#青年局
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chanretom · 1 year ago
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青年職涯探索講座-找到新競爭局勢中「對」的立足點圓夢女孩計畫- 探索自己的生活興趣生涯探索與特殊選才-詹翔霖副教授
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we-tokyoboy · 1 year ago
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briefenthusiastlight · 2 years ago
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【新唐人快報】習近平食言 投資人信心瓦解
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aaavon · 24 days ago
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10年位前に、青梅街道沿いの街でキメ乱パに3回くらい行ったことある。最大で6人位かな。シャワー浴びて出たら、主催者にいくつ入れる?って言われて15スタートでお願いした。
手慣れててすぐ打ち込まれていい感じ、ベッドに上がったらもうヤッてた奴らが集まってきてくれて二人くらいに責められた。その後は、タチに掘られまくったんだけど、年下のタチに気に入られちゃってそんな気ないのに独占してるみたいになっちゃった。別のウケは拗ねちゃってて、彼も掘ってあげてって言ってシャワー浴びに逃げたんだけど、結局だめだったなー。
まー、でも最後は主催者のデカマラにも掘られて、丸一日続いた乱パも、皆で部屋片付けて終了した。
あー、また1回くらいは乱パか複数やってみたい。
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rikkymaruero · 3 months ago
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スポメン復帰第三弾!第二段はまた今度。
ケツマンコが疼いてたまらんという事で、開店と同時にスポメンに。
タチの人が少なくて出遅れてしまい、フラフラしてたら、3階奥で待機してたマッチョに誘われて久しぶりのタチをしてしまう。騎乗位で掘ってたらすぐ横にチンポ差し出されて喉奥までしゃぶりながらマッチョさんの締まりのいいケツを楽しむ。
その後にいつものガッチビさんに掘られて、変態スイッチが入ったところで、すかさずガチマラ兄貴に更に掘られる。
その次にこれまたいつも相手してくれるデカマラ坊主兄貴に乳首摘まれて、跪いてケツ突き出しながら、デカマラしゃぶる。頭掴まれてえづきながらデカマラをひたすら喉尺してると、ケツにローションが。
頭掴まれてるから振り返る事もできず、誰のか分かんないナマチンポをケツに入れられる。口マンコもケツマンコもデカマラ激しく抜き差しされて、変態乳首捻り上げられて、完全にオモチャ状態。ドMな俺にはたまんないシチュエーション笑笑。やっと選手交代で坊主兄貴のデカマラがケツマンコに。ガタイデカいし思いっきり腰振ってくるから、吹っ飛ばされそうになりながら、必死にデカマラをケツで受け止める。パンパン音立てて掘られてたから、色んな人に見られて口にチンポ差し出されて咥えてた。
やっとひと段落してさすがに疲れたので、休憩しながらフラフラしてたら、メガネ兄貴に誘われてナマチンポぶち込まれる。ガンガン掘られてたら、横から手が伸びてきて乳首責められる。さっきの坊主兄貴の乳首責めでかなり肥大してたらしく、デカ乳首たまんねーと言われながら責められ続けてると、メガネ兄貴がイキそうになって1発目を注がれる。その後に乳首責めてた人にケツ掘られて、一旦休憩。
その後に、めちゃくちゃガタイのデカい兄貴に誘われてチンポ握ると極太でケツに欲しくなって騎乗位で跨る。極太マラが気持ち良すぎて夢中で自分で腰振ってケツイキ状態に。正常位で覆い被られて兄貴の体重を感じながら掘られてたら、イキそう、中出しするぞ!と言われ、大量のザーメンが中に注がれて終了。
大量すぎて種漏らしそうになるのを我慢しながらまたフラフラ。めちゃくちゃイケメンのスジ筋体型だけどしっかり筋肉ついてる兄貴に誘われる。めちゃくちゃタイプの兄貴で乳首責めながらチンポ咥え込んでると気持ちいいと感じてくれて、俺のテンションも上がりまくり。
俺の肥大乳首を思いっきり捻り上げられて、痛気持ちよくて頭真っ白に。めちゃくちゃ形のいいチンポに跨って、お互いの乳首責め合ってやりまくる。その後にイチャイチャモードになってベロチューと乳首責め合いをずっとして、相手の体温感じながら抱きしめあう。なんか別れるのが寂しかったけど一旦休憩。
その後、ちょっと時間があいて、カッコいいガテン風の兄貴がいたのでダメ元でチンポ触るとOKだったみたいでやる事に。
雰囲気もワイルドだし、筋肉ゴツくて腕も胸筋もガチガチだし背中も広いし、マジで憧れてしまう。この人とやれると思うとテンションMaxに。正常位で掘られてると、口から唾落とされて舌出して受け止めて唾液交換する。ベロチューもめちゃくちゃ上手くてガンガン掘られながら、唾まみれになってベロチューしまくる。次にバックになって掘られるけど���筋肉すごいから高速ピストンでガンガン掘られる。ケツ気持ち良すぎてずっと掘られてたかったけど、種が上がってきたらしく、中に出すぞと言われて種付けされる。また大量に出されてケツマンコが種で満タンに。
名残惜しいけど、筋肉兄貴と別れて、またフラフラしてると、爽やか茶髪青年がいたので、またダメ元でケツ触るとOKしてくれた。
デカマラで長さもあったけど、めちゃくちゃ固くてカチカチ。乳首も感じるらしく、乳首責めながらまずは口マンコでデカマラ味わう。それから、ケツマンコにデカマラ入れてもらうけど、カチカチで圧迫感がすごくて、俺のケツマンコの中でひくついてるのが分かるくらい笑笑。正常位でガンガン掘られてたらイキそうになったらしく、腰振り止まったので俺が自分から腰振ってデカマラの先から根元に向けてピストンする。デカくて硬いからケツマンコにいい感じて突き刺さってまたケツイキ。最後の正常位でガンガン掘ってイキそうになったらしく、ヤバっと言われてチンポ抜かれて結局種はもらえず…。
予定があったのでこれで帰らなきゃいけなかかったけど、もっと掘られて種壺になりたかった笑笑。
また近々行くので、見かけたらケツマンコにチンポぶち込んでくださいー。
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picnicism · 1 year ago
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【弟が一生分の大金を手に入れたので、使った時の話】 弟が、巨額のお金を稼いできた。 どれぐらい巨額かというと、 弟が30年間休みなく働いて、 やっと手にできるほどの巨額。 それも、たった数時間で、稼いできた。 岸田家の歴史を揺るがす大事件。 まあ、そもそも弟は、 めちゃくちゃ給料が低かったんやけど。 週5日の出勤で、日給が500円だった。 昼食代を引くと、手取りは50円だけ。 弟は生まれつき、ダウン症なので、 障害のある人の集まる作業所で働いていた。 そんな弟に、夢のような仕事が舞い込んだ。 「ほぼ日手帳という商品の、 カレンダーの数字を書いてくれませんか?」 実は、弟はまったく文字が書けないのだが、 わたしが本を出版したときに、 ページ番号を手書きしてくれたのだ。 なんとも言えない、ふぞろいな数字たちが、 手帳のデザイナーの目に止まった! 「あんた、数字書く仕事、やってみる?」 弟に聞くと、 「んー、おお。ほな、ええで」 すでに数字職人としての貫禄があった。 とはいえ、職人の仕事は遅かった。 手帳で使う数字を372回書くのに、 一ヶ月もかかってしまった。 わたしは突如マネージャーとして、 弟をおだて、ジュースをおごり、 最後には温泉旅館にこもって、ギリ完成! ちなみに温泉旅館代は、 姉であるわたしの自腹である。 なんでやねん。 そんなわけで、数字職人・岸田良太は、 30年分の給料にあたるお金を手に入れた。 母は言う。 「これは、ちゃんと貯金しとこうな」 わたしは言う。 「いや、本人が稼いだお金やねんから、 本人に使い道を決めてもらおうや」 「あかんって!良太はお金の価値をよくわかってないねんから!危ない!」 しかし、わたしは立ちふさがる。 「お金の価値は、自分で使ってみないと、 一生わからへんの���!」 「騙されたり、盗られたりするかも……」 「人生で一度くらいはな、ネコババされたり、借りパクされたりして、なんぼやねん」 「えええ……」 「痛い目にあってから、人は強くなるんや。障害があるからって、その機会をな、親が奪ったらあかんと思う」 勢いだけはあるわたしの持論に、 常識だけがある母はたじろいだ。 今だから言えるが。 わたしはただ、 ひとりで買い物したことがない弟が、どうやってお金を使うのか、おもしろがっているだけだった。 「もしそれで、良太がお金に困ったら、姉のわたしがなんとかしちゃる!」 最終的にわたしが大口を叩いて、押しきった。 弟には、現金を渡すのではなく、2万円ずつチャージしたICOCAで渡した。 わたしは知っていた。 弟がICOCAに強烈な憧れを抱いているのを。 受け取った弟は、しばらく目を閉じ、 「ありがと……ありがと……」 天にでも祈るごとく、静かに感激した。 家の近所のコンビニで、使い方を実演し、ピッとして払えることを弟に教えた。 「これからは好きなもん買ってええねんで」 「ええの?」 「あんたががんばって稼いだお金やさかい」 「ええの?」 「ちゃーんと、考えるんやで」 母は最後まで、心配そうに見守っていた。 わたしの予想では、弟はほしがっていたゲームソフトを買うはずだと思っていた。 その翌日。 母は、朝から熱が出て、寝込んでいた。 作業所から帰ってきた弟の手には、 ひ、ひ、冷え切ったマクドのマフィン!!!!! しかも朝マックやないかい。 なんで、朝マックを夕方に……? 作業所の人が、電話で教えてくれた。 「お母さんがカゼ引いてるからって、休み時間に買いに行かれたんですよ」 初めてのことに、母はボロボロ泣いた。 「ありがとうねえ、優しいねえ」 青紫色の顔で母はマフィンをかじったが、普通に病人なので、全然食べられなかった。わたしが食べた。 数日後。 元気になった母と一緒に、 家族で車に乗って、買い物へ出かけた。 夜ご飯をどうしようか悩んでいると、 「マクド!」 弟が言った。 「マクド、ぼく、お金!」 熱意に負け、ドライブスルーすることにした。 母がお金を払おうとしたら、弟が後部座席の窓をあけて、ICOCAでサッとお会計した。 あまりのスマートぶりに、戸惑うわたし。 「良太、ありがとう!ごちそうさま!」 「ええねん」 岸田家の大富豪が顔をほころばせて笑った。 結局、弟は何日経っても、 ゲームソフトを買わなかった。 わたしは、ようやく気づいた。 弟は、自由に使えるお金や、 交通系ICカードがほしかったのではない。 誰かのために、お金を使いたかったのか。 誰かのために、お金を使うことに、 ずっと、ずっと、あこがれてたのか。 ケチなわたしったら、忘れてた。 ごちそうすることの、嬉しさを。 愛する人に、喜んでもらいたい。 お腹いっぱいになってもらいたい。 助けたい、役に立ちたい。 そのために、わたしたちは、 働いていたのではなかったか。 汗水たらしてゲットした初任給で、 家族にラーメンをおごった日のことを、 思い出してわたしは泣きそうになった。 弟は25年間も待ちわびていた、 その喜びを噛みしめている。 誰に教えてもらったわけでもないのにね。 お金をうまく稼ぐ才能がなくても、 お金をうまく使う才能のほうが、 よっぽど人を幸せにするのかもね。 数日後、マクドを買いすぎた弟は、 健康診断にひっかかり、 母にこっぴどくお説教をくらって、 ICOCAの使い道は事前申請制になった。 まあ、それは、しゃーない。 ゲームソフトは、弟の誕生日に、 わたしが買うことになった。 なんでやねん。
Xユーザーの岸田奈美|Nami Kishidaさん: 「【弟が一生分の大金を手に入れたので、使った時の話】 弟が、巨額のお金を稼���できた。 どれぐらい巨額かというと、 弟が30年間休みなく働いて、 やっと手にできるほどの巨額。 それも、たった数時間で、稼いできた。 岸田家の歴史を揺るがす大事件。 まあ、そもそも弟は、 https://t.co/QHTWIcJMGv」 / X
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blr-blue · 5 months ago
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 恥感情&後悔まる出しクソネガティブTumblrを書かせてくれ。いまとても心臓がぞわぞわしている。
 基本的にわたしという存在は喋りすぎることを恐れている。そして喋りすぎても許されるのはTumblrだけだと思っているのでここで感情を消化させてくれ。ここは何文字書いたって一投稿だしね。それにみんな、わたしのネガティブTumblrをエンタメとして扱ってくれるじゃん。ありがとねほんとに。こんなので良ければずっと書き続けます。
 これはもう定期的に訪れる発作としか言いようがないのだが、またもや最近、表の世界ことTwitterで喋りすぎている気がしてならない。ポスト自体は週に1~2回までに留めようとしているし実際にそこまでポストを頻繁にするタイプじゃないと自分では思っているのだけれど、最近Twitterにおける鎖国の意識が緩まっており、リプだのスペースのコメントだのをよく打っている。べつにそれ自体に問題があるわけじゃないのだろうけど、なんだか自分が悪目立ちしているんじゃないかっていうクソ意味のわから���恥感情に苛まれてふつうに泣きたくなっている。リプとかコメントの相手に対して何か思ってるってわけじゃないんですよ? わたしが勝手に感じている謎の恥感情なの。誰も悪くないんですよ。シクシクエーン。
 自分がキモすぎて笑ってしまう。誰かに忘れられることが恐ろしいと思って文章を書くことを趣味としているくせに、悪目立ちはしたくないんですよ。しずかに黙々と書いている人だと思われたい。アーーーキモすぎる。助けてくれ。
 小学生向けの対人関係スキルを基本のき、みたいな書籍を買ってみようと本気で思っている。わたしは最近引きこもりすぎて人間との話し方を忘れている。「社会人になってから人見知りを主張するひとってあまり良くないよね」という話をここ数か月で何人もの人が言っているのを目にしたり耳にしたりしていて、それを聞くたびに、それはそうだなと同意すると同時に、心臓をぐさりと一突きされているような気分になる。いや、わたしは自分のことを人見知りと形容したことは人生で一度もないのだけれど、どちらかと言えば人間と上手に話せない側の人間なのですごく刺さる。わたしはまだ学生ですが同級生はみんな働いているので、社会人じゃないから~という言い訳が通用するわけがないのも、自分ではわかっているんですよ。
 わたしは学歴がある側の人間なので言わせてもらいますが、人生においては対人スキルの方が学歴なんかよりもよっぽど大事です。もちろん学歴と対人スキルの両方が備わったエグい人もいるんですが、どちらかしか選べないなら対人スキルがある方が生きやすいと思う。精神的に健康だ。
 大学院にいると価値観が歪むんですよ。人間とうまく喋れない、メールも返せない、だけど研究はめちゃくちゃできる、みたいな化け物がたくさんいるのでそれに染まってしまいそうになる。わたしは対人スキルが中の下、研究スキルは中の中、変人度は中の上のクソキモ一般人なのでどちらにも振れない。研究できることがアイデンティティの化け物にもなれないし、対人スキルの高い器用な人間にもなれない。はい、中途半端な大学院生の完成です。研究室で酒を飲んでわいわいする集団に対してキモ死ねって思うくせに、別に学振は取れないしやる気なさ過ぎて英語論文もまだ書き終えていない。なんなんだよ、キモいのはどう考えてもわたしだ。
 もちろん、対人スキルが高い人には高い人なりの悩みがあるのは百も承知だけど、結局人間ってないものねだりなんだよな。こんなに中途半端なわたしだって、きっと誰かに羨ましがられてる。
 今日は人間関係をテーマに書いているので、このまま中学時代のエグイ部活の話をしようかと思う。
 中学生のとき、女子○○部、みたいな感じの運動部に所属していた。上下関係がとても厳しい部活だった。そして不運なことに、わたしは真っ先に先輩に目を付けられた。中1の初夏、生理痛が酷くて部活を休んだときに、「生理痛くらいで部活休むなよ」と先輩に陰口を叩かれたことが発端だったように思う。一番の敵は理解のない女だ。そこからは事あるごとにいちいち欠点を指摘されては先輩の悪口のサンドバックになった。個人指導、という謎の制度(つまり何かと理由をつけて気に入らない後輩を延々と叱り続けるという集団リンチ)の常連被害者だった。結構な頻度で先輩数人に取り囲まれて、人格否定を繰り返された。謝っても、「はあ、もうそれ聞き飽きたわ~。結局行動で示してもらわないとどうにもならないんだよね~」とか言われんの。だけど当時、わたしは自分がなぜ怒られているかあまりよく理解していなかった。だからとりあえず、すみませんでしたって謝るんだけど、それも上記のように意味ないから八方塞がり。あ~どうしよっかな~でもこのまま怒られてたら筋トレしなくて済むのかな〜ならそれでいっか~あ〜面倒くせ~死ね死ね死ねって考えていた気がする。そしてまあ、もちろんちゃんと病んだりもしたが、やはりわたくし、生命力がとても強いのでふつうに学校に通っていた。はいはい死ね死ね、って感じで部活も行っていた。えらすぎ。
 中学のときに生徒会に入ったのは活動にかこつけて部活を堂々とサボれるからであった。副会長の先輩(もちろん男)はよく部活の愚痴を聞いてくれた。あとは、保健室でサッカー部の先輩(イケメン)に慰めてもらったりもした。同級生のRくん(本命)にも夜な夜なLINEで話を聞いてもらったりした。今思えば、わたしが部活内で嫌われていたのは、部活で酷い目に遭っていることを男子に相談して、か弱い女子を演じて味方を増やそうとするところに原因があったのかもしれない。まあ、それはいいんですよ。とりあえず、部活の先輩にはとことん嫌われ、個人指導という名の集団精神リンチをされながらも部活は辞めずにぬるく生きていた。中総体の前には「いつも厳しくしちゃってごめんね;;」と書かれた手紙を集団リンチのリーダー格の先輩からもらった。やっぱ死ねよ、と思っているうちに先輩は順当に地区予選で敗退し、すぐに自分たちの代になった。
 本題はここから。まだ地獄は続く。
 代がわりをして、部長はNちゃん、副部長はAちゃん、わたしは野良の部員になった。野良の部員はわたしのほかに5人いた。
 ある日部長Nがエグイことを言いだした。「準備を一番頑張っている後輩と、一番サボっている後輩を先輩(つまりわたしたち)の投票で決めて、みんなの前で発表しよう。そうしたら後輩たち、みんな頑張ってくれるはず」と。もうお気づきだろう。地獄である。
 部長絶対王政の部活だったので、それがまかり通って、実際にその投票制度は数か月にわたって続いた。みんなの前で部長が特定の後輩一人を指して、「○○ちゃんはこの前の準備で部活に関係ない話をしてたから、もうすこし真剣に頑張ってほしい。みんなちゃんとやってるのに迷惑だよ」とか言うの。それで名指しされた後輩は青ざめた顔しながら震えた声で返事するし、その子はその子で後輩グループの中で浮き始めるし。泣き出す子もいた。だけど部長Nは「泣くくらいならちゃんとやれば?」「投票されるのが悪いんだって」とか言っちゃうの。それが毎週繰り返された。エグいだろ。正義感の暴力ってとても恐ろしい。わたしも先輩によく陰口を叩かれていたけれど、ここまでヤバいのは多分なかった。地獄だった。これ中学生の話ですよ? 中学生なんて今思えばクソガキじゃん。何してんだろ。
