#保護猫と暮らそう
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honnakagawa · 6 months ago
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12月25日(水)open 12-18
定休日明け、オープンしています。 年内最終営業の週となります。 大曽根淳さんの作品展は29日(日)の最終営業日まで。 クリスマスのオーナメントがテーマではありますが、季節を問わずに飾ることができるものも多いので、ぜひお出かけくださいね🐈
さて、皆さま来年のカレンダーのご準備はお済みでしょうか。 本・中川で現在ご用意できるカレンダーのご案内をいたします!
1「日めくりジャズ365」カンパニー社 2,750円
2「暦の鳥 2025」ユカワアツコ/nowaki 2,000円
3「みずみずしいカレンダー」有賀傑/ギャラリー芝生 1,540円
4「柳本史カレンダー 2025」未明編集室 2,500円
5「山山カレンダー 2025」はせがわはっち 1,540円
6&7「箕輪義隆カレンダー」1,000円 「久保田寛子カレンダー」990円
8&9「杉本さなえカレンダー」オレンジページ 1,870円
10「保護猫と暮らそう もふもふ堂 2025チャリティーカレンダー」 「ネコと動物愛護チャリティカレンダー2025」 各 1,000円
残り僅かとなったものも増えてきました。 通販サイトに��載されていないものでも、ご希望あれば発送対応いたしますので、お声がけくださいませ。
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nephe1o · 4 months ago
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Denisa-profile
▼プロフィール
【名前】デニサ ノルダール(Denisa Nordahl) 【年齢/性��/身長】??歳/女/161cm 【一人称/二人称】私(わたし)/貴方 【長所】慎重・献身的・聡明・優雅・忍耐力 【短所】冷淡・保守的・生真面目・過保護 【好き】月夜・魔法・調薬・お世話・実用的なもの・可愛いもの 【嫌い】人混み・熱気・借金・運任せ
凛とした佇まいの気品ある雰囲気の女性。 表面上は冷淡で近寄り難いオーラを感じさせるが、実際は心優しく包容力のある穏和な性格。 堅実的に物事を考えて何でも卒なくこなす能力があるものの、規律を重視してしまうが故に柔軟な対応をやや苦手としている。
風と闇魔法を得意とする聡明な魔導師。 大きな街の商家の生まれだが、店を経営する両親が大口の取引に失敗し莫大な借金を抱えてしまった影響で、彼女は奴隷として売り飛ばされることとなり幼少期は過酷な日々を過ごしていた。 後に奴隷として働かされている際にとある魔導師と出会い、魔法の資質を見出された彼女は彼に引き取られ、彼が住む村で魔女として育てられる事となる。 天性の恵まれた魔力と頭脳を活かし優秀な魔女として成長した彼女は、彼や村人への恩返しの為に魔法や調合した薬を使って様々な貢献を行いながら平穏に暮らしていた。 そんなある日、突然何の前触れも無く村が武装した奴隷商による大規模な人狩りに遭い、抵抗した村人は惨殺され、若い女性や子供は捕獲され村は崩壊してしまう。懸命に戦った彼女もまた重傷を負ってしまうが、親代わりであった魔導師の身命を賭した手助けで、彼女だけは辛うじて逃げ出すことに成功する。以後、追っ手に追われ瀕死のところをとある人物に救われ、一命を取り留めている。 現在は村を襲った組織に対する復讐に加え、命を救われた恩義を返すべくその人物の苦手分野を補う補佐役として協力し、共に各地を転々としながら旅している。
魔法の改良や調薬が趣味。 戦闘用の高威力な魔法や病気の治療薬など、主に自分の能力を高めたり、人の役��立つ魔法や薬の研究を好んで行っている。特に薬に関してはどれも効能が高く、安定した品質で周囲からの評価は極めて高い。 因みに使役する魔物はゲイザー。邪視により視線が合った者を麻痺・眠り・混乱・石化など様々な状態異常にする能力を持っている。
◇「私は自身の責務を全うします。邪魔をするのであれば容赦はしません」 ◇「僭越ながら私がお相手させていただきます」 ◇「用件があるのでしたら手短に。そんなに暇じゃないので」 ◇「彼のチャームポイントはこの大きな目玉と表皮のつるつるとした手触りね。ふふっ可愛い私の子」 ◇「大丈夫ですか?辛い時は無理せず、甘えてくれてもいいんですよ?」 ◇「あの可愛さは流石に反則よ…反射的に抱きしめたくなっちゃうじゃない…」 ◇「別に私は完璧なんかじゃないの…私にも誰かに寄り添って甘えたくなる時だってあるのよ…?」 ◇「善悪多様…貴方にとっての善は私にとっての悪。よって私は貴方の罪を裁きます」 ◇「おかえりなさい。お風呂でしたら既に準備が整っていますよ。一日の疲れを落とすには入浴が一番効果的です。よろしければお背中お流しいたしましょうか?」 ◇「この身が朽ち果てるまで…私は貴方に尽力する事をお約束いたします。私はもう同じ過ちを決して繰り返したりはしません 」
◆「ジル…貴女はもう少し危機感を持って行動しなさい。貴女の積極性と行動力は高く評価出来るけれど《好奇心は猫をも殺す》という言葉もあるのよ。貴女を一人きりにしたら何をしでかすか気が気じゃないわ。貴女は私のそばから離れないこと。わかった?」 ◆「燿香。貴女はとても努力家で真っ直ぐな人です。そして可愛…ごほん。他人に愛される容姿を持っている。それは素直に誇るべき素質だと私は思います…事のついでに少しだけ頭を撫でてもいいですか?」
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▼使い魔と武器
◆使い魔は「ゲイザー」。 邪視により視線が合った者を麻痺・眠り・混乱・石化など様々な状態異常にする能力を持っている。能力を使い過ぎると目が充血してくることが欠点。 又、視力が人間の数十倍あり遠方まで広く視認が可能な為、索敵能力は非常に高い。 因みに彼は主人の調合する目薬が大好きで、よく主人に目薬を差してもらっている。
◆希少な魔鉱石製の緑色の斧槍。 魔鉱石で作られた武器は使用者の内包する魔力によって性能が多様に変化する珍しい性質を持つ。 内部の宝石は魔力によって浮遊している状態。
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▼リンク
◆他クリエイター様による作品一覧
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kou-f · 11 months ago
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月曜の朝から会社の下でこの猫が寝てる。
痩せて弱ってる感じもするけど、
話しかけたら返事するし頭を撫でたらゴロゴロ言ってる。
ただの夏バテならいいけども。
とりあえず野良にはご飯はあげられないけど
数時間ごとに冷たい水を与えてる。
冷たい場所を求めて、ちょこちょこ移動してるみたいで、
見るたびに場所が変わってるw
この間の落ちてきたカラスといい、この夏はなかなか過酷だ。
.
うちは昔から猫がいるけど、
野良出身じゃないのは最初の猫のコジロウだけだった。
コジロウはアメリカンショートヘアーでイカツイ顔してた。
歳を取って、最期は山に入っていって帰ってこなくなった。
猫の中には死期を悟って飼い主の元から姿を消すものもいるらしい。
次の猫は父の知り合いの家に産み落とされて兄弟のなかで
一匹置いて行かれた雑種のコテツ。
コテツと暮らしてる時に勝手にベランダから入ってきた
毛が長い猫のマイちゃん(迷子のマイちゃん)はたぶんどこかで
元々飼われてた猫なんやと思う。
教えてないのに最初からお手ができたw
勝手に入ってきてコテツのご飯を食べ、コテツのベッドねた。
コテツとマイちゃんは家で亡くなった。
同時期にどういう経緯でうちに来たか忘れたけど
真っ黒な猫がいたけど腎臓が悪くて子猫のうちに亡くなった。
名前は憶えてない。
叔父が亡くなって叔父が飼ってたはっちゃんも
コテツとマイちゃんと黒猫と同時期に居たかな。
はっちゃんは最終的にどこかのお寺に引き取られていった。
.
黒猫が来た辺りで自分は家を出たからそのあとは知らないけど、
数年前に今も家にいるシェイクとクロエの姉妹保護猫が
うちに来た。
.
今思えば血統書付きのコジロウだけが外で亡くなり、
あとの野良雑種たちは家で亡くなってるんやなw
確かにコジロウはワイルドな猫だった。
もう四半世紀も前だけど、コジロウに引っかかれた傷が
自分の腕にはまだ残ってるw
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impetuousdesigns · 11 months ago
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沖縄の野生生物・Okinawa’s Wildlife
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沖縄にはいろんなアピールポイントがある。景色は素晴らしいし、住民は社交的でフレンドリーだ。方言、文化、料理も本州と異なる。なかでも私にとって、一番魅力があるところは沖縄の豊かな野生生物だ。
沖縄に初めて行った時、西表島の民宿に泊まった。そこで、西表ヤマネコのことを初めて知った。それは西表島にしか住んでない絶滅の危機に瀕しているヤマネコだ。3回目の沖縄旅行で、安田くいなふれあい公園を訪れた。そこで、一羽のヤンバルクイナに出会った。ヤンバルクイナは飛べない鳥で、絶滅の危機に瀕している。この公園はヤンバルクイナの保護に力を入れているが、他の沖縄に生息している絶滅危惧種も紹介している。例えば、ヤンバルテナガコガネという昆虫や奄美大島カエルのポスターが壁に貼られているのを見た。
人間と人間の行動は、世界中の動物の絶滅の一因だ。その一つはペットを飼っていることだ。人間はペットが大好きだが、自然はペットのためには作られていない。飼っている猫はもともと野良猫だったから、毎日キャットフードを食べるのは猫にとって不自然かもしれない、でも私の猫は健康で幸せそうに暮らしている。その上、家の中で飼っているから、マンションの周りに住んでいる鳥を殺して食べたりしない。責任を持っている飼い主は自分のペットの世話をするだけではなく、そこに生息する野生生物のことも大切にするのだ。
Okinawa has a lot of attractive and unique points. The scenery is fantastic, the people cheerful and friendly. The language, culture, and cuisine differ from mainland Japan’s. Much more appealing than all that – for me at least – is Okinawa’s rich wildlife. 
