#夜は千の目を持つ
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team-ginga · 1 year ago
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映画『夜は千の目を持つ』
 やっと映画を見てレビューが書けるくらいにバイオリズムが回復しました。さていつまで続くやらですが、「光あるうち光の中を進め」とトルストイ先生もおっしゃっています。
 というわけで昨日Amazon Primeで見た映画『夜は千の目を持つ』(1949)について書きます。
 古い映画です。そんなに有名な映画でもないはずです。でもタイトルは魅力的ですね。
 原題はNight has a thousand eyes。コーネル・ウールリッチの同名の短編が原作で、ウールリッチ自身はフランシス・ウィリアム・バーディロンという英国の詩人のLightという詩からタイトルをつけたそうです。
 主演はエドワード・ G・ロビンソン。渋いですね。
 物語は若い女が夜の操車場で身投げしようとしているのを若い男が止めるというところから始まります。
 女の名はジーン。大企業の社長の娘。男の名はエリオット。地質学者でジーンの恋人のようです。
 エリオットはジーンをトライトンという男(エドワード・G・ロビンソン)が待つレストランへ連れて行きます。エリオットに促されジーンがオムレツとコーヒーを注文しようとすると、トライトンが「もう注文してある」と言います。
 すると給仕がオムレツとコーヒーを持ってきます。どうやらトライトンには予知能力があるようです。
 トライトンはジェニーとコートニーに身の上話をします。
 トライトンは読心術や未来予知を見せる芸人で、恋人のジェニーやマネージャーのコートニーと一緒に巡業をしていました。ところがあるときからトライトンは本当の予知能力を手に入れます。
 予知能力があればいいなと誰しも思うはずですが、トライトンは必ずしもそうではありません。彼はコートニーに株の助言をして結構な金額を稼ぎます。しかしその一方で、新聞配達をしている少年が事故に遭うのを予感しますが、少年を救うことはできず、トライトンは苦しみます。
 トライトンはさらに恋人のジェニーについてある予知をしたためジェニーとコートニーをおいて一人去って行きます。ジェニーが自分と結婚して出産の際死んでしまうことを予知したからです。
 その後、ジェニーとコートニーは結婚します。コートニーはトライトンから聞いた予言をもとに石油会社の社長にまでなり、二人の間にはジーンという娘ができますが、ジェニーは出産の際に死んでしまいます。
 20年後、ずっとアリゾナで金鉱堀りをしていたトライトンはサンフランシスコに出てきます。彼はコートニーやその娘と連絡を取ろうとはしませんが、コートニーが飛行機事故で死ぬことを予知して、慌ててコートニーの邸宅へ向かいます。
 しかし、時すでに遅しーートライトンは娘のジェニーと会いますが、コートニーの乗った飛行機は飛び立った後でした。
 翌日、本当にコートニーの乗った飛行機が墜落したことに驚いたジェニーは恋人のエリオットと一緒にトライトンに会いに行きます。
 トライトンはさらに恐ろしい予知をします。ジェニーは週末までに星空の下で死ぬというのです。
 ここで物語は冒頭のシークエンスに戻ります。なかなか凝ったつくりですね。死の宣告を受けたジェニーはその恐怖から逃れるために自殺しようとしたというわけです。
 ジェニーは週末まで自宅に閉じこもって死を逃れようとします。彼女の自宅には社長の急死を受けて事業をどうするかを相談するためお偉方たちが集まっています。
 エリオットはトライトンを不信の目で見ていて、トライトンを詐欺師とみなして警察に訴えます。警官たちがジェニーの警護にあたります。
 トライトンはジェニーを救うため彼女の邸宅に駆けつけますが、警察に連れて行かれてしまいます。その前後にトライトンは新たな予言をします。
 曰くーー「誰かが花をふむ」、「風が急に吹いて花瓶が割れる」、「誰かが「危険は去った」と言った途端、ライオンの手がジェニーに襲いかかる」、「ジェニーは夜11時に星空の下で死ぬ」。そればかりかトライトンは自分自身についてもある予知をしているようです。
 トライトンの予言は次々に当たって行きます。ライオンはどうなるんだと思っていたら、ラジオから「近くの動物園からライオンが逃げ出した」というニュースが流れてきます。
 へーえ。
[この辺りからネタバレになります。未見の方はご注意を]
 観客の関心はトライトンは本当に予知能力があるのかどうかにあります。少なくとも私はそうでした。だってエドワード・G・ロビンソンですから、どちらもありそうです。
 でもトライトンの予知能力は本物です。彼は留置場にいる囚人が自殺することを予言し、警察も彼を信じざるを得なくなり、彼をジェニーの邸宅に連れて行きます。
 11時が近づきます。カーテンの陰から誰かの手が出てきて、時計の針を進めます。時計は11時を告げます。ラジオではライオンは射殺されたというニュースが流れます。
 刑事は「もう大丈夫だ。危険は去った」と言い、ジェニーは庭に出ます。
 うーん、それはいくらなんでもバカじゃないですか。刑事は腕時計を持っていないんでしょうか。ジェニーもいくら11時を過ぎたからって庭に出る必要はないじゃないですか。「星空の下で死ぬ」と言われたら、とにかく夜外には出ないというのが当たり前じゃないですか。
 ちょうどそこへ警官に連れられたトライトンがやってきます。トライトンはまだ11時になっていないことを知っているので、庭に出たジェニーを探しに行きます。
 庭にはライオンの像があります。ライオンの腕がどうしたこうしたというのは、どうやらこの像のことだったようです。ライオン像の影から一人の男が現れます。コートニーの仕事仲間だか取引相手だかだった男です。男はジェニーに襲いかかります。
 トライトンはジェニーを助けようと椅子で男に殴りかかります。それを見た警官はトライトンがジェニーを襲っているのだと誤解し、トライントンに発砲します。
 結局トライトンは死んでしまい、犯人は捕まります。犯人は週あけに何かの契約が切れるので、それまでにジェニーを亡きものにしようとしたようですが、まあそれはどうでもいいでしょう。
 トライトンの胸には一通の手紙が入っています。ジェニーに宛てた手紙でそこにはトライトンが自分自身の死を予知していたことが書かれています。
 改めて考えると穴だらけのストーリーにも思えますし、ほんの端役に過ぎなかった男が真犯人というのもミステリーとしてどうかと思います(私自身は恋人のエリオットが犯人だと思ってい��した)。
 でも、警察やエリオットからすれば当たるはずのないトライトンの予言が次々と当たっていくところは非常にエキサイティングでなかなかいい映画だと思いました。
 映画史に残る傑作とは思いませんが、���ういう佳作に出会えると「映画ってホントにいいものですね」と突然水野晴郎のような気持ちになります。
 
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ak0gare · 29 days ago
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0523 「日本酒取りに行っていい?」という口実で(前回わたしが京都みやげを渡すのを失念していた)男の人が家に来た。彼が家に来るのは2度目。 料理をふるまうのは苦手だし、技術があったところで付き合っていない相手に繰り出せばなめられるし、ということで手巻きずしを提案した。ちょうどいい可愛さだし華やかだし準備楽なのだけれど、付き合っていない相手とするのは初めてだった。 コストコで大容量のサーモンを持参すると連絡があったので、おもに薬味(茗荷、青紫蘇、ディル、ゴマ、チーズ、納豆、錦糸卵等)と酢飯を用意した。刺身がサーモンだけだったのでこの人手巻き寿司初めてかよと思って内心ウケていたら本当にほぼ初めてだった。 21時から始めたこともあって家に泊まりたそうなムードを出されたが好きとも言われてない相手を泊めるほど初心じゃないのでセックスする気ないですムードを出し返したら帰ってくれた。 いずれ折を見て寝てみたいとは思っている。でもいまじゃなくていい。わたしの欲の方が根深い、舐めないでほしい。 0524 サークルの、ずっと会ってみたかった野澤さんという4歳下かつ代は4つ上の先輩をライブ後に出待ちしたらごはんに連れて行ってくれた。かっこよくて、でも女子に対して警戒心が強いところが可愛かった(無論、初対面だった上にわたしがありえないくらい歳を食った後輩だからというのは否めない)。 あなた小説書いてるんでしょ?千葉からいろいろ聞いてるよ、と突然言われて顔がちびまる子ちゃんくらい真っ赤になった。だから、そういうのやめてくれよな。まあお笑いやってることと自意識の度合いは同じような���為なので別にそれくらい明かしてもいいだろってことなんだろうけど、本当にほんとうに勘弁してほしい。結果出してるからいいじゃんとか言ってどれくらいの選考の進み具合なのかまでご丁���にわたしがいない場で紹介する知人は数年前からあとを立たない。わたしの華々しい活躍に頼らずあなた自身のことをもっと話したら!?って思う。キャッチーだか��使いたいのはよくわかるんだけど。 また会いたいけど明らかにわたしみたいな圧のある女が苦手そうだったので、出待ちはほどほどにしたい。 0527 夕方に新幹線に乗って京都へ。彼氏が駅まで迎えに来てくれた。 借家をていよく追い出された(住み込みのバイトが来るらしい)ので彼氏宅(寮)に寄生することになった。大掃除を頑張ったからなのか、前よりかは寮全体が綺麗だった。寮祭をしているので夜中まで人がいっぱいいる。 日記で彼氏とか恋人とか書くのちょっぴり恥ずかしくなってきたのでこれを機に同居人って記せるな~と思いはするのだけれどつかの間なのでやっぱやめとこ。 0527 夕方、ゴミ回収のバイトから帰ってきた恋人と丸太町のモリオカというイタリアンで夕食を食べに行った。彼が300グラムでパスタを注文したのでありえないくらいの大皿に隙間なくアラビアータが盛られたものがしずしずと大船のように運ばれてきたので男子大学生すぎるだろ!と思ってウケた。男子大学生と言ってもわたしと一つ違いなのだけれど。 そのあと銀座湯で銭湯行ってほかほかになり、眠い眠いと言いながらそれでも煎餅布団の中でエッチなことを散々して知恵の輪のように絡まり合って寝た。 恋人はとても可愛い。尖った属性をいっぱい持っているのに、それを売りにしていない。市場に立ったことが――自分を売ろうとしたことがいちどもないしこれからもそうなんだろうなってところが可愛い。あらゆる面において、ねじれの位置に存在する人間だなと思う。わたしは打算を掲げて資本主義と商業主義に跪く、野心と承認欲でガソリンの如くぎらつく女だから。 それをどれほど彼が理解しているのかわからない。よほど生活が充実しているのか、全然スマホ見ない。山の信仰の本とか読んでる。 0528 碌に研究室へ行っていない割にはバイトやバンド練習や寮会議で忙しそうなので仕事は基本ひとりで部屋を占拠している。学生証を借りて図書館に行ったら母校と変わり映えしない無機質な学習室がずらりと並んでおり、2016年の頃の気持ちがよみがえってくらりとした。 寮のジムに行ってシャワーを浴びに行った帰り音楽室通ったらドラムの音が聴こえたので覗いたら案の定彼氏だった。あーんめっちゃかっこいいんですけど~と思ったけどわたしは相変わらず音楽のことなどなにひとつわからないのだった。 「どういう時自暴自棄になる?」と訊いたら「あんまりならないけどだいたいドラムの演奏が上手く言ってない時やな。いいビート刻めたらその日はごきげん」と言うので、原稿と一緒だなあと思った。 今月中に初稿あげたかったけどぎりぎり間に合うかどうかってところだ。キャラメルママにパソコン持ち込んで、初稿まで残り30枚。
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moment-japan · 8 months ago
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興福寺・安底羅大将(国宝)
明治の廃仏毀釈を逃れた、法相宗大本山・興福寺の貴重な木造十二神将立像のうちの一体「安底羅大将」。
安底羅(あんてら)大将は、他の神将と同じく、もともと夜叉(鬼)でしたが、仏と仏法の真理に降伏し善神となって、配下に持つ七千の鬼と共に申の方角と時刻を守備しながら、他の神将が従える鬼と合わせて総勢八万四千の夜叉部隊と共に薬師如来と薬師経を信仰する者を守護する天部の仏尊です。
神将は天部の武将であるため他の仏とは違い、重厚な甲冑に身を��んでいます。
こちらの安底羅大将は申の刻の守護神らしく頭の上には猿の彫刻が彫られ、怒髪に憤怒の表情で手には宝鎚(ほうつい)を持ち、他の神将と共に日夜仏敵に目を光らせています。
「ほうつい」には「宝槌」と「宝鎚」がありますが、「宝槌」は木製のハンマー「打出の小槌」のことで、「宝鎚」は武器として使う金属製のハンマーのことをいいます。