 もちろん、投票制度に反対して、投票しなかった子もいた。わたしはどうだっただろう。拒否した記憶と誰かに投票しちゃった記憶がごちゃごちゃになっている。わからない。��にかく、謝っても許されることではないと思う。ちなみにこの制度は問題にすらならなかった。どうやって終わったかというと、ただ自然にフェードアウトしただけだったのだ。
 部長Nと副部長Aは仲が良かった。そしてよく、部長Nと副部長Aが徒党を組んで勝手に色々と物事を進めるので、部長・副部長派閥と、野良派閥でよく対立が起こっていた。わたしは部活嫌いの生徒会役員だったので、どちらの派閥にも属さず、どちらともそれなりに話していた。両派閥の仲介をして、キモいな~とか思っていたのである。あと当時わたしは四六時中恋愛のことを考えており、部活なぞどうでも良かったので、かえってうまくやれたという節もあった。そういう感じのことがずっと続くような、ダルい部活だった。
 だがやはり部長Nと副部長Aはとりわけ嫌いだった。よく嫌味を言われたのを覚えている。それに、先輩にいじめられていた1年生のとき、先輩にわたしの悪口を吹聴していたのは主にその2人だった。いろいろと嫌なことがあったが、ありすぎて何を言うべきかわからないのでこの話はまた別でしようと思う。部長Nと高校が離れ、わたしは心の平穏を得た。その後Nは短大を中退し、近所のサイゼリヤでバイトをし、バイト先の店長(10歳くらい年上)にラブ♡になったらしく、インスタのストーリーで店長との夢小説?のようなものを書いていた。キモくてスクショをした。スクショはまだわたしのスマホに残っている。中学生のときわたしを下に見ていた彼女を、やっと高いところから見下ろすことができてわたしは満足している。副部長Aとも高校は離れたが、その後同じ大学で同じ学科になった。きっと、学科首席になって卒業式で登壇するわたしを見ていただろう。それを想像するだけで気持ちがよかった。相手がどう思っていようと、わたしが相手よりも秀でているという事実がわたしを高揚させた。
 中学の部活ってなんであんなにキモいんだろうか。まあ、わたしがみんなに嫌われていたのは納得できる。だってわたしも、わたしみたいなやつが後輩にいたらキモいからいじめると思う。知らんけど。それにわたしも今よりずっと幼かったし、今だって対人スキルがどうとか言ってうだうだ悩んでいるのだから、当時のわたしはもっと空気が読め��かったし、きっとなにか侵しちゃいけない境界線を飛び越えたりしてしまったのだと思う。でももう過ぎた時間は戻ってこないから、これからすこしでも失敗しないようにするしかないのだなと思ってしまう。まあ、とりあえず、準備サボった後輩晒し上げ地獄制度の話ができて満足です。
 なんか今日の文章、いつもと文章のリズム感がすこし違っていて気持ち悪いんだけど、もうこのまま上げちゃいます。おわり。
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codesk · 2 months ago
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【5月まとめ】アニメ練習/絵は音楽聴きながら描けて最高
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5月前半は旅に出ていたのであまり作業できませんでした。
EPこの期に及んでまだ手放したくなくて動画を作っています。それくらい自分には大切な曲です。ちゃんと決まったらXか何かに報告します。
DROMI(https://www.fenrir-inc.com/jp/dromi/)というiPadの絵コンテ作成アプリで珍しく絵コンテから作っています。ちょっとクセあったりタイミングが不明瞭なので、結局DaVinci Resolveでタイミングをしっかり決めた後カットを分けて音と一緒にクリップスタジオに取り込んで…と珍しく計画的に作業しています。
それにしても、絵は音楽聴きながら作業できて最高では?色々聴いて自分の曲聴いて、とあっちこっちしていると自分のマスタリングの良くないところが分かって良かったス。ウス
数曲を反芻して作る方法が合っているのかもしれない(下手の横好き)
あと、絵を描くターンになってたくさん落書きしました。今後も青空に浮かぶとか…浮かばないとか…青空…?ハテ
5月つぶやき
2025/05/02 絵コンテ。左手デバイスのこと忘れてしまう
2025/05/12 ぜっかめんえきりょうほう(処方箋失効)
2025/05/13 マウスの音が気になったので静音マウスを買おうか悩んだ。キーボードに右クリックなどを設定してみた。意外と快適。
マスタリング。
2025/05/15 マスタリング。3月に作ったものは簡単に終わったのにそれより前に作っていたものは全然ダメだ。一体何が変わったんだか。
2025/05/16 早く発表したい。頭の中のアニメーションが念で投影されたらいいのに
2025/05/18 iPadのクリスタで絵を描くと目と姿勢が悪くなるのでPCとミラーリングしてiPadを液タブのように使ったら思ったより遅延なく快適だった
タップで戻ったりできないので左手デバイスやキーボードは必須。ストローク狭人間なので液タブが大きすぎて躊躇していたが思わぬ方法で解決した
2025/05/26 ↑結局契約せずiPadオンリーで今に至る
舌下免疫療法のステージアップしたら耳が痒い!舌の裏もブヨブヨしてる!やばい!髪切って来る
2025/05/27 絵描くの楽しい
2025/05/29 DaVinci Resolveなんでもできる。カメラが引いて行くカットでどこまでをどのパースで描く必要があるかの検証
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2025/05/31 寒い。
描いたもの
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メイドの日に堪らず書いたらくるくる数字さんにRTして頂いて感情が第九(激動)🙏Odaさんも;
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who?
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合成音声が所属するT着て欲しい…
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医療に関わること言えない(とある動画を履修して描いた。翻译很困难(ホンヤクタイヘン))
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友達になれるかな?
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食べてる時じっとしてないのらしい。綿100かエアリズムしか着なさそう
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髪が落ちるところあと1枚描いた方がいい
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振り向き理解した
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岐路に立つ
買ったもの(アフェリエイトじゃない)
Apple Pencil(第2世代)用ペンタブ風グリップ 太軸TB-APE2GFWCCR
Apple Pencil用のグリップです。Amazonで700円ぐらいで購入しました。
Apple Pencil手が痛くならない…?カバーしたまま充電できるやつあった
左手デバイス(TABMATE2)を買ったのでタップは切ってますが良い感じです。Apple Pencil使い始めて3年以上経つのに今更感がすごい…
面倒くさがりでこういう地味なストレスになかなか気付かない。ゲームのカメラ操作の上下とかすぐ適応するから本当どっちでも良い、むしろオプションを変えることが面倒だと思ってクリアーまでする。今は長い作業中なので手や肩の疲労感は格段に良くなりました。
そういえば、先月末に購入したTABMATE��接続する手間が微妙に面倒なことは秘密にしておいて、無くてはならないものになりました。特にアニメーションで使用すると格段に便利。コマンドはこうしています(今後頻繁に変わる予定)
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方向パッドの右左で前のフレームパカパカは何度しても良い。立って作業することもあるので手を下に下ろして作業できるのも良いです。
頂いたマシュマロ
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これはスーパーで200円ぐらいを引き換えに頂いたマシュマロです
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チッチッと偶に舌打ちするトースターで焼きます
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甘〜〜〜
そういえば
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ニコニコ動画で10年前に投稿していた「ていていしんじゃえ」▶️と「ミサイルキラー」▶️がもう少しでミリオンっぽいです
当時爆発的に人気になることはありませんでしたが長く楽しんでいただけて光栄です…本当に
ちなみに最近よく描いている青髪の子は「ていてい」やalbum「ナンセンス」のキャラと同じです。究極の手癖から生まれたキャラクターです。
絵、ちょっとは上手くなって来たかな。相変わらず病んだり病まなかったり不安定な心模様を過ごしています。
それでは、また来月
si-o
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briefenthusiastlight · 2 years ago
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【秦鵬觀察】被青年失業率嚇壞?中共停發遭諷
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shihlun · 4 months ago
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風景的螢幕實踐 第4回 若松孝二與Chantal Akerman的密室=風景論
風景的螢幕實踐 佐佐木友輔
映像創作者暨媒體研究者佐佐木友輔,以電影、攝影、美術、動畫中的「風景」與承載其影像的「螢幕」為主軸,自由橫跨各種作品進行討論的連載系列。本連載以1970年前後曾引發激辯的「風景論」為起點,嘗試進行當代更新。在第四回中,將聚焦於以「密室」作為舞台的兩部電影──導演若松孝二的《胎兒在密獵時》與導演Chantal Akerman的《Jeanne Dielman, 23 quai du Commerce, 1080 Bruxelles》。一方是粉紅電影的大師,一方則是聚焦女性日常生活的藝術家……這兩人之間,關於「密室」的觀點,究竟有何共通與差異之處?
松田政男〈作為風景的性──若松孝二與密室的烏托邦〉(1969)
人們聽到「風景」這個詞時,腦中浮現的往往是山川河海或城市街景等戶外場景。但若將「風景」定義為:透過將場所經驗物化為「值得觀看之物」的過程中所產生的產物,那麼建築物的內部空間也就能成為風景。事實上,曾引領風景論爭的松田政男,在其重要論文〈作為風景的性──若松孝二與密室的烏托邦〉中,就將「密室」與「風景」這兩個關鍵詞結合起來,深入分析若松孝二的電影。
在本文中,筆者將從松田的密室=風景觀點出發,重新解讀若松電影,並假設Chantal Akerman的電影也可視為某種密室電影,進而進行比較與分析。
以粉紅電影大師之名聞名的若松孝二,與足立正生等人共同持續創作充滿性與暴力的作品,堅持反權威立場,並在國內外引發眾多爭議。1965年,其作品《壁中秘事》在第15屆柏林影展上映時,甚至遭到觀眾辱罵,在日本國內也被稱為「國恥電影」,飽受批評。但這些聳動風評與實際觀看若松作品時的印象,卻存在落差。實際上,他的電影中幾乎看不到刻意煽情的情色描寫,反而多是令人沮喪壓抑的性愛與暴力,經常在封閉的密室中展開。
松田引用矢島翠的話說:「只要有一間房、一個男人、一個女人、一張床,粉紅電影便能成立。」並據此將若松的電影定位為「密室的劇場」。當時,若松電影的主要觀眾群是年輕男性。他們並非如電影中人物般性解放者,而是閉門在自己房間苦讀至深夜,靠著廣播中女性播音員的聲音自慰──這樣一群擁有「被隔離的認真」特質的青年。對這樣的觀眾來說,若松電影並非為了釋放被壓抑的性衝動而存在,反而更像是「應被持續反覆思索的對象」,即是一面讓人凝視自身慾望的鏡子。
在這裡,松田將幾個密室結構性地重疊──電影院作為密室、若松電影中描繪的密室、觀眾所處的自家密室,以及他們的內心世界這座密室。
若松孝二《胎兒密獵時》(1966)──思辨的、概念化的密室
換句話說,若松電影中的密室,不僅是攝影機��進入、實際進行拍攝的物理空間,同時也是為了「反覆思索」而被建構出的、帶有高度思辨性與抽象性的概念空間。例如,足立正生擔任編劇、若松執導的《胎兒密獵時》(1966)所發生的場景,是一間為拍攝而被塗成全白的「白盒子」密室。主角丸木戶定男(由山谷初男飾演)不只是��有自身背景與故事的角色,他也承載了「施虐性」這一抽象概念。與他同住密室中的江守由香(志摩美波飾)則被設定為與定男前妻長得一模一樣。也就是說,這部作品中不僅是密室本身,連其內部的人物都經過「漂白」,喪失原本的個體性,轉而成為年輕男性觀眾內心投射的「螢幕」。
建築學家原廣司曾將近代社會主導的空間概念命名為「均質空間」。這類空間排除了自然環境、地域特性、文化意涵與宗教性,因其具備完全一致的屬性,因此可作為任何用途的「空白空間」。而《胎兒密獵時》中的密室,正是透過全白塗裝而構築出的均質空間。再加上如水波般閃爍的光照打在這空白空間上,進一步為其賦予了新的意義。這樣的密室,成為懷抱「反出生主義」思想的定男,投射其「回歸母胎願望」的場所。他對自己被生下此世感到怨恨,否定「家庭」這種再生產體系,卻又在這「母胎的烏托邦」中化身暴君,一次又一次地鞭打著被囚禁的由香。
密室的螢幕之上,映照出對家父長制與「母親」這一存在的扭曲慾望。
在〈作為風景的性〉中,松田分析了《壁中秘事》、《胎兒密獵時》,以及由若松企劃製作的《New Jack & Betty》(沖島勳,1969)中的密室。他指出:像是否定生育、肯定亂交等反權力與反家父長制的行動,只能在如此具有思辨性與母胎性的密室中實現。同時也指出,欲突破此種母胎烏托邦所面臨的「終末觀的缺失」──即無具體戰略去改變現況的無力感。總的來說,若松與沖島所描繪的密室,正是1970年前後那群年輕男性觀眾的閉塞感與退行慾望的映照,並藉由這些密室,促使觀眾省思自身處境,探索變革的可能性。
風景的對立語/同義語作為密室
接著,松田提到了若松孝二當時的最新作《二度處女GO GO GO》(1969)。他指出,在該片中,被封鎖出口的公寓屋頂成為廣義上的「密室」。四周所圍繞的不是住宅的牆壁,而是透過鐵網望去的藍天、東京鐵塔與高樓大廈等城市風景。松田從這些看似普通的風景中,看見了包圍我們、並與我們對立的國家權力的運作。
「若是國家權力,它會大膽切斷風景──例如直接貫通東名高速公路。我們享受��快駕駛的那一刻,正是風景將我們緊緊束縛、〈權力〉將我們全面擄獲的時刻。」
在這個脈絡下,「密室」一詞獲得了對風景的雙重意涵。一方面,密室被看作是對抗作為國家權力的風景的私人領域──是個人內心與性慾的領域。然而另一方面,它也成為在四面被權力風景圍困、無處可逃的絕境象徵。根據文脈不同,密室既可以是風景的對立語,也可以是其同義語。
如果說躲進「母胎的烏托邦」中能暫時保身,那麼人終究無法永遠安於其中。總有一天,必須親手「粉碎那溫暖母胎的烏托邦」或「炸毀密室的牆壁」。當松田這麼說時,「密室」就已經被明確地視作「風景」的另一種表達。而他將真正試圖破壞密室牆壁的行動者,指向了連續槍擊殺人犯──永山則夫。
永山在東京、京都、函館與名古屋四地犯下四起殺人案。他的動機並非單純源自個人怨恨或家庭環境,松田反而認為,他是為了劃破那覆蓋全國、到處均質的風景=權力而扣下扳機……透過這種寫法,松田企圖將原本只能以「情境」或「密室」等抽象詞彙描述的概念,具體化為「風景」這一可視形象,從而更清楚描繪出應當對抗的敵人。
然而,在現實中,永山的子彈尚未撕裂風景,就已奪去了兩名保全與兩名計程車司機的性命。他的反抗行動最終以五名勞動者的死亡作結,包括被判死刑的永山自己──成了悲劇的終局。
同樣地,松田指出,在若松電影中與男性觀眾一同苦悶的主角們,也只能藉由選擇悲劇性的結局來逃離密室=風景。例如,在《胎兒密獵時》中,定男被奪走了原本用來虐待由香的刀子,接著被由香反過來刺殺致死。
這名出於自保而犯下殺人行為的由香,在密室中與定男建立起一種扭曲的共犯關係。她既拒絕被當作理想的「妻子」或「母親」,也試圖逃出這個作為母胎烏托邦的密室。然而,另一方面,也正因為由香的反叛與她撕裂密室=風景的行動,松田=若松試圖傳達的權力批判計畫得以完成,定男也在被殺死的同時獲得某種解放。
這個原本應該只是「被反覆思索之物」的思辨性、概念性的密室,實際上並非只有思考主體可以主導的自律空間。無論是在維持密室的階段,還是要破壞它的瞬間,「女性」這個他者總會被召喚而來,被迫同時扮演忍受暴力與施加暴力的角色。*
Chantal Akerman《Jeanne Dielman, 23 quai du Commerce, 1080 Bruxelles》(1975)──呈現「另一種觀看方式」
距〈作為風景的性〉發表約五年後,在比利時,Chantal Akerman完成了《Jeanne Dielman, 23 quai du Commerce, 1080 Bruxelles》(1975)。這部電影將攝影機帶進Jeanne Dielman(由Delphine Seyrig飾)與她的獨子同住的公寓中,觀察她的日常生活。正如本文開頭所提,這部作品同樣可被視為一種「密室電影」。
兩位導演對密室的處理,乍看之下截然相反。定男所打造的是一個將牆壁漆成白色、冷峻極簡的無機密室;而Dielman的房間則充滿了各種物品。僅在廚房一隅,就排列著食材、調味料、碗盤、圍裙、抹布、手巾、洗劑、刷具等家務用具。Dielman實際使用這些工具進行烹飪與清理。Akerman使用固定攝影機與長鏡頭,耐心地記錄她沉默而專注地重複著每日家務的模樣。相較於若松孝二透過思辨與抽象的密室,描繪作為應被思索對象的「性」與「暴力」,Akerman所描繪的家務,是一連串具體的動作與身體行為的累積。
電影理論家Teresa de Lauretis讚揚《Jeanne Dielman》提出了一種「不同的觀看方式」。早在當時,已經有不少理論試圖批判傳統男性中心的電影美學,或探索屬於女性的美學,但如果所依賴的理論本身仍是由男性所建構,那麼就難以真正脫離男性主導的世界。de Lauretis主張,與其沿用既有理論去正反辯證,不如從根本重新審視:「那些長久以來被認為不具美感價值的事物,是否真的就不具美感?」例如,《Jeanne Dielman》中的女性日常行為──煮飯、洗碗、打掃──在傳統以接吻或爆破為價值中心的電影中,根本被視為無足輕重的瑣碎日常,甚至長期被從銀幕中排除。但Akerman透過改變觀看視角,使這些原本「未及於美」的行為成為應被觀看、被重視的風景。她並未順從男性美學的語言進行否定或肯定,而是展現出「美」可以存在多種可能。
Jeanne Dielman與丸木戶定男
不過,《Jeanne Dielman》與《胎兒密獵時》之間,以及作為密室主體的Dielman與定男之間,並非僅存在對比,也存在數個重要的共通點。
Jeanne Dielman每日按部就班地執行例行公事,而這些日程中也包含了賣淫。第二天的下午,她如往常般接待客人,但從這裡開始,生活節奏開始出現失衡:客人逗留過久,使她不得不丟棄煮到一半的馬鈴薯;泡咖啡也泡不好;逛遍多家店也找不到想買的鈕扣;甚至平時常坐的咖啡館座位也被人搶先佔走……隔天,她用剪刀刺死當天的客人,滿手與滿身是血地癱坐在餐桌前,陷入恍惚。
