#絵世界物語
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4月、5月に観た映画
※ネタバレ含みます
ドラえもん のび太の絵世界物語
傑作すぎる… オープニングから最高で映画代はもうそこで回収できる 最高すぎて泣いた 「はいりこみライト」で絵画の中に次々とドラえもんたちが入っていき、その絵に合わせた姿になるんですよ そんなのさぁ!子供の頃夢見るやつじゃん!!! そのラストが「ドラえもん」という漫画なの粋ッッ〜〜〜!!!!! オチも「はいりこみライト」を正面に当てて観客を絵の中に招く形で終わるの粋すぎる…… イラストの選出もセンス良かった 知名度あんまないのでは?というのも選ばれてましたね
クレアが表情豊かでかわいい! マイロとの甘酸っぱい関係もあり嬉しい
のび太の描いたドラえもん最高〜〜 ドラえもんとのび太の関係性の話をされると問答無用で泣ける
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名探偵コナン 隻眼の残像
ミステリー色が強めで好き 終盤になると規模がデカくなるの良いですよね コナン映画は景気が良い 内調が出てきたのにはびっくりした 内調の人、原作に出てきて国内の陰謀渦巻く規模がでかい事件やって欲しい
長野県警面子はちょっと地味なのでは?と思ってたけどそんなことはなかった 暴担当がいっぱい居た 銃撃戦の見応え良かったな〜 細かい動きが多くて何度か見たくなる場面ですね
勘ちゃんヒロイン枠じゃん…とか思ってたら終盤のアレが来てテンション上がった かっっこいいーー!!!!
コナンくん人間やめてる 今作のコナンくん普通に怖い
ハロ嫁のガラス張り部屋が再利用されててめちゃくちゃ笑いそうになった あの部屋なんなの!?
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教皇選挙
口コミの良さ��観に行きました 公開日から人気だったので気になっていた まさか現実でもコンクラーベが行われるとは、びっくり
タバコの吸い殻で会話シーンを表現したりと演出がずっと良い…… コンクラーベという儀式は秘匿されているので実際どうなっているのか当事者たちにしか分からないけれど、その一端を垣間見れるような感じ 現実でも今回のコンクラーベに向けて映画を見て予習してた枢機卿の方が居たみたい 実際のコンクラーベはあんなドロドロ政治劇では無いらしいけど
保守派とリベラルの対立が中心にあり現実でも問題になっていることで時事性が高いと思った 最後のオチも現実への問題提起で、バチカンの今後をより良いものにしたいという製作陣のメッセージを感じる 女性の描写が特にそう 枢機卿は男性だけ教皇になる者も男性だけ そんな中で彼らを世話するのは女性 そこに対しても言及があり、男性社会で女性がどういう扱いを受けるのかの話をしている そこから変わろうとする者と自由なシスターたちを映して終わる爽やかなラストシーン良かった
それなのに映画の批評感想でも「ジジイが投票しているだけなのに面白い!」というものが散見されあれだけ女性の話をしたのに透明化されてしまうのかと暗い気持ちになった ちゃんと観ろ!!!!
やっぱり脚本が良い作品が好き〜 原作読みたいと思ったけど英語版しかないのよね これだけ話題になったのだから翻訳して欲しいな
ポスターも構図がキマっててかっこいい

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岸辺露伴は動かない 懺悔室
原作の懺悔室はマジで動かないので映画化にあたりどうするのか気になっていたけどこう来たか〜〜と唸った 実質続編じゃん! 懺悔室2じゃん!!!
露伴先生が教会は禁止なのに写真撮ってたりするカスムーブがナーフされていた ナーフというか禁止されているという情報が出てこないのでナーフされたように見える カスなのは変わらん! 神父と間違われて懺悔を聞く辺りのカスやってる心情も台詞にならなかったので無いけど、その辺の心情を表情で伝えてて凄かった 露伴先生がカスなこと考えてる!のがわかる
娘の幸せを邪魔する父親、吐き気を催す邪悪ですよ 原作だと尊敬に値する奴だったけど娘を掘り下げた話になると敵になる た、確かに…… 室内でも傘をさす喪服の男、キャラデザがバチバチに決まっててかっこいい
ポップコーンの場面良かった ポップコーンが顔に落ちてなんとかしようとしてる下りは特に役者さんがジョジョの表情してる あと鳩がすごい 鳩の演技がすごい
漫画のことに手を出されてブチ切れの露伴先生良〜〜〜 宝くじを踏みつけるシーン好き
映画オリキャラのロレンツォが良いキャラしてて最高 泉編集タイプの陽イタリア男が影のある幸薄女のマリアにベタ惚れしてるの良すぎるだろ 細かくは覚えてないんだけど「君の初めての一番になれるんだね」みたいな台詞! キザでロマンチックで最高だった
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パディントン 消えた黄金郷の秘密
パディントン三作目、ロンドンのくまがペルーに帰る!
故郷ペルーでの冒険なのでロンドンのシーンは少ないんですが序盤のパスポートを取得して正式にロンドン市民になるパディントンだけで、ロンドン味を十分に味わえる エリザベス女王陛下とお茶会友達なのに市民権持ってなかったのかパディントン 今回の映画で本物のパスポート作ってもらったらしい 晴れてロンドン市民になれて良かったね
パディントンはペルーからロンドンに来た移民な訳ですけどそんな彼が故郷にも自分の居場所があったことを知っても、ロンドンの家族たちの元を選ぶところほんと〜に良かった 自分のルーツ知った上で自分の居場所を自分で選ぶことに価値がある コメディ作品だけれども真剣にアイデンティティの話をしている
胡散臭い敵キャラが良かった 胡散臭い敵キャラは最高ということをパディントンは教えてくれる 胡散臭い敵キャラ×2でお得感がある
パディントン2の敵キャラが服役を終えるらしいことにびっくりしました そんな年月経ってるのこれ 改心自体はしてるけど懲りてなさそうなところがチャーミング 改めて良いキャラしてますよアイツ パディントン2は最高の映画 今一度改めてみんな観ましょう
続編が決まっているらしい! 次はパディントン4! パディントン3は物語に一旦幕を閉じるような話だったので次回作がどうなるのか全く予想がつかない! 今後ともペルーから来たロンドン英国紳士のクマが景気良く物を破壊してくれると嬉しいです
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【あいみょん】スケッチ~歌詞の意味を考察!みんなの夢と希望が彩る眩しい未来 | NON SEALD



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Classical Paintings/ Artworks References
Today the official doraemon channel account posted the opening of the doraeiga 2025, in which they referenced many popular paintings, both from europe and japan. ive posted a thread about it on twitter but id like to post it here too for better archiving lolll
1. A poster for the teathrical version of La dame aux camelias by Alphonse Mucha. The novel was written by Alexander Dumas fils.
2. Vincent van Gogh - Starry Night
3. Edvard Munch - Scream
4. Gustav Klimt - The tree of life
5. Ogata Kōrin (尾形光琳) - Red and white plum blossoms (紙本金地著色紅白梅図)
6. Combination of Maruyama Okyo's (円山応拳) works. Snowy pine trees (雪松図) and Dogs(狗子図)
7. Utagawa Kuniyoshi (歌川 国芳) - All kinds of goldfish (金魚づくし)
8. Itō Jakuchū (伊藤 若冲)- Golden pheasants in snow (雪中錦鶏図)
9. Utagawa Hiroshige (歌川 広重)- Sudden Shower over Shin-Ōhashi bridge and Atake (大はしあたけの夕立)
11. Katsushika Hokusai (葛飾 北斎) - Mount Fuji seen through cherry blossom (桜花に富士図)
12. Katsushika Hokusai (葛飾 北斎) - The great wave of Kanagawa (神奈川沖浪裏)
13. Katsushika Hokusai (葛飾 北斎) - Hokusai Manga (北斎漫画) Theres other artworks too, included in here, but im lazyyyyy (ill prob make a sub reblog for it later)
14. Johannes Vermeer - The milkmaid
15. Shunsho Hishida (菱田春草)- Black Cat (黒き猫)
16. Claude Monet - Woman with a parasol. Madame monet and her son
17. Combination of two artworks Leonardo Da Vinci - Mona Lisa Piet Mondrian - Composition with Red, Blue and Yellow
18. Matazo Kayama (加山又造)- A painting of thousand cranes (千羽鶴)
19. Fujiko F fujio (藤子・F・不二雄) - Doraemon (ドラえもん)
#doraemon#ドラえもん#nobi nobita#minamoto shizuka#gouda takeshi#honekawa suneo#映画ドラえもん のび太の絵世界物語#Eiga Doraemon Nobita no Esekai Monogatari
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『であえたことに ありがとう』 文・きむらゆういち 絵・tono
世界文化社さん(@sekaibunka_jido)より4月18日に発売されます。 初めて絵本の絵を担当させていただきました。 猫の母子の、出会いの感謝の物語。大切な人へ、贈り物にぴったりな一冊です。
Amazon https://amzn.asia/d/0Rv3lvd
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みんな知らない「実は略語」の言葉をまとめました。詳しくは...

食パン:主食用パン
食パンの語源に関しては複数ありどれが正しいかわかりませんが、有力な説を2つ紹介します。1つは、「主食用パン」の略。パンが日本に入って来た当時はイースト菌などもなく、比較的小さな菓子パンだけが作られていました。それからパンが大きく膨らむようになり、米の代わりになり得るようになったため、「主食用」と名付けられました。もう1つは、消しパンではない「食べられるパン」の略。昔は美術のデッサンなどでパンを消しゴム代わりに使用していたためです。
ブログ:ウェブログ
ウェブサイトの一種で日記形式のもの。英単語でも”blog”がありますが、もともとは”Web”と記録を意味する”log”が合わさった言葉である”web log”の略です。
軍手:軍用手袋
元々軍隊用の手袋として使われていたためです。日露戦争の際に、寒冷地を戦場とする兵士に支給するために考案されたものです。その後、荷物運搬や土いじりなど日常生活で使われるようになりました。
演歌:演説歌
元々は自由民権運動の政治運動家(壮士)たちが演説の代わりに歌った壮士節が始まりとされます。1930年代にジャズやクラシックが大衆歌に組み込まれていき、歌詞も政治とは関係のない叙情詩的なものに変わっていきました。
教科書:教科用図書
主に小・中・高および特別支援学校などで学ぶ時に配布される中心的な教材のことで、「教科用図書」の略です。教科書と教材の違いは、文部科学大臣の検定に合格したものが教科書と呼ばれます。
チューハイ:焼酎ハイボール
焼酎とハイボールを組み合わせた「焼酎ハイボール」の略語。焼酎やウォッカなど無色で香りのない酒類をベースに、炭酸で割ったものを一般的に指しますが、炭酸ではなくウーロン茶で割ったウーロンハイもチューハイの一種です。
ジャガイモ:ジャガタライモ
ジャガイモはそもそも南米原産の食材であり、日本には16世紀末にインドネシアのジャカルタからオランダ人により伝えられました。そのため当時は「ジャガタライモ」と呼ばれていましたが、後に略されていきました。ちなみに日本では中国語由来の馬鈴薯とも呼ばれます。
ワイシャツ:ホワイトシャツ
主に男性が背広の下に着るシャツのことですが、元々は和製英語である「ホワイトシャツ」の略。よく「Yシャツ」と記載されることがありますが、これは完全に当て字です。一方で、「Tシャツ」はアルファベットのTの字に似ているためこう呼ばれるようになりました。
割勘:割前勘定
友人との飲み会などで���くある割勘は「割前勘定」の略。割前とは分割してそれぞれに割り当てることを意味する言葉です。江戸時代後期の戯作者で浮世絵師として有名な山東京伝が発案されたと言われており、当時は「京伝勘定」と言われていたそうです。ちなみに世界的に見ると割勘の文化は少数派で、男性や年上が払うのが一般的のようです。
カラオケ:空オーケストラ
歌のないオーケストラの意味で、「空(から)オーケストラ」から「カラオケ」と略されました。カラオケは日本で1960年後半に誕生したとされ、その後世界に広がっていきました。そのため英語でも”karaoke”と書きます。ちなみに中国語では「卡拉OK」と突然アルファベットが出てくる不思議です。
バス:オムニバス
ラテン語で「すべての人のために」という意味の「オムニバス」が語源で、フランスの乗合馬車の発着所の雑貨屋の看板に書かれていたことに由来します。そこから多くの人が利用する乗合自動車をオムニバスと呼ぶようになり、その後略されました。
リストラ:リストラクチャリング
英語で「再建」を意味する”restructuring”から略されたものです。リストラと聞くと人員削減をイメージしますが、本来の意味は事業構造を再構築することです。その中の一環として、人員削減が起こります。
リモコン:リモートコントロール
英語で「遠隔操作」を意味する”remote control”から略されたものです。TVなどに向かってリモコンから赤外線をデジタル信号で送ることでチャンネルや音量などを操作することができます。
ソフトクリーム:ソフト・サーブ・アイスクリーム
海外では「柔らかいクリーム?」となり伝わらない和製英語です。英語では” soft serve icecream”であり、ソフトクリームサーバーの製造などを行っている日世の創業者・田中穰治が日本でソフトクリームを広めるのにわかりやすくするために省略したとされています。
ペペロンチーノ:アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ
唐辛子をオリーブ油で炒めたパスタ料理。正式名称は「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」と言います。イタリア語で「アーリオ」は「ニンニク」、「オーリオ」は「オリーブオイル」、「ペペロンチーノ」は「唐辛子」を意味しています。
経済:経世済民
中国の晋朝について書かれた歴史書である『晋書』に書かれた「経世済民」を略した言葉です。現在の政治と同じような意味で昔から使われていました。明治以降、”economy”の訳語として頻繁に使われるようになったようです。
首相:首席宰相
首席はトップを意味し、宰相は辞書で調べると「古く中国で、天子を補佐して大政を総理する官。総理大臣。首相。」と載っています。首相の言葉の中に首相が含まれている二重表現のような言葉です。ただ「首相」は日本国憲法に記載された言葉ではなく、報道などで使われる内閣総理大臣の通称です。
切手:切符手形
お金を払って得た権利の証明となる紙片のことを古くから「切手」と呼んでいました。日本の近代郵便制度の創始者である前島密が、“郵便物に貼って支払済を表す印紙”に「切手」という言葉をそのまま当てたそうです。
出世:出世間
元々は仏教語で、仏陀が衆生を救うためにこの世に出現することを指す言葉で、「出+世間」でした。そこから略され、日本では僧侶が高い位に上ることを意味するようになり、世間一般でも役職が上がることなどを指す言葉となりました。
断トツ:断然トップ
2位以下を大きく引き離すことを指す言葉ですが、元は「ずば抜けて」の意味を持つ「断然」と首位を表す英語の”top”が合わさった言葉の略。そのため「断トツの1位」という表現は二重表現になります。
押忍:おはようございます
朝の挨拶である「おはようございます」から「おっす」と短くなり、さらに「おす」へと略されました。そこから「自我を押さえて我慢する」という意味を込めて「押忍」という漢字が当てられました。
デマ:デマゴギー
大衆を扇動するための政治的な宣伝を意味するドイツ語の「デマゴギー」を略したものです。元の意味の通り、政治的な意味合いを持つ言葉でしたが、昭和になってから、単純に「嘘」や「根拠のない噂」の意味で使われるようになりました。
おなら:お鳴らし
屁を「鳴らす」の名詞である「鳴らし」に「お」をつけて婉曲に表現した言葉で、そこから一文字略されました。元々の言い方の方が上品な感じがあって良いですよね。というのも、一般庶民は昔から「屁」と言っていましたが、宮中に仕える女房たちは隠語として用いていたためです。
電車:電動客車
電動客車をより細かく表現すると、「電動機付き客車」または「電動機付き貨車」となります。電車は架線あるいは軌道から得る電気を動力源として走行しています。
電卓:電子式卓上計算機
計算機という本来役割を表す意味の言葉が略されています。1963年に世界初の電卓が登場し、1964年に現在のシャープから日本初の電卓が発売されました。当時の価格は53万5千円と車を買えるほどの値段でした。今では100均で売られているものもあるのに驚きですね。
ボールペン:ボールポイントペン
英語で”ball-point pen”と言い、これを略した言葉です。ボールという単語が使われている理由は、ボールペンの構造上、先端に小さな回転玉(ボール)があるためです。
インフラ:インフラストラクチャー
英語で「下部構造」や「基盤」を意味する”infrastructure”から略されたものです。電気・ガス・水道・電話・道路・線路・学校や病院などの公共施設など、私たちの生活に欠かせないものを指す言葉となっています。
シネコン:シネマコンプレックス
「コンプレックス”complex”」が「複合の」を表す英単語で、同一ビル内に複数のスクリーンを備えた複合型映画館のことを表します。国内の代表的なものとしては、TOHOシネマズ、イオンエンターテイメント、MOVIX、ユナイテッド・シネマなどがあります。
シャーペン:エバー・レディー・シャープペンシル
シャーペンが「シャープペンシル」の略ということを知っている方は多いと思いますが、実はこれも略語。1838年にアメリカで「エバーシャープ」という筆記具が登場し、その後1915年に現シャープの創設者である早川徳次氏が国内初となるものを考案し、「エバー・レディー・シャープペンシル」という商品名をつけヒットさせました。
ピアノ:クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ
イタリア語で「小さい音と大きい音を出せるチェンバロ」という意味です。いつの間にか「小さい音」を表すピアノだけに略され、楽器を表す名詞となりました。元のピアノの意味は今でも音の強弱を表す「メッゾピアノ」や「ピアニッシモ」と合わせて音楽記号として使われていますね。
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「サイロの終わりに」
やがて光が降り注ぐ。
サイズ:B5(257×182mm)
素材:アクリル絵の具、ジェッソ、木板
描いてる途中で、「サイロ」という海外ドラマの解説動画を思い出してしまい、こんな仕上がりに…
あんな世界は絶対に嫌なのに、つい引き込まれて見入ってしまいました。
本編を観たわけではないのに、凄い影響力です😅
物語の行方は全く知りませんが、白日の元に、早々にサイロを終わらせてみました。
(ドラマの中のサイロとは全然違う形です。)
#artwork#art#アートワーク#アート#acrylicpainting#abstract#抽象画#abstractpainting#絵画#芸術#街#都市#ビル#abstractlandscape#cityview#building
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サンドラ
サンドラの部屋は、まるで時間が止まったかのような静寂に包まれていた。白いレースのカーテンが朝の光を柔らかく濾し、部屋の隅々に淡い金色の粒子が漂う。彼女は豪奢な四柱式ベッドの上で、シルクのドレスを身にまとい、まるで絵画の中の姫君のように横たわっていた。だが、その顔にはどこか不安の影がちらついていた。
サンドラは箱入り娘だった。両親の愛情と財に守られ、世間の荒波を知らずに育った。家事など一度もしたことがない。紅茶を淹れることすら、彼女にとっては未知の冒険だった。だが、そんな彼女の内側には、もう一人の存在がいた。サルマ。彼女の心の奥底に棲み、静かに彼女を見つめ続ける影のような存在。
「サンドラ」
サルマの声は、風が葉をそっと揺らすような囁きだった。サンドラの胸の奥で響き、彼女の意識の淵を撫でる。
「今日もまた、ただそこにいるの?」
