#闇取引はやめてください、ね?
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あちゅたく(ソフドリ)爆飲み散歩日和デー!
篤志に会えちゃいましたー!もんじゃ食べたんやけど、食べ方に性格が出過ぎて笑いました。どっちがどっちかは、想像にお任せします。ご飯食べたあとお散歩して、天気ええなーって話しながら、テラス席でお茶してたら寒なって、速攻ファミレスに逃げ込みました。まだ気温低いのに呑気にテラス席座っちゃう俺ら、NEW KAWAIIと思いまーす。飲み物飲みすぎてお腹たぷんたぷんやったけど、今になってお腹空いてきた!消化するために俺散歩しながら帰ってきたのに!篤志とはじめましてするの、緊張しすぎてお腹痛いーって言うてたけど、めっちゃ話しやすくて、緊張すぐ飛んでった!楽しい半日をありがとー!また会おうねー!

これは俺が欲しかったのは当てられへんかったけど、篤志と俺に似てるからええかってなった、クリリンとモンさん。
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その日、地下室への階段が現れる。開いたばかりの暗闇へ降りていく。まだ比較的静かだ。
降りたすぐ脇に、トイレがあり、小窓から灯りが漏れている。
その前を通り過ぎると、いくつかの個室が並ぶ。内開きの扉はどれも開いている。通る度に中を覗き、そこの主と視線を交わす。今のところ、ウケばかりやな。そんなことを考えながら、一番奥の個室に辿り着く。空いている。ここにするか……………。
俺は腰を下ろし、上半身を、個室入り口とちょうど反対側の壁にもたせかけて、両膝を軽く立てて足を開く姿勢をとる。当然、少し腰をずらして、雄穴が見えやすいようにする。持ってきたローションを手に取り、熱くなったそこに、自ら指を這わす……………。
その時、トイレの方から、何かを爪で弾くような音が聞こえた気がする。が、すぐにまた静かになるので、空耳だったかな?と思っていると、今度は、明らかに、誰かが咳込んでいる。そして、またシンとする。水を流している。トイレの扉が開く。誰かが出てくる。扉を閉めるのに、そんなに音を立てなくてもよいのに…。
その誰かのガサツな足音が、少しずつこちらに近付いてくる。フラフラになりながら、個室を一つずつ確かめているようだ。自分のドキドキが聞こえる。そして、俺がいる個室の前に現れる!ヤベッ!思わず、その体付きとデカマラにゴクリとする。穴を解す指も大袈裟になる。一歩!その雄が近付く。二歩、三歩。俺のすぐそばまで来ると、一旦、しゃがみ、その指を、俺の穴に添えながら、俺の耳元に顔を寄せ、
「お前、変態だろ…?」
再び立ち上がると、まだ柔らかいそれを、目の前に差し出してくださる。俺は嬉しくなって、恍惚としながら、その先をそっと咥える。舌を使い、首を使い、ゆっくり銜え込んでゆく。あぁ、うっめぇ…たまんね…こんな上玉とヤれるなんて。丹念に気持ちを込めて、丁寧に上下させる。舌を絡ませ、時に喉奥まで誘い込み、ねっとりと快感を与えてゆく。うぉ……あ……おごぉ……うぅ……でけ……うがぁ……
「ゴムは?」
え?ゴム?え?
「俺、ゴムないと…ナマは、なぁ…」
マジ?ここまで挑発しといて…?と責めたい気持ちを抑えつつ、言ってみる。
そうなんすね…………ほんまはナマがいいんで、ゴムはないんすけど……………無理はさせられないっすよね……………そしたら……………挿れなくていいですので、穴に擦り付けてもらうことってできますか?それだけで、俺バリ気持ちいいんすよ☺️
すると、返事をする代わりに、無言で、そのナマデカマラを、俺の穴のあたりに擦り付けてくる。あ……あ…ぁ…気持ち…い…い……た…まん…ね…あぁ…ナマの感触…やべ…ぇ……俺もつい腰を動かして、擦り返してしまう…
そうこうしてる内に、その雄の様子が変わってくる。え?さっきより前傾姿勢になってないか?そんなことしたら、、、、、え、あ、あ、うあ、あ、あぁぁぁぁぁ、デケェ、あぁぁぁぁ、ズルっ、あぁっ!ナマで入っちまったっすよ?
「そんなに欲しけりゃ、〇〇種、くれてやるよ」
うぉぉぉぉぉ!一気に奥までナマデカマラを嵌め込んでくる。かと思うと、一気に引き抜き、すぐにまた根元まで嵌めてくる。大きなストロー���だ。少し精子の香りがする。きっともう〇〇種が少しこぼれて、ローションと混ざり合って、いい音を立てている。あ…あ…たまん…ねぇ……気持ちい…い…あぁ…すげぇ…つい俺も、穴をまとわりつかせてしまう。
「おぉ…………っっ!この変態穴、熱くてやべぇな!気持ちいぃっっっ!ほんま淫乱やなぁ、〇〇種、付け甲斐があるぜ!」
さっきのためらい勝ちな様子はどこへやら。ガツガツ味わってくださる。タチ様がよがってくださるのは、ほんまに嬉しい!!
「ほら、ちゃんと孕めよ!イクぞ…おおおおおっ…イクっ…イクイク…イクイクイクイク…………っっっ!!!!!」
��ぁっ!何度も何度も、奥の奥に、ナマデカマラが打ち付けられ、一番奥に嵌めたまま、ドクドクと噴き出ている感触がある。あぁっ、幸せだ。俺も穴をギュッと絡めて応える。
嵌めたまま覆いかぶさり、肩で息をしている。ナマしないって言ってませんでしたっけ😁?
「うるせーw」
あ…っ!〇〇種のせいか、もう一段、奥に挿入される。しっかり奥まで擦り込まれているはずなのに、それでもあの香りが漂ってくる。濃い〇〇種だ。すると、余計に興奮してきて、俺も、突然種が上がってきて、思いっきり噴き出してしまう……あぁぁぁぁぁ………っっっっっ!
「こいつマジか!?たまんねぇな、この変態w」
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1年ぶりくらい購入〜初めての取引先、久しぶりの取引に緊張感はまるで30を入れた時のような。とりあえず無事に購入完了☑️
その後、味見だけ〜と思い、5を、さらに5を追加し、その後ヤり約束事の度に、相手のエロさを加味しながら調合し、お試しで購入した分3日で無くなりました。ホテルもチェックアウト延長&他のホテルでデイユースw
やっぱり使いながら、暗闇で柔らかいケツマンをオイルでねっとりにして、生ちんぽでグリグリ、ゴリゴリ天国にイっちゃいそうなくらい最高に気持ちよかったです
ただし、久しぶりのせいか生活復帰に時間かかりそうw
※よく受けの方からヤりたいDMをいただくのですが、僕のポジションはご理解いただけたかと思います
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午後六時前、八坂は正美を送って来た。朝同様、大平が応対したが、何故か二人とも日焼けをしていることが気になった。確かに、海水浴場を散策するには寒くない、寧ろ丁度よい陽気ではあった。そのことに対し、八坂は照れながら言った。
「久しぶりだったから喜んじゃって…。正美君に手を引っ張られるまま海に入っちゃってビショビショになっちゃったンですよ。何故か、替えの下着だけはあったみたいで…。嗚呼、白いブリーフですけど。私もたまたま車の中に部活動の時に穿くビキニがあったので、バスタオルに包まったままコインランドリーへ行き、服は洗濯しました」
「えッ、『ビキニ』!?」
「あ、ハイ。剣道部で顧問をしてます。袴を付けるンで、トランクスじゃ落ち着かないンですよ」
「じゃ、じゃあ、今って…」
「ビキニです」
そう言いながら、八坂はチノパンツのファスナーを下ろしてみせた。「社会の窓」からは、無地の蛍光グリーン色が覗いている。大平は、
「あら、ヤダ! そんな…」
と顔を赤らめた。あまりにサービス精神が旺盛なので、彼はすっかり舞い上がってしまい、
「よ、よかったら、コーヒー、如何ですか!?」
と口走ってしまった。すると、
「あ、そんな…。でも、明日も休みだし、イイですよ」
と、八坂は笑顔で応じた。正美は、何気ない様子で八坂の方を見て、
「じゃあ、またね」
と手を振って階上へ行った。大平はスリッパを揃え、八坂を宿直室に招いた。
夕食を済ませた亮司は、白いV字シャツに水色のセミビキニブリーフという格好で風呂から上がってきた。冷蔵庫に缶チューハイが予め冷やしてあったので一本取り出し、居間のローテーブルにお徳用の「するめソーメン」を開封してくつろぎ始めた。嗚呼、明日で連休も終わりだなと、未だ敷地内で刈払いが済んでいないところがないか頭の中で考えていた。
缶チューハイ、ビールと飲み続け、〆はカップ酒にしようと冷蔵庫まで取りに行った時である。亮司は半分目が座った状態ではあったが、突然、
「もっと虐めて! 打って! 犯して!」
という叫び声が聞こえた。何だ!?と、酔いが回っていたのが引いてしまい、亮司は冷蔵庫を開けっ放しにしたままウッドデッキに出た。
「あん! あん!あん!」
途中、縄の様なもので締め上げる様な音が響く。男の声だがまるで女の様に甲高く、その合間に布を引き裂く様な物音もする。亮司は、
「おいおい、此処って学校の敷地内だよなァ…」
と、昨日不安に思っていたことが的中してしまったと感じた。しかし、いじめならば「もっと虐めて! 打って! 犯して!」なんて訴えないだろう…。オレはゲイだが流石に「凌辱」専ではない、一度縄で締め上げられたが苦痛ばかりでちっとも「勃たな」かった。それでも、ゲイ雑誌『G-MEN』では亀甲状に縛られた男のグラビアが載っているし、あんなことでイッちゃう奴もいるンだよなァ…。そう考えつつ、彼は居間に戻ってカップ酒を開封した。
テレビを付けながら、亮司はカップ酒の二本目も口開け、そのまま寝入ってしまった。
一���、大平は八坂とのおしゃべりに花を咲かせていた。年齡は年上で、色々聞いていく中で今は独り身と知り、彼の心はときめいた。八坂は、オレに好意があるンだなと次第に心許す様になっていた。
嗚呼、当直でなければこのまま最寄りのモーテルに直行しているのに…。そう悔みながら、何とかして八坂をとどめておきたかった。それを察したのか、八坂は聞いた。
「大平先生って、ベッドでは『ネコ』になるの? 『タチ』になるの?」
突然、しかもタメ口で聞かれたので大平はびっくりした。あら、オレと寝たいのかな? 今すぐ押し倒してもイイかな? 彼は若干妄想した。
「う〜ん、どっちもかなァ…」
と彼は答えた。それを聞いた八坂は微笑し、
「一見、『タチ』の様だけどその気になれば『ネコ』になる感じだね。カワイイね」
と、彼は大平の手を握った。この行動にすっかり舞い上がってしまった大平は、
「それって…プロポーズ!?」
と口���った。八坂は言った。
「今度、ドライヴしませんか?」
大平は、久しぶりに心がときめくのを感じた。彼は下半身の所謂「Gスポット」がうずくのを感じ、力んだ。これで、嗚呼、日本では同性婚は認められていないが「ゴールイン」できれば将来は安泰だ。そこまで彼は妄想した。
結局、八坂が帰ったのは午後八時だっはた。すっかり厨房職員も帰ってしまっていたが、大平は当直中であることを完全に忘れていた。それだけ有頂天になっていたのだ。帰り際、八坂は言った。
「久しぶりに愉しかったです。離婚してから淋しくて…。家内とは教育費のことで未だ関わりはあるンですけど。正美君は、まァ、息子の様だから。大平先生とお会いできて良かったです」
「そ、そんな…。オレ、何もやってない…」
「もしお時間があればショートメールお送りします」
そう言って八坂は寮を後にした。暗闇の中に消えていくまで大平は見送り、ようやく施錠をすると彼は急に淋しく感じた。嗚呼、この感情は何なのだろう? 彼は遅めの巡視をすると、そそくさと当直室に戻り布団を敷いた。
明け方、目覚めると大平は異変に気付いた。夢精したのだ。こんなの、中学生以来だと彼は思った。
「いやァ〜ん、男の子になっちゃった!」
それだけ八坂と寝たいのかなと、彼は下着を取り替えながら思った。
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Giselle-profile
▼プロフィール
【名前】ジゼル クロムウェル(Giselle Cromwell) 【年齢/性別/身長】??歳/女/151cm 【一人称/二人称】私(わたし)/貴方 【長所】鷹揚・独創的・お茶目・柔軟・積極的 【短所】吞気・独善的・偏愛・小悪魔的 【好き】食事・魔法・調薬・変化・墓地・丈夫な骨 【嫌い】雷・待機時間・不変・腐った屍
大らかで気品ある落ち着いた雰囲気の中に少女らしいあどけなさも感じさせる何処か不思議な魅力を併せ持った女性。 上品な立ち居振る舞いながらも、茶目っ気を見せた���、気さくで話しやすいこともあって比較的親しみやすい性格。 反面、他者への評価を自分の価値観のみで判断してしまう面を持っており、嫌いな相手や興味の無い相手に対しては一切の容赦をしない。
高位の魔導師であり死霊を操るネクロマンサー。 一国の姫君としてこの世に生を受けたが、生まれながらに内包している魔力が桁違いに多く、中でも特に闇の魔力との親和性が高かった為、災いを呼ぶと周囲から危険視され長らく城に幽閉されていた。 生きていくには不自由のない生活環境を与えられてはいたものの、時が経つに連れしがらみが多く自由の少ない暮らしに嫌気が差し、最終的には城から抜け出すべく魔法を駆使して強引に脱出した大胆な過去を持つ。 城から抜け出して間も無い頃は、世情を知らないが故に傍若無人な振る舞いで悪さもしていたが、とある人物に出会ったことをきっかけにある程度は改善されている。 現在は城に幽閉されていた頃に読んだ旅の物語に憧れて、各地を渡り歩く自由気ままな旅を続けている。
魔法や薬の研究が趣味。 風変わりな魔法や怪しげな薬を作っては、平気で他人を使って実験しようとするので注意が必要。しかし意外にも彼女の作る薬は一部の者から人気で、裏で高値で取引されていたりする。 又、美味しいものに目が無く食べる事が何よりも好きで、高級で贅沢な食事から有り触れた庶民の食べ物まで選り好みせず何でも食べる。 特に乳製品が好物で、中でもミルクは一日一本欠かさずに飲んでいる程。 因みにアンデッドは霊体や骸骨などを好んで使役する。魔力に満ちた魂と健康的で丈夫な骨が好き。
◇「つまらない日常にはもう飽きたの。《変化》を感じる有意義な時間を過ごしましょう?」 ◇「真っ赤な花を咲かせてあげる」 ◇「滑稽過ぎて笑っちゃう!貴方みたいな退屈で無価値な存在、関わるだけ無駄な時間ね」 ◇「カルシウムはちゃんと摂るのよ!じゃないと立派なスケルトンにはなれないわ」 ◇「どうかしら?凄いでしょ!沢山褒めてくれてもいいのよ?」 ◇「これは面白い���予感!」 ◇「ま、待って!流石の私もこれはちょっと恥ずかしいわ…っ!!」 ◇「私のことは気軽に《ジル》って呼んで!貴方にも可愛いあだ名を特別に私が考えてあげるわっ!」 ◇「ねえ大丈夫?疲れた時はやっぱりミルクよ。カルシウムが一番効くんだから!…もしそれでもダメそうなら、私に甘えてくれてもいいのよ?」 ◇「これでも私は一途なの。貴方の為ならこの命、捧げる事も厭わないわ」
◆「デニサ?そんなに恐い顔をしてどうしたのかしら?牛乳あるけど飲む?産地直送のとっても濃いミルクよ!…貴女のケーキを勝手に食べて、ゲイザーをボールにして遊んで、回復ポーションを媚薬にすり替えたことなら謝るわ…え?違うの?」 ◆「燿香。私は貴女を高く評価しているわ。こんなにも美味しいご飯を作れるのは紛れもない天才よ!侍よりも料理人を本業にすべきだと私は思うわ」
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▼使い魔と武器
◆使い魔は「ゴースト」。 憑依によりあらゆる物質や一部の生物に取り憑いて支配をする能力を持っている。 強靭な鎧に憑依し騎士の様に剣を振るったり、人間の死体に憑依し相手を欺いたりすることなども可能。 反面、彼ら自身の戦闘能力は低く、憑依対象が存在しなければ無力に等しいことが欠点。 因みに主人に合わせて悪戯に加担したりするが、彼らの性格は意外にも堅実的で主人が暴走しないように常に目を光らせている。
◆希少な魔鉱石製の紫色の大鎌。 魔鉱石で作られた武器は使用者の内包する魔力によって性能が多様に変化する珍しい性質を持つ。
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▼リンク
◆他クリエイター様による作品一覧
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「自分は大丈夫」と思わないで!闇バイトの特徴と見抜くコツ これまでご紹介してきたとおり、闇バイトに関する募集情報はSNSやコミュニティサイト、掲示板など誰もが使えるツールの中にも紛れ込んでいます。 「自分は大丈夫」と過信せず、闇バイトの特徴を知って安全にバイトを選ぶことが大切です。ここでは、闇バイトを見分けるための特徴を紹介します。 仕事内容が明確に提示されていない 闇バイトの一つの特徴は、仕事内容が曖昧である、または全く提示されていない点です。 一般的なバイトの求人には、募集要項に具体的な仕事内容が明確に記載されています。 しかし、闇バイトに関する募集情報は「運ぶだけ」「荷物を受け取るだけ」「電話をかけるだけ」などと、曖昧な内容しか記載されていないことが多いです。 <闇バイトに関する募集情報例> 「運ぶだけ」 現金や薬物などを���定の場所に届ける「運び屋」の可能性あり 「荷物を受け取るだけ」 現金やキャッシュカードなどを受け取る「受け子」の可能性あり 「電話をかけるだけ」 被害者に電話をして、現金を振り込むように誘導する「掛け子(かけ子)」の可能性あり 求人内容に具体的な仕事内容が書かれておらず、求人の掲載元に問い合わせても教えてくれない場合は闇バイトである可能性が高いです。 応募できる性別が限定されている 求人に応募できる条件に「女性のみ」「男性のみ」などと性別を限定するような記載がある場合も、闇バイトを疑いましょう。 男女雇用機会均等法に基づいて、募集・採用の対象から男女のいずれかを排除することは違法なので、一般的な求人広告はそれに従って求人を掲載しています。 そのため、応募できる人の条件が不自然に限定されているものは、法律に従っていない不当な求人広告と言えます。 <闇バイトに関する募集情報例> 「女の子大募集」 出会い系サイトのサクラ 売春 などの可能性あり ※参考:厚生労働省「男女均等な採用選考ルール」 給料が異常に高く設定されている 一般的な職種の日給・時給を大幅に上回る報酬が提示されているバイト求人も、闇バイトの典型的な特徴の一つです。 高額な報酬の裏には、違法な業務や倫理に反する行為が含まれていることがあります。簡単に高収入を得られる仕事はないので、魅力的な誘いに乗せられないようにしましょう。 また、給与が異常に高いだけではなく「即日即金」「即日払い」といったように、すぐに給与が支払われることを強調しているケースが多いのも特徴です。 <闇バイトに関する募集情報例> 「日給10万円」 「1時間以内で仕事をするだけで即日高額払い」 「~するだけで簡単に1日10万円稼げる」 「ホワイト案件」 「本日稼働可能」 ※参考:警察庁「犯罪実行者募集情報の特徴」 【参考】2024年9月度のバイト・パート平均時給(全国) 2024年9月度のバイト・パートの平均時給(全国・全職種)は1,334円です。時給1,334円で1日8時間働いたとしても、1日で稼げる収入は10,672円になります。 一般的な求人の時給設定と比較すると、闇バイトの「日給10万円」が異常に高額な設定であることが分かりますね。 以下、闇バイトが紛れ込んでいる可能性のある職種の平均時給を一部抜粋しています。応募するか迷っている求人の給料設定が高すぎないかをチェックする際の参考にしてみてくださいね。 職種 平均時給(全国) テレアポ・テレオペ ※闇バイトの掛け子の求人が混じっている可能性あり 1,568円 運送・ドライバー・配達 ※闇バイトの運び屋の求人が混じっている可能性あり 1,259円 パチスロ ※闇バイトの打ち子の求人が混じっている可能性あり 1,295円 ※参考:バイトルBOMS「2024年9月度 アルバイト平均時給調査」 ※平均時給はアルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」等当社の運営するサービスに掲載されたデータをもとに集計したものです。 「闇バイト隠語」が求人に記載されている SNSやコミュニティサイト、掲示板に掲載されている闇バイトに関する募集情報の中には「闇バイト隠語」が隠されている場合があります。 以下のようなワードが求人内に記載されていたり、ハッシュタグなどに含まれていたりしたら闇バイトに関する募集情報なので、絶対に応募しないようにしてください。 <闇バイトに関する募集情報例> 「受け」 現金やキャッシュカードなどを受け取る「受け子」の隠語 「叩き」 自宅やお店や銀行などに押し入り財産を奪う「強盗」を表す隠語 「出し」 だまし取ったキャッシュカードから現金を引き出す「出し子」を表す隠語 「UD」 U=「受け子」 D=「出し子」を表す隠語 連絡のやりとりがSNSに限定されている 正規のバイト募集では、応募後の連絡手段は電話やメールで行い、必要に応じて面接を行ったうえで採用されるのが一般的です。 一方で闇バイトの場合は、SNSを通じたやりとりに限定されていることがあります。 匿名性が高いSNSを用いることで犯行グループの正体を隠しやすくなり、アカウントやメッセージの削除も容易に行うことができます。 SNSのDMから、シグナルやテレグラムなど匿名性の高いアプリに誘導させ、個人情報を送信させる手口も悪質な犯行グループによくある流れなので、正規のバイトと見分けるひとつの方法として覚えておきましょう。 ※参考:東京都 特殊詐欺加害防止 特設サイト「逮捕されるまで辞められない?闇バイトの勧誘方法の実態」 ※参考:警察庁「犯罪実行者募集の実態~少年を「使い捨て」にする「闇バイト」の現実~」 ※参考:警察庁「犯罪実行者募集情報の特徴」
「闇バイト」の実態を徹底解説|闇バイトの特徴や種類一覧・正しいバイトの探し方も | バイトルマガジン BOMS(ボムス)
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備蓄米を求めスーパーには6日も長蛇の列ができた一方、銘柄米の価格はなかなか下がりません。そうした中、小泉農水相のある暴露が議論を呼んでいます。 小泉進次郎農水相: 米の流通というのは極めて複雑怪奇。ブラックボックスがあるといった指摘が多々寄せられています。 5日、国会の委員会で米の流通は「複雑怪奇」「ブラックボックスがある」などと発言。さらに…。 小泉進次郎農水相: 社名は言えませんが、卸の大手の売上高・営業利益、ある会社の売上高は前年比120%超、営業利益はなんと対前年比500%くらい。他の大手卸営業利益は250%超えています。コメの流通とはどういった状況かを可視化させたい。 日本中が米高騰に苦しむ中、大手卸の利益が跳ね上がっていると暴露したのです。 この小泉発言に、SNSでは「まさにブラックボックス」「利権の闇を暴いて」と賛同する声が相次ぎました。 銘柄米などの流通を巡り、小泉大臣が問題視したのが5次問屋まで存在しているとされる中間業者を通す構造。 これにより中間コストや��ージンが積み重なり、価格が上昇していると考えられています。 同じようなことは備蓄米でも起きています。 農水省の資料によると、2025年3月から5月までの入札方式による備蓄米の流通では、政府は5kgあたり1755円でJAなどの集荷業者に販売。 これがスーパーなどの小売店に販売される際には2756円。 1000円以上高くなっていることが分かります。 小泉大臣は6日の会見でも「どれぐらいのマージンを取っているのか、こういったことも含めて、やはり気になるところです」と述べました。 本当に5次問屋まで必要なのか、「イット!」は元JA全中の幹部だったキーパーソン・福間氏を直撃しました。 元JA全中 常務理事・福間莞爾氏: (JAが)手数料高くとってるとか、中間マージンを高くとってることはない。 福間氏はそうしたうえで各卸の手数料については次のように説明しました。 元JA全中 常務理事・福間莞爾氏: 基本的に卸の機能は「精米」「保管」「梱包」「輸送」。これらの機能は基本的にあるが、卸は役割に応じて機能を使い分ける。必要な経費はマージンとしていただかないと組織が成り立たない。 ただ、ある大手卸売業者が5月に発表した2025年の第1四半期の決算資料では、営業利益が約348%。 業者側は米の取引単価が大きく上昇する中、原料価格の高騰に対し、取引先との価格交渉を適時適切に進めることができた結果だとしていますが、小泉大臣は不透明さが指摘されている米流通について徹底解明する考えを示しました。 小泉進次郎農水相: 1つ1つ解明をしていく。なぜ今こういったことが起きているのか、しかるべき対応をしたいと思っている。 消費者と農家の双方が納得できる価格帯が求められる米流通。 出口はあるのでしょうか。
【直撃】「卸の利益が前年比500%」小泉農水相“爆弾発言”に元JA幹部「JAは中間マージン高くとってない」(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) - Yahoo!ニュース
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良いお年を
1月、なんだか連れ合い夫婦の親類に疲れてしまった。当たり前って当たり前ができない人にとっては毒なんだよな。
年末(12月30日)から1月2日まで泊まってげんなり。家族間の違いってやっかいだし人生観の違いもやっかいだ。
後半は札幌出張へ。友人の家業のお手伝い。雪がなんだか愛おしく感じた。夜は友人と飲み歩いていたわけだけど、札幌すすきのあたりにいけば誰かに会うというコミュニティのキュッとしたまとまりが新鮮だった。東京には人が集まれるような街がたくさんある。選択肢が多いのは良いことだけど寂しい侘しい気持ちにもなる。
2月 東京にも雪が降った。義父がなくなった2年前のことを思い出した。その度に相続で揉めている実子を思い出して腹が立つ。本格的に人に振り回されるようになったのはそのあたりからな気がする。プロジェクトの後輩に飲みにつれてかれて締めに入ったらーめん屋であった女の子としばらく連絡をとっていた気がする。名前ももう忘れた。
新しい生成AIの仕事が入り準備にも忙しかった。「夜明けのすべて」を映画館で見て、人が持つ障害や病について考えさせられた。受け入れて生きていく難しさ。ただ、日常を過ごす難儀さよ。
3月 霊視?ができる人のところにいった。人生の答え合わせのような時間だった。もう日記には書いたので詳しくは書かない。とにかく人と自然を敬って生きていこうと思えた。なかなか人にはできていない気がする。接待で連れてかれた料亭に、金を持った経営者にくっついてくる「女性がいたほうがなんとなく見栄えがよい」みたいな思惑で連れてこられた女の子がいて妙に気に入られた。薬をやってるんだかずっと酔ってるんだか、へらへら笑う子だった。帰りに袖をつかまれたときに合った目が急に正気で「どっかいこ」と言われたのが「逃げよう」という意味に聞こえてしまって急に怖くなった。「こんどね」と言って手を振りほどいてゆっくりと離れた。
末には母がようやく病院に行き、大きな病院での受診を勧められている。
4月 母の余命宣告を4月の1日に医師から受ける。ステージ4の肺がん。残された時間を良いものにと思っていたが、何度も躓いている。きっと自分は良い子供ではない。母が人生で一番大切にしている宗教を大切にできないからだ。脳への転移も中旬には見つかり、治療を選択する。今思えば、母が人間らしく生きることが���きる分かれ道はここだったのかもしれない。奥さんの友人夫婦と飲みに行った際にパートナーシップについて考えさせられた。どうしたって男女に力の差はあるのだから恫喝や暴力で支配しようとしてはいけない。要求を通そうとしてはいけない。と話しても無駄だった。人への説得や説教は無駄に終わることが多い。人は人生で何度かしか学べない。ちいさこべえ。沖縄出張のついでにひめゆりの塔にもいった。献花した。嘉手納町の光と闇を知る。
5月 母の入院に伴い実家で過ごすことが多くなった。抗がん剤は良く利くものほど副作用が大きい。あっという間に母はボロボロになっていった。もともと食が細く、身体も瘦せていて、体力もない母がさらに骨と皮になっていくのは見てられないものがある。きつかった。5月はTumblr民とひとりあった。人生で一度も交錯することのなかった人の話は面白い。筋が通った人生で羨ましいと少し思った。5月は冨山出張もあった。そして三峰神社にもいった。
家を建てるためのプランニングが本格的になったのもこの頃だ。決められたところに自分のサイズを合わせて住んできた自分には注文住宅という選択は意味がわからなかった。結婚は人の価値観に片足を突っ込みながら生きることだ。
6月 誕生日。東京ドームホテル��ブッフェでごはんを食べた。あと下北沢で「辰巳」を観た。今年見たドラマや映画の中で5本の指に入る作品。連れ合いは中旬に韓国旅行へいった。女性は好きですね。韓国。プロジェクトチームの女の子のことを女の娘と書いたことで変な絡まれ方したのもこの頃だ。辞書を引けと言いたい。母と冥土の土産的なプレゼントとして宮古島旅行をプレゼントしいったのも6月か。身体の自由がきかない母はあまり楽しめなかったかもしれない。たまに思い出すことがあれば良いが。母はそういうタイプでもない。
7月 新しい仕事が舞い込んで研修つくりをたくさんした月だった。母の闘病は相変わらず続き。夏の暑さからかあまり記憶がない。
8月 妊活が始まった。これはけっこうつらかった。なんだか閉塞感がとてもある時期だった。予定調和の上を歩いているようで気持ち悪かった。「ラストマイル」を観た。エンタメとして最高。自分のために働くっていつの間にかにできなくなるよね。選んで人のために働くならいいけど、人に搾取され続けるのはしんどい。
9月 相続がようやくまとまりかける。弁護士さんが入ると話が早くて助かる。家の工事も始まった。幸福な家庭の風景が相変わらず自分の中にはなくて、いつかどこかへ行きそうで怖い。それは実の父と同じで嫌だし、あこがれるし。父も金さえあればそんな生き方で良かったのかもしれない。実家の売却も現実味を帯びてきて、家を見ては無駄なものの多さに頭が重くなる日々。結局はしりぬぐいはこちらだから。いつも。もう一人Tumblr民と会った。自由で羨ましいが、その自由さを羨ましがられることがこの人の業だなと思った。人は手に入らないものを欲しがるから。相変わらず母は通院。一度、治療するを選択するとこちらから声をかけるまでストップしないのが病院で。そんなことも知らなかったな。
10月 母の二度目の癌の脳転移が見つかり、喪服を買う。母から急にもう犬の散歩ができないと連絡がきたのも10月。それは良いけど、事前に相談するということができないのに腹立たしさを覚えた。いつもそうで、限界になってからパスされる。久々にバイクを買った。去年買ったお気に入りのコートも今年は着ていない。そういう機会が減った。
11月 福島出張。気晴らしになった。母の治療方法は試してはダメを繰り返してもう残り少ない。分の悪い賭けはやはり奇跡は起こらず終わる。閉塞感は孤独感に変わってきた。孤独なら良い。親しい。
12月 大阪出張。介護系のセミナーの撮影。「認知症と癌が一番幸せな死に方っていうよ」と励まされた。認知症はすべてを忘れていくから。癌は死ぬ時期がわかるからお別れがしやすい。10年会っていなかった兄家族と母を合わせる。意外と何事もなかったかのように話しているそうだ。その場に自分はいたくない。白けてしまう。
