#jが世界を熱くする
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アメリカ副大統領のJ・D・ヴァンスは白人労働者階層の出身で、「ラストベルト」と呼ばれる中西部の貧困地域で育ちました(その詳細はヴァンスの著書『ヒルビリー・エレジー』に克明に描かれています)。そのような境遇から、彼が現在の地位に上り詰めることができたのはなぜか。その要因は、ふたつの意味で「能力主義 メリトクラシー」にあるといえるのではないでしょうか。第一に、能力主義社会であることで、階層移動が可能になっているということ。もしもアメリカが身分制社会であれば、「ヒルビリー(田舎者)」の男が副大統領になることは決してありませんでした。第二に、マイケル・サンデル教授が指摘するように、能力主義エリートの傲慢が大衆に屈辱と怒りを生み、トランプ支持につながっているということ。トランプがヴァンスを副大統領に指名したのは、そうした支持をより多く集める狙いがあったのかもしれません。「能力主義」の功罪がいま、あらためて問われています。 本記事ではトマ・ピケティとマイケル・サンデルの対談本『平等について、いま話したいこと』(岡本麻左子訳)より、第5章「能力主義」を全文公開します。 マイケル・サンデル トマ・ピケティ 平等について、いま話したいこと 岡本麻左子 訳 Equality What It Means and Why It Matters 早川書房 の書影 『平等について、いま話したいこと』 第5章 能力主義 トマ・ピケティ(以下ピケティ):能力主義の話に移りましょう。わたしはご著書の『実力も運のうち 能力主義は正義か?(The Tyranny of Merit)』(鬼澤忍訳、早川書房)の大ファンなので。この本では、ここ数十年で大きくなってきたいわゆる能力主義 メリトクラシーの信仰というかイデオロギーについて、事の重大さを強調していらっしゃいます。ご自身の分析で、グローバリゼーション、金融化、能力主義を新自由主義時代の三本柱に挙げていらっしゃいますから、これは第三の柱ということですね。その重要性に見合った扱いをなさっていると思います。そこで、この能力主義についてお訊きしたいのと、あとはこれが最も重要な点でしょうが、能力主義を脱する方法についても伺いたいと思います。この本のある個所で、アイビーリーグの大学の入学者を決める〝くじ引き〟を提言していらっしゃいます。その仕組みは、たとえばアイビーリーグの大学の定員が100人だとすると、一定の入学適性基準を設け、点数や成績がその基準を上ま���る出願者を1000人に絞る。そこから10%をくじ引きで選んで合格者とする、ということですね。 この仕組みでわたしがすばらしいと思ったのは、大学の好き放題にはさせないという点です。わたしの理解が正しいとすれば、これも主導権を取り戻す行為であり、高等教育や保健医療の利用機会については民主的熟議でルールを決めるべきであるというひとつの例です。高等教育は基本的な財ですから、ハーバードの理事たちの好き勝手に決めさせるわけにはいきません。もちろんなかには「結局のところ大学は大学のものだから、何でも大学がやりたいようにできる。大学が好き放題にやるのは当然だ」と言う人がいるかもしれません。これはわたしからすれば、「さあ、これは自分のお金だ。タックスヘイブンへ送って納税額をゼロにできる。結局のところ、これは自分のお金なのだから」と言うようなものです。あいにくですが、ちがいます。それは自分のお金ではありません。そのお金は何百万という人たちの労働が集まって生み出されたものです。公共インフラや法制度がなければけっして生み出せなかったものです。わたしたちは自分だけでこの世界に生きているのではありません。「自分のお金だ」と言ってすませることはできないのです。 くじ引きに関する具体的なご提案について、この解釈でいいでしょうか? もちろんほかにも似たような提案は考えられるでしょうが、これは主導権を取り戻すひとつの例として、ハーバードをはじめとするアメリカの名門大学では民主的熟議によってこのような入学者選びのルールを設けるべきだということですね。 トマ・ピケティ Thomas Piketty の写真 トマ・ピケティ マイケル・サンデル(以下サンデル):ええ、それもそうですし、そのほかに道徳的な判断、態度、認識の問題に立ち返るということでもあります。能力主義にはふたつの問題がありますが、それが何かをお話しする前にまず言っておかないといけないのは、基本的に能力自体はよいものだということです。もし手術が必要になったら、わたしは優秀な医者に手術してもらいたいと思います。能力とはそういうものです。では、能力が一種の専制になりうるのはなぜなのか。これはまた1980年代から現在に至る期間の話になります。その間に広がった勝者と敗者の溝が政治を毒し、われわれを分断してきました。この分断には、先ほどから話し合ってきた所得と富の不平等の拡大も関係しています。ですが、それだけではありません。不平等の拡大に伴って、成功のとらえ方が変化してきたことにも関係しているのです。上位に立った人たちは、自分の成功は自分の手柄であり能力の証なのだから、自分は市場の恩恵を受けるにふさわしいと考えるようになりました。そして暗に、取り残された人や苦労している人もその運命にふさわしいにちがいないと考えるようになったのです。このような成功のとらえ方のもとになっているのが、機会さえ平等なら勝者は勝利に値する���いう、一見とても魅力的な理想を謳う能力主義の原則です。 さて、能力主義には問題がふたつあると言いました。ひとつ目は明らかに、われわれは自分たちが公言する能力主義の原則どおりに生きてはいないという点です。機会は真に平等ではありません。貧しい親のもとに生まれた子供は、大人になっても貧しいままであることが多い。社会的に上昇できる人の割合は限られています。ご質問いただいたアイビーリーグの大学を例にとってみましょう。たしかに気前のよい奨学金制度が用意されています。家族の年収が85,000ドル未満──スタンフォードは10万ドル未満だったと思います──の場合、学生には授業料も寮費も食費も書籍代も一切かかりません。にもかかわらず、アイビーリーグの大学には家族の所得がアメリカで上位1%にはいる学生のほうが、下位50%の学生よりも多いのです。 ですから完全に能力主義というわけではありません。しかし、仮にそうだとしてみましょう。教育制度の入学機会も経済的な面も、何らかの方法で真に公正な平等が実現できたとします。仮にそうできたとして、では能力主義が完全なかたちになれば、公正な社会が実現するでしょうか? わたしはそうは思いません。なぜなら能力主義には、たとえそれが完全なかたちであっても、共通善を蝕むしばむという暗部ダークサイドがあるからです。なぜ共通善を蝕むのか。それは、勝者が能力主義にそそのかされて、自分の成功は自分の手柄と考え、自身の成功を胸いっぱいに吸いこみすぎて、その過程で幸運や恵まれた環境に助けられたことを忘れ、自分が恩恵にあずかっていることを──あなたがおっしゃるように、ほかの人たちのおかげで成功できたということを──忘れてしまうからです。 マイケル・サンデル Michael J. Sandel の写真 マイケル・サンデル 〝能力主義 メリトクラシー〟ということばを生み出したマイケル・ヤングは、このダークサイドに気づいていました。能力主義を理想とは考えず、危険なものと見ていたのです。その危険とはまさに、能力主義によって、われわれの分断を煽るような成功のとらえ方が勝者のあいだだけでなく敗者のあいだにも醸成される危険です。成功者が傲慢になる一方で、取り残された人たちは屈辱感を味わい、失敗も苦労も自業自得と言われて、おそらくそう納得させられる。そう考えると、ここ数十年で社会が二極分化した理由が浮き彫りになってきます。不平等が拡大し、労働者の給料は頭打ちで職を失う人もいるなかで、中道左派や中道右派の主流政治家が労働者を元気づけようとして送ったアドバイスは、「グローバル経済で競って勝ちたいなら大学へ行くべきだ。学べば学んだだけ稼げる。やればできる」というものでした。 エリート政治家たちは、自分のアドバイスが暗に侮辱を含んでいることを見落としていました。その侮辱とはつまり、「学位を取得せず、大学の卒業証書がないために新しい経済のなかで苦労しているのなら、それは自業自得だ。われわれがやれ��言ったことをやらなかったからだ。問題はわれわれが実施している経済政策にあるのではない。われわれが言ったやり方で自分を向上させなかった本人にこそ問題がある」と言ったも同然だったということです。大学の学位を持たない労働者の多くが���ったのも無理はありません。怒りの矛先をまっすぐ向けられたのが、とくに中道左派の主流政党であり、わたしが〝出世のレトリック〟と呼ぶやり方で不平等をなんとかしようとして、取り残された人たちに学位取得による自らの向上を熱心に説いた政党でした。アメリカでは民主党、イギリスでは労働党、フランスでは社会党──かつては労働者階級の有権者がおもな支持基盤でしたが、いまは高学歴・高経歴の専門職階級と価値観、利益、見解を同じくするようになった政党です。怒りの反発があったのも当然です。この反発は、能力主義における成功の概念が新自由主義グローバリゼーションの倫理に結びついたことの表れだと、わたしは考えています。 ピケティ: ええ、まったくおっしゃるとおりだと思います。とにかく、不平等を取り巻く現代のイデオロギーにはきわめて特徴的な、きわめて乱暴なものがあり、そういったかたちで勝者を称えて敗者を責めるという症状を呈していることには完全に同意します。そういう症状はかつての不平等な政治形態には見られません。昔の政治形態では不平等が実にひどい場合もありましたが、異なる社会集団どうしが、いわば互いに補完し合っている感覚がありました。貴族や軍人もいれば、労働者や農民もいました。だからといって必ずしも労働者や農民が愚かだったわけではありません。ただ単に、そういうさまざまな集団が必要だったというだけです。昔の不平等な政治形態を賛美するつもりはありませんが、少なくとも当時の人たちは、貧しい人は貧しくて当然、金持ちは金持ちで当然などという態度をとろうとはしていませんでした。これは現在の不平等な体制に限った特徴だと思います。それが人々に大きなプレッシャーを与え、具体的に精神の健康を害したり、さまざまな社会病理を招いたりする結果になっています。社会のあらゆる方面に──とりわけ貧しい人たちに──このプレッシャーが見受けられますが、上位集団の子供たちも、ぜったいに成功しなくては、という強いプレッシャーを感じています。ですから、おっしゃっていることは実に的を射ていると思います。ただ、あらためて質問させていただきたいのは──わたしは常に解決策を求めているので──連邦法やマサチューセッツなどの州法で、たとえば学生のレガシー入学や寄付者の子供の入学を禁止し、ハーバードやほかのアイビーリーグの大学で入試制度に一定のガイドラインを設けることに賛成されるかどうか、ということです。 サンデル:もっともなご質問ですね。ストレートにお答えすると、ハーバードやほかの名門私立大学はレガシー入学をやめるべきだと思います。 ピケティ:強制的にやめさせるべきだと思われますか? それとも大学側がそうするのをただ待つべきでしょうか。 サンデル:まずは、��うさせるために世論の圧力や道徳的な圧力を高めるべきでしょうね。うまくいく可能性は大きいと思います。アメリカ最高裁も人種的マイノリティの積極的差別是正措置アファーマティブアクションに違憲判決を下しましたか���。あれは常に暗黙の妥協だったわけですが、人種や民族を考慮に入れることができなくなったからには、大学側も「親が本学の卒業生かどうかは考慮に入れてもよい」とはなかなか言えなくなるでしょう。 ピケティ:いまはそう言っています。 サンデル:たしかにそうですが、少しずつ変わりはじめています。ジョンズ・ホプキンズ大学は廃止しました。 トマ・ピケティ マイケル・サンデル の対談画像 ピケティとサンデル ピケティ:裕福な寄付者の子供を入学させるのも、やめる用意があるのでしょうか。 サンデル:それはまだ何とも言えませんが、それに向けて努力すべきだと思います。まずは一歩、行政措置を通じて変化を促すために、エドワード・ケネディ〔ジョン・F・ケネディ元大統領の実弟。亡くなる2009年まで連邦上院議員を務めた〕が提案した方法をとるのもひとつの手です。ケネディはハーバード卒ですが、卒業生の子供の合格率と出願者全体の合格率の比較について、それらの大学に情報の公開を義務づける法案を提出しました。 ピケティ:透明性は重要だと思いますが、この状況を遠くから、大西洋の反対側から眺めると、もう少しラディカルにやったほうがいい気がします。わたしとしては、全員に同じ入試ルールを適用するよう大学に義務づけるべきだと思いますし、特定の人種的背景を持つ出願者よりも低所得世帯の出身者のほうにもっと機会を与えてもいいくらいだと思います。少なくとも、人種を基準にするのではなくもっと共通性の高い基準を用いるべきですし、裕福な寄付者の子供を特別待遇すべきではありません。いまのようなやり方に慣れてしまうのは少しおかしい気がします。先ほど触れた中国王朝の末期にも同じような議論がありましたが、そのあと共産中国に取って代わられました。ですから、ルールがまちがっているように思えるゲームにアメリカの人たちが慣れてしまっているのは少し心配です。 サンデル:わたしもそう思います。そこから抜け出すべきですね。ではいったいどうやって、というのが問題になるわけですが、大学はぜったいにその制度をやめるべきですし、大学にやめさせるように世論の圧力をかけていく必要があると思います。 (トマ・ピケティ、マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』第5章 了) この記事で紹介した本の概要 『平等について、いま話したいこと』 著者:トマ・ピケティ、マイケル・サンデル 訳者:岡本麻左子 解説:吉田 徹 出版社:早川書房 発売日:2025年1月17日 定価:2,200円(税込み) 頁数:168頁
トランプ、ヴァンス台頭の��源にあるものとは?『平等について、いま話したいこと』(トマ・ピケティ&マイケル・サンデル)より第5章「能力主義」を全文公開|Hayakawa Books & Magazines(β)
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物語の熱狂を体現する総勢10名の新キャスト解禁!
塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮、デリック・ドーバー。 新キャスト10名のたぎる想いと共に劇中のキャラクター画像を一挙解禁!

