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#遠藤怜羅
kachoushi · 28 days
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各地句会報
花鳥誌 令和6年9月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和6年6月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
切り通し省線吹きし若葉風 軽象 蜘蛛の囲に閉ざす社の狐たち きみよ ことごとく夏蝶となる水飛沫 緋路 白あぢさゐ女ばかりに愛でられて 和子 黴の間の亡者に点るシャンデリア 光子 夏の子はジャングルジムに天下とる きみよ 飛鳥山生まれ育ちの蟻の列 三郎
岡田順子選 特選句
乾きたる蛇口の先は夏の雲 緋路 黒南風やおづおづ開くみくじ歌 昌文 南天の花棲み古りし街の隅 美紀 黴の間の亡者に点るシャンデリア 光子 途切れなき列車音聴く四葩かな 風頭 ががんぼ来オルガンの鳴り止みてより 緋路 葉脈の青き稲荷の額の花 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
たてがみに綺羅したゝらせ競べ馬 かおり 負馬の負けを恥ぢざる眼の涼し たかし ユーミンの曲初夏の競馬場 美穂 負馬の誰にともなく息一つ 成子 鬼瓦の鼻ふくらめる若葉風 愛 熱砂駆け鼻息荒し佐賀競馬 たかし 競べ馬シャガールの馬天を駆く 修二 薔薇園にダイヤモンドのやうに雨 愛 勝馬に寄り添ふ笑顔女騎手 久美子 楽屋口より美しき絽の裾捌き かおり バンクシー赤い風船追ふ少女 修二 萍の沈黙にある水一枚 朝子 鞍壺に託す一戦競べ馬 久美子 蟻は蛾を人は柩をかかげゆく 睦子 早苗田の水の世界を行く列車 愛 紫陽花やすこしはなれて宇宙船 睦子 ひつそりと咲くこと知らず濃紫陽花 たかし
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月3日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
短夜の沖に生活の灯のともり かづを 短夜や和尚偲びて尽きぬ宿 笑子 黒南風の精舎を昏め沈めをり 希子 十薬や花明りして父祖の墓地 匠 網を引く明易き浜声合はす 同 悠久の光を溜めて滴りぬ 泰俊
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月6日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
麦の秋鳥の旋回しばし見ん 喜代子 黄金を刈り取る如き麦の秋 由季子 短夜に一夜の旅の用意せる 都 麦秋の大地を分ける鉄路かな 同 逝きし人思ひ起せる虹の橋 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
体内のおほかたは水田水張る 都 湯上りの鏡を閉ぢて蛍見に 美智子 麦秋の金波を運ぶ風頰に 宇太郎 春雨にすつかり濡れて泣黒子 悦子 杜深しすだまの降らす花樗 美智子 校庭に名札を付けたミニトマト 佐代子 南天咲く早世力士悼みては すみ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
空晴れて植田始まる農学部 亜栄子 一村に水ゆきわたり植田かな 百合子 としあつ師偲ぶ薄暑の石仏 教子 枡形の山気を吸ひて蝸牛 三無 下闇や気づけば猫の傍に 白陶 紫陽花の青き滴を受ける句碑 三無 月光をのせて十薬母の逝く 幸子 奥信濃瀬音まじりに河鹿鳴く 美枝子 故郷は懐深く初夏の旅 教子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月10日 なかみち句会
老鶯の声高らかに姿なく 廸子 老鶯や森の静けさ澄み亘る 聰 網戸開け小さき一匹逃しけり 貴薫 書を開く網戸の風の良き加減 三無 緑陰の􄼱間の光踏み遊ぶ のりこ 緑陰や刹那休らふ盲導犬 美貴 緑陰の森歩す空気異次元へ ます江 緑陰に入れば降るもの香るもの 怜
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令和6年6月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
風鈴を今年は出さうかと思ふ 昭子 石庭の砂紋に僧や水を打つ 時江 麦秋や己は小作小百姓 世詩明 万緑の真つ只中で友となる 三四郎 玻璃に付く守宮の目玉大きかり ただし ぬけぬけと嘘吐く男草虱 世詩明 堰音の六月の水裏返す ただし 田植済み静かな寝息一村に みす枝 一望の青田や下校チャイム鳴る 時江 野仏の一重まぶたや著莪の花 ただし サングラス外して白き歯を見せる 昭子 音もなく崩れる雲の峰一つ ただし 僧逝きて幾年寺の木下闇 英美子 緑蔭の不開の門や鐘響む 時江 菖蒲の湯頭脳ゆつくり休ませり みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月11日 萩花鳥会
久々の娘とのドライヴ花菖蒲 祐子 夢誘う伊豆の旅寝の夕河鹿 健雄 薫風に一味添へてウイスキー 俊文 能登思ふ絆の祭始まりて ゆかり 太陽の恵み包みし枇杷すゝる 吉之 夕立の雲が覆ひし我が旅程 明子 鮎解禁河原で塩焼き白むすび 美恵子
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令和6年6月11日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
黒い線行つたり来たり蟻の道 紀子 内緒話浜昼顔がそつと聞き 同 初夏や日々の葛藤過ぎゆきて 光子 畳紙に包まれし物黴にほふ あけみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
紫陽花のしづくを朝日移ろへる 千種 木道の谷戸田の隅に余り苗 幸風 木下闇これより先は獣道 慶月 夏草や弥生時代の息遣ひ 三無 水無月の木霊に道を迷はされ 千種 里山の道標なる立葵 ます江 濃あぢさゐ彩を増す夜半の雨 幸風 半夏生白く人声遠くせり 千種 夏蝶の白の大きく森に消ゆ 慶月 木道に釣り糸垂らす夏帽子 経彦
栗林圭魚選 特選句
鳴き交はす鴉に梅雨の森深く 要 滑り台順番を待つ夏帽子 経彦 今年竹撓ひて風の行方追ひ 三無 雨上るもりの朝やねむの花 芙佐子 紫陽花や森の匂ひに深呼吸 ます江 万緑や森に命を繋ぐ雨 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
露草に一輪挿の織部かな 雪 白鳳の野々宮廃寺跡 同 僧偲ぶ僧の手描きに絵団扇に 同 夏蝶の祈るが如し辻地蔵 同 終電の汽笛編戸を通し聞く 英美子 竹落葉散る音を聞く真昼時 同 毛虫焼く南無阿弥陀仏唱へつつ みす枝 咲いてをり咲きかけてをり七変化 かづを 白寿まで闘志抱きて更衣 清女 鷺一羽思考してをり青田中 やす香 売れ残る金魚に疲れ見えにけり 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月19日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
青葉木菟夜を鳴かねばならぬかに 雪 五右衛門の煙管煙を吐ける山車 同 籠枕夫の遺せし油の香 清女 短夜を添ひ寝の犬に鼾きく 同 蜘蛛の囲の細きにかかるものは何 啓子 懐しき人に逢ふ夢明易し 笑子 風鈴の音とはならぬほどの揺れ 希子 短夜や星を眺めて聴く話 隆司 浴衣着て祭囃子の音に酔ふ 同 風鈴もそれぞれの色兄妹 和子 雨欲しきあぢさゐに色無かりけり 同 今夜だけ風鈴しづか話さうよ 令子 短夜や時の静かに広ごりて 千加江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月21日 さきたま花鳥句会
刺身盛り紫蘇一枚の境界線 月惑 路地裏の暮色に媚びる七変化 八草 夏見舞幼き文字に磯の風 裕章 草刈りの終へて現はる地平線 紀花 麦秋の風入れカフェの読書会 康子 梅漬けの重石に亡夫の酒の瓶 恵美子 たまゆらの時をあづけて啼く河鹿 みのり 麦の秋うねる大地の広々と 彩香 地に影を一瞬黒く夏つばめ 良江
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令和6年6月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
白鬼女の渡しと伝へ草茂る 雪 欠け初めし月に崩るる白牡丹 同 尻重な返事のいまだ梅雨に入る 同 山笑ふ声に呑まれてしまひさう 同 高層のビルに飛び込む夜這星 世詩明 夏旅に背中合せの駅の椅子 同 風遊ぶままに青田の百面相 同 極楽の風吹く寺に夕端居 ただし 朝倉の水の音する青蛙 同 音もなくむくりむくりと雲の峰 みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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yotchan-blog · 2 months
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2024/7/26 7:59:12現在のニュース
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carguytimes · 6 years
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【GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018】ファイナリスト紹介「今井みどり」さん
現在ファイナル投票が行われているGOODRIDE日本レースクイーン大賞2018。また、ファイナリスト20名のなかから選出されるclicccar賞のアンケート投票も始まっています。 そんなファイナリストの方々を1名ずつ紹介していきましょう。 ●ファン対応で定評!ワールドワイドな人気の「今井みどり」さん SUPER GTやスーパーフォーミュラで活躍する今井みどりさん。レースクイーンのキャリアはD1グランプリから始まっています。2017年にはD1グランプリのイメージガールD-LOVEitsのメンバーとして中国遠征も果たしています。なので人気はワールドワイド! ■今井 みどり(いまい みどり) ■ユニット:KeePer Angels/SGT raffinee Lady/SF ■出身地:埼玉県 ■誕生日:1995年6月7日 ■身長/3サイズ:T162cm/B84cm/W59cm/H87cm おっとりした見た目とファン対応の素晴らしさは定評があり、人気も急上昇。ファーストステージの中間発表でも常にBEST10入りを果たしています。 GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018のファイナル投票は2019年1月5日まで。そしてclicccar賞のアンケート投票も同日締め切りとなります。 clicccar賞は、アンケート結果をとても大きな参考として選出し、1月12日東京オートサロン2019の会場内イベントホールで開催される、GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018授賞式の中で発表します(クリッカー賞ではアンケート結果を重視するため、得票数は参考データのひとつとなります)。 さあ、お気に入りの一人を選んで投票しましょう! (写真・文:松永和浩) 【関連リンク】 日本レースクイーン大賞2018「クリッカー賞」TOP20アンケート投票 https://clicccar.com/rq2018_top20/ GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018公式サイト https://rq-award.jp/ あわせて読みたい * 【GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018】ファイナリスト紹介「生田ちむ」さん * 【GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018】ファイナリスト紹介「蒼 怜奈」さん * 【GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018】ファイナリスト紹介「宮瀬 七海」さん * 【GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018】ファイナリスト紹介「藤木由貴」さん * 【GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018】ファイナリスト紹介「林 紗久羅」さん http://dlvr.it/QvnJLZ
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soremiryoku · 7 years
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On Twitter ...
「ラーメンWalkerTV2」新作がCSフジにて1/27(土)8時初回放送!MCにサニーデイ田中貴、SPゲストに小野員裕、はんつ遠藤、田中一明、乃木坂46より向井葉月、伊藤かりん、山崎怜奈!話題の「我武者羅 代々木店」「我的中華そば 机上の空論。」「Tombo」に突撃!お楽しみに!https://t.co/WL6DJN2XOe pic.twitter.com/mpnlJEvIM0
— 【公式】ラーメンWalker (@ramenwalker) January 22, 2018
from Twitter https://twitter.com/sore_miryoku_ January 23, 2018 at 12:04PM via IFTTT
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jculture-ja · 8 years
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ビーチサッカー日本代表発表、東京ヴェルディBSからオズ、後藤ら7 ...