サンドラは目を閉じたまま、唇を軽く噛んだ。サルマの声はいつもこうだ。優しく、しかしどこか鋭く、彼女の心をかき乱す。サルマはサンドラの一部でありながら、まるで別の魂のように彼女を観察し、問いかけ、時にはそっと突き放す。サンドラはサルマを恐れ、愛し、憎んだ。
「何をすればいいの、サルマ?」
サンドラの声は震えていた。彼女は立ち上がることも、部屋を出ることもできなかった。外の世界は広すぎ、知らないことが多すぎた。彼女の両親は、彼女がその完璧な檻の中で永遠に輝くことを望んでいた。だが、サルマは違う。サルマはいつも、彼女に「何か」を求めていた。
「天に召される時が来ているよ、サンドラ」
サルマの声は、まるで遠くの鐘の音のように響いた。
「天に…?」
サンドラは目を開けた。部屋の天井には、シャンデリアがキラキラと光を反射していた。彼女の心臓が速く鼓動を打つ。
「それって、死ぬってこと?」
サルマは笑った。低く、柔らかく、どこか哀しげに。
「死ぬことじゃない。変わること。飛び立つこと。サンドラ、あなたはずっとこの部屋に閉じ込められている。あなたの魂は、もっと広い場所を求めているのに」
サンドラの手が��ーツを握りしめた。彼女は知っていた。サルマの言うことは本当だと。彼女の心の奥底では、いつも何かざわめいていた。知らない世界への憧れ、自由への渇望、そして自分自身を試したいという衝動。だが、彼女にはその一歩を踏み出す勇気がなかった。
「私にはできないよ、サルマ。外の世界は怖い。失敗したら、笑われたら、傷ついたら…」
サルマの声は、今度は少し厳しくなった。
「失敗? 笑い? 傷? それが生きることだよ、サンドラ。あなたは完璧な人形じゃない。人間だ。人間は傷つき、転び、立ち上がる。それが天に召されるということなんだ」
サンドラの目から涙がこぼれた。彼女はサルマが自分の中にいることを知っていた。サルマは彼女の恐れを知り、彼女の弱さを見透かし、なお彼女を愛している。サルマは、彼女が自分自身を愛せるように導こうとしているのだ。
部屋の外で、鳥のさえずりが聞こえた。サンドラはゆっくりとベッドから起き上がり、窓辺に歩み寄った。カーテンを開けると、陽光が彼女の顔を照らし、庭の緑が鮮やかに目に飛び込んできた。そこには、彼女が知らない世界が広がっていた。
「サルマ…私、行ってみるよ」
彼女の声は小さかったが、確かな決意が宿っていた。
サルマは答えた。
「それでいい。行っておいで、サンドラ。天は待っているよ」
サンドラは深呼吸をし、部屋のドアに手をかけた。ドアの向こうには、未知の世界が広がっている。彼女は恐れていたが、同時に胸が高鳴っていた。サルマの声が、彼女の心の中で優しく響く。
「大丈夫。私も一緒だよ」
サンドラは一歩を踏み出した。その瞬間、彼女は天に召された。完璧な箱入り娘ではなく、ただの人間として、新たな物語を始めるために。
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250416
よくねた。 身体がねたがっていた。 大したことのできない休日だった。 頭がずっとごちゃごちゃとしていた。 桜が見たい。
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250417
朝、鳥がちいさく��いている。 今週は彼が夜に働く週だから、夜、ひとり。 なんだかんだと詩を書いたり、本をつくったりしているうちに、時間は過ぎて、ねるのが遅くなっている。そして、朝起きるのも遅くなっている。 それでいいよ、と思う。 毎日早起きしなきゃいけないわけじゃなくて、そのときそのときの丁度よいリズムで生活をする。
ムーミンの物語を読みたいな、と思っている。 ムーミンのキャラクターは好きだけれど、物語のこと、ムーミンの世界のことを案外知らないままでいる。
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250418
朝、お腹がしくしくとしている。 しくしくなんて、よくわからない、と思うけれど、これはしくしくしている。 仕事。 気づけば時間は過ぎていて、残業してしまう。 チーズケーキを買って帰ろう、とスーパーに寄って、チーズケーキを作ろうと思って、クリームチーズと生クリームとココナッツサブレを買って帰った。 チーズケーキを作る。 とにかく材料を混ぜて、その間に洗い物をして、晩ごはんのそぼろを作って、また洗い物をしていた。ずっと動いていた。 疲れてしまって、少しうとうととしながら、チーズケーキが焼けるのを待っていた。 手紙を書いたり、本をつくったりしたかったけれど、何も手につかず、チーズケーキを食べて、ねた。 チーズケーキは予想していたよりもぺっちゃんこで、でも、なぜかふわっと軽く、おいしかった。8等分したうちの2つも食べてしまった。
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250419
朝、ねむい。睡眠不足を感じる。 日記を書こうとしたら、ボールペンがみつからなくて、どうして私ってこうなのだろう。どうしていつも失くし物をしているのだろう、と少し落ち込む。
私の身体がちいさいこと、声もちいさいこと、よわいこと、すべてが嫌だ。 普通の会話をしているつもりなのに、それだけでなぜか癒される、と言われる。 悪いことではないとわかっていても、そういわれるたびに私の何かが失われる。消費しないで。 私はあなたたちと同じ普通の人間で、清らかな泉をたたえているわけではない。 癒される、というのはその対象を自分とはちがうきれいなものと、捉えているのでしょう。 私は決してきれいではない。
でも。 あなたはうるおっているね、と言ってくれた人がいることを思い出す。もし、そうならば、そしてそのうるおっているね、が人を癒すのだとしたら、私は私の存在を許してあげられるかもしれない。
たぶん、私はこれを詩にする。
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●お知らせ
8/21(木)-8/31(日)の期間、東京でのグループ展に参加します。 会場のオープンは木・金・土・日。 「空気とリズム」というテーマの展示です。 私は木々の揺らめきを絵にしました。 → https://mount.co.jp/event/78430242 絵のほかにも、過去の日記を本にしたものや展示作品を栞にしたものなど販売予定です。 今回、在廊予定はありません。 暑い日々かと思いますが、体調にお気をつけつつ…絵を見てもらえたら嬉しいです。
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広島・長崎への原爆投下やその後に続く冷戦を描いた米ネットフリックスのドキュメンタリー「ターニング・ポイント 核兵器と冷戦」が公開されている。米国人スタッフらが広島を訪れて被爆者を直接取材し、米国などではほとんど知られていない「キノコ雲の下の被害」を生の声で伝える意欲作だ。(南部さやか) 日本人スタッフが訴え 米国人スタッフが中心の制作チームには、唯一の日本人プロデューサーとして米カリフォルニア州立大助教授の大矢英代さん(37)が参加。大矢さんは琉球朝日放送の記者を経て、2018年に渡米して調査報道を学んだ。その時の指導教官の薦めでチームに加わることになり、22年6月から撮影が始まった。 被爆者の「生の声」伝える米発ドキュメンタリー、ネトフリで2週連続トップ10入り 制作チームが作品で伝えたかったのは、核兵器の恐ろしさだ。大矢さんは「学者らが語るより、被爆者の声を伝えることの方が何倍も大事」と訴えた。メンバーも納得し、その年の広島原爆忌(8月6日)に合わせて広島に赴き、被爆者の話を聞くことになった。 米国人スタッフも大矢さんも広島で被爆証言を聞くのは初めて。当時77~96歳の被爆者6人は「目を開けると何もかも崩れていた」「遺体は収集できるわけがない。骨と炭になった」などと当時の惨状を訴えた。 米国では、原爆投下で戦争が終わったと正当化する考えが根強い。「キノコ雲の上から見てきた人たちに、雲の下の地獄絵を見せることがミッションだった」。10日間かけてじっくりと話を聞いた。大矢さんは「(投下した先に)生身の人間がいたと制作者自身が感じたのは、すごく大切なことだったと思う」と語る。 制作への思いを語る大矢さん。核兵器の恐ろしさをどう伝えるかに意を注いだ(横浜市戸塚区で)=田中秀敏撮影 町の当時の映像も 原爆が人類に初めて使われた1945年8月6日は、まさに「ターニング・ポイント」だ。原爆投下の場面。もともとの映像には米研究者が「広島の空にエノラ・ゲイがやってきて……」と解説する音声が入っていたが、「その瞬間を視聴者にしっかり見せたい」と解説音声をあえて外した。熱線で皮膚が垂れ下がった人や一瞬で壊滅した町を収めた当時の映像も入れることにした。 制作中だった昨年7月、原爆開発を主導した物理学者を描く映画「オッペンハイマー」が米国で公開された。映画には原爆の被害を伝える場面がなく、犠牲者の存在を伝える重要性を強く感じたという。 核兵器と冷戦が世界に与えた影響やロシアのウクライナ侵略までの歴史を全9話(計10時間)でたどる作品は、被爆者の訴えで締めくくられる。核兵器の被害を二度と起こしてはならない――。今年3月に配信が開始されると、全世界での視聴回数は2週連続でトップ10入りした。 大矢さんは「日本は唯一の被爆国として、世界の核廃絶の先頭に立たないといけない。でも、それができているか。戦争の歴史から学び、考えるきっかけになれば」と話す。
被爆者の「生の声」伝える米発ドキュメンタリー、ネトフリで2週連続トップ10入り | ヨミドクター(読売新聞)
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数年前、友達にデザインしてもらった衣装をbatfamとsuperfamに着せた絵を発掘した!
この世界のsuperfamとbatfamは敵対関係にあって、出会い頭に戦いが始まってもおかしくない関係。
Match(anime yj )はsuperfamじゃないけど、この世界の物語ではコナーの双子。2019と1994の子らも別人として描いてます。
Connor Match twins、Kon Kon twins。
KonとKonで名前が同じだから分かりづらいけど、こいつらは本当にベッタリでずっと一緒なので気にしないものとします。一心同体。
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25-7-18
労働。終業後、岡山駅で明日の切符を買う。今年の4月から精神障碍者保健福祉手帳でも100kmを越える乗車券に限って障がい者割引が適応されるので、助かる。 買い物をして一度帰宅して、明日の神戸行きの準備。荷造りを一通り終えて、行くかどうか迷ったけれど、結果的に、ながいひるのガザ支援のイベントへ出掛ける。日記の売上を寄付していたり、藤井さんのポストカードを預かったりする以上、やはり、行ける物なら行っておかねばならないと思ったので。到着すると店内はひとで溢れかえっていて、案内されたのは唯一空いていた一番前の席。50cmの距離でにないたさんの歌を聞いて、ジャーナリストの藤原さんの話を聞く。画面の向こうの情報だけでは伝わってこない、確かに実感や様々複雑な感情をともなった語りを目の前で聞くことができてよかった、というのも変だけれど、良かったと思う。改めて、遠くの私と関係のない出来事ではないと同時に、自分に何かができる、と思う事のナルシシズムを突きつけられた。実際に足を運ぶことはできないし、その目でみてきた人の前で、「何をすればよい?」という問いそのものが無力にすぎる。せめて目をそらし続けないでいること。二十一時過ぎに一旦休憩になって、さすがに体力的に限界で、そっと店を出て帰宅をした。恋人がすでに仕事から帰っていて、私が行く先も告げずに出掛けていたのでかなり心配をかけてしまった。心苦しい。 25-7-19 夜はうまく眠れず。中途覚醒が三回ほど。六時にセットしたアラームが鳴る前にはベッドから身を起こして、身支度をする。なにか大事なものを荷物に詰め忘れているような感覚が常に背中に張り付きながら、ソファで寝ていた恋人にいってきますと告げて、六時半過ぎに最寄り駅から電車に乗る。電車の中、特に何をするでもなくただ揺られていた。姫路駅で乗り換えて、九時過ぎに神戸駅着。コンビニでおにぎりと飲み物を購入。地下鉄に乗り換え、駒ヶ林で下車。商店街を抜けて、ふたば学舎へ到着。かつて学校だった建物、と聞いて思い浮かべていたイメージとは随分違うけれど、とても素敵な建築で、それだけでなにかとても嬉しくなる。


自分のブースのスペースに辿り着き、おにぎりで腹ごしらえをしてから設営を始める。と、詩人の四塚さんが来てくださって、恐縮しながら挨拶をする。お菓子までいただいてしまった。こういう時にお返しになるものを用意していない自分の未熟さが恥ずかしい。始まる前にあちこちを探検しようと二階に上がろうとした階段にて、岡山で小説を書いている岡村さんに遭遇して挨拶をする。そうこうしているうちに、十一時を過ぎて、イベントがはじまった。3フロアに分散しているからか、ゆったりとした雰囲気で、立ち止まって詩と写真のカードを見てくださる人も多かった。こういうイベントの時には毎回、無料配布の詩と写真のカードを用意することが自分にとっての楽しみで、今回も気合を入れて数種類のカードを印刷会社に発注していたのだけれど、その甲斐はあった、と思う。本当は自宅のプリンターでする方がこだわれるし、経費も安く済むのだけれど。製本が間に合っていなかった日記本を糸綴じしながら接客をしつつ、気合を入れて今まで作ってきた本をすべて持ってきたのは失敗だったかもしれない、とかいろいろ考える。例えば、表紙だけ見ても何の本なのかわかりにくいだろう、手に取ってみていいものかどうか、お客としては迷う所だろうし。一通り製本を終えてからは、立ち止まってくださった方には少し声を掛ける方針に切り替えて、それによって何人かの方と印象的な会話をすることができて、嬉しかった。十五時過ぎ、お腹が空いてきて、昼食をとるついでに他のフロアを周る。2階の本屋のフロアは少し人が少ない印象、3階のzineメイン会場の講堂は流石に人が多く賑わっていた。四塚さんの詩集をもとめていったside Aエリアが中々見つけられなくて、迷った末に発見。詩集「スパーク」を購入。手作りのビーズの指輪をいただいて、うれしくて早速身につけた。昼食にピザとコーヒーを持って自分のブースに戻る。食べ終わってしばらくして、となりのブースの好青年がピザ片手に戻ってきたのが何か可笑しかった。ふらふらになりながら、終了時間の18時をむかえ、予定表に書かれていた交流会はどこで行われるのだろうとうろうろしていると二階の見本誌コーナーで風馬書店の三谷さんに遭遇。岡山で話せば良いだろうにとも思うのだけど、地元から離れたからこそか、何故か話が弾み、普段だとなかなか踏み込めない話をできた事が嬉しく思った。主催の沖さんにもお会いできた。満身創痍な様子で少し心配にもなったが、ありがたいことだと思う。誰もいなくなったので鍵を閉められてしまった多目的室の鍵を開けてもらって荷物を救出し、ホテルへ向かう。地下鉄に乗ったところで三谷さんから長田の美味しそうなお好み焼き屋の情報が送られてきた。もう少し電車に乗るのが遅ければ食べられたのに。残念。 ホテルについて、チェックイン。禁煙の部屋をとっていたはずが、オーバーブッキングで喫煙室しかないとのこと、ごねるのも面倒で、代わりの大浴場の入場券を素直に受け取って、客室へ。浴室でシャワーを浴びた瞬間にはふわっと父親の匂いが漂っていたものの、それ以外のスペースの臭いはそれほどでも無くて助かった。夕食をどこかに食べに行くつもりにしていたものの、その気力もなく、近くのスーパーでカップ麺を購入して食べる。恋人と電話で話す。普段は日常から外に出たいと思う事が多いのだけれど、今はそのいつもの生活が恋しい。
25-7-20
8時に起床。ポストカードを無料配布している旨の案内をスマホで作成して、ネットワークプリントに登録し、コンビニのプリンターで印刷。おにぎりと飲み物と差し入れ用にグミを購入。ふたば学舎へむかう。 四塚さんと三谷さんに差し入れのグミを渡して、偶然、あまりにふらふらしている沖さんを見つけたので自分用に買ったグミを差し入れした。肩にかけていたカメラを誉めてもらった。

二日目、昨日に比べて熱のある来場者が多いような印象。写真のポストカードや靑生さんの絵を入り口にして、詩集を手にとってくださる方も多かった。あと、何度か「フィルム���撮っているんですよね」と声をかけてもらうことがあって、不思議な質問だと思った。その度に、「古いデジカメとかトイカメラです」と返すのだけれど、それも何か質問に対する回答として求められているものと違うような気がして、あの質問の意図ってなんなのでしょう、素朴な疑問。終盤に近づいて、周囲のブースの気になっていたzineを買わせてもらう。着ていた服を誉めてもらった。今の仕事をはじめてから決まった服装をすることに窮屈さを感じていて、最近今までと違った服装を試していることもありとても嬉しかった十五時になって、名残惜しく思いながら撤収。会場を出た後で、知り合った人々に挨拶をしておけばよかったとも思ったのだけれど、もう遅い。またどこかで会えるでしょう。
地下鉄に乗り込んで、神戸駅でロッカーに荷物を置いて、三宮へ。弟の進学に伴う引越しの手伝いで5~6年に数日滞在した頃の記憶と今現実の街並みが中々一致しなくって、知っている筈の場所に出会うまで少しの時間がかかったけれど、北野坂へ通じる道の角に位置するドトールとなか卯をみつけて、なんだか懐かしくなる。空腹だったので、なか卯で冷やしうどんをいただいてから、三宮センター街へ向かう。学生の頃に神戸に来るといつも辿っていた三宮から元町の古本屋巡りをしようと思って。あかつき書房、木目が印象的な看板も、何も変わらない佇まい。ステンドグラスなどを懐かしく思いながらアーケードを進み、記憶を頼りにセンタープラザの2階へ上がったところ、あったはずの古本屋は跡形もなく、ガチャガチャとアニメのショップになってしまっていた。少し寂しく思いながら、向かいのビルの5階のブックオフを冷かして、元町へむけて歩き出す。街並み、変わってしまっている所も多いのだろうけれど、私の記憶もだいぶおぼろげになってしまっていて、かえって懐かしい所ばかりが目につく。
商店街から少し離れて、今度はグーグルマップを頼りに1003へ。ビルの入り口の地面に1003と書かれたちいさな看板を見つけて、ああ、そうだ、こんな風だった、と思いながら階段を上がって、5階のドアを開くとあの時の空間がそのままに広くなったような店内。すさまじい数のリトルプレスやzineに圧倒されつつ、知っている作家の名前をみつけては嬉しくなった。本を買った後に店番の方と話していると、センタープラザ2階にあった古本屋は元町の商店街に移転しているらしいと教えてもらう。


南京町を抜けて、途中、うみねこ堂書林の前を通ったがシャッターが下りていた。元町商店街に戻って、しばらく進むと、見覚えのある看板。清泉堂書店に辿り着く。学生の頃、「リルケ美術書簡」やロラン・バルトの書籍をみつけて嬉しくなって買いすぎてしまった記憶がよみがえる。気になる本を買って、満足したところで店を出たところ、店頭のワゴンによさげな「レ・ミゼラブル」をみつけてしまって、再びレジへ。
買った本で重たくなった両手をぶら下げて、商店街から少し外れて、小さな路地で「花森書林」を発見。こちらも「トンカ書店」だった頃に行こうとしたけれど、たしか当時はお休みされていた時期で叶わず、岡山でお世話になっているながいひるの店主の日記を通じてその後の経緯も聞いて、ようやく訪れることが出来たという思い。閉店時間の間際にお邪魔させてもらったので、ゆっくりとお店をみる事は叶わなかったのだけれど、なんだか懐かしい空間だった。今度はこの為だけに神戸に来たい、来ようという気持ちで、JR元町駅へ向かう。

神戸駅で荷物を回収して、恋人へのお土産を買って帰りの電車で揺られながら、ふたばzineフェス主催の方の投稿を拝見する。SNS上でオープンになっているやり取りや現場の空気から私自身嫌な感じを薄々感じてはいたのだけれど、やはり色々とあった様子で、そういった事を表に出さないほうが賢明なのかもしれないけれど、それがもれでてしまうことは嫌じゃないなと思った。それはイベント中体感していた“場所と時間は用意した、ここをどう使うかはそれぞれにゆだねます”といった精神に通じるような気持ちよさで会ったのかもしれない。(こんなふうに適当に書けるのは外側の人間だからだろうけど)二十三時過ぎに家に到着。インスタント麺と冷凍食品で夕食を取って、シャワーを浴びて服薬、就寝。泥のように眠る。
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【あいみょん】スケッチ~歌詞の意味を考察!みんなの夢と希望が彩る眩しい未来 | NON SEALD

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Dengeki Playstation Vol.359 Persona 3 parts pictures and transcription.















影時間を巡る少年たちの群像劇
前作までの世界観を踏襲しつつも、まったく新しい物語が展開するシリーズ最新作。プレイヤーは、ペルソナという力を使える主人公となって、1日と1日の狭間にある “影時間” で、そこに巣食うシャドウと戦うことになる。学校や街の人との関係がペルソナに影響を与える「コミュ」や、爽快感バツグンの戦闘など、個性的かつ魅力的なシステムが満載。
GOOD メインストーリーはもちろん、「コミュ」や会話など、それぞれのシナリオが練り込まれていて楽しい。「コミュ」を育てることでペルソナも育つので、レベル上げの作業を必要とせず、サクサク進めることができる。弱点を突いた敵に追撃できるなど、爽快感だけでなく戦略性も高い戦闘システムは秀逸。
BAD 似たようなダンジョンが続くため、新鮮味は薄い。戦闘時の仲間の思考に不満を感じることも。
現代が舞台の人気RPG。合体を奥深くする「コミュニティ」をはじめ、弱点を突くことで戦闘が有利になる「プレス攻撃」を搭載。
コミックのように効果音が文字として出たり、ポリゴンキャラが細かいしぐさを見せてくれたりと、フィールド上での演出が凝ってマス。さらに、重要なシーンでは各キャラのカットインも入って、世界観&ストーリーにぐいぐい引き込まれましたよ。戦闘はオート攻撃やチャンス時にたたみかける「総攻撃」のコマンドもあって、テンポよく進められて◎。戦闘フィールドの探索も、仲間が勝手にアイテムなどを探し回ってくれる「散開」などの指示が出せて、サクサク進められたダス。難易度も最初に選べるし、これまでシリーズ作品をプレイしたことがない人もスンナリ楽しめるのでは?
