#冬のボーナス増額
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トレンドまとめ #0034

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国家公務員 冬のボーナス増額
2023年12月15日 2023年の国家公務員の冬のボーナスは、平均で約67万4000円余で、2年連続の増加となりました[2]。 一方、2022年の夏のボーナスは、国家公務員の平均支給額は約58万4800円で、前年比11.5%減少しています[3]。 公務員のボーナスは、法律や人事院勧告によって支給時期や金額が定められており、支給日は夏季が6月30日、冬季が12月10日となっています[1]。 December 15, 2023 The average winter bonus for national civil servants in 2023 was approximately 674,000 yen, an increase for the second consecutive year [2]. On the other hand, the average summer bonus for national civil servants in 2022 is approximately 584,800 yen, a decrease of 11.5% from the previous year.[3] The timing and amount of bonuses for civil servants are determined by law and recommendations from the National Personnel Authority, and the payment dates are June 30th in the summer and December 10th in the winter.[1] Citations: [1] https://mynavi-agent.jp/dainishinsotsu/canvas/2022/01/post-643.html [2] https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231208/k10014281801000.html [3] https://allabout.co.jp/gm/gc/495461/ [4] https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20231208/1000099922.html [5] https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA07A0M0X01C23A2000000/
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ここ30年、日本の賃金が上がらないのも、ひいてはボーナスが増えないのも、社員を“コスト”扱いした企業経営の結果です」
上場企業の今冬ボーナス平均額は“80万円超”…広がる格差に悲鳴。ボーナスが上がらない「日本独特の要因」(週刊SPA!) - Yahoo!ニュース
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2023年の日記
2023.7.19
久々に日記を書く。次いつ書くことになるかわからないからひとまず最近あったことを羅列していこうかな。前回の日記は猫の病気の話をしているから、そのせいでなんでもない日記を書きづらくなってしまったのだろう。
◯アイドリッシュセブン 最近ずっとこれ。(人)からすすめられ、ちょうど映画もやっているのでストーリーを読み始めた。現在4章5話、4章はみんなが泣くから話の進みが遅いと聞いている。冷たい感想。わたしはボイスを最後まで聞かないからわりと早く読めるかもしれない。 もともとキャラクターアイドルという、現実世界の人間にサービスする設定を背負わされた虚構の存在にかなり強い思い入れがある。アニメキャラクターを好きだと少なからず二次創作やファンアートを目にする機会があり、キャラクターの生活、性格やセクシュアリティまでも事細かく読者好みに調理され、暴かれるさまに触れざるをえない。そうした現代の文化があるなか、アニメキャラクターでありかつアイドルであるかれらは、その身に本人の意志という本人に抗うことのできない設定を縫いつけられ、わたしたちに存在までも差し出す。
世界で一番 永遠に近い 青い青い 空の果ての太陽 僕らはひとときに過ぎない存在 でも 輝く星のように うねりは想像を超えて 時代と思いを 繋げてく 此処にあった眩しさは希望 春夏秋冬 翳らぬ太陽 僕らはひとときを駆け抜けるだろう あらゆる屈託を 壊して創造をしたい 明日と君を 連れながら それが出会った意味になるように
IDOLiSH7 TRIGGER Re:vale ZOOL『Pieces of The World』
物語のおわりはキャラクターアイドルの死を意味しない。キャラクターアイドルに明確な終わりはなく、別れを告げるのはほとんどの場合観客である。 それでも愛したキャラクターと生きるひとときに、彼らと触れ合った観客は虚構から届く力で現実の明日を迎えることがある。背中を押される瞬間がひとつでもあるなら、きっと出会った意味になる。そうなるようにと、いつか記憶の間隙のふかふかのベッドのうえ、大切にリボンを掛けてしまい込まれるキャラクターアイドルらが観客=わたしたちに願っている。 映画が終わり会場が明るくなったあと、隣の席の観客が「今日が終わっちゃった〜」と言い立ち上がっていた。今日が終わればたいていの場合は明日が来て、その境界をキャラクターが成していることが歌詞の通りで、とても素敵な光景だった。
◯ピアノ買った! 今まで��っていた電子キーボードが壊れてしまったので、電子ピアノを買った。購入じたいキーボードの壊れる前からずっと悩んでいたのだけど、しいたけ占いで7.8月の牡羊座はなにごとも成すが吉であること、キーボードが壊れてしまったこと、ボーナスが入ったこと、顔が変わったこと(後述)をきっかけに気分が上向きになり、7月の半ばには購入を決意していた。 7月17日に近くの家電店へ行く。とても暑かった。関西なまりのまつげのあがった店員にとても暑い中来て偉いです、と褒められ、いい気になった。 電子ピアノを購入するに当たり、こだわる箇所はいくつかあるようだけれど、すすめられるまま比較的安価でひとまず88鍵あり、256音出せるものを購入。弾きたい曲は小瀬村晶の曲ばかりなので、そんなに同時に音を鳴らすことはなさそう。スピーカーが4つ付いているのはたのしいかもしれない。 色は白。茶色と迷い、直前になって白に変えてもらう。部屋が明るくなると思います、おすすめです、と畳み掛けられる。 届くのは来週の火曜日で、火曜日は出社しているので帰宅したらピアノがあるということ。とっても楽しみ。
良いキリなので、今弾ける数少ない曲をリストアップしておく。 ・ligth dance/小瀬村晶 ・dear gogh/小瀬村晶 ・the eighth day/小瀬村晶 ・odoriko/hideyuki hasimoto ・soffia la notte/fabrizio paterlini ・skye/lambert
楽譜が読めないので曲を覚えたあとは暗譜になってしまう。今後はなるべく楽譜を印刷したり、覚えたあとも手元に残しておく必要がある。
◯手術 眼瞼下垂の手術をした。仕事をするようになってから長時間目を開けるのが辛くなってきたことと、改めて自分の一重を見て、ずっと顔に悩んでいた頃の記憶が蘇ったことがきっかけだった。結果として保険適応手術のため総額5万もかかっていないだろう。それまでいくつか美容整形のカウンセリングに行ったけれど、金額に怖気づいて諦めていた。今回手術できたことも、金額のことが大きい。以下時系列で振り返り。 初回に担当医から眼瞼下垂の保険適応内の症状だと診断を受ける。このさい美容に関して期待していることがあっても多くは受け入れられませんと伝えられる。ざっくりしたシミュレーションをし、ここまでしか(二重幅を)広げられないよと言われ、顔を変えたくないので幅はもっと少なくて良いと伝え驚かれる。6月に手術の予約をし、血液検査をして帰宅。 6月の手術が仕事で難しくなり延期。七夕の日に手術が変更になる。運命だ!と思う。 7月、ちょうど夏季休暇を取得できたので、6月の予定より多く休むことができた。麻酔が痛いこと、目の奥がじんわり痛んだ感覚があり恐怖したこと、笑気麻酔を楽しみにしていたけれどなかったこと、アシタカせっ記が流れていたことなどを覚えている。術前は今後の人生について考えかなり不安だったけれど、術中は恐怖一色で生きて帰ることしか考えられなかった。帰りは目の中に入れる軟膏が眼球に広がり、サングラスもあいまって視界がままならなかった。 翌日テープを外してもらい、顔変わっちゃったけど大丈夫?と担当医に言われる。腫れは想定内だったのでショックをうけることはなかったけれど、鏡をみて二重の自分に思わず笑みがこぼれ、その顔がほんとうに嬉しそうだったので泣きかけてしまった。とっくに諦めていたと思ったけれど、わたしって顔が可愛くなるとまだうれしいんだという気づきと、切なさがあった。診察室でも自撮りをしていた。 学生の頃長時間鏡を見てアイプチに苦戦し、その様子や出来栄えを二重の妹に日記で”水沢アリー”と揶揄されていたこと。20歳の頃まで自分の顔が嫌いで、このような顔にうまれた自分が幸福なことが許せない、申し訳ない、という過激さで熱烈に自分を嫌悪していたこと。そうしたことを振り返りながら、高校生の時好きだったpasspoのGrowing upを聞いていたら電車の中で泣いてしまった。増井みおちゃんも二重で、可愛くてだいすきだった。 わたしはこれ以上自分の顔を変えることはないだろう。その線引がもう自分にはある。見栄え以上に価値があるものを信じられるようになり、そのうえで今回のような選択ができたことはひじょうにうれしい。勇気がある。自分のことだいすきになる。こんなふうに自分に納得する日が来ると思わなかった。手術するタイミングが今で良かった。人生の伏線回収をしているようで、わたしを生きていて良かったと思った。 2周間ほど経ち、腫れはかなり引いているが顔は変わったままだ。左右差がちょっとあり、部類としてはハム目というのだろう。担当医からも恐らく変わったと言われるが、まつげの生え際がかわいいのでよしとしている。朝むくみで目が開かないこともない。ただ、前の顔の写真ももっとたくさん取っておけば良かった。社会的にも実用的にも不便だったけれど、一重の顔もさいきんは気に入っていた。
◯残業 大人の事情で6時間残業してくださいと言われ、2日で4時間残業している。それまでずっと残業をしていなかったので、つらい。仕事が20時に終わり、いつも家にいる時間に家からとおいコンクリートの坂を下っているときの虚しさをもう味わいたくない。残業はあと2.5時間残っている。すでに虚しい。
2023.7.24
クーラーの真下で日記を書いている。解約方法を調べて今月中に解約しようとカートの中を最小限にしていたBASE BREADが届いてしまった。今月はおにぎりを作らなくて済むものの、電子ピアノを買ったので一銭もクレジットカードから引き落としたくなかった。もっと早くに解約しておけばよかった。
明日、電子ピアノが届く。業者に半円状に折れている家の階段を相談したところ、解体して運ぶため人間が通るぶんに問題が無ければ設置できるとのこと。在宅勤務の日でなくてよかった。 電子ピアノを購入する際、UNEXTとDisney+に申し込むと3000円引きされると営業され、時間をみて断ったのだった。のちのち3000円だって大切なお金だと後悔していたのだけれど、今日届いたパンを見るに契約しないのが正解だった。 在宅勤務なので、微弱な風を浴びながら仕事をしている。途中野上弥生子『迷路(上)』を読む。『知と愛』も早く読み終えたい。日記とかも書いてる。
昨日は父と口論になり、そのあと母にフォローされた。父はもともと雑談がとても下手だったけれど、そのことを忘れていた。雑談のうち少しが情報伝達、ほとんどが相手への所謂イジリで、この本人にとって陽気なイジリがただの嫌味なことは良く知っていた。口論の内容はピアノが階段を通るのかという話で、幅141㎝のことを伝えたら、「そんなものは扉を通るわけがない」からはじまり、結局彼の言う幅とは奥行きを指していて、「細かい言葉のことはわからないけど、その幅のことを言われてもどうしようもないってわからないかなあ」と続いた。 そもそも父は何かにつけて着眼点の提示をするものの基準の相談までは受け付けないので、購入している以上何を話しても無駄なのに頭に来て口論になった。25歳なのにばかみたい。最終的に「そうですね、そんなにたくさん調べたら大丈夫なんじゃないですか。沢山準備して偉いですねえ。知らないけど」「あらどうも。知らないのに相談に乗ってくれてどうもありがとう」でおしまい。小説になるくらいばかげている。
「そうですか、はいはいはい、いつも親のせいですか」 父はハンドルを切りながら言った。母が悲鳴まじりにやめてと言った。「黙りなよ」かんこも言った。「自分が何言ってるかわかってんの。どういうことなのかわかってんの今」 「はい、わかってますけども」父は丁寧語をつかった。何かが父の中で切り替わり、とまらなくなっているのがわかった。
宇佐見りん『くるまの娘』119P
そういえばくるまの娘でも父親が��語を使って怒りながら、それをごまかすために、言葉と距離を取るために敬語を使っていた。父もそうして、私もそれに倣った。いまふりかえると、これは恐ろしいことだった。 その日母とショッピングに行き、彼女は帰りの車のなかで、この父の言動に随分苦しめられたのだと思い出話のように話した。昼間父の嫌味を思い出しては悔しさに泣き、自殺を考えていた、もうおかしくなっていたんだと言った。聞くとその時期は母の過干渉が最もひどく、わたしのトラウマにもなっている時期と重なり、こんな何でもない日に謎がとけなくてもよいだろうに、すべてが繋がってしまった。 当時の母は小学校まで車で迎えに来て、勉強するときは私の背中にぴったり張り付いて、時間割を作ってストップウォッチで時間を管理した。息抜きにそれしかすることができず指先をいじって遊んでいるとすぐに注意され、うるさいなあと思っていると「睨んだ、睨んだ」とヒステリックに激怒した。たびたび「どうしよう、いらいらしてきちゃった、どうしよう」と叫んで寝室に籠り、壁を殴る音が続いた。数年前まで楽しそうに開いていた志望校一覧の雑誌もあるとき彼女が破いて捨てた。自殺すると言って風呂場の鍵を掛け、無理矢理鍵を開けると死なないから開けないでと言って泣いた。 わたしの成績が上がることで母の教育の正しさが証明され、遠回しに父への復讐になると考えていたのか、もしくは頭の中に勝手に浮かぶ(というのは昨日の母の言葉の引用)父の言葉から身を守るために教育で視界を狭めていたのかもしれない。全ては憶測だけれど、できごとだけを羅列してもいい迷惑だ。苦しかった。 ただすべては母の無償の愛で、受け入れられないわたしが異常で、異常な娘で申し訳ないと思っていたところに、当時とうにおかしくなっていた母の話を聞いて、ほっとした。
わたしはわたしのことをくるまの娘だと思う瞬間があり、それほどではないと思う瞬間もあり、またその傾向を自覚しているうちは大丈夫と金銭的な依存や癒着を侮っている。 けれどいまのところ自分には、癒着した関係から引き剥がされる痛みを恐れる人々に共感することを許さないでいる。
2023.08.07
勤務先の空調の故障のため在宅勤務が続いている。とくに大きなトラブルも無いためずっと在宅勤務がいい。
中学生の頃からどこにも提出する気の無い小説を自分しか見ることのできないサイトで細々と連載していて、昨日サイトのサービスが終了したら記録がなくなってしまう!と思いつきPCのテキストにコピーし始めている。サイトも時期によってつくり直したりして3つほどあり先は長い。なくなったら悲しいけどかなり面倒。 小説を書き始めたのは中学生2~3年くらいからで、授業中にプロットと脈��のないセリフをブロック積みみたいに羅列して、休みの日はその点同士を繋げるために一日中小説を書いていた。(適当なゲーム音楽を作業BGMにすることを習慣にしたのもこの時期だった、それが今の音楽の好みに引き継がれていると思うと感慨深い。)思えば中学生の頃は体育や部活のたびに、「この時間があれば小説を書けるのに……」と思っていた。そんなに小説を書きたかった記憶ばかりがあるのに、数えると当時作った長編は2作、8万字と5万字しかなかった。この時期が一番熱意にあふれていたはずなのに。 そういえば高校生の頃は書いていない。この時期は受験勉強で要約の機会が多く、俯瞰し練り上げるという欲求が満たされていたのかもしれない。当時の時期に更新された3000~10000字の短編はいくつかみられるけれど、時間をかけた記憶はない。 大学生以降は書きたいシーンより文体を重要視しており、在学中の作品は合わせると40万字あった。読み直すたびに形を整えるのと、プロットに興味がなくなったぶんあまりよく考えずに音の響きで文章を作っていくため字数が増えたみたい。小説を書くにあたり下書きは余分に書き、主張を含めた半分を削れという作家術を聞いたことがある。きっと書いた言葉の多くは冗長だろうけれど、私以外は誰も読まないし、私はすべて読むので関係ない。ただこのころからストーリーの組み立てを放棄したために、書いたものが小説的傾向を失ってしまったことは残念に思う。 社会人以降は在宅勤務のたびに書くことはあれど、小説から離れて散文を書いてみたり、詩の形にしてみたり、こうして日記を書いてみたりエネルギーが分散している。そもそも在宅勤務でない日の出退勤がひじょうにつかれるため元気が余らない。今は4万字/1万字みたい。格納しやすくたすかった。 小説を書く(今は「書く」より、「文字を打つ」という感覚が近い)のは文章を作ることが好きという理由のみで、人間にも関係にも構造にも興味はない。これはじっさい、音楽(リズム/旋律)が好きなだけなのだろう。 ただ自分の書いた文章が時間をかけて遠ざかってゆくのが好きだし、親しみ深くくたくたの毛布のように触っていると心地いい。そのぶんひっかかりにも気づきやすく、なおして読み通すと、ただ作るより満足する。たまにフォルダのどこかから完成し読まなくなった文章が見つかると、推敲だけでこの文章はここまで遠くへいったのだと驚く。 最近「だれに見せることなくモチベーションを保って創作を続けられる人はすごい」という意見を目にしたが、私はまったく逆で、ひとに見られることによって書く気が失せてしまう。ひとの目に触れたところから自分の世界に穴が開き、その穴から書くべきことがどんどん流れ出て失われていく感覚がする。そのうえ、おそらく書くことへの興味が失われることを自分に簡単に許すだろう。 それほど私にとって文章を書くことは必要と不要の境のにある閉じられた行為で、作業場に穴が開く程度で興味は薄らぐしぽっきり諦められる。