電影中並未明確說明這起殺人事件的動機,但從她日常節奏逐步崩潰至最終衝動殺人的過程卻描繪得極為細緻,展現出異常的說服力。回頭看來,Dielman對秩序的堅持有些過頭──她總是極度在意既定順序與物品擺放位置。雖然目的與手段不同,但她與定男同樣是試圖建構一個排除不可控制他者的密室,並將自己封閉其中。
Dielman的「例行公事」不僅限於家務,也包含賣淫與外出行程。無論是洋裁店還是咖啡館,她總試圖消除所有偶發因素,並期待自己與他人都能維持一貫的行為模式──就如同松田政男對《二度處女GO GO GO》中的主角所指出的,她將私人的密室延伸到了戶外風景中。然而這樣的嘗試,最終被客人的意外行為打破,她也因此陷入必須「屈服於變化」或「排除他者」的二元選擇。Dielman與定男一樣,最終也走上了透過對他者施加暴力,來維持密室並走向自我毀滅的道路。
與都市節奏連結的密室
我們已經知道,在若松電影中,密室既可視為風景的對立語,也可為其同義語。而這一點,也可用於理解《Jeanne Dielman》。該片可被解讀為一部風景論電影,描繪資本主義與國家權力所建構的「均質風景」中人們無法逃脫的處境。
Jeanne Dielman的公寓到了夜晚,會被窗外光線照亮──那可能是霓虹燈、汽車車燈或其他無法明確分辨的燈光。不同於《胎兒密獵時》中水面般柔和的光影,Dielman屋內所接收到的光線節奏規律卻令人不安──近乎痙攣,喚起一種生理上的焦躁感。它彷彿象徵著Dielman的神經質與過度拘謹,但更像是來自外部世界的一種強迫訊息,促使她不得不那樣行動。
這種節奏,也可以被歸入電影史上一個視覺化都市節奏與人體機械化的譜系之中──像是《The Electric House》(Buster Keaton, 1922)、《Ballet Mécanique》(Fernand Léger, 1924)、《Modern Times》(Charlie Chaplin, 1936)等作品。在這些作品中,工業化社會的節奏滲入了人的身體。而Dielman所處的密室,也同樣成為了資本主義下無盡的生產與再生產鏈的一部分。她透過堅持日常規律來維持現狀、賦予其價值,進一步合理化變革的「不可能」。此外,她也順從市場邏輯,不得不販售自己的性來維繫生活。若定男是���與他者的扭曲共犯關係來維持密室,那麼Dielman則是靠自我壓抑與勞動,努力維繫密室的秩序──但她依舊無法完全阻擋外界的侵入。
Chantal Akerman《Saute Ma Ville》(1968)與「密室=風景」的掙扎
Akerman在《Jeanne Dielman》中,一方面以深情凝視女性日常動作,另一方面卻也清楚意識到:這些活動隨時都可能被風景=權力吞噬與操控。這種自覺,也強烈體現在全片無可逃離的壓迫感與悲劇結局中。即便殺了一個男人,這一刀仍無法劃破風景;她與兒子的明日,只會更加艱難。這點與懷抱革命幻想、迎向死亡、對共犯由香之未來漠不關心的定男,形成決定性的差異。
回顧 Akerman 的首部短片《Saute Ma Ville》(1968),她親自飾演主角,完成家務與晚餐後,在鏡子上以美容霜寫下「Ça suffit!(到此為止!)」,接著點燃瓦斯,引爆整個房間。影片中對日常細節的描繪、自選悲劇性結局、手持鏡頭的拍攝與僅以聲音表現爆炸──都與若松電影互為呼應。不同的是,此作明確將殺意對準「城市」本身,正如其法文標題「Saute Ma Ville(炸毀我的城市)」。這正與松田政男風景論的「風景=權力結構」觀形成強烈共振。
從《Saute Ma Ville》到《Jeanne Dielman》的過程中,我們可以看到Akerman對「密室=風景」之不可切割性的絕望,以及儘管如此仍試圖開一條裂縫的苦苦掙扎。從歷史上來看,被囚禁於「密室=風景」中的主要受害者,多半是女性,是家庭主婦。從1970年代中期起,「風景論」的主題,也開始融入家庭劇與情感劇,轉化為對「主婦的一日」的各種變奏與再現。
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*補充說明:值得注意的是,在2000年代至2010年代間興起的所謂「零年代批評」(ゼロ年代批評)語境中,也反覆出現與「作為母胎烏托邦的密室=風景論」同構的論述。代表性論者如東浩紀在其著作《遊戲性寫實主義的誕生》(講談社現代新書,2007年,頁321)中為《Kanon》(1999)、《AIR》(2000)等美少女(色情)遊戲辯護,指出這些作品蘊含一方面展現父權主義男子氣概、另方面又對此抱持嫌惡與反省的雙重結構。
對此,宇野常寛在其著作《ゼロ年代の想像力》(早川書房,2008年,頁204)提出反駁,認為東所謂的「自我反省」實際上未���揮反省功能,而只是鞏固並延續男性佔有女性的欲望的表演形式。此外,宇野也追溯了男性御宅文化的源流至漫畫家高橋留美子,批判其所創造出的「如箱庭般的世界裡,被美少女角色包圍,過著樂園般重複日常生活的結構」,稱之為「母性ディストピア(母性反烏托邦)」(頁211)。
再如評論者てらまっと(Teramatto)於文章〈どんでん返しのヘテロトピア──『じょしらく』と震災後の日常〉(《週末批評》,2022年5月21日)中指出,動畫《じょしらく》(2012)描繪的五位美少女落語家的「樂屋」,看似與外界隔絕的烏托邦,但實則是社會性與政治性不斷滲透其中的怪異空間──他稱之為「滿是漏洞的樂屋」。這種對「密室」與「風景」模糊邊界的描寫方式,正可視為動畫領域中的密室=風景論,其與松田政男在若松電影中對密室既為風景的對立詞又為其同義詞的論述形成對應關係。
從這個角度來看,如何釐清1970年代初期的風景論爭與2000年代「零年代批評」之間的異同,無疑也是未來值得深入探討的重要課題之一。
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mtosak · 1 month ago
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『黒鉄プロレスリング』にようこそ04
 『黒鉄プロレスリング』の事務棟。  2階の廊下に、コツコツと二人分の硬質な足音だけが響いている。
 前を歩いているのは、『黒鉄プロレスリング』代表の黒崎徹志。  黒崎は、Tシャツにジーンズというラフな格好だ。片手には、履歴書などの書類が入ったクリアファイルを持っている。
 今回の入団希望者は、安川康弘という名前の青年だった。  安川は、Tシャツ越しにも分かる立派な背中を見つめながら、黒崎の後ろを歩いていた。
 地方の小規模なプロレス団体である『黒鉄プロレスリング』に、練習生としての新規で入団を希望する人間は少なく、入団テストをすること自体、稀だ。  『黒鉄プロレスリング』では、練習生の入団テストとして、面接と基礎体力の確認を実施する。入団テストは、代表である黒崎が直接、担当していた。
 面接のために用意された部屋は、二階の廊下の突き当りのすぐそばにあった。  革張りのソファとローテーブル、そして棚などのいくつかのインテリアがあるだけのシンプルなレイアウトの部屋だ。
 ソファのスプリングを大きく軋ませながら、黒崎は、どさりと深く腰を下ろした。 「自由にかけてくれ」  促されるまま、安川も遠慮がちにソファに腰かける。
「君が、練習生志望というのは間違いないか?」  黒崎は、クリアファイルの中の書類に目を通しながら尋ねる。 「はい」 「プロレスラーになることを志しているということだな?」 「そうです」  そう頷いた後、安川は、所在なさげに座り直した。 「……あの、やっぱり僕、場違いでしょうか?」 「場違い?」  質問の真意を測るように、黒崎は安川��顔に目を向ける。 「本当は、体力にも全然自信がないのに、ただ憧れがあって、その気持ちだけで申し込んでしまって」
 黒崎は、安川の身体を一瞥した。  最初に顔を合わせた段階で察してはいたが、この安川という青年は、お世辞にもプロレスラー向きの見栄えがいい体格をしているとは言えなかった。それどころかまともな運動経験があるのかどうかすら怪しい。もし坂口あたりならば、門前払いしてもおかしくない、と黒崎は思った。
「確かにプロレスラーにとって、もちろん体力や身体能力は大切だ。身体が資本だからな。うちでも入団前に基礎体力を測るテストをしている。君は、もしかすると基準をクリアできないかもしれないな。しかし、実をいうと、少なくとも俺は、テストの結果をそれほど重視してない」
「えっ? そうなんですか?」  安川は、少し驚いたようだった。
「プロレスラーを目指すことも、それを生業として続けていくことも、どちらも険しい道のりだ。もちろん、その険しさに大小はあるだろうが、入団時に基礎体力があろうとなかろうと、練習生だろうと、新人だろうと、たとえベテランだろうと変わらない。それは、身体能力の有無や、筋肉の量、運動経験の多さだけで覆るようなものじゃないんだ」  一呼吸おいてから、黒崎は言った。
「プロレスラーに一番必要なのは、精神力だ。どんなに肉体的に恵まれていても、険しい道のりを乗り越えようという意思がなければ、結局はそこで終わりだからな。憧れだけだと君は言ったが、もし本当にプロレスを愛し、その道を本気で志しているのだとしたら、仮に誰に何を言われようとも、俺はその気持ちを支持するよ」 「それなら――」 「しかし、だ」  黒崎は、鋭く安川の言葉を遮った。
「それは、もし君が、本当にプロレスを愛し、本当にプロレスラーを志しているならば、という前提の話だ」 「あの、それは、どういう意味ですか?」  困惑したように安川は尋ねた。
「単刀直入に聞くが、君はプロレスに対して、それほど興味がないだろう?」  黒崎の問いかけに、安川はショックを受けたように肩を震わせた。  しかし、すぐに首を横に振り、そして訴えるように口を開く。 「そんなことありません。僕は本当にプロレスラーに憧れて――」 「それなら君が一番好きなレスラーは、誰だ?」 「えっ」  唐突な問いかけに、安川は即答できず、一瞬、視線を泳がせた。
「俺は今まで何十人と練習生を見てきたが、本当にこの世界を目指す奴は、決まって目を輝かせながら好きな選手の名前を語るもんだ。ぜひ君の憧れを、聞かせてくれ」  安川は少しの間、押し黙ったあと、じろりと黒崎を見た。
「僕が嘘をついているって言いたいんですか?」  今までの柔和な表情は消え失せて、その奥には薄っすらとした苛立ちの色が滲んでいる。
「君が嘘をついているかどうかは知らんが、言動、表情、そしてその目に宿る熱量。話している相手が、プロレスに対して本心から向き合っているかどうかくらいは、簡単に分かるさ」  黒崎は、静かに安川を見据えた。
 僅かな沈黙のあと、安川は少しばつが悪そうに笑いながら、肩をすくめた。 「よく分かりましたね。演技力には結構、自信があったんだけどな」  ふうと息をつき、姿勢を崩し、リラックスした様子でソファに座り直す。
「やっぱり、黒崎さんくらい本気でプロレスに向き合ってる人には分かっちゃうんですね。すごいな。おっしゃる通り、僕、プロレスになんて全然、興味ないんで、ほとんど見たことないんですよね。だって、汗臭そうだし」  わざとらしく鼻をつまみ、安川は愉快そうに笑ってみせた。
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longgoodbye1992 · 2 months ago
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あの子のこと1
 夜の飲み屋は居酒屋か落ち着いたバーにしか行かない。キャバクラやガールズバーといった類はその瞬間は楽しくても結局のところ人を孤独にさせるものだ。その場しのぎの会話をして初めて会う子に薄い酒なのかお茶なのかわからない飲み物を作ってもらい、そのお礼にとその子へ同じような飲み物をあげる。美味いお酒を飲みたくても市価の四倍も五倍もするから躊躇しているうちに、一定の時間が来たらその子は別の男へ会話をしに行き、また別な子が訪れては同じことを繰り返す。指名だ連絡先交換をして営業メッセージだなんだと駆け引きの渦の中に巻き込まれていくと、ふとした瞬間に自分の価値は持ち金でしか図られていないのだと気づく。その瞬間に落雷でブレーカーが落ちるが如く気分は転落し、一気に孤独感やら自分の価値の無さが頭からつま先まで貫いていく。
居酒屋は料理とお酒のマリアージュを楽しむ所で、バーは普段飲めないカクテルやらヴィンテージのウィスキーを嗜む所だから、そんな気持ちになることなんてほとんどない。
三十代前半にもなるとそんな風に店を選ぶようになる。だから会社の新年会が終わったあとに、同僚に連れられて行った店に入るのは何となく気が進まなかったけれど、その前に飲んだ日本酒やら芋焼酎で気分が高揚していたから付いていったのだろう。店は割とスナックのように落ち着いていてまだいいかと思った。
その店であの子に出会った。
俺を含めた男三人のテーブルに来たのは俺と同い年の子と二十代前半のあの子だった。第一印象は最近よくテレビに出ている黒髪ボブの元アイドルだったミュージシャンに色の白さや顔立ちがそっくりだなと思った。といってもあの子の髪は左右で違う色をしていて、夜の女性だなとも感じた事を覚えている。その人に似ているねって話をしたら「近くで見たらブスだ」と言われた事を笑いながら言った。他愛の無い話で盛り上がっているとあの子の前職が自分の高校の同級生と同じ会社だということがわかった。そこからその会社の話になり、今の昼職がスーパーだという話にな���て、こんな明け透けに話をする子なのかと興味を持った。明るすぎない明るさが程よい。例えるなら満ちる三日くらい前の月にうっすらと霞がかっているくらいの明るさ。それが何とも居心地がよかった。俺の話し方がアイドルのイキりキャラに似ているとか言って、そのアイドルの名前で呼ばれ続けたのは微妙な気がしたけれど。
後半の方になるとあの子は別のテーブルへと移動していき、同い年の子一人が残った。同僚の一人がその子と顔見知り程度だが知り合いだったようで連絡先を交換していた。俺も聞かれたけれど営業のメッセージはいらないからなんて言って断った。面倒な拗らせた男と思われた事だろう。
店を出てまた別の店へと同僚に連れられて行った。そこはキャバクラみたいな店で派手な女の子とちっちゃい瓶の酒をゲームで負けた者が飲むという、地獄のようなゲームをしたから、やはりこういう店は好きじゃないと改めて思った。
それから一月に一度、同僚が最初のお店の子を狙いたいらしく、彼に頼まれて一緒に店に足を運んだ。彼が狙っている子と話をしている間、俺はあの子から、男に飲みに誘われて行ったら、果物を食べさせてほしいと言われてイチゴを口に放り込んだ話や、その後タクシーの中で手を握られて焦った話など、脈が無いと知った男の悲しき抵抗を聞かされては何とも言えない気持ちになった。こんな風に晒されてしまうのは少し怖くも思うけれど、別に自分が関わらない世界ならいいのか。
ある時はあの子の母親も店にいて接客をしていた。たまたまバイトで来ていたみたいだが、髪色以外は割と地味目なあの子だが、その母親にしては派手目な顔立ちと服装で、親だと知らされた時は驚いて何度も母親の顔を見た。
話していると二人は何となく性格が似ている。とんでもなく反抗期があったようで殴り合いの喧嘩もしたらしい。それが今では同じ店で働いてるなんて不思議だ。母親は車で一時間くらいの所にあるあの子の実家に住んでいるらしい。そうかあの子は一人暮らしなのか。
その次にお店に行くとあの子も母親もいなかった。同い年の子があの子は旅に出ているとか何とか言っていた。スーパーの仕事はどうしたんだろう。
四月が始まって間もなく、その店がしばらく休みになると聞いた。オーナーが変わるとか何とかで、あまりいい話ではないらしい。しばらく飲み代がかからなくて懐にはいい話だなと思ったけれど、あの子の事が少し気になった。
ゴールデンウイークが近くなった頃、通院のために会社を休んだある日、あの子が働くスーパーに立ち寄る機会があった。
「青果売り場で野菜並べてます」
トイレに向かう動線にその売り場があって、自然とその売り場であの子の姿を探した。すると片側の髪色は薄くなっていたが、あの子に似た立ち姿の女性を見つけた。そして何となく視線が合った気がしたが、何だか恥ずかしくなって視線をスマホに向けた。
トイレを済ませてもう一度売り場の前を通ると、段ボールからレタスを取り出して並べていた。そのまま立ち去ろうかと思ったけれど、足はあの子に向かって歩いていた。
「久しぶり」と俺が声を掛ける。
「やっぱりそうだった」あの子は笑った。
「髪色でわかったよ」
「薄くなったでしょ?」
「うん、もう染めるのやめたの」
「そのうちまた染める。髪切った?」
「そうそう、先週ね」
久しぶりに、しかも昼に会ったのに、あの子との会話は自然に進んだ。
「店には戻らないかも」
「そうか」
「ゆりこさんが戻れば戻るけど」
「うーん、どうだろうね」
「今度ね妹が引っ越してくるの」
「こっちに?」
「そう、だから二人暮らしになる」
「へえ、狭くならない?」
「狭いよ。でも寂しくはなくなる」
「引っ越し終わったらさ、ご飯行かない?」
「いいね!行きたい」
「あっ、でも連絡先知らないや」
「そうだね」
「何か書くものある?」
あの子はレタスの段ボールのフタを引き千切って、胸に刺していたペンと一緒に俺に渡した。
それを少し離れた所でお客のおばさんが見ている。だから急いで書いて渡し、売り場を立ち去った。
さり気なく誘って連絡先を渡したけれど、後から思えば思い切ったことをしたなと思った。
そもそも連絡が来るかどうかすらわからないのに。
つづく
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koch-snowflake-blog · 1 year ago
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森 香澄は、日本のタレント、グラビアアイドル、フリーアナウンサー。seju所属。元テレビ東京のアナウンサー。 ウィキペディア
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出生地: 東京都
生年月日: 1995年6月16日 (年齢 28歳)
学歴: 東京女子大学, 東京都立新宿高等学校
身長: 154 cm
テレビ番組: たとえあなたを忘れても, アルコ&ピースの六本木で恐竜を科学する, FOOT×BRAIN
公式サイト: 森 香澄 | seju - GROVE株式会社
出演経歴: 『THEカラオケ★バトル』; 『よじごじDays』; 『パラパラParavi』; 『マネーのまなび』; 『CHOTeN 〜今週、誰を予想する?〜』
東京都出身。東京都立新宿高等学校、東京女子大学現代教養学部人間科学科卒業。大学在学中はセント・フォースの関連会社であるスプラウトに所属していた。
2019年4月1日、テレビ東京に入社。社内研修を終え、総合編成局アナウンス部に配属される。同年6月26日、『テレ東音楽祭2019』にインターネット同時配信のリポーターとして出演し、同期入社の池谷実悠・田中瞳と共にデビューした。7月8,12日に放送された『ニュースモーニングサテライト』に出演。10月より産前産後休業に入った繁田美貴の後を受け、『THEカラオケ★バトル』の司会者に起用されることとなり、10月13日放送の特番から登場した。12月8日放送の『青春高校3年C組』で、テレビ東京アナウンス室アイドル部員4人とともに「青春のスピード」を踊り、センターを務め(同月10日YouTube配信)、2020年2月9日には青春高校3年C組アイドル部・相内優香・相内ユウカとも共演。1月6日より前年まで務めた柴田阿弥の後任として土曜日の競馬中継『ウイニング競馬』の司会者として登板。同年4月からは毎週火・木曜日の『よじごじDays』の司会を担当した。
2023年3月31日でテレビ東京を退社することを発表。
2023年4月1日、seju(GROVE株式会社)に所属した。6月25日発売の『週刊プレイボーイ』にて男性誌初グラビアに挑戦した。同年12月18日、集英社のデジタルコンテンツから選出される「グラジャパ!アワード2023」で週プレ賞受賞。
2024年2月28 日にファースト写真集『すのかすみ。』(幻冬舎)を発売予定
  
