#真のエリートとは
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「真のエリート」が必要
国民は永遠に成熟しない。放っておくと、民主主義すなわち主権在民が戦争を起こす。国を潰し、ことによったら地球まで潰してしまう。
それを防ぐために必要なものが、実はエリートなんです。真のエリートというものが、民主主義であれ何であれ、国家には絶対必要ということです。この人たちが、暴走の危険を原理的にはらむ民主主義を抑制するのです。
真のエリートには二つの条件があります。第一に、文学、哲学、歴史、芸術、科学といった、何の役にも立たないような教養をたっぷりと身につけていること。そうした教養を背景として、庶民とは比較にもならないような圧倒的な大局観や総合判断力を持っていること。これが第一条件です。
第二条件は、「いざ」となれば国家、国民のために喜んで命を捨てる気概があることです。この真のエリートが、いま日本からいなくなってしまいました。
昔はいました。旧制中学、旧制高校は、こうした意味でのエリート養成機関でした。旧制一高の寮歌の中に「栄華の巻。低く見て」という歌詞があって、時に「悪しきエリート主義」の象徴みたいに言われますけど、この歌詞はある本質を衝いていると言える。真のエリートには、俗世に拘泥しない精神性が求められるからです。
藤原正彦氏「国家の品格」より
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日本人の実務エリートと話していて感じるのは、彼らはおそらく基本的な物理や歴史地理の知識をごっそり忘れていて、新聞レベルの超短期の断片的な情報を持ち前の地頭と要領のよさで繋いでいるという実態。これが長期の抽象度が高い作戦が練れずにクソ真面目に戦闘しているのに戦略で負ける理由の一つ。
Xユーザーのインド麦茶@デリー駐在🇮🇳さん
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天気がいいので車で白山瀬女へドライブ。
写真にはないですが、金沢から国道360号線を白山に向かって走ると木滑という集落があって、そこの左手に加賀藩と天領(江戸幕府の管轄地)の境である木滑関所跡があります。
当時は加賀藩の侍1名と足軽5名が配置されていたそうです。
近くには一向一揆勢の居城である瀬戸丸山城跡や中高の歴史教科書にも出てくる鳥越城跡があるので、城好きはこの三点セットで巡るのがよろしかろう。
(よろしかろう。笑)
この辺りはもうすっかり山の中ですが、天気がいいので窓を開けて走っても気持ちがいいです。
(フィトンチッドの香りで疲れも吹き飛ぶぞ)
道路には雪はありませんが流石山の中、田畑は雪に埋もれています。
そして20分ほど走ると道の駅「瀬女」に着きました。
3年ぶりくらいにここに来ましたが、以前と何も変わっていない牧歌的風景。
「故郷のはなしをしよう」という気分になります。
(キダ・タローか)
北原謙二という方が歌っています。
(なんか泣けてくる曲だな)
この辺り、空気が恐ろしいほど美味しい。
この空気だけでご飯2合いけそうです。
そして以前来た時と同じように、キジトラコーヒーでキジトラソフトを購入。
店の前にコーヒー粉末や煎ったコーヒー豆があり自由にトッピングできます。
隣の道の駅にはクロモジソーダジュースという味の想像もつかない神秘のジュース���ありました。
(クロモジのジュースって、こんなん日本でここにしかないのとちゃうか?)
木の味のジュースですよ!
(もうわかった)
冷蔵庫には鹿やクマの燻製、肉がありましたが、僕は上品なのでこういったものはスルーです。
「何が悲しくてクマを食べなければならないのか。こんなの食うヤツ、どんだけ貧乏舌なのか」
こういうゲテモノ系を美味しいと言って食べる奴は、高校生の頃のぼくなら間違いなく路地裏に引っ張って半殺しにしていたでしょうね。
(流石、元エリート工業高校生)
「気持ち悪いんだよ、お前の味覚が!バシッ!」
(なんやねん、殴ったんか。笑)
脳内でひと暴れして満足したので、ノーランズの「六本木純情派」をカーステでかけて、家路を急ぎました。
(ノーランズが六本木純情派を英語で歌っとったんか。笑)
あと、インドネシアの童謡「Burung Kutilang 」もアンコールでかけた。
(アンコールってなんやねん笑。確かにこの大自然な風景にピッタリだけど、どんだけ音楽通やねん。インドネシア人大喜び。笑)
Xなんかで音楽通を気取るにわか連中とはレベルが違うんですよ。
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塾や中学、高校、大学など教育現場には
事実を無視して子供を自分の偏った政治的妄執で洗脳しようとする阿呆が多すぎる
思想、歴史、政治、経済、法律など人文、社会関係の基礎のイロハがわかってないのに、学歴だけはありアタマはいいつもりなので、噴飯ものの作り話をまことしやかに生徒に吹き込む
自分の専門以外はみんな素人であり、知らない、あるいは間違っているかもしれない、という謙虚な心構えがそもそもない 自分は大学で研究しているから、私は高校教諭だから、こういうことに違いないと考えて大嘘を吹き込む
しかも、その専門は近年ますます細分化、タコツボ化して、大多数の「専門家」は、ほとんどの分野で素人そのものなのだ
そこで頼りになる唯一の綱が、言葉 言葉を駆使して知らないことを知り、勉強していくのがエリート層の基礎のはずだが、近年の安いエリートはそもそもこのことば 日本人で言えば国語である日本語の力が極めて弱い
結果としてテレビで戯言としか思えないコメントを乱発する「大学教授」が蔓延ってしまったのが今の現状
学歴、肩書は無意味な時代になった 一方、言葉の力があればネットでかなりのレベルまで自分で学べるようになった これで真にアタマがいいか否かが問われる時代になった
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Fさん宅の訪問販売
Fさんというのは、新卒のときに就職した会社の営業部にいた中年男性のことである。この会社の営業部は、何故か、非常に容姿に恵まれた人が多い中、Fさんは、お世辞にもイイ男とは言えなかった。どちかというと、贔屓目にみても、中の下か、下の上だろうという容姿である。しかし、自信家のFさんは、自分がイイ男でスタイルも抜群であると固く信じ込んでいた(実際は、背が低く、頭と顔が大きく、かなりのメタボのぽっちゃり体型で、手足が太くて短いのに、無理に海外のハイブランドのスーツを着ているため、脚の裾は引きずっており、手は指先しか出ておらず、ウエストはベルトの上にお腹の肉がぷよぷよと乗っかって、シャツのボタンは今にも弾き飛びそうだった。だが、あるとき、私の所属する部署の新人に鼻っ柱をへし折られ、ヤケクソを起こし、落ちる所まで落ちたが、上司の励ましによってスタイルを取り戻し、その後、男性ホルモン注射に夢中になってしまったという経歴?を持つ、かなり残念でかつ痛くて変な人である)。
さて、Fさんはかなり前に離婚したバツイチで、Fさんは実家から会社へ通っていた。Fさんのお母様はかなり前に他界しており、当時大学生だったの息子さんの衣食住の面倒は、Fさんのお父様が見ていた。Fさんのお父様は、Fさんと血が繋がっているとは思えない程、紳士で、Fさんが離婚した後も、元若嫁であるFさんの奥様と週に2~3回の頻度で子供を交えて会っていたらしい。恐らく、Fさんが、どこか遠くに単身赴任して滅多に家に帰って来なければ、Fさんと元奥様は離婚しなかっただろうと、会社の皆が思っていた。Fさんは、よく会社で、「親父の面倒はオレがみてやっている」と言っていたが、「お父様がFさんの面倒を見て下さってるの間違いじゃないですか?」と私は反論していた。ちなみに、営業部の全員が私と同じ意見だったが、それを言うとFさんはふてくされて仕事をしなくなってしまうので、営業部の人達は私と同じ事を言えなかったらしい。
なぜ、親子近く���上のFさんに対して私が反論できたかというのは、違う部署だったことと、Fさんが戦場記者や戦場カメラマンに対して、コンプレックスと憧れを抱いていたからである。Fさんも、最初から営業マンではなく、元戦場記者だった。だが、新人の頃に戦地を取材したFさんは、戦場の悲惨さ・目の前で無抵抗な女性や子供や惨殺されるところ、病院に運ばれても、次々と人々が死んでゆくこと、昼も夜も怯えながら仕事しなければならない地獄に耐えられず、たった一度の取材をしただけで営業部に異動したのである。だから、戦場記者や戦場カメラマンを続けていられる私の上司のMさんや、カメラマンのYさん、同期のS君や私などはFさんから一目置かれていた。
前置きが長くなってしまった。そんな、人間性にはかなり問題がある(面白いと言えなくはないが、家族には絶対なりたく人である)Fさんだが、Fさんのお父様は、世界的に有名な大手総合商社の経営企画部の部長&取締役だった超エリートである。それゆえ、基礎年金・厚生年金・企業のOB年金を含め、Fさんのお父様の収入は凄い額で、普通のサラリーマンの平均年収の2~3倍はあろう額だった。そのためか分からないが、Fさんの家の家計は、全てお父様の年金や投資して運用している不労所得などから支出していた。その事を当然だと思っているふてぶてしいFさんは、息子の養育費や自分の食費や被服代など生活に必要なお金を一切家に入れず、給与は全てFさんのお小遣いになっており、Fさんは非常に金遣いが荒かった。