90
学園生活とダンジョン探索をいっぺんに楽しめる作品です。昼間は人間関係を築き、夜はひたすら冒険。一見昼夜の出来事は切り離されているようですが、昼間の行動がペルソナの強さに影響するなど、ちゃんと連動しているのがポイントだったりします。ダンジョンでは、どんどん探索するのも途中でひくのも自由。敵の弱点をつきながら効率よく戦うと、ごほうびとしてペルソナやアイテムがもらえるので、いわゆるザコ戦でもついつい真剣に。まったり遊びたいときにも、アニメーションのスキップつきの通常攻撃が便利。お気楽プレイが可能なイージーモードもオススメですよ。
90
「ペルソナ」「学園」というキーワードは残しつつも、完全に一新された世界観が新鮮です。昼間の学生生活で楽しめる「コミュ」の話がメインストーリー以上に気になったり、弱点を突き続けることでどんどん有利になる夜の戦闘が楽しかったりと、新しいシステムが作品全体をとおしてかみあってるのは見事。のんびりとした「学生」部分に、なんだかノスタルジーを感じずにはいられません。中盤あたりからダンジョン探索が単調に感じられたり、お約束の1発死でヘコんだりしますけど、そんな細かいことを忘れてしまうほどのめり込みました。夏休みじっくり遊ぶのに最適な1本。
95
ペルソナ育成にも関係するコミュの存在がおもしろい。限られた時間をやりくりしてコミュを開拓&育てるところは恋愛SLGのノリだし。戦闘システムはシンプルだが戦略性もある。仲間のペルソナが固定されているだけに、弱点をつかれるとザコ戦でも苦労するけどね (先制攻撃が決まればなんとかなりますが)。ボス戦前にはワープポイントがあるので「帰還してセーブし、すぐボスのフロアに戻る」ことができる点も親切。依頼という小目的があるのも○。ただ、仲間の装備手順が煩雑 (ダンジョン内で個別に話しかける必要がある) など、不親切に感じた部分も少なからずあった。
80
PERSONA NON GRATA
ペルソナ ノン グラータ
死を想え⋯!
MEMENTO MORI
次ページより
ペルソナ ノン グラータ
“歓迎されざる者”
シャドウを追い詰める生と死の12ページ攻略!!
『ペルソナ3』の真実に迫る橋野桂氏 (プロデューサー) × 副島成記氏 (アートディレクター) ロングインタビュー
Cogito, ergo sum
一我思う故に我あり一
橋野桂氏 × 副島成記氏
ロングインタビュー
『ペルソナ』ファン、RPGファンから多くの期待を集め、ついに発売の日を迎えた『ペルソナ3』。発売直後となる今回は、プロデューサー橋野氏と、キャラクターデザインの副島氏両名へのインタビューを敢行。『ペルソナ3』に散りばめられたさまざまなキーワードを紐解いていく。さらに、攻略情報となる基礎知識や、ゲーム内の5月までに判明するデータも掲載。インタビュー&攻略の2本柱で、本作の魅力に鋭く切り込む12Pをお届けしよう!
プロデューサー
橋野 桂 氏
本作のプロデューサーディレクターとして、システム、ストーリーなどを総括。スタッフの本作に対する熱い想いを見事にまとめあげた。
アートディレクター
副島 成記 氏
メインからコミュまで、ほぼすべてのキャラクターをデザイン。本作が持つマンガ調の演出にマッチした、魅力的な登場人物を誕生させた。
右で紹介している『ぺルソナ3』の生みの親、橋野氏と副島氏両名のロングインタビュー。ここでお届けする本作の成り立ちや世界観の内容に続き、次のベージからも「コミュ」「戦闘」「ペルソナ」「キャラクター」と、『ペルソナ3』の大きな軸となる要素を攻略情報とともに伝えていく。ゲームをプレイしただけでは決してわからない、さ�� ざまなヒミツがここで明らかになる!
■『ペルソナ』に触れたことがない人に遊んで欲しい1本
『ペルソナ』シリーズの前作にあたる『ペルソナ2罰』から6年という期間がありましたが、なぜ今、このタイミングで『3』を出されたのでしょう?
橋野桂 (以下橋野、敬称略) : 以前から作りたいとは思っていたんです。ただ、『真・女神転生Ⅲ』の直後から、さまざまなタイトルがほぼ同時に動き出して、私たちの時間が空いたことがきっかけですかね。それと、これまでどちらかというとコアなユーザー向けのタイトルが続いたので、これまで関連シリーズで遊んだことのないユーザーさんにも、手にとってもらえる可能性のあるタイトルを出したかったという理由もあります。
新しいユーザーを意識して、キャラクターデザインも副島さんにされたのでしょうか?
橋野 : 表面的にイメージをガラッと変えたいという意識はありました。ただ、それ以上に副島の絵の持つ雰囲気が、このゲームでメッセージを送りたい対象の世代にマッチするという理由のほうが強かったですね。
実際、���のような話を聞いてどう思われましたか?
副島成記 (以下副島、敬称略) : これまでのシリーズでもキャラクターデザイン (※1) もしていましたけど、正直なところを言うと相当なプレッシャーでしたね。ただ、好き勝手にやると変わりすぎるかなと思ったので、変わりすぎないギリギリのところで調整しました (笑)。
完全なアニメーションムービーもシリーズではめずらしい演出だと思うのですが。
副島 : 最初からアニメでいこうというわけではなかったんですよ。『ペルソナ』シリーズは、ほかの『女神転生』シリーズほどクールではなく、少年少女の熱いストーリーだと思うんです。そうなると、キャラクターの表情は一番見せないといけない要素になるんですね。で、何かしらのムービーが必要になったときに、手描きの絵がいいねと。
今までのシリーズに比べて、システム面で大幅な変更が見られますね。
橋野 : システムを変える変えない、ということの前に、「ペルソナ」というものはなんなのかということを考えました。それは実際に心理学で社会に適応するための能力であったり、学園を舞台にしているだけに、若者ならではの葛藤を描いたりといった、根底の部分を考えていったんです。そこをキチンと描かなければ、「ペルソナ」がただの超能力になってしまう気がしたんですね。だから、システムは気にせず、まずはテーマをしっかりと練って、そこにシステムを乗せていくという形になりました。高校生活は3年間で限られていて、だからこそ輝くのであって、卒業に意味が出てくると思うんです。まずそれを描きたかったんですね。じつは最初、ゲームの期間は3年だったんですよ (笑)。
副島 : 『ペルソナ』という以上、学園という舞台ははずせないって話し合っていたんですけど、スタッフから3年はありえない、せめて3カ月だって (笑)。
■作品にこめられた「死」というテーマ
橋野 : 今の社会、とくに若者など “生きがい” が足りていないようなことを耳にしますよね。ジュブナイルとして若者にメッセージを送るとしたら、「死」を見つめ直すことで、今生きている「生」をも見つめ直す、生きがいというのは、死にがいと同義なのかなと思ったんですね。そう考えたとき、ゲームならではの “生きがい” の体験を提供できるんじゃないかなと⋯⋯。ここはあまり詳しくは言えないのですが⋯⋯。
副島 : 今もニートの問題とか、無気力な現状がこの先もずっと続くと思っている人もいるじゃないですか。それを望んでいる部分もあったりして。そういう人たちに死を意識させられればという思いはありましたね。その生きることの区切りをゲームに組み込みたいということから、1年365日に区切られたシステムを作りました。
橋野 : そういうリアルさは追及したつもりです。例えば、街にゴミのオブジェを置いてみたり、人の話し方なんかにもこだわりましたね。このゲームでそれぞれに何かを感じてもらい、少しでも何かよい変化へのきっかけになってくれたとしたら、作った意味があるかなって思います。
■新しい『ペルソナ』ワールドを彩る設定
橋野 : 設定面でいえば、影時間は「死」というテーマを象徴する形で作られた設定ですね。それに、主人公たちがみんなに見える世界で活躍するのではなく、隠された世界で活躍するという組織としてのカッコよさもあるかなってことで作りました。
副島 : 元ネタとしては、人間の脳内時計では25時間あるらしいってところからきているんです。なんで25時間あるんだろうっていう部分を創作的に解釈して、誕生した部分もありますね。
橋野 : あとは月齢もそうですね。最近のメガテンシリーズは月があるだけってことが多かったので、しっかりシステムに組み込みたい。そこから、月をストーリーの流れにのせたスケジュールが完成しました。あともう1つは、タロットの月が持つ「迷い」という意味の象徴として演出的に使ってますね。
ロボットや犬など、主要キャラを学生だけでそろえなかった意図というのは?
橋野 : 単純に、犬を連れて歩きたい⋯⋯という願望がありました (笑)。最初は韓流キャラもいたんですけど、増えすぎてさすがにカットしましたね (笑)。
副島 : 韓流キャラは設定もイラストも完成していたんですよ。サブキャラになることもなく、消えていったキャラですね。
橋野 : 逆にアイギスは最初から登場することが決まっていたキャラですね。というのも、ロボットだけに精神を持たないので、その部分を主人公の感情的な面と対比させたいというのがあったんです。また、本作のテーマである死への恐れがない存在として、欠かせない登場人物だったんですよ。
副島 : コンセプトよりも先に設定があったような気もしますね。なので、ストーリーやテンションもわからない段階で描き始めることになってしまって、描きにくかった記憶があります。
橋野 : はじめ、アイギスがヘリオスって機械を呼び出して、月面着陸するってイベントもあったんですけど、さすがにSFすぎるってことでカットしました。リアリティという面で悩んだんですけど、2009年には完成してないかなぁって (笑)。最初、副島は女の子ロボットというのに抵抗があったみたいなんですけど、アイギスこそがヒロインだからって説得して、なんとか。その反動で、機械むき出しのデザインになったの?
副島 : 別に反抗してそういうデザインにしたわけじゃないですよ (笑)。ただ、ハイテクな感じよりはノスタルジックなメカにしたかったんですね。まあ、半分は趣味なんですけど (笑)。
今回、ぺルソナ使いは召喚器 (※2) を使うことで、ぺルソナを召喚できますけど、アイギスやコロ丸は⋯⋯?
橋野 : アイギスは内蔵型のペルソナ召喚器なんです。コロ丸は、首輪の部分にコロ丸用の召喚器が付いています。
副島 : コロ丸はどうやって発動させているんでしょうね。首輪が絞まるとか?(笑)
橋野 : どうなんでしょうね (笑)。もともとは、覚悟を決めさせるロシアンルーレットからきているのですが。あれは自殺しているわけではないので (笑)。
作中、さまざまなところで前作のキャラらしき人物 (※3) が出てきますが、はっきりと登場させなかったのには理由があるのでしょうか?
橋野 : あまり意味がないので、はっきりとは登場させていませんね。ただ、まったく関係ないというよりも、同じシリーズとして世界のつながりを確認するうえで、彼らは彼らで大人になって生きているという設定を盛り込みたかったのです。
前作までは、スタッフのかたもゲームキャラとして登場していましたね。
橋野 : 今回は、内輪ウケになったら恐いなと思って意図的にさけました。ただ、「時価ネットたなか」は、シナリオ書いてる田中ですけど (笑)。ちなみにあの歌 (※4) の作詞は僕で、作曲がサウンドの目黒氏ですね。最初、西城秀樹の声質でって言われたんですけど (笑)。
歌といえば、今回のBGMの多くがボーカル入りですよね。
橋野 : だいぶハッチャけてますよね (笑)。今回は好きにやってくれていいって言いました。ただ、好きにやっていいぶん、テーマ的な言葉だけを与えて作曲してもらいましたね。そのテーマさえ入っているなら、今までシリーズのしがらみでできなかったこともやっていいっよって感じで作らせたら、好きなジャンルでできて楽しかったみたいです。ただ、ボーカルはバージョンが上がるたびに追加されてきて (笑)。最初ボーカルが入ってないからOKを出したのに、マスターアップの直前でボーカル入れてきたりしましたからね (※5)。
最後に、今このゲームを遊んでいるユーザー、またはこれからプレイするユーザーにひとことお願いします。
副島 : 絵に関していえば、グラフィカルな部分では挑戦的なことをやっていると思う���で、最近のゲームにはない感覚で楽しんでもらえると思います。インターフェイスとか、ハッチャけたBGMとかも含め、そのあたりを注目してもらえるとうれしいですね。
橋野 : ある種、ワンパターンな型にハマったRPGに飽きた人にプレイしてほしいという想いはありますね。普通のRPGだったら1週間という流れの中で平日はカットしたと思うんです。いわゆる土日の大きなイベントが続くタイプですね。でも『ペルソナ3』は、平日の何気ない学園生活までキチッと描いている。だからこそ、土日のイベント的な部分がより楽しみになると思うんです。実験的な部分もあるとは思うんですけど、夏休みって長いなぁ (笑) とか、変にリアルな1年間を楽しんでもらえればと思います。
『ペルソナ』新章のすべてを語る⋯
PICK UP WORDS
用語解説
※1 【キャラクターデザイ ン】 副島氏は、今回以外にも過去の『女神転生』作品の多くに携わっている。前作にあたる『ペルソナ2罰』では、「トレビア~ン」という口癖が特徴の「ギャルソン副島」としてゲームに登場していた。
※2 【召喚器】 主人公たちが、ペルソナを召喚するために使う銃型のアイテム。じつは、撃つときのポーズはキャラごとに異なるこだわりよう。
※3 【シリーズキャラ】 本作の拠点となる寮のロビー。そこで見ることが可能なTVには、ファンならニヤリとできるキャラが数多く登場する。しかも、TVの内容はほぼ毎日変化するのだ。
※4 【時価ネットたなか】 ゲーム中に利用できる通販ショップ。前作までは、シナリオの里見氏をモデルにした「サトミタダシ」があり、店内に流れる脱力感あふれる歌が話題になった。
※5 【BGM】 シリーズ最高峰のセンスをほこるサントラが7月19日に発売!ゲーム内のすべての楽曲が収録されている。
※6 【女の子のコミュ (P.208)】 女の子のコミュのみ、一定以上仲よくなった段階で、ほかの女の子に話しかけると怒ってしまう。編集部内では「王道恋愛シミュレーションシステム」として、女の子コミュは非常に丁寧に扱われている。
※7 【セリフ (P.200)】 メインキャストのみならず人気声優がそろった本作。じつはスタッフに声優に詳しい人がおらず、近所のレンタル店で大量のアニメをレンタル。そのアニメを見ながら、キャラに合った声優をチョイスしていった。
Crescit enim cum mamplitudine rerum vis inqenii
一無垢なる者の力は課される命題の大きさにより成長する一
一日の流れとタウンマップから暴く
コミュニティ
本作を大きく特徴づけている「コミュニティ(以下、コミュ)」。戦闘にも大きな影響を与える交流のシステムを、1日の流れにあわせて戻ってくる。
1日は大きく分けて、昼間のコミュと夜の戦闘という流れで進行していく。次ページのカレンダーの情報を参考に、キャラ、コミュを計画的に育成しよう。
一日の流れ
A.M.8:00
●登校
●午前
A.M.12:00
●昼休み
●午後
学校の授業では学力、魅力アップのチャンス。授業内容は定期試験にも出る。
P.M.3:00
●放課後
放課後は自由に行動が可能。校内、学園外でステータス、コミュを育てよう。
P.M.9:00
●夜
A.M.2:00
●深夜 (タルタロス)
戦闘はこの時間でしか発生しないが、戦闘せずに次の日に進むことも可能だ。
次の日へ
STATUS
主人公のステータスはコミュの発生に大きく影響
下で紹介している主人公だけのステータスは、主人公の「人」としての能力。つまり戦闘に直接影響する能力ではない。ただし、コミュの発生がこのステータスに依存していることがあるので、ぺルソナ育成のためにも欠かせない要素となる。ステータスは、主に街の各施設で上げることが可能だ。左のマップに上昇するステータスも掲載しているので参考にしてほしい。
▲ステータスは、ポイントをためることで次の段階へと成長する。
ACADEMIC
学力
成長一覧
もう少し
できなくはない
そこそこ良い
なかなか優秀
かなりの秀才
天才
学力はコミュ以外に定期試験の結果にも影響する。また街の施設以外に、夜の勉強でも上昇。
CHARM
魅力
成長一覧
これといって
磨けば光る
そこそこある
光っている
オーラが出ている
カリスマ
コミュの発生に影響。夜の自由行動が可能になれば、「シャガール辰巳店」でも上げられる。
COURAGE
勇気
成長一覧
今ひとつ
ないこともない
ここぞでは違う
頼りがいがある
胆が据わっている
漢
コミュの発生に影響。夜の自由行動が可能になれば、「カラオケマンドラゴラ」でも上げられる。
COMMU
会話を重ねてコミュをランクアップ!
コミュは相手に話しかけて会話を重ねることで最大10ランクまでアップする。ただし、好感度が一定値までたまらないとランクは上がらない。話しかけるだけでも好感度は上がるが、会話中の選択肢でさらに稼げるので、最適な選択肢を選べば成長の度合いは大きく変化する。また、部活動なら「戦車」というように、対象となる人物ごとにペルソナとリンクした属性があることも覚えておこう。
▲レベルに応じて作成可能なペルソナの名前、スキルの閲覧も可能。
休日は学校が休みの日であります
学校が休みの日は昼間から自由に行動できる。休日だけのコミュや施設もあるので、有効に活用したいところ。街などへも移動できるが、学校および学校関係者のコミュは発生しない。ただし、休日に会う誘いを受ければ、学校関係者の好感度を稼ぐことも可能だ。
休日だけのコミュ
▶ほかに比べ会話のチャンスは少ない。
アイテム通販「時価ネットたなか」
◀ここでしか入手できない装備品、アイテムも購入可能。性能に比べ価格も安めだ。
長鳴神社
!commu 神社の女の子
会える日 : 日曜以外 (昼)
ぺルソナ属性 : 刑死者
おさいせん
毎日 (1日1回)
上昇ステータス : 学力
おさいせんの金額によって学力アップの確率が変化。できるだけ千円を選択!
