効果を示唆しているのでしょうか。

「死に戻り」 図地反転回転型:douse氏
死亡することで時間を遡り、過去の特定の時点から人生を再開する能力。 文字の太さが統一されていて自然さが抜群です。縦書きの「死に」と横書きの「戻り」をずらして並べれば読みやすいという細かい配慮もよいですね。

「過去改変」 回転型:オルドビス紀氏
過去を変え、歴史を歪曲・変革させること。 インクが流れたような表現が事象の破壊を示唆しているように見せつつ、字画の一部としても読ませるというさすがの表現です。「咼」のあたりなど、その一部は半分袋文字のような輪郭表現にもなっていますね。
最後に私の作品を。
「異能力者」 鏡像型:igatoxin
1 フィクションの世界において、普通の人には備わっていない特殊な能力や技術を持つ者。 2 (俗に)アンビを作る程度の能力を持つ者のこと。
お題「能力」のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「SNS」です。情報発信、興味関心、炎上、つながり、トレンド、インスタ映え、インプレゾンビ、広告収益、垢BAN、なりすまし、乗っ取り、フェイクニュース など 参加者が自由にSNSというワードから発想・連想してアンビグラムを作ります。
締切は6/30、発行は7/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
——————————–index——————————————
2023年 1月{フリー} 2月{TV} 3月{クイズ} 4月{健康} 5月{回文} 6月{本} 7月{神話} 8月{ジャングル} 9月{日本史} 10月{ヒーロー} 11月{ゲーム} 12月{時事}
2024年 1月{フリー} 2月{レトロ} 3月{うた} 4月{アニメ} 5月{遊園地} 6月{中華} 7月{猫} 8月{夢} 9月{くりかえし} 10月{読書} 11月{運} 12月{時事}
2025年 1月{フリー} 2月{記憶} 3月{春} 4月{キッチン} 5月{対語} 6月{能力} 7月{SNS}
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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土地建物を自主管理している大家です。こちらの引用の入居者様がお亡くなりになり、その後の処理を進める中で、残されたお部屋の収納の奥から身元不明の御遺骨(本骨と胴骨)がでてきて、大変困りました。後悔の記録。 この入居者様がお亡くなりになった。 今さっき最後の病院に行ってきたのだが、相談員さん曰く、「本人が希望されていた終活はできただろう」とのことで、それだけはよかったけれど。 お医者さんほどではなくても、生活を支える不動産管理の仕事をしていると、人の儚さを痛感する機会は多いね。 まず、引用ツリーでは触れていなかったのだけれど、今年1月に一瞬入居者様(おっちゃん)がご帰宅されたタイミングがありました。 その際に僕は大家業の仕事の中で一番嫌な仕事をした。つまり、「賃借人死亡時に退去とし、残置物も放棄する」旨の退去届を預かった。 当日は大変気が重かったのだけれど、入居者様は「病院まで何度も来てもらって助かりました」「(亡くなった時は)迷惑かけるけど宜しく頼みます」と署名してくれた。足がかなり痛むようだったけれど、思っていたよりはお元気で、もう少しで退院できるのではとも思った。 先にお伝えしておくと、この入居者様はもともと仕事熱心な方だったのだが、ご持病で生活保護をうけていた。