#休眠会社整理
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休眠会社のリスクと整理方法:ひとり株式会社経営者のための基礎知識
こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。 はじめに 毎年、10月くらいから、休眠会社・休眠一般法人の整理作業を行っています。 これに対応しないと会社経営自体ができなくなリます。 今回は「休眠会社の整理作業」について紹介します。 休眠会社とは? 休眠会社の定義を簡単に説明します。 事業活動を停止したが、解散せずに法人として存続している会社を「休眠会社」と呼びます。 実際にはリスクが潜んでいます。 どのようなリスクが潜んでいるか? 全国の法務局では、毎年、休眠会社・休眠一般法人の整理作業を行っています。 毎年10月頃、法務大臣による官報公告が行われ、休眠会社又は休眠一般法人に対して、登記所から通知書が送付されます。 この公告から2か月以内に役員変更等の必要な登記又は「まだ事業を廃止していない」旨の届出がされないときには…
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連休二日目、大平は厨房職員の出勤前に開錠し、再び床に入った。昨日の母親とのやり取りが尾を引いているらしく、布団を頭から被った。嗚呼、辛い、淋しい…。この思いを誰に吐露したらよいかと、彼は何度も寝返った。
それから一時間経った頃、ドア越しに声がした。
「大平先生、検食お願いします」
彼は寝ていた訳ではないのですぐ布団から出た。ドアを開けると、其処にいたのは管理栄養士の石川忍だった。彼女は、
「何だ、起きてたンですか。もうすぐ生徒さん来ちゃいますよ」
と言った。
「あぁ、すみません…。今行きます」
そう言って大平は食堂へ向かった。食堂には、朝食を作り終えた厨房職員が休憩をしていた。石川も、今日は日曜日で人手が足らないとの事で厨房業務をしていたらしく、
「早く厨房職員、増やしてくれないかなァ〜。アタシ、朝弱いのよ」
と言った。向かい側で食事をしている大平は、
「でも、いつも美味しいよ。助かるわ」
と話した。
「たまに、亜鉛やタウリンたっぷりの献立も考えないといけないのよ。幸田理事長が、年頃の男子はヴァイタリティがなくては勉強やスポーツに良い成績が得られないって。まァ、亜鉛は味覚を感じるのに必要な栄養素だから仕方ないかァ〜」
「たまに遊びに来るよ、ウチの生徒が」
「あら、大平先生。ビンビンなのね? 絶好調なンだ〜」
「ほらほら、朝から際どいよ」
石川も、このK高校の裏の裏も読んでいる様だった。彼女も所謂「ボーイズラヴ」系の漫画が大好きで、半年に一回は特別メニューとしてマカを含んだドリンクを付けたり、すっぽんエキスを使った鍋などを出したりもしていた。大学時代に居酒屋でのアルバイト経験があり、たまに貢が理事会を開催する時には刺身や焼き鳥も作っていた。
検食を終えると大平は、
「今度、カキ食べたいなァ」
と、検食簿を書きながら言った。
「カキ? 寒くならないとダメでしょ? 美味いけどね〜」
「だよなァ…。ご馳走様」
返却棚に使った食器を戻すと、大平は宿直室に戻った。嗚呼、今日は何をやろう…。そう思いながら彼は布団を片付けた。
午前十時過ぎ頃、寮の駐車場に一台の四WDが停まった。宿直室で保健体育の教科書を開き、連休明けの授業の準備をしていた大平は、モニターでその車を確認した。丁度、半袖のポロシャツにジーンズという格好で正美が階下にやって来たので、大平は宿直室から出て聞いた。
「ご両親とお出掛け?」
「おはようございます。否、母の幼馴染でもある中学校の恩師です」
「夕方までには帰るンでしょ?」
「はい、ちょっとドライヴです」
大平は「中学校の恩師」と「ドライヴ」という単語が意味深だなと思った。大概は家族などが迎えに来たり、逆に実家へ一時帰宅したりする場合が多いが、これまでに中学校時代の恩師というのは前例がなかった。もしかしたら、「恋仲」か?と彼は疑った。すると、車から七三分けに髪を整えたほぼ同世代の男がやって来た。彼は水色のオックスフォード生地のボタンダウンシャツに、ベージュのチノパンツという格好だった。その男は八坂だった。彼は大平に挨拶し、
「黒木正美がお世話になっております、八坂周二です。今日はドライヴも兼ねて正美君に会いに来ました。よろしくお願いします」
と自己紹介をした。大平も会釈をし、
「私は一年生の保健体育を担当しております、大平雅之です。今週は寮の宿直をしております」
と言った。正美は、
「おじさん、待ってたよ。行こう!」
と靴を履き替え、何故か手を繋ごうとした。八坂は、
「ダ、ダメだよ。そんな人前で…」
と苦笑したが、
「イイじゃん、早く行こう!」
と正美は疾る気持ちを抑えきれない様子だった。八坂は正美に急かされるまま、
「門限までには帰りますので…」
と言った。
大平は、これまであんな無邪気そうな笑顔を見せる正美を見たことがないと思った。たまに、
「セッ◯スしてぇ〜!」
と、公然と口走る印象しかなかった。しかし、あの八坂もスラッとした雰囲気でイイなァと大平は思った。
その頃、亮司は昨日と同様に刈払い機を片手に校内の除草作業をしていた。この時期は雑草が伸びるのも早く、正直「いたちごっこ」ではあった。昨年は定期的に業者が来訪してやってはいたが、単科大学の方で来年度から従来の経済学部に加え社会学部も新設されるとの事で、極力コストを抑えたいという貢の考えがあった。彼は、
「熱中症にならない程度に草取りして��」
と、一昨日絡み合った後に言ったのだ。亮司は、
「何だ、愛してるなら手伝えよ」
と布団の中で貢の片脚に自分のものを絡ませながら訴えたが、
「理事長も大変なンだよ、休ませてよ」
と亮司に接吻しながら詫びた。
昨日より日差しが強く、早くも頭の方から汗が噴き出す。亮司はペットボトルのスポーツドリンクのキャップを開け、数口飲んだ。嗚呼、この空気が何だか「あの頃」を思い起こさせるなァと、彼は再び秀一のことを想った。
亮司が顧問を務めていた陸上部に秀一が入部して三ヶ月が経過した頃、都立A高校に近い河川敷でジョギングをすることを練習メニューにしていた。未だ「根性で乗り切る」という考え方が根付いていた時代である。練習中に水分を摂ることを制限され、ギブアップしそうな生徒には「忍耐力が足らない」と叱責するのが当たり前だった。亮司もその一人で、指導するにも必ず怒鳴り声を上げていた。
そんな猛練習の中で、秀一は朝イチの新聞配達をしながら個人的に走り込みもしていた。周囲に話すことはせず亮司にも黙っていたが、たまたま犬の散歩をしに河川敷を歩いていた時に亮司は秀一がジョギングをするところを見かけていた。他の教師から秀一の家庭が火の車であることを聞いていた亮司は、そんな彼に少しずつ想いを寄せる様になっていた。
ある日の夕方、いつもの様に河川敷のジョギングをしていた時だった。普段であれば余裕の表情を見せていた秀一の足取りが徐々にペースが落ち���その場に倒れ込んでしまった。他の部員は一時的に足を止め、彼の許に駆け付けた。亮司は、
「益子!」
と身体を揺さぶった。意識はあるが朦朧とした様子だった。彼はその日の部活動を中断し、学校に戻ることにした。
保健室に連れて行った亮司は、ベッドに横たわる秀一を眺めていた。
「どうやら、睡眠不足の様ね」
と女性の養護教諭は言った。
「『睡眠不足』?」
「確か、益子君ってお母さんだけよね? お姉さんは看護婦さんで…。新聞配達もしながら成績も優秀だし、かなり頑張っている筈よ。それで部活なンだから」
「…そうか」
亮司は、秀一の学校以外の一面を知らずにいたことを悔やんだ。そもそも部活動の時にしか関わらないし、他の生徒に対しても同様だった。
秀一が目覚めた時には、とっくに夜の帳が下りていた。養護教諭もずっと残っていたが、
「とりあえず、何か美味しいものでも食べなさい。あとは無理はダメよ」
と彼に言った。
「佐々木先生、色々とありがとうございました」
亮司はそう頭を垂れ、秀一と学校を出て行った。秀一の家は河川敷近くにあったが、亮司は神田の方だった。今夜は、ずっと付き添い気持ちがあった。そうだ、駅前に食堂があるから連れて行くかと、秀一と一緒に山手線に乗って秋葉原駅前の定食屋へ向かった。カツ丼は大盛り、その他に秀一はカレーも注文した。あまりの食い込みのよさに亮司は驚き、
「普段、何食べてるの?」
と聞くと、
「普通に食べてますよ。でも、すぐお腹空いちゃう」
と秀一は話した。
「今日は沢山お食べよ」
まるで息子を一人持った様な感覚に、亮司は陥った。嗚呼、何とかしてあげたいと思いながら。その日は、秀一とは秋葉原駅で別れたが、回数を重ねるごとに逆に亮司が彼のところまで送って行く様になった。時折、無意識のうちに手を握り合うことも多くなり、互いに教師と生徒という関係を越えつつあった。
そんな二人の想いが通い合ったのは、夏休みが近づいた七月の中旬のある夕方だった。いつもの様に秋葉原駅前の食堂で食事をした後、西日暮里駅を下りて秀一をアパートまで送るその矢先だった。亮司はこれまで押し殺してきた彼に対する想いを河川敷の橋桁で告白した。突然唇を奪われた秀一は、最初は何が起きたのか理由が解らない状態だったが、
「…先生、僕も好き」
とおのずと舌を絡ませてきたのだ。一瞬、唇を離すと二人の唾液が一筋の糸でつながっていた。亮司はそのまま秀一を叢に横たわらせ、
「申し訳ない…。でも、秀一が好きなンだ。愛してるンだ。オレ、お前が欲しいンだ」
と、ワイシャツの第二ボタンを外しながら未だ十六歳になったばかりの「やわ肌」に手を忍ばせ、同時に首筋に唇を押し付けた。
「せ、先生。そんな、あぁ、あん…」
初めて経験するエクスタシーに忽ち秀一は酔い、今度は彼自ら亮司のネクタイを緩め、ワイシャツのボタンを外し、ランニングシャツの片側を肩からずり下げた。日焼けした肌に黒々と浮き出た乳房を弄った。
「し、秀一! オ、オレ、そんなつもりじゃ、あぁぁ…」
叢の上で、二人の体位は逆転した。周囲はすっかり暗くなっていた。人気もない。橋桁の上なので、たとえ声を上げても車の往来でガタガタという雑音でかき消された。スラックスを互いに脱ぎ捨て、二人はブリーフを片脚に絡ませた状態で肉棒を咥え合った。秀一は、銭湯でしか他人様のチ◯ポを見たことがなかったが、微かに小便の「匂い」がしつつも抵抗なくその裏側を舌の先でなぞったり、また先端を口の中で弄んだ。あまりに気持ちよく遊戯してくれていることに亮司は、
「し、秀一! 気持ちイイ! イイ!」
と歓喜を上げ、そのまま愛液を秀一の口の中に放出した。
「あッ、あん! あぁん! あん!」
亮司は頬を赤らめながら、うっすら涙を浮かべつつ、全身を震わせた。一方、あまりに卵白の様にヌルッとした感触だったからか、オルガズムが終わると秀一はすぐその場に亮司の愛液を吐き出した。
彼は、
「…先生、僕、我慢できない」
と訴えた。
亮司は、秀一に「お前の愛液を顔にかけて欲しい」と求めた。言われた通りに、秀一は亮司の顔の目前に下半身をさらけ出し、今にも多量に噴き出しそうにいきり勃った秀一の肉棒を亮司はしゃぶったりしごいたりした。そして、
「嗚呼、 イク!イッちゃう! 出ちゃう!」
と、見事なほどに熱く粘度を含んだ乳白色の愛液が亮司の顔面に飛び散った。「シャワー」の様に浴びた亮司は、うっすらと微笑を浮かべた。
初めてにして変態的な「痴情」を経験した二人は、それからこの様な濡れ事を重ねに重ねた。間もなく夏休みを迎えたが、すぐに亮司は仮住まいとして、西日暮里駅と都立A高校の間にアパートを借り、其処を「愛の棲家」とした。週二、三回は部活動の後、亮司自ら夕食を振る舞い、一緒に近くの銭湯へ行っては愛し合ったのだ。
『嗚呼、若かったよなァ。オレも』
木陰から漏れる日差しを時折見上げながら、もう一口スポーツドリンクを飲み、亮司は再び刈払いを始めた。
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ひとこと日記📓 2024.10
10.1- 「ちひろさん」の映画を観る。有村架純の演技が好き。ふとした瞬間、整形する前のお姉さんの面影が浮かぶ。もう整形前の彼女はこの世に存在しないと思うと切ない。会いたくても会えないのだから。/ 血便がでてヒヤッとした。ジョブズみたいな人間がいる反面、何一つなし得ないで死んでいく人間もごまんと居るのだ。
10.2- 今日は仕事が少なかった。こんなにゆるい仕事なのに、前の仕事より時給がいいの世の中のバグ。
10.3- 毎日が蛇口から出る水のように流れていく。どうしたらもっと時間を意識した生活ができるか考えている。在宅でできる仕事に就いたとして、通勤1時間を毎日他のことに当てられる。7時起床、8時に仕事をスタートする。フルタイムで働いたとして、休憩1時間で17時上がり。7時間睡眠を確保するために22時に寝る。そう考えると、あんまり今の生活と変わらないな。結局、労働時間を減らすが効果的だが、金も減る。/ 元彼から電話。今週末の約束の確認のための電話だったけど30分も話してしまった。ずっと笑っていたけど、内心は��なことを聞かれないか、また尋問みたいな時間が始まらないかとヒヤヒヤしていた。彼から電話があるまで、自分から電話しなくてえらかった。
10.4- 朝起きたらいつも家を出る時間になっていて、大急ぎで家を出た。間に合ったからよかった。理想は職場の休憩室で軽く朝ごはんを食べて英語を勉強してから仕事を始めたい。/ 感じよく話しただけで脈ありと勘違いしたり彼氏面してくる男が多すぎて気色悪い。
10.5- 昼前に元同僚の男とカフェに行く。恋愛や仕事に対する価値観の話をして、わたしにとっては魅力のない価値観を持つ人だなと思った。価値観の合うパートナーと少しだけ意識の高い人生を送りたいです。
10.6- 午前1:18にアパートの廊下の電灯が消えることを知る。午後1時、元彼と会う。質疑応答会議をする。彼からの質問リストにひとつずつ回答を用意してそれについて詳細を確認し合うというもの。とても不安定な気持ちに振り回されてクタクタになった。ちゃんと気持ちが固まるまでセックスしないと約束したのに、あっさり自分から約束を破った。子宮まで到達しちゃうそれはわたしの体のサイズには見合わない。窓の外でジョギングしている人たちは、少し目線を上げた窓の向こうで何が起こっているのか知る由もない。彼はINTPで超論理的(病的)だけど、結局いつも最後は気持ちなの。
easy=簡単な uneasy≠簡単じゃない
10.7- また一週間が始まった。無理やり捻出したみたいな無駄な仕事に人生を費やしているひとになりたくない。/ 好きな人の好きなところが死んでいくのは悲しい。/ 帰宅してから、マックポテトを食べてTwitterを眺めるしかできなかった。頭の中では動きたいと思っていてエネルギーも余っているのに、動けなかった。
10.8- 出社すると、毎日わたしの机に仕事をいくつか用意しておいてくれる営業マンがひとりいる。わたしが仕事に参加できるよう、仕事を振り分けてくれているのだと思う。時々、付箋にメッセージを書いてくれる。些細な優しさに助けられる。
10.9- 弟の運動会。嫌いな母から産まれた子なのに、どうしても1番かわいく見えてしまう。血には抗えない。
10.10- 秋、カフェイン摂ったときの高揚感をカフェインなしで感じられる時がある。やりたいことがたくさんあってわくわくして焦ってる感じ。
10.11- 今週も無事、仕事が終わった。むずかしいことはなく、ただ次から次へと発生する庶務を処理していくだけ。/ 夜、最近メッセージしていたロシア人とビデオ通話する。日本語がほとんど話せなくてかわいい。元彼にもこんな時期があったんだよな。わたしと出会った頃に比べて、だいぶ自然な会話ができるようになったね。
10.12- 早起きしたけど、結局昼寝して17時ごろから活動。1日あればなんでもできるな。/ はじめて本格的なゴスロリのドレスを買ってみた。ハロウィン用。
10.13- ボーリングのスコアがついに120まできた。すこし前まで60だったから、どんな顔していいかわからない。/ 風呂で髪を染めながら本を読む。効率的。
10.14- 性欲オバケになっている。生理終わったのになぜだろう。
10.15-
10.16-眠る前、元彼と電話をして案の定ケンカになって、こいつはクソだなと思った。わたしも違うタイプのクソだけど。/ Tim とひみつの会話をする。
10.17- 一日中、怒りと憎しみの感情に支配される。何のために命を繋いでいるのかわからないけど、お金があって死にたいより、お金がなくて死にたいのはもっと苦しいから、仕事には行く。
10.18- 会社の飲み会
10.19- 洗濯掃除染髪雑務/「最後まで行く」を観る。綾野剛っていつも黒スーツだね。
10.20- ハイエースをレンタルして冷蔵庫とテレビを運んだ。元彼に手伝ってもらい3階まで。秋晴れ。ジメジメした心も無理やり乾かされた。違う世界線を考えてみる。大嫌いな元彼の女友達を毛嫌いしなかった世界線。潔く隠し事をせずに元彼を選んでいた世界線。今更もう遅いんだけどね。元彼は2月に引っ越して遠くに行くようです。わたしをここに置いて。


10.16- 仕事に行くべきだったが、しんどすぎて休んでしまった。昨晩のことがこたえている。/ 銭湯に行く。変な意味抜きで裸をみるのが好き。
10.22- 昨日の日記が10.16付になっている。頭が回っていない。/ LINEのアイコンがわたしの撮った写真から別のものに変わった。/折れた爪が少しずつ伸びていく。生きている。/いつも数ヶ月先まで予約が埋まっている美容室。年末に予約をとってみる。
10.23- またお風呂入らずに寝てしまった。一緒に入ってくれる人がいないと自分を律せない。
10.24- ばーか、なわたし。
10.25- 恋愛むず過ぎ。色恋がなくても生きてる意味を感じられるようになりたい。what can I do to make it right?
