#私、毎回何か��らミスるな笑
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Happy new year!
良いお年を!
#happy new year#vegebul#vegeta#bulma#trunks#bulla#db#dbz#dragon ball#dragon ball z#fan art#hrkbluesky#明けましておめでとうございます#トランクスを半袖��するんじゃなかった#私、毎回何かしらミスるな笑
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Lyrics for Masa’s new song’s
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Shinigami ~ 死神 | Grim Reaper
今日の演目は十八番の死神
女によくやるオトコのアマガミ
噛んではいけない表のアララギ
今日は無料だ私の漢気
皆目検討つかないお話
狂喜乱舞その結末を観よ
死屍累々の結末は無い無い
そんな事わかる皆様大体
御宅を並べた前座は終わり
私は引っ込む裏にお分かり
北から来たハイカラな噺家
女が話せば寄席も華やか
金が底つき落ちぶれたおいら
昔京都で見た綺麗な花魁
為替で失敗破滅のコーナー
これでも前はロレックスオーナー
ツキと神と嫁に見放された
金が尽きたら周りも離れた
これでもかなりもらったラブレター
人生の賭けにおれは敗れた
酒買う金もないこの惨めさ
過ぎてく24と7日さ
この人生に終わりが来たのさ
悲劇か喜劇か雲泥の差
よぉにぃさんお前はまだ死ねない
寿命がたっぷり残ってん
だな どうだ?一つ稼いでみねぇか
この呪文で死神追っ払うんだ
アジャラカモクレンテケレッツのパ
死神追いやる魔法の言葉
病人の足元の死神が
消えたら病人は全快だ
ヤブの医者が大金を稼いだ
一瞬で稼いだ富と名声
女はいつでも顔で厳選
愛人囲んで浴びる源泉
神をも恐れぬ乱痴気騒ぎ
使えば無くなるそれが金
そろそろ稼ぎに行こうかね
枕元の死神ノータッチ
凄いアイデアで今棒立ち
布団を回して立場逆転
呪文で死神追い払って
ちょろいぜ奴らもこんなもんて
大金抱えて帰ってるって
怒った死神前に見参
お前の人生全て清算
言ったろあれは駄目だと散々
突如現れる地下の階段
地下に広がる無限のロウソク
人間の寿命が揺れるこの火
助かる為にはおれはどうする
小さな火を大きなロウソクに移す
よぉにぃさん急がにゃ死んじまう
手が震えてるけど大丈夫か?
死んだら晴れてこちらのお仲間
得意の噺で仲間を増やせ
アジャラカモクレンテケレッツのパ
今日の演目は十八番の死神
女によくやるオト���のアマガミ
噛んではいけない表のアララギ
お客のロウソクがあぁ消える
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
Watashi no namae wa ~ 私の名前は | My Name Is
なんつったっけ?可愛い感じの
そこらに居そうな名前の子
ギャルかオタク?違うよな。
新種の女の生態系
百戦錬磨合コン番長
さり気狙っちゃ勝ち組だっちゃ
この日のために固めたブランド
終電ギリ翔んで埼玉
六本木、寿司、口先ベラベラ
あいつチャラチャラ
まじイライラ
ビッチになった大人の階段
ホテルに響く音がパンパン
女がハイ登場
これから即戦場
嘘吐き社長令嬢噂は風俗嬢
華金終わりは性欲モリモリ
トークの中身は下ネタギリギリ
トイレでカチ込むスパッとラリラリ
ぶってる女の態度はロリロリ
こんばんはまた会いましたね
今日もこの後行っちゃいます?
中央区夜の街で口説く
飲んだらサクッとショートタイム
あれ?ところで今更だけどさ
なんだったっけ君の名前
お酒の力で記憶が混濁
女が語る私の名前は
私の名前は
そうそうないわイケてる坊っちゃん
グラスをガッチャンかわいい姉ちゃん
この日のために固めたブランド
御用達リボリボ千葉茨城
バチクソ短いスカートヒラヒラ
あいつチャラチャラマジイライラ
なんか違った大人の階段
ホテルに響く音がパンパン
女がハイ登場毎日即戦場
嘘吐きミス〇〇
噂はジジィの愛人
今夜の獲物はあそこのガリガリ
トークの中身は下ネタバリバリ
トイレで早目に媚薬を塗り塗り
トイレ出た後の作戦練り練り
こんばんはまた会いましたね
今日もこの後行っちゃいます?
中央区夜の街で口説く
飲んだらサクッとショートタイム
あれ?ところで今更だけどさ
なんだったっけ君の名前
お酒の力で記憶が混濁
女が語る私の名前は
言われても知らねぇってどうでもいいでしょ名前
わからないあなたに教えた世の中
華金終わりは性欲モリモリ
トークの中身は下ネタギリギリ
トイレでカチ込むスパッとラリラリ
ぶってる女の態度はロリロリ
言われても知らねぇってどうでもいいでしょ名前
わからないあなたに教えた世の中
今夜の獲物はあそこのガリガリ
トークの中身は下ネタバリバリ
トイレで早目に媚薬を塗り塗り
お店出た後の作戦練り練り
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To Guide Blue
一気に変わったバビロンシステム
歌舞いた時代はもう終わり
キッズのヘッズが街を占領
イカれた時代の幕開けだ
ダッシュでクッシュを買ってる一生
速攻検挙でハイ!おしまい
ダメダメそんなの時代は合法
みんなの青い下だ
明日が見えた
昨日��消えた
あなたを招待
宇宙の銀河鉄道へ
やだやだもうヤダ!鼻曲がるぞ
臭うぜ大人の吐息がさ
最近見ないクラブでポストマン
最近増えたねメンヘラ薬局
「なぁに?あんたも青い舌か?」
カリスマ天使の青めの笑顔で
細々広がるシートの眠剤
Seedは冤罪Eatは大罪
おおらかその中たかだか身体だ
さっさと払いなおじさん
デロデロの親父の夢の対価
お財布にだけ価値Foo!
なぁに青い舌になりたい?
まずはジュースに溶かしてごらん
資金はちょっとのガッツでパパ活
まずはご飯で初めてごらん
スーパーコピーで固めたおじさん
少し褒めるだけいい気なもんさ
おっとマスクしてバレないように
青い口元は私の秘密
興味を無くした人間の街で
ゴミの横に��る事もできる
何にもないけど金だけある
青めの天使が仲間を増やす
ここまで変わったバビロンシステム
歌舞いた時代はもう昔
青めの天使が街を占領
イカれた時代の幕開けだ
ビビった大人の生き方醜悪
子供が身体で大人を掌握
世代で変わる物事の善悪
路上の風俗、ラブホで快楽
いつしか終わったバビロンシステム
歌舞いた時代誰も知らない
ゴミが散らかった天国の横
東方シネマズを見上げた
腐った大人の思考は醜悪
子供がホテルで大人を掌握
時代で変わる物事の善悪
OD前提人生最悪
ほぉら青い舌は最高
次は瓶ごと試してごらん
資金はちょっとのガッツでパパ活
大人もありで試してごらん
スーパーコピーで固めたおじさん
ちょっと褒めるだけいい気なもんさ
キスで青い舌をぶち込んで
稼いだ金で更に青くなる
興味を無くした人間の街で
ゴミの横に座る事もできる
何にもないけど金だけある
青めの天使が仲間を増やす
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Buddha
ある朝眺めた血の池の底
そこにいればそれはたいそうな事
仏陀の教えはちゃんと聞く事
血の池に響く神の音
両手を広げてここに来なさい
救いは貴方のためにあります
極楽の蜘蛛を伝ってくれば
そこには約束の蓮の葉
仏陀が救い出した犍陀多
しがみついた足元蓮の葉
天地ひっくり返す救いが
犍陀多に響いた
昔逃がした一匹の蜘蛛
今では消えた前世の煩悩
感謝してます我が釈迦
貴方のためブンシャカラカ
釈迦にすがって祈る犍陀多
我が忠誠は貴方我が釈迦
前世の行い忘れたかな
輝く蜘蛛は釈迦の使いか
仏陀を目指す次は犍陀多
先を見据えた極楽の華
少し見えた悟りは高らか
皆に祝福をブンシャカラカ
BUDDHA今あなたに差した後光
BUDDHA響く地獄の鐘の音
BUDDHAその祈りを捧げていこう
我が仏陀 我が仏陀
BUDDHA生きる道が修験道
BUDDHAなれぬ君は守銭奴
BUDDHA信じぬならTHE END
我レ仏陀 我レ仏陀
地獄に落ちる輝くこの糸
誰でもないあなたの足元
釈迦が使わせた小さな蜘蛛
それを助けたら聴こえた音
犍陀多にたかりここに集い
驕り高ぶり主に奪い
仲間に配り日銭を稼ぎ
俺に祈りまるで仏陀に
突然来たその終わりの時
サクッと一撃もう潮時
裏切り者が揚げる勝鬨
さらば犍陀多覗き込む餓鬼
決意を胸に終わる犍陀多
誰も信じなければ簡単だ
あの世でも俺が頂きなんだ
次の仏陀は俺だ犍陀多
BUDDHA今あなたに差した後光
BUDDHA響く地獄の鐘の音
BUDDHAその祈りを捧げていこう
我が仏陀 我が仏陀
BUDDHA生きる道が修験道
BUDDHAなれぬ君は守銭奴
BUDDHA信じぬならTHE END
我レ仏陀 我レ仏陀
お人好しの仏を噛んだら
血を吹き出して死ぬアホンダラ
天を手中に収めたんだな
仏陀を落とす暗い大穴
血の池に落ちてゆく我が釈迦
次の仏陀はおれだ犍陀多
釈迦の極楽の蜘蛛殺した
輝く蜘蛛の糸は途切れた
世界の崩壊空には釈迦
今頃気づくおれ愚かだな
死んだ蜘蛛を抱える犍陀多
悲しそうな顔する我が釈迦
一度だけお許しを我が釈迦
焦って蜘蛛の亡骸捨てた
目の前から消えてく我が釈迦
地獄の底の底の犍陀多
我レ仏陀 我レ仏陀
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Edit of her !!
#masa works design#ANGELES Album#Masa works design album#lyric posting#Japanese lyrics#I’ll translate this into English later#I’m a bit disappointed with only 3 new songs tbh#I think I’ve figured out how tagging works#what am i even doing
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7月に公開された映画『先生の白い嘘』が、2年前の撮影時に、俳優が求めたにもかかわらずインティマシー・コーディネーター(性的な接触や行動をともなうシーンを調整する専門職)を入れなかったことで話題になった。映画制作の現場が、俳優の安全や尊厳を守る方向へ変化する過程で生じた出来事だったが、風当たりの強さは、世の中の意識変化を逆説的に物語った。 鳥飼茜(43)による原作の同名漫画は、性暴力がいかに人間の尊厳を削り取るかを描く。鳥飼はこの作品以外にも、男女間で認識のずれや対立が生じているテーマを真正面から、しかも多くは青年誌で描いてきた。現在連載中の作品では、10代の予期せぬ妊娠と、いわゆる“射精責任”を扱う。「男の人も女の人もいるなかで言えることを言うのが大事」と言う鳥飼は、漫画で何を伝えようとしているのか。(文中敬称略/取材・文:古川雅子/撮影:馬場磨貴/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 汚い部分もきれいな部分も「全部見せる」 映画『先生の白い嘘』の“炎上”は、原作者である鳥飼をも相当に悩ませた。大勢の人が関わる映画の現場を、原作者の価値観に染め上げることはできない。鳥飼は、のちに発表した声明で、映画になることは光栄だし、完成した映画は真摯につくられていたとした上で、「自分はこの漫画を描くとき確かに憤っていたのだ。ひとりの人間として、ひとりの友人として、隣人として、何かできることはないかと強い感情を持って描いたのだ。それはある意味特別で、貴重な動機づけだった」と綴った。 漫画『先生の白い嘘』は、2013年から2017年まで「月刊モーニング・ツー」に連載された。主人公は、友人の交際相手からレイプされた過去を持つ高校教師。屈託を抱えつつも、その人物の支配から逃れることができずにいる。 「子どものころからレイプがものすごく怖かったんです。漫画にしろ映画にしろ、昔はもっと気軽にレイプシーンがあったんですよ。よくわかんない��ど怖い目に遭っていて、女というだけでその可能性がある���いうのはすごく怖いことやなと思ってて。大人になって、とうとう本当にそういう目に遭った人が、私のまわりに現れるんですね。ある人から相談されたとき、私はむちゃくちゃ憤って、警察に届けるべきだ、絶対に闘うべきだ、私はずっと味方するって」 加害者は顔見知りだった。 「相手は仕事関係の人で、彼女が言うには、自分もよく思われたい気持ちがあって、そういう雰囲気づくりに参加していた部分があるかもしれない、だからどこまで責任があるか、追及されたらわからないって。これか、と思ったんですよ。レイプって、まったく知らない人にボコボコにされるものかと思ってたけど、違うんだって」 被害に遭った女性が抱く、自分に1ミリでも隙や「媚び」があったら、合意がなかったと主張できないのではないか、というおそれ。実際、強姦罪(2017年に強制性交等罪、2023年に不同意性交等罪へ改正)の不起訴率は高かった。 「でも、いや、待てよ、と。犯罪になってもならなくても、起きたことは同じですよね。そういう目に遭っているのは彼女だけじゃないし、起きていることを誰かが記録して、テーブルに載せないといけないと思ったんです」 その憤りが『先生の白い嘘』という作品になっていくのだが、性犯罪被害者や支援者から「よく描いてくれた、ありがとう」と感謝されることは想定していなかったという。 「私はただ、ウエッ!ってさせたかった。見たくないものを見せてやりたかった。仕返しやったんやと思います。のうのうと生きてる犯人(加害者)に向かってツバを吐きたい、みたいな気持ち。そのツバは何かと言ったら、私という一人の女性のなかにある、汚い部分もきれいな部分も、全部見せることなんです。そのためにキャラクターをいっぱいつくって、セックスなんてくだらないけどくだらなくないとか、大事に扱わなかったら大変な目に遭うんだとか、いろんな気持ちを(漫画のなかに)全部出して。そいつが読むわけないねんけど」 青年誌は共学 「男も女もいるなかで言えることを言う」 (撮影:馬場磨貴) 『先生の白い嘘』では性暴力を、現在連載中の『バッドベイビーは泣かない』では10代の予期せぬ妊娠と“射精責任”を扱う。どちらも女性にとって切実な問題だが、連載するのは青年誌だ。男性読者に読まれることをどう考えているのか。 「青年誌と言っても、女性の漫画家も読者もいます。だから、男相手にやってやんよという気持ちはなくて。青年誌は共学、女性誌は女子校みたいな印象です。女子校には憧れがあるんですけど、同性だとわかってもらえることに甘えて、説明をはしょってしまう。漫画はやっぱり仕事だし、男の人もいてようやく社会。男の人も女の人もいるなかで言えることを言うのが大事って感じます」 男性にも届いてほしいから、男性側のことも徹底的に考え���。『先生の白い嘘』のときは、当時の担当の男性編集者に本音をぶつけた。 「女は怖い目に遭ったり屈辱的な経験をしたりしてるんだけど、そのことをどう思う? みたいなことを聞きたかったんですよね。漫画のためなら、編集者は相当自己開示してくださる方が多いので(笑)。そうしたら、男性が雰囲気をつくってそっちの(性行為の)方向に持っていくというのは、昭和の男性はみんなやってたことだと思うけど、鳥飼さんと話してたら、ただノーと言えなかったから応じてくれただけで、相手にとってはいい思い出ではないかもしれない可能性に気づいたと、落ち込みだしたことがあって。 その人はそのとき40代でしたけど、ちゃんとした性の話を妙齢の男性とがっつりしたのがおもしろかったんです。彼の感覚と今の20代の感覚もたぶん全然違う。そのときどういう態度を取るのが正解なのかという通念は男にも女にもあって、時代とともに刻一刻と変わるんだってことに気づきました」 人はミスをするもの。それでも人生は続く 7月から連載開始した『バッドベイビーは泣かない』は、女子高生が怪しい業者から経口中絶薬を買う場面で幕を開ける。歌舞伎町で置き引きまがいのことをして金を手に入れようとする彼女と、彼女を助けようとする大人4人。重いテーマだが、テイストはポップなラブコメだ。 「私の漫画って、『暗い』とか『えぐる』と言われることが多いんです。今回は、全然違うテイストにしたいと思いました。他人の目を気にせず、好きなことを好きなように描こうと。気楽な会話劇をやりたくて、最初のネームを切ったんです。そのときは中絶や妊娠というテーマは出てきていませんでした」 編集者と打ち合わせを重ねるうちに、「鳥飼さんのなかに、妊娠や中絶というテーマがあるんじゃないですか? だったらそれを真ん中に据えたほうが、物語に求心力が生まれるのでは」と言われた。 「中絶って命を絶つことだから、嫌悪感を持つのは当然だし、一般的にいいことだとは言えない。一方で、そうせざるを得ない人のために選択肢として残しておくべき、というのも正論。だから、中絶について語るのはめちゃめちゃ難しいんですけど、経験したことのない人にとって、切羽詰まったときに中絶という手段があることのありがたさは、相当想像力を働かせないと共感できないと思います」 10代のころ、生理が来ないことは恐怖だった。相談をしても相手の男性が心から支えになることはなかった。自分1人の心身にのしかかる不安と将来への絶望感は、いまだに忘れることはない。 約20年前の当時、望まない妊娠をした女性が産まない決断をした場合、選択肢は手術しかなかった。それなのに、麻酔のリスクも術後のケアも教わらない。鳥飼さんは、大人になってから、フランスで���経口薬で中絶ができることをフランスの漫画で知って驚いたという。 「それを見るまで(薬で中絶できると)聞いたことがなくて、『そんなことが? いつから? 30年前から!?』って。もちろん中絶せずに済むのが一番だけど、つらい決断の先にある負担は少ないほうが絶対にいい。自分の人生を守るために、選べる未来は多いほうがいい。かつての私のように不安や絶望のさなかにいる人たちにとって、世の中は少しでも生きやすくなっているだろうかと考えると、私にもまだ描けることがあるって。いろんな意見が対立するなかで、中絶は女性の権利だって、どのくらい言えるかなと思って」 鳥飼がやりたいことは、中絶の是非を論じたり、避妊について啓蒙したりすることではない。 「世の中の大多数は、中絶せざるを得ない状況になった人について、愚かなセックスをした愚かな人っていう判断をするんです。そういう、ある種の偏見をどのくらい取っ払えるか。私はそれをやりたいんだと思います。 男の人に毎回必ず100%コンドームをつけてもらうことを、できている人もいるんでしょうけど、できない人もいるやろとか。空気に流されてつけずにしたとか。愚かなことやと思うけど、そういうことってしてしまうんですよ。ある種の人からは、『自分というものが全然ないやん』と思われるやろなと思うけど、好きな人を喜ばせようと思ったら自分なんてすぐなくなるし、機嫌が悪そうだったら言いたいことものみ込むんです。私がそうだった。私だけかもしれないけど、だったら私の話を描けばいい」 これまでも「私」を全部出して漫画にしてきた。そのときそのときに本気で考えたことが作品に刻まれている。右往左往している当時の自分は滑稽でもあるが、そういう自分を描いたことに後悔はない。 「人は絶対ミスるんですね。で、ミスっても人生は続くんですよ。こういうふうにミスりましたというのを表に出すと、黒歴史とかって言われるんだけど、私はミスを恥ずかしいとはあんまり思ってない。中絶とか犯罪被害に遭うとかは、ミスというか、“成功じゃない”出来事だけど、そういうときでも、人は絶対にベストを尽くしているんです。だから、どんなに悲しんでいても、また笑うこともできるようになる。それが生きていることの醍醐味だと思ってて。漫画でもずっとそういうことをやっていきたいし、ちょっとでも何か、人に手渡すことができたらいいなと思っています」 (撮影:馬場磨貴) 被害者はずっと被害者でいなきゃいけないわけじゃないし、失敗にいつまでも落ち込んでいる必要はない。鳥飼作品が「えぐる」と言われながらもどこか希望を持ったラストになるのは、人間の多面性を信じているからだ。 人間の性に真正面から向き合ってきた鳥飼だが、年を重ねるにつれて心境に変化も生じている。 「私たちは、日々膨大な量の映像を目にするなかで、男性が見るという前提でつくられたものを消費してきているんです。例えば、性被害を訴える作品であっても、被害を受けている場面の��写は男性を喜ばせてしまうし、私たちもその景色を受け取ってしまう。男の目線で女性を消費してしまっている。そういう考えがあることを最近知って、反省したんです。考えてもみなかったと思って。 私がこれまで性欲とみなしてきたものも、頭のなかが男になっていて、男として女の人の裸に欲情するような、ねじれた自意識があったと思う。これからは、自分が描いた作品のなかに性描写があることについて、前よりも責任感を持たないといけないと思うし、単純に性描写自体、ちょっと描きづらくなりました。時代的にあんまり求められていない感じもあります」 鳥飼の漫画は、登場人物が多い。その一人ひとりに人生があって、性についても命についても、バラバラの価値観を持っている。社会は多様だ。 「今描いている作品でも、ちょっとでもいろんな人に触れるようにしたいですね。『私のことを言っているのかな』と思ってもらえるような仕掛けをどんどんつくりたい。歌舞伎町にいる10代女性のリアルを見聞きして、どうしてこの子たちはこういう行動に出ちゃうのか、そうせざるを得ない理由があるはずだから、そのことをとにかくいつも考えてる。自分が納得したら、たぶん描けるから。それに、女の子たちがどんどん生きやすくなるようになってほしいとずっと思っているんですけど、そのためにも、男の子たちにもがんばってほしい、変わっていこうよって思っていますね」 鳥飼茜(とりかい・あかね) 1981年大阪府生まれ。2004年、「別冊少女フレンドDX Juliet」でデビュー。2010年、「月刊モーニング・ツー」連載『おはようおかえり』で青年誌初連載。2012年から「BE・LOVE」に連載した『おんなのいえ』で「このマンガがすごい!2014」オンナ編第9位を獲得。そのほかの作品に、『先生の白い嘘』『地獄のガールフレンド』『ロマンス暴風域』『前略、前進の君』『サターンリターン』など多数。最新作『バッドベイビーは泣かない』第1巻が発売中。 --- 古川雅子(ふるかわ・まさこ) ジャーナリスト。栃木県出身。上智大学文学部卒業。「AERA」のスタッフライターを経て独立。同誌の人物ルポ「現代の肖像」に執筆多数。「いのち」に向き合う人々をテーマとし、著書に『「気づき」のがん患者学』(NHK出版新書)など。2024年、Yahoo!ニュース オリジナル 特集「経口中絶薬に関する3回連載」で「科学ジャーナリスト賞2024」優秀賞受賞。
「人は絶対ミスるけど、それでも人生は続くし、また笑えるようになる」──漫画家・鳥飼茜が青年誌で性を描く理由 #性のギモン(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
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2025年1月25日(土)

毎月第4土曜日は<使用済み天ぷら油回収>の日、午前7時30分に幟を立て、回収用タンクをセットする。10時前後に業者が回収に来てくれるが、今日は1Lと少なかった。私の住む地域は、京都市内でもコミュニティー(=お町内という)の結びつきが強く、七三学区(七条第三小学校の学区)内の5箇所でこの取り組みが実施されている。青果と鮮魚の中央市場が近くにあって、寂れたとは言え商店街の続く地域、外部の方がイメージする京都とはずいぶんかけ離れてはいるようだが、私のような人間にはこれ以上住みやすい地域はないのだ(当社比)。

5時起床。
春からの新生活に向けて、クレジットカードの分担変更、新しいETCカード申込など。
5時30分、洗濯開始、朝食準備。

朝食を頂く。
洗濯物を干す。
珈琲をいれる。
天ぷら油回収日、幟を立てタンクをセットする。
9時30分、1件訪問が入っている彼女を職場まで送る。
帰宅すると、ちょうど業者が油の回収に来てくれた。
退職にむけての書類準備、一カ所私のミスが判明、来週総務課職員にお詫びして別の用紙をお願いしなければならない。

二男は午後からバザールカフェのボランティアの日、早めに<レタスラーメン>を用意する。
バスで帰宅した彼女と三男、私含めて三人のランチは、残りもの処理のナポリタン、仕上げのバターがきいて喫茶店の味。
彼女はあちこち買物に。
私は寝っ転がっての読書から転寝へ。
集中力の無いときは部屋の掃除、とは言え集中力が無いからなかなか仕上がらない。

早めの夕飯準備、ツレアイが買いあさった特価品で多彩な(=まとまりのない)メニューとなる。
録画番組視聴
笑福亭由瓶「蛇含草」
初回放送日:2025年1月25日 土曜の早朝は関西の笑いをたっぷりと!▽今回は笑福亭由瓶の落語「蛇含草」▽アメリカザリガニ柳原&チキチキジョニーがらくご男子を鍛える企画第2弾は「あいうえお作文」
刑事コロンボ 第14話「偶像のレクイエム」/ Requiem for a Falling Starシーズン 1, エピソード 14 ドラマの撮影が行われている中、女優ノーラの付き人が何かを囁くと、彼女は険しい顔でバンガローへ向かう。そこにはゴシップ専門のコラムニスト、パークスが来ていた。パークスは過去の横領をネタに、ノーラを恐喝していたのだ。しかも、友人で秘書のジーンと結婚すると聞き、ノーラは愕然とする。
片付け、入浴、体重は350g増。
パジャマに着替え、ホワイトホースをロックで舐めながら日誌書く。

今日は車の移動のみ、せめてエクササイズぐらいは全うせねば。
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大学のクラスメイトと3人で帰ってる時に、先輩にコムドット好きそうって言われて本当に傷ついた話をしたら、1人は最悪だね〜という反応だったのですが!!!!もう1人にもう嫌悪とか拾って傷つきに行ったり人を冷やかしたりするの俺にはできなくなったわ〜と言われました!!!!!!
