#伊勢丹新宿店
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elielin · 9 months ago
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浅草今半 きらく亭 @新宿 : 赤身牛排昼膳
這次的旅行雖然有排定前往的餐廳,但是由於大多都不符合目前減重的飲食控制法則,只好將父親大人托給大幫手照顧,自己在附近找東西吃。 父親大人等人第二天的午餐在新宿伊勢丹百貨七樓的天���,所以就近來到隔壁這家「浅草今半 きらく亭(淺草今半 喜樂亭)」吃一個人的午飯。 喜樂亭主打黒毛和牛雌牛,上次是四月的晚餐時間來到這家店,記憶猶新。叫了赤身牛排昼膳,包含白飯、紅味噌湯、生菜沙拉、醬菜與日式肉燥,跟晚餐的御膳內容幾乎一樣豐富,但便宜了約 500 日圓,午餐真是划得來。 美美的赤身牛排。 雖然很在意一天限定 10 份的漢堡排昼膳,但因為想好好吃肉,所以就放棄了,或許下次再來試試吧。 圖標看店鋪情報 攝影時間:2024 年 9 月 17 日餐點內容:赤身ステーキ昼膳
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aswan-jp · 2 years ago
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いろんな場所をたのしくする、リサ・ラーソンのマットです。
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ポップなカラーが特徴的なミンミのマット。 敷くだけで、リビングだって、玄関だって、バスだって、北欧らしい空間に。 高い技術を持った職人さんが #タフティング という製法で、一枚一枚ていねいに仕上げています。
『リサ・ラーソン』とは 1931年スウェーデンのスモーランド地��・ハルルンダ生まれの陶芸家。やさしくかわいいコケティッシュな動物や、素朴で温かみのある表情豊かなフィギュアは、本国スウェーデンや日本はもちろん、世界中の多くのファンから愛され続けています。
カテゴリ:リサ・ラーソン 商品名:ミンミマット サイズ:50×80cm 品番:QB1318-15、QB1318-35、QB1318-45
くわしくはお近くの #インテリア専門店 またはプロフィール @aswan_jp のリンクから「商品情報」をご覧ください。
Lisa Larson's mats make various places fun.
Minmi's mat features pop colors. Just by laying it on, you can transform your living room, entryway, or even your bath into a Scandinavian-style space. Each piece is carefully finished by highly skilled craftsmen using a method called #tufting.
What is “Lisa Larson”? Ceramic artist born in 1931 in Harlunda, Småland, Sweden. The gentle and cute coquettish animals and simple, warm and expressive figures continue to be loved by many fans not only in their home countries of Sweden and Japan, but also all over the world.
Category: Lisa Larson Product name: Minmi mat Size: 50×80cm Product number: QB1318-15, QB1318-35, QB1318-45
For more information, please visit your nearest #interior specialty store or check out the "Product Information" from the link in the profile @aswan_jp.
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umifani · 1 month ago
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【家具職人の想い(組立て) 三越製作所】-三越伊勢丹プロパティ・デザイン
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morickyyy · 2 years ago
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Addicted by Cuteness
~for acutegrrrls 2023~
“かわいいもの・はかなく美しいものに囲まれて、自分自身も爪の先まで可愛くありたい”
そんな女の子のためのセレクトショップ”acutegrrrl"
アパレルをはじめアクセサリーや雑貨、コスメ、スイーツ、アートなど
幅広いジャンルのショップが一同に集結。
かわいいものに夢中な女の子に向け、心が恍惚として満たされるような
ポップでキュートかつエッジの効いたアイテムをご紹介いたします。
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会期:11/1(水)~11/5(��)※最終日は午後6時閉場
場所:伊勢丹新宿店 本館6階催物場
※状況に応じて営業時間が変更となる可能性がございます。予めご了承くださいませ。
お問合せ先:伊勢丹新宿店(大代表) 03‐3352‐1111
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デニム薄手のガラベーヤ
エジプトの民族衣装ガラベーヤを薄手のデニムで作った。 シンプルな意匠のものは男性用で、 着てみるとすっぽりと体が包まれ心地よい。 身長の低めの方は丈上げが必要になってしまうが、 この服の魅力をそのまま伝えたいと、 フルレングスで仕上げた。
¥50,600
こちらのシリーズは、ババグーリとオンラインショップ、 ヨーガンレール+ババグーリの店舗限定商品です。 <ババグーリ店舗> ババグーリ 清澄本店 ババグーリ 松屋銀座 ババグーリ 新宿伊勢丹 ババグーリ 吉祥寺東急 ババグーリ 横浜高島屋
<ヨーガンレール+ババグーリ店舗> ヨーガンレール+ババグーリ 青山 @jurgenlehl_babaghuri_aoyama ヨーガンレール+ババグーリ 帯広 ヨーガンレール+ババグーリ 仙台 ヨーガンレール+ババグーリ 東京大丸 ヨーガンレール+ババグーリ 岐阜 ヨーガンレール+ババグーリ 心斎橋大丸 ヨーガンレール+ババグーリ 博多
Photograph by Shuhei Tonami Hair and Make up by Ai Uekawa Location: @kumagawa_antiques
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holespoles · 1 year ago
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Kishio Koizumi 1893-1945 One Hundred Pictures of Great Tokyo in the Showa Era: Streetscape at Shinjuku
小泉癸巳男『昭和大東京百図絵版画』より《第六十一景・淀橋区新宿街景》(昭和10年4月作)。新宿通りの三越の屋上にアドバルーン。新宿三越は昭和5年10月にこの地に新築移転、斜め向かいの伊勢丹は昭和8年9月に新築開店。青の色彩が美しい。
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shibatoraneko · 6 months ago
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伊勢丹新宿店「アートのチカラ」開催中!