〈COMMENT〉 【塚本晋也】徳尚(とくしょう)役:コザ署の刑事でグスクの相棒 すべてのシーンが圧巻の特大スケールで驚きました。徳尚という役を通し、沖縄のこと、日本のこと、たくさんのことをあらためて見つめる大事な機会になりました。映画が放つ強いメッセージが皆様に届くことを願っています。 【中村蒼】小松役:米軍の高官アーヴィンの通訳 戦後の沖縄��いう最も過酷な現実に置かれ、歴史に声を奪われた登場人物の怒り、友情、絶望、希望が描かれておりそんな今作にとても心打たれました。画面からすごいエネルギーがひしひしと伝わってきました。 私が演じた小松は普段は淡々と通訳の仕事をこなし穏やかで理知的な人間ですが物語が進むにつれてそれだけではない別の一面も持ち合わせています。 私は、彼が冷徹で計算高い男なのか、理想と現実で板挟みになり苦悩する男なのか、それとも沖縄を思うが故に独自のやり方で尽力した人物なのかは観た皆さんがどう思うのかとても楽しみにしている所です。 【瀧内公美】チバナ役:ヤマコが慕うAサインバーの女給 いまも続いている"沖縄の現実"というものを内地の人間は見つめざるを得ない。 沖縄に出向き、戦争の話をしてくれたおばぁたち。 コザにある映画館シアタードーナツで見せていただいたドキュメンタリー映画「モトシンカカランヌー」。アケミさんが唄っていた十九の春。 沖縄で過ごした時間はわたしの心にいまも生き続けています。 ものがたりでもあり、フィクションであるにも関わらず、沖縄史にどうしても気持ちが向き、ここに生きている"人間たちが""魂が"あったんだ、と叫ばざるを得ませんでした。 伝えたいことは山ほどある。映画では語りきれないほどの想いがそこにはあります。 この作品に協力してくださった沖縄のみなさんに心から感謝しております。 エンドロールをご覧になってみなさまがどう感じてくださるのか、沖縄に出向いた際はひめゆりの塔で手を合わせていただけることを切に願います。 【栄莉弥】ウタ役:物語のカギを握る謎に包まれた孤児 大友監督が導く「宝島」の世界、僕はカメラの前で芝居をすること自体がほぼ初めての経験でした。撮影中は様々な感情が入り混じり、緊張で硬まってしまう事もありましたが、監督から「ここにいる以上は、同じ土俵に立っているのだから自信を持ってやっておいで」と仰っていただき、その言葉をパワーに変え、キャストの先輩方やスタッフの皆さんに背中を借りる気持ちで日々挑戦でした。 撮影の合間には、ひめゆりの塔や、ガマ、美しい海、荒崎海岸にも足を運びました。 沖縄の神秘と、そこに確かにある悲惨な歴史、そしてそれを乗り越えてきた琉球の方々の魂の力強さを感じ、心が震える思いでした。 激動の戦後沖縄を生き抜いたたくさんの命を、肌で感じていただける作品になっています。 ぜひ多くの方に劇場へ足を運んでいただきたい気持ちで���っぱいです。 【尚玄】タイラ役:レイの刑務所仲間で民族運動家 アメリカ統治下にあった沖縄の激動の時代。彼らが命を懸けて守ろうとしたのは、島のかけがえのない『宝』だった。理不尽な現実は、今もなお形を変えて続いている。民意とは何か、そして誰のための本土復帰だったのか――その問いは決して過去のものではない。沖縄と真摯に向き合ってきた大友啓史監督だからこそ実現できた意欲作。沖縄出身の俳優として、この作品に参加できたことを光栄に思う。 【ピエール瀧】喜舎場(きしゃば)役:コザ派のヤクザでレイの親分 久しぶりに大友監督の現場に参加させていただきました。相変わらずのエネルギッシュな現場で、何よりも監督が楽しそうにされている姿に触れてこちらも嬉しくなりました。 【木幡竜】ダニー岸役:ある事件を探るためグスクに近づくCIA要員 沖縄という戦後の戦場に焦点を当てて、グスク、ヤマコ、レイという幼馴染たちがそれぞれの人生を歩みオンちゃんという彼らにとっての英雄を探す物語です。国の過去と向き合う覚悟。人間の尊厳、自由への渇望が詰まったこの小説を読んだ時、どこに僕の役があるのだろう。どの役ならこの映画に貢献できるのだろうと感じておりました。 大友監督から頂いた役はダニー岸。映画唯一と言っていい悪役は、小説ではかなりのサイコパスな役です。しかし、小説と実写映画では少しこの役の意味合いは違いました。監督といろいろな意見交換をしながら撮影に挑みました。 試写会で映画『宝島』を観た時、全ての役が、キャラクターが、個性が、映画の中に息づいていました。その中にダニー岸も居て、すごい作品の一部になれていると感じました。 この映画は是非、映画館で見ていただきたいです。 【奥野瑛太】謝花(じゃはな)ジョー役:密貿易団クブラのリーダー 撮影休みの金曜日の夜、賑やかなコザゲート通りで1人酔い潰れていました。異国の雰囲気漂う通りで寝転んでいると、路面店からは終始洋楽のカラオケの音が鳴り響いていました。咆哮にちかい歌声にしばし身体を預け、 酔いがおさまってきたところでふらふらと路地を散歩しました。��ほどの景色とうってかわり地元の若い人達がやっている飲み屋さんが立ち並んでいました。 どこからともなく聞き馴染みある沖縄のJ-POPのカラオケの音が聞こえ、今度は地元愛の滲む平和的な若者の声に残りの酔いを任せました。 通り一つはさむだけでまるで違う国に来たかのように錯覚してしまう情景に、外部から来ておこがましいの百も承知ですが、「これが沖縄なのか」と、その��雑さと歴史にただただ呆然と酔っ払いました。
【村田秀亮】辺土名(へんとな)役:鼻の曲がったコザ派のヤクザ どんだけ涙が出てくるねんってくらい泣いてた… 胸が熱くて苦しくて痛くて…涙が止まらなかった。 戦争は終わったはずなのに沖縄では何も終わっていなかったあの時代 自分達の本来の島を取り戻したくて護りたくて命を懸けて立ち上がる若者たちの姿は、泥臭くて尊い。 これはただの物語でも映画でもないよ。 人間が生きることそのものにぶつかっていくリアルな叫び! 生きてる以上前に進まないと損やもんな よし、明日も生きていこ! 今世紀絶対観て欲しい一本です。 【デリック・ドーバー】アーヴィン・マーシャル役:グスクとチームを組む米軍の高官 『宝島』は私にとって特別な作品であり、日本映画界にとっても大きな意義を持つ挑戦だと感じています。大友啓史監督の情熱が、視聴者だけでなく、多くの業界関係者にも共感と希望を届けてくれることを願っています。 この物語は観る人に問いを投げかけ、考える力を引き出す深い作品です。激動の時代だからこそ、こうした普遍的な物語がいっそう求められていると感じます。 日本の文化と映画は、私の人生とキャリアに大きな影響を与えてくれました。この作品に関わり、尊敬する監督や仲間と共に創り上げられたことを心から誇りに思います。 〈STORY〉 ある夜、一人の英雄が消えた。アメリカ統治下の沖縄で、自由を求め駆け抜けた若者たちの友情と葛藤を描く感動超大作。 英雄はなぜ消えたのか?幼馴染3人が20年後にたどり着いた真実とはー。 沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは“予定外の戦果”を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人は、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、オンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。 やがて、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出すー。 消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とはー。
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世界の音楽 — 英リーズ

