#下足とはんぺんのふわふわ揚げ
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※2024/1/24更新 1 新年早々死にそう 2 なんでもない僕にババアが3億くれた 3 父が中学生ラッパーに論破されました 4 僕の年収は芦田愛菜ちゃんの15分 5 母親の手料理がまずくて死にそう 6 世界を征服した上で責任もって平和にしたい 7 石田純一のサマーセーター 8 成人式に行く娘が小梅太夫そっくりでした 9 浅田魔王 10 ファック石松 11 スーパースケベタイム 12 赤面のどちんこ 13 右足が沼にはまって動けません 14 イナバの白うなぎ 15 小栗旬筋太郎 16 右手にコーラ 17 嘘ついたら針千本トーマス 18 ジャスティンヒーハー 19 天草大王 20 チンコフランダース 21 じっちゃんになりかけて 22 ヒデ中田と自分探しーズ 23 そんなことされたらタマランチ会長 24 しらすの底力 25 ビショビショ美少女 26 俺だけはセンテンススプリングを忘れない 27 シロマティー 28 冷たい爪 29 ピープルピープル 30 はんだごてお 31 マジックミラーマン 32 まいたけタイマー 33 概念覆す 34 M字おじさん 35 アナルじじい 36 お腹ヘルタースケルター 37 ペロペロ銀酸ナトリウム 38 ポン酢で目薬 39 安室波平 40 アーノルドシュワルツェネッガー改めアナルイジルホドセイシガドッバー 41 ユースケキャンタマリア 42 ちんこダイニング若 43 ワックス一気飲み 44 FANZA松之丞 45 ハリケンみきサブロー 46 みそクリームコロッケ 47 トゥルーマン翔 48 異次元の豚バラ 49 父は公務員 50 手コキうどん 51 冬の鬼 52 りんご定食大盛り 53 岐阜とカード 54 元ヤクルトレディ 55 壊れたメガネ使ってます 56 デビル夫人 57 コンジローム小林 58 おーい北海道検定 59 三本のシワ 60 ダリの贋作 61 美しすぎる受付嬢 62 永69輔 63 青春のアナル二等兵は夕方のコスモスに涙した 64 一蘭食ってまた一蘭 65 落合のカミさんのウンコ 66 パンティライン学園 67 時 任三郎 68 ピンクのお豆さん 69 論より証拠の大ライス 70 婆さんたまにはあんたが芝刈りに行ってくれ 71 ナースコール二連打略してN2 72 ずっと春休みでいいのに 73 パラダイス銀紙 74 睡眠時無呼吸症候群 75 行けたら行くマン 76 おっさんコロコロ 77 ゴメンなサイドステップアタックよしき 78 ハットリ三世 79 最近ココアよく飲むマン 80 スマホがないから友達ができないんだ 81 やっと目を見て話してくれたよ 82 ミッシェルガンエレファントカシマシ男 83 あなたのチンポお褒めします、ユアチンポ・ホメタゲル 84 森進一最高意思決定機関ポマト 85 船越英一郎の指なしグローブ 86 青梅などで人は死なぬ 87 買い物お手のものモノポリー 88 赤ちゃんのおしりふき 89 亀頭おじさん 90 棚からボッタボタ 91 金のマンタ 92 木更津ジャンキー 93 松平健プライドゼロネーム背中にはいつも幸せのポップコーン 94 雨粒マン 95 ベネットは静かに暮らしたい 96 木工用ジェームス・ボンド 97 今に見てろドッカーン 98 ガッツいちもつ 99 プラダを着たカズマ 100 ぱいぱいちっちゃ美 101 サイレント失格 102 扶養義務 103 アマチュアダックスフンド 104 佐藤たけらない 105 西野かなわない 106 松崎しげらない 107 ビーチ坊主 108 人工衛星 ひまわりの約束 109 仙台駅西口集合 110 懲役160年 111 前立腺四天王朱雀カウパー飲み放題 112 ちんたま乱太郎 113 チ��ズ撲滅派 114 島倉千代の富士 115 シリアナ・グランデ 116 掲示板で知り合った巨乳 117 ミミズぐちゅぐちゅ 118 北斗の健介 119 謎の存在Q 120 パチンコが生きがい 121 五臓六腑Tiktok 122 どうにもならんよ 123 一寸先はマグロ女 124 希望も何もない 125 テマンゲリオン 126 お萬田久子 127 へちょのすけ 128 レンジでチン太郎 129 本能寺の変態 130 はんぺんサムライ 131 ムダ毛処理大臣 132 試作品622 133 高膣圧ガール 134 ミセスチルドレン 135 君の黄色いマフラーになって吐息を感じたい 136 社交性ゲロ以下 137 シャーブ・ルース 138 デパ地下でパチカ 139 マスメディア大好きっ子ちゃん 140 落合のダッチワイフ 141 幸先ワルイージ 142 怪盗ソルト 143 大入袋 144 駄作 145 薄毛のロン毛 146 高速シンカーワ・優愛 147 私の傘だけありません 148 魔王の刺し身改め天ぷらという概念 149 雨も風も去れば僕の心に残るのは君だけ 150 ちんぽGメン 151 ダーツ部部長 152 甚六さんの宴 153 朝型忍言 154 おしゃクソ 155 ある女 156 橋本奈々未 157 私立探偵ふくないようこ 158 来世はアサガオ。 159 他力本願寺の子 160 毒霧記念日 161 ミートカーソルは広め 162 公園のロケット 163 ミニラーメン大盛り 164 便所ンソン 165 笑い屋キャリー 166 朝挿入 167 パンティ改めブラ 168 下痢 169 浦沢直樹目がイッてる 170 それいけ!残飯マン 171 今日の晩飯カレーとカレイ 172 しごく先生ま〜ら〜 173 元カレとのセックスが忘れられない 174 さだ馬刺し 175 Mr.いいひとどまり 176 明石のふしだら女 177 政府にとって危険な思想の持ち主 178 白石麻衣を思い浮かべてTENGAを使ったらそれはもう白石TENGA 179 金玉院巨大居士 180 溜め息と飲み薬 181 海外旅行に畳持参 182 親が浮気してる 183 耳ほじるり 184 テロリスト 185 嬉し涙じゃじゃ丸 186 シドジェット気流 187 雰囲気8点顔2点 188 ジョニー・デップり 189 手羽先コウ 190 AV大好き 191 中田花奈の五臓六腑に染み渡りたい 192 綾波レイ・セフォー 193 火曜どうですか 194 ゲスの極みオナベ。 195 いちご100%中の100% 196 平井堅fromヘル 197 東北自動車道 198 アホくさい北斎 199 あるある 200 佐藤遅漏 201 鳥獣戯画ジャクソン 202 おちんちん出しときますね 203 女の柔肌の温もりを知りたい 204 知らない土地の松屋 205 ドリンクバーメモリー 206 やーい、お前の母ちゃんドンキの店員 207 ピンフストロガノフ 208 ボランチは要 209 ぽこちんペニックス 210 熱海のたこやきマントマン 211 パンチドランカー斎藤 212 とある無職の糞童貞 213 五月みどりのシャツ黄緑 214 匿名希望(とくなのぞみ) 215 内山田洋とクールポコ 216 スタン・番宣 217 弔辞ルーカス 218 黒ひつじ 219 らりるれ論 220 まぜ餅 221 日本の子供たち 222 バクの耳を引っ張りたい 223 羊羹、羊羹、雨、羊羹 224 DJ口内炎 225 実績ゼロ 226 この世界の片桐仁 227 白の金字塔 228 確変ベイベー 229 左目からコーヒー 230 セルジオ越後の日本語講座 231 ギンギンしてんじゃねーよ 232 ブスだ三日で慣れろ 233 チンポフラペチーノ 234 借りぐらしのチピロッティ 235 おかあさんといっしょ。そう、今も。 236 ローマは一日にして奈良漬 237 うんこ大将軍46歳会社員 238 熊木丑五郎 239 身から出たサバ 240 釈迦ベイベー 241 ぶつぶつ二の腕 242 しくじり先生にのりピーを 243 慰謝料払えバカ 244 食べるサラダ 245 雪への憎しみ 246 タキシードは風に舞う 247 満腹亭いなり 248 脱糞名人 249 ゆっくり勃起 250 人 251 沼袋 252 オッス、オラ、山村紅葉 253 デカいカマキリ 254 ブラザーフッド・オブ・スティール 255 ミヒマルED 256 ポストカードクラフトスマン 257 金玉 258 ジェントルマンコーラ 259 マニー・タッキャオ 260 髭剃りジョニー 261 変態改め変わった態度 262 聖なる靴下 263 膝に爆弾 264 エレファントかさ増し 265 滝川に栗捨てる 266 サッポロ百番 267 目には目をハニワ顔 268 三度のメシよりサンドイッチ 269 軍手のイボ対ロシア女 270 綺麗な花が好きだから 271 イボ痔 272 もうダメだな 273 僕のアソコはガンダムSEED 274 アソコ・デラックス 275 遠山の金さん銀さん 276 人は、いずれパイナポー 277 僕のことはほっといてください 278 人はいずれ死ぬ 279 私は再生紙で出来てます 280 人間はもう終わりだ 281 じっちゃんの顔にかけて 282 チョコモナカジャンボウンコ 283 俺は神を見放した 284 都立前立腺 285 ヘッドフォンマスターピース 286 僕は絶望の中にいる 287 ラッパーザキバチョフ 288 おやすミッフィー 289 ひょろ長いアネモネ 290 五軍の突撃隊長 291 崖の上の船越 292 フクロウのから揚げ 293 ノンフィクションあつみ 294 悶絶 295 犬の心 296 無回転観覧車 297 爆笑問題の大ファン 298 大黒柱オレオ 299 ダマシ屋 スケシン 300 市川海老反り 301 キューティクルは死にました 302 昔も良くなかった 303 目から鱗滝 304 回らない観覧車 305 アイルトン背中 306 ベンジャミン羊肉(マトン) 307 性犯罪者予備軍(離婚断念) 308 口癖はソイソース 309 大きめの犬 310 犬は先に死ぬ 311 アナルパールなにわ 312 豆腐小僧 313 おかずバナナ 314 フィニッシュ丸 315 需要もないのに勝手に供給 316 本名OKミゲル・マクドナルド・池上 317 オナ禁誓いウォーカー 318 クジャクのジャック 319 DJ本田医師 320 パパ活この指とまれ 321 遮るブルーギル 322 村上春樹 323 年収5万 324 ケツ出しエッフェル塔 325 直腸三銃士ポリープでき放題 326 藤原基央スマブラ参戦 327 しおふきんちゃん 328 部分積分いい気分 329 ルサンチマン 330 あの角曲がれば恋の予感 331 さかいわさび 332 帝国歌劇団ひとり 333 離婚寸前 334 ガイルガーゴイル 335 あの日、知恵熱が出たんだ。 336 正面からのダメージに弱次郎 337 環八太郎 338 指紋食べ郎 339 君はチョップなんて効かない 340 パンケーキで浮かれる人だけを見下してます 341 ニューヨークにゃんちゅうス 342 テンガリオン 343 汚い手でいじりました 344 山口火照る 345 むけ男 346 角質炒め定食 347 股関節痛 348 チーズケーキ夫人 349 ラッコフ��スティバル 350 ガン勃ちの巨人 351 弟はバカ 352 七転びヤモリ 353 ポテチ食べたいあとモテたい 354 口はざわちんの元 355 タンパク質に花束を 356 ソンソンソンソンエマワトソン 357 江戸川区になんの恨みがある 358 形状記憶老人 359 すべての道は女性器に通ずる 360 だいぶ強い良い大仏 361 センズリ 362 バカも休み休みyeah! 363 遥かなる花粉症 364 ボールは家族 365 へびつかい座 366 無知な豚キムチ 367 塩 368 私はセンテンススプリングを忘れない 369 寂しさが生きる原動力 370 半ケツズバットルロルロロ 371 ラッセンの元カノ 372 おばあちゃんの本名OK海老沢ミツ 373 おもちもちもちももち 374 女房一筋八十年 375 ひろだ☆つの 376 仮釈放まさみ 377 君に降る雨はいつも輝いている 378 手乗り番長 379 最中を食べてる最中 380 友とスムージーと嘘と胃袋 381 犬大丈夫 382 コッペピンポンパン 383 蘇る倦怠感 384 シーズン・イン・ザ 385 石原頑張れる 386 ファンタスティック原田 387 夜嫌いの夜行性 388 アサガタ蚊サス 389 ハウルのすごく後ろ 390 ニーヌ・マッケンジー 391 本名トム・クルーズ 392 寝ても覚めてもダメ人間 393 青いブルマ 394 桃色苦労ババア 395 天真爛漫なブス 396 孤独なコンビナート 397 セッチモニ 398 ねぇ、おぬしって言って! 399 東洋のマゾ ユースケ・キンタマクラ3世 400 ロマンティックえねごり 401 お金がない 402 抱きつかれたのにキスを拒否��れた 403 ワーギナーマイク 404 老婆の肛門 405 前世が金玉 406 そんなことしてる場合じゃない 407 中田膣彦のコンドーム大学 408 藤田悦しーたん 409 もっこりひょうたん島 410 雪が綺麗と笑うのは君がいい 411 少年カラーに染まったあたし 412 ティッシュ職人水戸アナル 413 ケツデカマシーンの母 414 近江路快速 415 弱みを握る寿司屋の大将 416 チンポ剥けなくていいから君に振り向いてほしい 417 しろくまのバター炒め 418 スケスケ・パンチライン 419 むちむちプリンアラモード 420 鳩子は授乳中 421 オナラ・ダスチカ 422 舘ひろし 423 ももぐちやまえ 424 ご先祖ネーム勝又伊左衛門 425 ウルトラマンキダタロー 426 親の陰毛 427 ジャムおじさんとバター犬 428 お前って呼んでいいよ 429 レッドa.k.a.赤 430 脱糞ガム宮殿 431 私の肛門おとしてくださいマイアナル蔑んで 432 激アツうんこの子守唄 433 坂口ケンタウロス 434 ブランキーじっとして 435 内角低めゴリラ 436 尿道院法尿道 437 神のみぞ知るカニのみそ汁 438 もずんのす 439 等身大ゴリラ 440 手が2本増量したっぽいしっとりマンチカン 441 家政婦エツコさんが作るフォーサイドで大ブームのいちごとうふ 442 既婚者トーマス 443 光浦靖子か、光浦靖子以外か 444 光浦靖子(偽物) 445 室伏広治(本物) 446 お前はどうしたいの? 447 母をたずねてさぁゼンリー 448 漁夫の利 449 家入レオタード 450 オダジョリギー 451 読んでも来ない 452 困る駒 453 おシャケは二十歳になってから 454 おもしろリスナー 455 ガンジー須川 456 全知全能のクズ 457 団地妻になりたい 458 甘いものはベルばら 459 なにぬねノーブラ 460 キャタピラなぎさ 461 飛んで火にいる夏の寿司 462 土佐犬人間 463 ぽんぽこマヨネーズ 464 馬のクリに念仏 465 Simple2000シリーズ THE 罵倒 466 CR源氏物語 467 シン・安住紳一郎 468 すみっコひとりぐらし 469 ねぇねぇ尾身さん 470 多目的トイレの神様 471 防災乳首 472 腰椎ガタガタ 473 毎日がサンデー 474 カルマだん吉 475 エロゴルファー猿 476 トラファルガー・ボディーブロー 477 裏スージーQ 478 でかいカマキリ 479 私は人ではない 480 カンガルー男 481 核地下庫 482 壁に耳あり障子にメアリー 483 恐竜バットヘッド 484 スーチン大統領 485 細工しても不細工 486 持ちビルハゲ太郎 487 男の中の男 488 万年金欠ストリッパー 489 クソみちょゴリラ 490 お湯の水割り 491 そこのけそこのけあそこの毛 492 泉ピン 493 切断面からこんにちは 494 巨乳ゆずる 495 ベントレー上重 496 林家三百平 497 浦安チンチン裸族 498 昼休みのおちんぽ訓練兵 499 人類は600人 500 継続率 501 同じ釜の釜飯 502 健介コストコ行ってこい 503 神社&お寺 504 頭取 505 赤羽ザウルス 506 スラッシュパウロ 507 逃げるは恥だがやくみつる 508 ���福包み放題 509 クイニーアマンマン 510 裏筋ナメ太郎 511 プラトニックラブファントム 512 豆山ビーン 513 漢委奴美穂 514 ポーク&ビーンズ 515 チンポコポッコリーン 516 アイアム神社 517 モモンガ 518 玄人チェリー 519 坂下レッドホット千里子 520 エレガントナノマシン 521 膝の皿チュパチュパ 522 見て肛門 523 まんじゅうも怖いしアンミカも怖い 524 ナオト・いもけんぴライミ 525 はぎおはぎ 526 島流され男 527 水漏れかおり 528 高速生焼けジビエ 529 都会の小学生 530 ハッスル運動会 531 うんちぶりぶりステーション 532 凍ったチンポブレード 533 太もも丸太にしたい 534 マザファ寛平 535 肉、買い、食う 536 ツッコミロボ 537 人生ガチ勢 538 左手は添えるだけ 539 魁!河合塾 540 うんちパフェ 541 おでこサンシャイン 542 場所は伏す 543 黄昏の憧れ 544 野良ゴリラ 545 おかかオかかお 546 酸欠ですがなにか? 547 小島瑠璃男 548 新品の靴下についてるアレ 549 花より談合 550 トリケラとブス 551 本格派茶碗 552 でんでん推し推し空回り 553 明太子は炙ったほうが美味しい 554 扁桃パンダ 555 プリングルス玲奈 556 呼ばれてないけどジャージャー麺 557 ガパオライスは飲み物 558 足の小指くらい存在感のない僕 559 サモハン銀行 560 マッケンじゃないよ、マッキンの友達のユッキンだよ 561 君の名はジャイアン 562 月曜からおひたし 563 まえだまえだはお前だ 564 ワイルドピッチは突然に 565 傘のない時だけ雨が降る 566 畔村重蔵 567 W.Cニコル 568 懲役230年 569 かさ増しチャーハン 570 スライダーは中指で切る派 571 大塩pay八郎のお味噌ディル 572 モモコグミカンパニー 573 力持ちチンコ 574 うんこ製造マシーン 575 クソ豚ニート 576 湯婆婆は元女子アナ 577 ゴールドジム・イデア店 578 来世暴れる 579 山里納税 580 三杯酢アイル 581 花言葉は純愛 582 テレビは4K旦那は0毛 583 窒素 584 宇宙の仕事 585 鷲見玲奈 586 角栓しゃぶしゃぶ 587 潔癖北京 588 お便り 589 HLLSPDF 590 よしこは三銃士 591 レンネンカンプ 592 広島の喧嘩最強王 593 もこう大好き衛門 594 東京都 595 澤部派 596 ボールペン返して 597 川合俊一Tシャツ 598 原告側のたぬき 599 新垣結衣 600 化粧を落としただけなのに 601 腋臭で水虫 602 睾丸フリーマン 603 三代目鈴木福くん 604 劇団筋肉おしり 605 尻の穴に軟膏 606 母をたずねて前立腺 607 骨太クソ女 608 渡辺パチ代 609 伯方の塩吹き 610 酒税 611 敏感ペットボトル 612 今いくよ・だすよ 613 トナカイをむさぼり食うサンタクロース 614 ノルウェイの森進一 615 鬼滅のパイパン 616 お小水 617 ベッキーのタッパー 618 不幸中のWi-Fi 619 オビ=ワン・セノービ 620 おへそにたまった水 621 レアルマヨネーズ 622 正岡子規の顔下から見るか横から見るか 623 山の日 624 ハウススタジオ 625 自分の事すら他人事 626 妖怪小皿洗い 627 女教師 628 教習中に信号無視 629 瀕死の囚人 630 銀河鉄道69 631 キューピー3分ボクシング 632 君が代のCメロ 633 可愛い子にはタピを飲ませよ 634 サメ呼吸 635 タッキー&与沢 636 冷やしうんこぜんざい 637 はみ出しチンアナゴ 638 武者小路膣圧 639 角刈りだけど中身はキムタク 640 本当にうっせぇわなのは宮根誠司だけ 641 恵俊彰は許さない 642 寺門ジモンを心から憎んでいます 643 ニコ田藤ル 644 優しさ 645 煮込みチンパン 646 千のリキュール 647 火傷したんやけど 648 カギアナ・アワンデ 649 醤油ラーメンガチ勢 650 翠星石のマスター 651 ゴジラの馬子マゴラ 652 牛乳雑巾 653 飯ライス定食 654 カレーに飽きた福神漬け 655 全優連時々運荷連 656 土に還るまでが遠足です 657 若ハゲの至り 658 東を向けば西が見えない 659 フランスパンを桂剥き 660 オッス、オラ虚空 661 山口県は世も末 662 ビデ男爵 663 道端センズリカ 664 家出レオ 665 遊ぶ金欲しさに 666 胃潰瘍の末裔 667 ソーシャル・D・スタンス 668 神奈川県町田市 669 手汗が半端ない 670 家中ゴミ袋 671 101匹わんちゃん大交尾 672 おジャ魔女平野レミ 673 一秒金縛り 674 マイケル寂聴 675 キリン�� 676 バッキンガム留年 677 乳首かじり虫 678 馬の脇毛 679 タガメの便器ん術士 680 クニック・ノーサック 681 お前らの墓に小銭まいてやる 682 餃子DOPENESS 683 ようこそ西川口 684 歯を磨いたのにお菓子食べちゃう 685 イソジンの匂いとタバコの残り香 686 榊原育英会 687 隠し砦の酸辣湯 688 生き生きゾンビ 689 オードリーが壊した椅子 690 万策尽きた 691 ずっと微熱 692 バタ子の苦いところ 693 国家の柴犬 694 SSR藤本 695 おじゃるばつ 696 バツイチ子持ちししゃも 697 富岡製糸ぶっかけ工場 698 小峠英二の下の口 699 フナの解剖 700 村上ホームラン打ったよ 701 無し 702 田中樹の全てが大好き 703 闇金ぺんてる 704 目を閉じておいでやす 705 伊達メガネ政宗 706 北風と太陽vsエアコン 707 好き好き大好き超愛してる 708 不味い高い早い店 709 リチャードセカンドギア 710 ギャンブル大好きネキ 711 あいつら全員町内会 712 山下じゃない達郎 713 井口マリ男 714 今日の放送聴いてなんかヤバいなと思ったおじさん 715 オワコンポンチ 716 松尾微笑 717 留置場住みます芸人 718 ピーマンの箱詰め 719 最初はグーテンモルゲン 720 おっぱいファイヤー大爆発 721 知ルベキダー・家ローン 722 ヒザが爆発 723 下から数えたほうが早い 724 小2で盲腸 725 百発七中 726 トモ・クルーズ 727 アダルトヒデオ 728 略すマサムネ 729 骨盤ガクガク 730 素直なお茄子 731 真空パック巻旋風脚 732 今朝、袈裟切り 733 タイトルショルダー 734 本名OK柴田理恵(4歳) 735 バタコの苦いところ 736 下の毛姫 737 母の純血を奪った刺青の男 738 チンカス弁当まる 739 ブルルンでんまくん 740 ボジョレー女房 741 あいうえお 742 ガキの腰使いやあらへんで 743 ブルーノ・マーズクワーズ 744 平成手コキ合戦チンポコ 745 めんま1/5 746 よい子悪い子どうでもいい子 747 セーラー服と一晩中 748 エド・スリーラン 749 篠田麻里子 750 うなぎニョロニョロ 751 チョーシ・クルーニー 752 ハーメル・チンダース 753 生ハムの裏側 754 ミトン大好き婆さん 755 紫敷布団 756 蘇る頻尿 757 オレンジレンチン 758 しまいにゃポコチン 759 持ち物は磁石 760 中身はダンゴムシ 761 オレンジジュースで泣けてくる 762 服おっきいね 763 股間のデビルハンター 764 令和に着地 765 あかあかあかちゃんです私は 766 HLLSPD 767 ポン酢アンドハーデス 768 煉獄ガチアンチ 769 1日中空いてます 770 ごめんなサイスニード 771 赤味噌は報われてほしい 772 デッドリフト 260キロおじさん 773 ガショートコラ 774 お主と拙者と洗濯物 775 犬のしっこで育つ 776 カレーに飽きた福神漬け 777 チンポコジャンケンあいこでしょ 778 ガチの妹 779 クワトロ・ヴァギーナ 780 小麦粉に埋もれたい 781 脳味噌の調子 782 下柳に投げつけられたグラブ 783 iPhoneシャワー 784 チー牛の嫁 785 けつあな確定 786 ちんこタイ米 787 常識を知っている初ガツオさん 788 レオナルド・デカケツプリオ 789 上地雄輔大好きっ子ちゃん 790 ヒカルの碁が好き 791 下痢コーンひじき 792 おちんぽラーメンパワーメイクアップ 793 逆アフロ 794 ガダルアナルチャハ 795 マーライオンにキス 796 広島の最強喧嘩王 797 牛タンのたまった落とし穴 798 ツァリ 799 100キロニキ 800 ガチャピンの股間がムックムック 801 ミスチル桜井 802 2個で10円 803 御茶ノ水全部飲んでみた 804 祖母から産まれた孫 805 じっくり煮込んだチンパンジー 806 失楽園ベイベー 807 イヤホンしてるから君に気付いてないだけ 808 ヌレヨンちんちゃん 809 お通しでお腹いっぱい 810 ドッジボールは常に外野 811 ビビンバにビビんな 812 アムラーに乗り遅れたサーファー 813 皿で皿を洗う 814 まさかのサメと遭遇も余裕シャークシャク 815 カツオの袋叩き 816 非社会勢力 817 裸眼の目玉焼き 818 不健康運動 819 ダスチンコフマン 820 ジョンダイナマイト 821 ロマンスカーに乗ったフレンチブル 822 金玉コレステロール 823 派遣のサンタ 824 なかよくいこうぜ 825 前蹴りジャクソン 826 左右非対称の唐揚げ 827 福山はさまる 828 シーマン大量確保 829 イカ作家 830 タマ白髪 831 ちんこそば 832 高田文子 833 机の行方 834 セクシャル汁男ディズム 835 失恋したら絨毯を洗え 836 上田晋也の隠し子 837 木村カ��エラ 838 チャームポイントは蟻の門渡り 839 サーモンの煮付け 840 柄本マルチタスク 841 ベルリンの壁ドン 842 Shape of 優 843 尿道まだ攻めてる途中でしょうが 844 ヤバイチーズ屋さん 845 ひらがなでこしいたい 846 タカチャンホンポ 847 ビニールおっぱい 848 熱血硬派鶴屋くん 849 先っぽで精一杯 850 パンダの好きピ 851 童貞紳士 852 虎の屁を嗅ぐ狐 853 ジュンドルキャン 854 センズリッチ大学 855 グッドナイトボーイ 856 ブラ紐ザウルス 857 浜ちゃんのフレンチクルーラー 858 警察 859 おばあちゃんにドラゴンスクリュー 860 愛をこめて生卵 861 ハリーポッターと賢者タイム 862 秋元産むが易し 863 質実剛健 右乳首カリカリ丸 864 お寿司爆発事件対策本部 865 マイブラッディ派遣社員 866 キンタマモンダミン 867 ボサノババージョンですがよろしいですか? 868 現役音大生ベーシストジャニーズJr.(本物) 869 ザク専用シャア 870 乳袋揉み太郎 871 生肉食べたい 872 チンタン 873 ラリホー 874 堕落ッマ 875 来世はちゃんとする 876 マリー洗濯ネットさん 877 2度目の結婚 878 マジで腰振る5秒前 879 寝バック・トゥ・ザ・フューチャー 880 当社比100% 881 アクセルペダルぶっ飛ぶ 882 最寄りのホテルはエアシューター 883 モリッとウンチくん 884 屁の呼吸 885 超社会人 886 笑い方バッファロー 887 HIRUASOBI 888 でかきも 889 あらやだ奥さん 890 ぱいぱいしぼ美 891 永久ラブソング 892 ファックス 893 一旦木綿豆腐 894 ヘガ・デルト・ミガデル 895 限界受験生 896 釈迦に説教 897 僕のエーローアカデミア 898 お線香のハサウェイ 899 公園のベンチでひとり飯 900 岸田文雄 901 春はあけぼの、僕はのけもの 902 スヌーピーナッツ 903 ショートスリーパー美神 904 お胸パット・メセニー 905 あの娘としてからチンポが痒い 906 ミュータントギャートルズ 907 サカサマサカサ 908 リリーフランキー堺すすむ 909 はんぺん教師 910 いちばんきれいなひらがな 911 遠い国の音楽 912 隠キャのインポ 913 具なしパスタ 914 靴紐の干物 915 エリートなのに複雑骨折 916 全裸で南極に行く 917 ジェネリック美人 918 ルービックキューブかと思ったら親戚のおじさんだった 919 愛しさと切なさと森高千里 920 シュッとしたデブ 921 焼酎スーパーノヴァ 922 くだらない質問 923 ガス100000 924 絵に描いたような馬鹿 925 爪切りの世界大会 926 ラッキーサモエド空間 927 ウーピンゴールドバーグ 928 シャクレンジャー 929 クソみたいな人生 930 最近は二足歩行 931 気づかない女猛省中 932 夜は腹減りさすればお米 933 セーラーフレディーマーキュリー 934 スープよりソープが好き 935 ガッツイチモツ 936 松潤 937 漁業従事者 938 俺の爺さん今でも髪フッサフサ 939 扇風機ぐるぐる 940 節穴確定 941 色白のどちんこ 942 きら星もろり 943 カリフェラ君 944 アジの開きを開かせない協会会長 945 生麦生米訛った孫 946 鎖骨真っ二つ 947 ボインランドリー 948 最寄りのホテルはエアシューター 949 うんこママ 950 元ラストアイドル 951 あっちいけコンディショナー 952 ユーモア0男 953 控えめなピース 954 げきしこジャパン 955 鼻糞マニア 956 林家東南西北 957 ブンブンセックス(56歳) 958 神聖しこってちゃん 959 カマンベールチズ男 960 藤森慎吾は楽しんご 961 前前前戯 962 ブスは恥だし角が立つ 963 生肉食べたい 964 シーマン大量確保 965 頸動脈 966 都会の駄菓子屋 967 ピカソの本名は長い 968 名探偵ゴメン 969 ヒステリックブラジャー 970 故郷は地球 971 むらむら帝国 972 生エビ10貫 973 紐パンツドキドキ 974 長男なのに痔なんです 975 すすめ!パイケーツ 976 フレッシュレスバーガー 977 ヅラグループの夢社長 978 二階からメタリカ 979 メーロン・マスク 980 あのこは鳥貴族 981 射精爆弾 982 よつ葉乳業のパンケーキミックス美味い 983 魚が焼けたけど食べますか? 984 お先真っくライト 985 腰痛本舗 986 混ぜそばは混ぜるな 987 鶴の倍返し 988 コブクロに謝れ 989 スヴェンソン広報部 990 オジンゲリオン初老機 991 ホシゲノン 992 血圧高杉晋作 993 ビーフガノンドロフ 994 肩関節えぐ子 995 過労キティ 996 どうせ俺様なんか 997 週4下痢 998 いいとしのエリー 999 母乳で作ったヨーグルト 1000 藤井壁 1001 コアラで子洗う 1002 エアグルーヴの足の指の間を舐めたい 1003 ササミオリジナル 1004 ほぐし水サワー 1005 放尿魔 1006 中出さない犬 1007 犬と歩いて棒を避ける 1008 蘇った梅干し 1009 頼むから目を覚ませ 1010 尿 1011 鮫洲の3Bの検査官が出てるAV 1012 アソーカタノ子 1013 ニートたけし 1014 スケベイスで椅子取りゲーム 1015 キャベジン激辛ハバネロ味 1016 フル勃起大学 1017 筋肉にメロディー 1018 間違ったSDGs 1019 半勃ちひろし 1020 クリス松村アローラのすがた 1021 食える公園 1022 ルンバに積もったホコリ 1023 白雪姫と七人の悪魔超人 1024 バイオ山村紅葉 1025 パイ乙付け難い 1026 寝溜めカンタービレ 1027 猫の乳搾り 1028 大鶴VIVANT 1029 テンガをクンニする男 1030 OL(お風呂屋レディ) 1031 もりもりうんこくん 1032 わくわくうんちくん 1033 瑠璃色の海 1034 錆びたコーンスープ 1035 セーラー服と一晩中 1036 ジャンヌ・ダルシム 1037 猫にカート・コバーン 1038 水金近本同点タイムリー 1039 振りすぎファンタ 1040 山口もえ大好きっ子 1041 ブラヒモザウルス 1042 風呂上がりの夜空に 1043 尿ひろみ 1044 ふくらはぎゴツ子 1045 向井しか勝たん 1046 ダイナミックファイター 1047 愛のままにわがままに僕は着るものを身に着けない 1048 豚プードル 1049 イルカドラゴン温泉 1050 痔にはトライフォース 1051 どちらかというと揚げシュウマイ派 1052 なに見てんだてめえ 1053 ナイス国務長官 1054 象のつま先 1055 ちゃんこちゃんこちゃんこちゃんこ 1056 よくしまるひろこ 1057 消しゴムマジックでも消えない愛 1058 乾燥えぐすぎ 1059 窓から茄子 1060 トマト栽培者 1061 窒素 1062 ふがふがふーがふが 1063 若いキツネと淫らなタヌキ 1064 すっとこおむすび 1065 心斎橋のブロッコリー 1066 しゃかりきコロンブス 1067 どうだ世界は広いだろ 1068 パラダイス楽園 1069 るーしーそみお 1070 100点アメリカ 1071 10秒ペテン師 1072 突き指 1073 習字の時間 1074 連れてってクリオネ 1075 布製の醤油差し 1076 おぴんぴん 1077 田中の部屋の住人 1078 ジャミロ村井 1079 好物の寿司ネタに赤身ない銀次 1080 帰る場所がない 1081 変革者フューチャーマン 1082 飛べない紙飛行機 1083 ホ別パンナちゃん 1084 木パンツハンガー 1085 前立腺隊マッサ��ジャー 1086 トシフィコ横浜 1087 谷間の中の谷まりあ 1088 自転車乗れるかな 1089 股関節爆発 1090 D-51ですら泣く出来事 1091 肩関節えぐ子 1092 ありがとんこつラーメンパラダイスどっこいしょ 1093 こけしだけが話し相手 1094 ゴミ野郎 1095 嫁が実家に帰った 1096 正直スマンかった 1097 実家が太い 1098 利息で暮らそう 1099 俺に期待するな 1100 痔主 1101 NEXT膝小僧 1102 一円からの全身脱毛アンチ 1103 ぽんず侍 1104 大惨事のヒロイン 1105 屁出るとすげえ出る 1106 陰毛ごはん 1107 下白石ラテ 1108 オチンポス16闘神 1109 奥歯ガタガタ言わせ太郎 1110 ミッドナイトに大乱闘 1111 ケンティー2世 1112 名探偵コカン 1113 私の彼は御用聞き 1114 俺に憧れるのをやめましょう 1115 保安官 1116 おなかすいたよ 1117 もう小学生 1118 すき家しか勝たん 1119 ファーストサマースイカ 1120 カードキャプター桜田門 1121 タマの痒み 1122 寿司繋がり2連 1123 毎日パンまつり 1124 細麺パラダイス 1125 にじゅういんひかる 1126 乳首をいじったら花粉症が治った 1127 揚げ出し毛布 1128 筋肉ハイビスカス 1129 滝沢アヘン 1130 仕方ないな、タカシ 1131 人生フィルダースチョイス 1132 世界の中心でマシュマロ焼いちゃお 1133 錆びたコンパス 1134 ヘビースモーカー中将 1135 ピラニアの干物 1136 メッシの通訳 1137 日経平均パスタ 1138 ルシファー吉岡里帆 1139 クッキーばばあ 1140 炊きこまれた白米 1141 中型犬ハチコ 1142 踊れない方のTAKAHIRO 1143 ブサイクルショップ 1144 ミラノ風のび太さん 1145 受験失敗したあとの人生 1146 ABCD?いいえ、藤井 1147 みすぼらしいチンコのリーダーズ 1148 血管一方通行 1149 廉くんの鎖骨に住みたい 1150 ハートを奪われたこけし 1151 句読点の女 1152 とりあえず南無 1153 光バイト募集中 1154 五月雨を集めてハヤシライス食う 1155 コンビニの前でたむろなみえ 1156 ジャンヌ・ダルシム 1157 独特な髪型 1158 お茶飲み過ぎ博士 1159 ピンク風呂色 1160 男の人っていつもそうですね 1161 オセンベイ・オリバ 1162 馬術部手術中 1163 さすらいの鶏肉 1164 チェ・カピバラ 1165 アンジェラアキ(Bluetooth機能搭載) 1166 こけしだけが喋り相手 1167 かいみょん 1168 食パン食べたい 1169 三度の飯よりガリガリが好き 1170 夜ごはんはオムそば 1171 ゴリラババア 1172 悪代官の子孫 1173 ムックの法則 1174 好きなガムはジュードベリンガム 1175 戸塚ヨットスクール生徒 1176 左遷島耕作 1177 周富徳のシュート見とく 1178 夏目尿石 1179 徒歩100分 1180 ヨーグルトは俺のもの 1181 橋本パンダ 1183 足が痺れた中3女子 1184 昼の女帝 1185 パパは金持ち 1186 茄子皮に転身 1187 習字の月謝 1188 試作型プロトタイプ 1189 サタデー太鼓フィーバー 1190 頭蓋骨窪み 1191 歯茎の再生能力 1192 ドクロ坊主 1193 三代目CHAGEandASKA 1194 口だけ女 1195 水分 1196 痩せたら深津絵里 1197 社会不適合犬 1198 メイキングTHE道路 1199 Xの二条城 1200 つくねをつっつくね
