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Her Majesty (4)
穏やかな午後だ。眼の前の自分と同じ法学部准教授、後藤輝明はいつもと同じく苦しそうな声と表情で自分の立てた計画と予定を私に説明していた。彼は2つ年下の37歳。ここが京都だと分かったうえで気取っているのだ。府外から来た人間に限ってそのように重苦しい態度をあえて取りがちだ。最初は自分は京都に染まらない、快活にそして軽妙に振る舞ってみせると意気込んでいるものの、1年も経てば思った以上の京都の京都然とした雰囲気にやられてしまう。魅了されてしまうのだ。
9月末だが、非常に暑いと感じる。例年よりも暑いだろうか。陽射しもいやに鮮烈で、屋内にいても汗がにじみ出てくる。後藤はここに入ってくる時に10分以上遅刻しているのに謝罪の一つもなかった。いやはや。
極めて優秀な男だ。おそらく京都府で1番頭がいいだろう。そしてこれはお世辞でもなんでもない。場所は立零館大学法学部キャンパスのほど近くにある、CafePark MICKで、学生がよく訪れるお店。ロコモコが安いので食べ盛りの学生にはありがたいのだそうだ。私はコーヒー一つを注文し優雅に外の雰囲気を味わいながら話を聞いていた。優雅に振る舞う努力をしていただけだが。そのような意味で京都とはたんなる空間なのだ。やり方次第でいかようにもなる。
「やはり以上のことから、我々はカール・シュミットの決断主義をアインシュタインが、スイス連邦工科大学チューリッヒ校を卒業して特許局に勤めていた時期に、特殊相対性理論を精緻化した事実に適合して、業績面、倫理面双方からアプローチすることが必要だと思うんだ」
「うん、それでいいよ。昨日メールで答えたけど」
後藤からの提案に私は答える。
話し合いは1��間ほど続いた。短く済んだほうだろう。内容は法学部教員同士の研究発表に関わるもので、これは不定期に開催されるもの、だいたい半年に一回、各セメスターごとに開かれる儀礼のようなものだと見ていい。我々は別れ、私は龍安寺駅から電車に乗った。
京都市北区は夕方であっても夏のような暑さで何度かハンカチで額や腕を拭った。ハンカチはあくまでもエチケットとして持ち歩いているものだ。本来の意味のエチケット。ソニーの社員はたぶんハンカチを持ち歩かない。カップルが目立った。
キャンパス近くの駅から最寄り駅の車折神社駅までは、乗り換えの時間を含めて30分ほどの所要時間。車は持っていた。家に置いてある。
「愈現実世界へ引きずり出された。汽車の見える所を現実世界と云う。汽車程二十世紀の文明を代表するものはあるまい。何百と云う人間を同じ箱へ詰めて轟と通る。情け容赦はない。詰め込まれた人間は皆同程度の速力で、同一の停車場へとまってそうして、同様に蒸氣の恩沢に俗さねばならぬ」夏目漱石、「草枕」
私は山の中を歩く。比叡山。延暦寺。ここまでは車で来た。1時間ほど。東塔駐車場に停め、ケーブルカーに乗る。それは坂本ケーブルと呼ばれ2025メートルあり、日本で最も長いケーブルカーとなっている。そこから1キロ弱10分程歩く。あくまでドライブであり、たいそれた気は起こしていないし、妻も来ていない。ここに来たのは2度目。過ごしやすい季節で、紅葉が見られだしたようだ。天気は曇り、実に素晴らしい、来てよかった。
高校を卒業し東京に住むことにしたのは、家に金があったからだが、奨学金を受け取ることへの交渉条件という側面もあったし、主観的な理由ももちろんあった。東京に住みたかった。私が大学5年になった時にある種の転機が訪れたと言わなくてはならない。ちょうどその頃に以前から望んでいた大学院入学を決め、卒業論文の執筆と並行して院の入試勉強を行い、派遣形態でのホテル清掃のシフトも減らした。あまりにも忙しく、入試だけ��なく、休学なりなんなりして卒業論文の執筆を諦めようと思ったほどだ。しかし子どもの頃から勉強は得意であるという自覚はあったし、人生最大の勝負時だと腹をくくって一生懸命頑張ったのだ。誰にも否定はさせない。そしてさいわいなことに卒業論文の審査も通り、同時に早瀬田大学大学院法学研究科への入学の資格も手にした。その後私は旅に出た。岡山県岡山市、後楽園に行ってみたかった。後楽園は岡山藩主(大名)池田綱政が1687年に作らせたもので、完成は1700年のこと。日本三名園に指定されている。岡山市の路面電車に乗りながら思った。私は二度と東京の自宅に帰らない。旅人は帰らない。魂を置き去りに。2016年3月のことだった。そうして私は大学院入学を契機に普通の人生を逸脱したのだ。「ドラえもん」のセワシくんでもない限りそう考える。大学院が普通の場所であってはならぬのだ。それが倫理であって、明治政府への敬意とみなされなくてはならぬ。私には使命感と義務感しかなかった。まったく快くはない。達成感もない。世話になった親に自慢する気にもならなかった。多分私の魂の一部は今でも岡山にある。岡山のどこかで、流転している。中部地方にベルクソンの生命がある。
大学院に入った頃ホテル清掃の仕事をやめ、歌舞伎町で働き出した。ホストクラブのボーイだった。目的は金だったが、もともと繁華街や人混みが好きでここには地元である横浜があると思っていた。実のところ新宿は横浜と似ていた。渋谷や下北沢とは違い、役所的なオートメーションがあった。それが自分のようなガリ勉にはありがたかった。ここには母親がいる。あるいは父親が。それらの順次的移行。「お母さんに甘えるのはやめなさい」誰かがそう言っている気がした。しかしここには依然としてキャバクラ嬢という母がおり、私を高揚させた。自分はたしかに都会育ちなのだ。キャバクラ嬢こそが人間だ。強くそう誓った。きっとここで関東の死滅は約束された。それこそが私小説とロナルド・D・レインの役割だ。そして風俗にも行った。2、3ヶ月に一回だろうか。そこで働いている内に私は露骨に口が悪くなった。表情のせいだ。歌舞伎町にいる人たちは表情を殺している。内面を掴まれたくないのだ。ここでは体の掌握が必要なのだから。余計な表情はピエロやクラウンのようなアルカイックなスマイルに預けておけばよい。それか日曜の朝に。
赤と深緑の豪奢な出で立ちの大講堂を通り過ぎ、左に曲がる。そこに根本中堂がある。天台宗の総本山である比叡山延暦寺の中心的な建築物。現在の根本中堂は、織田信長による焼き討ちの後、徳川家光の命により1634年から1641年にかけて再建されたもの。内部は外陣・中陣・内陣に分かれており、本尊を安置している内陣は中陣や外陣よりも3メートル低い石敷きの土間となっている。この構造は「天台造」または「中堂造」と呼ばれ、天台仏堂の特色を示しているという。中陣の天井には「百花の図」と呼ばれる極彩色の草花が描かれており、柱は76本あり、諸国の大名が寄進したことから「大名柱」と呼ばれている。このように、根本中堂はその壮大な規模と精巧な構造で知られ、訪れる者を多様に触発する。以上のことは、英語が付属するパンフレットに書いてあった。さらに奥へ進もう。みんなにこんにちは。
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ボツ2
おっぱい、大食い。最後まで書いたけど胸糞なのでここに途中まで投稿してお蔵入り予定。
時: 午前8時05分
所: ○○中学正門前
身長: 標準的。155センチ程度。
衣服: 〇〇中学指定の制服。黒のセーラー。リボンの色より二年生と断定。
年齢: 中学二年生なので14、5。
持ち物: 右手に〇〇中学指定の鞄。左手にスマホを所持。
同行者: 友人1名。興味無しのため略。
背格好: やや細身か。冬服のため殆ど見えなかったが、スカートから覗く脚、そして周りの生徒と見比べるに、肩や腕も細いと思われる。腰回りもほっそりとしていると感じた。正確には引き締まっていると言うべきか。
顔: いと凛々し。小顔。頬は真白く、唇には薄い色付き。笑うと凄まじく整った歯が見え隠れする。この時髪をかき上げ血の色の鮮やかな耳が露出する。
髪: ボブ系統。ほぼストレートだが肩のあたりで丸くなる。色は黒、艶あり。
胸: 推定バスト98センチ、推定アンダーバスト62センチのK カップ。立ち止まることは無かったが、姿勢が良いのでほぼ正確かと思われる。しっかりとブラジャーに支えられていて、それほど揺れず。体格的に胸元が突��している印象を受ける。隣の友人と比べるとなお顕著である。制服のサイズがあっておらず、リボンが上を向き、裾が胸のために浮いていた。そのため、始終胸下に手を当てていた。揺れないのもそのせいであろう。制服と言えば、胸を無理に押し込んだかのように皺が伸び、脇下の縫い目が傷んでおり、肩甲骨の辺りにはブラジャーのホックが浮き出ている。されば制服は入学時に購入したものと思われ、胸は彼女が入学してから大きくなった可能性が大である。元来彼女のような肉体には脂肪が付きづらいはずなのだが、一年と半年を以てK カップにまで成長を遂げたところを見ると、期待はまずまずと言ったところか。要経過観察。名前は○○。胸ポケットに入れてあったボールペンが落ちたので拾ってあげたところ、「ありがとうございます」と丁寧にお辞儀をされる。
時: 午前10時28分
所: 〇〇駅構内
身長: 高い。170センチ強
衣服: 薄く色味がかった白、つまりクリーム色のファー付きコート。内には簡素なグリーンのニットを羽織る。首元に赤のマフラー。
年齢: 22、3。休み期間中の大学生かと思われる。
持ち物: キャリーバッグ。手提げのバッグ。
同行者: 友人2名。先輩1名。何れも女性。貧。
背格好: 体格が良いと言った他には特に無し。腕も見えず、脚も見えず、首も見えず。肩幅の広さ、腰つきの良さから水泳を営んでいると推定される。
顔: その背に似合わず童顔。人懐っこい。マフラーに顔を埋め、視線を下げ、常に同行者に向かって微笑む。愛嬌よし。
髪: ショート。これより水泳を営んでいると断定。色は茶、染め上げてはいるがつやつやと輝く。
胸: 推定バスト129センチ、推定アンダーバスト75センチのR カップ。冬である上に、胸元が目立たないよう全身を地味に作っており、某コーヒーショップにてコートを取っても、無地のニットのために膨らみが分かりづらかった。さらに、胸の落ち具合から小さく見せるブラジャーを着用しているかもしれない。そのため、推定カップはR カップより3、4カップは大きい可能性がある。コートを取った際、胸元が一層膨らんだように感じられた。机の上に胸が乗って、本人は気にしていないか、もしくは気づいていなかったが、柔らかさは至高のようである。他の男性客の腕が肩にぶつかって、驚いた際に胸で食べかけのドーナツを落とす。以降会話は彼女の胸に話題が移ったらしく、左右に居た友人二名が所構わず触れるようになり、両手を使って片胸片胸を突っついたり、揺らしたりして遊ぶ。「机まで揺れ��」と言う声が聞こえてくる。「ちょっとやめてよ」と言いつつ顔は相変わらず微笑むでいる。しばらくして四人とも席を立って、地下鉄筋の方へ消えていく。童顔ゆえに顔より大きい胸は驚くに値するが、体格からして胸元に自然に収まっているのを見ると、やはりなるべくしてなったとしか思えず。
時: 午後00時14分
所: 〇〇市〇〇にあるスーパー前
身長: 低い。150センチに満たない。
衣服: 所謂マタニティウェア。ゆったりとした紺のワンピースに濃い灰色のポンチョ。
年齢: 26、7
持ち物: 買い物袋。ベビーカー。
同行者: ベビーカーの中に赤ん坊が一人。女の子である。
背格好: 小柄。寸胴で、かつ脚も長くはあらず、そして手足が細く、脂肪が程よくついている。つまりは未成熟な体つき。身長以上に小さく見える。
顔: かなりの童顔。着るものが着るものであれば高校生にも見える。可愛いがやつれていて、目の下に隈あり。子供が可愛くて仕方ないのか、そちらを見ては微笑む。
髪: セミロングを後ろで一束。中々の癖毛であるかと思われるが、目のやつれ具合からして、もしかしたら本当はもっと綺麗なのかもしれない。髪色は黒。可愛らし。
胸: 推定バスト110センチ、推定アンダーバスト58センチのQ カップ。体格が小柄であるのでQ カップよりもずっと大きく見える。というより迫力がある。私が訪れた時は買い物袋をベビーカーに吊っている最中であった。ほどなくして赤ん坊が泣き出したので、胸に抱えてあやしたが、赤ん坊は泣き止まず。片胸と赤ん坊の大きさはほぼ同じくらいであっただろう。また、胸と赤ん坊とで腕は目一杯伸ばされていた。胸に抱いて「よしよし」と揺らすのはしばらく続いたが、赤ん坊が泣き止むことはなかった。そこで、座る場所を求めて公園へと向かおうと、一度ベビーカーへと戻そうとしたのであるが、一度胸に食らいついた赤ん坊は離さない。「さっきも飲んだじゃない」とため息をついて片手で危なっかしくベビーカーを引こうとする。「押しましょうか」と接近してみたところ、意外にもあっさりと「よろしくおねがいします」と言って、私にベビーカーを預けた。中には玩具が数種類あった。道から離れた日差しの良いベンチに腰掛け、ケープを取り出して肩にかけ、赤ん坊をその中へ入れる。それでもしばらくは駄々をこねていたであったが、母親が甘い声をかけているうちに大人しくなった。私が「お腹が空いてたんですね」と笑うと、「困ったことに、食いしん坊なんです。女の子なのに」と笑い返して赤ん坊をあやす。話を聞いていると、母親の母乳でなければ我慢がならないと言う。授乳が終わってケープを外した時、子供はすやすやと眠りについていた。「胸が大きくなりすぎて、上手く抱っこできなかったんです。大変助かりました。ありがとうございます」と分かれたが、その言葉を���えるに、妊娠してから一気に胸が大きくなったのであろう。授乳期を終えたときの反動が恐ろしい。むしろベビーカーの中に居た赤ん坊の方に興味を唆られる。
時: 午後01時47分
所: 〇〇市市営の図書館。某書架。
身長: 標準的。158センチ程度。
衣服: 白のブラウスにブラウンのカーディガン。
年齢: 30前後か。
持ち物: 白のタブレット
同行者: 無し
背格好: 小太りである。全体的に肉がふっくらとついている。けれども目を煩わすような太り方ではない。豊かである。ただし、著しく尻が大きい。
顔: 目尻は美しいが、柔らかな頬に愛嬌があって、どちらかと言えば可愛らしい方の顔立ち。鼻がやや低く、口元はリップクリームで赤々と照りを帯びている。色白とは言えないが、光の加減かと思われる。眼鏡をかけており、リムの色は大人しい赤。非常によく似合う。
髪: ストレートなミディアムヘア。髪色は黒であるが、不思議なことに眼鏡の赤色とよく合い、前髪の垂れかかるのが美しい。
備考: 司書である。
胸: 推定バスト128センチ、推定アンダーバスト81センチのO カップ。本日の夜のお供にと本を物色中に、書架にて本を正していた。胸が喉の下辺りから流麗な曲線を描いて20センチほど突き出ているばかりでなく、縦にも大きく膨れており、体積としてはP カップ、Q カップ相当かもしれない。頭一つ分背が低いので上からも望めたのであるが、カーディガンで見え隠れする上部のボタンが取れかけていた。本を取る度に胸が突っかかって煩わしいのか、肩を揺すって胸の位置を直す。本棚に胸が当たるのは当然で、文庫本などはその上に乗せる。一つの書架を片付け終わった辺りで、適当に思いついたジャンルを訪ねて接近すると、如何にも人の良さそうな顔で案内をしてくれた。脚を踏み出す度に甲高い音が鳴るのは、恐らくブラジャーのせいかと思われる。歩き方が大胆で胸が揺れるのである。途中、階段を下りなければならないところでは、一層音が大きくなって、臍のあたりで抱えていた本を胸に押し付けて誤魔化していた。そのため、ブラジャーのストラップがズレたかと見え、書棚の方へ目を向けている隙に、大胆にも胸を持ち上げて直していた。なまめかしい人ではあるが、年が年なので望みは無い。
時: 午後02時22分
所: 〇〇小学校校庭
身長: 140センチ前後か
衣服: 体操服
年齢: 10、11歳
持ち物: 特に無し
同行者: 友人数名
背格好: ほっそりとしなやかである。幼い。腕も脚もまだ少女特有の肉が付いている。今日見た中で最も昔の「彼女」に似ている体つきであったが、この女子児童は単に骨格が華奢なだけで、痩せ細った体ではない。健康的である。脚が長く、短足な男子の隣に立つと、股下が彼の腰と同位置���来る。
顔: あどけなさは言うまでもないが、目元口元共に上品。笑う時もクスクスと擽るような、品の良い笑い方をする。眼鏡はテンプルに赤色が混じった、基本色黒のアンダーリム。そのせいで甚だ可愛らしく見えるが、本来は甚く聡い顔立ちをしているかと推定される。が、全般的に可愛らしい。
髪: 腰まで届く黒髪。ほぼストレートだが若干の癖あり。また、若干茶色がかっているように見えた。髪の質がかなり良く、時折肩にかかったのを払う度に、雪のように舞う。
胸: 推定バスト81センチ、推定アンダーバスト48センチのI カップ。体育の授業中のことである。男子は球技を、女子はマラソンでもやらされていたのか、校庭を走っていた。身体自体は小柄であるから胸はそう大きくはないのだが、無邪気に走るから激しく揺れる。揺れるごとに体操服が捲れ上がって腹部が見えそうである。明らかに胸元だけサイズが合っていない。何度か裾を直しながら走った後、耐えかねて胸元を押さえつけていたのであるが、いよいよ先生の���へ駆け寄って校舎内へ入った。そして出てきてから再び走り初めたけれども、その後の胸の揺れは一層激しくなっていた。ブラジャーに何かあったのだろうと思われる。顔には余裕がありながら、走る速さがこれまでとは段違いに遅く、これまで一緒に走ってきた友人に追い抜かれる。結局、彼女は胸を抑えながら、周回遅れで走りを終えた。しかし可哀想なことに、息を整えていると友人に後ろから手で掬われて、そのまま揉みしだかれる。小学生の手には余る大きさ��ある。寄せあげて、掬い上げて、体操服をしわくちゃにしながら堪能する。私にはそう見えただけで、実際にはじゃれついていただけであろうが、指が深く沈み込んでいる様は男子児童の視線を寄せるのに足る。なされるがままにされていた彼女は、そのうちに顔を真っ赤にして何かを言いつつ手をはたき落とし「今はダメ」と言い、以降はすっかり両腕を胸元で組んで、猫背になって拗ねてしまった。この生徒は要観察である。下校時に再び見えてみれば、制服下の胸はブラジャーは着けていないながら見事な球形を為している。先程の光景から張りも柔らかさも極上のものと想像される。名前は○○。名札の色から小学5年生だと断定。ここ一ヶ月の中で最も期待すべき逸材。
時: 午後05時03分
所: 〇〇市〇〇町〇〇にある某コンビニ
身長: やや高い。163センチほど。
衣服: ○○の制服。
年齢: 17歳
持ち物: 特に書くべきにあらず
同行者: 無し
背格好: 標準的だがやや痩せ型。恐らくは着痩せするタイプである。一見してただの女子高生の体であるが、肩、腰つきともに十分な量の肉量がある。その代わり腕は細い。右手に絆創膏。
顔: あどけない。非常に可愛らしい顔。人柄の良さが顔と表情に出ていると言ったところ。眉は優しく、目はぱっちり。常に口が緩んで、��い頬に赤みが差す。が、どこか儚げである。分厚くない唇と優しい目が原因か。
髪: 後ろに一束したミディアムヘア。一種の清潔さを表すと共に、若干の田舎臭さあり。後ろ髪をまとめて一束にしているので、うなじから首元へかけての白い肌が露出。これが殊に綺麗であった。
備考: 高校生アルバイター
胸: 推定バスト118センチ、推定アンダーバスト68センチのP カップ。服が腰元で閉じられているので、高さ24センチほどの見事な山が形成されている。そのため余計に大きく感じられる。手を前で組む癖があるのか胸が二の腕によって盛り上がって、さらに大きく見える。レジ打ちを担当していた。面倒くさい支払い方法を聞いて接近。レジにて紙を用いて説明してくれるのであるが、胸元が邪魔で始終押さえつけながらでの説明となり、体を斜めにしての説明となり、終いには胸の先での説明となる。ブラジャーの跡あり。よほどカップが分厚いのか胸と下着との境目がはっきりと浮き出ている。この大きさでこのタイプのブラジャーは、1メーカーの1ブランドしかないため、懐かしさに浸る。大体分かりました、では後日よろしくおねがいしますと言うと、にこやかにありがとうございましたと言う。腕の細さと胸の大きさとが全くもって合っていない。腰つきとは大方合っている。顔があどけないところから、胸に関しては期待して良いのではないだろうか? それを知るには彼女の中学時代、ひいては小学時代を知る必要があるが、そこまで熱心に入れ込めるほど、魅力的ではない。
本日も予が真に求むる者居らず、―――と最後に付け足した日記帳を、俺は俺が恐れを抱くまでに叫び声を上げながら床へと叩きつけ、足で幾度も踏みつけ、拾って壁に殴りつけ、力の限り二つに引き裂いて、背表紙だけになったそれをゴミ箱へ投げつけた。八畳の部屋の隅にある机の下に蹲り、自分の頭をその柱に打ちつけ、顎を気絶寸前まで殴り、彼女の残した下着、―――ブラジャーに顔を埋めて髪を掻き毟る。手元に残りたる最後の一枚の匂いに全身の力を抜かされて、一時は平静を取り戻すが、真暗な部屋に散乱した日記帳の残骸が肌へと触れるや、彼女の匂いは途端に、内蔵という内蔵を酸で溶かすが如く、血管という血管に煮えたぎった湯を巡らせるが如く、俺の体を蝕んでくる。衝動的にブラジャーから手を離して、壁に頭を、時折本当に気絶するまで、何度も何度も何度も打ちつけ、忌々しい日記帳を踏みしめて、机の上に置いてあるナイフを手にとる。以前は右足の脹脛(ふくらはぎ)を数え始めて26回切りつけた。今日はどこを虐めようかなどと考えていると、彼女の残したブラジャーが目につく。一転して俺のこころは、天にのぼるかのようにうっとりと、くもをただよっているかのようにふわふわと、あたたかく、はれやかに��っていく。―――
―――あゝ、いいきもちだ。彼女にはさまれたときもこのような感じであった。俺の体は彼女の巨大な胸が作り出す谷間の中でもみくちゃにされ、手足さえ動かせないまま、顔だけが彼女の目を見据える。ガリガリに痩せ細って頬骨が浮き出てはいるが、元来が美しい顔立ちであるから、俺の目の前には確かにいつもと変わらない彼女が居る。我儘で、可愛くて、薄幸で、目立ちたがり屋で、その癖恥ずかしがり屋で、内気で、卑屈で、でも負けん気が強くて、甘えん坊で、癇癪持ちで、いつもいつもいつも俺の手を煩わせる。冷え切った手で俺の頬を撫でても、少しも気持ちよくは無い、この胸、この胸の谷間が冬の夜に丁度良いのだ。この熱い位に火照った肉の塊が、俺を天に昇らせるかの如き高揚感を與えるのだ。
だがそれは後年の事。床に広がったブラジャーを拾って、ベッド脇のランプの燈を点けて、ぶらぶらと下へと垂れるカップの布をじっくりと眺める。華奢で肉のつかない彼女のブラジャーだったのだから、サイドボーンからサイドボーンまでの距離は30センチ程もあれば良く、カップの幅も中指より少し長い程度の長さしかない。が、その深さと広さはそこらで見かけるブラジャーとは一線を画す。手を入れれば腕が消え、頭を入れればもう一つ分は余裕がある。記念すべき「初ブラ」だった。
それが何たることか! 今日、いや昨日、いや一昨日、いやこの一ヶ月、いやこの一年間、いや彼女が居なくなってから実に6年もの間、このブラジャーが合う女性には出会うどころか、見かけることも出来ないではないか。細ければサイズが足りず、サイズが足りればぶくぶくと肥え、年増の乳房では張りが足らず、ならばと小学生の後を付け回してはお巡りに声をかけられ、近所中の中高にて要注意人物の名をほしいままにし、飽きる迄北から南の女という女を見ても、彼女のような体格美貌の持ち主は居なかった。風俗嬢へすら肩入れをし、ネットで調子に乗る女どもにも媚びへつらった。
恭しくブラジャーを箱へと収めて床に散らばりたる日記帳の屑を見るや、またしても怒りの感情が迸ってくる。今日は左太腿の上をざっくりとやってやろうか。紙屑をさらに歯で引きちぎり、喉に流し込みながらそう思ったけれども、指を切る程度に留め、代わりに床を突き抜ける位力を入れて、硬い板の上に差す。今日書いた文面はその上にあった。
「なんで、なんで俺はあんなことを、……」
気がつけば奇声を上げつつ髪の毛を毟り取っていた。時計を見れば午後11時28分。点けっぱなしにしておいたパソコンの画面にはbroadcasting soon! という文字が浮かび上がって居る。忘れた訳では無かったが、その英単語二文字を見るだけで、怒りも何も今日の女どもも忘れ、急に血の巡りが頭から下半身へと下り、呼吸が激しくなる。まるで彼女を前にした時のようである。急いで駆けつけて音量を最大限まで上げて、画面に食い入ると、直にパッとある部屋が映し出され、俺の呼吸はさらに激しくなった。
部屋はここと同じ八畳ほど、ベッドが一台、机が一つ、………のみ。
机の上にはありきたりな文房具と、食器類が一式、それに錠剤がいくつか。ベッドの上には質の良さそうな寝具、端に一枚のショーツ、その横に犬用のリードが一つ。これはこれから現れる者が、謂わばご主人さまに可愛がられるために着けている首輪につながっているのである。そしてその横に、あゝ、彼女がまだ傍に居ればぜひこの手で着けて差し上げたい巨大なブラジャーが一つ、………。ダブルベッドをたった一枚で埋め尽くすほど大きく、分厚く、ストラップは太く、今は見えないが12段のホックがあり、2週間前から着けているらしいけれどもカップは痛み、刺繍は掠れ、ストラップは撚れ、もう何ヶ月も着たかのようである。
しばらく見えているのはそれだけだったが、程なくしてブラジャーが画面外へ消えて行き、ショーツが消えて行きして、ついに放送主が現れる。病的なまでに痩せ細って骨の浮き出る肩、肘、手首、足首、膝、太腿、それに反して美しくしなやかな指が見える。顔は残念ながら白い仮面で見えないが、見えたところで一瞬である。すぐさま画面の殆どは、中央に縦線の入った肌色の物体に埋められるのだから。その肌色の物体は彼女の胸元から生え、大きく前へ、横へと広がりながら腰元を覆い、開けっ広げになった脚の間を通って、床へとゆるやかにの垂れており、ベッドに腰掛けた主の、脚の一部分と、肩と、首を除いて、体の殆どを隠してしまっている。床に垂れた部分は、部分というにはおかしなくらい床に広がる。浮き出た静脈は仄かに青々として、見る者によっては不快を感ずるだろう。
言うまでもなく、女性の乳房である。主は何も言わずにただそこに佇むのみで、何も行動をしない。仮面を着けた顔も、たまに意外と艶のある黒髪が揺れるだけで動かないのであるが、極稀に乳房を抑える仕草をして、愛おしそうに撫でることがある。けれどもそれは本当に極稀で、一回の配信につき一度の頻度でしかなく、殆どの場合は、一時間もしたらベッドに倒れ込んで寝てしまうのである。
