#読んでちょっと嫌な気持ちになちゃった
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katsurakeito · 14 hours ago
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白夜の世話が世界一過酷を極めまして精神が参りそうです
第一章 困惑の始まり
「砂紋(さもん)、これは一体どういう状況なんだ?」
京極碧皐(きょうごく あおさ)は眉間に深い皺を寄せなが���、目の前の光景を見つめていた。リビングのソファに座る白夜(びゃくや)は、毛布にくるまって小さく��えている。その様子は、まるで迷子になった子供のようだった。
「俺に聞かれても困る」砂紋は髪をかき上げながら答えた。「看護師の仕事では患者の世話はするが、こういうのは…」
白夜がちらりと二人を見上げる。その瞳には不安が宿っていた。
「あの、僕、一人でいるの怖いの…」白夜の声は震えていた。「碧皐(あおさ)さんも砂紋さんも、お仕事で忙しいのは分かってるんですけど…」
碧皐と砂紋は顔を見合わせた。二人とも、これまで誰かの世話をするという経験がほとんどなかった。碧皐は法廷で冷静に判決を下してきた男だし、砂紋は職務上の看護はできても、プライベートでの世話となると全く勝手が違う。
「とりあえず、何か食べ物を用意した方がいいんじゃないか?」碧皐が提案した。
「そうだな。白夜、何か食べたいものはあるか?」砂紋が尋ねる。
白夜は毛布の中からもじもじと顔を出した。「えっと…砂紋さんの作ったものなら何でも」
砂紋の顔が青ざめた。「俺の料理は…その、あまり期待しない方がいい」
第二章 料理という名の戦場
キッチンは戦場と化していた。
「砂紋、その野菜の切り方は危険すぎる」碧皐が指摘する。「包丁の持ち方から間違っている」
「うるさい! お前だって卵も割れないじゃないか」砂紋が反撃した。
確かに碧皐の手元では、卵の殻が無惨に砕け散っていた。黄身と白身が殻と混じり合い、何とも言えない状態になっている。
「僕、手伝うね!」白夜がキッチンに駆け寄ってきた。
「ダメだ」二人が同時に声を上げた。
「君は座って待っていろ」碧皐が言うと、白夜の表情が曇った。
「…でも、僕も何かしたい! 二人だけで頑張ってるの見てると、申し訳なくて…」
砂紋が振り返る。白夜の目には涙が浮かんでいた。
「分かった。でも危ないから、野菜を洗うだけにしてくれ」
白夜の顔が一気に明るくなった。「うん!」
三人でキッチンに立つと、狭いスペースがさらに狭く感じられた。白夜は丁寧に野菜を洗い、碧皐は何度目かの卵割りに挑戦し、砂紋は包丁と格闘していた。
「砂紋さん、その人参、四角すぎない?」白夜が小さく指摘した。
「…料理は見た目じゃない」砂紋が苦し紛れに答える。
「碧皐さん、その卵…」
「分かっている。分かっているから何も言うな」
第三章 不格好な優しさ
結局、三人で作った夕食は見た目こそ不格好だったが、温かい食事になった。
「いただきます」白夜が嬉しそうに箸を取る。
「まずかったら正直に言ってくれ」砂紋が言うと、白夜は首を振った。
「美味しい。二人が僕のために作ってくれたんだから……」
碧皐が咳払いをする。「まあ、次回はもう少しうまくやるさ」
食事の後、三人はリビングに戻った。白夜は再び毛布にくるまり、今度は二人の間に座った。
「ねえ、明日も一緒にいて…もらえますか?」白夜が上目遣いで尋ねる。
砂紋と碧皐は再び顔を見合わせた。
「当然だ」碧皐が答えた。「君を一人にしておくわけにはいかない」
「俺も明日は休みだから大丈夫だ」砂紋が続けた。
白夜がほっとしたように笑顔を見せる。
「でも、俺たちは世話が下手だぞ?」砂紋が念を押すように言った。
「それでも、二人がいてくれるだけで嬉しいんだ」白夜が毛布を二人に分けるように広げた。「一人だと、すごく、すっごく…寂しくて……」
碧皐が少し考えてから口を開いた。「なら、俺たちも勉強しよう。世話の仕方を」
「そうだな。看護師の経験があるとはいえ、こういうのは別物だ」砂紋も同意した。
白夜が二人を見上げる。「僕も、もう少し一人でいられるように頑張るね」
「無理をする必要はない」碧皐が言った。「俺たちも、君と一緒にいる時間が…悪くない」
砂紋が苦笑いを浮かべる。「不器用な俺たちだが、よろしく頼む」
第四章 小さな進歩
翌朝、三人は朝食作りに再挑戦していた。
昨日の経験を活かし、今度は役割分担を明確にした。白夜が野菜の準備、碧皐がパンを焼き、砂紋がスクランブルエッグに挑戦する。
「今日は殻が入らなかった」碧皐が小さく達成感を味わっている。
「僕の人参、昨日より綺麗に切れました!」白夜が嬉しそうに報告する。
「俺の卵も…まあ、食べられるレベルにはなったかな」砂紋が恐る恐る味見をした。
朝食を終えると、白夜は二人の膝に頭を乗せ、満足そうにテレビを見ていた。
「重くないか?」砂紋が尋ねる。
「全然」白夜が即答した。「このまま一日中いたい……」
碧皐が白夜の髪を撫でる。「甘えすぎだぞ」
「でも、碧皐さんも嫌がってない…よね?」
「…まあ、たまにはいいだろう」
砂紋が呆れたように首を振る。「俺たちも大概甘いな」
「でも、これでいいんじゃないか?」碧皐が言った。「完璧じゃなくても、三人でいれば何とかなる」
「…そうだね」白夜が安心したように微笑んだ。「不器用でも、一緒にいてくれるだけで十分…だから…です」
外では雨が降り始めていたが、部屋の中は温かく、三人はそれぞれの不器用な優しさを分け合っていた。
エピローグ
それから数週間が経った。
三人の生活は相変わらず不器用だったが、確実に進歩していた。料理は見た目こそまだ不格好だが、味は格段によくなっていた。白夜も、短時間なら一人でいられるようになっていた。
「今日は俺が夕食を作る」砂紋が宣言した。
「本当に大丈夫か?」碧皐が心配そうに尋ねる。
「任せろ。最近、料理本を読んで勉強してるんだ」
白夜が目を輝かせる。「僕も手伝う!」
「ああ、頼む」
三人がキッチンに立つ姿は、もはや日常の風景となっていた。不器用でも、一緒にいることで補い合える。それが、三人なりの世話の形だった。
「ねえ、明日は何するの?」白夜が尋ねる。
「掃除でもするか。部屋が散らかっている」碧皐が答える。
「その前に、まずは今日の夕食を無事に完成させよう」砂紋が苦笑いを浮かべた。
三人の笑い声が、小さなアパートに響いていた。完璧ではないけれど、確実に温かい日常がそこにはあった。
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violetsoup · 1 month ago
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cute..........