そして、親族はもういない、と聞いていた。(ちなみに保証会社にも入っていない。滞納は一切なし。きっちりされた方) で、先程の引リツの日。病院の相談員の方から「よくない話なんですけど」とお電話をいただいた。「ご親族ではない方に、あまり伝えるべきではないのですが、大家の◯◯さん(僕)には早めにお伝えしようと思って」 足を切る手術の前日に急に容態が悪くなって、お亡くなりになった。そうか、、、。 前述の退去届を預かっていたからといって、問題は全く簡単ではない。特に残置物は賃借人が所有権放棄していても、相続人に相続されるので、全相続人の意思確認が必要。通常だったら、親族を特定して、連絡を試みて誰が死亡届を出すかで揉めて(死亡届を出さないと法律的には死亡していない。 経験上大家になりがち)、火葬して、並行して本籍しらべて、相続人を特定して、という仕事があるが、今回は生活保護者だったので役所がある程度担ってくれる。 役所からの連絡を待つこと1ヶ月。(その間、部屋はそのまま。ゴミも冷蔵庫の中身も部屋にそのままにしておくしかない) 3月上旬に連絡があった 相続人は1名、曰く 「一切関知しない、相続しない」「そっちで勝手にやって。賃貸契約は終了、残置物勝手に撤去して」「もう連絡してくるな」 という感じだったらしい。困った。書面はまずもらえない。相続財産管理人の選任申立ては予納金30万くらい、下手したら1年くらいかかる。コストと時間、、、。 再度、役所の担当者に相談したら「先方の様子的に、大家さん側で処分していただいてもいいと思います。」「本人様も同意されていることですし」との見解をもらう。そこで3月xx日相談残置物を保管すること、それ以降に処分することを、を相続人に伝えてもらうことにした。 (この部分の判断についてはすみません。適切ではないかもしれません。) そして、xx日になって、1時間かけて貴重品等は無いことを確認し、ひたすら写真に記録したあと、業者さんに事情を説明して残置物を撤去してもらった⋯⋯。 業者「すみません、さすがにこれは回収できません」 収納の奥から身元不明の御遺骨(本骨と胴骨)がでてきたのだ。大きい胴骨箱と小さな本骨箱。 ない、ない、ない。。。。別で保管していた書類はノートなどばかりで、ない。「死体埋葬・火葬許可証」が、ない。ご位牌などもなく、誰のものかもわからない。いつのものかもわからない。これはマジでやばい。遺骨は祭祀財産だ。(法定相続とは別枠 「(おっちゃん、それは聞いてないよ⋯⋯)」 撤収する業者。部屋中央にぽつんと残る、本骨箱と胴骨箱。手を合わせる。どなたのものなのか。。。 そして記録を残しておくため、バチがあたるかもと思いながら写真を撮る。時間を記録する。 まず、地元の警察に電話。若そうな方がでてきたので、今までの経緯を説明。すると「お部屋の中ですし、拾得物でもないんでー。大家さん側でなんとかしてくださいー」 マジか。(連絡した記録を残す 役所に電話。 僕「ご遺骨が発見されました、こればっかりは相続人様にもう一度連絡してください!!」 役「わかりました。でも恐らく難しいと思います。また連絡します。」 (数日後) 役所「全くダメでした。」 僕「⋯⋯御遺骨、どうしたらいいでしょうか」 役所「⋯⋯大家さん側でなんとかしていただくしか。こちらではなんとも。」 これは完全にまずい。お部屋にそのままにはしておけない。 (誰のものかわからないが、おっちゃんの親族、大切なひとのものなんだろう。ご両親か。箱の新しさからご兄弟か) 生活保護者で身寄りがない場合、ご遺骨は1年斎場に保管されて、その後、地元で有名な寺Aに納骨されるらしい。