#廊下の薄暗さ
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kenshfsblog · 4 months ago
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(前回の続き)
ヨーロッパ某国のゲイクラブでの話。
ビデオのある個室で2人の男にザーメンをぶち込まれてますます変態度が上がった俺は、ハーネスにケツ割れブーツ姿のまま地下へ続く重厚な階段を降りていった。ヨーロッパらしい石造りの天井が高い薄暗い空間が広がっていて、中央にはまず映画のように大きなエロビデオが投影されている広間があり、スクリーンの前には小さな舞台が。その前には平らなベンチが多く置かれていて、そこでスクリーンを見ながらデカいチンコをジッパーから引っ張り出してしこっているおっさんが数名いた。エロい風景にしばし俺も壁にもたれかかってエロビデオを見ながらおっさん達を見ていたが、奥のエリアを見てみたくなったのでそのおっさん達の視線を気にしながら右手に繋がる暗い廊下方向に。歩いて見行くと幾つかのド��が無い真っ暗な小さな個室と、その奥にはさらに上階と同じような扉付きのビデオ個室があった。そのエリアでも真っ暗な小さな個室の中でしゃぶっていると思われる野郎達や通り過ぎる俺のケツを触ったり胸を触ったりしてくる奴もいた。興味ありつつもそのエリアから中央に戻り、今度は左手方向に。左手には3方向に伸びる廊下があり、一つ目は鉄柵で囲まれた幾つかの暗い部屋があるスペースに続いており、鉄柵の部屋の中には天井から鎖が幾つかぶら下がっていたり、木製の椅子やベンチや台が真ん中に置かれていたりしたハードな作り。二つ目の通路の方に戻るとそこにも壁に鉄柵が取り付けられた部屋があり、中をのぞくと真ん中にケツ掘りブランコがあり、3人ほどの野獣がデカいケツの野郎のケツを交代に舐めながらデカいチンコで掘っていた。俺はケツ割れの股間をパンパンにしながら、その通路の奥に進むと、そこはうす暗いエリアに四つん這いに体を固定する木製の大きなベンチが置かれた広いエリアや壁に等身大のX字のパネルが取り付けられた鉄柵の部屋があり、X字の先端にはそれぞれ鎖が取り付けられていた。興味はあったがそのエリアから一端戻り3つめの暗い通路へ。そこは一番奥が深いようで、中には鉄格子の大きな部屋の中央に大きな木製のベッドが置かれ、開いた足を固定出来る鎖が天井からいくつもぶら下がっていた。その奥には幾つかの広い扉付きの部屋やオープンな暗い部屋があり、迷路のようになっている廊下を進むと股をを開いて寝る手術台のようなベンチがある部屋や、真っ暗で中がよく見えないダークルームが幾つかあった。
さっきから何人もの野郎達と目が合ったりケツを触られたりしていたので、ムラムラ度が半端ない俺は何を思ったのか興味があったその股を開いて寝るベンチに横たわり、両足を固定台に乗せて股を開く形のエロい体制になってみた。その格好になっている自分の変態度にも興奮したが、間もなく一人の体のデカい髭の似合う男が入ってきて俺に近づき、俺の姿を見ながらジーンズからデカいいちもつを引っ張り出してしこり出した。そのでかいチンコをガン見して俺もガマン汁でびちょびちょのケツ割れの上からチンコを揉んでいたら、その男が俺に近づきそのデカマラを俺の口に突っ込んできた。デカくて太くて男臭いチンコをしゃぶっていると途中で甘いガマン汁が口に広がりまたも興奮。するとその男にベロチューされてさらに興奮、ガマン汁はダラダラ。するとその男は俺の開いた足の方に移動して俺のケツを舐め始めた。おそらくさっきのザーメンも一緒に舐め取られているようで、あまりの気持ち良さに声が出たが、気付くと周囲には他に数名の男達が。ケツを舐められていると同時にもう一人のダディがデカマラを俺の口に突っ込んできたのでもちろんしゃぶりついた。すると別の男が反対側に立ち俺のガマン汁でべっとりしたケツ割れから俺のチンコを引っ張り出しでシャブ��出した。同時に他の男が俺の乳首を触り出してきて、周りに他にも数名の野郎がいる中で、チンコもケツも乳首も攻められながら、デカマラをしゃぶらされているという超恥ずかしい姿を見られて興奮はピークに。するとケツを舐めていた男がデカいチンコを俺のケツの穴に押し込んできた。すでにさっきデカマラで広げられていたおかげでそのデカマラは抵抗なくズボッと俺のケツにヌメり込んできた。思わず声が出て体が大きビクンと動いたが、その4名くらいの野郎に体を押さえられ、デカマラで口も塞がれていたので抵抗などできず、グチョグチョと人前でケツを掘られまくった。間もなくケツの中でデカマラがビクンと止まったかと思うと、ケツの中に温かいザーメンが大量に噴出されたのが分かった。すると、俺にしゃぶらせていたダディがすぐさま俺のケツに回り、ケツの穴から垂れるザーメンを自分のチンコに塗りつけたかと思うと、すぐさま俺を掘り始めた。これまたデカい。さっき掘った野郎がザーメンのついたチンコを俺の口にもってきたので、綺麗になめ回してやったらベロチューして去って行った。また別の若イケメンが俺の口にチンコを突っ込んできたので、チンコを咥えながら掘られっぱなし。二人目のダディも間もなく中出し。するとすぐに俺のチンコをしゃぶっていた男が俺のケツを掘り始め、すぐに中に種付け。俺のケツは既にここで3人のザーメンがぶち込まれてケツの穴から垂れていたが、別のヒゲのおっさんがすぐに俺のケツをなめ回してザーメンをすすりだした。またそのおっさんもチンコをぶち込んできたが、それが半端なくデカかった。デカマラでおなかはパンパンだが、ケツの穴とザーメンがグチュグチュとエロい音を響かせてピストンされた。誰かが俺のチンコをしゃぶりまくっているし、乳首も舐められているし、若いイケメンのデカマラをしゃぶりながらもう何が何だか分からなくなって恍惚状態。若いイケメンが俺にしゃぶらせながら横に来た他のごつい野郎とベロチューを始めたのもエロかったが、間もなく若いイケメンのデカマラから大量のザーメンが俺の口の中に噴射。俺は口の中に溜まったイケメンのザーメンをゴクゴクと飲んだが、それをみたごつい野郎が俺とベロチュー。口の中のザーメンをなめ合っていると、もう俺も限界。ベローチューされて掘られながら腹の上にドピュっと噴射。すると、そのザーメンをすくい取りなめながら掘っていたおっさんも一緒に中出し。また腹の中に大量のザーメンがぶち込まれた。
気付くと、そのおっさんやごつい野郎が俺の腹の上のザーメンを舐め合っているし、ケツからザーメン垂れ流しの恥ずかしい姿をまだ数名のチンコをしこりながら囲んでいた男達に見られているのが分かり、一気に恥ずかしさが湧き上がった。俺は笑いながら男達の手を振りほどいてそのままその場を離れ、上階の洗面所に駆け込んで体を拭き小便をして顔を洗った。その後1時間半ほど個室で休憩。
あっという間のあまりに激しく恥ずかしいエロいプレーで興奮はなかなか収まらず、休んだあと再度個室で↗追加して、アゲアゲ状態でもう1回戦臨みに地下へ降りて行ったことは言うまでもないが、その後の更なる変態プレーは想像にお任せします。
今回の旅行で、ヨーロッパについても見直したが、その某国の男達がかっこよくてエロくて感じがよかったので、その国のファンになってしまった。またいつか訪問してみたい。兎に角、自分の知らなかった変態度を改めて知って恥ずかしいと思うと同時に、またやられてみたいという気持ちもあり、癖になりそうな自分が怖い⋯w
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kaoriof · 10 months ago
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無題
平穏よりも胸のときめきをいちばんにしたら世界のぶあつい皮膚が一枚めくれたかのようになにもかもが歌い踊りかがやきはじめたのをいまでも覚えている。わたしは親が厳しくて外泊できないけれど、そのあいだに同級生の子たちはうつくしい島の海に反射する満月をみて、だれかと夜通しぴたりとからだをあわせて内緒話をするような、今にもぷつりと切れそうな糸のように細くて鋭い若さを世界の夢に浸らせている。感性を野放しにして、こどものころの感動をひとつずつ取り戻す時間がわたしにも必要だった。けれど思いどおりにいかないこともある、それも定めとおもって歯をぎゅっとくいしばる。わたしには必要だった。路上、白い廊下みたいに澄んだ朝霧をかんじる時間。薄いトップス。ズレた口紅。好きな男の子と寝て一限目をサボるとか、夜の街頭を走り抜け、くだらないことに時間とお金を費やすこと。「それだけじゃない、夜に遊ばなくても昼に釣りをしたりサッカーしたりそういう遊び方だってあるだろう。そっちのほうが幾分もまともだ」 おとうさんは夜遅くに帰ってきたわたしを叱りつけ、そう言った。わたしはけしてワルにあこがれているのではなくて、ただただ綺麗なものに飽きただけだった。わたしにとって祈りや信仰はさいしょから型があってそれに当て嵌めてハイ完成みたいなかわいいお菓子作りのようなものじゃなかった。昔も今も自分でうつくしい歌をつくれない。うつくしいものがたりをかけない。うつくしい絵を描けない。世の中にはフォロワーが万桁いる女子高生がいて、今、世界中では何千もの美術展が開催されていて、明日、いつかオリンピックに出るであろう少年がはじめてスケボーに乗るかもしれない。わたしには何もできないかもしれないけれど、彼らの生き様はわたしをわたしたらしめる微かなエッセンスとしてわたしに溶け込む。それを祈りという言葉で表象してはだめ?これからのことをかんがえると、ずっとどきどきする。目の前の光景が、訪れたことのない地の光が、風が、わたしを、わたしのからだを必要としてる気がする。世界中に張り巡らされた血管がわたしの心臓部にも繋がっているような心地。死ぬ5秒前ってどんな感覚なのかしらないけど、築き上げた塔が崩れてゆく感じなのかな、雪景色のような。
無題
朝起きたら腕に友達の噛み跡と身に覚えのない痣が3つくらいあった。耐え難い疲労がからだのあちこちにひっついて、入れ墨と化している。活字の海を、本をその背に背負えたらよかったのに、今のわたしを崖っぷちに引き止めているのはうつくしい言葉でもなくて、泥に塗れた重いカルマ。イヤホンの先から垂れ流れる音楽すらも風のように軽やかで自由なものではなくて、ねばねばした気持ちわるくてかなしいものに聴こえた。夏と、そのあつさと、その底知れぬ闇に街ゆくものすべてがこころのずっと奥の方で平伏している。昼過ぎにスクランブル交差点前の巨大スクリーンが薄青い空を泳いでいるようにみえたこと、街ゆく人の肌色が、シャボン玉のようにその熱を吸収して発光していたこと、ぜんぶなんか夢みたいにふわふわしているかんじがした。もうすぐでなつやすみなのに、大学入ってからそれまでもずーっと夏休みのような感じだったからあまりどきどきしない。みずみずしくずっと光っていたい。わたしもいつかデカい人間になりたい、いつかいつかいつかという文句ばかりが増えてゆくのを横目でみて、ぜんぶカサブタを剥がすように振り解いて拭ってくれる奇跡みたいな命、日々、音をどうしても期待してしまう。どうすればいいんだろーと思いながらまたあしたも友人と夜ご飯をたべにいく約束した。それでまた家に帰って、朝起きて虚無感に苛まされて、の繰り返しを大量の課題で中和する。薄暗い中でたべるごはんとか朝早起きして化粧をすることじゃない、今はなにもない海とか草原でなにも繕わずにその自然のデカさとか愛を仰向けになって享受するのがいちばんただしいきがする。たすけてと呼ぶには大袈裟すぎるし。
end
泣き出しそうに張り詰めた空気に鼻を啜る。世界の彩度が落ちて、ぶあつい服を着た街ゆく人たちが皆んなちっちゃな怪獣みたいにみえる。肌寒い。外はずっと灰色、モスグリーン、レモンみたいな匂い。大きな木が揺れて、木の葉の上に横たわっていた雨の滴が霧のように3秒間くらい降った。最近は毎日毎日やることが多くて、それをこなしているあいだに1日が終わる。3日連続で化粧を落とさずに寝てしまった。多くの人が電車にのっているときに外の景色に目をやらないのと同じ感覚で、わたしも生活の外側にひろがる微かな動きに鈍くなった。ずっと特別でありたかった、1番愛されたかった、そういった思春期的な熱望とどんどん疎遠になっていく自分に日々焦ったり安堵したりしている。だけど同時に、わたしの中をまだ生きている17歳のわたしがその面影をときどき覗かせる。期待させる。突拍子もなく走ったり、ゲラゲラ笑ったりする。些細なことで泣いたり、理不尽な世界に怒っている。良くも悪くも変わっていくのなら、これからの自分に期待をしたい。アルバイト先では後輩が6人くらいできて、みんなわたしよりも仕事ができる。わたしはもともと注意をされると衝動的に泣いてしまうところがあったし、シンプルに忘れっぽかった。あまりにも器用に仕事ができないので、ある日店長とそのことについて話し合ったら意識の問題と言われた。その1、人からのアドバイスに劣っている自分を見出してはだめ。その2、素直に人からの意見を受けとる。その3、自分のためでなくだれかのために働く。この3つを約束した。夜の繁華街で50歳の男性に飲みにいきませんかと声をかけられたり、あした授業にどんな服でいくかを考えながら化粧品を見に薬局に寄り道したり、腕に点々とのこる虫刺され痕をみて、それを残した蚊のことを考える。あした、図書館で借りた本の返却期限。わたしもちっちゃな怪獣になって寒さをまるごと食べてしまいたい、寒い日の、霞んだ光やクリアな淋しさ、果実のようにぎゅうぎゅうに酸っぱい気持ちを。
slow burning