#サッカー #東京ヴェルディ [毎日新聞]ビーチサッカー日本代表のメンバーが発表。キャプテンの茂怜羅オズ(左上)、エースの後藤崇介(右端)らが招集された[写真]=Getty Images 2月6日、日本サッカー協会は2月9日から17日までタイ遠征を行うビーチサッカー日本代表のメンバーを発表した。
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kachoushi · 6 months
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各地句会報
花鳥誌 令和6年4月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年1月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
ドッグラン鼻と鼻とで交はす賀詞 荘吉 裸木のはるかを白く光る街 要 頰切るは鷹の翔つ風かもしれず 順子 人波をこぼれながらの初詣 光子 焼芋の煙たなびく志んぐうばし 和子 群衆といふ一塊の淑気歩す 順子 寒雀神馬と分かちあふ日差し 光子 寒雀入れ神苑の日のたまり 同 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
岡田順子選 特選句
跼り清正の井を初鏡 昌文 本殿につぶやく寒紅をつけて 光子 楪の浴ぶる日我にゆづらるる 慶月 肺胞に沁み込んでゆく淑気かな 緋路 冬草や喧騒去りて井戸残し 眞理子 馬見えぬ乗馬倶楽部の六日かな 六甲 寒鯉来おのれの色の水を分け 緋路 寒椿落つれば湧くや清正井 眞理子 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
一束もいらぬ楪もて遊ぶ 成子 深井より羅漢に供ふ冬の水 かおり 赤なまこ横目に買ひし青なまこ 久美子 畳みたるセーターの上に置くクルス かおり 再会のドアを開けばちやんちやんこ 朝子 半泣きのやうに崩るる雪兎 成子 火を見つめ男無口に薬喰 かおり 歳晩の一灯母を照らすため 朝子 悴みて蛇となる能の女かな 睦子 その中の手話の佳人やクリスマス 孝子 悪童に悲鳴をはなつ霜柱 睦子 凍空とおんなじ色のビルに棲み かおり かくも典雅に何某の裘 美穂 唐突に雪投げ合ひし下校の子 成子 楪や昔硝子の磨かれて かおり 奥伝の稽古御浚ひする霜夜 愛 出会ひ重ね寿限無寿限無と年惜む 美穂 冬灯一戸に遠き一戸あり 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
流れ来し葉屑も霜を置いてをり 昭子 御慶述ぶ老いも若きも晴れやかに みす枝 初春の光りまとひし石仏 ただし 神なびの雨光り落つ氷柱かな 時江 地震の中産声高き初笑ひ ただし 歌留多とり一瞬小町宙に舞ふ みす枝 まだ誰も踏まぬ雪道新聞来 ただし 奥の間に柿餅吊し賑はへり 時江 さびしさの枯野どこまで七尾線 昭子 万象の音の鎮もり除夜の鐘 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月9日 萩花鳥句会
初句会吾娘よりホ句のファクシミリ 祐子 書き初め震何んぞ訳あり辰に雨 健雄 吹雪突き突進するエネルギー 俊文 日本の平安祈る今朝の春 ゆかり こがらしが枯葉ころがしからからと 恒雄 平穏な土地にて食べる七草粥 吉之 御降や茶筅ふる音釜の音 美惠子
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令和5年1月10日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
被災地にすがりし木の芽盛んなる 世詩明 的中の乾いた響き弓始 誠 初場所の桟敷の席の晴れ着かな 同 初御空耶馬台国は何処にぞ 同 石段を袖振り上がる春著の子 同 細雪番傘粋に下駄姿 幸只
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月11日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
年上の夫に引かるる初詣 喜代子 地震起こり慌てふためく大旦 由季子 曇り拭き笑顔映りし初鏡 さとみ 地震の地にぢりぢり追る雪女 都 冴ゆる夜の天井の節をまじまじと 同 男衆が重き木戸引き蔵開き 同 寒月や剣となりて湾の上 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
海鳴や雪の砂丘は祈りめく 都 初電話卒寿は珠のごと笑ひ 同 針始友が未完のキルト刺す 同 授かりし神の詞や竜の玉 悦子 蜑に嫁し海山詠みて老いの春 すみ子 焚上げの火の粉加勢や冬銀河 宇太郎 古傷を思ひ出させて寒四郎 美智子 枯葦の透き間に光る水一途 佐代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
寒の雨誦経とよもす陽子墓碑 文英 寒林を上り来よとて母の塔 千種 顔消えし元禄仏へ寒菊を 慶月 道祖神寄り添ふ寒の雨うけて 慶月 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 裸婦像の背にたばしる寒の雨 同
栗林圭魚選 特選句
信州へ向かふ列車の二日かな 白陶 寒林を上り来よとて母の塔 千種 晴天の初富士を背に山降る 白陶 大寺の太き三椏花ざかり 幸風 空までも続く磴なり梅探る 久 はればれと良き顔ばかり初句会 三無 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 五姉妹の炬燵の会議家処分 経彦 走らざる枯野の車両咆哮す 千種 凍蝶のポロリと落つる影哀れ れい 三椏の開花明日かと石の門 文英
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月13日 枡形句会(一月十三日) 栗林圭魚選 特選句
嗽ぐをどる喉越し寒の水 幸風 七福神ちらしの地図で詣でをり 多美女 七福神詣りしあとのおたのしみ 白陶 凍て鶴の青空渡る一文字 幸子 金継ぎの碗に白湯汲む女正月 美枝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月15日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
曇天に寒紅梅や凜と咲く のりこ 寒梅のつぼみの枝の陽の仄か 貴薫 青空に白き寒梅なほ白く 史空 朝の日に紅色極め寒椿 廸子 我が机散らかり初めし二日かな 和魚 倒れ込む走者にやさし二日かな 三無 釦穴に梃摺る指や悴かみて あき子 夢てふ字半紙はみ出す二日かな 美貴 二日早主婦は忙しく厨事 怜 りんご飴手に兄妹日向ぼこ 秋尚 雪遊びかじかむ手の子包む母 ことこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月16日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
幼子の運を担いで福引へ 実加 寒空や命尊きこと思ひ みえこ ことわざを子が覚えをりかるた取り 裕子 元旦の母と他愛もない話 同 元旦や地震の避難を聞くことに みえこ 初詣車椅子の児絵馬見上ぐ 実加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
古里に温石と言ふ忘れ物 雪 師の墓に愛子の墓に冬の蝶 清女 寒の月見透かされたり胸の内 眞喜栄 鴨浮寝無言の中にある絆 同 降る雪を魔物と今朝を天仰ぐ 英美子 藪入りも姑の一言行けぬまま 同 庭仕事今日冬帝の機嫌よき かづを 玻璃越に霏々と追はるる寒さかな 同 正月が地獄の底に能登地震 みす枝 雪しまき町の点滅信号機 ただし お御籤の白き花咲く初詣 嘉和 若狭より繋がる水脤やお水取 やす香 水仙の香りて細き身の主張 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
寒紅の濃き唇が囁きし 世詩明 お雑煮の丸と四角と三角と 同 正月の馳走其々ある謂れ 千加江 新年の風も言の葉も美しく 和子 磯の香も菰巻きにして野水仙 泰俊 捨て舟を取り巻くやうに初氷 同 左義長や炎崩れて闇深し 同 去年今年形見の時計よく動く 同 ふと今も其の時のマフラーの色 雪 天地に誰憚からぬ寝正月 同 迷惑を承知の猫に御慶かな 同 不器用も父似の一つ初鏡 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 鯖江花鳥句会(一月十七日) 坊城俊樹選 特選句
而して九十三の初鏡 雪 蛇穴に入り人の世は姦しく 同 紅を差し眉ととのへて近松忌 同 懐手おばあちやん子を憚らず 同 鬼つ子と云はれて老いて近松忌 同 着膨れて顔ちさき女どち 一涓 歌かるた子の得て手札取らずおく 昭子 年新たとは若き日の言葉とも やす香 新年を地震に人生うばはれし 同 元旦を震はせる能登竜頭めく 同 裂帛の気合を入れて寒みそぎ みす枝 風の神火の神乱舞どんど焼き ただし 八代亜紀聞きをり外は虎落笛 清女 寒怒濤東尋坊に砕け散り 同 波の腹見せて越前浪の華 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月19日 さきたま花鳥句会
月冴えて城址うろつく武者の翳 月惑 仲見世を出て蝋梅の香に佇てり 八草 枯菊や木乃伊の群の青き影 裕章 寒鴉千木の反り立つ一の宮 紀花 合掌す金波銀波の初日の出 孝江 青空に白き一機や寒紅梅 ふゆ子 初詣令和生まれの児と犬と ふじ穂 白鼻緒水仙の庫裏にそろへあり 康子 激震の恐れ記すや初日記 恵美子 お焚き上げ煙を浴びて厄払ひ 彩香 我が干支の年につくづく初鏡 みのり 家篭りしてをり冬芽萌えてをり 良江
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令和5年12月1月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
師を越ゆる齢授かり初鏡 雪 初笑玉の如くに美しく 同 大晦の右大臣左大臣 同 猫の名は玉と答へて初笑 同 天が下縁深めゆく去年今年 数幸 能登の海揺るがし今日の空冴ゆる 和子 しろがねの波砕かれて冴え返り 笑子 語り継ぐ越前の秘話水仙花 同 雪降れば雪に従ふ越暮し 希子 皺の手にマニキュア今日は初句会 清女 初電話親子の黙を解きくれし 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
蟷螂を見て戻りたるだけのこと 雪 もて余す老に夜長と云ふ一つ 同 蟷螂の緑失せつゝ枯れんとす 同 小春日や袱紗の色は紫に 泰俊 正座して釜音聞くや十三夜 同 海沿ひにギターの調べ文化の日 千加江 枝折戸をぬけて紅さす返り花 笑子 祇王寺の悲恋の竹林小鳥来る 同 大胆な構図を取りし大銀杏 和子 宿の灯も消して無月の湖明り 匠 秋の海消えゆくものにますほ貝 天空 落葉降る賽の河原に降る如く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
異ならず枯蟷螂も人老ゆも 雪 世の隅に蟷螂は枯れ人は老い 同 無造作に残菊と言ふ束ね様 同 冬ざれや汽車に乗る人何を見る 泰俊 石膏でかたまりし腕冬ざるる 和子 山眠る小動物も夢を見る 啓子 路地裏の染みたる暖簾おでん酒 笑子 冬ざれや路面電車の軋む音 希子 おでん屋の客の戯れ言聞き流し 同 風を背に連れておでんの客となり かづを にこにこと聞き役おでん屋の女将 同 冬紅葉地に華やぎを移したり 同 街師走見えざるものに背を押され 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 10 months
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各地句会報
花鳥誌 令和5年12月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年9月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
売られゆく親子達磨の秋思かな 三郎 初秋の六区へ向かふ荷風かな 佑天 浅草にもの食ふ匂ひして厄日 和子 秋の風六区をふけばあちやらかに 光子 蟬一つ堕つ混沌の日溜りに 昌文 中国語英語独逸語みな暑し 美紀 神谷バーにはバ��カスとこほろぎと 順子
岡田順子選 特選句
ましら酒六区あたりで商はれ 久 レプリカのカレーライスの傾ぐ秋 緋路 鉄橋をごくゆつくりと赤とんぼ 小鳥 ぺらぺらの服をまとひて竜田姫 久 橋に立てば風に微量の秋の粒 緋路 秋江を並びてのぞく吾妻橋 久 提灯は秋暑に重く雷門 佑天 浅草の淡島さまへ菊灯し いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月2日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
さざなみの落暉の中の帰燕かな 睦子 流木を手に引き潮の夏終る 同 無干渉装ふ子等や生身魂 久美子 秋暑し右も左も行き止まり 愛 秋の虹までのバス来る五号線 同 バスを降りれば露草の街青し 同 投げやりな吹かれやうなり秋風鈴 美穂 先頭の提灯は兄地蔵盆 睦子 なりたしや銀河の恋の渡守 たかし 指で拭くグラスの紅や月の秋 久美子 くちびるに桃の確かさ恋微動 朝子 法師蟬死にゆく人へ仏吐く たかし 息づきを深め白露の香を聞く かおり 燕帰るサファイアの瞳を運ぶため 愛
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月4日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
恐ろしき事をさらりと秋扇 雪 美しき古りし虹屋の秋扇 同 秋扇想ひ出重ね仕舞ひけり 千加江 秋扇静かに風を聞ゐてみる 同 鵙高音落暉の一乗谷の曼珠沙華 かづを 秋夕焼記憶に遠き戦の日 匠 補聴器にペン走る音聞く残暑 清女 夕闇の迫りし背戸の虫を聞く 笑 秋扇閉ぢて暫く想ふこと 泰俊 曼珠沙華情熱といふ花言葉 天空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月6日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
片足を隣郷に入れて溝浚へ 世詩明 野分中近松像の小さかり ただし 吹く風の中にかすかに匂ふ秋 洋子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月7日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
何事も暑さの業と髪洗ふ 由季子 染みしわの深くなり行く残暑かな 都 膝抱き色なき風にゆだねたり 同 秋の灯を手元に引きてパズル解く 同 のど元へ水流し込む残暑かな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
枯蟷螂武士の貌して句碑に沿ふ 三無 籠に挿す秋海棠の朱の寂し 百合子 一山の樹木呑み込み葛咲けり 三無 風少し碑文を撫でて涼新た 百合子 守り継ぐ媼味見の梨を剥く 多美女 葛覆ふ風筋さへも閉ぢ込めて 百合子 かぶりつく梨の滴り落ちにけり 和代 秋雨の音の静かに句碑包む 秋尚 梨剥いて母看取り居ゐる弟と 百合子 たわわなる桐の実背ナに陽子墓所 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
登り来て峙つ霧を見渡せり エイ子 太鼓岩霧に包まれ夫と待ち のりこ 秋茄子の天麩羅旨し一周忌 エイ子 秋茄子の紺きっぱりと水弾き 三無 散歩道貰ふ秋茄子日の温み 怜 朝の日の磨き上げたる秋茄子 秋尚 山の端は未だ日の色や夕月夜 怜 砂浜に人声のあり夕月夜 和魚 四百段上る里宮霧晴るる 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月11日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