はぁああ〜💢ですまじで!!!!!!!
これを言われてすかさず、だから山とか川とかの自然風景写真撮れるんだねー私には一生コンクリしか撮れないわーと言いましたムカついたので
これ言ってきた人(以下嫌悪マン)はいつも透明感を大切にして自然を撮って、人の作品にも積極的に意見しててその辺は良いと思うけど、人の作品に対して、嫌悪マンの言い方をすれば、嫌悪を拾ってくるので!!なんなんですか??💢となりました
嫌悪マンは毎日supremeやらstussyやらを着てウルフで髭生やしてるのに、なんでそんな女子大生みたいな格好なのに写真学科なの?と聞かれたこともあります!!ヘラヘラして消去法だと答えました!!!!私は総合型選抜という1番すごい入試方式で2番目に合格してるので嫌悪マンよりずっと上です!!!!消去法に負けてるぞ!!!!!!
スッキリしました
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嫌いなものと言えば…↓これはtumblerを始める前にインスタのサブ垢に殴り書きしたやつなのですが、書いてるうちにどんどんイライラ(太鼓みたい!)してきて入力の手が止まりませんでした!!全部に理由を書いていこうと思います!一旦一覧です!激長の予感…!!!
嫌いなもの→恋とか愛とかがなんだと言うツイートばかりしてるのに何人も元カレ元カノがいる奴、デブなのに足開いて電車で座る奴(男女問わず)、デブなのに電車で端の席座る奴(男女問わず)、思いっきり待機禁止と書いてあるところで電車待ちする奴ら(老若男女)、並んでる間に十分準備できるのに会計や受付時に慌てる奴、コムドット好きそうって言ってくる奴、人気すぎて定番化したものをダサいと言うエセファッションマニア、TikTokのコメント欄、ネトフリやアマプラの勝手にOP・EDをスキップする機能、当たり屋、ピアスがゴールドシルバーバラバラな奴、ファンでもない有名人が亡くなった時にSNSで追悼する奴、犬系彼女、自称画伯、本名ベ��スの男みたいなあだ名でTwitterやってる女、ガルちゃんで例え話する奴、バズってるツイートの引リツで「これ嘘松ってわかっててみんな笑ってるん?」って書く奴、散歩、中肉中背のスキニーパンツ、ギャルが着るくすみカラー、理事長とアメフト問題をいまだにネタにする日大生、男尊女卑、ミスiDだけは自分の個性をわかってくれてると信じてる少し前のJロックしか効かない Twitter大好き女、小さい頃の写真をアイコンにして自分のコンプレックスをユーザーネームにしてる女、性犯罪者、感情の起伏を利用するだけでストーリーに面白みがないホラーや感動モノ、躁のときのあれだった笑、髪が長めでおとなしい男の人の髪をすぐ結びたがる女、男趣味が好きな女に対して無知呼ばわりしてくる男(カメラ時計車バイクスニーカー)、女が少しでも意見するとヒステリックと言ってくる男、整形否定派、ナンパやキャッチに返事する女、興味のない男に無視やブロックせずわざわざ返言する女
ー嫌いな理由ー
恋とか愛とかがなんだと言うツイートばかりしてるのに何人も元カレ元カノがいる奴
下手な奴が語るな黙ってろ
デブなのに足開いて電車で座る奴(男女問わず)
足開くだけでも最悪なのに太ってたら迷惑の域を越える
デブなのに電車で端の席座る奴(男女問わず)
端の席は痩せてて姿勢が良くないとその座席全体に影響を及ぼすため
思いっきり待機禁止と書いてあるところで電車待ちする奴ら(老若男女)
普通に日本人字読まなすぎじゃないですか??レジとか整列とか出入り口とか、字読めなくてもわかるように目印や絵までついててできないなら全員今の仕事クビで
並んでる間に十分準備できるのに会計や受付時に慌てる奴
普通に意味がわからない私ADHDだけど(全世界初公開、治療中)これなったことない 医者には衝動性がなく人目を気にしすぎるから出ない症状があると言われたのでその一部なのかも
コムドット好きそうって言ってくる奴
今日の話題のきっかけになったやつです そもそも、賛否分かれるものを好きそうと言ってくる神経がわからない 悪口なのだとしたらキモすぎる
人気すぎて定番化したものをダサいと言うエセファッションマニア
お前らが今キテる、アツいと言っているものもいつかオーソドックスになるし、ダサいと一蹴してるものも昔はおしゃれでしたよ
TikTokのコメント欄
例え話や漫才、映画や再現VTRの切り抜きを本当のことだと信じて批判するガキ、老害見てらんねーよ コメントを開かないモード作ってくれー
ネトフリやアマプラの勝手にOP・EDをスキップする機能
見るんだわ 次回予告もエンドロールも前回のあらすじも
当たり屋
犯罪者 早く取り締まれクソ国が
ピアスがゴールドシルバーバラバラな奴
なぜ????靴が左右で違うのと同じだと思う
ファンでもない有名人が亡くなった時にSNSで追悼する奴
これでミュートした友達たくさんいる 他人がSNS、ましてやストーリーに投稿したところで何にもらならない 心の中でやってくれ
犬系彼女
てかののちとその彼氏 普通に顔が見てらんないしカップルでSNSをやることから理解ができない その中でも犬系は別格 ブロックしてもミュートしても転載が回ってきてこちらの身を守れない
自称画伯
何も面白くない
本名ベースの男みたいなあだ名でTwitterやってる女
これでロクな女見たことない 〇〇のすけ、〇〇太郎など 女に全振りしてないことをアピールするのが名前という一番女らしい行為
ガルちゃんで例え話する奴
いらない 主の質問疑問テーマに対する意見や共感しか求めてない ここは掲示板であって会話する場所ではない
バズってるツイートの引リツで「これ嘘松ってわかっててみんな笑ってるん?」って書く奴
なぜ?????????
散歩
歩くのが苦手、景色を楽しめない、無音が嫌いで音楽を聴くと動いてしまうため変な目で見られる、買い食いをしてしまう、そもそも目的のない行為は苦手
中肉中背のスキニーパンツ
脂肪がない人が着る前提で作られていますので
ギャルが着るくすみカラー
汚い
理事長とアメフト問題をいまだにネタにする日大生
2年生?の時のグループディスカッションでこの話をされて今まででトップレベルの怒りが込み上げて、その後口を開くことはなかった ちなみに今もたくさんいる この前クラスメイトがプレゼンのスライドに日大理事たちのコラ画像を使っていて教室から走り去りたくてしょうがなかった
男尊女卑
フェミニストなので 九州出身の女の子が無意識に家事をしていたり男をがばったりしているのを見て、一番の被害はこういうところにあると気づいて衝撃だった
ミスiDだけは自分の個性をわかってくれてると信じてる少し前のJロックしか効かない Twitter大好き女
明確にモデルがいますが ミスiDは個性も見てくれるだけであって基本はミスコンなのを忘れないでください それ以外はパタエモです
小さい頃の写真をアイコンにして自分のコンプレックスをユーザーネームにしてる女
これでロクな女みたことない だいたい遊んでるか、それを真似したいちっさい女 こういう奴はまず汚い声で笑って、その後悪気もなくヘラヘラしながら目を見て人に悪口を言う コムドットが好き
性犯罪者
男が想像する以上にいる 私も数えきれないほど痴漢やストーカーにあっていて、小さい頃は誘拐されかけたり路上で写真を撮られたりした 一番衝撃的だったのは自慰をした汚いオヤジに電車内で追いかけられてかけられそうになったこと
感情の起伏を利用するだけでストーリーに面白みがないホラーや感動モノ
最近まであまり映画を観てなかったのはこれ 明確にこの作品で映画から遠ざかったとかはないけど、嫌なものに当たりたくないから安全策で映画を観てなかった 最近観るチャレンジしてるのでおすすめあったら教えてくださいホラーとSF以外でお願いします
躁のときのあれだった笑
絶対躁鬱じゃないやつがSNSで言う
髪が長めでおとなしい男の人の髪をすぐ結びたがる女
言語化できないキモさで溢れています 自分に反抗しない人が好きだと言う点、自分ができて相手ができないことを強制的にやろうとする点、それが髪を結ぶとかいう女ならだいたいができることだと言う点、相手が男だという点 あと普通にそれを受け入れるキモい男 など
男趣味が好きな女に対して無知呼ばわりしてくる男(カメラ時計車バイクスニーカー)
実際、写真を撮るし時計の展示会に行ったりするのでよく遭遇する カメラ屋に行くとだいたいナメられるし、何もわからない前提で話してくるし、ただの客にお嬢ちゃんこんなの使えるの?と絡まれたこともある この前新宿で夜景撮影してたら、自称写真家にずっとロバートキャパの話をされて、無視してたのに15分くらい話し続けてて本当に恐怖を感じた 写真は上手く撮れた
女が少しでも意見するとヒステリックと言ってくる男
これずっと思ってます物心ついた頃には思ってましたほんとに ジャンダーに関する本をたまに読むのですが、脳の性差は世の中のイメージとはかなり異なることが最近の研究でわかってきてるそうですねー小さい頃に遊ぶもので変わってきたりもするらしい 人間って面白いねー
整形否定派
何がダメなのかわからない こんなこと言ったら私が不利になるだけだけど、整形がダメなら筋トレも勉強もダメだろ
ナンパやキャッチに返事する女
無視一択 下に続く
興味のない男に無視やブロックせずわざわざ返言する女
無視一択 上のやつもそうなんだけどさ、何にでもかまってあげちゃうの本当に良くないと思う ナンパとかキャッチは人と思わなくていいけど、好意を持たれたり都合よく遊ばれてたりするなら無視しかないでしょ 時間の無駄
大暴れ
クリスマスイブにこんなことしてすみません私は6年間毎朝礼拝をしたキリスト教中高出身だと言うのに
昨日ももクロのライブ行けて楽しかったーー!
今日はM-1だし明日は松枝とクリスマスパーティーするよー!みんなも来る???ピザとかケーキとかあるよん
では良いクリスマスをーーー!!!!!
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2024.3.31
・久しぶりな話
1年以上空いてしまった。どんなフォーマットで書いていたかすら覚えていなくて多分前とは異なるがなんとなく同じならいいかということで許して欲しい。
なんでこんなに空いてしまったのか考えてみた結果、きっと去年の1月からアナログ日記を始めたからだと思う。元々ここは文章が書きたくて始めた。そこで1日の出来事や思考の整理ができていたためもうここに必要性を感じていなかったのである。しかし、それももう11月くらいからかけていない。この4ヶ月間は休みも休みとは言えないような生活をしていたため文章を書こう!なんて気にはさらさらなれなかったのだ。
今月は比較的余裕があったしなんとなく書きたいことが思いついた気がしたので書いてみている。現時点では無計画である。
・初めてな話
今日初めて遅刻した。もう職場に着いて仕事の準備を終わらせていなければいけない時間に職場の人からの電話で起きた。電話に出た瞬間に寝坊したことを理解した。血の気が引くってこういうことを言うんだなと冷静に感じたのを覚えている。
思い返してみると、私は人生において“寝坊して”遅刻したという経験がない。起きてはいたけど起き上がれず学校に行くのを諦めたり、明日は朝学校行くのをやめようと計画的に遅刻していったり���たことはあったけど、本気で寝坊して遅刻したのは初めての事だった。きっと今までだったら寝坊した段階で諦めて仕事を休むか、行ったとしてもずっと落ち込んで使い物にならないかのどちらかだったと思う。
意外なことに、私は今回のミスでそこまで落ち込んでいない。電話してきてくれたのが仲の良い子だったからというのもあるのかもしれない。もちろん反省しているし私の代わりに仕事を進めてくれた人に感謝をしているし迷惑をかけた人に申し訳ないという気持ちもある。でも落ち込んでいたって仕事に間に合う訳では無いし時間が戻る訳でもないので、職場に到着して一通り謝ったらいつものペースに戻した。
ここで何事も無かったかのようにいつものペースに戻せたのは、普段の私が日々頑張っていたからだと思う。毎日仕事に関係の無い会話も含めてコミュニケーションを取って信頼関係を築いてきたからミスをしても「今日遅刻したんだって?笑」と笑って許してくれるような環境を作れたのだと思う。もしこの環境が作れていなかったら遅刻した者として腫れ物に触るような扱いを受けていたはずで、そうなっていたら今こんなに呑気な文章などかけていない。きっとTwitter(現X)で病み散らかしてることであろう。
真面目では無いし先輩に敬語も使えないしいつまで経っても仕事が出来ないけどこんなことで頑張っていたんだなと感じることがあるのかと不思議な感情になっている。
・時々ある話
仕事を辞めたいという気持ちとまだここで頑張りたいという気持ちが戦っている。いつもは問答無用で仕事を辞めたいという気持ちしかないのだが、時々まだやりたいと思うことがある。
元々やりたかった仕事ではあるし、一緒に働いている人は(一部を除いて)大好きだし、この人たちと一緒に働けている自分を誇りに思うこともある。そういう感情が強く出る時、まだ頑張ろうかなと思ってしまう。
給料も安いし搾取もされてる。パワハラセクハラその他諸々ハラスメントが横行し自分が被害を受けていなくても見ているのも辛い環境ではある。冷静に考えたらこんなところ今すぐにでも辞めた方がいいのはわかる。それでも大好きな人たちが幸せにならない世界が、報われないことが許せなくて、この人たちが幸せになるまで見届けたいという気持ちもある。
そんなことをしていたらいつまで経ってもやめられない。全員が報われる世界などないこともわかっている。全員で幸せになるためにはどうしたらいいのだろうかと考えているうちに時間が過ぎていき、結局仕事は辞められていない。
・頻度の話
インドで韻が踏めるね、ヒンドゥー教だし。
…
…
…
明日からも楽しもうね。おやすみ。
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梢ちゃん、初めてのイリュージョン
1. 大阪から東京へ引っ越して、あっという間に1学期が過ぎた。 新しい学校で仲良しの友達もできたし、まあどんな環境にもすぐに適応するのがウチの強みやな。 弟の湊(みなと)は転校先の小学校に慣れなくてちょっと苦労している感じ。 それで母ちゃんが新聞の折り込みチラシで見つけた小学生向けの造形美術教室へ行ってみたらどうか、と提案してきた。 湊はウチと違(ちご)て繊細やもんね。 ゾーケイとかビジュツとか、そういうんは向いてると思う。
母ちゃんは教室へ電話を掛けて見学の予約をした。 土曜日午後のクラス。 「梢(こずえ)も一緒に来て」 「えぇー、ウチも?」 「湊は小2やし一人で行かされへんでしょ? いつもママが付き添えるとは限らへんし、そのときはあんたが連れてくの」 「あーん、貴重な週末やのに。母ちゃんのいけずー」 「そろそろ『お母さん』かせめて『ママ』って呼んでくれへん? いつも成○石井で母ちゃんって大声で叫ばれるの恥ずかしいんやけど」 「『おかん』って言われるよりええやろ? それに高級スーパーやゆうて恥ずかしがるんは田舎モンやで。だいたい成○石井くらいアベノ橋にもあったやんか」 「あ、そうか」 「分かったらよろしい、母ちゃん」 「そうやって親を煙に巻くの止めなさい」
2. そんな訳で3人で見学に来た造形美術教室。 三田さんというおばちゃんの先生が教えていた。 生徒は10人ほどで、それに保護者のパパとママが何人か来ている。 この日はカラーキャンドルを作っていた。 使い古しのろうそくとクレヨンを削って湯せんにかける。 何色か溶かして好きな順番で型に流し込めばカラフルなキャンドルが出来上がる。
「桧垣湊くんね? よかったら一緒に作らない?」 先生に誘われて湊は頷いた。 「あのっ、ウチもやらせてもらっていいですか!」 「こら梢!」 母ちゃんが止めようとしたけど、先生は笑って許してくれた。 「湊くんのお姉さんね? もちろんどうぞ」 「桧垣梢ですっ。中学2年です! ヨロシクお願いします!!」 だってキャンドル作り、すごい面白そうなんやもん。
「うわぁー、綺麗やん!」 どや、この色のチョイスはなかなかのもんやろ? 「水色を入れたいの? ええで、お姉ちゃんが一緒に削ったげる」 クレヨンを削るのを手伝ってあげた。この教室、こんな小っちゃい子にもナイフ使わせるんか。 「ボク! そこ指入れたらあかんっ。熱いでぇ~!」 湯せんの中に指を入れかけた男の子を止めた。ホットプレートの扱いも注意させんとあかんなぁ。
気が付けばウチは子供たちの輪の中にいてあれやこれや世話をしていた。 先生は後ろに立って笑っていた。
3. 「この娘が一番楽しんだようで申し訳ありません」 他の生徒さんたちが帰った後、母ちゃんが謝った。 ま、ウチを連れてきたらこうなるのを予想せんかった母ちゃんのミスやな。 「いいんですよ。よかったらこれからも毎週来てくれたら助かるな、梢ちゃん」 「ええんですか?」 「子供、好きでしょ?」 「ハイッ、好きです! ・・母ちゃん、ウチの分の月謝もお願い」 「あのねぇ」 「月謝なんて要らないわ。むしろお給料払わないといけないくらいよ」 「えぇ! お給料もらえるんですか!」 「な訳ないやろ」 母ちゃんがウチの頭を小突いた。
「ところで、」 母ちゃんは先生に向かって聞いた。 「三田、静子先生ですよね?」 「はい」 「覚えてませんか? 30年以上前ですけど京都の中学校で」 「京都? 確かに昔、京都で教師をしていましたが」 「私、美術部でお世話になった鈴木です」 鈴木っちゅうんは母ちゃんの旧姓やな。
「・・鈴木純生(すみお)さん? あの、捻挫して松葉杖の」 「はい!」 「きゃあ~っ」「きゃあ~っ」 母ちゃんと三田先生は両手を握り合った。 それからハグして、その場で跳ねながら一回転する。よお息が合うもんやと感心した。
「チラシでお名前見て、もしかしたら思ってたんです」 「懐かしいわ!」 「よかったら、あらためて昔のお話させてください」 「そうね、そうしましょう!」
・・後ろのドアが開く気配がした。 「先生、これも倉庫に置かせてもらっていいですか」 振り返ると背の高いお兄さんが立っていた。 その後ろには可愛いお姉さんもいる。 お兄さんは大きな丸いモンを抱えていた。 イケてない兄ちゃんやな。この、もさぁっとした感じ。 ウチの見立てやと30は超えとるな。もちろん彼女いない歴イコール年齢や。 それと比べてお姉さんはずっと若くてキュート。きっとピチピチの女子高生。
「ああ、まだ生徒さんがいましたね。出直します」 「いいのよ。もう済んでるから。・・それで何を置きたいの?」 「このボールです」お姉さんが答えた。 「くす玉なんだって」 「正確には人間くす玉です」 人間くす玉って、いきなり謎のワード。
「くす玉っ!?」 素っ頓狂な声を上げたのは母ちゃんだった。 「まさかそれ、S型の人間くす玉・・」 「よく分かりますね」 お兄さんが言った。 「あなた何者ですか?」
母ちゃんは両手で胸を押さえて深呼吸して、それから一人で叫んだ。 「きゃあああ~!!」 さっき三田先生とシンクロして叫んだときよりずっと大きな声だった。 皆が驚いて見守る中、母ちゃんだけが絶叫しながらぴょんぴょん飛び跳ねていた。 46歳の母ちゃんが急に若返ってハタチになったみたいに見えた。
4. 次の土曜日の教室。 ウチは一人で湊を連れて来た。 母ちゃんは前の晩からどこかへ出かけ、朝になって上機嫌で帰って来てグーグー寝ている。 ええ歳の主婦がそないな夜遊びしてええんか? 父ちゃんは笑ってたから許してるんやろうけど。
今日の造形美術教室の題材は千切り絵だった。 いろいろな色の和紙をハサミを使わずに裂き、糊で貼って綺麗な絵にする。 子供たちは一生懸命。ウチも一緒に絵を作る。 やっぱり楽しい。 ウチには造形美術の才能があるんやないか。
「みんなーっ、クッキーだよ! あたしの手作り!!」 れいらさんがお菓子を持ってきてくれた。 玻名城(はなしろ)れいらさんは先週出会ったあの高校生だった。 造形美術教室の卒業生で、ときどき子供たちに差し入れしてくれる優しいお姉さん。
「イッくんは二日酔いらしいです」 「男のくせに駄目ねぇ」 れいらさんが報告して三田先生が笑った。 イッくんとはあのお兄さんのことで、本名はえーっと、酒井功(さかいいさお)さんやったな。 れいらさんと同じく造形美術教室のOBで今もいろいろお手伝いしてくれている���しい。
「いったい何人で飲んだんですか? 先生」 「5人ね。イッくんと桧垣純生さんと私。それに桧垣さんの知り合いっていうモデル事務所の社長さんと、京都から来たイベント会社の社長さん。イッくん以外は全員女性よ」 「えっ、ウチの母ちゃんも一緒やったんですか?」 「そうよ。昔のお話が沢山できて楽しかったわ」 「社長するような人と母ちゃんが知り合いとか、知らなかったです」 「面白い人たちだったわ。皆さんお酒もぐいぐい飲むし、盛り上がっちゃった」 「先生もぐいぐい飲んだんでしょ?」 「おほほほ」 「イッくん可哀想。おばさんたちに飲まされて」 「んま、れいらちゃんったら失礼なこと言うわねー」 「ウチにも分かります。30過ぎのおじさんでも、おばちゃんたちから見たら若い男の子ですもんね。そら可愛がられますわ」 「梢ちゃんまだ中学生でしょ? 何でそんなことが分かるの?」 「えへへ、そうゆうんは得意なんです」 「でも30は可哀想よ。彼25歳だもの」 「うわぁ、ホンマですか~! ウチが言うたってチクらんといてくださいっ」 「あはは」「きゃはは」
5. 家に帰って、ウチは母ちゃんから若い頃の話を聞いた。 母ちゃんは京都の会社でイベントの司会やイリュージョンのアシスタントをしていた。 イリュージョンって、あのマジックのイリュージョンなのか。 二十歳のときの写真と言って見せてくれたのは、チャイナ服の母ちゃんが透明な箱の中に出現したところだった。 腰まで割れたスリットから生足出して、きらきら輝く笑顔で手を振っている母ちゃん。 今の母ちゃんと同じ人とは信じられないくらいに綺麗だった。
謎の『人間くす玉』についても教えてもらった。 人間くす玉は同じ会社のアトラクションで、中から女の子が飛び出すくす玉なんだって。 先週イッくんが抱えていたのは一番小さなサイズのくす玉。 「彼がクレクレしたから無料であげたって社長が言ってたわ。意味分からへんよね」 ウチにも意味が分かりません。
夜、れいらさんから LIME のメッセージが届いた。 『明日イッくん家に行くの。梢ちゃんも一緒にどう?』 『行きます!』 『イリュージョンを見せてくれるんだって』 またイリュージョン!? 後にして思えば、それはウチが新しい世界に足を踏み入れるお誘いだった。
6. イッくんのマンション。 「いらっしゃいませ!」 ドアを開けて迎えてくれたのは綺麗な女の人だった。 「あなたが梢ちゃん? 酒井多華乃(たかの)です。よろしくね」 「多華乃さんはイッくんの奥さんだよ。先月結婚したばかり!」 ほぇ~。ばりばりの新婚さんやないですか。 多華乃さんは七分丈スパッツの上にニットのサマーセーターを着ていた。セーターの襟ぐりが大きくて谷間がちらちら。 こんなセクシーな奥様がいるやなんて、この間は「彼女いない歴イコール年齢」とか思てゴメンナサイ!