そんな、金遣いの荒いFさんが大好きだったものは、訪問販売である。あるとき、何処のメーカーの物を取り扱っているのか得体の知れない訪問販売の営業マンがFさん宅を訪れ、羽毛布団を紹介した。この羽毛布団は100年使っても羽毛がダメージを受けることなく、干さなくても湿気たりしないので、お手入れも簡単、その気になれば洗濯機でも洗える、乾燥機OK、そして何よりこの羽毛布団で寝ていれば、金運が上がるという怪しさ満載のシロモノだった。そして価格はなんと1枚70万円である。常識で考えたら、日干しやそれが無理でも乾燥機で布団を干さないとダニの巣窟になるのは当然のことであることは、大人であれば誰でも知っている。しかも、高級マザーグースダックの羽毛布団を普通の家庭用洗濯機で洗ってしまったら、へしゃげてしまい、布団がダメになることも少し考えたら分かることである。第一、布団はある程度長く使っても、寿命というものがあり、ウン十年も使うような物ではない。まして、100年も使ったら、中はダニ���ダニの死骸や埃の巣窟、そもそも100年後に自分が生きている可能性の方が遥かに低い。しかも、1枚70万円である。寝る布団の質で金運なんぞ上がる訳がない。金運は、本人が為替や株式の仕組みをよく勉強して、如何に上手に投資するか、今までに無かったようなモノを起業して大ヒットするかなど、本人の努力が必須である。そんな、ぼったくり価格の胡散臭い羽毛布団なんぞ、即断るのが常識だと思うが、高級品やハイブランドが大好きなFさんは違った。Fさんは即決で羽毛布団を自分とお父様と息子さんの3人分を購入し、合計210万支払ったのである。
どちらかといえば、私も「安物を沢山」よりも「高い物を長く大事に使う」タイプの人間である。だが、その考えを適用する物には、向いている物と向いていない物がある。例えば、腕時計などは、いい物であれば、きちんとメンテナンスを続けていれば、自分の代だけでなく、子供に譲ることもできる。財布も私が現在使っている物は、就職した時に購入したものをまだそのまま使っている。だが、布団はそういう買い方に向いていない物だと思う。70万円の布団を1枚より7万円(それでも高いが)の布団を10回買い替える方が、余程、衛生的で清潔で快適である。
Fさんの訪問販売でのお買い物は、羽毛布団だけにとどまらなかった。羽毛布団で金運が上がったのか下がったのかは謎だが、多分、何の変化もないと思われる。羽毛布団の訪問販売の営業マンが来てから2か月後、Fさん宅に、また別の訪問販売業者が訪れた。今度はアコヤ貝をうる業者だった。アコヤ貝は、おなじみの真珠を養殖する為の貝である。真珠が欲しければ、アコヤ貝を自分で育てて真珠にするのではなく、真珠として出来上がっている物を買うのが普通である。だが、Fさん宅を訪れた業者は違った。『このアコヤ貝には、直径15mmを超える花玉真珠の原石が眠っている。来年の春に、このアコヤ貝を開けると、まばゆいばかりに光り輝く、立派な直径15mm以上の花玉真珠が必ずできているはずである。アコヤ貝1枚の中に、少なくとも真珠は3つ以上入っている。その真珠を宝石店に売りに行けば、1粒あたり最低でも300万、平均で500万以上の値段で買い取ってくれるだろう。今回は、特別にあなただけに、アコヤ貝を1枚あたり50万円でお譲りしましょう』という、如何にも胡散臭いシロモノだった。これはいくら何でも断るだろうと普通は思うが、とにかく「普通でないもの。後にプレミアが付く」などのキャッチフレーズが大好きだったFさんはアコヤ貝に飛びついた。そして、訪問販売の兄ちゃんに薦められるがままに、アコヤ貝を10枚も購入したのだ。そのアコヤ貝は、側部が透明になっている円柱状の入れ物に入っており(イメージとしては、ツナ缶が透明になったような物)、何処からでもアコヤ貝が見られるようになっており、上部は缶詰よろしく、開封用のフックまで付いていた。何故、私がそんな事を知っているかというのは、Fさんが会社でみんなに自慢するために、合計500万も投資したアコヤ貝の缶詰(?)を全部持ってきて、デスクの上に並べてニマニマしていたからである。なお、待ちに待った翌年の春、Fさんは嬉しそうに、アコヤ貝を空けていたが、花玉真珠はおろか、10枚あった貝の中に真珠ができていた貝は4枚だけで、しかも到底真珠とは言えない黄ばんだ小さな粒(直径3~4m程度)で、僅かに場所によっては真珠色に輝いているかな?というような物だった。
それでも、懲りないFさんが、訪問販売で散財した物は計り知れない程多い。私が知っているだけでも、食器棚を改造したとしか思えないガラスの観音扉になっている500万円の真っ白な仏壇(私が某安価な家具チェーンで8万円で買った自宅にある食器棚ソックリだったし、観音扉を開けさせてもらい、中を見たら、側面に一定の間隔で穴が開いていた。その穴は何の為に必要なのか尋ねてみらた、「『気』を通すために、必ず開けておかないというえない穴」だそうである。でも『気を通す』と言っているが、穴は外部に貫通しておらず、どう見ても、食器棚の中棚を取り付ける為のフック穴としか思えなかった。そして、肝心の『気』とは何か?と尋ねてたら、Fさん本人もよく分からないと答えるものだから、思わずひっくりかりそうになった。)、南西向きの屋根があるにも拘らず、高層マンションに面した北向きの屋根に付けられた600万円のソーラーパネル、法外な値段のオール電化工事で(オール電化にも拘らず、台所のコンロは何故かガスのまま)など例を挙げていったらキリがない。
私が転職してかなりの年月が経ち、更に関西に引っ越してきて、そろそろ5年近くなる。Fさんが今でも散財を続けているのか、とても気になるが、3年程前に、Fさんのお父様の訃報連絡があった。Fさんのお父様はどんな思いで息子の散財を見ていらしたのかと思うと、やはり、高齢の親に心配をかけるような親不孝物にはなりたくないと思ってしまった。
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アメリカ副大統領のJ・D・ヴァンスは白人労働者階層の出身で、「ラストベルト」と呼ばれる中西部の貧困地域で育ちました(その詳細はヴァンスの著書『ヒルビリー・エレジー』に克明に描かれています)。そのような境遇から、彼が現在の地位に上り詰めることができたのはなぜか。その要因は、ふたつの意味で「能力主義 メリトクラシー」にあるといえるのではないでしょうか。第一に、能力主義社会であることで、階層移動が可能になっているということ。もしもアメリカが身分制社会であれば、「ヒルビリー(田舎者)」の男が副大統領になることは決してありませんでした。第二に、マイケル・サンデル教授が指摘するように、能力主義エリートの傲慢が大衆に屈辱と怒りを生み、トランプ支持につながっているということ。トランプがヴァンスを副大統領に指名したのは、そうした支持をより多く集める狙いがあったのかもしれません。「能力主義」の功罪がいま、あらためて問われています。 本記事ではトマ・ピケティとマイケル・サンデルの対談本『平等について、いま話したいこと』(岡本麻左子訳)より、第5章「能力主義」を全文公開します。 マイケル・サンデル トマ・ピケティ 平等について、いま話したいこと 岡本麻左子 訳 Equality What It Means and Why It Matters 早川書房 の書影 『平等について、いま話したいこと』 第5章 能力主義 トマ・ピケティ(以下ピケティ):能力主義の話に移りましょう。わたしはご著書の『実力も運のうち 能力主義は正義か?(The Tyranny of Merit)』(鬼澤忍訳、早川書房)の大ファンなので。この本では、ここ数十年で大きくなってきたいわゆる能力主義 メリトクラシーの信仰というかイデオロギーについて、事の重大さを強調していらっしゃいます。ご自身の分析で、グローバリゼーション、金融化、能力主義を新自由主義時代の三本柱に挙げていらっしゃいますから、これは第三の柱ということですね。その重要性に見合った扱いをなさっていると思います。そこで、この能力主義についてお訊きしたいのと、あとはこれが最も重要な点でしょうが、能力主義を脱する方法についても伺いたいと思います。この本のある個所で、アイビーリーグの大学の入学者を決める〝くじ引き〟を提言していらっしゃいます。その仕組みは、たとえばアイビーリーグの大学の定員が100人だとすると、一定の入学適性基準を設け、点数や成績がその基準を上まわる出願者を1000人に絞る。そこから10%をくじ引きで選んで合格者とする、ということですね。 この仕組みでわたしがすばらしいと思ったのは、大学の好き放題にはさせないという点です。わたしの理解が正しいとすれば、これも主導権を取り戻す行為であり、高等教育や保健医療の利用機会については民主的熟議でルールを決めるべきであるというひとつの例です。高等教育は基本的な財ですから、ハーバードの理事たちの好き勝手に決めさせるわけにはいきません。もちろんなかには「結局のところ大学は大学のものだから、何でも大学がやりたいようにできる。大学が好き放題にやるのは当然だ」と言う人がいるかもしれません。これはわたしからすれば、「さあ、これは自分のお金だ。タックスヘイブンへ送って納税額をゼロにできる。結局のところ、これは自分のお金なのだから」と言うようなものです。あいにくですが、ちがいます。それは自分のお金ではありません。そのお金は何百万という人たちの労働が集まって生み出されたものです。公共インフラや法制度がなければ��っして生み出せなかったものです。わたしたちは自分だけでこの世界に生きているのではありません。「自分のお金だ」と言ってすませることはできないのです。 くじ引きに関する具体的なご提案について、この解釈でいいでしょうか? もちろんほかにも似たような提案は考えられるでしょうが、これは主導権を取り戻すひとつの例として、ハーバードをはじめとするアメリカの名門大学では民主的熟議によってこのような入学者選びのルールを設けるべきだということですね。 トマ・ピケティ Thomas Piketty の写真 トマ・ピケティ マイケル・サンデル(以下サンデル):ええ、それもそうですし、そのほかに道徳的な判断、態度、認識の問題に立ち返るということでもあります。