「納骨するなら同じ寺にしてあげたい」 寺Aに電話してみる。おじさんがでる。 寺A「胴骨は無理」「今は3寸 9cmくらいの本骨箱のみ」「え、身元わからない?え、死体埋葬・火葬許可証がない?そんなの、まずどこも受け入れられないよ。無理」 僕「⋯⋯。」 そこからひたすらネットで「無縁遺骨、納骨、引取り」で調べて電話しまくる。 が、全て「死体埋葬火葬許可証がないと無理」 13件くらい電話をかけて、諦めた。いや、諦めたというか、大きな寺やネットに綺麗なwebがあるようなお寺はそもそも無理だと思った。地元に根付く、小さなお寺を、足で探すべきだろうと思った。 そして、昨日、朝からgoogle mapを頼りに、近隣の寺をまわる。1件目、受け入れていない。2件目、 許可証ないと後々トラブルになるから無理。3件目、住職不在。1日では見つかるわけないか。もう昼過ぎ。4件目、インターホンを押す。女性の返答。 住職の奥様らしき人がでてくる。 「どうされました?」 今までの経緯をすべて話す。警察や役所に相談しても難しかったこと。埋葬許可証がないこと。 なんとか納骨、供養してあげたいこと。 奥様「うちは無縁さん、5万円かかりますけれど」 僕「(!!!)お願い致します」 奥様がご住職を呼んで説明する 住職「それはお気の毒に。。大変ですね。今回はもう1万円のみいただけたら、寺の中央の無縁さんのところに納骨させていただきますよ」 僕「ありがとうございます」 住職「1時間後、14時に持ってきていただけますか」 僕「ありがとうございます」 有難い。急いで物件に戻り、紙袋に御遺骨をいれて、引き返す。袈裟に着替えた住職がでてきてくれた。無縁墓に向かう。 住職がお墓を道具をつかってあけていく。遺骨は横の台におかせてもらう pic.x.com/aGkt2BlPvB 住職「本骨と胴骨、一緒にして大丈夫ですか。」 僕「はい」 住職が胴骨箱から収骨袋を出す。 住職「これ下から支えるようにして持ってください」 僕「はい」 そのときの胴骨収骨袋の、御遺骨を支える手の感触。なんとも言えない。そのお寺が浄土真宗だったので、南無阿弥陀仏と唱えながら持っていた。 住職が本骨を胴骨の収骨袋におさめる。全部はいった。住職に収骨袋を手渡す。その時、胴骨箱内側の一番底に折られた紙が見えた。まさか。 死体埋葬・火葬許可証だった。 ごめんなさいごめんなさいごめんない。信じられない。ここにあったのか。ごめんなさい。内容を確認すると入居者様の2つ上の姉だった。13年前に亡くなっていた。 弟と一緒の寺Aに本骨だけでも納めることができたのに、、、別々にしてしまった、、それまで「身元不明の御遺骨」だったのが どなたのものかわかると、重い罪悪感で苦しくなってきた。取り返しのつかないことをしてしまった。 お姉さん、おっちゃん、許してくれ⋯⋯。住職の御経、ご焼香をする。手を合わせる。 失敗した気がする。適切でもなかった気がする。今回ばかりはバチが当たらないようにと祈るしかない。おわり。 補足です。一番神々しかったのはご住職。僕の話をそのまま聞いて、本当にすっと、受け入れてくださった。その時点では誰の遺骨なのかも分からず、許可証もないのに。拝む気持ちになった。(おまけに最後やはり1万円では悪すぎると思い、お札数枚を手渡そうとしたら「いや1万円で結構」と言われた。
XユーザーのKeitom土地が好きさん
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2025年)1月5日(日曜日)
通巻第8580号
日本の論壇は何故『ビットコイン』を議論しないのか?