興福寺の安底羅大将を含む十二神将は、鎌倉時代に阿弥陀仏の教えを信仰する男性信徒集団である「阿弥衆」によって造られたといわれており、ご利益は、心の中の余計な感情を取り去り、健全な精神を得るための助けをするとされています。
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ynyn416 · 21 days ago
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この日は、彼氏の友達の結婚式に行った。
結婚式と言っても特殊な会場で、その夫婦の卒業した大学で行われた結婚式だそう。日本人の私が韓国の大学に行く機会なんて、しかも結婚式とか貴重な機会だと思った。
新婦の方が、これからこの大学で教授となるみたい。ほぼ同世代で、とてもかっこいいなと思った。
他人の自分が迷惑もかけたくなかったので、本当にひっそりと彼氏の横に存在していた。
結婚式の、割と大事なシーンの時に、千と千尋の"いつも何度でも"がピアノの演奏が流れた。
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ジブリ、久石譲の音楽を日常的に聴いてる私にとっては本当に特別な音楽だったので、感動して泣きそうになった。
音楽系の夫婦だったから楽器を使った演奏も多くて、ナチュラルに感動した。本当に。
韓国語も分からないし本当に他人の結婚式だけど、感動して涙が出そうになった。笑
ここで泣いてたら本当に頭おかしい日本人みたいになりそうだったので耐えた。笑
きっと生のピアノ演奏と、ジブリの音楽のせいだと思った。笑
彼氏の中学の頃の友達の結婚式だったから、参列者は中学生の友達も多く、少し韓国語でコミュニケーションを取ったりして、いい時間だった。皆優しくて明るかった。
中学生の友達と話す彼氏は、いつも私が見てる彼氏とは違う面を見た気がした。不思議な気持ち。
披露宴は噂通り、日本と違ってサッパリ時間も短めに終わり、バイキングの会場に移動し、食事。
新婦か新郎のご両親が、テーブルに挨拶して回っていて、私の元に来て、わざわざ私が日本人だからと日本語で挨拶やありがとうございますーって気さくに笑いながら話してくださった。
何気ない瞬間だけど私にとってはいい時間だった。
その後は車をお姉さんの家に返して、명동へ。
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ようやく、ソウルの一番の観光地来た!って感じ。笑
イメージとしては、大阪の難波みたいな感じだったな。逆に印象が薄い感じがしたかな。まぁ観光地ってこんなもんだよね。店がたくさんあって、観光客もたくさんいる。難波と変わりないな。
でも観光地ならではのショッピングも楽しめたし、オリーブヤングはお得だし、楽しかった。
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夜は、彼氏が韓国のチキン屋さんで二番目に好きと言う店に行った。
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めちゃ美味しかったなぁ。
生ビール× 소주で飲むのが私は初めてだった。
飲んだ量は多くなかったけど、疲れなどもあって結構酔っ払った気もする。
彼氏もお酒入って少し酔ってたのかな。
今回の旅行のメインがほぼ終わって、最終日の夜だったので、
今回の旅行どうだった?って話をしたり、今回の旅行だけじゃなくて付き合って2年半ほど経つ私達の事とか話したり、
なんか、より一層絆��深まった旅行だなと思った。
本当、幸福感に溢れた彼との関係です。
帰りはホテルまでバスで帰った。人生初の韓国のバス。
面白いくらい運転、ブレーキが荒くて、席から体がずれ落ちるwwww
最初の段階からなんかおもしろくてww
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maigochan · 23 days ago
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2025/06/04
来月、新春大歌舞伎ぶりに歌舞伎観劇してくる。半年に一度ペースが付かず離れずちょうどいい。先の予定だけど、趣味の観劇がだんだん「推し」に染まっていっているひとの発言を見ていたらちょっと残しておきたくなった。来月は中村屋じゃないので、贔屓もとい推しは……いない……。(贔屓ではなく推しなのだ)
推しの出演情報は見ていない。行きたくなっちゃうから。なんかどんどん大きくなっていってるから、わー出るんだーで行ってた頃のノリでチケットを複数取ると普通にぜんぜん破産する。特に昼夜出ると金銭もスケジュールも体力も詰むのはこの身で学習している。
できれば初日・中日・千秋楽で複数行きたい、花道も見たい、みたいな無限の欲を抑えられればいけるのかな。実際はひと月に昼・夜の二部見るだけで私はちょっと……体力が……。
昼夜通して大変だった(複数日行った)のが経験として大きいので、本当に勉強料。一等席だったらまだいけたのかしらね。どちらかというと持久戦でつらかったね……。たぶん観劇はハレなんだよな、日参しますで雑な席(not幕見)で雑なごはんするには相応しくないんだよな。相応しくあれよ歌舞伎!
なんだっけ、気になっていた人が大物になるとそわそわするねという話。全演目押さえるのはもう大丈夫だけど、またたまに見に行けたらいいな。私がチケットを買わくても誰かが埋めてくれるし貢献度上げたいわけでもないから気楽に追えるのもいいな(オタク……)。あと、キャス変も引退もない……基本……ありがて……。
女形だけどたまに女形じゃないときにきゃあとなるので、いつかまたかっこよのターンが来たらそのときは取りこぼさないようにしたいなと思いつつ。
散々書いてしまった。久々に幕見したいねえ。
追記…幕見したいねえ。じゃなくて、一等席行��んだろうがい。
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よしもとかよ 「日々是好日」。vol.161 (2025/6/4 + 6/11)
2025   4th + 11th june  
M1 糸繰り節 (すずめのティアーズ)
  M2 ta nyata (Angelite)     M3 木曽甚句 (Tarbagan)
  M4 収穫の歌 (Difang and 馬蘭吟唱隊)     M5 さくらんぼが熟れる (Szaloki Agi)     M6 安里屋ユンタ (おおたか静流)     M7 salt (Emma Tricca)       M8 les escaliers (Austine)    
[好日の素…民謡に親しむこと。]
  今日、わたしたちの耳に 聴こえてくる音楽のほとんどは ポップス、ロック、ジャズ、クラシックといった いわゆる西洋音楽なのですが、 それじゃあ日本の音楽ってなんだろう? じぶんが暮らしている土地に伝わる トラッドミュージックとは?ということを ここしばらく考えるようになりました。 そこで思い浮かぶのが、民謡。   この頃では 若い方々や海外の方も 興味を持っていると聞いて、 そういえばわたしが グローバルミュージックを聴くようになった きっかけも 民謡だったな、と思い出したのです。   では、地域に伝わる民謡を どれだけ知っているでしょうか…。   富山ですとまず 思い浮かぶのは「こきりこ節」。 学生時代、音楽の教科書だったか愛唱歌集だったかにも 載っていましたし、 わずかながら参加していた合唱団で 合唱曲にアレンジされた作品を歌ったことも。 それから「越中おわら節」、「といちんさ」、 「麦屋節」、「せりこみ蝶六」…。 子どもの頃からなんとなく 触れていたものから 大人と呼ばれる年齢になって知ったものも。   能登について言うと 夏の祭りの夜に踊られる 門前町黒島地区の「八千代栄節」。 家族が亡くなり、ルーツが薄れていくのを 感じていた上に この度の地震もあって、 忘れたくない、失いたくないと思うようになりました。   どの民謡も、 それぞれの地域の風景や そこに暮らす人たちのことが 垣間見られる歌詞になっていることが多く、 さながら 古と今をつなぐ窓のようなものなのかもしれません。 そして、歌うひとがいる限り その歌は 生き永らえることができる、と思っています。   ふるさとの歌を聴かせて、と言われることが この先あるかどうかはわかりませんが、 その際には 一節でも歌えるようでありたい、と思うこの頃です。        
* * * * * * * * * * *
[日々是食べたい!… 塩] 
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  食べたい、というよりは 日々お世話になってます、という調味料ですね。 料理はもちろんのこと、 お菓子や飲み物にも、はたまた 生活のさまざまなシーンで 古くから使われてきたもので、 種類もさまざまあります。   おおきく分けると 精製塩と自然塩、そして 自然塩でも海水塩、岩塩、湖塩などに 分かれるそう。 自然塩はミネラルなどを含むせいか うまみや甘みなどが 産地によって少しずつ異なるようです。 また、ハーブなどを加えた フレーバーソルトもありますね。 目下、手元には海水塩を中心に 数種類の自然塩があって、 目的に応じて使い分けています。 産地は国内だと能登や淡路、海外だと イタリア、タイ、ハワイ、モンゴルなど。   特に最近よくつかっているのが タイの塩田の塩。 お土産でいただいたのですが 粒がおおきいので ひとまずスープにつかってみたら とてもまろやかでおいしい! これはもっといろいろつかいたい、と思って ソルトミルを買ってしまいました!   産地やフレーバーで 個性豊かな塩の世界。 お気に入りを見つけるのも たのしいと思います。
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yutakayagai · 9 months ago
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翌日、信也は午前八時に起きた。神輿の宮出しは大抵五時半頃で、恐らく浅草界隈は賑やかだろうなと思った。
結局、裕美は昨夜は帰って来ず、今朝になってラインが来て、仕事場の方で寝ていると入ってきた。香織や大輔も一緒らしく、何処まで飲み歩いていたのかと、信也は内心呆れていた。二十代前半でありながら、二人の中年女の面倒をみている大輔もスゴいなとも思った。
朝食を摂り、シャワーを浴び、腰にバスタオルを巻いて寝室の姿見の前に立つと、信也は着物ハンガーから浴衣を取った。まずはVネックのシャツを着て、それから通販で買った赤い「豆しぼり」の六尺褌を締め始めた。股間に褌の布地を当て、それから腰の部分からねじっていく。一周巻いたら今度は反対側をねじり、腰のあたりで解けない様に締めた。グッと尻の谷間に食い込み、信也は言葉で言い表しにくい感覚に襲われた。
姿見には、最近減量の為に入谷の方までジョギングをしていたからか、若干引っ込んだ腹に六尺褌の豆しぼりが冴える。このヴィジュアルにゲイは「萌える」のかと、信也は思った。トランクスからブリーフに替えてから、彼は所謂「ビキニライン���に生える陰毛を整える様になった。たまにハミ出ているとカッコ悪く感じた。最近は尻の谷間に生える体毛も気にし始めた。自分の外見を気にかけることは愛することにも通ずるのだなと、彼は悟る様になっていた。
信也はズボン下を穿き、浴衣を着付けた。帯は「貝の口」に締めたが、何故か一度で決まった。これでいつ脱ぐことになっても戸惑うことはあるまいと、彼は安堵した。
合財袋を片手に取り、出掛けようとした時、ラインの着信音が聞こえた。携帯を出し確認すると、憲一からだった。玄関のドアを施錠しながら読んだが、
『おはよう。元気? しばらく音沙汰なしだったから淋しかったよォ〜! 今、浅草寺の境内にいるけど、超混雑してて大変! 今、相方待ちだから片手に缶チューハイ持ってマス。早く来て、待ってるわ 』
と文末にはハートマークが付いていた。「音沙汰なし」といっても一昨日、六尺褌が届いたのを写メ付きで送信したばかりだが…。余程、思いが募っているのだろう。彼は、恐らく地下鉄は入口が混み合うだろうと、大した距離でもないので徒歩で浅草へ向かった。
国際通りに出ると、すでに神輿を担ぐ男衆やお囃子を披露する女性や子どもがあちこちに見られた。外国人観光客も、日本独特の文化の一つである祭りに皆関心を持ち、携帯電話で写真や動画を撮っていた。この雰囲気が信也は好きだった。彼が今の稲荷町にマンションを買ったのも、それが理由だった。彼も複合ビル「R」の周辺を散策しつつ、伝法院通りを仲見世方面に歩いて行った。
