#深夜のかわいすぎ御三家
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かわいすぎだよ!!!!!!?
あれ、うん、かわいすぎだよね!!!!!!?
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夕方、秀一は当直の準備をしにいったん帰った。ようやく引っ越しの片付けを終えたばかりだったが、彼はスエットスーツや下着などをボストンバッグに詰め込んだ。まァ、三泊四日の小旅行に出掛ける感覚で過ごせばイイと、彼はそう自分自身に言い聞かせた。
私立K高校に戻ると、寮の前では大平が待っていた。当直業務を教える為だった。彼は、
「まァ、何もないンですけどね〜」
と当直室にある備品や巡視の流れを大まかに話した。もし生徒が体調を崩したらどうするのか?と秀一は質問すると、
「各部屋に内線電話があるンで、夜間帯に連絡があった時には様子を見に行きます。昼間は保健室の谷中先生が病院に連れて行くべきか判断し、保健体育の教師が同伴します。勿論、家族には電話しますよ」
と即答した。
「まァ、何もありませんけどね〜」
それだけで終わってしまったからか、秀一は不安になった。大丈夫かよ!?と、彼は大平を視線で訴えたが、
「…状況が深刻なら、岩﨑校長や理事長先生に電話すれば大丈夫ですよ! そ、そんな怖い顔しないで!」
と大平は苦笑した。
秀一は、見た目のわりには口角が上がると「えくぼ」ができる大平が可愛いと思った。まァ、許してやるか…。彼は、大平と一緒に宿直室に入ると背広のジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩めた。スエットスーツに着替えようとしたのだ。スラックスも脱ぎ、真っ白なスポーツビキニだけになるとたまたま秀一の方を向いた大平が、
「キャッ、 エッチ!」
と完全に裏返った声で叫んだ。ウェストゴムには黒地に白くブランドのロゴがあしらわれ、布地の方は所謂「シースルー」だった。秀一は素肌からサックス色のポロシャツを着ながら、
「そ、そんな目で見るからいやらしく感じるンでしょ!?」
と反応した。大平は居ても立っても居られなくなり、そのまま彼を押し倒した。こんな性衝動に駆られるのは、恐らく先日正美を迎えに来た八坂以来だった。彼は秀一の股間にビキニ越しに頬擦りをした。
「そ、そんなァ、イヤぁぁぁぁぁ〜ン!」
二人はそのまま濡れ事に耽った。
畳には、愛液を拭き取ったティッシュが散乱していた。大平は、オルガズムの後に自分の「失態」を恥じた。とりあえず水色のビキニブリーフだけ穿き、秀一の目前に正座していた。彼は、
「つ、つい、『その気』になっちゃいました…。御免なさい…」
と小声で詫びた。
一方、秀一は何事をなかった様にスポーツビキニを穿き、ポロシャツに袖を通していた。その表情に怒りはない様だった。
「…久しぶりに興奮しちゃった。大平先生、『キス』巧いンだもん」
「ぼ、僕、キスだけが巧いって誉められるンだけど、フェ◯が下手って言われちゃうンです」
「じゃ、後で教えてあ・げ・る」
「キャ、そ、そんな…」
まるで童貞を喪失した少年の様に、大平は目を大きく見開き、赤面した。嗚呼、益子先生もやっぱり「エッチ」なンだと彼は安心した。これまで見せていたのは「うわべ」だけだったのだと思った。
大平が出て行った後、愛液の「匂い」が漂っていたので秀一は窓を開けた。ついにやってしまったと、彼は後悔した。どうしても身体に触れられると「その気」になってしまう。それは亮司と付き合っていた頃から変わらなかった。特に大学時代、彼は男娼の様に「ハッ◯ンサウナ」に出入りしては名も知らぬ男たちと寝てきた。教師になってからも飽くことなき肉欲に振り回されていた。しかし、生徒に手を出すことはしなかった。亮司と同じ様になっては辛いと思ったからだ。
秀一は、大平が頬擦りをしてきたビキニの「もっこり」をスエットパンツ越しに押さえた。嗚呼、誰かにまた手を出されたら…。彼は不安になった。このK高校自体が男色を奨励している様なものだった。一気に破廉恥な気持ちにさせられた大平を彼は憎んだ。開けてはならぬ「パンドラの箱」を彼は開けてしまったのだから…。でも、「シカト」するのは大人がする振舞いではあるまい。
とりあえず、今夜は淡々と当直業務をすればイイやと思った。
各部屋では、急きょ秀一が当直をやることになったと生徒らが噂をしていた。翔も、遊びに来た正美がさっそく彼について話題にしていた。プライベートの秀一を垣間見たという翔は、
「引っ越しの荷物を片付けていたけど、コーヒーをご馳走になった���」
と言った。
「え〜!? お前、ラッキーだな!」
「益子先生、エッチな下着を穿いてるンだぜ」
「何、誘惑してきたの!?」
「否、洗濯物が干してあったンだ」
「な〜んだ��
正美は、本当にセッ◯スのことしか頭にない。翔は、オレの様な初心者に秀一が興味はあるまいと思っていた。しかし、バルコニーに干してあった、あの真っ白なビキニブリーフに彼は性衝動を覚えた。あの後、彼は自室でオ◯ニーをした。すっかり亮司による「性の手ほどき」を受けてから、淫液を流すことにエクスタシーを感じていた。
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2025-3月号
アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「春」です◆
今月は参加者の皆様に「春」のお題でアンビグラムを制作していただいております。沸き立つアイディアの数々をご覧ください。
皆様のコメントがいただけますと幸いです。

「春の芽吹き」 回転型:peanuts氏
植物が冬を越えて新しい芽を出す。 合体した文字をうまくほぐしながら読んでください。植物のような柔らかな曲線とざらつきが魅力的ですね。

「バネの季節」 回転型:無限氏
Spring。 文字送りに工夫がありますね。「季」「節」とも横画の省略がありますが違和感がないですね。
「春/泉/バネ」回転型+交換型:化学氏
Spring三面相。 メリハリのある書体の選択が成功していますね。交換型の利用により読みやすくできていると思います。
「はなみ」 重畳型:ラティエ氏
お花見の季節ですね。 5倍重畳。ステキな発見です。たしかに、三文字とも走り書きをすればこうなりますね。
「桜ちらし!」 マトリョーシカ型:kawahar氏
桜を散らす雨や風。 「桜」に見出した♥が散っているのがかわいいです。「!」のために斜めにしていますが、♥にも効いています。

「花菜」 回転型:うら紙氏
春が旬の京野菜で、寒咲きナタネの蕾を収穫したもの。 分割により読みやすくなっていると思います。躍動感がよいですね。

「開花予想」 図地反転回転型:douse氏
ソメイヨシノはいつ咲くか。 文字相当部分が太さについてグラデーションになっているのでデザインとして自然ですね。

「花見」 振動型:lszk氏
春といえば。 30年間以上のアンビグラムキャリアを持つ氏の真骨頂。無回転で2通りの読みが可能な「花」とも「見」とも読める絶妙な韻踏みデザインになっています。無回転アンビグラムの醍醐味はいかに上手く曖昧に描くかということなのですが lszk氏はその妙技を極めています。

「桜ノ雨/桜の雨」 回転共存型:ちくわああ氏
halyosyさんの楽曲タイトル「桜ノ雨」より。 かわいらしい書体とデザイン。「の」を舞う花びらに模していて楽しいです。

「桜満開」 図地反転鏡像型: いとうさとし氏
開花から一週間ほどで満開になるといわれます。 「桜」「満」「開」がそれぞれ上下の図地反転鏡像文字になっています。字形に電子味がありData70フォントのようでカッコいいです。
「春と修羅」 敷詰[回転+鏡像]型:つーさま!氏
宮沢賢治の小説のタイトル。 下にある、きれいに並んだ「春と修羅」の文字図形をそのまま敷詰できるのが驚きです。図形化技術が素晴らしいですね。

「校長式辞」 回転型:てるだよ氏
卒業式や入学式で。 ストロークだけで行っている図形化の仕方がかわいいです。花弁がよいアクセントになっているデザインですね。

「別れ」 図地反転型:ヨウヘイ氏
卒業の一つの意味。 一目で読めるのはドット表現の力もあると思います。オンオフのバランスが絶妙です。

「旅立ちの日に」 回転型:螺旋氏
近年の卒業式で歌われることが定番となった合唱曲。 文字の角度が躍っているのが楽しいです。字画の太さに対して点が小さいのがバランスをよくする工夫ですね。

「獅子の大鎌」 回転型:松茸氏
しし座の頭部に相当する7つの星を繋いだアステリズムのこと。 星座内の星を文字に取り込んでいる工夫があります。書体もおしゃれですね。


「春日俊彰/若林正恭」 回転共存型:.38氏
お笑いコンビ「オードリー」の二人の名前で。 対応付けを文字密度で比較してみると、二人の名前はなんともぴったりすぎです。「俊/林」のギミックがテクニカルです。

「はる/HaRu」 振動型:意瞑字査印氏
春です。 無回転で「はる」と「Ha Ru」、どちらにも読めるアンビグラム。似たタイプの文字遊びに[寄せ字]というジャンルがあります。

「春とヒコーキ」 回転型:超階乗氏
お笑いコンビの名前で。 デザインの一部を文字表現に取り入れた楽しい作品です。袋文字の活用もよいですね。

「桜散る 木の下風は 寒からで」 回転型:繋氏
紀貫之の短歌より。「空に知られぬ 雪ぞ降りける」と続きます。 踊るような筆致が楽しく、対応付けにも生きています。「風」が隠れたような効果が面白いです。

「あかるい未来は桜色へ染まって」 回転重畳型:すざく氏
春の色は門出にふさわしい。 文字列生成で。どの文字も読みやすく仕上がっていて見事です。回転重畳型はパズル的な側面が強く、ほかのタイプとは違う魅力があります。

「庭に咲いた花 別れの日は、 ��う一年前。」 敷詰回転型:Jinanbou氏
卒業して一年たって。 文字列生成で。こちらも、どの文字も読みやすくすばらしいです。読みやすい文字で長文アンビグラムを作るには敷詰回転型は有力な手段です。

「卒業式/入学式」 図地反転鏡像型: いとうさとし氏
春のイベントと言えば。 なんと左右の図地反転鏡像文字で「卒業式」と「入学式」に読めてしまうアンビグラム。一文字一文字の略し方がすばらしいです。

「従うか抗うか自堕落な風無草滴るはいつかの可惜夜に咲く涙」 回転型:結七氏
ヒプノシスマイク・Fling Posseの楽曲「とりまGet on the floor」の歌詞より。「風無草」が柳の意味で春の季語です。 長い文字列を見事に対応解釈して処理していますね。一文字ずつ見てもステキな顔をしています。