トランプは暗号通貨マイニングで世界一になると言っているゾ
*************************
トランプ大統領の再度の就任にあわせて日本の論壇でもアメリカ論、トランプ政権分析、日米関係などが議論されている。しかしまるで無視、あるいは軽視されているのが「ビットコイン」などの暗号通貨論だ。
トランプは「ビットコイン大国」をめざし、アメリカを「マイニングの中心地」にすると言っている。この重大発言に日本の論客は無関心である。
イーロン・マスクも暗号通貨『DOGE』を販売しはじめ、政権の枢要ポストの閣僚も暗号通貨推進派、議会にも仲間がふえている。
にも拘わらず、日本ではこの議論を見かけない。ビットコインは2025年1月3日現在で、877665枚がマイニングされた。
トランプはなぜビットコイン大国をめざすのか、と考えて見たい。
2024年7月、ナッシュビルで開催された『ビットコイン2024』で、トランプが演壇に立った。長いスピーチのなかで、暗号通貨に言及した部分を拾うと次のようである。
「アメリカを再び偉大にするために、ビットコイン・コミュニティが成し遂げたことに敬意と賞賛を表します。100年前の鉄鋼業界と同じです。15年前、ビットコインはインターネットの掲示板に匿名で投稿された単なるアイデアから、世界で9番目に価値のある資産になりました。もうすぐ銀の時価総額全体を超え、いつかは金を追い抜く日が来る。ビットコインは単なる技術の驚異ではなく、協力と人間の功績、そして形成された多くの関係の奇跡なのです。」(現在は16年前、いまは7番目)。
従来、トランプは暗号通貨に懐疑的だったから、この発言は百八十度の豹変だったため、全米のメディは大きく報じた。
トランプは続けて暗号通貨が重要な理由をふたつ挙げた。
「まずはアメリカファーストの目標に連動する。若し、米国がやらなければ、中国がやるでしょうし、他の国がやるでしょう。私たちは最高の経済、最高の生活水準、最も安全で最も美しい都市を持っています。安全に関して言えば、米国の都市は地獄に落ちています。私たちは都市を修復します。
我々が暗号通貨やビットコインの技術を受け入れなければ、中国や他の国々が支配するでしょう。中国に支配させるわけにはいきません。我々は中国が成功することを望んでいますが、米国がテクノロジー、科学、製造、人工知能、宇宙でトップになることを望んでいます」
次なる理由が電力の確保、そのためにはEVにはこだわらないとしつつ、資源の有効利用と暗号通貨との関連について言及した。
「(ビットコインのマイニングには)膨大な量の電力が必要です。支配権を握るには、現在米国が供給している全電力の2倍の電力が必要です。このため化石燃料を使用して電力を生産します。そうしなければならないからです。原子力も使用します。環境に優しい方法で行います。
誰もが電気自動車を持つ必要はありません。車を充電するための充電器を8基作るのに90億ドルかかりました。このペースだと、充電器を設置するのに約12兆ドルかかります」
▼暗号通貨はドル基軸体制への脅威なのか、味方なのか?
ドル基軸体制への脅威に関して、トランプはこう続けた。
「世界で1億7500万人が何らかの形で仮想通貨やビットコインの世界に関わっています。ところがバイデン・ハリス政権はビットコインに対して、未曾有のかたちでの戦争を仕掛けてきた。彼らは銀行を標的に金融サービスを遮断し、取引所に送金するのを阻止した。そのうえ「彼ら」はあなたたちを犯罪者として中傷しています」。
(ゲンスラーSEC委員長は暗号通貨を『ペテン師』『詐欺師』『テロリスト』呼ばわりしていた)
暗号通貨を攻撃してきたのは左翼全体主義だとトランプは言うのだ。
「悲しいことに、暗号通貨への攻撃は、同じ左翼ファシストたちが自分たちの権力への脅威に対抗するために政府を武器にしている。全体主義者が暗号通貨を粉砕し、消滅させることに固執していることは驚くべきことではありません。それが彼らがやりたいこと、SECはビットコインを消滅させようとしています。理由は明確。ビットコインは自由、主権、政府の強制と管理からの独立を表しているからです。