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tokyonow · 3 days ago
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(【FURLA】期間限定ポップアップ ストア「FURLA 1927」を伊勢丹新宿店本館1階にオープン - Tokyo Nowから)
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harawata44 · 4 months ago
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新宿アルタ、2月28日に営業終了 45年の歴史に幕 - Impress Watch
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以下引用
新宿アルタが、2月28日をもって営業終了となります。1980年のオープンから約45年の歴史に幕を閉じることとなります。 新宿アルタは1980年4月にJR新宿駅東口にオープンした、三越伊勢丹が運営するファッションビルです。建物の壁面の大型街頭ビジョン「アルタビジョン」はオープン当初から設置されていました。「アルタ前」を待ち合わせ場所として利用したことがある人も多いのではないでしょうか。
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営業終了を前に、オンラインでの思い出投稿募集や、新宿アルタでの寄せ書き募集、新宿アルタグランドフィナーレグッズ販売などを実施しています。
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閉店イベントの一つとして、新宿アルタにゆかりのある著名人のメッセージを館内のポスターやデジタルサイネージで掲出しているほか、「新宿アルタ閉店特設サイト」で公開しています。新宿アルタは「笑っていいとも」の公開生放送が行なわれていた場所ということもあり、タモリさんや関根勤さんを始め、多くの人が参加しています。
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思い出募集の入力フォームは、新宿アルタ閉店特設サイトに設置されています。また、投稿された様々な人の思い出を同サイト内で見ることができます。 新宿アルタ現地では、プリントシール機で写真を撮って、思い出メッセージを書いて壁に貼り付ける「新宿アルタへみんなの寄せ書き」を開催。プリントシール機は1階下りエスカレーター前の特設スペースに設置されています。寄せ書きシール貼り付け場所は地下1階��ら地上4階の階段 壁面シート。参加費は100円。そのほか、館内で配布している「サクラのシール」にメッセージを記入して参加することもできます。
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「新宿アルタビジョン×デジタルヨセガキ」イベントも実施されています。会場に設置される「デジタルヨセガキ」にメッセージやイラストを描くと、翌日新宿アルタビジョンに放映されます。新宿アルタへの想いや思い出、応援コメントなど、思い思いのメッセージやイラストを募っています。デジタルヨセガキの場所は、地下1階 上りエスカレーター前の特設スペースです。 そのほか、新宿アルタグランドフィナーレグッズが販売されています。グランドフィナーレグッズのラインアップは、アクリルスタンドキーリング(990円)、マグカップ(1,540円)、刺繍トートバッグ(2,970円)など。販売場所は1階イベントスペースです。
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ほかにも、「思い出スタンプラリー」「ありがとう閉店セール」「ありがとう抽選会」などが実施されています。 なお、新宿アルタのほか、原宿アルタも2月28日をもって閉館となります。
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elielin · 1 year ago
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BISTRO CAFE LADIES & GENTLEMEN @新宿 : 起司捲舒芙蕾蛋包飯等
今天的午餐。本來是想吃漢堡排的,搜尋之後,知道伊勢丹百貨三樓那間幾乎永遠都在排隊的咖啡廳「BISTRO CAFE LADIES & GENTLEMEN」有提供漢堡排,就來了。雖然 11 點半以前到店,仍舊排了 20 分鐘後才入店。 坐在吧台座位,看到菜單上的「起司捲舒芙蕾蛋包飯」時,又改變了心意…這是什麼啊…真是令人好奇。 於是就點了,並叫了杯無酒精調酒「Citrus」來慢慢等待其上桌。 過了一陣子來到桌前的蛋包,長得有點像捲起來的鬆餅,輕輕觸碰會抖動,用湯匙切開還有起司牽絲,非常有視覺效果。 蕃茄醬炒飯沒有包在裡面,而是墊在下頭,份量不多,吃起來沒有罪惡感(雖說起司已經挺罪惡的)…搭配牛肉多蜜醬汁吃來意外地爽口,我還滿喜歡的。 下次想來吃漢堡排,但如果不想排隊,恐怕要配合百貨開門時間早上 10 點來吧…會不會太早啊… 點按圖標看店鋪情報 攝影時間:2024 年 4 月…
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aswan-jp · 2 years ago
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ダイカットの、リサ・ラーソンのマットです。
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マイキー、ハリネズミ、ライオン。 リサ・ラーソンの人気キャラクターたちをマットに仕上げた #アスワンのリサラーソン です。 高い技術を持った職人さんが #タフティング という製法で、一枚一枚ていねいに。 かわいらしい北欧デザインとふわふわな肌触りのマットで、冬支度はいかがでしょうか。
『リサ・ラーソン』とは 1931年スウェーデンのスモーランド地方・ハルルンダ生まれの陶芸家。やさしくかわいいコケティッシュな動物や、素朴で温かみのある表情豊かなフィギュアは、本国スウェーデンや日本はもちろん、世界中の多くのファンから愛され続けています。
カテゴリ:リサ・ラーソン 商品名:マイキー/ハリネズミ/ライオン サイズ:50×124cm/53×72cm/80×70cm 品番:QB1030-65/QB1210-65/QB1120-65 くわしくはお近くの #インテリア専門店 またはプロフィール @aswan_jp のリンクから「商品情報」をご覧ください。
This is Matt by Lisa Larson.
Mikey, hedgehog and lion. Lisa Larson from #Aswan is a matte version of Lisa Larson's popular characters. Highly skilled craftsmen carefully make each piece using a method called #tufting. How about getting ready for winter with this cute Scandinavian design and fluffy mat?
Who is “Lisa Larson”? Ceramic artist born in 1931 in Harlunda, Småland, Sweden. Her gentle and cute coquettish animals and simple, warm and expressive figures continue to be loved by many fans not only in her home country of Sweden and Japan, but also all over the world.