この配信を見つけてからというもの、俺の日中の行動は、その寝姿を見るための暇つぶしでしか無い。彼女そっくりな体つきに、彼女そっくりな胸の大きさ、―――しかもこちらの方が大きいかもしれない上に、彼女そっくりな寝相、………見れば見るほど彼女に似て来て、また奇声を発しそうになる。無言で、手元にあった本の背表紙で頭を打ちつけて落ち着きを取り戻し、画面を見ると、ゴロンとベッドから落ちてしまったその女の姿。彼女もよくやっ��寝相の悪さに、途端懐かしさが込み上げて来て、
「あゝ、こら、叶(かなえ)、寝るんだったらベッドの上で寝ないと、……。手伝ってやるからさっさと起きなさい」
と頬を叩いたつもりだが、空を切るのみで、消息不明となっている者の名前を呼んだだけ、羨ましさと虚しさが募ってしまった。
幼馴染の叶が居なくなってから早6年、片時も忘れた事はないのであるが、隣に住んでいながら出会いは意外と遅いものであった。当時俺は11歳の小学5年生、物凄く寒かったのを思えば冬から春前であったろうか、俺の家は閑静な住宅街の中に突如として現れる豪邸で、建物よりも庭に意匠を凝らしたいという父上の意思で、洋館が一つと離れが一つ庭に面する形で建てられ、俺はその離れを子供部屋として与えられていた。球状の天井を持つその部屋は、本当に子供のために閉ざされた世界かのようだった。庭の垣根が高く、木に埋もれる形で建っているのであるから、内は兎も角、外からだとそもそも離れがあることすら分からない。音も完全に防音されていて、車が通りかかるのすら、微妙な振動でようやく分かるくらい外界から切り離されているのである。いつも学校から帰ると、俺はその部屋で母上と共に話をしたり、ごっこ遊びをしたり、宿題をしたりする。食事もそこで取って、風呂には本館の方へ向かう必要はあるけれども、学校に居る7、8時間を除けば一日の殆どをそこで過ごしていた。だから、近隣の様子なぞ目については居なかったし、そもそも父上から関わるなというお達しがあったのだから、あえて触れるわけにはいかない。学校も、近くにある公立校へは通わずに、ずっと私立の学校へ入れられたのだから、関わろうにも、友人と言える者も知り合いと言える者も、誰も居ないのである。
そんな生活の中でも、よく離れの2階にある窓から顔を突き出して、燦々と輝く陽に照らされて輝く街並みを眺めたものだった。今はすっかりしなくなってしまったけれども、木々の合間合間から見える街並みは殊に美しい。一家の住んでいる住宅街というのが、高台に建っているので、街並みとは言ってもずっと遠くまで、―――遥かその先にある海までも見えるのである。
そう、やっぱり冬のことだ、あのしっとりとした美しさは夏や秋には無い。いつもどおり、俺はうっとりと椅子に凭れかかって街並みを眺めていたのであるが、ふとした瞬間から、女の子の声で、
「ねぇ、ねぇ、ねぇってば」
と誰かを呼びかける声がしきりに聞こえてきていた���だけれども、それが少し遠くから聞こえてくるものだから、まさか自分が呼ばれているとは思わず、無視していると、
「ねぇ!」
と一層激しい声が聞こえてくる。下を見てみると、同年代らしい女の子が、彼女の家の敷地内からこちらを不満そうに見つめてきている。
「僕ですか?」
「そう! 君!」
と満面の笑みを浮かべる。
この女の子が叶であることは言及する必要も無い���と思うが、なんと見窄らしい子だっただろう! 着ている物と言えば、姉のお下がりのよれよれになった召し物であったし、足元には汚らしいサンダルを履いていたし、髪は何らの手入れもされていなかったし、いや、そんな彼女の姿よりも、その家の古さ、ボロさ、貧しさは余りにも憐れである。流石に木造建築では無いものの、築20年や30年は越えていそうな家の壁は、すっかりと黒ずんで蜘蛛の巣が蔓延っており、屋根は黒いのが傷んで白くトゲトゲとしているし、庭? にある物干し竿は弓なりに曲がってしまっていて、痛みに傷んだ服やタオルが干されている。全体的に暗くて、不衛生で、手に触れるのも汚らわしい。広さ大きさは普通の一軒家程度だけれども、物がごちゃごちゃと置かれて居るのでかなり狭苦しく感じられ、俺は父上がどうして近隣の者と関わるなと言ったのか、なんとなく理解したのだった。目が合った上に、反応してしまったからには相手をしなくちゃいけないか、でも、できるだけ早く切り上げて本の続きでも読もう。―――俺は一瞬そう思ったが、ようようそう思えば思うほど、彼女に興味を抱いてしまい、小っ恥ずかしい感情がしきりに俺の心を唆していた。
それは一目惚れにも近い感情だっただろうと思う。というもの、その時の叶の外見は、着ているものが着ているものだけに見窄らしく見えただけで、顔立ちは悪くないどころかクラスに居る女子どもなぞよりずっと可愛いかった。いや、俺がそう感じただけで、実際は同じくらいかもしれないが、普段お嬢様と言うべき女の子に囲まれていた俺にとっては、ああいう儚い趣のある顔は、一種の新鮮さがあって、非常に魅力的に見える。どこか卑屈で、どこか苦心があって、しかしそれを押し隠すが如く笑う、………そういう健気な感じが俺の心を打ったと思って良い。また、体つきも普段見るお嬢様たちとは大きく変わっていた。彼女たちは美味しいものを美味しく頂いて、線の細い中にもふっくらとした柔らかさがあるのだが、叶はそうではない。栄養失調からの病気じみた痩せ方をしていて、ただ線が細いだけ、ただ貧相なだけで、腕や脚などは子供の俺が叩いても折れそうなほどに肉が付いておらず、手や足先は、肌が白いがために骨がそのまま見えているかのようである。兎に角貧相である。が、彼女にはただ一点、不自然なほど脂肪が蓄えられた箇所があった。
それはもちろん胸部である。叶は姉から譲り受けた服を着ているがために、袖や裾はだいぶ余らしていたのであるが、胸元だけはピンと張って、乳房と乳房の間には皺が出来ていて、むしろサイズが足りないように見える。恐らく裾を無理やり下に引っ張って、胸を押し込めたのか、下はダボダボと垂れているけれども、胸の上は変にきっちりしている。体の前で手をもじもじさせつつ、楽しげに体を揺らすので、胸があっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。俺は最初、胸に詰め物をしているのであろうかと思われた。そう言えば、一昨日くらいにクラスの女子が、私の姉さんはこんなの! と言いつつ、体操服の胸元にソフトボールを入れてはしゃいでいたが、その姿がちょうどこの時の叶くらいであったから、自然にやっぱりこの年の女子は大きな胸に憧れるものなのだと納得したのである。だが、叶の胸は変に柔らかそうに見える。いや、それだけでなく、ソフトボールを入れたぐらいでは脇のあたりが空虚になって、はっきりと入れ物だと心づくが、彼女の体に描かれる、首元から始まって脇を通り、へその上部で終りを迎える曲線は、ひどく滑らかである。手が当たればそこを中心に丸く凹み、屈んで裾を払おうとすれば重そうに下で揺れる。
俺が女性の乳房なるものに目を奪われた初めての瞬間である。
それは物心ついた少年の心には余りにも蠱惑的だった。余りにも蠱惑的過ぎて、俺の体には背中をバットで殴られたような衝撃が走り、手が震え、肩が強張り、妙に臀部の辺りに力が入る。頭の中は真っ白で、少しずつ顔と耳たぶが赤くなっていくのが分かる。途端に彼女の胸から目が離せなくなり、じっと見るのはダメだと思って視線を上げると、さっきとは打って変わって潤いのある目がこちらを見てきている。微笑んでくる。その瞬間、徐々に赤くなって行っていた顔に、血が一気に上る感覚がし、また視線を下げると、そこにはこれまで見たことがない程の大きさの胸。胸。胸。………あゝ、なんと魅力的だったことか。
「こんにちは」
「うん、こんにちは。今日は寒いね」
彼女に挨拶されたので、俺はなんとか声を出したのだった。
「私は全然。むしろあったかいくらい」
「元気だなぁ」
「君が元気ないだけじゃないの」
「熱は無いんだけどね」
「ふふ」
と彼女は笑って、
「君どのクラスの子?」
「いや、たぶん知らないと思う。この辺の学校には通ってないから」
「どおりで学校じゃ、見ないと思った。何年生なの?」
彼女がこの時、俺を年下だと思っていたことは笑止。実際には同い年である。
「へぇ、あっちの学校はどうなの?」
「どうもこうもないよ。たぶん雰囲気なんかは変わんないと思う」
「そうなんだ」
と、そこでトラックが道端を通ったために、会話が区切れてしまって、早くも別れの雰囲気となった。
「ねぇ」
先に声をかけたのは彼女だった。
「うん?」
「またお話してくれない?」
少年はしばし悩んだ。近くの者とは関わるなと言う父上の言葉が頭にちらついて、それが殆ど彼女の家庭とは関わるなとの意味であることに、今更ながら気がついたのであったが、目の前に居る少女が目をうるませて、希望も無さげに手をもじもじと弄っているのを見ると、彼女の学校での扱われ方が目に見えてしまって仕方がなかった。そっと目を外すと、隣に住んでいなければ、多分一生関わること無く一生を終えるであろう貧しい家が目に飛び込んできて、だとすれば、良い育ちはしていないに違いはあるまい。だが、今言葉を交わした感じからすれば、意外にも言葉遣いはぞんざいではなく、笑い方もおっとりとしている。それに何より、自分がここまで心臓の鼓動がうるさいと思っ��ことはないのである。少年の心はこの時、「またお話したい」などというレベルではなく、彼女に近づきたい気持ちでいっぱいであった。近づいて、もっともっとお話をして、その体に触れて、夜のひと時をこのメルヘンチックな我が部屋で過ごせたら、どんなに素敵だろう。この窓から夜景を見て、手を取って、顔を突き合わして、行く行くは唇を重ねる、………あゝ、この部屋だけじゃない、綺麗に見繕って、二人で遊びに行くのも良い、いや、もはや二人きりでその場に居るだけでも僕の心は満足しそうだ。………実際にはこんなに沢山ことを考えた訳ではなかったけれども、しかしそういうことが、父上の言いつけから少年をすっかり遮断してしまった。つまりは、彼女の言葉に頷いたのである。
「もちろん。こうやって顔だしてたら、また話しかけてよ」
「ふふ、ありがとう。またね」
「またね。―――」
これが俺と叶の馴れ初めなのだが、それから俺たちは休みの日になると、窓を通じて10分20分もしない会話を楽しんだ。尤もそれは俺が父上と母上を怖がって、勉強しなくちゃいけないだとか、習い事があるとか、そういう理由をつけて早々に切り上げるからではあるけれども、もし何の後ろめたさも無かったら日が暮れても喋りあったに違いない。
「えー、……もう? 私はもっとお話してたい!」
「ごめんね。明日もこうやって外を眺めてあげるからさ」
その言葉に嘘はなく、俺は休日になれば、堪えきれない楽しみから朝食を終え、両親を煙に巻くや窓から顔を突き出していた。すると叶はいつも直ぐに家から出てきて、
「おはよう」
と痩せ細った顔に笑みを浮かべる。彼女もまた、楽しみで楽しみで仕方ないと言った風采なのである。
「おはよう。今日はいつにもまして早いね」
「ふふ」
会話の内容はありきたりなこと、―――例えば学校のこと、家のこと(彼女はあまり話したがらなかったが)、近くにある店のこと、近くにある交番がどうのこうのということ、近くにある家のおばさんが変人なことなど、強いて言えば、近所の人たちに関する話題が多かった。というのも、この住宅街に住んでいながら、今まで何も知らなかったので、俺の方からよく聞いたのが理由ではあるけれども、話に関係ないから述べる必要はあるまい。
それよりも、あんまり叶が早く出てくるので、いつのことだったか、聞いてみたことがあった。すると、彼女は心底意地の悪い笑顔で、
「私の部屋から丸見えなんだもん。そんなに楽しみ?」
と言うので、無性に恥ずかしさが込み上げてきたのは覚えている。どう返したのか忘れたが、その後の彼女の笑う様子が、強烈に頭に残っているのを考慮すれば、さらに恥ずかしい言い訳を放ったのは確かである。………
そんなある日のことであった。確か、叶と出会って一ヶ月経った日だったように思う。何でも学校が春の休み期間に入ったために、俺達は毎日顔を合わせていたのであるから多分そうで、非常に小っ恥ずかしい日々を送っていたのであるが、この日は俺しか俺の家には居ないのであった。それも朝一から深夜まで、何故だったのかは忘れてしまったが、両親も居なければ、ハウスキーパーも、確実に居ないのである。然れば初恋に目の暗んだ少年が悪巧みをするのも当然であろう。つまり俺はこの日、叶をこのメルヘンチックな離れに招待しようとしていたのである。
一種の期待を胸に抱きながら、いつもどおり窓から顔を突き出して、今や見慣れてしまった貧しい家の壁に視線を沿わせては、深呼吸で荒れそうになる息を整えようとする。一見、「いつもどおり」の光景だけれども、この時の俺はどうしても、初めての彼女をデートに誘うような心地よい緊張感ではない、恐ろしい罪悪感で押しつぶされそうだった。別に子供が同級生の女の子を連れてくることなど、親からしたら微笑ましい以外何者でもないかもしれない。が、これから呼ぶのは、父上が関わるなと言った、隣家の貧しい娘なのであるから、どうしても後々バレた時の事を考えると、喉が渇いて仕方ないのである。―――出来れば叶が今日に限って出てきてくれなければ、なんて思っても、それはそれで淋しくて死ぬ。まぁ、期待と緊張と罪悪感でいっぱいいっぱいだった少年の頭では、上手い具合に言い訳を考えることすら出来なかったのである。
「おはよう」
そうこうするうちに、いつの間にか外に出てきていた叶が声をかけてきた。一ヶ月のうちに、さらに胸が大きくなったのか、お下がりの服の袖はさらに長くなり、………というのは、服のサイズを大きくしないと胸が入らないからで、その肝心の胸の膨らみは今やバレーボール大に近くなりつつある。
で、俺は焦ることは何もないのに、挨拶を返すこともせずに誘うことにしたのであった。
「ねぇ」
「うん?」
「きょ、今日、僕の家にはだ、だれも居ないんだけど、………」
「え? うん、そうなの」
それから俺が叶を誘う言葉を出したのは、しばらくしてのことだったが、兎に角俺は彼女を頷かせて門の前まで来させることに成功して、庭を駆けている時に鳴った呼び鈴にギョッとしつつ、正門を開けると、さっきまでその気になっていた顔が、妙に神妙なので聞いてみると、
「なんか急に入って良いのか分からなくなっちゃった」
ともじもじしながら言う。それは引け目を感じると言うべき恥であることは言うまでもないが、一度勢いづいた少年にはそれが分からず、不思議な顔をするだけであった。それよりも少年は歓喜の渦に心臓を打たせており、今日という今日を記憶に焼き付けようと必死になっていた。というのは、普段遠目から見下ろすだけであった少女が目の前に現れたからではあるけれども、その少女の姿という��が、想像よりもずっと可愛いような気がしただけでなく、意外と背丈がひょろ高いことや、意外と服は小綺麗に整えてあることや、手も脚も、痩せ細った中にも一種の妖艶さが滲み出ていることなど、様々な発見をしたからであった。特に、胸元の膨らみにはただただ威圧されるばかり。大きさは想像通りだったものの、いざ目の前に来られると迫力が段違い。試しに顔を近づけてこっそりと大きさを比べて見ると、自分の頭よりも大きいような感じがし、隣に並んでみると、彼女の胸元にはこんな大きな乳房が生えているのかと驚かれる。
「ちょっと、どうしたの」
と言われてハッとなって、叶の手を引きながら広大な庭を歩き始めたが、少年の目はやはり一歩一歩ふるふると揺れる彼女の乳房��釘付けであった。
庭の様子は今後必要ないから述べないが、一方はお坊ちゃん、一方は女中にもならない卑しい少女が手を取り合いながら、花々の芽の萌ゆる庭園を歩く様子は、或いは美しさがあるかもしれない。
離れについて、「や、やっぱり私帰るね」と言い出す叶を無理に押し込んで、鍵をかけると、一気に体中の力が抜けて行くような気がした。何となく庭を歩いているうちは、誰かに見られているかのようで、気が気でなかったのに、今となっては何と簡単なことだったであろう。とうとう成功した、成功してしまったのである、叶を一目見た瞬間に思い描いていた夢が、一つ叶ったのみならず、この心の底から沸き起こる高揚感はなんだろうか。期待? それとも単に興奮しているだけ? いや、恐らくは彼女が隣に居ること、手を触れようとすれば触れられる位置に居ること、つまり、彼女に近づいたという事実が、嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ。そしてそれが、自分の住処で起こっている、………俺は多分この時気持ち悪いくらいに笑っていたように思ふ。頭は冷静に叶をもてなしているつもりでも、行動の一つ一つに抜けている箇所が、どうしても出てしまって、土足のまま上がろうとしたり、段差に足をひっかけて転けそうになったり、お茶を溢しそうになったり、最初からひどい有り様であったが、彼女は引け目を感じながらも笑って、
「ほんとにどうしたの、熱でも出てるんじゃ、………」
と心配さえもしてきて、その優しさもまた、俺には嬉しくて仕方がなくって、ますます惚けてしまったように思われる。が、それが出たのは昼前のことだったろう、あの時俺は、目の前ある叶の乳房が大きく重たく膨れ上がっているのに対し、それを支える身体が余り痩せすぎている、それもただ単に痩せているのではなくて、こうして間近で見てみると、骨格からして華奢であるので、身長はどっこいどっこいでも(―――当時の俺は背が低かったのである)、どこか小さく感じられるし、そのために、余計に体と胸元の膨らみとが釣り合っていない上に、胸が重いのか、ふらふらとして上半身が風で煽られているかの如く触れる時がある、それが緊張で体が強張っている今でも起こるので、段々と心配になってきて、
「す、すごい部屋、………」
ときちんと正座をしながら目を輝かす彼女が、今にも倒れてしまいそうに思われたのだった。しかし惚けた少年の頭では、ああ言えば失礼だろうか、こう言えば婉曲的に尋ねられるだろうか、などと言ったことは考えられない。ただ、この眼の前に居るかぁいい少女が、かぁいくってしょうがない。あれ? 叶ってこんなにかぁいかっただろうか? と、彼女の一挙一動がなんだか魅力的に見えて来て、手の甲を掻くのすらもかぁいくって、言葉が詰まり、今や何とか頭に浮き出てきた単語を並べるのみ、彼女を一人部屋に残して外で気持ちを落ち着けようにも、今ここに叶が居るのだと思えばすぐさま頬が燃え上がってくる。再び部屋に入れば入ればで、自分の思い描いていたのよりかぁいい少女が、きちんと正座をしながらも、未だに目をキラキラとさせ、口をぽかんと開けて部屋中を眺めている。そんなだから、一層少年の頭は惚けてしまった。同時に、胸の前で、乳房を押しつぶしながらしっかりと握られている両の手が目について、その細さ、そのか弱さに惹き込まれて無遠慮に、
「ねぇ、前々から気になってたんだけど、どうしてそんなに細いの? どうしてそんなに痩せてるの?」
と、彼女の正面に座りながら聞いた。
「あっ、うっ、……」
「ん? だって手とか僕が握っても折れそうだし」
「え、えとね?」
「うん」
「その、食べては居るんですけれど、………」
叶はここに来てからすっかり敬語である。
「食べても食べても、全然身につかなくって、………その、おっぱいだけが大きくなってしまってるの。だから、こんなにガリガリ。骨も脆いそう。………あはは、なんだか骸骨みたいだね」
「全然笑い事じゃないんだけど」
「うん、ありがとう。それだけでも嬉しいな」
とにっこりするので、
「もう」
とにっこりとして返すと、叶はすっかり普段の無邪気な顔に戻った。
「あ、でね、もちろんお母さんも心配してくれて、お金が無いのに、私のためにたくさんご飯を作ってくれててね、―――」
「たくさんって、どのくらい?」
「えっと、………」
と言葉に詰まるので、
「まぁ、別に笑わないからさ。言ってごらん?」
とたしなめた。すると返ってきた言葉は、俺の想像を軽く飛び越していたのだった。
毎日微妙に違うから昨日のだけと、はにかんだ叶の昨夜の夕食は、米を4合、味噌汁が鍋一杯、豆腐を3丁肉豆腐、その肉も牛肉1キロ、半分を肉豆腐へ、半分を焼いて、野菜はキャベツとレタスと半々に、鶏胸肉2枚、パスタ500グラム、………を食した後に寒天のデザートを丼に一杯、食パンを2斤、牛乳一リットルで流し込んだ、と、ご飯中は喉が乾いて仕方がないと言って、水もペットボトルで2本計4リットル飲んだ、いつもこれくらいだが、それでも食欲が収まらない時は、さらにご飯を何合か炊いて卵粥として食べるのだと言う。
笑わないとは言ったけれども、流石に苦笑も出来ずに唖然とするばかりで、俺は、スポーツ選手でも食べきれない食い物が、一体全体、目の前で顔を覆って恥ずかしがる少女のどこに入って、どこに消えたのか、想像をたくましくすることしか出来なかったが、そうしているうちに、今日の朝はねと、朝食までおっしゃる。それもまた米が4合に、やっぱり味噌汁を鍋一杯。そして、知り合いが店を構えているとか何とかでくれる蕎麦を、両手で二束、大鍋で茹でてざる蕎麦に、インスタントラーメンを2人前、水を2リットル。言い忘れてけどご飯は大きなおにぎりとして、中に色々と具材を入れて食うと言って、最後に、デザートとは言い難いが、デザートとしてシリアルを、やっぱり牛乳1リットルかけて食べる。その後パンがあればあるだけ食べる。水も何リットルか飲む。で、大体食事の時間は1時間半から2時間くらいで終わるけれども、お腹が空いていたら30分でもこれだけの量は平らげられるらしい。
「いやいやいやいや、………えっ?」
俺のそんな反応も当然であろう。ところで以上の事を言った本人は、言っちゃった、恥ずかしい、と言ったきり黙って俯いているが、益々見窄らしく、小さく見え、やはり可哀想でならなかった。
ポーン、と鳴って、時計が12時を示した。叶の告白から随分時間が経ったように思っていたら、もうそんな時間である。空腹を訴えかけている腹には悪いが、今ここで食事の話題を振れば恐ろしい結果になるかもしれない、一応自分の昼食は、父上が予め出前を取ってくれたのが、さっき届いたからあるし、母上が夕食もと、下拵えだけして行った料理の数々があるので、それを二人で分けて、一緒に食べる予定ではあったのだが、しかし先の話が本当だとすれば、とても量が足りない。だが、恐ろしい物は逆に見たくなるのが、人間の常である。俺は、叶がご飯を食べている様を見たくてたまらなかった。普段、外食は両親に連れられてのものだったけれども、幸い街を歩けばいくらでも食事処にはありつける。日本食屋に、寿司屋に、洋食屋に、喫茶店に、中華料理屋に、蕎麦屋饂飩屋鰻屋カレー屋、果ては創作料理屋まであるから、彼女をそこに連れて行ってみてはどうか。もちろん一軒と言わずに何軒も訪れて、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげてみてはどうだろうか? 俺はそんなことを思って、心の内で嫌な笑みを浮かべていたのであったが、偶然か必然か、その思いつきは叶の願いにぴったり沿うのであった。
「あはは、………やっぱり引いた?」
と叶がもじもじしながら言う。
「若干だけど、驚いただけだよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
「じゃ、じゃあ、もう一つ打ち明けるんだけどね、………あ、本当に引かないでよ」
「大丈夫だって、言ってごらん?」
と言って顔を緩めると、叶は一つ深呼吸してから、もじもじさせている手を見つめながら口を開くのであった。
「えとね、私、………実はそれだけ食べても全然たりなくて、ずっとお腹が空いてるの」
「今も?」
「今も。ほら、―――」
叶が服の裾をめくり上げると、そこにはべっこりと凹んでいる腹が丸見えになる。
「すっかり元通りになっちゃった。君と会うために外に出た時は、まだぼっこりしてたんだけど、………」
「お昼は?」
「え?」
「お昼。お昼ごはん。どうするの?」
「我慢かなぁ。いつもお昼ごはんは給食だから、全然平気だよ!」
この時、図らずも俺の画策と、彼女の願い、というよりは欲望が、同じ方向を向いたことに歓喜したのは言うまでもない。俺はこの後のことをあまり覚えていないが、遠慮する叶に向かって、
「ご飯一緒に食べよう!!」
と無理やり立たせて、取ってあった出前を彼女の目の前に差し出したのは、微かに記憶に残っている。彼女はそれをぺろりと平らげた。口に入れる量、噛むスピード、飲み込む速度、どれもが尋常ではなく、するすると彼女の胃袋の中へと消えていった。母上が下ごしらえして行った料理もまた、子供では食べきれないほどあったが、5分とかからなかった。こちらは食べにくいものばかりであったけれども、叶は水を大量に飲みつつ、喉へと流し込んで行く。それがテレビでよく見る大食い自慢のそれとは違��て、コクコクと可愛らしく飲むものだから、俺はうっとりとして彼女の様子を見つめていた。食べ終わってから、俺は彼女の腹部に触れさせてもらった。その腹は、3人前、4人前の量の食事が入ったとは思えないほど平たく、ぐるぐると唸って、今まさに消化中だと思うと、またもや俺の背中はバットで殴られたかのような衝撃に見舞われてしまった。ちょうど、叶の乳房に目を奪われた時と同じような衝撃である。思わず耳を叶のヘソの辺りに押し付けて、たった今食べ物だったものが排泄物になろうとしている音を聞く。ゴロゴロと、血管を通る血のような音だった。
「まだ食べられる?」
「もちろん!」
叶は元気よく答えた。俺は彼女がケチャップで赤くなってしまった口を、手渡されたナプキンで綺麗に拭き終わるのを待って、
「じゃあ、行こうか」
と、財布と上着を取りながら聞いた。
「どこへ?」
「今日はお腹いっぱいになるまで食べさせてあげるよ」
俺の昼食夕食を軽く平らげた彼女は、今更遅いというのに遠慮をするのであった。「いや、私、もうお腹いっぱいで」とか、「お金持ってない」とか、「別にいいって、いいってば」とか、終いには「ごめん、ごめんなさい」と言って泣き出しそうにもなったり、なんとかなだめて離れから飛び出ても、動こうとしなかったり、自分の家に入ろうとする。「だ、大丈夫! 嘘! 嘘だから! 忘れて! もう食べられないから!」など、矛盾に満ちた言葉を放っていたのは覚えている。俺はそれをなんとかなだめて、気持ちが先行してしまって不機嫌になりつつも、最終的には弱々しい彼女の腰を抱きかかえるようにして引っ張って行った。
「ごめんね、ごめんね。ちょっとでいいからね。私よりも君がたくさん食べてね」