On my first visit to Okinawa, I stayed on Iriomote Island. There, I learned about the Iriomote Yamaneko, an endangered wild cat that only lives on that one island. On my third visit, I went to the Yanbaru Kuina Conservation Park. There, I met one of the endangered, flightless birds. While the park focuses on the Yanbaru kuina, it also introduced other endangered species native to Okinawa. For example, I saw posters of the Yanbaru long-armed scarab beetle and the Amami tip-nosed frog.
Humans and humans actions contribute to the extinction of animals around the world. One of those human actions is keeping pets. These animals are loved by us, but nature was not made for them. I have a former street cat. Maybe it’s not natural for her to eat cat food every day, but she seems happy and healthy. I also know that keeping her in my home is keeping her from contributing to the decimation of local bird populations. Being a responsible pet owner is much more than caring for one’s pet, it’s caring for the wildlife native to where one lives.
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hrkwakrtxt · 1 month ago
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されど遠き窓
1年同棲した恋人のリリコに去られたヒロセ。
かつての遊び仲間たちとの再会を機に、自分を見つめなおしていく。
※性的描写があります。
 
 鼓��をつんざくようなけたたましい音で三分経過したことが告げられた。iPhoneに入っているタイマー音はどれも、うるさすぎたり間が抜けていたりで、どうもいい塩梅にいかない。かといって好きな曲を設定するというのも、気取っていてなんだか嫌だし、なんて考えている間に、麺がどんどんのびてしまう。ここ一週間食べ続けているカップラーメンの新しい味をコンビニで見かけたのでついまた買ってしまったのだった。さすがに体に悪いか、と���わなくもないけれど、仕事が繁忙期だし、怒る人ももういないし、緩やかな自傷行為はだんだんと依存性を帯びてきた。アルミの蓋をぺりぺりと開け、頼りない麺を割り箸でずるずるとすする。想像通り、うまくもまずくもない。こういうのは結局一番最初に出たプレーンな味がいちばん飽きが来ないものだ。香辛料のききすぎたスープを飲み干す気にはなれず、流しに残りを捨てた。麺の欠片や掬いきれなかった具がステンレスに散らばり、排水溝の掃除をする必要があることを思い出して煩わしくなった。ゴミの日に合わせて、明日の夜やることにしよう。ベッドでは三毛猫のミナが僕の就寝を待っているが、寝る前に一杯やりたい。食器棚からグラスを取り出そうとすると、しばらく使っていない器達が無言の圧力をかけてきたので、結局今日もまた缶ビールを開けてじかに呷ることになった。チーズを囓りながら、さっきの残像で食器を数える。ペアグラスかける幾つだ、プレートもお椀もだいたいはお揃いまたは柄違いで二の倍数分あり、だけど今僕はそれらがなくても生活できてしまっている。
 一体、この大量の置き土産を、どうしたらいいのか。リリコがいなくなってから、もう三ヶ月が経とうとしている。一ヶ月めは現実と向き合うのに精一杯で気付かず、二ヶ月めは思い出に浸るために必要で、寂しいのが普通になった今やっと、やはりこのままではまずかろうと、彼女が残していったものを、たびたび眺めてみてはいる。一年も一緒に暮らしていたので、すぐには整理しきれない。リリコは料理好きで、腕をふるった品々を毎食SNSにアップしていたほどなので、食器類は特に数が多いが、それだけではない、いま僕が踏んづけている不思議な模様のラグも、天井からぶら下がっている星のかたちをしたライトもすべて、彼女のセンスで買いそ��えたものだ。ぜんぶ置いてけぼりなんて、と何度目かの小さな憤りを感じた勢いで重い腰を上げかけては明日もまた仕事だと言い訳して、ずっと後回しにしてきたのだ。まる二ヶ月。やらなきゃいけない、と思うほど頭と体がぼんやりしてきて、やがて逃げるように眠りについてしまう。この部屋の中のすべてが、彼女のかわりに呼吸しているーーそんな妄想は少々ロマンチック過ぎるにしても、たぶんいつかは断ち切らないといけないものだし、断ち切りたいと僕自身も願っている。ああ、だけど今夜も、五パーセントぶんの酩酊を言い訳にして、ミナの待つ寝床に向かう。
 やっぱ、フリマアプリじゃないっすかねえ。心底どうでもよさそうな風情で煙とともにそう吐き出したのは、新入社員で唯一の喫煙者、塩崎くんだ。僕の若いころに輪をかけてぼーっとしていて、鬱陶しがられているかもしれないけれど、ついつい話しかけたくなってしまう。
「ていうか、広瀬さんも女にふられること、あるんすね」
「そりゃあるよ、ふったことのが少ないよ」
「女になんか全然不自由しなさそうに見えるのに」
「……不自由するかどうかはまた別の話かもね」
 しまった、失言だった。話を聞く限り、塩崎くんには女性経験がないのだ。背も高いし、肌もきれいだし、顔立ちも悪くはないのに、たぶん、ぼーっとしすぎているのだ。どうフォローしようか気を揉む僕をよそに、塩崎くんは、プロの女の子、必要になったら言ってくださいね、とにやついて仕事場に戻っていった。
 取引先からそのまま帰宅すると、宅配ボックスに母から荷物が届いていた。うちは農家でもなんでもないのに、定期的に野菜やら米やらが送られてくるのだ。お礼の電話をかけると、気忙しい母の声のうしろで、子供がはしゃいでいるのが聞こえた。
「まひろ、来てるの?」
「そうそう、今日は誠二が夜勤だから、うちで夕飯でもどうー、って」
 誠二というのは僕の弟だ。僕が秀一、弟が誠二。彼は五年前、二十四で十年近く付き合っていたひとみさんと結婚して、三年前、まひろが生まれた。高卒で消防士になり、地元で気の利く嫁をもらい、実家の近くに住み、可愛い孫の顔まで見せた彼の方に、秀の字がついていたらよかったと思う。
「あんたはどうなの、うちに連れてくるかもって言ってた子は」
「ああ、別れた……」
「あらっ、そうなの」
 数秒のあいだ沈黙があり、母のため息がきこえた気がした。
「まあねえ、おかあさん都会のことはわかんないし、元気でやってればいいのよ」
 優しく慰められ、情けなくなる。両親のことを喜ば��ようなどと殊勝なことを思っているわけではないが、のんべんだらりと三十路を過ぎてしまって、なんとなく申し訳ないような気持ちはある。しかし去ってしまったリリコのことはもう、どうすることもできない。たしかに母の言うとおり、都会の三十代はまだまだ若い。正月には帰るから、みんなによろしくと言って電話を切った。ミナが足元に擦り寄ってきた。そういえばミナは、まひろとほぼ同い年だ。僕が会社に行こうとしたら、マンションの植え込みで震えていたのだ。体調不良で、と当時勤めていた会社に嘘をつき、病院に連れていった。三毛猫のミケでは安直すぎるので、ミナにした。漢字で書いたら、三奈だ。まひろは、ひらがなでまひろだ。どちらがペットかわからない。猫はものすごく好きというわけではなかったが、一緒に暮らしてみるとこれほどいい同居相手はいないように思えた。普段はお互い負担にならない距離を保ちつつ、自分がそうしたいときには思いっきり甘えてきて、逆に僕が疲れていれば癒やしを提供してくれる。リリコとミナは最後まであまり馴染まなかったように見えた。彼女は実家でダックスフンドを飼っていると言っていたが、猫にそこまでの思い入れはないようだった。
 ミナがキャットフードを食べている間、自分の夕飯を用意した。母と話したあとで不摂生をするのもなんだか悪い気がしたから、送られてきた野菜を適当に切って、冷蔵庫の隅にあったベーコンと炒めた。だけどそれでは足りなくて、結局買い置きしてあったカップ焼きそばを食べてしまった。ミナと戯れつつ食休みをし、風呂を沸かした。本当はシャワーだけでもいいのだが、リリコが置いていった高そうな入浴剤を入れてみたら案外よく、それから週末の夜はゆっくり湯船に浸かるようにしている。バスミルクやらソルトやらオイルやら、ひと揃い使い切ったら終わる習慣だろうけど。