星月夜庭石いまだ陽の温み 時江 サングラス危険な香り放ちけり 昭子 団子虫触れれば丸く菊日和 三四郎 羅の服に真珠の首飾り 世詩明 無花果や授乳の胸に安らぐ児 みす枝 蜩に戸を開け放つ厨窓 時江 秋立つやこおろぎ橋の下駄の音 ただし 曼珠沙華好きも嫌ひも女偏 みす枝 長き夜を会話の出来ぬ犬と居て 英美子 妹に母をとられて猫じやらし 昭子 長き夜や夫とは別の灯をともす 信子 蝗とり犇めく袋なだめつつ 昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月12日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
鳳仙花見知らぬ人の住む生家 令子 秋の灯や活字を追ひし二十二時 裕子 露草の青靴下に散らしたる 紀子 父からの裾分け貰ふ芋の秋 裕子 かなかなや女人高野の深きより みえこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月12日 萩花鳥会
秋の旅ぶんぶく茶􄽂の茂林寺に 祐子 胡弓弾くおわら地唄の風の盆 健雄 大木の陰に潜むや秋の風 俊文 月今宵窓辺で人生思ひけり ゆかり 天に月地に花南瓜一ついろ 恒雄 月白や山頂二基のテレビ塔 美恵子
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令和5年9月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
蜩や五百羅漢の声明に 宇太郎 我が庭は露草の原湖の底 佐代子 水晶体濁りし吾に水澄める 美智子 手作りの数珠で拜む地蔵盆 すみ子 蝗追ふ戦終りし練兵場 同 病院を抜け出し父の鯊釣りに 栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月15日 さきたま花鳥句会
虫しぐれ東郷艦の砲弾碑 月惑 熱帯夜北斗の杓の宵涼み 八草 兵の斃れし丘や萩の月 裕章 夕刊の行間うめる残暑かな 紀花 校庭に声もどりをりカンナ燃ゆ 孝江 八十路にもやる事数多天高し ふゆ子 子供らの去り噴水の音もどる ふじ穂 杉襖霧襖越え修験道 とし江 耳底に浸みる二胡の音秋めけり 康子 敬老日いよよ糠漬け旨くなり 恵美子 重陽の花の迎へる夜話の客 みのり 新涼の風に目覚める日の出五時 彩香 鵙鳴けり先立ちし子の箸茶碗 良江
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令和5年9月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
昼の星遺跡の森を抜けて来て 久子 曼珠沙華もの思ふ翳ありにけり 三無 いにしへの子らも吹かれし秋の風 軽象 明け六つの鯨音とよむ芒原 幸風 秋の蟬さらにはるけき声重ね 千種
栗林圭魚選 特選句
朝涼の白樫の森香の甘し 三無 莟まだ多きを高く藤袴 秋尚 艶艶と店先飾る笊の栗 れい 榛の木の根方に抱かれ曼珠沙華 久子 揉みし葉のはつかの香り秋涼し 秋尚 風に揺れなぞへ彩る女郎花 幸風 秋海棠群がるところ風の道 要 秋の蟬さらにはるけき声重ね 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月20日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
江戸生れ浅草育ち柏翠忌 世詩明 神谷バーもつと聞きたし柏翠忌 令子 柏翠忌句会横目に女車夫 同 旅立たれはやも四年となる秋に 淳子 桐一葉大きく落ちて柏翠忌 笑子 虹屋へと秋潮うねる柏翠忌 同 言霊をマイクの前に柏翠忌 隆司 若き日のバイク姿の柏翠忌 同 一絵巻ひもとく如く柏翠忌 雪 柏翠忌旅に仰ぎし虹いくつ 同 柏翠忌虹物語り常しなへ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月24日 月例句会 坊城俊樹選 特選句
秋天を統ぶ徳川の男松 昌文 秋の水濁して太る神の鯉 要 眼裏の兄の口元吾亦紅 昌文 秋冷の隅に影おく能楽堂 政江 群るるほど禁裏きはむる曼珠沙華 順子
岡田順子選 特選句
身のどこか疵を榠櫨の肥りゆく 昌文 カルメンのルージュみたいなカンナの緋 俊樹 口開けは青まはし勝つ相撲かな 佑天 光分け小鳥来る朝武道館 て津子 蓮の実の飛んで日の丸翩翻と 要
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月2日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
炎天下被るものなき墓の石 世詩明 夫恋ひの白扇簞笥に古り 清女 野ざらしの地蔵の頭蟬の殻 ただし 一瞬の大シャンデリア大花火 洋子 三階は風千両の涼しさよ 同 素粒子の飛び交ふ宇宙天の川 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 1 year
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各地句会報
花鳥誌 令和5年9月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年6月1日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
草取れば天と地しばし離される さとみ 沙羅咲きて山辺の寺の祈りかな 都 神官の白から白へ更衣 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月2日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
読み辛き崩し字祖父の夏見舞 宇太郎 滝飛沫祈りて石を積む人へ 栄子 担当医替る緊張なめくぢり 悦子 青葉木菟声を聞きしは一ト夜のみ 史子 黒を着て山法師てふ花の下 すみ子 砂丘拍動遅滞なく卯浪立つ 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月3日 零の会 坊城俊樹選 特選句
病院の跡へ南風の吹き抜ける 季凜 梅雨の石積むもののふの墓暗く はるか 十薬とは屍を小さく包む花 和子 もののふの山が鳴るなり青葉風 はるか いとけなき蜘蛛も浄土を知りつくし 順子 菩提寺は城を見上ぐや男梅雨 慶月 ナースらの谺を追うて枇杷熟るる 順子 階段をのぼるつま先街出水 小鳥 青梅雨のしづくすべてが弥陀のもの 光子 罠であり結界であり蜘蛛の糸 同
岡田順子選 特選句
墓守のアパート三棟蕗の雨 風頭 眼をうすく瞑る菩薩の単衣とも 俊樹 アトリエへ傾るる大樹枇杷たわわ 眞理子 真夜中の泰山木の花は鳥 いづみ 青梅雨のしづくすべてが弥陀のもの 光子 昼顔は雨の列車にゆらされて きみよ 行き先を告げよ泰山木咲けば 和子 夏菊や南無遍照と一家臣 慶月 梅雨出水過ぎて正気を歩きをり いづみ 青梅雨の真黒き句碑が街映す 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月3日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
点ほどの人の生涯芝青し 朝子 青芝にまろぶフレンチブルドッグ たかし 海亀の孵化高精細の大画面 勝利 水郷の蛍のなかに嫁ぎゆく 孝子 子供の日クレーンは空へ置き去りに 久美子 特攻の話し聞く夜の蛍かな たかし 日輪は地球の裏に蛍の夜 睦子 青芝を犯す少年のスパイク 同 黴の中遺されしもの錆てゆく 美穂 舞ふものゝ影をも流し梅雨の川 かおり 袋ごと枇杷をもげよと檀太郎 睦子 亡き父のジャズ沁み込みし籐寝椅子 たかし  ハーレムの少年 青芝にいのちの次のスニーカー 修二
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月5日 花鳥さざれ会
少年の少女の昔あめんぼう 雪 ふる里の水の匂ひにあめんぼう 同 風みどり故山の空を吹きわたる かづを あめんぼう映れる雲に乗りゐたり 同 水馬水のゑくぼに乗り遊ぶ 泰 俊 名刹に雨を誘ふや水馬 同 売家札とれて漏るる灯蚊喰鳥 清 女 強かに生きて卒寿の髪洗ふ 同 緑陰に栄華の茶室古りしまま 希 落武者の子孫が育て花菖蒲 千代子
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令和5年6月7日 立待俳句会 坊城俊樹選 特選句
紅薔薇や三國廓址の思案橋 世詩明 更衣恋に破れて捨てがたし 同 水芭蕉分水嶺の聖なる地 同 夏帽子振つて道草してゐる子 清女 鳴く顔が見たくて覗く蛙の田 同 読み終へし一書皐月の朝まだき 同 鋏手に赤き手袋バラ真赤 ただし 浦人の少年継げる仏舞 同 欲捨てて今日も元気蜆汁 輝一 紫の色をしまずや花蘇枋 同 一番星遠ち近ち蛙鳴きはじむ 洋子 手折りたる酸葉噛みつつ歌ひつつ 同 自転車を押してつつじの���上る 誠 飛魚の羽ばたき飛べる船の旅 同 風薫る慶讃法要京の厨子 幸只
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月10日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
富士見えて多摩横山に風薫る 白陶 朽ちし色残し泰山木咲ける 秋尚 風薫るポニーテールの娘の声に 幸子 日々育つ杏とエール送り合ふ 恭子 夜も更けてたれが来たかと梅実落つ 幸子 余白には梅雨空映す年尾句碑 三無 記念樹の落ちし実梅も大切に 百合子 観音の指の先より風薫る 幸子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月12日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
浴衣着て父似母似の姉妹 清女 香水のひそかな滴人悼む 昭子 髪洗ふ心のしこり解くやうに みす枝 白鷺の孤高に凛と夏の川 清女 梅雨じめりしたる座敷に香を焚き 英美子 知らぬ間に仲直りして冷奴 昭子 夏場所や砂つかぶりに令婦人 清女 明易や只管打坐してより朝餉 同 蟇が啼く月夜の山に谺して 三四郎 白足袋の静かな運び仏舞 ただし 梅雨しとど鐘の音色も湿りたる みす枝 答へたくなきこともあり紫蘇をもむ 昭子 本題に触れず香水帰りゆく 同 水面にゑくぼ次次梅雨に入る みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月12日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
ためらはずどくだみ束ねバルコニー 和魚 釣堀の揺るる空見てゐるひと日 秋尚 何も手に付かぬひと日や五月雨るる 秋尚 どくだみの清潔な白映す句碑 三無 十薬の匂ひの勝る生家門 聰 どくだみの苞白々と闇に浮く 和魚 五月雨にふくらんでゐる山の湖 怜
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
目を染めて麦の秋へとなりにけり 光子 短夜の夢も短き目覚めかな 文子 子の植うる早苗の列の右曲がり 登美子 バースデーソングと夏至の雨響く 実加 羅の受付嬢はちよと年増 みえこ 色街の女を照らす梅雨の月 登美子 五月雨真青な傘を買ひにけり あけみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月13日 萩花鳥会
車椅子頼りの暮し梅雨籠り 祐子 革ジャンに沁みた青春黴生ふる 健雄 玉ねぎの丸々太る五月晴 俊文 亡き夫の捨てられきれぬ黴ごろも ゆかり 雨蛙降り出す庭で鳴き交はす 恒雄 星々に瞬きかへし舞ふ螢 美惠子
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令和5年6月16日 さきたま花鳥句会
大胆に愚痴を透かして青暖簾 月惑 紫陽花や小走りに行く深帽子 八草 まな板も這ふらし夜のなめくじら 裕章 夕まぐれ菖蒲田の白消し忘れ 紀花 屋敷林青葉闇なる母屋かな 孝江 鐘供養梵鐘の文字踊りけり ふゆ子 漣の葉裏に返る新樹光 とし江 花手水薄暑の息をととのへり 康子 風薫るいまだ目覚めぬ眠り猫 みのり 花菖蒲雨に花びら少し垂れ 彩香 短夜や二日続けて妣の夢 静子 耳かきの小さな鈴の音初夏の夜 良江
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令和5年6月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
登山者が供華に挿し行く地蔵尊 やす香 蟬一つ鳴かぬ光秀忌を修す ただし 桃色の若き日の夢籐寝椅子 みす枝 村百戸梅雨のしとどに濡れそぼつ 同 空き箱に色���せし文梅雨湿り やす香 西瓜買ふ水の重さの確かなり 同 薫風や見上ぐるだけの勅使門 真喜栄 そよぐには重たき鞠や濃紫陽花 同 花菖蒲咲かせ半農半漁村 千代子 日の暮れて障子明りに女影 世詩明 香水の女に勝てぬ男かな 同 早苗饗や上座に座る村の長 同 春深し遊び心の雲一つ 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月18日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
蜻蛉生る山影ふかきむじな池 芙佐子 むじな池梅雨闇の棲むところかな 要 朝まだき甘き匂ひの蛍川 千種 田の隅の捨苗萎れゆく日差し 芙佐子 大方は夏草となる畑かな 秋尚 過疎村に農大生の田植笠 経彦 行き止る道に誘ふ夏の蝶 久 蚯蚓死すむじな池への岐れ道 千種 捩花の螺旋階段傾ぎをり 斉 道をしへ夜は蛍の思ひのまま 炳子 故郷の水田へ草矢打つやうに 要
栗林圭魚選 特選句
蜻蛉生る山影ふかきむじな池 芙佐子 六月の谷戸のすみずみ水の音 三無 蚯蚓死すむじな池への岐れ道 千種 虎尾草より風生まれをり流れをり 久 どんよりと新樹映して濁り池 要 源五郎さ走る田水光らせて 久子 桑の実や落ちては甘く土を染め 三無 万緑の中の水音澄みてをり ます江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月21日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
故里の百年の家花石榴 啓子 巣作りの青鷺歌ふ高らかに 千加江 母に詫び言はねばならぬ梅雨の入り 昭子 幹太くなりたる樹々の夏の午後 雪子 衣替へして胸に白すがすがし 同 梅雨の灯に猫の遺影と娘の遺影 清女 寝返りを打ちても一人梅雨の月 同 枇杷啜るこつんころりと種二つ 希子 女子高生混じる一人に黒日傘 数幸 観世音御ンみそなはす蛇の衣 雪 観音に六百年の山清水 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
あめんぼうてふ名に滑る他は無し 雪 九十二の更衣とはこんなもの 同 白鷺のいよいよ白き青田かな 同 蛇の衣こんな綺麗に脱がずとも 同 落椿描ける女人曼荼羅図 同 殉国の遺影と父の日を終へり 一涓 青春に戻りて妻と茱萸を捥ぐ 同 門川の闇を動かす蛍舞ふ みす枝 母の日の花は枯れても捨てきれず やすえ 一番星あちこち蛙鳴きはじむ 洋子 草矢打つ程の親しき仲でなし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年6月25日 花鳥月例会 坊城俊樹選 特選句
紫陽花や伐らねば夜の重くなる 要 打水はインド料理の香をのせて はるか 炎帝の満を持したる神の池 要 炎天へ柏手打てば蹌踉ひし 順子 靖国は蒼くなりけりサングラス 緋路 雨蛙虫呑みてすぐ元の顔 裕章 サングラス胸にひつかけ登場す 光子 魂となる裸電球祭待つ はるか
岡田順子選 特選句
押し寄せる蓮のひとつに蓮の花 俊樹 紫陽花や伐らねば夜の重くなる 要 凡人てふ自由たふとし半夏生草 昌文 蓮原の沖に宮城あるといふ 光子 内堀の夏草刈られ街宣車 要 混ざり合ふ手水と汗の掌 緋路 祭の準備指揮をとる大鳥居 みもざ 水馬ふたつの天のあはひゆく 裕章
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
蛍狩り娘の掌のがれて星となる 世詩明 更衣恋の火種を残しけり 同 少年を仰いでをりぬ青蛙 昭子 うまいとも言つてくれぬが菜飯炊く 同 子よりまづ泳ぎ出したり鯉幟 一涓 夏暖簾廊下に作る風の道 紀代美 喉鳴らし母乳呑む児や若葉風 みす枝 目に見えぬものを脱ぎたり更衣 洋子 青鷺が抜き足差し足田を進む やすえ 一院のかつて尼寺白牡丹 雪 蝸牛角を突いてゐる女 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 2 years