好きなラジオネーム1200選 - kansou
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浩志は、夜の浅草を飛び回っていた。ホッピー通りには仕事帰りのサラリーマンや観光で来た若者らで賑っていた。かつて、在日韓国人が揃ってホルモンを主とした手料理や酒を提供したことでこの通りの名前が付いたとされているが、お通しはどの店でもそれぞれ違っていた。中には、うずらの卵をたまり醤油に付けたものを出す店もあり、その店が彼の行き付けだった。
また、「Kバー」が由来のデンキブランを炭酸水で割った「下町ハイボール」が有名だった。ベースはブランデー、それにジンやキュラソーなどのリキュールを加えたもので、温度や割り方により味が変わった。大抵はストレートで飲み、二杯以上だと確実に二日酔いになった。
今年も、三社祭の時にふらりと立ち寄った。繁盛時だったのではしご酒はできなかったが、一ケ所行ければ満足だった。必ずチャンジャをお通し代わりに注文し、その後はもつ煮。もつ煮も、或る店では味を替えて食べ比べもできた。
『嗚呼、食いたい…』
浩志は好みの男が食べているもつ煮をつまもうと手を伸ばしたが、勿論、取ることはできない。樽ハイのグラスも然り。彼は、
『やっぱり、幽霊になるとダメか…』
と落胆した。指をくわえて眺めているしかないと、彼は思った。
そのまま浩志は、六区ブロードウェイへ向かった。昔は映画館がひしめき合い、賑やかだったのだが、最近は廃れてしまった。やはり渋谷や新宿の方にヤングは興味が惹かれるのだろう。彼は、「T館」と言う演芸場の近くに来た。そこにはかつて成人映画館があり、幸雄と出会ったところでもあった。
M大学に入学して間もなく、浩志はアルバイトに明け暮れた。早朝には新聞配達、夕方には上野の高架橋あたりの居酒屋で稼いだ。睡眠時間はニ、三時間程度だったが、講義の少ない土曜、大学自体が休みの日曜や祝日には殆んど寝ていた。時折、朝食を食べに来ない彼にみいは、
「朝ご飯ぐらい食べなさいよ!」
と、敢えて階段を忙しく駆け上がっては怒鳴ることもあった。
或る日、浩志が日曜日なので布団の中で寝ていると、壁越しに喘ぎ声が聞こえた。ちょうど��い眠りの最中だったからかその声に気付き、彼は目を覚ました。
『な、何だ?』
その声は、明らかにオ◯ニーをする時に自分の恥部を弄りながら発するものだった。しかも、
「お願い…、もっとメチャクチャにして…」
と、次第に言葉が乱れていく。隣は確かと浩志は思った。嗚呼、国立H大学に通う蛭田正樹だ。長身でスラッと細いが、肌が色白たった印象だった。みいがたまに、
「正樹君。あたしとしゃべる時、たまに女っぽくなるの。男っぽさが全然ないし、もしかしたら『ホモ』なのかしら?」
と話していた。
布団に包まったまま、浩志は耳をすませた。バタバタと、激しく身体も動かしているのか畳が響いている。元々、正樹は男のわりには声が甲高く、最初に挨拶された時には男装でもしているのかと疑うほどであった。そんな声で、
「あん、ダメ! イッちゃう、イッちゃう!」
と、恐らくオルガズム寸前なのか今にも死にそうな声を上げていた。間もなく、
「あ、あんッ! あんッ! ああン!」
と、廊下にまで漏れて聞こえる様な大きい声で叫んだ。
この時間は、他の下宿生は出掛けていた。みいも「もんぺ」を穿いて玄関周辺の草取りをし、家内に入るのは浩志と正樹だけだった。ランニングシャツとトランクスと言う格好で、浩志は布団から出て正樹の部屋のふすまをノックせずにガラッと開け、
「うっせぇよ! 人が寝てるのに…」
と、その後の言葉を言おうとしたが、目前の光景に絶句した。正樹は、全裸で内腿をM字に開き、普段は用を足すだけの尻の穴に何か挿入している様だった。新聞紙を呉座の様に敷き、その近くには油の様なものがおいであった。チ◯ポは先端がズル剥け、乳白色の淫液が新聞紙のあちこちに飛び散っていた。二人は互いに絶句し、数秒だが見つめ合った後、
「キャアァァァァァァ〜!」
と声を上げた。その瞬間、階下からみいがけたたましくやって来て、
「ど、どうしたの!?」
と様子を見に来たが、正樹の方に視線を向けた途端、
「キャアァァァァァァ〜!」
と、衝撃のあまりに気を失ってしまった。
しばらく階下の茶の間で、浩志に抱えられて畳に休んだみいは、正樹を呼んだ。浩志は目撃者として同席を求められ、M百貨店で買った紅茶を二人に振る舞うと、みいは単刀直入に聞いた。
「正樹君。あなた、学生でしょ? 何であんなことを…」
そう言われた正樹は、オ◯ニーしていたのを見られたショックからか大粒の涙を流し、メソメソ泣いていた。嗚咽を上げながら、
「…御免なさい。みいちゃんは草取りしてるし、浩志君は寝てると思ったから、ずっとエッチしたくてたまらなくて…。つい…」
と告白した。浩志は、初めて用を足すだけの尻の穴に何かを突っ込んでいたのがかなり衝撃的で、
「蛭田。おめぇ、ケツの穴に何入れてたンだ?」
と聞いた。すると、正樹は赤面しながら、
「あれ? 男のチ◯ポを模した玩具だよ」
と答えた。
「男のチ◯ポを模した玩具」と聞き、浩志もみいも一瞬、顔を見合わせた。
「はァ!?」
「…僕、大学入って間もない頃、一人の先輩と付き合ってたンだけど、ホモだったの。『君、女の様に肌が白いね』って…。付き合ってくうちに僕、好きになっちゃって、次第に身体許して…」
「あなた、男は『穴』ないでしょ!?」
「…でも、みいさん。男って、『前立腺』って言うものがあって、ちょうど直腸と大腸の曲がり角に位置してて、そこが刺激されると気持ちイイの」
「…あり得ないわ」
「痛くねぇのかよ!?」
「…痛いよ。でも、徐々に慣れてきちゃう」
浩志もみいも、唖然としていた。こいつ、頭イカれてるンじゃないかと、互いに思った。淡々と男の肉体について語る正樹を目前に、二人はただ紅茶をすするしかなかった。
みいは、とりあえず正樹の意外な側面を理解しつつも、下宿内でのオ◯ニーはしないよう注意した。彼女は、
「男って、『シコ』らなきゃいられない性なの?」
と浩志に聞いたが、
「アイツは狂ってるよ!」
と突っ撥ねた。
正樹は、今夜はその「彼氏」と会うと出掛けて行った。浩志は、嗚呼、気持ち悪いものを見て知ってしまったと、後味が悪いと浅草で飲むことにした。みいは、
「夕ご飯は、アリでイイのね?」
と、出掛ける前に浩志に確認した。
春日通りを上野広小路方面に下り、M百貨店に差し掛かると、そのまま左折して国鉄・上野駅の前を通り過ぎた。営団地下鉄で経営する「地下鉄デパート」の時計は、午前十一時を差していた。浩志は、普段なら十二時頃まで布団の中で寝ていたのにと、正樹を恨んだ。まさかアイツが男好きとは…。しかし、彼の一物は意外と太く、オレの「ムスコ」よりデカかったなァ。ちょっと羨ましい気もしたと、彼は思った。
合羽橋道具街は、この日はどこも休みだった。「菊水通り」に曲がり、「国際通り」に抜けるや、人気のなかった合羽橋に対し、恐らくS歌劇団のレヴューを観に行くのか、皆、「国際劇場」の方へ向かう様子だった。この雰囲気が浩志は大好きだった。
「雷門通り」沿いに、「Kバー」はあった。「デンキブラン」と言うカクテルが飲め、大学入学時、兄二人と訪れたのだが、その味が浩志には病みつきになってしまったのだ。
「東京にはこんな美味いものがあるンだなァ…」
そんな目的を都内の大学への進学理由とした。父・柳二郎は、
「お前、家はどうするンだ!?」
と反対したが、
「オレ、三男だよ。関係ねぇべよ」
と、それは長男・智仁に言ってくれと突っ撥ねた。
この時点では、自分が将来何になりたいか、浩志は決めていなかった。単に茨城を出たかったと言う理由だけだった。何故、兄貴二人が東京に行けてオレには行けないのかと、昔から思っていた。柳二郎も仕事柄、何度も泊りがけで東京を往来しているのに…。終いには、
「まァ、学費は払ってやるから、好きにやれ」
と呆れさせたくらいだ。
Kバーではもつ煮や串カツを肴にデンキブランを飲み、
「堪ンねぇ〜!」
と気分が高揚した。隣に座っていた客たちとも意気投合した。
当時は、デンキブランはアルコール度数が四十度だった。大抵は冷蔵庫で冷やしたものをグラスに注いだストレートで飲むのだが、口当たりがイイのでグイグイ飲めてしまうのだ。しかも、浩志は途中、日本酒も注文し「ちゃんぽん」してしまった。未だ酒との付き合い方が慣れなかったからか、Kバーを出て六区ブロードウェイに向かおうとした時に、彼は気持ち悪くなってしまった。
「うぅッ、ヤベェ!」
浅草寺前の藤棚の下に自転車を停め、近くの井戸で水をがぶ飲み、ベンチでうなだれていた。時折、胃の方から込み上げてくるのを感じつつ、彼は肘で両目を覆い、そのまま寝入ってしまった。
その後、男の声が聞こえ、浩志は目を覚ました。気持ち悪いのはなくなったが、身体は重く感じた。そっと肘を目から離すと、目前にいたのは警官だった。彼は、未成年であるにも拘らず酒を飲んだことに気付かれたかと思い、
「い、いえ! 大丈夫で〜す!」
と逃げる様にその場を去った。警官は、
「き、君!」
と声をかけたが、すでに彼方に浩志の姿はあった。
「…単に、これを渡そうと思ったンだけどなァ」
と、警官の掌には下宿と部屋の鍵が握られていた。
猛スピードで六区ブロードウェイまで来ると自転車のサドルから足を地面に着けた。息を切らしながら、
「ここまで来れば大丈夫だっぺ…」
と浩志は自転車から下りた。
先刻までの酔いは多少引いたが、やはり調子が悪い。何処かで休んだ方がイイかなと、たまたま足を停めたのが成人映画館の前だった。彼は、水戸では殆んど見かけないこんな映画館が、東京にはあるンだなと思い、興味もあったので寄ることにした。まァ、真っ暗にもなるし寝てるさ…。
実は、浩志は精通したのが���学校に入学して間もない頃だったが、オ◯ニーは月一回程度だった。たまに勃起がひどい時に「シコる」だけで、頻繁にはやらなかった。異性の裸を見ても性衝動は起きなかった。戦後間もない頃だったから娯楽も少なかったこともある。
館内に入ると、中年から壮年の男たちがたむろしていた。浩志の姿が視界に入ると一瞬、皆ジロッと彼の方を見た。彼は若干恐怖みたいなものを感じたが、すぐに視線がなくなったので、そのままスクリーンの方に向かって行った。
ちょうど最後列の隅に空席があったので、浩志は座るとすぐ寝入った。急に眠気に襲われ、スクリーンに映る女優の喘ぐ声でさえ聞こえなくなってしまった。
眠りに落ちている間、浩志は夢を見た。所謂「ソープランド」で、彼は下半身を露にした状態で布団に横たわり、誰かが彼の乳房や一物を弄っていた。
「あッ、あん!」
彼は未だ「童貞」だった。肉体は「うぶ」なのですぐに勃起し、次第にエクスタシーの故に涙が出てきた。嗚呼、気持ちイイ…。玉の裏も舌で弄ばれ、
「ダメ、壊れちゃう…」
と、用を足すだけの局部がエクスタシーの中枢になっているのを感じた。
「イヤ、イヤぁ…」
と内腿に力が入り、声の調子も裏返る様になった。チ◯ポがヌルッと生温かく、舌の腹でその背を弄られ、浩志は指をくわえた。最初は汚いし恥ずかしいと思ったが、すぐにエクスタシーに酔い痴れた。口から抜けたと思いきや今度は手指で包皮を剥かれ、紅潮したチ◯ポの頭が露にされ、何かオイルの様なものが掌に塗られているのか、「こねくり」回された。
尿意の様な切迫感がよぎり、嗚呼、イクなと浩志は思った。下半身の奥底から熱いものが込み上げてくる。その間にチ◯ポもますます硬直し、彼はいても立ってもいられない状態になった。
「イク! イク!」
と彼は声を上げた。その途端、再び「フェラ」をしてきたのか生温かい感触がし、口の中か彼は多量の淫液を跳ばした。
嗚呼、何だ? この気持ちよさは…。浩志は夢の中でそう思った。しかし、この映画館は男しかいなかったが、女も観に来るのか? 一瞬、不安がよぎった。もしかしたら、オレは男に手を出されたのか? えッ、嘘!? 不安が最高潮に達し、彼は目を覚ました。幕間だったのか、館内は明るかった。周囲を見渡すも彼の両側には誰もいない。だが、足元には丸められたちり紙が二、三個落ちていた。
服はキチンと元に直されていた。何だ、ただの夢かと安堵のため息をついた。その時、たまたま背後にいた中年の男が声をかけ、言った。
「お兄ちゃん、隣にいた男にエッチされてたよ。かなりハァハァ言わせながら、『イク! イク!』って…。ここは『男色』のたまり場だから気を付けな〜」
その言葉に浩志は絶句した。じゃあ、オレは男に手を出されたのか? 彼は血の気が引いていくのを感じた。
浩志は、乳房が少しでも肌着に触れると微かに心地よく、チ◯ポも用を足した後の様な感覚がした。オレは一体、何をされたのだろう? トイレに向かいながら、未だ実感が湧かなかった。ドアを開けて小便器の前に立ち、用を足した。その時、背後から臀部を弄られるのを感じた。彼は言葉を失った。怖かった。やがて臀部に触れた手指が、股間の真下まで及んだ。
気付くと、浩志は個室の方に身体が向かい、唇を奪われた。まるで媚薬を飲まされた様に彼は身体を弄ばされ、その男のチ◯ポをくわえていた。互いにオルガズムに達すると再び接吻し、微かに���匂う」腋臭でさえ浩志には「芳香」に感じ、その男から離れなかった。
初めての情事に、その時は終わって欲しくないと強く思ったが、トイレからその男が立ち去ると急に淋しさが込み上げてきた。何故か涙が出て、映画館を出て本郷に向かう道の途中、浩志は嗚咽を上げた。それは、まさか自分が「ゲイ」だったとはと言う信じられなさと、童貞を喪失したショックと、そして初めて愛されたことに対する名残惜しさが重なったが故であった。
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2021以前の日記
2019.07.21
ここ数日、高熱が出たり消えたりする。インフルエンザではないらしい。昨日は解熱後のめまいを残したまま大学の講義へ行き、帰りぎわ友人と会って、サイゼリヤで恋愛相談に乗った。彼は恋愛心理学の本をもとにLINEの文面を分析していて、「脈ありだよ」の言葉以外すべてに恋愛心理学をかざし反論するので、うんざりした。次の日ふたたび高熱をだし、サイゼリヤの空調を恨んだ。熱が出たはじめのころ、気の強そうな医者に診察してもらったのだけど、彼女は強そうで、またこちらもかなり弱っていたので、怖かった。いくつかのやりとりの間になにか外国の単語をカルテへ記入し、それを斜線で消し、同じ単語をもう一度書き直していた。
それから薬で熱を下げる日々が続いている。熱が下がっても、頭がぼんやりして、耳がよく聞こえない。口内炎が増え、舌が痛くて油物はひりひりする。母親はここ数日、からあげやスパゲッティを作っている。一日に体温が二度も三度も上がったり下がったりする。試験も近い。全くどうしたらよいかわからない。三キロ落ちたが、顔がむくんできて可愛くない。二件目の医者に行ったときは、「これは、つらかったですね」といわれ、診察室を出た後にすこし泣いた。 追記 検査後肝臓の数値が異常で肝炎を疑われる。→ちがった。試験は延期、別室受験となった。回し食べをすると稀に罹るらしい。薬が合わず全身に発疹。完治まで一ヶ月かかった。
2020.1.06
ある教授の雑談を聞いていると吐き気がしてきて、もうこれ以上授業を聞くことができなくなった。なんとか適当に文字数だけを重ねて、本当にひどいレポートを書くつもりだったけれど、それすらもどうでもよくなった。
父親のハーゲンダ��ツを盗み食いした次の日に母親がアイスを買ってきてくれた。それまでどんな悪事も重ねてやろうと思っていたのにだんたん気分が下がって自己嫌悪にさいなまれている。
髪の毛を切りたい。最後に髪を切ったのはまだ半袖の頃で、あとマスクが売り切れていたころだった。ホットペッパービューティーで前の日に予約をして、行った。肩上まで髪を切って、前髪を眉上で真っすぐに切りそろえてもらった。 ロングの金髪が綺麗な女性店員に何度も「こんな感じですか、大丈夫ですか」と聞かれたのである基準ではうつくしくない髪形をしようとしているのかと不安になったけれど、私には何となく可愛くなる予感があり、真っすぐに切ってもらった。結果的にかわいくはならなくて、たぶん切らないほうがよかった。でも楽しかった。
かれこれ引きこもっているうちに5カ月ほど経っているみたいで、そろそろ髪を切らないポリシーを持つ人の髪形になっている。そんなポリシーは無くはやめに髪を切りたい。
2020.5.2
現在11時。自室にいると、だいたい10時から14時くらいが、一日の中でもっとも穏やかに感じる。今日は昨日に続いてやや暖かいのでお水に氷を入れた。
ずっと好きなひとの夢ばかりみてうんざりする日々が続く。もう三日も見た。毎日違う顔をしていて、でも同じ人だと分かってしまうことが悔しい。今日は高校のときみたいに、トイレで手を洗っているところに脇から手を差し込んで、後ろから抱きついて、その肩甲骨の間の平らなところにほっぺたをぎゅっとやって、えへへとか言っていた。痩せた肩甲骨は硬いのに男の人よりも硬いのになぜか柔らかく感じるから不思議だった。会話をし、もう一度抱きついて、夢はそこで終わった。
起きてみて、「いいんだ」と思ったけれど、そこは夢だし都合がよかったのかもしれない。
2020.09.13
11時に起床。プロテインに浮かれていたために糖質不足とPMSで最悪な二日間を過ごしていたので、思いのほか早く生理が来て安心した。けれど気分が安定するわけではない。朝からしっかり白米を食べた。17時までまったくお腹が空かない。運動も少しできた。この先もできるかぎり健康でいたい。どうしてもお腹がすいて納豆を一粒ずつ食べ、賞味期限が切れていることに気付く。調べると約二週間ほど賞味期限が過ぎていたとしても、風味の劣化こそすれ人体にそれほど悪影響はないらしい。
『すばらしい新世界』を読み終わった。新作SF作品を読むような姿勢で呼んでくれたら幸いですとあとがきに書いてあったけれど、まさにそう読んだ。Bliile Eilish『when the party's over』のような無���の輪郭が際立つ曲を求めapple musicをサーフィンしていたけれどなかなか探すのは難しく、面倒くさくなってさいごはいつも通り小瀬村晶を流したままぼうっとした。ここ一週間くらい『ゼルダの伝説』シリーズのRTA字幕解説動画をみている。動画自体は無音、音楽は別で流している。視覚と聴覚の要望をいっぺんに満たせるから字幕実況動画はもっと増えてほしい。
2020.09.14
7時起床。二度寝して15時にまた起床。人生で最も酷い生理痛に見舞われ、初めて貼るカイロを腰に貼った。本当に痛みが緩和した。 日がな『ゼルダの伝説』シリーズのRTA動画をみた。15時に起きると、一日のうちにできることは限られている。ユザワヤに行くこともできない。
牛乳の風味は水で薄めてもあまり変わらないことに気付き、そのためプロテインは水と牛乳で割って飲んでいる。今日はそれを温めてみたけれど、甘い豆乳のような味がして美味しかった。母親の作った春巻きが美味しくてぱくぱく食べた(3本)。ホルモンバランスかなにかのせいで怒りのフラッシュバックが激しく、急に泣く。最近友人と酒でつまみを流し込むような雑な飲み会をして、その翌日に母親の料理を食べて気づいたのだけれど、手料理は��いしい。
脂っこいものや濃すぎる味付けをすべて水で洗うようにしている。野菜や肉に味付けはいらないし、あっても塩が一番美味しい。(最近は塩も種類があって楽しい。ハーブ系と粒大きめが好き)複雑な味や過激な風味は苦手だから、いったん洗い流すとコンビニ惣菜も美味しく食べれる。今日はとにかく酷い生理痛というものを体験したのが初めてで、色々気づきがあった。
【メモ】摂取して大丈夫だったもの:春巻き(かなり脂っこかったけど平気)/ビタミンBMIX/鉄分/牛乳(温)/プロテイン(嬉しい!)/卵
2020.09.18
8時起床。いつもどこか出かけようと思うのに、結局朝ご飯を食べているうちにどうでもよくなる。何か手を動かす趣味が欲しいけれど、何も始めないことが結局一番お金がかからない。ネイルシールをはがして爪を切ったネイルシールを剥がすと爪の表面の層が剥がれ、爪が弱くなってしまったので切らざるを得なかった。暫くはネイルシールはできなそう。
登場人物が閉鎖的にインターネットを使っている作品は観る気が失せてしまう。インターネットをヒ素のように扱うの、もうやめればいいのに。ホラー小説は『真夜中の図書館』シリーズと乙一『死にぞこないの青』しか読んだことが無いのだけれど、『真夜中の図書館』は怖すぎて夢に出てくるのでトラウマだし、『死にぞこないの青』は生のみじめさが具体的すぎるので筆者の生い立ちが心配になってしまう。恩��陸『錆びた太陽』を読んでから娯楽としての読書を楽しめている。眼球が動く速度で情景を動かすことができるのは気持ちが良い。
ここ数日必要以上に、目の前にある食べ物を無く食べ続けてしまう。業務スーパーで見たことのない冷凍食品を買い込んでしまったのが原因で、どうしても食に関する好奇心に勝つことができない。スモークチキンはおいしい。が、温めたらひたひたになるまで油が出てきた。茶色の家に住むか、白の家に住むかをずっと考えている。
2021.01.08
記録の断捨離をしていたら三日だけ書いた日記を発掘したので、これを機会にまた三日ほど日記を付ける。本当は20年くらい続けたいのだけれど、続かないだろうな。紙の日記も12歳からまだ一冊目のものを使っている。
布団の中で絶対ブックオフに行こうと思っていたけれど、15時になると行く気を失くしている。家を出るのはだいたい14時が限界で、15時はほとんど18時みたいなものなので夕方だし、夕方にわざわざ化粧をして着替えて電車に乗る気が起きない。もう寝て明日になって欲しい、一日は2時間半で十分らしい。
2021.01.22
アナログの記録とデジタルの記録は自分の中で出力としてどう違うのだろう。文体や長さに違いはあるのかな。試している。音楽を聴くことは自分のメンタルに悪影響を与えている気がする。気持ちが高揚することが結果的に自分の体力を削っている。これも気のせいかもしれない。
今日今までの日記を読み返していたら死にたがっていて可哀想になったけど今はそのときを鮮明に思い出せないし少しどうでもよく思っている。Twitterにも書いたけど、やるべきことを整理してみたら体感通り沢山あったけど、思ったより時間の余裕もあった。大抵の悩みはこんな感じで解決するんだろうと思うけれど、かといってそれを他人に諭されてもすんなり受け入れられないし、不安もやわらがない。何事も自分しか信じられない。
というわりに語尾が全て曖昧なので何も信じられなくなってしまいました。
2021.01.27
忘れられない素敵な日から一週間が経とうとしている。そういえば何が素敵だったかもうまく思い出せない。気に入ったカーテンを選ぶことのできた日。好きなものがわかる日は調子が良い。明日から予定の上ではレポートを書くことになっていて、おそらくそれは現実になる。もうどうにでもなれという気持ちでレポートを書く。昨日は世界で一番大好きだった先輩の誕生日だった。毎年それとなくいいものを(自分の為に)買っていた気がするけど、今年はそんなことも意識しなかった。
2021.03.01
久々にノートを書くことにしたので、一桁の数字の前にゼロを入れていたか、入れていなかったか忘れてしまった。今日は家族でお寿司を食べに行ったけれど、ずっとぼうっとしてたらお腹が空かなくてあまり食べられなかった。空中を見つめているとき、おなかは減らない。それは姿勢を正しくしながら肩の力が抜けていることと関係があるのかもしれない。過去の日記に「信じられるのは自分だけと思ってたけど(文章の)語尾が全部曖昧で嫌になっちゃいました」みたいなことが書いてあったけれど、よく考えたらこのアカウントのIDだって「うーんどうしよっかなー」だし、もう全然だめじゃんと気づいてしまった。私ってもしかしていつもどうしよっかなーと思いながら生きてたのかな
最近おいしかったお寿司。一番はまぐろのおはぎ!とろたくと何が違うんだろうと思いながらとろたくを食べずに帰ってきてしまった。あとはほうじ茶の豆腐プリンがおいしい。ぜんぶで5皿くらい食べた気がするけど忘れたな。小さいときはイカがだいすきだったけれど、最近は食べてない。
2021.09.04
今までの日記を読み返して、直近のものが最も記憶になかった。古いものはたくさん読み返すからだろうか。タンブラーやら、はてなブログやら、手紙やら、日記(紙)やら、たくさんのところに記録をしては忘れる癖がある。微熱が下がらない生活が続き、今日で一週間と一日になる。37度にも届かない熱がじんわり体を覆っていて、寝起きの倦怠感がつらい。最近は微熱そのものより、胸やけや胃痛、背中の痛みがひどく、解熱剤を諦めて胃薬を飲んでいる。味によって得られる快楽がすきだから、おいしい気持ちになれないと生活にうるおいが無く悲しい。
肺炎になる病気が流行っているのに、久々に煙草を吸った。大学生のときは自殺したいときにだけ、自殺のつもりで一本吸っていたけれど。レポートのフィードバックを受けた。うまれて初めて大学教授から褒められる体験をしてうれしい。定期試験を頑張る理由が学生の頃からよくわかっていなかったのだけど、あの人達にとってはそれが自分を規定する術だったのかもしれない。石を投げて壁の存在を知るように、音の反射でものの形が分かるように、何かを出力した結果形作られる自己というものをもう少し信用してもよかったのかもしれない。
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【ベイファスリンクスの街にて】 作/いずるは
『生きた鉱脈』、『無限の宝』、『不死の源泉』、呼び方は多々あれど、それらはいずれも一つの種族を指す。
彼らは強靭な肉体を持ち、永遠ともあだ名される程の長命、そしてその鮮やかな瞳からこぼれる涙は、美しい宝石になったという。
採取されるそれらの石は装飾品、魔導具、果ては薬にまで使用され、その希少性、有用性故に狙われ、奪われ、滅んだとされている。
――表向きには。
--*--*--*--
大きな街は良い。人が多く、物も多く、周囲は適度に関心が薄く、情報は集まりやすい。
その中、雑踏をかき分けながら二人組が大通りを進んでいた。長い外套を羽織る青年と、顔を隠すように頭巾を被った小柄な人影。
「今日はこの辺りで宿を取ろうか」
傍らに立つ連れ合いに青年は声を掛け、やがて一軒の宿屋に入る。
慣れたようにやり取りをし、二階にある一室に通された���ころで、少女はようやく頭巾を外した。
透き通るような白い肌。鮮やかな色の瞳が、窓からの陽光を反射して美しく輝く。
「今日は混んでるから、一部屋しか空いてないってさ」
室内は簡素なものだ。寝台が一つと長椅子、机、古びた角灯に衝立。
「寝るときは君がそっち使ってね」
寝台を指差しながら青年が窓を開けると、ふわりと風が入り込み、淀んだ空気をかき回していく。
「いいの?」
「数日だけだし俺はこっちで大丈夫。毛布もあるから」
元よりそういう使い方をすることもあるのだろう、手慣れた様子の店主からは毛布を渡されている。
必要最低限の荷解きをし、さて、と腰を伸ばした。
「外見てこようと思うけど、一緒に来る?」
「行く」
再び彼女が頭巾を被るのを確認してから扉を開けた。
馴染みの行商人から仕入れた認識阻害つきの外套は、少女の外見や存在自体を薄くさせ、なかなかに重宝している。
特殊な出自であることは、往々にして隠しておいた方が都合が良い。窮屈? という青年の問いには首を振る。
「今日も素材探しから?」
「そうだね。良いの見つかるかな」
「この間もそう言って高いの買ってたけど」
「あはは」
--*--*--*--
階下は酒場になっており、片隅では早々に管を巻く客が見えた。昼食には遅く、夕食には早い時間帯。
客足はまばらだが厨房からはこれからの仕込みか、賑やかな音、香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
ふと、少女は立ち止まり青年を見上げた。この先のことを思うと、今言っておかねば後悔する。
「お昼、食べてからにしない?」
「確かにね。そろそろおなかすいたかも」
道中、携帯食を口にしてはいるが必要最低限だけだ。落ち着いて食べられるならば、それに越したことはない。
名物だという料理は、衣をつけて揚げた肉に甘辛いたれをかけ、小麦粉を練って焼いた生地に挟んだ料理だった。些か大きく、少女の手には余るほどの大きさ。
綺麗に三等分されたうちの一つにかぶりつく。揚げたての熱さと、肉の脂の甘み、共に挟まれた野菜は瑞々しい。
手軽で美味しいと評判だという店員の言に偽りはなかった。
「おいしいねぇ」
自身の分をぺろりと平らげた青年が楽しそうに少女を見ている。
小さい口を一生懸命動かし咀嚼し飲み込むが、二切れを食べたところで、最後の一つが残ってしまった。食べたい気持ちはあるが、どうにも入りそうにない。
「食べようか?」