と食べることには堪忍したらしい叶が、物悲しそうにしたのは、確か家からまっすぐ歩いて、3つめの交差点を曲がって、広めの県道を西に沿ってしばらく行った所にある小綺麗な中華料理屋だっただろう。前���も述べたが、俺はこの日のことをあまり詳しく憶えていないのである。何故この中華料理屋に訪れたかと言えば、ようやく落ち着いた叶に何が食べたい? と聞くと、渋々、春巻きが食べたいとの答えが返ってきたからであるのだが、この店は昔も今も量が多いとの文句が聞こえてくる名店で、俺はよく、父上が天津飯一つすら苦しんで食べていたのを思い出すのである。とまぁ、そんな店であるのだから、そんな店にありがちな、所謂デカ盛りメニューなるものがあって、例えば丼物、―――麻婆丼だったり、炒飯だったり、それこそ天津飯だったり、そういうのはだいたい揃ってるし、酢豚とか、八宝菜の定食メニューもそれ専用の器すらあったりする。そしてそれを30分以内に食べきったら無料なので、これならお金を気にする彼女も安心してくれるだろうと、少年は考えた訳であったが、いざ入ってみて、奥の席へ通されて、
「この春巻きを10人前と、デカ盛りメニューの麻婆丼一つと、それと僕は、………エビチリ定食をご飯少なめでください!」
と注文すると、
「ぼ、僕? 冗談で言ってる?」
と、まず俺を見、そして叶を見して怪訝な顔をするのであった。
「冗談じゃないよ。ねぇ?」
と叶を見るが、彼女は静かに俯いている。
「ま、そういうことだから、お金は出すんだから、早く! 早く!」
「でもね、これはとっても量が多いんだよ?」
「うん、知ってる。だけど叶ちゃんが全部食べてくれるから、平気だよ」
「え、えぇ、………? この子が? 嘘おっしゃい」
そういう押し問答は10分乃至15分は続いたのであったが、とうとう店側が折れる形で、俺達の前には山になった春巻きと、山になった麻婆丼と、それ比べればすずめの涙程のエビチリが、テーブルの上に現れたのであった。俺も驚いたし、店員も驚いたし、何より他の客の驚きようと言ったら無い。奥の席だったから、人気はあまりないものの、写真を撮る者、頑張れよと冷やかしてくる者、わざわざ席を変わってくる者も居れば、自分たちも負けじとデカ盛りメニューを頼む者も居る。彼らの興味は殆どテーブルの上に置かれた理不尽な量の料理と、それに向かう華奢な少女であったが、妙に俺は良い気になって、ピースして写真に写ったり、冷やかして来た者を煽ったりして、相手をしたものだった。本当に、あの時の俺は、自分が一時の有名人になったかのような心持ちで、サインでも握手でもしてやろうかと思った。いや、そんなことよりも、もっと写真に撮って、もっと騒ぎ立てて、もっと人を集めてくれという気持ちであった。有頂天と言っても良い状態だった。が、ふと叶の方を見てみると矢張り俯いたままでいる。―――あゝ、こんなに騒がしかったら美味しいものも美味しくは無いだろうな、早く食べないと冷えてしまう、それに、自分もお腹が空いて仕方がない、そろそろ追っ払おうかしらん。叶の様子にいくらか冷静になった俺はそう思ったのであった。
「ごめんね、彼女、恥ずかしがり屋だから、ほら、あっち行ってて」
そう言うと、店主のハラハラした視線だけはどうすることも出来なかったが、皆次第に散り散りになった。叶もまた、周りに人が居なくなって安心したのか、顔を上げる。
「騒がしかったね」
「うん」
「まったく、野次馬はいつもこうだよ」
「うん」
「足りなかったら、もう一つ頼むことにしようか」
「あ、あの、………」
「うん?」
「いただきます」
この時の彼女の心境は、後になって聞いたことがある。たった一言、ああいう状況に慣れていなかったせいで、食べて良いのか分からなかった、と。実際には、中華店へ入る前から匂いに釣られて腹が減って死にそうになっていたところに、いざ目の前に好物の春巻きと、こってりとした匂いを漂わせている麻婆丼が現れて、遠慮も恥も何もかも忘れて食らいつきたかったのだそうである。事実、麻婆丼は物凄い勢いで彼女の口の中へと消えていった。
ところで麻婆丼は、後で聞けば10人分の具材を使っているのだと言う。重さで言えば8.7キロ、米は5合6合はつぎ込んで、女性の店員では持ち運べないので、男が抱えなければならない。時たま米の分量を誤って、餡のマーボーが指定分乗り切らない時があって、そういう時は乗り切らなかった餡だけ別の器に盛って出す。かつて挑戦した者はたくさんいるが、無事にただで食べられたのはこれまで1人か2人くら��、それも大柄な男ばかりで、女性はまだだと言う。
そんな麻婆丼が、11歳の、それも痩せ細った体つきの少女の口の中へ消えていくのである。休むこと無く蓮華を動かし、時折春巻きを箸に取っては、殆ど一口で飲み込むが如く胃の中へ流し込み、真剣ながらも幸せの滲み出た顔をしながら、水をグイグイ飲む。見れば、心配で様子を見に来ていた店主は、いつの間にか厨房に引っ込んで呆れ顔をしている。叶はそれにも気が付かずに黙々と口を動かして、喉が微かに動いたかと思ったら、蓮華を丼の中に差し込んで、幸せそうな顔で頬張る。あれよあれよという間にもう半分である。こういうのは後半になればなるほど勢いが落ちるものだのに、叶の食べるスピードは落ちないどころか、ますます早くなっていく。やがて蓮華では一口一口の大きさが物足りないと感じたのか、一緒に付いてきたスプーンで上から米もろとも抉って食べる。叶は普段から綺麗に食べることを心がけていて、大口を開けて食い物を口へ運んだとしても、それが決して醜くなく、逆に、実に美味そうで食欲が掻き立てられる。優雅で、美しい食べ方は、彼女が言うには、体の動かし方が重要なのだと、かつて教えてもらったことがある。気がついた時には、もう普通の麻婆丼と殆ど変わらない分量になっていた。一個もらうつもりだった春巻きは、………もう無かった。
俺は、叶の料理を食べている姿をついに見ることが出来て、ただただ感激だった。先程は恐ろしい勢いで食べたと言っても、量は大食いの者ならば簡単に平らげる程度しか無かったのである。それが今や10人前の巨大な麻婆丼を前にして、淡々と頬張っていき、残るは殆ど一口のみになっている。彼女はここに来てようやくペースが落ちたのだが、その顔つき、その手付き、その姿勢からして、腹が一杯になったのではなくて、あれほどあった麻婆丼がとうとうここまで無くなったので、急に名残惜しくなったのであろう。その証拠に、一口一口、よく噛み締めて食べている。俺は、またもや背中をバットで殴られたかのような衝撃に身を震わせてしまい、その様子をじっくりと穴が空くほどに見つめていたのであったが、汗もかかずに平然と、最後の豆腐に口をつける彼女を見て、とうとう食欲がさっぱり無くなってしまった。代わりに無性に苛立つような、体の内側が燃えるような、そんな堪えきれない欲が体の中心から沸き起こってきて、今までそんなに気にしてなかった、―――実際は気にしないようにしていた胸元の膨らみが、途端に何かを唆しているように思えて、もっともっと叶の食事風景を見ていたくなった。
「ごちそうさまでした」
と、声がしたので見てみると、澄ました顔で水を飲んでいらっしゃる。俺は慌てて、店主がテーブルの上に乗せて行ったタイマーを止めて時間を見てみた。
「16分39秒」
「えっ? 食べ終わった?」
「ほんまに?」
「本当に一人で食べたんだろうか。………」
気がつけば観客たちがぞろぞろと戻ってきていた。彼らの様子は、もうあんまりくだくだしくなるから書かないが、俺はまたしても注目を浴びている彼女を見て、ただならぬ喜びを感じたということは、一言申し上げておく必要がある。少年は輪の中心に居る少女の手を取るに飽き足らず、その体に抱きついて(―――何と柔らかかったことか!)、
「やったね叶ちゃん。やっぱり出来るじゃないか」
と歓声を放ち、
「ほら、ほら、この子はデカ盛りを16分で食べきったんだぞ。男ならそれくらいできなきゃ」
と、まるで我が手柄のように、奮闘中の大学生らしき男性客に言うのであった。俺の感性はまたしても有頂天に上り詰めて、多幸感で身がふわふわと浮いていた。隣で叶がはにかんで居るのを見ては、優越感で酔っ払ってしまいそうだった、いや、酔いに酔って、―――彼女の隣に居るのは僕なんだぞ。少年はそう叫んだつもりであるのだが、実際には心の中で叫んだだけなようである。俺がこの日の記憶をおぼろげにしか覚えていないのは、そんな感情に身も心も流されていたからなのである。………
騒ぎが収まってから、俺は半分近く残っていたエビチリを叶にあげた。もちろんぺろりと平らげた訳なのだが、しかしその後余りにも平然としてデザートの杏仁豆腐を食べているので、ひょっとしたら、………というよりは、やっぱりそうなんだなと思って、
「もしかしてさ、もう一回くらいいける余裕ある?」
「あ、………もちろん」
もちろんの部分は小声で言うのであった。そして小声のままその後に続けて、今体験した感じで言うと、もう一回あのデカ盛りを食べるどころか、さらにもう一回くらいは多分入ると思う。なんて言っても、まだ空腹感が拭えない。実のことを言えば、あれだけ店主が期待させてくるから楽しみだったのだけれども、いざ出てきてみれば、美味しかったものの、いつも食べてる分量より少なかったから、拍子抜けしてしまった、30分という時間制限も、頑張ったらさっきの麻婆丼2つ分でも達成できると思う。いや、たぶん余裕だと思う、出来ることならもう一回挑戦してみたいが、あの騒ぎを起こされた後だとやる気は起きないかなと言う。少年は彼女の食欲が未だに失せないことに、感謝さえしそうであった。なぜかと言って、この日の俺の願望は、彼女の食事姿を眺めること、そして、街にある食事処をはしごして、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること、―――この2つだったのである。しかし、前者は達成したからと言って、それが満足に値するかどうかは別な問題であって、既に願望が「彼女の食事姿を飽きるまで眺めること」となっていた当時の俺には、元々の望みなどどうでもよく、叶がお腹いっぱいになっちゃったなどと言う心配の方が、先に頭に上っていた。が、今の彼女の言葉を聞くに、彼女はまだまだ満足していない。腹で言えば、三分ほどしか胃袋を満たしていない。となれば、第二の願望である「彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること」を達成していない。然れば、僕が叶の食事風景を飽きるまで眺めるためにも、そして叶が満腹を感じるまでに食事を取るためにも、今日はこのまま延々と飯屋という飯屋を巡ってやろうではないか。そして、あのメルヘンチックな子供部屋で、二人で夜景を眺めようではないか。………斯くして三度、俺の願望と叶の欲とは一致してしまったのであった。
結局叶は、春巻きをもう一度10人前注文して幸せそうな顔で味わい、その間に俺は会計を済ましたのであったが、あっぱれと未だに称賛し続けている店主の計らいで杏仁豆腐分だけで済んでしまった。本当にあの体にあの量が入ってるとは信じられんとおっしゃっていたが、全くその通りであるので、店を出てから叶に断��てお腹に手を触れさせてもらったところ、ちょうど横隔膜の下辺りから股上までぽっこりと、あるところでは突き出ているようにして膨らんでいる。ここに8.7キロの麻婆丼と、春巻き20人前が入っているのである。ついでに水何リットルと、申し訳程度の定食が入っている。そう思うと、愛おしくなって手が勝手に動き初めてしまいそうになったけれども、人通りの多い道であるから、少年は軽く触れただけで、再び少女の手を引いて、街中を練り歩き出した。
それから家に帰るまでの出来事は、先の中華料理屋とだいたい似ているので詳しくは書かないが、何を食べたかぐらいは書いておこう。次に向かった店は近くにあったかつれつ屋で、ここで彼女は再びデカ盛りのカツ丼4.3キロを、今度は初めてと言うべき味に舌鼓をうちながらゆっくりと、しかしそれでも半額になる25分を6分24秒下回るペースで平らげ、次はカレーが食べたくなったと言って、1つ2つ角を曲がってよく知らないインドカレー屋に入り、ご飯を5回おかわり、ナンを10枚食べる。おぉ、すごいねぇ、とインド人が片言の日本語で歓声を上げるので、叶はどう反応していいのか分からずに、むず痒そうな顔を浮かべていた。で、次はラーメン屋が目についたので、特盛のチャーシュー麺と特盛の豚骨、そして追加で餃子を頼んで、伸びたらいけない、伸びたらいけないと念仏のように唱えながら、汁まで飲み干す。この時既に、一体何キロの料理が��女の腹に入っていたのか、考えるだけでも恐ろしいので数えはしないが、店を出た時に少々フラフラとするから心配してみたところ、
「いや、体が重いだけで、お腹はまだ大丈夫」
という答えが返ってくる。事実、その移動ついでにドーナツを10個買うと、うち9個は叶の胃袋へ、うち1個は俺の胃袋へと収まった。そして今度は洋食屋に行きたいとご所望であったから、先の中華料理屋の向かい側にある何とか言う店に入って、ナポリタン、―――のデカ盛りを頼んで無料となる19分17秒で完食す。とまあ、こんな感じで店をはしごした訳であったが、その洋食屋を後にしてようやく、ちょっと苦しくなってきたと言い出したので、シメとして喫茶店のジャンボパフェを食べることにした。彼女にしてみれば、どれだけ苦しくても甘いものだけはいくらでも腹に入れられるのだそうで、その言葉通り、パフェに乗っていたアイスが溶けるまでにバケツのような器は空になっていた。そして、喫茶店を出た時、叶は急に俺の体に凭れかかってきたのであった。
「あ、あ、………苦しい、………これがお腹一杯って感覚なんだね」
と、俺の背中に手を回してすっかり抱きついてくる。うっとりとして、今が幸せの絶頂であるような顔をこちらに向けたり、道の向かい側に向けたりする。人目もはばからず、今にもキスしそうで、その実ゴロンと寝転がってしまうのではないかと思われる身のこなし。心ここにあらずと言ったような様子。………彼女は今言った量の料理を食べて初めて、満腹感を感じられたのであった。―――あゝ、とうとう僕の願望と叶ちゃんとの欲望が、叶い、そして満たされたしまったのだ。見よ見よこの満足そうな顔を。ここまで幸せそうな顔を浮かべている者を��は知っているか。―――少年も嬉しさに涙さえ出てくるのを感じながら、抱きついてくる少女のお腹に手を触れさせた。妊娠どころか人が一人入っているかのようにパンパンに張って、元の病的なまでに窪んでいた腹はもうどこにもなかった。胸元だけではなく、腹部にある布地もはちきれそうになっていた。思えばここに全てが詰まっているのである。今日食べた何十キロという食べ物が、………そう考えれば本来の彼女の体重の半分近くが、この腹に収まって、今まさに消化されているのである。少年と少女はついに唇を重ねるや、そっとお腹に耳をつけてその音を聞いてみると、じゅるじゅると時々水っぽい音を立てながら、しかしグウウウ、………! と言った音が、この往来の激しい道沿いにおいても聞こえてきて、この可愛らしい少女からこんな生々しい、胎児が聞くような音を立てているとは! 途端に、股間の辺りから妙な、濁流を決壊寸前の堤防で堰き止めているかのような、耐え難い感覚がして、少年は咄嗟に彼女から身を引いた。今度の今度は背中をバットで殴られたような衝撃ではなく、内側からぷくぷくと太って破裂してしまいそうな、死を感じるほどのねっとりとした何かだった。そしてそれは何故か叶の体、―――特に異様に膨らんだ胸元と腹を見るだけでも沸き起こってくるのであった。少年は恐怖で怯えきってしまった。この得体の知れない感覚が怖くて仕方なかった。目の前でふらふらとしている少女から逃げたくもなった。が、無情なことに、その少女はうっとりと近づいてきて、少年の体にすがりつくので、彼は逃げようにも逃げられず、為されるがままに、その痩せきってはいるけれども上半身の異様に膨れた体を抱いてやって、少女の希望ゆえにお腹を両手で支えながら帰路につくのであった。
「お母さんに何言われるか分からないから、楽になるまで遊んで」
離れに戻ってから、叶はそう言って俺の体に寄りかかってきた。道沿いでしてきた時はまだ遠慮があったらしく、俺はすっかり重くなった彼女の体を支えきれずにベッドに倒れてしまい、じっと見つめる格好になったのであるが、そのうちに堪えきれなくなって、どちらからともなく、
「あははは」
「あははは」
と笑い出した。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「さっきキスしてきたでしょ」
「………うん」
俺はこっ恥ずかしくなって、素っ気なく答えた。
「もう一度しない?」
「………うん」
今度はしっかりと叶の顔を見つめながら答えた。
これで俺たちは二度目の接吻をした訳であるが、俺の手はその後、自然に彼女の胸に行った。この時、叶の方がベッドに大きく寝そべっていたので、俺の方が彼女より頭一つ下がった位置にあり、目の前で上下する乳房が気になったのかもしれない。俺の手が触れた時、彼女はピクリと体を震わせただけで、その熱っぽい顔はじっとこちらを向けていた。嫌がっている様子が見えないとなれば、少年は図に乗って、両手を突き出して乳房に触れるのであったが、それでも少女は何も言わない。思えば、少年が恋する少女の胸に手をかけた初めての時であった。やわらかく、あたたかく、頭ぐらい大きく、手を突っ込めばいくらでもズブズブと沈み込んでいき、寄せれば盛り上がり、揉めば指が飲み込まれ、掬い上げれば重く、少年はいつまででも触っていられそうな感じがした。と、その時気���ついたことに、着ている物の感触として、女性にはあって然るべき重要な衣服の感覚が無いのである。
「ぶ、ぶ、ぶ、ぶらは、………?」
と少年は何度もどもりながら聞いた。
「高くって買えないの。………それに、おっぱいが大きすぎて店に行っても売ってないの。………」
と少女は儚げな表情を、赤らめた顔に浮かべる。
それきり、言葉は無かった。少年も少女も、大人にしか許されざる行為に、罪悪感と背徳感を感じて何も言い出せないのである。少年の方は、父上の言いつけに背くばかりか、この部屋に連れ込んで淫らな行為に及んでいるがため、少女の方は、相手が自分の手に届かない物持ちの息子であることから、果たしてこんなことをして良いのかと迷っているところに、突然の出来事舞い込んできたため。しかし両者とも、気が高揚して、場の雰囲気もそういうものでないから、止めるに止められない。そして、どうしてその行動を取ったのか分からないが、少年は少女に跨って下半身を曝け出し、少女もまた裾を捲って肩まで曝け出した。玉のような肌をしながらも、はちきれんばかりになったお腹に、少年はまず驚いた。驚いてグルグルと唸るそれを撫で擦り、次に仰向けになっているのにしっかりと上を向く、丸い乳房に目を奪われた。生で触った彼女の乳房は、服を通して触るよりも、何十倍も心地が良かった。少年は、少女の腹を押しつぶさないように、腰を浮かしながら、曝け出した物を乳房と乳房が作る谷間の間に据えた。と、同時に少女が頷いた。右手で左の乳房を取り、左手で右の乳房を取り、間に己の物を入れて、すっぽりと挟み込み、少年は腰を前後に振り始めた。―――少年が射精を憶えた初めての時であった。
叶の腹がほぼ元通りに収まったのは、日も暮れかかった頃であったろうか、彼女を無事家まで送って行き、すっかり寂しくなった部屋で、俺はその日を終えたのであるが、それからというもの、お話をするという日課は無くなって、代わりに、休みの日になると叶を引き連れて、街にある食事処を次々に訪れては大量に注文し、訪れてはテーブルを一杯にし、訪れては客を呼び寄せる。その度に彼女は幸せそうな顔を浮かべて料理を平らげ、満足そうな顔を浮かべて店を後にし、日の最後は必ずその体を俺に凭れさせる。彼女にとって嬉しかったのは、そうやっていくら食っても俺の懐が傷まないことで、というのは、だいたいどこの店にもデカ盛りを制限時間内に食べられれば無料になるとか、半額になるとか、そんなキャンペーンをやっているのだけれども、叶はその半分の時間で完食してしまうのである。「頑張ったら、別に2倍にしても時間内に食べられるよ」と言って、見事に成し遂げたこともあった。その店には以降出入り禁止になってしまったけれども、痛いのはそれくらいで、俺は俺の願望を、叶は叶の欲望を満たす日々を送ったのであった。
だが、叶を初めて連れて行ってから一ヶ月ほど経った時の事、父上に呼ばれて書斎へと向かうと、いつもは朗らかな父上が、パソコンの前で真剣な表情で睨んで来ていらっしゃった。俺は咄嗟に叶との行動が知れたのだなと感づいて、心臓をドキドキと打たせていると、
「まぁ、別に怒りはしないから、隣に来てくれ」
とおっしゃるので、すぐ傍にあった椅子に腰掛けて、父上が真剣に見ていたであろうパソコンの画面を見てみた。そこには家中に��置されている監視カメラの映像が映し出されていたのであったが、その映像をよく見てみると、若い少年と少女が手を繋いで庭を渡る様子と、端に俺が叶を連れ込んだ日の日付と時間が刻銘に刻まれているのである。俺は頭が真白になって、どういい訳をしたらいいのか、どうやれば許して頂けるのか、―――そういう言葉ばかりが浮かんで結局何も考えられなかったが、兎に角、叶と会っていたことが父上にバレた、それだけははっきりと分かった。
「この映像に思い当たる節はないか?」
無いと言っても、そこに写っている少年の顔は俺であるし、後ろ姿も俺であるし、背丈も俺であるし、況や叶をや。言い訳をしたところで、事実は事実である上に、父上に向かってこれ以上見苦しい姿を見せたくなかったし、嘘を言うなんて事は俺には出来ないので、正直に告白することにした。もちろん、彼女に一杯物を食べさせてたなんて言うべきではないから、ただ一言会っていたとだけ伝えることにした。
「ふむ、正直でよいよい。そんなとこだろう。いや、それにしても、いきなり自分の部屋に連れ込むとは」
と、一転して朗らかになったので、急に恥ずかしくなってきて、キュッと縮こまったのであった。
ところで俺がこの監視カメラを甘く見ていたのには、少しばかり理由がある。1つには、庭は木が生い茂っていて見通しが悪いこと、そしてもう1つには、子供部屋として使っている離れには設置していないこと、だから俺はあの日の朝、部屋にさえ連れ込んだらこちらのものと思っていたのであったが、それ以上の理由として、父上がその防犯カメラの映像をあまりチェックし給はないことが挙げられる。父上は抑止力としてカメラを設置していらっしゃるだけで、その映像を見ることは月に一回あるかないか、それもたまに半年間もすっぽ抜かすこともあれば、チェックをするのも適当に何日かを選んで、早送りをして見るだけというずさんさがあった。俺はしばしばその様子を眺める機会があったのだが、いまいち鮮明でない画面であるがゆえに、もはや人が居るかどうかが辛うじて分かる程度であった。だから、俺はあの時、叶を部屋に連れ込んだとしても、見つかるはずは無いと高をくくっていたのである。
で、子供が一人で家の中で何をしているのか気になった父上が、ひょんなことから防犯カメラの映像を、ぼんやり眺めていると、何者かと共に離れにまで入っていく事を確認し、それが何とも見窄らしい格好をした少女であるから、2、3回繰り返して見ているうちに、隣家の貧家の娘であることに気がついたのであろう。
俺はそれから、また真剣な顔つきになった父上に、たんまりと諭されてしまった。この住宅街は、その大半が一般庶民の暮らしている家で埋められているのであるが、とある一画にだけは物騒な人(に売られる)が住んでいる。不幸なことにこの家を建てる時に、上手い土地が無かったために、ある一つの家を挟んで、そこと向かい合わせになってしまった。それならば、せめて家の裏にして、木で生け垣を作って完璧に仲を隔ててしまおうと思って、お前の部屋からも分かる通り、風景は見えるようにだけしたのである。もちろん、それなら別に他の所に住めば良いではないかと思うかもしれないが、しかしこの地は俺が子供時代に何年か過ごしたことがある土地であって、そして、お前のお母さんの生まれ育った土地である。つまりは夫婦の思い出の地であって、(言葉を濁しながら、)つまりは俺もお前と同じ穴の狢であるから、近所に住む女の子を一人や二人呼んだところで何も言いはしない。が、裏にある地区だけはダメだ。別にそういう地区ではないが、何しろ物騒な噂ばかり聞く。で、彼女の家はそんな地区と我々とのちょうど境目に建っていて、一番可哀想な境遇を経ているのであるが、向こうから色々と入れ知恵されていると人はよく言う。もし問題が起これば面倒事になるかもしれないし、お前に怪我でもあったら良くない。実際、昔お前のお母さんの友人が、あの地区にいる人といざこざを起こした時に、上辺だけは丸く済んだけれども、その後に復讐として連れ去られそうになったことがあった。彼らは放っておくとどこまで非情なこ���をするのか分からない。だからあの言いつけはお前を心配してのことだったのだ。そもそも、俺はお前にはもっとふさわしい女性とお付き合いしてほしい。ほら、一人二人くらい学校で仲良くなった子は居るだろう。いたらぜひ言ってくれと、最終的には学校生活の話をするのであったが、父上は諭している途中ずっと真面目であった。俺はそれをふんふんと頷きながら、その実父上がそういうことを話てくれることが嬉しくて、内容はあまり耳に入ってなかった。ただ叶が可哀想なんだなと思うくらいで、始まった父上の詰りに、すっかり考えを逸らされてしまったのであったのだが、
「しかし、可愛い子だな。あんな家に住ませておくのがもったいない。転校して会えなくなる前に、分かれの挨拶くらいは許してやるから、やっておけよ」
と、突然父上が衝撃的な事を言ってのけるので、
「え? 転校?」
と聞き返してしまった。全く、転校するなどとは俺には初耳で、椅子の上でぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
「もう少ししたら、気晴らしに別荘の方で何年か過ごすからな、―――あゝ、そうそう本当に何年間かだぞ、一週間などではなくて。だからそのつもりでな」
俺はぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
それからは急に頭がぼんやりとしてしまって、引っ越しまでどう過ごしたのか憶えて居ない。ただ、最後に叶に会ったことだけは憶えていて、彼女は泣いていたように思う。ようやく自分が満足する量の食事を隔週ではあるけれども、取っている彼女の体つきは、微かに肉付きがよくなっているのだが矢張りガリガリに痩せ細っていた。逆に、胸元だけは一層膨らみ始めていて、その大きさはバレーボールよりも大きかった。俺は木陰に入って、最後にもう一度触らせてもらった。もうこれが最後だと思うと、お腹にも耳を当てた。朝食後直ぐに出てきたというその腹からは、矢張りゴロゴロと中で何かが蠢く音が聞こえてきた。そして泣いて泣いて仕方がない彼女と最後のキスをして、また会う約束を交わして、蕾を付け始めた桜の花を、雲の下にてあわれに見ながら袂を分かった。
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2020年3月23日(月)