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各地句会報
花鳥誌 令和4年12月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和4年9月1日 うづら三日の月句会 坊城俊樹選 特選句
散歩する頭上に置きし蟬時雨 喜代子 初老なる夫婦八人墓参り 同 名月やうるはしき夜はゆつたりと さとみ 新涼やメダルの如き耳飾り 都 月白し八十路女の薄化粧 同 漁火や月より遠き船の道 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月5日 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
蝸牛進退ここに尽きたるか 雪 静もれる故山はみだす虫の声 かづを 鬼ヤンマ唯我独尊そのままに 数幸 虫の音や今日の命のつきるまで 雪子 彼岸花蕊の情念撓めけり 笑 秋の蝶縺れて解けてまた縺れ 希 倶利伽羅の谷底埋めし曼珠沙華 千代子 山門の落慶法要赤のまま 天空 山門の檜の香り曼珠沙華 々
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
縁台が身の置き所盆の月 宇太郎 去ぬ燕神の杜へと集まり来 和子 秋時雨幽かに日射す山の裾 益恵 雨上がるぽつてり重き鶏頭花 都 つみれ汁どんな魚かと盆の客 すみ子 蹌踉けくる秋の蚊を打つ掌 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月7日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
九頭竜に手波で送る万灯会 世詩明 大根を種蒔くごとく踊りの輪 同 近松の碑黒き露葎 ただし 花鳥誌を拾ひ読みする柏翠忌 同 胸を開け峠を行くや青葉風 輝一 秋深し山粧ふや手をかざす 同 針山に待ち針錆びてゐる残暑 清女 今朝の秋きりりと髪を結ひ上げて 同 抱かれし赤子も一人墓参り 蓑輪洋子 空蟬の銅色をいとほしむ 同 ふるさとの火祭を恋ふ孟蘭盆会 同 犬引いて犬に引かれる青田道 秋子 陶の里古き甕墓秋陽濃し やす香 秋草に隠る甕二つ三つ 同 通り過ぐ風のささやき大花野 誠 団栗の十津川淵へ落つる音 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月10日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
多摩川の風の広さやねこじやらし 美枝子 待宵の月にかかりし雲動く 和代 太刀魚の尾まで隈なく光伸び 秋尚 香を辿り見上げる空に葛の花 教子 一叢の露草の青向き向きに 多美女 一山を覆ひ尽して葛咲けり 三無 手際よく太刀魚捌く島の嫁 多美女 露草の儚く萎える句碑の午後 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月12日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
暫晴間急ぎ稲刈り火蓋切る さよ子 陽が沈み無人駅舎に秋津飛ぶ 世詩明 お十夜の庭石ことに湿りをり さよ子 芋虫も愁ひの時のあるらしき 上嶋昭子 黒数珠や梅の家紋の墓参り ただし 一人暮しと見られたくなし秋すだれ ミチ子 人住まぬ屋根にも月は影落とし 英美子 銀河濃し鬼籍の人を懐かしむ みす枝 虫を聞く闇に心を近づけて 信子 細くなる髪を眺めてゐる秋思 中山昭子 洗ひ髪口に咥へて甘えけり 世詩明 朝霧の緞帳音なく上りゆく 時江 父は父私は私鳳仙花 三四郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月12日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
名月や巻雲淡く細くあり 和魚 一晩の伽となりゆくちちろかな 聰 木道の空何処までも秋の雲 秋尚 こほろぎの屋敷稲荷に住みついて 怜 草むらを抜け露草の楚楚として 秋尚 湯煙もやがて紛れて秋の雲 怜 さつきまで庫裏に人居りちちろ虫 あき子 つゆ草を残し置くなり墓掃除 エイ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月13日 さくら花鳥句会 岡田順子選 特選句
かなかなや夢二の絵にも黒い猫 令子 植物園はるかな道に桔􄼷咲く 裕子 蜩や一里を登る尼の寺 登美子 柏翠忌師の口癖よ「しようがないや」 令子 学校のこと話す道鰯雲 裕子 師弟なる五灰子生きろ柏翠忌 令子 青い目のバックパッカー秋澄めり 登美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月13日 萩花鳥会
大相撲元気を貰ふ秋場所に 祐子 たつぷりと生かされ米寿の彼岸花 健雄 宝石か朝露庭の曼殊沙華 恒雄 爽やかさ簞笥から出たシャツズボン 俊文 秋の灯や沁沁友と語り合ひ ゆかり 文書けば秋蝶ゆるやか折りかへし 陽子 爽やかや一分音読はじめたり 美恵子
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令和4年9月16日 伊藤柏翠忌俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
飛べば憂し飛ばねば淋し火取虫 雪 地に落ちし火蛾の七転八倒す 同 裸火搦め取られし火取虫 同 炎帝に万物黙す他は無し 同 忘れずに約束のごと曼珠沙華 みす枝 兜虫見つけ揚揚子の戻る 同 紺碧の空に小さく燕去る 同 剝落の蔵を背にさるすべり 上嶋昭子 砂時計くびれ見てゐる庭の秋 同 甕墓に離れ離れに彼岸婆 ただし 曼珠沙華淋しき風の甕の墓 同 甕墓の底の暗さや盆の月 同 浅間山焼りは雪の峰となる 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月16日 さきたま花鳥句会
人待ちの小半酒や秋しぐれ 月惑 銀漢をよぎる宇宙観測船 一馬 新都心ビルの凹みに秋入日 八草 秋暁や路地に酵母の甘き湯気 裕章 四方に散り芒に沈むかくれんぼ とし江 歳時記の手摺れのあとや秋灯火 ふじ穂 綾なして咲き継ぐ窓や牽牛花 ふゆ子 朝顔をからませ町家昼灯す 康子 草むらの道なき土手にカンナ燃ゆ 恵美子 白粉花咲きて従妹の嫁入日 静子 居酒屋に恩師と出会ふ良夜かな 良江 鶏頭の赤さを増して咲き揃ふ 彩香
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令和4年9月18日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
地虫鳴く甲深き靴はく朝 久子 白樫の森黒々と台風来 眞理子 雨粒を玉と飾れば花野かな 眞理子 昼の虫静かに聴きぬ濡れ鴉 久子 一面に火群立ちたる曼珠沙華 幸風
栗林圭魚選 特選句
白樫の森黒々と台風来 眞理子 かまつかや燃えあがらんと翳深く 千種 四阿に鴉と宿る秋の雨 斉 登高をためらふ今日の風雨かな 真理子 団栗の袴はづれて光りけり 久子 開門の前のしづけさ萩しだる 千種 秋出水さわは飛石を隠すまで 眞理子 群れも良し一���もまた曼珠沙華 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月21日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
江戸生れ浅草育ち柏翠忌 世詩明 柏翠忌三国に残る墓一つ 同 柏翠師みなし児にして月仰ぐ 同 虫時雨して父恋し母恋し 同 ちらり見ゆ女の素顔柏翠忌 令子 河口から虹屋へつづく月の道 笑子 柏翠忌城下にのこる里神楽 同 月窓寺ふたつの墓碑に星月夜 同 草相撲では一寸鳴らしたる漢 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月21日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
水鶏笛一人夜更に吹く女 雪 男有り愛子の墓の草を引く 同 虫すだく九頭竜に闇引寄せて かづを 大花火人なき家を照らしけり たけし 弔句書く筆の悲しさ蚯蚓鳴く みす枝 夕月を崩してをりぬ池の鯉 同 過疎の村今は花野の風の中 英美子 日焼して盗人冠りの農婦かな 千代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月25日 月例会 坊城俊樹選 特選句
どの窓も歪むことなき秋の空 和子 銀杏の匂ひ拭へと下乗札 順子 なめらかに吹かれ秋蝶それつきり 和子 風うねる度敗荷になりかけて 小鳥 手庇の薄きに秋の蝶が消え 和子 碑のうしろ一切曼珠沙華 同 昼はまだ黄泉へ遠しと法師蟬 順子 人々は秋日に溶けて印象派 小鳥 竜淵に潜み国葬待てる森 はるか
岡田順子選 特選句
冷やかや手渡されたる阿弥陀籤 ゆう子 石橋を掃く庭番や柳散る 眞理子 落葉のみ掻き寄する音陰陰と 要 秋蟬の大音声の骸なり 俊樹 落蟬の眼とはなほ瑠璃なりし 同 香具師の声ありし境内昼の虫 要 地に転ぶまま靖国の銀杏の実 昌文 眼裏に黒き温みや秋日濃し 小鳥 金風を乗せ大仏を真似たる手 光子 秋天へ金の擬宝珠の衒ひなく 要
栗林圭魚選 特選句
石橋を渡る人影水澄めり て津子 銀杏の匂ひ拭へと下乗札 順子 お守りの小さき鈴の音野分晴 美奈子 桜紅葉いよいよ昏き能舞台 佑天 碑のうしろ一切曼珠沙華 和子 雅楽部の復習ひ音零す宮の秋 順子 敗れ蓮と成り切るまでを濠の風 はるか
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
天高しバベルの塔は小指ほど 古賀睦子 うす衣の雲の行方よ女郎花 由紀子 夕映えて剥落のなき鱗雲 美穂 露の身を映す鏡架のくもりぐせ かおり 蚯蚓鳴く誰もゐぬ時計屋の時計 ひとみ 大漁旗鰯の山のてつぺんに 喜和 揚花火空に遊びて降りて来ず 朝子 眠られぬままに秋思のままにをり 光子 夏彦の怪談と行く秋の夜 桂 城門の乳鋲は無言盆の月 朝子 あの夏の天地の焔壕暗く 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月11日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
したたかに顔を打つなり化粧水 世詩明 天平の庭白牡丹眩しけり 同 み仏のなんじやもんじや風光る ただし 羅や大方に父似一寸母似 清女 桜満開の軍旗祭りや七十五年 輝一 聞き役も時にははづしつつじ見る 蓑輪洋子 丈六の金の観音寺の春 やす香 海原に風の道あり波の綺羅 同 馬酔木咲く近くて遠き明治の世 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
立待花鳥俳句会 令和4年6月1日 坊城俊樹選 特選句
鯉幟風の階段ありにけり 世詩明 老夫婦夏痩せの身の重かりし 同 美しき日傘の人の振り向かず 同 相寄りて源氏蛍の河和田川 ただし 葉桜や茶筅に残る薄みどり 同 老いの肘掬ふや目髙五匹まで 輝一 鮎置いて門を去り行く釣り師かな 誠 村の子の手足を洗ふ清水かな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
立待花鳥俳句会 令和4年7月6日 坊城俊樹選 特選句
手花火や素足に女下駄を履く 世詩明 一筋の水を落して滝白し 同 釈迦仏渡と共に祭らる六地蔵 ただし この奥に東光寺あり地蔵盆 同 軋みかと思へば虫や秋の風 輝一 何となく筆持ちたき夜天の川 清女 明易やドラマの様な夢を見て 同 眉と目に力あふるる大日焼 蓑輪洋子 勤行の夫の後行く夕立風 同 落雷に神木青く光りけり 誠 図書館の茂りの中の大欅 同 猿田彦夏越し祓ひ輪をくぐる 信義
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
立待花鳥俳句会 令和4年8月3日 坊城俊樹選 特選句
枯れた字を書くと言はれし生身魂 世詩明 三國山車祭に見合ふ辻屋台 同 飛ばされてゆく星もある天の川 同 古里へ立つ汽車減りし盆の月 ただし 子供達木魚を打てり地蔵盆 同 山寺や老鶯の声心洗はる 輝一 川泳ぐ蛇とかけつこ下校の子 同 兵一人炎天の中帰り来ぬ 誠 家々の火影の中を花火船 同 ぺちやんこの胸の谷間を流る汗 清女 太公望さつぱりですと日焼顔 同 蓮池に生まれて蓮葉に寝る蛙 やす香
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 3 years
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各地句会報
花鳥誌 令和3年10月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和3年7月1日 うづら三日の月 坊城俊樹選 特選句
ちらちらと風になびくや小判草 喜代子 月涼し越し人生を返り見る 同 堤防の舗装工事に夏深む 英子 大夕焼茜に染まる遊びの子 都 誰が化身蛍火となり闇を舞ふ 同 訳有りの香水今は琥珀色 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月3日 零の会 坊城俊樹選 特選句
吸殻はサルビアの雨に崩れて 和子 色悪の血まみれとなる夏芝居 要 柏手も汗も小言も楽屋口 荘吉 歌舞伎座の江戸むらさきの涼しさよ いづみ 通り抜けても青梅雨の銀座かな 要 辯松へ思ひありしか梅雨の蝶 三郎 歌舞伎座の裏店にある水羊羹 いづみ 木挽町の色を正して濃あぢさゐ 和子 風鈴や木挽町しか知らぬ風 順子 三つ編みをほどき蛍をとほくする 光子
岡田順子選 特選句
やうやくに楽屋貰ひて夏暖簾 佑天 高楼に埋もるる梅雨の小料理屋 小鳥 緑蔭にレノン形見の喫茶店 いづみ 三越の獅子にまたがる父の朱夏 俊樹 緞帳の街を治める朝曇 三郎 一センチほどの薔薇咲く木挽町 小鳥 垢抜けぬ頰で見にゆく夏芝居 光子 紅薔薇を傘もささずに買ふ男 きみよ 吸殻はサルビアの雨に崩れて 和子 夏深し妾の店の連子窓 光子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月7日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
手の窪に水の匂へる蛍かな 世詩明 梅雨ごもりポストは音を待つてをり 清女 魚の店は蝿取りリボンぶら下がる 誠 雲の峰海へと続く行者道 同 潮浴びの乾きし肌に白き塩 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月10日 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
栄枯知る一乗谷の大夏木 かづを 老鴬に耳遊ばせてゐる故山 同 山日和老鴬機嫌よく啼けり 同 夏潮の香を浴び渡る神の島 同 海に向く茶房の窓や夏の潮 匠 縁側は親のぬくもり端居せる 同 夏潮の三国河口に女佇つ 和子 棟梁で寡黙な男哥川の忌 同 泰山木花の大いさその白さ 天空 夏潮に護られるごと句碑三基 同 丸ごとのこれぞ西瓜と云ふ西瓜 雪 夏潮を佐渡へ蝦夷へと旅せし日 清女 なんとなく撫でてあげたい西瓜かな 笑 美しき娘を残し夏の月 千代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月10日 札幌花鳥会 坊城俊樹選 特選句
とび降りる水待つ滝の流れかな 独舟 ドア開けて人を待つかに水中花 清 客一人静かさにある水中花 同 手も足も尻も出てゐる夏蒲団 晶子 口癖も日焼けもまさに親子なり 同 蜘蛛の囲に雨粒光り蜘蛛は留守 寛子 一滴のブランデーなりし夜の秋 岬月 鳶職の足場を雲の峰に組む 同 ボート漕ぐピアスとピアス光り合ふ 雅春
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月10日 ますかた句会 栗林圭魚選 特選句
月見草闇押し退ける力あり 秋尚 枕辺に老舗の名刺うなぎの日 多美女 リハビリを終へギヤマンの氷菓子 同 月見草夕靄濃ゆき無人駅 ゆう子 空蟬や古寺の砌に横たはり 幸風 けさの雨白く飛沫きぬ原爆忌 ゆう子 母の言ふ忘られぬ空原爆忌 多美女 女坂木々の重なり寺涼し 瑞枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月12日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