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hrkwakrtxt · 1 month ago
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されど遠き窓
1年同棲した恋人のリリコに去られたヒロセ。
かつての遊び仲間たちとの再会を機に、自分を見つめなおしていく。
※性的描写があります。
 
 鼓膜をつんざくようなけたたましい音で三分経過したことが告げられた。iPhoneに入っているタイマー音はどれも、うるさすぎたり間が抜けていたりで、どうもいい塩梅にいかない。かといって好きな曲を設定するというのも、気取っていてなんだか嫌だし、なんて考えている間に、麺がどんどんのびてしまう。ここ一週間食べ続けているカップラーメンの新しい味をコンビニで見かけたのでついまた買ってしまったのだった。さすがに体に悪いか、と思わなくもないけれど、仕事が繁忙期だし、怒る人ももういないし、緩やかな自傷行為はだんだんと依存性を帯びてきた。アルミの蓋をぺりぺりと開け、頼りない麺を割り箸でずるずるとすする。想像通り、うまくもまずくもない。こういうのは結局一番最初に出たプレーンな味がいちばん飽きが来ないものだ。香辛料のききすぎたスープを飲み干す気にはなれず、流しに残りを捨てた。麺の欠片や掬いきれなかった具がステンレスに散らばり、排水溝の掃除をする必要があることを思い出して煩わしくなった。ゴミの日に合わせて、明日の夜やることにしよう。ベッドでは三毛猫のミナが僕の就寝を待っているが、寝る前に一杯やりたい。食器棚からグラスを取り出そうとすると、しばらく使っていない器達が無言の圧力をかけてきたので、結局今日もまた缶ビールを開けてじかに呷ることになった。チーズを囓りながら、さっきの残像で食器を数える。ペアグラスかける幾つだ、プレートもお椀もだいたいはお揃いまたは柄違いで二の倍数分あり、だけど今僕はそれらがなくても生活できてしまっている。
 一体、この大量の置き土産を、どうしたらいいのか。リリコがいなくなってから、もう三ヶ月が経とうとしている。一ヶ月めは現実と向き合うのに精一杯で気付かず、二ヶ月めは思い出に浸るために必要で、寂しいのが普通になった今やっと、やはりこのままではまずかろうと、彼女が残していったものを、たびたび眺めてみてはいる。一年も一緒に暮らしていたので、すぐには整理しきれない。リリコは料理好きで、腕をふるった品々を毎食SNSにアップしていたほどなので、食器類は特に数が多いが、それだけではない、いま僕が踏んづけている不思議な模様のラグも、天井からぶら下がっている星のかたちをしたライトもすべて、彼女のセンスで買いそろえたものだ。ぜんぶ置いてけぼりなんて、と何度目かの小さな憤りを感じた勢いで重い腰を上げかけては明日もまた仕事だと言い訳して、ずっと後回しにしてきたのだ。まる二ヶ月。やらなきゃいけない、と思うほど頭と体がぼんやりしてきて、やがて逃げるように眠りについてしまう。この部屋の中のすべてが、彼女のかわりに呼吸しているーーそんな妄想は少々ロマンチック過ぎるにしても、たぶんいつかは断ち切らないといけないものだし、断ち切りたいと僕自身も願っている。ああ、だけど今夜も、五パーセントぶんの酩酊を言い訳にして、ミナの待つ寝床に向かう。
 やっぱ、フリマアプリじゃないっすかねえ。心底どうでもよさそうな風情で煙とともにそう吐き出したのは、新入社員で唯一の喫煙者、塩崎くんだ。僕の若いころに輪をかけてぼーっとしていて、鬱陶しがられているかもしれないけれど、ついつい話しかけたくなってしまう。
「ていうか、広瀬さんも女にふられること、あるんすね」
「そりゃあるよ、ふったことのが少ないよ」
「女になんか全然不自由しなさそうに見えるのに」
「……不自由するかどうかはまた別の話かもね」
 しまった、失言だった。話を聞く限り、塩崎くんには女性経験がないのだ。背も高いし、肌もきれいだし、顔立ちも悪くはないのに、たぶん、ぼーっとしすぎているのだ。どうフォローしようか気を揉む僕をよそに、塩崎くんは、プロの女の子、必要になったら言ってくださいね、とにやついて仕事場に戻っていった。
 取引先からそのまま帰宅すると、宅配ボックスに母から荷物が届いていた。うちは農家でもなんでもないのに、定期的に野菜やら米やらが送られてくるのだ。お礼の電話をかけると、気忙しい母の声のうしろで、子供���はしゃいでいるのが聞こえた。
「まひろ、来てるの?」
「そうそう、今日は誠二が夜勤だから、うちで夕飯でもどうー、って」
 誠二というのは僕の弟だ。僕が秀一、弟が誠二。彼は五年前、二十四で十年近く付き合っていたひとみさんと結婚して、三年前、まひろが生まれた。高卒で消防士になり、地元で気の利く嫁をもらい、実家の近くに住み、可愛い孫の顔まで見せた彼の方に、秀の字がついていたらよかったと思う。
「あんたはどうなの、うちに連れてくるかもって言ってた子は」
「ああ、別れた……」
「あらっ、そうなの」
 数秒のあいだ沈黙があり、母のため息がきこえた気がした。
「まあねえ、おかあさん都会のことはわかんないし、元気でやってればいいのよ」
 優しく慰められ、情けなくなる。両親のことを喜ばせようなどと殊勝なことを思っているわけではないが、のんべんだらりと三十路を過ぎてしまって、なんとなく申し訳ないような気持ちはある。しかし去ってしまったリリコのことはもう、どうすることもできない。たしかに母の言うとおり、都会の三十代はまだまだ若い。正月には帰るから、みんなによろしくと言って電話を切った。ミナが足元に擦り寄ってきた。そういえばミナは、まひろとほぼ同い年だ。僕が会社に行こうとしたら、マンションの植え��みで震えていたのだ。体調不良で、と当時勤めていた会社に嘘をつき、病院に連れていった。三毛猫のミケでは安直すぎるので、ミナにした。漢字で書いたら、三奈だ。まひろは、ひらがなでまひろだ。どちらがペットかわからない。猫はものすごく好きというわけではなかったが、一緒に暮らしてみるとこれほどいい同居相手はいないように思えた。普段はお互い負担にならない距離を保ちつつ、自分がそうしたいときには思いっきり甘えてきて、逆に僕が疲れていれば癒やしを提供してくれる。リリコとミナは最後まであまり馴染まなかったように見えた。彼女は実家でダックスフンドを飼っていると言っていたが、猫にそこまでの思い入れはないようだった。