リビングに案内してもらうとイッくんが待っていた。 ちゃんとお話しするのはこれが初めてだった。 「お招きありがとうごさいます! ・・あの、ウチも『イッくん』って呼ばせてもらってええですか?」 「いいけど?」 「実はどう呼ぶか寝ないで考えました。『イッくん』はちょっとナレナレしい、『イサオさん』はヨソヨソしい、そやかゆうて『イッさん』やと大阪のおっちゃんみたいで」 多華乃さんがぷっと笑う。 「なんでやっぱり、れいらさんと同じ『イッくん』で行かせてください!」 「梢ちゃんって面白いね」 よっしゃ、ウケてくれた! ウチは心の中でガッツポーズをする。
「イッくん、二日酔いは治った?」 れいらさんに聞かれてイッくんは頭をかいた。 「ああ、酷い目にあったけど、タカノがいてくれたから・・」 「熱いねーっ」 大喜びで冷やかすれいらさん。 いつものウチなら一緒に囃し立てるとこやけど、さすがに初対面で遠慮したのは我ながらエライと思う。
「・・んじゃ、さっそくやろうか」 「イリュージョン!?」 「うん、新作だよ。この場所に招かれたゲストだけが見れる限定イリュージョン。そして記念すべき最初のゲストが君たちだよ」 ぱちぱちぱち。れいらさんが拍手した。 今度はウチも一緒に思いきり手を叩いた。
7. 小さなテーブルを挟んで4人がソファに座った。 手前のソファにウチとれいらさん。 向かい側にイッくんと多華乃さん。 こちらから見て向かって左にイッくん、右に多華乃さんが座っている。
イッくんは多華乃さんの腰に左手を回すと、ぐいっと引き寄せた。 多華乃さんがイッくんに密着する。 ニットの襟がでろんと伸びて白い肩が出た。その肩にブラ紐はなかった。 あの、それはお客さんが男性のときに目を惑わすための演出ですか。 女でもドキっとするんですけど。
「これはサテンの袋。長さ2メートルあるのでうちの妻が全部入ります」 イッくんは多華乃さんを左手で抱いたまま、床の袋を右手で拾い上げた。 紫色でつるつるした光沢のある袋だった。 それを多華乃さんの頭から被せる。もぞもぞと右手だけで身体全体を覆ってゆく。 ・・そやから、わざわざ密着してそういう作業をするのは何でですか。 すごくエッチに見えるやないですか。
足先まで袋を被せた。 「足あげて」 多華乃さんの膝がぴょんと伸びて、目の前に袋の先が突き出された。 「れいらちゃん、袋の口をくくってくれる」 「これでいい?」 れいらさんはサテン袋の口を絞って結んだ。
「ありがとう」 相変わらずイッくんは袋に入った多華乃さんを左手で抱いたままだった。 つるつるしたサテンの袋を右手で撫でる。 多華乃さんのボディラインがはっきり分かった。 膝、腰、頭。 うわ、そこは多華乃さんの胸。 いくら奥さんやからゆうて、人前でそないに揉みしだいたらアカンでしょ。
「次はこのシュラフ(寝袋)。梢ちゃん、シュラフって知ってる?」 「ええっとキャンプとかで使うモンですよね」 「そう、携帯用の寝具だね。綿が入ってて暖かいんだ。・・これを被せるから手伝ってくれるかい?」 イッくんに指示されてシュラフを今度は多華乃さんの足の方から被せた。 腰の下を通すとき、イッくんは左手に抱いた多華乃さんを持ち上げて通し易くしてくれた。 頭まで被せ終えると、脇のファスナーを上まで閉めた。
「こっちは縄で縛る���。・・ん? どこかな」 右手で足元をまさぐった。 「れいらちゃん、そっちに紙袋が置いてない?」 「ええっと・・、あった!」 ウチとれいらさんが座るソファの後ろに紙袋があった。 「そこに縄が入ってるから、それでここを縛って。できるだけきつく」 れいらさんはイッくんのソファの後ろに回り、言われた通りにシュラフの口に縄を巻いて縛った。
「二人ともご苦労様でした。後は座って見てね」 ソファに座ったイッくん。 ウチとれいらさんはその反対側に座っている。 イッくんの左手はシュラフ(の中の多華乃さんの腰)を抱いたまま。
「いま、タカノは二重の袋の中。暖かい、というより暑いだろうね。呼吸するのも辛いかもしれない」 右手でシュラフを押さえた。多華乃さんのちょうど顔にあたる部分。 「この中で美女が苦しい思いをしていると考えたら、・・ちょっと興奮するよね」 「イッくん! そういうフェチな妄想してる場合じゃないでしょ! 梢ちゃんも見てるのに」 「え、ウチ? 何のことですか?」 分からないふりをしたけど、二人の会話は何となく理解できた。 じっと我慢してる多華乃さん。たぶん本当に苦しい。 そんな多華乃さんを抱きながら「興奮する」と言ったイッくん。ドSやんか。
「ごめんごめん。イリュージョンに戻ろう」 イッくんは右手でシュラフの口を縛る縄を掴んだ。 「いくよ。・・それ!!」 手前に引いた。 シュラフは腰の位置で二つに折れ曲がった。 「もう一回!」 すぐにシュラフの足先を掴んで持ち上げた。 二つ折りのシュラフが四つ折りになった。
「え」「え」 ウチとれいらさんは揃って声を上げた。 「二人で上から押さえてくれるかい」 言われた通りシュラフを押さえると、空気がしゅうっと抜ける音がした。 シュラフは四つ折りのまま潰れて平らになってしまった。
「えーっ、どうして!?」 「多華乃さんは!?」 二人で騒いでいると多華乃さんの声がした。 「お疲れ様、お茶にしましょ♥」 リビングに隣り合ったキッチンに多華乃さんがいた。 紅茶とケーキを乗せたトレイを持って笑っている。 少しだけ乱れた髪。少しだけ紅潮した頬。 とても色っぽかった。
8. 「いったいどうなってるの!?」 「それは内緒。今のところお客さんが来た時に見せられるのはこのイリュージョンだけだからね」 イッくんはタネを教えてくれなかった。 「あんなにたくさんあったイリュージョンの機材はどうしたの?」 「ほとんど人にあげるか倉庫に入れちゃったんだ。これからまた新しいのを作るよ」 「新居に汚いものを置くなって、三田先生に言われたみたい。私は気にしないんだけどね」 多華乃さんが補足してくれた。 「まあ彼のアパートにいろいろ怪しいモノがあったのは確かね」 「怪しいモノはないだろ、タカノ」「うふふ」 「イッくんはね、何でも自分で作っちゃうんだよ。イリュージョンの道具から吊り床まで」 「スゴイですね! 吊り床って何ですか?」 「あ、ゴホンごほんっ」「・・ちょっと早いかな? 梢ちゃんには」 「???」
いろいろ話をしてイッくんと多華乃さんのことを教えてもらった。 二人は同じ大学で知り合って、一緒にイリュージョン同好会を設立した。勤めるようになってからも仲間と活動を続けている。 マジックの競技会にオリジナルのイリュージョンを出して賞を獲ったこともある。 たまに造形美術教室の子供たちにもイリュージョンを見せてくれているんだ��て。
「最近はれいらちゃんも参加してくれてるんだ。梢ちゃんはイリュージョンをしてみたいって思わない?」 「やりたいです。ウチもあんなすごいイリュージョンができるようになりますか?」 「できるわよ。私も最初は何も知らなくて始めたんだもの」 「ならウチの親が許してくれたら。あ、日曜日しかダメですけど、いいですか?」 「ぜんぜん大丈夫」
「梢ちゃんを誘おうと思ったのは訳があるの」 れいらさんが説明してくれた。 「三田先生、10月に還暦を迎えるのよ」 「カンレキって?」 「60歳のことだよ」 「先生そんなお歳やったんですか」 「だからお誕生会を企画してるの。そこでイリュージョンも見せようって」 「ははぁ」 「いつもだったらイッくんが多華乃さんとやるんだけど、たまにはサプライズもいいでしょ?」 イッくんと多華乃さん、れいらさん。3人がウチを見て笑っている。 まさか。 「れいらちゃんがものすごく推すんだ。新しく来た梢ちゃんっていう中学生がとてもいい子だって」 「あのウチそんないい子では」 「僕も梢ちゃんと会って思ったよ。是非、誕生会のイリュージョンをやって欲しい。・・タカノはどう?」 「大賛成よ。私も梢ちゃんのことが大好きになっちゃった」 「決まりね。マジシャンはあたし、アシスタントは梢ちゃんだよ!」 れいらさんが宣言した。 どうやらウチはいつの間にかイリュージョンに出ることが決まっていたらしい。 母ちゃん、ウチ、母ちゃんと同じイリュージョンのアシスタントするんやで。怒らんといてな。
「実はこんなのを設計しているんだ」 イッくんはノートに描いた図面を見せてくれた。 スーツケース?の中に膝を曲げて入った女の人のシルエットが描かれていた。 「タカノ用に描いたんだけど、梢ちゃんなら問題ないはずだよ」 「もしかしてウチがこれに入るんですか?」 「そうだよ。それで外から剣を刺すんだ」 「えええ~っ!!」
9. 還暦祝いなんて勘弁してちょうだい。 はじめのうち三田先生はお誕生会を嫌がった。 それでも造形美術教室の卒業生がたくさん来る、保護者の皆さんもお金を出し合って準備してくれると聞いて抵抗を断念した。 「ありがとう! ・・でも赤いちゃんちゃんこなんて着せようとしたら、その場で逃亡するわよ」
母ちゃんはウチがイリュージョンするのを嫌がるどころか大喜びしてくれた。 「三田先生のお誕生日にイリュージョン? 素敵やないの!! それであんた衣装はどうするの?」 「んー、まだ何も決まってへん、と思う」 「マジシャン役はあの高校生の女の子ね? よーし、母ちゃんがまとめて面倒みたげる!!」 母ちゃんはイッくんの携帯の連絡先を聞いていたらしい。 勝手に電話して衣装製作の了解を取り、るんるん楽しそうに準備を始めたのだった。
10. 「スーツケースが手に入ったんだ。サイズをチェックしたいから来てくれる」 次の週、連絡があってウチは一人でマンションへ来た。 イッくんと多華乃さんが迎えてくれた。
さっそくスーツケースを見せてもらう。 「メ○カリで買った中古品なんだ。これをイリュージョンに使う予定」 それは思ったより小さかった。 立てて置いたら腰くらいの高さしかない。 「入ってくれるかい。梢ちゃん」 「あ、はい」 いきなりですか。 ええですよ。そのつもりでスカートやのうてショートパンツ穿いてきましたし。
イッくんが広げたトランクの中にお尻をついた。 「両手は後ろに回してくれるかい」 「後ろですか?」 「そう。手錠掛けるつもりだから」 「てじょう?」 「うん、後ろ手錠。動けないように」 !!
「イサオ! イリュージョン初体験の女の子にそんなストレートな言い方はダメっ」 多華乃さんが叱ってくれた。 「梢ちゃんフリーズしてるじゃない。・・心配しないで、梢ちゃん。マジック用の手錠だから自分で外せるわ」 「身の危険を感じました。ウチは生還できるんでしょうか?」 「んー、大丈夫だと思うよ。しらんけど」 イッくんがのんびり答えた。 ウチの関西人アンテナが反応する。 「あ、今『しらんけど』言いました? ウチも使うチャンス伺ってたんですけど」 「一度言ってみたかったんだよ『しらんけど』。今の使い方でいい?」 「グッドです。イッくん大阪でやっていけますよ」 「ナニアホナコトイッテンネン」 今度は多華乃さんが言った。 「多華乃さん、それは東京のヒトがやると割とスベるんで止めた方がええです。あとイッテンネンやのうてユーテンネンです」 「難しいのねぇ」「ドンマイです」 「ねえ、そろそろ続きをやらない?」 「イッくん人のギャグには冷淡ですねー」 「うふふ。冷たいのも彼の魅力よ」 はいはい、ごちそう様です。
トランクの中で横になった。 身体を丸くして両手を後ろに回す。 「もっと顎を引いて頭を下げてくれる」 「はい」 「あぐらを組む感じで。もうちょっとお尻下げて。・・OK、そのポジションをよく覚えておいてね」 「了解っす」 外にはみ出した髪を多華乃さんが直してくれた。 「大丈夫だね。では蓋するよ」 カチャ。 トランクの蓋が閉じて真っ暗になった。 頭の後ろが押し付けられて痛かった。 ぎゅっと折りたたんだ膝と脛、足の甲も前に当たってキツイ。 狭いやん! 「起こすよ」 ぐらり。 お尻に体重が乗った。 すっと身体が沈んで後頭部に余裕ができた。 足は全然動かせないけれど、少しだけほっとした。
「肩を捩じって、片手ずつ前に出してみて」 ごそごそ。 あ、出せた。 「右手で左の壁、左手で右の壁。触れるでしょ?」 はい、触れます。 「あとはまた両手を背中に戻す」 ごそごそ。 戻せました! 「ここまでできたら問題ないよ。ちゃんと生還できるから安心して」 はい! 「何度も練習して慣れてね。出してって言ってくれたらすぐに開けるから」 分かりました!
11. 「・・梢ちゃーん、大丈夫?」 声が聞こえた。 この声は、れいらさん!? 「はーい、大丈夫ですぅ。れいらさんですかぁ?」 「そうだよー。もう15分くらい経ったっていうから開けるよー」 え? 15分も?