私が就任宣誓をする日には、ジョー・バイデン、カマラ・ハリスの反暗号通貨運動は終わるでしょう。
就任初日に、私はゲイリー・ゲンスラーSEC委員長を解雇します。アメリカは未来を阻むのではなく、未来を築くべきだと信じる新しい SEC 委員長を任命します」
(ゲンスラーはトランプ就任前に自ら辞任した)。
トランプは改めて外国の脅威を指摘し、ドルを脅かすのは暗号通貨ではなく民主党政権の愚かな政策だと批判し、『常識に帰ろう』と訴えた。
「ビットコイン関連の雇用や企業が他国に逃げていくのを黙って見ているつもりはありません。米国内のビットコイン関連の雇用をすべて維持します。就任後、私は直ちにビットコインと暗号通貨に関する大統領諮問委員会を任命します」
▼CBDC(中央銀行のデジタル通貨)は否定した
FRBやECB、そして日銀が検討しているデジタル通貨に関しては明確に否定し、トランプは次のようにまとめた。
「中央銀行のデジタル通貨は実現させません。私たちは常識を取り戻したいのです。今日話しているのはすべて常識です。ビットコインや暗号通貨はかつてないほど、皆さんの予想を超えて急騰するでしょう。アメリカが繁栄するとビットコインは急騰し、それと��もに上昇するからです。私たちは史上最高の経済を経験しました。そしてすぐにまたそれを取り戻すでしょう。
私が大統領を務めた4年間で、ビットコインは就任日の898ドルから退任日の3万5900ドルへと、3900%も急騰した。これは、どの業界でも最大の上昇だった。インフレは国を破壊することはワイマール下のドイツを振り返ってみてください。ドイツが巨大なインフレ期に何をしたか見てください。国を破壊しました。
アメリカは、世界でビットコイン採掘大国になるでしょう。家族を中国に移住させる必要はありません。連邦政府は21万ビットコイン、総供給量の1%を保有しています。米国政府が現在保有または将来取得するすべてのビットコインの100%を保持することが私の政権、アメリカ合衆国の政策となります」。
演説のしめくくりは「皆さんは現代のエジソンやライト兄弟、カーネギーやヘンリー・フォードです」と暗号通貨保持者、開発者を褒めあげたのだった。
トランプの暗号通貨演説を検証してみたが、��こにもシニュリ-ジ(通貨発行益)に触れていない。
ということは金とともに国家準備金に算入するという構想を示してはいるものの通貨発行という概念を提示してはいないのである。
偶然だが、NHK大河ドラムは蔦屋。裏主人公は財政支出補填のため通貨改革を行った田沼意次である。田沼は松平定信によって失脚させられ、悪人とされているが、南鐐二朱銀という新貨の鋳造を行った。
通貨発行益を狙い印旛沼と蝦夷地開発の軍資金としたわけだが、その「南鐐二朱銀」は歴史的意義を持つ通貨改革だった。すなわち江戸が金本位、関西が銀本位制だった当時の日本では銀と金を両替するには手数料や相場変動があった。これを改革し、二朱銀8枚で1両の価値を持つ金貨単位は幕府金貨一元化であり、そこに通貨発行益シニュリージの実践だったのである。
トランプがそれをも企図しているか、どうかは前述の演説からは見えてこない。
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八篇 下 その三
大阪にやってきた弥次郎兵衛と北八。 河内屋の亭主、四郎兵衛が、仲をとりもって、 さらに、観光を続けることとなる。