料亭の盛り塩に梅雨しとどなる 清女 剥落の蔵の上なる雲の峰 上嶋昭子 時鳥行幸の山鳴き交はす みす枝 一枚の朴の落葉にある孤独 ただし 気に入らぬ日射しひまはり北を向く 時江 梅雨豪雨猛獣の群れ襲ふごと みす枝 木蔭には木蔭の色の額の花 信子 朝曇世の盛衰の見えかくれ 時江 喉飴をがりがり噛んで梅雨籠 清女 アマリリス弱気の兄を背に庇ひ 上嶋昭子 鬱憤を噴き出す如くソーダ水 みす枝 夏雲の一つ一つに獣住む 世詩明 青簾一枚外は日本海 ただし
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
海に果つ誘導灯や月見草 美智子 博物館枡に咲かせる古代蓮 悦子 雷鳴に引き摺られ行く雨の音 佐代子 短夜や寝返り毎に白みをり 宇太郎 幽妙な香となる風蘭の夜風 悦子 雷雨去り砂丘稜線みづみづし 都 沙羅散るや禅語の数と思ふ程 益恵
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月12日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
虹立ちてひと刷り濃かり空の碧 秋尚 捨て切れぬ夢まだありぬ雲の峰 同 神職の袴は浅葱雲の峰 美貴 たこ焼きのたこはみ出して雲の峰 有有 入道雲目指して彼方定期船 史空 片脚を天城嶺に置き朝の虹 怜 横寝する父の跣足や縒れる爪 聰 雲の峰青空少しづつ食みて 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月13日 萩花鳥句会
遠き日や開聞岳の夾竹桃 祐子 砂山の一つ残りて晩夏かな 美恵子 子窓開け直ぐ二度寝入る風晩夏 健雄 山津波救命急ぐ汗汗汗 陽子 月涼し今日も安堵の日でありき ゆかり 広島の空の青さよ夾竹桃 克弘
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令和3年7月14日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
八日目のバナナ甘美をまとひたる 登美子 テーブルにぽつんとバナナ夜を明かす あけみ 歳月に吾と琥珀色増す梅酒 みえこ 半夏生物忌みの日と畏みぬ 同 開け放す御堂鶯老を鳴く 令子 疫病を祓ふ茅の輪をくぐりけり 同 行く人も来る人も居てかき氷 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月16日 伊藤柏翠俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
雨蛙いつ迄其処にゐるつもり 雪 百年に滅びし栄華夏の草 同 修羅場秘め密かに待てる蟻地獄 みす枝 伝達はちよつと一ト言蟻の列 同 稲光どつと天地を翻へす 玲子 形代を流せる指の皺深し ただし 一山のみどり明りの中を来し かづを 雲の峰見上げて君を待ちをりし 高畑和子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月18日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
蟬の穴覗きて闇の深からず 三無 草いきれ甘く重たき風となる 和子 アイスキャンディー食ふ子とそれを見てゐる子 千種 しつかりと姉の手握り雲の峰 斉 炎帝や年尾の句碑の揺るぎなく 亜栄子 絵日傘をたたみ閼伽桶汲む女 芙佐子 少年へ機関車聳ゆ日の盛 千種 組む足で裾さばきをりサンドレス 和子
栗林圭魚選 特選句
草影の一枚はがれ夏の蝶 和子 炎天へかひな開けり母の塔 千種 背に誰か並ぶ気配や夏の果 和子 両手拡げ風となる子や夏野原 三無 菩提樹といふ仏性が蟬集め 同 這ひ上り仏足石に迷ふ蟻 芙佐子 少年へ機関車聳ゆ日の盛 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月21日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
雲の峰仰ぐ男の子の目の青さ 和子 ナース行く七夕竹にすれすれに 昭子 半夏生ほどの化粧や母在さば 同 父の日や兄に残りし父の顔 令子 福井空襲夏休待つ前日だつた 同 洗ひ髪彼の世此の世の人を恋ひ 雪 猫であることを忘れて猫昼寝 同 青葉木菟明智軍記を蔵す寺 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年7月21日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
夕べ啼きをりし蛙は殿様か 雪 母に別れ蚊帳に別れし昭和かな 上嶋昭子 思案中らしき男の白扇子 同 水中花の水替ふ君の留守の部屋 同 蛍篭明りに本を読みし日も 洋子 仏壇にもつとも古りし水うちは 同 曇天にほのかな明り合歓の花 紀代美 御住職までもあやめり水鉄砲 一涓 青天を背にし三人ラムネ飲む ただし 炎天下裸婦像ことに裾からげ 世詩明 山を割る男瀧の水の白きかな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
釘の錆風鈴を吊る指先に 睦子 行水の音たばしらせ若き父 同 炎昼や人みな影としか見えず 同 白刃のごとく立ちたり滝行者 伸子 風鈴の吊しままなる売家かな 久美子 人形の動かぬ瞳水中花 ひとみ 行けど行けど夏鶯の浦の径 由紀子 花海桐煌めいてゐる忘れ潮 さえこ 夏の夜のあやかし君とゐるスナック ひとみ 七夕や園児は時を駆けてをり 勝利 落蟬の足動きつつ曳かれ行く 志津子 噴水のあざとき色を噴き上げぬ 伸子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 3 years
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各地句会報
花鳥誌 令和3年9月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
……………………………………………………………… 令和3年6月2日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
大日焼け少女は肩を焦がしけり 世詩明 廃村の家並にしかと花菖蒲 同 夏菊の白を重ねて供へけり ただし お寺より俗に貰はれゆく子猫 清女 永き日を半分横になる暮し 同
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月3日 うづら三日の月 坊城俊樹選 特選句
庭石の湿り程程梅雨に入り 英子 かびの香と回想満ちる棚の奥 さとみ 草茂る敵の如く鎌を研ぐ 都   旅を待つ衣裄に掛る夏衣 同  緑陰に五百羅漢の喜怒哀楽 同
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月3日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
潮の香を消して辣韭掘り進む 美智子 灯消し梅雨闇へ影戻しやる 都   たらちねの好みを供へ夏に入る 幸子 麦秋に溺れてしまふ道祖神 悦子 夾竹桃原爆ドームへのすがら 益恵 樟脳の匂ひの満てる更衣 立子 デイケアを戻り五月の海を見る すみ子
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月5日 零の会 坊城俊樹選 特選句
縄文の丘を辷りて瑠璃蜥蜴 要   夏蝶が堆積層をまた跨ぐ 荘吉 夏潮の遠くなりては貝塚に いづみ 縄文の貝の白きへ更衣 三郎 貝塚は朽ち捨てられし夏の月 いづみ 幾夏の土器を見つめてゐる博士 三郎 貝殻は貝の白骨南風吹く 千種 縄文へ吸ひこまれゆくサンドレス 三郎 ひんやりと手に縄文の蟻冷ゆる 順子 貝塚に遊ぶおさいは夏の草 和子
岡田順子選 特選句
沙羅散つて今日一日の甃 炳子 紙垂ととのふ祭迎への男たち 慶月 蛍を呼ぶ父の背の丸みかな 美紀 貝塚の地層の底へ実梅落つ 要   縄文へ吸ひこまれゆくサンドレス 三郎 蟻の塚大森貝塚をなせり 千種 貝塚の地層は夏へ湾曲す 俊樹 いつさいのやがては遺跡万緑裡 千種 貝塚を見て縄文の海は見えず 俊樹 夏潮の遠くなりては貝塚に いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月8日 萩花鳥句会
風車千個舞ふ如山法師 祐子 時鳥今年の声は椿谷 美恵子 そら豆の一粒さまの安居かな 健雄 梅雨の頃畳乾拭く母ありて 陽子 夏大根蔵王風土は辛味濃く ゆかり 梅雨晴や窓といふ窓開け放ち 克弘
……………………………………………………………… 令和3年6月9日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
花石榴越堂偲ぶ安養寺 令子 岩魚跳ね九頭竜峡は清々し 登美子 薔薇赤しいづれもクイーンエリザベス 紀子 黒猫を追へば石榴の花の家 登美子 石榴咲き娘の嫁ぐ日を迎ふ あけみ 白藤も犬も引越しクレーン来る 令子 金色に福井平野は麦の秋 同  存分に玉葱を干し一日終ふ 登美子
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月10日 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
晴天のどこかに梅雨入りてふ翳り かづを 風に風ふれては光りゐる若葉 同  そぼふるに夢にたはむれ七変化 数幸 こは死地ぞ地中におはせ大蚯蚓 同  何処に落せし金色の蜥蜴の尾 雪   籐椅子に誰彼となく座して古り 清女 咲き初むる白は神慮か花菖蒲 希   水脈も無くたゞゆるゆると川梅雨入り 天空
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月12日 札幌花鳥会 坊城俊樹選 特選句
海霧深き宗谷岬の霧笛鳴く 独舟 万緑の真ん中に座す母校かな のりこ 人だけが星に名をつけ夏の夜 同  熊鈴の響き藻岩の山開き 同  炎天の呼吸バッハの無伴奏 同  短夜や子の隠し持つ漫画本 同  リラ冷や恋は水色すみれ色 岬月 綿菓子に祭の顔の埋もりたる 同  蜘蛛の囲の瞬く星を織り込めり 同  ライラック百の乳房の香を放つ 雅春 祭り笛振り向けばストーンサークル 同 
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月14日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
毛虫焼く時仏心の失ひし 英美子 逢ひたき人夢のなかまで蛍の夜 みす枝 涼しさや一重まぶたと長き指 上嶋昭子 冷奴時に聞こえぬふりをして 同  払つても払つても目まとひの道 清女 暑き日のパンク修理の盥水 三四郎 ハンモック少年期とはいくつ迄 上嶋昭子 向日葵を描けば顔を描きたし 世詩明 日焼けしてもうハンドルを握らぬ手 清女 菖蒲の湯米寿の四肢を撫で申す みす枝 タンポポの絮が迷つてゐる厨 清女 庭下駄の上に鎮座の蟇 上嶋昭子 灯台は天に伸びたり卯波寄す 同  紫陽花や手毬潤す山雨急 時江
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月12日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
靴箱に主無き靴や梅雨に入る ゆう子 句碑の辺の枝整ひて梅雨に入る 文英 翡翠の影を置かざる速さかな 三無 焔立つ藁の焙りや初鰹 幸風 奥社まで会話の弾む夏木立 美枝子 名刹の鉄扉漆黒梅雨に入る 多美女 翡翠の集めし視線ごと水へ 秋尚 約束の果せぬままに梅雨に逝く 亜栄子 庭下駄を揃へし先に雪の下 多美女 下校の子約束多き柿の花 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月16日 伊藤柏翠俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
いささかの訳あり顔の残り鴨 雪   白牡丹暮れかねてゐる夕心 同  草抜きて抜きて終生草取女 みす枝 水鉄砲撃たれ喜ぶ爺と婆 同  日除帽目深に色白の女 英美子 席題の筆書き揺らす風薄暑 やす香 老眼鏡掛けたるままの大昼寝 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月16日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
父の日の父と呼ばれし人は我 世詩明 花石榴むかし空襲ありし寺 令子 高倉健見し昂ぶりに火取虫 清女 紫陽花や乾きしままの絵の具皿 啓子 夏服の四肢まだ白き鼓笛隊 泰俊 逃がさうと掌広げ見る蛍 同  梅雨晴や袋小路に広小路 数幸 首級無き武将の墓や落し文 雪   真砂女好き真砂女嫌ひの洗ひ髪 同  麦秋や焦げんばかりに村の墓 同  一向に代り映えせぬ更衣 同  振り向かず尺取虫でゐる間 同  尺蠖の測り切れざる己が影 同
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月20日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
森閑と森灯すかに黃釣船 貴薫 草螢出でよ遺跡の眠る丘 炳子 鉄柱に逆三角の蜘蛛の糸 幸子 御出現遺跡の森の青大将 久子 堂裏に十薬白を正しくす 斉   万緑に奔る兄弟紛れ込む 亜栄子 餓鬼大将ざりがに釣りに伴揃へ 三無 万緑や遺跡の底に笛の音 久子
栗林圭魚選 特選句
森林を活き活き燥ぐ父の日よ 文英 森閑と森灯すかに黃釣船 貴薫 青々と風を広げて今年竹 斉   ごぼごぼと水音に群れ半夏生 文英 あぢさゐに彩を注ぎて雨上がる 三無 吾子よりも大声出して蝲蛄を 眞理子 下闇の鳥の声まで吸ひ湿める 貴薫 あぢさゐの白を揃へて家並古る 斉   湿りたる山気に垂れる黄釣船 三無 雨上がり万緑爆ぜて闇匂ふ 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 令和3年6月21日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
尺取りの時に尺取り損ねたる 雪   空よりも暮れたる水に蛍かな 同  六月の鏡は蒼き肌うつし 昭女 紫蘇揉めば青虫ぬつと現れぬ 同  黒南風やハンフリーボガード名画座に 同  終りなき蟻の行列続きをり やすえ 植田もう高き鉄塔映らざる みす枝 ここいらが平家平と五月闇 一涓 もう蟻の列を逸れたり龍之介 同  餌を待ちぎぎめく軒端燕の子 同  落人の末裔として見る蛍 同  蛍の源氏平家のもつれ飛ぶ 世詩明 背が曲り腰が曲りて汗をかく 同  蛍籠下げたる方が妹らし  同
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… なかみち句会(六月投句句会) 栗林圭魚選 特選句
床上げを数へる指に梅雨の月 聰   たまゆらに雲間を走る梅雨の月 怜   露天湯にほぐるる身体梅雨の月 三無 玄関に亡夫の夏帽そのままに 怜   つば裏に母の字残る夏帽子 美貴 家人留守蠅取蜘蛛と遊びけり 和魚 けんけんを見ててとねだる夏帽子 美貴 壁を這ふ蜘蛛ちらつきて寝つかれず 怜
(順不同特選句のみ掲載) ……………………………………………………………… 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
早苗饗の一献は田に撒きにけり 愛   形代に指折り記す妹の年 志津子 東京に捨てきし女薔薇真つ赤 成子 神妙な名越の親子赤ふどし 久美子 東に青龍潜む涼しさよ 美穂 棄て畑を大きく背負ひ独活の花 さえこ 受話器持つ店主の片手蝿叩く 久美子 よりどころなき夜たぐりて麻蒲団 愛   その奥に神木聳ゆ御祓かな 伸子 toCoda(トウコーダ)のある三味の譜や夏暖簾 勝利 竹皮を脱ぎ業腹をふりきりし 睦子 藍浴衣横顔ばかり流す川 佐和 父の日の父と偲びぬ母のこと 喜和 長老に御祓を委ねゐし野川 洋子 蛍火のすいと消えたる黄泉の口 ひとみ 羅や下駄の音にも色のあり 喜和 岩に散る貝の化石や夏至正午 勝利 羅の少女さらつて小夜嵐 佐和
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 4 years
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各地句会報