書いたものについて、年齢に従いテーマが摩擦から摩擦への欲望へと変化していったのも興味深かった。例えば中学生の時の作品は「別の星で生まれた生前の記憶があるせいでいま同じ星を生きる文化に馴染めない」という摩擦そのものを担う存在がいたけれど、大学生以降のお話は「人間の身長ひとり分宙に浮いているひとはだれともぶつからない」と摩擦の側から拒まれていた。そのあとは無力感がいちおしで、「海のきれはしがひとを飲む姿に(敗北を感じ)生きることを諦める獅子」が出てくる。かわいい。 こういうことを読み比べられるので、記録がひとところに長くあって良かった。
2023.12.18
3時に1度目が覚めもう眠れないかもしれないと途中で読むのをやめていた『うたかたの日々』を読んだりしたが、最初の方は読んだことがあったのでだれた。スケート行くところくらいまでは読んでいた気がする。
クリスマスということで魔法使いの約束のピックアップストーリーが3つ解放されているので読みたいけれど読めるだろうか。最近のイベストも読んでいないのにクリスマスイベントもはじまりいつものことだが全然まにあわない。
『詩人の訪れ』の描写は詩的だがひじょうに現実的で、眼の前のものを感じたまま正確に書こうという気概が感じられ(土地を楽園としての描写と読みとった)、この2つを両立させるのはすごい。詩的という点では満足だが(とくに最後の集落から遠ざかり、音と光のとおのく場面の描写は今年一番見事だった)、もっと読み手が理解できない抽象的な文章がすきなのであとすこしなのにこちらもだれてしまう。『存在証明』のとおり迂回しない描写、あるものをあるように書く点につよいこだわりがあるようなので、しかもたしか抽象のことをこき下ろしていたのでもう根本的に好みとずれてきてしまっているけれどあと少しだから今月中には読み終えるとおもう。キニャールの『死に至る思惟』もずいぶんながいことよんでいたが、『詩人の訪れ』もおなじくらい鞄に入れ続けていたきがする。
プリキュア展に向け3日間でデリシャスパーティプリキュアをみおえる。デリシャスパーティプリキュアは敵が「お腹いっぱい」になると敵意を失い「ごちそうさまでした」と戦いが終わるのだけど、その文脈で終盤最後の敵が動機として師匠の愛に飢え涙を流すさまに思わず泣いてしまった。次はトロピカルージュプリキュア。
2023.12.23
病院で血液検査の結果をもらう。膵臓の値だけちょっと悪く、念の為次の検査をするらしい。待合室では宙船のオルゴールverがかかっていた。
「きみを私の弟子に加えることになるとは思えない」 長い沈黙のあと、青年の顔がわなわなと震えた。そして突然、しゃがれ声で叫んだ。 「せめて、そのわけを言ってください!」 「君はたしかに音楽を演奏する。たが音楽家ではない」
パスカル・キニャール『世界のすべての朝は』
プリキュアの1番くじをやりにローソンへ行ったが、店になにもなく、かなり勇気を出して1番くじのことを聞くと「午前で終わりました」と言われ、へなへなになった。欲しかったキーホルダーはばんばんくじを回され、ばんばんメルカリに出店されていた。やるせない。
2023.12.27
rta in japan が始まり観る。本当はここまでにトロピカルージュプリキュアを観終えたかったけど無理だった。
『世界のすべての朝は』読み終える。本棚をうろうろ見てたら『文学概論』とか『メランコリーの水脈』がとか出てきたので、ロンギノス『崇高について』と併読してもいいかもしれない。ちょっと説明的すぎるから『魂の不滅なる白い砂漠』と重松清のなんらかを息抜きにするかも。
「ところで何を求めているのかな、音楽に?」 「悔恨と涙です」 すると小屋の戸がすべて開かれた。サント・コロンブはよろよろと立ち上がり、入ってきたマレに丁重に挨拶した。まずは沈黙が流れた。サント・コロンブは椅子に腰掛け、マレに言った。 「おかけなさい!」 (中略) 「むずかしいものだよ。音楽はまず、言葉では語れぬものを語るためにある。その意味でまったく人の業ではない。ところできみは、それが王のためにあるのではないということは悟ったのかね?」 (中略) 「もうわかりません。先生。死者に残しておくべき一杯の水とか……」 「惜しい」 「言葉から見放された人々のための小さな水桶。子供たちの霊のために。靴屋の槌音のために。幼年期よりもさらにさかのぼるあのころのために。息をしてい��かったころ。光もなかったころ」
パスカル・キニャール『世界のすべての朝は』
「あのひとは靴屋になりたくなかっただけなんだ」 彼女はこの言葉を何度も繰り返した。
パスカル・キニャール『世界のすべての朝は』
このあとマドレーヌは自殺する。
2023/12/28
なんとか仕事を納める。 電車の行き帰りで『ボルヘス エッセイ集』を読む。最後の挨拶をしましょうと言った上司はけっきょく別作業のため会えず、ひとりで仕事をしたがとくにおだやかというわけでもなかった。 仕事終わりにARCHIVESで安くなっていた可愛い服を大量に買い込み、さいごに現代詩手帖1月号(買うつもりなかった……)を買って帰る。現代詩手帖を買いながら左川ちか全集を渋っているのはフェイクとおもうから積読さくっと読んでさくっと買うだろう。 ��ほやくはまた大量にイベストをピックアップしていて、ひとまず解放済みのパラロイの最終話だけ読んだらやっぱり泣いてしまった。オートマタとの世界を通しなまの人間のめざすもの、そのありかたを提示した物語の逆説的な構図、なまの人間がするはじめての生を肯定する自由としての「嫌。」などを考えたが結局まとまらず寝てしまった(例により、次の日に日記を書いている)。 生きて、生きつづけることに比べたら労働なんてよっぽど虚構だ。
「あああやっぱりダメだ。父さん母さん、先立つ不幸をお許しください」 てんしもかわ「命を粗末にしちゃダメ〜〜〜ッ!」 「てんしもかわちゃん!」 てんしもかわ「あなたが死ぬと因果律が狂うの!」 「う〜む 人権が消し飛び人生だけが取り残された気分だ」 てんしもかわ「キモいこと言ってんじゃないの!さあ美しいものを想起するわよ!いい?人生に対抗するの!」 「でも泡沫の夢じゃないか」 てんしもかわ「関係ないわ!アウフヘーベンよ!」 「アウフヘーベンか!」 「そう!関係ないでやんすよ」 「カンケイ ナイヨ」 「ワンワンワオーン!」 「「おれたちもいるぜ!」」 「「みんな……来てくれたのかッッ!」」 よし歌おう「「歌うんだ!」」「歌って!」 みんなで力を合わせて さんのーがーはい たとえば映画 たとえば漫画 たとえば星座 たとえば瞬間 たとえば永遠 たとえば憂鬱 たとえば成長 たとえば青春 たとえば恋愛 たとえば官能 たとえば交感 たとえば喪失 たとえば過去 たとえば未来 たとえば現在 たとえば音楽
挫・人間『ソモサン・セッパ』
2023/12/29
あなたたちが一度経験したからって、知った顔をしないでよ。僕の世界に足跡をつけた振りをしないで。
魔法使いの約束『パラドックスロイド』
ボルヘスエッセイ集読み終える。rta in japan で『風のクロノア2 アンコール』を見る。走者がrtaもイラストを描くことと同じように愛情表現の一部だと話していたのが印象深い。ほんとうはポポロクロイスを観る予定だったけれど翌日から祖母の家にいかなくてはならないから諦めて寝た。(例により……)
寝る前に魔法使いの約束『夕陽笑む温室のラプソディ~東の国&中央の国~』を読む。別れた数々との再会がほんとうにあったらいい。
2023/12/30
祖母の家につき画家の図録がたくさんあるのでとりあえず読む。
だから彼の人柄については、(中略)「非常に誠実で単純で、分別ある人になろうとできるだけのことをやっているが、不幸にして生まれつきロマン主義の殻をくっつけている」(ボードレール)
現代美術全集1 マネ
ボードレールってマネのこと褒めたり慰めたりいいひとだなと読んでいたら、マネが最もつらい時期に亡くなってしまった。その後マネは10歳年下のマルラメと友人になる。
マネは冒険を恐れた.《ル·ボン·ボック》の成功がサロンにおける輝かしい未来を幻想させたのであろう.しかしマネが彼らと同調し得なかったのは、単に臆病で名誉欲にとりつかれたためではない.(中略)彼の言葉に従えば、人が自分の才能をはっきりみさだめるべきサロンという「真の戦場」で「自分自身を立てたり倒したりする」方を好んだのである.
現代美術全集1 マネ
C·F·ラミュールもかれのうまれた土地を引き継ぐ話し言葉で小説をつくりながら、それを第三者がただしく品評するよう『ベルナール·グラッセへの手紙』で頼んでいた。根無し草の作家が、求める真なる芸術と社会との径庭を自覚するさい、それを認識したいという欲望は切実だろう。
2023/12/31
2023年まとめ
■月ごと
1月 いろんな課の新年会でる。一週間連続でおすしたべる。 2月 記憶なし 3月 自分の詩をAIに読ませて作家分析させた。 4月 25歳になる。 5月 記憶なし 6月 現場配属。浮遊の読みがうゆうかふゆうか聞かれ、無視する。 7月 アイドリッシュセブンを読み始める。beyound the period 観る。眼瞼下垂の手術する。人生初ボーナスで電子ピアノを購入。逆転裁判済。りゅうちぇるが亡くなりショックを受ける。 8月 Switchのジョイコンが壊れ、ひたすらごめん!と謝られる。花火大会。家のベランダからも花火を見る。 9月 RTAイベントをチェックし始め、ほぼ毎日ゲーム配信を観るようになる。キングダムハーツ済。はじめて縮毛矯正。カラオケでいーあるふぁんくらぶを歌い、ハモる。ブレワイはじめる。 10月 叔母とデート2回。 11月 映画プリキュアオールスターズF2回目。美味しいカツも食べる。 12月 体調を崩し膵臓の値が悪いと知る。頑張ってソシャゲもやる。
◯よかった
■読書 『銀の炎の国』 神沢利子 『たましひの薄衣』菅原百合絵 『現代美術全集 マネ』 『詩人の訪れ 他三篇 』シャルル・フェルディナン・ラミュ 『死に出会う思惟 (パスカル・キニャール・コレクション〈最後の王国〉 9)』パスカル・キニャール 『遠きにありて、ウルは遅れるだろう』 ペ·スア 『知と愛』 ヘッセ 『ざんねんなスパイ』 一條次郎 伊坂幸太郎との対談もふくめ 『架空の犬と嘘をつく猫 』寺地 はるな 『しずかな日々』 椰月美智子 『ことり』 小川洋子 (再読) 友人に貸すために読みながら貼った付箋を剥がす体験もふくめ 『ブラームスはお好き』 サガン 『アイドリッシュセブン TRIGGER -before The Radiant Glory- (花とゆめCOMICSスペシャル)』種村有菜 『アイドリッシュセブン Re:member 1 (花とゆめCOMICSスペシャル)』種村有菜,都志見文太 『真鶴』 川上弘美 『世界のすべての朝は』パスカル・キニャール
■ゲーム
『大神』 『逆転裁判123』 『牧場物語 再会のミネラルタウン』 『ドラゴンクエスト11』 未 『ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド』 『LIVEALIVE』 『ドラゴンクエスト1』 ドラゴンクエスト2』 『ドラゴンクエスト3』
■映像 映画プリキュアオールスターズF 『劇場版アイドリッシュセブンLIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』<DAY1>・<DAY2> デリシャスパーティ♡プリキュア アイドリッシュセブン ひろがるスカイ!プリキュア
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祖母の家Wi-Fiないのでほぼ何もできず全集読んだり友人とラインしたりするしかなくつらい。
2023年はほぼ愛のことを考えずにすんだ。
わたしよずっと盲目でいて ずっと歌を歌っていようね みくびられてもそれを忘れて わたしのうたのために
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20〜30代は成人後の大半が13年以降の株高局面で、株式投資に前向きな特徴がある。将来の社会保障への不安が高まるなかでNISAなどを活用しながら資産を積み上げている。NISA枠を使った個別株投資急増は、従来型の逆張り投資家とは異なる投資家層の広がりを示唆している。 松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストによると、同社で成長投資枠を利用している個人投資家のうち、年間の上限額に近い200万円以上をすでに使っている人は9%にとどまる。個人全体でまだ購入余地は大きい。1月に入っても新規口座開設の申請数は前年同期の2倍で「事務処理がギリギリになる」ほど忙しいという。 もっとも投資初心者を中心に海外資産への関心が強い。QUICK資産運用研究所の調査では、海外株に投資する投信の1月の流入額は19日までで7301億円と、前年同月の2.3倍だ。新NISAによって積み立て可能額が増えたことで、米国株投信や全世界株投信への資金流入に弾みが付いたとみられる。 例年1月はNISA経由の投資額が膨らみやすい。個人は冬のボーナスで購入の「原資」が潤沢にあるほか、年初に限度額いっぱいまで投資する層が存在するからだ。2月以降も高水準の投資が続くかが注目点となる。
新NISA、個別株人気トップはJT 購入総額は過去最高へ - 日本経済新聞
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「月給が賞与と比べ異様に少ない人」は要注意
山中 伸枝:ファイナンシャルプランナー(CFP®)
健康保険・厚生年金に加入している会社員は、万が一のときには意外と手厚い経済的保障を受けられる。だが、会社が密かに将来のあなたに影響があることをやっていたら……
新型コロナウイルスの収束が完全には見えない中、「もし病気になったらどうしよう」と恐怖に駆られている方からのご相談が増えています。先日、ファイナンシャルプランナーとして個人相談をしている筆者のもとに来た方は、「今加入している民間保険がコロナに対応しているのか教えてほしい」とのご要望でした。
筆者は、金融商品や保険商品の販売はできませんが、「保有している金融商品のセカンドオピニオンを聞きたい」「加入している保険が自分に合っているのか教えてほしい」といったご要望は少なくありません。今回のお客様は会社員とのこと���ので、まず「健康保険から給付される傷病手当金が、コロナの感染拡大を受け、より給付が受けやすくなった」というお話をしました。傷病手当金は、病気やケガで3日働けない状態が続くと、4日目から最大1年半、給与の約3分の2の給付が受けられる仕組みです。
もともと、この傷病手当金は、自宅療養でも医師の診断があれば適用されていました。しかしコロナ感染では、医療機関の受診がかなわないこともあり、その場合も傷病手当金の対象とする、あるいは自覚症状がなくても検査で陽性とされた場合は対象とするなど、対応が拡大されました。
ボーナスは高額なのに毎月の給与額が少なすぎる会社員
日本の健康保険制度は優秀で、医療費そのものは3割負担、また高額療養費制度もあるので、医療費の自己負担は抑えられています。さらに今回のような指定感染症の場合の医療費は全額公費で賄われます。したがって、民間保険が必要かどうかは、公の保障で不足するかどうかの見極めがまず大事です。
具体的な傷病手当金の額は「ねんきん定期便」を用いて計算することが可能です。傷病手当金の額は「標準報酬日額の3分の2」と定められており、それはねんきん定期便に記載されている「標準報酬月額」を30で割った金額です。標準報酬月額とは、4月・5月・6月の支払い給与総額を平均化して等級に当てはめたもので、この金額を基に健康保険、厚生年金の保険料が決定されます。
筆者は「一緒に金額を確認しましょう」と言って、今回のお客様のねんきん定期便を見てみました。すると、とても違和感を覚えました。毎月の給与額が異常に低く、賞与のウエイトが大きすぎるのです。そこで「毎月振り込まれる給与額はいくらですか」とお客様に聞くと、ねんきん定期便に記載されている標準報酬月額とはかけ離れた金額です。ここまで聞いたところで、筆者は推測がつきました。お客様は、横行している「社会保険料削減ビジネス」の被害者なのではないか……。
会社員の場合、社会保険料は給与の約15%にも相当しますので、結構な負担です。保険料は「労使折半」ですから、会社側の負担も社員と同様になりますが、「できれば払いたくない」と考える経営者もいます。ここに目を付けたのが「社会保険料削減ビジネス」です。
社会保険料は、標準報酬月額に対して等級ごとの保険料率が掛けられます。等級は健康保険料、厚生年金保険料それぞれに上限があり、一定の金額以上になると社会保険料は上がりません。賞与も同様で、保険料の対象となる金額に上限が設けられています。例えば、給与50万円で年収600万円だとすると、年間で負担する健康保険と厚生年金の保険料は合計89万8800円です。会社も同額の負担です(40歳以上、東京都の協会けんぽの場合。雇用保険の負担率は低いので、ここでは考慮しません)。
では、同じ年収600万円でも、給与10万円で、夏・冬のボーナス240万円ずつとすれば、どうなるでしょうか? 労使それぞれが年間で負担する保険料は年間56万8105円になります。年収は同じ���すが、支払うべき社会保険料がなんと労使ともに33万円以上も安くできるのです。
保険料の「上限」を意識した巧妙なトリック
こんなトリックができるのは、賞与にかかる社会保険料に上限が設けられているからです。健康保険は年間573万円、厚生年金は月間150万円が上限ですから、今回のお客様のケースでは240万円の賞与に対する厚生年金保険料は150万円でいいことになり、その分社会保険料を減らせるのです。
実際、このお客様は、年間の賞与が12カ月に分割され、毎月の給与と一緒に振り込まれていました。銀行口座から給与の引き出しを行っていた奥様は、「なぜ会社からの振り込みが2つに分かれるのか」と不思議に思ったものの、そういうものなのだろうとご自身を納得させていたのだそうです。
筆者はお客様に対し、「年収600万でも、給与額は50万円ではなく10万円で、差額は賞与として支払われている」と伝えました。したがって、万が一、コロナに感染した場合の傷病手当金は、お客様が自覚していた「給与50万円を基にした1日あたり1万1000円」ではなく、「10万円を基にした2000円となっている」と話しました。
開いた口がふさがらないといった表情のお客様に「給与体系が変更になったなど、会社から説明がありませんでしたか」と聞くと、「こうすると社会保険料が減って手取りが増えるからいいぞ、と書類に印鑑を押した記憶があります」と。
そのとおり、社会保険料の支払いが減るのですから、手取りは増えます。しかし社会保険料というのは、国民全体で万一に備える「保険」なのですから、支払いが少ない人には給付も少なくなります。毎月の給与額に比例する給付は傷病手当金だけではありません。出産手当金、育児休業手当、失業手当、将来の老齢厚生年金や遺族厚生年金、障害厚生年金などにも影響があります。
今回のような極端な給与体系の変更は、労働者にとっては不利益変更になるので、決して許されることではありません。しかし「手取りが増えるから」と会社から提案され、労働者が理解しないうちに労使合意がとられた形になり、万が一のセーフティーネットが侵害されるというケースは少なくないようです。
経営者のほうも、「社会保険料削減」という言葉に踊らされているのか、それによる社員への給付減少をよく理解せずにやっていることもあります。適切な社会保険料を支払うことの大切さはわかってはいても、社会保険料削減を提案する人たちの言葉はとても巧みなのでしょう。
目先の保険料負担を嫌うと、有事に痛手を被る
