#世羅郡観光
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kinop37p · 2 years ago
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娘が行きたいという
大成龍神社 に参拝
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雲を見てたら 龍神雲 が現れた
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娘が呼んだのだろうか?
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nokogiriyamaartmuseum · 2 years ago
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鋸山シンポジウム開催のお知らせ
令和3年7月、鋸山一帯は日本遺産候補地域に認定されました。 富津市側に残る石切場の産業遺跡と、鋸南町側の日本寺を中心とした仏教関連遺跡が一体化し、鋸山の神秘的な空間をつくりだしています。
今回のシンポジウムでは、日本寺を中心に“鋸山の新たな魅力”を掘り下げていきます。 仏教にかかわる歴史文化的な側面だけでなく、地域の観光拠点としての側面も視野に入れ、多彩な専門家・地域事業者と、これからの観光活用も検討していきます。
地域の貴重な遺産をどう次世代に残し、活用していくか。多くの方のご来場をお待ちしております。
【開催概要】 日時 : 2023年2月19日(日)13:00開演(12:30開場・15:30終了予定) 場所 : 鋸南町立中央公民館(千葉県安房郡鋸南町吉浜516番地) 主催 : 鋸山日本遺産「候補地域」活用推進協議会
*入場無料、事前予約は不要です。直接会場にご来場ください(定員200名)
当日はYoutubeにて生配信(ライブ)を行います。こちらからもご覧いただけます。
【プログラム】 日本寺から考える“鋸山の新たな魅力” ~歴史研究と観光活用の視点から~
第1部(研究発表) 13:10~13:40 「日本寺の“歴史”を考える」 「鋸山日本寺ー石仏たちが織りなす仏教世界ー」 笹生 浩樹(鋸南町立歴史民俗資料館館長)
13:45~14:15 「日本寺の千五百羅漢」 稲本 章宏(木更津市郷土博物館金のすず)
第2部(パネルディスカッション) 14:30~15:15 「日本寺の“活用”を考える」 大塚 克也(道の駅保田小学校校長) 安森 亮雄(千葉大学工学研究院建築学コース教授) 鈴木 裕士(ザ・フィッシュ社長/金谷ストーンコミュニティー代表) 笹生 浩樹(鋸南町立歴史民俗資料館館長) 進行:宮里 学(山梨県庁埋蔵文化財センター調査研究課長)
【お問合せ】 日本遺産候補地域「鋸山」シンポジウム運営事務局(株式会社千葉日報デジタル内) 日本遺産候補地域「鋸山」シンポジウム 日本寺から考える“鋸山の新たな魅力” ~歴史研究と観光活用の視点から~
千葉日報
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oki-haru · 2 years ago
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業の花びら ⅴ
異空間の範囲
 賢治が幻想の「異空間」を十界と同一視したのは、どのような理由からだろうか。
 十界とは、天台宗の教義における、6つの迷いの段階(地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人間界・天上界)と4つの悟りの境地(声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界)を合わせた、10の世界のことである。十界は、賢治の暮らす人間界も含む。人間界は、家庭や職場など人々と共有している空間だが、自分の属していない別の世界である「異空間」は、幻想・幻覚として現れる。「修羅」である賢治が修羅界に属し、賢治の周りに住む人々が人間界に属していたとするならば、幻想の「異空間」は、修羅界や彼の憧れた天上界のことかもしれない。
 本章では、第二集の心象スケッチの中から、「異空間」の幻想と思しきものをいくつかの種類にまとめ、どの世界に対応するか探っていく。
1 異空間の投影
 「一九 晴天恣意 1924, 3, 25,」下書稿(二)第一手入形には、まさに「異の空間」ということばが出てくる。冬の空に積雲が浮かび、それを「異の空間」の「白く巨きな仏頂体」「高貴な塔」と表現している。
つめたくうららかな蒼穹のはて 五輪峠の上のあたりに 白く巨きな仏頂体が立ちますと 数字につかれたわたくしの眼は ひとたびそれを異の空間の 高貴な塔とも愕ろきますが 畢竟あれは水と空気の散乱系 冬には稀な高くまばゆい積雲です とは云へそれは再考すれば やはり同じい大塔婆 いたゞき八千尺にも充ちる 光厳浄の構成です
 この「高貴な塔」とは、すなわち「塔婆」(仏舎利)だという。この幻想の「塔」は、十界の内どの世界に属するものなのだろうか。
 なお、下書稿(二)第一手入形で「五輪峠」だった場所は、その一つ前のバージョン「一九 晴天恣意(水沢臨時緯度観測所にて)1924, 3, 25,」下書稿(一)最終手入形では「種山ケ原」となっていた。種山ケ原から五輪峠というロケーションの変更は、どのような意図で行われたのだろうか。
 種山ケ原は、奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる標高600~870mの高原地帯で、藩政時代から馬の放牧地として利用されていた。別名「種山高原」とも呼ばれる。種山ケ原が舞台となった作品は多く、童話『風の又三郎』『種山ケ原』、戯曲『種山ケ原の夜』などがある。
 五輪峠は、種山ケ原から北へ約8kmほどの位置にある。賢治は実際に、岩手軽便鉄道鱒沢駅から五輪峠を経て人首方面へ進み、水沢緯度観測所、現在の国立天文台水沢VLBI観測所に向かったという。その一連の過程が、第二集の「一六 五輪峠 1924, 3, 24,」「一七 丘陵地 1924, 3, 24,」「一八 人首町 1924, 3, 25,」「一九 晴天恣意(水沢臨時緯度観測所にて)1924, 3, 25,」に収められている。
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 「一九 晴天恣意」を読み進めると、幻想の仏舎利が立った空の下には、樹やイリスが生え、石塚のあることが示される。
あの天末の青らむま下 きらゝに氷と雪とを鎧ひ 樹や石塚の数をもち (略) 斯くてひとたびこの構成は 五輪の塔と称すべく 秘奥は更に二義あって いまもその名もはゞかるべき 高貴の塔でありますので もしも誰かゞその樹を伐り あるひは塚をはたけにひらき 乃至はそこらであんまりひどくイリスの花をとりますと かういふ青く無風の日なか 見掛けはしづかに盛りあげられた あの玉髄の八雲のなかに 夢幻に人は連れ行かれ 見えない数個の手によって かゞやくそらにまっさかさまにつるされて 槍でづぶづぶ刺されたり 頭や胸を圧し潰されて 醒めてははげしい病気になると さうひとびとはいまも信じて恐れます
 そこで樹を切ったり石塚を壊して畑を作ったり、イリスの花を摘んだりすると、祟られる、あるいは罰を受けてしまうようである。夢の中で、逆さまに吊るされて槍で刺されたり、頭や胸を押し潰されたりし、夢から醒めてみると、実際に病気になってしまうのである。
 石塚には何が祀られていて、何に祟られてしまうのだろうか。現存する最初のバージョンである「一九 晴天恣意(水沢臨時緯度観測所にて)1924, 3, 25,」下書稿(一)最終手入形では、樹や石塚に「鬼神」が棲んでいる。棲んでいるという表現だが、「由緒ある」���とから、祀られていると考えても良いだろう。
古生山地の峯や尾根 盆地やすべての谷々には おのおのにみな由緒ある樹や石塚があり めいめい何か鬼神が棲むと伝へられ
 「一〇六 石塚〔日はトパーズのかけらをそゞぎ〕1924, 5, 18,」下書稿(一)第一手入形でも、樹や石塚には「鬼神」が棲んでいる。
一本の緑天蚕絨の杉の古木が 南の風に奇矯な枝をそよがせてゐる その狂ほしい塊りや房の造形は 表面立地や樹の変質によるけれども またそこに棲む古い鬼神の気癖を稟けて 三つ並んだ樹陰の赤い石塚と共に いまわれわれの所感を外れた 古い宙宇の投影である    (わたくしはなぜ立ってゐるか     立ってゐてはいけない     鏡の面にひとりの鬼神ものぞいてゐる                第一九頁) おほよそこのやうに巨大で黒緑な そんな樹神の集りを考へるなら わたくしは花巻一方里のあひだに その七箇所を数へ得る
 このような樹や石塚と鬼神の組み合わせは、「五二〇 巨杉 1925, 4, 18,」でも繰り返される。賢治は、「古い鬼神の気癖を稟けて」すなわち、鬼神の性質を授かって不思議な姿になっている樹をみて、人々の「所感」の外にある「古い宙宇」が、樹や石塚に「投影」されていると感じている。人々の感覚の外にあるため、幻想の「異空間」が投影されていると考えられる。「古い」という形容詞からは、「異空間」は空間的にだけでなく、時間的にも過去に隔てられていることもわかる。①古い、②樹、③石塚、④イリス、のある場所に「異空間」を幻視しているようである。
 段落が下げられ、丸括弧で括られた4行も重要である。「わたくし」は立っているために、水面に映る自分の姿を覗き込むことができるのだが、そこに映っていた「わたくし」の姿は「鬼神」であった。この主語が作者である賢治だとすると、「鬼神」とは「修羅」のことである。①〜④のキーワードと結びつく「異空間」は、修羅界なのだろうか。
 賢治の「修羅」は杉などの樹木に喩えられてきた。「異空間」の性質を発現する「樹神」の集う場所が、花巻には7カ所もあるという。「樹神の集り」は、「一九 晴天恣意」で言われるように「由緒ある」「古生山地」にあり、具体的には「種山ケ原」「五輪峠」などの名前を挙げることができるのかもしれない。
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ari0921 · 4 years ago
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月14日(火曜日)
通巻第7050号 
 コロナ禍は何かの祟りではないのだろうか?
  科学も医学も合理主義も、疫病解決に役立っていないではないか
**************************
 疫病大流行。文献的に最古の事例は崇神天皇の御代である。
『古事記』は以下のごとく惨状を書いた。
 「この天皇(崇神)の御代に疫病多に起こりて人民死にて燼きむとしき。この天皇愁ひ嘆きたまひと神床に坐しし夜、大物主大神、御夢に顕れて曰りたまひしく、『こは我が御心ぞ。故、意富多多泥古(おほたたねこ)をもちて、我が御前に祀らしめたまはば、神の気起こらず、国安らかに平らぎなむ』とのりたまひき」(岩波文庫版112p)。
 疫病は崇神天皇以前にも頻繁に起きていたと考えられるが、記録としては、崇神天皇の時代が初で、しかも国民の大半が死んだとの記載があるような猖獗を極めた。
 神の怒りを懼れ、タケミカツジの子である「おほたたねこ」を神主として、三輪山に祈祷し、御社を造成したところ、疫病はやんだ。疫病は神々の祟りという認識が古代人には広くあった。
 時代はぐんと下がって聖武天皇の時代、平城京を仏都として造り替えた功績、大仏殿の造営で知られる聖武天皇は、じつは平城京の前にいくども遷都している。
 疫病と災害の原因は祟りだと考えていたからだ。恭仁京の建設が本格化していた。しかし地の利、水利など諸条件が揃わず、藤原京、平城京が廃止されたように、つぎは柴香楽へと遷都する(現在の滋賀県甲賀郡信楽)。同時に難波にも副都の宮殿を建てていた。柴香楽宮は放火による山火事で廃棄された。
 遷都の理由は旧来の風習を打破し、人事を一新し、守旧派と敵対勢力を追い出すためだったと歴史学者は賢しらに「科学的に」「合理的に」解釈したが、かような政治的理由はむろんあっただろう。
しかし一番の動機はじつは疫病対策だった。そのうえ祟りを懼れての遷都ではなかったのか。皇位継承をめぐってのだましあい、謀、暗殺が続き、怨霊が漂っていた、と当時の人々は認識していた。
 藤原氏の全盛は中臣鎌足の子、藤原不比等が天皇の外戚となって大活躍し、陰険な策謀をもって政敵をつぎつぎと冤罪を仕掛けて葬り、藤原四兄弟は皇子後継をめぐる政争で、最大の政敵だった長屋王を冤罪をでっち上げて葬った。
 ところが、疫病は藤原四兄弟もあいついでに葬る。因果応報、長屋王の祟りだと囁かれた。この四兄弟の死は、それまで権力の下層で燻っていた藤原仲麻呂が中央舞台に踊り出す契機ともなった。
 ▼神社にかわって仏教寺院が祈り��場所となった
 天災は豪雨、洪水、河川の氾濫は凶作と飢餓を産みだし、そのうえ疫病である。国家安泰を祈願するために神道に替わって仏教寺院の造成が急がれ、神社への祈りが仏教寺院へと祈祷場が変わったことに、とりわけの留意が必要である。
 聖武天皇は急激に仏教へ帰依し、全国に国分寺の建設��命じた。仏教は人々の不安を吸収し、救いをもたらす信仰に置き換わった。天平六年(734)畿内は大地震に襲われた。この年に遣唐使が帰国したが、入れ替わりに新羅の使者が太宰府にやってきた。
 「凶作によって人々が困窮したところを疫病が襲い、恐るべき大流行をもたらした。流行は食糧の乏しくなった夏に、まずは太宰府管内からはじまり、冬までに全国各地に拡がった。発生地からみて、遣唐使か新羅使が列島社会に持ち込んだものと考えられる」(吉川真司『聖武天皇と仏都平城京』、講談社学術文庫)。
 疫病が外国からもたらされることは古代からの常識であり、武漢コロナはシナ大陸からやってきた。梅毒も江戸時代に外国人が持ち込んだ。
 奈良時代の疫病は三年続いた。藤原四兄弟が次々に死に、これが僥倖となって藤原仲麻呂が急激に台頭したことは述べた。
疫病による朝廷の被害は皇族、官吏の三分の一に及んだ。全国の死亡率は25%から35%とされた。和泉国で45%、駿河で30-34%、豊後で30-31%が死んだという記録は正倉院文書に残る。
 令和時代のコロナ災禍は中国湖北省の武漢で発生し、日本にもたらされた。やはり外国との接点が多い地方、都市の被害が甚大になるのも古今東西、同じである。
聖武天皇は、疫病の原因を長屋王の怨念と考えた。古代から中世にかけて、科学は発達しておらず、曖爽から夜明け、日中から夕闇と到り、夜は真っ暗な闇が支配する。古代人は闇に鬼が、魑魅魍魎が存在知ると考え、怨霊を信じていた。電気はない。書物も少なく、医学は未発達である。その不安を人々は宗教に求めるのだ。
伝来の神道より仏教を信仰する人々が増え続け、留学生が帰国したおりにもたらされた仏典や新しい信仰スタイルが急拡大し、皇室も人民も仏教に救済を求めた。
 ▼神仏習合が本格化した
ならば古来より宮廷人の拠り所としていた神道への信仰はどうなったのか。じつは、ここで初めて神仏混交が本格化するのである。
神社勢力はだまっていたわけではない。強烈な軋轢が生じるのは当然であり、そこで「有力な神々が仏教に帰依する。あるいは仏教を(神社が)護持するという言説を用いて、新旧イデオロギーの調整が吐かされた」。神仏混交という「日本教」が全土に拡大した。
 「神仏習合の深まりとは、日本古来の神祭りが、外来宗教である仏教によって『文明化』されたことへの証しである。これを受容し、あるいは反発するうちに『神道の自覚過程』が訪れる。神祇祭祀に特有のものがあらたに見出され、やがて中世につながる神国意識が形作られて入った。それはイデオロギー面における『国風文化』の生成であった」(吉川前掲書)。
ならば後世、『神皇正統記』で北畠親房は、この聖武天皇と、崩御後の光明皇后の仏教への急傾斜をいかに論じたのか、興味がある。
想定外だが、後醍醐天皇の改革を熱狂的に支持した北畠親房は、聖武天皇、光明皇后の仏寺建設、大仏開眼、国分寺の建設令、外国からの高僧の来日などを淡々と記するのみで批判はなく、むしろ次の称徳天皇が、一時期に仲麻呂に惠美押勝の氏を給え、まつりことを委任したことも客観的にのべる。
そのうえで、「後に道鏡という法師また寵幸ありしに、押勝(藤原仲麻呂)いかりをなし、廃帝をすすめ申て、上皇の宮をかたぶけむとせしに、こと顕れて誅にふしぬ(道鏡を寵愛したため、称徳天皇廃帝を謀して露見し、仲麻呂の乱は潰えた)」と、経過をのべたあと、道鏡批判に移るのである。
「法師の官に任ずることは、もろこしより始めて、僧正、僧統などといふ事のありし、それすら出家の本意にはあらざるべし、いはむや俗の官に任ずる事あるべからぬ事にこそ。されど、唐土にも南朝の宋の世に惠琳といひし人、まつりごとにまじらいしを黒衣の宰相といひき。」などと多数の唐の例を引きつつも「法王の位をさずけられたりし、猶あかずして皇位につかんといふこころざし有りけり。女帝さすがに思ひわずらひ」、和気清麻呂に神託の真偽を調べよと宇佐神宮へ派遣するのである。
仏教に帰依した女性天皇が、神道の託宣に頼ったという視点で見れば、神仏習合が、顕然と進んでいた状況を物語る。
 ▼無実の罪に陥れられた早良親王の怨霊
 早良親王は光仁天皇の皇子である。母は高野新笠(たかのにいがさ)。両親が百済系とされたために正妻とは認められず側室として桓武天皇、能登内親王、そして早良親王の生母である。早良親王は皇位継承権の有資格者だったため桓武天皇の皇太弟に立てられていた。ところが藤原種継の暗殺に関与したとして廃された。
 母方が皇族ではなく、側室だったために早良親王は早くに出家し東大寺羂索院や大安寺東院に住み、「親王禅師」と呼ばれた。天応元年(781年)に同母兄・桓武天皇の即位があり、還俗、立太子された。すでに桓武天皇には安殿親王(後の平城天皇)がいたが、万一の備えとして安殿親王の幼帝即位を避けるためだった。もとより東大寺で高位の僧侶だったこともあり、早良親王は妃を迎えず、子もなかった。
 延暦4年(785年)、造長岡宮使・藤原種継の暗殺事件に突如、巻き込まれ、乙訓寺に幽閉された。無実を訴えるため絶食、淡路へ配流される途中、守口付近で憤死した。
種継暗殺は桓武天皇留守中の事件だが、東大寺は親王禅師(早良親王)に後事を託したとされ(『東大寺華厳別供縁起』)、還俗後もなにかにつけて東大寺は早良親王に相談していたという。桓武天皇は道鏡事件の経緯から僧侶の政治関与の弊害を懸念し、長岡京遷都を急いだのだ。
長岡京遷都の裏の目的は東大寺など奈良寺院の影響力排除である。
その後、皇太子安殿親王が発病や、桓武天皇妃・藤原旅子・藤原乙牟漏・坂上又子の病死、生母高野新笠の病死と疫病の大流行、くわえて洪水が相次ぎ、それらは早良親王の祟りであるとして幾度か鎮魂の儀式が執り行われた。
そればかりか、延暦19年(800年)には早良親王に「崇道天皇」が追称され、それでも祟りが収まらずとみるや、五年後に「崇道天皇陵」を造営する。
附近には早良親王を祀る嶋田神社があり、奈良町に崇道天皇社、御霊神社で祭神として祀られた。東大寺の高僧が神道で祭られたのである。
 
 令和の疫病は、それなら何の祟りか。いささか神懸かりと思われるかも知れないが、靖国の英霊を蔑ろにしているからではないのか。
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2ttf · 13 years ago
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reindeer02 · 6 years ago
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aurora arc 全曲解説
どうも、来ましたね、この日が。
BUMP OF CHICKEN 3年半ぶりのアルバム 「aurora arc」 全14曲
この日をどれだけ待ったことか… アルバムのタイトルにあるオーロラの通り、神秘的な曲が多いなと感じた 新しさ、新鮮さの中に懐かしさや切なさがあるからだろうか。 宇宙や天体のスケールの中に、とても身近に感じるものがあるからだろうか。
アルバム単位でみても、今回のアルバムはかなり神だと思う。笑 すべての曲から藤くんのセンスを感じるし、やっぱ半端ねぇなって ひとつひとつの曲が持つ力が大きすぎて、ベスト盤みたいになってますね
もうこのアルバムを聴いたら、「昔のBUMPは~で良かった」 なんて口が裂けても言えないんじゃないかな それほどに鮮烈に、素晴らしい楽曲に仕上がっている それが解らない人はBUMPの何たるかを理解していない笑
藤くん、もう40歳よ。BUMP、23年目よ。 どうなってるんだ本当に 今回のアルバムの内容的にも少し大人向けな感じはする、 歌詞もどんどん深くなっていっている だけれど、年齢というか老いみたいなものを曲から一切感じられない。 BUMPに関しては曲がどんどん若返っているまである。 時代に合わせて進化するように 時代に合わせて、というのはBUMPに失礼か… 曲の求めるように、サウンドが進化していっている。
とまぁ前置きはさておき 「aurora arc」の全楽曲を「軽く」紹介していこうかなと。
BUMPの曲って本当、曲としっかり向き合って真摯に聴かないと良さがわからないから、こういう機会を作りたくなる。 普段適当に聴くときはうーん、ってなるときもあるけど、しっかり聴くと「やっぱBUMPって神やな」ってなる笑 追記。改めてまとめていると、BUMP OF CHICKENの凄さに打ちひしがれる。 なんで自分は理解できないんだろう。とか、どうやってこんなに素晴らしい曲が生まれるんだろう。と その全てを理解したくて、それができないことが辛い。 ただ素晴らしい曲に呑まれることしかできない。 なのであまり参考にならないかもしれないが、精進します…。 たぶん真面目に読むと1時間くらいかかるので、 ひとつひとつ、曲を聴きながら、あなたと曲の理解を深めながら、 ゆっくり読み進んでもらえばという感じです。 全部で2万3000字近くあります。笑
01・aurora arc
アルバムの一番最初、BUMPは結構用いるインスト曲。 イエローナイフ(カナダ)にオーロラを見に行った帰国後にスタッフに言われて書いた曲らしいです。 歌詞のブックレットにも写真がたくさんあって嬉しかったですね 綺羅びやかなギターのアルペジオが印象的 arurora arkのツアーの始まりはこの曲が来るであろう。 ライブの始まりすら予感させる。期待の高まり 神秘的で透き通っていて、名前の通りauroraっぽさも感じる気がする。笑 オーロラは空気が薄くないとダメといいますが、同じ澄んだ感じがするね
02・月虹
からくりサーカスのタイアップ。OP曲? からくりサーカスは正直見ていなかったので、たぶん曲を聴いたのも初めてだった。 かなり疾走感があってかっこいい系の曲 月虹っていうのはその通り月で見える虹みたいですね 藤くんは造語のつもりでつくったそう。
個人的に気になったのは 「宇宙ごと抱きしめて眠るんだ」というフレーズ。 後ほど紹介する新世界にも似たフレーズが出ている。 正直歌詞解釈は難しくてよくわからなかった、というより曲のテンポに急かされてどんどん進んでいってしまう感覚で情報量を飲み込めなかった BUMPの曲に多いと感じるのが、あなたがいるだけで、や、あなたが~するだけで、生きられる、世界が輝くといった曲が多い気がする。 あなたがいることが私の存在意義であり、それ以外は何も問題にならないような この月虹もそれに近い歌詞なのかな
Stage of the groundの歌詞を踏襲している推測もある。 「あの月も あの星も  全て君のための舞台照明」
この月虹にも「いつだって舞台の上」というフレーズが出てくる。 その月のスポットライトに照らされた自分から見える虹が この月虹という曲なのかもしれない。
実際、歌詞としてもリンクする部分が多々あるように感じる。 Stage of the ground 「迷いながら 間違いながら  歩いていく その姿が正しいんだ」 月虹 「僕の正しさは 僕だけのもの  どんな歩き方だって 会いに行くよ」
Stage of the ground 「すれ違う誰かが落としていった 涙を数えるたびに  躓いた小石を再び集めて歩けたら  君の眼は必ず 再び光るだろう  那由多に広がる宇宙  その中心は小さな君」 月虹 「いつかその痛みが答えと出会えたら  落ちた涙の帰る家を見つけたら  宇宙ごと抱きしめて眠れるんだ  覚えているでしょう  ここに導いたメロディーを」
これはちょっと強引すぎるかな。笑 BUMPの曲はどれも共通するものを感じるのでなんとでも言えますね~ 月虹はもっと聴かないとな~。笑 曲としては物凄くかっこよくてテンポも良くて好きですね
03・Aurora
シンプルに「Aurora」というタイトル。 自分の「曲作り」のことを思いながら書いた楽曲だそうです。 ドラマ「グッドワイフ」の主題歌、こちらも見ていないです。笑