大学一年生というよりも、高校四年生というような振る舞いをしているなあ、と自分のことを客観視する。新宿の横断歩道橋から行き交う人々を眺める。つい最近まで、委員会の同期の仲の良さにムラができていて、グループとかカーストとかそういう言葉が浮上してきてしまうほど揉めそうになっていた。それでも、それぞれが居心地の良い場所にしようと歩み寄っている。こういう、諦めによる愛想ではなくて心からの気持ちに胸を打たれる。明大前の飲み屋で酔っ払って「俺みんなのこと愛してるよ」と照れ笑いする先輩に、わたしたちみんな、キモいねーなんて言って茶化した。そのあと夜の大学で騒いでいたら警備員に注意された。机の下に10円玉を落としたのを拾わないで帰る。いつまでも赦されていたい。山猫のような女の子でいたかった。すぐ隣、肌すれすれにだれかの温もりを感じて弱さを誤魔化すのではなくて弱さを共鳴しあっていたい。「東京の人は生き急いでいる」なんて言葉があるけれど、わたしは美しい光景がそこに広がっていれば必ず立ち止まる人でありたい。仕事に遅れそう、とか、終電が、とかじゃない、好きな人たちのためだけに忙しくありたい。恋人は待ち合わせをするとき、「どこでおちあう?」と聞くのだけ��、高2の頃、初めて会う日、それを「(恋に)落ち合う」と勝手に解釈して勝手にどきどきしたのを思い出した。それからわたしも「どこで落ちあう?」と聞くようにしている。ドア窓の形に切り取られた青い影が電車のフロアに映って、がたんごとんという音に沿ってフィルム映画みたいに小刻みにうごいていた。池袋で新疆料理をたべて、お腹を下す。スペイン語の中間試験。渋谷で5分1000円の手相占いをしたら、鎖みたいにいくつもの線が絡まっていますね、と言われた。意外と気にしいなんじゃないですか?「そうですね」と答える。駄菓子屋で1000円使い切ったほうが幸せになれそうだとおもった。電車の隣の線路にカラスが一羽いた。こんなに近くでみるのははじめてだ、と思って、じーっとみつめた。黒なのに黒じゃなくて、光を受けて渋いグリーンや紫っぽくみえる羽毛に目を見張る。なんか、空はどこまでも真っ青なのに光の細部だけ色があたたかい夕方前みたい。ふわっとなにかに気付いて、じーっとそれを見つめて、そこになにかが“視える”とぜんぶ途端にスローモーションになって、焦燥感や虚しさがたちあがってくる瞬間がある。からっぽなのにぎゅうぎゅうな感じ。AirPodsをケースにしまう音が体感的に5秒間くらい耳に残ったり、自分の息遣いにどきどきしたり、すれ違う男子高校生の会話声や、鳥が羽をはためかせる様子がクリアに輪郭が保ったまま空中を転がる。ガムを買って噛みながら、心のもやもやしたなにかを同時に小さく噛み砕いてゆく。光の洪水。家に帰ってパスタをたべたあと、お風呂で下の毛をつるつるにする。夕方終わりにお風呂に入るの、とても好きだなあと思う。コンタクトレンズを外さないまま、化粧も落とさずベッドへダイブする。瞼の裏に東京タワーの赤がたましいの塊みたいにまあるく光っている、はやく何もかも諦められる年齢になりたいと思う。
無題
なんかまじでわたしが疲弊していて悲観しているのか、世界が残酷なのかわからなくなってきた。脳科学の講義を受講したあと、テキトーに混雑した休日の街をあるいていたら皆んなの脳みそが透けて浮きでてきそうで気持ち悪くなった。地球4周分の神経線維。そう、どでかい爆弾が街ゆく人々の頭蓋骨に葬られている。ニューロンが軸索を介してつながってゆく、放出と受容を繰り返してみんな手を繋ぎあってゆく。セール中でバイトの雰囲気がぴりぴりしていて、みんな資本主義の豚みたいに働いていた。うつくしくないとおもったし、私も美しくなかった。結いた髪に、ぴたっと��げられた前髪。なにを思っているのかを書くのがずっと怖かった。もしかしたら私の感じているこの欲望はとても汚らわしいもので、それゆえにだれかを傷つけてしまうかもしれない。でも、言葉にしなければすぐにわすれてしまう感情に名前をあげなくなって、水をあげなくなって、そうしたら、じぶんの脳みその溝をうめていたみずみずしい苔までもがすっかり枯れきってしまって虚構を連ねるようになった。空洞に哀しみの音だけが響き渡る。友達はいるけど、私はその友達の1番になれない。恋人みたいな人はいるけど、私はその恋人の1番にはなれない。1番っていうのはほんとうの意味での1番、2番とか3番とかがいない1番。圧倒的な2人の世界の中でのフェアで高貴な1番。有名になりたかった。文章でも外見でも写真でもなんでもいい、だれにも敵わない羽根で世界を羽ばたいてみたかった。わたしを選ばないで、そこらへんのそれっぽくかわいい女の子を選ぶかっこいい男の子たちを信じられないでいる。外国に行ったらモテるよ^_^と投げかけられた言葉について何回も考えるけど、考えるたびにかなしくなる。でもね、神様はいるとおもう。木漏れ日の首筋に、砂丘のしずけさに、広大な空の一枚下に、その温もりと永遠が芽吹いているのをしっている。そのたびに、わたしはこの世界に愛されていて、まだ19歳で、まだ何にでもなれて、そして世界を(気持ちがあふれてしまいそうなくらい)等身大で愛しているドラゴンみたいにかわいい女の子だとまじないを唱えるようにして心を強く保つ。アスファルトに散った桜が朽ちて、吐瀉物のようにグロテスクにぬるい光を浴びている。走り抜ける。だれかの憎悪の中に、疑念の中に、見下しの中に憧憬の眼差しを覚えながら。東京で灯される光の数だけ、アフリカの広原でつややかな花が咲けばいいのに。光の重さの分だけ、銃弾が軽くなればいいのに。帰り道、ひさしぶりにパンを買って帰った。
日記
弟がiPadのタッチペンを無くしたらしくて、それを聞いた母がすぐにAmazonで検索して新しいのを買った。こういうとき、ほんとうになんか小さなことだけれど、すごく心が愛にみちる。
大学の新校舎の建物のにおいが400人もの人が集まった大教室の縁をすべっていく。扉を開けた瞬間、目と目と目がわたしの顔を捉える。湿気漂うフロアにだれかがペンを落とす音、先生のマイクが吐息までもを拾って湿った熱を加速させる。「儚いって聞いて何を思い浮かべますか?蝶?蛍?蝉?トンボ?」 教授がそう聞くと、みんなのえらぶ選択肢がちょうど均等に分かれる。講義が終わるといつもすぐに帰るイケてる男の子が蛍を選んでいて、なおさらかっこ��く見えた。わたし、インスタのフォロワーが490人いるんだけど、その人数って今見てるこの人たちよりももっともっと多いのかと思うとなんか心強いような息苦しいような、不思議な気持ちになるなーとぼんやり思った。君たちはぶっちゃけ勝ち組です、という先生がキモかった。海外の大学院に行きたい。わたしはもっともっと色々な人を知るべきだし、美しい景色にであうべきだし、貪欲に学ぶべきだとおもうから。聡明になって、お金を稼いで、将来だいすきなひとたちにたらふくご飯をたべさせてあげたい。お母さんとお父さんが育ててくれた、守ってくれたこの心の真ん中にそびえる愛情のかたまりを誰かに分け与えていきたい。でも、そうとも思うけど、逆にそれをこなごなにさせてくれる危険性や若さゆえの解放にも目が眩んでしまうの。「今しかできない」ってとてもずるい言葉だなあ。
19さい
19歳とかいちばん呪われていた1年だった。まだハタチじゃないけど、もうそうさせて、と思うくらいに、1年のあいだに10年分くらいの幸せと不幸せがぎゅうぎゅう詰めに、どっちがどっちかわからなくなるくらいに入り乱れててくるしくてさみしくて悲しかった。くるしかった。わたしと同じ純度で、等しく、あいしてほしい。あいされたい。
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kennak · 2 months ago
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滋賀県県立高校の事件についてだ。 結論から言うと、女子生徒が通う同じ学校に新年度も教諭が在籍するのはおかしいと思う。女子生徒の不安を思えば最低でも別の学校に異動させるべきだし、何なら未成年と関わる仕事に就かせるべきではない。 極端だと思う人もいるかもしれないが、私も彼女(女子生徒)と似たような経験をした人間なので長くなるが私の身の上話を聞いてほしい。 まず簡単に今の私について。私は現在大学生。性別は女。ちょっと前は女子高生だった。 そして私が彼女と似た経験をしたのは5年前。高校1年生の夏だった。 私の高校には購買があって、弁当や文房具、菓子パンなどが買えた。まあ、一般的な購買だったと思う。店主は30代半ばの男性で、自称"売店のお兄さん"。購買がある場所には休憩スペースがあって、15人くらいが飲み食い出来る椅子とテーブルがあった。お兄さんの誰にでも冗談を吹っ掛けるような軽い空気と過ごしやすいスペースのお陰で購買を溜まり場にする生徒も一定数いた。私も、友人がよくそこにいたことから購買に通っていた一人だった。 私はアニメや漫画が好きで、友人やお兄さんとその話題でよく盛り上がっていた。特に私はイラストを描くのが好きで、美術部にも所属しており、お兄さんもイラストが上手だったため描いた絵を見せ合ったりするくらい仲が良かった。友人と話しながら絵を描くのはとても楽しい時間だった。彼のことを、大人として信頼していた。 昔ながらの購買らしく決済方法は現金のみで、精算機なども特になく、お兄さんが手計算で精算を行っていた。そのため、130円のパンを買った子に対して、100円だけ受け取り30円を「いいのいいの」と言いながらお兄さんが返す光景も珍しくなかった。一応、よく購買に来る子、居る子、など彼なりの線引きをした上でのサービスのようだった。私もそんなサービスを受ける一人で、菓子パンを買ってレジに持って行くと「持ってけ」と言われて、奢ってもらっている状態の時も多かった。 私の学校では夏休みでも夏課外と呼ばれる課外授業があり、午前は課外、午後は部活という生活を夏休みに入った私は送っていた。 その日私は課外を終えた後、いつも通り美術室で絵を描こうとしていた。が、その日は美術室が施錠されてて部室に入ることが出来なかった。塾に行こうにも開校時間までまだ時間がある。手持ち無沙汰になった私は誰か駄弁れる相手はいないかと思い購買に向かった。今日部室入れなかったんだよねーみたいな事を友人と話したと思う。 話の中で、大きなスケッチブックの置き場に困っているという話をした。部室に置いて帰ろうと思っていたが入れず、教室の自分の棚に置こうにも大きすぎて入らない。そんな話を聞いていたお兄さんが「じゃあ俺が預かるよ」と言った。 購買の脇には小部屋があり、在庫を置いたりするための店主のスペースになっていた。そこで預かってくれるという話だった。それは助かると思い厚意に甘え、預かってもらうことにした。 次の日、課外を終え、スケッチブックを取りに購買へと向かった。スケッチブックを返してほしいとの旨を伝えた時、お兄さんは妙に歯切れの悪い返答をした。よくは覚えていないが「いやー、その、書いてある事なんだけどさ、あんまり気にしないでね」的なことを言われたと思う。訳は分からなかったがスケッチブックは返してもらう必要があるのでその場で受け取った。大方ふざけたラクガキでもしたのだろうと思って、美術室に戻ってページを開いた。 ページの端に小さな文字が書いてあった。 「出会った時からずっと好きでした」 次のページを捲るとまた書いてある。 「初めて見かけた時から気になっていました」 次、そのまた次にも。 「初めはおとなしい人だと思っていたけど」 「かなり表情豊かで」 「意外な面を見る度」 「声が可愛いすぎて小鳥みたい(笑)」 「ちっちゃい足」 「目がきれい」 「あなたの内と外」 「大好きでした」 全身の血の気が引いて頭がクラクラするような感覚をがした。今でも覚えている。これはどういうことかと酷く混乱した。お兄さんが?私を?好き���?? 無理だ。あり得ない。 確かに私は彼と仲が良かった。親しくしていた。だが、それは親戚のおじさんと仲良くするようなもので、同級生の男の子と親しくなるようなものとはまるで違う。あの人は、私のことをそんな目で見ていたのか? 年上の男性から言い寄られて辟易する若い女性の話は私も聞いたことがあったが、そんなものは自分には無縁だと思っていた。あって社会人になってからだろうと思っていた。なのに、まさか、学校関係者から言い寄られるだなんて。 知らなかった。大人として信頼していた人間から好意を寄せられるのがこんなにも恐ろしいとは。でも、とにかく、こんな状態のスケッチブック、使える訳無い。そう思い混乱しながらも彼の元に向かった。彼は友人たちと談笑していた。 ずかずかと話の輪の中に割って入り、彼に書いたものを消すように言った。彼は「いや、本当にゴメン」とか言っていたと思う。謝るってことは多少悪い事をしたという自覚があるのか、コイツは? 謝られたせいだが何だか自分でもよく分からなかったが、涙が溢れてしまった。友人に酷く心配されてしまったのでその日はその場を離れ帰ることにした。 次の日、前日に消してと言ってスケッチブックを押し付けて帰ってしまったので、それを回収するため再び売店へと向かった。そして 「あれはどういうことなんですか?」 と彼に聞いた。 二人きりの売店の空気は重く息が詰まるようだった。 「ほんとーに申し訳ない!」とか彼は繰り返しながら 「まあ、俺が私ちゃんのこと、好きってことかもしれないねー」 と言った。 何それ。かもしれないって何だよ。 と思ったのでさらに聞くと、私のことが前から好きだった。勝手に私のものに書きこんだのは悪かったと思っている。以前から奢ったりしていたのは私が特別だったから。といった趣旨のことを言われた。そして 「この事、他の誰にも言わないでね」 と言われた。 この発言が一番意味不明だと思った。 他の人に言われたら困る、後ろ暗いことだと分かって私に思いを伝えたの??悪い事と分かっていて私にこんな事をしたの??しかも私は好きな人(勿論生徒)がいると言ってこの人に恋愛相談もしていたのに?その気持ちも無視して? とにかく以前言ったように他に好きな人がいるし、あなたの気持ちに応えることは出来ない、といった内容を伝え、断る事にした。二人きりの状況が怖くて、やんわりとした断り方しか出来なかった。 その日の晩、この事を誰かに相談しようかとても迷った。とてもショックな出来事だったし、泣いている所を見た友人たちにどう説明したものかと悩んだ。そして「他の人に言わないでね」という彼の言葉が頭の上に重くのしかかった。 とても怖かった。誰かに話してしまって気持ちを整理したい。でも、話したら彼の学校での立場は危ういものになる。告白されたぐらいで他人の仕事や立場を奪っていいのか。口止めもされている。彼がいなくなった場合、購買はどうなるのか。だからといってもう二度と彼と関わりたくない…。 迷った結果私は、私が泣いた様子を見ていた2人の友人にのみ、話すことに決めた。このことはどう��他の人には言わないでくれ、と言って。2人に具体的な内容を伝えるため、スケッチブックに書かれた文字をどうにか復元しようとした。