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有頂天家族2 第5話「大文字納涼船合戦」感想
わちゃわちゃする回と思いきや
今回は、赤玉先生の株が上がった回ですね。 2期が始まってからこのところずっと、情けない面が目立っていましたが さすが天狗 と言わざるを得ません。
父の秘密の部屋
前回、将棋盤に吸い込まれてしまった玉瀾。後を追うように矢三郎と矢一郎も吸い込まれてしまいます。 気がつくとそこは 『将棋の部屋』 。上手く隠したってこういうことか…しかもコーポ枡形、赤玉先生邸に繋がっていたとは。 あの部屋の仕組みが気になります。赤玉先生の家から出てくるのは多分イレギュラーな方法だと思うので。 とはいえ、あっさりと脱出成功。矢三郎の機転で、玉瀾を大文字焼きの納涼船へ誘うことにも成功しました。
矢四郎が、天狗石を使ってカレーを作っていたのでニヤニヤしました。きっと良い出汁が出るんだろうなあ。
納涼船といえば、1部でもあった因縁の対決。そう、夷川とのいざこざは記憶に新しいと思います。 下鴨家が飛ばした 『空飛ぶ茶室』 は夷川に撃墜され、所有者である弁天様から脱兎のごとく逃げ出したのは矢三郎でした。 その際に、夷川の納涼船も壊れてしまっていましたね。 矢一郎が借りようとしていた奈良の遣唐使船を、金閣・銀閣兄弟が横取りしてしまったため飛ばす船がない。 玉瀾も誘ってしまったのに!今年も波乱の予感がびしびしします。
下鴨家の兄弟たちが揃ってカエルになっていたのが可愛かったです。 去年は矢一郎の土下座未遂事件があったりギクシャクしていましたが、こうして三匹で相談事ができるようになったのはいいなあ。
見合って見合って
のっけから偽玉瀾に化かされてしまいました。やけに積極的に矢一郎へ迫ると思ったら、矢三郎で告白の練習していたんですね。 ぶっつけに弱い矢一郎らしい。でも、これくらい押しが強かったらもっと早くくっついていたろうになあ。
赤玉先生から茶釜エンジンを借りて、飛ばしたのは偽叡山電車。 そういえば、矢二郎は偽叡山電車には安定して化けられるんでしたね。年末の 『捲土重来!』 を思い出します。 井戸にみっしりと入っていたミニ偽叡山電車は愛らしかった。紅白幕でお化粧しておめでたい雰囲気を醸し出しています。 運転手(?)は矢四郎で、二代目にもらったゴーグル姿が板についてきましたね。
急発進でお吸い物が飛んでいってしまいましたが、ちらし寿司は散らかっているから大丈夫。 お母さん、本当に肝が座っているなあと思う一言です。怒るのは赤玉先生に任せて、現状復旧を優先する。かくありたいものです。 気を取り直して、夜空での遊覧飛行のはじまりはじまり。 赤玉先生、細かいところに気づきますね。矢一郎が布袋様に化けていない、玉瀾がいるから格好つけたい。 『毛玉の見合い』 、いい表現。まるで仲人だなーと思っていましたが、下鴨家の父母のひと押しをしたのも赤玉先生だったのですね。 しかも、あの将棋の部屋が昔もいい仕事していたとは驚きです。 奥手の二人をくっつけるのに一役買う先生、貫禄あり。腐っても天狗ですねえ。
矢一郎と玉瀾の初々しい告白劇でほっこり。しかし、そうは問屋が卸さないのが有頂天家族。
納涼船合戦
偽叡山電車の屋根に降り立ったのは、我らが弁天様。しかも、 二代目の長椅子 を携えています。 矢三郎とのやり取りも二代目との初戦を意識してますねえ。よっぽど悔しかったと見えますが、あくまでも余裕を装っています。 そして、やっぱり来ました夷川。 衣装が英国紳士風になっているのが微笑ましい。金閣・銀閣兄弟が一番衣装持ちかも?弁天様といい勝負。 いつもの嫌味も、玉瀾に一喝されてしまいました。玉瀾のしっかり者ぶり、素敵です。 ここからは去年の再来、下鴨家 vs 夷川家!海星も乗っていないしやってしまえ! 狸の馬鹿騒ぎを悠然と長椅子で眺める弁天様と赤玉先生、余裕ですね。 隣に弁天様がいないと駄々をこねていた去年に比べると、良かったなと思わざるを得ません。 それにしても、夷川家は弁天様がいるのに砲撃とは怖くないのかしら?
文字通り尻に火がついた偽叡山電車が、夷川の遣唐使船に突っ込みもうめちゃくちゃ。 すわ第二ラウンド開始かと思われたその時、あのBGMを背負って二代目の登場です。
長椅子の意味
ああ、長椅子を取り戻しに来たんですか…。そして今度は天狗の喧嘩に取って代わろうとしています。 赤玉先生が再び風神雷神の扇を取り出しますが、それを遮っての弁天様。 1話と4話の因縁がここに!けれども一瞬で勝負がついてしまいました。弁天様は二代目に吹っ飛ばされてしまったのです。 二代目やっぱり強い、でもここまで実力差があるとは思いませんでした。ちょっとびっくり。 二代目は長椅子を手に退場。赤玉先生と矢三郎は弁天様を探しに鴨川へ。
キャッチの 『弁天墜落現場』 の意味はこれか。心憎い演出です。 鴨川でずぶ濡れの弁天様に、 『悔しいか?悔しいなら強うなれ』 と語りかける赤玉先生、かっこいい。 EDの弁天様を背負った姿はこの場面だったのかあ。EDとの関連がどんどん明らかになってきたのでワクワクします。 さてさて、二代目と弁天様は倫敦ですでに邂逅していたのですね。二人に何があったのでしょう。 今回、弁天様が初めて本音を漏らしました。今までの彼女なら、絶対「悔しい」なんて他人に言わなかったのに。 天下無敵 じゃなくなった弁天様、天狗の威厳を取り戻す赤玉先生。 毛玉のふはふはした恋物語に、毎年恒例の納涼船合戦からの、天狗三者三様で息つく暇もない回でした。
それにしても長椅子が象徴的に扱われていますね。 文字通り、 二代目如意ヶ嶽薬師坊の座 を意味している気がします。赤玉先生は弁天様に二代目を譲ると言っていますし。 二代目も、自分は天狗ではないと言ってはいるけれど、弁天様に取られるのはきっと嫌なんだろうな。 今後も長椅子の行方は注目です。
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THE MATSURI SESSION 2017.05.06
THE MATSURI SESSION 5月6日(土)日比谷野外大音楽堂 出演: 吉田一郎不可触世界 ZAZEN BOYS LEO IMAI(LEO今井 岡村夏彦 シゲクニ 白根賢一) KIMONOS 向井秀徳アコースティック&エレクトリック
セットリスト間違っていたらすみません。
吉田一郎不可触世界
ほぼオンタイムで始まりの一郎さんソロ
ZAZEN BOYS
Fender Telecaster
Fureai
USODARAKE
コービー
破裂音の朝
SUGAR MAN
明るい時間のZAZEN、なかなか乙ですなあ。 昼間と言えば、2003年の Music city Tenjin のライブとか、2015年の苫小牧の 活性の火 (こっちはアコエレだけど)���か思い出す。
LEO IMAI(LEO今井 岡村夏彦 シゲクニ 白根賢一)
Tubula Rasa
Metro
OMEN MAN
furaibo
TOKYO LIGHTS
薄暮の野音での TOKYO LIGHTS アガった。やっぱりいいなあ
