#来月の孫くんの日何描くか考えなきゃ
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また模写もどき

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夕方、土手の刈払いを終えた亮司は「別荘」に戻り、台所で夕食を作り始めた。彼は結婚していたが定年を迎えた二、三年後に妻を病気で亡くし、独りだった。二人の子どもはそれぞれ結婚して家庭を持ち、いずれも教育費で金がかかると共働きだった。自炊は、大学時代は居酒屋などでアルバイトをしていたので、料理は得意だった。
彼は、貢が昨日買って来た缶ビールとチューハイをそれぞれ一本出し、居間のローテーブルに作った鶏の唐揚げやポテトサラダなどを並べた。上半身はランニングシャツ一枚になり、時折テレビのニュースを観ながら黙々と夕食を摂った。
風呂に入った後、昼間に着た作業服や下着を洗濯機で洗い、ウッドデッキに置かれた物干し竿に干しながら、亮司は山林を見渡した。一応、手入れはされているが夜になると真っ暗だった。唯一、別荘の周辺に屋外用のライトが灯っているので、まァ、寂しくないかなといった感じである。こんなところで最悪、いじめの様なことが起きても明るみにはならないだろうと、彼は思った。
寮では、食堂の厨房職員が退勤した後、大平が正面玄関の戸締まりをしていた。昼間はいったん都内にある自宅まで帰ったが、誰もいなかったのですぐ車で戻って来てしまった。大平は未婚で、実家に高齢の両親がいるが最近、父親の方が認知症になってしまい、母親が介護をしていた。元々頑固な性格でもあったが怒りっぽくなり、たまに母親が手を振るわれることもあった。
今回の一時帰宅では、流石に介護疲れもあってか最寄りの特養でショートステイを利用したと、母親が大平に話をしていた。母親は、
「昔は、国語の先生で子ども達には温厚で優しいと評判だったのに…。ケアマネさんに聞いてみたら、脳梗塞の既往があるから『血管性認知症』なンじゃないかって。たまに泣き出しちゃうこともあったのよ〜」
と溜息をついていた。大平は、
「オレには親父の面倒は無理だなァ…」
と両腕を組んだ。
親のどちらにも、オレは『ゲイ』だから結婚はしないと「カミングアウト」し、父親は激怒し母親は号泣し、それでも最終的には、
「雅之は雅之。孫の顔は見られないだろうが、それであの子が幸福ならばイイ」
と理解を示したのだが、母親のことを考えると今後独りのままでイイのか彼なりに不安ではあった。
大平は寮内の見回りをし、終えると宿直室に戻った。昨夜は郁斗が「夜這い」に来ていたが、今夜はこのまま寝てしまおうかと布団に入った。母親の疲れた様な顔を思い出すとなかなか寝付けない。都立の中学生で校長までやっていた父親にずっと尽くしてきただけに、何とか孝行できないかと思った。
『嗚呼、誰かイイ男(ひと)いないかなァ…』
そう思いながら彼は布団を頭から被った。
その頃、翔の部屋には佳憲がいた。本当は大平のところに「夜這い」をしに行きたかったが宿直室が真っ暗だったからで、彼は言った。
「宿直って言っても寝に来てるもンだよね〜」
「どうなンだろ? 七瀬先生はしょっちゅう見回りに来てるよ」
「まァ、あの先生は『ノンケ』だから」
「『ノンケ』って?」
「つまり『ゲイ』じゃないってこと」
「ふ〜ん、そうなンだ」
七瀬は、ほぼ皆がゲイという教師の中で唯一ノンケだった。妻子もK高校の近くに住んでいた。そんな七瀬を校長の岩崎は好いており、何度か「アタック」していた。しかし、
「校長の、その手には乗りませんよ!」 と突っ張られ、
「何よ! ノンケぶっちゃってさ!」
と悪態をつくのがオチだった。
翔は、正美に昨夜話したことを佳憲にも話した。それに対し、
「あぁ、あのおじさん? 知ってるよ。一昨日、理事長と戯れてたよ」
と佳憲は言った。彼は、
「翔って、『フケ専』なの?」
と聞いた。
「何? 『フケ専』って…」
「まァ、中年や壮年がタイプってヤツかなァ?」
「たまたま優しくされただけ」
「でも、イッちゃったンでしょ? じゃあ、その種のタイプが好きなンだよ」
「う〜ん、そうかも」
「フケ専」という言葉、誰から教わったのかと翔は思った。そもそも、佳憲が付き合っていた美術教師というのは三十代後半だったらしいから、まァ、���から「吹き込まれた」のだろう。入学して間もない頃、一度だけその美術教師が描いた佳憲のデッサンを見せてもらったが、肉体の諸部位が忠実に描かれていた。多分、描きながら内心は早く抱きたいと渇望していたに違いない。翔は色々な憶測を脳裏に巡らせた。
隣では、正美の携帯電話が鳴っていた。オ◯ニーで中出しをして汚れ、洗濯したブリーフが一枚だけ洗濯ハンガーに吊るされていた。彼が携帯に出ると、
「あ、正美君? 久しぶり。八坂です」
と懐かしい声が聞こえた。正美は思わず、
「お、おじさん!?」
と声が裏返ってしまった。八坂は言った。
「あれから他の中学校に転勤となって…おじさん、淋しいよ」
「母さんは元気?」
「あぁ、変わりないよ。先週、『休みなら一度顔見せてあげたら? 周ちゃんだって抱きたくてしょうがないでしょ?』って…。おじさん、そんなつもりないンだけど」
「否、オレは淋しいよ。独りでオ◯ニーして…。おじさんとセッ◯スしたい」
携帯越しに八坂は声を上げて笑い、
「正美君の、もっこりブリーフに顔をうずめたいよ」
と話した。
あんなに「オレは教師だッ!」と拒み続けていたおじさんが…と、正美は思った。母親がよく「周ちゃんが…」と昔から話をしていたが、彼女によれば剣道を始めたのが一人の先輩に心を寄せたからだった。剣道の腕も関東大会に出場するほどで、長身で「ルックス」も良かった。その先輩も八坂と個人練習に誘うくらいで、下校も途中まで方角が同じだったらしく、いつも一緒に帰っていた様だった。
或る日、八坂が正美の母親の家に遊びに来たが、その際に彼がこう話したのだ。
「…政子ちゃん。オレ、先輩とエッチしちゃった」
「政子」とは、正美の母親の名前である。幸いにも、政子の両親はいずれも仕事でいなかった。この頃、未だ同性愛そのものが社会的にタブー視され、政子も最初はショックだった。八坂は正座をしたまま頭を垂れ、
「…部活の後に体育倉庫に呼ばれたンだけど、急に『ずっと好きだった』って言われて。接吻(キス)されたり、チ◯ポ触られたり…。オレも先輩が好きだったから、そのまま…」
と告白した。政子は聞いた。
「…先輩。周ちゃんの気持ち、知ってたの?」
「…ううん。でも、気付いてたみたい。最近、やたらと優しいなって思ってたンだけど」
「でも、それとこれとは話が違う気がするなァ〜」
その先輩とは、高校進学と同時に縁が途切れてしまったと、後に八坂が政子に話した。オレもどうかしていたと考える様になり、そのまま大学卒業後は教員採用試験に受かって中学校の教師となり、三十代前に結婚したのだが、内心は同性の方が好きだったのだ。
携帯電話から聞こえる八坂の話は続く。彼は言った。
「実は、おじさん、離婚したンだ」
「えッ、いつ?」
「先月かなァ…。 自分の気持ちをこのまま偽り続けることができなかった」
「…おじさん」
「まァ、恭子おばさんからは教育費は振り込むよう言われたけどね」
正美は、恭子だけが何度か政子を訪ねに来ていたのを目撃していた。高校進学前に見かけた時は、政子の目前で泣きじゃくっていた。彼女は、
「結婚して十四、五年経ってから『オレはゲイなンだ』って言われたって、アタシ、困るわ…」
と洩らした。それに対し、
「嗚呼、ついにカミングアウトしちゃったのね…」
と政子は言った。
「…アタシ、周二は素敵な旦那と思ってる。ずっと非常勤で教師やっていても『無理すンなよ』って気遣ってくれるし、結婚記念日には必ず何か贈ってくれてたし…。でも、ゲイなんて…」
「恭ちゃん、よく考えてみな。愛してるからこそ、周ちゃんはあなたに自分の気持ちを話したンだよ? たとえゲイだろうと周ちゃんに変わりはないンだよ」
そんなやり取りを勉強の合間に聞いていた。あの頃は、未だ離婚するか決めかねていたのだろう。大人になると色々むずかしいなと、正美は思った。
八坂は、翌日の午前に会いに行くと話した。久しぶりに食事をしようとも言い、正美は嬉しくなった。彼は鼻歌を歌いながら床に入った。
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されど遠き窓
1年同棲した恋人のリリコに去られたヒロセ。
かつての遊び仲間たちとの再会を機に、自分を見つめなおしていく。
※性的描写があります。
鼓膜をつんざくようなけたたましい音で三分経過したことが告げられた。iPhoneに入っているタイマー音はどれも、うるさすぎたり間が抜けていたりで、どうもいい塩梅にいかない。かといって好きな曲を設定するというのも、気取っていてなんだか嫌だし、なんて考えている間に、麺がどんどんのびてしまう。ここ一週間食べ続けているカップラーメンの新しい味をコンビニで見かけたのでついまた買ってしまったのだった。さすがに体に悪いか、と思わなくもないけれど、仕事が繁忙期だし、怒る人ももういないし、緩やかな自傷行為はだんだんと依存性を帯びてきた。アルミの蓋をぺりぺりと開け、頼りない���を割り箸でずるずるとすする。想像通り、うまくもまずくもない。こういうのは結局一番最初に出たプレーンな味がいちばん飽きが来ないものだ。香辛料のききすぎたスープを飲み干す気にはなれず、流しに残りを捨てた。麺の欠片や掬いきれなかった具がステンレスに散らばり、排水溝の掃除をする必要があることを思い出して煩わしくなった。ゴミの日に合わせて、明日の夜やることにしよう。ベッドでは三毛猫のミナが僕の就寝を待っているが、寝る前に一杯やりたい。食器棚からグラスを取り出そうとすると、しばらく使っていない器達が無言の圧力をかけてきたので、結局今日もまた缶ビールを開けてじかに呷ることになった。チーズを囓りながら、さっきの残像で食器を数える。ペアグラスかける幾つだ、プレートもお椀もだいたいはお揃いまたは柄違いで二の倍数分あり、だけど今僕はそれらがなくても生活できてしまっている。
一体、この大量の置き土産を、どうしたらいいのか。リリコがいなくなってから、もう三ヶ月が経とうとしている。一ヶ月めは現実と向き合うのに精一杯で気付かず、二ヶ月めは思い出に浸るために必要で、寂しいのが普通になった今やっと、やはりこのままではまずかろうと、彼女が残していったものを、たびたび眺めてみてはいる。一年も一緒に暮らしていたので、すぐには整理しきれない。リリコは料理好きで、腕をふるった品々を毎食SNSにアップしていたほどなので、食器類は特に数が多いが、それだけではない、いま僕が踏んづけている不思議な模様のラグも、天井からぶら下がっている星のかたちをしたライトもすべて、彼女のセンスで買いそろえたものだ。ぜんぶ置いてけぼりなんて、と何度目かの小さな憤りを感じた勢いで重い腰を上げかけては明日もまた仕事だと言い訳して、ずっと後回しにしてきたのだ。まる二ヶ月。やらなきゃいけない、と思うほど頭と体がぼんやりしてきて、やがて逃げるように眠りについてしまう。この部屋の中のすべてが、彼女のかわりに呼吸しているーーそんな妄想は少々ロマンチック過ぎるにしても、たぶんいつかは断ち切らないといけないものだし、断ち切りたいと僕自身も願っている。ああ、だけど今夜も、五パーセントぶんの酩酊を言い訳にして、ミナの待つ寝床に向かう。
やっぱ、フリマアプリじゃないっすかねえ。心底どうでもよさそうな風情で煙とともにそう吐き出したのは、新入社員で唯一の喫煙者、塩崎くんだ。僕の若いころに輪をかけてぼーっとしていて、鬱陶しがられているかもしれないけれど、ついつい話しかけたくなってしまう。
「ていうか、広瀬さんも女にふられること、あるんすね」
「そりゃあるよ、ふったことのが少ないよ」
「女になんか全然不自由しなさそうに見えるのに」
「……不自由するかどうかはまた別の話かもね」
しまった、失言だった。話を聞く限り、塩崎くんには女性経験がないのだ。背も高いし、肌もきれいだし、顔立ちも悪くはないのに、たぶん、ぼーっとしすぎているのだ。どうフォローしようか気を揉む僕をよそに、塩崎くんは、プロの女の子、必要になったら言ってくださいね、とにやついて仕事場に戻っていった。
取引先からそのまま帰宅すると、宅配ボックスに母から荷物が届いていた。うちは農家でもなんでもないのに、定期的に野菜やら米やらが送られてくるのだ。お礼の電話をかけると、気忙しい母の声のうしろで、子供がはしゃいでいるのが聞こえた。
「まひろ、来てるの?」
「そうそう、今日は誠二が夜勤だから、うちで夕飯でもどうー、って」
誠二というのは僕の弟だ。僕が秀一、弟が誠二。彼は五年前、二十四で十年近く付き合っていたひとみさんと結婚して、三年前、まひろが生まれた。高卒で消防士になり、地元で気の利く嫁をもらい、実家の近くに住み、可愛い孫の顔まで見せた彼の方に、秀の字がついていたらよかったと思う。
「あんたはどうなの、うちに連れてくるかもって言ってた子は」
「ああ、別れた……」
「あらっ、そうなの」
数秒のあいだ沈黙があり、母のため息がきこえた気がした。
「まあねえ、おかあさん都会のことはわかんないし、元気でやってればいいのよ」
優しく慰められ、情けなくなる。両親のことを喜ばせようなどと殊勝なことを思っているわけではないが、のんべんだらりと三十路を過ぎてしまって、なんとな���申し訳ないような気持ちはある。しかし去ってしまったリリコのことはもう、どうすることもできない。たしかに母の言うとおり、都会の三十代はまだまだ若い。正月には帰るから、みんなによろしくと言って電話を切った。ミナが足元に擦り寄ってきた。そういえばミナは、まひろとほぼ同い年だ。僕が会社に行こうとしたら、マンションの植え込みで震えていたのだ。体調不良で、と当時勤めていた会社に嘘をつき、病院に連れていった。三毛猫のミケでは安直すぎるので、ミナにした。漢字で書いたら、三奈だ。まひろは、ひらがなでまひろだ。どちらがペットかわからない。猫はものすごく好きというわけではなかったが、一緒に暮らしてみるとこれほどいい同居相手はいないように思えた。普段はお互い負担にならない距離を保ちつつ、自分がそうしたいときには思いっきり甘えてきて、逆に僕が疲れていれば癒やしを提供してくれる。リリコとミナは最後まであまり馴染まなかったように見えた。彼女は実家でダックスフンドを飼っていると言っていたが、猫にそこまでの思い入れはないようだった。
ミナがキャットフードを食べている間、自分の夕飯を用意した。母と話したあとで不摂生をするのもなんだか悪い気がしたから、送られてきた野菜を適当に切って、冷蔵庫の隅にあったベーコンと炒めた。だけどそれでは足りなくて、結局買い置きしてあったカップ焼きそばを食べてしまった。ミナと戯れつつ食休みをし、風呂を沸かした。本当はシャワーだけでもいいのだが、リリコが置いていった高そうな入浴剤を入れてみたら案外よく、それから週末の夜はゆっくり湯船に浸かるようにしている。バスミルクやらソルトやらオイルやら、ひと揃い使い切ったら終わる習慣だろうけど。
風呂から出ると、LINEが五件届いていた。三件は公式アカウントからで、一件は塩崎くんがフリマアプリのまとめ記事を送ってくれたものだった。金曜の夜なのに、暇な男だ。ざっと目を通し、とりあえず一番利用者数の多いアプリをダウンロードした。もう一件は月子さんからだった。明日、新宿で映画を観る用事があるのでそのあとお茶でもどうかという誘いだった。看護師をやっている月子さんが土日に会おうと言ってくるのは珍しかった。確かシフト制で、平日休みのときに声がかかることが多かった。いくつか年上のこの人と、どこで知り合ったかもいまいち思い出せないが、つかず離れずで長年やってきている。リリコと別れて初めての会合だった。
伊勢丹近くの喫茶店で落ち合うことにした。雑居ビルの地下にあって、コーヒーが一杯千円もするかわり都内いち美味い。価格設定のおかげで店内が落ち着いているのもかなり気に入っているので、約束の時間よりも一時間早めに店に入った。今はナラ・レオンがかかっていて、いい具合に眠くなる。おかげで持ってきた本が全然進まなかった。あとから来た隣の席の男女がタロット占いに興じているのも、僕の気を散らした。壁側に座った髭もじゃの男が占い師らしく、ピンク色の髪をした女の子がぼそぼそと何か相談していた。髭もじゃがカードを切りはじめたころ、月子さんが現れた。とびきり短いショートカットに、真っ黒のワンピースという出で立ちだった。前に会ったときは、日本人形のように長い髪をしていた。
「髪、切ったんだね」
「そう!似合うでしょ」
「うん、すごく」
脚本はいいのに女優の演技がひどくて興ざめだった、というのが今日の映画の感想だった。月子さんは映画や舞台がとても好きだが、誘われたことは一度もない。2人ですること��いえば、セックスくらいだ。十年前からそんなふうにしてきて、でも僕がリリコと付き合っている間は指一本も触れずに関係は続いていたので、結局気が合うということなんだろう。月子さんが頼んだキリマンジャロが運ばれてきたところで、恋人が置いていったものを誰かに買ってもらうってどう、と相談してみると、悪趣味、と笑われた。
「そんなの、捨てたらよくない?ぱーって」
「結構高いものが多くて、惜しい」
「じゃあそのまま使ったら」
「いろいろ思い出されて、つらい」
どんなのがあるの、と聞くので、iPhoneを手渡した。塩崎くんの指南のもと、出品用に写真を撮ってみたのだ。あとはアップロードをするだけなのだが、説明文を考えるのが面倒くさくてやめてしまった。月子さんが真剣な顔つきでフォルダを隅々まで眺めているあいだ、僕はタロット占いの結果が気になってしょうがなかった。タロットは漠然とした悩みというより、誰かとの相性を知りたいようなとき役に立つのだと、昔どこかの飲み屋のママに聞いた。
すべて見終わった月子さんは、彼女、センスのいい人だったんだね、と感心した。さらに精査したあと、寝室に置いてあるスタンドライトの写真を指差して、これ生で見たい、と言った。じゃあ見にきてよ、と店を出た。新宿三丁目から、都営地下鉄に乗る。
「ヒロセの家、久しぶり」
「そうだね」
「呼んでくれなくなっちゃったもんね」
「そりゃ、呼べないよね」
リリコとの同棲は、僕のマンションに彼女がやってくる形で始まった。子供のいない裕福な叔父から譲り受けた、4LDKの部屋だ。付き合って二ヶ月ほどで、リリコの側から、将来のことを考えるためにまずは一緒に暮らしたい、という申し出があったのだった。そう、僕はお試し期間をクリアできず、持ち家というアドバンテージをもってしても捨てられてしまったのだった。
三十分ほど電車に揺られて、最寄り駅に到着した。月子さんは懐かしい、と言いながら駅からの道をゆっくり歩き、玄関に入るなり、ああ、と感嘆の声を漏らした。
「これは、女がいる家」
「でもいないんだ」
「かわいそうにねえ」
月子さんは上がり框に座り込んで、金具がいっぱいついた靴を脱いだ。ぴったりとしたスカートがあまりに短く、黒いストッキングに下着が透けそうでどきまぎした。ねぼけまなこのミナが僕を出迎えにやってきたが、月子さんの姿を認めると固まり、必死に記憶の糸を手繰りよせていた。月子さんがミナちゃん久しぶり、やっぱり美人さんだね~、と話しかけると、声で思いだしたのか、上機嫌でしっぽを震わせてこちらに寄ってきたばかりか、久しぶりの客人に背中を撫でさせた。
お茶でも出そうかと思ったが、さっきまで飲んでたしいいと断られたので、さっそくお目当ての品のもとへ案内した。このライトはアンティークで、びっくりするほど重いので部屋の外に運ぶのが億劫だったのだ。
「ああ、やっぱり欲しいこれ」
ダブルベッドの傍らに置いてあるそれは、傘のところがステンドグラスでできていて、他のところの作りもいちいち凝っていて高級感があって、実際かなりの値段がしたらしいので、捨てるのが惜しいものの筆頭だった。役所に粗大ごみとして引き取りにきてもらう連絡をするのもこの上なく面倒くさかった。
「もらってくれるなら嬉しいよ」
「本当にタダでいいの?さすがに悪い気がする」
「じゃあ、五百円くらいで」
なかなか食い下がらないので、気が済むようにして、などと言っていたら、月子さんはてきぱきと僕のうしろのドアを閉め、カーテンを下ろし、かわりにステンドグラスのライトをつけた。長い爪を赤く塗った指先がスイッチの紐を引っ張ったのが、妙になまめかしかった。色とりどりのガラスの下に、赤みがかった光が灯る。
「すっごい、ムーディ」
「そう、寝室にしか置けないんだ」
「いつもこうして、してたの?彼女と」
「まあそういうこともあったような」
「久々にしよっか」
マック行こっか、くらいの軽さで月子さんはそう呟いた。体で払う、ってことか。僕としてももちろん吝かではなく、僕達はまぐわった。薄ぼんやりとした明かりの中で、かつて散々貪ったはずの月子さんの体は天女みたいに神々しく見え、リリコに操を立てる前の数々の奔放な日々を思い出した。会えば挨拶みたいに体を重ねた。おっきい、と途切れる声で言う月子さんのヴァギナと僕のペニスの相性は相変わらずとてもよく、リリコとの性生活で少しずつ積み重なった消化不良に気付かされた。月子さんの細くしなやかな腰を掴み、後ろから責め立てているとき、なめらかで美しいリリコのうなじを思った。月子さんのうなじには、短く整えられた襟足の延長のように細かい産毛がびっしりと生えていて、だけどそれが生命力の強さの、淫蕩さの証に見えて、僕をますます昂らせるのだった。月子さんは僕を煽るのも上手くて、まだ足りないというように自分の性器を弄ったり、卑猥な言葉で強請ったり、この時間を最大限愉しむための努力を、決して惜しまないでいてくれる。リリコが寝転がって僕が前から入る、コンドーム越しの、正しさのかたまりみたいなセックスしか、僕たちはしなかった。リリコがそれを望んでいたから。だけど月子さんは、獣のように喘ぐ。僕も、獣のように求める。本能に駆り立てられるような行為は本当にしばらくぶりで、吐精しながらも力がみなぎってくるのを感じた。
アキラさんのところに行こう。少し眠ったあと、月子さんが唐突に言い出した。性欲をすっかり発散させてしまったあとの変わり身の早さも、僕が月子さんを好ましく思うところのひとつだった。アキラさん。懐かしい名だった。僕たちが夜遊びばかりしていた頃知り合ったその人は、ある日突��、東京から去っていったのだった。たぶん二年くらい前のこと。僕とリリコが出会う前のこと。きれいで優しい男だった。久々に、声を聞きたい。 「いつ?」 「いまから」 「急に行って、迷惑じゃないの」 「あたしはどのみち今日、行く約束してたの」 一瞬で食べ尽くされてしまうことはわかりながら、ミナの夕飯のために置き餌をしてやり、車を出してくれると言う月子さんのマンションへ向かった。地下鉄で二駅だったので歩くことにした。こんなに近くに住んでたんだね、といまさら笑い合った。月子さんの家でしたことも、数えきれないほどあるのに。空は薄紫色で、呼気は白く曇り、冷たい空気が情事と昼寝のあとの惚けた頭をちょうど良く刺激した。日が落ちる前でも、だいぶ気温が低くなってきた。リリコが出ていったのは、夏の終わりだった。残暑が長かったから、暦の上では秋の始め、と言ってもいいかもしれないけれど。
初めて見る月子さんの愛車は、真っ赤な外車だった。シャコタン、というのか、車体がものすごく地面に近く、こんなに華奢な女の人がオーナーだとは思えなかった。あたし運転がヘタな男大嫌いなんだよね、と言うからこわくなって、任せることにした。といっても、そもそもこれはマニュアル車らしいから僕には運転できなかった。
「看護師ってね、だいたい働きだしてすぐ高い車買うのよ」
「どうして」 「しんどい仕事やめないぞ、っていう、誓いみたいなもん」
「ローンで自分を律してるってこと?」
「そう」
「払い終わったらどうなるの?」
月子さんはそれには答えず、ため息のような笑いを漏らした。下道でもそんな遠くなさそうだけど、もう遅いから高速で行こうね、と手慣れた様子でカーナビを操作する月子さんに、アキラさんはどこに住んでるんだっけ、と訊ねると、千葉の、山と海がある町らしい、という答えが返ってきた。地元と東京以外の地理に、僕はあまり明るくない。
初台から首都高に乗った。到着予定時刻は十九時四十五分。なんとなく流していたラジオがあまり面白くなくて、月子さんがspotifyで音楽をかけだした。九十年代ポップスをとりあえずのBGMに、仕事の話の続きが始まった。
「ヒロセは今もまだ、自販機売ってるんだっけ」
「それは前の前で、今は太陽光発電の会社にいる」
「バナナ売ってたのはいつだっけ?」
「青果卸ね、自販機の後だよ」
ふうん、と興味なさげに月子さんは言い、なんだかもう話すこともあまりなくなった。もともとそんなに話が弾むふたりでもないのだ。丁寧な運転のせいでだんだん睡魔の波が押し寄せてきたので、一眠りしようと目を閉じた。途切れ途切れ、薄い夢を見たが、途中で月子さんが呟いたのは、多分夢ではなかった。
なんでこう急にいろんなことがどん詰まっちゃうんだろうな。
聞いてはいけないような気がしてじっとしていた���また深く眠ってしまって、次に目が覚めると、車は千葉県の国道を走っていた。何度も塗り替えた跡が見えるスーパーの看板が���れ、ああ、田舎の都会だ、と思った。僕の故郷も、こういう街だった。沿道にはチェーンの飲食店やディスカウントストアがまばらにあった。古ぼけたラブホテルもちらほら営業していて、カタカナやアルファベットをかたどったネオンが粗野に光った。シルクロードって名前のラブホテルは、全国にいくつあるんだろう。食事はどうするのかたずねようとした頃に、急に流していた音楽が途切れて、ちゃらちゃらと電話の着信音が流れた。
「え、なに」
Bluetoothだよ、さっきまで音楽飛ばしてたでしょ、と月子さんは僕を笑い、僕に通話ボタンをタップさせた。スピーカーにして、というのでその通りにした。相手はアキラさんだった。懐かしい、懐かしい声だった。低く、優しいトーンで、ゆったりと話す。
「広瀬くんも、いるの」
「あ、います」
「久々に会えるね」
たった一言アキラさんと言葉を交わしたら、こんなに便利な道具があるのに一度も連絡を取っていなかったことが急に薄情に思えた。だけどそれを咎めるような気色が全くなかったことにほっとした。そういうところが、アキラさんらしいのだ。
あと五分で着くよ、と月子さんは電話を終え、次の信号で細い道に折れた。国道から離れるにつれ、民家が増え、車は住宅地に入った。「あれかな」
月子さんが指さした先には団地が数棟立ち並んでいた。隣には打ちっ放しのゴルフ場の緑のネットが見え、まだ煌々と営業中のライトが光っていた。建物が近づいてきたのでスピードを落として進んでいると、駐車場の入り口とおぼしき辺りに背の高い男の姿があった。少し猫背で、足が長い。
僕たちに手を振るアキラさんは、東京で最後に会った時より少し、線が細くなったように見えた。 ここ空いてるから、今日だけなら大丈夫、という言葉を信じ、白い線で区切られた駐車場の一角に車を駐めた。アキラさんはリノベーションされたこの団地の一室を買ったのだそうだ。最近は古い団地の再利用が流行っているそうで、確かに共用部分も新築のようにきれいになっていた。おれ一人ならほんとこのくらいの広さで十分、という十畳ほどのリビングには必要最低限の家具しかなく、よく整頓されていた。荻窪に住んでいた頃の部屋もいつもすっきりとしていたのを、思い出した。
夕食には宅配のピザを取っていてくれて、酒も一通り用意されていた。パーティーじゃん、と月子さんは大喜びした。アキラさんは紙皿と紙コップを配りながら、洗うのめんどくさいからごめん、と笑っていたが、身軽な暮らしに憧れ、自分の部屋で待っている大量の食器のことを考え、うんざりした。
酒もあまり回らないうちから、月子さんはけっこう荒れていた。仕事を辞めた、という���々気付いていた話と、不倫をしていた、という完全に初耳の話とを、かなりの序盤で打ち明けられた。初耳ではあったが、そこまで意外ではなかった。月子さんには、動物みたいなところがあるから。僕の同棲解消については、冒頭で少し話題に上がったもののどこかに消え、まあそれはいいとしてもアキラさんの近況は聞いておきたかった。僕が彼の方を見ると目が合ってしまって、逸らせず、やけに緊張した。彼は面白がるように僕を見ていた。とりあえず月子さんに吠えたいだけ吠えさせようと、頷き合った。
「何回かやっただけの上司の奥さんが職場に乗り込んできたの」
それで居づらくなって、もう十年勤めたし、疲れてしまったし、依願退職した、と話す月子さんは珍しく泣いていた。
「その医者のことそんなに好きだったの?」
「ううん別に、出来心みたいなもん」
「割に合わないね」
「それが腹立たしいのほんと!!」
そしてわっと大泣きしてはまた愚痴り、というのを間欠泉のように繰り返し、それをアキラさんが宥めていた。いつの間にか煙草を吸っていた。前もよく吸っていた銘柄だった。月子さんの支離滅裂な話から、医者のセックスがよかったということだけはわかったので、せめてもの救いだね、と慰めたつもりだったが、ものすごい目で睨まれた。月子さんが僕一人には甘えてくれないことを、当たり前だと思うとともに、少し情けなく感じた。僕はちびちびウイスキーを飲みながら、相槌を打った。
泣き疲れて、酔い潰れて、月子さんはテーブルに突っ伏して眠ってしまった。実質アキラさんと二人、という状態になって、ようやくゆっくり話せそうだった。
「……アキラさん、いまはなにやってるの」
「昔のツテでデザインの仕事もらったり、FXやったり、あとはまあ、切り詰めて」
田舎だからそんなにお金はかからない、家族も今後できることないし。淡々と話すアキラさんは十代の頃、年上の男の恋人に連れられて上京した。地元は宮城で、親は厳しくて、勘当寸前で、学校とか通ってこっちで仕事には就けたけど、その時の男とはすぐ別れちゃって、そんなことを寝物語に聞いたような気がする。
「おれもう、期待したくなくてこっち引っ越したんだ」
「期待?」
「東京、夢あるけど、夢見るのも疲れるからねえ」
僕はアキラさんともセックスまがいのことをしていた時期があった。好奇心なんかでは全くなかった。常連の店でいつも穏やかに店員と談笑していたこの男を、気づけば目で追ってしまっていた。仕立てのいいスーツに包まれた身体から滲み出る、どうしようもない諦めの空気が、僕を惹きつけて、不安にさせて、夢中にさせた。月子さんと3人で何度か会ったあと、僕の方から2人で会いたいと言った。やがて恋人同士のような関係になった。自分より体の大きな男に慈しまれると、言いしれぬ安心感と興奮を覚えた。僕たちは、同じ体で愛し合った。だけど男女でするようにはっきりと繋がったことはなかった。それはアキラさんの予防線だったと、今ならわかる。不誠実な僕は、そうしている一方で月子さんをはじめとする女の体を抱くこともあったから。月子さんは僕とアキラさんのことに気付いていたように思うが、だからといって関係が変わることはなかった。なにか言われたことも、詮索されたこともない。僕はあの頃から、自分のことがよくわからなくなっていた。恋ではない、とわかりながらも他人と肌を重ねることで、なにかがすり減っているような気もしていた。アキラさんもそうだったかもしれない。でも、その気持ちを分かち合ってどうにかするような2人にはなれなかったのだ。
「広瀬くんは彼女と別れたって聞いたけど」
アキラさんがなんでもないことのように言うので、僕もなんでもないことのように話し始めた。こういうとき、リリコとの破局で実はさして傷ついてはいない自分に気づいて、辟易する。
「三十過ぎて、なんか焦って、婚活とかしてみたりしてさ」
しっかりしなきゃ、と漠然と考えていた当初、運良く出会ったのがリリコだった。僕史上、いちばん礼儀正しく、理性的な交際のはじまりだった。いわゆる普通のおつきあいをうまくやれていると思っていて、自分もようやくそういう流れに乗れるのだと感慨すら抱きながら、給料三ヶ月ぶんには少し届かない指輪を買ってプロポーズもしたが、あなたと家庭を作ることは考えられない、という残酷な答えが返ってきた。数ヶ月の猶予ののちに同棲は解消され、僕たちは正式に別れた。彼女が持ち物を置いていったのは意外だったけれど、すぐに謎は解けて、そのあとわりとすぐ大企業のサラリーマンと婚約したと風の便りで聞いた。
「そういうのがいいならなんで僕と付き合ったのか不思議で」
「ふらふらしてる人の色気ってあるからねえ」
俺もちょっとやられてたかも、とアキラさんは僕の方を悪戯っぽく見た。アキラさんのほうこそ、ちょっと痩せた肩とか、煙草を弄る長い指とか、相変わらずどうしてなかなか、と思ったけれど言わなかった。今のアキラさんに僕が触れることは失礼な気がした。
「念のため聞くけど、おれと寝てたせいじゃないよね」
「え?」
「別れたって」
「いや全然関係ないよ、知りもしないと思うし、そもそもかぶってないし」
でも、見透かされてたんだと思う。アキラさんとっていうか、月子さんみたいな女の人たちとつるんでいたこととか、それどころか、やりまくってたこととか、職が続かないこととか、それらをそんなに駄目だと思っていないこととか、ただ自分が安心したいだけで、ほんとうはちっともリリコ自身のことなんか見ていなかったこととか。いつの間にか起きていた月子さんが、ヒロセ、いい人きっと見つかるよ、とまた泣きながら絡んできた。煙草を燻らせながらアキラさんは、人生相談室だな、きょうは、と可笑しそうに呟いた。ちょっと酔いが冷めてから順番でシャワーを借りた。月子さんは客間で、僕はソファで寝かせてもらった。アキラさんは自分の寝室に引き上げていった���
夜中に肌寒くて目が覚め、体を起こすとベランダで一服するアキラさんのシルエットが見えた。窓を開けて、隣に立った。アルミの手すりと床板がひんやりと冷たかった。
「ねえ、煙草吸いすぎじゃない?」
「前と変わんないよ」
「前も減らしなよって言ってたじゃん」
「唯一の楽しみなんだって」
「……早死にしちゃうよ」
いいんだよ、べつに。そう呟くアキラさんの横顔は東京にいた頃のままだった。あなたはいったい、あそこに何を捨てて来たの。
あたりは真っ暗で、ぽつぽつと窓の明かりが見えた。こんな夜更けに活動している人間がいるのだ。風向きが変わるのか、時折、国道から車の走行音がきこえる。僕たちは黙ったまま、並んで立っている。離れていた数年をどうにかして埋めたい衝動がせり上がってきて、でもどうしたってできないから、アキラさんの左肩に、そっと凭れた。アキラさんが、囁くように僕の下の名前を呼んで、呼び終わらないうちに、やめてしまった。ためらいが、愛おしかった。
「アキラさんのこと、すごく好きだったよ」
「……わかってるよ」
煙草を持っていない方の手が、僕の頬を撫でた。掌はすべすべしていて、冷たくて、泣けてきた。アキラさんが少しだけ身体を屈めてきて、煙たい匂いが鼻を掠めたかと思うと、かさついた唇が一瞬だけ触れた。目の前には、あの諦めたような優しい笑顔があった。
翌朝は三人とも九時前にきちんと起きて、目が覚めちゃうなんてなんか年取った感じするな、と言いながらファミレスでモーニングセットを食べた。僕は食器のカチャカチャいう音を聞きながら、肝心のことを相談し忘れていたことを思い出した。
「恋人の置いてったものって、どうしたらいいと思う?」
月子さんは、あたしは一個もらってあげるの、と恩着せがましくアキラさんに報告した。アキラさんは少し考えたあと、おれなら、と前置きして、こう続けた。
全部捨てる。一回全部きれいにしてあげないと、なかなか成仏してくれないとと思うから、残留思念みたいなもんが。
帰りもまた、月子さんが運転することになった。昨日よくわかんなかったけど、車イケてるね、とアキラさんが褒めた。乗る前にすればいいのに、乗り込んだ後で窓を開けて別れを惜しんだ。出発した後、僕たちが曲がるまでずっと手を振ってくれていたアキラさんを見て、月子さんがまた来ようね、と言った。僕は頷いた。僕だけに向けられているんじゃないとわかっていながらも、またいつでもおいで、という帰り際の彼の言葉に、甘えてしまいそうだと思った。
日曜日の高速道路はそこそこ混んでいて、痺れを切らした月子さんの判断により途中で降りて下道を走った。
「そういえばライト、持って帰る?」
「……やっぱいいや、知らない女のザンリューシネン要らないし」
「だよねえ……あれって粗大ゴミかな」
「そりゃそうでしょ、でかいもん」
めんどいなあ、と���やく僕に、月子さんは、めんどいけど、向き合わなきゃだめってことでしょ、と自分にも言い聞かせるように口にした。それはたしかに人生を前に進めるために必要なステップなんだろうけど、いまの僕にとってはリリコとの二年間より、この二日間のあらゆる場面の方がつよく胸に迫ってくるのだった。
十五時前に家に着いた。一日空けた部屋は静まりかえって、知らない匂いがした。ミナはソファのクッションの上で丸くなって寝ており、僕がただいまを言うと片方の目だけ開けてまた眠ってしまった。飼い主が一晩いないくらい、どうってことないらしい。冷蔵庫の横に貼ってあるゴミの日カレンダーを見た。年始にもらったっきり、ほとんど使っていなかった。燃えないゴミ、火金。危険ゴミ、隔週水曜。粗大ゴミ、市役所に連絡。ため息。とりあえず窓を開け、空気を入れ換える。コーヒーでも飲みたくなって、お湯を湧かす。待っている間に、アキラさんからお裾分けに持たせてくれた蜜柑をざくざく剥く。皮を受け皿に、白い筋がたくさんついたままふた房頬張った。リリコは夕食後、必ず果物を出してくれた。重たいガラスのボウルに、冷たくてきれいな水で洗って一粒ずつしっかり拭いた葡萄、その正しさは誇らしくて面白かったけれど、僕はそんなこと、ちっとも望んじゃいなかったと思う。
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北村道子が語る、映画スタイリングという仕事。 好きなデザイナーの洋服を力に変える
25 May 2024
忘れられないシーンや胸を打つ映像の裏側には、必ずスタイリストがいる。もしくは、物語に没入してキャラクターの服装を覚えていない一本にも。気になる5名に聞く、コーディネートの枠を超えたどこまでも深い仕事術。連載 #映画スタイリングという仕事 より。
好きなデザイナーの 洋服を力に変える
森田芳光監督『それから』(85)、『キッチン』(89)、塚本晋也監督『双生児 GEMINI』(99)、黒沢清監督『アカルイミライ』(03)、犬童一心監督『メゾン・ド・ヒミコ』(05)など、日本映画史に残る名作およそ20本の衣裳は、北村さんの手によるものだ。
「私にとって映画は命。ファッションはすべて映画から学びました。誰かのアシスタントについたこともないし、畑が全然違うから、映画の力が100%なんです。だからドキュメンタリーに近いものは一切観ません。ちゃんとストーリーに即した衣裳デザイナーが洋服を作っていることが条件なんです」
初めて参加したのは、前述の『それから』。主演の松田優作に請われたからだが、この作品でポジティブもネガティブもさまざまな経験をする。
「松田さんが着ているのは、すベて〈コム デ ギャルソン〉。買い取って、ボタンを付け替えリメイクして。ブランドのPRがとても協力してくれて、いろいろな店舗から服を集めてくれたんです。その度に300万ぐらい自腹で払っていたので、『なぜそこまでやるの?』と聞かれたこともありました。それは〈コム デ ギャルソン〉があるからできたこと。映画をやっていると、好きなデザイナーの服をどこかで使いたくなる。それが力になっていく。デザインの力です。白いところに群青色が染まっていくみたいに伝播する。他の作品では〈マルタン マルジェラ〉(当時。現在は〈メゾン マルジェラ〉)を全部買って入れています。やっぱり好きなブランドがあると頑張れるんですよ。映画の予算は本当に少ないので、30歳からは広告仕事をめちゃくちゃやって、その稼ぎを回していました。映画貯金として、口座を分けていたほど」
服だけでなく、松田演じる高等遊民・代助の自宅の調度品や内装にも積極的に意見を出している。
「美術の今村力さんの一声で、私もタッチすることに。百合を生けるガラスの花瓶は湾曲している方がいいなど、台詞とリンクする案を考え、形にしていきました。だから、私の脚本真っ黒でしたもん。メモ書きや布を貼ったりするから。ここからここまで衣裳がいくつ必要か絵にしないとイメージがわかないので、風景画から全部描いていく。それを見た監督から『僕にくれない?』ってよく訊かれました。一般的に監督は誰も絵にしないんですが、綿密なコンテを描いていた黒澤明さんみたいなことを、私はやっていましたね。
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『それから』(85) 衣裳として参加した初の映画。劇中に登場する百合の花をいかに効果的に見せるかを考え、終盤の重要なシーンでは、花だけをカットし、平たい花瓶に生けるというアイデアを。
実は、仕事を受けるにあたり、黒澤明監督などの撮影で知られる宮川一夫さんに会いに京都へ行きました。そうしたら、『羅生門』(50)では、椿の葉と、藪の中のポイントに光が来るように、砕いたミラーを葉っぱに埋め込んだっていうんです。揺れるとキラキラするじゃないですか。『全部がリアルだったら、観客は飽きてしまう。現実と虚構を混ぜないと駄目だ』と言われましたね。その話をうかがって、ものすごく腑に落ちた。以降、フェイクより前に、リアルとは何かと、禅問答の繰り返しです。朝一番で鎌倉まで行き、どうやって葉っぱが揺れるのかをずっと観察したこともあります。映画は現象学のひとつなんですよ。フッサールの哲学。そこに水があったり、風があったり。そういうことを全部捉えてないと監督はできない。小津(安二郎)さんや黒澤さんは理解していましたよね」
ところが、大手映画会社の衣装部は、スタイリストとして加わった北村さんに非協力的だった。現場では名前も呼ばれない。すべて一人で準備しなくてはならず、無休で働いた。〈コム デ ギャルソン〉や〈ジュンメン〉のショップスタッフが厚意で知人を紹介してくれて、1カ月後には撮影を手伝うアシスタントが集結。ようやく50日目にして休むことができた。それも束の間、帽子デザイナーの平田暁夫にシルクハットの制作を依頼し、エキストラが多数出演した園遊会のシーンを撮影したが、終了後に心無いスタッフから錆びをつけられるという、陰湿な嫌がらせもあった。
「それで、もう二度と映画なんてやるもんか!と思ったの。この人たちは本当に映画を愛していない。本当に好きだったらそんなことやらないでしょう?」
ただひとり、北村さんの仕事ぶりを深く理解していたのは、森田監督だった。エンドクレジットで「衣裳コーディネイション 北村道子」と表示。公開当時は妬みに���因するバッシングもあったが、その後『キッチン』でもタッグを組み、高い評価を得る。先日再会した人物と、偶然それらの作品の話になったという。
「久しぶりに是枝(裕和)さんにお会いしたんです。90年代に、彼がその頃所属していたテレビマンユニオンから頼まれて、デビュー作『幻の光』(95)をスタイリングしたのですが、なぜかプロデューサーから出禁となり、是枝さんとも35年近くわだかまりがあって。よくよく聞くと、彼も絶縁状を送られた側みたいで。当時、若き是枝さんをカンヌに行かせようと、助監督や美術の数名が奔走していたのですが、ふと映画ポスターのアートディレクターは決まっていますか?と聞いたら、そんな余裕ありませんって。じゃあ、私が手配すると請け負い、その場でサンアドに電話し、AD葛西薫と写真家・藤井保を押さえたんですよね。