似たようなケースで、「給与額を極端に落とし、差額を業務委託費として受け取っている」という方もいました。これはもっと深刻です。なぜならば、前述のように賞与と合わせた年収に変動がなければ納税額は同じなのですが、業務委託費だと給与所得控除(会社員に認められたみなし経費)が使えないため、税金が高くなってしまうことが起こりうるからです。またその分は源泉徴収票の「年収」欄には記載されません。それがゆえに「住宅ローンが組めなかった」という方もいました。
万が一の保障のありがたみは、平時は実感しづらいかもしれません。しかし、万が一は起こりうるし、その際の経済的保障は、社会保険という仕組みに平時から参加していなければ受けられないのです。社会保険は、私たちが生活困窮しないようにと「防貧」のために設けられている制度ですから、目先の保険料負担が重いからという理由だけで、安易な判断をしてはいけないのです。
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一 はじめに 平成最後の施政方針演説を、ここに申し述べます。 本年四月三十日、天皇陛下が御退位され、皇太子殿下が翌五月一日に御即位されます。国民こぞって寿(ことほ)ぐことができるよう、万全の準備を進めてまいります。 「内平らかに外成る、地平らかに天成る」 大きな自然災害が相次いだ平成の時代。被災地の現場には必ず、天皇、皇后両陛下のお姿がありました。 阪神・淡路大震災で全焼した神戸市長田の商店街では、皇后陛下が焼け跡に献花された水仙が、復興のシンボルとして、今なお、地域の人々の記憶に刻まれています。 商店街の皆さんは、復興への強い決意と共に、震災後すぐに仮設店舗で営業を再開。全国から集まった延べ二百万人を超えるボランティアも復興の大きな力となりました。かつて水仙が置かれた場所は今、公園に生まれ変わり、子どもたちの笑顔であふれています。 東日本大震災の直後、仙台市の避難所を訪れた皇后陛下に、一人の女性が花束を手渡しました。津波によって大きな被害を受けた自宅の庭で、たくましく咲いていた水仙を手に、その女性はこう語ったそうです。 「この水仙のように、私たちも頑張ります。」 東北の被災地でも、地元の皆さんの情熱によって、復興は一歩一歩着実に進んでいます。平成は、日本人の底力と、人々の絆(きずな)がどれほどまでにパワーを持つか、そのことを示した時代でもありました。 「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」 明治、大正、昭和、平成。日本人は幾度となく大きな困難に直面した。しかし、そのたびに、大きな底力を発揮し、人々が助け合い、力を合わせることで乗り越えてきました。 急速に進む少子高齢化、激動する国際情勢。今を生きる私たちもまた、立ち向かわなければならない。私たちの子や孫の世代に、輝かしい日本を引き渡すため、共に力を合わせなければなりません。 平成の、その先の時代に向かって、日本の明日を、皆さ���、共に、切り拓いていこうではありませんか。 二 全世代型社会保障への転換 (成長と分配の好循環) この六年間、三本の矢を放ち、経済は十%以上成長しました。国・地方合わせた税収は二十八兆円増加し、来年度予算における国の税収は過去最高、六十二兆円を超えています。 そして、この成長の果実を、新三本の矢によって、子育て支援をはじめ現役世代へと大胆に振り向けてきました。 児童扶養手当の増額、給付型奨学金の創設を進める中で、ひとり親家庭の大学進学率は二十四%から四十二%に上昇し、悪化を続けてきた子どもの相対的貧困率も、初めて減少に転じ、大幅に改善しました。平成五年以来、一貫して増加していた現役世代の生活保護世帯も、政権交代後、八万世帯、減少いたしました。 五年間で五十三万人分の保育の受け皿を整備した結果、昨年、待機児童は六千人減少し、十年ぶりに二万人を下回りました。子育て世代の女性就業率は七ポイント上昇し、新たに二百万人の女性が就業しました。 成長の果実をしっかりと分配に回すことで、次なる成長につながっていく。「成長と分配の好循環」によって、アベノミクスは今なお、進化を続けています。 (教育無償化) 我が国の持続的な成長にとって最大の課題は、少子高齢化です。平成の三十年間で、出生率は一・五七から一・二六まで落ち込み、逆に、高齢化率は十%から三十%へと上昇しました。 世界で最も速いスピードで少子高齢化が進む我が国にあって、もはや、これまでの政策の延長線上では対応できない。次元の異なる政策が必要です。 子どもを産みたい、育てたい。そう願う皆さんの希望を叶(かな)えることができれば、出生率は一・八まで押し上がります。しかし、子どもたちの教育にかかる負担が、その大きな制約となってきました。 これを社会全体で分かち合うことで、子どもたちを産み、育てやすい日本へと、大きく転換していく。そのことによって、「希望出生率一・八」の実現を目指します。 十月から三歳から五歳まで全ての子どもたちの幼児教育を無償化いたします。小学校・中学校九年間の普通教育無償化以来、実に七十年ぶりの大改革であります。 待機児童ゼロの目標は、必ず実現いたします。今年度も十七万人分の保育の受け皿を整備します。保育士の皆さんの更なる処遇改善を行います。自治体の裁量を拡大するなどにより、学童保育の充実を進めます。 来年四月から、公立高校だけでなく、私立高校も実質無償化を実現します。真に必要な子どもたちの高等教育も無償化し、生活費をカバーするために十分な給付型奨学金を支給します。 家庭の経済事情にかかわらず、子どもたちの誰もが、自らの意欲と努力によって明るい未来をつかみ取ることができる。そうした社会を創り上げてこそ、アベノミクスは完成いたします。 子どもたちこそ、この国の未来そのものであります。 多くの幼い命が、今も、虐待によって奪われている現実があります。僅か五歳の女の子が、死の間際に綴(つづ)ったノートには、日本全体が大きなショックを受けました。 子どもたちの命を守るのは、私たち大人全員の責任です。 あのような悲劇を二度と繰り返してはなりません。何よりも子どもたちの命を守ることを最優先に、児童相談所の体制を抜本的に拡充し、自治体の取組を警察が全面的にバックアップすることで、児童虐待の根絶に向けて総力を挙げてまいります。 (一億総活躍) 女性比率僅か三%の建設業界に、女性たちと共に飛び込��だ中小企業があります。時短勤務の導入、託児所の設置などに積極的に取り組み、職人の三割は女性です。 彼女たちが企画した健康に優しい塗料は、家庭用の人気商品となりました。女性でも使いやすい軽量の工具は、高齢の職人たちにも好んで使われるようになりました。この企業の売上げは、三年で二倍、急成長を遂げています。 女性の視点が加わることにより、女性たちが活躍することにより、日本の景色は一変する。人口が減少する日本にあって、次なる成長の大きなエンジンです。 女性活躍推進法を改正し、このうねりを全国津々浦々の中小企業にも広げます。十分な準備期間を設け、経営者の皆さんの負担の軽減を図りながら、女性の働きやすい環境づくりに取り組む中小企業を支援してまいります。 パワハラ、セクハラの根絶に向け、社会が一丸となって取り組んでいかなければなりません。全ての事業者にパワハラ防止を義務付けます。セクハラの相談を理由とした不利益取扱いを禁止するほか、公益通報者保護に向けた取組を強化し、誰もが働きやすい職場づくりを進めてまいります。 働き方改革。いよいよ待ったなしであります。 この四月から、大企業では、三六協定でも超えてはならない、罰則付きの時間外労働規制が施行となります。企業経営者の皆さん。改革の時は来ました。準備はよろしいでしょうか。 長年続いてきた長時間労働の慣行を断ち切ることで、育児や介護など様々な事情を抱える皆さんが、その事情に応じて働くことができる。誰もがその能力を思う存分発揮できる社会に向かって、これからも、働き方改革を全力で推し進めてまいります。 障害者の皆さんにも、やりがいを感じながら、社会でその能力を発揮していただきたい。障害者雇用促進法を改正し、就労の拡大を更に進めます。 人生百年時代の到来は、大きなチャンスです。 元気で意欲ある高齢者の方々に、その経験や知恵を社会で発揮していただくことができれば、日本はまだまだ成長できる。生涯現役の社会に向かって、六十五歳まで継続雇用することとしている現行制度を見直し、七十歳まで就労機会を確保できるよう、この夏までに計画を策定し、実行に移します。 この五年間、生産年齢人口が四百五十万人減少する中にあっても、多くの女性や高齢者の皆さんが活躍することで、就業者は、逆に二百五十万人増加いたしました。女性も男性も、お年寄りも若者も、障害や難病のある方も、全ての人に活躍の機会を作ることができれば、少子高齢化も必ずや克服できる。 平成の、その先の時代に向かって、「一億総活躍社会」を、皆さん、共に、創り上げていこうではありませんか。 (全世代型社会保障) 少子高齢化、そして人生百年の時代にあって、我が国が誇る社会保障の在り方もまた大きく変わらなければならない。お年寄りだけではなく、子どもたち、子育て世代、更には、現役世代まで、広く安心を支えていく。全世代型社会保障への転換を成し遂げなければなりません。 高齢化が急速に進む中で、家族の介護に、現役世代は大きな不安を抱いています。介護のために仕事を辞めなければならない、やりがいを諦めなければならないような社会はあってはなりません。 現役世代の安心を確保するため、「介護離職ゼロ」を目指し、引き続き全力を尽くします。 二〇二〇年代初頭までに五十万人分の介護の受け皿を整備します。ロボットを活用するなど現場の負担軽減を進めるとともに、十月からリーダー級職員の方々に月額最大八万円の処遇改善を行います。 認知症対策の強化に向けて、夏までに新オレンジプランを改定します。認知症カフェを全市町村で展開するなど、認知症の御家族を持つ皆さんを、地域ぐるみで支え、その負担を軽減します。 勤労統計について、長年にわたり、不適切な調査が行われてきたことは、セーフティネットへの信頼を損なうものであり、国民の皆様にお詫び申し上げます。雇用保険、労災保険などの過少給付について、できる限り速やかに、簡便な手続で、不足分をお支払いいたします。基幹統計について緊急に点検を行いましたが、引き続き、再発防止に全力を尽くすとともに、統計の信頼回復に向け、徹底した検証を行ってまいります。 全世代型社会保障への転換とは、高齢者の皆さんへの福祉サービスを削減する、との意味では、全くありません。むしろ、高齢者の皆さんに引き続き安心してもらえることが大前提であります。 六十五歳以上の皆さんにも御負担いただいている介護保険料について、年金収入が少ない方々を対象に、十月から負担額を三分の二に軽減します。年金生活者の方々に、新たに福祉給付金を年間最大六万円支給し、所得をしっかりと確保してまいります。 こうした社会保障改革と同時に、その負担を次の世代へと先送りすることのないよう、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化目標の実現に向け、財政健全化を進めます。 少子高齢化を克服し、全世代型社会保障制度を築き上げるために、消費税率の引上げによる安定的な財源がどうしても必要です。十月からの十%への引上げについて、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。 八%への引上げ時の反省の上に、経済運営に万全を期してまいります。 増税分の五分の四を借金返しに充てていた、消費税の使い道を見直し、二兆円規模を教育無償化などに振り向け、子育て世代に還元いたします。軽減税率を導入するほか、プレミアム商品券の発行を通じて、所得の低い皆さんなどの負担を軽減します。 同時に、来たるべき外国人観光客四千万人時代を見据え、全国各地の中小・小規模事業者の皆さんにキャッシュレス決済を普及させるため、思い切ったポイント還元を実施します。自動車や住宅への大幅減税を行い、しっかりと消費を下支えします。 来年度予算では、頂いた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じ、景気の回復軌道を確かなものとすることで、「戦後最大のGDP六百兆円」に向けて着実に歩みを進めてまいります。 三 成長戦略 (デフレマインドの払拭) 平成の日本経済はバブル崩壊から始まりました。 出口の見えないデフレに苦しむ中で、企業は人材への投資に消極的になり���若者の就職難が社会問題となりました。設備投資もピーク時から三割落ち込み、未来に向けた投資は先細っていきました。 失われた二十年。その最大の敵は、日本中に蔓延したデフレマインドでありました。 この状況に、私たちは三本の矢で立ち向かいました。 早期にデフレではないという状況を作り、企業の設備投資は十四兆円増加しました。二十年間で最高となっています。人手不足が深刻となって、人材への投資も息を吹き返し、五年連続で今世紀最高水準の賃上げが行われました。経団連の調査では、この冬のボーナスは過去最高です。 日本企業に、再び、未来へ投資する機運が生まれてきた。デフレマインドが払拭されようとしている今、未来へのイノベーションを、大胆に後押ししていきます。 (第四次産業革命) 世界は、今、第四次産業革命の真っただ中にあります。人工知能、ビッグデータ、IoT、ロボットといったイノベーションが、経済社会の有り様を一変させようとしています。 自動運転は、高齢者の皆さんに安全・安心な移動手段をもたらします。体温や血圧といった日々の情報を医療ビッグデータで分析すれば、病気の早期発見も可能となります。 新しいイノベーションは、様々な社会課題を解決し、私たちの暮らしを、より安心で、より豊かなものとする、大きな可能性に満ちている。こうしたSociety 5.0を、世界に先駆けて実現することこそ、我が国の未来を拓く成長戦略であります。 時代遅れの規制や制度を大胆に改革いたします。 交通に関わる規制を全面的に見直し、安全性の向上に応じ、段階的に自動運転を解禁します。寝たきりの高齢者などが、自宅にいながら、オンラインで診療から服薬指導まで一貫して受けられるよう、関係制度を見直します。外国語やプログラミングの専門家による遠隔教育を、五年以内に全ての小中学校で受けられるようにします。 電波は国民共有の財産です。経済的価値を踏まえた割当制度への移行、周波数返上の仕組みの導入など、有効活用に向けた改革を行います。携帯電話の料金引下げに向け、公正な競争環境を整えます。 電子申請の際の紙の添付書類を全廃します。行政手続の縦割りを打破し、ワンストップ化を行うことで、引っ越しなどの際に同じ書類の提出を何度も求められる現状を改革します。 急速な技術進歩により、経済社会が加速度的に変化する時代にあって最も重要な政府の役割は、人々が信頼し、全員が安心して新しいシステムに移行できる環境を整えることだと考えます。 膨大な個人データが世界を駆け巡る中では、プライバシーやセキュリティを保護するため、透明性が高く、公正かつ互恵的なルールが必要です。その上で、国境を越えたデータの自由な流通を確保する。米国、欧州と連携しながら、信頼される、自由で開かれた国際データ流通��を構築してまいります。 人工知能も、あくまで人間のために利用され、その結果には人間が責任を負わなければならない。我が国がリードして、人間中心のAI倫理原則を打ち立ててまいります。 イノベーションがもたらす社会の変化から、誰一人取り残されてはならない。この夏策定するAI戦略の柱は、教育システムの改革です。 来年から全ての小学校でプログラミングを必修とします。中学校、高校でも、順次、情報処理の授業を充実し、必修化することで、子どもたちの誰もが、人工知能などのイノベーションを使いこなすリテラシーを身に付けられるようにします。 我が国から、新た��イノベーションを次々と生み出すためには、知の拠点である大学の力が必要です。若手研究者に大いに活躍の場を与え、民間企業との連携に積極的な大学を後押しするため、運営費交付金の在り方を大きく改革してまいります。 経済活動の国境がなくなる中、日本企業の競争力、信頼性を一層グレードアップさせるために、企業ガバナンスの更なる強化が求められています。社外取締役の選任、役員報酬の開示など、グローバルスタンダードに沿って、これからもコーポレートガバナンス改革を進めてまいります。 (中小・小規模事業者) 中小・小規模事業者の海外輸出は、バブル崩壊後、二倍に拡大しました。 下請から脱し、自ら販路を開拓する。オンリーワンのワザを磨く。全国三百六十万者の中小・小規模事業者の皆さんは、様々な困難にあっても、歯を食いしばって頑張ってきました。バブル崩壊後の日本経済を支え、我が国の雇用の七割を守ってきたのは、こうした中小・小規模事業者の皆さんです。 新しいチャレンジをものづくり補助金で応援します。全国的に人手不足が深刻となる中で、IT補助金、持続化補助金により、生産性向上への取組も後押しします。 四月から、即戦力となる外国人材を受け入れます。多くの優秀な方々に日本に来ていただき、経済を担う一員となっていただくことで、新たな成長につなげます。働き方改革のスタートを見据え、納期負担のしわ寄せを禁止するなど、取引慣行の更なる改善を進めます。 後継者の確保も大きな課題です。四十七都道府県の事業引継ぎ支援センターでマッチングを行うとともに、相続税を全額猶予する事業承継税制を個人事業主に拡大します。 TPPやEUとの経済連携協定は、高い技術力を持つ中小・小規模事業者の皆さんにとって、海外展開の大きなチャンスです。「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づき、海外でのマーケティング、販路開拓を支援してまいります。 四 地方創生 (農林水産新時代) 安全でおいしい日本の農産物にも、海外展開の大きなチャンスが広がります。農林水産品の輸出目標一兆円も、もう手の届くところまで来ました。 同時に、農家の皆さんの不安にもしっかり向き合います。二次補正予算も活用し、体質改善、経営安定化に万全を尽くします。 素晴らしい田園風景、緑あふれる山並み、豊かな海、伝統ある故郷(ふるさと)。我が国の国柄を守ってきたのは、全国各地の農林水産業です。美しい棚田を次���世代に引き渡していくため、中山間地域への直接支払などを活用し、更に、総合的な支援策を講じます。 農こそ、国の基です。 守るためにこそ、新たな挑戦を進めなければならない。若者が夢や希望を持って飛び込んでいける「強い農業」を創ります。この六年間、新しい農林水産業を切り拓くために充実させてきた政策を更に力強く展開してまいります。 農地バンクの手続を簡素化します。政権交代前の三倍、六千億円を上回る土地改良予算で、意欲と能力ある担い手への農地集積を加速し、生産性を高めます。 国有林野法を改正します。長期間、担い手に国有林の伐採・植林を委ねることで、安定した事業を可能とします。美しい森を守るため、水源の涵養、災害防止を目的とした森林環境税を創設します。 水産業の収益性をしっかりと向上させながら、資源の持続的な利用を確保する。三千億円を超える予算で、新しい漁船や漁具の導入など、浜の皆さんの生産性向上への取組を力強く支援します。 平成の、その先の時代に向かって、若者が自らの未来を託すことができる「農林水産新時代」を、皆さん、共に、築いていこうではありませんか。 (観光立国) 田植え、稲刈り。石川県能登町にある五十軒ほどの農家民宿には、直近で一万三千人を超える観光客が訪れました。