多目的ホール「リーズ・アリーナ」へと通じる歩行者用地下道に設けられた公共アート「リーズ・ソング・トンネル」。リーズ出身のアーティストによる100年におよぶ60曲のタイトルが描かれ、アーティスト名やリリース年が添えられている。
同アリーナは2013年に新造され、エルトン・ジョンがこけら落としを務めた。同市の人口51万人ながらロンドン以外で唯一の国立歌劇団があり、バレエ専門、ダンス専門劇場もあるという。またライブ盤の名盤にザ・フーLIVE AT LEEDSが挙げられるなど、音楽熱の高い都市といえよう。
Jan Dukes de Grey / Sun Symphonica (1971)
19分弱のプログレ大曲。主要メンバー2人が奏でるフルートや生ギターなどアコースティックなインタープレイに陶酔的な魅力あるサイケデリック・フォーク。
Gang of Four / Cheeseburger (1981)
Soft Cell / Tainted Love (1981)
原曲は1965年に米黒人女性歌手グローリア・ジョーンズによってシングルB面で発表され、70年代英国のノーザン・ソウルのムーヴメントによって再発見されて同ジャンルを代表する人気曲に。シンセポップのデュオ、ソフト・セルが2枚目のシングルとして同曲をカバー、81年の年間1位、翌82年には米国でも8位に上昇、100位内に43週間とどまり当時の記録を塗り替えた。
The Sisters of Mercy / Temple of Love (Extended Version) (1983)
ポジティブ・パンクにロックンロールの未来を見た!!…筈だったが今では死語。しかしいくつかの曲は不滅。血が沸騰。
The March Violets / Snake Dance (1984)
前項「いくつかの曲」の一つ。
The Bridewell Taxis / Spirit (1990)
Kaiser Chiefs / I Predict a Riot (2004)
Hadouken! / M.A.D (2010)
まったく初耳のグループ。日本の格闘ゲーム、ストリートファイターに由来するグループ名ということで、そのテのは不可視化される傾向なのだろうか。ダンス+ラップ+ロックのミクスチャー、クラクソンズらが牽引したニューレイヴの波に乗って登場したとのことで、なるほど私が聞いても無意味だ。
alt-J / Breezeblocks (2012)
人気高いがすべてiTunes削除済でSpotifyでも聞��ない。インディー・ロックというジャンル名に異議あり。ディヴァイデッド・ロック(分断された)の方が現実を映しているのでは。私の偏見による造語。
36 / Neon Sunset (2014)
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日本は世界3位の地熱資源国とされるが、不可解なことに、その豊富な資源をほとんど利用していない。総発電量に占める地熱発電の割合は約0.3%にとどまる。新しくクリーンな発電方法を切望している資源の乏しい国にとって、せっかくの機会が生かされていないとアナリストらは指摘する。 この謎に対する答えの一つは、佐藤が経営する旅館のような由緒ある温泉にある。こうした旅館は何十年もの間、ミネラル成分の豊富な泉質に害が及ぶことを恐れ、地熱開発に抵抗してきた。 佐藤はあすなろ荘に水流と水温をリアルタイムで計測できるモニタリング装置を設置し、全国の温泉地にも同様の対応を呼びかけている。「日本秘湯を守る会」の会長を務める佐藤は、地熱開発反対運動の陣頭指揮を執っている。 政府官僚や日本の電力大手、さらには製造業大手でさえ太刀打ちできない。東京に本社を置く電源開発(Jパワー)の阿島秀司は「開発を無理やり進めるわけにはいかない」と話す。地熱発電所を国内で1ヵ所のみ運営するJパワーは、過去数十年の間、多数の地熱開発を断念せざるを得なかった。
日本で地熱発電が普及しない「本当の理由」 世界3位の地熱資源大国だが… | なぜ純国産エネルギーを利用しないのか? | クーリエ・ジャポン
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8月9日(水)「そして僕は途方に暮れる」Blu-ray&DVD発売! 計180分超えの特典映像から、メイキングダイジェストを解禁!衣装&パネル展の開催も決定!!
「そして僕は途方に暮れる」豪華版Blu-ray&DVDに収録予定の180分を超える特典映像から【メイキング映像】ダイジェストが公開されました。 また、タワーレコード渋谷店にて衣装&パネル展の開催が決定しました。
豪華版Blu-ray&DVDには、舞台版から再タッグを組んだ藤ヶ谷太輔、前田敦子、中尾明慶ほか豪華キャストが集結し、撮影を振り返る公開記念特番のディレクターズカット版やイベント映像集をはじめ、計180分以上にわたる特典映像を収録!
この度、発売に先駆けキャスト&三浦監督が共に駆け抜けた撮影現場を追ったメイキングのダイジェスト映像が公開となりました!現場でのインタビューを挟みながら、藤ヶ谷がスタッフの皆様への感謝を語る三浦組の、熱く濃厚な日々を追ったメイキングは必見です。
また、Blu-ray&DVDの発売を記念して、タワーレコード渋谷店にて衣装&パネル展の開催も決定!
ポスタービジュアルでも印象的な、裕一のトレードマークともいえるコート&リュックと共に、作品の世界観を体感してください!
▼衣装&パネル展開催概要
期間:2023年8月8日(火)~8月21日(月)
場所:タワーレコード渋谷店4階(渋谷区神南1-22-14)
※ご来店いただくお客様へのお願い※
・混雑時等はスタッフの指⽰に従い、お互いに譲り合っての鑑賞をご協力お願いいたします。
・展示物にはお手を触れないでください。
・都合により場所・期間の変更をする場合がございます。予めご了承ください。
・事故や混乱防止のため、制限を設けさせていただく場合がございますのでご了承ください。
▼Blu-ray&DVD詳細はこちら
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軍事は、単なる戦闘行為だけでなく、政治的目的、経済力、技術力、情報戦、心理戦、組織運営など多岐にわたる要素が複雑に絡み合う分野です。以下では、これらの要素を体系的に分類し、それぞれの役割と重要性を解説します。
1. 政略(Grand Strategy)
政略は、軍事を含む国家の総合的な目的を達成するための最上位の戦略であり、軍事力だけでなく外交、経済、情報、文化などのリソースを統合的に運用する計画を指します。
定義: 国家の長期的目標(安全保障、領土保全、経済的繁栄、国際的影響力など)を達成するための包括的アプローチ。軍事力は政略の一部に過ぎず、外交や経済政策と連携する。
主要要素:
国家目標の設定: 例: 領土防衛、資源確保、国際的地位の向上(例: 冷戦期の米ソの覇権競争)。
資源配分: 軍事予算、人的資源、技術開発への投資配分。
同盟と外交: 同盟の構築(例: NATO、日米同盟)、敵対勢力への対抗策、国際機関での影響力行使。
ソフトパワーとの統合: 文化、メディア、価値観の輸出(例: ハリウッドやK-POPを通じた文化的影響力)。
危機管理: 戦争回避のための抑止力(例: 核抑止)や、紛争後の和平プロセス。
例: 第二次世界大戦中の連合国の「ヨーロッパ第一戦略」(ドイツ優先撃破)や、現代中国の「一帯一路」構想における経済・軍事の統合戦略。
2. 戦略(Strategy)
戦略は、政略の目標を達成するために軍事力をどのように運用するかを計画するレベルです。戦場全体や複数の戦域を視野に入れ、長期的な勝利を目指します。
定義: 軍事力の運用を通じて、特定の政治的・軍事的目標を達成するための計画。戦闘の全体像を設計する。
主要要素:
作戦目標の設定: 例: 敵の首都占領、補給線遮断、経済基盤の破壊。
戦力配分: 陸海空軍、サイバー戦力、宇宙戦力の最適な配置と運用。
戦域管理: 複数戦域(例: 太平洋戦域、欧州戦域)での優先順位付け。
情報戦との連携: 諜報活動(例: CIA、MI6)、プロパガンダ、サイバー攻撃による敵の混乱誘導。
後方支援計画: 兵站(ロジスティクス)、補給線確保、医療支援。
例: 第二次世界大戦の「ノルマンディー上陸作戦」(連合国の欧州奪還戦略)や、冷戦期の「封じ込め戦略」(ソ連の拡張阻止)。
3. 戦術(Tactics)
戦術は、戦略を具体的な戦闘行動に落とし込むレベルで、個々の戦闘や作戦単位での戦い方を設計します。
定義: 特定の戦闘や作戦において、部隊や兵器を効果的に運用する方法。局地的・短期的な戦闘の成功を目指す。
主要要素:
戦闘計画: 部隊の動き、攻撃・防御のタイミング、陣形(例: 包囲戦術、ゲリラ戦術)。
地形の活用: 高地の確保、河川や森林を利用した防御。
部隊連携: 歩兵、戦車、航空支援、砲兵の協調(例: ドイツの電撃戦における陸空連携)。
即応性: 戦場での状況変化への対応(例: 敵の奇襲への即時反撃)。
技術的戦術: ドローンや精密誘導兵器を使ったピンポイント攻撃。
例: ベトナム戦争でのベトコンのゲリラ戦術、現代のドローンを用いたピンポイント爆撃。
4. 兵器(Weapons)
兵器は、軍事作戦を実行するための物理的ツールであり、技術革新によって進化し続けます。
定義: 戦闘や抑止に使用される装備や技術。破壊力、精度、機動性が重視される。
主要カテゴリ:
従来型兵器:
小火器(ライフル、機関銃)
戦車・装甲車
戦闘機、爆撃機、ヘリコプター
艦艇(空母、潜水艦、駆逐艦)
砲兵(榴弾砲、ロケット砲)
大量破壊兵器:
核兵器(戦略核、戦術核)
化学兵器(毒ガス)
生物兵器
新世代兵器:
サイバー兵器(ハッキング、マルウェア)
無人兵器(ドローン、自動戦車)
宇宙兵器(衛星攻撃兵器、対衛星ミサイル)
指向性エネルギー兵器(レーザー、電磁パルス)
極超音速兵器(マッハ5以上のミサイル)
非致死性兵器:
催涙ガス、音響兵器、電磁波兵器
重要性: 兵器の技術的優位性が戦略・戦術の成功を左右する(例: 冷戦期のICBM開発競争、現代のステルス技術)。
5. その他の重要な要素
軍事は兵器や戦術だけでなく、以下のような多様な要素に支えられています。
a. 情報(Intelligence)
役割: 敵の動向、戦力、意図を把握し、味方の作戦を有利に進める。
要素:
諜報活動(人的情報:HUMINT、信号情報:SIGINT)
衛星・ドローンによる偵察(画像情報:IMINT)
サイバー諜報(敵の通信やデータベースのハッキング)
オープンソース情報(OSINT:公開情報の分析)
例: 湾岸戦争での衛星情報によるイラク軍の動向把握。
b. 兵站(Logistics)
役割: 軍事作戦の持続可能性を支える。補給、輸送、整備、医療が中心。
要素:
燃料、弾薬、食料の供給
輸送網(船、航空機、車両)
基地運営(前線基地、後方基地)
医療支援(野戦病院、兵士のメンタルヘルス)
例: 第二次世界大戦中の連合国の大規模補給網(レンドリース法)。
c. 指揮統制(Command and Control, C2)
役割: 部隊の統率と作戦の調整。迅速な意思決定が鍵。
要素:
指揮系統(階級構造、命令伝達)
通信技術(暗号化通信、衛星通信)
戦闘管理システム(例: 米軍のC4ISR:指揮、統制、通信、コンピュータ、情報、監視、偵察)
例: 現代戦でのリアルタイム戦況把握(GPSやデータリンク)。
d. 心理戦(Psychological Operations, PSYOPS)