「ひねもす/のたりのたり」 回転型:lszk氏
与謝蕪村の句「春の海 ひねもすのたりのたり哉」より。 4字/6字の文字数違いも何のその。海面がゆるやかにうねっているような字形に趣きがあります。
「春空に夢ヲ志せ」 回転型:Σ氏
新たな門出に思うことは。 文字列生成にて。「すずむし」フォント風のかわいらしい文字がとてもよいです。隙間の扱いが巧みですね。文字組もぴったりで素晴らしいデザインです。
最後に私の作品を。
「桃の酒」 回転型:igatoxin
春の季語。 桃の花を浸した酒で、これを桃の節句に飲めば、百病を除き、顔の色艶がよくなるといわれます。
お題「春」のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「キッチン」です。調理、包丁、フライパン、皿洗い、揚げ物、換気扇、冷蔵庫、生ごみ、エプロン、厨房、速水もこみち、 など 参加者が自由にキッチンというワードから発想・連想してアンビグラムを作ります。
締切は3/31、発行は4/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
——————————–index——————————————
2023年 1月{フリー} 2月{TV} 3月{クイズ} 4月{健康} 5月{回文} 6月{本} 7月{神話} 8月{ジャングル} 9月{日本史} 10月{ヒーロー} 11月{ゲーム} 12月{時事}
2024年 1月{フリー} 2月{レトロ} 3月{うた} 4月{アニメ} 5月{遊園地} 6月{中華} 7月{猫} 8月{夢} 9月{くりかえし} 10月{読書} 11月{運} 12月{時事}
2025年 1月{フリー} 2月{記憶} 3月{春}
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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「お化けの棲家」に登場したお化け。
1、骨女〔ほねおんな〕 鳥山石燕の「今昔画 図続百鬼』に骨だけ の女として描かれ、 【これは御伽ぼうこうに見えたる年ふる女の骸骨、牡丹の灯籠を携へ、人間の交をなせし形にして、もとは剪灯新話のうちに牡丹灯記とてあり】と記されている。石燕が描いた骨女 は、「伽婢子」「牡丹灯籠」に出てくる女つゆの亡霊、弥子(三遊亭円朝の「怪談牡丹灯 籠」ではお露にあたる)のことをいっている。これとは別物だと思うが、「東北怪談の旅」にも骨女という妖怪がある。 安永7年~8年(1778年~1779年)の青森に現れたもので、盆の晩、骸骨女がカタリカタリと音をたてて町中を歩いたという。この骨女は、生前は醜いといわれていたが、 死んでからの骸骨の容姿が優れているので、 人々に見せるために出歩くのだという。魚の骨をしゃぶることを好み、高僧に出会うと崩れ落ちてしまうという。 「鳥山石燕 画図百鬼夜行」高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 「東北怪談の旅」山田 野理夫
2、堀田様のお人形
以下の話が伝わっている。 「佐賀町に堀田様の下屋敷があって、うちの先祖はそこの出入りだったの。それで、先代のおばあさんが堀田様から“金太郎”の人形を拝領になって「赤ちゃん、赤ちゃん」といわれていたんだけど、この人形に魂が入っちゃって。関東大震災のとき、人形と一緒に逃げたら箱の中であちこちぶつけてこぶができたから、修復してもらうのに鼠屋っていう人形師に預けたんだけど少しすると修復されずに返ってきた。聞くと「夜になると人形が夜泣きしてまずいんです」と言われた。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収)
3、ハサミの付喪神(つくもがみ)
九十九神とも表記される。室町時代に描かれた「付喪神絵巻」には、「陰陽雑記云器物百年を経て化して精霊を得てよく人を訛かす、是を付喪神と号といへり」 という巻頭の文がある。 煤祓いで捨てられた器物が妖怪となり、物を粗末に扱う人間に対して仕返しをするという内容だ が、古��日本では、器物も歳月を経ると、怪しい能力を持つと考えられていた。 民俗資料にも擂り粉木(すりこぎ)や杓文字、枕や蒲団といった器物や道具が化けた話しがある。それらは付喪神とよばれていないが、基本的な考え方は「付喪神絵巻」にあるようなことと同じで あろう。 (吉川観方『絵画に見えたる妖怪』)
4、五徳猫(ごとくねこ) 五徳猫は鳥山石燕「画図百器徒然袋」に尾が2つに分かれた猫又の姿として描かれており、「七徳の舞をふたつわすれて、五徳の官者と言いしためしも あれば、この猫もいかなることをか忘れけんと、夢の中におもひぬ」とある。鳥山石燕「画図百器徒然袋」の解説によれば、その姿は室町期の伝・土佐光信画「百鬼夜行絵巻」に描かれた五徳猫を頭に 乗せた妖怪をモデルとし、内容は「徒然袋」にある「平家物語」の 作者といわれる信濃前司行長にまつわる話をもとにしているとある。行長は学識ある人物だったが、七徳の舞という、唐の太宗の武の七徳に基づく舞のうち、2つを忘れてしまったために、五徳の冠者のあだ名がつけられた。そのため、世に嫌気がさし、隠れて生活するようになったという。五徳猫はこのエピソードと、囲炉裏にある五徳(薬缶などを載せる台)を引っ掛けて創作された 妖怪なのであろう。ちなみに土佐光信画「百鬼夜行絵巻」に描かれている妖怪は、手には火吹き 竹を持っているが、猫の妖怪ではなさそうである。 ( 高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕画図百鬼夜行』)→鳥山石燕『百器徒然袋』より 「五徳猫」
5、のっぺらぼー 設置予定場所:梅の井 柳下 永代の辺りで人魂を見たという古老の話しです。その他にも、背中からおんぶされて、みたら三つ目 小僧だったり、渋沢倉庫の横の河岸の辺りでのっぺらぼーを見たという話しが残っています。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収) のっぺらぼーは、顔になにもない卵のような顔の妖怪。特に小泉八雲『怪談』にある、ムジナの話が良く知られている。ある男が東京赤坂の紀国坂で目鼻口のない女に出会い、驚き逃げて蕎麦 屋台の主人に話すと、その顔も同じだったという話。その顔も同じだったという話。
6、アマビエアマビエ 弘化3年(1846年) 4月中旬と記 された瓦版に書かれているもの。 肥後国(熊本県)の海中に毎夜光るものが あるので、ある役人が行ってみたところ、ア マビエと名乗る化け物が現れて、「当年より はやりやまいはや 6ヵ月は豊作となるが、もし流行病が流行ったら人々に私の写しを見せるように���といって、再び海中に没したという。この瓦版には、髪の毛が長く、くちばしを持った人魚のようなアマビエの姿が描かれ、肥後の役人が写したとある。 湯本豪一の「明治妖怪新聞」によれば、アマピエはアマピコのことではないかという。 アマピコは瓦版や絵入り新聞に見える妖怪で、 あま彦、天彦、天日子などと書かれる。件やクダ部、神社姫といった、病気や豊凶の予言をし、その絵姿を持っていれば難から逃れられるという妖怪とほぼ同じものといえる。 アマビコの記事を別の瓦版に写す際、間違 えてアマビエと記してしまったのだというのが湯本説である。 『明治妖怪新聞」湯本豪一「『妖怪展 現代に 蘇る百鬼夜行』川崎市市民ミュージアム編
7、かさばけ(傘お化け) 設置予定場所:多田屋の入口作品です。 一つ目あるいは、二つ目がついた傘から2本の腕が伸び、一本足でピョンピョン跳ねまわる傘の化け物とされる。よく知られた妖怪のわりには戯画などに見えるくらいで、実際に現れたなどの記録はないようである。(阿部主計『妖怪学入門』)歌川芳員「百種怪談妖物双六」に描 かれている傘の妖怪「一本足」
8、猫股(ねこまた) 猫股は化け猫で、尻尾が二股になるまで、齢を経た猫 で、さまざまな怪しいふるまいをすると恐れられた。人をあざむき、人を食らうともいわれる。飼い猫が年をとり、猫股になるため、猫を長く飼うもので はないとか、齢を経た飼い猫は家を離れて山に入り、猫股 になるなどと、各地に俗信がある。 このような猫の持つ妖力から、歌舞伎ではお騒動と化け猫をからめて「猫騒動もの」のジャンルがあり、
「岡崎の猫」「鍋島の猫」「有馬の猫」が三代化け猫とされる。
9、毛羽毛現(けうけげん) 設置予定場所:相模屋の庭 鳥山石燕の「今昔百鬼拾遺」に毛むくじゃらの妖怪として描かれた もので、 「毛羽毛現は惣���に毛生ひたる事毛女のごとくなればかくいふ か。或いは希有希現とかきて、ある事まれに、見る事まれなれば なりとぞ」とある。毛女とは中国の仙女のことで、華陰の山中(中国陝西省陰県の西 獄華山)に住み、自ら語るところによると、もともとは秦が亡んだため 山に逃げ込んだ。そのとき、谷春という道士に出会い、松葉を食すことを教わって、遂に寒さも飢えも感じなくなり、身は空を飛ぶほど軽くなった。すでに170余年経つなどと「列仙伝」にある。この毛羽毛現は家の周辺でじめじめした場所に現れる妖怪とされるが、実際は石燕の創作妖 怪のようである。 (高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕 画図百鬼夜行』→鳥山石燕「今昔百鬼 拾遺」より「毛羽毛現」
10、河童(かっぱ) 設置予定場所:猪牙船 ◇ 河童(『耳袋』) 江戸時代、仙台藩の蔵屋敷に近い仙台堀には河童が出たと言われています。これは、子どもたちが、 なんの前触れもなく掘割におちてしまう事が続き探索したところ、泥の中から河童が出てきたというも のです。その河童��、仙台藩の人により塩漬けにして屋敷に保管したそうです。 ◇ 河童、深川で捕獲される「河童・川太郎図」/国立歴史民俗博物館蔵 深川木場で捕獲された河童。河童は川や沼を住処とする妖怪で、人を水中に引き込む等の悪事を働く 反面、水の恵みをもたらす霊力の持ち主として畏怖されていた ◇ 河童の伝説(『江戸深川情緒の研究』) 安永年間(1772~1781) 深川入船町であった話しです。ある男が水浴びをしていると、河童がその男 を捕えようとしました。しかし、男はとても強力だったので逆に河童を捕えて陸に引き上げ三十三間堂の前で殴り殺そうとしたところ、通りかかった人々が河童を助けました。それ以来、深川では河童が人 間を捕らなくなったといいます。→妖怪画で知られる鳥山石燕による河童
11、白容商〔しろうねり〕
鳥山石燕「画図百器 徒然袋」に描かれ、【白うるりは徒然のならいなるよし。この白うねりはふるき布巾のばけたるものなれども、外にならいもやはべると、夢のうちにおもひぬ】 と解説されている。白うるりとは、吉田兼好の『徒然草」第六十段に登場する、 芋頭(いもがしら)が異常に好きな坊主のあだ名である。 この白うるりという名前に倣って、布雑巾 の化けたものを白容裔(しろうねり)と名づけたといっているので、つまりは石燕の創作妖怪であろう。古い雑巾などが化けて人を襲う、などの説 明がされることがあるが、これは山田野理夫 の『東北怪談の旅』にある古雑巾の妖怪を白 容裔の話として使ったにすぎない。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編
12、轆轤首〔ろくろくび〕
抜け首、飛頭蛮とも つな いう。身体から首が完全に分離して活動する ものと、細紐のような首で身体と頭が繋がっているものの二形態があるようである。 日本の文献には江戸時代から多くみえはじ め、『古今百物語評判』『太平百物語』『新説 百物語」などの怪談集や、『甲子夜話』『耳 囊」「北窓瑣談」「蕉斎筆記』『閑田耕筆』と いった随筆の他、石燕の『画図百鬼夜行」に 代表される妖怪画にも多く描かれた。 一般的な轆轤首の話としては、夜中に首が 抜け出たところを誰かに目撃されたとする内 容がほとんどで、下働きの女や遊女、女房、 娘などと女性である場合が多い。 男の轆轤首は「蕉斎筆記』にみえる。 ある夜、増上寺の和尚の胸の辺りに人の 首が来たので、そのまま取って投げつけると、 どこかへいってしまった。翌朝、気分が悪いと訴えて寝ていた下総出 身の下働きの男が、昼過ぎに起き出して、和 尚に暇を乞うた。わけ その理由を問えば、「昨夜お部屋に首が参りませんでしたか」と妙なことを訊く。確か に来たと答えると、「私には抜け首の病があります。昨日、手水鉢に水を入れるのが遅い とお叱りを受けましたが、そんなにお叱りに なることもないのにと思っていると、 夜中に首が抜けてしまったのです」 といって、これ以上は奉公に差支えがあるからと里に帰って しまった。 下総国にはこの病が多いそうだと、 「蕉斎筆記』は記している。 轆轤首を飛頭蛮と表記する文献があるが、 これはもともと中国由来のものである。「和漢三才図会』では、『三才図会」「南方異 物誌」「太平広記」「搜神記』といった中国の 書籍を引いて、飛頭蛮が大闍波国(ジャワ) や嶺南(広東、広西、ベトナム)、竜城(熱 洞省朝陽県の西南の地)の西南に出没したことを述べている。昼間は人間と変わらないが、夜になると首 が分離し、耳を翼にして飛び回る。虫、蟹、 ミミズなどを捕食して、朝になると元通りの 身体になる。この種族は首の周囲に赤い糸のような傷跡がある、などの特徴を記している。中国南部や東南アジアには、古くから首だけの妖怪が伝わっており、マレーシアのポン ティアナやペナンガルなどは、現在でもその 存在が信じられている。 日本の轆轤首は、こうした中国、東南アジ アの妖怪がその原型になっているようである。 また、離魂病とでもいうのだろうか、睡眠中に魂が抜け出てしまう怪異譚がある。例えば「曽呂利物語」に「女の妄念迷い歩 <事」という話がある。ある女の魂が睡眠中に身体から抜け出て、 野外で鶏になったり女の首になったりしているところを旅人に目撃される。旅人は刀を抜いてその首を追いかけていく と、首はある家に入っていく。すると、その家から女房らしき声が聞こえ、 「ああ恐ろしい夢を見た。刀を抜いた男が追 いかけてきて、家まで逃げてきたところで目 が醒めた」などといっていたという話である。これの類話は現代の民俗資料にも見え、抜け出た魂は火の玉や首となって目撃されている。先に紹介した「蕉斎筆記』の男の轆轤首 も、これと同じように遊離する魂��いうこと で説明ができるだろう。 轆轤首という妖怪は、中国や東南アジア由 来の首の妖怪や、離魂病の怪異譚、見世物に 出た作りものの轆轤首などが影響しあって、 日本独自の妖怪となっていったようである。 【和漢三才図会』寺島良安編・島田勇雄・竹 島淳夫・樋口元巳訳注 『江戸怪談集(中)』 高田衛編/校注『妖異博物館』柴田宵曲 『随筆辞典奇談異聞編」柴田宵曲編 『日本 怪談集 妖怪篇』今野円輔編著 『大語園』巌谷小波編
13、加牟波理入道〔がんばりにゅうどう〕
雁婆梨入道、眼張入道とも書く。便所の妖怪。 鳥山石燕の「画図百鬼夜行」には、便所の台があるよう 脇で口から鳥を吐く入道姿の妖怪として描かれており、【大晦日の夜、厠にゆきて「がんばり入道郭公」と唱ふれば、妖怪を見さるよし、世俗のしる所也。もろこしにては厠 神名を郭登といへり。これ遊天飛騎大殺将軍 とて、人に禍福をあたふと云。郭登郭公同日 は龕のの談なるべし】と解説されている。 松浦静山の『甲子夜話」では雁婆梨入道という字を当て、厠でこの名を唱えると下から入道の頭が現れ、 その頭を取って左の袖に入れてまたとりだすと 頭は小判に変化するなどの記述がある。 「がんばり入道ホトトギス」と唱えると怪異 にあわないというのは、江戸時代にいわれた 俗信だが、この呪文はよい効果を生む(前述 ことわざわざわい ●小判を得る話を含め)場合と、禍をよぶ 場合があるようで、「諺苑」には、大晦日に この話を思い出せば不祥なりと書かれている。 また、石燕は郭公と書いてホトトギスと読ませているが、これは江戸時代では郭公とホト トギスが混同されていたことによる。 ホトトギスと便所との関係は中国由来のようで、「荊楚歲時記』にその記述が見える。 ホトトギスの初鳴きを一番最初に聞いたもの は別離することになるとか、その声を真似すると吐血するなどといったことが記されており、厠に入ってこの声を聞くと、不祥事が起 こるとある。これを避けるには、犬の声を出 して答えればよいとあるが、なぜかこの部分 だけは日本では広まらなかったようである。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 『江戸文学俗信辞典』 石川一郎編『史実と伝説の間」李家正文
14、三つ目小僧
顔に三つの目を持つ童子姿の妖怪。 長野県東筑摩郡教育委員会による調査資料に名は見られるが、資料中には名前があるのみ で解説は無く、どのような妖怪かは詳細に語られていない。 東京の下谷にあった高厳寺という寺では、タヌキが三つ目小僧に化けて現れたという。このタヌ キは本来、百年以上前の修行熱心な和尚が境内に住まわせて寵愛していたために寺に住みついたものだが、それ以来、寺を汚したり荒らしたりする者に対しては妖怪となって現れるようになり、体の大きさを変えたり提灯を明滅させて人を脅したり、人を溝に放り込んだりしたので、人はこれ を高厳寺小僧と呼んで恐れたという。困った寺は、このタヌキを小僧稲荷として境内に祀った。この寺は現存せず、小僧稲荷は巣鴨町に移転している。 また、本所七不思議の一つ・置行堀の近くに住んでいたタヌキが三つ目小僧に化けて人を脅したという言い伝えもある。日野巌・日野綏彦 著「日本妖怪変化語彙」、村上健司校訂 編『動物妖怪譚』 下、中央公論新社〈中公文庫〉、2006年、301頁。 佐藤隆三『江戸伝説』坂本書店、1926年、79-81頁。 『江戸伝説』、147-148頁。
15、双頭の蛇 設置予定場所:水茶屋 「兎園小説」には、「両頭蛇」として以下の内容が著してある。 「文政7年(1824)11月24日、本所竪川通りの町方掛り浚場所で、卯之助という男性 が両頭の蛇を捕まえた。長さは3尺あったという。」
文政7年(1824)11月24日、一の橋より二十町程東よりの川(竪川、現墨田区)で、三尺程の 「両頭之蛇」がかかったと言う話です。詳細な図解が示されています。 (曲亭馬琴「兎園小説」所収『兎園小説』(屋代弘賢編『弘賢随筆』所収) 滝沢馬琴他編 文政8年(1825) 国立公文書館蔵
16、深川心行寺の泣き茶釜
文福茶釜は「狸」が茶釜に化けて、和尚に恩返しをする昔話でよく知られています。群馬県館林の茂 林寺の話が有名ですが、深川2丁目の心行寺にも文福茶釜が存在したといいます。『新撰東京名所図会』 の心行寺の記述には「什宝には、狩野春湖筆涅槃像一幅 ―及び文福茶釜(泣茶釜と称す)とあり」 とあります。また、小説家の泉鏡花『深川浅景』の中で、この茶釜を紹介しています。残念ながら、関 東大震災(1923年)で泣茶釜は、他の什物とともに焼失してしまい、文福茶釜(泣き茶釜)という狸が 化けたという同名が残るのみです。鳥山石燕「今昔百鬼拾遺」には、館林の茂森寺(も��んじ)に伝わる茶釜の話があります。いくら湯を 汲んでも尽きず、福を分け与える釜といわれています。 【主な参考資料】村上健司 編著/水木しげる 画『日本妖怪大辞典』(角川出版)
17、家鳴(やなり) 設置予定場所:大吉、松次郎の家の下) 家鳴りは鳥山石燕の「画図百鬼夜行」に描かれたものだが、(石燕は鳴屋と表記)、とくに解説はつけられて いない。石燕はかなりの数の妖怪を創作しているが、初期の 「画図百鬼夜行」では、過去の怪談本や民間でいう妖怪などを選んで描いており、家鳴りも巷(ちまた)に知られた妖怪だったようである。 昔は何でもないのに突然家が軋むことがあると、家鳴りのような妖怪のしわざだと考えたようである。小泉八雲は「化け物の歌」の中で、「ヤナリといふ語の・・・それは地震中、家屋の震動 する音を意味するとだけ我々に語って・・・その薄気 味悪い意義を近時の字書は無視して居る。しかし此語 はもと化け物が動かす家の震動の音を意味して居た もので、眼には見えぬ、その震動者も亦(また) ヤナ リと呼んで居たのである。判然たる原因無くして或る 家が夜中震ひ軋り唸ると、超自然な悪心が外から揺り動かすのだと想像してゐたものである」と延べ、「狂歌百物語」に記載された「床の間に活けし立ち木も倒れけりやなりに山の動く掛軸」という歌を紹介している。 (高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕画図百鬼夜行』、『小泉八雲全集』第7巻)
18、しょうけら 設置予定場所:おしづの家の屋根 鳥山石燕「画図百鬼夜行」に、天井の明かり取り窓を覗く妖怪として描かれているもの。石燕による解説はないが、 ショウケラは庚申(こうしん) 信仰に関係したものといわれる。 庚申信仰は道教の三尸(さんし)説がもとにあるといわ れ、60日ごとに巡ってくる庚申の夜に、寝ている人間の身 体から三尸虫(頭と胸、臍の下にいるとされる)が抜け出し、天に昇って天帝にその人の罪科を告げる。この報告により天帝は人の命を奪うと信じられ、対策とし て、庚申の日は眠らずに夜を明かし、三尸虫を体外に出さ ないようにした。また、これによる害を防ぐために「ショウケラはわたとてまたか我宿へねぬぞねたかぞねたかぞ ねぬば」との呪文も伝わっている。 石燕の描いたショウケラは、この庚申の日に現れる鬼、ということがいえるようである。
19、蔵の大足
御手洗主計という旗本の屋敷に現れた、長さ3尺程(約9m)の大足。(「やまと新聞」明治20年4月29日より)
20、お岩ちょうちん
四世鶴屋南北の代表作である「東海道四谷怪談」のお岩 を、葛飾北斎は「百物語シリーズ」の中で破れ提灯���お岩が 宿る斬新な構図で描いている。北斎は同シリーズで、当時の 怪談話のもう一人のヒロインである「番町皿屋敷のお菊」も描 く。「東海道四谷怪談」は、四世南北が暮らし、没した深川を舞台にした生世話物(きぜわもの)の最高傑作。文政8年(1825) 7月中村座初演。深川に住んだ七代目市川團十郎が民谷伊 右衛門を、三代目尾上菊五郎がお岩を演じた。そのストーリーは当時評判だった実話を南北が取材して描 いている。男女が戸板にくくられて神田川に流された話、また 砂村隠亡堀に流れついた心中物の話など。「砂村隠亡堀の場」、「深川三角屋敷の場」など、「四谷怪 談」の中で深川は重要な舞台として登場する。
21、管狐(くだぎつね) 長野県を中心にした中部地方に多く分布し、東海、関東南部、東北の一部でいう憑き物。関東 南部、つまり千葉県や神奈川県以外の土地は、オサキ狐の勢力になるようである。管狐は鼬(いたち)と鼠(ねずみ)の中間くらいの小動物で、名前の通り、竹筒に入ってしまうほどの大きさだという。あるいはマッチ箱に入るほどの大きさで、75匹に増える動物などとも伝わる個人に憑くこともあるが、それよりも家に憑くものとしての伝承が多い。管狐が憑いた家は管屋(くだや)とか管使いとかいわれ、多くの場合は「家に憑いた」ではなく「家で飼っている」という表現をしている。管狐を飼うと金持ちになるといった伝承はほとんどの土地でいわれることで、これは管 狐を使って他家から金や品物を集めているからだなどという。また、一旦は裕福になるが、管狐は 大食漢で、しかも75匹にも増えるのでやがては食いつぶされるといわれている。 同じ狐の憑き物でも、オサキなどは、家の主人が意図しなくても、狐が勝手に行動して金品を集 めたり、他人を病気にするといった特徴があるが、管狐の場合は使う者の意図によって行動すると考えられているようである。もともと管狐は山伏が使う動物とされ、修行を終えた山伏が、金峰山 (きんぷさん)や大峰(おおみね)といった、山伏に官位を出す山から授かるものだという。山伏は それを竹筒の中で飼育し、管狐の能力を使うことで不思議な術を行った。 管狐は食事を与えると、人の心の中や考えていることを悟って飼い主に知らせ、また、飼い主の 命令で人に取り憑き、病気にしたりするのである。このような山伏は狐使いと呼ばれ、自在に狐を 使役すると思われていた。しかし、管狐の扱いは難しく、いったん竹筒から抜け出た狐を再び元に 戻すのさえ容易ではないという。狐使いが死んで、飼い主不在となった管狐は、やがて関東の狐の親分のお膝元である王子村(東京都北区)に棲むといわれた。主をなくした管狐は、命令する者がいないので、人に憑くことはないという。 (石塚尊俊『日本の憑きもの』、桜井徳太郎編『民間信仰辞典』、金子準二編著『日本狐憑史資料 集成』)
22、かいなで 設置予定場所: 長屋の厠 京都府でいう妖怪。カイナゼともいう。節分の夜に便所へ行くとカイナデに撫でられるといい、これを避けるには、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」という呪文を唱えればよいという。 昭和17年(1942年)頃の大阪市立木川小学校では、女子便所に入ると、どこからともなく「赤い 紙やろか、白い紙やろか」と声が聞こえてくる。返事をしなければ何事もないが、返事をすると、尻を舐められたり撫でられたりするという怪談があったという。いわゆる学校の怪談というものだが、 類話は各地に見られる。カイナデのような家庭内でいわれた怪異が、学校という公共の場に持ち込まれたものと思われる。普通は夜の学校の便所を使うことはないだろうから、節分の夜という条件が消失してしまったのだろう。 しかし、この節分の夜ということは、実に重要なキーワードなのである。節分の夜とは、古くは年越しの意味があり、年越しに便所神を祭るという風習は各地に見ることができる。その起源は中国に求められるようで、中国には、紫姑神(しこじん)という便所神の由来を説く次のような伝説がある。 寿陽県の李景という県知事が、何媚(かび) (何麗卿(かれいきょう)とも)という女性を迎えたが、 本妻がそれを妬み、旧暦正月 15 日に便所で何媚を殺害した。やがて便所で怪異が起こるようになり、それをきっかけに本妻の犯行が明るみに出た。後に、何媚を哀れんだ人々は、正月に何媚を便所の神として祭祀するようになったという(この紫姑神は日本の便所神だけではなく、花子さんや紫婆(むらさきばばあ)などの学校の怪談に登場する妖怪にも影響を与えている。) 紫姑神だけを日本の便所神のルーツとするのは安易だが、影響を受けていることは確かであろう。このような便所神祭祀の意味が忘れられ、その記憶の断片化が進むと、カイナデのような妖怪が生まれてくるようである。 新潟県柏崎では、大晦日に便所神の祭りを行うが、便所に上げた灯明がともっている間は決して便所に入ってはいけないといわれる。このケースは便所神に対する信仰がまだ生きているが、便所神の存在が忘れられた例が山田野理夫『怪談の世界』に見える。同書では、便所の中で「神くれ神くれ」と女の声がしたときは、理由は分からなくとも「正月までまだ遠い」と答えればよいという。便所神は正月に祀るものという断片的記憶が、妖怪として伝えられたものといえる。また、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」という呪文も、便所神の祭りの際に行われた行為の名残を伝えて いる。便所神の祭りで紙製の人形を供える土地は多く、茨城県真壁郡では青と赤、あるいは白と赤の 男女の紙人形を便所に供えるという。つまり、カイナデの怪異に遭遇しないために「赤い紙やろう か、白い紙やろうか」と唱えるのは、この供え物を意味していると思われるのである。本来は神様に供えるという行為なのに、「赤とか白の紙をやるから、怪しいふるまいをするなよ」というように変化してしまったのではないだろうか。さらに、学校の怪談で語られる便所の怪異では、妖怪化した便所神のほうから、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」とか「青い紙やろうか、赤い紙やろうか」というようになり、より妖怪化が進ん でいったようである。こうしてみると、近年の小学生は古い信仰の断片を口コミで伝え残しているともいえる。 島根県出雲の佐太神社や出雲大社では、出雲に集まった神々を送り出す神事をカラサデという が、氏子がこの日の夜に便所に入ると、カラサデ婆あるいはカラサデ爺に尻を撫でられるという伝 承がある。このカラサデ婆というものがどのようなものか詳細は不明だが、カイナデと何か関係があるのかもしれない。 (民俗学研究所編『綜合日本民俗語彙』、大塚民俗学会編『日本民俗学事典』、『民間伝承』通巻 173号(川端豊彦「厠神とタカガミと」)ほか)
23、木まくら 展示予定場所:政助の布団の上 江東区富岡にあった三十三間堂の側の家に住んだ医師が病気になり、元凶を探した所 黒く汚れた木枕が出た。その枕を焼くと、死体を焼く匂いがして、人を焼くのと同じ時間がかかったという。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収)
24、油赤子〔あぶらあかご〕鳥山石燕の『今昔 画図続百鬼』に描かれた妖怪。【近江国大津 の八町に、玉のごとくの火飛行する事あり。土人云「むかし志賀の里に油うるものあり。 夜毎に大津辻の地蔵の油をぬすみけるが、その者死て魂魄炎となりて、今に迷いの火となれる」とぞ。しからば油をなむる赤子は此ものの再生せしにや】と記されている。 石燕が引いている【むかし志賀(滋賀) の】の部分は、「諸国里人談』や『本朝故事 因縁集」にある油盗みの火のことである。油盗みの火とは、昔、夜毎に大津辻の地蔵 の油を盗んで売っていた油売りがいたが、死 後は火の玉となり、近江大津(滋賀県大津 市)の八町を縦横に飛行してまわったという もの。石燕はこの怪火をヒントに、油を嘗める赤ん坊を創作したようである。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 『一冊で日本怪異文学 100冊を読む」檜谷昭彦監修『日本随筆大成編集部編
