おみくじ
ランダムの結果によって資金、体調が変化。
結果 大吉 中吉 小吉 凶 大凶
金額 1万円 千円 五百円 一千円 一五千円
体調 絶好調⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯疲労
巌戸台駅
ワイルダックバーガー
利用可能日 : 木曜以外 (昼)
上昇パラメータ : 勇気
!commu 古書 本の虫
利用可能日 : 日曜以外 (昼)
ペルソナ属性 : 法王
和食屋 わかつ
利用可能日 : 火曜以外 (昼)
上昇パラメータ : 学力
鍋島ラーメン はがくれ
利用可能日 : 土曜以外 (昼)
上昇パラメータ : 魅力
学生寮
カウンター
利用可能日 : 毎日
セーブポイント
!commu ネットゲーム
利用可能日 : 日 (昼)
ペルソナ属性 : 隱者
4月29日より発生可能なコミュ。休日にしか会話を進めることができない。そのほか休日に机を調べると、勉強して学力をアップさせることもできる。
SHOP 時価ネットたなか
利用可能日 : 日 (昼)
-
日曜日にしか利用できない通販ショップ。商品は次週中に届く。テレビは居間ではなく、主人公の部屋にあるものを見ること。以下は序盤手に入るリスト。
5月3日 ¥2980
斬撃見切りの書+樹液ゼリー×1
5月10日 ¥2980
ギガパワーバンド+ダイエットフード×1
5月17日 ¥5980
十徳刀+ダイエットフード×2
5月24日 ¥5980
多機能エプロン+ダイエットフード×2
5月31日 ¥3980
超健康サンダル+ダイエットフード×1
ポートアイランド駅
スクリーンショット
利用可能日 : 毎日 (昼)
上昇ステータス : 魅力、勇気
SHOP ラフレシ屋
利用可能日 : 毎日 (昼)
商品 : 花
◀花屋で購入できるアイテムは、女性キャラへの贈り物に使える。
月高館学園
!commu クラスメート
会える日 : 火、木、金
ペルソナ属性 : 魔術師
!commu 運動部
会える日 : 月、水~金
ペルソナ属性 : 戰車
SHOP 購買部
利用可能日 : 日曜以外
商品 : 消費アイテム
!commu 生徒会
会える日 : 月、水、金
ペルソナ属性 : 皇帝
保健室
利用可能日 : 休日以外
上昇パラメータ : 勇気 (疲労、風時のみ)
図書室
利用可能日 : 休日以外
上昇パラメータ : 学力
保健室ではパラメータはアップするが体調を回復させることはできない。購買部では回復アイテムとブックカバーを販売。ブックカバーはプレゼントに使用できる。
ポロニアンモール
SHOP 青ひげファーマシー
利用可能日 : 毎日 (昼、夜)
商品 : 消費アイテム
SHOP 辰巳東交番
利用可能日 : 毎日 (昼)
商品 : 武器、防具
SHOP ビー・ブルー・ヴィー
利用可能日 : 毎日 (昼)
商品 : アクセサリー
シャガール辰巳店
利用可能日 : 毎日 (昼、夜)
上昇ステータス : 魅力
ベルベットルーム
利用可能日 : 毎日 (昼、夜)
ぺルソナ合体
タルタロス以外でも使用可能。ここでの行動で時間が進むことはない。
カラオケ マンドラゴラ
利用可能日 : 金・土以外 (夜)
上昇ステータス : 勇気
ペスカレイド
利用可能日 : 毎日 (夜)
占い
ゲームセンター ゲームパニック
利用可能日 : 毎日 (昼、夜)
クレーンゲーム(店外)
特売日を活用であります
・青ひげファーマシー : 土曜日
・辰巳東交番 : 月曜日
・ビー・ブルー・ヴィー : 日曜日
TOWN's MAP
全施設&コミュキャラの場所がわかる港区完全マップ
本作の舞台、港区のマップを紹介。場所や上昇するステータス、コミュなど、利用可能な各施設の情報を詳しく掲載していく。
まずは各施設を移動してゲームシステムに慣れよう
主人公が入寮するのは始業式前日の深夜 (影時間)。ここで謎の少年との初対面となる。9日にはオープニングイベントとして、臆病のマーヤ×2との戦闘が発生。戦闘時にはすでに主人公のペルソナが使えるので、弱点を突いて倒してしまおう。戦闘後は主人公が倒れてしまうため、カレンダーのようにしばらく空白期間となる。実際にタルタロスに入るのは順平が入寮した翌日から。最初の探索はチュートリアルのようになっており、美鶴が探索の基本を教えてくれるのでしっかり聞いておくこと。この日を境にして自由にタルタロス探索が可能で、放課後や夜の行動、交番での武器・防具の購入もできるようになる。青ひげファーマシ一は夜も利用可能なので、タルタロスに行く前に準備を整えるといいだろう。
LONG INTERVIEW
ロングインタビュー
ただのサブストーリーではなくクリアするための力に直結させたい
「コミュ」というシステムはどのようにして生まれたのでしょうか?
橋野 : コミュは、『ペルソナ3』の原案からあったシステムなんです。そこで、僕たちのなかでのテーマがあって、ただメインストーリーのほかにサブストーリーがあるっていうものではなく、コミュというシステムがクリアするための力に直結できるようにと考えて制作していました。そこから、コミュを育てればペルソナが強くなり、ペルソナが強ければクリアもラクになるという形になりましたね。
副島 : 最初はコミュのストーリ―も、すごくあっさりしたものだったんですよ。でも、テストプレイでメインよりコミュのストーリーが気になるという感想が多くて、凝らないとまずいかなってことになりましたね (笑)。
「コミュ」のストーリーはなにかもとになっているものがあるのでしょうか?
橋野 : 部活動のコミュなんかは、スタッフの実体験をもとにしているものもありますね。マネージャーを希望する女子は、ほかの女子から嫌われる傾向にあるらしく、ああいった感じのストーリーになっていたり (笑)。じつはこれにもテーマがあって、できるだけありがちにしてほしいと。でもそこに、何かをあきらめる出来事、そしてそこを乗り越えて覚悟を得るという結果にしてほしいと注文しましたね。あとは、「太陽」なら最後に光を見つけるとか、「悪魔」なら誘惑があるなど、ペルソナのアルカナごとにそったストーリーになるようまとめています。
コミュのキャラと仲が悪くなるシステムも当初からあったものですか?
橋野 : そうですね。実際に、仲よくしている人がいて、ある流行とか流れで違うグループの人とずっと一緒にいることってありますよね。そのあと、仲よかった人との関係がギクシャクするってことあるじゃないですか。そういう関係みたいなものをシステムで再現したかったんですよ。僕自身の体験がよくないだけかもしれませんが (笑)。ほかの人とずっといるのに、その人がずっと時間が止まったように待たれても、それはリアルさに欠けるかなという考えもありましたね。ただ、女の子のコミユ (※6) は、あれを作ったスタッフがすごい凝っていろいろな仕組みを入れたもので、僕が想定した以上に複雑になっていますけど。あと女性コミュは、それ以外にも悩みましたね。ランクが最大まで達したときのイベントの到達点がどうしたらいいのか、と。最終的には、まぁうまくまとまったかなぁ (笑)。あと、最初女性キャラはすべてアルカナの「恋愛」だったんですよ。「恋愛1」「恋愛2」って感じで。でも、同じものを育てるくらいなら、ほかのアルカナを育てるだろうなと思いまして、まだ完成していなかったショップのコミュをカットして、ほかのアルカナに振り直したりとか、最後までこの部分についてはいじってましたね。
ちなみに、お2人のお気に入りのコミュなどありますか?
副島 : 僕は、「魔術師」のコミュの友近ですね。話はありえないけど、不思議とリアルな友人なんですよね (笑)。
橋野 : 僕は無達和尚ですね。あんな和尚も世の中にはいるのかなぁって (笑)。
Bellum se ipsum
一争いは自身を無に帰す一
タルタロスの激戦を乗り切る
戦闘知識
主人公たちの深夜の顔「シャドウ討伐隊」。ここでは、戦闘システムや敵データなど、タルタロスでの激戦を切り抜けるための基礎知識を伝授していこう。
▲「月をバックにそびえる塔」というラフスケッチからタルタロスは生まれた。
MEDIALAND
ゲームショップ・メディアランドの予約特典テレカ絵柄。特別課外活動部部長の美鶴と、凛とした主人公の組み合わせが特徴的な一枚。
全員が前線で戦うわけではない、チームとしての仲間意識
LONG INTERVIEW
ロングインタビュー
月に向かって落ちていく塔それがタルタロス
タルタロスをなぜ塔にしたのでしょうか?
副島 : タルタロスは本来「奈落」といった意味なのですが、1つには登ったほうが達成感があるという理由があります。
橋野 : 個人的には、地下迷宮を降りていくほうが好きなんですけど、今回は絵を優先させた結果塔になったんです。あとは、学園を舞台にしているので、学校をからませたいという理由もありましたね。いくら影時間とはいえ、学校が変化して地下迷宮というのもピンとこなかったので (笑)。そんな、塔にするかどうかも決まっていない段階で、副島から月にそびえる塔というラフスケッチを見せてもらって、これだって感じで進んでいきましたね。
副島 : 一応、自分のなかの設定がありまして、あのタルタロスは地面から月に向かって落ちていっているということになって います。なぜ、そういう設定かは、ゲームを進めてもらえればわかると思います。
■一方的に押し込める、ある意味リアルなバトルシステム
本作では、これまでとまた違った戦闘システムが採用されていますが?
橋野 : 当初、リアルタイムにしたいという案もありましたが、ダンジョン探索はリアルタイムでもいいけど、戦闘は今までつちかってきた得意のシステムを継承したいということで、今の仕様が生まれてきたんです。ただ、プレスシステムもある意味リアルさは盛り込んでいまして、普通ケンカで殴ったとしたら、相手から反撃されるまえに、股ったほうが追撃できるものじゃないかなって。それが、バーティ全員なら全員で押し込んでポコボコにできると (笑)。
さらに今は「作戦」というものがありますが?
橋野 : 今回の戦闘では仲間は自律した存在として描いているんです。でも、だからといって主人公が何も発言できないのはおかしいという考えから、作戦である程度の指示を出せるようにしました。ただ、この魔法を使えというところまで指示できてしまうと、仲間が完全にキャラになってしまうので、そのあたりは自律を尊重するよう注意しましたね。ただ、仲よくなればいろいろ言えるようにもなるだろうってことで、ストーリーが進むと作戦も増えるようにしています。
もう1つ「情報支援」という特殊なシステムを搭載したのはなぜでしょう?
橋野 : 刑事ものとかの映画を見ると、前線で戦う人がいて、後方で支援する人がいて、それでチームが成り立っている。全員が剣を持って突っ込んで、主人公が装備を着替えさせてというよりは、自然な関係、リアルな仲間を意識させるために、後方でサポートするというキャラが必要だろうと。これは、情報支援以外のキャラが自律しているという点にも意識させてはいますね。
通信時に小さな画面が出てきますが、あれはどういったものでしょうか?
橋野 : みんな通信機は持っているのですが、それは機械的なもので、風花の通信は非常にファンタジックな設定のものですね。みんな、風花という情報支援キャラをとおして、さまざまな情報を得る。そこで支援キャラの大切さを意識してもらえればいいんですけどね。
Search
探索
タルタロス探索をスムーズに進めるための基礎知識を解説
タルタロスでは、敵との戦闘以外にも「探索」という要素が大きなカギを握る。そのシステムを詳しく解説していこう。
▲段差を利用してアタックをかければ、安全に先制攻撃できる。
シンボ ルの意味を頭にたたき込め!
本作はエンカウント式ではなく、敵のシンボルに触れることで戦闘が開始される。シンボルは、敵の種類��よって異なるものが用意されているので、まずその違いを頭に入れておこう。また、タルタロスには敵以外にもさまざまなシンボルが存在する。そのすべてをここで紹介しよう。ちなみに、1度タルタロス内部に入ると、エントランスに戻らない限り、下の階へ戻ることができない。ターミナルに関係しているこの基本ルールも忘れないように。
“死神”はダメであります
タルタロスで最強の敵ともいえる死神。序盤で手を出すのは自殺行為なので、出現したらすぐに逃げること。同じ階層で戦い続けていると出現しやすいので、あまり長く同じ階層でウロウロしないようにすること。
▲戦闘後のカード選択でドクロマークを選ぶと出現することも。
■タルタロスの移動
相互通行
エントランスから直接移動できるターミナル。
一方通行
エントランスへの一方通行となるターミナル。
1Fエントランス
セーブポイント
タルタロス唯一のセーブポイント。塔内部ではセーブできないので、探索前、帰還時など、マメにセーブをするように心がけよう。
ベルベットルーム
ペルソナの合体や工リザベスの依頼を受けることができる部屋。依頼は1度に3つしか受けることができないので、達成したらすぐにエリザベスに報告するクセをつけておこう。
宝箱の種類
宝箱には見た目の異なる2種類のシンボルが存在。階層が上がるごとに中身は豪華になっていく。取り逃さないように!
通常の宝箱。装備品や回復薬などの消費アイテム、お金が入っている。
レアアイテムの宝箱。この箱からしか入手できない装備品もある。
敵の種類
敵のシンボルは全部で5種類。この違いは、主に依頼達成のために覚えておきたいところ。
通常の敵シンボル。敵の数によって大きさが変わるが色に変化はない。
通常に比べ強力なタイプの敵はこのシンボルになるが、動きは同じ。
いわゆるレア敵。見つかると猛スピードで逃げ、すぐに消滅してしまう。
レベル差があるため動揺している敵。見つかると逃げ出してしまう。
死神タイプの敵。超絶的な戦闘能力を有する。出現したら逃げあるのみ。
背後から狙い先制攻撃を目指せ
本作では、敵に気づかれずに「アタック」することで先制をとることができる。先制をとれば、行動が一巡するまで敵は動けないため、かなり有利に戦闘を進められる。ここでは、主人公が装備している武器によって異なる、アタックの特徴を解説していこう。
◀▼当然ながら、敵からアタックを受ければ、敵の先制攻撃になる。
武器の特性
片手剣 リーチ : ★★ スピード : ★★
リーチ、スピードともに平均点だが、最もバンスがよく扱いやすい。空振りしてしまったときのスキは大きいものの、リーチさえ覚えてしまえば安定性は高い。敵が向かってきたときのことも考えて、武器を出す速さも把握しておこう。
拳 リーチ : ★ スピード : ★★★
拳の特徴は、武器を出すスピードの速さ。そのスピードは全武器のなかでも最速でスキは小さい。ただし、リーチは一番短く、敵にかなり近づく必要がある。レベルが高い敵ほど反応が早いので、高レベルの敵がいるエリアでは不利になる。
両手剣 リーチ : ★★ スピード : ★
武器を出すスピードという点では、ほかの武器に劣る両手剣。しかし、そのリーチの長さはスピードの遅さを補って余りある魅力といえる。敵の背後にさえ回ることができれば、高い確率で先制攻撃のチャンスを得ることが可能だ。
弓 リーチ : ★★★ スピード : ★
リーチの長さでいえば、全武器中最長を誇る弓。敵の視界外からアタックすることも可能なのは大きなポイントだ。ただし、矢の軌道が見えなかったり、アタック後の硬直時間が長かったりと、正確に敵を狙うにはかなりの慣れが必要。
レア敵はこの武器がオススメであります!
反応が敏感で素早いレア敵は、とらえにくい敵。ただし、背後から接近すれば、そう簡単には気づかれない。そこで真後ろから近づき、アタックの出も早めでリーチもある片手剣でアタックするのがオススメ。真後ろから少しズレるだけでも気づかれるので注意。
◀敵の視界外から弓で狙う手もあるが、難易度は高め。
中間試験終了後はついに真田がパーティに加入
連休があるため、コミュのランクやステータスアップに最適。ただし、中間試験前にはゆかりがタルタロスに行かないと言い出すので、学生生活にばかり気を取られず、たまに探索もしておくこと。試験前にタルタロスに行く場合、主人公と順平の2人パーティになるのでできれば避けておきたい。試験期間は試験シーンのみで1日が進み、最終日には真田がパーティ
Battle
戦闘
敵の弱点を突き無傷で進むためのバトルテクニックを紹介!!
シンボル、アタックをマスターできれば、いよいよ戦闘へ!弱点を突くことで一気にたたみ込めるシステムから敵データまで、この情報で戦闘を極めろ!
▲動揺状態の敵なら、クリティカルも出やすい。
1moreからボコスカまでの完全チャート
本作の戦闘では、敵の弱点やクリティカルを突くことで敵がダウンし、もう1度行動できる「1moreプレス」が発生する。これを使うことで、敵に行動する機会を与えることなく勝利できるので、積極的に狙っていきたい。さらに、出現している敵すべてをダウンさせれば味方全員による総攻撃「ボコスカプレス」が発生。左ではその特徴を解説!
■BATTLE CHART
▲ダウンさせたうえにもう1度行動できるのは大きい。
支援キャラの情報をもとに敵の弱点を突くことは、本作の戦闘では必須ともいえる。弱点を突けば敵は行動不能なダウン状態に。ダウンは敵の行動順がくると回復されるが、それ以外の行動はできない。
弱点を突く!
全体攻撃をはずすと「1more」はなし!
「1more」は、弱点攻擊を当てることで発生する。ただし、弱点の全体攻撃であっても1体でも攻撃をはずすと発生しない。
▲魔法攻撃であっても回避されることはある。
ダウン状態の敵への攻撃は必中となる。ただし、ダウン状態の敵を攻撃すると、それが弱点攻撃であってもダウンが回復されてしまう。確実にトドメを刺せるとき以外は、ほかの敵を攻撃するように。
Down!
通常攻撃でもダウンのチャンスあり!
ダウンは基本的に弱点への攻撃だが、例外として通常攻撃のクリティカルでも発生させることが可能だ。弱点攻撃がない場合に狙え。
▲攻撃に属性はなく、どの敵へもダメージを与える。
出現しているすべての敵をダウンさせれば、全員攻撃である「ボコスカプレス」が発生。これは、行動順に関係なく行える攻撃なうえ、必ず当たるという特典つき。参加する人数でダメージが変化する。
ボコスカ!!
「ポコスカ」の攻撃力は?
非常に強力な攻撃だが、ダウンしている仲間は攻撃に参加できない。また、主人公がダウンしていると、この攻撃自体が行えない。
JIN
ジン
タカヤにつき添う関西弁の男性。 ストレガの情報収集や分析役として暗躍する。
TAKAYA
タカヤ
ネット上のサイトで、復讐代行を請け負う謎の集団「ストレガ」のリーダー。
作戦を使いこなし、より有利に戦いを進めろ!
「作戦」は、自律して行動する仲間をある程度制御するためのシステム。下に5月までに使える作戦の一覧を掲載するので、それぞれの特徴をつかんでほしい。作戦は主人公の行動順でしか変更できないので、ときには意図どおりにいかないこともある。そこで、通常攻撃のオート戦闘となる△ボタンの「ラッシュ」を使い仲間をコントロールしよう。
▲無駄にHPやSPを消費しそうなときは、とっさに△ボタンを押して通常攻撃に。
「システム」も活用するです!
▶システムのコンフィグから変更が可能だ。
戦闘開始時の作戦は「自由に戦え」になっている。多用する作戦が別のものなら、システムで作戦を変更することも可能だ。もっと も、弱点を突いた攻撃、通常攻撃、回復、補助とバランスよく行う「自由に戦え」は、優秀な作戦としてオススメできる。初期状態はこの作戦のままで、敵の種類にあわせてコマメに変更したほうが安定して戦えるだろう。
■5月までに習得可能な作戦一覧
戦闘時 探索時
作戦名 内容
自由に戦え 弱点がわかっていれば弱点攻撃を、仲間のHPが減っていれば回復をと、バランスよく行動する作戦。
回復、補助に徹しろ 少しでもHPが減っていれば、回復行動を優先して行う。全員のHPが全快で、ステータス異常もなければ攻撃を行う。
SPを温存しろ SPを消費するスキルを使わなくさせる作戦。ただし、HPを消費するスキルの使用を抑えることはできない。
ターゲットを指示 攻撃するターゲットを指定できる。ターゲットの固定以外は「自由に戦え」と同じ思考で行動する。
待機しろ 攻撃、回復などを一切行わせない作戦。主人公でトドメを刺したい場合やアナライズを優先させたい場合などに使おう。
散会しろ 仲間をバラバラに行動させて、宝箱の回収や上の階層への階段を探させるといった行動をとらせることができる。
敵討伐を優先しろ 仲間をバラバラに行動させて、個別に敵と戦わせることができる。個別に行動すれば1人当たりの入手経験値も上昇。
作戦を得ることが、勝利への近道!
5月までは美鶴が務めることになる情報支援キャラ。これは一緒に行動する戦闘キャラとは別に存在するもので、タルタロスの状況を解説したり、敵の情報を解析したりするのが主な仕事となる。なかでも重要なのが敵の弱点などがわかる「アナライズ」。新しい敵に出会ったら、まずはアナライズを行おう。
▲アナライズはL1ボタンでショートカットできる。
▲仲間がはぐれたら、「救援要請」で呼び戻そう。
弱点がわかっていても調べるであります
▲仲間は支援の情報をもとに行動している。
戦闘を重ねると、敵の種類や偶然で、アナライズする前に弱点がわかることもある。しかし、そこでアナライズをしないと、仲間には弱点が伝わらないままになってしまう。調べる前に弱点がわかったとしても、アナライズは必ず行おう。
CHIDORI
チドリ
その行動、目的などが謎に包まれた集団ストレガの紅一点。その能力とは一体⋯⋯!?
■タルタロス25階までの敵データ
タルタロス25Fまでに出現するボス以外の敵を、階層順、レベル順に羅列。ただし、赤いシンボルと金色のシンボルのレア敵は、各階層の最後に色分けして表示している。敵の名前が赤色のものは赤いシンボルの敵、オレンジのものは金色のシンボルの敵を表す。
カードはどれを狙うのがオススメ?
最後の敵を倒したときの攻撃に主人公がからんでいると発生する「シャッフルタイム」では、カードの中から1枚を引ける。このカードからは、お金や武器、ペルソナなど得られるものは多い。なかでも経験値がアップする「ワンド」は効率よく探索を進めるためにも、優先して狙いたいカードだ。また、武器よりもお金を選んだほうがお得。
[オラクルカード一覧]
ぺルソナ
合体の素材としてはもちろん、そのまま戦闘にも使える。主人公よりレベルが高いと入手不可。
カップ
HPが回復するカード。主人公のHPの減り具合によって、主人公のみか仲間全員かで対象が変化。
ワンド
その戦闘で入手した経験値が割り増しされる力ード。数字しだいで倍以上になることもある。
ソード
武器の装備品を入手できる。数字が大きいほど効果の高い武器になるが、店売りと同じもののみ。
コイン
お金を入手できるカード。金額はランダムだが、 数字が大きいほど高額になっていく。
ブランク
ダブルアップ時に出現されるカード。このカードを選ぶと、すでに得たカードが失われてしまう。
Animae dimidium meae
一魂の半身一
自らの分身⋯
ペルソナを極める!