と笑う青年に皿を渡す。どうやらこの店は大きさも売り���しい。
「おいしかったけど、せっかくなら少ない量もあればいいのに」
「量が多いのは、色々な人に食べてもらいたいかららしいよ」
少し食休みした���行こうか、という青年に頷き、手持ちの水で喉を潤した。
生ぬるいが、あらかじめ含ませておいた薬草のすっきりとした香りが口内の脂を流してくれる。
この腹の満ち具合だと、消化するのに大分かかりそうだ。
--*--*--*--
外は抜けるような青空、日差しは穏やかだが、季節外れなほどに少し汗ばむような気温。
大通りには所せましと露店が並ぶ。競うように軒先を連ね、客を呼び込もうと声を張る。
見慣れぬ果物や野菜、調味料に漬け込まれた肉、手入れされた武具や防具に、美しい織物。
そのうちの細工物が並んだ店で、青年は足を止めた。舶来の品だという首飾りには大きな石が留められている。
「きれいだね。どれかいる?」
即座に少女は首を振った。
「持ってるから、大丈夫」
そっと胸元に手を添える。外套の下には、大事な首飾りが収まっている。
見る角度によって水色や紫に色を変える石、透き通り、青みを帯びた花びら。蕾のような飾りに繊細な銀細工。見ずとも思い返せる程には眺め、大切に身に着けてきた。
「遠慮しなくていいのに」
「遠慮じゃない。それより、素材屋さん行かなくていいの?」
「そうでした」
彼の本職は細工師だ。店は持たず、旅をしながら様々な街で素材を仕入れ装飾品に仕立てる。
些か路銀調達の冒険者稼業の方が時間は長いような気もするが、その生活を変えるつもりはないらしい。探し物があったから、と聞いたこともある。
細工物の店主に別れを告げ、大通りを振り返ると時間帯のせいか先ほどより人が増えているようだった。
「はぐれないようにね」
と、差し出された手を握り、再び雑踏に戻る。
--*--*--*--
いくつかの店を回り、いくつかの資材を仕入れ、軽く夕食を済ませて宿に戻ってくる頃には、月が昇っていた。
「さすがに夜は涼しいねぇ」
少女は一階の酒場で貰ってきた温かいお茶をゆっくりと口にする。じわりと胃の腑まで温かさが落ちていく。
「今日は良いの買えた?」
「まぁまぁかな。ほら、このあたりの素材とか綺麗じゃない? 特殊な貝から作られるんだって」
戦利品を並べていく彼は楽しそうに見える。そして決まって言うのだ。
「何か作る?」
「いい」
飽きずにほぼ毎回、同じようなやり取りを繰り返している。
細工師として気になるからというのも理解はできるが、少女は新しい装飾品を必要としていない。今あるもので十分だ。
「ずっと同じのだと飽きない?」
「飽きない」
「効果付けたりとかもできるよ」
「今もついてるから大丈夫」
「そういわず」
なおも食い下がる青年の目を、少女はじっと見る。
「リートスが最初にくれた、これがいいの」
「ユウェル……」
リートスと呼ばれた青年は少し困ったような笑みを浮かべた。
確かに少女���ユウェルが身に着けている首飾りは、出会った当初に渡したものだ。それがこんなに気に入られるとは。
嬉しい反面、気恥ずかしくもある。だからこうして何かにつけて、新しいものを勧めるのだが彼女は取り付く島もない。
「明日もあるんでしょ。私、そろそろ寝るね」
冷めてしまったお茶を飲み干し、ユウェルは立ち上がる。
「わかった。俺はちょっと作業してからにするから、もう少し明かりはつけておくね」
衝立の向こうから少しだけ少女が顔を出した。
角灯の揺らめく炎が、彼女の瞳に反射する。
「おやすみなさい、リートス」
「おやすみ、ユウェル」
--*--*--*--*--*--*--*--
「たとえば、そうだな。枯れない花を探しに行くのなんてどう? 融けない氷や、手に収まる星空を見るのも良いね」
そう言って、細工師の青年は、うずくまる少女に手を差し伸べた。
窓から薄く差し込む光が埃に反射し、周囲に金粉を散らしたようにも見える。青年の浮かべる表情は柔らかく、少女が見てきたどの顔とも違う。
伸ばされたその手を取れば、きっとここから抜け出すこともできるだろう。
けれど身体は錆びつき、空気は泥濘のようにまとわりつく。重い。動けない。それでも。
恐る恐る手を伸ばし、そっと彼の手を握る。暖かく、優しく握り返される。緊張が、硬直が、解けていく。
「本当に、連れて行ってくれる?」
干からびた喉からは、かすれた小さな声しか出ない。
「君が望むなら」
跪いた彼が頬を撫でた。眩しさに、目が染みる。涙など、とうに枯れたと思っていたのに。
「これから、よろしくね」
少女は小さく頷く。陽の光が、穏やかに二人を照らしていた。
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七夕の奇跡、まさに俺らは現代の織姫と彦星。1年に1度の御本家と較べてもまあ、2ヶ月から3ヶ月に1度のペースでの逢瀬ってのは傍から言わせるとロマンに欠けるかもしれない。それでも俺たちにとっては実に耐え難い日々なんだ。最後の逢瀬からまた次の日までカウントを始めて、近くなれば電話越しでも興奮が伝わるほどに御前は指折り数えて今日を待ち侘びていた。
おもてなしをしてもらった4月、次は俺がおもてなしをする7月。4月よりも前の逢瀬から俺も実はずっと北斗へのおもてなしのプランを練っていて、4月のおもてなしを迎えてから一層あいつを喜ばせたい気持ちは高まった。ダチすら泊めたことのない自宅に初めて泊める相手は恋人だった、なんて誇らしい初めてなんだろう。でも自宅なんて質素なプランじゃなくて本当なら大きなテーマパークやら綺麗なホテルやらに泊めてやりたかったけど俺の私生活ががらりと変わって途方に暮れてた頃、自分がおもてなしをされる側だってのに逢いに来てくれるその強かさに俺は凄く救われたんだ。ありがとう。
お願いされていた通り、手料理を振る舞うための仕込みを済ませ言われた通りの待ち合わせ時間まで余裕をもって過ごそうと思っていたのに、破天荒な御前と来たら言った時間よりも2時間近く早く待ち合わせ場所に着いたとか言って俺も慌てて家を出た。迷うことないからすぐ迎えるよって何度も教えたのにほんとに、よっぽど俺に逢いたくて急いだんだろうなって思うことにしたよ。俺も早く逢いたかった、見慣れた街並みが御前で彩られる事が楽しみで仕方なかった。20数年見てきた街を愛おしい人と歩けた景色は生涯脳裏に焼き付いて消えないだろう。とは言えすっかり見慣れたその立ち姿に俺は迷うことなく突撃した、途端に目尻を細めて笑うその顔がずっと見たかった。いらっしゃい、俺の街へ。
慣れてる土地を優雅に案内しようにも相変わらず何も無い場所だからちょっとかっこつかずにウロウロ歩いてたけど、クソ暑いこの土地でも御前は相変わらず笑顔で暑さで不機嫌になる素振りもなく一緒に歩いてくれたね。仕事場に連れていけて、いつもの仕事を身を持って体験してくれて緊張もあったけど俺はこの瞬間を糧にこの先もこの仕事場で頑張れる気がした。世界一可愛くしてしまったよ、今回ばかりは。
今夜振る舞う料理の為の皿を選んで自宅に帰る。「ちょっと家の中綺麗かチェックしてから入ってもらうから待ってて」なんて適当に嘘をついて部屋の電気を付けて部屋をよく見えるようにしてから俺の自室に荷物を置いてきて、と扉を開けさせた。初めて見るであろう部屋に普段からあるわけではなさそうなその飾り付けを見て北斗は一瞬フリーズした。レールに引っ掛けたハッピーバースデーの幕、そしてソファに飾られた大振りの数字風船、散らばるシルバーの風船に黒薔薇で作られたクマの飾り物。それが自分に向けての飾りだと気付いた御前はやっぱり想像以上のリアクションをしてくれて、興奮気味にプレゼントに気付いて開けてくれたね。中身はまあ、恥ずかしながら低予算のおふざけアイテムだったけど。
俺の愛犬と戯れて、一緒にYouTubeを観て少しのんびり過ごしたら腹が減ってきたから飯を作った。朝仕込んだハンバーグに、夜のうちに揉みこんだ唐揚げ、どっちも御前のリクエスト。そこまで作り慣れない俺は美味しいかな?と不安になりながらも作り上げた。思ったよりもボリューミーになった夜ご飯にも関わらず北斗は満腹の仕草を見せることなくぺろりと完食してしまった。
この家は居心地が良いと言ってソファでだらけながら手を繋いだ、当たり前に過ごしてる自宅での時間はなんかむず痒かった。風呂を済ませて宿泊用に広げたソファベッドでうたた寝する北斗がちゃんと俺の部屋で寛げているんだと感じて安心した。デザートのワインゼリーを食してからアルコールを嗜んで配信をしていたけど2人して眠たさと闘ってたね、そして暑いけどくっついてたい御前は俺にじわじわとくっついて来ては逃げられてたね。
辛うじて眠気に打ち勝って迎えた0時の瞬間、おめでとうに溢れる中俺はトイレに行くと飛んで部屋を出て行った。0時まで我慢していたのだろうと見せかけてちゃっかりトイレをしてから紙袋を持って戻る。ハッピーバースデーの歌を歌いながら戻ってくれば御前は目を丸くさせながら「え!まだあるの?!」と声を弾ませた。
そう、あのふざけ��1個目のプレゼントはダミーに過ぎなかった。とん���もなくちゃっちいものを渡して幻滅されるかどうかのすれすれながらもこの瞬間を迎えられて心底安心した。プレゼントはもう3ヶ月も前から用意してた北斗に似合いそうな洋服。服を広げた御前はどの瞬間よりもテンションが高く、めちゃくちゃ好みに刺さったらしく目の前でなんの惜しげも無く寝間着を脱いで試着したね。見立て通り北斗のために作られたのかと思うほどよく似合う服を纏った御前は嬉しそうに明日はこれを着る!と張り切ってたね。すかさず送った動画を残して席を外したら、戻ってきて泣いてる御前を見て思わず笑った。動画を見て泣いたと話し、幸せな誕生日だと語る御前は二度も涙がぶり返してたね。誰よりも感性が豊かですぐ顔に出る、俺の本当に大好きな御前の一面。あのふざけたプレゼントにさえも貰えるだけで嬉しいと混じりっけない本音で笑える北斗が、幸せ過ぎて泣いてしまうほど純粋な北斗が大好きで仕方ない。おめでとうと3ヶ月分の逢いたいが溶け合って弾けた夜。
7時30分のアラームで目を覚ます、隣でまだぐっすり眠る姿を確認してから静かに台所へ向かう。2人分の朝食を用意して自室に戻ればまだすやすや眠る無邪気な寝顔、白いシーツに包まれた御前は本当にお姫様みたいでずっと眺めたかった。寝ぼけ眼で見つめる北斗に口付けを落とせばふにゃりと笑う、甘酸っぱく愛おしい朝。
早めに済ませた朝支度、ごっこ遊びを混じえてはしゃぎながら髪を整える。2人で過ごした初めての時間もまた、自宅でぼんやりと過ごす瞬間でさえも俺を幸せな思い出で満たすだろう。愛犬にまたねと別れを告げて自宅を後にした。今日のスケジュールはつめつめだ。プレゼントした洋服に合う靴やらインナーを探し求めて街へ繰り出す、トータルコーデをして大満足な俺は世界一可愛い北斗と盛れるプリクラを撮った。予約したランチのお店は俺も初めてながらにめちゃくちゃ好みの内装で、飯も美味くて終始感動してた。腹も満たされた頃、急に店内の灯りが消されてハッピーバースデーの曲が流れる。俺も思わず御前とキョロキョロしながらも、ちゃんと予定してたサプライズだと確信した俺は北斗にウン度目のおめでとうを伝えた。周りの客にも祝われて感動でまた泣きそうなのを堪える御前を見て北斗を超えるサプライズのしがいがある人間は居ないなと更に確信したよ。お揃いで北斗が選んだブレスを買い与えると大はしゃぎで腕を見せびらかして写真を撮って、今日生まれてきたのかなってくらい何でも喜ぶ天使みたいな御前に俺も夢中だった。スタバを嗜みながら次の目的地のために俺らは電車に乗った。座れぬ満員電車の中、御前はよろよろしながらも外の景色に子どもみたいに目を輝かせながらはしゃいでた。俺はすっかり見慣れてるものだけど初めて見る人間からすると凄いのかな?それでも御前は世界一リアクションの良い人間だと思うよ、ほんとに。
少し長めに電車に揺られて着いた場所は内風呂温泉のついた旅館。一緒に風呂に入ることもお願い事の一つでもあり念願でもあったらしい、人と風呂に入るのが苦手な俺はどのホテルでも断ってたけど今回ばかりはせっかく温泉に来たんだしの気持ちで入ることにした。遅めにした夕飯は想像以上にボリュームがあって、2人で気まずそうに目を合わせながら食ってたね。連日食いまくりで空腹ってどんな感覚だっけ?ってくらい常に腹は満たされてたからあれは本当に申し訳ないことをしたなと思った。それでもめちゃくちゃ美味しかったよね、何でも美味しいと言って笑う御前を見てるだけで俺も幸せだった。
部屋に戻って一休みしてからじんわりと暑い外で2人で花火をした。花火がしけっていたのか俺らが下手くそなのか分からないけど上手く火は付かないしロウソクの火さえ消えるしで花火を静かに楽しむことなく爆笑して終わったね、思えばほぼ座ってたけど。
先に温泉に入って窓越しにベッドから話しかける御前に来ないの?と言えば食い気味に「良いの?」と返してくる、物凄いスピードで服を脱いで洗って湯船に入ってくる御前を見て本当に一緒に入りたかったんだなと嬉しさが滲み出ている顔を見て思わず笑った。1度入ればちょっと慣れも出て朝も一緒に入ったね。
また眠気に負けてソッコーで寝る、寝心地の良いベッドで朝までぐっすり寝てたけど安定にアラーム前に目を覚ます。起きた、と言葉の代わりにスマホを弄るその腕に触れれば俺の腕に潜り込んできて静かに泣き出す。まだ朝だって言うのに北斗ときたら帰ることを考えて泣けて来たらしい、本当に泣き虫な奴。すんすんと泣き続ける御前の頭やら頬やら撫でて、泣き止む頃に朝食の前に温泉に入ろうと誘って入る。朝焼けに照らされた朝風呂はめちゃくちゃ気持ちよかったね。
ちょっと元気になった北斗を連れて朝食会場へ行く。用意された郷土料理を教えてあげて一緒に食べて、俺のコップにだけ虫が入る不憫を安定に発動させて満腹になったら部屋に戻る。照りつける太陽の下を歩きたくて一緒に散歩に出た、なんにも無い森と田んぼだらけの土地を歩くのが珍しい御前は夢中でカメラを向けてたね。そんな人が珍しくて俺も思わず動画を撮ったけど、俺が居るからって理由だけでこんなところにまで足を運んでくれる北斗をこの先もずっと大事にしていたいなって強く感じたんだ。
限界まで2人きりの時間を楽しんで、空港に降り立つ。荷物を預けてから暑さの中無言になりながらもコンビニでアイスを買い求めた。秒で溶ける炎天下に似合わぬリッチなアイスを食べて、隣の小洒落たカフェで軽食にする。もう長いこと空腹の感覚に陥ってない、それでも何かしら時間になれば食べ続けてるもんだからしばらくはお互い胃の時間感覚もバグりそうだよね。なんて思いながら頼んだパフェは馬鹿みたいにデカかった。なのにぺろっと食った。人間の神秘、��中の神秘。
空港までの帰り道は次の逢瀬の話をしながら、行きはあんなにしんどかったのに楽しい話をしていたら一瞬なのはまじなんだね。行ったことのない土地、行き慣れた土地、どこにせよ御前に逢うという事が最大の目的だからこそどこで逢おうか悩む、何をしようか悩む。だけど逢う度に飽きるどころか次が待ち遠しくなって、落ち着いた関係になるどころかどんどん好きになる。こういうところが好きなんだよな、と目で見て肌で感じて愛を実感するからこそなんだろうね。
自由な俺とすぐ迷子の子どもみたいにキョロキョロする御前、お土産を買った時だって割と近くに居るのにすぐ俺を探してキョロキョロする、泣くほどではないけど泣き出しそうな不安顔で俺を探すとこを見て実は愛おしさを覚えてたよ。ほんとに何をしても可愛い北斗、今までほっといてきた色んな人間にありがとなって言いたいくらい俺の隣に居てくれることに感動と感謝を抱いてる。何よりも俺を選んでくれてありがとう、北斗。
朝あんだけ泣いてもやっぱり涙が溢れてくる、3秒で泣ける俳優なのかってくらい次見た時には瞳いっぱいに涙を滲ませて眉を顰めてる。おかしくて笑いながらも涙が止まらない御前の頭を撫でる。
「またすぐ逢えるもんね、行くだけだもんね。また帰れるもんね。」色んな言葉で自分を奮い立たせて搭乗ゲートへ向かう御前、そうだよまたすぐ逢えるよ。すぐ帰っておいでね。俺はいつでも御前の帰る場所だからね。たくさんの言葉を込めて手を振る、何度も振り向いて手を振り返す御前が見えなくなるまで。
北斗と出逢えた去年の七夕、こだまする哀しみの声を断ち切って掴めた幸せ。去年の今頃は誕生日だったなんて知りもせずに話してた、初めて迎える誕生日を同じ空間で過ごせて俺も最高に幸せだったよ。人生で1番幸せな誕生日だったと語る御前を見てこの先ももっと、その1番を更新してやりたいって思ったんだ。もう来月は付き合って1年が経つのかと驚きが隠せない、こんなに好きに溢れて迎える1年なんてあっても良いのかってくらい北斗のことが好きだから。
次はどこへ行こうか、何をしようか。予定なんてみっちり立てなくたってただ同じ空間で北斗と過ごせるだけで俺は幸せなんだ。多分御前も同じなんだろうけど。
誕生日おめでとう、生まれて来てくれてありがとう。
たくさんの喜びと幸せと初めてを俺に味あわせてくれてありがとう。これからも一緒に歳を重ねていこうね。
大好きだよ北斗。

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Repost @tomo.tomomi - ➳✩⡱ 2017.9.26 #晩御飯 ……………………………………………………… #蒸し餃子 ある意味シュウマイやね と 言われた。。。 . #下足とはんぺんのふわふわ揚げ @kurashiru 様のレシピ 揚げたてめちゃうまうま❤︎ 速攻で完売です🙌🏻 . . . ☻蒸し餃子 ☻下足とはんぺんのふわふわ揚げ ☻かいわれのハム巻き ……………………………………………………… #夜ごはん #夕飯 #おうちごはん #うちごはん #dinner #delimia #japanesefood #foodpic #food #vscofood #cooking #クッキングラム #lin_stagrammer #wp_deli_japan #w7foods #料理好きな人と繋がりたい #豊かな食卓 #あなたに撮られたい #大皿料理 #料理 #家庭料理 #snapdish #餃子 #instafood #foodstagram #kurashiru
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リチとの遭遇(冒頭試し読み)&通販のお知らせ
こたつの天板をひっくり返すと麻雀のラシャだった。あの緑色が現れると夜だった。布端がちょっとほつれて毛羽立っていて、直行はいつも焦れったかった。剥がれかけたかさぶたを引っ掻くみたいに手が伸び、びーーっと引っ張りたくてたまらなかったが、あれは父とその友人、あるいは伯父たちが夜な夜なジャラジャラやるためのものだった。勝手に触ると叱られそうな気がしてがまんしていた。 母家の隣のプレハブ小屋だ。父たちはしょっちゅうそこに集まり、ときには半裸になって酒を飲んでいた。母や祖母はほとんど来ない部屋だった。酒とかつまみとかを運んで溢れた灰皿を交換する役目は直行だった。夏の小屋はかなり蒸すが、窓も扉も全開にして扇風機をまわしておくと夜風が涼しかった。 ぶおお……ぶおお……と風に乗って鳴き声が響く。あれは牛蛙だと祖父が言った。火を通すとささみみたいだがあまりうまくはない、ただし唐揚げにすれば鶏か蛙かわからない。直行は、六年生になったら授業でカエルの解剖をやる、一人一匹カエルを与えられて必ずお腹を割かねばならないと上級生からおどかされていたため、いつまでも響く鳴き声が怖かった。そうしたら祖父が励ますみたいに「鳴いているのはみんな雄だ」と教えてくれた。変な励ましだと思った。 日が暮れる。父は小屋に向かう。麻雀牌にベビーパウダーをまぶし、夏場は長い時間やっているうちに牌と牌が汗でくっついてしまうからで、直行が赤ん坊のころ汗疹やおむつかぶれにはたかれたのと同じ粉だった。いそいそと作業する父の背中は汗ばんで、太い首が桃色に染まっていた。小屋の中を甘いにおいでいっぱいにして仕度し、父は客を待った。そうしていいにおいは男たちの汗やたばこでたちまちぐちゃぐちゃになった。 牌は杏仁豆腐みたいに見えた。しっかり固くて、スプーンを押し当てたらすとんと切れる、甘いシロップの中に浮かんでいる……。牌山を見ているとひんやりと甘い味が口の中によみがえった。甘味が虫歯に滲みる気さえした。あるいは父たちのツモったり切ったりの手つきは寿司職人みたいだと思っていた。伏せられた牌の白色はシャリで、背の黄色は……、黄色いネタって何かな。沢庵とか卵とか。もしくは辛子を塗られた? そんなもの見たことはないがたぶんバラエティ番組の罰ゲームっぽい何かが頭にあった。直行がじっと見ていても父も誰も麻雀のルールを教えてくれなかった。そばで携帯ゲーム機をいじりながら勝手な想像ばかりしていた。 父の後輩らしきちょっと若い男。日焼けした体がケヤキの若木みたいで、背中も眉も額も、体の全部がまっすぐだった。定規で引いたみたいな輪郭だと直行は思った。彼が「ロンです」と控えめに発声する感じがいいなと思っていた。あ、ロンです。あ、ツモ。おとなしく勝つ感じが格好いいもののように思えた。ただどうもロンとかツモとか宣言しても必ずしも勝ちとはならないようで、直行にはますます謎めいていた。 昼。男たちがいなくなったあとも直行はそれについて考えた。授業中や掃除の時間にふと思い出した。ポン、チー。卓のあっちからこっちへやりとりされる点棒。あれは算数セットの何かに似ていなくもない。小屋の麻雀はいつも長い時間やっているから直行は途中で寝てしまうこともあり、誰かが布団へ運んでくれた。男の横顔。彼はたばこを吸わない。漬物の茄子を齧るとき、汁がこぼれないようにあるいは惜しむように、口に運んだ箸をちょっと吸う。直行も真似をしてみたが茄子漬けを好きになれなかった。においも感触も苦手だった。鉢に残った漬け汁の青色は朝顔みたいな色だと思った。授業で育てた朝顔。直行のだけ成長が遅かった。みんなが実をスケッチしたり種を収穫したりしているころ、直行の鉢だけまだ青い花を咲かせていた。 苦手だとわかっているのに客の前で見栄をはり、茄子を口に入れたら飲み込めなくてべえっと吐いた。父はべつに叱らなかったが声をかけてくれるでもなかった。若い男がティッシュをとってくれた。しゅっしゅっとすばやく二枚。二枚も使って母親に怒られないかと、小屋にはいないのにとてもどきどきした。そうして若い男は出し抜けに「子どものころ学校のトイレでうんこするのが恥ずかしくて、体育館横のトイレは幽霊が出るって噂を流したよ」と言った。おれ専用のトイレにしたんだと笑った。 鳴いている蛙はみんな雄だ。いつかの祖父の励ましは理屈として通らないと思ったが、あれは理屈を言いたいわけではなかったのだとしばらく経ってからふと思い至った。体育館でマットを運んでいたら急にそう思った。たんになぐさめようとして言葉を継いだのだ。直行の学校は体育館の横にトイレはなかった。渡り廊下がいつも薄暗かった。 それならばと直行は思い、父たちのいない昼のうちにこっそりラシャのほつれを毟ることにした。学校から帰ってきてそっと忍び込み、昼間の小屋はかえって薄暗かった。カーテンの隙間から差し込む光が埃の粒子に跳ね返り、光の道筋を作ってキラキラしていた。直行は口を開け、ぱくっぱくっと空気をかじって吸い込んでみた。キラキラが埃だというのはわかっていた。汚い粒が自分の胃袋に溜まっていく背徳感に酔った。 天板を浮かせて隙間に手をつっこみ、布端を探った。天板は重く、指を挟むと爪がぎゅっと白くなった。痛くはないが圧迫される感じがよかった。思ったより少ししか糸はほどけず、びーーっとはならなかった。千切った糸は絨毯の裏に隠した。すっかり擦り切れたパンチカーペットで、タバコの焦げ穴があいている。直行の人差し指がちょうど嵌まる穴。そこに指を突っ込むのが好きだった。自分の指が芋虫になって絨毯を食う。きっと穴はどこかちがう場所につながっている。ワープ。そのころ髪を抜くのもちょっと癖になっていて、ぷちっと抜いたときの案外痛くない感じがやみつきになっていた。根元の白いかたまりが大きいとうれしくて、いい感じのかたまりが取れるまでぶちぶち抜いた。抜いた毛も糸と一緒に絨毯に挟んだ。 直行は一人で小屋に入り浸るようになった。毎日緑の布地をこすった。父たちがラシャと呼んでいたからこれはラシャなんだろうなあとおぼえたが、本当はもっとちがう名前があるのか、このような敷物がラシャというのは世の中の常識なのか、直行にはわからなかった。ラシャは音を消した。酔った父たちのでかい声に反し、牌を切る音はことんことんとおとなしかった。おらっとふざけて乱暴な打牌をすることはあったが、それでも大した音は鳴らない。寿司っぽい。寿司のことはよく知らないけど。白い調理服の男のイメージ。たまに連れて行ってもらう回転寿司は若いアルバイトとおばさんのアルバイトが多く、ちょっとちがった。伯父は���油をむらさきと呼ぶ。伯父の太鼓腹には盲腸の手術跡がある。盲腸の痛みがいかに大変だったか、伯父は大仰に語り直行を怖がらせたが、手術跡というのは格好いい気がしていた。酔った伯父のひたいはてかてか赤く光った。 重い天板に手首の骨のところをわざと挟んでみて、痛くないのに痛がってみた。手がちぎれる! 罠が仕掛けられていた! 鰐に噛まれた! そういう想像。なかなかいい演技だったと直行は思うが一人きりでやっていたことなので誰も見ていない。昼間の小屋には誰も来なかった。やがて自慰を覚えた。 挟まれる感じといえば、重たい布団に押しつぶされるのも好きだった。押入れに積まれた布団の間に体をねじこみ、圧迫される感じがうれしかった。そしてそういう喜びは人に知られてはいけないものだろうと直感していた。これは誰にもばれてはいけない感情だと直行は噛み締めた。 でも従兄弟たちは察していたのかもしれない。集まった子どもたちで床にうつぶせになって何人も重なる遊びをよくやっていて、直行は一番下にされがちだった。その遊びのことはペチャンペチャンと呼んでいた。一番下はじゃんけんで決めようとは言うが小さい子が下になってはかわいそうだともっともらしく言われ、だいたいいつも直行が下敷きになった。どんどんみんな積み重なって、他人の体と密着したのはこれが最初の記憶かもしれない。自分ではない体のぐにゃっとした重さや熱。におい。 二つ上の従兄はそんなに背が高いわけではなかったが腕や足が骨っぽくて重かった。のしかかられると日焼けした腕にうっすら毛が生えているのがよく見えた。従兄の輪郭も定規で引き直されつつあると思った。直行が重いと叫ぶと毛が揺れた。草原だと思った。自分のとはちがうよその家の服のにおいがくすぐったかった。ペチャンペチャンをやっていると母たちに叱られた。内臓が破裂しちゃったらどうするの。直行はそのスリルにもひそかにドキドキしていた。ペチャンペチャンは三人目くらいから腹がぐっと押され、潰される感じで、苦しい苦しい、痛い痛い、ぺちゃんこになっちゃうよと直行はわめいた。ほんとはそんなに痛くなかった。痛みよりも快感があったのだが、ごまかすみたいに苦しいと叫んでいた。 やがて従兄は中学生になり麻雀の輪に入っていった。卓を囲む四人の男たち。じゃあ、従兄が入ったぶん誰が抜けたのだろう。それとも誰も抜けずに仲良く交代で? 疑問に答えは出ないまま、やがて直行が中学に入るころには父たちはあまり集まって遊ばなくなった。若い男は結婚し、子どもが生まれたときいた。直行は小屋をもらって自分の部屋とした。


5/21文学フリマ東京の新刊です。3万字くらいの短い小説で、薄い文庫本です。
通販開始しましたのでよかったら覗いてみてください〜
BASE: https://okwdznr.base.shop/items/74872976
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3年ぶりの鬱
朝目を覚ますと既に絶望している
普段思い出さないような過去の失敗したこと 嫌なことばかり思い出し振り払ってもやまない
意欲・行動・思考の全てが後ろ向きになり自信が極端に削がれる
身体が重力を感じていて思うように動けない 動かせない 空気が抜けた風船のようでシャンとしない
逆らって動かすと負荷がかかるらしく、おつりがくるみたいに後から余計に身体が重くなり寝込む
信じられないくらい疲れやすい
人と会いたくない
この先なにもかもうまくいかないんじゃないかとなんの気力もわいてこない
鬱になるとだいたいこんな感じ
これはしばらくなんにもしないでいれば回復する 1年なのか 半年か2か月かはわからない
でも抜けないトンネルはない事も知ってる
これは悩みのようで 悩みではない
喜びや快を感じる脳内物質 セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンが行き渡らなくなるとこの状態になる
自然に戻るのを待つ あまり長引くなら薬も使う
時間の経過でこの悩みは消失する この鬱のディテールも一緒に消え失せる
双極性障害は感情障害の一種でそううつ病と呼ばれていた 古典的な病気で 病気でもあり気質でもある
鬱病がストレスが過剰にかかれば誰でもなりうるのに対し 躁鬱は躁鬱に生まれついた人しかかからない 体質のようなもの 遺伝子は直接関係ないと発表されたけどよくわかんないみたい 1〜2%くらいの人がかかる
���治しないと言われてる 寛解しても再発率は高く 生涯予防のために服薬が必要 鬱でも躁でもない時期は問題なく過ごせる
わたしは27歳で躁鬱病と診断される
周りの人の気分の波とは違う落ち込みや高揚が季節ごとにあるのは気づいていた
その診断の前の鬱は半年間ハッキリとした波でなんとか仕事には行ってはいたけど毎日絶望していて 初めて掃除も料理も出来なくなった 電車を見れば飛び込む事ばかり考えた 酷くなればなるほど 人にその状態を悟られてはいけないと脅迫観念が働き 自力では病院に行くだとか 人に相談するとかは絶対に無理で どんどんどうしたらわからなくなっっていった。あの恐怖は私も鬱になった時にしかどういうものか思い出せないくらい伝えられないものです。
母にすすめられ心療内科へ行き 鬱 と言われ処方された抗うつ剤で 躁転した 休職して実家で療養した 正しい病名がわかるまで4件はしごした 心療内科で躁鬱病を見れる医者がいる事は少ない そういったことも最初は知らなかった
はっきりとした躁は2ヶ月続きおさまると深い鬱がやってきた これは長く1年以上続いた
治療してるのに浮上せず一生このままなんじゃないかと思うと何の希望もなかった。
ある日突然普通になる。
そこから6年間 躁も鬱も来なかった。
季節ごとの気分の波に悩ませられる事もなくなった。
睡眠が不規則になりお酒が引き金で3ヶ月鬱が来た。
36歳でdjとお酒をやめ 夜更かし生活をやめた。
間もなく靴の修行に入る
過重労働で3年ぶりの鬱
今回はそりゃなるわ 健康な人でも続かないんだからよくやったわという感じ
今回の反省点は もう少し病気の事を考慮しましょうということ。
安定しているからと まるでなかったかのようにするのもやはり違うということです。
双極性障害と仕事の両立は���つも課題でした。
服薬をずっと続ける事
これが わかってはいても いざ健康になると病院に行きたくないし、薬なんか飲みたくないのです。(それでも飲むんだけど、)
ずっと波がなければ病気は治ったんだと思いたくなるのが心理です。
でも再発しないためには飲み続けるしかないようです。
飲み続けていても負荷をかけ過ぎては破綻します。
やり過ぎないようにする事を学ぶ時です。
躁状態というなにもかも振り切った状態を体験しているだけに やり過ぎずに よいものを作ったりすることに疑念や抵抗があると思います。そんな事が可能でしょうか??
可能です。
そんなときは学生時代に習った藤本由紀夫さんを思い出しましょう。
美大という場所には先生でも学生でもよく徹夜する人がいました。〆切に間に合わせるためです。徹夜自慢をする人を無能の証明を自らしているものだと言い、旧来の価値観を誰の目にも明らかに静かにひっくり返し続けていました。自意識を感じさせない既製品を多用する作品群と先生自身もめちゃめちゃクールでした。
洋書屋のNADIFFを辞めた後、藤本さんのaudio picnic展の展示の手伝いをしたことがあります。10年連続、1年に1度開かれる展示でした。
大谷美術館は兵庫県香里園駅にある施設美術館 広大な敷地の展示準備をほぼ3人だけで1週間で行いました。
全ての段取りが組んであり
毎日決まった時間に作業は終了しました。
藤本さんから教わったのは
作品をつくるときに 大きいものをつくろうだとか量で勝負しようだとか とにかくかっこつけないでください 自分が何に気になっているか 表現したい事をつきとめ そこからぶれずに 全ての要素を考え抜いてください という事でした。 本当にそう言ったかは覚えていませんが当時の私はそう受けとりました。
作品を作ることに一生懸命で、どうやって展示するかを考えてないで徹夜で展示台をつくる事に陥らないように 展示台 照明 が必要か?とか、慣習に惑わされるなということです。
整理整頓 時間の使い方 自分の頭で考えぬくこと 当たり前と考えられてる事を疑う 気になったら調べる
事前に計画的に動けばその必要はないし、半年後〆切のものを放置してたいてい最後の1ヶ月で仕上げる現象について警鐘を鳴らし続けていた。
徹底して徹夜を非難していました。
今になって思えば先生も躁鬱病だったのでは?
と思うほどです。
いえうさぎとカメの🐢の話だと思います。
躁鬱病は神出鬼没
数年音沙汰がなくても完全に気配を消して潜んでいる。これが今回刷新した認識です。
本にいくら生涯の服薬が必要、再発率が高いと書いてあっても
何もない普通の状態が年単位で続いているのに
自分をいつまでも病気の枠に閉じ込めて置きたい人がいるでしょうか?