もし今後先生などに相談しようと考えが変わった時に、証拠になるとも思い、写真にも撮った。柔らかい紙に書かれた文字は鉛筆を薄く載せるとうっすらと浮かび上がってきた。(今回、この文章を書くに当たって実に5年ぶりにその写真を見返している。今でも読んでいて動悸が止まらない。完全に全てが復元できた訳ではなかったので、今回上に書いたものはやや不完全な文章ではある。) 2人の反応は、大変だったね、みたいなリアクションだったと思う。 そのため、この2人にのみ私が購買に来なくなった理由が伝わった状態で、私は一切彼と接触をしないようになった。購買にも極力近付かぬようにした。あの日あったこともスケッチブック書かれた文言も全て忘れたいと思いながら日々を過ごした。しばらく経った頃、最近私が購買に行っていない事について、彼が他の人に「まあ私ちゃんは、天邪鬼だからねー」などと言っていたと事情を知る友人から聞いた。吐き気がした。私の何を知っているというのだ。 1年後、クラス替えがあり掃除の担当範囲が変わった。私のクラスの担当範囲の中に購買前の廊下があった。毎日の掃除、必ず彼の顔や声を見聞きしなくてはならなくなる。「耐えられない」そう思って、悩んだものの担任に事情を話すことにした。具体的な伝えられ方などは省略し、"好意を伝えられたが断った。関わりたくないので購買前の廊下以外の場所に私を割り当ててくれないか"と打診した。この時も大事にしたくない、してはいけないのではないか、という気持ちがあったため、担任にもあまり他の人に事情は言わないでくれ、と伝えた。ありがたいことに担任は快諾してくれて、私が購買前を掃除することはなかった。 だが、この判断は今思い返すと間違っていたと思う。あの時、私がきちんと先生にすぐに報告しておけば、そして学校から彼を追い出してほしいと伝えていれば良かったと後悔している。そうすれば、未成年者に手を出す人間から後輩たちを守れたのに。そうしなかったことで、後輩たちを危険に晒してしまっている。そんな風に思えて仕方がない。 また自分が成人という立場になって改めて高校生は子どもだと強く感じるようになった。狭い世界で生きてるし、当然視野も狭い。本人としてはは一人前のつもりでも、出来ることはそう多くない。そんな弱い立場の子どもに対して、大人が自分の恋愛感情を伝えるというのは、無自覚でも相手の立場の弱さを利用した卑怯なやり方だと思う。 長々と書いたが私の主張はこうだ。 ・大人は子どもを守る存在であるべきであって、一方的な思いをぶつけて脅かすなどということはあってはならない ・それが出来ない成人は未成年と関わってはいけない なので、当該事件で女子生徒が「大変ショックでこの先生とはもう一緒にいたくない」と言ってるのだから絶対に関わることのないよう、せめて他の学校に異動させるべきだと思うのだ。 私はここまでハッキリ自分の意志を大人に伝えることが出来なかった。ショックの中、周りの大人に自分の思いや意向を伝えた女子生徒はとても勇気を振り絞ったのではないかと思う。だからどうか、彼女の学生生活が幸せなものとなるようにと祈っている。 大人に傷つけられた子どものケアが今より手厚いものになるように、自らの立場を自覚しない無責任な大人が子どもを脅かすことのないように、この文章を読んだ人だけにでも伝わればと思う。
高校教諭が生徒に交際を求めた事件について思うこと
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crispy-moratta · 2 months ago
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ノルウェーの森 下巻 感想
一年くらいの間をあけて下巻読もうかなという気持ちになったので、渋々テキストを追い始める。まず上巻からの続き、少しワタナベくんと直子の薄暗かった先にぼんやりとした生の火が感じられはじめて少し気持ちも明るくなりつつ、レイコさんの歪みのある過去のの打ち明け話と相変わらずのそのまま全てを再現することが可能ならくらいの事細かな性描写、人生の試練を迎えていてる面々のウエイトのある人生模様とは裏腹に適度に軽い読み味という印象、ノルウェーの森の続きが始まったなという感じであった。
印象に残ったシーンはミドリの父をワタナベくんが看病する場面で、キウイと間違えて買ってきたのであろう見舞い品の胡瓜を看病人であるワタナベくんがポリポリと食べて、それを病院食に辟易しているもうまともに話せないミドリ父がひとくち欲しがり、ふたりで胡瓜をポリポリと食べるところ。病院食というものをわたしは人生でたぶん口にしたことがないが、ああいうのはだいたい塩分量とかが事細かに気にされてとにかく薄口で全体的に流動食に近い、お粥だの煮浸しだのの柔らかくて水分を多分に含んだようなものが多い印象。正直美味しく食べるためのものというよりは病院側が健康責任を果たすためというその一点において考えてつくられた、そういう味である。わたしの祖父も一時帰宅した際にはカップヌードルが食べたいといって、家族ももうそんなに生い先の長くない祖父の気持ちを汲んでカップヌードルをつくっていた記憶。当時のわたしは一時帰宅の医師の隙を見てそういうのを食べるのって悪いことな気がすると思ったりもしたが、今に思えばわたしも喜んで何かを食べる方が塩分や添加物がどうこうとかよりもずっと優先されてもいいことだと分かる。してしかしミドリ父はそのような味のある食べ物ではなく、新鮮な胡瓜を食べて満足にしていたのかというところだが、これが胡瓜というのがなんともよかったと思う。栄養価の最も低い野菜の第一として知られる胡瓜だが、それでもなお病院食よりも生命を感じる食材という描かれかたをしていた。それから普通に知人の父のしかもその日に会ったばかりの看病をひとりきりでするワタナベくんってやっぱり主人公だなという気分になった。ただ横にいるだけではない、汗を拭いたり尿瓶で排泄を手伝ったり。大学の講義の話までしてちょっと素晴らしい男ではないか。直子という運命的に断ち切れない連絡のある存在がいるなかで、共に寄り添い真にワタナベの日常を支えるミドリのことが彼は本当に好きなんだなと感じられた場面。
わたしはノルウェーの森全編を通して、ずっとワタナベくんと自分に重なりを感じて��月のように感じられる友人の存在だったり直子のような気にかけ続けていくべきだと感じるひとがいて、少し退廃した心持ちと生活があり……という視点。読んでいる時点ではワタナベくんの人生の希望がぼやけている様子をすごく我ごとのように噛み締めていたのだが、下巻は後半から、木月とかつての直子と訣別して、きちんと大人になるということを志したワタナベに対して結局そうかとワタナベの意思は応援すれど物語としては少し残念な気持ちも半分といったところだった。とか思ってたら最後にはワタナベくんの生を支えていた直子まで自殺してしまいさすがにこの展開には驚いたが、それがワタナベくんのこれからの人生を歩んでいくに必要な要素であったことは言うまでもない。
おまけ
下巻の序盤の方を読んでいると、マンションの斜向かいの住人の高らかな喘ぎ声が窓越しに聞こえてきて、冬明けでまだ少し落ち込みがあったのとちょうど読んでいる場面がレイコさんとピアノを習いにきていた少女のそのような展開であり、すごくこの喘ぎ声にわたし自身の人生が、もしくは読書体験としてシナジーが、知らないどこかの人の性の揺らめきを感じながら読むノルウェーの森下巻は控えめにいって悪くなかった。めっちゃいいやんとか思ってそのまま読み進めていたのだがさすがに少し気が散るというか、気にかかってきて窓際にて消去法で斜向かいの部屋だと思っていたものを本当にそうか確認してみたくなり、なにせ色々とこの状況にひとりでに盛り上がって気持ちがアグレッシブになっていたのはある。仮にその部屋だったとすると横に2階から3階に上がる階段の踊り場があり、この性の高まりを横にして煙草を一本吸うのは悪くないと思ったりして、表向きには(何に対してのかは謎だが)下の自販機に飲み物を買いに行くことにして静かな足取りで二階の廊下を進んでいった。しかしもう少しでその部屋に差し掛かるところでまさかのちょうど直後、であろう男性が片手に煙草を挟んで玄関のドアを開けて出てきて(ドアのノブが降りたのを確認した瞬間にわたしのアグレッシブささ消滅して)パッシブな心持ちに。ギリギリ入れ違うように横の踊り場に抜けて階段を平然を装いながら降りたのであった。土壇場でエンカウントせずには済んだのだが、一応その後自販機で紅茶花伝を買ってから5分くらい間をおいて部屋にあがり、(ほんまなにしてんねん)ということがあった。そのまま読書を進めていればと思いながら、あのアグレッシブさが表象して以降の不気味な行動の一連ははいささか蛇足であるのはそうだが、総じてノルウェーの森の読書体験としてはとても素晴らしいものであった。
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teddyysblog · 10 days ago
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### 『お姉ちゃんの秘密』第6章:歪んだ楽園の終わり
#### 閉ざされた世界の朝
目覚めた時、部屋の空気が重く淀んでいた。遮光カーテンの隙間から微かに差し込む朝日が、瑠奈お姉ちゃんの寝顔をかすかに照らしている。センター分けの黒髪が枕に広がり、紫色の瞳の上で長い睫毛が静かに震えていた。いつもより強い抱擁で、私の体を締め付けている。
「ん...弟くん、もう起きたの?」
お姉ちゃんの声が、朝のせいかいつもより低く嗄れている。170センチの長身をくねらせながら、私の方に体を寄せてくる。10センチの身長差があるから、お姉ちゃんの吐息が額にかかる。
「おはよう...お姉ちゃん」
「おはよう、私の可愛い弟くん」
���姉ちゃんの冷たい指が、私の頬を撫でる。その手には、昨日の包帯の下から新しい傷が見え隠れしている。
#### 監視下の朝食
キッチンには、すでに豪華な朝食が並んでいた。お姉ちゃんの手作りだ。でも、その代償は明らかだった。シンクには割れたお皿が捨てられていて、ゴミ箱には失敗作と思われる焦げた料理が山積みになっている。
「全部食べてね? お姉ちゃん、朝の4時から作ってたんだから」
お姉ちゃんの紫色の瞳が、熱っぽく輝いている。箸を握る私の手が震えるのを見て、お姉ちゃんが不機嫌そうに眉をひそめる。
「どうしたの? まずいの?」
「違うよ! ただ...お姉ちゃん、また手を怪我してるじゃん」
お姉ちゃんは急に表情を和らげ、私の髪をくしゃくしゃにする。
「心配しなくていいの。弟くんのためにやったことだもの」
窓の外から、ふと子供たちの笑い声が聞こえる。お姉ちゃんの表情が一瞬険しくなる。
「...もう、外を見る必要ないわよね?」
#### 学校という名の監獄
「行ってきます...」
玄関で声に出そうとした言葉が、お姉ちゃんの熱いキスで飲み込まれる。長すぎる10秒間のキスの後、お姉ちゃんがにっこり笑う。
「今日も監視カメラで見てるからね。お昼休みには絶対に連絡して」
鞄の中からスマホを取り出すと、ホーム画面はお姉ちゃんとのツーショット。位置情報共有アプリが常に起動している。
「分かったよ...」
校門までの道のりで、背中に刺さるような視線を感じる。振り返ると、確かに2階の窓からお姉ちゃんが見送っている。手を振ると、にっこり笑ってくれたあの表情が、なぜか少し怖かった。
#### 教室の孤独
教室に着いても、私の存在に気づくクラスメートはいない。カバンから教科書を取り出すと、中からお姉ちゃんの手書きのメモが落ちた。
[授業中もお姉ちゃんのこと考えててね♡]
顔が熱くなるのを感じながら、そっとポケットにしまった。先生の話し声は遠く、頭の中はお姉ちゃんのことでいっぱいだ。
(お姉ちゃんは今、何してるんだろう...)
窓の外を見ると、偶然にも��舎の廊下をお姉ちゃんが歩いているのが見えた。こちらの教室を覗き込むように立ち止まり、手を振ってくる。急いで下を向くが、もう遅い。スマホが震えた。
[窓から逃げるように目を逸らしたね? 何か隠してるの?]
#### 昼休みの密室
「弟くん、こっち」
お姉ちゃんが人気のない音楽準備室に招き入れる。ドアを閉めると同時に、鍵をかける音が響く。
「お姉ちゃん、ここ...」
「大丈夫。鍵はお姉ちゃんが持ってるから」
お姉ちゃんの紫色の瞳が、薄暗い室内で不気味に光る。突然、お姉ちゃんが私を壁に押し当て、熱い吐息を耳元にかける。
「今日、クラスのあの子と目を合わせたでしょう?」
「え? 誰と...」
「���つかないで!」
お姉ちゃんの叫び声が、狭い室内に響き渡る。次の瞬間、お姉ちゃんの熱い唇が私の唇を覆う。乱暴なキスで、唇が切れるような痛みを感じる。
「ごめん...でも我慢できなかった...」
お姉ちゃんの涙が私の頬に落ちる。その表情は、怒りと悲しみと執着が入り混じっている。
「お姉ちゃん以外、誰もいらないって言って」
「...お姉ちゃん以外、誰もいらないよ」
#### 帰宅後の監禁
「ただいま...」
玄関を開けると、異様な雰囲気が漂っていた。リビングのカーテンが全て新しいものに変わり、分厚い遮光カーテンになっている。
「お姉ちゃん、これ...?」
「もう外を見る必要ないでしょ?」
お姉ちゃんの笑顔が不自然に明るい。キッチンには大量の保存食が積まれ、冷蔵庫には一週間分以上の食材が詰め込まれている。
「明日から学校行かなくていいよ。お姉ちゃんが全部教えてあげる」
お姉ちゃんの手が私の制服のボタンを外し始める。その指先が震えている。
「弟くんは...お姉ちゃんだけのものだから」
#### 夜の終焉
真夜中、お姉ちゃんがベッドに潜り込んできた。冷たい指が私の鎖骨をなぞる。
「弟くん...私、妊娠したかも」
頭が真っ白になる。お姉ちゃんの目から大粒の涙がこぼれる。
「でも心配しないで。私たちなら...大丈夫」
ぎゅっと抱きしめられる。お姉ちゃんの鼓動が早すぎる。
「これで永遠に繋がれるね。誰にも引き離されない」
窓の外で雷が鳴る。歪んだ愛の檻は、ますます深く、暗く、私たちを閉じ込めていく。お姉ちゃんの温もりと共に、私はゆっくりとこの永遠の闇に沈んでいくのだった。
[最終章へ続く...]