「形と音がわかるよ」の部分の藤くんのミックスボイスがヤバすぎて。 本当に歌も上手になったなぁと感じる曲 歌詞はまたしてもちょっと難しいですね 自分の中の忘れている意思とその言葉を気づかせようとしているような曲 それに気づき、声と言葉を見つけた時、オーロラが現れる。
「溜息にもなれなかった 名前さえ持たない思いが  心の一番奥の方 爪を立てて 堪えていたんだ  触れて確かめられたら 形と音が分かるよ  伝えたい言葉はいつだって そうやって見つけてきた」
この部分の歌詞は結構好き 溜息にもならないではなく、なれなかった 思い ため息として吐くほどでもない、些細だけど小さな不安や自分でも認識できないような感情 自分でも認識できないその思いが心の奥で爪を立てていた 自分の中のその思いと向き合って、触れられて確かめられたらその形と音が分かる 「思い」に気づくというよりはそれを形と音、つまりは「言葉(文字と発音)」で認識することはできないということ(?) 伝えたい言葉(思い)はいつだって、そうやって見つけるもの そして、その見つけた言葉を解き放つ。心を動かした時、それは姿を現す。と続く ああ、なぜ、どうして、と繰り返していれば、あなたの言葉があなたが諦めなかったことを��よりも知っている。あなたを探してくれる。見つけてくれる。
なんとなく言いたいことはわかるし今こうして記事を書いたりしていると思い当たるフシはあるような気がする。 そして、自分の場合、BUMPの曲こそが心の奥に触れて、確かめてくれるものであることも多い。 そして藤くんの曲作りもこういった精神があるのではないだろうか
04・記念撮影
来ました、大本命。 神曲。
この曲は本当に好き。 藤くんのセンスというか才能というか超越しちゃった感がヤバイ
僕のファーストインプレッションだったのはこれ
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日進のカップヌードル HUNGRY DAYS アオハルかよ。 のタイアップ。 このCM、半端ない
イントロの時点で、ただのループのアルペジオとキック音だけなのに、 なんかわからないけどゾクゾクするような盛り上がり方がある。 まぁ、この路線で行くかと思ったら魔女の宅急便のよくわからないパロディのCMが流れたことには触れないでおきましょう。
曲もさることながら、歌詞も本当に良いです。 遠吠えとブレーキが魔女の宅急便のキキとトンボだと推測する人も居ますが、個人的には魔女の宅急便とは無関係だと思ってます。
というか、他の人の歌詞解釈もみたけど人それぞれ違ってあまり参考にならない。笑 なので自分が感じたままに、矛盾は気にしない方針で。以下解釈
目的や理由のざわめきからはみ出した名付けようのない場所 つまりは目的も理由もない、自由や無に近い名前のない空間に紙飛行機みたいに飛び込んで、空の色が変わるのを見ていた 遠くに聞こえた遠吠えとブレーキ。(きっと夜?犬の遠吠えや自転車のブレーキの音が聴こえる) コーラを挟んで座って好きなだけ喋って好きなだけ黙って、曖昧なメロディーを一緒になぞった(回顧) (目的も理由もない空間は、きっと学生時代時のこと、何も考えずにいられる時間。個人的には河原の土手をイメージしてしまった。)
やりたい事がないわけじゃないはずだった (あるはずだった) と思うけど、それを思い出そうとしたら笑顔とため息のことばかり つまりはやりたい事があった気がするけど、それよりも楽しいことや落ち込んでたことしか記憶に残っていなかった (何か目的を持つわけでもなく、ただ楽しい日々を過ごしていたことを思い出す)
きっと迷子のままでも大丈夫 僕らはどこへでもいけると思う 君は知っていた 僕も気づいていた 終わる魔法の中にいた事 (迷子のままでも大丈夫→やりたいことがなかったり将来への不安を元気付けるイメージ。終わる魔法とはこの楽しい日々や、目的や理由のざわめきからはみだした場所、つまり青春時代。君も僕もそれがいつか終わってしまうことに気づいていた。)
昨日と似たような繰り返しの普通の日々に、少しずつ気づかないまま時間を削られた 瞬きをする間に色々幾つも見落としたり、見過ごしたふりをした (学校生活とかのルーティンの中ではあっという間に時間が過ぎていく。気づかないまま年を重ねていく。瞬きをする間に(ここでは恐らく比喩)見落としたり、それをするフリもしてきた。)
あれほど近くて だけど触れなかった 冗談と沈黙の奥の何かには ポケットには鍵とレシートと面倒な本音をつっこんで隠していた (お互い近い距離に居たが、終わる魔法の中にいること、冗談と沈黙の奥に感じた何か、自分の本音(面倒な本音とは本音を言うのが面倒なこと)をお互い話さないこともあった。)人間関係はこういうことは必ずありますよね。
固まって待ったシャッター レンズの前に並んで とても楽しくてずるくて あまりに眩しかった (記念撮影 学生 アオハルかよ! みたいな部分 自分は高校がそんな感じだったかな… わかりみが深い あまりに眩しかった、という表現はその写真をみている今の自分からの視点)
そして今 想像じゃない未来に立って 相変わらず同じ怪我をしたよ 掌の上の動かない景色から 僕らが僕を見ている (想像じゃない未来に立つ 現実に立つ自分。相変わらず同じ怪我をした。怪我が指すものがいまいち分からないが、学生の頃の失敗や間違いを今も同じように繰り返している。掌の上の動かない景色(写真)からあの頃の僕らが今の僕を見ている。)
目的や理由のざわめきに囲まれて 覚えて慣れてベストを尽くして (個人的には仕事っぽいかな。社会人になりたての自分が社会に感じている目的と理由のざわめき、覚えて慣れてっていうところから新人っぽい。) 聞こえた気がした 遠吠えとブレーキ 曖昧なメロディー 一人でなぞった (またあの頃を思い出す 一人でなぞったという描写から、君はもう居ないことが判る その場にいないだけで関係はまだあるのかもしれないが)
言葉に直せない全てを紙飛行機みたいに あの時二人で見つめた レンズの向こうの世界へ 投げたんだ (紙飛行機は時間の感覚を超越する存在らしい。言葉に直せない全てをあの時二人で見つめたレンズの向こうの世界へ投げた 二人で見つめたレンズの向こうの世界 とは?レンズの向こう、つまり今写真を見ている自分自身。 レンズを通してあの頃の僕をみている自分。 言葉に直せない全てを「あの時」の二人が見つめたレンズの向こうの世界(未来の自分)に投げた。 あの時の自分は眩しい今から、レンズの向こうの自分へ向けて、迷子のままで、終わる魔法の中にいる今から未来の自分はどうなっているのか、曖昧な不安や光の消える予感を感じていたことを未来の自分が思い出している 言葉に直せない全て というのはあの時の自分が感じている 迷子のままの不安と君と終わる魔法の中にいることや様々な感情 その全て それを今見ている僕が受け取る。
想像じゃない未来に立って 僕だけの昨日が積み重なっても その昨日の下の 変わらない景色の中から ここまで繋がっている (ここでの想像じゃない未来というのは、先程の現実という意味よりは、あの時の想像した未来 ではない未来。つまり自分の想像したものではない未来。 君が居ない未来。 僕だけの昨日が積み重なっても(君がいない日々が積み重なっても) その昨日の下(それよりもずっと前)の変わらない景色(記念撮影をした、君の居た景色)の中から たとえ想像じゃない未来だとしても、ここまで繋がっている。 君と過ごした青春の日々は消えることはないということ。 ここの表現から僕と君の関係が男女でも読み取れるような気がするし、もしくは友達との交流のない、孤独な日々が続いているとも読み取れる。社会人になったら毎日友達とは遊ばないでしょう。)
迷子のままでも大丈夫 僕らはどこへでも行けると思う 君は笑っていた 僕だってそうだった 終わる魔法の外に向けて 今僕がいる未来に向けて
(僕らはどうなるかわからない、迷子のままでも大丈夫。僕らはどこへでも行けると思う。 君は笑っていて、僕だってそうだった、 終わる魔法の外に向けて、 今僕がいる未来に向けて、
終わる魔法。青春の外に向けて その外に、つまり今僕がいる未来に向けて。 その未来に向けて笑っていた。 あの時の僕は、今の自分へ向けて笑っていた。 終わる魔法の外へも今僕がいる未来へも受け入れて)
という感じでしょうか あくまで個人的な解釈です。 君との僕との関係が親友と取れるのか、恋人のような存在と取れるのかが迷う部分がある。 親友なら写真をみて楽しかった日々を思い出すというだけで終わるのだが、恋人の場合もう別れていて写真を見てその頃を思い出すっていう結構つらい解釈になってくる気がする。笑 まぁ、「終わる魔法」の部分とかも含めてそれぞれの解釈があっていいと思います。 聴いている人にとっての「あまりにも眩しかった」ことを思い出しながら聴いてくれれば
記念撮影の歌詞、本当に共感できる 昔を思い返したり、今自分は大学生だけど、ギリギリまだ終わる魔法の中にいると思うわけで その魔法が終わることにも気づいている、というか半分終わりつつある笑 自分は終わる魔法の外に向けて笑うことができるんだろうか
てか全然軽くないじゃん!!!!これじゃ終わんねーよ!!
05・ジャングルジム
記念撮影で頑張ったのでさくっといきましょうか ジャングルジム。 タイアップなしの純粋な曲 イントロからアコギのやさしいアルペジオの弾き語り曲 あまり最近のBUMPの曲はこういうのが少ないので嬉しい。 ロストマンの仮タイトルだった?らしいです 作曲自体は2017年2月�� この曲で描きたかったのは”誰にでもある心の聖域のようなもの”だそうです。
個人的に一番良い意味で期待を裏切られたかなという曲 アルバムの中にタイアップ曲が多いということも有り、曲の強さが全体的に強いなと感じるので、曲のリストを見た時にこの曲は休めるような曲なのかなと勝手に予想していた。 ところが、とても重くて強い曲だった。
この曲も記念撮影と似ていて、今の自分と子供の頃の自分との対比がある 昔、子供の頃、公園のジャングルジムで遊んでいた自分。 今の自分は大人になって電車に揺られる日々の中、周りで何か起こってもそれを気に留めもしないようになってしまった。 それでも、自分の隣で涙が流れたなら、つられて泣いてしまいそうになるのは何故だろう これはただのたとえ話だけれど。 自分はどんな時でも笑えるし、やるべき事もこなすけれど。心は未だにあの頃のジャングルジムの中にいる 大人になってそこから出れずに居る。 でもどうすることもできないから、またありふれた一歩目を歩く。
寂しい感じの曲ですね 歌詞のブックレットの背景の写真がすごく合っていてエモかった。 夕暮れって懐かしさや切なさを感じる この曲からはそういう日が落ちたあとのまだ少し明るい時間の切なさを感じられる気がする 個人的に結構聴くのが怖くなるような、重さがあるな…。 気楽には聴けない曲かもしれない。
06・リボン
これはもう言うまでもなく、20周年を締めくくる曲! BUMPの今までの軌跡や、藤くんがメンバーに向けた思いを乗せた曲ですね (一応GalaxyのCMに起用されています。)
ところどころにBUMPの曲を彷彿とさせるフレーズがあり、 BUMPのメンバーはそれを一緒に巡ってきた 赤い星 という表現はBUMPのロゴになっている星の鳥と赤い星のことを指してる。aurora arcのロゴにもしっかりオーロラの下に4つの星がありますね
僕らを結ぶリボンは 解けないわけじゃない 結んできたんだ あぁ ここはどこなんだろうね どこに行くんだろうね 迷子じゃないんだ
二行目のフレーズは記念撮影に通じるような。 嵐の中を進むという表現もあるように、周りが見えずにどこにいるかも、どこに向かっているのかもわからない。だけど4人で側にいることを選んで、いま側にいて笑い合っているから迷子じゃないんだ。 記念撮影でもあった迷子でも大丈夫。という感覚。ロストマンとも共通しているんじゃないかな。自分の選んだ道は、それが正しい道だということ。バンプイズム。
BUMPの仲の良さとかをとても感じられる曲 この曲だけは、もうBUMPのための曲だとして解釈してもいいんじゃなかろうか アルバムの中だとこの曲は本当に前向きで救われる。 個人的にここからがaurora arcの時代のBUMPが始まったのかな、と感じます。 アリアとアンサーに関してはまだButterfliesの感じがある。��ルバムは違うけど、曲の雰囲気というか。 まぁ、BUMPの曲は結構昔書いたやつを引っ張ってきたりすることがあるので曲の書かれた順番はあまり当てになりません。笑
幼馴染から、40歳まで4人でずっと一緒にいる人たちなんて世界に何人いるんだよっていう。笑 切れない絆で結ばれていると共に、本当に、難しいことだったと思う。 四人が出会えた奇跡に感謝。 この歌が紡がれた奇跡に感謝。
07・シリウス
重神機パンドーラのOP。見てないです 結構パンドーラの世界観も意識されてるそう。   
Hello,world! っぽさがあるよね ギターの音色だろうか。クランチ感が最高
イントロから最後までカッけー! ギターのリフのカッコよさが郡を抜いてますね シリウスは地球上から見える最も明るい恒星だそうです。
まだまだBUMPは現役で厨二ブーストを効かせた曲がかけることを証明した曲 眼差しのシリウス っていう所、語感とかも含めてかっこよすぎる
歌詞は全体的に、シリウス 一番明るい星のようなものをどんなことがあっても離さずに追い求めろ。というような感じですね
「受け取った自由に 帰り道奪われて 来るはずのない迎えを しばらく待っていた 」 っていう歌詞が結構グッとくる。 自由を求めることはよくあるけど、いざ自由を受け取った時には、自由という空間に放り出されて全て自分で選択していかなければいけない。 自分の帰る場所も奪われて、向かう場所も解らず、動くこともできずに、来るはずもない迎えを待つことしかできない。 これは君のストーリー。 ここまで生き延びた命で、どこへ向かうべきか答えは判るだろう。 その心で選んで、その声で叫んで、 無様に足掻こうとも、その証を輝かせろ。
曲の終わりの ただいま おかえり という部分があとに紹介するSpicaと繋がっている? 正直、ただいま おかえりの部分浮いてね?って思う笑 Spicaもシリウスもまだちゃんと聴けてないのでごめんなさい。 調べたらこの関係でてくるかなぁ…
クールだけど熱い感じ、好きですよ。
08・アリア
「BFLY」ツアーファイナルで初披露された曲 2016年に作曲された ドラマ「仰げば尊し」の主題歌に起用 aurora arcに入るかーってくらい昔の曲に感じてしまう笑 イントロのパイプオルガンっぽい音が印象的 聖 って感じ笑 だけど曲が始まったら非常に情熱的なアップテンポが続く
「あの日の些細なため息は ざわめきに飲まれ 迷子になったよ」 この1フレーズだけで記念撮影と重なる部分が多すぎる笑 関係はないんかな BUMP、迷子って単語が異様に多い気がする。
「言葉は上手に使ったら 気持ちの側まで近づけるけれど 同じものにはなれない 抱えてるうちに迷子になったよ」
ここのいい回しもいいよね 全体的に熱いなぁと感じる曲 僕と君とは鏡のようなもので、だけど違う生き物。 その葛藤とそこに生じるすれ違いや真っ直ぐに見つめられた瞳を見つめ返すことができない自分が居る。 表面では鏡でも心と表情は同じではない。心を映すように、君が笑うから鏡のように涙が溢れた。その時、一度でも心の奥が繋がった気がした 君の瞳を見つめ返すことも、伝えたいことを言葉にすることもできなかったけど、ただ君といたあの日を忘れたくなくて胸に刻みつけていた…
09・話がしたいよ
映画「億男」主題歌 これは見た! タイアップで見たの唯一じゃね!?
この曲もまたねぇ… 長く書きたいなぁ… この曲はアルバムの中で一番好きかもしれない。 好きというか、一番しっくりくるなぁ
てかね、ここまで解説してきたけど、一つ一つの曲が深すぎて、もう体力が尽きそう。 BUMPのパワーというか、藤くんのパワーというか、なんでアルバムの曲一つひとつがこんなに奇跡のように良い曲なんだよって…
もう長く書きますよ。
この曲は過密スケジュールに体力をなくした藤くんの心模様をバス停に座った視点から見た景色として書かれている 見れば判ると思うけれど、このアルバムの殆どの曲がタイアップ曲として書き上げられている。 曲の解説をするだけでこんなに体力を使うのに、こんな素晴らしい曲を一つ一つ書き上げる藤くんは半端ないってことですね。 そのタイアップ曲を書いている藤くんが、曲作りのスタジオに入っても曲が生み出せず、体力切れだと認知し、「今だからこそ書ける曲」として生まれたのがこの曲だ。 藤くん曰く。「疲れたなぁ…っていうのがそのまんま曲になった(笑)」
藤原基央、曲が書けない状態だからこそ、曲が生まれる。天才。
CDジャケットの写真は無人宇宙探査機ボイジャー1号が最後に送信した写真らしいです。
歌詞みていくかぁ… 全体的には、バス停のベンチに座っていた自分が、バスに乗るまでの少しの時間。その瞬間の自分の気持ちを表した歌。 その瞬間が、深すぎて、尊すぎて、 なんなんだこの曲は…。
良すぎるんで全部歌詞見ていきますね。
「持て余して手を 自分ごとポケットに隠した  バスが来るまでの間の おまけみたいな時間」
バス停のベンチに座り、手持ち無沙汰な手をポケットに入れて、バスが来るまでの何でも無い時間に居る自分。持て余した手=自分 何も持っていない今の自分ごとポケットの中に隠した。
「街が立てる生活の音に 一人にされた  ガムと二人になろう 君の苦手だった味」
雑多な街の音の中に、自分は一人にされた。その中でガムと二人になることを選んだ。この味のガムを君が嫌いだということを僕は覚えている。 このガムは君との記憶を思い出させるものであり、そのガムと二人になることを望んだんだ。
「だめだよ、といいよ、とを往復する信号機 止まったり動いたり 同じようにしていても他人同士 元気で居るかな」
信号機ってだいたい向かい合って設置されてますよね 青と赤を往復して、向かい合った信号機は同じように動く。だけれどもそれは他人同士。(アリアにもあったような、鏡のようだけど違う存在) 君は元気でいるだろうか。と思いを馳せる
「この瞬間にどんな顔をしていただろう  一体どんな言葉をいくつ見つけただろう  ああ 君がここにいたら 君がここにいたら  話がしたいよ」
ガムを噛みながら、君との記憶を噛みしめるように、君のことを想う。 君ともう話ができないことや、君の表情も見ることができないことを、ガムを噛みながら、君を感じることを、その気持を味わうことを望��ように。 話がしたいよ。
「ボイジャーは太陽系外に飛び出した今も 秒速10何キロだっけ ずっと旅を続けている」
ボイジャーとは、太陽系外などを探索する無人惑星探査機。 宇宙の中を孤独に一人旅を続けている。そんなことをふと考える
「それの何がどうだというのか わからないけど急に 自分の呼吸の音に 耳澄まして確かめた」
宇宙のスケールを思うと自分の小ささや生きていることの小ささに気づく。 自分が今ここに居ることを確かめる。
「体と心のどっちに ここまで連れてこられたんだろう  どっちもくたびれているけど  平気さ お薬もらったし  飲まないし」
今生きている自分は体と心のどちらに生かされて来たんだろうか。 今はそのどちらもくたびれてしまっているけれど それを治す薬も持っているけど、僕はそれを飲もうとしない。
「どうやったって戻れないのは一緒だよ  じゃあこういう事を思っているのも一緒がいい  肌をなでた今の風が 底の抜けた空が  あの日と似ているのに」
そんな薬を飲んだって、あの頃に戻れないのは一緒。 体と心を治しても、君とまた話をすることはできない。 こうして感傷に浸って、君を想うこともできなくなってしまう。 「こういう事を思っているのも一緒がいい」ことすら叶わなくなってしまう。 君も今、僕を想っていてはくれないだろうか、 君と僕は記憶の中で繋がっているから、どんなに痛くて苦しくても君を想っていたいから。 肌をなでた今の風が、底の抜けた空が、あの日を思い出させる。 君もそれを感じていないだろうか。
「抗いようもなく忘れながら生きているよ  ねぇ 一体どんな言葉に僕ら出会っていたんだろう  鼻で愛想笑い 綺麗事 夏の終わる匂い  まだ覚えているよ  話がしたいよ」
君との時間を抗いようもなく忘れながら生きているよ 僕らはどんな言葉と出会ってきたんだっけ 鼻で愛想笑いしたこと、綺麗事、夏の終わる匂いまで、まだ覚えているよ 話がしたいよ。
「今までのなんだかんだとか これからがどうとか  心からどうでもいいんだ そんな事は」 「いや どうでもってそりゃ言い過ぎかも いや 言い過ぎたけど そういってやりたいんだ 大丈夫 分かってる」
君と過ごした日々も、君のいないこれからも、今だって、心からどうでもいいって、そういってやりたい。 だけど言えない。 どうでもいいなんて言えないんだ、今までの君とのことも、これからのことも。
「ガムを紙にぺってして バスが止まりドアが開く」
結局、君への想いを抱え込んだまま、 でも、どうでもいいって、そういってやるように、君との記憶を繋いだ「君の苦手だった味のガム」を紙に吐き捨てる。 そうして、君を想う時間に区切りを付けて、バスに乗り、僕はまた今の一歩を踏み出す。
という感じで、どうでしょうか。 切なすぎて、純粋すぎて。 今まで紹介してきた曲に通じる部分も多かったんじゃないかな。 過去の自分と今の自分との対比や、過去に焦がれてしまう今。 もう、このアルバム良い曲多すぎて自分のキャパオーバーしてるんだけど。 あと何曲? あと5曲ありますね ひとつも気の抜ける曲が無いよ…
この曲の僕は、君との過去に区切りを付けられるんだろうか。 「話がしたいよ」 このタイトルがある限り、この想いは消えることはないだろう。 記念撮影に通じる、僕と君の関係を、恋人から親友に置き換えたらなら、君に会うことが叶うのかもしれない。
BUMPの歌詞に正解はないのだから、きっと、バスの向かった僕の未来に君がいることを願う。
10・アンサー
3月のライオンのアニメOP これも、実はタイアップで見ました。 アニメじゃなくて漫画だったけど! 読んだの何年前だろってくらい昔に感じるんだけど… これもこのアルバムに含まれるんですねぇ
3月のライオンは普通におもしろい漫画だった。 羽海野チカさんの漫画は他にハチクロとかも読んだことがあったんだけど、ハチクロはあんまりかなぁって感じだったけど、3月のライオンは楽しく読めた記憶がある。途中だったから読み切ってないけど。 完結したらまた読もうかなぁ 原作を読んだのでわかりますが、 漫画も、この曲もイメージが似てるなぁと個人的に思っている。 温かい陽だまりのようなものがありながら、真っ直ぐと芯のある力強い歌。 辛い過去を持ちながらも、前を向いて進んでいける強さをくれた大切な人達。
3月のライオンには以前にもファイターを書き下ろしていましたね。 てか、タイアップで見たのはファイターの方だったわ。笑 ファイターがリリースされたの2014年。そりゃ昔だわ。笑 でも、アンサーももう結構耳に慣れてしまっている。 聴いていて自然に縦にのれるようなドラムが気持ちいですね 歌詞については、自分はやっぱり3月のライオンのストーリーとリンクするなぁという感じ。読んでみると良いと思います。 簡単にあらすじも紹介しましょうか。 基本的には将棋マンガです。 主人公の桐山零は、幼い頃に交通事故で家族を失い、父の友人である棋士に引き取られ15歳でプロ棋士となった。 引き取られた先の家族たちとは関係が上手く行かず、一人暮らしを始め高校に編入するが、周りに溶け込めずに孤立し、将棋の対局でも不調が続いていた。 ある日、先輩棋士に無理やり付き合わされ酔いつぶれた所を、川本あかりに介抱され、川本家と出会い、3姉妹(23歳,中2,保育園児)と夕食をともにする関係になる。 それから、主人公と川本家のストーリーが続いていく。 この主人公と川本家、2つの関係は本当に温かいもので、主人公の心が満たされていく描写をとても感じる。 そして、川本家に救われた主人公は、その家族を守ることを決意し、彼女らに降りかかる問題にも立ち向かっていく。
あんまり覚えてないんですけど適当にこんな感じです。 重要なのは、主人公が救われて、その場所を大切に思い、かけがえのないものを見つけたということ。
「魔法の言葉 覚えている 虹のはじまったところ  あの時 世界の全てに 一瞬で色がついた」 これは主人公が彼女たちに救われた瞬間。 漫画でもアニメでも、3月のライオンの暗いシーンって本当に白と黒のモノクロなんですよ。 それが、団欒としているシーンは明るくて温かくてカラフルに色付いている。 主人公は今までそのモノクロの世界で生きてきて、出会ったことから初めて世界に色が付いた
「転ばないように気をつけて でもどこまでもいかなきゃ  陽射しさえ掴めそうな手が ひどく冷たかったから」 これはたぶん出会う前の心境だと思います。 弟子としてあまり縁もない家庭にいさせてもらい、周りの家族からは敬遠される。 15歳でプロとなった主人公は、周りからも期待されていて、素晴らしい成績を持っているが、どうしてかその手はひどく冷たかった。 転ばないように、周りに気を遣いながら、でも自分には将棋しかないから、もっと上を目指さないといけない。 切羽詰まった感じ。 それ以降の歌詞は、大切なものを手にした「僕」が心の中に生まれた感情や、その決意を歌っているように感じる。 アンサーのMV見るといいかもしれないですね。 歌詞のまんますぎだろ!みたいな描写もあって笑いますが、 押さえるところは押さえてるかなという感じなので。↓ https://youtu.be/bRWQckbQ9tQ