戦闘において主人公たちの大きな力となるペルソナ。序盤で使える仲間たちの特徴、スキルなどぺルソナに関する情報を解説。もう1人の自分を極めるコツがここにある!
MESSE SANOH
ゲームショップ・メッセサンオーの予約特典テレカ絵柄。これはシャドウか?ペルソナなのか?主人公はいったい何に魅入られているのだろうか?シナリオにからむ重要な存在と主人公が対面している激レアな絵だ。
ペルソナの力が主人公の力になる
本作では、主人公の戦闘における能力はペルソナのステータスに依存している。レベルアップで上昇するのはHP、SPのみなので覚えておいてほしい。また、特定の組み合わせのペルソナを持ち合わせることで「ミックスレイド」という特殊スキルを覚える。序盤で覚えることができる組み合わせを掲載するので、有効活用してほしい。
▲主人公の能力は純粋にペルソナに依存。より強いペルソナが必須に!
序盤で使えるミックスレイド
カデンツァ
オルフェウス+アプサラス
効果 : 味方全員のHPが50%回復+味方全員の回避率上昇
ジャックブラザーズ
ジャックフロスト+ジャックランタン
効果 : 敵全体を中確率でダウンさせる (ダメージはなし)
ジャスティス!
エンジェル+アークエンジェル
効果 : 敵全体に光属性で現在HPの50%ダメージ
▲消費SPは大きめなものの、効果は絶大。とくに「カデンツァ」はボス戦で役立つ。
インセンスカードでさらにパワーアップです
キングやクイーンの名前がついたアイテム「インセンスカード」を使えば、ぺルソナのステータスを増強させることができる。お気に入りや有効なスキルを覚えたぺルソナができれば、レベルにかかわらずこれで一線級に強化することも可能だ。また、この強化した能力は合体しても引き継がれる。
▲▶低レベルのピクシーでも、強化することで高ステータスのぺルソナに!
仲間の特徴も覚えるべし
前ページでも述べたように、本作では仲間が自律して行動する。それだけに、仲間の持つスキル、弱点、行動のクセを把握することは重要といえるだろう。そこで、ここでは序盤で一緒に行動する3人の仲間の特徴を掲載。これを参考に、仲間が持つ戦闘のパターンをつかんでおこう。
▼仲間のスキルを把握することで、指示する作戦もより効果的なものを選択できるようになる。
あなたが弱点を補うであります
連れ歩ける仲間は主人公を除いて3人。次のスキルページでも説明しているように、基本的な属性攻撃だけでも4種類あり、仲間だけでは補完できない。そこで、ぺルソナを自由に付け替えられる主人公に、仲間が持っていないスキルを埋める役割をさせる。属性を幅広くカバーし、どんな弱点も突けるようにしよう。
▶スキル継承を使い1体で複数の属性を覚えさせたい。
TAKEBA YUKARI
岳羽ゆかり
スリップなしの貫通攻撃
ゆかりが使う弓は、命中率こそ多少劣るものの、はずしてもスリップすることがない。SPが少なければ通常攻撃させるのも手だ。
イオ
パーティの生命線
風属性の魔法と回復系スキルを使いこなすイオ。攻撃よりも回復担当としての役割を主眼においた戦い方をさせていきたい。
■耐性 風
■弱点 雷
■序盤に覚えるスキル ディア パトラ ガル
◀ボスや強敵なら回復に徹しよう。
IORI JUNPEI
伊織順平
攻撃力は大きいけれど⋯⋯
順平が使う両手剣は攻撃力が大きいぶん、命中力に不安が残る武器。ぺルソナが育って速度が育つまでは、スキル中心で戦おう。
ヘルメス
回復のサポートは必須
ヘルメスは直接攻撃を好むタイプのペルソナ。物理攻撃のスキルはHPを消費するため、ゆかりやここせよう。明彦などの回復でフォローしよう。
■耐性 火
■弱点 風
■序盤に覚えるスキル スラッシュ アギ リパトラ スクカジャ
◀攻撃力という長所を伸ばしたい。
SANADA AKΙΗΙΚΟ
真田明彦
高いコンボ率に期待
拳の武器は高い命中率とコンボ発生率が強み。攻撃力は低めなものの、コンボが出やすいため総攻撃力でほかの武器との差は少ない。
ポリデュークス
攻守に優れたバランス型
物理攻擊、魔法攻撃、回復にサポートとバランスよくスキルを覚える。主人公とあわせて、ほかの2人を補助する形で活躍させよう。
■耐性 雷
■弱点 氷
■序盤に覚えるスキル ソニックパンチ ディア ジオ
◀自由に戦わせるのがオススメ。
巷で噂の!
エリザベスセクシーふわふわスキル講座
みなさん、タルタロス探索のほうは順調でございましょうか?今回は、私が特別に探索には欠かせないスキルをご教授させていただこうと思います。
1時限目攻撃方法の活用を覚えましょう
まずみなさんに覚えていただきたいのは攻撃魔法の属性。敵の多くは、この6属性のうちどれかを弱点として持っていますので、名前と属性の関係をしっかり頭にたたき込んでもらえると助かります。また、魔法は強化→最強と進化するにつれ、その攻撃力も上がっていきます。ただ、弱点を突くことが重要ですので、威力の高さよりも複数の属性を所持することを優先させたほうがよろしいでしょう。
基本形 強化形 最強形
アギ(火炎) アギラオ アギダイン
ブフ(氷結) ブフーラ ブフダイン
ガル(疾風) ガルーラ ガルダイン
ジオ(電撃) ジオンガ ジオダイン
ハマ(光) ハマオン
ムド(闇) ムドオン
全体には「マハ」をつけましょう
▼序盤は敵が1種類なので全体が有効。
上の魔法名の頭にマハをつけると、範囲が全体に変わります。どちらがいいかは一長一短といったところですが、基本的に3体以上に攻撃するなら、マハ〜のほうが消費SPの面でお得でございます。敵の数で使い分けましょう。
CHECK
その他のスキル
~カジャ
味方の能力アップはこの系統です
味方の各ステータスを上げるのが、カジャ系の魔法です。武器の命中率が低めなので、スクカジャが重宝しそうですね。また、デカジャはカジャ系の効果を消滅させる効果がございます。
▲有効な攻撃手段がないときにお使いください。
~ンダ
敵の能力ダウンはこちらになります
カジャ系とは逆に、敵のステータスを下げるのがこちらのンダ系の魔法です。回避率の高い敵にスクンダを、攻撃力の大きい敵にタルンダをというように活用すれば攻守に渡って役立つでしょう。
▲敵の突出した能力を抑えるときに使いましょう。
オート
使用の必要がない自動発動スキルです
こちらは、わざわざ使用せずとも自動で発動するという特殊な系統でございます。たとえば、タルカジャオートなら、タルカジャの効果がある状態で戦闘が開始されるというものです。
▲オートで発動するので、SP消費もありません。
LONG INTERVIEW
ロングインタビュー
個人と他者との距離感、つながりをぺルソナのシステムに反映
今回主人公以外のペルソナが固定なのは?
橋野 : 今回は主人公の力が世界を変えるという話で、タロットが象徴する愚者、つまりゼロの状態から出発して主人公が成長していくという軸を最初に引いたんですね。そこで、主人公は特別扱いしたかったのが理由の1つです。あとは、夜一緒に仲間と戦うなら、昼間はそれぞれがバラバラに行動するという仕組みを作りたかったんですね。バーティのありかた、仲間の自律をゲームシステムで表現したかったわけです。そうしたとき、装備からぺルソナからすべて主人公が面倒を見るのは違うんじゃないかなって思ったんですね。もちろん、仲間のペルソナを付け替えたいって人もいるとは思いますけど、思い切って主人公だけにしました。
今回『女神転生』でも初となる4~6身合体を入れようと思った理由は?
橋野 : 今までと違うようで、じつは組み合わせの決められた合体という仕組みで、複雑なものにはしたくなかったんですよ。それと、『ぺルソナ』もそうですけど、『DDS』など合体から離れている部分があって、自分のなかでフラストレーションがたまっていたんですね。そういうこともあって、今回は合体もちゃんとやってますってことをユーザーさんに伝えたいと思い、4~6体の合体を入れたんです。ただ合体を増やすだけでなく、そこにコミュによるボーナス経験値が加算されることで、いわゆる経験値稼ぎが不必要になって、テンポもよくなるかなという狙いもありましたね。といっても、スキルの継承などを深くやり込んでいこうって考え出す人には、いくらでもやり込める要素は用意されていると思います。『Ⅲ』で好評だった、「悪魔 (ペルソナ) 全書」もきちんと用意してありますからね。
今回ぺルソナは何体くらいいるのですか?
橋野 : 『真・女神転生Ⅲ』のときより多くしたかったのですが、3Dのモデルで悪魔を作ると、じつは1体あたりにかかる時間も費用も相当なものに⋯⋯。今回はシャドウとペルソナも別個に作っているので、さらに大変で。そこは今までの財産を生かしながら、今回150体近いペルソナを用意できましたね。逆にそれくらいの数を用意しなければ、今作の合体システムが充分楽しめないだろうなと思いました。
Amor caecus
一愛は盲目一
愛すべき『ペルソナ3』の登場人物たち⋯より世界に浸るための
キャラクター特集
さまざまなドラマを魅せ、プレイヤーをひきつけるキャラクターたち。そんなキャラクターたちを盛り上げる「電撃コミュ」が本格始動!さらに今回は、『ペルソナ3』スタッフお気に入りのコミュや幻のコミュなど、本格始動にふさわしい豪華な内容でお送りしていく。
こんなコミュに反応が!
電撃コミュニティ
DENGEKI COMMU
「電撃コミュ」から拡がる『ペルソナ3』の輪!早くもメッセージを紹介!
キャラクターの魅力満載の本作。その魅力を多くの人に伝えるためのオリジナルコミュニティ、それが「電撃コミュ」だ!ソフトも発売され、好きなキャラや、コミュを発生させたいキャラなど、キャラに対する愛情があふれているころだろう。左に紹介しているように、そんな想いを募らせたファンから早くも多くのメッセージが到着!さらに、スタッフイチオシのコミュなど、今回だけの特別企画満載で『ペルソナ3』の深い世界観に迫っていく!
美鶴先輩が白ブラウスでハイヒールなコミュ
・お嬢様で生徒会長でハイヒールってとこにビンビンきてます。早くプレイしたい!(埼玉県・セーブさん)・美鶴は絶対パーティからはずしません、いえはずせません (兵庫県・ヤマオカさん)
▲クールビューティなお嬢様に、主に男性諸君の理性が陥落中。
風花かわいいよ風花コミュ
・戦闘キャラじゃないってとこですでにメロメロです (香川県・ドンさん)・おどおどしてるトコが守ってあげたい。ちょっとドジっ娘なナビがあったら萌えです!(山形県・ふにさん)・能登さん大 好き (京都府・城さん)
▲弱そうなところが母性本能をくすぐったのか大反響。
電撃コミュの基本ルール
●自分が気になるキャラのコミュがあれば、迷うことなく参加せよ!
●気になるコミュがないのなら、迷うことなくコミュを立ち上げろ!
●キャラへの愛、熱い想いさえ伝われば、どんなコメントでもOK!
●『ペルソナ3』に関することやネタなら、どんなものでもOK!
ココに注目
開発スタッフ▶イチオシ妄想コミュ
ここでは、今回の企画のために『ペルソナ3』開発スタッフから送っていただいたイチオシ (個人的好み) の妄想コミュを紹介。コミュキャラ以外に秘められたスタッフの熱い想いを見よ!
ゲームプランナー・田坂氏
保健の江戸川先生とのコミュ
現実にはありえないインパクトありまくりな魔術の授業が魅力的です。独特のセリフ回しで語る先生自身もお気に入り。オススメは授業のときより怪しさに磨きのかかった保健室での先生です。
ゲームブランナー・田坂氏
喫茶店「シャガール」のウェイトレスコミュ
喫茶店「シャガール」で働いているウェイトレスの女の子。まるでメイドのようなキュートな服装にひかれ、ついついそれを目的に喫茶店に通ってしまう自分がそこにいるのです。
ゲームプランナー・田坂氏
柿の木を見ている女子生徒のコミュ
月光館学園の渡り廊下で、柿の木を見ている女の子。ひたすら柿の実が生るのを待っている姿は、どこか哀愁がただよっていて渡り廊下の風景を引き立たせているような感じがします。
ゲームプランナー兼広報・宇田氏
教室で街案内をしてくれる男子コミュ
教室で街案内をしてくれる男子。ずーっと黒板のほうを向いている暗さが、学生時代の自分とかぶり非常にお友だちになりたい感じです。きっと、何かに思い悩んでいるんですよ。えぇ。
ゲームプランナー・後藤氏
メモリーカードのコミュ
正確には『ペルソナ3』の開発ラインには属していないボクですが、ある時期に元デバッカーの経験を買われ、メモリーカード関連のデバック作業を行いました。休日、人もまばらな開発室でただひたすらにセーブデータを作成し、上書きし、消去し、メモリーカードを本体から抜き差しする。現時点でボクの中の『ペルソナ3』は、タルタロスのエントランスと寮のロビーです。ああ、麗しのメモリーカード。ボクの友だちはキミだけだよ⋯⋯。
そのほかにも⋯
⋯こんなコミュを募集中!
右で紹介している以外にも、「電撃コミュ」ではさまざまなキャラのコミュを募集中!ちょっとでも賛同できる内容があれば、『ぺルソナ3』の輪を拡げるためにも下のあて先までコメントをぜひ送ってほしい。もちろん、キミの愛がつまったオリジナルコミュも大歓迎だ!
コミュ名: 順平のセリフが気になるッ!
シャドウ討伐隊のムードメーカー順平くん。最近、テレッテッテー、○○はレベルアップ!と思ったビルドアッパーな出来事を募集しますっ!
コミュ名: ペルソナ犬・コロマル
家の愛犬、どうやらなんかついてるっぽいと心配な飼い主さん。ここで飼い犬の真相を暴露してみませんか?いや、もう、猫でも鳥でも、いいよ?
番 外 編 ボツになった幻のコミュ!?
スタッフイチオシのコミュに加え、開発初期には存在したものの、さまざまな事情でお蔵入りとなった幻のコミュを大公開!
黒澤巡査のコミュ
購入金額に応じてランクアップ⋯ってアコギですよね?
コロマルとのコミュ
話さないけど、餌をあげたり散歩したり、意外と楽しい!?
電撃コミュのあて先
住所、氏名、年齢、そして参加したコミュ名、もしくは自分で立ち上げたいコミュ名とコメントを明記して、「[email protected]」まで、どしどしメールを送っちゃおう!
Sofmap
ゲームショップ・sofmapさん予約特典テレカ絵柄。物思いにふけるアイギス⋯⋯。彼女はいったい何を思うのだろうか?
P3 REPLAY
コミュニティ最大ランクへの必勝法を探せ!
ペルソナの主人公は学生、しかも今回は学校生活を体験できる!ということで友人たちとよい関係を築きつつ、ステータスをALL MAXにすることを目標にゲームを進めてみたいと思います。ということで、前情報ナシに4月を進めてみました。
ボーっと進めるとあっという間に日は過ぎますが、行けるところ、やれることは意外に多い。そこで効率よく1日を過ごすため、1週間のスケジュールを決めることに。これで5月末までにはステータスもランクアップしつつ、コミュの2つくらい最大ランクにできそうという手ごたえを受けました。いや余裕かな?時間余るかもしれない。
よし、もう1回最初からやりなおそう!⋯⋯その前にこのデータを使って5月末までのカレンダーを確認しながら具体的な1週間のローテーションを解説していきましょう。
1.【コミュは平日に集中する】
神社でさい銭を入れると学力が上がるのなら毎日通うほうがいいと予想し「神社~コミュ~カラオケ (金土は喫茶店)」という平日休日共通の基本行動を立てる (しかし直後にやってきたのはGW⋯⋯4連休)。
2.【上げるコミュは固定する】
一点集中したほうがコミュの上がりがいいんじゃないかと予想し散々悩んだ結果、4月末までに手に入るコミュから「クラスメイト」と「古本屋」を選び出し固定することにしました。
そして日は流れて試験前週間。いつものように友近と帰ろうと思ったら⋯⋯あれ、席にいない。校内をうろうろしていたら玄関で立ちつくしている友近を見つけ声をかけると⋯⋯。
「試験前だから帰って勉強する」とのこと。⋯⋯え?友近寄り道なし?へぇ~スケジュールによって行動が変わるんだ~。それじゃ古本屋行こうっと。 それによって集中的にランクが上がる老夫婦のコミュ。2つを同時進行してると、こういうときに便利です。同じ学校の生徒じゃこうはいかなかったですね。
そして中間試験開始⋯⋯って試験中は何も行動できないの!?
ちょっと待って、このままだとコミュの2つくらい最大ランクどころか1つもムリだよ!
ビックリよりガッカリが先にきた試験期間が終わると、さっそく成績発表が⋯⋯掲示板に貼り出されましたので見に行くと、「わりと上位だった」。
⋯⋯わりと上位。うーん、もう少し学力上げてたら1位とれたのかな。気になるなぁ⋯⋯。
思った以上に散々な結果だったので、こうなったらローテーションの変更はせずに、狙うコミュも変えないで作戦の練り直しだけしてリトライ決行!その作戦がどういう結果をもたらすのか、次回をお楽しみに!
Long Interview
ロングインタビュー
キャラクターの性格はそれぞれ題名がつけられるくらいプロファイリングしました
各キャラクターの性格などは、どのようにして決められたのでしょうか?
橋野 : 最初、スタッフにいろいろ設定を出してもらったんですけど、どうにも型にハマったものばかりで⋯⋯。パターンみたいなものも必要な部分はあると思いますが、それだと中身が薄くなってしまう気がしたんです。それで、設定の担当者と心理学の本を見たりしながら性格づ けをしたのですが、決まってみたら結構型にハマったキャラクターで、世の中のキャラクターものはよくできてるなぁと思いました (笑)。
副島 : プロファイリングはしましたね。最終的には、社員だったり知り合いだったりがイメージモデルになったりしているんですけど。それだけに、いろいろ設定もありましたが、カットされました。最初は順平がビッグスクーターに乗っているって設定もあったんですよ (笑)。
女性のメインキャラ4人中3人がショートカットなのにはなにか理由が?