ぐらり。 ウチを閉じ込めていた空間が横向きになった。 カチャカチャ音がして蓋が開く。 イッくんと多華乃さん、それにれいらさんがウチを見下ろしていた。 あ、えーっと。 「じゃーんっ、たった今、囚われの美少女が救出されました!」 あかん、誰も笑てくれへん。 仕方ないので、自分で「えへへ」とごまかして起き上がった。
「大丈夫みたいだね。静かなままだから、ちょっと心配になって」 イッくんが言った。 「ぜんぜん大丈夫です。・・何か馴染んでしもて、ぼおっとしてただけです」 多華乃さんとれいらさんが安心したように微笑んだ。
本当は、女の子���閉じ込めるってこういうことなんかと考えてた。 ちょっとえっちな妄想もしてドキドキした。 でんもそんなん恥ずかしくて言われへんやんか。ウチ純真な中学生やのに。
「そういえばれいらさん、いつの間に来てたんですか?」 「遅れてごめんね。梢ちゃんのお母さんに衣装の採寸してもらってたんだ」 「れいらさんちに行ってたんですか、ウチの母ちゃん」 それで朝からウキウキ出かけて行ったのか。 「面白いお母さんねぇ。あの人から��ちゃんが生まれたのなら納得だわ」 「変な納得のしかた、せんといてください」 「そうだ梢ちゃんのお母さん、イリュージョンやってたって教えてくれたよ」 「え、そうなの!?」 多華乃さんが驚いた。 「らしいです。ウチも詳しくは知らんのですけど」 「むかし京都にいた頃、かなり本格的なイリュージョンをやってたらしいよ」 「なんでイサオが知ってるのよ」 「前に飲まされたときに聞いたんだ。・・あ、別にわざと教えなかったんじゃなくて、僕は余計なことは喋らないだけだよ」 「む」 多華乃さんはイッくんの首を肘で絞めて押さえ込むと、その耳の後ろをゲンコツでぐりぐりした。 「あれはスリーパーホールド。多華乃さんの得意技だよ」 れいらさんが教えてくれた。
その後イッくんがスーツケースイリュージョンの仕掛けを説明して、皆で進め方を相談した。 途中でれいらさんが「あたしもスーツケースに入りたい」と言い出して入ることになった。 「何時間でも閉じ込めていいよ」なんて言うもんやから「なら駅のコインロッカーにでも預けましょか」って返したら「うわーいっ!」と喜ばれてしまった。 多華乃さんまで「あらそれ素敵」なんて言う始末。 「手錠は?」「いいですねー」 「DID♥」「ですっ!」 もうやっとれんわ。 でも、これだけあけすけに話せるんは羨ましいな。 ウチもさっきスーツケースの中で興奮しましたって素直に告白したらよかったかな。
12. お誕生会前日の造形美術教室。 子供たちがみんなで飾り付けをしていた。
ウチは湊と一緒にケーキを作っている。 ケーキと言っても食べられない飾りのケーキだった。 ダンボールの大きな筒に模造紙を貼って、その上から色紙で作ったクリームやフルーツをつける。 「姉ちゃんっ。そこはローソクやんか」 「あ、ゴメン」 「ここのチョコプレートはボクがやる」 「ならまかせるで」 「うん」 造形美術教室に来るようになって湊はずいぶん積極的になったと思う。
立ち上がって周囲を見渡す。 手伝って欲しそうな子は・・おらへんな。 それなら部屋の隅に座り込んでちょっとひと息。 明日はいよいよイリュージョンの本番か。 昨夜見た夢を思い出した。
スーツケースに入っている夢だった。 何故か学校の制服を着ていて、後ろ手に手錠を掛けられていた。 この頃、何度も同じような夢を見る。 ウチはいつもスーツケースに閉じ込められていた。 ・・またか。 夢の中で考える。 ・・それやったら、楽しまな損。
イリュージョンと言われてスーツケースに入ったウチ。 そのままどこかへ運ばれる。 街の雑踏が聞こえる中をごろごろ転がって、静かな場所に置かれた。 コインロッカー!? スーツケースごと、コインロッカーに収納されたんか。 あの、このスーツケース、女の子が入ってるんですけど。
囚われのヒロイン。DID。 ずっと前からDIDの意味は知ってい���。ウチはおませな少女なんや。 おませなウチは絶対絶命のピンチにも憧れる。 もう逃げられへん。どこかに売られてしまう。 そうや、可愛い女の子は拉致られて売られる運命にある。 諦めるってキモチ、ちょっとええと思う。
小さく折り畳んだ身体が動かせない。 もどかしい。もどかしくてウズウズする。 そやけど、このもどかしさに耐えるのが乙女の務めや。 身体じゅうが熱くなる。
「・・梢ちゃん!」 誰かに呼ばれて我に返った。 ウチの顔を覗き込んでいるのは、れいらさんだった。 「梢ちゃんがヒマそうにしてるのは珍しいね」 「ちょっと休憩中です。れいらさんはどうしはったんですか?」 「さっきね、衣装を試着してきたの」 「お~っ、どんなでしたか」 「セクシー! 自分でもびっくりしちゃった」 「母ちゃん、ウチの衣装よりもヤル気出してましたもん」 「恥ずかしいけど、あんな恰好めったにできないから頑張って着るよ。梢ちゃんの衣装は?」 「それは明日のお楽しみです。・・ええっと、あの、つかぬ事を伺いますが」 「はい?」
思い切って聞くことにした。
「れいらさん、こないだスーツケースに入ったでしょ? イッくんのところで」 「入ったねー」 「失礼なこと聞くって怒らんといてくださいね」 「うん、怒らない」 「れいらさんと多華乃さん、やっぱりマゾの人ですか?」 「へ!?」 「あのときのお二人、ドMトークで盛り上がってたやないですか。コインロッカーに預けてほしいとか手錠掛けられたいとか」 「そ、そんなこと口ばしったっけ」 れいらさんが顔を赤らめるのを見たのは初めてやないかな。 「『ICレコーダー梢ちゃん』の異名を持つウチですから間違いありません。あのトーク、なんぼかはノリで言わはった思うんですけど、羨ましかったです。あんな風に性癖を発散する女の人を見たのは初めてでしたから」 「中2のくせに性癖なんて言葉使うのね」 「ウチはおませな少女なんです」 「あははは」 豪快に笑われた。 「いいよ、教えてあげる。マジレスすると多華乃さんはドMだよ。自分でも公言してるわ。旦那様のイッくんはS」 「分かります分かります」 「あたしはMとS両方あるな。お相手によってどちらでも。・・あ、お相手って男性に限らないからね」 れいらさんはそう言ってウインクした。 「梢ちゃんはMだよね」 「あ、ウチはまだ・・」 「スーツケースに詰められて感じてるじゃない。もうみんな気付いてるわよ」 ぶわ。 冗談やなしに顔に火が点いた。
しばらくけらけら笑ってから、れいらさんは言った。 「それでいいんだよ! SとかMとか恥ずかしいことじゃないんだし」 「それやったらお願いがあるんですけど」 「何だって聞いたげるよ」 「これからはウチも多華乃さんとれいらさんのドMトークに参加していいですか? ウチもエロいこと言いたいです」 「そんなこと!? あはは、大歓迎!!」 「ありがとうございます。何かすっきりしました~」 「梢ちゃんて本当に面白くっていい子ねぇ。ますます好きになっちゃった。あたしが三田先生なら絶対にぶちゅ~ってしてるところね」 「ぶちゅう~!?」
13. 三田先生のお誕生会が始まった。 造形美術教室の生徒さん、保護者のパパとママたち、卒業生が何十人も集まっている。 イッくんと多華乃さん、それにウチの母ちゃんもちゃんと揃っていた。
司会のれいらさんが開会を宣言した。 続いてイッくんが卒業生代表として挨拶。・・その直後。 ぱーん! 正面にあったケーキからクラッカーが弾けて紙吹雪が舞った。 「三田先生っ。はっぴぃばーすでーぃ!!」 ケーキが上下に割れて、中から立ち上がったのはウチやった。 母ちゃんの作ってくれた白い衣装を着ていて、手には花束。 ケーキから出て花束を三田先生に渡した。、 子供たちは大喜び。他の人たちからも大きな拍手。
ウチが飛び出したのはケーキの形をしたびっくり箱。 その正体は前日に湊が作ったダンボール製のケーキだった。 これをイッくんがたった一晩で改造してくれた。 クラッカーを取り付けて紙吹雪が飛ぶようにした。 上下に分離できるようにして内部を補強し、小柄な女の子なら収まる空間を用意してくれた。 ホンマ、イッくんって何でもできるスーパーマン。
「ご苦労様!」 花束を渡して戻って来たウチをれいらさんが労ってくれた。 「ケーキの中でドキドキした?」 「はいっ。次にパーティするときは一緒にびっくり箱しましょ!」 「いいわね!」 ウチは皆が集まる前からケーキの中にずっと隠れていたのだった。
お誕生会はそれから子供たちが歌ったり踊ったり、造形美術教室の昔のビデオを上映したりして進行した。 そしてメインイベント。ウチとれいらさんのイリュージョンの時間になった。
14. れいらさんが衣装を着替えて出てきた。 「うわあ」「れいらちゃーん!!」 「すごーい!」「キレイ!!」 大人も子供もみんなびっくりしてるなぁ。 「みんなー! お姉ちゃんこれから頑張ってマジックするよー。立ち上がったりしないで見てねー」 「はーい!!」
れいらさんは真っ赤なボディスーツとその上に短い黒ジャケットを着ていた。 ボディスーツはハイレグで胸のカットも深い。 バニーガールみたいにも見えるし、白いブーツを履いているからレースクイーンのようにも見える。 エロくて恰好いい。 母ちゃんが「萌える~!!」と雄叫びを上げながら作ったコスチュームだけのことはある。執念がこもってるわ。 何人かのパパが見とれてしまってママから叱られているのもお約束。 さすがにこれを女子高生に着せて小学生の前に立たせるんはええのかと心配やけど、三田先生が手を叩いて喜んでるから構へんのやろうね。

れいらさんが手招きした。さあ出番や。 「マジックをお手伝いしてくれる梢お姉さんです!」 「よろしくーっ」 ウチはスーツケースを引いて出て行く。 あの中古のスーツケースはイッくんが改造して外観が変わっていた。 正面と裏側に細長い穴が6つ。 これはサーベル(剣)を刺すための穴。 ギミックの都合でキャリーハンドルは上げたまま固定。
ウチはお客さんの方に背中を向けると両手を後ろで組んだ。 その手首にれいらさんが手錠を掛けた。 左右に引っ張って手錠が外れないことを示す。 それが済むと、れいらさんはスーツケースを倒して蓋を開いた。 スーツケースの中は仕切り類が全部外されていた。 代わりに蓋の裏に剣刺しのギミックがついて、少しだけ狭くなったけどウチが入るのには問題ない。
うちは靴を脱がせてもらって裸足になり、スーツケースの中に横になった。 膝を引き寄せて身体を丸くする。 簡単な所作やけど、一発で決まるように何回も練習したんやで。

れいらさんはスーツケースの蓋を閉じようとする。と、中身が大きすぎるのかなかなか閉まらない。 蓋にお尻を乗せて座って閉めた。パチンとロックを掛ける。 キャリーハンドルを両手で握り、重そうにスーツケースを立てた。
れいらさんが次に手に取ったのはサーベルだった。 これもイッくんの手作りで、長さ1メートルほど。 銀色のブレード(刃)と手元が束(つか)になっている。 れいらさんはブレードを指で撫でて痛そうな顔をした。 「怖い人は目をつぶってねー」 スーツケースの後ろに立ち、一番上の穴にサーベルの先端をあてがった。 何人かの子供が自分の手を目の前にかざした。
15. カチャリと音がしてスーツケースが閉ざされた。 ウチはもう外へ出られない。 ぐらり。 スーツケースが立てられて世界が90度回転した。 いよいよここから本番。 ウチはスーツケースの中で深呼吸する。 こんな姿勢やから本当の深呼吸は無理やけど、大切なんは気持ちやからね。
スーツケースの中で身体を捩じった。 背中で手錠を掛けられていた両手を前に回した。 そんなことができるのは、左右の手錠が分離できるからだった。 手錠の鎖は紐で繋がっているだけで、その紐はリールで伸びるようになっている。
前に出した右手で左の壁をまさぐり、そこに6個並ぶレバーを探し当てた。 蓋の裏にはサーベルの一部、ブレードの先端だけが隠されている。 レバーを動かすとスーツケースの蓋の穴からその先端が突き出る仕組みになっている。 一方、れいらさんが持つサーベルは、スーツケースの穴に押し込むとブレードが縮んで束の中に収まる仕掛けになっているのだった。
「・・スチール製のメジャーがあるだろう? あれと同じ構造だよ。ブレードは硬いように見えて実は巻き取られてるんだ」 「?」「?」「?」 ウチもれいらさんも、一緒に聞いていた多華乃さんも、イッくんの説明はさっぱり理解できなかったと思う。 理屈は分からんでも、効果は分かった。 後ろからサーベルを押し込むのに合わせてレバーを操作したら、お客さんにはサーベルがスーツケースを貫通したように見える。 大切なのは二つ。 二人のタイミングを合わせること、それから6個ある穴の順序を間違わんようにすること。 それさえ守ればバッチリのはずや。
れいらさんが最初の穴に1本目のサーベルを押し当てた。 コツン。 スーツケースの中に音が響く。 ウチは1秒待ってレバーを下げた。 これでサーベルの先端がにょっきり顔を出したはず。
2本目、3本目。 ウチは順番にレバーを操作した。 後で聞いたら子供たちとパパママたちはビックリしていたらしい。 ウチが本当に刺されたって思った子が多かったんやて! うわぁっ嬉しいぃ、って叫んでしもたよ。 4本目、5本目、6本目。 全部のサーベルがスーツケースを突き通った。 れいらさんはそのスーツケースをくるりと回してお客さんに全体を見せた。

今度は後半。サーベルを抜く演技になる。 レバーを逆の向きに動かせばブレードの先端が引っ込み、同時にれいらさんがサーベルを引き抜いたらええんやけど、実はこれはけっこう、ちゅうか、かなり難しい。 前半でサーベルを刺すときは、れいらさんがサーベルを押し当てる音を合図に、少し遅れてレバーを動か��ばよかった。 「・・でも、抜くときに少し遅れるのは困るんだ。ちょっと考えたら判ると思うけど」 「?」「?」「?」 またしても女性3人はイッくんの説明を理解できなかった。 「後ろで引き抜いてるのに、前に出ている先端がそのまま残っているのは不自然だよ。あれ?って思われてしまう」 「そうか」 れいらさんが気付いた。 「前も後ろも同時じゃないといけないんですね」
イッくん細かい。でもその通りやな。 ウチとれいらさん、スーツケースの中と外でタイミングを完全に合わせないといけない。 何か合図が要る。でもどうやって? イッくんのアイデアは単純やった。 「それならお客さんに合図してもらおう 」
16. 子供たちに向かってれいらさんが呼びかけた。 「みんなー、梢お姉さんが穴だらけになっちゃいました! 助けてあげたいですか?」 「助けてあげたーい!」 「じゃあ、この剣を抜きまーす! 何本抜かなきゃいけないかしら?」 「ろっぽん!!」 「1本ずつ抜くから一緒に数えてくれるー?」 「はーいっ」「数えるー!」 「数え間違ったり、声が揃っていなかったりしたら、梢お姉さんは死んじゃうかもしれないよ?」 「だめー!」「やだあっ!!」 「じゃあ練習しよう! いい? せーのっ、いーち、にぃーい・・。ああぁっ、ダメダメ揃ってないっ。もう一回!」 全員が揃って1から6まで数えられるまで練習させた。 「いくよ? せーの!」 「いーっち!」 れいらさんがサーベルを引き抜くと同時にブレードの先端が引っ込んだ。 「にぃーい!」 子供たちの声が響く。リズムもペースも綺麗に揃っていた。 「さーん!」 どんどんサーベルが抜けて行く。 「しいー!」 あと2本! 「ごぉー!」 これで最後!! 「ろぉーっく!!」
「はーい! 全部抜けたねー! 梢お姉さんは無事かなー?」 スーツケースを横に倒して、ロックを解いた。 カチャリ。 横になっていたウチが身を起こした。 「うわー!!」「あれー!?」 白い衣装がピンクに変わっていた。 立ち上がって一回転して見せた。 どうかな? 母ちゃんの作ってくれた早変わり衣装。 可愛いでしょ?

れいらさんに手錠を外してもらう。 小声で言われた。 「知らなかったよ。びっくり!」 「えへへ。黙っててスミマセン」 二人並んでお辞儀をした。
三田先生が駆け寄って来た。 「すごいすごいすごい!! どきどきしちゃった! ありがとう!!」 イッくんも来て���手してくれた。 「やられたよ。衣装チェンジとはね」
もう一度拍手を浴びながら皆でお辞儀した。 お客さんの中に母ちゃんと湊が座っているのが見えた。 湊は黙ってサムズアップしてくれた。 あんた、どこでそんなゼスチャー覚えたの。格好ええやんか。 ウチも笑って親指を立てて返す。 すると母ちゃんまで指を立ててウインクした。 母ちゃんっ、指が違う. 立てるのは中指やのうて親指やちゅうねん。
17. それから二週間経った夜。 ウチと母ちゃん、れいらさん、イッくんと多華乃さん夫妻、そして三田先生がレストランの個室にいた。 三田先生がお誕生会のお礼にと招待してくれたのだった。
「ウチ、フレンチなんて初めて」「あたしもです!」 「お箸で食べるフレンチ、いいですねー」 「友人のお店なの。形式張らずに楽しんでちょうだい」 ワインとノンアルコールのスパークリングで乾杯。 「あら、あなたたちもノンアル?」 先生がイッくんと多華乃さんに聞いた。 「僕らは後でいただきます。今は、ちょっと」 「彼、リベンジする気なんです」 多華乃さんが言った。 「タカノ、いきなり言う?」 「いいじゃない。頑張るのは私だよ?」 「あ、ぴぴっと来たっ。イリュージョンするんでしょ!」 れいらさんが言った。 イリュージョン!?
「この人、梢ちゃんの衣装チェンジに全部持ってかれたこと未だに根に持ってのよ。子供みたいでしょ? うふふ」 「そんなことはないよ。僕は」 「うん、イッくんってそうだよね」「分かるわ」「イッくん、ホンマですか?」 「ぼ、僕は・・」 「あまりイサオを苛めないであげて。その分、私が彼に苛められるんだから♥」 謎めいた微笑の多華乃さん。 他のみんなは笑っている。母ちゃんまでウンウンって頷いて。 まさかこの二人、ムチとローソクでSMプレイしてたりする?
18. 「ええっと、やろうか」「はい!」 イッくんと多華乃さんは席から立ちあがった。 一度出て行って戻って来た。 持ってきたのはあのスーツケースと紙袋。それからサーベル、ではなくて金属の細い棒。 「先日とは趣向を変えたスーツケースイリュージョンをやります。・・これは」 イッくんはそう言って金属棒を持って水平に構えた 「ステンレスの丸棒です。直径5ミリ、スーツケースの穴をぎりぎり通る太さです。先端を円錐形に削り出しました」
イッくんはスーツケースを床に倒して蓋を開いた。 れいらさんが黙ってウチの肩を叩いた。それから開いた蓋の裏を指差す。 !! あの剣刺しのギミックがない。 蓋の裏に張り付けられていた黒いパネルのような仕掛けがなくなっていた。 6個の穴がはっきり見えた。
多華乃さんがさっとシャツを脱いだ。 ブルーのスパッツ。その上は黒いブラだけ。格好いい!! スーツケースの中に入って膝をついた。 そのまま身体を逆海老に反らしてスーツケースに収まる。むちゃくちゃ柔らかいやないですか。 イッくんが多華乃さんの肌を撫でる。ああ、また。 「あら♥」「まぁ♥」 嬉しそうな声を上げたのはウチでもれいらさんでもなく、三田先生と母ちゃんだった。

イッくんはにやりと笑うと蓋をぱたんと閉じた。 すかさずスーツケースを立てて起こす。 紙袋から縄束を出してスーツケースに巻きつけ、荷物みたいにきりきり縛った。
れいらさんがウチの耳元でささやいた。 「多華乃さん、頭下向き」 ホンマや! あのポーズで逆立ち?
イッくんはスーツケースの後ろでステンレス棒を水平に構えた。 「前後の穴を一発で通すのが難しいんだ。・・練習の成果をご覧あれ」 息を整える。 いきなり穴に突き刺した。合図も何もしなかった。 反対側の穴から棒の先端が飛び出す。 すぐに引き抜き、別の穴に突き刺した。 抜いては刺してを何度も繰り返した。 むちゃくちゃ速かった。
今度はステンレス棒を6本、スーツケースの横に並べた。 まず1本を突き刺した。 すぐに次の1本を持って突き刺した。 立て続けに全部の棒を刺してしまった。
「・・おっと失礼」 テーブルにあった紙ナプキンで、一番下の棒の先端を拭いた。 ナプキンが血に染まったみたいに赤くなった。 ひょえー。 ウチらのイリュージョンより迫力ありまくり! 多華乃さんがどうなっているのか想像できなかった。 ぎちぎちに縄で縛ったスーツケースの中で、無理なポーズで逆立ちで。
「では助けてあげましょう。彼女が無事でいるかどうか心配です」 ステンレス棒を全部引き抜き、スーツケースの縄を解いた。 床に寝かせて蓋を開ける。 入ったときと同じポーズの多華乃さんが現れた。 ぐったりしているみたいやった。 イッくんが多華乃さんの背中に手を当てて起こした。
血!! 多華乃さんの胸と脇腹から真っ赤な血が流れていた。 ええ!! まさか、大怪我!? れいらさんも驚いて固まっている。 「・・ええっと、残念ながらイリュージョンは失敗したようです。妻は天国へ旅立ちました」
ガタ! 立ち上がったのは母ちゃんやった。 自分のナプキンを掴むと、二人に近づいて多華乃さんのお腹をごしごし擦った。 「ひ、・・きゃはははっ」 多華乃さんが身を捩って笑いだした。 「あーん、ごめんなさい!!」
「あんたら、やりすぎ! これ、ケチャップでしょ?」 母ちゃんが言う。母ちゃんの目も笑っていた。 「恐れ入りました」 イッくんが謝った。 「最後まで騙せると思ってたんですけど、さすがですね」 「昔よく使ったわ。匂いで分かるからお客さんと近いときは注意が必要なの」 「勉強になります」
19. 食事が済んで、三田先生がイッくんに聞いた。 「さっき、もし桧垣さんに見抜かれなかった��どうするつもりだったの?」 「そのときは蘇生措置をして生き返らせる予定でした」 「ウソ。スーツケースに入れて持って帰るって言ってたじゃない、イサオ」 「そっちの方がよかったかな?」 「そうね。私はまる1日詰められてもイサオのためなら耐えるわよ♥」 「多華乃ちゃん」「はい?」 三田先生がいきなり多華乃さんの頬を両手で挟んでディープキスをした。 「ん! んんん~っ!!」 「素敵よ、その心がけ。でも新婚だからってサービスしすぎると、彼、図に乗るわよ」 「はぁ、はぁ、・・はい」
「次は、」 三田先生が顔を向けたのは・・、ウチやった! 「一番頑張ってくれた梢ちゃん♥」 「は、はい」 ウチは顔を近づけてくる先生から逃げられなかった。 「本当に、一番お礼を言いたかったのはあなたなの」 「うわ♥」れいらさんの歓声が聞こえた。 「これからも、お願いね」 ちゅう。 マウスツーマウスでキスをされた。 女の人相手で快感やったというと変態みたいやけど、本当に気持ちよくてうっとりしてしまった。 ウチは皆が見ている前で60歳のおばちゃんにファーストキスを奪われたのだった。
・・それからウチは長いことイリュージョンの活動をすることになった。 イッくん夫妻とれいらさんにはまだ秘密があったけど、それを知るのはずっと先のことだった。
────────────────────
~登場人物紹介~ 桧垣梢(こずえ):14歳、中学2年生。一人称は『ウチ』。 桧垣湊(みなと):8歳、小学2年生。梢の弟。造形美術教室の生徒になる。 桧垣純生(すみお):46歳。梢と湊の母ちゃん。旧姓鈴木。 三田静子:60歳。小学生向け造形美術教室の指導者。嬉しいと誰が相手でもキスする癖がある。 玻名城(はなしろ)れいら:17歳、高校2年生。造形美術教室の卒業生で教室を手伝っている。 酒井功:25歳。造形美術教室の卒業生。趣味でイリュージョンをやっている。通称イッくん。 酒井多華乃(たかの):25歳。功の新妻。身体が柔らかい。
4年前に書いた 多華乃の彼氏 と 多華乃の彼氏2 での仕込みをようやく回収しました。 仕込みとは、造形美術教室の先生の名前を三田静子にしたこと、そしてイッくんが京都に行って人間くす玉をクレクレしたことです。 大抵の場合、回収方法はまったく考えずに執筆時のノリだけで仕込むので、そのまま放置で終わることも多いです。 今回はAIで作成したイリュージョン絵(=スーツケースに女の子が入って笑っている絵)が中学生のように見えたことから、この女の子を純生さんの娘にして仕込みを回収することにしました。 純生さんと三田先生のエピソード(純生さん中学3年生のとき)は『三田静子』をサイト検索すれば出てくるはずなので興味のある方はお読みになってください。
今回のイリュージョンは3つ。 イッくんのマンションでやった袋詰めからの脱出は、現実に演じることが可能と想定しています。 ただし、あの部屋(正確にはソファと隣接してキッチンがある)かつ観客が少人数でないとできないので、舞台で演じるには向きません。 袋の上から多華乃さんのボディを撫でまわすのは夫婦のイリュージョンだからできることですね。
梢ちゃんのスーツケースイリュージョンは、前記の通りスーツケースに入った女の子をAIに描かせたので、それなら剣を刺してしまえと考えたものです。 ダンボールの剣刺しはよく見かけるイリュージョンですが、スーツケースは珍しいかもしれません。 サーベル回避のギミックは、これならできそう?というものをイッくんに考えてもらいました。 刺すときと抜くときのタイミングの相違は作者のこだわりです。お読みの皆さまには面倒くさかったら申し訳ありません。
梢ちゃんのスーツケースで仕掛けを凝ったので、多華乃さんのスーツケースは一切ギミックなしの命がけです(笑)。 ダンボールよりはるかに狭いスーツケースの中、軟体ポーズでその上逆立ち。いったいどうやって6本のステンレス棒をすり抜けたのでしょうか? 最後に母ちゃんが止めたのは本当はルール違反です。 元プロだから分かっているはずですが、レストランで血まみれは悪乗りが過ぎましたね。
本話の最後で梢ちゃんの今後を示唆しました。 イッくん夫妻とれいらちゃんの秘密とは、もちろん 前話 で描いたあの趣味です。 梢ちゃんがどんなM少女に育って行くのか作者の私も楽しみです。
挿絵は今回もすべてAIで生成して一部手修正を施したものです。 一番うまくできたのはれいらちゃんのマジシャン姿。やはりAIは単純な立ちポーズなら簡単です。 ここのところAIに描かせた絵にストーリーをつける小説が続きましたが、次回以降はストーリーを先に考えて挿絵をつける従来の手順で進めたいと思います。 しばらく時間が開くと思いますが気長にお待ちください。
最後に小説ページの体裁について。 tumblr の入力エディタが更新され、従来の入力方法(HTML入力)が使いモノにならなくなりました。 大きな変化がないように努めていますが、一部違和感があるのはお許し下さい。 (例えば、後書き前の区切り線が引けない~泣)
それではまた。 ありがとうございました。
[Pixiv ページご案内] こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。 Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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※ モバイルSuicaでグリーン車に乗る
以下の件に関して、私は誰も責めるつもりはありませんw。単に、私のブログには、近郊電車で、グリーン車に乗るような階層の人間がいなかった、本当は、誰もその手順を知らなかったというだけの話ですから。
まず、渋谷駅乗換。今地獄です。JRのハチ公改札の行列が、スクランブル交差点まで延びている。実際の改札はそこにはない。まず渋谷郵便局側の東口へと回らされた後に、実際は中央改札に過ぎない場所へと誘導される。そこをハチ公改札と名乗っている。
そのせいで、月曜夕方は、改札を潜るまで、7分ほど、その行列に並びました。まるで舞浜ランド。滅多に行かないとはいえ、あのハチ公前の工事はいつまでよ? とChatGPTに聞いたら、最低でもまだ2年は掛かるらしい。JRは、あの状況を放置する気なのか?