今年の春休みは、例年とはずいぶん異なった展開となっている。落語に興味を持つ学生が現れ、米朝全集をテキストに、DVDを鑑賞して解説を加える。それが漫画・映画へと広がり、Evernote & Facebook を併用して、2か月に及ぶ「集中講義」となっている。こんな授業なら、一年中やっても良いのだが。
ツレアイと次男は出勤、三男は夜勤明け。
洗濯1回。
熊野つながりの I姉からのお誘いで、「竹田恒泰氏による山崎雅弘さんへの名誉毀損裁判費用への寄付のお願い」の「呼びかけ人」に名を連ねた。早速、内田樹先生からメールで連絡を頂く。微力ではあるが、周囲に広げていこう。

IM嬢と阪急北千里駅で待ち合わせ、落語とは関係ないが、「船場カリー」で早めのランチ。彼女はネギ、私はいつものナスではなく、日替わりサービス(100円引き)のホウレン草を選択。ネギのトッピングの量に、ちょっと驚く。
「できる女プロジェクト〜落語編〜」、今日の課題は「愛宕山」、例によって米朝全集の分からない言葉・事象を Evernote に書きだし、DVDを観てから解説を加えるというスタイル。<レンゲ・タンポポ・ヒバリ>という春景色、<置屋><茶屋><仕出し屋>の花街での役割分担、<煙草>は植物であること、<円><銭><厘>という通貨体系等々・・・。こうしてみると、社会風俗の学習に大変便利なテキストであることが分かる。
13時から「人事委員会」、食物栄養学科の非常勤講師採用1件。急に入った会議だが、これが本当に今年度最後の会議になって欲しい。
後半は、「できる女プロジェクト〜映画編〜」今日は「めがね」。
春まだ浅いころ。この世界のどこかにある南の海辺の小さな町に不思議な予感が漂う。「来た」プロペラ機のタラップを降り、小さなバッグひとつを手に浜を歩いてくる、めがねをかけたひとりの女。待ち受けていた男と女に向かい、彼女は深々と一礼する。静かな波が寄せては返す。時を同じくして、同じプロペラ機からもうひとりの女が降り立った。名前はタエコ(小林聡美)。大きなトランクを引きずりつつ、手描きの地図を片手に浜を歩き、奇妙ななつかしさの小さな宿・ハマダにたどり着く。出迎えたのは宿の主人ユージ(光石研)と愛犬コージ(ケン)。迷わずにたどり着いたタエコに彼は「才能ありますよ」と告げる。「ここにいる才能」。次の日宿の一室で朝を迎えたタエコの足元に不敵な微笑みをたたえためがねの女サクラ(もたいまさこ)の姿があった。それから起こるのはいちいち不思議なことばかりだった。(C)2007 めがね商会 監督 荻上直子 主演 小林聡美, 市川実日子, 加瀬亮
(amazon当該ページより)
小林聡美ともたいまさこ、まさにゴールデンコンビ。「たそがれ力」の試される映画、面白い!
帰路の阪急桂駅フレスコで惣菜購入して帰宅、今夜は手抜きをするのだ。