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2015年 06月 14日
作務と原点と坐禅七炷目
「アトリエ・真観写房」は、なんちゃって雲水の侘しい庵。他者から見れば、なんちゃってだが、本人的には大真面目である。真観は、自身の人生を"なんちゃって"で良しとしている。「真観」とは、禅寺の座禅会に通っている時に授かっ戒名。真観写房の「写」は、写真を意味し「真」は、真観の名前と写真から。「房��は、庵の意味と母の名前、房枝の一字から。
英語では、 「ShinkanSyabō Hermitage」 としている。
真観は、今日も庭の掃除と部屋の整理整頓に精を出した。庭の掃除は、雲水の作務だ。作務をしていると隣家のご主人が『頑張るねぇ』と声をかけて来る。名も分からない樹の枝を剪定バサミで斬っていた時だった。確かに真観の働きっぷりには感心すると自画自賛。好きなことには何の躊躇もなく時間も忘れる。
昨日、ホームセンターで買ってきた赤レンガ12個を「コ」の字型に並べて花壇を作った。この花壇は、縁側の左横に元々あった花壇と同じスタイルにした。縁側を挟みシンメトリーにしたのだ。地面を均して赤レンガをただ置き並べただけだ。花壇に何を植えるのがは、まだ未定。
今日は、難儀な作業をした。ハードだった。腰を痛めない様に気をつけた。庭の一角に山積みされていた朽ちた樹々を処分して、残されたのは巨大な石だった。それをなんとか移動しようと思っていたがビクともしない。今度誰かがアトリエに来訪してくれたら手伝って貰おうと思っていた。
しかし、ここは、真観の性格だか早くなんとかしたい。真観は、せっかちだ。それでも1人では出来ないこともある。 真観、庭にあるその石を何日も眺めていた。せっかちをこくしようと日々努力はしている。
『うーむ、機は熟したぞ。もう一度やってみよう!』
ちょうど御誂え向きに木の杭が見つかった。それを利用してテコの要領で動かせてみよう!石は、かなり重かったが少しずつ揺らして移動させる。腰を"やったら"おしまいだ。真観は、細心の注意を払った。
そして、その石は、真観の願いが叶い移動させることが出来た!
よくやった!真観。
ステレオセットが置いてある場所は、仕事部屋の床の間にある。その壁は今まで何も手を加えてなかったが今日写真を飾った。その写真は、真観が写真に興味を持った原点の写真たち。10代の頃、好きなロックのスターの写真を部屋に飾りたかった。幼なじみの友人Tが『複写すればいい』と真観に写真の複写を教えてくれた。それを覚えると夢中になって複写をした。(ブログのプロフィール写真)その複写した写真のネガを友人が引き伸ばしてパネルにしてくれていた。今思えば、印画紙は、バライタ紙だ。
友人Tには、感謝している。 「写真」と出会わせてくれてありがとう!と。
真観は、それらの写真パネルを床の間に飾った。真観は、満足感に浸った。
昨日、廊下の壁に飾った「Portraits of Serbia」の写真だが、他にも数点写真(額入り)が残っていた。アトリエにある「Portraits of Serbia」の全て写真をこの廊下の壁に飾ろう!そう思うといてもたってもいられない。夜だったがハンマーで釘を叩く。幸い隣家は、道を挟んで離れている。
YouTubeでドラマ「前略 おふくろ様」を観る。母は、いつも言う。『1番嬉しいのは手紙を貰うこと』と。贅沢をしない母らしいと真観。真観は、ドラマを観ながら母のことを想った。
母に手紙を出そう。それも定期的に。電話と交互がいいかも知れない。電話で話す、手紙を書く、電話で話す、手紙を書く。
布団に入る前に坐禅を1炷。薄暗い闇夜を半目で見つめながらの坐禅だった。
昨日見たとんでもない光景は、今日も健在。さてどうしよう?
AND SO THE DANCE GOES ON ・・・ ダンスは続く。
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quuyukadaisuki · 2 months ago
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腹が減っては妖異も見える?
鬱蒼とした森の奥深く、道に迷った一人の冒険者が彷徨っていた。この辺りは道が分かりにくいから、暗くなる前に戻ってこい――そう言われていたのに、この有り様である。
「まいったなぁ……」
森の中は昼間でも薄暗いが、夜ともなれば一寸先は闇。
月明かりも曇天に遮られて頼りなく、風が枝を揺らすたびに何かが動いた気がして心臓が跳ねる。
「……いや、落ち着け。ここは……そうだ。たぶん、北部森林だろ……きっと」
そう言ってみたところで、見渡す限りの木々に見覚えはなく、腹の虫が容赦なく鳴く。
疲れ切っていた。空腹で、冷えて、心細かった。
それでも、ただじっとしているわけにもいかず、冒険者はふらふらと足を動かす。
そのときだった。
茂みの向こう、木々の隙間から――明滅する橙色の灯りがぼんやりと見えた。
「あれは……人の気配か?」
導かれるように灯りの方へ進むと、開けた場所に出た。
そこには森の中にあるまじき立派な屋敷がぽつんと建っていた。
「なんだ、こりゃ……」
石造りの門柱、蔦の絡まる鉄柵、尖塔屋根と大きな扉。
屋敷から漂うどことなく陰鬱な雰囲気に、やや躊躇もするが背に腹は代えられない。ええいままよと、冒険者はそっと足を踏み入れる。扉の軋む音が、静まり返った森の中にいやに大きく響いた。
屋敷の中は薄暗く、床はぴかぴかに磨かれているが、どこか不自然なほどに整ってい��、まるで人の気配があるような、ないような――そんな妙な居心地の悪さがあった。
「……誰か、いないかー?」
恐る恐る声をかけるも返事はない。代わりに、風がすうっと吹き抜けたかと思うと、廊下の奥でカタリと何かが落ちた音がした。
ぞくりと背筋を這う冷気に思わず足を止める。
「……気のせいだ、気のせい」
仄暗い廊下をひとまず進んでみる。壁にかけられた肖像画の目がこっちを見ている気がする――今、その目が動いたような? やっぱり気のせいじゃないかもしれない。絨毯の模様だって今にも動き出しそうだ。いや、もしかしてほんとに動いたかもしれない。
得体が知れず、不気味な屋敷だという感想しか出てこない。とにかくなにか食べ物だけでも見つけてこんなところさっさとおさらばしたい。
あの庭にあったカボチャ、食べられたりしないかなと、そんなことを真剣に考え始めたあたりで、突然、廊下の奥から「ばあああああああああっ!」という叫び声とともに、白い布の塊が飛び出してきた。
「うおああああああああああああああッ!?」
思わず反射的に叫び声を上げ、後ろによろけて尻もちをついた。その姿を見て、布の中の影――小さなララフェルが、ころころと笑いながら布を脱ぎ捨てた。
「ふっふっふっ、キミ、実にいいリアクションだねぇ~! 今年も大成功っと!」
「……な、なんだよ……!」
思わず呻き声のような言葉が漏れる。腰は抜けるわ心臓はばくばくだわ、正直なところ食欲どころの話ではなくなっている。
「ようこそ、ホーンテッドマナーへ! 来る者拒まず、帰す者は選ぶぞ! ひっひっひぃ!」
なんだその物騒なキャッチコピーは。
唖然とする冒険者を尻目に、ララフェルはどこからかランプを取り出し、ふわりと空中に放ると、魔法の光がぽっと辺りを照らした。すると廊下の両脇のドアが一斉に開き、奇妙な仮装をした者たちがぞろぞろと顔を出し始めた。
骨の絵柄がついた全身タイツに身を包んだヒューランの青年、やけに本格的な魔女装束のヴィエラ、そして、何を思ったか大きなでぶチョコボの着ぐるみを被ったルガディンまで――。
「……なんだ、夢か」
「いやいや、夢じゃないよぉ~。さっきから言ってるでしょう。ようこそ、パーティ会場へ!」
ララフェルがいたずらっぽくウインクする。
なんということか、迷子になって行き着いたのは、どうやらお化け屋敷のイベント会場だったらしい。
「夢じゃないのか……」
それにしても、腹が減ったな――ああ、腹が……減った……。
空腹というのは実に恐ろしいものだ。幽霊だの妖異だのが飛び出してくる廃屋敷よりも、今この瞬間に、冒険者にとってみれば胃の裏がぎゅるぎゅると音を立てる感覚の方がよほど現実味があって、なおかつ死の��怖を感じる。
「なんか……腹の虫の方が、先に叫びそうだ……な……」
冒険者は立ち上がり、壁に手をつきながら、ふらふら、のろのろと歩き出した。目の前で踊るチョコボの着ぐるみに、骸骨のダンス隊、煙と光でおどける仮装の一団――。
お祭りだかパーティだか知らないがそんなことより――
「――く、食い物はないのかァ……!?」
その瞬間、視界がぐにゃりと揺れて回った。
次いで意識がふっと浮かぶような感覚――冒険者はついに力尽き、ぱたりと床に倒れ伏した。
「うぇえ……ちょ、ちょっと!? こいつ倒れたぞ!」
「や、やばいやばいやばい! 驚かせすぎた!? ねえ、誰かポーション持ってないの!? えぇ、ないの!?」
「仕込みに全振りしたからなあ……いやでもこれは、さすがにやりすぎたかな……」
慌てふためく仮装パーティの一同。
その正体は――コンチネンタル・サーカスの旅一座。実は守護天節の間だけ人間に化けて活動する妖異たちであった。ダンチョーを中心に恐怖の夜を取り戻そうと躍起になっていた時期もあったが、近頃は方針転換し、人を笑顔に、感謝される際に生じるエーテルを少しだけ頂くことに力を入れている。
が、今回はさすがにやり過ぎたらしい。
「……このままじゃ、通報されちゃうよ……!」
「いや、すでに通報レベルだろ……」
冷や汗をかく(化けているから見た目は笑顔のままだが)妖異たちの元に、コツン、コツと、かかとの高いブーツが床を鳴らす音が近づいてきた。軽やかでいて、不思議と重みのある足音が、慌ただしい空気の中に割って入る。
「――騒がしいわねぇ、今年はずいぶんと盛況みたいじゃない?」
その声に、仮装の者たち……いや、正体を隠した妖異たちが一斉に凍りついた。音の主が姿を現すと、彼らは反射的に姿勢を正す。現れたのは、まるでそれが顔の一部かのように自然に収まった頭部がカボチャの女性だ。漆黒のドレスに身を包み、裾を引くように優雅に歩くその姿には、どこか異質でいて抗い難い魅力があった。
「ま、ま、魔人様……!」
「や、やばい……お怒りだ……!」
「こ、これはその、予定通りの……演出でして……」
パンプキンヘッドの魔人――守護天節を司るとされる、いたずら好きの魔女にして妖異の領主は、倒れた冒険者を見下ろして小さく首を傾げた。
「ふぅん……ずいぶんと楽しませてもらったみたいね、この子。……でもねぇ、空腹で倒れるまでっていうのは、いささかサービス過剰じゃないかしら?」
仮装パーティの妖異たちがしおらしく頭を垂れる中、魔人はその顔に似合わぬ繊細な手を差し伸べ、冒険者の額にそっと触れる。
「さあ、お目覚めの時間よ。『夜の宴』は、まだ始まったばかりなのだから――」
ふわり、と漂う甘い香りが漂う。
「……ん、う……?」
冒険者がゆっくりと目を開けると、目の前にいたのはカボチャ頭の女性であった。
「……カボチャだ。なんで、頭……に?」
「目が覚めたみたいね。ふふ、驚かせすぎたことは謝るわ。でも……楽しかったでしょう?」
「まぁ………」
――ぐぎゅぅるるるるるるるるるう。
冒険者が気力を振り絞って答えた返事は物凄いお腹の音で搔き消えた。
「……腹が減って……死にそう」
「はいはい、お腹がすいたんでしょう? こちらへどうぞ」
カボチャ頭の女性が指を鳴らすと、薄暗く不気味だった屋敷の廊下が色を変えた。照明は柔らかな橙色になり、壁にはカボチャやコウモリを模した飾りが浮かび上がる。そうして奥の扉が開くと、そこには豪勢な料理が並んだ大広間が広がっていた。
パンプキンパイに、リンゴのキャラメリゼ、骨型ビスケット、黒いチョコのケーキに、目玉を模したプディング、そして魔女のキノコスープ。どれもこれも見た目は怪しげながら、心をとろけさすような甘さと温かさに満ちていた。
「夜の祝宴へようこそ。空腹で倒れるまで楽しんでくれたあなたには、特別席を用意しておいたわ」
冒険者はまだ少しふらつきながらも、夢見心地でその光景に歩み寄る。仮装した妖異たちも、いつの間にか優しげな笑顔に変わっていて、料理を運んだり、踊ったりしていた。
「……なんだ、夢じゃなかったんだな……」
「ええ、夢じゃないわ。ここは、夢と現の境目。年に一度あなたたち人の子と私たちが交わる、たった一夜の約束された宴なの」
カボチャ頭の女性は笑いながら言った。
「さあ今宵は思う存分楽しみなさい。これは、いたずら好きなあの子たちに代わって私からのほんのお詫びのつもりよ」
そうして、屋敷の中はますますにぎやかに、楽しげな音楽と笑い声に包まれていった。
翌朝――宿屋〈とまり木〉の一室。
朝の光がカーテン越しに差し込むなか、冒険者はのそのそと目を覚ました。木組みの天井をぼんやりと見上げながら、ゆっくりと身体を起こす。
「……あれ、いつの間に帰ってこれたんだ?」
落ち着いた木の香り。確かにここはグリダニアの宿屋だ。昨夜のことを思い出そうとするが記憶は曖昧だ。道に迷い、空腹の中、森を歩いていたはずが、気づけば屋敷にいて、ララフェルに驚かされて、奇妙な仮装パーティに巻き込まれて……。
いや、最後には――カボチャ頭の……、パンプキンヘッドの魔人がいた、ような。
「……夢だったのか?」
思わず呟いたその言葉をかき消すように、朝の鳥のさえずりが窓の外から聞こえてくる。いつもと変わらない穏やかな朝だ。ただの夢であったとしても不思議ではない。それにあんな奇妙な夜、現実にあるはずが――
かさり。
荷物の奥から、小さな包みがこぼれ落ちた。
それはオレンジ色のリボンで結ばれた小袋だ。拾って開けてみると中には香ばしいパンプキンクッキーがひとつ。
「……マジかよ……」
確かに見覚えがある。それはあの宴でふるまわれていたものと、まったく同じ物だった。
これは現実なのか。それとも、まだ夢の中なのか。
冒険者は袋を見つめたまましばらく動けずにいた――が、やがてふっと肩の力を抜いて小さく笑った。
「……まぁ、悪くなかったしな」
クッキーを一口かじると、甘さの奥に、ほんのりとスパイスの風味が広がる。窓の外では、森の精霊たちがそっと風を運び、遠くで守護天節の飾りがカラカラと揺れていた。
彼らの夜は、きっと、まだどこかで続いている。
(終)
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crydayz · 3 months ago
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240401 STRETCH
ねえ、みなさん。4月ですよ
春の風がふわっと吹いてくるような そんな季節
なのにねぇ、私 今朝 妙~な夢見ちゃったんですよ
久しぶりに、妻の夢をね。妻はもうこの世にはいないんですけど、夢の中でもやっぱり他界してるんです。寂しい話ですよねえ…
でもね、その夢の中には、ちょっと不思議な仕掛けがあったんです。ある場所で、ある条件をクリアするとね、「大事な人が生き返る」っていう、なんとも奇妙なギミックでしてねぇ。私、必死になってそれに挑むんですよ。たぶんね、ボタンを連打するみたいな感じ
カチャカチャカチャ!ってね、手が震えるくらい頑張ったんです
-----------------------
昭和時代のねえ、駄菓子屋なんかにあった、パチンコみたいな感じでねぇ。電気なんか通ってやしないんだ、木で出来た、素朴な作りのやつですよ
それで気づいたら、妻がそこに立ってた。いるんだ、ふつうに
あれっ、お前、死んだんじゃ? って。…いやでも、いるんだ、たしかに
なんでもないみたいに立ってる!