『幻の光』(95)北村さんが撮影当日に急遽セットアップした、主演・江角マキコ、AD・葛西薫、写真・藤井保という豪華な座組みのキーヴィジュアル。夜明けのようなモノクロームが印象に残る。 DVD ¥4,180 発売・販売元_バンダイナムコフィルムワークス ©TV MAN UNION, Inc.
最後の映画衣装となった三池崇史監督の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』(07)��ら20年近く経つ。再びこの業界に戻ることはないのだろうか。
「『スキヤキ〜』は猛禽類をモチーフに、黒���白、赤のコートやジャケットをエイジング込みで制作しました。またやるかと言われたら、全然その気はない。あれは若さってやつですよ、30歳から40歳ぐらいのね。それと、なんとか映画デビューしたい若い俳優がいたからできたのもあると思います。浅野忠信くん、伊勢谷友介くん、安藤政信くん、菊地凛子さん。当時の日本映画になかったファッションぽい洋服を私が持ち込んだから、若者はうれしかったんじゃないですかね。
今はなんでもデジタルだけど、人間はやっぱり努力して何もないところから作り出すものに感動する生き物なんですよ。そのときは辛いけれど、あとから考えるととても楽しかった。だからそれが人間なんだって思いますよね。集中すると、とんでもないエネルギーが出てくるんですよ。なんであんなことができたの?と自分でも不思議です。それも全員でひとつのところに向かうパワーは何よりも強い。
映画に関して言うと、『一瞬で集まって、一瞬で別れる』のが私のセオリー。一緒に山登りしようっていうやつらが集まるわけじゃない?撮影後の散るときもすごいけどね、『終わり!』って。映画なんてもう二度と嫌だっていうところまで来て終わるのがいいんじゃないですか。だから、99・8%くらいまではやろうという感じ。いま振り返ると、スタイリングを見てくれた人もたくさんいるし、著書『衣裳術』の版元であるリトル・モアの孫(家邦)さんをはじめサポートしてくれる方とも出会えたし、帳尻は合っていますよ」


『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』(07) 重要な役を演じる伊勢谷友介と安藤政信は北村さんがキャスティング。「提案したら三池さんがOKしてくれて。名無しの権兵衛に服を作るよりも、二人をイメージした方がいい」。伊勢谷着用のコートには圧巻の刺繡が。