双極性障害の難しさはここに集約されていると思います。
傍目には普通にみえる事が、普通と同化して生きることが可能なので、さらにコントロールを難しくしています。
可能だけど負荷がかかる。
健康な人だって色々大変だ。
健康な人と決定的に違う点があります。
躁鬱病者は自分の健康状態や心の状況を把握することが極端に苦手なのです。
その環境に同化しようと注意を払うことにエネルギーを使ってしまいます。
結果、小さい自身の変化に気づいてはいても
それを見過ごします。
例えばその環境が極端に人手が足りていなく仕事量が慢性的に増えていれば
わたしだけが大変なのではない。力にならなくてはともう空のエンジンをふかし続けるのも
躁鬱病者の特徴です。
ここでいう いわゆる鬱病になりやすい人の病前性格、生真面目で神経質などというステレオタイプとはまた違います。
躁鬱病者は ただ人に感謝されたい永遠のお調子者です。褒められ続ければ木のてっぺんのなにもないところまで登りつづける空っぽの人なのです。
通院について
安定していれば2〜3ヶ月に1回通院 半年おきに血液検査して甲状腺、腎臓が通常か、薬の血中濃度が保たれてるかをチェックする。
この疾患は自立支援法が適応され1割負担になるので更新手続きを欠かさない。
大きい病院だと先生が変わるときもあるし 他の街に引っ越せば病院を探さないといけない。長く通う事になるからいい医者と巡り会うことが大事。
様々な調整をして飲む薬は、双極性障害の脳にしか作用しない塩の結晶みたいな薬です。
精神科の薬というとイメージがよくないようですが、これは糖尿病の人が血圧を下げる薬を飲むのと同義です。 心が弱い人が飲んでる薬 のようなステレオタイプは消え去るべきだと思います。精神疾患は脳の機能不全です。
わたしは割と病気についてカジュアルに周囲に伝えてきましたが、たまーに伝わる人がいればラッキーで、殆どの健康な人にとっては関係ないんだろうなーと思うようになりました。
最近では症状が殆どなかったので周囲に伝えるきっかけも失っていたように思います。
仕事となると 病気に対しての言及は職を失いかねないのでよほど信頼しないと言わないし 言わないと行けない場面は通院の時くらいで他の病気にすり変えたりしてやってきました。
仕事の上でこの病気がメリットになることは1度もありませんでした。
病気によってdjが出来なくなり 酒が飲めなくなり クラブに行けなくなりました 友達も減ったように思います。でも仕方ありません。夜更かしをやめ、睡眠リズム、睡眠時間を一定にする事は波を安定させます。
悲しかったです。喪失感で鬱になりました。あがきました。そして靴づくりと出会いました。
しかしこの病気になったことを肯定できる方法があると思いました。
靴づくりを続ける事と メンタルヘルスについて自分が得た知識を役立てる事です。
双極性障害を活かして活躍している人に阪口恭平という人がいます。
いのっちの電話という自殺者を減らすホットラインをひとりでやっています。
わたしはかけたくなったことはあるけどまだ電話していませんが躁鬱大学という本にはとても助けられました。
一流の靴づくりを目指すなら 精神疾患を持っている事は隠すのかもしれません。
わたしは生きて行くために自分の裁量で仕事をコントロールする必要があると考え靴づくりを始めました。
故郷で靴の仕事をするために今修行しています。
ここは療養しに帰る場所のようになっていますが空気も水も土も豊かです。
故郷では一度も躁にも鬱にもなった事がありません。家族がいるおかげなのかもしれません。犬のせいかもしれません。
なにより一生続けられる楽しみをまた見つけられた自分はラッキーです。
今年は人の靴をどんどん作りたいと思っています。あなたの足を測らせてください🥾
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「次室士官心得」 (練習艦隊作成、昭和14年5月) 第1 艦内生活一般心得 1、次室士官は、一艦の軍規・風紀の根源たることを自覚し、青年の特徴元気と熱、純 真さを忘れずに大いにやれ。 2、士官としての品位を常に保ち、高潔なる自己の修養はもちろん、厳正なる態度・動 作に心掛け、功利打算を脱却して清廉潔白なる気品を養うことは、武人のもっとも 大切なる修業なり。 3 宏量大度、精神爽快なるべし。狭量は軍隊の一致を破り、陰欝は士気を沮喪せし む。忙しい艦務の中に伸び伸びした気分を忘れるな。細心なるはもちろん必要なる も、「コセコセ」することは禁物なり。 4 礼儀正しく、敬礼は厳格にせよ。次室士官は「自分は海軍士官の最下位で、何に も知らぬのである」と心得、譲る心がけが必要だ。親しき仲にも礼儀を守り、上の 人の顔を立てよ。よからあしかれ、とにかく「ケプガン(次室士官室の長)を立てよ。 5 旺盛なる責任観念の中に常に生きよ。これは士官としての最大要素の一つだ。命令を下し、もしくはこれを伝達す る場合はは、必ずその遂行を見届け、ここに初めてその責任を果したるものと心得べし。 5 犠牲的精神を発揮せよ、大いに縁の下の力持ちとなれ。 6 次室士官時代はこれからが本当の勉強時代、一人前になり、わがことなれりと思うは大の間違いなり。 7、次室士官時代はこれからが本当の勉強時代、一人前にをり、わがことなれりと思うは大の間違いなり。公私を誤 りたるくそ勉強は、われらの欲せざるところなれども、学術方面に技術方面に、修練しなければならぬところ多し。 いそがしく艦務に追われてこれをないがしろにするときは、悔いを釆すときあり。忙しいあいだにこそ、緊張裡に修 業はできるものなり。寸暇の利用につとむべし。 つねに研究問題を持て。平素において、つねに一個の研究問題を自分にて定め、こ���にたいし成果の捕捉につと め、一纏めとなりたるところにてこれを記しおき、ひとつひとつ種々の問題にたいしてかくのごとくしおき、後となり てふたたびこれにつきて研究し、気づきたることを追加訂正し、保存しおく習慣をつくれば、物事にたいする思考力 の養成となるのみならず、思わざる参考資料をつくり得るものなり。 8、少し艦務に習熟し、己が力量に自信を持つころとなると、先輩の思慮円熟をるが、かえって愚と見ゆるとき来るこ とあるべし、これすなわち、慢心の危機にのぞみたるなり。この慢心を断絶せず、増長に任じ人を侮り、自ら軽ん ずるときは、技術・学芸ともに退歩し、ついには陋劣の小人たるに終わるべし。 9、おずおずしていては、何もできない。図々しいのも不可なるも、さりとて、おずおずするのはなお見苦しい。信ずる ところをはきはき行なって行くのは、われわれにとり、もっとも必要である。 10、何事にも骨惜L誤をしてはならない。乗艦当時はさほどでもないが、少し馴れて来ると、とかく骨惜しみをするよう になる。当直にも、分隊事務にも、骨惜しみをしてはならない。いかなるときでも、進んでやる心がけか必要だ。身 体を汚すのを忌避するようでは、もうおしまいである。 11、青年士官は、バネ仕掛けのように、働かなくてはならない。上官に呼ばれたときには、すぐ駆け足で近づき、敬 礼、命を受け終わらば一礼し、ただちにその実行に着手するごとくあるべし。 12、上官の命は、気持よく笑顔をもって受け、即刻実行せよ。いかなる困難があろうと、せっかくの上陸ができなか ろうと、命を果たし、「や、御苦労」と言われたときの愉快きはなんと言えぬ。 13、不関旗(他船と行動をともにせず、または、行動をともにできないことを意味する信号旗。転じてそっぽを向くこと をいう)を揚げるな。一生懸命にやったことについて、きびしく叱られたり、平常からわだかまりがあったりして、不 関旗を揚げるというようなことが間々ありがちだが、これれは慎むべきことだ。自惚があまり強過ぎるからである。 不平を言う前に已れをかえりみよ。わが慢心増長の鼻を挫け、叱られるうちが花だ。叱って下さる人もなくなった ら、もう見放されたのだ。叱られたなら、無条件に有難いと思って間違いはない。どうでも良いと思うなら、だれが 余計な憎まれ口を叩かんやである。意見があったら、陰で「ぷつぷつ」いわずに、順序をへて意見具申をなせ。こ れが用いらるるといなとは別問題。用いられなくとも、不平をいわず、命令には絶対服従すべきことはいうまでもな し。 14、昼間は諸作業の監督巡視、事務は夜間に行なうくらいにすべし。事務のいそがしいときでも、午前午後かならず 1回は、受け特ちの部を巡視すべし。 15、「事件即決」の「モツトー」をもって、物事の処理に心がくべし。「明日やろう」と思うていると、結局、何もやらずに 沢山の仕事を残し、仕事に追われるようになる。要するに、仕事を「リード」せよ。 16、なすべき仕事をたくさん背負いながら、いそがしい、いそがしいといわず片づければ、案外、容易にできるもので ある。 17、物事は入念にやれ。委任されたる仕事を「ラフ」(ぞんぎい〕にやるのは、その人を侮辱するものである。ついに は信用を失い、人が仕事をまかせぬようになる。また、青年士官の仕事は、むずかしくて出来ないというようなも のはない。努力してやれば、たいていのことはできる。 18、「シーマンライク」(船乗りらしい)の修養を必要とす。動作は「スマート」なれ。1分1秒の差が、結果に���影響を あたえること多し。 19、海軍は、頭の鋭敏な人を要するとともに、忠実にして努力精励の人を望む。一般海軍常識に通ずることが肝要、 かかることは一朝一夕にはできぬ。常々から心がけおけ。 20 要領がよいという言葉もよく聞くが、あまりよい言葉ではない。人前で働き、陰でずべる類いの人に対する尊称 である。吾人はまして裏表があってはならぬ。つねに正々堂々とやらねばならぬ。 21、毎日各室に回覧する書類(板挟み)は、かならず目を通し捺印せよ。行動作業や当直や人事に関するもので、 直接必要なる事項が沢山ある。必要なことは手帖に抜き書きしておけ。これをよく見ておらぬために、当直勤務 を間違っていたり、大切な書類の提出期目を誤ったりすることがある。 22、手帖、「パイプ」は、つねに持っておれ。これを自分にもっとも便利よきごとく工夫するとよい。 23、上官に提出する書類は、かならず自分で直接差し出すようにせよ。上官の机の上に放置し、はなはだしいのは 従兵をして持参させるような不心得のものが間々ある。これは上官に対し失礼であるばかりでなく、場合により ては質問されるかも知れず、訂正きれるかも知れぬ。この点、疎にしてはならない。 24、提出書類は早目に完成して提出せよ。提出期口ぎりぎり一ぱい、あるいは催促さるごときは恥であり、また間違 いを生ずるもとである。艦長・副長・分隊長らの捺印を乞うとき、無断で捺印してはいけない。また、捺印を乞う 事項について質問されても、まごつかぬよう準備調査して行くことが必要。捺印を乞うべき場所を開いておくか、 または紙を挾むかして分かりやすく準備し、「艦長、何に御印をいただきます」と申し出て、もし艦長から、「捺して 行け」と言われたときは、自分で捺して、「御印をいただきました」ととどけて引き下がる。印箱の蓋を開け放しに して出ることのないように、小さいことだが注意しなければならぬ。 25、軍艦旗の揚げ降ろしには、かならず上甲板に出て拝せよ。 26、何につけても、分相応ということを忘れるな。次室士官は次室士官として、候補生は候補生として。少尉、中尉、 各分あり。 27、煙草盆の折り椅子には腰をおろすな。次室士官は腰かけである。 28、煙草盆のところで腰かけているとき、上官が来られたならば立って敬礼せよ。 29、機動艇はもちろん、汽車、電車の中、講話場において、上級者が来られたならば、ただちに立って席を譲れ。知 らぬ顔しているのはもっとも不可。 30、出入港の際は、かならず受け持ちの場所におるようにせよ。出港用意の号音に驚いて飛び出すようでは心がけ が悪い。 31、諸整列があらかじめ分かっているとき、次室士官は、下士官兵より先にその場所にあるごとくせ。 32、何か変わったことが起こったとき、あるいは何となく変わったことが起こったらしいと思われるときは、昼夜を問わ ず第1番に飛び出してみよ。 33、艦内で種々の競技が行なわれたり、または演芸会など催される際、士官はなるべく出て見ること。下士官兵が 一生懸命にやっているときに、士官は勝手に遊んでおるというようなことでは面白くない。 34、短艇に乗るときは、上の人より遅れぬように、早くから乗っておること。もし遅れて乗るような場合には、「失礼い たしました」と上の人に断わらねばならぬ。自分の用意が遅れて定期(軍艦と陸上の間を往復し、定時にそれら を発着する汽艇のこと)を待たすごときは、もってのほである。かかるときは断然やめて次ぎを待つべし。 短艇より上がる場合には、上長を先にするこというまでもなし。同じ次室士官内でも、先任者を先にせよ。 35、舷門は一艦の玄開口なり。その出入りに際しては、服装をととのえ、番兵の職権を尊重せよ。雨天でないとき、 雨衣や引回しを着たまま出入りしたり、答礼を欠くもの往々あり、注意せよ。 第2 次室の生活について 1、我をはるな。自分の主張が間遠っていると気づけば、片意地をはらす、あっさりとあらためよ。 我をはる人が1人でもおると、次室の空気は破壊される。 2、朝起きたならば、ただちに挨拶せよ。これが室内に明るき空気を漂わす第一誘因だ。3、次室 にはそれぞれ特有の気風かある。よきも悪きもある。悪い点のみ見て、憤慨してのみいては ならない。神様の集まりではないから、悪い点もあるであろう。かかるときは、確固たる信念と決心をもって自己を修め、自然に同僚を善化せよ。 4、上下の区別を、はっきりとせよ、親しき仲にも礼儀をまもれ。自分のことばかり考え、他人のことをかえりみないよ うな精神は、団体生活には禁物。自分の仕事をよくやると同時に、他人の仕事にも理解を持ち便宜をあたえよ。 5、同じ「クラス」のものが、3人も4人も同じ艦に乗り組んだならば、その中の先任者を立てよ。「クラス」のものが、次 室内で党をつくるのはよろしくない。全員の和衷協力はもっとも肝要なり。利己主義は唾棄すべし。 6、健康にはとくに留意し、若気にまかせての不摂生は禁物。健全なる身体なくては、充分をる御奉公で出来ず。忠 孝の道にそむく。 7、当直割りのことで文句をいうな。定められた通り、どしどしやれ。病気等で困っている人のためには、進んで当直を 代わってやるぺきだ。 8、食事に関して、人に不愉快な感じを抱かしむるごとき言語を慎め。たとえば、人が黙って食事をしておるとき、調理 がまずいといって割烹を呼びつけ、責めるがごときは遠慮せよ。また、会話などには、精練きれた話題を選べ。 9、次室内に、1人しかめ面をして、ふてくされているものがあると、次室全体に暗い影ができる。1人愉快で朗らかな 人がいると、次室内が明るくなる。 10、病気に羅ったときは、すぐ先任者に知らせておけ。休業になったら(病気という程度ではないが(身体の具合い が悪いので、その作業を休むこと)先任者にとどけるとともに、分隊長にとどけ、副長にお願いして、職務に関する ことは、他の次室士官に頼んでおけ。 11、次室内のごとく多数の人がいるところでは、どうしても乱雑になりがちである。重要な書類が見えなくなったとか 帽子がないとかいってわめきたてることのないように、つねに心がけなければならぬ。自分がやり放しにして、従 兵を怒鳴ったり、他人に不愉快の思いをきせることは慎むべきである。 12、暑いとき、公室内で仕事をするのに、上衣をとるくらいは差し支えないが、シャツまで脱いで裸になるごときは、 はをはだしき不作法である。 13、食事のときは、かならず軍装を着すべし。事業服のまま食卓についてはならぬ。いそがしいときには、上衣だけ でも軍装に着換えて食卓につくことになっている。 14、次室士官はいそがしいので一律にはいかないが、原則としては、一同が食卓について次室長(ケプガソ)がはじ めて箸をとるべきものである。食卓について、従兵が自分のところへ先に給仕しても、先任の人から給仕せしむる ごとく命すべきだ。古参の人が待っているのに、自分からはじめるのは礼儀でない。 15、入浴も先任順をまもること。水泳とか武技など行をったときは別だが、その他の場合は遠慮すべきものだ。 16 古参の人が、「ソファー」に寝転んでいるのを見て、それを真似してはいけない。休むときても、腰をかけたまま、 居眠りをするぐらいの程度にするがよい。 17、次室内における言語においても気品を失うな。他の人に不快な念を生ぜしむべき行為、風態をなさず、また下士 官兵考課表等に関することを軽々しく口にするな。ふしだらなことも、人秘に関することも、従兵を介して兵員室に 伝わりがちのものである。士官の威信もなにも、あったものでない。 18、趣味として碁や将棋は悪くないが、これに熱中すると、とかく、尻が重くなりやすい。趣味と公務は、はっきり区別 をつけて、けっして公務を疎にするようなことがあってはならぬ。 19、お互いに、他の立場を考えてやれ。自分のいそがしい最中に、仕事のない人が寝ているのを見ると、非難した いような感情が起こるものだが、度量を宏く持って、それぞれの人の立場に理解と同情を持つことが肝要。 20、従兵は従僕にあらず。当直、その他の教練作業にも出て、士官の食事の給仕や、身辺の世話までするのであ るからということを、よく承知しておらねばならぬ。あまり無理な用事は、言いつけないようにせよ。自分の身辺の ことは、なるべく自分で処理せよ、従兵が手助けしてくれたら、その分だけ公務に精励すべきである。釣床を釣っ てくれ、食事の給仕をしてくれるのを有難いと思うのは束の間、生徒・候補生時代のことを忘れてしまって、傲然と 従兵を呼んで、ちょっと新聞をとるにも、自分のものを探すにもこれを使うごときは、わがみずからの品位を下げゆ く所以である。また、従兵を「ボーイ」と呼ぶな。21、夜遅くまで、酒を飲んで騒いだり、大声で従兵を怒鳴ったりす ることは慎め。 2��、課業時のほかに、かならず出て行くべきものに、銃器手入れ、武器手入れに、受け持ち短艇の揚げ卸しがある 第3 転勤より着任まで 1、転勤命令に接したならば、なるべく早く赴任せよ。1日も早く新勤務につくことが肝 要。退艦したならば、ただちに最短距離をもって赴任せよ、道草を食うな。 2、「立つ鳥は後を濁さず」仕事は全部片づけておき、申し継ぎは万遺漏なくやれ。申し 継ぐべき後任者の来ないときは、明細に中し継ぎを記註しおき、これを確実に託し おけ。 3、退艦の際は、適宜のとき、司令官に伺候し、艦長・副長以下各室をまわり挨拶せよ4、新たに着任すべき艦の役務、所在、主要職員の名は、前もって心得おけ。 5、退艦・着任は、普通の場合、通常礼装なり。 6、荷物は早目に発送し、着任してもなお荷物が到着せぬ、というようなことのないようにせよ。手荷物として送れば、早目に着く。 7、着任せば、ただちに荷物の整理をなせ。 8、着任すべき艦の名を記入したる名刺を、あらかじめ数枚用意しおき、着任予定日時を艦長に打電しおくがよい。 9、着任すべき艦の所在に赴任したるとき、その艦がおらぬとき、たとえば急に出動した後に赴任したようなと時は、 所在鎮守府、要港部等に出頭して、その指示を受けよ。さらにまた、その地より他に旅行するを要するときは、証 明書をもらって行け。 10、着任したならば、当直将校に名刺を差し出し、「ただいま着任いたしました」ととどけること。当(副)将校は副長に 副長は艦長のところに案内して下さるのが普通である。副長から艦長のところへつれて行かれ、それから次室 長が案内して各室に挨拶に行く。艦の都合のよいとき、乗員一同に対して、副長から紹介される。艦内配置は、 副長、あるいは艦長から申し渡される。 11、各室を一巡したならば、着物を着換えて、ひとわたり艦内を巡って艦内の大体を大体を見よ。 12、配置の申し継ぎは、実地にあたって、納得の行くごとく確実綿密に行なえ。いったん、引き継いだ以上、全責任 は自己に移るのだ。とくに人事の取り扱いは、引き継いだ当時が一番危険、ひと通り当たってみることが肝要だ。 なかんずく叙勲の計算は、なるべく早くやっておけ。 13、着任した日はもちろんのこと、1週間は、毎夜巡検に随行するごとく心得よ。乗艦早々から、「上陸をお願い致し ます」などは、もってのほかである。 14、転勤せば、なるべく早く、前艦の艦長、副長、機関長、分隊長およびそれぞれ各室に、乗艦中の御厚意を謝す る礼状を出すことを忘れてはならぬ。 第4 乗艦後ただちになすべき事項 1、ただちに部署・内規を借り受け、熟読して速やかに艦内一般に通暁せよ。 2、総員起床前より上甲板に出で、他の副直将校の艦務遂行ぶりを見学せよ。2、3日、当直ぶりを注意して見てお れば、その艦の当直勤務の大要は分かる。しかして、練習艦隊にて修得せるところを基礎とし、その艦にもっとも 適合せる当直をなすことができる。 3、艦内旅行は、なるぺく速やかに、寸暇を利用して乗艦後すぐになせ。 4、乗艦して1ヵ月が経過したならば、隅々まで知悉し、分離員はもちろん、他分隊といえども、主たる下士官の氏名 は、承知するごとく心がけよ。 第5上陸について 1、上陸は控え目にせよ。吾人が艦内にあるということが、職責を尽くすということの大部である。職務を捨ておいて 上陸することは、もってのほかである。状況により、一律にはいえぬが、分隊長がおられぬときは、分隊士が残る ようにせよ。 2、上陸するのがあたかも権利であるかのように、「副長、上陸します」というべきでない。「副長、上陸をお願いしま す」といえ。 3、若いときには、上陸するよりも艦内の方が面白い、というようにならなけれぱならない。また、上陸するときは、自 分の仕事を終わって、さっぱりした気分で、のびのびと大いに浩然の気を養え。 4、上陸は、別科後よりお願いし、最終定期にて帰艦するようにせよ。出港前夜は、かならず艦内にて寝るようにせよ。上陸する場合には、副長と己れの従属する士官の許可をえ、同室者に願い、当直将校にお願いして行くのが慣例 である。この場合、「上陸をお願い致します」というのが普通、同僚に対しては単に、「願います」という。この「願い ます」という言葉は、簡にして意味深長、なかなか重宝なものである。すなわち、この場合には、上陸を願うのと、 上陸後の留守中のことをよろしく頼む、という両様の意味をふくんでいる。用意のよい人は、さらに関係ある准士 官、あるいは分隊先任下士官に知らせて出て行く。帰艦したならば、出る時と同様にとどければよい。たたし、夜 遅く帰艦して、上官の寝てしまった後は、この限りでない。士宮室にある札を裏返すようになっている艦では、か ならず自分でこれを返すことを忘れぬごとく注意せよ。 6、病気等で休んでいたとき、癒ったからとてすぐ上陸するごときは、分別がたらぬ。休んだ後なら、仕事もたまってお ろう、遠慮ということが大切だ。 7、休暇から帰ったとき、帰艦の旨をとどけたら、第1に留守中の自分の仕事および艦内の状況にひと通り目を通せ。 着物を着換え、受け持ちの場所を回って見て、不左中の書類をひと通り目を通す心がけが必要である。 8、休暇をいただくとき、その前後に日曜、または公暇日をつけて、規定時日以上に休暇するというがごときは、もっと も青年士官らしくない。 9、職務の前には、上陸も休暇もない、というのが士官たる態度である。転勤した場合、前所轄から休暇の移牒があ ることがあるけれども、新所轄の職務の関係ではいただけないことが多い。副長から、移牒休暇で帰れといわる れば、いただいてもよいけれども、自分から申し出るごときことは、けっしてあってはならぬ。 第6部下指導について 1、つねに至誠を基礎とし、熱と意気をもって国家保護の大任を担当する干城の築造者たることを心がけよ。「功は部下に譲り、部下の過ちは 自から負うは、西郷南洲翁が教えしところなり。「先憂後楽」とは味わうべき言であって、部下統御の機微なる心理も、かかるところにある統御者たるわれわれ士官は、つねにこの心がけが必要である。石炭 積みなど苦しい作業のときには、士官は最後に帰るようつとめ、寒い ときに海水を浴びながら作業したる者には、風呂や衛生酒を世話してやれ。部下につとめて接近して下情に通せよ。しかし、部下を狎れしむるは、もっとも不可、注意すべきである。 2、何事も「ショート・サーキット」(短絡という英語から転じて、経由すべきところを省略して、命令を下し、または報告する海軍用語)を慎め。い ちじは便利の上うたが、非常なる悪結果を齋らす。たとえば、分隊士を抜きにして分隊長が、直接先任下士官に命じたとしたら、分隊士たる者いかなる感を生ずるか。これは一例だか、かならず順序をへて命 を受け、または下すということが必要なり。 3、「率先躬行」部下を率い、次室士官は部下の模範たることが必要だ。物事をなすにもつねに衆に先じ、難事と見ば、 真っ先にこれに当たり、けっして人後におくれざる覚悟あるべし。また、自分ができないからといって、部下に強制 しないのはよくない。部下の機嫌をとるがごときは絶対禁物である。 4、兵員の悪きところあらば、その場で遠慮なく叱咤せよ。温情主義は絶対禁物。しかし、叱責するときは、場所と相 手とを見でなせ。正直小心の若い兵員を厳酷な言葉で叱りつけるとか、また、下士官を兵員の前で叱責するなど は、百害あって一利なしと知れ。 5、世の中は、なんでも「ワソグランス」(一目見)で評価してはならぬ。だれにも長所あり、短所あり。長所さえ見てい れば、どんな人でも悪く見えない。また、これだけの雅量が必要である。 6、部下を持っても、そうである。まずその箆所を探すに先だち、長所を見出すにつとめることが肝要。賞を先にし罰を 後にするは、古来の名訓なり。分隊事務は、部下統御の根底である。叙勲、善行章(海軍の兵籍に人ってから3 年間、品行方正・勤務精励な兵にたいし善行章一線があたえられ、その後、3年ごとに同様一線あてをくわえる。 勇敢な行為などがあった場合、特別善行章が付与される)等はとくに慎重にやれ。また、一身上のことまで、立ち 入って面倒を見てやるように心がけよ。分隊員の入院患者は、ときどき見舞ってやるという親切が必要だ。 第7 その他一般 1、服装は端正なれ。汚れ作業を行なう場合のほかは、とくに清潔端正なるものを用いよ。帽子がまがっていたり、「 カラー」が不揃いのまま飛び出していたり、靴下がだらりと下がっていたり、いちじるしく雛の寄った服を着けている と、いかにもだらしなく見える。その人の人格を疑いたくなる。 2、靴下をつけずに靴を穿いたり、「ズボン」の後の「ビジヨウ」がつけてなかったり、あるいはだらりとしていたり、下着 をつけず素肌に夏服・事業服をつけたりするな。 3 平服をつくるもの一概に非難すべきではいが、必要なる制服が充分に整っておらぬのに平服などつくるのは本末 顛倒である。制服その他、御奉公��必要をる服装属具等なにひとつ欠くるところなく揃えてなお余裕あらば、平服 をつくるという程度にせよ。平服をつくるならば、落ちついて上品な上等のものを選べ。無闇に派手な、流行の尖 端でもいきそうな服を着ている青年士官を見ると、歯の浮くような気がする。「ネクタイ」や帽子、靴、「ワイシャツ」 「カラー」「カフス」の釦まで、各人の好みによることではあろうが、まず上品で調和を得るをもって第1とすべきであ る。 4、靴下もあまりケパケパしいのは下品である。服と靴とに調和する色合いのものを用いよ。縞の靴下等は、なるべく はかぬこと、事業服に縞の靴下等はもってのほかだ。 5、いちばん目立って見えるのは、「カラー」と「カフス」の汚れである、注意せよ。また、「カフス」の下から、シャツの 出ているのもおかしいものである。 6、羅針艦橋の右舷階梯は、副長以上の使用さるべきものなり。艦橋に上がったら、敬礼を忘れるな。 7 陸上において飲食するときは、かならず一流のところに入れ。どこの軍港においても、士官の出入りするところと、 下士官兵の出入りするところは確然たる区別がある。もし、2流以下のところに出入りして飲食、または酒の上で 上官たるの態度を失し、体面を汚すようなことがあったら、一般士官の体面に関する重大をることだ。 8、クラスのためには、全力を尽くし一致団結せよ。 9、汽車は2等(戦前には1、2、3等の区分があった)に乗れ。金銭に対しては恬淡なれ。節約はもちろんだが、吝薔 に陥らぬよう注意肝心。 10、常に慎独を「モットー」として、進みたきものである。是非弁別の判断に迷い、自分を忘却せるかのごとき振舞い は、吾人の組せざるところである。
hiramayoihi.com/Yh_ronbun_dainiji_seinenshikankyouikugen.htm
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イデアの眼差し
「人の目を見て話す。昔から言われて来たものですが、近年、若者たちの中でそのマナーが急速に薄れつつあることが社会問題となっております」
いかにも社会派、というような生真面目なスーツに身を固めた記者が、す��すらと言葉を連ねる。対するこちらが草臥れた白衣と言うのは本来褒められたものではないだろうが、まあ、演出と言う奴である。彼らはおしなべて「らしさ」を欲しがる。雑誌の小さなコラムにどれ程が求められるのかは定かではないが。
「背景にはインターネット依存があると一部研究者の間では言われています。常にインターネットに接続し情報を獲得しようとする為に常時検索フォームを視界端に用意、ネット検索を絶えず行うが故に視線はほぼフォームに釘付けになり当然目の前の人間にその眼差しは向かないと、そういう因果関係なのではと」
もっともらしく頷く。まあ、全くの出鱈目ではない。
「この件について、情報脳科学の権威たるサリヴァン教授に今回はお話を伺いたいのです」
「成る程」
相槌。どう話すべきか、記者はどんな意見を欲しがっているのか――考えを巡らそうとして、止める。どうせ、そう大きくない記事と聞いている。多少好きにしたところで文句は出まい。
「まあ、概ねその通りだとは思いますよ。人の目を見るという慣例が廃れた理由としては妥当でしょう。電脳核を埋め込めば我々は端末なしで常にネットワークに接続されていますからね。情報収集のハードルは今や無に等しい。その分、人々は常に情報を欲しがるようになってしまった。人と話している時でさえ、その言葉の端々に未知があれば迷いなく視界端に設置した検索窓に入力し、その意味を詳らかにする。極めて高度な情報社会故の所作と言えるでしょう」
ふんふんと真剣な顔で話を聞く記者。概ね想定通り、と言った反応だ。だが、それでは少々味気ない。
「ただ、それが何の問題なんでしょうね?」
「はい?」
「人の目を見て話しなさい。成る程、ずっと周知されてきたマナーです。ですがね、それを何時までも正しいと捉えることを、私は敢えて問題視したいと思うのですよ」
意図的に目を覗き込む。
「貴方は先程、若者たちと言いましたね」
「え、ええ」
「それはつまり、アンケートなどを取った結果、そういう声が若者からは上がらず上の世代からは多く出てきたと、そういう認識でよろしかったですか?」
「そうですね、はい、うちの調べで」
「ありがとうございます。であれば、私の推論も全くの出鱈目と誹られることはなさそうだ。私はね、この習慣は若者の中には――電脳核を使いこなす者たちの間には最早何の意味もなくなっているのではないかと、そう推測しています」
すい、と恐らくはアンケート結果を見ているのだろう横に逸れた記者の視線を眺めながら言う。
「電脳核が普遍的なものになりつつある昨今、我々はインターネットと密接な関わりを持つようになりました。常に接続されているものに依存呼ばわりするのは、そもそもがナンセンスではないかと思う訳です。同時に外界から与えられる情報を検索し意味を明らかにするという行為は、ともすれば今の人類には呼吸にも等しい行為であると考えてもいます」
視界の隅に検索窓を展開する。インターネットに接続し、公使する為の本人にしか見えない仮想レイヤー。そこに旧来のデバイスを模した無機質なボックスが表示され、カーソルが点滅する。意味もなく記者の所属する出版社の名前を検索してみた。一瞬で検索結果が視界の外周を埋め尽くした。
「とは言え、我々の目はそこまで器用ではありません。現実世界の情報を得る為には、どうしたってネットの為の仮想レイヤーは主たる視界を妨げないように配置するしかない。まあ、人体の限界と言う奴ですね」
これでもぎりぎりまで現実の視界を切り詰めている。狭くなった視界の中で、記者が頷く。
「となれば、我々は常にネットと現実世界の視界を並べて生きていかなくてはなりません。日常的にね。何しろ電脳核が普遍的なものになったことで、我々は急速に扱う情報量が増えてしまったのですから。そうなれば、間に合わないんですよね、常に二つの視界を見ていなければ現代の溢れるような情報は捌ききれない。これを当たり前にしてしまった若者なら尚更です」
大学での講義を思い出す。誰も彼もがこちらを向かない風景。個人的には何も思うことはない。そう言えば、年配の教授などは嘆いていたなと、ふと思い出した。
「今の世の中では、そのマナーは足枷なのですよ、彼らには。そもそもそんなマナーを意識の片隅にさえ置いていない。かつての、情報のまだ疎らであった時代を生きた人間たちだけが、未だそんな慣例に囚われている。私個人としては、無駄な慣例などさっさと刷新するべきだと思いますよ」
失礼、と胸元から煙草を取り出し火を点ける。きょとんと記者は完全に固まっている。
「まあ」
流石にこんなものはまとめ難いだろう。少し可哀想になって言葉を継ぐ。
「要するに、技術の進化に伴ってそうした慣例も変わっていった方が良いのではないか、と、そういう話です。せっかく進化しているものに枷を付けるのは勿体ないですからね」
「成る程」
ほっとしたように記者は頷く。内容が変わらずとも、棘を廃せばそれなりに扱い易いだろう。対外的な印象も含めて。こちらも、何も気難しく取っ付き難い人間を過度に演じる趣味はないのだ。
「ありがとうございます。実に参考になりました」
「いえ、こちらこそ面白いお話でしたよ」
社交辞令。教授とは言え、こうした仕事も欠かすことは出来ない。真剣に話を聞く姿勢もあった。妙な記事に仕立て上げられることもあるまい。にこりと微笑んで、求められた握手に応じた。
「あ、最後に一つ、よろしいですか?」
「ええ。何でしょう」
「先程、人間の視界には限界があると仰られてましたが、人間がそれを克服することは出来るのでしょうか?」
少し、考える。
「……現行の我々では、無理かと。どうしたって視界の変容に耐えられないと、今の所は考えています」
「成る程。中々難しいものなのですね。ありがとうございます」
・・・・・
「嘘吐き、じゃあないんですか、これ」
「嘘は言ってない」
「えー」
不満だ、と口を尖らせる少女に肩を竦める。ひょんなことで研究室に迎え入れた少女——標準的には中学生だろう——は以前のインタビューが載った雑誌をぺらぺらと無意味に捲りながらこれ見よがしに見せびらかして来る。
「今世代では無理と言ったが、お前ら次世代については言及してねえだろ」
「まあ、そう、でしょうけども」
「第一」
尚も不服そうな彼女の顔を見る。雑誌に対する興味を失ったのだろう彼女の瞳は真っ直ぐこちらに向けられている。
「お前さんを基準に物を話すと色々と厄介なんだよ」
「良いじゃないですか。有望なサンプルですよ」
「そういうことを」
「『言っているんじゃなくて、下手な話をして無茶な——規定年齢に満たない電脳核処置を増やしたくないんだよ』ですよね」
一言一句、脳内にあった言葉が彼女の口から放たれる。目を逸らさないまま、彼女の目が細められた。
「教授は結構倫理的な人ですよね。嫌いじゃないです。社会的でもあり、人格者。だからこんな小さな記事にだって鷹揚に応じてあげている。ここ、かなり小さな会社じゃないですか。バックナンバー見てますけど直近のインタビュー、いかにも予算内で頑張って集めましたって感じですよ」
「気が向いたんでな」
「それで良いですよ。私、そう言う所が好きで此処にいる節があるので。でもまあ、幾分、慎重に過ぎるのはいかがなものかと、ちょっぴり思うわけですよ」
思わず眉を顰めてしまった。にこにことそれでも彼女は上機嫌そうだった。
「……分かってて言ってんだろ」
「分かっちゃいます?」
「そりゃな。お前さんの脳機能をお前さん以外で一等知っているのは俺だ」
「確かに。分かってますよ、教授の危惧も」
研究室のテーブルに置かれていた紙パックのドリンクを手に取り彼女は笑う。
「一足跳びの進化なんて、碌なものじゃない」
「そう言うことだ」
日常の一動作としてドリンクを飲む彼女の視界を想像しようとして、くらりと目眩。
彼女にはお見通しなのだ。ごく幼少期から電脳核を身に付け、長くインターネットに触れてきた彼女は、ありとあらゆる情報をいとも容易く手に入れる。インターネットに繋がれた人間の思考も、同等に。
「こんなの、下手な人間は発狂もの、ですもんね」
思考を読まれ、強引に共有された視界。
現実世界も仮想世界もぐちゃぐちゃに重ねられた視界の中で、進化の極値たる彼女は悪戯っぽく笑った。
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大樹が家に帰ると、江利子の靴が置いてあった。彼は、
「お母さん?」
と居間に入ったが、ソファーの上に倒れ込んでいた。ローテーブルの横にはキャリーバッグもあり、帰って来て間もない様子だった。うつ伏せになり、寝息を立てていた。
大概、この場合はもし起きていれば、
「佐伯のおじさん家に泊まって来て!」
と言ってくるのだ。
「しょうがないなァ…」
と、大樹は制服のまま台所に向かい、夕食の準備をした。ご飯は今朝炊いたものがあるので、明日も食べられるようカレーを作ることにした。
包丁で野菜を切る音や、カレーを煮込んでいる時の香りなど、賑やかではあったが覚醒する様子はない。もしかしたら、漫画仲間と飲んで来たのかもしれない。
一通り作り終えると、大樹はメモ書きをし、佐伯の家に向かった。
玄関のインターホンを押し、
「おじさん、いる?」
と声をかけた。ドアの鍵を開ける音が室内から聞こえ、
「大樹、今日はお母さんが帰って来ている筈じゃ…」
と聞いた。
「確かに帰って来たけど、爆睡してるンだ」
「先刻、カレーのイイ香りがしてたけど、お母さんじゃなかったの?」
「オレが作ったンだよ」
「まァ、疲れてるンだろうよ。お上がり」
こうして大樹は再び、佐伯と一緒に夕食を食べることになった。こちらではタッカルビとわかめスープである。佐伯は、
「教え子で、お父さんが���日韓国人と言う男の子がいて、教えてもらったンだ」
と話した。
「へぇ〜、そうなンだ」
佐伯はフリルレタスを手に持ち、そこにタッカルビとご飯、コチュジャンなどをのせ、食べ方を見せた。大樹もやってみたが、
「美味い! 初めて食べるけど、この辛さがやみつきになりそう!」
と喜んだ。
夕食を終え、大樹が風呂に入っている間、電話が鳴った。後片付けを終え、洗濯物を仏間でたたんでいた佐伯が受話器を取った。利江子の声だった。
「御免なさい! アタシ、コミケで二日間東京に行っていて。午後、漫画仲間と浅草で打ち上げをしたら酔っちゃって…。大樹がカレーを作ったみたいで、何だかすみません!」
「いいえ、ウチはタッカルビでしたけど、独りでは食べ切れなかったンで、ちょうど良かったです。大樹君は私にお任せ下さい」
「いつもすみません! 今度、広樹君が帰って来たら一緒に飲みましょ!」
利江子は呑兵衛だった。広樹と結婚した時、浩志にも紹介状を送ったが、披露宴で新郎そっちのけで二人揃って「へべれけ」になってしまったのだ。利江子の旧姓は「鶴田」だったが、彼女の実家がある笠間の随分附(なむさんづけ)ではしばらく出入り禁止令が出たほどだった。
受話器を置き、佐伯は洗濯物をたたむ続きをした。彼は、大樹が泊まりに来ない時は二、三日洗濯しないでまとめておいていた。この日は枕カバーや敷き布団カバーも洗ったので、一日分だが多かった。
終えると彼は衣類や下着をそれぞれの収納場所に仕舞い、二人分の布団を用意した。その時だ、こんな声が聞こえてきた。
『ティッシュ箱も枕元に置いておけよ』
佐伯は、嗚呼、また父さんが悪さをするなと思った。ティッシュボックスなんて置いたら、まるっきりモーテルじゃないか…。彼は仏壇の前に座り、
「父さん、今夜は勘弁してくれ」
と頭を下げ、仏壇の扉を閉めた。
佐伯の、浩志への懇願も虚しく、結局、この夜も佐伯は大樹と寝た。酒を飲んだ後だったが、今回はテキーラだった。「クエルボ1800」と言うもので、それをショットグラスで二杯飲んだのだ。音楽は、佐伯の好きなカンツォーネでイヴァザニッキやミルヴァなどを聴いていたが、何故か気分が高揚してしまったのだ。
「大樹、欲しいよ」
そう言いながら唇を奪い、ハーフパンツを下げ、ブリーフ越しに大樹の一物に頬ずりをした。熱い吐息が大樹をその気にさせ、
「おじさん、愛してる」
と、彼もまた佐伯のハーフパンツを下げ、ブリーフ越しに股間を弄った。
二人は、大樹が中学二年生の時からビキニタイプの真っ白な前閉じブリーフを愛用していた。ウエストゴムに「BODY GEAR」と書かれた黒地に白抜きのラベルが取り付けられたもので、ポリウレタンが混合されているので肌触りが良かった。
互いに先走り汁がブリーフに染みると、そのまま布団に飛び込んだ。
「大樹、たまらないよ…」
「おじさん、今夜も濡らして…」
二人はTシャツとブリーフを脱ぎ捨てた。佐伯は、大概の唇から足指の先にかけて接吻した。特に、首筋は大樹にとって性体感であり、舌の先でなぞると、
「あッ、あん!」
と女の様な甲高い声を上げた。
今夜は、大樹を女にするつもりだなと、佐伯は浩志の悪さを感じ取った。彼は大樹を「騎乗位」の姿にし、ローションで下半身の穴を濡らし、己の一物を忍ばせた。完全に挿入されると、
「あんッ!」
と大樹は声を上げた。佐伯は彼の肉棒を弄りながら腰を左右に動かし始めた。
「あッ、あん! あんッ、ああん!」
と、徐々に大樹の声が歓喜に変わっていく。
「あッ、あん!」
佐伯も、大樹の方から腰を突き上げてくるのを認め、興奮した。彼は、肉体の奥底から何かが込み上げてくるのを感じた。恍惚な表情でエクスタシーの故に狂い咲く大樹の肉体は、小麦色の肌に赤みを帯びていた。まるで、真夜中に蕾を開く花の様に見えた。何の花だろう? そうだ、多肉植物の中にはそんな花もあるだろう。
佐伯は、今度は大樹の身体を「正常位」にした。互いに両腕を身体に絡ませ、呼吸するにもままならないほど激しい接吻を繰り返した。
「いやァ…。あんッ、あん!」
「もっと接吻(キス)を! 大樹!」
シーツは、二人が流す汗で湿っぽくなっていた。仏間は熱気で満ち、冷房を付けていたが殆んど意味がなかった。次第に快楽の果てが見えてきた。大樹は上下に激しく己の肉体を揺さぶり、佐伯に何度も接吻を求めた。
絶頂は佐伯の方が早かった。涙を流しながら大樹の肩に顔をうずめ、
「あぁぁぁぁん!」
と、マグマの様に煮えたぎった愛液を大樹の肉体の中に打ち込んだ。すると、
「あ、熱い!」
と、大樹は両腕に力がおのずと入り、佐伯の身体をぎゅっと抱きしめた。間もなく大樹も絶頂を迎え、佐伯に劣らぬ熱くドロッとした愛液をばら撒いた。
「あッ、あん、ああん、あぁッ、あん!」
愛液の一部が佐伯の頬にも跳び、彼は、
「嗚呼、すごいよ…」
と歓喜した。
互いに「昇天」し、力尽きた様にうなだれた二人は、しばらく抱き合っていた。喘ぎつつ、
「…また、お父さんのせい?」
と大樹は聞いた。視線を合わせながら、
「…うん、父さんと酒のせい。でも、オレのせいかな?」
と、佐伯は告白した。
「…何か、酔っちゃった。接吻(キス)して」
と、大樹はまぶたを閉じ、佐伯と接吻した。口の中も熱く、滴る唾液がテキーラの様だった。
二人は情事の後、眠りに落ちた。今回は佐伯もこれまでになく興奮し、大樹を歓ばせることができたと充実感があった。
明け方が近くなると、再び彼は夢を見た。浩志が声をかけてきた。
「全く、やっぱりお前はどスケベだよ…。大樹君があんな歓ぶなんて、オレは妬いたよ」
その声に佐伯は、
「また父さんか!? 何でエッチした時にばっかり来るンだよ」
と言った。
「うらやまし過ぎて、好きでもない男(やつ)と青姦しちゃたよ」
「仏様、怒らないの?」
「見て見ぬふりだっぺ」
浩志は、遺影と同じ背広を着ていた。彼は、大学時代から体格はほぼ変わらず、卒業前に父・柳次郎が現在のK百貨店でオーダーメイドしてくれたものだった。火葬する際に美津雄が着せてくれたのだ。彼は、スラックスのポケットからスキットルを取り出し、グイッと一口飲んだ。佐伯は聞いた。
「何、それ?」
「え、オールドパーだよ」
「あの世には酒も持ち込めるンだ」
「お前、あまりオレの集めた酒、飲むンじゃねぇよ」
「そんなに飲んでないよ!」
「嘘言うンじゃねぇ、あのクエルボだって、行き付けのバーでボトルキープしてたのが、どうしても美味だから買ったやつだぞ! 意地焼けたから、お前に乗り移ってやったンだぞ!」
「やっぱり父さんか!」
「悪さしてもらいたかったら、何か美味い酒買って来い!」
嗚呼、父さんの人生は本当、「酒と男」に明け暮れたものだったのだなと、佐伯は思った。彼は聞いた。
「何が飲みたいの?」
「『ロイヤルハウスホールド』だな」
ロイヤルハウスホールドとは、英国王室御用達のスコッチウィスキーとして知られている。K百貨店では売っていない代物だ。更に浩志は、
「じゃなかったら、『ルイ十三世』でもイイぞ。あとはバカラのグラスも付けろ」
と言った。ルイ十三世も、都内の有名百貨店にも滅多に売っていない、十万円以上するコニャックだ。佐伯はため息をつき、
「そんな高価な酒、宝くじでも当たらなきゃ買えないよ!」
と言った。
スキットルに入っているオールドパーを半量飲んだ時、浩志は言った。
「そう言えば、お前の童貞を奪った長谷川って男(やつ)だけど、その親父が最近来たぞ」
「え、信夫さんが!?」
「じゃなくて親父だよ」
「そうなんだ」
「男(やつ)が言ってたが、鳥インフルエンザで飼っていた鶏が壊滅したらしく、養鶏場を辞めたそうだよ。信夫は今、施設整備の仕事をしているそうだよ」
た
当時、佐伯が中学二年生で十四歳、長谷川は三十代後半だったから、あれから四十年以上は経過しているので七十代後半か? 年月が流れるのは早いものだと思った。しかし、施設警備と言っても百貨店やショッピングセンターか? あとは警備員の配置が義務化されているビルか? 彼は、
「信夫さん、どこにいるの?」
と聞いた。すると、浩志はスキットルの中が空になったのと同時に立ち上がり、
「じゃ、夜明けが近いから帰るわ」
と言った。臀部に付いた塵を手で払いながら、
「意外と、お前の身近にいるぞ」
と、そのまま暗闇の中に消えていった。
佐伯は目を覚ました。カーテンのすき間からは、うっすらと朝の明るみが差し込んでいた。
「『お前の身近』、か���」
彼は、長谷川が本当に近くにいて欲しいと思った。
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歯車の塔の探空士 「???号」のかがやき 生命点0点目
カリーナ号の冒険を見届けた数日後。GMは、新たな探空士たちと卓を囲んでいました。 体験卓ということで声がけをし、ルールブックが無くても参加できるよう準備をしていましたが、なんとこの卓のPLさんたちは全員ルールブックを購入済み。 ならば…やるしかないでしょう。このシステムの醍醐味である、飛空艇の設計を!! 大いに盛り上がったプリセッションをお楽しみください。
!注意! 初心者によるてんやわんや進行、身内ノリ、茶番などが大量に含まれます。苦手な方は回れ右です。
GM : では、歯車の塔の探空士、セッション開始したいと思います! 良いセッションにしましょう、よろしくお願いいたします! シシィ : よろしくお願いします~! ミカゲ : よろしくお願いします!!!! ミル : よろしくおねがいします! マーム : よろしくお願いします! GM : では最初にキャラメイクの詰めをしていきましょう~ 盤面上の自分のキャラに、名前や年齢性別などつけてあげてください
【多機能オーブン型コッペリア】 マーム : ママっぽい方が覚えやすそうだったので名前の方にした シシィ : マーム!! GM : マームさんのキャラデータに(リトルキッチンシリーズ)の銘がついてることに気付いて口からお茶が出るところでした マーム : ネタのつもりでやっているのでたくさん笑ってください GM : どんどんやってください マーム : やった!お許しを得た! マーム : 50年前はコンパクトな最新型でしたが、今はリトルといいつつ、かなりデカいはずです ラップトップパソコンなイメージ GM : 機能を盛りすぎた結果どんどんサイズが シシィ : なるほどwww マーム : この「ホットミルク」専用モードはいるのかな? GM : すごい!ホットミルクのための20もの完璧な工程が!? シシィ : ホットミルク専用モードwww ミカゲ : wwwwwww マーム : ホットミルクのためにダイヤルが3,4つついてる マーム : マニュアルが分厚い
※マニュアル全10冊+保証関係の冊子+追加機能カタログ+保守メンテナンス用冊子とかわさわさついてくるやつ。
【キャラ絵を設定しているときの会話】 ミル : デフォルト立ち絵 リットラなのでサイズ感で正解を引いてしまった気がする マーム : 始まる前から正解し続ける㍑さん ミカゲ : 完璧だ GM : ㍉㍑ ミル : ばれた GM : なんだって シシィ : なるほど…!! マーム : mLなのか マーム : たまにはデシリットルも使ってあげて欲しい ミル : 兄か父が怪しいですね シシィ : なるほどねwww マーム : 祖父にガロンとか強そうなのがいそうですね GM : ガロン強そう
※ファイアーがエムブレムするゲームでお城守ってそう。
【オッケーデスカ?】 GM : 全員個人情報の入力よろしいでしょうか! マーム : はい!正しく個人情報を漏洩しました GM : 漏洩たすかります!ありがとうございます!