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fsg-settings · 1 year ago
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【FSG设定整合】Sans(红酒)
*讨厌垃圾食品。
*刻板作息,每天充足睡眠。
*有隐藏的酗酒属性,情绪不稳定的时候会酗酒。在会谈中会告诉你因为咖啡并不喜欢所以在努力戒酒。现在一天只会喝半箱。(怪物不会酒精中毒)
*不喜欢抽烟,但情绪很不好的时候会抽。不会用烟斗,偶尔抽的时候就去咖啡的房间里顺一根走。
 
*不习惯短信,喜欢直接打电话。手机的电话簿只存咖啡和同事们的电话,相册里连照片都没有,桌面也是默认的。
*在真结局里女王恢复视力后试图教女王怎么使用手机,尽管他非常不擅长发短信。他们使用的手机是诺基亚大哥大那样的板砖机……
 
*红酒会约你“谈谈”,和他的约会正式说法是“见面会谈”。那时会穿正装西服,外观看起来好像是有肚腩的绅士。从肚子那里能发现他带给你的礼物,他做了一盘蝴蝶面给你。(很好的伪君子)在会谈中他会告诉你一些关于地底的事情。比如:
你有没有察觉到,地底的怪物其实从来没有见过人类。地底怪物对于人类的仇恨是由统治者灌输而形成的,牺牲了如此多的人去为了一个没人真正理解的概念奋斗终生。
“为了地底的繁荣,干杯吧。”
和你碰杯之后……对瓶吹一整瓶红酒。
 
*红酒的更衣间很大,查看更衣室的描述是“充满了精致的手工男人的衣服,属于一个很矮的男人。还有一些年轻男孩的衣服,属于一个很高的男孩。”
*中年人的审美,鞋子只有皮鞋,家里的拖鞋是红色的。
 
*不知道其他时间线。
 
*红酒被“警告不能碰人类的灵魂,会融合掉”,就算曾经见到人类的尸体,也只是学习到让人类活着的方法。
*第一次见到你时,红酒说“按照我对人类构造的了解,我会尽可能让你战斗到仅仅是‘严重的受伤’为止”(因为第一次打烂了失败了)。(具体情况请看“非主要NPC”版块)
 
*红酒的LV非常高,破五位数,但是ATK和DFD特别普通。LV的数值是他害死的人数。他管理的劳改营死了很多人,间接杀死的人数也算进了他的LV。
*使用的武器是魔法枪,藏在魔法骨头里,弹药来自军火商Grillby。在战斗中会高速连射,中间只有一小排空挡需要你来回移动避开子弹。
他的GB发射的炮弹是连射的,速度很快而且反应时间特别短;是大范围爆炸的,会占据很大范围的行动范围框,连射的炮弹有很多重叠区域,没有安全区;战斗中的行动范围框是俯视的(记录里说会画一个示意图,但是我并没有看到相关图片)。他说:
“我不想杀了你…运输一个人类灵魂风险太大了,我只想让你严重受伤。”
*在对战中不会自称是“~~的Sans”。
*你每次HP1时,你会在监狱醒来,这时你总能看见教你越狱的纸条“我帮你把笼子每格中间都隔了一条锯开了”“我把钥匙给你了”是咖啡写的小纸条。
*他会宽恕你是因为你手上有咖啡的小纸条,这时他会问你“为什么你有my great Papyrus的字条?”他觉得咖啡终于有朋友了……因此他不会逮捕你。但是他会让Alphys逮捕你,他自己下不去手,让下属做。
 
*对Undyne、Alphys很好,因为是同事;对女王也很好,会谈笑聊天。
*控制狂和独裁政客,所有的官员都把女王和民众中间架空掉了,可能几乎在女王外的最高地位上。他想出了Flowey的粮票-金币兑换的政策(这部分的内容在“在Flowey”版块有具体解释)。
*他只对体系忠诚,谁做王都一样,但他尤其喜欢女王,利用女王失明干他自己想干的事情。对他而言保护体系就是保护弟弟。
 
*无所谓民众的性命,他需要的是这个国家的正常运转,无论你杀谁,他都不会在乎。在平息叛乱平民的时候会酌情长时间关押审问或者当场击毙。
*在NE中,如果只杀除了红酒之外的人,酒会表扬:
“你作为士兵更加熟练了!”
但如果杀死了Alphys,他会稍微不高兴一下:
“你想替代她的职位?你还差得远呢。”
(还有部分与红酒相关的内容在Alphys的板块中有提及)
你杀死女王之后:
“我有一千种女王驾崩之后的统治方法,我不介意一个一个试哦。”
GE中他会使出全力:
“你杀死的人太多了…”
 