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3姉妹。 この曲を理解するには漫画を読むのが手っ取り早いと思います。本当。 良い漫画なので普通におすすめ。 という感じで歌詞解釈を漫画にパスして次へ行ってしまおう。笑
11・望遠のマーチ
はっきり言いましょう。もうしんどいです。 流れ星の正体に向けて力を溜めておきたいんですが、持つかな…。
望遠のマーチは2016年6月以前に作曲されたらしく、作曲順ではaurora arcで一番古い楽曲になります。 「妖怪ウォッチワールド」のCMに起用されています。
CMを見た時は、「さすが、BUMP」と思いましたね。 正直、妖怪ウォッチって… と思ったんですが、曲のおかげでちゃんとしたものになってましたね。 アルバムの中だと、脳みそ使わないで聴ける感じのリズム曲。 藤くんのウォーウォーオオゥが頭から離れません。オーイェーエーアハン。 あと、いこうウぉーウォッォオー↑ みたいなの、今までのBUMPにない歌い方。笑 馬鹿にしているように聴こえるかもしれませんが、この曲普通に好きです。 疾走感があって、爽やかで、曲に引っ張っていかれるような。
リズム曲と言いましたが、歌詞もいいんですよね メロディ���明るくて前向きだけど、弱さだったり、痛みをちゃんと理解してくれている曲。
「与えられた居場所が苦しかったら  そんなの疑ったってかまわないんだ  体は信じているよ 君の全部を  叫びたい言葉が輝いている」 苦しいから逃げたいという「叫び」は悲鳴とも取れるが、自分を信じて支え続ける体を助ける光でもあるだろう。 だからこそ、叫びたい言葉が「輝く」。 「いこう いこうよ」とリフレインされるフレーズからは、BUMPが、その歌が手を引いてくれるようにも聴こえるが、 「どれだけ待ったって 誰も迎えに来ないじゃない  いこう いこうよ」 というフレーズがある通り、この歌はただのキッカケでしかなく、動く体も、叫ぶ意思も自分のものだということを教えてくれる。 「羽根は折れないぜ もともと付いてもいないぜ」 っていうフレーズは誰しもがbeatutiful gliderを連想するだろう。 「羽根のない生き物が飛べたのは 羽根が無かったから」 現実的に受け取ると進化論かな?ってなるけど。
「嵐の中も その羽根で飛んできたんだ」 僕らの中で、生まれつき羽根の生えた人がいるならば、それはとんでもない才能や能力の持ち主だろう。 でも、そんな人はいないし、そんな羽根はないから、必死で苦しみながら、もがきながら、努力して失敗して生きていくしかないんだ。 そうやって前に進む姿は、羽根がなくても進めること、飛べることを示している。そうしてできた羽根は折れることなどない。自分の生み出した羽根だ。 君にはその羽根がついているから、前に進める、飛べるんだよ、と。
全てを包み込んで前を向かせてくれる曲ですね。 ライブで聴きたくない? 全力で「いこう ウォオー ウォッ↑オォー!」って言いたいわ。 盛り上がるの間違いないっしょ
12・Spica
うん、好き。
「重神機パンドーラ」のED。 2018年2月11日「TOUR PATHFINDER2017-2018」のツアーファイナル公演でサプライズ演奏された。 BUMPの持つ、「宇宙」。 その宇宙空間に連れて行ってくれるのがこの曲。 オーロラを通り越して、真空のような純粋さを感じる。 BUMP OF CHICKENが、星を、宇宙を奏でる時、そこには彼らの宇宙が広がっている。
スピカとは、おとめ座α星、おとめ座で最も明るい恒星。 全天21の1等星の1つ。春の夜に青白く輝く。(Wikiより) 一等星の中では、16番目に明るい星。 日本では「真珠星」とも呼ばれたそう。 スピカは複数の星が連なる「連星」で、主星と4つの伴星からなります。 スピカの主星の大きさは太陽の約8倍、また伴星も太陽の4倍ほどの大きさです。 スピカはこれだけの大きさにも関わらず、地球と太陽との距離の1/8程度しか離れていないそう。 表面温度も、主星が22,000℃と伴星が18,000℃、太陽の表面温度はおよそ5,500℃なので、非常に高温だとわかります。 スピカと地球は気が遠くなるほどの遠い距離がありますが、それでも光って見えるのは、スピカの大きさと表面温度によるものです。 高温であるほど、青白く燃える星となります。これが美しい星とされる所以ですね。 星言葉は「直感とセンス」。 「春の大三角形」を形成する、うしかい座のα星アークトゥルスとスピカがカップルだとみて「春の夫婦座」とも呼ばれていたそうです。スピカは女の子。 宇宙にはロマンが詰まってますね そして、シリウスは、全天21で第1位。 おおいぬ座α星、太陽を除く恒星で一番明るい星。 なぜ、BUMPはこの曲に「Spica」と名付けたのか、「シリウス」との関係は? 「おかえり ただいま」と「いってきます」その関係とは。 個人的に知りたいことがたくさんのこの曲。 とっっっても個人的なことを言うとスピッツのスピカが頭をよぎる。 調べていた中にそれっぽいインタビューを発見しました。 「複数の星がまとまってひとつの輝きになって見えるのが連星で、スピカはそれだっていうのを知ってて、で、なんかいいなと思って。」 だそうです。 シリウスは自分の中で一番のもの。 Spicaはきっと、人との繋がりや、沢山のものが一つになって輝いていることを伝えたいのでしょう。 さて、僕は宇宙の知識は小学生のプラネタリウムでしか得ていないので科学的な考察はできませんので、曲を聴いて、感じましょう。 といっても、初めに言っておくとこの曲は咀嚼しきれていない。 本当に、宇宙を覗くような深さがある。
この曲を聴いて先ず感じたのは「優しさ」だ。 それは、女神や天使のような愛や包み込まれる「優しさ」ではない。 人が持つ、ちっぽだけど、素直で、真っ直ぐで、人のことを想えるという純粋な「優しさ」だと思う。
曲中に感じた優しさはそうだが、 「汚れても 醜く見えても 卑怯でも 強く抱きしめるよ」 と、最後には全てを肯定してくれる。包み込んでくれる。 宇宙のような空間に、真っ暗な夜空に、孤独に静かに輝くような歌い出しから始まり、 少しずつ音が増えていく。 コーラスが増えていく。 そうして徐々に音は熱を帯び、人の持つ温かさすら感じられる。 Spicaが無数の星々に囲まれて、その中で輝くように。
歌詞も一つ一つみていきたいんですが、ごめんなさい 自分では完全に理解することはまだできません。 断片的になるとは思いますが感じたことを伝えられたらと思います。 この曲を聴いて感じたのは、 BUMP・藤くんと、僕らリスナー。その表裏一体の存在を、その絆と信頼の深さを乗せた曲ではないだろうか。 少なくとも、藤くんはこの歌詞のような気持ちで歌ってくれていると思う。
「名前ひとつ 胸の奥に  鞄とは別に持ってきたよ  声に出せば鳥になって 君へと向かう名前ひとつ」 ここでの「名前」とは、BUMPが伝えようとしていること、その真理。 僕がBUMPの曲に共通して感じることは「生きろ」というイメージです。 きっと彼らのどの曲にも奥底のほうにそれが眠っている気がします。 BUMPが曲を歌うことによって、それは鳥のように音楽として君へと向かう。 BUMPがリスナーに向けて、その曲の持つメッセージを届けるように。
「伝えたい事 言えないまま 消えたらと思うと怖くなって  出来るだけ頑張るけど どうしていつまでも下手なんだろう」
藤くんは自分の伝えたい思いを言葉で表現することはできないけど、音楽でならそれができるといったことをよく言っています。 そして、ライブである「歌詞変え」も、その時に感じた気持ちを、そのまま表現したいという思いが出てしまうそうです。 そんな藤くんが、音楽を届けることに感じていることではないでしょうか。 それを伝えることが「いつまでも下手」というのは、音楽という形でしかそれを表現できないから。そういう不器用さを表しています。
「雨が降っても それが止んでも  君を最初に思い出すよ」
君を想う強い気持ち。 藤くんの作曲活動の中で、リスナーのことを考えている時間なのかもしれないですね。 「手をとった時 その繋ぎ目が  僕の世界の真ん中になった  あぁ だから生きてきたのかって  思えるほどの事だった」
手をとった時 とは、君と僕とが繋がる瞬間。 BUMPにとっては、曲が「聴かれた」瞬間であり、ライブでお客さんに聴いてもらい、反応してもらう瞬間。 その瞬間そのものが、彼らにおける「世界の真ん中」であり、このために生きていたのかと思えるほどの事だった。 反対に、僕らリスナーからしても、その曲を「聴いた」瞬間であるのではないだろうか。 僕らとBUMPを繋いでいるものは何か。彼らの音楽、そのものである。 まさに、僕の「世界の真ん中」とも言えるものは、彼らの音楽である。 その音楽を聴くために、生きてきたのかって、冗談抜きに思えるほどのものなんだよ。
「涙には意味があっても  言葉には直せない場合も多くて  こぼれたら受け止めるよ  そうすれば何故�� ちゃんと分かるから」 涙をするほど心が震えることがある。 心が震えるほどのことを言葉にすることは難しいかもしれない。 そして言葉にできないまま消えてしまうような想いも涙も、BUMPは受け止めてくれる。それを解ってくれる。 BUMPは、「泣いてもいいよ」って言ってくれる。自分の弱さも小ささも理解して、受け止めてくれる音楽。 それはきっと藤くんが、その気持ちを理解して曲を届けようとしているからだろう。
「終わりのない闇に飲まれたって  信じてくれるから立っていられる  描いた未来と どれほど違おうと  間違いじゃない 今 君がいる」
これも、BUMPとリスナー視点、両面から捉えられるように感じる。 僕は、本当にBUMPのことを信じているし、BUMPの音楽は自分のことを信じてくれているようにまで思える。 どんな困難があっても、描いた未来と違おうとも、BUMPの音楽があるからこそ、BUMPがいるからこそ、その真実があれば立っていられるような。 彼らからしても、自分たちが歩んできた道が合っているのか、迷うこともあるだろう。 そんな時、曲を聴いてくれるリスナーがいて、自分たちを信じてくれている人たちがいて、その事実が、違うことなき真実となる。自分たちの歩みの証明となる。 そして二人三脚で、「どんなドアも せーので開ける」のだ。 ここから、他のメンバーのコーラスが含まれてくる。 藤くんにとってのメンバーも、きっとこの「君」だろう。 本当に、素晴らしい曲の構成。
「汚れても 醜く見えても 卑怯でも  強く抱きしめるよ  手をとった時 その繋ぎ目が  僕の真ん中になった」
ここで、少し余談をはさもう。 昔の藤くんのコラム「Fujiki」第35回よりこんな質問があった。 (所々省略しますが) Q1.(リスナー)ライブ感動しました。バンプを聴いている人、好きな人に悪い人なんていないと思いませんか?本当に、冗談抜きで良い人しかいませんよね! A1.(藤くん)ライブ来てくれてありがとう、そしてごめんね 悪い人がいないなんて思いません。良い人しかいないなんて思いたくもありません。  あなたが今後もし人��殺すだの騙すだのして、自分で自分を悪い人だと思ってしまっても、ライブに来て欲しいです。CDを聴いてもらいたいです。  「今後」ではなく「現在」既にそういう「悪い人」な、お客さんもいるかもしれない。そんな人に「君は悪くない」なんて、何も知らない僕には言えない。  だけど、ありがとう。アンタの善悪なんてどうでもいい。ライブに来てくれて、CDを聴いてくれてありがとう。  僕に必要なのは「良い人」じゃなくて「聴いてくれる人」です。Fuji
B-PASS 2006年5月号
これを見てから、先程の歌詞を読んでもらいたい。 藤くんにとっては、リスナーが良い人でも悪い人でもどうでもいい。 その音楽を「聴いてくれ」ればいいのだ。 自分が、汚れても、醜く見えても、卑怯だと思っても、彼らの音楽はどんな人であろうと聴く人すべてを強く抱きしめてくれる。 「聴いてくれた人の手は掴んでやる。」そう感じるほどに。 なんて素晴らしい歌詞なんだ…。
「どこからだって 帰ってこられる」 「いってきます」
帰ってくる場所はきっと「繋ぎ目」であり、「僕の世界の真ん中」だろう。 BUMPにとってはきっとライブのステージであろうし、音楽を聴いてもらえる瞬間だろう。 リスナーのことも、メンバーのことも信じられるようになって、はじめてそこが「帰ってこられる」場所になるんだと思います。 本当に、いつだって待ってるよ。いつまでも信じているよ。
同時に僕らにとっての世界の真ん中もそこにある。ライブの中に、音楽の中に。 それがあるからこそ、「いってきます」と勇気を持って、生きていけるんだよ。
こんなこと書いてたら、本当にライブで会いたくなってきちゃうなぁ… 少し、「Spica」の正体も解ったような気がしました。 BUMPと僕ら、それぞれの「繋ぎ目」となる音楽。 そして、BUMPと僕らのお互いを信じる強さの輝き。 きっと、BUMPがステージから見た観客の姿は、光るリストバンドのひとつひとつが、星となって、スピカのような「連星」を成すだろう。 そんな想いの星々が集まって作られたのが、 まさに、温かな春の夜に、美しく、青白く輝く、連星「Spica」という曲なのだ。
13・新世界
頑張り過ぎじゃない?俺。 スピカどうなっとんねん…気合入れすぎでしょう…
こういう記事を書く時、本当に足りない頭を回して、曲を何度も聴いて、ゴミのような語彙力から言葉を持ってきて書いてますからね。 感じたことを言葉にするってほんっとに難しい。 誰か完璧に代弁してくれよって。自分の無力さを思う。 もう頭が痛い。笑
はい。 ロッテ創業70周年記念アニメーション 「ベイビーアイラブユーだぜ」 テーマソング
忘れもしない。 予告編のショートムービーで流れていたこの曲が 「この声、藤くんじゃね?」と話題になったのを。 「ベイビーアイラブユーだぜ」なんて藤くんが言うのか?と。 声を少し聴いただけで、僕は確信した。これは藤原基央だと。 10数年、何百何千曲と、彼の声を聴いてきて間違うわけがなかろう。 あの 「イェーエ」 を。
藤くんは「ベイビーアイラブユーだぜ」は所謂「I love you」とは違うとか、何だとか、ファンはBUMPのラブソンク論争だとかあると思うけど。 これは間違いなく愛おしいという気持ちを歌った「ラブソング」だと思います。ええ。 愛の形は違えど、俺の「アイラブユーだぜ」はこういうものなんだって、そうやって伝えられているような。そんな感覚。
このロッテのアニメは「億男」でもタイアップした川村元気から依頼されて制作されました。 タイアップとしては、ここ数年で見ても、一番良かったと思います。 この曲のために作られたまである。最高だ。 本当にこのムービーとマッチしている感じ。 なんともいえない”近未来感”というか。ボンズの良さまでしっかりと出ている。
曲中のパンッっていう音が紙鉄砲だとか、どうでもいい話はいくらでもあるんだけど、 そんなどうでもいいことは置いておいて
この曲の伝えたいことの全ては
「もう一度眠ったら 起きられないかも  今が輝くのは きっとそういう仕掛け  もう一度来たら 君がいないかも  声を聞かせてよ  ベイビーアイラブユーだぜ」
という歌詞に全て含まれている。 世界がなんでこんなに美しいのか、それはもう一度眠ったらもう起きられないかもしれないから。 そこが君と出会ってからの新世界。 その幸せの裏側にはそんな残酷な結末が待っているのかもしれない。 そんなことになったとしても。 いつの日か抜け殻になっても。 どんなに遠く離れても。 宇宙ごと抱きしめるよ という愛の深さ。 (月虹で張った伏線を4日後の今、回収しました。)
こんなにBUMPがラブを、愛を歌った曲ってやっぱりないよなぁ。笑
一見、ただただ「ラブラブ」光線を出しているだけにも聴こえるが、 「僕」はその儚さも、今というかけがえのなさも、受け入れて、 どれだけ離れようとも、何があっても、宇宙ごと抱きしめられるほど君を想っている。 どれだけ辛いことだろうと、もうこの世の何もかもをも愛せる世界。それが「新世界」。 このアニメーションの主人公、中学生だけど、もしもそこまで想っているんだとしたら、きっと恋煩いで死んじゃうだろうね。笑
「ベイビーアイラブユーだぜ」という言葉が、この曲に使われる意味。 それが表す意味。 それはただ、この曲が求める、愛を込められる「言葉」の入れ物がそれだっただけのことだと思います。 「僕」が選択した言葉がそれが一番しっくりきただけの話だと思います。
ただ、この曲がもし20年前に書かれていたのだとしたら、 「これはBUMPの曲ではない」となっていただろう。笑 何を隠そう、藤原基央がそれを認めることは絶対になかっただろう。笑
こんな曲が書けるようになったのも、今のBUMPがあってのことですね。 もっと、常識に囚われずに素晴らしい曲を作ってほしいね。 そういう所も含めて、藤くんは本当に天才だと思うね笑 「音楽が求める形」っていうことを徹底してる。
14・流れ星の正体
とうとうここまで来ました。 「流れ星の正体」 この「aurora arc」というアルバムを締める曲は、この曲しかないでしょう。 BUMP OF CHICKENの全てを総括するような、 ここまでの曲の輝きを、一筋の光へと集約させるように。 少しだけ概要を説明しましょう。 「流れ星の正体」は2017年1月27日発売の雑誌「B-PASS」で連載されていた藤原基央のコラム「Fujiki」の最終回で歌詞が初公開されました。 1999年から2017年まで続いたコラムの最終回です。 この最終回のコラムの内容を考えていた中で、頭に浮かんだ言葉を一つ一つ紙に書いていきました。 するといつの間にか、詩のようになり、歌っていたら曲になった。 こうしてできた曲がこの曲です。 自分とコラムを支えてくれたお客さんとの物語という意味でメンバーよりも先に聴いてほしかったそう。 この曲は、ファンとのコミュニケーションの場でもあった「Fujiki」がきっかけて生まれた。
翌日の28日から30日までの間、期間限定で1コーラスの弾き語りと歌詞だけのリリックビデオが公開されました。 僕が初めて聴いたのはこの時ですが、凄い曲になる予感しかしませんでしたね。 そして、2019年4月11日に、弾き語りを公開する。 これが完成形だとばかり思っていたが、違った。 アルバムの最後に聴いた「流れ星の正体」にはサプライズがあったのだ。 それは正真正銘、アルバムを通して、全ての曲を聴き終えた最後に待っていた。これほど熱い熱を秘めた曲だとは知らなかった。
この曲は、Spicaと同じように、いや、正確には「藤くん」と「曲を聴く全ての人」の2つの関係。それを歌っている。 この曲が伝えることが、藤くんが音楽に込める想いなのだ。 先に言ってしまうと、「流れ星」とは、Spicaでいう「名前」のようなもの。 藤原基央が伝えたいと願うもの、聴いてほしいと思うもの、その思いをのせた「音楽」。 つまり、BUMP OF CHICKENの曲の全てが、この曲へと集約されているのだ。 その流れ星の正体を教えてくれたのがこの曲になる。
それはもう言葉に表すことができないほど尊いものである。 歌詞を簡単に見ていくが、その「流れ星」に気づくことができる一助となれば幸いだ。
「誰かの胸の夜の空に 伝えたい気持ちが生まれたら  生まれた証の尾を引いて 伝えたい誰かの空へ向かう」
君、ではなく「誰か」それはきっと、BUMPのことを知らない「誰か」も含まれているんだろう。 そんな誰かに「伝えたい気持ち」が生まれたならば、その生まれた証が尾を引いて、伝えたい誰かの胸の夜の空へと向かう。 藤原基央が「伝えたい気持ち」は、音楽となり、その音楽は自分が生まれた証、つまりは意味を持つ。その音楽は、聴かれることでようやく使命を果たすのだ。 「誰かの胸の夜の空」という表現だけでも、もう言葉にできない。 僕の胸の夜の空には、届いているよ。 そうして使命を持った、音楽、流れ星は、使命を果たすために誰かの空へ向かうんだ。
「いつも迷路 終わらないパレード 止まったら溺れる  ゴールなんてわからないままで いつまで どこまで」
これは藤くんの心の叫び。 彼のような、眩しすぎるほどの人間でも、心に弱さを持っているんだろう。 そうじゃなければ、こんなに心に沁みる音楽は作れないから。 今までの曲でも少し触れてきたように、BUMP自身も、迷いながら、彷徨いながら歩いているんだ。
「時間と距離を飛び越えて 君のその手からここまで来た  紙に書かれた文字の言葉は 音を立てないで響く声  そうやって呼んでくれただろう 見上げればちゃんと聴こえたよ  僕の上に届いたように 君の空まで届いてほしい」
「紙に書かれた文字の言葉」とあるように、Fujikiなどを通して藤くんの元に届いたリスナーの言葉だろう。 その手紙は、時間も距離も飛び越えて、君の手から藤くんのもとへと届く。 どんな内容かはわからない、しかし、藤くんを呼ぶような、きっと助けを求めるような内容もあったんだろう。 藤くんの胸の空、その上にまで届いたように、藤くんの気持ちが、君の空まで届いて欲しいと願う。
「せめて君に見えるくらいには 輝いてほしい  流れ星の正体を 僕らは知っている」
この音楽が、流れ星が、君に見えるくらいには輝いてほしい。 そして、君の空に届いてほしい、この歌を聴いてほしい。 流れ星の正体を「僕ら」は知っている。 それは、君が届けてくれたものであり、藤くんが伝えたいと願ったものだから。
「足元をよく見て階段一つずつ  どれくらいざわついていても ひとり  肩を擦るように避けながら  世界に何億人いようとも ひとり」
踏み出す足の一歩一歩、階段の一つ一つ。 どれくらいざわついても、世界に何億人いようとも、人は一人。 君は君、僕は僕。 そして、どこに居ようともひとりなんだ。 きっと誰しもが孤独と戦っているんだろう。 藤くん自身も、その孤独を抱えているんだろう。 その小ささに、儚さと共に、尊さを感じられるかい。
「今日は何もない一日と言えば それまでの毎日  増え続けて溢れそうな唄の欠片たちが 早く会いたがって騒ぐんだ」
藤原基央は、 「何もない一日と言えば それまでの毎日の中」で 「止まったら溺れてしまい」そうな、 「ゴールのわからない場所」から、 「世界に何億人いようとも、ひとり」と感じる空の下から、 君の空に、僕たちに、 唄の欠片たちを届けようとしているんだ。 その想いが、増え続けて溢れるほどに。 そうしてできた曲たちは、会いたがって騒ぐんだ。 「変わらないで変われなくて ずっと それでも続いている  ゴールなんて決められないだけで なんなら 今でも」
その気持ちはずっと変わることなく続いている。 彼は、ゴールがわからないんじゃなくて、その活動のゴールなんて決められないんだ。 そうして歌を歌っている今でも、その気持ちが溢れている。
「君が未来に零す涙が 地球に吸い込まれて消える前に  ひとりにせずに掬えるように 旅立った唄 間に合うように  命の数と同じ量の一秒 君はどこにいる 聴こえるかい  君の空まで全ての力で 旅立った唄に気付いてほしい」
もう、言葉にならない。 孤独な彼が、君が零してしまう涙が、どこかへ消えてしまう前に、 君をひとりにせずに掬えるように、旅立った唄が間に合うように。 そう願うのだ。全力で。君がその唄に気づけるように。 藤くんには、伝えたい気持ちに「君」が気付いてくれたかどうかはわからない。 それほどの想いを込めて唄を作ったとしても。 だからこそ、「聴いてくれる」人がいること、その唄が届いたことが何よりも嬉しいんだと思う。 そうしなきゃ、その唄は使命を果たすこともなく、消えてしまうのだから。
「どんな事もこんな熱も街にまぎれる  流れ星の正体を僕らは知っている」
どんな事があろうと、こんな熱い気持ちだろうと、沢山の人が行き交う街には紛れてしまう。 でも、この唄を通して、僕らは繋がっている。 その熱も、様々な感情も、流れ星を通して僕らは知っているんだ。 届いているよ。藤くん。
弾き語りバージョンはここで終わっています。 ですが、アルバムバージョンではここから更に歌詞が続く。
「太陽が忘れた路地裏に  心を殺した教室の窓に  逃げ込んだ毛布の内側に  全ての力で輝け 流れ星」
太陽が忘れた路地裏も、心を殺した教室の窓へも、逃げ込んだ毛布の内側へも、その流れ星は来てくれる。見つけてくれるんだ。 そして、そんな所にいる君に向けて、全ての力で流れ星は輝く。 そんな暗い場所だからこそ、それは輝きを増すのかもしれない。 君の胸の夜の空に向けて。君を掬うために。
「お互いに あの頃と違っていても  必ず探し出せる  僕らには関係ない事  飛んでいけ 君の空まで  生まれた全ての力で輝け」