※たすかります。
【探空士スキルを決めよう】 シシィ : 年を微妙に悩んでますが、初期キズナどころで決めます! GM : はい大丈夫です! GM : では探空士スキルを割り振りましょう! シシィ : はーい! GM : 回避運動持ちの方~ シシィ : あ、確かそれだった気がする! マーム : ツタを大きく伸ばして回避の運動~ GM : ちゃーんちゃちゃーんちゃちゃーんちゃーん
※ラジオ体操第二。
GM : 他にいなければフネの舵はシシィさんに一任するということでよろしいでしょうか マーム : おまかせできたら助かりますワ! ミカゲ : お願いします! シシィ : がんばりまーす! ミル : わーいおねがいしまーす シシィ : 私の胃を守るためにがむばってくれ…… GM : では探空士スキルのところに記入をお願いします! シシィ : はい! GM : 次、弾道学持ちの方~ マーム : どうだっけ!?その辺がとりたかったな~と思ってたけど話し合いを忘れてしまった GM : ここで話し合ってくれて全然良いのですよ ミカゲ : コッペちゃんが弾道大学を志望してた気がする マーム : 人権ないけど弾道大卒業していい? GM : 探空士学校弾道学専攻ブッコワスゾコースですね シシィ : ブッコワスゾコースwww マーム : コッペリアとして合格したからカウントされなくて合格枠が一人あいた マーム : いやむしろ、カウントされないからもうもぐりでとったかもしれない ミカゲ : そこにないのでなかったコペ権
※そこに無ければ無いですね。
GM : 弾道学ユニットを搭載したのかもしれない マーム : 教室にあるオーブンとして弾道学を学びました GM : ソレダ ミル : 設備!! シシィ : なるほどな!? ミカゲ : ホットミルク出しながら学んできたのか… マーム : 休み時間になるたびにパンを温める学生たちが後をたちませんでした シシィ : なんていい教室なんだ…… マーム : 少し別の設備と動かすとすぐ水蒸気ブレーカーが落ちました
※きっと旧式なので燃費が悪い。
GM : では探空士スキルに記入をお願いいたしますね!他に弾道学専攻したい方~ マーム : 確か誰かは被るんだよね GM : ですね。他にいなければお二方は鳶職です。頑張ってマルチに駆け回ってください! ミル : とびとびが やりたい 得意そう マーム : 飛び級コースですか ミカゲ : 能力的に鳶職で修理人を目指す感じです GM : はい!では探空士スキル欄に「鳶職」と記入をお願いします! ミカゲ : 記入しました! ミル : エンダーマンくらい移動します マーム : チェスト隠さなきゃ…… GM : リットラはガチでエンダーマンみたいな距離移動するので怖いなと思います ミル : しゅっ シシィ : ガチのやつだ! GM : 鳶職お二人は、記入したら「移動力」を1点増やしてください! シシィ : 素早いものが多い ミカゲ : こっそり湯沸かし器でカップラとか作ってよう シシィ : 素早さの活かし方www GM : これでミルさんの移動力がシシィさんとマームさんの二倍になるわけです シシィ : ふぁ マーム : なんてこと!カップラはオーブンでブンしてくれ! GM : カップラはブンしたら焼けるのでは!? マーム : 大丈夫ですワシシィさん!私たちが力を合わせれば……! シシィ : そうだ!それだ!!合体! ※なんで? マーム : シュン! GM : 植物と機械が合わさりさいきょうにみえる シシィ : ほんとだ。すごく最強だ ミカゲ : 「まずいんだが」 GM : あーっとしかしここで味に駄目出しが入ったーー ミカゲ : だめだ力がでないもうだめだ シシィ : 死ぬなミカゲーっ マーム : 出発する前から一人倒れてしまった GM : かわいそうに system : [ ミカゲ ] 移動力 : 3 → 4 system : [ ミル ] 移動力 : 6 → 6 GM : 移動力おっけーです!ありがとうございます! ミル : ココフォリアに悪戦苦闘してる間にカップラーメンとミカゲさんがダメになってしまった
※なんでだろうね。
マーム : 私員数外だからドッジボールでもずっと外野なんだ……ミカゲさんが倒れても助っ人に入れない…… マーム : 代理になれない…… GM : ずっと外野、最強では マーム : やっぱりぶつけられても永遠にセーフ!判定が入って永遠に内野にいるほうがより悲惨だろうか ミカゲ : 判定してもらえないコッペ… シシィ : コぺ虐ぅ GM : シシィさん、キズナの処理ですが、もう決めてしまいますか?シナリオ開始してからにしますか? シシィ : あ、どっちがいいでしょう! GM : 決め打ちしたいか、流れでなんとなく決めたいか シシィ : 正直、積極的にキズナをぶんどりにいこう……と思っているので、誰でもウェルカムなんですよね シシィ : 生命点を回復したい子よっといで的な マーム : 楽しそうだけど備品だし主人公として映える人がよさそうだな~と思っていた 誰がいちばんケガするポジなのかな? GM : データ的な処理が始まるのはフライトフェイズからなので、私としては導入終わってから決めてもらっても大丈夫です! シシィ : 流れできめる~~それもいいなぁ…! シシィ : あ、じゃあそうします!>導入終わってから GM : はーい!ではそういうことで! マーム : はーい!
【飛空艇を作ろう】 ※GMも初の飛空艇設計ということで、途中までルールがふわふわしたまま進行します。途中で正規ルールに修正されますので生温かく見守ってください。
GM : では皆さんお待ちかねかもしれない、飛空艇の建造を行います! 場にはサンプルとしてアルバトロス級のデータをご用意しています シシィ : やったーー!!建造だーー!! ミカゲ : ふーね!ふーね! ミル : (あわててルルブをめくっています) GM : 基本的なルールはP54からですね。ご相談のうえ、納得のいくフネを作ってください マーム : 基本的にデータ詰めるのがあ��まり得意ではないので、フィーリングで希望を出してきたいな~ 面白そうな奴…… どれどれ GM : 原則的には、パーツの底辺が繋がっていて移動経路が確保されていればオッケーです。パーツの上下には、はしごかエレベーターが無いと移動できません GM : 武装系パーツの威力の見方 Dxx(攻撃範囲:P104参照)/x(攻撃回数) シシィ : どの設備も魅力的でとても悩む…… ミカゲ : 船の図書室にとても浪漫を感じる シシィ : すごくロマン マーム : いいとおもいますワ! ミル : 殺人光線がある!(完全に名前だけ見て言っています)
※運命の一言であったという。
マーム : 私もすごく気になっていますワ! マーム : 火炎放射器か殺人光線はどっちかの文字列があったら心強くて愉快だなあと思う マーム : 火炎放射器にはこれからの(空戦の)常識を変えるって描いてあるし…… シシィ : なにそれかっこいい ミル : 人間への……憎悪がある……?って震えています マーム : 違いますワよ!新しい常識には適応したいだけですワよ! マーム : まあでもこの船人間さんいないよね ミカゲ : 殺人光線、説明文に「これを使うぐらいなら大砲を使った方がマシ」と書かれてて、俄然好きになってしまった シシィ : wwwww マーム : やっぱり殺人光線は必要じゃない? GM : GMですが船員が物騒です マーム : 毎日プールの消毒槽みたいに殺人光線を浴びるの
ミカゲ : 船たるもの光線くらい出せなきゃな
シシィ : そうだね、船だもんね GM : 「船たるもの光線くらい出せなきゃな」で声が出ました ミル : チッチッチ、ただの光線じゃないよ、怪しげな光線 ミル : しかも効果音はビビビ マーム : そこなの!そこ!かわいい! マーム : でも効果が実はよく分かっていないんだ 何を選んでるのかなこの数字は GM : 例えばD46だと GM : 着弾点がここだとして GM : これが攻撃範囲ですね(P104) GM : D46/1なのでこの攻撃を1回 マーム : ほう……?ほう……?
マーム : なるほどね!Dがまんなかで位置をあらわしているのか ありがとうございます GM : カノン砲を試射してみましょうか GM : D/4 D/4 > [縦4,横9],[縦6,横8],[縦6,横10],[縦3,横8] ミカゲ : 着弾点をDとして、指定された周囲の数字マスにも着弾だ 789 4D6 123 シシィ : テンキー!
※天才の洞察力。
ミル : すうじがいっぱいあってすうじがいっぱいあるなっておもいました GM : 「D/4」だと攻撃範囲はD(1マス)で、4回撃つのでこんなかんじ!
マーム : 待ってくれ……すごく軽い気持ちで遊覧飛行に来ようと思ってたんだけど結構……この船墜ちる!? マーム : 楽しくなってきちゃったな ミル : 攻撃範囲がD!なるほど ミカゲ : 意外と生き急ぐなこのコッペ GM : そのための回避運動 GM : オラわくわくすっぞ シシィ : ひっ ががががむばる マーム : もう保証対象年過ぎちゃったからね マーム : あとは打ち上げ花火だよ マーム : 夢だった弾道大学も行けたしね…… ミル : 移動力が6もあるので自分だけ逃げ延びられないか考えています GM : 飛空艇は空の孤島なんだよなぁ シシィ : おちるときは皆一緒だよ! ミル : 移動力が6あるのに!?!??! GM : 一蓮托生! ミル : リットラなので蓮の上でスペース取らないですしね シシィ : 座布団あげたい>蓮の上でスペース取らない GM : 蓮の上…員数外… マーム : 座布団を配置するか マーム : バリスタでコーヒーいれよう?って思ったら違った モンハンのバリスタだ マーム : 操縦系と機関系が一つ必要なんだね GM : ですです マーム : 操舵系でご希望ありますかみなさま! マーム : 今私は革張りがめっちゃウケるなというところだけ読んでいる GM : ぶるじょわ GM : 操縦系と機関系が一つ あとは員数分の「居住性」を持つパーツが最低限必要です。倉庫も依頼に必要なので配置してほしい気持ち マーム : よし倉庫を配置しましょう! マーム : なんか転がり込んでくるみたい! ミル : しゅっ ミル : 難易度をいくつにする系がほしいとか ありますかね GM : 判定の難易度は基本的に2d6で7になるので、難易度下げる系はシンプルに便利です ミル : かっこいい革張りはかっこいい シシィ : なによりかっこいい革張り マーム : 革張りはかさばるようだし、効果がなんかちょっと玄人っぽさありますよね……ネタとして好きなんですけど! ミカゲ : 快適な革張りいいな マーム : あとはしごって1列バーって配置しておけばいいのかな GM : 連続しておかなくても大丈夫ですけど、連続してたほうが導線はスマートになるかなあと ミル : 使いやすいとこに一列ばーってやっとくと多分まとめて駆け上りたい時にS字クランクせずに済む なるほど ミカゲ : 候補に入れておいて、はみ出しそうなら考えよう>革張り シシィ : 回避しやすいのがいいかなぁ 革張りすきだけど シシィ : うんうん マーム : 了解です!ありがとうございます!
※この時点ですでに全員「革張りの操舵輪」にだいぶ心を動かされている。
ミル : 逆に回避の難易度を上げることもできますよ!!(どうして)
※「コックピット」のこと。1×2マスの省スペース設計。ただし回避の難易度は8となっております。
ミカゲ : 自ら追い込んでいくスタイル GM : デモ 省スペース ダヨ! シシィ : ドオシテ
※「回避運動」担当のかぼそく震える声。
ミカゲ : あと人数分の船室? マーム : 3人分でいいですからね!と思ったけどNPCさんが…… マーム : 倉庫におすまいアリエッティなのかしら GM : アリエッティです GM : 倉庫はNPC1名を収容しておけるので ミル : しまっちゃえる マーム : 親近感を感じます シシィ : しまっちゃう庫 マーム : 機関系がホブゴブリン気になるな……フライクリスタルとマッドブイエイトはなんか使い方が難しそう マーム : めちゃくちゃ好きなんですけど GM : マームさんは「員数外」なので「居住性」があるパーツを必要としません もちろんあえて船室を用意することもできます ミル : アホの科学者が発明したどうしようもない装備、ちょくちょくあってつい誘惑されます
※機関系パーツで言えば「マッドブイエイト」のこと。玄人探空士たちはこれと「突撃衝角」でヒャッハーしてるっぽいのが、公式タグで散見されます。
マーム : いいんですよ、私は……私は革張りの操舵輪のところに住みますから マーム : めっちゃ快適 GM : 一番快適なとこだぁ マーム : モノなんで消防法的にも大丈夫ですわ お気になさらず シシィ : 私の中の提督心が宮沢式発動機改二!!!て騒いでるけど、 速力と燃費がいいやつがよさげだね GM : 宮沢式は省スペースなので被弾しにくいメリットはあります マーム : 速力と燃費があるんだねえ シシィ : メリットがあった! ミカゲ : フライクリスタル、ミカゲのHPで燃素を補えるのか
※運命の気付き。
シシィ : えっまじ マーム : かまたき?ができなくなるらしいぞ マーム : ご飯食べられなくなるかも知れない ミカゲ : じゃがりこあるから大丈夫 マーム : ならいいか GM : フライクリスタルは燃素を燃やすかわりに命を燃やすので シシィ : 命を燃やす船…… マーム : フライクリスタル揚げる? マーム : いや!速力が2しかないぞ ミカゲ : 速力2 ミカゲ : 命を燃やして速力2 マーム : 速力が2しかないということがどういうことかはわからないんだけど GM : メリットは、いちいち燃料投入しに行かなくていいとこですかね GM : 速力はイニシアチブチェックで同値になった時に速力が高い方が優先されます ミル : もっと燃やして燃やしてって声かけるの、やだなあ(そっと命を燃やす側からのがれる) マーム : 防御力が0になるけどMPの消費が0になる装備とかと同じくらいやりこみゲーマー向けな気がする GM : 燃費は…戦闘でラウンド終了時に1ずつ減っていくんですが、0になって放置してると航行不能になります シシィ : つまり毎ターン命を… GM : 皆で命を削れば大丈夫❤
※本来、フライクリスタルは「魔法スキルを修得しているキャラクター」の生命点を使用しますが、GMは全員の生命点を使用できると勘��いしたままセッションが進行します。ご了承ください。
シシィ : 命!皆で削れば怖くない! マーム : 私はコッペちゃんなので燃料にはなりませんワ マーム : 魔法使えないと思うんだ多分 マーム : ゴミに出すときも粗大ゴミのシール貼らないとダメだと思う GM : 魔法使えなくても消費対象に選べるから大丈夫です^^
※本来は消費対象に選べないのでだいじょばない。
シシィ : やったね! ミル : よかった! ミカゲ : 全員等しく命を燃やす船になれる マーム : いのちの輝きじゃん マーム : まかせてくださいよ…… マーム : この船に貢献できることを嬉しく思います マーム : 中の人が漏れ出しすぎてキャラクター性が分からなくなってきた GM : 特攻兵のそれだあ GM : キャラクター性は歪むもの ミカゲ : 開発者の人格が漏れてしまう ミカゲ : 今ピックアップされてる装備だけでもだいぶ愉快になってきたな!! GM : スゴイフネダァ マーム : 私、殺人光線さえあれば笑いがこみ上げてくるので、どんな船でも実は満足できますワ マーム : カップヌードル食べたくない?湯沸かし器いる? ミカゲ : カレーヌードル食べたい シシィ : 湯沸し器はなんか他のパーツとシナジーがあったし、置いてた方がよさそうな感じする ミル : シーフード味がいい シーフード……? マーム : 効果が簡単そうでいいですよね湯沸かし器 不得意を得意にでしたよね GM : 見張り台 スゴイサムイ 湯沸かし器でお茶ノム アッタカイ 見張り台 サムクナイ マーム : シナジーもあるのか!流石蒸気機関だなあ ミカゲ : 役立つ!!! シシィ : さむくない!! マーム : 見張り台もおすすめされてる気がする カートに入れて良い? ミカゲ : 偵察系かな? マーム : この湯沸かし器を買っている人はこんな見張り台も買っています! GM : 見張り台で偵察判定をして手に入る「手がかり」は、道中表を振り直せます マーム : ですね!p64 ミル : いろんなみはりだい!! ミカゲ : 二人で入れるデートスポットみたいな展望デッキもあるのね シシィ : 展望デッキも良さそう…洗濯物とか干せそう ミル : 相手は付属してこない シシィ : デートスポットを洗濯物干しにしてしまった ミカゲ : 生活感 ミカゲ : かなしい 一人でお茶入れて一人で洗濯物干す マーム : 員数外なのでデート相手に入らないんですね GM : なぜ偵察系パーツは物干し台になるのか ミル : そこに洗濯物があるから
※???「チュン……」
マーム : 私とデートしても「一人で何してたの?怖……」って言われる GM : 「え…コッペリアと…」「備品とデートしてたの…?こわ…」 マーム : あまりにかわいそう マーム : 展望デッキも好きです!兵器足りなくなったりするかな?おけるかな? マーム : あ、展望デッキも白湯でしのげってかいてある GM : サムイヨ マーム : カートにいれる?あとでまとめて注文しよう ミカゲ : お空の上だもんなあ GM : 操舵系の「ブリッジ」でも偵察判定できたりする サムクナイ シシィ : なるほど…! ミル : すごい マーム : 色的に赤が足りない気がする…… マーム : お弁当の彩り的に ミル : たんぱく質系ですね シシィ : 彩は大事 ミカゲ : 武器を調達だ マーム : どれが実用的なのかピンときてないんですよね マーム : 殺人光線はピンときたんですけど ミル : 殺人光線はだって 殺人光線だもの シシィ : ビビビ マーム : ビビっと来ましたね GM : 純粋に手数の多い兵装は楽しいと思います マーム : 独特な発射音からポンポン砲と呼ばれている……ラピッド砲…… マーム : これ、これあったらギャグ補正で生き残れる気がしませんか? マーム : 墜ちても次のセッションの時には治ってそう ミカゲ : るるぶに「小さなパーツを取得するほど飛空艇全体は強力になっていく」と書いてあった GM : P70ですね マーム : フライクリスタルしまってぜんぶファルコネット砲にする?9マス マーム : すごいTASとかがやりそう GM : 面積が狭いと被弾する確率が下がるということです マーム : GMの解説!天才的だ! マーム : フライクリスタルって人の命を燃やしておきながら9マスで速度2なの? GM : ソウダヨ マーム : 好きになっちゃう…… ミカゲ : でかいほど格好の的に! ミカゲ : 殺人光線といい「何でそれを船に?」みたいなラインナップが揃ってて、好きになっちゃうこの船 GM : 「釜炊き」分のアクションをしなくていいのが長所ですよろしくね💗 シシィ : かわいい……好き マーム : 私としてはかなり完璧な船だと思うんですが、どうも感覚がわからなくて、GM的に「やめとけ」ってところはありますか マーム : 今のこの最高の船に…… GM : 武装はもういっこあったほうがいいかなとは GM : 自由移動枠が三人いて、今だと二人しか攻撃に参加できないので マーム : ありがとうございます! ミカゲ : ヤッター!武器積もうぜ! マーム : やっぱり彩りなんだよ
※そのりくつはおか…いや合ってるのか…?合ってる気がしてきた…ウン……
シシィ : あー3つあったほうがいいか…! ミカゲ : ひとり1武器 シシィ : 長射程とかついてるのはなにかボーナスがありますか? GM : 射程に関してはP60です! ミル : ほうほうほう シシィ : ありがとうございます! GM : 長距離はレンジが「長距離」の時の「難易度上昇」を無視できて GM : 短距離はレンジが「長距離」だと攻撃回数が1回になるデメリットがあります ミカゲ : おお~~~~~ マーム : リボー砲が必殺っぽいアクションがあるようだ…… GM : 武装3つというか、3マス分ですね マーム : けど横3マス……あ、殺人光線の隣あいてない? シシィ : あ、なるほどなるほど! GM : リボー砲は誰かがアクションでパーツを使用してからでないと砲撃できない浪漫砲となっております ミル : 殺人光線は2マスで2人入れるからあと1マスが必要? シシィ : ロマン砲だー! マーム : ロマン砲なのですか!ちょっと弾道大学では習ってないかも…… ミル : ロマン!すき!! マーム : やっちゃう?合体攻撃? ミル : できるかな!?できるかな!!? ミカゲ : 浪漫乗せていこうぜ マーム : 被空挺はロマンでとんでいますからね マーム : ロマンが尽きたときには墜ちます GM : ツイッターァだったらいいねしてました GM : パーツ��まったら導線考えつつ良き感じに配置していってくださいね~ マーム : リボー砲カートに入れました ミカゲ : 当船は浪漫と皆様の命で飛んでいます マーム : GM!普通お船ってぎっちぎちに配置するもんですか? マーム : お弁当のように? GM : 卓によります!! ミカゲ : 船室とはしごの間の空白を埋めないと、全員見張り台経由で移動することになる? ミル : なんか大事なパーツは外ににがしてあげろって記述をどっかで! シシィ : あったあった真ん中よくないって マーム : 大事なパーツって殺人光線かな? GM : パーツ間は上下移動できないので GM : 現状だと船室二か所と図書室と展望デッキに入れませんね マーム : ひどい導線をつくったせいで船員2人が遭難した ミカゲ : 船内で孤島ができてしまったな GM : でも導線考えると真ん中にあったほうが行きやすい…というジレンマ シシィ : ああ~~~ マーム : じゃあたてにながいやつははじっこがいいかな マーム : 機関パーツだし……ってことであってるのかな ミル : (パーツ取得上限をみています) GM : 全マスみっちみちにしても良いんですよ GM : なお戦闘 ミル : 52ページの上限が……! GM : あ、そうだそうだ失念してた!
※マジで失念していました。ミルPLさんありがとうございます。ここから正規ルールでの飛空艇の設計が始まります。
ミカゲ : (ニョリニョリパーツが動いていてとても楽しい) ミル : にょりにょりってかわいい GM : 機関系はどっちかいっこですね マーム : 命を燃やすか…… ミル : 迷いなく修羅の道突っ込んでてすき シシィ : 安定でいくか、命を燃やすか… GM : 偵察系もどっちかいっこ ミカゲ : 見張り台or展望デッキ マーム : ぐう……おまかせします マーム : はしご6つとってって書いてあるけどサンプルが5つだなあ GM : 6つ同時取得なので、何個か破棄しても良いのよ ミル : 6階建てにするときは6つなんだきっと ミカゲ : 適度にこう…生命回復の手段を画策しつつ、いのちを燃やしてみたい… シシィ : なるほどなるほど
※ロブスターMkⅣとフライクリスタル、選ばれたのはフライクリスタルでした。
GM : グッバイエッビ シシィ : 燃やしていこう いのち ミカゲ : いのちの燃える船へようこそ ミル : もえちゃっちゃ…… マーム : お客様、こういう船は初めて? GM : で、設備系もどっちかいっこ…なので、図書室or湯沸かし器ですね マーム : うおあおおおおおおおおおおおおおおそれはつらい シシィ : おーのー! ミル : 追加取得枠はそしたら砲撃系ですかの? マーム : 命燃やすから凍えてもいいんじゃない? マーム : カップヌードルは諦めて貰うけど…… ミカゲ : 図書室か湯沸かしかー! GM : ですね、武装もまずどっちか避けてもらって… GM : ハブられた子たちで敗者復活戦みたいな ミル : なるほど シシィ : 敗者復活www ミル : すごい ロマンの塊みたいな船に見える GM : ちなみに大きいパーツは底面マス意識すると導線確保しやすくなりますよ ミカゲ : 中央の殺人光線の輝き好き ミル : 殺人光線の輝き 見えた時にはだいぶやばいやつだ! マーム : 殺人光線と隣の部屋は可哀想だなあってくっつけられないでいる マーム : 私はいくらでもなんですけれども ミル : 底面マスを通って移動ってことは、でっかいパーツの上側と接してるパーツから飛び降りて移動はできないですか? マーム : 飛び降り、ダメージありましたね…… ミル : あっ あるんだ こわい ミル : ただでさえ命が燃えるのに GM : 飛び降りて移動はできますが、「落下」扱いになり、着地地点で移動が終了します GM : 落下距離1マス×1d6ダメージです ミカゲ : 結構あぶない当たりどころがある数字だ ミル : 移動力が6あるのですが!!(移動力信者) 多分そんなことしないで歩いて行けってことだ GM : レビテーションとかファーリィの飛翔能力があればペナルティなしですけどね! ミル : なるほどお! シシィ : なるほどお! ミカゲ : あ、図書室or湯沸かし 湯沸かしでカップヌードル食べられたら良いです! マーム : うう……図書室はみんなの心の中に入れましょうか…… シシィ : そうだね……いつか増築(できるのか?)しよう…… GM : 偵察系2つのオーディションは展望デッキ当確ですかね シシィ : 展望デッキに一票ぅ…! ミカゲ : 広い物干し台がほしい! ミル : デートスポット! ミカゲ : ロマンチックだね……(SE:はためく洗濯物音) GM : では最後に、好きなカテゴリからパーツ1つなので敗者復活戦ですかね シシィ : なんか機関系は上にパーツおくより、下にパーツ置いたがいいって書いてある(ヒントに) マーム : ねぇ、聞こえる?この駆動音。命が燃える音よ…… ミル : そうだ 命燃やしてた シシィ : ロマンがチックだ…… ※私の知っているロマンがチックとちょっと違いますね。 マーム : これ違うな 世界を滅ぼして見る奴だな マーム : 世界が終わってるときにやるやつだわ シシィ : 敗者復活! ミカゲ : 武器をもういっこ? ミル : GMおすすめはやっぱり武装ですの? マーム : GMのおすすめが武器でしたかしら GM : ハイ ミル : 圧をかけてしまった GM : でもPL同士で納得できるのが最良だと思います GM : 俺はこいつと旅に出る(フライクリスタルゥ)的な ミカゲ : 命を燃やしながら革張りと展望台で、現状とても納得のいく船です マーム : 私、殺人光線さえあればあとはなにもいりませんワ! シシィ : こんな素敵な船がおちたら泣いちゃうから、武装でよいと思います! ミル : 短射程ちゃんじゃない武装がいてくれると心強いです シシィ : あ、殺人光線、短射程か…! マーム : なに砲にしよう 一人一個じゃないって聞いて直感で……強そうだからリボーがいいなーって言っちゃったけど別に専用じゃなかったんですよね マーム : リボーちゃんでいいのかな GM : 短射程武器でも操舵士がイニシアチブ取り続けてレンジキープすればいいんですよ(ニッコリ) マーム : フライクリスタルちゃん、ふわふわだからね シシィ : でもこの船の速力は、、、 ミル : フライクリスタルでね ミカゲ : 短距離しか飛ばないビームで愛しさが増してしまった GM : びびび(距離減衰) シシィ : かわいい マーム : リボーを展望デッキの上あたりにはりつけていいのかな ミカゲ : リボーちゃんで良いですよ! GM : 展望デッキは「外周限定」なので マーム : アッ GM : 外の空気が吸えるところにおいてあげてくださいね ミカゲ : 船室1個よせる? ミル : デッキは一番外側!なるほど! GM : 形になった! ミカゲ : やんややんや!!!!! マーム : 上の出っ張ってるはしごいる?あれロマン?