自宅に戻って、台所の壁に貼ってある「愛宕さんのお札」を確認。ずいぶん前になるが知人からの頂き物、落語の中で紹介されているとおりかなりの坂道、自分で参詣してお札を頂こうとは決して思わない。
買って来たコロッケや唐揚げ、作り置き惣菜を並べて先に息子たちの夕飯開始。写真忘れる。
ツレアイは遅い帰宅、明日は昼から出勤なので少しノンビリ。
録画番組視聴。
SWITCHインタビュー 達人達(たち)��ブレイディみかこ×鴻上尚史」
著書「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」で、多様性世界に暮らす親子を描いたブレイディみかこ。教育・育児にも鋭い論を放つ鴻上尚史と意見をぶつけ合う。
鴻上が長く続けている人生相談を読んで、会いたいと思ったというブレイディ。むだな縛りから子どもたちを解放し、才能を伸ばすために、常に具体的な実践術を唱え続けてきた鴻上に共感した。一方鴻上は、イギリスでブレイディが体験してきた多民族、貧富の差などによる多様性世界について切り込んでいく。ボーダレス化と分断化がともに進む日本でどう生きればよいか、2人の会話からそのヒントが見えてくる。
【出演】保育士・ライター・コラムニスト…ブレイディみかこ,作家・演出家…鴻上尚史,【語り】六角精児,平岩紙
いやぁ、素晴らしい内容。しかし、こんな上質の番組作りと、政権太鼓持ち報道とのギャップは何なのか。
駅と職場を徒歩で往復すれば、それだけで3つのリング完成。これだけでも、電車通勤の価値はある。
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「今どきのアイドル握手イベントってね、ライト風俗ですよ。あれはね、キャバクラ嬢と同じで、いかに来てくれるお得意様の顔を覚えて、わずか2、3秒の会話のなかで一人ひとりの心をつかむかということ」
たまたま泊まりに来ていたアイドル業界で仕事を���ている義兄の話が面白かった。AKBのようなグループアイドルビジネスの根本は「個々人の成長ストーリーの共有」「手を伸ばせばそこにいる友だち感覚という距離感の新鮮味」と思っていたけど、どうももっと違うものらしい。
「最近この仕事をするようになってから、ぼくもね、ライバルのアイドルグループの握手会に行ってみたんですよ。それで分かったけど、まっすぐにこちらの目を見て、ギューっと両手で手を握られてね、今日はじめて来てくれたんですか★とか言われるとね、おおぉーって思うわけですよ。受け入れられてる気がするっていうか、オレはこの子を応援するぞってなるオジサンのキモチも分かるというか。オタクってね、お金の使い方とか遊び方しらないじゃない? だからキャバクラとか行かないわけだけど、全く同じことだよ。ビジュアルがいいだけじゃダメで、いかに心をつかむか。出来の悪い子はスグ干される。1000人ぐらい顔を覚えて、握手のときに、あっ、池袋で来てくれた方ですよねとスグに言えるかどうか。2秒3秒の握手のときの交流で人気が決まる。顔を全然覚えないとか、いつもありがとうございますとしか言えない子はダメ。握手力という言葉もあるくらいなんですよ」
「AKB劇場ってあるでしょ、えっ、知らない? けんちゃんダメだな、秋葉原のドンキホーテの8階。一回は行ってみたほうがいいよ。50人以下の客入りでも365日ライブが回せる場をプロデュースした。そんな資金集めができて仕組みを作れるのは秋元康だけなわけ。秋葉原事件以降、路上ライブができなくなったからね。AKB劇場を仕切ってるのはね、元キャバクラの店長なんですよ。だからお客さんの心のつかみ方を良く分かってる。キャバクラ嬢と同じでアイドルに指導ができる」
「秋元は実は地下アイドルというジャンルの手法を真似たんですよ。それをメジャーに適用したのが彼のすごいところだけど、CDの購入枚数によって、握手やツーショット写真の特典が付くという仕組み自体は地下アイドルの手法。うん、そう、秋元の独創ではないですよ。CDは1050円とかだけど、それを何枚も何枚も、人によっては箱買いするわけ。え? けんちゃんの周囲にもいる? そう、ITとかね、株とかでお金持ってる層をね、取り込んだ。いまはピンクチケットといって高校生に割引チケットも出す仕組みがあるけど、学生まで取り込んだ秋元はすごい。こういうのも地下アイドルの人たちの手法。高校生だと正規で3000円のチケットが1000円とかになる。高校生とかはね、あいつはオレを知っているというふうにアイドルが自分を覚えてるのがステータスなんだよ」
「バンドブームが2001年ごろに終わって、お笑いブームも2000年代なかばに終わった。いまのグループアイドルブームも、先が見えてる感じ。でも、いろんな動員手法が取り込まれてるよ。AKBは税金まで入ってしまって、特に海外の人たちから見ると、なんかちょっと違うな、これは本当のアイドルじゃないなという風に見られてるけど、モモクロとか、あとスターダストプロモーションの敏腕が仕掛ける仕組みとかね。Facebookはイマイチだけど、Twitter活用とかはね、すごいよ。イベントがあったら、スグにコアなファンが騒いで写真付きでつぶやくけど、それは中のスタッフだったりする。モモクロ好きなんですよーと有名人が口にするのもやらせ。そうやってマスメディアもソーシャルメディアも使って広げてるわけ。TwitterやYouTube活用なんかは、韓流というか、K-POPの手法を真似た成果だね。小泉首相のとき博報堂が仕掛けてさ、結果、うまく行きすぎたじゃない? あれはJ-POPのマーケティングの集大成みたいなもんですよ、けんちゃん」
J-POPマーケターたちの勝利。動員技術は市場に揉まれたもののほうが優れているに決まっている。
スターダストがすごいのは、これも地下アイドルの人たちの手法だったというけど、ファンに直接なにをしてほしいかを聞いて、それをガンガン取り入れたこと、という。リーンスタートアップみたいな話じゃないか。
「生写真はね、あれは日本のアイドル業界が生み出した文化ですよ。今もバリバリ現役。デジタル処理されたメディア露出のものじゃなくて、特別な写真なんですよ。もちろん、プロのヘアメークもつくし、可愛く撮るんだけど、ほかで見られない表情とか格好。そのレア感に対して、5枚とか6枚セットで1500円とかファンは払うわけ。今のアイドルビジネスでは、生写真って欠かせない収入源。ジャニーズがネットの写真を厳しく取り締まってるのはね、この生写真というビジネスと文化を守るためですよ。だからけんちゃんが台北で見たというバラ売りの日本のアイドル写真っていうのは、海外のファンには、ものすごく価値があるもの。あのときの、この写真という特別なものだからね」
AKBを除く、並のアイドルグループだと10万枚ぐらいがヒットという。1000円のCDのうち、アイドルの手元に入るのは10%に満たないというから、出版の印税以下だな。つまり、軽いヒット程度では1000万円の収入にもならず、グループの頭数で割ると渋いビジネス。その分、いまは握手や写真、グッズで稼いでいる。
他業界の人の話は面白いなぁ。メディアの中にいて、Content is king とだけ言ってるようではダメだなと反省した。動員技術を学ぶこと、お客さんの声をどんどん日々のサービス提供の中に反映させること。
生写真ってアナクロとしか思ってなかったけど、発達したデジタルテクノロジーの時代だからこその希少感の演出という見方をすることもできなくはないわけだ。というか、そうでなければビジネスを支える収入源足り得ない。ネットだけ見ていると、時代遅れのロートルの考えそうなことだと鼻で笑うところ。いやいや、ファンが喜んでいるし、対価をいただけてるじゃないか。人に喜んでもらうことがサービスでなくて何だというのだ、と思わなくもない。不当に価格を吊り上げてる人工的市場だというなら、デビアスが過去100年でやってきたダイアモンド価格の人為操作はどうだというんだ。出荷量調整という人為操作でダイアモンド価格を吊り上げたかもしれないが、高値で安定させることで「婚約のコミットメントのシンボルがほしい」という潜在市場ニーズに掘り起こした。そういえばデビアスの話がまとまった本が読みたいな。
Forbesのライター、George Andersという人がLinkedInで書いていた「The Number One Job Skill in 2020」( https://www.linkedin.com/…/20130611180041-59549-the-no-1-jo… )というコラムを最近目にした。デジタル、ソフトウェアの普及によって、今後「機械で代替不可能なもの」の定義が変わってくる。2020年にメジャーになる職種に共通する特徴は、「共感」だという。人間でしかできないことだから。アイドルビジネスを取り巻く、周囲から見ると奇妙な「握手会」や「ファン同士の交流」には、まさにそういう共感に根ざした人間らしい交流があるということなんだろうなと思った。
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プア充は、貧困ラインを大きく下回る年収100万~150万円の地方の若者たちのことですが、鈴木氏は「彼らはプアではあるが“貧困”ではない」といいます。なぜなら、彼らの日々の生活は充実しているからです。
リア充とは、一流企業に勤めていたり、友だちや恋人がいたりして、ネット上だけでなくリアル(現実)も充実している若者のことです。一方プア充は、貧困ラインを大きく下回る年収100万~150万円の地方の若者たちのことですが、鈴木氏は「彼らはプアではあるが“貧困”ではない」といいます。なぜなら、彼らの日々の生活は充実しているからです。
鈴木氏が紹介するプア充は北関東に住む28歳の女性で、故障寸前の軽自動車でロードサイドの大型店を回り、新品同様の中古ブランド服を買い、モールやホムセン(ホームセンター)のフードコートで友だちとお茶し、100円ショップの惣菜で「ワンコイン(100円)飯」をつくります。肉が食べたくなれば公園でバーベキューセットを借りて、肉屋で働いている高校時代の友人にカルビ2キロを用意してもらい、イツメン(いつものメンバー)で一人頭1000円のBBQパーティをします。
家賃は月額3万2000円のワンルーム(トイレはウォシュレットでキッチンはIH)、食費は月1万5000円程度だから、月収10万円程度のアルバイト生活でもなんとか暮らしていけます。負担が重いのはガソリン代ですが、休みの日はみんなでショッピングモールの駐車場に集まり、車1台に乗ってガソリン代割り勘で行きたいところを回るのだといいます。宮藤官九郎脚本のテレビドラマ「木更津キャッツアイ」で描かれた世界そのままで、彼ら彼女たちの生活は友だちの絆によって成立しています。
風俗嬢にもなれない「最貧困女子」から人生について考えてみた | 幸福の「資本」論 | ダイヤモンド・オンライン
リア充、プア充(マイルドヤンキー)、プア(貧困)という階層。
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2019.12月某日.
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寒くなってきたね。お陰様でホットブラックコーヒーがこうして毎日美味しいと感じる。関係無いけど、高島彩さんがもう40歳って、年月経過の速度は恐ろしいね。僕はまだこれからブリンブリンでいたいよ。マインド的にね。因みにテレビは普段一切観ない。この前飲み会で女優さん知らなすぎてドン引きされてしまった。
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まずは趣味の合う友達がほしい背景から。
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僕は社会人になって収入を得たいことが理由で、来年の2月に研究室を卒業して、1年間追加で在学延長をする。入ってみないとわからないことだったんだけど、今年の研究室生活は僕にとって肌が合わなかった。これまでの人生の中で特に質が高くて、専門性のある学問の探求、頭の使い方、社会に出た際の振る舞い方等を筆頭に、言葉にできないくらい色んなことを学んで、それはもう精神面も鍛えられて、財産となる貴重な経験をすることができたけど、本当につらい1年だったんだ。毎日疲れて夜遅くに帰宅して、お酒を飲める体力も消えていって、電気すらつける気力も無く、ふとインスタやツイッターを開くと、みんな時間管理も体力管理もお金管理も器用に楽しそうに友達と過ごしていて、本当に毎日羨ましかった。実にお気のポイズンといった感じ。そりゃみんな色々大変なことはあるだろうけどさ、友達と楽しそうにしていて、自分にはそんなゆとりすら無かったから。だからこそ、来年からはバイトを沢山して好きなことに時間とお金を使って、違うコミュニティで色んな友達を作って、諦めきれない夢であるバンドをして、親友とルー��シェアをして、生涯の夢と希望である猫を飼うためのお金を貯めて、社会人になる準備をして、来年からの自由な生活には果てしない期待を寄せているんだ。同期と一緒に卒業式に出れないのは悲しい。1年間の閉鎖的な生活からの開放感に反比例して。だからこそ、同調的に尚更友達がほしいと感じる。
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友達はいるけど、欲を言えば趣味の合う友達が欲しいなと思って。こうしてこれを書き込んでいるよ。僕だけかもしれないけど、趣味ってなかなか普段話せないんだよね。各コミュニティでそれぞれキャラ作り、セルフブランディングをして、非オーガニック人として過ごしてるから、ナチュラルな趣味を包み隠さず話すのが恥ずかしいと感じてしまうようになった。なんかみんな趣味が綺麗だしかっこいいしさ、尚更ね。でも、同理由に起因して、僕の趣味ってなんとなく漠然と音楽だけになってそうだけど、勿論それだけではなくて。大そうなものでは全くないんだけど、だからこそ、オーガニックなところを共有できる友達が見つかったら最高だなと思いはじめたんだ。あと、これを読んでくれてる人の中に、意外と共有できるなって人がいたら、来年そういう趣味でも仲良くできたらいいなと思っているよ。
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前置きというか経緯が長くなりすぎたけど、本当に大そうなものではない。昨日はブルーバレンタインって映画を流していたよ。恋する惑星っていう、生活感と退廃で溢れたまあぼちぼち好きな映画があって、その監督がウォン・カーウァイって言うんだけど、その人の作品でマイブルーベリーナイツって映画を観ようと思ってて、ブルーって文字がカタカナで被ってたから何故か観た。ただそれだけの理由で、何も考えてない。あと、バレンタインって赤いイメージがあるから、ブルーって並びにただ惹かれたかも。30分くらい観て飽きちゃって途中でやめちゃった。映画は途中で観るのやめない派だから珍しいんだけど。
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あと最近は時間あるときにモンスターハンターワールドアイスボーンをやっている!これがまじで神ゲーなんだって。まず、これまでのグラフィックエンジンとは全くの別物で、開発に入れていて、昔のモンスターから新規モンスターまで勢ぞろいしていて、PS4の超綺麗な映像でモンスターと戦��るの。モンハンフロンティアが今月でサービス終了で、そっちの開発チームのモンスターの技やシステムが家庭版であるMHWIに流用されてきているのもアツい。双剣使いなんだけど、双剣が弱武器なのはもうちょい調整してほしい。モンハンって男の大半が通るロマンだと思ってる。実際そうじゃない?小中学生で年齢制限に引っかかりながらも、みんな友達とセカジー通信してドラゴンやワイバーンに興奮したんじゃないかな。東日本大地震で死にかけたときですら、その瞬間に友達の家でセカジーやってて、友達の家がボロクソになりながらもPSPだけもって外に飛び出たのは強く記憶に残ってる。笑えないけど。これ読んでるかな、懐かしいね。女遊びはほどほどにな。それで、その当時から有名なモンスターの中に禁忌って呼ばれている黒龍系統がいるんだけど、最近MHWIで追加された大型アップデートモンスターがその禁忌に絡んでいる説があって激アツなんだよね。幼体名をゼノジーヴァって言うんだけど、これまでのモンハンシリーズ(因みにMHWはシリーズでいう5に相当するよ。それより前がこれまでのモンハンシリーズ。)の大陸じゃない新大陸がMHWでは舞台になっていて、ゼノは同新大陸の地脈エネルギーを吸収して生まれたMHWのラスボスで、今回のMHWIの大型アップデートで、MHWで倒したはずのゼノが脱皮を繰り返して成体になって戻ってきたって話。ただのクソかっこいい激強モンスターじゃなくて、裏設定で彼の目が魔眼(最近リアルイベントで展示された黒龍の眼。黒龍はこれまでオフィシャルに情報公開されてこなかったんだけど、こうしてリアルでも正式に黒龍が公式から推されているから、尚更黒龍に絡んでいる説、もしくは黒龍代表のミラボレアスが出てくる説がほぼ確定なんだよね。ゲーム内演出でもNPCが黒い龍の話しているのアツすぎ。)に似ているとか、MHWでのマムタロト戦、ベヒーモス戦のシステムが今回の成体ゼノにいいとこ取りされているとか、もう本当に最高よ。モンハン好きな人は、モンハンの裏設定って実は本当に凝ってるから知ってほしい。古代文明時代に竜大戦時代があって世界が滅びかけて、人類が龍に対抗して作った竜(ワイバーン)の話とか、それでこれまでのモンハンシリーズ全部に過去の遺産が点在していることとか、そもそもの生体的な進化論とか、掘り下げると奥が深くて面白い。今回のラスボスのアンイシュワルダなんか、バラモン教の天地創造、ヒンドゥー教のシヴァに絡んで、アン(天)・イシュワルダ(大自在天)で、見た目もヒンドゥー教のシンボルの蓮に因んでいるんだよ。宗教的背景が新大陸におけるアンイシュワルダのストーリー的設定とよくマッチしているし、アニミズムなんかも絡んでいて、ただのゲームじゃないなって思う。モンハンやってても知らない人が多すぎるけど。そう言えば、ゲーム友達でよく一緒にモンハンしてた子が横浜にいるのだけど、元気にしているかな。仕事辞めてフリーターになって、僕は研究室忙しくなっちゃって、最近話してない。友達がどうこうって、こういうとこ。めっちゃ仲良くて、当時お互い性欲がアレで、セックスの話ばっかしてた。「あきおみたいな奴じゃなくて、セックス慣れしてない男(僕も慣れてねえよ、とは言っていたはず。)を狩るのが好きだからさ、あきおはなぁ。」とかやかましいことぬかしやがっていたけれど、一緒にディズニーに行った人と結局落ち着いて幸せになったのだろうか。僕をあきおとかわけわからんあだ名で呼んでたのは今までで君だけだよ、てか一発やりたかった。あとは町田の風俗嬢とモンハンしたのも懐かしい。同棲している彼氏と別れたいという相談にのって、当時馬鹿病みで僕も何かと話聞いてもらって、よく話していたのは、モンハンからは少し離れるけど、いい思い出である。元気にしているかな。バーレスク通いはほどほどに。因みに僕は風俗童貞。そしてこれは勝手な偏見だけど、話のオチとして、ゲーム好きな女性は性欲強い人が多い。
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あとは、今年はゆとりがなくてできなかったけど、水族館に行ってぼーっとするのが好き。アクアパーク品川なんかは年パスを持っていて、自由が丘に住んでいるときは、近いし授業後とかによく通っていた。都会の中で取り繕ってこぢんまりした小綺麗なショボさが何故か好きだった。店内で飲めるお酒がよくて、バドワイザーをよく飲んでいた(お酒は、最近檸檬堂が流行だけど、ときに酸っぱすぎるから、マイブームはZIMA zero&dry。7%とは思えないクリアさと飲みやすさ。そして糖類、人工甘味料0というね。お酒もう全然飲めないけど。)。クラゲコーナーはもうちょい頑張ってほしいな。あそこのミズクラゲもいいけど、パシフィックシーネットルとかブルージェリーとかが好き。家にはブルージェリーのぬいぐるみがちゃんと置いてある。昔お魚さんが好きすぎて飼っていた。ツイッターのプロフィールなんかは硬いイメージを払拭するためにお魚さんの絵文字を入れている。水族館の話の後にする話じゃないけど、食べ物も魚介が一番好き。東北で育ったからかな。そして、実家に帰ると釣りに必ず行くし、youtubeでは釣り動画をよく観ている。水泳にはこれまでの人生で11年ほど縁があったし、水や海に関するものは外さず好き(モンハンの水タイプ新古龍のネロミェールもかわいくてかっこよくて最高。)。今年もできたけど、来年もただ海に行ってぼーっとして、お酒とか飲みたいな。今年は海や川で人と一緒にいる機会が多くて良かった。
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音楽はシューゲイズが好き。でもバンドマンとしてはわりと失格で、ジャンル名やルーツに興味は無い。強いて言うならマイブラよりrideが好き。でもそうじゃなくて、最近の日本のシューゲロック的な音楽が好き。総音研ってバンドサーが17歳とベルリンの壁をコピーしたって話を聴いたときは羨ましすぎて悔しかったな。最近はhip-hopもかじっていて、来年以降はhip-hop好き系ギャルとかとも仲良くなりたい。僕と最近会った人は僕の来年のギャルモテ計画を聞いているだろうから、長くなるしここで同計画についての話は割愛する。インディーズバンドもまあ聴く。好きな音楽の話はいいや。来年からバンドの他に個人の計画で音楽活動をしたいと考えていて、実際に作曲や作詞、demo投稿、RECまでしているのだけど、写真とか、アートワーク関連も実は好きで、そのへんも力を入れていきたい。昔はペンタブ、SAIでバンドのジャケットを描いたし、少しデジカメやフォトショをかじったりもしていた。去年かな、マッコイってバンドサーの新歓のパンフを作ったりしたけど、あれは当時少しかじっていたおかげなんだ。自分でPVを作りたいのだけど、写真や動画は自分で撮るとして、モデル探さないとなと、妄想を膨らましている。いないこともないんだけど、今年の生活が原因で関係が遠くなった人ばかりなのが難点である。悲しい。やはり美人ギャルと仲良くなって、バンドマンであることをカミングアウトして、撮影協力してもらう説。妄想が激しい。あとは、本当は自分で歌いたくないから、音楽をやりたい、歌を歌いたい女性ボーカルを探したりしています。心当たりがあれば言ってくれるととても嬉しいな。
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他にも細々とした趣味はたくさんあるのだけれど、疲れたので、後日思いつき次第加筆します。読んでくれてありがとう。
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一期一会(REDSTONE編①)
REDSTONEです
ちなみに前回のPSOBBは遊んでた友人が
ほぼ同級生なので記憶を頼りに綴ってましたが
REDSTONEに関しては情報が足りないので
こちら、カンニングさせていただきます。
非常に懐かしいですね
では続きからどうぞ
紹介の前に私自身のプロフィールをば
こちらのゲーム
始めたのが中学1年生です
お分かりですね?
ハンドルネームは「ψ瞬光神ψ」です
※リンクから元ネタどうぞ
サブアカウントを作りました
「BATTLE MASTER」です
その後試行錯誤を重ね生まれたのが
皆さんご存知「ニックネームは千葉チャン」です
このヘンテコな名前のせいでしたらばに晒され
某基地外ギルドに所属するなど妙なところで名前が上がり
少しづつ交友関係も増えていきました。
この名前をきっかけに私はハンドルネームでなく
本名で呼ばれる事となるのです。
今でも交流のある方、変わらずよろしくおねがいします。
・リボヤマ