お互いにあの頃と違っても、君がもし、変わってしまっていても。 SpicaのFujiki、読んでくれただろうか。読んでないなら戻って読んでほしい。 「あなたが今後、人を殺すだの騙すだのして自分で自分を悪い人だと思ってしまっても、ライブに来てほしい。CDを聴いてほしい」と、彼は言うのだ。 そんなことは、僕らには関係ない事なんだ。 こんなに深い愛があるだろうか。 こんなに心の一番底の方から、掬い上げて、愛してくれる唄があるだろうか。 そうしてその流れ星は、君の空まで飛んでいき その生まれた全ての力で輝くんだ。 この瞬間こそが、BUMP OF CHICKENを聴いた時に感じる全てだ。 その例えようのない気持ちを、BUMP OF CHICKEN自身が、音楽で代弁してくれている気がした。 BUMPからの流れ星は僕の胸に届いたよ。 次は、僕からBUMPへ、届けられないだろうか…。 きっと、僕が「流れ星の正体」を知っていれば、 彼は、「ひとり」から「僕ら」へとなれるのかもしれない。
届いているよと伝えたい。 あなたのライブにいきたい。 これからもBUMP OF CHICKENを愛し続けます。
ここで、アルバム発売から5日間かけて書き連ねた解説を終わりにしようと思います。 もし全部見てくれた人がいるなら、ありがとうございますと伝えたい。笑 うん。 本当に素晴らしいアルバムでしょう? 本当に素晴らしいアーティストでしょう? 自分でも、この記事を通して曲への理解が5%から40%くらいにはなったかな。笑 インタビューみたりとか、歌詞解釈みたりとか、大切だけど、やっぱり自分の中で音楽と向き合って、たくさん咀嚼することが大事かなぁ。 まだまだ言いたいことが溢れてきそうだけど、さすがにここまでにしておこう。 また今後、インタビューとかちゃんと見てから書き直したりとか、ライブレポでもしたときに書こうと思います。わかんないけど。 なんていうか、口下手すぎて、伝えたいこと書ききれてないかな、とかもっと書かなきゃ、みたいになってどんどん長くなるんだよね。笑 ある種、届くことはないけど、僕からBUMPに向けた流れ星がこの記事だったのかもしれない。 それくらいにもどかしいんだ。 ライブに行ったら必ず届けるよ。この思いを。
ありがとう。
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lastscenecom · 6 years ago
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<飛鳥時代> 1 大 化  645 大化の改新 2 白 雉  663 白村江の戦い 3 朱 鳥  672 壬申の乱 4 大 宝  694 藤原京に遷都 5 慶 雲  701 大宝律令制定 <奈良時代> 6 和 銅  710 平城京に遷都 7 霊 亀  712 古事記が完成 8 養 老  720 日本書紀完成 9 神 亀  723 三世一身の法 10 天 平  729 光明子が皇后に 11 天平感宝 741 国分寺建立の詔 12 天平勝宝 743 墾田永年私財法 13 天平宝字 752 東大寺大仏開眼 14 天平神護 754 唐から鑑真来日 15 神護景雲 ― 「万葉集」成立 16 宝 亀  781 桓武天皇が即位 17 天 応  784 長岡京に遷都 <平安時代> 18 延 暦  794 平安京に遷都 19 大 同  802 坂上田村麻呂東征 20 弘 仁  804 最澄、空海が唐へ 21 天 長  806 最澄、天台宗開く 22 承 和  810 唐招提寺五重塔 23 嘉 祥  816 検非違使を設置 24 仁 寿  823 空海、真言宗開く 25 斉 衡  860 石清水八幡宮創建 26 天 安  866 応天門の変 27 貞 観  869 貞観の大地震 28 元 慶  878 元慶の乱 29 仁 和  888 仁和寺金堂建立 30 寛 平  894 遣唐使を廃止 31 昌 泰  ―  平仮名が現れる 32 延 喜  901 菅原道真が失脚 33 延 長  905 古今和歌集編纂 34 承 平  935 平将門の乱 35 天 慶  939 藤原純友の乱 36 天 暦  947 北野天満宮建立 37 天 徳  949 村上天皇の親政 38 応 和  955 後撰和歌集成立 39 康 保  968 東大寺?興福寺 40 安 和  969 安和の変 41 天 禄  ―  浄土教が流行 42 天 延  974 道綱の母「蜻蛉日記」 43 貞 元  ―  日宋貿易始まる 44 天 元  984 最古医術書「医心方」 45 永 観  985 源信「往生要集」 46 寛 和  ― 「日本往生極楽記」 47 永 延  987 宋の商人が来日 48 永 祚  988 尾張国郡司百姓等解 49 正 暦  990 藤原道隆摂政に 50 長 徳  ―  清少納言「枕草子」 51 長 保  ―  紫式部「源氏物語」 52 寛 弘  ― 「和泉式部日記」 53 長 和  ―  拾遺和歌集成立 54 寛 仁  1016 藤原道長摂政に 55 治 安  1019 刀伊の入寇 56 万 寿  1027 藤原道長が死去 57 長 元  1028 平忠常の乱 58 長 暦  1036 後朱雀天皇即位 59 長 久  1040 長久の荘園整理令 60 寛 徳  1047 浄瑠璃寺が創建 61 永 承  1051 前九年の合戦 62 天 喜  1053 平等院鳳凰堂完成 63 康 平  1063 源頼義鎌倉に八幡宮 64 治 暦  ―  孝標の女「更級日記」 65 延 久  1069 延久の荘園整理令 66 承 保  1075 延暦寺?円城寺 67 承 暦  ―  末法思想の流行 68 永 保  1083 後三年の合戦 69 応 徳  1086 白河上皇の院政 70 寛 治  ―  熊野信仰が盛んに 71 嘉 保  1095 北面の武士設置 72 永 長  1105 平泉に中尊寺建立 73 承 徳  1107 源義親の乱 74 康 和  ―  今昔物語集 75 長 治  ―  源氏物語絵巻 76 嘉 承    77 天 仁    78 天 永    79 永 久    80 元 永    81 保 安    82 天 治    83 大 治    84 天 承    85 長 承    86 保 延    87 永 治    88 康 治    89 天 養    90 久 安    91 仁 平    92 久 寿    93 保 元    94 平 治    95 永 暦  1152 平清盛厳島神社修復 96 応 保  1156 保元の乱 97 長 寛  1159 平治の乱 98 永 万  1160 源頼朝伊豆配流 99 仁 安  1167 平清盛が太政大臣 100 嘉 応  1169 後白河上皇が出家 101 承 安  1171 清盛の娘徳子入内 102 安 元  1175 法然が浄土宗開く 103 治 承  1180 源頼朝伊豆で挙兵 104 養 和  1181 清盛が熱病で死去 105 寿 永  1183 倶利伽羅峠の戦い 106 元 暦  1185 壇ノ浦で平氏滅亡 107 文 治  1189 源義経討たれる 108 建 久  1192 頼朝鎌倉に幕府 <鎌倉時代> 109 正 治  1195 東大寺大仏再建 110 建 仁  1199 頼朝53歳で死す 111 元 久  1202 源頼家が征夷大将軍 112 建 永  1203 北条時政執権就任 113 承 元  1204 頼家が暗殺される 114 建 暦  1205 新古今和歌集完成 115 健 保  1212 鴨長明「方丈記」 116 承 久  1213 源実朝「金槐和歌集」 117 貞 応  1219 実朝暗殺、源氏断絶 118 元 仁  1221 承久の乱 119 嘉 禄  1224 親鸞、浄土真宗開く 120 安 貞  1227 道元、曹洞宗伝える 121 寛 喜  1231 寛喜の大飢饉 122 貞 永  1232 御成敗式目制定 123 天 福  ―  京都で猿楽流行 124 文 暦  1235 小倉百人一首 125 嘉 禎  1235 霧島連峰が大噴火 126 暦 仁  1239 人身売買を禁止 127 延 応  1242 「東関紀行」完成 128 仁 治  1244 越前に永平寺建立 129 寛 元  ―  琵琶法師「平家物語」 130 宝 治  1247 宝治合戦 131 建 長  1253 日蓮、日蓮宗開く 132 康 元  1255 東福寺創建される 133 正 嘉  1259 正嘉の大飢饉 134 正 元  1261 日蓮が伊豆に配流 135 文 応  1268 北条時宗執権就任 136 弘 長  1269 モンゴル使者来着 137 文 永  1274 文永の役 138 建 治  1276 博多湾岸に防塁設置 139 弘 安  1281 弘安の役 140 正 応  1285 霜月騒動 141 永 仁  1293 鎮西探題を設置 142 正 安  1297 永仁の徳政令 143 乾 元    144 嘉 元    145 徳 治    146 延 慶    147 応 長    148 正 和    149 文 保    150 元 応    151 元 享  1321 院政を廃止 152 正 中  1324 正中の変 153 嘉 暦  1324 大徳寺創建される 154 元 徳  1330 兼好法師、徒然草 <南北朝時代> 南 元 弘  1331 楠木正成が挙兵 南 建 武  1332 後醍醐天皇流刑 南 延 元  1333 鎌倉幕府が滅亡 南 興 国  1336 湊川の戦い 南 正 平  1338 足利尊氏が征夷大将軍 南 建 徳  1339 後醍醐天皇が没す 南 文 中  1368 足利義満が3代将軍 南 天 授  ―  太平記 南 弘 和  ―  義経記 南 元 中  1391 明徳の乱 北 正 慶    北 暦 応    北 康 永    北 貞 和    北 観 応    北 文 和    北 延 文    北 康 安    北 貞 治    北 応 安    北 永 和    北 康 暦    北 永 徳    北 至 徳    北 嘉 慶    北 康 応 <室町~戦国時代> 181 明 徳  1392 南北朝が合体 182 応 永  1397 金閣寺造営 183 正 長  1399 応永の乱 184 永 享  1419 応永の外寇 185 嘉 吉  1428 正長の徳政一揆 186 文 安  1438 永享の乱 187 宝 徳  1441 足利義教殺害 188 享 徳  1454 享徳の乱 189 康 正  1456 応仁の乱 190 長 禄  1482 銀閣寺造営 191 寛 正  1488 加賀で一向一揆 192 文 正  1493 明応の政変 193 応 仁  1543 鉄砲伝来 194 文 明  1549 ザビエル布教 195 長 享  1553 川中島の戦い 196 延 徳  1560 桶狭間の戦い 197 明 応  1568 織田信長が入京 198 文 亀  1573 室町幕府滅亡 199 永 正    200 大 永    201 享 禄    202 天 文    203 弘 治    204 永 禄    205 元 亀 <安土桃山時代>    206 天 正  1582 本能寺の変 207 文 禄  1600 関ヶ原の戦い <江戸時代> 208 慶 長  1603 徳川家康江戸幕府開く 209 元 和  1614 大阪冬の陣 210 寛 永  1615 大阪夏の陣 211 正 保  1633 鎖国が始まる 212 慶 安  1635 参勤交代制 213 承 応  1636 長崎に出島完成 214 明 暦  1637 島原・天草一揆 215 万 治  1651 由井正雪の乱 216 寛 文  1685 生類憐れみの令 217 延 宝  1702 赤穂事件 218 天 和  1732 享保の飢饉 219 貞 享  1774 解体新書出版 220 元 禄  1782 天明の飢饉 221 宝 永  1783 浅間山大噴火 222 正 徳  1787 天明の打ち壊し 223 享 保  1825 異国船打払令 224 元 文  1828 シーボルト事件 225 寛 保  1833 天保の飢饉 226 延 享     東海道五十三次完成 227 寛 延  1837 大塩の乱 228 宝 暦  1841 天保の改革 229 明 和  1853 ペリー浦賀来航 230 安 永  1854 日米和親条約 231 天 明  1858 日米修好通商条約 232 寛 永     安政の大獄 233 享 和  1860 桜田門外の変 234 文 化  1864 禁門の変 235 文 政  1866 薩長同盟の密約 236 天 保    237 弘 化    238 嘉 永    239 安 政    240 万 延  1867 坂本龍馬暗殺 241 文 久     大政奉還 242 元 治  1868 鳥羽伏見の戦い 243 慶 応     江戸城無血開城 <近現代> 244 明 治  1904 日露戦争 245 大 正  1914 第1次世界大戦 246 昭 和  1945 太平洋戦争終戦 247 平 成  2011 東日本大震災
248番目の新元号発表 大化から平成まで一覧(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
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shintani22 · 3 years ago
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2022年12月31日
𝐓𝐇𝐀𝐍𝐊𝐒 𝐅𝐎𝐑 𝐀𝐋𝐋 𝟐𝟎𝟐𝟐
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【2022年シーズンを写真で振り返る】第7節横浜FM戦/これが新しい広島だ
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𝐓𝐇𝐀𝐍𝐊 𝐘𝐎𝐔 𝐅𝐎𝐑 𝐘𝐎𝐔𝐑 𝐒𝐔𝐏𝐏𝐎𝐑𝐓
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広島県 宮島の来島者 去年より45%増(NHKニュース)
コロナ禍も3年目となり、世界遺産の島にも観光客が戻ってきています。
広島県の宮島観光協会によりますと、ことしの宮島の来島者数は12月25日まででおよそ273万人、去年と比べ85万人増えました。
一方、コロナ禍前の2019年と比べると6割に留まっています。
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2022年273万人(今月25日時点)
2020年188万人(過去最少)
2019年466万人
厳島神社の大鳥居の修復工事も3年半ぶりに終了し、宮島観光協会では「正月三が日の来島者数を去年の1.5倍となる12万人」と見込んでいます。
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【新型コロナ 年末年始の家庭内対策】(広島県)
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【本日(12/31)の広島県内の感染状況】(広島県)
新型コロナ 県内で3531人感染確認 4人死亡 31日発表(NHKニュース)
広島県では31日、新たに3531人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、4人が亡くなったと発表されました。
感染が確認されたのは、▼広島市で1429人、▼福山市で727人、▼呉市で343人、▼東広島市で212人、▼尾道市で191人、▼廿日市市で187人、▼三原市で113人、▼府中市で42人、▼三次市と府中町でそれぞれ36人、▼大竹市で33人、▼竹原市で31人、▼海田町で28人、▼世羅町で25人、▼江田島市と庄原市でそれぞれ18人、▼北広島町で16人、▼安芸高田市で14人、▼熊野町と坂町でそれぞれ9人、▼神石高原町で7人、▼安芸太田町で4人、▼大崎上島町で3人のあわせて3531人です。
一方、福山市は29日発表した1人について取り下げました。これで県内での感染確認は、のべ66万8312人となりました。
また、県内では患者4人が亡くなったと発表されました。県内で新型コロナウイルスに感染し、その後、死亡した人は1023人となりました。
新型コロナ医療体制 病床使用率60.8% 30日時点(NHKニュース)
30日の時点で病床の使用率は60.8%(確保病床数886床、入院患者539人)。
このうち重症患者用の病床使用率は26.9%です(確保重症病床52床、重症の入院患者14人)。
軽症の人や症状がない人が入る宿泊療養施設は1240室を確保し、356人が過ごしています(利用率28.7%)。
直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は1307.79人です。
現在、広島県の感染レベルは、1から4の4段階のうち発熱外来を受診する患者が増えるなど、保健医療の体制への負荷が高まり始めていることを示す「レベル2」です。
【新型コロナ厚労省まとめ】292人死亡 10万7465人感染(31日)(NHKニュース)
厚生労働省によりますと、31日、発表した国内の新たな感染者は空港の検疫などを含め10万7465人となっています。また国内で亡くなった人は292人で、累計5万7266人となっています。
東京都 コロナ 21人死亡 1万1189人感染確認 4日連続前週下回る(NHKニュース)
大阪府 新型コロナ 23人死亡 新たに6929人感染確認(NHKニュース)大阪府内の感染者の累計は254万5384人となりました。府内で感染して亡くなった人はあわせて7147人となっています。
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北朝鮮、ミサイル3発発射 2022年は過去最多(AFPBB)
【12月31日 AFP】韓国軍は31日、北朝鮮が同日午前8時ごろ、黄海北道(North Hwanghae Province)中和(Chunghwa)郡から日本海に向けて短距離弾道ミサイル3発を発射したと発表した。北朝鮮の2022年のミサイル発射回数は過去最多を更新した。
韓国軍によれば、ミサイルは約350キロ飛行して落下した。
韓国軍統合参謀本部は「わが軍は米国と緊密に協力して監視と警戒を強化しながら、完全な即応態勢を維持している」と述べた。
前日には、韓国軍が固体燃料ロケットの試験飛行に成功。今週には北朝鮮の無人機5機が韓国領空に侵入した。
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防衛費5年間で大幅増の43兆円、実際は60兆円近くに膨張 そのわけは…(東京新聞)
政府が2023〜27年度の5年間の次期計画で打ち出した防衛費の大幅増に関し、実際の規模は60兆円近くに膨れ上がることが分かった。政府は5年間の規模を43兆円としているが、それ以外にも、期間中に新規契約する装備品購入費で28年度以降にローンで支払う額が16兆5000億円あるためだ。保有を決めた敵基地攻撃能力(反撃能力)向けのミサイルや戦闘機などの高額兵器を一気に増やすことが影響しており、防衛費のさらなる膨張や予算の硬直化につながる恐れがある。(川田篤志)
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2022年世界のニュース 映像で振り返る
ロシアによるウクライナ侵攻、英国のエリザベス女王の死去、安倍晋三元首相の銃撃事件。2022年の世界の主要ニュースを映像で振り返る。
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けん玉
石川さゆり
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松任谷由実 荒井由実
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hbcblog · 3 years ago
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【告知】500円~最大20,000円交通費補助制度スタート🚃
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2022年4月1日(金)~
オープンキャンパスにご参加いただいた方に
交通費を一部補助いたします♪
詳細はこちら↓↓
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
【期間】
2022年4月1日(金)~2023年3月31日(金)
※期間中のオープンキャンパスでご利用いただけます。
※交通費補助の申請は前日までとなります。
【対象】
参加者本人(高校等の現役生、大学生、短大生、専門学校生、高卒認定・大検取得者の方)のみです。
※保護者やご家族、付添いの方、出願済みの方は交通費補助対象外となります。
【申込方法】
行きたいオープンキャンパスに申し込むだけでOK◎
【持参物】
特になし(証明書や学生証不要)
【交通費補助金額】
⬛500円
広島市・廿日市市・大竹市・安芸郡
⬛1,000円
呉市・江田島市・東広島市・竹原市・岩国市・玖珂郡
⬛1,500円
三原市・尾道市(因島・瀬戸田除く)・三次市・安芸高田市・山県郡・豊田郡・世羅郡・柳井市・光市・下松市・周南市・大島郡・熊毛郡
⬛2,000円
福山市・尾道市因島・瀬戸田・府中市・庄原市・神石郡・防府市・井原市・笠岡市・浅口市・浅口郡・小田郡
⬛2,500円
山口市・新見市・高梁市・総社市・倉敷市・都窪郡・加賀郡・飯石郡・邑智郡・越智郡
⬛3,000円
宇部市・山陽小野田市・美祢市・岡山市・玉野市・備前市・赤盤市・瀬戸内市・和気郡・久米郡・浜田市・江津市
⬛3,500円
萩市・阿武郡・長門市・真庭市・津山市・美作市・真庭郡・苫田郡・勝田郡・英田郡・大田市・雲南市・益田市・仁多郡・鹿足郡・今治市・四国中央市・新居浜市・西条市
⬛4,000円
下関市・松江市・出雲市・安来市・米子市・境港市・西伯郡・日野郡・松山市・東温市・伊予市・大洲市・八幡浜市・上浮穴郡・伊予郡・喜多郡・観音寺市・三豊市・善通寺市・丸亀市・坂出市・高松市・さぬき市・東かがわ市・小豆郡・木田郡・香川郡・綾歌郡・仲多度郡
⬛4,500円
倉吉市・鳥取市・岩美郡・八頭郡・東伯郡・西予市・宇和島市・西宇和郡・北宇和郡・南宇和郡
⬛5,000円
隠岐郡・高知県全域・徳島県全域
⬛10,000円
九州地方・近畿地方・中部地方・関東地方・東北地方・北海道地方
⬛20,000円
沖縄県
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
【ホームページ】
https://www.biyo.ac.jp/
【オープンキャンパス申し込み】
https://www.biyo.ac.jp/opencampus/real/
【お問い合わせ】
入学事務局:082-240-1185
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find-u-ku323 · 5 years ago
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『第六学舎』