『殺し屋1』(01) 山本英夫の漫画作品を三池崇史監督が映画化。垣原役の浅野は、光沢を映すため全編を通して生地から作ったシルクを着用。写真のシーンは、スパンコールとシースルーという繊細な1枚。©Mary Evans/amanaimages
🗣️
北村道子
きたむら・みちこ>> 石川県生まれ。シネフィルとしても知られ、現在の注目はアイルランドのマーティン・マクドナー。ジュスティーヌ・トリエやグレタ・ガーウィグなど女性監督も評価。「最近観た映画ではソフィア・コッポラ監督『プリシラ』の衣裳はブランド使いが上手だなと思いました」
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花火の音「まるで焼夷弾」親戚11人奪った空襲 戦後初の花火大会が変えた、軍国少年の復讐心 #きおくをつなごう #戦争の記憶
終戦わずか1年後の1946年8月。岐阜の長良川で、戦後全国で初めてとなる大規模な花火大会が開かれた。しかし残された映像にうつる観衆の表情に、なぜか笑顔はない。16歳の少年は、花火を見て、音を聞いて、辛く悲しい記憶が蘇ってきた。「なぶり殺しですよね」。それは親戚11人の命を一気に奪った空襲の記憶だった。それでも花火を上げ続けた花火師たち。ついに、少年の気持ちに変化が訪れる-。 【そのほかの写真をみる】岐阜空襲の様子を描いた絵/「盛観」だったと書かれている花火大会の翌日の日記/13歳のときの高木慈興さん など
戦後初の花火大会、映像にうつるなぜか神妙な面持ちの人たち

2024年12月22日GIFUもとす夢花火
去年12月、「ドーン」という音を響かせ、冬の夜空を彩る花火。子どもたちは大はしゃぎだ。

1946年8月10日戦後初の花火大会。神妙な面持ちの観衆も
だが、終戦直後の花火大会には、複雑な思いで夜空を見上げる人もいた。その時の映像が残っている。「平和を喜ぶ夜空の競演」。アナウンサーがそう形容した戦後初めての花火大会は、終戦から1年後の1946年8月10日、岐阜の長良川で行われた。10万人を超える人が集まったが、映像に写る人たちは、どこか神妙な面持ちの人が多い。一体なぜなのか。
「防空壕で親戚11人が犠牲に」赤子を抱く母親の遺体を見た15歳

現正寺の住職・高木慈興さん(94)
岐阜市にある現正寺の住職・高木慈興さんは当時16歳。この花火大会を、近くの堤防から友人と見ていた。 高木慈興さん(94) 「この空全部を頂戴できるわけです。花火なんて僕ら戦争前からほとんど見とらんですね。あーこれが花火だって」

高木さん一家(1943年・奈良・春日大社/右端が慈興さん)
戦時中は花火大会などもってのほか。火薬の使��も制限された。人々の暮らしも戦争に翻弄されていく。愛国教育に影響され「軍国少年だった」という高木さん。当時の日記には、1944年、44歳だった父・慈雲さんに召集令状が届いた日のことが書かれていた。 高木慈興さんの日記 「7月6日:晴れ。遂に来た、臨時召集令だ。割に冷静だったが、みた瞬間びっくりした。時局の益々ひっ迫するのを深く認識し一層それ以上に頑張らねばならぬ」 一家の大黒柱が出征し、母親と祖母、14歳だった高木さんだけが残された。

空襲直後の岐阜市 岐阜空襲を記録する会提供
そして1945年7月9日深夜、アメリカ軍が岐阜市に1万発以上の焼夷弾を投下する。一家は、防空壕に避難した。 高木慈興さん(94) 「もう何も考えたくない。ただこの時間が過ぎてくれさえすればいいって耳を押さえてね」 その頃、高木さんの親戚も別の防空壕に避難したが・・・。 高木慈興さん(94) 「防空壕の隙間から火の粉が入ってね、防空壕は乾燥してますから一挙に火がついちゃうんだよ。それで11人全滅した。遺体の運び出しに立ち会ったんですけどね、気の毒でした。母親が赤ちゃんを抱いてる。母親の割烹着のレースの襟が、赤ちゃんの肌にくっついているんです。なぶり殺しみたいなものですよね。防空壕に入っている人にとっては」 岐阜空襲は約2時間続き、900人が死亡した。市内にある家の半分が燃え、約10万人が住む家を失った。 高木慈興さん(94) 「南の方と、西の方は火の幕でしたね。全部丸焦げですから。『おーい梯子、おーいバケツ、はよ持ってこい』そういう叫び声がずっと聞こえていました。こっちはぼーっとしていて、そんな(消火する)気もわかない状態でしたね。何見ても呆然としますよ。今まであったものがなくな���。そういうのを受け入れるだけで精一杯で」 むごたらしい空襲の記憶は、高木さんの胸に、深く、深く、刻まれた。
父は帰らず「何度も夢に出てきた」復讐誓い迎えた花火大会

高木慈興さんの父・慈雲さん
岐阜空襲の翌月、戦争が終わった。しかし、高木さんにとっての戦争は終わらなかった。フィリピンに出征した父が、帰って来なかったのだ。

高木さんがつけていた日記
高木慈興さん(94) 「うちが戦争終わったっていうのは、うちの親父が帰ってきたときが戦争終わったときですね。で、帰ってこないわけでしょ」 慈雲さんは、高木さんにとって、ただの優しい父親ではなかった。いつかは寺を継ぎ住職となる高木さんを、慈雲さんは時に厳しく指導した。そんな慈雲さんを尊敬し心から慕っていたという高木さん。夢に何度も出てきたという。 高木慈興さんの日記 「10月5日:昨日朝、お父さんの夢を見た。軍刀もなしで軍帽軍服で両手に小さな包みを下げて、ニコニコしながらこちらへ来た。あれ!もう帰れたのかなーと思った」 「12月31日:耐へ難きを耐へ 忍び難きを忍びと、仰せられたとき、ひそかに復讐を誓った。この年を忘れるな。そして復讐を忘れるな」 高木慈興さん(94) 「新しい世界に飛び込めなかったです。いつまで���戦争を引きずって生きとったような気がします」 立ち止まったまま、復讐心すら抱えていた高木さんを後目に、花火大会の開催が決まった。大会のテーマは「復興・岐阜」。多くの人が、割り切れない思いでいたのではないかと言う。 高木慈興さん(94) 「花火を楽しむ気持ちの人と、そんな暮らしをやって戦地の兵隊さんに申し訳ないじゃないかという気持ちの人と、分かれていたと思いますよ」
「空襲を思い出した」花火大会…人々の気持ちを変えた花火師の思い

2024年の長良川の花火を鑑賞する高木慈興さんと家族
そんな中で迎えた花火大会当日。花火が打ちあがると、思いがけず、恐ろしい記憶が蘇ってきたと言う。空襲の記憶だった。 高木慈興さん(94) 「焼夷弾が落ちるときにね、落ちてぱっと開く、申し訳ないけど花火によく似た風景があってね。ヒューっていって、パパンっていうのがね、すごく焼夷弾の落ちる音に似ています。怖いぐらい」 高木さんは花火を見て、あの空襲を思い出した。それでも夜空を見上げ続けていると、焼夷弾の色とは違う、青や緑の美しい花火が次々と打ちあがる。高木さんの気持ちは、徐々に変わっていったという。 高木慈興さん(94) 「こんな素晴らしいものがこの世にあるのかと思ったんです。ずっと見ておきたいと思いました。同列にはならんですな。戦争と…あんなもんと一緒にしてもらっちゃ困るな。火薬が鉄砲の弾になったり、ミサイルになったりするなんてもってのほかで、こんな素晴らしい花火が、戦争さえなければどこでも見られるんですよね」 それから高木さんは、次の年も、また次の年も、長良川の花火を見続けた。花火を楽しめること、平和であることをかみしめながら。「復讐を誓った」軍国少年の面影は薄れていった。 今でも長良川の花火大会の日には、毎年、家族が集まる。去年は91歳離れたひ孫と一緒に見た。

村瀬煙火に伝わる本を手に取る四代目・功さん
岐阜市の「村瀬煙火」は、79年前、戦後最初の花火大会でも花火をあげた。四代目の功さんはいま、今年の長良川の花火に向け準備を進めている。 3年前まで功さんは厳しい試練の中にいた。コロナで花火大会が次々と中止となったのだ。それを乗り越えて打ち上げた花火は格別だったという。そのときの気持ちと、戦後初めての花火を打ち上げた花火師たちの気持ちは似ていたのではないか。 村瀬功さん 「地域の方を喜ばせるために花火を作っていたと思う。戦争のときはできなくて、戦後すぐにできるようになって、いろんな方に喜んでもらえた。当時の人の恐怖体験が、いいものに、綺麗なものに変わったっていうのが、すごく嬉しかったんじゃないのかな。ようやく戦争が終わったっていうのがあったんじゃないかな」

ぎふ長良川花火大会(2023年8月11日)
ウクライナ、パレスチナ・・・世界各地で戦争状態が続くなか、戦後80年の夏も、長良川では平和を願う花火が打ち上がる。
――― ※この記事は、JNN/TBSとYahoo!ニュースによる戦後80年プロジェクト「#きおくをつなごう」の共同連携企画です。記事で紹介した岐阜・長良川での戦後最初の花火大会の映像に映る人たちの情報など、戦中・戦後の花火について心当たりのある方は「戦後80年 #きおくをつなごう」サイト内の情報募集フォームにご連絡ください。 また、企画趣旨に賛同いただける方は、身近な人から聞いた戦争に関わる話や写真を「#きおくをつなごう」をつけてSNSに投稿をお願いいたします。
TBS NEWS DIG Powered by JNN
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市民の思いは無視してきました。市民の思いに応え...これから遺構を元の姿に復元させることは果たして可能なのでしょうか。応えてないから言葉で誤魔化すほかないのでしょう。行動が伴わないと、結局のところ 何を言っても無意味だと思います。
声なき声には市政に無��心な人たちも含まれると思いますから、その辺都合良く扱えると考えているのではないかとも思いますね。
次の市政だよりを見終わった母がTBS(RKB毎日)の世界遺産(録画)を視聴しているのを観て、市長がトルコのイスタンブールにも負けないようなことを言っていたことを ふと 思い出した。(←思い出したの主語は自分。)あれはとんでもない話だったな。そもそも比べること自体がおかしく、一体何を基準に?みたいな...失なわれた16年にしても、今回は16年どころではなく、歴史、歴史と繰り返して誤魔化せるようなものでもないと思った。

証拠が残っているのであれば、せめて今までの無断駐車料金は 後からでもきちんと支払った方がいいですね。

なかなか完璧な人はいないと思いますが、自分は北橋前市長には感謝しかありません。(分断といえば、共存費用との比較にしても馬鹿馬鹿しい限り。空気悪くなった感じがします。)政治家である前に人としてどうなのか、市民への向き合い方など、見え透いたことをしてもわかりますよ。...こういった評価なども気にしているのはわかりますが(余計におかしくなって)、行き当たりばったりで「そういうこと言ってるんじゃない!」みたいな。
清水さんも いろいろ考えがおありでしたら、今よりも良くなるかもしれないし、やってみないことにはわからないと思いますから、再度挑戦されるといいと思います。(市長派にしても異常なまでに 過度になり過ぎるとかえって市長の評価を下げているという悪循環が、、、北橋前市長の時は特にこういったことは目に留まりませんでした。)誰でもいいというのは語弊があるかもですが、当選できる人で今よりも雰囲気よくなるのであれば、特に誰がいい彼がいいというのはありません。不正や特に問題がなければ安心して「お任せします」という気持ちになれます。自分は、ウグイスにしても市長と同じ方を向いている人を応援というのが独裁的で一番問題に思いました。(良くも悪くも学歴でひとくくりにできない気持ちもありますし、このような場合逆にマイナスに感じられることも。)そこから長い物に巻かれる方が増えると、議員さん方の意味もなくなってきますし。(市民の方々が声をあげるしかない状況が。)分断も良くないと思いますが偏らずバランスも大切で、歩み寄りやさじ加減が難しいところであるとは思いますが。人気商売や民間企業 個人間の問題とも違ってくると思いますし。同じ方を向いてもらうためには間接的に押しつけなどでもなくフラットな立場でいかないと上手く機能しないのではないかとも思うのです。(まずは市議選からだとは思いますが、気持ち飛んでいました。)今の市長にはウンザリしています。自分は人口増といったところには着目していません。




目立つのは職人さん(と二十歳の皆さん)だけで じゅうぶんだと感じますね。(オファーとアピールとのことから、「目立つ気はなく、北九のために出てあげたのだ」と先を見越して書かれたのだとは思いますが。)出演するにしても 端でいい気がしますし。以前のにしても、市長が前に出て職人さんが引っ込んでいるのが何だか、、、...ちなみに嫉妬とかではなく、感じたままの意見です。また、遺構の件を通して見方が変わってしまったところもあります。

潮さん、複数アカがあるのは普通に何となくわかります。自分も複数アカ持っており今どき普通にも思っていましたし。なるほど~!と思いながら読ませていただくこともあり、(他の方もですが、いろいろと気づく方が必要だと思っていますし)勉強にもなっています。
自分は北九で育ったので、野性的.土着的な感覚でデマではないということはわかります(もちろん知らないこともあります。ちなみに100万人の時代、その時はその時で 窮屈にも感じましたし、今は自然な感じになってきて、人数的にはこれくらいで さらに自然な流れで減っていいとも感じています。)が、外から来た人たちにもわかる明確な説明が準備されており、なるほど~!となります。(...デマの主語読み違えたようで ややこしくなりましたが、アカは名前同じにしていらっしゃるようですし、何となく他人という感じもせず 普通にわかります。)



自転車活用その他、環境問題に向き合っているのは素晴らしいけれど。人口密度も高く住宅不足問題などいいイメージばかりではなかった。水上住宅なんか狭いのに一億近くも。運河の水も綺麗ではなく、(田舎の方は空気も綺麗だったが。)大麻や売春も合法(医療用大麻に限られるようだが 普通のは販売されている。)。もちろん、いいところもたくさんあるが。それよりも。目の前の門司遺構問題やひびきのの問題には向き合わず、真似ばかり。まずは足元そのものを犠牲にせずに見た方がいいのではないかと思う。


全部が全部同じようにするのはやめた方がいいと思う。以前派手な感じのニュースを見せたところ(面白そう。という答えが返ってくるかとも思ったが)、これは疲れる、、、という人もいた。余生を静かに過ごしたい人もいる。

本当にそう思います。このような発言.考えの方が害悪でしかないです。




第46話 【刀伊の入寇】
鴻臚館遺構も登場した。

福岡市にもあるのに。。




動物の共生?真似もしているのでは。
職住分離.住工分離にしても きちんとしてほしい。
企業誘致が劣悪な住環境につながるのは本末転倒だと思う。
トニー・ガルニエの「工業都市」も気になるが、普通の本は なさそうだ。
ひとまず住環境の心配はしなくていいということだろうか。
自分もそう思うし、場所は考えてほしい。