あっ、って思うわけですよ
「そうかあ、そういう事かあ、目が覚めたんだ」って
さっきまで私がいたところの方が悪夢で、こっちが現実なんだって
ホッとしたんですよねえ。ああー、そうかそうかって
私、妻に言おうとするんです
「今ね、お前が死んじゃったあとの夢、俺見ちゃったよ…」って
でもねえ、わざわざ家族に「夢の話」とかいちいち報告しないものじゃないですか
普段の怖い話なんかと違って。ただの夢、ですからね、ええ
だから私も特に何も言わず、普通に過ごしてたんです
居間でね、昼下がり。たぶん休日ですよ。娘は外で遊んでるのか、すぐ近くの妻の実家で義母にお世話になってるのかなあ? まあ、いないんです
妻がね、2階へぽてぽてって上がっていくんですよ。その背中を見送って、ああ、2階行くんだなあー、って
それで私、テレビ観たりスマホいじったりしてたんですけど…ふとね、不安が湧いてきたんです
物音ひとつしない
テレビのボリュームを小さくしてみる。耳を済ます
しぃぃぃーーーーーー……ん…
ない。物音がない
かっちっこっちっかっちっこっちっ…
居間の時計の音だけが響いてる
「あれ? これひょっとして、また妻が死んじゃった世界にいるんじゃないか?」って
ゾクーッとするんですよねえ、心がスゥーっと冷えてくような感覚がね
あー怖いなー、怖いなー、って
いや~~~な感じですよ
いてもたってもいられなくて、階段をトントントン…って駆け上がるんです
廊下を真っ直ぐ通って、奥の寝室のドアの前まで来た。ぴっちり閉まってる
どうする? 開けようか、開けまいか、うぅぅ~~怖い
ドアに耳を近づけて聞いてみる。しぃぃーーーーー……ん…
勇気を振り絞ってね、ドアノブをひねった
ガチャッ。ンニィィィィィィィィィッ
開いた
電気は消えてる。薄暗い。洋服が床に散らばってる
ゆっくり、ゆっくり顔を上げていく。部屋の真ん中のダブルベッドの上に目がいく
いた。妻がいた。ベッドに横になって、ふつうにスマホを観てる!
「よかったあ、いたんかあ! お前ー」って、私思わず妻を抱きしめちゃった
この歳ですからねぇ… なかなかしないんですよ、そういうことは
妻は「いるって。そりゃいるって」って、ちょっと笑いながら、TikTok観続けてるんですよ
「ああよかった、よかった、お前、お前」って、私子どもみたいに泣きじゃくってねえ..
その時ね、感じたんです。「ああ。迷子が治った」って
ああ、そっかあ、私、妻と出会うまではずっと「迷子」だったんだーって
20代後半の頃なんてさ、みんな歩くの早すぎてどんどん置いてけぼりにされてる気がしたもんです。心細くってねーー、居場所がない、居場所がないってずーーーっと思ってた
でもね、ネットで出会った妻は絵が上手くってねえ。彼女と付き合うようになってからですよ、こんなすごい人がそばにいてくれるなら、私、置き去りになんてされてない、大丈夫だって思えるようになったのは
これは競争から逃げてるんじゃあなく、ある種の「ゴール」なんだってね
たとえ理不尽で残酷な競争の渦に巻き込まれたとしても、妻がいれば平気だったんです
夢の中でね、「妻がいなくなった世界」を5ヶ月分も見ちゃってたわけですよ。最後の方なんて妻、すごく衰弱しちゃっててねぇ…見てて辛かった
でも今、現実の妻はこうして元気そうでさ。「当たり前じゃないか」とも思うんですけど、その当たり前がね、急に怖いくらい愛おしくなってきて
思い出したわけです。あの心細さ、迷子の感覚をね
で、妻を抱きしめた時、深い安堵感に包まれた
「生きてる! 生きてる…動いてる!」
妻が「うんうん、そうだね、生きてるよ」って笑うんですよ
日常や当たり前がこんなにもありがたいものだったんだ、って
理屈では分かってたつもりだったんですけど、今、こうして妻に触れることであらためて思い知ったんです
でもね、どこかで思うんですよ。あの夢、また見ちゃうんじゃないかって…
怖いなー、怖いなー、嫌だなーって
そしたらまたスゥーーーーッ…と眠くなった
目が醒めた
「うぅぅーーーん、よくねたなぁ」と思って身体を起こす
部屋の様子が違う
いない。妻が
ああー、やっぱりあっちが夢だったんだぁー、って
でもね、私思いましたよ
妻と、皆さんから与えてもらった大切なものを胸に、また上を向いて生きていこう、そうしようって
切ないような、温かいような、そんな気持ちにさせる夢でしたねぇ……
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rikumatsuzawa · 4 months ago
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2025.3.9
一昨日、ハンガリーの首都、ブダペストからベルリンに帰ってきた。菜花とユウジがjeyenの買い付けでヨーロッパに来る時、私がまだ訪れたことのない街で数日間だけジョインするということが恒例になってきた。一ヶ月ほど前に彼らの住む大阪で会い、そのときにこのブダペスト行きが決まった。私は元々4.5月で一ヶ月くらい時間をとって東ヨーロッパ旅に出るつもりだったが、パリへの移住や仕事のことを考えて断念していた。そんな時に棚からぼたもちのようにころんとブダペストが落ちてきたのである。去年の夏もウィーンで二人にジョインしたが、このジョインの何が好きかというと、彼らは彼らの仕事をし、私は私の好きなことをする。彼らは朝からマーケットや古着屋を回り、私もエアビー近くのカフェに行き仕事をし、だいたい目処が立ったら行きたかった本屋や美術館に行き、天気が良かったのでドナウ川沿いをひたすら散歩した。七時ごろになると菜花とユウジと再び合流し、ハンガリアン料理を堪能したり、街を一望できる温泉(スパ)にも行った。私にとっては訪れたことのない国や街に気軽に行けて、その上そこには友人がいて、でも互いに気にせず時間があれば合流する。寝床もある。彼らにとっても(これは二人に言われて嬉しかったのだが)、私がいることで二人の間の緊張感も良い方向に変わるみたいだ。彼らにとって、年に四回のヨーロッパでの買い付けがそのまま生活に直結する。いいものが見つからなければ数ヶ月は苦しい生活が待っている。それほどシビアなのだ。そんな緊張感の中、海外で約二週間を過ごすというのは彼らにとってストレスだが、それを少しでも私が和ませているのであれば、嬉しいことである。
ブダペストは過去にドナウ川を境に西岸はブダ、東岸はペストと別れていた過去がある。二日目の日没後、二人と合流して温泉に行く前にその西岸にあるブダ城を見に行った。なんとも美しく、浪漫溢れる場所だった。ロマンスの含みもある浪漫と青春、それも大人の浪漫と若いエネルギーに満ち溢れた青春のどこか間の、混じり合ったようなものである。ブダ城に向かう途中、辺りが暗くなり、必要以上にはない、昔ながらの灯りが石畳の坂を照らす。その脇にはおそらく王国時代からのものではないであろう家が建ち並び、その前を自家用車が埋めつくす。ブダ城という現実離れしたところに続く半(反)現実までも不思議と味わい深く感じられる。なぜ坂道というのはこんなに気持ちが良いのだろう。特にその先に城や教会がある坂道は格別だ。話は少し逸れるが、日本の神社や寺にある坂道や階段とはまた違った趣がある。日本のそれは気が引き締まるような感覚だ。坂を上っていくと心躍るワクワクと同時に心が静まっていく感覚があった。ある意味「寂しさ」と形容しても大きく間違っていないような。しかしそれは強まったり薄れたりする寂しさではなく、安定した穏やかなものだったと思う。高揚と平穏の二つの感情が同時に共存することは可能なんだろうかと頭で考えていながらも、とても心地の良い感覚だった。足を進めるといよいよ城の上部が見えてきた。まさに自分が映画の中にい��感覚に陥りながら廊下階段を上がっていく。壁という壁はなく柱がその役割を担っているが、その柱の間からドナウ川と東岸のペストの街並みが一望できた。昔は土地的にだけではなく、暮らしまでもが分けられていたようで、つまり私は昔王族が毎日見ていた景色を目の当たりにしているのだ。心躍るワクワク感というのはここから生まれているのかもしれない。しかし、城全体を見渡せる頂上よりも、この廊下階段や城に続く長い石畳の坂道や脇に続いていく小道の方が私にとっては浪漫があった。そこにいた時の方が私の頭の中は豊かで、坂を全力で駆け上がったり、踊り場で柱に隠れたりしながら鬼ごっこをしている光景があった。もっとも私が単純に子どもすぎるだけなのかもしれないが。ブダ城は人の根底にある大人の浪漫とそれに限りなく近い、子どもに立ち返ったような心というものを大きく突き動かし、揺さぶる、そんな力があった。
私には直したい癖があり、それは完璧主義な部分からくるものだと思うが、例えば、どこかに訪れるのなら仕事はせずに完全に休みとしてその街を堪能したいと思ってしまう。プライベートの延長線上に仕事があり、仕事の延長線上にプライベートがあり、私自身も仕事を仕事だと思っていない側面もあるが、それでもやはり完全には折り合いがついていない。そしてそれはある種の強迫観念のようなもので、私をずっと蝕んできた。しかし、今回の旅ではその壁を一枚壊せた気がする。自分が基本的には常に仕事のことを考える性格というのは約28年の人生を歩んできて、もう変えられない事実だと認めるし、そこには諦めも必要だろう。この諦めというのは、まだembraceではなく、そこへの道中のポジティブなacceptanceである。それに私が仕事が好きなのは確かだ。仕事をしていると概ね満足しているし、していないと調子が悪い時の方が多い。もう認めざるを得ない。旅中に仕事をするのは悪だと決めつけていたが、仕事をするとその後は気持ちよく過ごせるし、インスピレーションも多く得られた。旅を楽しむために、休憩として仕事をすることができた。
「仕事」や「したいこと」「好きなこと」という言葉しか私の中にないのがもどかしい。私は単に、それらの言葉や、自分で勝手につくりあげている概念に縛られているだけのような気がする。極端な話、この全てを「私は楽しく生きている」とできればいい。この壁を突破できたときがembraceの瞬間なのだろう。
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kenshfsblog · 4 months ago
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数名から投稿楽しみにしているとリクエストがあったので、久しぶりに投稿。
年末年始にヨーロッパにいる友人に会うため旅行したのだが、友人と会った最初の2日間以降は一人旅。
某国の首都を訪問し観光したその夕方、某ゲイ用の出会い系アプリを開いて見ていたら、早速何人かからメッセージが。その中で写真とプロフが気に入った37歳の男が一緒にキメてやろうと誘ってきたので、その夜指定の場所に行って会うことに。
ホテルからタクシーで10分くらいの指定された住所で降りて部屋の場所を尋ねると、そいつはその目の前にあるバーで待っていると。恐る恐るそのバーの入り口を入ると、その男は待っていた。慎重180cmくらいの体格のいい男前だった。既に俺の入場料も払ったからと中に案内された。入り口のエリアはゲイバーなのだが、奥はゲイ用のレンタルルームとクルージングスペースになっているらしく、バーから奥の廊下に入ると薄暗く、廊下には多くの男達がいた。普段着の奴もいれば、上半身裸とか、革のハーネスとケツ割れ姿だけの奴など、年齢も20代~60代くらいと思われる奴までいろいろ。レンタルルームへ向かう途中廊下にいる男達と目があうが、何人かは気軽に挨拶してくる。中には早速ケツを触る奴も。ドキドキしながら部屋に向かった。
レンタルルームに入ると、薄暗い部屋にダブルベッドとシャワーブースのみがあり、ベッドの上には既に他の奴とやっていたと思われるキメ道具やゴミなどがあった。すぐに服を脱ぎ、ホテルから装着して来たハーネスとケツ割れ姿に(コックリングも装着済み)なると、すぐにどれだけ入れる?と聞いてきたので、自分でやると言って、10メモくらいをもらって新しい注射器にセット。それぞれベッドの上で入れ終わるや否や、カーッと体が熱くなり、すぐにエロモードに。ベロチューでスタートしたが、すぐにその男がチンコをしゃぶってと言って俺の口にチンコを押し込んできたが、いきなりのデカマラにむせながらもむさぼり付くように竿から金玉までしゃぶりまくった。そのまま69になりお互いのチンコをしゃぶっていたら、俺のケツの穴にその男の長い舌が入ってきて、そのまましばらくケツをなめられる状況に。俺はタチの頃からケツを舐められるのは好きだったので、そいつの長い温かい舌がケツの穴の中を舐め回る度にガマン汁垂らしまくって唸ってた。「綺麗なケツだ」と言われ、四つん這いで散々ケツと玉と竿を舐められた後は、そのままギンギンになった彼のデカマラが押し込まれた。突然デカいのが入ってきたので痛みで30秒くらい抜かずにストップしてもらったあとは、しばらくずっと掘られっぱなし。デカいのをピストン運動する度うめき声が抑えられず、おそらく廊下まで響いていたと思う。俺のチンコからはガマン汁はダダ漏れで、このままじゃ掘られて終わっちゃうよって思ったら、いきなり強く腰をビクンビクンと突き上げ種漬けされた。量が多いのか、ケツの奥に温かさと満腸感でイッたことがすぐ分かった。その男は既に俺が数人目みたいだったので、疲れたのでしばらく休憩すると。あなたはクルージングエリアに行って遊んできたらいいよって言われたので、まだ掘ってないし全然やり足りない俺はムラムラ全開のまま初めてのヨーロッパでのクルージングゾーンに。部屋から出てロッカーに荷物を預け、ワクワクしながら廊下の奥へ。そのフロアには多くのビデオルームが廊下の両サイドにあり奥に深く回廊の様になっていた。その男達が沢山いる通路をハーネス、ケツ割れ、ブーツ姿で歩くというのはさすがの俺も初めてで恥ずかしさと緊張感があったが、すれ違う男達に"Wow!", "Nice!"