能力主義にはふたつの問題がありますが、それが何かをお話しする前にまず言っておかないといけないのは、基本的に能力自体はよいものだということです。もし手術が必要になったら、わたしは優秀な医者に手術してもらいたいと思います。能力とはそういうものです。では、能力が一種の専制になりうるのはなぜなのか。これはまた1980年代から現在に至る期間の話になります。その間に広がった勝者と敗者の溝が政治を毒し、われわれを分断してきました。この分断には、先ほどから話し合ってきた所得と富の不平等の拡大も関係しています。ですが、それだけではありません。不平等の拡大に伴って、成功のとらえ方が変化してきたことにも関係しているのです。上位に立った人たちは、自分の成功は自分の手柄であり能力の証なのだから、自分は市場の恩恵を受けるにふさわしいと考えるようになりました。そして暗に、取り残された人や苦労している人もその運命にふさわしいにちがいないと考えるようになったのです。このような成功のとらえ方のもとになっているのが、機会さえ平等なら勝者は勝利に値するという、一見とても魅力的な理想を謳う能力主義の原則です。 さて、能力主義には問題がふたつあると言いました。ひとつ目は明らかに、われわれは自分たちが公言する能力主義の原則どおりに生きてはいないという点です。機会は真に平等ではありません。貧しい親のもとに生まれた子供は、大人になっても貧しいままであることが多い。社会的に上昇できる人の割合は限られています。ご質問いただいたアイビーリーグの大学を例にとってみましょう。たしかに気前のよい奨学金制度が用意されています。家族の年収が85,000ドル未満──スタンフォードは10万ドル未満だったと思います──の場合、学生には授業料も寮費も食費も書籍代も一切かかりません。にもかかわらず、アイビーリーグの大学には家族の所得がアメリカで上位1%にはいる学生のほうが、下位50%の学生よりも多いのです。 ですから完全に能力主義というわけではありません。しかし、仮にそうだとしてみましょう。教育制度の入学機会も経済的な面も、何らかの方法で真に公正な平等が実現できたとします。仮にそうできたとして、では能力主義が完全なかたちになれば、公正な社会が実現するでしょうか? わたしはそうは思いません。なぜなら能力主義には、たとえそれが完全なかたちであっても、共��善を蝕むしばむという暗部ダークサイドがあるからです。なぜ共通善を蝕むのか。それは、勝者が能力主義にそそのかされて、自分の成功は自分の手柄と考え、自身の成功を胸いっぱいに吸いこみすぎて、その過程で幸運や恵まれた環境に助けられたことを忘れ、自分が恩恵にあずかっていることを──あなたがおっしゃるように、ほかの人たちのおかげで成功できたということを──忘れてしまうからです。 マイケル・サンデル Michael J. Sandel の写真 マイケル・サンデル 〝能力主義 メリトクラシー〟ということばを生み出したマイケル・ヤングは、このダークサイドに気づいていました。能力主義を理想とは考えず、危険なものと見ていたのです。その危険とはまさに、能力主義によって、われわれの分断を煽るような成功のとらえ方が勝者のあいだだけでなく敗者のあいだにも醸成される危険です。成功者が傲慢になる一方で、取り残された人たちは屈辱感を味わい、失敗も苦労も自業自得と言われて、おそらくそう納得させられる。そう考えると、ここ数十年で社会が二極分化した理由が浮き彫りになってきます。不平等が拡大し、労働者の給料は頭打ちで職を失う人もいるなかで、中道左派や中道右派の主流政治家が労働者を元気づけようとして送ったアドバイスは、「グローバル経済で競って勝ちたいなら大学へ行くべきだ。学べば学んだだけ稼げる。やればできる」というものでした。 エリート政治家たちは、自分のアドバイスが暗に侮辱を含んでいることを見落としていました。その侮辱とはつまり、「学位を取得せず、大学の卒業証書がないために新しい経済のなかで苦労しているのなら、それは自業自得だ。われわれがやれと言ったことをやらなかったからだ。問題はわれわれが実施している経済政策にあるのではない。われわれが言ったやり方で自分を向上させなかった本人にこそ問題がある」と言ったも同然だったということです。大学の学位を持たない労働者の多くが怒ったのも無理はありません。怒りの矛先をまっすぐ向けられたのが、とくに中道左派の主流政党であり、わたしが〝出世のレトリック〟と呼ぶやり方で不平等をなんとかしようとして、取り残された人たちに学位取得による自らの向上を熱心に説いた政党でした。アメリカでは民主党、イギリスでは労働党、フランスでは社会党──かつては労働者階級の有権者がおもな支持基盤でしたが、いまは高学歴・高経歴の専門職階級と価値観、利益、見解を同じくするようになった政党です。怒りの反発があったのも当然です。この反発は、能力主義における成功の概念が新自由主義グローバリゼーションの倫理に結びついたことの表れだと、わたしは考えています。 ピケティ: ええ、まったくおっしゃるとおりだと思います。とにかく、不平等を取り巻く現代のイデオロギーにはきわめて特徴的な、きわめて乱暴なものがあり、そういったかたちで勝者を称えて敗者を責めるという症状を呈していることには完全に同意します。そういう症状はかつての不平等な政治形態には見られません。昔の政治形態では��平等が実にひどい場合もありましたが、異なる社会集団どうしが、いわば互いに補完し合っている感覚がありました。貴族や軍人もいれば、労働者や農民もいました。だからといって必ずしも労働者や農民が愚かだったわけではありません。ただ単に、そういうさまざまな集団が必要だったというだけです。昔の不平等な政治形態を賛美するつもりはありませんが、少なくとも当時の人たちは、貧しい人は貧しくて当然、金持ちは金持ちで当然などという態度をとろうとはしていませんでした。これは現在の不平等な体制に限った特徴だと思います。それが人々に大きなプレッシャーを与え、具体的に精神の健康を害したり、さまざまな社会病理を招いたりする結果になっています。社会のあらゆる方面に──とりわけ貧しい人たちに──このプレッシャーが見受けられますが、上位集団の子供たちも、ぜったいに成功しなくては、という強いプレッシャーを感じています。ですから、おっしゃっていることは実に的を射ていると思います。ただ、あらためて質問させていただきたいのは──わたしは常に解決策を求めているので──連邦法やマサチューセッツなどの州法で、たとえば学生のレガシー入学や寄付者の子供の入学を禁止し、ハーバードやほかのアイビーリーグの大学で入試制度に一定のガイドラインを設けることに賛成されるかどうか、ということです。 サンデル:もっともなご質問ですね。ストレートにお答えすると、ハーバードやほかの名門私立大学はレガシー入学をやめるべきだと思います。 ピケティ:強制的にやめさせるべきだと思われますか? それとも大学側がそうするのをただ待つべきでしょうか。 サンデル:まずは、そうさせるために世論の圧力や道徳的な圧力を高めるべきでしょうね。うまくいく可能性は大きいと思います。アメリカ最高裁も人種的マイノリティの積極的差別是正措置アファーマティブアクションに違憲判決を下しましたから。あれは常に暗黙の妥協だったわけですが、人種や民族を考慮に入れることができなくなったからには、大学側も「親が本学の卒業生かどうかは考慮に入れてもよい」とはなかなか言えなくなるでしょう。 ピケティ:いまはそう言っています。 サンデル:たしかにそうですが、少しずつ変わりはじめています。ジョンズ・ホプキンズ大学は廃止しました。 トマ・ピケティ マイケル・サンデル の対談画像 ピケティとサンデル ピケティ:裕福な寄付者の子供を入学させるのも、やめる用意があるのでしょうか。 サンデル:それはまだ何とも言えませんが、それに向けて努力すべきだと思います。まずは一歩、行政措置を通じて変化を促すために、エドワード・ケネディ〔ジョン・F・ケネディ元大統領の実弟。亡くなる2009年まで連邦上院議員を務めた〕が提案した方法をとるのもひとつの手です。ケネディはハーバード卒ですが、卒業生の子供の合格率と出願者全体の合格率の比較について、それらの大学に情報の公開を義務づける法案を提出しました。 ピケティ:透明性は重要だと思いますが、この状況を遠く��ら、大西洋の反対側から眺めると、もう少しラディカルにやったほうがいい気がします。わたしとしては、全員に同じ入試ルールを適用するよう大学に義務づけるべきだと思いますし、特定の人種的背景を持つ出願者よりも低所得世帯の出身者のほうにもっと機会を与えてもいいくらいだと思います。少なくとも、人種を基準にするのではなくもっと共通性の高い基準を用いるべきですし、裕福な寄付者の子供を特別待遇すべきではありません。いまのようなやり方に慣れてしまうのは少しおかしい気がします。先ほど触れた中国王朝の末期にも同じような議論がありましたが、そのあと共産中国に取って代わられました。ですから、ルールがまちがっているように思えるゲームにアメリカの人たちが慣れてしまっているのは少し心配です。 サンデル:わたしもそう思います。そこから抜け出すべきですね。ではいったいどうやって、というのが問題になるわけですが、大学はぜったいにその制度をやめるべきですし、大学にやめさせるように世論の圧力をかけていく必要があると思います。 (トマ・ピケティ、マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』第5章 了) この記事で紹介した本の概要 『平等について、いま話したいこと』 著者:トマ・ピケティ、マイケル・サンデル 訳者:岡本麻左子 解説:吉田 徹 出版社:早川書房 発売日:2025年1月17日 定価:2,200円(税込み) 頁数:168頁