遺構の件も気になっている。





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ゴールドベルク変奏曲映像化計画
頭語 コヘレト3:14-15
—————
Aria.
こういう人生を生きた人がいる.この変奏曲はこの主題を語ることで終始一貫している.しかし,ここに描かれる人生は一般的なものである.ゆえに,その人生を生きた人は存在しない.なぜなら,人はある時期において一般的な人生から外れてしまうからである.したがって,ある程度一般的な時期を生きた人には,この変奏曲の中に必ず共感する旋律が存在すると思う.また同時に,その中を生きられなかったために,憧れを伴う旋律も必ず存在するだろう.つまり,この変奏曲は一般的な人生におけるすべての美しさを網羅しているゆえに,完全に一般的な人生を生きられないすべての人を惹きつけるのである.
#1
この上昇と希望の躍動,すなわち1人の人の誕生.これから始まる偉大な人生への祝福である.
#2
探索を始め辺りを眺め出した様子.好奇心からくる疑問符とまだよく知らない世界に対する無垢な心が表れる.
#3
自分で歩行できるようになり,時折躓きながらも,発達する心を自分の誇りとし始めている.
#4
子供時代を生産的に過ごしている.次々課される学校の授業,宿題,部活をこなし,堅実な希望を抱けるまでに成長する.
#5
とにかく思い煩いがちな思春期から青年期が忙しなく過ぎていく.むらのある思いに鋭い悩みが入り混じり,ばたばたと過ぎ去る.
#6
大学に入り,穏やかな気持ちで学問や文化を楽しむ.素敵な友人に恵まれ,読書やカフェの楽しみを知る.
#7
恋人に出会う.最初は2人で楽しい時間だったが,その相手のあるところに心が奪われてしまう.どうしたものかと恋の悩みを抱える.
#8
告白はうまくいき,怒涛のようにお付き合いが順調に進む.将来の約束を果たすべく,学業や就業を意識し,努力を重ねる.
#9
夜空に月や星が照らす海岸で,婚約を申し込み,2人は愛を誓う.
#10
結婚に向けて,仕事に精を出し,資金を貯め,将来の計画を前向きに話し合う.困難が予想されることも,2人で解決していくことを確認し合う.
#11
世の中が移り変わっていくのに応じて,2人の生活も移ろっていく.忙しさに任せて仕事が新たに与えられ,それに応えてこなしていく日々を過ごす.
#12
結婚に踏み切る.家を借り,同居を始める.新しい生活を一歩ずつ力強く踏み締める.計画を着実に実行し堅実な人生の基礎を築いていく.ふと感じた疑問も,世の中の道理に思いを馳せることで理解し納得していく.
#13
結婚後の2人きりのデート.新しい家族を持つ相談を始める.子供の将来を考えに考える中で,互いの愛と魅力と信頼を再確認し合う.その後,不安な夜を2人で愛し合う.艶かしい身体が交錯する.それは悲しみを伴う行為だが,流れる繊細な涙が印象に焼きつく.
#14
懐妊の知らせで対応に追われる.喜ぶ暇もなくあちこちの世話でおおわらわ.家に子供を迎える準備を進める.
#15
妊娠中の不安,不意の痛みの訴え,生理の変化に夫も不安になる.この時の涙は2人の間の愛の結びつきであり,その確実性の証明である.
#16
無事に健康な赤ちゃんを出産し,第二ステージの始まりが告げられた.全てが新しくなり,家庭が喜びに包まれる.早速動き回る赤ちゃん.再びおおわらわ.
#17
流れるように子育てが始まる.あちこちに行っては泣き,世話をする者としてついていくだけで精一杯.大変だが楽しく嬉しい.
#18
子供が歩けるようになった.まだ足取りはおぼつかないが,それらしい歩みを始めた.2人は1人の人生を産んだのだ.
#19
子供がすくすく成長していく.学校でもすいすい勉強を進め,友人を作り,次第に親の手を離れて自立していく.
#20
子供が思春期に入り,怒涛の時代を送る.将来への希望に向けて大人への準備を始める.
#21
突然,親の病気の知らせが来る.どうやらそう長くないらしい.子供の成長を喜んでいただけに,人生とは何かと思い始め,人生の終わりを意識し始める.
#22
子供が大学に合格し1人暮らしを始める.両親である2人も子供が離れた生活に切り替わる.蔭ながら応援する気持ちを語り合う.
#23
2人の仕事が脂が乗り始め,責任が大きい立場へと出世していく.時々逃げたくて泣き出したくなる日もあるが,再び忙しさの中に埋もれてしまう.
#24
ふとこれまでの人生を振り返り,趣味を見つける.自分で好きなように楽しめる時間はいいものだ.自分をゆっくり見つめる大切さを知る.
#25
親が亡くなった.悲しみに包まれる.近しい人では初めての体験だからだ.頬を伝う涙が輝く.人はいつか死ぬことを思い知り,命の意味を問うてみるが,その本態は悲しみなのではという気がしてくる.なんと儚く美しいことか.
#26
職業人生も終盤を迎え,引退に向け仕事の仕上げの時期に入る.目まぐるしく変わる社会状況や,その要求に対応していく.
#27
退職し,第二の人生を歩み始める.現役時代の経験を活かして動き回る.時折今までの生き方を反省するが,今があることが感謝に変わる.
#28
いよいよ人生の締めくくりを自覚する.資産や持ち物を身辺整理し,つつがなく死を迎えられる用意を行う.
#29
子供が結婚し,新たな門出を祝福する.2人にとっても人生の終幕が華麗に彩られた.
#30
家族で記念映像を撮る.子供夫婦も孫をもうけ,5人で映る.人生の総決算.終わりよければ全て良し.私たち2人は確かに意味のある人生を生き切った.
Aria.
突然の痛みで入院し,手術するも助からず,そのまま天へ召される.家族は悲しんでくれて,それぞれ感謝の涙を浮かべる.1人の人生がこれで終わったが,愛し抜いた1人の人と産み育てた子供がそばにいてくれた.静かな最期だった.
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【思いが募るほどに】No.170【直接顔見ては言えない】
料理上手な…チカラくん……
カメラが好きな……チカラくん…………
人の笑顔が……大好きな………
……チカラくん………………ッ(泣き崩れる読者)
猛暑に台風と息つく間もない8月ですが皆様如何お過ごしでしょうか。私事ですが本日午前に健康診断で生まれてはじめてバリウムなるものを飲みました。胃のX線検査がアトラクションだってなんで誰も教えてくれなかったんですか?検査項目が増える年齢でも変わらず健康優良大人でありますように。午後はお休みをとったのでゆっくり合併号を読んで勢いのままラクガキなどをしておりました。というわけで本誌感想も綴って参ります。
「チカラんち料亭だからな」
え"え"ッ!!?!?!!知らなかったそうだったの!!!!?!?…と出雲風子とシンクロリアクションした読者は私一人ではないはず。学校編に入ってからチカラくんの限界オタクみたいな言動が目立つボス 引き続き適度にポンコツでありがとう ゾッコンの右腕もこれには溜息……前ループの知識が“全て入っている訳では無い”と確認できるのは風子の孤高が少し和らぐ安心感と同時に“出たとこ勝負なところがある”不安感もありますよね。大丈夫かな。
と言うかお弁当忘れた転校生にあげちゃったらお前の飯わい!?!!そういうとこやぞ!!!!優しさでできてんのか重野力…バファリンか……???
「話題の転入生初めてのお昼」
「楽しそうな感じでー」
コレ本当に重野力の台詞なんですか なんだろう この ごく自然に こんな台詞が出てくる日常があったんですか 今読んでるのテンマクキネマじゃないよな アンデッドアンラックだよな
「ただ人の目気にして後悔する道に動くなんてイヤだろ?」
親友オブ・ザ・イヤーは熱海涼に決定です アンタがナンバーワンだよ チカラくんと一生ダチでいて…スポーツ推薦引く手数多になれ……ッ!!
「何かに頑張って動いてる人の一瞬を切り取れるのが」
「なんか自分も勇気が出るっていうか」
このメンタルが前ループからあったんだとしたら本当に 3巻4巻の読み味がまた変わった…!!?やめてくれもう3巻と4巻読み返しすぎてボロボロだよ(主に推しの影響)
「「5月って課題期間中だ…!!」」
こっからとんでもなく怒涛の勢いで時が飛ぶので毎秒瞬き出来ねぇッとなるんですが、パスは使わず5月と9月の課題をこなしたってことは少なくとも8課題…?全部達成したんだったら8報酬……??カットされた課題の報酬でおそらく追加されているであろう“席”に留守番組が先に座ってないと風子、ジーナ、ボイドのトリオで理を全部ぶっ飛ばしてることになるけど大丈夫ですか!!?友才とクリードあたりはもうしれっと座ってるかもね…??いやーでも着席シーンは本編で見たかったァ!!!まだ確定ではないので何とも言えませんが…しかし現場にいる一心校長が孫と戯れてるシーンしかなくて笑う。ヤンチャはるかたや…出雲風子とジーナ=チェンバーがプリキュアしてるので春歌ちゃんもエルちゃんみたいなお洋服着よ かわいいよッ!!出雲風子相手の競争だと本気になるシェン、確実にファンに似たのがわかって満面の笑みです。不真実もジジイで練習しちゃうもんね…日常の切り取り写真良すぎて泣いちまうよ。ついでみたいにコスプレするビリー先生 さては楽しんでいるな???ゴーストはやめろ!!!!!読者の心を突然抉るな!!!!!!!涼ちゃん&ダッツが適度にガラ悪くて最高〜〜〜
「この皆の笑顔は」
「チカラくんが引き出した笑顔だよ!」
あの日 重野力の震えを止めたのは出雲風子なんだよな…そして…今 重野力の背中を押したのが 出雲風子の言葉 なんだよなぁ………(噛み締め)
「チーくん何してんの?」
お母さん可愛いッ やっぱループ後女性陣どんどん美人になってんな……明ママやベロニカさんやフィルママもだけれど戸塚先生が描く“妻”や“母親”ポジションの方々 すごく とても好きです しかし父さんが眼鏡本体タイプで笑っちゃったな 寡黙なのかな
「ボク…」
「カメラやりたいんだ」
来るよッ NikonのCMがッッ!!!
「珍しいね」
「チーくんがやりたい事自分から言うの」
(SUBARUのCMでも可)
「人がボクの写真で笑ってくれるのも」
「写真を撮ることで誰かが笑ってくれるのも」
「大好きで…」
「だから…」
おい神やめろ!!ボヤ騒ぎを起こすな!!!帰れ!!帰れ!!!!余談ですが今週の読み切りで『俺たち人間が 神様(オマエラ)から勝ち取んのさ』って台詞を見て出雲風子に言ってほしぃ〜〜〜ッという気持ちになるなどしました。
「本気で動きたいんだ…!」
「夢として」
なんてタイミングだよクソが………一瞬を切り取るってそういうことじゃねぇんだわ神ィ!!!
ド
ン
「い」
「出雲さん!?」
そ う は な ら ん や ろ
「ふぅ」
なっとるやろがい!!!!!!!!!!!
最終兵器彼女 フィジカルモンスター出雲風子のお出ましだぜ!!雑魚は帰ェんな!!!という圧倒的力こそパワーに読者の腹筋もバキバキよ
ジナショ風子のブラザートリオがここで出張ってくれるのめっちゃ嬉しいですが今吹き飛ばしたのは2mの筋肉ではなく2tトラックです マジか???背景で地味に助けに入ってる影あるの細かい
「何故オレが止める役じゃない!!」
一生おもしろいのやめろ これ以上読者人気をあげるんじゃないファン=クーロン ショーンにブラザー認識されてないファン=クーロン 何故か今まで乗れていた黒雲に審議中されてるファン=クーロン
“可視”できないと止められない、ということはジーナの不変ハンドやタチアナの不可触エリアは止められないって判定になるかな 今後も抜け道は色々ありそうだけれどチカラくんが卒業まで、卒業後もカメラを構え続けられるように考えてくれるのか出雲風子 出雲風子ォッ!!好
爆速展開で合併号でも大満足でしたね。やっぱり長期戦詐欺(読者目線では)だったけれど12月の課題で一悶着ある?ある???というアレも。盛り上がってきたぜェ!!!!夏の描き下ろし日記、ジーナちゃん泳げなかったのか!!?となり イチコさんの水着がセンシティブすぎて5度見しました ありがとうございます。他作品のだとヒロアカが急にホラーぶち込んできて笑ったし呪術が平和で涙出た。野薔薇ちゃん…帰ってきてくれ……あとドリトライ、順位はヤバいんですが2人がちゃんと子供扱いされてる日記でほっこりしちゃった すきです ��かね噺は夏の描き下ろし日記も良かったし本編 本編がさぁ〜!!!この…心がギュ……………………となる………落語パートの演出はアニメでも見たいんだけれど、心情描写は実写でも見たい………心の成長や葛藤の描き方がほんとにもう……天才か……………しかし合併号におけるマイ・フェイバリット台詞はロボコの「押して駄目なら微笑んで!」ですかね 表紙でボンドとちゅわん軽々抱えてる腕に不覚にもときめきました。来週はちゃんと服を着て家を出るんだよみんな…
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坂口恭平さんの人気マンガ連載『生きのびるための事務』が単行本になった。もともと坂口さんがnoteに投稿していた記事を道草晴子さんがマンガ化し、全11講にわたりPOPEYE Webで連載されてきた人気作だ。物語は、夢を叶えたいけれど、お金もないしやり方もわからない、そんな21歳の坂口さんのもとに、優秀な事務員・ジムという不思議な存在が現れるところから始まる。彼のアドバイスに沿って動き出すと、次第に坂口さんの人生が動き出す。『生きのびるための事務』は世界初のスーパー事務アドベンチャーマンガなのだ。世間一般の“事務”とは一線を画す、坂口さんが考えるあたらしい“事務”とは何なのか。刊行にともない、坂口さんにお話を聞いた。 ――2021年6月から「生きのびるための事務」というタイトルでnoteに記事を投稿されていましたよね。きっかけは何だったんですか? なんだろうね。まあ事務については書こうとしてたんだと思うんですよね。なんでそのタイミングで書こうと思ったかはわからないけど、2020年くらいから、自分のやってきた事務が固まりだした感触があったのかな。合同会社から株式会社になったタイミングというのもあったかも。 ――その後POPEYE Webでマンガ連載になって。毎回おもしろく読んでいたのですが、世間一般が抱く事務のイメージと全然違う印象がありました。 違う? ――はい、全然。事務というと、確定申告とか請求書を発行するとか、そういう手続き的なものを想像してしまうんですけど、ここで描かれてるのは全く別の“事務”でした。 でもマンガの中の話はほぼ全部事実です。一冊目の本を作ったときの話が元になっていて。バイリンガルにしたかったけど出版社では5万円くらいしか用意できないっていうから、弟が通ってた青山学院大学に行って、学生にお願いしたっていう。青学に行けば、絶対に翻訳家になりたい人がいるなと思って、探したらすぐ見つかったの。 ――お札をネックレスみたいにぶら下げて。 さすがにぶらさげてはないけど(笑)。でも、マンガにある通り現金先払いのほうが絶対に仕事が早く進むんです。俺のほうを優先してくれるから。 ――マンガの中では“ジム”というキャラクターが登場して坂口さんにいろんなことを教えてくれるじゃないですか。実際に手引きしてくれる人がいたんですか? いや、いないのよ。なんでやれたのか不思議なんだけど、俺は誰にも教わってないわけ。入れ知恵をされたことがないの。でも頭のなかにジムみたいなやつがいて、そいつが教えてくれるんよ。多分イマジナリーフレンドだと思うんだけど、俺は“商人くん”とも呼んでる。 ――へえ。自分の中から生まれた発想ってすごいですね。 辿ればね、室町時代、うちの先祖は海で貿易をしてた倭寇だったらしいの。明治時代くらいだと船を使って雲仙や諸外国と貿易をする大商人だったらしい。これは全部自分で調べた話で、うちの親は普通のサラリーマンだからそんな話一切知らないし、俺は商売的なことはひとつも教わってない。でも、いつも鬱のとき、俺は海の上にいるような幻覚にやられてんの。幻覚と思えないくらいリアルだから小説にだって書けるんだけど、何かあるなとは思っていて。だから遺伝子みたいなものがジムの正体なのかもしれない。自分のなかではその感覚がものすごくリアルなんですよ。 ――面白いですね。商売人の才覚があるという。 昔からなんでも作れたんだけど、なんでも作れたからそうなったわけじゃなくて、作ればお金かからないよねってだけなんです。自分の生活水準はできるだけ落としたいなと思ってるから。お金がなかったら歌えばいいから、基本的に渋谷で歌ってた。でも別に歌で生きていこうって時期はないわけ。芸術をやろうっていう意識はあったけど、人に作品を売って世界で有名になりたいみたいな気持ちはゼロなの。歌っぽいことをやれば1万円稼げるってだけで、俺は基本、商売人なのよ。作ることで自分が生きていけば問題ないし、他者からの承認がいらないから楽なんです。生き延びてさえいれば自己承認は完璧。生き延びてるんだから。 ――どうしたらいいか、常に自分で考えて答えを見つけてきたと。 俺は自分では1回もコンペに出したことがないんです。越後妻有トリエンナーレに出したことはあるけど、あれは友人に頼まれたからで、やるからには通らないといけないなと思って、審査員に気に入られるような完璧なプレゼンテーションをしたわけ。つまり受験のプロみたいなことをしたんです。 ――それも自己流なんですね。 そう。俺ね、ちっちゃい頃から横断歩道を渡ってなかったらしいの。右見て左見て車がいなければ渡ればいいっていうのを、4歳からやってたんだって。誰にも習わずに。 ――すごいですけど、横断歩道を渡ったほうがいいような気も……。 いやそれがね、子供の死亡事故で多いのは、横断歩道が青になったから渡ったのに、トラックが突っ込んできて跳ねられたっていうケースなんだって。トラックがぐるっと曲がったときに渡ってる子供は死角に入って、運転手は見えてないと思いよる。 ――そうか。青だから渡っていい、と思ってしまうと、万が一に備えられない。車はいつ来るかわからないと備えておくほうが理にかなっていますね。 そうそう。だから自分の子どもにも、自分で見るしかないんだからって教え込んでね。「右、左、まだ気になるならもう1回右。どっかで腹決めるんよ!」って。4歳の子が涙目になって歯をくいしばってたけど、頑張って渡ったらむっちゃ満足な顔してるわけ。嫁には「やめてください」って言われたけど(笑)。でも、そういうのが俺にとっての事務なのよ。 ――何が正しいかを、教科書を見るんじゃなく自分なりに導いてるわけですね。つまり考え方の整理ができてる。それをマンガのなかではジムというキャラクターが担っているという。 つまり自分と向き合ってるってことだと思うんだけどね。俺、自分と向き合うことが好きなのよ。日本一自分と向き合ってると思う。でも、誰にも相談はしないけど、経験者の話は聞きます。映画化が決まったときはリトルモアの代表の孫さんに契約書の雛形をもらって、自分で書き直した。経験者に話を聞けば、5段階くらいの悩みが取っ払える。それを覚えたのは小1の竹とんぼなのよね。 ――竹とんぼ? 学校の父兄参観で「竹とんぼ作りましょう」ってなったんだけど、うちの親父は別の人が作るのをチラチラ見ながらやってたの。自信がないんだなと思って、でもお父さんは「お父さん」って雛形のなかで生きてるから、壊したらかわいそうじゃん。結構気配り野郎だったの(笑)。それでうまいこと言って小刀を使うのが得意なお父さんのところに行って教えてもらってた。それって信用してないってことなんだと思う、社会を。 ――小学生の段階でその感覚を持ってるの、興味深いです。 普通の子は「なんでお父さんできないの!」なんてことをいうわけじゃん。親に甘えられるからこそ怒れるんだと思うけど、自分はそれがなかったんだよね。それでいうと俺、反抗期もゼロなの。もちろん親サイドは俺に対して色々言ってきたと思うけど、右から入って100%左に抜けて、「なるほど」って言って終わり(笑)。だから親は「あなたは『なるほど』って言うだけで一度も実践したことないね」って言うけど「そうですか、でも反抗はしたことないですよ」って。抵抗しないで「ありがとうございます」とか言ってるからインテリヤクザだと思われてる。 ――(笑)。 でもね、俺にしてみたら誰かのアドバイスって全部が冗談っていうか。だって俺の人生のほうがリアルだから。そうやって丸くならずに育ってきたから、野生の思考が残ってるんだと思う。みんな人の言うことを聞き過ぎて、鈍りすぎなんよ。一切聞くなって。経験者の意見だけは耳には入れつつ、でも体感しないと意味がないよねっていう姿勢は、僕が小さい頃から自分で身につけてきたことだと思う。 ――いや、面白いです。今言ったようなことが、『生きのびるための事務』のなかではジムというキャラクターを通じて教えられるから、哲学書みたいな読後感がありました。なかにはタイトルだけ見て、事務仕事のハウツー本だと思う人もいるかもしれないですけど。 請求書とか領収書を作ってハンコ押すのはただの作業で、それはバイトのおばちゃん。自分の考えを全く違う角度からもう1回整える人、それがジムなんよ。みんなバイトのおばちゃんの作業をしすぎ。ありえないことを実現するときに必要なのが事務で、それ以外は全部バイトのおばちゃんだと思ってる。そんなふうに言うとバイトのおばちゃんに悪いけど(笑)。バイトのおばちゃんも素晴らしい仕事だと思うよ。 ――(笑)。確かに、請求書や領収書を出すのは作業ですね。 家を買うときに金額を見て「3,000万円で、頭金はいくらで」と支払い手続きを始めるのはバイトのおばちゃん。「すべての部材の見積もり出してください」って言うのがジム。見積もりをもらったら、そこから値段の交渉ができるかもしれないでしょ。とにかくジムっていうキャラクターは、俺のなかにある遺伝子情報の経験者のカンみたいなもの。 ――何かやろうと思っても、無駄なことをしたり回り道をしたり、お金のことで悩んだりしてしまう。ジムは物ごとの道筋を整理して、「これをやればいいですよ」とシンプルに示唆してくれる。こういう行為の総称ってなかった気がするし、“事務”と名付けたのが面白いなと思いました。 でも事務だよね。事務以外にないもん。銀行に行って書類書くのは事務じゃないんだよ。事務は、やりたいことを実現するためにある。そういうことを伝えたかった。
祝・単行本化! 『生きのびるための事務』とは何なのか。坂口恭平さんにインタビュー。 | POPEYE Web | ポパイウェブ
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「加齢:短い」で「実績:熱望して」を取った話
前にやった<実績:熱望して>を今度は「加齢:短い」で再プレイだ!!
って言いたい所だが、結果から言うと無事取れたZOY。
ちゃんと前のプレイと同じでベースゲームオンリーでチート、ギャラリー、CC以外のMOD使わずに出来たYO!(しかも特質報酬で延びる寿命分を使わずに)
ただ、クッッッソ大変なプレイだったww
幼児の期間3.5日で全部スキルMAXってベースゲームオンリーのバニラだとマジでギリギリww あと数時間で子供に成長しそうな所だったけど、何とか全部MAXに出来たZOY。
これ、一人っ子だったから行けた感じ。双子なら多分無理。
あと、アプデで追加されたこの特質、クッソ強くて草。幼児の時代には左程役に立たなかったけど、若者になって仕事行くようになると真価を発揮する気がする。
出勤中にしょっちゅう幸せ状態になるから以前より昇進する速さが格段に上がった。(ような気がする)
で、何となく一番気がかりだった子供用の願望だが無事7日間で全部達成できたYO!
学校が無い土曜日と日曜日をどう使うかってのと、成績Aをいかに早く取らせるかってのが割と重要だった。成績A取ったら後は有給使って登校させずに願望に全力投球できるから、そこまで効率よく動けるかって感じ。
まぁ、私はあんまり上手く行かなくてムードレット・ソルバー使ったんだけども。 保護者にも「願望:館長」辺りやらせて序盤から満足ポイント確保して置けば結構安定してプレイできそうな気もする。(私は何故か気づいてたら主人公以外の満足ポイントは使わない縛りしてたけどもww)
で、子供時代終わったー!って思って前のプレイと同じようにオーケンスティードに親子2人で引っ越して本格的に願望達成目指してプレイし始めたけど、ぶっちゃけ、ここからが滅茶苦茶しんどくてビックリしたわww
まず第一にお金が思った以上に貯まらなくてワロタ
「加齢:普通」の時と比べてプレイする日数少ないんだから中途半端な金策だと厳しいって誰がやっても分かるだろうに、私は「まぁ、後で絵も描いて本も出版するんだから何とかなるでしょ」とか思ってドラゴンフルーツを植えるのをすっかり忘れてプレイ続行してたZOY!
おかげでカウプラントの実や「願望:館長」達成の為のマジックビーンが出てくる「レア植物の種袋」を買う資金がギリギリで詰みかけるっていうww
まぁ、それでも何とか高校生の間に「疲れ知らず・鉄の膀胱・お気楽」辺りの特質は購入できたんだけども。
で、大人になってからは即、養子を1人貰って犯罪キャリアへ就職。(↑のスクショはその養子と主人公の父親)
ここからは、書く事があるにはあるんだが、すげぇ分かりづらい上にスクショ撮る暇もないくらい時間ギリギリなプレイしてたんでバッサリカットしやす……。
(↑高校で成績A取って若者まで成長した養子の長男)
とりあえず簡単に書くと、
主人公のキャリア昇進できるようにスキル上げしながら願望の「ボディビルダー・社会の敵・イタズラ王・名家・グリルドチーズ・コンピューター名人・オタク脳・フリーランスの植物学者」を並行で進めつつ、長男の「天才芸術家」を達成させて成績Aを取らせて父親の欲求を介護しつつ金策用で植えてた植物の世話してた。
これを事細かにスクショ撮ってブログで説明するのは私には無理ww(そんな分かりにくいブログ誰も見たくないでしょ)
とにかく時間がギリギリ過ぎて発狂しそうなプレイだったww RTAみたいに精密なプレイとかしなくて良いのに何故か凄いシビアな感じで常にプレイしてたYO!ww
しょっちゅう願望を切り替えながら常に今進められる項目が無いか把握しながらのプレイはマジでしんどいww 短期記憶がボロボロだとなおさら辛いww
ただ、長男が働き始めた辺りからは少し余裕が出てきた感じはあった。ある程度、満足ポイント貯まって便利な特質が揃ってきたのが一番大きいと思う。
あと、結構時間掛かる作業(↑の宇宙船の組み立てとかガーデニングの品質向上とか)も父親と長男に手伝わせて短縮できたのもある。
で、ティーンから大人になるまでの期間24.5日で達成できた願望が、
ボディビルダー
イタズラ王
オタク脳
館長
釣り名人
フリーランスの植物学者
こんな感じ。達成は出来てないけど8割、9割終わってる願望も何個かある状態だったから結構いいペースで来れたな、とはこの時思ってた。
でも、父親の老衰死で「社会の敵」を達成する為に犯罪キャリアを最初にやったがこれは悪手だったかも。
先に「コンピューター名人」達成の為にカリスマ技術者になって「報酬特質:ウェブマスター」取った方が楽だった気がする。
「ウェブマスター」でパソコンから使えるようになる「コネを作る」を使えばもっと早くキャリア昇進出来たと思われ。
長男もエンターティナ―キャリアじゃなくてカリスマ技術者にするべきだったなぁ。楽器スキルの方が上げるの楽だし、ミュージシャンで良いか、とか思ってプレイしてたがもっとちゃんと考えてチャート組めよって話だww
(↑連続ロマンチストやってる最中に時間切れでシニアになった瞬間のスクショ)
で、シニアになった時点で残ってた願望が、
豪邸王
連続ロマンチスト
ソウルメイト
こんな感じ。今回も「最高に幸せな家族」を達成させる為の子供と孫は全部養子で揃えたお陰であんまり時間掛けずに終わらせる事が出来たZOY。
前のバージョンだと性的指向のシステムで無性愛者ばっかりスポーンして全然恋愛できないってバグがあったが、あれも今回のアプデで直ったんだな。シムに会話させてNPCの恋愛対象調べてみたけどちゃんと同性、異性、両性、無性の色々なシムがワールドに居たわ。おかげで主人公の子供もちゃんと結婚相手見つける事が出来たZOY。
でも、主人公で配偶者居るシムと結婚させる為に「配偶者と別れさせる」やらせようとしても、どこにもそのコマンドが見当たらなくて焦ったわ。
なんかアプデでシムのパイメニューの表示が細かくカテゴリー分けされるようになったせいなのか、どこに何のコマンドがあるのか未だに覚えきれないww いやー、でも全部のメニュークリックしてみたけど「配偶者と別れる」的なコマンドは無かったように思う。
[OPEN] Situational Interactions Often Missing in New Pie Menus
この記事書きながらバグレポート眺めてたら一応それっぽいスレッドはあった↑。なんかDLCで追加されるメニューが無くなる事が多いっぽい?(医者とか警��とか出かけてタスクこなす系のキャリアは今のバージョンだと結構辛そうww)
で、しゃーないから主人公は���回ジョニーと結婚させたわ。本当はデカい家に住んでる所帯持ちのタウニーと結婚させたかったんだが……。
「豪邸王」達成する為にお金が必要なのに全然貯まらなくてワロタ。
ジョニーは所持金も家も貧相だから世帯統合しても大した額にならないんだよな……。
いやー、終盤のSims4で金に困るとは思っても見なかったww(ガバガバチャートを組んだせい)
もうこうなったら残りの余生は絵を描きまくって売るしかねぇな、って事で新婚だが隔離生活スタートだ!
結構前だが【Sims4】 絵画の傑作とひらめき 【検証】って記事を書いて一番儲かる絵画は抽象画って分かってたからひたすら大きい抽象画を書かせて金を貯めたZOY!
5日間くらい休みなしで絵を描かせて、ジョニーにガーデニングやらせて、本の印税とか集めて何とか36万ドルくらいの所持金になった。んで、「豪邸王」に必要なオブジェクトを区画内に置いて無事達成。
年齢のバーも一杯一杯でワロタ。
でも、結局「長生き」で延びる寿命は多分使ってない。最後に「豪邸王」の柱置く前は数ミリだけどバーの端っこが残ってた。スクショ撮ってる間に一杯一杯になったと思われ。
あ! それから前の記事で「フィットネススキルで寿命が延びる」とか書いたけど、正しくは「アクティブの性格特質で寿命が延びる」らしい。(改めて訂正してお詫びします)
アクティブの特質持ってるだけで(今のバージョンだと)長さ関係なく寿命が14日延びるってことらしい。(私はこの仕様を長らく知らなかったよww)
んで、おおよその計算でしかないけど、今回のプレイでは70日~75日くらい?で終わったと思う。(しかしバグレポート見てると「セーブ&ロードで余生の日数が増減する」とかあったから正確には分からんww)
なんにしても現在2023年4月の段階で最新バージョンだと「加齢:短い」でも「実績:熱望して」は取れる事が分かっただけでも満足だZOY!(笑)
って事で、これにて「加齢:短い」で「実績:熱望して」を取った話は終わり。こんなダラダラした記事を最後まで読んで下さった方、ありがとうございました!!
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ーーーーー↓以下余談&たわごと↓ーーーーーー
ぶっちゃけると、これ試走のつもりでプレイ始めたんだよな。 以前やった<実績:熱望して>のチャートのままだと恐らく無理だと思ったから、新しく考えたチャートを検証するつもりでプレイし始めたら思いのほか上手く行って最後まで行けたって感じ(笑)
でも、小学生と若者の時にゲーム内で5日間くらいのプレイを無かった事にして途中のセーブからやり直し、ってのはあった。
やっぱ子供の願望を7日間で全部やるってはしんどいww 最初考えたチャートだと1日足りなくて失敗して、2回目にムードレット・ソルバーをケチらず使う方針に変えて成功したZOY。
ただ、この「熱望して」って実績は無理して1人のシムでベースゲーム全ての願望をやる必要はないんだよな。子供4人で1つずつ達成させても実績解除は可能。早い話、報酬特質持ったシムがワールド内に居ればOKって感じらしい。人数は関係ないし、恐らく幽霊状態のシムを別世帯に入れて残しておけば「加齢:短い」とか関係ないと思われ。まぁ、私は下手な意地を張って今回プレイしてる訳だがww
あと、魚20種類釣れるか、執筆でベストセラーが書けるか、絵画で傑作が出来るか……って所が結構しんどかったなぁ。まぁ、結果的に今回は割とすんなり行けたから良かったけど。マジでリアルラックが無かったら苦戦してかもしれんがww
しかし、この作物が土の山に戻るバグはホントに勘弁してくれww
ドラゴンフルーツ植えるのを忘れたせいで金策できなかったのもあるけど、半分はこのバグのせいだ! 私は悪くねぇ!(ガバガバなチャートから目をそらす)
あと、これは後日検証して知ったんだが、「長生き」の特質は「寿命:短い」で35日くらい延びた。いや、これマジで私は分からなかったんだけど、こんなに延びるもんだったの……? 「アクティブ+長生き」で49日も寿命延びるなら前のバージョンでも余裕で「熱望して」取れたのでは……。
いやー、でも「実績解除の旅」をしてた時はそこまで寿命延びてたイメージ全然なかったわww 加齢有りで「長生き」取るようなプレイをあんまりしてこなかったから知らなかったYO! まーじか、加齢が短くても「長生き」はマジで長生きだったんか……。
……と、まぁ、そんな感じでたわごとも終わり。他にもなんか言いたい事あったような気がしたけど、思い出せないww
こんな所まで読んで下さった方、ありがとうございました!
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22年振り返り
1月 誕生日に卒論を提出。ひなと「春原さんのうた」鑑賞。自身初のTRPGキャラ瀬川理さんをリリース、「悪霊の家」を通過。まお、はるかさんと三菱一号美術館で「印象派・光の系譜」を観る。「少女革命ウテナ」を一気見した。はるかさんとこうきがポコと面会。ポーランドの朝ごはんを食べに行き後方彼氏面。ももち、ぴよ、孫文さんとオンラインお絵描きバトルをした。2人目のTRPGキャラ、妄言ヶ原墓都で「カタシロ」を通過。IVEにハマり、ガウロンニのパートの少なさに憤る。