※初期取得分のはしご6個分をそのまま縦にだーっと並べて配置している。
マーム : ロマン部? ミル : ロマン部 マーム : なんか潜水艦だったらあそこから狙われそう ミル : よりによってそこが壊れて「上のはしごー!!!!」って全員で泣くやつ GM : はしご、「耐久無視」ついてるのであっても困らないんですよね実は ミカゲ : 予想外の強さ シシィ : あ、機関系ってどうなんだろ、P70に上に置くほうがいいよ~て書いてあったんだけど GM : 機関系というか、縦に長いパーツはってことですね シシィ : あ、なるほど。縦に長いパーツ マーム : フライしてみた……あっそうなんだ GM : 上にならはみだしても底面マスで繋がってるけど、下だと底面マスが遠いのでちょっと困る GM : って感じです ミル : ははあん マーム : フライ返ししてみたよ
※フライクリスタルの位置を交換してみたよ、の意。
マーム : 殺人光線を浴びなきゃ命を燃やせなくなってかなり愉快だからコッチが好きかも知れない シシィ : wwww GM : 革張りの総舵輪…もうちょっとアクセスしやすいとこだと修理しに行きやすいかなぁと GM : とはいえ移動力6リットラがいるしなあ ミル : おおお マーム : ど、どう?倉庫がGoogleマップで徒歩5マスになったかもしれない シシィ : 隣接した! ミル : した! シシィ : 室近な職場だ! GM : あとはいかがですかね乗員の皆さま マーム : みんな自分の部屋を決めなよ! ミカゲ : わーいお部屋だーーーー GM : あっ、自室決めるのいいですね! GM : すごく良い!!
※GMは1卓目で某PCさんの船室と某NPCの船室が吹き飛んだのを知っている。
ミル : あの絶妙にあいたところにもう一部屋ぶちこむかどうか ミカゲ : 空き部屋だ マーム : あ、それはいいですね GM : 船室はプレイヤー人数分なので、取得できますね シシィ : お部屋増えた!やったー! シシィ : じゃあせかっくなんで、操舵近いとこを! マーム : 一人だけお部屋離れてたらさみしいだろうし…… マーム : かわいいシルエットになってきたな GM : パーツ数が11個で、3で割って切り上げなので耐久度4で~…
※飛空艇シートの耐久度、速度、燃費を埋めていくGM。
GM : ヨシ! ミル : やったー! シシィ : やったー!! GM : リボー砲の下の部屋騒音すごそうですね シシィ : どっかんどっかん ミル : ほんとだあ マーム : うるさいところ私置き場にしておく? ミル : もしかしてロマンはしごとかコッペパンルームとかのおかげで耐久ちょっと上がった? ミル : はしごはちがうか マーム : 私オーブンなので……湯沸かし器に近いと安心しますし マーム : いや、対抗意識燃やしちゃうかも知れないな GM : 船室(調理スペース) シシィ : 湯沸し器に近いと安心するオーブン、ときめいちゃうな ミル : やんややんや ミカゲ : 弾道大学出だし、リボーちゃんへのアクセス良いとこ合ってる気がする マーム : 弾道大学でみんながオーブンを待ってるとき���……湯沸かし器に群がるカップヌードルを持った学生たち…… マーム : 私はオーブンなので、ただブンするしかなかった GM : かなしいかこが シシィ : ライバルだったか……
※湯沸かし器の隣の船室に「マーム置き場」と記入するGM。
マーム : マーム置き場にしていただきましたわ!ありがとうございましたわ! マーム : というわけでカップヌードルを沸かすときは私の部屋の前を通って貰いましょう ミカゲ : ブンをオススメされそう GM : ボーダレスしたいだけなのに視線を感じる… マーム : じ…… GM : 貴方はカァップヌゥドゥにお湯を入れようとしますが…ここで聞き耳を GM : いえなんでもないです ミカゲ : ブゥン……(かそけき音) GM : ヒッ マーム : リボー砲がうるさいからな…… GM : 1d100とか振って数字大きい順にお部屋とっぴしたらどうですかね マーム : 殺人光線へのアクセスが近い部屋が誰のものになるかが気になる ミカゲ : シシィちゃんが革張り部屋の近くだよね ミル : 移動力が6あるので!!!!!気にしないです!!!! シシィ : あ、一番下のにしようかなと!希望者いなければ! GM : たぶんドアの外からみょんみょん(アイドル音)言ってる GM : シシィさんのネームプレートかけときました シシィ : やったー!ネームプレートだー! ミカゲ : じゃあカップヌードルにお湯入れに行きやすい上から2番目のお部屋にしたいです! マーム : もしかして㍑さんはあれか……3駅とか マーム : 平気で動くタイプかってぼけをかまそうとして途中送信してしまった GM : あまりにもつよい ミル : しゅっ シシィ : 行くのか…殺人光線…
※殺人光線最寄り徒歩10秒の船室という胡散臭物件を船長がカップラしたいという理由で取りに行ったことに動揺を隠せない(と思われる)シシィPLさん。
ミカゲ : これでブンもお湯も入れ放題よ マーム : 最高の環境を手に入れましたね GM : ネームプレートかけときました~ご確認ください ミカゲ : わーい! お部屋だー! ミル : わーいわーい ミル : (跳ね回る) GM : あざといリットラだ!! マーム : かわいすぎん!? シシィ : かわいい! マーム : 寝てたら上から天井にぶつける音とか聞こえるのいいなー GM : では…これで完成としてよろしいでしょうか! ミカゲ : はーい!! マーム : 最高の船になってしまった…… シシィ : はーい! マーム : ありがとうGM!大丈夫です! ミル : わーい!
【飛空艇の名前をつけよう】 GM : では仕上げです!フネに名前をつけましょう! シシィ : 名前!! ミル : elonaの名前ロール表みたいなのどっかにあった! ミカゲ : お名前どうしよう!!! いのちのかがやき くらいしか思い浮かばない シシィ : それだよ ミル : それだわ マーム : いいと思う GM : いのちのかがやき号 ミル : いのちのかがやき号 GM : オッケーデスカ? シシィ : オケデス! マーム : Brightness of life号 マーム : 決まってしまったな…… マーム : 最高の名前が…… ミカゲ : 決まってしまったわ…… シシィ : あ、なんかすごいかっこいい GM : 英語にします? ミル : 最高のやつだ GM : ブライトネスオブライフ号 ミカゲ : かっこいい! マーム : バーニングのほうかもしれない ミカゲ : 燃やし始めたwwww GM : バーニングライフ号 シシィ : wwwww ミル : 生き急ぎ感が出た マーム : いのちのかがやき号いいな…… マーム : なんかこのいのちのかがやきという要素が入っていれば私は全てが最高ですね……英語でもひらかなでも…… ミカゲ : ひらがなの、NHK教育っぽい響き マーム : なのでおまかせいたしますワ! シシィ : なやましい!どっちも好き! GM : どうするーあいふるー マーム : ダイスに聞きますか? ミカゲ : そうだ、ダイスに聞こう シシィ : それでもよきよき! ミル : 賛成! マーム : ミルさんがはねてる マーム : かわいすぎる マーム : 口に含みそうになる ミカゲ : ブンしないでペッして マーム : しまったついうっかり収納してしまった GM : チンされちゃう ミル : オーブンにも1人入れられるってことですか シシィ : そうか、口含む=ブン!になるのか…! マーム : 1,ブライトネスオブライフ号 2、英語表記 マーム : 3.いのちのかがやき号 マーム : とかでいいですか? ほかなんかなければ……GMおねがいします! ミル : わーいわーい ミカゲ : 3択オッケーです! GM : 私!? GM : じゃあ振りますね マーム : えへへ やったあ
GM : 1d3 (1D3) > 3
シシィ : wwwwww マーム : NHKですね ミカゲ : いのちのかがやき号が爆誕だー! シシィ : いのちのかがやき!いのちのかがやき!! ミル : 大好きになっちゃった ミカゲ : 船内にパプリカ流しておこう GM : では船名は「いのちのかがやき号」に決まりました! GM : ではいのちのかがやき号の栄えある船長を選出してください! マーム : 個人的にはいのちのかがやき=ミカゲ君の血液という気がするんですが シシィ : それそれ ミル : すごくわかる シシィ : これどう考えてもみかげっちの船だ… ミカゲ : 僕のいのちのかがやき号 GM : 語弊 マーム : すごい笑っている ミカゲ : 船室で回復ロールしか出来ない マーム : この船に人権はないのか シシィ : そんなミカゲくんの部屋横に殺人光線なのスゴク笑う ミル : いのちをなんだとおもってるんだ ミカゲ : 多分…えーと、家ですっごい我侭を言ったら船をつくってもらえたけど、燃料をくれなかったので自前で飛べるようにしたようなアレで。 マーム : 燃料をくれなかった シシィ : かわいそうだ!!! GM : 家の倉庫に眠ってたフライクリスタルをえんやこらと マーム : 最高の設定ができてしまったな GM : 素晴らしい… GM : では…船長はミカゲさんで良いですか? ミカゲ : 革張りがほしいって通したら機関が自分になってしまった シシィ : wwwwww マーム : そこに予算かけちゃったんだ GM : みんなも命をささげてあげてね! ミル : 古めのシステムらしいし フライクリスタルくん とても正解の音 マーム : あ、私も倉庫から出てきていい? マーム : それかヤフオクで競り落として欲しい…… ミカゲ : ヤフオクwwww シシィ : ヤフオクwww
※コッペリア、オークションに出品されがち。
ミカゲ : うちの倉庫から出てくるかい、マーム マーム : いいの!?出てきたい!! GM : なぜコッペリアは競売に出されるのか ミカゲ : やったー!! マーム : やったあ!ご主人様が見つかったぞ! ミカゲ : お前も頑張っていのちを燃やしてくれ ミル : よかったよかった GM : 燃料(いのち)目当てwwwww マーム : ブンならまかせてくださいませ マーム : 私のオーブンはいつでも燃えていますワ! マーム : 命まで燃やすとは思わなかったですけれども……まあ……誤差ですワ!
GM : それでは諸々決まりましたので…導入に移ろうと思います!
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『心射方位図の赤道で待ってる』読書会レジュメ
この記事について
この記事は、文芸同人・ねじれ双角錐群が、2019年の第二十九回文学フリマ東京にて発表した第四小説誌『心射方位図の赤道で待ってる』について、文学フリマでの発表を前に同人メンバーにて実施した読書会のレジュメを公開するものである。メンバーは、事前に共有編集状態のレジュメに自由に感想や意見を書き込み合った上で読書会を実施した。読書会当日の熱気は残念ながらお伝えできないものの、レジュメには各作品を楽しむための観点がちりばめられているように思われる。『心射方位図の赤道で待ってる』読者の方に少しでもお楽しみいただけたならば幸いである。

『心射方位図の赤道で待ってる』についてはこちら
神の裁きと訣別するため
一言感想
実質まちカドまぞく
岸部露伴とジャンケン小僧的な
サウダージを感じる
むらしっと文体はミクロとマクロをシームレスに語るのに向いている、というか何を書いても神話っぽい感じがする。神待ちという地獄に誘う詩人ウェルギリウス的なポジとして冒頭に置かれているのがとてもいい。読者は思わず一切の望みを捨ててしまうだろう
いつもよりむずかしくなくて(?)そのぶんむらしっと文体の魅力に意識を割いて読めた
一読した印象として、古川日出男っぽいなというのがあった
完全なグー まったき真球〜チョキまでのくだり、かっこよさの最大瞬間風速
細部
箇条書きって進むポイントというか切れ目が明確? みたいな感じはあって、ノベルゲー(いや別にノベルゲーでなくても良い。ゲームで)で次のテキストに進むために決定ボタンを押すじゃないですか。なんかそういう感覚がある。箇条書きが一つ一つ切れていることが。
連打していく感じになる
それが後半で長いのがでてきたときに効いてくる
あとなんか連打のだるさみたいなのがあるじゃないですか? 別に箇条書きじゃなくてつながってるのと負荷変わってないはずなのに。ゲームもつながった文章を読むのと変わらんはずだが決定ボタンを押すリズムがこう負荷を作ってるよな。
上記は箇条書きがあげている効果について書いたんだけれども、そもそもどうしてこの作品は箇条書きなんだろうか? その意図というか、狙ったことがあるんだろうか? そこまでないにしてもなぜ箇条書きにしようと思ったんだろうか?
●のシーン。ナツキ(本田圭佑)が導入されてじゃんけんの話をしてこの時点でギミックと言うか、じゃんけん強いというのが、すでに引き込む力がある。じゃんけんからの視点の飛躍、特に蝉が木から落ちる下りで「次の年」っていきなりなるのは良いなと思った。
池袋西口、昔のおとぎ話、宇宙、キムチチャーハン、みたいな、遠近が入り乱れている世界観に特色がある気がする
★の家族のところが印象強くて、いたりいなかったりする兄とか、石を食べて予言をする姉っていうのが、マジックリアリズムな感じもありつつ、グラース家的なイメージも感じたりした。
▲のところで、つまり地の文のまなざしは父性だったということになるんだけど(実質)、それが変質していくというか、悪夢が変形する感じがちょっとあって。おとぎ話はグイグイ来て良い。
じゃんけんに関する要素が入れ子みたいになっている
完全なグー、外界を寄せ付けない孤独の象徴
P16「完全なグーについて」「ナツキの孤独について」で、ナツキがじゃんけんに絶対に勝ってしまい疎まれることが語られる。孤独。
●の部分がグーということなんだろうけど、ここでナンパの男にじゃんけんで勝ち続けて気味悪がられるナツキの孤独が語られている
完全なパー、記録すなわち過去の象徴
P18「完全なパーについて」「ナツキの記憶について」で、ナツキ(というより、「ぼく」)のナツキのはじめてのじゃんけんの記憶が語られる。
★の部分が(この完全なグーチョキパーを語っているところを含めて)ナツキの過去を語っており全体が記録、過去になっている
完全なチョキ、繋がりを切断する、他者との関係の象徴
P21「完全なチョキについて」ここはグーとパーと異なり「ナツキの●●について」という言葉は続かないんだけど、他者との関係、そしてそのつながりの切断についてということになるんだろう。家族のことが語られる
▲の部分が、逆に★の部分で語られなかった相手である「ぼく」、父親との関係とその断絶になっている
P21ではじめてのじゃんけんでナツキに無意識に出された手が、完全なチョキであったことの意味を噛みしめてる感
我が子に関係を「切断」されたということを否定したくて(その完全性を壊したくて)、躍起になったのかな
ところどころナツキが負けたがっていることを知っている描写があり、自分がナツキの完全性を否定することが彼女の救いになることもわかっているはずだ
でもなんか挑発的だし、やっぱり負けたのがすごく悔しかったのかもしれない
官吏(仮)も天体望遠鏡の順番決めでじゃんけんをしていた。むしろじゃんけんのほうをたのしみにしているようにも読める(P14)。
父もナツキに負けたことで、宇宙をいくつかまわって再び勝負をしかけるくらい入れ込んでいた。
父も実はじゃんけん自信ニキだった?
本田圭佑vs本田圭佑
全然関係ないが、じゃんけんする人の国民的ポジションを一瞬で本田圭佑がサザエさんから奪い去ったのすごいな
自信ニキにしてはパー(過去)を出すのにも「失敗したキムチチャーハン」で負けるあたり、舐めていたのか、地力が低かったのか、ナツキが強すぎたのか。
父は抱きしめてやるべきだったんだよこれ。
おとぎ話、これなんなんだ?
最強の手「グーチョキパー」と、官吏が囚人とのじゃんけんで出した手が官吏にしか分からない(グーとチョキとパーいずれかを事後報告できる)ということは、似ている
並行宇宙の話をしてたから、つまり重ね合わせの状態の手を出しているということか(???)
どの宇宙でも勝つように収束する
やけに星がよく見える池袋でナツキたちのちょうど反対側にいた男の故郷(この国でいっとう星がよく見える土地)と、官吏の故郷(星がいっとうよく見える土地というのがこの世界にはある。おれの故郷はそんな場所の一つだ)の類似
わからん。もう少し考えたい
それはちょっと意識してるのかなーとおもったけど、おもったけど、その先がわからなかったな
よく側を通り過ぎている女二人は官吏の妻と、彼女と密会していた女っぽい(P33)?
あの二人はなんか意味はありそうなんだけど、そうなんですかね? なんか手がかりある?
そもそも官吏の妻が密会していた女っていうのがよくわからん。p33「隣の独り身の女と、三日にいっぺんは会っていた」も最初は読み方がわからないというか、男の誤記か、会っていたの主語は官吏の方かとか考えてしまったから、でもここでその目立つ書き方をしているってことは、通り過ぎている女二人なのかもしれないな、必然性があるはずだと考えるならば。
「~しあわせな結末が待っている/そのまえにすこしだけの試練~(P12)」「おれの女房が、じつはおれのことを好いていない~(P33)」
同性愛で、片方には少なくとも家庭があり云々っていう話で素朴に読んでました。おとぎ話と「現実」が地続きなことを示唆する描写っぽいけど、地続きだとしてどういうことになるのかはまだよくわかりません。
反対側に官吏(仮)がいるので、当然彼女たちのことも見かけているはずだけど、そういうところには踏み込んでいない。
「塔のまわりをぐるぐる回るわ��しにまとわりついて、しゃべりはじめた(P30, L9)」
ナツキの父の一人称は「わたし」じゃなくて「ぼく」
ここの「わたし」が「ぼく」の誤りだったら、「実は父の回想でした」筋が通る気がするんだけど
だとしたら反対側にいる男がおとぎ話の官吏で、囚人がナツキの父親なら、ふたりともここにいる/そこにいないのはどういうことかってなるし
おとぎ話パートに一人称が出てきてもなんらおかしくないという当たり前の結論に達した
これがただのおとぎ話だとしたらやっぱり、上記の類似はなに?ってなるな
「官吏のいかさま/それを覆す方法」のどちらかが、ナツキに「勝てる方法(P30, L2)」と対応する?
「つまらない方法」でも「教訓がない」と強調されている
P16で完全なグーチョキパーと「昨日見た夢」が並列に扱われている
おとぎ話との関係ありそうか?
最後のじゃんけんのところ
「親指をひろげて」「人差し指をひろげて」「中指をひろげて」「薬指をとじて」「小指をとじて」なんかじゃんけんの最強の裏の手みたいなやつか?
『ラッキーマン』で勝利マンがじゃんけんで出す最強の手「グーチョキパー」の印象が強かったので読みながらウフフとなった
指を家族にたとえる歌「おはなしゆびさん」
「中指をひろげて おにいさんゆび」って言ってるけどこの宇宙には、もうおにいさんは「すでにいない(P22)」はず
ナツキはおにいさんが「すでにいない」ことを知らないのか
「だからおおむね、いるのだといっていいのだろう(P22)」で解決か
小指=あかちゃんゆび=ナツキ自身
「わたしはもういなくなるから」の意味とは?
めっちゃかっこいいんだが、なんで勝つと神の不在を証明できるんだ?
自分を負かす存在を待っている→やってきた男に勝つ、という構図で、テーマが神待ちだから?
(1)完全性の自覚を打ち砕いてくれるくらい完全なもの(神)に出会いたい→満を持して史上最も期待できそうなやつ(父)が現れるが、勝ってしまう→神の不在に感じ入る
(2)「勝てる方法」を使用してくる父に勝つには「最強の手」を使うしかない→勝つために「最強の手」を使った自分は完全ではなくなった→「じゃんけんの神」であるナツキはいなくなった。(※「最強の手」には完全性が宿らないという前提)
後者だと「わたしはもういなくなるから」に若干繋がりそうな気配があるが……。
「気に入らない男だけれど、負けるのはほんとうらしい(P30)」
実は勝ってないけど負けることによって勝利しているとかそういう話の可能性は、ないか。
なにもわからなくなってきた。
最後のビュレットがないことの意図
ここまでの文が全部、ナツキが最後に出した「最強の手」の動線ってことなのか。
山の神さん
一言感想
広瀬の(声 - 小野大輔)感
笹さんは本当にエッチな男だなあ
広瀬の絶妙なすけべ感がすごいいいんだよな
舞台が大正時代なのもあって、なんとなく森見登美彦風味も感じた
実質ヤマノススメ
過去と未来、機械と人が「重なって」ゆき止揚される様がいい。
私は毎回打倒笹さんを目指してカワイイ女の子を描こうと四苦八苦しているのだが、そんな私の苦闘を尻目に笹さんは毎回さらりと可憐な少女を書いてしまう。私がシャミ子なら笹さんはさながらちよももといえるのではないか? この観点からね群とまちカドまぞくの類似点について指摘したい。
ね群とまちカドまぞくの類似点について指摘するのはやめろ
おもしろい小説を書くのってむずかしい(今回なぜかとくに思った)んだけど(隙自語)笹さんはすごいよ
時代は姉SF
対比的な文体芸が楽しい
ちゃんとそれぞれの文体の思考法でおのおのの結論に至るという意味での必然性もあり
短文が素打ちされていき、隙間にとぼけた感じが挟まれるこの手の文章が自分は好きなんだよなと思った。というか、思えるくらいに自然でうまいというのがある
p58で一瞬ネタにして明示してくれるの親切というか、やっぱりそうなんだ!っていううれしさがあり、かといってそれ以上しつこくネタにしない慎み深さがある
「機械の身体」にたいする各々の対照的な考えが、登山という身体性をともなう行為によって止揚される云々!テーマの消化のしかたがきれい
おれは登山をしたことはほとんどないが……
とまれ、こういう短いキャッチフレーズにまとめられるくらいの主題があるのは大事だよなあといつも思うんですよね……
会話が四コマ漫画を連想させてまんがタイムきららだろ、これ。
意識して読んだらマジでまんがタイムきららが脳内展開された。
ドキドキビジュアルコミックス
SF的な設定について
ものすごく複雑なことをしてるわけでもないと思うんだけど、人間と機械のきょうだいってのはちょっといろいろ考えがいがありそうなんだよな
血縁がないにもかかわらず姉妹を擬制するというのはひとつの伝統なので……
義姉妹の約を結んだのか……
単純にスペア的な存在のような気が(名前が神籬だし)
医王山登りたいな
プロットで動機や結末などを「重すぎず、軽すぎず」っていう思案してたっぽいけど、それがちゃんと活かされててよいな。
細部
大正15年、大正デモクラシーの流れで前年に男子普通選挙法、昭和が目前、世界恐慌前だしそんな世情はギスギスしてない感じだろうか。張作霖爆殺が昭和3年とかなので徐々に種が撒かれてた感もあるか
舞台は金沢らしい。旧制高校のエリートである
転移時の文章のくずれのかっこよさ、これなにか書くコツとかあるのかな……
実質パプリカ(映画)なんだよな
今敏監督で映画化だ
p52で先を歩かせてるときにスカートがちらちらするのぜったい気にしとるやろがそれを明らかにせず別の理由をつけるあたりのむっつり感
「まったく許しがたいことだ」じゃあないんだよ
p.72「広瀬は次に登る山のことを考え始めた」の爽快感がすごくよかった。
でもじつは神籬のことをめっちゃ考えてたんだけど、私小説的な照れ隠しでこの書きっぷりだった可能性もあるな
エピローグ(p.72の※以降)で広瀬たちと神籬の後日談があることが最高の読後感を提供してくるんだよな
囚獄啓き
一言感想
夜ごと街を走って体力を高めるの草
え、なんで妻は罪を犯したの?
愛だ。小林さんは愛の輪郭線をたどることで愛を浮かびあがらせるのが巧い。直江兼続の兜を想起させる。そして銀河犬が気になる。
いつもよりギュッとしてる
ぼくも同じ印象を持って、最初は漢字のとじひらきがかなり過剰に閉じ寄りになってるからかなと思ったんだけど、むしろいつもより地の文が多く、強めの短文を連打してるからなのかな
どこかに魚が出てくるかなと思ったけど、なかった
ところどころに小林さんの昏い性癖が出てる気がします
冒頭にある「地獄とは心の在り方ではないか」がポイントなんすかね
平等な地獄を作ったはずの主人公が、また別の、その人固有でしかありえない、妻の不在という地獄に……という、やっぱ愛か……
刑罰ってのがそもそも歴史がありその意義などいろいろな話があり現代に照らし返せるものの多い、したがって近未来の世界の「当たり前」がどうなっているかを描くまっとうなSFに向くテーマで、そのへんを上記の愛の話のもう片手として簡潔にまとめてるので、SF!って感じがするのだよな
理屈づけのおもしろさで魅せてく鴻上さんのとか、未来ならではの思索で魅せてく笹さんやばななさんのとあわせて、SFらしさのバリエーションがでてると思う
初読時には時系列というかエピソード間の間隔のことあんま意識して読んでなかったんだけど、妻が事件を起こしてから刑を執行されるまでにけっこう時間が経ってるのがわかって、なかなか大変やなというきもちになった
と言いつつ実はちょっとわかってないんですが、二人称で語られる断章は(多少その前な箇所もあるとして、おおむね)妻が捕まって以降の話ということでいいのかな?p85の妻への言及とかも相まって自信がないんですが
そもそもそのへんの語り全体が妻の見ている地獄という解釈もあるんだろうけど……(でないとなんで語り手がこんな詳らかに知ってるのかが説明できないというのもあり)
「牛乳を含んだ雑巾」みたいな独特の比喩から小林節を感じる。
SFってガジェット自体の新規性や利便性から話の筋を作るというのもあるんだけど、そういう未来を描くことで(かえってその迂回が)現在に通用する倫理とか問題意識を切実にさせる側面もあるんじゃないか、みたいなこと考えることがあり、これはすごくそれよりな感じがします(感の想)。時代によらず共感しうるものだったり、いま揺れている倫理に地続きの問いだったりが中心に据えられている。んじゃなかろうか。
「あなた」の作る地獄(への道)を「無関心」で舗装していたのは、むしろ妻のほうか(P79の後ろからL5、あるいは全体に漂うフラットな語り口から)? 舗装、とは言い得て妙かもしれない。その下に押しつぶされているもののほうをこそ俺はなんとなく想像してしまう。
妻の犯した過ちには子供の死と、ひょっとしたら、球獄とそれを取り巻く感情が関係している。いる?
平等であるというのは、ある意味残酷なことだ。だからこそふさわしいのだろう。意思が介入せず、全くぶれない罰を与える球獄だからこそ、罪の清算(救済)が可能である。それがどんなに償い難い罪だろうと、いやむしろ償い難いものであるほどそう感じられるのかもしれない。「あなた」による偏執的な研究の日々の傍で失われていったものがあるならば、それらの重さは球獄という完全性への期待に加担する。その信仰は、妻の中にも「あなた」の中にも、いつからかあるはずだ。
「神待ち」に関して
これから堕ちる地獄(世界)の創造主(=神)に「そこで待っている」という発言をしたことが、テーマに沿っている気がしたんだけど、どうなんだろう。
こういう発言にも妻の「あなた」への共犯意識が垣間見れるし、なんかやっぱり妻の罪の動機と球獄の製作って関わってるよね。そこをあえてすっぽり省いてる気がして。
脳波の逆位相を……という発想がよく考えたみたらどういうことだってところではあるんだけど、とくに瑕疵にらなないのはいいなというのがある
性的快感の逆位相=性的快感以外のすべてがある
妻がいない世界に生きる「あなた」=妻以外のすべてがある世界に生きる「あなた」
ということで、妻の地獄と、それ以降の「あなた」の生活は相似しており、このことがp.90「僕たちは二人並んで閻魔様に裁かれて、それから長い長い地獄に落ちるんだ」に繋がるところがうまいと思った。
細部
終盤で語り手が妻だとわかるみたいな仕掛けはやっぱりグッときちゃうんだよな
p80 パパ活やってて喫茶店のスティックシュガーパクる?と思って笑ってしまった
p81 京文線、なぜか印象に残る。急に架空の(だよな?)固有名詞が差し込まれるのが異質っぽいのかな?(ワイン、とか、省、とか、固有名詞が割と排除されている空気の中で)
「顔が見えていても私はいいんだけどね」「また来ても良い?」普通は、三倍払うと言われてそれに釣られてやってきた女は、こんな好意的な反応を返さないだろうから、そこに都合の良さというか、あるいは記録者による逆のバイアスがあるのかなとか思ったりする
p82「再び端末のキーを押下」エンジニアしぐさ
p84「君の身勝手な自棄で何人の未来を奪ったんだ」なにやらかしたの?
p.86「銀河犬」「(おばあちゃん)その辺で見ませんでしたか?」の台詞がすごく好き。小林さんは一作目からこの手のシュールさを志向している印象がある
記録の語り手が妻っていうのはなるほどねと思った
p.85「それから数年にわたって女はあなたの研究室に通い続けた」以降は、妻が罪を犯した後?
p.88「語りが過ぎた。ここで記録は結ばれ、以降は記録ではなく〜」記録3の後の最後の断章は、妻が地獄執行される場面であり、妻はその場面の記録を執筆できないということを意味している
p.89「私の心は現在どのレイヤーにあるのだろうか。」レイヤー?わからなかった
杞憂
一言感想
中盤からの加速感
これ絶対あれだろと思って読んでたのにやられた
デジタルタトゥーとかそういう意味じゃないけどわかる単語がずるいよな
インディアンのネーミングについて調べてしまった(おもしろい)
この手の一般名詞(?)をそのまま訳して名前として表すやつがなんか知らんが妙に好きなんだよな
ナツメもライチも中国原産っぽい?
原産というか縁がありそう
両方とも滋養強壮できるらしい
ちゃんと資料にあたり、ネイティブアメリカンの習俗とかJKリフレの店内の様子とかそういう細かいところをしっかりさせてて、小説の足腰ができている、見習いたいんだ……おれは……神は細部に……
SF的な理屈をいかに飽きさせずに読ませるかってところで、JKリフレとの強引な対応関係をつくる手つきがすげえ上手いんだよな
馴染みのある語彙に変な言葉を紛れさせて地の文で展開する、みたいな
オーバーロードが中年男性に……(さらにはそれがエルクに……)っていう絵面的なおもしろさと設定的な必然性を両立してるのとか、漫才っぽいプレイの流れのなかでちゃんと話進めるところとか
文化盗用とかアーミッシュへの皮肉っぽい視線みたいなのは前回の感動ポルノに通じるところあるよな
バトルシーンの手の込みようとおっぱいで窒息するくだらなさの融合だけで“勝ち”なんだよな……
もしかしてこれをやりたいがためにここまでの全部を作り込んできてないか!?!?!?
古事成語オチをつけてなんかやっぱネイティブアメリカンの伝承の話だった?みたいにするふざけかたも好き
あ、ここから怒涛のあれが来るんだって予感でわくわくしてやはり来て、凄かった。
SF的な設定、未来の世界での娯楽・趣味的的な観点がけっこうよくて
意図されたであろう魅力が初読で存分に伝わるつくりで、かつ細部に注目する部分がたくさん残されているのがめちゃくちゃつよい。
人物やガジェットのネーミング、その他取り扱われている文化へのリスペクトなど。
細部
p97「俺たちの世界の理にして〜」、読み返してみると、焼き脛は序盤からちゃんとわかって言ってんだな……
侍ミーて
「ひょっとするとお忍びで欲望を満たしにきた元老院議員の可能性さえある。」ここクソ笑うんだよな。千と千尋のあれかよ。
「あれこれ無駄な心配をする痴れ者をさして杞憂と呼ぶ習慣」これ文脈的に杞憂じゃなくてマウンティングベアって呼ばれるんじゃないの??
なんか笑った
略されて使用されていくうちに逸れていく、みたいな、なんかそういう言葉いくつかある気がする。いまは思いつかないけど
用語について調べて/考えてみる
赫の終端(レッドコーダ):ハンドラ族の長
赫は赤いこと、勢いが盛んであること。コーダは音楽で終わるあれ。なので日本語とルビは直訳的に対応しているっぽい。レッドコーダーだと、競技プログラミングのあれになる。プログラミング力が高いから長なのか?
ポアソンの分霊獣
ポアソン:名前。有名どころだと数学者? ポアソン分布の。
分霊獣:分霊は分け御霊。獣?
分霊という言葉のもともとの意味は、分け御霊ということで、コピーして増えるという意味の分けるなんだけど、作中でこの獣の動きとしては、流れを分ける、分配するという意味の様子。
っていうかロードバランサだよな? だからポアソン分布なのか! 待ち行列だから神待ちなんだ!(今更気づいたの俺だけか?)
待ち行列SFらしいということは垣間みえていたんですけど、まさかこんなん出てくると思わんやろ
杞憂(キユー)
杞憂は空が落ちてくることを心配した故事成語。カタカナでキユウではなくキユーなのはなにか意味あるのかな。待ち行列のキュー?
あー!なんで杞憂なのかと思ってたら、そうか、queueか!気��かなかった……
キューとかレッドコーダーみたいな二重の意味、他のやつにもそういうのあるんじゃないかと思ったけどわからんな
キノコジュース
一言感想
光――
初手「ふざけるなよ」と感想を書こうとしていたんですが、本人がふざけているつもりないとしたらめちゃくちゃ失礼になってしまうな、と口をつぐんでいました。やはりふざけるなよでよさそうです。
そういう意味では、我々としてはかなり楽しく読めるんですが、どこまで本気でやってるのか測れない距離の読者からすれば、読んでいて不安になる可能性もあるのかもですね
購入者の感想がたのしみです(なんなら自分の作品よりも)
ふざけどころの緩急がすき
ナンセンス漫画ってやっぱ絵があるからこそギリギリ成り立つもんなのかなあと思っていたところ、それを小説で成り立たせてる腕力がすごい
理路のつながらなさをゲーム的な世界観と苦しむ顔がかわいい女を好きな思い込みの激しい男とでギリギリもたせている感じというか、一般のナンセンス文学の退屈さを補う怒涛のクリシェというか
ほかの人のはそれぞれに「自分もこういうのできるようになりたい」という部分があり、その一方で「だけど本当にそれが書けるようになることを自分は求めてるのか?」という立ち止まりもあるなかで、国戸さんのは心情的に共感みがすごいんだよな。「これをやりたいし、これをやればおれのやりたいことができるのか!」みたいな
好き。酒呑みながらブコウスキー読んだときとおんなじ仕合わせな気持ちになる作品。
実際完敗した感じはあるんだよな。旋風こよりを前にした上矢あがりみたいな。
国戸さんの料理好きな部分が出てるのか。登場する食べ物飲み物が気になる。苔とか。
笑えすぎて本当にずるい
細部
すべてが細部なので読みながら挙げていきます(正直一文一文挙げてきたいところはあるんだが……)
そもそも冒頭の大剣のくだりからしていきなりバカにしてて、そこから「エロい体」の「悪魔系の魔物」が出てきて(系ってなんだよ)、ハートがパチン、そして光——の畳み掛けで完全に引き込まれちゃうんだよな
本当に最初の3行ですごいじわじわきたところに「セクシーで人間と同じ形状をしたエロい体の悪魔系の魔物」でトドメ刺されるんだよな。笑えすぎる。
くっそお、俺はこいつが好きだ
「大型魔物」、「の」を入れないのが良い
最強の二人のもう片方、だれだっけて
双剣を捨てる言い訳から店主を攻撃して半殺しってところまで一文一文笑いどころしかない
全体的にそうだという気もするんだけど、とくに「ルシエは用心棒で〜」からのくだり、なんか妙にサガフロ2を思い出したんだよな
キノコジュースのくだり正直まったく不要で、リアリティを増すための習俗の描写を馬鹿にしまくってる感がある
そういう意味ではその前の鴻上さんの緻密さと対比的でおもしろいな
「戦闘で、全力でしゃべってるんだと感じた」突然詩的になるな+ペンダントのくだりの思い込みの激しさ
いきなり世界が壊れだしてから第三世界の長井みがこれまでにも増して、ちゃんとゲームの世界なんですよという無用の目配せに笑ってしまうんだよな
素直に強く反省する主人公
p136の唐突な暴力描写の投げやりっぷり
「まさか点滅して消えるだなんて」ほんと好き
「その勢いは凄まじく、まるで矢のような勢いで飛び込んで来たのだ。」ここも好き
ひかりごけをいきなり食って、しかも飢えた人間へと連想をつなげるのをやめろ
もうこのあたり完全にゾーン入ってるんだよな、一文一文が常に笑える
「強い恐怖は、それまで持っていた弱い恐怖を克服する」の決め台詞感に至るまでの思考回路がくだらなすぎる
玉ねぎの連想から無理やり涙につなげて、象徴にもなってない象徴を引っ張り出したうえで「確かに」と結論づけさせるのすごすぎる
「過去の出来事が現在の状況を暗示している」みたいなありがちなアレをばかにしてる
いきなり寝ている、いきなり寝るな
「すると〜」からの段落の描写の雑さが主人公の現実認識の雑さを象徴しててめちゃくちゃいいんだよな
ダグラスの登場あたりからやにわに話が盛り上がるのだが(そもそもこれで盛り上がってる感がちゃんと出てるのがまずすごい)、インベントリがいっぱいなことを心配したり速い虫の話をしたりさらには親の回想がはじまったりしてこいつ集中力がなさすぎないか?