吉田一郎不可触世界(第二部)
まさかの2回目、本当にいいキャラしてる
KIMONOS(ドラム白根)
No Modern Animal
Soundtrack to Murder
Miss
Dandy in Love
Yureru
新譜はよ
向井秀徳アコースティック&エレクトリック
猫踊り
6本の狂ったハガネの振動
サカナ
ZEGEN
トランポリンガール
天国
赤とんぼ
はあとぶれいく
En. KIMOCHI
アンコール、みんな出てきての KIMOCHI まさかのコーラス編成だったのがワチャワチャしててよかった。3時間弱だと全然足りない、もっとみたかった
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4/27「無垢の祈り」トークショー書き起こしメモ
4/27(木)のアップリンク「無垢の祈り」上映後のトークショーに関するメモ。 記憶を頼りに書いているため、内容や発言者など間違っている部分があるかもしれません。ネタバレあり。敬称略したりしなかったり。
無垢の祈り 公式サイト
観る側の倫理観を揺さぶる、殺人鬼に救いを求めた少女を描く『無垢の祈り』 - webDICE
youtube
トークショーイベントメモ
登壇者: 平山夢明(原作)、BBゴロー(クスオ役)、亀井亨(本作監督)、高井理江(ラジオパーソナリティ役)
高井さんはシークレットゲスト
BBゴローさんはギターを持ち込み、ネタを披露してどんよりした空気をなごませていた
亀井亨監督や平山夢明さんが「ゴローは怖くないよ」とフォローする度に苦笑いするBBゴローさん
義父役・BBゴローさんに関して
初めて会ったときに、演者としていい顔をし��いると思った
制作にあたり声をかけさせてもらったが、一度断られた
BBゴロー: 本業の人間じゃないのにやっていいのかと思って考えすぎて断ってしまった
反町隆史さんが断ったと聞いて「じゃあそれなら」と受けることにした(注:これは鉄板ネタらしい)
お笑いの人のほうが怖い役うまいかも、左とん平さんとか伊東四朗さんとかたけしさんも
ゴローさんにはやりきってもらった
平山: ラストの「見ーつけた」も怖いけど、家の廊下でぬっと立ってるところが怖い
白いランニング姿がすごい、タンクトップじゃなくてランニングのところがもう
BBゴロー: 自分自身はチワワ好きの優しいおっさんなんですけど(苦笑)
キャスティングに関して
キャスティングは(オーディションではなく)基本的に一本釣り
あまり自分は著名な役者を使わない、役者ではなく役そのものを感じてもらいたいから
平山: 著名であればあるほど、他の作品のイメージに引っ張られるし。人を呼べるかとの強みはあるが
平山さんのキャスティングは、作品唯一のいい人だから原作者にお願いした(笑)
平山さんの撮影こぼれ話
現場の感じをゴローさんに聞いたら、「大丈夫ですよ〜」と軽く言われたので気を抜いていた
そしたら台詞が原稿用紙6枚くらいあって大変だった
撮影当日の9時位に渡されて、3時間位あとにもう本番だと聞いて移動中に必死に覚えた
ゴローさんに「台詞入ってますか?自分は入っているけど」と言われ、コノヤローと思った
(フミ役の)美姫ちゃんに「この人大丈夫かしら」という目で見られたし、リテイクのときに若干のけぞられてしまった
あの子女優だよね
「世間をケツのアナまでよく分かっている」という台詞は平山さんのオリジナル
虐待というテーマに関して
平山: 怒りを原動力に作品を書いている
何をされたかを描きたいわけではなくて、被虐待児が世界をどう捉えているかを描きたかった
大きな社会に対して働きかけたいわけではなく、この作品を観て(被虐待児の)サインを気づけるようになってもらえば
子どもは傷つきやすいけれど、他人の支えで回復することができる。近所のおばさんでも友達の親でもいい
平山: 支える存在がいなかった人間が、世界に対して絶望して犯罪を起こすようになってしまうこともある
アメリカ1960年代に離婚率が増加 -> 1980年代に連続殺人事件が飛躍的に増えた
「殺してみたかった」「誰でも良かった」は、生きている実感を得られなかったからでは
フミ役美姫ちゃんのマイブーム
撮影当時、美姫ちゃんの中でテツandトモのネタ「なんでだろ~」がとても流行っていた
彼女が「なんでだろ~」と歌うと、(監督も含めた)皆が踊りださなければならない現場だった
しかし、ゴローさんだけは頑なに踊らなかった
BBゴロー: 芸人として、他の芸人のネタをやるのにはすごく抵抗がある。うっかり「安心してください」って言ってしまったときは後で落ち込んだりしたことも
FAQ
Q. バイオリンが素晴らしかった。ソフト化・サントラ化は?
亀井亨監督: アップリンククラウド で配信を開始しました。何らかの形でパッケージ化したいと考えています。 となると、今度はビデ倫の問題が関わってくるので大変なのですが。サントラも出したいと思っています。
高井理江: バイオリン、(制作に)かなり苦労されてましたよね?
亀: かなり時間をかけました。冒頭の金属音というか、工場の音はフミを取り巻く外の世界の音で、バイオリンはフミの心の声と考えていました。だから、奏者も女性の方を探しました。女性が奏でる音じゃないといけないと思ったので。音響はかなりこだわっています。 フミが耳を見つける場面でうっすらたかっているハエがメスの羽音だったりとか。
Q. 殺人鬼を「サメのようなもの」と表現していたが、どうして彼は殺人をしていたのか?
平山夢明: 殺人をしないと生きていけないから。有名な連続殺人犯の中には「18-22歳のブロンド女性」しか狙わないとか「熟女」しか狙わない犯人がいた。彼らはそのようにフィルタリングをすることで、殺さない対象を作っている。そうしないと全ての人間を殺さなくてはいけないから。しかし、対象が目に入ったら殺さざるをえないのです、彼らの中では。だからサメと表現した。
Q. ラストシーンで、義父があっさり殺されてしまった。観客としてはギタギタにしてもらいたかったのだけれど、やはり軸がぶれてしまうから?
平: ハリウッド映画だったらああいう奴はトラックに轢かれて死んだり、ピラニアに食われて死んだりしますよね(笑)でもあれでよかった。あの死に方は、「物語からすらも見捨てられている」ということなんです。観ている人間からしたらギタギタにしてもらったほうがスカっとするけど、フミと殺人鬼からしたら必要のないものだから。義父は���善と被害者意識でできた虚無なんです。
Q. 『ブルー・ベルベット』や(平山さんが1000回観たという)『羊たちの沈黙』は意識した?
平: 耳のシーンは今思うと『ブルー・ベルベット』が頭のどこかにあったかもしれません。『羊たちの沈黙』で言うと、殺人鬼はレクターで、義父はバッファロー・ビルになる。レクターは狂気でバッファロー・ビルは変態。かつて狂気は社会にとって善になることもあったかもしれないからレクターは人気が出たんだと思う。けどバッファロー・ビルは全然でしたね(笑)でもそこまで意識はしていなかったと思います。