 ミナがキャットフードを食べている間、自分の夕飯を用意した。母と話したあとで不摂生をするのもなんだか悪い気がしたから、送られてきた野菜を適当に切って、冷蔵庫の隅にあったベーコンと炒めた。だけどそれでは足りなくて、結局買い置きしてあったカップ焼きそばを食べてしまった。ミナと戯れつつ食休みをし、風呂を沸かした。本当はシャワーだけでもいいのだが、リリコが置いていった高そうな入浴剤を入れてみたら案外よく、それから週末の夜はゆっくり湯船に浸かるようにしている。バスミルクやらソルトやらオイルやら、ひと揃い使い切ったら終わる習慣だろうけど。
 風呂から出ると、LINEが五件届いていた。三件は公式アカウントからで、一件は塩崎くんがフリマアプリのまとめ記事を送ってくれたものだった。金曜の夜なのに、暇な男だ。ざっと目を通し、とりあえず一番利用者数の多いアプリをダウンロードした。もう一件は月子さんからだった。明日、新宿で映画を観る用事があるのでそのあとお茶でもどうかという誘いだった。看護師をやっている月子さんが土日に会おうと言ってくるのは珍しかった。確かシフト制で、平日休みのときに声がかかることが多かった。いくつか年上のこの人と、どこで知り合ったかもいまいち思い出せないが、つかず離れずで長年やってきている。リリコと別れて初めての会合だった。
 伊勢丹近くの喫茶店で落ち合うことにした。雑居ビルの地下にあって、コーヒーが一杯千円もするかわり都内いち美味い。価格設定のおかげで店内が落ち着いているのもかなり気に入っているので、約束の時間よりも一時間早めに店に入った。今はナラ・レオンがかかっていて、いい具合に眠くなる。おかげで持ってきた本が全然進まなかった。あとから来た隣の席の男女がタロット占いに興じているのも、僕の気を散らした。壁側に座った髭もじゃの男が占い師らしく、ピンク色の髪をした女の子がぼそぼそと何か相談していた。髭もじゃがカードを切りはじめたころ、月子さんが現れた。とびきり短いショートカットに、真っ黒のワンピースという出で立ちだった。前に会ったときは、日本人形のように長い髪をしていた。
「髪、切ったんだね」
「そう!似合うでしょ」
「うん、すごく」
 脚本はいいのに女優の演技がひどくて興ざめだった、というのが今日の映画の感想だった。月子さんは映画や舞台がとても好きだが、誘われたことは一度もない。2人ですることといえば、セックスくらいだ。十年前からそんなふうにしてきて、でも僕がリリコと付き合っている間は指一本も触れずに関係は続いていたので、結局気が合うということなんだろう。月子さんが頼んだキリマンジャロが運ばれてきたところで、恋人が置いていったものを誰かに買ってもらうってどう、と相談してみると、悪趣味、と笑われた。
「そんなの、捨てたらよくない?ぱーって」
「結構高いものが多くて、惜しい」
「じゃあそのまま使ったら」
「いろいろ思い出されて、つらい」
 どんなのがあるの、と聞くので、iPhoneを手渡した。塩崎くんの指南のもと、出品用に写真を撮ってみたのだ。あとはアップロードをするだけなのだが、説明文を考えるのが面倒くさくてやめてしまった。月子さんが真剣な顔つきでフォルダを隅々まで眺めているあいだ、僕はタロット占いの結果が気になってしょうがなかった。タロットは漠然とした悩みというより、誰かとの相性を知りたいようなとき役に立つのだと、昔どこかの飲み屋のママに聞いた。
 すべて見終わった月子さんは、彼女、センスのいい人だったんだね、と感心した。さらに精査したあと、寝室に置いてあるスタンドライトの写真を指差して、これ生で見たい、と言った。じゃあ見にきてよ、と店を出た。新宿三丁目から、都営地下鉄に乗る。
「ヒロセの家、久しぶり」
「そうだね」
「呼んでくれなくなっちゃったもんね」
「そりゃ、呼べないよね」
 リリコとの同棲は、僕のマンションに彼女がやってくる形で始まった。子供のいない裕福な叔父から譲り受けた、4LDKの部屋だ。付き合って二ヶ月ほどで、リリコの側から、将来のことを考えるためにまずは一緒に暮らしたい、という申し出があったのだった。そう、僕はお試し期間をクリアできず、持ち家というアドバンテージをもってしても捨てられてしまったのだった。
 三十分ほど電車に揺られて、最寄り駅に到着した。月子さんは懐かしい、と言いながら駅からの道をゆっくり歩き、玄関に入るなり、ああ、と感嘆の声を漏らした。
「これは、女がいる家」
「でもいないんだ」
「かわいそうにねえ」
 月子さんは上がり框に座り込んで、金具がいっぱいつい���靴を脱いだ。ぴったりとしたスカートがあまりに短く、黒いストッキングに下着が透けそうでどきまぎした。ねぼけまなこのミナが僕を出迎えにやってきたが、月子さんの姿を認めると固まり、必死に記憶の糸を手繰りよせていた。月子さんがミナちゃん久しぶり、やっぱり美人さんだね~、と話しかけると、声で思いだしたのか、上機嫌でしっぽを震わせてこちらに寄ってきたばかりか、久しぶりの客人に背中を撫でさせた。
 お茶でも出そうかと思ったが、さっきまで飲んでたしいいと断られたので、さっそくお目当ての品のもとへ案内した。このライトはアンティークで、びっくりするほど重いので部屋の外に運ぶのが億劫だったのだ。
「ああ、やっぱり欲しいこれ」
ダブルベッドの傍らに置いてあるそれは、傘のところがステンドグラスでできていて、他のところの作りもいちいち凝っていて高級感があって、実際かなりの値段がしたらしいので、捨てるのが惜しいものの筆頭だった。役所に粗大ごみとして引き取りにきてもらう連絡をするのもこの上なく面倒くさかった。