その夜に、渋谷駅乗換を回避するために、新宿駅から湘南新宿ラインのグリーン車に乗ってみました。まず新宿駅に関して、苦情を言いたい。
私はその時、西端の中央線ホームから乗り換えたのだけど、途中で、「湘南新宿ライン下り」ホームの案内が消えるんです。びっくりした。新宿駅なんて、こんなでかい駅で、こんな不案内が許されているという事実に驚きました。誰も指摘しないのか?
ホームから降りて直ぐは、湘南新宿ライン上り下りの案内が頭上にあった(ホーム番号は無し)。ところがすぐそれは消えて無くなり、上り、つまり池袋方面乗り場の案内しか無くなった。
私はあれっ? と思いつつも、上下線同じホームの構造だろうか? と思って、ひとまず、その上りのホームに上がってみたら、どうも違うらしい。下り線ホームはどこなのか? そのホーム上には何の案内もない。
ただし、その上りホームは、3、4番線だったので、これは1、2番ホームだろうな? と目処を付けて、一番東端のホームを目指して歩き出した。それで電車を一本逃した。
その辺りでようやく、このホームは埼京線ホームでもあり、埼京線ホームは、事実上新宿駅の沖合、高島屋の隣にあったということを思い出した。
ただ、なぜその下りホームの案内が途中で消えたのか? どこにも書いてないのかの理由が解らない。どうして?
で、何しろ端っこのホームで、上がった先は、車両番号15番? グリーン車の5番、4番はずっと先です。本当にこっちで良いのか? と思いつつ延々と歩きました。
せっかくのことだから、やっぱり2階席だろう! と思って、外は真っ暗闇な時間帯だけど、2階席に乗り込みました。赤ランプが空席。その空席にまず荷物を置いて、その頭上のセンサーにスマホをかざす。ところが、一瞬、緑色に点滅はするけれど、また直ぐ赤色に戻る。?? 状態。
こいつ、グリーン車に乗ったことないんだぞ、クスクスw、という乗客の笑い声が脳内で木霊して来る。
とにかく、ランプが点かないorz。とりあえず座って、パソコンを出してググるけれど、当然必要な情報は一切出て来ない。そんなものがあれば、私がブログで尋ねた時に、誰かが検索した情報を教えてくれている。
たぶん、私が必要とする情報は、ネットのあちこちにあるのだろうけれど、そういうまともなサイトは、SEO対策で駆逐されて上には上がってこないわけです。しかもJRの案内はタコ。人間工学を無視している。
たとえば「JR東日本。グリーン車。ランプが緑色に変わらない」でググってGoogle が返して来るAIの答えは素っ頓狂な代物です。これは、ソースとして拾った情報に、正しいものがないからです。
※ グリーン車システムのご利用方法|Suica:JR東日本
https://www.jreast.co.jp/suica/use/green/use_system.html
>モバイルSuicaで購入
グリーン車をご利用になる前に、お手持ちのモバイルSuica対応のスマートフォンで「Suicaグリーン券」をご購入ください。<
たとえばJRの正式案内のこれ↑ 変な案内だと思いませんか。「グリーン車をご利用になる前に……」と書いてあって、いかにもこれでは、乗る前に買え! と読める。実際には、乗った後で買えることをJRは宣伝している。
電車が渋谷駅に近づいて、はたと困った。新しい乗客が乗ってくる……。しかも、自分は酔ってくるorz。パソコン画面と格闘したせいで、走り出して5分も経たずに、明らかに車酔いが始まっている。
パソコンを仕舞い、しばらく考えた。グリーン券を買うとはどういうことだ……。と考えて、これはまず、モバイルSuicaの中で買え、ということなのか? 買ってからセンサーに近づけるということなのか? と思いつき、スマホのモバイルSuicaを起動して、そこにグリーン券購入のボタンがあることに気付きました。いつも最下段に表示されているけれど、何しろ用が無いから、そうやって使うのだという認識が皆無だった。
それをタップして、出てくる入力欄に、乗り込んだ駅と降りる予定の駅を入力すると、その区間のグリーン料金が計算、表示されて、切符を購入できた! その状態のスマホを頭上のセンサーに近づけたら、ようやく、ランプが緑色の使用中に変化して確定しました。
このグリーン券は、もちろん座った後の購入で全然構いません。
凄いこっ恥ずかしい思いをしたけれど、その2階席に乗っているのは、休日の夜なので、みんな私とどっこいどっこいの見窄らしい格好をしたパンピーだけだった。
ただし、車酔いは本当に酷くて、一晩寝れば大丈夫だろうと思ったけれど、実はまだ続いていますorz。車酔いが三日経っても抜けない。
2度と2階席には乗らない。だって、普段なら気付かないカーブで、傾いているのを感じて、あ、ここはカーブだったんだと気付けるほどなんだもの。
通勤電車でグリーンに乗るメリットはあるか? 普通席が地獄のように混んでいたら、乗る価値がないわけでもない。けれど、何しろそのグリーン車は、どこの駅でも一番便利な場所に止まってくれるわけではない。通勤電車なんて、みんな目的地のエスカレーターや階段に近い車両に乗るでしょう。それが出来ないし、二階建て車両になると、2階にしても下にしても、目的地が近づいたら、席を立っておく必要がある。普通車両みたいに、さっと降りられないから。
その不便を考えると、これは余計なお金を払うメリットがあるのか……、という印象でした。
※ ところで、私はこの時、ポケットWi-Fiを起動してネットに繋いでいました。車内でパソコンを使うつもりでいたので、出かける前に、ブラウザ等、勝手にアプデを始めるソフトを全てアプデして(Winアプデはいつも切っている)、パソコンを立ち上げました。
使用時間はほんの10分未満。やったことは、そのグリーン車関係のサイトをググるだけ。ただそれだけの作業で2.3Gも使いました。なんで? 月5Gコースの契約で、月半分の量を、たったの10分で使い果たしたということです。
実はここしばらく、chromeが異様に重たい。しかも引っかかるようになった。開いたタブの中で、頁の下へ降りようとすると、私の仕事用爆速PCでも、下手すると10秒くらい固まる。
これはchromeのアプデのミスなのか? それとも、いろんなサイトで、ありとあらゆる広告が入るようになったからこの状態なのか?
私は産経サイトを広告ブロック対象から外しているけれど、ちなみに今朝のウヨ産経の学術会議の記事一本に関して、ブロック・ツールはなんと、「146本」の広告が付いているぞ? と警告してきた。普通は多くても30本前後。これでも異常だけれど。日経記事は少ない。一桁台ですね。毎日新聞は100本近いのがある。
Google は検索で表示されるページに関して、何件以上広告を付けたページは排除するルールを設けるべき。
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2024.12日記
2024/12/01
よく晴れた日というのに深緑のウインドブレーカーを着ている男性。●空想街図鑑のポップアップストアがやっていて、図鑑、ポストカード、オブジェクトキット、栞などいくつか購入した。忘れられた本たちの街という絵は、忘れられた本に通ずる扉が部屋にあってほしいという思いと、忘れられた物語を積み上げられてできた街の景観の栞で本を読むことのどちらも叶えたく、同じ柄だけれどカードと栞とを買った。オブジェクトキットは物語の冒険を終えた主人公たちが住むという「本の街」。物語や冒険を終えた者に帰る場所があるという、フィクションと現実のあわい、掬いの場としての「本の街」。ひとつの冒険を終えた主人公たちはきっとまた新たな冒険へ向かうから、読者はいくつもの物語と冒険と冒険者に取り残されてきた。物語が好きで、物語を読むひとほどそうだろう。けれど「本の街」があるなら、 彼らはいつからかいつでもそこにいて、さいごは、読者はどこにも置いてゆかれない。
2024/12/02
わたしは崖の上にいた。するどくきつい風が眼下にうねる海と同じように吹き荒れ、耳の周りを灰色の轟音が囲覆った。それはそこのみでなかった。あたりが轟音のそのもので、内側に残し置かれたすべての髪はなぶられ、目を細めるとさらに音は、風は、すべての顔を遠くへさらおうと凹凸にしがみついた。顔だけは手放してはならない。わたしは目と鼻の溝と、眉間に力を寄せる。けれど無駄なことだった。顔は隙間から入った風に表面を掘り起こされ、瞬く間にするするとほどけると風を泳ぎ、風と混ざり合ってはてしなく高いところまで巻き上がっていった。巻き上がりながら、顔はいくつも声を上げた。ささやき、うめき、悲鳴を上げているのかもしれない。私はほどけた顔から声がにじむのを感じながら、声は轟音をあげる風の幕に遮られ、はげしい風のとおりにどこかへ飛んでゆく。顔と、声が織り交ざりながらどこかへさらわれてゆく。わたしが何を言っているのか、もはやわたしにはわからなかった。声は遠く、そのためにわたしは何をも言うことができた。低く燃え続けるような灰色の轟音のさなか、わたしはなにを言ったのだろうか。●そういうことを意識的に行ってゆかなければならないのかも。そうしなければいっしょうなにかを恨み続けてしまうのかも。●フォーマットを誤ったせいで三人がかりでソースを追う羽目になり、またひとに迷惑をかけていた。新人でよかったー。涙
2024/12/04
風呂から上がると父が床に座って犬を撫でていた。彼が床に座るようなことは滅多にないから驚くと、父は酔っていて、「何か言いたいことがあったんだけどな」と言う。わたしは「なに?」と言いながら内心「わたしのことが大好きってこと?」と言い、ひさびさに大好きと言ってもらうかやめるかを考えていたけれど、母が「欲しいものがあるんだって」とわりこんだので言ってもらえなかった。母の話す”ほしいもの”はその前に母と話していた携帯印刷機のはなしで、ボーナスで買おうか迷っているというだけのことだから酔って機嫌の良い父に頼みたいものではなかった。幼い頃から母とのコミュニケーションはずっとこうで、ほしいとかうれしいとか、自分の内側のものが外側に規定され続け、忘れられ続けている。外側に忘れられても、内側のわたしはパズルの穴に形のあわないピースをいれたようなずれにしばらく苦しむ。●仕事先のひとが帰宅の都合で3人で帰るとき、ひとりを意図的に疎外させているのをうしろから見ていた。日頃のそのひとから、なんとなくそういう仕草に納得してしまう。ひとに評価をつけがちで、自分の評価がそこそこ高そうなひとだ。●どの本もあらすじで内容を書きすぎている。あらすじでなく、設定を書いてくれればよいのに。●小説に「コンビニ」があると嫌だが「コンビニエンスストア」ならよい。
2024/12/05
いつもより30分早く寝て10分早く起きる。それなのに30分早く起きたような支度をして、最後は急ぐ羽目になっているとマフラーを落としたみたいだった。母が私に似合うと思ったと買ってきたマフラーだから改めて自分で買い直そうか悩みつつバス会社へ電話したけれどまだ届いていないようだった。でも朝落として、この時間までないとしたら望みはほぼないとおもう。●かつとまたはを読み違えるミスは今年に入ってもうすでにやっているのに今日で2回目をした。苦しい。そもそも今日はTeamsでステータスを確認する前に相談に行ってしまったり、指示されたファイルを見落としたまま次の作業に行ったりさんざんだった。昼食におにぎりを食べすきだのかもしれない。●リディア・デイヴィス『サミュエル・ジョンソンが怒っている』の最後のほうの、なにも語る必要がないうちになにも語れなくなった女のくいしばり。くいしばりの息。●任天堂の株が大幅に上がっていると思ったらSwitch後継機がリークされている。
2024/12/05-12/11
12/06
かりそめの星巡りまだ買えてない。
12/07
ファンアート可愛く描ける。●はるか未来の作業を「この仕事(わたし)さんにやってもらおうかな笑」と言われたときわたしはわたしでお役に立てるのならその通りにと以外思わなかったけれど、もしかしてはるか未来まで一緒にお仕事したいというひそかなラブコールだったりして
12/08
つまらない食事。思ったより話しやすい人、と言われる。仕事の話をして、気を使って安いサンドイッチを食べ、案の定おごりで、このようなことはいつまで続くんだろう。しばらく誰とも会いたくない。●突然読むべき本が分からなくなり9000円分くらい最近はやってそうな社会派エンターテイメント本や過去の芥川賞受賞作など手当り次第買い漁る。このような食事をしたあとはいつも釣り合わせるように買い物をしていてよくない。
12/09
ファンアートを一日1時間ずつ。仕事の終わる気配なし。またひとを困らせている。●はるか未来の仕事と思われた仕事は納期が変わって直近になり、ラブコールではなかった。
12/10
残業続きでまともに日記が書けなくなっている。今週末に忘年会があるのが悪い。お肉たくさん食べれるらしい。●注文していたマフラーが届く。あらためて付けてみるとかなりすべるから落としても仕方ない。これは思い出の品として、もうひとつ日常遣いの好みのものを買うかもしれない。RMKのアイシャドウも届く。●world's end girlfriendライブの通知が届く。お、と思ったけれどわたしのすきなのはchouchouだった。
12/11
夜さむいから電気毛布を付けて寝たら汗だくで5時半に起きる。そのひとがずっと子どものようなおとなでいるとして、はたからみたらその子どもっぽさと同居するなんらかの凄みが歳を重ねるにつれてバランスを崩し唯一無二の素敵なことに成るのかもしれない。●いっこうに終わる気配のない仕事をもくもくと。終わる気配がないというのを上層部が薄々気づき始め、あまりむりしないようにとのことだった。優しい言葉をいただいたとて総量は変わらず、でも自分に振られた仕事をぜったい他人に回したくないという謎の独占欲がある。
12/12
仕事おわらないし無限に仕事あるし、今週は忘年会もあるからと毎日一時間ずつ残業している。残業してからかえるとだいたい21時くらいになっているから最近は会社をでてお昼に食べきれなかったおにぎりを駅まであるきながら食べて夕食を食べすぎるのを防いでいる。サバイバル精神がすごい。だいたい仕事は焦ったせいでまともにできておらず、いっかいくずれるとますますとなるのではやくたてなおしたい。
12/13
とりあえず終わらなければならないぶんの仕事をいったん終わらせて忘年会へ。よく噛まないと食べきれないお肉と、途中で吐き気がするほど胃を痛めるからい玉ねぎを食べる。お刺身はおいしかった。隣の人がパートナー会社の全く知らないひとで、先輩が気遣ってくれて席を移動したが、移動後しばらくすると4人席のうち私以外の男性3人が不妊治療のはなしから派生して体外受精、射精やその道具、睾丸の血流の話でもりあがり、完全に疎外されていた。しばらく���イレで時間をつぶしたあと開き直って携帯をいじったりホットウーロンをのんだりして時間をつぶし、なんとか会を終えると新人賞で表彰される。いままでひどい態度をとったのが逆にラノベの主人公みたいで格好良い。帰りに同期男性が寂しいから私の最寄まで一緒に出て帰ると言い、どうでもいいのでそうしたらと言っていると(おそらくホテルとかに行くと思ったっぽい)課長が「うちの(同期男性)をちゃんと持って帰ってもらって、いや送り届けてもらって、ね、どちらかというと俺も酔ったらこっち(同期男性)側だから、っていうか(自社)にはそういう人多いから気をつけて、じゃあ気を付けて帰って、うちの(同期男性)をよろしくお願いします」と繰り返しており、本当にホテルに行くと思われていたのかは定かでないがもしそうならこのような男性が四児の父親であることに驚く。そうでなくても改札入ったあと意味不明なやり取りでうだうだ引き留められて困った。同期男性とはあたりまえになにもなく彼の最寄に近そうな駅で適当に降ろす。家に帰ると自尊心が傷ついてひととおり憤ったり泣いたりしたあと、仕事さえできればもういいかという気になり、美容院を予約して寝る。現場のしごできリーダーがわたしのこと評価してくれてるならもうなんでもいいです。
12/14
昨日の夜中に予約した美容室に行き、髪を染めてメンテナンスとして3㎝くらい切ってもらった。色はとにかく明るくしたいと漠然としたねがいだったけれどそう言うのも伝わらないだろうからインスタで調べてマロンベージュとしておくと、結果地毛が黒いのもあり色が入らず店員にかなり謝られてしまう。が、個人的には色が変わったと感じるし大満足。鏡を見てこれは森香澄!とうかれていたけれどかなり芦田愛菜といわれてまあたしかにかわいいけれど前髪だけだろうと思う。茶髪にするとかなり幼くなる。黒髪清純というけれど、ある年齢以降の黒髪は清純でなく意志。●パスカル・キニャールの中古本が平均1600円くらいで買えるみたいなのでカードの引き落としが確定したら買おうとカートにたくさん突っ込んでおいた。パスカル・キニャール・コレクションは9まであるらしいがほぼもう売ってないか馬鹿に高いっぽい。『死にであう思惟』を読んだ後『世界のすべての朝は』、群像での大江との対談を読んだが、彼が自身の原点を廃墟に置いているところがけっこうすきで、可能ならもうちょっと読みたい。
2024/12/15-17
2024/12/15
さいきんの会社は暖房があつい。たぶん夏より冬のほうがあたたかい。内省のふりをして他人の悪口ばかり言ってる小説よむ。わたしも小説の悪口ばかり言っているきがする。
2024/12/16
明日までに終わらなければならない仕事は終わりそう。家に帰ると甘いものがたくさんあってついたくさん食べてしまう。青葉市子『FLAG』すごくいいので追加公演に応募した。当たったら聴けるのかなあ。
2024/12/17
気にしていた締め切りまでに仕事が終わる。家に帰るとさまよえる影が届いている。どうしてこんなに文章が上手になりたいんだろう。書きたいこともない。文章で稼ぎたいわけでも指針があるわけでもない。本を読むのも好きな方ではない。ドラゴンボールみてるほうがたのしい。ただ文章が書けるようになりたくて、それをあきらめられない。
表面が光っていた 平たくて月経がない おびやかさない すべての入り口を伏せる まだ柔らかい翅 ぼやけた指で裂く 早熟な水を手放す 使命感で繁殖をする 与えられた言語で それを褒める ふたつっていやだ また同じ拒絶 また同じ受容 敵意のない触れ合い 臍帯を月光と 勝手に結ばないで 水沢なお『光らないでいて』
ストレージが足りないとの警告。05-14の日記は消えるかもしれない。
2024/12/18
ひとつの世界を創造しそして夜を分解するためには、強力な水の一滴があれば十分なのである。この強力さを夢想するために必要なものは、深く想像されたわずか一滴である。このように活性化された水が胚芽であり、それは生命に尽きることのない飛翔力をあたえるのである。
『水と夢』ガストン・バシュラール
水はさらに貴重になると精液になる、とかはどうなのと単体で精液と無縁のからだは思う。
2024/12/19
突然の異動。いつも仕事の犬してたけど、こうしてあっさり戦力差で切られるとしっぽがしんと静まってみずうみの波紋の真中に立つように自分の人生を取り戻す。得意気に犬してたときも優しく教えてくれながらはやり犬並み…と思われてたと思うとはずかしい。恋をして犬になるとその間はなにものこらず、なにもない。家に帰るとキニャールのいくつかがとどいていて、『いにしえの光』はおもったより厚かった。気が向いて『世界の全ての朝を』の最後の対話を読み直す。女を妊娠させ自殺させた男のふるまい、そのような犠牲を孤高たる芸術の犠牲として美化することなどちゃんちゃらだけど、やはり言語の芸術としては価値あるシーンだと思う。そんなにすばらしいそれに届くだけのそれをどの時代でも選べるほうの性でよかったですね。断絶したいわけではないけれど目をそらす必要もないだろうということはたくさんある。
2024/12/20-22
2024/12/20
異動先の勤務時間が8時半らしい。これ以上早く起きて生活するのむり。と思いつつ毎回責任感からちゃんと会社行っているからえらい。帰りに雑談で「成果が出せなきゃ移動させるぞと言われ、許せなかった笑」と言っているのを聞き、自分もそうだったのだろうかと楽しかったのがはずかしくなる。
2024/12/21
オルゴデミーラにめこめこにやられる。第三形態強くて勝てない。
2024/12/22
直した時計を回収しに行く。中身の機械ごととりかえたらしい。クリスマスケーキを買って帰る。コージーコーナーのかわいいケーキ。
2024/12/23
ひさびさにあったひとは面談室から出てこず、一言も話せなかった。バシュラールの水と夢を勢いで読んでいく。枝葉としての。靄の中の透き通った目。
2024/12/24
年末まであと1週間あると思っていたけれど今週で終わりだった。終わるか微妙なところだけれど周りの人が残業する気配もないので帰る。
2024/12/25
ふえること。ふやすこと。ふえたものと生きていくこと。ふえたものに絡めとられつつ、それらとにじみあい、交わす息のなかで共存すること。
わたしのクリスマスはとうにおわっているので世間のひかりとか華やかさを他人のように見て、定時で帰るひとを見送って残業していた。しごとがおわるとrijが始まっていて、世界記録2位というひとのwiiuマリオをみる。終始プレイヤーが黙しているところと、終盤のリカバリーのさいの解説の「こんなリカバリーこのひとしかできない!」という熱がよかった。rtaちゃんのぬいぐるみが再販になっていたから購入したけれど、これを理由に会場へ行くのがよかったのかもしれない。
2024/12/26-31
昨日見つけてしまったエラーを朝一番に相談し、午後に、奇跡的に回避できていることが判明する。大喜びで仕事をしていた。明日で終わるかどうかはまだ分からないけれど、少なくとも早退することはできなかったから納会へは不参加としておいてよかった。埋めたいところはかなり埋められたので明日の自分が頑張るしかない。
『水と夢』ではカロン・コンプレックスへの導入としてイマージュとしての舟にふれており、ここがかなり好きだった。舟=生というところは『遠きにありて、ウルは遅れるだろう』からぼんやりと考えていたことだけれど、たしかに伝承には死体を運ぶ渡し守がいる。エレンディラ『この世で一番美しい水死人』においても死体は舟に運ばれていった。舟の生。からだを運ぶ舟。
これは船がたましいのいわば身体である証拠である。
ガストン・バシュラール『水と夢』
からだはまた死体である。舟は死体を運ぶ。
2024/12/27
仕事納め。いつもつっけんどんな態度のリーダーに年末のあいさつのために声を掛けると、まだ何も言っていないのに膝をそろえて深々と頭を下げてくれ、なんすか?と言われるつもりで身構えていたから拍子抜けしてしまった。やっぱり日頃冷たいとは言え、長年サラリーマンをしてきただけある正しい他者への礼儀で、たしかに仕事のできるそのひとらしい態度だった。素直に尊敬。ひと通り年末のあいさつをして会社を出ると、久々にひととわっと話したので寂しく、バスの中で『水と夢』を読みながらようやくいつもの感覚を取り戻した。でも年末を特別な誰かとたのしく過ごせるのって良いな。
2024/12/28
日がな一日絵を描いていた。ちょっとピアノも弾く。青葉市子のdawn in the adanを簡単に耳コピしたり。簡単な耳コピができるようになってから、ピアノはさらにたのしい。楽譜を読めるようになるのはいつ��ことだろう。
2024/12/29
ひさびさに感情に任せて怒ったあと、頭が重く午後はなにもできなかった。血管が切れたのではないかと思う。もう怒れる年齢でもないのかもしれない。
2024/12/30
昨日から続くだるさのせいでほとんど何もできず。ばかな怒りかたをした。ほとんど絵を描いている。ドラクエはたのしい。
2024/12/31
なんともない年越し。また絵を描いている。ドラゴンクエスト7は子供の冒険をテーマにしているのだなとぼんやり思う。親の目を盗んで冒険をし、それが世界の命運につながってしまうのは子供のロマンだ。だから主人公たちは一度親に連れ戻され、再び冒険を自らの手で取り戻す。この親に逆らう子供たちがテーマだからこそ、失われた村々を運命に逆らって取り戻すのかもしれない。ドラクエ7と言えばキーファが離脱することとかみさまと戦うことくらいしかしらないのだけど。
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地震って怖いよね。
いつも出勤前は目覚めが悪すぎるのも相まって、少し早めに起きてのんびり行動して、ぽわぽわしながら支度して、家を出る頃にシャキッとなるようにアラームかけてるの。
久々の午前出勤だったからまぁ余裕持って8時ぐらいに起きられたら、YouTube見ながらご飯食べられるかなーと思ってたのに。
8時起きなら日付変わるまでに布団に入ってゴロゴロしていれば絶対眠れると思ったのに!!!