Q. 「キャスティングは一本釣り」と言っていたが、フミのキャスティングは?
亀: とても難航しました。条件として『保護者に理解があってかつ本人もやりたい』子役を探していましたが、いろいろなところに声をかけても誰も手を挙げてくれませんでした。昔から付き合いのある事務所を通じてたった一人受けてくれたのが美姫ちゃん。でも、あの子あっての映画だったと思います。
平: あの目がすごいよね。
亀: 本人は至って普通の家庭の子なんですが。撮影についても、いじめは大人になってもあると伝えましたが、性的なことに関してはちゃんと線引をしました。人形のシーンも、先にフミだけ撮って後は解放したり。美姫ちゃんには「わからないところがあったらなんでも聞いていい」と言いましたが、一定以上のことは「大人の事情だから」ということで線引をする約束をしました。でも、やっぱり臭ってしまうことはあったかもしれません。
平: でも、虐待を取り上げてはいるけれど被虐待児が「何をされたか」ではなくて「何を感じたか」を描いているから生々しくはないよね。あの独特な色『亀井グリーン』で徹頭徹尾フミの心象風景を描ききっている。
亀: 初期段階では、映像をフミの目線で捉えて『大人は鼻から下しか描かない』という事も考えていました。上映に(美姫ちゃんの)お母さんと妹さんが来てくれて、観終わった後に「帰ったら美姫を褒めたいと思います」と言ってくださいました。妹さんが平山さんのファンということで、そこから巡ってオファーを受けてくれたかもしれない(笑)
Q. ラストシーンは追撮をしたと言っていたが、ラストのフミの慟哭は素晴らしかった。
亀: この映画はラストが肝だと思っていたので、そこにターゲットを定めてきました。基本的には頭から撮影していましたし、途中に盛り上がりがあるようなものでもないので。だからこそクランクアップを1日伸ばしても撮りたかった。でも、実はあの泣き声は1回目のほうが良くて音声をかぶせている部分があります。映画のラストは、原作の30秒後を描いたと思っています。
Q. 2回観たけれど、途中でフミと殺人鬼がすれ違うシーンの時系列がわからなかった。
亀: 脚本は1年位かけて練っているので、時系列は複雑に絡み合っています。だから、自分の中では答えがあるのですが ここでは提示しません。考える余地のある作品って減っているじゃないですか。あのシーン一つとっても、ただの偶然と取る人もいるかもしれないし、共犯関係と取る人もいると思います。フミのその後も解釈が男女で真っ二つになるかもしれません。
平: 観ている人をあの世界に閉じ込めたい、って言ってたよね。
本編と同じくらいの時間を使っての充実したトークショーでした。
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有頂天家族2 第3話「欧羅巴の香り」感想
天満屋の奥の手
前回、まんまと化かされてしまった天満屋に一矢報いるべく鬼に化けた矢三郎ですが、思わぬ反撃にあってしまいます。 天満屋の手には、二代目の探していた空気銃が。 さしもの鬼矢三郎も銃相手では分が悪い。鬼の顔も強面からいつもの顔に。 このあたり、映像化ならではの表現ですよね。 『焦ると化けの皮が剥がれてしまう』 その過程が見えるというか。
腐れ大学生姿に戻った矢三郎に、更に天満屋が迫ります。 銃口がゆらゆらと揺れたと思ったら、なんと月を奪われてしまいました。 手ぬぐい・提灯・銃口と天満屋の幻術は催眠みたいなものなのでしょうね。 道具を選ばないようなので油断なりません。
さて、1期をご覧になった方はおっと思ったのではないでしょうか? 寺町通商店街のアーケード上、月と言えば1期5話の弁天様との夜の散歩ですね。 「お月様が欲しいな。ほら、取ってきてご覧」と強請る弁天様に無粋な返しをする矢三郎。 私、あのシーンがとても好きだったのですが、まさか天満屋が弁天様の願いを(間接的にせよ)叶えてしまうとは。前回のラストでカクテルを持って月を眺めていたり、1期5話と対になっていてニヤニヤしてしまいます。 天満屋さんは弁天様の不在に際して 『人間以上の存在』 であること以外にもヒロイン属性まで乗っ取るつもりなのでしょうか? そうは問屋が卸さない、あの方の登場フラグですよ!
天満屋は、弁天様に対して複雑な感情を抱いている様子。美人で魅力的だが地獄絵に放り込まれてはたまらないと。 やはり地獄絵の所有者は寿老人で、天満屋は弁天様に関することで寿老人を怒らせたのが 『地獄落ち』 の原因だったようです。寿老人も幻術使いだったんですね、1期で見せた蛇のような縄とか三階建の叡山電車を持っているという話からもうなずけます。 演説がヒートアップしたところで、空からスーツケースが。我らの弁天様が帰ってきた!
弁天様の帰国と手のひらの月
ちょうど1話二代目の帰朝と同じ構図ですね。矢三郎が窮地に陥ったところで 『天狗つぶて』 と共に天狗が京都に帰ってくる。 舞台が昼の如意ヶ岳(二代目のホーム)と夜のアーケード(1期で弁天様のキャラクターを象徴する場所)という対比も美しい。 二代目が一分の隙もない姿だったのに対し、 弁天様は金閣銀閣に貰ったと思しき 『美人長命』 (佳人薄命のパロ)Tシャツにホットパンツの砕けた姿。 作品屈指の衣装持ちである弁天様ですが、デタラメ四字熟語Tシャツ結構気に入ってますよね。 (趣味の悪いTシャツって言ってたのに…) 二代目と同じように、矢三郎を害していた存在=天満屋に迫ります。 真っ赤なヒールで天満屋の頭を踏みにじる姿は、弁天様の面目躍如ですね。踏まれたいと思った方も多いのでは。あっという間に場を支配する弁天様、さすがです。天満屋が反撃とばかりに放った銃弾をペイっと弾いて吹っ飛ばす。 天狗の力って、怪力も含まれているんですかねえ。それとも重力を操るような術なのかしら。
天満屋さんの退場も面白かった!あれって肉襦袢だったの!?たしかに袖口のようなものは見えていましたが何故… 意外に細身でアンバランスなのが江頭みたいだったし、吹っ飛ばされながらウインクしてるし、次の登場が楽しみです。 「天狗よりも偉いのだ!」という台詞通りに天狗・狸・人間の 『三つ巴』 の一角をババーンと張っていただきたいところ。