「もらってくれるなら嬉しいよ」
「本当にタダでいいの?さすがに悪い気がする」
「じゃあ、五百円くらいで」
 なかなか食い下がらないので、気が済むようにして、などと言っていたら、月子さんはてきぱきと僕のうしろのドアを閉め、カーテンを下ろし、かわりにステンドグラスのライトをつけた。長い爪を赤く塗った指先がスイッチの紐を引っ張ったのが、妙になまめかしかった。色とりどりのガラスの下に、赤みがかった光が灯る。
「すっごい、ムーディ」
「そう、寝室にしか置けないんだ」
「いつもこうして、してたの?彼女と」
「まあそういうこともあったような」
「久々にしよっか」
 マック行こっか、くらいの軽さで月子さんはそう呟いた。体で払う、ってことか。僕としてももちろん吝かではなく、僕達はまぐわった。薄ぼんやりとした明かりの中で、かつて散々貪ったはずの月子さんの体は天女みたいに神々しく見え、リリコに操を立てる前の数々の奔放な日々を思い出した。会えば挨拶みたいに体を重ねた。おっきい、と途切れる声で言う月子さんのヴァギナと僕のペニスの相性は相変わらずとてもよく、リリコとの性生活で少しずつ積み重なった消化不良に気付かされた。月子さんの細くしなやかな腰を掴み、後ろから責め立てているとき、なめらかで美しいリリコのうなじを思った。月子さんのうなじには、短く整えられた襟足の延長のように細かい産毛がびっしりと生えていて、だけどそれが生命力の強さの、淫蕩さの証に見えて、僕をますます昂らせるのだった。月子さんは僕を煽るのも上手くて、まだ足りないというように自分の性器を弄ったり、卑猥な言��で強請ったり、この時間を最大限愉しむための努力を、決して惜しまないでいてくれる。リリコが寝転がって僕が前から入る、コンドーム越しの、正しさのかたまりみたいなセックスしか、僕たちはしなかった。リリコがそれを望んでいたから。だけど月子さんは、獣のように喘ぐ。僕も、獣のように求める。本能に駆り立てられるような行為は本当にしばらくぶりで、吐精しながらも力がみなぎってくるのを感じた。
 アキラさんのところに行こう。少し眠ったあと、月子さんが唐突に言い出した。性欲をすっかり発散させてしまったあとの変わり身の早さも、僕が月子さんを好ましく思うところのひとつだった。アキラさん。懐かしい名だった。僕たちが夜遊びばかりしていた頃知り合ったその人は、ある日突然、東京から去っていったのだった。たぶん二年くらい前のこと。僕とリリコが出会う前のこと。きれいで優しい男だった。久々に、声を聞きたい。 「いつ?」 「いまから」 「急に行って、迷惑じゃないの」 「あたしはどのみち今日、行く約束してたの」  一瞬で食べ尽くされてしまうことはわかりながら、ミナの夕飯のために置き餌をしてやり、車を出してくれると言う月子さんのマンションへ向かった。地下鉄で二駅だったので歩くことにした。こんなに近くに住んでたんだね、といまさら笑い合った。月子さんの家でしたことも、数えきれないほどあるのに。空は薄紫色で、呼気は白く曇り、冷たい空気が情事と昼寝のあとの惚けた頭をちょうど良く刺激した。日が落ちる前でも、だいぶ気温が低くなってきた。リリコが出ていったのは、夏の終わりだった。残暑が長かったから、暦の上では秋の始め、と言ってもいいかもしれないけれど。
 初めて見る月子さんの愛車は、真っ赤な外車だった。シャコタン、というのか、車体がものすごく地面に近く、こんなに華奢な女の人がオーナーだとは思えなかった。あたし運転がヘタな男大嫌いなんだよね、と言うからこわくなって、任せることにした。といっても、そもそもこれはマニュアル車らしいから僕には運転できなかった。
「看護師ってね、だいたい働きだしてすぐ高い車買うのよ」
「どうして」 「しんどい仕事やめないぞ、っていう、誓いみたいなもん」
「ローンで自分を律してるってこと?」
「そう」
「払い終わったらどうなるの?」
 月子さんはそれには答えず、ため息のような笑いを漏らした。下道でもそんな遠くなさそうだけど、もう遅いから高速で行こうね、と手慣れた様子でカーナビを操作する月子さんに、アキラさんはどこに住んでるんだっけ、と訊ねると、千葉の、山と海がある町らしい、という答えが返ってきた。地元と東京以外の地理に、僕はあまり明るくない。
 初台から首都高に乗った。到着予定時刻は十九時四十五分。なんとなく流���ていたラジオがあまり面白くなくて、月子さんがspotifyで音楽をかけだした。九十年代ポップスをとりあえずのBGMに、仕事の話の続きが始まった。
「ヒロセは今もまだ、自販機売ってるんだっけ」
「それは前の前で、今は太陽光発電の会社にいる」
「バナナ売ってたのはいつだっけ?」
「青果卸ね、自販機の後だよ」
 ふうん、と興味なさげに月子さんは言い、なんだかもう話すこともあまりなくなった。もともとそんなに話が弾むふたりでもないのだ。丁寧な運転のせいでだんだん睡魔の波が押し寄せてきたので、一眠りしようと目を閉じた。途切れ途切れ、薄い夢を見たが、途中で月子さんが呟いたのは、多分夢ではなかった。
 なんでこう急にいろんなことがどん詰まっちゃうんだろうな。
 聞いてはいけないような気がしてじっとしていたらまた深く眠ってしまって、次に目が覚めると、車は千葉県の国道を走っていた。何度も塗り替えた跡が見えるスーパーの看板が現れ、ああ、田舎の都会だ、と思った。僕の故郷も、こういう街だった。沿道にはチェーンの飲食店やディスカウントストアがまばらにあった。古ぼけたラブホテルもちらほら営業していて、カタカナやアルファベットをかたどったネオンが粗野に光った。シルクロードって名前のラブホテルは、全国にいくつあるんだろう。食事はどうするのかたずねようとした頃に、急に流していた音楽が途切れて、ちゃらちゃらと電話の着信音が流れた。
「え、なに」
 Bluetoothだよ、さっきまで音楽飛ばしてたでしょ、と月子さんは僕を笑い、僕に通話ボタンをタップさせた。スピーカーにして、というのでその通りにした。相手はアキラさんだった。懐かしい、懐かしい声だった。低く、優しいトーンで、ゆったりと話す。