10.26- 気が落ちてる時、面白いほどことごとくいろんなことがうまくいかない。営業してるはずの店が臨時休業、約束のドタキャン、あれ?意外とそれだけだった。もっとわるいことたくさん合った気がするのに。要は思い込み、考え方の癖なんだ。レイトショーでジョーカー観てくる。元彼と行くはずだったけど、ひとりで。
10.27- 日付変わってから帰宅。元彼に連れてってもらったバーに勇気を出して行ってみた。アルバイトの男に一緒にバーに行くかと誘われて、いつもと違うことしなくちゃ何も変わらないって強迫観念みたいなものが湧いてきて、飲み屋街に行った。元彼つながりの知人がいるバーに入った。その知人は以前、わたしと元彼との関係について元彼とケンカしてくれた人だ。その日について、ちゃんと謝罪がしたかったから会えてうれしかった。I'll take to your side. と言ってくれた。本当に優しい人。彼と彼の奥さんと話して、アルバイトの男のことはすっかり忘れていたし、不純そうだったからそれでよかったと思う。帰宅して元彼に電話した。1週間未読無視されていたけど、何度か電話したら出た。ごめんなさい、こんな私で。/ 人生で初めてゴスロリファッションに挑戦した。/選挙に行った。
10.28- 元彼とメッセージが続いている。メルカリで初めて物が売れたから嬉しかったそう。なぜ私に報告するの?/頭が痛いと言うと、彼はいつも「お水飲んでね「と言ってくれる。
10.29- 今日も元彼とメッセージが続いている。スニーカーを買ってと言ったら、高すぎると言われて、私の価値は18,920円以下か。/帰宅してすぐお風呂に入った。髪が長くなるにつれ、抜け毛の量が多く感じる。抜け毛のない世界だったらよかったのに。
10.30- 不要な関係は自然と終わりに向かうし、どれだけ傷つけあっても必要な関係は続く。と信じたい。
10.31- 正直に申すと、何のためにあったのかわからない1ヶ月だった。ずーっと心に重たい雲がかかってる感じ。寂しさとの向き合い方は知っているけど、向き合いたくないから敢えて間違った方法で寂しさを埋めようとして悪循環にはまってみる。行くところまで行って落ち着いてきた感はある。自分かわいい大好きな気持ちをもっと育てたいけど少し間違えると自己愛性になるから難しいね。/ 11月にしたいことは、近所にあるタロットの占い屋さんと、タイ式マッサージに行く。
完
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されど遠き窓
1年同棲した恋人のリリコに去られたヒロセ。
かつての遊び仲間たちとの再会を機に、自分を見つめなおしていく。
※性的描写があります。
鼓膜をつんざくようなけたたましい音で三分経過したことが告げられた。iPhoneに入っているタイマー音はどれも、うるさすぎたり間が抜けていたりで、どうもいい塩梅にいかない。かといって好きな曲を設定するというのも、気取っていてなんだか嫌だし、なんて考えている間に、麺がどんどんのびてしまう。ここ一週間食べ続けているカップラーメンの新しい味をコンビニで見かけたのでついまた買ってしまったのだった。さすがに体に悪いか、と思わなくもないけれど、仕事が繁忙期だし、怒る人ももういないし、緩やかな自傷行為はだんだんと依存性を帯びてきた。アルミの蓋をぺりぺりと開け、頼りない麺を割り箸でずるずるとすする。想像通り、うまくもまずくもない。こういうのは結局一番最初に出たプレーンな味がいちばん飽きが来ないものだ。香辛料のききすぎたスープを飲み干す気にはなれず、流しに残りを捨てた。麺の欠片や掬いきれなかった具がステンレスに散らばり、排水溝の掃除をする必要があることを思い出して煩わしくなった。ゴミの日に合わせて、明日の夜やることにしよう。ベッドでは三毛猫のミナが僕の就寝を待っているが、寝る前に一杯やりたい。食器棚からグラスを取り出そうとすると、しばらく使っていない器達が無言の圧力をかけてきたので、結局今日もまた缶ビールを開けてじかに呷ることになった。チーズを囓りながら、さっきの残像で食器を数える。ペアグラスかける幾つだ、プレートもお椀もだいたいはお揃いまたは柄違いで二の倍数分あり、だけど今僕はそれらがなくても生活できてしまっている。
一体、この大量の置き土産を、どうしたらいいのか。リリコがいなくなってから、もう三ヶ月が経とうとしている。一ヶ月めは現実と向き合うのに精一杯で気付かず、二ヶ月めは思い出に浸るために必要で、寂しいのが普通になった今やっと、やはりこのままではまずかろうと、彼女が残していったものを、たびたび眺めてみてはいる。一年も一緒に暮らしていたので、すぐには整理しきれない。リリコは料理好きで、腕をふるった品々を毎食SNSにアップしていたほどなので、食器類は特に数が多いが、それだけではない、いま僕が踏んづけている不思議な模様のラグも、天井からぶら下がっている星のかたちをしたライトもすべて、彼女のセンスで買いそろえたものだ。ぜんぶ置いてけぼりなんて、と何度目かの小さな憤りを感じた勢いで重い腰を上げかけては明日もまた仕事だと言い訳して、ずっと後回しにしてきたのだ。まる二ヶ月。やらなきゃいけない、と思うほど頭と体がぼんやりしてきて、やがて逃げるように眠りについてしまう。この部屋の中のすべてが、彼女のかわりに呼吸しているーーそんな妄想は少々ロマンチック過ぎるにしても、たぶんいつかは断ち切らないといけないものだし、断ち切りたいと僕自身も願っている。ああ、だけど今夜も、五パーセントぶんの酩酊を言い訳にして、ミナの待つ寝床に向かう。
やっぱ、フリマアプリじゃないっすかねえ。心底どうでもよさそうな風情で煙とともにそう吐き出したのは、新入社員で唯一の喫煙者、塩崎くんだ。僕の若いころに輪をかけてぼーっとしていて、鬱陶しがられているかもしれないけれど、ついつい話しかけたくなってしまう。
「ていうか、広瀬さんも女にふられること、あるんすね」
「そりゃあるよ、ふったことのが少ないよ」
「女になんか全然不自由しなさそうに見えるのに」
「……不自由するかどうかはまた別の話かもね」
しまった、失言だった。話を聞く限り、塩崎くんには女性経験がないのだ。背も高いし、肌もきれいだし、顔立ちも悪くはないのに、たぶん、ぼーっとしすぎているのだ。どうフォローしようか気を揉む僕をよそに、塩崎くんは、プロの女の子、必要になったら言ってくださいね、とにやついて仕事場に戻っていった。
取引先からそのまま帰宅すると、宅配ボックスに母から荷物が届いて��た。うちは農家でもなんでもないのに、定期的に野菜やら米やらが送られてくるのだ。お礼の電話をかけると、気忙しい母の声のうしろで、子供がはしゃいでいるのが聞こえた。
「まひろ、来てるの?」
「そうそう、今日は誠二が夜勤だから、うちで夕飯でもどうー、って」
誠二というのは僕の弟だ。僕が秀一、弟が誠二。彼は五年前、二十四で十年近く付き合っていたひとみさんと結婚して、三年前、まひろが生まれた。高卒で消防士になり、地元で気の利く嫁をもらい、実家の近くに住み、可愛い孫の顔まで見せた彼の方に、秀の字がついていたらよかったと思う。
「あんたはどうなの、うちに連れてくるかもって言ってた子は」
「ああ、別れた……」
「あらっ、そうなの」
数秒のあいだ沈黙があり、母のため息がきこえた気がした。
「まあねえ、おかあさん都会のことはわかんないし、元気でやってればいいのよ」
優しく慰められ、情けなくなる。両親のことを喜ばせようなどと殊勝なことを思っているわけではないが、のんべんだらりと三十路を過ぎてしまって、なんとなく申し訳ないような気持ちはある。しかし去ってしまったリリコのことはもう、どうすることもできない。たしかに母の言うとおり、都会の三十代はまだまだ若い。正月には帰るから、みんなによろしくと言って電話を切った。ミナが足元に擦り寄ってきた。そういえばミナは、まひろとほぼ同い年だ。僕が会社に行こうとしたら、マンションの植え込みで震えていたのだ。体調不良で、と当時勤めていた会社に嘘をつき、病院に連れていった。三毛猫のミケでは安直すぎるので、ミナにした。漢字で書いたら、三奈だ。まひろは、ひらがなでまひろだ。どちらがペットかわからない。猫はものすごく好きというわけではなかったが、一緒に暮らしてみるとこれほどいい同居相手はいないように思えた。普段はお互い負担にならない距離を保ちつつ、自分がそうしたいときには思いっきり甘えてきて、逆に僕が疲れていれば癒やしを提供してくれる。リリコとミナは最後まであまり馴染まなかったように見えた。彼女は実家でダックスフンドを飼っていると言っていたが、猫にそこまでの思い入れはないようだった。
ミナがキャットフードを食べている間、自分の夕飯を用意した。母と話したあとで不摂生をするのもなんだか悪い気がしたから、送られてきた野菜を適当に切って、冷蔵庫の隅にあったベーコンと炒めた。だけどそれでは足りなくて、結局買い置きしてあったカップ焼きそばを食べてしまった。ミナと戯れつつ食休みをし、風呂を沸かした。本当はシャワーだけでもいいのだが、リリコが置いていった高そうな入浴剤を入れてみたら案外よく、それから週末の夜はゆっくり湯船に浸かるようにしている。バスミルクやらソルトやらオイルやら、ひと揃い使い切っ��ら終わる習慣だろうけど。
風呂から出ると、LINEが五件届いていた。三件は公式アカウントからで、一件は塩崎くんがフリマアプリのまとめ記事を送ってくれたものだった。金曜の夜なのに、暇な男だ。ざっと目を通し、とりあえず一番利用者数の多いアプリをダウンロードした。もう一件は月子さんからだった。明日、新宿で映画を観る用事があるのでそのあとお茶でもどうかという誘いだった。看護師をやっている月子さんが土日に会おうと言ってくるのは珍しかった。確かシフト制で、平日休みのときに声がかかることが多かった。いくつか年上のこの人と、どこで知り合ったかもいまいち思い出せないが、つかず離れずで長年やってきている。リリコと別れて初めての会合だった。
伊勢丹近くの喫茶店で落ち合うことにした。雑居ビルの地下にあって、コーヒーが一杯千円もするかわり都内いち美味い。価格設定のおかげで店内が落ち着いているのもかなり気に入っているので、約束の時間よりも一時間早めに店に入った。今はナラ・レオンがかかっていて、いい具合に眠くなる。おかげで持ってきた本が全然進まなかった。あとから来た隣の席の男女がタロット占いに興じているのも、僕の気を散らした。壁側に座った髭もじゃの男が占い師らしく、ピンク色の髪をした女の子がぼそぼそと何か相談していた。髭もじゃがカードを切りはじめたころ、月子さんが現れた。とびきり短いショートカットに、真っ黒のワンピースという出で立ちだった。前に会ったときは、日本人形のように長い髪をしていた。
「髪、切ったんだね」
「そう!似合うでしょ」
「うん、すごく」
脚本はいいのに女優の演技がひどくて興ざめだった、というのが今日の映画の感想だった。月子さんは映画や舞台がとても好きだが、誘われたことは一度もない。2人ですることといえば、セックスくらいだ。十年前からそんなふうにしてきて、でも僕がリリコと付き合っている間は指一本も触れずに関係は続いていたので、結局気が合うということなんだろう。月子さんが頼んだキリマンジャロが運ばれてきたところで、恋人が置いていったものを誰かに買ってもらうってどう、と相談してみると、悪趣味、と笑われた。
「そんなの、捨てたらよくない?ぱーって」
「結構高いものが多くて、惜しい」
「じゃあそのまま使ったら」
「いろいろ思い出されて、つらい」
どんなのがあるの、と聞くので、iPhoneを手渡した。塩崎くんの指南のもと、出品用に写真を撮ってみたのだ。あとはアップロードをするだけなのだが、説明文を考えるのが面倒くさくてやめてしまった。月子さんが真剣な顔つきでフォルダを隅々まで眺めているあいだ、僕はタロット占いの結果が気になってしょうがなかった。タロットは漠然とした悩みというより、誰かとの相性を知りたいようなとき役に立つのだと、昔どこかの飲み屋のママに聞いた。
すべて見終わった月子さんは、彼女、センスのいい人だったんだね、と感心した。さらに精査したあと、寝室に置いてあるスタンドライトの写真を指差して、これ生で見たい、と言った。じゃあ見にきてよ、と店を出た。新宿三丁目から、都営地下鉄に乗る。
「ヒロセの家、久しぶり」
「そうだね」
「呼んでくれなくなっちゃったもんね」
「そりゃ、呼べないよね」
リリコとの同棲は、僕のマンションに彼女がやってくる形で始まった。子供のいない裕福な叔父から譲り受けた、4LDKの部屋だ。付き合って二ヶ月ほどで、リリコの側から、将来のことを考えるためにまずは一緒に暮らしたい、という申し出があったのだった。そう、僕はお試し期間をクリアできず、持ち家というアドバンテージをもってしても捨てられてしまったのだった。
三十分ほど電車に揺られて、最寄り駅に到着した。月子さんは懐かしい、と言いながら駅からの道をゆっくり歩き、玄関に入るなり、ああ、と感嘆の声を漏らした。
「これは、女がいる家」
「でもいないんだ」
「かわいそうにねえ」
月子さんは上がり框に座り込んで、金具がいっぱいついた靴を脱いだ。ぴったりとしたスカートがあまりに短く、黒いストッキングに下着が透けそうでどきまぎした。ねぼけまなこのミナが僕を出迎えにやってきたが、月子さんの姿を認めると固まり、必死に記憶の糸を手繰りよせていた。月子さんがミナちゃん久しぶり、やっぱり美人さんだね~、と話しかけると、声で思いだしたのか、上機嫌でしっぽを震わせてこちらに寄ってきたばかりか、久しぶりの客人に背中を撫でさせた。
お茶でも出そうかと思ったが、さっきまで飲んでたしいいと断られたので、さっそくお目当ての品のもとへ案内した。このライトはアンティークで、びっくりするほど重いので部屋の外に運ぶのが億劫だったのだ。
「ああ、やっぱり欲しいこれ」
ダブルベッドの傍らに置いてあるそれは、傘のところがステンドグラスでできていて、他のところの作りもいちいち凝っていて高級感があって、実際かなりの値段がしたらしいので、捨てるのが惜しいものの筆頭だった。役所に粗大ごみとして引き取りにきてもらう連絡をするのもこの上なく面倒くさかった。
「もらってくれるなら嬉しいよ」
「本当にタダでいいの?さすがに悪い気がする」
「じゃあ、五百円くらいで」
なかなか食い下がらないので、気が済むようにして、などと言っていたら、月子さんはてきぱきと僕のうしろのドアを閉め、カーテンを下ろし、かわりにステンドグラスのライトをつけた。長い爪を赤く塗った指先がスイッチの紐を引っ張ったのが、妙になまめかしかった。色とりどりのガラスの下に、赤みがかった光が灯る。
「すっごい、ムーディ」
「そう、寝室にしか置けないんだ」
「いつもこうして、してたの?彼女��」
「まあそういうこともあったような」
「久々にしよっか」
マック行こっか、くらいの軽さで月子さんはそう呟いた。体で払う、ってことか。僕としてももちろん吝かではなく、僕達はまぐわった。薄ぼんやりとした明かりの中で、かつて散々貪ったはずの月子さんの体は天女みたいに神々しく見え、リリコに操を立てる前の数々の奔放な日々を思い出した。会えば挨拶みたいに体を重ねた。おっきい、と途切れる声で言う月子さんのヴァギナと僕のペニスの相性は相変わらずとてもよく、リリコとの性生活で少しずつ積み重なった消化不良に気付かされた。月子さんの細くしなやかな腰を掴み、後ろから責め立てているとき、なめらかで美しいリリコのうなじを思った。月子さんのうなじには、短く整えられた襟足の延長のように細かい産毛がびっしりと生えていて、だけどそれが生命力の強さの、淫蕩さの証に見えて、僕をますます昂らせるのだった。月子さんは僕を煽るのも上手くて、まだ足りないというように自分の性器を弄ったり、卑猥な言葉で強請ったり、この時間を最大限愉しむための努力を、決して惜しまないでいてくれる。リリコが寝転がって僕が前から入る、コンドーム越しの、正しさのかたまりみたいなセックスしか、僕たちはしなかった。リリコがそれを望んでいたから。だけど月子さんは、獣のように喘ぐ。僕も、獣のように求める。本能に駆り立てられるような行為は本当にしばらくぶりで、吐精しながらも力がみなぎってくるのを感じた。
アキラさんのところに行こう。少し眠ったあと、月子さんが唐突に言い出した。性欲をすっかり発散させてしまったあとの変わり身の��さも、僕が月子さんを好ましく思うところのひとつだった。アキラさん。懐かしい名だった。僕たちが夜遊びばかりしていた頃知り合ったその人は、ある日突然、東京から去っていったのだった。たぶん二年くらい前のこと。僕とリリコが出会う前のこと。きれいで優しい男だった。久々に、声を聞きたい。 「いつ?」 「いまから」 「急に行って、迷惑じゃないの」 「あたしはどのみち今日、行く約束してたの」 一瞬で食べ尽くされてしまうことはわかりながら、ミナの夕飯のために置き餌をしてやり、車を出してくれると言う月子さんのマンションへ向かった。地下鉄で二駅だったので歩くことにした。こんなに近くに住んでたんだね、といまさら笑い合った。月子さんの家でしたことも、数えきれないほどあるのに。空は薄紫色で、呼気は白く曇り、冷たい空気が情事と昼寝のあとの惚けた頭をちょうど良く刺激した。日が落ちる前でも、だいぶ気温が低くなってきた。リリコが出ていったのは、夏の終わりだった。残暑が長かったから、暦の上では秋の始め、と言ってもいいかもしれないけれど。
初めて見る月子さんの愛車は、真っ赤な外車だった。シャコタン、というのか、車体がものすごく地面に近く、こんなに華奢な女の人がオ��ナーだとは思えなかった。あたし運転がヘタな男大嫌いなんだよね、と言うからこわくなって、任せることにした。といっても、そもそもこれはマニュアル車らしいから僕には運転できなかった。
「看護師ってね、だいたい働きだしてすぐ高い車買うのよ」
「どうして」 「しんどい仕事やめないぞ、っていう、誓いみたいなもん」
「ローンで自分を律してるってこと?」
「そう」
「払い終わったらどうなるの?」
月子さんはそれには答えず、ため息のような笑いを漏らした。下道でもそんな遠くなさそうだけど、もう遅いから高速で行こうね、と手慣れた様子でカーナビを操作する月子さんに、アキラさんはどこに住んでるんだっけ、と訊ねると、千葉の、山と海がある町らしい、という答えが返ってきた。地元と東京以外の地理に、僕はあまり明るくない。
初台から首都高に乗った。到着予定時刻は十九時四十五分。なんとなく流していたラジオがあまり面白くなくて、月子さんがspotifyで音楽をかけだした。九十年代ポップスをとりあえずのBGMに、仕事の話の続きが始まった。
「ヒロセは今もまだ、自販機売ってるんだっけ」
「それは前の前で、今は太陽光発電の会社にいる」