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そのじいさんが亡くなった。 昨年に父が亡くなり、私の実家は車を処分したので、実家に帰省するときはレンタカーを予約する。この連休もそうした。 安いので、地元の自動車修理工場がフランチャイズでやっているインディーズ系レンタカーにしてみたら、受付してくれた事務の親切な女性は、レンタカー約款を読み上げる間中修理工場から爆音で流れてくる演歌のUSENに向かって突然「ああうるさいっ!」とブチぎれ、「あなたもうるさいと思うでしょう!?」と私に同意を求め、同僚に修理工場につながるドアを閉めさせると、「最後に乗っていたのは平成15年式のbB(みんなの地元のDQNがよく乗ってたやつ)です。令和になってもまだ乗ってました」というある意味SDGsでは? みたいなことを平気で言う私に、令和2年式フィットハイブリッドという、まさに隔世の感というほかない車の操作方法をとても丁寧におしえてくれた。 そんな調子で車を借りて帰ったところ、母に、「同じ町内会のじいさんと私を、車に乗せて買い物に連れて行ってほしい」と頼まれた。 正直、ちょっと嫌だった。母はよく知っている人に違いないだろうが、私はそのじいさんをほとんど知らない。まさにあいさつ程度のイチゲンじいさんであり、むこうも私を同じように思っているだろう。そのイチゲンじいさんを車に乗せて買い物に行く…気が重い。万一大事故になったらどうしよう、面倒だなあとか、そもそも知らない人が苦手…などと種々のことが頭をよぎったが仕方がない。年齢的にも立場的にもそんな子どもじみたことは言ってられないので、私は母の申し出を受け入れ、じいさんと母を買い物に連れて行った。母には一瞬「ええ…」みたいな顔をしてしまったが、じいさんの前では全力の快諾顔を心がけた。 実家の所属する町内会は、会の中でまた数ブロックにわかれている��しいが、母らのブロックだけ会費が余りがちのため、いちど寄合(=飲み会)でぱっと使おうということになったそうだ。じいさんはブロックの会計掛で、だから買い出しにゆくとのこと。90代のじいさんが町内会の財布のひもを握る、これが種々の法律の目的条文に言うところの「少子高齢化の進展」ってやつだなと思った。なお、飲み会の予定は明日とのこと。何もかも急だ。 母とじいさんは、かごいっぱいに酒やつまみを入れた後になって、急に予算に収まるか心配しだし、その場で減らそうとするので、「レジ通して予算越えた時点で減らしてもらったらいいですよ」と私は横から口を出した。買い物は予算ぎりぎりにおさまっており、母は、じいさんのことを「さすが!」と謎にほめ、じいさんもまんざらでもなさそうだった。 じいさんは先述の通り90代、母は70代なので、畢竟ひとり30代の私が荷をせかせかとトランクに積み、これで一安心と思いきや、ついでに寿司の予約にも連れて行ってほしいというリクエストが出た。一瞬「マジか…」と思ったが、乗り掛かった舟というかもうすでに乗っている船なので、ニコニコ笑って「いきましょう!」とうけおい、ナビに寿司屋の住所を設定して寿司屋に向かう、その道々、寄合は公民館ではなくじいさんの自宅でやることになっているという話になった。 じいさんは、「もう暑いから、たくさん人が入るとエアコンを入れないといけないかもしれない」と言い、私は「電気代とショバ代として、今日買った酒の数本くらいご自身で晩酌にされても罰は当たらないと思いますよ。余っても最後みんなで分けちゃうんでしょうから、今日先に飲まれたらいかがです? あ、私は絶対誰にも言いません」と真顔ですすめ、それをきいた母は助手席で、じいさんは後部座席で笑っていた。 寿司の予約がすんで車にもどったところで、私はじいさんに「ほかに寄りたいところはないですか?」ときいた。じいさんが大丈夫というので、家まで送っていき、大量の酒を玄関通り越して冷蔵庫の中までわっせわっせと運び込み、私はようやくそこでお役御免となった。 じいさんの家の下駄箱の上には「努力」と彫られた大きな飾り駒があった。それは木工をしていたじいさんが昔手ずから彫った工芸品だそうで、「努力」と書いた将棋の駒というまんがみたいな一品を掘れる人がこんなに近くにいることに、私はいたく感じ入ってしまった。マクロ組めるより努力って掘れるほうがぜんぜんいいな。 そしてその三日後、飲み会から数えれば���日後に、じいさんは亡くなった。布団の中で亡くなっていた。連絡がとれないことを案じた親戚がすぐにかけつけ、発見ははやかった。 その日にはもう私は実家から婚家に戻っていた。母から送られてきたLINEでじいさんの突然の訃報に接し、文字通りの突然の訃報ぶりにひどく衝撃を受けたが、母はLINEに「まあ~おとしにふそくはないでしょう」(原文ママ)とも書いて寄越し、その意外なドライっぷりにはちょっと笑ってしまった。 そうして私は、じいさんを買い物につれていくことを快諾し、道中ずっとにこにこして、精一杯ふたりを手伝ったことを、本当によかった…と思った。じいさんのために、というか、自分の精神衛生のために、よかった。すげなくした直後に死なれたら、すげなくしたという自己責任(良心の呵責と言い換えてもいいかも)を背負いきれない程度にはショックだったと思う。 それに、連休のよく晴れた日に、ちょっと妙な三人組ででかけたその買い物、なんだか私には結局楽しく思われたから。 死ぬということが、生きるということから決して遠くはなれてはいないように、死んでしまった人たちもまたそうである、と私は思う。つかずはなれず、なんとなく私の歩様にあわせて、今も隣を歩んでいるように思う。 最初に私をかわいがってくれた人を亡くしたのはまだ私が赤ちゃんの頃、母の親友のお母さん。とても愉快な人で、父との結婚を迷っていた母に、「母(はは)ちゃん、馬には乗ってみよ、人にはそうてみよ、よ」とはげました。そのうちこの世にやってきた私は、母以外の人に抱っこされると、せっかくやってきたこの世の終わりのように泣き叫ぶタイプの赤子だったのに、その母の親友のお母さんにだけはごく機嫌よく抱かれていた。そういう写真が残っている。私は、物心もつかないうちに、おしゃべりもできないうちにお別れした、母に伝えきいただけで自分では何にも覚えていない彼女のことを、いつもお守りみたいに心の中に持っている。赤ちゃんだった私に向けられたその無償の厚意を、つらいときの糧にしているようなところが今もある。 最初に友達を亡くしたのは小学一年のころ、友達は前歯が抜けていて、永久歯が生えてくる前にいってしまった。その子のお母さんは今になっても私に会うと、生きてたらあの子もこんなふうだったのかと思うという。私の節目、節目に、そう思うという。そのとき、友達がわたしの隣にいないという人はきっといない。 父親は私のことが大好きだった。父と母と私の三人で、あるいは父と二人で、父の運転する車でいろいろなところに出かけた。ときには父にさそわれて、その仕事についても行き、こんなに大きな娘さんがいるのと客先に驚かれ、父はにこにこしていた。 父は死ぬ間際までほそぼそと仕事を続け、わたしは彼が亡くなる直前にアポをとっていた客先の数件に、父が亡くなったことを知らせる電話をかけた。はじめて話をした先方は、私が電話をかけてきたことによほど驚き、父が亡くなったとの知らせにしばし絶句した後、あなたのことを先生はいつも自慢そうにしていたと言い、最後には先生がいなくなったら誰を頼みにしたらいいか、本当にお世話になりました、と泣き出した。私は、涙する相手に、○○さんのおかげでほんとうに最後の最後まで誰かの役に立たせてもらって、惜しんでまでもらえて、父はとても誇らしく、ありがたく思っていると思います、と言うしかなかった。でも父は、実のところ、そんなに殊勝な人間でもない上、けっこう変わってるよなというレベルでこだわりの少ない人でもあった。 父が亡くなる直前までLINEをやりとりしていた人たちに、そのままLINEで父の逝去を伝えようとしたのだが、父はLINEのトークをある程度の期間が経つとかならず全削除するという、こだわりのなさを通り越して、ややサイコパスのような一面をもっていた。 亡くなるひと月ほど前、父は、免許を返納することにしたというLINEをわたしに送ってきた。車というものは私たちの思い出の多くを占めており、驚いた私が父に電話をかけると、「薄暮の時間帯に信号の見落としをした。今まで一回もそんなことはなかったんだから、もう潮時だと思った」と淡々と父は言った。あれだけ運転が大得意で、大好きで、アイデンティティの大部分をしめていたように見えたのに、引き際を悟ればもうしがみつない。その、ものに拘らない姿勢に私はいたく胸を打たれたし、これができない老人が多い以上、今もって、父の最も尊敬すべき美点の一つだとおもう。 ただ、電話を切ったあと、今までいろいろなところに連れて行ってくれて、たくさんの送り迎えをしてくれて本当にありがとう、と万感の思いをこめて送ったLINEも、父が、入院後(退院してくることはなかった)母とかわしあった感謝の思いを伝え合うLINEも、亡くなった時には父はすべて消しており、それを見て、私も母もあまりの父らしさに爆笑した。 (ついでに、父が亡くなる前々日まで、もはや執念のトークの削除を行っていたので、トークルームのどのあたりの人たちにまで逝去を伝えるトークを送るべきか見当もつかず、非常に頭を悩ませることになった) そんな感じの人だったので、この世に未練というものがあったとは到底思えない。退院の手筈を整え始めていた日の深夜の3時過ぎという、家族がやや油断している上に一番身動きしづらい、マジでどうしようもない時間にいきなり息を引き取ったため、父の死に目にあえなかった母。父の逝去からしばらくして、急に「お父さん、最後に私に言いたかったことなかったんやろか」としんみり言い出したので、私は反射的にげらげら笑って「あるわけないやん」と言ってしまった。死ぬ間際まで律義にLINE全削除を続けた男にそんな情緒があるとはちょっと思えなかったのだ。母もすぐにげらげら笑いだし「そうやね」と言った。 こんなふうに父のことを思い出しているとき、私はやっぱり父がすぐ側にいるように思う、フロアシフトを挟んだスカイラインの、運転席と助手席くらいの距離のところに。 生まれてから今日にいたるまで、誰かの死はいつでもそばにありつづけた。だから死んでしまった人たちも、同じようにいつでもそばにいるように思う。 生きてとなりにいる人のように声をかければ答えるわけではない、電話をかければ出てくれるわけでもない。そうだったとしても、生きている人とはほんの少しちがう居方で、それでもわたしのとなりにいてくれているのではないか、と、わたしはいつも信じる。 じいさんは、私が買い物に連れて行った翌日の飲み会の日、つまり亡くなる三日前、近所に住むばあさんに、私のことを「車に乗せて買い物に連れて行ってくれた。あの子はとてもいい子だ」と言ったそうだ。 それを近所のばあさんから母は伝えきき、今度はわたしにそれを教えてくれた。じいさんがそう言ってくれたから、近所のばあさんは私に「会ってみたい」と言っているらしい。 ありがとうじいさん。よくわかんないけどばあさんも、私に会いたいと思ってくれてありがとう。会おう。 私は今、私に会いたいと思ってくれる人がいるなら、その人にとても会いたい。だから、次の帰省のときには、私は近所のばあさんに顔を見せに行くつもりでいる。 私の目にうつり、私が今生きている世界は、そのときには隣に、近所のじいさんがどうしたっていてくれる、そういう世界だ。
実家の近所に住むじいさんを車に乗せて買い物に連れて行った三日後
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【第三話 思わぬ再会】
大変長らくお待たせしました!今回は輝夜との再会を書いていきます!
青年は帝の元へと連れていかれた。
「天草雅と言ったな…あの天草家の後釜か。」
帝は玉座に座りながら、手首を縛られ跪く1人の青年に向かって言葉を放つ。
その横には帝の妃、先代の「月の巫女」が少し悲しそうな瞳で青年を見つめながら座っていた。
「貴方、確か彼の3番目の子だったかしら…?博識でとても優秀だと聞いていたけれど…」
彼というのは父のことなのだろう。青年の父もまた、先代の巫女である帝の妃に教育係として仕えていたのだろう。
だが、今の青年にはもうどうでもいい事だった。
「……はい。」
「事の顛末は把握しておる。……兄達に知らずに飲まされたのであろう?」
「!!……なぜ…それを……!」
帝は青年が薬を飲んだ理由を知っていたのだった。当然だ。罪人が出たとなれば、真相を突き止めるのが筋というものだ。
青年はそれを理解した。
「………いえ、勝手な発言をしてしまい御無礼を申し訳ありません……。」
「構わん。さて、お前の処遇についてだが…。お前を裁いた後、天草家を”解体”する。」
「え…?」
「罪人を生み出した家は、この月界における穢れも同然。惜しい存在ではあるがな。」
思わぬ帝の発言に初めは驚いたが、自分を裏切った家だ。無くなったならば本望だと即座に考えたのだった。
そして、ついに青年に罰が下された。
「刑を下す。……天草 雅。その名を剥奪する。今後一切その名を名乗ることは許さん。」
「………はい。」
『その上で、100年間の追放の刑とする。』
追放。そうか……そうだ。それがきっと正しい。
禁薬を服用した自分は”穢れ”も同然。
むしろ100年という月日で済んだことが、帝の慈悲であり、奇跡と言えるだろう。
けれど、100年経って月界に戻ってきたとて、自分の”居場所”は存在するか?
元いた家が無くなり、名も剥奪された以上、自分が名乗れる”名”はあるだろうか?
……………いや、無い。
その事実を理解したことに、深く深く心を貫かれた。
自分が博識でなければ……こうも簡単に理解することが出来なければ……まだ…別の道へ進めていたのだろうか?
そんなことを考えながらも、刑の執行までの僅かな時間を過ごす牢へと、連れていかれるのだった。
___________________
牢は帝の都から少し離れた帝所有の海辺に存在していた。そこまでは民の目も触れられないよう、結界が貼られた1本の廊下で繋がっていた。
兵に連れられて歩いていると、どこからか地響きがした。
青年は感覚を失ってしまっているため、振動は感じられなかったが、視界が揺れたことや兵の様子で理解した。
「な、なんだ?地震か!?」
「落ち着け、そんな訳な……」
2人の兵士がそう言った瞬間、とんでもない音が響き、パリンと結界が敗れた音がした。
そして、目の前にはとても言葉では表せないような異形な化け物がギョロりと青年と兵士たちを見下ろしていた。
「け、結界が!!!」
「な、なんだこの化け物は!!!?」
「………これは……」
青年はその生物を知っていた。いつしか本で学んだ知識。
遥か地上のさらに奥深くに存在する、「欲界」と呼ばれる世界。
怨念、執念、憎悪、それら多くの”悪”によって死した物の行き着く場所。
そう、目の前のそれは…欲界と呼ばれるその場所に存在している。
強大なる闇と未知に包まれた存在……
「………悪魔だ。」
ーーーーーーーー!!!!!!!
もはや言葉にはならない奇声が劈く。空中に浮いた大きな悪魔は素早い動きで兵士の1人を吹き飛ばした。
「ひっ!!く、来るなぁ!!」
もう1人の兵士は武器を構えてはいるが、その身体全体は大きく震えている。パニックを起こしているようだ。
どうする、どうしたら?……だが、自分は何も出来ない。むしろ……
『……このままコイツに喰われたら、楽になれるのか……?』
そんな考えが頭をよぎる。すると悪魔は青年に向かって大きな口を開き、向かってきた瞬間……
……シュン!!
「……!?」
どこからともなく1本の金色の矢が、悪魔の口を貫いた。悪魔は言語で表せない奇声を大きくあげ、そのまま地面へと落下した。
「……一体、なにが…?」
すると青年の目の前に上から美しく舞い降りてきた、一人の少女がいた。
「…………え?」
薄い菫色の短い髪、自分よりも遥かに小さな背中、青年はその少女にとても見覚えがあったのだ。
すると悪魔が怒りを露わにしてギョロりと少女を見る。ターゲットを切り替えたようだ。
「……危ない!」
咄嗟に青年は叫んだ。しかし、その見覚えのある少女はピクリとも動じず、ゆっくりと手に持っていた弓を構えた。
そして躊躇うことなく右手から金色の矢が生成され、一撃を放った。
それは悪魔の頭を貫き、大きな爆発と共に悪魔は崩れ落ちていく。
その瞬間背中を向けていた少女がゆっくりと振り返った。それと同時に横から歓声の一言が聞こえた。
「輝夜様!!輝夜様が助けてくださったぞ!!」
「おぉ!た、助かった…!輝夜様!!」
……………え??
青年はその声を聞き、自分の目の前にいる少女を瞳に写したまま思考が巡る。
「君が……輝夜様…?」
そう、自分があの時助けた少女は、この月界において知らぬ者はいない。あの”月の巫女姫”だった。
そして今自分の目の前で、兵士も適わなかった悪魔を、たった二撃で打ち倒した。
その光景が嘘でないことは、青年にはよく理解できた。
そんなことを考えていると、輝夜はゆっくりと青年に近寄ってくる。
『やっと見つけた』
ずっと更新できてなかったのですが久しぶりに更新出来ました!
次回はこの続きの展開から書いていきます!国試もあるのでゆっくりにはなりますが、ゆったり待っていてくださいませ!
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キリストの身体
この世に生を受けたこの身体ほど真我に近いものはない。日頃、食べ、飲み、息をして、風呂に入り、生活し起きている間は誰も否定できない。瞑想や死や寝ている間は『精神世界』の霊的個性の自己同一性が重要である。真我は死を超越するエネルギーであり認識を通して帰還の道となるー。
魂
神の下では、誰しもが平等に大切である。誰もが救われたいと望み、貧しさや生活の困窮の中で日々の生活の困難に直面する。問題は生きるための権利と義務が煩雑で複雑である事である。簡素で、素朴で、然し、安定した生活が大切であり、其れが保証されるべき『共同体』国家と国民の義務であるー。
属性
職業の適性が何よりも優先される。得意ではないことは其れが何れ程、力を注いでも、見返りの見込みのないものである。其れほど適性は大切である。『ケセラセラ』我々が望むものや、なりたいものは単なる願望にすぎず、あるがままに、無条件にそう在る事ではない。国家に望むことは生活であるー。
型と色
①カロリー、②たんぱく質、③ビタミン、④糖質、⑤ミネラル、⑥脂質、⑦カルシウム
素粒子は霊(要素ーエレメンタル)であり、大切であるが、食事の偏りと過食は、万病の基である。
❶肥満、❷老化病、❸癌、❹糖尿、❺疫病、❻痛風、❼身体障害
①力②瞑想③分食⑤栄養学⑥睡眠⑦ゲノム
AIマッチング
就労や職業選択、受験の際に、お見合いに、使うべきものである。ぼくは非凡であれど秀才ではないので、霊的教師と音楽家、そして魔法特に超能力にも興味があるが危険である。低位心霊能力の開発は避けるべきである。絶え間ないエネルギーの伝導瞑想と霊能力と精神集注と奉仕を推奨する。
念力からメンタル界へ
スープン曲げとは理性の崩壊を誘発する。ぼくはメンタル極化により此れが不可能になった。ところで、相手に自分の理想を押し付けることは賢明ではないが、芸能人のゴシップネタの様な落ち着きのない猿のような忙しない心を落ち着ける為に音楽による精神の安定が有効であるー。
日本人改造宣言
一箇所に留まっていてはいけない型を打ち破り、昨日を越えて行け!『在るがまま』を生きることの大切さと周囲の無理解という困難を越えて生きる事は囚われない創造主として大事な私的視点を加味する事になる。ぼくの心はいつも昔に同一性されて🇮🇹や🇪🇸や🇮🇳
🇹🇷や🇯🇵や🇨🇳etc.『舌の記憶』
カタストロフ
創造物(型あるもの)は崩壊現象。死と共に私達の精神や知性や機械でさえ構造物は全て壊れ、軈て失われる。だから、DATAの引き継ぎは大切である。音楽では楽譜、ランドスケープ、ピアノ演奏、イラスト、習字、タイピストの手や論理性は死んでも残された情報の痕跡であるー。『儚い夢の跡』
意
R覚者ー原因と結果の法則
❸→❶
父と母ーカルマ(業)の法則ー❶→④→❸
ゴータマ仏陀ー再生誕の法則❶→④→❼→⑧∞
自由意思ー
∞(情報のソース)→❶
エドガーのコイントス
ー確率ー
②→❶
神の意志ー
❼→④→❶
プトレマイオスとベンジャミンそして全てのイニシエートに敬意と感謝ー。
意(マナス)
#DK覚者 (チベット・ロッジ)のレベルの情報は難解である。#アリス・ベイリー によって与えられた『秘教科学』は緻密に宇宙の構造と神秘についての洞察に富んでいる。心理学の深淵さと覚者方の厳しさと忍耐には頭が上がらない。双方向のメンタル・テレパシー(思念伝達)は稀有であるからー。
既知と未知
❼機械論的・科学的マインド(聖霊)の状態である②④⑥頭脳の❸識別力は『分神霊』であり神経の中にある器官であるナディに合成された精妙な❺ガス(気体)状でできている。⑥パイシス(双魚宮)と❼アクエリアス(宝瓶宮)の宇宙にある霊的な❶『統合のエネルギー』が働いている。②『伝導瞑想』
(不)信仰
キリスト教の原理主義者が唯一の「イエスは神でなくてはならない」とか、(唯物論的)科学者が「ダーウィンの進化論が真である」、「宗教の殆どが偽りである」とか「哲学は何もなしていない」などと言う事は無知に満ちている。『意識の進化』を信じているなら『幻惑』や『錯覚』に注意し給え!
主義
私は云々であるというとき、我々は我々の間に対立を生む恐れがある。在りと凡ゆる物事の嫌悪や善悪に対して、我々は我々の社会を異なる価値観で分断してしまうだろう。必要なのは社会の『調和』であり、『平和』であり、『非暴力』である。観念自体は象徴であり、対立を生む人工物に過ぎないー。
❺記憶自体
コロナウィルスの顕現は人類に対する避けがたい受難でした。これからの④芸術科学(素粒子の霊性)と❺化学医学(構造の形相)の重要性は言い過ぎる事はないです。全ては崇高な魂(全ての霊的な本源へ戻る旅路)の為の犠牲に違いない。無力は承知の上で皆様に御願いしますー。『人類科学の進歩』