「広瀬くんも、いるの」
「あ、います」
「久々に会えるね」
 たった一言アキラさんと言葉を交わしたら、こんなに便利な道具があるのに一度も連絡を取っていなかったことが急に薄情に思えた。だけどそれを咎めるような気色が全くなかったことにほっとした。そういうところが、アキラさんらしいのだ。
 あと五分で着くよ、と月子さんは電話を終え、次の信号で細い道に折れた。国道から離れるにつれ、民家が増え、車は住宅地に入った。「あれかな」
 月子さんが指さした先には団地が数棟立ち並んでいた。隣には打ちっ放しのゴルフ場の緑のネットが見え、まだ煌々と営業中のライトが光っていた。建物が近づいてきたのでスピードを落として進んでいると、駐車場の入り口とおぼしき辺りに背の高い男の姿があった。少し猫背で、足が長い。
 僕たちに手を振るアキラさんは、東京で最後に会った時より少し、線が細くなったように見えた。 ここ空いてるから、今日だけなら大丈夫、という言葉を信じ、白い線で区切られた駐車場の一角に車を駐めた。アキラさん���リノベーションされたこの団地の一室を買ったのだそうだ。最近は古い団地の再利用が流行っているそうで、確かに共用部分も新築のようにきれいになっていた。おれ一人ならほんとこのくらいの広さで十分、という十畳ほどのリビングには必要最低限の家具しかなく、よく整頓されていた。荻窪に住んでいた頃の部屋もいつもすっきりとしていたのを、思い出した。
 夕食には宅配のピザを取っていてくれて、酒も一通り用意されていた。パーティーじゃん、と月子さんは大喜びした。アキラさんは紙皿と紙コップを配りながら、洗うのめんどくさいからごめん、と笑っていたが、身軽な暮らしに憧れ、自分の部屋で待っている大量の食器のことを考え、うんざりした。
 酒もあまり回らないうちから、月子さんはけっこう荒れていた。仕事を辞めた、という薄々気付いていた話と、不倫をしていた、という完全に初耳の話とを、かなりの序盤で打ち明けられた。初耳ではあったが、そこまで意外ではなかった。月子さんには、動物みたいなところがあるから。僕の同棲解消については、冒頭で少し話題に上がったもののどこかに消え、まあそれはいいとしてもアキラさんの近況は聞いておきたかった。僕が彼の方を見ると目が合ってしまって、逸らせず、やけに緊張した。彼は面白がるように僕を見ていた。とりあえず月子さんに吠えたいだけ吠えさせようと、頷き合った。
「何回かやっただけの上司の奥さんが職場に乗り込んできたの」
それで居づらくなって、もう十年勤めたし、疲れてしまったし、依願退職した、と話す月子さんは珍しく泣いていた。
「その医者のことそんなに好きだったの?」
「ううん別に、出来心みたいなもん」
「割に合わないね」
「それが腹立たしいのほんと!!」
 そしてわっと大泣きしてはまた愚痴り、というのを間欠泉のように繰り返し、それをアキラさんが宥めていた。いつの間にか煙草を吸っていた。前もよく吸っていた銘柄だった。月子さんの支離滅裂な話から、医者のセックスがよかったということだけはわかったので、せめてもの救いだね、と慰めたつもりだったが、ものすごい目で睨まれた。月子さんが僕一人には甘えてくれないことを、当たり前だと思うとともに、少し情けなく感じた。僕はちびちびウイスキーを飲みながら、相槌を打った。
 泣き疲れて、酔い潰れて、月子さんはテーブルに突っ伏して眠ってしまった。実質アキラさんと二人、という状態になって、ようやくゆっくり話せそうだった。
「……アキラさん、いまはなにやってるの」
「昔のツテでデザインの仕事もらったり、FXやったり、あとはまあ、切り詰めて」
 田舎だからそんなにお金はかからない、家族も今後できることないし。淡々と話すアキラさんは十代の頃、年上の男の恋人に連れられて上京した。地元は宮城で、親は厳しくて、勘当寸前で、学校とか通ってこっちで仕事には就け��けど、その時の男とはすぐ別れちゃって、そんなことを寝物語に聞いたような気がする。
「おれもう、期待したくなくてこっち引っ越したんだ」
「期待?」
「東京、夢あるけど、夢見るのも疲れるからねえ」 
 僕はアキラさんともセックスまがいのことをしていた時期があった。好奇心なんかでは全くなかった。常連の店でいつも穏やかに店員と談笑していたこの男を、気づけば目で追ってしまっていた。仕立てのいいスーツに包まれた身体から滲み出る、どうしようもない諦めの空気が、僕を惹きつけて、不安にさせて、夢中にさせた。月子さんと3人で何度か会ったあと、僕の方から2人で会いたいと言った。やがて恋人同士のような関係になった。自分より体の大きな男に慈しまれると、言いしれぬ安心感と興奮を覚えた。僕たちは、同じ体で愛し合った。だけど男女でするようにはっきりと繋がったことはなかった。それはアキラさんの予防線だったと、今ならわかる。不誠実な僕は、そうしている一方で月子さんをはじめとする女の体を抱くこともあったから。月子さんは僕とアキラさんのことに気付いていたように思うが、だからといって関係が変わることはなかった。なにか言われたことも、詮索されたこともない。僕はあの頃から、自分のことがよくわからなくなっていた。恋ではない、とわかりながらも他人と肌を重ねることで、なにかがすり減っているような気もしていた。アキラさんもそうだったかもしれない。でも、その気持ちを分かち合ってどうにかするような2人にはなれなかったのだ。
「広瀬くんは彼女と別れたって聞いたけど」
 アキラさんがなんでもないことのように言うので、僕もなんでもないことのように話し始めた。こういうとき、リリコとの破局で実はさして傷ついてはいない自分に気づいて、辟易する。
「三十過ぎて、なんか焦って、婚活とかしてみたりしてさ」