 窓からは密かに写真家たちがこぞって撮りに来る紅葉が綺麗だった。  その筋では著名な教授が高説を垂れている。授業中の静謐な空間はまさしく聖域で、何者にも邪魔されることはなかった。しかし一方で、自らに生まれるストレスや疲れという内的なエネミーに関しては別だった。連日課されるレポートの山に耐えうるだけの精神力がそろそろ尽きて来て、自分の方に眠気の悪魔が寄り掛かる幻想を見た。  あまり綺麗でない古いアパートに住んでもう三年半が過ぎた。家賃は月に五万と五千円、食費や光熱費を考えると更に支出は膨らむ。週四回のコンビニバイトと少しの仕送りでなんとか生きているが、そのコンビニでの仕事と難易度の高い専門分野のレポートをこなすと余暇はあまりに少ない。こうした状況の中で生じる休息の不足によって、なかなかに息の詰まる日々を送っている。   作る時間がなかったので、僕には友達がいなかった。完全に、といえば嘘にな��だろうが、しかし交友関係は片手で指折り数えるくらいだった。だから、友達から過去問を貰うということもないし、友達と一緒に授業の課題に頭を悩ませるということもない。それがどうというわけではないのかもしれないし、それを言い訳にするのは違うのだろうが、──僕は単位取得率が極めて低い。親に成績低調者の家族向けの書類がやってきて、「これはどういうこと?」と冷たい声で電話越しに詰め寄られたのはそう遠い昔の話ではない。  しかし実際こうして授業を受けていても、何のことにもならないような無気力さがあった。予備校生のときは西京大学に入りたいという気持ちを持って勉強し見事合格、それから夢溢れる大学生活を想像していたものだ。  それが今はどうだろう。怠惰で自堕落な腐れ外道の大学生活。目的意識もなければ共に高みを目指す学友もいない。そういう日常の危うさを誰よりも自らが理解していながら、僕は何も解決しないでいた。  教授がチョークを持つ手を止め、籠ったマイク越しの声で一つ咳払いをしてから、こう言う。 「あの、眠いなら寝てきなさい。悪いことは言わないから」  僕のことを言われたのだろうか。しかし僕は知らん顔で目を伏せたまま、眠気に身体を任せたまま再開された授業に耳を傾けて……そのような態度だと周りに認められるかどうかはともかく、そうしていた。  眠りの世界にまた突入しようとした僕に教授はまたチョークで何かを書く手を止めた。 「君に言ってるんだよ。高校生じゃないんだから、もう注意しないよ」  ああ、別に何を言われても構わない。大学生なんだから、自分のことは自分で決めるさ。  人の目より自分のことの方が今は最優先だったので、そういう意味では高校生以下なのかもしれない……大学生になっても、歳をとっても何か変わるということは一切ないのではないかとすら思うのだ。そんな屁理屈をこねながら、僕は睡眠欲求に負けた。  それから目を覚ましたのは随分あとで、それは横にいる人間に肩を叩かれたのが主要因だった。 「先生、この人もう起きないんじゃないですか、寝かしてあげましょうよ。可哀想だし」 「……お、起きたようですよ。おはようございます。  貴方はこの研究室のメンバーではないはずですから、三限目からずっとこの教室で寝ていたんですね」  自分のロングスリーパーぶりに自分でも驚く羽目になるとは思わなかった。目の前にいたのは先の授業で弁を振るっていた落ち武者スタイルの教授ではなく、どこか弱々しい雰囲気を身にまといヨレヨレのスーツを着ていた名前も知らない先生だった。 「すみません、不躾な姿を晒してしまいました」 「いえいえ。何なら、今日だけでも私たちの話に参加していきませんか」 「嵯峨野先生、ちょっと、どうしたんですか。ずっと部屋にいたからって研究内容の話するんですか。第一、ここの研究内容って授業中から寝てるような人に理解できるんですか?」  ゼミ生だろうか、必死に教授の暴走を止めようとしている。僕は正直どっちでも良かったが、なんとなくすぐ終わるなら流されてもいいような気がしていた。 「心配いりませんよ。むしろ、面白くないですか? こんなに劣悪な環境で眠れる人間が世の中にはいるんですよ。寝ている最中も声は普通に飛び交っているし、横からたたき起こされるし。その中でこんなに図太くいられるというのは相当なものです」 「……何を言われているのかとか褒められているのかどうかとか、そういうところはさっぱりですが、僕は根本的に不真面目なので、先生のご高説を拝聴しても理解できるかどうか」 「なーに、そんなことは何も考えなくていい。なにせ、私も貴方の専攻に関しては素人でしょうからね。違うフィールドに立てば私が偉いということはなくなるので、気にしなくていいんですよ。さて」  嵯峨野先生は自分の世界に入られる方で、非常に落ち着き払っていた。そして、言葉を選びながら慎重に物事を筋立てていく研究者だということが僕にもすぐに分かった。 「我々の研究の第一義には『核エネルギーの利用』があります。もっとも、昨今は原子力発電の危険性が叫ばれていますから、そこまで声高にその利点や特性について何か語ることはしづらくなってきていますが、そもそも核融合を使った発電の仕組み自体知らない人が論説していることがあって、我々研究者としては非常に不本意な訳です」 「嵯峨野先生は、そういう核エネルギーについてもっと効率的で安全な利用法がないかどうかを研究する方で、普通のひとから見たらとてもじゃないけど心配性すぎてついていけないかもしれません」 「ちょっとどころじゃないよね、かなり変わってると思う」  嵯峨野先生がゼミ生たちからそこまでして言われるような教授には見えなかったが、人には表面を撫でただけではわからない多面性というのがあるのだろう。触るだけでは色の分からないルービックキューブだって六面あるんだから、人間はもっといろんな顔を持っていてもおかしくない。 「たとえば、原子力発電の問題で言えば、いわゆる「核のゴミ」といわれる放射性廃棄物を再利用する核燃料サイクルというのがありましたが、これは今では破綻しているという意見があります。これには、高速増殖炉という、いわば『使った燃料以上に燃料が出来るので、半永久器官化できる』と言われていたようなものが失敗に終わったり、使用済み燃料をウランと混ぜて燃やしたりというプルサーマル計画に穴があったり、と色んな背景があるわけなんですが、そうした問題をどのように軟着陸させ、違う形での核エネルギーを利用した発電方法とその安全性の確保をしていくかというのが、この研究室の諸課題なわけです。お分かりいただけたでしょうか?」  僕は、並べられた専門用語をいちいち質問するのは野暮だと思った。大筋は流し見していたニュースで見ていたことだから知っているし、その方向性でいいのかもしれない、ということも分かる。 「ええ、非常にわかりやすかったです」 「それは良かった。思わぬ来訪者でしたが、話してみて良かった。少し疲れたので脱線しますが……」 「あっ、先生。もしかして、気になっているのは『あの件』ですか?」  ゼミ生のひとり、三つ編みのツインテールという今どき流行らないヘアスタイルをした女子が言った。それにしても、僕は彼女のいう『あの件』を知らないのだが、それはなんなのだろうか。 「ええ。流石に冗談めかしてますからね。皆さんもまさか本気で受け取ってる人はいないと思いますが」 「あの。皆さんが仰っていることが分かりかねまして。僕は本気で友達がいないので、そういった学内で流行ってる話に疎いんですよ」 「何ですって、それはいけませんね。まあここからは無駄話ですから、つまらなくなったら帰ってもらって構いません。  ……お、全員、帰らないんですか? そうですか、いいでしょう。それでは話しますからね。  皆さん、『西京大学は核実験を止めろ』という投稿は見たことがありますか」 「はい」 「もちろん。何ならネタにもなってますよ」  僕は不勉強でそんな不謹慎なことがあるのかともはや感心してしまった。まあ軽率なネタってだけで、教授が深刻にとらえることもない事柄だろう。 「その元ネタを探ると興味深いことがあったと、かつての卒業生から連絡があったんです」 「と、言いますのは?」 「この大学でも学生運動というのがあったんですよ──私はまだそのとき高校生なわけですが──その学生運動の看板を探していたら、似たような文字列を見つけたというんですね」 「なんで見つかったんでしょう。ただの卒業生の方なんですよね」 「そのへんは語ると長くなりますが、簡単に言うと演劇部のOBでいろいろ前衛的な芝居をやるにあたってそういう界隈を調べ漁ったら、出て来たらしいですね」 「あ、それ学祭でそれっぽいのやってた」 「そうそう、それが原形になった舞台を来月辺りにやるらしいですよ。あの子、宣伝上手なのは昔から変わらないですね」  学祭は毎年秋に盛大に行われ、四日にわたって学内、とくに模擬店や大きなステージはお祭り騒ぎとなる。僕は一年生の時に所属していた部活の手伝いに行ったっきり顔を出していないが、本当にその盛況といったらない。 「それは置いておいて……まあ、学生運動の看板に使われるほど古いネタがなんで再燃したか、ってのが本当に謎なんですよ。調べればすぐに出てきてミーム化するような言葉とも思えませんし。しかも、その時代はちょうど戦後体制への不信感が高まっていたとはいえ、大学で核実験を行っているという突飛な言説が出てくるというのも、いささか不自然なんですよね。まあ、私が深追いしていい問いとも思えなかったので、謎は謎のままにしておいたんですが」  教授は核の原理的説明やエネルギーの効率的な利用といった文脈にはもちろん文献をも凌駕する詳しさをお持ちなのだろうが、それ以上に核が置かれた文化的・社会的背景に詳しかったことに僕は驚いた。 「おみそれしました。僕なんて単なるネタで書かれてたんだろうと思ってたんですが」 「いや、当時の人たちだって、さすがに本気で核実験が学内で行われていたなんて思っていなかったでしょうからね。そんなに気にすることじゃあないんでしょうけど、そういう意味のある無駄なことを気にするのも面白くありませんか?」  僕が意識しないことを面白がるとき、こうやって理由を明確にして面白くないかと尋ねるのがそれからも教授との話では常になるのだった。  研究室で疲れた身体を癒す上級生が僕のいる教室に先生を呼びに来たついでに、帰り際の僕に声をかけた。 「知らない顔だね。どうしてここにいるんだ?」 「なんでっていうと、難しいんですけど。寝てたら何か巻き込まれました」 「……どういうこと?」  まあ、はじめから理解される気はない。 「ま、嵯峨野先生は言葉が足りないことはないから大丈夫だと思うけど、逆にうるさく感じてたら申し訳ない。止められない俺らが悪いわ」 「いえいえ。全然、成績が芳しくない僕でも話についていけるくらい丁寧でしたから」 「それだったら良かったけどさ。  でも、まあせっかくこの研究室に来たからには、ここで語り継がれている密かな噂のひとつでもしようじゃん」 「あの、『西京大学は核実験を止めろ』じゃないですよね?」  僕はまさかこの話をまたされるんじゃないだろうなと思って先回りをしたのだが、先輩は薄く笑って、ははは、と乾いた笑いを弄した。 「うーん、まあ、割と近いんじゃない?  じゃあ、『真夜中の虹』は知ってる?」 「昔の映画ですか。ロード・ムーヴィー風の。一度だけ見たことがあります」 「ごめん、それはたぶん違うよ。『真夜中の虹』ってのは、昔あった学校非公認の美術系団体で、よく問題を起こして学校から怒りの鉄槌を下されてたらしいんだけど、そこにいた人間のうちの一人が今でもテロ組織の指名手配犯になってるって話。『西京大学は核実験を止めろ』ってふざけた看板を作成したのは、その第一歩なんじゃないかっていうのが、この研究室にいた先輩たちの大方の見方だね。でも」  先輩はこう続けた。 「西京大学は核実験をしてたからって何か不味いことが当時あったんだろうかね? だから大っぴらに告発した、って線を消す必要はないんじゃないのってのが俺の、誰にも言ってない『諸説』だね」 「先輩、それ本気ですか」 「おいおい、俺はいつから君の先輩になったんだよ。気軽に『トモさん』とでも呼んでくれ」  彼は気軽に、構えないように、と僕に言った。彼にとってはパーソナルな関係の定義がとても広いのだろうと思った。 「それじゃ、トモさん、改めて聞きますけどその『諸説』は本気なんですか」 「ああ、本気だよ。別に根拠があるわけじゃないけれどね? こんな住宅地に近くて、その割に敷地面積が広いんだから、核実験施設の一つや二つは地下やどこかにあったって不思議じゃない」  ……前言撤回。気軽に接しやすいというのではなく、ただの変人だった。 「あやふやすぎて、なんか、信じるに値しません」 「そんな風に言うなよ、これはただの思考実験なんだから。『もしも、西京大学が地下に核実験施設を持っていたら?』という問いが真だったら、どんな風な世界なんだろうね。西京大学にあるから、たとえば京大や東大にも核実験施設があったっておかしくないだろう──憲法か何かで禁止はされているだろうけど、そういうことは隠れて行われるから、まあ規律とかは所詮その程度のものってことだよ。ナンセンスだと思うかい?」 「……ええ、かなり」 「価値観の相違っていうのかね、こういうのは。嵯峨野先生が聞いたら怒りそうな話なのは確かだから、君も俺もそういう話はしないでおいたほうがいいというのは言っておくけれど。重大な価値観の相違があるから」 「嵯峨野先生って怒るんですか」 「一度だけ怒っているのを見たことがあるけど、意見の食い違った学者相手だったから俺しかその姿は知らないかもね。普段はもう仏よ」  トモさんの話は、友達のいない僕にとって、随分久しぶりに全く違う人生を歩んできた存在を見ているような気分になった。たった看板ひとつの話でここまで違う考え方の人間がいるとは、と思った。 「ああ、ただ、よく言ってるけど全然分からない言葉はいくつかあるよね」 「それってどんなのですか」 「『黙っていたら死んだことにされるぞ』とか、『意味のある無駄と意味のない無駄がある』とか、『核融合���本当はやりたくない』とか。もうどっちなんだよ、っていうことがいっぱいある」 「あーそういえば僕も、意味のある無駄なことを気にするのも面白くないか、みたいなこと言われました。あの先生、本当は唯物論者の哲学者なんじゃないですか?」 「そんな気がしてきたな」  トモさんは人の悪そうに笑った。
 学祭の準備で学内が色めきだつ頃になった。銀杏の葉が落ち、実が道に転がる。あれ踏むと匂いが靴に付くから避けなきゃいけないんだよな、と思って避けていたら、人にぶつかった。 「あ、すみません」 「ごめんなさい、私が不注意で──あれ、この前の」  あの時代遅れっぽい三編みの子だ。こちらからすれば、なんだ、昭和の女学生か? と思っていただけなので特に印象とかはなかったのだが、この子からすると僕はロングスリーパーとして激烈な印象を与えていたのだろう。 「どうも。あれから嵯峨野先生は元気にしてるの?」  彼女は少し口籠っていた。僕の持っていた元々生ぬるいコーヒーが冷めていくのを感じて、焦れったくなって「どうした? なんかあったのか」と聞いたなら、ちょっと疑り深さを隠しきれない声で、 「嵯峨野先生、最近ちょっと様子がおかしくて」  と言うではないか。  僕は交友関係が相変わらず狭くてやっと反対側の手に付き合いの人数が拡がったくらいなので、そのあたりのことはやっぱり詳しくなかった。そして、他人にはやはりそんなに興味がない性格もまったく変わっていない。  しかし、一度でも深く長く面白い話をした人間の動向となれば、少し別になるのだろうか。まさかこんなところで核エネルギーの話をすることになるとは……僕はちょっと長話になるのを覚悟した。 「いいよ。話を聞きたいけど、少し肌寒くなったし、そこに入ろう」  僕は学内にあるチェーン展開された喫茶店を指した。しかし彼女はかぶりを振って、「そこだと都合が悪くて。私の部室に来てくれない? もうひとり、ウチの同期もいるし」と返した。普通にしていれば話を聞かれることもないだろうに、そこまで警戒する心理がなんとも分からないものだった。 「そんなに慎重に話さないといけないようなことか」 「どちらかというと、嵯峨野先生の名誉に関わることなんだよね。私だって別に喜んで他人のことを悪し様に言いたかないのよ」 「悪い話ってことなのは、今までの態度で分かった」  学内でも外れにある真っ白な団地じみた建物を上って二階の部室に辿り着くまでに、そんなに時間はかからなかった。珍妙な飾りつけでなんとも入るのには抵抗があったのだが、彼女がドアを開けたものだからそれについていくしかなかった。 「どうも、お邪魔します」 「まあ、ゆっくりしていってよ。同年代なんだから」  本当は僕がひとつ上だとはなかなか言い出しにくかった。 「彼女から事情は聞いた?」 「ああ、まったく事情を把握するには足らないけれど、嵯峨野先生があまり良くない状況に立たされてるのだけは分かった」 「それだけ理解できてたら全然大丈夫だよね、弓削」 「そうだけど──話をする前にひとつ。これは流石に教授が可哀想なので、他言無用で」 「ちょっと待った。そんな大事な話を、この前からちょくちょく会ってるだけの僕に話すんだ? 近況がよろしくないということが分かれば、僕にそこまで喋る必要なんてない」 「『真夜中の虹』」  そこで僕が沈黙を挟んだので、つむじ風が、びゅっと吹く音がした。  『真夜中の虹』が研究室の中でひとつの定説の根拠となっているのは理解しているが、なんで僕がトモさんにその話をされたことをこの人たちは知っているんだろうか。 「その感じは、やっぱり知ってるんだね。  じゃあ、この話は知ってるかな? 嵯峨野先生は『真夜中の虹』に所属していたこと。どうかな?」  あの理知的な姿勢を見せていた嵯峨野先生が、大学や政治を皮肉るような前衛的な芸術運動に関わるというのは、なかなか理解の及ばないことだった。 「ええ、もちろん知らない」 「だと思った。ちょっと安心したよ、既にその話が広まっていたらどうしようと思っていたから。やっぱり、偶然とはいえ、将来テロリストになる人間と同じ団体に入っていたというのは、核科学者としてはちょっと怖いどころの話じゃないし、いろいろとどうしても疑われそうだよね」 「嵯峨野先生が芸術肌だったのは、このせいか……」 「設立メンバーに誘われて加入してるから、もともと多感で影響されやすい人だったのは確かだと思うんだ。まあ、入っていながら『核実験をやめろ』看板を知らないってのは不思議なんだけど、これはあんまり重要じゃないね」  重要かそうでないかの区別が僕につくはずもなく、ただ同意してしまった。 「嵯峨野先生はどこかアヴァンギャルドな作品を作ってたらしいってどこかで聞いたんだけど、作品も見られないし忘れちゃったな。今でいうなら岡本太郎みたいな感じで」  ああ、岡本太郎か、彼なら核の戦禍、とりわけ原爆や水爆について描いていたと美術の教科書に書いてあったなと思い出した。その絵がとびきり気持ち悪くて、とびきり強烈だったから。 「それでね、そのときの共作相手を調べたら、……私、驚いて、何も言えなくなった」 「なんだよ。もったいぶらずに話してくれよ」  彼女が、何か話したいのに話せないときに見せる表情を、短いうちに分かってしまった。いったい、何が不安なのだろうと僕が推測するのもほとんど無駄だと思えた。  もう飲んでいなかったペットボトルの中のコーヒーは冷たかった。ひどく冷たくて、それが今から聞くことの衝撃をまた意識させた。 「朝香伯光──のちに、東光銀行の頭取を人質にしたテロ事件を起こした主犯格。小郡孝也──ハイジャック事件を起こし、のち逃走、現在も指名手配犯。松笠悠紀彦──のちに人気歌手になるも、有毒ガスを観客の待つ会場に充満させ死傷者多数の事件を起こし、現在は死刑を待つ」  これほどまでに、すらすらと言葉が出てくるだろうか。冷たく無表情で感情もない事実の羅列が頭を殴る。 「それは本当のことなのか?」 「共作も、犯行事実も、ともに正確性は高いと思うよ。それにしたって、こんなに社会に対して強烈な悪意を持つ人ばかりが共作相手になっているなんて、偶然ではまったく考えられない」 「それって」 「前衛的な美術団体なんてのはやっぱり化けの皮に過ぎないのかな、という結論に至ったのが、あなたと会ったちょうど一週間後」  その結論を材料に導き出されるのは、 「嵯峨野先生も、そういうことだったってことか」 「その可能性は高いんだろうね。だけど、それだけなら、俺たちが何か心配して、先生の暴走を止めようと騒いでいる、というのは少し無理があると思わないか?」 「どういうことだ」 「……それは、私から言わせて。私が最後に研究室を訪れたのは先月の物凄かった雨の日──そんな日は一日しかなかったから、わかるよね──だけど、そこに教授がいなかったの。……私は、ううん、私たちはそれから嵯峨野先生の姿を見てない」  嵯峨野先生が消えた? 今まで語られたこととの結びつきが怪しくて、あまりにどうも突拍子のないことだと思った。 「すまん、一つ聞きたい。今までの美術団体の話と嵯峨野先生の失踪はどんな関係があるっていうんだ?」 「関係はあるかもしれないし、ないかもしれない。だけど、研究室にはこんなものが残されていたんだよ」  三つ編みの彼女の同期といった筋肉質の男が説明しながら僕にスマホの写真を見せた。ピントのあっていない写真でも、それが何なのかはわかる。これは、壁画だ。それも、色彩感覚が非常に前面に出た、意味を含ませている恐ろしい絵だ。 「嵯峨野先生の失踪は、きっとこの壁画の写真に関係のあることがきっかけなんだろうと思う」  僕は、必死にその絵のことを思い出そうとした。そんなにアヴァンギャルドで、個人的な感覚と政治性を優先し、しかし有名になるほど普遍性を獲得した画家はいたのだろうか──いや、一人いる。  岡本太郎だ。  彼が残した作品の中で、そんな広い壁画はアレしかないだろう。 「それって、きっと『明日の神話』とかじゃないか?」 「ん? そんな作品あったっけ」 「あっただろ。俺もこいつも知ってるってことは、有名な作品には違いないだろう。しかし、なんでこんなものを置いて行ったんだ」  僕たちにその答えを出す能力は全くと言っていいほどなかった。  沈黙が流れるごとに、手持ち無沙汰な時間を使って自分の話していたことを整理するごとに、自分たちがやろうとしていることの恐ろしさと怖さに何か支配されそうになる。だけどそれを言葉にするのは難しかった。なぜ僕は恐れているのだろう。何を恐れているのだろう? 現実の何かが怖いのだろうか、それとも何かの意図に気が付くのが怖いのだろうか。  いや、僕たちはきっと空間の中にある僅かな気配だけを感じ取ろうとしているのだ。それは単なる恐れではない……人が生み出したものへの、畏怖だ。 「まったくの推論だし、根拠はないけど、繋がったのかもしれないしそうじゃないのかもしれない。ま、話だけでも聞いてくれ」  僕はへりくだったが、これは相当に自信のある結論だった。  嵯峨野先生は何をしようとしているのかということまで踏み込むつもりはなかったのだが、浅ましくもそういう話に立ち入らざるを得なくなったのだが、結論から言えば、嵯峨野先生もやはり何かの計画を実行しようとしているというものだった。その『何か』というのは、恐らく自らの専門分野である核反応についてのことなのだろうが、しかしそれを実行するだけの設備も覚悟も、ふつうのおじさんにしか見えない彼にあるようには見えない。  しかし、それがもし彼にある、と仮定したらどうだろう。  もしくはこう問を立ててもいい。もし、そのような『社会変革』を行えるだけの装置が身近にあったら、彼のような思想を持つものはどうするのだろうか。たとえ科学者の���性をもってしても止め難い何かに突き動かされるとすれば、答えは自ずと一意に決まるはずだった。  そんなことを僕は語ったのだった。 「どうだろう、別にすべて自分が正しいと思っているわけじゃないけど、話を聞く限りこういうことが言えるんじゃないか」 「それはまだ掘り下げが足りていないと、俺は思う」  彼がこういったのは、きっと状況証拠によってすべてを説明しようとしている僕に対し『証拠不十分』ということを突き付けたいようだったが、それを僕はこう切り返した。 「状況証拠だけで十分だろう。動機はあるんだ。やるかやらないかは先生の自由意志だけど、それをやる環境が整っているんじゃないかということを言っただけだ」 「……少し気になったんだけど、いい? もし仮にそうだったとして、他の『真夜中の虹』のメンバーみたいに若いころにテロ計画を起こさなかったのは、なんでだと思う?」 「それは、わかるんじゃないか? つまり、核実験装置が大学の中に密かにあったとしても、そのときは動機としては成り立ち得なかったが、母校の教授に就いて日が増すごとに、『これは有望だ』と思いながら実行の日を待ってたんじゃないか、ってこと」 「それだったなら、教授になった段階でテロが起こってもおかしくないんだよね。今、このタイミングで起こる必然性が証明できない」  話は同じポイントを堂々巡りするようにして展開する予感がしていた。それが不毛なことだと思っていても、既に僕たちの間で膨らんだ疑心それ自体は誰にも否定できないどころか、ますます拡大していた。 「何にせよ、細かい部分は間違っているかもしれないけれど、それは筋の悪い話ではないと思う。問題は、それを確かめるための手段だな」 「下手したら、死ぬからな」 「ま、私たちは責めるのが目的じゃないってのは忘れないようにね。現実問題、この時期に教授がいないのは色々と厄介だから」 「分かってるよ。上手くやる」 「それじゃ、周辺の人に嵯峨野教授へアプローチをとってみるよ」 「……ありがとう。ありがたいんだけど……嵯峨野教授と向かい合うのは僕に任せてくれないか」  僕は、嵯峨野教授に相対する役目を自分に担わせるように言った。そうすれば、他の誰かに傷も痛みも負わせずに済むし、一番嵯峨野教授に警戒されていないのは僕だろうから、と。  しかし、彼女は言葉を詰まらせたときと同じような、強く動揺したままの顔で反発した。 「はぁっ? 何でよ。私が行く方が、よっぽど信頼されているから話を聞いてもらえるかもしれない」 「弓削、それは甘い考えだ。相手は俺らが考えている以上の、社会に対する煮込み終わった悪意を持っているかもしれない。それで死ぬかもしれないのに、軽々しく自分が行く自分が行く、っていうもんじゃない。もちろんお前もだ、吉岡」 「分かってる」 「分かってる、分かってる、っていうけど、本当は分かっていないだろう。本当は俺だって怖いんだよ、お前の言ってることがもし本当に当たっていて、そのことで自分たちが死ぬというのが。こんなところで死にたいわけないだろう。嵯峨野教授の気持ちを知ってどうする。あの人がいつか起こすかもしれな��ことを止めてどうする。それで何になるっていうんだ」  それは僕が三年半の間起こしていた自分に対する恐れと似ていた。自分が何かすれば何が変わるということは別にない、それが現在であり、ずっと未来もそうなんだと思っていた。なるようになると生きていた。しかし現実は、自分が何かしなければ今まさに死ぬかもしれないという極限状態にまで追い詰められている。  今、畏れを抱いている相手の言葉を借りたくはないが、『沈黙を貫くことは、生きたまま死ぬということ』だとしか言えなかった。 「それでも、今止めなきゃいけないんだよ。嵯峨野教授がまだ何もしていないのは、実は僕は奇跡なんじゃないかとすら思っている。動機も凶器も、そして狂気も揃ってるときた。いつ何が起こってもおかしくない。……ふたりはまだ、あるだろう。ひとりじゃないだろう?」 「……いつから、そんなに自虐的になったんだ」 「生まれてからずっと。本当は反出生主義を取ってたんだけどな? おかしいな、こんなに人のことで熱くなるなんて」 「全然、吉岡君は矛盾なんかしてないでしょう。きっとそれが人の本心だよ。でも、放っておけないよ、ひとりでは行かせられない」 「──僕の話を聞いていたのか? 来るなと言っている!」  強い剣幕で扉を閉めた。  二人の驚愕する顔が脳裏に浮かぶが、それも仕方のないことだ。これは、何も背負っていなくて、偶然にも爆弾を踏んでしまった通りすがりの僕のやることであって、決して何の罪も罰も与えられていない彼らに押し付けていいことじゃないと思っていた。