2月 ポラ科旅行で初の富山。バレンタインフェアで1万円ほどチョコを買い込む。2winkバレンタイン曲が最高で涙した。大学生テンプレドライブ(アカオハーブ&ローズガーデン→さわやか→三島スカイウォーク)に行く。ムルSSRは引けず。3人目のTRPGキャラ、磯貝愛海ちゃんで「まつりの街」を通過。
3月 「フレンチ・ディスパッチ」鑑賞。すみちゃんとハリポタ展。ポラ科ディズニー。軽井沢でポラ科合宿、テニス部発足。帰りに「あんさんぶるスターズ!!ーRoad to Show!!」を観て圧倒される。部活の同期と香川旅行。「THE BATMAN」を2回鑑賞、ブルース坊っちゃまとパティンソンへの想いが溢れてネトフリでドラマGOTHAMを観始める。卒論が学部賞をもらった。「14歳の栞」を観てまともな大人でいることを決意。こうきと上野の「宝石 地球がうみだすキセキ」に行く。ネイルサロンデビュー。卒業式にジャーファルさん色の袴とネイルで行くことにしていたら当日朝に何故かマギのミュージカル化が報じられる。ぴよと「ガンパウダー・ミルクシェイク」を観てミルクシェイクを飲む。もつ鍋会、こうき見送り。31日にようやく勤務地が判明。

4月 入社式で配属部署を知る。1ヶ月在宅オンライン研修。簿記を始める。ひなたくんとみかのイースターシャッフルで慌てる。カムカムエブリバディが完結しスタンディングオベーション。ゴールデンカムイも完結し山猫の死のことを考え続ける。初任給で家族にご飯を奢る。おもしれ〜男ことTさんとの出会い。
5月 4人目のTRPGキャラ、アメリア・アニングで「海底散歩と星の唄」を通過。「ファンタスティックビースト ダンブルドアの秘密」を観てゲラード……テセウス……になる。友人宅で「私ときどきレッサーパンダ」を観て感激。横浜でバラを眺めながらティータイム。GWの配信で刀ミュを観てふ〜んとなる。同期と初めて対面、本社で寿司を食べその後茨城へ旅立つ。真剣乱舞祭宮城公演で大助かりする。

6月 ミュージカルマギを初観劇。マギと過ごした半生を振り返りしみじみする。ジュダルちゃんの好感度が爆上がりした。 同期のオンニ2人とあしかがフラワーパークに行く。同期のオンニ①とPLAN75を観に行き社会の悪口で盛り上がる。土日に同期とバスケをし、バスケが上手で良かった〜〜と思う。神里綾人欲しさに原神を始める。(G)I-DLEに爆ハマりしてなぜ今まで手を出さなかったのかと大後悔時代。

7月 5人目のTRPGキャラ、キャサリン・アーンショウ(篠宮塔子)で「お助けくださいまし、お嬢様!!」を通過。「マイ・スモール・ランド」を観て埼玉県の将来を憂う。ひな、まおと「ベイビー・ブローカー」とTWICEの衣装を観る。バスケ部の先輩と「戦争と女の顔」の沼キョントークショー回を観る。部署に配属され上司&先輩と初対面。その直後コロナになり1ヶ月本社に姿を見せなかったため、同期に退職を疑われる。バリチルの内見にも行けず。

8月 3年ぶりに地元の祭りがあったが久しぶりに行ったら自衛隊のPRが露骨すぎて辟易。一方で中学の友達が立ち上げたよさこいチームがデカくなっており感涙。滋賀へ初出張で京都に前乗り。念願の京セラ美術館で「綺羅めく京の明治美術」を観る。高台寺の夜間拝館でプロジェクションマッピングを見たり、にっかり青江のエピソードを怖がる人々を見て笑顔になったりする。初の野球観戦で東京ドームへ行き、走り回る野球人たちをシャンパングラスを傾けながら観察。久しぶりに家族4人で出かける(木更津アウトレット)。れみかと「自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」を観る。20日にバリチルの借家人となる。ポラ科合宿で相模湖へ行き束の間のヴァカンス。「バリチル」という呼び名が誕生。「私は最強」にどハマりする。

9月 母と母校の文化祭へ行き、妹のクラスメイトにかっこいいと言われ有頂天になる。バリチル入居に向けて家具探しが始まる。「ONE PIECE FILM RED」を観てパペットスンスンPOP UPへ行く。やはりシャンクスは養育費を払っていなかった。2回目の滋賀出張。ワンピース無料公開を読み始める。

10月 バリチルに引越し。ももちと三日月宗近カクテルを飲む。刀剣乱舞宴奏会のために午後��を取る。レボライで予想外の客降りを浴びる。池袋のお洒落ホテルステイでナイトルーティーン動画とバルミューダの面白さが分かり始める。すえたんとAesop queer libraryに行きFILM REDに関する議論が盛り上がる。ディズニーシーで大人の遊び方をする。3回目の滋賀出張。すえたんとトーハクの「国宝 東京国立博物館のすべて」に行きガチ中華を食べる。ココスのテニプリコラボに同居人を連れて行き、幸村のスープパスタと阿久津のモンブランパフェを食べた。

11月 仕事帰りに「秘密の森の、その向こう」を観る。同期との飲みでワインを飲みすぎ有楽町までレスキューに来てもらうが翌週も懲りずに外でワインを飲む。数年ぶりの大学の先輩とインドネシア料理を食べた。ポーランドに旅立つゼミ同期の送別会に参加。会社の同期と木更津に旅行に行き、コストコの会員になる。ポーランド映画祭で「パン・タデウシュ物語」久山先生のトークショー回を観てから外語祭へ向かう。指導教員にはタッチの差で会えず、大雨だったので早々に退散した。先輩からお誘いがあり「バケモノの子」で劇団四季を初観劇。コミティアに行き同人女に差し入れを渡す。みなほさんとヒルトンお台場の刀剣乱舞コラボビュッフェに行き燭台切様から歓迎のドリンクをいただく。

12月 すみちゃんとトーハクの「国宝 東京国立博物館のすべて」に行き羊中華を昼呑みをする。出張で浜松、鈴鹿に初めて降り立ち、名古屋で味噌煮込みカツを食べて帰る。初めて高輪ゲートウェイで降りてチェコ料理を食べに行った。RRRを観てインド意欲が高まる。広島出張でほとんど自分の金を使わずに一泊2日する。ゼミ同期の職場でバロックパールを買いすえたんとまお、こうきをエンカさせた。日比谷のクリスマスマーケットに行く。バリチルでクリスマスパーティーを三日三晩弱行う。クリスマス当日にアフタヌーンティーオフ会をする。

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「月の雫:セーラームーン30周年記念ファンプロジェクト」始動します!
「なかよし」1992年2月号に漫画「美少女戦士セーラームーン」第一話が掲載されてから、もうすぐ30年。この30年間、セーラームーンは海を超え世界中のファンに感動を与え、愛されてきました。これってなかなかすごいことだと思いませんか?
欧米では結婚30周年は「真珠の記念Pearl Jubilee」と呼ばれ非常に大切にされています。日本でも「真珠婚式」がありますね。30周年を迎える2022年は、セーラームーンにとっても特別な年になるはずです。記念すべきこの年を、世界中のファンで一緒にお祝いできないかと考えこのプロジェクトは動き始めました。
2022年の夏に国内外のセーラームーンファンコミュニティでも過去��をみない規模のZINE(ファンアンソロジー)発行を企画しています。本ZINEには幅広いコンテンツを掲載したいと思っています:同人小説や同人漫画、イラストはもちろんグッズやコスプレの写真、自由研究エッセイ…すべてが本誌でしか読めないものです。またZINEは全編通して日本語と英語の二か国語で制作されます。日本のファンと英語圏のファン…言語や文化の壁を超えてファン皆で一緒に作り上げたいと考えています!
ZINEのテーマは「その後のセーラームーン」。
セーラームーンのアニメや漫画、ミュージカルなどの最終回以降のお話、またその後のファンコミュニティでの出来事、なんでもかまいません。最終回以降のキャラクターたちや、その後のファンコミュニティに関する作品を広く募集します。キャラクター、カップリング、公式非公式…縛りはありません!
参加登録はこちらからどうぞ! 皆さんのご参加を心よりお待ちしています。
募集案内
登録の前に以下ご一読いただければと思います。
スケジュール
2021年5月30日:参加登録〆切
2022年2月1日:作品投稿〆切
・参加登録から投稿〆切までの期間は約一年です。なおその間は手放しではなく、定期的に主催から情報発信や進捗確認などさせていただく予定です。
・ZINEは事前に予約注文していただき、発送は2022年夏頃(公式の記念イベント等がある頃)を予定しています。
作品ガイドライン・ルール
できるだけ多くの方にご参加いただけるよう、長さの上限を設けています。
長さの上限:
同人小説:最低40002000字〜上限16000字まで
エッセイ:最低1000字〜上限6000字まで
同人漫画:最低2ページ〜上限なし
同人イラスト、写真:上限なし
なるべく綺麗に印刷するために、画像はDIN A4縦向き(2480px x 3508px)での作成をお願いします。DIN A4横向きでも構いませんが、その場合は2ページに渡って印刷されます。具体的なご案内は、登録完了後にまたお知らせします。
言語:
作品は英語または日本語いずれかで投稿していただけます。作品はZINEには原語で掲載され、逆の言語で各作品の短い要約、またオンライン翻訳版へのQRコードを合わせて記載します。
作品の公開に関して:
ZINE配布前のオンライン・またはオフライン上での作品の発表はお控えください。ZINE配布以降は、各自ご自身の作品を自由に公開していただいてかまいません。
投稿数に関して:
ZINEには複数の作品を投稿することが可能です。一人当たりの作品数に制限はありません。
選考に関して:
ファンの間で制作される多くのZINEは掲載の前に選考がある場合がほとんどですが、本ZINEはそうではありません。ガイドラインとルールに沿ったすべての投稿作品が掲載されます。ただし、ZINEが400ページを超える場合は、第一冊目を印刷、第2冊以降をオンラインのみでの公開とします。その場合、続刊へのQRコードは印刷された冊子に記載されます。あなたの作品がどこに掲載されるかは事前にお知らせします。
マナー:
ポジティブな制作環境を維持するため、万が一対立があった場合は、主催は仲裁、または著しく有害な環境を作り出している参加者を排除する権利を持っています。「うさぎだったらどう接するか」を行動基準にしていただければ、参加者みんなが楽しく取り組めるはずと考えています。
収益金:
本ZINEはチャリティーZINEです。制作費を超える収益は全額、同人小説をはじめとする同人作品をホストする変革的transformativeな作品のためのNPO(OTW)に寄付されます。変革的作品のためのNPO (OTW)は、AO3、Fanlore、オープンドアプロジェクト、変革的作品とその文化研究、そしてリーガル・アドボカシーなど複数のプロジェクトを抱える非営利組織です。詳しくは組織ホームページをご覧ください。(https://www.transformativeworks.org/)
レーティング・年齢制限:
本ZINEは大人のファン向けのZINEです。子供時代・青春時代にセーラームーンが大好きだった大人の女性、男性、その間のすべての人、今でもセーラームーンが大好きな人向けのZINEです。そのため作品内容に制限は設けていませんが、性行為や性行為を暗に示す描写を含む場合は、それがセックスポジティブで、登場人物に主体性のある描き方をしていただくようお願いします。登場人物それぞれが主体的に自らの欲求やニーズ、また限界を自覚した上で行動し、それをパートナーにも伝えられる、そういった性描写を増やせればと主催は考えています。同意がない、または同意が明確でない性行為、未成年の性的描写、また露骨な暴力や痛ましいテーマ(虐待、不法薬物の使用、自傷行為などトラウマに触れるようなもの)は主催による審査の上除外いたします。
作品テーマ例:
「その後のセーラームーン」をテーマにどんな同人小説や同人漫画・イラスト、エッセイをかこうかなかなかイメージが湧きにくい、という方のために、参考までに以下いくつか例を用意しました。
エッセイ(自由作文)
作品は小説やイラスト・漫画だけとは限りません。ご自身の体験談や、自由研究的なエッセイも大歓迎です!あなたの意見や分析・研究、作品やファンコミュニティへの愛のメッセージなどを大募集します。
たとえば…
あなたのお気に入りのマイナーカップリング(以下CP)は?
年齢を重ねた今、キャラクターやストーリーに対する自分の解釈の変化
お気に入りのCPが30年間ファンコミュニティでどう位置付けられ、また描かれてきたか
今振り返ってみて、セーラームーンから最も影響を受けたメッセージは?
好きなキャラクターやメディアそれぞれの良さを賞賛したり、また30年経った今嘲笑されないよう擁護したりしていますか?
作中で描かれた哲学や価値観についての自分の考察
ファンコミュニティの歴史ー同人小説、同人イラスト・漫画の歴史や変遷
子供のころ好きだった懐かしのジャンルを自分の子どもや孫、甥っ子姪っ子と共有するのってどんな気持ち?
あなたの人生にとってのセーラームーンのファンコミュニティとは?
過去30年に出会ったお気に入りの同人作品へラブレターを書いてみましょう!同人イラスト/漫画からコスプレ動画まで何でも!
作品へラブレターを書いてみましょう!30年後の今、あなたや他の人にとって「セーラームーン」はどんな意味を持っていますか?
セーラームーンが「魔法少女」ジャンルに残した遺産とは?
あなたの国や文化の中のセーラームーファンコミュニティ、今と昔
セーラームーンの後に登場した他のメディアでのセーラームーンへの言及集
セーラームーンとLGBTQIA+の表現について
他にも 過去30年間のセーラームーンの遺産について、何か思うこと
同人小説、漫画やイラスト
最終回以降であれば、原作、アニメ、どのメディアの設定でも大丈夫です。かいてみたいと思うアイディアを色々考えてみて下さい。作品のテイストもシリアスから甘々、コメディまで何でも構いません。
たとえばこんなのは…?
昔からのお気に入りのキャラクターやお気に入りのCPのお話
クリスタルトーキョーの物語ークリスタルトーキョーはどのような経緯で誕生した?スターズ編終了直後からクリスタルトーキョーを舞台にした話まで、ちびうさの戴冠式…想像できるものなら何でも!
本編以降の悪役についてー本編以降に現れた敵、たとえば神話の悪神や、日本の妖怪が攻撃してくる話、世界を襲う新たな脅威の話、クリスタルトーキョーでのブラックムーン一族の台頭の話など
ちびうさと彼女のセーラーチームについての物語
セーラー戦士それぞれの未来
転生したほたると彼女のママたちの話
脇キャラの未来、スターズ編終了後やクリスタトーキョーの話、何回もするキャラクターも一度しか登場しなかったキャラクターでも
他にも娘が女王になったことで、うさぎの両親はどう反応した?宇奈月は結局ファーストキスをしたの?なるちゃんと海野はその後どうなった?アマゾントリオは生まれ変わってどんな生活を送っている?思春期や大人になった進悟って一体どんな感じ?エイルとアンは理想の惑星を見つけた?それとも密かに地球に戻ってきた?人生2回目のネヘレニアはどうしてる?ギャラクシアは、すべてのスターシードを返し、破壊活動の修復のためにどんな苦労をしてる?キンモク星の彼らの復興はどうなってる?20世紀の東京で、あやかしの4姉妹はどうしてる?若木はセーラーVの世界からセーラームーンの世界に移動した?浦和くんは亜美と二度目のデートはできた?衛の石のコレクションはボディガードに戻った?それとも幽霊としてクリスタルトーキョーでエリュシオ��/ゴールデンキングダムとシルバーミレニアム両方の正統な後継者であるちびうさのベビーシッターをしてる?衛センパイがキングになって浅沼はどう反応した?などなど!今挙げたどれでも&もちろんそれ以外のお話も大募集します!
IFもしもの話
原作漫画にあるように、クリスタルトーキョーは多くの異なる未来(クリスタルトーキョー、セーラーコスモスの孤独な世界、ぱられるせぇらぁむ〜んなど、公式で描かれた色々な未来を挙げればキリがありません!)の一つに過ぎず、キャラクターたちは何度もタイムスリップして自分たちの未来を変えてきました(ちびうさ、セーラーコスモス)。 これらのパラレルな未来でもっと遊んでましょう!本編の間に何か起きたとしたらどうなっていた?もし、本編の中で何かが少し変わっていたら、それはどんなふうに発展してまた別の未来を生み出しただろう?ちびうさが過去を変えすぎてとうとう歴史を狂わせ���しまったとしたら?それがセーラープルートやキングエンディミオンだったら?あるいはブラックムーン一族?ダークキングダムが君臨するディストピアは、スターズ編の後どうなっていた?衛とうさぎが別れたことでクリスタルトーキョーへ続く道が消えてしまったら?そうしたらその先はどうなっていた?セーラーコスモスがもっと過去までさかのぼり、二人が生まれ変わったことをお互い知ることのないようにしていたら一体どうなっていただろう?何かが違っていたらありえたかもしれない色んな未来を描(えが)いてください!
スターズ編の後、クリスタルトーキョーの体制がまだ確立していない未来の話?
セーラーコスモスの話ーセーラーコスモスはスターズ編でみんないなくなったままの未来を変えるために過去へタイムスリップした?彼女の旅はどんなものだっただろう?
本編以降のお話であればどんなものでもかまいません!
*この30周年記念ファンプロジェクトにおける「真珠」について。このZINEの名前である「月の雫」は、日本語で「真珠」のこと。英語の「Drops of Moonlight」はその直訳です。30周年=真珠記念、また真珠や月のイメージがセーラームーンにピッタリ!ということで今回タイトルに採用されました。
*本プロジェクトは読者・視聴者に愛のメッセージを贈ってくれた作品を節目の年の機会にお祝いするものです。このイベントでは、参加者の皆さんがお互いに思いやりを持って接することができるよう、他の参加者に対して許容できない態度をとった参加者は主催によって出入禁止にすることがあります。万が一こういった事態があった場合、当該参加者の作品はZINEには掲載されません。
#DropsofMoonlightZine#PearlJubilee#sailormoonzine#zine#sailor-moon#sailor-moon-30th-anniversary#月の雫#月の雫ZINE#セラムンアンソロジー
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『八月の光』、分厚いですよね(後半)