アジアの国々に加え、米国、フランス、イタリア、イスラエルなど、二十か国以上から外国人観光客も集まります。 昨年、日本を訪れる外国人観光客は、六年連続で過去最高を更新し、三千万人の大台に乗りました。北海道、東北、北陸、九州で三倍以上、四国で四倍以上、沖縄では五倍以上に増えています。消費額にして、四兆五千億円の巨大市場。 観光立国によって、全国津々浦々、地方創生の核となる、たくましい一大産業が生まれました。 来年の四千万人目標に向かって、海外と地方をつなぐ空の玄関口、羽田、成田空港の発着枠を八万回増やします。世界一安全・安心な国を実現するため、テロ対策などの一層の強化に取り組みます。国際観光旅客税を活用し、主要な鉄道や観光地で表示の多言語化を一気に加速します。 来年三月の供用開始に向け、那覇空港第二滑走路の建設を進めます。発着枠を大幅に拡大することで、アジアと日本とをつなぐハブ機能を強化してまいります。 北海道では、昨年、フィリピンからの新たな直行便など、新千歳空港の国際線が二十五便増加しました。雄大な自然を活かした体験型ツーリズムの拡大を後押しします。広くアイヌ文化を発信する拠点を白老町に整備し、アイヌの皆さんが先住民族として誇りを持って生活できるよう取り組みます。 (地方創生) 観光資源などそれぞれの特色を活かし、地方が、自らのアイデアで、自らの未来を切り拓く。これが安倍内閣の地方創生です。 地方の皆さんの熱意を、引き続き一千億円の地方創生交付金で支援します。地方の財政力を強化し、税源の偏在を是正するため、特別法人事業税を創設します。 十年前、東京から地方への移住相談は、その半分近くが六十歳代以上でした。しかし、足元では、相談自体十倍以上に増加するとともに、その九割が五十歳代以下の現役世代で占められています。特に、三十歳未満の若者の相談件数は、五十倍以上になりました。 若者たちの意識が変わってきた今こそ、大きなチャンスです。地方に魅力を感じ、地方に飛び込む若者たちの背中を力強く後押ししてまいります。 地域おこし協力隊を、順次八千人規模へと拡大します。東京から地方へ移住し、起業・就職する際には、最大三百万円を支給し、地方への人の流れを加速します。 若者たちの力で、地方の輝ける未来を切り拓いてまいります。 (国土強靱(じん)化) 集中豪雨、地震、激しい暴風、異常な猛暑。昨年、異次元の災害が相次ぎました。もはや、これまでの経験や備えだけでは通用しない。命に関わる事態を「想定外」と片付けるわけにはいきません。 七兆円を投じ、異次元の対策を講じます。 全国で二千を超える河川、一千か所のため池の改修、整備、一千キロメートルに及ぶブロック塀の安全対策を行い、命を守る防災・減災に取り組みます。 四千キロメートルを超える水道管の耐震化、八千か所のガソリンスタンドへの自家発電の設置を進め、災害時にも維持できる、強靱(じん)なライフラインを整備します。 風水害専門の広域応援部隊を全ての都道府県に立ち上げ、人命救助体制を強化します。 ハードからソフトまであらゆる手を尽くし、三年間集中で、災害に強い国創り、国土強靱(じん)化を進めてまいります。 (東日本大震災からの復興) 九月二十日からいよいよラグビーワールドカップが始まります。五日後には、強豪フィジーが岩手県釜石のスタジアムに登場します。 津波で大きな被害を受けた場所に、地元の皆さんの復興への熱意と共に建設されました。世界の一流プレーヤーたちの熱戦に目を輝かせる子どもたちは、必ずや、次の時代の東北を担う大きな力となるに違いありません。 東北の被災地では、この春までに、四万七千戸を超える住まいの復興が概ね完了し、津波で浸水した農地の九割以上が復旧する見込みです。 原発事故で大きな被害を受けた大熊町では、この春、町役場が八年ぶりに、町に戻ります。 家々の見回り、草刈り、ため池の管理。将来の避難指示解除を願う地元の皆さんの地道な活動が実を結びました。政府も、インフラ整備など住民の皆さんの帰還に向けた環境づくりを進めます。 福島の復興なくして東北の復興なし。東北の復興なくして日本の再生なし。復興が成し遂げられるその日まで、国が前面に立って、全力を尽くして取り組んでまいります。 来年、日本にやってくる復興五輪。その聖火リレーは福島からスタートします。最初の競技も福島で行われます。東日本大震災から見事に復興した東北の姿を、皆さん、共に、世界に発信しようではありませんか。 五 戦後日本外交の総決算 (公正な経済ルールづくり) 昨年末、TPPが発効しました。来月には、欧州との経済連携協定も発効します。 いずれも単に関税の引下げにとどまらない。知的財産、国有企業など幅広い分野で、透明性の高い、公正なルールを整備しています。次なる時代の、自由で、公正な経済圏のモデルです。 自由貿易が、今、大きな岐路に立っています。 WTOが誕生して四半世紀、世界経済は、ますます国境がなくなり、相互依存を高めています。新興国は目覚ましい経済発展を遂げ、経済のデジタル化が一気に進展しました。 そして、こうした急速な変化に対する不安や不満が、時に保護主義への誘惑を生み出し、国と国の間に鋭い対立をも生み出しています。 今こそ、私たちは、自由貿易の旗を高く掲げなければならない。こうした時代だからこそ、自由で、公正な経済圏を世界へと広げていくことが、我が国の使命であります。 昨年九月の共同声明に則って、米国との交渉を進めます。広大な経済圏を生み出すRCEPが、野心的な協定となるよう、大詰めの交渉をリードしてまいります。 国際貿易システムの信頼を取り戻すためには、WTOの改革も必要です。米国や欧州と共に、補助金やデータ流通、電子商取引といった分野で、新しい時代の公正なルールづくりを我が国がリードする。その決意であります。 (安全保障政策の再構築) 平成の、その先の時代に向かって、日本外交の新たな地平を切り拓く。今こそ、戦後日本外交の総決算を行ってまいります。 我が国の外交・安全保障の基軸は、日米同盟です。 平和安全法制の成立によって、互いに助け合える同盟は、その絆(きずな)を強くした。日米同盟は今、かつてなく強固なものとなっています。 そうした深い信頼関係の下に、抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担の軽減に取り組んでまいります。これまでの二十年以上に及ぶ沖縄県や市町村との対話の積み重ねの上に、辺野古移設を進め、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現してまいります。 自らの手で自らを守る気概なき国を、誰も守ってくれるはずがない。安全保障政策の根幹は、我が国自身の努力に他なりません。 冷戦の終結と共に始まった���成の三十年間で、我が国を取り巻く安全保障環境は激変しました。そして今、この瞬間も、これまでとは桁違いのスピードで、厳しさと不確実性を増している現実があります。 テクノロジーの進化は、安全保障の在り方を根本的に変えようとしています。サイバー空間、宇宙空間における活動に、各国がしのぎを削る時代となりました。 もはや、これまでの延長線上の安全保障政策では対応できない。陸、海、空といった従来の枠組みだけでは、新たな脅威に立ち向かうことは不可能であります。 国民の命と平和な暮らしを、我が国自身の主体的・自主的な努力によって、守り抜いていく。新しい防衛大綱の下、そのための体制を抜本的に強化し、自らが果たし得る役割を拡大します。サイバーや宇宙といった領域で我が国が優位性を保つことができるよう、新たな防衛力の構築に向け、従来とは抜本的に異なる速度で変革を推し進めてまいります。 (地球儀俯瞰(ふかん)外交の総仕上げ) 我が国の平和と繁栄を確固��るものとしていく。そのためには、安全保障の基盤を強化すると同時に、平和外交を一層力強く展開することが必要です。 この六年間、積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携えて、世界の平和と繁栄にこれまで以上の貢献を行ってきた。地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、積極的な外交を展開してまいりました。 平成の、その先の時代に向かって、いよいよ総仕上げの時です。 昨年秋の訪中によって、日中関係は完全に正常な軌道へと戻りました。「国際スタンダードの下で競争から協調へ」、「互いに脅威とはならない」、そして「自由で公正な貿易体制を共に発展させていく」。習近平主席と確認した、今後の両国の道しるべとなる三つの原則の上に、首脳間の往来を重ね、政治、経済、文化、スポーツ、青少年交流をはじめ、あらゆる分野、国民レベルでの交流を深めながら、日中関係を新たな段階へと押し上げてまいります。 ロシアとは、国民同士、互いの信頼と友情を深め、領土問題を解決して、平和条約を締結する。戦後七十年以上残されてきた、この課題について、次の世代に先送りすることなく、必ずや終止符を打つ、との強い意志を、プーチン大統領と共有しました。首脳間の深い信頼関係の上に、一九五六年宣言を基礎として、交渉を加速してまいります。 北朝鮮の核、ミサイル、そして最も重要な拉致問題の解決に向けて、相互不信の殻を破り、次は私自身が金正恩委員長と直接向き合い、あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動いたします。北朝鮮との不幸な過去を��算し、国交正常化を目指します。そのために、米国や韓国をはじめ国際社会と緊密に連携してまいります。 北東アジアを真に安定した平和と繁栄の地にするため、これまでの発想にとらわれない、新しい時代の近隣外交を力強く展開いたします。 そして、インド洋から太平洋へと至る広大な海と空を、これからも、国の大小にかかわらず、全ての国に恩恵をもたらす平和と繁栄の基盤とする。このビジョンを共有する全ての国々と力を合わせ、日本は、「自由で開かれたインド太平洋」を築き上げてまいります。 (世界の中の日本外交) 中東地域の国々とは、長年、良好な関係を築いてきました。その歴史の上に、中東の平和と安定のため、日本独自の視点で積極的な外交を展開してまいります。 TICADがスタートして三十年近くが経ち、躍動するアフリカはもはや援助の対象ではありません。共に成長するパートナーです。八月にTICADを開催し、アフリカが描く夢を力強く支援していきます。 世界の平和と繁栄のために、日本外交が果たすべき役割は大きなものがある。地球規模課題の解決についても、日本のリーダーシップに強い期待が寄せられています。 我が国は四年連続で温室効果ガスの排出量を削減しました。他方で、長期目標である二〇五〇年八十%削減のためには非連続的な大幅削減が必要です。環境投資に積極的な企業の情報開示を進め、更なる民間投資を呼び込むという、環境と成長の好循環を回すことで、水素社会の実現など革新的なイノベーションを、我が国がリードしてまいります。 プラスチックによる海洋汚染が、生��系への大きな脅威となっています。美しい海を次の世代に引き渡していくため、新たな汚染を生み出さない世界の実現を目指し、ごみの適切な回収・処分、海で分解される新素材の開発など、世界の国々と共に、海洋プラスチックごみ対策に取り組んでまいります。 本年六月、主要国のリーダーたちが一堂に会するG20サミットを、我が国が議長国となり、大阪で開催します。 世界経済の持続的成長、自由で公正な貿易システムの発展、持続可能な開発目標、地球規模課題への新たな挑戦など、世界が直面する様々な課題について、率直な議論を行い、これから世界が向かうべき未来像をしっかりと見定めていく。そうしたサミットにしたいと考えています。 これまでの地球儀俯瞰(ふかん)外交の積み重ねの上に、各国首脳と築き上げた信頼関係の下、世界の中で日本が果たすべき責任を、しっかりと果たしていく決意です。 平成の、その先の時代に向かって、新しい日本外交の地平を拓き、世界から信頼される日本を、皆さん、勇気と誇りを持って、共に、創り上げていこうではありませんか。 六 おわりに 二〇二五年、日本で国際博覧会が開催されます。 一九七〇年の大阪万博。リニアモーターカー、電気自動車、携帯電話。夢のような未来社会に、子どもたちは胸を躍らせました。 「驚異の世界への扉を、いつか開いてくれる鍵。それは、科学に違いない。」 会場で心震わせた八歳の少年は、その後、科学の道に進み、努力を重ね、世界で初めてiPS細胞の作製に成功しました。ノーベル生理学・医学賞を受賞し、今、難病で苦しむ世界の人々に希望の光をもたらしています。 二〇二〇年、二〇二五年を大きなきっかけとしながら、次の世代の子どもたちが輝かしい未来に向かって大きな「力」を感じることができる、躍動感あふれる時代を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。 憲法は、国の理想を語るもの、次の時代への道しるべであります。私たちの子や孫の世代のために、日本をどのような国にしていくのか。大きな歴史の転換点にあって、この国の未来をしっかりと示していく。国会の憲法審査会の場において、各党の議論が深められることを期待いたします。 平成の、その先の時代に向かって、日本の明日を切り拓く。皆さん、共に、その責任を果たしていこうではありませんか。 御清聴ありがとうございました。
第百九十八回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説
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一 はじめに
平成最後の施政方針演説を、ここに申し述べます。 本年四月三十日、天皇陛下が御退位され、皇太子殿下が翌五月一日に御即位されます。国民こぞって寿(ことほ)ぐことができるよう、万全の準備を進めてまいります。 「内平らかに外成る、地平らかに天成る」 大きな自然災害が相次いだ平成の時代。被災地の現場には必ず、天皇、皇后両陛下のお姿がありました。 阪神・淡路大震災で全焼した神戸市長田の商店街では、皇后陛下が焼け跡に献花された水仙が、復興のシンボルとして、今なお、地域の人々の記憶に刻まれています。 商店街の皆さんは、復興への強い決意と共に、震災後すぐに仮設店舗で営業を再開。全国から集まった延べ二百万人を超えるボランティアも復興の大きな力となりました。かつて水仙が置かれた場所は今、公園に生まれ変わり、子どもたちの笑顔であふれています。 東日本大震災の直後、仙台市の避難所を訪れた皇后陛下に、一人の女性が花束を手渡しました。津波によって大きな被害を受けた自宅の庭で、たくましく咲いていた水仙を手に、その女性はこう語ったそうです。 「この水仙のように、私たちも頑張ります。」 東北の被災地でも、地元の皆さんの情熱によって、復興は一歩一歩着実に進んでいます。平成は、日本人の底力と、人々の絆(きずな)がどれほどまでにパワーを持つか、そのことを示した時代でもありました。 「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」 明治、大正、昭和、平成。日本人は幾度となく大きな困難に直面した。しかし、そのたびに、大きな底力を発揮し、人々が助け合い、力を合わせることで乗り越えてきました。 急速に進む少子高齢化、激動する国際情勢。今を生きる私たちもまた、立ち向かわなければならない。私たちの子や孫の世代に、輝かしい日本を引き渡すため、共に力を合わせなければなりません。 平成の、その先の時代に向かって、日本の明日を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。
二 全世代型社会保障への転換
(成長と分配の好循環) この六年間、三本の矢を放ち、経済は十%以上成長しました。国・地方合わせた税収は二十八兆円増加し、来年度予算における国の税収は過去最高、六十二兆円を超えています。 そして、この成長の果実を、新三本の矢によって、子育て支援をはじめ現役世代へと大胆に振り向けてきました。 児童扶養手当の増額、給付型奨学金の創設を進める中で、ひとり親家庭の大学進学率は二十四%から四十二%に上昇し、悪化を続けてきた子どもの相対的貧困率も、初めて減少に転じ、大幅に改善しました。平成五年以来、一貫して増加していた現役世代の生活保護世帯も、政権交代後、八万世帯、減少いたしました。 五年間で五十三万人分の保育の受け皿を整備した結果、昨年、待機児童は六千人減少し、十年ぶりに二万人を下回りました。子育て世代の女性就業率は七ポイント上昇し、新たに二百万人の女性が就業しました。 成長の果実をしっかりと分配に回すことで、次なる成長につながっていく。「成長と分配の好循環」によって、アベノミクスは今なお、進化を続けています。
(教育無償化) 我が国の持続的な成長にとって最大の課題は、少子高齢化です。平成の三十年間で、出生率は一・五七から一・二六まで落ち込み、逆に、高齢化率は十%から三十%へと上昇しました。 世界で最も速いスピードで少子高齢化が進む我が国にあって、もはや、これまでの政策の延長線上では対応できない。次元の異なる政策が必要です。 子どもを産みたい、育てたい。そう願う皆さんの希望を叶(かな)えることができれば、出生率は一・八まで押し上がります。しかし、子どもたちの教育にかかる負担が、その大きな制約となってきました。 これを社会全体で分かち合うことで、子どもたちを産み、育てやすい日本へと、大きく転換していく。そのことによって、「希望出生率一・八」の実現を目指します。 十月から三歳から五歳まで全ての子どもたちの幼児教育を無償化いたします。小学校・中学校九年間の普通教育無償化以来、実に七十年ぶりの大改革であります。 待機児童ゼロの目標は、必ず実現いたします。今年度も十七万人分の保育の受け皿を整備します。保育士の皆さんの更なる処遇改善を行います。自治体の裁量を拡大するなどにより、学童保育の充実を進めます。 来年四月から、公立高校だけでなく、私立高校も実質無償化を実現します。真に必要な子どもたちの高等教育も無償化し、生活費をカバーするために十分な給付型奨学金を支給します。 家庭の経済事情にかかわらず、子どもたちの誰もが、自らの意欲と努力によって明るい未来をつかみ取ることができる。そうした社会を創り上げてこそ、アベノミクスは完成いたします。 子どもたちこそ、この国の未来そのものであります。 多くの幼い命が、今も、虐待によって奪われている現実があります。僅か五歳の女の子が、死の間際に綴(つづ)ったノートには、日本全体が大きなショックを受けました。 子どもたちの命を守るのは、私たち大人全員の責任です。 あのような悲劇を二度と繰り返してはなりません。何よりも子どもたちの命を守ることを最優先に、児童相談所の体制を抜本的に拡充し、自治体の取組を警察が全面的にバックアップすることで、児童虐待の根絶に向けて総力を挙げてまいります。