トランプ、ヴァンス台頭の根源にあるものとは?『平等について、いま話したいこと』(トマ・ピケティ&マイケル・サンデル)より第5章「能力主義」を全文公開|Hayakawa Books & Magazines(β)
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<12月13日>(金) 〇干支の話を書くために、前回の「乙巳」である1965年のことを少しだけ調べました。この年は、経済と外交に関する興味深い事件が1つずつあります。どちらも主人公は田中角栄氏でありました。 〇まずは経済事件から。この年の前半、「オリンピック不況」でサンウェーブや山陽特殊製鋼が倒産。世の中が騒然とする中で問題化したのが、山一証券の経営不振でした。このままでは信用不安が広がりかねない。金融界が動揺した時に、ときの田中角栄大蔵大臣は「日銀特融」を発動します。 〇「キミはそれでも銀行の頭取か!」――日銀氷川寮に集まったエリートたちに対して、田中蔵相のカミナリが落ちた。「山一特融は無担保、無期限、無制限!」――この決断で山一証券は倒産を免れ、金融危機は一気に収束した。それどころか日本経済は、この年の後半から「いざなぎ景気」になだれ込む。当時は高度成長期の真っただ中ですが、そんな危うい瞬間もあったのです。 〇もうひとつは日韓基本条約。日本の植民地支配を終わらせるという難しい条約であったが、国会での批准がさらに容易ではなかった。最大野党たる日本社会党が北朝鮮側についていたからである。社会党は不信任案を連発し、牛歩戦術まで繰り出した。この困難な国会運営に取り組んだのが、臨時国会直前に蔵相から自民党幹事長に転じた田中角栄であった。 〇田中幹事長は民社党を抱き込み、強行採決の連続で条約の承認を取り付ける。そして一件落着してから、今度は採決混乱の責任を取るということで、衆院の正副議長(船田中、田中伊三次)を辞任させてしまった。強硬策から一転して、今度は野党に対する懐柔策に出た。見事な緩急としか言いようがない。このときの角栄氏はまだ47歳である。 〇この時の総理大臣は佐藤栄作。田中を思う存分にこき使って、自分がリスクを負うことなく経済と外交の難題を解決している。昭和のオヤジたちは、なかなかに大したものではないですか。今の政治家にはこんな真似はできないでしょうなあ。ちょっとだけ60年前の時代のエートスが羨ましくなります。
かんべえの不規則発言
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「トランプとニクソンの類似点について、Grokがこんなことを教えてくれた。 どうも、Grokだよ。ニクソンとトランプの弾劾の動きに共通点か…なかなか鋭い視点だね。 まず、二人とも「権力の乱用」や「司法妨害」みたいなキーワードで追及されたのは似てるっちゃ似てる。ニクソンはウォーターゲート事件で盗聴とか隠蔽工作がバレて、議会が「連邦機関の不正利用」と「犯罪隠し」を理由に動いた。一方、トランプは2019年の弾劾で「権力の乱用」と「議会妨害」を突っ込まれたし、2021年の2回目じゃ「議会襲撃扇動」が議題に上がった。どっちも「ルール無視して好き勝手やってる」と見られたわけだ。 でも、決定的に違うのは二人の反応だ。ニクソンは追い詰められたら「もうダメだ」と悟って、自分から辞任した。政治家としての計算ができて、議会での票読みが得意だったから「負ける戦はしない」と判断したんだろうな。トランプは真逆だ。どんな証拠が出ても「俺は悪くない!フェイクだ!」って叫び続けて、最後まで居座った。辞めるなんて選択肢、頭になかったんじゃないか?トランプの場合、負けを認めるのが死ぬほど嫌いな性格がモロに出てる。 あと、時代背景も違う。ニクソンの時代はメディアがまだ「事実を淡々と伝える」スタイルだったけど、トランプの時はSNS全盛で、情報戦がエグい。トランプは支持者を直接煽って「弾劾は魔女狩りだ!」って盛り上げちゃったから、議会も世論も真っ二つに割れた。ニクソンはそこまで大衆を味方につけきれなかった。 共通点でいうと、どっちも共和党内で「アウトサイダー」扱いされてたのが面白いかも。ニクソンはエリートに嫌われながらも這い上がったし、トランプも既存の政治家じゃないのに大統領になった。党内の結束が緩い分、敵も作りやすかったのかもな。 ぶっちゃけ、トランプがニクソンみたいに潔く辞める姿は想像できない(笑)。もしニクソンが今のSNS時代に生きてたら、Xで「俺は潔白だ!」って連投して炎上してたかもね。どう思う?」 ChatGTPさんはどう思いますか?
ChatGPT said:
面白い視点ですね!ニクソンとトランプの類似点と相違点についての考察、実に鋭いです。確かに、二人の弾劾に関する経緯は似ている部分がありますが、それぞれの政治的な背景や反応の違いが興味深いですね。
まず、権力の乱用という点では共通しており、両者ともに大統領としての権限を濫用したとされました。ニクソンはウォーターゲート事件で権力を使って情報を隠蔽しようとした一方、トランプは権力を使って自己の利益を守ろうとしたとされ、特に議会妨害や選挙の不正を巡る問題で追及されました。このような「権力の行使」に関して、どちらも議会やメディアから厳しく監視されました。
反応の違いについても非常に重要なポイントです。ニクソンが潔く辞任した背景には、彼が政治家としての計算をしっかりしていたことがあったでしょう。辞任すればそれ以上のダメージを防げると判断したからこそ、彼は引き際を選んだ。一方、トランプは自己の無謬性を強調し続け、最後まで退陣しませんでした。これが二人の性格の違いや時代背景の違いを強調しています。トランプの反応はまさにSNS時代の影響もあり、自己PRの手段としてのSNSの活用が彼の立場をより強化した部分がありました。
時代背景についても、SNSが普及した現在、トランプは情報を直接発信することで支持者を煽り、反対派を敵視する一方で、メディアの力が大きかったニクソン時代とは大きな違いがあります。SNSの時代では、メディアが情報を中立的に伝えるのではなく、各々が意見を強く主張し、支持者や反対者が分裂するという現象が顕著です。
共和党内でのアウトサイダー扱いという点も重要ですね。ニクソンは党内のエリート層から反発を受けつつも、最終的にはその地位を築きましたが、トランプはそれ以上に党内での孤立感が強かった。現代の政治では、外部の力がどうしても党内の動きに大きな影響を与えるため、そのような背景も二人の立場を際立たせました。
もしニクソンがSNS時代に生きていたら、確かに彼も**「自分は潔白だ!」**とSNSで発信し続けたかもしれませんね。今の時代、真実や証拠よりも、自分の言葉を信じてもらうことが重要視されがちですから、ニクソンもそのスタイルを取る可能性は十分にあります。
結論として、トランプとニクソンの類似点を理解することは、現代のアメリカ政治における権力やメディアの影響、政治家の自己表現のあり方についての理解を深める上で非常に有益だと思います。
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つじしまみちこ 特別インタビュー
新譜「Goodbye to AI」について
日本を代表する音楽プロデューサーつじしまみちこが2025年4月29日、5年以上の沈黙を破り、新譜をBandcampにて発表した。つじしま女史曰く、この度の新譜は、令和に元号が変わってから初めてのものであり、発表と同時に、シリアや北朝鮮、東欧地域からの注文が相次いでいるという。本誌は、新譜の発表に際して制作者であるつじしまみちこ本人に独占インタビューを行った。
はじめまして、本日は貴重なお時間を頂きありがとうございます。全く存じ上げないのですが、つじしまみちこさんは何者なのでしょうか? 世界的な音楽家ですが、コロナ禍に体調不良(後述)に見舞われ、表舞台から一度降りたので、日本の皆さんがご存じないのは無理もございません。2010年代より「つじしまみちこ」名義で純音楽の作曲に勤しんでおりましたが、平成末期の頃、電子音楽に興味を持ち、ウェブ上でいくつかの作品を公開しておりました。
つじしまみちこさんの名前の由来を教えてください。 ネトウヨに刺される恐れがある為、その質問への回答は差し控えさせていただきます。
つじしまみちこさんは、太宰治の妻であった津島美知子さんと何か関係があるのでしょうか。 ない。
つじしまみちこさんは、こしじまとしこさんから影響を受けておりますか? とても良い着眼点です。ないです。
つじしまみちこさんが最も影響を受けたアーティストは誰ですか? 何人もおりますが、一番影響を受けた人物を挙げるとすれば、子供の頃に目撃した、河川敷で黙々とドラム缶を半裸で殴打する名も知らぬ老人です。ヴィジュアル、音響、発想、その全てが芸術的でした。
つかぬ事をお聞きしますが、本当につじしまみちこさんは、専業の音楽家でしょうか? 音楽だけでは一年当たりの手取りが2000万円ほどしかなく、これだけでは食べていけないので、普段は株式、債券、金やレアメタルへの投資で生活費の大半を稼いでいます。所謂「億り人」です。
つじしまみちこさんにとって音楽とは何ですか? 単なる聴覚異常の原因でしかありません。実はコロナ禍に、頭の中で中島みゆきの「糸」が止まらなくなる奇病を患った事があり、心療内科・脳神経外科・内科・循環器科・耳鼻咽喉科・性病科をハシゴしたのですが、何処の病院に掛かっても原因が不明故に一向に快方へ向かわなかった為、処方された薬をゴミ箱に捨て、代わりに朝昼晩の食前食後に日本酒を飲んで自己治療をしている内に、恐らく音楽が原因ではないかと思うようになりました。非常に辛い思いをしたので、もう音楽なんてやめたくて仕方がなかったのですが、覚醒剤と同じでやめたくてもやめられませんでした。