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kennak · 2 months ago
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以前統合失調症だった。今は寛解して、普通の社会人をしている。 広末涼子がクレイジーな話でちょっと思い出したので書く。 はじめに 統合失調症というのはいつも狂っているわけではなく、狂う時期と落ち着いている時期がある。 統合失調症患者はネットでは「やべー奴」として処理されているが、見た目には普通だし、会話をしていても意外と普通なので、あまり気付かないと思う。(「変わった人なのかな」と思う程度かも) 落ち着いている人はかなり長い間落ち着いているので、本人からカミングアウトされるまでわからないと思う。また、相当信頼されてなければ病気のことは言われないはず。意外と社会に多い。 これは統合失調症全般を解説したものではないのでそこは注意してほしい。 身バレしたくないので個人特定に繋がりかねない部分はかなりボカしている。具体的に話さないつもり。 感覚について 統合失調症のいわゆる狂う時期(前駆期・急性期)になると、いろいろなことが「わかり」始める。 なんでもかんでも「わかって」しまう。 「ああなんだそういうことだったのか」「そうか!」「わかった」「どうしてこんなことに今まで気付けなかったんだ」のようなことが毎日ものすごい量発生する。 この「わかったぞ!」という感覚は、勉強や仕事をしていてわからなかったことがわかったときと同じ。解放感と嬉しさがそこにはある。 このなんでもかんでもわかってしまうときの「わかり方」は基本的に論理的ではない。なのでわけのわからない意味の接続が脳の中で行われる。 たとえば「いちごが赤いのは、もともといちごは赤ちゃんだったためだ」のような理解をし始める。全く関連などないのだが、一度この理解がなされると今度はこれが前提知識となる。 それで「いちごが赤ちゃんだったから、赤ちゃんの髪の毛は黒いのか(つぶつぶ)」「待てよ?つまり人間の髪の毛が黒いのはいちごのおかげか?」のようなことを真剣に考えてしまう。 ギャグならおもしろいかもしれないが、現実なので全くおもしろくない。 そしてあらゆることがわかり始めるので万能感が増す。全能感があり、他人を見下すようになる。 他人を見下すというレベルではない。他人が、知能の劣った存在・脳の回転が異様に遅い存在・猿のように見えてくる。会話不能な存在のような感じだ。 なぜなら自分が「明らかにすぐにわかってしまう」ことを、彼らは全然理解できないからだ。(他人から理解できないのはあたりまえだが) 自分が統合失調症にかかっていたときは「お前らの方が全員支離滅裂で統合失調症だ」と思っていた。 また、他人の心が「読める」ように感じたり、逆に読まれたりしているように感じることがよくある。(全能なのでそういうことができると思っている) 「俺はそいつの顔を見ただけでだいたい何考えてるかわかるんだよ」と言う人の強化版だと思ってもらえるといいかもしれない。 本来の他人の思考とは関係なく、自分の中で他人という存在が完結する。相手の中の合理性を考えなくなる。 人の話を全く聞かなくなるわけだな。 万能感の次はだんだん焦燥感が出てくる。これは信じられないほどの切迫感があり、今すぐに何か行動しないとまずいと感じてめちゃくちゃなことをし始める。 本人としては筋が通っているのだが、周りから見ると全然筋が通っておらずめちゃくちゃなので、狂った行動をする。 自分の場合は「これをしないと明日死んでしまう」という焦燥感が1週間ぐらい連続で続いて、死にたくなかったので狂った行動を取り続けた結果、精神と体力が疲弊して入院させられた。 おまけ。回復期について 統合失調症の回復期(落ち着いている時期)は、鬱っぽくなる。 自殺衝動も出てくる。自殺衝動というのは文字通り衝動で、「もう今すぐにでも死にたい」「この苦しみから解放されるなら今死なないと」という状態。 この自殺衝動はブラック労働での「こんな人生嫌だ……死にてえ……」の持続する死にたさではなくて、かなり衝動的。 死ぬためにいてもたってもいられなくなるような感じだ。なんだろうな。ブラック労働で死にたい場合はまだ理性的な判断で死を考える部分があるように思うが、感情的に損得など関係なく死を考えてしまう感じだ。 「こんな人生嫌だ……死にてえ……」の方の死にたさももちろんある。 自殺衝動の他は、回復期は本当に何もできない。外を歩くのだけで割と精一杯みたいなところがあった。 本を開いても文字が頭に入ってこない。文章を書こうとしてもすぐに疲れて30文字ぐらいでやめてしまうとか。 何をしてもつまらなかったのもしんどかった。この世に楽しいことなんて1つもないんだという感覚。 自分の脳なのに、自分の脳のように動かせないことがもどかしかった。今スラスラとキーボードを叩いているのは当時からしたら奇跡に近い。 社会復帰できてよかった。 まとめ 統合失調症の感覚を知ってもだからなんだよと感じる人もいるかもしれないけど、似たような経験をした人が社会で擬態しているかもなというのは、知っておくとちょっとお得かもしれない。 追記: 幻覚と妄想について 自分の場合は幻聴はほとんど無く(自覚してないだけかもしれないが)、幻覚は多少あった。 時計の針がものすごいスピードで進むとか、道行く人たちが全員知的障害者のように見えたことがあった。 明らかにリアルにそう見えていて、そのリアルさは今でも残っている。 あれはきっと幻覚だったのだろうなと理性では思うものの、感覚としてはどうしても幻覚だと思えていない。見たというより本人から見るとはっきりと実在していた。 ちなみにそのあたりで留置場に入れられた(※現実)。 ※ ここからかなり統合失調症患者っぽい文章になるので注意 留置場に入って気絶した後、ドラえもんが来て留置場の鍵を開けてくれるという謎の直感があった(そのときは地球によく似た異世界の地球に���ると考えていた。オリジナルの地球は既に滅びているが、人類は銀河系に進出し技術発展を遂げてドラえもんが実用化されているという状態)。当然だが結局ドラえもんは迎えに来ず、警察に病院まで移送された。 警察からは病院に行くことは特に知らされず、移送するための車はなぜか飛行機械だと思っていた。 その車の音が異常にガンガンとうるさかったのは覚えていて、おそらくこれが幻聴だったのだろうと疑っている。他には、自分が見えていない範囲の世界が組み替えられていくようなガタゴトした音が聞こえていたりしていた。 それでその飛行機械で銀河系の中心地まで向かうのだと考えていたが、病院に着き、大勢の精神科医や警察官等に囲まれて身の危険を感じていた(現実的には、単なる精神異常者の診察と引渡し事務)。一方で自分はいつでも好きなタイミングで人類を滅ぼせると思っていた。 隔離室に入れられて、なんで「自分は正常なのに」、異常な人類どものせいでこんな目に遭わなきゃならないんだ、こんな地球もう滅ぼしてもいいかと思っていた。 そのときの感覚は、本当に異世界にいるような感覚で、とても同じ地球に自分がいるとは思えなかった。ありとあらゆる存在がまるで偽物のようで、一見すると確かにそれっぽいがどこかが確実に異なる感じがして、人も物も何も信用ならなかった。他人は異星人のようだった。 自分の場合の妄想は、もともとSFが好きだったこともあってわりと特異な形のものになっていて、ある程度科学に立脚していたと思う。 当時の妄想は今振り返って自分で書いてみるとちょっとおもしろいなとは思うが、ガチで信じ込んでいるので周囲の人からしたら意味不明な思考プロセスで行動をする厄介な人間だったと思う。 見知らぬ通行人に「なぜまともに生きようとしない?!」と言いがかりをつけて急にビンタしだしたりとか。だいぶ危なかった。というかこれは普通に傷害事件ですね。 そういうことをしていたので警察に連れていかれて入院したのでした。
統合失調症の感覚を説明する
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m12gatsu · 4 months ago
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無題
祖母を見舞った。土気色の顔に不織布のマスクをあてがわれて、固く目を閉じていた。骨ばった肩に手を置いて、ばあちゃーんと耳元で呼びかけてやると、ただ眠っているだけのようにも見える静かな呼吸がやや乱れて、眉間に皺を寄せて苦しそうな顔をした。医師は、「意識が無い」という言い方はせずに、「呼びかけに反応がない」と説明した。何か違うのか、と思ったけど、意味が無いと思って聞かなかった。面会時間は15分に限られていて、ただ何か、そのうちかけてやる言葉も選べなくなって、額や腕を黙って撫でていた。帰りに古本屋で4冊買って、ビール買って井の頭公園で飲みながら読んだ。酒にまつわる散文を類聚した文庫を買った。目次を見たら井伏から太宰から、吉行から野坂から、はいはい、あれね、昭和の文壇ね、銀座のカフェーね、ゴールデン街ね、と思ってそれだけだったら買わなかったけど、最後の一編が松浦寿輝だったので読みたい��思った。いせやの並びのファミマが無くなってて驚いた。折からバカみたいに暖かくなって、昼下がりの園内はバカみたいに混雑してた。空いているベンチを探すのに池を半周もした。「一杯の冷たい麦酒と、雲を見てゐる自由の時間! 昔の日から今日の日まで、私の求めたものはそれだけだつた」と朔太郎が書いていた。嘘だと思った。でも本当にそう思い込む時が俺にもないではない。一杯機嫌の饒舌を持て余して、家人に電話をかけると、ちょうど授乳の最中だった。祖母の容態と、読んでいる本と、住宅ローンの話をした。
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europiumoooon · 7 months ago
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何年か前私はここでインスタントオナニーの話をした。名前の通り手っ取り早い自慰行為なんだけど、今はその逆でタイパより丁寧さに最近力を入れている。手っ取り早くしすぎたせいで、慣れもあったし、なんせ、行為自体早く終わらせなきゃ悪、みたいな思いが勝手に付いてきていた。セックスレスにも繋がるけど、慣れと手っ取り早さを行為に当て嵌めてはいけない。
