#ルートヴィッヒ ・ ミース ・ファン・デル・ローエ
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お洒落をしていないように見える高度なお洒落
ミース・ファン・デル・ローエのことば
〝LESS IS MORE 〟(より少くないものは、より豊かである)は、近代建築の巨匠、 ルートヴィッヒ ・ ミース ・ファン・デル・ローエのことばです。ムダのないデザインや引き算の美学で知られるこの建築家は、いまや世界じゅうの都市で見られる石、ガラス、金属で造られた四角くシンプルでモダンな建物を考案し、設計したパイオニアのひとり。同志には、ル・コルビュジエやフランク・ロイド・ライトらがいます。
この「より少ないものは、より豊かである」という信条は、ただ減らすのではなく 、少ないもので最大の効果を獲得しようということです。そこで、あえて最小限の要素に限定する、つまり〝LESS〟するわけです。そうして、シンプルなデザインを徹底的に追求すると、〝MORE〟な、豊かな形態や空間が生まれるということ。ローエには〝God is in the details.〟(神は細部に宿る)という有名なモットーもありますから、それは研ぎ澄まされた、これまた神々しいまでに豊かなシンプルでなければならなりません。
こんなローエの美学を具現したのが、たとえばジョン ロブの「シームレスモデル」でしょうか。その名のとおり縫い目がありません。一枚革のアッパーでつくられているからこそ、うつくしいし、縫い目を〝LESS〟したからこそ、端正です。これ、数百足のビスポークシューズを所有する上顧客からの注文。ローエ級の美学に到達した結果なのかもしれません。1足を仕上げるのに3日間かかり、革も技術も最高峰でなければできない逸品。まさしく〝LESS IS MORE〟ですが、フツーといえばフツー。よほどの見巧者でなければ見抜けません。そろそろ「わかりにくい」とか 「わかりやすくない」という価値を見直すときなのかもしれません。
チャコールグレイのスリーピース
さて、ワードローブは、ライフ���タイルによって選別されますから一概に限定はできません。が、ソーシャルやオフィシャル、あるいはフォーマルの場にふさわしいアイテムを、まずはそろえることです。ローエの美学に照らしてあわせて選別しま��ょう。もちろん、それらのアイテムにステッチがあるとすれば高級とはいえません。そして、それらをセレモニー限らず日常に着用する。たとえばチャコールグレイのスリーピーススーツ、白いシャツにスピタルズフィールド(黒とシルバーといった2色の細かいチェック)のネクタイといった、本寸法な「どこに出しても恥ずかしくない」格好で通します。すると、てきめんに態度がちがっくるし、ちがって見えてもきます。お洒落をしていないように見える高度なお洒落には、信頼に価する人物だろうけれど、近寄りがたい品性がかんじられ、しぜんとソーシャルディスタンスを保つ雰囲気が醸成されるかもしれません。
いずれにしてもクールビズやらウォームビズといった安っぽいまやかしから脱却するのがよいでしょうね。コロナ禍においてあいまいな、新しい生活様式に慣れるのではなく「新しい人間」になることをすすめます。「新しい人間」とは、チェ・ゲバラの論文からの引用です。これは「意識を発展させる」 「正しいと感じる情勢に適用する努力」「社会参加の必要性と自覚」などがキモにになっているそうです。いま、この時代をチェ・ゲバラならどう生き抜くでしょうか? と、そんなことをかんがてみたら、新しいアイデアが見つかるかもしれません。
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小うるさい年寄りを黙らせる
“LESS IS MORE”なワードローブをかんがえる──
“LESS IS MORE”(より少ないものは、より豊かである)は、近代建築の巨匠、ルートヴィッヒ・ミース・ファン・デル・ローエのことばです。ムダのないデザインや引き算の美学で知られるこの建築家は、いまや世界じゅうの都市で見られる石、ガラス、金属で造られた四角くシンプルでモダンな建物を考案し、設計したパイオニアのひとりです。同志には、ル・コルビジェやフランク・ロイド・ライトらがいます。
この「より少ないものは、より豊かである」という信条は、ただ減らすのではなく、少ないもので最大の効果を獲得しようということです。そこで、あえて最小限の要素に限定する、つまり”LESS”するわけです。そうして、シンプルなデザインを徹底的に追求すると、”MORE”な、豊かな形態や空間が生まれるということです。ローエには、”God is in the details.”(神は細部に宿る)という有名なモットーもありますから、それは研ぎ澄まされた、これまた豊かなシンプルでなければならなりません。
こんなローエの美学を具現したのが、たとえばジョン ロブの「シームレスモデル」でしょう。その名のとおり縫い目がありません。1枚革のアッパーでつくられているからこそ、うつくしいし、縫い目を”LESS”したからこそ、端正です。これ、数百足のビスポークシューズを所有する上顧客からの注文。ローエ級の美意識に到達した結果なのかもしれません。まさしく“LESS IS MORE”ですが、フツーといえばフツー。よほどの見巧者でなければ見抜けません。そろそろ「わかりにくい」「わかりやすくない」という価値を見直すときなのかもしれません。
さてワードローブは、ライフのスタイルによって選別されますから一概に限定はできません。が、まずはソーシャルやオフィシャル、あるいはフォーマルの場にふさわしいアイテムをそろえることです。ローエの美学に照らしあわせて選別しましょう。もちろん、それらのアイテムにステッチがあるとすれば高級とはいえません。そして、それらをセレモニーに限らず日常に着用する。たとえばチャコールグレイのスリーピーススーツ、白いシャツにスピタルズフィールドのネクタイ、靴は黒のプレーントウといった、「どこに出しても恥ずかしくない」格好で通します。すると、てきめんに態度がちがってくるし、ちがって見えてもきます。なにより、小うるさい年長者や年寄りを黙らせる威力があります。なにせ本寸法な、つまり正装ですからね。
お洒落をしていないように見える高度なお洒落には、信頼に価する人物だろうけれど、近寄りがたい品性がかんじられ、しぜんとソーシャルディスタンディングが保てるというものです。いずれにしてもクール・ビズやらウォーム・ビズといったまやかしから脱却するときです。コロナ禍において、あいまいとしか思えない新しい生活様式とやらに慣れるのではなく、新しい人間になることをすすめます。
新しい人間とは、チェ・ゲバラの論文からの引用です。それは「意識を発展させる」「正しいと感じる情勢に適用する努力を惜しまない」「社会参加の必要性と自覚をもつ」人間のことです。
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