(一億総活躍) 女性比率僅か三%の建設業界に、女性たちと共に飛び込んだ中小企業があります。時短勤務の導入、託児所の設置などに積極的に取り組み、職人の三割は女性です。 彼女たちが企画した健康に優しい塗料は、家庭用の人気商品となりました。女性でも使いやすい軽量の工具は、高齢の職人たちにも好んで使われるようになりました。この企業の売上げは、三年で二倍、急���長を遂げています。 女性の視点が加わることにより、女性たちが活躍することにより、日本の景色は一変する。人口が減少する日本にあって、次なる成長の大きなエンジンです。 女性活躍推進法を改正し、このうねりを全国津々浦々の中小企業にも広げます。十分な準備期間を設け、経営者の皆さんの負担の軽減を図りながら、女性の働きやすい環境づくりに取り組む中小企業を支援してまいります。 パワハラ、セクハラの根絶に向け、社会が一丸となって取り組んでいかなければなりません。全ての事業者にパワハラ防止を義務付けます。セクハラの相談を理由とした不利益取扱いを禁止するほか、公益通報者保護に向けた取組を強化し、誰もが働きやすい職場づくりを進めてまいります。 働き方改革。いよいよ待ったなしであります。 この四月から、大企業では、三六協定でも超えてはならない、罰則付きの時間外労働規制が施行となります。企業経営者の皆さん。改革の時は来ました。準備はよろしいでしょうか。 長年続いてきた長時間労働の慣行を断ち切ることで、育児や介護など様々な事情を抱える皆さんが、その事情に応じて働くことができる。誰もがその能力を思う存分発揮できる社会に向かって、これからも、働き方改革を全力で推し進めてまいります。 障害者の皆さんにも、やりがいを感じながら、社会でその能力を発揮していただきたい。障害者雇用促進法を改正し、就労の拡大を更に進めます。 人生百年時代の到来は、大きなチャンスです。 元気で意欲ある高齢者の方々に、その経験や知恵を社会で発揮していただくことができれば、日本はまだまだ成長できる。生涯現役の社会に向かって、六十五歳まで継続雇用することとしている現行制度を見直し、七十歳まで就労機会を確保できるよう、この夏までに計画を策定し、実行に移します。 この五年間、生産年齢人口が四百五十万人減少する中にあっても、多くの女性や高齢者の皆さんが活躍することで、就業者は、逆に二百五十万人増加いたしました。女性も男性も、お年寄りも若者も、障害や難病のある方も、全ての人に活躍の機会を作ることができれば、少子高齢化も必ずや克服できる。 平成の、その先の時代に向かって、「一億総活躍社会」を、皆さん、共に、創り上げていこうではありませんか。
(全世代型社会保障) 少子高齢化、そして人生百年の時代にあって、我が国が誇る社会保障の在り方もまた大きく変わらなければならない。お年寄りだけではなく、子どもたち、子育て世代、更には、現役世代まで、広く安心を支えていく。全世代型社会保障への転換を成し遂げなければなりません。 高齢化が急速に進む中で、家族の介護に、現役世代は大きな不安を抱いています。介護のために仕事を辞めなければならない、やりがいを諦めなければならないような社会はあってはなりません。 現役世代の安心を確保するため、「介護離職ゼロ」を目指し、引き続き全力を尽くします。 二〇二〇年代初頭までに五十万人分の介護の受け皿を整備します。ロボットを活用するなど現場の負担軽減を進めるとともに、十月からリーダー級職員の方々に月額最大八万円の処遇改善を行います。 認知症対策の強化に向けて、夏までに新オレンジプランを改定します。認知症カフェを全市町村で展開するなど、認知症の御家族を持つ皆さんを、地域ぐるみで支え、その負担を軽減します。 勤労統計について、長年にわたり、不適切な調査が行われてきたことは、セーフティネットへの信頼を損なうものであり、国民の皆様にお詫び申し上げます。雇用保険、労災保険などの過少給付について、できる限り速やかに、簡便な手続で、不足分をお支払いいたします。基幹統計について緊急に点検を行いましたが、引き続き、再発防止に全力を尽くすとともに、統計の信頼回復に向け、徹底した検証を行ってまいります。 全世代型社会保障への転換とは、高齢者の皆さんへの福祉サービスを削減する、との意味では、全くありません。むしろ、高齢者の皆さんに引き続き安心してもらえることが大前提であります。 六十五歳以上の皆さんにも御負担いただいている介護保険料について、年金収入が少ない方々を対象に、十月から負担額を三分の二に軽減します。年金生活者の方々に、新たに福祉給付金を年間最大六万円支給し、所得をしっかりと確保してまいります。 こうした社会保障改革と同時に、その負担を次の世代へと先送りすることのないよう、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化目標の実現に向け、財政健全化を進めます。 少子高齢化を克服し、全世代型社会保障制度を築き上げるために、消費税率の引上げによる安定的な財源がどうしても必要です。十月からの十%への引上げについて、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。 八%への引上げ時の反省の上に、経済運営に万全を期してまいります。 増税分の五分の四を借金返しに充てていた、消費税の使い道を見直し、二兆円規模を教育無償化などに振り向け、子育て世代に還元いたします。軽減税率を導入するほか、プレミアム商品券の発行を通じて、所得の低い皆さんなどの負担を軽減します。 同時に、来たるべき外国人観光客四千万人時代を見据え、全国各地の中小・小規模事業者の皆さんにキャッシュレス決済を普及させるため、思い切ったポイント還元を実施します。自動車や住宅への大幅減税を行い、しっかりと消費を下支えします。 来年度予算では、頂いた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じ、景気の回復軌道を確かなものとすることで、「戦後最大のGDP六百兆円」に向けて着実に歩みを進めてまいります。
三 成長戦略
(デフレマインドの払拭) 平成の日本経済はバブル崩壊から始まりました。 出口の見えないデフレに苦しむ中で、企業は人材への投資に消極的になり、若者の就職難が社会問題となりました。設備投資もピーク時から三割落ち込み、未来に向けた投資は先細っていきました。 失われた二十年。その最大の敵は、日本中に蔓延したデフレマインドでありました。 この状況に、私たちは三本の矢で立ち向かいました。 早期にデフレではないという状況を作り、企業の設備投資は十四兆円増加しました。二十年間で最高となっています。人手不足が深刻となって、人材への投資も息を吹き返し、五年連続で今世紀最高水準の賃上げが行われました。経団連の調査では、この冬のボーナスは過去最高です。 日本企業に、再び、未来へ投資する機運が生まれてきた。デフレマインドが払拭されようとしている今、未来へのイノベーションを、大胆に後押ししていきます。
(第四次産業革命) 世界は、今、第四次産業革命の真っただ中にあります。人工知能、ビッグデータ、IoT、ロボットといったイノベーションが、経済社会の有り様を一変させようとしています。 自動運転は、高齢者の皆さんに安全・安心な移動手段をもたらします。体温や血圧といった日々の情報を医療ビッグデータで分析すれば、病気の早期発見も可能となります。 新しいイノベーションは、様々な社会課題を解決し、私たちの暮らしを、より安心で、より豊かなものとする、大きな可能性に満ちている。こうしたSociety 5.0を、世界に先駆けて実現することこそ、我が国の未来を拓く成長戦略であります。 時代遅れの規制や制度を大胆に改革いたします。 交通に関わる規制を全面的に見直し、安全性の向上に応じ、段階的に自動運転を解禁します。寝たきりの高齢者などが、自宅にいながら、オンラインで診療から服薬指導まで一貫して受けられるよう、関係制度を見直します。外国語やプログラミングの専門家による遠隔教育を、五年以内に全ての小中学校で受けられるようにします。 電波は国民共有の財産です。経済的価値を踏まえた割当制度への移行、周波数返上の仕組みの導入など、有効活用に向けた改革を行います。携帯電話の料金引下げに向け、公正な競争環境を整えます。 電子申請の際の紙の添付書類を全廃します。行政手続の縦割りを打破し、ワンストップ化を行うことで、引っ越しなどの際に同じ書類の提出を何度も求められる現状を改革します。 急速な技術進歩により、経済社会が加速度的に変化する時代にあって最も重要な政府の役割は、人々が信頼し、全員が安心して新しいシステムに移行できる環境を整えることだと考えます。 膨大な個人データが世界を駆け巡る中では、プライバシーやセキュリティを保護するため、透明性が高く、公正かつ互恵的なルールが必要です。その上で、国境を越えたデータの自由な流通を確保する。米国、欧州と連携しながら、信頼される、自由で開かれた国際データ流通網を構築してまいります。 人工知能も、あくまで人間のために利用され、その結果には人間が責任を負わなければならない。我が国がリードして、人間中心のAI倫理原則を打ち立ててまいります。 イノベーションがもたらす社会の変化から、誰一人取り残されてはならない。この夏策定するAI戦略の柱は、教育システムの改革です。 来年から全ての小学校でプログラミングを必修とします。中学校、高校でも、順次、情報処理の授業を充実し、必修化することで、子どもたちの誰もが、人工知能などのイノベーションを使いこなすリテラシーを身に付けられるようにします。 我が国から、新たなイノベーションを次々と生み出すためには、知の拠点である大学の力が必要です。若手研究者に大いに活躍の場を与え、民間企業との連携に積極的な大学を後押しするため、運営費交付金の在り方を大きく改革してまいります。 経済活動の国境がなくなる中、日本企業の競争力、信頼性を一層グレードアップさせるために、企業ガバナンスの更なる強化が求められています。社外取締役の選任、役員報酬の開示など、グローバルスタンダードに沿って、これからもコーポレートガバナンス改革を進めてまいります。
(中小・小規模事業者) 中小・小規模事業者の海外輸出は、バブル崩壊後、二倍に拡大しました。 下請から脱し、自ら販路を開拓する。オンリーワンのワザを磨く。全国三百六十万者の中小・小規模事業者の皆さんは、様々な困難にあっても、歯を食いしばって頑張ってきました。バブル崩壊後の日本経済を支え、我が国の雇用の七割を守ってきたのは、こうした中小・小規模事業者の皆さんです。 新しいチャレンジをものづくり補助金で応援します。全国的に人手不足が深刻となる中で、IT補助金、持続化補助金により、生産性向上への取組も後押しします。 四月から、即戦力となる外国人材を受け入れます。多くの優秀な方々に日本に来ていただき、経済を担う一員となっていただくことで、新たな成長につなげます。働き方改革のスタートを見据え、納期負担のしわ寄せを禁止するなど、取引慣行の更なる改善を進めます。 後継者の確保も大きな課題です。四十七都道府県の事業引継ぎ支援センターでマッチングを行うとともに、相続税を全額猶予する事業承継税制を個人事業主に拡大します。 TPPやEUとの経済連携協定は、高い技術力を持つ中小・小規模事業者の皆さんにとって、海外展開の大きなチャンスです。「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づき、海外でのマーケティング、販路開拓を支援してまいります。
四 地方創生
(農林水産新時代) 安全でおいしい日本の農産物にも、海外展開の大きなチャンスが広がります。農林水産品の輸出目標一兆円も、もう手の届くところまで来ました。 同時に、農家の皆さんの不安にもしっかり向き合います。二次補正予算も活用し、体質改善、経営安定化に万全を尽くします。 素晴らしい田園風景、緑あふれる山並み、豊かな海、伝統ある故郷(ふるさと)。我が国の国柄を守ってきたのは、全国各地の農林水産業です。美しい棚田を次の世代に引き渡していくため、中山間地域への直接支払などを活用し、更に、総合的な支援策を講じます。 農こそ、国の基です。 守るためにこそ、新たな挑戦を進めなければならない。若者が夢や希望を持って飛び込んでいける「強い農業」を創ります。この六年間、新しい農林水産業を切り拓くために充実させてきた政策を更に力強く展開してまいります。 農地バンクの手続を簡素化します。政権交代前の三倍、六千億円を上回る土地改良予算で、意欲と能力ある担い手への農地集積を加速し、生産性を高めます。 国有林野法を改正します。長期間、担い手に国有林の伐採・植林を委ねることで、安定した事業を可能とします。美しい森を守るため、水源の涵養、災害防止を目的とした森林環境税を創設します。 水産業の収益性をしっかりと向上させながら、資源の持続的な利用を確保する。三千億円を超える予算で、新しい漁船や漁具の導入など、浜の皆さんの生産性向上への取組を力強く支援します。 平成の、その先の時代に向かって、若者が自らの未来を託すことができる「農林水産新時代」を、皆さん、共に、築いていこうではありませんか。
(観光立国) 田植え、稲刈り。石川県能登町にある五十軒ほどの農家民宿には、直近で一万三千人を超える観光客が訪れました。アジアの国々に加え、米国、フランス、イタリア、イスラエルなど、二十か国以上から外国人観光客も集まります。 昨年、日本を訪れる外国人観光客は、六年連続で過去最高を更新し、三千万人の大台に乗りました。北海道、東北、北陸、九州で三倍以上、四国で四倍以上、沖縄では五倍以上に増えています。消費額にして、四兆五千億円の巨大市場。 観光立国によって、全国津々浦々、地方創生の核となる、たくましい一大産業が生まれました。 来年の四千万人目標に向かって、海外と地方をつなぐ空の玄関口、羽田、成田空港の発着枠を八万回増やします。世界一安全・安心な国を実現するため、テロ対策などの一層の強化に取り組みます。国際観光旅客税を活用し、主要な鉄道や観光地で表示の多言語化を一気に加速します。 来年三月の供用開始に向け、那覇空港第二滑走路の建設を進めます。発着枠を大幅に拡大することで、アジアと日本とをつなぐハブ機能を強化してまいります。 北海道では、昨年、フィリピンからの新たな直行便など、新千歳空港の国際線が二十五便増加しました。雄大な自然を活かした体験型ツーリズムの拡大を後押しします。広くアイヌ文化を発信する拠点を白老町に整備し、アイヌの皆さんが先住民族として誇りを持って生活できるよう取り組みます。
(地方創生) 観光資源などそれぞれの特色を活かし、地方が、自らのアイデアで、自らの未来を切り拓く。これが安倍内閣の地方創生です。 地方の皆さんの熱意を、引き続き一千億円の地方創生交付金で支援します。地方の財政力を強化し、税源の偏在を是正するため、特別法人事業税を創設します。 十年前、東京から地方への移住相談は、その半分近くが六十歳代以上でした。しかし、足元では、相談自体十倍以上に増加するとともに、その九割が五十歳代以下の現役世代で占められています。特に、三十歳未満の若者の相談件数は、五十倍以上になりました。 若者たちの意識が変わってきた今こそ、大きなチャンスです。地方に魅力を感じ、地方に飛び込む若者たちの背中を力強く後押ししてまいります。 地域おこし協力隊を、順次八千人規模へと拡大します。東京から地方へ移住し、起業・就職する際には、最大三百万円を支給し、地方への人の流れを加速します。 若者たちの力で、地方の輝ける未来を切り拓いてまいります。
(国土強靱(じん)化) 集中豪雨、地震、激しい暴風、異常な猛暑。昨年、異次元の災害が相次ぎました。もはや、これまでの経験や備えだけでは通用しない。命に関わる事態を「想定外」と片付けるわけにはいきません。 七兆円を投じ、異次元の対策を講じます。 全国で二千を超える河川、一千か所のため池の改修、整備、一千キロメートルに及ぶブロック塀の安全対策を行い、命を守る防災・減災に取り組みます。 四千キロメートルを超える水道管の耐震化、八千か所のガソリンスタンドへの自家発電の設置を進め、災害時にも維持できる、強靱(じん)なライフラインを整備します。 風水害専門の広域応援部隊を全ての都道府県に立ち上げ、人命救助体制を強化します。 ハードからソフトまであらゆる手を尽くし、三年間集中で、災害に強い国創り、国土強靱(じん)化を進めてまいります。
(東日本大震災からの復興) 九月二十日からいよいよラグビーワールドカップが始まります。五日後には、強豪フィジーが岩手県釜石のスタジアムに登場します。 津波で大きな被害を受けた場所に、地元の皆さんの復興への熱意と共に建設されました。世界の一流プレーヤーたちの熱戦に目を輝かせる子どもたちは、必ずや、次の時代の東北を担う大きな力となるに違いありません。 東北の被災地では、この春までに、四万七千戸を超える住まいの復興が概ね完了し、津波で浸水した農地の九割以上が復旧する見込みです。 原発事故で大きな被害を受けた大熊町では、この春、町役場が八年ぶりに、町に戻ります。 家々の見回り、草刈り、ため池の管理。将来の避難指示解除を願う地元の皆さんの地道な活動が実を結びました。政府も、インフラ整備など住民の皆さんの帰還に向けた環境づくりを進めます。 福島の復興なくして東北の復興なし。東北の復興なくして日本の再生なし。復興が成し遂げられるその日まで、国が前面に立って、全力を尽くして取り組んでまいります。 来年、日本にやってくる復興五輪。その聖火リレーは福島からスタートします。最初の競技も福島で行われます。東日本大震災から見事に復興した東北の姿を、皆さん、共に、世界に発信しようではありませんか。
五 戦後日本外交の総決算
(公正な経済ルールづくり) 昨年末、TPPが発効しました。来月には、欧州との経済連携協定も発効します。 いずれも単に関税の引下げにとどまらない。知的財産、国有企業など幅広い分野で、透明性の高い、公正なルールを整備しています。次なる時代の、自由で、公正な経済圏のモデルです。 自由貿易が、今、大きな岐路に立っています。 WTOが誕生して四半世紀、世界経済は、ますます国境がなくなり、相互依存を高めています。新興国は目覚ましい経済発展を遂げ、経済のデジタル化が一気に進展しました。 そして、こうした急速な変化に対する不安や不満が、時に保護主義への誘惑を生み出し、国と国の間に鋭い対立をも生み出しています。 今こそ、私たちは、自由貿易の旗を高く掲げなければならない。こうした時代だからこそ、自由で、公正な経済圏を世界へと広げていくことが、我が国の使命であります。 昨年九月の共同声明に則って、米国との交渉を進めます。広大な経済圏を生み出すRCEPが、野心的な協定となるよう、大詰めの交渉をリードしてまいります。 国際貿易システムの信頼を取り戻すためには、WTOの改革も必要です。米国や欧州と共に、補助金やデータ流通、電子商取引といった分野で、新しい時代の公正なルールづくりを我が国がリードする。その決意であります。
(安全保障政策の再構築) 平成の、その先の時代に向かって、日本外交の新たな地平を切り拓く。今こそ、戦後日本外交の総決算を行ってまいります。 我が国の外交・安全保障の基軸は、日米同盟です。 平和安全法制の成立によって、互いに助け合える同盟は、その絆(きずな)を強くした。日米同盟は今、かつてなく強固なものとなっています。 そうした深い信頼関係の下に、抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担の軽減に取り組んでまいります。これまでの二十年以上に及ぶ沖縄県や市町村との対話の積み重ねの上に、辺野古移設を進め、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現してまいります。 自らの手で自らを守る気概なき国を、誰も守ってくれるはずがない。安全保障政策の根幹は、我が国自身の努力に他なりません。 冷戦の終結と共に始まった平成の三十年間で、我が国を取り巻く安全保障環境は激変しました。そして今、この瞬間も、これまでとは桁違いのスピードで、厳しさと不確実性を増している現実があります。 テクノロジーの進化は、安全保障の在り方を根本的に変えようとしています。サイバー空間、宇宙空間における活動に、各国がしのぎを削る時代となりました。 もはや、これまでの延長線上の安全保障政策では対応できない。陸、海、空といった従来の枠組みだけでは、新たな脅威に立ち向かうことは不可能であります。 国民の命と平和な暮らしを、我が国自身の主体的・自主的な努力によって、守り抜いていく。新しい防衛大綱の下、そのための体制を抜本的に強化し、自らが果たし得る役割を拡大します。サイバーや宇宙といった領域で我が国が優位性を保つことができるよう、新たな防衛力の構築に向け、従来とは抜本的に異なる速度で変革を推し進めてまいります。