人の一生について考える。経験したことが身体や心に沁みついて、時にそれが毒となる。小説家などの自殺者について調べた人が大抵は小さい頃に愛されなかった記憶を抱えていると言っていた。老いるということは、無力だった小さい頃に戻ってしまうという怖さと戦うことになる。人に迷惑をかけて生きるということがどうしても許せなかったのだろう。生きるということは迷惑なことだ。きっと誰もそう。そうなんだけど開き直ったら終わり。
年末年始は犬の世話があるのでひとりで実家にいる。連れ合いの実家にいかなくてよいのはなんとも楽だ。スーパーで少しだけ良いものを買って食べる。そして年越しそばの準備をしている。もうすぐ2025年だ。全部片づけていこう。
なんとか今年中に書き終わった。良いお年を。
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タキシード仮面様コンプリートワークス
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「か弱い女の子に暴力を振るう・・・男の風上にも置けぬ妖魔よ聞くが良い 言葉の一つであってもレディに対する心遣いを忘れないのが本当の紳士 例えばタイのレストランでは大声で「コーヒー!」などと注文してはいけない なぜなら現地の言葉で「コー」は○○を下さい 「ヒー」は女性の大切なあの部分、すなわち幻の銀水晶を意味するからだ そんな事を公衆の面前で叫んだ日にはウェイトレスさんは赤面 怒ったガチムチ店長さんに「お前にはこっちをくれてやるぞジャップ」などと ムーンスティックでアクションされてしまうだろう 知らずに言ったでは済まされない事なのだから 充分に注意するがいい でもどっちかっていうと私はそういう意味で言った 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「波寄せる美しき夜の浜辺・・・この情景を壊す無粋な妖魔よ聞くが良い 淡路島では女性器を「チャコ」と呼ぶため、ご当地出身の上沼恵美子さんは サザンの「チャコの海岸物語」を歌う事が出来ない これはまさに悲劇と言ってもいい だが夕方以降の浜辺というのは音を吸収する砂と打ち寄せて岩間に反響する波の音で 男女がムーンティアラアクションしても気付かれにくい これを利用して他県から来る小学生をプライベートビーチに連れ込んじゃう 不届きなジャップもいるそうだ そんなものすぐ保護者に見つかってムーン袋だたきにされるので止めた方が良いのにな あいつら土下座しても許してくれないからな 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「この体臭は・・・タキシード仮面様!」 「新緑香る芽生えの季節・・・清らかな花々を踏み荒らす妖魔よ聞くが良い 貴様には見えないのか?この生命に満ちた大地そこで繰り広げられる営みが お外でアクションすることをアオカンと言うが、その漢字は「青姦」ではない 「青邯」なのだ 元々は野外で居眠りをする言葉だった・・・だが 邯には枕という意味もあり、そこから転じて青空��下でのムーンティアラアクション またはムーンプリンセスハレーションを指す言葉になったのだ 枕か・・・フフッ、思い出すな この役を貰ったときのことを 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「心に優しさを忘れ・・・獣のように人々を襲い荒ぶる妖魔よ聞くが良い そんな風に誰かを傷つけてなんになる?ライオンのセックスを知っているか? やつらはペニスに骨が入っているため萎えることなく数時間に渡ってアクションすることができる 一方そんなやつらの爪や牙に怯えおちおち愛を確かめ合う事も出来ない草食動物はどうだ? キリンはメスを発見すると全力ダッシュで近づき、狙い澄ましたように衝突事故みたいな挿入 直後に射精して終りという、スケベ同人でジュピターが堕ちる以上の早さだ どうだ、これがお前の知りたがっていた獣のセックスの真相だ ちなみに晴れてエンディミオンになった暁にはもっと時間を掛けたいものだな クリスタル・トーキョーってラブホの名前みたいだしな 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「この不快な咀嚼音は・・・タキシード仮面様!」 「人の情けを忌み嫌い・・・優しさを無碍にする妖魔よ聞くが良い 「無毛にする」と間違って覚えていた阿呆も聞くが良い 中国の一部では今でも、男の子に親愛の情を示すときにはその子の珍棒の先を摘む じゃあ女の子の場合はどうするかというとそれは私にもわからない ただ一つ言える事、それはこれが「賭け」であるということ 一歩間違えればただの性犯罪者になりかねないからこそ、慎重に行動せねばならないという事だ まったく関係ないことなのだが私は明日から海外へ旅行に行く 場合によってはもう君たちには会えないかも知れないが、どうか悲しまないで欲しい 私が居なくなったら、きっとセーラースターズの出番が増える そう思うと怖くはないんだ・・・例えメンバーの名前一人も思い出せなくてもね でもセーラー火球って何だよそれ 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「この抜け毛の量は・・・タキシード仮面様!」 「妖しくも魔なるもの・・・まさしく呪われた呼び名を持つ妖魔よ聞くが良い 例え忌むべき存在であっても心にひとかけらの優しさあるかぎり、私の声が届くはずだ 日本人が聞いた時に初めてヤバイと思う呼び名と言えば「エロマンガ島」「スケベニンゲン」等は もはや有名所と言っても差し支えないだろう バリ島にそびえ立つ「キンタマーニ山」も知っている人間は多いだろうな 南米アンデスの高山「チンボラソ」まで行くと少しマニアックか チンボラソ・・・一見やばそうでそんな要素は薄い、しかし公衆の面前で発音するには憚られる そんな危うさを秘めた薄氷を踏むような地名だとは思わないか? ちなみにこのチンボラソには、地元で古くから伝承される「チンボラソのうた」という物も存在する ふふ・・・聞きたかろう・・・では歌いながら解説してやろう。まず、この出だしの歌詞だが 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「セーラー戦士といえどか弱き乙女・・・そこに付け込む卑劣な妖魔よ聞くが良い 貴様らの狙うミジンコは普段は全てメスという変わった生き物だ だが周囲の環境によって種の存続が危ぶまれるとその中で一番男らしい個体がオスになる 声優で言えば斎賀さんのようなものだ そして周りのメスはそいつに濡れそぼり、全員がそいつとアクションして子孫を大量に残すのだ つまりミジンコの性別は変幻自在と言えるだろう どうだ妖魔よ セーラースターライツという存在が何となく判ってきただろう 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このどもり気味な自己紹介は・・・タキシード仮面様!」 「見た目の違いから種を分け隔て・・・人を虐げようとする妖魔よ聞くが良い 男も女もない、人間とは皆等しく平等なもの 元は同じイブなのだ 陰茎(ペニス)だって陰核(クリスタル)から派生したものなのだ 小陰唇は男で言うとペニスの尿道海綿体であり 大陰唇はなんと陰嚢にあたる ぶーらぶらだ 股間に同じ魂を持つ者同士、わかりあえないはずがない なのにあいつら何かあるとすぐ陰嚢を蹴ってきやがる・・・親父にも蹴られた事無いのに 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「この名刺は・・・タキシード仮面様!」 「あらゆるモノを憎み、妬み・・・そして破壊する妖魔よ聞くが良い 大切なのは柔らかな心だ。スポイトの頭の部分みたいな感じのな あれは英語でニプル、日本語でもそのまま「乳首」という名称だ 現在日本で入手可能な乳首はシリコン製のシリコン乳首にシリコンカラー乳首 そしてラテックス製のねずみ乳首、赤乳首の4種類 シリコン乳首の名前のガッカリ感と言ったら無いが 逆にねずみ乳首などロリケモックスを彷彿させる良い言葉だと思わないか? 赤乳首の方はお大事に 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「博多豚骨・・・タキシード仮面様!」 「昨今のブームに乗って通ぶった挙句・・・粉落としなんぞを頼む妖魔よ聞くが良い 九州弁で「でもさぁ」「しかし」などの意味である「ばってん」 英語にも似たような意味の単語がある それは「but then」 なんと発音もほぼ一緒なのだ 歴史的に裏付けがあるわけでもない、語源と言うには根拠皆無な共通性だが 九州弁とはかくも面白いものだと気付かされるな どうだ、今回は下ネタもなく綺麗にまとまっただろう妖魔よ 今だ、ポポ・ブラジル!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「法で裁けぬ闇の住人を、我等がやらねばだれがやる。妖魔よ聞くが良い 貴様ら妖魔に対してほぼ完全な役立たずとも言える警察だが その内部では俗に言う隠語というものが存在する 中でも面白いのは「包茎」を指す言葉だ そんなもの普通に「包茎」と言えばいいと思うがこれがなかなか面白い 万年筆から取った「パーカー��。由来は「頭にキャップが被る」所からだ 里芋料理の「きぬかつぎ」は皮ごと蒸し、「食べる時に皮を剥く」というオネショタな理由からだな 他にも想像しやすいのは「虚無僧」「すっぽん」「みのむし」等だが 一番格好良いのは「レーザーガン」だと私は思うぞ 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「じゃ大根とー、がんもとー・・・タキシード仮面様!」 「悪魔の手によって作られた悲しき生命・・・さまよえる妖魔よ聞くが良い 2003年の春、アメリカフロリダ州で悪魔の手によって生み出されたモノを知っているか それこそが人工処女膜「バージン・ミー」だ クインベリルの手下みたいな名前だな 女性の局部にセットするとムーンティアラアクション時に痛みが走り、血まで出る これにより演技ではなくスムーズなロストシーズンを装えるというわけだ ピュアな男性の良心を欺く、実に卑劣な存在ではないか! こちらだけが一方的に童貞を失う・・・アンフェアな取引ではないか! 少々興奮してしまったが別にこれは私の体験談ではない 私の友人、月経の騎士(つきかげのナイト)から聞いた話だ 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このブレーキ音は・・・スタッドレス仮面様!」 「厳しい寒さに耐える人々をあざ笑う・・・許せぬ妖魔よ聞くが良い 凍り付いた不毛の大地を拓き、豊かな文化を築いたアイヌという民族がいる 彼らの独特な言語、それを知った時貴様は戦慄するだろう なにせアイヌ語で女性器は「ツ」。たった一文字の恐ろしさだ 敵の攻撃がかすった時、電柱からずり落ちた時など思わず口走ってしまいそうではないか だが本当の恐怖はここからだ 「ノ」「ト」・・・繋げて読めば大人気声優のこの二文字 なんと「ノ」は平常時、そして「ト」は勃起時を指しているというのだから堪らない のとが・・・能登が・・・ 正直に言おう、今の私はトだ! 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「現われたと思えばまた消える・・・神出鬼没の妖魔よ聞くが良い 突如消えて困るものアンケート第一位(なかよし調べ)と言えば男性器だが 03年のスーダンでとんでもない事件が起っている 「マントを付けた謎の外国人が街をうろつき、男性の性器を消し去ってまわっている」という通報があったのだ 妖魔の仕業かと思われたがさにあらず、なんとコロ(性器収縮症候群)と呼ばれる精神疾患の一種 これがパニックにより集団感染しただけだったのだ 感染者は自分の男性器が「しぼんでいく」「体内にめりこむ」「星野光みたいになる」感覚に襲われる 当然そんな外国人もいなければ被害者の男性器も無事だったが 一つの都市全体が幻覚からパニックを引き起こし、さながら白昼の惨劇といったところだった どう��た妖魔よ、ひとのマントをじっと見つめて・・・欲しがってもやらんぞ 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「Cette rose est un smoking chose comme le masque(このバラはタキシード仮面様のものですね)」 「地球上のあらゆる民族にも属さず・・・そしてあらゆる民族にあまねく害を与える妖魔よ聞くが良い 人は国境を越え分かり合う事が出来る。それは人と妖魔も例外ではない 例えばフランスではコンドームを「イギリス人のマント」と呼び イギリスではコンドームを「フランス人の手紙」と呼ぶ そもそもコンドームは当時流行していた梅毒を防ぐための手段であり つまりコンドームが広く普及しているというのはそれだけ自国にこれだけの梅毒が蔓延していますという 恥さらしに他ならなかったのだ なので「こんな不名誉なものは自国の品ではない」と苦しい言い訳をするべく フランスはイギリスのせいにし イギリスはフランスのせいにし 私は謎の外国人のせいにした 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「5秒前!4・・・3・・・2・・・・・・タキシード仮面様!」 「そこだ妖魔! いかに隠れようともこのタキシード仮面の目を欺く事は決して不可能! なぜ判ったのか不思議な顔だな。いいだろう教えてやる カメレオンの様な能力を持つ敵というのは貴様をはじめ創作物には数多く登場する だが、実際にはカメレオンは周囲の色に合わせて色が変わるわけではないのだ 主に暑さ寒さや空腹、恐怖などの精神的ストレスで変化し そのバリエーションも無限というわけにもいかないようだ もし本当に周囲の色を反映して変化するのであれば夜間はどこに居ても真っ黒になるはずだからな ちなみに夜は彼らは真っ白になるそうだ 加瀬あつし風に言えばある意味私もカメレオンを持っているが それは周囲のセーラー戦士に影響されて色と硬さを変えるわけではないのがこれで判っただろう まぁ私はぶっちゃけちびうさかサターンだけでも・・・うっ・・・スターシード出る 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「(この模様は何に見えますか?という問に対して)タキシード仮面様!」 「人々の眠りを妨げる・・・世を騒がす妖魔よ聞くが良い 一日に三時間の睡眠しか取らなかったとされる偉人と言えば? はいマーキュリー!そう、ナポレオンだ そんなナポレオンを崇拝していた我が国の偉人、野口英世は 同じく一日に三時間しか眠らず連日の激務に身を投じ努力を重ねた 一方、ナポレオンの側近秘書官プーリエンヌが後生で語ったところによると ナポレオンは一日八時間たっぷり寝て、さらに二度寝・昼寝もしていたというのだから堪らない 野口の耳に入らなくて本当に良かったと思う ちなみに毎晩の街のパトロールで日中睡魔に襲われ、学校から帰るとつい リビングのソファーでうたた寝してしまっているちびうさを私は 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「黄昏よりも昏きもの・・・タキシード仮面様!」 「か弱き人間を侮り・・・見下す妖魔よ聞くが良い たとえ力無き者達であっても勇気と信念があるかぎり、不可能な事など一つもないのだ かのナポレオンも「余の辞書に不可能という文字はない」との名言を残しているが 本人はそんなことこれっぽっちも言っていなかったという いわゆるキャラクター戦略の一環、逸話というやつだな フフ・・・連日のナポレオン推しに納得のいく答えが欲しいか?ならば教えてやろう 彼の主治医が残した記録にこんなものがある 『胸部は豊満、女性の形に似ている。また体毛は薄く、股間の隆起は小さい』 わかるか?つまり私が言いたいのはナポレオン=男装の麗人説である 遠征中に妻・ジョセフィーヌが浮気をしていたのも彼とは偽装結婚であったからではないか? 偽装の意味が今ひとつわからなくなったが、どうだ妖魔よ なにか厨二くさい歴史物ラノベが描けそうだろう? 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・ぶりぶり博士!」 「幼い子供にまで襲いかかる・・・うらやま もとい!うらやましい妖魔よ聞くが良い 貴様のような変態的ペドフィリアな悪霊から我が子を守るために モンゴルでは「ネルグイ」という名前を付ける事がある ネル=名前、グイ=無いという意味で、名前を知られると魂を汚されるという言い伝えから わざわざ「名前はありませんよ」と悪霊にアピールするのだ 他にも「ヘンチビシ(誰でも無い)」「フンビシ(人間じゃ無い)」などがあるが もっと酷いものになると「バースト」 一見格好良さそうなこの名前の意味はなんと「うんこまみれ」 魂を汚しに来た悪霊に対しバーストしてやンぞコゾー!という、一種の攻性防壁だなイシカワ セーラーサターン及びちびうさもバーストしそうになったら急いで私を呼ぶのだぞ なぜならその時トイレの戸はなぜか開かなくなっているからな 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「しゃあっ!タキシード仮面様!」 「若い女性を誑かす・・・ふしだらな妖魔よ聞くが良い 男子の憧れである「ハーレム」、これ実は複数の女性を集めた桃源郷という意味ではない その昔王族の間においておとんの妻がある程度隔離された状況あるいは場所のことを指したのだ つまり奴隷制度か一夫多妻制が無ければ無意味とも言える だからたった一人を愛するようなハーレムも、あったと言えばあった 逆にオスマン帝国ではオダリスク(奴隷女)を数百人も囲ったハーレム「至福の門」などもあり そこで年齢を重ねるとオダリスクといえどある程度の権力を持ち(若いオダリスクの教育係など) 「うあああ!オ・・・オダリスクが王族の宮殿を練り歩いている!」という そこいらの平民よりもよほど高い地位すら手に入れたという なので私を指してセーラー戦士ハーレム最高じゃんなどと揶揄するのはまったくの間違いである すでに仲良しグループを作っている女性の中にたった一人男子が混ざる恐怖、味わってからほざくがいい タキシード仮面はタフでなければ務まらないのだ 今だあっ、セーラームーン!」 「おおっ!コブラ・ソード!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「力を振りかざして弱きをくじく・・・傲慢な妖魔よ聞くが良い 主に国家権力の象徴として庶民に目の敵にされている閣僚だが その堅苦しいイメージとのギャップというものもある アイルランドのフリン環境相、アイスランドのアハーン首相などは聞いただけでも腰が砕ける スロバキアのコカン外相などまこちゃんに蹴り上げて欲しいのかと思う名前だ スウェーデンのローション環境相・・・さぞエコな成分なのだろう いずれもライス国防長官が普通の名前に聞こえるほどの猛者揃いだが コートジボワールのマンゴ大佐がゲイ参謀総長にクーデターを起こされたという話は 「そりゃゲイだからね」とマンゴへの反逆も納得がいく まぁ・・・名前を言ったらセーラー戦士の本名などかなりアレなものが多いが 作中一番悲惨なネーミングなのはぐりお君ではないだろうか あいつ婿養子に行ったら「大阪ぐりお」だぞ。惜しいな! 今だ、セーラームーン!」 ��はいっ!」
「この漫画は・・・よこたとくお先生!」 「子供達の夢と希望を奪い・・・暗闇の明日を招き寄せる絶望の妖魔よ聞くが良い 子供達に夢と希望を与える教材「学研シリーズ」その編集には並々ならぬ執念があった 「科学と学習」ではペンギンの足形を取ろうとして「頼んだぞ」と頭をなでた瞬間 ペンギンに怒りのくちばしを眼球めがけて喰らい失明寸前まで行ったり ペットボトルロケットが暴走しロケ地の遊園地プールのアクリル壁を破壊したり 動物イラストレーターがニホンザルを追って長野の地獄谷で遭難したりと散々である 実験コーナーで水槽に顔をつっこんで歯の食べかすを魚にとらせたり 身体に本物・偽物の果物を付け、見分けがつくのかニホンザルの群れの中で寝転がった編集者もいた ちなみに後者の実験結果は「どっちも全部とられた」だが たった二つしかない男のフルーツをもぎ取られなかっただけでも行幸と言える荒行だな グフフ・・・さぁ蛍くん、きみも学研からだのひみつを一緒に読もうねぇ え、なに?赤ちゃんが?大丈夫!デキッコナイス! 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「か弱い女性ばかり狙う・・・卑劣なる妖魔よ聞くが良い 近年で男性の「女子化」が進む中、ついにというかとうとうというか ニューヨークに「女装学校」なるものができてしまった。読んで時の如くである 週末に家族の目を盗んでお化粧し、フリルのワンピースに袖を通して鏡の前に向かう そんな「もっとキレイになりたい」男性が入学するデッドムーンサーカス団みたいな吹きだまりである ジェンダーフリーへの関心が高まった90年代初頭に創設されたこの学校 6割以上の生徒が既婚者であるという。お前らなぜ結婚した 私もウラヌスに「お前ここに在籍しとんのやろ?」と聞いた際スターオルゴールの片方を蹴り上げられ 激痛と薄れる記憶の中、入学手続きを送付寸前まで行った覚えがあるが フフ・・・意外と頑丈なものでまだ無事だったよ 見る? 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「そこまでだ!バスを乗っ取り人質を盾にする作戦は失敗のようだな妖魔よ さて乗客の皆様方はメタドンバスというものをご存じだろうか? オランダでは中毒性の高いハードドラッグの使用拡大を防ぐために マリファナなどソフトドラッグは法的に認可されている 敵に捕まったプルートが「わ・・・私を好きにしていいからスモールレディには手を出すな!」とか言うようなものだな さてもう薄々判っただろう。メタドンバスのメタドンとは麻薬の一種であり 自治体が運行し希望する人に麻薬を打って回っているというとんでもないサービスなのだ 時には一日で重度中毒患者が1000人近くもバスに押し掛けるというのだから 麻薬対策なんだかそうじゃないんだかもうよくわからないな お喋りはここまでだ!サターン、サイレントウォールでバスを崖から遠ざけるんだ! そうだバックだ。バックさせるんだ。バックでな。バックで・・・させて・・・うっスターシード 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「な・・・なんやてえええ!?タキシード仮面はん!」 「無数の分身で惑わそうとしても無駄だ妖魔よ!本物はお前だ! なぜ判ったのか不思議な顔だな!フフフ・・・簡単な事だ いかにも「古い友人です」「親戚です」という顔で式に参列する人達。だが待って欲しい それはセレモニー代理屋からの派遣なのかもしれないのだ 出席するだけではなくスピーチや仲良く集合写真、余興の披露までしてくれるという 建前にうるさい日本社会ならではだな スピーチを噛んでしまう新人もいるそうだがそれが逆に「ホンモノっぽい」と言われるという なんとも奥の深い職業ではある しかし所詮は金で動く他人、お仕事で出席しているということを忘れ無茶を言ってはいけないぞ おなじ金で動くなら他人より肉親だな、ちびうさ なんぼや・・・なあ・・・なんぼやて・・・ 今だ、萬田はん!」 「ヨロシおまっせえええええええ!」
すまんの 慈善じゃなくて 腹の中なら売れる 貸付額はパンク寸前 今から会いまっせ
泣きたくなるよなネオンライト 電話もできないミッドナイト だって追い込み どうしよう ハードなマグロ漁
黒いベンツに導かれ 事務所で巡り会う 期日の残りを数え 占う俺のゆくえ 同じ地球(シマ)に生まれたの ミラクルロマンス 死んじゃっているの ミラクルロマンス
「ゲエエ!このパワーは・・・ま、まさかプリンセス・セレニティ!?」 「妖魔よ、これがセーラームーンの記憶に秘められし真の���、ムーンセレニティの輝きだ セレニティとはセレナイト結晶、透石膏を指すのだが この透石膏が10メートルを超え森のように林立する洞窟があるのだ その名も「クエバ・デ・ロス・クリスタレス(結晶窟)」セラムン用語っぽいな 大変美しく価値があるにもかかわらず、気温平均45度・湿度約100%というムレムレかつヌレヌレな環境のせいで 特殊保冷服を着込んだ専門家でも中で活動できるのは20分が限界だという 私もまぁ中で活動できるのは20分くらいだが、締まりがキツいと10分くらいの時もあるんやで みたいな小粋なジョークをジュピターに振ったのだがあれから1週間くらい会話が無くなって まったくこれだからウブなネンネは困る む、どうしたマーズ、マーキュリー、ヴィーナス。敵は向こうだぞ 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「清らかな乙女の純潔を奪う・・・穢れた妖魔よ聞くが良い 私か?私の話は今してないだろう 代わりにこんな話をしてやろう アフリカに今も存在している遊牧民の一つ、ベドウイン族は結婚式の当日に花嫁の処女を確かめるため 銀水晶に指を突っ込み血が出るかどうかを確認する ゴーマリソーン まぁ未開部族には良くある風習だが、この時血が出なかった=処女で無かった場合はなんと 花嫁の父親かもしくは長男が斬首してもいいと言う事になっているのだ。ビッチ死すべしというわけだな 私か?私の話は今してないだろう ただまぁ、成人してからの処女って重いし・・・後腐れ無い方が良いかなって ・・・私の友人の月経の騎士(つきかげのナイト)が言ってた 私か?私の話は今してないだろう おいやめろジュピターその件に関しては後で首はやめろやめるんだうさこ!うさこー!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「粗野にして粗暴・・・気品のかけらもない野蛮な妖魔よ聞くが良い 言葉の一つであってもレディに対する心遣いを忘れないのが本当の紳士 古来より教養の一つとされた和歌のオフィシャルコンプリートブック「万葉集」にはこんな歌がある 『桜麻の麻生の下草早生ひば妹が下紐解かざらましを』 実に美しい響きだな 意味としては「桜麻の麻畑の下草がもう少し早く生えていたなら、私は彼女の下紐を解かなかっただろうになぁ」 あれ?と思った諸兄はこの「下草」に注目して欲しい 下に生える草・・・もうおわかりだな。古今紳士というものはモジャモジャはおろか生えかけですら 興味を失ってしまうというストイックな生き物だったんだよ!なんだってー! だが安心してほしい。一方で古来より女性のものは神秘的な力を兼ね備えお守りにもされている クインベリルとの最終決戦前には・・・セーラー戦士達よ、頼んだぞ ムーン2:マーズ1:マーキュリー1:ジュピター5:そして私のが1くらいのブレンドで頼む 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「パターン青!タキシード仮面様です!」 「暴虐の限りを尽くし・・・破壊をもたらす妖魔よ聞くが良い およそ歴史上において暴虐の名が語られる時、必ず登場するのがローマの暴帝ネロだ その放蕩な堕落っぷりは実の母アグリッピーナとムーンティアラアクションを繰り返していたという 有名な言い伝えだけでも十二分であるのだが 他にも男娼を招き入れた際自分が処女の花嫁役になり、花婿にバックで掘られて 「余にお前のエナジーをぶち込んでくれ!コードネームはセーラーVだ!」という感じのプレイを好んだそうな 更に殺した妻の代わりなのか、そっくりな美少年スボルスを去勢させると女装させ結婚式まで挙げた 倒錯ここに極まれりといった感じだな 個人的には狂った環境によってそれが許された上での変態よりも、社会道徳や法に反逆した変態の方が 変態としての矜持・志を高く評価したいと思う 私は百点中何点かな?フフフ 今よ、シンジ君!」 「うわああああああああああ!」
「あっ・・・タキシード仮面様」 「そこまでだ!嫌がる女性にいくら付きまとっても貴様に春は訪れんぞ妖魔よ 女性を口説くとはどういう事か、私がとっくりと見せてやろう そもそも貴様にようにガッつきすぎるとどうなるか?それがこれだ 俳人・小林一茶の残した日記にこんな事が記されている 「八日 晴 菊帰ル 夜五交合」「十五日 晴 月見三交」「十日 晴 黄散」 なんと妻の菊と一日どれだけアクションしたかの記録なのだ。ちなみにこの時小林一茶54歳 黄散(強精剤の一種。すごい効いた。変身ペン並の便利アイテム)を使ってでも致したかったらしいが 26歳下の若妻を貰ってればそりゃヤりたいっすよねヘヘ まぁ月見交合などは将来の私に約束されたプレイでもあるのだが できれば月以外の衛星も含めて惑星大直列(カサブランカ・メモリー)をキメたいものだな 今だ、俺と付き合ってくれ詩織!」 「話し掛けないでくれる? あなたと幼なじみだっていうだけでも 嫌なのに」
「貴様がタキシード仮面だな! なんというか聞いていたよりもずっと・・・」 「この強大な妖気、紅のルベウス率いるあやかしの四姉妹か! ならば聞くが良い 皆さんが日頃何気なくやっている乳頭の愛撫 これは医学用語で「ラヴィング」という格好いい名称が付いているのだ 他にも乳首を軽く摘む・前面を撫でる・揉みしだく事をそれぞれ タポトーマン・マッセル・ペトリサージと言うのだ どうだ、セラムンの敵幹部に居てもおかしくない名前だろう? 異名を付けるとしたらそうだな、「愛撫のラヴィング」「乳揉のペトリサージ」という感じか どうだ、今からでも改名を おっとすまない、泣かせるつもりはなかった。敵とは言えレディに失礼な提案だったな ・・・泣いてるコーアンちゃん・・・ギザカワユスなぁ・・・ 今だ、セーラームーン!」 「ダルクサンダー!」
「この賞��額は・・・人間台風(ヒューマノイドタイフーン)!」 「平和を踏みにじる・・・愛無き妖魔よ聞くが良い ラブとピース無くしてはこの世に光など永遠に生まれない事を! さてピースと言えばおなじみコッドピース。元は中世ドイツ、ショースの股間部に取り付け スターオルゴールがぶーらぶらしないように収納するための物であった だがファウルカップのように防護性を高めるために金属製のものへ 更にこれみよがしに装飾を施し、いらん芸術性まで高め始めていった 中には獅子の頭を模した物などもあったため、ではウラヌスのコッドピースはさぞ立派なのだろうと 見せて貰おうとした瞬間に股間への蹴り、それは、装着していたコッドピースをいとも簡単に破壊し その時の私と言ったらラマーズ法を繰り返すだけの哀れな小動物(アルテミス)であった なので近くを通りかかったちびうさとサターンに、いにしえよりの民間療法を懇願 早く私の患部にかけるんだ、ラブアンドピス、ラブアンドピス 今だ、ウルフウッド!」 「トンガリーーーーーーッ!」