私をこのゲームに誘い入れた張本人
スカウトされ、サッカーの某クラブチームに入団し
そこで彼と出会いゲームとサッカーの両立人生が
幕を開けるのであった
ちなみに彼はゲーム内で詐欺を働き消えました
なにしてるか知りません。
・手抜きさん

私の大好きな手抜きさんです
今のteNukyの名前の由来もこの人です。
すごく優しいお兄さんというオーラがすごく
中学生だった当時本当に大好きで今でもどこかで会えないかなぁ
と思ってこの名前にして活動しています。
当時は大学生だったはずなので
恐らくお仕事関係の引退だったと思っています。
またどこかでお会いできることを信じてます!
・M249MINIMI

私が最後に所属し、解散させたギルド
まこと会のギルドマスター
ミニさんの時点で4代目ぐらいだったので結構歴史古いギルドでした
彼も忙しくなり唐突に消えてしまいましたが
優しく頼れる方でした
mixiに招待してくれたのもこの方でしたね
いろいろおせわになりました。
・悪来

まこと会三本柱のもう一方
優しい方で本当にまこと会には感謝です。
彼もいまどこでなにしてるか知りませんが
ありがとうございました。
・ガリアル

小学校からの付き合いで2つ年下の後輩
同じサッカー部に所属し
友人きっかけでREDSTONEを共にする
中二病満載だったら我らは
「◯中最強連合軍」
というあまりにも痛すぎるギルドを建てて遊んでました
今はLoLでプロやってます
がんばれ
・琥珀

当時「廃人」と呼ばれ
現在その呼び名はそぐわないとし改名させられた
「アライブコープス」の狩場で出会う
当時には珍しい中学生の同い年
意気投合し今でも遊んでる腐れ縁
10年以上付き合いのある千葉の10本指の1人に入る猛者
BBQよろしく
※ここからはマイミクのログイン時間順で簡単に紹介
・こた@あいしゃ

キャラの名前に子供の名前をつけてた優しいお父さん
またーりでご一緒しましたが
物腰の柔らかい頼れる方でした。
大人になったらお酒一緒に飲みたいなって思ってた人
・鳴海

赤鯖で知らない古参プレイヤーはいないであろう人物
某動画サイトにもヒットした動画が多数
某FPSサド◯ンアタックでオフライン出場
などなど様々な偉業を成すが現在消息不明
メルアドもツイッターも知ってるのでなんとかなるとは思うが
絶対に表舞台に出てこない変なやつ
紙投げじゃないです
・β

流星β
通称べーたん
カラオケ行ったりもしたかな
サンホラ好きで気が合った兄さん
今でもmixiで生きてる
・リオラ
赤い太陽のサーペン���
ロボット好きな大学生
今は何してるか知らない
ささやかな宴の良心
・刹那

すっげぇ中二病な名前つけてたけど
当時は私はかっこいいと思ってました。
今でも関わりある数少ない友人の1人
まぁ人のこと言えないけど変態だったよね
・ RaN-軍

ボブ丼翔と張るレベルのクッッッッソエロゲオタク
当時私のブログを呼んで別鯖なのにオフ会に参加してくれた
ようわからん人
いいやつだよ
・なす

多分この人はREDSTONEというより
Aion一緒にやってた時間のほうが長い気がする
・しづる

見た目はギャル風俗嬢
ゴミクズスロカスニート(独身)
出会いは多分ギルド機動六課
2人でコミケ行ったけど寒すぎて終始震えてた記憶しかない
性癖はボテ腹レイプ
クズだけど10年以上付き合いある数少ない友人
千葉の10本指に所属する1人
・青

大好きなお姉さん
血液型が同じで誕生日が一日違いかなんかで仲良くなった人
すごく優しくて私はママだと思ってバブってました
いつかお会いしたいと思ってる方の1人
・ミラクルヤン

どこのギルドの人か忘れたけど
同じ京都に住んでるというので親近感が湧いて
仲良くなった方
いい人です
・れいし

通称ぜろりん
中学生だった私は当時
初めて腐女子という存在を知りました。
いつかのコミケでぜろりんに先導されたときは
あなた輝いてましたよ
普通に優しいお姉さんです。
今でも生きてオタクやってるみたいなので安心です
・ アーヴェル
ぜんっぜん記憶にないけど
めっちゃつえぇ剣士だったって記憶だけある
元クロスナイツ聖十字騎士団
・ラグナ

確か神龍ラグナロクって名前のアーチャー
当時交換してた電話番号からLINE出てきて
生存確認できたので安心
年が近く結構仲良くしてたかな
いつか遊びましょう
・さぶちん

いかついヤンキーのバーテンダー
なんでお前ゲームしてんねんって感じのやつ
テキーラショット100回ぐらいするやつ
ぶっちゃけRSではそこまで関わりない
・竹槍

文太
エタフレで一緒だったけど
結構いろんなギルド転々としてて名を馳せてたプレイヤー
ギャル男入ってる
・ Shughart

マジモンのパソコンオタク
でもバイク乗ったり結構アクティブで頭もキレる
元サドンア◯タックのオフラインプレイヤー
RSではWizだったってことだけ覚えてる
多分ギルドは被ってない
今でもつながりある友人
・暁

全然覚えてないからmixiみたら
Infected、ぽっぽ屋、Registance
全部入ったことないギルドだったので記憶を辿ると
Aion一緒にやってたんだった
RSでは多分二級での関係かな?
・きゃし