 風呂から出ると、LINEが五件届いていた。三件は公式アカウントからで、一件は塩崎くんがフリマアプリのまとめ記事を送ってくれたものだった。金曜の夜なのに、暇な男だ。ざっと目を通し、とりあえず一番利用者数の多いアプリをダウンロードした。もう一件は月子さんからだった。明日、新宿で映画を観る用事があるのでそのあとお茶でもどうかという誘いだった。看護師をやっている月子さんが土日に会おうと言ってくるのは珍しかった。確かシフト制で、平日休みのときに声がかかることが多かった。いくつか年上のこの人と、どこで知り合ったかもいまいち思い出せないが、つかず離れずで長年やってきている。リリコと別れて初めての会合だった。
 伊勢丹近くの喫茶店で落ち合うことにした。雑居ビルの地下にあって、コーヒーが一杯千円も��るかわり都内いち美味い。価格設定のおかげで店内が落ち着いているのもかなり気に入っているので、約束の時間よりも一時間早めに店に入った。今はナラ・レオンがかかっていて、いい具合に眠くなる。おかげで持ってきた本が全然進まなかった。あとから来た隣の席の男女がタロット占いに興じているのも、僕の気を散らした。壁側に座った髭もじゃの男が占い師らしく、ピンク色の髪をした女の子がぼそぼそと何か相談していた。髭もじゃがカードを切りはじめたころ、月子さんが現れた。とびきり短いショートカットに、真っ黒のワンピースという出で立ちだった。前に会ったときは、日本人形のように長い髪をしていた。
「髪、切ったんだね」
「そう!似合うでしょ」
「うん、すごく」
 脚本はいいのに女優の演技がひどくて興ざめだった、というのが今日の映画の感想だった。月子さんは映画や舞台がとても好きだが、誘われたことは一度もない。2人ですることといえば、セックスくらいだ。十年前からそんなふうにしてきて、でも僕がリリコと付き合っている間は指一本も触れずに関係は続いていたので、結局気が合うということなんだろう。月子さんが頼んだキリマンジャロが運ばれてきたところで、恋人が置いていったものを誰かに買ってもらうってどう、と相談してみると、悪趣味、と笑われた。
「そんなの、捨てたらよくない?ぱーって」
「結構高いものが多くて、惜しい」
「じゃあそのまま使ったら」
「いろいろ思い出されて、つらい」
 どんなのがあるの、と聞くので、iPhoneを手渡した。塩崎くんの指南のもと、出品用に写真を撮ってみたのだ。あとはアップロードをするだけなのだが、説明文を考えるのが面倒くさくてやめてしまった。月子さんが真剣な顔つきでフォルダを隅々まで眺めているあいだ、僕はタロット占いの結果が気になってしょうがなかった。タロットは漠然とした悩みというより、誰かとの相性を知りたいようなとき役に立つのだと、昔どこかの飲み屋のママに聞いた。
 すべて見終わった月子さんは、彼女、センスのいい人だったんだね、と感心した。さらに精査したあと、寝室に置いてあるスタンドライトの写真を指差して、これ生で見たい、と言った。じゃあ見にきてよ、と店を出た。新宿三丁目から、都営地下鉄に乗る。
「ヒロセの家、久しぶり」
「そうだね」
「呼んでくれなくなっちゃったもんね」
「そりゃ、呼べないよね」
 リリコとの同棲は、僕のマンションに彼女がやってくる形で始まった。子供のいない裕福な叔父から譲り受けた、4LDKの部屋だ。付き合って二ヶ月ほどで、リリコの側から、将来のことを考えるためにまずは一緒に暮らしたい、という申し出があったのだった。そう、僕はお試し期間をクリアできず、持ち家というアドバンテージをもってし���も捨てられてしまったのだった。
 三十分ほど電車に揺られて、最寄り駅に到着した。月子さんは懐かしい、と言いながら駅からの道をゆっくり歩き、玄関に入るなり、ああ、と感嘆の声を漏らした。
「これは、女がいる家」
「でもいないんだ」
「かわいそうにねえ」
 月子さんは上がり框に座り込んで、金具がいっぱいついた靴を脱いだ。ぴったりとしたスカートがあまりに短く、黒いストッキングに下着が透けそうでどきまぎした。ねぼけまなこのミナが僕を出迎えにやってきたが、月子さんの姿を認めると固まり、必死に記憶の糸を手繰りよせていた。月子さんがミナちゃん久しぶり、やっぱり美人さんだね~、と話しかけると、声で思いだしたのか、上機嫌でしっぽを震わせてこちらに寄ってきたばかりか、久しぶりの客人に背中を撫でさせた。
 お茶でも出そうかと思ったが、さっきまで飲んでたしいいと断られたので、さっそくお目当ての品のもとへ案内した。このライトはアンティークで、びっくりするほど重いので部屋の外に運ぶのが億劫だったのだ。
「ああ、やっぱり欲しいこれ」
ダブルベッドの傍らに置いてあるそれは、傘のところがステンドグラスでできていて、他のところの作りもいちいち凝っていて高級感があって、実際かなりの値段がしたらしいので、捨てるのが惜しいものの筆頭だった。役所に粗大ごみとして引き取りにきてもらう連絡をするのもこの上なく面倒くさかった。
「もらってくれるなら嬉しいよ」
「本当にタダでいいの?さすがに悪い気がする」
「じゃあ、五百円くらいで」
 なかなか食い下がらないので、気が済むようにして、などと言っていたら、月子さんはてきぱきと僕のうしろのドアを閉め、カーテンを下ろし、かわりにステンドグラスのライトをつけた。長い爪を赤く塗った指先がスイッチの紐を引っ張ったのが、妙になまめかしかった。色とりどりのガラスの下に、赤みがかった光が灯る。
「すっごい、ムーディ」
「そう、寝室にしか置けないんだ」
「いつもこうして、してたの?彼女と」
「まあそういうこともあったような」
「久々にしよっか」
 マック行こっか、くらいの軽さで月子さんはそう呟いた。体で払う、ってことか。僕としてももちろん吝かではなく、僕達はまぐわった。薄ぼんやりとした明かりの中で、かつて散々貪ったはずの月子さんの体は天女みたいに神々しく見え、リリコに操を立てる前の数々の奔放な日々を思い出した。会えば挨拶みたいに体を重ねた。おっきい、と途切れる声で言う月子さんのヴァギナと僕のペニスの相性は相変わらずとてもよく、リリコとの性生活で少しずつ積み重なった消化不良に気付かされた。月子さんの細くしなやかな腰を掴み、後ろから責め立てているとき、なめらかで美しいリリコのうなじを思った。月子さんのうなじには、短く整えられた襟足の延長のように細かい産毛がびっしりと生えていて、だけどそれが生命力の強さの、淫蕩さの証に見えて、僕をますます昂らせるのだった。月子さんは僕を煽るのも上手くて、まだ足りないというように自分の性器を弄ったり、卑猥な言葉で強請ったり、この時間を最大限愉しむための努力を、決して惜しまないでいてくれる。リリコが寝転がって僕が前から入る、コンドーム越しの、正しさのかたまりみたいなセックスしか、僕たちはしなかった。リリコがそれを望んでいたから。だけど月子さんは、獣のように喘ぐ。僕も、獣のように求める。本能に駆り立てられるような行為は本当にしばらくぶりで、吐精しながらも力がみなぎってくるのを感じた。
 アキラさんのところに行こう。少し眠ったあと、月子さんが唐突に言い出した。性欲をすっかり発散させてしまったあとの変わり身の早さも、僕が月子さんを好ましく思うところのひとつだった。アキラさん。懐かしい名だった。僕たちが夜遊びばかりしていた頃知り合ったその人は、ある日突然、東京から去っていったのだった。たぶん二年くらい前のこと。僕とリリコが出会う前のこと。きれいで優しい男だった。久々に、声を聞きたい。 「いつ?」 「いまから」 「急に行って、迷惑じゃないの」 「あたしはどのみち今日、行く約束してたの」  一瞬で食べ尽くされてしまうことはわかりながら、ミナの夕飯のために置き餌をしてやり、車を出してくれると言う月子さんのマンションへ向かった。地下鉄で二駅だったので歩くことにした。こんなに近くに住んでたんだね、といまさら笑い合った。月子さんの家でしたことも、数えきれないほどあるのに。空は薄紫色で、呼気は白く曇り、冷たい空気が情事と昼寝のあとの惚けた頭をちょうど良く刺激した。日が落ちる前でも、だいぶ気温が低くなってきた。リリコが出ていったのは、夏の終わりだった。残暑が長かったから、暦の上では秋の始め、と言ってもいいかもしれないけれど。
 初めて見る月子さんの愛車は、真っ赤な外車だった。シャコタン、というのか、車体がものすごく地面に近く、こんなに華奢な女の人がオーナーだとは思えなかった。あたし運転がヘタな男大嫌いなんだよね、と言うからこわくなって、任せることにした。といっても、そもそもこれはマニュアル車らしいから僕には運転できなかった。
「看護師ってね、だいたい働きだしてすぐ高い車買うのよ」
「どうして」 「しんどい仕事やめないぞ、っていう、誓いみたいなもん」
「ローンで自分を律してるってこと?」
「そう」
「払い終わったらどうなるの?」
 月子さんはそれには答えず、ため息のような笑いを漏らした。下道でもそんな遠くなさそうだけど、もう遅いから高速で行こうね、と手慣れた様子でカーナビを操作する月子さんに、アキラさんはどこに住んでるんだっけ、と訊ねると、千葉の、山と海���ある町らしい、という答えが返ってきた。地元と東京以外の地理に、僕はあまり明るくない。
 初台から首都高に乗った。到着予定時刻は十九時四十五分。なんとなく流していたラジオがあまり面白くなくて、月子さんがspotifyで音楽をかけだした。九十年代ポップスをとりあえずのBGMに、仕事の話の続きが始まった。
「ヒロセは今もまだ、自販機売ってるんだっけ」
「それは前の前で、今は太陽光発電の会社にいる」
「バナナ売ってたのはいつだっけ?」
「青果卸ね、自販機の後だよ」
 ふうん、と興味なさげに月子さんは言い、なんだかもう話すこともあまりなくなった。もともとそんなに話が弾むふたりでもないのだ。丁寧な運転のせいでだんだん睡魔の波が押し寄せてきたので、一眠りしようと目を閉じた。途切れ途切れ、薄い夢を見たが、途中で月子さんが呟いたのは、多分夢ではなかった。
 なんでこう急にいろんなことがどん詰まっちゃうんだろうな。