後半です。前半ではクリスマスとジョアナを中心に愛と承認についてうだうだ書きました。後半では腹を括って書ききれなかった「信仰とはなにか」問題について書かねばなりません。書き切るためにも、とにかく気合でページを進めるのみです。デスマーチ……(私はものを読むのが得意でない)。 後半で取り扱う人物がまー軒並みクズでして、奴隷労働をさせられることになった怒りをフォークナーに癒してもらうために読み始めたはずが、より一層怒り狂うはめになりました。
【主な登場人物】
リーナ・グローヴ:神がジェファソンに導き給うた。そろそろ産まれそう。
ジョー・ブラウン:自分が作った酒でアル中になるバカ。
ジョー・クリスマス:愛した女を殺し家を燃やして逃走中。賞金首。
ジョアナ・バーデン:愛の渦に飲み込まれ死亡。享年44歳。
バイロン・バンチ:おれがリーナを守る!夫に会わせてやるからな!
ゲイル・ハイタワー:実はバイロンとマブダチ。本は結構読むらしい。
それでは参りましょう。悪態が炸裂して大変なことになりそうです。
【目次】
383ページ 頭蓋骨に蛆が詰まっているとしか思えない
395ページ 「確信」への憧憬
403ページ ハイタワーの受け取った「おつり」
474ページ まるで死が賜物であるかのように
495ページ 黒人の神様
498ページ 罪を抱えきれない弱い人間
526ページ リーナの出産
574ページ このタイミングで新キャラ出すの何なの
631ページ ハイタワーの死/リーナの再出発
やっと読み終わりました(656ページ)
383ページ 頭蓋骨に蛆が詰まっているとしか思えない
前半冒頭で「走る下半身」として紹介したジョー・ブラウンという男がいましたね。こいつの名前は偽名です。リーナの夫になることから逃れるために町を移り、名を変えました。本名(かどうかも怪しいが)ルーカス・バーチ、バイロン・バンチと名前が似ていた偶然がリーナを彼のそばまで運んできたのです。必然でしょうね。 このクソ野郎は、リーナから逃げて流れ着いたこの町に同じく流れ着いたストレンジャーであったクリスマスとつるんで密造酒の製造販売で儲けようとするのですが、脳が5gくらいしかないのであちこちでヘマをやらかしてクリスマスに睨まれます。とはいえクリスマス自身もストレンジャー特有の警戒心があり他に仲間にできそうな人もなく、同じくストレンジャーであるブラウンと一緒に過ごすことを選びました。宿のない彼をジョアナに与えられていた小屋に招いて共に暮らすようになると、ブラウンはクリスマスとジョアナが男女関係であることを知るようになります。へえ、こいつはおもしれえや。あの北部人の女とね。のみならず、クリスマスが酩酊して「自分には黒人の血が流れている」と独白するのも聞く。いよいよこいつの弱みを握ってやったぜ。こいつは使えそうだ。 それで、火事��現場に偶然居合わせたブラウンに容疑がかかった際、相棒クリスマスの複雑で繊細な事柄をぜんぶ、ぜーんぶぶちまけて、自分の利益に替えようとするわけです。我が身の安全とクリスマスの首に懸かった賞金の千ドルのために、知ってることをすべて警察に打ち明けて、「あいつが殺したんだ!あいつが悪人だ!」と喚く。「俺は何もかも知っている!犯人を明らかにしたんだから千ドルよこせ!」とぎゃんぎゃん叫ぶ。なんなんだこの下劣野郎は。最悪すぎる。
ブラウンはしゃべりたがった、熱心に大声でしゃべりたがり、どうやら彼がそうするのも千ドルの賞金が欲しいためだとすぐに明らかになったのだった。 「おまえは共犯証言をして自分の罪を軽くしたいわけかね?」保安官が尋ねた。 「俺はそんな証言したくねえよ」ブラウンは表情も声もやや荒っぽく、突っかかるように言った。「誰がやったか俺は知ってるんだ、千ドルくれれば話すんだ」
ちょっと頭蓋骨に蛆が詰まっているとしか思えないですね。それとも、この時代、1930年代のアメリカの南というのは、ここまで人を貶めなければ自分が生き延びることができないような時代だったのでしょうか。
2020年を生きる私はブラウンのキャラクターに対してはっきりと憎悪をもっていますが、当時の土地や時代のことや、信仰のもう手に負えないほどの形骸化のことに鑑みるに、彼が神を無視し、慣習を無視し、父親となってこの世に囚われることを拒み、逃げ、逃げ続け、この世に反抗して生きられるのならば何だってやる、という態度を選択するのももしかすると一つの生き様なのかもしれない、とわずかな同情の余地をもつこともできます。彼の発言や行動の迂闊さと利己心をみるに、そこまで確固たる思想があるとはまったく思えないけど、絶対ないとは言い切れないよね。
もちろん、どう擁護しようと、こいつのせいでリーナは孕んで共同体から疎外され、こいつのせいでクリスマスはリンチに遭って死ぬわけです。 ですが、彼を悪であると断じていいのかどうかはわかりません。
リーナはすごく晴れ晴れしく旅を続けています、この男を追う旅を。この小説のラストシーンは再びリーナの歩みで締めくくられるのですが、そのリーナの姿の晴れやかなことといったら。生きる勇気をもらえるラストシーンです。この美しさ、晴れ晴れしさは、未読の方には是非読み通して味わっていただきたいものです。 クリスマスは、これは想像にすぎないけれど、多分ジョアナを殺して一人になった時からずっと死にたかったのだろうと思います。二人で死ぬつもりだった女を一人で死なせて、彼はもう生きていくことはできなくなったような気がする。二人で死のうとしていたような女を一度人生に置いて、それから再び一人になるということはできないような気がします。
ジョー・ブラウンの存在は、「引き金は意思を持たない」ということを示しているのかもしれません。事実、この世には、明確な意志で以って引かれる引き金なんかほとんどないのです(私たちが抗いながらも自殺に憧れる理由でしょうか)。
395ページ 「確信」への憧憬
これまでこの記事では愚昧な男バイロン・バンチと追放された牧師ゲイル・ハイタワーのことにはほとんど触れずにきました。どちらも物語の主要人物なのですが、どうも魅力に欠いて、それは彼らに主体性がないからだと思います。自己についても他者についても社会についても責任を有していない。呆れたことですが、一般的なことかもしれません。 動くことはもちろんsurviveするための能動的選択ですが、不動のまま耐え続けることもまた生き延びるための一つの選択肢でしょう。とくに共同体から疎外されては生きてゆかれないような状況では、動くことのほうが愚策であることが多い。 バイロンとハイタワーの両者は「耐える」ことを選んだ者でした。 ある側面では、この小説の結末について思えば、これはそういった「どこに自分を見出せばいいかわからない」ような生を生きてきた彼らを救済する物語であるとも言えるかもしれません。
「彼女はいまあなたがしているように僕を見つめてて、それから言ったんです、『その黒ん坊の名は何というの?』まるで神様が見るみたいに、人間の嘘から知りたいことだけを、尋ねもせずに、見つけだしちまうんです」
バイロン・バンチがリーナに恋をするのも頷ける話です。確信を持つ人間は、従い続ける人間にはあまりにも眩しく見えるものでしょう。
バイロン・バンチは、よりによってジョアナの死体と家が燃え上がっているまさにその時にジェファソンにたどり着いたリーナと偶然出会って恋に落ちます。「ルーカス・バーチ(下半身ジョー・ブラウン)を探していたら、バーチじゃなくてバンチならここにいるっていろんな人に言われたわ。バンチってあんたなのね。」みたいな感じで話します。今書き出してみて気づいたけど、売野機子の描く物語の登場人物にこういう話し方をする子がけっこういますね。『かんぺきな街』とか。
バイロンがリーナを保護し、彼女の望みを叶えるためにブラウンに会わせてやろうとするその健気さ、甲斐甲斐しさというのは、明らかに当時理想とされていた男性像から逸脱したものです。言ってしまえば性役割が反転しています。ここがリーナというキャラクターの底知れなさで、この人、主語が一貫して「あたし」なんですよね。前半の登場人物紹介で「電波」と書きましたが、彼女を電波と言わしめる社会順応性のほうがどう考えても悪ですね。
403ページ ハイタワーの受け取った「おつり」
『いかん、わしはせんぞ。わしはお役ご免の株を買ったんだ』。それがいまは口でしゃべる言葉ほどになって、繰り返し、執拗に、主張するように、『わしはそのために支払ったのだ、値段をごまかしはしなかった。誰にもそうは言わせんぞ。わしはただ平和が欲しかっただけだ。言い逃れもせずに彼らの値段どおり払ったんだ』。
『 』は作中人物が頭の中で考えた会話や独白を示すそうです(原文では ‘ ’ )。ゴシック体(原文はイタリック)となっている“意識の中を走る「思考の流れ」”との違いが相変わらずよくわかりませんね。より強く現実に即している思考ってことなのかな。
本書ではバイロン・バンチとハイタワーの対話に少なくない紙面が割かれているのですが、この箇所ではバイロンがハイタワーにクリスマスを助けるための嘘をついてくれないかと懇願します。 バイロンはハイタワーに頭を下げつつ、「悪人と同様に善人にも負債が——償わねばならぬ負債が——あるとあなたに言いましたね」と話しています。ハイタワーはそんなこと、つゆほども承知していない。 先に「耐える」者として触れたとおり、そして上記の引用からも見て取れるような、「ただ悪事を犯さないというだけで“善人”である」というスタンスをとっていたハイタワーには、自分が支払わなければならない負債なんか到底あるとは思えないのです。 しかしその後、ハイタワーはほとんど自らの意志で「おつり」を受け取ることになりました。
この場面の前後で、クリスマスの祖父母が新たに登場します。ここにきて新キャラ出すのやめろ。クリスマスの(微妙にたいしたことない)出生の秘密が明らかになると同時に、前半で触れた孤児院の「番人」はクリスマスの祖父だったことが判明します。孤児院のシーンでの描写でも完全にヤバい男でしたが、何がどうなってあんなにヤバかったのかが明らかにされて私も安心しました。詳しくは後ほど。
474ページ まるで死が賜物であるかのように
それでいてなおその音楽は冷酷で執念ぶかい性質を持ち、用心ぶかくて、わが身を犠牲にする情熱もなく、頼み、懇願するのだが、それは生をではなく、死を請い願っているのであり、他の新教音楽と同様、人々に生命を禁じるその高い調子は、まるで死が賜物であるかのように、死を請い願っているのだ。
ハイタワーが今は自分の所属先ではなくなってしまった教会、そこで奏でられるパイプオルガンの音色について回想しているこの箇所は、明らかにイエス・キリストを擬人化(擬人化?)した挙句クリスマスに重ねている文章ですね。 この、クリスマスの心情を髣髴とさせる一節をハイタワー(堕落した牧師)の思念として描き出すのもなかなか皮肉に満ちていながら、……もしかすると、「わかりあえなさ」を強調しているのかもしれません。
この人々は喜びや陶酔には耐えられぬようであり、そこから逃避するために暴力と酒と喧嘩と祈りを用い、破滅するときにも、また、同様に、きまって暴力を用いるのだ だから彼らの宗教も当然のことに、彼ら自身やお互いを、十字架上に追いあげるようなものになるのだ と彼は考える。この音楽の内奥には、あの人々が明日はせねばならぬと知っているものに対する彼らの宣言と献身とが聞きとれるように思える。また、前の週は奔流のごとく過ぎ去り、明日に始まる来週は深淵であり、いまだけは瀑布(ばくふ)の落ち口��集まった水の流れが一つに調和して厳粛で朗々たる響きをあげているといったふうなのだ、それも弁明のためでなくて自らの落下を前にしての末期の挨拶であり、それを神へではなくて鉄棒のはまった監房に死を待つあの男へであって、その合唱ばかりか他の二つの教会の音楽も聞えてくる監房にいる男に、彼らは喜んで磔のための十字架を建てようとしているのだ。(太字箇所はここではゴシック体)
『というのも、あの男を憐れんだりすればそれは彼ら自身への疑問を生むことになるからだ、彼ら自身を憐れむ希望と必要を生むことになるからだ。だから彼らは喜んであの男を磔にする十字架を建てるのだ、喜んで。それが恐ろしいことなのだ、まったく恐ろしい、恐ろしい』
思念はイエス・キリスト、クリスマス、そしてハイタワー自身が民衆から受ける仕打ちを重ね合わせながら、自己を守るために他者の理解を拒むという民衆的暴力の陰惨さに辿り着きます。 この箇所を他人事として棚上げすることは許されないように思われます。私たちが他者を拒むとき、それが暴力の行使にあたることにはほとんど気づきません。しかしそれは、『八月の光』あるいは聖書に描かれる実際上の血祭りとなんら変わりないと、ここにはっきりと記されていました。
ハイタワーとクリスマスは、それこそクリスマスの死の瞬間まで一切、直接に接触することはありません。隠居しているハイタワーは、クリスマスの存在を知ってはいるものの、バイロンの噂話で聞きかじる程度です。 こうしてかつての自分が民衆から受けた迫害にあらためて思いを馳せる夜を経たことで、その後ハイタワーはクリスマスを暴力と死から逃そうとする行動をとることになるのですが、結局守りきれず、無力感に包まれたままハイタワーもまた孤独に息をひきとりました。
直接に愛し合うことのない人間がほとんど唯一の理解者としてこの世に存在しうるということは、絶望でしょうか。それとも希望でしょうか。自分が生きながらにして享受できない救いははたして救いなのでしょうか。生前評価されなかった画家を死んでから愛でるというおこないの下劣について、私たちはどう折り合いをつければいいのでしょうか。
死が賜物であると宣べるとき、私たちはこの生の耐え難い無力感から解放されることの安堵に支配されてしまうのでしょう。その安堵に抵抗し続けることの困難に、それでも立ち向かわなくてはならないのですが。
495ページ 黒人の神様
『坊や、なんであっしばかり見つめとるだね?』するとその子(引用者注:孤児院時代のクリスマス)は言った、『おじさん、どうして黒ん坊になったの?』それで黒ん坊が言った、『あっしが黒ん坊だなんて誰が教えたい? ええこの白人の父(てて)なし子め!』するとその子が言うんだ、『ぼく黒ん坊じゃないよ』、そして黒ん坊が言った、『おまえはそれより悪いだ。自分が何だか知らねえんだから。それもだ、これからずっと一生知らねえだ。おまえは行きて、そいから死ぬだがそれでも死なねえままだ』
呪いがすごい。この呪詛によって、人種差別の罪、暴力でもって黒人を奴隷として使役してきた白人の罪のすべてがクリスマスに注がれています。神なき人の子に重すぎる原罪を背負わせるのやめろ。
そしてその子が言うんだ、『神様は黒ん坊じゃないよ』、そしてその黒ん坊が言うのさ、『おまえは神様が何だか知ってるにちがいねえな、だっておまえがどんな人間かは神様だけが知っとるんだからよ』。
「神様は黒ん坊じゃない」! その次の黒ん坊のセリフもまたすごいものですが、「神様は黒ん坊じゃない」という一節に衝撃を受けました。そうだよな、黒人の歴史においては、キリスト教が布教される(あるいは強制される)その担い手は白人だったわけで、それは書物ではなく口承と絵図とモチーフのみによって教えられたわけで、イエス・キリストは黒人の姿をしていない……。一度も考えたことがなかった。黒人にとっては、神の子は自分と同じ肌の色をしておらず、よりイエス・キリストの姿(と思い込まされているもの)に近い白人たちのほうが上等な生き物であると思わされてきたのかもしれない。白人たちも当然その傲慢に染まっていたことでしょう。聖書におけるイエスの肌は褐色であるにもかかわらず。 ここで私が割って入って「神様は黒ん坊でもないけど白人でもありませ〜〜ん残念でした〜〜〜!」と叫びながらハリセンでクリスマスの頭をはたけたら何か変わっていたかもしれません。悔やまれます。
その直後の黒ん坊のセリフ「おまえは神様が何だか知ってるにちがいねえな、だっておまえがどんな人間かは神様だけが知っとるんだからよ」、こっちが真実ですね。どんなに正しいことに触れても、それが正しいと知らなければ受け取ることは叶わないのはやるせないものです。私もきっとおびただしい正しさを取りこぼして過って生きているのだろうな。
それにしても、構造が明らかになるにつれフォークナーの筆力にひれ伏すばかりです。私事ですが、ここ何年かは、複雑きわまりない人生から「咀嚼可能なていどに簡易化をほどこした物語」を抽出することに取り組んできましたが、そろそろ「複雑な物語構造を組んで現実を再構築する」ということに取り組んでみたい気がしています。
498ページ 罪を抱えきれない弱い人間
クリスマスの祖父について少し触れておきたいと思います。老ハインズと呼ばれている、町で噂のキチガイ爺です。「番人」の描写の時もやたらと神神神神言ってましたが、この人もまたあんまりよろしくない形で神と共にあり神を都合よくつかって救われたがっている人です。彼は常時、神と会話(対話でなく会話です)をしています。
老ドック・ハインズはあれが馬車に乗って出てゆくのを見送ってから、神様がおいでになるのを待っとると神様がやってきて老ドック・ハインズに申された、『おまえも行ってよろしい。おまえはわたしの仕事を果した。あとはもう女の悪業しか残っておらぬが、それはわたしの選んだ手先に見張らせる値打ちもないものじゃ』。
クリスマスを孤児院から養父母に引き渡したあとのシーンですね。老ハインズは自分を神の使者だと思っているようです。 彼の一人芝居の滑稽さには正直ちょっと笑ってしまうのですが、直後に来るシーンはかなり切実で泣けてしまいます。
夜になると彼は言った、『神様、あの父なし子は?』そして神様が言われた、『あれはまだわたしの大地を歩いておる』、そして老ドック・ハインズは神様と連絡をとっておってそして晩になると彼は言った、『神様、あの父なし子は?』そして神様が言われた、『あの子はまだわたしの大地を歩いておる』、そして老ドック・ハインズはなおも神様と連絡をとっておって、そしてある夜に彼はもがいたり荒れくるったりしてから大声で叫んだ、『あの父なし子、神様! わしは感じます! わしは悪魔の歯と牙を感じます!』そして神様が言われた、『それはあの私生児じゃ。おまえの仕事はまだ終っておらん。彼はわたしの大地の汚れであり憎しみなのじゃ』
ぐううう……(ぐうの音)。いやね、今となっては「私生児くらいでそんな……」という感じですが当時は気が狂うほどの罪だったんでしょう。自分の手から放してしまった孫をずっと気にして、不安にかられて、神様、神様と唱え続けている老ハインズの哀れな姿に胸が締めつけられます。ついに不安も苦しみも罪の意識も自責の念も背負いきれなくなり、ハインズは神様に「彼はわたしの大地の汚れであり憎しみなのだ」と言わしめてしまいました。 貶めることで安堵しようとする。人間のそういう弱さはよくわかります。自分の罪を自分で抱えきるには人間は弱すぎる。老ハインズと同じことを私もよくやっていると思います。でも、人間が弱いからと言って、自らその弱さを手放しに許すことは堕落にほかなりません。生きる以上、私たちはこの弱さに抗っていかなければならない。
526ページ リーナの出産
さて、物語も終盤にさしかかっています。ついにリーナが出産するのですが、ブラウンが彼女を匿うことにしたのは実はジョアナ・バーデン邸の一角、クリスマス(とブラウン)が寝泊まりしていた小屋なんです。 クリスマスがジョアナを殺して家を焼いたそのすぐそばの小屋でリーナの子が産まれた瞬間、そこには、大人になったクリスマスに再会することで罪を許されたいと願ったものの叶わなかったクリスマスの祖父母(老ハインズら)と産婆役のハイタワーが集い、ここまできてもなお事態を我が事とみなしていなかったために医師を連れて来るのが間に合わなかった情けないバイロン・バンチが遅れてやってきて……なんというか、すごい構図ですね。ゴーギャンの『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』(1897-98)を思い出します。

ゴーギャンこれ。好きなんだよね。
『哀れな女だ』と彼は考える。『哀れにも不毛な女。あと一週間だけ生きのび���おれば、幸運がこの場所に戻ってきたものを。この不毛の破滅した土地に運と生命が戻ってきたものを』。
ハイタワーはリーナの小屋に医師役として通いながらこんなことを考えますが、ほんとにそうかなあ。ジョアナとクリスマスが破滅し、家が燃え上がって何もかも失われてしまったからこそ、ここに新たな生命が芽吹いたんじゃないのかな。わからないけど、そんな気がします。世界は運動し続けるもので、とどまることはないと思う。
574ページ このタイミングで新キャラ出すの何なの
おい、もうほぼ読み終わろうとしているこのタイミングでなぜまたも新キャラを登場させる。すごい度胸だフォークナー。登場させたペラッペラの新キャラにクリスマスを惨殺させる役割を担わせるのに何の意図があるんだフォークナー。 この新キャラ(警官パーシイ・グリム)は物語に颯爽と現れて颯爽とクリスマスを殺して消えます。なんなんだ。
留置所から逃げ出したクリスマスはハイタワーの家に駆け込み(クリスマスの祖母が彼に会いに留置所へ行き、ハイタワーが守ってくれるはずだと説いたためです)、ハイタワーも彼を追っ手の警官グリムから守ろうとするのですが、空しくクリスマスはグリムに撃たれて殺されてしまいます。
他の連中が台所に着いたとき、テーブルは横にのけられ、グリムは死体の上にかがみこんでいた。彼が何をしているのかと近づいて、一同は男がまだ死んでいないのを知った、そしてグリムのしていることを見たとき、彼らの一人は咽喉のつまった叫びをあげ、壁のほうへよろめいていって嘔吐しはじめた。グリムもまた、血だらけの大ナイフを背後に投げすてながら飛びさがった。「これで、きさま、地獄に行っても白人の女にいたずらできないぞ」と彼は言った。
このシーンは……ちょっとあまりにも悲惨で口を噤んでしまいますが……。直後に「尻や腰のあたりの切り裂かれた服の間からは」という記述があるので、おそらくそういうことですね。一体、警官には正義の名の下にそんな仕打ちをおこなう権利があるというのでしょうか。正義は最悪。いや……マジで最悪ですね正義……。正義によって私刑が正当化されると思っている人間は本当に吐き気のする悪でしかないですね……。おえ。
彼らはこの澱んで僧院めいた薄暗さの中へ、いま彼らが彼にしたばかりの残酷な夏の光に似た何かを持ち込んだのであった。 その光の残映は彼らの上に、彼らのまわりに、ただよっていた——それは光の持つ恥知らぬ残忍酷薄な明るさともいえた。
「八月の光」が何であったのか、端的に述べられた箇所です。 柔い光は人に優しく、あたりを照らして私たちに景色を与え、世に温度と色彩をもたらし、それは恩寵というべき恵みです。しかし、あまりにも強い光は私たちから視力を奪い、体を灼熱に焦がし、すべてを奪いつくす暴力と転じます。それは私たちの力ではどうにも操ることのできないもの、畏怖すべき自然です。 このグリム然り、『異邦人』のムルソー然り、どうも「太陽のせい」で人は道を踏み外しがちになるようです。それはお前が常日頃からきちんと責任について考えておらず、また畏れという意識のもとに生きてないからだと思います。バーカ。
631ページ ハイタワーの死/リーナの再出発
『いずれにせよ、人間の手で神様に非難や責任を押しつけえないものが、何かあるにちがいないのだ。どこかにあるにちがいない』。
終わりから2番目の章はハイタワーが息をひきとる間際におこなう回想に充てられています。祖父の栄光、父の真面目さ、自殺させた妻のこと、などなど。相変わらずあまり反省の様子は見受けられませんが……。初めて知ったのですが、死ぬ間際にはアメリカ人にも走馬灯が見えるようです。
それでも、上に引用したハイタワーの独白は、「八月の光」を否定しうる力強い一節に違いありません。この小説に登場した人物には、神を信じるのではなく、神に責任を転嫁したり、神を都合よく利用したり、神にすべてを預けて破滅へと堕ちていったりする者も多くありました。まともに神を信仰していたのは記憶の限りではリーナくらいでしょうか。 別に神を信仰することが圧倒的な是ということもなく、神のかの字も口にしないジョー・ブラウンのあっぱれな逃げっぷりもそれはそれでよかろうと思います。人倫には悖るし、局部を切り取られるべきはクリスマスではなくこいつなわけだが……。
自分を手放してしまうこと、抗うことを諦めてしまうこと、すべてを「八月の光」のせいにして責任を取らないまま都合よく救済されようとすること。生きるという重圧からの解放に誘惑され、ともすれば抗い難く飲まれてしまうそういった堕落に抵抗し続けることこそ、私たちが生きるこの世界にたいする責任を果たすことに繋がるのかもしれません。
ちゃっかり逃げおおせたブラウンを追って、リーナは再び立ち上がります。今度はバイロン・バンチも一緒です(残念ながらまだまだ片思いの模様。)。
『逞しいもんだ。男どもがあんたを踏みつけにして行っちまうと、あんたおはやつらの残したものを集めて、また進むというわけだ』
そのとおり。私たちは何度踏みつけにされても立ち上がるのです。
やっと読み終わりました(656ページ)
読み終わったぞーーー!!!ワーーー!!すごかった!!! 軽い気持ちで書き始めた感想文のために2周もするはめになり、私もリーナと一緒にずいぶん遠いところに来た気分です。私の読解力の低さゆえ一読では読みきれないところが結構あったので、こうして精読する機会を得られてよかった。
しかしフォークナーの筆力えげつないな……。
と言うのが今は精一杯です。人の人生を初めから終りまで描き切るようなことは、今の私には逆立ちしたってできっこありませんが、「人の人生を初めから終りまで描き切るようなことも人間には可能なのだな」ということをこの20代の終りに初めて知れたので、おそらくこれから先、見ようとするもの、見えることをわかっているので見ようとすることができるもの、が格段に増えてくると思います。とても嬉しい。嬉しいな。精読できてよかったな。
追うリーナ、逃げるブラウン、彷徨うクリスマス、助けるジョアナ、閉じるハイタワー、従うバイロン。人間同士を物語によって絡めあい、多様な生き様を浮き彫りにしつつ、フォークナーはけっしてその是非を問わない。善悪を診断しない。評価を下さない。優れた小説とはかくあるべし、というまさにお手本のような作品でした。これは個人的な感触にすぎず、後日もっと学びを深めたあかつきには撤回することになる謂いかもしれませんが、多くの小説においてはテーマがすでに正義を帯びているような気がします。気がするだけだけど……。
というわけで、拙い感想文に長々とお付き合いくださり本当にありがとうございました。長かったでしょう……。読んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます。 最後に、フォークナーがノーベル文学賞を受賞した際のスピーチより有名な一節を引用して締めくくりたいと思います。
I believe that man will not merely endure: he will prevail. He is immortal, not because he alone among creatures has an inexhaustible voice, but because he has a soul, a spirit capable of compassion and sacrifice and endurance.
——私は、人間とはただ耐えるだけの存在ではなく、打ち克つことのできる存在であると信じています。人間は永遠の存在です。あらゆる生き物のうちただ人間だけが尽きることのない声をもっているから、というわけではありません。人間に魂があるからです。他者を思いやり、自己犠牲を厭わず、忍耐強く耐え抜くことの��きる精神を人間が備えているからです。
訳は拙訳でした。全文はこちら↓ https://www.nobelprize.org/prizes/literature/1949/faulkner/speech/
リーナの旅は続く。わたしは次は何を読もうかな。
(2020/05/17 16:21)
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Detective Comics #1027 pt.2
レビュー後半。