地震のせいでまぁ眠れない。
夜勤で家族は誰もいないから1人で余計に怖い!!!
昨日のは本当にダメな地震だった。
色んなタイミングが悪かった。
地震が怖いんじゃなくて、色んなことがフラッシュバックするから地震が本当にダメで、この1年〜2年ぐらいで過呼吸にならないぐらいまで改善されたと言うのに。
思い出したら即行動。
(多分)まだ誰にも言えてないことを書こうと思う。
地震といえば3月に起きたあの大地震。
直接的な被災者という訳ではないけれど、私はあの地震で大切な人を失った。
幼少期からお兄ちゃんって呼んで慕っていた、当時中学生?だったのかな。それぐらいの男の子。
私がランドセルを背負うより昔の話。
だから写真を見返して、聞いた話と、何となく覚えてる断片的な記憶しかないんだけどね。
祖母が東北出身で、それ繋がりでよく東北に遊びに行ってた。
今は病気で他界してしまったけど、祖母の妹さんがずっと東北に住んでいたから、定期的にお泊まり会を開いていた。
覚えてるのは、小さなリュックにギチギチに本を詰め込んでいた記憶と、妹さんの家から見えるキレイな海。
2階のベランダに寝っ転がって、海風を浴びながらゴロゴロ絵本を読んでいたこと。
そして、出会いはもう覚えてないけど
私が遊びに来ていることをどこからともなく聞きつけて、「一緒に遊ぼうぜ!!!」って大声で誘ってくれたお兄ちゃんのこと。
ひとりっ子で、本が友達だった私は
幼少期からずっと友達の作り方がよく分からなかった。
今思えばきっと、同世代との関わり方を知らなかっただけ。
すごく可愛がってもらっていた。
みぃちゃんって呼んでくれて、残された写真はとにかく私はお兄ちゃんに引っ付いている(笑)
基本的に移動はお兄ちゃんの背中の上。
自転車で来ないのは、2人乗りが絶対出来ないからだと聞いたことがある。
背中の上に乗って運ばれる場所はいつも海。
砂の城を作って、泥んこになるまで遊んで、ドロドロで帰ったら2人していつも怒られていた。
記憶の中でくっきり背景まで鮮明に覚えているのは、毎回帰る時になるとお兄ちゃんが駄菓子屋さんで買ってきたお菓子を私にプレゼントしてくれて、
そのお菓子を渡されるという行為=バイバイなんだ、と分かっていたから
それが悲しくて寂しくて、泣きながらいつもイチゴ味の飴を舐めていた。
優しくて大好きな人でした。
最後に会ったのは、ランドセルをお披露目する日だった。
小学校に入学する少し前。どうしてもランドセル姿を見せたいんだ!と家の中で籠城。会えるか分からないというのに。
折れた家族は私とランドセルを車に詰めて東北まで🚗³₃
やっぱり会いに来てくれた。
ランドセルを背負った私を見て言ってくれたんだ。
世界一可愛い小学生になっちゃうね、って。
頭わしゃわしゃしてくれて、また2人で海まで走って、泥んこになるまで遊んだんだ。
いつもは1週間ぐらいいるのに、今回はランドセルのお披露目会だったからって2日か3日?ぐらい?
なんかそんな長くいなくて、
余計に帰りが寂しくて、いつも以上に嫌で、お兄ちゃんから離れなかったことは覚えてる。
イチゴ味の飴もなかなか受け取らなかった。
その時の写真を見ると、私のまぁぶっさいくな泣き顔と、それを宥めようと目線を合わせてくれるお兄ちゃんの姿が残ってる。
悲しいことにこれが最後のツーショット。
きっと最後は飴をもらって、不貞腐れながら道中泣き疲れて寝たんだと思う。
そこから時が流れて、あの日。
色んな、色んな工程は省くけど。
お母さんが被災地が少し落ち着いた頃、1人で顔を出したんだよ。
帰ってから言われた言葉は今でも覚えてる。
お兄ちゃん、ダメだったって。見つかっただけでも奇跡だって言われたよ。
憎かった。つらかった。痛かった。なにが?分からない。
人の最後はこんなにも、あんなにも呆気ないものなのか……?って。
この事実を知った時、震災系の動画やニュースが流れる度に、お兄ちゃんが思い浮かぶようになった。
あんなに可愛い可愛いってしてくれた、大好きなお兄ちゃんだったのに。何も出来なくてごめん。海の無い県で、安全圏だったのに、怖がってるだけでごめん。
悲しくて悔しくてやり切れなくて、未だにこの気持ちは消えない。
残酷なことに時間は進むだけで、進んでいくだけで、
悲しいことに、あの頃のお兄ちゃんよりも私は随分大人になってしまった。
いつもなら蓋をして顔を出してもすぐに片付けられる話なのに、昨日のあの地震では何故か上手く片付けられなかった。
全部思い出してしまって、余計に悲しくて苦しくて、私はなんで今泣いてるんだろう。これはなんの涙なんだろうって分からなくて、余計に眠れない悪循環に陥ってしまった。
その結果オールして仕事行ってるし、今までだと考えられないような有り得ない凡ミス連発するし、帰宅後クタクタ過ぎて笑える。
なんかそんな日。
そんな日もあっていいよね。
たまにはこういう忘れたいけど、忘れたくない記憶の蓋を、少しだけ開けてみても良いよね。
……
会いたいなあ
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「PS5 Marvel's Spider-Man 2」をトロコン。その価値を抽出して🌴「緑薬灸[全]in複製電脳軍要塞」を1コマ強化しました🫡
今回は始終[[FRIENDLY]]縛り(いやいや、こんなにヌルい条件でやるのはダメだ😅)➡︎ 結局[[[AMAZING]]]縛りでトロコンやりました👍 (なのに難易度、高過ぎてきつかった……しかし頭の体操としてはスカイハイですなあ、YouTube側にライブ配信許可取ってもらう前にストーリーが終わったのですよ😮💨)

初見だからこそ、2回はオールクリアしたい神ゲーだからこそ今回はあえて低めを選択したい気持ちと経験者としての振る舞いを考えて難易度縛りプレイをする。このブランドを楽しみに待っていた…想像以上に面白い👍 メインストーリー以外にも絶対続編出るだろ、って伏線の嵐
前々作の冒頭のようにラスボス級の大物が出てきて捕まった後に残していく不穏な始まりの言葉。操作もまた少し変わって(🟥ヘビーアタックによる回避癖に頼れない難関の場面が多数と🟦叩き付け攻撃を合わせ技として使われるとそれぞれ逆ミスして一気に削られる事があるなど)、慣れてなかったのもあるがサンドマンは今思うとファーストボスとして低い実力をカバーするに相応しい神キャラだった 今作の難易度は俺から見て一番高い(育成特化のプレイをすると最も低くなるが)
序盤である”””””討論家JJJ様(トゥルーグランドの広告塔)”””””という男性を救急車に乗せて救ったのたが、””””B(バグ)の家族達””””より可愛くて笑った💛☺️🧡。これは当然の事で、悪堕ちさせられたのは仕方ないとしても淡い性欲が歪んでニヤつきながらチェリンボを噛みちぎって食い尽くして葉っぱ🌱の部分だけぴらぴら捨てるサドビッチーズも中には存在するようじゃあ”””野比のび太君”””には綺麗なケアルガンハートでかなわねえわな(正気に戻ったら[[あの子に酷いコトしちゃったんだ。だって私の両手は、真っ赤に汚れてるから……]]とか言い出すぞ絶対🥵)。しかし知球GrassShining3(メノス・グランデ)より遥かに高い��し階級の””””知球GrassShining3(ヴァストローデ)””””は全員が何があっても凄く善良で優しいのだが、その3割は国外で立場の弱い美少年を買ってから自分の穴で激しく大人の種絞りを繰り返してるからドン引きしてます🤢(地域によっては怪盗と理不尽な性犯罪をなんでも許される法律の電脳世界だから裁けない
故に新主人公のポケモン達はみ〜〜〜んな貧弱な坂口明や無能な野比のび太君にしか懐かない)。全部自分のキャラクターなのに……ブログ主{{{{本気でホモになりそう🥶}}}} その意味で唯一の拠り所として頼りだったピーターが、後半入った辺りのシンビオートと細胞レベルで同化しかけた時にいじめられてた昔の方がビジュアル込みでマシだと鬱になり、ガッカリしてしまったがそれでも見捨てず勝利に導いてあげて良かった(むしろだからこそ終盤の感動と愛の連続はゲームの賞を総なめしてもおかしくない完成度だったのに同時期に高品質なゲームが大量に発売されたらしく、一つも取れなかったと記事が載ってた時に抱いたんだぜ。大いなる疑問をね🥸)
今更言うが第一章クリアで喜んでたら学校の先生をクビになった主人公。現実の世界に悪影響を及ぼすのはテレビゲームだけじゃなく社会的な偉業を成し遂げる為にもそうなってしまう悲しみが伝わってきますね(日本では正体がバレなきゃ俺みたいな貧乏キモデブハゲでも意外と人生なんとかなるもんだが👍)
最初がポップで終盤に近づくにつれてシリアスな戦闘シーンがメインになるのはネタ切らし少年ジャンプの悪い癖。俺のママゴン受けが良くない
だけどグレイグンは話しが進む毎にワイルドな肉体的強さよりも目立ち出したあまりにもカッコ良くて悲壮感0で真面目に”””くれいじーばとるのひと”””だったから信じられないほど初見殺しで手こずったけれど、ハンターの拠点を中途半端にクリアして不穏な家族関係を聞き齧っただけなのに食われて死んでも達成感以外なんとも思わなかった👎🙄(発売前に敵はヴェノムと宣伝されてたのに途中まで本気でこいつが真のラスボスだと思ってたしハンター集団のインパクトある初登場と退場の仕方が自然すぎて褒め言葉以外の感想が出てこない、場面場面が劇場みたいだwww)
このスパイダーマンシリーズのパワー系って尋常じゃなく強い。攻守ともに隙がなくて今作では受けに回らなければ有効打を制限される苦しみはスタイリッシュだからやればわかる(ボス系の方が体力は多いものの、怯みや隙がでかいケースが多くて苦手意識は薄い。{{{嘘です信じられないほど死んでます。というかある進行度以降に負けたら死ぬというか、間接的に全世界ヴェノムエンドってことだよな😭}}}
後からぽやん、と考えてたけどヴェノムが居なかったらピーターは死んでた、その前にハリーも療養中のまま人生の終わり。カケラだけでも生きてて欲しかったなあ…敵も主人公達もお互いに息の根を確実に止めるチャンスは幾度もあった なのに眠らせて生け捕りにしたり悪役なのに罪悪感で殺されようとしたり。何が言いたいかって言うとこのスパイダーマン2、死んだ方が良いゴミクズが一人も出てこないと俺は結論を出した 彼等の心は複雑でやる時は殺る覚悟を決める強さがあるから気付きにくいと感じたけど三作もやればわかる やっぱりトゥームストーンさんもリーさんも優しさに負けてくれたから悪人だった頃の計画に綻びが出来てみんな生きてる 今作は世界を癒したい大いなる理想が産んだ悲劇(かなり真面目な話だから色文字を使わない)
ちなみにラスボスとの戦いの最序盤で負けると罵倒か余裕の言葉を吐いてくる今までの敵とは異なる彼等の優しさが伝わってしまう
重大なネタバレするけどハリーさんとノーマンさんはマジでパラレルワールドでも逆ポジ親子なんだね……愛が重すぎる。全くと言っていいくらいろくに強化せずに(無駄にコスチュームを解放して能力値が雀の涙くらいアップしただけ、後に呑気すぎたと反省)エンディングを迎えたから己に失望の連続をした俺はこの新しい過去を乗り越えられた訳で、ヘイリーとの関係がこうなるとは前作で伏線すら立ってなかったから間の抜けた俺に刺激的な🎯ビンゴタイムだった スパイダーマンの平穏な引退式?に人を呼ぶ必要なんて無いところもしっかりと分かってる 大切な家族がいればいい👍
生命の尊さ度で””””ラオウ様(真主人公)””””と同様に“”””霊猫蒼海ちゃん(永遠の正統派処女童貞)””””を越えた男性⇧””””ハリー・オズボーン(スパイダーマンの相棒)””””
“”””共有緑知(ヴァストローデ)””””みたいに男子児童買春だってしない
“””””獅童正義さん(裏ストチートボス)”””””みたいに傲慢で冷酷な神でもない、ユーモアと才能があって誰も右に出れない唯一無二の青年(黄金の真実)
現在の所持品➡︎🌴「緑薬灸[全]in複製電脳軍要塞(守護女神ブラックハート様達の魅力にも好影響を与えるアイテムだが、エルンスト・フォン・アドラー様をはじめとする絶対悪のカリスマを強化[特大]する効果も秘めている熱源✖️7コマ) ←実績有りのゲームをオールクリア、ノベルゲー以外(別Ver2)
防聖孤島「寝たきりで脳だけが生きていて排泄物しか作れなくなってしまった””””ハリー””””の方がこんな”ゴールドバラバズー500”なんかよりずっと価値がある(黄金の真実)。香氣04さんは蜜蜂に刺された被害者の女性が世の中には山程いると思っているし結果的に優れたアイテムを大量にバラ撒く太っ腹な奴だとしても元が卑猥系絶対悪のゴミクズなんかにアルセウスと女性の画像を貼り付けて欲しくなんかないんだ。どれだけ足を引っ張られても愛くるしいのが家族で、こいつらはそれとは他人未満で正反対な性犯罪者(表版仮想大鉱山)でしかないから。可愛い女性なんて必要ない(好かれる事を証明したかったんだよ、なんて悪魔の言う真っ赤な大嘘に騙されないでね)」
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エスカルゴンその7
61話 ・「ひぇ~!変わり果てたそのお姿…元々アホで間抜けな顔の上に、どうしようもない体だったのに、どうやってここまで醜くなれたでゲスか!?あ!もしかしたらこの作戦でカービィを!(やっつけられるでゲス!)」 ・「カービィが例のスナックに食い付いたでゲスよ~!完全にハマりました、あ…あら~!(デデデが例のポテチを食べているのを見て驚く)」 ・「こ、これはカービィ太らせ作戦の特性スナックでゲス!高い金で買ったでゲスよ!陛下が食べてどーするんでゲスかもう!」 ・「そうやって1日スナック菓子を食べて過ごす気でゲスか~?最ッ低のカウチポテト族だ!カウチポテト!ソファでテレビ見てお菓子ばっか食べる、アホダラのことでゲスよ!だめだこりゃ…。」 ・「え?チャンネルDDDでは映画は放送してないでゲスが…。(ナイトメア社の放送を電波ジャックしたデデデに対して)そりゃ犯罪でゲしょーがもう!」 ・「え?ご飯いらない?ジャンクフードで生きられると思ってるでゲスか!?栄養が偏るでゲしょーが!(おしっこに)行きゃ良いじゃないすか?」 ・「え?もう!手ちゃんと洗ったでゲスか?あー!もうどうしたら良いでゲスー!陛下は完全にスナックにハマっちまったでゲスー!」 ・「陛下…もう食べちゃダメでゲスよ…。」 ・「あ~!もしかして~!ひょっとして~!」 ・「あぁブレーキブレーキあら~!(太ったデデデを見て驚く)」 ・「陛下…なんと変わり果てたお姿に…おいたわしや…。全く運動しないでジャンクフード食べ続けた結果でゲス…(笑)。」 ・「自分の重さで窒息するでゲスよぉ!」 ・「身から出た錆でゲしょ!」 ・「(ヤブイにデデデが食べたポテチのメーカーを聞かれて)え?あ、そ、それはその…えっとあのね…あ~んもう!お前に治療できないなら、もう城に帰るでゲス!」 ・「(カスタマに対して)この醜い姿が目に入らぬか!」 ・「陛下!お喜びを!カービィが(デブに)!」 ・「フィットネスはそのくらいの覚悟がいるでゲス!マッチョサン!もっとやって!」 ・「(鉄球を落とされてスナックを吐き出すカービィを見て)陛下もそうするでゲス!」 ・「この際もっとカービィに歌って貰って、ダイエットしたらどうでゲしょうかね?」
62話 ・「This is…チャンネルDDD!いつも人気の大王のブランチ!今日から新しいコーナーの…始まりでゲス!」 ・「それでは…今から始まる新コーナー…『メーベルの今日の運勢』でゲース!今日から有名な占い師、ミス・メーベルが毎日登場~!」 ・「(絵柄が)6枚あるでゲスな?(このなかからピンときたものを1枚選ぶでゲス)」 ・「さぁ、今日の最悪の運勢は…。」 ・「では、おまちかね~!『メーベルの今日の運勢』でゲース!」 ・「(絵柄の)「カギ」を選んだ人は要注意!」 ・「臨時ニュースでゲス!昨日、ボルン署長は大きなミスを犯し、囚人を脱獄させてしましました!今この牢獄に入っているのは…(笑)。」 アニメ序盤、引き続き『メーベルの今日の運勢』をテレビで放送している。 ・「フッ…人民共が占いを信じれば…。」 ・「では私は「リンゴ」��さて運勢は?」 ・「あぁはいはい…気をつけるでゲース!」 ・「デデデ陛下はかろうじてお命を取り留めてしまいました。全治3日の大ケガでゲス。」 ・「(パームに対して)無能なヤツは去れ!」 ・「大王のブランチ!もはや知らないものはいない、メーベル様の占いの時間でゲース!」 ・「えぇ今日からは、プププランドの行政について、メーベル様のご託宣をうかがうでゲース!」 ・「聞いたでゲスね!メーベル様のご託宣でゲス!で、次!税金を増やす件について…。」 ・「(城を残して)着の身着のままで~?」 ・「国が滅びるんでゲスか…。」 ・「こうなりゃ、メーベル様にどこまでもついていくでゲス~!」 ・「じゃあロイヤルカントリークラブはー!?」
63話 ・「どーせ年の瀬と無駄な長ゼリフでコストダ��ンを図る気でゲしょ?いつもの安物つめあわせでゲスよきっと。」 ・「これまで散々クズ魔獣をよこした罰でゲス!」 ・「(デデデの借金を見て)1ケタごまかしてるでゲス!」 ・「(遅い・マズい・見た目が悪い)三拍子の最悪料理がやっと来たでゲス!」 ・「ヘッヘッヘッへ…ヘックション!ずみまぜん陛下…私も風邪をひいたみたいでゲス…。は…はな…鼻水が…(お前鼻ないだろ…)。」 ・「なんでまた突然流行りだしたんでゲしょーな、ゲホッゲホ。」 ・「あぁカービィもでゲス。何とかは風邪をひかないってゆーでゲスからね。ああ陛下もひいてないでゲスね~。…ということは陛下もなんとか~?」 ・「あぁお許しを!放送禁止用語でゲス。じゃあゆーでゲス…なんとかとはバピーのことでゲス(お前普通にデデデのこといつも「バカ」って言ってるから問題ないだろ…)。」 ・「(陛下がバカ呼ばわりされても)良いでゲスよ…お願いでゲス今はほっといてくれでゲス!」 ・「陛下、しっかり…。バカでない証拠ですから、良いでゲしょ?(皮肉にもデデデにとってはバカである証拠である)」 ・「こっちむいて咳しちゃやでゲス!うつされちゃたまらないでゲスもん!」
64話 ・「陛下~眠いでゲス。なんでこんな朝っぱらから~。」 ・「我が国は財政破綻、物価も給料も下がるメッチャメチャでゲしょうが~。も~アホと前向き紙一重でゲスな~。」 ・「年明けてもう4日でゲス。(2003年1月4日に放送したため)」 ・「チャンネル…D!D!D!ハッピーニューイヤー!本日ただいまから公開番組『新春ビッグクイズショー』を始めるでゲース!出場希望の方は、デデデ城特設スタジオで応募のこと、厳正なる抽選で5つの解答チームが選ばれるでゲス!」 ・「優勝チームは豪華賞品!負けてももれなくお年玉が貰えるでゲース!」 ・「では~クイズ解答チームの発表でゲース!まず花組は~メーベルとハニー!」 ・「次!雪組はサモとカワサキ~!」 ・「次!星組はカービィとフーム!」 ・「次!月組はトッコリとブン!」 ・「そして…宝組はデデデ陛下とこのエスカルゴン様でゲース!」 ・「では…当番組のスポンサーで司会を務めるカスタマーサービス君を紹介するでゲス!」 ・「忘れもしない、ファイア…(デデデに間違った回答のボタンを押される)。」 ・「陛下、何でしたっけ?」 ・「陛下…やな思い出でゲス…。」 ・「陛下…このときも負けましたな~。」 ・「へ、陛下しっかり思い出して!こんどこそリベンジでゲス!」 ・「陛下…分かりますか?」 ・「陛下、今度は得点でゲス!」 ・「こっちも外れた…笑ってる場合じゃないでゲしょーが…。」 ・「ナックル…(自己主張の激しいデデデに妨害される)。陛下はカービィの敵でゲス!」 ・「私のせいでゲスか!?」 ・「大丈夫…最後はボーナスポイントで逆転勝利でゲス!はいはい…(ワドルドゥにサインを送る)。」 ・「卑怯な手が成功したでゲス!」 ・「(花火で吹き飛ばされて)あ~!でも陛下確かに星の世界旅行でゲス~!」