最近読み始めた本がある。アンソロジー本で『私の身体を生きる』各著者の性や身体に関することがエッセイとして書かれている。私の知らない部分を見入っては圧巻というか関心というか。20代後半になって性に関することで悩んだり通院することになったり三大欲求であると共に切るに切り離せないものだと思っているので、これを機に振り返ってみようと思う。
私の初体験は知らない男だった。知らないというのは素性をそこまで知らずインターネットで知り合った男だった。私は16、向こうは32。家の縛りや慣習に辟易として早く捨ててしまいたいと思っていた。初めて行ったラブホテルは部屋になぜか自転車が置いてあったので今でも印象に残っている。わからないなりに咥えたり喘いでみたりしたけど挿入時は痛みがあった。出血はしなかったことに安心した。その後、大学進学のための上京で欲が爆発した。行為が好きだった、裏にはいつと贖罪があった。好きにさせてしまった、と思えば身体を差し出して許しを乞うてみたり、可哀想だから、と頭ひとつ出て相手を見下している部分もあった。そんな���を知った母親から「私は純潔で父に捧げた」と言われた時は取り戻せない後悔より、だから?と見下していた。
コロナ禍に学生に戻った時なんてTinder無双をした。チンソムなんてしょうもない事もしていた。
欲だから浮き沈みもあって、修論書いていた時は1年間性行為と無縁だった。っていいように書いてみたものの、無双の中で出会った男に無理矢理犯されて痛みと共に下物の色がおかしくなってその時初めて婦人科に行った。M字開脚に放心になりながらも、異形成と知りコルポスコピーも受けた。癌になるかならないかのグレーゾーン判定を受けた時は人生呆気ないかも、と思った。結局なんやかんやで生き延びているし、最近の定期検診も大丈夫だったので適度に生き抜いていきたい。
再社会人になってからも少し遊んでいたが、ピルを飲み始めたら体調が悪くなった。常に気持ちが悪く、欲もどうでもよくなった。丁度その頃付き合い始めた恋人と燃えあがるような想いと行為だったのに、ピルと具合の悪さが続いて花火のように消化してしまった。ちょっとした興味本位もあったのに、なんだかなぁ。
夜になると欲を消化しないと眠れない日々が続いた。冒頭のようにしていたら、上手く達せられなくて、脚ピンの良くない体位でどうにか、を繰り返した。パブロフの犬。
夫婦間のレスの投稿をXかnoteかはてなで読んだ。行為が嬉しさだと気付いたような文を読んだ時は、幸せの先の嬉しさか、嬉しさゆえの幸せか鶏卵になった。
飲み会や日常で聞く下ネタに嫌悪を抱いている。どうでもええわ。が核心。勝手に私の知らないところで勝手にどうにかしてください。奥ゆかしさこそみたいなものもある気がする。(知らんがな)
29にして常日頃将来を見つめ直し思い悩んでいる。性もそう。このままじゃと思って伝えたけど、家族になり過ぎる前に妊娠出産を得ないと安寧に縋ってしまうかもしれないと自分自身で思う。この脅迫概念に近しいものは、時期やイベントが過ぎれば呆気なかったなと思うかもしれない。わからないが故に時間と共に杞憂して焦っている。女故の性に囚われてしまっている。
消費期限と揶揄されることがあり、焦るにせよみないにせよ人生80年、100年ある中でなんたる微々たるものよ。
私の性は自分のものでいたいけど、世間的にといい家族といいレールに敷かれる上でぞんざいに扱われている気がする。
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oyasumimumemo · 7 months ago
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ころね
2024年11月21日(木)
体調不良のため、明日はリモートにしようとPCを持ち帰る。電車内でだらしない感じの男が私に向かって至近距離で手をひらひら振り続けている。ニヤニヤしながら目を合わせようとしてくるので見ないようにして到着を待つ。彼は終点前のデカい駅で何事もなかったように下車していった。ガキはもちろんのこと男も女も嫌いだ。電車なんて糞箱だ。
2024年11月22日(金)
作業不可能なまでに悪化。すいませんやっぱり無理ですとチャットを打ち、返事がきたあとに引き継ぎのやりとりをして電源を落とす。直後、個人LINEにも「お休み了解です!」とメッセージが届き、は?と思う。やりとりはteamsで完結したじゃんこっちがブチったみたいなLINE入れんなクソが、とバカ些細なことでキレながら二度寝。夫がごはんやデザートを買っておいてくれたらしい。彼はいつも通り家で仕事して退勤して外食に出かけた。付き合いたての頃「私が体調悪いとき私のこと嫌いだよね明らかに冷たいよね」と突っかかったことがあるが、今はこの距離感がありがたい。必要なものだけ用意してあとは距離を置いてくれる。おばさんになるって色んなものが刺激をうしなうこと、自分も鈍角になること。
2024年11月23日(土)〜11月24日(日)
まあここが山場やろ月曜から出社か〜だり〜と呑気なことを朝は考えていた。すこし家事をしただけで熱が上がり、ほとんど一日中横になっていた。嗅覚が衰えて好きな香水やオイルの匂いが分からず、味覚も衰えて甘いお菓子以外の食べ物が不味い。M-1予選動画やゲーム実況を見て心を元気にする。夜、夫も体調不良を申告してくる。
2024年11月25日(月)
結局二人して仕事を休み、病院へ行ってコロナ陽性と診断された。帰りはゴータクを呼んで夫だけ車に押し込み、私は支払いや用事を済ませて帰った。病気や怪我のときの男性の苦しみ方はいつも大袈裟に見える。元彼などを例に見ても、男はいつも苦しみ方が執拗だしうるさい。本当に苛々するから彼だけでも早く元気になってほしい。
2024年11月26日(火)
5日間自宅待機を命じられたので、木曜あたりでリモート再開を目標に、それまで何をして遊ぶか考える。金原ひとみ再読祭り(コロナといえば金原ひとみ)と懐かしの京アニ再視聴祭りを計画するも、こんな趣味にもそれなりに体力を要するみたいで、本は3ページ読む前に、アニメは1話観ただけで力���きる。
2024年11月27日(水)
昨日の夜、義母が家の前に大量の食料を置いてくれた。夫が頼んだらしいが、普通の家庭ではこの関わり方が正常なのか?似たことがあるたびにちょっと引く自分が普通なのか彼らに〜コン的異常さがあるのか考えていや別にどっちでもええわ、と毎回なる。私は味覚はかなり戻ったのでがつがつ食う。夫が出前館したくせに手付かずにしていた飯も残飯処理よろしく平らげる。この機会に太ってかわいい女になるか!そういえばこの数日間、何回か風呂キャンセル、スキンケアに至っては完全にキャンセルしていたが髪も肌もなんか調子が良い。体に何かを塗布するのは嫌いなので、もうこの機会にスキンケアはやめることにした。
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そういえば結婚式、撮影も終わり無事入籍しました。疲れた(T-T)
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blr-blue · 4 months ago
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 朝方Tumblrシリーズ(?)がわたしの中で恒例になりつつある。これも前回の記事同様、noteで書こうとしたけどやはり自意識が許さずTumblrに天下りしてきた文章です(天下りとかいったらTumblrに失礼ですね)。せっかく書いた文章だから勿体ないかなと思ってしまった。Tumblr用に若干文章をいじって公開��ることにします。
 一次創作で小説を書いている。ジャンルを簡単にいうと、現代物の、恋愛要素のあるヒューマンドラマだ(ここには小説関係なく繋がってくれている方が結構いるはずなので補足しておく)。
 小説を書く中で、家庭環境に難ありなキャラクターを描くことが多い。もちろんいま取り組んでいる作品も例に漏れず、そういう描写がある。
 わたしがそういう描写を好むのは、ひとえに自分の人生において、家庭環境というものを強く意識しながら生きてきたからだと思う。まあ昔の記事でも書いたので改めて詳しく説明することはしないけれど、わたしの家庭はちょっと特殊な事情が絡んでいて、一般家庭とはいえない感じの出自だ。だがわたしの家族には、複雑な環境でも享楽的であれるタイプの血筋が流れていて、だれも精神疾患には罹らないし生命力がばかに強い。もちろんその血はわたしにも流れているから、基本性格は暗いし病むときは病むけれど、なんとか自力で起き上がって生きている。前にもどこかで書いたが、曇り空の下をじょうずに歩く術をたくさん持っている感じだ。
 それでも自分の家庭がほかの人のそれとは違うことは、それこそ幼稚園児だったころからなんとなく察していたし、苦労もたくさんしてきた。やりたいことを我慢することも、現実と折り合いをつけるのもじょうずになった。テレビやゲーム・漫画などの娯楽にそれほど強い興味を感じないのはきっと、そういう育ちが関わっている気がしている。
 だから、キャラクターの人格を表現する際に、このキャラクターはどんな育ちをして、どんな経験をして、どんな思考をもつようになったのか、を考えずにはいられない。逆に、それが描かれていない作品を読むと、陳腐だな、と感じてしまう。
 以下、呪詛である。
 主人公の家庭環境が複雑だったという描写にリアリティがないと、その時点で作品を読むのがしんどくなる。
 これは、家庭環境が複雑な人にしか伝わらない感情だと思うけど、苦労して育った人と、そうじゃない人って、なにかこう、目に見えない壁があるんですよ。話しているだけで、もしくは文章を読んだだけで、「ああ、この人、何不自由なく愛されて育ったんだな」みたいな、そういうことを考えてしまう。勝手に相手の育ちの良さを察して、しんどくなることが多すぎる。
 高校2年生の冬だった。ぬるい付き合いの友人と、「もうすぐ高3かあ、受験いやだな」という話をしていた。話の流れで彼女から、「(私の本名)は予備校とか塾行かないの?」と尋ねられた。うちは余裕ないから塾は通わないかな、と返事をする。彼女は、「え~。わたしが通ってるとこ、まだ通い始めて3ヶ月だけど今のところ20���くらいしか掛かってないみたいだよお~。(私の本名)も来なよ~」と、悪気なく言った。わたしの父親の月収は20万にも満たない。死ね、と思った。悪気がなかったとしても、自分の育ちの良さに自覚がない人が嫌いだし無理すぎる。そういう人とは会話のピントが合わないのだ。これは何をどう説明してもわかりあえないし、そっち側の人には理解できない感覚なのである。