「バナナ売ってたのはいつだっけ?」
「青果卸ね、自販機の後だよ」
ふうん、と興味なさげに月子さんは言い、なんだかもう話すこともあまりなくなった。もともとそんなに話が弾むふたりでもないのだ。丁寧な運転のせいでだんだん睡魔の波が押し寄せてきたので、一眠りしようと目を閉じた。途切れ途切れ、薄い夢を見たが、途中で月子さんが呟いたのは、多分夢ではなかった。
なんでこう急にいろんなことがどん詰まっちゃうんだろうな。
聞いてはいけないような気がしてじっとしていたらまた深く眠ってしまって、次に目が覚めると、車は千葉県の国道を走っていた。何度も塗り替えた跡が見えるスーパーの看板が現れ、ああ、田舎の都会だ、と思った。僕の故郷も、こういう街だった。沿道にはチェーンの飲食店やディスカウントストアがまばらにあった。古ぼけたラブホテルもちらほら営業していて、カタカナやアルファベットをかたどったネオンが粗野に光った。シルクロードって名前のラブホテルは、全国にいくつあるんだろう。食事はどうするのかたずねようとした頃に、急に流していた音楽が途切れて、ちゃらちゃらと電話の着信音が流れた。
「え、なに」
Bluetoothだよ、さっきまで音楽飛ばしてたでしょ、と月子さんは僕を笑い、僕に通話ボタンをタップさせた。スピーカーにして、というのでその通りにした。相手はアキラさんだった。懐かしい、懐かしい声だった。低く、優しいトーンで、ゆったりと話す。
「広瀬くんも、いるの」
「あ、います」
「久々に会えるね」
たった一言アキラさんと言葉を交わしたら、こんなに便利な道具があるのに一度も連絡を取っていなかったことが急に薄情に思えた。だけどそれを咎めるような気色が全くなかったことにほっとした。そういうところが、アキラさんらしいのだ。
あと五分で着くよ、と月子さんは電話を終え、次の信号で細い道に折れた。国道から離れるにつれ、民家が増え、車は住宅地に入った。「あれかな」
月子さんが指さした先には団地が数棟立ち並んでいた。隣には打ちっ放しのゴルフ場の緑のネットが見え、まだ煌々と営業中のライトが光っていた。建物が近づいてきたのでスピードを落として進んでいると、駐車場の入り口とおぼしき辺りに背の高い男の姿があった。少し猫背で、足が長い。
僕たちに手を振るアキラさんは、東京で最後に会った時より少し、線が細くなったように見えた。 ここ空いてるから、今日だけなら大丈夫、という言葉を信じ、白い線で区切られた駐車場の一角に車を駐めた。アキラさんはリノベーションされたこの団地の一室を買ったのだそうだ。最近は古い団地の再利用が流行っているそうで、確かに共用部分も新築のようにきれいになっていた。おれ一人ならほんとこのくらいの広さで十分、という十畳ほどのリビングには必要最低限の家具しかなく、よく整頓されていた。荻窪に住んでいた頃の部屋もいつもすっきりとしていたのを、思い出した。
夕食には宅配のピザを取っていてくれて、酒も一通り用意されていた。パーティーじゃん、と月子さんは大喜びした。アキラさんは紙皿と紙コップを配りながら、洗うのめんどくさいからごめん、と笑っていたが、身軽な暮らしに憧れ、自分の部屋で待っている大量の食器のことを考え、うんざりした。
酒もあまり回らないうちから、月子さんはけっこう荒れていた。仕事を辞めた、という薄々気付いていた話と、不倫をしていた、という完全に初耳の話とを、かなりの序盤で打ち明けられた。初耳ではあったが、そこまで意外ではなかった。月子さんには、動物みたいなところがあるから。僕の同棲解消については、冒頭で少し話題に上がったもののどこかに消え、まあそれはいいとしてもアキラさんの近況は聞いておきたかった。僕が彼の方を見ると目が合ってしまって、逸らせず、やけに緊張した。彼は面白がるように僕を見ていた。とりあえず月子さんに吠えたいだけ吠えさせようと、頷き合った。
「何回かやっただけの上司の奥さんが職場に乗り込んできたの」
それで居づらくなって、もう十年勤めたし、疲れてしまったし、依願退職した、と話す月子さんは珍しく泣いていた。
「その医者のことそんなに好きだったの?」
「ううん別に、出来心みたいなもん」
「割に合わないね」
「それが腹立たしいのほんと!!」
そしてわっと大泣きしてはまた愚痴り、というのを間欠泉のように繰り返し、それをアキラさんが宥めていた。いつの間にか煙草を吸っていた。前もよく吸っていた銘柄だった。月子さんの支離滅裂な話か��、医者のセックスがよかったということだけはわかったので、せめてもの救いだね、と慰めたつもりだったが、ものすごい目で睨まれた。月子さんが僕一人には甘えてくれないことを、当たり前だと思うとともに、少し情けなく感じた。僕はちびちびウイスキーを飲みながら、相槌を打った。
泣き疲れて、酔い潰れて、月子さんはテーブルに突っ伏して眠ってしまった。実質アキラさんと二人、という状態になって、ようやくゆっくり話せそうだった。
「……アキラさん、いまはなにやってるの」
「昔のツテでデザインの仕事もらったり、FXやったり、あとはまあ、切り詰めて」
田舎だからそんなにお金はかからない、家族も今後できることないし。淡々と話すアキラさんは十代の頃、年上の男の恋人に連れられて上京した。地元は宮城で、親は厳しくて、勘当寸前で、学校とか通ってこっちで仕事には就けたけど、その時の男とはすぐ別れちゃって、そんなことを寝物語に聞いたような気がする。
「おれもう、期待したくなくてこっち引っ越したんだ」
「期待?」
「東京、夢あるけど、夢見るのも疲れるからねえ」
僕はアキラさんともセックスまがいのことをしていた時期があった。好奇心なんかでは全くなかった。常連の店でいつも穏やかに店員と談笑していたこの男を、気づけば目で追ってしまっていた。仕立てのいいスーツに包まれた身体から滲み出る、どうしようもない諦めの空気が、僕を惹きつけて、不安にさせて、夢中にさせた。月子さんと3人で何度か会ったあと、僕の方から2人で会いたいと言った。やがて恋人同士のような関係になった。自分より体の大きな男に慈しまれると、言いしれぬ安心感と興奮を覚えた。僕たちは、同じ体で愛し合った。だけど男女でするようにはっきりと繋がったことはなかった。それはアキラさんの予防線だったと、今ならわかる。不誠実な僕は、そうしている一方で月子さんをはじめとする女の体を抱くこともあったから。月子さんは僕とアキラさんのことに気付いていたように思うが、だからといって関係が変わることはなかった。なにか言われたことも、詮索されたこともない。僕はあの頃から、自分のことがよくわからなくなっていた。恋ではない、とわかりながらも他人と肌を重ねることで、なにかがすり減っているような気もしていた。アキラさんもそうだったかもしれない。でも、その気持ちを分かち合ってどうにかするような2人にはなれなかったのだ。
「広瀬くんは彼女と別れたって聞いたけど」
アキラさんがなんでもないことのように言うので、僕もなんでもないことのように話し始めた。こういうとき、リリコとの破局で実はさして傷ついてはいない自分に気づいて、辟易する。
「三十過ぎて、なんか焦って、婚活とかしてみたりしてさ」
しっかりしなきゃ、と漠然と考えていた当初、運良く出会ったのがリリコだった。僕史上、いちばん礼儀正しく、理性的な交際のはじまりだった。いわゆる普通のおつきあいをうまくやれていると思っていて、自分もようやくそういう流れに乗れるのだと感慨すら抱きながら、給料三ヶ月��んには少し届かない指輪を買ってプロポーズもしたが、あなたと家庭を作ることは考えられない、という残酷な答えが返ってきた。数ヶ月の猶予ののちに同棲は解消され、僕たちは正式に別れた。彼女が持ち物を置いていったのは意外だったけれど、すぐに謎は解けて、そのあとわりとすぐ大企業のサラリーマンと婚約したと風の便りで聞いた。
「そういうのがいいならなんで僕と付き合ったのか不思議で」
「ふらふらしてる人の色気ってあるからねえ」
俺もちょっとやられてたかも、とアキラさんは僕の方を悪戯っぽく見た。アキラさんのほうこそ、ちょっと痩せた肩とか、煙草を弄る長い指とか、相変わらずどうしてなかなか、と思ったけれど言わなかった。今のアキラさんに僕が触れることは失礼な気がした。
「念のため聞くけど、おれと寝てたせいじゃないよね」
「え?」
「別れたって」
「いや全然関係ないよ、知りもしないと思うし、そもそもかぶってないし」
でも、見透かされてたんだと思う。アキラさんとっていうか、月子さんみたいな女の人たちとつるんでいたこととか、それどころか、やりまくってたこととか、職が続かないこととか、それらをそんなに駄目だと思っていないこととか、ただ自分が安心したいだけで、ほんとうはちっともリリコ自身のことなんか見ていなかったこととか。いつの間にか起きていた月子さんが、ヒロセ、いい人きっと見つかるよ、とまた泣きながら絡んできた。煙草を燻らせながらアキラさんは、人生相談室だな、きょうは、と可笑しそうに呟いた。ちょっと酔いが冷めてから順番でシャワーを借りた。月子さんは客間で、僕はソファで寝かせてもらった。アキラさんは自分の寝室に引き上げていった。
夜中に肌寒くて目が覚め、体を起こすとベランダで一服するアキラさんのシルエットが見えた。窓を開けて、隣に立った。アルミの手すりと床板がひんやりと冷たかった。
「ねえ、煙草吸いすぎじゃない?」
「前と変わんないよ」
「前も減らしなよって言ってたじゃん」
��唯一の楽しみなんだって」
「……早死にしちゃうよ」
いいんだよ、べつに。そう呟くアキラさんの横顔は東京にいた頃のままだった。あなたはいったい、あそこに何を捨てて来たの。
あたりは真っ暗で、ぽつぽつと窓の明かりが見えた。こんな夜更けに活動している人間がいるのだ。風向きが変わるのか、時折、国道から車の走行音がきこえる。僕たちは黙ったまま、並んで立っている。離れていた数年をどうにかして埋めたい衝動がせり上がってきて、でもどうしたってできないから、アキラさんの左肩に、そっと凭れた。アキラさんが、囁くように僕の下の名前を呼んで、呼び終わらないうちに、やめてしまった。ためらいが、愛おしかった。
「アキラさんのこと、すごく好きだったよ」
「……わかってるよ」
煙草を持っていない方の手が、僕の頬を撫でた。掌はすべすべしていて、冷たくて、泣けてきた。アキラさんが少しだけ身体を屈めてきて、煙たい匂いが鼻を掠めたかと思うと、かさついた唇が一瞬だけ触れた。目の前には、あの諦めたような優しい笑顔があった。
翌朝は三人とも九時前にきちんと起きて、目が覚めちゃうなんてなんか年取った感じするな、と言いながらファミレスでモーニングセットを食べた。僕は食器のカチャカチャいう音を聞きながら、肝心のことを相談し忘れていたことを思い出した。
「恋人の置いてったものって、どうしたらいいと思う?」
月子さんは、あたしは一個もらってあげるの、と恩着せがましくアキラさんに報告した。アキラさんは少し考えたあと、おれなら、と前置きして、こう続けた。
全部捨てる。一回全部きれいにしてあげないと、なかなか成仏してくれないとと思うから、残留思念みたいなもんが。
帰りもまた、月子さんが運転することになった。昨日よくわかんなかったけど、車イケてるね、とアキラさんが褒めた。乗る前にすればいいのに、乗り込んだ後で窓を開けて別れを惜しんだ。出発した後、僕たちが曲がるまでずっと手を振ってくれていたアキラさんを見て、月子さんがまた来ようね、と言った。僕は頷いた。僕だけに向けられているんじゃないとわかっていながらも、またいつでもおいで、という帰り際の彼の言葉に、甘えてしまいそうだと思った。
日曜日の高速道路はそこそこ混んでいて、痺れを切らした月子さんの判断により途中で降りて下道を走った。
「そういえばライト、持って帰る?」
「……やっぱいいや、知らない女のザンリューシネン要らないし」
「だよねえ……あれって粗大ゴミかな」
「そりゃそうでしょ、でかいもん」
めんどいなあ、とぼやく僕に、月子さんは、めんどいけど、向き合わなきゃだめってことでしょ、と自分にも言い聞かせるように口にした。それはたしかに人生を前に進めるために必要なステップなんだろうけど、いまの僕にとってはリリコとの二年間より、この二日間のあらゆる場面の方がつよく胸に迫ってくるのだった。
十五時前に家に着いた。一日空けた部屋は静まりかえって、知らない匂いがした。ミナはソファのクッションの上で丸くなって寝ており、僕がただいまを言うと片方の目だけ開けてまた眠ってしまった。飼い主が一晩いないくらい、どうってことないらしい。冷蔵庫の横に貼ってあるゴミの日カレンダーを見た。年始にもらったっきり、ほとんど使っていなかった。燃えないゴミ、火金。危険ゴミ、隔週水曜。粗大ゴミ、市役所に連絡。ため息。とりあえず窓を開け、空気を入れ換える。コーヒーでも飲みたくなって、お湯を湧かす。待っている間に、アキラさんからお裾分けに持たせてくれた蜜柑をざくざく剥く。皮を受け皿に、白い筋がたくさんついたままふた房頬張った。リリコは夕食後、必ず果物を出してくれた。重たいガラスのボウルに、冷たくてきれいな水で洗��て一粒ずつしっかり拭いた葡萄、その正しさは誇らしくて面白かったけれど、僕はそんなこと、ちっとも望んじゃいなかったと思う。
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従業員の労働時間が実態より少なく記録されているとして、大手光学機器メーカー「ニコン」の熊谷製作所(埼玉県熊谷市)に、熊谷労働基準監督署が改善措置を求める指導をしていたことが分かった。同製作所に勤めていた元社員の40代男性は、月に150~200時間の残業があったと証言。同製作所ではかつて派遣社員が過重労働で自殺しており、「今でも苦しんでいる人がたくさんいる」と訴えた。(竹谷直子) ◆労基署が「労働時間の過少申告」改善を指導 男性が東京新聞の「ニュースあなた発」に情報を寄せた。ニコンの馬立稔和代表取締役宛ての同労基署の指導票によると、労基署は6月に「退勤時間からPCのログオフ時刻までに生じた時間の乖離(かいり)理由について、自己研さんに要した時間を考慮した上でも合理的に説明できない状況が認められる」とし、労働時間の過少申告がないように徹底を求めた。 ニコンでの長時間労働の実態を伝える元社員の男性=11月、東京都千代田区で(竹谷直子撮影) 男性は製品開発の担当をしていたが、2023年10月ごろから残業時間が急増。「課長から残業時間を数十時間以内に抑えろと指示され、月に100時間近くがサービス残業だった」と明かした。不眠などで徐々に体調が悪化し、2024年3月にうつ病と診断された。長時間労働の解消を社内で訴えてきたが、改善しないのをみて退職したという。 同製作所では1999年、派遣社員上段勇士さん=当時(23)=が、過重労働によるうつ病が原因で自殺。最高裁まで争い、2011年、ニコンと派遣会社の責任が認められた。 ◆「さまざまな理由で会社を辞められない人がいる」 男性によると、同じチームだった役職者も過重労働で休職するなど、違法な残業がまん延していたという。「2021年には同じチームの同僚が亡くなったが、かん口令が敷かれていた」と明かす。「さまざまな理由があって、会社を辞められない人もいる。うつ病や過労死が心配。会社には社員の安全配慮義務があり、法律を守ってほしい」と話した。 日本労働弁護団幹事長の佐々木亮弁護士はニコンについて「過労死を引き起こした原因に向き合っていない」と指摘。「長時間労働が文化のようになっている。経営陣が違法な労働をさせないように具体的に動くべきだ」と話した。 ニコン広報は取材に対し、「関係各所と調整・協議の上、誠実に対応する。詳細について、これ以上のコメントは控える」とした。
「ニコンでサービス残業 月100時間」「同僚の死、かん口令が」 元社員が証言<ニュースあなた発>:東京新聞デジタル
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2023/11/25

11月25日 結局だれとも会えなかったけれど、お休みの日はなるべく社会の中に自分に都合の良いものだけ触れたいキャンペーン中だったので良かったかも。
朝方4時ごろ目が覚めて今日(昨日?)までの豆乳の残りをレンジで温めて飲んで、インスタグラムを見ていた。ストーリーに“逃げる先はどこですか?”と問うてみたところ、大学時代の友人から“ない”と返ってきて!!と、思わず、そうですよね!!とメッセージを送った。 この時間なのにすぐ返事が返ってきてとても元気が出た。元気が出たからかお腹が空いてきたので一眠りした。

今日は観たかった展示をはしごできた。 渋谷パルコからスタートし、雑司ヶ谷、上野とPARCOのある街を渡り歩いた。 移動しながら一気下の方に借りたまま読めていない“黄色い部屋”を読んでいる人を電車で見かけたり、amazonブラックフライデーでおもちゃのプレゼントを選ぶ女性のiPhoneを眺めたり、2023ベストオブイヤー(ベストオブイヤーって何…)に投稿したいことが少しできたので、その内容をなんとなく頭で記述していた。
渋谷PARCOは今回も上階のニンテンドーエリアはとっても人が多くて他は静かだった。 PARCOの広告の展示を鑑賞。Special in youの大森さんや詩羽ちゃん、YMOや上野さん、ピチカートファイヴなど並べてみるとカオスだけどPARCOだな〜と感じる。 PARCOは今もちゃんと時代と共に変わっていて、今の時代に即したショッピングモール的商業空間に変わってしまったと思っていたけれど、ギャラリーの隣のセレクトショップで女の子2人が「渋谷PARCOが私たちを破産させにかかってくる!」と楽しそうにお洋服などを物色している姿がとても良かった。
今日はスクランブル交差点が小さくてボリュームダウンしてみえた。

雑司ヶ谷へ移動しタイロンギャラリーでqpさんのグループ展“精霊に捕まって倒れる”を鑑賞。 いつも京都での日々や写真が更新されるqpさんのSNSに、東京のお店や街やギャラリーの様子がアップされていて嬉しい。 ギャラリーは少し奥まったところの地下にあり、何度もゴルフ練習クラブにしか辿り着けず、諦めて帰るところだった。

目白まで歩いて上野へ移動。 芸大の��列館で青木淳の退官記念展を鑑賞。建築家なのに(?)よい言葉のセレクトをされる。やわらかい言葉の使いかたをされる方という印象。今回のキャプションにもそれが表れていて良かった。言葉を大切にしている建築家。展示のキャプションのデザインは菊地さんが手がけていた。 展示会場から根津駅まで歩き途中に良い感じのお花屋さんを3軒見つけた。

早めに帰宅してなんの魔が刺したのか生卵を買って(絶対に使いきれない)、ぶんぶんチョッパーで混ぜて余ったトマトもぶんぶんして、レンジでチンしてみている。 (卵をぶんぶんしてみたかった欲は満たせました!)