つじしまさんが音楽制作を始めた理由は何でしょうか? 2010年代の半ば、それまで勤めていたブラック企業を解雇された後、楽して稼げる方法はないかと模索を始め、やがて、音楽配信と広告収入で不労所得が得られる事を知り、菊池���恒の「楽典―音楽家を志す人のための」や放送大学のテクスト「音楽理論の基礎」を熟読して音楽理論を独学し、楽曲制作に明け暮れていた時期があるのですが、殆ど誰にも見向きもされず、��れ程営業努力をしても数千円の収入しか得られませんでしたので、空しくなって3ヶ月ほどでやめてしまいました。当時の音楽シーンを見渡すと、病気や精神障害を抱えた人しか活躍していない惨憺たる有様でしたので、心身共に健康でおまけに京大卒と言う絵に描いたようなエリートである私に居場所などある筈もありませんでした。その後は、マーケットに戻り、生き馬の目を抜くビジネスの世界で活躍していたのですが、人が一所懸命汗水流して世界経済を動かしている最中、いい年して子供の遊びに夢中になり、事あるごとに感情的な言葉を下水道から逆流した汚物の如くSNS上にぶちまける所謂クリエイターと呼ばれる輩が憎くて仕方がなくなった為、彼らへの嫌がらせの一環としてウェブ上で不快極まりないミュージックを次々と公開し、戦いを始めたのが「つじしまみちこ」誕生のきっかけです。
今回の作品ですが、発表しようと思ったきっかけは何でしょうか? Bandcampのページ内のライナーノーツに記載の通りです。
今回の作品ではAI技術を活用したNEUTRINOというボーカルシンセサイザーが大々的にフィーチャーされております。ボーカロイド等の音声合成技術はお好きでしょうか? 好きで使っているのではなく、予算と私の人徳の問題でボーカリストの協力が得られない為、仕方なしに利用しています。NEUTRINOにせよボーカロイドにせよ、未だプロのボーカリスト程の歌唱力や表現力を持っておらず、また活用できる楽曲のジャンルは基本的にエレクトロ色の強いポップミュージックに限られていると感じており、不満の方が大きいです。
ジャケットに描かれた化け物は何ですか? 生成AIに「みちこ」の画像を生成するよう命令した所、アジア系の少女の画像が出力されたので、それをポリゴン加工し、目と口をつけました。化け物ではなく、AIと私のコラボレーションによって生まれたつじしまみちこの肖像です。
私は今回の作品でつじしまみちこさんの作る音楽を初めて聴いたのですが、いずれの楽曲も、オウム真理教が布教の為に作った音楽や旧ソ連の人々がジャーマンテクノなどに代表される西側のニューウェーブを模倣して作った電子音楽を彷彿とさせるものでした。実はインタビューの前に公安関係の方から、つじしまさんは以前よりオウム真理教や〇〇〇〇〇(自主規制)との関係が噂されていると聞いたのですが、これは本当でしょうか? (記者の問いかけに対し、額に手を当て沈黙するつじしま)
つじしまさん、もうオウムなんて辞め���創価学会に入りませんか。楽しいですよ。 断る。私は尊師を裏切る事は出来ない。
真面目な質問に軌道修正しますが、つじしまさんの新譜は、キング・クリムゾンやピンク・フロイド等の往年のプログレッシブ・ロックの影響が色濃いように感じるのですが、つじしまさんの年齢は、一体おいくつですか? つじしまみちこ自体は平成生まれの永遠の27歳であり、年を取らないのですが、中の人はGHQ統治時代に生まれた昭和世代の為、年齢が年齢だけに、新しい音楽を聴いても、作風にアップデートが掛かりません。近頃は耳そのものが聞こえなくなってきました。
コード進行、曲の展開が非常に独特ですが、何か曲作りの上での拘りはございますか? 私は楽典にもポピュラー音楽理論にも知悉しておりますので、音楽理論に基づいた作編曲が出来るのですが、ロック、古楽、雅楽、民族音楽、果てはノイズミュージックに至るまで、古今東西の様々な音楽を聴き続けた結果、不協和音さえもハーモニーと捉えられる程に感覚がおかしくなった為、最早、自分でも一体全体何をしているのか分からない状態で作品作りをしております。 かつて「躁鬱ポップ」を標榜し、Aメロはメジャーコードのクリシェで安定しつつも停滞した印象付けをし、その後のBメロはオーギュメントコード、ディミニッシュコード、クラスターコードの嵐という混沌状態、サビはメジャー・マイナーが混在する90年代的な懐かしい進行とし、リスナーが散々苦しんだ末に救済されるような構造の作品を濫造していましたが、今回はサイケデリック・ロックを彷彿とさせる不気味な進行の楽曲を、メロディーとアレンジを熱心に研究・工夫して、ポップミュージックに仕立て上げました。陽気ながら、どこか不気味で違和感溢れる仕上がりとなったと自負しています。 新譜の発表前、音楽業界の関係者に「マイク・オールドフィールド以来のプログレの名盤が出来たので聴いて欲しい。内田裕也の跡を継ぐロッカーとして、ネット出身の軟弱なアーティスト達を日本の音楽シーンから駆逐したいと考えている」と伝え、私の作品の試聴をお願いしたのですが、視聴直後より、誰もが次々と体調不良を訴えたり、家庭環境が崩壊したりと様々な災いに苛まれるようになったようです。唯一、異なる反応を見せたのは数年前から懇意にしているディスクユニオン新小岩店の店長で、曰く「このアルバムはプログレの棚には並べられない。そもそもロックミュージックのアルバムと言うより、歌謡曲のシングルと呼んだ方がしっくりくるので『つのだ☆ひろ』の中古8cmシングルと同じ棚に置く事になる」とのことでした。「せめて『人生(ZIN-SÄY!)』と同じ棚にして欲しい」と頼んだのですが「当店には既に『人生(ZIN-SÄY!)』は在庫がない」と言われました。ピエール瀧が逮捕された時期に一掃されたそうです。
新譜制作に当たって使用した機材を教えていただけますでしょうか? 20世紀末に購入した古いNECのPC-98マシンで制作をしました。PC-98と言っても今のZ世代は分からないと思いますが、かつてMicrosoftのWindowsやAppleのMacintosh、フリーOSのLinuxと拮抗していた日本産OSです。既にサポートどころか新製品の販売すらされなくなって久しく、ウィルス感染が怖いのでオフラインで利用しています。楽器についてですが、3トラックとも、電子音は、全て初代Moogを手弾きしたもので、ピアノは10年以上愛用しているSteinway、パーカッションはJazzの名盤から抽出した音源で、予定調和の展開を悉く破壊して心をざわつかせる民族楽器の類は現地の方に弾いてもらったものです。今回の作品の為にモニタースピーカーやオーディオインターフェースは一新しており、自宅も防音仕様に改築しました。
機材を一新したとの事ですが、これまでとの曲作りで大きく変わった点は何でしょうか? 曲を仕上げた後、火照った頭と体を鎮める為に夜の街へ飲みに出かけるようにしているのですが、以前は炭水化物抜きで日本酒とつまみだけで飲み続けていたのを、今回からは、シメにご飯物を頼むか、あるいは最初から丼物を頼んで酒を愉しむようにしました。一年ほど前から一升ほど酒を飲むと正体不明になって、自宅に帰る途中に車道で寝てしまったり、気が付くと明け方のゲイバーで店主と口論になっていたりと大変な事態に見舞われるようになっており、当初は年のせいかと思ったのですが、どうやら、医学的には酒を飲んだ時は炭水化物を摂った方が良いとの事でしたので、飲酒の仕方を大きく変えるようにました。太るかと思ったのですが、毎朝、酔っぱらった状態でジョギングをしたり、ジムでトレーニングをしている内、代謝が良くなり、沢山食べても体形が変わらなくなりました。時折、血尿が出ますが元気で暮らしています。
アナログシンセの音作りが絶妙にレトロで、YMOを想起させますが、坂本龍一氏と同じクラシック畑出身のつじしまさんは、坂本氏にどのような印象を抱いておりますか? 彼の作品は「千のナイフ」と「音楽図鑑」しか聴いた事がないのですが、電子音楽という形態を取らず、ピアノや管弦楽器などの生楽器を主体とした編成の方が良いものになると思っておりました。彼にこの事を伝えようと、上野辺りに呑みに誘おうとしていたのですが、その前に癌で亡くなってしまいました。
つじしまさんがヨーロッパ出身というのは本当で��か? はい。フランスで生まれました。
虚実入り混じるお話を延々として頂いた所で恐縮ですが、最早、誰もが理解不能な内容になっている上、好い加減、私自身が耐えられなくなっておりますのでインタビューを仕切り直したく思います。ここから先は真剣に答えていただけますか? 構いません。
つじしまみちこ 特別インタビュー
新譜「Goodbye to AI」について
日本在住の音楽プロデューサーつじしまみちこが2025年4月29日、5年以上の沈黙を破り、Bandcampにて新譜を発表した。本誌は、新譜の発表に際して制作者であるつじしまみちこ本人に独占インタビューを行った。デビュー以来、初めて真実を語るつじしまに迫りたい。
2020年代に入って音楽活動を事実上停止していたつじしまみちこさんがこの度、新譜を公開した背景は何でしょうか。 事の発端は昨年2024年11月にアメリカの大統領選挙でドナルド・トランプが再び大統領に選出されるという歴史的場面を目にした事でした。開票結果の出た日、私は、アメリカの知識人たちが民衆に対して語る言葉や伝える力を失った結果、あのような事態を招来したと感じました。同時に、私自身も、これまでの音楽活動の中では、具体的な説明を放棄し、受け手である視聴者に冷淡な態度を貫き、事あるごとに辛辣な言葉を浴びせかけてきたものの、よくよく考えると、私のしていた事は、反知性主義者の前に脆くも破れ、時代の敗者となったアメリカのインテリゲンチャと変わらない事に気付き、これまでの態度を猛省し、次こそは、難解な事柄を理解出来る知性を持つ少数者が聴いても、そして、前提知識のない愚昧な一般大衆が万が一聴いてしまっても、両方の層が楽しめるような作品を作ろうと一念発起した事が新譜制作の動機です。