与え与えられ
日々与えられた物事に感謝して、生きていきます。
霊(言葉と絵)を尽くして、自我である個性体(パーソナリティー)を神である真我((宇宙)意識体)である魂の供物に捧げます。ごちそうさまでしたー。神に感謝して、命に感謝して、親に感謝して、先生に感謝して、食べ物に感謝してー。m(_ _)m
安定
人間の生き方に自由などはない。せいぜい
自分の自我の領域の中で我が儘な意思のもとに約束事とサービスの間で比較的自由な裁量があるだけである。
10割 Android
百分率で言えば100%
太陽系 9段階
人間レベル99が限界
100以上は死ねない
~255 霊界
1000(1T)
16次元 宇宙全体
聖なる科学
霊の数学と哲学と美学としての音楽と美術を尽くして神的存在に触れる魂である自我の拡大と、霊である真我に帰絨する瞑想の帰還の道。真に純粋な理想的なイデアの想像力の究極的に完全な世界(実在)の上からは、太陽系が16個あり、太陽系外地球の兄弟の惑星も16個あるー。
解釈学
循環する霊と宇宙について
#インテリジェント・デザイン(知的創造論)からの『秘教数秘術的』なコンセプト(意匠性)ー2進法、10進法、60進法ー『カバラ数秘術』、『秘教哲学』、『七光線心理学』『神智学』、『素粒子物理学』、『情報工学』、『陰秘学』『数学』、『強迫性』、『偏執狂』
外部と真理
②主観と❸客観について私達が認識できるものは❺記憶であり、④イメージであり、❸認識性であり、②デジタル信号であり、❶霊である。❼存在を創るもの、⑥在ったと信じるもの、❺在ること、④在るかもしれないもの、❸これから在ること、②視えるもの、❶霊(的精神)性。『真我認識』
形式と存在
『モナド』ライプニッツ
『素粒子』精霊主義
『クオリア』アストラル体
『考える葦』パスカル メンタル体
『精神と物質』デカルト 物心論
『宇宙四次元』アインシュタイン
『時間と空間』ニュートン
『物自体』カント
『質料』プラトン
『弁証法』ソクラテス
『形相』アリストテレス
ライヒ『オルゴンエネルギー』
シュタイナー『エーテル体』光子
ユング『集合的無意識ー幻型』
フロイト『リビドーと超自我』
アドラー『目的論』
ニーチェ『永劫回帰』
ハイデッカー『存在と時間』
サルトル『存在と無』
ラカン『想像界・象徴界・現実界』
キリスト『三位一体』
盤古『陰陽』
ヴント『内観』
プロティヌス『一者』
エンペドクレス『風・火・地・水』
デモクリトス『原子』
チェリオ『量子色力学』
ジョブズ『Apple製品』
ダリ『心理学から科学へ』
モーツァルト『曖昧な調和』
小室哲哉『宇宙の美化』
坂本龍一『現実』
小林武史『夢と魔法』
宇多田ヒカル『宝瓶宮の水』
植松伸夫『劇場音楽』
天野喜孝『ファイナル・ファンタジー』
楠瀬誠志郎『シリウス』
すぎやまこういち『ドラゴンクエスト』
鳥山明『ドラゴンボール』
高橋留美子『めぞん一刻』『犬夜叉』
桂正和『DNA』『シャドウ・レディー』
貞本義行『エヴァンゲリオン』
宮崎駿『ロマン派』
久石譲『映画音楽』
スピノザ『心身一元論』
クリシュナムルティ『私は何も信じない』
キリスト・マイトレーヤ『分かち合って世界を救いなさい』
ベンジャミン・クレーム『始まりは近い』
江原啓之『オーラの泉』
大槻教授『プラズマ』
韮澤さん『たま出版』
イエス覚者『救世主』
仏陀『真我』
プレマ・サイ『超心理学』
フェルメール『レースを編む女』
3ー7ー4ー2ー7(2.4)

宇宙
針仕事の周りを描く『フェルメール』の絵の中に宇宙が回っている事を、夢と現実の間を行ったり来たりするシュールで、冗談好きの地獄ではないまでも煉獄に居る『ダリ』は知っていた。如何なる小さな物事でも、大切な人の存在は守りたい。大切な命に寄り添い生きていきたいものである。
『来世』
サルバドール・ダリ『レース編みの娘』
6ー4ー6ー4ー7(1.6)
(フェルメール・ファン・デルフトの絵の模写)

「ダリ全画集」の『レースを編む女』
ダリに心の底から同情します。イニシエートの低さには右利きで頭の精神の線が細いスマートと云う理由と、光線構造が非常に高いのには、人類の輪廻転生を担保したいのと、神であるサルバドール(救世主)でありたいと言う野心と、謙遜と、拘りがあるからですー。




芸術家と科学者
『ピカソ』は拘りのない自由な心の境地でどんな画家のスタイルも直ぐにマスターして、同じ場所に留まらずにどんどん変化する秀才。純粋無垢な子どもが描いた様な平気で、破壊的な創造で醜悪さをも描く。『ダリ』は古典的な描き方で言語性の強い鬼才。神に見いだされた犠牲者ですー。
ダリでもピカソ
二人ともきら星のような才能があるので何回輪廻しても本物の神になるべきです。業の深さは恐ろしくダンテの言葉を借りれば「まるで生きていることが呪われている様でこの地上以外に如何に『地獄』と呼ぶ事ができようか?」と言う程、人生を生きるのは大変です。才能の有無に関わらず。

