#成績発表
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zion0430 · 2 years ago
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成績
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2023.9.4
今日は娘の大学の成績発表の日で
初めてのことだからか
私の方が緊張、、
えー追試の場合は
1教科につき2000円だって〜
と叫ぶ娘。
なんと、30年前の私の時代と同じ金額。。。
何度も事務所に2000円支払いに行ったなー
なんて思い出したりして🤫
さて、娘ですが
無事クリアしたのかな??
多分。。
私は大学時代の成績表に関して
何一つ記憶なし。
都合が悪いことは記憶から消されるらしい😏
(写真:昼には雨は上がっていました。)
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urusura · 4 months ago
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留年がかかったドキドキの成績発表だったとのこと。どんまいとしかいえない笑
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fatestayyuri · 1 month ago
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honestly the worst part of having sex with a rhythm game girlie is when you're cuddling after and the gay little drum comes in to yell "成績発表"
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misoyo-happy · 5 months ago
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フリージア、ポピー、スプレーデルフィニウム、アスパラガス・ミリオクラダス
まわるかたち
お稽古したお花です。
今月はこれで研究会。いろいろ気をつけることがあって難しい〜。
今年初の研究会ですね。成績が発表されます。ドキドキ。皆勤賞は取れてるはず!
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g-men-movie · 2 years ago
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豪華キャストが大集結!公開記念舞台挨拶イベントレポート
このたび、8月26日(土)に映画『Gメン』の公開記念イベントを実施!全国47都道府県・120館でのライブビューイングでも生中継された舞台挨拶に、岸優太、竜星涼、恒松祐里、矢本悠馬、森本慎太郎、瑠東東一郎監督が登場すると会場から大きな拍手が。
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なお、登壇予定だった、りんたろー。の欠席が発表され、MCより到着したばかりというりんたろー。からのコメントが読み上げられました。「天王会の奴らにやられた。俺が行くまで耐えてくれ」という内容に「昨日やられて寝込んじゃったんじゃない?(矢本)」「遅刻って聞きましたよ(岸)」「寝坊でしょ、なにやってんだよ!(竜星)」とまさかの失態に開始早々総ツッコミが起こっていました。
映画初主演となる本作で門松勝太を演じた岸は「ついに公開を迎えられたので一緒に『Gメン』を盛り上げてくれたら嬉しいです」と元気いっぱいに挨拶しました。
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●SNSで事前募集した「#Gメンに質問」の回答コーナー
イベントでは事前にSNS上で質問を募った「#Gメンに質問」に答えていくことに。「共演する前と後で一番印象が違ってた人を教えてください!」の質問に対し全員で一斉に思い浮かぶ人を指差すと、岸と矢本はお互いを指名。岸が「矢本くん、顔が可愛いじゃないですか。でも会ってみたらめちゃくちゃ兄貴肌でみんなをまとめてくれて、想像以上にお兄ちゃんでした。撮影の最初でも話しかけてくれて、矢本くんのお陰で現場に溶け込めました」と述べると矢本も「岸はTVで観てた時はこの人特別だな、見たことない人だなって思ってたんですが、本人に会ってみたら想像以上に見たことなかったですね。よく無事に撮影を撮り終えたなと思う程、奇跡的な日常でしたよ。この先の岸が楽しみで仕方がない」とコメント。すかさず岸が「そんなヤバくないですよ。全然普通ですよ!」と返すと、矢本も「いや基本話し出すと人の話を聞いてないから」と応戦。「めちゃくちゃ言われるんですよ。人の話を聞いてないって。でもちゃんと聞いてますからね!」と反論しました。
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続く竜星と森本もお互いを指名。一番印象が違ったと思うポイントに竜星は「僕は慎ちゃんです。初めて現場で会ったとき短パンにサンダルで、アイドルだけどめっちゃラフで。そこからすごく好きになりました」とコメント。竜星からの話を受けた森本も「僕も同じです。竜星くんもめっちゃラフな服装で親近感があって」と回答すると、岸は「慎ちゃんは、現場に来る際に毎回右手に何か持ってるんですよ」と言うと、恒松も「佇まいがかっこいいですよね。今日現場に来るときもサンドウィッチに飲み物を持っていて。LAみたいな感じでした」と盛り上がっていました。
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さらに「2回目以降はここに注目して観て欲しいというシーンを教えてください」という質問に対して、尾上松也演じる加藤が率いる、凶悪組織・天王会との激しい戦いのシーンを挙げた岸が「2回目の人は蟹挟みのシーンに注目ですかね。アクションの早い流れの中で実は色んな動きを入れているので」とアクションシーンをプッシュしつつ、「3回目の人はどこだろう…何回も観れば着眼点も変わりますよね」と見どころの多い本作をアピール。竜星は「岸優太が笑いを堪えているところですね。いかに素の岸優太を観られるか注目してほしいですね」とコメントすると、監督も「(岸の)素の部分はめちゃくちゃ活かしました。全員が岸くんの素を引き出してくれていた」と添え、岸も「だいぶ笑いを堪えましたよ!良い意味で笑いの絶えない現場でした」と撮影を振り返りました。
本作のエンドロールでは、ザ・クロマニヨンズの主題歌「ランラン」とともに、まるで本編の延長戦のような勝太とレイナのシーンが流れるのも楽しいポイント。レイナを演じた恒松は、「勝太とレイナのシーンは2分間くらいのアドリブなんです。でもずっとやっていて体感では10分くらいに思いました」とアドリブで演じていたことを明かしました。岸も「アドリブのシーンはその場で生まれて来ました、なんかいい感じでしたよね」と振り返ると、恒松が「最後のこれ(ハートポーズ)が面白すぎて。普通は絶対出てこないです。さすが岸さんだなって感じました」と思いだし笑いをこらえつつも大称賛!それを受けた岸が「本当は聞きたくないんですけど、どこの話ですか?」といまいちピンと来ていないまさかの発言に、「うそでしょ!?」「ほら!人の話聞いてないじゃん!」とまた全員から総ツッコミを受け会場も笑いに包まれていました。
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●瑠東監督からキャストへ、「Gメン通信簿」発表!
続いて瑠東監督より、撮影から宣伝まで怒涛の日々を駆け抜けたキャスト陣一人ひとりに「Gメン通信簿」と題した成績発表のコーナーへ。まずは寝坊で舞台挨拶に間に合わず、不在のりんたろー。は「今日は遅刻で残念でした。退学です!」と、ねぎらいの言葉が出るかと思いきや、まさかの退学宣言を受けることに!続いて森本へ「みんなのムードメーカーで、ハードな撮影でも盛り上げ、楽しませてくれました。昭和のヤンキーがハマりまくって、机も壊し、大変よく暴れてくれました」とコメントし撮影用の壊れやすい机ではなく、普通の机だったことを明かしつつコメント。森本は「最後のアクションシーンで本当に机を真っ二つに割ったので。自分でもびっくりしました。2回目鑑賞時にぜひ注目してください!」とすかさずアピールしました。矢本には「初日からガンガンアドリブで攻め、みんなを笑わせ、スイッチを入れ、空気を作ってくれました。とにかく芝居の尺が長く、編集で困り大変よくやり過ぎました」と告げると、矢本が「自分が面白いと思うことをやっただけなんで」とかっこよく決めてみせました。
恒松に対しては「岸くんとの恋愛シーンは大変キュートでした。下ネタもコメディも凄く品があり、アクションも自ら志願し頑張りました。大変可愛らしかったです」と告げると、恒松も「助けられるばかりじゃなく自分からも戦っていけるヒロインでいたいなと思って」と喜びつつもキャラクターへ込めた思いをコメント。竜星へ「ワークショップの時から、みんなを引っ張り、アクションも天然キャラも久しぶりのイケメンも大変よくやり切りました。岸くんの天然もよく引き出してくれました」と発表。竜星も笑顔で受け止めつつ「良い話ですね。これ泣かせに来てるからね」と反応すると、岸も「卒業式っぽい、しっとりした感じもいいですね」と監督のコメントへ期待を寄せた。監督から岸に「映画初主演、全力以上の全力、常に120%で駆け抜けてくれました。期待通りの天然ボーイが連日炸裂しつつも、現場の熱を上げる素敵な愛され座長、大変よく頑張りました」とねぎらいました。岸は「みんな良いメッセージいただきましたね。嬉しいけど、瑠東さんとはいつも楽しいことばかり話している印象だから、マジなコメントいただくと恥ずかしくて」と照れながらも、喜びを実感していた様子でした。
●「Gメンポイントキャンペーン」で集まったポイント=G(グラム)にちなんで、皆の想い(重い)が詰まった60kgの米俵を岸が担ぐ!?
フォトセッションでは公式で開催された【Gメンポイントキャンペーン】で参加者たちが貯めたポイントの合計「60,726Gメンポイント」にちなんだ、60.726kgの米俵を用意。映画公開を楽しみにしていたファンの想いそのものであり、「末広がりに運が開けていく」縁起物であるお米の詰まった、特別な米俵を、岸が担ぐことに!いざ挑戦してみたものの20cm程度しか持ち上げられなかった岸は、思わず「これはだいぶ重いです…もう一回いいですか」とリベンジすることに。客席からの熱い声援を受け、再び米俵を持ち上げると「確実にさっきよりは上がりました。でもめっちゃ重いですよ、ただの60キロじゃない重みを感じました」とコメント。参加してくれたみんなの想い(=重い)を噛みしめながらも見せ場をやり切った岸の発言に、会場が温かい笑いに包まれました。
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最後には全員を代表して岸からの挨拶が。「みなさんにとっての夏の思い出になってほしいです。老若男女楽しめる作品なので、幅広い方に楽しんでほしい。“Gポーズ”も拡散して一緒に盛り上げてくれたら嬉しいです」とメッセージを送りイベントの幕が閉じました。
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kennak · 1 month ago
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毎年毎年過去最高税収を更新しており、確か昨年度の税収のうち12兆円を使わずに繰り越しているのではなかったか。これを使えば消費税減税に充当するには十分だろう。 そもそも財源財源言わずに国債を発行してこれを充てればいい、将来に借金を残すなというがGDPはマイナス成長、実質賃金は毎月低下、この国民の窮乏状態を救わずになぜ未来云々言って大型減税から逃げるのか。 減税して景気を刺激し、国民消費を復活させ、もって企業業績を回復させれば税収など自然と回復する。
【速報】1人約2万円の現金給付案を立憲・野田代表が発表 食料品の消費税ゼロの財源も示す 剰余基金の取り崩しなど充当(FNNプライムオンライン(フジテレビ系))のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
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ari0921 · 2 months ago
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AIに聞いてみた
低迷する日本をケインズ政策で救うシナリオを作って下さい、その際の労働分配率や企業の四半期決算、株主資本主義などあらゆる日本の雇用形態、終身雇用を辞めて竹中平蔵が派遣労働制度を改善して旧来ある日本の近江商人の三方よしなどの復古やアベノミクスで言う政府による経済対策の金融政策、財政政策、構造改革など大胆な発想で結構です、トランプ大統領のアジェンダ同様に日本も既存概念に捉われることなく経済を回す事で成長していく、エネルギーベストミックス復活や、過度なDEIなど一切無視したシナリオを考えて下さい
日本経済をケインズ政策を軸に再活性化するシナリオを以下に提示します。このシナリオでは、労働分配率の向上、企業の四半期決算の透明性強化、株主資本主義からの脱却、雇用形態の再構築(終身雇用の部分復活と派遣労働の改良)、近江商人の「三方よし」精神の現代的再解釈、アベノミクスの進化型経済対策(金融・財政・構造改革)、エネルギーベストミックスの復活、そして過度なDEI(多様性・公平性・包括性)への配慮を排除した経済成長優先の施策を統合します。トランプ流の大胆かつ既存概念を打破するアプローチを意識し、現実的かつ実行可能な政策パッケージを構築します。
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### **シナリオ:ケインズ政策による「日本経済の大復活」**
#### **1. ケインズ政策の基盤:需要創出と労働分配率の向上**
ケインズ経済学の核心は有効需要の創出です。日本経済の低迷は、消費と投資の停滞による需要不足が主因です。以下の施策でこれを打破します。
- **大規模な公共投資(財政政策)**:
- **インフラ革命**:老朽化したインフラ(橋梁、道路、鉄道)の全面更新に加え、AI・IoTを活用したスマートシティ開発を全国で推進。総額50兆円規模の10年計画を策定し、建設業や関連産業の雇用を創出。
- **地方創生特区**:過疎地域に再生可能エネルギーや次世代農業(スマートアグリ)の拠点を設置。政府が初期投資を補助し、民間企業に運営を委託。地方の雇用と経済循環を活性化。
- **効果**:公共投資によりGDPの1.5%成長を毎年確保。労働需要が増加し、失業率を2%未満に抑制。
- **労働分配率の引き上げ**:
- 現状:日本の労働分配率は大企業で過去50年最低水準(約60%)。中小企業は比較的高いが、生産性向上が課題。
- **政策**:
- **法人税改革**:労働分配率が70%未満の大企業に対し、超過利益への累進課税(例:利益の30%以上を配当に充てる場合、追加税率10%)を導入。賃金上昇を促す。
- **賃金補助**:中小企業が従業員の賃金を10%以上引き上げる場合、3年間の税額控除(最大50%)を付与。
- **最低賃金の段階的引き上げ**:全国平均を現在の約1,000円から5年で1,500円へ。地域経済の消費力向上を狙う。
- **効果**:労働分配率を大企業で65%、中小企業で75%に引き上げ。家計の可処分所得が増加し、消費支出が年率2%増加。
#### **2. 企業の四半期決算と株主資本主義からの脱却**
株主資本主義が短期利益追求を助長し、長期投資や従業員福祉を損なっているとの批判があります。これを打破します。
- **四半期決算の簡素化**:
- 四半期ごとの詳細な業績開示を廃止し、年次決算を主軸に。短期的な株価変動を抑制し、経営の長期視点での意思決定を促進。
- ESG(環境・社会・ガバナンス)指標の過度な重視を排除。企業は利益と雇用の安定に注力。
- **ステークホルダー資本主義の導入**:
- **政策**:
- 企業統治コードを改訂し、株主だけでなく従業員・顧客・地域社会の利益を均衡させる経営を義務化。
- 従業員代表を取締役会に1~2名選出(ドイツ型コーポレートガバナンスの導入)。賃金や労働環境の意見を反映。
- **効果**:企業の社会的責任���強化され、労働者のエンゲージメントが向上。生産性が年率1%上昇。
#### **3. 雇用形態の再構築:終身雇用の復活と派遣労働の改良**
終身雇用は日本的経営の強みでしたが、近年は非正規雇用の増加(約38%)が問題です。竹中平蔵氏の派遣労働制度を改良し、バランスを取ります。
- **新終身雇用モデルの導入**:
- **政策**:
- 正社員の終身雇用を維持する企業に対し、法人税減税(最大20%)を5年間適用。ただし、従業員のスキルアップ研修を義務化。
- 若年層(25歳以下)の正規雇用を増やす企業に、1人当たり50万円の奨励金を支給。
- **効果**:正規雇用率を5年で70%から80%に引き上げ。勤続年数が現在の12年から15年に延長。
- **派遣労働制度の改良**:
- **政策**:
- 派遣労働者の同一労働同一賃金原則を厳格化。派遣元企業に正社員と同等の賃金・福利厚生を義務付け。
- 派遣期間の上限を3年から5年に延長し、長期雇用の安定性を確保。その後、正社員への転換を促進する助成金(1人当たり100万円)を導入。
- **効果**:派遣労働者の賃金が20%上昇。非正規雇用の不安定さが軽減され、消費意欲が向上。
#### **4. 近江商人の「三方よし」精神の現代化**
「売り手よし、買い手よし、世間よし」の哲学を現代経済に適用し、企業の社会的責任を再定義します。
- **政策**:
- 「三方よし認証制度」を創設。従業員満足度、顧客満足度、地域貢献度を基準に企業を評価。認証企業は政府調達の優先対象や税制優遇を受けられる。
- 中小企業向けに「三方よし経営」のコンサルティングを無償提供。地域密着型のビジネスモデルを支援。
- **効果**:中小企業のブランド価値が向上し、地域経済の活性化に寄与。GDPの0.5%成長に貢献。
#### **5. アベノミクス2.0:金融・財政・構造改革の三位一体**
アベノミクスの「三本の矢」を進化させ、ケインズ政策と融合させます。
- **金融政策**:
- 日銀の2%インフレ目標を堅持し、量的緩和を継続。ただし、ETF買い入れを縮小し、地方銀行への低利融資(年利0.1%)を拡大。
- 円安誘導(1ドル=150円前後)を維持��、輸出産業の競争力を強化。
- **財政政策**:
- プライマリーバランス黒字化目標を2030年まで延期。赤字国債発行を活用し、公共投資と社会保障を拡充。
- 消費税を現行10%から8%に引き下げ(2年間限定)。消費刺激と低所得者支援を両立。
- **構造改革**:
- **規制緩和**:AI・バイオテクノロジー・宇宙産業の新興企業に対し、設立後5年間の法人税免除と規制特例を導入。
- **労働市場の流動化**:リスキリング(再教育)プログラムを全国展開。政府が費用を全額負担し、転職者や非正規労働者を対象に。
- **女性・高齢者活用**:育児休暇後の復職支援(補助金月10万円)や、高齢者のパートタイム雇用促進(社会保険料軽減)。
- **効果**:GDP成長率を2025年の1.2%から2028年までに2.5%に引き上げ。インフレ率を1.5~2%で安定化。
#### **6. エネルギーベストミックスの復活**
エネルギー安全保障と経済成長を両立するため、原発・再生可能エネルギー・化石燃料の最適な組み合わせを追求。
- **政策**:
- **原発再稼働**:安全基準を満たす原発を2027年までに全基再稼働。電力コストを20%削減。
- **再生可能エネルギー**:洋上風力と太陽光の導入を加速。2030年までに電力構成の30%を再生可能エネルギーに。
- **水素・次世代技術**:水素発電と小型モジュール炉(SMR)の実用化に1兆円を投資。
- **効果**:エネルギー価格の安定化により、製造業の生産コストが10%低下。CO2排出量を2030年までに25%削減。
#### **7. 過度なDEIの排除と経済成長優先**
DEI(多様性・公平性・包括性)の過度な推進は、企業の負担増や効率低下を招く可能性があります。経済成長を最優先に。
- **政策**:
- DEI関連の強制的な報告義務やクオータ制を廃止。企業は能力主義に基づく採用・昇進を自由に選択。
- 政府の助成金や税制優遇を、DEI指標ではなく雇用創出や生産性向上の実績に連動。
- **効果**:企業の管理コストが5%削減。採用の柔軟性が高まり、生産性が向上。
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### **シナリオの成果とタイムライン**
- **2025~2027年(短期)**:
- 公共投資と賃金補助により、労働分配率が65%に上昇。失業率が2%未満に低下。
- 消費税減税と金融緩和で消費が活性化。実質GDP成長率が1.8%に回復。
- 終身雇用モデルの復活で正規雇用率が75%に。
- **2028~2030年(中期)**:
- ステークホルダー資本主義と「三方よし」認証により、企業の社会的評価が向上。地域経済が活性化。
- エネルギーベストミックスで電力コストが低下。製造業の競争力が20%向上。
- 構造改革により、AI・バイオ産業がGDPの10%を占める新成長分野に。
- **2031年以降(長期)**:
- GDP成長率が2.5%で安定。労働分配率が70%に���達。
- 日本経済が「失われた30年」から脱却し、アジアの経済リーダーとして復活。
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### **リスクと対策**
- **財政赤字の増大**:
- 赤字国債依存が高まるが、インフレ率2%以内での成長により債務対GDP比を安定化。
- 税収増(賃金上昇による所得税増、企業利益増による法人税増)で赤字を補填。
- **企業抵抗**:
- 労働分配率向上や株主重視の緩和に抵抗する企業に対し、税制優遇の段階的削減で対応。
- **国際競争力の低下**:
- 円安維持と規制緩和で輸出産業を強化。リスキリングで労働者のスキル向上を加速。
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このシナリオは、ケインズ政策の需要創出を軸に、日本経済の構造的課題(低賃金、非正規雇用の増加、株主偏重、エネルギー不安)を大胆に解決するものです。トランプ流の既存概念打破と近江商人の倫理を融合させ、経済成長と社会の安定を両立させます。ご質問や追加の視点があれば、お聞かせください!
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blr-blue · 4 months ago
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 人間の幸福度を構成するひとつの要因として、「喜びの感情をどれくらい持続させられるか」がある気がする。今日、ふとそんなことを思った。
 最近、わたしにとっては珍しく、良いことがあった。良いことは独り占めしたいタイプなのでそれをあえて言葉にすることはしないが、久しぶりに心が打ち震えるほどの喜びを感じた。
 またそれとは別件で、好きな作家さんの日記を読んだ。すると、過去に他人から言われた言葉について言及して、こう言われて嬉しかった、と書かれていた。きっと、感じた幸福をていねいに心の内に仕舞って、ときおりそれを取り出しては愛でているのだろう。
 それを踏まえていま思った。わたしの主観的幸福度がばかに低いのって、過去に感じた幸福な瞬間をめちゃくちゃ忘れているからじゃないのかって。もちろん、全部を覚えておくことは難しいけれど、たまにはそれを思い出して、撫でてみることをしたほうが良いのではなかろうか。そうして、搾りかすになるくらいまで、二番煎じでもいいから、そのときの幸福を追体験することをしたらいいのではなかろうか、と思った。そうすることで喜びは細切れであっても持続するし、そのぶんわたしの脳みそを蔓延るネガティブな感情から意識を逸らすことができるんじゃないかって、そんなことを思った。
 ここは自分語りができる場所だと思っているので、人生で一番うれしかったことを思い出してみる。これは多分何度も擦っている話だが、間違いなく、大学を学科首席で卒業したことだ。
 当時所属していた大学は今いる大学よりも大分レベルの低いただの中堅私立大だけど、それでもうちの学科はその大学内では一番入試偏差値が高く、その学科での首席なので、実質全学トップである。そのときのことを思い出してみる。