 聞いてはいけないような気がしてじっとしていたらまた深く眠ってしまって、次に目が覚めると、車は千葉県の国道を走っていた。何度も塗り替えた跡が見えるスーパーの看板が現れ、ああ、田舎の都会だ、と思った。僕の故郷も、こういう街だった。沿道にはチェーンの飲食店やディスカウントストアがまばらにあった。古ぼけたラブホテルもちらほら営業していて、カタカナやアルファベットをかたどったネオンが粗野に光った。シルクロードって名前のラブホテルは、全国にいくつあるんだろう。食事はどうするのかたずねようとした頃に、急に流していた音楽が途切れて、ちゃらちゃらと電話の着信音が流れた。
「え、なに」
 Bluetoothだよ、さっきまで音楽飛ばしてたでしょ、と月子さんは僕を笑い、僕に通話ボタンをタップさせた。スピーカーにして、というのでその通りにした。相手はアキラさんだった。懐かしい、懐かしい声だった。低く、優しいトーンで、ゆったりと話す。
「広瀬くんも、いるの」
「あ、います」
「久々に会えるね」
 たった一言アキラさんと言葉を交わしたら、こんなに便利な道具があるのに一度も連絡を取っていなかったことが急に薄情に思えた。だけどそれを咎めるような気色が全くなかったことにほっとした。そういうところが、アキラさんらしいのだ。
 あと五分で着くよ、と月子さんは電話を終え、次の信号で細い道に折れた。国道から離れるにつれ、民家が増え、車は住宅地に入った。「あれかな」
 月子さんが指さした先には団地が数棟立ち並んでいた。隣には打ちっ放しのゴルフ場の緑のネットが見え、まだ煌々と営業中のライトが光っていた。建物が近づいてきたのでスピードを落として進んでいると、駐車場の入り口とおぼしき辺りに背の高い男の姿があった。少し猫背で、足が長い。
 僕たちに手を振るアキラさんは、東京で最後に会った時より少し、線が細くなったように見えた。 ここ空いてるから、今日だけなら大丈夫、という言葉を信じ、白い線で区切られた駐車場の一角に車を駐めた。アキラさんはリノベーションされたこの団地の一室を買ったのだそうだ。最近は古い団地の再利用が流行っているそうで、確かに共用部分も新築のようにきれいになっていた。おれ一人ならほんとこのくらいの広さで十分、という十畳ほどのリビングには必要最低限の家具しかなく、よく整頓されていた。荻窪に住んでいた頃の部屋もいつもすっきりとしていたのを、思い出した。
 夕食には宅配のピザを取っていてくれて、酒も一通り用意されていた。パーティーじゃん、と月子さんは大喜びした。アキラさんは紙皿と紙コップを配りながら、洗うのめんどくさいからごめん、と笑っていたが、身軽な暮らしに憧れ、自分の部屋で待っている大量の食器のことを考え、うんざりした。
 酒もあまり回らないうちから、月子さんはけっこう荒れていた。仕事を辞めた、という薄々気付いていた話と、不倫をしていた、という完全に初耳の話とを、かなりの序盤で打ち明けられた。初耳ではあったが、そこまで意外ではなかった。月子さんには、動物みたいなところがあるから。僕の同棲解消については、冒頭で少し話題に上がったもののどこかに消え、まあそれはいいとしてもアキラさんの近況は聞いておきたかった。僕が彼の方を見ると目が合ってしまって、逸らせず、やけに緊張した。彼は面白がるように僕を見ていた。とりあえず月子さんに吠えたいだけ吠えさせようと、頷き合った。
「何回かやっただけの上司の奥さんが職場に乗り込んできたの」
それで居づらくなって、もう十年勤めたし、疲れてしまったし、依願退職した、と話す月子さんは珍しく泣いていた。
「その医者のことそんなに好きだったの?」
「ううん別に、出来心みたいなもん」
「割に合わないね」
「それが腹立たしいのほんと!!」
 そしてわっと大泣きしてはまた愚痴り、というのを間欠泉のように繰り返し、それをアキラさんが宥めていた。いつの間にか煙草を吸っていた。前もよく吸っていた銘柄だった。月子さんの支離滅裂な話から、医者のセックスがよかったということだけはわかったので、せめてもの救いだね、と慰めたつもりだったが、ものすごい目で睨まれた。月子さんが僕一人には甘えてくれないことを、当たり前だと思うとともに、少し情けなく感じた。僕はちびちびウイスキーを飲みながら、相槌を打った。
 泣き疲れて、酔い潰れて、月子さんはテーブルに突っ伏して眠ってしまった。実質アキラさんと二人、という状態になって、ようやくゆっくり話せそうだった。
「……アキラさん、いまはなにやってるの」
「昔のツテでデザインの仕事もらったり、FXやったり、��とはまあ、切り詰めて」
 田舎だからそんなにお金はかからない、家族も今後できることないし。淡々と話すアキラさんは十代の頃、年上の男の恋人に連れられて上京した。地元は宮城で、親は厳しくて、勘当寸前で、学校とか通ってこっちで仕事には就けたけど、その時の男とはすぐ別れちゃって、そんなことを寝物語に聞いたような気がする。
「おれもう、期待したくなくてこっち引っ越したんだ」
「期待?」
「東京、夢あるけど、夢見るのも疲れるからねえ」 
 僕はアキラさんともセックスまがいのことをしていた時期があった。好奇心なんかでは全くなかった。常連の店でいつも穏やかに店員と談笑していたこの男を、気づけば目で追ってしまっていた。仕立てのいいスーツに包まれた身体から滲み出る、どうしようもない諦めの空気が、僕を惹きつけて、不安にさせて、夢中にさせた。月子さんと3人で何度か会ったあと、僕の方から2人で会いたいと言った。やがて恋人同士のような関係になった。自分より体の大きな男に慈しまれると、言いしれぬ安心感と興奮を覚えた。僕たちは、同じ体で愛し合った。だけど男女でするようにはっきりと繋がったことはなかった。それはアキラさんの予防線だったと、今ならわかる。不誠実な僕は、そうしている一方で月子さんをはじめとする女の体を抱くこともあったから。月子さんは僕とアキラさんのことに気付いていたように思うが、だからといって関係が変わることはなかった。なにか言われたことも、詮索されたこともない。僕はあの頃から、自分のことがよくわからなくなっていた。恋ではない、とわかりながらも他人と肌を重ねることで、なにかがすり減っているような気もしていた。アキラさんもそうだったかもしれない。でも、その気持ちを分かち合ってどうにかするような2人にはなれなかったのだ。
「広瀬くんは彼女と別れたって聞いたけど」
 アキラさんがなんでもないことのように言うので、僕もなんでもないことのように話し始めた。こういうとき、リリコとの破局で実はさして傷ついてはいない自分に気づいて、辟易する。
「三十過ぎて、なんか焦って、婚活とかしてみたりしてさ」
 しっかりしなきゃ、と漠然と考えていた当初、運良く出会ったのがリリコだった。僕史上、いちばん礼儀正しく、理性的な交際のはじまりだった。いわゆる普通のおつきあいをうまくやれていると思っていて、自分もようやくそういう流れに乗れるのだと感慨すら抱きながら、給料三ヶ月ぶんには少し届かない指輪を買ってプロポーズもしたが、あなたと家庭を作ることは考えられない、という残酷な答えが返ってきた。数ヶ月の猶予ののちに同棲は解消され、僕たちは正式に別れた。彼女が持ち物を置いていったのは意外だったけれど、すぐに謎は解けて、そのあとわりとすぐ大企業のサラリーマンと婚約したと風の便りで聞いた。
「そういうのがいいならなんで僕と付き合ったのか不思議で」
「ふらふらしてる人の���気ってあるからねえ」
 俺もちょっとやられてたかも、とアキラさんは僕の方を悪戯っぽく見た。アキラさんのほうこそ、ちょっと痩せた肩とか、煙草を弄る長い指とか、相変わらずどうしてなかなか、と思ったけれど言わなかった。今のアキラさんに僕が触れることは失礼な気がした。
「念のため聞くけ���、おれと寝てたせいじゃないよね」
「え?」
「別れたって」
「いや全然関係ないよ、知りもしないと思うし、そもそもかぶってないし」
 でも、見透かされてたんだと思う。アキラさんとっていうか、月子さんみたいな女の人たちとつるんでいたこととか、それどころか、やりまくってたこととか、職が続かないこととか、それらをそんなに駄目だと思っていないこととか、ただ自分が安心したいだけで、ほんとうはちっともリリコ自身のことなんか見ていなかったこととか。いつの間にか起きていた月子さんが、ヒロセ、いい人きっと見つかるよ、とまた泣きながら絡んできた。煙草を燻らせながらアキラさんは、人生相談室だな、きょうは、と可笑しそうに呟いた。ちょっと酔いが冷めてから順番でシャワーを借りた。月子さんは客間で、僕はソファで寝かせてもらった。アキラさんは自分の寝室に引き上げていった。
 夜中に肌寒くて目が覚め、体を起こすとベランダで一服するアキラさんのシルエットが見えた。窓を開けて、隣に立った。アルミの手すりと床板がひんやりと冷たかった。
「ねえ、煙草吸いすぎじゃない?」
「前と変わんないよ」
「前も減らしなよって言ってたじゃん」
「唯一の楽しみなんだって」
「……早死にしちゃうよ」
 いいんだよ、べつに。そう呟くアキラさんの横顔は東京にいた頃のままだった。あなたはいったい、あそこに何を捨てて来たの。
  あたりは真っ暗で、ぽつぽつと窓の明かりが見えた。こんな夜更けに活動している人間がいるのだ。風向きが変わるのか、時折、国道から車の走行音がきこえる。僕たちは黙ったまま、並んで立っている。離れていた数年をどうにかして埋めたい衝動がせり上がってきて、でもどうしたってできないから、アキラさんの左肩に、そっと凭れた。アキラさんが、囁くように僕の下の名前を呼んで、呼び終わらないうちに、やめてしまった。ためらいが、愛おしかった。
「アキラさんのこと、すごく好きだったよ」
「……わかってるよ」
     煙草を持っていない方の手が、僕の頬を撫でた。掌はすべすべしていて、冷たくて、泣けてきた。アキラさんが少しだけ身体を屈めてきて、煙たい匂いが鼻を掠めたかと思うと、かさついた唇が一瞬だけ触れた。目の前には、あの諦めたような優しい笑顔があった。