 『真夜中の虹』は、前衛的美術団体である。  学生運動の機運上昇とともに、西京大学の中にどこからともなく自然発生した団体である。創始者は小倉眞之介という文学部心理学専攻(現:社会科学部心理学専攻及び文学部心理学研究コース)に所属のしがない大学生であったが、徐々にその内実は政治的に過激な発想を美術の名のもとに解放していく、マリネッティさながらの未来派的な側面が強くあらわれることとなった。  さて、そこで嵯峨野教授──いや、嵯峨野氏は、創始から三年遅れて大学に入学し、『真夜中の虹』に所属していた高校の先輩からの誘いを受けてその団体に参加した。ちなみにこの先輩とは、弓削さんが言っていたハイジャック犯の小郡孝也である。  『真夜中の虹』のシンボルマークを作ったのは、嵯峨野教授である。といっても、大層なものではなく、ただの鰻の絵だ。しかしこの絵は、団体の活動最末期における地下的な破壊活動の集合日時を表すためのいわば隠語として機能したという。鰻といえば土用の丑の日。土用の丑の日の『真夜中の虹』。  そう、彼らはきまって毎週土曜日の午前二時に集まって、次のテロ活動について話し合うのだ。  そのことに気が付いた僕は忠実にその日時に合わせて、西京大学の一番離れた場所にある学生会館の前までやってきた。そこは不自然に高く、まるで小高い丘の上に不自然に会館だけがポツンと建っているようにしか見えなかった。 「すみません。──『明日の神話』を見たいんですが」  合言葉はそれだけで良かった。職員もグルらしいが、僕もそれに乗る。スーツ姿で出迎えた胡散臭いおばさんが、笑顔から一転して何も言わなくなったままに僕を二つ鍵を開けた先にある階段に導いた。  真っ暗だ。  正直何も見えないが、触覚だけが頼りになりそうだった。  暗いが、どうやら一つ目の扉を開けると鉄の重たく朽ちそうな音がする。ぎいっ、と。しかしそこには何もない。まだ真っすぐ行け、と空間に指図されているような気がしていた。  そして二つ目の扉を開けるとより厳重に閉じられたこれまた重たく冷たい扉がズ……ズズ……と開くのである。しかしまだ何もない。それで、さらに奥に進むことを命じられた気分になった。  三つ目の扉は先の二つよりもさらに固く、自分が普通に押しただけでは開こうともしなかったが、引くと開いた。こんなときにそんな間違いをするかという感じだが、自分が何か落ち着いていることを逆に確認することが出来た。  そして、四つ目の扉に辿り着いた。どこまで歩いたのか、どうやって戻るべきなのかも忘れてしまうくらいに、ここに来てから扉しか開けていなかったが、この扉は先の三つと比べればもう全く軽く、見せかけの扉に過ぎなかった。  ここなんだな……。  僕は覚悟を決めて、そこでノックをする。 「ようこそ、私の『第六学舎』へ」  西京大学には、第五学舎までしか存在しない。  つまり、というより、やはりそこにいたのは彼だった。目の前にはあの頼りなさそうな風貌だけが目に見えている。 「なるほど。やはり貴方でしたか。どうりで、変わった人だと思ったんですよ」 「何が、なるほど、なんですか。……すみません、言葉遣いが荒くなるのを失礼します。  あんた、何やってんだ!」  僕は、今までの冷静さとか、そういう身に纏って来た自分の業を忘れて棚に上げたうえで、力強く吠えた。それは恐れを含んでいたのかもしれない。 「今まで生きて来て、そして怨嗟を貯めて正解だった。ここまでぐちゃぐちゃになっていたら、世界は壊しがいがありますね」 「壊しがいのある世界なんて、存在しない」 「いいや、それは存在する。  これを、この無用の長物による圧倒的な破壊を、私の小さな恨みによるものだと断罪しますか。いいでしょう。そうだとして、それが社会を変える動機になってなぜいけないというんでしょう。あるいは言葉を変えて申し上げるのならば、社会を壊す動機になってなぜいけないというんでしょう。  ……この核実験装置は、日本に投下された原爆の数千倍の威力を持つ、日本には存在しないはずの『兵器』です。いまから、私がそれを作ろうとした動機について説明しましょう。  私はまず、根本的に前衛的な美術に多大な影響を受けています。キュビズム、シュルレアリスム、未来派、そういった戦前からの系譜の上に、新たな芸術として我々も立脚しようと、先輩たちが『真夜中の虹』を創立されたわけです。ここに来たということは、もうご存じなのでしょうから、これ以上の説明は加えません。  そこで私はある作品が作成されていることを知りました。岡本太郎の『明日の神話』です。  『明日の神話』は、核爆発という凄惨な事態の後の世界を描いている作品で、一般的な解釈として、核爆発後の世界を生きることを表現していると言われたりするわけですが──私はこの描かれ方に少し異議申し立てをしたかったのです。つまりは、核兵器が炸裂し全てが崩壊した後の世界を、彼は一旦ネガティブに考えてから開き直ろうとする。  私は違いました、それは核研究について親和的であったからかもしれませんが。核兵器が爆裂したあとの世界は、全てが再構築され���真っ白な世界として称えられるべきだと思ったんですね。  おかしいと思われますか。私にとってはそれがおかしいのです。  思えば、『真夜中の虹』という団体の名前を文字って、シンボルマークを作ったり色々なことを話し合う時間を取ったのは私な訳ですが、もっとも先輩たちから見れば、奇跡的にすべてが壊滅した後に残るものこそが希望だと捉えていたのかもしれません……これを答え合わせするには、随分時間が経ちすぎましたが。  おっと、いけない。思わず話しすぎてしまいました、核実験装置を作った動機に戻りましょう。  つまり、私がこれを作ったのは第一に美的精神の充足というやつです。しかしそれは単に美的なものを追い求めることに物足りず、圧倒的なまでの平穏を装っている社会に対する徹底的なプロテストとして作り上げたのです。腐敗した大学組織を崩壊させること、そしてこの忌々しき日常を破壊すること──それは私も貴方も同様に破壊されるということです。しかし、それがいい。それこそが、爆裂することで完成される芸術なのです。  ……ここに誰かが来たら、このスイッチを押そうと決めていました。これを押すまでに、もう四十年も経つとは。随分と驚かされました。しかし、貴方が見つけたことによって、ついにこれも日の目を見ます。  それでは。沈黙を貫くことは恐怖です。生きたまま死ぬことを味わってください。  さようなら」  僕の目の前でその赤は炸裂した。瞬間、それは溶けていく。何もかもの境界線が揺らぐと、原子の中で全てが壊れていく音を聞いた。いつかの苦しみを今なら分かる気がする。こんな狂気の前に屈しなければならない今の自分の無力さは気にかかったが、それ以上に消滅するだろう世界にどうしようもなく贖罪の気持ちが湧きたつのだった。  目の前を彩る紅葉はどんな色だったろうか……。  そして僕と教授はともに灼け朽ちた。  彼の芸術は、こうして完成した。
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3.3. 仏教の退廃
問い3:高麗の建国と滅亡について>3. 高麗の統治体制>3.3. 仏教の退廃
目次は こちら
3.3. 仏教の退廃
 『朝鮮儒教の二千年』の「第4章 高麗王朝の仏教立国」の「2 王建の訓要十条」97ページには、その第一条で次のように記しています。
[我が国家の大業は、必ず諸仏の加護による。故に禅宗や教宗の寺院を創建し、住持を派遣して梵修するようにし、おのおのその業を治めるようにせよ。後世に姦臣が執政して僧たちの請謁にしたがい、寺社の争奪をする者があるかも知れない。宜しくこれを禁止せよ。]
 このように、太祖は、仏教を尊崇することを第一条に掲げています。高麗時代の仏教は、護国仏教でした。この結果だと思いますが、『朝鮮の歴史・新版』の「第四章 高麗の国家と社会」の111~112ページには高麗の仏教に関して次の記述があります。
[(前略)高麗では各種の国家的仏教行事が盛大に行われた。寺院は国家鎮守の殿堂として国家の手で盛んに造営され、僧侶の数も多かった。 (中略) 高麗の仏教ないし寺院の勢力は、世俗の世界においても強大であった。国家から広大な土地と多くの奴婢が与えられた寺院は、商業・畜産・醸造・高利貸などの方法でその富をふやし、さらにその財産を守る為に僧兵を養った。]
 第6代の成宗(在位982~997)はその即位と同時に、五品以上の京官たちに、封事(密封して差し出す意見書)を求めました。元老的文臣の崔承老の『時務疏』はそれに応えたものでした。『時務疏二八条』は長い前文があり、太祖の創業を回顧しながらその後に続く恵宗、定宗、光宗、景宗の治績を論評し、成宗が高麗王朝を安定化するための守成の大業を完遂するよう期待しました。『朝鮮儒教の二千年』の「第五章 成宗の崇は儒政策と催承老」の114ページに、崔承老が成宗に期待した君主像が次のように記されています。
[聖上(成宗)においては、宜しくその(前王の)善を取って行い、その不善を見て戒め、不急の務めは除き���無益の労はやめ、君は上で安らぎ、民は下で悦ぶようにすべきです。  始めを善くする心によって有終の美を考え、毎日その一日を慎み、休むといえども休んではならず、貴きによって君と成ろうとも尊大にならず、才徳が豊であろうとも驕ってはなりません。ただ己をうやうやしくする情を敦くし、民を憂うる心を絶やさなければ、福は求めずしておのずから至り、息災は祈らなくてもおのずから消えるでありましょう。どうして聖寿が万年も続き、王業が百世も続かないといえるでしょうか。]
 この成宗に対する崔承老の期待は、人として、統治者として、現在にも通用する立派なものだと思います。しかし、崔承老が国王に求めた理想的な姿は、その後の多くの国王によって見事に裏切られてしまいました。
 現存する時務疏の基本内容は、いかにして王権を強化して、地方の末端まで中央集権化を貫徹するかでした。そのための障害の第一は寺院勢力であり、次は地方豪族でした。この中で力点が置かれたのは僧侶の横柄や仏教行事による国家財政の浪費への批判でした。その例を第10条と第16条の一部から次に示します。
[臣が聞いたところでは、僧人が郡や県に往来しながら館や駅に止宿し、吏民を鞭打って、出迎えと接待をおろそかにしたことを責めています。
  吏民はその肩書と任務を疑いながらも、敢えて言うことを畏れるために、その弊害は莫大であります。今より僧徒が館や駅に止宿することを禁じ、その弊害を除くべきです(第10条)。
  世俗では善を植え付けることを名分にして、それぞれほしいままに仏宇を営造し、その数がはなはだ多いのです。また京師(都)と地方の僧徒たちが、私的な居所が欲しいから競って営造するために、州や郡の長吏たちに、民衆を徴発して使役させています。それは公役よりも急で民衆はこのためにはなはだ苦しんでいるのです。
  願わくは厳しくこれに禁断を加え、(中略)百姓の労苦を除去しなければなりません(第16条)。]
僧侶の役割は仏陀の教えを説き、人々を苦しみから救うことのはずですが、逆に人々に苦難をもたらしており、これは既に僧侶ではなく、僧侶の皮を被った犯罪者です。
  朝鮮の仏教は384年に晋から胡僧の摩羅難陀がやって来たことから始まったとされています。統一新羅の時代には仏教文化が栄えました。代表的な仏国寺には如来坐像・十一面観音像、梵天・帝釈天・文殊菩薩・普賢菩薩などが安置され、その他に147の寺跡があり、多くの僧が唐に渡って最新の仏教を学び、玄奘三蔵の下で学んだ僧もいます。また、念仏による救済を説いて浄土信仰を広げた元暁も居ました。
 それなのに、高麗の仏教はなぜこのように堕落してしまったのだろうか。『朝鮮史1』の「第4章 高麗前期」の「5 高麗盛時の社会と文化」には「仏教とその他の宗教」の225ページに次の記述が見られます。
[仏教は鎮護国家の宗教と観念されて手厚く庇護された。僧侶の登庸試験として僧科が実施された。合格者には国家から、禅宗のトップを大禅師、教宗のトップを僧統とする位階(僧階)が与えられた。また国家・王室による仏教崇拝の象徴として、高僧が国師・王師に任じられた。 こうしたなかで、燃灯会や八関会、仁王道場をはじめとする各種の仏教儀礼、飯僧(僧侶に食事を供すること)、仏典の収集・刊行などの事業が、国を挙げて推進された。仏寺の造営も盛んであり、開京には法王寺、王輪寺、興国寺など十カ所の大刹のほか、多数の寺院が建立された。]
 『世界大百科事典 第2版』の解説によれば、八関会(はちかんえ)に関して次の説明があります。
[八関会は朝鮮,高麗の国家的祭礼で燃灯会(ねんとうえ)とならぶ二大国儀の一つ。〈はっかんえ〉ともいう。本来は入信者に八戒を授ける仏教の儀式であった。新羅時代からその名が見えるが内容はわからない。高麗時代になると仏教色はうすれ、天霊・五岳・名山・大川・竜神などの土俗的な神をまつり収穫を祝う祭礼に変わった。例年11月15日前後の2日間行われた。第1日の小会では,国王の祖先拝謁、太子以下京官・外官の朝賀、楽戯の観覧と酒宴が行われ、第2日の大会では、小会とほぼ同様の儀式のほかに宋商人、東西蕃子(東女真と西女真)、耽羅 (済州島)人などの外国人の朝賀と宝物献上が行われた。]
 本来は大切な仏教行事だったはずの「八関会」も、楽戯の観覧と酒宴の催しであり、宋商人など外国人から宝物を献上させる場になってしまっています。高麗社会全体が仏教を形骸化させ、享楽を求め堕落していたとも見えます。これでは末端の僧侶が地方の下級官吏や農民を下僕のように扱い苦しめていても仕方ないと言えます。
 また、寺院にも存在する奴婢制度がもたらした人を人とも思わず酷使することを、僧侶に習慣化させた影響もあるように思います。高麗社会は奴婢を人とは見ておらず、便利な道具であり、財産として見ていたと伝えられています。そして奴婢に近い農民や下級官吏に対しても、酷い扱いが習慣化されたのだと思われます。
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psalm80-lilies-iii · 6 years ago
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Foodie ブログ終了
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「鳩の飲み過ぎ太り過ぎ」という、備忘的に撮り貯めた料理の写真を並べただけの Foodieブログをタンブラーでやっていたが、やめることにした。
やってみて分かったことだが、Foodieブログのテーマとは「地域の深耕」、食を手がかりにしてその地域に暮らす人たちの生活をクローズアップすること、である。そしてそれは、そういう意図がなくてもそうなってしまうものである。
どこかで食わせてもらった料理の写真を見れば、その料理が「何をどう調理したものでおおむねどんな味でおおむねいくらぐらいの値段か」は想像がつくものである。そしてたぶん、その写真を見る人の関心は、その想像がつく部分を超えて、「それがどこで誰によって提供される料理なのか」という領域に踏み込むのだと思う。「南禅寺の豆腐かあ」とか「サイゼリヤのランブルスコかあ」とか「大阪人の家にはほんまにたこ焼き器があるんや」とか「こんな田舎に本場の四川料理を出す店があるんや」とかいった感じである。それは、料理というものが本質的にユニークなものだと思われているからなのだ。「どこで食べてもさほど��味くもないという点において大差ない料理」というものが、半世紀ほど前にはあったと思うが、21世紀の日本ではコンビニおにぎりでさえ千差万別である。だから、料理の情報には「誰がどこでいくらで食わせるのか」が不可欠になってくる。すると、Foodie記事は「野毛でアブサンが飲め���す」「逗子でワインが飲めます」「道頓堀や宗右衛門町では重慶小麺が食べられます」「ファミリーマートがラザニアを出しています」といった感じになってくる。そしてそれらの記事は、アブサンやワインや重慶小麺やラザニアの話をしているつもりでも、実は野毛や逗子や道頓堀や宗右衛門町やファミリーマートの話になるのである。
そうすると、Foodieブログの良し悪しは、野毛なら野毛、逗子なら逗子、ファミリーマートならファミリーマートをどこまで深く掘り下げられるかで決まってくる。その上で、たとえば逗子のように小さい街に個性的な店が揃っていてそれぞれの店で一通り飲み食いするのが難しくなければ、定石どおりきちんと深耕することもできるし、逆に京都のように無数に店があってひとりで網羅するのは無理だと最初から分かっていたりすれば、あくまで自分のアンテナに引っかかる限りでブログにしてしまえばいいのだが、あまり規模の大きくない地域を中途半端に食い散らかすだけだと、読んでいてとても退屈なブログになる。
そのことに突き当たったのが、実家に戻って奈良あるいは郡山で、横浜にいたときと同じ感じのブログを続けようとしたときである。地元の人たちは慶弔に仕出しを食べる以外コンスタントに外食をする習慣がなく、あったとしても出かけるのはロードサイドのファミレスチェーンで、飲み会で利用される店などもごく限られているのだが、たとえば観光客に昼食を提供するような、あまりリーズナブルではない価格設定で細々とやっている店自体はかなりあって、でもそれらを自腹で「深耕する」意義もあまり見出だせなくて…という中で、Foodieにとって決して魅力的ではない地域のいわば「魅力のなさ」をあえてブログで発信するオレって何なの?と自分のやっていることにとてもがっかりしたものである。
大阪で働くようになって、外でカネを払って飲み食いしてがっかりすることはなくなった。だが、ぼくは何も夜の街で主人公を気取りたいわけではないけれど、鶴橋や上六や千日前や道頓堀や宗右衛門町の夜にはぼく以外にちゃんと主人公たちがいて、ぼくはそういう人たちとはできればかかわり合いになりたくなかったのである。そういう「地域」をFoodieブログで「深耕する」ことに意味があるだろうか、と考えたとき、ぼくははじめて、Foodieブログの真のコンテンツは料理や酒ではなくて、そういう食サービスを提供しているその地域の人たちの日々の営みや思想や感情なのだ、ということに気づいたのである。そして、自分がその地域の一員としてそこで飲み食いしながら、程度の差こそあれ食の提供者と思想や感情を共有している間はよかったけれど、転職をきっかけにその地域そのものに背を向けようというとき、「食を接点に持ちながらも必ずしもお互い共感し合える関係でもない」という人たちの生業(なりわい)を自分のブログでフィーチャーし続けることに意味が見いだせなくなったのである。
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groyanderson · 6 years ago
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ひとみに映る影 第二話「スリスリマスリ」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 段落とか誤字とか色々とグッチャグチャなのでご了承下さい。 書籍版では戦闘シーンとかゴアシーンとかマシマシで挿絵も書いたから買ってえええぇぇ!!! →→→☆ここから買おう☆←←← (あらすじ) 私は紅一美。影を操る不思議な力を持った、ちょっと霊感の強いファッションモデルだ。 ある事件で殺された人の霊を探していたら……犯人と私の過去が繋がっていた!? 暗躍する謎の怪異、明らかになっていく真実、失われた記憶。 このままでは地獄の怨霊達が世界に放たれてしまう! 命を弄ぶ邪道を倒すため、いま憤怒の炎が覚醒する!
(※全部内容は一緒です。) pixiv版
 ◆◆◆
 「いつも通り一美ちゃんの人権を無視して拉致が敢行されんとしていた、その時! 我らが極悪非道ロリータの志多田佳奈(しただかな)ちゃんは、ひょんな事から英雄物流(ヒーロジスティクス)密売事件の重要人物、石油王こと平良鴨譲司(へらがもじょうじ)氏と再会する! かくして始まった「したたび」放送開始以来異例のインタビューはまァだまだ続く! それではまた来週~!」
 譲司さんをテレビ湘南(しょうなん)のクルーに連れていかれて、私はオリベさんと、彼女が連れてきた高校生ぐらいの女の子を乗せたミニバンを運転し、先に熱海町に向かう事にした。
 大人になって東京でファッションモデルをしていた私は、たまたまオーディションに受かったヒーローショーイベントの仕事でアイドルの志多田佳奈さんと出会い、 それ以来彼女の冠番組「ドッキリ旅バラエティしたたび」に、ドッキリ企画と称していつもノーアポで連れ回されている。 テレビ出演が増えたのは嬉しいけど、最近の私にはまるでプライベートがない。 テレビ局は何故か事務所とグルで私のスケジュールを完全に把握しているし、いざ連れていかれると、 原付で一都六県を一周させられたり、ドーバー海峡をスワンボートで横断させられたり、ともかく割に合わない過酷なロケに付き合わされる。 なので今回あの番組の矛先が譲司さんに向いたのをいい事に、私達はこれ幸いと先に行かせて頂く事にしたのだった。
 撮影が一段落つくだろう時間を見計らい、矢板(やいた)のサービスエリアで一旦休憩する。 オリベさんが譲司さんに「終わったら新幹線で来てね」とメールを入れている間、私は後部座席で背中を丸めている女の子を見た。 パステルピンクのドルマンスウェットと同色のシュシュ、真っ赤なバルーンスカート。典型的なオルチャンファッションだ。
 <さすがファッションモデル、よくわかったわね。その子は韓国人よ>
 隣のオリベさんが目で語ってくる。 医療機器エンジニアのオリベ・ヒメノさんは、子供の頃に脳神経をやられて声を失ってしまったユダヤ人の女性だ。 でもその代わりに、脳から直接テレパシーを送受信する力を持っている。だから日本語が喋れなくても会話できる。
 今回熱海町に行くメンバーは全員、NICという脳神経科学研究機関の関係者で、その中でも脳の異常発達や霊能力によって特殊な力を使える人達だ。 数時間前に連れていかれた譲司さんも、肺に取りこんだ空気の成分や気圧差で色んな事を読み取るダウジングや、物に触って過去を読むサイコメトリーといった「特殊脳力」を持っている。 だから多分、この子も「特殊脳力者」なのだろう。 顔色が良くないので、休憩所に連れていく事にした。
 「Sorry for the late introduction, because I was driving. I’m Hitomi. And how can I call you?」 (運転中に自己紹介できなくてごめんね。 私は一美です。あなたのお名前は?)
 涼しい外のベンチに並んで座り、私はとりあえず英語で話しかける。 先述の「したたび」で度々海外ロケにも連れていかれるせいで、ある程度英語が話せるようになっていたのは不幸中の幸いというか、怪我の功名というか。 でも女の子は俯き加減のまま私を見上げて、消え入りそうな声で「日本語でいいヨ」と言った。
 「私パク・イナです。日本語の方がいい。 ヒトミさんテレビの韓国で見てた知ってるます。会えたの嬉しいヨ」 イナちゃんと名乗った女の子は、少しカタコトだけど聞き取りやすい日本語でスラスラと答えた。 でも、「会えたの嬉しい」と言う割にはまだ元気がないように見える。  「酔っちゃった?できるだけ安全運転したけど、ごめんね…」 背中をさすろうと思って彼女に触れると、小刻みに震えていた。
 「スリスリマスリ…スリスリマスリ…」 よく耳をすますと、イナちゃんは両手を強く握りしめてなにか呟いている。 意味はわからないけど、韓国語か…
 その時、ふと目線を上げると、ベンチの周りに数匹のカラスが集まっていた。いや、カラスだけじゃない。  「ニャーン…」背後から猫の鳴き声。 振り向くとそこには、おびただしい数の動物霊、交通事故死した人間の浮遊霊、魂未満の小さな鬼火、生きた野良猫、蟻やゴキブリ、目の焦点の合っていない小さい子供… 自我の弱い生き物や魂達が、私達の半径2m外を取り囲んでいた。
 「ひっ…」恐怖で声が出そうになるのをこらえる。 動物霊はこちらが見えている事に気付くと襲ってくる事があるから、なるべく目を合わせないようにしなければいけない。  「スリスリマスリ…スリスリマスリ…」 イナちゃんが何と言っているかはわからないけど、その言葉のおかげで集まっているものたちがそれ以上近寄って来ない事を直感で理解する。しかし、
 バサバサバサッ!!喫煙所の屋根から土鳩の群れが私達めがけて飛来し、イナちゃんは驚いて呟きを止めてしまった。 すかさず大量の霊魂と生物が私達に押し寄せる!