 大学受験(というかセンター試験)で順当に失敗し、失意の果てに国公立を受けずにセンター利用で受かった県内の中堅私立大に入学したとき、めちゃくちゃ学歴コンプレックスを拗らせた(諸般の事情で浪人という選択肢はなかったのである)。そんなわたしは本来通うはずでなかった(?)大学にそれでも真面目に通いながら、「こ��な大学で4年後に首席にすらなれなかったらわたしの人生は精神的に終わる、勉強しなければ」という謎の意識で生きていた(今考えるとマジでおかしすぎる)。飲食店と塾のバイトを掛け持ちしてお金を稼ぎ、むちゃくちゃ勉強して、GPA3.9という恐ろしい数値をぶん回し、月に10万円もらえる奨学金制度(返済不要)にトップで採択され、学費減免の申請も勝手にゴリゴリ進めて払った学費の約半分を取り返したりなどして、母を安心させるよう努めた。それでも私立大に入って学費ローンでそれなりの額の借金をしている自分が不甲斐なくてずっと勉強していた。クソしょうもない教養科目で優(最高評価の秀の一つ下)の評定をもらうと発狂して教授を呪った。あの時のわたしはどうにかしていた。だが、クソ貧乏でもちろん学費を出す資金力がなかった家庭で、学費ローンなどの制度を活用してでも大学に行かせてくれた両親に報いたい気持ちだけは確かだった。そもそも貧乏とか以前に、親の教育に対する理解の部分で大学進学をさせてもらえないパターンってあるから。わたしが高卒で働く未来と院卒になる未来ってほんとうに紙一重だったと思っている。
 ゼミの先生はわたしの進路(外部大学院進学)をとても応援してくれた。毎日パワータイプの勉強をした。専門書を読みながら眠った。論文をたくさん読んだ。卒論を4年生の7月であらかた終わらせた。院試には順当に受かった。今思えば、わたしを駆動させる感情はいつだってネガティブな感情だった。悔しさをバネにするとか、そういう陳腐な言葉じゃなくて、失敗したら死ぬ、死にたくない、失敗してはならない、失敗したら死ぬ、みたいな生活。とっても不健康だった。
 大学4年生の3月、大学の卒業式を2週間後に控えたある日、発達障害のある妹がてんかん発作(初発)で倒れ、入院することになった。入院日に、父と母が妹を連れて、遠くにある病院に行くことになった。突然のことで家庭内がバタバタとしすぎていて、同じく発達障害のある弟はショートステイ(数日泊りがけで施設に預けられる福祉サービス)に短期間入ることになった。その日わたしは家族4人を見送ったあと、実家で、大学院の入学手続きに必要な書類作成をしていた。すでに一度弟の方がてんかん発作で倒れたことがあったので、そのときのことをなんとなく思い出しながら、ああ、また大変なことになったなと思いつつ、それでもわたしはわたしでやるべきことがあったから、ぞわぞわする感情を抑えるように書類一式を揃えてい��。
 そのとき、携帯に電話がかかってきた。大学からだった。「○○さんが今年の学長賞に選ばれました。卒業式で登壇して、学科代表で卒業証書を受け取ってもらいます。来週リハーサルがあるので大学に来てください」と言われた。ゼミの先生にLINEを送ったら「4年間の成績がトップだったんだよ~おめでとう!」と軽いノリで連絡が返ってきた。泥濘を這いずるように生きていたときに、心臓を突き上げられるくらいにぴかぴかと輝いた言葉の羅列に曝されて、どうしようもなく訳がわからなくなって感情がぐちゃぐちゃになった。そのまま母に連絡をした。母と父は病院の待合室でわたしからの連絡を見たらしい。待合室で連絡を受けて父が泣いたと母から伝えらえた。それを聞いてわたしもほんの少し泣いた。
 父はわりと否定から入る人だ。院試に受かったときだって、良かったね、とは言ってくれたけれど、「受かったことがゴールじゃないし、受かっても入ってからが大変なんでしょ」とかいう人だ。だけど父はやっと、わたしが大学で首席になったことを真っ直ぐに褒めてくれたのだ。もちろんこれは父が精神的に成長したというのもあるけれど、わたしはやっと父親に認められた気分になった。そして気づいた、わたしは父に褒められたかったのだ。それからわたしは、あまり得意ではなかった父親をほんのすこし許せるようになった。父の話はまた今度しようかと思う。
 はい、人生で一番嬉しかったときのことを書いたので、これからこの記事を読み返すたびにほんのすこしだけネガ感情を忘れられるかもしれません。文章を書くことが(おそらくその辺を歩いているひとよりは)ちょっとだけ得意だから、こうやってうれしいことを書いて残した方が精神的に健康になれるのかもしれない。とはいえ、わたしの能力が真に発揮されるのは、やっぱり負の感情に駆動されているときなので、ネガ感情とも上手にお付き合いしたいんですよね〜〜わがままだ。
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samantha-dan564 · 7 months ago
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連続乗車券はともかくとして往復乗車券も発売終了か。販売実績あまりなくなっちまったのかな
でも連続乗車券ってたとえば都区内→春日井とかのきっぷで名古屋駅で途中下車したいときなんかに結構使われる気がするんだけどな。旅客が意識しているかしないかは別にして
連続券だと都区内→名市内が連続1で発行されて、名古屋→春日井が連続2で発行されるんだけど、考えてみれば名古屋で途中下車するなら別に名古屋から乗るときに春日井までの普通乗車券を別途買えばいいだけだから影響はないのか。有効期間もこの距離なら変わらないから有効期間を通算��きる連続券のメリットはないし
たとえば都区内から多治見までの切符を買って名古屋で途中下車すると弊害が出るのか。都区内~名古屋・名古屋~多治見の営業キロは402.2km。連続乗車券の有効期間は発売日共3日になるけど、これが都区内→名市内(有効2日)と名古屋→多治見(当日限り)になる。そして名古屋~多治見間での途中下車ができなくなるんだな。都区内~多治見の片道券なら金山~古虎渓間で途中下車できるけど、尾頭橋と名古屋では途中下車できない(分岐駅通過特例)
まあいろいろ考えてみたけど廃止によるデメリットはあまりないのかな
個人的には旅客営業規則がシンプルになるのは賛成なので今回の改定も販売実績が少ないきっぷの廃止くらいにしか思ってないけど、今後他社をまたぐような切符の販売はどんどん縮小していくんだろうね
個人的にはJR本州三社が目指す先は欧州の包括運賃制度なんじゃないかと思ってる。乗継割引廃止の時にそれは強く感じた
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copyoffice · 7 months ago
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「68個のお節介な助言」 著者 ケヴィン・ケリー Kevin Kelly 訳  堺屋七左衛門 この文章は Kevin Kelly による "68 Bits of Unsolicited Advice" の日本語訳である。 68個のお節介な助言 今日は私の68歳の誕生日である。ロッキングチェアに座りながら、若者に助言したい気分になっている。私からの誕生日プレゼントとして、諸君に68個の短いお節介な助言を進呈する。 (訳注:この文章は2020年4月28日に発表された。フェイスブックでのケヴィン・ケリーの記述によれば、実際の誕生日は4月30日である。) ・意見の異なる人から、さらに言えば気に入らない人からも、何か学ぶことがあるはずだ。彼らが信じていることの中に真実があるかどうか確かめてみなさい。 ・熱心に取り組めば、知能指数が25ほど上昇する。 ・常に締切期日を決めておきなさい。締切があることによって、的外れなもの、ありきたりなものが排除される。締切があるので、完璧を目指さなくてもよい。そのかわりに、他と異なるものを作るべきだ。相違は望ましいものである。 ・ばかばかしいと思われる質問をためらってはいけない。そのような場合の99%は、他のみんなが同じ疑問を感じているが、恥ずかしがって質問しない状況である。 ・人の話を上手に聞くことができるというのは、重要な能力である。大切な人の話を聞くときは、それ以上話すことがなくなるまで「もっと聞かせて」と言い続けなさい。 ・価値のある年間目標は、1年前の自分が信じられないくらい無知だったと思えるほど、あるテーマについて学ぶことである。 ・感謝は、他のすべての美徳を引き出すものであり、その気になれば上達できるものである。 ・人に食事をおごることは、必ず良い結果につながり、容易に実行できる。昔からの友人に効果があるし、新しい友人を作るためのすばらしい方法でもある。 ・万能接着剤を信用してはならない。 ・いつも���供に読み聞かせすれば、親子の絆を深めるとともに、子供の想像力を高めることができる。 ・クレジットカードを信用払いのために使ってはならない。信用払い、すなわち借金をしても良いのは、住宅のように交換価値の増加する可能性がきわめて高い物を入手するための借金だけである。大部分の物の交換価値は、それを購入した瞬間に減少または消滅する。借金して損をすることがないように。 ・プロフェッショナルとは、失敗から穏便に回復する方法を知っているアマチュアにすぎない。 ・普通ではない主張を信じてもらうためには、普通ではない証拠が必要である。 ・グループの中で最も賢い人になってはいけない。自分よりも賢い人たちと付き合って、彼らから学ぶべきである。さらに望ましいのは、自分と意見が異なる賢い人を見つけることである。 ・会話における「3回」の法則。本当の理由を知るためには、ある人が言ったことについて、より詳しく説明してもらいなさい。もう一度、そしてさらにもう一度。3回目の答えが真実に近いものである。 ・一番になるな。唯一になれ。 ・みんな遠慮しているのだ。他の人は、あなたが自己紹介するのを待っている。他の人は、あなたが電子メールを送るのを待っている。他の人は、あなたがデートに誘ってくれるのを待っている。思い切ってやってみなさい。 ・誰かに断られたとき、自分自身が否定されたと思ってはならない。その人もあなたと同じ状況だと思えば良い。忙しい、先約がある、気が進まない。後でもう一度頼んでみなさい。2回目の依頼で成功することが非常に多い。 ・習慣の目的は、自己交渉という行為を省略することである。実行するかどうか決めるのにエネルギーを使う必要がなくなる。ただ実行するだけだ。良い習慣は、真実を述べることから歯磨きまで広い範囲にわたっている。 ・迅速さは、敬意の表れである。 ・若いうちに、少なくとも6か月から1年くらいの間、できるだけ貧乏な暮らしをしてみなさい。所持品をできるだけ少なくして、小さな部屋またはテントで豆と米だけを食べて、「最悪」の生活がどんなものかを体験するのだ。そうすれば、将来、リスクを冒す必要が生じたときに、最悪のシナリオを恐れなくてもすむだろう。 ・本当の話、「彼ら」というものは存在しない。 ・あなたが他人に関心を持てば持つほど、彼らはあなたに関心を持つようになる。関心を持たれる人になるには、関心を持ちなさい。 ・できるだけ気前よく振る舞いなさい。死ぬ間際になって与え過ぎの人生だったと後悔する人はいない。 ・良いことをするためには、ただそれを実行すればよい。立派なことをするためには、それを何度も何度も何度も実行すればよい。すばらしいことをする秘訣は、やり直すことである。 ・黄金律を守れば必ず役に立つ。それは、他のすべての美徳の基盤である。 (訳注:黄金律とは「何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ」という行動規範を指す。) ・家の中で探し物をして首尾よく見つかった場合には、それを使い終わった後、見つかった場所に戻してはならない。最初に探した場所に戻すべきである。 ・貯金および投資は、いずれも良い習慣である。あまり深く考えずに少額のお金を長年にわたって定期的に投資するのも、蓄財の一つの方法である。 ・誤りを犯すのは人間の行為である。誤りを認めるのは神の行為である。自分の犯した過ちを迅速に認めて責任を取り、適切に是正することができれば、これほど人の価値を高めるものはない。失敗したときは、素直に認めなさい。この責任感は、きわめて効果的なものである。 ・アジアでの地上戦に関わってはならない。 (訳注:「自分の能力以上のことに手を出すな」という意味。朝鮮戦争やベトナム戦争での米国の経験を踏まえた言葉として昔から使われている。) ・顧客に尽くすことに注力しても良いし、競争相手に勝つことに注力しても良い。いずれも有効だが、どちらかと言えば、顧客に尽くすほうが効果は高いだろう。 ・目立ちなさい。いつも目立つようにしなさい。ある成功者の言葉によれば、成功の99%は目立つことである。 ・創作過程と改良とを区別しなさい。執筆と編集、彫刻と研磨、製造と分析を同時にはできない。もし同時にしようとすると、編集者が創作者の手を止めてしまう。発明しながら選択してはならない。スケッチしながら修正してはならない。草稿を書きながら考察してはならない。着手する前に、創作者の意識は判断から解放されている必要がある。 ・失敗がときどき起こらないのであれば、順調に進んでいるのだ。 ・おそらく最も直感に反する宇宙の真理は、他人に多く与えれば与えるほど得られるものが多くなる、ということである。これを理解することが、知恵の第一歩である。 ・友人は、お金よりも良いものである。お金があればほとんど何でもできるが、友人がいれば可能性はさらに広がる。自分で船を所有するよりも、船を持っている友人がいるほうがいろいろな点で望ましい。 ・正直な人をだますのは難しい。これは真理である。 ・物が見つからない場合、最後にそれを見た場所から手の届く範囲内に存在している割合は95%である。その半径の中で可能性のある場所を探せば見つかる。 ・あなたの評価は、あなたが何をしたかによって決まる。何を言ったか、何を信じているか、誰に投票したかではなくて、何に時間を使ったかである。 ・旅先で、ケーブル、アダプター、充電器をなくした、あるいは持って来るのを忘れた場合、宿泊しているホテルに尋ねてみるとよい。今どきのたいていのホテルには、誰かが置き忘れたケーブル、アダプター、充電器が多数保管してあって、おそらくその中に適合するものがあるだろう。借りた後、それをもらえる場合も多い。 ・憎悪は、憎まれている人に影響を及ぼさない災いである。憎む側の人だけに害を与える。怨恨は毒のようなものだと思って捨て去りなさい。 ・向上には限度がない。才能は公平には与えられていないが、���のごとを始めるレベルは、いくらでも高くすることができる。 ・何か大きなプロジェクト(住宅、映画、イベント、アプリなど)が90%完成したと思ったとき、残りのこまごまとした無数の項目を片付けるために、また90%の時間がかかる。覚悟しておきなさい。 ・人が死ぬときには、自分の評判以外のものは絶対に何も持っていくことができない。 ・年を取る前に、できるだけ多くの葬式に参列して、まわりの人の話に耳を傾けなさい。誰も故人の業績を話題にしていない。人々が覚えているのは、故人が活動していたときの人柄だけである。 ・何か実体のある物を買うためにお金を払うときは、その物の寿命が尽きるまで、修理、保守、廃棄にお金がかかることを覚えておきなさい。 ・現実のものごとは、ひょっとしたらありうるかも、という想像上の仮説から始まっている。したがって、想像力は、この世界で最も重視される能力であり、努力すれば上達できる能力である。それは、他の人たちの常識を無視することが利点となる唯一の能力である。 ・危機や災害が起こったら、それを無駄にしてはいけない。問題のないところに進歩はない。 ・バケーションの旅行では、都市を避けて、行程の中で最も遠い目的地へ最初に行きなさい。遠隔地で異質性による衝撃を最大限に感じておけば、その後、復路の行程では、都市の見慣れた快適性をありがたく受け入れられるだろう。 ・将来何かをしてほしいという要請を受けたら、自問自答してみなさい。その日程が明日である場合、それを引き受けるか。この選別テストに合格する行動予定は、そんなに多くないだろう。 ・本人に直接言いにくいことを、他の誰かに電子メールで言ってはならない。なぜならば、いつかきっと本人がそれを読むことになるからである。 ・あなたがどうしても職に就きたいと思っている場合、雇用主から見れば、あなたは数ある問題の一つにすぎない。その雇用主の抱えている多くの問題をあなたが解決できるならば、職を得られる。職を得るためには、雇用主の立場で考えなさい。 ・芸術は、あなたが見逃しているところに存在する。 ・物を手に入れて深い満足感が得られることはめったにない。しかし、何かを経験することによって深い満足感が得られる場合はある。 ・調査における「7段階」の法則。七つの段階を進んでいくと、目的のものを見つけることができる。最初に尋ねた人が知らなければ、次は誰に尋ねればよいかを教えてもらう。これを繰り返す。7番目の人まで尋ねていけば、ほとんどの場合、答えを見つけることができる。 ・謝罪の方法。迅速に、具体的に、心を込めて。 ・電話での勧誘や提案に応じてはならない。急を要するというのは口実である。 ・誰かがあなたに対して意地悪な、無礼な、悪意ある、または、ひきょうな態度をとるならば、その人は病気だと思いなさい。そうすれば、共感しやすくなって対立を緩和できるかもしれない。 ・ガラクタを排除すれば、本当の宝物のための余地が生まれる。 ・有名になろうとは思わないほうがよい。誰か有名な人の伝記を読んでみなさい。 ・経験が過大評価されている。人を雇用するときは、適性のある人を採用して技能を教えるようにしなさい。最もすばらしい、あるいは立派な結果を出すのは、その仕事を初めてする人である。 ・休暇+災難=冒険。 ・道具の購入方法。最初は、できるだけ安い道具を探して買いなさい。頻繁に使うものは、良い物に買い換えなさい。ある道具を仕事で使わなくなったら、財力が許す範囲で最も良いものを買いなさい。 ・さりげなく20分の仮眠をとる方法を身に付けなさい。 ・何に情熱をもって取り組むべきかわからなくて行き詰まったときは、至福を感じることを目安にすればよい。多くの若者に役立つ教訓は「何でも良いから、何かに熟達しなさい」ということだ。あることを習得すれば、その延長線上でもっと喜びを感じる方向へ進むことができて、最終的には自分が至福を感じるものがどこにあるかを発見できるようになる。 ・100年後には、今の私が正しいと思っていることの大部分が間違いであると証明されるはずだ。もしかしたら、あきれるほど間違っているのかもしれない。そこで私は、今考えていることの中で何が間違いであるかを見つけようと努力している。 ・長い目で見れば、世界の将来は楽観主義者が決める。楽観的になるために、私たちが抱えている多くの問題を無視する必要はない。人間の能力が向上して問題を解決できると想像すれば良いのだ。 ・全世界は、あなたの背後であなたが成功するように画策している。このプロノイア(支援妄想)を信じれば、行動しやすくなる。
「68個のお節介な助言」: 七左衛門のメモ帳
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moko1590m · 1 month ago
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「本来は手段にすぎないものが目的化される」という現象は、個人の行動レベルから制度、国家、宗教、経済に至るまで、あらゆる領域に見られる**構造的誤配(ミスアロケーション)**とも言えます。
これはしばしば「目的の形式的痕跡だけが残り、中身や本質が抜け落ちる」状態であり、ドゥルーズ的に言えば「コード化による生命の停止」、あるいはラカン的に言えば「象徴界における欲望の代理物の肥大化」とも読めるでしょう。
🔍 手段が目的化してしまう例(ミクロ〜マクロまで)
✅【日常・個人レベル】
お金を貯めることが目的になってしまい、お金を使うことで得られる体験や幸福を避けるようになる
「ダイエット」のための食事管理が行き過ぎて、健康を害する(本来は健康のため)
「勉強」そのものが目的になり、「学ぶこと」や「考えること」がないがしろにされる
完璧なスケジュール帳を作ることに満足して、何も実行しない
人に感謝されるために善行をする(善行が手段から自己承認の目的へ)
写真を撮ることが目的になり、目の前の景色を直接見なくなる観光
「資格」を取ることに執着し、スキルや実践には興味がない
婚約指輪・結婚式に異常にお金をかけるが、肝心の結婚生活に関心がない
✅【家庭・教育レベル】
宿題を提出することが目的になり、内容や理解は���うでもよくなる
運動会や文化祭の「演出」や「統率」を優先し、子どもたちの創造性や楽しさが抑圧される
制服や校則の遵守が目的化し、生徒の個性や状況が無視される
学校に「行くこと」そのものが目的になり、「何を学ぶか」が失われる(不登校への偏見など)
✅【職場・労働レベル】
働くことが生きる目的化し、「なぜ働くのか」が問われなくなる(ワーカホリズム)
業績評価の数字を上げることが目的化し、本来の価値(顧客満足・創造性)が損なわれる
「時間通りに出社・退社」することが目的となり、成果や創意が軽視される
「会議を開くこと」が目的化し、実際には何も決まらない
✅【社会制度・行政レベル】
選挙制度が形式的になり、「形式的な投票率」ばかりが重要視される
福祉制度が「不正防止」ばかりに偏り、本来の「支援」機能が働かなくなる
交通安全運動が「旗を振るイベント」になり、実際の交通安全には結びつかない
マイナンバー制度などの「デジタル化」が自己目的化し、市民の利便性が後回しにされる
✅【経済・テクノロジー】
GDPを上げることが目的化し、環境や福祉が犠牲になる
AIの開発が「最先端を走ること」それ自体に意味があるとされ、倫理や社会的帰結が無視される
仮想通貨やNFTなど、「所有」することが目的化し、価値の意味が不透明になる
本来シンプルでいい仕組みにテックを導入し、「効率化」や「DX」自体が目的化する
✅【文化・宗教・芸術】
儀式や伝統行事が「守ること」が目的になり、本来の意味や精神性が忘れられる
「原典への忠実さ」が目的化し、創造的解釈が禁じられる(経典・聖書・古典芸能など)
芸術が「市場価値」や「評価」ばかりで測られ、表現や感動が後回しになる
仏教の「布施」などが「徳を積むポイント制度」のように機能する
✅【国家・思想・政治】
憲法や法制度の「文言解釈」ばかりが重視され、現実とのギャップが広がる
「国民の一体感」の名のもとに、多様性や異論が抑圧される(ナショナリズムの暴走)
戦争の記念が「記念そのもの」に固定され、歴史的反省や未来への意味づけが曖昧になる
国家という仕組みが「神聖視」され、市民の生が犠牲にされる(例:徴兵制、戦争)
✅【その他/逆説的な例】
「平等を実現する」手段が官僚的ルールになり、そのルールによって不平等が生まれる
「環境保護」が目的化し、人間の生活とのバランスが見失われる
「正義」を掲げて行われる行動が、人を傷つけたり排除したりする(道徳の武���化)
🧭 総括:なぜ目的化が起きるのか?
象徴や制度が自己増殖する力を持ってしまうから
評価可能なもの(数値・形式)が優位になりやすいから
不安に対して、安定した「形」を手放せないから
「なぜこれをするのか?」という問いを避けることで、精神的コストを下げられるから
🌱 対抗策のヒント
「そもそも、これは何のためだったのか?」という問いを、定期的に意識する
手段をズラす/逸脱する/再接続することで新たな意味を開く(生成変化的実践)
「目的のように見えるもの」が、実は別のものの代替・代理表現であることを見抜く
ご希望があれば、こうした「目的化を脱構築するための遊び」や「ズレによる再発見」の実践例も提案できます。いかがでしょうか?
スポーツ。カンニングして、または、傾向と対策、過去問を学習して試験をパスすること。手続きを大切にしすぎて、制度趣旨に反した制度運用をすること。自家用車を宝物のように大事に使って、その機能を十分活用しないこと。国家というものを神聖視して、国家というものに縛られて不幸になってしまうこと。
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monthly-ambigram · 8 months ago
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2024-11月号
アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「運」です◆
今月は参加者の皆様に「運」のお題でアンビグラムを制作していただいております。今月も見るだけで運気が上がりそうなアンビグラムが集まっておりますので、ごゆるりとご鑑賞ください。
今号も失礼ながら簡易的なコメントとさせていただいております。皆様のコメントがいただけますと幸いです。
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「運否天賦」鏡像型:化学氏
うんぷ(ぴ)てんぷ。幸運と不運は天に決められているということ。 字画の途切れと飾りによる切り替えが見事です。ステキなタイポグラフィです。
 