 しっかりしなきゃ、と漠然と考えていた当初、運良く出会ったのがリリコだった。僕史上、いちばん礼儀正しく、理性的な交際のはじまりだった。いわゆる普通のおつきあいをうまくやれていると思っていて、自分もようやくそういう流れに乗れるのだと感慨すら抱きながら、給料三ヶ月ぶんには少し届かない指輪を買ってプロポーズもしたが、あなたと家庭を作ることは考えられない、という残酷な答えが返ってきた。数ヶ月の猶予ののちに同棲は解消され、僕たちは正式に別れた。彼女が持ち物を置いていったのは意外だったけれど、すぐに謎は解けて、そのあとわりとすぐ大企業のサラリーマンと婚約したと風の便りで聞いた。
「そういうのがいいならなんで僕と付き合ったのか不思議で」
「ふらふらしてる人の色気ってあるからねえ」
 俺もちょっとやられてたかも、とアキラさんは僕の方を悪戯っぽく見た。アキラさんのほうこそ、ちょっと痩せた肩とか、煙草を弄る長い指とか、相変わらずどうしてなかなか、と思ったけれど言わなかった。今のアキラさんに僕が触れることは失礼な気がした。
「念のため聞くけど、おれと寝てたせいじゃない���ね」
「え?」
「別れたって」
「いや全然関係ないよ、知りもしないと思うし、そもそもかぶってないし」
 でも、見透かされてたんだと思う。アキラさんとっていうか、月子さんみたいな女の人たちとつるんでいたこととか、それどころか、やりまくってたこととか、職が続かないこととか、それらをそんなに駄目だと思っていないこととか、ただ自分が安心したいだけで、ほんとうはちっともリリコ自身のことなんか見ていなかったこととか。いつの間にか起きていた月子さんが、ヒロセ、いい人きっと見つかるよ、とまた泣きながら絡んできた。煙草を燻らせながらアキラさんは、人生相談室だな、きょうは、と可笑しそうに呟いた。ちょっと酔いが冷めてから順番でシャワーを借りた。月子さんは客間で、僕はソファで寝かせてもらった。アキラさんは自分の寝室に引き上げていった。
 夜中に肌寒くて目が覚め、体を起こすとベランダで一服するアキラさんのシルエットが見えた。窓を開けて、隣に立った。アルミの手すりと床板がひんやりと冷たかった。
「ねえ、煙草吸いすぎじゃない?」
「前と変わんないよ」
「前も減らしなよって言ってたじゃん」
「唯一の楽しみなんだって」
「……早死にしちゃうよ」
 いいんだよ、べつに。そう呟くアキラさんの横顔は東京にいた頃のままだった。あなたはいったい、あそこに何を捨てて来たの。
  あたりは真っ暗で、ぽつぽつと窓の明かりが見えた。こんな夜更けに活動している人間がいるのだ。風向きが変わるのか、時折、国道から車の走行音がきこえる。僕たちは黙ったまま、並んで立っている。離れていた数年をどうにかして埋めたい衝動がせり上がってきて、でもどうしたってできないから、アキラさんの左肩に、そっと凭れた。アキラさんが、囁くように僕の下の名前を呼んで、呼び終わらないうちに、やめてしまった。ためらいが、愛おしかった。
「アキラさんのこと、すごく好きだったよ」
「……わかってるよ」
     煙草を持っていない方の手が、僕の頬を撫でた。掌はすべすべしていて、冷たくて、泣けてきた。アキラさんが少しだけ身体を屈めてきて、煙たい匂いが鼻を掠めたかと思うと、かさついた唇が一瞬だけ触れた。目の前には、あの諦めたような優しい笑顔があった。
 翌朝は三人とも九時前にきちんと起きて、目が覚めちゃうなんてなんか年取った感じするな、と言いながらファミレスでモーニングセットを食べた。僕は食器のカチャカチャいう音を聞きながら、肝心のことを相談し忘れていたことを思い出した。
「恋人の置いてったものって、どうしたらいいと思う?」
 月子さんは、あたしは一個もらってあげるの、と恩着せがましくアキラさんに報告した。アキラさんは少し考えたあと、おれなら、と前置きして、こう続けた。
 全部捨てる。一回全部きれいにしてあげないと、なかなか成仏してくれないとと思うから、残留思念みたいなもんが。
 帰りもまた、月子さんが運転する��とになった。昨日よくわかんなかったけど、車イケてるね、とアキラさんが褒めた。乗る前にすればいいのに、乗り込んだ後で窓を開けて別れを惜しんだ。出発した後、僕たちが曲がるまでずっと手を振ってくれていたアキラさんを見て、月子さんがまた来ようね、と言った。僕は頷いた。僕だけに向けられているんじ��ないとわかっていながらも、またいつでもおいで、という帰り際の彼の言葉に、甘えてしまいそうだと思った。
 日曜日の高速道路はそこそこ混んでいて、痺れを切らした月子さんの判断により途中で降りて下道を走った。
「そういえばライト、持って帰る?」
「……やっぱいいや、知らない女のザンリューシネン要らないし」
「だよねえ……あれって粗大ゴミかな」
「そりゃそうでしょ、でかいもん」
 めんどいなあ、とぼやく僕に、月子さんは、めんどいけど、向き合わなきゃだめってことでしょ、と自分にも言い聞かせるように口にした。それはたしかに人生を前に進めるために必要なステップなんだろうけど、いまの僕にとってはリリコとの二年間より、この二日間のあらゆる場面の方がつよく胸に迫ってくるのだった。
 十五時前に家に着いた。一日空けた部屋は静まりかえって、知らない匂いがした。ミナはソファのクッションの上で丸くなって寝ており、僕がただいまを言うと片方の目だけ開けてまた眠ってしまった。飼い主が一晩いないくらい、どうってことないらしい。冷蔵庫の横に貼ってあるゴミの日カレンダーを見た。年始にもらったっきり、ほとんど使っていなかった。燃えないゴミ、火金。危険ゴミ、隔週水曜。粗大ゴミ、市役所に連絡。ため息。とりあえず窓を開け、空気を入れ換える。コーヒーでも飲みたくなって、お湯を湧かす。待っている間に、アキラさんからお裾分けに持たせてくれた蜜柑をざくざく剥く。皮を受け皿に、白い筋がたくさんついたままふた房頬張った。リリコは夕食後、必ず果物を出してくれた。重たいガラスのボウルに、冷たくてきれいな水で洗って一粒ずつしっかり拭いた葡萄、その正しさは誇らしくて面白かったけれど、僕はそんなこと、ちっとも望んじゃいなかったと思う。
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plasticdreams · 10 months ago