 創作物には作者の価値観が色濃く反映されがちである。web小説においてもそうだ。だからこそ、自分が読み手側に立ったとき、たまに合わない作品に当たってしまうと、自分との違いに酔いそうになる。家庭環境が複雑なキャラクターの言動や思考に違和感を覚えると、この作者、愛されて育ったんだなって、あんまり苦労してきたことがないんだろうなって、勝手に想像してはそっと作品を閉じる。フィクションなのはわかっているけれど、精神が疲弊する。作品にげんなりするわけじゃなくて、自分の出自との圧倒的な差を見せつけられているような気分になって、そんなことを勝手に考えて傷ついている自分が嫌いになる。逆に、おそらく作者にとっても等身大の悩みを精緻に描写されている小説は信頼できる。本物という感じがして安心する。 (ごめんなさい、誰かを貶める意図は全くないです。これはただの自己嫌悪なので)
 だからといって自分の描写に自信があるわけではない。家庭環境の複雑さをエンタメに落とし込む行為がそもそも暴力的なので、それは自覚した上で、キャラクターに敬意をもって、生々しく描きたいですね~。いったんこの話は終わり。
 さいきん、創作活動においてダルいこと・不愉快なことが多すぎる。まあ、自衛できないわたしが悪いということにします。
 これ以上は何を話してもアウトなので言いませんが、もっと吐き出したいことはある。だけどオープンな場で言えるラインはここまでな気がしているのでこの辺でこの話はやめておく。これでもかなり頑張った方だ。これを見ているあなたは不安がらないでください。不安がってくれるあなたのことでは絶対にないから。
 Twitterを辞めたいのに辞められない。依存しているので当たり前だ。快を得るためにTwitterをしてるんじゃなくて、不安を取り除くためにTwitterをしているんですよ。薬物中毒と同じですね。まあ、薬物依存も行動依存もドーパミン系だかなんだかで同じ働きをしてるから原理は一緒ですもんね。適当ですみません、でも手元に当該の論文があるので多分正しいです。
 ログアウトなんて意味ないんですよ。どうせログインするから。でも垢消しはしたくないんですよ。寂しいから。はいもう打つ手なし。一生TLスポスポ更新して人生を終えます。
 暗い話が続くので明るい話でもする? さいきんあった良いこと羅列して今日のところは終わろうかな。
・最近気温が高くて過ごしやすい
・Uberで��んだアイスがすぐに届いた
・インドカレー屋で盗み聞いた男子高校生の会話が面白かった
 もう尽きました、おわり
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yu-en · 9 months ago
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2024.09.28
10月に地元で会う約束をしているYから、彼女の好きな小説家のサイン本を買ってきてほしいと頼まれた。それで、今日の昼から池袋の本屋を回ったけれど、どの店でもとうに売り切れているよう��った。時間を持て余して、大学図書館へ向かう。
大学時代の同級生と数年に一度出している同人誌の次号を、今年の12月に発刊することになった。私はもう短歌をやりたくなく、短歌以外に何を出せばいいのかも分からない。そのまま同人誌用には何も書かないで過ごしていたのだけれど、主宰が面白がったので、数日前に書いた自室の記録を加筆修正して寄稿することにした。卒業生カードで入館し、しばらく文章を直していた。こども園で働くFさんを幼稚園教諭と呼ぶことが正しいか分からず、「あなたの職業って何て書くのが正しい?」とメッセージを送る。正式には保育教諭というのだと教えてくれた後「カリスマ保育教諭とか?」とおどけた台詞を付け足すのがFさんらしかった。
ペンを持つ右手が疲れてからは散歩に出かけた。好きな本屋を経由して、自由学園明日館へ行った。正面入口に着くと「“本日は結婚式で貸し切りのため外観のみの見学”ですって、あらあ、おめでとうございます」と看板を読み上げている人がいた。その声色に少しの落胆も滲んでいないことが良かった。芝生や窓を眺めて、売店でポストカードを1枚買った。
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明日館を出てから、Hと落ち合うまでを東京芸術劇場で過ごした。その場所で長い時間を過ごすのは、大学の入学式以来だった。地下1階から最上階までを目的もなく往復して、何枚か写真を撮った。最近はカメラを持つのが楽しくて、写真を撮っては投稿している。その頻度を自覚すると、自分の饒舌さに嫌気が差してくるので、記録しておきたい写真を一度に残すためにこれを書いている。この投稿は写真まみれです。
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芸劇の椅子に座っていると、目の前のエスカレーターで降りてくるHと目が合い、手を振る。外では何かのお祭が開かれていて、その賑やかさから逃げるように東へ向かった。目的地とした喫茶店が閉まっているのを確認し、散歩に切り替える。テーブルと椅子を外に出しているミニストップを見つけ、カフェオレを買ってそこに腰かけた。テーブルを指差しながら「いい店知ってるんだよね」と自慢げに話すと「ダセ~」と笑われた。京都のお土産を渡した。Hと一緒に暮らすWさんの分も含めて、少し量の多いお香にした。
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今日は曇り空で、街全体が白く見える日だった。電線や工事現場の壁が落書きのように浮いていた。途中、ワインの空き瓶を入口に並べている店があり、「テイクフリーかな」とふざけると「喧嘩用じゃない?」と返される。酒瓶を持って殴り合うジェスチャーをする。
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都電荒川線の駅に行き着き、降りる駅も決めずに乗車する。「電車というよりは線路を移動するバスと呼ぶほうが近いね」と話しながら、googleマップ上で路線をなぞる。飛鳥山公園という場所に城のような山型遊具があることを知り、そこを目的地とした。
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飛鳥山公園は、とても良い公園だった。目的としていた城は、遊具と呼ぶには気が引けるほど大きかった。かつて実際に走っていたらしいSLや子供用の船、頭を垂れた幾種もの動物たち、遊びきれないほどの遊具があった。すべり台よりも象が主体になっている遊具を見て、三崎亜記の『象さんすべり台のある街』という短編を思い出した。城の中で遊びたかったけれど、子供やその親たちが楽しそうにしているのを邪魔したくなく、また違う時間帯の様子を見たかったこともあって、「夜にまた来ましょう」と決めて公園を出た。
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喫茶店で一杯ずつ酒を飲み、Hの喫煙のために王子駅まで歩く。Hが「めっちゃ良い公園だったな」と呟くので「過去形にしないで」と返すと、「めっちゃ良い公園であり続けるだろうな」と訂正してくれる。それがツボに入り、しばらく笑っていた。私と同じくHもこの街が気に入ったらしく、「ここは住み良いのかな」と引越しまで検討しているようだった。
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日の暮れたころに公園へ戻ると、昼にいた子供たちは姿を消していて、代わりに大学生くらいの年頃の集団が点在していた。うち1つのグループが手持ち花火をしていて、遠くからその火を眺めていた。城の中へも入って、物見へ立ってみたり、すべり台で遊んでみたりした。ずっと楽し��った。もう営業終了していたけれど、小さなモノレールの駅もあった。“飛鳥山山頂駅”と看板の出ているのを見つけて、「下は“麓駅”なのかな」とHが言うのを確かめに行くと、“公園入口駅”と掲げられていた。冬にも来たいね、早朝も良いだろうね、ここで花見をしたら楽しいだろうね、と話をした。どの季節のどの時間にも、自分たちの楽しそうにしている様子が想像できた。
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Hと別れて部屋に戻り、撮った写真を眺めていた。動物たちの写真を見て、新しい部屋でここへ来たいと思う。皆それぞれ好きな動物がいて、その動物たちと彼らとが近くにいるのを見たかった。「いつかみんなで行きたいです」とメッセージを書きながら、象は何頭かいたけれど、イルカはいなかったことを思い出す。オットセイはいた。城の写真も併せて送ると、Rさんから「籠城したい」と返信があり、それがRさんらしくて好きだった。
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chisasarasa · 2 months ago
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250109
朝、家の中で人が活動し始めた音がして、起きる。 昨日、加湿器をつけてねたら、冊子にするつもりの紙がふやけてしまった。 漫画本を7冊、積み重ねて置いておく。まっすぐになるだろうか。
ギャラリーへ行って、設営。 白い空間。 何度も訪れたことのあるギャラリーだけれど、壁に何もないというのは初めてで、ここにわたしの描いた絵を飾っていいんだ、と思うとたまらない気持ちだった。 白い壁を動画に残した。設営に真剣になりすぎて、この他にはなにも記録していなかった。
昨年の、初めての個展の3倍はありそうな空間で、ずっと、わたしの絵で不足しないか不安だったけれど、なんともしっかりおさまってくれて、ほっとした。 途中から疲れてしまって、日本語がうまく話せなくなった。
夜、いつもより寝つきがわるく、しばらく布団の中でぼんやりしていた。
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250110
朝、緊張がある。 今日から個展。 ばたばたと家を出る。 ギャラリーの壁にわたしの絵がある空間をぐるぐるとまわってみていた。