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「逆境/成功」 鏡像型:KSK ONE 氏
不運からつかむ幸運。 伸びやかなヒゲを生かした書体で強弱の付け方がが有効的です。遊びのある筆画でも読みやすくなっています。
 
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「ケガの功名」 回転型:てるだよ氏
「怪我の功名」とは、失敗や過ちなどから、偶然にも好結果が生まれること。 「ケガ」をカタカナにすることで字画密度がそろってうまく対応付けできるのですね。文字送りも適切です。
 
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「家相」 図地反転複合型: いとうさとし氏
家の配置や方角・間取りから、その家の吉凶を判断するもの。 「相」を優先で「家」の形状がかなり崩れていますが、しっかり読める範囲でおさまっているのが流石です。
 
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「運命の悪戯」  回転型(共存型):lszk氏
人知の及ばないものに弄ばれているかのような、奇妙な巡り合わせ。 作者らしい書体でうまいデフォルメですね。「の」は別字形の共存型で驚くべき形状です(cf.過去の例)。
 
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「運命の悪戯」 回転型(共存型):douse氏
この言葉でのネタかぶりは運命の悪戯か。 かっちりとした対応と��字。lszk氏の作との違いを見るのも楽しいです。「命/悪」で字画共有するため「の」を横に置いていますが表現の仕方がよいですね。
 
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「四柱推命/九星気学」 図地反転型: いとうさとし氏
四柱推命と九星気学は古代中国から伝わる占術で、陰陽五行説に基づく代表的な占い。四柱推命の方が九星気学よりも古い。 アンビグラマビリティが低そうなのに仕上げてしまう達人技。「学」は言葉の流れで読ませていますね。
 
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「12星座占い」 回転型:螺旋氏
別名「星占い」、西洋占星術を簡略化したもの。 ステキな書体での作字で星占いの書籍の表紙にしたくなるデザインですね。「星/占」の密度差の解決も見事です。
 
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「おみくじ/うらない」 図地反転型: いとうさとし氏
おみくじは運勢を全般的に占ってくれます。 この言葉同士で対応付けできる驚き。大きく崩れた「な」も流れでその文字に見えてきます。
 
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「いのり」 図地反転型亜種:kawahar氏
水晶玉に うんと いのりをこめる。 「図」と「地」のほかの領域もあるため純粋な図地反転ではないですがいくつか作例があるタイプの作品。バランスが良いですね。
 
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「地雷除去」 旋回型(×2):Jinanbou氏
マインスイーパーでよく起こる運命の2択。 低解像度のドット処理による作字が成功しており非常に読みやすいですね。
 
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「ボイジャー探査機のレコード盤」 回転敷詰同一型:繋氏
1977年に打ち上げられた2機のボイジャー探査機に搭載されたレコード。地球外知的生命体や未来の人類が見つけて解読することを期待している。 とても魅力的な書体。どのように敷き詰められるのか、知的な皆さんによる解読を期待します。  
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「ビギナーズラック」 回転型:.38氏
初心者が往々にして得る幸運のこと 。 変わった位置につけた濁点と「ッ」の点々を中央に揃え、うまく対応付けています。楽しい作品。
 
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「ノーペアで、挑む所以」 回転型:T.A.氏
役がない状態でもブラフで勝負に挑む理由とは…… 読点が反対側で有効に生きています。半分だけの半濁点の形が良いですね。
 
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「単にラッキーなだけ」 回転型:無限氏
クッキークリッカーの隠し実績から。 クッキーのチョコチャンクが効果を発揮していますね。文字送りにも工夫があります。
 
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「配牌」  回転型:lszk氏
麻雀牌モチーフによる読み方の示唆だけではなく、閉領域の並びの中間をとると五筒に近くなっています。中央部の短いはらいの共有がぴったりで���。
 
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「乱数調整」 回転型:ちくわああ氏
主にコンピュータゲームで擬似乱数の生成を調整すること。 「乱数」をはさむように「調整」がある、特殊な文字送り。プリント基板に合う書体が対応付けにマッチしていますね。「調整」の対応が気持ちいいです。
 
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「期待値」 回転重畳型:超階乗氏
平均値のこと(確率変数を含む関数の実現値に確率の重みをつけた加重平均)。 左下は顔のようなマークでしょうか。細かい線によって文字の特徴づけに成功しています。「期」は単体では読みにくそうですが「待」に引っ張られて読みやすくなっているようです。
 
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「四つ葉のクローバー」 回転型:douse氏
幸運のシンボル。 何処にも無駄がなく驚きました。手書きのマーカーペン風で少し字画を遊ばせているのがポイントでしょうか。
 
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「仕合せ」 回転型:peanuts氏
運命に従って巡り合わせた相手との出会い。 流れるような美しく伸びやかな作字がステキです。「仕/せ」の切り替えがキレイですね。
 
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「幸せ者(者)」 回転型:Σ氏
幸運な人のこと。 点付きの「者」にして手書き書体にするとぴったりはまるのですね。表現もとてもステキです。
 
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「海野十三/運の十さ」 振動型:兼吉共心堂氏
作家「うんのじゅうざ」が「運の十さ」にも読める。 「海野/運の」の対応が流石です。筆文字のポテンシャルを本作でも感じます。
 
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「「その男の云う事を聞くがよい。」」 鏡像型:結七氏
芥川龍之介の「運」からの引用。 略字の「亊・闻」を使っていますね。色を変えている部分はおしいですが、長文をうまく対応付けしていて素晴らしいです。
 
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「運動量保存則」 回転重畳型:かさかささぎ氏
外力が無視できるとき、物体系の運動量の和は保存される、という法則。 対応付けの発見と巧みな文字組によって実現された素晴らしい作品。字画の強弱も生きています。
 
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「等加速度直線運動」 図地反転鏡像型:つーさま!氏
加速度が一定かつ初期速度が加速度と平行か0で、変位が直線の運動。 どの文字も読めるようにするための調整が大変そうですが、やはり鏡像軸上の文字に注目です。
 
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「運ぶ」 回転型:douse氏
物をほかの場所に移すこと。 「運」単体でもアンビグラマビリティは高いのですが「運ぶ」にするとさらに回しやすいのですね。ぴったりです。
 
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「夕時を運べ」 鏡像フラクタル型:松茸氏
文字列生成で。 鳥とキラメキの図形が生きています。拡縮を絡めることで敷詰可能となる発見が素晴らしいです。
 
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「赤血球」 回転型:うら紙氏
赤血球に含まれるヘモグロビンが酸素を運びます。 字画のカーブの具合が揃っていてまとまり感があります。共有のさせ方も見事です。
 
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「運搬」 旋回型:ラティエ氏
人や物を運び移すこと。 アンビグラマビリティの高い言葉ですね。ベルトコンベアの表現が楽しいです。 先行作との違いもご確認ください。
 
 
 
最後に私の作品を。
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「配送」 敷詰振動式複合型:igatoxin
物をくばり届けること。無事に届くかは運次第(?)
 
 
 