やっと二人きりになった矢三郎と弁天様。奪われた月を弄ぶ弁天様の描写が丁寧です。 図らずも夜の散歩のワガママが叶った形ですが、矢三郎はその月を戻すようお願いしました。 月に関する一連のやり取り、象徴的な感じがします。 1部で矢三郎は弁天様の願いを一蹴し、今回は弁天様が手に入れた月を戻してもらおうとする。 矢三郎って、阿呆と自称する割に狸であることを弁えていて、実はあまり境界に対して踏み込んできませんよね。 月は、矢三郎自身なのかなと思ったり。モチーフとして3部でも出てきそうな気がします。 月は満ち欠けをするし、変化の象徴でもあります。今後どう変化するんでしょうね。
波風立てよう、うーんと立てよう
場面は変わって、狸谷不動に降り立つ母・桃仙と矢三郎。次男・矢二郎の化け力を回復させる薬を貰いに来たようです。 狸谷不動といえば、お母さんの実家ですよね。削れた石段一つにも思い出話が咲くようです。 相変わらずツチノコには全く興味がないようで笑えます。お父さんとの出会いのきっかけだったのにね。 お母さんの兄(伯父さん)も初登場。どんどん新キャラが出てきます。人間の化け姿ではありませんが、結構年配みたいですね。お母さんが若い化け姿なので忘れちゃいますが、三男までは成人している四児の母だもんなあ。 伯父さんに案内された先は狸の楽園でした。桃仙の母(おばあ様)は真っ白ふわふわの毛玉で、触ったら柔らかそう。おばあ様の長生きにあやかって、狸たちが集まってきているようです。さながら長生き教の教祖様ってところでしょうか。
おばあ様、可愛いです。さすが有頂天家族の真ヒロイン・お母さんの母親だけある。 時間の流れが他者と違う感じとか、予言めいた言葉とか気になる。 『流れが悪い』 ってどういうことなんだろう。 やはり天満屋にやり込められている現状とかなのかしら。矢三郎最近やられっぱなしですし。 早く矢三郎が 『波風立て』 て活躍する姿が見たいなあ。 帰り道に納涼船の話題も出ましたね。まずはそこで夷川とドンパチするのかな。 1部だと長老連中はみんな爺さんばっかりなので、狸社会における女性たちがクローズアップされるのは楽しいですね。
矢二郎におばあ様の薬を届けようと、六道珍皇寺の井戸に向かう矢三郎。 井戸にみっしりとハマった偽叡山電車には笑ってしまいました。 偽叡山電車なら井戸サイズにもなれるのね。知らずに覗き込んだら腰を抜かしそうです。 矢二郎は化ける練習をしているようですが、なかなか上手く行かない様子。矢三郎も蛙姿で井戸の底へ。 蛙サイズの将棋盤で詰将棋。矢一郎が準備に奔走している南禅寺の将棋大会に出場するそうです。下鴨家で唯一将棋をするのが矢二郎ってところがいいですよね。やる気はないけど教養は高そう。お父さんとも仲が一番良かったみたいだし、お父さんから将棋の手ほどきを受けたのでしょうか。 来週の将棋大会で実力が明かされるのかな。そろそろ矢二郎の人間バージョンが見たいです。
天狗の邂逅
矢二郎からの情報で、矢四郎と共に二代目の新居を訪れる矢三郎。 烏丸通りから少し入った場所のようです。あのビルは実在の建物だったりするんでしょうか? 屋上まで登ると、炎天下に佇む二代目の姿が。屋上、どれだけ広いんでしょう。 そして、唐突に始まるエクストリームアイロニング(笑)。二代目のテーマと相まってやたら壮大なアイロンがけです。このシーンで、几帳面で神経質っぽいのにどこか変な二代目のキャラクターが表現されている気がします。 矢四郎の挨拶が、矢三郎と同じだけどたどたどしいところが微笑ましいです。
お茶会に誘われる矢三郎と矢四郎。屋上に豪華なお屋敷が建っている! 1期3話で登場した西崎源右衛門商店の時計台のように空間が歪んでいるのかもしれません。 英国紳士らしく、格調高い家具に囲まれたなんとも二代目らしいお宅です。 こんなに広く快適な邸宅がありながら、なぜ殺人的に暑いであろう屋外でアイロンがけしていたのでしょうか…。
アフタヌーンティーも本格的で美味しそう。有頂天家族は全般的に食べ物が美味しそうなのがいいですよね。そんな中、豆餅をほおばる二代目。手が汚れるのは好きじゃないけどでもちゃんとお土産を食べるのが律儀。赤玉先生ならば、気に入らなかったら見向きもしないだろうところも対照的です。豆餅は、きっと下鴨神社近くの出町ふたばのもののはず。私も好きです。いつも行列していますが。
お茶会の場でも電磁気学の本にかじりつく矢四郎、意外に肝が座っています。 そんな無礼にも関わらず、同じ電磁気学を研究した者として矢四郎にゴーグルを与える二代目。懐が深いです。(赤玉先生の名前を出したときの冷ややかさ��相変わらずですが…矢三郎は機嫌を損ねるのを恐れずあえて比較したとしか思えない) ゴーグルはこれから矢四郎の装備アイテムになるのかな?活躍しそうな気配がします。
しかし、そんな和やかなままお茶会が終わるはずがなかった! 冒頭で帰国したあの人が黙っていません。するりと邸宅に入りこんだと思ったら二代目の長椅子で嫣然と横たわる弁天様。 あの長椅子、1話で二代目と矢三郎たちが出会うきっかけとなったものですね。 弁天様のお眼鏡にかなうほどの逸品のようです。 ちょうど件の長椅子で昼寝をしようとしていた二代目と、弁天様の初邂逅。混ぜるな危険の二人がついに出会ってしまいましたね。 長椅子を巡って寒風吹きすさぶようなやり取りの後、なんと弁天様が床に転がされてしまいます。突然のテーブルクロス引きもちょっとシュールでしたが、まさか弁天様を転がすための準備だったとは。直接弁天様に触れないところは紳士?ですが、情け容赦がありません。
今までの弁天様って 『天下無敵』 の象徴だったと思うんですよ。 赤玉先生を追い落とし、鞍馬天狗を従えて、金曜倶楽部を魅了し狸鍋を食らう。 三つ巴の頂点で天狗笑いするジョーカー、それが1部の弁天様だったのです。 しかし、二代目には今までの手法が通じない。この感じ、覚えがあります。対天満屋の矢三郎だ!弁天様は、ヘラヘラしながらも一矢報いるべく計略を巡らせた弥三郎のように甘くはありません。 長椅子を取り戻し、弁天様に見向きもしないで昼寝を始める二代目。見下ろす弁天様は今までにない表情をしています。眉根一つ寄せていないのに、めちゃくちゃ怒ってるよこの人!危ない!逃げて!