インバウンドの影響か、伝法院通りも食べ歩きができる飲食店が増え、特定のところでは行列ができるほど繁盛している。一方、ビルの老朽化で昔ながらの喫茶店が一時閉店するなど、変��もみられる。たまにコーヒーを飲みに行っていた「R珈琲店」も、建て替えの為にビルが取り壊されていた。信也は多少淋しさを感じながら、ようやく浅草寺の境内にたどり着いた。早くも神輿を担ぐ男衆や女性の声があちこちで聞こえ、勢いがあった。観光客は一斉に携帯電話を向け、その一部始終を撮影していた。信也は浅草寺の中に入り、まずは浅草観音に日頃の安寧に対し感謝する為、人混みで賽銭を投げる様に入れ、合掌した。お詣りが終わると、彼は浅草神社の方へ行こうと東門に向かった。階段を下りようとしたその時、浴衣姿の男に声をかけられた。憲一だった。彼は、白地に紺色の吉原つなぎをあしらった浴衣を着ていた。なかなか似合っている。
「信ちゃん! 会いたかったァ〜!」
と彼は喜んだ。なかなか男前である。二人は階段を下り、浅草神社へ歩いて行った。
浅草神社は、境内の右側に「一ノ宮」「二ノ宮」「三ノ宮」の神輿が収められているのが、この日は浅草界隈を担がされているので何もなかった。三社様にお詣りをすると二人は藤棚の方へ向かい、空いているベンチに並んで座った。憲一は微かに浴衣の裾をめくってみせた。ズボン下は穿いておらず、真っ白な六尺褌だけが覗く。信也は、
「何も穿かないと裾さばき、悪くないの?」
と聞いた。すると、
「ズボン下なんて穿けないよ〜。こっちの方がエッチでしょ?」
と憲一は言った。三社祭と隅田川花火大会の時しか浴衣は着ないが、ズボン下や肌着は身に付けないとの事。どうせゲイバーのパーティーでは脱ぐんだからと、あっけらかんとしていた。
信也は、憲一の浴衣から覗かせた六尺褌に生唾を飲み、下半身が熱くなるのを感じた。合財袋をのせた股間あたりが隆起し、内腿を力ませた。嗚呼、オレもすっかり「ゲイ」の一人になってしまったと、彼は思いがけない「チラリズム」に興奮してしまった。
憲一は、もう少しで相方が来ると言った。藤棚の下は、巷の食べ歩きの飲食店で買ったのか、観光客がペットボトルのお茶を片手に飲み食いしていた。イチゴの甘く、また台湾風唐揚げの香ばしい、色んな匂いが漂っている。この匂いだけで信也はお腹いっぱいになった。一方、憲一は相方にラインを入れているのか携帯電話の方に目を向けていた。数分後、浅草寺の方から紺色の小千谷縮の単衣を着た男が憲一に手を振って向かってきた。信也はどこかで会ったことがあるなと思ったが、なんと真純だったのだ。真純は信也を見るや、
「嘘ッ、憲ちゃんの知り合いって信ちゃんなの!?」
と驚きの表情を見せた。憲一は、
「えッ、知り合い?」
と聞いた。
まさか、出逢った場所は違えど肉体同士の交流だけでこんなかたちでめぐり逢うとは、信也は「現実は小説より奇なり」と思った。三人は仲見世やその他の界隈を練り歩く神輿を見物しては、憲一と真純は恰幅のよい男衆をさりげなく携帯電話で撮影した。そんな二人に対し、
「それって『盗撮』じゃ…」
と思った。半纏の裾から覗く尻とその谷間に食い込む六尺褌、その褌の柄も多種多様だった。また、神輿を担ぐ合間に談笑する彼らが無防御に内腿を開き、褌だけで隠した股間も、二人には堪らなかった。嗚呼、ゲイがこの時期になると全国各地から集まってくる理由が、これなンだなと信也は思った。
こうして「目の保養」を飽くほど満喫した二人は、
「さて、飲みに行きますか!」
と雷門を抜け、Kバーへ向かって行った。
Kバーは、昼時でもあ��満席だったが流石に三人は常連客だったからか、すぐに空いている席を見つけ、食券を買い求めた。デンキブランをカラフェで注文し、賑やかに乾杯した。真純は、何気に信也の太腿に触れ、
「信ちゃん、浴衣似合うね!」
と上機嫌だった。真純の長襦袢から時折、うっすらと胸毛が覗いた。襟止めは使っていないらしかった。やっぱり誂えだろうか? 信也は密かにそう思った。テーブルには、もつ煮込みやミックスピザなどが並んだ。憲一は二杯目からは日本酒を頼み、真純も信也もグラスを傾けた。
店内に六尺褌の男衆も数人来店し始めた。一人、奥さんと思しき女性を連れた中年の男もおり、流石に直接生尻のまま椅子に座るのは憚れると思ったのか手拭いを敷き、腰を下ろした。そんな思慮のある男の様子に憲一は感動し、
「あんなジェントルな男(ひと)と一緒だったら、惚れっちゃうなァ〜」
と言った。真純も、
「まァ、たまにドカッと座る男(ひと)もいるけど、ちょっと幻滅だよね〜」
と共感した。このやり取りに、信也はただベッドの中で戯れればイイ訳ではないンだなァと、二人の共通した意外性を見出した。
そのまま三人は「ホッピー通り」に繰り出した。真純は途中、ショウウィンドウの前で襟の開いた襦袢や長着を整えた。その様子が何気に、信也にはカッコよく思えた。一方、憲一は酔いが回っているのか信也に必要以上に絡み、浴衣の襟も乱れていた。それを見ると真純がさりげなく直し、
「ほらッ、ダメよ! きちんと着こなせてこそ、和装は素敵なのよ!」
と何故か女言葉だった。
こうして三人はホッピー通りでも三軒をはしごし、憲一は呂律が回っていなかった。意外と酒は弱いらしい。一方、真純は主にレモンサワーやウーロンハイなど、アルコール度数が弱いものに途中で切り替えていた。それでも女言葉が直ることはなかった。彼は、
「いッつもそうなの! 憲ちゃん、酒弱いのに場の雰囲気でグイグイ飲んで『へべるけ』になっちゃうのよォ〜。これから『Z』でパーティーなのにどうするンだろ!?」
と言い放った。
信也は、元々酒に飲まれない性質だったので、平然としていた。途中、六区ブロードウェイから外に出たところにあるコンビニでペットボトルの水を買い、憲一に勧めた。三人はそのままゲイバー『Z』を目指した。
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kennak · 6 months ago
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私事にはなるが、イスラエルから日本に避難したときに心配してくれた人も多かったので近況を少し書いておく。 3ヶ月の間に国を跨いだ引っ越しを2回したわけだが、あまりにやることが多い上に家を転々としたり不運が重なりすぎて自分の限界を超えてメンタルをやられた。 しかし1年経った今では貴重な経験だったなと思っているので、大抵のことは時間が解決するなと改めて感じた。 直接会った友人には話していたが、2023年12月にドバイに家族4人+1匹で引っ越した。 中東から中東に引っ越した日本人は珍しいのではないだろうか。 ユダヤ教の国からイスラム教の国への移動となると数えられるほどかもしれない。 引っ越しの過程で多くの人にお世話になったので少し書いておきたい。 イスラエルでは数え切れないほど多くの人達に助けてもらったので本当はその全てを書きたいが、恐らくそれだけで一つの記事になってしまうし今回の内容がブレるので一旦触れないでおく。 マスメディアやSNSは国際情勢に関して誤った情報や偏った情報を流すことが多いので、全てを鵜呑みにしないほうが良いということだけは言っておきたい。 まず2023年10月にイスラエルから日本に避難した。 自分は残りたかったが二人目の子供が生まれたばかりで、家族が不安になることは避けたかった。 空港に到着したときには多くの取材が来ていて、NHKニュースやYahoo!ニュースに載ったので図らずも全国的に帰国が公開された。 急遽最低限の荷物だけまとめて飛び出してきて疲弊していたので静かに帰国したかったのだが、連絡をくれた人も多かったので結果的には良かった。 東京は移動の疲れを取るために数日だけ滞在し、その後は妻の実家の熊本にお世話になった。 最初はAirbnbに泊まったり妻の祖母宅に泊まらせてもらったりしていたが、やはり家族4人が長く住み続けるのは難しかった。 そこで家がなくて困っているという話をしたら、宇城市役所の方が熊本地震の際に建てられた仮設住宅を使わせてくれた。 月数千円で使わせてくれて感謝しかないのに「無料じゃなくてすみません」と謝られた。 本来は手続きも時間がかかるはずなのに、緊急避難ということですぐに住まわせてくれたし宇城市には頭が上がらない。 幸い夫婦どちらも好きな場所で働ける仕事ではあったが、子供の保育園は必要だった。 そこで急遽近くの保育園に申し込んだのだが、一時預かりの扱いになってしまうので一日三千円程度かかってしまうと謝られた。 突然連れてきて受け入れてくれるだけでこの上なくありがたいのだが、園長先生が市の職員���話してくれて住民票を入れれば無料になるようにしてくれた。 宇城市には聖人しかいないのかなと思った。 イスラエルの家賃や保育園代も払い続けていて金銭的にもしんどかったし、先行きも不透明で精神的にもしんどかったので、本当に救われた。 仮設住宅に住み始めたが家具はなかったので、妻のお母さんの友人が要らない家具を提供してくれたエピソードなどもあるし、とにかく宇城市は聖人しかいない。 そのまま日本に住み続けるのも選択肢ではあったが、犬をイスラエルのドッグペンションに預けていたので自分だけでも早く戻りたかった。 しかしいつ戦争が落ち着くかわからなかったので、自分だけ戻ると妻や子供とは離れ離れになってしまう問題があった。 それとは別に日本で仕事をするのは難しいことも分かった。 自分の勤めている会社は日本人がおらず、ビデオ会議は基本的にアメリカやヨーロッパのタイムゾーンに合わせて行われる。 そうなると日本は夜中になってしまう。 一人暮らしのときは昼��逆転していたのでそれでも良かったが、子供がいる状況では厳しい。 他にも色々理由はあるが、やはりヨーロッパタイムゾーン(GMT+4 ~ GMT-1ぐらい)に住むのが良いだろうと考え、その近辺ですぐにビザが取得できる国を探した。 最近だとノマドビザで1-2年間住める国もあるので選択肢は割と多かった。 色々比較した結果、ドバイが一番条件に合致することが分かった。 ドバイは一度旅行したことがあり、その時の楽しかった経験も後押しとなった。 ただドバイは住むところじゃないだろうという先入観があったのだが、ちゃんと調べてみたらイメージとかなり違ったので、勝手な想像で判断するのは良くない。 決めてからはすぐに動いた。 10月中旬に日本に避難してきて11月末にはドバイに移動したので、かなりのスピード感だった。 ドバイには11月末に一人で先に来て一週間でビザや家の契約などをして、それからすぐにイスラエルに行ってさらに一週間で家を引き払ったり犬を連れてきたりしていた。 ドバイに着いたら上に書いたように犬が行方不明になった上にロストバゲージが起こってスーツケースも失った。 その時の自分はとにかく犬を飛行機に乗せる手続きで頭が一杯で、機内持ち込みの荷物に少し分散しておくということまで頭が回らずスーツケースに着替えなど全て入れていたので一気に失った。 手ぶらでよく知らない中東の国に一人放り出された。 ちなみにそのわずか1ヶ月後に再度ロストバゲージしたのでトラブルに巻き込まれる才能がある。 そして空港の職員は平気で無責任なことをいうので、何度聞いても「もうすぐ出てくるから」と手荷物受取所で誰もいなくなっても待たされた。 到着は20時ぐらいだったが22時ぐらいまで手荷物受取所で待たされ、さすがに限界だったので職員に「もう荷物は諦める」と言って一緒に到着しているはずの犬を探し始めた。 荷物も到着していないし犬も到着していないのでは?と気が気ではなかったが、予想通り上に書いたように次々と嘘の場所へ��内され不安は増すばかりだった。 25時過ぎにようやくうちの犬がいるらしき場所に到着したが、ワクチン接種の証明書が不足しているから会わせられないと言われた。 そういうことにならないように動物輸送業者にお金を払って必要書類を過不足なく揃えてもらったにも関わらずこの有り様なので、メンタルが強くないと生きていけない。 既に4年以上そういう環境で生きてきた自分はそれでもめげず、頼むから何とかしてくれとしつこくお願いしたら夜中にも関わらず割増料金で獣医を呼んでくれた。 お金を払えば何とかなるところはさすがドバイ。 獣医は即座にその場でワクチン接種し、証明書を発行してくれた。 2万円以上も取られてうっ...となったが、解放された犬と再会できた喜びでそんな感情は吹き飛んだ。 いざタクシーに乗って宿泊先に向かおうとしたらドバイでは犬はタクシーに乗せられないと言われた。 事前調べが不足していた自分のミスだが既に26時ぐらいだったのでどうしようもなく途方に暮れた。 しかしパキスタンの人が「日本人だろ?パキスタンと日本は仲いいから助けてやるぜ」と助けてくれた。 そんな交友があったことすら知らなかった自分を恥じた。 ありがとうパキスタン。 それ以降、パキスタンのニュースを意識するようになった。
ドバイに引っ越して1年経った感想 - knqyf263's blog
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ashrhal · 7 months ago
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20241117