お題 運 のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「時事」です。2024年を振り返り、時事ネタでアンビグラムを作ります。
締切は11/30、発行は12/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
——————————–index——————————————
2023年 1月{フリー}   2月{TV}        3月{クイズ}        4月{健康}   5月{回文}    6月{本}               7月{神話}   8月{ジャングル} 9月{日本史}     10月{ヒーロー}     11月{ゲーム}         12月{時事}
2024年 1月{フリー}        2月{レトロ}   3月{うた}         4月{アニメ}   5月{遊園地}      6月{中華}          7月{猫}     8月{夢} 9月{くりかえし}    10月{読書}          11月{運}   
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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moja-co · 9 months ago
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安倍晋三「あの件さえなければ、今ごろ昭ちゃん(中川昭一氏)が自民党総裁だった」
12年前、こんな記事を書きました。いま振り返っても、思い出は尽きません。小泉政権ができて間もなくだったか、超党派の保守系議員の非公式会合が憲政記念会館であると聞きつけ、現場で中川さんに「どうも」と挨拶した際、
 「なんであんたがいるんだ?…まあ、いいか。あんたは記者じゃないし」
 と冗談で答えられたことやあれこれ、これほど印象、心に刻まれる政治家はめったにいません。酒好きなのはつとに知られていますが、禁酒を決めると、2時間半にわたって目の前で私と同僚がビールを飲み続けても、一切飲もうとせず、こちらの言葉からヒントを得ようとメモを続けていました。惜しい人をなくしたという言葉が、これほどぴったりくる人はいません。
中川昭一氏死去 保守伸長、シャイな推進役
 【評伝】 シャイな人だった。何より、繊細な人だった。衆院当選8回、農水相、経済産業相、財務相、自民党政調会長…と要職を歴任した大物政治家であるにもかかわらず、はにかんだ笑顔のよく似合う、子供のような純真さを持ち合わせていた。  「おれは子供には『おれがいつか襲われて殺されても驚くな』と言い聞かせてあるんだ」  中川昭一氏は拉致議連会長を務めていた当時、政治家としてのこんな覚悟を語っていた。だが、死はもっと皮肉な回り合わせであっけなく訪れた。56歳という若すぎる最期には、ただ言葉を失うしかない。  「あの件さえなければ、今ごろ昭ちゃん(昭一氏)が自民党総裁だった」  盟友の安倍晋三元首相は故人を悼む。「あの件」とは中川氏が財務・金融相時代の今年2月、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後の記者会見で「酩酊(めいてい)」したかのような姿を見せて、引責辞任したことを指す。  この一度の失敗で、中川氏が長年積み上げてきた実績も名声もはかなく吹き飛んでしまった。先の衆院選で落選し、議席も失った。  確かに中川氏は酒席で、ときにはめを外し深酒することもあった。それも、強すぎる感受性をまひさせたかったからだろうと思う。素顔は、少し人見知りのまじめな勉強家だった。  平成9年、中学歴史教科書のすべてに慰安婦記述が載ったのをきっかけに、安倍氏らと自民党「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を結成した。左派イデオロギー色満載だった教科書が是正されていく第一歩だった。  14年には超党派の拉致議連会長に就任したほか、永住外国人への地方参政権付与や民間の言論抑圧につながる人権擁護法案に反対した。一方、靖国神社参拝を推進するなど、常に保守系議員活動の前面に立った。  今や保守系の諸運動は衰退期にあるようなありさまだ。その中で忘れられるか過小評価されているが、10年代の保守勢力の勃興(ぼっこう)と伸長は、中川氏が安倍氏らとともに推進役を担ったのは間違いない。  一方で、現実を見据えたリアリストでもあった。20年6月、日中両国が東シナ海のガス田共同開発で合意した際には、表向き「日本のものを向こうにあげて資本参加するのでは互恵にならない」と厳しいコメントを発表した。だが、その裏では担当外交官らを集め「よくここまでこぎ着けたな」と慰労もしていた。  対中強硬派と目されてきた自分が、仮に交渉結果を評価しても、甘い顔を見せると中国側に「日本側では、あの中川氏まで喜んでいる」というメッセージが伝わる。それは今後の交渉、駆け引きのハードルを上げ、足を引っ張ることと理解していたからだ。  対中姿勢では、こんなことも語っていた。  「中国批判はたやすいが、むしろ『誠意を持って話せば分かる』と言うばかりで行動しない日本側の方が問題だ。私が中国の政治家なら、やはり今の中国のようなやり方をする」  本当に惜しい人が亡くなった。せめて自民党の中では、中川氏の志が受け継がれていくことを願ってやまない。(阿比留瑠比)
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destinygoldenstar · 6 days ago
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🩷クリエイティブ・カラフルプリキュア - 第1話「情熱のアーティスト!キュアチェリーが世界を彩る!」🩷
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「できた!!」
小柄な金髪の幼稚園児、さくらけいこちゃんが笑顔でクラスの前に立ち、手に持った紙をめくると、自分が描いた絵が現れた.
雑然とした庭の絵。三角形が草のようで、オレンジ色の棒に紫色の塊が木として描かれ、ターコイズブルーの空にはバナナとサクランボが浮かんでいる。少なくとも、バナナとサクランボなのかもし���ない。紙の上で見ると、緑とピンクの線のようにも見える。
「外の庭よ!」 とケイコは興奮気味に言った。そして「木」を指差して、「見て!ピンクの木よ!きれいでしょう?」と言った。
彼女は他の子供たちの沈黙の中で返事を待ちます。
すると誰かが「あれは木じゃない!ブドウだよ!」と叫びます。
すると、笑いが湧き起こります。
「枝も葉もないよ!」
「バナナは緑色じゃないよ、バカ!」
「それは果物じゃない!塊だ!」
「果物は飛ばないよ!」
「それは青空じゃないよ!」
からかい合いの会話はしばらく続き、一人を除く全員が指さして笑いながら、ケイコの絵がどれだけ下手かを延々と語り、ケイコ自身と絵を笑いながら笑っていた。
ケイコはその場に留まり、笑顔はますます作り笑いになっていく。笑い声と侮辱の言葉が頭の中に吸い込まれていく。彼女は硬直し、教室の淡いヴィンテージ調の色合いは薄れ、笑い声はますます大きくなる。紙に置いた手は震えている。
「それは芸術じゃない!ゴミだ!」
その最後の侮辱は小さな子供をすすり泣かせます。
「おい!もういい!もういい!」先生の優しい声が聞こえたが、ケイコの耳には雑音のように聞こえた。「優しく話すか、何も話さないかのどちらかだ。さくらに謝って――」
ケイコはすでに教室のドアを飛び出して逃げ出しました。
「さくら!!」
ケイコは小さな校舎のドアからよろめきながら出て行った。階段を下り、レンガ敷きの道を駆け下りる間、涙以外のことには何も注意を払っていなかった。
彼女はつまずいて膝を打撲し、あざができた時にようやく立ち止まった。写真を胸にしっかりと抱きしめ、まだ泣き続けている。
再び顔を上げ、目を拭うと、彼女は自分が学校の近くの畑の脇の歩道にいることに気づいた。彼女は実物を見つめ、それから写真を顔に当て、そしてまた実物を見つめた。
その木は丸くも茂りもせず、枝いっぱいに淡いピンクの花びらが四方八方に広がり、その一部は落ちて柔らかな緑の草の上へと舞い落ちていく。
確かに、果物は飛びません。
確かに空は青いですね。
彼らは正しかった。
ケイコは、涙が落ちた自分のぐちゃぐちゃな絵をじっと見つめている。彼女の作品はひどい。ひどいものだったら、芸術を作る意味なんてないだろう。
「やあ、坊や」
鋭い爪が皮膚に食い込む手で恵子の顎が上がる。
女性は灰色の肌色で、背後に黒い髪を乱雑に垂らし、太陽の光を遮っている。鋭い歯を見せてケイコの目を見据える。
恵子は、目の前にいるこの女性の姿が気に入らないと泣き言を言った。
女性は「素晴らしい創造的な取り組みですね、ぜひ見たいです」と言いました。
女性の手が恵子の顔に伸びる。その動きに続いて、恵子の胸に痛みがこみ上げてくる。
最後に彼女が見たものは、彼女のバージョンのすべてが灰色に変わり、何かが引き裂かれるかのように胸が燃え、暗闇しか見えなかった。
彼女は動けなかった。
彼女は叫ぶことができなかった。
"停止!!!"
突然、オレンジ色の光が点滅した。ケイコは何も見分けられなかったが、明るいオレンジ色の光と、目の前に誰かの影が見えた。
「これは取らせないぞ!」少年が懇願する。
女性の声が嘲笑う。「もう何年も使えるインクがあるのに、なぜこんな無意味なことをしろと言うの?」
オレンジ色の光がより明るく輝き、少年は彼女の発言に衝撃を受けたようだ。
彼女は嘲る。「あなたはこの世界に一人残され、誰もあなたのような人間を気にかけないわ。新しい姿ではなおさら。価値のない動物よ。もう二度とあなたの泣き声を聞くことはないわ」
感情を表せるのは思考だけだったケイコは、その言葉を信じずにはいられなかった。みんなが彼女の絵を見て笑っているのに、一体誰が彼女の作品に関心を持つというのか?誰が彼女のことを気にすると言うのか?
「それでも……この子を連れて行くわけにはいかない!」
そこから恵子ができるのは、震えながらも言葉に自信に満ちた少年の声を聞くことだけだった。
「勝てません。魂の創造性を奪うことは決してできません…それは素晴らしい祝福です。そしてこの子たち…この子たちは…私が亡くなった後も情熱を追い求めるでしょう…そして、愛するものを決して諦めません。彼らは世界のために絵を描くでしょう!」
青い光が影を覆い、オレンジ色の光を消し去り、漠然とした悲鳴が聞こえます。
ケイコの目が覚めた。辺りを見回しながら、彼女は草むらに転がり落ちた。何が起こったのか、ただの夢だったのか、それとも全て現実だったのか、ケイコには分からなかった。
彼女の前にはもう誰もいません。ただ、畏敬の念を抱きながら青い空を見つめる彼女と、ぎこちなく震えながら通り過ぎるオレンジ色の鳥だけが残っています。
彼女は涙を拭って受け入れた。この不思議な声が正しいと知っているからだ。
彼女は誇らしげな笑みを浮かべて、再び絵を手に取りました。
「さくら!!」先生が駆け寄ってきて、さくらを見つけた。いつものように安心した様子で、さくらを抱きしめる。「大丈夫?!そんなに飛び出さないで!」
ケイコはただ空を見上げて、もういなくなってしまった鳥を探すことしかできなかった。「鳥?」
「学校に戻ろうね。戻ったらすぐにクラスのみんなで謝るからね。」
先生はケイコの手を取り、学校へ連れて帰りました。ケイコは空いている手で微笑みながら手を振り、「じゃあね、鳥さん!」と言いました。
彼女は何人が笑おうと気にしない。自分の情熱を追い求めるつもりだ。
どういうわけか、彼女は偉大な芸術家になるでしょう。
彼女はこの世界のために絵を描くつもりです。
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8年後
「もう着く?」14歳のケイコが尋ねる。彼女は顔と手をバンの窓に置き、薄紫色の瞳で外を通り過ぎるたくさんの建物を楽しそうに眺めている。ケイコはシートベルトを締めておらず、車の後部座席にひざまずいている。
「50回」前の席に座っている妹は、ケイコが何回この質問をしたかを数えている。それ以外は、ケイコは手に持ったタブレットにしか注意を払っていない。
「遠くないって言ったでしょ!」ケイコは泣き言を言った。「そんなに何度も聞いたわけじゃないのに!」
助手席に座っていた母親は、落ち着いてこう言った。「もうすぐ着くわよ。ケイコ、シートベルトを締めてね。」
「ブー…」ケイコはそれを聞いて、自分の席に深く腰掛け、シートベルトを締めた。それでもじっとしていられず、席の中で身をよじりながら、同じく乱れたウェーブのかかったブロンドの髪を指で弄んだ。髪は同じように乱れたお団子にまとめられ、ピンクのリボンが付けられている。「まさか夢の学校に通えるなんて想像もしてなかったわ!まさか夢だなんて言わないでくれるの?」
もう夢だとは思えない。彼女は寄宿学校の制服を着ている。淡いピンクのブラウスに濃い色のオーバーオールスカート、ローファー、ストッキング、そして真っすぐに結ばれていない赤いリボン。
「こんなに長い間、嘘をつくわけないよ」運転中の父親がそう言って彼女を安心させた。
珍しく、妹は数字以外のことを言った。「そもそも、どうしてこれに興奮しているの?寄宿学校なのに」と彼女は尋ねた。
「芸術を称える寄宿学校よ!」ケイコも答えた。彼女はシートベルトを外し、後部座席の反対側にあるスクールバッグに手を伸ばした。前のポケットから、キャンパスのパンフレットを取り出した。「ここのアートプログラムは、全国でも最も有名で成功しているプログラムの一つよ!」
彼女はページをめくると、絵を描いたりスケッチをしたりする大人の写真を見せてくれた。「石川の有名人もたくさんこの学校に通っていたのよ!絵で表彰されているのよ!」
彼女はバッグから別のものを取り出す。それはバッグの中にしまってあるたくさんのスケッチブックのうちの1冊だ。彼女はまた椅子に膝をついていて、気づかない。「まあ、たぶん無理だろうけど、この作品で表彰されるなら…」
紙に描いた2枚の絵は、まるで絵画みたいだった。ところが、紙がくっついて、まるで塊みたいに見えてしまった。彼女はそれに気づき、眉をひそめた。「あら、紙を両面印刷するべきじゃなかった…」
「ママ!」妹が告げ口する。「ケイコはまだシートベルトを締めてないわよ!」
「ケイコ」
「あ、ごめんなさい!」ケイコは席に戻り、シートベルトを締め直した。忘れていた。
彼女はまだスケッチブックとパンフレットを腕に抱えている。目を大きく見開いて、それらを見つめる。そして、熱意を込めて言う。「でも、絵を完璧に描けるようになるの!それに、次郎ちゃんとあおいちゃんと一緒に習うし、私と同じような子たちと何時間���も絵について話せるし!」
「念のため言っておくけど、君をここに転校させたのは、そういう理由じゃないわよ」母親が席の上で指を立てて、ケイコに見せながら口を挟んだ。「君はこの環境で成績が上がるか確かめるために来たのよ。楽しいことよりも、これが一番大切なのよ。ここは寄宿学校よ」
ケイコの笑顔が消える。両手で顎を支え、家族から目を離し、窓の外を猛スピードで走る車を眺める。
「ケイコ、このことについては話し合ったのよ」母親はまだ言い続けている。「どんなに情熱を持っていても、学業に関係ないなら、大人になっても成功できないわ。夢が叶うのと同じくらい真剣に受け止めなきゃいけないのよ」
ケイコはため息をついた。「わかってるよ、ママ。真剣に考えてるんだから…」それからまた顔が明るくなった。「あら、もう着いたの!」
ケイコの叫び声に、妹は耳に指を当てた。ケイコは「ママぁ …
寄宿学校のキャンパスは街の反対側の丘陵地帯にあり、遠くには赤レンガと白い石の縁取りで囲まれた巨大なアカデミーの建物が見えます。最も大きな建物は3階建てで、光沢のある緑色の傾斜屋根と白い窓が建物を区切っています。中庭は庭園のようで、パティオとベンチがいくつか置かれています。2つ先の丘の向こうにある建物も同じ外観ですが、塔のような形をしています。建物と建物を結ぶ小道はすべてピンクと紫の石畳で敷かれています。キャンパスのいたるところに様々な花が植えられ、色とりどりの花が咲き誇っています。丘の麓に下りる階段もあり、そこにあるキャンパスの入口の建物は、正面のパティオの両側に石の鳥の像が置かれた、大きな白い美術館のようです。正面のガラス壁からは、絵画で飾られた内部が垣間見えます。正面玄関の上には、「ようこそクラフトアカデミーへ」と書かれた大きなラベルが虹色で掲げられています。
「よし、もう着くぞ!」父親はケイコを降ろすために建物の前に車を停めながら、からかうように言った。ケイコは急いで車から降りると、畏敬の念を抱きながら、その場に立ち尽くし、すべてを眺めていた。
キャンパスは、いつも通っている学校よりもはるかに多くの色と光で満ちている。賑やかな十代の学生たちの声が、彼女の五感を音楽で満たす。美術館の建物自体も、少女とは比べ物にならないほど巨大で、まるで彼女が探検できる魔法の世界を思わせる。小さな雲が少しあるだけの晴天で、太陽の光がすべてを輝かせている。
「どう?」残りの家族は柔らかな笑顔で車から降りてくる。父親が尋ねる。「これで全部期待通りだったか?」
恵子は喜びに目を潤ませながら、振り返り両親の方を向いた。「冗談でしょ?!もう、全部よ!」
恵子は両親に駆け寄り、抱きしめた。その抱擁の中で、ついに喜びの涙がこぼれた。溢れ出る感情に、恵子は静かに「愛してる」と告げた。
「大丈夫だよ」父親は娘の背中を優しく撫でた。別れ際、恵子は涙を拭うと、母親は説明した。「家はここから少し遠いけど、通りの向こうに海沿いの町があるの。綾乃さんと康弘君が、必要なお金は何でも手伝ってくれるわ。それに、もし何かの理由で家に帰らなきゃいけない時は、バスに乗ればいいのよ。もしその日、何かの理由でバスがなかったら、電話があるでしょ。電話して」
「わかった」ケイコは親指を立てた。「わかった。オープンハウスの後、私の作品を見せてね」
ケイコは二人から立ち去ろうとしたが、立ち止まり、振り返って再び二人を抱きしめた。「最後のハグ!」と生意気な声で言った。
最後の抱擁を交わした後、ケイコは目の前の美術館へと楽しそうにスキップしていった。
階段を下りきった途端、ポケットの中の携帯が振動した。ケイコは取り出してメッセージを見た。
というか、5分おきに同じ内容の大量のメッセージが送られ���きた。
葵 綾乃「入り口すぐ左の鳥の像のところで、私と次郎が待ってます!」
ケイコは親指を立てて、アオイにメッセージを受け取ったと伝える。
ケイコはパティオへの階段を駆け上がり、左の方を向いて頂上まで行き、反対側がきちんと見えるまで歩く。
像の背にもたれには、女の子と男の子の2人のティーンエイジャーが寄りかかっている。男の子は3人の中で一番背が高く、濃い紫色の髪をしていて、明るい青色の瞳を縁取るようにグレーの眼鏡をかけている。制服は濃い紫色の可愛らしいジャケットにグレーのパンツ、そして同じ赤いネクタイとローファーだ。女の子も眼鏡をかけているが、彼女の眼鏡は赤で、瞳はより濃い青色だ。濃い青色の前髪の片側を耳の後ろに引っ掛けるように、赤いバレッタを留めている。制服の上には紺色のタイツと紺色のジャケットを着ており、ネクタイの位置も完璧に揃っている。
「次郎!あおい!」ケイコは笑顔で二人に大きく手を振った。