ここで引きってずるいわあ。気になってしょうがない。
三つ巴について
今回気になったのは、 『三つ巴』 を担う役者たちの言い分です。 矢三郎は、「天狗に遠く憧れて人間を真似るのも大好き」な狸であり、 弁天様は、かつては「ただの鈴木聡美」だったけれど、場合によって「だって私は人間だもの」「だって私は天狗だもの」と嗤う。 そして、2部で登場したこの二人。 二代目は、如意ヶ嶽薬師坊の息子でありながら「私は天狗ではないよ」とうそぶき、 天満屋は、「俺は天狗よりも偉いのだ」とのたまう。 彼ら全てが、境界を超えようとする者なんですよね。裏を返すと自分ではない何かになりたい者とも言えます。 天満屋の口から寿老人もかなりの幻術使いであることが語られたり、菖蒲池先生は狸に格別の敬意を払われていたりすることからも、これからどんどん境界の曖昧な役者たちが増えていきそうです。 (そういえば、1部の偽右衛門選挙は狸が人間の真似事をしていると表現されていましたね) 前述の通り、実は憧れをいだきつつ領域から出るのに一番ためらいがあるのが主人公の矢三郎なのかもしれません。
次回は初回から話題に登っていた将棋大会。玉瀾先生と矢一郎の活躍が楽しみです。
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有頂天家族2 第2話「幻術師 天満屋」感想
何を以て勝ちとなるや
さて、100年ぶりの再会を果たした赤玉先生と二代目の対峙から始まります。 やっぱり赤玉先生の待ち合わせといえば南座ですよね。 山にはそれぞれ天狗の縄張りがあるようですが、洛中にも縄張りってあるのかしら? EDで京都タワーの天辺に佇む弁天様の姿がありますし。
野次を飛ばす鞍馬天狗に、金光坊、そして矢三郎たちが固唾を呑んで見守る中で 赤玉先生は風神雷神の扇を振り上げますが…なんと手からぽろりと落とし自身も屋根から転げ落ちる! すんでのところで矢三郎の助けが入って赤玉先生は命拾い。 二代目は冷ややかに二人を見下ろします。
ここで二代目の問いに『阿呆の血のしからしむるところ』と応える矢三郎。 いい回答だなあ。矢三郎の立場としては、恩師である赤玉先生を立てつつ築きつつある二代目との関係を壊したくない。 だったら狸である自分が阿呆なんですんませんへっへっへ、と言っておけば角が立たないと分かっているのです。 『狸的知恵』ってやつでしょうか。弁舌と度胸でドキドキ綱渡りライフを送っている矢三郎だけある。 もちろん、滅多にない天狗同士の戦いを「屋根から転げ落ちて終了」なんて白ける結末にしたくないという野次馬根性も持っていそうですが。
無様に屋根を転がり、狸におぶわれてもなお不遜な赤玉先生に対し、二代目は表情を崩さないものの呆れている様子。 二代目としては複雑な気持ちじゃないでしょうか。 かつて同じ南座で自分を追い落とした憎き父親が、みるも無残に老いぼれてしかも尊大さだけは変わらないなんて。 天狗の寿命は明かされていませんが、友人の金光坊様が1部で『二代目に譲って引退』していることからも 赤玉先生も引退しておかしくないお年。にしても「空も飛べず天狗風も起こせない」のはあまりにも惨めな現状。 なぜ、このタイミングで二代目が帰朝したのかはまだ明かされていませんが、帰ったら父親に一泡吹かせようと研鑽を積んでいたのは明白です。 なのに、肝心の父親があのざまでは拍子抜けもいいところでしょう。「倒す価値もない」と言い捨てて去ってしまいます。
この顛末に皆も拍子抜け。白けた様子で三々五々解散していきます。 個人的には金光坊様の佇まいが好きです。文庫本片手にフィルムカメラと瓶ビールを用意して見守る感じ。 きっと矢三郎が助けなくても、いざとなったらタオルを投げ込んでくれそうな安心感がありますよね。 赤玉先生は良い友人をお持ちです。(器が大きくなかったら赤玉先生の友人なんてやってられないだろうし) そんな中、鼻息荒くなぜか勝利を宣言する赤玉先生。矢三郎も苦笑いでしょう。 明らかに二代目から情けをかけられたのに、尊大な態度を崩さない赤玉先生は哀れとも言えるしさすが大物とも言えます。 本当に憎めないお方です。
許嫁問題
弥三郎がアルバイトをしている、まみあな骨董店に矢四郎が訪れます。 (『まみあな』って『狸穴』と書くんですね。知らなかった。狸が経営しているだけのことはある) まみあな骨董店は、1期で逃亡生活を続けていた矢三郎が弁天様にとうとう捕まってしまう場面の舞台でしたね。 ただ匿われていただけかと思っていましたが、バイト先だったとは。
矢四郎いわく金閣・銀閣兄弟が二代目に取り入っているとのこと。 矢三郎が悪態をついたとたん、矢四郎の背中から海星の声が。びっくりした矢四郎はダルマタワーに突っ込み尻尾を出してしまいます。 (1期でも矢三郎はここでダルマに化けて弁天様に捕獲されたりと、何かとダルマに縁のある場所のようです) 海星は矢四郎のがま口リュックの中に入ってやってきました。早退を促したのも、矢三郎と話がしたかったからかな? 相変わらず矢三郎の前には姿を表しませんが、がま口リュックの動きに可愛らしさがあふれています。 仲良くケンカしな 状態の二人に、矢四郎が『許嫁問題』を再提起するも、骨董店店主に呼び出しを食らってこの件はおあずけ。
たしかに、許嫁に決めた人(総一郎)も破棄した人(早雲)もいないならどうするんだろう…は気になるところです。でも、矢三郎は矢二郎の気持ちを知っているしなあ。
化けの皮が剥がれる
矢三郎が呼ばれたのは、寺町通商店街アーケード屋根の怪しい違法建築と男・天満屋についてでした。 商店街にも狸が溶け込んでいるんですね。洛中にはどれだけの狸が商売を営んでいるんだろう。 狸の店主が化かされたと聞いて、俄然やる気を出す矢三郎。 良心が邪魔をして人前では化けたことのなかった『ヒグマ』に化けて天満屋を脅かしますが、当の天満屋は「ヒグマがこんなところにいるわけない」とあっさり。逆に怪しい術をかけられて、ヒグマ姿のまま人通りのある寺町通商店街に降りてきてしまします。 当然パニックが起こり、人間たちは逃げ惑う。あわや警官に撃たれてしまう瀬戸際で、海星が現れ『ヒグマ』は煙のように消えてしまったのでした。
アーケード屋根と言えば、1期の夜の散歩を思い出します。 今回も連想されるのは 弁天様の不在 。弁天様は人間と天狗の境界にいる存在だと思うのですが、今その役割は二代目と天満屋が担っている気がします。どちらとも衝突が避けられないでしょうね。
鴨川の橋のたもとで意識を取り戻す矢三郎に、海星は一喝(ただしがま口リュックの中)。 それにしても、今期の矢三郎は狸姿が多いです。あんなに化け力を誇っていたのに…。
木曜倶楽部
ところ変わって、矢三郎は淀川教授ととある場所へ。 『木曜倶楽部』 の会合だそうです。 『木曜倶楽部』 とは、金曜倶楽部に対抗して狸鍋反対を標榜する会とのことですが、会員は二人しかいないみたい�� 淀川教授、お��しぶりです。金曜倶楽部を除名されてからも元気にしていたようでなにより。 狸愛の深い淀川教授は、素晴らしい狸の絵を描く菖蒲池先生のお宅兼お店に矢三郎を連れてきたのです。
菖蒲池邸の庭、うっかりすると遭難するようです。この京都は至るところで空間が伸び縮みしているんですかね。 菖蒲池先生を探している矢三郎に、円成寺権三郎を名乗る狸が現れて道案内。先生、一体何者?? そして、どこからともなくお囃子が聞こえてきました。「あの男なら祭を連れてくるのは造作もない」??
「祭を連れてきた」のはやはり天満屋。オオサンショウウオ鍋を振る舞い、幻術を披露します。 逃げ惑う奥さんと木曜倶楽部に対して、動じない菖蒲池先生が気になります。幻術通じないのかな?一体何者??(2回目) 釈然としない矢三郎は、帰り道に淀川教授から天満屋のことを聞き出します。 寿老人の手下、それだけで怪しい。けれど、寿老人の逆鱗に触れてしまったらしい。 そこに天満屋再登場。淀川教授に取り入ろうとしますが、にべもなく断られてしまいます。教授、かっこいい!
地獄絵から来た男
教授と別れて、踵を返す矢三郎。菖蒲池先生のところに狸姿で戻ります。 菖蒲池先生はやっぱり矢三郎の正体をわかっていた模様。伊達に狸から敬意を払われていないようです。 井戸の底の蛙になった気分 、という発言といいやはり仙人じみた、狸と天狗の匂いのするお方です。 天満屋に一矢報いたいと語る矢三郎。やっぱり悔しかったのかな。
先生が見せてくれたのはある人から預かった 地獄絵 。地獄絵の亡者たちを救う、仏様を書いて欲しいという依頼だそうです。 そして、天満屋は地獄絵から蜘蛛の糸をつたって出てきたと。 地獄絵の持ち主は恐らく寿老人、寿老人の逆鱗に触れて天満屋は地獄絵に落とされて、菖蒲池先生の蜘蛛の糸で戻ってきた?