それを知らずにかの親父は、一人で先に歩いてしまった。 「いまいましい親父だ。 俺たちに糞の値段を聞いても、何がわかるものだ。気のきかねえやつだ。」 と言いながら歩いていくと、さっきの親父が道端に座り込んで待っている。 北八が、めざとくそれをみつけると、 「ええ、情けねえ。あそこにまた待ってやがる。」 「さあさあ、きなせえ。お前さんがた、道がしれないだろう。 さあさあ、いっしょにいてごんせ。 さっき、ちらっとみえたが、あこで小便してじゃあったじゃろ。 お江戸じゃあないに、みなそのあたりにしてじゃそうな。 もったいないこといの。 お前さんがたは、一日に何回くらい小便してじゃぞいな。」 「そりゃあ、三度する日もありゃ、四、五回することもある。 これときまっているわけじゃない。」 「太うでるか、細うでるかいの。」 「ええい、お前も、いろいろなことを聞くもんだ。 俺などは、そんなでもねえが、 この男のはしゃあしゃあと、滝が落ちるようにでるわ。」 「ああ、そりゃ、肥料にすると、ようきくじゃあろに。おしいことしてじゃ。」 「ちと急いで、行こうじゃねえか。北八。おや、お前何をする。」 と、弥次郎兵衛のそでを引いたのをとがめられて、北八は小声で、 「あれ、見ねえ。糞だめのなかに銀のかんざしのあたまが見える。」 弥次郎兵衛も、それに気が付いた。 でも親父は、まだ気が付いていないようだ。
弥次郎兵衛は親父と話しながら歩いていくと、後ろのほうで北八は拾った竹きれで話の夢中になっている親父と弥次郎兵衛の隙を見て、おやじの抱えている桶の中のかんざしをはさんでやろうとしていた。 すると肥取りの親父がやっとこさと右肩から左の方に肥溜めの位置を換えようとして、北八の持っていた竹の切れを跳ね飛ばしてしまった。 それが弥次郎兵衛や北八に、肥を跳ね飛ばしてしまった。 「ええい、汚いことになった。」 鼻紙を出してふく。 それを見ていた親父は、肥溜めのなかにかんざしを見つけ 「こりゃ何じゃいな。」 とあたまをつまみて、ちょいと引き上げて見れば、すごく立派にみえるかんざしである。
「こりゃ、えいものじゃ。 大方、便所の落とした物じゃあろぞい。孫娘の土産じゃ。 どれ、お先にいこわい。ゆるりと後からついてきなせえ。」 となんとなく浮き足立ってさっさと歩いていってしまう。 「ええ、失敗した。」 北八が悔しがっているのを、弥次郎兵衛が、 「ああ、お前は、ろくなことをしねえ。なんだか体中が臭くなってきた。 やっぱり今の親父めと連れ立っていったからだ。」 と、小言を言いながら歩いて行くとはやくも天王寺の西門に着いた。
ここで、佐平次が後から追いついてきた。 「やれやれ、しんど。やっとの事で、追いついた。 これ見なされ。この鳥居の額は小野の道風のかいたのじゃといな。」 と佐平次は、一息つくと、説明をしだした。 「なるおど、はなしにきいていやしたが、こりゃ何だか全然わからねえ。」
唐めきて 見ゆる文字に しられけり おののとうふの お筆なりとは
もっともこの四天王寺は上宮太子の御草創にて由来は太子伝記にくわしく見られ、まことに日ノ本最上の霊場にして堂塔の荘厳さは改めていうこともない。
何となく こころはうちやう 天王寺 われをわするる ありがたさには
御境内の広大さは、筆舌にも尽くしがたい。 大雑把に順俳してここでも、いろいろあったが、略すことにしてそれより、安部街道にでると、道すがら畑うつ男の歌が聞こえてきた。 「坊様よお~、大ぼんよお~、 ちょいちょいと、めさるまいかいの~、この大ぼんよお~。」
弥次郎兵衛は、ふと声をかけてみた。 「とっさん、精が出やすの。今、何時だ。」 「ああ、きのうの今時分じゃろぞいな。」 「はは、お定まりのしゃれをいうわ。 ところで北八、煙草でも吸おうじゃねえか。火をうちねえ。」 むっとしながら、そう言うと、 「向こうで、乞食が呑んでいるから、吸い付けさせてもらいなせえ。 しかも女の乞食だ。」 と北八が目ざとく見つけて言うと、 「汚ねえ。」 「なにいってるんだ。このきせるで吸付けるのに、どうしてきたねえんだ。 どれどれ俺が、借りてやろう。これ、火をひとつかさっし。」