 私はイナちゃんをかばいながら、足の裏の自分の影に意識を集中させた。 幸いその日はカンカン照りの快晴、光源は充分ある。 床に置いたワンピースを下から持ち上げて着るように、自分達の体を影で覆いながら、周囲の光の屈折を歪める。 私達を覆う影が濃くなるにつれて、その分行き場を失った光線が影の外縁で乱反射する。 その反射率がほぼ100%になると、私達の姿は彼らから全く見えなくなった。影法師の「影鏡(かげかがみ)」という術だ。
 彼らは目標を見失って立ち止まった。しかし未だに私達を取り囲んだまま動かない。 私は第二の手に出る。影鏡の輪郭を半球状に広げながら屈折率を更に強めていく。 自分達の視界が完全な漆黒になるけど、その外側は電球のように光っているはずだ。 そのまま集めた光を360度放射する。  「ぎゃあああ!」幾つか叫び声が上がると同時に視界が戻ると、彼らは強烈な紫外線を浴びて散り散りに逃げていた。  「今のうちに戻るよ!」 私はイナちゃんの肩を押して車へ駆け戻った…。
 ◆◆◆
 <さすがね、ミス・ヒトミ!イナをあなたに任せた甲斐があったわ> 運転を交代してくれたオリベさんが、まるでヒーローショーでも見ていたかのように呑気に言う。 イナちゃんは極度の「引き寄せ体質」で、特に精神的に緊張したりストレスを感じてしまうと何でもかんでも引き寄せてしまうらしい。 韓国で色んなお寺や教会、霊能者を頼ってもどうにもならず、ご両親がダメもとで病院に連れて行ったら、NIC会員の医師に研究対象として保護された�� そして来週からインドネシアにある脳力者児童専門の養護施設、「キッズルームバリ島院」にて、体質をコントロール出来るようになるまで住みこみでリハビリする事になったという。
 <イナのギャザリング体質は今回のミッションに適しているわ。 ジョージも丁度来週からバリ島院の養護教諭になるし、日本で待ち合わせて一緒に出発しましょうって話になったの。 この子がタルパの聖域フクシマに行くと思うと…とってもワクワクするわね!>オリベさんが意地悪に笑う。  「いやいやいや、本人はとってもビクビクしてるんですけど!?福島の心霊スポット系は本当にヤバいんですよ!! ていうか肝心の譲司さんが別行動ですし!」  <平気平気!あなたが付いているもの。 それにインドネシアの悪霊は韓国や日本のよりも刺激が強いから、少しぐらい鍛えておかなきゃでしょ>
 確かにオリベさんの言う通りではあるけど、当のイナちゃんはあれからずっと私の腕にしがみついている。 (オリベさんに運転を変わってもらったのはこのためだ。) ちなみに刺激が強いというのは、物理的に交通事故などの事故死亡率が多い国は当然幽霊もスプラッターな姿の方が多いという事だ。 私も「したたび」でインドネシアに行ったことがあるけど、実際バイク大国で信号が少なかったし、 観光客がバシャバシャ写真を撮っている公園で白昼堂々首なしの野良犬の霊がうろついていたのも確かだ。
 「イナちゃん大丈夫だよ。福島は色んな姿をした人工の魂が多いから、幽霊さん達も死んだ時のままじゃなくて、 おしゃれに自分の好きな姿にしてる方が多いんだ。 ゾンビみたいな人はめったにいないから、安心して。 そうだ…おしゃれといえば、渋谷とか原宿には行ったことある?」
 私が「渋谷とか原宿」と言った瞬間、曇っていたイナちゃんの目がキラリと輝いた。  「シブヤ、ハラジュク!」 やっぱり。オルチャンガールだから反応すると思った。
 「かわいい物は好き?」 「かわいい」という単語を聞いて、イナちゃんの表情が更に明るくなる。  「うん!日本のかわいい好き!! 大人になったらアイドルになりたいです。だから日本語勉強してるだヨ! 「したたび」のカナちゃんは一番好き日本のアイドル!」 一気に饒舌になって力説し、一瞬はっとして「でもヒトミちゃんも同時な好きヨ!」と小さくフォローを入れてくれた。 いつの間にか「ヒトミさん」が「ヒトミちゃん」になっていたのが、ちょっと嬉しかった。  「じゃあ無事にこの旅が終わったら、一緒に渋谷と原宿でお買い物しようね」
 その後の車内は、熱海町に着くまでさながら女子会のようにずっと盛り上がっていた。 それぞれの国にあるかわいい物、悪い霊から身を守る色んなおまじない、 最近流行っているコーデ、スイーツ、 それに三児のママであるオリベちゃんの子育て苦労話も。 気がつくと私達全員が全員をちゃん付けで呼び合うようになっていた。 この旅の本来の目的については、誰一人触れようとしなかった。
 ◆◆◆
 「磐梯熱海温泉(ばんだいあたみおんせん) 右折」という三角のモニュメントを確認して、熱海町に入ったのを実感する。 ここは東北新幹線の停まる郡山(こおりやま)駅からも近い温泉街だ。 都心の観光地に比べると小さい町だけど、町内には温泉やスポーツ施設、無料で入れる足湯などがあり、県内外の人々に愛されている。 駅から安達太良山(あだたらやま)の方向に登っていくと石筵だ。 私や玲蘭ちゃんが修行していた霊山や、その更に奥には牛の乳搾りやバーベキューを楽しめるふれあい牧場がある。 残念ながら今回は遊びに来たんじゃないけど、目的が早く済んだ���観光案内をする約束だ。
 貸し切り民宿に大きな荷物と車を置いて、ようやく私達は本題に入った。
 <イナちゃん。NIC会員の規定は知っているわよね?> オリベちゃんが真剣な目でイナちゃんを見据える。 イナちゃんは緊張した声で答えた。  「はい。ひとつ、自分のセレキック・アビリティ(超脳力)、人を助けるに使うこと。 ふたつ、私は医療発展に大事な人だから、自分とアビリティ一番大事なすること。 みつ…犯罪するセレキックいたら、積極的原因究明すること」
 イナちゃんが私にも伝わるように日本語で言ってくれたNIC会員規定は、私も会員登録の時に一読した事がある。 NICは医師団の組織でありつつ、警察と協力して超脳力者が関与する事件の捜査をする義務もある。 そういった事件には、一般的な事件捜査では処理できない超常的な現象や証拠があるからだ。
 <その通りよ。あなたにはこれから、その引き寄せ体質でとある行方不明の脳力者捜索を手伝ってもらうわ。 但しもちろん、いつだってあなた自身の身の安全が最優先よ>  「…はい、覚悟準備終わてます」 気丈に答えるイナちゃんだけど、まだその表情は固く、私はサービスエリアでの不安そうな彼女を思い出した。 ひょっとしたらこの件はイナちゃんにとって、自分のコンプレックスである体質が、初めて人のために役立つ機会なのかもしれない。 それに「犯罪捜査」なんて言われると、なにか恐ろしい事に関わるんじゃないか…というイメージもあると思う。 そう考えると緊張するのもわかる気がした。 でも、オリベちゃんは優しく微笑み、鞄から小ぶりな米袋ほどの大きさの何かを取り出した。
 <唯一の手がかりは…これよ> それは人形だった。色褪せた赤青の布を雑に縫い合わせて作られたものだ。 手足がなく、顔も左右ちぐはぐな目をしたブリキのお面で、背中側にはネジや釘が飛び出した機械がついている。 人形を手渡されたイナちゃんが不思議そうに機械のハンドルを上下すると、それに連動してお面の顎もカコカコと上下する。 まるでゴミ捨て場のガラクタで作った獅子舞のようだ。
 <その人形には昔、ジャックというタルパが宿っていた。彼は私やジョージの幼馴染だったの。 でもジャックの魂は日本で行方不明になってしまっていて、これから私達は彼を探しに行くのよ>  「たるぱ?」  「人工妖精、人が作った魂のことだよ」 首を傾げるイナちゃんに私が補足した。 この熱海町や石筵、県外からの修行者も訪れる魂作りの聖地なら、ジャック君が見つかるかもしれない。 オリベちゃんはそう考えて私に案内を依頼したのだった。
 <地味な依頼で拍子抜けしたかしら?>オリベちゃんが人形の金具を弄びながら言う。  「そ…そんなことないヨ!お友達探す頑張ります!」  <ありがとう、心強いわ!じゃあヒトミちゃん、案内をお願い>  「はい。まずは、この辺りの神様であるお不動様と萩姫様のお寺に挨拶に行きます。 萩姫様は影法師のお姿をお持ちで話が出来るから、ジャック君について聞いてみましょう」
 ◆◆◆
 温泉街から見て駅の反対側へ抜けると、萩姫様の伝説に縁のある五百川(ごひゃくがわ)があり、萩姫様がお住まいの大峯不動尊はその先の小高い丘の上に建っている。 私は同伴者二人をそこに案内し、鈴を振り鳴らしてから真言を唱えた。 すると屋根の下の日陰が一箇所に集まっていき、大きな市女笠を被った女性のシルエットになった。この方が萩姫様だ。 その影の御姿はよく目を凝らして見れば、細かい陰影によってお顔や着物の細部まで鮮やかに視認できる。
 「ようこそいらっしゃいました、旅のお方よ…」 そう言いかけた萩姫様が笠の下から私達を見上げると、アルカイックな営業スマイルが驚きの表情に変わった。  「…あれ、ひーちゃん?」
 「お久しぶりです、萩姫様!」  「なんだぁ、ひーちゃんならわざわざ真言で呼ばなくてもいいのに」  「親しき仲にも礼儀ありってやつですよ。それに、お客さんの手前だから格好つけたかったし」 私が同伴者2人に目配せすると、笠を脱いで足元の影に放り投げようとしていた萩姫様が慌ててそれを被り直し、再びアルカイックなキメ顔を繕った。 オリベちゃんがくすっと口角を上げ、<似てるのね、あなたとプリンセス・ハギって!>と私にテレパシーを送った。
 私達は萩姫様に人形を見せ、事情を説明する。  「うーん…人形に見覚えはないな。その『じゃっく君』を作った人の名前はわかる?」  「はい。サミュエル・ミラーというアメリカ人です。 日本に帰化して、今は水家曽良(みずいえそら)と名乗っているそうです」 萩姫様は少し考えた後、  「…うん、やっぱり知らないな。何かわかったら連絡するね」人形をイナちゃんに押し返した。
 「そうなんですね。じゃあ、私達は別の場所を当たってみます」  「ああ、その前に。その子を源泉神社に連れて行きなさい。 倶利伽羅龍王の祈祷を受けると良いでしょう」  「クリカラ…リューオー」 イナちゃんが不思議そうに首をかしげる。倶利伽羅龍王とは、燃え盛る龍の姿の不動明王の化身。 よく不動明王像が持っている、剣に巻きついた炎の龍…あれの事だ。 源泉神社にかつてリナに知恵を与えた龍神様がいるのは知っていたが、それが倶利伽羅龍王だったというのは初耳だ。 私達は萩姫様に改めて一礼し、源泉神社へと向かった。
 源泉神社はケヤキの森遊歩道というハイキングコースの先にある。 五百川の裏山にあるこの遊歩道で、森林浴によって心身と魂を清めながら神社に向かうんだ。 直線距離の長さも然ることながら、山の高低差のせいで、これが意外ときつい。 私は二人がついてきているか確認するために振り向くと、オリベちゃんが何だか訝しげな顔をしているのに気がついた。
 <あのプリンセス、何か隠してる気がするわ。今はまだ、わからないけどね> 私の視線に気付いたオリベちゃんが言う。 実は私もそんな気がしていた。けど、長いハイキングコースを引き返す気にもなれず、 私達は予定通り神社へ向かう事にした。
 ◆◆◆
 丘を下ったところにその神社はあった。 入口では小さな龍を象った蛇口から飲用可能の源泉が垂れ流されている。この龍が魂として独立したのが例の倶利伽羅龍王だろうか。 どうやら龍神様は留守のようだったので、先に社に挨拶に向かうと、私はふと違和感を覚えた。
 「ヒトミちゃん?どしたの?」  「そういえば、ここ…稲荷神社だ」  「イナリ…スシ?」
 「うんとね…。ここはオイナリ様っていう、作物の神様を祀る神社なの。 倶利伽羅龍王は仏様の化身だから、どうして神道の神様がいる神社に住んでるのかなって思って」  <それは宗教が違うって事?シュラインの中の神様に聞いてみればいいんじゃない?>  「それが…、ここのお稲荷様、霊魂として形成されていないんです。 社の中のご神体にこの地や神主様のエネルギーがこもっているけど、自我はお持ちじゃないみたいで…。 それも、ヘンですよね。どうして鳥居の外の龍神様だけ魂になってるんだろう」
 すると、誰かが鳥居の外から私の疑問に答えた。  「ここはクリカラの数ある別荘の一つって事よ」 聞き覚えのある男性声に私は振り返った。いや、この声は、『彼女』のものだ…。
 「リナ!」 いつの間にか、神社の入口に巨大な霊魂が立っていた。 私が中学生の時に生み出したタルパの宇宙人、リナだ。 リナはロングスカート状の下半身をフワリと浮かせ、社への階段を飛び登った。
 「キャ!」驚いたイナちゃんが尻餅をつく。  「マッ失礼ね!人の顔見てキャ!だなんて」  「いやいや、初見は普通驚くでしょ。巨大宇宙人だよ?」  「それもそうね、ごめんあそばせ」 リナは乙女チックにくるんと回り、例の美男美女半々な人間の姿に変身した。
 「この子はリナ、私が昔作ったタルパです。 リナ、彼女は韓国から来たイナちゃん、こっちの方はイスラエルのオリベちゃんだよ」  「あら、ワールドワイドで素敵なお友達じゃない。アンニョンハセヨ、シャローム! アタシは千貫森(せんがんもり)のフラットウッズモンスター。リナと呼んで頂戴。 一美がいつもお世話になってますわ」  <お会いできて光栄よ、ミス・リナ>  「初めまして、私はパク・イナだヨ!」 二人がリナと握手する。久しぶりに福島に帰省したとはいえ、日程的に彼女と再会できるとは思っていなかったから嬉しい。 宇宙人(を模した魂)であるリナは今、福島市でUFOの飛来地と噂される千貫森という森に住んでいるらしい。
 「クリカラ…倶利伽羅龍王は、石川町(いしかわまち)で作られた紅水晶像の化身よ。 彫刻家が死んだときに本体の像と剥離して以来、福島中の温泉街のパワースポットに自分の守護結界を作ってフラフラ見回っているらしいわ。 要するに、根無し草のプー太郎ってやつね」  <あなた、神様をそんな風に言っていいの?>  「ああ…リナと龍神様は個人的な因縁が…」  「ちょっと待って」
 ふいにリナ��私を制��した。リナは表情をこわばらせて、イナちゃんの抱えるジャック君人形を見つめている。  「ねえ…アナタ、その人形を誰に貰ったの?」  「貰ったじゃないヨ、私達この人形のタルパ探すしてるなの。ジャックさんいいますこれのタルパ」イナちゃんが正直に答えた。  「これを作ったのがどんなオトコか、知ってるの?」  「エ…?」
 嫌な予感がした。そういえば、オリベちゃんはまだ彼女に、ジャック君の創造者について一言も話していない。 たぶん…わざとだ。  「なによ。…まさかアナタ達、知っててこの子に黙ってるワケ!?」  <…時期を見て言おうとは思っていたわ。でも今はダメなの。だって、この子は…> 剣呑な雰囲気にイナちゃんが生唾を飲む。そんな彼女の不安感を感じ取ったのか、 神社の結界の外に良くないものが集まって来ているのを私は察知した。 私もすぐに全てを打ち明けるのには賛成しない。でも、
 「今はダメですって?どういう神経してるの? 何も知らない子に…指名手配犯の連続殺人鬼が作った人形を持たせるなんて!」 リナはついに、パンドラの箱を開けてしまった。
 「サツ…ジンキ…?」 イナちゃんが人形とリナを二度見する  「あ…あ…ヒッ!!!」イナちゃんはまるで今までゴキブリでも抱えていたかのように、人形をおぞましそうに地面に叩きつけた。 歪に組み立てられた金具がガシャンと大きな音をたて、どこかから外れたワッシャーが転がり落ちる。 同時に御神体に守られていた神社の結界にも綻びが生じたのか、 無数の霊魂や動物がイナちゃん目がけて吸い寄せられた!
 「イナちゃん!すぐに社の中に入って…」私が言いかけた時には、イナちゃんは階段を駆け下りていた。 鳥居の外に出たらまずい!私とオリベちゃんは電撃的な反射神経で彼女を追う。
 「アアアア!!オジマ!スリスリマスリ!!アイゴーーー!!!」 韓国語で叫びながら逃げ惑うイナちゃんの背後では、無数の魑魅魍魎が密集し、まるでイワシ群が集まって大きな魚に擬態するように巨大な影の塊になっていた。  <<ヒシャール・メァホール!>> オリベちゃんがテレパシーで吼える。 するうち魍魎群全体をブラックライト色の閃光が包みこみ、花火のように点滅して爆ぜた。サイコキネシスだ! 霊魂達はエクトプラズム粒子に分解霧散(成仏)し、生き物達は失神して地面にパタパタと落下。 でもすかさず四方から次の魍魎群が押し寄せる!
 「ちょっと一美あんた、あんたっ一美!なんなのよアレは!?」 私達の後を追ってリナが飛来する。  「あの子は超引き寄せ体質なの!しかも精神面にすごく影響しちゃうの!!」  「じゃあどうしてあんな人形を…ああもうっ、どきなさい!」
 リナは再び宇宙人の姿になり、長い枯れ枝のような腕で大気中に漂う先程のエクトプラズム粒子を雑に吸収すると、そのエネルギーを一瞬にして空飛ぶ円盤型の幻影に錬成した。 円盤は第二魍魎群の上空に飛翔し、スポットライト状の光で霊魂達をアブダクションする!  「生きてるヤツらは無理!頼んだわよ!」
 「<上等!>」私とオリベちゃんが同時に返事する。 オリベちゃんが再びサイコキネシスを放とうとしている間に、私は自分の影が周囲の木々に重なるように位置取る。 歩道沿いに長く連なった木陰に自分の影響力が行き渡ると、木陰は周囲の光を押し出すように中空へ伸びていった。影移しという技法だ。  「イナちゃん止まって!」私の声でイナちゃんが振り返る。 彼女は自分の周りを光と影のメロン格子状ドーム結界が守っている事に気がついて立ち止まった。 生き物達がギリギリまでイナちゃんに近付いた瞬間、オリベちゃんのサイコキネシスが発動! 結界で守られたイナちゃん以外の全ての生き物はその場で体を痙攣させて落下した。
 <ふう、間一髪ね…>オリベちゃんが安堵のため息をつこうとした、その時だった。 「ビビーーーッ!!!」 けたたましく鳴るクラクションの方向を見ると、そこには暴走する軽トラックが! イナちゃんの引き寄せが車まで呼びこんでしまったのか?いいや、違う。 不幸にもそのトラックのハンドルを握っていたのが、夢うつつの寝ぼけた高齢者だったのだ。  「うわ…きゃあああ!?」 咄嗟に車を避けようとしたイナちゃんは足を滑らせ、橋のたもとから五百川に落水してしまった!
 「イナちゃぁぁーーん!!!」 溺れるイナちゃんに追い討ちをかけるように、川の内外から第三の魍魎群がにじり寄る。  「助け…ゲホッ!助けて!!」 まずい。水中の相手には影も脳波もUFOも届かない。 万事休すか!?と絶望しかけた、その時だった。
 「俺に体を貸せ!」 突然、川下から成人男性ほどの大きさの白い魚がイナちゃん目がけて川を登ってきた。 いや、よく見るとそれは、半魚人めいた姿の霊魂…タルパのようだ。  「ひっ、来ないで!スリスリマスリ!」イナちゃんは怯えて半魚人を拒絶するが、  「うるせぇ!!死にたくねえならとっとと俺に任せろ、ガキ!!」半魚人は橋の上の私達にも伝わるほどの剣幕で彼女の肩を掴んだ! その時、溺死者と思しき作業服姿の幽霊がイナちゃんの足首に纏わりつく。「アヤッ!」 イナちゃんは意を決して、半魚人に憑依を許した。
 ドシュッ!!途端にイナちゃんの体がカジキマグロのように高速推進し、周囲の魍魎群を弾き飛ばす! イナちゃんに取り憑いた半魚人は、着衣水泳とは思えないしなやかなイルカ泳ぎで魍魎や障害物を避けながら、冲に上がれるポイントを模索した。 しかし水から上がろうとする隙を魍魎に狙われていて、なかなか上陸できない。  「ああクソッタレ!なんなんだコイツらは!?」半魚人がイナちゃんの声で毒づく。 私達も追いつくのがやっとで、次の手を考えあぐねていた。 すると駅の方向から、一台の自転車が近づいてくる。 また誰かがイナちゃんに吸い寄せられたのかと思ったら、その人は…
 「右へ泳げ!右の下水道に入るんだ!!!」
 観光客用の電動レンタサイクルの前カゴに真っ白なポメラニアンを乗せて、五百川に向かって全力疾走する青年…平良鴨譲司さんは、 まるで最初からこの場にいたかのような超人的状況把握力をもって、半魚人に助言を叫んだ。 これが彼の脳力、空気組成や気圧の変化であらゆる情報を肺から認識する「ダウジング」だ!