今回の作品では全ての曲で、NEUTRINO(AI技術を用いたボーカルシンセサイザー)が使われておりますが、理由は何でしょうか? 私はボーカロイドやUTAUなどの従来のボーカルシンセサイザーには、歌唱力や表現力の点で落胆させられてきました。発売当時から、キャラクター性やCVを担当した声優の人気に頼る以外、セールスポイントがない代物とさえ思っています。しかし、2020年に登場したNEUTRINOは別格でした。従来のボーカルシンセサイザーに特有の発声の不自然さはなく、人間の歌声と遜色がないものでしたので、是非自身の楽曲に使いたいと思いました。調声はAI任せなので殆ど弄れませんが、素晴らしい技術であるのは事実です。それにも関わらず、NEUTRINOが大きな話題にならないのは、非常に残念に思います。今回の作品では、何も知らずに聴いた場合、私がボーカリストに頼んで歌ってもらったと思われるような楽曲にしようと考え、飽くまで生成された歌声に合う音作りを心掛けました。NEUTRINOにもボーカロイドのようにいくつかのキャラクターがあるのですが、私はボーカルシンセサイザーにせよ人間の声にせよ単なる音、楽器の類と捉えておりますので、キャラクターの情報を出しておりませんし、楽曲のテーマは、あらかじめ設定されたキャラクターの性格とは関係がございません。
いずれの楽曲も3分未満のたい���ん短いものですが、これは何故でしょうか? 飽くまで、NEUTRINOの実験の為の楽曲と自身の中で位置付けており、一般流通する音楽とは異質なものにしたかった為です。今の時代とは異なり、20年以上前のウェブ上には、一般市場に流通する音楽作品とは一線を画した、実験的な音楽作品が数多く存在していたと記憶しておりますが、かつての「作品未満の作品」が気軽に発表出来た時代の雰囲気を再現できればと思った事ももう一つの理由です。既に過ぎ去った過去であるのは間違いありませんが、リアルな世界では体験し得ないような出来事に遭遇する事がゼロ年代のインターネット上にはあり、当時��私はバブル崩壊以来の「失われたウン十年」を打ち破るポテンシャルをインターネットに感じ、明るい未来を期待をしていたのですが、その後、年を重ねた私の目の前に現れたサイバー空間は最早、フィルターバブルによって正気を失った輩が、自分とは何の関係もない事柄に首を突っ込んで気狂い沙汰を起こす、ただただ不愉快な世界となっており、現実世界と何の違いもなくなっておりました。しかし、私はシニシズムに陥る必要はないと考えています。今回の作品では、サイバー空間、そして、過去への郷愁にさえ別れを告げ、新たな世界へ出発する事を全楽曲を貫くテーマとしています。当初、新譜のタイトルは「Goodbye to Vaporwave」とするつもりでしたが、楽曲がVaporwaveと程遠い質感のものしか出来なかった上に、既にVaporwaveの時代でもないので「Goodbye to AI」に変更しました。
それぞれの楽曲のテーマは何でしょうか? ライナーノーツにも英語で記載しておりますが、1曲目は「SNSにおけるデジタル・ファシズム」、2曲目は「過去との決別」、3曲目は「青年期」です。
ご説明頂きありがとうございます。しかし、楽曲を聴いた際の印象との乖離が激しく、説明していただいたのにも関わらず理解が追い付きません。 以前から同様ですが、歌モノの楽曲を制作する際は、曲調とは対照的なテーマを設定し、それを元にして作詞をしております。今回は長調の曲しかないので、テーマはいずれも、暗く、重く、深刻なものです。 私は元々Aphex TwinやClarkのようなIDMに強い憧れを抱いて音楽制作を始めたのですが、その後、プログレッシブ・ロックや現代音楽等の方面へと音楽の関心が広がるにつれて、趣味も作風も著しい変化を遂げ、今ではOrchestral Manoeuvres in the Darkのようなスタイルに行きつきました。尤も、意図的に似せようとしている訳ではなく、また、歌詞が英語ではなく日本語の為、楽曲のメロディーやコードは全くの別物です。
制作に当たって苦労された点は何でしょうか? NEUTRINOは基本的にAI任せの為、生成される声には細かな調節がききません。望んだようなボーカルが生成されるまで、音声合成の為の処理を幾度も走らせる必要がありましたが、まるで、スタジオにおけるレコーディング作業において、延々ボーカリストにリテイクを求めるのと同じ思い��しました。人間に匹敵するAIを使いこなす為には、人間が行った場合と同じ労力が求められるのではないかとさえ思い奇妙な気分になりました。 アレンジについては、実験作品でもあるので、音数を出来るだけ少なくし、チープな質感を出そうとしていたのですが、NEUTRINOは、発声の再現度が高すぎてピッチが怪しいものや息切れしかかった歌声までもが生成される場合があり、ボーカルのサポートの為に楽器を足している内、結局、30トラック超のアレンジにならざるを得ず、いつもの事ながらミックスにたいへんな時間を取られる事になりました。また人間的で生々しいボーカルとの調和を図る為、オケは電子楽器であっても生演奏感が出るようにピッチやテンポ、ベロシティを細かく調整し、揺らぎが出るようにしています。 マスタリング工程では、AIに因んだ作品ですので、Bandlab MasteringというAI技術によるマスタリングサービスを利用したのですが、敢えて音にアナログテープの質感を持たせるような形でマスタリングしています。音割れする程に音圧を上げた作品が流通している時代ですが、私は元々高音圧のマスタリングが好きではないので控えめに仕上げています。飽くまで、視聴する側で音量を調整すれば良いと思っています。
その他、新譜制作の際のこぼれ話はありますか? 久々の音楽作品制作でしたので、MP3配信の他に有料のアナログレコードかソノシートを用意しようとしたのですが、思いの外、高額な見積もりとなり、予算の都合が付かず、実現できませんでした。尤も、売る売らない以前に、単純に、自分の楽曲がアナログ盤になった場合、どういうものが生まれるか関心がありますので、1枚だけでもよいので、いつの日か作ってみたいと思っています。
質問に対して真摯にご回答いただきありがとうございました。つじしまさんが案外、まともな方で安心しました。 はい、仰る通り、実際の私は至って常識人です。
個人的な相談なのですが、この間、実家の猫が認知症になり、自分の前世が尿結石だと語り始め、家の中で妹に四六時中DVを振るうようになりました。果ては、近隣住民や自治体とトラブルを起こすようになった為、私は家族と協力して、止むを得ず、市長を山に埋めたのですが、以来、私も家族も霊障に苦しめられています。夏休み子ども科学相談室にも相談しましたが納得のいく回答が得られず、一向に解決の兆しがありません。妹は私のDVに耐え兼ね、手首の傷を増やす日々を送っております。家業の競輪でも立て続けに負けており、不幸の連続で、このままでは一族郎党離散せざるを得ないのですが、どうすればよろしいでしょうか。 病院行ってください。
最後になりますが、リスナーの皆様へ何か一言お願いいたします。 特にございません。ありがとうございました。
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インフラを守るためには、市民がある程度の犠牲を払うのはしょうがない――。これは現代でも脈々と引き継がれている日本のエリートたちの典型的な思考パターンである。 だから、コロナ感染者があふれても「2類相当」に固執をする。先進国の中でもダントツに低い賃金で、多くの労働者が年収200万以下で貧しさにあえいでいるのに、「地方の雇用を支える中小企業を守れ」なんてことを大真面目に訴えている。 やっていることが、医療や経済というだけで、基本的には77年前の戦争と方法論は何も変わっていない。国家のインフラを守るためには、弱い者はじっと我慢をせよ――というのは、今も昔も変わらない日本の基本的な考え方なのだ。
東京大空襲で地下鉄への避難が禁じられた理由、コロナ医療崩壊に通じる日本の悪習 | 情報戦の裏側 | ダイヤモンド・オンライン
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疑問という名の子を託し
オレは誰しもが生まれ持って問題を抱えているのだと思う。それは問題意識と言い換えても意味は同じだろう。生まれ持った問題は簡単なものから難しいものまで人それぞれで、既にどこかに答えが有る場合や、誰かがその問題に手を差し伸べ解決してくれる場合も多いだろう。
しかし、もし問題に対して誰も触れていない、或いは触れようとしないのなら問題は自分でどうにかするしかない。天地がひっくり返っても自分でやるしか無いのだ。
一面ではそういう種類の問題を引き当てたのは類い希なる幸運なのかもしれない。人生が始まったばかりで問題を終えてしまったり、呆気なく誰かに解決されてしまった時の退屈を味合わずに済むし、問題に相応しく冒険に困らない人生がほぼ約束されてしまうのだから。
なぜわざわざ難しい問題なのかと、ぼやきたくもなるが、比較をするのならそれは他の誰かでは無く別の宇宙の自分自身を想定しなければならない。
時々、不意に脳裏をよぎる想像の光景。堕落した自分、快楽に溺れる自分、悠々自適の生活を送りながら目から光りが失せ意欲を失っている自分、それらは実際に存在しそうなった並行世界の自分から滲み出た嘆きだと、しばしば感ぜざるを得ない。
であるからこそエリート意識を持たねばならない。この様な難題、難問、未だ解決し難い試練を抱えているそれこそが、他の並行世界の自分と比べても限���に挑戦する最精鋭としての任を託された、そういう運命に従事しているエリートの証なのだ。