などと言われ、すぐに何人かに誘われた。とりあえずそのまま一つのビデオルームに入ると、部屋の上��方のテレビでゲイビデオが20チャンネルくらい選べるしくみで、両側の部屋との間にでかいGlory Holeが空いていた。あちこちでビデオの声とは別にしゃぶっている音や、ケツを掘っている音などが聞こえ、キメているのにさらにアガりまくり。椅子に座るといきなり両側からデカいチンコがヌッと出てきた。なんでこの国の男はみんなチンコがデカいんだよって驚きながらも、早速片側のデカマラにしゃぶりつく。口いっぱいの太さの皮付きのデカマラのエロさに俺のチンコはビンビンダラダラ。夢中でしゃぶっていたら、隣の穴から腕が出てきて俺のケツをひっぱられ、そのままケツを突き出したら穴からけつの穴をペロペロと舐め始めた。あまりの気持ちよさとエロさにうめき声を出しながらデマからを必死でしゃぶった。隣のデカマラもしゃぶりたかったので、向きを変えて何度か交代でデカマラをしゃぶりながらケツを舐められていたが、突然固い太いチンコが俺のケツに入ってきた。あまりの変態なシチュエーションに興奮してうめき声を漏らしたが、その後は3度ほど交代で反対側の男にケツを掘られ、最初の男がうめき声とともに俺のケツに中出しをしたかと思ったら、しゃぶっていたデカマラがビクンとしたと同時に俺の口の中に大量のザーメンが噴射された。それぞれの男は”Thank you"と言って部屋を出て行ったが、同時にケツと口の中がザーメンでいっぱいになった俺は変態度が半端ないレベルだったのでそのままザーメンを飲み込み、ケツの穴にぶち込まれた二人目のザーメンもそのままキープしてビデオルームを出た。ますます変態度が上がり、ムラムラ最高潮の俺はそのまま廊下を一歩きしていたら、地下に続く階段が。ワクワクしながら階段を降りると、さらに広いクルージングゾーンが。大きなスクリーンでゲイビデオ放映している広間の左右に伸びる廊下は迷路のようなダークゾーンで、鉄格子と鎖などがぶら下がっているハードなエリア、ケツ掘りブランコルームやX字の形に4つの革ベルトが付いたSM?プレイルーム、ケツ掘りベンチや叉を開く医療用のベッドのようなベンチなど、いろいろなエリアが。既にやりまくっている奴らもいてあちこちで声が響いている。多くのムラムラした男達が獲物を探して歩き回っているが、俺の格好がハレンチだったのか、アジア人が珍しかったのか、暗い廊下では男達に声をかけまくられた。その、地下のクルージングエリアでのエロ体験についてはまた次回書きます(長文でちょっと疲れた)。自分がこんなにも変態だったことを改めて知ることになったエロい体験談はまた次回に。
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picolin · 6 months ago
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Natasha, Pierre & The Great Comet of 1812
Music, Lyrics, Book and orchestrations by Dave Malloy
dir. Tim Sheader
2024年12月21日 Donmar Warehouse
2012年(作中から200年にあたる)にオフ・ブロードウェイで初演されたのちブロードウェイに進出、2017年のトニー賞12部門にノミネートされたデイヴ・マロイの 「シングスルーのエレクトロポップ・オペラ」 がついにロンドン初演。日本では2019年に上演されている。演出はこれが芸術監督としての第一作となるティム・シーダー。トルストイの 『戦争と平和』 第2巻第5部と若干の他の章の要素を原作としている。
レズリー・トラヴァースの美術は退廃的なナイトクラブっぽい裸舞台にドーナツ型の円が最初置かれており、���ロローグで上へと吊り上がられる。下にはカラフルな照明が仕込まれており、シーンによって色を変える。背面には大きな 「Mscow(もうひとつのOは舞台上の円という見立て)」 のネオンサインがあり、上に渡り廊下とその左右にポールが立てられている。舞台後方はこれも色を変えられる照明が仕込まれており、その前はベンチになっている。バンドは舞台左右とサークル席左右に陣取る。衣装はイーヴィ・ガーニー。一般的に19Cのロシアで期待されるような煌びやかな時代衣装ではなく、ナターシャ、ソーニャ、マリーヤは現代のお嬢さんふう、エレナとアナトールとその社交界の仲間たちは黒主体のクラバーのような衣装、ピエールは現代の書生というか学生ふうのくたびれた外見。
個人的にはサングスルーのミュージカルはどうしても疲れてしまうのだが、エレクトロニカからロシアのフォークソングふう、王道のミュージカルバラードまで大変に多彩な楽曲がシームレスに流れていくので、文字通り目眩のような、もしくは渦に巻き込まれていくような体験が味わえる。これは小さな劇場だとよりその感覚が強まるかもしれない。ナターシャ(チュミサ・ドーンフォード=メイ)の社交界デビューとエレナ(キャット・シモンズ)とアナトール(ジェイミー・ムスカート)きょうだいによる企みを中心においた内容を、暗くデカダンスの空気に満ちたステージングで描いていくのが面白い。その中でナターシャが夢見るアンドレイとの婚礼を人形のようなマスクをした花婿と花嫁のマイ��(雛人形のようだ)で、不在のアンドレイをピンクの巨大なくまのぬいぐるみで表現しているのは彼女の子供っぽさを表している。一方ピエール(デクラン・ベネット)は原作の主人公のひとりでタイトルロールではあるのだが、基本アルコールに溺れたあとに学問に目覚めるという役回りで存在感が薄く、歌詞に入っている地の文の多さもありやや狂言回し感が強い。キャストでは特にドーンフォード=メイとムスカートが素晴らしい。
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rlijbl · 9 months ago
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気が動転して、ふと気がついたら瞼に熱を持っていた。このまま泥のように深い眠りについたとしても、明日の明朝には腫れた顔と鉛のように重たい身体を引きずりながら洗面所へ向かう。暗闇の中で液晶画面を開いて某コミュニケーションツールのトーク画面とニュースを確認。朝食は決まって同じものを胃の中へ放り込む。何を食べようか選ぶ時間が惜しいからだ。制服化されたシャツに袖を通す。月曜日はインディゴのセーターに黒のスラックス。廊下を走って玄関のドアノブに手をつけて鍵を回す。朝一番の鋭い空気を肺にめいっぱい吸う、一日がはじまる。変わらない毎日。このまま乗り過ごそうか、車掌のアナウンスが薄らぐ記憶の中で繰り返す。「本日もどうぞ安全に、いってらっしゃい」居場所なんかない。自分でいる必要もない。人生のモラトリアムを永遠と繰り返す。一体自分はどこに向かっているのか、そして、何を目的としているのか。
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teddyysblog · 10 days ago
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### 『永遠の絆 - 最終章 - 私たちだけの世界』
#### 【運命の朝】
薄明かりがカーテンの隙間から差し込む午前5時、瑠奈のまつげが微かに震えた。枕元のデジタル体温計は36.94度を示し、23日連続の高温期を記録していた。彼女の指がお腹の上で小さな円を描く。
「おはよう...私たちの天使」
瑠奈の囁きに、私は目を開けた。彼女の目には、深い愛情とどこか狂おしいほどの決意が浮かんでいた。ベッドサイドには、昨夜から開けっぱなしの『妊娠・出産完全ガイド』が置かれている。
#### 【最終確認】
瑠奈の手が白衣のポケットから妊娠検査薬を取り出す。その動作は外科医のように正確で、震える指先だけが内心の動揺を伝えていた。
「待っててね...すぐ戻る」
トイレのドアが閉まる音。3分間の沈黙が永遠に感じられた。そして――
「...来て」
かすかに震える声。ドアを開けると、瑠奈が検査薬を両手で抱えている。陽性を示す二本の線が、薄明かりの中でくっきりと浮かび上がっていた。
「見て...私たちの...」
彼女の頬を伝う涙が検査薬を濡らす。私はその小さな体を抱きしめた。瑠奈の全身が微かに震え、まるで風に揺れる木の葉のようだった。
#### 【決意の朝食】
キッチンでは、瑠奈が特別な朝食を準備していた。計量カップの目盛りを確認する指先は神経質に震え、栄養計算表にはびっしりと数値が書き込まれている。
「葉酸400μg、鉄分20mg...全部摂ってね?」
差し出されたスムージーは濃い緑色で、鉄分のせいか血のような後味がした。瑠奈の視線が私の喉の動きを追う。飲み干すと、彼女は満足そうに微笑んだ。
「これで...私たちの赤ちゃんも安心」
#### 【最後の登校】
玄関で瑠奈が私のネクタイを整える。その手つきはいつもよりゆっくりで、一つ一つの動作に未練が込められていた。
「今日は...ちょっと早く帰ってくるから」
彼女の声がかすかに震える。鞄の中には、旅行会社から届いた海外のパンフレットが忍ばせてある。
「何かあったら、すぐに呼び出しボタンを押して」
私のポケットには、GPS付きの緊急呼出装置。瑠奈はそれを確認すると、深く頷いた。
#### 【教室の別れ】
3時間目の途中、教室のドアが開いた。瑠奈が真っ青な顔で立っている。
「緊急です...今すぐ」
養護教諭に扮した彼女の演技は完璧だった。廊下に出ると、瑠奈の手が冷たくなっていた。
「決めたの...私たち、今日から行くわ」
その目には、逃げる動物のような切迫感が浮かんでいた。どうやら彼女は、ついに全ての準備を終えたらしい。
#### 【最後の帰宅】
アパートには既に荷物がまとめられていた。瑠奈が大事そうに抱えているのは、分厚い母子手帳と超音波写真のファイル。
「飛行機は今夜...もう戻れないわ」
彼女の指が私の頬を撫でる。その触れ方は、今までのどんな時よりも優しかった。
「怖い?」
私が問うと、瑠奈は小さく首を振った。
「あなたがいてくれるから...大丈夫」
#### 【新たな旅立ち】
空港のロビーで、瑠奈が最後にスマホを確認する。画面には「近親相姦 刑罰」の検索結果が表示されている。彼女は静かに電源を切り、SIMカードを捨てた。
「これで...誰にも邪魔されない」
飛行機の窓から見える夕焼けが、瑠奈の顔を赤く染める。彼女の手が自然とお腹の上に移動する。
「私たちだけの家族...」
その微笑みは、狂気と純愛が融合した、美しくも恐ろしいものだった。
#### 【終わらない蜜月】
離陸の衝撃で、瑠奈が私の腕にしがみつく。彼女の黒髪からは、いつものシャンプーの香り。
「ずっと...一緒よ」
エンジン音に消されるかすかな囁き。機内の薄暗がりで、瑠奈が母子手帳を開く。そこには既に、架空の名前と生年月日が記入されていた。
「愛してる...世界で一番」
彼女の唇が私の耳元に触れる。そして、私たちの新生活が始まった――誰にも邪魔されない、永遠の蜜月が。
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kuutosuzoo · 9 months ago
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猫友のお陰で元気な愛猫
前の投稿で、愛猫の狩猟本能についてせてもらったが、愛猫の本来の活動時間は夜中なので、たまに水を飲みに降りると、ダウンライトで薄暗くした居間と廊下を突っ切り、洋室改造した部屋まで爆走している。 良く暗い部屋の中にあるキャットタワーを爆走しながら登れるものだと、驚いて見ていると、その爆走は何回も繰り返され、少しだけ雨戸を開けている部分を覗いては、ウニャウニャ言いながら走っていた。 この巡回は昼夜問わずだ。 実は、愛猫にはガラス越しに遊びに来る猫たちがいる。昼間は飼い猫の三毛猫ちゃん。その飼い主さんは心優しい方で、野良猫に餌をあげているのでゴミなどが荒らされることも無い。 そこに集まってくる猫たちの相性もあるけれど、ご飯はちゃんと分け合って食べている。しかも、子猫や成猫前の猫を見つけると、先輩猫は「餌場があるよ」と連れてくるのだ。ウチの愛猫も子猫の頃に、茶トラの猫(通称:トラじい)に保…
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oivgbqiqfz358 · 9 months ago
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--深海人形-- Fight for The Future
※SFIII 3rdの英副題より
未来の無いものが、未来の為に戦うと言う事。人生の本質。無駄、無意味、全てが虚無。
※閲覧注意
※キャラ崩壊注意
※格ゲーパロ注意
中国広東省深圳市で日中ハーフの子が現地人により襲撃された後に死亡した話は、十二分に把握して居ります。許せない。
…。
…何処かで昔聞いた話によると、ドSな人はドSな子(※シーマ様とかシェル美さんとかゆうかりんとか赤い仮面被ったアレとか某大佐声の少佐とか一握りの天才やってる木星帰りとか)を好きになるって聞いたんですけど……其れって……えーえーえぇ……私は違いますよぉ……(震え声)、、
…。
薄紫の少佐と野獣大尉は、軍用ナイフか太刀(他拳銃)で戦う、丁度、某剣劇格ゲーの立ち大斬りが当たれば相手の体力六割持って行く人と花札の人みたいなスタイルの人達です(※上手くやれば、幕末格ゲーの方にも対応可能)。
…、