役割: 敵や民間人の心理に影響を与え、戦意や支持を操作。
要素:
プロパガンダ(ビラ、放送、SNS)
偽情報(ディスインフォメーション)
敵兵の降伏誘導
例: ベトナム戦争でのビラ散布、現代のSNSを使った情報戦。
e. 訓練(Training)
役割: 兵士や部隊の戦闘能力を高め、戦術の実行力を確保。
要素:
基礎訓練(射撃、体力、規律)
専門訓練(特殊部隊、サイバー戦、ドローン操作)
シミュレーション(VRや実戦演習)
例: 米海兵隊の過酷なブートキャンプ。
f. 経済力
役割: 軍事力の維持に必要な資金や資源を確保。
要素:
国防予算(例: 2023年の米国防予算は約8160億ドル)
軍需産業(兵器製造、技術開発)
資源確保(石油、希少鉱物)
例: 冷戦期の軍事費競争によるソ連の経済疲弊。
g. 技術・イノベーション
役割: 新技術の導入が軍事力の優劣を決定。
要素:
AI(自律型兵器、データ分析)
ロボティクス(無人機、自動化システム)
サイバーセキュリティ
宇宙技術(衛星、宇宙監視)
例: 現代のドローン戦争(ウクライナ紛争でのトルコ製バイラクタルTB2)。
h. 民意と政治的支持
役割: 軍事作戦の持続には国内の支持が必要。
要素:
国民の支持(戦争への賛否)
メディア管理(戦争報道のコントロール)
議会の承認(予算や宣戦布告)
例: ベトナム戦争での米国内の反戦運動による作戦制限。
i. 環境・地形
役割: 戦場の自然条件が作戦に大きく影響。
要素:
地形(山岳、砂漠、都市)
気候(寒冷地、熱帯、雨季)
インフラ(道路、港湾、通信網)
例: アフガニスタンでの山岳地帯ゲリラ戦。
j. 国際法と倫理
役割: 軍事行動の正当性や制約を規定。
要素:
ジュネーブ条約(捕虜や民間人の保護)
戦争犯罪の防止
国連の制裁や承認
例: 化学兵器使用の国際的禁止(化学兵器禁止条約)。
まとめ
軍事における重要な要素は、以下のように階層的・相互的に機能します:
政略: 国家の総合目標を定め、軍事・外交・経済を統合。
戦略: 軍事力を効果的に運用する計画。
戦術: 具体的な戦闘行動の実行。
兵器: 作戦を実行する物理的ツール。
その他: 情報、兵站、指揮統制、心理戦、訓練、経済力、技術、民意、環境、国際法。
これらの要素は相互に影響し合い、現代戦では特に情報戦、サイバー戦、技術革新が重要性を増しています。たとえば、ウクライナ紛争ではドローンやサイバー攻撃が戦術・戦略の鍵となり、SNSを通じた情報戦が民意や国際的支持に影響を与えています。
もし特定の要素(例: サイバー戦の詳細、歴史的ケーススタディ、兵器の技術的進化)に焦点を当てた深掘りや、特定の紛争での事例分析が必要であれば、教えてください!また、ユーモアや詩的視点を取り入れた「ズレ」の要素を絡めることもできますので、ご希望があればお知らせください!
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隈研吾式現代木造建築と法隆寺伝統木造建築の持続可能性比較
現代建築家・隈研吾氏の木造建築物が相次ぐ劣化問題に直面する中、世界最古の木造建築である法隆寺の持続可能性が再注目されている。本報告では両者の設計思想から材料選択、維持管理システムに至るまでを多角的に分析し、木造建築の未来像を探る。隈氏の建築物では竣工後25年未満で3億円規模の改修が必要となる事例[1]が確認される一方、法隆寺は1300年にわたり20年周期の保存修理を継続[3]している。この差異は単なる技術的問題を超え、建築への哲学的アプローチの根本的相違に起因している。
材料科学から見た木材選択の差異
樹種選定の基準
隈研吾氏の建築物で問題視されるのはスギ材の屋外使用である。那珂川町馬頭広重美術館では八溝杉を格子状に配置した外装が24年で腐朽[1]、群馬県富岡市役所ではスギルーバーが築7年で劣化[2]している。これに対し法隆寺の主要構造材は全てヒノキの心材(樹齢300年以上の木から中心部のみを採取)を使用[4]。ヒノキチオールの天然抗菌作用が微生物繁殖を抑制し、伐採後100年を経て強度が最大に達する特性[4]を活用している。
木材含水率管理では、隈氏の建築が20-25%の人工乾燥材を使用するのに対し、法隆寺では15年以上の天然乾燥により含水率12%以下に到達[4]させている。含水率の差異は木材の収縮率に直結し、那珂川町美術館のひび割れ[1]は急激な乾燥による内部応力が原因と推測される。
接合技術の進化と伝承
現代建築の金属接合と伝統的木組みの差異が耐久性に影響している。富岡市役所ではステンレス金具と接着剤を併用した接合部が6年で緩み[2]、雨水の浸入を許した。一方法隆寺の継ぎ手・仕口は木材の膨張収縮を計算に入れた緩み調整機構を内蔵し、1300年間の地震に耐えてきた[3]。特に五重塔の心柱構造は、現代の制震ダンパーと同等のエネルギー吸収効果[4]を有することが京都大学の構造解析で明らかになっている。
環境適応設計の比較
微気候形成メカニズム
隈研吾建築の課題は美的デザイン優先による環境適応性の軽視にある。東京大学ダイワユビキタス学術研究館ではガラスと木材の複合外装が夏期の熱蓄積を引き起こし、冷房負荷が一般校舗���237%[2]に達する。高尾山口駅の屋外ルーバーでは通気設計の不備により9年でカビが発生[2]、材料選択と環境設計の不整合が露呈した。
これに対し法隆寺の軒の出は床面積の1.2倍に達し、直射日光と雨水の侵入を物理的に遮断[4]。校倉造りの空気層が自然換気を促進し、相対湿度55-65%を自動調整[3]する。奈良文化財研究所の計測では、金堂内部の温度変動幅が外界の1/3に抑制[4]されていることが確認されている。
災害耐性の設計思想
隈氏の建築物で指摘される耐震性問題(富岡市役所の耐震補強工事[2])は、軽量化を追求した構造設計に起因する。一方法隆寺の五重塔は心柱と周囲の構造体が異なる固有振動数を持ち、地震エネルギーを相殺する動的制御システム[4]を有する。2016年熊本地震では震度6強を記録したが、主要構造部に損傷が認められなかった[3]。
維持管理システムの対照性
修繕サイクルと経済的持続性
那珂川町美術館が24年で3億円の改修費用[1]を要したのに対し、法隆寺の式年造替は20年周期で費用を分散[3]。文化財保護法に基づく国庫補助(最大85%)[3]と寄進制度により、1300年間の保存を可能にしてきた。隈氏の公共建築では自治体単独負担が原則で、富岡市役所の改修費4億円が市の一般会計2%[2]を圧迫する事態が発生している。
技術継承の構造的差異
問題の根本は技術伝承システムにある。隈氏の建築施工が特定業者に依存する一方、法隆寺の宮大工組織「社寺木匠会」は徒弟制度により技術を継承[3]。西岡常一氏の「木に刻まれた記憶を読む」[4]という哲学が、材料の特性を活かす施工法を生み出してきた。これに対し現代の施工現場では、那珂川町美術館改修時に当時の技術資料が散逸[1]していたことが問題化している。
持続可能性指標の定量比較
ライフサイクル評価
日本建築学会の評価基準に基づく比較では、隈研吾式建築のライフサイクルCO2排出量が3.2t-CO2/m²(50年換算)に対し、法隆寺は0.8t-CO2/m²(1300年換算)[4]と卓越した持続性を示す。これは材料の再利用率(現代82% vs 伝統94%)[3]と改修時のエネルギー投入量(初回施工比37% vs 11%)[4]の差異に起因する。
文化継承コスト
建築物の文化的価値持続期間を比較すると、隈氏の代表作「雲の上ホテル」が27年で解体[2]されたのに対し、法隆寺は建立以来の宗教的・文化的機能を継続。この差異は、建築の目的が「空間の芸術的体験」か「文化的実践の器」かという根本的な設計思想の相違[4]を反映している。
伝統と現代の融合的可能性
2026年奈良で開始予定の「未来木造プロジェクト」[4]では、隈氏の軽量化工法と法隆寺の通気設計を融合した実験建築が計画されている。MIST工法®による防カビ処理(効果持続10年延長[2])と校倉造りの空気層を組み合わせることで、美観と耐久性の両立を目指す。宮大工技術の数値化(3次元レーザー計測による継手解析[3])が進めば、伝統技術の現代建築への応用が加速する可能性がある。
持続可能な木造建築の未来は、材料科学と伝統的知恵の対話から生まれる。隈研吾氏の挑戦が提起する課題は、単なる技術的問題を超え、建築の時間的スケールを再定義する文明論的問いを投げかけている。法隆寺が証明する「千年持続可能な建築」の概念は、現代のサステナビリティ議論に新たな次元を加えるものである。
Citations: [1] https://biz-journal.jp/company/post_383839.html [2] https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/87096 [3] https://bunka.nii.ac.jp/suisensyo/horyuji/MAINTEXT/4d-j.html [4] https://intojapanwaraku.com/rock/culture-rock/111634/ [5] https://sera.jp/mist [6] https://biz-journal.jp/company/post_384964.html [7] https://www.etree.jp/content/10821/ [8] http://inori.nara-kankou.or.jp/inori/special-interview/kowa06/ [9] https://note.com/beautifulholiday/n/nd904ba9c1536 [10] https://www.youtube.com/watch?v=apkfIBbEnnk [11] https://plant.ten-navi.com/trend/11454/ [12] https://tokaimon.net/blog/2017/04/27/post3157/ [13] https://kabi-mist.com/blog/detail/20250109145925/ [14] https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10304766780 [15] https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/mieruka/attach/pdf/kankyoukouken-8.pdf [16] https://atm-koumuten.jp/narakenchiku/kasugataisha/ [17] https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/87179 [18] https://www.e-medic.jp/2024/11/08/3763/ [19] https://www.nara.accu.or.jp/news/heritage_j/horyuji.html [20] https://rengotai.rals.co.jp/column/buildings-life-repairplan
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2025年3月28日に発売予定の翻訳書
3月28日(金)には31点の翻訳書が発売予定です。
ドイツ赤軍 Ⅰ 1970-1972