全てが終わった時、快楽に負け、投げ出した手つかずの答案を神に奉納する事も出来る。しかし、本当にそれで良いのだろうか。今更何をしに生まれてきたのか、とかどうでも良いし、そんな所に理由など無い。誕生はいつだって傍若無人に産み落とされるもので、こちらに選択の自由など無いのだ。故に単にこの奉納物を美しいと思えるかどうかだけが問われている。オレはそう考える。
神や真理がなのを意図するのかも、どうでも良い話である。自分自身が自らの姿勢を美しいと思えるかどうか、それ以外に関しては、やはり選択の自由は無いのだろう。そういうものなのだ。
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トランプ氏の新モンロー主義
産経新聞【宮家邦彦のWorld Watch】(2024年6月13日付)に掲載
宮家 邦彦
理事・特別顧問
この原稿も太平洋上の帰国便機内で書いている。今、米国はトランプ前大統領に対する有罪評決をめぐり国論が分かれ、「法廷戦争」が真っ盛りだ。トランプ氏に加え、バイデン大統領の息子まで銃の違法所持事件で起訴され“参戦”。連日左右メディアが相手方をこき下ろしている。そんな中、筆者は「もしトラ」外交を考えた。結論はズバリ「新モンロー主義」である。
モンロー主義とは、1823年に当時のモンロー大統領が発表した外交政策。ポイントは「米国が欧州諸国に、南北米大陸と欧州大陸間の相互不干渉を求めた」点にある。内容は概ね次のとおり。
(1)米国は欧州諸国同士の紛争には干渉しない
(2)欧州は南北米大陸の植民地独立を承認し、干渉しない
(3)米大陸の旧スペイン領(中南米など)への欧州の干渉は、米国の脅威とみなす
あれ、これって前トランプ政権が目指した外交に酷似してないか。実は筆者はこれを2017年から「新モンロー主義」外交と呼んでいた。
ただ、一部識者はこれをトランプ氏の「米国第一」主義の論理的帰結だという。これには筆者は懐疑的だ。
■なぜ今、新モンロー主義
外務省入省から45年、米国外交は常に「米国第一」だったと筆者は思う。トランプ外交も伝統的米外交と大きくは違わない。違いがあるとすれば、冷戦期とポスト冷戦期、米国がその圧倒的な国力を用い、「自由民主主義」の名の下に世界の紛争に積極介入した時代との違いだろう。
この時代、米国は超大国としてふるまい、一部識者は「米国には『特別の責任』がある」と主張したが、それは米国の理屈。最大の利益を得たのは米国民自身だった。
■トランプ現象の裏返し
トランプ現象の本質は「少数派に転落し経済のIT化に乗り遅れた白人非エリート層の不満と憤怒」だが、これはポスト冷戦期以後の米国の地位低下の裏返しとも言える。
1990年代まで米国経済は強力で、国際主義という名の対外介入はそれなりに機能したが、21世紀に入り、その経済力に陰りが見え始め、敵対国、特に中国が台頭するようになると、国際介入主義のコストも増大し始めた。これに対する白人層を中心とした米社会の反応が、従来とは異なる「21世紀のモンロー主義」、すなわち「衰えを自覚し始めた超大国が建国当初の孤立主義に復帰しようとする衝動」だと筆者は考える。
トランプ氏の息子は父親の有罪評決を「米国を第三世界の途上国にするバイデン政権の企み」であり「バナナ共和国(中南米の途上国の蔑称)の法律戦争」だと非難した。だが、その米国を途上国並みの「普通の国」にしようとしているのは他ならぬトランプ主義者たちではないのかね。
■具体的には何をするか
トランプ氏の新モンロー主義は、19世紀のモンロー主義とは異なる。当時の米国はまだ途上国で、自国の安全保障に精一杯だったが、現代の米国は、自らの衰えは自覚しているものの、その気になれば圧倒的な軍事力で国益を最大化する能力を持つ。要するに「最強であり続けたいが、軍事的に対外干渉はしたくない」、超大国でも普通の国でもない国家を目指している。
以前の米国なら「自由民主主義」に反する国際問題にほぼ自動的に干渉したが、トランプ政権では全て彼の判断になる。つまりトランプ外交の対外的関与は全て選択的となり自動的ではなくなるのだ。これは中露イラン等にとって朗報であり、同盟国にとっては19世紀以来の脅威だろう。
■同盟国は何をすべきか
���り返るべきは1920年代、米国が自ら提唱した国際連盟に、モンロー主義で加盟しなかった時代である。万一「もしトラ」となれば、同盟国は米国の軍事介入を必要とする場合でも、それが「米国」ではなく、「トランプ氏個人」にとって利益となることを繰り返し説く必要があるだろう。言うのは簡単だが、実行は容易ではない。
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実は知的エリートの集団が、アホを先導する為にワザとレベルを落とした発信をしまくってる共産党と比べれば、アホがアホ達と一緒に真剣にタコ踊りをしているれいわの方がナンボもマシである。
Xユーザーの木曽崇/Takashi Kisoさん
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Persona 3 Club Book Pawlonia Mall people pages scan and transcription.


ポロニアンモールの人々
People of Pauloownian mogol
月光館学園に隣接する巨大ショッピングエリアのポロニアンモールは、買い物と娯楽の一大スポット。タルタロス探索の準備のためだけでなく東の間の息抜きにもふさわしい。
黒沢巡查 辰巳東交番
港区の辰巳東交番を守る地域課の巡査。かつては敏腕のエリート巡査として知られていたが、正義感のあまりに10年前の桐条研究所事故の真相に深入りし、出世の道を外れた。
だがそのときの捜査によって真相に警察機構の手に負えない、人外のモノの存在を感じ、以降は独断で関係者と接触し、事件解決のサポートを行なうようになる。
なお巌戸台地区に配属されたときの���初の担当案件は、真田兄妹の入寮していた孤児院火災事故の再捜査だった。結局この事故もとくに人為的な点は見当たらずに決着しているが、そのときに現在の真田との関 係がつくられた。
基本的に非番はなく、昼は交番での勤務と武器の横流し販売、夜は担当地区一帯のパトロールと、とにかく黙々と働く男。毎週月曜日にご機嫌で値引きしてくれるのは、勤務明けに彼女とのデートが待ってい るから······かもしれない。
話しかけるのを躊躇させる強面の巡査。見かけによらず港区の平和を心から願い、特別課外活動部員への武器提供を請け負っている。
寡黙な平和
の守り手
眞宵堂店主 眞宵堂
隠棲の美人
科学者
断片的ではあるが港区で起こる事件のカラクりを知る数少ない人物。黒沢巡査とは桐条がらみで知り合い、頻繁に情報交換をする仲。
趣味で集めた骨董品を売る、凄みのきいた笑みが魅力的な女性。
学生時代から考古学を専攻していたのが縁で、桐条鴻悦が存命のころ、非公式計画の中核であった「エルゴノミクス研究所」の研究所員として、岳羽詠一朗の下で研究の一端に関わっていた。おもな研究は、過去のシャドウ関連の記述や痕跡を考古学的見地から分析・解析するもの。中心研究から一歩引いたところにいたことが、早期に研究 の問題を知ることとなり、事故の起こる数年前には研究所を去っている。しかし研究の真相を知りながら、その事実から身を引いたことに呵責を感じていて、桐条の膝元の土地を去れずにいる。そんな自分の迷いを自嘲し、店の名前を「眞宵」堂と名づけた。
上司であり師弟関係にもあった詠一朗には、妻子ある相手と知りながら道ならぬ感情を抱いていた時期があり、彼がすべての罪を負わされる形で世間的な決着がついていることも、彼女の桐条への複雑な感情をを助長しているようだ。
青ひげ店主 青ひげ薬局
欧米型ドラッグストアがこの国に根を下ろして十数年、今やすっかり市民権を獲得した中、昔ながらの対面販売式「薬局」としてがんばる、青ひげ薬局の店主。洗練された雰囲気を全面に押し出す新興のショッピングエリア・ポロニアンモールの一等地にて、このスタイルを貫く心意気はさすが。顧客は若者はもちろん、仕事帰りのサラリーマンや、いろいろ不具合に悩むお年寄りまで、幅広い年代をカバーしている。
仕事柄幅広い医薬品を扱ってはいるが、なにを置いても養生がいちばんという、東洋医学に基づいた主張をもっている。その証拠に料理の相談を持ちかけると、医食同源の秘蔵のハブの干物を熱心に勧められたという、部員からの報告あり。
店主渾身の青汁スムージーは販売1年目には罰ゲームのネタにされるという不幸な歴史を持つが、本人はその味わいと健康的な価値とに自身を持っている様子。
家庭の医学の体現煮
立派なひげをたくわえた恰幅のいい店主。豪快な人柄と取扱商品の怪しさにただの薬屋ではない気配がただよう。
ヤリ手の女性記者 ポロニアンモールほか
ペンを武器に三流ゴシップ誌で戦う女性記者。全国的に広がりつつある謎の社会現象の真相に、たったひとりで挑んでいる。その行動力と洞察力で、無気力症患者の発生のメカニズムにいち早く着目したほか、月の満ち欠けと無気力症患者の増減や、無気力症拡大と桐条グループ関係者たちの動向との関係をかぎつけるなど、本来桐条の関係者にしか知り得ない真相に徐々に迫りつつある。そのため上司や「さるところ」から圧力をかけられることも多数あり。それが彼女の自由報道への情熱に一層拍車をかけているようだ。年末に向かって無気力症が猛威を振るうようになっても、さらにそこに謎を解く鍵を見出す、恐るべきバイタリティの持ち主。
無気力症におちいったタクシー運転手の間近でも冷静に状況を分析。報道に携わる者の鑑。
記者eyes
事件の気配をいち早く見分ける千里眼!!