あおいはスマホから顔を上げてケイコに気づいた。安堵のため息をつき、優しく手を振り返した。「ケイコ、よく来たね。」
ケイコは二人に向かって歩き出した。三人の中で唯一、元気いっぱいだった。「さて、クラフトアカデミーでの冒険が始まるのが楽しみな人はいる?!」
彼女が興奮して飛び跳ねているにもかかわらず、他の二人は不安そうな表情を浮かべている。「え…わからない…」と次郎が言う。
ケイコは言葉を止めた。「私が何かしちゃった?」
「いいえ、あなたじゃないわ!」あおいは手を差し出してケイコを落ち着かせながら保証する。そして緊張した笑みを浮かべる。「私…あなたが私を転校させようとしたなんて信じられない!一体私は何をしているのかしら?」
「すごいことしてる!」ケイコは友達を励まそうと、いつものテンションを保った。「後悔しないよ!」
「もう…」アオイは腕を組んで呟いた。
「寄宿学校だ!!」ジローはノートをぎゅっと抱きしめ、自分がどれだけパニックになっているかを表現した。女の子たちと話すというより、支離滅裂なことを言って一人で笑っている。「もちろん寄宿学校に行くよ。だって、どうして寄宿学校に行きたがるの?!こんなの慣れてないんだもん!!」
「次郎!」ケイコは彼の肩に手を叩きつけた。「深呼吸してね?」
彼は耳を傾けた。
ケイコは親指を立てて、彼に念を押す。「パニックになった時は、現実の存在を忘れるまでアニメを見るのよ」
「ああ、でも学校だよ」と次郎は答える。
「美術学校だよ!」ケイコは彼を放し、両腕を広げる。興奮が戻ってきたようだ。「僕たち仲良し3人、すぐに馴染むよ!」
「えーと…」次郎は二人を横目で見る。「それはどうかな…」とネズミのように小さな声で言った。
ケイコはすでにガラス張りの玄関ドアに向かって歩き、友達を先導している。「え?入るの?」
葵はため息をつき、ジローに自信に満ちた笑顔を向ける。「ケイコちゃんが幸せなら、私たちも幸せでしょ?」と彼女は認める。
ジローは首を傾げ、「さようなら、ビジネスの世界…」と呟く。
三人は一緒にドアを開けて中に入る。
ケイコが中に入ると、目と口を大きく開け、悲鳴を上げ始めた。
ロビーは開放的な空間で、大理石の床と青いカーペットが、中央の飾りの周りのドアや階段へと続く通路を形作っている。階段には専用のバルコニーと窓がある。窓のうち二つは抽象的な色ガラスがはめ込まれたガラス板だ。窓の周りには、それぞれ独自のスタイルで描かれた絵画が数点、天井には手作りのシャンデリアがいくつか飾られている。
しかし、ケイコの目を惹きつけたのは、中心にある作品だった。キャンバスを模した巨大な粘土像だが、全体に繊細な装飾が施され、淡いラメが散りばめられ、まるで魔法のような雰囲気を醸し出している。絵の具の点々はそれぞれ異なる色で、キャンバスから虹のように飛び出している。
次郎と葵が中に入っていき、二人はより落ち着いた様子でその場の雰囲気を味わった。次郎は「おやまあ、すごい…パンフレットとこんなに忠実だとは思わなかった」と言った。
「本当に本物だなんて、嬉しい!」ケイコは像に近づこうと駆け寄った。周りの柵に少し強くぶつかってしまったが、気にしない。「本当に生徒が作ったのよ!生徒が…作ったのよ!」
葵と次郎は、もっと気楽な様子で近づいて見てみた。葵は「すごいですね」と認めた。
次郎はぎこちなく握手を交わした。「えーっと、ちょっと雑な彫刻作品ですね。学生が作った作品だと分かりますよ」
恵子は批判に首を横に振った。「え、そんなことどうでもいいの!芸術ですよ!素晴らしい!」
次郎は何か文字が書かれた看板を見つけた。それを使って説明する。「『芸術のキャンバス』。これは卒業生が最初に作った作品の一つで、僕たちが生まれる前に作られたものなんだ。確かな証拠は失われているが、これを作ったのは『プリキュア』という魔法少女だったという言い伝えがあるんだ。」
ケイコはその情報に驚き、小さく微笑んだ。
視界の隅で、ケイコは友人たちの背後の扉が開き、中から何かが出てくるのを捉えた。
「あそこにブースがあるわよ!」ケイコはドアを指差した。他の二人は振り返る。二人が理解する間もなく、ケイコはドアに向かって歩き始めた。「さあ、見に行こう!」
「待って、ケイコ!」アオイは手を伸ばすが、ケイコは聞かない。
「捕まえた!」ジロー��ケイコに続き、すぐ後ろをついていく。
「あなたたち二人はだめ!ちょっと待って…」
葵は二人の後を追おうとしたが、そこに人影が迫ってきた。彼女は上半身を抱きしめ、固まった。
「あら、そこにいたのね。あなたを探してたのよ」葵は作り笑いを浮かべ、友人たちが入ったドアの反対側のドアを指差した。「ビジネスホールとプログラムを見せてあげるわ」
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廊下は広大だ。少なくとも、ブースの数からするとそう思える。ブースには上級生たちが何人も参加し、様々なアートプログラムを披露している。陶芸ブース、折り紙ブース、宝石学ブース、写真ブース、クロスステッチブース、木工ブース、フラワーアレンジメントブースなど、数え切れないほどのブースがある。圧倒されるが、同時に魔法のような空間でもある。
ジローはアニメーションブースでプレゼンテーションを見ている子供たちの中にいた。3年生の男子生徒が2台のモニターでプレゼンテーションをしている。1台は走るアニメーションの絵コンテ、もう1台は2Dの走るアニメーションの未完成版で、色付けもされておらず、粗削りだ。
彼はこう説明する。「それで、ここにあるボードを参考に、思い通りのアニメーションを作っていくんです。」
小さな観客席の他の子供たちが拍手する。ジローは手を挙げて尋ねる。「そのソフトはどこで手に入れるんですか?僕は紙でアニメーションを作ることしかできないんです。」
「プログラムに参加すれば、学校がリソースを提供してくれるんだぞ!」男は嬉しそうに答えた。パンフレットを配りながら、次郎に直接一枚を手渡した。
「ありがとう」次郎は手に持ったパンフレットに微笑みながら言った。「ねえ、ケイコ、あれ、すごく素敵だったよ…?」
隣に友人がいないことに気づき、次郎は言葉を詰まらせた。「ケイコ!?」
ケイコは走り去り、今は絵画ブースにいた。彼女は絵画の真正面にいて、畏敬の念を抱いていた。どれも細部まで緻密に描かれ、写実的で、色彩と光の深みが深く、すべて絵の具だけで描かれている。
「ねえ」ケイコはもう一人の新入生、男子生徒に邪魔された。「視界を遮ってるよ」と何気なく言った。
「すみません!」ケイコは恥ずかしそうにそう言って道を譲った。
その男子生徒がブースの係員に「僕の作品を見て、感想を聞きたいんだけど」と尋ねるのが聞こえた。
それでも、ケイコはそれを見て嬉しくて仕方がなかった。いつか自分もこんな作品を作るんだ。「他に何かあるかな…?」
「みんな、グルメ!」誰かが声をかける。振り返ると、絵付けブースの十字架は料理ブースだった。店番をしているのは男子制服を着た人物で、肌は濃いオレンジがかった色で、目は緑色、髪は濃い緑色のマレットヘアだ。「私から料理プログラムについて聞きたい?」
ケイコは肩をすくめて、そこへ行くことにした。「料理?それって何?」と尋ねる。
生徒は嬉しそうに答える。「そう、聞いてくれて嬉しいわ。料理とは料理の芸術よ。私たちのプログラムでは、生徒に何でも料理の仕方を教え、自分だけのオリジナルレシピを作れるようにしているの。こんな感じよ。」
彼らは緑と白のクッキーの無料サンプルが載ったトレイを手に持っていた。ケイコに差し出すと、ケイコは一枚受け取り、一口食べる。彼女は鼻歌で答える。「これはパンダンクッキーで、ダークチョコレートが入った、私からもらったのよ!」ケイコは眉を上げた。二人は付け加える。「私はタイ人よ。」
「あれ、何個作ったの?」隣のブースにいる3年生が尋ねる。それはさらに肌の色が濃い女の子で、制服の上にダークレッドのセーターを着ている。深紅の髪は彼女の瞳の色に合わせて編み込まれている。彼女は舞台芸術のブースで働いている。
料理を学ぶ学生は腰に手を当て、女の子にニヤリと笑う。二人はウインクして「ショーの観客数に合わせてね」と言う。
女の子はクスクス笑う。それから気を取り直して腕を組んだ腕を解く。「あ、そうそう、そういえば、ここは舞台芸術のプログラムなの。演技、合唱、ダンス、あと…楽しいことを教えているの。興味があるかどうかわからないけど。」
「ケイコ!」ケイコが返事をする前に、ジローは友達を見つけた。「いた!探していたんだ…」目の前にいる人物を見て、彼は立ち止まる。そして大げさに息を呑む。「この二人を見つけたのか?」
「投影する方法の一つだよ…」赤毛の少女は再び腕を組みながら認めた。
「ケイコ、これは伝説の人物なんだよ!」次郎はケイコを掴み、揺さぶる。ケイコは困惑している。「あ、分かった。もし分からなかったら…」
次郎は緑髪の生徒から説明を始める。「あれはキアオ・モンド…」
「キアオ・ミドリ」二人は訂正する。
「キアオは料理の天才よ。小学校1年生から料理を習ってるのよ!」
「正しくは『彼女』よ」と二人は訂正する。
「この辺りの街の『川崎ダイナー』でパートのコックをしていて、ここに転校してきた時からずっと働いてるの。たぶん、ダイナーの大人のほとんどより腕がいいわ!」
「え、私、全然違うの!」ミドリは慌てる。
ケイコは驚きしか感じなかった。男子制服を着ているから気づかなかったのだ。「え、女の子なの?!じゃあなんで…?」
次郎は赤毛の生徒の話を続けた。「そしてこちらはスカーレット・アケミ。地元の舞台のほとんどに出演しているパフォーマーなんだ。女優、歌手、ダンサー、その全てを兼ね備えている! あまりにもスターで美人なので、今生で見るのはちょっと申し訳ない気持ちになる…」次郎は言葉を失い、言葉を失った。
アケミは恥ずかしそうに顔を赤らめ、何も言わなかった。
「あ、この学校で一番の生徒だよ。それが言いたいんだ」次郎が付け加えた。
ケイコは満面の笑みを浮かべた。「すごい!」
「あ、ありがとう」とミドリが言った。
しかし、ケイコは両方のブースに手を叩きつけ、テーブルを揺らした。「あなたのレベルに達するにはどうすればいいの!秘訣は?」
そうすると、ケイコは誤って舞台芸術ブースにあった喜劇の仮面を倒してしまった。床に落ちた仮面の下には悲劇の仮面が隠されていた。
「えっと、サン…?」アケミはそれを拾い上げるために前へ駆け出した。
「すみません!」ケイコは手を離した。
「あなたの経歴も仕事内容も知りません」とミドリは答えた。「でも、スカーレットさんと私は長年、プロの現場で技術を学んできました。正直、そういう経験がないと難しいと思います。でも、不可能ではありません。夢を見続けてください。」
「ああ…」ケイコはその答えに少しがっかりした。彼女らほどの経験はない。この二人はケイコより2歳くらいしか年上ではないのに、既に彼女よりもはるかに素晴らしいことをしている。他の生徒たちもそんなレベルなのだろうか?
「1年生の皆さん!」もう一人の3年生がチケットの入ったカゴを持って歩き回っています。できるだけ多くの人の注目を集めようと、チケットを空中に振り回しています。「ショーケースのチケットをゲットして!」
ケイコとジローは数歩近づくだけでチケットを受け取ります。ジローが「これは何のチケットですか?」と尋ねます。
「このチケットを持っている1年生は、2階の工作ブースに入場できます。」生徒は答えます。「大人向けのアートショーケースにご招待します。アカデミーのみんなに自己紹介するための工作をしてください!最高の第一印象を与えてください!」
ケイコとジローは驚きの声を上げます。二人は互いに顔を見合わせ、チケットを見つめ、また見つめ合います。そして、二人とも興奮して飛び上がります。「これは最高!」と叫びます。
次郎は落ち着くために息を吸い込み、それから付け加えた。「うまくできたら…」
ケイコはまだ興奮していて、落ち着きがない。彼女は次郎に言った。「これをやらなきゃ!ここにいるみんなに私の実力を見せつける、最高の第一印象になるわ!」
彼女はチケットを空高く掲げ、興奮して笑いながらくるりとくるりと回る。次郎は体が硬くなり、どう反応していいのか分からなくなる。
するとケイコは立ち止まり、ようやく息を吸った。「…何を描いたらいいのか分からない」と彼女は気づいた。
「ああ、まずはそれを整理した方がいいんじゃないかな」と次郎は涙を浮かべながら認めた。
ケイコはすでに考え事をしていて、周りの声がかき消され始めていた。「私自身の自己紹介は…」
「つまり、まずは正確に…」
「自分の気持ちを表現する機会…」
「それで、みんなが見てるから、恥ずかしい思いをすることになるのよ」
「そして、たくさんの人がそれを見ることになる…」
「ケイコ?ケイコ?」
「さくらケイコの絵よ!」
この時点で、ケイコは自分の小さな世界に浸り、すべての雑音はかき消されていた。世界は抽象的なワンダーランドで、すべてが色で彩られている。彼女はかつての桜畑に戻ったが、今度はすべてが色で彩られている。
彼女はため息をつき、偽りの世界の新鮮な空気を吸い込んだ。「芸術は本当に世界を美しくしてくれるのね、そう思わない?」と微笑みながら言った。
彼女は畑を歩き、周囲に散る花を眺めた。花はどれも様々な色に輝き、きらめいていた。「まるで誰かが作ったみたい。頭の中にある抽象的な考えを、誰かが思い描いていたみたい。」
彼女は一輪の花を掴み、畏敬の念を込めて見つめた。「そして、彼らはそれを恥じない。称賛され、愛されている。」
彼女は花を空に投げ上げ、くるくると回って、花が鳥に姿を変えて飛び去っていくのを見送った。「すべては創造性。そして、すべてが芸術となり、みんなの目に触れる!ここが私の居場所!」
彼女は一歩下がって木に寄りかかり、考え込んだ。「他の場所では、私の脳はあまりにも違っていて、恥ずかしい思いをするけれど…でもここなら?私はありのままでいられる。そして、成功する。」
彼女は目をこすって考えようとする。彼女の周りには、鏡が埋め込まれたさくらんぼが浮かんでいる。すべてが瞬いている。彼女は顎に手を当て、考えながら、その中を前へ前へと歩いていく。「みんな���あっと言わせるようなものを作らなきゃ…技術を磨くことができる、充実した学校生活につながるものを。そうすれば、私は有名な芸術家になって、称賛される。私の人生の目的が達成されるわ!」
彼女の心は、すべてを輝かせる輝く日の出へと向かう。彼女は微笑みながら、「ここにいるみんなは何かを作るために生まれてきたの。そして私がこの世界に生み出すものは、きっと美しいものなのよ!」と語りました。
ケイコは片足でジャンプし、両手を上げたが、体が後ろに倒れた。
想像の中でのすべてが崩れ落ち、現実に戻った。
現実では、ケイコはドアに寄りかかっていて、それが開いた。ケイコは裏庭のポーチに落ち、背中から着地した。
「痛っ…」ケイコは衝撃にうめき声を上げた。彼女は膝をついて背中をさすった。彼女は再び屋外、裏庭にいた。柵で囲まれた小さな庭があり、真ん中に噴水がある。反対側には門があり、そこから丘を登ってキャンパスの他の部分へと続く階段へと続いていた。
その時、けたたましい鳴き声が聞こえた。
彼女は振り返って庭を見渡した。小さな子供たちが外で遊んでいた。そのうちの一人が鳥の尻尾をつかんで引きずり下ろしている。他の子供たちは皆、鳥が必死に鳴きながら逃げようともがいているのを見て笑っていた。
ケイコはそれを見た途端、立ち上がり、拳を振り上げた。動物の虐待に我慢ならなかったのだ。
「おい!!!」ケイコは怒りに駆られ、叫びながら突進した。「あの鳥を放して!うわっ!」
彼女は階段でつまずいて、顔から転んだ。
小さな子供たちは、もがく鳥を抱きかかえたまま、困惑した様子で彼女を見つめる。
ケイコはすぐに立ち直り、地面に両手を叩きつけ、頭を振り上げて子供たちに、まるで怪物のように恐ろしい怒りの表情を向けた。そして、その事実をわざとらしく、彼女は恐ろしい雄叫びを上げた。
子供たちは恐怖のあまり叫び声をあげ、鳥を放した。皆、両親のところへ泣きに走って逃げ出した。
放された鳥は惰性で後ろに投げ出され、何かペンのようなものを地面に落としてしまう。鳥はそれに気づかない。
鳥は飛び去ろうともがくが、地面に落ちてしまう。ケイコはきちんと起き上がり、膝をつきながら鳥に近づく。優しく近づき、驚かせないよう声を低くする。「大丈夫?」と優しく尋ねる。
ケイコは鳥の足元にそっと手を滑り込ませ、顔の方へすくい上げる。ケイコの手の中で、鳥はぎこちなく立ち上がる。こうして二人はきちんと向き合うことができた。
二人が目を合わせた瞬間、世界が止まったように思えた。目の前にいる存在の姿を、ケイコは吸収していく。
その鳥は鮮やかなオレンジ色で、さらに鮮やかなオレンジ色の縁取りが施されている。くちばしは薄茶色で、羽の先端には紫色が少し見えている。額にはピンク色の斑点がある。ケイコが今まで見たことのない鳥だ。
鳥は深い青色の目で彼女を見つめている…まるで人間のような目だ。
すると鳥は翼を広げ、ケイコの手から飛び立った。ケイコは衝撃を受けた。
ケイコは鳥が飛び去るのを見上げ、視界から消えるまで目をそらさなかった。そして声に出して尋ねた。「あれは何の鳥なの…?」
その時、太陽の光が彼女の視界の隅で何かを照らし、彼女はそれに目を留めた。
地面にペンが落ちていた。普通のペンではない。ピンク色のペンで、キャップが凝っていて、大きな赤い丸とピンクの羽根が描かれている。
不思議そうにケイコはそのペンを拾い上げ、「どうして鳥はこれを持っていたの…?」と声に出して尋ねた。
「ケイコ!」ケイコは振り返ると、ドアのそばにアオイとジローがいた。アオイは「いたわ!ずっと探していたのよ!」と叫んだ。
「あおい!」ケイコは立ち上がり、ペンを手に友達のところへ急いだ。「絵に決めた!」と元気よく宣言する。
「もう決めたの?」三人が校舎の中に戻ると、あおいが尋ねる。
背後のドアが閉まった直後、遠くから空に浮かぶ人影がこちらを見ていた。彼は眼下のキャンパスを眺め、得た情報を整理していた。
「芸術を称える学校…なんてひどい…完璧だ。」
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「外で見た鳥の絵を描いてるの!」
ケイコは美術館の廊下を歩きながら友達と話していた。
「わかった?」ジローは返事に眉を上げた。「あれはオリジナル?」
ケイコは両手を前に突き出して説明しようとする。「違う、違う、わからない!珍しい鳥だったの!誰も見たことない鳥よ!」
「ああ。」アオイの声のトーンと腕を組んでいる様子から、彼女はそれほど感銘を受けていないようだ。
「オレンジ色の鳥だったのよ!」
「ええ…」
「ピンクの斑点のある、明るくて美しい鳥よ!」
「ええ、きっとそうだったわ。」
「紫色もあったわ!」
「それなら魔法ね。」
「深い青い目で、じっと私を見つめていたのよ!」
「わあ、きっと意識があるのね」葵の声はずっと無表情だった。それが彼女の言葉を信じていない証拠だとは思えなかったが、次の言葉で明らかになった。「私の推測では、あの鳥があなたに魔法の粉を降らせて、それを右から二番目の星まで空へ運んだのね」
ケイコは皮肉に体が震え、頭上に雪雲がかかっているように感じた。笑顔が作り笑いになった。「あなた…信じてないの?」
「ええ、信じてますけど…でも…鳥でしょ。鳥に魔法の力があるなんて?」葵は疑問形に答えた。
「じゃあ、私がそれをしてはいけないと思うの?」ケイコは尋ねた。
「いや、やれ!君の芸術なんだから!」と葵は言い張る。「鳥を描きたいなら、鳥を描けばいい。」
「そうだな、俺は恵子とプロジェクトをやるんだ。」ロビーの階段に近づくと、次郎は葵に尋ねる。「本当にやりたくないのか?」