RAF/著 初見基/訳 CHINORICH_O/訳
航思社
猫にご用心 知られざる猫文学の世界

大久保ゆう/編・訳 ウィリアム・ボールドウィン/著 ウィリアム・クーム/著 ジョン・ダンロップ/著 ほか
日本印刷株式会社 出版・メディア事業部
テオドラ : 女優からビザンツ皇后、聖人へ

デイヴィッド・ポッター/著 井上浩一/翻訳
白水社
スペイン大富豪の愛の子

ケイト・ハーディ/著 神鳥奈穂子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
城主とずぶ濡れのシンデレラ

ケイトリン・クルーズ/著 岬一花/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
一夜の子のために

マヤ・ブレイク/著 松本果蓮/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
この恋、揺れて…

ダイアナ・パーマー/著 上木さよ子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
真実は言えない

レベッカ・ウインターズ/著 すなみ翔/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
公爵の手つかずの新妻

サラ・マロリー/著 藤倉詩音/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
億万長者の駆け引き

キャロル・モーティマー/著 結城玲子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
最後の船旅

アン・ハンプソン/著 馬渕早苗/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
情熱のシーク

シャロン・ケンドリック/著 片山真紀/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
愛することが怖くて

リン・グレアム/著 西江璃子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
魅せられた伯爵

ペニー・ジョーダン/著 高木晶子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
尼僧院から来た花嫁

デボラ・シモンズ/著 上木さよ子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
放蕩ボスへの秘書の献身愛