パブロ・ピカソ(2.4)
7ー4ー1ー6ー3
『サルタンバンカの一家』
パブロ・ピカソ『パイプを持つ少年』

アンリ・マチス(2.4)
3ー6ー1ー4ー7
『ブルーヌード』

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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)12月27日(水曜日)参
通巻第8070号
AIは喜怒哀楽を表現できない。人間の霊的な精神の営為を超えることはない
文学の名作は豊かな情感と創造性の霊感がつくりだしたのだ
*************************
わずか五七五の十七文字で、すべてを印象的に表現できる芸術が俳句である。三十一文字に表すのが和歌である。文学の極地といってよい。
どんな新聞や雑誌にも俳句と和歌の欄があり、多くの読者を引きつけている。その魅力の源泉に、私たちはAI時代の創作のあり方を見いだせるのではないか。
「荒海や佐渡によこたう天の川」、「夏草や強者どもが夢の跡」、「無残やな甲の下の蟋蟀」、「旅に病で夢は枯野をかけ巡る」。。。。。
このような芭蕉の俳句を、AIは真似事は出来るだろうが、人の心を打つ名句をひねり出すとは考えにくい。和歌もそうだろう。
『春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天香具山』(持統天皇)
皇族から庶民に至るまで日本人は深い味わいが籠もる歌を詠んだ。歌の伝統はすでにスサノオの出雲八重垣にはじまり、ヤマトタケルの「まほろば」へとうたいつがれた。
しかし人工知能(AI)の開発を米国と凌ぎを削る中国で、ついにAIが書いたSF小説が文学賞を受賞した。衝撃に近いニュースである。
生成AIで対話を繰り返し、たったの3時間で作品が完成したと『武漢晩報』(12月26日)が報じた。この作品は『機憶(機械の記憶)の地』と題され、実験の失敗で家族の記憶を失った神経工学の専門家が、AIとともに仮想空間「メタバース」を旅して自らの記憶を取り戻そうとする短編。作者は清華大でAIを研究する沈陽教授である。生成AIと66回の対話を重ね、沈教授はこの作品を「江蘇省青年SF作品大賞」に応募した。AIが生成した作品であることを予め知らされていたのは選考委員6人のうち1人だけで、委員3人がこの作品を推薦し
「2等賞」受賞となったとか。
きっと近年中に芥川賞、直木賞、谷崎賞、川端賞のほかに文学界新人賞、群像賞など新人が応募できる文学賞は中止することになるのでは? 考えようによっては、それは恐るべき時代ではないのか。
文学の名作は最初の一行が作家の精神の凝縮として呻吟から産まれるのである。
紫式部『源氏物語』の有名な書き出しはこうである。
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
ライバルは清少納言だった。「春は曙、やうやう白く成り行く山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる」(清少納言『『枕草子』』
「かくありし時すぎて、世の中にいとものはかなく、とにもかくにもつかで、世に経るひとありけり」(道綱母『蜻蛉日記』)
額田女王の和歌の代表作とされるのは、愛媛の港で白村江へ向かおうとする船団の情景を齊明天王の心情に託して詠んだ。
「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕こぎ出いでな」(『万葉集』)。
「昔、男初冠して、平城の京春日の郷に、しるよしして、狩りにいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。」(『伊勢物語』)
▼中世の日本人はかくも情緒にみちていた
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」(『方丈記』)
『平家物語』の書き出しは誰もが知っている。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとへ)に風の前の塵におなじ」。
『太平記』の書き出しは「蒙(もう)竊(ひそ)かに古今の変化を探つて、安危の所由を察(み)るに、覆つて外(ほか)なきは天の徳なり」(『太平記』兵藤祐己校注、岩波文庫版)
「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」(『徒然草』)
古代から平安時代まで日本の文学は無常観を基盤としている。
江戸時代になると、文章が多彩に変わる。
井原西鶴の『好色一代男』の書き出しは「「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」
上田秋成の『雨月物語』の書き出しはこうだ。
「あふ坂の関守にゆるされてより、秋こし山の黄葉(もみぢ)見過しがたく、浜千鳥の跡ふみつくる鳴海がた、不尽(ふじ)の高嶺の煙、浮島がはら、清見が関、大磯小いその浦々」。
近代文学は文体がかわって合理性を帯びてくる。
「木曽路はすべて山の中である」(島崎藤村『夜明け前』)
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」(夏目漱石『坊っちゃん』)
「石炭をば早はや積み果てつ。中等室の卓つくゑのほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒らなり。今宵は夜毎にこゝに集ひ来る骨牌カルタ仲間もホテルに宿りて、舟に残れるは余一人ひとりのみなれば」(森鴎外『舞姫』)。
描写は絵画的になり実生活の情緒が溢れる。
「国境の長いトンネルをぬけると雪国だった」(川端康成『雪国』)
谷崎潤一郎『細雪』の書き出しは写実的になる。
「『こいさん、頼むわ』。鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子を見ると、自分で襟��りを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方は見ずに、眼の前に映っている長襦袢姿の、抜き衣紋の顔を他人の顔のように見据みすえながら、『雪子ちゃん下で何してる』と、幸子はきいた」。
「或春の日暮れです。唐の都洛陽の西の門の下に、ばんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました」(芥川龍之介『杜子春』)
▼戦後文学はかなり変質を遂げたが。。。
戦後文学はそれぞれが独自の文体を発揮し始めた。
「朝、食堂でスウプをひとさじ吸って、お母様が『あ』と幽(かす)かな声をお挙げになった」(太宰治『斜陽』)
「その頃も旅をしていた。ある国を出て、別の国に入り、そこの首府の学生町の安い旅館で寝たり起きたりして私はその日その日をすごしていた」(開高健『夏の闇』)
「雪後庵は起伏の多い小石川の高台にあって、幸いに戦災を免れた」(三島由紀夫『宴のあと』)
和歌もかなりの変質を遂げた。
正統派の辞世��
「益荒男が 手挟む太刀の鞘鳴りに 幾とせ耐えて今日の初霜」(三島由紀夫)
「散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」(同)
サラダ記念日などのような前衛は例外としても、たとえば寺山修司の和歌は
「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや。」
わずか三十一文字のなかで総てが凝縮されている。そこから想像が拡がっていく。
こうした絶望、空虚、無常を表す人間の微細な感情は、喜怒哀楽のない機械が想像出来るとはとうてい考えられないのである。
AIは人間の霊感、霊的な精神の営みをこえることはない。
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デスゲーム役者紹介
秋公お疲れ様でした。ゆにです。
役者紹介って、何書けばいいのか本当にわかんなくなってきますね。
というわけで、デスゲームに参加した時の皆さんについて考えてみました。
園堂香莉
いきなりでごめんなさい、内通者です。初回から登場し、巻き込まれて可哀想なヒロインのように描かれますが、最終話近辺でデスゲーム主催者と内通し様々な工作を行っていたことが判明します。いちばん身近でデスゲームを感じたかったようです。
近未来ミイラ
2話で脱落します。トラップに怯えつつなんやかんやクリアしていましたが、勇気をだして勝負に出たところで脱落します。後々、彼の手記がデスゲーム攻略の鍵を握ります。親父ギャグを言いながら溶鉱炉に沈んでいくところは、ネットミームとして有名です。
たぴおか太郎
4話で脱落します。独特のワードセンスや、パニックになりながらも奇跡的偶然により数々のトラップをクリアする姿で人気を集めます。しかし、クワッカワラビー神への信仰を捨てきれず、良心を試してくるタイプのミッションに失敗し、姿を消します。
帝京魂
1話で脱落します。主人公が最初に会話する参加者のひとりです。残り少ない命を使い、幼い妹のために大金を狙い参加したことが明かされますが、絶望的シーンを演出するため、冒頭で脱落してしまいます。
錫蘭リーフ
内通者です。主催者の忠実な部下として、参加者に紛れ込み工作を行っています。主人公には6話くらいから怪しまれ始めますが、あまりに人柄が良いので中々内通者と判明しません。最後は主人公を庇って死にます。
森々千入
6話で脱落します。6話くらいから新ステージに突入して、主人公は新たな参加者と対面するんですが、そのうちの一人です。複数の参加者から人気を集め、グループ戦でデスゲームを勝ち残ろうとしますが、不審に脱落します。リーダーを失ったグループは疑心暗鬼に陥り、内部分裂していきます。
筝
最後まで生き残ります。冷静沈着で、周りがパニックに陥っているなか正しく状況を分析し、着々と勝ち進んでいきます。最終話まで特に誰かと行動を共にすることはありませんが、クライマックスで主人公の大きな味方となり、勝利へと導きます。
苔丸
主催者側です。元々は参加者でしたが、素質を見込まれ主催者にスカウトされ運営に回ります。参加者の観察が主な業務です。最初の方は謎の人物として意味深に画面に移りますが、後々その正体が分かってきます。
響夜
最終話まで生き残ります。あまりにギャンブルに出るバーサーカーなので、放送中ずっと考察タグで内通者だと思われていますが、一般の参加者です。賭けに出た時の強運が持ち味で、最後に主催者と相打ちになります。
ミル鍋
毒入りお菓子の差し入れに食いつき、1話で脱落。
あろハム権左衛門
9話で脱落します。登場時はデスゲームに戸惑う様子を見せるものの、着実にコツをつかみ、華麗なテクニックで勝負を勝ち抜いていきます。彼女の成長物語は視聴者の心を掴みますが、最後は小さな女の子を庇って脱落し、涙なしには見れません。
西峰ケイ
5話で脱落します。最初はキツそうな印象から、主人公と敵対するかと思いきや、その姉御気質な性格やギャグセンで人気を集めます。あろハムと友情を築き、共に勝ち上がっていきますが、彼女を庇って脱落します。これにより、あろハムが覚醒します。
アリリ・オルタネイト
主催者側です。人間の参加者たちには冷酷に処分を下していきますが、実は参加者のかっていた猫を大事に保護している一面もあります。ちなみに、主催者側を辞めて一般社会に戻るには、拳銃ロシアンルーレットをしなければなりません。
〆切三日前
主催者側です。初回から主催者の部下として登場し、参加者を恐怖に陥れます。実は家族をこのデスゲームにより亡くしており、復讐のため綿密な計画を練ってゲームに参加し、スカウトされ主催者側にまで登りつめました。
黒井白子
6話で脱落します。序盤から登場し、時折主人公を励ましながら共にゲームを勝ち抜きます。5話くらいで主人公より先にミッションをクリアし、先で待っていると約束して次のステージに進みますが、6話ラストで既に脱落していることが判明するので、約束は果たされません。
中森ダリア
3話で脱落します。情に厚いギャルなので、時々おばあちゃんとか助けながらトラップをクリアします。主催者側の人間がおばあちゃんを騙して脱落させようとしている際、おばあちゃんを庇って口論になり、最終的にルール違反として理不尽に脱落させられます。出番は少ないが、視聴者人気高め。
きなこ
内通者です。癒しキャラとして人気を集めます。7話辺りから伏線回収パートに入りますが、そこで衝撃の裏切りが判明します。実は主催者の指示のもと参加者の不審な脱落に関わっていましたが、ほわほわした笑顔でそれを一切悟らせませんでした。
暁レミエル
2話で脱落します。夢を叶えるため大金を獲得することを夢見て参加しますが、人を騙して勝ち上がるタイプのミッションで罪悪感を隠し切ることが出来ず、1枚上手の相手に叶わず姿を消します。ちなみに相手はきなこです。
肆桜逸
4話で脱落します。灘で鍛えた数学力で緻密な計算を行い、生き残っていきます。しかし、得意の数学と大好きなポケモンカードのどちらで勝負するかという選択に迫られ、得意分野よりもポケカへの愛を優先した結果、あえなく敗北。
埖麦
8話で退場します。時には人を騙すことも厭わず、ゲームを勝ち抜いていきます。4話あたりでスカウトを受け、主催者側に。しかし旧知の友人であるらむだ・なつめの脱落に関わったことで気を病み、8話で主人公に情報を提供。契約違反で運営に消されます。
紫苑
6話で脱落します。何となくでデスゲームに参加した猛者。らむだと行動を共にしていたことで、彼がリーダーであったグループの分裂に巻き込まれますが、特に動じずしれっと生き残ります。しかし、主催者側に忠誠心を試されたむぎにより姿を消します。
水琴冬雪
2話で脱落します。最初は気が乗りませんが、ゲームに挑むうちに人を蹴落とす感覚に慣れていきます。しかし、小さな女の子を相手に勝負する際、何かしらポエミーなセリフを残して勝負を放棄し退場します。作中でポエミーになるのはこの人だけなので、若干浮きます。
主催者は誰かな🎶
こふくちゃんかな🎶
以上です。
妄言にお付き合いいただき、ありがとうございました。
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10/27(日)、11/3(日) に渋谷イメージフォーラム3Fにて開催される「グラウンド・レベル・シネマ 5.0」に参加させていただきます。12月発売予定のノイズバンド「3CO2(SANCOTSU)」のファーストアルバムより、「Taphophobia」のミュージックビデオが先行上映される形になります。Aプログラムにて、27(日)14:00〜、3(日)15:30〜上映予定です。よろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー イメージフォーラム・シネマテーク No.1075
グラウンド・レベル・シネマ Vol.5.0 GROUND LEVEL CINEMA 5.0 日本 ー 台湾
イントロダクション
2020年代に新たなインディペンデントシーンを作るべく、日本と台湾のfresh!!!な映像作家たちが国境、世代を超えて作品を上映するリアルイベント<グラウンド・レベル・シネマ>
暑さに浮かされて月日が経つのも夢のうち、気がつけば秋、夏も終われば気分はもう年末。と書いている今は深夜2時、真夜中の焦燥。只今絶賛制作中、遊んでいる場合では御座いません悩んでいる時間も御座いません。 ましてやこんな文章を書いてる場合でも御座いません。全作品完全新作のvol.5.0、間もなく上映開始で御座います! (グラウンド・レベル・シネマ運営委員会)
※10月27日(日)は上映終了後に日本側作家によるアフタートーク、11月3日(日)は台湾&日本側作家によるアフタートークを行います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■日程 Date 2024年10月27日(日)、11月3日(日) Sunday 27th October, Sunday 3rd November 2024
【open】13:30 【screening】14:00 【close】18:40(予定) 各日3プログラムの入れ替え制
■会場 Venue シアター・イメージフォーラム 3F「寺山修司」 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2 Image Forum 3F "Terayama Shuji" 2-10-2, Shibuya, Shibuya-ku
■タイムテーブル Timetable 10/27 14:00 A Program 15:30 B Program 16:50 C Program 11/3 14:00 C Program 15:30 A Program 16:50 B Program
■Ticket 当日受付 1プログラム券:一般700円/会員500円 3プログラム券:一般1,500円/会員1,200円 1 program ticket/General 700 yen, Members 500 yen 3 program ticket/General 1,500 yen, Members 1,200 yen
ご来場のお客様へ ・満席の際にはご入場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承下さ��。
主催:グラウンド・レベル・シネマ運営委員会 共催:イメージフォーラム 協力:株式会社ダゲレオ出版 https://www.imageforum.co.jp/cinematheque/1075/index.html
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▶Program A
無題 / Untitled 藤井アンナ / Anna FUJII / 20min.
初 / Seed 曾莉珺 / Lichun TSENG / 10min.
レプリカ / Replica 内山尚久 / Naohisa UCHIYAMA / 7min.
アジア情報局 / Asian Intelligence Bureau 雪克 / Shake / 7min.
蝶影 / Butterfly Shadow ねね蝶々 / nene chouchou / 5min.
未命名のカルナック計画 / Untitled Carnac Project (work in progress) 陳省聿 / Hsin-Yu CHEN / 8min.
Taphophobia ムラカミロキ / MurakamiLoki / 9min.
おばあさん仮想 I / The Grandmother Epithesis I 郭立貞 / Lichen K / 3min.
素人の修復 / Amateur Restoration 蕭仲甫 / Chung Pu HSIAO / 4min.
▶Program B
2-2 洪安旭 / An Hsu HUNG / 5min.
Simulacra 白水浩 / Hiroshi SHIROUZU / 5min.
ロサンゼルス:新書#1-8 / Signatures #1-8, Los Angeles 徐璐 / Erica SHEU / 10min.
道にて / On the Road 木澤航樹 / Koki KISAWA / 8min.
肉屋のように - 01 / Like a Butcher - 01 吳梓安 / Tzuan WU / 1min.
キンコンキン / Mycorrhizal Fungi 内山涼湖 / Atsuko UCHIYAMA / 17min.
ネオ黙示録 / NEO Apocalypse Johnny HUNG / 13min.
シジフォスの弟子 / Disciples of Sisyphus 山口健太 / Kenta YAMAGUCHI / 10min.
ガラガラの夢 / GARA GARA 工藤雅&張若涵 / Masa KUDO & Johan CHANG / 3min.
▶Program C
結婚しない水行十日陸行一月 / don't ask about me 三木はるか / MIKIHARUKA / 15min.
他人の情景 / The Othered Scene 閻望雲 / Wang-Yun YEN / 8min.
猫腫瘍 / Stray Cat gets Cancer 松岡徹 / Toru MATSUOKA / 14min.
Q4. (2023) ワン イチェン / Yijean WANG / 9min.
X Shade 平井望 / Nozomi HIRAI / 3min.
Obscure Observation 松田天樹 / Takaki MATSUDA / 4min.
Interjection ニシノユキコ / Yukiko NISHINO / 5min.
現像 #2 / Developing #2 許岑竹 / Tsen-Chu HSU / 6min.
類もまれな断片の壮麗 / Magnificence of Unparalleled Fragments 立川清志楼 / Kiyoshiro TATEKAWA / 10min.
■作者コメント
▶Program A
無題 / Untitled 川柳作家の嶺脇ルイさんによる川柳作品「竹とんぼ 風は明日を 連れてくる」を受け取り、言葉の表現を別の表現に変換する企画に沿って制作した作品。「明日」は抽象的だが、それを発表することに挑戦した。知人に街を案内してもらった。寒くなったらまた訪れようかと考えている。また案内してもらえるかどうか。
初 / Seed 光、それは抽象的であれ具象的であれ、生態系における重要なエネルギーだ。16ミリフィルムで自然を捉え、微視的な視点から観察し、ゆっくり一瞬を記録し、身体の導くままに、内外の自然の音に耳を傾ける。 映像は露光の瞬間に生まれる。自作の環境に優しい現像液を使ってフ���ルムを現像する。新月や満月のとき、感光乳剤を作って塗り、光害のない公園を露天の暗室にする。日の出と日の入りの間に音声を収録する。「自然な自然」を観察し、その過程での発見が、創作の思考要素や可能性となっていく。
レプリカ / Replica かつて戦争によってすべてを失った日本は、輸出によって外貨を稼ぎ、その貴重な外貨により鉄鉱石、石油、食糧等々、どうしても必要な物資や原料を輸入していくより他になかった。その為、アメリカから模倣だと非難されながらも、ミシン、カメラ、時計等を作り続けた。 そして今、またもアメリカの発明品が、Made in Japanで広がろうとしている。
アジア情報局 / Asian Intelligence Bureau キドラット・タヒミックが空っぽの携帯を手に台湾へやって来た。台湾にいる間、彼は何処でも常に携帯で記録し、去る前夜には、メモリーはもういっぱいになった。彼はこれらの素材を私に託した。私は膨大で雑多な素材との対話を試みる。
蝶影 / Butterfly Shadow ゆるやかに落下していく世界の破片を拾い集めながら、遠く蜃気楼の中にしか存在できない生き物。 ここから見えるのは輪郭を失った景色と追憶する身体のみ。 目に映る不死の生き物をただ追い求める日々はまるで誰かの手の上とこの世の狭間にいるような感覚。
未命名のカルナック計画 / Untitled Carnac Project (work in progress) 表面 ― 風景の表面、石の表面、身体の表面、映像の表面。私は、私たちと映像との距離に興味を持っている。私たちはどのように映像の距離を測り、映像はどのように世界を測るのか。技術的なものや感性を通じて、視覚的、心理的、触覚的、映像的な広がりについて考えたい。 19世紀初頭、イギリスの科学者フランシス・ロナルズは、写真のように精密なトレースを可能にする機械を発明し、フランスのカルナックに赴いて、その機械で先史時代の巨石群を描写した。私はそれに基づいて、2023年から創作計画を展開した。
Taphophobia Improvisation Noise Band "3CO2(SANCOTSU)" Newest Music video.
おばあさん仮想 I / The Grandmother Epithesis I おばあちゃんの存在意義とは何だろう?生物学者の「おばあさん仮説」(The grandmother hypothesis)は、私たち自身のおばあちゃんを理解する助けになるだろうか?本作は、フィルムの現像や編集の実験を通じて、found footageを再加工し、映像文化が構築したいくつかの祖母像を初歩的に検証しようと試みる。
素人の修復 / Amateur Restoration 余暇の時間を利用し、小津安二郎監督が1962年に撮った映画『秋刀魚の味』の予告編に非公式な個人的デジタル修復を行った。
▶Program B
2-2 以前の「フレーム」をテーマにした創作の核心を引き継いだもの。フレームとフレームの間が絡み合う。記憶、時間、感知、情感、無意識の瞑想、連想と幻想。
Simulacra 世の中、偽物ばかりで困りますね。だけど本物ってあるんですかね?この作品をあの偉大な作家に捧げます!(勝手に)
ロサンゼルス:新書#1-8 / Signatures #1-8, Los Angeles 友人のワークショップで8折1冊の手作り糸綴じ本を制作してから、最近ロサンゼルスにいる気持ちを描いたり、書いたり、整理しはじめた。毎日通勤で渋滞する高速道路、なぜ私がロサンゼルスの映画を撮らないのかと聞く友人、ベランダで喫煙をはじめた事などが、当時の脳内の動きである。
道にて / On the Road 男の答えを待つことしかできない。 もし男に、この身体があったなら。
肉屋のように - 01 / Like a Butcher - 01 最近、友人からいくつかのフィルムをもらった。中にはエロ過ぎたり血なまぐさ過ぎたりして、処分されたものもある。それらをつなぎ合わせてみる。
キンコンキン / Mycorrhizal Fungi 中山ヒロキと仲間達が、作り出す音楽空間。伊勢二見浦の松林にある海岸で行われたシリーズ中に、ワンカットで撮影。今その時を鑑賞し、どんなネットワークが作り出されるのだろう。
ネオ黙示録 / NEO Apocalypse これは神という「モノ」を否定する作品ではありません。神が残した言葉は何千年にもわたって現代に伝わってきました。しかし、それは本当に神の言葉なのでしょうか。解釈によっては何も伝わらないこともあれば、時には私を導いてくれることもあります。では、すべての言葉が神のものであれば、いくら変えても神の言葉として成り立つのでしょうか。アーメン
シジフォスの弟子 / Disciples of Sisyphus シジフォスは神々をに度も欺いた罰を受けることになった。罰として山の頂上まで巨大な岩を上げるよう命じられた。 あと少しで山頂まで届くというところで、岩はその重みで転がり落ちてしまう。 シジフォスは永遠にその苦行を繰り返している。 俺はまるでシジフォスの弟子のような生活を送っている。
ガラガラの夢 / GARA GARA 引っ越したばかりの東京の部屋と、もうすぐ退去予定の台北の部屋。海を隔てた2地点から期限切れのRT200シングル8フィルムを使用し、多重露光した作品。 あの日の夜明け、眠る彼女の口から映写機のガラガラと鳴る音が出た。 部屋はひっそりと耳を澄ませる。
▶Program C
結婚しない水行十日陸行一月 / don't ask about me ドキュメンタリーは、撮られる人の了承を得た上でカメラを回した場合、芝居のかかった人の存在を消せません。カメラの前で「自然体」なんて、ずいぶん怪しいことばです。観る側が「これは芝居ではない」と思い込むことで成り立つ不均衡な関係性を、三木はるかはできれば前向きに愉しみたいのです。
他人の情景 / The Othered Scene 歴史調査によると、疫病が爆発した時、島は戦後の過渡期であり、多くの現地人はコミュニティーの動員を通じて突然の災難に対応した。 長い年月を経て、カメラを携え、海辺から島中央の山間部へと向かいつつ、道すがら記憶の中の白い土を探す。春の疫病という幼少期の経験は、不確かな言語の同一性を含んで、音声と映像を互いに導きながら、徐々に人々がかつて到達した場所へと近づいていく。
猫腫瘍 / Stray Cat gets Cancer 近所の野良猫が病気になり、捕まえて病院へ連れて行きました。 猫と私たち家族との濃密な時間が始まりました。
Q4. (2023) 次のお正月を迎える前、もうひとつのお正月が先に来た ハッピーディワリ!日々が花火のように咲いて、散って、消えるまで繰り返した
X Shade 影はどこへ行ったのだろう。 私はどこへ行くのだろう。 何が私を照らしているのだろう。 輪郭も掴めなくなってしまった。削ぎ落としたのか白く飛んでしまったのかさえも。 陰影に引っ張られ、私は月に喰われて同期していく。
Obscure Observation 特定の被写体の観察ではなく、色や光や奥行きの、あいまいな観察「Obscure Observation」
Interjection 私の祖父の話です。祖父は生前、「おい」と言って、よく奥の自分の部屋から私達を呼びつけました。「おい」とよく呼びつけて、かつての「大東亜共栄圏」の構想を、日本軍の矛盾を、話したりしてました。
現像 #2 / Developing #2 前作『現像 Developing』に続く小さな実験。制作過程で、私はこの奇妙な視覚体験を楽しんでいた。良く考えれば、これとE6カラーリバーサルフィルムの現像での最初の現像液の効果との間には、妙に似たところががある。
類もまれな断片の壮麗 / Magnificence of Unparalleled Fragments 写真と動画の関係性について考察し写真とは何かを探求する作品。 写真とは一見静止した時間のようであるが、本来、動的平衡の状態ではないか?写真とは過去と未来、真逆の時間が同時に流れてる状態ではないか? 世界を静止させるはずの写真の流動性を抽出する。また音楽を加えることで新たな時間の発生を探求する。
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お盆が明け、大樹は久しぶりに学校へ行った。図書室で嶋田と会い、お盆の時に執筆した短編小説を読んでもらい、技法について色々指導された。嶋田は言った。
「人物が何をしただけではただの日記の様になっ���しまうよ。その人物の仕草や振る舞い、時折場景も描くことで空気感も伝わるし、おのずと心理描写もできる様になる」
その助言を大樹は大学ノートの片隅に赤字で書き、
「なるほどね…」
とメモをした。
大樹は官能小説に挑戦していた。佐伯との絡みを思い出しながら書いたと言ったが、嶋田は苦笑しながら、
「これでは『フランス書院』と変わらないな…」
と苦笑した。彼は「隠語」のヴァリエーションを増やすよう話した。
「『隠語』?」
「まァ、誰もいないし…。例えば『チ○ポ』なら『肉棒』とか『男根』とか。あとは登場人物の動きで性行時の様子を描くこともある」
「そうなンだ」
嶋田は内心、こんなことを生徒に教えるヤツが教師なんてと、罪責感があった。彼と関係を持ってから、オレはおかしいとも思った。何故、こんなに惹かれるのか…。
正午前になり、大樹は帰ると嶋田に言った。図書館で勉強したいからと、図書室を出て行った。
大樹は、水戸駅南口に近いファーストフード店に寄った。期間限定のハンバーガーを注文し、カウンター席で食べていると一人の男が近寄って来た。
「あれ、大樹君だよね?」
その声に振り向き、見上げた。額に数多の汗が噴き出し、薄毛ながら七三分けにした男が立っていた。水色のストライプ柄のワイシャツの下はタンクトップを着ているのか、くっきりと白く浮き出ていた。
その男は「宇���見彰」と言った。私立K高校に勤める教師である。K高校は、併願の推薦入試で受験し、合格したが大樹は入学しなかった。広樹の勤めるK百貨店で取り扱う制服でなかったからだ。
宇佐見とは、中学三年の春に「合同高校説明会」と称して日立市から水戸市までの私立高校の教師が訪問した時に出会った。トイレの中で、偶然大樹に声をかけたのがきっかけだった。
「よかったら、ウチの高校に来てね」
と、用足しに来た生徒一人ひとりに宇佐見は言い、仁志に対しては、
「君、カッコイイね。ウチの制服、似合いそうだなァ〜」
と話しかけ、その後に仁志が大樹に、
「私立K高校の先生、オレにスカウトしてきたンだ。何か、嫌だなァ…」
と引け目を感じたと言う。
一方、大樹は宇佐見が気になっていた。合同高校説明会が始まる前、学校のパンフレットを搬入する時に宇佐見が後ろを向き、屈んだ際に宇佐見のスラックスから下着の線が浮き出たのが見えたのだ。トイレで声をかけられた時も、偶然彼の一物が見えたからか、放課後にそれを「おかず」に自慰をした。
『K高校には行きたくないけど、あの宇佐見先生には会いたい』
と、佐伯にはない男らしさを備え持つ彼に想いを寄せた。
数日後、学校から家に帰るのに大樹がK百貨店の側道を歩いていた時に、地下の食料品売り場に寄ろうと車で走っていた宇佐見が見つけ、声をかけた。
「あれ? 君、いつしかの…」
と、宇佐見は買い物することも忘れてしまった。大樹も、まさか自分のことを覚えてくれたとはと、宇佐見と会ったことを喜んだ。
その後、那珂川沿いの土手で二人は絡んだ。佐伯と違い、宇佐見は肩幅が広く胸板も厚かった。臀部も筋肉質で、両腕で抱き寄せながら大樹はすっかり宇佐見を気に入り、彼の肉厚の唇に接吻した。うっすらと日焼けした肌の色に白いヒップブリーフが似合い、大樹はますます欲情した。初めてにして激しく肉体を求める彼に宇佐見は、
「君、なんでこんなに激しいの!? 未経験じゃないね? こんなに求められると、オレ、おかしくなっちゃう!」
と叫んだ。
デリカの後部座席を倒し、ちょうど二人が横たわる空間で愛し合い、窓ガラスは熱気で曇った。大樹は内腿を大きく開き、その間に宇佐見が忍び入り、ブリーフ越しに「兜あわせ」をした。先走り汁が止めどなく噴き出し、二人の感情は高揚していった。
絶頂は同時に襲ってきた。尿意に似た切迫感を経て二人は愛液を下着の中に漏らした。ヌルッとした感触と生温かい感覚に大樹は違和感を覚えたが、宇佐見は逆にエクスタシーを感じていた。
「あッ、ああん!」
佐伯は下着が汚れるのが嫌で、先走り汁が滴り始めるとすぐ脱ぎ、直に肉棒を弄っていたが、性行一つにしてもやり方は皆違うのだなと大樹は思った。彼は、
「早く洗わないと汚れちゃう…」
と訴えた。すると、
「じゃあ、ウチに来てよ!」
と、スラックスを穿かずに運転席へ行って車を走らせた。
宇佐見の家はJR水郡線・常陸青柳駅の近くにあった。大樹は学ランで下半身を覆ったが、宇佐見は愛液で汚れた白いビキニブリーフのまま車を飛び出した。どうやら彼は未婚の様だった。
家の中に人気はなかった。二人のブリーフが洗濯機の中で泳いでいる中、一緒に風呂に入り身体を洗った。時折大樹は宇佐見に接吻し、彼の一物を愛撫した。
「君、本当にエッチだね。こんなにまでオレのこと、好きなの?」
浴槽の中で赤面しながら宇佐見がそう聞くと、
「隣に住むおじさんと幼なじみしか知らないから、先生と会って嬉しいの」
と大樹は言った。
本当は、この夜は佐伯の家に泊まる予定だった。午後八時半に大樹はK百貨店の裏まで宇佐見に車で送ってもらった。車内には二人が漏らした愛液の「匂い」が未だ残っていた。別れる時に、
「また会おうね!」
と宇佐見は大樹の手を離さなかった。
佐伯の家に着くと、食卓のある八畳の和室に彼は酒を飲んでいた。夕食は野菜炒めとほうれん草のお浸しだった。大樹は言った。
「おじさん、御免なさい。遅くなって…」
「別に怒ってないよ。オレも帰りが遅くなったから」
台所でご飯とすまし汁を装う佐伯を見つめながら、大樹は宇佐見と身体のつくりを比べていた。佐伯は「なで肩」で痩せてもいたが、毛深かった。恐らく浩志に似たのだろう。
しかし、教師なのに宇佐見は何故、あんなに自分の世代と変わらない話し方をするのだろう? 先刻、車中で絡んだ時に彼が発した言葉を思い返していた。
「君、『チュー』が好きなンだね!」
「オレ、こんなに濡れちゃった! 君も沢山イッたね!」
彼はK高校ではどんな立場にあるのだろう? 大樹は気になって仕方なかった。
夜中、仏間でもある和室に布団を並べ、佐伯の方から大樹を抱いた。仏壇の扉を閉め、浩志が悪さをしない様にする為だったが、佐伯は鼻息を粗くしながら大樹の下半身の穴にラヴオイルを塗りたぐり、弄んだ後に己の肉棒を挿入した。
「あッ、あああん!」
大樹は多少痛みを感じながらも佐伯の頸部に両腕を絡ませ、唇を重ねた。舌も出し、彼はこぼれそうになる唾液を飲みながら吸い寄せた。相変わらず激しく求めてくるので、佐伯も両腕に力を入れた。
「嗚呼、大樹…。相変わらず卑猥だね…」
「おじさん、欲しくてたまらないの…」
「じゃ、おじさんの『子種』をあげる…」
佐伯は様々な体位で大樹を抱き、彼の隆起した乳房を吸い寄せ、首筋を接吻した。一方的に肉体を貪る佐伯の髪を乱しながら大樹は、
「あんッ! ああん!」
と裏声で叫び、エクスタシーに酔いしれた。
快楽のままに二人は乱れに乱れ、いつしか放心状態と化した。佐伯は激しく腰を突き上げ、大樹の肉棒は更に硬く赤黒くなった。先刻、宇佐見と寝て愛液は出尽くしたと思ったが、
「うぅぅぅぅん!」
と潮を噴いた。その様子に佐伯は欲情し、
「大樹、すごいよ…」
と更に腰を激しく振った。
「い、イクよ! あッ、あぁぁぁぁん!」
大樹の肉体に、マグマの様にドロッと粘気を含んだ佐伯の愛液が注がれる。二人は骨が砕けるほどに堅く抱き合った。
オルガズムの後、二人は布団の上でうなだれていた。快楽の極地に流れ着いた様だった。しばらく経ってから大樹は、
「御免なさい、実は私立K高校の先生と、ほら、合同説明会で声をかけられた…。その先生とエッチしちゃったンだ」
と告白した。それに対し、
「あの、厳つい体格でブリーフラインを見せてた先生か? この間話してたね。別におじさんは灼かないよ」
と言った。彼は大樹の手を取り、
「でも、本当に若いって罪だよね。さそがし気持ちよかったンだろうけど、まさか『潮吹き』もするなんて…。大樹は『淫乱』だよ」
と苦笑した。
「『淫乱』?」
「そう。もはやセックスなしではいられないンじゃない?」
「…うん、何だかウズウズしちゃうンだ」
「まァ、異性と寝て妊娠させるよりマシだな」
「でも、おじさんのザー○ンがオレの身体に…。妊娠したらどうしよう?」
「そうしたら、おじさんとE産婦人科に行こう」
E産婦人科は、二人の住む備前町の中にある病院である。
こうして、大樹は仁志と佐伯、宇佐見と新たに関係を持つ様になった。仁志とは次第に肉体を絡ませることがなくなっていったが、佐伯と宇佐見とはますます情事を重ねていった。佐伯は、嗚呼、また父さんが悪さをしているなと思っていたが、宇佐見は大樹を崇拝する様になっていった。
宇佐見が何故か大樹の隣にバッグを置き、注文をしに行っているのを見ながら、大樹は昔のことを思い出していた。ビッグバーガーのセットに、単品でチキンナゲットの十五ピースをトレイに持って来た。独りで全部食べるのかしら? 隣に座った宇佐見からは、香水を付けているのかフゼアの匂いがした。彼は、
「まさか大樹君と会えるなんて! 最近ご無沙汰だったから、嫌われちゃったのかと思った」
と話した。大樹は、
「何か、高校に行ったら忙しくて…」
と、その「忙しくて」との言葉の裏には嶋田が今は彼にとって好いているからと言う意味もあった。
「ウチの学校に来れば良かったのに、淋しいよ」
「御免なさい。ウチの両親がK百貨店で制服を取り扱っているところがイイって聞かなくて…」
「でも、大樹君と毎日エッチしてたかも!」
「じゃあ、行かなくて良かった」
もし校内で関係を持つ様なことになれば、一大事になってしまう。たとえ同意を得て肉体を交えたとしても、きっと宇佐見は懲戒免職となり、自分もカウンセラーが付くことになるだろうし、面倒だ。そう考えると、K高校を選ばなくて良かったと思う。
宇佐見は終始、ニヤニヤと顔を緩ませていた。食べ終わると、左手で大樹の右太腿に触れた。その手付きは何となく嫌らしかった。大樹は内腿に力を入れた。彼は、
「おじさん��ダメ! その気になっちゃう…」
と訴えた。下半身が急激に汗ばむのを感じた。一物もブリーフの中で硬くなるのを認め、そんな彼の変化に宇佐見も興奮し始めた。
ファーストフード店を出ると、大樹は宇佐見のデリカの助手席に座った。この日は家に自転車を置き、バスで水戸駅まで来たので、帰りは送ってもらえればイイと思った。車は水戸の市街を抜け、那珂町の方へ向かっていた。気付くと周囲は田畑しかない、常磐道の那珂インター沿いに来ていた。一軒のモーテルに着くと、
「大樹君、シート倒して!」
と宇佐見は促した。「空室」と表示されているガレージに入って行き、二人は車を下りた。室内に入ると目前にはすぐダブルベッドが置かれ、壁一面が鏡張りだった。中学生の時にも確か、違うモーテルだったがこの室内に似たところで宇佐見と絡んだなと、大樹は思った。
「嗚呼、我慢できない!」
と、宇佐見はスラックスのベルトを外した。すでに窮屈そうに肉棒が卑猥なテントをつくっていた。チャックを下ろし、ベルトの重みでスルッとスラックスが滑り落ちる。ワイシャツの裾からは、ヌッと白い卑猥な隆起物が現れた。大樹もスラックスを脱ぎ、ベ���ドに身を投げた。内腿を思いっきり広げ、宇佐見にブリーフの白い双曲線を見せつけた。腰を突き上げ、
「欲しい、欲しいの…」
と訴えた。
大樹のいるベッドに宇佐見も跳び込み、二人は激しく絡み合った。堅い抱擁を交わし、チュッチュッといやらしい音を立てながら接吻もし、下着越しに肉棒を擦り合った。宇佐見は時折、大樹の腋窩に顔をうずめ、「匂い」を嗅いだ。
「嗚呼、たまらないよ!」
佐伯や嶋田と違い、宇佐見は大樹の身体の諸部分の臭いを嗅ぐ癖があった。予め風呂に入ることはせず、逆に身体を洗わずに絡んだ方が欲情しやすいと言うのが、彼の言い分だった。
二人は着ているものを全て脱ぎ捨て、エクスタシーに耽った。宇佐見は自ら下半身の穴に大樹の肉棒を挿入した。一体になり、彼はますます欲情した。大樹の乳房を吸い寄せ歓喜の声を上げる彼に、
「大樹君、もっと喜んで!」
と宇佐見は求めた。
オルガズムは大樹の方が早かった。宇佐見の体内に彼は尿意より切羽詰まった感覚を得、膀胱まで痛くなるほど小刻みに痙攣させながら愛液を跳ばした。
「あッ! あん! ああん! あん!」
宇佐見も己の肉棒をしごき、潮を吹きながら愛液も跳ばした。大樹の下腹部にまで達し、
「オレ、壊れちゃったぁぁぁ!」
と、宇佐見は快感の故にすすり泣いた。大樹は、涙が出てしまうほどオレと寝たかったのかと驚いた。間もなく彼の肉棒が抜けた宇佐見はしがみ付き、ベッドに押し倒した。彼は大樹に頬ずりをし、接吻を繰り返した。
「大樹君の様な男(ひと)がなかなかいなくて…」
「ずっとオ○ニーもしないで?」
「否、東京の『ハッテンサウナ』で遊んでた」
「『ハッテンサウナ』?」
そんなところが東京にはあるのか?と大樹は思った。佐伯や嶋田の口からは出てこない単語だった。否、一度は行ったことはあるのだろうけれど、今は足が遠のいているだけなのかもしれない。
風呂の中でも宇佐見は大樹から離れず、時折ジャグジーのボタンを押し、バブルバスと化した浴槽の中で接吻を繰り返した。
「チューして、チュー!」
「おじさん、タコみたいだよ!」
このまま宇佐見は家に帰してくれないのでは?と、大樹は気になった。案の定、一時間の追加料金が発生してしまった。それでも、
「このまま泊まっちゃおうか!?」
と冗談を言うほど、宇佐見は上機嫌だった。
午後五時前に水戸の市街に入り、大樹はK百貨店の裏で宇佐見の車から下りた。宇佐見は、
「また会ってセックスしようね!」
と平然と言った。思わず、大樹は周囲に誰もいないことを確認した。彼は黙って手を振り、走って家に帰って行った。
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2025-2月号
アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「記憶」です◆
今月は参加者の皆様に「記憶」のお題でアンビグラムを制作していただいております。記憶に残るであろう名作の数々、楽しみつつご覧下さい。
今号も失礼ながら簡易的なコメントとさせていただいております。皆様のコメントがいただけますと幸いです。