*红酒不能审判你,只能在战斗中途被你暗算死。在GE中“宽恕”红酒就是砍掉他的小腿,确保他不会阻拦自己前进。这个情况下红酒会疯掉,进入暴君结局。
→他疑心重重…哪怕是追随者他都不信,一旦有上位者就立刻秘密地降罪枪决,用尽一切手段维护自己的统治。
→身上装备的是装甲义肢。这样的羞辱比死亡还要痛苦,拉扯着他变成一个固执、满腔怨恨而且自我中心的人,开始否定任何与人类有关的事情。
→在这个结局中他可能把咖啡囚禁起来了,怕他在自己不在的地方出事。无尽的过度保护,病态的爱。因为他的种种暴行,咖啡不再与他交谈
 
*小时候见过船夫。在TE结局见过船夫之后再回去见酒,酒:
“哎呀,你见过了我的老朋友,很可怜的一个人。
“ *Wink* 我在你这个年纪的时候就认识他了…你想知道我怎么认识他的?你还是不知道的好。”
在NE/GE杀了船夫,酒:
“你做得不错,实验自己的武器是每个士兵最原始的欲望!”
*认为NTT是一个很好的机器,符合他价值观的东西。把他看做很好的“物品”而希望拥有一台。酒:
“他用民众更能接受的方式达到了我们的目标,真是精良的机器,机器做到了魔法做不到的事情,这场革命真是了不起。”
 
*不是慈母型是严父型,如果叫了咖啡却不出来他会生气。不出来吃饭晚上就别吃了,会把吃的倒掉。但是半夜会在咖啡房门口留个面包。
*红酒为咖啡做了很多事情,但是他从来没问过咖啡的想法,认为自己已经充分明白了咖啡的想法,咖啡只是一个不懂事的青少年而已。不成熟的想法完全不想听。以为了国家和家人奉献感到自我满足的哥哥。
*在咖啡非常非常难过的时候会说:
“你是男子汉啊,遇到问题比起徒有悲伤一定要自己面对。”
但是不问咖啡为什么伤心。
(在“有关咖啡的自杀”版块中也有相关内容)
 
*如果和红酒说“我想和你结婚”,会得到“这种政治婚姻我要请示去女王哦”的回复。态度太低贱的结婚对象他完全没有兴趣,他喜欢“能自己照顾好自己”的人。
 
(关于红酒过去的其他内容,请看“Gaster与红酒、咖啡”版块,以下都是细节补充)
*红酒的成长阶段:幼年/监禁/红领巾时期(咖啡的培养皿时期)→青年(国王和女王的内战)
*(根据聊天记录,这段不确定是否保留)红酒是Gaster亲生的孩子,精子来自精子库,不知道父亲是谁(同类怪物是没有生殖隔离的,所以是一个骨架怪物。)
*以前他对Gaster的称呼一般是Gaster/科学官(对外)/妈妈(偶尔的私人情况)。
*小时候经常被Gaster关禁闭,最开始当兵的时候不肯杀怪物会关很久,有了咖啡之后也会因为庇护咖啡或者顶撞母亲被关一两天。最后一次太生气了把门砸了(这个时候红酒已经成年了),因为Gaster之前说要拿咖啡填核心炉,自己又莫名其妙被关了起来了,红酒大概猜到要发生什么了。填炉之前还有身体检测,给他提供了一些时间。在这时候就已经产生了杀死Gaster的念头。
*最后的成人礼不是杀了弟弟,而是弑母。成人礼合格之后彻底变成了一个怪物。
 