やさしい人が感じたことを言葉にしてくれて、空気の粒。水蒸気。入りこんで。感覚的なことを伝えてくれて、うまいこと文章にできないけれど、ちゃんとわたしの中に落ちてきた。これからの頼りになりそうな糸を垂らしてくれた。 この部屋には出窓がふたつついていて、昼から夜へと色が変わっていくのをずっと見ていた。 すっかり紺色になってから、カレーを食べに行った。 ルーとお米のバランスを崩してしまって、最後はルーだけを食べていた。 それでもひとつ、完成だった。 いろいろな話をした。 食べ物にまつわる話が多かった。食べ物を描く人だから、と思うけれど、たぶんわたしも食べ物がすきで。 小さい頃に食べていた星のイラストのレトルトカレーのことを思い出せて嬉しかった。 ��のカレールー、黄色かったよね。
あっちとこっち、ちがう電車に乗って帰る。 また明日も会うからまた明日、と言って別れて、また明日って言えるの、いいねと笑いあった。
夜、友人の家に泊めてもらう。
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250111
朝、目が覚める。 部屋が少し明るくなっていて、朝がきたから目が覚めたんだ、と思う。 お腹も鳴って、わたしの身体は規則正しすぎる。
玄関の横のキッチンの窓があかるくて、瓶にさしてある花が嬉しい。 ここで生活をしている人がいる。 朝は起きられないと言いながらぼんやりしている彼女の横で、本を読んだり、日記を書いたりしていた。
キッチンでコーヒーを淹れてくれる。 換気扇がないから、窓を開けて。 車の音がきこえる。人が歩いているのがみえる。 もともとは祖母のものだったというカップとソーサーにコーヒーを注いでくれる。ブルーがお洒落なカップとソーサー。 昨日の夜、ぶどうぱんしか買わなかったから、冷蔵庫にあった野菜を切ってくれた。 ごま油と塩こしょうで味付けをして、キャベツとピーマン。 それだけだけれど、それだけでよくて、それだけが嬉しかった。いい朝食だな、と思った。
部屋のそこかしこにある本をみせてもらって、たくさん本の話ができることが嬉しい。 お昼にはタコスを食べた。 よく伸びるチーズ。サボテンジュースはだいぶ植物の味がした。 なんておだやかな時間。 彼女との距離感を不思議に思う。 お互いのことをとてもよく知っているかといわれればそうではなく、でも、家に泊めてもらうことは簡単にできてしまう。
夜、また別の友人に会う。 大好きな友人なのに今は会わない方がいいのかもしれない、と思ってしまう。 環境があまりにも違いすぎる。 またいつか、またいつか。 10年後にでも合流できますように。
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250112
朝、昨日の夜のことを思い出したくなくて日記を書きたくない、と思っていた。 でも、ひらいてみたら書きたい時間があって、少し書く。
友人とランチ。 わたしはキッシュ。友人はパフェ。 見た目が完ぺきなパフェを崩していた。 時折とおくをみるようになにかを思う友人。 ふ、と意識が着地して、次の瞬間に出てくる言葉を待っていた。 普段の生活に山がないことにぽっかりとしていると言う。 キッシュもおいしかったけれど、キッシュに添えられたキャロットラペがおいしかった。少し甘く、レーズンとばっちりだった。
ギャラリーへいく。 わたしの絵をみてくれる人がいる。 絵の前で何をみてくれているのだろう。内に入り込んでその人だけの景色がみえてくれていたら、嬉しいなと思う。 わたしはこう、絵をみてもらいたいんだ、と思う。だから、展示をしたんだ。
夜、父の還暦を祝う。 嫌いではないけれど居心地の悪さを感じていた家族。 そうしていたのはわたしかもしれない、と思った。 みんなが酒を飲む中、ひとり紅茶を飲み、ケーキを食べ、風呂に入り、ねた。
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250113
今日は個展最終日。 ばたばたと家をでる。 昨日ランチを食べたカフェに併設しているショップの指輪が頭の片隅で気になっていた。 ピンクの石がついた小さな指輪。 お守りになりそうな予感がしながらも値段に迷い、店員さんと話しながらやっぱりほしいな、と購入を決めた。嬉しい。 小指につけて、ギャラリーに立っていた。 ここで感じたこと、小指にさわる度に思い出せるだろうか。
展示をしたことで何かが大きく変わるわけではない、そうわかってきて、でも展示をするたびに着実に進んでいて、続けるしかないんだ、と思う。 壁にかけた絵をみながら、まだいけるはず、と思っていた。
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nephe1o · 5 months ago
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Giselle-profile
▼プロフィール
【名前】ジゼル クロムウェル(Giselle Cromwell) 【年齢/性別/身長】??歳/女/151cm 【一人称/二人称】私(わたし)/貴方 【長所】鷹揚・独創的・お茶目・柔軟・積極的 【短所】吞気・独善的・偏愛・小悪魔的 【好き】食事・魔法・調薬・変化・墓地・丈夫な骨 【嫌い】雷・待機時間・不変・腐った屍
大らかで気品ある落ち着いた雰囲気の中に少女らしいあどけなさも感じさせる何処か不思議な魅力を併せ持った女性。 上品な立ち居振る舞いながらも、茶目っ気を見せたり、気さくで話しやすいこともあって比較的親しみやすい性格。 反面、他者への評価を自分の価値観のみで判断してしまう面を持っており、嫌いな相手や興味の無い相手に対しては一切の容赦をしない。
高位の魔導師であり死霊を操るネクロマンサー。 一国の姫君としてこの世に生を受けたが、生まれながらに内包している魔力が桁違いに多く、中でも特に闇の魔力との親和性が高かった為、災いを呼ぶと周囲から危険視され長らく城に幽閉されていた。 生きていくには不自由のない生活環境を与えられてはいたものの、時が経つに連れしがらみが多く自由の少ない暮らしに嫌気が差し、最終的には城から抜け出すべく魔法を駆使して強引に脱出した大胆な過去を持つ。 城から抜け出して間も無い頃は、世情を知らないが故に傍若無人な振る舞いで悪さもしていたが、とある人物に出会ったことをきっかけにある程度は改善されている。 現在は城に幽閉されていた頃に読んだ旅の物語に憧れて、各地を渡り歩く自由気ままな旅を続けている。
魔法や薬の研究が趣味。 風変わりな魔法や怪しげな薬を作っては、平気で他人を使って実験しようとするので注意が必要。しかし意外にも彼女の作る薬は一部の者から人気で、裏で高値で取引されていたりする。 又、美味しいものに目が無く食べる事が何よりも好きで、高級で贅沢な食事から有り触れた庶民の食べ物まで選り好みせず何でも食べる。 特に乳製品が好物で、中でもミルクは一日一本欠かさずに飲んでいる程。 因みにアンデッドは霊体や骸骨などを好んで使役する。魔力に満ちた魂と健康的で丈夫な骨が好き。
◇「つまらない日常にはもう飽きたの。《変化》を感じる有意義な時間を過ごしましょう?」 ◇「真っ赤な花を咲かせてあげる」 ◇「滑稽過ぎて笑っちゃう!貴方みたいな退屈で無価値な存在、関わるだけ無駄な時間ね」 ◇「カルシウムはちゃんと摂るのよ!じゃないと立派なスケルトンにはなれないわ」 ◇「どうかしら?凄いでしょ!沢山褒めてくれてもいいのよ?」 ◇「これは面白いの予感!」 ◇「ま、待って!流石の私もこれはちょっと恥ずかしいわ…っ!!」 ◇「私のことは気軽に《ジル》って呼んで!貴方にも可愛いあだ名を特別に私が考えてあげるわっ!」 ◇「ねえ大丈夫?疲れた時はやっぱりミルクよ。カルシウムが一番効くんだから!…もしそれでもダメそうなら、私に甘えてくれ���もいいのよ?」 ◇「これでも私は一途なの。貴方の為ならこの命、捧げる事も厭わないわ」
◆「デニサ?そんなに恐い顔をしてどうしたのかしら?牛乳あるけど飲む?産地直送のとっても濃いミルクよ!…貴女のケーキを勝手に食べて、ゲイザーをボールにして遊んで、回復ポーションを媚薬にすり替えたことなら謝るわ…え?違うの?」 ◆「燿香。私は貴女を高く評価しているわ。こんなにも美味しいご飯を作れるのは紛れもない天才よ!侍よりも料理人を本業にすべきだと私は思うわ」
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▼使い魔と武器
◆使い魔は「ゴースト」。 憑依によりあらゆる物質や一部の生物に取り憑いて支配をする能力を持っている。 強靭な鎧に憑依し騎士の様に剣を振るったり、人間の死体に憑依し相手を欺いたりすることなども可能。 反面、彼ら自身の戦闘能力は低く、憑依対象が存在しなければ無力に等しいことが欠点。 因みに主人に合わせて悪戯に加担したりするが、彼らの性格は意外にも堅実的で主人が暴走しないように常に目を光らせている。
◆希少な魔鉱石製の紫色の大鎌。 魔鉱石で作られた武器は使用者の内包する魔力によって性能が多様に変化する珍しい性質を持つ。
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▼リンク
◆他クリエイター様による作品一覧
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kennak · 26 days ago