「きっと良くないだろうな…」葵は視線をそらし、少し不安そうな表情を浮かべる。
恵子は抗議しようとした。「何だって?でも…」
次郎は彼女の言葉を遮る。「でも、一人でここにいるのは辛いだろうから、それは分かってる。これ以上無理強いはしない。」
次郎はそれを聞いてケイコをじっと見つめる。ケイコは意味を理解し、頷いて同意する。
「二人とも楽しんで!」アオイは手すりにもたれながら笑顔で言う。「ただ、誰かを轢いて気が狂わせたりはしないでね。」
「ええ!」ケイコは敬礼をして、埃まみれの猛スピードで二階へ駆け出す。
次郎とアオイは少し心配そうに見守る。
「誰か轢いちゃうよ」次郎が指摘する。
「ええ、分かってるわ。」アオイはため息をつく。
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美術館の2階には、生徒用の絵の具ブースとして区切られたエリアがあります。イーゼルと棚があり、絵の具と筆、そして水の入ったコップが全員に用意されています。すでに何人かの生徒がイーゼルで絵を描いています。
ケイコは、ホールの他の部分からすべてを遮断する支柱のそばで生徒を見守っている近くの先生に近づきます。生徒たちがケイコの方を向くと、チケットを見せます。「ショーケース用のものを作りに来ました。」
「わかりました。」先生は親切にもケイコからチケットを受け取り、支柱の一つを開けてケイコを中に入れます。先生は空いているイーゼルを腕で指し、「パネルのないイーゼルは空いています。好きなイーゼルを選んでください。ただし、他の人のブースを横取りしないでください。」と説明します。
「わかりました!」ケイコは同意し、目の前のイーゼルに向かいます。キャンバスと絵の具と筆は反対側の棚にあるので、ケイコは必要なものを取りに行かなければなりません。彼女はそうする。小さなキャンバス、水を入れたカップ、筆、そしてオレンジ��青、ピンク、茶、紫の絵の具の入った容器を手に取る。色を混ぜて明るくするため、白い絵の具の容器も用意する。
全てが揃うと、鉛筆で鳥の輪郭をなぞる。鳥が翼を大きく広げた姿勢でなぞる。確かに、なぞった線はちょっと…雑だ。どの線もまっすぐではない。しかし、これは絵画の美しさでもある。骨格は単なる参考資料であり、完成品では誰も見ることはないので、完璧に描く必要はないのだ。
「うーん…」ケイコは鉛筆を顎に押し当て、輪郭をじっくりと眺める。「ちょっと華やかにしたい…棚にラメでも置いてあるかな?」ラメがあったかどうかは確認できなかった。
何かがチラッと目に留まった。視線を下に落とすと、制服の襟に付いていたペンが目に入った。不思議に思いながら、ケイコはそれを手に持ち、歩きながらそのペンから目を離さない。
ジェルペンのようなペンのようだが、インクは入っていないようだ。ペンをカチッと鳴らし、何も期待せずに手の上で何度も軽く叩く。
しかし、手にラメのピンクのインクが付いているのを見て、ケイコは目を見開いた。
どうして?!頭の中で考えてみる。インクなしで、どうしてこんなことができるの?!
ラメペンだ。本物のラメなんて関係ない。これなら完璧!
景子は振り返ろうとしたが、顔を上げなかったので、その瞬間…
ドスン!
別の女の子に頭からぶつかってしまった。二人とも床に倒れ込んだ。床には本が散乱している。景子は一瞬の間を置いて、傷ついた顔に手を当てた。
「気をつけて!」もう一人の女の子が叱責する。
「本当にごめんなさい!」景子は謝り、手を離して女の子を見た。彼女は怒りで歯を食いしばり、深い黄色の瞳が鋭く彼女を見つめている。オレンジがかった赤毛はバサバサとしていて、肩にほとんど触れていない。制服のネクタイは外され、袖はまくり上げられている。赤い指なし手袋をはめている。全体的に、彼女は強面かつ恐ろしく、その表情もそれをさらに引き立てている。
「あの…」景子は何と言えばいいのか分からなかった。「あ、本を持ってくるのを手伝おう…」
しかし、ケイコが本に手を伸ばすと、少女は本を引っ掻き、自分の腕の中に投げつけた。それは何かを恐れていることを示す行動だった。「私のもの触らないで!私が持ってるのよ!」
「ごめんなさい!」ケイコは少女が一人で本を拾うのを見守った。
「アキノ!」駅の先生が二人を叱った。「転校生にそんな意地悪しないで!彼女は親切にしているつもりなのに!」
「それに、私のもの触らせないで!」少女は怒鳴り返した。
少女はまだひざまずいているので、ケイコが先に立ち上がり手を差し伸べた。「せめて私が手伝わせて��」
少女の目は、険しい表情から困惑へと変わった。きっと彼女は親切の基本的な行為を理解しているのだろう?「あなた…どうして?」
「轢いちゃった。お詫びしたいの」とケイコは優しく言った。「ここはそんなに難しいことじゃないでしょ?」
少女はためらいがちにケイコの手を取り、ケイコは彼女を抱き上げた。
「もしよかったら、さくらケイコです」とケイコは挨拶した。
「秋野レイ…」少女は少し懐疑的な様子で挨拶を返した。
「それで、ご職業は?」ケイコは手を組んで尋ねた。
「あなたのは何ですか?」レイは質問に返答する。
「私、画家なの!」ケイコは嬉しそうに言った。「ほら、見て!見て見て見て!」
ケイコはレイに見せるためにキャンバスに駆け寄った。誇らしげに満面の笑みを浮かべた。「外で見かけたこの鳥を描くの!まだ描いてないけど…でも、きっと美しくて、みんなをびっくりさせるわ!」
「あらまあ…」レイは肩の力が抜け、表情も柔らかくなった。「羽が小さすぎると、そんなに美しくないと思うわ。羽がメインになるべきよ。キャンバスのスペースを最大限に活用して。誰も白いものを見たい人なんていないわよ。」
「あら…」ケイコの笑みは、批判されて少し曇った。
「おい、アキノ!あっちへ行っちゃえよ!」先ほどブースにいたあの少年が、レイを叱った。「あんたがみんなを引き裂くなんて、誰も望んでないわよ!」
レイは腕を組んでケイコにニヤリと笑う。そして、皮肉たっぷりにこう言った。「私、ここではすごく人気者なのよ。わからない?」
ケイコは皮肉に気づかなかった。「じゃあ、どうしてみんなあなたのことが嫌いなの?」とケイコは尋ねた。
レイは言葉を失い、どう答えていいか分からなかった。彼女は振り返ることにした。「わかった。じゃあ、もう行かなきゃ」
「じゃあ、学校で会おうね…」とケイコは言った。そして、ケイコに手を振って付け加えた。「ああ、感想ありがとう!すごく参考になるわ!」
レイは言葉を止める。その言葉に、彼女は驚きで目を見開いた。
レイはほんの数秒、感動の表情を見せたが、すぐにそれを隠して立ち去った。
そう言うと、ケイコは輪郭を修正し、羽を大きくする作業に戻った。レイの言う通り、これでもういい感じだ。
ケイコはすっかり自分の世界に浸り、完全に集中すると、頭の中のあらゆる音や背景が消え去る。彼女の背後にあるものはすべて、ピンクと紫の魔法のゾーンだ。
さあ、作業開始だ。
ケイコは小さな斜めの筆、毛先が尖った筆を取り、オレンジ色の絵の具に浸す。丁寧に線に沿って筆を動かし、鳥の体の輪郭を描き出す。
それが終わると、別の平筆を取り、オレンジ色の絵の具に浸す。これでオレンジ色の輪郭を塗りつぶす。
それが終わると、両方の筆をきれいにする。3本目の筆を取り出し、パレットの上の白い絵の具に意識を向ける。手に持った筆で、オレンジ、紫、茶色、ピンクの絵の具に絵の具を浸し、混ぜ合わせて色を薄くしていく。オレンジはクリーム色のようなオレンジ色に、紫はラベンダー色に、茶色とピンクの色はより柔らかい色合いになる。
斜めのブラシを再び使い、鳥のお腹と尾羽の残りのオレンジの輪郭を描きます。頭と翼の先端には紫色の部分、くちばしと足には柔らかな茶色を使います。平筆を使って、これらすべてを塗りつぶします。
頭の3つの部分が空白になっているので、斜めのブラシを使ってピンクのハゲ部分を丁寧に塗りつぶし、次に濃い青色の目を塗りつぶします。
この時点で残りの部分は乾いているので、ケイコは大きくてふわふわした扇形のブラシに移ります。オレンジ色の塗料をブラシに軽く含ませ、鳥の体全体にも軽く塗りつけて、羽の質感を出します。
残りの質感には扇形のブラシは使用せず、代わりに小さなトリムブラシを使って羽と足の線を丁寧に描きます。次に、トリムブラシを使って瞳孔と目の白い部分を塗りつぶします。
アート制作の過程では、アーティストが自分の要素に没頭し、シンプルな紙に情熱を注ぎ込むこと以外に何も大切なことはありません。
仕上げに、ケイコは見つけたペンを手に取り、鳥の周りにピンクのグリッターで背景を描きます。絵全体が輝き、ペンで鳥の輪郭を描くことで鳥自身も輝きます。小さな渦巻きや星が至る所に散りばめられています。額のピンクの斑点にもペンを使い、際立たせています。
ケイコは自分の作品に感嘆し、出来栄えに微笑んでいます。
ある意味、芸術的な境地が終わってしまうのは残念ですが、最終的な結果には必ず価値があるのです。
背景の音や物音が脳裏に蘇り、最初に聞こえてきたのはアナウンスだった。「5分後に展示会が始まります!」
外は夕暮れ。体感するよりもずっと時間が経っている。
「ケイコちゃん!」ジローがケイコを見つけて、こちらへ来ている。「こんにちは!」
「ねえ、ジローちゃん!」ケイコは嬉しそうに挨拶する。
ジローがケイコの隣に来ると、絵がちゃんと見える。「わあ、すごい…」
「素敵でしょう?」ケイコは誇らしげに尋ねる。
「正直、こんなにいい作品になるとは思わなかったよ」とジローは認める。手に持っていたノートを開き、ケイコに見せる。「ところで、僕の作品、どう思う?」
スケッチブックの上部に指先を置き、端を少し傾けるとページが落ち、物語を描いた複数の絵が現れる。
鉛筆で描かれた女の子が本を持っているアニメーションだ。ページから猫が現れ、女の子の肩に飛び乗る。最後は女の子が子猫を抱きしめるシーンで終わる。
「可愛い!」ケイコは頬をぷにぷにさせながら大喜びする。
「え?」とジローは照れくさそうに尋ねる。
「つまり…子猫ね」とケイコが指摘する。
ジローは顔を赤らめ、どもりながら言う。「えっと…ちょっと可愛いものが描きたかったんだ」
「大丈夫!あなたにぴったりよ!」ケイコはジローの肩に手を置いて安心させながら言った。「あなたの仕事は本当にすごいわ。こんなにたくさんの絵を繋げて、動くアートを作るなんて、誰にでもできることではありません。」
「ええ、でも、もし笑われたらどうしよう?」
ケイコの笑顔が消える。その言葉が彼女の心の奥底を突き刺した。
からかい合いの喧騒はしばらく続き、一人を除く全員が指さして笑っていた。ケイコの絵がどれだけひどいかを延々と言い続け、絵とケイコ自身を笑っていた。
ケイコはその場に留まり、笑顔はますます作り笑いに変わっていった。笑い声と侮辱の言葉が頭の中に吸い込まれていく。ケイコは硬直し、教室の淡いヴィンテージ調の色合いは薄れ、笑い声はますます大きくなっていく。紙に置いた彼女の手は震えている。
「それって芸術じゃない!ゴミ!」
最後の侮辱の言葉に、小さなケイコはすすり泣いた。
もし絵が気に入らなかったらどうしよう?幼稚園で起きたことと同じことがまた起こったらどうしよう?
「えっと…」次郎の小さな声がケイコを現実に引き戻す。「列に並んだ方がいいよ。あおいはもう並んでるし。僕はここにいて、間違いがないか4回くらい確認するから。」
ケイコの頭上に暗い影が垂れ込める中、彼女は低く「わかった…」と言った。
次郎はケイコに親指を立て、視界から消えた。ケイコは一人で絵を持って階下へ降りる。廊下のすぐ近くに、彼女が使える階段がある。
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階下に降りると、ケイコは講堂のすぐ近くの裏口に気づいた。舞台上のアナウンスの声が反響し、ショーがすでに始まっていることを知らせていた。扉の前には、作品を発表しようと待つ子供たちの列が続いていた。
ケイコはキャンバスを握りしめ、列の最後尾へと急いだ。絵を見つめると、胃がムズムズしてきた。実際に見てみると、輪郭が完璧に描かれておらず、粗い部分がある。絵の具の塗りが均一ではなく、ざらざらとした質感だ。まるで幼児が描いたかのようだ。
その時、ケイコは目の前に何かが映り込み、思わず息を呑んだ。
先ほどの少年が、イカのキャンバスを持って目の前にいた。背景には本物の海があり、水や岩礁がとてもリアルに描かれている。イカ自体は複雑な生き物だが、その描き方はプロ並みだった。陰影、重なり、色彩、絵画に求めるものすべてがそこにあった。
それを聞いたケイコは、自分の絵をぎゅっと抱きしめた。そしてついに、静かに、真実を認めることができた。「私はここには合わないの…」
ゆっくりと、しかし確実に列は進み、ケイコは舞台裏へと向かった。舞台の前方にスポットライトが集中し、辺りは薄暗い。カーテンの隙間から、ケイコは保護者や上級生たちの観客の姿を見る。本当にたくさんの人がいる。じっと見つめすぎると、観客は大きくなり、目つきも険しくなる。
その光景に、ケイコは息を呑んだ。自分にもできるのだろうかと不安になった。
絵が下手すぎる!みんなにバカにされるぞ!
その時、目の前の少年がスポットライトを浴びる。ケイコの体は石のように硬直している。あと一人、そうすればケイコは立ち上がる。この少年の素晴らしい絵をみんなが見て、それから彼女の下手な絵なんて誰も気にしなくなるだろう…
少年は誇らしげな口調で、笑顔で自分の絵を披露する。「これは、メソニコテウティス・ハミルトニ、通称ダイオウイカだよ!この生き物を忠実に再現するように描いたんだ。南の冷たい海に生息し、肉食獣として何日も魚を捕食するんだ!たくさんの触手を持つ美しい生き物で、そのうちの2本は人をしっかりと掴んで口元に引​​き寄せるようになっているんだ!」
彼は明らかに自分の作品と、このテーマに情熱を注いでいる。ケイコは鳥について何を知っているというんだ?飛ぶ…それだけだ。だから、観客全員が拍手しているのが聞こえても不思議ではない。
驚いたのは、近くで誰かがゆっくりと拍手する音だった。
その音を聞いて、ケイコは意識が朦朧とした状態からハッと目覚めた。舞台の向こう側に、影に隠れた二つの目があることに気づいた。
「おめでとう!誰も気にしない!」
その言葉に皆が立ち止まり、声の方に注目する。
人影がスポットライトの中に現れる。小柄な十代の少年だが、制服を着ていない。片方の襟を折り返した淡い色のトップスに、グレーのパンツ、指なし手袋をはいている。黒髪はジェルで尖らせたようにツンツンとしており、肌は人間離れした灰色の色合いに見えるほど青白い。彼のあらゆるものに色彩と彩度が欠けている。まるで白黒のようだ。それでも、顔には悪意に満ちた���笑いが浮かんでいる。
「え、あなたは誰ですか…?」 男子学生は困惑して尋ねる。
「ああ、気にしないでください。みんなが思っていることを言っているだけです。」 灰色の少年は宣言する。「あなたのくだらない絵なんて誰も気にしません!次の100枚のくだらない絵を見れば、みんな忘れてしまいますよ!」
「おい!」先生がステージに上がり、彼を呼び出した。「ここにいるなんておかしい!どうやって入ったんだ?」
「君の安全なんて、簡単に隠蔽できるもんだ」灰色の少年は、全く恐れることなく言った。「文字通りだ」
彼は両手を掲げ、指を鳴らした。たちまち、教師は壁に投げ飛ばされた。腕や物理的な力で投げ飛ばされたようには見えない。まるで…魔法のようだった。
誰かが倒れるのを見て、観客全員が立ち上がり、パニックに陥る。ケイコは暗闇に隠れ、恐怖で体が硬直し、何もできない。
しかし、少年はこの謎の男の手に委ねられ、無防備な状態になっている。彼は明らかに緊張し、声は震えていた。「な、何がしたいんだ…?」
「僕が最後に君の目に映るんだから、隠しても仕方ないだろうな。」灰色の少年は肩をすくめ、銀色の瞳を光に輝かせながら、両手を差し出した。「僕の名前はノワール。この世界から醜い色をすべて消し去るために来た…君は僕を助けてくれるんだ。」
ノワールの掌から黒い破片が飛び出し、彼は「情熱よ、逆転せよ!不安よ、我のもとへ来い!」と唱える。
生徒が胸を掴み始めたのを見て、ケイコは恐怖に震える。ノワールは一体何をしているんだ?
黒い破片が学生の体から飛び散る。体中の色がすべて吸い取られ、灰色の影だけが残った。彼は動かなくなった。
黒い破片はノワールの手に当たり、黒い折り紙の鳥へと姿を変える。ノワールは顔に笑みを浮かべる。
「わあ、美しい!」ノワールは言った。「これで完璧だ!」
ノワールは手と折り紙を頭上に掲げた。「見よ!インクリング!」
折り紙は辺り一面に黒魔術を噴き出す。イカの絵に反応し、黒魔術も噴き出す。
折り紙は巨大でインクのように黒いイカに変身し、銀色に輝く二つの目だけがその対比を成す。
目撃者たちの悲鳴が響き渡り、ほとんどが既にドアの外へ逃げ出していた。舞台上の巨大イカモンスターが無数の触手を動かすと、その下では舞台の色が消え、灰色に染まり始めた。モンスターは舞台から飛び降り、椅子を叩き壊し、二本の鉤爪の触手で壁を掴む。壁もまた灰色に染まる。やがて、部屋の中のすべてが色を失い始める。
モンスターが舞台からいなくなると、ケイコはパニックに陥り、少年のもとへ駆け寄る。「先生!先生!大丈夫ですか?!」
彼は返事をしない。
ケイコは彼を掴もうとするが、恐怖に息を呑む。彼は…石にされてしまった!
この混乱を見守るニヤニヤしたノワールを見つめ、ケイコは叫ぶ。「どうしたの!?」
ノワールはニヤニヤを止め、ケイコの方を向く。彼は無礼にも「どうして気にするんだ?」と尋ねる。
彼が何をしたかは明白だ。わざわざ説明するまでもない。
「建物から避難しろ!」教師が叫び、全員を出口へと誘導する。「今すぐ避難しろ!!」
退散する群衆の中にいたアオイは立ち止まり、振り返る。ステージ上にまだ友人がいるのに気づき、「ケイコちゃん!」と叫ぶ。
ノワールはケイコを無視して飛び始める。そして声に出して言う。「いいか?行くぞ、インクリング!建物全体をカバーしなければならないんだ。まずは上から始めよう!」
インクリングは動きを止め、主の後を追う。触手で天井を叩き壊し、そこから這い上がる。瓦礫が飛び散る。
ケイコはそれを見ながら、頭の中で理解する。2人は2階へ行く…!
2階だ!!
「えっと…」次郎の小さな声が恵子を現実に引き戻した。「君も並んだ方がいいよ。葵はもう並んでるし。僕はここに残って、間違いがないか四重に確認するから。」
次郎は2階にいるよ!
それに気づいたケイコは、危険が迫る舞台裏の階段へと全力疾走し始めた。
「ケイコ!!」アオイもそれに気づき、ケイコの後を追う。ケイコがドアノブを掴むと、アオイも追いつき、ケイコのもう片方の腕を掴む。怖くなったアオイは、ケイコをドアから引き離そうとする。「さあ、行かなきゃ!」
「でも…」ケイコは腕を引っ張られるケイコに抵抗する。「…次郎!」
「次郎?」アオイはケイコの言い分に気付く。
その言葉にアオイは油断し、ケイコはアオイの腕を振り払う。ケイコは勢いよくドアを開け、壁に激しくぶつかる。階段を駆け上がる。
「ケイコ!!!」アオイはドアにしがみつき、叫ぶ。「ケイコ、やめて!!!!」
ケイコはもういない。
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インクリングは廊下を駆け下り、周囲のあらゆるものが色を失いつつある。触手が四方八方飛び回り、触れたものすべてにへこみをつけている。2階にいる人々は皆、叫び声を上げながら、見つけ次第階段へと駆け寄っていく。
窓の外では、オレンジ色の鳥が一羽、この光景をじっと見ていた。