*他逼疯了Asgore。(具体内容请见“皇室一家的过去”版块)在PE结局中他会问Asgore“还记得我吗?”,Asgore说不记得,红酒说“那就好。”
*红酒会二话不说立刻通过攻击/射击击倒来自其他au的骨兄弟。如果人们知道另一个世界存在,那必然构成威胁。
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(红酒的约会服装)
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(红酒与Chara的一段对话,大意是红酒说:“哈!您的运气真不错,他,同您说了话吧?他受了自闭症影响,不怎么说话,就连我出面也少有什么言语。您一定是特别的人。”)(翻译来自聊天记录截图)
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chikuri · 4 months ago
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現在、訪中している茨城県代表団(茨城県議会議員9名,茨城県職員6名,茨城県日中友好協会事務局メンバー2名,日立市副市長,市職員1名で構成」が4月16日に北京大学で、茨城県と北京大学の友好交流を強化し、より多くの日本人青年を中国に送ると言ってますが、県民は知ってるの?
Xユーザーの三木慎一郎さん: 「現在、訪中している茨城県代表団(茨城県議会議員9名,茨城県職員6名,茨城県日中友好協会事務局メンバー2名,日立市副市長,市職員1名で構成」が4月16日に北京大学で、茨城県と北京大学の友好交流を強化し、より多くの日本人青年を中国に送ると言ってますが、県民は知ってるの? https://t.co/Xxjk8aG2xp https://t.co/kNuMtv5ohi」 / X
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demoncrepe · 22 days ago
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井戸の底
運命が決まっているならばそれが知りたかった。
双子の姉との思い出は沢山ある。闇の司祭の一族として生まれた私と姉は、毎日両親に鞭で叩かれながら魔導書を読み、血を捧げるために身体中を切り刻まれながら魔術を覚えて、身体中痛くて夢の中でも泣いていた日々が、私の子供時代だ。そんな中で唯一の楽しみは、夜眠る前に、使用人から借りた絵本を両親に見つからないようにこっそり姉と二人で読むことだった。いつかこんな世界を見るまで二人で頑張ろうと励まし合っていた。
私と姉が10歳になる日、運命を分ける決闘が行われた。姉は決意を固めた目をしていた。私は姉の目が怖かったし、私たちが殺し合うのをけしかける大人も怖かったし、手に握らされた小さなナイフも怖かった。なす術はない、と思ったが、姉は私にとどめを刺さなかった。 姉が勝利を確信し、私に無防備な背中を見せたとき、最後の力を振り絞ってそこにナイフを突き立てれば私が勝者になれると分かっていた。だが、それでも、私はできなかった。姉は私を殺したいと思ったのなら、それを受け入れるのが私にできるたったひとつの愛だと思い込んでいた。
敗北した私はまだ命があったものの、もはや供物にすらならないほど衰弱していた。死んだ獣を処分するのと同じ麻袋に放り込まれると、生まれ育った寺院から、すぐそばの森の中、はるか昔に住民が去った廃村に残された古井戸に投げ捨てられた。私を捨てるように命じられたものが、穴を掘るのを面倒くさがったのかもしれない。そこまでしなくてもその辺に投げ捨ててしまえば狼たちの餌食となりもっと手間はなかっただろうと思う。だが、井戸の底には濁ってはいるが水が残されており、その水辺には植物が生え、虫たちの棲家となり、他の野生の生き物には襲われない安全な場所であった。私の運命が始まる瞬間だった。
井戸の底からは青い空や月や星が見えた。寺院にいた頃は外の景色を見ることも許されなかった私にとって、それだけで自由を感じた。身体は弱っていたが、もう手が痛くなるまで魔導書を書き写す必要もないし、腕や手首を切り裂きながら魔術の練習もしなくていいし、勝手に居眠りしても棍棒で尻を打たれないで済むんだ。絵本は読めなくなったが、まだ頭の中には残っていたから好きなだけ一人で読める。
苦難の日々から解放され、やるべきことがないので小さな世界をぐるりと眺める。そこかしこに小さな芋虫や蛆虫がおり、羽虫は水や草木を吸いながらぶんぶんと飛び回る。私はこのまま一生ここから出られないかもしれないが、こんな小さな芋虫たちはやがて宙を舞いこの井戸の外に出て、私が見たことのない花や、聞いたことのない獣の声を聞くのだろう。井戸に生えている草や苔を食べたが、食あたりを起こして小さな井戸の中で自らの吐瀉物と排泄物に塗れた。そこでさえ、新しい虫たちが沢山湧いてきた。
僅かに湧く地下水を舐めて生きていたが、とうとう虫���口にした。蟻、蝗、蟋蟀、蝶、蝿、蛾、蜈蚣。なんでも口にしたが、成虫は食べるところが少ない。芋虫のほうが栄養がある。 井戸の中で日のよく当たる場所で、芋虫の好む草花を育てた。井戸の壁の隙間まで活用して、水が乾いたら手で掬って水を与えた。芋虫たちはよく育った。
やがて虫の声が理解できるようになった。虫たちの世界も、あまり人間と大差がないことがわかった。もっと大きくなりたい、強くなりたいと望み、よそから来た虫に住処を追われ、病が流行り一夜にして一族が滅び、大きい虫だけが得をして、小さい虫はただ虐げられて搾取されている。 意外だったのは、芋虫を食べる私を虫たちは大して敵対的に思っていなかったことだ。彼らは己が大自然の流れの一部であることを知っている。芋虫は食べられるために生まれ、そのうち運がいいものが、より芋虫を増やすために次の世代を残す。私のような大きな生き物の糧になることは、彼らにとってなんら脅威では無く、雷のように破壊と創造による営みの一環であり、新しい命の一部になると考えていた。
ある日、虫たちは私に申し出た。 「大きなものよ、小さき我らをお救いください」 まるで神か王にでも祈るように、小さな蝿は手を擦りあわせた。 「東より毒蛾の軍勢が迫りつつあります。彼らは我らの生きる糧である草木を枯らし、先住虫たちを毒で殺し、住処を汚染します。彼らを退けるための知恵をお貸しください」 こんなところまで人間と同じなのか。寺院で教えられた東方の破壊と殺戮の黄の魔術師たちのことを思い浮���べた。
毒をもって毒を制す。毒蛾たちに対抗するためこちらも毒草や毒茸を用いて彼らを制することを提案した。蟷螂が材料を刈り取り、蟻はそれを固めて丸薬にし、蝶がその毒薬を毒蛾の巣に撒き散らした。生まれたての幼虫たちが卵から孵ると、貪食な彼らは何も知らずその毒薬を食べて死んでいった。 最初は幼虫を減らしても成虫たちが無限に卵を産みつけ鼬ごっこだったが、やがて成虫の寿命が尽きて死んでゆくと、効果が現れ始めた。毒薬も作り続けるうちに効果を高めるように調合を変えていった。
作戦がうまく進行すると、虫たちは私を持て囃した。 「我らの王、古井戸の神よ、我らをお救いくださったあなたの願いをどうかおっしゃってください」 私はこの古井戸から出たいと言った。すると、虫たちは協力して近くの木から丈夫な蔦を引き出し、井戸の中へ垂らした。 萎えた手足は蔦を登る力が失われていた。登っては滑り落ち、また登った。虫たちは私を活気つけるため、その身を捧げて私の脱出の手助けをした。
ついに井戸の底から這い出た。あれから何年経ったのかわからない。久しぶりに地面から立ち上がると、昔と異なる視界が広がる。自分がいつの間にか背が伸びていたことに初めて気がついた。
井戸の底にいた時は、早くここから出たいと願っていたが、井戸から出て本当の自由を得たとしたら、自分が何をしたいかもう一度問いただした。だが、答えはいつも同じ。 「もう一度学びたい」 誰にも強制されず、自らの意思で世界のあらゆることについて全て知りたいと思った。木々の向こうにあの忌々しい寺院が見える。近寄れば、昔と相変わらず僧侶たちが庭を掃除し、互いに議論し、何かを隠し持って扉と扉の間を忙しなく行き来している。彼らも虫となんら変わりない。あの古井戸の底のように、小さな環境を支えるための摂理に従っているだけだ。ちっぽけな虫を焼き殺して何になる?復讐を与える代わりに一冊の本を拝借した。
私は生まれた時の名を捨てて「エンキ」と名乗った。森を出て彷徨った後、小さなオールマー教会に拾われ、日々の奉仕活動を手伝い、説教や懺悔の手伝いをした。私の半生を語ると神父はいたく感動したようで、古い写本や古代史に関する研究書を見せてくれた。この頃から私に作家の才能が芽生えたのかもしれない。細部は誤魔化し、哀れみを誘うようにいくぶんか脚色された「エンキ」は、私であって私ではなかった。
オールマーは全てを象徴する。かの神がこの世のあらゆる形あるもの、形のない概念、呪文から何から作り出したとされている。だが、オールマーは結局人間が認知できるものだけの存在だ。オールマーにいくら人間が誰も知らないものを作り出すことを願っても、目の前にそれを現すことはできない。オールマーは全てを知るが、オールマーから何かを授けることはなく、願う人間の欲するもの、すなわち知るものしかオールマーに願うことができない。 知らないことを知るには神に祈っているだけでは解決できない。 新たな知識を求めて東へ西へ、あらゆる教団、神殿、集落へと向かった。その場その場で「エンキ」の過去は都合よく作りなおされている。 グロゴロス、シルヴィアン、そして小さな集落でのみひっそりと信仰される深淵の神。相反する知識を得るために自分の固定観念を破壊し、異なる教義を融合した。だが世界の真理はどこまでも深い光の届かない場所にある。
古今東西あらゆる知識が最も集積されているのはロンデン王立図書館より他はない。旅の中で得た知識を論文���して発表し、アカデミアで何度か講義をしたことで業績を認められ、王立図書館への入館も許可された。王立アカデミアの学徒以外にここに入館を許可されたのは初めてらしいが、そんなことは大して重要ではない。暗闇の中、血を浴びることもなく、暗黒に包まれ来た道すらわからなくなる危険も犯さずに入れる場所で得られる知識がはたして私の欲するものたるかを吟味せねばならなかった。
嫌な予想は当たっていた。ある程度の好奇心は満たされたが、それだけだった。私の目指すべき場所はここではなかった。 司書の一人が私に言った。 「この書架に足りない知識があるならば、あなたがそれを埋められるでしょう」 彼は私の知る闇の魔術や神々の秘術にいたく関心を抱いている。それはこの図書館では彼に限った話ではない。 「館長は、あなたの知識により、この図書館がより満たされることを期待している。その優れた頭脳で世界の闇を照らし、オールマーの光で以て多くの学者たちにも目に見える形にすることが、あなたの使命だ」 暗黒の時代に生まれ、闇を制したいと思うのは自然な話かもしれないからが、闇に光を照らすことはできない。闇は闇のままでなくては存在できない。
王立図書館からロンデンの下宿先への帰り道、本を読みながら歩いていると、突然声をかけられた。 「おお、アレス……夢かと思ったわ。生きていたのね」 はるか昔に捨て去った名前を呼ばれた。顔を挙げると、見覚えのある司祭服に身を包んだ女性がいた。 「ローズ……」 双子の姉ローズがそこにいた。 私が王立図書館に出入りしていることは知らず、"エンキ"が"私"のことだとは全く気付いていなかったそうだ。彼女は今、寺院の用事で偶然ロンデンに滞在中だと聞いた。 「アレス、あなたを殺そうとした私のことを恨んでいるでしょう」 「そんなことは一度もない。心配していた」 「そう………」 麝香の薫りが漂い、顔は黒いヴェールに包んでいる。白い肌をまるで陶器のように厚く塗り固められて、幼き姉の面影は奥底に隠されている。彼女は妊娠しており、大きく突き出したお腹をさする。 「私は……あなたをずっと恨んでいた!」 そう叫ぶと突如彼女の両手が私の首にかかる。 「どうしてあの時殺してくれなかった!」 彼女の手に力が込められる。首が折れるかと思うほど強く締め上げられ、思わず跪いてしまう。抵抗しようとするが、目が霞み、首にかけられた手を引き離すことはできず、そのまま意識を失う。
意識を失った後、身体を揺り動かされて目を覚ました。見ると、買い物中だった従者が倒れた私を見つけたようで、心配そうに声をかけた。姉を探すために辺りを見回すと、少し離れたところで彼女は修道士たちに取り押さえられていた。 「奥様、お身体に障りますので帰りましょう」 穏やかな口調で宥めているが、両手を後ろで縛り上げ、頭には麻袋をかけ、まるで罪人のように連れ去られた。袋の中で彼女は口汚く私を罵り続けていた。
とある司祭の一人が私に教えた。 「アンカリアン家は数百年続く名のある闇の司祭の一族だ。彼らは長子だけが両親の力を全て引き継ぎ、それより後の子は力を持たない出来損ないしか生まれないと信じている。彼女はその幸運な"第一子"として生まれた正式な後継者だったが、政略結婚した闇の司祭との間の初めての子を死産してしまったそうだ。第一子を死なせた彼女は立場を失い、以降は魔術の触媒か生贄のために使う赤子を産み続ける哀れな家畜となってしまった。可哀想に、誰の子だか分からない赤子を、もしかすると人間かどうかさえ怪しいものを産み続ける」 哀れな姉の運命を聞き胸が痛んだが、そこに私が直接引き起こしたものはなく、私のせいで姉が不幸になったとは思わなかった。ただ、昔のような美しさが失われ、狂気に呑まれ、悲しみを覆い隠す白粉さえひび割れ、壊れた人形のようになってしまったことを寂しく思う。
世界を覆う闇は深まる一方だ。フェローシップが灯した希望はとうに消え果てた。どこかに攻め入れば特需と略奪により一時的に潤うが、戦争で手足や体の一部を失った帰還兵に居場所はなく、スラム街は広がり、人が人の形を忘れた景色ばかりが広がる。きっとどこかに、彼らの失った手足を全て持つ王国百足騎士がいるのだろう。
表の顔は大図書館の司書「エンキ」、裏の顔は闇の司祭「エンキ」として、あらゆる神の知識を解き明かす。が、世界を覆すほどの偉大な知識を得るには至らなかった。先人の知識を集積しただけでは到達できない。もはや、神にならねば私は私の限界を越えられない。 未知の世界、黄金に彩られた神の国にまつわる伝説は、伝聞録という形式で残されている。あるいは他人の書物を参考に創作ないし意図的な誤植をされている。本当の在処を判らないように、巧妙に、複雑な文脈で隠している。だが、あの地には本当の図書館がある。真の啓蒙者のみが辿り着けると言われた神の図書館が……
街の広場に聳え立つオールマー像の周辺で、落ち窪んで何処を見てるのかわからない浮浪者や、干からびた赤子を抱えた未亡人たちが物乞いをしている。 近頃は黒死病による死者も増えており、司祭と墓守は繁盛している。街の外れでは黒死病の死人が出た家の家具を燃やしている。
生まれつき身体が丈夫でないため街を離れるべきだが、どこへ逃げようと黒い魔物は決して獲物を逃さない。同じことを考えて郊外へと移動した貴族たちが病も一緒にくまなく運んだせいで、黒く染まった死骸が国中を埋め尽くす。薬草で咳を止め、熱を下げているが、世話係の従者は症状が重くなり故郷へ帰った。夜な夜な現実と見分けのつかない悪夢に魘される。部屋の片隅で蠢く虫たちが、小さな悪魔が私の体に入っていると囁いた。それは街中を駆け巡るものと同じもので、霧の中を自由に渡り、生きとし生けるものを皆殺しにする、どんな虫よりもずっと小さな悪魔だと…… いよいよ死んでしまう。何も成し遂げられないまま、こんなくだらない疫病のために私の運命は終わってしまうのか。そんなことは耐えらない。
司祭たちを呼び寄せ、オールマー像を取り囲む浮浪者たちを追い払うように言いつけ、かの像の前で黒ミサを執り行うことを言い渡した。オールマー像に私の四肢に杭を打ち、司祭たちは香炉を振りながらオールマーへの祈りを捧げる。 オールマーよ、私を天も見えないほど深い井戸の底から救いたまえ。
光り輝く女神が現れた。 「恐怖と飢餓の地下牢に、最も神に近い男がいる。預言に現れし救世主が」 預言?一体何の話をしている。今は私に神の力が必要なんだ。 「選ばれし男は神の国へと到達しようとしており、その扉に手をかけている」 貴様は何者だ。 「ここに神はいない。神のいる場所でその身を捧げなければ意味がない」 何と言うことだ! 腹が立って磔から降りた。神は私を迎えることはなかったが、私より先に昇天を迎えるものがいるなんて考えたくもなかった。
歴史から葬り去られた忌まわしい歴史を持つ地下牢。神のお告げも当てにならない。調子のいい時だけ預言だの救世主だの囃し立てられ、いざ用が済んだら世界から抹消されてしまう。森の奥から絶えず恐ろしい断末魔が聞こえる。黒死病の悪魔すらこの恐怖の牢獄には近寄らないようで、道すがらあの黒い死体を見かけなかった。その代わりに真っ白に変わり果てた亡骸がそこかしこに落ちていた。
闇の司祭たちにとって、ここは聖地ならぬ穢地として、あらゆる儀式が行われてきたことで悪名高い。覇権争いに敗北した哀れな一族や、魔女や悪魔憑き、異教徒たちの血で染め上げられた。牢獄の入口にたつ生白く全身が異常に発達した看守たちたちを避けつつ、地下牢を目指す。ここは死霊鬼が異常に多い。呪われた地で死んだ魂は、蜘蛛の巣に引っかかった蝶のように、容易に天へ昇ることも地獄に逃れることも許さない。死体と魂がそれぞれ過密状態になっているせいで、空いてる死体に入り込んでしまっているのだろうか。 闇と空腹と怪物だらけの空間で、徐々に私の正気も失われてきた。犬の目は四つに見えるし猫がブーツを履いて二本足で立っているように見えた。実際に目の前にあるものなのか、何かが見せる幻覚なのかさっぱり分からない。道なき道を辿ると坑道に入る。 近くに人の気配がした。 「おや、珍しい客人だ」 壊れた線路のそばで道端で呑気にお茶をしている人間が見えた。これも幻覚だろうか? 「私はノスラムス。ここに住む錬金術師だ。君は?」 「……私はエンキ。闇の司祭。この闇の奥にある真実を探りにきた」 「エンキ、お会いできて光栄だ」 「私も、人と会えて嬉しい」 「………」 闇の司祭がいれば、地下に潜む錬金術師もいる。ここはロンデンよりも面白い場所かもしれない。
探索中、古びた甲冑の騎士を倒すと、奥に先ほど出会った錬金術師の研究室があった。 「君、来てくれたのだね。まさな古騎士を壊してしまうとは……彼がいないとここでの研究活動は難しい」 「研究の邪魔をするつもりは無かった。私も知らない坑道を探索していて、先に進むため向かってくる敵を倒さなければならなかった」 「うーん。まあ、仕方ないね。お互い殺すつもりも妨害するつもりもないのはわかった」 見回すと、さまざまな実験器具や本がある。 「なんか読みたいのあれば読んでもいいよ。ここにある本はどれも読み終わったものばかりだから、必���なら持ち出してもいい」 「そうか。ありがたくいくつか貰っていく」 「……君を責めるつもりはないが、護衛がいなくなったのでここではもう研究は続けられない。ここにあるものはほぼ捨てるつもりだ。他に欲しいものがあれば持っていっていい。もしまた私に会いに来るなら、鍵付きの扉の向こうにある第二研究室まで尋ねにおいで」 「わざわざどうも」 「ちなみに、水を渡る必要があると言っておこう」 「……どうやって?」 「私に会いたいなら、考えておくれ」 ランプを手に取ると、いくつか道具を携えて、ノスラムスは去った。