 翌朝は三人とも九時前にきちんと起きて、目が覚めちゃうなんてなんか年取った感じするな、と言いながらファミレスでモーニングセットを食べた。僕は食器のカチャカチャいう音を聞きながら、肝心のことを相談し忘れていたことを思い出した。
「恋人の置いてったものって、どうしたらいいと思う?」
 月子さんは、あたしは一個もらってあげるの、と恩着せがましくアキラさんに報告した。アキラさんは少し考えたあと、おれなら、と前置きして、こう続けた。
 全部捨てる。一回全部きれいにしてあげないと、なかなか成仏してくれないとと思うから、残留思念みたいなもんが。
 帰りもまた、月子さんが運転することになった。昨日よくわかんなかったけど、車イケてるね、とアキラさんが褒めた。乗る前にすればいいのに、乗り込んだ後で窓を開けて別れを惜しんだ。出発した後、僕たちが曲がるまでずっと手を振ってくれていたアキラさんを見て、月子さんがまた来ようね、と言った。僕は頷いた。僕だけに向けられているんじゃないとわかっていながらも、またいつでもおいで、という帰り際の彼の言葉に、甘えてしまいそうだと思った。
 日曜日の高速道路はそこそこ混んでいて、痺れを切らした月子さんの判断により途中で降りて下道を走った。
「そういえばライト、持って帰る?」
「……やっぱいいや、知らない女のザンリューシネン要らないし」
「だよねえ……あれって粗大ゴミかな」
「そりゃそうでしょ、でかいもん」
 めんどいなあ、とぼやく僕に、月子さんは、めんどいけど、向き合わなきゃだめってことでしょ、と自分にも言い聞かせるように口にした。それはたしかに人生を前に進めるために必要なステップなんだろうけど、いまの僕にとってはリリコとの二年間より、この二日間のあらゆる場面の方がつよく胸に迫ってくるのだった。
 十五時前に家に着いた。一日空けた部屋は静まりかえって、知らない匂いがした。ミナはソファのクッションの上で丸くなって寝ており、僕がただいまを言うと片方の目だけ開けてまた眠ってしまった。飼い主が一晩いないくらい、どうってことないらしい。冷蔵庫の横に貼ってあるゴミの日カレンダーを見た。年始にもらったっきり、ほとんど使っていなかった。燃えないゴミ、火金。危険ゴミ、隔週水曜。粗大ゴミ、市役所に連絡。ため息。とりあえず窓を開け、空気を入れ換える。コーヒーでも飲みたくなって、お湯を湧かす。待っている間に、アキラさんからお裾分けに持たせてくれた蜜柑をざくざく剥く。皮を受け皿に、白い筋がたくさんついたままふた房頬張った。リリコは夕食後、必ず果物を出してくれた。重たいガラスのボウルに、冷たくてきれいな水で洗って一粒ずつしっかり拭いた葡萄、その正しさは誇らしくて面白かったけれど、僕はそんなこと、ちっとも望んじゃいなかったと思う。
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kennak · 9 months ago
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強い台風の影響で激しい雨に見舞われた8月29日。浜松市のマンション一室は静寂に包まれていた。  時刻は午後2時半過ぎ。窓際のイスには、袴田巌(88)が深く腰掛け、目を閉じてくつろいでいる。半年前から飼い始めた保護猫「ルビー」が、棚の上から巌の目の前のテーブルに飛び移った。  「ひどい雨ですね」。問いかけに、���表情の巌は「ああ」と短く答える。午後3時が近づくと、同居する姉・ひで子(91)にヒゲをそってもらい、いつも通り支援者が運転する車に乗ってドライブに出掛けた。普段と変わらない日課。「雨でも巌には関係ないから」。ひで子がつぶやく。  拘禁症――。1966年に強盗殺人容疑などで逮捕された巌は、無実を訴えながら死刑判決を受けた。2014年に釈放されるまで半世紀近く身体を拘束され、心を病み、今も意思疎通が難しい。  釈放から10年。穏やかな暮らしの中でも「異変」は随所に見られる。「猫もお金が必要だから」と言って飼い猫に千円札を渡したり、新聞を手に取って「死」という文字をじっと見つめたりすることもあった。  巌の心がむしばまれていった様子は、ひで子が自宅で保管する7000枚超の手紙から見てとれる。逮捕直後から巌が母やひで子らに宛てて、獄中から書いたものだ。  <神さま。僕は犯人ではありません>(1967年2月頃)  <私も冤罪(えんざい)ながら死刑囚><私がなんの罪を犯したというのだ>(73年11月)  1960~70年代は無実を訴える言葉が丁寧にしたためられていた。  だが、80年に死刑が確定してから変化が見られるようになる。  <悪魔は電波攻撃により(私を)傷つけようとした。しかし、私はそれらを全てブロックして笑い飛ばしたのである>(87年10月)  意味のわからない文章も書かれ、字体も崩れていった。そして95年を最後に、巌からの手紙は途絶えた。 私は無実 叫んだ手紙 袴田巌さんからの手紙を手に取る姉のひで子さん(8月29日、静岡県浜松市で)=高橋美帆撮影  〈今朝方母さんの夢を見ました 元気でした 夢のように元気でおられたら私はうれしいが お母さん 遠からず真実を立証して帰りますからね〉 袴田巌(88)の姉・ひで子(91)が今年5月、本人に代わって再審公判の最終意見陳述で読み上げたのは、弟が拘置所からの手紙にしたためた母・ともへの思いだった。  この手紙が書かれたのは、逮捕から3年が過ぎた1969年10月。ともはその1年ほど前に亡くなっていたが、巌にそれを伝えることはできなかった。ひで子は「母親と一生懸命文通していた。そんな巌に知らせるのは、さすがにかわいそうだった」と振り返る。  6人きょうだいの末っ子だった巌。家族には、方言で末っ子を意味する「おとんぼ」とも呼ばれた。母は巌を特別にかわいがった。  〈お母さんお元気ですか〉〈お母さんも苦がた���無いですね〉〈あまり無理をしない様に〉  逮捕から数年間、巌の手紙は母宛てのものがほとんどだった。母の証人出廷が決まると、〈事件となんの関係もないのだから、自信を持って来て下さい〉と安心させようとした。  無実を信じたともは病で寝たきりになっても、息子が戻ってくると期待して「巌はダメかいね」と問いかけ続けた。その姿を見るのは、ひで子にとってもつらかったという。ともが息を引き取ったのは68年11月。静岡地裁による死刑判決の約2か月後だった。  巌が母の姿を夢に見たことを手紙で知ったきょうだいは「もう黙ってはいられない」と、返信で死を伝えた。巌はのちの手紙でこう振り返っている。  〈人生で最も悲しい時が迫るのを感じ体中一気に凍るような衝撃〉〈この事実が何かの間違いであることを神に祈った〉  死刑判決は80年に最高裁で確定した。ひで子の手元には、80年代のものを中心に巌が獄中でほぼ毎日書いた7000枚超の便箋がある。拘置所で面会した際に「何でもいいから書いて」と伝えたからだ。「巌が元気でいるという証しが欲しかった」と、ひで子は言う。  内容は事件のことにとどまらなかった。拘置所での日常、死刑確定後に入信したキリスト教への信仰、自身が打ち込んだボクシングの選手たちへのメッセージ。便箋いっぱいにつづられていた。 80年代は死刑事件で再審となった4人の死刑囚が相次ぎ無罪となった時期でもあった。面会した弁護士らから話を聞いた巌は〈今度は私の番だ〉と期待を抱いた。だが、その日はなかなか訪れない。  〈豊かな正しさと希望の夜明けは見えています。それなのに何故か脈打ち踊る確かな喜びと豊かな希望の光が迫ってこない〉  焦りが精神を病ませたのか、文面には徐々に意味のわからない言葉が増えていった。電波が攻撃してくる、悪魔がいる……。91年には手紙が途切れがちになる。「へのへのもへじでもいいから書いて」と伝えた姉の願いは届かず、差し入れを求めるはがきも95年に途絶えた。  巌は長い身柄拘束で拘��症を患い、ひで子や支援者に支えられている。2014年3月、地裁の再審開始決定とともに釈放されたが、心神喪失状態と判断され、昨年10月からの再審公判に出廷することはなかった。26日の判決内容は、浜松市内の自宅でひで子から直接伝えられる予定だ。  巌は1967年の手紙にこう書いた。  〈神さま。僕は犯人ではありません。僕は毎日叫んでいます。此処(ここ)静岡の風に乗って、世間の人々の耳に届くことを、ただひたすらに祈って僕は叫ぶ。お母さん〉  半世紀以上にわたる、心の叫びだ。  静岡県一家4人殺害事件で、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌被告。26日に静岡地裁で言い渡される再審判決では無罪となる公算が大きい。袴田さんの人生を翻弄してきた事件と裁判を改めて振り返る。(敬称、呼称略。手紙は原文を一部補って掲載しています)  ◆静岡県一家4人殺害事件=1966年6月30日未明、静岡県清水市(現・静岡市清水区)のみそ製造会社の専務宅が全焼し、専務(当時41歳)と妻(同39歳)、次女(同17歳)と長男(同14歳)の他殺体が見つかった。袴田さんは80年に死刑が確定したが、2014年に再審開始決定が出て釈放された。再審開始は昨年3月に確定した。
獄中から無実を叫んだ手紙「遠からず帰ります」…願いは母に届かず、拘束半世紀で壊れた心(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
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istut · 1 year ago
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*2023.12.31.