日記を書く。日記とは本日起きたことについて頭の中をふらふらと千鳥足で浮遊している言葉たちを文字にまとめて起こすことで、そういう意味ではおれはうんちを漏らしたという日記以来、まともな日記なんて書いていなかったのかもしれない。その日に起きた出来事を書くから日記なのであって、そのとき思ってることだけや過去の出来事ばかりを書くことは日記ではないのかもしれない。そんなことはどうでもいい。
11時頃目を覚まし、二日酔いでないことに安堵する。昨日はどういう経緯でだとかどうしてだとかはわからないが、確か妻と代々木から渋谷まで歩き17時頃にかつて羊がベランダで飼われていた桜ヶ丘珈琲(?)で白州のソーダ割りを2杯飲んでそのあと静岡おでんがめちゃくちゃにうまい店でおでんをつまみに日本酒を2合飲み、家に帰って朝5時までジムビームのソーダ割りをでかいTHERMOSのジョッキで飲みながらamazonprimeのThe boysシーズン4を垂れ流し、気絶するように眠った。
目を覚ますと隣に妻はいない。記憶があやふやではあったが深夜3時頃に美容室を予約していたはずだった。リビングにいくと案の定こたつで眠っている妻の姿があった。妻は金土の夜はow2というFPSを朝日が昇るまで狂ったようにやり続けて疲れ果てて寝るという習性がある。空腹を感じたおれは妻を起こすのは悪いな、と思いつつ適当にカップ麺を作って食べ、珈琲を淹れてタバコを吸った。換気扇の音や煙草の匂いで妻が起きると機嫌が悪くなるということは頭ではわかっているが、ルーティンとして朝の珈琲と煙草をやめることができない。支度をし、美容室に向かう。美容室で散髪中に「今日めちゃくちゃ天気いいよ」と��にLINEを送る。散髪が完了し、駅前の無印良品まで行き、掛け布団用のカバーを買ったのちクリーニングに出していた羽毛布団を取りに行き、そのまま15時頃に帰宅する。
帰宅すると妻はまだこたつで眠っていた。そばにいき、どこかでかけるか、今日は家で過ごすかの小さな会議をする。結果隣駅の東中野のミスドまで歩いて汁そばでも食うかという話になる。妻の支度が終わるのをダラダラと待つ。16時頃家を出る。東中野まで着いたはいいものの、ミスドは見当たらない。以前妻が行ってみたいと言っていた喫茶店風の店が目に入る。ミスドは諦めてすぐにその店に入る。17時までランチタイムをやっているらしく、変な時間に2人で定食を食べ、おれはビールを一杯飲む。
帰り道、時間がまだ18時過ぎということもあり、妻はまだ帰らずどこかに行ってくると言う。1人で家に帰っても何もやることがない一緒に遊ぶことを提案する。数年ぶりに4円のパチンコを打つことになる。8000円負ける。パチンコで負けた気持ちのまま月曜日を迎えたくなく、どっか適当な安い居酒屋に妻を半ば強引に連れて行く。
店は串カツ田中にした。この間youtubeでサンシャイン池崎が楽しそうに串カツ田中で飲んでるのをみたからだ。妻はホットウーロン茶を頼み、おれはチンチロハイボールを頼む。チンチロの目は奇数で、通常料金のメガハイボールが目の前に置かれる。さきほど定食を食べたばかりで腹も減っていないが、適当につまみを頼み、2回目のチンチロに臨む。また奇数で通常料金のメガハイボールが目の前に置かれる。パチンコといい、今日はとことんついてない日だなぁなんて思いながら、壁にかけられたテレビに映った「世界の果てまでイッテQ!」を眺め、妻とあーでもないこーでもないと話をし、店を後にする。
家に帰ると溜まった洗い物が我々を迎える。いつもなら洗い物はおれがしているが、今日はとことんやる気にならず、おれはこたつで寝てしまい、その間に妻が不機嫌になりながらも洗ってくれていた。
目を覚まして、風呂に入る。風呂から出ると時間は23時30分を回っていた。0時30分にはシラフで寝たいおれだったが、湯船でほてった身体を冷ますためにグラスに氷を入れ、数年ぶりに相対性理論を聴きながらラフロイグのソーダ割りをゆっくりと飲んだ。
日記を書こうと思った時間はすでに0時を回っていて、書き始めた頃にはラフロイグのソーダ割りを飲み干してしまったため2杯目を作る。相対性理論を垂れ流しながら日記を書く。そして今が深夜1時だ。日曜日の夜深夜まで飲むと確実に明日の仕事がつらくなるため何もいいことはないが、おれは日記を書きながら酒を飲むことを選んだ。なぜなら馬鹿だから。
こんな感じの日常を、東京に来てからのこの半年間、淡々と過ごしている。毎日進歩��前進ができているわけではないが、毎日どこかに必ず新鮮味や楽しさが含まれている。淡々と今日起こったことを他人が読むとつまらない以外の感情は湧かないと思うが、今日みたいな東京の日常がいつかのおれにとっては鈍色に眩しく光る思い出となるはずだ。
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ari0921 · 3 months ago
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AIに追加質問してみた
追加質問です
再エネ利用する国土面積と発電力、電力代を面積あたりのコストと従来のエネルギーベストミックス、原子力や水力などのベースロード電源、化石燃料による火力発電の調整型電源と再エネとを日本の今後の電力使用量を考慮すれば、安価な安定供給の面で膨大な差が生まれるだろう
そのエネルギーコストの比較と再エネ利用の為の国土面積をもっと有効に活用できる筈では無いのか
エネルギーコストと安定供給、国土面積における食料安全保障、物作り産業の有効利用で生まれるGDPと再エネに丸投げの経産省の資産との比較を出して下さい。
ご質問ありがとうございます。追加質問では、日本の再生可能エネルギー(再エネ)の利用に関する国土面積、発電力、電力コストを面積あたりで評価し、従来のエネルギーベストミックス(原子力や水力などのベースロード電源、化石燃料による調整型電源)と比較した上で、今後の電力使用量を考慮したエネルギーコストの差や安定供給の観点、そして国土面積の有効活用(食料安全保障やものづくり産業)と経済産業省(経産省)の再エネ偏重政策との資産比較を求められています。以下で、論点を整理しつつ可能な限りデータと推論に基づいた回答を試みます。
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### 1. 再エネ利用の国土面積と発電力、電力代(面積あたりのコスト)
#### 現状のデータ
- **国土面積の利用状況**: 日本の国土面積は約377,975平方キロメートルで、再エネ(主に太陽光発電)の設置面積は約2,000〜3,000平方キロメートル(国土の0.5〜1%程度)と推定されます(前回答参照)。
- **発電力**: 太陽光発電の設備容量は2022年度時点で約78.6GW(資源エネルギー庁)。仮に3,000平方キロメートルすべてが太陽光パネルで覆われているとすると、年間発電量は約1,000億kWh(設備利用率15%想定)。
- **電力代**: 現在の電力単価を25円/kWhとすると、年間売上は約2.5兆円。建設・保守コストを差し引いた付加価値は約1兆円と仮定。
- **面積あたりのコスト**: 1平方キロメートルあたり約3.3億円の付加価値(1兆円÷3,000平方キロメートル)。初期投資(太陽光パネル設置コスト)は1kWあたり約20万円とされ、1平方キロメートルに約26MW(2,600kW)設置可能と仮定すると、約52億円/平方キロメートルの初期コストがかかります。
#### 再エネの特徴
再エネは天候依存性が高く、太陽光は夜間や悪天候時に発電できず、風力も風速に依存します。そのため、安定供給には調整型電源(火力発電)や蓄電池が必要で、これがコストを押し上げます。
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### 2. 従来のエネルギーベストミックスとの比較
#### ベースロード電源(原子力・水力)
- **原子力**: 設備利用率約70〜80%、発電コストは約10〜12円/kWh(2021年発電コスト検証WG)。安定供給が可能で、CO2排出がほぼゼロ。1基��約100万kW)の年間発電量は約70億kWhで、面積は約1〜2平方キロメートル。面積あたり約3,500億円/平方キロメートルの付加価値。
- **水力**: 設備利用率約40〜50%、発電コストは約11円/kWh。ダム式の場合、面積は大きいが安定供給が可能。既存水力は約2,200万kWで年間約800億kWh。
#### 調整型電源(化石燃料火力)
- **火力発電**: 天然ガスや石炭を使用し、設備利用率50〜70%、発電コストは燃料費変動込みで約12〜15円/kWh(2021年データ)。調整力が高く、需要変動に対応可能。1基(50万kW)の年間発電量は約20億kWhで、面積は約0.5平方キロメートル。面積あたり約4,000億円/平方キロメートルの付加価値。
#### 再エネとのコスト差
- 再エネの平均発電コストは太陽光で約13〜16円/kWh(FIT制度下では20円以上)と、原子力や水力より高く、火力と同等かやや高い水準。
- 安定供給面では、再エネ単体では調整電源が必須なのに対し、ベースロード電源は単独で安定供給が可能。火力は調整力で優位。
#### 今後の電力使用量を考慮した差
日本の年間電力使用量は約1兆kWh(2022年度)。2030年度の需要は同程度か微増(1.1兆kWh)と予測されます。第6次エネルギー基本計画では、再エネ36〜38%、原子力20〜22%、火力41〜43%を目指しており、再エネ依存が進む場合、調整電源コストや系統安定化費用(蓄電池等)がさらに増加。仮に再エネが50%(5,000億kWh)になれば、賦課金やインフラコストで年間4〜5兆円の追加負担が生じる可能性があります。一方、ベストミックス(原子力・水力・火力のバランス)が維持されれば、コストは年間2〜3兆円程度安価に抑えられる試算があります。
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### 3. エネルギーコストと安定供給の比較
- **再エネ偏重**: コスト高(15〜20円/kWh)、安定性低(調整電源必須)。系統安定化費用(例: 蓄電池1kWhあたり数千円)が加算され、総コストは20円/kWh超えも。
- **ベストミックス**: コスト安(10〜15円/kWh)、安定性高。原子力・水力でベースロードを確保し、火力で調整。インフラ追加負担が少ない。
- **差額**: 1兆kWhに対し、再エネ偏重で年間2〜5兆円のコスト増(需要次第でさらに拡大)。安定供給ではベストミックスが圧倒的に優位。
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### 4. 国土面積の有効活用と食料安全保障・ものづくり産業
#### 再エネ用地の転換効果(前回答参照)
- **食料安全保障(農業)**: 3,000平方キロメートルを農地に転換すると、付加価値約0.3〜0.4兆円/年。食料自給率(現在約37%)を数%向上可能。
- **ものづくり産業(製造業)**: 同面積を工業用地にすると、付加価値約3〜5兆円/年。安価な電力供給で国際競争力強化。
#### 再エネとの比較
- 再エネの付加価値(1兆円/年)に対し、製造業は3〜5倍、農業は劣るが安全保障価値が高い。再エネ用地を産業転換すれば、GDP寄与は膨大に膨らむ。
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### 5. 経産省の再エネ偏重政策と資産比較
#### 経産省の再エネ資産
- 再エネ関連投資(FIT賦課金等)は2030年までに累計40〜50兆円規模(年間4兆円×10年)。設備資産価値は約20〜30兆円(減価償却後)。
- GDP寄与は年間1〜2兆円で、投資対効果は低い。
#### ベストミックス+産業活用の資産
- 原子力・水力・火力の既存資産価値は約50兆円(発電所���送電網含む)。製造業転換で追加資産価値(工場等)が10〜20兆円、GDP寄与は年間5〜10兆円。
- 総資産価値は60〜70兆円で、再エネ偏重を上回る。
#### 比較
- **エネルギーコスト**: ベストミックスが年間2〜5兆円安価。
- **安定供給**: ベストミックスが優位。
- **GDP**: 産業活用で5〜10倍の寄与。
- **資産価値**: ベストミックス+産業で1.5〜2倍。
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### 6. 結論
再エネ偏重はコスト高・安定性低で、国土面積の有効活用(食料安全保障・製造業)を犠牲にしつつ、経済的リターンが限定的です。一方、ベストミックスは安価で安定した電力を供給しつつ、国土を産業に転換することでGDPと資産価値を大幅に向上させます。経産省の再エネ丸投げ政策は、環境目標優先で経済合理性を欠いており、見直しが求められます。具体的数値は仮定に基づくため、さらに精緻なデータ分析が必要ですが、バランスの取れたエネルギー政策と国土活用が日本の将来に資する方向性と考えられます。
追加のご質問があればお気軽にどうぞ!