みんな大好き田邉くん
Cache OK?みたいな名前でアリアンの湖畔で一生座ってたやつ
雷鉄と3人でオフしたこともあったかな
鳥人間になった研究者
・柳

ささやかな宴の良心
職が同じだったのでいろいろ教えてもらいました
今は何してるかしらん
・アレキ

みんな大好きヌレキ姉さん
子持ちゲーマーで
女性にもかかわらず猛者と呼ばれた1人
・スロで生計

赤鯖伝説の黄金期を築き上げた1人
一級と並び最強剣士の称号を得た人物
実際にスロで生計を経ててたのかは知らないけど
誰もが憧れるプレイヤー
・篠北あかり

あかりん
またーりのギルマスで頼りになるお姉さま
私もまたーり所属時代はよくしてもらいました。
元気かな
REDSTONE編②に続く
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1億円を詐取「木嶋佳苗の闇」 結婚詐欺犯は連続殺人者だった (FRIDAY)
1億円を詐取「木嶋佳苗の闇」 結婚詐欺犯は連続殺人者だった (FRIDAY) https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191224-00000004-friday-soci 結婚詐欺で逮捕された女性が、実は多くの不審死に関わっていた事件は、大きな注目を集めた。犯人の木嶋佳苗は、逮捕された後も獄中から手記を発表したり、獄中結婚を行うなど、その言動にはいまでも関心が寄せられている。ノンフィクションライターの小野一光氏が当時の取材メモから事件の背景を振り返る。 2009年9月25日に最初の詐欺容疑での逮捕に始まり、結果として3件の殺人と6件の詐欺・同未遂、1件の窃盗の罪が問われた「首都圏連続不審死事件」。交際相手に結婚をちらつかせて現金を騙し取り、ときに殺人にまで及んでいた犯人の木嶋佳苗(逮捕時34)には、さいたま地裁で開かれた裁判員裁判で、12年4月13日に死刑判決が言い渡された。その後の控訴審、上告審を経て、17年5月9日に死刑が確定。彼女は現在、東京拘置所に死刑囚として収監されている。 この事件については、木嶋が埼玉県警に逮捕されてしばらくしてから、彼女の周辺で不審死が相次いでいるとの情報がもたらされていた。そのため、同年11月には木嶋について、「知人男性が連続不審死している、婚活サギ犯の”K被告”」との扱いで、記事を掲載した。そこでは、死亡した男性のうち2名について取り上げており、警察担当記者から聞いた話を以下のように記述している。 「今年(09年)5月には、K被告が訪問介護と称して出入りしていた千葉県野田市のAさん(当時80=本文実名)が、自宅を全焼する火事で死亡しています。また、8月には都内の会社員・Bさん(当時41=本文実名)が埼玉県富士見市で、施錠されたレンタカーの後部座席で死亡しているのが発見されました。Bさんの死因は、練炭による一酸化炭素中毒。奇妙なことに、二人とも遺体から睡眠薬成分が検出されており、Aさん宅からも燃え残った練炭が見つかっています」 まだ殺人容疑では逮捕されていない木嶋が、詐欺については容疑を認めるものの、殺人への関与を全面的に否定しているなか、こうした”疑惑”について具体的に触れた記事を出したのには理由がある。Bさんから検出された睡眠薬の成分が、木嶋が処方されていた睡眠薬と一致していたこと、さらには彼女のパソコンを解析した結果、ネット上で練炭を大量購入していたことが判明したという、捜査関係者の情報が入っていたからだ。 また実際に私は、医療関係者から次のような証言を得ていた。 「木嶋には07年頃からかかりつけにしているX医院という病院があり、そこで寝つけないと症状を訴えて、睡眠導入剤を処方してもらっていました。なんでも、彼女自身が過去に処方された薬3種類のメモを読み上げ、それらが1回につき2週間分処方されており、まずAを飲み、それでも寝つけないときはBを、さらにそれでもダメならCという使い方をするようになっていたとのことです。そうしたことが多いときは月に2回くらいあり、X病院には今年5月28日に千葉県警、8月11日には埼玉県警が事情を聴きにやってきました。埼玉県警の捜査員に対して、前に同じような話を聞きたいと千葉県警の捜査員が来たということを説明したところ、そのことは初耳だったみたいで、驚いていたようです」 Aさんの死亡が千葉県警、Bさんの死亡が埼玉県警の所管であることは言うまでもない。こうした裏付けを経て、警察が両者の死に疑惑を抱いているとの記事の掲載に踏み切ったのである。 同時期、記事には反映されなかったが、駐車場に停めていたバイクに、木嶋が運転していた赤いベンツをぶつけられた美容室店主の話なども、彼女の二面性を表すエピソードとして興味深いものがあった。同店主は言う。 「近所の駐車場に僕とスタッフのバイクを停めていたところ、(09年)6月にその背後が駐車位置だった彼女の車が車止めを乗り越えてぶつかったんです。すぐにうちの店に電話がかかってきて、申し訳ないということと、警察に連絡を入れて事故証明を取り、保険会社が入るということを説明してきました。非常に丁寧な感じで、そのときの印象は悪くなかったんです。ただ、それから1カ月近く、保険会社からなにも連絡がなかったんですね。それでバイクが使えなくて困っているから、せめて交通費を請求させてほしいと保険会社に連絡しました。そうしたら数日後、彼女から店に電話がかかってきたのですが、以前とはまるで違う印象で、最初から喧嘩腰で『(駐車場の)大家さんから聞かれました?』と口にし、『おたくのスタッフのバイクの停め方、なんとかならないんですか?』と、まるでこちらのバイクの停め方が悪いようなことを言い出したんです。私が呆れて言葉を失っていると、『私はもう引っ越しますから、もうなにも関係ないんですけどね』との捨て台詞を吐いて、電話は切られました」 結果として保険会社が動き、壊れたバイクの修理はちゃんと保障されたが、その電話の後味があまりにも悪かったため、彼女のことを覚えていたというのである。 こうしたエピソードが、都内にある木嶋の自宅マンション周辺に限らず、彼女の出身地である北海道・別海町や、さらには通っていた料理教室など、取材の範囲が広がるにつれて、いたるところで集まった。また、その渦中で木嶋の名前は「K被告」ではなく、実名で報じられるようになる。そうしたことも相まって、彼女が学生時代��らやっていた援助交際について本人から話を聞いた同級生の証言や、上京後に「父親よりも年上の男性から月に50万円の手当を貰っている」との連絡を受けた知人の証言なども飛び出してきた。 さらに、逮捕前の木嶋はブログを開設していたのだが、そのなかで頻繁に滞在したと記される、福島県の裏磐梯にあるリゾートホテルを取材したところ、被害に遭った男性たちとは明らかに別の男性との”逢瀬”があったことも判明した。同ホテル関係者は次のように明かす。 「彼女は(09年の)2年くらい前から、年に4~5回くらい来ていました。いつも決まった男性と一緒で、男性はがっちりした体型で痩せマッチョといった感じ。カネは女性が支払うことが多かったと思います。べたべたしたりはせず、女性が主導権を握っている様子でした。歩くときはいつも彼女が先でしたね。最後に二人で来たのは今年の7月です」 木嶋が被害者たちから得ていた金額は総額1億円に上る。しかし逮捕時に彼女の貯金はほとんどなく、贅沢な日々の生活や、こうした豪遊の数々に費やされたと見られている。 殺人について、木嶋が一貫して否認を続けるなか、事件が新局面を迎えたのは10年2月1日のこと。埼玉県警がBさんに対する殺人容疑で彼女を再逮捕したのである。やがて東京都青梅市の会社員Cさん(当時53)、さらにAさんへの殺人容疑での再逮捕が、立件のハードルの高さを物語るように時間を空けて続き、捜査はようやく終結したのだ��た。 なお、最初の逮捕から約2年3カ月後の12年1月10日の初公判でも、木嶋は殺人については否認しており、罪状認否の際には「私は殺していません」と述べるなど、それを覆すことは一度もなかった。 取材・文:小野一光1966年生まれ。福岡県北九州市出身。雑誌編集者、雑誌記者を経てフリーライターに。アフガン内戦や東日本大震災、さまざまな事件現場で取材を行う。主な著書に『新版 家族喰い 尼崎連続変死事件の真相』(文春文庫)、『全告白 後妻業の女: 「近畿連続青酸死事件」筧千佐子が語ったこと』(小学館)、『人殺しの論理 凶悪殺人犯へのインタビュー』 (幻冬舎新書)、『連続殺人犯』(文春文庫)ほか。最新刊は『震災風俗嬢』(集英社文庫) FRIDAYデジタル
source https://ayano.work/?p=50936
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終わり
ある夏だった。Kは鬱鬱な人文大学の裏口から熱のむらがりに向かって全身でもぐりこんだ。Kは幽霊のように歩いた。熱気からは目的も意味も感じ取れなかった。
Kは空虚よりは清潔さに近い感情の中にいた。そして、その感情があまりにも初めて感じてみたものであったため、Kは内面の奥の一番低いところですら呆然としていた。寂しさとは違う。不幸とも違う。自分の血管には、世界と自分を媒介する感覚を妨げるなんらかの砂の粒たちのようなものが流れている。
Kが入った生ジュース屋のすずしい座席から竹林の緑が見えた。それを背負って、汗をかきながらJ教授がペダルを漕いでいた。前に学生たちの話を偶然耳にしたことがある。このあたりにある安いワンルームと人文大学を行き来する彼の姿が、彼を知っている生徒たちには頻繁に目撃された。思索をしているのか、生徒たちとはろくに挨拶を交わさない。誰もが変人だと噂する。けれどKの考えは異なった。
J教授は純粋だ。偽りがなく、社会性が低く、一度原則を確立すると、中道半端と適当を許さない。まるであそこで葉を揺れる竹のような存在だ。KはJ教授が消えた後にも、彼に対する心象に灯りをつけたまま消さなかった。
夏休みの間、彼とKも頻繁にぶつかった。彼は来る日も来る日も人文大学の研究室にいて、Kはほぼまいにち人文大学2階にある自分のロッカーに荷物を置きに行った。
Kは「家出」を大げさにしたくはなかったし、そうする力もなかった。だから、いちおう家にある自分の荷物を重要な順番にこのロッカーへ運ぶ計画を立てた。その作業が終わると、いつ何が起きようが、ほとんど体一つで微塵も動揺せず家出ができる。そう考えると、重い本が10冊ほど入ったスポーツバックの紐を握り持って、夏の日差しを散々浴びながらも、なぜか穏やかな気持ちになれるのだ。ただ、その気持ちも一時の慰めにしかならず、やがてKの意識の白い平面に落ちて音も出さなくなった。
Kは、その日その日の運びを終えて、ぼうっと、2階のロッカーちかくの椅子に座っていることが多かった。そしてJ教授の研究室もその近くにあった。3時間ほどじっと座っていることもあったから、椅子の前の浄水器に水を飲みに来るJ教授ともよくぶつかるようになった。
あのような未来はどうだろう。
J教授の存在が余韻になって最終になす塊とは、そのような問いだった。
未来。
いかに気力が残っていないのだとしても、真っ白な画用紙から描ける無限の可能性があった。
今のKにはそれしか持たされていなかった。
過去の意味たちはすべて、地図の上、もう接近することもできない境域のなかに閉じ込まれていた。そしてその境域であった事柄すべて、白の平面の上に思いっきり放り捨てねばならなった。Kが真夏をくぐり抜く列車に乗ってこの都市に戻ったからには、過去はないものと同然だった。
多くのものを失った。
純粋を失い、心を失った。
それを嘆かわしく思うこともできなかった。Kの体からむしり取られていった記憶は、言語を許さないものだった。生まれた途端血まみれになって死んだ赤ちゃんのような、言葉すら出てこない鮮明な過酷。そのようなものがある。
何といえばいいか。何が起きたか。
愛という単語自体が己を踏んでは過ぎ去った。今までは生暖かい愛の国で生きた。今からは全然違う。Kの世界に一度生じた欠陥が、冷えて凍えた忘却の風を絶え間なく運んだ。
Kは食べて、遊んで、頑張って、生々しく生きることすべてに「臭み」を感じていた。
忘却。
J教授はKがしている忘却の眼にふたたび戦いた。
恐怖。
一番最初に彼女に恐怖を感じたのはいつだったか。
彼女が自分より年の多い男とキスをする場面を見てしまった以来、それは触れるほど確実になった。
しかしもっと前、しかもKと初めて遭遇したその日から、恐怖のふたは取り除かれたのである。
Kは、美大の生徒だった。
なのに哲学科四年生の講義に登録した。J教授は講義紹介の日、彼女に登録の取り消しを勧めた。 Kは強く言い張った。
「単位が取れなくてもいいから、始めてみるも前にそんな簡単にあきらめたくはないです。」
「単位も重要だけど、単位のことだけを言っているんじゃない。哲学的訓練もしたことがない状態で、この授業が理解できるはずがないから、考え直せというのだ。それでもあきらめたくないなら、まず認識論とか、分析哲学などの先行科目を受講しなさい。」
ふと見つめたら、孤独が、そのままKの目を潰しそうに燃えていた。
どうしても受けたいというので、結局許可した。
その夜、綾影の女体につながりを求めた。いつも金曜日に訪れる河辺の無人モテルだった。行為を終えて窓を開けると、まだがさがさする初春の空気が肺腑を突いた。ふたり寄り添ってぽつぽつと会話をした。
「そのKって子、あたしの講義も受けるのよ。あたしの場合は微分方程式。それは三学年の科目よ。最初は登録システム的な何らかのミスだと思ったわ。だけど本人は強い受講意志があるといってるし、その科目を受けるために独学をしてきたって。美大でしょう? 頭の病気なのかしら、妙な違和感があったわ。とりあえず大学数学の基礎問題をメールに送るから、日曜までそれを解けてみせなさいと伝えたの。」
「お前も何もそこまでする必要あったのか。ある意味で素晴らしい挑戦精神だと感心してあげてもよかったのに。どうせ単位が取れなければ自己責任なんだし、大学はそういうのまでケアしてくれる場所じゃ無いだろう。」
J教授の眼鏡が鋭敏に震えた。小さい地方都市。知に消極的な大学だった。知を手段としてしか見つめない傾向が支配していたし、そもそも、多くの生徒たちはその手段にすらも大した興味を見せなかった。その状況で彼女みたいな挑戦者が現れたということだけで、一つの事件だともいえた。
次の授業からJ教授の感情は驚きとも切なさとも不気味とも名指せない大きなものに変わった。名指せないものに対して考えを続けた。
学期中には、もしかするとKの作品が見当たらないのではないかと思い、わざと美大の前を経由してワンルームに帰った。外観に飾っている生徒たちの作品を見ると、それがKのものかどうが識別はできないが、背筋が凍った。生徒たちが出席したり欠席したりでほぼ七人くらいで動く討論授業では、教授としての威厳を守るためにやたらと厳格だった。
普段の授業は、生徒たちが毎週決まっている主題を調べ、それを発表し、発表内容にかかわる討論を始める形で進行する。
Kの発表が終わったとたんJ教授は言った。
「たぶんKがやろうとしてるのは哲学ではなさそうだ。明確に知らない概念に対して自由に使って、今学んでる主題とは全く違う話になる変な発言をしてる。そんなのは、格好よく見せるために過ぎない。格好いいための哲学ではない。それは勉強の姿勢が確立されてない証拠ではないか。今後、注意しろ。」
Kならその言葉の意味を、J教授自分の厳格さの意味を、曲げずに理解してくれるはずだと確信した。Kは自分なりの純粋さを追求している。徐々にそのような命題が自分の中で力を得ていた。
案の定、Kはそのいらい飛躍的に成長した。最後の授業では、もっと正確で、もっと飾らぬ、芯の固い深さを得るようになった。
J教授は嬉しかった。
Kのレポートが提出されたメールアドレスで、少し会わないかと、会って作品を見せてもらえないかと、そういった一対一の私的な内容を書くことはできなかった。
その代わりにKのメールアドレスから検索をして、Kのブログに接続してみた。接続者が希にいる細やかで静かなサイトだった。
画家たちの作品にKなりの感想をつけるカテゴリの下に、日記があった。
花たちが夢のようにあらゆるところから咲いていた季節、Kと車の窓ガラスの中で熱いキスを交わしていたあの男の正体も分かった。
本の名前を入力して探してみたら、大衆から高い支持をもらっている純文学の作家だった。もともと彼は名門大学の数理統計学部を卒業したあと企業に勤めていたが、登壇してまもなく専業作家になって執筆活動を続け、今は十冊ほどの本を出していた。
Kは七年近くその男と生活をしていた。大学合格以後は彼と離れて寮に住んでいたものの、週末や休日となれば必ずあの男の都市に帰っていった。
この夏の半ばからKの文体は豊かさを失った青白いものに変わった。Kはやがて男との生活を清算し、学校からバスで四十分ほど離れた実家に居ることになった。
まともな故郷だといえるはずがなかった。
家出だ。
だからKは哲学科の友たちに借りたロッカーに荷物を運んでいるのを知った。
家出をするのなら行き先はあるのだろうか。
J教授は今度こそKに話をかけた。
「いつも見かけるけど、ここで何をしているのか。」
自分の中から引き出せる、いちばん柔らかい声だった。Kがその声に頼って、己に内面を近寄らせてほしかった。
「いや、別に、何もしていませんよ。」
Kは無表情を取り消して、健気に笑った。
芝居をしてる。俺が行くと、また空っぽになるだろう。
J教授はKがまだ自分には心を開いてないのを見た。
そのとき、J教授が一歩だけの勇気を出して、「今どこに住んでるの」と尋ねたら、Kも素直に、「行くところがないんです」と打ち明けたかもしれない。
Kはたった一人、���分に居場所を提供するかもしれない人間のしぐさを思い浮かべた。
筆を絡む白い指がしなやかに動く。大学建物の挟間にあるパラソルテーブルで彼と芸術哲学授業の発表の準備に取り組んでいた。彼は三才年下の哲学科の生徒だった。夕陽が黒い肌を持っていることに対照し、男の子は純白の肌を持っていた。夕陽が骨が透き通るほどやせていることに対照し、男の子はむっちりしていた。Kはその完璧な対照を観察しながら、この男の子と寝たいと思った。
文波は断らなかった。むしろ満面に意地悪い笑いを浮かべた。彼はその日の午前零時近くに電話をかけてきて、早くやりたいけどどうにかならないのかと強請った。
彼が親から引き継いだモテルは河辺にあった。だから窓を開けるとすぐに河のせせらぎが広がった。河は日と時間によって表情を変える。それが分かるようになるまで文波と体を混ぜた。
Kにとっては義務的で儀式的な作業だった。何の喜びも緊張感も生み出さないセックスが続いた。文波はこの行為のどこが好きで相変わらず自分を求めてくるのだろう、時々疑問を感じた。
「いつか君も本物の恋をしなくちゃあね。」
ぼんやり、巨大な水の動きを眺めながらそうつぶやいた。
「浮気している女がそういうこと言いますか?」
Kは文波を選んだ。彼がKの中の欠乏を補ってくれるからではなく、KとKの男が守り抜くべき本物の恋を補ってくれるから。Kは確認しておきかった。自分が夕陽と結ばれているのは俗の仕組みによったものではない。みっともない見た目を持った男が自分を所有することができるのは、自分がそんな男にしか選ばれない価値を持っているからではない。己は若いし、無口で憂鬱な表情をしているけれど、今最も美しい女性だ。己の青春の価値は文波の承諾、そして己の外面に対する文波の執着で証明できる。若い女に恵まれた年下の男の子も自分をきれいだと平価する。やっぱり俗の仕組みは狂ってはいなかったのだ。だとしたら、夕陽に向かって伸びていく感情はこの世の汚いものすべてを超越してる崇高なものなのだ。Kはその論証を完成させるために、青年から関心の視線を浴びるのも不可能ではないことを確かめる必要があった。
「本物の恋っていうのはよくわかりませんけど、俺は浮気に関しては大賛成です。俺もいつになっても浮気しますから。だって、楽しさは多いほうが勝ちでしょう? この女にはこの女の魅力が、あの女にはあの女の魅力があるはずですから。」
「今あたし以外に会う人あるの?」
「いません。姉さんもご存知のとおり、おれ勉強頑張ってますから。でも、将来のために今を犠牲にしているだけなんです。もしいいところに就職できたら、それからはホント美人たちと格好いい人生過ごしたいですね。」
こういう発言をされるときには必ず夕陽の真剣さが懐かしくなった。己を頑固に包んでくれる夕陽の小さい体の中に飛び込みたかった。文波にもらうのは若さだけど、夕陽にもらうのはその若いとか、女だとかという限界をはるかに超えた地点で成立する精神のアイデンティティだった。文波との交流は、己の青春をあんな男のドレン口に捨て流してるという挫折感を一時的に緩和してくれた。
その文波と、夏休みに入ってから当たり前のように連絡を交わしていなかった。
一か月半が経っただけなのに、夏花は川辺の散策路から姿を消していた。Kは建築して十五年もたつ赤い煉瓦の建物の中に入った。カウンタ代わりの小さい窓を開いて文波が白い顔を出した。古臭いにおいを我慢しながら冷房もない階段を上った。四階にある例の懐かしい部屋で過ごせるのかと思いきや、展望のない部屋に案内された。
「姉さん、世の中にただものはないですよ。金がないんでしたら一日三時間はここの掃除を助けてくださいね。」
「四千円くらいならあるわ。それで何とかならないの?」
「おお、金あったんですか? じゃあ、それもらいますね。安くしてあげたんですよ。」
文波と一緒に階段を下りていくとき、掃除機を持って階段を上がる若いベトナム人の女性とぶつかった。
文波は彼女のことを掃除担当のプオンだと紹介した。彼女は一日に三時間ここで働いてまたどこかに働きに行くらしかった。
ある日、河の向こう側の高級マンションのベランダでJ教授が見たのは、水のすぐ近くまで降りてきて一緒にビールを飲むKとプオンの姿だった。
「何を見てるの?」
後ろを向くと綾影が洗濯籠を抱いていた。
「あれうちの生徒なのかなと思って。」