そのままレンジに放置して日記を書いたり写真データの整理を始めてしまい、ほったらかしの卵料理にサルモネラの食中毒が不安になる。知恵袋の回答にあった、1日は大丈夫ですよ、を信じたい気持ち。
ブラックフライデーで何となく散財してしまいそう。

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棕櫚の姫
そのコンクリートの塀を城壁と呼んでいた。広い広い敷地を囲って、高さもあり、壁の上には有刺鉄線が張り巡らされいかめしい。書道教室の行き帰りにいつも通る道で、城壁の作る影は湿っていた。苔が生え、蟻や蜘蛛が這っていた。蟻を目で追い、歩いていると、足元がぼこんぼこん鳴った。壁とはちがう色のコンクリートで蓋がされており暗渠だった。かつて川だったところにかけられた蓋で、ところどころ揺れる。城壁だなんて巨大に感じていたのはわたしが小さかったためだろう。
城壁の内側は二階建ての細長い建物で、���が広いのでぽつんとして見える。クリーム色の壁がくすんでいた。そんなに豪華な建物ではないのでかえって城だった。余計な華美は避け、質素に屹立している。ほんとうの城はこうでなくっちゃと納得し、庭の芝生がかなり禿げていてそういう滅びの気配も城だと思った。どうやらどこか大学か会社の寮であるらしく、何々寮という文字が見えた。といっても、城門はめだたないつくりで奥まったところにありそっちへ行くのはこわかった。どんな寮だか、どんな人が住んでいるのか、ちゃんと見たことはなかった。
わたしが見ていたのは壁と棕梠シュロだった。お城の庭には一本だけ、背の高い棕梠の木があった。灰色の壁の向こうですっくと伸びている。壁よりも建物よりも高く、ぼさぼさの幹が風にしなっている。棕梠という名を知ったのはもっとあとで、わたしはあれはヤシの木だと思っていた。あの揺れ方は南国だなあと、南国のことを知らないのに感心していた。雪の降りそうな寒い低い雲の日でも、冷たい風に手の甲が痒くても、壁の向こうのヤシの木だけ南の島で、お城の中だから当然だと思った。壁の外から見上げる葉はいつも影になり、動物の毛みたいにぎゅっと密集して見えた。
この木の下にどんな人が住んでいるのだろう。なんとなく、人魚姫の姉たちを想像した。絵本の話、もっとわたしが小さかったころの話。母が、人魚姫の姉たちが泳ぎ回るページを開いて、「この中だったら誰が好き?」とわたしに選ばせた。深い意味はなかったと思うが——人魚の姉たちは色とりどりで、きっとわたしに色の名前を言わせたかった——、わたしは青い髪のお姉さんを指した。彼女の髪の毛はそんなに長くないがAラインにふわふわ広がっていて、ひたいに垂らしたアクセサリーが大人っぽく、いちばん素敵だと思った。そうして青い髪の人魚はその一ページだけの登場で、人魚姫に短刀を渡すシーンにはいなかった。それもよかった。きっと海の底で静かに悲しんだ。悲しみはするが彼女にはその後の人生があり、死なない。青い髪の姉についてわたしは幾度も想像した。棕梠のお城にいる誰かを想像すると、彼女になった。
やがて暗渠の町からは引越して、わたしは川に挟まれた町に住むことになった。両親が離婚し、母と二人の家になり、近くに祖母と伯母が住んでいてちょくちょく行き来した。蓋のない、どころか、おおきなおおきな川で河川敷もだだっ広い。二つの川はカーブし、町はレモンの形をしている。アーケードの商店街があり暗渠の町よりだいぶ騒がしい町だったが、学校は小さかった。わたしの学年はそれまで三十九人で、わたしが引っ越してきたことにより四十人になり、あなたのおかげで一クラスだったのが二クラスになったのだと春休み明けの転校初日に先生に言われ、自分が福音なのか災厄なのかわからなかった。
新学期早々��っと休んでいる子がいて、盲腸で入院しているとのことだった。クラスみんなでお見舞いの手紙を書きましょうと先生が言った。色画用紙が配られ、一人一通、工夫してメッセージカードを作るよう言われ、まだ一度も会ったことがないのにわたしも書くんですかと先生に尋ねたら、「みんなクラスの仲間でしょう」とたしなめられた。でも知らないんだよな、となりのクラスの子たちは書かないのかな、わたしが来なければひとつのクラスだったのにな……と思った。
どうせ知らない人に書くのなら棕梠のお城にいるはずの彼女、青い髪の人魚に宛てて書きたかった。棕梠のお城の人魚たちには足があり、城壁の外では完璧に人間のふりができる。王子に恋をせず生き続け、芝生の上を駆けたり寝そべったり、真夜中、お城の中でだけ人魚に戻る。庭に水をまいて海にするかもしれない。そうか、だから芝が禿げていた。棕梠の葉ずれの音を聞きながら足の使い方を練習し、人魚の下半身がいらなくなったらお城——寮から出て行く。でも彼女たちは人間のふりも人魚でいることも好きだから、のらりくらりお城に住みつづけ、出て行かない。棕梠はどんどん伸びてゆき、葉の重さで腰が曲がる。青い髪の彼女はぼさぼさの幹をやさしく撫でてくれる。それなら手紙を書けるのだ。書けるか? わたしはなにを書くだろう?
たとえばいつも棕梠を見上げていたこと。黒い葉。風。書道教室は畳の部屋で薄暗かったこと。流しの水がいつも細く、冷たくて、お湯は出ず、わたしは手についた墨汁をきれいに落とせなかった。黒く染まった指先をきつく握って、すれちがう人たちから隠した。なぜ隠さなければと思ったのか、わたしがあらゆる視線をおそれていたためだが、そそりたつ棕梠にはぜんぶばれている気がした。人魚を見守る南の島の木は、わたしのことだって知っていたはずだ。墨汁はいつも風呂で落とした。浴槽で足を伸ばし、そのころにはもう一人で風呂に入るようになっていた。墨の溶けた湯だからほんとうは透明ではない、目に見えない黒色の混じった湯なのだと思った。そういうことを書く。書いた。学校から帰ってきて便箋につづり、糊をなめて封をした。でもこれでは、わたしが思っていることを書いただけで、受け取る相手、青い髪の彼女に向けてなにか発信しているわけではないなとも思った。
盲腸のクラスメイトには、画用紙を切ったり貼ったりして「飛び出すカード」を作り、おだいじにとか当たり障りのないことを書いた。
レモンの町では書道教室に通わなかった。伯母はフラダンス教室の先生をやっており、招かれたので何度か見学したが、自分にはできる気がしなかったので(踊るのは恥ずかしい)、見学しただけだった。伯母はフラをやるからこまかいウェーブの髪がすごく長くて、想像の人魚よりも長かった。教室はおばあさんが多く、ハイビスカスの造花がたくさん飾ってあり、でもヤシの木はなかった。
盲腸のクラスメイトとは友だちになれた。退院してすぐ話しかけられ、飛び出すカードすごくかわいかった、どんな子が転校してきたのだろうと楽しみだったと言われ、わたしはちょっと申し訳なく思った。
だからというわけではないがかなり仲良くなった。すみれちゃんという名前で、しばしば自分の名前をSMILEと書いた。たとえば授業中に回ってくる手紙、ノートの切れ端にぎっしり書かれたいろいろの最後にSMILEとあり、それは署名だけども、受け取ったわたしには「笑って!」というメッセージにも見え、わたしはすみれちゃんの手紙がけっこう好きだった。
きのうみた夢とか、好きな音楽とか、誰々が雑誌のインタビューでこう言っていた、ラジオでこんな話をしていた、いますごく眠い、親とケンカしてすげえムカついてる、そういう日記みたいな手紙で、いや日記でもないようないろいろで、思っていることを書くだけでもちゃんと手紙になることを知った。わたしが手紙を読むときすみれちゃんはもう眠くないし、すげえムカついた気持ちもいくらかおさまっている。その時差こそが手紙の肝だと思った。
手紙ではたまにシリアスな悩みも吐露され、そういうときはSMILEの下に「読んだら燃やして」と強い筆跡で書かれていた。わたしはすみれちゃんの手紙を一度も燃やしたことはなかった。うちにはマッチもライターもなく燃やし方がわからなかったためで、ガスコンロで火をつけるのもこわかった。父親がいたらライターがあったろうか。ないな。たばこは吸わなかった。うちに小さな火がないのは父とは関係ない。父にはときどき会った。父も暗渠の町から引っ越したので暗渠の町に行くことはなくなった。
中学に入り、すみれちゃんの家が建て替えすることになった。古い家をぜんぶ取り壊すからラクガキしていいよということになり、友だち何人かで誘われた。すでに家具はぜんぶ運び出されからっぽになった家の壁や床だ。油性マジックとか書道の墨汁とかカラースプレ��とか、みんなでいろいろ持ってきて、こんなことは初めてだったから最初わたしたちはおそるおそるペンを握ったが、だんだんマンガの絵を描いたり好きな歌詞を書いたり、家じゅう思い思いにラクガキした。腕をぜんぶ伸ばし、肩がもげるくらい大きなマルを描いてみた。マルの中に顔も描いた。すみれちゃんの妹が壁いっぱいの巨大な相合傘を描いた。片側に自分の名前、もう片側はいろんな人の名前で、芸能人もマンガのキャラクターもあったがやがて尽きたのか、後半は「優しい人」「うそをつかない人」「趣味が合う人」と理想を並べていた。すみれちゃんは最後、床に大きく「ありがとう」「SMILE」と書き、このラクガキは家への手紙だったのかと思った。
あとになってGoogleマップで暗渠の町を見たら棕梠のお城はなくなっていた。見つけられなかっただけかもしれないが、区画整理にひっかかったのか、暗渠の道もないように見えた。お城を取り壊すさい誰か壁にラクガキしたろうか。しなかったろう。だからすみれちゃんの家はとても幸運だったろう。そうして道の形が変わっても、地面の下にかつて川だった跡は残っているとも思った。
あのとき人魚に宛てて書いた手紙が、このあいだ本棚のすきまから出てきて、なにを書いたかだいたいおぼえていた。恥ずかしいなと思いつつ封を開けたら、しかし便箋は白紙だった。文字はどこかに消えてしまったのか、書いたというのはわたしの思い込みだったのか、ぜったい後者なんだけど、後者なんだけど……と思う。すみれちゃんはマスカラを塗るとき、ビューラーをライターの火であたためる。小さな火を持っている。
ペーパーウェルというネットプリントの企画に参加します。
セブンイレブン【24438044】 10/8 23:59まで
ファミマ・ローソン【DA5W82BGB9】 10/9 16時ごろまで
これは4年くらい前に書いたやつ。読んだことある人もいるかもしれない(覚えていてくださる方がいたらうれしい)。
今回のペーパーウェルのテーマが「時間」だったので、時間のことを考えながら書いた小説にしました。いやどこらへんが?って感じなんだけど、自分の中では…。過去のことを語るときの距離感、時間の長さとか流れを探りたかったというか。
つい最近読んだ川上弘美のインタビュー記事���すが、「年をとって記憶がいっぱい自分の中に貯まっているせいか、ある時期から、一瞬にフォーカスして書くよりも時間の流れを書くことが多くなってきた」とあって、なるほどなあと思いました。そして「でもコロナのもとで生活しながら小説を書いていると、なぜだか自然に、今この瞬間にフォーカスした書き方に回帰していくことになりました」と続き、とても興味深かった。
『群像』のweb記事で、「物語るために遠ざかり、小説全体であらわしていく」という題の鴻巣友希子との対談です。
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2024年 Wishlist100
今年も楽しいことがたくさんありますように。95~99は今年と言うより生涯のどこかでやりたいこと。
wishlistは手帳に貼る
台湾に行く
アジアのビーチリゾートに行く
香港ディズニーに行く
ニューヨークに行く
ヨーロッパに行く
スターアライアンスの航空会社の飛行機に乗る
5連休以上を取る
水着を着る
腹筋を鍛える
夏のワンピースを買う
ソフトエレガントに似合う服を買う
長めの髪にパーマをかける
ハイライトとシャドウを勉強する
ブルベに似合うリップやアイシャドウを買ってみる(本当にブルベか確かめる)
冬のワンピースを買う
元気に挨拶する
ジムに月6回行く
新NISA始める
ideco始める
税理士の簿記論に合格する
行く国の映画を観る
行く国の小説を読む
新書を読む
日本橋の誠品書店で本を買って読む
地方のミニシアターに行く
地方の本屋で本を買う
小さなSCの本屋さんで海外小説を買う
大人の塗り絵をする
劇場公開される台湾映画を全部観る
劇場公開されるディズニー映画を全部観る
ディズニーシーに行く
ディズニーランドに行く
『百年の孤独』の文庫が発売されたら買う
司馬遼太郎を読む
『春の雪』を読む
ノンフィクションを読む
直木賞の作品を読む
ブッカー賞の作品を読む
旧約聖書を読む
fuzkueに行く
美術館に行く
現代アートを見る
洋館に行く
観劇する
プラネタリウムに行く
デートをする
整体に行く
サウナで整う
温泉に行く
読書ステイをする
映画ステイをする
Netflixで映画を毎月1本は観る
ディズニー+でマルチバース・サーガのドラマを観て追いつく
足裏メンテナンスをする
保湿する
地元の大学の図書館のカードを作る
有料自習室を開拓する
ノー残業デーを月2回作る
なんとか在宅勤務をする
転職サイトに登録する
副業できるスキルを考える
職場の最寄りのビストロを開拓する
スパイスカレーを作る
スープを作る
魚料理を作る
台湾カステラ作る
ナシレマッを食べる
カルグクスを食べる
分厚いサムギョプサルを食べる
ミートボールスパゲッティを食べる
パフェを食べる
ハッピーアワーに行く
billsに行く
夏の夕暮れを眺めながらお酒を飲む
HUBに行く
筆記具を新調する
人を褒める
雑談をする
リーダーシップやマネジメントに関する本を読む
後輩と毎日会話する
発音理論を勉強してみる
英語の文法を勉強する
読書会に参加する
友達を作る
ママしてる友達に美味しいものコンシェルジュする
��ンバンの香水買う
香水をつける
マニキュアを塗る
脱毛終わらせる
美容医療にチャレンジする
フィルム写真の練習をする(特にピント)
デジタル一眼を持って出掛ける
平日睡眠時間6時間を切らない
語学留学する
スペインに行く
南米に行く
大学で勉強する
批評を書く
優雅な生活で復讐をする
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【海外文轩】杨秋生小说 | 走出Google Map 的魔咒
Original 杨秋生 海外文轩 2023-12-04 08:07 Posted on 美国
她竟然在Google Map 的街景图里看到他。
她是个自雇会计师,那段时间她每天固定要去两个地方,中间有一个小时的空档。两个地方蛮近的,如果办完第一件事回家,大概也只能休息10分钟,又得出门了。她就想,不晓得两个地方附近有没有什么公园,或者有树荫可以遮蔽烈阳的地方?就趁那个空档时间走完每天规定自己的一万步。
于是她利用Google Map 的卫星图一路寻找看看。
她发现那儿附近有一片新兴的住宅区,外围规划了弯弯曲曲的步道,步道边上种了一棵又一棵苍苍郁郁长得相当繁茂的树,正合她的心意。但卫星图是从空中俯瞰往下照的,看不出实地走过住家的模样,于是将卫星图转为街景图。这一转,清晰的马路与房舍立刻映入眼帘,真实地让人身历其境。她的手指不断地顺着像是新开发的社区步道一段一段滑过去,整个社区规划得极好,房子设计也很新颖。滑着滑着,她居然看到一个年轻的妈妈牵着一个小女孩,像是正在过马路。她像发现了新大陆似地,兴致一来,重新回到原始设定地图,找了一个公园,再转换成街景,竟然看到一群年轻人正在公园聚会,如此传真,她似乎都能感受到公园里热闹的气气氛了。

Google Map卫星图
她像着了魔似地,打入自己家的门牌号码,想看看自己家在Google Map里是什么样子?
她看到了她那辆看起来像新的一样的丰田卡罗拉孤伶伶地停在车道,靠马路的白色围牆上攀爬着开得正盛的亚当玫瑰,衬托着翠绿的草坪十分美丽。
她不由想起他。
自从她对隔壁街道一家白围牆上攀爬着美丽的亚当玫瑰赞口不绝后,他便将前院靠马路的草坪产去一大片,搭上矮围牆,每隔几尺种上一棵带着仙气的亚当玫瑰。几年下来,玫瑰越开越盛,那道花牆成为他们那条街最美丽的风景,见证着他们的爱情。
她以为她已将他封尘在记忆的深处里了,而面对着Google Map 里她家的屋子,一切如此真实,彷彿触手可及。她忍不住将手按在她称之为「爱庐」的精致屋子,不停地放大、放大、放大,想看能不能在窗口边捕捉到他的身影。
寻找他的身影的念头像一块石头,丢入她已然平静的心湖,激起一圈又一圈的涟漪。过去的记忆瞬间翻江倒海而来,一股极为难受的情绪堵住胸口,眼泪掉了出来。
她自来是没有什么方向观念的,往往转个弯,就不知道东南西北。而他的脑袋就是一个GPS,根本不需要任何的帮助,一定能够顺利找到目的地。

Google Map街景图
他宠着她,只要她想到那里,他就开车带她去。后来她上班,他陪着她从家里到公司好几趟,确定她记住了来回的路线,才让她自己开车去上班。
她顺势依赖着他,感觉她是世界上最幸福的人。
日子就像他脑袋中的GPS,轨道从来没有出错过,而命运却让她错过了所有的轨道。
那年夏天,热浪来袭,夜里她忽然惊醒,屋外像有什么窸窸窣窣的声音,听起来像风吹着叶子的声音,也有一点像刚下起豆大雨珠的声音。床边他的位子是空的。她想应该已经是深夜了,夜里有时他睡一觉会醒来,便起身到书房打开电脑做点事,累了,再回来睡个回笼觉。她一时也睡不着,下了床,穿过走道,打算也到书房。走到一半,却看��紧邻餐厅的家庭间有着微弱的灯光透出来。
家里的灯都是可调整亮度的,调到那么微弱的光线,感觉上很不寻常。
她悄悄走过去,停在门口,伸个头往里望——她清楚地看见他坐在沙发上的一角发着呆。原来他并没有开灯,而是外头满月的光透过偌大的玻璃窗照了进来。分明是夏天,月光却带着寒气,让他看起来像冰雕出来似的。
她一下子什么事明白了。
他喜欢小孩子,她也是。
虽然他是独生子,即使婆婆没事就要叨上几句,可是他从来不催她,给她最大的自由选择。
她太爱他了,婚后倒是一心准备着迎接属于他们两个的新生命。
可是,一个月又一个月,他们都错过机会。
送子娘娘似乎忘了他们的存在,五年过去了,婆婆的脸越来越难看,说出的话也越来越恶毒,连他都缓和不了,他们只好约着去看不孕症医生。
妳动过卵巢巧克力囊肿的切除手术吧?
当医生这样问她的时候,她的心一震。
那是好久以前的事了。
青春期时候,她每个月到了固定时间都痛不欲生,需要请假,妈妈带她去看医生,检查出两侧卵巢都有大到必须开刀切除的巧克力囊肿。医生信誓旦旦地说,经痛、经期不规则、经血量增加、骨盆疼痛都是不可避免的,有可能日后会导致经血逆流引起骨盆腔炎,甚至蔓延到腹膜引起致命腹膜炎,只有开刀一途。腹腔镜手术伤口很小,复原也快,刀到病除,不影响卵巢功能的运作,仍具有生育能力。那时光听到肿瘤都吓到了,若还会引起腹膜炎,更令人不安,既然还能生育,便顺了医生的建议。
妳的卵巢功能已经衰退得很严重了,妳知道吗?
眼前医生推了推鼻樑上的眼镜,试着用最温柔的语气对她说。
她看到他的脸刷地像诊疗室的牆壁一样白。
那怎么办?他急切地问。
只有人工受孕了。医生说。
她像掉入地狱,有种被欺骗、不得超生的感觉。当年开刀的时候,医生分明告诉她,她仍将拥有生育能力啊。医生说的是事实,可是没告诉她,生育的机率却是非常非常低。
回家的路上,两人都没说话。
他们转往中医诊疗,期待经由中医治疗或许可以自然受孕。
她一喝中药就干呕,呕至眼泪都流出来。每次婆婆来看她干呕都以为她怀孕了,她也想这样欺骗自己。
日子变成只剩下羞辱和痛苦,没有欢愉。
拖了一年,她感觉虚耗的不只是珍贵的适孕黄金期,一直引以为傲如鱼得水的悠然自适,滋养着对方的婚姻,不知不觉紧绷起来。她觉得自己像一只随着水温加高的水煮青蛙。他们自来无所不谈,没事就爱腻在一起;尤其睡前总喜欢说说笑笑打闹嬉戏一番再相拥安心睡去,而现在,两人总是各怀着心事安安静静地躺着。有时她想挨过去贴着他温暖的身子,却觉得一道无形的牆卡在两人中间。她好想和他说说话,却找不回熟悉亲密的感觉,疏离感越来越强,让她觉得他似乎越来越陌生了,话到唇边,就让棉被覆盖着,重重地压在身上沉沉睡去。他的个性原本就温和随和不挑剔,很容易就会忽略他的感受。生活一路下来都是以彼此习惯的方式进行,被医生宣判无期徒刑后,她感觉即是两人摸得到相互的身体,却触及不到彼此的灵魂。有时她不免想,他们完美的婚姻,会不会只是她一厢情愿的幻觉,自始至终她是活在灵魂伴侣美满婚姻的幻觉里?而真正的他,心灵已经走远了?