 「馬鹿か、何を根拠に言ってやがる!あんな所に入ったら袋の鼠だぞ!?」 半魚人が潜水と浮上を繰り返しながら反論する。  「根拠やと?そんなもん…」肩で息をしながら譲司さんが答えた。「ダウザーとしての勘だ!俺を信じろ…ジャック!」
 ジャック、と呼ばれたその半魚人は目を見開き、橋の上の青年を見上げた。 栗色の髪、アラブ人ハーフの彫りの深い顔。ジャック氏の脳裏で彼の幼馴染の面影が重なったのか、 彼はイナちゃんの身を翻して、川辺の横穴に潜っていった。
 「こっちやオリベ、紅さん!」 私達が譲司さんに案内されて、上流から見て川の右側へ駆け寄ると、温泉街らしくない工業的な建物があった。 イナちゃんは建物下方に流れる下水道の横に倒れていて、ジャック氏が介抱している。 彼女らの周りにはもう、魑魅魍魎の類いは集っていなかった。  <そうか。ここは発電所で、すぐ近くに送電線がある。 イナちゃんのギャザリング力も、ここでは歪みが生じて遠くまで及ばなくなるのね>  「日本の電力施設の電磁波は、普通の携帯の電波やテレパシーには影響せんレベルやけどな。 引き寄せ体質とかのオーラ系は本来そこまで飛ばん力やから、ちょっと遮蔽物を作るだけで効果がめっちゃ変わるんよ」
 話している間にジャック氏が再びイナちゃんに取り憑いて、鉄パイプはしごと柵をよじ登って私達に合流した。  「あぅ…わうわ?」譲司さんの自転車に乗ったポメラニアンのポメラー子(こ)ちゃんが、イナちゃんを見て不思議そうに鳴く。 譲司さんは愛犬の投げかけた質問を呼気で理解し、親しい友人の前でだけ話す地元弁で、  「ああ、この子気絶しとるかんな、ジャックが中に入って助けとったんや」と優しく答えた。
 ◆◆◆
 民宿に戻った私達は、意識の戻ったイナちゃんの身体を温めるために温泉に入った。 まだ日没前の早い時間だったから、実質貸切風呂だ。 イナちゃんの服は幸い全部洗濯可能だったから、オリベちゃんからネットを借りて洗濯機にかけている。
 私とオリベちゃんは黙々と身体を洗い、イナちゃんは既に湯船に座っている。 先に髪の毛の水滴を絞った私は、手首に巻いていたゴムバンドで適当に髪をまとめ、湯船に入った。 誰も一言も喋らず、重い沈黙が流れる。
 「…スリスリマスリって、何?」痺れをきらした私がイナちゃんに尋ねた。 イナちゃんはキリスト教のお祈りみたいに組んだ両手を揉みながら、か細い声で答えた。  「意味ないヨ…言うと元気出ます。チチンプイプイ、アブダカタブラ」 「<えっ!!?>」 私とオリベちゃんが思わず彼女を見る。 あの魍魎群がイナちゃんに近寄れなくなるから余程神聖な力のこもった呪文だと思っていたけど、まさかこの子、気力だけで魍魎を拒絶し続けていたなんて。 私達が思っていたよりも、ずっと根性がある。
 「ゴメンナサイ…」 膝を抱えたイナちゃんが弱々しく頭を下げた。 本人が衰弱しているからか、もう魍魎は寄ってこない。 オリベちゃんは顔を背け、持ち込みのマイシャンプーを手のひらに溢れるほど出しながら<悪いのは私の方>と返した。
 <着いてきて貰うだけでいい。 もしジャックがここにいるのなら、あなたを連れて行けば巡り会えると思った。 なにも殺人犯そのものを探すんじゃないし、大丈夫だろう…って。 あなた自身の体質の危険さに対する認識不足だったわ> オリベちゃんの長い癖毛が泡立ち、ラベンダーとシナモンを煮詰めたような存在感のある香りが湯船にまで漂ってくる。
 「どうして、探した?」イナちゃんが問う。  「ジャックさんはオリベちゃんとジョージさんと友達、わかる。 でもジャックさん作った人ヒトゴロシ。しかも連続ヨ。 もし私の友達の親ヒトゴロシだったら、学校では遊ぶ。でも友達の家は行きない。 ううん、わかてる。私は臆病ですね…」 友達の家族が人殺しだったら…。無理もない、いや、当然の反応だ。 私はイナちゃんの白い肩にお湯をかけた。
 「サミュエル・ミラーは、強いタルパを作るためにたくさんの生き物を殺してきたんだ。 生き物を殺して、魂を奪って、それを継ぎ接ぎしながら怪物を育ててたの。 神になりたいから、って動機だったらしくて」  <その通りよ。私やジョージも、かつてあの男の作った怪物に殺されかけた。 その戦いで、私は声を、ジョージは…一番の親友を失った>  「だったらなんで!?」イナちゃんが身を乗り出す。  「そこまでされて友達助ける、凄いヨ?偉いヨ。でも、ヘンだヨ! そんなの…」息継ぎもせずに思いの丈を吐き出して、イナちゃんは再び湯船にうずくまった。「そんなの、できないヨ…」
 「そこまでされたから、だよ」  「え…?」 オリベちゃんは既にシャワーで泡を落としきっている。 でも膝の上で拳を握りしめて、肌寒い洗い場で私達に背を向けたまま動かなかった。
 「…あ…!」 イナちゃんは閃いたようだ。オリベちゃんや譲司さんが、ジャック氏を見つけ出そうと覚悟した理由に。 サミュエル・ミラーはタルパを作るために生き物を殺す。つまり、  <そう。ジャックもあいつに殺された、元は人間だったのよ>
 「そういう事情だったの。そうとは知らず、悪かったわ」 いつの間にか私の背後で、湯船の縁に人間姿のリナが座ってくつろいでいた。  「キャ!」イナちゃんが慌てて顔を手で覆う。  「あ、またキャッって言ったわね!」  「だ…だって!ここ女湯ヨ!!」 赤面しながらイナちゃんが指をずらし、ちらっとリナを見る。 でも、リナの首から下は完全に…  「…オモナッ?」  「ほんっと、失礼しちゃうわ」  「え…じゃあなんで、おヒゲ…え?」 だって、しょうがないじゃない。 中学の時に作ったんだから…知らなかったんだもん。男の人のがどうなってるのか。
 ◆◆◆
 居間に戻ると譲司さんの姿はなかった。 庭の方からドライヤーの音がする。そういえばこの民宿は、庭園の池がペット用露天風呂になっているとか。 新幹線の長旅で疲れたポメちゃんを、譲司さんがお風呂に入れてあげていたんだろう。
 窓際の広縁を見ると、ジャック氏が水の入った丸底フラスコのような形の物を咥えていた。 息を吐いているのか吸っているのかはわからないけど、フラスコ内の水が時々ゴポゴポと泡立ち、そこから伸びた金具の先端でエクトプラズム粒子が小さく明滅する。 霊力を吸うための喫煙具のような物なのだろう。
 「ジャック・ラーセン」ジャック氏はこちらを一瞥もしないで語りだした。「…それが俺の本当の名だ」
 生前、アメリカで移動販売のポップコーン屋台を経営していたジャック氏は、フロリダのある小さな農村を訪れた時、サミュエルの怪物と村人に襲撃されて命を落としたという。
 「ん」ジャック氏はイナちゃんに目配せする。 イナちゃんが広縁に近づくと、ジャック氏は立ち上がり、二人羽織で袖を通すようにイナちゃんの腕にだけ取り憑いた。  「オモナ…」二度目だからイナちゃんはすんなり受け入れている。 ジャック氏は指差しでイナちゃんを誘導する。 みんなの荷物と共に固めて置かれていたあの人形の前にイナちゃんを座らせると、 ブチチチッ!雑に縫い合わされていたボロ布を躊躇なく引きちぎり、 中の奇妙な機械を剥き出しにした。
 「こいつぁポップ・ガイっつってな…。ほら、背中のレバーを上げると口が開くだろ? ここから弾けたてのポップコーンが出るんだよ。元々は屋台そのものの一部だったんだ…」 ジャック氏は慣れた手つきでポップ・ガイ人形を操る。背中の小さなスイッチを爪で押すと、お腹のスピーカーから微かにノイズが流れた。  「ああ、ちゃんと電源も入るな。オリベ、マスクは?」  <もうないわよ。ジョージがサミュエルを撃った時に割れて壊れたわ。おかげでトドメをさし損ねた>  「そうか。…いや、あのマスクに小型マイクが付いててさ、 そいつを被って喋ると、そのスピーカーからボイスチェンジャーを通したおかしな声が出るんだよ。 単純なもんだが、小さいガキ共には好評だった。 ま、それだけの話なんだがな…」 ジャック氏はスイッチを切り、イナちゃんから自分の腕を引き抜こうとするが、  「…ん?どうした。こら、離せよ」
 イナちゃんは力をこめて、ジャック氏の腕を自分の体内に留めた。  「…スリスリマスリ」  「あ?何だそりゃ?ほら抜けねえだろうが…」 イナちゃんは細い腕の中にジャック氏の太い腕を湛えたまま、ポップ・ガイ人形を抱きしめた。  「オンジン」  「あぁ??」
 <あははは!ジャック、よっぽどイナちゃんに気に入られたようね!>  「おいおい勘弁してくれ、これじゃボングもろくに吸えやしねえ。 ほらガキ、とっとと離れろ」  「ヤダ、もうちょと。あと私イナだヨ、ガキじゃないもん」  「あぁー!?」 イナちゃんが駄々をこねる。高校生ぐらいの彼女は、時折どこか子供っぽい仕草を見せる。 お寺、教会、霊能者…色んな人を頼っても自分を救える人は現れず、彼女は今までずっと、おまじないの言葉だけを頼りにあんな恐ろしい物と孤独に戦い続けてきた。 そんなイナちゃんのピンチを初めて救った私達は、彼女にとって親にも匹敵するほど心強い仲間になったことだろう。
 「ったく…しょうがねえな」 ジャック氏は彼女の腕を、ジュゴンのように柔らかく暖かそうな彼の胸板に抱き寄せた。  「…ジョージが戻ってくるまでだからな」
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mktmrchst · 6 years ago
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[全訳] 第100周年3.1節記念式 文在寅大統領演説(2019年3月1日) 尊敬する国民の皆さん、 海外同胞の皆さん、 100年前の今日、私たちは一つでした。 3月1日正午、学生たちは独立宣言書を配布しました。 午後2時、民族代表たちは泰和館で独立宣言式を持ち、 タプコル公園では、5000余人と共に独立宣言書を朗読しました。 タバコを止め貯蓄し、金銀のかんざしや指輪を寄付し、 さらに切った髪の毛まで売って、国債補償運動に参加した 労働者と農民、婦女子、軍人、人力車夫、 妓生、白丁、作男、零細商人、学生、僧侶など 私たちの張三李四(平凡な庶民の意)たちが3.1独立運動の主役でした。 あの日、私たちは王朝と植民地の百姓から 共和国の国民として生まれ変わりました。 独立と解放を超え 民主共和国のための偉大な旅程を始めました。 100年前の今日、南も北もありませんでした。 ソウルとピョンヤン、鎮南浦や安州、宣川と義州、元山まで 同じ日に万歳の喚声が溢れ出し 全国津々浦々に野火のように広がっていきました。 3月1日から2か月の間、南・北韓地域にまたがり 全国220の市郡のうち、211の市郡で万歳運動が起こりました。 万歳の喚声は5月まで続きました。 当時、朝鮮半島の全人口の10%におよぶ 202万人が万歳運動に参加しました。 7,500余人の朝鮮人が殺害され、16,000余人が負傷しました。 逮捕・拘禁された人の数は、46,000人に達しました。 最大の惨劇は、平安南道の孟山で起きました。 3月10日、逮捕、拘禁された教師の釈放を求めた54人の住民を 日帝は憲兵分所の前で虐殺しました。 京畿道華城の提巌里では教会に住民たちを閉じ込め火を放ち 幼い子どもを含む29人を虐殺するなどの蛮行が続きました。 しかしそれとは対照的に、 朝鮮人の攻撃により死亡した日本の民間人はただの一人もいませんでした。 北間島・龍井と、沿海州のウラジオストクで、 ハワイとフィラデルフィアでも私たちは一つでした。 民族の一員として、誰でも示威を組織し参加しました。 私たちは共に独立を熱望し、国民主権を夢見ました。 3.1独立運動の喚声を胸に秘めた人々は 自身と同じような平凡な人々が独立運動の主体であり、 国の主人であるという事実を認識し始めました。 それがより多くの人々の参加を呼び起こし 毎日のように万歳を叫ぶ力になりました。 その初めての果実が民主共和国の根である、大韓民国臨時政府です。 大韓民国臨時政府は、臨時政府憲章1条に 3.1独立運動の意を込め「民主共和制」を刻みました。 世界の歴史上、憲法に民主共和国を明示した はじめての事例でした。 尊敬する国民の皆さん、 親日の残滓を清算することは、あまりにも先送りにしてきた宿題です。 間違った過去を省察するとき 私たちは共に未来へと歩んでいけます。 歴史を正すことこそが 子孫が堂々といられる道です。 民族精気の確立は、国家の責任であり義務です。 今になって過去の傷を掘り起こし分裂を起こしたり 隣国との外交で葛藤となる要因を作ろうということではありません。 すべて望ましくないことです。 親日残滓の清算も、外交も、未来志向的に行われなければなりません。 「新日残滓の清算」は、 親日は反省すべきことで、独立運動は礼遇されるべきことであるという 最も単純な価値をただすことです。 この単純な真実が正義で、 正義がただされることが公正な国の始まりです。 日帝は独立軍を「匪賊」と、 独立運動家を「思想犯」と見なし弾圧しました。 ここで「アカ」という言葉も生まれました。 思想犯とアカは 本当の共産主義者だけに適用されたのではありませんでした。 民族主義者からアナキストまで すべての独立運動家に烙印を押す言葉でした。 左右の敵対、理念の烙印は 日帝が民族の間を離間させるため受け入れた手段でした。 解放後にも親日清算を邪魔する道具となりました。 良民虐殺とスパイでっちあげ、学生たちの民主化運動にも 国民を敵と見なす烙印として使われました。 解放された祖国で日帝下の警察出身者が 独立運動家をアカと見なし拷問することもありました。 多くの人々が「アカ」と規定され犠牲となり 家族と遺族は社会的な烙印の中で 不幸な人生を送らなければなりませんでした。 今も私たちの社会で 政治的な競争勢力を誹謗し攻撃する道具として アカという言葉が使われ、 変形した「色分け論(レッテル貼り)」が吹き荒れています。 私たちが一日も早く清算すべき代表的な親日の残滓です。 私たちの心に刻まれた「38度線」は 私たちの中を分ける理念の敵対を消す時に 共に消えることでしょう。 互いに対する嫌悪と憎悪を捨てるとき 私たちの内面の光復は完成するでしょう。 新しい100年は、その時こそ真に始まることでしょう。 尊敬する国民の皆さん、 過去100年、私たちは公正で正義が実現する国、 人類みなの平和と自由を夢見る国に向けて歩んできました。 植民地と戦争、貧困と独裁を克服し 奇跡のような経済成長を成し遂げました。 4.19革命と釜馬民主抗争、5.18民主化運動、6.10民主抗争、 そして、ろうそく革命を通じ 平凡な人々が各自の力と方法で 私たち皆の民主共和国を作り出しました。 3.1独立運動の精神が、民主主義の危機を迎える度によみがえりました。 新たな100年は真に国民の国家を完成する100年です。 過去の理念に振り回されず 新しい考えと気持ちで統合する100年です。 2017年7月、ベルリンで「朝鮮半島平和構想」を発表するとき、 平和はあまりにも遠くにあって掴めないもののようでした。 しかし私たちは機会が来た時に跳び出し、平和を掴みました。 ついに平昌の寒さの中から平和の春がやってきました。 昨年、金正恩委員長と板門店で初��て会って 8千万同胞の想いを集め 朝鮮半島に平和の時代が開いたことを世界の前で明かしました。 9月には綾羅島スタジアム(平壌)で15万の平壌市民の前に立ちました。 大韓民国の大統領として、平壌の市民たちに 朝鮮半島の完全な非核化と平和、繁栄を約束しました。 朝鮮半島の空と陸、海で銃声が去りました。 非武装地帯から13体の遺骸と共に和解の想いも発掘しました。 南北の鉄道と道路、民族の血脈がつながっています。 西海5島の漁場が広がり、漁民たちの大量の夢が大きくなりました。 虹のように思われた構想が 私たちの眼の前にひとつひとつ実現しています。 もうすぐ、非武装地帯は国民のものになるでしょう。 世界で最もよく保存された自然が、私たちにとって祝福となるでしょう。 私たちはそこで、平和公園を作るなり、国際平和機構を誘致するなり、 生態平和観光をするなり、巡礼の道を歩くなり、 自然を保存しながらも南北韓の国民の幸せのために 共同で使うことができるでしょう。 それは私たちの国民の、自由で安全な北朝鮮への旅行につながっていくでしょう。 離散家族と失郷民たちが、単純な再会を超え 故郷を訪問し、家族親戚を会えるように推進していきます。 朝鮮半島の恒久的な平和は 多くの山を超えてこそ確固たるものになるでしょう。 ベトナム・ハノイでの第二次米朝首脳会談も 長時間の対話を交わし、相互の理解と信頼を高めたことだけでも 意味のある進展でした。 特に二人の首脳の間に連絡事務所の設置まで議論が行われたことは 両国の関係正常化のために重要な成果でした。 トランプ大統領が見せてくれた、持続的な対話の意志と楽観的な展望を 高く評価します。 より高い合意に進む過程だと考えます。 これから私たちに役割がより重要となりました。 わが政府は米国、北朝鮮と緊密に疎通し協力し 両国間の対話の完全な妥結を必ず成し遂げることでしょう。 私たちが手に入れた朝鮮半島の平和の春は 他人が作ってくれたものではありません。 私たち自らが、国民の力で作り出した結果です。 統一も遠い所にある訳ではありません。 差異を認め、心を統合し、 互恵的な関係を作るならば、それこそが正に統一です。 これから新しい100年は 過去と質的に異なる100年になるでしょう。 「新朝鮮半島体制」へと大胆に転換し、統一を準備していきます。 「新朝鮮半島体制」は 私たちが主導する100年の秩序です。 国民と共に、南北が共に、 新しい平和協力の秩序を作り出していくことでしょう。 「新朝鮮半島体制」は 対立と葛藤を終わらせた、新しい平和協力共同体です。 私たちの一途な意志と緊密な韓米協調、 米朝対話の妥結と国際社会の指示を土台に 恒久的な平和体制の構築を必ず成し遂げます。 「新朝鮮半島体制」は 理念と陣営の時代を終わらせた、新しい経済協力共同体です。 朝鮮半島で「平和経済」の時代を開いていきます。 金剛山観光と開城工業団地の再開方案も米国と協議していきます。 南北は昨年、軍事的敵対行為の終息を宣言し 「軍事共同委員会」の運営に合意しました。 非核化が進むならば南北間に「経済共同委員会」を構成し 南北すべてが恩恵を受ける、 経済的な成果を作り出せることでしょう。 南北関係の発展が米朝関係の正常化と日朝関係の正常化につながり、 東北アジア地域の新しい平和安保秩序に拡張していくことでしょう。 3.1独立運動の精神と国民の統合を土台に 「新朝鮮半島体制」を耕していきます。 国民の皆さんの力を合わせてください。 朝鮮半島の平和は、南と北を超え 東北アジアとASEAN、ユーラシアを包括する 新しい経済成長の動力となるでしょう。 100年前、植民地となったり 植民地に転落する危機に陥ったアジアの民族と国は 3.1独立運動を積極的に支持してくれました。 当時、北京大学教授で、新文化運動を率いた陳独秀は 「朝鮮の独立運動は偉大で悲壮であると同時に明瞭で、 民意を使いながらも武力を使わないことで 世界の革命史に新たな起源を開いた」と語りました。 アジアは世界でもっとも早く文明が栄えた地域で 多様な文明が共存する所です。 朝鮮半島の平和をもってアジアの繁栄に寄与します。 相生を求めるアジアの価値と手を結び 世界の平和と繁栄の秩序を作ることを、共に行います。 朝鮮半島の縦断鉄道が完成するならば、昨年の光復節に提案した 「東アジア鉄道共同体」の実現を引き寄せることになるでしょう。 それはエネルギー共同体と経済共同体として発展し、 米国を含む多者平和安全保障体制を強固にしていくことでしょう。 ASEANの国とは 「2019年韓−ASEAN特別首脳会議」と 「第1次韓−メコン首脳会議」の開催を通じ 「人間中心の、平和と繁栄の共同体」を共に作っていきます。 朝鮮半島の平和のために日本との協力も強化していきます。 「己未獨立宣言書」は3.1独立運動が排他的な感情ではなく 全人類の共存共生のためのものであり 東洋の平和と世界平和へと歩む道であることを明らかに宣言しました。 「果敢に永い間違いを正し 真の理解と共感を土台に、仲の良い新たな世界を開くことが 互いに災いを避け、幸せになる近道」であることを明かしました。 今日にも有効な私たちの精神です。 過去は変えることはできませんが、未来は変えることができます。 歴史を鏡にし、韓国と日本が固く手を結ぶ時 平和の時代がはっきりと私たちの側に近づいてくるでしょう。 力を合わせ、被害者たちの苦痛を実質的に治癒するとき 韓国と日本は心が通じる真の親友になることでしょう。 尊敬する国民の皆さん、 海外同胞の皆さん、 過去100年、私たちが共に大韓民国を呼び起こしてきたように 新しい100年、私たちは共に幸せに生きなければなりません。 全ての国民が平等で公正に機会を持てなければならず。 差別されず、仕事の中で幸せを探せなければなりません。 共に幸せに生きるため私たちは 「革新的包容国家」というもう一つの挑戦を始めました。 今日、私たちが歩んでいる「革新的包容国家」の道は 100年前の今日、先祖たちが夢見た国でもあります。 世界は今、両極化と経済不平等、 差別と排除、国家間の格差と気候変化という 全地球的な問題解決のために新たな道を模索しています。 「革新的包容国家」という、私たちの挑戦を見守っています。 私たちは変化を恐れず むしろ能動的に利用する国民です。 私たちは最も平和で文化的な方法で 世界の民主主義の歴史に美しい花を咲かせました。 1997年アジア外貨危機、2008年グローバル金融危機を克服した力も すべての国民から出たものです。 私たちの新たな100年は 平和が包容の力につながり 包容が、共に良く暮らす国を作り出す100年になることでしょう。 包容国家への変化を私たちが先導することができ、 私たちが成し遂げた包容国家が 世界の包容国家のモデルになれると自信を持っています。 3.1独立運動は依然として私たちを 未来に向けて押し出しています。 私たちが今日、柳寬順烈士の功績審査を再び行い 独立有功者の勲格を高め新たに褒賞したことも 3.1独立運動が現在進行形であるからです。 柳寬順烈士はアウネ市場の万歳運動を主導しました。 西大門刑務所に収監されても死を恐れず 3.1独立運動一周年の万歳運動を行いました。 そして何よりも大きな功績は 「柳寬順」という名前だけで 3.1独立運動を忘れないようにしたことです。 過去100年の歴史は 私たちが直面する現実がいくら困難であっても 希望を捨てないかぎり 変化と革新を成し遂げられることを証明しています。 これからの100年は 国民の成長が、すなわち国家の成長になることでしょう。 中では理念の対立を超え統合を成し遂げ 外では平和と繁栄を成し遂げる時 独立は真に完成することでしょう。 ありがとうございます。 출처 : コリアン・ポリティクス(The Korean Politics)(https://www.thekoreanpolitics.com)
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carguytimes · 7 years ago
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10/1より配布スタートとなる「図柄入りナンバープレート」一挙紹介!【中国】【四国】【九州】編
日本全国の全地域が採用!とはいかなかった「図柄入りナンバープレート」。そう、残念なことに北海道と沖縄が無いのです。それぞれの「大人の事情」もありそうなのですが、まぁその辺はほじくらないでおきましょうか! では【中国】【四国】【九州】編でございま~す! 【中国】 4地域 鳥取 <砂丘、大山、梨> 該当地域:鳥取県全域 砂丘、梨、大山と、鳥取をイメージするイラストの競演です。砂地で育つラッキョウは…無いです。 福山 <広島東洋カープ> 該当地域:福山市、尾道市、三原市、竹原市、府中市、豊田郡(大崎上島町)、世羅郡(世羅町)、神石郡(神石高原町) 広島カープです! いつもはバットを構えているカープ坊やがボールを投げる姿…けっこうレアらしいですよ。全国のカープ女子人気も高いことでしょう! 下関 <下関のランドマーク> 該当地域:下関市 全体をブルーに、関門橋や花火、海峡ゆめタワー等々、下関を代表する観光地の競演です。フク(フグじゃない)もいます。 山口 <秋吉台、錦帯橋> 該当地域:岩国市、宇部市、下松市、山陽小野田市、周南市、長門市、萩市、光市、防府市、美祢市、柳井市、山口市、阿武郡(阿武町)、大島郡(周防大島町)、玖珂郡(和木町)、熊毛郡(上関町、田布施町、平生町) MINEサーキットのあった(古い?)美祢の秋吉台、岩国の錦帯橋などの風景と、山口のキャラク��ー・ちょるるちゃんがワンポイントで効いてます。 【四国】 4地域 徳島 <阿波おどり> 該当地域:徳島県全域 なにはなくとも、徳島=阿波おどりデス。ブルーのグラデーションで描かれる7名の踊り手さんが全開で徳島をアピールしています。 香川 <瀬戸内海、オリーブ> 該当地域:香川県全域 1年を通して温暖な気候の香川・小豆島で生産されるオリーブ、本当に美味しいんですよ! で、イラストもオリーブの葉と瀬戸大橋のコラボです。 愛媛 <みきゃん> 該当地域:愛媛県全域 県のキャラクター、みきゃんちゃんが、瀬戸内海からのぼるミカンの太陽からひょっこりはんしています。可愛いです。 高知 <はりまやばし、カツオ> 該当地域:高知県全域 お目めクリクリのイキの良いカツオとはりまや橋が描かれ、高知家の「高」マークもワンポイント。 【九州】 6地域 長崎 <ステンドグラス> 該当地域:長崎市、諫早市、大村市、島原市、五島市、雲仙市、南島原市、南松浦郡(新上五島町)、西彼杵郡(時津町、長与町)対馬市、壱岐市 平和祈念像、大浦天主堂、ハウステンボスがステンドグラス風にデザインされ、世界平和が願われています。佐世保と同デザインとなっています。 佐世保 <ステンドグラス> 該当地域:佐世保市、平戸市、松浦市、西海市、東彼杵郡(川棚町、波佐見町、東彼杵町)、北松浦郡(小値賀町、佐々町) 長崎と同じデザインの佐��保。青い空は平和を願ってのことだそうです。 熊本 <くまモン> 該当地域:熊本県全域 出た! やっぱり熊本はくまモンですよね~。右端からひょっこりはんする姿が全国的にも人気モノになりそうです。 大分 <温泉> 該当地域:大分県全域 おんせん県おおいたを全面アピール! 桶から立ちのぼる湯気が「OITA」になっているの、気づきましたか? 宮崎 <ひなたと海> 該当地域:宮崎県全域 ゆったり、あたたかく、人や食べ物を育む日本のひなた(日向)、宮崎県! ホンワカしています。 鹿児島 <桜島> 該当地域:鹿児島市、出水市、指宿市、西之表市、鹿屋市、枕崎市、阿久根市、垂水市、薩摩川内市、日置市、曽於市、いちき串木野市、南さつま市、霧島市、志布志市、南九州市、伊佐市、姶良市、鹿児島郡(十島村、三島村)、出水郡(長島町)、曽於郡(大崎町)、熊毛郡(中種子町、南種子町、屋久島町)、薩摩郡(さつま町)、姶良郡(湧水町)、肝属郡(東串良町、錦江町、南大隅町、肝付町) 桜島=鹿児島の象徴です。満場一致でこのデザインに決定したそうですよ。 さぁ、3回に分けて北から南へ、全地域のデザインを見てきました。当然のことながら地域が違えば自分のお気に入りデザインを選ぶことはできないのが残念ですが、10月からこのアイデア溢れるナンバープレートが全国に登場するのが楽しみです。ン~やっぱり私は豪華絢爛「平泉ナンバー」を付けた~い!! (永光 やすの) 【関連リンク】 図柄ナンバー申込サービス https://www.graphic-number.jp/html/GKAA0101.html 【関連記事】 「可愛い」から「幻想的」まで、41地域のイラスト入り「ご当地図柄入りナンバープレート」、申込予約スタート! https://clicccar.com/2018/09/25/631833/ 地域の「イロ」満載! 走る広告塔となる「図柄入りナンバープレート」全デザインを紹介します!【東北】【関東】編 https://clicccar.com/2018/09/29/633266/ 鉄則はナンバーを邪魔せず。色とりどり、オリジナリティいろいろ溢れる「図柄入りナンバープレート」全紹介!【北陸信越】【中部】【近畿】編 https://clicccar.com/2018/09/29/633294/ あわせて読みたい * 鉄則はナンバーを邪魔せず。色とりどり、オリジナリティいろいろ溢れる「図柄入りナンバープレート」全紹介!【北陸信越】【中部】【近畿】編 * 地域の「イロ」満載! 走る広告塔となる「図柄入りナンバープレート」全デザインを紹介します!【東北】【関東】編 * 「可愛い」から「幻想的」まで、41地域のイラスト入り「ご当地図柄入りナンバープレート」、申込予約スタート! * 「愛車のナンバープレート」が付けられるウェアが登場!軽自動車にも対応 * 意外と知らないクルマのナンバープレートに記された意味【豆知識】 http://dlvr.it/QllhCW
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pet-ok · 8 years ago
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香り立つバラ園「世羅高原 花の森」オープン!ペットも入園OK - 広島ニュース 食べタインジャー
広島ニュース 食べタインジャー
香り立つバラ園「世羅高原 花の森」オープン!ペットも入園OK 広島ニュース 食べタインジャー 世羅のバラ園「そらの花畑 世羅高原 花の森」。花びらの数や形・色が多彩なイングリッシュローズが園内いっぱいに咲き誇ります。ペット入場可、ゆっくりとお散歩を楽しんで. 「そらの花畑 世羅高原 花の森」が、広島県世羅郡の新たなお花の観光スポットとして2017年5月27日に ... and more »
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