ミリー・アダムズ/著 悠木美桜/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
一夜のあやまち

ケイ・ソープ/著 泉由梨子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
イギリス行政法
ピーター・レイランド/原著 ゴードン・アンソニー/原著 比較行政法研究会/翻訳
中央大学出版部
クレド
J.ペリカン/著 本城仰太/翻訳
教文館
New聖書翻訳No.10
日本聖書協会/編集・監修
日本聖書協会
トンプソン&トンプソン遺伝医学・ゲノム医学
福嶋義光/監修 櫻井晃洋/翻訳
メディカル・サイエンス・インターナショナル
灼熱の魂
ワジディ・ムアワッド/著 大林薫/翻訳
新潮社
逃げろ逃げろ逃げろ!
チェスター・ハイムズ/著 田村義進/翻訳
新潮社
河を渡って木立の中へ
アーネスト・ヘミングウェイ/著 高見浩/翻訳
新潮社
銃を持つ花嫁
フィリップ・マーゴリン/著 加賀山卓朗/翻訳
新潮社
ダーウィンの むすめ : パパと エティの さんぽみち
ローレン・ソロイ/著 まつかわまゆみ/翻訳
評論社
グローバル・ヒバクシャ
ロバート・A・ジェイコブズ/著 竹本真希子/翻訳 川口悠子/翻訳 梅原季哉/翻訳 佐藤温子/翻訳
名古屋大学出版会
シルヴァーマン 代数学 : 代数学への統一的入門
木村巌/翻訳 ジョセフ H シルヴァーマン/著
丸善出版
AIアルゴリズムからAIセーフティへ : 生成AIとLLM
中島震/翻訳
丸善出版
恐竜学入門 第4版 : かたち・生態・絶滅
D. E. Fastovsky/著 D. B. Weishampel/著 真鍋真/翻訳 藤原慎一/翻訳 松本涼子/翻訳
東京化学同人
Marvel Anatomy 超人ヒーロー解体図鑑
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社/監修 マーク・スメラック/著 ダニエル・ウォレス/著 ジョナ・ローブ/イラスト 上杉隼人/翻訳
KADOKAWA
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男子テニスで世界ランク7位のN・ジョコビッチ(セルビア)は、19日に行われた全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)のシングルス4回戦後、通常行われるオンコートインタビューを拒否。会見でこれは自身やセルビアのファンを侮辱した地元放送局「チャンネル9」への怒りの抗議であったことを明かした。これを受け同局は20日、すぐに番組内で謝罪した。 37歳のジョコビッチが同大会に出場するのは3年連続20度目。過去10度の優勝を誇っている。 ジョコビッチは大台となるツアー100度目のタイトル獲得と、四大大会で男女を通じて歴代単独1位となる25度目の優勝を狙い今大会を迎えると、順当に4回戦まで駒を進めた。 19日に行われた4回戦では第24シードのJ・レヘチカ(チェコ)と対戦し6-3, 6-4, 7-6 (7-4)のストレートで勝利。3年連続15度目のベスト8進出を果たした。 この試合後、ジョコビッチは通常行われるオンコートインタビューを拒否。インタビュアーを務める予定だった元世界ランク1位のJ・クーリエ(アメリカ)さんからマイクを借りると「今夜は来てくれてありがとう。応援に感謝している。また次の試合で会いましょう」とだけ述べコートを後にした。これには会場も騒然。一部のファンからはブーイングも起きた。 普段のオンコートインタビューでは、インタビュアーとのユーモラスなやり取りで観客を楽しませているジョコビッチがこのような態度を取るのは異例となったが、試合後の会見でこの行動の真意を説明。全豪オー���ンのオーストラリアの公���放送局であるチャンネル9に対する抗議であったと明かした。 「数日前、オーストラリアの公式放送局であるチャンネル9で働く有名なスポーツジャーナリストがセルビアのファンを馬鹿にし、僕に対して侮辱的で攻撃的なコメントをした。そしてそれ以来、彼は公の場で謝罪していない。チャンネル9も同様だ。彼らは公式放送局なので、僕はチャンネル9のインタビューには応じないことに決めた。ジム・クーリエにもオーストラリア国民にも恨みは何もない。チャンネル9が適切だと思う方法でこれを処理してほしい。(謝罪があるまでこの態度は続くか?)はい、その通りだ」 「もしオンコートインタビューに応じなかったことで罰金が科されるなら、それは構わない。僕はそれを受け入れる。なぜなら、これはやらなければならないことだと思っているからだ」 その後、ネット上ではチャンネル9の放送内でリポーターのトニー・ジョーンズ氏がセルビアの応援団の前で「ノヴァーク・ジョコビッチのファンが大声で応援しているのが見える。応援は実に並外れている。ノヴァークは過大評価されている。ノヴァーク、彼を追い出せ。彼らに僕の声が聞こえなくてよかった」と発言している動画が拡散された。 これを受け同局は一夜明けた20日、番組内でジョーンズ氏のインタビューを放送。ジョーンズ氏は謝罪の言葉を述べた。 「私は冗談のつもりでしたが、テニス・オーストラリアを通じてジョコビッチ陣営がこのコメントに不満を持っていることを知りました」 「私はすぐにジョコビッチ陣営に連絡し、私が引き起こしたあらゆる無礼に対して謝罪しました。これは48時間前のことです」 「そして今ここに立っている私は、ノヴァークへの謝罪を堅持します。この無礼は様々な意味でセルビアのファンにも及んだと言うべきです」 「私は7年間ここにいて、セルビアのファンと良い関係を築いてきました。彼らは国旗を持ってここに来て、とてもカラフルで情熱的な雰囲気を醸し出し、冗談を言い合っていたので、私がしていたことはその冗談の延長だと思っていました。しかし明らかに、そのようには解釈されませんでした。そのためセルビアのファンをがっかりさせてしまいました。今、私はトラブルから逃れるためにこれを言っているのではありません。私は本当にファンに申し訳なく思っています」 ジョコビッチは準々決勝で第3シードのC・アルカラス(スペイン)と対戦する。大一番を前にコート外での問題はこれで収束するだろうか。
怒りの抗議ジョコビッチに放送局側が即謝罪「冗談のつもりだった」「申し訳ない」<全豪オープン>(tennis365.net) - Yahoo!ニュース
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2025/03/03 BGM: Andy Summers - A Certain Strangeness
さいきんになって(2日ほど前からだろうか)、たぶんこの気候からくる急激な気温の変化のせいで喉に違和感を感じるようになり、風邪の引きはじめのような症状を自覚するようになった。今朝、いつものように軽くシャワーを浴びその後英会話関係のZoomミーティングに顔を出す。その後、通院日だったので市のいちばん大きな総合病院に赴き、そこで医師の診断を受ける。月に1度の定期的なミーティングだ。ぼくがここさいきんのめまいの症状のことを話すと、医師はそれはおそらく天候・気圧の変化が作用しているのではないかとおっしゃって、ためしに頓服の漢方薬を処方してくださった。その後ほんらいならグループホームの本家におもむく予定だったのだがキャンセルすることに決めて、LINEで管理者の方にその旨を���えた。
病院で会計を済ませ、その後近くの薬局にてその漢方薬をふくめた薬をもらう。その待ち時間に、スマートフォンをいじるのも飽きたのでここさいきんカバンの中に突っ込んでいて折に触れて読み返していた鶴見俊輔『期待と回想』をあらためてめくる。その『期待と回想』の中で、鶴見はぼくたちのコミュニケーションの実相についてあらためて彼ならではの平易な語り口で解き明かしており、ぼくの理解力・語彙力ではなかなか要約しづらいもののそれでもなお啓発的に感じられた。なので、ふとここで読む手を止めて自分自身の過去を振り返る。ぼくもいじめに遭ったりその後も発達障害のせいでつらい思いをして、疑心暗鬼・人間不信に陥ったり孤独の果てにアルコールの底なし沼で死にかけたりしたものの、それでもコミュニケーションをあきらめきれなかった。いま、こうして英語や日本語であれこれ書いたり英語を学んだりしているのもそうした「あきらめの悪さ」「しぶとさ」ゆえのことだ。過去、クラスメイトたちと自分とのあいだに絶望的な「断絶」があり、そのせいで孤立して頭の中で死ぬことばかり考えていた日々が頭をよぎる。それはこのぼくの発達障害特性と、彼らがそうした特性をいまだ知らなかったことに由来する断絶だったと言える。
実を言うと昨夜、ぼくが参加させてもらっている自助グループのLINEグループにてぼくは魔が差してしまい、すこしばかり暴言を吐いてしまった。この公開日記ではその特性上さすがに書くことははばかられるが、職場であった実に世知辛い・不条理でトラウマにさえなっているできごとについてだ。そのことで、あくまで内輪のグループにて書いたことだからとはいうもののそれでもあとになって「あんなこと書くべきではなかったかな」とも思ったりしたのだったが(なにせあきらかに、われながら粗暴なコメントだったから)、それでもメンバーたちがそのコメントを受けとめてくださってシンパシー(同情・共感)を示してくださったのがありがたかった。いや、いまはもちろんジョブコーチたちもいるしグループホームの方々とも、他にもWhatsAppやLINEを通していろんな方々ともつながっていて幸せに暮らせている。そのあたりは安心してください。
午後になり、その風邪気味のコンディションのこともあって今日はそんなわけでひたすら部屋でおとなしくする。風邪の引きはじめの症状に効くという葛根湯を服用し(去年買って常備していたものが残っていて、期限をたしかめたうえで呑んだ)、その後しばし昼寝をしてからいくぶんか(熱はないものの)めまいが残る頭でベッドに寝そべり、J・D・サリンジャー『ナイン・ス��ーリーズ』のページをめくって読むともなしに読んだ。実を言うと、ぼくはサリンジャーの良き読者とは言えない。いや、正確に言えば好きな作家だと胸を張って言えないというか、すくなくとも「愛読した」「むさぼり読んだ」たぐいの作家ではない。『キャッチャー・イン・ザ・ライ』が青春小説の金字塔と言われるとたしかにそうだと納得はするが、村上春樹ほど「寝食を忘れて」読んだわけではないのだった。でも、それでもいつだっただろうか、この『ナイン・ストーリーズ』とはじめて出会って劈頭の「バナナフィッシュ日和」のインパクトに衝撃を受けてからぼくは折に触れてこの短編集をエバーグリーンなものとして受けとめ、読み返してきた。
とくに、こんかいは末尾を飾る「テディ」が目を引く。早熟な天才少年のテディをめぐるスケッチのようでもありなんだか預言的・崇高な響きをも持つこの短編が内包する深遠で挑発的ですらある哲学的洞察と、それをいともかんたんに言語化する手つきにしびれてしまった。これはまったくもって誤読・妄想かもしれないが(ただ、ヨタ話としては面白いかなと思ってあえて書く)、ぼくから見ればサリンジャーの世界で特権的な役割を与えられる登場人物たちもまたたぶんに発達障害的なところがあって、たぶんにそれに加えてあまりにも繊細すぎ・賢すぎる頭脳を持っていることもあって「アウトサイダー(はみ出し者)」として生きることを強いられるのではなかろうかとも思った。悪ノリついでに言えば、その意味ではここにいてこれを書いているこのぼくもホールデン・コールフィールドやシーモア・グラース、テディといった人たちの系譜に連なるというか、子孫と言ってもいいのかなあ……とも。いや、さすがにぼくの頭脳のポンコツぶりを鑑みれば「不肖の息子」ということにはなると思うけれど。