花鳥誌 令和3年3月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和2年12月2日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
ストーブの炎恋せし居候 世詩明 マスクせし老人重く愚痴こぼす ただし 冬の夜の赤き造花のうす埃 同 秋薔薇刺びつしりと人住まず 清女
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月3日 うづら三日の月 坊城俊樹選 特選句
花丸に思ひめぐらす古暦 由季子 心身はやじろべごとき師走なり さとみ 大掃除埃はたいて懐かしむ 同 年忘れ良きも悪しきも生ありて 同 炉辺明り老いたる顔のぬつと出し 都 荒地野に武者の声聞く虎落笛 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月5日 零の会 坊城俊樹選 特選句
矢切とはさみしいところ大根汁 いづみ 美男とは寒き黒衣の修行僧 光子 風天がちやんちやんこ着て小買物 荘吉 読経にかぶさり冬の歌謡曲 順子 冬の雨粒寅次郎も見ただらう 和子 背から寅さんらしき嚏して 眞理子 錆走る雨傘で土手冬ざるる 和子 亀戸大根恥ぢらひもなく束ねられ 要 水仙の岸へ帰らぬ渡し守 光子 柴又の風呂吹き啜りたれば情 順子 冬の雨絡む電線にもからむ 和子 おいちやんもおばちやんも子もちやんちやんこ 荘吉
岡田順子選 特選句
女将炊く煙高きへ極月へ 三郎 仕舞屋の煤のカーテン日短 光子 一斗缶ちりとりにして冬の朝 小鳥 葉牡丹の芯をあふるゝほどの雨 同 冬ざるる帝釈天を母の歩と 季凛 ポスターの笑顔褪せゆく熱き燗 慶月 冬ざれを架空の男徘徊す 荘吉 実万両今日は誰かの野辺送り 三郎 着ぶくれてちくととらやに入らんとす 俊樹 黒き背を向け水禽のめざす沖 光子 葛飾は都のはづれ片時雨 梓渕 葉牡丹を植ゑしばかりや川甚は 千種 矢切とはさみしいところ大根汁 いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月8日 萩花鳥句会
門川は鴨の楽園水面幾重 祐子 冬に入るイルミネーション古駅舎 三恵子 災・厄・禍GOTO空へ煤払ふ 健雄 短日や妻の伝言簡潔に 吉之 そこここを置きざりにして年の暮 陽子 会ひたくて会へない母にセーターを ゆかり 疫病の終り願ひて冬籠 明子 川岸に朽ち果てし舟冬ざるる 克弘
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令和2年12月10日 さゞれ会
饒舌も寡黙も往き来街師走 かづを 苑師走これより黙の日々となり 同 星の綺羅咲きゐる苑の枯木立 同 鴨浮寝水面に映る雲に乗り 同 湯豆腐の土鍋どかりと卓の上 匠 極月や九十男の空威張り 同 大いなる夢を抱いて山眠る 啓子 里山に月の兎の散歩道 同 するすると蛇穴に入るだけのこと 雪 乳母車にも木の葉降る日向かな 和子 お精舎の投網のごとし枯木立 千代子 枯木立省くものなし影さへも 希 尼寺の無住となりて干大根 天空
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令和2年12月10日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
冬の橋琵琶湖疎水の流れたる 令子 けんちん汁味見して子の話聞く 裕子 蔦紅葉朽ちゆく空き家包みたる 紀子 水屋には使はぬ火鉢師も老いて 令子 映し絵の母は丸髷花八手 同 九頭竜川流れのなかを浮寝鳥 同 七十路の母の背伸びや煤払 登美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月11日 芦原花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
湖面打つ伝統漁や寒日和 ���んじ しみわたる風ぞ子の刻冴ゆる時 依子 一本のちびたクレヨン冬紅葉 孝子 しぐるるや若き我ゐる夢の中 よみ子 吾ひとり広き炬燵に小半日 孝子 天袋の奥の奥より古日記 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月11日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
湯屋跡に残る煙突冬銀河 悦子 時雨虹浜の芥火小さく爆ぜ 都 結界に尼僧も御座す十夜寺 益恵 冬の浜貝殻拾ふ杖二人 幸子 汚れたる白に鎧ふよ冬の薔薇 美智子 身を埋む小春日ふいに素気なく 都 湯治して大根買ひにゆく湯宿 すみ子 故山とは白たんぽぽの返り咲く 和子 冬木剪る空師チェンソー響かせて 宇太郎 蒼天を冬の皇帝ダリア仰ぐ 和子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月12日 札幌花鳥会 坊城俊樹選 特選句
一門の其角が好きで芭蕉の忌 美江 百窓に灯す百灯クリスマス 同 大枯木星は鎖を連ねたる 同 枯芒風の素顔でありにけり 同 柚子風呂をわかしてをりし一人の夜 寛子 冬帝に射すくめられて電撃婚 晶子 鈴の音を待ちし聖夜の子供部屋 のりこ 熱燗を黙つて注ぎて情けあり 岬月 採血の血管叩く寒さかな 同 海女ていふ矜持は捨てず虎落笛 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月14日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
田の中の蟬丸塚に初しぐれ 世詩明 炬燵守昔むかしを読み継げり みす枝 著ぶくれて母そつくりの歩き振り みす枝 白亳に触れず僧らの煤払ひ 世詩明 門灯を四時に点せば雪催 上嶋昭子 シャッター街迷つて着きぬ納め句座 清女 着膨れて水たつぷりと米を研ぐ 世詩明 命舞ふ畑の花の冬の蝶 錦子 薪ストーブ炎の踊り見て飽かず みす枝 数へ日となりて暦のひらひらと 錦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月14日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
帰港待つ笑顔を包む冬日向 史空 冬日向縁側恋し亡母恋し エイ子 蒲団さへ重く感ずる齢かな 怜 病みし夫重さを託つ綿蒲団 あき子 大冬日石仏長き影法師 三無 マシュマロを頰張る婆に冬日さす 貴薫 石垣に手を置き冬日濃きことを ます江 定位置に母の座布団冬日向 エイ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月16日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
幾何学の模様の如き毛糸編む 世詩明 句会終へ微笑み交し年惜む 千代子 早朝の靴音高し街師走 泰俊 街角の交番先の年の市 同 美しきものとし食ぶる蟹であり 昭子 おばあちやん正月ふくゐ帰れぬかも 令子 襁褓洗ひし川は暗渠に寒の水 清女 熱燗に酔ひ人情にほだされる よしのり 度忘れの多くなりたる師走かな 同 穴まどひてふ人の世に惑ふもの 雪 山神の降らす落葉を畏みぬ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月17日 伊藤柏翠俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
散りきつて影美しき冬木立 かづを 声嗄らし師走の街に商へり 同 虎落笛築城の悲話碑に 同 木の鳥居石の鳥居も神の留守 雪 音無きは天の忍び音初時雨 同 冬帽子水子地蔵に冠せけり 富子 下校児のランドセルにも雪積る 同 冬の空どこへ消えしか流れ星 輝子 部子姫に掛くる白無垢雪帽子 やす香 雪女女人高野を憚らず 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月17日 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
端唄の碑ほろと時雨の色となり 志津子 霜の夜の確かに母に呼ばれたる 美穂 ほろほろと酔ひとろとろと炉火を焚く 孝子 顔中を榾火に染めて無口なり さえこ 鮟鱇や涎どうにかならぬのか 同 山眠る夢は何色問うてみむ 同 山眠るハーケンの音遠くして 睦子 蝋涙のひとすぢ十二月八日 豊子 胸に抱く埋火ひとつ母忌日 同 山眠る火を噴く山を置きざりに 同 晩学の火照り静めて山眠る 朝子 悲しみを大きく吐けば息白し ひとみ 山眠る湖も墨絵を纏ひけり 志津子 小屋閉ぢて眠れる山と別れ来し 光子 山眠る誰もいつかは覚めぬまま ひとみ 夫知���ぬ妻に埋火ありしこと 喜和
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月20日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
道化師のやうに着脹れ影法師 久子 枯尾花ばかりの残る渡し跡 秋尚 北風に耳削がれゆく狛ぎつね 慶月 すがれ蘆水に流るる風のこゑ 幸風 数へ日の朽舟謎を積みしまま 久 枯蘆の大音声を聞く湾処 千種 水底は蒼穹の色冬の川 亜栄子 鷺立てり枯野に光る針となり 千種 挙り立つ冬芽の空の穢れなき 斉 流木をたつぷりからめ名の木枯る 眞理子 堰超ゆる時の白さや冬大河 三無
栗林圭魚選 特選句
枯尾花ばかりの残る渡し跡 秋尚 手押し井戸よりほたほたと冬の水 眞理子 枯蘆の吹かれて淡き県境 千種 鷺立てり枯野に光る針となり 同 挙り立つ冬芽の空の穢れなき 斉 冬日ため花苗小さく商へり 幸子 空つ風に向き少年のトランペット 政江 枯芒枯れの極みの日の色に 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年12月21日 鯖江花鳥俳句會 坊城俊樹選 特選句
よく笑ひよく叱られし箱火鉢 雪 手捻りのぐい呑みで待つ鮟鱇鍋 上嶋昭子 雑踏をたのしみたくて年の市 同 犬に吠えられ引返す年の暮 同 煤逃げを詫びて包丁研ぐ日暮 一涓 貰ひ来て手を焼く猫よ漱石忌 同 千本の干大根とは美しき 洋子 満々と力を貯めて山眠る 同 生涯の古傷癒す柚子湯かな たゞし 聞き捨てることも情愛おでん鍋 中山昭子 看護婦や白なる色の毛糸編む 世詩明 寡婦にして片手袋の忘れもの 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 4 years
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各地句会報
花鳥誌 令和2年11月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和2年8月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
青山へ八月の雲のし上がる 和子 魂も今蝶と化すてふ墓所の百合 眞理子 雲の峰青山墓地に崩れけり 梓渕 薄闇にラジオときには蚊遣香 順子 蚊取線香みだらに燃えてゐたりけり 公世 からつぽの鳥籠吊つて婆の朱夏 光子 空蟬の破られし背に光満つ 小鳥 白き糸濡れてをりけり空蟬に 和子
岡田順子選 特選句
黒揚羽ぬかづく人へ入れ替はる 要   槙剪つて明るき墓所や雲の峰 梓渕 揚羽来る墓に朽ちたる名刺受 俊樹 草いきれよりマリア仏の上半身 光子 かき氷ひとつに父と娘かな 同   からつぽの鳥籠吊つて婆の朱夏 同   神愛し薔薇を愛せし寝墓とも 俊樹 蟬時雨彼を一瞬隠しをり 久
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月6日 うづら三日の月(八月六日) 坊城俊樹選 特選句
秋の夜の澄みし青空何処までも 柏葉 土用干し守る着物に仕付け糸 さとみ 墓参り避けたつもりも鉢合せ 同   天筆に願ひを込めて星祭 都   留守居して語る人なき盆の月 同   七夕や一つを願ひ糸結ぶ 同   客帰り独り帯解く夜半の秋 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月7日 鳥取花鳥会(八月七日) 岡田順子選  特選句
友の墓訪ふも吾のみ原爆忌 益恵 蟬の穴被爆の眼窩に似て静か 都   八月や浜辺に白き船並び すみ子 抽出しにしまふ西日や能事足る 悦子 蜩の破調に夜明け整へり 宇太郎 油照お濠の亀は泥を負ひ 都   雲の峰サーファー起てば動き出す 益恵 帰り行く友や日傘をまはしつつ 幸子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………   令和2年8月7日 さゞざれ会 坊城俊樹選 特選句
昨夜の色閉ざしてをりし月見草 かづを 蟬しぐれ故山に溢れをりにけり 同   故山より風渡りくる施餓鬼寺 同   月見草夢に終りしことばかり 雪   炎天下大きくきしみバス停まる 和子 法堂に集ふ百僧蟬しぐれ 笑   暮六つや七堂伽藍の蟬しぐれ 希   母の背に負はれて逃げし終戦日 千代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月8日 札幌花鳥会 坊城俊樹選 特選句
病院の小児病棟星祭 清   ぐづる子を放り入れたる踊の輪 晶子 銀河から金平糖のお裾分け のりこ 魔法めく夜店にかざしみる指輪 岬月 老僧の盆経朗朗たる気迫 同   とび出しもはみ出しもゐる砂日傘 同   搗ち割の角なめらかや蕎麦焼酎 慧子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
やはらかな色に隠元大揃へ 秋尚 ひと頻り法師蟬鳴き風起る 同   空蟬の登る姿勢を崩さずに 同   音の無き蒼茫怖し星月夜 ゆう子 新盆の信女の墓碑の径細し 三無 星月夜野辺山走る小海線 幸風 蜩や夕餉のお菜鉢ふたつ ゆう子 鬼灯の色乾きたる寺の畑 秋尚 隠元の色鮮やかにバターソティー 瑞枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
墓洗ふ母の育てし供華を持ち 信子 サングラス粋なる人と恐き人 みす枝 裸電球に照らされてゐる地蔵盆 上嶋昭子 日もすがら響動もす鐘や盂蘭盆会 時 江 丸き笊丸く並べて梅を干す 信 子 蟬時雨つり橋の子の声消され 中山昭子 神々の光さづかる大御祓 ただし 星祭壺にさしたる笹の竹 錦子 野も山も深く沈みて星月夜 みす枝 蟻の列ラベルのボレロまだつづく 上嶋昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月11日 萩花鳥句会
秋風や万里の長城行きし旅 祐子 少し愚痴呟きながら墓洗ふ 美恵子 新盆に帰る家なき仏たち 健雄 弟と母住む故郷鰯雲 ゆかり 庭仕事合間に西瓜ご馳走に 克弘
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月14日 さくら花鳥句会 岡田順子選  特選句
田舎道兜虫売る小屋に遇ふ みえこ 迫真の演技の子役夏芝居 登美子 幼な子も数珠握りたり墓参 実加 イヤホンを片耳づつに星月夜 登美子 晴天にシーツ洗ふや原爆忌 実加 永遠に在り続くかに花氷 紀子 蜩を聞きつつ帰り仕度の子 裕子 野の花を供へて母の展墓かな 登美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月17日 伊藤柏翠俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
サングラスかけて犬にも恐がられ 英美子 酒呑まぬ父はお洒落でパナマ帽 千代子 終ならん声を聞き入る秋の蟬 かづを 秋の雲落暉に燃えて消えにけり 同   ギヤマンに盛られ清しき夏料理 みす枝 口紅の朱の沁み出る極暑かな 同   遺骨待つただそれだけの盂蘭盆会 同   無人駅帰省子ホームまで送る 世詩明 羅の女の視野に万華鏡 同   帰省子の戻る車窓に掌を重ね 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月19日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
黒髪で顔を隠され西瓜食ぶ 世詩明 口紅が熟れた西瓜を齧りつく 同   九頭竜の流れおだやか終戦日 千代子 海凪いで沖行く船に盆の月 同   流行りもの一つ身につけ生御魂 同   終戦日一男優の死すと云ふ 同   炎天や路面電車の軋み来る 美代 これ以上青くなれざる青蛙 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月21日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