「このジングルは・・・タキシードクイズ!」 「さぁ今夜もやって参りました、紳士による紳士のためのシルクハットなお時間 ザ・タキシードクイズ!テレビの前の妖魔よ聞くが良い 90年代アメリカでどれだけ長い時間怒張を維持できるかという「勃起マラソン」が行われましたが この勃起とは何が勃起したのを指すのでしょうか?はいジュピター!え、手挙げてない? そう、ペニスだ。ペニス。いうてみ・・・ほれぇ・・・いうてみぃや・・・ その時の記録は40時間、叩き出したのはわずか18歳の少年だったというのだから地球の未来も明るい だが1971年にはすでにイタリアでそれ以上の記録が出ていたのだ 叩き出したのは27歳の男性で、記録は驚愕の54時間 ムーンスパイラルハートアタックが約6480回ぶち込める計算だ妖魔よ その勃起を支えたネタは何だったのかというとなんと「名犬ラッシー」 まぁワンワンスタイルと言い換えれば古今東西ますらお奮い立つもやむない無双体位であるな ワンワーン!よしいいぞサターン!もっとだ!もっと私を鳴かせてくれ!コードネームはセーラーVだ! 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「あっちじゃヘリも飛ばした 戦車にも乗れた���!100万もする武器を自由に使えた!タキシード仮面様!」 「気品もセンスのかけらもない・・・醜い妖魔よ聞くが良い 洋画に付けられた邦題で名作と言えば「ランボー」「天使にラブソングを」などは 気品とセンスに溢れた類い希な例と言えるだろう 逆に「史上最悪のボートレース ウハウハザブーン」といった「お前が最悪だよ」という感じの題名もある さて我等がセーラームーンはというと、例えばうさぎは「セリーナ」セレニティを意識した良い名前だな 私の本名は「ダリアン」なんかそういうサイコ映画があったような気もするな 各話タイトルもうさぎ誕生日会は「バースディ・ブルース���ちびムーン活躍回は「テインテッド・ティーパーティ」など バンドオブブラザーズ並の戦場ドラマを彷彿させる渋さとなっているが うさぎがルナに「俺の戦争じゃなかった、あんたにやれって言われたんだ!」とか言ったり ちびうさが「トゥインクルエール鳴らしてぇ、鳴らしてペガサス乗り回してぇよ」とか言ったりはしないので安心だ ただし声は若干太い 今だ、セーラームーン!」 「フゥーハハハァ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「柔肌を引き裂き・・・鮮血を求める凶暴な妖魔よ聞くが良い 今ではすっかり童貞の意味で使われるようになった「チェリー」 オックスフォード辞書によれば、そもそもは組み立て前の男を知らぬ成型色 またそんな乙女という名のガンプラを初めて組み上げた際の破瓜の血の色から来ているジオン驚異のメカニズム 要するに乙女を指す言葉だったのだな さくらんぼよりも「桜の花びら」というニュアンスで言えば納得していただけるだろうか しかしロマンチックな例えも男からすれば実際ちょっとしたスプラッター映画 紳士的に部屋をノック「今から挿入(はい)るけどいいかな?」「ええ・・・どうぞ」なんてやりとりがあって ワクワクしてドアを開けたら出ました紅のルベウス。紅ってかもうドス黒い 塩沢さんの声で「かかったなタキシード仮面!」とか響くわけだ。かけるのはこっちなのに そんなん見ちゃったもんだから、もう、スターライトタワー崩壊。守るべきものを失った・・・ あっでもサターン君のは大丈夫汚くない。なんていうか、Y'ズまん 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「フッ、危機一髪だったがこの賭けは私の勝ちと言うところだな妖魔よ! そんな時、ボールの数字を読み上げてくれるのがビンゴディーラーだ 利益をネイティブアメリカンの収入源にしていることから主にインディアンカジノで行われており 一兆円市場の業界でニーズも高く安定した優良職業 声に自信のある方はアメリカかカナダに飛んでみては如何かな? というか私の近くにも欲しいな、ビンゴディーラー。主に寝室にスタンバってくれるやつを んでもし当たったら、いや周期計算とかちゃんとしてるけど、ナマ気持ちいいし、だからもし当たったら 美声で「オオ・・・ビンゴゥ!」って教えて欲しい 「おめでとうございます!見事ビンゴしたのはこちらの紳士!」みたいなライトアップ付き くす玉なんか割れちゃったりして、花吹雪も舞ってる中、笑顔のビンゴディーラーがラジカセのスイッチ入れると エターナルセーラームーンのメイクアップBGMが流れ出したりね(エターナルッ) ああ永久就職(エターナル)ってそういう意味かぁーみたいなね(エターナルッ) 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「単勝一番人気はタキシードカメン、オッズ1.2」 「無駄だ妖魔よ!こちらには勝利の女神がついているからな! ��わゆる「あげまん」というやつだ。伊丹監督の映画で有名になったが 「あげまん」の「まん」は銀水晶、つまり女性のオマンクスを指した言葉では無い 本来「まん」とは「間」であり巡り合わせや運などを意味する つまり相手の運気を上げる人を総じて「あげまん」下げる人を「さげまん」というのだ なので「男の場合はあげちん・さげちんになる」というのは真っ赤な嘘だ そもそもさげちんって何だ。萎えてるじゃないか。女性よりも男性側に不利益が出てるじゃないか 「どうした?大気光の変身バンクでも見ちゃったか?」とか慰めたくなるじゃないか 私を見たまえ!トゥインクルエール無しでもペガサスいきり立って登場、ウマ並なのねアナタとっても 下半身のデッドムーンサーカスがテントを張ったぞ! 見えました最終コーナーを曲がって、いやそんなに曲がってないけどちょっと右曲がりで アマゾネスカルテットの芝無し最終直線に 今だ、杉本清実況アナ!」 「タキシードカメンは遅れて六着」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「セーラー戦士達の洗脳は解けたぞ!残念だったな妖魔よ! 彼女たちが正常な状態に戻ったところで、伝えておきたい事がある 日本ではスタンダードとされる正常位だが、他の民族においては全然正常じゃない 多くは横向きに寝そべりながら挿入する側臥位が一般的 まぁ昔の庶民は狭い家で同じ部屋に家族が寝ていたため、お互い横向きでアクションする方が 隣で寝てる人にぶつかったり物音を立てたりしなくて済みそうだ そもそも生物学的に見れば一番正常というか自然なのは後背位っぽいがな ちなみに側臥位は動きも目立たないため隠れてアクションするには最適の体位と言える 隠れなきゃいけない様なやましい行為は私は一切してないが、魔が差すファンタジーそうさ夢だけは 私はただサターンをサンクチュアリに連れて行こうとしただけなのに。誠心誠意謝ったのに。所持品全部差し出したのに そしたらクインベリルの声の人が「まだ命が残ってるではないですか」みたいな事言ってきて殺されるところだった 君は幼宇宙(コドモ)で感じたことがあるか!? 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
~前回までのあらすじ~ クインベリルによって洗脳されてしまったタキシード仮面は急行系カードと物件を捨て値で売り払ってしまった 「・・・ここは・・・そうか、私は今まで操られて・・・しかしそれももう終りだ! 正常に戻った私から貴様に一つ教えてやろう 日本の正常位が世界的には全然正常じゃない、という事は前回言ったが 太平洋の一部島々では座りながらワールドをシェイキングするのが一般的 女性が木などにもたれて座り脚を広げると見えたぞ、ブラック・ドリーム・ホール! ここで相手の男性が性器で刺激し濡れそぼればOK。濡れそぼらないうちに、というか サターn いや相手が特に脚を広げてもいないのに刺激しようとするとウラヌスに殴られたりする 医者に診せたら一目で���かる グーパン型に痛むTatoo かくせないわ 逆にこの島で日本の正常位というのはアブノーマルプレイに分類されてしまうのだ 「なぁ・・・正常位してみね?」「やだもー変態!」そんな感じ 戦時中の日本軍が教えたそうだが、日本人は変態という印象には遺憾の意を表明する 今だ、さくまあきら氏!」 「桃鉄で遊んでくれた皆さん、今までありがとうございました」
「うわああ!し、死んでる!?」 「ようこそ妖魔の諸君。君たちはそれぞれ私がちびうさにした何らかの行為を ウラヌスとプルートにチクった共通点を持つ よってこの館にてその罪を償って貰うが・・・生き残りたくばこれを見ろ これは南極一号と呼ばれるダッチワイフだ その名の通り南極観測船の隊員達がアブラカダブラポン!するために用意されたビッチである ところが極寒の中では性欲自体が起きず、誰もポン!しなかったため結局全員ノーテンで南極にて南局終了 帰国後のインタビューで「処女にて帰還す!」という感動大作っぽい文字が躍る事になった 己の生まれた目的を果たせずに任務を終えた彼女の心中お察しする なればこそ女性としての役割は紳士として全うさせてあげたい ブラックレディは私のホワイトで中和できるはずだって意見したらこれだよ 毎度毎度あの巨女が。ヘリコプターに変な名前付けてるくせに。しかも撃墜されたくせに 天王号とかセンス疑うわ、私みたいにマシンタキシーダーとかにすればいい。そんなの持ってないけど 今だ、セーラームーン!」 「なんだ今の爆発音は!」「見ろ、唯一向こう岸に掛かってた橋が」
「この波動は・・・ジェダイの騎士!」 「そこまでだ妖魔よ!地の利を得たぞ! こないだ脱衣所でうっかりウラヌスと鉢合わせ、すわラブひなか?と思われたが 雪のように白い肌の向こうに出たぞ雪原の怪物ワンパ!もっさもさやんけ!ルークあやうし! その隙にいつもの的確な蹴りがヒット、どこにって?もう言わなくても判るよね? ウウッ・・・もう隕石調査は諦めるしかないっ・・・! 薄れる意識の中で思ったのは、スターウォーズEP5でルークがワンパに襲われるシーン あれは特殊メイクでもなんでもなくルーク役のマークが撮影現場へ来る途中交通事故に遭った怪我なのだ マジモンの負傷をそのまま撮影に使うとは恐るべき機転の利かせ方と言えよう こっちはルークどころじゃないよ。あのね、ライトセーバーが根本から伸びない。フォース全然出ない お願いブゥンって言ってブゥンって・・・そう思い今一度パンツの中を見たら死ぬ直前のヨーダみたいなのがいた さっきまで元気にグリー��ス将軍並に振り回してたのに!弟のように思ってたのに! 今だ、レイア姫(朝日テレビ版)!」 「はいっ!」
「このエンジン音は・・・マシンタキシーダー!」 「私の愛機からは逃げられんぞ妖魔よ! 昔は白馬の騎士などという言葉もあったとおり馬に乗って颯爽と登場などが一般的だったが その「馬」という動物、実はすでに野生には居ない。地球上から絶滅してしまっているのだ 今いるのは人間が飼育しているもの、そしてそれが「野生化」したムスタングのような種類だけだ そんな彼らを無闇に戦いの場にかり出すのは良くないと思ってのこのマシンだが 走行シチュエーションを問わず走りを楽しみたいライダーにオススメのハイパープロ リアショック あえて個性を主張しないスタイリングは乗る人こそが紳士たれと呼びかけているかのようだ だがそんなマシンも乗る前に取り押さえられては真価発揮できず またキミか!プルート君!そんなビラビラになった時空の門には興味がないと言っているだろう! それとデッドスクリームは命中させる場所によっては私の馬が絶滅するので禁忌(タブー)だと言っているだろう! 判ったか!判ったらはやく不躾棒でちびうさのトランクまわりのチェックの続きを 今だ、田辺憲一さん!」 「ちょっと加速悪いねこれ」
「このジェット音は・・・マシンタキシーダー・スライダーモード!」 「ウイルスをまき散らす妖魔・・・いや病魔よ聞くが良い 貴様が蔓延させたこの風邪、世界各地で最も多くの民間療法を持つ病気なのだ いわゆる「お婆ちゃんが言ってた」というやつだな ポーランドでは玉葱丸々一個のみじん切りと砂糖で作ったポタージュ一気飲み イタリアでは黒焼きにしたレモンを鉢巻きで額に巻き付ける。八つ墓村? ブラジルでは生のニンニクでネックレスを作り首にかけ そして日本ではおなじみネギを直腸に挿 どうしたちびうさ?フフッ、早くキャストオフしてごらん ハイ来たこの痛み!例によって鋭い蹴りが人間・氷川誠としての部分をダメにした。もういいだろう! 見て下さい私のワームを・・・こんなネイティブになって謝っているではないですか・・・ その隙をついてクロックアップ、あやうくシャボンスプレーで葦原君になる所──なにっ!? ほう、クロックアップについてこれるのか だがお前は俺を甘く見すぎてる 今だ、加賀美!」 「運命の」
「お前は確か・・・タキシード仮面」 「こんな時間に公園で一人・・・どうしたんだセレセレ 妖魔といえどか弱いレディ。君にそんな涙は似合わないな ほら耳を澄ませてご覧。スターオルゴールの音色が響いてくるだろう 1週間くらい巻いておいたからね。ぎりーって。理性が壊れる寸前まで巻いておいたから今ちょっとやばい そうそう、オルゴールというのは実は日本語だ 江戸時代に海外から入ってきた見知らぬ楽器は全てオルガノと読んでおりそれが転じたようだな つまり外国人に「俺のスターオルゴールを~」と言っても通じない まぁちびうさにも最初は通じなかったよ。それがむしろ興奮した。スター・・・いやカオスシード出た 鞘からちょっと抜けそうになったギャラクシアの剣を頑張って定位置に戻しましたけどね でもそこへ通りかかった蛍君が「私にもお手伝い出来る事あります?」とか言ってきて、エ、エン、エンディミON! 誰だって誰かの力になれる。それを言いたかった さ、判ったらもうお帰り」 「・・・うん(よく判らないけど、悪いヤツじゃないのかも)」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「下劣な手段で人々の心に入り込む・・・薄汚い妖魔よ聞くが良い。 現在では笑いを伴わない猥談や露骨な性的話題も全てひっくるめて下ネタと呼ばれているが 寄席、落語の席ではエロ関係は「バレネタ」と呼び、下ネタと区別していた では下ネタとは何を指したのか?そのものズバリ「排泄・汚物」マーズが今朝でかい音をさせていたアレだ しかも粋や通に繋がるバレネタと違い下ネタはとにかく下劣で低俗と嫌われた 確かにマーズのはいかにもマーズ・アタック!色と大きさは例えるならニコルソンな凶暴さ どんなウンチの時も絶対諦めない、そんな仮面な乙女のポリシーをもつ私ですら躊躇した 思わずERに駆け込んだらダグラスがナンパ目的以外で急患扱いしてくれるレベル それに比べてプルートはどうだ!ちびうさをスモールレディと言うだけの量はある!顔をあげて とびこんでゆくの ひり出された見事なガーネットロッドの圧倒的迫力、君自身がキング・エンディミオンだったのだ・・・ フッ、ちびうさやサターン以外でもこんなポテンシャルを持つ戦士が居たとはな 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このジングルは・・・タキシードクイズ!」 「さぁ今夜もやって参りました、紳士による紳士のためのシルクハットなお時間 ザ・タキシードクイズ!回答席の妖魔よ聞くが良い。動けば撃つ ちんちん電車から電車を取ると何が残るでしょうか!はいジュピター!上のお口で答えて! え?・・・あー、まぁ普通はそう言っちゃうよね。正解は「線路と駅」ですがフハハハ! そんなジュピター大好きちんちんの形を模した大人の玩具 これ実は特許を出願する場合、該当する分類が存在しないのだ なので「大人用玩具」なのになんと「子供用玩具」として出願される。フ、聞くだけで勃起するわい・・・ 見よ、三つのタリスマンが共鳴して・・・振動して・・・リズミカルに揺れ始めた!新たな危険に誘われてここにブブブブ 思春期のサターンにはちょっとサプライズだったようだね、でもそんなに嫌がっても聖体(オスティーは)正直だな! で、気付いたらもう眼前にディープサブマージ迫ってるわけ。はいはいまた失敗です。どうなっているのかね 聞いているのかねカオリナイトくん!魔具茶だ!はやくしたまえ! 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「残念だったな妖魔よ!貴様の集めていたエナジーは全て取り戻したぞ! この黄色くて温かくて良い香りのする液体エナジーはな!チャープチャプだ! 「男として四部ジャンケン小僧のガラスのシャワー並に浴びたい液体と言えば?」で一位の潮だが 皆がありがたがる最大の理由であるアンモニア成分、実はほぼゼロ 潮すなわちスキニー線液が尿道口から出る際に微量の尿が混ざるだけで成分的には汗と同じ! つまり世の男性の8割がやっているマーキュリープレイはポカリスエットで代用できるのだよアンダーソン君 おっとお役立ち情報に洗浄のピスニスト達の浮動票が無所属タキシード仮面に多く傾いたかな? だがやはり本物は違うぞ たった100ccの中に宇宙が見える、それは彗星スノー嗅ぐや、否や、私の脳を鮮やかに刺激してスパーク おお、ザ・ライトスタッフ(尿資格者)・・・!ラムダパワー充填 本日は若干言語野に痺れが残る。甘んじて受け入れよう。しょっぱいけど いまならなかよし12月号に港区立十番小学校検尿日カレンダーがついてくる! 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「信じて送り出した・・・タキシード仮面様が!」 「息のあったコンビネーションは見事だが、同じ二人組ならこちらが上だ妖魔よ! はるか君とみちる君あたりにとってはもはや当たり前の用語「タチ」と「ネコ」 語源は諸説あるがタチは「太刀」というわかりやすい隠喩以外にも 歌舞伎の「立役(男の役)」から来ているとも言われている ネコはネコ車(工事用一輪車)を押している姿がソイヤッソイヤッに似ているからソイヤッ セーラー音頭で んちゃちゃっちゃ 私も以前キングエンディミオンの嫌がらせでうさことの仲を引き裂かれた際 何かを求めるように一の橋公園を徘徊。ねぇオーディションでこの役貰った時の事が忘れられないのぉ あるときはルナ、ある時はアルテミス、ていうかどっちもネコ、ヤッタネ!タキシード 不特定多数との絆が魔界樹のエイリアンを打ち砕く!エイルの笛よ吹き荒れろ、やだこれ太ぉい そうか・・・これがキングの持つ優しさの源・・・こうして歴史は紡がれていく・・・ ていうか私じゃねえか 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「人々の憩いの場を踏み荒らす・・・悪逆の妖魔よ聞くが良い 人質の皆さんも是非お子様と一緒にお聞き下さい。♪おお牧場はみどり 草の海 風がふく♪ 小学校の教科書などでもおなじみスロバキア民謡 実は祖国では聞くことが出来ない。それは元の歌詞に原因があり・・・要約するとこうだ 「戦に出るから家臣達お供せよ」「銃も持たずに何を狩るというのですか領主様?」 「18歳くらいの雌の鹿が居たので馬で追い立てた後に下腹部の銃で(小指を立てながら)これモンよ!」 「う、うむ なんだか興奮してきたよ!」 当然日本では歌詞を変えられているわけだがなんとパッションな歌だろう 私だってこれやりたい。エーデルワイス舐めたい 自慢の銃で、あ、でも罠もいいな。ちいさな子鹿を餌にせつなママまでおびき寄せちゃうトラップ一家 その表情がマイ・フェイバリット・シングス。理性という名の山を越えて大人のスイスへ亡命しよう そんな完璧な計画書を燃やした人がこのクラスにいます。先生怒らないから手を挙げなさい 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「この点滅は・・・聖夜限定奥義・タキシードミラージュ!」 「まぶしかろう妖魔よ!聖なる夜を荒らし回るのもここまでだ さぁもう安心だ子供達、お父さんお母さんの所へお帰り。あ、やっぱまだまずい 今ちょっとお父さんがね、暴れん棒のサンタクロース。クリスマス前にはっちゃけた 大丈夫別にお母さんは虐められてるわけじゃ・・・お父さんの方が泣いてた?フッ、珍しくもない いいかい坊や、下痢止めと下剤を同時に飲むとどうなると思う?答えは下剤の勝ち 人間、我慢するより出すほうが自然なんだね ただいまの決まり手は押し出し、押し出しでウンコの勝ち。ウンコ六連勝です。パンツ負け越し。濃いのハッケヨイ! 街を見てごらん、イルミネイションが輝いて、すっごい出た時に似てる。ブリリアントダイナマイトネオン プレゼントは来年10月くらいまで待ってね、きっとお母さんの産道から出てくる 何?違う?DXゴーカイオー?でもまぁ豪快に合体はしてるし納得してくれ。キャベツ畑からガレオン出航 今夜はゴム無しで大いなる力、注入。なぜって? 人間、我慢するより出すほうが自然なんだね」 「まもちゃん、今頃何してるかなぁ・・・」
「私は・・・私はただ、この人と一緒に・・・」 「判った、行くが良い。妖魔と人間の恋・・・まさにロミオとジュリエットか ラブストーリーの傑作と呼ばれるこの話、日数的に見るとかなりとんでもない 初日でロミオとジュリエットが出会いバルコニーでキス と思ったら翌日には電撃結婚。その帰りにロミオはジュリエットのいとこに ロミオ・スパイラル・ハートアタックをキメて殺害 その後ロミオ逃亡からジュリエット偽装自殺、勘違いにより二人とも死亡までわずか三日だ このスピードからすると多分おセックスもしてた。絶対。判らないようにちっちゃく 「そしてロミオ中出し」とか書いてある。んでバレないうちに次の瞬間、食事シーンとかになってるの ロレンス神父に後で聞くと「うーん、まぁフニクリフニクラ~」みたいな曖昧な事言いそう もうねわかってる。ロミオもこれ普通に行ったらおセックスできないって理解してるから 一瞬の隙を突いて腰突いて。速攻。ラディカルグッドモンタギュー家。見習いたいね サターンだって変身中にササっと済ませれば、そう思ってたら変身バンク無いの・・・嘘だろ・・・ 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」
「このバラは・・・タキシード仮面様!」 「追いつめたぞクイン・ベリル!���と闇の決着をつける時だ 光と闇。言うなれば食い合わせ。ウナギ&梅干やスイカ&天麩羅などは有名だが はいそこの妖魔!そーです貴方です!おでんを肴に一杯。いいですねぇ しかしこれがクセ者。なんと酒&辛子は共に結構を促し「過ぎる」ために高血圧の原因に また茄子の漬け物&ざるそばも体温を下げる組み合わせのため身体に悪影響 普段何気なく食べてるこうした組み合わせ、実は禁忌(タブー)だったんですねぇまみちゃん 逆に良い組み合わせと言えばちびうさ&サターン お互いの名を呼びつつも同時に達してしまう「堕ちる時は・・・一緒だよ」うん手は絡ませて! プルート&ちびうさも「やめて、スモールレディが横で寝て・・・っ!」という感じで 声を押し殺してのお餅つき。月のお餅はベタベタしてる というわけでTVスペシャル龍騎のラストさながらに私を囲むセーラー戦士の皆様、ガッテンして頂けたでしょうか? あぶないっ、うさこ!」 突き飛ばされたセーラームーンが見たのは、自らを庇いクインベリルの雷に貫かれたタキシード仮面の姿だった (つづく)
うさぎの手に抱かれ、タキシード仮面のマスクの点滅がゆっくりと褪せていく 「ブレーキの壊れたピスト自転車」と呼ばれた彼に終りが近いことは、もはや誰の目にも明らかだった 「こんなの・・・こんなのないよ・・・」 「すまないうさこ、正体を隠してでも・・・ずっと傍に居てあげたかったのに・・・」 「ううん、あたし知ってた。全部知ってたんだよ 正体がまもちゃんだって事も、ずっと私達を助けてくれてた事も 冬眠中の熊は眠ったまま尿をボンジョビしたり、逆に植物で腸を詰まらせ糞をブリジストンさせない事も 20世紀初頭まで食人してたフィジー島民によると「腐りかけをタロイモの葉で巻くとうんめぇーっ!」って事も 丼物に付く沢庵は一切れだと「人斬り」三切れだと「身切り」だから二切れだって事も テトリスの作者は特許を取ってなかったのでこれっぽっちも金が入らなかった事も ちびうさがこないだ「お父さんって呼びたくない・・・」って漏らしてた事も全部!」 「なにそれ死にた・・・い・・・」 「まもちゃん!まもちゃああああん!」 次号、感動のフィナーレ! (つづく)
物言わぬタキシード仮面、いや地場衛の身体を冷たい宮殿の床にそっと寝かせる たったそれだけの所作にうさぎの、衛への深い愛が籠もっているかのようだった 「うさぎ・・・」「うさぎ!」「うさぎちゃん!」「うさぎ!」 戦士達がうさぎを、そして己を鼓舞するかのように名前を叫ぶ。憎しみ、悲しみ・・・どれとも違う グリコマークのモデルになったのはフィリピン人マラソン選手カタロン氏。そんな表情だった 「みんな、いくわよ!」「ええ!」 皆判っていた。戦いの果てに死があること。今まで欠けることの無かった大切な仲間 それが敵の攻撃を受け、当たり前のように当たり前の現実を見せつけた 横たわるタキシード仮面。冷たい身体。目の前の死体。ただの物。糞袋。ゴミ。粗大ゴミ。←お前らの末路 そんな言葉を振り払うように5人は突撃していった 「フン、小癪なセーラー戦士どもが・・・!」 死の女王が嗤った
「男の子の股間に付いてる『チ』で始まるカタカナ4文字なーんだ?はいセーラームーン!」 「チンポコ!」 「正解はチャックでした!ゲェいささかも怯まない」 クイン・ベリルの精神攻撃を辛くも耐えるセーラームーン。大切な人を奪われた怒りが目に宿っていた 「成長期をむかえると毛が生えて皮がズル剥けちゃうアレはなーんだ?はいセーラームーン!」 「チンポコ!」 「どうもろこしだよ!即答はやめろよ!」 プリンセス・セレニティとしてのエナジー、そして羞恥心が備わった強い精神 それをある意味尊敬のまなざしで見つめる仲間達との絆が、今のセーラームーンの力だった だが──── 「女の子が一度味を覚えるとハマっちゃう、黒くて硬いものなーんだ?ヒント『チ○コ』はいジュピター!」 「えっ、あの、あふっ・・・」 セーラージュピターがゆっくりを膝を付き倒れる。砂山が崩れるようにゆっくりと スローモーション、そう、中森明菜並にスローモーションだった 「いや・・・いやあああああ!!!」
このまま圧せば勝てる、そう踏んだはずの攻撃の手が弛む 目の前の大義も忘れセーラームーンはジュピター・・・いや「まこちゃん」の元へと走り寄った 戦士といえど思春期の女の子。過酷なさだめに何から何まで耐えうるはずもない そんな目論見が当たり冷笑を浮かべるクイン・ベリルだった 「まこちゃん!まこちゃんどうしたの!?イグの!?」 「ちょっと濁音は止めなさいよばかうさ!」 「だってレイちゃん、まこちゃんが・・・まこちゃんが!だってまこちゃんなんだぜ!?」 瞬間、乾いた音が宮殿に響く 腫れた頬を���えるセーラームーン。涙目でそれを睨むマーズ。うろたえるヴィーナス F91の展開の早さに一言あるマーキュリー 「・・・しっかりしてよね、ばかうさ。ここまできて全部無駄にしたら、きっとまこちゃん悲しむよ」 「レイちゃん・・・そう、だね」 ふっきった顔で立ち上がるセーラームーン。続く三人の戦士。もう迷わない。もう逃げない。もう寝ない 決意に満ちた表情だった
「貴様ら・・・!?」 ばかな。確かに立ち上がれぬよう心を折ってやったはずなのに。なぜ? 一人の仲間の死、それによって他の四人も戦えなくなるはずだったのになぜ!? 困惑するクイン・ベリル。タキシード仮面の死はカウントされていなかった 目の前の華奢な少女達が、死という現実を越えてなお立ちはだかる それが理解できなかった 「・・・ふん、同じ事をあと四回も繰り返せばそれで私の勝ちよ!」 「そんなにエロ雑学覚えてきたんだ・・・」 「引く」 「う、うるさい黙れ!」 声を張り上げるベリル。だが──── 「クイン・ベリル・・・可哀想な人」 「なんだと!?」 セーラームーンの意外な言葉に、死の女王は目を見開いた
「か・・・可哀想・・・だと・・・!?」 驚きに見開いた目は、徐々に屈辱で怒りに染まっていく 「可哀想だと!!!!111111?????」 「私達がなぜ立ち上がれたのか、判らないのね。だからそうやって婚期を逃し女を諦めてまで 卑猥な雑学で相手の心を乱して漬け込み破壊しようとする」 「ばかうさ・・・」 「それ私達もやってたんやな」 「ほんとだよ。謝れよ各方面に」 「かつて・・・赤塚不二雄は歯医者に言ったわ。『知り合いを驚かせたいので歯全部抜いて下さい』って 結局医者に止められたって!」 うさぎの頬を涙が伝う。それは誰のためでもない、自分のための涙だった。自分のためかよ
セーラー戦士達のエナジーが増大する 「マーズ・スター・パワー!」 「マーキュリー・スター・パワー!」 「ヴィーナス・スター・パワー!」 「ジュピター・スター・パワー!」 ジュピター!?ジュピターナンデ!? 「ムーン・クリスタル・パワー!」 「くうう・・・滅びよセーラー戦士!この穢れた地球の未来と共に!エロ雑学と共に!」 暗黒のエナジーは戦士達を蝕んでいく。だがそれでもセーラー戦士達は諦めなかった 「絶対に皆と帰る・・・あの平和だった日々へ!楽しかった毎日へ!だから力を貸して!銀水晶(生理中)!」 「脱ぐんじゃないバカ!死ね!」
とどめとばかりに襲いかかるクイン・ベリル だがその毒牙は飛来した一輪の花によって阻まれた 「な・・・なにっ!?」
「このバラは・・・まもちゃ、いえタキシード仮面様!」 「銀水晶のエナジー、そしてうさこ・・・お前の愛がある限り私は不滅だ! 我が最愛の人を傷つける・・・妖魔の女王よ聞くが良い 傷と言えばどこのご家庭にもあるアロエ。今や家庭の医学でおなじみですね 消炎・殺菌効果が高く『医者要らず』とまで言われるこの植物だが 場合によっては要注意。何と妊婦にとって最悪の影響である流産を引き起こすのだ! アロインという成分が子宮収縮を引き起こすためだが間違っても悪用はいけないぞ 一夜の過ちの結果を帳消しにしようと「お前の身体・・・大事にしたいからよ」などと 甘い言葉たくみにアロエを食べさせるなんてそんな不謹慎なこと・・・やろうぜっ! あれ?なんでジュピター生きてるの・・・?あっごめんやっぱ今の無し!うそ!うそでした! 今だ、セーラームーン!」 「はいっ!」 二人の切り開く未来が、地球を救うと信じて────────── そしてこの定時スクが、色んな人達に許されると信じて────────── (おわり)
おまけ -使いそうで使わなかったネタ一覧-
YESロリータ!NOビッチ!
そこは開かなくても良い方の時空門だから
処女宮!復唱するんだジュピター!処女宮!オメコのシャカ!!「天舞宝輪」あっ見ろシャカの目が
キミにはまだちょっと早いけど劇場版R前夜祭を始めようね
ウラヌスはあとでゴリラフォルダに保存してやるからちょっと待っていろ
いたいのいたいの飛んできたー
今日もまた一人寂しく子孫予備軍を大量虐殺して、2軍ベンチを温める簡単なお仕事
アメリカ横断ウルトラタキシードクイズ
この香りは・・・タイムリープ仮面様!
下手人は私だっ!
おま���りさん、この人スターライツです!
おい店主!安い酒から持ってこい!
ネットの匿名性が私を強くした
マシンタキシーダーが涙を・・・!
偉大なる聖人の使用済み染み付き聖骸布
何も考えずにエッチ展開に突入するだけのエロ漫画は私に勇気を与えてくれる
フーム・・・よし、発想を360度変えてみよう
ジュピタアアアアアアアア!!それだめ!!!剃って早く!!!111
うわ機械獣みたいなブサイク!うーん、真(チェンジ)!私のドラゴン、意気消沈
4人シートに3人しか座れないケツ・・・といえばプルートですが
バーニング・・・(ポンポンポンポンポンポン)オマンダラー!!
悪意から身を守るため、善意が牙を剥いた!
腸洗浄(マネーロンダリング)
「ゴールドボール・ランを開催する!」「サンディエゴ・ニューハーフ!」「サンディエゴ・ニューハーフ!」
人生のウルムド・アブドゥル
G(ジャイアント)・スポット!
海綿体(スポンジボブ)
え!? ゴムを付けずにデリシャスマッチを!? 妊娠(でき)らぁっ!
エロくない事言うのやめてもらえます?
この妖魔の攻撃・・・進研ゼミでやったとこだ!