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去年のことなのだが、一国一城の主になることができた。 昼と夜に営業する飲食店を開いた。若い頃から、ずっと関東地方にあるレストランで修行してて、いつかは自分の店持ちたいなー、と思ってた。先輩方は30代後半までにお店を起こす人が多かった。出遅れた感はあるけど、やっと達成できたのが心地よかった。 悩みというのは、「おしぼり業者をどうすればよかったのか?」ということだ。本業に比べれば、なんとも小さいことなんだが、地域でやっていくにあたり最適な業者を選びたかった思いがある。 以下長いけど、経過をまとめてみた。 (以下経過。長いです) 東京で修行して、故郷である京都市内でお店を開くっていうのが若い頃からの理想だった。 最初は故郷である山科の郊外でお店を開こうと思ってたが、(いろいろ問題がわかって)試行錯誤した結果、祇園にいいところが空いていた。 で、まさに開業をしようという時だった。残りひと月を切ったあたりかな? お店の開店準備をしてると、何かの営業の人がふたり来ていた。「こんにちは。ちょっと、いいですか?」ってプランクな感じだった。見た目は京都スタイルの和風私服だったけど、まあビジネスにもありかなって装いだった。 それまで営業は全部断っていた。自分で調達先を決めていたから。でも、『おしぼり』の会社だったんだ。京都でずっとやってるという。 おしぼりは、当時の自分が失念していた調達先のひとつだった。その時に「うわ、まずい忘れてた」と思ってひとまず話を聞いた。 「オーナーさんですよね。開店おめでとうございます」 という感じで名刺を渡されて、いろいろ話を聞いて、その場では返事をしなかったけど、こんな感じの内容だった。 ・おしぼりのレンタル(リース)をやっている ・長い間営業していて、京都市内の飲食店だとシェアがある ・祇園の半分の店はうちを使っている ・飲食店組合にも話は通してあるので すごいニコニコしていた。嫌な感じはしなかった。 「少し、考えさせていただけます?」でその場は乗り切った。 一応は、東京都内の飲食店に勤めていた過去がある。一部マネージャーの仕事もやってたから、なんとなく嫌な予感がした。最悪、反社の可能性がある。はてな民・増田民の皆様も、ああいう営業で人当たりが良すぎるのは気を付けた方がいい。 『地面師たち』のドラマ見たことある人はわかると思うけど、反社の人って演技力が抜群である。いい人の演技が熟達してるヤツが結構いる。 正直迷った。ちゃんとした業者の可能性も十分あるので。どうしようか迷った結果、飲食店の組合に聞いてみることにした。 京都は飲食店組合が強いと聞いていた。コミュニティが熟成しているのは間違いない。祇園なんて、全体で見ても狭い街である。最短で10分もあれば横断できる。新宿や六本木も狭いけど、一般市街地まで含めたら広い。 ただ、この京都のコミュニティの中で、(反社含めて)いろんな業者がどれほどの力を持っているのか、自分には全然想像もつかなかった。 祇園の飲食店組合(※正式名称は出しません。一応……)に思い切って聞いてみた。長年の経験によるアドバイスがほしかった。 業者が来た経過を説明したのだけど……正直スゲー他人事みたいな表情だった。その初老の役員さんは。 「まあ、○○さんですか。昔からある業者さんやわな」 「聞きにくいんですが、いわゆる、そういう方々なのでしょうか?」 「さあ、どうやろなぁ~祇園も色々あるやんなぁ~答えられん。おしぼりをどこから取るかは、結局、お店が決めることやし。組合がどうこう言う話でもない」 そっけなかった。「お店が決めること」っていうのは、自己責任ということだ。 組合は相談に乗ってくれなかった。絶対あんた情報知ってるやろ。反社かそうでないかくらい教えてくれよ。 ほかの店のおしぼり業者も気になった。 「うちの店の近所である」と断言できるお店が3つだけあった。同じ通りにある。 ただ、そこも教えてはくれなかった。口が重いというか、うちが新参だから気にされてる感はあった。 返答はこんな感じだった。 ・うちは昔から付き合いのあるところに頼んでる。会社は教えられない ・おしぼりなんて、適当に決めたら?(紙おしぼりでもええですよ) ・あなたもお店も、まずはええお客を作らんと。細かいところは後でいい ・どこも似たようなもん。京都府内だったら適当に会社を選んでもハズレはない ・話聞く限り、あなたのお店は高いんでしょう?おしぼりくらい自分で選びや~ なんか、どのお店もよそよそしい感じだった。それはわかるんだよ。近所とはいえライバルなのだから。 私が京都に帰ってきたのはつい先日である。料理の専門学校を卒業して都会に出たのだが、その暮らしの中で京都弁はすっかり抜けて標準語になってた。年に一度は山科に里帰りしていたのだが(京都の人は地元感を気にする)。 あの人たちは核心に触れるのを避けているように感じられた。面倒事に関わりたくないというか。 例えば、鴨川を挟んで真向かいにある木屋町だったら、今でも反社に守ってもらってるお店はある。高瀬川の上流にあるエリアである。第一観光ビルとかグリーンビルとか、昔小学校が建っていて今ホテルになってるとことか、あの周辺が特にそうだ。※たまに足がついて京都府警のお縄になっている 下流のエリアだと、ハイソがお店が並んでいる。同じ木屋町でも、お金持ち向けのエリアである。高瀬川の反対側にも飲食街があるが、そのあたりは残念ながら確信がない。 あきらめたくなかった。当時、一生懸命にどの業者がいいか?を調べていった。 おしぼりや什器といったお客さんが絶対に使うモノは、どこぞの知らない業者から手に入れたくなかった。こだわりがあった。反社など論外。東京で痛い目にあったことがあるからわかるのだ(秋葉原~台東区にかけての飲食街。アキバ冥途戦争はあながち間違ってない)。 ところで、故郷である山科で開業しなかったのは、開店時に「そういう人達」がやってくる可能性が極めて高かったから。木屋町も同様だった。その点、祇園は飲食店組合がしっかりしているからか、明らかにそういう連中が「うちが守ってあげますよ(^^)」みたいに来ることはなかった。 というわけで、食材やメニューや仕入れルートを決め切った後で、細かいことでも一生懸命に調べまくったよ。まな板とか包丁とか、食器とか、キッチンの導線とか、メインでもメイン以外でも、こだわりたかった。何事も最初が肝心だと思ってる。 今になっての感想だが、調べておいてよかったという確信はある。小さいことにも専心するのが事業の基本である。おしぼり業者は、結局インターネットで見つけた大手の無難そうなところにした。 ただ……今になって後悔がある。あの例のふたりで営業にきたおしぼり業者なのだが、彼らは反社ではなかった。正直、まっとうというか、京都市内でも伝統があると断言して差し支えないところだった。 彼らは、「祇園の半分の店はうちを使っている」旨の発言をしてたけど、それはマジかもしれなかった。実際、うちの近所の3店は、その業者からおしぼりをリースしてもらってた。 だったら、なんで教えてくれなかったんだよ!! 最近になって、そのおしぼり業者がもう一度きて、「しょうがないか……」という感じで、ほかの店とリース契約している証拠を見せてもらった。うちが京都と地縁が薄い新参店ということで、特別な配慮をしてもらったのだ。 ※私が失礼にも証拠を要求したのもある 後悔している感はある。実際、今からでも間に合うなら、その会社とおしぼりの契約をしたいと考えてる。ここだけは、明らかに選択を誤った。 けど、今の会社もまっとうな大手企業だし、契約期間1年未満で切るのもちょっとな~という思いがある。 おしぼりって意外と大事なんだよ。今の時期だったら、温かいおしぼりと、冷たいおしぼりが選べる店があるかと思うんだが、どっちにも適応できる神おしぼりを提供できるリース業者だってある。 あと、食事中もお手拭きや、洋食のナフキン代わりにおしぼりを使うお客さんもいるので、できればいいやつをお店に置きたいのである。 飲食店を開いたのは、「自分の料理で人を幸せにしたい」という確固たる思いがあるからだ。その思��は、開店前も今も変わらない。 だからこそ、全部こだわりたい思いがある。自分でうだうだ悩んでいてもしょうがないので、こちらに相談してみようと思った。その道に詳しい人が増田にはたくさんいるはずだ。 商売とかやってる人でも、会社員の人でも、経済社会に今は参加してない人でも、アドバイスをいただけるとありがたいです。クソバイスになってても読ませてもらいます。
レストラン営業のこじんまりとした悩み
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xx86 · 3 months ago
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私があなたを理解できないように
どれだけ上っ面を取り繕っても、人の本質は変わらないということを思い出した。
スマホが上着のポケットからアスファルトに滑り落ち、画面が割れた。29歳誕生日当日に縁起でもない、と修理ショップに持ち込むと30分ほどで直してくれた。ありがたい。
18歳の時1人で行った成人式の前撮りがあまりにも悲しくて、大人になったらやり直そうと当時からずっと心に決めていた。そして29歳になった昨日、ようやくリベンジできた。大好きな場所の撮影許可を得て。私は誕生日をものすごく大事にする。惨めな思い出上書日にわざわざ20代最後の特別な誕生日を選んだのだ。
姉と私はある日突然不仲になり、ある日突然話すようになった。経緯は散々過去に擦ってきたのですっ飛ばすけど、姉が私と話すようになってからは歪で、居心地は正直あまりよくない。姉は私に極端に気を使いすぎている。でも時が解決してくれるだろうと思っていた。いつか子供だったからしょうがなかったよね、と言い合える大人の姉妹になれると信じていた。
成人式の前撮りがあまりにも悲しかったから後撮りをするといった時、姉は泣いていた。私が全額出すし、参加させて欲しいと言う。私も泣きながらありがたく気持ちを頂戴し、昨日を迎えた。
撮影が始まって暫くは姉も調子よく、写真を撮ってくれたりしていた。でも気がついたらいなくなっていた。明らかに疲れた顔でふらふらとお店に入ってく姉を追いかけて大丈夫?疲れた?と話しかけると、別に、とそっけなく返されて、反対方向に歩いていった。
ああ、姉はこういう人間だった。
変わったと思っていた。思ってしまっていた。でも本質はこれなのだ。気分屋で意固地。すぐに不調になる。トリガーはわからない。機嫌が悪くなった時に気を使いすぎると大丈夫って言ってるでしょうともっと機嫌が悪くなるので放っておくしかない。でも、機嫌が悪い人が1人いるだけでどれだけ空気が重たくなるか知らないのだ。人の顔色を執拗に伺う必要なく育ってこられた彼女は。
猛スピードで服を着替えて外に出たら、おめでと、とやはり能面を貼り付けたような顔でご祝儀袋を渡してくれた。ありがとう、またごはんでも行こうねと言いかけてる途中で姉は私に背を向けた。そして車で去っていった。
帰ってきて、荷物を車から下ろそうとした瞬間スマホの画面が割れた。ああ、とため息をつきながら、今日は来てくれてありがとう、お祝いもありがとうと割れた画面を慎重に触りながら、つらつらLINEを打ったあと、スマホを修理に出した。
修理が終わった30分後、姉からの返信はなく、ただ既読という文字だけがはっきりと浮かんでいた。
私が主役で、楽しい記憶にするための会なのに、なんでこんなに気を使わなければいけないのだろう。なんで悲しい思い出を上塗りするのだろう。姉からもらったご祝儀袋は新札が20枚入っていて、それを見て私はおんおんと泣いた。きっと姉は私の涙の意味がわからない。一生わからない。私が姉の気持ちがわからないように。