Odyssey
Writer Marv Wolfman
Art Emanuela Luooachino
さて。いいライターの作品が続く。今回は1937年のPatrick Wayne (ブルースの祖父)によるOdyssey 号の処女航海から話が始まる。この航海だが、Patrickは息子トーマスが生まれる連絡を受けて、船をすぐ降りてしまい、その後Odyssey はまもなく事故で沈没してしまう。
問題はここから。Odysseyには当時のナチスの手に渡るのを恐れたユダヤ人たちが託した貴重な芸術品の数々が載せられ、船と共にその芸術品が海の底に沈んだとされた。ブルースはOdyssey の場所の情報を知り、長い付き合いのRoy Raymondを筆頭に他のTVスタッフとともに、ポッドキャストで生中継しながら、Odyssey 号と共に眠る宝を引き上げることにしたのだった。
さて、このRoy Raymondだが、祖父のRoy Raymond (同名)は1949年のDetective Comics #153から、Impossible... but True!というTV番組の司会をやっていた(当時はback-up stripなので、バットマンとは直接関わらなかった)。タイトル通りあり得なさそうなことを取材してきて、真実かどうかを検証する番組。一応彼はその分析力からDetective の扱いである。(今回の作品でHow impossible but true!とあえて言っているのもそのせい) 以前あるジャングルの村に行くと旅行者が突然老ける現象があり、それも取材しに行っている(実はあるトリックのせいで、本当に老けているわけではなかった)。今は同じ名前の孫がTV番組をやっている。
で、Odyssey号の宝探しを行うわけだが、もちろんこれはある陰謀に発展し...ということで、バットマンも一応ちゃんと活躍。昔の(今の?)キャラとの共演とのことで、Detective Comicsの記念号にもふさわしい作品となっている。
Detective #26
Writer Grant Morrison
Art Chris Burnham
Grant Morrisonの作品だが、冒頭だけ見てあれ、バットマンどこ?と思った方、ええ、これは一応バットマンの作品なんですよ...
この作品だが、きちんと理解するにはちょっと歴史的背景が必要だ。バットマンは確かに1939年Detective Comics #27が初登場であるが、初登場であって、Detective Comicsはもともとバットマン単独のシリーズではない。後にバットマンが人気が出て、独立してBatman誌が発行されたのは1年後の1940年である。
Detective Comics自体の発行は1937年から。ハードボイルド探偵誌という位置付けで、様々な探偵作品が収録されたアンソロジーコミックシリーズで、Slam BradleyやCrimson Avengerなどが活躍。実際Detective Comics #27 を見ると、バットマンがトップではあるものの、後ろには他探偵キャラの作品が数作品収録されている。Slam Bradleyなどはバットマンとも何度も共闘したこともある。ただ後にバットマンがあまりにも人気になってしまったため、最終的にDetective Comicsはバットマン単独誌扱いになってしまったわけである。
今回の話に戻すと、バットマンデビュー前に、私立探偵キャラは何人もいたわけだ。今回の主人公も悲劇的なオリジンを一応持っていて、その数多い探偵から、一際輝く有名な探偵になるには、どういうふうに自分のキャラを確立していくか、男は一生懸命考えるのである。正体を隠すための仮面、武器、車、犯罪の調査を行うラボも用意。結果、Silver Ghostというアイデンティティを生み出した。この腐敗したゴッサムを守るのは自分。そう、自分こそゴッサムの守護天使。自分がやらなければ、誰がやるのか、と。
そう、Silver Ghostのデビューにふさわしい事件ももうある。Lambertが殺された。この事件を解けば、自分は有名になれる...そのうち私にふさわしいヴィランも出てくるだろう...
Lambertの事件...とはもちろん、The Case of the Chemical Syndicateである。結論から言うと、Silver Ghostはちょっとの差で先を越されてしまった。あの彼に。この事件を解決した彼は、今や全世界が知る有名人である。
あの時バットマンでなかったら...私たちは今ごろSilver Ghostを読むことになっていたのだろうか...
Legacy
Writer Tom King
Art Walter Simonson
冒頭にFor Dennyとの記載がある。今年6月に亡くなったDenny O’Neilに向けてだろう。70年代バットマン像を確立し、数多くの名作を送り出してきたDenny。本当に惜しい人物を失った。
DennyはNeal AdamsとともにBatman誌で活躍した。そこで、今回Tom Kingは70年代後半、一時期Steve EnglegartとDetective Comicsを手掛けていたWalter Simonsonをアーティストに、今回の主人公を、Steve EnglehartがSimonsonと一緒に1977年に生み出したバットマンヴィラン、Dr. Phosphorusにしたのだろうと推測できる。70年代のメインヴィランの一人である。
この作品はオリジンや当時の話を知らないと理解が難しいので、一応解説を。Dr. Phosphorus はその名の通りリンでできていて、骸骨姿で常に化学反応で燃焼している。触られると、触られた部分が放射性物質をともなった火傷となる。Detective Comics #469 (1977)で初登場。#470の2号に渡って、バットマンとの戦いが描かれる。この頃、Rupert Thorneがゴッサムを牛耳っており、Dr. SatoriusはTabacconist’s ClubでThorneと知り合う。彼らは(所得税の軽減を狙い)原発をゴッサムに建設することを計画したが、住民の反対で頓挫、やむなくゴッサムから遠く離れた海上に建設することにした。予算は膨大になり、工事も杜撰だったのだろう、あるきっかけで大爆発、発電所を見学中だったSatoriusは異変に気づくも事故に巻き込まれ、放射能を含む砂と身体が一体化。そして砂のシリコンからリンへと物質が変わり、Dr. Phosphorus が誕生したわけである。
彼は自分をこんなにした原発関係者とゴッサムを憎み、またさらにそんなゴッサムを守るバットマンを憎むことになる。復讐と称し、ゴッサムの水を汚染したことで、バットマンは彼と戦うことになる。
それで今回の作品へと繋がるわけだが、今回描かれる回想シーンのバットマンとPhosphorus の戦いは当時のままである。バットマンがPhosphorus に直接触れまいとマントを割いて手に巻いて殴るシーンは印象的。バットマンは当時ニ度Phosphorusと戦い、放射能を含む火傷を体の広範囲に負いながらも、ガジェットを使わずに、自分の力だけで戦い、最後に倒すのである。ただ、バットマンは彼を倒した後も、放射能のせいか火傷��なかなか治らなかった(その後、ブルースがHugo Strangeが経営するとは知らず怪しげなクリニックに行ったのは直後の話)。今回Phosphorus が語るのは、自分は放射能のせいで全身にがんが回り、間も無く死ぬが、あの戦いでの火傷のせいで、バットマンの方こそ、まもなく後遺症に苦しみ、がんで死ぬことになるだろう、と。
Phosphorusは死ぬことは恐れてはいない。彼は逆に、自分こそがバットマンを死に至らせるのだ、という誇りを持って死ねると言っている。I killed you!なのだ。それが自分のLegacyになると。それをわかって、バットマンもいつか死ぬだろう。ジョーカーやペンギンなどのメジャーヴィランではなく、自分が、バットマンを(結果的に)殺すのだ、と。それをバットマンに覚えていて欲しいと。
だが、である。バットマンはそんなことなど実際は気にしない。バットマンは彼に提案する。治療薬ではないが、がんの進行を遅らせる新しい方法がある。お前はもっと生きられる、と。お前は生きれば生きるほど、逆に私を思い出すだろうと。お前を最後まで助けようとしたバットマンを。
死して思いを遺すか、生きることで記憶に刻みつけられるか。お互いのLegacyは戦いでどちらが勝負に勝ったか負けたか、またはどっちが殺したか、殺されたか、ではない。生きることと死ぬことの選択がそこにあるだけだ。どう生きるかと、どう死ぬかと。
バットマンはヴィランを抹殺したいわけではない。彼は正しい道に導くのだ。一人の人間として接し、最後まで彼は寄り添うのだろう。それがバットマンとしての生き方なのかもしれない。バットマンはあくまでも救う側であり続ける。
トムキング、やはり、バットマンの理解が深い。
As Always
Writer Scott Snyder
Art Ivan Reis
まず一言だけ書かせてもらうと、Scott Snyderだな、と思う。いや、もちろん他の作品もだいたいそのライターらしい独特の雰囲気でもって作品を出してくるし、そうそう、これこれ、こういうのだよねと言いたい作品になっている。でもやっぱりもう一度言おう。うん、これはScott Snyderしか書けないなと。あの、Gotham is.を彷彿とさせる、納得しかない作品を出してくる。
ゴッサムはまたいつもの危機に見舞われ、またバットマンのおかげで、ゴッサムは救われた。(注:Black Roosterの話をしているが、ちょっとだけ解説。The expression began with chicken little talk between us.とあるが、Chicken Littleは御伽噺で、どんぐりが頭に落ちてきたのを空が落ちてくると思い込んだひよこの話である。今回のBlack Roosterは、ゴッサム市民に何かの影響で空が落ちてくると思わせるヴィランなので、危険の規模が大きいとのことで、Rooster、雄鶏の名前をつけたわけだ。ガーゴイルが動いたりと大変だったが、バットマンがいつも通りそのヴィランをやっつけて解決)
でもそんなことをやっているにも関わらず、バットマンは何事もなかったかのようにいつもの声でゴードンに挨拶し、いつものようにゴードンとともに夜明けを待つ。
だが、その太陽の光が、いつまで経っても差し込まない。バットマンは(恐らくジャスティスリーグから異変の連絡を受け)挨拶もそこそこにゴードンを残してどこかに去ってしまう。
なんと太陽が消えた。正確には地球の軌道が逸れ、太陽系の他の惑星とともに太陽から離れていっている、のだ。リーグと議論を重ねるバットマン(このページのバットマンのコマがなぜか最高にカッコいい)。解決方法を思案し、メンバーとともにダークサイドやブレイニアックなどと宇宙で戦い、原因を取り除こうとする。でもこんな大きな問題でも、リーグ規模の宇宙的な問題でも、最終的にはバットマンが「何とか」するのだ。何か全てを解決できる方法をどういうわけか知らないが思いついて、地球を救えるのである。
この作品で言いたいのは2つ。一つはバットマンの能力。先にバットマンってただの金持ちでしょというのがTwitterで話題になったが、彼は実際リーグメンバーと肩を並べて、他のメンバーに劣らない働きをする。彼は確かに資金力があるから今の活動ができるが、それだけのせいで強いというわけではない。彼は確かにスーパーパワーを持たない人間である。それでも彼が人間でもリーグメンバーとして認められているのは、彼の秀でた緻密な立案力と解決力、判断力と実行力、そして絶対何があってもあきらめない心であろう。その頭脳と精神力がいわば彼のスーパーパワーなのである。今回作品でもバットマンは結局宇宙的危機でも解決できる能力を披露している。ふと思う。あれ、やっぱりバットマンって人間だっけ?
二つ目はこの作品の一番の核であるテーマ。バットマンは「どんな時でも」バットマンなのだ。ゴードンは、太陽が消失した状態で地球でやれることをやろうと頑張ってはいるものの、ゴードンだけでやれることは少ない。ゴードンは心配してバットマンの状況を確認しようと電話している。「今やっている」「誰かと話しているところだ」とバットマンはまた何事もないように答えるが、実はその背景ではダークサイドと戦ってたりと「ヤバイ」状況が繰り広げられている。しかもその時点では原因すらわかっていない。そう、思い起こしてほしい。バットマンがゴードンに、「実はこういう状況になってて、もうダメなんだ。解決策もないし、諦めよう」と言ったことはあるだろうか。いや、一度もないだろう。おそらく、地球滅亡が確定されていても、ゴードンには「いや大丈夫だ。心配ない」とバットマンなら言うだろう。それがバットマンだからだ。そして今回何よりもすごいのが、ゴードンに「2分後にいつもの屋上で会おう」と伝え、「(バットモービルで)角曲がればすぐ」とか言ってるにも関わらず、実際のバットマンはロケットで大気圏突入している(笑) で、「何事もなかったかのように、いつも通り」屋上に到着するのだ。そして、ゴードンに詳細を伝えず、全部Black Roosterのせいだったようだ、と、満を持してバットマンは何かの機械の設計図を出すのだ。全ての問題を解決する設計図を、ニヤリと笑いながら。そう、地球滅亡なんて、あのChicken Littleの御伽噺のひよこのように、杞憂だったのだとでも言うように。
バットマンは、何があろうが、常に、バットマンである。そう、どんなことがあっても、「いつも通り」。何があっても悟らせない。そして常に期待に答えてくれる。それが闇の守護者。これが本当の、あるべきプロの仕事と言わざるを得ない。バットマン、最高。
Generations: Fractured
Writer & Art Dan Jurgens
こちらは来年の新イベント、Future Stareの導入ストーリーらしい。バットマンがハロウィンにカレンダーマンと戦っていたが、突然光に包まれ、バットマンは初登場時のスーツへ。時間も1939年当時へタイムスリップ。そこでKamamdiが突然現れて、壊れた時系列を直すにはバットマンが必要なのだと主張。Kamandiはブースターゴールドに言われて来たようだ。バットマンを連れ、またどこか(またはいつか?)へ消えるKamandi。一体何が始まるのか...
以前噂されていたDCのクロスオーバーイベント、5Gが諸事情で頓挫したが、今回は5Gとは関係なく新イベントが来年始まると見ていいだろう。どうなるか今後注視していくしかない...ブースターゴールドはどちらにしろ鍵であろう。
A Gift
Writer Mariko Tamaki
Art Dan Mora
Mariko Tamakiはヤングアダルト向けのグラフィックノベルを手がけ、DCで最近の作品だと邦訳もされたHarley Quinn: Breaking Glassがヒット作である。
今回はJoker Warの 3日目を描く短編であるが、これも次の話の導入となっている。奇しくもこの日はバットマンの誕生日であった。ジョーカーがゴッサムを掌握しつつあるが、まだウェインエンタープライズには乗っ取られてはいなかった。ブルースの6歳の誕生日の回想を挟みながらも、バットマンは全てが奪われた今の状況を考える...
かつて、ブルースがルールを破って一足早く開けてしまった誕生日プレゼントと、ジョーカーがウェインエンタープライズのビルに仕掛けた罠の描写が重なっている。ルールを破ったことで自分が想定していなかったものを受け取ることになる...いや、ジョーカーの方はもともとルールなど存在しないものか。また警察官がバットマンの「せい」で犠牲となり、失敗が積み重なる。最後にバットマンが一人ホテルの部屋で手を伸ばすのは...あの黒の事件簿...その続きは、次回のDetective Comicsに続く...?
またまた黒の事件簿が活躍しそうだ。展開が興味深そうである。
Detective Comics #1027。$9.99とちょっと値が張るが、ぜひそれぞれユニークなバットマン12作品を実際に読んでほしい。