(地球儀俯瞰(ふかん)外交の総仕上げ) 我が国の平和と繁栄を確固たるものとしていく。そのためには、安全保障の基盤を強化すると同時に、平和外交を一層力強く展開することが必要です。 この六年間、積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携えて、世界の平和と繁栄にこれまで以上の貢献を行ってきた。地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、積極的な外交を展開してまいりました。 平成の、その先の時代に向かって、いよいよ総仕上げの時です。 昨年秋の訪中によって、日中関係は完全に正常な軌道へと戻りました。「国際スタンダードの下で競争から協調へ」、「互いに脅威とはならない」、そして「自由で公正な貿易体制を共に発展させていく」。習近平主席と確認した、今後の両国の道しるべとなる三つの原則の上に、首脳間の往来を重ね、政治、経済、文化、スポーツ、青少年交流をはじめ、あらゆる分野、国民レベルでの交流を深めながら、日中関係を新たな段階へと押し上げてまいります。 ロシアとは、国民同士、互いの信頼と友情を深め、領土問題を解決して、平和条約を締結する。戦後七十年以上残されてきた、この課題について、次の世代に先送りすることなく、必ずや終止符を打つ、との強い意志を、プーチン大統領と共有しました。首脳間の深い信頼関係の上に、一九五六年宣言を基礎として、交渉を加速してまいります。 北朝鮮の核、ミサイル、そして最も重要な拉致問題の解決に向けて、相互不信の殻を破り、次は私自身が金正恩委員長と直接向き合い、あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動いたします。北朝鮮との不幸な過去を清算し、国交正常化を目指します。そのために、米国や韓国をはじめ国際社会と緊密に連携してまいります。 北東アジアを真に安定した平和と繁栄の地にするため、これまでの発想にとらわれない、新しい時代の近隣外交を力強く展開いたします。 そして、インド洋から太平洋へと至る広大な海と空を、これからも、国の大小にかかわらず、全ての国に恩恵をもたらす平和と繁栄の基盤とする。このビジョンを共有する全ての国々と力を合わせ、日本は、「自由で開かれたインド太平洋」を築き上げてまいります。
(世界の中の日本外交) 中東地域の国々とは、長年、良好な関係を築いてきました。その歴史の上に、中東の平和と安定のため、日本独自の視点で積極的な外交を展開してまいります。 TICADがスタートして三十年近くが経ち、躍動するアフリカはもはや援助の対象ではありません。共に成長するパートナーです。八月にTICADを開催し、アフリカが描く夢を力強く支援していきます。 世界の平和と繁栄のために、日本外交が果たすべき役割は大きなものがある。地球規模課題の解決についても、日本のリーダーシップに強い期待が寄せられています。 我が国は四年連続で温室効果ガスの排出量を削減しました。他方で、長期目標である二〇五〇年八十%削減のためには非連続的な大幅削減が必要です。環境投資に積極的な企業の情報開示を進め、更なる民間投資を呼び込むという、環境と成長の好循環を回すことで、水素社会の実現など革新的なイノベーションを、我が国がリードしてまいります。 プラスチックによる海洋汚染が、生態系への大きな脅威となっています。美しい海を次の世代に引き渡していくため、新たな汚染を生み出さない世界の実現を目指し、ごみの適切な回収・処分、海で分解される新素材の開発など、世界の国々と共に、海洋プラスチックごみ対策に取り組んでまいります。 本年六月、主要国のリーダーたちが一堂に会するG20サミットを、我が国が議長国となり、大阪で開催します。 世界経済の持続的成長、自由で公正な貿易システムの発展、持続可能な開発目標、地球規模課題への新たな挑戦など、世界が直面する様々な課題について、率直な議論を行い、これから世界が向かうべき未来像をしっかりと見定めていく。そうしたサミットにしたいと考えています。 これまでの地球儀俯瞰(ふかん)外交の積み重ねの上に、各国首脳と築き上げた信頼関係の下、世界の中で日本が果たすべき責任を、しっかりと果たしていく決意です。 平成の、その先の時代に向かって、新しい日本外交の地平を拓き、世界から信頼される日本を、皆さん、勇気と誇りを持って、共に、創り上げていこうではありませんか。
��� おわりに 二〇二五年、日本で国際博覧会が開催されます。 一九七〇年の大阪万博。リニアモーターカー、電気自動車、携帯電話。夢のような未来社会に、子どもたちは胸を躍らせました。 「驚異の世界への扉を、いつか開いてくれる鍵。それは、科学に違いない。」 会場で心震わせた八歳の少年は、その後、科学の道に進み、努力を重ね、世界で初めてiPS細胞の作製に成功しました。ノーベル生理学・医学賞を受賞し、今、難病で苦しむ世界の人々に希望の光をもたらしています。 二〇二〇年、二〇二五年を大きなきっかけとしながら、次の世代の子どもたちが輝かしい未来に向かって大きな「力」を感じることができる、躍動感あふれる時代を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。 憲法は、国の理想を語るもの、次の時代への道しるべであります。私たちの子や孫の世代のために、日本をどのような国にしていくのか。大きな歴史の転換点にあって、この国の未来をしっかりと示していく。国会の憲法審査会の場において、各党の議論が深められることを期待いたします。 平成の、その先の時代に向かって、日本の明日を切り拓く。皆さん、共に、その責任を果たしていこうではありませんか。 御清聴ありがとうございました。
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2021年冬ボーナス平均支給額ランキング
2021年冬ボーナス平均支給額、業種別、会社別ランキング、支給額の高い企業トップ10はどうなっているのでしょうか? 日本経済新聞社によると、2021年の夏ボーナスは前年比減でした。2021年の冬ボーナスは前年比増加しているようです。 Source: All About(オールアバウト) [マネー]

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日本企業の大半は中小企業ですからね。 大手企業は下請けに利益還元をしているわけでないので、下請け企業は大手からの受注金額を下げられて、どんどん厳しくなっています。 それでも日本企業は頑張っていると思います。政府がどんどん増税していますが、それに耐えて日本経済に貢献していると思います。 優秀な人材が海外へ流出していたり、相続税を支払えずに土地を海外資本家へ売却しるしかないというのをよく聞きます。 政府が増税を繰り返しても世の中良くなっている気はしませんね。企業や労働者が耐えて頑張るしかないのが悔しいです。
大手企業「冬のボーナス」平均92万5545円…2年連続で90万円超 1981年以降で3番目の高水準(FNNプライムオンライン(フジテレビ系))のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
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DCが熱いですね!(たぶん前にも掲載したことある写真だと思うけど、気にしない)録画しておいたけーさつ学校編、見ました。原作は読んであるので内容は知っていたんですけど、降谷さんが降谷さんとして笑ってる姿の映像に胸が締め付けられました。幸せになって欲しい男です。あと、来年の映画の予告映像もやばかったです。「公安の降谷零だ(たしかこんなかんじのセリフ)」ってところにめちゃくちゃ震えました。ずるいよ~~~、一気に心もっていかれました。でも映画のメインはたぶんきっと、高木刑事と佐藤刑事でしょう?映画で佐藤刑事と松田さんと降谷さんがつながるような場面があったら泣いちゃいそう。いや、絶対泣く。ああ、期待大すぎて、うーん…って��らないかが心配です。製作陣側がどうのこうのではなく、私の期待が大きくなりすぎて、です。ゲスト声優と主題歌アーティストがどなたになるのかも楽しみですね。4月が待ち遠しいです。でも4月なら天気に悩まされることなく見に行くことができると思うので、ありがたい季節ではあります。冬場は大雪降られたらアウトですから…。うちの地元はだんだんこの季節らしい天気になってきました。今日は晴れて暖かかったけど、基本、週のほとんどは雨です。いや、雨はまだ天気が良い方かな。だいたいが大風とセットだし、みぞれやあられがデフォルトですね。別に外へ出る用がなければいいんだけどさ、単純に凄まじい音がするので、音楽流したり動画見てたりすると、ぜんっぜん聞こえなくなるんですよね。やっかいです。そんな長い冬を終えた4月や5月はぐんと晴れの日が増えるので、春という季節はとても好きです。花粉症を発症させてしまったら、また意見が変わってくるのでしょうけど、今のところ私はまだ大丈夫です。
10日にボーナスが入りました。今年はかなり仕事量を落としてもらっていたので、まぁ入ってもこれくらいかな?と思ってた額よりも多く入っていて驚きました。ありがたい。いろいろと思うことはあるけれど、ふつうに働くことができてお給料をいただくことができて、さらにボーナスまでいただけることに本当に感謝です。普段からまぁまぁ好きなことにお金は遣ってるわけだし、特別、自分に何かをしようとは思わないんですけど、無駄遣いにならない程度に本や漫画は買いたいなーと思いました。あと曲も買おうかな。アルバム1枚分くらいは。…結局何か買おうとしてるな、私笑 まぁいいよね。本と音楽は私の精神安定剤でもあるので、心の栄養にはなるはず。
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「ボーナス」がトレンド1位に…ツイ民の反応は?「結構貰えてニッコリ」「やべぇ バイトだけどでた」「めっちゃ減ってるw」「羨ましい」
12/10(金) 17:00配信 206 📷 📷 📷
会社員や公務員に冬季賞与が支給された10日、ツイッターのトレンドでは1位に「ボーナス」がランクイン。ツイ民からさまざまなコメントが殺到した。 一般企業に勤める会社員や公務員にとって、10日はボーナスの支給日。帝国データバンクが実施した2021年冬季賞与に関する調査によると、企業の約8割が、ボーナスや一時金など何らかの賞与を支給する予定と回答。企業の18.5%で平均支給額が前年より「増加する」との傾向にあり、「減少する」は19.4%。「賞与はない」と回答した企業は12.0%だった。2年連続で冬季賞与が増加する(した)企業は5.1%だった。 この日、ボーナスが支給されたネット民は「ボーナスすげ��や……あれだけ働けばそうなるか…」「俺はボーナス48万でした!!ボーナス最高!!」「ボーナスで心が豊かになった」「十何年ぶりのボーナスが貰えた!これは無駄遣いせず大事に使おう」「やべぇ バイトだけどボーナスでた」などと歓喜。 増額の報告も多く寄せられており、「ボーナス思ってた以上でまじで・・・?ってなってる」「去年より少しだけ多めだった。嬉し~」「ボーナス予想より上だったのでよし」「ボーナス前回よりも結構多く貰えてニッコリ」などと、喜びや驚きの声が集まっている。 一方で、減額されたとの声も多数。「ボーナスめっちゃ減ってるwww」「ボーナス期待してたより少なくてひもじい気持ちになった」「はっ ボーナス少なすぎて話にならんな」「ボーナス少なすぎて泣きました」「年々減っているのだが…」「このご時世でこの額は、いいのか悪いのか。もっと欲しかった」「ボーナスは貰えるだけよしとするか、こんだけ働いてんのにこれだけかくそやろうと思うか。ぎりぎり2桁。笑」「評価はあがり、ボーナスは減っていき、仕事だけが増えていくわけですね!!!」などと、落胆する人や皮肉を書き込む人が相次いだ。 賞与が支給されなかったネット民からは、「ボーナス羨ましい」「冬ボーナスなんてなかった(本当にない)(つらい)」「ボーナス貰えると思ったんに え?萎えた」「今年は夏も冬もボーナス無し」といった投稿が寄せられた。 (zakzak編集部)
https://news.yahoo.co.jp/articles/425d11a8251075f55a198f268b72961840290af3
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無職についてのまとめ
2017年9月半ばに退職して以来、8ヶ月ほど働いていなかった。 その間にいくつかの知見を得たので、今後のために残しておこうと思う。 既に退職した人や、これから退職しようと思っている人に役立つかもしれないが、あくまでも私個人の場合なので 参考にするときは「そういうパターンもあるんだ」 ぐらいに留めておくのがベターかと。
退職までの経緯
2016年3月に7年間通った大学を卒業することになっていたので、4月からの働き口を探していた。 就活について何も知らず、働くのが本当に嫌であり、卒論も忙しかったため 就職エージェントを利用して就活を行った。 やりたい事もなく、ぼんやりと「文章を扱う仕事が良い」ぐらいで探してもらって、都内のベンチャーWebマーケティング企業に就職した。
入社した会社について 人数規模の小さい会社だった。 部署には2人しかおらず、職階も部長の上がもう役員。 なのに部署が2つに分かれていて、全���合わせて10人にも満たない会社。 が、売上は良かったらしく割といい場所にオフィスを構え、数年以内の上場を考えていた。 私はいわゆる「事業拡大に伴う増員」の名目で募集された初の新卒採用枠の一人であり、新卒全員とにかくポテンシャル採用、イノベーションを巻き起こすことを期待されての入社だった。
退職の理由 一流のビジネスパーソンになりたいと思わなかったから。 私にとって仕事というのは、楽しく暮らすための食い扶持以外の何者でもなく、会社が要求する「仕事に邁進する、バイタリティ溢れたビジネスパーソン」というのは苦痛でしかなかった。 「成長」が口癖で、仕組みも無いのに毎年新卒を採って、オフィスはどんどん地上から遠くに離れていった。 会社は私に「もっと熱意を見せてほしい」と思っていたし、私は「地獄の果てより嫌いな場所だ」と思いながらやる気なくダラダラと、毎日遅くまで仕事をしていた。 そうしたらある日の朝、とつぜん立ち上がれなくなったので その日は休んで次の日の朝、部長を呼びつけて「もうここにいるの無理です」と言って辞めた。 退職交渉を初めて2ヶ月ぐらいが経過していた。
退職交渉で学んだこと 今はどこもかしこも人が辞めることを恐れているので、ある日「辞めます」と言って「はいそうですか、お疲れ様でした」となることはまずありえないと思う。 特に小さな会社ほど引き止めには必死なので、月並みだけども確固たる意志をもって絶対に辞めるようにしなければならない。 退職願を出してもぐるっと回って社長面談の時に帰ってきたのはちょっと笑ってしまった。
退職交渉が伸びれば伸びるほど後々に影響が出る 最初の退職交渉から実際に辞めるまで、結局2ヶ月ぐらいかかっているのだけれど、最後は逃げるように出てきてしまった。 後々になってこれを非常に後悔していて、できれば「辞めるぞ」から「辞めました」の期間が開かない方がいい。 私が最終的になりふり構わなくなった理由として「メンタル不調」があるわけだけれども、ここまで来ちゃうと回復までかなりの時間がかかる。私の場合は半年ぐらいかかった。(後で詳しく書く) 退職交渉が長くなればそれだけメンタル面の負担は大きくなるため、退職を決めたらなるべく早く辞めた方が良いと思う。
晴れて無職になった 今すぐ辞めさせろと部長に詰め寄ってから少し日が空いて、鍵返したり私物持って帰ったり、なんとなく挨拶したりしなかったりして、2017年9月の中旬に晴れて私は無職になった。 基本的には会社が嫌だったから辞めたけれども、じいちゃんが倒れたり、クソ親父が自己破産したりと相当強めのストレスが一気に来たというのも大きい。 生きていく以上ストレスから逃れられないのは当然だけれど、それらを捌いたりいなしたりできなくなった時は、限界が近いと思うので退職するといいと思う。 退職日はとても天気がよく、忌々しい職場のビルが青々とした空に照らされて、ビビッドに映えていたことを一生忘れないと思う。
退職直後の私
仕事を辞めてから一ヶ月ぐらいはやる事が非常に多くて忙しかった。 時系列はよく覚えていないけれど記す。
じいちゃんが心配で祖父母宅へ行く 退職したその足で母方の祖父母宅へ行き、大丈夫かいという話をしてから仕事辞めた報告をした。 ばあちゃんは心配してくれたみたいで、本当に辞めて良かったのか?という話や働くというのは難しいという話、どんな人生でもいいけれど頑張らないといけない、というような話をしてくれた。 あと、若い頃のばあちゃんは山登り(というかルートを決めてゴールまでの時間を計測する、山岳RTAみたいなの)が好きだったらしい。いつか山にもう一度連れて行ってあげたい。
クソ親父が債務整理をした この世で一番終わっている人間こと、私の父親が債務整理をした。 ちょうどそのタイミングで実家の契約更新があった���だが、返済のことを考えるとなるべく月々のランニングコストを抑えられるもっと安い家の方がいいということで、家さがしと引っ越しをすることに。 父親は平日仕事に行っているため、私がメインで引っ越し準備をしており、債務整理を行ったためお金がないので、私がすべて金を出した。 それ以外にもいくつか頼まれたことがあるのだが、あまり覚えていない。 この頃は忙しさとストレスで正常な判断能力を失っており、今考えると別にいらないことに金を出したり、申し込んだりさせられていた。バグった人間から金を取るのは楽、上手くやったものだ。
今は私が生まれ育った街のあたりに住んでいる。 メンタルが復活するにつれておかしいということに気づいたので、これ以来父親とコミュニケートすることはなく、今後も一切関わることは無いだろう。 引っ越しで使った80万円も返すと言っていたが、どうせ戻ってこないので手切れ金とする。 この人の文句と悪口なら一生言えると思う。 圧倒的な勢いで駆け上がり、私の嫌いな人間ランキング堂々の一位だ。
10月頃の私
引っ越しが終わり、片付けが落ち着いたのが大体10月初旬が終わる頃。 それから何をしていたのかというと、離職票が届くのを待ち続けていた。 もう完全に心が疲弊してしまったので、仕事のことは貯金が尽きてから考えることにして ひたすらゲームをしたり、放ったらかしものを終わらせたりしていた。ドラクエ11は面白かったです。
離職後の手続き 離職票というのは、仕事を辞めたことを証明する証明書のことで、勤めていた企業が離職者に対して発行する紙のことだ。 どうしてこれを心待ちにしていたのかと言うと、ハローワークから失業者手当をもらうためにこれが必要だったからだ。