手枕で昼寝をしたる沈金師 世詩明 虫干や母の袂に恋の文 みす枝 小恙を顔に出さじと踊りの輪 一涓 肉魚を下げて八月大名来 同   虫の世に火取虫とし果つ定め 雪   白と云ふ哀しき色の盆灯篭 同   赤と云ふ色は淋しや盆灯篭 同   煎餅屋ののれんの奥の扇風機 上嶋昭子 捩花のねぢれる時に媚少し 同   美しきことに飽きられ水中花 同   物干の続く町並夜は秋 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月10日 なかみち句会(八月十日) 栗���圭魚選 特選句
芭蕉葉に道草を食ふ風ありて 三無 恒例の枝豆届き安堵かな エイ子 海沿ひの蕎麦屋の遠く秋暑し 貴薫 裏庭に風探しけり夕残暑 和 魚 枝豆や父の遺影と酌む忌日 三無 ゆらゆらと芭蕉広葉の青き翳 同   家事とても遣る気奪はれ残暑かな せつこ 公園の要一本大芭蕉 怜   影広げ海辺の宿の芭蕉かな せつこ 枝豆の彩りとなり皿の上 ます江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年8月 九州花鳥会(投句のみ) 坊城俊樹選 特選句
双手上げ銀漢しづく待ちにけり さえこ 天の川渡る媚薬を飲んでより 伸子 黒日傘ひらりと海へ消えにけり 朝子 ゆくりなく女と生まれ天の川 美穂 盆の月透き通るまで踊りけり 愛   その先は有耶無耶なりし道をしへ 伸子 天の川の端より天の川仰ぐ ひとみ 星よりも暗き島の灯月見草 豊子 走馬灯曼陀羅の闇廻しけり 喜和 蟬の殻蹴りし少年黙り込む かおり 天の川尾は聖堂の十字(クルス)まで 志津子 病窓よりビアガーデンの見えるらし 順子 水をくれムンクの叫び原爆忌 喜和 色鳥来ルドビコ踏みし甃 寿美香 難しく考へる鶏頭の襞 伸子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………
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kachoushi · 4 years
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各地句会報
花鳥誌令和2年5月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
令和2年2月1日 零の会
坊城俊樹選 特選句
街に立つ師は冬帝の黒纏ひ 光子 福豆売る絶対秘仏背に負ひ 千種 黒マスクをんなおそろし御徒町 いづみ 男坂即かず離れず雪女郎 佑天 きさらぎのくづし文字かな恋みくじ 光子 麗人と佳人出くはす梅の下 千種 幾重にも幾重にも絵馬ぬくくあり 季凜 天神下の鮮魚よろづ屋空つ風 梓渕 不忍のボートを漕ぐや落第子 順子 寒雀今日はめでたき貌をして 久
岡田順子選 特選句
永久の灯をもつ瓦斯燈も春を待つ 俊樹 福豆売る絶対秘仏背に負ひ 千種 絵馬に書く文字の細きへ冬の蜂 和子 白梅を背負へば空の青さ知る 久 きさらぎのくづし文字かな恋みくじ 光子 射的屋は夜まで閑で梅の宮 梓渕 飴玉を頰張りしまま春を待つ 久 街に立つ師は冬帝の黒纏ひ 光子 如月のこのひかりごと攫はれむ 美紀 ピアス挿し吾妹の梅に遊びゐる いづみ 古井戸を守り湯島の冬囲ひ はるか
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月5日 立待花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
風折れの水仙畑の先に岬 世詩明 水仙の花盗人を見て逃がす 同 余所者も馳せ参じたるどんど焼 同 寒雷の激しき音よ玻璃を打つ 誠 寒明の祝杯とてや大吟醸 輝一
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月6日 うづら三日の月句会
坊城俊樹選 特選句
華やぎの面影少し枯菊に 喜代子 春風やひもとく本と束ね髪 さとみ おうおうと神を呼び込みどんど燃ゆ 都 物言はぬ星のまたたき寒の明け 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月6日 さゞれ会
北風すさぶ神の島へと打つ怒濤 かづを 潮騒を春立つ音と聞いてをり 同 水仙の香と荒磯の香競ひをり 同 灯籠にあかり灯され冬の宿 啓子 山頂に横一列に冬の雲 同 鬼やらひ芸妓乗り出す成田山 笑 三句碑へ怒濤となりて春の海 同 丹の橋にくだける怒濤寒の海 清女
令和2年2月6日 さゞれ会
なんとなく聞く待春の鳥語かな かづを 坪庭の苔青々と春を待つ 清女
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月7日 鳥取花鳥会
岡田順子選 特選句
出雲より春の使者とも旅神楽 益恵 走り根の猛り濡らして寒の雨 都 雪降つて少し軽めになりし雲 史子 春愁や泪の乾くまでのこと 幹也 鬼は外木霊となりし遠明り 宇太郎 梅盛り炭屋に宿を取りし頃 悦子 凩や薬缶の笛を織り交ぜて 幸子 鴨引きて瀞長々とがらんどう 益恵 星冴ゆる電飾解かれゐし枝に 都 畦を焼く匂ひは朝の教室へ 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月8日 枡形句会
栗林圭魚選 特選句
句碑裏に昼の日差しや蕗の薹 亜栄子 紅椿大樹に日差し別れ道 文英 瀬の音のとみに弾みて猫柳 三無 水仙の白に翳ありうすみどり ゆう子 摘む指に匂ひ絡めて蕗の薹 三無 迂回して緋寒桜の峠道 教子 一瞬に緑走りし和布かな 三無 感触を確めたくて猫柳 教子 流れ沿ひ会話訥訥猫柳 ゆう子 まんさくの黄が野を覚ます風のいろ 美枝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月10日 武生花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
冬の夜は石を枕のヤコブかな 利榮 待つ春は道草しつつ来るらしき みす枝 奥越の高嶺颪や頰凍つる 一枝 人住まぬままの離れに初暦 昭女 初茶会金塗り椀に虚子の軸 みす枝 どことなくゆとりのもてて日脚伸ぶ 信子 橋脚を濡らして寒の水ぬるむ 世詩明 天空を星の抜けゆく霜の夜 時江 大嚏して線香の灰飛ばす さよ子 春炬燵潜りて跳んで遊ぶ児ら みす枝 バレンタイン義理チョコにして片思ひ 世詩明 七尾線枯れ一色の中を行く 昭女 すぽつすぽつと鳰潜る音 時江 帰宅して窓にはりつく寒北斗 世詩明 鍛冶音の響くばかりや星冴ゆる 時江 寒の水十指絡ませ水を飲む さよ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月10日 なかみち句会
栗林圭魚選 特選句
天城嶺の残雪映す山の湖 怜 鶯の静寂誘ふ余韻かな 聰 春菊を入れていよいよ箸動く あき子 眺めゐる山々遥か初音かな 史空 咲きそめし白梅一枝句碑に添ひ 迪子 雪残る医院の花壇主亡く 美貴 山道の疲れ忘るる初音かな 史空 うぐひすや門柱細き尼の寺 和魚 初音せり無名戦士の墓に来て 美貴 竹林に一筋の日や雪残る 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月11日 萩花鳥句会
はからずも吾娘と豆撒くひと夜かな 祐子 梅林園目白と遊ぶケンケンパ 美恵子 まごころの色のごときや梅白し 吉之 裁かれるいのちに甲乙春寒し 健雄 咲き誇る梅見守りし主なく 明子 光琳の紅白梅図のごとき梅 克弘
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月14日 芦原花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
白梅の一枝二枝の朝日受け 寛子 こけし等の夫婦寄り添ふバレンタイン 依子 早春の対岸をゆく押し車 孝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月14日 さくら花鳥会
岡田順子選 特選句
節分の豆煮てゐるや福の神 実加 山眠る垂水の音の澄んでゆく 政隆 坊守や母の手を取り寺の冬 登美子 薄墨の宛名の滲む寒夜かな 同 身籠りて薄味で食ぶはうれん草 実加 朝空や雀の散らす春の雪 光子 荒れゆくも自生水仙越前に 紀子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月15日 鯖江花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
それぞれを生きそれぞれに木の葉髪 雪 退屈なスコップ並び雪降らず 同 大仏に伍して漢の豆を撒く 一涓 寒月やなべて牛舎の静かなり 同 褪せてなほ威儀を崩さず古代雛 みす枝 春の雪重ねて山を新たにす 信子 沈丁に激しく降りて匂ひ立つ 直子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月16日 伊藤柏翠俳句記念館
坊城俊樹選 特選句
裸木となりおほせたる静けさよ 雪 注連をもて神となしたる大冬木 同 ひそむるはひそむる蒼さ竜の玉 同 衝立は志功の菩薩春灯 同 春宵の星の愛子を探さばや 省吾 春炬燵問はず語りに聞く出自 清女 谷深くして水仙の浜辺まで 紀之 白山の此の美しき雪地獄 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月16日 風月句会
坊城俊樹選 特選句
鬨の声なき城址の遅日かな 炳子 春めくや菩提樹の抱く石仏 眞理子 観音の肌清らかに春の雨 佑天 遠からず近からず置き落椿 秋尚 み仏の足裏くすぐる春の雨 佑天 まくれなゐ椿時々山鴉 炳子 空蒼を梅紅をゆづらざり 千種 春雨に濡れ肌色の陽子墓碑 圭魚 白梅の枝垂れて傘の色いろいろ 同
栗林圭魚選 特選句
しめやかな雨白梅の白の濃く 貴薫 見上げれば万の輝き紅椿 ます江 ぽつてりと塀の上より白椿 佑天 書きかけの反故増えゆけり獺祭 千種 雨に色連らねつ馬酔木咲きはじむ 秋尚 やはらかく雨にほぐるる牡丹の芽 秋尚 春光へ諸手を挙げて母子像 芙佐子 豊饒に咲かせ大樹の玉椿 淸流
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月19日 福井花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
天よりの悲鳴の如き初音聞く 世詩明 蜜柑剥く伊予の祖父似の太き指 千代子 何となく聞く待春の鳥語かな 雪子 春泥を駆け来し犬が膝頭 清女 凍ゆるみ老杉雪を落としけり よしのり 臘梅や新羅の鐘を伝ふ宮 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年2月26日 九州花鳥会 寺まち句会
坊城俊樹選 特選句
地獄より戻り来してふ春夕べ 光子 頰つぺたの体温となる春の雪 愛 戸を鎖して春の闇へと僧祈る 光子 春の夕浅き縁の人とゐる 久美子 石庭の波くねくねと春の夕 千代
岡田順子選 特選句
頰つぺたの体温となる春の雪 愛 釈迦の慈悲広ごる社梅の花 睦子 恋猫のかさぶた落つる夕明り 愛 結界の奥草の芽を啄みぬ 光子 啓蟄や髪を刈り上げホームレス 勝利 夕さりの春の博多は好いとうよ 志津子 六道の闇とき放つ春の鐘 かおり 雛飾る段に灯の入る夕べかな 光子
令和2年2月27日 九州花鳥会 定例句会
坊城俊樹選 特選句
潮の香の堂に絵踏の遠き日々 久美子 栄華の日まなうらに秘め古雛 かおり 信仰の別けても冥き絵踏かな 豊子 右足の形に減りしや板踏絵 志津子 塩壺に塩ある白さ春浅し 成子 海あをし絵踏の罪をかい抱いて かおり 霞野に均し朱鳥の病舎跡 順子 少年の浅き溜息雛まつり 成子 一寸の針の重さや針供養 睦子 草萌ゆるサーカス小屋の杭打てば 順子
岡田順子選 特選句
三椏の咲くや櫛田の鬼の数 由紀子 シスターの授業絵踏のこともあり 愛 蝶生まる兜太句碑ある爆心地 寿美香 島人の数ほど絵踏物語 豊子 輪郭の緑青乾ぶ踏絵かな 愛 春愁の目覚めに浅き夢つづき 光子 海あをし絵踏の罪をかい抱いて かおり 淋しらに灯るサーカス春浅し 久美子 遊女踏む赤き椿の踏絵かな 喜和 絵を踏んで転ぶ転ぶと吐く木霊 さえこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年1月8日 立待花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
抽斗の寒紅をさす夫の留守 世詩明 初詣巫女は緋袴束ね髪 同 巻き癖の直らぬままに初暦 清女 セメントを詰めし背骨に年新た 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年1月16日 芦原花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
寒鮒漁網引く漁師のしたり顔 けんじ 三ケ日校門かたく閉ざされし 孝子 台所を浄めて除夜の鐘遠く 同 小屋はねて暗き野道の雪女郎 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 5 years
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各地句会報
花鳥誌 令和2年3月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
令和元年12月5日 うづら三日の月句会
坊城俊樹選 特選句
満百歳三年続きの日記買ふ 柏葉 大晦日出来ずじまひの事ばかり さとみ 榾の燃え老の情念湯は激る 都 おでん屋に二胡を奏でる異邦人 同 着ぶくれも粋に見せたく背伸びせる 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月5日 花鳥さゞれ会
炉話に明智が妻の髪のこと 千代子 炉話に韃靼漂流の謂れ聞く 同 外人に服をもらつたクリスマス 同 花鋏音して露のこぼれけり 匠 神の旅飛行機雲とすれちがふ 同 街師走見えざるものが背を押せり かづを 句作りに夢のお告げや十二月 数幸 手を取りてさざんかの径母と行く 雪子 山茶花やピアノの音のはたと止む 啓子 沈下橋渡る三人川の秋 天空
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令和元年12月7日 零の会
坊城俊樹選 特選句
着ぶくれて今半覗き玉ひでへ 和子 極月を歩すみごもれる子のために ゆう子 玉子酒間口小さく灯の白し 三郎 電線のゆるき横丁冬の雨 和子 寒紅を差すつづら屋の老婆かな あおい 愛人宅らしき貌してひめ椿 三郎 明治座の稲荷に小さき狐火が 公世 花街は雨山茶花をこぼさぬやう 光子 浜町や三味の音にも似て時雨 秋尚 つづら編むつめたき指と思ふかな 和子 千住葱入れる裏口しぐれをり 梓渕
岡田順子選 特選句
極月を歩すみごもれる子のために ゆう子 寒き鳩寒き雀を蹴散らせり 佑天 狛犬は狛犬として師走神 俊樹 裘着てマヌカンは服並べ 小鳥 指先のうづき熱燗触れてをり あおい 綿虫の無のただよへる漱石忌 公世 極月や金の屋号でくじを売る 和子 人形町しぐれを宿る軒もなし 千種 幼帝の都にみぞれ海遠く ゆう子 人形焼の顔に降りたる冬の雨 俊樹 冬の灯は競ひて狭き照明屋 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
なかみち句会
栗林圭魚選 特選句
炉に集ふ顔の火照りと伊豆訛り 怜 放られてぶるんと跳ねる河豚太く 美貴 中子師と話弾んで冬一日 迪子 枯芝に影を写して背比べ 史空 枯芝や流るる雲の影速し 史空 河豚刺身白菊の如清楚なり エイ�� 師の笑顔逢うてかはらぬ冬の日に ます江 暁闇に囲炉裏の熾火搔きし父 三無 枯芝のところどころに青むもの 怜 枯芝の小径真つ直ぐ細くあり ます江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月10日 萩花鳥句会
世のためと我が五十年いま枯木 小勇 萩花鳥必死で守り年忘 祐子 手燭置く躙り口より冬の月 美恵子 両の手で温もりすくふ冬日向 吉之 ほつこりと藪の笹鳴き聞く朝は 陽子 陽は沈み医師アフガンで冬の星 健雄 冬籠ラフマニノフと赤ワイン ゆかり 師を偲び句友をしのび年忘 克弘
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令和元年12月11日 鳥取花鳥会