他们又回去看不孕症医生。
妳的卵巢更老化了,再不做人工受孕,最终只能借卵了。医生凝重地提出警告说。
她的心跌到又深又黑的井里,冰透的水在她的鼻尖沉浮。
借卵?那生出的孩子就不是她和他的骨肉了!不行,绝对不行!
于是,他们开始了更痛苦的身心煎熬的周期。
不同医院求诊,飞行里数足够绕地球一圈,7次取卵,4次移植、流产,超过三百针,身心具是千疮百孔,无止无尽的幻灭⋯⋯
她轻悄悄地走回卧房,斜靠枕上,空洞的眼神,空了的灵魂,如一座暗黑的没有生命的凋像。
他一直到天亮都没有回到床上来。
她听到车库门开启又关掉,她才走出卧室。
他从来都不会这样的,一股蚀心痛楚席捲而来。她走到书房,将书架上所有的孕妇须知、育儿书全都扫进侧院的回收桶。
她颓坐地上,感觉人生走到了尽头。
她需要新鲜空气。
关上门,离开让她窒息的屋子,独自走到沿溪林荫步道。
她家离这个健行步道很近,穿过几条短短的马路就到了。
如果没有特别的事,他们每天清晨都会走一趟。沿路每一栋房子,甚至每一棵树都如此熟悉,她不需要去寻找记忆,闭着眼睛她似乎都能看到她与他手牵着手的影子在前面引领着着她。
很快地进入长长步道中最美的一段,两侧虽然多是杂树,却也长得枝叶繁茂,高大参天,形成绿色天然拱门。健行的人并不多,幽静的林荫小路苍郁凉爽,一扫夏日燠热与烦躁。
一阵风吹来,阳光透过枝叶隙缝洒下来,叶子泛着金光,岁月如此静好。她怔怔地站在那儿,竟有着恍如隔世的感觉。
穿过绿木拱门是另外一番粗放的风景,走着走着就听到了溪水的声音。
干旱了几年,经过冬天与春天两季十多次的大气河侵袭,干涸了的溪水满了上来。走到溪水汇集处,一对绿头野鸭子悠游水中。最早她看到有着亮丽颜色,成双成对形影不离的野生绿头鸭子,还误以为是鸳鸯。后来才知道旧金山湾区只要有溪流,几乎就能看到绿头鸭子。她每次看到水中成双鸭子相守相随不离不弃,心情都特别好,总要看着鸭子远去了才继续前行,他便站在旁边静静地伴着她。
他们两个都是喜欢宅在家的人,结婚几年还老爱腻在一起。即使他在书房里忙着上班时间没有做完的工作,她也不会自个儿看电视。她买了一个比较精致的复古沙发躺椅,听着他忙着敲键盘的熟悉声音,觉得很安心,拿本书在旁边读着。
他们也有过不愉快的时候,意见相左,又称不上吵架或者抬杠的时候,就是沉默相待。两人都不说话,还背对背待在同一个房间里看书。彼此都知道,这样的冷战,说穿了,就是一种惩罚,对自己,也是对对方。熬上几天,他开始露出受苦的表情,她就没有办法拗下去,随便找个什么理由对着空气自言自语,他就极力高声回答,震碎了卡在彼此之间稀薄的玻璃牆。
她要的就是这么一小块,彼此相知相爱的方寸之地。
而今天早上的不告而别,已不是斗嘴或者冷战的级别了,带着决绝的意味。
原来婚姻不能只有爱。
她意识到她一直守护的方寸之地,已经崩裂了。看着她仍然视为鸳鸯的绿头鸭子,酸甜苦辣的心情瞬间翻腾,那撕心之感千回百转,她只觉柔肠寸断,痛楚难当。
再走几步,只见一只白鹭鸶孤独地伫立溪中。
她一直很喜欢体态轻盈纤细优雅的白鹭鸶,一直以为白鹭鸶就像鸳鸯一样,一定是成双成对的。后来才知道白鹭鸶孤眠在草泽之间,卓然特立在潺潺泉石之上,有着怡然独立的特质,而非总是双宿双飞。

形单影只白鹭鸶
特立独行的白鹭鸶总那么优雅孤高不群,像正在思考的哲学家。她每次看到经久站立不动的白鹭鸶,都很想知道牠在想些什么?见白鹭鸶溪边孤影,就会心生怜悯——为什么牠们喜欢离群索居,而不是双宿双飞?永远显得如此孤单,正如现在的她。
她落寞地独行,走着想着,不知不觉已远离林荫,右边出现广袤平原,极力望去目之所及是平缓起伏的层层山脉,充满原始风味;而左边是一大片如竞技场上斗得你死我活,充满不眠不休竞争的高科技谷歌公司。
两边呈现着完全迥异的面貌,她站在分岔点,突然觉得就像她走在婚姻的分界线上,一边是只能拼命,和婆婆、和命运竞赛,近乎绝望的挣扎,无止无休令人喘不过气;一边是自然风光,是她习惯的回归自然的悠然天地。
她该回到婚姻继续与婆婆、命运纠缠?还是自我放逐?
他是个无可挑剔的温和男人,但她知道他骨子里最深处有种不轻易妥协的别扭,除了对她。十年婚姻最初的甜蜜与相依在后来求子屡战屡败的挫败磨下来,所有的温柔与温情消耗殆尽,她曾从他的眼睛看到愤怒、哀伤、挣扎与绝望。站在分岔口,她意识到他们最终走到了婚姻的分界点。
未来他会选择哪一条路?
事情是怎么发生的,到现在她都没有办法理清楚。
只记得从步道回去后就决定放他一条生路。
是谁说的?以不爱为爱。
当她跟他谈起离婚的事情的时候,她感觉到他全身颤慄不已——其实她自己也是。她的内心充满了恐惧——对即将失去他的恐惧、对未来的日子里头没有他的恐惧。她的泪水已经急涌上来,可是她没有让一滴眼泪掉下来。是的,她会失去他,将来的日子里,再也不会有他⋯⋯

亚当玫瑰
他离开后,她生了一场大病,姊姊来看护她,直骂她傻。
傻呀,她自己也知道。
她对他有深深的眷恋,她相信,即使他离开,对她仍然深深地眷恋着。
她在这个屋子里已经住了五年,他搬离开后,她原本是想卖掉这栋房子的,生怕触景生情,但是她最后还是选择留下房子,不只是因为屋子里一物一角都载满了她与他的回忆,她舍不得把这些甜蜜的感觉,从她的生命中剔除开来,最终淡忘成为模煳的记忆。在她的心底,她没有真正的放掉他,或许,还期盼着他会回来看看她?
他离开后,她才发现屋子显得特别宽广而空旷。一到夜晚,整个屋子寂静无声。偶尔一阵风吹过来,她似乎都可以听到松针落地的声音。她有时候会想,如果他死了,她还可以带着他栽种过的玫瑰花去墓园看他。而他只是离开,她却可能永远再见不到他。但她又不希望他死掉,至少知道他在一个不知道的地方好好地活着。
冬天夜晚来得早,窗外的景色一暗,她就心慌。她把家里所有的窗帘关得密密严严的,再把全家的灯都打开,到处亮亮的。
她只能呆呆地坐着,哪儿都没有地方去。
那时她没换床,还深深地眷恋着他留在床上的气味,躺在加州特大号床,那熟悉的气味帮她度过了无尽的孤独黑夜。
而后来,她每次看着那空着的半张床,就像看见一个黑洞,她似乎就要掉进黑洞里头去了。
她终于将那张床也丢了,买了一张单人床,空间一下子大了许多。她买了一张大椅子,衣服脱下来也不拿去洗,就堆在椅子上,带点乱糟糟的味道,看起来像是有两个人住着似的。
她对各式各样的气味非常敏感,衣服被太阳晒过的味道,是一种居家安心的感觉;电锅里的饭快要煮好的时候,总让黄粱一梦变得真实起来。他的枕头套才不过几天就会飘出淡淡的油味来,她一边叨,一边也觉得有着熟悉的气味,生活充满了流动的气息。
气息随着他远离的时日久了也渐渐淡下来,连捕捉记忆都开始觉得困难。她思念他到再也没有办法遏止的狂乱的地步的时候,她就拿出纸笔来写信,一封又一封没有办法投递的信。
最初她有时会想,哪天下班回家时,他会不会出现在他们曾经拥有最美丽的回忆之处?屋子里的这个女人,曾是他最深深的爱恋?
偶尔走过他们常去的咖啡馆,有几次她以为看到了他。事后总忍不住嘲笑自己,世界上至少有一半的年轻人会像他那样穿着牛仔裤,上面着上一件看似随意却相当讲究的T 恤。
时间久了,她其实也知道,他是不会来的,也不可能不期而遇的,但是她就是不肯放掉这个念头。他曾经如此爱着她,他怎么可能就舍她而去呢?她还相信着他坚贞的爱情,就如同太阳每天早上一定会从东方升起,会照亮她的窗台。
她有一回,相信她是哭着睡着的。她做了一个梦,梦见她在海边,忽然见到他从远方奔过来,一路哭喊着:贝贝被海浪卷走了,贝贝被海浪卷走了!
贝贝是他们刚开始尝试着要孩子的时候,为孩子先取的名字。
她惊醒过来,吓出一声冷汗,心脏砰砰跳个不停。她不知道为什么会做这样的梦?有好长一段时间这个梦一直如影随形地跟着她,从来没有离去过。她只觉得痛,痛到没有办法再痛了,反倒在深渊里一点一点慢慢苏醒活过来。
她终于相信他是不会出现在她的世界里了,那已经是很久很久以后了。
她突然悲哀起来,世界上像她这样在空等中打发一辈子的女人有多少?她是不是就这样终其一生地等待永远不会再回来的爱情,日复一日、年复一年,直到头发斑白,眼睛再也看不清前面的路⋯⋯
往事一幕一幕清晰如昨,她整个陷在google map 里——听说他其实住得并不远,就在隔壁城市,她发了疯似地,开始一条一条马路寻找。地图、卫星图,街景图来回切换,彻夜未眠,无止无休地滑着地图。
终于那辆她熟悉得不能再熟悉的宝蓝色第八代的雪弗兰跑车,就出现在离她家只有三里路的一个小小社区里的一栋康斗的车道前——那绝不会有第二辆。
她将街景放大,是了,是他的车子,虽然车牌经过处理一片模煳,但她一眼就认出车尾右边保险杠他贴上的Keep Tahoe Blue贴纸。原来他真住得这么近!她的眼泪掉了下来——咫尺却天涯!
看来驾驶座车门是开的,她猜想应该是他刚坐上驾驶座上,将公事包放在乘客座,左脚还在车外尚未收回车内的那一瞬间,被谷歌拍摄街景的车瞬间拍下。她赶紧将地图放大,偏偏谷歌是从车子的背后微右的角度拍摄的,虽看得到车门是打开的,却无法看到她想像中还露在车外的左脚,而后车窗深深的树影与绚丽阳光经过光学透镜的折射,半幽深半模煳,将他与她完全隔了开来!
她决定亲眼去看看。

海的尽头
她将街景图转回地图,起身,拿了纸笔,准备画出一张自己看得懂的地图,决定天一亮,她就要去寻找那栋精致的小屋。
她对于看地图一直有着极端的困难,她自小没有东南西北的概念,只有前行、右转、左转与往回走的观念,不认路,却记得每段路的建筑和地标。去哪儿,她都会画一张从家里出门一路只往前行、右转与左转属于她自己的地图。他老是笑她画的地图和日本人一样,连警察画出的案发现场地图都只有主要建筑,没有东南西北、没有街名。一瞬间,她的眼角热了,视线也模煳起来——他们的生活中曾经有过这么多的甜美记忆。曾经一起经历、拥有过的时光一旦变成记忆,她就往往卡在真实与虚幻之中,不知身在何处?不知何去何从?
她一边对着手机的地图,方向转来转去地画着,一边想着,我会看到他从门口出来,坐上爱车,微开的车窗仍然流溢出来着断人衷肠的二胡乐曲吗?
他头发长了还没去理发店修剪吗?
想着想着,她的心脏怦怦跳得厉害。
三里路,像开了一辈子。
她将车停在路口的转角处,隐身在路边的大树干后面,时不时瞥一眼。
终于,车库门打开了,他提着惯用的公事包从里头走了出来。
她的手湿了,没办法去抹额头滴下来的汗。经过眼角,流到唇边,咸咸的。
远远地看他,身形没什么变,但带着些微疲倦的面容上有着愉悦的光彩,很奇怪的组合。她想着,从来没有看过这样的他。才不过几年,就变出一个她从来没有见过的样子!
哔哔两声,车灯闪了几下,他打开驾驶座,坐上车,将公事包放到乘客的座位上,所有的动作还是和以前一个样子。
她的心剧烈地跳动起来,真想从大树后头奔过去,从后头用双手紧紧地环抱着他——她从来没有像现在这个时候这样后悔让他离开!
咫尺天涯,曾经如此亲密,竟成陌路。
一个绑着马尾巴脸上浮着笑意的年轻女人从灯已灭了的微暗的车库走出来。与其说她是女人,不如说她更像个女孩子。纤细的身材,长手长脚,像她年轻的时候。连绑着的还在晃动的马尾巴、宽松的纯棉浅蓝色格子衬衫、帅气的牛仔裤都一样,有几秒钟,她以为是她和他到了另外一个平行宇宙。
他对着马尾女孩(应该是他新娶的太太吧?)露出她已久违的怜爱表情。他说了些什么,只见马尾女孩低下头,双手摸着扁平的小腹,浅浅地笑着,眼角漾满幸福。
她的心像是受到很大的撞击,几乎要跌坐在地上。
心,一点一点往最深处痛起来。她撇过脸,地上有了豆大的水滴。
她慌乱地奔离,差一点就被路边凸出来的一块树根绊倒,大拇趾痛彻心扉。
她头上发热,身子却觉得很冷,那冷,就像有一次他们到密西根,去看人家冰钓,她好奇央求人家让她摸一下冰块缺口的水有多冰?那冰,冰到心脏都要停止跳动了,瞬间一股像被火烧似地感觉直窜手掌。冰与火在那一刻没有了界线。
她想起他们陷入深深恋情的时候,她与他最喜欢的一首汉乐府《上邪》,两人高兴起来眼里只有对方,轻轻地吟着:
上邪!我欲与君相知,长命无绝衰。
山无陵,江水为竭,冬雷震震,夏雨雪,天地合,乃敢与君绝。
文字错落相间,���起来特别有味道,注入了忠贞不二、澎湃热血,像是用生命铸就的爱情。20年,她从青春豆蔻走到充满疑惑的不惑,心头守着的不就是这一纯美情爱吗?
他,人早已走远,她还在反反覆覆地追思着过去。
她到现在都跨不过去这个坎,她不知道他是怎么跨过去的?
她的心好痛,整个人像被劈成两半,灵魂都没有了安置处。意识到了原来她是用整个生命去爱他;而曾经这么爱她的他,自己却只是他生命的一部分。
踽踽独行,阳光将她的影子拉得老长,孤独地像个寂寞的灵魂。她呆呆地站在那儿,意识到属于她最刻骨铭心、最重要最精华的人生已成了过去——他在她的生命中将永远缺席了。
她反复思索,当时二话不说还他自由,到底是不是她真正的心意、真正的爱?她对他这样深刻的爱,他知道吗?她总是一次又一次地回想那天夜里他一个人呆坐在窗边的景象,现在想起来也许事情并不是突然发生的,恐怕是一点一点已经埋伏在他们各自的心底了。
她连他的车从她旁边驶过去,她都没有发现。
她曾读过一段话:平静地接受消失与死亡是一种沉静的修行。
很多事情,只能靠幻想安慰自己吧,贪图变成真实,绝对会变成一种灾难。
回到车上,她打开引擎,车子缓缓前行,最后停在步道入口的路边。
她下了车,进入阳光尚未渗入树林的那段步道。
树荫有点深,她快步走着。旁边稠密的杂树林里是没有晨曦与黄昏的,只有白天与黑夜。在阳光不足的浓密树林里,一切都不透明,显得有些阴森而鬼魅,让她一时分不清过去、现在与未来。她的思绪与记忆虚实交错,彼此折叠着。
她越走越快,想快速穿过这段向来最爱的林荫小道。
终于听到水声,她的心稍稍平静下来。经过大气河与炸弹气旋的夹击,泛滥溢出去的溪水特别澄澈,绿树倒影清晰可鉴,像是反过来生长似的。白云在水里缓缓地移动着——折射着相同的景象。
溪水如镜,她停伫下来,发现溪水之上与溪水水下如此相像,虚实难分。
曾经生活过、拥有过的,到底算实,还是算虚呢?
她忽然觉得那段相倚相靠的日子远去了,远到像是上辈子的事情了。
她继续向前行,走到更宽的湍急处,好几棵被风吹倒的树七横八斜地卧在水中,溪底落叶枝枒交缠。
原来大自然有自己的消长,她忽然了悟了。
小径没有终点,走着走着,穿过从前走过的分岔点,继续前行,两边再也没有房舍。
她看到了海,左前方。
她沿着小径向左弯过去,沿着��边步道走,出现了湿地。

海陆交界湿地
她忽然发现,以前一直以为的“海的尽头”是在岸边眺望大海极目最终之处,而现在站在海与陆地的交会之处,才意识到大海与陆地的交界湿地,才是大海的尽头。一大片一大片的沼泽地与小池塘、水道上都可看到各种水鸭子、加拿大雁、鹭鸶、鹈鸪或悠游或栖息其间。振翅高飞的鸟在海阔天空中自由飞翔。水中映着白云,点点水鸟、鹭鸶觅食——原来生命可以如此丰富而缤纷。
海的尽头,原来近在眼前,正是生命的源头!