失業手当について 失業者がお金の心配をせずに就職活動を行うため、一定期間に渡って一定金額を支払ってくれる仕組みを失業手当という。 いくつか条件はあるのだけれど、1年以上働いているなら大体もらえるので、転職先が決まっていないまま退職するなら申請しておく方がいいと思う。
失業手当の期間と金額 辞め方や勤続年数によって結構変わってくるので、それぞれ自分の状況に合わせて調べてほしいのだけれど、私の場合は特に就業困難な理由なく自分の都合で辞める「自己都合退職」だったので、申請してからお金をもらうまでに3ヶ月間待った。(待機期間) その後一日あたり5000円前後を90日間支給され、大体45万円が振り込まれた。(振込自体は月1回)
離職票が来るまで何もできない 大体の会社は月末締め翌月払いなので、本来離職票は辞めた月の翌月給与が振り込まれたあとに発行される。 が、そうなると退職後1ヶ月以上が開いてしまうことになるので、会社に言えば「給与計算中」として発行してもらうことができる。 しかし、私はもうあの人達と連絡をとるのが嫌だったし、何もしたくないという気持ちしかなかったので、結局申請したのは離職票が届いた11月に入ってからだった。 精神的な余裕があるのであれば、早く届けてもらうよう請求したほうがいい。 余談だが、お役所から「保険証返ってきてないんで返してください」という書面も届いたのだが、退職時に渡しているので会社もグズグズした対応したんだろうな、と思った。 こちらも連絡を取るのが嫌だったんで、お役所に「直接聞いて」と書面を返した。
無職ができる期間が決定した 10月暮れに振り込まれたいくらかのお金と、失業手当でもらえる45万円。 期間としては3ヶ月の待機期間と、お金が振り込まれる90日間。 大体この手持ちの武器で無職を謳歌することが決まった。
10月以降の私
大体半年前後は遊べるなということがわかったので、リミットを5月の暮れ(失業手当最終支給日)に設定して無職をやることにした。 10月以降は主に方向音痴王をやり、スケボーをたしなみ、たまにバンドをやって、お金を節約しつつ、いろんな手続きを行いながら生きてきた。 遊びについては日記を読んだりtwitterを見てもらえばわかると思うので、ここからは手続き関係を記録していく。
ハローワークで失業認定をうける 最寄りのハローワークによって違うらしいので、詳しくは各々調べてもらいたいのだけれども 失業認定を受けるためには、説明会をうけたあとで離職票やら顔写真やらを持って、失業認定の申請をしなければならない。 申請が終わって待機期間を過ごしたら、そこから失業手当の支給が始まる。 この説明会というのが月に数度しかなく、これを逃すと来月までお預けになるため、その分支給日も伸びる。 そういう点でのハローワークは結構シビアなので、ちゃんとスケジュールを確認しておくこと。
失業手当は就活のための資金 失業手当は本来「金銭の心配なく就職活動に励めるように」という名目のお金なので、支給にあたって毎月「今月はこのくらいの就職活動をしましたよ」という報告をしなければならない。 大体月二回、職種の相談や求人への申し込みを行うことで就職活動実績となる。 意外とこれを忘れたり、ハンコくれなかったりするので注意。
バイトとかしないの? さっきも述べたが失業手当は「金銭の心配なく就職活動に励めるように」というお金だ。 なので、4時間を超える労働や賃金の発生する労働を行ったらそれを申請しなければならず、その申請があった日の分は後ろ倒しになっていく。 つまり、バイトやクラウドソーシングで稼げば稼ぐほど失業手当は貰えなくなるというわけだ。 それが嫌だったし、働く気もなかったので「現状でどうするか」を考え実行していた。
支払い類の猶予をお願いすること 仕事を辞めたからと言って、各種取り立てが止まないわけではない。 私が払ったもの、止めたものについて記載しておく。
保険について 日本ではあらゆる人間が保険に入っていなければならないことになっている。 これまでは会社に属していたので、社会保険が給料天引きで支払われていた。 それが国民健康保険に切り替わるため、自分で支払わなければならないというわけだ。 これは申請すれば支払猶予期間をもらうことができる。 正直キツいので猶予をもらっておいた方が良い。 失業手当が始まるまでは親や奥さんの扶養に入るという手もある。
年金について これも保険と同じく止まってくれないので、とりあえずすぐに猶予期間申請を行うべき。 ただし、保険も年金も前年度所得がいくら以下なら可みたいな感じだった気がするので、人によっては猶予期間が無いパターンもあると思われる。 また、年金に関しては故意かどうかに関わらず、未納だったとしても過去5年以内なら払うことができるので、忘れてしまっていても後で払えば問題ない。
住民税について 住んでいるだけで金を取られるというのがひじょーに納得いかないのだけれども、とられるので仕方がない。 実は住民税も猶予や免除というものがあるので、前年度所得が規定以下なら申請するのがおすすめ。 ただし、普通に働いてたらほぼ超えてる金額だった気がするのであまり期待してはいけない。 個人的にはこれが一番キツかった。 二期残っていたので総額4万の支払いが必要になってしまい、最後は分割してもらって様子を見ながら物を売ったりしてなんとか払った。
住民税の期間 仕事を辞めるまで知らなかったのだけれども、住民税にはそれぞれ期間があり全四期に分かれているらしい。 それぞれ6月末、8月末、10月末、翌年1月末が支払期限となっているため、退職後の煩わしい手続きや支払いを減らしたいと考えるならば2月に仕事を辞めるのが一番いいだろう。 辞めてすぐ給与計算中の離職票をもらって失業認定の申請を行えば、5月から失業手当を貰えるので6月末の住民税支払いでお金が足りないということもないはず。 冬のボーナスもらった後だし、年越してるから年末調整もないし、ちょうど5月頃から求人増えてくるしで完璧。
年末調整をしにいかなければならない場合がある 退職後、無職のまま年末を迎え年を越してしまうと、年末調整が終わっていないためいわゆる年末調整未済のまま所得税がとられる。 年の途中で仕事をやめているわけだから、当然何ヶ月か給与をもらっていない時期があり、その分所得も下がっているから、所得税も安くなるはず。 なので、大体1万円ちょっとが還付されなければいけないというわけだ。 これまでは会社がやっていたけれど、仕事を辞めたら自分でやらなきゃいけない。 対象になってる場合は確定申告の時期(1月のいつだったか)に源泉徴収票を持って税務署に行けば、全部教えてくれるので混んでない内に行っておくといいです。
必要な支払いは結構ある 無職になったからといって、金をとることは止めてくれないので退職後も支払いをしなければいけないことは結構ある。 ただ、猶予期間を設けてくれたり、場合によっては免除もあるので積極的に活用してほしい。 よくわからんくても大体国からDMが届くので、それに応じて払ったり申請すれば問題はない。 あとはなるべく生活水準を落としておくといざという時に役立つのでいいです。 この文章は失業手当をもらう場合、なのでバイトしちゃった方が次の仕事までのブランクなくなるしお金もらえるし人によっては良いかもしれない。 私はあんま生活水準落とさなかったから、失業手当だけだとちょっとキツかった。
メンタル面の変遷
日々の生活は支払いをしたり、新しいことを始めたりと、わかりやすい形で外に出ていたのだけれど、メンタルはあんまり人に言わなかったり書かなかったりということもあってわかりにくい。 のでここに記しておく。
2017年中は割とボロボロだった 上にも記載があるけれど、とにかく退職��ら引っ越し、諸々の手続きと疲弊しきっていたので直後の9月10月は本当にひどかった。 退職直前の7月や8月はひどく太り、まともに他人と会話することができず、突然動悸が止まらなくなり、汗が吹き出し、毎日吐きそうになりながら仕事に向かい、手先や足先の感覚があまりなく、物を見ているようで見ておらず、聞いているようで聞いておらず、根拠に基づいた判断や決定が全く下せない状態だった。 そんな中で人に心配をかけないよう取り繕って生きていたというのもあり、正直気が狂う一歩手前だったと思う。 そんな状態から2017年中は本当に少しずつ回復していった。
ボロボロの人間が解放されるとどうなるのか 何もしない。 寝て、起きて、youtube流して、天井をぼーっと見て、また寝る。 最初の数日は本当にこうだった。タバコ吸ったり飯食った記憶もあんまりない。 一週間経ったぐらいから「なにか面白いことを」という感覚が復活してくるので、なんとなくゲームをする。 時間もあるので積んでたゲームをやったり、せっかくだから大作ゲームをということでRPGをやったりする。大体それで1ヶ月ぐらい潰した。 ようやくタバコ吸ったり、外に出たり、買い物をしたりできるようになる。 陽の光を浴びるということが大切なことだと知った。
心がやられてなければこの過程はいらなかった 上にもちょっと書いたが、退職交渉で心がやられていなければこの過程は全く必要なかった。 なので、スパッと仕事を辞めることが大切だし、限界のアラートもちょっと引き上げておくことが大切だと思う。 見ている景色が灰色になって、ろれつが回らなくなって、他人との会話が成り立たなくなったらそれはもう「限界」じゃなくて「崩壊した後」なので、もっと前の毎日吐いちゃうとか、寝なきゃいけないのに寝たくなくて夜更かししちゃうとか、そういうタイミングで歯止めをかけないといけないと感じた。
ようやく復活してきたころに方向音痴王をやる まだ判断能力に若干の不安は残るものの、脳機能がそれなりに復活してきた頃、まゆみ宅へ入り浸っていた。 まゆみ宅はうちから歩いて30分ぐらい、バイクならものの10分ほどだったので非常に行きやすく、まゆみも平日休みがあるのでちょうど良かった。 そんな中で生まれたのが方向音痴王であり、企画立案からルール制定、実施まで非常に楽しかった。 精神的に不安定な時期ではあったものの、あれが脳をしっかり動かし、全然終わらないけど自分のこだわりを余すところなく詰め込める動画制作が自尊心や自己肯定力復活に大変大きく貢献してくれた。 デザインやって動画作ってみんなにわーって言ってもらえるのもすごく嬉しかった。 私へのセラピーじゃないけれど、友人各位のおかげで復活したと言えるので、本当に心から感謝しています。ありがとう。
年明けぐらいから正常な反応を取り戻す 第0回方向音痴王を公開したあたりから、みんなに褒められたり喜んでもらったりして健全な精神が取り戻されたように思う。 思えばこの頃はよく外に出ていたし、お金を使うようにもなっていった。 また、客観性も戻ってきていて、生活時間帯も夜ちゃんと寝て朝ちゃんと起きる感じになってきていたと思う。 ちょうど失業手当支給が始まるタイミングというのもあったと思うけれど、安心が多くあった。
安心感と心の状態が過去に比べると良い 仕事を初めるもっと前から、安心できる状態になると別の不安がよりクローズアップされてしんどくなってしまう、ということが多々あった。 そして体中すべての力が抜けて、完全に堕落した生活を送ったと思ったら、いきなりフルパワーでいろんなことを片付けるという、躁鬱的な心の状態が過去何年も常だった。 それが退職に向けてぶっ壊れていき、年が開けてゆっくりと回復することで「無理のない前向きな考え方」ができるようになったと思う。 何かを振り払うような積極性ではなく、正しく興味関心に対する積極性。 非常に見えにくいことだけれど、個人としては非常に大きなことだった。
年明けから働こうと思うまで 年明け後もいい具合にメンタルが復活しつつあり、よくライブを見に行くようになった。 小さいものから大きいものまで、それらを純粋に楽しめるようになったし、自分で見つけてきて申し込むことをするようになった。 正直、完治するまでにはもうちょっとかかると思うけれど、もうお金も無いので就職しようと思う。 ちょっと働いてもいいかな、と今は思うのだけれども、去年のあの状態からここまで回復するというのはなかなか頑張ったのではないかと思う。
再就職について
失業手当をもらう過程で、就職活動をしなければならなかったため、3月から仕方なく就職活動をしていた。 テキトーに就職活動をした挙げ句、マッチしない企業に入ってぶっ潰れてしまったので、今回は面倒くさいながらもちゃんとやろうと思い(このメンタルの回復よ!)それなりにしっかり就職活動を行った。
基本はハロワで就活をした どこでやってもよかったんだけれど、退職後初回認定のためにハローワークに赴いたところ、再就職に向けて最初のセミナーというのをやっており、それが就職活動実績になるというので参加。 100人規模で大きくやるのかと思ったら、講師の人と数人で超こじんまりとやってるやつだった。 やべぇ失敗したかな、と思ったもののよく話を聞いてみるとちょっと良かった。 基本は個人面談だというので、半ばエージェントのようにしてもらいながら就活するかということで、その講師の人と話しながら進めていくことにした。 新卒入社をエージェント使ってたので苦い思い出はあるものの、やっぱりプロの意見は聞きたいよな、という決断。結果としては大変良かった。
人を介した就活はその人による 当然のことなんだけれど、面談とかしながら進めていく就活はその人によるところが非常に大きいということが良くわかった。 私は絶対転職に失敗したくなかったので、とりあえず書面上だけでも「無視できない条件」をリスト化し、前職をこういう理由で辞めたから、これは無視できないんですというのを講師の方に伝えた。 何回か面談してこっちのパーソナリティをわかってもらいつつ、オミットできない条件を織り込んで「じゃあどう探せばいいのか?」というのを話しながら進めていけたのは本当によかったと思う。 「野心はない」「キャリアアップもどうでもいい」「自己実現は仕事以外でやる」「暮らせるだけ貰えればそれでいい」というような要望も、否定することなく「その上でどうするか」を考えてくれたので、いい人にあたったのだと思う。
実際にやったこと ネット上の転職サイト等も見たけれど、見れば見るだけ情報が増えていくだけで一生終わらんという感じだったので、ハローワークに絞って探し、補完情報を他サイトで得た。 具体的なやり方は以下の通りだ。
まずはハローワークの求人票から、良さそうなものを見繕って10社から20社印刷する
各求人の給与や労働時間などの条件を◎○△☓で評価する
その段階で一度「総合的に良い順」で並び替える
手持ちの求人をすべて「転職会議」と「リクナビ2019」でチェック 転職会議:内容掲載があれば内容について評価、掲載がなければ離職者少ない=良いと判断 リクナビ:新卒求人の内容・文章に前職と同じような文面があるかチェック
上記情報を元に再度並べ替え
ランキング上位のものから「ここなら入っても良い」というところに応募
求人検索前に個人面談で自己分析と、私が何を大切と思っていて何なら我慢できるか、を知っておけばこういうやり方が可能になる。 あとはもう推理と憶測になるけれど、例えば就業場所の人数が少ないと仕組みができていないのではないか、とか業務内容は一番上に書いてあることが一番やってほしいことだ、とか そういう情報を元に優劣付けをとにかく行って応募していった。 最終的に50から60ぐらいの求人を見て、応募したのは3件。 どれも私の基準で言えばA〜Sクラスの求人だったので、いいやり方だったと思う。 (そのかわり、人気でちゃって既に決まった求人というのもいくつかあった)
明日から仕事をする まあ、なんでこんなことを長々と書いているのか、という疑問の答えでもあるんだけれど そうやって決めた会社で明日から働きます。 まだちょっと精神的に復活しきってはいないけれど、お金ないんでそれなりに頑張って働くつもりです。 果たしてそれなりに頑張った就活が上手くいっていたかどうか? それは半年から一年後の私だけが知っているでしょう。
長いようで短かった無職も今日でおわり。 人生においてかならず必要な時期だったと思うので、この8ヶ月間は非常に調子いいです。 どうなるか正直わからないところもあるけれど、とりあえずは頑張っていきます。
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【経済】夏のボーナス大幅ダウンへ 中小は支給見送りも 家計に打撃 1: 首都圏の虎 ★ 2020/04/18(土) 18:44:25.69 緊急事態宣言で営業自粛を迫られた企業の業績が悪化するとみられる中、夏のボーナス(賞与)の大幅な落ち込みが予想されている。消費税増税や米中貿易摩擦の打撃が蓄積していたところに、新型コロナウイルスの感染拡大が重なり、経営体力が弱い中小零細企業の中には、支給そのものを見送る動きも出そうだ。リーマン・ショック以来の下落幅が見込まれ、家計にも試練の夏となる。 「特に影響を受けるのは中小の非製造業だ。資金繰りに詰まり倒産しそうなのにボーナスは支払えない」 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員はこう指摘する。1人当たりのボーナス支給額(従業員5人以上の事業所)は前年比7・6%減の約35万2千円と大幅な下落を予想。リーマン後の平成21年夏(9・8%減)以来となる落ち込みだ。 自粛経済で需要が蒸発した飲食や宿泊、レジャー関連など、非製造業を中心に打撃が広がっている。4月から大企業などに同一労働同一賃金が義務付けられ、パートなどに賞与が支給される押し上げ要因もあるが、コロナ禍の圧倒的な下押し圧力にはかなわない。 日本総合研究所も6・4%減と大幅なマイナスを予想。もともと令和元年度下期の業績低迷で今年の春闘はベースアップ(ベア)見送りが相次ぎ、ボーナスの基準となる基本給も伸び悩んだ。景気減速を新型コロナがダメ押ししたとみる。 夏は“不可抗力”としても冬はどうか。第一生命経済研究所は夏が前年比4・0%減と予測した上で、「冬や来年夏はさらに厳しくなる」(新家義貴主席エコノミスト)とみる。悪化が必至の今年度の業績をもとに労使交渉を行うからだ。企業活動縮小で残業代も減るとみられ、家計の所得環境は一層厳しさを増す。 4/18(土) 18:26配信
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Winter