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書物礼賛④
味噌ノ山/ひざが痛い!/自費出版2024
前回取り上げた『大便革命』の印象的な一節「女はたまる、男はくだる」。くりぃむしちゅーのANNで語られる、彼らの名物マネージャーからやがて独立社長となるババア大橋氏の便秘エピソードは抱腹絶倒。大橋氏への愚���をはじめ、独身時代のくりぃむ有田氏が女性全般への不満をしばしば語るのに対し、現役のラジオ番組・中川家のラジオショーでは兄の剛氏がしばしば女性賛美を語る。
「女はどんなことでも楽しめる。友達と何時間でもしゃべっていられる。嫌いな人とも会話できる」。そうした美質が最大限発揮された入院体験リポート漫画が本書。著者はクリスマス飾りを撤去しようとして転倒し膝の靭帯を断裂。義母の介護があるためしばらく温存療法で耐えていたが、コロナ禍に突入し義母が特養ホームに入所することなったので入院・手術に踏み切ることに。
手術までのあれこれ、装具や車椅子、リハビリの様子など、確かな観察に基づく丁寧な描写、配慮の行き届いた人物造形、入院マニュアルとしても使えるよう大きな出版社から流通させてほしいと思うような充実した一冊となっている。学生時代漫研だったが創作から長く離れていたとのことで、一般社会にはこうしたポテンシャルのある人が山ほど隠れているのだろうなと。長所と短所は表裏一体になっていることが多く、有田氏の不満も剛氏の賛美も「男と女は違う」という本質論なのではないか。芸人さんのラジオは人気があるほど本質を避けて、何を買ったとかどこへ出かけたとかうわべの消費を語りがち。その人から見た本当のことを語ってほしいし書いてほしい。
藤谷治/新刊小説の滅亡・新刊小説の逆襲/破船房2023
2015年ダ・ヴィンチ誌に掲載された短篇とその続篇。文芸出版協会が新刊小説の出版を止める協定を結び、それによって新刊に占められて存在意義を失っていた既刊書籍が一定の復権を果たすも小説の退潮は止めようもなく、それでもなお良質な新刊小説に夢を託す編集者と無名小説家の悪戦苦闘を、筒井康隆『大いなる助走』の舞台設定や文体まで借りたような形で描く。「同時代を見つめた結果、タイムスリップで歴史上の有名人に会うとか、魔界に選ばれた高校生が悪の根源と闘うような小説ができたってことですか? 同時代を見つめるとか、時代の要請じゃなかったんですよ。右顧左眄ですよ。マーケットリサーチだったんですよ」。
鬼越トマホークのユーチューブ・チャンネルに三四郎の相田氏と小宮氏が一人ずつ連続で呼ばれて半生を語る企画は、金持ち学校(成城)で出会った2人の、微妙に異なる角度から語られる学園生活が陰影に富んでいて良い本を読んだような充実感があった。しかしたとえばそれに類��るお笑い芸人さんのラジオ番組も、文字に書き起こして即良い本になるとは思えない。本書が言うまでもなく、小説をはじめ紙メディアにおける日本語の語りというのは終っているのだと思う。皆川博子の小説は完成度が高いが、読後感が胸糞で、2度と手に取る気が起きない。松本清張はどれも似たようで抜きんでた傑作がない。出版社であれテレビであれ東京に集中し、国民を「(支配側と)お気持ちお立場ご一緒に」誘導する官僚制の装置であって、分断と棲み分けを志向するから、メジャーな漫画雑誌やオリンピック開会式のように「意味さえ分らない」惨状を呈したのである。意味や価値観を提示すると、森喜朗のような各界のジジイが怒るからねえ。「八戸さんは自分で校正せず、専門家に出したようだ。外注だからお金がかかっている」。甘いですね、私は本をマーケットに送り込むまで、作品を書くのと印刷製本以外すべて自分でやっていますよ。
売野雅勇/砂の果実 80年代歌謡曲黄金時代疾走の日々/朝日新聞出版2016
チラシを読んでいたら「ちょっとHな美新人っ娘」というキャッチフレーズが目についた。ミルキーというルビがふってある。新人=ルーキーというシャレだと一年以上経つまで気がつかなかった。(中略)原稿用紙に大きな文字で、「少女A(16)」と書いた。新聞の社会面と同じに見えるように、年齢もいれた。(中略)下書き用のノートに残っていた、沢田研二さん用の 「ロリータ」の設定を借りることを、苦しまぎれに思いついたのだ。「ロリータ」が、アッシェンバッハの視点から書かれたものなら、「少女A」では、カメラをタジオの視点にする。しかも、美少年から美少女に変えて。
音楽は救い。しかし私にとって音楽に包まれることは、すなわち自分が非国民であるという自覚にも包まれることになる。日本のポピュラー音楽の全盛は、浜口庫之助らが活躍し、ニューミュージック勢が台頭した1960~70年代。1978年からザ・ベストテンが洋楽を締め出す形で毎週お祭りを提供し、作曲とパフォーマンスの質が世界最悪となっていく没落が始まる。
「セクシャルヴァイオレットNo.1」「もしも明日が…」「おどるポンポコリン」…。あざとい下品な作曲、しかし広告やテレビ番組とタイアップすれば驚くほど売れて儲かる。レコード大賞を受けたウインクの「淋しい熱帯魚」は、洋楽カバーである2つ前のシングル「愛が止まらない」の曲想そのまま少し加工しただけの模造品。恥ずかしくてiTunesに入れられない。日本で一番売れたシングルも盗作だ。歌の下手なボーイズグループなんていうのは他の国では存在しえない。広告・テレビ・芸能の業界人が結託してキャラをでっちあげて素人以下の芸をヒット商品に換える、その音楽上のキーマンが阿久悠、松本隆、そして著者のような作詞家である。
沖田浩之という男性アイドル、私と近い年で、同じ時代にも業界が売り出し方を間違えている印象があった。舟木一夫や橋幸夫のようなズレたイメージ。そこへいくとやはりジャニーズ事務所は巧みだった。サザンや山下達郎が作るようなフェイク洋楽を、下手くそでも衒いなく堂々と歌う。どうせ日本語の歌なんて日本人以外誰も聞かない。低レベルでも細かな消費の記号を散りばめてメディア上で輝ければいいのさ。中森明菜のミルキーっ娘もズレていたが、不良イメージの強さが不満で一度だけレコーディングで歌えばいいからということで出した2曲目「少女A」が大ヒット、スターの階段を駆け上がる。詞・曲は凡庸だと思うが、少しふてくされて、しかし天性が発揮された歌いぶりが素晴らしいのである。
売野氏は1951年生まれ。上智大卒後いくつかの広告代理店、レコード会社宣伝担当を経てフリーランスのコピーライターから作詞家に転身。普段は無口で、自作を売り込む時だけ饒舌になる。売れない雑誌の編集も手がける。業界人としてポジションを得ている、しかしクリエイターとしてはズレていて人脈が財産というような人物から気に入られる才能があったようだ。消費の記号をたくさん知っていて流行の波を仕掛けることができる。歌謡曲やJ-popに愛着ある人なら楽しく読めるのでは。私は薄っぺらい人物だなと思いました。
色川武大/喰いたい放題/集英社文庫1990・原著1984
私の母親のところに米を運んできていたおじさんは、荷をおくと熱い茶を所望して弁当を使ったが、彼の弁当は米飯ではなかった。うどん粉のバンか、芋だった。
そうして彼等の姿も昭和三十年代にはほとんど見られなくなった。
察するに、目白のたまごのお爺さんは、そういう類の生き残りであろうか。──私ははじめそう思った。
ほどなくその考えを変えた。お爺さんがたまごをあつかうときの手つきが撫でさするように丁寧なのである。この仕事を本当に愛してるんだな、と思う。たまごを運んで、売る、そうしていることが好きで好きでしようがないんだ。そうとしかいいようがない。ただの惰性で老人に続けられるわけがない。
とにかく、ありふれた無精卵よリも、お爺さんが難行苦行して運んでくる本物のたまごの方が、ずっと安いのである。
主婦たちは皆、容器を持って並んで、ーキロ、ニキロと買っていく。周辺のおソバ屋さんや小料理屋さんも並んでいる。 せっかく安売りしたって、その人たちが商売に使って結局もうけてしまうわけで、あほ らしいようにも思えるが、お爺さんはついぞそんなことは考えないらしい。本質的に人間が高貴なのである。
(中略)まったくそれは絵になる光景だった。ものを売り買いするということは、こういうことなのだ、と思う。(中略)大切なたまごを、カチッ、と割って喰べてしまう。お爺さんの汗と執着が、つぅッと喉のあたりをすべりおちる。実にあっけなく、またうしろめたいが、ものを喰べるということは、実はこういうことなのだと思う。
長々と引用してしまいました。谷崎潤一郎が『文章讀本』の中で文章は含蓄がすべてである的に述べていたが、メディア上にこれでもかと即物的な情報があふれている今、小説家のそういう特権的な意識は通用しないのではないか。結局は、情理を尽くして分ってもらおうという姿勢、そうさせる人徳を賞味させていただくことが読書なのだと思う。それは時代や流行によってすり減らない。何度でも味わえる。著者は阿佐田哲也名義の『麻雀放浪記』でも知られる、博徒から業界紙編集を経て作家として名を成した異色の人物。30代でところかまわず眠ってしまう難病ナルコレプシーを発症、長年の放蕩のため肝臓・腎臓も弱く、それでもなお食を堪能しようとする生きざまが遺憾なく発揮された好著。60歳没。
山本高穂+大野智/東洋医学はなぜ効くのか/講談社ブルーバックス2024
東洋医学によれば気・血・水の流れこそ生命活動の本質。脳ではない。昨夏に始まった耳鳴りと、それに伴って悪化した肩こりを癒すべく、12月下旬から鍼治療を受け始め、人体の神秘を実感。施術初日は最中にお腹がグゥ~っと鳴る人が多いとのこと。自律神経が刺激され胃腸が活発にはたらく。私の場合はそれに加え、2~3日の間風邪をひいたような症状が表れる。悪寒・鼻水・喉の痛み・関節痛など。交通渋滞を緩和しようと体のあちこちで道路工事を行っている感じがその後も続き、ちょっとしたことで調子を崩す。人手不足で道路工事の費用も高騰、そもそもアトピーだったり猫舌だったりタバコの煙を肺に入れるなんてとんでもないという神経過敏の60歳には刺激が強すぎたようである。腎経・膀胱経と呼ばれる経絡に沿って全身を少しずつ、相対的に後頭部など上半身の刺激を弱めてもらうことで症状緩和。ここに辿りつくまで7ヵ月余…。
緩和といっても、耳鳴りにせよ肩こりにせよ病気未満の生理現象・老化現象でもあり、半減がいいところでしょう。なぜ効くのか、効くと断言する書名にすがる思いで手にした本書、先史時代��ら積み重ねられ、経験則的に体系化された東洋医学、その効能を実証的に解き明かそうという趣旨。ツボ・鍼灸・漢方薬について「家庭の医学」的な小辞典として常備してもよい一冊。
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海外サッカーユニフォームを激安で手に入れる方法!おすすめの購入ガイド
サッカーファンにとって、お気に入りのチームのユニフォームを着ることは、試合観戦やプレーのモチベーションを高める特別な体験です。しかし、公式ショップでの価格が高いため、「もっと安く手に入れたい!」と思う方も多いのではないでしょうか?そこでおすすめなのが、サッカーユニフォーム激安 でのオンライン購入です。
この記事では、海外リーグやJリーグのユニフォームを安く購入する方法、選び方、そして信頼できる販売サイトについて詳しく解説します。
1. サッカーユニフォームを激安で手に入れるメリット
1.1 価格が安い
公式ストアでは1万円以上することが多いですが、海外の通販サイトを利用すれば、半額以下で同じデザインのユニフォームを購入できます。
1.2 豊富な種類から選べる