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クロエ・コールは12歳の時トランスジェンダー医療に引き込まれた犠牲者だが、その苦しみを全身に背負いながら同じ境遇の子供たちを救うため活動している。トランスジェンダリズムの闇にメスを入れるべく開かれた米国下院司法委員会の公聴会で、涙ながらにその全貌を語った。 以下、和訳と解説: まずは約5分に渡るクロエのオープニング・ステートメントから: = = = = = = = = = = 私の名前はクロエ・コール。デトランジショナー*です。別の言い方をするなら、私は自分が間違った体に生まれたと信じていて、そして、私が信頼していた大人たちは私のそんな考えを肯定し、生涯癒えることのない傷を私に残しました。 (*=ホルモン療法や身体整形などの医療行為により性別を変え(トランスし)た後、元の性別に戻ることをデトランスdetrans、その個人をデトランジショナーdetransitionerという) 私は今日、アメリカ史上最大の医療スキャンダルの犠牲者として、皆さんの前でお話しします。皆さんにこの狂乱を終わらせる勇気を持っていただき、私が経験したような苦しみを、脆く危うい状況にあるティーンエイジャーや子どもたち、そして若い大人たちが味わうことのないようにしていただきたいと願っています。 - 12歳の時、私は後に医療チームが性別違和と診断するような経験をし始めました。私は幼くしてやってきた思春期の真っ只中で、自分の身体に起きている変化をとても不快に感じていました。男性から注目されることに怯えていました。今になって思えば、両親に「自分は男の子のような気がする」と言ったのも、思春期が嫌で、この未知の性的な緊張が無くなってほしいという意味だったでしょう。私は姉たちよりも兄たちの方を少し慕っていましたし。 私はダイニングテーブルの上に置手紙をして、自分はトランスジェンダーだと告白しました。両親はすぐに心配し、医療の専門家の助けを借りる必要があると感じたようでした。しかし、それは間違いだったのです。家族全員が即座に、イデオロギーに突き動かされた欺瞞と強要の道を歩むことになりました。 私が受診した一般的な専門家は、両親に「すぐに思春期抑制剤(ブロッカー)を飲ませる必要があります」と言いました。 彼らは両親に簡単な質問をしました:「 死んだ娘さんと生きているトランスジェンダーの息子さん、どちらを選びますか?*」と。 (*=トランス医療における常套句で、子供の主張するジェンダーを肯定しなければその子は自殺してしまうだろう、ならば性別を移行させてやる方が本人のメンタルヘルスも回復し希死念慮もなくなる、という意味) その選択は両親の警戒を解くのに十分でしたし、今考えても両親を責めることはできません。私たち全員が、いわゆるジェンダー肯定治療(ジェンダー・アファーミング・ケア)*の犠牲になった瞬間でした。 (*=欧米で広く支持されてきた療法で、患者の経験や感覚を尊重し本人の主張するジェンダーに寄り添った医療やサポートを行う) - 思春期ブロッカー、そしてテストステロンへと急ピッチで進められ、その結果、更年期障害のようなほてりで学業に集中できなくなりました。今でも関節痛や背中の変な痛みがあります。ブロッカーを使っていたときのほうがずっとひどかったですが。 その1ヵ月後、13歳のときに初めてテストステロン注射を打ちました。不可逆的な身体の変化が引き起こされ、私の声は永遠に深く、顎のラインは鋭く、鼻は長く、骨格は永久に男性のそれになり、喉仏はより目立つようになり、生殖能力は不明となりました。 時々鏡を見ると、まるで自分が怪物のように思えます。 私が二重乳房切除術を受けたのは15歳の時です。医師は切断した乳房にガンがないか検査していましたが、もちろんガンなどなく、私は完全に健���でした。まだ発育途中だった私の体や乳房は、不安な10代の少女として気まずい思いをしたこと以外、何の問題にもさられていませんでした。 私の両胸は摘出され、その組織は焼却されました。合法的に車を運転できる歳ですらなかった。しかし将来の女性としての大きな部分が奪われたのです。母乳で我が子を育てることはもう決してできない。鏡の中の自分を見るのもつらい時があります。今でも性機能障害と闘っています。胸には大きな傷跡があり、より男性的な位置にくるようにと乳首を切除した皮膚移植のため、今日も��こから体液が垂れています。 手術後、学校の成績は落ちるところまで落ちました。 私が経験したこれら全ては、抱えていた根本的な精神衛生上の問題を解決するものではありませんでした。そして、ジェンダーについて理論を持つ医師たちは、私が手術によって漠然と男の子に似たものに変化すれば、私の悩みはすっかり無くなるだろうと考えたのです。 彼らの理論は間違っていました。薬と手術は私の身体を変えましたが、私が女性でありこれからもずっと女性である、という基本的な現実は変わらなかったし、変えることもできなかった。専門医が私の両親に、「死んだ娘か生きているトランスジェンダーの息子を持つことになる」と当初告げたとき、私には自殺願望などありませんでした。私は幸せな子供で、人と違うことで悩んでいただけです。 しかし手術後、16歳の時、私は自殺したいと思うようになりました。今は良くなっていますが、両親はもう少しで、医師から約束された死んだ娘を手に入れるところでした。私の主治医は、彼らが避けたいと言っていた悪夢そのものを作り出すところだったのです。 - 私はアメリカのティーンエイジャーとその家族にどんなメッセージを伝えたいのでしょうか? 私に必要だったのは嘘をつかれることではありませんでした。共感して欲しかった。愛されていると感じることが必要でした。男の子に変身すればすべての問題が解決するという妄想を肯定するのではなく、私の悩みに取り組むセラピーを受ける必要があったんです。 私たちは12歳の子供たちに、「間違った身体に生まれてきた、自分の肉体を拒絶していい、自分の肌に違和感を覚えるのも正当だ」、などと言うのをやめねばなりません。 「どんな服を着るかとか、どんな音楽を聴くかなどを選べるように、思春期だってチョイスであり、どのような思春期を過ごすかは自分で選べるのだ」、なんて子供たちに言うのはやめなければいけないんです。 思春期は大人になるための通過儀礼であり、緩和されるべき病ではありません。 - 今日、私は自宅で家族と19歳の誕生日を祝うはずでした。しかしその代わり、私は選挙で選ばれたあなた方に必死の訴えをしています。 オピオイド危機のような他の医療スキャンダルから教訓を学んでください。医者も人間であり、時には間違っていることもあるのだと認識してください。 私の子供時代は、私たちのネットワークを通じて知り合った何千人ものデトランジショナーたちと同様に台無しにされました。 どうか止めてください。あなただけが止められるんです。この野蛮なエセ医学によって、すでに多くの子供たちが犠牲になっています。どうかこの私の警告が最後のものとなるようにしてください。 ご静聴ありがとうございました。 = = = = = = = = = = - 公聴会でのクロエの証言はどれもショッキングであると同時に、彼女の堂々たる勇姿が人々の胸を打った。中でも子供のトランス治療に賛同した両親の存在についてクロエが声を詰まらせながら語ると、彼女の思慮深さに感動し涙する大人たちであふれた。 13歳から17歳の間に思春期抑制剤、異性間ホルモン剤、二重乳房切除術を受けたとして、カイザー財団病院とパーマネンテ・メディカル・グループを訴えているクロエは、公聴会の中で民主党側が招いた証言者のレイノルズ博士に話しかけた。 トランスジェンダーを自認する子供の母親であり、プロのカウンセラーでもあるミリアム・レイノルズ博士は、委員会の公聴会で「未成年者の性転換治療は必要であり、命を救う」と明言し、彼女の子供も現在ホルモン補充療法を受けているとしている人物である。 以下はクロエからレイノルズ博士への発言: = = = = = = = = = = レイノルズ夫人が我が子のために不安なのは理解しました。これは言っておきたいのですが、私は彼女を憎んでいません。ここにいる誰も彼女を嫌悪したりはしていないと思います。実際、私は彼女の中に自分の母親と父親を見ています。そして、明らかに彼女は子供を心から愛している。それに、彼女はできる限りでベストを尽くしている。ただじゅうぶんな術はなくて…気の毒だと思います。 子供を救いたいと願うすべての親には、最大限の援助とガイダンスがあって然るべきです。 しかしながら、私は、彼女の子供が私と同じ結果になることを望みません。誰であっても性別移行やデトランスを後悔してほしくない。なぜって、それは信じられないほど困難で、他にはない苦痛が伴い、容易なことではないからです。 彼女のお子さんが幸せで満ち足りた青年時代を過ごせるようにと願います。それがたとえどんな形であろうとも。 = = = = = = = = = = - ある日突然、幼い我が子が性別違和を訴え、多くの親たちは狼狽する。メディアや学校や小児科医やママ友まで「トランスキッズは増えているが、それは彼らが自然にカムアウトできる時代になったから。子供たちの真のジェンダーを肯定してあげなければ、彼らは間違った身体に入れられた心の苦痛に耐えきれず、自死を選ぶだろう」と言っているのだから。 日本では欧米で起きている子供たちに蔓延する熱病のようなトランス・ブーム、LGBTQイデオロギーに侵食された科学分野や医療業界、金儲けのために健康な子供たちを切り刻む医師、司法・行政・教育機関が一丸となって親から子供を引き離している実態などがまるで知られていない(にわかには信じ難い話で、まあ無理もないけれど)。 だから、クロエ・コールや他の何千という未成年のデトランジショナーがトランス治療に加担した病院や医療従事者を訴えている、と聞くと、「金目当てだろう、医者のせいにすんな」とか、「厨二病に罹ってバカを言った子供の責任だし、親もどうかしてる」とか、セカンドレイプにも似た被害者への罵詈雑言が飛び交う。 しかしそんな無知で傲慢な彼らのどれほどが、クロエや彼女の家族と同じ状況に立たされた時に後悔のない選択をできるだろう。医者や専門家という職業を信頼していれば尚のことである。 まるで他人事の彼らは、日本でも子供たちへのトランスジェンダリズム啓蒙、保護者からの引き離し(親に内緒で未成年児童をLGBTQユース団体に参加させるなど)、そして思春期抑制剤の推進なども起きていると知っているのだろうか。 画像 - トランスジェンダリズムに基づくトランス医療はエセ医学であり、欧米で今、デトランスした子供や若者たちが訴訟を始めているように、大きな巻き返しが起こって医療スキャンダルとして扱われる日が来る。 そう願って日々発信しています。 (終わり) さらに表示
Xユーザーの🇺🇸 🇯🇵Blahさん: 「クロエ・コールは12歳の時トランスジェンダー医療に引き込まれた犠牲者だが、その苦しみを全身に背負いながら同じ境遇の子供たちを救うため活動している。トランスジェンダリズムの闇にメスを入れるべく開かれた米国下院司法委員会の公聴会で、涙ながらにその全貌を語った。 以下、和訳と解説:… https://t.co/DRd2Vlbwfc」 / X
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雨が少し降っている深夜。今日は人が少ないかなと思いつつ、むしろこういう日は、ノリの良い奴が多いに違いないと期待に股間を膨らませる。
準備は整っている。ロッカーに服をなおし、水分補給をして、暗闇に向かう。このフロアにはあまり人がいないな。ならば、上のフロアか…?
急な階段を上がると、一段と暗い闇が広がっている。少し息を整えつつ、暗闇に目を慣らしていく。段々見えてくると、すぐ近くに、イケメンの雄が仰向けに横になっている。どうやら酔っ払ってウトウトしてるようだ。構わずに太腿に手を這わせ、ローライズのパンツ越しにそこに手を伸ばす。おや、ん、?おぉ!スゲェ…
たまらずパンツを引き下げると、ベタンっ!と飛び出す。あ、イケメンが気付いた。目を合わせると、そこを自分で握り振りかざしてくる。OKの合図だ!持っていたローションを、お互いの必要な部分に無造作に塗り付けると、喜び勇んで、跨り始める。うぉ……ぉぉおおお…あ……や…べ………………あぁぁぁぁ!ガツンっ!
あぁ、生でイケメン様のデカマラを嵌めちまってる、
「たまんねぇなぁ、お前の雄穴」
あぁ、イケメン様が、舌を出して快感に顔を歪ませている。すげぇ、いい眺めだ。俺の生雄穴を奥の奥まで味わってくださっている。上の口からも涎が垂れちまう、へへっ、たまんねぇぜ。
「取り敢えず、種付けるぞ」
すげぇ、下からガツガツ突き上げてくださる。あぁ、俺の腰も勝手に押し付けてしまう。
「おぉ…いい穴だ……あぁぁぁぁ、気持ちぃ…おぉぉぉ、イクぞ…イクイク…イクイクイクイクイク…あぁっ!!」
ドプンっとまるで音が聴こえたような気がする、また一段奥に入った。あぁ、種を擦り付けてくださっている。あぁ、精子の香りが漂い始めた。俺も出そう…あぁ…穴の奥が、デカい亀頭を掴んでしまう…おぉ…やべやべ…危うく…あ、やべ、俺のからもダラダラ精子が出てくる。勿体ねぇ…これも。
一旦引き抜くと、俺の精子も塗りたくり、その雄の精子とローションとを混ぜ、もう一度、デカい亀頭がちょうど穴に出し入れするように遊んでみる。たまんねぇなぁ、笑
「ちっ」
あ!ひっくり返され、うつ伏せにさせられると、寝バックの体勢だ。
「あぁ、やべやべやべやべ、出る出る出る出る」
耳からイケメン様の喘ぎ声を注がれる。あ、あ、あ、俺も、俺も出る出る出る出る…!!
奥の奥まで、ガツガツ突かれ、しっかり嵌まってしまう。マジ…で…気持…ち…いい…
密着したまま、あの香りに包まれて、俺の背中で、イケメン様が、そのまままたウトウトし始める。時折、中を動かすと、ビクンッと大きな反応が返ってくる。幸せだ。笑
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🩷クリエイティブ・カラフルプリキュア - 第1話「情熱のアーティスト!キュアチェリーが世界を彩る!」🩷
「できた!!」
小柄な金髪の幼稚園児、さくらけいこちゃんが笑顔でクラスの前に立ち、手に持った紙をめくると、自分が描いた絵が現れた.
雑然とした庭の絵。三角形が草のようで、オレンジ色の棒に紫色の塊が木として描かれ、ターコイズブルーの空にはバナナとサクランボが浮かんでいる。少なくとも、バナナとサクランボなのかもしれない。紙の上で見ると、緑とピンクの線のようにも見える。
「外の庭よ!」 とケイコは興奮気味に言った。そして「木」を指差して、「見て!ピンクの木よ!きれいでしょう?」と言った。
彼女は他の子供たちの沈黙の中で返事を待ちます。
すると誰かが「あれは木じゃない!ブドウだよ!」と叫びます。
すると、笑いが湧き起こります。
「枝も葉もないよ!」
「バナナは緑色じゃないよ、バカ!」
「それは果物じゃない!塊だ!」
「果物は飛ばないよ!」
「それは青空じゃないよ!」
からかい合いの会話はしばらく続き、一人を除く全員が指さして笑いながら、ケイコの絵がどれだけ下手かを延々と語り、ケイコ自身と絵を笑いながら笑っていた。
ケイコはその場に留まり、笑顔はますます作り笑いになっていく。笑い声と侮辱の言葉が頭の中に吸い込まれていく。彼女は硬直し、教室の淡いヴィンテージ調の色合いは薄れ、笑い声はますます大きくなる。紙に置いた手は震えている。
「それは芸術じゃない!ゴミだ!」
その最後の侮辱は小さな子供をすすり泣かせます。
「おい!もういい!もういい!」先生の優しい声が聞こえたが、ケイコの耳には雑音のように聞こえた。「優しく話すか、何も話さないかのどちらかだ。さくらに謝って――」
ケイコはすでに教室のドアを飛び出して逃げ出しました。
「さくら!!」
ケイコは小さな校舎のドアからよろめきながら出て行った。階段を下り、レンガ敷きの道を駆け下りる間、涙以外のことには何も注意を払っていなかった。
彼女はつまずいて膝を打撲し、あざができた時にようやく立ち止まった。写真を胸にしっかりと抱きしめ、まだ泣き続けている。
再び顔を上げ、目を拭うと、彼女は自分が学校の近くの畑の脇の歩道にいることに気づいた。彼女は実物を見つめ、それから写真を顔に当て、そしてまた実物を見つめた。
その木は丸くも茂りもせず、枝いっぱいに淡いピンクの花びらが四方八方に広がり、その一部は落ちて柔らかな緑の草の上へと舞い落ちていく。
確かに、果物は飛びません。
確かに空は青いですね。
彼らは正しかった。
ケイコは、涙が落ちた自分のぐちゃぐちゃな絵をじっと見つめている。彼女の作品はひどい。ひどいものだったら、芸術を作る意味なんてないだろう。
「やあ、坊や」
鋭い爪が皮膚に食い込む手で恵子の顎が上がる。
女性は灰色の肌色で、背後に黒い髪を乱雑に垂らし、太陽の光を遮っている。鋭い歯を見せてケイコの目を見据える。
恵子は、目の前にいるこの女性の姿が気に入らないと泣き言を言った。
女性は「素晴らしい創造的な取り組みですね、ぜひ見たいです」と言いました。
女性の手が恵子の顔に伸びる。その動きに続いて、恵子の胸に痛みがこみ上げてくる。
最後に彼女が見たものは、彼女のバージョンのすべてが灰色に変わり、何かが引き裂かれるかのように胸が燃え、暗闇しか見えなかった。
彼女は動けなかった。
彼女は叫ぶことができなかった。
"停止!!!"
突然、オレンジ色の光が点滅した。ケイコは何も見分けられなかったが、明るいオレンジ色の光と、目の前に誰かの影が見えた。
「これは取らせないぞ!」少年が懇願する。
女性の声が嘲笑う。「もう何年も使えるインクがあるのに、なぜこんな無意味なことをしろと言うの?」
オレンジ色の光がより明るく輝き、少年は彼女の発言に衝撃を受けたようだ。
彼女は嘲る。「あなたはこの世界に一人残され、誰もあなたのような人間を気にかけないわ。新しい姿ではなおさら。価値のない動物よ。もう二度とあなたの泣き声を聞くことはないわ」
感情を表せるのは思考だけだったケイコは、その言葉を信じずにはいられなかった。みんなが彼女の絵を見て笑っているのに、一体誰が彼女の作品に関心を持つというのか?誰が彼女のことを気にすると言うのか?
「それでも……この子を連れて行くわけにはいかない!」
そこから恵子ができるのは、震えながらも言葉に自信に満ちた少年の声を聞くことだけだった。
「勝てません。魂の創造性を奪うことは決してできません…それは素晴らしい祝福です。そしてこの子たち…この子たちは…私が亡くなった後も情熱を追い求めるでしょう…そして、愛するものを決して諦めません。彼らは世界のために絵を描くでしょう!」
青い光が影を覆い、オレンジ色の光を消し去り、漠然とした悲鳴が聞こえます。
ケイコの目が覚めた。辺りを見回しながら、彼女は草むらに転がり落ちた。何が起こったのか、ただの夢だったのか、それとも全て現実だったのか、ケイコには分からなかった。
彼女の前にはもう誰もいません。ただ、畏敬の念を抱きながら青い空を見つめる彼女と、ぎこちなく震えながら通り過ぎるオレンジ色の鳥だけが残っています。
彼女は涙を拭って受け入れた。この不思議な声が正しいと知っているからだ。
彼女は誇らしげな笑みを浮かべて、再び絵を手に取りました。
「さくら!!」先生が駆け寄ってきて、さくらを見つけた。いつものように安心した様子で、さくらを抱きしめる。「大丈夫?!そんなに飛び出さないで!」
ケイコはただ空を見上げて、もういなくなってしまった鳥を探すことしかできなかった。「鳥?」
「学校に戻ろうね。戻ったらすぐにクラスのみんなで謝るからね。」
先生はケイコの手を取り、学校へ連れて帰りました。ケイコは空いている手で微笑みながら手を振り、「じゃあね、鳥さん!」と言いました。
彼女は何人が笑おうと気にしない。自分の情熱を追い求めるつもりだ。
どういうわけか、彼女は偉大な芸術家になるでしょう。
彼女はこの世界のために絵を描くつもりです。
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8年後
「もう着く?」14歳のケイコが尋ねる。彼女は顔と手をバンの窓に置き、薄紫色の瞳で外を通り過ぎるたくさんの建物を楽しそうに眺めている。ケイコはシートベルトを締めておらず、車の後部座席にひざまずいている。
「50回」前の席に座っている妹は、ケイコが何回この質問をしたかを数えている。それ以外は、ケイコは手に持ったタブレットにしか注意を払っていない。
「遠くないって言ったでしょ!」ケイコは泣き言を言った。「そんなに何度も聞いたわけじゃないのに!」
助手席に座っていた母親は、落ち着いてこう言った。「もうすぐ着くわよ。ケイコ、シートベルトを締めてね。」
「ブー…」ケイコはそれを聞いて、自分の席に深く腰掛け、シートベルトを締めた。それでもじっとしていられず、席の中で身をよじりながら、同じく乱れたウェーブのかかったブロンドの髪を指で弄んだ。髪は同じように乱れたお団子にまとめられ、ピンクのリボンが付けられている。「まさか夢の学校に通えるなんて想像もしてなかったわ!まさか夢だなんて言わないでくれるの?」
もう夢だとは思えない。彼女は寄宿学校の制服を着ている。淡いピンクのブラウスに濃い色のオーバーオールスカート、ローファー、ストッキング、そして真っすぐに結ばれていない赤いリボン。
「こんなに長い間、嘘をつくわけないよ」運転中の父親がそう言って彼女を安心させた。
珍しく、妹は数字以外のことを言った。「そもそも、どうしてこれに興奮しているの?寄宿学校なのに」と彼女は尋ねた。
「芸術を称える寄宿学校よ!」ケイコも答えた。彼女はシートベルトを外し、後部座席の反対側にあるスクールバッグに手を伸ばした。前のポケットから、キャンパスのパンフレットを取り出した。「ここのアートプログラムは、全国でも最も有名で成功しているプログラムの一つよ!」
彼女はページをめくると、絵を描いたりスケッチをしたりする大人の写真を見せてくれた。「石川の有名人もたくさんこの学校に通っていたのよ!絵で表彰されているのよ!」
彼女はバッグから別のものを取り出す。それはバッグの中にしまってあるたくさんのスケッチブックのうちの1冊だ。彼女はまた椅子に膝をついていて、気づかない。「まあ、たぶん無理だろうけど、この作品で表彰されるなら…」
紙に描いた2枚の絵は、まるで絵画みたいだった。ところが、紙がくっついて、まるで塊みたいに見えてしまった。彼女はそれに気づき、眉をひそめた。「あら、紙を両面印刷するべきじゃなかった…」
「ママ!」妹が告げ口する。「ケイコはまだシートベルトを締めてないわよ!」
「ケイコ」
「あ、ごめんなさい!」ケイコは席に戻り、シートベルトを締め直した。忘れていた。
彼女はまだスケッチブックとパンフレットを腕に抱えている。目を大きく見開いて、それらを見つめる。そして、熱意を込めて言う。「でも、絵を完璧に描けるようになるの!それに、次郎ちゃんとあおいちゃんと一緒に習うし、私と同じような子たちと何時間でも絵について話せるし!」
「念のため言っておくけど、君をここに転校させたのは、そういう理由じゃないわよ」母親が席の上で指を立てて、ケイコに見せながら口を挟んだ。「君はこの環境で成績が上がるか確かめるために来たのよ。楽しいことよりも、これが一番大切なのよ。ここは寄宿学校よ」
ケイコの笑顔が消える。両手で顎を支え、家族から目を離し、窓の外を猛スピードで走る車を眺める。
「ケイコ、このことについては話し合ったのよ」母親はまだ言い続けている。「どんなに情熱を持っていても、学業に関係ないなら、大人になっても成功できないわ。夢が叶うのと同じくらい真剣に受け止めなきゃいけないのよ」
ケイコはため息をついた。「わかってるよ、ママ。真剣に考えてるんだから…」それからまた顔が明るくなった。「あら、もう着いたの!」
ケイコの叫び声に、妹は耳に指を当てた。ケイコは「ママぁ …
寄宿学校のキャンパスは街の反対側の丘陵地帯にあり、遠くには赤レンガと白い石の縁取りで囲まれた巨大なアカデミーの建物が見えます。最も大きな建物は3階建てで、光沢のある緑色の傾斜屋根と白い窓が建物を区切っています。中庭は庭園のようで、パティオとベンチがいくつか置かれています。2つ先の丘の向こうにある建物も同じ外観ですが、塔のような形をしています。建物と建物を結ぶ小道はすべてピンクと紫の石畳で敷かれています。キャンパスのいたるところに様々な花が植えられ、色とりどりの花が咲き誇っています。丘の麓に下りる階段もあり、そこにあるキャンパスの入口の建物は、正面のパティオの両側に石の鳥の像が置かれた、大きな白い美術館のようです。正面のガラス壁からは、絵画で飾られた内部が垣間見えます。正面玄関の上には、「ようこそクラフトアカデミーへ」と書かれた大きなラベルが虹色で掲げられています。
「よし、もう着くぞ!」父親はケイコを降ろすために建物の前に車を停めながら、からかうように言った。ケイコは急いで車から降りると、畏敬の念を抱きながら、その場に立ち尽くし、すべてを眺めていた。
キャンパスは、いつも通っている学校よりもはるかに多くの色と光で満ちている。賑やかな十代の学生たちの声が、彼女の五感を音楽で満たす。美術館の建物自体も、少女とは比べ物にならないほど巨大で、まるで彼女が探検できる魔法の世界を思わせる。小さな雲が少しあるだけの晴天で、太陽の光がすべてを輝かせている。
「どう?」残りの家族は柔らかな笑顔で車から降りてくる。父親が尋ねる。「これで全部期待通りだったか?」
恵子は喜びに目を潤ませながら、振り返り両親の方を向いた。「冗談でしょ?!もう、全部よ!」
恵子は両親に駆け寄り、抱きしめた。その抱擁の中で、ついに喜びの涙がこぼれた。溢れ出る感情に、恵子は静かに「愛してる」と告げた。
「大丈夫だよ」父親は娘の背中を優しく撫でた。別れ際、恵子は涙を拭うと、母親は説明した。「家はここから少し遠いけど、通りの向こうに海沿いの町があるの。綾乃さんと康弘君が、必要なお金は何でも手伝ってくれるわ。それに、もし何かの理由で家に帰らなきゃいけない時は、バスに乗ればいいのよ。もしその日、何かの理由でバスがなかったら、電話があるでしょ。電話して」
「わかった」ケイコは親指を立てた。「わかった。オープンハウスの後、私の作品を見せてね」
ケイコは二人から立ち去ろうとしたが、立ち止まり、振り返って再び二人を抱きしめた。「最後のハグ!」と生意気な声で言った。
最後の抱擁を交わした後、ケイコは目の前の美術館へと楽しそうにスキップしていった。
階段を下りきった途端、ポケットの中の携帯が振動した。ケイコは取り出してメッセージを見た。
というか、5分おきに同じ内容の大量のメッセージが送られてきた。
葵 綾乃「入り口すぐ左の鳥の像のところで、私と次郎が待ってます!」
ケイコは親指を立てて、アオイにメッセージを受け取ったと伝える。
ケイコはパティオへの階段を駆け上がり、左の方を向いて頂上まで行き、反対側がきちんと見えるまで歩く。
像の背にもたれには、女の子と男の子の2人のティーンエイジャーが寄りかかっている。男の子は3人の中で一番背が高く、濃い紫色の髪をしていて、明るい青色の瞳を縁取るようにグレーの眼鏡をかけている。制服は濃い紫色の可愛らしいジャケットにグレーのパンツ、そして同じ赤いネクタイとローファーだ。女の子も眼鏡をかけているが、彼女の眼鏡は赤で、瞳はより濃い青色だ。濃い青色の前髪の片側を耳の後ろに引っ掛けるように、赤いバレッタを留めている。制服の上には紺色のタイツと紺色のジャケットを着ており、ネクタイの位置も完璧に揃っている。
「次郎!あおい!」ケイコは笑顔で二人に大きく手を振った。
あおいはスマホから顔を上げてケイコに気づいた。安堵のため息をつき、優しく手を振り返した。「ケイコ、よく来たね。」
ケイコは二人に向かって歩き出した。三人の中で唯一、元気いっぱいだった。「さて、クラフトアカデミーでの冒険が始まるのが楽しみな人はいる?!」
彼女が興奮して飛び跳ねているにもかかわらず、他の二人は不安そうな表情を浮かべている。「え…わからない…」と次郎が言う。
ケイコは言葉を止めた。「私が何かしちゃった?」
「いいえ、あなたじゃないわ!」あおいは手を差し出してケイコを落ち着かせながら保証する。そして緊張した笑みを浮かべる。「私…あなたが私を転校させようとしたなんて信じられない!一体私は何をしているのかしら?」
「すごいことしてる!」ケイコは友達を励まそうと、いつものテンションを保った。「後悔しないよ!」
「もう…」アオイは腕を組んで呟いた。
「寄宿学校だ!!」ジローはノートをぎゅっと抱きしめ、自分がどれだけパニックになっているかを表現した。女の子たちと話すというより、支離滅裂なことを言って一人で笑っている。「もちろん寄宿学校に行くよ。だって、どうして寄宿学校に行きたがるの?!こんなの慣れてないんだもん!!」
「次郎!」ケイコは彼の肩に手を叩きつけた。「深呼吸してね?」
彼は耳を傾けた。
ケイコは親指を立てて、彼に念を押す。「パニックになった時は、現実の存在を忘れるまでアニメを見るのよ」
「ああ、でも学校だよ」と次郎は答える。
「美術学校だよ!」ケイコは彼を放し、両腕を広げる。興奮が戻ってきたようだ。「僕たち仲良し3人、すぐに馴染むよ!」
「えーと…」次郎は二人を横目で見る。「それはどうかな…」とネズミのように小さな声で言った。
ケイコはすでにガラス張りの玄関ドアに向かって歩き、友達を先導している。「え?入るの?」
葵はため息をつき、ジローに自信に満ちた笑顔を向ける。「ケイコちゃんが幸せなら、私たちも幸せでしょ?」と彼女は認める。
ジローは首を傾げ、「さようなら、ビジネスの世界…」と呟く。
三人は一緒にドアを開けて中に入る。
ケイコが中に入ると、目と口を大きく開け、悲鳴を上げ始めた。
ロビーは開放的な空間で、大理石の床と青いカーペットが、中央の飾りの周りのドアや階段へと続く通路を形作っている。階段には専用のバルコニーと窓がある。窓のうち二つは抽象的な色ガラスがはめ込まれたガラス板だ。窓の周りには、それぞれ独自のスタイルで描かれた絵画が数点、天井には手作りのシャンデリアがいくつか飾られている。
しかし、ケイコの目を惹きつけたのは、中心にある作品だった。キャンバスを模した巨大な粘土像だが、全体に繊細な装飾が施され、淡いラメが散りばめられ、まるで魔法のような雰囲気を醸し出している。絵の具の点々はそれぞれ異なる色で、キャンバスから虹のように飛び出している。
次郎と葵が中に入っていき、二人はより落ち着いた様子でその場の雰囲気を味わった。次郎は「おやまあ、すごい…パンフレットとこんなに忠実だとは思わなかった」と言った。
「本当に本物だなんて、嬉しい!」ケイコは像に近づこうと駆け寄った。周りの柵に少し強くぶつかってしまったが、気にしない。「本当に生徒が作ったのよ!生徒が…作ったのよ!」
葵と次郎は、もっと気楽な様子で近づいて見てみた。葵は「すごいですね」と認めた。
次郎はぎこちなく握手を交わした。「えーっと、ちょっと雑な彫刻作品ですね。学生が作った作品だと分かりますよ」
恵子は批判に首を横に振った。「え、そんなことどうでもいいの!芸術ですよ!素晴らしい!」
次郎は何か文字が書かれた看板を見つけた。それを使って説明する。「『芸術のキャンバス』。これは卒業生が最初に作った作品の一つで、僕たちが生まれる前に作られたものなんだ。確かな証拠は失われているが、これを作ったのは『プリキュア』という魔法少女だったという言い伝えがあるんだ。」
ケイコはその情報に驚き、小さく微笑んだ。
視界の隅で、ケイコは友人たちの背後の扉が開き、中から何かが出てく��のを捉えた。
「あそこにブースがあるわよ!」ケイコはドアを指差した。他の二人は振り返る。二人が理解する間もなく、ケイコはドアに向かって歩き始めた。「さあ、見に行こう!」
「待って、ケイコ!」アオイは手を伸ばすが、ケイコは聞かない。
「捕まえた!」ジローもケイコに続き、すぐ後ろをついていく。
「あなたたち二人はだめ!ちょっと待って…」
葵は二人の後を追おうとしたが、そこに人影が迫ってきた。彼女は上半身を抱きしめ、固まった。
「あら、そこにいたのね。あなたを探してたのよ」葵は作り笑いを浮かべ、友人たちが入ったドアの反対側のドアを指差した。「ビジネスホールとプログラムを見せてあげるわ」
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廊下は広大だ。少なくとも、ブースの数からするとそう思える。ブースには上級生たちが何人も参加し、様々なアートプログラムを披露している。陶芸ブース、折り紙ブース、宝石学ブース、写真ブース、クロスステッチブース、木工ブース、フラワーアレンジメントブースなど、数え切れないほどのブースがある。圧倒されるが、同時に魔法のような空間でもある。
ジローはアニメーションブースでプレゼンテーションを見ている子供たちの中にいた。3年生の男子生徒が2台のモニターでプレゼンテーションをしている。1台は走るアニメーションの絵コンテ、もう1台は2Dの走るアニメーションの未完成版で、色付けもされておらず、粗削りだ。
彼はこう説明する。「それで、ここにあるボードを参考に、思い通りのアニメーションを作っていくんです。」
小さな観客席の他の子供たちが拍手する。ジローは手を挙げて尋ねる。「そのソフトはどこで手に入れるんですか?僕は紙でアニメーションを作ることしかできないんです。」
「プログラムに参加すれば、学校がリソースを提供してくれるんだぞ!」男は嬉しそうに答えた。パンフレットを配りながら、次郎に直接一枚を手渡した。
「ありがとう」次郎は手に持ったパンフレットに微笑みながら言った。「ねえ、ケイコ、あれ、すごく素敵だったよ…?」
隣に友人がいないことに気づき、次郎は言葉を詰まらせた。「ケイコ!?」
ケイコは走り去り、今は絵画ブースにいた。彼女は絵画の真正面にいて、畏敬の念を抱いていた。どれも細部まで緻密に描かれ、写実的で、色彩と光の深みが深く、すべて絵の具だけで描かれている。
「ねえ」ケイコはもう一人の新入生、男子生徒に邪魔された。「視界を遮ってるよ」と何気なく言った。
「すみません!」ケイコは恥ずかしそうにそう言って道を譲った。
その男子生徒がブースの係員に「僕の作品を見て、感想を聞きたいんだけど」と尋ねるのが聞こえた。
それでも、ケイコはそれを見て嬉しくて仕方がなかった。いつか自分もこんな作品を作るんだ。「他に何かあるかな…?」
「みんな、グルメ!」誰かが声をかける。振り返ると、絵付けブースの十字架は料理ブースだった。店番をしているのは男子制服を着た人物で、肌は濃いオレンジがかった色で、目は緑色、髪は濃い緑色のマレットヘアだ。「私から料理プログラムについて聞きたい?」
ケイコは肩をすくめて、そこへ行くことにした。「料理?それって何?」と尋ねる。
生徒は嬉しそうに答える。「そ���、聞いてくれて嬉しいわ。料理とは料理の芸術よ。私たちのプログラムでは、生徒に何でも料理の仕方を教え、自分だけのオリジナルレシピを作れるようにしているの。こんな感じよ。」
彼らは緑と白のクッキーの無料サンプルが載ったトレイを手に持っていた。ケイコに差し出すと、ケイコは一枚受け取り、一口食べる。彼女は鼻歌で答える。「これはパンダンクッキーで、ダークチョコレートが入った、私からもらったのよ!」ケイコは眉を上げた。二人は付け加える。「私はタイ人よ。」
「あれ、何個作ったの?」隣のブースにいる3年生が尋ねる。それはさらに肌の色が濃い女の子で、制服の上にダークレッドのセーターを着ている。深紅の髪は彼女の瞳の色に合わせて編み込まれている。彼女は舞台芸術のブースで働いている。
料理を学ぶ学生は腰に手を当て、女の子にニヤリと笑う。二人はウインクして「ショーの観客数に合わせてね」と言う。
女の子はクスクス笑う。それから気を取り直して腕を組んだ腕を解く。「あ、そうそう、そういえば、ここは舞台芸術のプログラムなの。演技、合唱、ダンス、あと…楽しいことを教えているの。興味があるかどうかわからないけど。」
「ケイコ!」ケイコが返事をする前に、ジローは友達を見つけた。「いた!探していたんだ…」目の前にいる人物を見て、彼は立ち止まる。そして大げさに息を呑む。「この二人を見つけたのか?」
「投影する方法の一つだよ…」赤毛の少女は再び腕を組みながら認めた。
「ケイコ、これは伝説の人物なんだよ!」次郎はケイコを掴み、揺さぶる。ケイコは困惑している。「あ、分かった。もし分からなかったら…」
次郎は緑髪の生徒から説明を始める。「あれはキアオ・モンド…」
「キアオ・ミドリ」二人は訂正する。
「キアオは料理の天才よ。小学校1年生から料理を習ってるのよ!」
「正しくは『彼女』よ」と二人は訂正する。
「この辺りの街の『川崎ダイナー』でパートのコックをしていて、ここに転校してきた時からずっと働いてるの。たぶん、ダイナーの大人のほとんどより腕がいいわ!」
「え、私、全然違うの!」ミドリは慌てる。
ケイコは驚きしか感じなかった。男子制服を着ているから気づかなかったのだ。「え、女の子なの?!じゃあなんで…?」
次郎は赤毛の生徒の話を続けた。「そしてこちらはスカーレット・アケミ。地元の舞台のほとんどに出演しているパフォーマーなんだ。女優、歌手、ダンサー、その全てを兼ね備えている! あまりにもスターで美人なので、今生で見るのはちょっと申し訳ない気持ちになる…」次郎は言葉を失い、言葉を失った。
アケミは恥ずかしそうに顔を赤らめ、何も言わなかった。
「あ、この学校で一番の生徒だよ。それが言いたいんだ」次郎が付け加えた。
ケイコは満面の笑みを浮かべた。「すごい!」
「あ、ありがとう」とミドリが言った。
しかし、ケイコは両方のブースに手を叩きつけ、テーブルを揺らした。「あなたのレベルに達するにはどうすればいいの!秘訣は?」
そうすると、ケイコは誤って舞台芸術ブースにあった喜劇の仮面を倒してしまった。床に落ちた仮面の下には悲劇の仮面が隠されていた。
「えっと、サン…?」アケミはそれを拾い上げるために前へ駆け出した。
「すみません!」ケイコは手を離した。
「あなたの経歴も仕事内容も知りません」とミドリは答えた。「でも、スカーレットさんと私は長年、プロの現場で技術を学んできました。正直、そういう経験がないと難しいと思います。でも、不可能ではありません。夢を見続けてください。」
「ああ…」ケイコはその答えに少しがっかりした。彼女らほどの経験はない。この二人はケイコより2歳くらいしか年上ではないのに、既に彼女よりもはるかに素晴らしいことをしている。他の生徒たちもそんなレベルなのだろうか?