武器飛ばしで飛ばされるのは両者共に軍用ナイフか太刀で、拳銃は飛んで行かない(※故に、隠し技扱いの射撃と自決が使える)。拳銃は隠し技の射撃と自決他、勝利ポーズ、特殊掛け合いでも使用(※少佐と大尉で互いに拳銃を向け合う等)。
…、
斬り捨てフィニッシュで返り血浴びる薄紫の少佐と野獣大尉も良いと思う(先ず、ほんへのMS戦では見られない為)。
…。
大抵は、『風雲スーパータッグバトルが風雲である必要は無い(※迫真)』…と言う結論になる(※本当にSTBが風雲じゃなかったら……)。
…。
ヴァンパイア セイヴァーの事を、『SNK力の高い格ゲー(※C��格ゲー内でも稀に見る位)』だと思ってるけど、ワイ以外誰も其う思って無い(※悲し味)。
…。
ネオジオンバトルコロシアム(※…然し、如何見ても、スーパータッグバトル)。
…。
サイバーボッツと零SPを組み合わせた全く新しいモータルコンバット(※ダム系リョナ格ゲー)。
…。
SF III3rdの背景で好きな奴一覧
※此れ一番好き!! 香港ステージ、ステージ情緒が神
彼岸花が咲いてるけど只管目立たず地味なステージ
柿の木と地味な屋敷があるステージ
※結論:III 3rdの背景、只管質素で地味(※…だけど、全体的に綺麗だし味があるし好き)。
其れから、此う言う背景を見ると、ヴァンパイア セイバーの背景って、相当、書き込みも構図も凝ってるし、(※ぶっちゃけ他社だけど)snkのゲーム内背景にも炸裂するセンスは、本当に半端無かったんだなと思う(※III 3rdと同じ、シンプル背景路線でも、月華第二幕の方が印象に残り易い)。
…。
※餓狼かKOF辺りで小話
無敵の虎「キムはん。何かワイらに話でもあるんか?」
キムさん「極限流空手はタクマ氏が創始なされて五十年も無いでしょう?」
無敵の虎「ええか、キムはん、確かに極限流空手は、タクマ師匠がはじめた歴史の未だ浅い流派かもしれへんけどな、格闘技は歴史の長さが全てやないやさかい。大事なのは、歴史の長さやのうて其処で培われた技術と歩んだ中身次第やから。……因みに、此れ、タクマ師匠の受け売りな。」
最強の龍「…はぁ?…テコンドー自体が、確か第二次大戦後に創立された筈だが……、」
キムさん「いやいやいや!半万年ですよ!テコンドーの歴史は!空手は途中で参考にしたに過ぎません!テコンドーの歴史は5000年!半万年です!」
最強の龍「……?…テコンドーが戦後に出来たのは事実なのに、何故、此処迄話が拗れるのだろうか……?」
無敵の虎「リョウ、此処は、キムはんに合わせてあげとくんや。後で論争とか喧嘩なるの怖いし……。」
陰でニンジャらしく其のやりとりを見てた舞ちゃん「テコンドーの歴史が5000年だなんて、本気で信じてる人、本当に居るんだ……。」
…。
SNK格ゲーの裏ver、EXver、剣質(修羅と羅刹)システムに照らし合わせて、彼奴等の性格を掘り下げてみる
ウェイン兄弟
修羅 拙作基準。基本はいざと言う時男気を発揮する大人の男だが、何時もは穏やかで天真爛漫で温かくて優しくて柔軟で幼児の様な感性を持つ、一号機、四号機が愛機の、癖がありそうで実は其んなに無いイメージ。
羅刹 原作基準。只管、真面目で、陰鬱で、男臭くて、無粋でぶっきらぼう。二号機、三号機が愛機の、余り個性が無い割には、癖が強いイメージ。
ソロモンの悪夢少佐
修羅 何時もの侍然とした少佐。オールレンジ対応だが、近射程寄り。リュウさんの様にバランス型。
羅刹 侍と言うよりは薩摩藩士であるが、性格は温厚で能天気で向こう見ずの元気の良い青年。多分、生来の性格は此方だと思われる。格闘と射撃と遠射程が得意。
野獣大尉
修羅 皆様御存知、闘争&戦闘大好き元祖野獣先輩(迫真)。インファイト特化型。ケンと同じ攻撃特化型である。
羅刹 如何見ても浅黒い肌をしたイ⚪︎・フレミング。修羅(元来)よりも見た目が良い為、何かの手違いで公式に実装されたら、此方の方が修羅より人気出そうである(※酷い)。攻撃型だが、より機動力と撹乱能力に長ける。射撃も強い。
(自称)一握りの天才木星帰り
修羅 原作準拠で、何を考えて居るのか、何がしたいのか、本人以外の誰にも分からない性格。基本機動力重視で、攻撃寄りの性能。
羅刹 ウェイン兄弟の様に、天真爛漫で穏やかな性格の存在。だが、時々冷淡で苛烈で感情的である。多分、生来の性格は此方かもしれない。オールマイティな戦い方をする。そして、意外と得意レンジは遠距離寄り。
※…以下の人達は、もう、基本モーションあるので羅刹verだけ
七瀬
羅刹 極端に暗く地味な性格だが、元々からあったキャラの可笑しさは変わら無い。素手で戦う古柔術の女。
ブレア・デイム
修羅 格闘技とオシャレと旅行が趣味の白レオタードが眩しい格闘御嬢様。性格も技も同じ。
羅刹 二十代後半御嬢様(FL時代)のイメージ。冷静な性格で、人を鼻で笑う事が多い。とても動き易いゴスロリを着て居る。基本の技と戦術は余り変わりが無いが、暴れ潰しとガード崩しが得意で、多段技が多い。
紗波音
羅刹 性格はワル其の物。七瀬を怨み、水神本家に復讐を誓う復讐機。薙刀を使わず、より実戦に特化させたスポーツ柔道で戦う。何とデーモン五郎を彷彿とさせる投げキャラである。
…、
やっぱ、昔のSNKは、相当に冴えてる。EX、裏ver、修羅・羅刹システムで、ゲーム的にもボリュームが増えて御得だし、…其の上、 キャラクターの『裏の顔』、『別の可能性』を示す事で、単に使い勝手、キャラ性能、技の構成が変わるだけじゃなく、其のキャラへの新たな解釈とか魅力を生み出して居る。昔のSNKマジ天才(※感動)。
…。
※Zガソダムで小話
其の日の昼下がり、俺達は、普通に、地球にある基地の廊下を歩いて居た。
「…ジェリド……此処は、少し黙って居てくれ。」
其の時、突然カクリコンが其処で立ち止まる。
「何故だ?」
「ほら、あいつら何か話ししてる。」
「話?」
俺が黙った時にやっと分かった。確かに誰かが二人で話をしている。其れをカクリコンは聞き漏らさない。俺も其れを聞いて居る。此の同僚達の会話を。
「そうだ……アースノイドは恵まれて居るんだ。あんなチンケな宇宙の虫籠の中で暮らす虫ケラ共よりもな。」
「美味い食事、天然肉だって金出せば食い放題だしな。宇宙に住んでて、虫の餌を食ってる連中と一緒くたにされちゃ敵わんね。」
其の会話を一通り聞いた俺達は、可也深い溜息を吐く。
「エリート意識=優越意識か……。」
「俺達も、ああ言う意識は持ちたく無い物だな。」
「其うだな。エリート意識と優越感は、別の物だと思って居たい。」
そして、普段から考えて居た事柄があったので、其れをカクリコンが嫌がらない様に喋らなければいけない為、此う、少し早口で語る様に、俺は言う。
「…でもさぁ俺思うんだよな。クオリティーオブライフ(QOL)って概念あるじゃないか。あれってさぁ、結局一番、虫ケラみたいに扱うか、見下す対象作った方が上がるんじゃないのか。自分の好きなアイドルとか何か好きな物を作るより。其うしかと思えない。其うとしか。」
其の俺の、割と過激めの言論を聞いたカクリコンが応える。
「其れは的を得て居るかもな。アースノイド差別とヘイトスピーチが生き甲斐の奴は毎日が楽しそうだ。あの大佐とか。」
其の発言を聞いた俺は、其処で少し笑ってしまう。
「ハハハハハッ!……あんまり上官がアレでもな、軍と社会の常識だろ、…上官の悪口言うんじゃ無いぞ。」
…すると、此うカクリコンは軽口で返す。
「…いやいや、皆言ってるぞ。最早、一般論って位にな。」
「…そうか、組織が排他的主義一色でも、其うじゃない奴も多いんだな。」
其う、此の俺達みたいに。幾ら、自分が虫ケラみたいに見下して良い相手を作る事が、人生の質を上げる事に繋がっても、誰もが其うする訳じゃない。
※…コウがあのスペースノイド虫ケラ説の発言聞いたら、不破コプターで突っ込んで来そう(※来ない)。
…。
矢張り、人間は、事ある毎に差別対象を見下し、差別して行かなければ、生きて行けない生き物なのか。被差別対象は、被差別対象としての使命を全うしなければ、其の生存は許されず、保証されないのか。……人間って、何て下らない生き物なんだろう……。
…。
※キャラ改変・キャラ崩壊注意
※修羅・羅刹ネタ
※同キャラ対戦的要素注意
※何時ものガトーとシロッコに飽きてる方向け
プロローグとネーミング
ある時、見た目は大分と言うか「誰テメェ?」レベルで違うが、自分の事をアナベル・ガトー少佐と同一人物であると名乗る謎の存在が現れた。其の人物は、温厚で能天気で向こう見ずの、……とても元気が良い、丁度、ガトーとは正反対の性格をし��銀髪の青年であった……。其の少し後の時期、かの『謎の存在』が、艦隊に定着し切る前に、そして、其の存在が艦の中に居ない時に、ガトーとカリウスが会話している。
「何なのだ……彼奴は……。」
「其れは此方が聞きたいです。」
「然し、此れから彼奴と私を上手く区別して行くには如何したら……?」
其処でカリウスは提案する。
「よく同志とやっている対戦格闘ゲームに、剣質システムと言うのがありまして……、…一キャラに修羅と羅刹と言う二種類のバージョンがありまして、其々性能、使える技、そして、御供として連れている動物が違ったりするんです。其れから、名前を借りて、元来居た少佐の事を修羅、近頃現れた自称少佐と同一人物の方を羅刹と呼ぶ事にしましょう。」
「其れ採用!」
「…其れにしても、あの羅刹の方、少佐と違って、まるで乙女ゲーに出て来るイケメンみたいですね。然も、彼方の方が、親しみ易くて、可愛らしさも素直さもあるから、とても貴方より人気があるみたいですよ。修羅の方の少佐。」
「屈辱だ!」
其の事実を聞いて思わず、修羅の方をしてるガトーは頭抱える。
…。
押しの強い羅刹君
「…閣下〜〜!!」
「…………。」
「…閣下……。」
折角挨拶したのに、全くの無言で自分の側を通過した『閣下』に自分が意識して避けられて居る事を、まるでニュータイプの如く察した羅刹の方は、「如何して俺の事を無視するんですか?!」…と、爆速で閣下に迫る。
すると、修羅の方も、爆速で羅刹の方と閣下の前にしゃしゃり出て来る。
「コラッ!許るさん!偽物!何度も何度も執拗に閣下に付き纏いおって!二度と近付くな!下郎!」
其う大きな声で、修羅の方は、羅刹の方に、ガウガウ噛み付くが、羅刹の方は全然其れを気にして居ない。
「閣下は、俺の事を、ガトーだと看做して下さいますよね?!」
其う言う羅刹の方を『閣下』は割と何気に悲しい顔で見つめる。(……ぬぬぅ……。…いや、其の容貌と性格では無理があるだろう……、…然し、…此奴、何時にも増して、押しが強過ぎる……)と思いながら。
「羅刹ガトーよ……正直言う。儂はな、お主の事はとてもガトーとは思えぬし、其うは思えない……。」
其の言葉を聞いた羅刹の方は非常に絶望する。
「閣下酷い!俺も一応ガトー少佐なのに!階級的にも少佐なのに!」
其処で、修羅の方が羅刹の頬を思いっきりビンタする。
「コラッ!良い加減にしろ!私の偽物!」
「…ウッ!!…俺はお前だぞ!自分をはたくな!」此うして、叩かれた方のガトーは憤慨して怒る。されど、そんな羅刹の事を無視しながら、修羅の方は閣下に真剣な表情で此う訊く。
「…しかし、閣下!…何故、羅刹の私を意識して避けているのですか?!此奴逆上すると面倒臭いのですよ!」
「逆上したら面倒臭いのは、お前も同じだろ?!」
羅刹の方が言う軽口はさておき、其の修羅の方の問いを聞いた『閣下』は律儀に答える。
「……正直に答えるぞ。…其れはな、…羅刹の方はな、お主と違って、一体何を考えてるか分からないのだぞ!」
「其れは一理ありますね!」
「うるせぇよ!勢い付くな!俺の堅物な方!」
修羅の方と羅刹の方が--『閣下』其方除けで--醜く言い争って居る間に、其処で、通り掛かりのカリウスが此う指摘をする。
「あの羅刹少佐が拗ねてるって事は、其の本体である少佐も拗ねて居ると言う事では……?」
「……ハッ!!」
「……ハッ!!!!」
そして、ガトーも閣下もやっと気付く。其の様を見た羅刹の方がボソリ言う。
「アナベルの奴、気付くの遅いぞ。」
「喧しいぞ!私の偽物!此の痴れ者!!」
其う言いながら、今度は、修羅の方は、過激に羅刹の方を往復ビンタする。
「…一寸辞めろ!修羅の方!痛い!痛い!辞めろ!俺はお前だぞ!自傷行為だぞ!もっと優しくしろ!自分を慈しんで労われ!兎に角辞めろ!」
すると、修羅の方は此う答える。
「生憎だが、私は自分に厳しい性質(タチ)でな!」
そして、最後の最後迄、其の様子を遠い目でカリウスはただ只管見ていた。
(…一体如何言う状況だろ……此れは……。)
…。
やっぱS⚪︎Kって偉大……
ある日を境に、ある男がティターンズゆかりの各所に出没する様になった。其の男は、行く先々で、自らの事をシロッコと同一人物ではあるが、根本は違う者だ、…などと、中々難解な名乗りをしており、実際、其んな感じをよく表して居る通りに、シロッコと、見た目も性格も、よく似て居る様で全然似てない(然し、背格好自体は一緒)のであった。
されど、其の青年は、何だかんだ言って、シロッコとよく似て居るので、ティターンズの構成員達は、其の区別に困り始めて居た。
「此れから、彼奴と自分を彼奴と同一人物だと言う奴を上手く区別して行くには如何したら良いんだ……?」
すると、其の同僚の不安に対し、自信満々に答える。
「俺に良い考えがある。元々居た方を、修羅の方、新しく現れた方を羅刹の方と呼ぶようにすれば良いと思う。俺は、もう其れで良いと思う。」
此うして、修羅の方、羅刹の方と言う区別する為の名前は、ジェリド少尉の好きなゲームから其の名称を拝借した。
…。
本物のシロッコは此方
曹長「パ、パプティマス様?!!何方が本物ですの?!!」
修羅の方「私だ!!!」
羅刹の方「如何やら、何時の世も、偽物が『何を抜かす!自分の方が本物だ!!』と嘯くのは変わら無いらしいな!!」
ティターンズ兵「大尉!上層部より、何方が本物か偽物の大佐かは叩いて被ってじゃんけんぽん!で決めろとの御達が!」
大尉「……ヨシッ!」
…、
修羅の方「行くぞ!私の偽物!!!叩きのめしてやる!!」
羅刹の方「相変わらず、君は何時も精一杯で大変だね〜〜ww。」
叩いて被ってじゃんけんぽん!