副島 : とくに意識はしてないのですが、昔からショートカット好きと言われていたので (笑)。女性キャラといえば、ゆかりは最初すごく嫌味な性格だったんですよ。
橋野 : 順平とゆかりは、今でこそ主人公の代弁者という役づけがされていますけど、初期のころは暗いわねたむわで、今の素直な感じは見当たりませんでした。美鶴に通信で敵を倒してこいって言われたあと「なんなのよ⋯」とか (笑)。あと、美鶴はベタベタの生徒会長ですけど、真田も最初は情けない男だったんですよ。ただ、初期のゆかりと真田は当初の設定がスタッフに大不評で⋯⋯。やっぱり女性のファンの方にも楽しんでほしいので、真田には真田なりの戦う理由をつけて、修正していきましたね。
副島 : 逆に風花は最初からもめることなく、静かなキャラとして作られていきましたね。RPGだと、みんな戦えてソロになっても全然戦える人ばかりじゃないですか。だけど、直接戦えないけど情報解析で助けてくれるというキャラがいることで、仲間としての連帯感が生まれるかなって ことで風花が作られたんです。
橋野 : 最初は、風花だけ危険がないよねってことで、風花が殺されかけるみたいなイベントもあったんです。ただ、時間やボリュームの問題で泣く泣くカットしました。その名残といえるイベントがあるので、プレイしていてそういうシーンがあったら、ニヤリとできると思いますよ。そのぶんというわけではありませんが、風花のセリフ(※7)は全キャラ中で一番多くなりました。セリフのパターンもかなりあるので、あたりも楽しんでもらえればと思います。
ゆかりと真田は当初スタッフに大不評なキャラでした
#persona 3#p3#this is why i usually scan things...#strange how the p3 section at the back reads right to left while the rest of the magazine reads left to right#this has some very interesting interviews in#big fan of tartarus falling from the ground to the moon#also this is VERY long#i accidentally duplicated the first few pages but did you know that you can only have 1000 blocks per post
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サンリオショップでグッズを13000円分買った。買い物によって得たサンリオキャラクター大賞の投票券はすべてポムポムプリンに。また投票最終日が近づいてきたら、カード付きのウエハースをボックス買いしようかなと思っている。正直グッズはもう要らないので、食べてなくなるものを買って投票券を手に入れたい。


すこし前に、久しぶりに実家に帰った。発達障害のある弟と妹はショートステイで外泊をしており不在であった。こういう日を狙わないとまともに母と話せない。
父と母が駅まで迎えに来て、そのまま3人で焼肉を食べに行った。父は加熱用の牛レバーを生で食べていてキモかった。脱法レバ刺しというわけだ。勧められたが断った。まだレバ刺しが合法だった頃、レバ刺しがとても好きだったが、そのおいしさは思い出の中に仕舞っておくだけで十分だ。リスクを冒すつもりはない。
こうして久しぶりに会うからこそ、父とは何気なく話せるが、やはり得意か苦手かで言ったら苦手である。理由はただ一つ。父は否定から入る会話をするひとだからだ。そういうところがきらいなのに、わたしにもその血は流れている。気をつけないと。
実家の夜は早い。22時には家の中が暗くなった。わたしの部屋のベッドが妹により破壊されており、寝られる状態じゃなかったため、母と同室でねた。眠れないとひどいと思い、母から睡眠導入剤をもらった。一度も目覚めずに12時間近く眠ってしまった。すばらしいことである。
最近の家族の話を聴いて、それと同じだけ、発達障害コミュニティにおける噂話なども聴いた。人には人の地獄があった。障害のある我が子に包丁で刺されたひとの話を母から聞かせられて、おぞましいと思うと同時に、文脈的に納得できてしまうふしもあって、地獄は現実と地続きであることを改めて認識する。
わたしはわたしの生活が閉塞的であると感じる。だけど父と母の生活はそれよりももっと閉塞的で、だけどきちんと地に足をつけて生きていて、言葉にはしなくとも、母は母なりに、父は父なりにわたしの幸福を祈っているようで、そんな非言語の何かを感じ取りながら、わたしはまだ生きているべきなのだと悟った。土地と家族に縛られる父母によるたった一つの外界とのつながりはわたしなのだ。父母はわたしの話を通して、まだ見ぬ外側の、手が届かない世界を見ているのかもしれない。
次の日の午後に、元いた街に帰った。次に予定が合うのはいつだろう。また帰っておいで、なんて言われるけれど、別にわたしはいつだって帰れるのだ。わたしが実家に居られないのはそっちの事情でしょう、とは言えずに、また帰ってくるよ、と言った。
突然ですが、ポップな悪口を言ってもいいですか?
文章中に「𓂃 𓈒𓏸」というなぞの記号を使うひと、意味がわからなすぎる。𓂃 𓈒𓏸←なんだよこれ、精子にしか見えないんだけど、文末に精子つけて何が楽しい? あとこの記号どうやったら出るの?(わたしは野生の𓂃 𓈒𓏸を見つけてコピペしてる) 絵文字とか、顔文字とか、♡⭐︎は理解できるけど、𓂃 𓈒𓏸はいったいどういう感情のときにつけるの?
わかり合えないシリーズでいったら、わざわざスマホのキーボードにSimeji入れてる人も意味がわからない。切り替えめんどくない? キーボードの背景が変えられるのが楽しいみたいな感じなのかしら? デフォルトの白が一番使いやすくないか?(個人の自由すぎる)
こわいから補足するけど、べつに友達とか、ここで繋がってるひとがSimeji使っててもなんとも思わないよ。自分は使わないかなっていうだけ。
でも𓂃 𓈒𓏸を使う人だけは、すまん、マジでこれは何なんですか? わたしにわかるように説明してください。
投稿前に読み返したら、この日記、情緒がぐちゃぐちゃでわらってしまった。このまま投稿します。
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸おわり𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸
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井戸の底
運命が決まっているならばそれが知りたかった。
双子の姉との思い出は沢山ある。闇の司祭の一族として生まれた私と姉は、毎日両親に鞭で叩かれながら魔導書を読み、血を捧げるために身体中を切り刻まれながら魔術を覚えて、身体中痛くて夢の中でも泣いていた日々が、私の子供時代だ。そんな中で唯一の楽しみは、夜眠る前に、使用人から借りた絵本を両親に見つからないようにこっそり姉と二人で読むことだった。いつかこんな世界を見るまで二人で頑張ろうと励まし合っていた。
私と姉が10歳になる日、運命を分ける決闘が行われた。姉は決意を固めた目をしていた。私は姉の目が怖かったし、私たちが殺し合うのをけしかける大人も怖かったし、手に握らされた小さなナイフも怖かった。なす術はない、と思ったが、姉は私にとどめを刺さなかった。 姉が勝利を確信し、私に無防備な背中を見せたとき、最後の力を振り絞ってそこにナイフを突き立てれば私が勝者になれると分かっていた。だが、それでも、私はできなかった。姉は私を殺したいと思ったのなら、それを受け入れるのが私にできるたったひとつの愛だと思い込んでいた。
敗北した私はまだ命があったものの、もはや供物にすらならないほど衰弱していた。死んだ獣を処分するのと同じ麻袋に放り込まれると、生まれ育った寺院から、すぐそばの森の中、はるか昔に住民が去った廃村に残された古井戸に投げ捨てられた。私を捨てるように命じられたものが、穴を掘るのを面倒くさがったのかもしれない。そこまでしなくてもその辺に投げ捨ててしまえば狼たちの餌食となりもっと手間はなかっただろうと思う。だが、井戸の底には濁ってはいるが水が残されており、その水辺には植物が生え、虫たちの棲家となり、他の野生の生き物には襲われない安全な場所であった。私の運命が始まる瞬間だった。
井戸の底からは青い空や月や星が見えた。寺院にいた頃は外の景色を見ることも許されなかった私にとって、それだけで自由を感じた。身体は弱っていたが、もう手が痛くなるまで魔導書を書き写す必要もないし、腕や手首を切り裂きながら魔術の練習もしなくていいし、勝手に居眠りしても棍棒で尻を打たれないで済むんだ。絵本は読めなくなったが、まだ頭の中には残っていたから好きなだけ一人で読める。
苦難の日々から解放され、やるべきことがないので小さな世界をぐるりと眺める。そこかしこに小さな芋虫や蛆虫がおり、羽虫は水や草木を吸いながらぶんぶんと飛び回る。私はこのまま一生ここから出られないかもしれないが、こんな小さな芋虫たちはやがて宙を舞いこの井戸の外に出て、私が見たことのない花や、聞いたことのない獣の声を聞くのだろう。井戸に生えている草や苔を食べたが、食あたりを起こして小さな井戸の中で自らの吐瀉物と排泄物に塗れた。そこでさえ、新しい虫たちが沢山湧いてきた。
僅かに湧く地下水を舐めて生きていたが、とうとう虫を口にした。蟻、蝗、蟋蟀、蝶、蝿、蛾、蜈蚣。なんでも口にしたが、成虫は食べるところが少ない。芋虫のほうが栄養がある。 井戸の中で日のよく当たる場所で、芋虫の好む草花を育てた。井戸の壁の隙間まで活用して、水が乾いたら手で掬って水を与えた。芋虫たちはよく育った。
やがて虫の声が理解できるようになった。虫たちの世界も、あまり人間と大差がないことがわかった。もっと大きくなりたい、強くなりたいと望み、よそから来た虫に住処を追われ、病が流行り一夜にして一族が滅び、大きい虫だけが得をして、小さい虫はただ虐げられて搾取されている。 意外だったのは、芋虫を食べる私を虫たちは大して敵対的に思っていなかったことだ。彼らは己が大自然の流れの一部であることを知っている。芋虫は食べられるために生まれ、そのうち運がいいものが、より芋虫を増やすために次の世代を残す。私のような大きな生き物の糧になることは、彼らにとってなんら脅威では無く、雷のように破壊と創造による営みの一環であり、新しい命の一部になると考えていた。
ある日、虫たち��私に申し出た。 「大きなものよ、小さき我らをお救いください」 まるで神か王にでも祈るように、小さな蝿は手を擦りあわせた。 「東より毒蛾の軍勢が迫りつつあります。彼らは我らの生きる糧である草木を枯らし、先住虫たちを毒で殺し、住処を汚染します。彼らを退けるための知恵をお貸しください」 こんなところまで人間と同じなのか。寺院で教えられた東方の破壊と殺戮の黄の魔術師たちのことを思い浮かべた。
毒をもって毒を制す。毒蛾たちに対抗するためこちらも毒草や毒茸を用いて彼らを制することを提案した。蟷螂が材料を刈り取り、蟻はそれを固めて丸薬にし、蝶がその毒薬を毒蛾の巣に撒き散らした。生まれたての幼虫たちが卵から孵ると、貪食な彼らは何も知らずその毒薬を食べて死んでいった。 最初は幼虫を減らしても成虫たちが無限に卵を産みつけ鼬ごっこだったが、やがて成虫の寿命が尽きて死んでゆくと、効果が現れ始めた。毒薬も作り続けるうちに効果を高めるように調合を変えていった。
作戦がうまく進行すると、虫たちは私を持て囃した。 「我らの王、古井戸の神よ、我らをお救いくださったあなたの願いをどうかおっしゃってください」 私はこの古井戸から出たいと言った。すると、虫たちは協力して近くの木から丈夫な蔦を引き出し、井戸の中へ垂らした。 萎えた手足は蔦を登る力が失われていた。登っては滑り落ち、また登った。虫たちは私を活気つけるため、その身を捧げて私の脱出の手助けをした。
ついに井戸の底から這い出た。あれから何年経ったのかわからない。久しぶりに地面から立ち上がると、昔と異なる視界が広がる。自分がいつの間にか背が伸びていたことに初めて気がついた。
井戸の底にいた時は、早くここから出たいと願っていたが、井戸から出て本当の自由を得たとしたら、自分が何をしたいかもう一度問いただした。だが、答えはいつも同じ。 「もう一度学びたい」 誰にも強制されず、自らの意思で世界のあらゆることについて全て知りたいと思った。木々の向こうにあの忌々しい寺院が見える。近寄れば、昔と相変わらず僧侶たちが庭を掃除し、互いに議論し、何かを隠し持って扉と扉の間を忙しなく行き来している。彼らも虫となんら変わりない。あの古井戸の底のように、小さな環境を支えるための摂理に従っているだけだ。ちっぽけな虫を焼き殺して何になる?復讐を与える代わりに一冊の本を拝借した。
私は生まれた時の名を捨てて「エンキ」と名乗った。森を出て彷徨った後、小さなオールマー教会に拾われ、日々の奉仕活動を手伝い、説教や懺悔の手伝いをした。私の半生を語ると神父はいたく感動したようで、古い写本や古代史に関する研究書を見せてくれた。この頃から私に作家の才能が芽生えたのかもしれない。細部は誤魔化し、哀れみを誘うようにいくぶんか脚色された「エンキ」は、私であって私ではなかった。
オールマーは全てを象徴する。かの神がこの世のあらゆる形あるもの、形のない概念、呪文から何から作り出したとされている。だが、オールマーは結局人間が認知できるものだけの存在だ。オールマーにいくら人間が誰も知らないものを作り出すことを願っても、目の前にそれを現すことはできない。オールマーは全てを知るが、オールマーから何かを授けることはなく、願う人間の欲するもの、すなわち知るものしかオールマーに願うことができない。 知らないことを知るには神に祈っているだけでは解決できない。 新たな知識を求めて東へ西へ、あらゆる教団、神殿、集落へと向かった。その場その場で「エンキ」の過去は都合よく作りなおされている。 グロゴロス、シルヴィアン、そして小さな集落でのみひっそりと信仰される深淵の神。相反する知識を得るために自分の固定観念を破壊し、異なる教義を融合した。だが世界の真理はどこまでも深い光の届かない場所にある。
古今東西あらゆる知識が最も集積されているのはロンデン王立図書館より他はない。旅の中で得た知識を論文として発表し、アカデミアで何度か講義をしたことで業績を認められ、王立図書館への入館も許可された。王立アカデミアの学徒以外にここに入館を許可されたのは初めてらしいが、そんなことは大して重要ではない。暗闇の中、血を浴びることもなく、暗黒に包まれ来た道すらわからなくなる危険も犯さずに入れる場所で得られる知識がはたして私の欲するものたるかを吟味せねばならなかった。
嫌な予想は当たっていた。ある程度の好奇心は満たされたが、それだけだった。私の目指すべき場所はここではなかった。 司書の一人が私に言った。 「この書架に足りない知識があるならば、あなたがそれを埋められるでしょう」 彼は私の知る闇の魔術や神々の秘術にいたく関心を抱いている。それはこの図書館では彼に限った話ではない。 「館長は、あなたの知識により、この図書館がより満たされることを期待している。その優れた頭脳で世界の闇を照らし、オールマーの光で以て多くの学者たちにも目に見える形にすることが、あなたの使命だ」 暗黒の時代に生まれ、闇を制したいと思うのは自然な話かもしれないからが、闇に光を照らすことはできない。闇は闇のままでなくては存在できない。
王立図書館からロンデンの下宿先への帰り道、本を読みながら歩いていると、突然声をかけられた。 「おお、アレス……夢かと思ったわ。生きていたのね」 はるか昔に捨て去った名前を呼ばれた。顔を挙げると、見覚えのある司祭服に身を包んだ女性がいた。 「ローズ……」 双子の姉ローズがそこにいた。 私が王立図書館に出入りしていることは知らず、"エンキ"が"私"のことだとは全く気付いていなかったそうだ。彼女は今、寺院の用事で偶然ロンデンに滞在中だと聞いた。 「アレス、あなたを殺そうとした私のことを恨んでいるでしょう」 「そんなことは一度もない。心配していた」 「そう………」 麝香の薫りが漂い、顔は黒いヴェールに包んでいる。白い肌をまるで陶器のように厚く塗り固められて、幼き姉の面影は奥底に隠されている。彼女は妊娠しており、大きく突き出したお腹をさする。 「私は……あなたをずっと恨んでいた!」 そう叫ぶと突如彼女の両手が私の首にかかる。 「どうしてあの時殺してくれなかった!」 彼女の手に力が込められる。首が折れるかと思うほど強く締め上げられ、思わず跪いてしまう。抵抗しようとするが、目が霞み、首にかけられた手を引き離すことはできず、そのまま意識を失う。
意識を失った後、身体を揺り動かされて目を覚ました。見ると、買い物中だった従者が倒れた私を見つけたようで、心配そうに声をかけた。姉を探すために辺りを見回すと、少し離れたところで彼女は修道士たちに取り押さえられていた。 「奥様、お身体に障りますので帰りましょう」 穏やかな口調で宥めているが、両手を後ろで縛り上げ、頭には麻袋をかけ、まるで罪人のように連れ去られた。袋の中で彼女は口汚く私を罵り続けていた。
とある司祭の一人が私に教えた。 「アンカリアン家は数百年続く名のある闇の司祭の一族だ。彼らは長子だけが両親の力を全て引き継ぎ、それより後の子は力を持たない出来損ないしか生まれないと信じている。彼女はその幸運な"第一子"として生まれた正式な後継者だったが、政略結婚した闇の司祭との間の初めての子を死産してしまったそうだ。第一子を死なせた彼女は立場を失い、以降は魔術の触媒か生贄のために使う赤子を産み続ける哀れな家畜となってしまった。可哀想に、誰の子だか分からない赤子を、もしかすると人間かどうかさえ怪しいものを産み続ける」 哀れな姉の運命を聞き胸が痛んだが、そこに私が直接引き起こしたものはなく、私のせいで姉が不幸になったとは思わなかった。ただ、昔のような美しさが失われ、狂気に呑まれ、悲しみを覆い隠す白粉さえひび割れ、壊れた人形のようになってしまったことを寂しく思う。
世界を覆う闇は深まる一方だ。フェローシップが灯した希望はとうに消え果てた。どこかに攻め入れば特需と略奪により一時的に潤うが、戦争で手足や体の一部を失った帰還兵に居場所はなく、スラム街は広がり、人が人の形を忘れた景色ばかりが広がる。きっとどこかに、彼らの失った手足を全て持つ王国百足騎士がいるのだろう。
表の顔は大図書館の司書「エンキ」、裏の顔は闇の司祭「エンキ」として、あらゆる神の知識を解き明かす。が、世界を覆すほどの偉大な知識を得るには至らなかった。先人の知識を集積しただけでは到達できない。もはや、神にならねば私は私の限界を越えられない。 未知の世界、黄金に彩られた神の国にまつわる伝説は、伝聞録という形式で残されている。あるいは他人の書物を参考に創作ないし意図的な誤植をされている。本当の在処を判らないように、巧妙に、複雑な文脈で隠している。だが、あの地には本当の図書館がある。真の啓蒙者のみが辿り着けると言われた神の図書館が……
街の広場に聳え立つオールマー像の周辺で、落ち窪んで何処を見てるのかわからない浮浪者や、干からびた赤子を抱えた未亡人たちが物乞いをしている。 近頃は黒死病による死者も増えており、司祭と墓守は繁盛している。街の外れでは黒死病の死人が出た家の家具を燃やしている。
生まれつき身体が丈夫でないため街を離れるべきだが、どこへ逃げようと黒い魔物は決して獲物を逃さない。同じことを考えて郊外へと移動した貴族たちが病も一緒にくまなく運んだせいで、黒く染まった死骸が国中を埋め尽くす。薬草で咳を止め、熱を下げているが、世話係の従者は症状が重くなり故郷へ帰った。夜な夜な現実と見分けのつかない悪夢に魘される。部屋の片隅で蠢く虫たちが、小さな悪魔が私の体に入っていると囁いた。それは街中を駆け巡るものと同じもので、霧の中を自由に渡り、生きとし生けるものを皆殺しにする、どんな虫よりもずっと小さな悪魔だと…… いよいよ死んでしまう。何も成し遂げられないまま、こんなくだらない疫病のために私の運命は終わってしまうのか。そんなことは耐えらない。
司祭たちを呼び寄せ、オールマー像を取り囲む浮浪者たちを追い払うように言いつけ、かの像の前で黒ミサを執り行うことを言い渡した。オールマー像に私の四肢に杭を打ち、司祭たちは香炉を振りながらオールマーへの祈りを捧げる。 オールマーよ、私を天も見えないほど深い井戸の底から救いたまえ。