青く虚な目をした地底人が守る「立方体」を手に入れ、例の男の牢屋のさらに向こうに閉ざされた扉を見つける。扉を開くと、ついにマハブレへと到達する。 どんな仕組みか検討がつかないが、過去の黄金のマハブレへ時間移動をすると、ついに夢に見た大図書館が現れた。しかし、初めのうちは興奮したが、神の図書館は、その殆どがあまり重要とは思えない本によって埋め尽くされている。卑猥な自動人形たちが闊歩しており、だらしない学生の部屋よりも乱雑で、期待外れだった。 「結局ここも井戸の底だった。私はただ、まだ広い世界があるのを小さな穴から見上げているだけで、実際の私は井戸の外に出られない」 啓蒙の魂を持つこの図書館の館長、ヴァルテールは、膨大な知識の中で溺れ、一番知りたいことを解明できない葛藤が随所に残されており、彼の生み出した生命のなり損ないたちが、手当たり次第に襲いかかってきた。それもまた彼の苦しみの表象なのだろうか。奥底には大図書館の館長ヴァルテールの昔の姿がいた。こちらを見ると、本でできた洞穴へと身を投げ、黄金の頭部に頭脳が剥き出しな像となって現れる。 「ヴァルテール、答えろ。啓蒙の魂ですら辿り着けない真理は実在するのか。あるいは、真理なんてものはどこにも無いのか」 「…………」 グロゴロスの魔術で精神を灼かれる。道中、ネクロマンシーで下僕にしたスケルトンたちは武器を手に攻撃を続けた。 「私は神になりたいと思っていた。前人未到の真理の扉に触れるにはそれしかないと。だが、貴様はそれに辿り着いていない。何故だ!」 ヴァルテールは何も答えない。脳が割れんばかりに痛む。
過去の世界でヴァルテールを倒すと、苦痛の神殿に訪れる。地下にあった謎の装置で、自分の肉体の複製を作ると、それを捧げることで仕掛けが動き出す。生皮を剥がされた自分を見て、流石の私もぞっとした。 背後から、同じ姿の"苦しめられしもの"が現れる。顔も肌もわからない、究極の美を求めた結果、自らの手で自分自身であることをやめてしまった。ロン=チャンバラの繊細な詩からは想像もつかないが、鎖で縛り付けられ苦しみを享受し、あらゆる痛みを受け入れる。 私も痛みを受け入れてきた。耐え抜かなければ辿り着けないのならば、血を流し、皮膚を焼き、手足に杭を打たれる痛みを乗り越えてでも、本当に欲するものを手にしたいからだ。彼はそうではないと感じた。しかし、ただ苦しみが欲しくて苦しんでいるのかといえば、それも違うと感じた。 力尽きた彼は、私に呪文をひとつ与えた。苦痛の鎖は私に与えられた手段だ。誰かに自分と同じ苦しみを味あわせるための、愛と束縛の鎖。
塔の中で眠ると、過去の私を見つけた。死を目前にして、肉体を捧げようとしていた。もう遥か昔のように思える。 夢から覚める瞬間に、あのとき私の前に現れた女神が再び姿を現した。 「少女を闇の奥へ連れていってください」 頷くと、無窮の魂を手にする。
マハブレの中心に立つ、堂々とした巨大な神殿へとついに侵入する。老いた兵士が闘犬の檻の前に座り込んでいる。 「我らはただの傀儡。大いなる計画の一部に過ぎない。どれだけ長く、支配者の座を守っても意味がない。過去の私を倒して欲しい」 通用口の鍵を手にすると、過去のフランソワを倒した。現在のフランソワは過去の己を恥じているようだ。神の国を支配しても、彼のそばにいたのは犬だけだった。支配者の格式は支配される国民が優れた存在でこそ確かなものになる。凶暴な獣の支配者に、真の支配者たる格式は存在せず、見た目だけ煌びやかなメッキのように安っぽいものであった。
ヴァルテール、チャンバラ、フランソワはいずれも頽れていたが、ニルヴァンだけはまだ次への一手を持っている。しかし魂を貰ったら用はない。私はまだ彼女が必死な私を嘲笑うような発言をされたことに怒りがある。奴の頼みを聞くつもりは無いが、ひとつ気になることがあり、例の男の元へと尋ねにいった。
水上歩行の呪文。こんな古代の呪文を使うことになるとは。簡単な封印を解いて、扉をノスラムスが研究をしていた。 「おお、よく来たね」 すぐ近くの廊下は逆さ吊りにされた死体で血まみれだが、研究室の中は整理されていた。 「わざわざこんなところまで来てくれてありがとう」 「これほど珍しい呪文を使う機会に恵まれるとは思ってもみなかった」 「気に入ってくれた?」 「舟が無かった時代に生まれた古代人専用の呪文だ。二度と使わないだろう」 「そうだよね〜昔は重宝したんだけどね〜」 マハブレを探索する最中で気になったことを尋ねた。 「フェローシップの五人目の仲間、"忘れられし者"とは貴公のことだな」 「…………」 「マハブレの大図書館にあるフェローシップの原本、および新たなる神々が、貴公について語るところによれば、見たもの、聞いたことをそのまま受け取る性格により、疑惑の種が植え付けられたと書かれていた。神の座に座る権利を放棄し、時の流れに葬り去られたと」 「あはは、ひどい言われようだ。まだここにいるのに」 「だが、過去の彼らと闘い、倒した後は、現在はみな弱りきっていた。ヴァルテールは貴公に遺言を残した」 ヴァルテールの名を聞いた瞬間に、ノスラムスの目の色が変わった。 「やつはノスラムスが正しかったと言っていた」 「…………」 「ノスラムスこそが真の啓蒙の魂の持ち主だと」 「ヴァルテール……彼がそんなことを……」 思わず顔を覆う。 「ごめんね、ちょっとだけセンチメンタルになった」 研究の引き出しから、奇妙な飾りのついたネックレスを出す。 「これを君に……ソウルアンカーだ。役に立つと思う」 「何だこれは」 「神の椅子に座ったら、君は新たな神へと昇天できる。だが、もしこれをつければ、それをもう一度思いとどまることができる。現世へ魂を結びつけるアンカーだよ」 「…………」 ノスラムスからそれを受け取ると、ついに神の座へと座る決心をした。
ソウルアンカーのおかげで、私はあの神の座から降りることができた。再び研究室を訪ねると、ノスラムスが飛びついてきた。 「ああ、エンキ。ありがとう……」 「なぜ礼を言う」 「ありがとう……ありがとう……」 ノスラムスは繰り返し礼を述べながら泣いていた。
「新たな時代が来たと思った。君のような、時代を次に進めてくれる存在を待っていた」 「私はただ、古い時代を止めただけだ。壊れた時計にとどめを刺したが、次の時を刻むものは、まだない」 「それは私も同じだ。古い時計も新しい時計もないまま、現実から切り離されて暗い洞窟の中を漂泊していた。時計の針を進めることも戻すこともできないでいる」 「そう言う存在がもう一人増えただけだ。今のところはな」 自分の選択が正しかったのか、間違っていたのか分からなくなった。
地上に戻ってまた元の生活に戻れる気がしなかった。新たな神々の仲間入りを拒んだからには、この旅はまだ終われない。ノスラムスの研究室に滞在して、これまでの彼の研究成果を見ながら、私は私の啓蒙の道を開くための次なる目的を探すことにした。
ノスラムスは時折フェローシップ時代の話をこぼす。 もっぱらヴァルテールに関する話題が多い。 「私とヴァルテールは異なるアプローチで生命の創造について解き明かそうとしていたが、本当は一緒に議論しながら答えを出したいと思っていたのに、ヴァルテールはヴァルテール独自のやり方で……シルヴィアンや他の神の力を使わずに創造することにこだわっていた。シルヴィアンの力を借りれば、命を作るのは簡単だったよ。でも、生命とは、それ自身が生きる意志を持つ存在でなくてはならない。私が作った"胎児"はただ苦痛しか感じず、哀れな存在だった。ロンは……ああ、ロン・チャンバラ、苦しめられし者の人間だった頃の名前だよ。詩人としても有名だったね。彼は胎児を見て、最も美しい魂だと賞賛したが、私は可哀想で殺してしまった。私の研究は最終的には成功したよ。ただ、ヴァルテールの妄執はとまらなかった」 「またヴァルテールの話か」 「え?やきも��?」 「…………」 「冗談だよ、無視しないで」 多くの魔術師や錬金術師たちが血眼で解明しようとした生命創造の秘密は、ノスラムスにはもう魅力がない様子だ。それもヴァルテール昇天が関係しているのかもしれないし、解き終わった問題だからかもしれない。実際、彼はその知識で自らを不老不死にすることに成功している。
生命創造の一巻は牢獄内の本棚にも置かれているが、二巻は破り捨てられ、この闇の中にばら撒かれている。 「大した理由はない。途中で飽きちゃったから破って捨てた」 おそらくはヴァルテールに相手にされなかったから拗ねて破り捨てたのではないかと考えている。悠久の時の中、あらゆる学問に精通し、人間の限界を越えて知識を高め、神の力を得られる黄金の玉座に惑わされないほど達観した人物が、こんなに子供じみたことをするだろうか?ノスラムスはすると思っている。優れた頭脳を持ちながら、人間関係について異常な執着があり、思い通りにならないとすぐ拗ねるのだ。
彼はより真実へと向かう高い志を掲げているが、実際のところ私に昔の友人の代理をさせている。 だが、私も彼に双子の姉の偶像を重ねている。魔術師はみな身体中に傷がある。魔術の世界で血は最も広く使われる通貨だ。年齢も性別もよく分からない顔をしているが、裾から覗く古傷が、長年魔術研究に身を捧げたことを物語る。傷だらけの白く細い腕見ると、捨て去ったはずの遠い過去の郷愁を呼び覚ます。
ノスラムスはこの世界の豊かな自然が失われることを憂いつつも、洞窟の外に出て実際の活動をすることを拒んでいる。神はもういない、力もない、新たなる神は間違っていると主張しながらも、彼はマハブレから離れることを嫌がる。 「おかしいかな?友達のそばにいたいと思うことは」 「私は友人が一人もいないので理解できないのだが、一人だけ昇天を拒絶した時点で友情を裏切っており、それでも尚彼らを友人と呼ぶのは傲慢ではないか?貴公だけが止める手立てを持っていた」 「止めたけれど、だめだった。私はおしゃべりは得意だが説得が下手なんだ」 何をどこから突っ込めばいいのやら。 「あと便利なんだよね、神と"物理的に"近くて、本来ならば何十人分もの司祭や道士の力が必要な強力な呪文を、坑道の中を満たす濃密な瘴気のおかげで素人でも"正しく唱えるだけ"で発動するくらい魔力が満ちている。手間暇かけた凝った儀式なしにここまでなんでも試せる環境なんて他にないからね」 「そっちが本音だろう」 ノスラムスが手のひらを差し出すと、小さな炎を作り、水に変え、土へと自在に変換し、青白く発光したあとに金属に変え、破裂音と共に消滅させた。まるで手遊びのように物質の変換をやってのけて、この環境がいかに優れており、彼がそれを存分に活用していることを見せつけた。素人でも使えるならノスラムスのような大魔導士にかかれば不可能などないに等しい。
私も彼も広い知識に反して狭い交友関係の中で生きている。なので自分のことを最も憎んでいる人物が自分にとって最も深く繋がった親友であった。
翌る日、眠る私を叩き起こして、ノスラムスが興奮した様子で言った。 「エンキ、ごらんよ。新しい神が生まれた。今回はすごいよ、旧き神にも匹敵する力を持っている」 「一体何が」 「ニルヴァンの娘、神と人の間に生まれた少女が、闇の中へと到達したようだ。君以外にもここに侵入してきた者が居たんだ。君とはすれ違いだが、彼女たちは深淵の神の中へ到達し、新たな神を誕生させた」 湖畔に手をかざすと、水面に深淵の神の腹の中が映し出され、何百、何千もの死体が堆く積み上がるのが見えた。やがて、死体の山を超えて闇の奥底へと徐々に近づくと、血で染まったように真っ赤な花畑が見え、その中心に、人間の姿からはかけ離れた"恐怖と飢餓の神"が、厳かに佇んでいた。 「これは旧き神の生まれ変わりなのか?それとも新たなる神の一種なのか?」 「いやぁ、表現が難しいところだ。新たな神ニルヴァンの娘なので旧き神の血筋ではない。が、マハブレで昇天したわけではないので新たな神でもない。尚且つ深淵の神を母胎に神として覚醒したので旧き神を元としている……」 「…………」 「エンキ?」
青く澄んだ空の向こうには何もなく、宝石のように輝く星空の真ん中では月の神レールが君臨する。井戸の底で見上げた空は、自由な世界ではなく、邪悪な神が支配する世界を丸く切り取った風景だった。
ノスラムスは私を、井戸の底の、さらに底へと連れてゆく。 「真実は上ではなく下にあるんだ」 真っ赤な花畑が足元に広がると、恐怖で体がすくんでしまった。なのに、妙に暖かい心地になる。まるで、幼少期に寺院で読んだ絵本の世界だ。
ああ、ローズ、ここが私たちの夢見た場所だ。
異常な喉の渇きと、目が霞むほどの飢餓に襲われる。だんだんと意識が遠のく。 「エンキ、エンキ!」 恐怖と飢餓の神は、苦痛に満ちた表情で私を見下ろす。名前を呼ばれるが、それが私の名前と認識できなくなっている。視界はぼやけて、手足に力が入らなくなり、声も出せない。死が、私の心と体を、優しく包み込むように、ゆっくりと浸透する。 「しょうがないな。悪いけど、溺れないでね」 そう言われると、体が持ち上がったと思った次の瞬間、水中に放り投げられた。
「ぐえ、ごほっ……」 サーモンスネークの湖に突き落とされたようで、何とか水の中から顔を上げる。 「大丈夫?」 大丈夫ではない。鼻や口から湖の濁った水が入ってきた。気持ちが悪い。が、まだ咽せて喋れないので咳き込みながら睨みつける。 「びっくりした、あやうく飲み込まれるところだったんだよ」 「驚いたのはこっちだ……」 どこからが幻想で、どこまでが現実かは分からない。あらゆる神秘に触れてもなお狂気に飲まれない鍛錬をしてきた私が、恐怖と飢餓の神が私の心に入ってきた瞬間に、なす術がなかった。それは、多くの人間の心を支配する力がある可能性を示唆していた。
将来の脅威に備えてできることを考えた結果、信仰を再び取り戻す必要があるという結論に至る。現在は魔法陣の研究をしている。 神への信仰には、神殿や巨大な像を建造するのが最もよいが、神の像を建造するには、多くの時間と費用と人手を必要とする。大地を清め、供物を捧げ、決まった手順により建築を進める。建造は早すぎても遅すぎても効力が失われるとされている。各教会が権威を失い、司祭の数が減った結果、既存の神の像は老朽化し、新たな像の建設ができなくなった。ロンデンのシンボルであったオールマー像こそいい例だ。この地に聳え立つ巨大なオールマー像に比べて小さく力もなく、街の飾りに成り果てていた。
魔法陣は神殿や像の建造よりも手軽な方法としているが従来式の魔法陣はあまりにも弱い。魔力が分散しないように四方を石造りの壁で囲まなければならず、描画のために生贄の血を捧げなければならないのに、さらに祈りや儀式のために犠牲者が必要となる。前者に比べて手軽なのは確かだが、それでも手間が多い。老朽化とともに壁がなくなればまた無力化する。書き方も教会や司祭によってバラバラである。大抵の場合は過去にうまくいったと思われている方法や手順をやっているだけだ。
より簡単に、かつ強力に神とつながるための専用魔法陣を考案する。私の理論に沿った魔法陣が生み出せたなら、壁も天井も要らない、場所を問わず床があれば問題ない万能な魔法陣となるはずだ。
手順を構築し、何らかの形でこの魔法陣を作るための技術をまとめたい。しかし、魔導書作りは一筋縄では行かない。ただ理論を書いただけでは神秘の力は生まれない。神の力を持つには、神の知識を自分の正気と引き換えに身につけるしかない。が、自分の人間性を犠牲にして無理やり書いた結果、支離滅裂な狂人の手記になっては意味がなくなる。 この地は神の研究には最適だが、結局それをまとめるための神秘の力と親和性の高い、最適な形式に悩んでいた。 「スキンバイブルがいいよ。神の知識や力と親和性が高いのは、結局人間の肉体そのものだ。多少欠陥があれど、神に似せて作ったと言われるだけあってね。ネクロノミコンも、大勢の人間の皮膚と血肉によって刻み込まれたからこそ、高度な神の知識をそのまま写すことができた。だから、読むだけで高度な呪文を得られる。が、あまりにも"刺激的"な本だ。誰も読めない本って、誰がどうやって書いたんだろうね。グロゴロスが辞書を片手に羽ペン持って書いてくれたのかな?あはは!」 彼はよく一人で話しながら一人で笑うことがある。長年の孤独で精神を病んだ結果の症状なんだろうと思っている。私が気の毒そうな顔をしているのを見ると、咳払いをして続けた。 「……まあ、私が言いたいのは、ネクロノミコンの形式を参考にしてみてはどうかということだ。人革はリザードマンに頼めば綺麗になめしてくれるよ。本は書くのも読むのも手軽でいいね、巻物は本当に大変さ!どこかで一文字でもミスしたら最初から書き直しなんだ。今時の司祭は巻物を書いたことも、下手をすると読んだことすら無いみたいだが、私やヴァルテールが修行していた頃はね……」 その後の巻物世代の老人の長話は全く覚えていないが、スキンバイブル��ついてはいいアイディアだと思った。
旧き神たちの衰退は、より邪悪な神の台頭を許すこととなる。恐怖と飢餓の神は強大な力を持つ。それ以外の神の力が衰退すれば、いよいよかの神によって支配されてしまう。グロゴロスもシルヴィアンもレールも決して良い神とは言えないが、神の支配力に拮抗できるのは同じくらい強力な神だけである。
神への信仰が直接民を救うとはかけらも思っていない。生贄による血生臭い儀式は、自分から進んで多くの人間を手にかけるほど好きではないが、否定もしない。いくらこの世から葬り去ろうとしても、人類のこうしたことへの関心は尽きないことをよく知っている。普段は歴史や法律の講義を居眠りしているロンデンの学生たちでさえ、私の語る闇の儀式についての講義は机から身を乗り出すほど前のめりになり、もっと知りたいとさかんに聞いてきた。隠したところで誰かが必死に掘り起こして実践するのだから、どうせならば効率的な方法を残してやろうという私の親切だ。何より、効果が現れないものは人々の関心が向かないので、それぞれの旧き神の信仰がそれなりに保たれるように調節してやる意図もある。
きっとこの本によって血を流し、心を失い、命を落とすものが一人や二人ではなく現れるだろう。だが、こんな呪いの儀式よりも、王侯貴族や権力者たちが引き起こす戦争の方が何倍も多くの犠牲者を生み出すのである。今後世界がどのように変化してゆくのか、これから私の書く本で何人死ぬのか、私の運命がどうなるのかは全く分からないが、それだけは確かだと言える。