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chaukachawan · 6 days ago
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欠席理由:新刊の表紙がやばすぎた
なんだかとても久しぶりに日誌を書いているような気がするなと思って遡ってみると、前回に日誌を書いたのは5月28日だったのでそりゃ久しぶりと思うなと納得いたしました、チロルです。芸名は黒羽千絽瑠。そうです前回名乗ることすらできなかった芸名もようやく決まりました。決めたこと自体割と前な気がするけど。暴走族並の強引な当て字&(友人曰く)そこはかとなく漂う厨二感がある名前ですが、割と気に入っております。だってほら、
黒羽千絽瑠
字面が強くないですか? この名前だけ見ればきっと、黒いスーツを颯爽と着こなす切長の目が特徴のクール系美人、または黒いゴスロリを纏い人形のように大きくて黒目がちな目を持つ不思議系美少女をみなさまは思い浮かべることでしょう。
……こら、現実はどっちでもないだろとか言わない。泣くぞ。あるいは喚くぞ。
まあ冗談はさておき、名前の5分の2が推しの名前とかぶっているところも好きなところです。ちなみにその推しはゴスロリを着こなす可愛い系少女です。
……だから名前負けとか言わないの。三次元が二次元と並べるわけないでしょう。
前置きはここまで。本日の稽古について
6月21日のメニュー
・発声
・ジップザップ
・紙飛行機エチュード
・シーン練
ジップザップはかなりできるようになったとは思うのですが、急にターンが回ってくるとやはり対応しきれませんね。とりあえず8拍目より前にボーイングを飛ばしてくるのはお控えください。不意打ちすぎます。
紙飛行機エチュードはあれですね、物がある想定でするやつ。たしか一回目が頭蓋骨、二回目がキャベツでした。チロルが出たのは二回目だったのですが、MVPはトリを務めたミシシッピです。まさか大きな株パロディで進んでたところでの桃太郎展開は予想外すぎますよ。キャベツ太郎となったミッシーは、キャベツの中に還ってゆきました。
シーン練はやっぱりあれです。完全に押し負けてます。上司役のミッシー、先輩役のらびさんの圧倒的な声量と演技を前にして、同シーンで立つ新人役のチロルはその存在感を薄める��かり。
いかん、このままではワークライフバランスにおける新人が「あ、端の方に何かいたね」とか言われるキャラになってしまう! 流石に役と脚本担当の方に対して申し訳なさすぎる!
しかしまだ最初の通しまでは一週間あります。それまでに声量を上げて滑舌を良くして早口になる癖を治して固まってばかりの表情を動かして体全体での動きも増やしてちゃんと前を向くようにして
改善点多すぎだ〜〜!!!
演劇って本当にキリが見えないのですね。これら全て直しても絶対また何か改善点が出てくるのでしょうし。
発声練習だけでも毎日参加できたらと思いつつ、授業と課題に追われるためにそれも叶わず一人早口言葉を自室で唱える日々です。そろそろ隣の部屋から苦情が来るかも。それか夜な夜な聞こえてくる不気味な言葉に震えているかもしれません。そりゃ夜急に隣室から「バナナの謎はまだ謎なのだぞ」とか聞こえてきたら怖いですよね。
いや最近ほんとにオーバーワーク気味なんですよ。衣装と小道具もまだ担当分のタスク終わってないし……後回しにしたのはお前だろとか言わない。いや確かにその通りだけど……うん、本当にその通りですね。ごめんなさい、私の自業自得ですはい。
いっそ授業の方をサボタージュしたい。けれど休む理由がない。なんせ数年に一回しか風邪をひかない上、何故か休みの日にばかり体調が悪くなるという訳のわからない体質ですからね。地道に頑張ってどうにか仕事を終わらせます。
以下雑記
課題と仕事に追われる日々ですが、それでも私は今とても幸せです。だって推してる作品の待ちに待った新刊の発売日が決まったから! なんならまさに今日新刊の表紙が公開されたから! 表紙絵がやばすぎて精神状態が大変やばいです。なんか世界が輝いて見えます。おそらくこの状態は発売日の8月まで続きます。そして新刊を読んだ後はさらにやばさが増します。この熱を稽古にぶつけることはできますが授業では発揮できません。というかこんなやばいしか言えない精神状態で授業がまともに受けられるはずがありましょうか、いやない(反語表現)。これを欠席理由にできないでしょうか。できませんね。新刊の表紙がやばすぎたから休みますと言えば、教授の十人中九人はすぐさま却下し、残る一人は何か悩みでもあるのかと心配そうに尋ねてくることでしょう。別におかしくなったわけではありませんよはい。大人しく月曜からも出席します。
そしてバトンは渡される
何やらリレーをしているそうですね。日誌の間隔が開きまくったチロルは今回が初参加です。お題は「受験生時代���一番むかついたこと」? あの頃は無心で勉強してたのであんまりむかつくことはなかった気がします。強いて言えば特別講座までとって熱心に勉強した和歌が本番で一切出なかったとか、情報科目が必須なせいで共テ模試に半日以上かかったとか、予備校からの帰りの電車で今すぐ隕石でも落ちてきて世界が滅びたらもう勉強しなくていいのにそうなったらいいのに早く世界よ滅びろ隕石でもゴジラでも何でもいいから滅ぼしてくれなんて考えてたら乗り過ごしちゃったとか……もちろん最後のは冗談です、ええ。
さてリレーの次のお題ですが、「みんなに布教したいもの」とします。好きな作品でも食べ物でも何でもいいです。
以上、チロルがお送りしました。
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longgoodbye1992 · 13 days ago
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あの子のこと1
 夜の飲み屋は居酒屋か落ち着いたバーにしか行かない。キャバクラやガールズバーといった類はその瞬間は楽しくても結局のところ人を孤独にさせるものだ。その場しのぎの会話をして初めて会う子に薄い酒なのかお茶なのかわからない飲み物を作ってもらい、そのお礼にとその子へ同じような飲み物をあげる。美味いお酒を飲みたくても市価の四倍も五倍もするから躊躇しているうちに、一定の時間が来たらその子は別の男へ会話をしに行き、また別な子が訪れては同じことを繰り返す。指名だ連絡先交換をして営業メッセージだなんだと駆け引きの渦の中に巻き込まれていくと、ふとした瞬間に自分の価値は持ち金でしか図られていないのだと気づく。その瞬間に落雷でブレーカーが落ちるが如く気分は転落し、一気に孤独感やら自分の価値の無さが頭からつま先まで貫いていく。
居酒屋は料理とお酒のマリアージュを楽しむ所で、バーは普段飲めないカクテルやらヴィンテージのウィスキーを嗜む所だから、そんな気持ちになることなんてほとんどない。
三十代前半にもなるとそんな風に店を選ぶようになる。だから会社の新年会が終わったあとに、同僚に連れられて行った店に入るのは何となく気が進まなかったけれど、その前に飲んだ日本酒やら芋焼酎で気分が高揚していたから付いていったのだろう。店は割とスナックのように落ち着いていてまだいいかと思った。
その店であの子に出会った。
俺を含めた男三人のテーブルに来たのは俺と同い年の子と二十代前半のあの子だった。第一印象は最近よくテレビに出ている黒髪ボブの元アイドルだったミュージシャンに色の白さや顔立ちがそっくりだなと思った。といってもあの子の髪は左右で違う色をしていて、夜の女性だなとも感じた事を覚えている。その人に似ているねって話をしたら「近くで見たらブスだ」と言われた事を笑いながら言った。他愛の無い話で盛り上がっているとあの子の前職が自分の高校の同級生と同じ会社だということがわかった。そこからその会社の話になり、今の昼職がスーパーだという話になって、こんな明け透けに話をする子なのかと興味を持った。明るすぎない明るさが程よい。例えるなら満ちる三日くらい前の月にうっすらと霞がかっているくらいの明るさ。それが何とも居心地がよかった。俺の話し方がアイドルのイキりキャラに似ているとか言って、そのアイドルの名前で呼ばれ続けたのは微妙な気がしたけれど。
後半の方になるとあの子は別のテーブルへと移動していき、同い年の子一人が残った。同僚の一人がその子と顔見知り程度だが知り合いだったようで連絡先を交換していた。俺も聞かれたけれど営業のメッセージはいらないからなんて言って断った。面倒な拗らせた男と思われた事だろう。
店を出てまた別の店へと同僚に連れられて行った。そこはキャバクラみたいな店で派手な女の子とちっちゃい瓶の酒をゲームで負けた者が飲むという、地獄のようなゲームをしたから、やはりこういう店は好きじゃないと改めて思った。
それから一月に一度、同僚が最初のお店の子を狙いたいらしく、彼に頼まれて一緒に店に足を運んだ。彼が狙っている子と話をしている間、俺はあの子から、男に飲みに誘われて行ったら、果物を食べさせてほしいと言われてイチゴを口に放り込んだ話や、その後タクシーの中で手を握られて焦った話など、脈が無いと知った男の悲しき抵抗を聞かされては何とも言えない気持ちになった。こんな風に晒されてしまうのは少し怖くも思うけれど、別に自分が関わらない世界ならいいのか。
ある時はあの子の母親も店にいて接客をしていた。たまたまバイトで来ていたみたいだが、髪色以外は割と地味目なあの子だが、その母親にしては派手目な顔立ちと服装で、親だと知らされた時は驚いて何度も母親の顔を見た。
話していると二人は何となく性格が似ている。とんでもなく反抗期があったようで殴り合いの喧嘩もしたらしい。それが今では同じ店で働いてるなんて不思議だ。母親は車で一時間くらいの所にあるあの子の実家に住んでいるらしい。そうかあの子は一人暮らしなのか。
その次にお店に行くとあの子も母親もいなかった。同い年の子があの子は旅に出ているとか何とか言っていた。スーパーの仕事はどうしたんだろう。
四月が始まって間もなく、その店がしばらく休みになると聞いた。オーナーが変わるとか何とかで、あまりいい話ではないらしい。しばらく飲み代がかからなくて懐にはいい話だなと思ったけれど、あの子の事が少し気になった。
ゴールデンウイークが近くなった頃、通院のために会社を休んだある日、あの子が働くスーパーに立ち寄る機会があった。
「青果売り場で野菜並べてます」
トイレに向かう動線にその売り場があって、自然とその売り場であの子の姿を探した。すると片側の髪色は薄くなっていたが、あの子に似た立ち姿の女性を見つけた。そして何となく視線が合った気がしたが、何だか恥ずかしくなって視線をスマホに向けた。
トイレを済ませてもう一度売り場の前を通ると、段ボールからレタスを取り出して並べていた。そのまま立ち去ろうかと思ったけれど、足はあの子に向かって歩いて���た。
「久しぶり」と俺が声を掛ける。
「やっぱりそうだった」あの子は笑った。
「髪色でわかったよ」
「薄くなったでしょ?」
「うん、もう染めるのやめたの」
「そのうちまた染める。髪切った?」
「そうそう、先週ね」
久しぶりに、しかも昼に会ったのに、あの子との会話は自然に進んだ。
「店には戻らないかも」
「そうか」
「ゆりこさんが戻れば戻るけど」
「うーん、どうだろうね」
「今度ね妹が引っ越してくるの」
「こっちに?」
「そう、だから二人暮らしになる」
「へえ、狭くならない?」
「狭いよ。でも寂しくはなくなる」
「引っ越し終わったらさ、ご飯行かない?」
「いいね!行きたい」
「あっ、でも連絡先知らないや」
「そうだね」
「何か書くものある?」
あの子はレタスの段ボールのフタを引き千切って、胸に刺していたペンと一緒に俺に渡した。
それを少し離れた所でお客のおばさんが見ている。だから急いで書いて渡し、売り場を立ち去った。
さり気なく誘って連絡先を渡したけれど、後から思えば思い切ったことをしたなと思った。
そもそも連絡が来るかどうかすらわからないのに。
つづく
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moment-japan · 1 year ago
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迦楼羅王(奈良国立博物館蔵)