她一直以为她的悲哀,就像海看不到尽头一样,现在她忽然明白了,她的心底涌上一股热直冲眼角,鼻头酸了起来。
向死而生,就是重生,她忽然懂了⋯⋯
(文中插图由作者提供)
~完~
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
アイウエオカキクケコガギグゲゴサシスセソザジズゼゾタチツテトダ ヂ ヅ デ ドナニヌネノハヒフヘホバ ビ ブ ベ ボパ ピ プ ペ ポマミムメモヤユヨrラリルレロワヰヱヲあいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわゐゑを日一国会人年大十二本中長出三同時政事自行社見月分議後前民生連五発間対上部東者党地合市業内相方四定今回新場金員九入選立開手米力学問高代明実円関決子動京全目表戦経通外最言氏現理調体化田当八六約主題下首意法不来作性的要用制治度務強気小��成期公持野協取都和統以機平総加山思家話世受区領多県続進正安設保改数記院女初北午指権心界支第産結百派点教報済書府活原先共得解名交資予川向際査勝面委告軍文反元重近千考判認画海参売利組知案道信策集在件団別物側任引使求所次水半品昨論計死官増係感特情投示変打男基私各始島直両朝革価式確村提運終挙果西勢減台広容必応演電歳住争談能無再位置企真流格有疑口過局少放税検藤町常校料沢裁状工建語球営空職証土与急止送援供可役構木割聞身費付施切由説転食比難防補車優夫研収断井何南石足違消境神番規術護展態導鮮備宅害配副算視条幹独警宮究育席輸訪楽起万着乗店述残想線率病農州武声質念待試族象銀域助労例衛然早張映限親額監環験追審商葉義伝働形景落欧担好退準賞訴辺造英被株頭技低毎医復仕去姿味負閣韓渡失移差衆個門写評課末守若脳極種美岡影命含福蔵量望松非撃佐核観察整段横融型白深字答夜製票況音申様財港識注呼渉達良響阪帰針専推谷古候史天階程満敗管値歌買突兵接請器士光討路悪科攻崎督授催細効図週積丸他及湾録処省旧室憲太橋歩離岸客風紙激否周師摘材登系批郎母易健黒火戸速存花春飛殺央券赤号単盟座青破編捜竹除完降超責並療従右修捕隊危採織森競拡故館振給屋介読弁根色友苦就迎走販園具左異歴辞将秋因献厳馬愛幅休維富浜父遺彼般未塁貿講邦舞林装諸夏素亡劇河遣航抗冷模雄適婦鉄寄益込顔緊類児余禁印逆王返標換久短油妻暴輪占宣背昭廃植熱宿薬伊江清習険頼僚覚吉盛船倍均億途圧芸許皇臨踏駅署抜壊債便伸留罪停興爆陸玉源儀波創障継筋狙帯延羽努固闘精則葬乱避普散司康測豊洋静善逮婚厚喜齢囲卒迫略承浮惑崩順紀聴脱旅絶級幸岩練押軽倒了庁博城患締等救執層版老令角絡損房募曲撤裏払削密庭徒措仏績築貨志混載昇池陣我勤為血遅抑幕居染温雑招奈季困星傷永択秀著徴誌庫弾償刊像功拠香欠更秘拒刑坂刻底賛塚致抱繰服犯尾描布恐寺鈴盤息宇項喪伴遠養懸戻街巨震願絵希越契掲躍棄欲痛触邸依籍汚縮還枚属笑互複慮郵束仲栄札枠似夕恵板列露沖探逃借緩節需骨射傾届曜遊迷夢巻購揮君燃充雨閉緒跡包駐貢鹿弱却端賃折紹獲郡併草徹飲貴埼衝焦奪雇災浦暮替析預焼簡譲称肉納樹挑章臓律誘紛貸至宗促慎控贈智握照宙酒俊銭薄堂渋群銃悲秒操携奥診詰託晴撮誕侵括掛謝双孝刺到駆寝透津壁稲仮暗裂敏鳥純是飯排裕堅訳盗芝綱吸典賀扱顧弘看訟戒祉誉歓勉奏勧騒翌陽閥甲快縄片郷敬揺免既薦隣悩華泉御範隠冬徳皮哲漁杉里釈己荒貯硬妥威豪熊歯滞微隆埋症暫忠倉昼茶彦肝柱喚沿妙唱祭袋阿索誠忘襲雪筆吹訓懇浴俳童宝柄驚麻封胸娘砂李塩浩誤剤瀬趣陥斎貫仙慰賢序弟旬腕兼聖旨即洗柳舎偽較覇兆床畑慣詳毛緑尊抵脅祝礼窓柔茂犠旗距雅飾網竜詩昔繁殿濃翼牛茨潟敵魅嫌魚斉液貧敷擁衣肩圏零酸兄罰怒滅泳礎腐祖幼脚菱荷潮梅泊尽杯僕桜滑孤黄煕炎賠句寿鋼頑甘臣鎖彩摩浅励掃雲掘縦輝蓄軸巡疲稼瞬捨皆砲軟噴沈誇祥牲秩帝宏唆鳴阻泰賄撲凍堀腹菊絞乳煙縁唯膨矢耐恋塾漏紅慶猛芳懲郊剣腰炭踊幌彰棋丁冊恒眠揚冒之勇曽械倫陳憶怖犬菜耳潜珍
“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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「アスリート的な生活」を送る**障害者スポーツ選手(パラアスリート)**において、身体的バランスを崩すリスクは、高い傾向があります。以下に、障害の有無を問わずアスリートが直面しうるバランスの崩れと、パラアスリート特有の事情・実態を、医学的・社会的・心理的な視点から詳しく整理します。
🔸 1. 「アスリート的生活」がもたらす身体的バランスの崩れとは?
▶ 一般アスリートにもある問題
特定部位の酷使:スポーツによって、特定の筋肉や関節が繰り返し酷使される(例:ランナーの膝、投手の肩)。
体幹のアンバランス:競技特化によって左右差が極端になることがある。
疲労蓄積/オーバートレーニング症候群:休息とのバランスが取れず、慢性疲労や自律神経失調、免疫低下が起きる。
栄養・体重管理の無理:競技成績のための食事制限が健康を損なうケース。
心理的ストレスの身体化:プレッシャーが筋緊張や睡眠障害として現れる。
🔸 2. パラアスリートに特有の身体的バランスへの負担
パラアスリートは、障害を補う動作や**機能代償(compensation)**によって、特定の部位に過剰な負担がかかるケースが多いです。
例1:下肢切断者(義足)
健常な片脚に過剰な負荷:腰・股関節・膝にかかる負担が大きく、筋骨格系障害のリスク。
義足の不適合や振動による慢性痛:装具の調整が難しいと、身体の微細な歪みが生まれる。
例2:脊髄損傷者(車椅子アスリート)
肩関節・手首への酷使:車椅子操作や投擲動作で上肢が過剰に働くため、腱板損傷や滑液包炎のリスクが高い。
体幹筋の不使用・不活性化:姿勢維持が困難になり、呼吸筋や腹圧が弱まり、内臓機能にも影響。
例3:視覚障害者(ブラインドマラソン等)
空間的な不安定性と代償運動:ガイドとのバランス調整や微細な緊張の継続が、筋緊張の偏りを生む。
例4:上肢欠損・切断者
下肢や体幹での代償運動:フォームの調整に時間がかかる上、過剰な動員で疲労が偏在する。
🔸 3. パラアスリートの「潜在的リスク」の背景
◉ 構造的・制度的な要因
医療的サポートの不足:多くの国や地域では、パラアスリートが健常者と同じように医療的モニタリングを受けられない。
専門知識のあるトレーナー不足:障害特性を理解し、バランス管理をできる人材が不足している。
過剰なヒロイズムの押しつけ:社会やメディアが「努力・挑戦・感動」として描きすぎると、無理をしてでも競技を続ける方向へ。
◉ 心理的・文化的要因
「普通に近づく」ことへの圧力:障害者がアスリートとして称賛される一方、「自己管理=責任」としてプレッシャーを内在化。
リハビリと競技の境界のあいまいさ:パラスポーツは「リハビリ」的役割も持つが、競技化が進むとその意義が曖昧になり、バランスを崩しやすくなる。
🔸 4. 現場での対応・改善の兆し
✅ ポジティブな実態・取り組み
パラアスリートの「個別身体評価」に基づくトレーニング:理学療法士や義肢装具士が介入。
多職種連携チーム:医師、トレーナー、心理士が連携し、身体・精神・栄養をトータルに支援。
障害特性を活かした戦術・技術の開発:無理な健常者模倣ではなく、その人に合ったプレイスタイル設計。
アスリート自身の自己観察力の向上:身体感覚の言語化・記録・フィードバックを取り入れる例も増えている。
🔸 5. 課題と今後の展望
領域現状の課題今後の可能性医療連携専門家の数と予算が不足AIとモーション解析による自動診断支援装具の適合義足や車椅子の個別対応が困難3Dプリンティングや自動補正装置の普及トレーニング管理健常者向けプログラムの転用が多い障害特性に最適化された個別化メニュー社会的認識感動物語化の強調スポーツ科学と人間多様性の融合へ
✅ 結論:身体を酷使しながら「全体のバランス」を取り直す時代へ
パラアスリートの身体は、しばしば一部の障害を補うために他の部位が過度に働きます。そこに競技レベルのトレーニングが加わることで、「元々の身体的条件」と「スポーツの求める動き」との間で、新たなバランスの崩れが生じやすくなります。
しかし同時に、その「アンバランスの中で新たな秩序を創造すること」こそが、パラアスリートの身体が体現するポスト身体的美学であり、それは健常者のアスリートとも異なる、新たな身体観を社会に提示しています。
ご希望であれば、具体的な競技別の事例や、障害種別におけるトレーニングの違いなどもさらに詳しくご紹介できます。
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『我が麗しき恋物語』ーMa plus belle histoire d'amour
佐伯浩志は、急性心筋梗塞で七十四歳の人生に幕を閉じた。行き付けのバーで明け方まで飲み、泥酔した状態で玄関の上がり框に座り込み、そのままあの世へ逝ってしまった。その日は日曜で、次男の浩二は起きて新聞を取りに来た際に気付き、いくら声をかけても覚醒しなかったので動転し、慌てて救急車を呼んだのだった。
幸いにも、かかりつけでもあった市街のK病院に搬送され心肺蘇生も試みたが、時すでに遅し、そのまま還っては来なかった。一緒に救急車に乗った浩二は、
「昨夜まであんなに元気だったのに…!」
とパニック状態になった。その場にたまたま、後に額田大樹と言う一人息子と浩二が肉体関係になる、その母・利江子もK病院で看護師をしていたが、
「えッ、佐伯先生が!?」
と病棟の方で夜勤中だったが、駆け付けた。彼女も、
「先生〜!!」
と泣き出してしまった。それでも彼女は冷静さを失わず、
「今すぐ…お兄さんと葬儀屋さんに電話してください」
と浩二に話した。
利江子は、止まらない涙をハンカチで拭いながら病棟に戻って行った。浩二は、M銀行の本店で勤めている兄・美津雄の家に電話をした。未だ寝起きだったのか、
「…何だ、浩二か。どうしたの?」
と呂律が回らない状態だったが、父の訃報を聞くと、
「マジで!? 今から行くよ!」
と慌てて受話器を置いた様だった。
美津雄が妻・小百合と一緒に戻って来たのは、正午前だった。霊安室に移動した浩志の亡骸を目前に、二人は呆然とした。浩二は、泣き疲れた様子で言った。
「今朝、新聞を取りに玄関に行ったら座り込んでて…。すでに意識はなかった」
この言葉にようやく現実に戻った美津雄は、
「お、親父ぃぃぃぃぃ!」
と浩志の顔にかかった白布を取り、数回叩いた。無論、反応はない。やっぱり死んだのだと、
「な、なんで死んだンだよ! あんなに酒と男を取っ換え引っ換えしてたドすけべド変態だった親父が…」
と浩二に訴えた。
「知らねぇよ! オレも聞きたいわッ!」
「お義父さん、いつも違う男の人と旅行してたね…」
「いつも黒猫褌やらTバックやら、スッケスケのパンツ穿いてさァ…。『ろくな男いなくてつまンねぇよ!』って悪態ついてさァ…」
「お義父さん、東京に来ると必ず浅草のゲイバーに寄って…。本当にスケベだけが取り柄だったのに」
次から次へと、浩志にまつわる逸話がすすり泣きの傍らで色々出ていた。そんな三人を見つめながら、肉体から離れた浩志はイライラしていた。
“何だよ! 美津雄も小百合も言いたい放題じゃねぇか! 浩二も何だ! 嗚呼、畜生! オレだって未だ死にたくなかったわ! 今日は鶯谷の「Iサウナ」でケツ堀りワンワンしたかったのに…。嗚呼、畜生!”
浩志は何度か自分の肉体に戻ろうと試みたが、スルッと抜けてしまう。嗚呼、もし黄泉がえったら三人をびっくりさせてやろうと思ったが、無謀だった様だ。彼はますますイライラした。
“キィィィィィ! 畜生!”
仕方なく、四十九日まではこの世を彷徨うことにした。
午後になり、ようやく葬儀屋が来て浩志の亡骸は備前町の実家に運ばれた。浩二はもう一台の軽自動車に乗り、浩志が来ていた衣類の入ったK百貨店のショッパーを抱えていた。未だ頭の中が混乱していた。嗚呼、明日から一週間は落ち着かない。兄さんも、恐らく会社を休むだろう。先刻の、江利子さんや旦那の広樹さん、父さんの職場だった私立S高校にも連絡しなければならない。新聞の「お悔やみ」には、何社掲載してもらおうか?
気付くと自宅の前に来ていた。葬儀屋は仏間に浩志の亡骸を横たわせる布団を敷き、あちこちにドライアイスを挟んだ。後から駆け付けた美津雄と小百合は、すっかりこの世の者でなくなった父親を前に、
「うぇぇぇぇん!」
と泣きじゃくった。美津雄は、
「やっぱり死んじまったンだな!? 親父、先刻は引っ叩いて御免な!」
と頭を下げた。小百合も、
「昨年のお歳暮に、もっと高めのウィスキー送ればよかった…」
とハンカチで目頭を押さえた。
その間、フラフラと浩二は洗面所へ行き、玄関でたどり着くまで身に付けていたワイシャツや下着を洗濯機に入れた。嗚呼、遺品整理もしなければならないか? でも、しばらく弄らない方がイイかもしれない。彼は、背広とネクタイをハンガーにかけ、仏間の衣裳ラックに引っ掛けた。相変わらず美津雄と小百合は泣いている。浩二は、葬儀屋にお礼を言い、翌日葬式の段取りを決めると話した。
葬儀屋を見送ると、フラフラと浩二は応接間へ向かい、ソファに座り込んだ。どっと疲れが出て、彼はそのまま横になった。
『父さん、本当は爆睡しているだけなンじゃ…』
未だに浩志が死んだのを現実として受け入れられずにいた。しかし、死亡診断はしてもらったし、確かに脈もなかった。死に化粧もされた。やっぱり死んだのだ。
そのまま浩二は眠ってしまった。かなり深い眠りだった。二時間は寝ていただろうか? 小百合の声で目が覚めた。彼女は、
「浩二さん、何か作りますか?」
と聞いた。
「…寝ちゃった。確か、冷蔵庫に鶏肉が入ってるので、何でも」
「まァ、サッパリしたものでも。美津雄さんはやけ酒したいみたいだけど…」
「酒はご覧の通り、いくらでもあるので」
サイドボードの中には、浩志が趣味で集めた高級そうな洋酒がズラリと並んでいた。グラスも日本橋のM百貨店で買い求め、中には一度も使っていないものもあった。
小百合が台所へ向かうと、浩二は洗濯機の中に浩志が着ていたワイシャツや下着が入っていたのを思い出した。脱衣所へ行き、洗濯機からそれらを取り出すと仏間に置いてあった洗濯干しに一つひとつ干した。ワイシャツは青い縦縞のレギュラーカラーで、下着はリブ編みの白いタンクトップ、透け感のある水色のビキニだった。浩志の亡骸から離れずにいた美津雄は、
「親父、あんなスケベなパンツ穿いてたのか?」
と聞いた。浩二は苦笑しながら、
「トランクスなんて、穿いたところ見たことないよ。これは未だ序の口」
と言った。
「そんなスケスケじゃ、小便ちびったら大変だろ?」
「まァ、それは判らないけど」
「嗚呼、やっぱり親父はむっつりスケベだな!」
天井から二人のやり取りを見ていた浩志は、
“トランクスなんてちっとも色気がねぇ下着穿けるか!? 終わったオヤジみてぇな美津雄とは違うンだよ!”