65話 ・「(ブンに対して)捕まえた!」 ・「ほう…これはナックルジョーのペンダントでゲスな~?」 ・「あ、陛下陛下、怒ってる場合じゃないかも…。こんなものがペンダントに隠されていたでゲスよ。フィルムチップでゲス…ジョーの父親といや、最強の星の戦士の1人でゲス…。」 ・「大変なシロモノでゲス…なんと力を増幅させるメカの設計図でゲスぞ…。早い話…このメカを使えば、力が100倍になるってワケでゲスよ~!」 ・「(ホーリーナイトメア社は)喜んで買うでゲス~。」 ・「ジャン!ついに完成!腕輪型エネルギーブースターでゲース!あっ!ちょっと!まだ肝心なところが…試す?あ、やっば…(殴られる)。」 ・「だからまだって言ってるでしょーが!この穴にパワーを集める宝石をはめるんでゲスが…その宝石がないんでゲスわ。」 ・「(デデデに宝石を発見されて)あ~!それは私のコレクション!え…でもなんでベッドの下にあるって分かったの?(エロ本じゃあるまいし)」 ・「はん、それを言うなら蛇の道はヘビでゲしょ!」 ・「(ブンにサッカーボールをぶつけられて)陛下!?大丈夫でゲスか?自分の名前ちゃんと言えます?」
66話 ・「それは濡れ衣でゲスよ!これが目に入らぬか~!(未払い2943250000デデンの魔獣取引停止書を見せる)」 ・「(陛下が)魔獣を呼んでない証拠でゲしょーが!」 ・「(デデデのクシャミに対して)きたね!」 ・「こーゆーときは、寝るに限るでゲス…。」 ・「寒いのは苦手じゃないんでゲスか~!」 ・「あ!陛下!前!前!前!前!」 ・「ひどい目に…あー!(ペンギー達を見て)あらら…なんか…陛下に似たのがいっぱいいるでゲス…。あー!やだ!ねーちょっと陛下!陛下!ちょっ起きて下さいよ!ねぇ、ねぇ!親戚の方がいっぱい!」 ・「陛下の親戚の歓迎会でゲスよ、ペンギーとかゆー。」 ・「(ペンギー達に水をぶっかけられて)風邪ひくでゲしょーが!」 ・「あーはいはい、気をつけるでゲス…。」 ・「陛下…きっとカービィが助けてくれるでゲスよ…。はぁ…カービィさえいれば…。」 ・「陛下…ファイア系の魔獣を呼ぶでゲス!城を乗っ取られっぱなしで良いんでゲスか!?」 ・「『ボルケーノン』でゲス!(フームに投げ渡す)」 ・「ペンギンの元氷山が消えて、やっと…暑さが戻りましたでゲスな。」 ・「(フーム達に水をぶっかけられて)これは反逆罪でゲスよ!(※ごもっともです)」
67話 ・「グ~~グ~グ~グ~~グ~グ~(いびき)あの…もっかい言ってみな?(殴られる)」 ・「(カスタマに対して)教師も最悪でゲしたぞ!」 ・「(不良魔獣達を見て)どう見ても成績優秀な生徒には見えないでゲス!お前たち!(陛下に)ご挨拶は?」 ・「へ、陛下に向かってなんという…もったいなくもこのお方は…。」 ・「ちょいと…なんでまた都合よくパイなんてあるワケ?(ツッコむところそこかよ)お…硬いよこれは…(レンガをぶつけられる)。」 ・「最悪生徒でゲス!しつけがまるでなっていないでゲス!」 ・「(ブンに対して)ノンノン、先生はフーム1人でゲス~。」 ・「この学校建設の条件に、成績の悪い生徒を立ち直らしてくれと頼まれたでゲスよ…。」 ・「(フームの頭に黒板消しが)見事決まったでゲス!」 ・「フーム先生とカービィ、何かトラブルでゲスかな?生徒たちの安全第一で、しっかりとやっておくれでゲスよ?」 ・「This is…チャンネル!D!D!D!えー再開した小学校ですが、フーム先生は生徒のイタズラにキレてこの始末~!授業は混乱を極め、親からの苦情の嵐!それに対して当のフーム先生は…。」 ・「(フームが「悪い生徒がいる」)…と弁明してるでゲスが、陛下はどうお考えでゲしょうか?」 ・「そこで今夜は、代用教員のキュリオ氏をお招きいたしました。フーム先生の授業をどう思われますでしょうか?生徒の反発を招いたり、一方的に叱ったりしませんでしたか!?えー!あったー!?厳しい!?では体罰を下した~!?これは問題でゲス!暴力をふるうフーム先生はクビでゲース!」 ・「(フームに対して)感動したでゲス!」 ・「陛下の支持率が下がるでゲしょーがよ!」 ・「バトルロイヤルでゲス!(電気柵のボタンを押す)」 ・「(鐘の音が)わーうるせー!」
68話 ・「そんなにウロウロ歩いたら、余計減るでゲしょーが…。ワドルディー!食事持てーい!」 ・「じゃあカワサキの店でゲスなぁ。」 ・「我慢は毒でゲスよ~?」 ・「あ~はいはい、おーい!ワドルディ~!食事を持てー!早くしろ!…来~ませんでゲスなぁ。」 ・「あらま、美味しそうでゲス~(※カワサキのカツサンドです)。」 ・「おぅ…なんであたしが…いて…(デデデに殴られる)。」 ・「(デデデに対して)甘い!出前って必ずそういう言い訳をするもんでゲス!」 ・「(フームに電話越しで)まだ作ってないって嘘ついてんだーだ!」 ・「私の分を注文しなかった罰でゲしょうな。メンドーだから食べにいっちまえば?」 ・「あら陛下~徹夜で待ってたの~?」 ・「いただきまーす!(ブンからチャーシューメンを受けとる)今わたしが注文した朝飯でゲスよ!」 ・「し…信じられない速さでゲスー!2つということは、私の分も頼んでくれたんでゲスね、陛下~やさし~(殴られる)。」 ・「(カワサキにイタズラ電話)モソでゲスが、カレーを50人前…。」 ・「(カワサキにイタズラ電話)メーベルでゲスけど、ステーキ100人前よ。」 ・「陛下ー!『デリバリーマン』がやられたでゲスぞー!」 ・「なんでゲしょうこの伸びて盛り上がったチャーシューメンは?触らぬメンに祟りなしでゲス。**」
69話 ・「はい陛下、今度こそ!」 ・「This is…チャンネル!D!D!D!森のエコツアーのご案内でゲース!」 ・「要するにハイキングでゲース!果たしてキミは生き残れるか~?」 ・「えー…参加者のモノ共!これより、デデデ陛下主催の記念すべき第1回エコツアーでゲース!さぁ皆ここにある荷物を担ぐでゲスぞ~。」 ・「(デデデに対して)仕事を��せるには充分でゲスよ。」 ・「そろそろ出発でゲース!」 ・「(フームに対して)エコツアーは陛下のお考えでゲス!」 ・「フン、みんな出発でゲスぞ。」 ・「この辺りは地面がデコボコでゲスな…。ノーマークでゲス。」 ・「あとで分かるようチェックでゲスな(デデデが木にカッターで印をつける)。」 ・「いや陛下…今は逆らわず、上手く利用しなければダメでゲスよ。」 ・「この辺りは陽当たりが悪いでゲス。」 ・「ウズラでゲスな。」 ・「へへへへへ!(フームのヤツ)うるさいことばっかり言うから、皆に煙ったがられてるでゲス。」 ・「泉もあるでゲスし。」 ・「(ホッヘに対して)あ~右右!違う!(私から見て)右でゲス!あ~もっと右に寄って!あぁそうそうそう!右!木が邪魔で測れないでゲス~!」 ・「もうじきコイツらは用なしでゲス!」 ・「皆!解散でゲース!」 ・「(フームは)森のことはなんでもご存じでゲスから!」 ・「(早く帰れば)そしたらテントや食料も必要ないでゲしょ!」 ・「これで厄介払いでゲスな。」 ・「で…帰りはこの荷物、どうするでゲスか?」 ・「ちょ、ちょっとすいません!ちょっと!すいません!え?あー!(吊り橋の隙間から川を見て怖がる)いや、ちょっと、揺れるから…陛下、お先に!ちょっと待って!ちょっと怖い!ちょっとやめて!バカやめろおい!アンタ…おも重いんだからさ!そんなこと!(デデデが飛び跳ねたせいで橋が壊れる)あー!だから言ったのにー!泳げない!」 ・「(遭難したデデデに)そうなんです。あ!いや、今のは偶然ダ、ダジャレ…。」 ・「いや、嘘ついてどうするんでゲスか!も~。ここがワタクシ共の墓場だってゆーのに…。」 ・「私だって…(陛下のこと)愛してるでゲス。」 ・「あら?(フーム達を発見する)アレみてアレ。(助けを呼んで���)川の音で聞こえないでゲスよ…。」 ・「嘘ついたら針千本でゲスよ!(ボーナスのために火をつけようとする)ついた!」 ・「まだ煙が少ないようでゲスよ!あら?木が燃えるでゲス。」 ・「陛下~ついに夢が…。でも我々はどこへ逃げれば?」 ・「ダ、ダメです!どっちにいっても火でゲスよ~!」 ・「ウィスピーウッズ!(根っこで拘束されて)く、苦しいでゲス!」 ・「陛下~!ボーナスはまたもお預けのまんま~!」 ・「へ、陛下!火が、火が頭に頭に…。」 ・「流石悪運強いお方!(雷が直撃する)」 ・「はい、1本。これで良いでゲスか?」 ・「陛下…エコツアーって…(腰が痛くなるでゲス)。」
70話 ・「はあ、有名な海賊の肩に乗っかってた鳥が、あのトッコリのひい爺さんだったんゲスって!」 ・「いやでも陛下!『キャプテン・キック』は世界中から金銀財宝を集めたでゲスぞ!」 ・「城に陛下がお待ち申し上げているでゲス。」 ・「(トッコリ卿の)お気に召すまま…。」 ・「ところでトッコリ卿…ご先祖は…。」 ・「へ、陛下~!宝はプププ湾の隠れ洞窟でゲス!」 ・「確かにここは引き潮のときだけ入れるでゲスな~。」 ・「カギが閉まってるでゲス、開かないでゲス。」 ・「多分あの穴から…これはコリート卿専用の通路でゲスぞ。トッコリ、中に入るでゲス。」 ・「コリート卿のお宝でゲス…確認された方が良いかと…。」 ・「ずーっと突き当たるまで進むでゲスぞ!それは…昔ジム・コリート卿が通った道だからでゲしょ。」 ・「お前なんかもう用なしでゲス!」 ・「あ、陛下!人民共が(来たでゲス)!」 ・「だーれが渡すもんでゲスか!これは私のボーナスでゲス!(前回もらえなかったことを根に持ってたのか…)」
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※この記事は性的なものに触れるので、そういうのが苦手な方は戻ってください。 今年の春前に私の身に起きた話を書こうと思う。 恥ずかしい話として墓場まで持ってくつもりだったんだけど、最近またいろいろ思い出して愚痴りたくなったので書かせてほしい。 長い話になると思うし、文章が下手なので読みにくいかもしれない。 ただ皆さんには笑い話として、そして教訓として読めると思う。 そして、もしかしたら消すかもしれない。 私は30代後半の女だ。 恋愛ももう10年してなくて、今後もすることは恐らくないだろう。 それは別に良いのだが、昔から人並み以上に性欲だけは強くて、それを持て余していた。 ただ男性恐怖症なところがあるので、マッチングアプリで誰かと会ったり、女性用風俗なんかには行くつもりもなくて、自分だけでひっそりと性欲を解消している。 誰にも迷惑もかけてないし、それでいいと思っていた。 事の始まりはAmazonで新しく玩具を買おうとしたことがきっかけだ。 今まで愛用していた玩具が壊れたのでAmazonで新しく所謂”吸うやつ"ってのを買うことにした。そのときに一緒にオススメされた張型や他の日用品や本なんかもカートに入れて注文した。 そして後日、メールに宅配ボックスに配達完了という通知が来て取りに行ったのだが、宅配ボックスに自分の部屋の表記がなかった。 ただ、うちの宅配ボックスは以前もこういうことがあって、部屋名が反映されるまでに少しタイムラグがあるのかも? とか考えてそのままにしてしまっていた。 だが翌日、会社に行く前に見ても表記がなかった。おかしいとは思ったんだけど、管理会社に連絡するまでもないかな、と思ってそのまま会社に行ってしまった。 そして帰宅後、ドア前に紙袋が置かれていた。 嫌な予感がした。 近付くと紙袋の中にAmazonの段ボールが入れられていた。開封されて。 紙袋には綺麗に折りたたまれたA4のコピー用紙が入っており、開くと「間違えてうちに届いてました。開封してしまい申し訳ありません」と書かれていた。 Amazonの段ボールの中身を祈るように確認すると日用品や本なんかではない、いかにもなデザインの箱が2つ入っていた。 シンプルなデザインだが、見る人によってはそれにしか使わないってわかるだろうパッケージと、エグいパッケージの玩具が二箱が入っていた。 その日は余りのショックと混乱でお風呂に入ることも食事を摂ることも出来ず、そのままソファに腰掛けたまま「何で……?」「どうして……?」とグルグル考え続けてしまった。 手紙なんか入れずにそのまま廃棄してくれていたら、紛失したのかな? くらいの軽い気持ちで、Amazonのカスタマーサービスに連絡して済んだのに。 何で手紙なんて入れてくれたんだ……! さすがにどこの部屋に誤配されたのかは手紙に記載されていなかったのだが、私は(あくまで恐らくだが)誰がこの手紙を入れたのか何となく察しがついている。 誤配送されたのは恐らく隣の部屋だ。 確認に行ったときに宅配ボックスに表示されていた部屋番号が隣だったから程度の理由しかないのだが。でも宅配ボックスのボタンの小ささを考えると、押し間違えなど考えても隣が一番可能性としては高い。 隣は夫婦で住んでるのだが、朝や夜にたまに出くわす。 それ以降、朝や夜も出くわさないようにビクビクしながら部屋を出ている。 にも関わらず、誤配送のあと2回ほど玄関で会ってしまった。 挨拶はしたが、その日も最悪な気持ちになったのは言うまでもない。 引っ越しが出来たら楽なのだが、薄給でロクに貯金もない私には、そんなお金はポンと出せない。 それにこんなことで引っ越すのか、という気持ちもある。 だから我慢して暮らすしかないのだ。 そしてその玩具たちもこれで楽しもうなんて気持ちには到底ならなくなった。見たら嫌なことを思い出すので、結構な値段がしたにも関わらずそのままゴミ箱に捨ててしまった。 あれ以降、性欲も恥ずかしさと紐付けられてしまって、解消しようなんて気持ちにならなくなってしまった。 話は変わるが、私は過去の後悔や恥をいつまでも忘れられないでいる。 30代後半にも関わらず、未だに小中学校時代の恥や後悔でワーッ! となったり、何であのときこうしなかったんだろうとか、あんなこと言わなきゃ良かったとか、考えてもしょうがないことを考えてしまう癖がある。 さすがに小中学校時代のものはたまにで済んでるが、今年起きた新鮮な恥は数ヶ月経つのに未だに忘れさせてくれなくて、結構な頻度で現れてくれる。 それが原因で、この数ヶ月趣味もロクに楽しめなくなってしまった。 私は映画や本、漫画などが好きで休みになるとよく映画館に出かけていた。 だがこのしょうもない誤配送事件が、思っていた以上に私の精神に影響をもたらしていた。 映画を観ていると、ふとした瞬間にこの恥ずかしさが頭に浮かぶのだ。 そうするとずっと言い訳するように頭の中で反芻してしまう。 そのせいで『オッペンハイマー』も『DUNE2』も全然楽しめなかった。 どちらも楽しみにしていて、長い原作まで読んで備えていたのに、いざ当日になったら全然頭に入らなかった。 目の前のスクリーンで起きている壮大で悲劇的な英雄譚よりも、歴史に残る人物の壮絶な人生よりも、このしょうもない自分のクソみみっちい恥ずかしさのほうが勝ってしまったのだ。 読書もそうだ。 暇さえあればしてたのに、本を読んでいても、いつの間にか恥ずかしさの反芻に頭が切り替わってしまう。すると目が字の上を滑るだけで文章の意味が全然頭に入らない。 なのにページだけはめくってたりするので、気がつくとページを戻って読み直して、また戻って読み直してを繰り返してしまうようになった。 忘れられたり、気にしないように出来たら良いのだが、そう上手くもいかない。 なのに、YouTubeショートみたいな瞬間的な面白さのある動画だけは頭に入ってきて、『花束みたいな恋をした』の麦くんってこういう気持ちだったのかな? ってオナバレしたことで、自分事として考えられるようになったりした。 なぜオナバレすると本は読めなくなり、映画は観れなくなるのか? とかくだらないことを考えてしまう。 本当にこんなくだらないことで何でこんな思い詰めてるんだろう……。 それと私は昔から入眠に時間がかかる性分で、何か悩みがあるとずっと悶々と考えてしまって寝れなくなることがよくある。 誤配送事件以降、私は考えてもしょうがないことをずーっと考えてしまって、更に眠れなくなってしまった。 そのせいでイライラも増えるし、舌打ちも増えた。 人前で思い出して舌打ちすることもあって、ギョッとした顔で見られたこともある。 驚かせて本当にすみません……。 いろいろ書いてきたが、数ヶ月も経って何故自ら蒸し返すような文章を書いているかと言うと、先月イーサン・コーエン監督の新作『ドライブアウェイ・ドールズ』という映画を観たせいだ。 劇中にいかにもな玩具が出てきて、私はそれを見て劇場で叫びたくなるほどにワーッ! って気持ちになってしまったのだ。 少しマシになってきたかもって思ったら、またほじくり返されたような気持ちになり、もうこれは書いて笑い話にしでもしてもらうしかないと思って、こうして書いたわけである。 別に誰かが悪かったわけでもない。 配送業の方々は毎日忙しいだろうし、ヒューマンエラーはどんな仕事にもある。 誤配送された側も可哀想だ。恐らく届けてくれた人は良い人だろう。律儀に手紙を入れたりして謝ってくるのだから。 それにもし私が誤配送された側だったら、ロクに住所も確認せずに開けてしまっただろう。 そんなの責められるわけがない。 それにいきなり他人の性が目の前に現れるなんて不快だし、気持ち悪い。 むしろ私のほうが申し訳ない気持ちだ。 結局自分が悪いんだと思う。 交通事故のようなものだ。 道路を渡るときに信号を守って安全確認していたら事故に遭う確率も減る。 私はその安全確認を怠ってしまったのだ。 人が死ぬかもしれない交通事故と、恥ずかしいだけで笑い話にしかならない私の話を、交通事故に例えるのは不適切かもしれない。 だが、そんな突発的に起きた出来事に感じる。 これを読んでいる皆さんは、私という愚かな先達の教えに従って同じ轍を踏まないようにしてほしい。 絶対に��られたくないものはコンビニ受け取りだったり、他の方法を取るように! って皆、こんな初歩的なミスしないよね……。 そして最後に悪態をつかせてください。 別に本当にそう思っているわけではないし、全ては私のせいだ。 そのうえで言わせてもらう。 配送ミスなんてしてんじゃねえよ!!! クソ!!!!! 他人の荷物勝手に開けてんじゃねえよ!!! ゴミが!!!!! そして自分もロクに注意することもないままネットであんなもん買ってんじゃねえよ!!!! 死ね!!!!!! あー……本当最悪。
◯◯バレして趣味が楽しめなくなった。
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久しぶりの運動でガチでバスケをやってみて感じたこと。~楽しむことの大切さ~
社会人になってなかなか動く機会が減ってきますよね。 学生の頃は部活や遊びを全力でやっていたからこそ 毎日傷だらけで帰っていたのを今でも覚えています。
私は学生の頃テニス部に所属していました。 これを読んでくれている皆さんも何か運動をやっていたのではないでしょうか?