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エドワード王 八巻
昔日の王の一代記、八巻
ワイルダーランド
ヴァレンウッドの旅は楽しいものでした。ほとんどの場所で昼間は晴れて、夜間は涼しい気持ちの良い天候が続きました。彼らの馬の足元に、舞い落ちる朱色や茜色、金色や緑の明るい色の葉っぱが降り積もってカーペットを作っていました。ヴァレンウッドは、曇りがちで急峻な森林の多いハイロックとはとても違っていました。北の国境に着いた時、振り返ったエドワードの目には、ほとんど丸裸で、栄光を失ってしまったような木々が見えました。彼らの前には、数えるほどしか木が生えていない、丘がうねる広大な緑の土地が広がっていました。それは永遠に続いているように思えました。
「エドワード、これがワイルダーランドだ」モラーリンが言いました。「気をつけるんだぞ。気持ちのいい土地に見えるが、この辺りを治める方法を知る王はいない。皆互いのやり方を否定している――人間より悪いものもいる。ここではタムリエルのすべての種族がいて、衝突している。身を守るんだ、ことによればな」
彼らの旅は、ちょっとした事件とともに、それから数日続きました。カジートの盗賊団が夜に彼らのキャンプに這い寄ったこと以外は。彼らはたやすく撃退されました。シルクが一人を倒すと、残りは叫びながら逃げて行きました。大人しいウッドエルフの少女、ウィローは彼らの後ろに向かって弧を描くように火の玉を投げました。街道はありませんでした。互いに交差し、どこにも続いていないように見える小路ばかりでした。
力強く馬を飛ばして二週間ののち、彼らは土地が途切れるボウルのような形の丘に着きました。収穫物が積まれた畑は整っているようでしたが、そこにいた人々は覇気がなく、ぼろをまとっていて、友好的ではありませんでした。宿についての質問も、ただ肩をすくめて困ったような顔をされただけでした。その時、武装した一団が現れて、用件を言えと要求しました。モラーリンがモロウィンドに向かっていると答えると、何も盗まずに早く行ってしまえと言われました。
「通過できただけで充分だ」モラーリンが静かに言いました。
「あの田舎者たちに誰か礼儀作法を教えるべきだ」普段は穏やかなマッツが唸りました。
「それなら、留まってエチケットの学校でも開いてみるか」モラーリンが言いました。「ああいう悪党のために講義をしてやるには、私の人生は短すぎると思うがね。空の具合が気に入らないな、あれはあの村人よりも邪悪に見える。町で運試しをしてみようか」
町は木の柵で囲まれ、丈夫な門がありました。彼らを見渡すと、衛兵が入場を拒絶しました。「人間だけだ、エルフ。下等な仲間を連れて去れ」
「わかった。アリ、マッツ、エドワード、お前たちがここで暖かく迎えられることを保証しているようだ。我々はどこか雨宿りできる場所を探すよ」
アリエラは、この門に足を踏み入れた途端、嵐が来る前にみんなファーストホールドに吹き飛ばされるのが目に見えるようだと皆に言いました。そこで彼らは町を迂回し、砦らしきものの中にある岩壁を備えた堀を渡りました。北に延びている 近くの道の脇に、大きな納屋がある小さい家があります。どちらも粗末な修繕しかしていないように見えましたが、モラーリンはドアをノックして納屋で眠らせてもらえるかを尋ねるのに、アリエラとエドワードを行かせました。あとの者たちは道で待っていました。
年かさの女性がノックに応えて出てきました。彼らに会って喜んでいるようでした。「泊まりたいんですって?話し相手ができてうれしいですよ。納屋で寝なくたってかまやしませんよ、奥様。空いている部屋がありますからね。私はオラ・エンゲルスドッターと言います」アリエラは待っている仲間たちに合図をしました。女性は眼をすがめて彼らの方を見ました。「ご主人とお友達がいなさるの?ええ、それじゃみんな寄り集まっていましょう。その方が暖かいでしょうからね。火にスープの鍋が掛けてあるんですよ。一週間分の食事ですけど、どうかお気になさらず。まだ作れますよ」
「夫はエルフですの」
「そうなんですか?あの方はあなたと息子さんの面倒をよく見なさっているように見えますね。豚みたいによく太って。あの人たちを連れておいでなさい。私の孫娘にも、こんな風に気にかけてくれる方がいるといいのにねえ」
客人のもてなしに金を払わせなければならないほど困窮していないと言って、オラは支払いを拒否しました。その夜の物語と歌の楽しさで充分だと言いました。雨漏りの最悪の事態を避けるために、鍋と皿が置かれていました。彼女はその位置を熟知していました。雨戸と扉をしっかりと閉め、屋根が全部飛んでいかないかと怯えるような嵐が荒れ狂う中、彼らは暖炉の周りに集まって、とても楽しく過ごしました。
「奥様、教えてくださいな」オラがアリエラだけに囁きました。「あの方は本当にあなたに良くしておられる?あの方はとても大きくて、とても黒いのね」
「本当に良くしてくれますのよ」口は真面目そうな形を保っていましたが、アリエラの目は笑っていました。
「ああ、それはいいことですよ。あの方が大きくて黒いものだから、ちょっと男���を思い出してしまって。あの人は孫娘のキャロンをさらって行ったんです――それに、あの子を手厚く扱ってくれやしません。あの人は――あの人はあの子を傷つけるんです、奥様。そして、あの子は逃げ出すこともできやしないんです。どこに行けるって言うんです?」オラの目に涙が浮かんで、使い古されて親しみのあるしわに沿って頬を流れ落ちて行きました。
女主人が就寝のために部屋に引き取ったあと、アリエラは彼女が話したことを皆に繰り返して聞かせました。
「その子を助け出そう」ビーチが言った。「怠惰な生活で腐っちまう」
「賛成!」シルクとウイローが即座に言いました。
マッツが同意を示して唸りました。ミスとスサースは興味があるように見えました。
モラーリンは疑わしげでした。「我々はタムリエルのすべての間違いを正すことはできないよ。この男爵は村人に避難所のようなものを提供しているのだし。よそがいいと思えば、彼らは出ていくだろう」
「賛成」ミスが言いました。「盗賊を遠ざけてるから、そいつは楽しみのために村人から盗むのかもな」
「それで、彼を引きずり降ろすのかね?代わりになる誰かがいるだろう。あるいは、よそ者がやって来て、根こそぎ持って行かれるさ」
「この不潔な何かに勝るものはない」マッツが言いました。
「そういうことね」嵐は過ぎ去ったようでした。アリエラは戸口に行って、雲が素早く行きすぎる東の月を見上げました。一つの大きな輝く青い星が、月の近くに浮かんでいました。「ゼニタールがタムリエルの近くにいるわ。モラーリン?」
「明日ここの屋根を修繕しようと思っていた、それが公正ならね」彼女が炎のそばに戻ってくると彼は言いました。「少なくとも、大仕事だよ。一夜の宿にしてはね――違うか?」
「彼女なりに……私に助けを求めたのよ……そして私――風の中にゼニタールの声を聞き、今夜の雨の中に彼の手を感じたの」
「君の試練、というわけだね、奥さん」
アリエラは頷きました。笑ってはいませんでした。彼女は煙突がある隅でモラーリンと一緒に身体を丸め、少しの間囁き合って笑いました。エドワードは眠っていました。朝になると、彼はビーチとウィローが新しいこけら板を置くのを手伝いに屋根の上にやられました。モラーリンは手紙を書いて、夕食の時間に間に合うように、徒歩で男爵に持っていくようにと、マッツに言い付けました。
「女の子のために彼に挑戦するつもりなんだね!」エドワードがにやりと笑いました。「でも彼は戦うかな?それに、僕たちがいなくなったら、またその子を取り返すんじゃない?」
「いや、彼は私を町に入れなかったから、代わりにお前の母上は彼を我々の家に招くことを考えたんだ」モラーリンはシグネットリングで手紙に封をしてマッツに渡しました。
「わあ。でも、おうちまでは遠いんじゃない?」エドワードはこの救出劇が差し迫ったものでないことに、少しがっかりしました。でも、彼には8人の人間だけで砦を奪おうなんて、とても筋の通ったこととは思えませんでした。たとえそれがモラーリンの仲間たちであってもです。多分、あの歌は彼らの行いを大げさに言っているのでしょう。
モラーリンはにやりと笑ってエドワードの髪をくしゃくしゃと撫で、質問をやめて屋根に行き、母上の心配をしなさいと言いました。モラーリンとミスは一緒に歩いて出発しました。アリエラは狩りに行ったのだと言いました。夕飯時になっても、彼らは戻ってきませんでした。アリエラはエドワードに心配はいらない、あとで会えるから、と言いました。
女主人にお別れを告げたのは、日が沈んでからかなり時間が経ったときでした。彼らは馬を全部連れて行き、砦の北側の壁の近くの木立に置いていきました。アリエラはエドワードに馬と一緒に待っていたいかと尋ねました。エドワードがどこに行くのかと訊きた。
「私たちは砦に入ってオラのお孫さんを取り戻すのよ。質問は駄目です、エドワード。あなたが来るなら、私と一緒にいて、言われた通りのことをなさい。堀はレビテトで渡るの。私は泳がなきゃだめね。渡り終えたら塀をよじ登るのよ。中に入ったら、私についてきて、できるだけ音をたてないようにして」
エドワードはぽかんと口を開けて、母と他の仲間たちを見ました。彼ら6人でどうやって砦を襲うというのでしょう?3人の女性と、2人の男性と、男の子が1人で?壁の上には衛兵がいるでしょうし、中にはもっといるでしょう。マッツも一緒に中に入るだろうけど、と彼は考えました。でも、モラーリンとミスはどこに?
堀では恐ろしいことがありました。エドワードは抗議しかけましたが、それからその方がいいと考え直しました。スサースが最初に堀に滑り込みました。小さな水音とシューッという声がして、水面が静まりました。アリエラが水の中に入りました。他の者たちは宙を浮いて渡りました。
「ロープがある」ビーチが壁を探りながら言いました。3本のロープがありました。エドワードとビーチと��サースが最初に上に上がりました。アリエラ、ウィロー、シルクがそのあとに続きました。モラーリンとミスが上で待っていました。二人の衛兵は荒れ果てた建物の上で穏やかにいびきをかいていました。
「どう―」エドワードが言い始めると、母が片手で彼の口をぴしゃりと叩いたのがわかりました。他の場所の壁の上にいる衛兵が大きな声で呼びかけ、エドワードは心臓が止まりそうになりました。ミスが何かを叫び返すと、どしどしという足音が遠ざかって行きました。
仲間たちは静かに階段を下りて、影のように中庭を横切りました。砦の中に入る扉には、衛兵が一人もいませんでした。通路の中は不気味なほど静かでした。彼らは堂々とした扉のところで身を屈め、壁にぴったりと身体をつけました。中の声が聞こえます。か細い、ゾッとするような泣き声がして、静かになりました。モラーリンがそのあとに続いた静寂に向かって口笛で短い曲を吹きました。ドアが大きく開き、彼らは中に駆け込んで、猛烈な勢いで驚いていた衛兵の上に身体を投げ出しました。
エドワードがトゥースを手に最後に中に入りました。彼は一番近くにいた衛兵の脇腹に突き刺して、ビーチが頭への一撃でとどめを刺しました。マッツはずっと中にいました。扉を開けたのはマッツだったのです。彼の斧が一人の衛兵の頭を割り、それから内側のドアに向かって振り抜きました。アリエラとウィローが外側のドアに素早くかんぬきを掛けました。モラーリンの敵はとても若い男でした。彼は大きなダークエルフを一目見ると、彼の剣を床に捨てて跪き、慈悲を請いました。
モラーリンは汚らわしいものを見るような目で彼を見て言いました。「ゼニタールによろしく言ってくれ。エボンハートのモラーリンが慈悲を推奨していたとな。お前のような者に対しては、私には持ち合わせがない」彼は若い衛兵の喉を切りました。モラーリンの革鎧に血が吹きかかりました。彼の犠牲者は床に倒れ、ゴボゴボと恐ろしい音をたてています。燃えるような酸味がエドワードの喉にせり上がってきましたが、彼は固唾を呑んで目をそらしました。
控えの間の中にいた衛兵たちは処刑されましたが、ドアの外では怒号と足音が轟いて、ドアに体当たりする音が聞こえました。エドワードは母のあとについて、巨大なベッドに鷹が羽を広げるような形で縛り付けられた裸の少女を除いては誰もいない、奥の部屋に行きました。彼女の眼が彼らを見つめていました。
アリエラが彼女の肩を押さえている間に、仲間たちが彼女の縄を切って自由にしてやりました。「おばあさまが私たちをよこしなさったの。男爵はどこ?」
少女は本棚を指さして、アリエラにしがみつきました。彼女はエドワードより大きくもなく、年もそう変わらないように見えました。彼女の胸は膨らみ始めたばかりです。彼女の体はみみずばれと血と紫色と黄色の打撲で覆われていました。アリエラは自分のマントで彼女を包みました。ビーチが彼女を抱き上げました。ミスの指先が本棚を探っています。カチリという音がして、横に滑りました。彼は慎重に中に入りました。他の者たちがあとに続くと、秘密の扉が彼らの後ろで閉じました。
「それはただのねじ穴だと思う」ミスが言いました。「だけど、罠を仕掛けてあるだろう。間違いない」
「じゃあ、気をつけて」アリエラが言いました。「急ぐことはないわ。男爵は戸口で客の見送りをする準備をしてるでしょう、いい主人の常識みたいにね」
細い通路が左側に開けました。ミスは雷の矢を打ち込みました。床は骨でいっぱいです。人間の骨です。小さな頭蓋骨が空っぽの目で見つめていました。「彼を殺すことを楽しむことにするよ」モラーリンが言いました。
「駄目よ!」アリエラが抗議しました。「私の試練です、私が殺すの!」
モラーリンが彼女の方を振り向きました。「アリエラ――」
「私はアリエラの手によって死んだと歌われたいの!彼と対決する権利を主張しますわ、我が王よ」
「私に任せるんだ、歌は君の言った通り歌うから!彼は君の二倍はあるんだぞ。権利のために私と戦いたいのかね?」エルフは彼女に向って身を屈めました。彼は彼女の頭一つ分余計に身長がありました。
「必要ならね」アリエラは彼を撫でて通り過ぎ、腕につけた盾を鳴らしました。そして走り出すと、彼女のショートソードを抜きました。
モラーリンは彼女を掴みましたが、掴み損ねて彼女のあとを走って追いかけました」彼の大きな体は低くて狭い通路で引っかかりました。不用意に壁にぶつかると、彼の魔法のシールドから火花が飛びました。
「二人とも、早く」ミスが前方で叫びました。「お前らのためにやつを取っておくとは約束してないぞ」
「モラーリン」エドワードが彼の後ろを走りながら喘ぐように言いました。「母さまにやらせないつもりなの!」
「させるさ!どうやって止められるか教えてくれるのか?私は提案を受け付けるぞ。実際に彼女と戦うには知識が不足している」彼は半分怒っていて、半分は面白がっているように見えました。
「た、多分あいつはもう逃げちゃってるよ」
「ないな。彼は我々と一緒にここに閉じ込められたんだ。さっき反対側から出口を見つけてミスが男爵には開けられない鍵をかけた」
「じゃあ、麻痺させよう。父さまは運べる」
「彼女は盾を使ってる。他にも効果はあるが、あれは呪文を跳ね返すんだ。私はただ自分を麻痺させるだけだし、私は運ぶには不便だ。彼女は大丈夫さ。あれはすばらしい盾だ。とても強い魔法を使える。アイリック本人が細工をしたんだよ」
「今晩、鍵にちょっとした問題がおありかな、男爵?」前方からミスの声が聞こえました。彼らは広い部屋に出てきました。そこでは、男爵が巨大なドアの隣のスイッチを虚しく引っかいていました。
「彼には必要ないでしょう」アリエラが鼻で笑いました。仲間たちは彼女の周りに半円状に広がりました。男爵は背中を扉につけて戦う間合いを取りました。彼は大男で、マッツほどの大きさがありました。そして、彼はマッツが持っているのと同じくらい大きな斧を抱え、ブレストプレートと兜を身に着けていました。彼はモラーリンを指さしました。
「9対1だ。お前のような黒い悪魔たちからのオッズを期待しているぞ」モラーリンはグループの後ろにいましたが、男爵は彼をリーダーに選び出しました。なぜかみんなそうするのです。
「ウェイトでアドバンテージを取るのがお好みなのだろう?だが、妻が戦いたいそうでね。お前の魅力に抗えないと見える。私もだ。招待への返事を待ち切れなくてね。だから代わりに来てやったぞ」
「俺があの女を負かしたら、残りのお前らが俺を殺すのか?はっ!その値打ちはあるかもな」彼はアリエラを冷酷な黒い瞳で見つめながら付け加えました。
アリエラは恐ろしい微笑みを見せました。彼女の黒い髪は肩の辺りで奔放に揺れ、彼女は輝いているようです。「男爵、お前はこの女を打ち負かすことはできないでしょう。ですが、もしできるなら、どこにでもお行きなさい。今夜、お前は私だけのものです。皆に誓います、ゼニタールに懸けて!もしまかり間違って彼が私を殺したら、私の幽霊が墓まで、その先も彼を追い立てるわ」彼女の声は予想よりも楽しそうでした。エドワードは震え始めました。
「ゼニタールに懸けて!」
男爵は笑いました。「信じられんな。だが俺のコレクションにまた女が加わるわけだ。その女にそんなに飽きてるのか、エルフ?」
「そんなに彼女を恐れているなら、代わりに私とやる方がいいか?」エドワードの心が、どこか深いところでかのエルフが正しいことを理解しました。男爵の虚勢にもかかわらず、彼はアリエラを恐れていました。エドワードは彼らとともには誓いませんでした。彼はしっかりと杖を握り締めていましたが、足は床に根を張っているようでした。
男爵は再び笑って、答え代わりにアリエラに強力な一撃を繰り出しました。でも、それは彼女の盾に傷もつけずに跳ね返されました。彼女が魔法でシールドを張っていることがわかると、彼の目が見開かれました。アリエラは踊るように脇に避け、彼の腕を切りました。彼女は敏捷でしたが、彼はどうにか多くの攻撃を当てることに成功しました。もし彼女のシールドが切れ…エドワードには最後まで考えませんでした。
彼女の盾の効果を消すことばかり考えて、彼が体を開いていたため、彼女は彼の足に何度も攻撃を加えました。彼女は打撃を低く保って、足を鈍らせ、血を流させようとしていました。その間中、彼が死んだら玉を抜いてやると言いながら、彼女は彼の男らしさをあざ笑って挑発していました。猛烈な一撃が彼女を後ろに下がらせました。彼女の盾が光ると、消えてしまったのです。
男爵は彼女の頭を一撃で割ろうとして斧を高く構えました。彼女は腕を後ろに引き、細身のショートソードを敵の目のにまっすぐ投げ込みました。彼は斧を取り落として叫びながら膝をつき、両手を顔に這わせました。アリエラは前に進み出て、彼の脳に深く貫通するほど、痛烈に剣を突き刺しました。身をよじり、痙攣させながら、彼は倒れました。
「よくやった、奥さん!」
「私にはすばらしいトレーナーと、いい甲冑師がいますもの!」アリエラは笑って、やがて頭を戻し、こぶしを握り締め、両手を挙げて言葉ではない勝利の叫びを上げました。
「お前のおかげだ!」モラーリンはシルクを掴むと荒々しく抱きしめて大きな音をたててキスしました。「お前が彼女に教えてくれた、いかしたトリックのおかげだよ、シルク」
「私のトレーナーさんを口説くのをやめて下さったらありがたいんですけど、旦那様!」細身のアダマンティウムの剣を慎重に拭いながらアリエラが言いました。
「私が?口説くって?怒っていないだろうね……それに、君の盾はまだ魔力がある。私はただ感謝しただけだよ。次に会った時はアイリックにキスしよう」
「本当に死んだの?」戦闘の間中、キャロンは目をつぶってビーチにしがみついていました。今の彼女はアリエラを――畏敬のまなざしで見つめていました。エドワードは適切な言葉だと考えました。エドワードも何か同じことを感じていたのです。恐怖に近いものでしたけれど。
「充分死んでいるわ」アリエラは、まだかすかにぴくぴくと動く身体を満足気に見つめながら言いました。少女は近寄り、彼の隣に膝をつきました。彼女は石を持ち上げると、泣きながら、何度も何度も彼の顔にぶつけました。彼女がそれを終えると、スサースが彼女に治癒の呪文をかけました。ミスが鍵を開けて外に出ると、馬を置いて行った場所のすぐ近くでした。
彼らは少女を母親の家に送り届け、彼女を冒涜しようとする人間には誰にでも、もし彼女が傷つけられたら、ゼニタールの番人たちが戻って来ると言うように、と教えて立ち去りました。まごついた老女は孫娘を抱きしめました。彼女が別れの挨拶をすると、夫の面倒を見るようにとアリエラに耳打ちしました。
「あら、そうしますわ」アリエラは言いました。「そうしますとも」
*******
彼らが休憩のために足を止め、アリエラが話をしようとエドワードの方に行きましたが、彼はとても疲れていて、ただただ眠りたいと抗議しました。息子に必要とされていない時は、君を必要としている夫に会えるだろうと言いながら、モラーリンが彼女を引き離しました。二人は火を囲む輪の外に出て行きました。エドワードは目を覚ましたまま起きていて、二人の小さな、鼻を鳴らすような音を聞いていました。それは、珍しいことではありませんでした。最初は気になりました。「眠れないよ、二人ともうるさいんだもん」ある夜、彼は抗議しました。「ねえ、何してるの?」その言葉は仲間たちから忍び笑いを引き出しました。「少なくとも、眠る振りぐらいできないのか?」モラーリンが平静を装って尋ねました。「僕は今、どうしてダークエルフがよく一人以上子供がいるのかわかったよ。僕がわからないのは、どうやって人間がこんなにいっぱい増えたかってことだ」モラーリンとアリエラは、その夜彼に嘘をつくために戻ってこなければなりませんでしたが、彼が眠ったふりをしたあとは、他の夜と同じようにしていました。
その騒音はあまりにも身近なものだったので、その夜の冒険の映像が彼の心の中で明滅するのを防ぐことができず、まるでそれらが再び本当に起こっているように、生き生きとしていました。彼は自分のデイドラが餌を食べ、それを止められないのを感じていました。不公平だ、と彼は考えましたが、自分のデイドラに餌をやり、それでも神々とともに歩むというモラーリンの言葉の意味を理解し始めていました。ゼニタールとともに。
モラーリンがアリエラを抱えて戻ってきました。彼は彼女を優しく下ろしてから、エドワードと彼女の間に横になりました。
「女でいるということは困難に違いないね」彼は優しく言いました。「彼女を見ていると大変だ。ただ見ているだけでね」
エドワードは頷きました。
「私はそれについてよく尋ねたものだ、彼女に」モラーリンは続けました。「彼女はそれがどんなに大変か教えてくれたが、今晩まで知らなかった。彼女が勝つことは知っていた。ゼニタールが彼女とともにあって、男爵にはデイドラしかいなかったからな。それでも、見ているのはとても辛かった。彼女は10回のうちの9回を使った。そして、もし失敗すればあの盾にはさらに使い道がある……彼が疲れ切ってしまう前に、消耗を回復したかもしれん」
「僕もそのことを考えていたの……そしてあの衛兵…彼は命乞いをした?」
「わかっているよ。だが、彼は同じ言葉を聞いていた……毎晩毎晩な。それでも彼は男爵の手下であり続けた」
「大抵の男は父さまみたいに強くないんだよ。自分でもどうしようもなかったんじゃない?」なぜ彼は、もう死んでしまった男の弁護をしているのでしょう?彼の心はその夜の出来事を、良くも悪くも違う結果になったかもしれないと何度も繰り返し考えていたのです。
「あのように腐った魂のような邪悪を目にしたのに、ただ見ているだけで何もしないなどとは……マッツは持っている値打ちなどない私の片手を持ったままだったかもしれないな。それに、若者にとってはさらに悪い。今夜のようなことを経験させて済まなかった」
「僕の魂は腐っちゃった?」
「苦虫を噛み潰したような気持ちだろう、みんなそうだ。だが、治るよ」
「今治せる?」
「もちろんだとも」モラーリンは彼を腕の中に引き寄せて寝返りを打ち、エドワードが両親の間で横になれるようにしました。アリエラは眠ったまま彼女の両腕を彼に回しました。エドワードの鼻で、彼女の強い女性の香りと、モラーリンの麝香の暗いスパイスの香りが混じりました。
「母さま、とても怒ってた」エドワードは囁きました。彼はまた同じような気持ちで母を見られるようになるかしら、と考えました。きっと、モラーリンもその安心感を求めていて、それを求めるには充分賢明だったのでしょう。
「彼女は女だ。他者に対するああいう類の傷は、彼女の心の琴線に触れる」彼は言いました。
どのぐらい?少年はその質問を口に出せるわけがないことを察しました。
「お前の父上は怪物ではない。だが、彼女は自分のことを気にもかけない男に嫁いだ。そして、彼の下から去ることができなかった。お前の種族にはよくあることだが、だからと言ってそれが耐えることをたやすくはしないと私は思うよ」
「じゃあ、母さまにもデイドラがいるの?」エドワードは悲しげに尋ねました。
「それについては本人と話さなければいけない」
「今日のはほんとには公正な戦いじゃなかった。母さまはシールドがあったし、彼にはなかったもの」
「公正な戦いは闘技場のためのものさ、坊や。お前は狼やヘルハウンドが何も持っていないからって、武器も呪文も鎧もなしに戦うのかい?私は使うだろうな」
「男爵が死んじゃって、キャロンとオラはどうなるの?それに他の村の人たちも。」
「私が予言者マルクに見えるかね?わかるわけがない。春までここにいて、今夜我々が焼いた畑に何が育つかを見ることはできる。私は留まる気も、耕す気もないがね。私には私の、手入れすべき畑がある――聞いたかい、ノルドの農夫みたいじゃないか。鉱山の方がもっと私らしいな」彼はあくびをしました。
「他のみんなはあとのことは考えてなかった。父さまは考えてた」
「私は王だよ。それが仕事さ」
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KKV Neighborhood #1 - 2020.05.05
KKV Neighbourhood『Talkin bout MoshPit & DanceFloor & Living』開設にあたって
キリキリヴィラ がスタートして5年が経ちました。「自分たちの納得できる形でレーベル運営をしたい」というアイデアを少しづつ実現しながらリリースを重ね、気がつけば品番が100を超え活動の幅も広がってきました。好きな音楽をフェアなスタイルでリリースしたいという、このわがままで実験的な試みが5年も続いたことについて、まずキリキリヴィラからのリリースを受け入れてくれたバンド、ミュージシャンに感謝したいと思います。それと関わってくれたデザイナー、カメラマン、映像ディレクター、ライター、イベンターの方々、そしてなによりも僕らのリリースを聴き、ライブに足を運んでくれたみなさんに感謝したいと思います、ありがとうございます。 この5年のあいだに音楽を取り巻く状況も大きく変わってきました。音楽を伝える媒体はデジタルの比重が上がり、同時にアナログの大切さも大きくなっています。2015年に考えていた「音楽の話が通じる人たち」による小さなコミュニティーのようなレーベルというイメージは変わらず持っていますが、アーティストとの関わり方もリリースの形態も様々なヴァリエーションが生まれています。同時に僕たちの役割も変化しつつあります。いつか安孫子が言っていた「一緒に飲んで話したい人の音源をリリースしたい」という言葉はそのままに、バンドの成長や変化に応じた役割も担いたいと考えるようになりました。それは僕が90年代にイメージしていたインディー・レーベルのありかたを超えて、エージェントやマネージメントでもあり、PRカンパニーでも版権管理会社でもあるかもしれません。どんなかたちであれ、それが自分たちの気持ちに自然に従うのであればそれでいいと思います。そこで日毎に起きている出来事や新しい感覚を受け止め、僕たちがなにを感じ、なにを考えているのか、その時に浮かんだアイデアをすぐに伝��るための場所を作ることにしました。 実はこの3月からサイトのMAGAZINEのコーナーのリニューアルして、すごい量の情報が飛び交う日々のSNSの短いフレーズや映像ではなく、音楽を中心に漫画や映画を語り、自分が時々に感じたこと、社会で出会った疑問などの文章や記事を掲載できる場所にしたいと考え準備をしていました。基本のマインドは日々の雑感を一歩踏み込んで考えたことであり、友達同士でする音楽の話であり、友人に勧めたい音楽や本の話でいいと考えていました。世の中にミュージック・レビューは多いけれど、結局信頼できるのは友達からの情報だし、仲間には自分の好きな音楽を聴いてもらいたい、そんなシンプルな気持ちでした。が、この一ヶ月の新型コロナ感染症の広がりとそれに対応する日々の社会を目の当たりにして、もう一歩踏み込んで政治や社会のあり方まで、いま自分が感じ、考えていることも反映させたいと思いました。 たぶん後世、この2020年を境に以前、以後として語られる分岐点に僕らはいます。もう以前の状況は戻ってこないでしょう、そして多くの友人知人が政府の無策のせいで苦境に立たされてもいます。安倍政権の7年間のひどい事件の数々、それもなにひとつ糾弾されることなくここに至っての無策、というか強烈な嫌悪感しかない対策と振る舞い。それを日々目にする度、有権者である僕ら自身が招いたことだという痛烈な反省を込め自分の考えを発信しよう���思います。いま大きな転換点にいるのであれば、これからをより良い状況にするためにできることと僕たちの視点から見えること、感じ考えたことを記録として残したいと思います。 今世界が置かれている状況に対する正しい答えはだれにもわかりませんが、少なくとも行き過ぎた資本主義、ネオ・リベラリズム、金融資本主義を変えることができる可能性はあります。各国で行われている現金の給付はモダン・マネタリー・セオリーの実践の端緒となるかもしれないし、この危機をきっかけにベーシック・インカムを導入する国が出てくるかもしれない。少なくとも経済最優先という価値観は大きな打撃を受けるでしょう、そこから確信を持って進むためにも、このページでは友達に話すように政治や社会や経済も話題にしていきたいと思います。 KKV Neighbourhood『Talkin bout MoshPit & DanceFloor & Living』は編集に田中亮太氏を迎え、ライブやパーティーのフロアで感じたこと、心が動かされた音、映像、文章、日々の感想などをキリキリヴィラ の友人たちに自由に書いてもらう場所にしたいと思います。レビューやインタビューを中心に、毎週ひとつは何かしらの記事が更新されるようにします。みなさま、よろしくお願いします。 与田太郎
朝5時。今日も2450本のキュウリが植え付けられた2反5畝のビニールハウスを散策すれば、昨日すっかりキレイに採ったはずの実はまるで魔法にかかったみたいに元通りで、いやそれどころか昨日以上に樹には綺麗な緑で長ひょろく逞しい実がこれでもかとぶら下がっていて、枝もまるで遊んでいるかのように空に向かってさらに自由に手足を伸ばしている。 本当に不思議だ。そして一日ってなんて愛しいものなんだろうとしみじみと思う。 生命の計り知れなさを目の当たりにしてみて、やっぱり人間も不思議なものだと改めて感じ入る。一人一人、一つ一つの魂は当然だ。
令和2年。この4月から新規独立営農。以前の勤め先の牛乳屋(MILKイナ君のDELIVERY MANGAで描かれている仕事と一緒!)の同僚2人と共同での3人のキュウリ農園。自分的にはまるでバンドを組んだような気分でワクワクしている。 昨年暮れに突如舞い込んだハウス貸し出し話に食いついた。鉄骨はサビだらけでビニールは殆どがボロボロに朽ち果て、雑草はぼうぼうでまるでジャングルのようなおんぼろのハウスだったが一から自分達で形にしようと決めた。見切り発車は重々承知していて、実際沢山の農業者の人たちにこれじゃ無理だよと散々バカにされたが、それは余計に私達を燃えさせる事でしかなかった。 奇跡が起きたかのように見違え、そのハウスは完成した。
変わっていく日の出の時間、天気や気温、風の向きや強さを受け取りながら日々を経由して行く。風景の変化に敏感になり植物と向き合いながら、それがせわしなさと重なり合いくたびれた身体と共にいつのまにか自分自身というものを忘れていく時間はなんだか心地がいい。
ある日、海無し県の圃場に鳴ったRAMONESの「Rockaway Beach」。 昔から何度も夢中になって聴いた曲なのになぜだかその時はとてもホーリーに響いて強烈に感動し空を見上げて立ち尽くした。本当に音楽もつくづく不思議だ。
未だ収束が見えない新型コロナウイルスで揺れ動く世界。ただただ皆様の健康と安全を願うばかりです。 どこかの誰かの静かな時間に、少しだけでもそっと寄り添えるようなMagazineになれたら幸いです。 そしてまた皆さまと元気にお会いし、思いっきりおしゃべり出来る日を心より楽しみにしております。 それぞれの願いと奮闘に想いを馳せながら。
安孫子真哉 / KiliKiliVilla 、吉里吉里農園
ポップとして語ったときに、こぼれおちてしまうもの。KillKiliVilla Neighborhoodは、音楽と日常の関わりのなかで起きる、ひとりひとりのささいな、それでいてかたくなな心の動きを言葉にしたいと思っています。音楽を聴くことが、きわめて個人的な体験であることを忘れない。そして、湧き出た気持ちや感情を、隣人に話すようなそぶりで伝えたい。わかったような気になるのではなく、理解できないままでともに考えたい。できるだけ正直に、目をつぶらずに。でも、ときに弱くなったって構わない。ライブハウスやクラブがそうであるように、嵐からの避難所でありたい。そうした態度を貫くことに、インディペンデントなメディアの矜持が宿るのではないでしょうか。モッシュピットとダンスフロア、そして日々の生活。KillKiliVilla Neighborhoodは、そこから言葉を発していきます。
田中亮太
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