沸騰した鍋にパスタの束を放り込んで、さあ茹でようと思ったところでそれは不意にノートンの視界の隅に入ってきた。無地の柔らかい紙に数字が整然と並んでいるだけのカレンダー。几帳面なこの部屋の主人は、1日が終わるたびにそこに鉛筆で斜線を引いている。既に22日まで線が引かれたカレンダーを見て、ノートンは「あっ」と小さく声をあげた。 「ねえルキノさん」 リビングのソファに沈みながら分厚い本と睨めっこをしていた男はしばらく顔を上げてくれず、それから数十秒ノートンが沈黙を守ったところで、ようやく一つに結んだ三つ編みを揺らしながらこっちを向いてくれた。 「私のことを呼んだかな」 家に帰ってから飲み食いも喋りもせず、ひたすら熱心に本を読んでいた男の声は少しだけかさついていた。 「呼びました。でもまずあなたはお水を飲んだ方が良いですね」 手元にあったグラスを手に取りジャバジャバと水を入れて男に手渡す。よほど喉が渇いていたのか、男はそれを一口であっという間に飲みきった。 「麺を茹でてる匂いがする」 「もうすぐ夕飯ですよ。それで、麺を茹でていたら気づいたんですけど、あなた二十四日の予定は?」 「二十四日?‥‥‥今日は二十三だから、明日‥‥‥ああ、明日はゼミのクリスマスパーティだね」 「‥‥‥ゼミのクリスマスパーティー」 むん、と背中を伸ばしながら男は、 「ちょうど外に講演会を聞きに行くことになっていてね、ついでだからそのままクリスマスを祝おうかという話になった」 ノートンはそうですかと頷きながら、男が受け持っているゼミ生たちの顔を思い出す。「爬虫類の進化分類学」というびっくりするほどつまらそうなゼミに入っている先輩たちを一通り頭に浮かべ、クリスマスに何の予定がなくとも不思議ではないなと早々に思い至った。 「だから君とは二十五日に一緒に過ごそうと思っていたのだが、言ってなかったかな」 「聞いていませんが問題ないです。僕もバイトが入っていますから」 「クリスマスまでバイトだなんて、大変だねえ」 それはこっちの台詞だと思いつつ、ノートンは空になったコップを受け取った。キッチンに戻る間に急いでポケットから携帯を取り出してメールを開く。バイト先のマスターに「明日はラストまで大丈夫です」と用件だけのメッセージを送ると、ものの数秒で返事が返ってきた。「失恋?」とだけ表示された画面を見て、ノートンは小さく舌打ちをしながらポケットに乱暴に突っ込んだ。
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彼について人に話すとき、「それって本当に恋人なの?」と聞かれることがよくある。 そんなとき、ノートンは決まって一瞬言葉を詰まらせ、当たり前じゃないかというようなことを口にしようとして、最後にはすべて飲み込んで曖昧に笑ってしまう。彼と一緒にいる時間が長くなるにつれ、ノートンはよくそうやって笑うことが増えた。 例えば、昼間に手を繋いでポルティコの下を歩いたり、クリスマーケットをホットワインを飲みながら回ったり。そういう二人を恋人と呼ぶのなら、自分と彼はどうしたってその枠に入れない。そんな姿を誰かに見られたら彼はまず間違いなく大学を追い出されてしまうし。そうでなくとも、そもそも彼は「普通の恋人らしい行為」というものに興味がない。彼の形の良い頭蓋骨の中は未知への探究心と爬虫類への好奇心ですでにほとんどを埋め尽くされていて、ノートンはそこになんとかして自分を入れてもらおうと意地汚く努力を続けて、そうしてやっと今の関係を手に入れたのだ。 ノートンが曖昧な笑みを浮かべると、友人やバイト先のマスターは必ず「フゥン」という表情をした。そして次に「訳ありなんだ」とどこか労わるような、お節介じみた言葉を口にした。彼らがどんなラブロマンス映画を思い浮かべているのかノートンには想像もできないけれど、訳ありだなんてまったく馬鹿らしい話だ。自分と彼の関係ほどシンプルなものはないと思う。ただ言葉にするには少し寂しい、それだけのことだ。
「なんだ失恋したんじゃないのか」 ガラスの小さなグラスを揺らしながらマスターはあからさまになあんだという表情をした。 オレンジの綺麗な色のウイスキーは彼の一番のお気に入りで、予約がたくさん入っている日なんかはお水のようにゴクゴクと飲んでしまう。栄養剤だよと彼は言っているけれど、そのせいで五回に一回はメジャーカップからシロップを零すので止めてほしいと思っている。 「ご期待に添えず申し訳ないですけど、あっちに仕事が入ったってだけなので」 「クリスマスイブも仕事だなんて働くねえ‥‥‥まあ、それを言ったら私も君もそうなんだけど」 「ジョゼフさんは、あれっ、今は独り身でしたっけ」 「失礼だね君。誘えば飛んでくるような婦人は何人もいるよ」 「独り身なんですね。‥‥‥でもこんなに予約が入ってるとは思ってなかったので、これはこれで良かったかな」 マスターは眉を顰めて、 「勤勉なのは良いことだけど、学生がそんなこと言うもんじゃないよ」 となぜかノートンをたしなめた。 駅からマッジョーレ広場に向かう途中の道を少し逸れた、小さな一本道にあるこのワインバーには二年前からキッチンとして週に四回バイトをしている。この辺りは学生街で、安くていっぱい食べれる大衆料理屋が人気なのだけど、ここはお酒もつまみも少し値が張るいわゆる「ちょっといい感じのお店」だ。小さなカウンター席も、二つしかないテーブル席も普段は満席になんてならないのだけど、クリスマスイブの夜はすでにどの時間も予約で席が埋まっている。おかげでノートンは予定より二時間も早く店に呼び出され、ボウルいっぱいのジャガイモの皮むきをするはめになった。隣では同じように呼びつけられたフロアのトレイシーまでもが玉ねぎのみじん切りにかり出され、ポロポロと涙を流しながら玉ねぎの山をつくりだしていた。 「そうだよノートン!なんだって僕が、こんな、クリスマスに、玉ねぎのみじん切りをしなくちゃいけないのさ!」 「ボーナス出すからってナワーブにも声をかけたんだけど、どうしても予定があるから無理って断られたから。悪いねトレイシー」 「くそっ!あいつ絶対女だよ!この前ロシアンテキーラした時に、恋人がめちゃくちゃロマンチストでクリスマスもすごく楽しみにしてるから今から準備が大変って酔っ払ってニヤニヤしてたもん!」 「げっ、在庫の数が合わないと思ってたらまた君たちそんなふざけた遊びを」 「ノートンの彼女はさあ、仕事人間って感じなの?」 マスターの言葉を遮ってトレイシーがノートンをちらりと見る。 「仕事人間というか、趣味を仕事にしたみたいな人だから。純粋に楽しくて仕方がないんだよ」 「ふーん」 最後の玉ねぎを切り終わったトレイシーは真っ赤になった目元を袖で擦って、 「それで、君はそういうとこを好きになったんだ」 たいして興味もなさそうに呟いた。ノートン��ジャガイモに包丁を入れながら小さく頷いたけれど、彼女は気づかなかっただろう。 あの人を好きになったきっかけを思い出す。 それは何か一つの大きな衝撃だったかもしれないし、もしくは小さな発見の塊だったかもしれない。始まりを思い出すのが難しいくらいに、出会った日からどんどん増えていった。柔らかいオレンジ色の髪、ジャムの瓶すら開けるのに手こずる大きくて非力な手、考え事をするときの静かな横顔、笑うと目尻にできる繊細なリネンのような皺。頭のてっぺんから爪先まで、挙げろと言われればいつまでだって口にできるくらい、本当にたくさんあるのだ。 ノートンがそれを言葉にすると、あの人はいつもなんだか困ったような表情をして笑ってしまう。それから、「私も同じだよ」と薄くて冷たいくちびるを額にくっつけてくれる。たくさんの場所でたくさんのキスをしてきたけど、この小さな子どもを相手にするようなチープなキスがノートンは一番好きだ。 一度だけ少し意地悪なことを言ったことがある。熱心に本を読んでる表情が好きだとノートンは言って、彼はいつもの言葉を返してくれた。暖かいベッドの中だったと思う。ノートンの額はうっすらと汗が滲んでいて、くちびるを落とした彼はついでにぺろりと舌を出して、「しょっぱいね」と笑っていた。 ──私も同じだって言うけど。 ──けど? ──僕、熱心に本を読んだことなんかないよ。 ノートンの言葉に、彼のオレンジのひとみがまあるくなる。 彼を困らせたいというただの意地悪なのだけど、これは本当のことだった。ノートンは勉強が好きだし、本だって人並みには読むけれど彼のように食事も忘れてかじりつくように読書をしたことなど一度もない。そもそもノートンが本を読むのはテストで良い点をとって奨学金をもらうためであって、知識が欲しい、知るのが楽しいという彼の純粋さとは根本的にかけ離れている。 オレンジ色のひとみはまあるくなったあと、ノートンを小馬鹿にするかのようにゆっくりと細くなった。 ──そりゃあ君は熱心に本を読まないが。 囁くような小さな声だった。 ──熱心に私を見るし、さわってくれる。その欲求の熱は私が本を読むのと全く同じものだ。だから私は想像できる、君がもし熱心に本を読むことがあるならこんな表情をするんだろうって。そして私は君のそういう表情がとても好きだよ。 ノートンは驚いた。彼はこうして時々、とんでもないことを言ってノートンを驚かせる。 どんな言葉を返せばよいのか分からないノートンを見て、彼はくちびるをつり上げた。ずるい大人の表情だった。いつだって欲しいときに欲しい言葉をくれるような、気のきいた恋人ではない。クリスマスの予定を一人でさっさと埋めて、次の日は一緒に過ごそうかなんて平気で言ってくる人だ。だけど、誰も知らないノートンのことを一番に見つけて好きだと言ってくれる、優しい人だった。
*
七時の開店と共に店はあっという間に満席になり、いつもとは違う賑わいをみせた。 扉のベルを鳴らして店に入ってくる人たちはみんな夜の冷たい空気と、クリスマスイブの陽気で頬を赤くさせていた。扉が開くとキッチンの奥にまでほんの一瞬冷たい冬の匂いが流れてきて、頬に触れるたびノートンはどこにいるのかも分からない恋人のことを思った。 ディナーコースは提供するものが決まっていてすでに準備はできていたのでキッチンはそんなに慌ただしくはなかったのだけど、あちこちの卓からお酒の注文が止まないのでノートンは珍しくフロアの手伝いに回ることになった。お皿を下げて、注文を聞いて、ワインを注いで。休みなく動く途中、トレイシーが申し訳なさそうに目配せを何度もするので、片手を上げながらノートンはやっぱり今日はラストまで入って正解だったなと思った。 十一時を過ぎるといったん注文の波が止んで、二人は久しぶりにキッチンに奥に戻って一息つくことができた。テーブル席の客はついさっき二組とも帰っており、今はカウンターに数名お酒を楽しんでいる人が残っているだけだ。 「疲れたあ‥‥‥こんなにテキパキ動いたの、運動会ぶりだよ」 テーブルにべったりと頬をつけて座り込むトレイシーに、マスターはまかない用に取り分けてあったチキンのグラタンを差し出した。 「お疲れ様。それ食べたらもう上がっていいよ、あとはノートンがなんとかしてくれるから」 「やったーグラタン!でもまだお客さんいますよね?僕もラストまでいけ��すよ」 「女の子を日付を越して帰らせるわけにはいかないだろう。もう遅いからタクシーで帰って、領収書もらってきて」 「ジョゼフさんこんなに優しいのになんで彼女ができないんだろう」 「君は頭が良いのにいつも一言余計だね、静かに食べてさっさと帰りなさい。ノートンも食べ終わったらフロアに戻ってきてくれ」 用件だけ告げてマスターは駆け足でカウンターへと戻った。 「ノートンありがとうね。僕一人だったら回らなかったよ」 大きな口でグラタンを頬張りながらトレイシーが笑う。 「トレイシーも玉ねぎ手伝ってくれただろ。お互い様」 「ノートン食べるの早いから、先にこれ渡しちゃうね」 そう言ってトレイシーはポッケからごそごそと取り出したものをノートンに渡した。 「カイロ?」 「今日帰り遅くなるかなーってたくさん持ってきてたの。ノートンもあったかくして帰ってね」 「ありがとう、カイロなんて持ってきてなかったから、すごい助かる」 「よかった!‥‥‥使い捨てカイロって大丈夫だよね?彼女さん的に。イブに渡したとはいえ、使い捨てカイロだもんね?」 急にはっとした表情をして慌てだしたトレイシーに、ノートンは思わず笑ってしまった。 「全然大丈夫。そういうの全く気にしない人だから。多分僕がカルティエの財布とか貰ってきても平気な顔するよ」 「えー‥‥‥それは逆に困っちゃうね」 「もう慣れたから。カイロ本当にありがとう、僕はもう戻るから、気をつけて帰って」 笑顔のトレイシーに見送られながら、ノートンはカイロをポケットに入れてキッチンを後にした。
すでに残っているのは常連のお客さんたちだけとなっていた。 喧騒が去った店内はさっきまでの熱気を知っていると少しだけ寂しく感じられたけれど、静かであたたかい幸福があった。ふしぎな雰囲気だった。いつも赤ワインを好んで飲む上品な身なりの夫婦は珍しくシャンパンを頼んでいて、見慣れた透明の泡さえもが、まるで天国にある水か何か、素晴らしく美しいもののようにノートンの目に映った。 シャンパンを熱心に見つめていたノートンに気づいたのは老紳士の方だった。いつもは赤を飲んでいるからふしぎに思われたのだろうと彼は、「イブは特別だからね。昔からシャンパンを飲むと決めているんだ」と言った。 「ふしぎですね。見慣れたシャンパンだけど、今日は特別美しい飲み物のように見えます」 紳士はノートンを見上げて、朗らかに笑ってみせた。
深夜十二時半。 お店はさっきまでのあたたかさを残したまま、フロアの明かりが落とされていた。 スツールに腰を落とすと、一気に疲労感がやってきて今夜の忙しさをノートンはしみじみと感じた。あんまり忙しいので途中からは恋人のことなんてすっぽり頭から抜けていたほどだ。生徒とのパーティーなら夜通し開催しているということはないだろう、彼もそろそろアパートに帰っているだろうか。考えると無性に彼の声を聞きたくなって、そんな自分に驚いた。センチメンタルにもほどがある。明日会えるのだから、今夜の数時間がなんだと言うのか。 「お疲れ様。今夜は本当に助かったよ、片付けは明日に回すからもう上がって大丈夫」 心なしか肌や髪がくたびれたマスターは、 「あと、これ持って帰りなさい」 そう言って大きな紙袋をカウンターに置いた。 まかないの残りだろうかとのそりと体を起こして中を覗く。そこに見えたつるりとした綺麗なボトルに、ノートンは思わず声を漏らした。 「えっ」 「常連さんが君にって。詩的な言葉を貰ったから、そのお返しだってさ。‥‥‥君の口から詩だなんて、私には想像つかないけど」 引っ張り出したボトルは老夫婦が飲んでいたものと同じだった。緑色のボトルに、金色の美しい装飾が控えめに光っていた。ノートンは次にこのボトルの値段を思い浮かべた。こんな気軽に貰っていいような値段ではなかったはずだと眉をしかめている間に、マスターはノートンのコートや荷物をぽいぽいカウンターへと投げ捨てて、さっさと帰れとノートンをせっついた。 「でもジョゼフさん、僕こんな高いもの受け取れません」 「私だったらやらないさ。だけどあの人があげるって言ったんだから、素直に貰っておいたら良いよ」 「でも‥‥‥」 「さあ!さっさと帰ってくれ!私もこれから用事があるんだ、楽しい用事がね!」 コートもろくに着させてもらえないまま、ノートンは紙袋を押し付けられあっという間に店から追い出されてしまった。 外はとびきり冷たい風が吹いていて、ノートンはたまらずコートに袖を通してメインストリートへと駆け出した。冷たい夜の空気と一緒に、お店に漂っていた幸福の残り香が街にも溢れていた。ふしぎなことに足は広場をまっすぐ駆けて、自分のアパートとは反対へとぐんぐん進んでいった。 揺れる視界のあちこちにピカピカと電球の灯りがテールランプのように光り、すぐに後ろに流れて消えていく。紙袋を両手で抱えたまま走るから時々石畳につまずきそうになった。あの人のアパートが見えて、二階の角部屋に明かりがついていないのが分かると、足はのろのろとスピードを落として古い階段の前でぴたりと止まってしまった。 肩を上下させながらノートンは一階にあるポストにおもむろに手を突っ込んだ。そこに紙の感触があるのを確かに確認してから、ゆっくりと古い階段を登った。廊下を歩いて一番奥の部屋まで歩き、人の気配が少しもしない扉に背を預けてずるりとそこに座り込んだ。 背中に触れる扉も、コンクリートの地面も、抱えたシャンパンも全てが悲しいくらいに冷たかった。あれだけ街に漂っていた幸福の匂いはもうしない。視界には相変わらずピカピカと光る電球が映っているけど、それがノートンを少しだけ、本当に少しだけ悲しい気持ちにさせていた。 期待していたわけじゃなかった。だって、約束なんてしていなかったし。 誰にたいしてなのか言い訳のような言葉をノートンは胸の内でずっと呟いた。そして百個つぶやき終わったら、すっぱりと諦めて帰ろうと思った。それから二十個目でもう吐き出せる言葉がないことに気づき、呟くことも止めた。あの人が聞いたらカラカラと笑っただろう「だから本はたくさん読みなさいと言っただろう!」って。 もうそれでも良いし、ここに来てくれるのならなんでも良かった。だって今日はクリスマスで、自分たちは恋人なんだから、それくらい願ったってバチも当たらないだろうに!
「ルキノさんのアホ」 「誰がアホだって、うん?」
ぎょっとした。 紙袋を放り投げそうになって、慌てて抱え直した。勢いよく上を向くと、ずっと会いたかった恋人の姿があった。ノートンが立ち上がるよりも早く、ルキノはその場にしゃがみこんで大きな手でノートンの頬を触った。 「どのくらい待ってたんだ。かわいそうなほど冷たいぞ」 「あなたが帰ってくるのが遅いから」 「連絡をくれれば良かったのに。気分を悪くした子がいたから、家まで送りに行ってたんだよ」 「そりゃあメールをすれば良かったんだろうけど、‥‥‥いや、そうだね。そうすれば良かったね」 何を言っても自分のわがままにしかならないことは知っていた。イブだからなんて、自分が淡い期待を勝手にしただけなのだから。 ノートンが口を閉じると、ルキノは白い息を吐いて困ったように眉を下げた。怒られるかと思ったけど彼は何も言わず、代わりに冷たくなったノートンの頬を労わるように撫でた。 「その紙袋は?」 「常連さんから貰ったシャンパン」 「それは素敵だね」 「あなたにあげるとは言ってないよ」 「意地が悪いな、君。じゃあこれと交換しよう」 ルキノの手がノートンに小さな何かを握らせた。冷たい感触に思わず手が震えた、恐る恐る視線を落とすと銀色に光るピカピカの鍵があった。傷ひとつない、作りたての鍵だった。ノートンは慌てて顔をあげた。その瞬間、くちびるに一瞬だけ冷たいものが触れた。彼のお気に入りの赤ワインの味が僅かに残っていた。どこもかしこも冷たかったけれど、彼の舌はびっくりするくらい熱くて、ワインの味がして、街に溢れていた幸せの正体がそこにはあった。夢中でそれを追っていると、彼の指がノートンの腕を痛いぐらいに掴んだ。鼻で息をするんだよと教えてくれたのには彼なのに、なぜかそれを実践できないのも彼だった。
くちびるを離してお互いに大きく息を吸った。 冷たい鼻先をくっつけながら聞く彼のメリークリスマスは今まで聞いたこともないくらいに、とびきり美しい発音だった。
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◆冬のボーナス調査 2019年◆7年ぶりマイナス+17業種で支給減額◆
◆冬のボーナス:2019年◆ ~7年ぶりマイナス+17業種で支給減額~ 日経新聞が、冬のボーナス調査を実施。 全産業平均が、7年ぶりにマイナスとなり、2018年冬と比較し0.99%減の84万293円。全32業種中17業種で支給減額が確認された。
日経新聞が、2019年の冬のボーナスの調査を行った。 全産業の加重平均が、7年ぶりにマイナスとなり、2018年冬と比較し0.99%減の84万293円。また、全32業種中17業種で支給減額が確認された。

2019年に入り、米中の貿易戦争が加熱しじわじわと世界経済に影響を及ぼしていました。 : 今年度の後半には、大手企業でのリストラ計画が発表され、景気後退局面が明確になってきましたが、2019年冬のボーナスに明確に反映された形です。
: 直近でアップした『◆40歳 年収が高い企業ランキング:2019年◆キーエンス:2140万円』へのアクセスが増えていますが、全般的にはうローダウンです。
https://escape2bangkok.com/Career/40years-2019/
冬ボーナス7年ぶりマイナス 0.99%減、日経集計 〜業績悪化を反映〜
記事引用先:日経新聞…
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