場面は変わって、寺町通商店街アーケード屋根。いつぞやの弁天様のように、月に乾杯する天満屋。 ご丁寧にあのカクテルを手にして、ご満悦の様子です。 背後に迫るのは、地獄の鬼に化けた矢三郎。 慌てふためく天満屋に溜飲を下げる矢三郎ですが、ただでは起きないのが天満屋の幻術師たる所以。 手の銃で矢三郎に反撃か!?
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「そうして私たちはプールに金魚を、」
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概要
2012年に埼玉県狭山市で実際に起こった事件を下敷きに、息をつかせぬ目まぐるしいカットの応酬で見せる 約30分のショートフィルムに詰め込まれた、どこにも行けない少女たちの話。
観る前のざわつき
第33回サンダンス映画祭』ショートフィルム部門で日本人初のグランプリを受賞 ということで 上映が実現したらしく、約1週間のレイトショーだったのだが、私が行った回(21:10)は立ち見が出て超満員。 急遽上映回が追加されるほどの人気ぶりだった。 客層としては、20代男女とそれより上の年代は男性の方が多い印象。
これ、どこでバズってるの?? が上映前の正直な感想。 たまたま「今ユーロスペースって何やってるんだっけ?」と検索して見つけたので。 2012年の狭山の金魚事件は覚えていて、これどこの青春映画だよと思ったし 当時のニュースの反応でも『ドラマで見たい』とかコメントされていたので、 考えることはみんな同じだけど、本当にやってくれた人がいたよ。というのが見に行ったきっかけ。
実は、私はユーロに前日にも行ったのだった。普通に気楽に10分前くらいに到着したら 完売 でロビーはごった返し 立ち見も無理、みたいになっていて「こりゃちゃんと観に行ったほうがいいのかもしれない」と思った次第。 二日目はどうにか滑り込めたが、危ういところだった。
「4人の女子中学生が夜中のプールに忍び込み400匹の金魚を放って半裸で泳いだ」
ってもう、字面だけで胸が締め付けられるじゃないですか。その画を想像するだけで青春ゾンビ魂がうずいてしまう。 映像化するなら『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』や『バタアシ金魚』のようになるのかなあ…と 勝手に思ったりしていた。 あとは3月に劇団ロロの「いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三高等学校(いつ高)」シリーズの一挙上演を観たり、 いわき総合高校の女子高生たちが踊る長回しのMV 江本祐介『ライトブルー』に触れていたので、 すっかりそういう気分で観始めたんだけど、いい意味で裏切られたというか。
あ、これもっと悪い大人たちが確信犯的に作ったやつだわ。
埼玉県狭山市という、ど田舎ではないけど都会でもない郊外。広がる首都圏のベッドタウンの中のとある町。 誇れるような歴史や文化はないけど、東京に出られないわけじゃないけど、生きていくのにそれって必要? 一時期流行った “マイルドヤンキー” の世界の中にいる女の子たちをガリガリと描いていく。 それは、ゲーセンやカラオケボックスでむやみにはしゃいだり、出会い系で引っ掛けた冴えない男を遠くから見て笑ったり する乾いた笑いの中で表現される。 一方、イオンモールで遭遇する、パチスロ中毒やシングルマザーや不倫や5人の子持ちが "私たちの未来” でも 「そこそこ幸せならいいかー」と納得する。 苛立ちは感じていても、諦めのほうが先行する郊外の理論を彼女たちに語らせる。
家庭の事情や、彼女たちの世界から飛び出して(B級)アイドルになった同級生が断片的に描かれていたりするが あくまで4人の中で閉じた中で物語は進む(ような進まないような)。 仲良しに見えるけど、別にどうしてもこの4人じゃないと駄目ってわけじゃなくて、 なんとなくつるんでるだけ。時間を潰しているだけ。 好きな人はいるけど、みんなには話していない。他の3人が何を考えているのか空気を読んでいるだけ。 縁日の夜、他の3人の前で自分を呼び出した男子をプラスチックの刀で切りつけるのも、 「やれって言われたような気がする」からなのだ。
違和感がある。女子中学生がこんなこと言わないよね、以上の何か。 これってリアルなのか?? しかし、クリトリック・リス扮する金魚のテキ屋に「お前ら、モテねーだろ」と言われて中指を立てるシーンを見て ストンと腑に落ちた。 女子中学生の皮をかぶった、童貞男子の話じゃん。
男性が描く女の子のリリカルさ
30分のショートフィルムという理由だけじゃなくて、リリカルなんだわこの子達。 狭山に感じる苛立ちやどこか感じる甘えはこれでもかと詰め込まれているのに 彼女たち4人の個性や肉体をもった性的な生々しさは削ぎ落とされている。 まるで彼女たちが放った金魚のように見分けがつかず、あくまで “彼女たち” としてきらめいている。
これだけ書くと、アニメの「けいおん!」などで描かれるような世界と同じなのかと思われるかもしれない。 むしろそれは、前述したいつ高シリーズや『ライトブルー』MVで描かれているものであり、 「〜プールに金魚を、」ではない。 ファンタジーのベクトルが違うのだ。 女の子たちがこんな風に青春しているとかわいいよね、自分も女の子になってそこに入りたい!のが前者で (あの頃の)俺らのくすぶりを女子中学生に演じてもらったらいいよね!が後者なのではないか。 「もっと悪い大人たちが確信犯的に作った」と感じたのは、(あの頃の)男子たちの夢を見るポイントをそっちにずらすことで 同じファンタジーなのにさもリアルかのように見せているからだ。あざとさの切り取りかたで勝っている気がする。
だから、金魚を放ったプールは暗くて見えないままだし、見えないまま映画は終わる。 でも、びしょ濡れになった彼女たちのブラはみんな白く透けている。 そういうことだ。
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「タレンタイム〜優しい歌」
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概要
2009年に逝去したマレーシアの女性監督、ヤスミン・アフマドの最高傑作と名高い長編映画。 民族と宗教が入り乱れるマレーシアの高校で開催される音楽コンテスト「タレンタイム」をめぐる少年少女の物語。
きっとこれ好きなやつだわ