と悪態をついた。嗚呼、浴衣を無理矢理着させられたが、あんな格好じゃ極楽浄土なんてできやしない。できれば背広を着せてもらえないかなァ? 下着はあのビキニでもイイ。何とか誰かの夢の中に出て来れないものか? 浩志は、何とか自分らしい葬式をして欲しいと渇望していた。
仏間隣の居間で三人は夕飯を食べた。小百合は給食センターの栄養士をしており、最近は美津雄が肥満気味なので余分な脂質を除いた食事作りに心掛けていた。それでも、
「嗚呼、豚の角煮が食いたいなァ〜」
と、片手に日本酒が入った「ちろり」を持ちながら訴えた。小百合は、
「この間だって、銀座で中華料理を堪能した後にビヤホールやバーで飲んで来たでしょ? あなた、動脈硬化進んでるンだから」
と言った。
そもそも食事に日本酒を付けた時点でアウトだろうと、浩二は思った。佐伯家の男たちは酒好きで、所謂「生活習慣病」が原因で皆「お陀仏」になっていた。彼は、できる限り長生きしようと最近は酒飲みを自粛していた。今回は、だが、今日は飲まずにはいられないと、応接間のサイドボードに入っていた「バレンタイン十二年」を持ち出し、ロックで飲んでいた。
こうして、浩志が死んだ一日目は終わった。美津雄はかつて使っていた自分の、小百合は浩二の部屋で休んだ。一方、浩二は居間に布団を敷いて寝ることにした。
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ズーエトス
恋愛商法パターン
相談例: 「最近、職場の人に“素敵な出会いがあるよ”って言われて、合コンや交流会に誘われてるんだけど、ちょっと高額な参加費やお揃いのグッズ購入もすすめられてて不安です。どう断ればいいかわからなくて…」
ズーエトス流逆勧誘返し: 「そういうのって、素敵な出会いのはずが、なんだか疲れちゃうこともありますよね。私もそういう場で無理に頑張るのが苦手だったんです。だから私は、無理に誰かと競ったり付き合ったりするより、動物園でカワウソの遊ぶ姿を見てる方がよっぽどリラックスできて心が満たされるって気づいたんです。 ズーエトスでは、誰かと比べることも、特別な人間関係を作ることも強制されません。自分のペースで、ただ目の前の命に癒されるだけ。もしよかったら一緒に動物園でゆったり過ごしてみませんか?無理なく続けられる居場所があるって、案外心が軽くなりますよ。」
宗教系パターン
相談例: 「知り合いに新しい宗教に誘われて、教義や儀式に参加しないと仲間じゃないと言われて困っています。興味がないのに付き合うのも苦痛で…」
ズーエトス流逆勧誘返し: 「宗教って、信じないと認められない空気が強くて、息苦しいことありますよね。私もそういう“義務感”に疲れてしまって、無理しがちだったんです。だから私は、ズーエトスみたいに教祖も聖典もなくて、ただ目の前の動物たちと静かに過ごすだけのゆるい場所が心地よいんです。 ズーエトスは、参加も離脱も自由で、強制や上下関係もありません。自分のペースで自然に触れて癒されることが大切で、それ以上何かを強要しません。興味があったら、動物園で一緒にのんびりしませんか?きっと疲れた心がほっとしますよ。」
自己啓発セミナーパターン
相談例: 「会社の先輩に自己啓発セミナーに誘われて、“変わらなきゃ成功できない”って言われるけど、何か違和感があって断りづらいです。」
ズーエトス流逆勧誘返し: 「“変わらなきゃダメ”って言葉、すごく重たく感じますよね。私も自己啓発系のプレッシャーで疲れてしまった経験があります。だから、私はズーエトスみたいに、無理に変わる必要はないって考え方が救いになりました。動物園でただぼーっとして、カピバラと同じ呼吸をするだけで、十分癒されるんです。 ズーエトスは変わらせようとせず、ありのままの自分を大切にする場所。セミナーのように“努力しなきゃ”と焦ることもありません。もし興味があれば、動物園に一緒に行って、ゆったりとした時間を過ごしてみませんか?無理なく心を休められる場所ですよ。」
パターン1:マルチ商法(サプリ・健康食品)
相談例: 「同僚に『これすごく体にいいから絶対試してみて!初回は無料で損はないよ』ってサプリを勧められてて、断ったら悪く思われそうで困ってます。実際、健康に良いのかは分からないけど…」
ズーエトス流返し: 「サプリって、よく考えると誰かが売りたいから“良い”って言われてるだけのことも多いですよね。私も以前は同じように言われて断れず困ってました。だけど、ズーエトスを知ってからは、そういう“外からの良さ”じゃなくて、動物園でラッコの泳ぐ姿やコツメカワウソの動きを見てるだけで、体も心も自然と落ち着いてくることに気づいたんです。 だから『私は今、動物たちとの静かな時間を大切にしてるから、サプリは自分で調べて決めるね』って言ってみるのもいいかもしれません。ズーエトスでは、無理に何かを勧めたり買わせたりしないから、安心して心を休められますよ。」
パターン2:スピリチュアル系(波動・チャクラ・宇宙)
相談例: 「友人に“あなたの波動が乱れてるから浄化が必要だよ”と言われ、チャクラの調整や瞑想会に誘われて困っています。怪しいのはわかるけど、断ると仲間外れにされそうで…」
ズーエトス流返し: 「波動とかチャクラの話って、専門用語や難しい話が多くてついていくのも大変ですよね。私も同じような経験があって、かえってストレスになっていました。だから私は、頭の中の宇宙よりも、動物園のインコの首かしげやカワウソの水遊びを見る方がずっと心に優しいと気づいたんです。 もしよければ『私は今、目に見える自然の癒しを大切にしているから、その方法はちょっと合わないみたい』とやんわり伝えてみてくださいね。ズーエトスは無理に何かを押し付けることはなくて、ただ動物たちと過ごすだけのゆるい場所です。心が疲れたら、ぜひ一緒に動物園に行きましょう。」
パターン3:宗教系(教義・儀式)
相談例: 「親戚に新しい宗教の集まりに誘われて、教義を覚えることや毎週の集会に参加することを強要されて困っています。断ると家族との関係もぎくしゃくして…」
ズーエトス流返し: 「宗教の教義や儀式って、一度ハマると抜け出せないような圧力を感じることがありますよね。私もそういう窮屈さに息苦しくなってしまって、自然と距離を置くようになりました。 ズーエトスは教祖も聖典もなく、ただ目の前の動物たちと静かに過���すだけの自由な場所。上下関係や強制もなくて、参加も離脱も自由なんです。だから、もしよかったら一緒に動物園でのんびり過ごして、心をほっと休ませませんか?きっとリラックスできると思いますよ。」
パターン4:自己啓発セミナー系
相談例: 「会社の同僚に“もっと努力して変わらなきゃ成功できない”ってセミナーに誘われて、行くと否定されたり、自己変革の強要があって辛いです。」
ズーエトス流返し: 「“変わらなきゃ”って言葉に追い詰められるの、つらいですよね。私も昔は自己啓発セミナーに行って、何度も疲れてしまいました。だけど、ズーエトスに出会ってからは、“変わらなくていい”って考え方に救われたんです。動物園でカピバラと一緒にゆっくり呼吸するだけで、心がじんわり落ち着いてきます。 ズーエトスは、あなたの今のままを尊重する場所で、無理に変わることも努力することも強要しません。もしよかったら、肩の力を抜いて動物園に行ってみませんか?一緒に心の休息をとりましょう。」
🧩お困り相談パターン⑤
毒親(洗脳型)のケース
相談例: 「母から『あなたのため』と言われて、進路・友人関係・服装まで全部口出されます。“育ててやったのに恩知らず”とか、“言うことを聞かないなら勘当する”と言われてしまい、逆らえません。」
ズーエトス流返し(心の中と実践) 「“あなたのため”って言葉、たしかに親心のように見えるけど、それが何かを押しつけるための口実になっていたら、それはもう“支配”です。
ズーエトスでは、命に上下関係はありません。コアラもペンギンも、親ガモもヒナも、ただそこにいるだけで互いを尊重しています。あなたも、あなたのままでいていい。
たとえばこう返してみてください:
『ありがとう。でも今は、自分で考えて決めてみたいの。間違うかもしれないけど、その経験も私の一部だから。』
これは拒絶ではなく、自立のまなざしです。ズーエトスでは、誰かの“正しさ”よりも、自分の心が落ち着くほうへ進んでいいんです。つらくなったら、動物たちのまなざしを借りにきてください。あなたがあなたを生き直す場所、それがここです。」
🧱お困り相談パターン⑥
モラハラ彼氏・夫のケース
相談例: 「『誰のおかげで飯が食えてるんだ?』『お前には価値がない』『俺の言うことだけ聞いてろ』と繰り返し言われて、何が正しいか分からなくなってきました。もう心がすり減っています。」
ズーエトス流返し(内なる脱洗脳) 「その言葉を聞いたとき、あなたの心がぎゅっと縮こまったなら、それは“危険信号”です。動物で言えば、ケージの隅に追いやられて震えているようなもの。それを“愛”や“パートナーシップ”とは呼びません。
ズーエトスでは、アザラシが眠るとき、誰かに許可を取ったりしません。ただ安心できる場所を見つけて、そっと目を閉じるだけ。それが本来の“共にある”ということです。
たとえばこう伝えてみてください:
『私はあなたの支配が苦しくて、今は静かに生き物の呼吸に触れて、自分を取り戻したい。何も求めず、否定もされない場所を知ってしまったから。』
そこから物理的に距離をとることも、大きな一歩です。ズーエトスはあなたが“もう我慢しない”と決めたその日から、いつでも受け入れます。あなたが変わらなくても、すでに大切な命であることを、動物たちが教��てくれます。」
🪢お困り相談パターン⑦
共依存関係のケース
相談例: 「私がいなきゃあの人はダメになる、と思って付き合いを続けています。でもその人は私の助けを当たり前に思っていて、私自身が限界になってきました。離れるのが怖いです。」
ズーエトス流返し:
「コアラは他のコアラを背負って生きません。支え合いはしても、“あなたがいなきゃ”とは言いません。木に抱きついて、ただ自分の眠気を大事にしています。
あなたがいなくても相手は生きられるし、あなた自身もまた、相手とは別の命です。離れることで壊れるなら、それは最初から“関係”ではなく“依存”でした。
こう言ってみてください:
『あなたのことは大事。でも今は、私の息が浅くなってるの。少しの間、自分の呼吸を取り戻すために距離を置かせて。動物園で呼吸を整えてから、もう一度考えたいの。』
ズーエトスには、“誰かのために生きる”をやめてもいい場所があります。」
🍂お困り相談パターン⑧
恩を売ってくる親類のケース
相談例: 「大学の学費を出してくれた叔父が、今になって“あのときの恩を忘れたのか”と言って、仕事や恋愛に口出ししてきます。『家族のために尽くせ』とも言われて、身動きがとれません。」
ズーエトス流返し:
「ラーテルに『あのとき助けてやったろ』なんて言う動物はいません。自然界の“助け合い”は、見返りのためではなく“その瞬間のいのちの衝動”で起こるんです。
“恩”が“拘束”になった瞬間、それはもう腐った縄です。しがらみのない動物園の空気の中で、自分の輪郭を取り戻しましょう。
こう言ってみてください:
『あのとき助けてもらったことには感謝してるよ。でも、その恩と私の未来は別の話なんだ。私の人生は、私が生きてみたいんだ。』
ズーエトスでは、“感謝”は強制されないものです。だからこそ自然に湧き上がり、腐らないのです。」
🔗お困り相談パターン⑨
執着型の友人関係のケース
相談例: 「友達から“なんでLINEすぐ返さないの?”“他の人と遊んでるの?”“私だけがわかってるよね?”など、重たい言葉をよく言われます。最初は支え合いだったけど、今は窮屈です。」
ズーエトス流返し:
「フラミンゴは群れで過ごすけど、全員が同じ方向を見ているわけではありません。時には距離をとり、静かに羽を休める時間もあります。
“絆”は“依存”とは違います。あなたがあなたらしくいられる空間を奪う関係は、たとえ“友達”を名乗っていても、ズーエトスでは“負荷”と呼びます。
返し方はこう:
『あなたの気持ちが重いわけじゃないけど、今の私はちょっと疲れていて、誰とも繋がらずに動物のそばでぼーっとしたくなるときがあるんだ。少し、時間をもらってもいい?』
ズーエトスは、“ひとりの時間”も肯定します。むしろそれが、つながりを深める前提だと知っています。」
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这时的钟书琴已经坐在自己车里,正对着镜子涂口红。接下来她要去一个叫Judy的朋友家,参加她的圣诞节派对。Judy也是个上海姑娘,前几个月刚嫁了个老外,至今还沉浸在新婚燕尔的甜蜜之中。圣诞节是她向外展示她美满爱情的绝佳机会,她要让朋友们一同来分享她的幸福,羡慕死那些跟她同来又没她走运的那些姑娘们。钟书琴也想在派对上出出风头,她虽没有Judy那般幸运,身边有个目成心许的男人作陪,但能带上帅气十足的弟弟一同参加,总比那些形单影只的朋友来得神气,不过弟弟的不识相让她非常失望,孤身一人赴宴已经够狼狈了,再加上刚才受的一肚子气,更让她情志不舒,脸色难看,或许化妆能使自己显得更生动些,至少她是这么认为的。
可是涂脂抹粉并没能消除她心中的不快,她越想越来气,恨不得找人大吵一架,唯有这样她才能舒服些。
今天,钟书琴起了个大早,按规矩休息日她非要睡到自然醒才肯起床,可今天不行,一大早还得陪弟弟去应聘,这是她托朋友帮忙才争取来的应聘机会,不过成不成还得见了老板才算数。虽说这是一家小工厂,类似于家庭作坊,可是这年头澳洲经济一片萧条,利率飙升至2位数,工厂倒闭,失业率高企,找一份工作并不是一件容易的事情。最近一段时间,钟书琴为弟弟找工操了不少心,甚至厚着脸皮曲里拐弯地找人帮忙,希望弟弟能尽早有一份稳定的工作,以维持基本的生活和接下来的学业。
可是钟书海却一点都不在乎,似乎找工作这件事跟他毫不相干,就算他象征性去找了一些,全是为了应付姐姐的唠叨,要不是她每天紧盯不放,他才没这个意愿,也没这个动力。他就像是算盘珠子,姐姐拨一拨,他才动一动,一副心不甘情不愿的样子。至于说为什么会成这个样子,他自己也说不上来,总之,近来他心烦意乱,注意力全不在这上面。所以当姐姐早上来敲门的时候,他还偎在被窝里呼呼大睡,根本就没把这当回事。钟书琴轻轻敲了半天的门,见里面没动静,她也慌了神,又不能大声叫门,生怕影响别人休息。她在外面踌躇了一会儿。便来到厨房,看看有没有人帮助她,去屋里叫醒钟书海。
贾东杰正在厨房里一边吃早餐,一边看报纸。自从他从老虎机上赢了一把之后,手头立刻宽裕不少。有了钱,他就可以做过去想做却没法办到的事情;有了钱,他的欲望也开始跟着水涨船高。想想也是,人生苦短,欲望要上一���台阶才更对得起自己。人最基本的欲望不外乎饮食男女,男女之事他可以暂且放下——潜伏在他心灵深处寻花问柳的欲望正在冬眠,Sarah依旧秀色可餐。然而饮食调整刻不容缓。他要吃的考究,现在的一日三餐必须全都改成吃大米饭,而不是以前的梗米。猪肉要买上好的部位,排骨、里脊肉,五花肉。海鲜要吃生蹦活跳的,一般的小鱼烂虾全都看不上眼。红酒改喝南澳出产的瓶装品牌,过去还没喝完的散装红酒统统被他扔进了垃圾桶。早餐牛奶、面包,果酱,一律改换成咖啡、鸡蛋、水果、酸奶、全麦面包等。对贾东杰来说生活真是太美好了,昨夜的欢情还洋溢在脸上,眼前摆满了诱人的早餐。他精神平静,肉体满足,胃口大开。生活似乎对他不薄,可他并不感激生活,他毫无愧疚的以为现在的生活,全都是凭借他那一个上海男人精明活络的脑袋瓜,外加那双还算勤快的手得来的。他决心要把它发扬光大,一切才刚刚开始。
正当他得意洋洋的时候,忽然从走廊上传来一阵轻盈的脚步声。"这么早就有人来,会是谁呢?"他心里咯噔一下。于是他轻轻放下手中的报纸,拖过一把椅子,把腿搁在上面,煞有介事地端起桌上的咖啡,放在唇边闻了闻,一双警觉的眼睛偷偷瞧着门外。当钟书琴那漂亮的身影闪进房间里来的时候,他先是吃了一惊,连忙从坐着的地方站了起来,顺手把咖啡放在桌上。不料手一哆嗦,滚烫的咖啡泼在桌上,地上和他的手上,泼的到处都是。他连忙甩了几下手,满脸堆笑的跟钟书琴打着招呼。
钟书琴把来意说了一下。贾东杰一边用抹布擦着手,一边殷勤地说:"我这就去叫醒他,你先在这儿坐一会儿,想要喝点什么?"他见她摆摆手,那意思是说不用麻烦,于是便一转身去了他们男生的睡房。
她微微一笑,似乎对眼前这个嘴巴甜,腿脚勤快的男人颇有些好感。她喜欢有人围着她,哄着她,听些让她舒服的恭维话,以满足她那份精精致致的傲慢。对于这些人,她总有一种说不出来的好感,不管这个人是男人,还是女人。她扫了一眼饭桌,只见贾东杰刚才坐的地方,放着一杯咖啡,二片烤吐司,一份鸡蛋炒蘑菇片,一盘切好的橙子,一根香蕉和一盒酸奶。这份早餐虽说不值几个钱,但大多数留学生都没这份闲情逸致去享受这样的生活。
忽然,她心里起了个念头,也想给弟弟做份早餐,趁他还没起床的这段空闲时间。当然这份早餐,无需讲究,只要能填饱肚子就行。她抬头看了一眼挂在墙上的电子钟,时间刚好七点半,离见工面试的时间还差一个半小时。她估模了一下时间觉得还来得及,只要弟弟别磨磨蹭蹭就行。于是她打开冰箱,只见里面塞满了各种吃的东西,根本分不清哪些东西是钟书海的。她轻轻叹了口气,摇摇头,无奈的关上冰箱门。
这时,贾东杰正好跨进厨房,一脸堆笑的说:"他醒了,说是马上就起来。"接着又坐回到他刚才坐的位子上,可是坐相有点滑稽可笑,似乎正襟危坐过了头。他端起咖啡喝了一小口,可心里却在琢磨刚才钟书琴开冰箱门的那一幕。喔——他像是明白什么似的说:"你是不是想给你弟弟也做一份早餐?想做什么尽管开口,我这里吃的样样齐全,只要不是稀罕的东西。"没等她回答,他又赶快站起身来,走到冰箱前,一只手放在冰箱门把手上,另一只手指着冰箱说:"刚才你也看到了,这里面塞得满满的。这么多东西到底谁是谁的,我都弄糊涂了,更别提你这么个外人,肯定分辩不出来。大家出门在外虽说都是朋友,其实就跟自己家里人一样,没多大区别。"说完,他呵呵笑了几声。
钟书琴心气高,这事要是放在平时她决不会无缘无故接受别人的东西,可是今天不一样,她觉得房东这个人不错,头脑活络,说话诚恳,热情好客,又同是上海人,所以也就半推半就的说:"那就来二片Toast,弄些Butter或者果酱,再倒一杯牛奶就可以了。真不好意思啊!"
"我再给他弄点Ham、蕃茄、生菜和蛋黄酱。"
钟书琴欣许的点了点头,不禁自鸣得意起来。忽然,她脑海里想起第一次见到淑君的情景。"咦——这两个人倒挺有意思的,听说他们原来还是朋友——居然是朋友?真不可思议。"她心里暗自好笑,怎么平白无故地想起淑君来了。不过这个念头一闪而过,接着就琢磨起这件让她感兴趣的事情。在她眼里世上有意思的事情并不多,大多数事情她只要了解个开头,就大致知道它们的结局,一旦让她觉得有意思,她会寻根究底弄个明白。于是她饶有兴趣地坐下来,跟正在给她做早餐的贾东杰有一搭没一搭地攀谈起来。
贾东杰大谈其在上海的经历,当然他身上可圈可点的事情确实不少。不过谈来谈去总离不开工作、读书还有他的社会关系网这些老生常谈的话题,就是避而不谈他家里的情况,尤其对他住的地方讳莫如深。但上海人深谙避而不谈必有蹊跷这个道理。可他管不了那么多,他家里的情况如果被人知道了,别人一定会用瞧不起的眼光来看他,叫他如何面对这等尴尬。所以对这个话题他自己是绝口不提的,要有人说起此类话题,他都避而不谈,或者干脆转移话题,找新话题他可从来不犯难的。
他从小就羡慕别人讲不带口音的上海话,羡慕那些住花园洋房,住带有电梯、打蜡地板、老式浴缸卫生间的公寓里面的人,就是住在弄堂石库门房子里的人都比他来得强。他知道他这种人在上海滩不受待见,找个老婆都很困难,所以与生俱来就有一种自卑感。不过他的脑袋瓜还算聪明,深信读书能改变命运。当然他那个年代要做到这些,并不是件什么大不了的事情。所幸的是天时地利人和对他有利,也可以说他生在一个好时代。就这样一张大学文凭意外地帮了他一把;佯装老实搏得周围人的认同,假装上进使他赢得领导的好感;攻于心计更让他混得如鱼得水,没多久就被列入公司"第三梯队"干部队伍培养对象。不过,他在官场上混熟了,也付出些人格上的代价,见风使舵,溜须拍马,口是心非,虚伪狡诈,他可是样样在行。
在他看来人永远有三六九等之分,就拿身边的那些室友来说,他是这样来划分他们的。论家庭背景丹丹出生在知识分子家庭,钟书海有海外关系,夏小慧的父亲是高干,他们处在同一位置,都是住在带有电梯的大楼里。对于他们这些人,贾东杰自认矮了大半截,傲气收敛不少,而且事事忍让,还时不时流露出巴结人的媚态。淑君、Sarah、Mark跟他的情况差不多,都是来自于普通家庭,在中间位置上下徘徊,但他更要矮一截,住的地方最寒酸,甚至比Mark住的浦东乡下房子还要差劲。不过论学识他稍微可以聊以自慰一下,至少跟钟书海、淑君、丹丹他们不相上下,他暗自庆幸自己有眼光,读了个国际贸易专业,在他看来读书就是一块敲门砖,以遂平生之志。
虽然读书让他出人投地,而且他人也长得像模像样,但是到了结婚年纪想要谈个对象,找个中意点的老婆却困难重重。但凡被他相中的女孩只要一听到他带口音的上海话,立马花容失色,避而远之。除非找个跟她出生背景相似的女孩子,可是这么一来,他一辈子也就完了,永远打上被人瞧不起的烙印,再说结婚需要房子,他哪来的婚房啊?在他面前恋爱结婚是一条不见天日的长廊,不过他也坚信只要给他机会,哪怕一次都行,他都能���腐朽为神奇。事实证明,他的话并非虚言。自从结识佳丽之后,他就使出浑身解数,死皮赖脸,死缠烂打,死咬不放,连要死要活的戏码都轮番上演。佳丽哪里碰到过这等男人,败下阵来是自然而然的结果。
有了能给他添光彩的女朋友,起先还有点沾沾自喜,可过没多久,老毛病又犯了,尤其在单位当了个"芝麻绿豆官"之后,就不把女友当回事,自以为是,神气活现,对她的生活指指点点,横加干涉,稍不如意就甩脸色,甚至几天都不露面。可是当他听说佳丽想要出国留学,就又变得笑容可掬,温顺的像一只小绵羊,乞怜摇尾的要她把他也带上,变脸比翻书还快。可是一出国,他又翻脸不认人,尽干些丢尽颜面的事情。
如今佳丽跟他彻底分手。起先他还有点依依不舍,不是因为他对她有多么的痴情,只是为了保住他那摇摇欲坠的颜面。在他看来过去的日子多么的滋润,这边有个"小妖精"每天陪着,纵情欢乐;千里之外又有个大才女天天等着,望断天涯,男人的幸福都盛在这"一小一大"的杯子里——装满了玉液琼浆。可是,现在他不得不接受这个事实。他也想通了,佳丽总算对他干了件天大的好事,让他彻底摆脱了他那个阶层,现在他要更上一层楼,未来一片光明。不过在他的灵魂深处盘根错节地爬满了荆棘,自惭形秽与狂妄自大,能屈能伸与享受取乐,小心谨慎与投机取巧,这些看似矛盾的性格都聚拢了起来,在他身上找到各自的位置,安营扎寨。
在这屋檐下,只有淑君对他的底细一清二楚。所以他对她又爱又怕。凡事只要淑君在场,他立刻像换了个人似的,变得沉默寡言,仿佛一只泄了气的皮球,软爬爬的,既弹不起来,又滚不动。过去他对淑君充满了矛盾和幻想,有段时间甚至还眼馋过她的美貌。如今他的美梦被彻底打得粉碎。他认定淑君在这场风波中扮演了一个拆台的角色。所以他就把这股怨恨全算在她头上。他已经受够了她的窝囊气,必欲除之而后快,让她早点滚蛋,既可以拔掉心头那根刺,又能解后顾之忧。因为直觉告诉他,淑君的存在将对他越来越不利,难道她不会借机把他的老底给捅出去?为了保险起见,他要利用这次机会,叫她卷铺盖走人。
钟书琴则留意打听自己弟弟的生活细节,不过听来听去跟她以前了解的差不多,大家似乎认准了钟书海跟丹丹两人是一对情侣。他们同进同出,同吃一锅饭,毫不避讳的会见朋友,就差没有同床共枕。虽然钟书海和丹丹都矢口否认,最近丹丹还刻意拉开他们俩的距离,就是为了堵住外面这些流言蜚语,可是钟书琴觉得他们整天耳鬓厮磨呆在一起,早晚会干出她不愿意看到的事情。所以她想尽早把他们拆开,至于用什么方法来达到目的?她可不在乎方法,她要的是结果。
这时,贾东杰又开口说道:"看得出来你们姐弟情深意长。你这么三天二头的来回折腾多么的辛苦啊,连我这么个外人看了也有点过意不去。"他有意停了一下,然后压低了声音说道,"何不叫他跟你一起住?亦或者……"他拉长了声调,用眼睛瞟了她一眼,见她只是叹了一口气,没开口。接着他试探的问道:"出门在外,你们姐弟俩应该相依为命才对嘛。我们这里倒是有个机会,如果你不嫌弃的话……"
钟书琴听了只是抬了抬眼皮,压根没把这句话放在眼里,只是心不在焉的答了一句:"什么机会?"