鳥は、窓を割って穴を開ける触手から、かろうじて逃げ出した。触手が避けた後も、鳥の視線は建物の中へと続く穴に釘付けだった。
次郎は群衆の後ろで、ノートを抱えて逃げている。しかし、インクリングは群衆と、そして彼自身に追いついてきた。
次郎は出口の階段を見つけ、それを見据える。彼は出口へと全速力で駆け出す…
しかし、触手が階段の前に激突し、出口を塞いでしまう。
悲鳴をあげながら、ジローはどもりながら振り返ろうとしたが、目の前にインクリングがいた。インクリングの上に浮かんでいたノワールはニヤリと笑った。ノワールは「え、犠牲者って何?」と考えた。
ジローは逃げ出そうとしたが、その場に硬直していた。インクリングは触手をジローに向け、ジローは目を閉じた。
その時、ケイコが階段のドアを勢いよく開け放った。「ジローちゃーーーーーー!!!」
絶望の波が押し寄せ、彼女はドアを塞ぐ触手を体から投げ捨て、友人に向かって突進した。彼女はジローを抱き寄せ、二人とも道から押しのけた。触手は狙いを外し、床に落ちた。ケイコとジローは重なり合って床に倒れ込んだ。ノートはジローの手から投げ飛ばされた。
ジローは何が起こっているのかほとんど理解できていない。ケイコは何も理解しようとしていない。階段のドアから触手が逃げていくのに気づいた。「ケイコちゃん…?」
ケイコは彼の言葉を遮り、腕を掴んで引き上げた。「行け!行け!ここから出よう!すぐ後ろにいるわ!」
二人は立ち上がり、ドアに向かって走り始めた。ケイコはジローを先に出せるようにドアを開けた。あとはジローの後を追うだけ…
「何これ?」
ノワールの声が聞こえ、ケイコはためらった。振り返ると、ノワールがジローのノートを手に取り、パラパラとめくっていた。ノワールは見たものに冷酷な笑みを浮かべた。「猫の絵だって?冗談だろ」
ノワールの拳がノートを砕く。ノワールの手の中で、ノートは黒い粉と化し、消え去った。ノートの下部だけが残され、床に落ちた。ジローが一生懸命に描いたノートは、一瞬にして破壊された。
ケイコはそれを見て心臓が止まるかと思った。血が熱くなった。
この少年は、友人が一生懸命に作った作品を、何の罪悪感もなく破壊したのだ。
ケイコは眉をひそめ、歯を食いしばって怒りの唸り声をあげようとした。
ケイコが何かするよりも早く、何かが視界を横切った。
オレンジ色の何かがインクリングに向かって飛んできて、ギャーギャーと鳴いているのを見て、ケイコの目は怒りから驚きへと変わった。あれは…?
速い飛行が落ち着くと、ケイコはそれをはっきりと見ることができる。同じ柔らかな紫色の羽、同じピンクの斑点、同じ青い目…
鳥?!
確かに、それは先ほどの鳥だった。建物の中でインクリングに向かって突進している。ノワールも驚きながら、頭を振り返った。「何だ…!?」
鳥はインクリングの周りを素早く飛び回り、触手を避けながら、くちばしでインクリングの体をつつこうとする。しかし、どうやら効果がないようだ。
ケイコは気づかないうちに、外に出てその光景を目にしていた。ノワールと同じように、ケイコも混乱している。なぜこの鳥が建物の中にいて、インクリングと戦おうとしているのだろう?普通の鳥が、なぜこんな危険に身をさらすのだろう?
これらすべてが結果をもたらし、鳥はインクリングの目を撃ち、片目を閉じさせた。しかし、もう片方の目には、開けた場所に立っているケイコが映っていた。
インクリングは触手をケイコに投げつけ、ケイコはそれに気づき悲鳴を上げる。
鳥は急降下し、ケイコの体に体当たりし、二人とも勢いよく壁に投げ飛ばされた。ケイコの背中は壁に激しく打ち付けられ、鳥を胸に抱きしめたまま床に倒れ込んだ。
「ううっ…」ケイコはうめき声をあげ、起き上がろうともがく。目を開けると、腕の中にいる鳥に気づいた。仰向けになっていたケイコは、鳥を抱きしめた。鳥は怪我をしているようには見えなかった。
気のせいかもしれないが、鳥は彼女の触れ方に反応して息を呑んだ。まるで人間のような息切れだ。鳥自身も驚いたようで、硬直した表情から困惑した表情へと変わった。
その時、腕が頭上の壁に穴を開け、鳥を掴んだ。
ケイコは悲鳴を上げて這いずり下がったが、背中が壁の柱にぶつか���た。
ケイコは、その人物が全身で壁を突き破るのを防いだ。それはまたしても薄灰色の男だった。ただ、この男の方が背が高く、黒髪を小さくまとめたポニーテールにしていた。同じ灰色のパンツを履いているが、黒いシャツの上に白いノースリーブのロングジャケットを羽織っている。腰と上腕二頭筋のベルトは、どちらも銀色のバックルで、非常に淡く彩度が低い緑色だった。
ケイコはただ見ているしかなかった。相手は自分が捕まえた鳥にレーザーのように集中していて、ケイコに気づいていないようだ。
男は外に出て、もがく鳥に得意げに微笑みながら、空中に浮かんだ。
「モノ!!」ノワールが叫び、相手の名前を明かす。モノはノワールの隣に飛び上がり、二人ともインクリングの頭上になる。「今、現れたのか!?」
「残念ながら、そうせざるを得なかった。」モノの声は、以前よりはしわがれ声や泣き言っぽくなくなり、落ち着いた単調な声になった。「それが私の任務だった。」
「そして、私があなたの任務をこなしている姿を見ろ!」ノワールは怒って叱る。「仕事中に寝てると思ったんだ!」
「寝てたけど、ラウンジから追い出されたんだ。」モノは呆れたように目を回す。「こう考えれば、私の仕事量はあなた���り少ないのに、私の方があなたより多くを成し遂げている。」
「そんなわけないだろ!」ノワールは鼻で笑う。
「鳥に負けそうになったんだぞ。」
「負けてない!」
二人はしばらくそう言い争っていたが、鳥がモノの掴みから逃れようともがいているのを見て、再び注意が戻った。
モノは鳥の必死で無駄な試みに思わず笑ってしまった。彼は鳥を揺すり、挑発するように言った。「ああああ、どうしたんだ、鳥ちゃん?何もできないのか?」
鳥はまだもがいている。ノワールもニヤリと笑って加わる。「好きなだけ試してみろよ。プリキュアはもういないんだから!安心だ!」
「プリ…キュア…?」ケイコは理解する。柱の後ろからこの話を聞いていたのだ。
二人の少年は狂ったように笑う。インクリングは触手を伸ばし、口を開けている。鳥を食べようとしている。モノはインクリングの手に鳥を掴み、悪意に満ちた口調で尋ねる。「何を言っているんだ?イカの餌食になる覚悟はできているか?」
「…絶対に…」
部屋の全員が目を見開く。
しわがれ、緊張しているが、これが人間の声であることは明らかだ。
「まさか…」ノワールは信じられない思いだった。
ケイコ自身も信じられない。あの鳥が…喋ったなんて!?
「…まさか…」モノは息をしようとして、えずく。「…終わった…」
そうだ。あの鳥は喋っている。
あの鳥に知性があるなんて!?
「えーと…」モノは否定するように、ぎこちなく笑う。「地球の鳥が喋るなんて知らなかった…」
「おい!」ノワールはモノの肩を叩く。「あれは妖精だ!」
鳥は呼吸に、いや少なくとも窒息しないように話すのに苦労している。「私を…処分して…よければ…」モノ、というか彼は、外に出る。
「私は、この姿では何の役にも立たない…でも…この子たちの情熱…処分できない…この人たちは…この世界を…永遠に彩り続けるだろう!」
ケイコの目に輝きが宿る。鳥の言葉に誘われて過去に戻った彼女は、かつて自分を救ってくれた謎の人物を思い出す…。
「勝てません。魂の創造性を奪うことは決してできません…それは素晴らしい祝福です。そしてこの子たち…この子たちは…私が亡くなった後も情熱を追い求めるでしょう…そして、愛するものを決して諦めません。彼らは世界のために絵を描くでしょう!」
ケイコは階段のドアのそばにある鳥の絵に目を留めた。インクリングはそれを見逃した。ケイコは手を伸ばして拾い上げ、じっと見つめた。
これを描いた時、ケイコは情熱を持っていたのだろうか?もちろん。
だから、たとえ無駄だったとしても、何もできないわけにはいかない。
「妖精がどうやって逃げ出したのか、私には理解できない」ノワールは鳥に言った。「まあいいだろう。これでだいぶマシになった!」
モノは再び、インクリングが食べられるように、鳥を触手にかざした。二人はこれから起こる出来事に笑い出した。
「おい!!」
一同は立ち止まり、廊下の奥へと視線を向けた。ケイコが目の前に立っていた。ケイコは絵を差し出し、インクリングに見せると、「消し忘れてるよ!」と言った。
「何ですって?」モノは自分が何をしようとしているのか分からず、片方の眉を上げた。
ケイコは安心させる。「ほら、きっとこれはあなたの…ペットの…イカ…モンスターにとって、もっと美味しいおやつになるわよ…」
「震えてるじゃないか」ノワールが言う。「どうして他のみんなみたいに走らないんだ?」
「わ…わかんない…」ケイコは認める。「でも…友達の絵を台無しにして…それに、知性のある人間を殺そうとしてるなんて…鳥だろうとなかろうと、そんなことは許せないわ!」
「人間だって?」鳥はケイコの言葉を理解した。それからケイコの制服の襟元に目をやった。ペンがそこにあった。「待って…!」
「馬鹿だな」モノは指摘する。肩をすくめて微笑む。「でも、もしどうしてもと言うなら、インクリングはまず君の絵を食べるだろう…そして君も!」
インクリングがケイコに突進する。ケイコは怯え、どうしたらいいのか分からず、すすり泣く。もう、終わりだ。
「あなたの情熱は何なの!?」
ケイコは鳥が叫んでいることに気づいた。「どうしてそんな絵を描いたの!?生きたいなら答えて!」
「私…私…」ケイコは鳥が何をしようとしているのか分からなかった。深呼吸をした。彼を信じなければならない。
「この世界のために絵を描きたい!!!」
フラッシュ
ケイコの絵からまばゆいピンクの光が放たれる。
インクリングは後ろに倒れ、少年たちの目はくらみ、鳥は逃げ出すチャンスを得る。
「な、何が起こっているの?」ケイコは閃光に不意を突かれる。
ピンクの光が魔法のようにケイコの周りを巡り、彼女を守ろうとする。絵自体が形を変え、別の何かへと歪んでいくのをケイコは見守る。
「ついに!ついに!!」鳥は喜びの涙を流しながらケイコの腕の中に飛び込む。「プリキュアを引き受けてくれたんだね!」と嬉しそうに言う。
「何言ってるの!?」ケイコは驚きの声を上げる。「なんで言ってるの!?」
「いいから、ここからが大事よ!」
絵が新しい形へと変化し終える。ケイコの目の前に現れたのは、パレットのようなものだった。それは、宝石がちりばめられたピンクの縁取りの、きらきらと輝く派手なパレット。ガラスの蓋が付いていて、真ん中に空いているスペースがある。周りのスペースには、黄色、オレンジ、赤、ピンク、紫、青、緑の順に色が塗られている。
「これがプリキュアパレットよ!」ケイコの手の中で浮かんでいる装置を見ながら、鳥が説明する。「さっき私を助けてくれた時に見つけたペン、覚えてる?」
ケイコはそれを取り出す。「これ?」
「ペンをクリックして、パレットの好きな色を3色タップして、空いているスペースで混ぜて、『プリキュア クリエイティブチャージ!』と叫ぶだけで、あとはお任せ!」
ケイコはためらう。これが自分にどんな影響を与えるのか、彼女は知らない。
「信じて!」鳥は懇願する。
鳥の表情からして、本物らしい。以前も彼女を助けてくれた。きっとまた助けようとしているのだろう。
ケイコはうなずき、自分の選択を決める。
ピンクネオンペンのクリック音とともに、背景はピンク色の魔法の空間へと変化します。
全身がピンク色に染まった佐倉けいこは、ペンを頭上に高く掲げています。もう片方の手でプリキュアパレットを持ち、それを開きます。
「プリキュア クリエイティブチャージ!!」
彼女はペンでパレットのピンク、赤、緑の点を軽く叩く。3つの点が光り、真ん中にキラキラと輝くチェリーピンクが現れた。ペンをペンに浸すと、ペンがペンで満たされた。
ケイコはペンを持って飛び跳ね、あちこちに絵の具をこぼした。背景は緑と赤の絵の具の斑点で覆われた。ケイコ自身の腕、脚、頬も絵の具の斑点で覆われており、ケイコは目に見えてそれに気づいた。
彼女はペンを手首の周りで回転させ、魔法の絵の具で円形の白い腕章を作った。
彼女はペンを足の周りで回転させ、足を広げて地面を踏み鳴らし、つま先とヒールが濃いピンクの、膝丈の丸い白いブーツを作った。
彼女はペンを差し出し、全身を回転させると、渦巻くインクが彼女の胴体に触れ、フリルのついたピンクのスカート、太い赤いベルト、そして薄緑の縁取りと花のような白い肩パッドが付いたゆったりとした薄ピンクのジャケットを形作った。
彼女はペンを掲げ、微笑む。カチッという音とともに、ペンは燃え上がり、ピンクの絵の具の斑点がついた。彼女はペンを投げると、ペンは回転し、絵の具が四方八方に飛び散った。
絵の具は彼女の胸に落ち、大きな赤いリボンと薄緑のブローチが現れた。
絵の具は彼女の耳に落ち、赤いチェリーのイヤリングが現れた。
絵の具は彼女のベルトの後ろに落ち、淡い半透明のピンクのリボンと、スカートの後ろから垂れ下がった厚手の布地が現れた。
絵の具の飛沫は彼女のスカートに落ち、赤と緑の絵の具の斑点となった。
絵の具は彼女のリストバンドに落ち、赤いリボンが現れた。しかし、彼女が腕を前に伸ばすと、ペンがリストバンドに落ち、彼女がそれを振り払うと、リボンはほどけ、今度は赤いリボンがリストバンドから垂れ下がった。
再びペンを握り、彼女は頭の上をなぞると、側面に赤いチェリーが飾られた薄緑のヘッドバンドが現れた。ヘッドバンドから魔力が漏れ出し、ブロンドの髪がマゼンタ色の塗料で覆われた。
ケイコはお団子ヘアを持ち上げ、放すと塗料が髪に反射して光り、髪に溶け込む。髪は濃いピンク色の髪型になり、何本かの後ろ髪と大きなトップのお団子ヘアが重なり、大きなつむじが桜の茎のように見える。
ペンを顎に当て、歯を見せて笑う。恥ずかしそうに親指で顎についた塗料をはじく。瞳は髪の色と同じピンク色に輝いている。
彼女は空中に飛び上がり、ピンク色の魔法が彼女から噴き出す。
ジャンプの頂点に達すると、ピンク色の魔法が背後で塗料となって爆発し、彼女は四肢を大きく広げてポーズをとる。
ネオンペンとパレットが彼女のベル���に取り付けられる。
ヒロインは落下し、上からさらにピンク色の魔法が彼女から噴き出す。
「筆で情熱と命を世界に広げる!」
彼女はぎこちなく着地し、危うく転倒しそうになったが、なんとか踏ん張った。そして最後のポーズを決めた。片足を上げ、反対側の腕を頭上に上げてピースサインを作る。
「ピンクのペインター!キュアチェリー!」
ノワールとモノはゆっくりと床から立ち上がり、目の前のピンク色の光を見つめる。膝をついたままのモノは、息を呑みながら尋ねた。「これは一体…?」
ノワールは腕と歯を食いしばる。「こんな…ありえない!」
「やっと!!」鳥は喜びに溢れ、光の周りを飛び回る。嬉し涙が頬を伝う。「プリキュアが帰ってきた!!」
ピンク色の光は人影から放射されており、その存在によって周囲の絨毯も同じ色に染まる。ピンク色の光が消えると、窓から夕陽が差し込む。ヒロインは鮮やかなチェリーピンクの瞳を見開く。
そして、その瞳は驚きの表情に変わる。「な、な、な、なに?!何が起こったの!?」彼女は驚きのあまり、自分の変わった姿を見て身をよじり始める。「な、な、なに!?私に何が起こったの!?!な、なに!?」彼女はピンク色の髪を掴む。「私の髪に何が起こったの!?」鳥はキュアチェリーの腕に飛び込み、胸に顔を埋めて泣きじゃくる。「会えて嬉しいよ!!」
「私って何なの!?」チェリーは疑問に思うように叫ぶ。
鳥は翼で涙を拭う。興奮している。「わかったわかった、プリキュアになったんだね!創造の力を持つ伝説の戦士!インクリングを止めてみんなを救えるんだ!」
「ちょっと待って、プリキュア、ゆっくりして!力だって?!」チェリーは言葉に詰まる。息を吸って少し落ち着こうとする。「それで…伝説の戦士?どういう意味?」
「インクリングと戦わなきゃいけないの!」
チェリーは言葉を止める。
彼女はインクリングを見る。
それから鳥を見る。
そして再びインクリングを見る。
そして鳥を見る。
「だめ!」彼女は振り返り、鳥を抱きかかえたまま走り出す。
「そこに突っ立ってるんじゃない!」ノワールはインクリングに向かって叫び、拳を床に叩きつける。そしてもう一方の手で、走ってくるキュアチェリーを指差す。「捕まえろ!生きたまま食べちまえ!!」
インクリングは命令に従い、彼女を追いかける。インクリングが追いついてくるのを見て、チェリーは叫びながら廊下を走り続ける。触手は絶えず彼女を追いかけ、攻撃しようとしてくる。
「なぜ逃げるんだ!」鳥は叫ぶ。
触手が降りてくる。チェリーはそれを避けようと右によろめく。
「正気か!?」チェリーは叫び返す。
「インクリングと戦わなきゃいけないんだ!!」鳥は要求する。
触手が地面に叩きつけられる。チェリーは左に倒れ、床に倒れ込んだ。彼女は素早く立ち上がり、次の触手に捕まる前に走り続けた。
「できない!!」チェリーは叫んだ。
「でも、あなたはプリキュアなのよ!!!」鳥が反撃する。
触手が上からチェリーを掴み、突き刺そうとする。チェリーはそれに気づき、叫び声をあげる。触手に突き刺される寸前、チェリーは予想以上に高く飛びのいた。その動きに、チェリーは鳥を放してしまう。両足は隣の壁の頂上に着地する。
「な、何しちゃったの!?」チェリーは自分の行動に愕然とする。「どうすればいいの!?」
インクリングは別の触手をチェリーに向けて放つ。反射的に、チェリーは脚を使って壁から飛び降りる。その結果、全身がものすごい速さで吹き飛ばされ、ガラス窓を突き破ってしまう。衝撃で窓ガラスは粉々に砕け、それを支えていた壁の梁が崩れ落ちて横に傾く。他に掴むものが何もなかったチェリーは、梁に掴まり、建物の外にぶら下がったままになった。
「キュアチェリー!」窓の内側から飛び立つ鳥が叫ぶ。
「助けて!!」チェリーは叫び声をあげ、宙ぶらりんの状態から足元をすくい上げようと必死に逃げ回る。「助けて、助けて、助けて、助けて、助けて!!」
「私は鳥だ!持ち上げられない!」鳥は翼でくちばしを包み込みながら答える。
鳥は振り返ると、インクリングが梁に引っかかっているキュアチェリーに触手を向けているのに気づく。インクリングはキュアチェリーの方を向き、「俺の言う通りにしろよ!いいか?」と詰め寄る。
「えっと…いいか?」チェリーには他に選択肢がない。
触手は窓の外へ飛び出す。
「ジャンプ!」
チェリーは触手を飛び越えます。
「手を叩け!」
チェリーは足を開き、両手で触手を叩きつける。するとピンク色の魔法の弾丸が飛び出し、インクリングは身悶えした。チェリーの体が少し突き上がった。
「スライド!」
チェリーは触手に足を引っかけ、体が滑り落ちて中に戻ります。
「インクリングの顔を殴れ!」
チェリーは触手から飛び降り、インクリングの顔に拳を打ち込んだ。パンチの衝撃でピンク色の魔法が拳から放たれ、インクリングは壁に叩きつけられた。
チェリーは着地に失敗し、つまずいて転げ落ちた。
「よし!練習してるんだね!」鳥は祝福し、大丈夫かとチェリーのところに飛んできた。
チェリーは難なく立ち上がった。床にひざまずき、自​​分の手を畏敬の念を込めて見つめた。「私には本当に力があるのね…」
「ええ。髪を見ればわかると思ったのに」鳥は答えた。
チェリーは前を見ると、インクリングが立ち上がった。髪のつむじが乱れながら、彼女は叫んだ。「まだ続くの?!」
チェリーは立ち上がり、また逃げ出そうとするが、振り返った途端、鳥が目の前に舞い降り、耳元で鳴き声を上げた。あまりの音に、チェリーは思わず耳に指を突っ込んだ。
「もう二度としないぞ!」鳥は、チェリーに厳しいように、翼を突きつけた。「お前はもうプリキュアだ!このインクリングと戦って、みんなを助けろ!断るなんて許さないぞ!」