普段そんなに映画を見る習慣がないのだが、たまたま誘われて観に行った『人類遺産』の予告編で知ったのがきっかけ。 音楽をめぐるボーイミーツガールとか王道過ぎだけど、マレーシアが舞台なのと ギターを引きながら歌う男の子が魅力的だったことを覚えていたからだ。 (あと『そうして私たちはプールに金魚を、』を観るための空き時間にちょうどよかった)
流石に早い時間(18:45の回)だからか、平日のイメージフォーラムは空いていて数分前に到着しても整理券番号は10番台だった。 男女比はほぼ半々で一人客が多め。
言葉で表現される彼らの背景について
冒頭「マレーシアはマレー語、中国語、タミル語が使われる多言語国家である」と語られる。
恥ずかしい話、今回この映画を観るまでマレーシアが複雑な多民族国家であることを知らなかった。 人口比の多いマレー系に習いイスラム教が国教だが、婚姻を結ぶと非ムスリムもイスラムへ改宗する必要があるため 華僑やインド系は彼らとの婚姻をあまりしないことも。 そして、この背景が物語に欠かせない鍵であり、ただのボーイミーツガールにはおさまらない物語であることを予感させる。
ヒロインのムルーはイギリス系の父とマレー系の母を持つムスリム。母に内緒で「タレンタイム」のオーディションを受け、 送迎係としてインド系の少年マヘシュと出会う。 転校生のマレー人ハフィズは優等生でギター少年で歌がうまい、 二胡でタレンタイムに出場する中華系のカーホウはハフィズにトップの座を奪われて面白くない。 そんな彼らが同じ高校に通っているのだ。
民族を超えた彼らの会話は準公用語である英語を主にするが、 高校内でも教師がカーホウをたしなめるときは中国語で、ムルーとハフィズはマレー語で会話したりする。 民族の違いは家庭内での家族との会話で顕著に表され、専ら自らのルーツ言語でコミュニケーションを行う。
隣の席に座るあの子とは言葉が違う、民族が違う。 それが当たり前の環境の中で、マヘシュとムルーは惹かれていくが…なんだけど さらにマヘシュが聴覚障害者であることが上に乗っかる。恋の障壁のてんこ盛りなのである。 マヘシュが言葉を話せない、ことは「共通語である英語がなかったら」を想像させるし、 ムルーがマヘシュに手話をはにかみながら習うシーンは「恋は言葉を越える」ことを感じさせる。 言葉を通して、二人の背負っている歴史を観る者に伝えているんだろう。
終盤、必死に手話で思いを伝えようとしてるマヘシュにムルーが言った “しゃべりすぎ!” という表現は白眉。
でもやっぱり青春音楽映画
ただ、この映画は言葉・民族といった背景を踏まえつつ、あくまで王道言うたらベタな青春を 切なく描き出しているのがいいところだと思う。 ピアノを弾き語るムルーを熱っぽく見つめるマヘシュは本当にかっこいいし、 ギター少年は病床のお母さんの自慢の息子であろうとするため、勉強も音楽もお見舞いも完璧にこなそうとするいいヤツだし 二胡くんがギター少年に辛くあたるのは、成績至上主義のお父さんに殴られないようにするためだったり。
そして、彼らの奏でる音楽がいいんだよ。 特にギター少年の歌!声が素晴らしい。実は裏で、恋する二人が思いを通じ合わせるシーンが進行していたり よく考えると完全に当て馬なんだけどつい引き込まれてしまう。 影の主役はお前だよ。
逆に、ヒロインであるムルーの魅力にいまいち説得力がなくて残念だった。 終盤、実はマヘシュとギター少年だけじゃなくて二胡くんもヒロインが好きなことが明かされたとき そんな素振りもなかったからすごく唐突だったし、正直「どこに惚れたの?」と思ってしまった。 ピアノ弾き語りの姿にもうちょっと説得力があれば違ったかもしれないけれど。
力技、でもいい
ツッコミどころは沢山ある。 恋する二人の今後については狙いだと思うけれど、 二胡くんの心情の変化はの恋心以外にも唐突な場面が多いし、ギター少年のお母さんのくだりとか「?」が今でも残るし。 正直、音楽マジック(歌でなんだかごまかされてしまう問題)に頼っている部分も多い。
でも、いいんですこれで。 ベタ?ステレオタイプ?いいじゃない。 この国で彼らは、いろいろあるけどひたむきに生きているんだよこんなにキラキラと! って優しくも高らかに歌い上げられたらこっちはひれ伏すしかないもの。
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有頂天家族2 第1話「二代目の帰朝」感想
有頂天家族、ふたたび
狸谷山不動院の階段から始まる1話。下鴨四兄弟の母・桃仙のご実家がこちらのようです。 『階段渡りの桃仙』 というあだ名からも分かるとおり、お母さんはだいぶお転婆だったみたいですね。 ちびっこ桃仙ちゃん可愛いです。 対するツチノコ探検隊の隊長が、下鴨家の父・総一郎ですが、狸姿はすでに貫禄あり。 化け姿は他の子狸たちが着物なのに対して、一人洋服を着ていていいとこのお坊ちゃんの気配がします。 時は流れて、白無垢姿の桃仙を階段下で待つ、紋付袴の総一郎の姿。お母さんは今と変わらないけど、お父さんが若い。 その後の一家全員集合(矢四郎誕生くらいかな?)のときにはあのお父さんの姿になっているのですが、 お母さんが若いだけなのか、お父さんが偽右衛門に似つかわしいように貫禄ある姿に化けたのか、 はたまた偽右衛門の心労がたたって老けたのか気になるところです。
矢三郎の独白をバックにした下鴨家のちょっと器の足りない子どもたちの映像がすごくわかりやすい。 矢一郎のいまいち格好がつかないところとか、矢二郎が化ける練習中で今も井戸にいるだとか、 矢四郎は勤勉少年になったけどすぐに尻尾が出るところは変わらないとか。 矢三郎はやっぱり暇そうにしているなとか。 1期の最後から時間を経て変化した部分としていない部分が理解しやすいです。 ああ、彼らが帰ってきたなとしみじみしてしまいました。 『阿呆の道』 、良い言葉です。
モダンな天狗つぶて
父も探したツチノコを探している矢三郎。出会うきっかけのはずのツチノコをちっとも理解しようとしないお母さんが微笑ましい。 矢一郎は今度こそ偽右衛門になるべく、父のもう一つの趣味だった将棋大会の復活を画策している模様。 (どうでもいいことかもしれませんが、将棋は 打つ じゃなくて 指す だと思うのだけど…) 矢三郎はもツチノコ探検隊を再結成すべく、矢二郎を訪いますがふられてしまいます。矢二郎の井戸には将棋盤。 たしかに捕まえたツチノコに食べられたら元も子もないですよね。それにしてもまた井戸端で牛丼を食べているのが面白い。 六道珍皇寺の途中に牛丼屋があるのでしょうか?