「忘れてください」鏡像型:すざく氏
ヨルシカの楽曲名。 回転型の作例がありますね。手書き風でおしゃれです。文字の区切りが面白いように自然な切り替えとなっています。

「秘密基地に集まって」 鏡像型:ちくわああ氏
じん氏の楽曲「サマータイムレコード」のサビの歌詞より。 「秘密」「基地」が読みやすい鏡像対応になっていて、良い発見ですね。「サマータイムレコード」の回転型もよいですね。

「一夜漬け」 鏡像型:繋氏
試験の前日などに勉強量の不足を補うために徹夜で勉強するという勉強法。 「夜」も「漬」自己斜め鏡像は難しそうなチャレンジングな題材だと思いますが、仕上げてしまう力が強いですね。

「思い出す度ためいきばかり」 回転型:うら紙氏
いやな記憶を思い出すと溜息がでてしまいますね。 流れが拾いにくいですが頑張って解読してほしいです。それぞれの文字はとても自然な形状で書かれています。

「薄暗い十三時、古い橋梁で 独りのうちに回想した往日の記憶」 敷詰回転型:タコぬ氏
文字列生成で。 色付き文字は、読みやすさのために敢えて白抜き文字部分から移動しています。これだけ長い文はどうやって組むのかもわかりませんね。素晴らしいです。

「昨日の夕食/思い出せない」 図地反転回転共存型: いとうさとし氏
昨日の夕食が思い出せないのは認知症の始まり?と不安になるかもしれませんが、重要な情報でないため忘れているのだそうです。 「昨日/思い」がぴったりすぎますね。「食/ない」の対応が気持ちよいです。

「エビングハウスの忘却曲線」 回転型:結七氏
人が一度覚えたことを再度覚えるためにかかる時間の節約率を時間軸で表したもの。 姫森ルーナ型ですね。●を使うと字画と飾りの切り替えがしやすいです。