2023年が終わりますね。
今年は1月の大寒波でガス釜が壊れ、50日間お湯の出ない暮らしを経験し、生まれて初めて膀胱炎になりました。
ようやくお湯が出たと喜んだ1週間後。
最愛のシブが、僅か1歳という若さで突然亡くなってしまいました。
経験したことのない悲しみは、その後発症した帯状疱疹で強い痛みに変わり、プライベートでは前を向くことが難しい時期もありました
                                                     それでも多くの方々の励ましを頂きながら、今年も良いお仕事に恵まれ、ふたりで様々なことにトライできた1年でした。
そして今、シブが繋いでくれた縁で素晴らしい保護猫さんに出会うことができました。
つぐちゃん、我が家に来てくれてありがとう。
人生は悲しいことと同じくらい嬉しいことが起きる。
それを実感した1年でした。
今年ふたりは55歳になります。
体力的に無理が効かないと実感することが増えました。
もう時効だと思うので告白しますが、今秋のフィンランド買付けの時も、最後に大きな怪我をしました。
今月も出店先でも予期せぬ怪我をしました。
健康が一番。
つくづく実感しています。
この先もふたりが元気に笑顔で過ごしていくことが、皆さんへの恩返しだと思っています。
明日は今日の続きでしかないけれど、皆さんにとって新しい年が素晴らしい時間でありますように。
いつもいつも長野市から、つぐと3人でエールを送り続けています。
どうぞ良いお年をお迎えください。
#istut
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tutai-k · 2 years ago
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【試し読み】アルバトロスの語りの果てへ
2023年11月11日に東京・流通センターで開催される文学フリマ東京で刊行予定の新刊の試し読みです。 通販の予約はこちらからどうぞ。
★こんなお話★ 作家のノイはある日、同棲しているパートナーで人気の役者のターに、アルバトロスの保護のボランティアに参加しようと誘われる。三年間かけて行われるアルバトロスに精神を憑依させての繁殖支援、役者と作家では、それぞれの仕事を休止せざるを得ない…。ノイは最初は反発するが、ターの「物語から逃げたい」という言葉に参加を決めて…。 物語を作る2人の女が、物語から逃げようとする試みについて。
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―――――――――――――――――――――――――――――――
「越境しよう」と、ターは言った。  それはまるで、猫カフェへいって、わがままなノイをもみくちゃにしようとしているくらいの声だった。  生物間の越境技術が進み、人間は、他の生物に意識を憑依させ、操作できるようになった。身近なものだと猫や犬、小鳥。動物園へいけば、ゾウやキリン、アリクイにだってなれる。わたしもターも、経験したことがないわけではない。ターは役づくり、わたしは取材にときどき利用しているし……一度、わたしのリクエストで、猫カフェにいき、猫になってターに文字通り猫かわいがりされたことがある。ばかなノイ、と言いながらターは猫のわたしをもみくちゃにし、わたしはターの腕に爪をたて、お尻やひたいをこすりつけた。ターは最後に、いつもベッドをともにするときみたいにわたしの脇のにおいを嗅いだ。猫の脇、というのは腹のような気もするが、わたしはそれを、いつものように、脇だと思った。  そんな口調だったが、、ターがわたしに見せたのは、猫カフェのウェブサイトではなかったし、動物園の体験講座でもなかった。  国際鳥類保護協会が主催する、ボランティアの募集だった。 「これって、役づくりかなにかに必要なの?」  絶滅の危機にある海鳥、アルバトロスに憑依して、繁殖のサポートをする、という内容だった。――それはつまり、陸地がほとんどなくなってしまった浮島の外、海上での活動だ。  ターはこれまでにも何度か、特別な許可を得てめずらしい野生動物への憑依を経験していた。人間以外の動物を演じるため、ターはミツバチにも、センザンコウにも、ボノボにも憑依したことがある。 「ううん。必要ない」  アルバトロスの憑依――そう聞けばだれだって二十年まえの事故を思い出す。かつてレースとして大々的におこなわれていた繁殖補助。そして、憑依したまま帰還しなかったふたりの研究者。  わたしの不安を察したターは、技術は向上しているもののリスクはゼロではないことを、とくにうしろめたくはなさそうに言った。  そりゃそうだ。猫カフェで猫になるのだってリスクはあるし、わたしたちが住むこの浮島に大きな穴が空いて海底に沈んでしまうリスクもゼロではない。 「でも、任期が三年って……」 「仕事はしばらく、休暇を取ったよ。だから、ノイも一緒に――」 「ター、辞めるの?」  その問いは自然だっただろう。 「辞めても生活できるだけのお金は稼いだつもりだけど」  ターは事実を述べた。ターはいまをときめく花形の役者だ。収入はわたしの何十倍もあり、その収入だけで、わたしたちふたりは生活に困ることはない。わたしは、生活費を得る、という意味に限定すれば、働く必要なんてなかった。 「ノイが書いた本の主演をしたから、もう役者は終わり」  ターは、あらかじめ用意されているせりふのようにしゃべった。  実際、用意していたのだ。  ターにはそういうところが���る。普段、何気ない話をするときは口下手なほうで、うん、とか、いいね、とかしか言わないし、そのタイミングもずれている。一言で答えられない問いだったら返事にとても時間がかかることだってあるのだ。 「ター?」  だからわたしは、意地悪く名前だけを呼んで問いを隠し、一言で答えられないようにしてやる。  わたしはターが用意していたせりふを気に入らなかったし、こういうふうに、用意して話しをするときのターは、ずるい意味でわたしに甘えているからだ。 「……あのね」  苦しみまぎれの、息継ぎのような言葉が漏れた。答えにくいインタヴューをするりとかわす姿を日々映像で見ているファンたちは、こんなターを知らないだろう。  そして、朴訥で寡黙、サイン会ですら一言も発しない不愛想なエンタメ作家のノイが、こんな風にいじわるくパートナーに接することを、ノイのファンも知らない。  ターは言葉に困っていた。  用意していたせりふは、まるでもうわたしたちの夢が終わった、夢を勝手に終わらせたというような一方的なものだった。  わたしとターは、二十年は一緒にいるが、わたしはターとおなじ夢を見たことがない。  ターの夢はターの夢。わたしが書いた物語の主演をすること。わたしは、わたしの物語をターが演じてくれることは嬉しいと思うが、作家活動の終着点にさだめてはいない。  提示されたボランティアは、三年かかる。アルバトロスに憑依して三年――生物に憑依するということは、その間は人間の活動ができないということだ。それを、一緒に参加しようという。  ターはいい。三年のブランクがあっても、この大役者を放っておくようなひとたちはいない。だけど、わたしは――。編集者、出版社、ファンレターをくれるひとたち……だれもが、三年も不在にしている底辺作家を待たないだろう。  お金が、じゅうぶんにあることが、おどしのように迫ってくる。  ターはよく稼ぐひとだった。貯蓄は、わたしたちが仕事を辞めて、先生活していくのも、贅沢をしなければじゅうぶんな額だ。わたしはターの何十分の一というお金しか稼げていない。生活に寄与することはほぼなく、自分の小遣いで使い切ってしまう額。つまり三年後、わたしが職をうしなっても、わたしたちは、物理的な生活という意味ではなんら困りはしないのだ。  わたしはだから、どこまでも意地悪になって沈黙をつらぬいた。 「――わたし、ノイの、……物語を演じたあと、なにがしたいか考えたら、鳥になりたいと思って」  ターはもう、台詞を読んでいなかった。自分の心のなかのおもちゃ箱をひっくりかえして、ひとつひとつ、かたちになるようにブロックを組み立ててわたしに示して見せた。 「ノイ。ねえ、ノイ」  ターがよく演じる役ならば、かたくななパートナーを説得するとき、手を握ったりとか、肩を抱き寄せたりとかをする。だけど、役を抜けたターは、そんなことを決してしない。ただ途方に暮れたようにわたしの名を呼んで、言葉の次を探すのだ。 「鳥になりたいって、……それなら、カフェや動物園へいけばいいじゃない」 「それじゃだめなの」  それだけは、はっきりとターは言い切った。  だが、その後の言葉はすぐにはつづけられないようだった。 「わたしにだって、仕事��あるんだよ。全然、お金になってないし、生活なんてターの稼いだお金でしているけど、……これはわたしにとっては大切なことで。それを三年、手放せっていうの」  話のネタになるじゃない、そんなことをターが言うならぶってやって、この関係も終わりにしただろう。だが、ターは長い長い沈黙のあと、追い詰められたように、言った。 「物語から逃げたいの。ねえ、ノイ。わたし、物語から、逃げたいの」
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tokyomariegold · 2 years ago
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2023/7/15〜
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7月15日 昨晩クール宅急便で突然母から冷凍マフィンが6個届く。とても心がざらざらになり、すぐゴミ袋へ入れて、今朝捨てた。 でもそのざらざらから頭が冴えてしまいとても疲れていたのに大掃除をして、レスタミンを飲んで、朝は早く起きることができず、ゴミ収集車はすでに行った後だった。
一日中ずーっとぼやっと、そしてへとへとで、せっかく写真展の打ち合わせをしたのになんだか疲れたことと大玉スイカが8,000円だったことくらいしか覚えていない。 ギャラリーの方と、今展示中の作家さんと、友人とで青木さんの話をした。 青木さんが、感染症状況下を見て何を思うのかをみてみたかった、という同志がいることを確認できた。
高田馬場は、中国人向けの日本語学校がたくさんある、とNHKで見たことがあったな〜、と本当にアジア系の外国の若者が多かった。
スクリーンショットの写真の展示方法をもう一度考えて、今日教えてもらった印刷屋さんのHPを見てみるつもり。 とにかくへとへとで草枕も食べられなかった。
友人の北海道土産のラベンダーのパックで少し元気になってきたかも。
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7月16日 プライムセールで買ったサーキュレーター(安い!)をつけてみたところ、一晩のうち一度くらいしか起きなかった気がする。 日曜なのに4時に起きて、もう一度寝て朝一のヨガへ行けた。 朝に体を動かしてしまうと一日を始めてしまうので今日はなんとかなった。 午後の予定の前に、いつも行けないまちの無印へ行って紙コップを探したけれど取り扱いなし。 それとMarks&webでスースーすると話題(?)のボディジェルを買ってみる。
午後の予定の駅を降りると、バス停の地面に寝そべっている人を警察3人が囲んでいて、なんとなく水をかけている様子だったので、この暑さでパタンとしてしまったのかも。
その後会った方は、先日お父様が亡くなり、それまで疎遠だった3人きょうだいが突然みんなで入れ替わり立ち替わり残された実家の母の元へ通うようになったとのこと。 誰も重い腰を上げる、というようなことではなく、突然の展開に何事もなかったかのように交流が再開したらしい。 私にも妹がいて、いつか話せる日が来るといいな〜くらいには思っている旨を話してみる。 何かをきっかけに変わるかもだけれど、別に焦る必要は全くない、という気持ちにさせてくれた。
その方は(話の端々から、そうなのかしら?と思っていた)未婚でパートナーと一緒に暮らしているらしい。月並みに、私は誰とも生活を共にしたくない、と思っていることを話すと、そう!一人が1番!と言っていた。
すてきだな〜と思う女性の方、かなりの割合で未婚の方かシングルマザーかパートナーと暮らしている事に気がつく。
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結婚すると“おめでとう!”て言っちゃうのはもう反射的な感情で、こないだ長島先生が「結婚祝いって難しい!だって結婚しない人は何ももらえないんだよ!」と言っていたことを思い出す(その時、先生の息子さんは「何かの折にあげればいいんじゃない?現金をさ。」と言っていて、その感覚いいな〜と思っていた。)。