丸め込んだ矢四郎を従え如意ヶ嶽へ出かけた新・ツチノコ探検隊長ですが、矢四郎はツチノコよりも電磁気学に夢中。 1期で指先から電気を給電できるという特技(?)を披露していましたが、それを活かすために勉強をしているのかな。 矢四郎くんの成長が見られる場面。天才の下りは矢三郎の阿呆さが全面に出ていていいですね。
そして、唐突に降ってくる瀟洒な長椅子。洛中を騒がせている 『モダンな天狗つぶて』 だそうです。 天狗が所有権を主張しなければもらっていいそう。天狗と狸の関係性が垣間見える習慣ですね。 矢四郎の身長が足りなくて、ほとんど椅子を触っていないところが笑える。 天狗つぶてから身を挺して矢四郎を守る行動といい、矢三郎は何だかんだいいお兄ちゃんだと思います。
噂をすればなんとやら、軽口を叩いていたら鞍馬天狗に絡まれる羽目に。 1期で如意ヶ嶽は赤玉先生ではなく鞍馬天狗の縄張りになってしまったんでした。 お父さんに化かされた恨みもあるのか、赤玉先生や弁天様との関係性が気に入らないのか目の敵にされていますね。 反撃とばかりに矢三郎は白象に化けますが、鞍馬天狗たちは堪えていない様子。 あわやの場面で降ってきたのはまたしても 『モダンな天狗つぶて』 、白い旅行鞄。
二代目のテーマ、無駄に壮大
一分の隙もなく、白いスーツに身を包んだ紳士が空からやってきました。なんと 『薬師坊の二代目』 だそう。 鞍馬天狗が父親である赤玉先生を追い落としたと聞いても冷ややかな反応、「とどめを刺す」とまで言う二代目に 鞍馬天狗たちだけでなく、矢三郎もびっくり。矢三郎は赤玉先生の住む出町柳のコーポ枡形へ一路走ります。 先回りして赤玉先生に化け二代目を迎えた矢三郎でしたが、あっけなく化けの皮を剥がされてしまいます。 矢三郎の得意の話術で、鞍馬天狗に投げ飛ばされてしまった家財道具 = 『モダンな天狗つぶて』 の回収を請け負いました。 二代目が去った後の押し入れを開けると…眠ったままの赤玉先生。のんきなものです。
サブタイトル通り、新キャラの二代目が登場しました!天狗は皆文字通り天狗鼻のデザインだと記憶しているのですが、 (人間だけど天狗の力を持つ弁天様は除く)二代目は天狗鼻じゃないですねえ。目元は赤玉先生の面影がある気もしますが。 短気な赤玉先生に比べてとてもクール、そして押し入れの赤玉先生に(多分)気づいていながら見逃しているところも余裕を感じます。 英国紳士とはかくやという感じ。この人、絶対強い(確信)
怒涛の新キャララッシュ
さあ、二代目の帰朝は天狗界だけではなく狸社会も揺るがす大事件だったようです。 現・偽右衛門の八坂さんに呼ばれて矢一郎とともに向かう矢三郎。なんと本拠地は肛門科の診療所でした。 ここって、今も偽右衛門として相談事を受けているだけじゃなくて、診療もしているのかしら? 古びた診療所感がよく出てる。 置いてある雑誌も 『狸自身』や『クロオッサン』 になっていたり、偽ハワイの内装もやっつけ感が出ていて芸が細かい。
ここで二人目の新キャラ、玉瀾さん登場。ローマの休日のアン王女のような楚々としたデザインいいですねえ。 おっとりした外見に反して再登場した金閣・銀閣を叱りつけるところとか、しっかり者のお姉さんです。 金閣・銀閣、相変わらずいいキャラしてます。背後のおばあちゃんも入れてEXILEになってたり今期も輝いているなあ。 いつもの小競り合いが始まるかと思ったら、なんと三人目の新キャラ・呉一郎まで登場。二人を黙らせてしまいました。 1期で海星と矢三郎の許嫁の件で登場した、夷川の家系図にチラリと載っていましたね。夷川家の長男です。 年の頃は矢一郎と同じくらいでしょうか?僧衣を纏って、なんだか真面目そう。生臭の極みとも言える早雲の息子とは思えない雰囲気です。 『早雲が残したもの』 について偽右衛門へ相談していたということですが…気になります。
やっつけ仕事な偽ハワイに迎えられる、矢一郎と矢三郎。二代目と赤玉先生の因縁を知らされます。 100年前 『壮絶な親子ゲンカ』 をして、敗北した二代目は英国へ出奔したとのこと。赤玉先生、昔は強かったんだなあ。 今では考えられない勇姿ですね。 八坂さんの 『狸親父を決め込む』 って、要はなにもしないことじゃん!と思いましたが、無理もないことかもしれません。 天狗の喧嘩に狸が出る幕はないのです。矢三郎はちゃっかり 『天狗つぶて』 回収の協力を得て、抜け目なし。
決戦は南座で
モダンな天狗つぶて、もとい散逸していた二代目の家財道具を逗留するホテルに運び込む矢三郎。豪華な品々です。 運送業者の制服はヤマトっぽいですが、袖についたあのシルエットが狸っぽい。きっと彼らも狸なんでしょう。 人間社会への溶け込みっぷりが見て取れますね。 謝礼を固辞する矢三郎と二代目のやり取りが軽妙です。二代目も気を許し始めた雰囲気。 さすが大物に気に入られることに定評のある矢三郎。 しかし、まだ見つからない 『独逸製空気銃』 の件は穏やかではありませんが。
さてさて、もう一人の大物(?)である赤玉先生の住まいにやってきた矢三郎は冷や汗をかく状況に。 赤玉先生の友人である金光坊様が来訪していたからです。二代目の帰朝をうまく隠していたつもりが、これはバレている… 案の定詰め寄られて二代目の居場所をしゃべってしまいます。そして、赤玉先生の果たし状を届ける羽目に。 この構図、1期1話の恋文と同じですね。と、いうことはやはり果し合いの場所はあそこになるのでしょうか。
赤玉先生の果たし状を渡した矢三郎に、二代目はそっけない様子。 「行くかもしれない、行かないかもしれない」あっ、赤玉先生も同じようなことを1期の納涼船のときに言っていたはず。 親子の血がこんなところに出てきました。矢三郎も「これは来るな」と思ったはず。
果し合いの場所は、やはり南座の屋上でした。100年前の決戦の地でもありましたね。 おぼつかない足取りで屋根まで登った赤玉先生、弁天様との逢瀬はともかく、二代目との勝負には無茶な舞台に見えます。 勝負を見守ろうと、金光坊様がスタンバイ。どこから聞きつけたのか、鞍馬天狗は野次を飛ばしながらどんちゃん騒ぎ。 上空から現れた二代目は、あくまでも冷静にしかしギスギスした会話を繰り広げます。 圧倒的不利に見えた赤玉先生ですが、振り上げた手には風神雷神の扇が。1期最終回の無双再びとなるか!
いいところで引き。続編らしく、登場人物盛りだくさんで賑やかでしたね。 1期の対比になるようなシーンが多く見られました。 注目すべきは二代目の存在と弁天様の不在。1期で弁天様が担っていたジョーカー的な役回りを二代目がしているような。 絶対衝突が避けられない二人が、いつ邂逅するかが楽しみです。
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有頂天家族2 感想 はじめに
はじめに
ゆるゆると「有頂天家族2」の感想を綴っていこうと思います。
前提として、下記は既読または視聴済
「有頂天家族」1期
原作 有頂天家族
原作 有頂天家族 二代目の帰朝
ただし、視聴に際して参照等はしていませんのであいまいな部分も多々あり
「有頂天家族」との出会い
私と有頂天家族という作品との出会いはそこそこ古く、原作の文庫版が出る前だったと思います。 ありがちなきっかけですが、映画も絶賛上映中の森見作品「 夜は短し歩けよ乙女 」を友人から借りて読んでそこからたどり着いたという次第。実にわかりやすい。 他の作品も読みましたが、一番のお気に入りが「有頂天家族」でした。 当時はもちろん映像化を夢想しましたが、きっと無理だろうなと思っていたので(2部の発売も危ぶんでいた) 満を持して「二代目の帰朝」の単行本が発売されたとき、2013年すでにアニメ化されていたことをやっと知ったのでした。
というわけで、アニメ版の「有頂天家族」1期は一気に視聴しました。 面白い!最初はキャラクターのデザインが慣れなかったのですが、 背景美術や音楽がとても世界観とマッチしていて制作側の強い思いと丁寧な仕事に感服しました。 「二代目の帰朝」原作と前後して視聴したため、「二代目の帰朝」もこの映像で矢三郎が弁天様が頭の中の洛中を飛び回る始末。 この作品を作ったスタッフであれば、絶対2部も映像化してくれるはず! 遅ればせながら2期待ちの列に加わっての待望の作品だったわけです。
あー楽しみ
今回は放送回ごとの視聴になるので、感想を書きつつ楽しみな気分を盛り上げていこうかなと思います。
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