「マクスウェルの悪魔」 図地反転回転型:Jinanbou氏
マクスウェルの思考実験に登場する、分子を観測できる「存在」につけられた名前。 「悪魔」は「マクスウェル」からの流れで読めるので大きく崩してもいいという判断でしょうか。実験機の形を模したデザインがよいですね。

「初恋の思い出」 回転型:.38氏
初恋の人は忘れられずに思い出として残りやすいです。 一目で楽しくなるタイポグラフィ。実はほとんど対応付けの余りがなくて驚きました。

「記憶術」 回転型:lszk氏
大量の情報を急速に長期に記憶するための技術。語呂合わせなど。 ダイナミックな作字は作者の真骨頂です。区切りの切り替えが楽しいです。

「神経衰弱」 回転共存型+振動型:ラティエ氏
主にトランプで行う遊び。英語ではconcentrationやmemoryと呼ばれます。 「神/衰」が回転共存型で見切れ表現もテクニカルですね。「経/弱」が振動型で字画の調整が絶妙です。
「メモ×ノート」 鏡像重畳型:kawahar氏
記憶のためのオーソドックスなツールと手法。 輪郭表現により、繋がっているようにも離れているようにも見え、脳が自然に切り替えて認識してくれます。

「忘れな草/勿忘草」 敷詰振動型×回転型:KSK ONE 氏
「勿忘草(forget-me-not)」の名は悲恋伝説に登場する主人公の言葉に因みます。 「れな/勿」「忘/草」の対応を実現することで全体としてもアンビグラムをなしています。筆致がよいですね。

「既視感」 図地反転回転型: いとうさとし氏
過去にどこかで見た覚えがあること。 細かく見るとかなり乱れた字画に感じますが、一目で読めてしまうバランス感覚が素晴らしいですね。

「デジャブ」 図地反転回転型: いとうさとし氏
実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じる現象。フランス語”déjà-vu”のかな表記で表記ゆれが激しい言葉です。 点の多い字面ですが、頂点を点で接するように作図することでうまく切り分けています。

「ご飯はまだかのう」 回転型:douse氏
認知症になった老人を表現するときのテンプレート的セリフ。 「飯」が大胆ですね。書体選択がよいので読みやすいです。

「カコノ想起/カコノ忘却」 回転共存型:かさかささぎ氏
「忘却」とは「想起」できなくなること。 袋文字として読ませたい箇所の一部が色付きとなっていて、面白い表現ですね。絡まりあうようにも見えてきます。

「記憶屋/織守きょうや」 回転共存型:兼吉共心堂氏
織守(おりがみ)きょうや氏の『記憶屋』は第22回日本ホラー小説大賞読者賞受賞作。 本作も大胆な筆致です。筆の動きと太さの調整で読めるように調整されていますね。

「記憶の固執」 旋回型:てるだよ氏
サルバドール・ダリの代表作。 文字の区切りの切り替わりが面白いです。時計のモチーフにより点と「口」が自然に切り替わっています。

「記憶の固執」 回転型(回転共存型):つーさま!氏
「柔らかい時計」や「溶ける時計」と呼ばれることも。 溶ける時計のような柔らかい書体がよい雰囲気を出していますね。「意/幸」は点対称に近い作字をされていますが細かい差別化の工夫がありますね。

「郷愁」 旋回型:peanuts氏
他郷にあって故郷を懐かしく思う気持ち。 先行作があります。よりシンプルに記号化したような作字でかわいらしいですね。中間調で区切っている部分が工夫ですね。

「禁書目録」 回転型:douse氏
「禁書目録(インデックス)」は『とある魔術の禁書目録』のメインヒロインで、魔導書10万3000冊分を記憶しています。 「とある~」のロゴで使われている図地反転処理と隠し処理が完璧にマッチしています。「禁/録」もぴったりで驚きました。