チェリーは涙がこぼれるのを感じた。これは要求の厳しい鳥だ。
「しっかりしろ!さもないと、あの世でお前をハーピーにしてやる!」鳥はチェリーの顔に向かって唸り声を上げた。
「ハーピーって言うの?」チェリーはそれがどういう意味かと尋ねた。
「背中に標的がいる。お前の力で、奴らに撃ち返せ。」鳥は説明する。それから、チェリーの顔から離れたインクリングに翼を向けた。それから彼は何気なく言った。「気をつけろ」
二人は触手の攻撃をかわした。柱の陰に隠れていた。
「コスプレの力って、どういう仕組みなのかしら!」チェリーは両手を爪で引っ掻きながら叫んだ。
「だって、ほんの数分前に目覚めたばかりだし…」鳥は翼で自分の頭を押さえながら認めた。二人は少し考え、それからもっと分かりやすく説明しようとした。「絵を描くのが好きなんでしょう? 君の力は、戦闘を楽にする敏捷性と強さを与えてくれる。絵を描くのと同じで、筆を撫でるのではなく、殴ったり蹴ったりするんだ。」
「わ…わかったような…」チェリーの言い方から、彼女は明らかに確信が持てていない。
「手伝うから、思いつきでやればいい!」鳥は彼女を安心させた。
チェリーは彼を睨みつけた。
「ダジャレを言おうとしたわけじゃないのよ。」
キュアチェリーは再び開けた場所に歩み出し、インクリングと対峙する。彼女は走り出す体勢を取り、標的を睨みつける。深呼吸をする。
インクリングは四方八方に触手を放ち始める。キュアチェリーは前に駆け出す。
触手は彼女の周りに乱れ飛ぶ。チェリーは一本の触手をくぐり抜け、反対側から来たもう一つの触手をかわす。そして飛び上がり、インクリングの顔面に回転キックを放つ。別の触手が彼女に向かって振り下ろすと、チェリーは飛び降りてインクリングの顔面に再びキックを放つ。
もう一本の触手が、既に彼女を巻き付けるようにループ状に巻き付いて、彼女に向かってくる。彼女はそれを防ぐために、グリップの両側を掴み、かろうじてしがみつく。彼女は手を離し、触手に捕まる前に手足を閉じて飛び降りる。
彼女は床に着地し、体を転がして着地する。さらに触手が追いかけてくるが、チェリーはその度にそれらをかわし、触手を踏み台にして飛び降り、獣を蹴り飛ばす。3回目以降は、腕で触手の攻撃を1回防ぐのがやっとだった。別の触手が彼女を刺そうとしてきたが、彼女はなんとか後ろに倒れて殴りつけた。反対側からも別の触手がやってきて彼女を掴もうとしたが、彼女はかろうじて足を滑らせて床に横たわり、触手が絡まるのを防いだ。
不運なことに、3本目の触手がどこからともなく現れ、倒れている彼女の体を叩きつけた。触手は彼女の体を投げ上げ、天井に叩きつけた。
天井からシールのように剥がれ落ちていくチェリーは、柱にしがみついていることに気づいた。頭を振って衝撃から逃れようとする。インクリングの触手が2本、まだ絡まってしまっているのが見える。あと8本だ。
このインクリングをもっと包めるかも!チェリーは微笑みながら考える。
「おい!」チェリーはインクリングの注意を再び引こうと叫ぶ。「こっちにいるよ!」
「何をしようとしているんだ?」遠くから鳥が尋ねた。
触手が一筋、彼女に向かって噴き出してきた。チェリーはそれをかわすどころか、掴んで強く引っ張った。それに対し、別の触手が彼女を掴もうと迫ってきた。チェリーは掴んでいた触手で攻撃を防ごうと、二本の触手は絡まってしまっていた。
チェリーは床に飛び降り、インクリングの周りを走り回り、触手を誘い込んだ。上から一本の触手が追いかけてくる中、チェリーは一本の触手をくぐり抜けた。彼女はその触手を飛び越えると、さらに二本の触手が絡まってしまっていた。
彼女は絡まりから飛び降り、宙返りするが、隙を突かれて一本の触手に捕まってしまう。わざと両手を頭上に上げて、自由にしている。キュアチェリーはインクリングの顔に抱きつき、口を開けた…
手でインクリングの皮膚を弾き、インクリングをひるませた。すると触手が頭を貫こうとしたが、空いた腕で掴まれていた触手を振り払い、避けた。触手は互いにぶつかり合い、絡み合った。
今や、そこにいたのは二本の爪のような触手だけになった。
キュアチェリーは柱に向かって走り、両手を大きく振り回して柱に近づく。二本の爪が追いかけてくるが、キュアチェリーは柱をよじ登って避ける。爪は必死の力で柱に打ちつけ続け、その力は構造物にひび割れを起こし、崩れ落ちようとしている。崩れ落ちるだろう。
まさにこれこそが、キュアチェリーの狙いだった。柱の上に乗り、柱の後ろに回り込み、壁を支えに両足で柱を押し上げる。
構造物は折れ、柱はインクリングの頭に叩きつけられた。明らかな脳震盪とともに、それは気絶し、残った触手は床に縮こまった。
キュアチェリーは床を転がり落ちて着地する。今度は両足で着地し、自分の巧みな技に微笑みを浮かべる。鳥は驚きで目が真っ白になる。彼女は誇らしげに尋ねる。「こんな感じ?」
「わ…感心しました…」鳥は認める。しかし、壊れた柱と、その残骸には目を留める。「…本当に壁の破片をぶつけたんですか?」
「うまくいったわ!」チェリーは反論する。
鳥は言う。「今度はペンキを撃って仕留めるのよ」
チェリーのプライドは崩れ落ち、混乱が広がる。「��ですって?」
鳥は説明する。「プリキュアパレットを取り、ネオンペンをピンクのボタンにもう一度押し当てて、クリエイティブウィングを塗るんだ。パワーが上がり、大量のペンキを好きな攻撃の形でインクリングに投げつけることができるんだ!」
「わかった…」チェリーはベルトからペンとパレットを取り出し、鳥の指示に従う準備をした。
ピンクネオンペンのクリック音とともに、背景がピンク色の魔法の空間へと切り替わる。
「ピンクネオンペン!私の翼を創って!」
彼女はパレットのピンクのボタンにペンを押す。中央のスペースにピンクの絵の具が現れ、ペンを浸すと、ペンがペンで満たされる。
キュアチェリーは魔法の絵の具をくるくると回し、激しく飛び跳ねる。
回転が遅くなると、魔法の絵の具は彼女の周りを回転し、背中に降り注ぎ始める。
ピンクの光が瞬く中、彼女の姿が完成し、チェリーは足を外側に蹴り上げ、頭上にピースサインを描いてポーズをとる。
チェリーは驚いて彼女の背中を振り返る。「それは…」言葉が出ない。
彼女の背中には、丸いピンクの妖精の羽が生えていて、濃いピンクの縁取りが施されている。
チェリーは両手を握りしめる。両手を広げると、赤いペンキが手からこぼれ、赤い球体の形になる。
「ゴー・ワイルド・チェリーズ!」
球体はいくつかの小さな球体に分かれ、彼女の体の周りを回転する。
​​「プリキュア…」
彼女は頭上に手を上げる。球体はすべて合体して、大きな赤い球体になる。彼女は手を後ろに引く。彼女は標的を見つめる。
「チェリー…スプラッター!!!」
彼女は球体を投げる。球体はいくつかの球体に分かれ、すべてインクリングに命中する。それらはモンスターの体に張り付く。
キュアチェリーはペンを手に振り向く。ペンをカチッと閉じると、羽が消える。彼女は歓声を上げながら空中に飛び上がる。「やった!」
球体は、インクリングの体中にピンク色の塗料を轟音と混沌のごとく次々と爆発させる。爆発はインクリングを色で覆い尽くす。
「カラフル…」インクリングは呟き、その反応として体が光る。ピンク色の光に包まれ、インクリングの体は消え去る。後に残るのは、白く浄化された、宙に浮いた折り紙だけ。
攻撃を受けたチェリーは息を荒くした。振り返った自分の仕業を確認するが、めまいでほとんど集中できない。「私、やったの…?もう終わったの…?」
疲れ果てて、彼女は膝から崩れ落ちる。
「きっと、君の体はそんなに力を使うことに慣れていないんだ」鳥は彼女に説明する。「心配するな。何度か戦えば慣れるし、それほど消耗もしなくなる。」
「何度か戦えばってどういうこと?」チェリーは信じられないといった様子で息を呑む。
「ほら見て!」鳥は翼で空を指差した。チェリーは見上げると、浄化された折り紙が空中に浮かんでいた。
「あれは、彼らが盗んだあの少年の情熱だ!君は彼を救ったんだ!」
折り紙は飛び立ち、階段の扉から出て行く。
「どこへ行くの?」チェリーが尋ねる。
「宿主のところへ戻る。」鳥が答える。
折り紙は講堂に戻り、少年の像と対面する。折り紙は形を失い、輝く魔法へと変わり、少年の体に流れ込む。
石が彼の体から砕け、色彩が戻り、少年は膝から崩れ落ちる。めまいで頭を抱えながら、彼は尋ねる。「ここはどこにいるんだ…?」
「ちょっと待って、あの少年たちはどうなったの?」チェリーは辺りを見回しながら尋ねる。「どこへ行ったの?」
ノワールとモノは、心配そうな表情で建物の上空に浮かんでいる。
「ショキョ様はきっと喜ばないだろうな…」ノワールは呟き、自分を抱きしめる。
モノはニヤリと笑って、「いいだろう…お前のせいだって言ってやる」と決意する。
ムーは空中に消える。
ノワールは怒りに目を見開き、「ちょっと待って!」と叫ぶ。
ノワールは空中に消える。
キュアチェリーと鳥のいる場所から、おそらく警察のサイレンの音が聞こえる。
「わかった」鳥は飛び上がり、ノワールに指示を出す。「元の髪に戻したいなら、ペンの蓋を閉めてくれ。裏で会おう。」
「待って!」チェリーは叫び、手を伸ばしたが、鳥はすでに窓から飛び出していた。
階段を上ってくる人の足音が聞こえ始める。彼女は慌ててペンを取り、閉じようとした。
一瞬のうちに変身が解け、制服姿とブロンドの短いカールヘアが戻った。
ケイコは、これがうまくいったことに驚き、自分の手を見る。膝の上にプリキュアパレットがあることに気づく。それは服の他の部分のように消えていなかった。ケイコはそれを拾い上げ、「パレットはそのまま…?」と観察する。
階段のドアが勢いよく開き、数人の警察官が被害状況を確認するために入ってきた。一人の警察官がひざまずいているケイコに気づき、近づいてきた。
「さあ、行きましょう。大丈夫ですよ。」彼はケイコを階段を上り下りさせるのを手伝った。警察はケイコを襲撃に巻き込まれた、ごく普通の被害者だと考えている。「怪我は?」
「いいえ。」ケイコは静かに答えた。
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ケイコは階下のロビーに案内された。そこには警官たちが警備にあたる場所があった。ケイコは二人の警官が教師と話しているのに気づき、そのうちの一人が状況を説明しているのを耳にした。
「犯人は顔と身元を明かしました。しかし、どうやら逃げてしまったようです。見つけることができません。しかし、彼らはここでのテロ行為で社会の敵となっています。彼らが作り出した怪物については…私たちはあなたを信じています。目撃者がそれを証明しています。しかし、私たちがここに到着した時、怪物は…消えてしまいました。問題の少年は怪我をしていませんが、ショック状態です。何が起こったのかは分かりません。少なくとも2週間はかかる工事のため、博物館の警備に警官を派遣します。また、このようなことが再び起こった場合に備えて、学生を守るためにキャンパスにも警官を配置します。」
次郎と葵は正面玄関で、他の学生たちが警察の検問を受けている列に並んで待っています。葵はケイコを見て息を呑み、次郎の肩を軽くつついて自分にも気を引こうとします。
「ケイコちゃん!!」葵は泣きながら、ケイコの元に駆け寄り、ぎゅっと抱きしめます。「大丈夫?!何があったの?」
「葵!」恵子は恵子に会えて嬉しくて抱きしめ返す。「大丈夫よ。本当に。」
葵は慌てて恵子から離れ、髪を引っ張る。「二度とあんな風に驚かせないで!」と厳しく言い放つ。そして少し間を置いてから、「怖がらせるのは分かってるけど…でも…」と付け加える。
次郎も一緒に恵子を抱きしめる。彼はさらにパニックになっている。「恵子、何が起こったのかわからない!! 君、君は僕のすぐ後ろにいたって言ってたから、見なかったし、階下に降りても見えなかったんだ…ごめん!あのものにやられたと思ってた!!」
「次郎、大丈夫よ。」恵子も次郎を抱きしめる。「ただ、君が無事でよかった。」
「ええ、どうしたの?」次郎が離れると、葵が尋ねる。「次郎のすぐ後ろにいたのよ!だから…」
「それは…」恵子は全てを説明しようとした。喋る鳥、パレット、キュアチェリー、喧嘩…
しかしその時、窓の外に鳥がいて、彼女をじっと見つめているのが見える。鳥は厳しい表情をする。
「あれは…」ケイコは言葉を戻した。「ノートだった…次郎、落としたんだ…」思い出して、ケイコの表情は悲しげになる。「取り戻そうと思ったんだけど、あの男が…壊しちゃった…ごめん、次郎、頑張ったのに…」
「ケイコ」次郎はケイコの肩に手を置き、目を合わせるように言った。「ノートはもう一冊作れる。サクラケイコっていう友達はもう二度と作れない」
二人は再び抱き合い、ただ二人とも無事で良かったと喜んだ。
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ケイコはこっそりと裏庭へ出た。ありがたいことに、柵に止まっている鳥以外、誰もいない。
鳥はケイコが現れたのを見て微笑んだ。「君みたいな人をずっと探していたんだ。奇跡だよ…ありがとう。今まで本当にありがとう。」
「それで…私はこのままでいいのか?」ケイコは尋ねる。鳥はケイコに口を挟もうとするが、ケイコは自らの問いに答える。「いずれにせよ、私は自分で選んだのだから。」
「もう?」鳥は首を傾げる。
「今日、友達の作品が壊されちゃったの。他にもたくさんいるのよ。」ケイコは説明する。彼女の表情は終始、厳しく真剣そのものだった。「そんなことはさせたくない。誰もこんな目に遭うべきじゃない。誰もが自分の情熱を世界に示し、利用されるべきではない。そして…もしそれが、私が愛するものを守るための手段なら、あなたの望みを叶えてあげる。私はキュアチェリーになるわ。」
鳥は安堵の笑みを浮かべた。「そう言ってくれると期待してたのに。」
「それで…私と一緒にいるってことだよね?」ケイコは彼を指差して尋ねた。「ところで、お名前は?」
鳥は羽根を広げて握手を申し出るように答えた。「オレニジです。お会いできて光栄です。」
「サクラケイコです…ケイコと呼んでください。」彼女は羽根に手を伸ばしながら答えた。
二人は握手を交わし、約束と新たな同盟を固めた。二人は希望に満ちた笑顔で見つめ合った。
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quotejungle · 7 months ago
Quote
アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、アルファベットの3社が決算シーズンに向けて取り組むべき仕事はただ1つ、人工知能ブームを推進するインフラにそれぞれ投じた数十億ドルが実際の売り上げに結びついていることを示すことだ。 ウォール街の目には、それは失望だった。グーグルの親会社アルファベットの株価は先週の発表以来7.4%下落した。マイクロソフトの株価は、同社自身の決算発表から3日間で下落した。木曜日に最新の業績発表を行ったアマゾンの株価は、金曜日に2022年10月以来の大幅な下落を記録した。 シリコンバレーは、企業が生成型AI(簡単なプロンプトからテキスト、画像、動画を作成できるタイプの技術)を導入し始める年として2024年を歓迎した。この大規模な導入は、GoogleのGeminiやMicrosoftのCopilotなどから最終的に意味のある利益をもたらすことを意図している。これらの利益がまだ意味のある形で実現していないという事実は、AIが実際にどれほど価値があるのかという幅広い懸念をかき立てている。
これは生成AIブームの終わりの始まりだ
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hachikenyakaiwai · 1 year ago
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【かいわいの時】文久二年(1862)四月二十三日:南画家田能村直入らが大煎茶会「青湾茶会」を開催(大阪市史編纂所「きょうは何の日」)
清湾茶会には、天気がよかったこともあり千二百人もの人が参加したと記録されています(『清湾茶会図録』)。茶席は、大長寺から桜宮まで本席7副席4の11席で、1席の定員10人。1200人だと、延べ120席を11会場で回した勘定になり、1席30分としても6、7時間は要したであろうと思われます。
ところで、この茶会に参加した国学者の近藤芳樹(長州藩士。当時、京にて情報収集活動を行う)が、周防防府の酒造家で文化人のパトロンであった上田光美に送った書簡[註1]によると、
・切符500人前を前日より発売 ・当日に300人前を追加
正規チケットを持った参会者は1200人中800人で、つまり、あとの400人はタダ乗りとゆうことになりそうです[註2]。
船の席は小舟で送迎するので混雑はなかったが、その外の席には一度に大勢の者が押しかけ大混乱。切符を持っている人が席に入れず身動きもとれず、「あいつは切符も持たんと茶ァ飲んでけつかる」などと大声で叫んで大騒動になった。(近藤書簡を超訳)
茶会は、お世辞にも「清風」とは言い難い状況で、そんな中でも、切符をもった近藤さんは、ゆうゆうと全席コンプリートしたと述懐。勤王の志士でも、茶会は別格であったようだ。本人は9席と供述。実際は11席なので、2席は飛ばしたようです。世情穏やかならぬ幕末にあっても、たまたま京・大坂に滞在中であった近藤は茶会を楽しむ余裕があったようです[註3]。
[註1]『近藤芳樹書牘集一』(山口県文書館蔵)。幕末期の国学者。周防(すおう)の人。本姓田中、通称晋一郎、号は寄居(ごうな)。旧長州藩士で明倫館助教。維新後、東京に移り住んで、宮内省御用掛に任じ、御歌所寄人(よりうど)などをつとめた。本居大平、村田春門また山田以文に師事して、国文学、律令学を学んだ。同じ大平門の加納諸平を尊敬して最も歌をよくし、幕末歌壇に際立った活躍をした。学績として《令義解校本》《淫祠論》など、歌論書に《古風三体考》《寄居歌談》、紀行文に《陸路廼記(くぬかちのき)》がある(改訂新版 世界大百科事典 「近藤芳樹」の意味・わかりやすい解説 )。
[註2]売茶翁は、売茶の折、「茶銭は黄金百鎰より半文銭まではくれ次第、たゞのみも勝手、たゞよりはまけまうさず」(『近世畸人伝』1790)とゆう看板を掲げており、切符の代金はいくらであったのか定かではないが、タダで飲まれても文句はいえない。按ずるに、切符は単なる整理券で、茶会はタダだったのかもしれない。「僧侶の身分を放棄し、餓死に繋がる決断を下した売茶翁の声に想いを巡らし、且、清湾茶会が売茶翁の追善と懸賞の爲に開催されたとするなら、“無錢飮食”とゆう表現は、如何なものであらうか」(千三屋)。
[註3]近藤書簡には「伏見も大騒動ニ御座候然處大都會と申ものハ妙なものに而此内ニ過ル二十三日網島ニ於煎茶の大會御座候」とあり、丁度同じ日の夜に起こった伏見の寺田屋騒動にも触れている。
(写真)木村孔陽編・青木夙夜画『賣茶翁茶器圖』1823・1924復刻より「茶籏」 賣茶翁の茶道具は、翁と親交のあッた木村蒹葭堂が其の姿・形を記録した。翁沒後60年の文政6年(1823)に、蒹葭堂の後嗣・木村孔陽が、この圖を蒹葭堂と交友のあッた南畫家・青木夙夜に冩させ、圖譜にまとめて刊行した(千三屋)。高翁(賣茶翁)の衣の紘(切れ端)で作成、「清風」の文字は大典禅師書。
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