神よりも人間の方が恐ろしいからこそ、神の力が失われた。しかし、私の望む、啓蒙の道の先にあるのが、恐怖と飢餓しかないなんてことは許し難い。首を吊ってもなお考えることを止められず、終わりのない思考の坩堝に落ちた哀れな男の二の舞はごめんである。 ノスラムスのためでも、ヴァルテールのためでも、世界のためでも何でもない。私は私のために、神の知識を人類に残さねばならない。
ノスラムスの校正を受けながら推敲を重ねる。彼よりも優れた校正人はいまい。ノスラムスは自分用に研究成果をまとめているのみで、本にして出すつもりがなく、他者に向けた執筆作業は嫌いらしい。 「だって、書いても誰にも読んでもらえなかったらどうしようって思うとさ、筆が進まないんだよね」 生命の創造はいい本だと思ったが本人は気に入ってないらしい。この地下牢の博物学について書けば読者も多いだろうに。 「エンキは怖くないの?」 「私には理解できない」 「そうかなあ、私が読むからじゃない?」 「一人でも書ける」 ノスラムスは私の回答に納得いかない様子だったが、お互い作業に戻った。
オールマーのスキンバイブルの原稿を校了し、次いでグロゴロス、シルヴィアン、レールのスキンバイブルも校了した。最後の"恐怖と飢餓の神"を修正している最中にノスラムスは言った。 「エンキのスキンバイブルは素晴らしい出来だ。ここで提案なんだが、ヴィヌシュカのスキンバイブルも追加してくれないか?」 「ヴィヌシュカ?」 「知らないのも無理はない。私が地上で暮らしていた頃でさえ、エウロパ内での知名度は殆どなくなっていた。だが東南の熱帯地域ではヴィヌシュカはとてもポピュラーだ。あの地域ではむしろオールマーやグロゴロス、シルヴィアンの知名度がなくて、それらの伝承や神話がまとめてヴィヌシュカにまつわる伝承や神話として伝えられている」 「そんな神の名は聞いたことがない。新たな神の一人か?」 「とんでもない!もっとずっと古いよ。グロゴロスとシルヴィアンの間に生まれた神だからね」 「絶対に嘘だ。原典を出せ」 「いやぁ、どこだったかなぁ〜マハブレの図書館に残ってるといいけど……」 「チッ……だったら自分で行く」 「マハブレに?」 「東南の熱帯地域に」 「だめ!やだ!暑くて死んじゃう!太陽なんて何百年も見てないから、今見たら目が潰れちゃうかも」
深淵の神の体内よりも鬱蒼とした密林では、魔物のような声の野生動物が絶叫している。人がいないのにロンデンの盛場よりも遥かにうるさい。熱帯地域の気候に慣れておらず、呪文を使っても蒸し暑くてたまらなかった。恐怖と飢餓の地下牢とはまた別の方向で過酷な環境にある。
秘境の村を案内してもらうため、案内人に手土産として金貨とオピウムとタバコを贈ると、村人たちはまれびとを手厚く歓迎した。ノスラムスは頭に花を載せられる。 「わー、なになに?」 ノスラムスは女だと思われているのか、女たちに手を引かれ、女だらけの輪に吸い込まれていった。私は案内人とともに当初の目的であるヴィヌシュカの寺院を参拝した。
寺院や像、古い祠などを散策している間に夜になっていた。村へ帰ってきたらノスラムスは木で組まれた祭壇の上で、色とりどりの花が飾られた中心に両腕をまるで磔のように縛られていた。祭壇のそばには司祭と思われる派手な装飾品に身を包んだ男が、大きな焚き火のそばで何かを唱えており、その周りで村人たちは、酒や果物、肉などの料理を食べたり、太鼓や笛に似た原始的な楽器を手に歌ったり踊っている。 「あはははは!エンキ助けてー!今年のお祭りの捧げ物にされるー!」 私一人でヴィヌシュカ研究を進めている間に呑気に遊んでいた男のことは置いて、今夜の宿へ向かうと調査結果をまとめる作業にとりかかる。 しばらくして外で叫び声とともに何かが崩れ落ちる音などがしたが、気にせず作業を続けていた。騒がしい音が落ち着いた頃に宿へノスラムスが戻ってきた。 「無視するなんて酷くない?」 「地元民との交流を邪魔するなんて野暮だろう」 「へえ!君にそんな気遣いができるなんて知らなかったよ!ところで、君さえ良ければ夜が明ける前に次の村に行かないかい?」 そう言われて急いで身支度をして次の村へ移動した。
村から離れて、安全そうな場所まで逃げるとノスラムスから事情を聞いた。 「女の人たちにお家に連れられて、ご馳走食べたら睡眠薬っぽい味がしたんだよね。だから寝たふりをして何されるのか様子を見ようとしたら祭壇に捧げられたんだ。このまま何が来るのか待ってたんだけど、みんなオピウム吸いすぎて頭がおかしくなってたもんだから、暴れて祭壇倒しちゃって失敗しちゃった」 睡眠薬の効き目ではなく味がしたから寝たふりをするなんて誰も思わないだろう。私もノスラムスも自分の体を一番手頃な実験台だと思っているので大抵の麻酔や毒薬は味や痛みで覚えてしまっている。今も、私と話しながら食事に混ざっていた薬草がどれだったのかを確認するためにその辺に生えている草を手当たり次第に摘んで匂いを嗅いだり口に入れて噛んでいる。 「祭壇が倒れたら火が家屋に延焼しちゃって、風も乾燥してたから一瞬で火の海だったよ。あの村はもう焼け野原だろうね。早く逃げれてよかった。でも何を呼ぶつもりだったんだろう。私みたいなミイラでも受け取ってくれる神や悪魔っていると思う?」 「それは大変興味深い問題だ。せっかく寝たふりでも自ら捧げようとした後に途中で止めるな。どうせなら儀式を完遂しろ」 「エンキだって自分をオールマーに捧げた後自分で降りたらしいじゃん」 確かにそうだが。 「この地では神様のために儀式をやるけど、私たちは神に何か用事がある時しか儀式をやらない。人間の勝手な都合でやるから、途中で辞めちゃうのを大したことだと思ってない」 「普通の司祭はともかく、闇の司祭は季節行事なんかやらない。闇の司祭が扱う供物である人間は作物と違って一年中勝手に生まれてくるからだろうな。だが、定期的に要るか要らないかに関わらず毎年同じものをもらう方が逆に迷惑じゃないか」 「日頃からの"挨拶"は大切なことなんだよ。突然全然知らない人から『あなたに会いたい!今すぐここに来て!』とか言われたら怖いじゃん」 「私はそう言われたら会うほうだ」 「えー!信じられない。私は絶対行かない。まず自己紹介して、顔見知りになって、そこから徐々に間合いつめて、ちゃんと段階踏んで欲しいよ」 「自慢か?」 「え?いや、ただの人見知りだけど……」
かの神はこの地でさまざまな名を持っている。ブラーフ、ニヌシ、バラゴン。それぞれの一族、集落、民族の始祖たちとヴィヌシュカは融合している。彼らは異なる名前で存在するが、人々は自身が神の血を引くことを誇りとしている。 ヴィヌシュカ以前には漠然とした世界が広がっており、グロゴロスやシルヴィアンのように概念だけが存在する。無から有が生まれた瞬間があり、最初の実体ある存在としてヴィヌシュカないし別名の破壊と創造を併せ持つ祖先がいると信じられている。 不思議なことに、異なる集団や地域で同じ呼び名を使うことも少なくないにもかかわらず、"ヴィヌシュカ"という呼び方、あるいは似た響きをしている地域はなく、これはエウロパのみの呼称の可能性が高い。 「ヴィヌシュカはみんな聞いたことないって反応だね」 「こことエウロパは文化も言語も異なる。生と死はどんな人間にも共通する現象にもかかわらず、それぞれの言葉でもって表現されるように」 「それもそう、なんだけど。じゃあヴィヌシュカという名前はどこからきたの?って疑問に思わない?」 「…………」 「自然が、自然と名前をつけられたのは、人工物と"神の創造物"とを分けるためだよね?きっと、この地で呼ばれる創造と破壊の神と、ヴィヌシュカという名前の神が区別されたのは、何か理由があるんじゃないか」 「それについて、貴公に何か推論はあるのか」 「まだない���」
ヴィヌシュカがどのようにして生まれたか、よりも、ヴィヌシュカがなぜエウロパで廃れ、この地で篤く信仰されているのかが、かの神への理解となる。
ここでは虫や植物や動物、雷や嵐など自然現象はヴィヌシュカや大量にいるヴィヌシュカの子供たちと関連つけられる。各地域の地名、動植物の名前、それらをヴィヌシュカがなぜそう名付けたのかにまつわる神話があり、神話の中で、どのような性質かを説明する。毒のある生き物、薬として使える草花、危険な猛獣の生態、そうした博物学知識を人々が共有するために、愛情深く、嫉妬深く、短気で、寛容で、なんでも産み、なんでも殺すヴィヌシュカの寓話で自然を理解する。
エウロパでは動物や植物、とくに虫は「深淵の神」との関連が強い。自然を制圧し、人の住む場所から虫や植物を排除し、彼らを闇の中、すなわち深淵へと追いやった。 オールマーは全てを与える神だが、この肥沃な土地では水も食料には困らない。まだ都市化が進んでおらず人口が自然の中で分散しているおかげである。その代わり、他国との戦争よりも、自然界の猛獣たちの恐怖が未だに根強い。どの村でも、人を喰う獣によって体を失った人々がいる。猛毒の虫や蛇で命を落とすものもいる。畏れが信仰につながるならば、人間を恐れ、人間を敬うエウロパではオールマーが強く信仰され、自然を恐れ、自然を敬うこの地でヴィヌシュカが強く信仰されているのだろう。
ヴィヌシュカは私たちを拒絶する。私たちもヴィヌシュカを拒絶する。人々はオールマーの作りし世界こそが楽園と信じ、ヴィヌシュカが支配するありのままな自然の姿を支配せんとした。我々は山を切り崩し、森林を伐採し、灌漑のために河川工事をし、橋を作る。その結果、土地が枯れようとも、また肥沃な土地を探して切り崩す。王族たちの住む土地は枯れ果てている。都市部は自浄作用が機能せず、人間が生み出した穢れ、汚染、死体は、自然に還されることを拒み、人々の足元に堆積し続ける。大地と、人工物は、混ざり合うことなく、無理やり踏み固められる。恐怖と飢餓の牢獄にも、人間でつくられた廊下が存在した。地底人たちは人間を供物にした。自然ではないものを自然の神に捧げることは、自然から人間に対する報復なのだろうか。
ヴィヌシュカの力は燃焼と成長を促進する。燃焼はただ破壊するだけで無く、物質を変換し新しい素材を生み出す創造力でもある。成長は命の創造で必ず必要だが、一定を超えると老化となり生命を破壊する力を持つ。この神のお陰で非常に強力な魔法が使えるようになった。将来、この神はグロゴロスやシルヴィアンよりも強く信仰されても不思議ではないほど、便利な神だ。だが、ヴィヌシュカは根本的に人間を、特に文明の発達した人類を憎悪する。この神を真に信奉することは文明人には不可能である。今の世界を捨てて、まだ人間が自然の脅威に怯えながらも、自然から生きる糧を得て、自然に逆らわずに暮らし、やがて骨も肉も自然へ還し、破壊と創造の営みの一部になれる人間はほとんどいない。あらゆる力を、神に等しい力を手にすることができるとしても、その誘惑に惑わされない精神力がなければ、それこそ、神の座をも拒絶した男のように……
魔術師と錬金術師が揃えば、斧がなくても小屋が立ち、釘がなくても椅子を組み立て、糸がなくても布を編める。適当に拾った生木を呪文で乾燥させて火を焚いた。 火のそばで、鋭い牙があり、紫と緑色の混ざった色をした、小さな目玉の魚を焼いた。まがまがしい見た目に反して美味な魚で、毒もない。おまけに沢山いたので取りやすかった。魚好きなノスラムスは食べ終わってからもう一度川に爆弾を投げて取っていた。サーモンスネークもこれくらいの大きさで沢山いたらよかった。詳しく調べてないので知らないが、多分この魚もヴィヌシュカの子供かそのまた子供か特に関係ない人間がヴィヌシュカによって魚に変化したものなんだろう。 魚を食べ終わったノスラムスに私は尋ねる。 「なぜヴィヌシュカを追加しようと提案した?」 「それはもちろん、私が熱心な自然信奉主義者だからだ。あとは、ヴィヌシュカは君の予見する恐怖と飢餓の神による支配に対抗しうると考えている。自然は人間がコントロールできないものだが、アニミズムは恐怖による支配ではなく、感謝と敬意による信仰だ。闇への恐怖を自然保護という形に還元すれば、私がほとんど諦めかけていた野望が果たされるやもしれない」 恐怖と飢餓の神への対抗策というのは確かに分かりやすい。人間はただ自然から恵まれるものだけで生きることを受け入れられるのならば、という前提はある。それができないからこそ文明が進化し、ガス燈とランプが昼夜問わず人を働かせ、流通が発達し、大きな城を建てた。 「何より、君の心を救うと思った」 「どういう意味だ」 「上手くは説明できない。けれど、直感的に、ヴィヌシュカを知ることが君の安らぎになるんじゃないかと思ったんだ。君はどんな神であれ心から信仰したりしないのに、恐怖と飢餓の神の前では、その威厳に跪きかけていた。それが君の心にある深い翳りからくるものならば、取り払ってあげようと思った」 「余計なお世話だ」 「だが、ヴィヌシュカを辿る旅は本当によかった。こんなに楽しくなるなんて予想外だったよ。私こそ、この神に救われた気がする。君のおかげだよエンキ。私だけではこの地に辿り着けなかった」 「この程度の呪文は私でなくても使える」 「そう言う意味ではないよ」 焚き火に照らされたノスラムスの顔に、妙な胸騒ぎがする。いつもの作り笑いとは異なる、安らかな表情で微笑んでいた。なのに、私はその顔が嫌だった。
探せばまだまだ知らない伝承が見つかるだろうが、様々な土地の神や伝承、民話と融合したヴィヌシュカやその子供たちの伝承は、すでに旧き神の原型からかけ離れた、この土地の人々の生活の一部となっている。それは忘れられた神ヴィヌシュカの姿とはまた別の信仰であり、私が追究する必要はないと考えた。 ヴィヌシュカのスキンバイブルを完成させるには充分な成果を得て、旅を終える準備をしていたが、ノスラムスは言った。 「私はすっかりこの豊かな大自然が気に入ったよ」 「そうか?私はもううんざりだ。朝も夜も騒がしくて、慣れない文化と気候に心身ともに疲労が溜まっている。研究所に戻ってヴィヌシュカについて本にまとめる」 「なら、ここにブラッドポータルを開くから、先に帰ってていいよ」 「…………」 「寂しいかい?大丈夫、すぐ帰るから。ただね、この美しい景色が、いずれ人間の営みによって失われる前に、少しでもこの中にいたいんだ」 「ここでは"あそこ"と違って自由に呪文は使えない。道具もないし、魔導書も限られたものしか持ち込んでいない」 「分かってるよ」 「本当に分かっているのか。身を守る手段がないと言っているんだ。大蛇や猛獣に襲われでもしたら、流石の貴様でも……」 「心配してくれてありがとう。君、思ったよりも私を気に入ってくれていたんだね。嬉しいよ」 「やかましい。そんな話をしているんじゃない」 いくら言っても彼には帰る気がないように、私もこれ以上長居するつもりはない。スキンバイブルに締め切りはないが、恐怖と飢餓の神の支配がどれほどの勢いで広まるのかは誰にも予想がつかない。私は速やかに執筆に取り掛かりたい。だが、彼の目には強い覚悟があった。 「…………分かった。私は戻る、貴様は好きなだけここに留まればいい」 「安心して、気が済んだらすぐ帰るよ」 簡素な小屋を建てると、床板の上にオールマーの魔法陣を描く。空間が歪み、黒い穴が開く。 私は彼を残して研究所へと帰った。
何世紀もの間、神の座を否定したことを糾弾され、あの暗い穴底に一人で閉じ込められていた男が、外に出て喜んでいるところを再び闇の底に引きずり落とすなんてことはできなかった。彼は自分で自分を罰し続けていたが、無限に続く孤独な人生に明るい日が差して、そこへ手を伸ばしたことを咎める権利は誰にもない。 私は、あの旅を後悔していない。彼を置いて帰ってきたことは間違いではない。彼はようやく穴から抜け出した。私が井戸から生まれた日、すぐさま誰かがもう一度井戸の底に突き落としたとしたら、私はそのまま井戸で死んでいただろう。 姉は自由を手にしながら、それをどうやって使うべきか分かっていなかった。ノスラムスは分かっている。有り余るほど長い時間を無限に浪費する天才だ。
旅から帰ると、魔法陣の基礎知識や魔術の基本を記した魔術概論と、各神ごとの詳細を記したスキンバイブルを完成させる。神の理論、神の言葉、神の知識は並大抵の人間には理解できず、無理やり理解しようとした瞬間に狂ってしまう。だから、人間の言葉と人間の理論で翻訳した。読み方や考え方を先に教えることで、概論は神の言葉に関係のない、ただの人の言葉となる。 装丁は、神へ捧げるためではなく、"人間でできた神の本"という意味で、人革で製本した。よって美しい傷ひとつない皮膚ではなく、わざと穴の空いた「顔の皮」で製本した。人間の頭脳を模した本だからこそ、人間に理解可能なまま保存されるはずである。
神の歴史を紐解き、神を分析し、私の力で、神を人間の"道具"に仕立て上げた。もちろん、人間には到底使い道のない神の力も存在する。だが、人の身のまま昇天することを、私やノスラムス以外にも実現可能にした。彼が私にソウルアンカーを渡して、私は神の座を降りたように、私の本で、今後の人間は神の座に登ろうなんて考えるのをやめるだろう。欲しいのが力や支配だけならば、人間のままでいいからだ。神を討ち滅ぼす必要��んてない。恐怖と飢餓の神は道具として求められる存在となり、人間と共存可能になる。
愚かな慣習により断絶された我が一族の名を再び名乗る。彼らによってアレスが生まれ、アレスは闇の中で新たなる啓蒙者エンキとして生まれ変わった。出来上がったスキンバイブルに、呪いと祝福を込めてエンキ・アンカリアンとサインした。 忌まわしき一族を伝説の魔法使いに書き換える。新たなアンカリアン家は血筋ではなく知識により再び継承される。
帰ってきてから、執筆中も毎日欠かさずブラッドポータルの様子を見ていた。しかし、何日も、何週間も、何ヶ月も、何年も、彼が帰ってくることはなかった。ある日、ブラッドポータルを調べたら、いつのまにか「通路」がもう塞がっていることに気がついた。変化の激しい環境により小屋が壊れたのか、野生動物たちが出入りして魔法陣がかき消されたのか、あるいは無関係な第三者が、この闇の中に吸い込まれるのを案じたノスラムスがわざと塞いだ可能性もある。
私はやるべきことをやった。私にしかできないことを達成したことに満足している。完成した本は然るべき場所に届けた。悍ましい知識を、神の秘密に触れたいと願う多くの人々の手に渡るはずだ。 あとは、友人の帰りをここで待つだけ。
井戸の底から生まれ、井戸の底で眠る。ノスラムスが今どこで何をしているのかは分からないが、少なくとも外の世界にまだ大自然が残されおり、世界が闇に閉ざされていない証拠である。それだけで私の心には光が差し込む。彼を通して私の闇は照らされる。ノスラムスをここに閉じ込めておく必要があるならば、私が代わりになろう。私はもう世界を見終わった。 いつかノスラムスが世界を見終わって帰ってきたら、終末に到達するまでの間、彼が見聞きした外の出来事を沢山聞かせてもらおう。ヴ��ヌシュカのスキンバイブルの感想も聞きたい。あれは唯一、ノスラムスのために書いたバイブルである。そんなことを言ったら調子に乗る気がするが、喜んで欲しいのは確かだ。
研究室のベッドに横たわると、ゆっくり瞼を閉じた。 ずっと、この瞬間を待っていた。 運命は綴じられる。
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