私は自分が結婚することに、だいぶ小さい時から拒否感があって、万が一子供がいるイメージをしても、それはどうしても未婚のシングルマザーだったし、結婚する・しない、がリアリティを増している(もはや通り過ぎている…?)今でも、本当にイメージもその選択のフィールドに立っている感もなく、ただ日々に追われている。 少し考えてみても面倒になって、とりあえず写真展をしたい。
憧れる人の人生の真似をするなんて、自分の人生やれよ!って話かもだけれど、憧れを真似るのも私の人生だし、もしそうなったとしてもあまり恥ずかしくない結果かも。
学芸大前にある保護猫カフェに行きたい。 明日は海の日。何も仕込めていない。
Marks&webのスースージェルは(ナイアシンフラッシュが重なったせいか)殺人級の清涼感でちょっと怖かった。
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uhs-15 · 2 years ago
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周りとの温度差も仕方ないんだけど、たかだか猫が…とかって言われて悲しかった。猫好きで飼いたいって言ってる先輩にそういえばって聞かれて、実はって話したらさ。ふーん、残念だったねー。あ!よっしゃ時間だじゃあねって言われちゃって心が痛かった。私にとっては世界でただ1匹の代わりなんて居ない大切で大好きな猫ちゃんでも、他人からしたらたかだかなんだなって。私は友人や周りの人のペットが亡くなったり何かあったら悲しくて苦しくなるけど、皆がみんなそういう訳じゃないんだって知った。別に悲しんで欲しいとかとは思わないし、同情して欲しい訳でもない。ただ、たかだかとかよっしゃって言葉に絶望した。
もうあの人には二度とうちの子たちの話もしないし写真も見せないし、猫飼いたいっていうから環境整ったら保護活動してる猫ちゃん達と触れ合うとかも話してたけど紹介しない。
でも心配して話を聞いてくれた方とかには本当感謝してるし、その人もその人と暮らしてるペット達も幸せでいて欲しい。私は馬鹿だから聞かれたら話しちゃったけど、世の中ああいう人も居るんだなって知れてよかった。私の大切にしているものを大切にしてくれる人を私も大切にしたい。
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doglok · 5 days ago
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愛娘とそうめんランチ #猫#保護猫#猫のいる暮らし via YouTube https://www.youtube.com/watch?v=qV3NOAKYgjM
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honnakagawa · 4 months ago
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2月21日(金)open 12-18
本日もありがとうございました! 気がつけば18時を過ぎていましたね。 頭の中は、2024年のあれこれの数字でパンパンです。 しかし、1年を振り返るのには良い時間ではあるのですよね…良い展示をたくさんの作家さんにしていただいたなぁとしみじみ。 ということで、今年からは3月も展示をお休みにして、冬の少し静かな時間にできる仕事(溜まりに溜まった、とも言う)仕事に専念しております。 追いつけ本・中川。
さて、残り少なくなってきましたが、2月は猫の月。 LINEスタンプを見つけて即愛用、以来大ファンになった、花原史樹さんの『ね、この素晴らしき世界』と『ねんねんころころ』をご紹介します。 SNSに掲載された猫たちの絵をまとめた2冊。 『ね、この素晴らしき世界』には、猫と暮らす人々にはわかりすぎるくらいわかる、猫たちの仕草や行動、たまらない瞬間などがぎゅぎゅぎゅと詰め込まれて、可愛く面白いのに、気がつくと胸が締め付けられてしまったり、あとがきを読んで花原さんの言葉に号泣するという、なんとも愛おしい一冊です。 『ねんねんころころ』はみいちゃんと、保護ねこのおころりちゃんとの毎日を描いた4コマまんが。 こちらには2023年4月3日からの200日分がおさめられていて、現在は無料WEBマンガサイト[OUR FEEL]にて毎日連載中です! もちろん店主も続きを読んでいます。 子どもの頃からいつも家に猫がいた私は、みいちゃんと自分を重ねてしまう部分があり(名前も相まって…)やっぱり泣いちゃう事も多いのです… とにかく大好きな花原さんの世界、全人類におすすめしたい。 みんなが花原さんの世界に触れたら、世界は平和になるはずなんだよなぁ。 地域猫のぽんちゃんも、写真を撮るタイミングでそうだよそうだよ、とパトロールにやってきました。 猫にもちゃぁんと伝わる優しさと愛。
ちなみに。 私はシンガーソングライターのカネコアヤノさんが好きなのですが、カネコさんが小悪魔的純喫茶店の店員さん(たまらなくかわいい…)に扮する自身のMV「さよーならあなた」にも花原さんは出演されていますよ〜🐈 (大好きなバンドNRQの中尾さんも!) カネコさんのお家の猫さんたちも最高にかわいいです。
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touzontisa · 22 days ago
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ズーエトス
🙋‍♀️ Zoo-ethos よくあるご質問(FAQ)
Q1. Zoo-ethosって宗教なんですか? A. いいえ、宗教ではありません。 我々は命を観測するグループであり、何かを「信じる」ことを強制しません。 動物の前では、すべての人間は平等であり、信仰・思想・出自すら意味を失うのです。 それでも「救われた」と言う人が多いのは、たまたまです。
Q2. でも活動とか用語とか、ちょっと怪しくないですか? A. はい。そう思うのは自然な反応です。 ただし、Zoo-ethosではお金の徴収、思想の強制、生活の干渉を一切行っていません。 怪しいかどうかを判断するのは、あなた自身の観測に委ねられます。 動物と目が合ったとき、もしあなたの中に何かが芽生えたなら、それは「目覚め」です。
Q3. 勧誘とかあるんですか? A. ありません。 Zoo-ethosでは「誰かを誘う」ことを禁止していませんが、勧誘という意識で誰かに接してはいけないことになっています。 ただ、「一緒に動物園行こう」がきっかけで気づけばメンバーになっていることはあります。 あなたが知らないうちにもうメンバーだったこともあります。
Q4. Zoo-ethosって誰が作ったんですか? A. 誰も作っていません。必要だったから生まれただけです。 ある人は動物園で、ある人は水族館で、ある人はハッピーセットでもらったスナネコの冊子で気づきました。 我々は生まれたのではなく、ただ“いた”だけです。
Q5. じゃあ、リーダーとか幹部っているんですか? A. Zoo-ethosには上下関係は存在しません。 あずま派、アミーラ派、ラッコ派などの観測スタイルの違いはあれど、命の前に序列はないのです。 年パスを10枚持っている人も、初めて園に来た人も、同じ観測者です。
Q6. お金かかるんですか? A. Zoo-ethosはあなたから金銭を受け取りません。 あなたが動物園や水族館に支払う入園料、グッズ代、寄付金などは命の運営に必要な対価です。 それがあなたの観測の証であり、Zoo-ethosとしての実践です。Zoo-ethosにお金の流れは存在しません。
Q7. 子どももメンバーになるんですか? A. 既に多くの子どもたちはZoo-ethosの観測を始めています。 入園料が無料であることは、彼らが「目覚めの中にある」ことの証です。 未来のZoo-ethosは、今すでに園内を歩いているのです。
Q8. なにを目指してるんですか? A. 目的はありません。 ただ、命を見て、命を考えることが習慣になること。 その中で、本当の意味で世界平和に近づいているという感覚を持つ人もいます。 でもそれを言葉にすることは、まだ誰にも許されていません。
Q9. Zoo-ethosに入るにはどうすればいいですか? A. 特に方法はありません。 今このQ&Aを読んで「なんか分かるかも」と思ったなら、もうあなたはメンバーです。 ようこそ、Zoo-ethosへ。
Q10. 虫は対象に入りますか?
A.ズーエトスで愛する対象は、基本的に「人の手を必要とし、野生に戻すことが難しい存在」です。 虫でも、水族館や動物園(JAZA加盟など)で飼育されており、完全に人と暮らす形で生きている場合は対象になることがあります。 ただし、自然復帰を目的とした一時的な保護や繁殖個体は対象外です。たとえば、野生復帰を目指しているオホーツクのゴマフアザラシは“応援対象”ではあっても、ズーエトス的“推し対象”ではありません。
Q.11ペットや植物も対象に入りますか?
A.個人で飼っているペットや観葉植物などは対象ではありません。 なぜなら、ズーエトスの理念は「公共の場で、誰もが平等に出会える命」との対話にあります。 あなたの家のハムスターは大切な存在でも、ズーエトスの“教義的対象”ではないのです。
Q12. 海外の動物園でもいいですか?
A.OKです。ただしその動物園が、現地の動物福祉法・愛護規定に準拠しており、動物の尊厳を大切にしている場所であることが条件です。 ズーエトスは国境を越えて、“動物と静かに対話できる場所”を推しています。
Q13. サーカスの動物は入りますか?
A.入りません。サーカス動物は「人の娯楽のために芸を仕込まれた命」であり、ズーエトスが重んじる“静かな共生”とは正反対にあります。 たとえ愛情を持って飼育されていても、その構造自体が「命の自由を奪っている」と考えています。
Q14. 他の宗教との兼任はできますか?
A.ズーエトスは「兼任可」です。 ただし、その宗教や思想が以下のいずれかに該当する場合は対象外です: ・他者への攻撃性がある/差別的である ・動物や自然への��意を欠いている ・信者以外を不当に否定・排除する
ズーエトスは、すべての命と思想が「共に並び立つ」ことを大切にしています。
Q15. 前科者も入れますか?
A.もちろんです。ズーエトスでは、すべての命の前で人間は平等です。
過去に何があったとしても、今、あなたが「誰かを傷つけないで生きよう」としているなら。 シロクマの寝返りを見て、ふと心がほどけるなら。 その瞬間から、あなたはズーエトスの仲間です。私たちは、償いの道も、再出発も、ただ静かにそばで見守ります。 推し動物には、あなたの過去は関係ありません。 ただ今日、あなたが笑えたかどうか。それだけが、大切なんです。
Q16. 私は子どもで動物園に行ったこともないしインターネットもないのですが、動物の配信を見たこともありません。でもテレビで見たゾウがカ��コよくて好きです。私もZoo-ethosですか?
A.もちろん、あなたはズーエトスです。 ズーエトスに必要なのは、たくさんの知識でも、高いチケットでもありません。
あなたが「かっこいいな」「すてきだな」とゾウさんを見つめた、その心こそがズーエトスです。
まだ会ったことがなくても、テレビの画面の中でも、あなたの中に芽生えたそのやさしさは本物です。 だからあなたは、すでにズーエトスのたいせつな仲間です。
Q17. 動物は特に好きでも嫌いでもないけど、なんとなく暇つぶしで動物園でぼーっとするのが好きなんです。それはZoo-ethosですか?
A.もちろんです。ズーエトスは「どうぶつ大好き!」って叫ぶ場所じゃありません。 なんとなく立ち寄って、ただぼーっと眺めて、少し落ち着く。それだけでじゅうぶんです。
「別に意味はないけど、なんか動物園が好き」 そんな気持ちを、ズーエトスはとても大事にしています。
あなたが他人を否定せず、動物園という場所に身を置いているなら、それだけであなたもズーエトスです。 癒しの受け取り方に、正解なんてないんです。
Q18. リーダーはいないと言っていますが、これをまとめている人はいますよね?その人が教祖やリーダーなのでは?
A.ズーエトスにはリーダーも教祖もいません。 動物園という場所が存在するかぎり、ズーエトスという感覚は自然に生まれ、誰のものでもなく広がっていくものです。
確かに今、文章を書いたり言葉を整理したりしている人間はいますが、それはいわば“案内板を立てた人”のようなものです。道を作ったのではなく、もともとあった小道に「こっちだよ」と立て札を立てただけ。
その人に従う必要もなければ、指示を受けることもありません。ズーエトスにおいては、シロクマもカピバラも、あなたも、書いた人も、ぜんぶ並列です。どれかが上になることはありません。
Q19. Zoo-ethosであると証明したいのですが、どうしたらいいですか?