千手観音菩薩の侍者である二十八部衆の一尊・迦楼羅王。
日本語名「迦楼羅(かるら)」はパーリー語の「ガルーダ」が由来。
写真は京都・愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)伝来の仏像で、現在は奈良国立博物館が所蔵。
13世紀前半の作で、総高61.8cm、寄木造りの玉眼入り。
持物の横笛や手首先が失われて彩色も残っていませんが、体幹は綺麗なまま当初の姿をとどめています。
鎌倉時代に彫像された迦楼羅王の作品は、京都・三十三間堂と滋賀・常楽寺のものが知られる程度で貴重な仏像の一体です。
密教で本尊として祭る寺院もあるほどの迦楼羅王は、インド神話に登場するビシュヌ神が乗る霊鳥の金翅鳥(こんじちょう)のことで、雨を司る仏として知られています。
龍や蛇を常食として、口からは一切の悪を焼き尽くす「迦楼羅炎」を吐き、336万里もある大きな深紅の翼を広げ空を飛び、日夜仏敵に目を光らせています。
不動明王の後ろにある炎は、この迦楼羅王そのものの姿を炎の形であらわしたものです。
インドネシアには同国のフラッグ・キャリアであるガルーダ・インドネシア航空がありますが、同社の社名とロゴマークはこの迦楼羅王(ガルーダ)が由来で、航空会社の格付けで実質最高評価(The World's 5-Star Airlines)も受けているガルーダ航空ですが、日々、乗客の安全と楽しい旅を提供できているのも、空の守護神である迦楼羅王のおかげかもしれません。
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hrkwakrtxt · 1 month ago
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されど遠き窓
1年同棲した恋人のリリコに去られたヒロセ。
かつての遊び仲間たちとの再会を機に、自分を見つめなおしていく。
※性的描写があります。
 
 鼓膜をつんざくようなけたたましい音で三分経過したことが告げられた。iPhoneに入っているタイマー音はどれも、うるさすぎたり間が抜けていたりで、どうもいい塩梅にいかない。かといって好きな曲を設定するというのも、気取っていてなんだか嫌だし、なんて考えている間に、麺がどんどんのびてしまう。ここ一週間食べ続けているカップラーメンの新しい味をコンビニで見かけたのでついまた買ってしまったのだった。さすがに体に悪いか、と思わなくもないけれど、仕事が繁忙期だし、怒る人ももういないし、緩やかな自傷行為はだんだんと依存性を帯びてきた。アルミの蓋をぺりぺりと開け、頼りない麺を割り箸でずるずるとすする。想像通り、うまくもまずくもない。こういうのは結局一番最初に出たプレーンな味がいちばん飽きが来ないものだ。香辛料のききすぎたスープを飲み干す気にはなれず、流しに残りを捨てた。麺の欠片や掬いきれなかった具がステンレスに散らばり、排水溝の掃除をする必要があることを思い出して煩わしくなった。ゴミの日に合わせて、明日の夜やることにしよう。ベッドでは三毛猫のミナが僕の就寝を待っているが、寝る前に一杯やりたい。食器棚からグラスを取り出そうとすると、しばらく使っていない器達が無言の圧力をかけてきたので、結局今日もまた缶ビールを開けてじかに呷ることになった。チーズを囓りながら、さっきの残像で食器を数える。ペアグラスかける幾つだ、プレートもお椀もだいたいはお揃いまたは柄違いで二の倍数分あり、だけど今僕はそれらがなくても生活できてしまっている。
 一体、この大量の置き土産を、どうしたらいいのか。リリコがいなくなってから、もう三ヶ月が経とうとしている。一ヶ月めは現実と向き合うのに精一杯で気付かず、二ヶ月めは思い出に浸るために必要で、寂しいのが普通になった今やっと、やはりこのままではまずかろうと、彼女が残していったものを、たびたび眺めてみてはいる。一年も一緒に暮らしていたので、すぐには整理しきれない。リリコは料理好きで、腕をふるった品々を毎食SNSにアップしていたほどなので、食器類は特に数が多いが、それだけではない、いま僕が踏んづけている不思議な模様のラグも、天井からぶら下がっている星のかたちをしたライトもすべて、彼女のセンスで買いそろえたものだ。ぜんぶ置いてけ��りなんて、と何度目かの小さな憤りを感じた勢いで重い腰を上げかけては明日もまた仕事だと言い訳して、ずっと後回しにしてきたのだ。まる二ヶ月。やらなきゃいけない、と思うほど頭と体がぼんやりしてきて、やがて逃げるように眠りについてしまう。この部屋の中のすべてが、彼女のかわりに呼吸しているーーそんな妄想は少々ロマンチック過ぎるにしても、たぶんいつかは断ち切らないといけないものだし、断ち切りたいと僕自身も願っている。ああ、だけど今夜も、五パーセントぶんの酩酊を言い訳にして、ミナの待つ寝床に向かう。
 やっぱ、フリマアプリじゃないっすかねえ。心底どうでもよさそうな風情で煙とともにそう吐き出したのは、新入社員で唯一の喫煙者、塩崎くんだ。僕の若いころに輪をかけてぼーっとしていて、鬱陶しがられているかもしれないけれど、ついつい話しかけたくなってしまう。
「ていうか、広瀬さんも女にふられること、あるんすね」
「そりゃあるよ、ふったことのが少ないよ」
「女になんか全然不自由しなさそうに見えるのに」
「……不自由するかどうかはまた別の話かもね」
 しまった、失言だった。話を聞く限り、塩崎くんには女性経験がないのだ。背も高いし、肌もきれいだし、顔立ちも悪くはないのに、たぶん、ぼーっとしすぎているのだ。どうフォローしようか気を揉む僕をよそに、塩崎くんは、プロの女の子、必要になったら言ってくださいね、とにやついて仕事場に戻っていった。
 取引先からそのまま帰宅すると、宅配ボックスに母から荷物が届いていた。うちは農家でもなんでもないのに、定期的に野菜やら米やらが送られてくるのだ。お礼の電話をかけると、気忙しい母の声のうしろで、子供がはしゃいでいるのが聞こえた。
「まひろ、来てるの?」
「そうそう、今日は誠二が夜勤だから、うちで夕飯でもどうー、って」
 誠二というのは僕の弟だ。僕が秀一、弟が誠二。彼は五年前、二十四で十年近く付き合っていたひとみさんと結婚して、三年前、まひろが生まれた。高卒で消防士になり、地元で気の利く嫁をもらい、実家の近くに住み、可愛い孫の顔まで見せた彼の方に、秀の字がついていたらよかったと思う。
「あんたはどうなの、うちに連れてくるかもって言ってた子は」
「ああ、別れた……」
「あらっ、そうなの」
 数秒のあいだ沈黙があり、母のため息がきこえた気がした。
「まあねえ、おかあさん都会のことはわかんないし、元気でやってればいいのよ」
 優しく慰められ、情けなくなる。両親のことを喜ばせようなどと殊勝なことを思っているわけではないが、のんべんだらりと三十路を過ぎてしまって、なんとなく申し訳ないような気持ちはある。しかし去ってしまったリリコのことはもう、どうすることもできない。たしかに母の言うとおり、都会の三十代はまだまだ若い。正月には帰るから、みんなによろしくと言って電話を切った。ミナが足元に擦り寄ってきた。そういえばミナは、まひろとほぼ同い年だ。僕が会社に行こうとしたら、マンションの植え込みで震えていたのだ。体調不良で、と当時勤めていた会社に嘘をつき、病院に連れていった。三毛猫のミケでは安直すぎるので、ミナにした。漢字で書いたら、三奈だ。まひろは、ひらがなでまひろだ。どちらがペットかわからない。猫はものすごく好きというわけではなかったが、一緒に暮らしてみるとこれほどいい同居相手はいないように思えた。普段はお互い負担にならない距離を保ちつつ、自分がそうしたいときには思いっきり甘えてきて、逆に僕が疲れていれば癒やしを提供してくれる。リリコとミナは最後まであまり馴染まなかったように見えた。彼女は実家でダックスフンドを飼っていると言っていたが、猫にそこまでの思い入れはないようだった。
 ミナがキャットフードを食べている間、自分の夕飯を用意した。母と話したあとで不摂生をするのもなんだか悪い気がしたから、送られてきた野菜を適当に切って、冷蔵庫の隅にあったベーコンと炒めた。だけどそれでは足りなくて、結局買い置きしてあったカップ焼きそばを食べてしまった。ミナと戯れつつ食休みをし、風呂を沸かした。本当はシャワーだけでもいいのだが、リリコが置いていった高そうな入浴剤を入れてみたら案外よく、それから週末の夜はゆっくり湯船に浸かるようにしている。バスミルクやらソルトやらオイルやら、ひと揃い使い切ったら終わる習慣だろうけど。
 風呂から出ると、LINEが五件届いていた。三件は公式アカウントからで、一件は塩崎くんがフリマアプリのまとめ記事を送ってくれたものだった。金曜の夜なのに、暇な男だ。ざっと目を通し、とりあえず一番利用者数の多いアプリをダウンロードした。もう一件は月子さんからだった。明日、新宿で映画を観る用事があるのでそのあとお茶でもどうかという誘いだった。看護師をやっている月子さんが土日に会おうと言ってくるのは珍しかった。確かシフト制で、平日休みのときに声がかかることが多かった。いくつか年上のこの人と、どこで知り合ったかもいまいち思い出せないが、つかず離れずで長年やってきている。リリコと別れて初めての会合だった。
 伊勢丹近くの喫茶店で落ち合うことにした。雑居ビルの地下にあって、コーヒーが一杯千円もするかわり都内いち美味い。価格設定��おかげで店内が落ち着いているのもかなり気に入っているので、約束の時間よりも一時間早めに店に入った。今はナラ・レオンがかかっていて、いい具合に眠くなる。おかげで持ってきた本が全然進まなかった。あとから来た隣の席の男女がタロット占いに興じているのも、僕の気を散らした。壁側に座った髭もじゃの男が占い師らしく、ピンク色の髪をした女の子がぼそぼそと何か相談していた。髭もじゃがカードを切りはじめたころ、月子さんが現れた。とびきり短いショートカットに、真っ黒のワンピースという出で立ちだった。前に会ったときは、日本人形のように長い髪をしていた。
「髪、切ったんだね」
「そう!似合うでしょ」
「うん、すごく」
 脚本はいいのに女優の演技がひどくて興ざめだった、というのが今日の映画の感想だった。月子さんは映画や舞台がとても好きだが、誘われたことは一度もない。2人ですることといえば、セックスくらいだ。十年前からそんなふうにしてきて、でも僕がリリコと付き合っている間は指一本も触れずに関係は続いていたので、結局気が合うということなんだろう。月子さんが頼んだキリマンジャロが運ばれてきたところで、恋人が置いていったものを誰かに買ってもらうってどう、と相談してみると、悪趣味、と笑われた。
「そんなの、捨てたらよくない?ぱーって」
「結構高いものが多くて、惜しい」
「じゃあそのまま使ったら」
「いろいろ思い出されて、つらい」
 どんなのがあるの、と聞くので、iPhoneを手渡した。塩崎くんの指南のもと、出品用に写真を撮ってみたのだ。あとはアップロードをするだけなのだが、説明文を考えるのが面倒くさくてやめてしまった。月子さんが真剣な顔つきでフォルダを隅々まで眺めているあいだ、僕はタロット占いの結果が気になってしょうがなかった。タロットは漠然とした悩みというより、誰かとの相性を知りたいようなとき役に立つのだと、昔どこかの飲み屋のママに聞いた。
 すべて見終わった月子さんは、彼女、センスのいい人だったんだね、と感心した。さらに精査したあと、寝室に置いてあるスタンドライトの写真を指差して、これ生で見たい、と言った。じゃあ見にきてよ、と店を出た。新宿三丁目から、都営地下鉄に乗る。
「ヒロセの家、久しぶり」
「そうだね」
「呼んでくれなくなっちゃったもんね」
「そりゃ、呼べないよね」
 リリコとの同棲は、僕のマンションに彼女がやってくる形で始まった。子供のいない裕福な叔父から譲り受けた、4LDKの部屋だ。付き合って二ヶ月ほどで、リリコの側から、将来のことを考えるためにまずは一緒に暮らしたい、という申し出があったのだった。そう、僕はお試し期間をクリアできず、持ち家というアドバンテージをもってしても捨てられてしまったのだった。
 三十分ほど電車に揺られて、最寄り駅に到着した。月子さんは懐かしい、と言いながら駅からの道をゆっくり歩き、玄関に入るなり、ああ、と感嘆の声を漏らした。
「これは、女がいる家」