……、、
大尉「羅刹の方が勝ったな!…つー訳で、…今日から本物の大佐は此方
だ!!御前等よく覚えて置けよ!」
修羅の方「のぉおおん!!!!(←今日から偽物)。」
…。
羅刹シロッコは、まるで、修羅シロッコとは別人の見た目ながら、女達の前に修羅よりも魅力的に受け取られるように現れ、ティターンズの兵を支援し助け、ジュピトリスの船員を惑わし、シロッコの邪魔をする。…更には、カミーユの前にも、ノースリーブの人とか、俗物が口癖の苛烈な女の前にも現れる。
羅刹ガトーも閣下やケリィ、其れに他の同志達、ニナの前に現れたりして、修羅ガトー達のやろうとしているテロリズムを妨害、邪魔するように活動して居る。……そして、コウに会う事は決して無い。
…。
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hariitovial · 11 months ago
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羽化のあと
子どもたちは繭の中。 羽が生えても、羽ばたくことは許されない。
��や蛾などの蛹が成虫へと成長する間、その中はドロドロに溶けているという。 幼虫だった頃の姿が失われるように、それまでの記憶もどこかへ消えてしまうのだろうか。
人里離れた山奥にある大きな施設。 無数に並ぶ灰色の建物は、少年にとってはいつの頃からか見慣れた景色だった。
数日前から少年は背中の痛痒さに悩まされていた。 その原因を翌日知ることとなる。 背中に羽が生えたのだ。
当日のうちに少年は別の部屋へ移された。 背中の羽を保護するためらしい。 それと同時に、これまで無名だった彼には「№9」という名前が与えられた。
№9には以前から「先生」と呼び、親しむ大人がいた。 その先生はカラスのようなマスクや帽子、手袋などで全身を覆い、決して肌を見せなかった。 怪しい風貌だがそんな事など気にも留めないほど、№9は先生を信頼していた。 約束は必ず守ってくれるし、いつも冷静で何より優しく接してくれるから。 生えたばかりのキラキラとした羽を先生に見せると、これまでない程に先生に褒めてもらえた。 №9はとても誇らしく思った。
翌日は薄曇りだった。 №9は窓を開け、延々と続く緑を眺めていた。 すると、右隣の部屋から歌声が聞こえてきた。
――ルーララ、ルールラー
興味を持った№9は窓に近づく。 しかし部屋の窓には鉄格子がはめられており、顔を出すことができない。 №9は窓に向かって話しかけた。
「こんにちは」 「……っ、こんにちは」 「綺麗な歌声だね」 「ありがとう、歌うのが好きなんだ」
初めは戸惑った様子の彼だったが、安心したのか声色が明るくなったように感じた。
「いいね!僕は№9。君は?」 「№8だよ。んー、8と9……だから隣同士なのかな?」 「フフッ、そうかもしれないね」
先生ではない誰かとの会話はいつ以来だろう。 №9は10歳を過ぎたあたりから先生以外の人物とは接触を禁止されていた。 理由を問うと「病気の治療に大切な時期だから」と説明された。 先生が言うなら従うほかなかった。 部屋を移されたのは背中に羽が生え“治療”を終えられたからだろうか。 そのためにこうして会話が許されているのかもしれない……。 何にせよ、数年振りに先生以外の誰かと話せるのは嬉しくてたまらなかった。 鉄格子越しに顔の見えない彼との会話は弾んだ。 それからの日々は彼の歌声と共に過ぎた。
ある晴れた日の夜、月は彼らの透き通る羽を照らしていた。 №9はいつものように本を片手に、窓辺で彼の歌を聞いていた。
――ルーララ、ルールラー   ルーララ、ル
歌は途端に止んだ。
「どうしたの?」 「№9、先生が呼んでるから行くね。またね、おやすみ」
そう残して彼は部屋を後にした。 すると間もなく№9の部屋を先生が訪ねた。
「№9、就寝の時間ですよ」 「はーい」
夜風が二人の頬を撫でる。 窓が開いていることに気づいた先生は表情を曇らせた。 マスクで見えないが明らかに様子が違うのを感じた。 先生は急ぎ足で先程まで隣の彼と話していた窓を閉めた。 僕は何か悪いことをしてしまったのだろうか。
「さあもう就寝の時間です。おやすみなさい」 「おやすみなさい」
№9は少しの懸念を抱え眠りについた。 夢の中、青々とした広い草原で僕の隣に座る少年がいる。 姿を見たこともないのに、彼が№8だとわかった。 いつものように綺麗な声で歌っていたから。 風も穏やかでとても心地が良かった。
しかし、それは突如として悪夢に変わった。 風が止むと草木が枯れだし、灰色の世界に包まれた。 異様な光景に周囲を見渡していると突然、隣の彼が苦痛に満ちた悲鳴を上げる。 慌てて見るとそこには鮮やかな血の池ができており、沈んでゆく彼の姿があった。 №9は飛び起きた。 何て酷い夢だ……。 怖ろしさのあまり鼓動が早まっていた。
次の日も、その次の日も、隣から№8の歌声が聞こえてくる事はなかった。 彼はどこへ行ってしまったんだろう。
夜風が止み、細い月が雲に隠れた。 そろそろ先生がやって来る頃だ。
「№9、身体の調子はどうですか?」 「いいよ。……先生、あの、隣にいた彼はどこへ行ったんですか?」 「隣?隣……そうですね。君がこれから行くところですよ」
先生に連れられ薄暗い廊下を歩く。 久しぶりの外出だった。 これから彼と同じ場所に行けるらしい。 彼はどんな子だろう? 夢で見た容姿と同じだろうか? あれこれ考えると胸が高鳴った。
扉を開けた先は渡り廊下になっており、別の建物へ繋がっている。 これまでとはどこか雰囲気の異なる清潔に保たれた白い廊下を先生と歩く。 ここは思っていたよりたくさんの人がいる。 先生と同じような格好をした大人や、僕と同じくらいの年齢の子ども。 彼らの中には僅かに、僕と同じように羽が生えている子もいた。 羽のある子も無い子も、みんな共通して幸せそうだった。
いくつかの角を曲がり、いくつかの階段を降りる。 すると、人が疎らな通路へ着いた。 その突き当りを右に進んだ3番目の部屋に通される。 扉には【B-2033】と記されていた。 外の光が一切入らない、白く照らされた無機質でどこか不気味な部屋。 №9は思わず先生の手を掴む。
「先生、ここは何?」
先生は人差し指を口に当て、静かにするよう促す。 №9はその不安から瞬きを繰り返し、真っ直ぐに先生を見た。 先生も僕を覗き込むようにして視線を落とす。 マスクで表情が読めないので更に怖くなった。 先生が僕の腰に手を回す。 次の瞬間、№9の首に小さな痛みが走った。 驚いた拍子に先生の手元を見る。 そこには注射器が握られていた。
「よい夢が見られますように」
№9に抗いようのない眠気が襲い、次第に意識が遠のいた。 だがそれは一瞬の出来事だったようで、途端に背中が焼けるように痛んだ。
「――!!!――!!!!!」 「――!!!!!―――!!!!!」
叫んでいるのに声が出ない。 これまで経験したことのない痛みと苦しみ。 自分のではない悲鳴が頭に響く。 これは彼の、あの時聞こえた№8の悲鳴だ。 今起こっているこれは夢なのか、現実なのか。 あの時の夢だと思っていた悲鳴は現実だったのか。 唯一残された痛みさえ燃え尽きるように、世界からすべてが消えてゆくように感じた。
「無事に採取できてよかった」 「……体温低下しています」 「通例通り……処分……」
暗闇の中で複数の声が聞こえた。
「……№9、心拍が上昇!」 「すぐに処置を!」
№9は再び意識を失った。
――ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……
電子音が静かに響く。 背中が痛い、息苦しくて頭が重い……。 №9の身体はベルトで拘束され、腕には複数の管が繋がれていた。 ガラス越しには複数の大人が書類を手に右往左往してる。 意識が何度も薄れゆく中、室内は薄暗い灯りに転換した。 大人たちが部屋を後にする。 それは夜や、おおよそ職員の退勤を告げるものだった。 そんな中、白衣を纏った一人の男が部屋に残りガラス越しにこちらを見ていた。 目が合った気がする。 男は扉を潜りこちらへ来た。
「60日、わかるかな?あれから60日経つ」
№9は声を出そうと息を吐くが、それだけで全身が酷く痛んだ。
「ああ、無理しないで。生きてるだけでも奇跡なんだから。 ゆっくりしてる暇はないね。“はい”なら1回、“いいえ”なら2回まばたきして」
この男は何を言っているのだろう……。
「ここを出たい?」
楽になれるのなら、ここ以外のどこへでもいい。 №9は1回、まばたきした。
「よし行こう。時間がない」
男は拘束ベルトや複数の管を手際よく外し、№9を車椅子に乗せた。 そして身を隠すための全身を覆える布を忘れず掛けた。
布の隙間からわずかに外の様子が見えた。 部屋を出て、誰もいない廊下をぐんぐん進む。 タイルの継ぎ目のような少しの高低差で起こる振動でも身体は痛んだ。 それらに耐えて辿り着いたのは、薄暗い倉庫のような場所だった。
「もう少しすれば迎えが来るから、それまで我慢してね」
男は完ぺきな手つきで、おそらく№9の生命維持に必要な管を繋ぎ直した。 古びた椅子を車椅子の前に配置し、僕の脚を乗せた。
「まだ横になれないだろうから」
そう言うと男はすぐ傍にある簡易的なベッドに横たわった。
痛みで気絶を繰り返し、一睡もできないでいた。 おそらく数時間が経過した頃、屋根の隙間から鈍い光が射した。 数十日ぶりの朝日だ。 倉庫の外でエンジンの音がわずかに聞こえた。
「はあ、やっと来た。行くよ」
男は車椅子を押した。 外には車が停められており、二人の男が傍にいた。
「うわっ、本当に生きてるのか?スゲー……」 「さっさと行こう。見つかる前に」
№9は彼らの車に乗せられた。 山を下り、森を抜け、ひたすら車を走らせた。 辿り着いたのは立派な邸宅だった。
それから数日経つも、№9は変わらず衰弱していた。 しかし、彼らは寝る間を惜しんで懸命に看てくれた。 その甲斐あって三か月程で一人で歩けるまでになった。 相変わらず背中は痛むけれど……。
昼下がり。 №9は与えられた部屋のベッドに腰掛け、窓の外を眺めていた。 何か物足りないような、青く澄んだ空。 不意にノックが三回響く。 部屋は開け放たれていたが、丁寧な男はそれを忘れなかった。 視線が合うと、あの時僕を連れ出した男がやって来た。
「やあ、元気そうでよかった」 「うん。ヴィクターたちのお陰だね」 「フフッ、そうだね。あ��ままだったら君は施設の連中に殺されていたからね」 「僕は何で……いつからあそこにいたのか、何も思い出せないんだ」 「んー、そっか。まあ、思い出せないならその方がいいよ」
憶えているのは強烈な痛みの記憶だけ。 あの時の痛みを思い出し、思わず膝を抱える。
「……そうだね」
ヴィクターは隣に腰掛け、そっと背中に手を添える。
「背中の傷は治らないかもしれない」 「そう」 「ひどく醜いけれど、俺はその傷も含めてお前のことが好きだよ」
この男は平気でそういう事を口にする。 僕は怯んだ様子を気づかれないよう透かさず返した。
「そっか、何で?」
男はふと笑みを浮かべ、人差し指を口に添えた。
「なんでも」
ありふれた動作のはずなのに、№9は途端に怖ろしくなった。 その理由は自分でもわからない。
「どうかした?怖がらないでロシェ」 「……うん。それより僕の名前はそれで決まりなの?」 「気に入らない?ロシェ、かわいくて似合ってると思うけどなー」 「……酔った勢いでつけたのに?」 「まあまあ、そう言わず!」
ロシェは口元を緩めながら溜息を吐いた。
「じゃあそろそろ仕事に行ってくる」 「気を付けてね」
ヴィクターはロシェの肩をポンポンと叩くと、振り返ることなく手をひらひらさせ部屋を後にした。
ヴィクターは飄々とした掴みどころのない男だ。 けれど度々、一瞬ではあるが怖ろしく感じることがある。 優しい口調で話しかけてくれるし笑顔でいることが多いのに、何故だかわからないけれど。 とは言え僕の命を助けてくれたし、悪い人ではないのだろう。
フウっと息を吐き、再び窓の外を眺める。
「ルーララ、ルールラー」
口ずさんでしまう、この歌はなんだろう。
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