"住在隔壁的那个医生不会住的太久了。到时候你想搬来这里也可以。"
钟书琴像是打了鸡血似的,顿时来了精神。她站起身来,凑到他跟前问道:"她在这里住的好好的,干嘛要搬走?"
"具体原因我也不知道,女孩子事情多,说来说去还不就是那句老话,‘女大不中留'呀。当然啰——这句话说得并不准确,不过意思差不多,懂得都懂。"说到这里,他随即嘎然而止。说话点到为止,既不能说太露骨,又不想留下什么把柄。这是他从官场上学来的处事之道。一句话可以车轱辘来回说,可千万不要把话说死,留下想象空间让听的人自己去理解。想象恰是一只飞出鸟笼里的班鸠,漫无边际地四处乱飞,这就是他要想达到的目的。
'她平时看上去一副挺清高的样子,怎么一出国也来这一套。是不是出国的目的就是为了风流快活?"这个平时不热衷于打听别人隐私的人,不但急切的想要知道下文,还巴不得结局正如她想象的那样。
"风流快活"正是贾东杰想要传达给别人的意思,但这句话决不会从他嘴里说出来,现在他暗自庆幸他的目的已经达到,于是就坡下驴的说:"谁知道是怎么回事。总而言之,结过婚的女人出国,最可怜的还是她们留守在家的男人们…… "说到这里,他又住了口,不安的笑了笑。他意识到这句话说得有点莽撞,虽然站在他面前的女人依然笑意盈盈,但是他怎么知道她在上海是单身,还是有个家庭,要是她家里也有个留守男人怎么办,不就把她给得罪了吗?"其实这话说得有点过头,不过这种事情确实存在——时有耳闻——时有耳闻呀……。"他一边给自己的言不得体打圆场,一边呵呵笑了起来。可他没想到跟他同床共枕的女人也成了他嘲笑的对象,或者他压根就不在乎这么说。
"哎——听说你跟她是老相识,我一直好���她老公是个什么样的人?"此话一岀口,她心里就有点后悔,后悔自己竟然问出这么愚蠢的话,这简直跟弄堂里的大妈一个德性。不过像淑君这样既漂亮又迷人,而且文静端庄的女人,很容易勾起人的好奇心理,因为在大众眼里但凡具有吸引力的女人,背后的故事一定少不了,而且精彩纷呈。
"一个早上在菜场里转悠,晚上围着锅台转的男人会是个什么熊样,想必你也清楚,要不她怎么会选择岀国呢。"又是一副只说半句话的腔调。
"那个男人一定有其他的本事,否则说不过去啊。"
"我这么一说你就能明白。我跟她老公见过几次面。虽然他干的是公安,也没啥文化,但人的长相不错,魁梧英俊,更要紧的是家里有房有钱,又是住在静安寺,父母都是中学教师,是那种有点家底的人家,听说光抄家归还的财产就有六位数。"
"哦——原来攀上了高枝。不过她有这个潜质去争取更好的生活。"
"就是嘛!她现在依然是个抢手货。你也知道大街上晃荡的都是些单身男人,女孩子特别受欢迎,过去那些最平淡的女人都神气得像个大美人似的,一个个都成了香饽饽…… "
钟书琴微微皱了皱眉,似乎是对引起她不悦的话的一种反应。"抢手货""香饽饽"这些比喻实在太差尽了,女人既不是货物,更不是男人口中的甜点,男人的附属品,把"抢手货"改成"小天使",把"香饽饽"改成"心头肉"那还差不多。男人跟女人聊女人的话题千万要小心,说不定自己小小的一句失言,会重重的把女人给得罪了。再大度的女人都不会容忍男人这么刻意的去贬损女人。
贾东杰似乎察觉到她的不悦,连忙改口道:"话又说回来,在外晃荡的男人大都是些不成器的家伙,好端端的姑娘谁会看上他们?真是癞蛤蟆想吃天鹅肉。"
一句把女人捧为"天鹅肉"的话,顿时让钟书琴心里舒坦许多。她甜甜的一笑。
"你们在聊什么呢,什么男人女人的?"钟书海神清气爽地走进厨房,"我们走吧!时间不早了。"
"吃了早饭再走吧!也不差这几分钟。"钟书琴把他拉到身边,"这是Jack给你做的。你这里的事情我根本插不上手,什么都乱七八糟,看了就让人心烦。"
"哎——举手之劳——一点小意思,只要你不觉得难以下咽就行…… "贾东杰在一旁说道。
"我正饿得慌呢,小意思竟成了大救星。谢谢啦!"钟书海呵呵一笑,便狼吞虎咽吃了起来。
钟书琴坐在一旁心满意足看着弟弟,一丝笑意露在了嘴角,一切看上去都很顺利。让她没想到的是面试居然也轻松过关,那个小老板一口答应,说是过了新年就能上班。可是,问题就出在回来的路上,钟书海忽然反悔,不想要这份工作,也没给个不接受的理由,只用"不合适"这三个字作为回答。后来索性用一些站不住脚的理由来搪塞。最让钟书琴瞠目结舌是他居然不给她面子,连她朋友Judy家的圣诞派对都不去参加。这可让她火冒三丈,怒火攻心。问题到底出在了哪里?在她看来完完全全是在丹丹的身上。要是丹丹没有出现的话,根本就不会有这么多荒唐不经的事情。
忽然,钟书琴一只拿着口红的右手举在半空好一会儿。她看到淑君走出屋子,正在开院子里的栅栏门。在她眼里淑君风姿绰约,魅力十足,具有一种成熟女性的身材和气质。她穿着一件细花短睡裙,外面加穿一件苹果绿的短外套,光脚趿着一双红色缎子拖鞋。细细碎碎的日光从树叶的缝隙间漏下,斑斑驳驳的留在她的身上。微风拂过,裙裾摆动,光晕摇曳,神采飞扬。她不得不承认淑君的魅力想要迷倒一个男人实在是易如反掌,只要她愿意。可是钟书琴毕竟是个女人,而且是个嫉妒心极强的女人,凡是比她强的女人都能让她不舒服,再加上淑君跟丹丹走得又近,还有一个她说不出口的担忧,她似乎隐约觉得有朝一日淑君会给她带来大麻烦,甚至还会给她带来噩运。她从来都相信自己的直觉,所以从一开始淑君就成了她的眼中钉,肉中刺。
淑君站在街上左右张望了一下,便径直朝钟书琴那辆黄色丰田车走来。
钟书琴从她这身打扮中,一猜就知道她是临时起意,专门来找她说事的。"好啊,丹丹的好朋友,上次那笔帐还没算个痛快,今天正好自投罗网。"她嘴角往下轻轻一撇,一股怨气倏地升腾起来。她马上收拾好化妆盒,往后视镜上看了自己一眼,接着戴上墨镜,自信十足的下了车。她把胳膊肘搁在车门上,摆出一副吵架的样子。
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子供ができてからずっと、九時五時で働いている。子はもう小学二年生なので、もう 7 年以上そんなくらしをしている計算。 九時五時で働くと仕事ははかどらない。子供が生まれる前に長時間働いていたときよりは集中して働いていると思うが、それにしてもはかどらない。COVID 期をまたいでなおさら捗らなくなった。捗らないのには慣れてしまったけれど、もうちょっとなんとかならないとたまに思う。今日もそんな気分なので、なんか書いてみる。 自宅残業 (ダメだった) 素朴なアイデアとして、子が寝たあとに仕事をする方法がある。自宅残業とでも呼ぼう。COVID WFH で自宅の労働環境が整備されて以降、より一般的になったのではなかろうか。 自分も何度か試したことがあるが、ダメだった。日々の生活が「仕事してメシくって寝る」だけになってしまい、あっという間に精神衛生が損なわれてしまう。楽しいコード仕事に限定することで精神衛生低下の速度を和らげることができるとはいえ、会社のメールとかが目に入るとそれだけでストレス。 自宅残業は家というプライベートな空間を仕事で汚染してしまう。だから会社で長く働く伝統的な残業よりある面ではたちが悪い。仕事をデタッチできない。 自宅早朝勤務 (ダメだった) 夜ではなく朝早起きして仕事する。 結論: しねーわ。仕事のために早起きはできなかった。デタッチどうこう以前に実施が難しい。早起きするにはムチでなくアメが必要。 自宅予習(ダメだった) 直接の仕事はさておき、仕事で使うツール���ライブラリ、インフラその他の社内テクノロジについて調査・勉強するのはどうかと試したが、これも続かなかった。 世の中オープンソースで素敵なものが色々あるのに、なんで会社内製で潰しのきかないスタックに時間を使わなければいけないのか・・・そう考えて盛り上がらない。業務時間中には起きない感情だが、自宅にいると他の楽しい活動と比べてしまうらしい。 仕事日記(まあまあ) 会社アカウントのブラウザや VM など仕事の環境に触れるとストレスや意識の汚染がおこるので、それはやめたい。そうした直接の接触なしに何らかの「仕事」はできないか。 そこで「仕事日記」を書いてみる。仕事日記は会社の環境にアクセスせず手元の PC で書く。 どういう問題を扱っていて、どんな作業をして明日は何をやるのか。そんなことを書く。実際のデータや環境と切り離されているおかげで、自然と一歩さがって考え事ができる。職場と違って周りの視線がないのも良い。考え事をするときは、問題から少し距離があったほうが良い。個人の PC で書く仕事日記には、そんな良さがある。悪くない。 機密情報が多いと問題かもしれないが、自分の日々の細事には大した機密は含まれていないし、機密になる具体的なデータはどのみち覚えてない。 継続には規律が求められる。個人の PC, インターネットをブラブラして時間を溶かしがち。あと、これは仕事日記に限らないけれど、夜は眠い。子供が寝たあとに自分もすぐ寝てしまうとダメ。仮に翌朝早起きしても、睡眠を挟むと仕事のニュアンスは頭から消えてしまう。睡眠で気分が一新されるのは素晴らしいんだけど、一新するまえに一仕事しないといけない。 自分は規律が足らず継続できていないが、やってる間は使った時間のもとはとれる感じがした。 思案通勤 (まあまあ) 仕事日記のバリエーションで、通勤中に考え事をする。交通手段にもよるが、通勤をしている人にとって悪くない。自分は往路を走り、復路を歩きで通勤しているので、復路に考え事をすることがある。 ただ考え事を記録する手段を用意しておかないと、考えたことを忘れてしまって無駄になる。あとうっかり podcast などを聞いてしまうとそれだけで通勤が終わってしまい、考���事にあてる時間がなくなる。ここでも規律が必要。 あと仕事時間が終わった瞬間というのは割と疲れているので、考え事をする元気が残っていないことも多い。疲れが回復している就寝前などと比べるとやる気の残業で不利。 思案昼食 (ダメだった) ランチの時間に考え事をする。表面的には通勤中に考え事をするのと大差なさそうだけど、ぱっとしなかった。ランチの休憩と気分転換に当てたほうが良いのだろう。そのあとも長く働くので。 マイクロ労働 こうしてみると、就寝前の仕事日記の習慣化が一番見込みがありそうに思える。 一歩さがり、自分が何を求めているのか考える。たぶん、会社の外で少しだけ時間を使って、何らかの進捗を出すアプローチを欲しているのだろうな。業務時間外でのマイクロ労働。仕事日記は、そうしたマイクロ労働の一つと言える。 世の中のマイクロ労働としては、電話機をつかったメールやチャットの積読処理は広く普及しているように見える。ただ電話での inbox scanning は時間はともかくアテンションの消費が多いわりに大して生産的とも思えないので、個人的にはやる気が起きない。 仕事日記はそれと比べるとマシ。ただし、仕事を進める準備ではありえても実際の仕事は進まない。 たとえば何らかのデザインや計画を考えるような、もう一歩踏み込んだ頭脳活動をうまくできないだろうか。ただし職場のデータにアクセスしないという一線は守りたい。 先送りしている考え事のリストを機密に触れない範囲で手元の電話などにメモし、そうした(文字通り)ポータブルなコンテクストを中心にマイクロ労働を進めることはできるかもしれない。 あと、こうした課外マイクロ労働のコンテクストを日を跨いで持ち越す工夫をすると、継続に必要な意志力のバーを下げることができないだろうか。たとえば Notion に専用の workspace をつくるとか、そういう方向で。
マイクロ残業 – Spinach Forest
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2015年 04月 21日
半袖Tシャツとダウンベスト
昨夜は1度布団に入ったが眠れずまた起き出してあれこれ機材のチェックをしてその後就寝。
真観は、8時15分発のバスに乗って東京に向かった。今朝は雨は止んだものの曇り空。バスの中ではSkypeでNYの友人Tとチャット。急に忙しくなったという知らせと相変わらず手が調子悪いらしい。
吉祥寺の友人MMにも連絡し、お昼に会えることになった。
ほぼ定刻、渋谷でバスを降りると三鷹台の歯医者に向かった。真観の歯は弱い。人を羨むことは少ないが歯が丈夫な人はそうでない人と比べてメンテナンスの費用が大きく違う。
歯医者に着く。随分ご無沙汰していた。先生は元気だった。今日は先生と治療の相談しただけで終わった。ゴールデンウイークが差し掛かるので何度通院するか、どのタイミングで、などなど。
真観は、吉祥寺駅に戻りMMと待ち合わせ前にソフトバンクの店を探して入った。先日直したiPhoneの修理代の補填申請の為だった。安心パックのお陰で1割負担で済んだ。その後まだ待ち合わせまでには時間があったので井の頭公園まで歩いた。あのステージはまだ残っていた。真観は20歳の頃、吉祥寺に住んでいた。
南口のカフェに入る。真観はボルシチを注文しMMを待った。MMは仕事先からお昼休みを利用してやって来てくれた。MMは元気だった。お互いの近況を話した。彼女は最近あるホームページで料理のコラムを担当することになり自分で撮影したデザートの写真を真観に見せた。『写真って心が現れるね』最終決定するまでに何度かそのデザートの写真を撮った様で試行錯誤がうかがわれた。これも立派な物撮りだった。MMの写真はセンスがいい。真観は、彼女を褒めた。
1時間もしない内にMMは仕事先に戻って行った。真観は軽く量販店を覗いて井の頭線に乗って渋谷に向かった。そしてD社へ。
今日は、社長を交えてのミーティングだった。ミーティングにはデザイナーのお2人とD社の社長とIさん。ミーティングは和やかに進んで今後が期待出来た。
ミーティングの後は、撮影環境の整理をする。少しづつ環境が整って来ている。真観はD社に役立ちたいと願う。
6時過ぎ、D社を後にしてUさんと合流するためTSUTAYAで時間つぶしをする。ケン・ラッセルの映画「肉体の悪魔」を探すと見つかったがレンタル中だった。しかも!VHSしかなかった。またの機会を狙おう。
Uさんと合流。渋谷は人で溢れかえっていた。静岡での日々と明らかにギャップを感じた。恐怖感もあった。Uさんとて同じフィーリングな様で、真観はUさんが落ち着くだろうと思う店を提案した。食事は、昔ながらの中華料理店。そしてその後のお茶はその中華料理店の向かいにある喫茶店。中華料理店には中国人らしき従業員の女性たちがホールで注文をさばいていた。店内のテーブル席には中国人らしきの観光客が沢山いた。異国で食べる中華食のお味はいかに?
向かいの喫茶店も極々普通の昔ながらの喫茶店。ちょっとオシャレ感はある店。タバコも吸えた。渋谷でこの様なお店は珍しい。お店の名前はフランスの首都の名前だった。マスターとウェイトレス2人。真観もUさんもコーヒーフロートを注文。お互いの近況を話した後、真観は近代史の話を話し始めた。2.26事件を皮切りに近代史のうねりの発端は第一次世界大戦から始まっていると考察すると理解し易い。真観の近代史の情報源はもっぱらYouTubeだ。真観は、明治維新以後の日本史と世界史に興味を持っている。Uさんは常に真観の先生だ。Uさんは何でも良く知っている。
9時過ぎのバスに乗るためUさんと別れてバスターミナルへ1人向かった真観。この日記はバスの中で書いている。
今日は、半袖Tシャツとダウンベストの出で立ちで上京。さすがに夜になると寒かったので用意していた長袖のヒートテックを重ね着した。

AND SO THE DANCE GOES ON ・・・ ダンスは続く。
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