「1年生の皆さん!」もう一人の3年生がチケットの入ったカゴを持って歩き回っています。できるだけ多くの人の注目を集めようと、チケットを空中に振り回しています。「ショーケースのチケットをゲットして!」
ケイコとジローは数歩近づくだけでチケットを受け取ります。ジローが「これは何のチケットですか?」と尋ねます。
「このチケットを持っている1年生は、2階の工作ブースに入場できます。」生徒は答えます。「大人向けのアートショーケースにご招待します。アカデミーのみんなに自己紹介するための工作をしてください!最高の第一印象を与えてください!」
ケイコとジローは驚きの声を上げます。二人は互いに顔を見合わせ、チケットを見つめ、また見つめ合います。そして、二人とも興奮して飛び上がります。「これは最高!」と叫びます。
次郎は落ち着くために息を吸い込み、それから付け加えた。「うまくできたら…」
ケイコはまだ興奮していて、落ち着きがない。彼女は次郎に言った。「これをやらなきゃ!ここにいるみんなに私の実力を見せつける、最高の第一印象になるわ!」
彼女はチケットを空高く掲げ、興奮して笑いながらくるりとくるりと回る。次郎は体が硬くなり、どう反応していいのか分からなくなる。
するとケイコは立ち止まり、ようやく息を吸った。「…何を描いたらいいのか分からない」と彼女は気づいた。
「ああ、まずはそれを整理した方がいいんじゃないかな」と次郎は涙を浮かべながら認めた。
ケイコはすでに考え事をしていて、周りの声がかき消され始めていた。「私自身の自己紹介は…」
「つまり、まずは正確に…」
「自分の気持ちを表現する機会…」
「それで、みんなが見てるから、恥ずかしい思いをすることになるのよ」
「そして、たくさんの人がそれを見ることになる…」
「ケイコ?ケイコ?」
「さくらケイコの絵よ!」
この時点で、ケイコは自分の小さな世界に浸り、すべての雑音はかき消されていた。世界は抽象的なワンダーランドで、すべてが色で彩られている。彼女はかつての桜畑に戻ったが、今度はすべてが色で彩られている。
彼女はため息をつき、偽りの世界の新鮮な空気を吸い込んだ。「芸術は本当に世界を美しくしてくれるのね、そう思わない?」と微笑みながら言った。
彼女は畑を歩き、周囲に散る花を眺めた。花はどれも様々な色に輝き、きらめいていた。「まるで誰かが作ったみたい。頭の中にある抽象的な考えを、誰かが思い描いていたみたい。」
彼女は一輪の花を掴み、畏敬の念を込めて見つめた。「そして、彼らはそれを恥じない。称賛され、愛されている。」
彼女は花を空に投げ上げ、くるくると回って、花が鳥に姿を変えて飛び去っていくのを見送った。「すべては創造性。そして、すべてが芸術となり、みんなの目に触れる!ここが私の居場所!」
彼女は一歩下がって木に寄りかかり、考え込んだ。「他の場所では、私の脳はあまりにも違っていて、恥ずかしい思いをするけれど…でもここなら?私はありのままでいられる。そして、成功する。」
彼女は目をこすって考えようとする。彼女の周りには、鏡が埋め込まれたさくらんぼが浮かんでいる。すべてが瞬いている。彼女は顎に手を当て、考えながら、その中を前へ前へと歩いていく。「みんなをあっと言わせるようなものを作らなきゃ…技術を磨くことができる、充実した学校生活につながるものを。そうすれば、私は有名な芸術家になって、称賛される。私の人生の目的が達成されるわ!」
彼女の心は、すべてを輝かせる輝く日の出へと向かう。彼女は微笑みながら、「ここにいるみんなは何かを作るために生まれてきたの。そして私がこの世界に生み出すものは、きっと美しいものなのよ!」と語りました。
ケイコは片足でジャンプし、両手を上げたが、体が後ろに倒れた。
想像の中でのすべてが崩れ落ち、現実に戻った。
現実では、ケイコはドアに寄りかかっていて、それが開いた。ケイコは裏庭のポーチに落ち、背中から着地した。
「痛っ…」ケイコは衝撃にうめき声を上げた。彼女は膝をついて背中をさすった。彼女は再び屋外、裏庭にいた。柵で囲まれた小さな庭があり、真ん中に噴水がある。反対側には門があり、そこから丘を登ってキャンパスの他の部分へと続く階段へと続いていた。
その時、けたたましい鳴き声が聞こえた。
彼女は振り返って庭を見渡した。小さな子供たちが外で遊んでいた。そのうちの一人が鳥の尻尾をつかんで引きずり下ろしている。他の子供たちは皆、鳥が必死に鳴きながら逃げ���うともがいているのを見て笑っていた。
ケイコはそれを見た途端、立ち上がり、拳を振り上げた。動物の虐待に我慢ならなかったのだ。
「おい!!!」ケイコは怒りに駆られ、叫びながら突進した。「あの鳥を放して!うわっ!」
彼女は階段でつまずいて、顔から転んだ。
小さな子供たちは、もがく鳥を抱きかかえたまま、困惑した様子で彼女を見つめる。
ケイコはすぐに立ち直り、地面に両手を叩きつけ、頭を振り上げて子供たちに、まるで怪物のように恐ろしい怒りの表情を向けた。そして、その事実をわざとらしく、彼女は恐ろしい雄叫びを上げた。
子供たちは恐怖のあまり叫び声をあげ、鳥を放した。皆、両親のところへ泣きに走って逃げ出した。
放された鳥は惰性で後ろに投げ出され、何かペンのようなものを地面に落としてしまう。鳥はそれに気づかない。
鳥は飛び去ろうともがくが、地面に落ちてしまう。ケイコはきちんと起き上がり、膝をつきながら鳥に近づく。優しく近づき、驚かせないよう声を低くする。「大丈夫?」と優しく尋ねる。
ケイコは鳥の足元にそっと手を滑り込ませ、顔の方へすくい上げる。ケイコの手の中で、鳥はぎこちなく立ち上がる。こうして二人はきちんと向き合うことができた。
二人が目を合わせた瞬間、世界が止まったように思えた。目の前にいる存在の姿を、ケイコは吸収していく。
その鳥は鮮やかなオレンジ色で、さらに鮮やかなオレンジ色の縁取りが施されている。くちばしは薄茶色で、羽の先端には紫色が少し見えている。額にはピンク色の斑点がある。ケイコが今まで見たことのない鳥だ。
鳥は深い青色の目で彼女を見つめている…まるで人間のような目だ。
すると鳥は翼を広げ、ケイコの手から飛び立った。ケイコは衝撃を受けた。
ケイコは鳥が飛び去るのを見上げ、視界から消えるまで目をそらさなかった。そして声に出して尋ねた。「あれは何の鳥なの…?」
その時、太陽の光が彼女の視界の隅で何かを照らし、彼女はそれに目を留めた。
地面にペンが落ちていた。普通のペンではない。ピンク色のペンで、キャップが凝っていて、大きな赤い丸とピンクの羽根が描かれている。
不思議そうにケイコはそのペンを拾い上げ、「どうして鳥はこれを持っていたの…?」と声に出して尋ねた。
「ケイコ!」ケイコは振り返ると、ドアのそばにアオイとジローがいた。アオイは「いたわ!ずっと探していたのよ!」と叫んだ。
「あおい!」ケイコは立ち上がり、ペンを手に友達のところへ急いだ。「絵に決めた!」と元気よく宣言する。
「もう決めたの?」三人が校舎の中に戻ると、あおいが尋ねる。
背後のドアが閉まった直後、遠くから空に浮かぶ人影がこちらを見ていた。彼は眼下のキャンパスを眺め、得た情報を整理していた。
「芸術を称える学校…なんてひどい…完璧だ。」
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「外で見た鳥の絵を描いてるの!」
ケイコは美術館の廊下を歩きながら友達と話していた。
「わかった?」ジローは返事に眉を上げた。「あれはオリジナル?」
ケイコは両手を前に突き出して説明しようとする。「違う、違う、わからない!珍しい鳥だったの!誰も見たことない鳥よ!」
「ああ。」アオイの声のトーンと腕を組んでいる様子から、彼女はそれほど感銘を受けていないようだ。
「オレンジ色の鳥だったのよ!」
「ええ…」
「ピンクの斑点のある、明るくて美しい鳥よ!」
「ええ、きっとそうだったわ。」
「紫色もあったわ!」
「それなら魔法ね。」
「深い青い目で、じっと私を見つめていたのよ!」
「わあ、きっと意識があるのね」葵の声はずっと無表情だった。それが彼女の言葉を信じていない証拠だとは思えなかったが、次の言葉で明らかになった。「私の推測では、あの鳥があなたに魔法の粉を降らせて、それを右から二番目の星まで空へ運んだのね」
ケイコは皮肉に体が震え、頭上に雪雲がかかっているように感じた。笑顔が作り笑いになった。「あなた…信じてないの?」
「ええ、信じてますけど…でも…鳥でしょ。鳥に魔法の力があるなんて?」葵は疑問形に答えた。
「じゃあ、私がそれをしてはいけないと思うの?」ケイコは尋ねた。
「いや、やれ!君の芸術なんだから!」と葵は言い張る。「鳥を描きたいなら、鳥を描けばいい。」
「そうだな、俺は恵子とプロジェクトをやるんだ。」ロビーの階段に近づくと、次郎は葵に尋ねる。「本当にやりたくないのか?」
「きっと良くないだろうな…」葵は視線をそらし、少し不安そうな表情を浮かべる。
恵子は抗議しようとした。「何だって?でも…」
次郎は彼女の言葉を遮る。「でも、一人でここにいるのは辛いだろうから、それは分かってる。これ以上無理強いはしない。」
次郎はそれを聞いてケイコをじっと見つめる。ケイコは意味を理解し、頷いて同意する。
「二人とも楽しんで!」アオイは手すりにもたれながら笑顔で言う。「ただ、誰かを轢いて気が狂わせたりはしないでね。」
「ええ!」ケイコは敬礼をして、埃まみれの猛スピードで二階へ駆け出す。
次郎とアオイは少し心配そうに見守る。
「誰か轢いちゃうよ」次郎が指摘する。
「ええ、分かってるわ。」アオイはため息をつく。
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美術館の2階には、生徒用の絵の具ブースとして区切られたエリアがあります。イーゼルと棚があり、絵の具と筆、そして水の入ったコップが全員に用意されています。すでに何人かの生徒がイーゼルで絵を描いています。
ケイコは、ホールの他の部分からすべてを遮断する支柱のそばで生徒を見守っている近くの先生に近づきます。生徒たちがケイコの方を向くと、チケットを見せます。「ショーケース用のものを作りに来ました。」
「わかりました。」先生は親切にもケイコからチケットを受け取り、支柱の一つを開けてケイコを中に入れます。先生は空いているイーゼルを腕で指し、「パネルのないイーゼルは空いています。好きなイーゼルを選んでください。ただし、他の人のブースを横取りしないでください。」と説明します。
「わかりました!」ケイコは同意し、目の前のイーゼルに向かいます。キャンバスと絵の具と筆は反対側の棚にあるので、ケイコは必要なものを取りに行かなければなりません。彼女はそうする。小さなキャンバス、水を入れたカップ、筆、そしてオレンジ、青、ピンク、茶、紫の絵の具の入った容器を手に取る。色を混ぜて明るくするため、白い絵の具の容器も用意する。
全てが揃うと、鉛筆で鳥の輪郭をなぞる。鳥が翼を大きく広げた姿勢でなぞる。確かに、なぞった線はちょっと…雑だ。どの線もまっすぐではない。しかし、これは絵画の美しさでもある。骨格は単なる参考資料であり、完成品では誰も見ることはないので、完璧に描く必要はないのだ。
「うーん…」ケイコは鉛筆を顎に押し当て、輪郭をじっくりと眺める。「ちょっと華やかにしたい…棚にラメでも置いてあるかな?」ラメがあったかどうかは確認できなかった。
何かがチラッと目に留まった。視線を下に落とすと、制服の襟に付いていたペンが目に入った。不思議に思いながら、ケイコはそれを手に持ち、歩きながらそのペンから目を離さない。
ジェルペンのようなペンのようだが、インクは入っていないようだ。ペンをカチッと鳴らし、何も期待せずに手の上で何度も軽く叩く。
しかし、手にラメのピンクのインクが付いているのを見て、ケイコは目を見開いた。
どうして?!頭の中で考えてみる。インクなしで、どうしてこんなことができるの?!
ラメペンだ。本物のラメなんて関係ない。これなら完璧!
景子は振り返ろうとしたが、顔を上げなかったので、その瞬間…
ドスン!
別の女の子に頭からぶつかってしまった。二人とも床に倒れ込んだ。床には本が散乱している。景子は一瞬の間を置いて、傷ついた顔に手を当てた。
「気をつけて!」もう一人の女の子が叱責する。
「本当にごめんなさい!」景子は謝り、手を離して女の子を見た。彼女は怒りで歯を食いしばり、深い黄色の瞳が鋭く彼女を見つめている。オレンジがかった赤毛はバサバサとしていて、肩にほとんど触れていない。制服のネクタイは外され、袖はまくり上げられている。赤い指なし手袋をはめている。全体的に、彼女は強面かつ恐ろしく、その表情もそれをさらに引き立てている。
「あの…」景子は何と言えばいいのか分からなかった。「あ、本を持ってくるのを手伝おう…」
しかし、ケイコが本に手を伸ばすと、少女は本を引っ掻き、自分の腕の中に投げつけた。それは何かを恐れていることを示す行動だった。「私のもの触らないで!私が持ってるのよ!」
「ごめんなさい!」ケイコは少女が一人で本を拾うのを見守った。
「アキノ!」駅の先生が二人を叱った。「転校生にそんな意地悪しないで!彼女は親切にしているつもりなのに!」
「それに、私のもの触らせないで!」少女は怒鳴り返した。
少女はまだひざまずいているので、ケイコが先に立ち上がり手を差し伸べた。「せめて私が手伝わせて。」
少女の目は、険しい表情から困惑へと変わった。きっと彼女は親切の基本的な行為を理解しているのだろう?「あなた…どうして?」
「轢いちゃった。お詫びしたいの」とケイコは優しく言った。「ここはそんなに難しいことじゃないでしょ?」
少女はためらいがちにケイコの手を取り、ケイコは彼女を抱き上げた。
「もしよかったら、さくらケイコです」とケイコは挨拶した。
「秋野レイ…」少女は少し懐疑的な様子で挨拶を返した。
「それで、ご職業は?」ケイコは手を組んで尋ねた。
「あなたのは何ですか?」レイは質問に返答する。
「私、画家なの!」ケイコは嬉しそうに言った。「ほら、見て!見て見て見て!」
ケイコはレイに見せるためにキャンバスに駆け寄った。誇らしげに満面の笑みを浮かべた。「外で見かけたこの鳥を描くの!まだ描いてないけど…でも、きっと美しくて、みんなをびっくりさせるわ!」
「あらまあ…」レイは肩の力が抜け、表情も柔らかくなった。「羽が小さすぎると、そんなに美しくないと思うわ。羽がメインになるべきよ。キャンバスのスペースを最大限に活用して。誰も白いものを見たい人なんていないわよ。」
「あら…」ケイコの笑みは、批判されて少し曇った。
「おい、アキノ!あっちへ行っちゃえよ!」先ほどブースにいたあの少年が、レイを叱った。「あんたがみんなを引き裂くなんて、誰も望んでないわよ!」
レイは腕を組んでケイコにニヤリと笑う。そして、皮肉たっぷりにこう言った。「私、ここではすごく人気者なのよ。わからない?」
ケイコは皮肉に気づかなかった。「じゃあ、どうしてみんなあなたのことが嫌いなの?」とケイコは尋ねた。
レイは言葉を失い、どう答えていいか分からなかった。彼女は振り返ることにした。「わかった。じゃあ、もう行かなきゃ」
「じゃあ、学校で会おうね…」とケイコは言った。そして、ケイコに手を振って付け加えた。「ああ、感想ありがとう!すごく参考になるわ!」
レイは言葉を止める。その言葉に、彼女は驚きで目を見開いた。
レイはほんの数秒、感動の表情を見せたが、すぐにそれを隠して立ち去った。
そう言うと、ケイコは輪郭を修正し、羽を大きくする作業に戻った。レイの言う通り、これでもういい感じだ。
ケイコはすっかり自分の世界に浸り、完全に集中す��と、頭の中のあらゆる音や背景が消え去る。彼女の背後にあるものはすべて、ピンクと紫の魔法のゾーンだ。
さあ、作業開始だ。
ケイコは小さな斜めの筆、毛先が尖った筆を取り、オレンジ色の絵の具に浸す。丁寧に線に沿って筆を動かし、鳥の体の輪郭を描き出す。
それが終わると、別の平筆を取り、オレンジ色の絵の具に浸す。これでオレンジ色の輪郭を塗りつぶす。
それが終わると、両方の筆をきれいにする。3本目の筆を取り出し、パレットの上の白い絵の具に意識を向ける。手に持った筆で、オレンジ、紫、茶色、ピンクの絵の具に絵の具を浸し、混ぜ合わせて色を薄くしていく。オレンジはクリーム色のようなオレンジ色に、紫はラベンダー色に、茶色とピンクの色はより柔らかい色合いになる。
斜めのブラシを再び使い、鳥のお腹と尾羽の残りのオレンジの輪郭を描きます。頭と翼の先端には紫色の部分、くちばしと足には柔らかな茶色を使います。平筆を使って、これらすべてを塗りつぶします。
頭の3つの部分が空白になっているので、斜めのブラシを使ってピンクのハゲ部分を丁寧に塗りつぶし、次に濃い青色の目を塗りつぶします。
この時点で残りの部分は乾いているので、ケイコは大きくてふわふわした扇形のブラシに移ります。オレンジ色の塗料をブラシに軽く含ませ、鳥の体全体にも軽く塗りつけて、羽の質感を出します。
残りの質感には扇形のブラシは使用せず、代わりに小さなトリムブラシを使って羽と足の線を丁寧に描きます。次に、トリムブラシを使って瞳孔と目の白い部分を塗りつぶします。
アート制作の過程では、アーティストが自分の要素に没頭し、シンプルな紙に情熱を注ぎ込むこと以外に何も大切なことはありません。
仕上げに、ケイコは見つけたペンを手に取り、鳥の周りにピンクのグリッターで背景を描きます。絵全体が輝き、ペンで鳥の輪郭を描くことで鳥自身も輝きます。小さな渦巻きや星が至る所に散りばめられています。額のピンクの斑点にもペンを使い、際立たせています。
ケイコは自分の作品に感嘆し、出来栄えに微笑んでいます。
ある意味、芸術的な境地が終わってしまうのは残念ですが、最終的な結果には必ず価値があるのです。
背景の音や物音が脳裏に蘇り、最初に聞こえてきたのはアナウンスだった。「5分後に展示会が始まります!」
外は夕暮れ。体感するよりもずっと時間が経っている。
「ケイコちゃん!」ジローがケイコを見つけて、こちらへ来ている。「こんにちは!」
「ねえ、ジローちゃん!」ケイコは嬉しそうに挨拶する。
ジローがケイコの隣に来ると、絵がちゃんと見える。「わあ、すごい…」
「素敵でしょう?」ケイコは誇らしげに尋ねる。
「正直、こんなにいい作品になるとは思わなかったよ」とジローは認める。手に持っていたノートを開き、ケイコに見せる。「ところで、僕の作品、どう思う?」
スケッチブックの上部に指先を置き、端を少し傾けるとページが落ち、物語を描いた複数の絵が現れる。
鉛筆で描かれた女の子が本を持っているアニメーションだ。ページから猫が現れ、女の子の肩に飛び乗る。最後は女の子が子猫を抱きしめるシーンで終わる。
「可愛い!」ケイコは頬をぷにぷにさせながら大喜びする。
「え?」とジローは照れくさそうに尋ねる。
「つまり…子猫ね」とケイコが指摘する。
ジローは顔を赤らめ、どもりながら言う。「えっと…ちょっと可愛いものが描きたかったんだ」
「大丈夫!あなたにぴったりよ!」ケイコはジローの肩に手を置いて安心させながら言った。「あなたの仕事は本当にすごいわ。こんなにたくさんの絵を繋げて、動くアートを作るなんて、誰にでもできることではありません。」
「ええ、でも、もし笑われたらどうしよう?」
ケイコの笑顔が消える。その言葉が彼女の心の奥底を突き刺した。
からかい合いの喧騒はしばらく続き、一人を除く全員が指さして笑っていた。ケイコの絵がどれだけひどいかを延々と言い続け、絵とケイコ自身を笑っていた。
ケイコはその場に留まり、笑顔はますます作り笑いに変わっていった。笑い声と侮辱の言葉が頭の中に吸い込まれていく。ケイコは硬直し、教室の淡いヴィンテージ調の色合いは薄れ、笑い声はますます大きくなっていく。紙に置いた彼女の手は震えている。
「それって芸術じゃない!ゴミ!」
最後の侮辱の言葉に、小さなケイコはすすり泣いた。
もし絵が気に入らなかったらどうしよう?幼稚園で起きたことと同じことがまた起こったらどうしよう?
「えっと…」次郎の小さな声がケイコを現実に引き戻す。「列に並んだ方がいいよ。あおいはもう並んでるし。僕はここにいて、間違いがないか4回くらい確認するから。」
ケイコの頭上に暗い影が垂れ込める中、彼女は低く「わかった…」と言った。
次郎はケイコに親指を立て、視界から消えた。ケイコは一人で絵を持って階下へ降りる。廊下のすぐ近くに、彼女が使える階段がある。
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階下に降りると、ケイコは講堂のすぐ近くの裏口に気づいた。舞台上のアナウンスの声が反響し、ショーがすでに始まっていることを知らせていた。扉の前には、作品を発表しようと待つ子供たちの列が続いていた。
ケイコはキャンバスを握りしめ、列の最後尾へと急いだ。絵を見つめると、胃がムズムズしてきた。実際に見てみると、輪郭が完璧に描かれておらず、粗い部分がある。絵の具の塗りが均一ではなく、ざらざらとした質感だ。まるで幼児が描いたかのようだ。
その時、ケイコは目の前に何かが映り込み、思わず息を呑んだ。
先ほどの少年が、イカのキャンバスを持って目の前にいた。背景には本物の海があり、水や岩礁がとてもリアルに描かれている。イカ自体は複雑な生き物だが、その描き方はプロ並みだった。陰影、重なり、色彩、絵画に求めるものすべてがそこにあった。
それを聞いたケイコは、自分の絵をぎゅっと抱きしめた。そしてついに、静かに、真実を認めることができた。「私はここには合わないの…」
ゆっくりと、しかし確実に列は進み、ケイコは舞台裏へと向かった。舞台の前方にスポットライトが集中し、辺りは薄暗い。カーテンの隙間から、ケイコは保護者や上級生たちの観客の姿を見る。本当にたくさんの人がいる。じっと見つめすぎると、観客は大きくなり、目つきも険しくなる。
その光景に、ケイコは息を呑んだ。自分にもできるのだろうかと不安になった。
絵が下手すぎる!みんなにバカにされるぞ!