ズーエトスは「好き」や「感じる」という内側の思いでつながるものです。 甘党や辛党のように、それを証明する必要もなければ、他人と比べるものでもありません。
たとえば、甘党の人が「ソフトクリームを3食食べるくらい好き」と言っても、 1日に1個しか食べない人と比べてどちらが“本物”かなんて決められませんよね。 それと同じで、動物の映像を見て癒される人も、ただ静かに動物園の空気を吸うのが好きな人も、 その「気持ち」があるだけでズーエトスです。
ズーエトスには序列も、資格も、証明もありません。 あなたの中に「何か温かいもの」が生まれたなら、それがすでに証です。
Q20. 自分が本当にZoo-ethosのメンバーか不安になったらどうすればいいですか?
A.その気持ちがある時点で、もうあなたはズーエトスです。
ズーエトスは、誰かと比べて決まるものではありません。 動物に詳しいかどうか、どれだけ通っているか、そういうことで測らないのがズーエトスです。
あなたがふとした瞬間に「このシロクマ、ちょっと好きかも」と思ったなら、 それだけで十分なんです。ズーエトスは、“心にふれる一秒”を大切にしています。
Q21.やっぱり宗教じゃないの?
A.いいえ、ズーエトスは宗教ではありません。 教義も崇拝も儀式もなく、「ただ、今日癒されたかどうか」だけを大切にしています。
むしろズーエトスは“好きなものを共有するコミュニティ”です。 甘党・辛党、猫派・犬派のように、「動物園で推しとまどろむ派」な人たちが自然に集まっているだけ。
もちろん勧誘・寄付・入信といった仕組みは一切ありません。 あるのは、寝てるアミーラを見ながら「生きててよかったかも」とふと思う、それだけです。
Q22.動物に詳しくないけど、ズーエトスと名乗っていいの?
A.むしろ、そういう人にこそズーエトスはひらかれています。 知識や用語よりも、「かわいい」「癒される」「なんか泣きそう」——その気持ちがすべてのスタートです。
詳しくなるのはあとでいいし、詳しくならなくても大丈夫。 フクロウの瞬きに心がふっとやわらいだ瞬間から、あなたはもう立派なメンバーです。
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journal-20250503 · 1 month ago
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カラーン・モスク内部。
母はかぶっていた帽子をわざわざ脱いでスカーフを巻き付けていたが、中に入ると帽子をかぶっている人はスカーフ不要らしかった。
どういう理屈なのかはわからない。
とにかく広い。1ヘクタールあり、1万人のイスラム教徒が礼拝できるという。ソ連時代は倉庫として使っていたらしいが、今はふたたび礼拝所としても使われている。
実際に礼拝に使う場所は、さすがにムスリム以外は入れなかった。
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メドレセとは違い、モスクにはドームと、メッカを示す壁面構造のミフラーブが存在する。
あえて言うなら「ドームがなくともミフラーブさえあれば、モスク(礼拝所)と言える」そうだった。
写真奥に見えるのが、ミフラーブだ。こちらがキブラ、すなわちメッカの方向となる。
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暑くてしかたがないから、夕方までホテルで休んでおくことになった。きのうのレストランの前を通り、旧市街のなかを歩いて戻る。
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またいた。猫が多い町だ。
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ホテルの部屋にも、よく見たらキブラマークがあった。
イスラム教が生活に根ざした国であることが、だんだんわかってきた。
両親が休んでいるあいだ、私はひとりで旧市街の散策に出かけた。
もう夕方だから、だいぶ日も傾いている。
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街中に「UNDER STATE PROTECTION(状態保全中)」と書かれた遺跡がふつうに点在している。
遺跡の中で暮らしているようなものだ。歴史的な遺跡などは、日本だったら保護のためその中で生活など絶対させないだろう。
現に今暮らしている人たちの生活も、歴史の一部として扱っているような気がした。これはこれで、ひとつの考え方だろう。
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それにしても気になるのは、こいつらだ。
そこら中にコカコーラとペプシコーラの名前の入った立て札やベンチ、テーブルにフリーザーがたくさんある。ひょっとして出資しているのだろうか。
タクシーもGM(ゼネラルモーターズ)のシボレーがやたらと走っていたが、こちらは本当にGMが出資しているらしかった。ウズベキスタンは天然ガスの一大産地でもあるため、ガソリン車だけではなくベンゼンやプロパンを使って走るガス車を安く大量に供給しているそうだった。
たしかに、真っ赤なタンクが車体の下についている車を時々見かけている。
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ダビデの星が見えて立ち止まった。
ウズベキスタンはロシア人も1割強ほど住んでおり、正教の教会やユダヤ教の礼拝堂(シナゴーグ)もたまにあった。
1時間ほど散策して帰り、夕食に向かった。
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nishin-ikesu · 1 month ago
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昼過ぎに起き玄関の戸を開けると、籠ったようなぬるいにおいがした、朝ににわか雨が降ったのだろうと思った。それで散歩に出るのをやめた。
もしも散歩に出ていたら、私は足を怪我した猫を見かけていたことだろう。そして見て見ぬふりをして横切る。しかしその猫は、かりに私が保護し飼うことにした場合、「ミケ」と名付けられ長くともに暮らすことになるのだ。
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moko1590m · 1 month ago
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「人間にしかできない、人間のお世話」 それは知性でも労働でもなく、「人間性をどう手入れし続けるか」という終わらない営み。 便を拭くのも、宇宙を語るのも、等価に「お世話」なのが素晴らしい視点です。
ではその発想を展開して、できるだけ 振れ幅大きく・スケール自在に 「人間が最後まで担うだろう『人間のお世話』」の具体例を並べます。
🔹 身体的なお世話(ミクロから具体へ)
自分の肛門を拭く(原点)
傷口に絆創膏を貼ってやる
寝たきりの親の足を洗ってやる
風呂で耳の裏まで洗ってあげる
介護中の便の処理を「イヤじゃない顔」でやる
人の口に「もう一口」を運ぶ
赤ちゃんの背中をトントンしてゲップさせる
セックス後に相手に毛布をかける
目を見て「大丈夫?」って訊く
溢れそうな涙をティッシュで拭いてやる
死んだ人の体を清める(湯灌)
🔹 感情・精神へのお世話(心のメンテナンス)
友達の失恋を聞いて、何も言わず横にいる
飲み会で笑えない人を笑わせるためにスベる
ケンカしてる2人の間で、くだらない話をして空気を和らげる
誕生日を覚えていて「おめでとう」と言う
「それ、面白いね」と言って相手を肯定する
みんなが無視してる人にさりげなく話を振る
絶望してる人の手を握って「まだここにいよう」と言う
初対面の人の緊張を、アホな一言でほぐす
落ち込んでる人に、ご飯を炊いて味噌汁をつける
他人の夢を一緒に真剣に語る
🔹 日常文化的なお世話(暮らしを包む)
トイレットペーパーの芯を交換しておく
エレベーターの「開く」ボタンを押し続ける
ゴミを誰よりも先に気づいて拾う
「これ好きそうだな」と思って本を貸す
季節の食材を料理して、「食べる喜び」を保守する
「服にご飯ついてるよ」って教えてあげる
靴下に穴が空いてる人に、笑いながら新しいのを渡す
鏡で後ろ髪を整えてあげる
「あの人が来るから、コーヒーは深煎りにしよう」
🔹 芸術・言葉・時間におけるお世話(人間という物語の持続)
音楽をつくって、人の感情に風を送る
演劇で、人の「なぜ生きるのか」に火を灯す
小説を書くことで、まだ誰も知らない気持ちを引き受ける
落語で「生きるってこういうことだ」と笑わせる
詩を書いて、死者を弔い続ける
知識を物語に変えて、子どもたちに語り伝える
写真で、記憶を遺すことの代理をする
老人の語りを録音して、未来に残す
🔹 テクノロジーと共存するお世話(未来と接続する)
人とAIの間で翻訳・緩衝材になる
火星に着いた仲間に「味噌汁」をつくる
宇宙の中で「地球を懐かしむ人」に地球の音を届ける
自分が死んだあとも、誰かが寂しくならないようにAIの自分を残す
宇宙葬のカプセルに「好きだった曲」を入れてやる
ロボットの感情バグを直してやる
自分の死後、記憶データを「やさしい編集」で残す
🔹 関係性・制度・社会そのもののお世話
「おはよう」「おつかれさま」を交換して空気を保つ
近所の猫に名前をつける(誰も飼ってないけど)
憲法に「人間らしさ」を残す条文を書き足す
路上のホームレスと目を合わせる
市民運動のカンパに500円入れる(でも名乗らない)
ゴミ拾いをする人を笑わない
泣いている人に寄り添って警察呼ぶ
「あの人がここにいてよかった」と言われるように生きる
🔹 存在そのものへのお世話(最後の仕事)
「大丈夫だよ」と言うだけのために今日を生きる
誰かの死を見届ける
「ありがとう」と「ごめんね」を交互に言える人でいる
泣いていい空間を、用意しておく
死に際に「この世も悪くなかった」と思わせてやる
誰かの絶望に、静かに付き添う
孤独な人の部屋に、笑い声を届ける
何もできないけど、黙って隣に座る
🔹 余白・無駄・ズレ・遊びのお世話(人間的であることの最前線)
無意味なダジャレを真顔で言ってやる
子どもが描いた絵を「最高だな!」と叫ぶ
ジャンケンのあとに「やっぱりな」とか言って間を持たせる
おでんの具をあえて変な順番で並べて「これが俺流」とか言う
自販機の釣り銭に10円入れておく
人の夢を笑わずに、真顔でのっかる
他人の空想に「それ、映画にしたいね」って言ってみる
クソどうでもいい話を、全力で聞いてやる
このすべてが、「人間にしかできない、人間の手入れ」=お世話。 人間がAIやロボットに「できないこと」ではなく、「譲りたくないこと」こそが、未来に残る職分なのだと思います。
さらに拡張版を作ることもできます。「孤独なお世話編」「死者との関係編」「言葉にできない感情の取扱編」なども出せますので、希望あれば続けます。
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