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88: 名無しどんぶらこ 2024/08/16(金) 09:08:51.37 ID:xQ2RZYli0 こういうのは折れたら負けなのが大陸文化
「明らかに中国人に対する差別だ!」伊勢丹新宿店「階段で飲食しないで」店舗側「ルール違反」現在は撤去 : 痛いニュース(ノ∀`)
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kennak · 5 months ago
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リコール・自主回収情報  食品 老松「御題羊羹」(カビによる汚染)    (2025/2/4 - 29 Clicks) 【該当商品】 商品名:御題羊羹(春の夢) 内容量:1本 形態:(内袋)合成樹脂、(外装)紙箱 販売期間:2024年12月1日~2025年1月6日の内、製造ロット274171 賞味期限:2025年1月29日~2025年3月6日 販売先:北野店・嵐山店・大丸京都店・JR京都伊勢丹店・新宿伊勢丹店・オンラインストア 販売期間:2024年12月1日~2025年1月6日 販売数量:119本 【理由】 商品ロットの一部にカビ様のものによる汚染 【対策】 回収・返金・交換 【問い合わせ先】 株式会社老松 075-463-3050 受付日時:9:00〜17:00(火曜、水曜を除く) ※販売店舗での回収、または着払いにて下記住所へ郵送する。回収後、返金・代替品対応(相談の上対応)。 【送付先】 〒6028395 京都府京都市上京区社家長屋町675‐2 株式会社老松 食品
老松「御題羊羹」(カビによる汚染):クロネコヤマトのリコールドットjp
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nigebanigenige · 6 months ago
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2025/01/11
松江で行った器やさんが外苑前でポップアップをやるという告知を見たので午後から出かける。毎時神宮前からHAYの店舗、MoMAのショップデセール品をみながらでる。表参道の歩道橋を渡ると、きらきらとおしゃれした男女に紛れて作業服の男性が端に向かって何か作業していた 白昼堂々落書きか!?と思ったら橋の塗装を直しているようだった。ごめんなさい
小原さんの唐揚げ弁当〜をよむためにJCOOKに入った。蓮見さんが大絶賛していたから読み始めたけど、意外と、そうでもなかった。わたしでもかけるかもな、とちょっと思ってしまった→最後まで読み切って舐めすぎ反省 構成がすごく良かった 
objectのポップアップに行き、お財布と相談した結果ぐっとこらえて湯町窯の小皿を買う。ほんとはさけのせる細長い皿が欲しかったけどちょうど良いサイズ感がなくて断念。お店で接客してくれたお姉さんもいた。現地のお店���すてきで湯町窯のボウルがお気に入りで毎日使ってて どうしても来たかったです、と伝えられずに出た
ワタリウム美術館、青山ブックセンターに寄り道 表参道からブックセンターの流れかなりいいな 途中の古本屋もよかった 入った瞬間にあらゆることは今起こる、が目に入ってきてびっくりした 次に見かけたら買おうと思ってたから でも結局文藝が日記特集だったのでそれを買った デザイナーのまとめ本みて、こういうの載りたいなあとちょっとだけおもう ちょっとだけ
SPIRALが通り道にあることを思い出して寄り道する。ずっと素敵だと思っていたテキスタイルデザイナーの靴下があったので即決する。いつもなら派手な色を買うけどたまにはいいかなとブラウンを買ってみた。かわいい。足元にお花を掲げて歩ける
foxcoご本人がいらっしゃった 美しかった
どうしてもDiorのコンシーラーかコンデジが欲しくていったん中野のカメラ屋に行くことにする うわさのGRの前のバージョンが売っていたがなんとなく踏み切れずやめる。滞在十分程で中野から移動 新宿伊勢丹のDiorまで行くも、強めのお姉さんたちが並んでいてビビってしまう。裏にあるトンカツや思い出してご飯にする。ぶあついトンカツと辛すぎないカレー おいしい しあわせ 文藝が面白い。物欲と食欲にまみれていてだめかも。三丁目の方にいたのにまたJRの方に戻り、BERGでカフェラテを注文 小原晩さんの唐揚げ弁当の残り2篇を読み切った なんというか、ところどころで人を巻き込む愛嬌を発揮する場面があり 羨ましくなった 
Diorの列にならべなかった
となりのお兄さんのスマホの待ち受けがゴールドジムの外観だった
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Babaghuri トラベル 旅の日除けは、帽子?スカーフ? 帽子(紐部分・柄) ¥17,600 スカーフ      ¥19,800 Photograph by Isao Hashinoki Hair and Make up by Yoko Sasaura 松屋銀座ババグーリ  6/12(水)~30(日) 新宿伊勢丹ババグーリ 6/12(水)~25(火) 横浜高島屋ババグーリ 6/12(水)~30(日) 吉祥寺東急ババグーリ 6/13(木)~30(日) ババグーリ本店    6/14(金)~30(日) ババグーリ京都    6/14(金)~23(日) Babaghuri トラベル第一弾は6月いっぱいまでです。 7月はオンラインショップで取り扱い予定。 8月・9月の店舗開催日程はあらためてブログ・instagram にて告知いたします。
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