「想起」 振動式旋回型:lszk氏
以前あったことを思い起こすこと。 文字の太さが絶妙なので、同じ形状の文字が並んでいるはずなのに「想起」という単語が意図通りに想起されます。
「忘却の彼方」 回転型:Σ氏
記憶にあったことも覚えていないほどすっかり忘れ去ってしまうこと。映像や曲のタイトルにもなっています。 どの文字も単独で読みやすくて素晴らしいですね。字画の流れをつなげてデザイン性も高いですね。
「大きな古時計」 回転型:螺旋氏
嬉しいことも悲しいことも全部記憶しています。 かわいらしい書体でまとめられていてよいですね。「な/寺」がぴったりなのが驚きです。
最後に私の作品を。
「悪役令嬢」 回転型:igatoxin
悪役令嬢に転生した俺、生まれ変わる前の記憶でバッドエンドを回避する。
お題「記憶」のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「春」です。桜、花見、卒業、進級、春雨、春一番、菜種梅雨、思春期、春と修羅 など 参加者が自由に春というワードから発想・連想してアンビグラムを作ります。
締切は2/28、発行は3/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
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2023年 1月{フリー} 2月{TV} 3月{クイズ} 4月{健康} 5月{回文} 6月{本} 7月{神話} 8月{ジャングル} 9月{日本史} 10月{ヒーロー} 11月{ゲーム} 12月{時事}
2024年 1月{フリー} 2月{レトロ} 3月{うた} 4月{アニメ} 5月{遊園地} 6月{中華} 7月{猫} 8月{夢} 9月{くりかえし} 10月{読書} 11月{運} 12月{時事}
2025年 1月{フリー} 2月{記憶}
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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BUDOTS MEDIA - WORK WITH JAPANESE TV PRODUCERS
バート・サクワーダおよび彼の会社、BUDOTS MEDIAは、特にビサヤ地方、セブ島、ボホール、ネグロス、そしてパラワンのような遠隔地でのビデオ撮影を含む、制作会社の研究および制作をサポートする準備ができています。
私たちはドローン、生成AI技術、イラストレーション、地図を使用します。また、日本のクライアントの要件を理解し、以前の日本のクライアントとのアサインメントからの経験を持っています。
2014年、バートはフィリピンでメディア制作会社「BUDOTS MEDIA」を設立しました。BUDOTS MEDIAは、日本のメディア会社ASIAVOXと協力しました。このコラボレーションの成果は、フィリピンでのビデオ制作の研究に貢献し、以下の音楽ビデオの制作につながりました。
2023年7月19日(水)に発売された=LOVEの14枚目のシングル『ナツマトぺ』のミュージックビデオが公開されました。このビデオは、佐々木舞香と野口衣織がダブルセンターを務めます🥂。
『ナツマトぺ』は夏のオノマトペで、フィリピンのセブ島、マクタン島、ナルスアン島、カオハガン島で撮影されました✈️🎬。
この作品は、夏全開でオノマトペに溢れた女子旅で、10人が参加しています🏝️🚤✨。皆さんも、自分なりの『ナツマトぺ』を探してみてください🌞。
そして、オフショット写真が多く見られるエンドロールもぜひ最後までご覧ください。
BUDOTS MEDIAは、セブ島で開催された「BONDORI」フェスティバルの公式ビデオグラファーとして活動しました。このイベントは、日本人会セブによって主催され、日本文化の促進と地元のESL(英語教育)言語学校の支援を目的としています。 2013年、台風ハイヤン/ヨランダの後、ボランティアとしてヨーロッパからフィリピンに到着したバートは、セブでの日本のプレス出版物の品質にすぐに感銘を受けました。セブ市の詳細な地図やガイドを掲載した出版物で、特に「セブNAVI」と「CEBU TRIP」といった雑誌があります。
バート・サクワーダは、2003年から2010年にかけて、日本の東京で携帯電話技術(iモード、ケータイ)の研究を行いました。 彼の研究は、iモードの普及とその影響に重点を置いており、日本のモバイル技術の進化を深く分析しています。 サクワーダの業績は、日本における携帯電話の革新的な使用と発展に対する理解を深めるのに貢献しました。
2023年 NHK 所さん!事件ですよ「1匹2億円超え!?ニシキゴイが世界的ブーム ~中国~」
2023年 NHK 有吉のお金発見 突撃!カネオくん「子供が行列!人気スポット ~インド~」
2023年 NHK スポーツヒューマン 「体操・宮田笙子 ~中国~」
2023年 NHK ニュー試「世界の入試で未来が見える!インド工科大学 ~インド~」
2023年 NHK 100カメ「Pokemon World Championships」
2023年 NHK 世界のグぅ!話「すご~く努力して身に着けたスゴ技の価値がわかってもらえない~インド・リサーチ~」
2023年 NHK BSプレミアム 「ジャイアントパンダのタンタンと飼育員1000日の記録 ~中国ロケ~」
2023年 日本テレビ ザ!世界仰天ニュース 「美容整形被害 〜フィリピン〜」
2023年 日本テレビ ヒルナンデス!「フワちゃん韓国旅 ①②」
2023年 日本テレビ 上田と女が吠える夜 「リサーチ ~香港~」
2023年 日本テレビ カズレーザーと学ぶ。「リサーチ ~韓国~」
2023年 BS日テレ DAIGOのお願い!ワールドツアー 「出るかブルーサファイア!?宝石を掘る!~スリランカ~」
2023年 BS日テレ DAIGOのお願い!ワールドツアー 「韓国ソウルで美・食・酒!望月理恵の願いをかなえる旅 〜韓国・ソウル〜」
2023年 BS日テレ 「密着取材!スズメバチの脅威!! 〜台湾〜」
2023年 TBS 世界くらべてみたら 「日本の匠vs世界の汚れ ~フィリピン~」
2023年 TBS 人生最高レストラン 「リサーチ ~アイルランド~」
2023年 TBS 世界くらべてみたら 「リサーチ ~台湾~」
2023年 BS-TBS 憧れの地に家を買おう「セブ島に家を買おう ~フィリピン~」
2023年 テレビ朝日 スパーJチャンネル「卵かけご飯、香港でブーム 独自に進化、究極のTKG ~香港~」
2023年 テレビ朝日 「池上彰のニュースそうだったのか‼」×「林修の今しりたいでしょ!」コラボスペシャル 「〜韓国〜」
2023年 テレビ朝日 「楽しく学ぶ!世界動画ニュース・リサーチ」
2023年 テレビ朝日 謎解き戦士!ガリベンガーV 「リサーチ」
2023年 テレビ朝日 池上彰のニュースそうだったのか‼「3時間SP世界のニュース ~中国~」
2023年 フジテレビ 「ケーキのかわり 〜フィリピン〜」
2023年 フジテレビ 奇跡体験!アンビリーバボー「二つに割れる海 ~インド~」
2023年 フジテレビ 奇跡体験!アンビリーバボー「勝手に動くマネキン ~フィリピン~」
2023年 フジテレビ LiveNewsα 「日本企業進出 ~インド~」
2023年 フジテレビ 世界何だコレ!?ミステリー「リサーチ ~韓国~」
2023年 BSフジ ガリレオX「新たな治療法を確立せよ! アンメット・メディカル・ニーズに応える最新研究 ファーマエッセンシア ~台湾~」
2023年 テレビ東京 物流Z 御用聞きが未来を拓く
2023年 読売テレビ グッと地球便 「ジュエリーデザイナー中村瑠衣さん ~スリランカ~」
2023年 読売テレビ グッと地球便 「柔道整復師 錦戸正敏さん ~モンゴル~」
2023年 読売テレビ うさぎとかめ 「草彅剛に勝手に別荘プレゼン企画第4弾 〜フィリピン・マニラ編〜」
2023年 読売テレビ うさぎとかめ 「草彅剛に勝手に別荘プレゼン企画第4弾 〜フィリピン・セブ編〜」
2023年 読売テレビ るてんのんてる「ChatGPTが思う究極のカレーとは? ~フィリピン~」
2023年 韓国観光公社 【韓国グルメ34選】「なえなのが食べ歩きでソウルや仁川の伝統市場の美味しい地元ごはんを紹介!~ソウル~」前編・後編
2023年 =LOVE(イコールラブ)「 ミュージックビデオ ~フィリピン・セブ島~」
2023年 Huluオリジナル「挑戦者・山下智久 ~韓国~」
2023年 関西ペイント「PV ~インド~」
2023年 集英社+博報堂 「北方謙三 チンギス紀 広告撮影 ~モンゴル~」
2023年 韓国交通公社 「観光通訳案内電話サービス1330 ~韓国~」
2023年 ファーストリテイリング 「ユニクロ 〜フィリピン〜」
2023年 スシロー 「企業VP ~香港~」
2023年 テレビショッピング「マリーゴールド ~インド~」
2022年 NHK BSプレミアム「韓国ドラマ 世界的ヒットの秘密 〜密着 企画制作の現場 〜韓国~」
2022年 NHK BS1 Tokyo Docs Colors of Asia 受賞作品 アジアに生きる 挑みつづける者たち 「ナットブラザー 社会的芸術家 〜中国〜」
2022年 NHK BS1スペシャル 「市民が見た北京オリンピック 〜中国〜」
2022年 NHK 5夜連続生放送 「春よ、来い! ~ネパール中継~」
2022年 NHK スポーツ×ヒューマン「スポーツクライミング 伊藤ふたば ~韓国~」
2022年 NHK 有吉のお金発見 突撃!カネオくん「食卓に欠かせない!“たまご”のお金の秘密 ~香港~」
2022年 NHK 「ABUソングフェスティバル in インディア 〜インド〜」
2022年 NHK 四大化計画~世界は3つで語れない~「ダイヤモンド深堀~インド・リサーチ~」
2022年 NHK コンテナ全部開けちゃいました!「博多港編 ~香港~」
2022年 NHK World Direct Talk 「SANCHAI代表:仲 琴舞貴(なか ことぶき)NATURAL PEANUT BUTTER ~ネパール~」
2022年 NHK World Direct Talk 「Saathi共同創設者/クリスティン・カゲツ 持続可能なパッドがインドの女性に力を与える ~インド~」
2022年 日本テレビ 世界一受けたい授業「SKY-HI先生が感動した世界のスゴイ演出! ~マカオ~」
2022年 日本テレビ 世界一受けたい授業「開運茨城キャンペーン ~台湾~」
2022年 日本テレビ 世界一受けたい授業「海外のデジタル庁 ~台湾~」
2022年 日本テレビ 世界一受けたい授業「ユーミンの魅力~台湾~」
2022年 BS日テレ DAIGOのお願い!ワールドツアー 「香港映画の聖地巡礼がしたい 〜香港〜」
2022年 BS日テレ DAIGOの世界きまぐれリモートツアー 「人気リゾート地 フィリピン・セブの旅! 〜フィリピン~」
2022年 BS日テレ DAIGOの世界きまぐれリモートツアー 「韓国・ソウルの旅 第2弾 ~韓国~」
2022年 BS日テレ DAIGOの世界きまぐれリモートツアー 「韓国・釜山の旅 ~韓国~」
2022年 BS日テレ DAIGOの世界きまぐれリモートツアー 「マニラの旅! 〜フィリピン~」
2022年 TBS 神アプデ!ニッポン!「利用可能なアップデーとが世界中にあります ~インド~」
2022年 TBS 神アプデ!ニッポン!「リサーチ ~イギリス・スウェーデン・フィンランド・アイルランド・ドイツ オーストラリア・イスラエル・オランダ・アメリカ・韓国・中国・台湾・インド・フィリピン・シンガポール」
2022年 BS-TBS 新・世界絶景紀行スペシャル「心を癒す3つの楽園 ~スリランカ~」
2022年 テレビ朝日「電脳ワールドワイ動ショー・リサーチ」
2022年 テレビ朝日 謎解き戦士!ガリベンガーV 「リサーチ ~オーストラリア~」
2022年 テレビ朝日「マツコ&有吉 かりそめ天国 リサーチ ~韓国~」
2022年 テレビ朝日 池上彰のニュースそうだったのか!! 「~中国・台湾~」
2022年 フジテレビ 奇跡体験!アンビリーバボー「リサーチ ムケシュ・アンバニ氏豪邸 ~インド~」
2022年 フジテレビ 「土曜プレミアム・世界法廷ミステリー 罪からの逃亡者 リサーチ ~韓国~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「クロガラシ畑と養蜂 篇 ~インド~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「壁養蜂 篇 ~インド~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「ヒンドゥー教と蜂蜜 篇 ~インド~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「ゴマ蜂蜜 篇 ~インド~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「街のミツバチを保護する 篇 ~フィリピン~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「樹上のハニーハンティング(前編) ~フィリピン~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「樹上のハニーハンティング(後編) ~フィリピン~」
2022年 テレビ東京 Beeワールド「東洋ミツバチのハニーハンティング ~フィリピン~」
2022年 テレビ東京特番 「世界のお店にツッコミたい! 〜韓国〜」
2022年 テレビ東京 有吉の世界同時中継「今、そっちどうなってますか? 〜フィリピン~」
2022年 テレビ東京 有吉の世界同時中継「今、そっちどうなってますか? 〜マレーシア・ボルネオ島~」
2022年 読売テレビ グッと地球便「ジュエリーデザイナー 中村瑠衣さん 〜スリランカ〜」
2022年 アメバTV 「リサーチ シャインマスカット ~韓国~」
2022年 JICA 「インスティテュート・オブ・チャイルド・ヘルス病院 ~インド~」
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📙 雑記集 📙
まぁ、新入社員、つまり、新卒連中に、一つ、俺から😂忠告するとさ、その、はじめて、働きだした、会社でさ、昼休憩、あるいは、喫煙所🚬で、輪になって、会社の、愚痴、上司の、愚痴、言うてる、君たちには、申し訳ないけども、そう、狭き門と、言われている、天の、御国【みくに】へ、通じる、重くて、厚い扉である、鉄の門は、開かないよ。それに、門の前に、立ちはだかる、番人、デカくて、奇妙な、風体をして、しかめ面、頑強な、門番の、姿を、一目、見た👁🗨👁🗨だけで、もう、後ずさり、してまうと、😂思うよ😂君たちは😂いや、だって、そもそも、そう言う、自分一人では、到底、敵わへん、と、思うた、相手をさ、出会ってきた、人たちをさ、😂 意図的に、みんなで、集まって、集団虐め、してきた、奴らだろ?君たちは😂地上の、生ある、限られた、煉獄期間中に😂
でさ、煉獄とは、これ、なんだよ😂 👇
👉 煉獄 = 地上 = 天国か?🧐🤔はたまた、地獄か🧐→💡😮、 🧐→💡😮、 🧐→💡😮、、、、の、査定期間😂な、わけやからさ😂 そもそもな😂また、ソマリ🐱と、出会えたよ。昨夜、公園に猫の餌を、置くのと、木🌲の、根本に、カルピス垂らすために、行ったらさ、ソマリ🐱が、いたんだよ。公園に。元気そうで、良かった。で、ふと、目を、上げたらさ、白いトップス着た、女の子が、ブランコに、座っててさ、あきらかに、幽靈なんだよ。深夜12:00頃だし、雰囲気完全にそれ、出てたから。で、幽靈だよね、君?って、話しかけたらさ、聞こえてはいるんだけど、うつむいて、なんか、ブツブツ言ってんだよ。でさ、こんな遅くに、公園に、一人だと、危ないんじゃないのかなって、さらに、伝えたんだけどさ、それに対しても、なんも、返してくれなくて、相変わらず、下を向いて、なんか、ブツブツ言ってんだよ。で、俺が、公園出るときに、彼女も、ブランコから、立ち上がって、そそくさと、公園出ていったんだよ。
数日前に、書いた、文書↓
二度目の、霊界の、再臨は、爺ちゃん🦠仏様と、私の、最期の、一騎打ち、だったのだよ。そして、わたしは、爺ちゃん🦠仏様に、そんなに、ライバル意識を、持たれていることに、ただ、ただ、悲しんでいたら、いつの間にか、爺ちゃん🦠仏様を、負かして、しまって、いたのだよ。わたしは、爺ちゃん🦠仏様の、下で、永遠に、それで、つかえることを、望んで、いたのだから
で、最初にさ、爺ちゃん🦠仏様が、俺を、虐めてることに、気付いたのが、ソマリ🐱なんだよ、ソマリ🐱が、いきなり、こんなこと、言ってきたんだよ。「ホンマル👀と、爺ちゃん🦠仏様は、慎吾を、虐めてるだにゃん」って。それでさ、😂もう、爺ちゃん🦠仏様に、対して、イヤーな、気持に、なってさ、😂そんな、ことを、口にした、😂ソマリ🐱に、対して😂俺はさ😂ぶちキレてさ😂蓋をあけたらさ、😂いつの間にか😂爺ちゃん🦠仏様が、😂小さく😂なってて😂で、俺はさ😂きまづーい、😂気持ちに😂なってさ、😂そう、😂草野正宗が、😂まわりの、😂ミュージシャンに、😂申し訳なく😂感じている😂のと、😂ほぼ、ほぼほぼ😂おんなじ😂気持ちに😂なったらさ、😂爺ちゃん🦠仏様が、😂ますます、😂消えて、😂いくからさ、😂これは、😂勿体ないから😂俺と😂ホンマル👀と、😂爺ちゃん🦠仏様😂でさ、😂とりあえず😂結合😂しようぜって😂なった、わけだよ😂そこら、😂だよ、😂俺の😂苦しみは、😂なんせさ、😂わずかに、残ってた、😂岩﨑慎吾が😂もう、😂悲鳴を😂あげて😂そこから、😂まーた、爺ちゃん🦠仏様😂と、ホンマル👀から、😂嫌な😂感じに😂されて、いったわけよ😂
そう、それで、俺はさ、野生動物たちの、世界に、入ることを、臨んだんじゃ、ないのかな、それと、オカルト集団な。
ソマリ🐱、あんときは、すまんかった。そしてさ、ありがとな。これからもさ、俺ら、永遠に、一緒に、いてな。頼むからな。
結局さ、爺ちゃん🦠仏様が、出てきた、最初はさ、俺、爺ちゃん🦠仏様の、犬になる、言うてたんよ。てか、もうさ、爺ちゃん🦠仏様が、怖すぎたからさ、上に、いてくれないと、怖すぎたんだよ。永遠溺れ🔵とか、色んなことを、想像したらさ。それでさ、最初は、爺ちゃん🦠仏様も、それで、エエと、言うてた、わけよ。で、ある日さ、去年の夏の、一回目の、霊界の、再臨の、ときさ、近所の、セブンイレブンの、駐車場を、俺が、出る、ときさ、爺ちゃん🦠仏様に、こう、言われたんよ、「爺ちゃん🦠仏様の、犬には、おまえは、なるな」と、つまり、そう、ここまで、俺がさ、成長、するのを、爺ちゃん🦠仏様は、複雑な、気持ちで、期待も、してた、わけよ。なんせ、爺ちゃん🦠仏様はさ、俺が、産まれる前から、キリン🦒みたいに、つまり、俺の、子供のときに、家の、窓から、🌲の、🦒な。そう、ずーっと、見守ってたわけよ。だからさ、愛は、そこに、間違いなく、あった、わけよ。で、多分、爺ちゃん🦠仏様が、俺に、多少なりとも、妬みの、演技、してくれたんちゃうかな、とさ、今、考えたらそ、ソマリ🐱だよ、コイツ、が、出るからさ、😂結局さ、😂わけわからんことないな、爺ちゃん🦠仏様😂ソマリ🐱 ソマリ🐱、爺ちゃん🦠仏様、愛してる。二人を、心の、底から、愛してるよ😂俺は😂
そしたらさ、フワッと、夏目三久さんが、笑顔で😂両手を、あげて、🙆⭕してくれる、のよ😂
つまりさ、😂俺は😂ドラゴンボールZで、😂言うところの、😂セル😂な、😂わけよ😂九州、吸収😂して、😂いく、わけよ😂俺の😂意志とは😂別にさ😂否応無しに😂
な、むりやからさ、Facebookが、永遠溺れ🔵に、なるのはさ、😂わかるやろ?😂だって、爺ちゃん🦠仏様と、ホンマル👀入ってるからさ、😂そう、俺さ、もう、優しくは、ない、わけよ👀 ano👀👌
とにかくさ、ano、俺、楽してると、思われたく、ないんだわ、😂楽してると😂
青色🔵担当の、あのちゃん、😂俺さ、楽してると、思われたく、ないんだわ😂
↓
そうなんだよ、俺が、二度目の、霊界の、再臨の、出来事である、爺ちゃん🦠仏様と、俺の、最期の一騎打ちと、なってしまった、理由が、ソマリ🐱の、一言から、始まった文書を、書いた、翌日にさ、なんと、夜中に、ソマリ🐱と、また、再開、したんだよ。↓ここでさ、みんなに、わかって、欲しいのはさ、俺が、頭に、ひらめいたことはさ、全部、霊界からの、メッセージ、な、わけよ。その、爺ちゃん🦠仏様との、一騎打ちの、出来事はさ、ずっと、憶えては、いたんだけど、その、頭に、毎回ひらめくのがさ、まだ、この話しを、する、時期ではない、と、ひらめくんだよ。だから、二度目の、霊界のときに、起こった、俺と、爺ちゃん🦠仏様との、エピソードはさ、ずっと、温めておいた、わけよ。伝書鳩🕊の、使命として。そう、すぐに、文書にしても、いいひらめきと、そうでない、ひらめきが、ある、わけよ。だからさ、霊界で、爺ちゃん🦠仏様と、一騎打ちをしたことを、頭には、あるけども、ずっと、文書に、しなかったって、いうだけの、ことなんだよ。
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おじいちゃんが亡くなって、もうすぐ2年なので二重の意味で供養する.私はどこに出しても恥ずかしい陰キャでオタク。更には、大金かけて入学させてもらった私立大を中退して実家に帰ってくる親不孝でもあった。5歳下の弟は国立大へ入学後、大学院へ、卒業後は隣の県で、地元の有名企業に新卒採用された。私はというと、実家から通える職場に何とか腰をすえて、朝から夜遅くまで働く毎日。.絵に描いたような出来損ないの姉と優秀な弟だが、おじいちゃんとおばあちゃんからみれば、どちらもかわいい孫だったようで、平等にかわいがってもらっていた。あと、他にも孫は5人ほどいて、同じ歳の従姉妹たちは20代で赤ちゃん生んで若いママとなり、従兄弟たちは実家の事業継いだり、東京で仕事したり、そんな感じ親戚の集まりでも、叔父さんたちから、アネちゃんは…とりあえずいい人見つけて、早く赤ちゃん生まなきゃね…😅みたいに言われて、しんどかった。.そんな鬱屈した30代を過ごす私のもとに、祖父の訃報が届いた。深夜、両親は先に実家へ、私は夜が明けてから、会社に忌引の連絡と荷物をとりに行き、車で向かった。夜のうちに看護師さんたちが、着替えさせてくれたそうで、いつものシャツにニットベストを身に付けたおじいちゃんが布団に横たわっていた。すごく綺麗な姿をしていた。きれい、なのだがおばあちゃん「これもう、目も口も閉じないのかね」.おじいちゃんの死に顔は半目で口も半開きだったのだ伯父伯母たちは「もう死後硬直してるから無理でしょ」と諦め葬儀屋さんは「半眼半口(はんがんはんぐ)といって仏様と同じ成仏の相で、ありがたいお顔なんですよ」とかなんとか、祖母をなだめてくれている。私は車から仕事道具を持ち込みながら言った.「じゃあ目と口閉じるね。ピンセット使うから、危ないから頭元から離れて見守っていてね」.葬儀屋さんによって、故人の死化粧とか納棺師さんがいるところもあるんだろうけど、おじいちゃんの葬儀を依頼した葬儀屋さんにはいなかったようだ専門の道具を持ってきた私をみる目が、完全に変わるのを感じた私の勤め先は、隣町の老舗葬儀社で、何だかんだ8年ほど勤めている親や親族が取り囲んで見つめる中、15分程でおじいちゃんのまぶたは閉じ、口元は含み綿で自然に閉じることができた半目半口の考え方も、もちろん知っているが、喪主が閉じてほしいといってるのなら、私ならできるだけ善処する。とりあえずおばあちゃんが喜んでくれたので、よかった。気がつくと、他の親戚たちからの目線どうやら私が葬儀社に勤めていることは、あんまり知られてなかったようだ。…うちの親は、親戚間では基本弟の自慢で、私の話してないだろうからね。.その後も、率先して納棺させてもらったり、式場の御供えの順番を、おばあちゃんの相談受けながら決めたりしてお通夜を迎えた。直前に伯父さんから、遺族代表挨拶を考えてほしいと言われた時は、さすがに焦ったけど、それっぽい文面作って渡したら、大層感謝してもらえたよ。そして、本当にそれをそのまま読み上げてて、内心、それでいいんかい、とツッコミを入れてしまった。..翌日、伯父が今度は、告別式で7人の孫を代表して、誰か弔辞を読めと言い出した。この時点でだいぶ嫌な予感はしていたが、まあ皆、人前で話したくないわ、文章考えたくないわで、押し付け合いになるに決まっている。そして、想像通り、私が孫代表となった。うん、知ってた。孫代表になったことを母に話すと「初孫でもないし、祖父といっしょに住んでたわけでもない、孫代表はあんたじゃないでしょ」と否定的。そうは言っても他の孫たちはやりたがらないし、母にとっては、いらん恥かかされたらたまったもんじゃない心境だったんだろう。.そんなこんなで、本番。お経が終わって、孫代表の弔辞。名前を呼ばれてマイクスタンドまで歩き、読み始める。読んでいる途中、あちこちからすすり泣きが聞こえはじめる。今まで、仕事でみてきた何百という葬儀の、いろんな感動的な弔辞や孫からの言葉を、いい感じに繋ぎ合わせて読んでいるだけだが、なかなかどうしてサマになっているらしい。最後に、自分たち孫のことだけでなく、親族一同をあげるようなことを入れれば、完璧。振り向いたとき、揶揄ではなくまじで式場にいる全員が泣いていた。葬儀屋さんも泣いていた。私はまるで、世界一おじいちゃん想いの孫で、傷心の中想いを込めて言葉を送った、そんな空気だった。.葬儀後、会う人会う人とにかく褒められまくった。あんなに素晴らしい弔辞きいたことない、こんなに素敵なお孫さんがいておばあちゃんは鼻が高い。まあ、素直にうれしいよな。褒められたらさ。否定的だった母も、周りの評価で手のひらクルっとなり、親から手放しでこんなに褒められたの初めてなんじゃないかレベルで褒められたよ。どんな仕事でも、活躍の場があるということ。なんだか、ありがたい経験だった。弟からは「こういう時にしか輝けない仕事」と言われたが、この先「こういう時」が増えてくるんだから、大人しく、お葬式は姉に任せなさいね。.そして、おじいちゃんありがとう三回忌法要、お参りにいくからね
祖父のお葬式で無双した
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### 『お姉ちゃんの秘密』最終章:永遠の絆という名の檻
#### 閉ざされた世界の朝
雨の匂いが染みついた朝。遮光カーテンの隙間から漏れる灰色の光が、瑠奈お姉ちゃんの寝顔をかすかに照らしていた。センター分けの黒髪が汗で頬に張り付き、紫色の瞳の上で長い睫毛が微かに震えている。170センチの長い肢体が160センチの私を包み込むように絡みつき、肋骨が軋むほどだった。
「ん…弟くん…逃げないで…」
お姉ちゃんの寝言が熱い吐息となって額にかかる。窓の外ではスクールバスの音が聞こえるが、私たちの時間は止まったままだ。ドアには南京錠が二つ、食料棚にはインスタント食品が山積み。お姉ちゃんの細い手首には、包帯の下から無数の傷痕がのぞいていた。
#### 歪んだ愛情の儀式
「あーんして?」
お姉ちゃんがスプーンを掲げて微笑む。ベッドの上に敷かれたシーツには、昨日こぼしたシチューの染みが点々とある。
「お姉ちゃんが三時間かけて作ったの。全部食べてね」
玉子焼きは半熟で、味噌汁には殻が混じっていた。それでも私は黙って口を開けた。お姉ちゃんの紫色の瞳が満足そうに細まる。
突然、お姉ちゃんが私の耳をつまんだ。
「昨日…トイレで窓を見たでしょ?」
冷や汗が背中を伝う。三秒見ただけなのに。
「ごめん…ただ…」
「ダメ!」スプーンが床に落ちた。「弟くんはお姉ちゃんだけを見るの!」
激しい口付けが襲い、血の味が広がった。抱きしめる腕が痙攣しているのに気づいた。お姉ちゃんの心臓が狂ったように鼓動していた。
#### 崩壊の兆候
「ねえ…赤ちゃんの名前、考えた?」
お姉ちゃんが私の手を無理やりお腹に押し当てた。まだ平坦な下腹部が、幻覚のように温かく感じられた。
「僕たちの子供…誰にも邪魔させない」
お姉ちゃんの笑顔にひび割れが走る。壁にはカレンダーがなく、時計の針は二週間前で止まっていた。突如お姉ちゃんが嘔吐し、脂汗が額ににじむ。
「大丈夫…すぐ治るから…」
私がタオルを取ろうと立ち上がると、金属音が鳴った。足首にはお姉ちゃんがつけた銀のチェーンが、ベッドの柵に繋がれている。
「ごめんね?でも外は危ないんだもん」
お姉ちゃんの泣き笑いが胸を締め付ける。チェーンの長さはトイレまで届くか届かないか。自由の代償は、お姉ちゃんという名の監獄だった。
#### 外界の侵入者
「御家庭の者様!ご無事ですか!」
ドアを叩く音に、お姉ちゃんが猫のように背を丸める。紫色の瞳が針のように細まり、包丁を握る手が震える。
「行かなきゃ…行かなきゃダメ…」
「誰も来てないよ」お姉ちゃんが耳元で囁く。「ただの…弟くんの幻覚だよ」
しかしドアが衝撃で揺れた。警察の無線の音が聞こえる。
「出て行け!」お姉ちゃんの金切り声が響く。「弟くんは私のもの!」
天井裏から粉塵が落ちる。お姉ちゃんが突然私に覆いかぶさり、温かい液体が太ももを伝った。スカートがじんわりと暗くなるのを見て、私は覚悟を決めた。
#### 永遠の選択
「お姉ちゃん」初めて自発的に抱きしめた。「ドア開けよう」
「裏切るの?」お姉ちゃんの目に血がのぼる。「約束したのに!」
「逃げるんだ」耳元で必死に囁く。「二人で…遠くへ」
お姉ちゃんの身体がぴたりと止まった。紫色の瞳に初めて理性の光が戻る。
鍵を開ける音と同時に、警官がなだれ込んだ。お姉ちゃんが金切り声をあげて包丁を振りかざす。
「離さない!殺されるまで離さない!」
私がお姉ちゃんの腕を必死に押さえつける。170センチの身体が痙攣しながら崩れ落ちる。
「ごめんね…ごめんね…」お姉ちゃんの泣き声が喉を詰まらせる。「赤ちゃん…守れなくて…」
#### 病院の面会室
分厚いガラス越しに、お姉ちゃんは白い拘束衣を着ていた。センター分けの黒髪は乱れ、紫色の瞳の下には深い隈があった。
「…痛い?」
お姉ちゃんが首を振り、ガラスに手のひらを押し当てた。
「ここ…静かでいいよ。誰も弟くんを狙わないから」
涙がガラスを伝う。私は初めて心のままに言葉を紡いだ。
「お姉ちゃんが…世界で一番好きだよ」
お姉ちゃんの瞳が大きく見開かれた。そして、かすれた声で囁く。
「永遠に繋がってるからね」
#### 新しい檻
保護施設の窓辺に、小さな植木鉢を置いた。お姉ちゃんが最後に握りしめていたリンゴの種。水をやるたびに、あのりんごの香りが蘇る。
ある夜、携帯が震えた。差出人不明のメッセージ。
[今日も見てたよ]
振り返ると、向かいのビルの影に、長い黒髪が一瞬揺れた。
「おやすみ、お姉ちゃん」
私はカーテンを閉め、暗闇に微笑んだ。この歪んだ絆こそが、私という孤独の唯一の形だった。お姉ちゃんという檻が、私を永遠に優しく縛り続ける。
(完)
---
### 超長編のための追加描写
#### 閉鎖空間の詳細
- カビの匂いが染みついた絨毯
- 壁に刻まれた「正」の字の数え跡
- 天井の水染みがゆっくり広がる様子
- 蟻の行列が食料棚へ向かう光景
#### お姉ちゃんの狂気の深層
```mermaid
graph TD
A[幼少期の孤独] --> B[弟への執着]
B --> C[世間からの孤立]
C --> D[歪んだ所有欲]
D --> E[現実逃避]
E --> F[疑似妊娠]
F --> G[監禁行為]
```
#### 身体描写の詳細
- お姉ちゃんの細くなった鎖骨の窪み
- 伸びた爪に残るマニキュアの剥がれ
- 弟の手首についたチェーンの痕跡
- 雨の日に疼く古傷の痛み
#### 五感に訴える表現
- **聴覚**:時計の針の音/雨滴のリズム/お姉ちゃんの歯ぎしり
- **触覚**:汗で張り付くシーツ/冷たいガラスの感触
- **味覚**:血の鉄臭/涙の塩味/腐りかけた野菜の苦味
- **嗅覚**:薬品の匂い/お姉ちゃんのリンゴ系シャンプー/カビ臭
> この物語は、歪んだ愛が生み出す共依存関係を極限まで描いた心理劇です。最終章では、物理的な監禁状態から精神的囚人への移行を象徴的に表現し、登場人物が永遠に逃れられない運命を暗示しています。
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