とても速いなにかしらの虫ってなんなんだよ、ほんとに。何回読んでも笑ってしまう
でもなんかちょっとかっこいいんだよな
p140からのなんかいいこと言ってる感の空虚さがすごいし、そもそもなんでダグラス現出してんだよだし、それらすべてが学校の机でガタンの恥ずかしさとなんかしらんが妙にリンクしてる感じがして凄みがすごい
「あれ、これだいぶ前にもやらなかったか?」で突然我に返って、読んでる方も一瞬我に返り、ページをめくると最終ページの登場である
「苦しそうな顔が〜」で最後までふざけて、ロケットが開くのもなんか勢いで、それから光——ではないんだよ
まさしく腕力
リュシー (Lucie)は、フランス語の女性名。 ラテン語の男性名ルキウス(Lucius)に対応した女性名ルキア(Lucia)に由来し、『光』を意味する。
蟹と待ち合わせ
一言感想
マァンドリン
わりと文章が硬質なんだけど擬音語擬態語とか、こういう音声的な話を印象的に使ってくる印象がばななさんにあったけど今回それが強まっている気がする
いつもより書いてて楽しそうな印象をうけた
どこかでも書いたがばななさんの導入いつもよいと思う(導入以外が、という話ではなく)
今作はわりとエキゾチックなんだよな。キャノンビーチの鳥居を蟹がくぐる光景がエモい。
全体的にアルカイックなのは意識の誕生以前の世界への回帰だからか。
おなじ文献に着想を得てるのに杞憂との落差よ。
御神体フェチ
毎回SFギミックがハードコアではあるのだけど今回もそうで、そのうえ↓の書き手の感想にあるとおり、実際書き方がより挑戦的になってる
んだけど、それなのに!夏の島のバカンスの雰囲気に包まれててめちゃくちゃさわやかなんだよな、なんなんだよ
そう、すごくさわやかなんだよな……本当に
ずっと空と海を描いていて、そのうつくしさは質感としては憧憬に近いんだけど、ラストで急にその突き抜ける青さが手元に戻ってきて調和するのがすきなんだ
人類補完でなにが起こるかのところにこの回答持ってきたのは(↓で書いた情報の出し方のおかげもきっとあるんだけど、個人的な考えとしても)個人的にはめちゃくちゃ納得感がある
収録作のなかでもアジテーション的で、わりと全体通してゆっくりアジってくるので「たしかにそうだよな……」みたいな納得感がある。あるよな?
「鯨」で強めの主張をしてからの「石球」での転調、そこからラストの「蟹」で落とす流れがきれい
というか、全体的に情報の出し方のコントロールという基本ががうまいんだよな。我慢できなくて設定語りしちゃわない?おれは我慢汁出ちゃう!
細部
ちょっと入り組んでいるので整理を試みます(みなさん適宜修正してくれ):
人類
全体と言語野を共有している
読む限り電脳である以外、形としては「普通の人間」でよさそう?
現代から100年後が舞台であること(そう遠くなく、まだ最後の電脳化が終わって間もない)、人間の肉体として考えて不自然な描写が出てこないこと
もし「異形」であるなら、相応の描写があっていいはず
自然な人間の形であるからこそ「四本足」や「七つの目」という描写が活きているんじゃないかと思って
しかし、なんでもいいというのも、この話の主題のひとつだ
「アラスカやシベリアの軍事拠点と並び、地球上で全住民の接続を完了した最後の地のうちの一つだった(P152)」
語り手たちはまだ完全に統合しておらず「人間らしい」雑念に溢れている(ように語っている、が)
笠木
御神体「ヘイスタック・ロック」
「キャノンビーチ」
笠木グループ:腕が各2本、脚が各2本の3体か
彼らの姿を想像することにあまり意味はなさそうだがいちおう
肉体(?)の数と一人称複数形のバリエーションの数は一致しない
p146で「三つの肉体」とあるから上記の解釈をしたんだと思うけど、最初読んだときそう読み取っていなかったのでなるほどと思った。何故かはよくわからないが、6本腕(兼ねる、脚)がある物理的には1つの塊を最初イメージした。p145で「七つの瞳」(3では割り切れない)とか、「三つの声、四つの声」とか書いてあるのを読んで、あまり整合的にわかりやすい体の形をしたものが何体かいるみたいな状況じゃないんだろうなと思ってしまったので。
でも油圧ショベルを操縦してるから、人間みたいな形をしているのだろうか(人間向けの油圧ショベルなのかどうかは定かではないが)
瞳のひとつは「対流圏から熱圏にいたる範囲を巡航する種々の飛行撮影機と衛星によって構成された視線(P163)」とのこと
なるほど!!
どうも彼らは記録をしているらしいことがわかる
マンドリングループ(たぶん)とは異なる一人称複数的な主体を維持しており、(一方的であれ)独立性を保てるらしいことがわかる
性交は非対称的な行為であること
「私たちは背中が三つある獣(P147)」すごいな
マンドリン
御神体「鯨→海自体へのイメージ」(仮)
マンドリングループ:腕が計6本、脚は計4本
……とあるけれど、海岸を歩んでいない2本があったりするかもしれないか
人類全体の意識(というべきではないかもしれないが)が共有されており、各々の肉体は物理的な入出力器官として位置付けられている、入れ替わることもあるていど自由っぽいことがわかる
「四本の足(P150)」という表現、ひとりはかならず共用スペースで開発をこなしているという描写(ここすき)
「肉体と精神の求めに応じて」とあるので海岸を散策する肉体も実際に交代してそうな雰囲気がある
「巨大な一つの意思たる海、それを身に纏う美しい惑星(P154)」(『ソラリス』だ)に自分たちの集合知としての存在を重ねる
パレイドリアがそれなり大事そうな概念として導入される
大戦があったこと、舞台が太平洋の群島であることなど、若干の歴史や場所の情報
環礁・核実験・地形などの情報からビキニ環礁だと思われる
鯨
鯨グループ:7つの眼
あとの「蟹」を読むかぎりでは笠木グループと同一であると思われるが……
パレイドリアの話の続きとして:自他の境界がない(こ��へんが神々の沈黙っぽい)→パターンを形作ることができず、生の感覚(?)としてしか受容できないみたいな話になってくる(現代的に見れば統合の失調ではある)
人間の意識(?)が完全に同一化するまでの過渡期らしいことがわかる
石球
御神体「石球」
「2121年9月のアラスカ」と明確に述べられている
時系列的にはちょっと前のように見えるが、正直よくわかってない
夢:イリアスっぽい描写
このへんも神々の沈黙で、ゆうたら「自他の境界がない、昔バージョン」の話
「開いた」球
視覚的な描写ができない、よね?
蟹
笠木グループっぽい
7つのうちのひとつの瞳が別の夢を見たらしい
俯瞰することの話ふただび
ここまでときどき出てくる語りのアップロードなどなどの話から徐々に彼らの生態の全体像が見えてくる形になってる
小さなボートのなかに女
「人類すべての言語野がつながったのが、いまからちょうど半年前(P152)」で七つ目の瞳は「一年以上にわたって(P160)」漂流していた女を見ていた(という夢を見ていた?)
P158で大地が揺れたことと関係がありそうなんだけど
鳥居をくぐる。今まで、あえて鳥居をくぐることはしなかった(P161)
純粋な観測者であるはずの7つ目の瞳が女をとらえて震える
「間近で見た御神体の岩肌は、海鳥の糞にまみれて白く汚れていた(P164)」は単純に美醜の描写を行ったり来たりすることで対象の存在感が強まるという効果もあるんだけど、もしかしたら「岩→女」への神性の移行ともとれる
女は一人称単数でしゃべる
濃い日焼け、脇毛ぼうぼう、乳に蟹
その前の段落の「あたしはようやく目を覚ます」の主体がちょっとあいまいで、おそらくこの女なのだけど、どうもここまでの一人称複数であった人間たちのうちの一個体のようにも読める……読めない?
むずかしい……最後の台詞の読解にかかっている気がする
ここで個としての人間が復活しているらしく、たしかにしているっぽいのだが
システムの「手足」に回収されつつある在りかたを、独立した「動物」のほうに引き戻してくれたらということなんだろうけど、この言いかただとそういう流れは止まらないと展望している
しかし七つ目の瞳のほうは、純粋な観測者としてあるまじき挙動をしていて……
もはや個を剥奪された端末になりつつある人間から全体への、人間性の逆流? といえばいいのか?
鳥居(文脈から切り離された木一般の意味が異邦で再構築される)というのが、いや鳥居に限らず漂着物の再構築などが(マンドリンもそうだ)、女の登場と構造的に対応しているように思う
単純な近似ではなく、その異質さを強調するための
イリアスパートの「怒り」は、システムに回収されつつある生の叫び(全体的な語りから読み取れる)に沿っている気がする(捕らわれたクリューセーイスの奪還と、漂着した「女」の物語的な関係やいかに。未読なので詳しくはわかりません)
鯨も同様、またソラリスの話も寓意に富む
女、オフラインなのかな(最後の台詞からははっきりと推測できない)
書こうか迷ったが、もしかしたら「正体」があるんじゃないか
P150の環礁・核実験・軍艦というワード(七つ目の瞳では観測できない海底)
ビキニ環礁のクロスロード作戦
鳥居への祈りから、日本の軍艦を連想
クロスロード作戦で沈没した日本艦は長門・酒匂
軍艦の擬人化と言えば艦これ・アズレン
双方のキャラクターの特性に照らす
「あたし」という一人称と「ささやかな乳房」という情報
「酒匂」ちゃん??
艦これの話か?
なんかこうもっとロジカルに導きたいんだけど、まだひらめきに近い
でもこう読むとすっと入ってくる描写とかある気がするんだよ
海への柔らかい執着とか、肉体の話とか
深海棲艦説としか思えなくなってきた
あー、なんかそっちっぽい!
最後の台詞がわかった気がする
元の肉体(艦)が(七つ目の瞳以外に)憧憬?をもって観測されつづけたことによって顕現できた、みたいなことか?
どうなんや
元あたし(傍点)じゃん?
いくつもあった「すれ違う」描写、しかし最後に「越境」して交わり、岐路に立つ!
つまり女の漂着は人類にとっての“クロスロード”だったんだよ!!!(キバヤシ)
ブロックバスター
一言感想
コインを振る。裏。←かっこいい
まったくわからないんだけど、いつもよりわかるよな
Cの盛り上がりがBとDのクライマックスと呼応していく感じが好き
読後感すごくいいからやっぱりこれ最後配置で正解なんだよな
津浦さんの作品一番難解なんだけど、なんか童話的な柔らかさがあるんだよな
ポリフォニック(ね群メンバーの作品は全体的にそうかもだけど)
こーしーもう一杯
王の祈る姿が比例して増えた←感謝の正拳突きしそう
細かな表現のかっこよさはもはや言うに及ばずなんだよな
Aの語りに出てくるモチーフの並置の伸縮自在さとか
あと「その大きさはもはや比喩の範疇を超えて唯一だった」がめっちゃ好き
挙げてくとキリがないのでやめます
細部
こっちもまずは整理してみる(修正求む)構成:4幕。
(1) p.168「「世界」という言葉がきらいだった」
(2) p.171「「世界」という言葉は、ずっと昔のあいまいな約束だった」
(3) p.174「「世界」という言葉は、その実なにも説明できていない」
(4) p.177「「世界」という言葉が薄い殻から芽吹くとき、その平熱の期待を逃してはならない」
語りの種類:5種類。
A:ほかと同じ明朝体のやつ
各挿話の最初に置かれ、「「世界」という言葉」からはじまる
p.168は病院に行く(お見舞い?)シーン?
p173「恋人の手」と「犬のクソ」は素晴らしいものと価値のないものを表しておりそれらを混同しないとみんな言いはるんだけど実際には紙一重だ、みたいなことを言っているように読み取れる、一方でp174では「生きている私たち」の強調によって、両者はいずれも生命を示しているというふうにも止揚されてくる
p.177「意味のある対象が〜
B:丸ゴシックのやつ
母を知らず、物語を作るハルと、魚から這い出したところを見つかった、八つ目の毛玉のキャット
八つ目!魚から!Cの「ものども」あるいは王だ!
母を知らないっていう宣言的な言い方がDとの関係というか、そういうものを感じる
p171「私は無垢を演じているのではないかと~」からも、直截的にはそういう読み方が誘発されると思った。Dの母との問題を無視した空想の世界。p171の描写は作り物感を補強している。p172「自身のスペアを要請」
世界の果てでコインを投げる
世界の果てが出てきて殻を破るって実質ウテナじゃん
p.180「あるいは誰かのその前駆が私と私の世界を作ったのだとしたら〜」エフェメラルな雰囲気がする
最後に揺れて、そのあと魚、でもって「彼」は(世界の)棘を持つ、(Cの)大亀だわな…
C:教科書体(?)のやつ←例のクレー
彷徨し、「世界の棘」を持つ大亀、王とものども
p.183より、ものども(たぶん王も)八つ目である
最後、魚がめっちゃとんできて世界の殻が壊れる
p.183Bによれば、Bにおける「物語」が世界と同一視できそうではある
D:薄めの丸ゴシックのやつ
現代劇っぽさのあるわたし(空想が好き、大学は文学部、就職に困る)と母。二人は折り合いが悪い
p178「世界に目を向けて」という母親の言葉とそれに従わずに目を閉じる私。「世界」という言葉への反発はAにつながっているように思う。
目を閉じて以降、空に魚が出現し母が消えるので、ここで世界に背を向けたように感じられる。というかp182のBにシーン的には合流しているように読める。丸ゴシック繋がりもあり。
ふと思ったがここの「わたし」が神待ち行為を行なっていた可能性があるぞ!!!!(ないです)
最後、やっぱ空に魚(バラクーダ!)が出現する。母はいなくな
E:薄めの明朝体のやつ
わたしと「彼女」(母性を感じはする)、あやとり
p.174「わたしは彼女の暇潰しの相手に過ぎない」が、その前のp.173B「気晴らし」につながらなくはなくて、そうなると物語自体ってことになるのか?
p.183「名づけたのは他でもない、わたしだ」。「世界」を?「世界の棘」を?
「ふだん浮遊している〜彼の棘はもたらす」らしいぞ!(だいじそう)
ストーリー性は希薄で、間投される語り
p.183、やっぱ魚は大亀の斥候なんだよな
あ、ここに寝室(Dの末尾の舞台)出てくんじゃん
あえて階層構造を仮定するなら、基底から順にD→B(Dのわたしの空想あるいは物語)→C(B���ハルの物語)で、大亀による崩壊がC→B→Dと還流してるように読めなくはない気はするんだけども……(BとDは……つーか、いうたら全部上下がなく並列でもいけるか)。で、それで世界がつながるのはわかる。じゃあ「その外に残された」の外って?(火じたいは王の演説にも出てくる)
レイヤーを想定しちゃうのは悪い癖だな。読み返してたらあんま上下関係ない説の方が強まってきた
自分だったらレイヤーを想定して書くのだろうが、多分作風的にはレイヤーとかじゃないんだと思う。しかし相互の関係性とかが変奏していく感じがあって良いんだよな
テーマについて
神待ち
神の裁きと訣別するため:自分を負かす誰かを待っている→勝って神の不在を証明
山の神さん:神待ちアプリ
囚獄啓き: 「地獄とは神の不在なり」なので、不在なんじゃないかな
杞憂:中年男性(世界を維持するための計算資源→神?)待ち、待ち行列理論
キノコジュース:ルシエが宮殿で完全性を持つであろう存在を待っていたこと
蟹と待ち合わせ:蟹待ち
ブロックバスター:亀待ち
むりやりまとめると、神待ちの「神」を、原義側に寄せた、圧倒的なものとか完全なものとかでとって書いたのが多数派、という感じだろうか
とどのつまりは祈りだ。
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それはアップロードされたのか?
「ハイ、ヴィクトル・ニキフォロフです」 ヴィクトルは笑顔で、自分のほうへ向けたビデオカメラに言った。 「いつも写真をアップしてるけど、今日は動画を撮ることにしたんだ。ここはモスクワのホテルだよ。仕事で勇利とこっちに来てる。すべてのすべきことは今日終えたから、明日サンクトペテルブルクに帰るんだ。そうするとまた練習の日々だね。考えてることがたくさんあるよ。楽しみだ。俺のことも、もちろん勇利のこともね。みんな期待しててくれ。それで、今日はなんの動画を撮るかというと……、よく、家では勇利とどんなふうに過ごしてるのかと質問されるからね。それに答えたいと思う。俺たちの日常の過ごし方はひとつじゃないけど、その例としてね。ただ、カメラがあることがわかると勇利は逃げてしまうし、どうにか説得できたとしても、普段どおりにはできないだろうから、彼には内緒にするつもりだ。最後には教えるけどね。いま勇利は洗面所で歯をみがいてるところだ。俺���彼もお風呂は済ませてるから、あとは寝るだけだよ。じゃあカメラを設置しよう」 ヴィクトルは部屋のすみへ歩いていくと、そこからベッドが見える位置に慎重にビデオカメラを備えつけた。そして、きちんと目的の場所が映るかどうか、丁寧に確かめた。 「これでよし。そろそろ勇利が戻ってくるよ。気づかれないようにふるまわなくちゃ。浮かれるのはよして、いつもどおり、ごく普通にね」 カメラから離れたヴィクトルは、ベッドにうつぶせになり、肘をついて、まくらべにあった雑誌をめくり���めた。しばらくすると勇利が戻ってきて、ベッドの上に置いてあった衣服を簡単にたたんだ。勇利はふわふわした上下そろいのかわいらしい部屋着を着ていた。ヴィクトルは雑誌から目を上げて、ちらと勇利を見た。 「似合ってる」 「なに?」 「その服。似合ってるよ」 勇利がちょっと拗ねたような顔になった。 「もう勝手に買ってくるのやめてよ」 「見かけたとき勇利に似合いそうだなと思ったんだ」 「そういう理由ですぐなんでも買う」 「でも勇利も着てくれてる」 「着ないとヴィクトルが着せようとするからです」 「どんなふうに?」 「脱がせようとするじゃん」 ヴィクトルは声を上げて陽気に笑った。 「勇利は家ではジャージばかりだからね」 「動きやすくていいんだよ」 「かわいいよ」 「ジャージ姿のぼくが?」 勇利が、まるで言い負かしてやったとでもいうように得意げに口元を上げた。ヴィクトルは笑顔で答えた。 「ジャージの勇利も、いまのその部屋着の勇利もだよ」 「…………」 勇利がまた拗ねた目でヴィクトルをにらんだ。 「そういう顔もかわいいだけだよ」 「ヴィクトルは『かわいい』の大安売りするからね。何回言うんだか」 「『かわいい』を勇利が暴力的に並べるからだろう」 「ちょっと! 誰が何をどんなふうに並べてるって!」 「俺以外にしちゃだめだよ」 「ヴィクトルにもしてない!」 「ほら、いまもかわいい」 「ヴィクトルの受け取り方の問題だと思う」 「ただの真実さ。おいで」 勇利はヴィクトルの言うことに知らんぷりをして、手にした衣服をスーツケースに詰めた。 「勇利」 「ぼく柔軟してから寝るから」 勇利はつめたく言い、ふたりでもごろごろ転がれそうなほどひろいベッドに上がると、脚をひろげて上体を前に倒した。 「ワーオ」 ヴィクトルは雑誌を押しやり、身体を反転させてからまくらにもたれかかって手を叩いた。 「すごい」 「黙ってて」 「手伝おうか」 「いい。ヴィクトル変なとこさわるから」 「変なとこってどこだ?」 勇利は聞こえないふりをして、身体を何度も倒したり、つまさきをつかんでそちらへ体側を寄せたりした。ヴィクトルはにこにこしながらそんな彼を見守った。 「もっと倒せるだろう?」 「これ以上無理だよ」 「できるよ。ほら」 「ちょっと。こっち来ないで」 ヴィクトルは勇利が前に伏せるようにしたとき、後ろから彼を抱いて髪に鼻先を寄せた。勇利が笑い声を上げた。 「くすぐったい!」 「何が?」 「ほら、変なとこさわってる」 「変なとこ?」 「おなか」 「おなかは変じゃない」 「さわり方が変」 「えっちなさわり方してる?」 「知らない。自分の胸に訊いてみたら」 ヴィクトルはくすくす笑い��がら勇利と一緒に身体をかがめ、勇利もずっと笑っていた。 「ちょっと、もう、柔軟にならないから……」 「勇利を抱いてると気分がいい」 「あとにして」 「ワーオ……セクシーなことを言うね」 「ばか。なに想像してるの?」 「しあわせなことだよ。俺も何かしようかな」 「柔軟?」 「腕立て伏せをするから、勇利、あおむけになってくれ」 「ヴィクトルの腕立て伏せとぼくはまったく関係がない」 「あるよ。知ってるだろう?」 「ないよ。ぜんぜんない」 「こっちに……」 「もう!」 ヴィクトルは抵抗する勇利を引き寄せてあおのかせ、彼の顔の両側に手をついて身体を支えた。 「やるよ。勇利は回数を数えてくれ。いいかい?」 勇利の返事を待たず、ヴィクトルは腕を曲げて上体を低くした。勇利に顔が近づいたので、彼はキスしようとした。勇利が両手で口元を覆って大笑いした。 「勇利、ひどいな」 「なんでそういうことするの? 腕立て伏せしなよ」 「こうすると活力が湧いてくるんだ」 「こうしなくてもちゃんとできるようになったほうがいいよ」 「できない。勇利がかわいいから」 「また言った。腕立て伏せの回数より、『かわいい』の回数を数えたほうがおもしろいかも」 「数え切れないよ」 「自分でわかってるならひかえたほうがいいんじゃない」 勇利はヴィクトルの下から抜け出し、柔軟運動の続きを始めた。ヴィクトルはまた彼を後ろから抱き、髪に頬を寄せた。 「ヴィクトル、あのね」 「ふたりで何かやろう」 「何かって?」 「踊ろう」 「何を?」 「エキシビションでやったデュエットは?」 「あれはだめ」 勇利はとりすまして答えた。 「どうして?」 「あれは、やってるとどきどきするから」 ヴィクトルは目をまるくし、それから何か感激したように黙りこむと、勇利をぎゅうぎゅう抱きしめて、「だからいいんじゃないか!」と叫んだ。 「じゃあ勇利は、いつもあれを俺と踊りながらどきどきしてたんだね」 「氷の上のどきどきとはちがうんだよ。スケートでやるときはそういう場面だって入りこんでるからいいの。気持ちいいどきどきなんだよ」 「私的なときにやるのは?」 「困っちゃうどきどき」 勇利がそっけなく、短く答えると、ヴィクトルは急に真剣な顔になった。 「最高だ」 「踊らないよ」 「勇利、おいで」 「眼鏡洗面所に忘れてきた」 「おいで」 ヴィクトルはベッドから降り、勇利に向かって手を差し伸べた。勇利は溜息をつき、立ち上がってその手を取った。 「ちょっとだけだからね」 「勇利、かわいい」 「わかってるのかな、本当にもう」 ふたりは「離れずにそばにいて」のデュエットの振りをさらい始めた。ヴィクトルは勇利にふれながら尋ねた。 「どきどきしてるかい?」 「…………」 「どきどきしてる?」 「そんなに何度も訊かれたらどきどきしない」 「俺はしてるよ。ものすごく緊張してる。勇利、かわいい。きみはなんて綺麗なんだ」 「今度は『綺麗』だね」 「本気だ。勇利はうつくしい」 勇利はちいさく笑い、上目遣いでヴィクトルを見た。 「そういうことは、氷の上にいるときのぼくに言ったほうがいいよ」 「氷の上ならうれしいのかい? 喜んでくれる?」 「さあ。言ってみたら?」 「何度も言ったぞ」 「何度も言ったのに、ぼくがどんな気持ちになってるか、ちっともわかってなかったの?」 勇利がヴィクトルの頬にふれた。ヴィクトルは勇利を熱心にみつめてささやいた。 「勇利……、誘惑してるんだね……」 勇利が笑いだした。 「してないよ」 「いまのでしてないつもりなら、おまえはとんでもない罪つくりだ。知ってたけどね」 「そんなこと知ってないで」 「知ってる。ものすごく知ってる」 「無罪だよ」 「重罪だ」 「ヴィクトル」 「なんだい?」 「振りがちがうよ」 「失礼。動揺してね」 「人を動揺させるのが得意なヴィクトルが、いったいどうしたことでしょう」 「俺は翻弄されると動揺するんだ。もうよくわかってる」 「まるで翻弄され慣れてるといった口ぶりだね」 「いまも翻弄され続けてるんだけど、わからない?」 勇利は笑ってヴィクトルから離れた。 「振りが完璧になってからダンスに誘って」 「勇利が俺を動揺させるのをやめてくれたらいい」 「人のせいにしてないで、もう寝たら? ぼくは眼鏡を持ってくるから」 「俺も柔軟をしようかな。手伝ってくれるかい?」 ヴィクトルはベッドの上に座り、左右の足裏を合わせた。彼が腕を伸ばして身体を前に倒すと、勇利が後ろから押した。 「ぐいぐいいくよ」 「ああ、いいよ」 「ぐいぐい」 勇利は最初は両方のてのひら全体でヴィクトルの背を押していたけれど、そのうち胸をくっつけて、重みをかけるようにした。ヴィクトルは笑いながら息を吐いた。 「容赦しないからね」 「オーケィ」 勇利はヴィクトルにぴったりとくっつき、挑戦的に笑ってまた体重をのせた。 「元気になりそうだ」 「ヴィクトルはいつでも元気じゃない」 「身体の一部がね。勇利の体温を感じる」 「…………」 勇利は意味がわからないという顔つきで瞬き、しばらく黙ったあと、急にヴィクトルから離れて「ばか!」と叫んだ。ヴィクトルは大笑いした。 「なに考えてるんだよ! もう手伝わない! 寝てよ!」 「勇利、勇利、ごめん。怒らないでくれ」 「えっち!」 勇利はぷんぷん怒り、ヴィクトルに背を向けた。ヴィクトルは勇利に近づいて、後ろから抱きしめてささやいた。 「ごめんごめんごめん。勇利、かわいい」 「かわいいとかいま関係ない!」 「それがあるんだよ。かわいい、本当にかわいい。こっちを向いてくれ」 ヴィクトルは勇利を振り向かせ、顔をのぞきこんで頬を長い指でなぞった。勇利は口をとがらせたままぷんすかしていた。 「かわいいかわいい」 ヴィクトルは笑って首を傾け、勇利にくちびるを寄せた。勇利はヴィクトルのほっぺたを押しやった。 「ヴィクトルってすぐそうやってごまかそうとするよね! 何かあったらかわいいとかキスとかで乗りきれると思ってる」 「思ってないよ」 「うそ。だってよくわからないときにキスしようとする。かわいいって言うのも、かわいいとは思えないときに言ってくる」 「俺はごまかしでそんなことはしない。俺がかわいいと言うときは本当にかわいいと思っているときだ」 「ぼくが怒ってるのに?」 「怒ってる顔がかわいいんだ、勇利は。知らないのか?」 ヴィクトルは目をみひらいて言った。勇利はちょっと黙り、「……そんなの知らないし」と言い返した。 「もちろん普段もかわいい。怒ってる顔もかわいい。全部かわいい。かわいいからキスしたくなるんだ。わかるだろ?」 「わからない。ぜんぜんわからない」 つんとしている勇利にヴィクトルはまたキスしようとした。勇利は笑いながら身をよじって逃げた。 「もういいよ」 「よくない。まだキスしてないぞ」 「べつに必須事項じゃない」 「必須事項以外のなんなんだ?」 「知らない知らない」 勇利はくすくす笑ってかぶりを振った。ヴィクトルはまじめぶった、おおげさな表情をした。 「知らないなら知ってくれ。笑いごとじゃない。大事なことだぞ」 「もともとはヴィクトルが変なこと言ったせいなのに、なんでぼくが叱られてるの?」 「勇利はすぐに『知らない』とか『わからない』とか言って純真に俺を攻撃して誘惑するんだ」 「そういうわけのわからないことを言うからだよ。ヴィクトルのせいで柔軟できないじゃん」 「お風呂に入る前にやってたよ」 「寝る前にもしたかったの」 ヴィクトルはベッドに横になり、笑顔で勇利のほうへ手を差し伸べた。 「そんなに離れたところにいないで、勇利、おいで」 「今度は何をたくらんでるの?」 「いつだって何もたくらんでなんかないぞ。俺は勇利の愛のとりこだ。おまえの愛で呼吸ができる」 「昨日は愛におぼれてるって言ってたよ。息ができないって」 「同じ意味だ。こっちへおいで」 「その前は……」 「全部同じ意味だよ、こぶたちゃん。おいで」 勇利はベッドから降りると、わざとのようなしぐさで、どうでもよさそうな整理を始めた。ヴィクトルは勇利を追っていき、抱きしめてベッドに連れ去り、寝転がった。 「ちょっと! 横暴なんだけど」 「いまの勇利は俺の胸でやすむ以外の何もすることがないだろ?」 「明日の朝チェックアウトだから、荷物をまとめないといけない」 「勇利はいつも散らかさない。数日滞在するときでもね。常にきちんとできてるじゃないか」 「そういえば、試合のときふたりでひとつの部屋に泊まるのはやめろってヤコフコーチが言ってたよ」 「ヤコフは何を言ってるんだ? さっぱり意味がわからないな」 ヴィクトルは勇利の黒髪にくちびるを寄せ、髪にキスしたあと、額にも同じことをした。勇利はヴィクトルの胸でもぞもぞと動いたあと、落ち着きのよい場所をみつけたのか、おとなしく、静かになった。 「勇利」 「なに?」 「もう怒ってないかい?」 「何について?」 勇利が可笑しそうな目を上げてヴィクトルを見た。ヴィクトルはほほえんでゆったりと答えた。 「俺がえっちなことを言ったことに関して」 「それについては怒ってないけど、昨日のことでは怒ってるよ」 「昨日? 何かあったかな」 「もっとえっちなこと言ってたじゃん」 「そうだっけ? なんだ?」 「ぼくに何を言わせたいの? えっち」 「本当におぼえてないんだ。勇利がかわいくて綺麗だから、俺はいつだって誘惑されてるんだ」 「そうやってすぐ人のせいにする」 「勇利のせいにはしてないよ。かわいくて綺麗な勇利にふれたくなってしまう、勇利にめろめろな俺が全責任を負う。だからそんな俺を受け止めてくれ」 「野暮ったいとかダサいとかよく言ってくるのに」 「勇利のかわいさはそういうのとは別問題だ」 「世界一かっこいい男がなんか甘いことをささやいてる。そっちのほうが誘惑してるでしょ」 「この程度で誘惑と感じる勇利じゃないだろう。これが誘惑になるなら俺は苦労しないんだ」 「ぼくはすごく簡単だよ」 「簡単? どこが?」 ヴィクトルは真剣な顔で尋ね、勇利はふしぎそうに彼を見返した。ふたりはしばらくみつめあい、やがて同時に噴き出した。 「ところで勇利、昨日の俺の何に怒ってるんだって?」 「もういいよ。わかってない時点で言っても無駄だから。いつものこと」 「ゆるしてくれる?」 「ひとつ言うことを聞いてくれたら」 「いいよ。戻ったら何かプログラムをぼくのためにすべってって言うんだろう? どれだい?」 「やったあ!」 勇利は無邪��にはしゃいで手を叩いた。それから彼は上目遣いでヴィクトルを見た。 「ね? ぼく簡単でしょ?」 「ある意味ではね。でもそういう問題じゃないんだ」 「どういう問題?」 「言葉で説明できない」 「またフィーリング……」 「ちがう。勇利を言語化できないのは勇利がわけがわからないからだ」 「ヴィクトルの言ってることのほうがわけわからない」 勇利は理解不能というように簡単に片づけた。ヴィクトルはそんな勇利の顔をみつめ、髪にくちびるを寄せてささやいた。 「かわいい」 「また変なところで変なことを言ってくる……」 「なんてかわいいんだ、俺のこぶたちゃん」 勇利はヴィクトルをちらと見、澄まして返事をした。 「はいはい」 ヴィクトルは吐息を漏らした。 「綺麗だ……」 「だからそういうことは氷の上のぼくに言って」 「氷の上の勇利もうつくしい」 「氷の上にいるときに言って」 「ベッドの上にいるときはだめかい?」 「…………」 勇利はすこし黙り、ちょっとだけほほえんでちいさく答えた。 「だめじゃないよ、ハン���ムさん」 「勇利!」 ヴィクトルは勇利を抱きしめ、なめらかな頬にくちびるをくっつけた。勇利が声を上げて笑った。 「ちょっとヴィクトル! 変な抱き方になってる!」 「抱き方に変も何もあるか! 勇利、『ぼくのヴィクトル』って言ってくれ」 「なにそれ?」 「いいから! 『ぼくのヴィクトル』」 「やだよ」 「俺、今回仕事がんばったよね?」 「ぼくだってがんばったんだけど」 「『ぼくのヴィクトル』」 「はいはい」 勇利は、もう、しょうがないな、といったふうに笑ったあと、抑揚のない言いぶりで「ぼくのヴィクトル」と言った。ヴィクトルはさらに勇利を抱きしめ、身体を左右に揺らした。 「勇利、勇利! かわいい!」 「ヴィクトル、くすぐったい!」 ふたりはしばらく大騒ぎして、突然静かになった。ヴィクトルは黙って勇利を抱き、勇利はヴィクトルの髪に指を添えて、なめらかな銀糸をそっと梳いていた。ヴィクトルはそれで何もかもが解決したとでもいうような幸福そうな表情だった。 「……来週の休み、どうする?」 勇利がヴィクトルにすべてをあずけ、うっとりしながら尋ねた。 「勇利は何がしたい?」 「うーん……」 「どこかへ行く? それとも家でゆっくり過ごす?」 「あんまり外行きたくないな……」 「じゃあ家にいよう。ふたりで、お茶を淹れて、お菓子を焼いて……」 「食べるのはひとりでどうぞ」 「いちゃいちゃして過ごそう」 勇利が可笑しそうに尋ねた。 「いちゃいちゃって? 何するの?」 「おっと……、言ってもいいのかな」 「なに? えっちなこと考えてる?」 「考えてるよ。俺はえっちだからね」 「ふうん。知らなかった」 「知ってるだろ?」 勇利は笑っただけだった。 「じゃあ、勇利の思ういちゃいちゃの仕方は?」 「ヴィクトルの動画を見る」 「それはただきみのしたいことだろう」 「ヴィクトルのスケートのすばらしさを解説する」 「前、そう言って見始めたとき、ずーっと見蕩れてとろけてたぞ」 「そうだっけ」 「かわいかった」 「ヴィクトルはかっこよかったよ」 「氷の上にいる俺がだろう」 「今日インタビューに答えてたヴィクトルがかっこよかった」 「……勇利。もう一度言ってくれ」 勇利はヴィクトルのほうを向き、くすくす笑いながら顔を近づけた。ヴィクトルはまぶしそうに勇利をみつめた。ふたりは鼻先をこすりあわせた。部屋がしんと静まり返り、時がゆっくりと流れた。 「……勇利、きみに話さなきゃいけないことがあるんだ」 やがてヴィクトルが告白するように言った。勇利は閉じていたまぶたを上げてかすかにほほえんだ。 「なに? こわい」 「こわいのは俺だよ。怒られる」 「何したの? またぼくの新しい服を買ったの?」 「そうじゃない。今後もそれはやめないが」 「じゃあ、ぼくの買っておいたチーズを勝手に食べたの? ヴィクトルのはこっちだって言ってるのに、いつもぼくのを食べるよね。それでいて、同じのにしたら、『俺のは?』って訊く」 「そう言ったとき勇利がにらんでくる目がかわいいからだ。そういうことじゃない」 「ぼくの写真集をこっそり手に入れたの? ないしょにしてたのに」 「なんだって? そんなのがあるのか? くわしく話してくれ。俺は聞いてないぞ」 「あれ? いえ、いまのは冗談……」 「それについてはあとでゆっくり説明してもらうからね。……そのことでもない」 「適当に洗濯して服をめちゃくちゃにしたんだ」 「最近はちゃんと表示を見てやってる」 「最初のころはひどかったもんね。おもしろかったけど」 「俺は家庭的なんだ」 「…………」 勇利は返事をしなかった。ヴィクトルは楽しそうに笑った。 「ちがうかな?」 「いえ……、たいへん家庭的だと思います」 勇利はくすくすと笑い声を漏らした。 「そうだろ? 勇利より早く起きて食事をつくったりもするよ。美味しそうだってきみも褒めてくれた」 「量が多すぎるよ。脂分も」 「かわいいこぶたちゃんについての計画的犯行だ」 「その計画を立てたことがぼくに怒られること?」 「いや、ちがう」 ヴィクトルは口を閉ざした。勇利はきょとんとして彼をみつめていたけれど、そのうちヴィクトルが手を上げて部屋のひとすみを示したので、そちらに顔を向けた。 「なに?」 「そっちをよく見てごらん」 「何かあるの? 棚しかないよ」 「棚を見るんだ」 勇利は身体を起こし、言われたとおり、じっと棚を見た。彼はそろそろとベッドから降りて、ヴィクトルの言ったほうへ足を進めた。ヴィクトルも立ち上がると、後ろから勇利をかるく抱いて同じように近づいた。ふたりはカメラに迫った。 「なに? 何かいるの?」 「何もいないさ。愛しあう俺たち以外」 「愛しあう?」 「そうだろう?」 「うん」 勇利はこっくりうなずいたあと、カメラのほうへ顔を寄せた。 「まだわからない?」 ヴィクトルが笑いをこらえるような表情をした。理解できない勇利のために、彼は上手くカメラを隠していた小物を押しやり、何があるのかよく見えるようにした。 「……え?」 勇利が目をみひらいた。彼はまじまじとカメラをみつめ、それから口元に手を当てると、信じられないというように瞬いた。そのあと、ヴィクトルを見上げて「……カメラ?」と小声で訊いた。 「そうだよ」 「え? どういうこと? ……仕掛けてあったの?」 「俺が仕掛けたんだ」 「なんで?」 「撮りたかったから」 「何を?」 「普段の俺たちの過ごし方」 「そんなの撮ってどうするの?」 勇利は本当にわからないようだ。彼は戸惑った様子でヴィクトルをじっと見た。ヴィクトルは笑うだけで答えなかった。 「ずっと撮ってたの?」 「そうだよ」 「いつから? このホテルにいる時間ずーっと?」 「いや、勇利がさっき歯をみがいてるときにカメラを置いた」 「それだけ?」 「ああ」 しかし、その「それだけ」のあいだに何をしたのか、勇利は思案し、思い出したらしかった。彼の顔があっという間にまっかになった。 「撮ったの? あれ撮ったの? 全部?」 「だから、勇利が洗面所から出てきてから……」 「撮ったの? 撮ったの?」 勇利はのぼせ上がった様子でヴィクトルに詰め寄った。 「ヴィクトルのばか!」 ヴィクトルは笑いだした。彼はかぶりを振り、両手を上げて降参した。 「大丈夫だよ。何も変なことはしてないし話してない」 「だけどキスしようとした!」 「普通のことだ」 「ほかにも、なんか、いろいろ……」 勇利は自分の話したこと、したことをすべては思い浮かべられないのか、何か一生懸命の目つきになった。それから彼ははっとしたように顔を上げると、ヴィクトルにさらに詰め寄って叫んだ。 「アップしないでよ!」 「え?」 「アップしないでよ! アップしないでよ!」 ヴィクトルはまた楽しそうに笑った。彼は勇利を抱きしめ、身体をゆらゆらと揺らしながら笑い続けた。 勇利がヴィクトルの胸に顔をうめ、抱きついて、恥ずかしくてたまらないというようにくり返した。 「アップしないでよ、ヴィクトル!」