その時、目の前の少年がスポットライトを浴びる。ケイコの体は石のように硬直している。あと一人、そうすればケイコは立ち上がる。この少年の素晴らしい絵をみんなが見て、それから彼女の下手な絵なんて誰も気にしなくなるだろう…
少年は誇らしげな口調で、笑顔で自分の絵を披露する。「これは、メソニコテウティス・ハミルトニ、通称ダイオウイカだよ!この生き物を忠実に再現するように描いたんだ。南の冷たい海に生息し、肉食獣として何日も魚を捕食するんだ!たくさんの触手を持つ美しい生き物で、そのうちの2本は人をしっかりと掴んで口元に引き寄せるようになっているんだ!」
彼は明らかに自分の作品と、このテーマに情熱を注いでいる。ケイコは鳥について何を知っているというんだ?飛ぶ…それだけだ。だから、観客全員が拍手しているのが聞こえても不思議ではない。
驚いたのは、近くで誰かがゆっくりと拍手する音だった。
その音を聞いて、ケイコは意識が朦朧とした状態からハッと目覚めた。舞台の向こう側に、影に隠れた二つの目があることに気づいた。
「おめでとう!誰も気にしない!」
その言葉に皆が立ち止まり、声の方に注目する。
人影がスポットライトの中に現れる。小柄な十代の少年だが、制服を着ていない。片方の襟を折り返した淡い色のトップスに、グレーのパンツ、指なし手袋をはいている。黒髪はジェルで尖らせたようにツンツンとしており、肌は人間離れした灰色の色合いに見えるほど青白い。彼のあらゆるものに色彩と彩度が欠けている。まるで白黒のようだ。それでも、顔には悪意に満ちた薄笑いが浮かんでいる。
「え、あなたは誰ですか…?」 男子学生は困惑して尋ねる。
「ああ、気にしないでください。みんなが思っていることを言っているだけです。」 灰色の少年は宣言する。「あなたのくだらない絵なんて誰も気にしません!次の100枚のくだらない絵を見れば、みんな忘れてしまいますよ!」
「おい!」先生がステージに上がり、彼を呼び出した。「ここにいるなんておかしい!どうやって入ったんだ?」
「君の安全なんて、簡単に隠蔽できるもんだ」灰色の少年は、全く恐れることなく言った。「文字通りだ」
彼は両手を掲げ、指を鳴らした。たちまち、教師は壁に投げ飛ばされた。腕や物理的な力で投げ飛ばされたようには見えない。まるで…魔法のようだった。
誰かが倒れるのを見て、観客全員が立ち上がり、パニックに陥る。ケイコは暗闇に隠れ、恐怖で体が硬直し、何もできない。
しかし、少年はこの謎の男の手に委ねられ、無防備な状態になっている。彼は明らかに緊張し、声は震えていた。「な、何がしたいんだ…?」
「僕が最後に君の目に映るんだから、隠しても仕方ないだろうな。」灰色の少年は肩をすくめ、銀色の瞳を光に輝かせながら、両手を差し出した。「僕の名前はノワール。この世界から醜い色をすべて消し去るために来た…君は僕を助けてくれるんだ。」
ノワールの掌から黒い破片が飛び出し、彼は「情熱よ、逆転せよ!不安よ、我のもとへ来い!」と唱える。
生徒が胸を掴み始めたのを見て、ケイコは恐怖に震える。ノワールは一体何をしているんだ?
黒い破片が学生の体から飛び散る。体中の色がすべて吸い取られ、灰色の影だけが残った。彼は動かなくなった。
黒い破片はノワールの手に当たり、黒い折り紙の鳥へと姿を変える。ノワールは顔に笑みを浮かべる。
「わあ、美しい!」ノワールは言った。「これで完璧だ!」
ノワールは手と折り紙を頭上に掲げた。「見よ!インクリング!」
折り紙は辺り一面に黒魔術を噴き出す。イカの絵に反応し、黒魔術も噴き出す。
折り紙は巨大でインクのように黒いイカに変身し、銀色に輝く二つの目だけがその対比を成す。
目撃者たちの悲鳴が響き渡り、ほとんどが既にドアの外へ逃げ出していた。舞台上の巨大イカモンスターが無数の触手を動かすと、その下では舞台の色が消え、灰色に染まり始めた。モンスターは舞台から飛び降り、椅子を叩き壊し、二本の鉤爪の触手で壁を掴む。壁もまた灰色に染まる。やがて、部屋の中のすべてが色を失い始める。
モンスターが舞台からいなくなると、ケイコはパニックに陥り、少年のもとへ駆け寄る。「先生!先生!大丈夫ですか?!」
彼は返事をしない。
ケイコは彼を掴もうとするが、恐怖に息を呑む。彼は…石にされてしまった!
この混乱を見守るニヤニヤしたノワールを見つめ、ケイコは叫ぶ。「どうしたの!?」
ノワールはニヤニヤを止め、ケイコの方を向く。彼は無礼にも「どうして気にするんだ?」と尋ねる。
彼が何をしたかは明白だ。わざわざ説明するまでもない。
「建物から避難しろ!」教師が叫び、全員を出口へと誘導する。「今すぐ避難しろ!!」
退散する群衆の中にいたアオイは立ち止まり、振り返る。ステージ上にまだ友人がいるのに気づき、「ケイコちゃん!」と叫ぶ。
ノワールは���イコを無視して飛び始める。そして声に出して言う。「いいか?行くぞ、インクリング!建物全体をカバーしなければならないんだ。まずは上から始めよう!」
インクリングは動きを止め、主の後を追う。触手で天井を叩き壊し、そこから這い上がる。瓦礫が飛び散る。
ケイコはそれを見ながら、頭の中で理解する。2人は2階へ行く…!
2階だ!!
「えっと…」次郎の小さな声が恵子を現実に引き戻した。「君も並んだ方がいいよ。葵はもう並んでるし。僕はここに残って、間違いがないか四重に確認するから。」
次郎は2階にいるよ!
それに気づいたケイコは、危険が迫る舞台裏の階段へと全力疾走し始めた。
「ケイコ!!」アオイもそれに気づき、ケイコの後を追う。ケイコがドアノブを掴むと、アオイも追いつき、ケイコのもう片方の腕を掴む。怖くなったアオイは、ケイコをドアから引き離そうとする。「さあ、行かなきゃ!」
「でも…」ケイコは腕を引っ張られるケイコに抵抗する。「…次郎!」
「次郎?」アオイはケイコの言い分に気付く。
その言葉にアオイは油断し、ケイコはアオイの腕を振り払う。ケイコは勢いよくドアを開け、壁に激しくぶつかる。階段を駆け上がる。
「ケイコ!!!」アオイはドアにしがみつき、叫ぶ。「ケイコ、やめて!!!!」
ケイコはもういない。
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インクリングは廊下を駆け下り、周囲のあらゆるものが色を失いつつある。触手が四方八方飛び回り、触れたものすべてにへこみをつけている。2階にいる人々は皆、叫び声を上げながら、見つけ次第階段へと駆け寄っていく。
窓の外では、オレンジ色の鳥が一羽、この光景をじっと見ていた。
鳥は、窓を割って穴を開ける触手から、かろうじて逃げ出した。触手が避けた後も、鳥の視線は建物の中へと続く穴に釘付けだった。
次郎は群衆の後ろで、ノートを抱えて逃げている。しかし、インクリングは群衆と、そして彼自身に追いついてきた。
次郎は出口の階段を見つけ、それを見据える。彼は出口へと全速力で駆け出す…
しかし、触手が階段の前に激突し、出口を塞いでしまう。
悲鳴をあげながら、ジローはどもりながら振り返ろうとしたが、目の前にインクリングがいた。インクリングの上に浮かんでいたノワールはニヤリと笑った。ノワールは「え、犠牲者って何?」と考えた。
ジローは逃げ出そうとしたが、その場に硬直していた。インクリングは触手をジローに向け、ジローは目を閉じた。
その時、ケイコが階段のドアを勢いよく開け放った。「ジローちゃーーーーーー!!!」
絶望の波が押し寄せ、彼女はドアを塞ぐ触手を体から投げ捨て、友人に向かって突進した。彼女はジローを抱き寄せ、二人とも道から押しのけた。触手は狙いを外し、床に落ちた。ケイコとジローは重なり合って床に倒れ込んだ。ノートはジローの手から投げ飛ばされた。
ジローは何が起こっているのかほとんど理解できていない。ケイコは何も理解しようとしていない。階段のドアから触手が逃げていくのに気づいた。「ケイコちゃん…?」
ケイコは彼の言葉を遮り、腕を掴んで引き上げた。「行け!行け!ここから出よう!すぐ後ろにいるわ!」
二人は立ち上がり、ドアに向かって走り始めた。ケイコはジローを先に出せるようにドアを開けた。あとはジローの後を追うだけ…
「何これ?」
ノワールの声が聞こえ、ケイコはためらった。振り返ると、ノワールがジローのノートを手に取り、パラパラとめくっていた。ノワールは見たものに冷酷な笑みを浮かべた。「猫の絵だって?冗談だろ」
ノワールの拳がノートを砕く。ノワールの手の中で、ノートは黒い粉と化し、消え去った。ノートの下部だけが残され、床に落ちた。ジローが一生懸命に描いたノートは、一瞬にして破壊された。
ケイコはそれを見て心臓が止まるかと思った。血が熱くなった。
この少年は、友人が一生懸命に作った作品を、何の罪悪感もなく破壊したのだ。
ケイコは眉をひそめ、歯を食いしばって怒りの唸り声をあげようとした。
ケイコが何かするよりも早く、何かが視界を横切った。
オレンジ色の何かがインクリングに向かって飛んできて、ギャーギャーと鳴いているのを見て、ケイコの目は怒りから驚きへと変わった。あれは…?
速い飛行が落ち着くと、ケイコはそれをはっきりと見ることができる。同じ柔らかな紫色の羽、同じピンクの斑点、同じ青い目…
鳥?!
確かに、それは先ほどの鳥だった。建物の中でインクリングに向かって突進している。ノワールも驚きながら、頭を振り返った。「何だ…!?」
鳥はインクリングの周りを素早く飛び回り、触手を避けながら、くちばしでインクリングの体をつつこうとする。しかし、どうやら効果がないようだ。
ケイコは気づかないうちに、外に出てその光景を目にしていた。ノワールと同じように、ケイコも混乱している。なぜこの鳥が建物の中にいて、インクリングと戦おうとしているのだろう?普通の鳥が、なぜこんな危険に身をさらすのだろう?
これらすべてが結果をもたらし、鳥はインクリングの目を撃ち、片目を閉じさせた。しかし、もう片方の目には、開けた場所に立っているケイコが映っていた。
インクリングは触手をケイコに投げつけ、ケイコはそれに気づき悲鳴を上げる。
鳥は急降下し、ケイコの体に体当たりし、二人とも勢いよく壁に投げ飛ばされた。ケイコの背中は壁に激しく打ち付けられ、鳥を胸に抱きしめたまま床に倒れ込んだ。
「ううっ…」ケイコはうめき声をあげ、起き上がろうともがく。目を開けると、腕の中にいる鳥に気づいた。仰向けになっていたケイコは、鳥を抱きしめた。鳥は怪我をしているようには見えなかった。
気のせいかもしれないが、鳥は彼女の触れ方に反応して息を呑んだ。まるで人間のような息切れだ。鳥自身も驚いたようで、硬直した表情から困惑した表情へと変わった。
その時、腕が頭上の壁に穴を開け、鳥を掴んだ。
ケイコは悲鳴を上げて這いずり下がったが、背中が壁の柱にぶつかった。
ケイコは、その人物が全身で壁を突き破るのを防いだ。それはまたしても薄灰色の男だった。ただ、この男の方が背が高く、黒髪を小さくまとめたポニーテールにしていた。同じ灰色のパンツを履いているが、黒いシャツの上に白いノースリーブのロングジャケットを羽織っている。腰と上腕二頭筋のベルトは、どちらも銀色のバックルで、非常に淡く彩度が低い緑色だった。
ケイコはただ見ているしかなかった。相手は自分が捕まえた鳥にレーザーのように集中していて、ケイコに気づいていないようだ。
男は外に出て、もがく鳥に得意げに微笑みながら、空中に浮かんだ。
「モノ!!」ノワールが叫び、相手の名前を明かす。モノはノワールの隣に飛び上がり、二人ともインクリングの頭上になる。「今、現れたのか!?」
「残念ながら、そうせざるを得なかった。」モノの声は、以前よりはしわがれ声や泣き言っぽくなくなり、落ち着いた単調な声になった。「それが私の任務だった。」
「そして、私があなたの任務をこなしている姿を見ろ!」ノワールは怒って叱る。「仕事中に寝てると思ったんだ!」
「寝てたけど、ラウンジから追い出されたんだ。」モノは呆れたように目を回す。「こう考えれば、私の仕事量はあなたより少ないのに、私の方があなたより多くを成し遂げている。」
「そんなわけないだろ!」ノワールは鼻で笑う。
「鳥に負けそうになったんだぞ。」
「負けてない!」
二人はしばらくそう言い争っていたが、鳥がモノの掴みから逃れようともがいているのを見て、再び注意が戻った。
モノは鳥の必死で無駄な試みに思わず笑ってしまった。彼は鳥を揺すり、挑発するように言った。「ああああ、どうしたんだ、鳥ちゃん?何もできないのか?」
鳥はまだもがいている。ノワールもニヤリと笑って加わる。「好きなだけ試してみろよ。プリキュアはもういないんだから!安心だ!」
「プリ…キュア…?」ケイコは理解する。柱の後ろからこの話を聞いていたのだ。
二人の少年は狂ったように笑う。インクリングは触手を伸ばし、口を開けている。鳥を食べようとしている。モノはインクリングの手に鳥を掴み、悪意に満ちた口調で尋ねる。「何を言っているんだ?イカの餌食になる覚悟はできているか?」
「…絶対に…」
部屋の全員が目を見開く。
しわがれ、緊張しているが、これが人間の声であることは明らかだ。
「まさか…」ノワールは信じられない思いだった。
ケイコ自身も信じられない。あの鳥が…喋ったなんて!?
「…まさか…」モノは息をしようとして、えずく。「…終わった…」
そうだ。あの鳥は喋っている。
あの鳥に知性があるなんて!?
「えーと…」モノは否定するように、ぎこちなく笑う。「地球の鳥が喋るなんて知らなかった…」
「おい!」ノワールはモノの肩を叩く。「あれは妖精だ!」
鳥は呼吸に、いや少なくとも窒息しないように話すのに苦労している。「私を…処分して…よければ…」モノ、というか彼は、外に出る。
「私は、この姿では何の役にも立たない…でも…この子たちの情熱…処分できない…この人たちは…この世界を…永遠に彩り続けるだろう!」
ケイコの目に輝きが宿る。鳥の言葉に誘われて過去に戻った彼女は、かつて自分を救ってくれた謎の人物を思い出す…。
「勝てません。魂の創造性を奪うことは決してできません…それは素晴らしい祝福です。そしてこの子たち…この子たちは…私が亡くなった後も情熱を追い求めるでしょう…そして、愛するものを決して諦めません。彼らは世界のために絵を描くでしょう!」
ケイコは階段のドアのそばにある鳥の絵に目を留めた。インクリングはそれを見逃した。ケイコは手を伸ばして拾い上げ、じっと見つめた。
これを描いた時、ケイコは情熱を持っていたのだろうか?もちろん。
だから、たとえ無駄だったとしても、何もできないわけにはいかない。
「妖精がどうやって逃げ出したのか、私には理解できない」ノワールは鳥に言った。「まあいいだろう。これでだいぶマシになった!」
モノは再び、インクリングが食べられるように、鳥を触手にかざした。二人はこれから起こる出来事に笑い出した。
「おい!!」
一同は立ち止まり、廊下の奥へと視線を向けた。ケイコが目の前に立っていた。ケイコは絵を差し出し、インクリングに見せると、「消し忘れてるよ!」と言った。
「何ですって?」モノは自分が何をしようとしているのか分からず、片方の眉を上げた。
ケイコは安心させる。「ほら、きっとこれはあなたの…ペットの…イカ…モンスターにとって、もっと美味しいおやつになるわよ…」
「震えてるじゃないか」ノワールが言う。「どうして他のみんなみたいに走らないんだ?」
「わ…わかんない…」ケイコは認���る。「でも…友達の絵を台無しにして…それに、知性のある人間を殺そうとしてるなんて…鳥だろうとなかろうと、そんなことは許せないわ!」
「人間だって?」鳥はケイコの言葉を理解した。それからケイコの制服の襟元に目をやった。ペンがそこにあった。「待って…!」
「馬鹿だな」モノは指摘する。肩をすくめて微笑む。「でも、もしどうしてもと言うなら、インクリングはまず君の絵を食べるだろう…そして君も!」
インクリングがケイコに突進する。ケイコは怯え、どうしたらいいのか分からず、すすり泣く。もう、終わりだ。
「あなたの情熱は何なの!?」
ケイコは鳥が叫んでいることに気づいた。「どうしてそんな絵を描いたの!?生きたいなら答えて!」
「私…私…」ケイコは鳥が何をしようとしているのか分からなかった。深呼吸をした。彼を信じなければならない。
「この世界のために絵を描きたい!!!」
フラッシュ
ケイコの絵からまばゆいピンクの光が放たれる。
インクリングは後ろに倒れ、少年たちの目はくらみ、鳥は逃げ出すチャンスを得る。
「な、何が起こっているの?」ケイコは閃光に不意を突かれる。
ピンクの光が魔法のようにケイコの周りを巡り、彼女を守ろうとする。絵自体が形を変え、別の何かへと歪んでいくのをケイコは見守る。
「ついに!ついに!!」鳥は喜びの涙を流しながらケイコの腕の中に飛び込む。「プリキュアを引き受けてくれたんだね!」と嬉しそうに言う。
「何言ってるの!?」ケイコは驚きの声を上げる。「なんで言ってるの!?」
「いいから、ここからが大事よ!」
絵が新しい形へと変化し終える。ケイコの目の前に現れたのは、パレットのようなものだった。それは、宝石がちりばめられたピンクの縁取りの、きらきらと輝く派手なパレット。ガラスの蓋が付いていて、真ん中に空いているスペースがある。周りのスペースには、黄色、オレンジ、赤、ピンク、紫、青、緑の順に色が塗られている。
「これがプリキュアパレットよ!」ケイコの手の中で浮かんでいる装置を見ながら、鳥が説明する。「さっき私を助けてくれた時に見つけたペン、覚えてる?」
ケイコはそれを取り出す。「これ?」
「ペンをクリックして、パレットの好きな色を3色タップして、空いているスペースで混ぜて、『プリキュア クリエイティブチャージ!』と叫ぶだけで、あとはお任せ!」
ケイコはためらう。これが自分にどんな影響を与えるのか、彼女は知らない。
「信じて!」鳥は懇願する。
鳥の表情からして、本物らしい。以前も彼女を助けてくれた。きっとまた助けようとしているのだろう。
ケイコはうなずき、自分の選択を決める。
ピンクネオンペンのクリック音とともに、背景はピンク色の魔法の空間へと変化します。
全身がピンク色に染まった佐倉けいこは、ペンを頭上に高く掲げています。もう片方の手でプリキュアパレットを持ち、それを開きます。
「プリキュア クリエイティブチャージ!!」
彼女はペンでパレットのピンク、赤、緑の点を軽く叩く。3つの点が光り、真ん中にキラキラと輝くチェリーピンクが現れた。ペンをペンに浸すと、ペンがペンで満たされた。
ケイコはペンを持って飛び跳ね、あちこちに絵の具をこぼした。背景は緑と赤の絵の具の斑点で覆われた。ケイコ自身の腕、脚、頬も絵の具の斑点で覆われており、ケイコは目に見えてそれに気づいた。
彼女はペンを手首の周りで回転させ、魔法の絵の具で円形の白い腕章を作った。
彼女はペンを足の周りで回転させ、足を広げて地面を踏み鳴らし、つま先とヒールが濃いピンクの、膝丈の丸い白いブーツを作った。
彼女はペンを差し出し、全身を回転させると、渦巻くインクが彼女の胴体に触れ、フリルのついたピンクのスカート、太い赤いベルト、そして薄緑の縁取りと花のような白い肩パッドが付いたゆったりとした薄ピンクのジャケットを形作った。
彼女はペンを掲げ、微笑む。カチッという音とともに、ペンは燃え上がり、ピンクの絵の具の斑点がついた。彼女はペンを投げると、ペンは回転し、絵の具が四方八方に飛び散った。
絵の具は彼女の胸に落ち、大きな赤いリボンと薄緑のブローチが現れた。
絵の具は彼女の耳に落ち、赤いチェリーのイヤリングが現れた。
絵の具は彼女のベルトの後ろに落ち、淡い半透明のピンクのリボンと、スカートの後ろから垂れ下がった厚手の布地が現れた。
絵の具の飛沫は彼女のスカートに落ち、赤と緑の絵の具の斑点となった。
絵の具は彼女のリストバンドに落ち、赤いリボンが現れた。しかし、彼女が腕を前に伸ばすと、ペンがリストバンドに落ち、彼女がそれを振り払うと、リボンはほどけ、今度は赤いリボンがリストバンドから垂れ下がった。
再びペンを握り、彼女は頭の上をなぞると、側面に赤いチェリーが飾られた薄緑のヘッドバンドが現れた。ヘッドバンドから魔力が漏れ出し、ブロンドの髪がマゼンタ色の塗料で覆われた。
ケイコはお団子ヘアを持ち上げ、放すと塗料が髪に反射して光り、髪に溶け込む。髪は濃いピンク色の髪型になり、何本かの後ろ髪と大きなトップのお団子ヘアが重なり、大きなつむじが桜の茎のように見える。
ペンを顎に当て、歯を見せて笑う。恥ずかしそうに親指で顎についた塗料をはじく。瞳は髪の色と同じピンク色に輝いている。
彼女は空中に飛び上がり、ピンク色の魔法が彼女から噴き出す。
ジャンプの頂点に達すると、ピンク色の魔法が背後で塗料となって爆発し、彼女は四肢を大きく広げてポーズをとる。
ネオンペンとパレットが彼女のベルトに取り付けられる。
ヒロインは落下し、上からさらにピンク色の魔法が彼女から噴き出す。
「筆で情熱と命を世界に広げる!」
彼女はぎこちなく着地し、危うく転倒しそうになったが、なんとか踏ん張った。そして最後のポーズを決めた。片足を上げ、反対側の腕を頭上に上げてピースサインを作る。
「ピンクのペインター!キュアチェリー!」
ノワールとモノはゆっくりと床から立ち上がり、目の前のピンク色の光を見つめる。膝をついたままのモノは、息を呑みながら尋ねた。「これは一体…?」
ノワールは腕と歯を食いしばる。「こんな…ありえない!」
「やっと!!」鳥は喜びに溢れ、光の周りを飛び回る。嬉し涙が頬を伝う。「プリキュアが帰ってきた!!」
ピンク色の光は人影から放射されており、その存在によって周囲の絨毯も同じ色に染まる。ピンク色の光が消えると、窓から夕陽が差し込む。ヒロインは鮮やかなチェリーピンクの瞳を見開く。
そして、その瞳は驚きの表情に変わる。「な、な、な、なに?!何が起こったの!?」彼女は驚きのあまり、自分の変わった姿を見て身をよじり始める。「な、な、なに!?私に何が起こったの!?!な、なに!?」彼女はピンク色の髪を掴む。「私の髪に何が起こったの!?」鳥はキュアチェリーの腕に飛び込み、胸に顔を埋めて泣きじゃくる。「会えて嬉しいよ!!」
「私って何なの!?」チェリーは疑問に思うように叫ぶ。
鳥は翼で涙を拭う。興奮している。「わかったわかった、プリキュアになったんだね!創造の力を持つ伝説の戦士!インクリングを止めてみんなを救えるんだ!」
「ちょっと待って、プリキュア、ゆっくりして!力だって?!」チェリーは言葉に詰まる。息を吸って少し落ち着こうとする。「それで…伝説の戦士?どういう意味?」
「インクリングと戦わなきゃいけないの!」
チェリーは言葉を止める。
彼女はインクリングを見る。
それから鳥を見る。
そして再びインクリングを見る。
そして鳥を見る。
「だめ!」彼女は振り返り、鳥を抱きかかえたまま走り出す。
「そこに突っ立ってるんじゃない!」ノワールはインクリングに向かって叫び、拳を床に叩きつける。そしてもう一方の手で、走ってくるキュアチェリーを指差す。「捕まえろ!生きたまま食べちまえ!!」
インクリングは命令に従い、彼女を追いかける。インクリングが追いついてくるのを見て、チェリーは叫びながら廊下を走り続ける。触手は絶えず彼女を追いかけ、攻撃しようとしてくる。
「なぜ逃げるんだ!」鳥は叫ぶ。
触手が降りてくる。チェリーはそれを避けようと右によろめく。
「正気か!?」チェリーは叫び返す。
「インクリングと戦わなきゃいけないんだ!!」鳥は要求する。
触手が地面に叩きつけられる。チェリーは左に倒れ、床に倒れ込んだ。彼女は素早く立ち上がり、次の触手に捕まる前に走り続けた。
「できない!!」チェリーは叫んだ。
「でも、あなたはプリキュアなのよ!!!」鳥が反撃する。
触手が上からチェリーを掴み、突き刺そうとする。チェリーはそれに気づき、叫び声をあげる。触手に突き刺される寸前、チェリーは予想以上に高く飛びのいた。その動きに、チェリーは鳥を放してしまう。両足は隣の壁の頂上に着地する。
「な、何しちゃったの!?」チェリーは自分の行動に愕然とする。「どうすればいいの!?」
インクリングは別の触手をチェリーに向けて放つ。反射的に、チェリーは脚を使って壁から飛び降りる。その結果、全身がものすごい速さで吹き飛ばされ、ガラス窓を突き破ってしまう。衝撃で窓ガラスは粉々に砕け、それを支えていた壁の梁が崩れ落ちて横に傾く。他に掴むものが何もなかったチェリーは、梁に掴まり、建物の外にぶら下がったままになった。
「キュアチェリー!」窓の内側から飛び立つ鳥が叫ぶ。
「助けて!!」チェリーは叫び声をあげ、宙ぶらりんの状態から足元をすくい上げようと必死に逃げ回る。「助けて、助けて、助けて、助けて、助けて!!」
「私は鳥だ!持ち上げられない!」鳥は翼でくちばしを包み込みながら答える。
鳥は振り返ると、インクリングが梁に引っかかっているキュアチェリーに触手を向けているのに気づく。インクリングはキュアチェリーの方を向き、「俺の言う通りにしろよ!いいか?」と詰め寄る。
「えっと…いいか?」チェリーには他に選択肢がない。
触手は窓の外へ飛び出す。
「ジャンプ!」
チェリーは触手を飛び越えます。
「手を叩け!」
チェリーは足を開き、両手で触手を叩きつける。するとピンク色の魔法の弾丸が飛び出し、インクリングは身悶えした。チェリーの体が少し突き上がった。
「スライド!」
チェリーは触手に足を引っかけ、体が滑り落ちて中に戻ります。
「インクリングの顔を殴れ!」
チェリーは触手から飛び降り、インクリングの顔に拳を打ち込んだ。パンチの衝撃でピンク色の魔法が拳から放たれ、インクリングは壁に叩きつけられた。
チェリーは着地に失敗し、つまずいて転げ落ちた。
「よし!練習してるんだね!」鳥は祝福し、大丈夫かとチェリーのところに飛んできた。
チェリーは難なく立ち上がった。床にひざまずき、自分の手を畏敬の念を込めて見つめた。「私には本当に力があるのね…」
「ええ。髪を見ればわかると思ったのに」鳥は答えた。
チェリーは前を見ると、インクリングが立ち上がった。髪のつむじが乱れながら、彼女は叫んだ。「まだ続くの?!」
チェリーは立ち上がり、また逃げ出そうとするが、振り返った途端、鳥が目の前に舞い降り、耳元で鳴き声を上げた。あまりの音に、チェリーは思わず耳に指を突っ込んだ。
「もう二度としないぞ!」鳥は、チェリーに厳しいように、翼を突きつけた。「お前はもうプリキュアだ!このインクリングと戦って、���んなを助けろ!断るなんて許さないぞ!」
チェリーは涙がこぼれるのを感じた。これは要求の厳しい鳥だ。
「しっかりしろ!さもないと、あの世でお前をハーピーにしてやる!」鳥はチェリーの顔に向かって唸り声を上げた。
「ハーピーって言うの?」チェリーはそれがどういう意味かと尋ねた。
「背中に標的がいる。お前の力で、奴らに撃ち返せ。」鳥は説明する。それから、チェリーの顔から離れたインクリングに翼を向けた。それから彼は何気なく言った。「気をつけろ」
二人は触手の攻撃をかわした。柱の陰に隠れていた。
「コスプレの力って、どういう仕組みなのかしら!」チェリーは両手を爪で引っ掻きながら叫んだ。
「だって、ほんの数分前に目覚めたばかりだし…」鳥は翼で自分の頭を押さえながら認めた。二人は少し考え、それからもっと分かりやすく説明しようとした。「絵を描くのが好きなんでしょう? 君の力は、戦闘を楽にする敏捷性と強さを与えてくれる。絵を描くのと同じで、筆を撫でるのではなく、殴ったり蹴ったりするんだ。」
「わ…わかったような…」チェリーの言い方から、彼女は明らかに確信が持てていない。
「手伝うから、思いつきでやればいい!」鳥は彼女を安心させた。
チェリーは彼を睨みつけた。
「ダジャレを言おうとしたわけじゃないのよ。」
キュアチェリーは再び開けた場所に歩み出し、インクリングと対峙する。彼女は走り出す体勢を取り、標的を睨みつける。深呼吸をする。
インクリングは四方八方に触手を放ち始める。キュアチェリーは前に駆け出す。
触手は彼女の周りに乱れ飛ぶ。チェリーは一本の触手をくぐり抜け、反対側から来たもう一つの触手をかわす。そして飛び上がり、インクリングの顔面に回転キックを放つ。別の触手が彼女に向かって振り下ろすと、チェリーは飛び降りてインクリングの顔面に再びキックを放つ。
もう一本の触手が、既に彼女を巻き付けるようにループ状に巻き付いて、彼女に向かってくる。彼女はそれを防ぐために、グリップの両側を掴み、かろうじてしがみつく。彼女は手を離し、触手に捕まる前に手足を閉じて飛び降りる。
彼女は床に着地し、体を転がして着地する。さらに触手が追いかけてくるが、チェリーはその度にそれらをかわし、触手を踏み台にして飛び降り、獣を蹴り飛ばす。3回目以降は、腕で触手の攻撃を1回防ぐのがやっとだった。別の触手が彼女を刺そうとしてきたが、彼女はなんとか後ろに倒れて殴りつけた。反対側からも別の触手がやってきて彼女を掴もうとしたが、彼女はかろうじて足を滑らせて床に横たわり、触手が絡まるのを防いだ。
不運なことに、3本目の触手がどこからともなく現れ、倒れている彼女の体を叩きつけた。触手は彼女の体を投げ上げ、天井に叩きつけた。
天井からシールのように剥がれ落ちていくチェリーは、柱にしがみついていることに気づいた。頭を振って衝撃から逃れようとする。インクリングの触手が2本、まだ絡まってしまっているのが見える。あと8本だ。