「でもいないんだ」
「かわいそうにねえ」
 月子さんは上がり框に座り込んで、金具がいっぱいついた靴を脱いだ。ぴったりとしたスカートがあまりに短く、黒いストッキングに下着が透けそうでどきまぎした。ねぼけまなこのミナが僕を出迎えにやってきたが、月子さんの姿を認めると固まり、必死に記憶の糸を手繰りよせていた。月子さんがミナちゃん久しぶり、やっぱり美人さんだね~、と話しかけると、声で思いだしたのか、上機嫌でしっぽを震わせてこちらに寄ってきたばかりか、久しぶりの客人に背中を撫でさせた。
 お茶でも出そうかと思ったが、さっきまで飲んでたしいいと断られたので、さっそくお目当ての品のもとへ案内した。このライトはアンティークで、びっくりするほど重いので部屋の外に運ぶのが億劫だったのだ。
「ああ、やっぱり欲しいこれ」
ダブルベッドの傍らに置いてあるそれは、傘のところがステンドグラスでできていて、他のところの作りもいちいち凝っていて高級感があって、実際かなりの値段がしたらしいので、捨てるのが惜しいものの筆頭だった。役所に粗大ごみとして引き取りにきてもらう連絡をするのもこの上なく面倒くさかった。
「もらってくれるなら嬉しいよ」
「本当にタダでいいの?さすがに悪い気がする」
「じゃあ、五百円くらいで」
 なかなか食い下がらないので、気が済むようにして、などと言っていたら、月子さんはてきぱきと僕のうしろのドアを閉め、カーテンを下ろし、かわりにステンドグラスのライトをつけた。長い爪を赤く塗った指先がスイッチの紐を引っ張ったのが、妙になまめかしかった。色とりどりのガラスの下に、赤みがかった光が灯る。
「すっごい、ムーディ」
「そう、寝室にしか置けないんだ」
「いつもこうして、してたの?彼女と」
「まあそういうこともあったような」
「久々にしよっか」
 マック行こっか、くらいの軽さで月子さんはそう呟いた。体で払う、ってことか。僕としてももちろん吝かではなく、僕達はまぐわった。薄ぼんやりとした明かりの中で、かつて散々貪ったはずの月子さんの体は天女みたいに神々しく見え、リリコに操を立てる前の数々の奔放な日々を思い出した。会えば挨拶みたいに体を重ねた。おっきい、と途切れる声で言う月子さんのヴァギナと僕のペニスの相性は相変わらずとてもよく、リリコとの性生活で少しずつ積み重なった消化不良に気付かされた。月子さんの細くしなやかな腰を掴み、後ろから責め立てているとき、なめらかで美しいリリコのうなじを思った。月子さんのうなじには、短く整えられた襟足の延長のように細かい産毛がびっしりと生えていて、だけどそれが生命力の強さの、淫蕩さの証に見えて、僕をますます昂らせるのだった。月子さんは僕を煽るのも上手くて、まだ足りないというように自分の性器を弄ったり、卑猥な言葉で強請ったり、この時間を最大限愉しむための努力を、決して惜しまないでいてくれる。リリコが寝転がって僕が前から入る、コンドーム越しの、正しさのかたまりみたいなセックスしか、僕たちはしなかった。リリコがそれを望んでいたから。だけど月子さんは、獣のように喘ぐ。僕も、獣のように求める。本能に駆り立てられるような行為は本当にしばらくぶりで、吐精しながらも力がみなぎってくるのを感じた。
 アキラさんのところに行こう。少し眠ったあと、月子さんが唐突に言い出した。性欲をすっかり発散させてしまったあとの変わり身の早さも、僕が月子さんを好ましく思うところのひとつだった。アキラさん。懐かしい名だった。僕たちが夜遊びばかりしていた頃知り合ったその人は、ある日突然、東京から去っていったのだった。たぶん二年くらい前のこと。僕とリリコが出会う前のこと。きれいで優しい男だった。久々に、声を聞きたい。 「いつ?」 「いまから」 「急に行って、迷惑じゃないの」 「あたしはどのみち今日、行く約束してたの」  一瞬で食べ尽くされてしまうことはわかりながら、ミナの夕飯のために置き餌をしてやり、車を出してくれると言う月子さんのマンションへ向かった。地下鉄で二駅だったので歩くことにした。こんなに近くに住んでたんだね、といまさら笑い合った。月子さんの家でしたことも、数えきれないほどあるのに。空は薄紫色で、呼気は白く曇り、冷たい空気が情事と昼寝のあとの惚けた頭をちょうど良く刺激した。日が落ちる前でも、だいぶ気温が低くなってきた。リリコが出ていったのは、夏の終わりだった。残暑が長かったから、暦の上では秋の始め、と言ってもいいかもしれないけれど。
 初めて見る月子さんの愛車は、真っ赤な外車だった。シャコタン、というのか、車体がものすごく地面に近く、こんなに華奢な女の人がオーナーだとは思えなかった。あたし運転がヘタな男大嫌いなんだよね、と言うからこわくなって、任せることにした。といっても、そもそもこれはマニュアル車らしいから僕には運転できなかった。
「看護師ってね、だいたい働きだしてすぐ高い車買うのよ」
「どうして」 「しんどい仕事やめないぞ、っていう、誓いみたいなもん」
「ローンで自分を律してるってこと?」
「そう」
「払い終わったらどうなるの?」
 月子さんはそれには答えず、ため息のような笑いを漏らした。下道でもそんな遠くなさそうだけど、もう遅いから高速で行こうね、と手慣れた様子でカーナビを操作する月子さんに、アキラさんはどこに住んでるんだっけ、と訊ねると、千葉の、山と海がある町らしい、という答えが返ってきた。地元と東京以外の地理に、僕はあまり明るくない。
 初台から首都高に乗った。到着予定時刻は十九時四十五分。なんとなく流していたラジオがあまり面白くなくて、月子さんがspotifyで音楽をかけだした。九十年代ポップスをとりあえずのBGMに、仕事の話の続きが始まった。
「ヒロセは今もまだ、自販機売ってるんだっけ」
「それは前の前で、今は太陽光発電の会社にいる」
「バナナ売ってたのはいつだっけ?」
「青果卸ね、自販機の後だよ」
 ふうん、と興味���さげに月子さんは言い、なんだかもう話すこともあまりなくなった。もともとそんなに話が弾むふたりでもないのだ。丁寧な運転のせいでだんだん睡魔の波が押し寄せてきたので、一眠りしようと目を閉じた。途切れ途切れ、薄い夢を見たが、途中で月子さんが呟いたのは、多分夢ではなかった。
 なんでこう急にいろんなことがどん詰まっちゃうんだろうな。
 聞いてはいけないような気がしてじっとしていたらまた深く眠ってしまって、次に目が覚めると、車は千葉県の国道を走っていた。何度も塗り替えた跡が見えるスーパーの看板が現れ、ああ、田舎の都会だ、と思った。僕の故郷も、こういう街だった。沿道にはチェーンの飲食店やディスカウントストアがまばらにあった。古ぼけたラブホテルもちらほら営業していて、カタカナやアルファベットをかたどったネオンが粗野に光った。シルクロードって名前のラブホテルは、全国にいくつあるんだろう。食事はどうするのかたずねようとした頃に、急に流していた音楽が途切れて、ちゃらちゃらと電話の着信音が流れた。
「え、なに」
 Bluetoothだよ、さっきまで音楽飛ばしてたでしょ、と月子さんは僕を笑い、僕に通話ボタンをタップさせた。スピーカーにして、というのでその通りにした。相手はアキラさんだった。懐かしい、懐かしい声だった。低く、優しいトーンで、ゆったりと話す。
「広瀬くんも、いるの」
「あ、います」
「久々に会えるね」
 たった一言アキラさんと言葉を交わしたら、こんなに便利な道具があるのに一度も連絡を取っていなかったことが急に薄情に思えた。だけどそれを咎めるような気色が全くなかったことにほっとした。そういうところが、アキラさんらしいのだ。
 あと五分で着くよ、と月子さんは電話を終え、次の信号で細い道に折れた。国道から離れるにつれ、民家が増え、車は住宅地に入った。「あれかな」
 月子さんが指さした先には団地が数棟立ち並んでいた。隣には打ちっ放しのゴルフ場の緑のネットが見え、まだ煌々と営業中のライトが光っていた。建物が近づいてきたのでスピードを落として進んでいると、駐車場の入り口とおぼしき辺りに背の高い男の姿があった。少し猫背で、足が長い。
 僕たちに手を振るアキラさんは、東京で最後に会った時より少し、線が細くなったように見えた。 ここ空いてるから、今日だけなら大丈夫、という言葉を信じ、白い線で区切られた駐車場の一角に車を駐めた。アキラさんはリノベーションされたこの団地の一室を買ったのだそうだ。最近は古い団地の再利用が流行っているそうで、確かに共用部分も新築のようにきれいになっていた。おれ一人ならほんとこのくらいの広さで十分、という十畳ほどのリビングには必要最低限の家具しかなく、よく整頓されていた。荻窪に住んでいた頃の部屋もいつもすっきりとしていたのを、思い出した。
 夕食には宅配のピザを取っていてくれて、酒も一通り用意されていた。パーティーじゃん、と月子さんは大喜びした。アキラさんは紙皿と紙コップを配りながら、洗うのめんどくさいからごめん、と笑っていたが、身軽な暮らしに憧れ、自分の部屋で待っている大量の食器のことを考え、うんざりした。
 酒もあまり回らないうちから、月子さんはけっこう荒れていた。仕事を辞めた、という薄々気付いていた話と、不倫をしていた、という完全に初耳の話とを、かなりの序盤で打ち明けられた。初耳ではあったが、そこまで意外ではなかった。月子さんには、動物みたいなところがあるから。僕の同棲解消については、冒頭で少し話題に上がったもののどこかに消え、まあそれはいいとしてもアキラさんの近況は聞いておきたかった。僕が彼の方を見ると目が合ってしまって、逸らせず、やけに緊張した。彼は面白がるように僕を見ていた。とりあえず月子さんに吠えたいだけ吠えさせようと、頷き合った。
「何回かやっただけの上司の奥さんが職場に乗り込んできたの」
それで居づらくなって、もう十年勤めたし、疲れてしまったし、依願退職した、と話す月子さんは珍しく泣いていた。
「その医者のことそんなに好きだったの?」
「ううん別に、出来心みたいなもん」
「割に合わないね」
「それが腹立たしいのほんと!!」
 そしてわっと大泣きしてはまた愚痴り、というのを間欠泉のように繰り返し、それをアキラさんが宥めていた。いつの間にか煙草を吸っていた。前もよく吸っていた銘柄だった。月子さんの支離滅裂な話から、医者のセックスがよかったということだけはわかったので、せめてもの救いだね、と慰めたつもりだったが、ものすごい目で睨まれた。月子さんが僕一人には甘えてくれないことを、当たり前だと思うとともに、少し情けなく感じた。僕はちびちびウイスキーを飲みながら、相槌を打った。
 泣き疲れて、酔い潰れて、月子さんはテーブルに突っ伏して眠ってしまった。実質アキラさんと二人、という状態になって、ようやくゆっくり話せそうだった。
「……アキラさん、いまはなにやってるの」
「昔のツテでデザインの仕事もらったり、FXやったり、あとはまあ、切り詰めて」
 田舎だからそんなにお金はかからない、家族も今後できることないし。淡々と話すアキラさんは十代の頃、年上の男の恋人に連れられて上京した。地元は宮城で、親は厳しくて、勘当寸前で、学校とか通ってこっちで仕事には就けたけど、その時の男とはすぐ別れちゃって、そんなことを寝物語に聞いたような気がする。
「おれもう、期待したくなくてこっち引っ越したんだ」
「期待?」
「東京、夢あるけど、夢見るのも疲れるからねえ」 
 僕はアキラさんともセックスまがいのことをしていた時期があった。好奇心なんかでは全くなかった。常連の店でいつも穏やかに店員と談笑していたこの男を、気づけば目で追ってしまっていた。仕立てのいいスーツに包まれた身体から滲み出る、どうしようもない諦めの空気が、僕を惹きつけて、不安にさせて、夢中にさせた。月子さんと3人で何度か会ったあと、僕の方から2人で会いたいと言った。やがて恋人同士のような関係になった。自分より体の大きな男に慈しまれると、言いしれぬ安心感と興奮を覚えた。僕たちは、同じ体で愛し合った。だけど男女でするようにはっきりと繋がったことはなかった。それはアキラさんの予防線だったと、今ならわかる。不誠実な僕は、そうしている一方で月子さんをはじめとする女の体を抱くこともあったから。月子さんは僕とアキラさんのことに気付いていたように思うが、だからといって関係が変わることはなかった。なにか言われたことも、詮索されたこともない。僕はあの頃から、自分のことがよくわからなくなっていた。恋ではない、とわかりながらも他人と肌を重ねることで、なにかがすり減っているような気もしていた。アキラさんもそうだったかもしれない。でも、その気持ちを分かち合ってどうにかするような2人にはなれなかったのだ。