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2020.1.26~27にかけての深夜、急性カフェイン中毒でのワンチャンを狙ってカフェイン錠を80錠、ハイボール缶でOD(のちのち致死量の倍だと知る。)本当は200錠の予定だったが、買いだめている最中に希死念慮が強くなってしまい、確実に死ねるかはわからなかったが120~140錠飲むことにする。しかし気分が悪くなって喉が受け付けなくなり80でしか飲めなかった(錠剤もでかかったし)。
ところでまわりに高いマンションもない一軒家住みなので突発的に飛び降りはしなかったが、以前諸事情で月の半分くらいを過ごしていた単身の20階建てマンションに今もまだすんでいたら、飛び降りていたかもしれない(14階くらいに住んでいたし)。
80錠のんでぼーっとしてムカムカしてくる。わたしここで死ねないことを悟り親を起こす。服薬から1時間~1時間半経って救急車に乗る、心拍数などはわからないが若干胸がドキドキする、ここで吐き気と嘔吐(夕飯のぶん)。
服薬2時間くらいで病院に到着、嘔吐がとまらず、内容物は薬と血のみ(食べたものは全てもうでた)。インフルエンザのひどいときみたいな吐き気と嘔吐が2時間半後くらいからずっと続く、意識が朦朧としてきて、死ねなさげなのにいたらずらに苦しくて後悔してくる。2時間~2時間半後にかけて先生や看護師さんに質問されるが返せない。2~3時間後から嘔吐をする際に自分の意思で袋にはいたりできなくなりそのへんに吐き散らかす(看護師さんごめん)。
視界がぐらぐらしてブラックアウトする。意識の覚醒と消失を繰り返す(薬が抜ける数日後までこれが続く)。
筋肉の硬直が始まり自分で動けなくなる。わたしの場合は右半身が固まり眼球も右のほうしか向かなくなる。まばたきができなくなり白目を向きながら嘔吐を繰り返す。
3~4時間後から体が完全に固まり、寝たりたったりができず座ったまま硬直する(イメージは重度の脳性まひの人のかたまり方)(指摘をいただいたので訂正します)。思考はまだ動いているので予想以上の後遺症の可能性に怯える。周囲の様子や質問はほぼわからない。
ここでトイレに行きたくなり看護師さんと母に抱えられて行く。体がまっすぐ硬直しているのでズボンと下着は脱げず、脱がしてもらう。排尿の際に筋肉が動いてないのか5~10分かけて垂れ流しのような状態。わたしは女性ですが、ここでおりものが茶色くなる。(もし男性が見ていたときのための補足ですが、おりものは膣からの分泌物で、基本的にはさ��さらと白かったり黄色かったりします)
ここからあまり記憶がないがそのまま6~8時間経つ。場所や時間がわからずうわ言を繰り返す。苦痛から気をそらそうと看護師さんたちがわたしの赤い髪やネイルを誉めてくれるが、なにも返せない。
カリウム?などの値が異常になり、一般的な総合病院から死にかけの人間が運ばれるデカイ救急の総合病院(病院からの紹介状がないと入れない、一般的な外来のないところ)に搬送が決まる(おそらく服用から10時間後くらい)。
看護師さんに「もうすぐ迎えがくるからね」と励まされるが、わけがもうわからないので、「死神………………?うれ……しい……」と途切れ途切れに返して「ちがうよ!」と言われてしまう。
全身の硬直、過度の痙攣、暴れがある。暴れているため体を拘束具で拘束される。わけがわからず救急車に乗せられ瞳孔確認されるが眩しいと思えない。
服用から12時間くらいでその病院に着き、尿道にカテーテルをいれられオムツをさせられたりレントゲンとられたりするが恥ずかしいという感情も体のうごきもない。自力で体が動かせないため、レントゲンをとるのも一苦労。3人かかり。
体温計で体温をとられるが、体温計が何なのか理解できず、「なんでこんなもの脇に挟むの?」と真剣に疑問に思う。また、「みんななんでか白い服で不思議だなあ。おそろいなのかな」とも思う。ダメージを得て、知能が著しく下がり始める。
太い動脈に点滴とか採血とか数種類の管をつけられるが痛みもなく、視界が白黒になる。この場所がどこかもわからないがなぜか頭の中で好きなバンドである神聖かまってちゃんが流れ始める。なぜか暗い曲ではなく『彼女は太陽のエンジェル』だった。
嘔吐、吐血、硬直、痙攣が続く。尿は白くて、なんか栄養が全くなさそう(血尿はなぜかなかった)。
とにかく苦しい殺してくれ以外の感情が消え、場所はおろか昼夜の感覚もなく、目の前の人間の性別の区別もあまりつかないし年齢もわからない。
頭の中で音楽とフィクションの映像がとまらなくなる。
胃と食道なども傷つけて血しか吐けなくなる。よくわからないので自分が吐いているという感覚すらなくなり、全身の硬直と痙攣のせいでずっと噛み続けていた口の中と顎が非常に痛くなる。支離滅裂なうわ言しかつぶやけなくなる。
ここから水分を飲むことを禁止され点滴に頼るしかないが水分禁止すら理解できず看護師さんに対して怒りをあらわに暴れだす。体をふたたび拘束具で拘束される。
涙と唾液がとまらなくなる。支離滅裂なうわごととなんだかすごい脳内妄想で無敵感を得はじめる。そこからほぼ意識ないが眠っているのではなく意識レベル低下(おそらく嘔吐、吐血、硬直、痙攣、たまの暴れが続く)。
服用後1日経つか経たないかくらいで氷水によるうがいを許可される。その頃には暴れがおさまり、自分の水分禁止を理解できはじめるので、飲まないように懸命にうがいをする。が、吐き出すためのトレーには手が届かず、ベッドの上に吐き散らしてしまうことを繰り返す。全身の激しい痛みにより、寝返りはおろか、手を動かすこともできない。看護師さんが忙しいためなかなか口に氷水をいれてくれず泣いたりする。このとき看護師さんに対して怒りより悲しみをなぜか覚える。
意識の消失と覚醒を繰り返し、脳内妄想、えずき(血もでなくなる)、被殺害願望の抱きを得る。
えずく元気もなくなりベッドで死んだように突っ伏す。
時折体勢を変えようと看護師さんが動かしてくれるが、仰向けになるだけで痛みのあまり手が硬直して天井を向き、勝手に「ア~~~!!」と叫んでしまう。
時間、場所、自己存在すべての感覚を失い、本能がわずかに残るのみの感覚。自覚はないがまだ激しい痙攣があり(恐らく)、母音のみの大きな声をずっとあげている。「アー!アー!アー!」を繰り返していて看護師さんに「頑張って静かにしようね」と言われるが、好きでしているわけじゃないのでできない。
とにかく水が飲みたい以外の感情がない。おそらく1日半くらい経ち毒素が抜け始めたのか苦しみを明確に得る。「こんなに苦しいなら殺してくれ」と看護師さんに懇願する。硬直はとけるが激しい痙攣と大声、妄想、えずきがとまらない。
とにかく死より後遺症が恐くてたまらなかったので、自分がまだ文字を読めるかを必死に考えて、ベッドの柵に書いてある「警告 サイドレールをベッドの内側から操作しないでください。サイドレールが急に下がり、転落し、けがをするおそれがあります」という文章を(覚えちゃいました)ずっと目で追って、まだ読める、まだ読める、と必死になっていた。
(恐らく)医師に「最近恋人と別れたとかない?」と聞かれるが、言葉にならないが「そんなわかりやすい理由なら苦労してね~~~!!」とキレそうになる。(恋人と別れて死ぬ人もいるし辛さは人それぞれだからそれは否定しませんが、そのときは「は!?」となってしまいました)
その後強制的に眠らされる(透析の可能性も浮上)。
2日後~徐々によくなる、まずは妄想が消え、つぎに痙攣の過小化、吐き気の沈静化、自分のおかれている状況の理解。ベッドが少しずつ入り口に近づいていく。
看護師さんの名前が読めるようになる(発音はまだできない)。
時々激しい痙攣のぶり返し、涙、よだれ、また力の加減がまだできず人の手を怪我させてしまう。
筋肉痛の100倍みたいな全身の痛みに気づく。「はやく退院したい」と思う。
少しずつ話せるようになってくるが語彙選びや声量の調整はうまくできず、また吃音の発生。例えば看護師さんに「母は来ましたか?」と尋ねたくても「ウーッウーッ、マ、マ、マ、ママ、ママ、かんごしさん、ママ、」としか言えない状況。
点滴の量が減り料理がだされるが、薄い味噌汁を数口とお水を数口、牛乳1口が限界ですぐに吐きそうになる。
きつい後遺症を覚悟する。
時計の読み方がわからない。それが時間を示すものなのはわかるが、読み方はわからない。なのに自分が排卵期であることは把握できていて、オムツが濡れたときに「は、は、はいらんだから、血が、かも、」と伝える。が、血尿はないが子宮から出血。膣から生理2日目くらい出血があるが生理ではなく、女性にしか伝わらないだろうが、なんか感覚がちがう。内壁が剥がれたとかではなくダイレクトに血管から出ている気がする。
ODしたときの記憶がフラッシュバックし吐き気を催す。
だんだん昼夜の感覚が戻り、人の性別、名前、おおよその年齢、部屋の構造の把握などができるようになってくる。空のえずきが続き、歯磨きをしてもらうが匂いでまたえずいてしまう。楽しみにしていたぺこぱの番組見れんかったなとか考え始める(ここらへんから妄想より現実世界の把握が主になる)。
日付が気になり始める。
後悔が半端なくなり、理性的な涙を流すようになり、心の中で看護師さんの名前を呼びながら謝罪を続けるが声にはならない。あと家族に面会時間がある当たり前のことをようやく理解できるようになる。痙攣が下半身のみになり、腕はベッドの柵を掴んで歯を食い縛る。うがい用紙コップに書いてあった、Comfortableという文字が読めるか必死に考える。意味はわからないが綴りは何となく読めて、意味を理解してないことは理解できていて少し安心する。
その頃には硬直はほぼなく、柔らかい白米を一口だけ食べられるようになる。人工的な味を嫌い、母にローソンで買ってきてもらったりんごゼリーのりんごを一齧り、みかんゼリーの小さなみかんを2つ食べる。
看護師さんにリハビリの話をされるが返事はあまりできず。
1日が24時間なら時計は24表記にすべきだと真剣に考えるようになり、その場合の針の刻み方を考案し始める。「それを看護師さんに伝えなくちゃ!時計は24にすべきです!わたしが作ります!」という頭のおかしいことを真剣に訴えようとする。
だんだん痙攣が小さくなり、時折の体の硬直を除けば、一般的なくらいの痙攣になるが、痙攣のせいで点滴が抜けたり毛布に血が飛び散ったりするがまだ気にかけることができない。またずっと続いていた痙攣のせいで足の小指の爪がとれる。
えずきが時折になる。未来を考え始める。
2日かけて吐き気と嘔吐がおさまったため、全身の激しい痛みとの戦いになる。苦しいのはわかっていたが、あんなに痛いと思ってはいなかった。激しく運動したあとの筋肉痛の100倍のやつが頭皮から爪先までを支配している。メチャクチャ痛いです。人生で一番痛い。
精神科の先生に精神病棟に入院するか聞かれるが断固拒否する。
2日半かかり痙攣が僅かになり吐き気の消失、髪と下半身洗いたいな……などを考える余裕ができる。ベッドの周囲を見渡す余裕ができ、髪が激しく抜けていることに気づく。髪ゴムはあったが髪のくくり方が思い出せなくなる。
2日半後にゼリーと汁物を半分くらいなら食べられるようになるが、腕が二倍くらいに腫れ上がっていることに気付く。看護師さんを名前で呼んだり、看護師さんによる採血の結果の数値の説明の理解などが少しずつできるようになってくる。
ストローを使って氷水が自力で飲めるようになり、風呂に入ったりトイレいったりしたいなと思うようになる。先生と看護師さんに「生きるためにがんばれ」と言われそれに素直に応じるようになる。また看護師さんの世間話に「うん」「はい」と相づちを打てるようになる。
かなり頑張ってだが、ゼリーのみかんを8割食べられるようになる。
音を消したテレビを眺め内容をおおむね理解できるようになる。林先生と伊沢さんが出ていた。おいしい唐揚げを作る裏技をしていたので、あとで母に教えてあげようと思ってメチャクチャ真剣に見ていた。
全身の痛みは消えないが痛み以外の症状はほぼなくなる。
まだ知能はおかしく、50÷25の計算をするのに何分もかかる。その一方で、暗記した覚えのない『失恋ショコラティエ』の1巻1ページ目から頭のなかで読み返すことができた。おそらく脳の働く部位が極端におかしくなっていたのだと思う。
服薬から約3日後、昼夜を完璧に把握できるようになり、看護師さんたちに謝罪できるようになり、退院を逆に不安がるようになる。
服薬から3日後~自分で簡単なベッドの操作をしたり寝返りを打ったり声を出して看護師さんを呼んだりできるようになる。
オムツははめたままだがおしっこの管を抜き、点滴を抜き、ふやふやの野菜と豆腐と牛乳なら8割食べられるようになる。
人の手を借りて歩く練習、トイレに行き自力で排泄、時間はかかるがふくこともできるようになる。
痛みと声以外の症状はなくなり、飛び降りした向かいのベッドの別患者の心配をするようになる。
1/29、服薬から3日半くらい、きょう退院しましょうと言われる(重体重傷の人が運ばれる場所っぽいので、命の危機だけは脱したことが伺える)。退院は不安だがそれに従う。
人の手を借りて、なおかつ十メートルごとに休めば歩けるようになり、ああ血がでてるからナプキン買わないとなあとか考えられるようになる。
寝苦しさはあるので、病院では意識の混濁時以外はほぼ寝られず(カフェインだしね)。途切れ途切れだが家族に謝罪できるようになる。
自力着替えは無理だが前開きのものなら自力で着られ、疑問を先生や看護師さんに聞けるようになる。うっすいコンソメスープを濃いなと感じる。
1/29の14時頃退院、自力歩行はできないが、介助を得ればトイレでの排泄、歩行、立ったり座ったり、身の回りのことができるようになる。
生きなきゃなと思い、帰りの車でTwitterの心配をする。
15時頃、10mくらいならふらふらだが自力歩行ができ、トイレでの排泄やナプキンの交換も自力でできるようになる。処理もできるが、拭くだけで数分がかかる。
全身の激しい痛みとうめき声は相変わらずだが、15時頃~自宅ベッドで汁物を進んで摂取し、LINEやTwitterにアクセスする。思考と打つのに普段の10倍くらいかかるが、多少の誤字脱字のみとなる。
ようやく少し眠れる。
1/29(服薬から3日半すこし)、全身の痛み(少しまし)、うめき声はあるが、汁物を接種するなど食欲が少しずつ甦り、日常に戻りつつある。風呂などはまだ不可能。
以上が退院までの地獄詳細です。方法にもよるけど、これから死ぬみんなはここに引っ越すし、さらにその先に引っ越すので、わたしは「まあ……その勇気あるなら人生どうにかなるやろ」というわたし自身クソ聞きあきた陳腐なことを言いそうになりますが、とにかくやるならガッツしかない。わたしはもう二度としたくないです。
現在も子宮からの出血や全身の痛み、内臓の痛み、麻痺、うめき声、記憶の混濁などがあるので、また回復したらそちらも「地獄から生還したらそっちもまあまあ地獄だったよ編」としてアップします。
https://highb.hatenablog.com/entry/2020/02/03/155423 こちらです
これから先の人生には不安しかないけど、いまは簡単な計算をアプリでやったり文字を書く練習をしたりしています。
ま、自殺って結局「自分を殺す」わけだからそんな簡単にはいかないですよね。当たり前。
死の否定は難しくても生命の肯定はしていきたいですね。
メンヘラがODで自殺未遂して地獄を見た(地獄編) - 現金満タン、ハイオクで。
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07032350
丁度幼女の左乳房を薄く剥ぎ取ったあたりでふと作業の手を止め、そもそも私は何故女児が好きなのか、と思考を巡らせ始めた。
部屋が寒い。何か羽織りたい。
ピロン、と机に放置していたスマートフォンにポップアップが表示される。ああ、設定していたスケジュールだ、と、ポップアップを消してから、隣の部屋、テレビの前へと座った。手の中にあった冷えた幼女の左乳房(といっても薄っぺらいそれは機能としては乳房だが見た目は投げつけられた水風船さながらだ)を掌で揉んで温めて一口分齧り、そして歯の力で噛み切ることの難しさを思い出して、一旦皮膚へ爪を立て、引き裂くように顎の力を込めて一部をかじり取った。
外皮を下にして舌の腹にそれを乗せれば、微かに感じるふわりさらりとした産毛、そして馴染むような吸い付くような不思議な感触。やはり人と人だと、親和性も高いんだろうか?心地いい、まるで元あった場所に帰ったかのように、私の舌の上で寛ぐ幼女。
口の中でそれを少し転がしたあと、ゆっくりしがみながら、テレビのスイッチを入れる。溢れ出る組織液はほんのりしょっぱく、舌にまとわりつく脂分も少し感じる。子供の方がむしろ皮下脂肪はある方だと、この食感がいつも思い出させてくれる。唾液腺から唾液が溢れ出て口の中に旨味の洪水をどばぁ、と作る様子が脳裏に描かれて、至福の時間が訪れたことを知らせてくれる。
アナウンサーの声が流れた瞬間忘れ物をした!と思い出して慌てて部屋に取りに戻った。いけないいけない。これを背負っておかないと、と、名札付きの赤いランドセルを背に背負う。比較的華奢で良かった。女児用のカバンだが私に背負えないこともない。肩周りが窮屈だけど背負っているうちに慣れるだろう。だってランドセルは丈夫な革で出来てるから小学校の6年間振り回したって持つような代物なんだ。考えついた人の技術に脱帽。ブラボー。スタンディングオベーション。
駆け足でテレビ前のソファー、定位置へと戻り、テレビの音量を連打して上げる。24。私の設定温度は決まって24度だ。何故なら。24は美しい数字だ。偶数、陰陽道ではその昔、陰の数だと揶揄され不吉な扱いすら受けていた偶数。割り切れる、なんて最高に気持ちが良くて素晴らしいじゃないかって私は思うけど頭の悪い世間はそうじゃなかったらしい。今でも結婚式のご祝儀とかじゃ別れることが出来るから推奨されない数らしいね。でもよく考えれば二人で仲良く分けられた方が円満に回りそうじゃない?今後の人生。って思うけどまあ結婚式に出席することなんて今までもこれからもないから気にしないでおこう。
夕方のトップニュース。見出しで一応確認はしていたが、もちろん話題は例のアレだ。分かっていたからわざわざ冷凍庫に眠っているハーゲンダッツや書斎に常備している白い恋人やらを差し置いて女児を肴に、番組の始まる2分前にアラームをセットしておいたんだ。私は予定調和が好きだから、予定通りの姿で幸せを噛みしめたい。
『先日、行方がわからなくなっていた○○県○○市の○学○年生、○○あかりちゃんですが、依然として足取りは掴めないまま、今日も早朝から地元の消防団、警察による大規模な捜索が再開されました。』
映像の中でいかつい顔の男達や年金暮らしで暇そうな年寄りどもが深刻そうな顔で列を成し、山の中、茂みの中を棒をつんつくつんつくしながら声を張り上げあかりちゃんを探している。涙ぐましい光景だなぁ。
そういえば先日近くのドラッグストアでチョコパイの安売りをしていたのに、丁度荷物が多くて買いそびれていたことを思い出した。ああ悔しい。食べたかった。今手元にチョコパイがあれば両手に花なのに。ファミリーパックはなかなかに高くて、特売日じゃないと手が出せないのに。なのになのにが多すぎて反省。あの時手間を惜しんでもう一度買いに行かなかったのは自分に甘い私だ。
何を隠そう私は甘いものには目がない。何をするにも糖分は必要だ。脳を動かすにあたって人間はブドウ糖を摂取する必要があり、身体の最上部、お上に君臨しているこの崇高な脳髄様は、最高の栄養と酸素とが入った血液を余すところなく啜り倒して思考をこねくり回している。まあ、脳髄が実際に思考をしているのかについては私の愛読書、夢野久作先生の「ドグラ・マグラ」にもある通り検証の余地があるが、概ね思考している、と言っても間違いではないだろう。脳には謎が多い。
そんなわけでブドウ糖を多量に消費する私の愛しい脳髄は、時折強烈な糖分を狂ったように欲する。脳が溶けそうな、むしろ頭が悪くなりそうな甘ったるいチョコレートやら、シロップをふんだんに混ぜ込んだココアやらホットミルクやら。果てにはガムシロップやメープルシロップやらまで欲した時には、ついに頭がおかしくなってしまったかと心配したほどだ。つまりは私にとっての甘味は失うことなど考えられない、麻薬のようなもの。上白糖に依存性があるというニュースが巷を駆け巡ったのはいつのことだったかな。
そういえば一人でテレビを見るのは寂しい。と、ニュースを見たい気持ちも引きずりつつ、(どうせ録画してあるし過去のものも含め何度だって時系列を追って見ている)部屋から妹を連れてまたテレビ前のソファーへと舞い戻った。機嫌の悪そうな、伏し目でテレビを見つめる横顔を見ながら、口の中に残っていた残りカスを手のひらに出してみる。なんだか、こう、皮の残りというのは味気のない、口の中にへばりつく薄っぺらい粘性のないガムのようになって不快だ。ガムなら飲み込めるがこれはあまり飲む気にはならない。だからいつも出して適当に捨ててしまっている。活用法がわからず、揚げたり焼いたり茹でたりでなんとか食べることもあるが生食の場合は廃棄一択。勿体無いお化けが出そう。右手に持った幼女の皮膚片から二口目を齧りとり、また口内で転がしてしがむ。じゅわりと溢れ出るしつこい皮下脂肪、この一瞬だけがどうにも至福で美味い。が、食べ過ぎると後々胃もたれを起こすから注意をしないといけない。歳はとりたくないもんだ。
眉毛が痒い。ぽりぽり、とかいたら指先にぬるつく感覚。昨日食べた尻肉の脂が、もう顔に出てきているらしかった。消化出来ないはずはないんだけど、何故か顔のテカリに反映されるあたり私ももうお兄さんではなくおじさん、いや、前言撤回。まだお兄さんでいたい。空いていた左手で顔を拭い、気紛れに隣にいた妹の顔に脂をなすり付けてみた。顔の左側にテカリの線が3本入って、民族のようにも見える。かさかさな肌が心配になって、右手に持っていた皮膚片の内側、皮下脂肪を妹の顔に貼り付け、ごしごしと皿でも洗うように塗り付けてみた。うん、いい。でも汚れてしまった。しまった、洗えないのに。
ニュース番組では事実の報道が終わり、スタジオにいるど素人のコメンテーターが神妙な面持ちで話し始めた。面白い。この瞬間が私はとても好きだ。興奮してきた、と、妹の顔に乳房の皮膚片を貼り付けたまま、妹の背中へと手を差し入れ、中に取り付けた操作用の棒を握り締めた。ふふ。もう楽しい。既に楽しい。
『こういった事件、事故が何故起こるのか、責任は一体どこにあるのか、考えなければいけません。』
「出ました。日本人特有の責任論。責任責任って、じゃあ誰かが代わりに失踪した娘に成り代われば、親御さんは満足するのでしょうか!?」
この場はまるで朝生。妹の首がぐりぐりと回り、上っ面ばかりきれいなコメンテーター達を正論でめった打ちにしていく。
この腹話術人形、作るのにかなり苦労した。初代はただ市販の人形と首を挿げ替えただけだった。動かせないことがひどく不愉快で、次は市販の人形に皮を被せた。剥製や、世界一美しいミイラのような想像をしていたけど、やっぱり素人じゃあそうは上手くいかず、萎びてそれは酷い有様だった。人はいつでも試行錯誤を繰り返し、素晴らしい成果をあげるんだ。先人達の数多の失敗の上にこそ、今の私たちの生活や人生は成り立っている、と思っている。あ、棒動かすの飽きた。喋らせよう。なんてったって今回の妹は特別カスタムを施していて、なんと、口が動く。カラクリを説明してしまえば至極簡単で、丁度舌の裏のあたりに親指が入る位の穴を開けているだけ。それだけ。天才的なアイデアは時として拍子抜けするほど簡単な構造だったりすることを、まさに思いついた瞬間私は実感した。中身をくり抜き、骨と皮を残して中を木の枠で補強して、下顎と首の可動域を広げた。それだけでかなり楽しくなるなんて、初代が知ったらどう思うだろう。私もして!って思うんだろうな。ごめんね妹、来世の私達に期待しよう。
何が面白いって、妹の頭の中に鈴を一つ入れたこのひょうきんな発想。チリン、チリリン!周りを論破するたびに小馬鹿にするように妹が鳴る。バーカバーカ!
「あれ、何の話しようとしたんだっけ。」
テレビの上の空間を暫し見つめて、やっと思い出した。そうだ、何故女児が好きなのか、だ。今日のテーマはそれだった。一旦妹を部屋に返そう。もうテレビは終わったし、朝生ごっこも妹の完全勝利Sで終わっ���し。最高。そうだ、喉乾いたからアップルジュースでも飲もうかな。冷蔵庫を開ける。ラインナップは水か麦茶かアップルジュース。よし、在庫あり。さすが私の記憶力。アップルジュースは、口内の粘つきやらしつこさやらを全てかっさらってくれる有能な子。オレンジジュースはダメ。酸っぱさが食べたものによっては苦さに変わるし、そもそも私の使ってる歯磨き粉がオレンジ味だから萎えちゃう。アップルジュースをコップに出して机に置いて、妹を部屋に返した。戻ってきた時つい机を蹴っちゃって、倒れかけたコップを咄嗟に支える。
「あばばばば。」
あっぶないあぶない。こんなハプニング望んでない���私。まったくもう。おっちょこちょい。あ、ほっぺの皮膚片、そのままだ。忘れてた。あちゃー...。カピカピになっちゃうかな。まあいいか、あと片方あるし、それはそれで斬新なメイクみたいになるかな。でなんだっけ。晩ご飯までの時間潰し。あぁそうだ、女児趣味の原因。頭の中が煩雑で、いつも思考があっちこっちに飛び回るのが私の困った癖。
家族構成は、美しい母、そして静かな父、私、だった。しばらくの間は。そう、少し経って、妹が生まれたんだ。妹。初めて見た妹の姿は、夜な夜な父がむしゃぶりついているあの細い足が二本生えた股からひり出されたとはとても思えないでっぷりとした、そして管に塗れた私の可愛らしい妹の姿だった。顔はどちらにも似ていない、そして時々豚のような声を上げて唸り、周りの機械が喧しい合唱を始める。合掌。子供ながらに、「異常」が生まれたと認識した。天変地異、のような感覚だったかもしれない。ともかく、自然界にはあり得ないその異物を、私は己と血の繋がった人間、妹だと正しく認識し、むしろ愛着が湧いた。それはわかりやすくいうなら、近所のデパートの見切り品の中にあった、糸がほつれ綿が飛び出たぬいぐるみを見つけたような感覚だった。ああ、かわいい。可愛い。と、思った。本当に。まさかその可愛い妹が、父にむしゃぶりつかれてるなんて、その頃の私はよもや思うまい。未来から来たと言っても信じないだろう。
中学生だった私が、深夜トイレに起き、少し扉が開いていた寝たきりの妹の部屋を覗いた時、ちょうどこちらへ足を向けて横たわる妹の股倉に、父親が顔を突っ込んでいた。猫背気味で丸い背中。じゅるる、ずぞぞ、と、穏やかで悍しい音が聞こえた。ずぞ、じゅる、じゅっ、じゅるる。
頭を撃ち抜きたいと思った。勿論己の頭だ。衝動だった。日本に銃刀法があって良かったと心から思った。突発的な自殺に走ってしまう人の気持ちがほんの少し分かったような気がした。父は下の服を着ていなかった。
妹は異常だと思っていたが、果たして見た目の異常さと、中身の異常さはどちらが深刻で疎まれるべきものなのだろう。この問いに答えはまだ出ていない。なんて堅苦しくなっちゃったけど結局興味持ったのはあの時覗いた妹と同じくらいの歳の子だししゃぶり尽くしたいのも基本的には股倉ばっかりなんだよね。ああ、ちなみにそのあとしばらくして母が首を吊って、父は妹を置いて逃げたんだ。妹も、数年後に事故で亡くなってね。見事綺麗さっぱり無くなったから、私の人生には「しがらみ」ってものがないんだ。自由はいい。自由に憧れ続けて籠の中で死に絶えるなんて私には耐えられないよ。
考え続けて疲れてきたから、と息抜きにテレビをつけた。リモコンをぽちぽち。レコーダーに残された無数の映像は、どれも夕方のニュースを編集したもの。朝のニュースに比べて、昼から夕方、特に夕飯前のニュースには表現がリアルで、残酷なものが多いっての知ってた?朝は皆嫌なことを見たくないけど、仕事したり家事して疲れた人間たちは誰かの不幸を餌に一休みするんだなって私は思うよ。めんどくさーいって肉放置して腐らせる前に、今度こそはモチベ上げてこ。つって。
『○○は、元気で、すれ違う人に、挨拶をするような、素直な子です、だから、誰かについていってしまったとしたら、お願いですから、あの子を返して...』
と言われても、もう大半は私の内臓を通過して下水に旅立ったし、身につけてた衣類は燃やしちゃったし、髪の毛とか爪はコレクションしてるから返したくないし、どうしようもないんだよな。骨?そんなもん貰ってどうすんの?カルシウム取りたいなら牛乳飲んだ方がいいと思うな、私としては。
なんだか映像を見てたら下半身がむずむずとしてきた。生理現象か?いや、違う。これは性的な興奮のやつだ。暫しトイレにドロン。
はぁ。帰ってきたらまだ母親らしき女が泣いてる。テレビも欲しがるよね、引っ張って泣かせるような質問して。ちょっと眠くなってきた。けど、時間は17時すぎ。晩ごはんには早い、寝るにはもっと早い、昼寝には遅い。こんな時の選択肢は寝る一択。私は己の欲望を抑えるのがとても嫌いだ。寝たい時は寝るに限る。雨の日は休むに限る。でも起きたら流石に処理しないと、さっきからぷぅぷぅと何匹かハエが飛んでて頭がおかしくなりそう。なんたって私は虫が大の苦手で、部屋に殺虫剤を撒き散らして私が殺されかけたこともあるくらいの虫嫌い。よく考えたら別にそこまで美味しくて美味しくて震えるってわけでもないしむしろ顔が脂ギッシュになるのになんで食べるんだろう?分かんないけど、なんか食べたらお腹の奥がじんわり熱くなって、気持ち良くてぽわっとする。孕んだような感覚?孕んだことないけど。だから内臓は諦めるけど可食部はなるべく丁寧に食べたいんだよね。まあいいや、とりあえず眠いし、すごい眠いから一旦寝よう。おやすみなさい。
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