北八が、その二十一、二の女乞食に近寄ると、 「はい。いんま、つい消しましたさかい、ちょっとうってあげましょうかな。」 と、言ってきた。 「いや、うつくらいならこっちにもある。」 「そしたら、お前さん、ひとつうっておかしなされ。」 「いい事をいう。おい、弥次さん。 みなせえ。乞食にしておくには、おしい器量だ。」 と北八が言う。 弥次郎兵衛は、北八がいうので、 「ほんに、なかなかいい代物だ。これお前。男がいるか。」 「はい、亭主には去年わかれましたわいな。」 「そんなら、又、新しい男でも見つければいいものを。」 「さよじゃわいな、この間も世話やいてじゃ、お方があってな。 その男はえい男で、年中はだかで同じ乞食じゃが稼ぎ上手くて、一生食わせたやるといわれたのじゃが同じ乞食で、肝心のうちがないてて、ようさんじませんわいな。」
弥次郎兵衛が、 「それなら俺がいい所へ世話をしてやろう。ほれ、この男はどうだ。」 と北八を指差すの���、 「おほほほ、あのお方の所へなら、わしゃどうぞいきたいわいな。」 「いやまて、俺も家がねえがいいか。でも、今、建築のさいちゅうだ。 出来上がったなら呼やしょう。」 「そりゃ、どこに建ててじゃえ。」 「いや、地名は何という所かしらねえがここへくる道すがら、橋を作っているとことがあった。 あれが出来たら、その橋の下で祝言しょう。」 「そしたら私も、新しい菰など貰うて、着るものの支度しよわいな。」 「どれ、結納に一文やろうか、ははは、 おれが乞食だとお前を女房にするものを。残念残念。」 「はて、お前さんは、私らの仲間じゃないかえ。」 「しれたことよ。俺は、正直で真面目なお町人さまだ。」 「私はまたそないにあかじみた、しゅんだなりしてじゃさかい私らの仲間かと思うたわいな。」 「ええ、いまいましいことを言う。」 「ははは、そのお見立ては、まんざらでもない。さあ、お出んかいな。」 と佐平次が、先をうながす。
それより住吉街道に出ると、老若男女がごちゃごちゃとこの御神にあゆみをはこぶ。 道すがらの賑やかさは、ひきもきらない。
ここに大臣風の男がたいこ餅らしき男を連れて歩いていたが、だんご屋のかどで立どまるとおのおの団子屋で、ひとくしずつ求めて、団子の串をくわえている。 この大仁は、名を河太郎という。 「これ、ばあさまや。わしゃ団子より外に、買いたいものがる。 売ってくれんか。」 と呼びかけられた団小屋の婆は、 「はいはい、何なと、買うておくれなされ。」 と上機嫌でいう。 「そしたらこの角に立ててある障子を一枚売って下んせ。これやろわいの。」 と財布から金を出してやると、ばばはきもをつぶし呆れた顔をしている。
河太郎は自分でその障子を外してしまうと、太鼓もちも驚き、 「これは旦那。こないな破れ障子、金一枚とはえらい高い数珠じゃわいな。 しかしこれには、なんぞ裏がおありになるんでござりましょうな。」 「ああこれか。わしゃ日向を歩くとのぼせて悪いさかい、これ久助、この障子を持ってこんかい。 こりゃ、そちにも一歩やるわ。そのかわり、住吉までこうたてにして持ってあるけ。 おお、そうじゃそうじゃ。」 と日傘の代わりに、障子をたてにもたせて歩こうというのだ。 この河太郎というは、浪花で評判の変わり者。 この様な事をするのが趣味のような男でその道では、有名な男である。
弥次郎兵衛と北八は、これを見てぎよっとし、 「いや、こいつはなかなか、おもしろい。」 「上方も、ばかにゃできない。とんだしゃれものがある。愉快愉快。」 と興味が湧いてきたので、この人たちの跡をついてあるくと、一里も行かないうちに先を行く大臣の河太郎が、 「いや、障子も少しうっとしうなったわいな。」 「ちと開けましょかいな。お庭は、ひろい。泉水は御前崎、淡路島が、築山とは、えらいもんでござりますわいな。」 「久助もうその障子は、もう、ほってしまえ。」 「もうよござりますかいな。」 「おけおけ。」 と河太郎がいうので、障子を道のかたわらへ、ほうり出して行く。
つづく。
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