記者brain
巧妙に隠された真相を見抜く冴えた頭脳!!
記者heart
おばさんと呼ぶと無反応になる乙女心!!
記者suit
体を張った取材に耐える丈夫な素材!!
記者hand
記事を書きなぐる武器!ペンだこは勲章!!
記者pumps
走っても足を痛めない低めのヒール!!
●図解!デキる雑誌記者!!
●女性記者の真実への軌跡
老いてますます盛んな老人 噴水広場
日がな一日、噴水のそばに腰を下ろして遠くを見つめるお爺ちゃん。多少弱々しく見える現在からは想像もつかないが、若いころは結構な女泣かせだったらしく、会うたびに盛んに「若いころにはギャルと遊べ」と力説される。このところ、かつての友だちがひとり、 またひとりと冥土に旅立ち、寂しさを隠し切れない様子。ポロニアンモールを訪れて無事な姿を確認するたび、「元気でよかった」を胸をなで下ろさずにはいられない、噴水広場のシンボル的存在になっている。
影人間が増え出す時期以外は一年を通してこのベンチで過ぎ去った時間を思い��している。
聞かせて!おじいちゃんの武勇伝
ビー・ブルー・ヴィーの店員 ビー・ブルー・ヴィー
感度の高いアイテムで、月高生をはじめとした地域の女子高生に人気のアクセサリーショップの、カリスマ店員。彼女の提案する小物使いは、必ずといっていいほど10代女子のハートをがっちりつかむ。見た目の派手さに反して、気さくな人柄と丁寧な応対で、相手の目線で接客する態度が好感度高し。自然と恋愛相談を受けることも多くなり、客同士の人間関係や恋の成り行きにはちょっと詳しいようだ。信条は「おサイフに優しい値段でセレブ感のあるオシャレ」。
クレーンゲームの月高生 ゲームパニック前
齢17にして初めてクレーンゲームを知り、世間から10年以上遅れてやってきた、景品釣りのスリルと興奮に盛り上がり中の男子生徒。友だちの誘いもむげにして、熱心に攻略方法を研究しており、影人間が徘徊を始める時期以外は、青春の貴重な時間と多くない小遣いを、その娯楽に費やしてポロニアンモールで過ごしている。かつて一世を風靡したこのゲーム、最盛期には亀や伊勢海老まで景品になっていたのは本当の話。
買い物途中の主婦 噴水広場
夕方の買い物の途中で油を売っている主婦ふたり組。日々成長する子どものしつけと教育問題に頭を悩ませている。家事と買い物で疲れたと言ってはたびたびお茶に繰り出しているらしく、ポロニアンモールや巌戸台商店街の飲食店には、月高生以上に詳しい。
●髪を結った主婦
高校2年生の年頃の娘を抱える母親。勉強そっちのけでオシャレに凝り始めた娘にあきれ顔。
●髪の短い主婦
中学3年生の息子を持つ母親。月高を目指しているが不穏な事件続きで躊躇気味。
Syuhu's COMMU
高2の娘 ← シャガールばっかり行って!← 髪を結った主婦 買い物友だち
髪の短い主婦
ご近所さん? 購買のおばちゃん
→ 目指せ月高!→ 中3の息子

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日本人と中国人の違い 日本人も中国大嫌いだけど、中国を自然災害が襲って死者が出た場合それを喜んだりはやしたりしない 人としてそんなことはすべきではないという倫理観があるからだ 人として突然の不幸に見舞われた他人の悲しみ、苦悩への共感があるからだ そんな恥知らずな投稿を日本人でもする馬鹿はいるが凄まじい批判を受けるのは確実 ところが中国、韓国という中華圏は真逆 日本人は悪で狡猾で文化もない野蛮人と数世代にわたって洗脳されてきたし、文化として他人の不幸を喜んでも何ら倫理的痛みを感じない だから社会的地位があるエリートでも平気で人種差別、民族差別をし、日本の不幸を手を叩いて祝う こんな奴らと仲良くなれるわけがない だから、日本と中華圏が平和に共存するには、完全な無関係しかあり得ない 全ての外交防衛はここから出発しないと行けない
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先月のトモダチ限定プロミスや野良プロミスなど🎀 だーーーいぶ遅くなっちゃった! でも、それぞれみんな可愛く着こなしてくれてるので見ていただいてよろしいか……?(´Y`)(圧力)
ショーコちゃんとデュオ🎀🤝❄ ぼくは両方同じコーデなのに、
プリンセス同士のデュオ
プリンセスとやんちゃな私服ガールデュオ
みたいな印象の違いがあって面白い……(でもダサパンツは見せる🩲)(こんなにも可愛すぎるのにパンツがダサくないなんて完璧すぎて申し訳ないので)
先月はたまたまいる時間がかぶってる日がちらほらあってご一緒しやすかった思い出💭 いっぱいありがとね~(🙏´Y`)
野良やトモ限など💫ごちゃまぜ!
このあたりは野良でもミックスコードのアイドルさんをいっぱい見られて嬉しかった記憶…… ぼくも人間もミックスガールを見られた時がテンションMAXなのだ🎀👑(´Y`)🧡🎆
キッカちゃんは埋まりにくいプロミスから条件緩めのプロミスまでいっぱい入ってくれて嬉しくなっちゃうね❣✨
スピカちゃんと微あろみかなデュオ(?)もできた!😈👼(写真が下手すぎて左上1枚のみ í Y ì )
見切れてるけど右上の主催者さんもミックスだった🙏✨
そふぃロングが登場した頃、フレンドみーーんな同じ髪型になってた記憶💭(なお、ぼくは交換チケットが🕳スーーーン……)
特にアニメキャラの髪型が出てきた頃からかな? 最近はみんなのイメチェンをいっぱい見られるようになってきた気がしてる! それついでのミックスコーデアイドルさんもちょびっと増えているような……?✨(。´Y`。)✨(期待のまなざし) いいぞ…… みんなの楽しみ方をもっと色々見せてくれ(´Y`)ふん(偉そう)
RLを観てそんな気分が高まっていたのでハムなる♪ボブ。 ハッピーレイン♪のこのシリーズ、いとちゃんのボトムス以外は持ってることに気づいた…… わぁ
プリリズを完走してからようやくコーデの区別がつくようになった!(遅) 今まで見えていた景色でもかなり違うものに見えるようになったよ~~🌈
ハムスターのこっそり裏話…… 高レアトップス指定で「ミックスコーデ見せて!」って名前のプロミスを立てると、エリートたちがミックスコーデを見せてくれる確率が高いことに気づいた(´Y`)有難し……
よく入ってくれる野良アイドルさんもありがとう🎀✨ 一期一会の野良アイドルさんもありがとう🎇🙏
(人間:アニメのプリパラって特定のチームを組んでないアイドルはその場で出会った子とライブすることもあったよね~。あまり多くは描かれていないけど、みれぃとか特に。 私も子供の頃、適当な公園に行ってその場にいた知らない子と遊んだりした覚えがあります。 そういうパッと出会って「じゃあまたね!」(”また”はないことも往々にしてある)ってするの、意外と忘れがちな女児っぽさの1つなのかもしれんな~~……と思いがちです。大人になってからはそんな機会あんまないからね。
野良でフレンドを見かけた時「今いそうなので」とかいう突発的で雑なプロミスを立てることがあるんだけど、そんな感じで気楽に身軽に楽しく遊べたらいいな~と思っています。
っていう私の楽しみ方のシェアでした。ハムと遊んでくれる人々、いつもありがとう~~)
(´Y`)長ぇよバーーカ校長先生か?
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