このインクリングをもっと包めるかも!チェリーは微笑みながら考える。
「おい!」チェリーはインクリングの注意を再び引こうと叫ぶ。「こっちにいるよ!」
「何をしようとしているんだ?」遠くから鳥が尋ねた。
触手が一筋、彼女に向かって噴き出してきた。チェリーはそれをかわすどころか、掴んで強く引っ張った。それに対し、別の触手が彼女を掴もうと迫ってきた。チェリーは掴んでいた触手で攻撃を防ごうと、二本の触手は絡まってしまっていた。
チェリーは床に飛び降り、インクリングの周りを走り回り、触手を誘い込んだ。上から一本の触手が追いかけてくる中、チェリーは一本の触手をくぐり抜けた。彼女はその触手を飛び越えると、さらに二本の触手が絡まってしまっていた。
彼女は絡まりから飛び降り、宙返りするが、隙を突かれて一本の触手に捕まってしまう。わざと両手を頭上に上げて、自由にしている。キュアチェリーはインクリングの顔に抱きつき、口を開けた…
手でインクリングの皮膚を弾き、インクリングをひるませた。すると触手が頭を貫こうとしたが、空いた腕で掴まれていた触手を振り払い、避けた。触手は互いにぶつかり合い、絡み合った。
今や、そこにいたのは二本の爪のような触手だけになった。
キュアチェリーは柱に向かって走り、両手を大きく振り回して柱に近づく。二本の爪が追いかけてくるが、キュアチェリーは柱をよじ登って避ける。爪は必死の力で柱に打ちつけ続け、その力は構造物にひび割れを起こし、崩れ落ちようとしている。崩れ落ちるだろう。
まさにこれこそが、キュアチェリーの狙いだった。柱の上に乗り、柱の後ろに回り込み、壁を支えに両足で柱を押し上げる。
構造物は折れ、柱はインクリングの頭に叩きつけられた。明らかな脳震盪とともに、それは気絶し、残った触手は床に縮こまった。
キュアチェリーは床を転がり落ちて着地する。今度は両足で着地し、自分の巧みな技に微笑みを浮かべる。鳥は驚きで目が真っ白になる。彼女は誇らしげに尋ねる。「こんな感じ?」
「わ…感心しました…」鳥は認める。しかし、壊れた柱と、その残骸には目を留める。「…本当に壁の破片をぶつけたんですか?」
「うまくいったわ!」チェリーは反論する。
鳥は言う。「今度はペンキを撃って仕留めるのよ」
チェリーのプライドは崩れ落ち、混乱が広がる。「何ですって?」
鳥は説明する。「プリキュアパレットを取り、ネオンペンをピンクのボタンにもう一度押し当てて、クリエイティブウィングを塗るんだ。パワーが上がり、大量のペンキを好きな攻撃の形でインクリングに投げつけることができるんだ!」
「わかった…」チェリーはベルトからペンとパレットを取り出し、鳥の指示に従う準備をした。
ピンクネオンペンのクリック音とともに、背景がピンク色の魔法の空間へと切り替わる。
「ピンクネオンペン!私の翼を創って!」
彼女はパレットのピンクのボタンにペンを押す。中央のスペースにピンクの絵の具が現れ、ペンを浸すと、ペンがペンで満たされる。
キュアチェリーは魔法の絵の具をくるくると回し、激しく飛び跳ねる。
回転が遅くなると、魔法の絵の具は彼女の周りを回転し、背中に降り注ぎ始める。
ピンクの光が瞬く中、彼女の姿が完成し、チェリーは足を外側に蹴り上げ、頭上にピースサインを描いてポーズをとる。
チェリーは驚いて彼女の背中を振り返る。「それは…」言葉が出ない。
彼女の背中には、丸いピンクの妖精の羽が生えていて、濃いピンクの縁取りが施されている。
チェリーは両手を握りしめる。両手を広げると、赤いペンキが手からこぼれ、赤い球体の形になる。
「ゴー・ワイルド・チェリーズ!」
球体はいくつかの小さな球体に分かれ、彼女の体の周りを回転する。
「プリキュア…」
彼女は頭上に手を上げる。球体はすべて合体して、大きな赤い球体になる。彼女は手を後ろに引く。彼女は標的を見つめる。
「チェリー…スプラッター!!!」
彼女は球体を投げる。球体はいくつかの球体に分かれ、すべてインクリングに命中する。それらはモンスターの体に張り付く。
キュアチェリーはペンを手に振り向く。ペンをカチッと閉じると、羽が消える。彼女は歓声を上げながら空中に飛び上がる。「やった!」
球体は、インクリングの体中にピンク色の塗料を轟音と混沌のごとく次々と爆発させる。爆発はインクリングを色で覆い尽くす。
「カラフル…」インクリングは呟き、その反応として体が光る。ピンク色の光に包まれ、インクリングの体は消え去る。後に残るのは、白く浄化された、宙に浮いた折り紙だけ。
攻撃を受けたチェリーは息を荒くした。振り返った自分の仕業を確認するが、めまいでほとんど集中できない。「私、やったの…?もう終わったの…?」
疲れ果てて、彼女は膝から崩れ落ちる。
「きっと、君の体はそんなに力を使うことに慣れていないんだ」鳥は彼女に説明する。「心配するな。何度か戦えば慣れるし、それほど消耗もしなくなる。」
「何度か戦えばってどういうこと?」チェリーは信じられないといった様子で息を呑む。
「ほら見て!」鳥は翼で空を指差した。チェリーは見上げると、浄化された折り紙が空中に浮かんでいた。
「あれは、彼らが盗んだあの少年の情熱だ!君は彼を救ったんだ!」
折り紙は飛び立ち、階段の扉から出て行く。
「どこへ行くの?」チェリーが尋ねる。
「宿主のところへ戻る。」鳥が答える。
折り紙は講堂に戻り、少年の像と対面する。折り紙は形を失い、輝く魔法へと変わり、少年の体に流れ込む。
石が彼の体から砕け、色彩が戻り、少年は膝から崩れ落ちる。めまいで頭を抱えながら、彼は尋ねる。「ここはどこにいるんだ…?」
「ちょっと待って、あの少年たちはどうなったの?」チェリーは辺りを見回しながら尋ねる。「どこへ行ったの?」
ノワールとモノは、心配そうな表情で建物の上空に浮かんでいる。
「ショキョ様はきっと喜ばないだろうな…」ノワールは呟き、自分を抱きしめる。
モノはニヤリと笑って、「いいだろう…お前のせいだって言ってやる」と決意する。
ムーは空中に消える。
ノワールは怒りに目を見開き、「ちょっと待って!」と叫ぶ。
ノワールは空中に消える。
キュアチェリーと鳥のいる場所から、おそらく警察のサイレンの音が聞こえる。
「わかった」鳥は飛び上がり、ノワールに指示を出す。「元の髪に戻したいなら、ペンの蓋を閉めてくれ。裏で会おう。」
「待って!」チェリーは叫び、手を伸ばしたが、鳥はすでに窓から飛び出していた。
階段を上ってくる人の足音が聞こえ始める。彼女は慌ててペンを取り、閉じようとした。
一瞬のうちに変身が解け、制服姿とブロンドの短いカールヘアが戻った。
ケイコは、これがうまくいったことに驚き、自分の手を見る。膝の上にプリキュアパレットがあることに気づく。それは服の他の部分のように消えていなかった。ケイコはそれを拾い上げ、「パレットはそのまま…?」と観察する。
階段のドアが勢いよく開き、数人の警察官が被害状況を確認するために入ってきた。一人の警察官がひざまずいているケイコに気づき、近づいてきた。
「さあ、行きましょう。大丈夫ですよ。」彼はケイコを階段を上り下りさせるのを手伝った。警察はケイコを襲撃に巻き込まれた、ごく普通の被害者だと考えている。「怪我は?」
「いいえ。」ケイコは静かに答えた。
—-------------------------------------------------------------
ケイコは階下のロビーに案内された。そこには警官たちが警備にあたる場所があった。ケイコは二人の警官が教師と話しているのに気づき、そのうちの一人が状況を説明しているのを耳にした。
「犯人は顔と身元を明かしました。しかし、どうやら逃げてしまったようです。見つけ���ことができません。しかし、彼らはここでのテロ行為で社会の敵となっています。彼らが作り出した怪物については…私たちはあなたを信じています。目撃者がそれを証明しています。しかし、私たちがここに到着した時、怪物は…消えてしまいました。問題の少年は怪我をしていませんが、ショック状態です。何が起こったのかは分かりません。少なくとも2週間はかかる工事のため、博物館の警備に警官を派遣します。また、このようなことが再び起こった場合に備えて、学生を守るためにキャンパスにも警官を配置します。」
次郎と葵は正面玄関で、他の学生たちが警察の検問を受けている列に並んで待っています。葵はケイコを見て息を呑み、次郎の肩を軽くつついて自分にも気を引こうとします。
「ケイコちゃん!!」葵は泣きながら、ケイコの元に駆け寄り、ぎゅっと抱きしめます。「大丈夫?!何があったの?」
「葵!」恵子は恵子に会えて嬉しくて抱きしめ返す。「大丈夫よ。本当に。」
葵は慌てて恵子から離れ、髪を引っ張る。「二度とあんな風に驚かせないで!」と厳しく言い放つ。そして少し間を置いてから、「怖がらせるのは分かってるけど…でも…」と付け加える。
次郎も一緒に恵子を抱きしめる。彼はさらにパニックになっている。「恵子、何が起こったのかわからない!! 君、君は僕のすぐ後ろにいたって言ってたから、見なかったし、階下に降りても見えなかったんだ…ごめん!あのものにやられたと思ってた!!」
「次郎、大丈夫よ。」恵子も次郎を抱きしめる。「ただ、君が無事でよかった。」
「ええ、どうしたの?」次郎が離れると、葵が尋ねる。「次郎のすぐ後ろにいたのよ!だから…」
「それは…」恵子は全てを説明しようとした。喋る鳥、パレット、キュアチェリー、喧嘩…
しかしその時、窓の外に鳥がいて、彼女をじっと見つめているのが見える。鳥は厳しい表情をする。
「あれは…」ケイコは言葉を戻した。「ノートだった…次郎、落としたんだ…」思い出して、ケイコの表情は悲しげになる。「取り戻そうと思ったんだけど、あの男が…壊しちゃった…ごめん、次郎、頑張ったのに…」
「ケイコ」次郎はケイコの肩に手を置き、目を合わせるように言った。「ノートはもう一冊作れる。サクラケイコっていう友達はもう二度と作れない」
二人は再び抱き合い、ただ二人とも無事で良かったと喜んだ。
—-------------------------------------------------------------
ケイコはこっそりと裏庭へ出た。ありがたいことに、柵に止まっている鳥以外、誰もいない。
鳥はケイコが現れたのを見て微笑んだ。「君みたいな人をずっと探していたんだ。奇跡だよ…ありがとう。今まで本当にありがとう。」
「それで…私はこのままでいいのか?」ケイコは尋ねる。鳥はケイコに口を挟もうとするが、ケイコは自らの問いに答える。「いずれにせよ、私は自分で選んだのだから。」
「もう?」鳥は首を傾げる。
「今日、友達の作品が壊されちゃったの。他にもたくさんいるのよ。」ケイコは説明する。彼女の表情は終始、厳しく真剣そのものだった。「そんなことはさせたくない。誰もこんな目に遭うべきじゃない。誰もが自分の情熱を世界に示し、利用されるべきではない。そして…もしそれが、私が愛するものを守るための手段なら、あなたの望みを叶えてあげる。私はキュアチェリーになるわ。」
鳥は安堵の笑みを浮かべた。「そう言ってくれると期待してたのに。」
「それで…私と一緒にいるってことだよね?」ケイコは彼を指差して尋ねた。「ところで、お名前は?」
鳥は羽根を広げて握手を申し出るように答えた。「オレニジです。お会いできて光栄です。」
「サクラケイコです…ケイコと呼んでください。」彼女は羽根に手を伸ばしながら答えた。
二人は握手を交わし、約束と新たな同盟を固めた。二人は希望に満ちた笑顔で見つめ合った。
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秘めた恋のスクラム5
予期せぬ接触、高鳴る鼓動
練習は激しさを増していった。黒岩の指導は的確で、悠斗は普段の練習では得られない感覚を掴み始めていた。しかし、その分、体力は急速に奪われていく。何度目かのダッシュを終えた時、疲労困憊の悠斗の足がもつれた。ぐらりと体が傾ぎ、地面に倒れ込もうとした瞬間、黒岩の逞しい腕が悠斗の体を支えた。
悠斗の体が完全に地面に打ち付けられる前に、黒岩は彼を抱きかかえるように引き上げた。予想以上の至近距離に、二人の視線が絡み合う。黒岩の腕の中で、悠斗は自分の体が軽々と持ち上げられている��とに気づいた。その瞬間、彼の心臓は激しく波打った。ゴツゴツとした黒岩の手のひらから伝わる熱と、彼から香る汗の匂いが、悠斗の心を一層掻き乱す。
黒岩もまた、悠斗の体の重みにドキリとしていた。抱き上げた瞬間の、悠斗の柔らかい肌の感触、そして間近で見た潤んだ瞳に、普段は決して揺らぐことのない黒岩の心が微かに揺れた。
悠斗は、自分を軽々と持ち上げながらも、優しく抱きかかえてくれる黒岩の温かさに思わずトキメいた。厳しいだけではない、不器用な優しさに触れ、これまで抱いていた黒岩への畏怖の念が、急速に別の感情へと変化していくのを感じた。互いの鼓動が、静かなグラウンドに響くように感じられた。
黒岩の家へ
「大丈夫か?」
黒岩が心配そうな声で尋ねた。悠斗は戸惑いながらも、「だ、大丈夫かな」と曖昧に答えるのが精一杯だった。黒岩は悠斗の返事を聞き終わるか終わらないかのうちに、無意識のうちに悠斗を抱きかかえたまま部室へと運び入れた。
昔は怪我が多かったという黒岩は、悠斗がどこを痛めているかすぐにわかった。悠斗は「大丈夫」と言ったが、もちろん足首を捻挫していた。自分の練習に付き合わせたせいで悠斗に怪我をさせてしまったという罪悪感から、黒岩はそのまま行きつけの接骨院に悠斗を連れて行った。
接骨院の扉を開けると、そこにはまさに熊のような体格をした先生がいた。黒岩の顔を見るなり、「おお、黒岩。またやったか?」と朗らかな声で迎える。しかし、黒岩の腕の中にいる悠斗を見た瞬間、その先生の目はキラリと光った。黒岩の好みを熟知している先生は、一瞬で「これは来たな」とピンときたようだった。悠斗の足首を丁寧に診察しながらも、先生は時折黒岩に意味ありげな視線を送る。
幸い、捻挫は軽度で済んだものの、安静が必要と診断された。翌日が休みだったこともあり、その接骨院が黒岩の家から近かったため、先生は「今日一晩は無理させない方がいい」と、半ば強引に黒岩の家に泊まることを勧めた。
「泊まっていくか? 明日も休みだし、俺の家ならすぐに休めるぞ」
黒岩が提案すると、悠斗は一度はためらった。
「い、いえ、大丈夫です! 電車で帰れますから!」
悠斗は必死に断ろうとするが、黒岩は眉一つ動かさない。
「こんな捻挫した足で、遠い家まで帰るのか? 明日悪化したらどうする。俺が連れてったんだ、責任は取る」
黒岩の真っ直ぐな言葉に、悠斗は反論できない。
「で、でも…ご迷惑じゃないですか…」
「迷惑なわけないだろ。むしろ、お前を一人で帰らせる方が気が気じゃない。気にせず来い」
泰介と同じようなドキドキを黒岩にも感じていたからだ。泰介に並ぶような巨体に筋肉。そして、泰介にはない野性味のある体臭。そんな魅力的な男に逆らうことはできなかった。有無を言わせぬ黒岩の迫力と、その中に確かに感じられる気遣いに、悠斗の抵抗は次第に弱まっていった。最終的に、悠斗は黒岩の家に泊まることを承諾した。
黒岩家での夕食
黒岩の家に到着すると、悠斗はすぐに彼の家族に温かく迎え入れられた。夕食の時間には、黒岩の両親と妹が食卓を囲んでいた。お母さんも妹も、悠斗より背が高く、皆がっしりとした体格をしている。そして何よりも、家族全員が驚くほど明るく、食卓は笑い声で溢れていた。
出された食事を見て、悠斗は思わず目を丸くした。どの皿も山盛りで、家族の食べる量も尋常ではない。悠斗が普段通りのご飯の量を伝えると、黒岩本人だけでなく、お母さんや妹からも「少なすぎる!」「それじゃ大きくなれないよ!」と心配されてしまった。賑やかな雰囲気の中、悠斗は少し気恥ずかしさを感じながらも、温かい家庭の味を堪能した。
湯船での予期せぬ誘惑
食後、怪我をしている悠斗のためにと、黒岩が一緒に入浴することを提案した。広めの浴室ではあったが、黒岩と二人で入るとやや狭く感じられる。湯気が立ちこめる中、悠斗は黒岩の脱いだ身体を間近で見て、改めてその大きさに驚愕した。
引き締まった筋肉、日に焼けた色黒の肌、そしてワイルドに生い茂る体毛。手首はもちろん、視線を落とせばそこもまた大きく、黒々と存在感を放っている。まるで黒人のような、その野性的で力強い魅力に、悠斗は思わずクラクラとした。湯の熱とは違う、体の奥から湧き上がるような熱を悠斗は感じていた。
一方の黒岩も、初めて間近で見る悠斗の細い裸体に、内心激しく動揺していた。湯気に濡れた華奢な体に、自身のあそこが反応しかけているのを感じる。いや、もうすでに反応し始めている。理性で何とかそれを抑え込みながら、黒岩は優しく悠斗の背中を洗ってやった。二人の間には、熱い湯気とは異なる、禁断の空気が漂っていた。
ベッドの中の鼓動
体を洗い終え、黒岩は悠斗を自分の部屋に促した。黒岩のぶかぶかすぎるシャツを借りて身につけた悠斗は、怪我をした足を気遣うように、そのまま二人はベッドに横になった。黒岩のベッドはゆったりとしたダブルベッドで、二人で寝ても十分な広さがあった。
柔らかなシーツに身を沈め、目を閉じた悠斗。次に意識がはっきりした時には、黒岩の逞しい腕が自分の頭の下に回され、腕枕されていることに気づいた。
悠斗の心臓は、ドクン、と大きく跳ねた。すぐ隣からは、黒岩の規則正しい寝息が聞こえてくる。しかし、その体からは、まだ湯気が残るような温かい熱と、シャンプーの香りに混じって、先ほど感じた野性的な男の匂いが微かに漂っていた。
顔を少し上げれば、黒岩の顎がすぐそこにある。筋肉質な腕の硬さ、そこから伝わる脈打つような感触。まるで自分の心臓の音が増幅されたかのように、悠斗の耳には、トクトク、トクトク、という脈動が響く。緊張と興奮が入り混じったような、甘く重たい空気が胸いっぱいに広がり、息をするのも苦しいほどだった。このまま、どうなるのだろうか。悠斗の体は、黒岩の腕の中で、微かな震えを止めることができなかった。
黒岩の決意
悠斗の心臓の音は、腕枕をする黒岩の耳にも確かに届いていた。しかし、黒岩は寝息を立てることをやめなかった。悠斗が眠りについたと錯覚させ、警戒心を解かせたかったのだ。
黒岩はまだ眠っていなかった。むしろ、悠斗が隣にいることで、彼の体は一層覚醒していた。腕の中にいる悠斗の体が震えているのがわかる。その震えが、緊張からくるものなのか、それとも期待からくるものなのか、黒岩にはわからなかった。だが、黒岩の体はすでに限界だった。触れたい、抱きしめたいという衝動が、理性の壁を突き破ろうと暴れまわっていた。
彼は、悠斗の全てが好みだった。男らしい体つきでありながら、どこか幼さが残る顔。真面目で、少し不器用なところ。そして、自分のそばで鼓動を速めているその純粋な心。黒岩はゆっくりと、自分の呼吸を整える。今夜、このチャンスを逃すわけにはいかない。
甘いキスと、確かな予感
悠斗がふと横を見ると、そこに黒岩の視線があった。暗闇の中、熱を帯びた瞳がじっと悠斗を見つめている。
「え、なんですか?」
悠斗が小さく声を漏らした瞬間、黒岩の腕がゆっくりと悠斗の体を抱き寄せた。そして、唇に柔らかな感触。驚きに目を見開いたものの、そのキスは嫌ではなかった。むしろ、じんわりと胸に広がる温かさに、悠斗は嬉しさを感じた。
本当は、泰介とこんなことをしたかったという複雑な気持ちが胸をよぎる。しかし、同時に、憧れでもあっ���が怖くて近寄れなかった大先輩に、今、自分が認められているような気がして、心が満たされていくのを感じた。
黒岩の腰元からは、完全に勃ち上がったあそこがゴリゴリと悠斗の太ももに当たっている。その硬さと、身悶えするほど大きな存在感に、悠斗は黒岩の体の大きさを改めて実感した。
黒岩にとっては、この瞬間が毎晩夢見ていた現実だった。甘く柔らかなキスを悠斗が拒まなかったので、黒岩は確信を得た。ゆっくりと、黒岩の大きくゴツゴツとした手が、悠斗のシャツの裾から中へと滑り込んだ。熱い手が、悠斗の肌に触れる。そのまま背中を這い上がり、やがて柔らかな乳首を優しく撫でる。
黒岩の指先が乳首をくすぐるたびに、悠斗の体はビクビクと反応する。ゾクゾクするような快感が全身を駆け巡り、甘い息が漏れた。ゴツゴツとした大きな手なのに、その動きは驚くほど繊細で優しい。乳首が硬く盛り上がり、指が皮膚を滑るたびに、肌が粟立つのを感じた。黒岩の指が、ゆっくりと円を描くように乳首をなぞり、時折キュッと摘まむ。その度に、悠斗の喉から甘い声が漏れそうになるのを必死で堪えた。熱い視線と、指先の濃厚な愛撫に、悠斗の思考は溶けていくようだった。
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chapter 15: Police brutality
「あら、あなたは……」
さっき病院に来てくれた らしいわね?
Hey you!
I heard you came to the hospital.
[YUI, off screen:] "Oh, you're..."
[YUI enters]
[YUI:] I heard you came by the hospital earlier?
-------
看護師さんからそう聞いたわ。
ルイなら大丈夫よ。 ちょっとした疲労だって。
The nurse told me.
Rui is ok. She just needs to rest.
[YUI:] The nurse told me.
Rui's going to be fine. It's just a minor case of fatigue.
------
また明日にでも行ってあげてね。
それじゃ。
Please see her tomorrow.
Bye.
[YUI:] Please visit her again tomorrow.
Goodbye.
=======
あ~あ、最近の親って言うのは、 みんなあんなバカなのかい!
さっきさ、あの暴力小僧の親が、 息子を引き取りに来たんだよ。
Parents are stupid these days, huh?
The mother of a violent kid came to get him.
[AYA:] Oh, goodness! Are parents today all this stupid?
The mother of that violent little brat came in to get her son just now.
--------
あのババア、なんて言ったと思う!?
我々を『訴える』ってさ!
Guess what she said?
She wants to sue us!
[AYA:] And what do you think that old hag said?!
She wants to sue us!
------
はっ、訴えるなら訴えろってんだ。 受けて立ってやるよ。
逮捕するときの警官の行動が、 乱暴すぎたとかなんとか……。
Let her try! I’ll take care of it.
They said the cops were too rough with her son.
[AYA:] Hah! If she wants to sue us, let her try. I'll take her up on it.
Said the cops were too violent during the arrest...
-------
あんまり腹が立つから、 あのババアが出ていたった後、
思わず机の上にあった物を 壁に叩き付けてやったら……。
I got angry, so after she left,
I threw something at my desk.
[AYA:] I got really mad, so once the old bag left...
I threw something from my desk into the wall...
-------
なんと…フォートから支給された 携帯端末だったんだ。
……どうしよう?
The memory sticks Fort gave us.
What should I do?
[AYA:] Annnd... it was the special mobile device that FORT gives us.
...What's a woman to do?
-------
あれって大量生産品じゃないから、 値段7桁するの知ってた?
だからさ口裏合わせて欲しいの。 『ぼくのところには連絡来てるって』
They’re rare and expensive, you know?
Please tell them we’ve been informed already
[AYA:] Did you know those things cost seven digits? They don't get mass produced.
So I want us to coordinate our stories here. Tell them, "She's been getting in touch with me directly."
-------
すぐに今日にでもピークスの仲間に、 直してもらうつもりだから、ね。
もちろん、それだけの理由で 呼んだんじゃないのよ。
I’ll ask some friends of Picus to fix it.
I had another reason to call you.
[AYA:] I'm going to get my friends in Picus to fix it soon. Sometime today. Okay?
Of course, that's not the only reason I called you here.
-----
あの暴力小僧の思念には、 微かな感染の印があったんでしょ。
それをもう一度明日にでも 確認したいの。
Did you feel that the boy’s Shinen was infected?
I want to make sure of that tomorrow.
[AYA:] That violent kid's Thoughts had signs of a mild infection, right?
I want to confirm that again tomorrow.
-------
それほど感染力も支配力も無いけど、 最近、この街で流行り出している。
『夢見のサイレント』ってでも 名づけましょうか。
It’s not so strong but it’s spreading.
I’d call it ”Dreamy Silent”
[AYA:] It's not all that infectious or powerful at controlling people, but recently it's been prevalent in this city.
Maybe we should call it the "Dreaming Silent".
-----
その影響を少し見てみたいの。
あの子に巣食う心の闇は、 サイレントの影響なのか。
I wanna see the effect.
The darkness in his mind is related to the Silent
[AYA:] I want to try observing its effects a little.
Is the darkness lurking in that boy's mind caused by the Silent?
------
それともただの感情の爆発なのか、 それを確かめたいのよ。
明日もう一度警察署に 来させるよう言っておいたから。
Or to the explosion of emotion. I need to know.
I told his parents to bring him tomorrow.
[AYA:] Or maybe just the emotional outburst? That's what I want to ascertain.
So I told [his mother] to bring him back to the station tomorrow.
------
学校に行く前にここに寄って。
それじゃお願いね。
携帯端末の件、ヒミツだからね。
Please come before class.
Please.
The memory sticks are our secret.
[AYA:] Come here before you go to school.
All right, I'll be counting on you.
[AYA exits]
[AYA re-enters]
[AYA:] The mobile device is our little secret.