光り輝く女神が現れた。 「恐怖と飢餓の地下牢に、最も神に近い男がいる。預言に現れし救世主が」 預言?一体何の話をしている。今は私に神の力が必要なんだ。 「選ばれし男は神の国へと到達しようとしており、その扉に手をかけている」 貴様は何者だ。 「ここに神はいない。神のいる場所でその身を捧げなければ意味がない」 何と言うことだ! 腹が立って磔から降りた。神は私を迎えることはなかったが、私より先に昇天を迎えるものがいるなんて考えたくもなかった。
歴史から葬り去られた忌まわしい歴史を持つ地下牢。神のお告げも当てにならない。調子のいい時だけ預言だの救世主だの囃し立てられ、いざ用が済んだら世界から抹消されてしまう。森の奥から絶えず恐ろしい断末魔が聞こえる。黒死病の悪魔すらこの恐怖の牢獄には近寄らないようで、道すがらあの黒い死体を見かけなかった。その代わりに真っ白に変わり果てた亡骸がそこかしこに落ちていた。
闇の司祭たちにとって、ここは聖地ならぬ穢地として、あらゆる儀式が行われてきたことで悪名高い。覇権争いに敗北した哀れな一族や、魔女や悪魔憑き、異教徒たちの血で染め上げられた。牢獄の入口にたつ生白く全身が異常に発達した看守たちたちを避けつつ、地下牢を目指す。ここは死霊鬼が異常に多い。呪われた地で死んだ魂は、蜘蛛の巣に引っかかった蝶のように、容易に天へ昇ることも地獄に逃れることも許さない。死体と魂がそれぞれ過密状態になっているせいで、空いてる死体に入��込んでしまっているのだろうか。 闇と空腹と怪物だらけの空間で、徐々に私の正気も失われてきた。犬の目は四つに見えるし猫がブーツを履いて二本足で立っているように見えた。実際に目の前にあるものなのか、何かが見せる幻覚なのかさっぱり分からない。道なき道を辿ると坑道に入る。 近くに人の気配がした。 「おや、珍しい客人だ」 壊れた線路のそばで道端で呑気にお茶をしている人間が見えた。これも幻覚だろうか? 「私はノスラムス。ここに住む錬金術師だ。君は?」 「……私はエンキ。闇の司祭。この闇の奥にある真実を探りにきた」 「エンキ、お会いできて光栄だ」 「私も、人と会えて嬉しい」 「………」 闇の司祭がいれば、地下に潜む錬金術師もいる。ここはロンデンよりも面白い場所かもしれない。
探索中、古びた甲冑の騎士を倒すと、奥に先ほど出会った錬金術師の研究室があった。 「君、来てくれたのだね。まさな古騎士を壊してしまうとは……��がいないとここでの研究活動は難しい」 「研究の邪魔をするつもりは無かった。私も知らない坑道を探索していて、先に進むため向かってくる敵を倒さなければならなかった」 「うーん。まあ、仕方ないね。お互い殺すつもりも妨害するつもりもないのはわかった」 見回すと、さまざまな実験器具や本がある。 「なんか読みたいのあれば読んでもいいよ。ここにある本はどれも読み終わったものばかりだから、必要なら持ち出してもいい」 「そうか。ありがたくいくつか貰っていく」 「……君を責めるつもりはないが、護衛がいなくなったのでここではもう研究は続けられない。ここにあるものはほぼ捨てるつもりだ。他に欲しいものがあれば持っていっていい。もしまた私に会いに来るなら、鍵付きの扉の向こうにある第二研究室まで尋ねにおいで」 「わざわざどうも」 「ちなみに、水を渡る必要があると言っておこう」 「……どうやって?」 「私に会いたいなら、考えておくれ」 ランプを手に取ると、いくつか道具を携えて、ノスラムスは去った。
青く虚な目をした地底人が守る「立方体」を手に入れ、例の男の牢屋のさらに向こうに閉ざされた扉を見つける。扉を開くと、ついにマハブレへと到達する。 どんな仕組みか検討がつかないが、過去の黄金のマハブレへ時間移動をすると、ついに夢に見た大図書館が現れた。しかし、初めのうちは興奮したが、神の図書館は、その殆どがあまり重要とは思えない本によって埋め尽くされている。卑猥な自動人形たちが闊歩しており、だらしない学生の部屋よりも乱雑で、期待外れだった。 「結局ここも井戸の底だった。私はただ、まだ広い世界があるのを小さな穴から見上げているだけで、実際の私は井戸の外に出られない」 啓蒙の魂を持つこの図書館の館長、ヴァルテールは、膨大な知識の中で溺れ、一番知りたいことを解明できない葛藤が随所に残されており、彼の生み出した生命のなり損ないたちが、手当たり次第に襲いかかってきた。それもまた彼の苦しみの表象なのだろうか。奥底には大図書館の館長ヴァルテールの昔の姿がいた。こちらを見ると、本でできた洞穴へと身を投げ、黄金の頭部に頭脳が剥き出しな像となって現れる。 「ヴァルテール、答えろ。啓蒙の魂ですら辿り着けない真理は実在するのか。あるいは、真理なんてものはどこにも無いのか」 「…………」 グロゴロスの魔術で精神を灼かれる。道中、ネクロマンシーで下僕にしたスケルトンたちは武器を手に攻撃を続けた。 「私は神になりたいと思っていた。前人未到の真理の扉に触れるにはそれしかないと。だが、貴様はそれに辿り着いていない。何故だ!」 ヴァルテールは何も答えない。脳が割れんばかりに痛む。
過去の世界でヴァルテールを倒すと、苦痛の神殿に訪れる。地下にあった謎の装置で、自分の肉体の複製を作ると、それを捧げることで仕掛けが動き出す。生皮を剥がされた自分を見て、流石の私もぞっとした。 背後から、同じ姿の"苦しめられしもの"が現れる。顔も肌もわからない、究極の美を求めた結果、自らの手で自分自身であることをやめてしまった。ロン=チャンバラの繊細な詩からは想像もつかないが、鎖で縛り付けられ苦しみを享受し、あらゆる痛みを受け入れる。 私も痛みを受け入れてきた。耐え抜かなければ辿り着けないのならば、血を流し、皮膚を焼き、手足に杭を打たれる痛みを乗り越えてでも、本当に欲するものを手にしたいからだ。彼はそうではないと感じた。しかし、ただ苦しみが欲しくて苦しんでいるのかといえば、それも違うと感じた。 力尽きた彼は、私に呪文をひとつ与えた。苦痛の鎖は私に与えられた手段だ。誰かに自分と同じ苦しみを味あわせるための、愛と束縛の鎖。
塔の中で眠ると、過去の私を見つけた。死を目前にして、肉体を捧げようとしていた。もう遥か昔のように思える。 夢から覚める瞬間に、あのとき私の前に現れた女神が再び姿を現した。 「少女を闇の奥へ連れていってください」 頷くと、無窮の魂を手にする。
マハブレの中心に立つ、堂々とした巨大な神殿へとついに侵入する。老いた兵士が闘犬の檻の前に座り込んでいる。 「我らはただの傀儡。大いなる計画の一部に過ぎない。どれだけ長く、支配者の座を守っても意味がない。過去の私を倒して欲しい」 通用口の鍵を手にすると、過去のフランソワを倒した。現在のフランソワは過去の己を恥じているようだ。神の国を支配しても、彼のそばにいたのは犬だけだった。支配者の格式は支配される国民が優れた存在でこそ確かなものになる。凶暴な獣の支配者に、真の支配者たる格式は存在せず、見た目だけ煌びやかなメッキのように安っぽいものであった。
ヴァルテール、チャンバラ、フランソワはいずれも頽れていたが、ニルヴァンだけはまだ次への一手を持っている。しかし魂を貰ったら用はない。私はまだ彼女が必死な私を嘲笑うような発言をされたことに怒りがある。奴の頼みを聞くつもりは無いが、ひとつ気になることがあり、例の男の元へと尋ねにいった。
水上歩行の呪文。こんな古代の呪文を使うことになるとは。簡単な封印を解いて、扉をノスラムスが研究をしていた。 「おお、よく来たね」 すぐ近くの廊下は逆さ吊りにされた死体で血まみれだが、研究室の中は整理されていた。 「わざわざこんなところまで来てくれてありがとう」 「これほど珍しい呪文を使う機会に恵まれるとは思ってもみなかった」 「気に入ってくれた?」 「舟が無かった時代に生まれた古代人専用の呪文だ。二度と使わないだろう」 「そうだよね〜昔は重宝したんだけどね〜」 マハブレを探索する最中で気になったことを尋ねた。 「フェローシップの五人目の仲間、"忘れられし者"とは貴公のことだな」 「…………」 「マハブレの大図書館にあるフェローシップの原本、および新たなる神々が、貴公について語るところによれば、見たもの、聞いたことをそのまま受け取る性格により、疑惑の種が植え付けられたと書かれていた。神の座に座る権利を放棄し、時の流れに葬り去られたと」 「あはは、ひどい言われようだ。まだここにいるのに」 「だが、過去の彼らと闘い、倒した後は、現在はみな弱りきっていた。ヴァルテールは貴公に遺言を残した」 ヴァルテールの名を聞いた瞬間に、ノスラムスの目の色が変わった。 「やつはノスラムスが正しかったと言っていた」 「…………」 「ノスラムスこそが真の啓蒙の魂の持ち主だと」 「ヴァルテール……彼がそんなことを……」 思わず顔を覆う。 「ごめんね、ちょっとだけセンチメンタルになった」 研究の引き出しから、奇妙な飾りのついたネックレスを出す。 「これを君に……ソウルアンカーだ。役に立つと思う」 「何だこれは」 「神の椅子に座ったら、君は新たな神へと昇天できる。だが、もしこれをつければ、それをもう一度思いとどまることができる。現世へ魂を結びつけるアンカーだよ」 「…………」 ノスラムスからそれを受け取ると、ついに神の座へと座る決心をした。
ソウルアンカーのおかげで、私はあの神の座から降りることができた。再び研究室を訪ねると、ノスラムスが飛びついてきた。 「ああ、エンキ。ありがとう……」 「なぜ礼を言う」 「ありがとう……ありがとう……」 ノスラムスは繰り返し礼を述べながら泣いていた。
「新たな時代が来たと思った。君のような、時代を次に進めてくれる存在を待っていた」 「私はただ、古い時代を止めただけだ。壊れた時計にとどめを刺したが、次の時を刻むものは、まだない」 「それは私も同じだ。古い時計も新しい時計もないまま、現実から切り離されて暗い洞窟の中を漂泊していた。時計の針を進めることも戻すこともできないでいる」 「そう言う存在がもう一人増えただけだ。今のところはな」 自分の選択が正しかったのか、間違っていたのか分からなくなった。
地上に戻ってまた元の生活に戻れる気がしなかった。新たな神々の仲間入りを拒んだからには、この旅はまだ終われない。ノスラムスの研究室に滞在して、これまでの彼の研究成果を見ながら、私は私の啓蒙の道を開くための次なる目的を探すことにした。
ノスラムスは時折フェローシップ時代の話をこぼす。 もっぱらヴァルテールに関する話題が多い。 「私とヴァルテールは異なるアプローチで生命の創造について解き明かそうとしていたが、本当は一緒に議論しながら答えを出したいと思っていたのに、ヴァルテールはヴァルテール独自の���り方で……シルヴィアンや他の神の力を使わずに創造することにこだわっていた。シルヴィアンの力を借りれば、命を作るのは簡単だったよ。でも、生命とは、それ自身が生きる意志を持つ存在でなくてはならない。私が作った"胎児"はただ苦痛しか感じず、哀れな存在だった。ロンは……ああ、ロン・チャンバラ、苦しめられし者の人間だった頃の名前だよ。詩人としても有名だったね。彼は胎児を見て、最も美しい魂だと賞賛したが、私は可哀想で殺してしまった。私の研究は最終的には成功したよ。ただ、ヴァルテールの妄執はとまらなかった」 「またヴァルテールの話か」 「え?やきもち?」 「…………」 「冗談だよ、無視しないで」 多くの魔術師や錬金術師たちが血眼で解明しようとした生命創造の秘密は、ノスラムスにはもう魅力がない様子だ。それもヴァルテール昇天が関係しているのかもしれないし、解き終わった問題だからかもしれない。実際、彼はその知識で自らを不老不死にすることに成功している。
生命創造の一巻は牢獄内の本棚にも置かれているが、二巻は破り捨てられ、この闇の中にばら撒かれている。 「大した理由はない。途中で飽きちゃったから破って捨てた」 おそらくはヴァルテールに相手にされなかったから拗ねて破り捨てたのではないかと考えている。悠久の時の中、あらゆる学問に精通し、人間の限界を越えて知識を高め、神の力を得られる黄金の玉座に惑わされないほど達観した人物が、こんなに子供じみたことをするだろうか?ノスラムスはすると思っている。優れた頭脳を持ちながら、人間関係について異常な執着があり、思い通りにならないとすぐ拗ねるのだ。
彼はより真実へと向かう高い志を掲げているが、実際のところ私に昔の友人の代理をさせている。 だが、私も彼に双子の姉の偶像を重ねている。魔術師はみな身体中に傷がある。魔術の世界で血は最も広く使われる通貨だ。年齢も性別もよく分からない顔をしているが、裾から覗く古傷が、長年魔術研究に身を捧げたことを物語る。傷だらけの白く細い腕見ると、捨て去ったはずの遠い過去の郷愁を呼び覚ます。
ノスラムスはこの世界の豊かな自然が失われることを憂いつつも、洞窟の外に出て実際の活動をすることを拒んでいる。神はもういない、力もない、新たなる神は間違っていると主張しながらも、彼はマハブレから離れることを嫌がる。 「おかしいかな?友達のそばにいたいと思うことは」 「私は友人が一人もいないので理解できないのだが、一人だけ昇天を拒絶した時点で友情を裏切っており、それでも尚彼らを友人と呼ぶのは傲慢ではないか?貴公だけが止める手立てを持っていた」 「止めたけれど、だめだった。私はおしゃべりは得意だが説得が下手なんだ」 何をどこから突っ込めばいいのやら。 「あと便利なんだよね、神と"物理的に"近くて、本来ならば何十人分もの司祭や道士の力が必要な強力な呪文を、坑道の中を満たす濃密な瘴気のおかげで素人でも"正しく唱えるだけ"で発動するくらい魔力が満ちている。手間暇かけた凝った儀式なしにここまでなんでも試せる環境なんて他にないからね」 「そっちが本音だろう」 ノスラムスが手のひらを差し出すと、小さな炎を作り、水に変え、土へと自在に変換し、青白く発光したあとに金属に変え、破裂音と共に消滅させた。まるで手遊びのように物質の変換をやってのけて、この環境がいかに優れており、彼がそれを存分に活用していることを見せつけた。素人でも使えるならノスラムスのような大魔導士にかかれば不可能などないに等しい。
私も彼も広い知識に反して狭い交友関係の中で生きている。なので自分のことを最も憎んでいる人物が自分にとって最も深く繋がった親友であった。
翌る日、眠る私を叩き起こして、ノスラムスが興奮した様子で言った。 「エンキ、ごらんよ。新しい神が生まれた。今回はすごいよ、旧き神にも匹敵する力を持っている」 「一体何が」 「ニルヴァンの娘、神と人の間に生まれた少女が、闇の中へと到達したようだ。君以外にもここに侵入してきた者が居たんだ。君とはすれ違いだが、彼女たちは深淵の神の中へ到達し、新たな神を誕生させた」 湖畔に手をかざすと、水面に深淵の神の腹の中が映し出され、何百、何千もの死体が堆く積み上がるのが見えた。やがて、死体の山を超えて闇の奥底へと徐々に近づくと、血で染まったように真っ赤な花畑が見え、その中心に、人間の姿からはかけ離れた"恐怖と飢餓の神"が、厳かに佇んでいた。 「これは���き神の生まれ変わりなのか?それとも新たなる神の一種なのか?」 「いやぁ、表現が難しいところだ。新たな神ニルヴァンの娘なので旧き神の血筋ではない。が、マハブレで昇天したわけではないので新たな神でもない。尚且つ深淵の神を母胎に神として覚醒したので旧き神を元としている……」 「…………」 「エンキ?」
青く澄んだ空の向こうには何もなく、宝石のように輝く星空の真ん中では月の神レールが君臨する。井戸の底で見上げた空は、自由な世界ではなく、邪悪な神が支配する世界を丸く切り取った風景だった。
ノスラムスは私を、井戸の底の、さらに底へと連れてゆく。 「真実は上ではなく下にあるんだ」 真っ赤な花畑が足元に広がると、恐怖で体がすくんでしまった。なのに、妙に暖かい心地になる。まるで、幼少期に寺院で読んだ絵本の世界だ。
ああ、ローズ、ここが私たちの夢見た場所だ。
異常な喉の渇きと、目が霞むほどの飢餓に襲われる。だんだんと意識が遠のく。 「エンキ、エンキ!」 恐怖と飢餓の神は、苦痛に満ちた表情で私を見下ろす。名前を呼ばれるが、それが私の名前と認識できなくなっている。視界はぼやけて、手足に力が入らなくなり、声も出せない。死が、私の心と体を、優しく包み込むように、ゆっくりと浸透する。 「しょうがないな。悪いけど、溺れないでね」 そう言われると、体が持ち上がったと思った次の瞬間、水中に放り投げられた。
「ぐえ、ごほっ……」 サーモンスネークの湖に突き落とされたようで、何とか水の中から顔を上げる。 「大丈夫?」 大丈夫ではない。鼻や口から湖の濁った水が入ってきた。気持ちが悪い。が、まだ咽せて喋れないので咳き込みながら睨みつける。 「びっくりした、あやうく飲み込まれるところだったんだよ」 「驚いたのはこっちだ……」 どこからが幻想で、どこまでが現実かは分からない。あらゆる神秘に触れてもなお狂気に飲まれない鍛錬をしてきた私が、恐怖と飢餓の神が私の心に入ってきた瞬間に、なす術がなかった。それは、多くの人間の心を支配する力がある可能性を示唆していた。
将来の脅威に備えてできることを考えた結果、信仰を再び取り戻す必要があるという結論に至る。現在は魔法陣の研究をしている。 神への信仰には、神殿や巨大な像を建造するのが最もよいが、神の像を建造するには、多くの時間と費用と人手を必要とする。大地を清め、供物を捧げ、決まった手順により建築を進める。建造は早すぎても遅すぎても効力が失われるとされている。各教会が権威を失い、司祭の数が減った結果、既存の神の像は老朽化し、新たな像の建設ができなくなった。ロンデンのシンボルであったオールマー像こそいい例だ。この地に聳え立つ巨大なオールマー像に比べて小さく力もなく、街の飾りに成り果てていた。
魔法陣は神殿や像の建造よりも手軽な方法としているが従来式の魔法陣はあまりにも弱い。魔力が分散しないように四方を石造りの壁で囲まなければならず、描画のために生贄の血を捧げなければならないのに、さらに祈りや儀式のために犠牲者が必要となる。前者に比べて手軽なのは確かだが、それでも手間が多い。老朽化とともに壁がなくなればまた無力化する。書き方も教会や司祭によってバラバラである。大抵の場合は過去にうまくいったと思われている方法や手順をやっているだけだ。
より簡単に、かつ強力に神とつながるための専用魔法陣を考案する。私の理論に沿った魔法陣が生み出せたなら、壁も天井も要らない、場所を問わず床があれば問題ない万能な魔法陣となるはずだ。
手順を構築し、何らかの形でこの魔法陣を作るための技術をまとめたい。しかし、魔導書作りは一筋縄では行かない。ただ理論を書いただけでは神秘の力は生まれない。神の力を持つには、神の知識を自分の正気と引き換えに身につけるしかない。が、自分の人間性を犠牲にして無理やり書いた結果、支離滅裂な狂人の手記になっては意味がなくなる。 この地は神の研究には最適だが、結局それをまとめるための神秘の力と親和性の高い、最適な形式に悩んでいた。 「スキンバイブルがいいよ。神の知識や力と親和性が高いのは、結局人間の肉体そのものだ。多少欠陥があれど、神に似せて作ったと言われるだけあってね。ネクロノミコンも、大勢の人間の皮膚と血肉によって刻み込まれたからこそ、高度な神の知識をそのまま写すことができた。だから、読むだけで高度な呪文を得られる。が、あまりにも"刺激的"な本だ。誰も読めない本って、誰がどうやって書いたんだろうね。グロゴロスが辞書を片手に羽ペン持って書いてくれたのかな?あはは!」 彼はよく一人で話しながら一人で笑うことがある。長年の孤独で精神を病んだ結果の症状なんだろうと思っている。私が気の毒そうな顔をしているのを見ると、咳���いをして続けた。 「……まあ、私が言いたいのは、ネクロノミコンの形式を参考にしてみてはどうかということだ。人革はリザードマンに頼めば綺麗になめしてくれるよ。本は書くのも読むのも手軽でいいね、巻物は本当に大変さ!どこかで一文字でもミスしたら最初から書き直しなんだ。今時の司祭は巻物を書いたことも、下手をすると読んだことすら無いみたいだが、私やヴァルテールが修行していた頃はね……」 その後の巻物世代の老人の長話は全く覚えていないが、スキンバイブルについてはいいアイディアだと思った。
旧き神たちの衰退は、より邪悪な神の台頭を許すこととなる。恐怖と飢餓の神は強大な力を持つ。それ以外の神の力が衰退すれば、いよいよかの神によって支配されてしまう。グロゴロスもシルヴィアンもレールも決して良い神とは言えないが、神の支配力に拮抗できるのは同じくらい強力な神だけである。