どれだけ取り繕っても、どれだけ上っ面を整えても、几帳面すぎるぐらい私に気を使っても、一生姉は変わらない。不機嫌さを隠せないぐらい不器用で傲慢で、人に気を使わせてしまうことに困惑しどうすればいいのかわからない、むかしの姉のままだ。
そしていつか謝罪されるのだ。あの時はごめんと。謝り続ける。ごめんと言える方は楽で良い。私は何度も何度も辛かった記憶を蒸し返されては、姉の納得できる言葉で許していることを伝えなければいけない。謝れる人間なんて憎まなきゃいけない人間よりずっと楽だ。ごめんと言えば許される。なんて安心で快感なんだろう。ばかみたい。一生、一生加害者ぶって生きていけばいい。
私にも問題があるのだろう。彼女にとって許せない部分や理解できないことがあるのだろう。ならば言ってくれればいい。言う気力もないなら離れてくれればいい。近づいてきて、私がいちばん嫌がることをして、なんなんだろう。早い話相性が悪い。最悪だ。私が人の顔色を伺うことが当たり前であるように、あなたも自分の機嫌を自分で取れないのが当たり前なのだ。
10代前半の時、私ってシスコンじゃん?と姉に言われ戦慄いたことがある。彼女は冗談ではなく本気だった。私の知ってるシスコンとはかけ離れていて、鳥肌がたった。機嫌のいい時だけべったべたにくっついてきて、機嫌が悪い時は氷水をぶっかける。私の気分や体調は無視。妹には自我などないと本気で思っていたのだろう。あの時私は人間として扱ってもらった記憶がない。気に入りの人形の1つだった。
私はもう誰にも私の人生を邪魔されたくない。何度もそう思って生きてきた。29歳、素敵な滑り出し。
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yutakayagai · 9 months ago
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翌日、信也は午前八時に起きた。神輿の宮出しは大抵五時半頃で、恐らく浅草界隈は賑やかだろうなと思った。
結局、裕美は昨夜は帰って来ず、今朝になってラインが来て、仕事場の方で寝ていると入ってきた。香織や大輔も一緒らしく、何処まで飲み歩いていたのかと、信也は内心呆れていた。二十代前半でありながら、二人の中年女の面倒をみている大輔もスゴいなとも思った。
朝食を摂り、シャワーを浴び、腰にバスタオルを巻いて寝室の姿見の前に立つと、信也は着物ハンガーから浴衣を取った。まずはVネックのシャツを着て、それから通販で買った赤い「豆しぼり」の六尺褌を締め始めた。股間に褌の布地を当て、それから腰の部分からねじっていく。一周巻いたら今度は反対側をねじり、腰のあたりで解けない様に締めた。グッと尻の谷間に食い込み、信也は言葉で言い表しにくい感覚に襲われた。
姿見には、最近減量の為に入谷の方までジョギングをしていたからか、若干引っ込んだ腹に六尺褌の豆しぼりが冴える。このヴィジュアルにゲイは「萌える」のかと、信也は思った。トランクスからブリーフに替えてから、彼は所謂「ビキニライン」に生える陰毛を整える様になった。たまにハミ出ているとカッコ悪く感じた。最近は尻の谷間に生える体毛も気にし始めた。自分の外見を気にかけることは愛することにも通ずるのだなと、彼は悟る様になっていた。
信也はズボン下を穿き、浴衣を着付けた。帯は「貝の口」に締めたが、何故か一度で決まった。これでいつ脱ぐことになっても戸惑うことはあるまいと、彼は安堵した。
合財袋を片手に取り、出掛けようとした時、ラインの着信音が聞こえた。携帯を出し確認すると、憲一からだった。玄関のドアを施錠しながら読んだが、
『おはよう。元気? しばらく音沙汰なしだったから淋しかったよォ〜! 今、浅草寺の境内にいるけど、超混雑してて大変! 今、相方待ちだから片手に缶チューハイ持ってマス。早く来て、待ってるわ 』
と文末にはハートマークが付いていた。「音沙汰なし」といっても一昨日、六尺褌が届いたのを写メ付きで送信したばかりだが…。余程、思いが募っているのだろう。彼は、恐らく地下鉄は入口が混み合うだろうと、大した距離でもないので徒歩で浅草へ向かった。
国際通りに出ると、すでに神輿を担ぐ男衆やお囃子を披露する女性や子どもがあちこちに見られた。外国人観光客も、日本独特の文化の一つである祭りに皆関心を持ち、携帯電話で写真や動画を撮っていた。この雰囲気が信也は好きだった。彼が今の稲荷町にマンションを買ったのも、それが理由だった。彼も複合ビル「R」の周辺を散策しつつ、伝法院通りを仲見世方面に歩いて行った。
インバウンドの影響か、伝法院通りも食べ歩きができる飲食店が増え、特定のところでは行列ができるほど繁盛している。一方、ビルの老朽化で昔ながらの喫茶店が一時閉店するなど、変化もみられる。たまにコーヒーを飲みに行っていた「R珈琲店」も、建て替えの為にビルが取り壊されていた。信也は多少淋しさを感じながら、ようやく浅草寺の境内にたどり着いた。早くも神輿を担ぐ男衆や女性の声があちこちで聞こえ、勢いがあった。観光客は一斉に携帯電話を向け、その一部始終を撮影していた。信也は浅草寺の中に入り、まずは浅草観音に日頃の安寧に対し感謝する為、人混みで賽銭を投げる様に入れ、合掌した。お詣りが終わると、彼は浅草神社の方へ行こうと東門に向かった。階段を下りようとしたその時、浴衣姿の男に声をかけられた。憲一だった。彼は、白地に紺色の吉原つなぎをあしらった浴衣を着ていた。なかなか似合っている。
「信ちゃん! 会いたかったァ〜!」
と彼は喜んだ。なかなか男前である。二人は階段を下り、浅草神社へ歩いて行った。
浅草神社は、境内の右側に「一ノ宮」「二ノ宮」「三ノ宮」の神輿が収められているのが、この日は浅草界隈を担がされているので何もなかった。三社様にお詣りをすると二人は藤棚の方へ向かい、空いているベンチに並んで座った。憲一は微かに浴衣の裾をめくってみせた。ズボン下は穿いておらず、真っ白な六尺褌だけが覗く。信也は、
「何も穿かないと裾さばき、悪くないの?」
と聞いた。すると、
「ズボン下なんて穿けないよ〜。こっちの方がエッチでしょ?」
と憲一は言った。三社祭と隅田川花火大会の時しか浴衣は着ないが、ズボン下や肌着は身に付けないとの事。どうせゲイバーのパーティーでは脱ぐんだからと、あっけらかんとしていた。
信也は、憲一の浴衣から覗かせた六尺褌に生唾を飲み、下半身が熱くなるのを感じた。合財袋をのせた股間あたりが隆起し、内腿を力ませた。嗚呼、オレもすっかり「ゲイ」の一人になってしまったと、彼は思いがけない「チラリズム」に興奮してしまった。
憲一は、もう少しで相方が来ると言った。藤棚の下は、巷の食べ歩きの飲食店で買ったのか、観光客がペットボトルのお茶を片手に飲み食いしていた。イチゴの甘く、また台湾風唐揚げの香ばしい、色んな匂いが漂っている。この匂いだけで信也はお腹いっぱいになった。一方、憲一は相方にラインを入れているのか携帯電話の方に目を向けていた。数分後、浅草寺の方から紺色の小千谷縮の単衣を着た男が憲一に手を振って向かってきた。信也はどこかで会ったことがあるなと思ったが、なんと真純だったのだ。真純は信也を見るや、
「嘘ッ、憲ちゃんの知り合いって信ちゃんなの!?」
と驚きの表情を見せた。憲一は、
「えッ、知り合い?」
と聞いた。
まさか、出逢った場所は違えど肉体同士の交流だけでこんなかたちでめぐり逢うとは、信也は「現実は小説より奇なり」と思った。三人は仲見世やその他の界隈を練り歩く神輿を見物しては、憲一と真純は恰幅のよい男衆をさりげなく携帯電話で撮影した。そんな二人に対し、
「それって『盗撮』じゃ…」
と思った。半纏の裾から覗く尻とその谷間に食い込む六尺褌、その褌の柄も多種多様だった。また、神輿を担ぐ合間に談笑する彼らが無防御に内腿を開き、褌だけで隠した股間も、二人には堪らなかった。嗚呼、ゲイがこの時期になると全国各地から集まってくる理由が、これなンだなと信也は思った。
こうして「目の保養」を飽くほど満喫した二人は、
「さて、飲みに行きますか!」
と雷門を抜け、Kバーへ向かって行った。
Kバーは、昼時でもあり満席だったが流石に三人は常連客だったからか、すぐに空いている席を見つけ、食券を買い求めた。デンキブランをカラフェで注文し、賑やかに乾杯した。真純は、何気に信也の太腿に触れ、
「信ちゃん、浴衣似合うね!」
と上機嫌だった。真純の長襦袢から時折、うっすらと胸毛が覗いた。襟止めは使っていないらしかった。やっぱり誂えだろうか? 信也は密かにそう思った。テーブルには、もつ煮込みやミックスピザなどが��んだ。憲一は二杯目からは日本酒を頼み、真純も信也もグラスを傾けた。
店内に六尺褌の男衆も数人来店し始めた。一人、奥さんと思しき女性を連れた中年の男もおり、流石に直接生尻のまま椅子に座るのは憚れると思ったのか手拭いを敷き、腰を下ろした。そんな思慮のある男の様子に憲一は感動し、
「あんなジェントルな男(ひと)と一緒だったら、惚れっちゃうなァ〜」
と言った。真純も、
「まァ、たまにドカッと座る男(ひと)もいるけど、ちょっと幻滅だよね〜」
と共感した。このやり取りに、信也はただベッドの中で戯れればイイ訳ではないンだなァと、二人の共通した意外性を見出した。
そのまま三人は「ホッピー通り」に繰り出した。真純は途中、ショウウィンドウの前で襟の開いた襦袢や長着を整えた。その様子が何気に、信也にはカッコよく思えた。一方、憲一は酔いが回っているのか信也に必要以上に絡み、浴衣の襟も乱れていた。それを見ると真純がさりげなく直し、
「ほらッ、ダメよ! きちんと着こなせてこそ、和装は素敵なのよ!」
と何故か女言葉だった。
こうして三人はホッピー通りでも三軒をはしごし、憲一は呂律が回っていなかった。意外と酒は弱いらしい。一方、真純は主にレモンサワーやウーロンハイなど、アルコール度数が弱いものに途中で切り替えていた。それでも女言葉が直ることはなかった。彼は、
「いッつもそうなの! 憲ちゃん、酒弱いのに場の雰囲気でグイグイ飲んで『へべるけ』になっちゃうのよォ〜。これから『Z』でパーティーなのにどうするンだろ!?」
と言い放った。
信也は、元々酒に飲まれない性質だったので、平然としていた。途中、六区ブロードウェイから外に出たところにあるコンビニでペットボトルの水を買い、憲一に勧めた。三人はそのままゲイバー『Z』を目指した。
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tokyomariegold · 3 months ago