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Denisa-profile
▼プロフィール
【名前】デニサ ノルダール(Denisa Nordahl) 【年齢/性別/身長】??歳/女/161cm 【一人称/二人称】私(わたし)/貴方 【長所】慎重・献身的・聡明・優雅・忍耐力 【短所】冷淡・保守的・生真面目・過保護 【好き】月夜・魔法・調薬・お世話・実用的なもの・可愛いもの 【嫌い】人混み・熱気・借金・運任せ
凛とした佇まいの気品ある雰囲気の女性。 表面上は冷淡で近寄り難いオーラを感じさせるが、実際は心優しく包容力のある穏和な性格。 堅実的に物事を考えて何でも卒なくこなす能力があるものの、規律を重視してしまうが故に柔軟な対応をやや苦手としている。
風と闇魔法を得意とする聡明な魔導師。 大きな街の商家の生まれだが、店を経営する両親が大口の取引に失敗し莫大な借金を抱えてしまった影響で、彼女は奴隷として売られることとなり幼少期から過酷な日々を過ごしていた。 後に奴隷として働かされている際にとある魔導師と出会い、魔法の資質を見出された彼女は彼に引き取られ、彼が住む村で魔女として育てられる事となる。 天性の恵まれた魔力と頭脳を活かし優秀な魔女として成長した彼女は、彼や村人への恩返しの為に魔法や調合した薬を使って様々な貢献を行いながら平穏に暮らしていた。 そんなある日、突然何の前触れも無く村が武装した奴隷商による大規模な人狩りに遭い、抵抗した村人は惨殺され、若い女性や子供は捕獲され村は崩壊してしまう。懸命に戦った彼女もまた重傷を負ってしまうが、親代わりであった魔導師の身命を賭した手助けで、彼女だけは辛うじて逃げ出すことに成功する。以後、追っ手に追われ瀕死のところをとある人物に救われ、一命を取り留めている。 現在は村を襲った組織に対する復讐に加え、命を救われた恩義を返すべくその人物の苦手分野を補う補佐役として協力し、共に各地を転々としながら旅している。
魔法の改良や調薬が趣味。 戦闘用の高威力な魔法や病気の治療薬など、主に自分の能力を高めたり、人の役に立つ魔法や薬の研究を好んで行っている。特に薬に関してはどれも効能が高く、安定した品質で周囲からの評価は極めて高い。 因みに使役する魔物はゲイザー。邪視により視線が合った者を麻痺・眠り・混乱・石化など様々な状態異常にする能力を持っている。
◇「私は自身の責務を全うします。邪魔をするのであれば容赦はしません」 ◇「僭越ながら私がお相手させていただきます」 ◇「用件があるのでしたら手短に。そんなに暇じゃないので」 ◇「彼のチャームポイントはこの大きな目玉と表皮のつるつるとした手触りね。ふふっ可愛い私の子」 ◇「大丈夫ですか?辛い時は無理せず、甘えてくれてもいいんですよ?」 ◇「あの可愛さは流石に反則よ…反射的に抱きしめたくなっちゃうじゃない…」 ◇「別に私は完璧なんかじゃないの…私にも誰かに寄り添って甘えたくなる時だってあるのよ…?」 ◇「善悪多様…貴方にとっての善は私にとっての悪。よって私は貴方の罪を裁きます」 ◇「おかえりなさい。お風呂でしたら既に準備が整っていますよ。一日の疲れを落とすには入浴が一番効果的です。よろしければお背中お流しいたしましょうか?」 ◇「この身が朽ち果てるまで…私は貴方に尽力する事をお約束いたします。私はもう同じ過ちを決して繰り返したりはしません 」
◆「ジル…貴女はもう少し危機感を持って行動しなさい。貴女の積極性と行動力は高く評価出来るけれど《好奇心は猫をも殺す》という言葉もあるのよ。貴女を一人きりにしたら何をしでかすか気が気じゃないわ。貴女は私のそばから離れないこと。わかった?」 ◆「燿香。貴女はとても努力家で真っ直ぐな人です。そして可愛…ごほん。他人に愛される容姿を持っている。それは素直に誇るべき素質だと私は思います…事のついでに少しだけ頭を撫でてもいいですか?」
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▼使い魔と武器
◆使い魔は「ゲイザー」。 邪視により視線が合った者を麻痺・眠り・混乱・石化など様々な状態異常にする能力を持っている。能力を使い過ぎると目が充血してくることが欠点。 又、視力が人間の数十倍あり遠方まで広く視認が可能な為、索敵能力は非常に高い。 因みに彼は主人の調合する目薬が大好きで、よく主人に目薬を差してもらっている。
◆希少な魔鉱石製の緑色の斧槍。 魔鉱石で作られた武器は使用者の内包する魔力によって性能が多様に変化する珍しい性質を持つ。 内部の宝石は魔力によって浮遊している状態。
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◆他クリエイター様による作品一覧
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白銀の森
森が俺を呼んでいる。
故郷を奪われ、家族を奪われ、怒りのままに呪わしき男の影を追いかけた。しかし、暗黒の牢獄の奥底で、彼はすでに生き絶えていた。 手当たり次第に怪物たちを倒し、激しい怒りを、悲しみを、憎しみを、全身で湧き上がらせる。野獣のように暴れ狂う俺の前に、一頭の狼が現れた。
彼女はムーンレス。歪んだ世界で様々なものと融合してしまったが、人懐っこい狩の名手であった。腐肉を食べるとすぐに懐いて、俺の飢えた、悲しき心に彼女は寄り添ってくれた。たくましい四肢と夜の草むらのような香りがする毛並みを撫でると、子供の頃に真夜中ひとりで用を足しに行った時、遠くの河岸にこっちを見ていた狼の母子を思い出した。 感傷的になっていた俺の頬をムーンレスが舌で舐める。
この監獄でなすべきことは残されていなかった。より奥へと進んで、さらに強い敵を探し、死に場所を求めることもできただろうが、ムーンレスの湿った鼻が手に当たると、虚しい殺戮に溺れることを諦めることができた。
仇討ちのためだけにはるばるこの地に降り立ったが、もう帰る場所はない。諦めたら諦めたで、やはり虚しい。監獄を後にしても、ムーンレスは俺を心配してついてきた。今にも死にそうな仲間に思われたのだろうか。ムーンレスもこんな姿では森で他の狼と暮らすことはできないだろうに、外の世界に出て良かったのだろうか。尤も、俺自身も今どんな姿になっているのか分からなかった。もしかすると、あの生白く巨大な護衛か、爪や角が生えた悍ましい怪物に成り果てていたとしても驚くまい。
牢獄を覆う森の中、特に目的もなく彷徨っていたら、道のど真ん中で行き倒れている人間を見つけた。黒い服、長い髪、片腕が無く、雑な処置をしただけでまだ包帯から血が滲んでいた。 血の色と匂いからまだ生きていそうだ。ムーンレスが吠えると、身じろぎした。 「大丈夫か」 声をかけると顔をこちらに向けた。痩せこけており、目の周りに黒い影がある。あの牢獄にいた闇の司祭に似ている。 奇妙な化物たちに追われ、仮面を被った全裸姿の謎のカルトを見てきたせいで、普通に服を着て生きている人間を見つけただけで妙に信頼をしてしまった。普段なら服を着ているだけでこんな風には思わないだろう。倒れていた男が何かを言おうとしていたようだが、そのまま意識を失った。
安全なところに運び、水を飲ませて焚き火のそばで温めた。しばらくすると目を覚ました。 「気がついたようだな」 「…………」 「お前あんなところで何をしていた?」 「…………」 俺の言葉が下手なのか。一応街や船では通じていたが。ムーンレスが近寄ると身体を強張らせていた。 「大丈夫、彼女は何もしない」 「私は動物が嫌いなんだ」 「おや、口が聞けるようだな」 手招きしてムーンレスを呼び寄せる。 「俺はラグンヴァルドルだ。お前は?」 「……エンキだ」 エンキも俺と同様に地下牢を探索していたようで、敵に腕を切り落とされて、森で薬草を探してる最中に行き倒れたそうだ。 「街で治療を受けるべきではないか?」 「ロンデンの外科医の腕前を知らないようだな」 「……何か俺が助けになることはあるか」 「何故初対面の私を助けようとする」 「じゃあどうするんだ」 エンキは私の腕を指して言った。 「肘のあたりに鱗がある。貴様、サーモンスネークの魂を持っているな?」 「え?ああ、これのことか?」 坑道の水辺に現れた怪魚の魂を込められた石を見せる。身につけていると身体が硬化し出血しなくなる代わりに、少し皮膚に鱗が現れるのが難点だが、怪物たちと対峙するときに大いに役立った。 「貸せ、止血に使いたい」 「嫌だ」 「おい!さっきは私を助けようとしていたのではないか?」 「貸した後に返して貰えないと困る。これのおかげで俺も四肢を失わずに済んだし、珍しいから渡したくはない。何か差し出せるものはないか?」 「……何を要求するつもりだ」 とはいえ別に何も欲しいものはない。幼い頃から、獲物をどこまでも追いかける狩人であることと、自分の獲物をなるべく外国人に高く売る商売人であるように、周囲から叩き込まれた。仲間には気前よくどんな頼みでも聞き、困ってる人には手を差し伸べるが、いざ取引できそうになると、交渉してしまう癖があった。 「……しばらく一緒に行動しないか」 「それが要求か?」 「そうだ」 「いい、分かった。逃げないから、早く貸してくれ。血が減ってきた」 怪魚の魂を込めた石を受け取ると、包帯を外して腕の傷が塞がったことを確認した。 「これもしばらくつけていろ。体力と気分が落ち着く指輪だ」 革紐に二つの指輪を通したものを、首にかけた服の下にしまっていたが、それを外してエンキにつけた。 「……悪いな」 「今から仲間だからな」 「変な気を起こすなよ」 「冗談じゃない」
俺の格好やムーンレスは人里や街中ではあまりにも目立つ。森の外れ、水辺のあるところで次の目的地が決まるまで、簡単な拠点を作り野宿をすることにした。 彼は魔術を操るようで、俺が魔導書や魔術に関するアーティファクトを要求するならば殺すつもりだったらしい。俺はただ、あの地下牢に閉じ込められた男に復讐を果たすために来たのであって、この地にまつわる伝承や儀式には全く興味関心がないことを聞いて納得したようだった。 「私もあの地下牢には立ち寄ったが、私が到着した時には彼は死んでいた。貴公が殺したのだな」 「いいや、違う」 「ならば、良かった。復讐なんてくだらない」 「黙れ、お前に何がわかる」 「…………」 「いや、すまない」 焚火で木が爆ぜる音だけが響く。不穏な空気に、ムーンレスは悲しそうに鼻を鳴らす。
来る日も来る日も、薪を切り、狩りをして、家を建て、次の目的が思いつくことを待っていた。エンキはだいぶ回復したようだが、片手でできることは限られている。エンキは毎日丸太に座って、地下牢の探索で見つけた本を、何度も読んでいた。 「エンキはこの先どうするんだ」 「私は貴様の次の目的が見つかるまで囚われの身なのでね。貴様が決めなければ私も決まらない」 「そうか」 「私にも、私の帰りを待つ故郷も家族もない」 「そうか」 何かを誤魔化すように、薪を割ることに集中しすぎていたら、数日分もの薪が溜まって、明日の俺の仕事を減らしてしまった。
真夜中に目が冴えて、水を浴びに近くの湖へと訪れた。水面に夜空が映し出され、どこまでが地面で、どこからが水なのか境界は見え辛くなっていた。足元の感覚で境目に屈むと顔を洗う。ふと顔を見上げた時、白い大きな鹿が湖の向こうに立っているのが見えた。なんて大きい、初めて見る美しい鹿を見ていると、引き込まれていった。
ムーンレスの激しく吠える声で、意識を取り戻す。気がつくと腰まで水に浸かっている。動物嫌いなのに、ムーンレスのすぐ隣にはエンキも立っていた。 「何をしている。こんな時間に水遊びするな。死ぬぞ」 エンキが嫌味ったらしく俺を引き留めた。呆けてただけなのに入水しようとしたと思われた気がする。恥ずかしくなって急いで湖から上がった。 濡れてしまった装備を木にかけておいた。まだ夜明けまで時間があり、二人とも眠いだろうに、ムーンレスが口で薪を積んで、そこにエンキが何かをぶつぶつ唱えると薪に火がついた。 「しばらく火にあたれ。地下牢から離れても森は常に人を惑わす存在がいる」 「そのようだな。ありがとう、エンキ、ムーンレス」 火に当たると、他人からの優しさに触れて急に涙が出た。俺の精神が大分だめになっているようだ。 「月だ、月が心を乱しているんだ。だから、早く天井を作ってくれ」
三人で並んで横になっていた。星を見ていると不安な気持ちが募る。まだ眠れなくてエンキに話しかけた。 「あの男が、死んでお終いなんておかしい。きっといつか、再び世界に混乱を引き起こす」 「ラグンヴァルドル」 「俺の考えすぎならいい。だが、あの立方体のために俺の故郷を滅ぼす必要があっただろうか。取引や交渉の場があれば、誰も、何も……」 「休め。今夜は満月だ。狂気に飲まれやすくなっている」 「月は関係ない」 「ああ、そうだ」 「エンキも関係ない」 「それは違う」 「ムーンレスも」 「可哀想なことを言うな」 俺と関係ないことが傷つくのか? ヒルデの歌が聴きたい。ニョルンの寝顔が見たい。ウルドと酒が飲みたい。もう全部できない。二度と幸せは戻らない。かけがえのないものを奪われたのに、復讐することすら失敗した俺なんかと、関係がある人間はどこにもいない。
誰の目から見てもラグンヴァルドルの精神は追い詰められていた。 「貴様は人里の中にいないといけないのに、人を避けて暮らしているせいで気が触れている。私は一人きりの世界にいくらでも過ごせるが、貴様はそうではない」 「…………」 全くもってエンキのいう通りだ。だが、故郷を失い、他の地域でどうやって暮らせばいいのか分からない。 「ロンデンへ行く。ムーンレスは森に残ってもらう」 「森の中でひとりぼっちなんて、ムーンレスが可哀想だ」 「愚か者め、こいつも私と同じだ。一人でも平気だが貴様への好意だけで寄り添っていた」 「えっ」 「何だ、そんなに意外か」 「エンキは俺が好きなのか」 「言葉の綾だ。揚げ足をとるな」
ムーンレスとの別れの挨拶を十分過ぎるほどやった。ムーンレスは俺がいなくても平気かもしれないが、俺は平気じゃない気がしている。森を後にして街に向かってひたすら歩いた。道すがら馬車が見つかって、後ろに乗せてもらった。 3人で過ごした小屋は���すのが惜しくて残していった。人がいなくなると家は一気に壊れやすくなるので長くは持たないだろうが、かといって自分の手で壊してもいいとは思えなかった。血まみれの故郷が今どうなっているのか考えるとまた目の前が真っ暗になりそうになった。具合の悪そうな俺を見て、エンキは黙ってタバコを手渡してきた。はじめは怪我をして弱っていたのはエンキの方で、俺の方が元気だったのに、今ではすっかり逆転してしまった。
ロンデンに到着すると、エンキの知り合いであるブレア家に世話になることになった。大きな屋敷の中、使用人は俺とエンキを怪訝な顔で出迎える。家主とエンキが話をつけると、馬車で街まで出ることになる。 「仕立て屋に行く。"そんな姿"では目立つからな」 俺の自慢の毛皮はここでは場違いだ。エンキの服も大分周囲から浮いているだろうに。 こんなに大きな男は初めてだと仕立て屋がぼやきながら、身体を紐で測られた。しばらくの間は簡易なローブを借りたが、着慣れない服や靴に戸惑った。
屋敷では毎日講師がついて、ロンデンの貴族のマナーを叩き込まれる。我流で覚えていた言葉も、文法から細かい語彙まで覚えて、さらにテーブルマナーまで教わった。 しばらくすると仕立て屋に頼んでいた服が卸された。エンキは俺の着替え姿を見て鼻で笑った。 「馬子にも衣装だな」 「お前なりの似合っているという意味の言葉だと解釈した」 自分としては何がどう"良い"のかさっぱりわからないが、されるがまま着ていた。全身ぴったりな服は着慣れなくて、エンキのあの薄っぺらいローブが羨ましく感じた。
ほとんど立ったり座ったりしているだけで、身体が鈍りそうだった。 「狩りができないので気がどうかしそうだ」 「キツネ狩りにでも参加したらどうだ」 「キツネなんてわざわざ食べるものじゃない」 「そうだ。遊ぶために狩りをする。キツネは犬に食わせるだけで、人間はそれを馬に乗って追いかけるだけだ」 「なんと……」 「社交界で生きるためだ。参加しろ」 ブレア家の猟犬たちは甘やかされて、獲物を追いかける執念がなく、主人が気軽に肉や残飯をあげ過ぎているので少し太っていた。運動をさせて餌をやり過ぎないように助言し、許可を得て狩りの訓練を重ねた。元々良い血統を持っているようで、少し鍛えただけでみるみるうちに上達し、キツネ狩りでも活躍してくれた。毎日寝そべって、主人が食事を持ってくるのを待つだけのどんよりした目が、森で狩りをしてまた輝きが戻って嬉しく思った。 しかし、犬にとっては刺激的でも、人間にとってキツネ狩りは命や怪我の危険もない、ただの遊戯であった。俺の故郷の狩りは、生きるか死ぬか身体を張って命の糧を得るための重要な仕事であるが、これは全然違う。また昔のような狩りができるのを楽しみにしていたので少し残念であった。
ある日部屋に帰ると、手紙が置いてあった。美しく繊細そうな文字で書かれた恋文のようで、差出人は家主の娘であった。遠回しだが夜の誘いをしている。断るつもりであるが、それにしても何と言って断るか考えるためにエンキに相談することにした。 「ブレアの娘から手紙をもらったんだが、その、彼女は結婚はしているのか」 「してないが、やめとけ。あいつは父親と寝ている」 「侮辱にも程がある」 元から受ける気はないというのに、とんでもないことまで明かされた。 「侮辱も何も、真実だし、お互い同意の上だ。ちなみにお前にロンデンのマナーを指導したあの講師も手を出している。愛嬌に騙されたのなら仕方ない。ただ、お前はもうすこし"マシ"な相手を探した方がいい」 「…………道理に反する」 「何と思おうと厄介になっている身の上であることを忘れるな。正義感など振り翳さないことだ」 「エンキは何とも思わないのか」 「よく考えてみろ。私がその事実を知っているからこそ、私の頼みを断れず、見ず知らずの山男に服を仕立ててマナーを教えて世話を焼いているんだ。今の貴様は彼に感謝こそすれ批判できる立場ではない」 「…………」 「こんなのはお行儀がいい方だ。王族も貴族も聖職者も、もっと堕落し腐敗している。白夜騎士団はそれを正そうとした。しかし、正道では何も変えられず、邪道に手を染め、野望のために貴様の故郷を滅ぼした」 それを聞いて、手のひらに爪が食い込むほど、拳を握りしめた。 「今は何かを変える力がない。仲間もいない。変えたければこの群れの中で強くなることだ。羊の皮を被った狼になれ。獲物を狙う獣のように、最後まで、自分の姿を見せるな」 「やっぱり俺には、やっていけない」 「その気持ちは腹の中にしまっておけ。私も、貴様にここの常識に染まってほしくはない。だからこそ、羊の皮をかぶるんだ。怒りを内に秘めて、貴様の信じる正道を忘れず、牙を隠して笑え。だが、故郷の誇りを忘れるな。群れの掟が気に食わないなら、群れの中で強くなって、群れの親分になって、良い群れと良い掟を作れ」 俺なんかに文句が言える権利はないのはわかっていた。義憤に駆られた無知で田舎者な俺を、エンキはもっと馬鹿にすると思っていたが、意外なほど励まされてしまった。 「お前だけが俺の唯一の味方なんだな」 「馬鹿なことを」 「ああ、俺は馬鹿だ」 そう言って盛大に笑った。
新しい環境に放り込まれて、気疲れが絶えないが、過去を振り返る余裕がない分、森の中にいた時の陰鬱な気分は治っていった。 ブレア家の貴重な収入源である荘園で、ぶどうの出来が悪い土地を、売値は安いが痩せた土地でも育つ野菜に変えて収量をあげたり、野生動物たちを追い払うために猟犬をときどき見回りさせた。犬の訓練が得意なので、狩猟好きな貴族たちのために猟犬の躾や鍛え方も教えた。自分の得意な分野で力を示すことを実践するようにした。 収入が増え、他の貴族たちとの交流が増えると、ブレア家の領主と娘もだんだんと正気を取り戻したようで、領主は後妻を迎え、娘も別の領主の息子と結婚して家を出ていった。 「生まれついてのものではなく、ただ収入の不安を忘れようとしてあんなことをしていただけなんだな」 「それは好意的に考えすぎだろう。まあ、たまたま上手くいったと思うんだな」 禁じられた行為をやめた途端、領主はエンキを邪険にし追い出そうとした。エンキに頼んで、自分たちの快楽のために何やら怪しい呪文を使わせていたのに、都合のいい連中だと思った。 「これが普通の反応だ。私を疎むのが常識で、私を歓迎するのが非常識なんだ。戸口に立ってるだけで不気味がられる」 「誰もお前が幸運を運ぶ妖精なことを知らないなんてもったいない」 「精神をやられて目がおかしくなったようだな」
とはいえ、俺にとって何の縁もゆかりもないブレア家にこれ以上世話になるのは限界だった。ブレア家から独立するために、きつね狩りで懇意になった他の領主や商人たちと出資し海運会社を持つこともできた。故郷にいた頃では考えられないほど大金が動く大きな取引を、様々な国の人と取り交わすことは刺激的だった。騙されることも、見通しが甘くて大損することもあったが、市場は大きくていくらでも逆転の可能性があり、まだまだ試したいことが沢山ある。
そんな中、近所の森で恐ろしく巨大な獣が、次々に人を襲う話が出てきた。何年も会ってないムーンレスのことではないかという不安がよぎる。討伐のため若い男たちが松明を手に森の中を探索することになって、俺も志願した。 「狩りの名手と名高いラグンヴァルドルがいるのは心強い」 野獣討伐隊の指揮は俺が執り行うことになる。2〜3人1組で行動し、何か見つけたら笛で知らせるように指示した。
どうにかしてムーンレスを見つけたら逃がしてやりたいと思うが、何か心変わりして町の人々を襲う本能が抑えきれなくなったのならば、俺の手でムーンレスを殺そうという覚悟を決めていた。しかし、暗い森の中を歩くと、一時期収まっていた幻覚と絶望が蘇る。 悪夢と現実が渾然一体となり、俺に襲いかかる。 草陰でムーンレスが人間の子供の腸を食いちぎっている。弓を構え、ムーンレスの片目に弓矢を射ると、ムーンレスが人間の姿に変化する。美しい赤毛の美女、ヒルデが、片目を潰されて絶叫した。どこからか飛んできた槍が、彼女の心臓を貫きとどめを刺す。槍の飛んできた方向を見ると、プレートメイルに身を包んだ白馬の男が、甲冑の隙間から覗く鋭い視線で、俺を見下ろしていた。 「白夜騎士団!よくも、よくも!」 甲冑の隙間を縫って目を射抜くと、今度はウルドに変わった。 「ウ、ウルド!」 「ラグンヴァルドル……」 俺の名を呼ぶと、ウルドは死んだ。 森が真っ赤に染まる。炎が全てを焼き尽くす。白銀の甲冑に身を包んだ魔物たちが、剣で俺の家族を切り裂き、槍で仲間を串刺しにし、棍棒で老人の頭を叩き潰し、ナイフで子供達をバラバラにした。
気がつくと、山小屋で目を覚ました。俺が気を失ったのを、討伐隊の仲間が安全そうな小屋に運んでくれたそうだ。
帰ってきても、悪夢のことが頭から離れなかった。 「も、森が恐ろしい。俺はここでの暮らしに慣れすぎて、俺の心から森が伐採されてしまった」 「森がも��嫌いか」 「違う。俺の体は森の生き物でできている。自然の中で力がみなぎっていたが、心は、忌まわしい過去によって怒りと憎しみに染まった。愛と憎悪が綯い交ぜになっている。森に入ると幻覚が見える」 まだ消えない復讐心で、自分が制御できなかった。自分の手で、愛する妻ヒルデと、俺の叔父であり狩の師匠であるウルドを殺してしまった。血に飢えた暴力的な本能を恐れている。 エンキの手が俺の顔を撫でる。 「本当に、もう思い出すだけで辛いなら、記憶から消してやることができる」 「魔法みたいだな」 「みたい、ではない。魔法だ」 片腕がないので、口で革手袋を外すと、エンキは手のひらを俺に差し出した。 「この手に額を置いたら、貴様の記憶から、故郷の惨劇を消し去ってやる」 手首には無数の傷があり、手のひらの真ん中には、杭を打ち込まれたような大きな丸い傷痕がある。じっと見ていると、だんだん吸い込まれるように、顔を近づけていった。 が、俺はエンキの手袋を拾うと、その手にまた嵌め直した。 「お前は言ってくれたな、故郷の誇りを捨てるなと。だから、大丈夫だ」 「……そうか」 「悪いことに使えそうな魔法を知っていたんだな」 「どうする?私と何かした記憶を消されていて、私だけが覚えていて、貴様だけ何も覚えていないことがあったら?」 「何かだって?ハハハ!別に良い。こんなに世話になったからには、俺の心も体も、すべてお前のものだ。お前の好きなようにしろ」
森に関する恐怖と怒りの記憶をかき消すためにウイスキーとタバコを懐に携えた。記憶が蘇りそうな時は酒を煽るか一服することにした。どちらも感覚が鈍るので、獣の気配を見逃しそうになる。だが、仲間と共に獲物を追いかける行動が、一族の記憶と結びつく。 酒を飲みすぎてフラフラしていると、獣の唸り声が近付いていたことに気が付かなかった。恐ろしく大きい。だがその声も、臭いも、姿も、ムーンレスとは異なった。 「よかった」 俺の二回りも大きいグリズリーを目の前にして、安堵してしまった。ムーンレスを殺さないですみそうでほっとした。 弓矢で目を狙おうとするが、酔ってて狙いが定まらない。仲間は驚いて先に弓を射るが、射角が悪く、獣の肉体に深く刺さることができず、逆にこちらの居場所を教えてしまった。逃げる仲間を庇って、鋭い一撃を喰らう。肩から血が吹き出す。逃げろ、みんなを呼べ!と叫ぶと、笛の音が森中に鳴り響く。 自分の血を見て一気に興奮した。酔いは覚めて、肉体は本能的に戦闘状態へと入る。特製の強弓を引くと、目から脳天を貫く。が、グリズリーは片目を潰されて一瞬怯んだが、まだ力強く唸りをあげている。腕に力を入れたことで、傷口から血がさらに吹き出した。痛みは麻痺して感じない。
巨大な上に素早い。森の支配者の堂々たる咆哮に、本能的に自分が無力な生物であることを思い知らされる。攻撃を避けて次のチャンスを待っていたが、太い木の根に躓いて足元を踏み外してしまう。グリズリーは大きな前脚を振り上げる。終わったと思った次の瞬間、黒い影が獣に襲いかかる。 「ムーンレス!」 彼女は鋭い牙でグリズリーの首筋に食らいつく。思わず立ち上がった隙に懐に入り込み、グリズリーの腹に剣を突き刺して引き裂いた。 全てが終わった後に、ようやく仲間たちが辿り着く。 「ラグンヴァルドル!無事か!?」 「こんな巨大な獣を、お前一人でやったのか!?」 「いや、それは……」 「やるじゃないか!」 「英雄だ!」 仲間たちにはグリズリーが転んだ拍子に腹を切り裂いたと説明した。グリズリーの首の後ろには無数の牙が突き刺さった歯形が付いていたが、知らないふりをした。 倒したグリズリーの毛皮をもらえた。部屋に飾ると捨てさろうとした故郷の風習が戻ったみたいで、嬉しい気分の中に、森の中で感じた絶望が一滴おとされる。エンキは獣の死骸を壁に飾るなんて悪趣味だと言ったが、誰のだか分からない人骨を壁や棚に飾る人間に言われる筋合いはない。
グリズリーの貴重な生肝を持つと、森に向かって叫ぶ。 「ムーンレス、助けてくれてありがとう!これはお前の取り分だ!」 草陰にむかって生肝を放り投げた後、何かがさっと通り過ぎる音がして、彼女の遠吠えが聞こえた。
一度は持ち直したのに、獣を討伐した英雄として、今後の領地開発のために森の開拓メンバーに選ばれたが、森に足を運ぶ頻度が増えると、だんだんとまた悲しみを消すために酒やアヘンに溺れた。 熊の毛皮が俺自身の無惨な姿にも見えてきた。山で生きればよかったのに、人里に降りてきて、まんまと退治されてしまった姿が、ロンデンで今調子のいい俺が、現実に打ちのめされている姿と重なる。俺は生まれ変わりたい。なのに、心の奥の獣は、生まれ変わった後の、今の俺を食い殺そうとする。
エンキはブレア家を後にしてからも同じ家で暮らしている。とはいえ、今も昔も相変わらず朝は起きずに昼過ぎまで寝てばかりいたが、最近は夜中に研究だと言ってどこかに出かけていくようになった。以前やっていたロンデンの図書館の司書に復帰しているようで、たまに泊まり込みになって帰ってこないことも増えてきた。図書館に夜中の仕事があるのか俺にはわからないが、エンキは俺の仕事に首を突っ込まないでいてくれるように、俺もエンキの仕事について詮索するつもりにはなれなかった。ただ、生活する時間帯が真逆なのですれ違うことが増えている。それでも週に何度かは食事を共にしている。
だんだん社会復帰していくエンキと反対に、俺の生活はどんどん爛れていく。見かねた闇の司祭から健康的じゃないと言われた。 「よりにもよって一番不健康そうなお前に言われちゃおしまいだな」 「ふざけている場合ではない」 「別にふざけてもいいだろう。仕事も、少しばかり休むことにした」 「ちょうどいい。貴様を連れ出す手間が省けた」 「え?」
エンキと共に船旅に出る。出航時はよく晴れていたが、沖に出ると潮風は容赦なく帆を叩きつけ、波が荒れていた。だが、ベテランの船長が巧みに船を操作し、懐かしの故郷へと向かう。悲しみから逃げ続けて我武者羅に働いていたせいで、気がつけば5年もの歳月が流れていた。
壊された家の壁や床にはまだ血痕が残っている。野生動物に荒らされた痕跡はともかく、白夜騎士団の襲撃の後に、また別の人間によって家捜しされた後もあった。家具や絨毯はほとんど無くなっており、わずかに残された遺体でさえ、装飾品や金目のものは残らず取られ、服を着ているのは小さな子供の骨くらいだった。命だけでなく尊厳も遺品も奪われたことに言葉を失いそうになった。 何度も吐いて、泣いて、叫んで、湧き上がる怒りを地面やその辺の木にぶつけた。だが、変わり果てた姿は、幻覚で見たそれに比べればましで、現実という風が、一番残酷な瞬間を灰にしてしまった後だった。 どうやっても取り戻せないものが多すぎることを思い知らされる。一人ではどうにもできないものの大きさを知って、もう一人でなんとかしようとするのをやめようと思った。 「村のものを埋葬する」 「手伝わないぞ」 「じゃあ応援してくれ」 村人全員分の遺骨や遺品を探し出し、見つからなければ森の奥まで分け入って探しに行った。野宿しながら数日かけて捜索を続け、近くの森に立つ最も大きな唐檜のそばに、みんなを埋めた。 「私は闇の司祭だが、普通の司祭と違ってどんな神にも祈れる。貴様の神は何だ」 「オールマー信仰も、それ以外の"よその神"への信仰もない。我々は自然そのものを信仰している。みんなが先祖と同じ楽園にたどり着いて、再び自然の一部になることを祈ってほしい」 「分かった」 エンキは手を組んで、目を伏せる。人々の闇を暴き、より深い闇へと引き摺り落としてきた闇の司祭が、ただ一人の人間として、俺の一族の魂が安らかに眠ることを祈ってくれた。
お供えものとして、立派な鹿を取り、捧げた後に焼いていた。この地での最後の食事を終えると、エンキは言った。 「もうすぐ旅に出る。何だかんだで長い付き合いになったな」 「どこへ行くんだ」 「私の知らないものがある場所。東方、あるいは、もっと遠い場所へ」 「そうか。寂しくなる」 天へと続く、鎮魂の狼煙を見上げる。愛した人はみんな遠いところへ行ってしまう。村のみんなも、ムーンレスも、エンキも。 「お前には、数えきれないほど世話になった。どうしてこんなに、と聞いたらいなくなる気がしてずっと聞けなかった。だが、今聞いてもいいか」 「……本の続きが読みたかった。ラグンヴァルドルという男が、ほんの些細な、ありふれた絶望に敗北して堕落した廃人になったら面白くない。私はラグンヴァルドルという男の物語が続く方向に誘導した」 「期待通りの展開か」 「おおむねは」 「期待を越えられなかったのが残念だ」 「私の反応を気にされたら興醒めだ。貴様の気にすることではない」 「復讐が下らないと言ったのは、ロンデンで立身出世し、正しいやり方で世界を変えることが本当の復讐だからか」 「は?何の話だ」 「違うのか」 「貴様は知らんだろうが、レガルドや白夜騎士団は、当時ロンデンに住んでいた私に言わせれば、あんな山賊崩れの傭兵団を世界の救世主だと信じて支持していたのはごく少数派だ。一部の司教や貴族が囃し立てていたにすぎない。大抵の人間は、何も知らない若者が周囲の老獪におだてられたせいで何かを勘違いして、世界を革命すると息巻いていたのを冷ややかな目線で見ていたし、挙句に地下牢行きとなったことも当然の結果と感じていた。特に貴様の故郷を殲滅したことについては、誰の目から見ても意味のない虐殺で非常に反感を抱いていた。分かるか、ロンデンの民衆はお前の味方だったんだ」 「…………」 「元から支持者は少ないのに敵だけは多い。こんな下らない連中のために、復讐ばかり考えていたら自分の人生を見失う。そんな心底くだらないことを私のラグンヴァルドルにやってほしくはない。もう白夜騎士団なんて考える時間すら無駄だ。貴様にはもっと貴様にしかできないことがある」 「勝手な主張すぎる」 「ああ、自分勝手なことを言っている。貴様は私のものらしいから私が面白いと思う人間にしたって悪くないだろう」 「まあそうだ」 日がくれて夜空いっぱいに星が輝く。月のことはもう気にならなくなった。これから何かが起こっても、エンキが読んでる本の中にいると思えたなら、孤独も感じなくなるだろう。
里帰りから戻ると、まもなく旅に出発するエンキを港まで見送る。俺の知り合いにインデスへ向かう商工会の船があり、船に乗せてもらうことができた。 「陸路も考えたが船が出るならありがたい」 「いつでも、ロンデンに戻ってくることがあれば歓迎する。助けが必要ならば何でもやろう」 「ひとつ欲しいものが」 「なんだ」 「一束、髪をくれ」 「髪でいいのか、腕でも片目でもあげるぞ」 「いらない。別に魔術に使うものではなく、ただ思い出にするだけだ」 欲しい分だけ髪を摘んでもらうと、毛束をナイフで切って、散らばらないように編んで渡す。 「俺もお前の髪が欲しい」 「……いいだろう」 エンキの首の後ろの目立たないところから、一束髪の毛を切り取った。 「元から私がいなくても、貴様はこれくらい一人でできたんだ。私はただ貴様の大きな影に腰掛けていただけだが、悪くなかったと言っておこう」 「謙遜するな。今の俺にとって、お前が一番の親友であり家族だ」 エンキは最初に出会ったときに渡した怪魚の魂と、回復の指輪を返してきた。 「長いこと借りていたな」 「別に返す必要ないのに」 「あの地下牢の思い出だろう。取っておいて、子供にお守りとして受け継いでいけ。あの地獄から生きて持ち帰れた戦利品は貴重だ」 「そう言うなら」 船の汽笛が鳴る。そろそろ出発するようだ。 「ムーンレスにもたまには会え」 「彼女が暮らせるような土地を持って、お前の帰りを待つよ」 「そうか、少し遅くなるので食事は先に済ませてくれ。では」 貿易船に帆が張られ、船が出航した。
水平線の向こうに船が消えるまで、手を振った。
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