「ああ、その子だね。」
「あの子、数学はついていった?」
「すごく頑張り屋さんだからね。発展という言葉を思い知らせる生徒だったわ。」
J教授は顔を赤くしながらこの最南端都市の暑さを責めた。
夕焼けが始まるごろには必ずKとプオンの影が向こう側に垂れた。彼女たちは時には水に浸かった岩の上に座っていたし、時にはモテル村から河に向けて滑り倒れる石の階段の上に座っていた。一度座ったら一二時間くらいは動かなかった。それを見るためにわざと煙草を始めた。台所では綾影が皿を洗う物音が恒例のように随伴した。
長い夢から目が覚めると、綾影のベットをこっそりと抜け出して誰もいない夜明けの人文大学まで車を走った。やるべき調査と書くべき論文が山ほどあるのに、ある女の肉体とある女の精神に振り回されている自分が情けなかった。どの女にせよ、これ以上振り回されるのは断りたかった。だからJ教授は、アメリカにある数多い大学の中の一つからでも採用通報が来ることを、今はただ待つしかないと考えた。
J教授が浄水器の前で話をかけた以来、人文大学からKの気配はなくなっていた。故郷の母が自分にガラスの花瓶を投げたからもう家出するしかないという筋の日記が書いていた以来、Kはブログも更新しなかった。Kの考えているすべてを読みたいという気持ちが頂点にまで進んだとき、無意識にKのアイディーをふたたび検索した。するとブログのほか、インスタグラムが出てきた。
Kは「Kの男」との思い出を記録するためにそのサイトを開設したらしく、当然ある時点から更新されていなかった。J教授は沸騰する感情を抑えながら説明のついたKの思い出の写真集を辿った。それをやっていると気が付かないうちに研究室が青に染まった。慌てながら携帯を出して確認すると綾影の電話は一通も入っていなかった。
二人は夜のビストロで食事をした。綾影の背中越しに都市の光を抱えて揺らぐ真っ黒い水が見えた。
「ね、旅行、行かない?」
綾影は喜ぶ顔もせず躊躇う顔もしなかった。
「なんで?」
J教授は一人でワインに酔った。
「君が好きみたいだし、君のことがもっと知りたいみたい。」
「そんな文系のセリフいう人だったっけ? それで、私のどこが好きなの?」
Kのどこが好きなのか。
彼女は俗の世界を超越している。彼女は清潔な理想の世界で生き、自分が救い上げた理想のためなら現実を構成する殆どのものをあきらめることができる。彼女は最も完璧で単純な原則の下でしか自分を生かさない。禅僧のように。それはJ教授がプラトンとフレゲの影響を受け、論理学をやりつづけてきた理由とも折り合う。
旅行は決まったものの、休暇の季節もピークを迎えていた。Kが学期のごろ、金曜日の授業を終え、裏口で待っている彼の車に飛び込み、そのままふたりで向かった自然の中のペンションたちはどれも予約が取れなかった。そしてKと彼がピクニックに出た渓谷、Kと彼が夜の釣りに行った海辺、どちらも人が混んでるはずだった。人影のない所ほどいいのは当然だった。そんな目でKのインスタグラムを見てるとたったひとつの場所が胸を刺してきた。
運転席に座っているだけでも汗をかいてしまう日、綾影を乗らせてKが書いた里の情報をもとに出発した。河の二つの淵源の中で北のほうの淵源に向かい一時間を走った。ビルがなくなり、山が無垢になり緑の稲がつづき、そして時折発見のように集落があらわれては消えた。隣にはKとは真逆な人が背もたれに体重をかけていた。
綾影は一生を自分の学問の枠組みから出ずに通すだろう。未知の領域からの誘いなど切り払いながら自分の手前だけを見て進む女。さっぱりした性格で、一見強いようでも実は脆弱な女。でも本人はその危なさを受け入れようとはしないだろう。一生を自分は自分の意志をもってゆるぎなく生きたと弁解しつづけるだろう。
日和見主義者。
真実が自分を破壊するのを根強く見守ることなんてできないお嬢様。
そんなお嬢様だから四十を超えた今でも女であり続けたいのだ。仮に老いてしまったことを鏡の前で認めることがあっても、そう簡単に生の分厚い制限―そのペルソナを脱ぎ捨ててKのように純粋になろうとは思わないはずだ。
この女を大学時代には結構好きだった。
あの若い日々に、己に初めて高潔さを教えた女性だった。極度に言葉を惜しんだし、浅さと薄さのない上品な顔をしていた。
その恋情があったから何十年もたって体を求められたとき、たやすく彼女の腕の中に吸い込まれた。
混じり合って一つになりたいという欲望が大きいほど、最後に残るのは挫折感でしかなかった。
無為なのは分かっていた。
そして、無為であったからこそ、切迫に体同士を絆したい気持ちになれたのだ。
でも間もなく、結末の時点がやってくる。
長い竹林のトンネルで思う存分みどりに化すると、終わりには太古の景色が広がった。Kの写真では遠望に映っていた三兄弟松が車のすぐ隣に現れた。三つの松と竹林の間に人気のない古宅が蹲っていた。銀色の案内板にざっと目を通すと朝鮮時代の学者の遺跡らしかった。
道は雑草だらけだった。綾影の靴が慎み深く道を選んだ。河のほうを見て綾影が感嘆した。
「すごい数の鳥。百匹以上になるかしら。」
体の大きい鳥たちが真っ白に輝きながら水辺に沿って並んでいた。
そして開発を避けた水は鳥たちの影をそのまま描くほど透明だった。
J教授は綾影に声をかけた。
「ね、あそこまで行ってみない?きっと水は冷たいはずだよ。」
「でも、河に降りていく道が草の茂みなのにどうやって……? 蛇に噛まれるかもしれないでしょう?」
「じゃ、車でクーラーでもつけて待っていて。」
J教授は一人で茂みが吐き出す熱気の中に入った。草でできている最後の部分からはしばらく泥沼が続いた。やっと乾いた石を踏み、後ろに背を向くとKのアングルで世界が見えた。
『石は永遠性の象徴だから石をもらった以上、結婚指輪なんか要らないと言ったら、彼が感動した。』
Kのアングルは、何の拠り所もない純粋そのものから始めなさいと主張しているようだった。そして案の定己の手を引き、綾影の肉体に抵抗した。
ナビゲーションが教える通りに行ったのがまずかった。来た道とは違い、高速道路を経由して帰る道は海に向かう避暑客たちのせいで渋滞した。もやもやしい気分を抑えながら先の見えない車両の行列を凝視していると、綾影が言い出した。
「なんか変。いったい誰に愛をしているの?」
綾影はJ教授の返事を待たずに、恥辱感に震えながらすすり泣きを始めた。
「来年には子供と旦那がイギリスから帰ってくるんだって? どうせ、最初から自分で終わらせようと思っていたくせに。こんな関係ってやっぱり、お互いに傷でしかないんだよ。」
太陽が地面に近づくごろ、綾影のマンションの前に車を止めた。発令さえ通告されれば、もう二度と見ることはないかもしれない人の後ろ影だった。J教授は金色の河辺に降りて、Kとプオンの姿を探したが彼女たちはどこにも座っていなかった。
Kはその時、大学山岳部の閉ざされたドアの前に座っていた。Kは一年生の時若一か月間山岳部の部員として活動した。山岳部特有のマッチョイムズが苦手で脱退したいらい、部員たちとは一度も連絡を交わしていない。もはや連絡先すらも除去されていた。だから彼らに助けを求めるためにはいつまでも部室のドアの前で待つしかなかった。大きな助けは求めない。倉庫でいくつかの使わないテントのうち一個だけを借りてもらうことはいけないだろうか。
木々の緑に囲まれて、スレートぶきの部室たちが一列に並んでいた。いつまで待っても山岳部員に出会わなければ、ドアの開いた部に入部して泊めてもらうことも可能かもしれない。でもいざとなったときに体が動かなかった。���う、新しい人の温もりによって新しい希望を持つこと自体が非常につらかった。
夜になって、Kは二十四時間灯りの消えない大型カフェに入った。普段からも不眠症がひどく、騒音の絶えないカフェではなおさらぐっすり眠れることは期待してなかった。
何に使ったのか、残りの財産は七百円程度しかなくなっていた。カフェで徹夜をするのも明日が限界というわけである。香ばしいコーヒーを一口含んではプオンに罪意識を感じた。
プオンにはコーヒーの贅沢をする金すらなかった。彼女は自分の足を壊した旦那から逃げて不法の一間部屋に自立していた。文波はこの国の人たちより安い人件費で彼女を雇った。ほかのバイト先でも状況は同じだった。ほとんどの店は彼女の足が不自由なのを問題視して雇用し難いと伝えてくる。そんな中で、言い分があっても黙々と働くしかなかった。
深淵がのぞき込まれないほど傷ついた女性がKより明るく健気に笑っていた。
「プオンはなんで笑っていられるの?」
「今はとても幸せですよ。」
いつもそんな風に、プオンは正確なことは言ってくれなかった。Kには分からなかった。幸せに至る方法ではなく、幸せとは何かが追体験できなかった。Kの中から、確かなものは一つもなかった。ただ体が生きるために頑張っていることは認知していた。Kは食べて、飲んで、歩いて、息を吸って、絵までを見る自分という塊を取り戻しつつあった。
時折圧殺されるほど不毛な気持ちがKを襲ったが、プオンの沈黙が命綱を投げてくれた。
プオンとは言語のせいでいろんな会話を交わすことはできなかった。簡単なことを話し合うためにも多くの横道が必要だった。だけどKはむしろそれに救われた。匿名の存在、生きとる器官の塊となる地点に向かって自然に流れて行けた。挙句にディテールを要さない堅固な同質感がKとプオンを貫いた。
だからプオンが彼女を探してモテるにやってきた旦那にひどく殴られながら引っ張られていくとき、Kは理性を失い、あの男を殺す覚悟で飛びついたのである。Kがこぶしで打たれて倒れている間、旦那は彼女を車に乗せてどこかに消えた。
この暴行事件が起きたのが文波のモテるの一階であった。カウンター代わりの窓は閉ざされていたが、文波はその中にいた。文波が携帯からKの鼻のほうに視線を回した。
「大丈夫ですか? ティッシュはここに。」
ティッシュを渡して文波はまた携帯を拾い上げ、ゲーム画面のほうに視線を移した。
Kは血を拭きながら自分の全身が熱く揺さぶっているのを発見した。
あの男と同じ屋根の下で眠っていた。
そう思うだけでも鳥肌が立つのに。
自分の大切な素肌をあの男に託していた記憶は全身に決してとれない汚れを刻み込んだ。
そこも去るべきだった。Kはもう一度荷物をまとめた。
初めてこうして荷物をまとめたのは青少年時代だった。
書店からであった彼の本は俗世を見下げる懐疑のにおいが濃い。
厳しい競争社会を生きる娘が、なるべくゆがんだ懐疑を抱かずに、普通に順応して育ってほしい親。そんな親に反旗を翻したいほど、Kは彼の普通ではない懐疑の産物を体化するようになった。
純愛がそこから咲いた。
愛に免疫もないまま、愛の導きに従って、Kは彼に接近した。
彼と住み始めた。
まもなくしてKは、自分に訪れたたった一つの愛が、空中ブランコのようなものだと気づいた。
彼によってKは、人間の臭みを禁じられ、食欲を禁じられ、性欲を禁じられ、美容すら禁じられた。彼はそれを浅はかだと叱った。彼はKに理想の被造物であることを望み、そうでなければならない根拠を文法の欠がない長いテクストに組み立て、いまだ鋭い主体の判断力が完全に形成されていない青少年の頭に絶え間なく吹き込んだ。
底知れぬ優越意識にKは無理やり引っ張られて行った。
そのような捕縄を切らないと、対等になることなんて出来なかった。
わざと地方都市の大学を選んだ。そして、できる限り彼がもっとも知ったふりのできない分野に進学した。男の禁忌が破られる最初の瞬間だった。男ががっかりするほど、男の欲望で作られたKの骨も傷んだ。Kの頭の半分は、自分はもう価値のない人間だから死ぬべきだという悲しみで満たされた。でも残りの半分はそうではなかった。
『これを革命につながらせなければいけない。』
幸い、大学での経験はKの批判能力を柔軟にしてくれた。男の支配の陰で生きていくべきとは思わなくなった。
でも簡単に離れることができなかったのは、彼があまりにも多くの種を己の精神に移植したからである。
いくら他人でもそれほど己に近づくことはできない。もう彼はKにとって他人だとは思えなかった。
逃れようともがくほど、潔白な愛だけが戻ってきた。
だけどやはりそれを愛と呼んではいけなかった。
結婚宣告のために、夕陽の実家を尋ねた日、緊張してお母様と一言もまともに交わさずに帰る道。夕陽がKに言った。
「お前は俺の恥だ。」
二十三歳だったKは麗らかなワンピースを着て、清楚なストレートをしていた。
屈辱のない年。
あるがままの欲のせいで一番幸せである年。
頭の完璧な理想の中に閉じこもり、世界と仲良しであったことがほぼなかった夕陽は、そんなKに羞恥を感じ、Kと付き合っている自分に羞恥を感じた。
夕陽を愛している女である前に、一人の人間としてのKのプライドはその時点で破産した。
Kは文波と浮気をすることになった。
夕陽が呪っていた物質の混濁な世界に本物の根を下ろし、勝利の気分で夕陽の利己的な要求を聞いてあげた。
Kは夕陽の服を洗濯し、アイロンかけ、掃除し、ごみ袋を捨て、湿疹になるめで夕陽の台所で食事の準備をさせられても何の文句もなく、夜には「愛してる」と夕陽の耳にささやいてきた。
「愛してる。」
一か月も持たず、夕陽はこう答えた。
「お前とは食事とセックスしかできない。しかし俺はそれらをちっとも重要に考えてない。俺が重要に思うのは精神的価値だけだ。お前は、俺とこんな生活をやり続けたいのか? いつかこりごりになって、俺から離れていくのではないのか? 愛してるなんて、お前は本当に無責任なことをいう。いま俺たちの関係の中のどこで本物の愛を見つけ出せばいいのか。お前のやさしさは俺の核心にまで浸透することがない。いまの俺は数年前よりももっと寂しい。本当に俺が愛されているのならば、こんなに寂しくてもいいのか。」
Kが築いてきたすべてが霞になった。
Kが築こうとしたすべてが白い平面になった。
夕陽の頭の中を走る汽車で生きることは不可能だった。けれどその汽車から降りたことで己が壊されたくはなかったため、曖昧に残った最後のものに「私を壊さないで」と、訴えていただけだ。
夕陽は自分という名の汽車を降りたものは容赦なく壊してしまう男だ。そんなものは少しも大切じゃない。己がどんな努力をしたって、愛は完成されない。
そこまでいけば、夕陽を去ることは簡単だったものの、以後のKの居場所は段々と狭くなってゆくありさまだ。
金だけがないのではない。心から求める美しさがない。
『だとしても、これからは自由に生きないと。』
誰の言いなりにもならずに、誰とも無関係に、自分で選んだ人生を、自分で責任とっていかないと。
きっとそのために、たくさんのものを諦めなければ駄目だったのだし、これからも諦め続けなければ駄目なのだろう。
胸が引き裂かれそうな喪失感がKの白い心に鮮やかな色彩の線を描いた。描くことへの感覚が蘇った。
もう、一週間が経てば夏休みが終わる。その前にどうしてでも自分の絵に出合いたかった。
山岳部のドアに連絡をくれと書いた紙を貼ってから、芸術大学に向かった。子供の時から、才能があるという言葉は聞いてきた。夕陽さえ登場してこなかったら、自分の人生は哲学とか数学とは無縁なものになれたのかもしれない。本当にやりたいことは自分が一番才能ある芸術なのかもしれない。
美大に入り自分のロッカーから筆と染料とオイルバーを引き出した。もっと中には、学期中に作って置きそのまま使わなかったカンバスがあった。実習室なら夏休みの間にも開いていた。そこで描けばいいはずだった。
イーゼルの前で数時間座っていても、何も生まれてこない。
突然携帯のベールが鳴って、下意識から意識の地平に上がってきた。出てみたら」山岳部員だった。詳しい事情は説明できなかったけれど、テントと寝袋は借りそうであった。
七百円で一週間を持つために、一日の食費は百円にすると決めた。
それでコンビニの電子レンジにいれて即席に食べれるお米を一つ買った。おかずは美大と人文大の挟間にあるカフェテリアで、誰でも接近できる場所に放置されている沢庵とキムチにしよう。
学期が始まると、一年分を支払い終えた寮で今年の十一月までは食べて行ける。一日一食はそれまでの辛抱だ。
そして学期が始まると勉強よりはバイトを探して稼ぐ必要があるのかもしれない。漠然だったばかりの金に対する切実さが耐えられない涙と化し零れ落ちた。改めて、あの男にささげた己の青春が己の手には何も残さなかった不毛なものであったことを知る。
もっと���のために生きたならこんなことにはならなかった。
でもまだ手掛けてる絵がいい絵になれる可能性は消えてない。絵に対する僅かな希望を抱いて、山岳部のそばに設置したテントの中で目を閉じた。
とこでも寝れる体質じゃなかった。薄い眠りの幕を引き裂いて太陽と向き合ったら、莫大な疲労が全身をくるんでいた。
うがいもできないままイーゼルの前に座った。やっぱり、数時間が経っても線一つ描く自信がなかった。
末梢神経で蠢く睡眠欲と食欲を倒し得る精神的能力の欠如が、絵に対する自信の欠如にもつなかった。
もう、駄目なんじゃないか。
必死に描きたいことを考えるほど何にも集中することができなくなった。
痛い心で窓辺に立つと人文大学が見えた。あの建物の二回でJ教授は研究にふけているに違いない。
自分の頭で考えることの大事さをKの頭ではなく骨に響かせたのはJ教授だった。
夕陽は嘲笑で物事を疑い、J教授は臆病なつつましさで物事を疑う。J教授は自分は無知だと言い続ける。彼は生徒が無知を細かしたときに叱る。彼は論証の純度をそれ以上あげられぬことにいつも落ち込みながら野生の言語と戦っていく。難しい、優越だという偽物の装飾を捨てた本当の哲学者だ。本当に頭のいい人はあのような堅実な謙虚さを持っている。
KはJ教授がいるから、自分も何とかしていけるのではないかと安心した。人生の純度を上げる過程は複雑ではない。まだ白いとはいえ、己の内面は本有のものである。周りが静まり返ったところで、己の直観をひたすら磨いていけばいいだけの話だ。J教授を見て、J教授の歩き方を、熟達するまで自分も真似ればいい。
カフェテリアの夕食タイムまで木炭でドローイングを終えた。それぞれの形をしたたくさんの瞳に囲まれている人間たちの体には目がない。そういう絵にする。
次の日。
割れそうな頭で教養館のソファーで休んでいたら哲学科の事務室から連絡がきた。
「J教授が急にうちの大学をやめられまして…… えっとだから… ほかの大学に行くことになりまして、学生さんのJ教授の講義に対する受講登録を変形してもらいたいんですが。」
体にあるすべての幹と枝が凍りつけた。
J教授が捨てたごみ箱に自分も入ってる感覚がたまりえなかった。
このままじゃもっともっと立ち直れない。
震える拳でJ教授の研究室のドアをノックした。
誰もいないかと思うと涙があふれた。そのとき、目の前のドアが開け広げられた。
立っていた人物は泣いてるKだった。取りあえず荷物を片付けている研究室に入らせた。
「元気にしていたか?」
「先生、行かないでください。」
「その根拠は?」
「先生が私を変えさせてくれると思うから。」
「俺にその義務があるのか?」
「私はいったいどうすればいいんですか?」
J教授は考えた。自分はこの女が誰なのか知っている。そして自分はこの女を愛している。でも、それだけでは物足りない。
『俺のような種族に愛は毒だぞ。』
Kを見つめ続けていると、ひどく下りかかった隈に目が行った。いつもこぎれいな格好だったが、その日は妙に薄汚かった。放っておくわけにはいかなかった。
「いま、どこに住んでるのか。」
「……露宿を。」
「疲れて見えるな。」
「はあ……」
「では露宿をしながら何をやっているのか。」
「絵を描いてます。学期が始まる前までは完成させようと思ってます。」
「ご飯は?」
Kは苦笑いして見せた。
「絵を持って、うちで泊まることにしなさい。どうせ俺は今日荷物の整理が終わるなりこの都市を去る予定だし、家賃は今年の九月まで払わなければいけないんだ。つまり今日から俺の家には誰も住まないというわけだ。鍵をあげるから、先に行って休んでいなさい。そこに置いてあるものは、本以外はほとんど捨てていくつもりだから、勝手に使ってもいい。」
そして彼はKの携帯に家の位置を入力して渡した。
「先生の携帯ナンバーは?」
「それを教えるわけにはいかない。」
J教授が今日まで研究室を片付けなきゃならないというので、Kはろくに挨拶もできず研究室から離れた。
パッキングを済ませたJ教授は待っていた郵便局の訪問宅配員と一緒に荷物を運んだ。大学院生を使わず、一人で掃除を成し遂げた。建物を出たら空は暗い。もう、この大学にはさらばを告げる。
帰り道にスーパーにより、Kのための食材を買った。帰った家にKがいると思うと世界が感情に満ちた。
けれど、去らねばならない。己には野望がある。誰にも、何にも邪魔されず学問だけを愛し続け、新論理主義を賦活させ、スターの哲学者になる。誰にも己のやることの意味が理解できないこんな地方では夢は遠ざかる一方だ。己の作業に対して、それなりの待遇をしてくれるアメリカに行くのは当然な決断だ。
残念ながら、己はKのように人生にまで純粋でいるつもりはない。学問の純粋と人生の純粋は違うものだ。人生の純粋は時々学問の純粋を制限する。人生の純粋に徹底していたら今の位置には上がってこられなかったはずだ。Kを尊敬しているが、Kのように生きる勇気はない。代わりに、己は学問の理想のためならなんだってできる。あえて選択しろというなら、己は人工の真実を所有し、それの代弁者になりたい。それが己の隠された野望だ。それ以外は漂白していかねばならないと思ってる。
こんな酩酊の熱気も今日で最後だ。
玄関に入るとたん狭い部屋の隅々までが見えてくる。
暖かいスタンドライトの色が女の脱いだ肩を潤沢に染めている。傍らにはイーゼルに乗せられたカンバスがあった。台所にビニル袋を置いて、気づかれず絵に近寄った。孤独な絵。
やはりKは自分が十分陥りえた立派な落とし穴だった。
おとなしく寝ていると思っていたKが体を起こした。
まぶしいほど完璧な屈曲だった。
喝求の夜が始まった。だが、そのような夜は始まりとともに終わっていることをKは知っていた。
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