サッカー? 野球? バレー? 登山? などなど 上げたらきりがないですよね。
それが社会人になったら仕事が忙しくて 中々運動をする機会を自分で設けなくなってしまったのは 私も同じです。
最近そのこともあり、おなかのお肉が少しずつ増えてきてしまったのが 最近の悩みでした。 食事制限をしてはいるものの、 もう一つ何かおなかのお肉を減らすことがしたいと思い、 今回初の試みとしてバスケをしに行くことにしました。
今回の記事は初心者の私が 初めてバスケをガチでやった時の話です。 初めてやって周りとのレベルの差に圧倒されながらも 楽しむことで自分の中で最高のパフォーマンスが出たことを書いていきます。
何かにチャレンジしたい!とか スポー��をやっていてなんか続かないとかそういう人たちに呼んでもらいたいです。 何事も楽しむことが大切なんだと私が気づいた時の話です。
目次
■久しぶりの運動でまさかの事態! ■バスケを楽しむ気持ちでもう一回チャレンジ!
まとめ
皆さんこんにちは 佐藤大夢です。
最初に書いたように 3か月ぶりに体を本格的に動かそうと思い 初めてバスケをやった時の話を書いていきます。
■久しぶりの運動でまさかの事態! 社会人になってフットサルは1か月に1回行っていたのですが 最近になって私のスケジュールが合わなくなって早3か月がたちました。
そんな私の体にも変化が起こり始めて だんだん体重が増え、おなかのお肉もつき始めてきて 「やば!!!!」と感じたところから 何か運動をしなくては!と思い立ちました。
毎月行っているフットサルは今月は終わってしまったし。 どうしよーーーと考えていた時に ネットで調べたときに自宅近くの体育館で 3時間バスケをやっているサークルがあるのを見つけました。
これは奇跡だ!!! と私は胸を躍らせながら すぐにその代表の人に連絡を取り バスケができないか? ○○さんバスケがしたいです!(笑) と熱い想いをメールに書きやり取りを開始しました。
やっぱり初心者はお断りとか 知らない人とは出来ないよ!とか 断られたらどうしようかすごく不安でした。 ドキドキしながらメールの返信を待ちます。
そして時はきました。 メールの返信が返ってきた!
なんて書いてあるんだろうか? すごく不安な気持ちでメールを開けてみると。。。 代表の方も快く受けていただきました!
私はバスケのやることが決まりました。
よっしゃーーーー!!! これが私の痩せるための第一歩!
当日になり指定された体育館に行くと 私が行ったときにはもうすでにバスケの試合が始まっていました。 「わぁすごい!みんなうまいなーー」とみていました。 初心者っぽい人はいるかな???
・・・
「いなくね???」
そうなんです! 当日会場に来て気づいたことは 初心者がまずいない! ということは私以外は経験者!!!
一瞬で緊張が増してきたのを今でも覚えています。 まずはウォーミングアップもかねて 「1試合出てみよう!」 と言ってもらい試合に出ることに。
昔から人とコミュニケーションをとるのは好きだったので 初めましての人ともすぐに打ち解けるので 今回のチームの人ともすぐに打ち解けてみんなすごく優しいな。 と感じていたのもつかの間。。。
試合が始まるとみんな走るはシュート決めるはで 経験者しかいない!!!
初心者は私一人だけかーーと 委縮していました。
そんなこんなで1試合何もしないまま試合が終わってしまいました。
■バスケを楽しむ気持ちでもう一回チャレンジ! 何もしないまま、走り回って終わってしまった。 自分のことに対してすごく苛立ちを覚えていました。
何でこんなこともできないんだろうとか。 ただ同じ経験を過去にしたことあったなーと感じました。 それも久しぶりの運動で個サルに行った時も 周りのレベルについていくことができなくて 今回みたいにイライラしてどうしようか考えていました。
その時のことをふと思い出した時に気づきました。 「初心者なんだから全力でまず楽しもう!」
初心者が経験者にかなうわけがない(笑) そう考えたらすごく楽になりました。
ミスしても大丈夫! まず何事もチャレンジしてみようと思い それからの試合はまずチャレンジだと決めて試合に出ました。
そこからの試合はすごく楽しかったです。 よく見ているバスケ漫画のごとくこういうパスしてみようかなとか 3Pシュート打ってみよう!など 今までの試合が嘘のように楽しくバスケができていました。
やはり何をするにしても気の持ちよう! 自分がどういう前提で取り組むかで変わるし 何事も楽しくすると決めて取り組む経験ができたことは 本当にありがたかったです。
おなかにお肉はいまだに健在ですが これからも運動をしながら日々の気づきを こちらに記していきます。
この記事を読んだ方も 何かチャレンジするのであれば楽しんでみてはいかがでしょうか? とらえ方、前提次第でやっていることもすごく面白くなってくると私は思います。
今回はここまで ここまで読んでいただきありがとうございます。
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P3 Club Book Mitsuru Kirijo short story scan and transcription.


桐条美鶴の暴走
桐条美鶴は悩んでいた。
どうやら、自分は普通の同年代の女子とは、少し違っているらしいのだ。
思えば、いままではシャドウとの戦いと、勉学に明け暮れる毎日だった。愛する父親のため役立つことなら、どんな苦労も厭わなかった。そしてそれは、ごく普通のことだと思っていた。ごく最近までは。
きっかけは、やはり修学旅行だろう。日ごろの学校での勉強と違い、たとえ数日のことであっても、学友たちと朝から晩まで寝食をともにすることで、ほんのちょっと、自覚せざるを得なかった。何というか、一般常識的に、自分は少しズレているのではないか、と。そういえば特別課外活動部の仲間も、生徒会のメンバーも、自分から距離を置いているのではと思えることが、しばしばあるような気がする。
つい先日も、真田明彦に「なあ、私は······普通とは違うのだろうか?」と率直に相談してみた。美鶴の質問を聞いた明彦は、いつもの爽やかな笑顔のままピクリとも動かなくなり、たっぷり1分ほど時間を置いた後に、個性というものがいかに大切か、ひとりひとり違う人間とはなんと素晴らしいことかといった内容で熱弁をふるい、歌を歌いながら立ち去った。曲目は『世界にひとつだけの花』。最後まで、美鶴と目を合わせようとしなかったのが、印象的だった。
これはやはり、遠回しに「問題あり」と言っているのだと、さすがに理解できた。
生徒たちの上に立つ生徒会長として、そして特別課外活動部を率いる責任者として、これではいけない!いまさら、一朝一夕で一般常識とやらを身につけることは不可能だろうが、せめて、せめて周囲の人々に慕われるような、そんな人間になろう!そう美鶴が発奮したのも、無理のないことだろう。そして、彼女の性格上、行動は迅速だった。---はた迷惑にも。
「か······会長っ?いま、何と言······」
「ど、どうかしたのか?い、いや······違うな······どうかしたの?ち、千尋ちゃん?」
「か、かいちょおぉぉぉつ!?」
生徒会室に、生徒会会計である伏見千尋の絶叫が響き渡った。美鶴の“慕われる人柄になろう作戦”が発動した翌日の放課後。彼女はさっそく、それを実行し、戦果を上げていた。
やっていることは大したことではない。まずは形からだけでもと、美鶴が知る限りでもっとも人当たりがいい少女---山岸風花の喋りと動きを真似しようと思った。それだけだ。
それが、予想以上の破壊力だったことは、誰にとっても不幸なことだった。美鶴はただ、千尋の「会長、この件はどう処理しましょう?」との質問に、こう返答しただけだったのだ。
「ち、千尋ちゃんは、どうしたらいいと思う?」
そして、にっこり。
柔らかい笑顔、のつもりだが、日ごろ使っていない表情筋を酷使したため、頬の端がピクピクしていることに本人は気づいていない。おかげで、それは笑顔というよりも、どう見ても何かを企んでいる顔にしか見えない。
それでも、悲鳴を上げて真っ白になった千尋を心から心配して、美鶴が優しく声をかける。
「大丈夫?千尋ちゃんっ?」
これがトドメとなった。
ぴきっ。千尋の中で何かが壊れる音がした。
「いやあああぁぁぁあ!ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!私が悪かったなら謝ります!お願い!許して!言いたいことがあったら死ぬほど責めてくださって構いませんからぁ!丸呑みにして生きたままじわじわ胃の中で溶かしていくみたいな生殺しはしないでぇ!ごーめーんーなーさーいー!!」
ありうべからざる異常な現象を目撃し、千尋の脆弱な精神は、簡単に灼き切れていた。恐怖に翻弄され、被害妄想で心は満たされ、ついには胎児のような丸い姿勢でうずくまって、ごめんなさい会長を差し置いて彼には手を出しません、とか訳のわからぬことを呟いている。
「え······お、おい、伏見?みんな?ど、どうしたんだ?何が起こった?」
千尋の狂態に、ようやく状況に気づいた美鶴が周囲を見回したときには、すでに生徒会室の中には、まともに口がきけるものはいなかった。
「そ、それは······申し訳ありませんでした······って言うのも変ですね。うふふ」
「いや。私が半端に山岸の真似などしたのが悪かったのだ。やはり、本物には敵わない」
生徒会室の惨事が、数台の救急車のサイレンをもって幕を引かれたあと、美鶴は廊下でたまたま出会った風花を連れ高等部校舎の屋上へとやってきていた。作戦失敗に少々へこみつつ、美鶴は無断で手本としたことへの侘びを風花に告げ、自分のミスの原因を率直に訊いてみる。
「やっぱり······口調や立ち居振る舞いって、その人だけのものですから······。無理をしてもどこかでボロが出るのは仕方ないです」
「しかし、それでは······皆に一歩引かれてしまうのだ。私の態度は、どうも硬すぎるらしい」
「だったら、話す内容かなあ······」
「内容?」
「少ししか······一緒にはいられませんでしたけど、荒垣先輩って話してみると面白い人だったんですよ。最初はちょっと怖くて近づきにくかったですけど、けっこう冗談とか言うし」
「冗談か。なるほど······」
美鶴の脳裏に、高等部に上がったばかりの頃の荒垣の面影が浮かぶ。確かにあの事件が起きるまでの荒垣は、どちらかというと陽気なタイプで、いまで言えば順平のようなパーソナリティの持ち主だった。
「そうか······納得いった!山岸、恩にきる!」
「え?あ······桐条先輩?どちらへ?」
「さっそく寮に帰って、草稿を練ってみる!明日は幸い、全校集会がある日だからな!」
そう言って、風花を取り残したまま、猛スピードで美鶴は立ち去った。それは、入浴中に「わかった!」と叫んで裸のまま往来へ飛び出したアルキメデスのような勢い。もちろん、美鶴は何にもわかっちゃいなかった。
翌日の朝、講堂には集会のため全校生徒が集まっていた。恒例の眠気を誘う校長訓示、学年主任教師からの諸注意のあと、「続いて、生徒会からのお知らせがあります。会長、どうぞ」とのアナウンスが、エコーを伴い講堂に響く。そして、いつものように堂々と背筋を伸ばした。桐条美鶴が壇上に姿を現わした。
カツカツと靴音を響かせ舞台中央に立った美鶴は、演台上のマイクの角度を軽く直し、視線を前に向けて講堂を隅々まで脾説する。それは正しく、王者の貫禄。昨日のようなイカレた様子は微塵も感じさせない、常と同じく凛々しい姿に、舞台袖に控える生徒会役員たちが胸をなでおろした、その瞬間。
「······おっはー☆」
······ざわつ。
軽く短いざわめきが広がる。一瞬、その場にいた全員が、自分が幻聴を聞いたと思ったに違いない。ただひとり、山岸風花だけが、昨日の不用意なアドバイスのことを思い出し、顔面蒼白にして固まっている。
ざわざわざわざわ。
徐々に増えるざわめきに、美鶴は焦っていた。おかしい。こんなはずではなかった。最初に軽いツカミで聴衆の緊張をほぐし、その後、小粋なジョークの連打で笑いの渦を我が物とするはずが······。そのために、わざわざ古書店で『アメリカンジョー 100選』やら『大人のフランス小話』やらを買い漁って研究したのに。やはり、美鶴が幼いころに 一世を風靡した朝の子供向け番組の名セリフとはいえ、ネタが古すぎたのだろうか?しかし、最近では滅多にテレビも見ない自分に思いつくネタは······あった!確か伊織が言っていた最近流行りの······。
「······お手上げ侍」
しーん。
今度こそ静寂が周囲を包み込む。生徒ひとりあたり、平均して5本ずつ白髪が増えていた。もはや働く者はいない。そして、しばしの言葉の真空状態を経て、「いやあぁぁぁぁぁ!!」と響き渡る千尋の絶叫。昨日のトラウマが、このタイミングで蘇ったようだ。ここが学校でなく職場だったら、PTSDで労災がおりるに違いない。
その日、月光館学園に緊急出動した救急車は、10台を越えたという······。
放課後、今度こそ真剣に、美鶴は落ち込みまくっていた。ほぼ徹夜で考えたスピーチが目も当てられない失敗に終わったことも原因だが、何より、アドバイスを活かせなかったことを風花に告げに行った際。
「別に構いませんけど、今度からは一般人の目の前でマハブフダイン (氷結ハイブースタにより威力1.5倍) は止めてくださいね、うふふ」
とか、ぐっさり言われたことが、相当に堪えていた。あれで、風花は意外と毒がある。ちなみに風花の目は、微塵も笑っていなかった。
そんなわけで、美鶴は意気消沈して寮への帰路をとぼとぼと歩いていた。と、そこに。
「あれ?��っほー、美鶴センパイ」
と、声がかけられる。それは、美鶴も良く知った、岳羽ゆかりの声であった。いつもならここで、「ああ、ゆかりも今帰りか?」などと、自然と会話が始まるのだが、連日の失敗で美鶴はすっかり調子を狂わせていた。思わず、美鶴の口を突いて出たのは。
「や、やっほぉー、ゆかり······」
言葉が美鶴らしくないなら、態度も美鶴らしくなく、ゆかりの反応を下から窺うような、おどおどした表情になっている。
「······」
「······」
「······きもっ」
ぐっさり。
容赦のないゆかりの言葉が、美鶴の胸に深く突き刺さる。そして---。
「う······ううっ」
「あ、あれ?美鶴センパイ?」
「······うえっ」
「え?ウソ?ちょ、ちょっと泣かないでくださいよ!ご、ごめんなさい、ごめんなさい。ちょっとした冗談ですから。あー、よしよし」
子供のように、美鶴は泣きじゃくっていた。
---夕刻。なかなか涙が止まらない美鶴を、ゆかりは長嶋神社の境内へと連れてきていた。小さジャングルジムや、その向こうの境内が、照り映える夕陽で橙色に染まってゆく。
「すまない······ゆかりにまで、愛想をつかされたかと思って、つい······」
「だーかーら!違いますって!だいたい、仲良くなかったら上級生相手に『きもっ』なんて言えるわけないじゃないですか?」
やや目の端は赤いものの、美鶴は何とか泣き止んで、今は少し落ち着いた様子だった。
「で、いったいどうしたんですか?今日のセンパイ、はっきり言ってヘンでしたよ?」
親しさゆえとはいえ遠慮のないゆかりの物言いに、美鶴はうぐっと言葉を詰まらせるが、それでも淡々と先日からのことを説明した。すべてを聞き終えたゆかりは、大きく溜め息をつくと、ばっさりと切り捨てるように言う。
「バッカじゃないですか?」
「ば、馬鹿とは何だ! これでも真剣に······」
「バカですよっ!」
そう言って美鶴の目を見つめるゆかりの表情は、なぜだか少し怒っているようだった。
「ゆ、ゆかり?」
「センパイ、ぜんぜんわかってない!」
怒っているようで、それでいて、少しだけ寂しさを含んだ顔。
「いいですか、一度しか言いませんよ?少なくとも寮の連中や生徒会の人たちは、誰も美鶴先輩を敬遠なんて、まして嫌ったりなんてしてません!見ててわからないんですか?」
「ゆかり······」
「風花が美鶴先輩に親身にアドバイスしたのはどうしてです?いつもと違う先輩にみんなが驚いたのは、いつもの先輩がいいと思ってるからでしょ?まったく、いつも自分ひとりで納得して突っ走るの、悪い癖ですよ?」
「私は······このままでいいのかな?」
「そのままの先輩で、いいんです!」
「······一般常識がなくても?」
「はなから期待してません!」
「······嫌われて、ないか?」
「みんな、先輩が好きなんです!」
どくん。
ゆかりの言葉に含まれた、ひとつのキーワードが、美鶴の胸を打つ。それは、自分でも気づいていなかった、もっとも欲しかった言葉。
「も、もう一度!」
「へ?」
しょんぼりと気力を失っていたはずの美鶴が、一転してすごい剣幕でゆかりに詰め寄る。
「いまのセリフ······」
「え?みんな······先輩が······好き?」
じ~ん。
そんな描き文字がバックに見えるように、美鶴は全身を震わせて感動していた。そして、 さらに顔を紅潮させつつ、ゆかりを問い詰める。
「ゆ、ゆかり······は······どうなんだ!?」
「わ、私っ!?私は······きですよ」
「聞こえない!」
「あー、もう!そんなことわざわざ口に出して言わなくても······。あ······」
言わなくてもわかるだろう、と言いかけて、ゆかりは美鶴の目を見てしまい、そして悟る。美鶴はもちろん言わずとも理解していた。だが、いま必要なのは、はっきりとしたゆかりの言葉なのだ。それを訴えかける、美鶴の必死な視線を受けて、ゆかりは苦笑しつつ言った。
「私も、美鶴先輩が好きですよ。······ほ、ほかの人と同じようにですけどね」
心からの言葉を美鶴に贈り、それでも妙な感じに誤解されないよう釘を刺すことも忘れない。
「さ、さて!そろそろ暗くなりますから、さっさと寮に帰りましょう!」
ゆかりが、軽く染まった頬の色を隠すように、ベンチから腰を上げて美鶴に背を向けた。そしてそれを追うように、美鶴も慌てて立ち上がる。
「お、おいゆかり!ちょっと待て、できればもう一度······その······」
ゆかり以上に頬を染めて、美鶴が先ほどの言葉を重ねてねだる。しかし、ゆかりは構わず先をずんずんと歩いてゆく。
「知りません。もう十分でしょ?」
「······ゆかりは、意外とケチなのだな······」
「ケチって何ですか!ケチって!」
「ケチじゃないか。先日だって······」
「あ、それ蒸し返します?先輩こそ······」
ぎゃあぎゃあと喚きつつ、薄明のなかを歩くふたり。その姿は、10年来の親友同士のもののよう。美鶴の小さい悩みは、いつの間にか春の雪のように融け去っていた。
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病気になった
甲状腺乳頭がん という名前
乳頭って付いてるけどおっぱいは関係ないらしい
手術の予定があったりで、色々生活が変わりそうなので、変わらないためにtumblrに書き残しておく
途中、注射の話とかあるので苦手だったらand多分長くなるので全然読まなくて大丈夫
健康診断行って、甲状腺が腫れてるから病院行ってみてもらってねって言われたのが8/18
その次の日に、甲状腺って何科やねんと思いながらGoogleマップ調べた甲状腺がなんとかカントカ書いてた気がする病院へ
今見たら「内科、呼吸器内科、放射線科」って書いてた
でも、もし同じ感じで甲状腺の病院を探す時はエコー取ってもらえるか電話で聞いた方が良いのかも
私はその内科、呼吸器内科〜では触診で済んで(エコーが出来ない病院だったから)教えてもらった別の病院に
ようやく健康診断含めて3回目の診察でエコー
初めてのエコーがお腹ではなく首とは
ほんで首にジェルつけてエコー見られるのはくすぐったい、笑てまう
血液検査▶エコー▶細胞検査
細胞検査はエコーで見つけた腫瘍が悪性か否か調べる検査
まさかの首に注射
しかも針太い、献血のやつの太さ
麻酔ウンヌンはない
エコーで腫瘍の場所を見ながら、ぶ��刺して吸い取る
これがめっちゃしんどい
針が痛いのは想像しやすいねんけど、加えて腫瘍の場所を探ってモリッとしてるとこを抑えてよりモリッとさせて針を…
このモリッとを抑えられるのがしんどい
喉やねん、抑えたらオエッてなるし
ならんくてもずっと首絞められてるのに近いので意識がはっきりせんくなる
普通に貧血みたいに視界がブラックアウトしかけて横にならせてもらった
話それるねんけど、私の趣味のひとつに献血があって、でもここ2回(といっても1年行ってない)ほど献血で貧血起こしてて、さらにこの首ので貧血
看護師さんに「もうこれからは採血の時は横に寝てさせてくださいって言うた方がいいかも…💦」って
私はこれからもう献血行かれへんのかもと思ったらその時点で悲しかった
ほんで細胞検査の結果、2週間待ち
仕事でミスった日に病院で結果を聞く
結果、がん。
がーん。
普通に泣いちゃいそうやった。
わーん、わーんって泣いてしまおうかと思ったけど、親指ぐっと中に入れてグーして堪えた
精密検査と手術予定の大きい病院へ
身長体重から始まってお医者さんの問診、ほんで またこっちでもエコー
エコーで喉の別の場所にも腫瘍が散らかってるのが見つかったので、また細胞とる検査。注射ぶっ刺し☆
も〜生涯でこれはもうしとうない
3回も針さされた
何回刺されるか聞かされてなくて、「3回目!最後!刺しますよ〜」って言われた時、たぶんあからさまに嫌な顔、いや、睨んでたかもしらへん
終わって休憩室に移動して大泣き
もうこんな痛くて怖くて気持ち悪いのしたくないし、しかもここから悪性がまた出たらって、なんかそういうのって考え出したらキリないから
なんか、こんなことしたい訳じゃなくて悲しくて悲しくて
結果そこ(飛び火)は悪性じゃなかったんやけど、普通に本体の腫瘍はデカいし悪性なので手術はする。
ここまで延々、病院の日は夜帰って泣いてた
次に診察で行った日に、なんと先生から
「この手術、うちは毎日でもやってますよ」発言。
え゛っ。結構大丈夫な感じ??
死ぬとかはない感じ???
あっ。手術で入院か、入院中なにする?
とりあえずSwitchは絶対持ってくやん。
つづく
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