神への信仰が直接民を救うとはかけらも思っていない。生贄による血生臭い儀式は、自分から進んで多くの人間を手にかけるほど好きではないが、否定もしない。いくらこの世から葬り去ろうとしても、人類のこうしたことへの関心は尽きないことをよく知っている。普段は歴史や法律の講義を居眠りしているロンデンの学生たちでさえ、私の語る闇の儀式についての講義は机から身を乗り出すほど前のめりになり、もっと知りたいとさかんに聞いてきた。隠したところで誰かが必死に掘り起こして実践するのだから、どうせならば効率的な方法を残してやろうという私の親切だ。何より、効果が現れないものは人々の関心が向かないので、それぞれの旧き神の信仰がそれなりに保たれるように調節してやる意図もある。
きっとこの本によって血を流し、心を失い、命を落とすものが一人や二人ではなく現れるだろう。だが、こんな呪いの儀式よりも、王侯貴族や権力者たちが引き起こす戦争の方が何倍も多くの犠牲者を生み出すのである。今後世界がどのように変化してゆくのか、これから私の書く本で何人死ぬのか、私の運命がどうなるのかは全く分からないが、それだけは確かだと言える。
神よりも人間の方が恐ろしいからこそ、神の力が失われた。しかし、私の望む、啓蒙の道の先にあるのが、恐怖と飢餓しかないなんてことは許し難い。首を吊ってもなお考えることを止められず、終わりのない思考の坩堝に落ちた哀れな男の二の舞はごめんである。 ノスラムスのためでも、ヴァルテールのためでも、世界のためでも何でもない。私は私のために、神の知識を人類に残さねばならない。
ノスラムスの校正を受けながら推敲を重ねる。彼よりも優れた校正人はいまい。ノスラムスは自分用に研究成果をまとめているのみで、本にして出すつもりがなく、他者に向けた執筆作業は嫌いらしい。 「だって、書いても誰にも読んでもらえなかったらどうしようって思うとさ、筆が進まないんだよね」 生命の創造はいい本だと思ったが本人は気に入ってないらしい。この地下牢の博物学について書けば読者も多いだろうに。 「エンキは怖くないの?」 「私には理解できない」 「そうかなあ、私が読むからじゃない?」 「一人でも書ける」 ノスラムスは私の回答に納得いかない様子だったが、お互い作業に戻った。
オールマーのスキンバイブルの原稿を校了し、次いでグロゴロス、シルヴィアン、レールのスキンバイブルも校了した。最後の"恐怖と飢餓の神"を修正している最中にノスラムスは言った。 「エンキのスキンバイブルは素晴らしい出来だ。ここで提案なんだが、ヴィヌシュカのスキンバイブルも追加してくれないか?」 「ヴィヌシュカ?」 「知らないのも無理はない。私が地上で暮らしていた頃でさえ、エウロパ内での知名度は殆どなくなっていた。だが東南の熱帯地域ではヴィヌシュカはとてもポピュラーだ。あの地域ではむしろオールマーやグロゴロス、シルヴィアンの知名度がなくて、それらの伝承や神話がまとめてヴィヌシュカにまつわる伝承や神話として伝えられている」 「そんな神の名は聞いたことがない。新たな神の一人か?」 「とんでもない!もっとずっと古いよ。グロゴロスとシルヴィアンの間に生まれた神だからね」 「絶対に嘘だ。原典を出せ」 「いやぁ、どこだったかなぁ〜マハブレの図書館に残ってるといいけど……」 「チッ……だったら自分で行く」 「マハブレに?」 「東南の熱帯地域に」 「だめ!やだ!暑くて死んじゃう!太陽なんて何百年も見てないから、今見たら目が潰れちゃうかも」
深淵の神の体内よりも鬱蒼とした密林では、魔物のような声の野生動物が絶叫している。人がいないのにロンデンの盛場よりも遥かにうるさい。熱帯地域の気候に慣れておらず、呪文を使っても蒸し暑くてたまらなかった。恐怖と飢餓の地下牢とはまた別の方向で過酷な環境にある。
秘境の村を案内してもらうため、案内人に手土産として金貨とオピウムとタバコを贈ると、村人たちはまれびとを手厚く歓迎した。ノスラムスは頭に花を載せられる。 「わー、なになに?」 ノスラムスは女だと思われているのか、女たちに手を引かれ、女だらけの輪に吸い込まれていった。私は案内人とともに当初の目的であるヴィヌシュカの寺院を参拝した。
寺院や像、古い祠などを散策している間に夜になっていた。村へ帰ってきたらノスラムスは木で組まれた祭壇の上で、色とりどりの花が飾られた中心に両腕をまるで磔のように縛られていた。祭壇のそばには司祭と思われる派手な装飾品に身を包んだ男が、大きな焚き火のそばで何かを唱えており、その周りで村人たちは、酒や果物、肉などの料理を食べたり、太鼓や笛に似た原始的な楽器を手に歌ったり踊っている。 「あはははは!エンキ助けてー!今年のお祭りの捧げ物にされるー!」 私一人でヴィヌシュカ研究を進めている間に呑気に遊んでいた男のことは置いて、今夜の宿へ向かうと調査結果をまとめる作業にとりかかる。 しばらくして外で叫び声とともに何かが崩れ落ちる音などがしたが、気にせず作業を続けていた。騒がしい音が落ち着いた頃に宿へノスラムスが戻ってきた。 「無視するなんて酷くない?」 「地元民との交流を邪魔するなんて野暮だろう」 「へえ!君にそんな気遣いができるなんて知らなかったよ!ところで、君さえ良ければ夜が明ける前に次の村に行かないかい?」 そう言われて急いで身支度をして次の村へ移動した。
村から離れて、安全そうな場所まで逃げるとノスラムスから事情を聞いた。 「女の人たちにお家に連れられて、ご馳走食べたら睡眠薬っぽい味がしたんだよね。だから寝たふりをして何されるのか様子を見ようとしたら祭壇に捧げられたんだ。このまま何が来るのか待ってたんだけど、みんなオピウム吸いすぎて頭がおかしくなってたもんだから、暴れて祭壇倒しちゃって失敗しちゃった」 睡眠薬の効き目ではなく味がしたから寝たふりをするなんて誰も思わないだろう。私もノスラムスも自分の体を一番手頃な実験台だと思っているので大抵の麻酔や毒薬は味や痛みで覚えてしまっている。今も、私と話しながら食事に混ざっていた薬草がどれだったのかを確認するためにその辺に生えている草を手当たり次第に摘んで匂いを嗅いだり口に入れて噛んでいる。 「祭壇が倒れたら火が家屋に延焼しちゃって、風も乾燥してたから一瞬で火の海だったよ。あの村はもう焼け野原だろうね。早く逃げれてよかった。でも何を呼ぶつもりだったんだろう。私みたいなミイラでも受け取ってくれる神や悪魔っていると思う?」 「それは大変興味深い問題だ。せっかく寝たふりでも自ら捧げようとした後に途中で止めるな。どうせなら儀式を完遂しろ」 「エンキだって自分をオールマーに捧げた後自分で降りたらしいじゃん」 確かにそうだが。 「この地では神様のために儀式をやるけど、私たちは神に何か用事がある時しか儀式をやらない。人間の勝手な都合でやるから、途中で辞めちゃうのを大したことだと思ってない」 「普通の司祭はともかく、闇の司祭は季節行事なんかやらない。闇の司祭が扱う供物である人間は作物と違って一年中勝手に生まれてくるからだろうな。だが、定期的に要るか要らないかに関わらず毎年同じものをもらう方が逆に迷惑じゃないか」 「日頃からの"挨拶"は大切なことなんだよ。突然全然知らない人から『あなたに会いたい!今すぐここに来て!』とか言われたら怖いじゃん」 「私はそう言われたら会うほうだ」 「えー!信じられない。私は絶対行かない。まず自己紹介して、顔見知りになって、そこから徐々に間合いつめて、ちゃんと段階踏んで欲しいよ」 「自慢か?」 「え?いや、ただの人見知りだけど……」
かの神はこの地でさまざまな名を持っている。ブラーフ、ニヌシ、バラゴン。それぞれの一族、集落、民族の始祖たちとヴィヌシュカは融合している。彼らは異なる名前で存在するが、人々は自身が神の血を引くことを誇りとしている。 ヴィヌシュカ以前には漠然とした世界が広がっており、グロゴロスやシルヴィアンのように概念だけが存在する。無から有が生まれた瞬間があり、最初の実体ある存在としてヴィヌシュカないし別名の破壊と創造を併せ持つ祖先がいると信じられている。 不思議なことに、異なる集団や地域で同じ呼び名を使うことも少なくないにもかかわらず、"ヴィヌシュカ"という呼び方、あるいは似た響きをしている地域はなく、これはエウロパのみの呼称の可能性が高い。 「ヴィヌシュカはみんな聞いたことないって反応だね」 「こことエウロパは文化も言語も異なる。生と死はどんな人間にも共通する現象にもかかわらず、それぞれの言葉でもって表現されるように」 「��れもそう、なんだけど。じゃあヴィヌシュカという名前はどこからきたの?って疑問に思わない?」 「…………」 「自然が、自然と名前をつけられたのは、人工物と"神の創造物"とを分けるためだよね?きっと、この地で呼ばれる創造と破壊の神と、ヴィヌシュカという名前の神が区別されたのは、何か理由があるんじゃないか」 「それについて、貴公に何か推論はあるのか」 「まだないね」
ヴィヌシュカがどのようにして生まれたか、よりも、ヴィヌシュカがなぜエウロパで廃れ、この地で篤く信仰されているのかが、かの神への理解となる。
ここでは虫や植物や動物、雷や嵐など自然現象はヴィヌシュカや大量にいるヴィヌシュカの子供たちと関連つけられる。各地域の地名、動植物の名前、それらをヴィヌシュカがなぜそう名付けたのかにまつわる神話があり、神話の中で、どのような性質かを説明する。毒のある生き物、薬として使える草花、危険な猛獣の生態、そうした博物学知識を人々が共有するために、愛情深く、嫉妬深く、短気で、寛容で、なんでも産み、なんでも殺すヴィヌシュカの寓話で自然を理解する。
エウロパでは動物や植物、とくに虫は「深淵の神」との関連が強い。自然を制圧し、人の住む場所から虫や植物を排除し、彼らを闇の中、すなわち深淵へと追いやった。 オールマーは全てを与える神だが、この肥沃な土地では水も食料には困らない。まだ都市化が進んでおらず人口が自然の中で分散しているおかげである。その代わり、他国との戦争よりも、自然界の猛獣たちの恐怖が未だに根強い。どの村でも、人を喰う獣によって体を失った人々がいる。猛毒の虫や蛇で命を落とすものもいる。畏れが信仰につながるならば、人間を恐れ、人間を敬うエウロパではオールマーが強く信仰され、自然を恐れ、自然を敬うこの地でヴィヌシュカが強く信仰されているのだろう。
ヴィヌシュカは私たちを拒絶する。私たちもヴィヌシュカを拒絶する。人々はオールマーの作りし世界こそが楽園と信じ、ヴィヌシュカが支配するありのままな自然の姿を支配せんとした。我々は山を切り崩し、森林を伐採し、灌漑のために河川工事をし、橋を作る。その結果、土地が枯れようとも、また肥沃な土地を探して切り崩す。王族たちの住む土地は枯れ果てている。都市部は自浄作用が機能せず、人間が生み出した穢れ、汚染、死体は、自然に還されることを拒み、人々の足元に堆積し続ける。大地と、人工物は、混ざり合うことなく、無理やり踏み固められる。恐怖と飢餓の牢獄にも、人間でつくられた廊下が存在した。地底人たちは人間を供物にした。自然ではないものを自然の神に捧げることは、自然から人間に対する報復なのだろうか。
ヴィヌシュカの力は燃焼と成長を促進する。燃焼はただ破壊するだけで無く、物質を変換し新しい素材を生み出す創造力でもある。成長は命の創造で必ず必要だが、一定を超えると老化となり生命を破壊する力を持つ。この神のお陰で非常に強力な魔法が使えるようになった。将来、この神はグロゴロスやシルヴィアンよりも強く信仰されても不思議ではないほど、便利な神だ。だが、ヴィヌシュカは根本的に人間を、特に文明の発達した人類を憎悪する。この神を真に信奉することは文明人には不可能である。今の世界を捨てて、まだ人間が自然の脅威に怯えながらも、自然から生きる糧を得て、自然に逆らわずに暮らし、やがて骨も肉も自然へ還し、破壊と創造の営みの一部になれる人間はほとんどいない。あらゆる力を、神に等しい力を手にすることができるとしても、その誘惑に惑わされない精神力がなければ、それこそ、神の座をも拒絶した男のように……
魔術師と錬金術師が揃えば、斧がなくても小屋が立ち、釘がなくても椅子を組み立て、糸がなくても布を編める。適当に拾った生木を呪文で乾燥させて火を焚いた。 火のそばで、鋭い牙があり、紫と緑色の混ざった色をした、小さな目玉の魚を焼いた。まがまがしい見た目に反して美味な魚で、毒もない。おまけに沢山いたので取りやすかった。魚好きなノスラムスは食べ終わってからもう一度川に爆弾を投げて取っていた。サーモンスネークもこれくらいの大きさで沢山いたらよかった。詳しく調べてないので知らないが、多分この魚もヴィヌシュカの子供かそのまた子供か特に関係ない人間がヴィヌシュカによって魚に変化したものなんだろう。 魚を食べ終わったノスラムスに私は尋ねる。 「なぜヴィヌシュカを追加しようと提案した?」 「それはもちろん、私が熱心な自然信奉主義者だからだ。あとは、ヴィヌシュカは君の予見する恐怖と飢餓の神による支配に対抗しうると考えている。自然は人間がコントロールできないものだが、アニミズムは恐怖による支配ではなく、感謝と敬意による信仰だ。闇への恐怖を自然保護という形に還元すれば、私がほとんど諦めかけていた野望が果たされるやもしれない」 恐怖と飢餓の神への対抗策というのは確かに分かりやすい。人間はただ自然から恵まれるものだけで生きることを受け入れられるのならば、という前提はある。それができないからこそ文明が進化し、ガス燈とランプが昼夜問わず人を働かせ、流通が発達し、大きな城を建てた。 「何より、君の心を救うと思った」 「どういう意味だ」 「上手くは説明できない。けれど、直感的に、ヴィヌシュカを知ることが君の安らぎになるんじゃないかと思ったんだ。君はどんな神であれ心から信仰したりしないのに、恐怖と飢餓の神の前では、その威厳に跪きかけていた。それが君の心にある深い翳りからくるものならば、取り払ってあげようと思った」 「余計なお世話だ」 「だが、ヴィヌシュカを辿る旅は本当によかった。こんなに楽しくなるなんて予想外だったよ。私こそ、この神に救われた気がする。君のおかげだよエンキ。私だけではこの地に辿り着けなかった」 「この程度の呪文は私でなくても使える」 「そう言う意味ではないよ」 焚き火に照らされたノスラムスの顔に、妙な胸騒ぎがする。いつもの作り笑いとは異なる、安らかな表情で微笑んでいた。なのに、私はその顔が嫌だった。
探せばまだまだ知らない伝承が見つかるだろうが、様々な土地の神や伝承、民話と融合したヴィヌシュカやその子供たちの伝承は、すでに旧き神の原型からかけ離れた、この土地の人々の生活の一部となっている。それは忘れられた神ヴィヌシュカの姿とはまた別の信仰であり、私が追究する必要はないと考えた。 ヴィヌシュカのスキンバイブルを完成させるには充分な成果を得て、旅を終える準備をしていたが、ノスラムスは言った。 「私はすっかりこの豊かな大自然が気に入ったよ」 「そうか?私はもううんざりだ。朝も夜も騒がしくて、慣れない文化と気候に心身ともに疲労が溜まっている。研究所に戻ってヴィヌシュカについて本にまとめる」 「なら、ここにブラッドポータルを開くから、先に帰ってていいよ」 「…………」 「寂しいかい?大丈夫、すぐ帰るから。ただね、この美しい景色が、いずれ人間の営みによって失われる前に、少しでもこの中にいたいんだ」 「ここでは"あそこ"と違って自由に呪文は使えない。道具もないし、魔導書も限られたものしか持ち込んでいない」 「分かってるよ」 「本当に分かっているのか。身を守る手段がないと言っているんだ。大蛇や猛獣に襲われでもしたら、流石の貴様でも……」 「心配してくれてありがとう。君、思ったよりも私を気に入ってくれていたんだね。嬉しいよ」 「やかましい。そんな話をしているんじゃない」 いくら言っても彼には帰る気がないように、私もこれ以上長居するつもりはない。スキンバイブルに締め切りはないが、恐怖と飢餓の神の支配がどれほどの勢いで広まるのかは誰にも予想がつかない。私は速やかに執筆に取り掛かりたい。だが、彼の目には強い覚悟があった。 「…………分かった。私は戻る、貴様は好きなだけここに留まればいい」 「安心して、気が済んだらすぐ帰るよ」 簡素な小屋を建てると、床板の上にオールマーの魔法陣を描く。空間が歪み、黒い穴が開く。 私は彼を残して研究所へと帰った。
何世紀もの間、神の座を否定したことを糾弾され、あの暗い穴底に一人で閉じ込められていた男が、外に出て喜んでいるところを再び闇の底に引きずり落とすなんてことはできなかった。彼は自分で自分を罰し続けていたが、無限に続く孤独な人生に明るい日が差して、そこへ手を伸ばしたことを咎める権利は誰にもない。 私は、あの旅を後悔していない。彼を置いて帰ってきたことは間違いではない。彼はようやく穴から抜け出した。私が井戸から生まれた日、すぐさま誰かがもう一度井戸の底に突き落としたとしたら、私はそのまま井戸で死んでいただろう。 姉は自由を手にしながら、それをどうやって使うべきか分かっていなかった。ノスラムスは分かっている。有り余るほど長い時間を無限に浪費する天才だ。
旅から帰ると、魔法陣の基礎知識や魔術の基本を記した魔術概論と、各神ごとの詳細を記したスキンバイブルを完成させる。神の理論、神の言葉、神の知識は並大抵の人間には理解できず、無理やり理解しようとした瞬間に狂ってしまう。だから、人間の言葉と人間の理論で翻訳した。読み方や考え方を先に教えることで、概論は神の言葉に関係のない、ただの人の言葉となる。 装丁は、神へ捧げるためではなく、"人間でできた神の本"という意味で、人革で製本した。よって美しい傷ひとつない皮膚ではなく、わざと穴の空いた「顔の皮」で製本した。人間の頭脳を模した本だからこそ、人間に理解可能なまま保存されるはずである。
神の歴史を紐解き、神を分析し、私の力で、神を人間の"道具"に仕立て上げた。もちろん、人間には到底使い道のない神の力も存在する。だが、人の身のまま昇天することを、私やノスラムス以外にも実現可能にした。彼が私にソウルアンカーを渡して、私は神の座を降りたように、私の本で、今後の人間は神の座に登ろうなんて考えるのをやめるだろう。欲しいのが力や支配だけ��らば、人間のままでいいからだ。神を討ち滅ぼす必要なんてない。恐怖と飢餓の神は道具として求められる存在となり、人間と共存可能になる。
愚かな慣習により断絶された我が一族の名を再び名乗る。彼らによってアレスが生まれ、アレスは闇の中で新たなる啓蒙者エンキとして生まれ変わった。出来上がったスキンバイブルに、呪いと祝福を込めてエンキ・アンカリアンとサインした。 忌まわしき一族を伝説の魔法使いに書き換える。新たなアンカリアン家は血筋ではなく知識により再び継承される。
帰ってきてから、執筆中も毎日欠かさずブラッドポータルの様子を見ていた。しかし、何日も、何週間も、何ヶ月も、何年も、彼が帰ってくることはなかった。ある日、ブラッドポータルを調べたら、いつのまにか「通路」がもう塞がっていることに気がついた。変化の激しい環境により小屋が壊れたのか、野生動物たちが出入りして魔法陣がかき消されたのか、あるいは無関係な第三者が、この闇の中に吸い込まれるのを案じたノスラムスがわざと塞いだ可能性もある。
私はやるべきことをやった。私にしかできないことを達成したことに満足している。完成した本は然るべき場所に届けた。悍ましい知識を、神の秘密に触れたいと願う多くの人々の手に渡るはずだ。 あとは、友人の帰りをここで待つだけ。
井戸の底から生まれ、井戸の底で眠る。ノスラムスが今どこで何をしているのかは分からないが、少なくとも外の世界にまだ大自然が残されおり、世界が闇に閉ざされていない証拠である。それだけで私の心には光が差し込む。彼を通して私の闇は照らされる。ノスラムスをここに閉じ込めておく必要があるならば、私が代わりになろう。私はもう世界を見終わった。 いつかノスラムスが世界を見終わって帰ってきたら、終末に到達するまでの間、彼が見聞きした外の出来事を沢山聞かせてもらおう。ヴィヌシュカのスキンバイブルの感想も聞きたい。あれは唯一、ノスラムスのために書いたバイブルである。そんなことを言ったら調子に乗る気がするが、喜んで欲しいのは確かだ。
研究室のベッドに横たわると、ゆっくり瞼を閉じた。 ずっと、この瞬間を待っていた。 運命は綴じられる。
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