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2024/11/1
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11月1日 朝起きて外に出ると寒かった。 そうだった。6時って寒いんだった。と、職場のある道へ行くと、もっと寒かった。そう寒いんだった。 周りの人達がマフラーやアウトドアブランドのコートを身につけているのに気がつく。 わたしはすっかり身体を冷やしてしまい、もう既に腰が痛い。
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ちゃんと目覚めたけれど、ちょうど嫌な感じの夢のところで、ここで起きたくない!と思いながら起きた。
職場のロッカーを開けるとクリーニングから戻ってきたままだったマフラーがあり、やったー!となる。 ちょうどマフラーを探していたけれど、zozotownに欲しいマフラーがなくて困っていた。ロッカーの中にめぼしいマフラーがあった。
「髪を切ったね!」、「誰かと思った!」と職場の方々から話しかけてもらいながら、お休みのお礼をしたり、お休み前に引き継いだお仕事のその後を聞いたり、年末調整をした。
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今の部署のトップの方からも「大丈夫だった?いや〜髪を切って間違えちゃったね!」と声をかけてもらう��2ヶ月いなかったのはバレていたみたいだったけれど、自分の脳を頑張って騙して、ずっといたことにしていた。 (“見違えた”って褒めてくださったのだと思うけれど、褒め言葉として合ってるの?と思った。)
帰ってきて、駅からお部屋まで歩きながら母に電話をした。体力があれば実家へ行こうとしていた旨を伝えると、ちょうど父が帰ってきてしまっている、と言われた。
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2ヶ月で本来治したかったものは停滞状態だったけれど、いろんな本を読んで少し社会の見方や接したいかたちが変わった気がする。 “(性別と年齢で括れない)おじさん”を察知する(?)解像度が上がった気がする(そして残念ながら父は確実に“おじさん”)。
もっといろいろ思うことや起きたことがあった気がする。でも半日でもへとへとになって気持ち悪いくらいなので、これで終わりにします。
文化祭準備の中を帰宅して、帰りのスーパーではクリスマスの飾りと、ハロウィンのお菓子の半額セールを見かけて、季節が変わっていくと実感するために私も年賀状の準備をしたいと思った。
死なないように、って書かなくなった途端死んでしまう気がしている。
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blr-blue · 3 days ago
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 明日(日付は今日)、朝の9時から授業があるから早く寝なければならなかった。夜の21時に薬を飲んで、22時頃にきちんと眠気がやってきて、今から寝たら結構ゆっくり寝られるな、と思い眠った。
 目が覚めると時間が経っているのか経っていないのかよくわからなくて、身��にかいた汗に不快感を覚えながら寝返りを繰り返していた。隣で彼氏が眠っているから、ひそひそ話をするくらいの声量で「すきよ」と言うと、寝ぼけた声で「だいすき」が返ってくる。「起きてるの?」と問うと、言葉として成り立っていないうわごとが返ってきて、ほぼ眠っているみたいだった。
 朝方かな、と思ってスマホを見たら0:27だった。2時間ちょっとしか眠っていないことに気づき眠ろうとしたが、わたしは二度寝ができない体質だから困り果ててTumblrを開いている、という次第だ。
 わたしの身体はおかしくなってしまったのだろうか。最近、薬がないと眠れない。薬がないと延々と起き続けてしまう。眠いという感覚はあっても、それに実態が伴わない。そろそろ病院に行かないと、と思いながらもう半年くらい経ってしまっている。
 この投稿の一本前に書き上げていた投稿があって、わりと自分の根幹を成すような考え方をつらつらと書いたんだけど、公開には至らなかった。読み返してみるとなんか思想強くて、「あ、これ出したらだめなやつだ」って思って、やめてしまった。まあ、要はルサンチマンとか、相対的剥奪みたいな状態になってる自分を揶揄してるみたいな文章だった。どうしてそんな文章を書いてしまったのかは原因も含めて自分でもよくわかっているんだけど、だからといって自分を慰めてあげるのも惨めで、結局どうしようもないからどうにもできないでいる。いい歳してばかみたいだ。わたしを生きづらくさせているのはわたし自身だと思う。
 だけどこうしてメンタルがバッドに入ったときにTinderなどをやらなくなったのはある種の成長を感じる。誰にも理解されない気がするけど、たぶん数年前までのわたしならこういうとき男に逃げていて、愛のない性行為から感じる虚しさで、元々抱えていた虚しさを上書きしていたのだと思う。同棲しているというのも大きいけれど、いまの彼氏と付き合ってから一度も浮気をしてなくて、そのかわりこんなキモい文章を書いて自分の精神状態と折り合いをつけている。だから許してほしい。(いつも思うけど、これは誰に対して許しを乞うているのだろう)。
 話は変わるけど、因果応報とか公正世界信念みたいな考え方ってあまり信じたくないな。裏切ったことがあるから裏切られるのも当然、という考え方が罷り通ればわたしは一生誰からの信頼も得られなくなると思う。上に書いた通り元彼や元々彼と付き合っていたときに幾度となく身体の浮気を繰り返していたけど一度もそれが相手にバレたことはなくて、その代わり相手が女友達と宅飲みをしていたことを知ってしまったときは泣いて暴れるみたいな、クソ最悪な行動ばかりをしていたんだけど、それって神様はほんとうに見てるの? 結局現象って現象でしかなくて、人間はただ不幸の理由づけがないと不安になるから因果応報的な考え方に身を投じているだけじゃないのかな。なーんて、これは浮気をした自分を正当化してるだけで、結局悪いのはわたしってオチ。
 女友達よりも男友達が多い女はヤバい、とか、そういう言説にあてられ続けてわたしはいつもほんのりと傷ついているけど、結局は自己愛の強さゆえに傷ついているんだよなと考えては今度は自己嫌悪の二次被害。傷つきましたって言うのばっかり得意で、だけどそれをどうにかする術を持っていなくて、だけど今は文章が書けるから書くようにしてい���というだけで。きっと苦労少なく生きてきたであろう人間の正論にすらも傷ついて、そしてまた自己嫌悪の二次被害。いつになったら自分で自分を責めずに生きていけるだろう。そろそろ自分を許してあげてもいいんじゃないかな。
 これ以上書くとまた公開できずにお蔵入りにしそうだからこの辺でやめて投稿しようかな。これから眠らないといけないし。
 
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myxxx19 · 2 years ago
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今日から月も変わるというのに、東京は生暖かい湿気がぬるま湯のように身体に絡みつく。そんな10月、忙しくてセックスの回数が減っているとか、自分で友達や後輩をうちに呼んだわりに私が料理するとか、コロナ明けで義両親が東京に来る頻度が多いとか、結婚4年目に相応しい(?)夫への不平不満がぽつぽつ出てきて少しモヤモヤしている今日この頃。東京に出てきてそこそこ経つけれど、こっちでできた友達がもともと少ないのに加え、職場で知り合った人も地方出身者が多くここ数ヶ月で数名が地元に帰ってしまったりで、こんな話ができる人も今や近くにいない。結局文章にするという悲しいストレス発散法しか取れなくなっている。
喧嘩はほとんどないけれど、孤独や不安で少し悲しくなったとき私は必ずTumblrを開いて昔自分が綴った文章を読む。こっぱずかしくなるという副作用はあれども、東京に二つ返事でついていくほど好きになった気持ちが鮮明に思い出せるから。もちろんこの対処法、夫には秘密。今日も自分のページをスクロールして、今の私はもうこんなこと書けないなぁと少しだけ寂しくなる。頭のネジがどっか外れてて、男の人に口説かれたり褒められたりすることが大好きで、週の半分セフレの家かラブホテルに入り浸っていたあの頃。23〜25歳くらいの私は、酒と煙草とセックスで細胞できてます!を地で行く(?)見ているとこっちがむずむずしてくるやつ。いわゆる若気の至り、遅い反抗期。 当時も普通に書いていたけれど、あの頃は常に彼氏以外に2人はセックスできる人がいて、男の人相手ならいくらでも嘘が吐けた。でも本当に付き合っている人には触れられるのすら嫌で、本当に好きな人には振り向いてもらえなくて、エモいバンドのMVかってくらいラブホで煙草吸いながら泣いて自分に酔っていた。 結婚した今、不倫なんてもっての外で、夫にされたら泣き喚いてブツちょん切ると思うけど、あの頃は元カレに対しての罪悪感なんて微塵も持っていなかった。今考えてみれば、少しプライドが高いこととプレゼントのセンスが皆無、以外はいたって普通の人だったと思う。愛してくれていたとも感じていたはずなのに、それだけでは承認欲求は埋まらなかったのだろうか。(こう感じるようになっただけ大人になれているの…か…?)
承認欲求といえば最近、自分の中のアダルトチルドレンの気配を確かに感じている。自分の意見が分からなくなったなという感覚、結婚してから強くなった。今の夫と結婚したことについて、間違えた、こっちじゃなかったなんて微塵も考えたことがなくて幸せだと思うけど、この関係を守っていかなくちゃって独りでジタバタしているのも事実だ。母と父のような関係性には死んでもなりたくないって気を張っている。あのふたりの血が流れているのだから可能性はあると思って、そっちのルートに行かないように、行かないように、私は日々ちいさく頑張って、ちいさく消耗している。もっと身軽になれたらいいのにと考えても、勝手に気合い入って空回りしていたりする。せっかく実家から離れたのにこの有様。呪いだ、呪い。そんな感じで最近ちいさく疲れているので、寝ます。急にぶった斬ってごめんね。また顔出す。
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