岡田順子選 特選句
接待の大根厚く切りて炊く 立子 をさな去り小春日和の香の残る 都 遠峰々に初雪らしき光かな 益恵 亡き夫のセーター着込み雑踏へ 佐代子 小春日や寮生握手に寄り来る 幸子 鳥待つは熟し切つたる真葛 史子 初雪や望郷の念俄かにす 幸子 喚鐘の音を響かせて報恩講 幹也 仮の世の恙は言はず葛湯吹く 悦子 冴ゆる夜脳に木霊す蹄鉄の音 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月13日 さくら花鳥会
岡田順子選 特選句
寒鰤の刺身で交す回顧談 実加 際やかに鰤競る声や市の朝 登美子 寒桜賓日館を高貴にす 令子 笏谷の石切跡や冬ざるる 寿子 身籠れる体を温む葛湯かな 実加 日短ラストシーンも観て帰る 登美子 朝風に藁ごと揺れる吊し柿 光子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月14日 枡形句会
栗林圭魚選 特選句
遠き日の焚火の香する師走かな 恭子 句の出来るまで柚風呂に浸りをり 多美女 重ね着て背の不安を落ち着かす 百合子 国訛滾る湯豆腐つつき合ひ 三無 禅寺の幾年けふの冬紅葉 百合子 石仏の頰杖解かぬ十二月 同 重ね着をお洒落にこなす首回り 清子 控へ目な彩に追慕の納め句座 百合子 冬帝や鉾杉の秀を研いでをり 三無 隊列のV 字なす旅鳥渡る 和代
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月15日 風月句会
坊城俊樹選 特選句
鼻水をすすり枡形山迷ふ 政江 片頰に冬日浴びつつ句碑拝す 三無 冬帝へ青銅の像両の手を 政江 寒禽の高らかに空呼んでをり 斉 獣道へと冬の影法師行く 政江 仏足石の親指あたり柿落葉 佑天 冬帝の富士拝まんと塔上る 圭魚 観音の結印の美し冬うらら 佑天 母の塔北風の子を懐に 久子 冬紅葉裳裾ゆるやか観世音 三無 冬帝の蔭長くして母の塔 眞理子
栗林圭魚選 特選句
笹鳴きへ耳傾けて磴半ば 芙佐子 冬芝に蔭を延ばして母子像 亜栄子 寒禽の高らかに空呼んでをり 斉 鳥寄せてをり山門の冬椿 芙佐子 木の葉散る森の大きく息を吐き 千種 笹鳴が景を小さくしてをりぬ 斉 養生の辛夷大樹の冬芽かな 芙佐子 泥葱を並べて森のマルシェかな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月16日 伊藤柏翠俳句記念館
坊城俊樹選 特選句
風に裏表ある如落葉舞ふ かづを ほろ酔ふが如く冬蝶飛びゆけり 同 大冬木産土の宮守りをり 同 まなかひに越の中山眠り初む 文子 泣きむしのこけし飾りし終ひ句座 たゞし 美人画の古暦とて捨てがたし 英美子 かの日々の遠ざかりたる師走かな 和子 白鳥来休耕田の光り合ふ みす枝 木枯しに鐘を鳴らして消防車 輝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月18日 福井花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
近松忌付かず離れずてふ縁 雪 枯尾花吹かれて綺羅を飛ばしけり 啓子 遠くまで信号は青街師走 和子 人生の話し相手に日記買ふ 千加江 冬薔薇を見つめる母はもう居ない 淳子 冬薔薇眺める椅子に主無し 同 街騒も師走のものとなつて来し よしのり 小春日の窓いつぱいの中眠る 美代
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月19日 九州花鳥会
坊城俊樹選 特選句
顔見世の口上粋に申し候 美穂 罪人も重荷を解いて聖夜の灯 かおり 枯菊を焚きてしばらく胸ひそか 佐和 美しき切口みせて炭熾る 孝子 信心のやうに潜るや鳰 豊子 水鳥のこぼす薄紙ほどの息 寿美香 顔見世や四条大橋風痛く 久美子 顔見世や出雲阿国の遊び足 寿美香 懸大根鳶と青空奪ひ合ふ 同 名優の顔見世幟はたはたと 和子 枯野ゆく心の中のほむらかな 美穂 白足袋や紅き蹴出の華やぎて 豊子 遅く着く信濃の宿の雪の華 久美子 山あれば山呻らせて虎落笛 豊子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月21日 鯖江花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
石臼の飛び石三つ竜の玉 雪 声を聞くだけの電話を掛け夜寒 同 信楽の狸提げしは新走 同 大津絵の鬼と酌まんか新走 同 短日の手を振り合ひて別れけり みす枝 終ひ湯や外に寒柝遠ざかる 同 着膨れにエレベーターの重くなる 同 花八手かはたれ時の白極む 昭子 歳晩の奏楽堂の椅子にゐる 同 野水仙後の怒濤昏れて海 信子 灯台まで歩くつもりや野水仙 同 白山の雪の白さの大根かな たゞし 火の海となりし根榾を裏返す 同 九頭竜の波を母とし霰魚 一涓 老犬の紐解き放つ芒原 世詩明 着膨れて温もり増せる乳房かな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年12月23日 武生花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
谷を駆け息する風や紅葉散る 三四郎 鴨数多小さき湖の重くなる みす枝 干布団霊峰白山隠しけり 昭女 雪吊や三角錐に引き絞る 信子 樹木希林最后の映画観る師走 清女 流星群来れど炬燵の離れ難 久子 水仙の天まで届きさうな畑 時江 銀杏散る藁葺き屋根を黄に染めて 三四郎 黄昏て峰といふ峰冬茜 同 ずわい蟹無念か泡を吹いてをり みす枝 一乗寺奈落の如し銀杏散る ただし 瀬の香もそえて売らるる野水仙 錦子 風花の影消ゆ城の野面壁 時江 枯葎この身消したき日もありぬ ミチ子 おでん鍋同じ佗しさ持ち寄りて ただし 百選の冬の男滝の爆しけり 世詩明 獣抱き母の如くに山眠る みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和元年11月22日 第42回近松忌記念俳句大会
坊城俊樹選 特選句
小江戸てふ在所に祀る近松忌 和子 黒を着し女人の一途近松忌 同 雁渡る吉江の里に一忌日 同 近松の女悲しや今の世も 同 紅引いて嫉妬に狂ふ近松忌 信子 燭揺るるだけの華やぎ近松忌 同 簪が凶器となりし近松忌 同 忌を修す館に淡き冬薔薇 ミチ子 奥付に花の一句や近松忌 同 近松像撫で光りして小春の日 昭子 近松忌通りに響く下駄の音 誠 近松忌糺野界隈恋の道 一豊 炉びらきや吉江に住みし浄瑠璃師 令子 その漢別れ上手や近松忌 千代子 近松忌有縁ばかりの世でありし 洋子 来る筈のなき師を待ちて近松忌 英美子 冬晴れや碑文読みゐる一佳人 同 近松忌消せざるものに心の火 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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kachoushi · 5 years
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5月の各地句会報
花鳥誌 令和元年8月号
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坊城坊城選
栗林圭魚選 岡田順子選 吉岡乱水選
平成31年5月4日 零の会 俊樹選
百合開ききらずを供へ慰霊堂 和子 戦とは全てを熔かし切つて初夏 梓渕 更衣まはしは長く干されをり 佑天 若葉風奈落のごとき土俵へと 美佐子 北斎の生魂さがす聖五月 公世 廻し干す力士敲きに水打ちて 順子 熔塊へ現の野辺の花咲きぬ 瑠璃 慰霊堂の尖頭の上の夏の雲 和子 椎の花匂ふ劫火の記憶へと ゆう子 戦災の鉄のかたまり風光る 美佐子 青白くまろき慰霊の灯涼し 小鳥 慰霊堂より夏服は手をつなぐ 同 順子選
北斎の生地ジャングルジムの初夏 梓渕 熔塊の列柱に咲く姫女菀 俊樹 北斎の達磨は春の白昼夢 同 めまとひや江戸の残像搔きまはす ゆう子 五六人力士がゐたり夏の路地 伊豫 そのむかし画狂人ゐて麦の秋 同 砂糖菓子の冷たさを持ち白躑躅 野衣 熔塊へ現の野辺の花咲きぬ 瑠璃 逆しまに拡ぐる古地図春惜しむ 眞理子 砂利に足しづませ見上ぐ聖五月 小鳥
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月7日
武生花鳥俳句会 俊樹選
老鶯を沈めて山雨走り去る 越堂 空を割り日輪砕き代田掻く みす枝 ものの芽のざわめく程に育ちけり 世詩明 鯉のぼり靡かせ観覧車は満員 昭子 園児みな溺れてゐたり花菜畑 時江 新婚の窓流れ入る若葉風 みす枝 新キャベツ乳の匂ひの甘さ持つ 世詩明 松蟬や百の古墳の眠る丘 越堂
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月9日 うづら三日の月句会 俊樹選
クレマチスピカソに青の時代あり 都 藤の雨人待つ女歩き出す 同 端然と坐る仏や夏立ちぬ 同 朧夜のかすかな記憶母の唄 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月11日 枡形句会 圭魚選
新樹の香纏ひ令和の始まりぬ 和代 アカシアの花に誘はれ一人旅 多美女 介護の手菖蒲湯の香を残しをり 和代 ジャムパンの皮つやめきて夏来る 美枝子 昆布締めの鯖の大皿卓真中 ゆう子 句碑裏に木洩れ日届き風五月 百合子 柿の花薄黄に光り日に透けて 三無 若楓葉の広がりに影あらた 瑞枝 甲斐駒の残雪仰ぐ立夏かな 教子 薔薇抱くをとこは靴をとがらせて ゆう子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月13日 なかみち句会 圭魚選
花水木散るも咲くのも隣から エイ子 更衣してより風の纏ひつく 秋尚 海亀の一途や波に迎へられ 和魚 更衣母の面影このなかに ます江 海亀に少年となる夫の顔 エイ子 お早うの声の眩しき更衣 秋尚 更衣樟脳疾くに果ててをり 有有 新開地共に育ちし花水木 怜
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月15日 福井花鳥句会 俊樹選
麦秋の野辺より夜の明けて来し 越堂 月光に濡れて匂へる夜の新樹 同 子等の声遠くにありて麦の秋 和子 黄昏を引き寄せてゐる麦の秋 嘉子 麦秋の上を何かが翔びゆけり 昭子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月17日 萩花鳥句会 思ひ出す亡母と蚕豆むきしこと 祐子 母育て妻の作りし豆の飯 吉之 五月葬世界へ躍つた京マチ子 健雄 筍を鎌でなで切り指月山 圭三 豆飯や令和の御世は余生なり 克弘 (順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月17日 芦原花鳥句会 俊樹選
藤房の棚はみ出して風を追ひ よみ子 寺処丘陵多し木下闇 寛子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月19日 風月句会 俊樹選
木洩れ日に鈍く光りて小判草 三無 弁天池浮きて沈みて竹落葉 眞理子 竹落葉ほろほろ水に誘はれ 圭魚 青空に高くけむりて花樗 秋尚 ソーダ水買うて見上ぐる喪服かな 和子 葉桜となりし古木の苔あをし 三無 日に晒す墓石みどりのにほひして 幸子 清流を底に海芋の白を措く 斉 整列の尼寺の礎石や大夏木 炳子 夏草や遊女のぞきし水濁る 和子
圭魚選
風の道は空にもありぬ夏柳 和子 武蔵野は雲も豊かな夏の空 同 輝うて雲の階段夏めきて 斉 本多姓その一軒が茄子苗売る 千種 青空に高くけむりて花樗 秋尚 ソーダ水買うて見上ぐる喪服かな 和子 すかんぽを噛んで昨日のこと忘れ 要 白白と夏日に晒す尼坊跡 千種 水湧きて海芋の白を濃くしたる 政江 風騒ぐ樗の花の空青き 秋尚
(順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 平成31年5月22日 鯖江花鳥俳句会 俊樹選
葉ざくらの木洩れ日騒ぐ裸婦の像 越堂 黒牡丹彩を深めてゐる夕日 同 吾も縄文人の裔かな蓬摘む 同 田植機に跨がりタバコ燻らせり 信子 早苗田の浮雲白きまま流る 同 臥竜松塀に添はせて緑立つ みす枝 羅に大きな嘘を隠しけり 世詩明 (順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月22日 九州花鳥会 俊樹選
夏川に泳ぎ習ひし父遥か 眞理子 まだ誰も泳がぬ海に指浸す 美穂 水郷の蛍の中に嫁ぎゆく 孝子 遠泳を戻り来し子の肩うすく 要 背泳ぎの空は孤愁の青春期 かおり 泳ぎつつ眠る大魚や昼の月 ひとみ 鱚泳ぐ玄界灘の島躱し 慶月 白薔薇の崩れ白紙となる話 寿美香 姉見上ぐ弟にだけある幟 慶月 幟竿ぎぎとしなひて里静か 眞理子
圭魚選 宇治橋や息青むまで若楓 美穂 上り窯一子相伝初幟 郁子 遠泳を戻り来し子の肩うすし 要
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月23日 壱岐吟行第一回句会 俊樹選
朱夏の潮地蔵の足へ透きとほる かおり 玄室に入らぬやうに黒揚羽 要 いちまいの紺は曾良へと朱夏の潮 かおり 夏潮に唄ふはらほげ六地蔵 志津子 一支国の韓くれなゐの夏落葉 要 城跡の虎口に句碑と花薊 由紀子 弥生よりうす緑なる夏の蝶 慶月 人を呑む灘は涼しき色を立て かおり
乱水選 身透くまで浸る若葉と潮風と 由紀子 夏霞縫うて壱岐指す船迅し 圭魚 天空を鳶に許して壱岐は夏 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月24日 壱岐吟行第二回句会 俊樹選
猿岩の唄ふか夏の鶯か 乱水 猿岩はただ炎帝と語るのみ 千種 灯台は岬の仏卯波立つ 孝子 青空に砲台の黙草茂る 由紀子 うすごろもまとひ男神に仕へたる 千種 猿岩の孤高に夏草の迫る 要
乱水選 猿岩のそつぽ向きたる夏怒濤 俊樹 夏の鳶浮力揚力演技力 寿美香 月を読む素敵な話木下闇 とし子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月26日 鳥取花鳥会 順子選
田園の後継祝ぎて鯉幟 俊子 恋の石投げ上ぐ向う夏霞 美智子 そこ此処に宮の裏なる蟻地獄 幸子 石段に熱閉ぢ込める薄暑かな 佐代子 この寺は祖父の生家や夕薄暑 幹也 蜻蛉生る白兎神社の御霊とす 和子 日参の幟を宮へ日焼の子 栄子 蚊に食はれ吾の手足はてんてこ舞 悦子 あめんぼや不増不減の池の水輪 史子 玉垣を梳かせて涼し菊座石 益恵 蟻地獄杖でいたぶる齢かな すみ子 新緑の宮に一礼幼去る 立子 衣更へ中学生のペダル軽し 萌 若葉風からから燥く恋の絵馬 都
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年4月12日 芦原花鳥句会 俊樹選
寄ればすぐ逃げる鶯乳母車 よみ子 白木蓮あるかなしかの白を見る 孝子 蛇穴を出て大木に絡みたり 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
さくら花鳥会 順子選 背伸びして神輿を担ぐ豆絞り みえこ 母の日に贈る一句にルビを打つ 登美子 画用紙の角に石置き若葉描く 同 藤の花長き読経を共に聞き 紀子 少年の指のしなりや祭笛 登美子 柿若葉朝日の中で揺れながら 光子 お稽古はいつも楽しや新茶くむ 栄江
(順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 伊藤柏翠俳句記念館句会 俊樹選 万緑が包みきりたる故山かな かづを 蚯蚓にも意志あるやなし身をよぢり 清女 一匹の乱れに千の蟻乱れ 英美子 笹粽解き遠き日の母のこと 同 神島の礁だたみの卯波かな 千代子 白山の水たつぷりと代田掻く みす枝 浜風に女一人の夏座敷 世詩明 (順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 立待花鳥俳句会 俊樹選 黒牡丹好きで勝気で俳人で 越堂 椿落ち古刹の静寂轟かす 同 上品とは仏の位白牡丹 同 蛙田の恋の賛歌や夜もすがら 同 ふらここや母の掌いつも背にありし 世詩明 厚化粧稚児百人の花まつり ただし 稚児よりも僧の喜ぶ灌仏会 同 糸崎の仏の舞や花の寺 同 代掻きや何処の川も濁り水 誠(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
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