「広瀬くんは彼女と別れたって聞いたけど」
 アキラさんがなんでもないことのように言うので、僕もなんでもないことのように話し始めた。こういうとき、リリコとの破局で実はさして傷ついてはいない自分に気づいて、辟易する。
「三十過ぎて、なんか焦って、婚活とかしてみたりしてさ」
 しっかりしなきゃ、と漠然と考えていた当初、運良く出会ったのがリリコだった。僕史上、いちばん礼儀正しく、理性的な交際のはじまりだった。いわゆる普通のおつきあいをうまくやれていると思っていて、自分もようやくそういう流れに乗れるのだと感慨すら抱きながら、給料三ヶ月ぶんには少し届かない指輪を買ってプロポーズもしたが、あなたと家庭を作ることは考えられない、という残酷な答えが返ってきた。数ヶ月の猶予ののちに同棲は解消され、僕たちは正式に別れた。彼女が持ち物を置いていったのは意外だったけれど、すぐに謎は解けて、そのあとわりとすぐ大企業のサラリーマンと婚約したと風の便りで聞いた。
「そういうのがいいならなんで僕と付き合ったのか不思議で」
「ふらふらしてる人の色気ってあるからねえ」
 俺もちょっとやられてたかも、とアキラさんは僕の方を悪戯っぽく見た。アキラさんのほうこそ、ちょっと痩せた肩とか、煙草を弄る長い指とか、相変わらずどうしてなかなか、と思ったけれど言わなかった。今のアキラさんに僕が触れることは失礼な気がした。
「念のため聞くけど、おれと寝てたせいじゃないよね」
「え?」
「別れたって」
「いや全然関係ないよ、知りもしないと思うし、そもそもかぶってないし」
 でも、見透かされてたんだと思う。アキラさんとっていうか、月子さんみたいな女の人たちとつるんでいたこととか、それどころか、やりまくってたこととか、職が続かないこととか、それらをそんなに駄目だと思っていないこととか、ただ自分が安心したいだけで、ほんとうはちっともリリコ自身のことなんか見ていなかったこととか。いつの間にか起きていた月子さんが、ヒロセ、いい人きっと見つかるよ、とまた泣きながら絡んできた。煙草を燻らせながらアキラさんは、人生相談室だな、きょうは、と可笑しそうに呟いた。ちょっと酔いが冷めてから順番でシャワーを借りた。月子さんは客間で、僕はソファで寝かせてもらった。アキラさんは自分の寝室に引き上げていった。
 夜中に肌寒くて目が覚め、体を起こすとベランダで一服するアキラさんのシルエットが見えた。窓を開けて、隣に立った。アルミの手すりと��板がひんやりと冷たかった。
「ねえ、煙草吸いすぎじゃない?」
「前と変わんないよ」
「前も減らしなよって言ってたじゃん」
「唯一の楽しみなんだって」
「……早死にしちゃうよ」
 いいんだよ、べつに。そう呟くアキラさんの横顔は東京にいた頃のままだった。あなたはいったい、あそこに何を捨てて来たの。
  あたりは真っ暗で、ぽつぽつと窓の明かりが見えた。こんな夜更けに活動している人間がいるのだ。風向きが変わるのか、時折、国道から車の走行音がきこえる。僕たちは黙ったまま、並んで立っている��離れていた数年をどうにかして埋めたい衝動がせり上がってきて、でもどうしたってできないから、アキラさんの左肩に、そっと凭れた。アキラさんが、囁くように僕の下の名前を呼んで、呼び終わらないうちに、やめてしまった。ためらいが、愛おしかった。
「アキラさんのこと、すごく好きだったよ」
「……わかってるよ」
     煙草を持っていない方の手が、僕の頬を撫でた。掌はすべすべしていて、冷たくて、泣けてきた。アキラさんが少しだけ身体を屈めてきて、煙たい匂いが鼻を掠めたかと思うと、かさついた唇が一瞬だけ触れた。目の前には、あの諦めたような優しい笑顔があった。
 翌朝は三人とも九時前にきちんと起きて、目が覚めちゃうなんてなんか年取った感じするな、と言いながらファミレスでモーニングセットを食べた。僕は食器のカチャカチャいう音を聞きながら、肝心のことを相談し忘れていたことを思い出した。
「恋人の置いてったものって、どうしたらいいと思う?」
 月子さんは、あたしは一個もらってあげるの、と恩着せがましくアキラさんに報告した。アキラさんは少し考えたあと、おれなら、と前置きして、こう続けた。
 全部捨てる。一回全部きれいにしてあげないと、なかなか成仏してくれないとと思うから、残留思念みたいなもんが。
 帰りもまた、月子さんが運転することになった。昨日よくわかんなかったけど、車イケてるね、とアキラさんが褒めた。乗る前にすればいいのに、乗り込んだ後で窓を開けて別れを惜しんだ。出発した後、僕たちが曲がるまでずっと手を振ってくれていたアキラさんを見て、月子さんがまた来ようね、と言った。僕は頷いた。僕だけに向けられているんじゃないとわかっていながらも、またいつでもおいで、という帰り際の彼の言葉に、甘えてしまいそうだと思った。
 日曜日の高速道路はそこそこ混んでいて、痺れを切らした月子さんの判断により途中で降りて下道を走った。
「そういえばライト、持って帰る?」
「……やっぱいいや、知らない女のザンリューシネン要らないし」
「だよねえ……あれって粗大ゴミかな」
「そりゃそうでしょ、でかいもん」
 めんどいなあ、とぼやく僕に、月子さんは、めんどいけど、向き合わなきゃだめってことでしょ、と自分にも言い聞かせるように口にした。それはたしかに人生を前に進めるために必要なステップなんだろうけど、いまの僕にとってはリリコとの二年間より、この二日間のあらゆる場面の方がつよく胸に迫ってくるのだった。
 十五時前に家に着いた。一日空けた部屋は静まりかえって、知らない匂いがした。ミナはソファのクッションの上で丸くなって寝ており、僕がただいまを言うと片方の目だけ開けてまた眠ってしまった。飼い主が一晩いないくらい、どうってことないらしい。冷蔵庫の横に貼ってあるゴミの日カレンダーを見た。年始にもらったっきり、ほとんど使っていなかった。燃えないゴミ、火金。危険ゴミ、隔週水曜。粗大ゴミ、市役所に連絡。ため息。とりあえず窓を開け、空気を入れ換える。コーヒーでも飲みたくなって、お湯を湧かす。待っている間に、アキラさんからお裾分けに持たせてくれた蜜柑をざくざく剥く。皮を受け皿に、白い筋がたくさんついたままふた房頬張った。リリコは夕食後、必ず果物を出してくれた。重たいガラスのボウルに、冷たくてきれいな水で洗って一粒ずつしっかり拭いた葡萄、その正しさは誇らしくて面白かったけれど、僕はそんなこと、ちっとも望んじゃいなかったと思う。
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ynyn416 · 22 days ago
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海鮮食べた後は、海の見えるカフェに行った。あいにく曇りだったけど、開放的で気持ちよかったな。
その後は、私が前々からいつか北朝鮮見える施設に行きたかったから、連れて行ってもらった。(写真は撮れなかった!)
空気感が全然違った。スピーカーから流れる音楽で、一体が独特な雰囲気で包まれてた。思ってたよりすぐ目の前に北朝鮮があるから、私でも泳いだら着けそうな距離感だった。言葉で表すのは難しいけど、私にとっては良い経験になった!
車で入る時に、軍人さんに敬礼?🫡されたのも人生で最初で最後なんだろうなぁとか思ったりした。
明洞とかの観光地に行くだけでは体感できない、彼が今まで生きてきた国をまた少し理解出来た気がする。
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その後は〜
石!遺跡!!遺跡については全く興味がないのでとりあえず写真撮ってすぐ帰ったけど(笑)原っぱが気持ちよかったな。(感想薄い)
その後は彼氏が好きな鶏肉の店へ🐓
美味しかった〜
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夜はホテルで千と千尋見ながら過ごした。
このお酒強すぎて酔っぱらった。
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epwf · 1 month ago
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5/12 チャリ乗ってラクテンチ行った。ふるい遊園地。ジェットコースター乗ったら思ったよりもスピードが出て、楽しいよりもちょっと不安が勝った。信用ならない。遊園地や動物園は、負の遺産一歩手前みたいなものだ。そうならないためには相当な努力がいる。滞在一時間くらいで帰って、近所のタコス屋に行った。あんまり好みな雰囲気じゃないけど、一回行ってみたかった。店の奥が半屋外みたいになっていて、庭というか家と家の間の隙間があった。緑が茂り古い平屋が見えた。タコスはおいしかった。生ビールもおいしかった。/折りたたみの街乗り用自転車はもう手放すことにして、公園で撮影会をし、店のインスタグラムで引き取りてを募ったら、ものの5分で何人もから連絡があって、少々のお金と交換することになった。早速夜近所の学生が一台連れて帰った。/愛媛の人たちと夏イベントの打ち合わせ。そのあと蛸チームの寄り合いに顔を出す。
5/13 朝起きて風呂入って、愛媛イベントのこと考えてたけど煮詰まってる感じがあって出かけたほうが良い気がしてきたので、兼ねてからタイミングを見計らっていた宮崎行きを決行することにした。正午過ぎに出発して、寿司でも食べようと佐伯で休憩。売��残りの寿司を買って食べたけどおいしくなかった。延岡まで出てそこから下道かなと思っていたけれど、やっぱり町を走ってもストレスばかり募るので高速に乗り直して宮崎市へ飛ばす。夕方に到着して、とりあえず休憩。前職で隣の席だったお姉さんが教えてくれた地元のこだわりスーパーに寄る。そのあと、県美近くを通りかかったのでコレクション展をみた。瑛九って宮崎なんだね。おもしろがって作られたんだろうなってものはみていてうれしくなる。ひさびさに絵をみた。頭の違うところが動いてよかった。東京の岡崎けんじろ展みにいきたいなあとおもった。市街地へ移動中、壊れかけにみえるけれどまた息をしている天平食堂と書かれた看板をさげた平屋があって、寄ってみたけれど臨時休業で残念だった。おばあさんたちがやってるらしい。もうまもなく無くなる風景をみておきたかった。駅近くに車を停めて、宮崎行きの目的のポロポロ書店へ。ようやく来れた。こういう小さくてよくわかんない店が各地方のまちにたくさんあったらな。そのあとふらふら商店街歩いていたけどくだらない飲み屋ばっかりでなんてつまんない時代なんだろな。やることも居場所もなさすぎてそりゃあ地方都市から若者いなくなるよねと思う。駐車場で車中泊。満月出てた。
5/14 4時前くらいに出発して椎葉村へ向かう。満月が西に沈んでいって、だんだん空が青くなってくるころ、谷間に水が溜まったような湖の周りを走っていた。はじめは水の気配を新鮮に思っていたけれど、だんだん異様さが際立ってきて、明るくなって現れた湖は荒廃を感じさせるものだった。こわかった。人口湖ってこわい。椎葉村へ抜けていくはずの道が崩落していて通れなくなっていて迷っていたら、地元の軽トラのおじさんが付いてくるか?と声をかけてくれて、私道を抜けて無事に辿り着くことができた。まだ朝の8時。椎葉生まれの友人がいるので、突然ごめんねといいつつ連絡してみた。さすがにいきなりなので会えなかったが、あの山にいるんだなあと眺めた。近くまで来れてよかった。少し歩いて、資料館をみて、図書館をみて、フリー卓球台があったので少し卓球をして、昼過ぎに出発した。いつか神楽や焼畑を見に再訪したい。いやはやでも遠いなあ。車旅をもうこの頃楽しめない。風景が空虚。植林された杉の山は不自然だし、山削って道路やトンネル作って、そこをビュンビュン車で走って、それで一体?って気持ちになっちゃう。宮崎と熊本と大分の県境あたりを通ったが、県境にあわせて県民性のちがいがまちの空気から感じられるようで不思議だった。高千穂を通て大分方面へ。大分にはいると安心する。
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