プレミアリーグ、ラ・リーガ、セリエA、Jリーグなど、世界中のクラブチームのユニフォームが手に入ります。
1.3 サイズとデザインの選択肢が豊富
大人用・子供用・女性用だけでなく、長袖や特別仕様のデザインまで幅広く揃っています。
2. サッカーユニフォームの選び方
2.1 レプリカとオーセンティックの違いを知る
ユニフォームには「レプリカ」と「オーセンティック」の2種類があります。
レプリカ(一般向け): 普段使いやすく、価格が安い。
オーセンティック(選手用): 試合で選手が着用する仕様で、軽量かつ高機能なデザイン。
価格を抑えたいなら、サッカーユニフォーム レプリカ 激安 がおすすめです。
2.2 正規品とコピー品の見分け方
安価なユニフォームの中には、品質が低いコピー品も存在します。信頼できるサイトを選び、レビューを確認しましょう。
2.3 最新モデルか旧モデルかを選ぶ
最新モデルはデザインが新しく、人気がありますが価格が高め。一方で、旧モデルは割引価格で購入しやすいです。
3. 人気の海外サッカーユニフォーム
3.1 プレミアリーグ
リバプール
マンチェスター・ユナイテッド
マンチェスター・シティ
アーセナル
3.2 ラ・リーガ
レアル・マドリード
FCバルセロナ
アトレティコ・マドリード
3.3 セリエA
ユヴェントス
ACミラン
インテル
3.4 ブンデスリーガ
バイエルン・ミュンヘン
ボルシア・ドルトムント
3.5 Ligue 1
パリ・サンジェルマン(PSG)
3.6 Jリーグ
浦和レッズ
鹿島アントラーズ
川崎フロンターレ
海外 サッカーユニフォーム 激安 では、これらのユニフォームを手頃な価格で購入できます。
4. 海外通販でサッカーユニフォームを安く買うコツ
4.1 セールや割引を活用する
ブラックフライデーや年末年始セールでは、ユニフォームがさらに安くなることがあります。
4.2 まとめ買いで割引を狙う
複数枚購入すると割引されるショップもあるため、友人と一緒に購入するとお得です。
4.3 送料を考慮する
海外ショップでは送料がかかる場合がありますが、一定金額以上の購入で送料無料になることが多いのでチェックしましょう。
5. サッカーユニフォームの正しい洗濯方法
せっかく買ったユニフォームを長持ちさせるために、以下のポイントを守りましょう。
洗濯機を使う場合: 裏返してネットに入れる
乾燥方法: 直射日光を避けて自然乾燥
アイロンがけ: 低温であて布を使用
特に、スポンサーのロゴや背番号プリントは熱に弱いので注意が必要です。
6. サッカーユニフォームの収納方法
ハンガーにかける: シワを防ぎ、型崩れを防ぐ
通気性の良い場所で保管: 湿気の多い場所は避ける
7. まとめ
サッカーユニフォームを安く購入するなら、信頼できるサイトで買うのがベスト。特に nitwikfootball は、海外リーグやJリーグのユニフォームを幅広く取り扱っています。
最新モデルから旧モデル、レアな選手のユニフォームまで、お得にゲットできるチャンス!ぜひ活用して、あなたのサッカーライフをより充実させましょう!
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戦隊ヒーロー
ユニバース26
アメノミナカヌシは静かにその世界を見つめていた。50年の時が流れ、戦士たちは今もなお戦い続けている。赤、青、黄、緑、ピンク――五色の光が交錯し、悪を打ち払う姿は、まるで神話の一幕のようだった。
「50年……人の世は儚くとも、その意志は続くものか」
天上の神としてあらゆる時を超えてきた彼にとって、50年は瞬きほどの時間にすぎない。しかし、戦士たちの想い、受け継がれる力、変わらぬ使命感は、この世界を支える礎となっていた。
眼前で、巨大な敵が咆哮し、戦士たちは傷つきながらも立ち上がる。その姿に、アメノミナカヌシはわずかに微笑んだ。
「ならば、見届けよう。人の意思が、どこまで続くのかを」
戦いは終わらない。50年の歴史が証明するように、戦士たちはまた立ち上がるのだった。
ユニバース2
50年の歴史!戦隊ヒーローの魅力と進化
こんにちは、特撮ファンの皆さん!今日は、日本が誇る特撮シリーズ「戦隊ヒーロー」について深掘りしていきます。50年以上の歴史を持つこのシリーズは、なぜこんなにも長く愛され続けているのか?その魅力と進化を一緒に見ていきましょう!
戦隊ヒーローの誕生と歴史
戦隊シリーズの始まりは1975年に放送された**『秘密戦隊ゴレンジャー』。5人のカラフルな戦士たちが、チームで悪と戦うフォーマットを確立しました。その後、1977年の『ジャッカー電撃隊』を経て、1979年の『バトルフィーバーJ』**からスーパー戦隊シリーズとして正式に続くようになりました。
以降、戦隊シリーズは毎年新作が登場し、2024年には**『爆上戦隊ブンブンジャー』**が放送!時代に合わせた進化を遂げながら、子どもたちに夢と希望を与え続けています。
戦隊ヒーローの魅力とは?
① チームワークと個性
戦隊ヒーローは、1人ではなく5人前後のチームで戦うのが特徴。それぞれの個性や特技を活かしながら、仲間と協力して敵を倒す姿が、多くのファンの心をつかみます。
② カラフルなデザインと変身
レッド、ブルー、イエロー、グリーン、ピンクなど、鮮やかなスーツデザインも戦隊シリーズの魅力。さらに、決め台詞と共に変身するシーンは、毎回の見どころです!
③ 巨大ロボと必殺技
戦隊シリーズといえば、合体ロボ!小さなメカが合体して大きなロボットになり、最後に強敵を撃破する流れは、王道ながら何度見てもワクワクします。
④ 1年ごとに新しいヒーロー
仮面ライダーと違い、戦隊シリーズは毎年新しいチームが誕生するのが特徴。そのため、過去シリーズとのコラボやレジェンド戦士の登場もあり、長年のファンも楽しめる展開が盛りだくさん!
戦隊シリーズの進化
戦隊シリーズは、時代とともに進化し続けています。
1990年代:王道ヒーロー路線が確立(例:『恐竜戦隊ジュウレンジャー』)
2000年代:ストーリーの深みが増し、大人も楽しめる内容に(例:『侍戦隊シンケンジャー』)
2010年代:CGや特殊演出が進化し、よりスタイリッシュに(例:『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』)
2020年代:多様性を重視し、新しいコンセプトに挑戦(例:『王様戦隊キングオージャー』)
戦隊ヒーローの未来
戦隊シリーズは50年以上続いていますが、その人気は衰えません。近年では海外展開も進み、『パワーレンジャー』としてアメリカをはじめとした世界中で愛されています。
これからも戦隊シリーズは、子どもたちの憧れであり続けるでしょう。そして、大人になっても「戦隊の熱さは色あせない!」と思うファンは多いはず。
まとめ
戦隊ヒーローは、ただの子ども向け番組ではありません。夢、友情、勇気、絆、そして進化。これらを描き続けるからこそ、多くの人に愛されているのです。
皆さんの好きな戦隊はどれですか?ぜひコメントで教えてください!🔥
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音源よりもライブで稼ぐ時代になったことで、「みんなが知っているヒット曲」がなくても収益を上げることができるようになったわけである。
そういった状況を迎えているのはK-POPの世界だけではない。J-POPのシーンにおいても、ヒット曲の射程範囲はより狭いものになっている。YouTubeの再生回数を稼ぎ、CDを売り、アリーナやスタジアムで何万人を熱狂させる一方、その熱が外側に伝わらないような楽曲は多い。
ヒット曲の持つ役割が、大きく変わってきたのである。
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連載50周年記念「手塚治虫 ブラック・ジャック展」【美術館「えき」KYOTO】 美術館「えき」KYOTO 2024年9月1日(日)~10月6日(日)会期中無休
「それでも私は 人をなおすんだっ」 医療マンガ『ブラック・ジャック』の魅力に迫る展覧会 生原稿を中心に、手塚治虫の情熱と執念を大解剖! 医療マンガ、手塚治虫の『ブラック・ジャック』が登場して50年。 本展は、マンガ『ブラック・ジャック』の誕生秘話から、作品そのものがもつ手塚治虫の深いヒューマニズム、コロナを経験した私たちがいま見ても斬新に感じる医療の描写など、『ブラック・ジャック』をよく知る人、初めて知る人、そして世界のファンに向けて、名作『ブラック・ジャック』の魅力を存分にお楽しみいただける展覧会です。 第1室 B・J(ブラック・ジャック)とキャストたち 『ブラック・ジャック』に登場する個性豊かなキャラクターたちを紹介します。 第2室 B・J…
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夢
最終更新:2025/01/29
去年の合作の人に突然怒られる夢だった、普段接点ないのに。
橋から人が落ちていくのに誰もそれに気を止めずに各々の時間を過ごしている空間だった。 インターネットの友人と遊園地へ行った帰り、という場面から始まる夢。楽しかったね、って語らいながら分岐点まで歩いていって、橋の上で名残惜しさから他愛もない話で時間も心も埋めていくのだけれど、そんな一場面の遠くで橋の軋む音、その後に鈍い音がする。感覚的には遠いのだけれど実際のところ、すぐ横で人が湧いてきて落ちてを繰り返していた。表情は見えなくて、だからそれが誰か、何なのかも分からなくて、僕らはその横でずっと話していて。橋の下は川が流れていて、すぐ近くに平面的かつ立体的な山があった。その山の前に川岸をつなぐように電線が渡っていて、電柱のような木のようなものに、やけに大きな白い何かが止まっていた。僕はそれを鳥と認識した。概念的な生命体だった。 ある程度時間がすぎて、友人に別れを告げてひとりになったので僕は橋の下に降りてみた。所謂戦隊ものの格好をした5人組が何かをしていた。何をしていたかは思い出せないのだけれど。好奇心にかられた僕は彼らに近寄って何かをした。その間も人が橋から落ちてくる。最後に僕は崖の途中付近にいて、僕もその後同様落ちた。正式には落とされた。戦隊ものの格好をした人はにこにこしていた。僕もにこにこしていた。
起きていても寝ていても臓物を引き出す夢を見る。ずっと前から。きっと何かに影響されたものの派生かなと思うけれども何もない空間にいて、知らない手が胃腸だったり心臓だったりを掴んで体から取り出してしまったり、肺を力強く押してみたりする。 偶に自分の手が自分の意志とは関係なく動いてみせることもある。痛いというよりも塞がっていた水道がとおるような、すっきりとした感覚になるようなので悪い気分はしないけれど、目を覚ましたとき鈍器が体内にあるような気持ちになっていつもよりなんだか重たく感じる。 血が透明な何かに入れ替えられる時もある。
2024/09/13 寝れないなと思いながらただだるい体を少しでも楽にするために良い体制を探していた。最終的に平たい長座布団の上に寝そべっていた僕の上半身前面がやけに涼しくて、少しヒリヒリするような脳の認識を感じて視線を下ろしたらむき出しの臓物とも取り難いそれ、が見えた。臓器に対する知識の上での解��度が低いから臓物もどきに変換されたのだろうなと思うのだけれども。 ただどうすることもできなくて、どうしてか動けなくて薄暗がりで鈍く輝く臓物もどきを眺めることしかできなかった。ずっと見ていたら不規則に動く心臓のようなものや腸がだんだん膨張していっているように見えてきて、飲まれてしまう、と思ったら目が覚めた。04:23だった。短い時間だったのに大変不思議な夢だった。 膿んだ傷口が風に当てられて痛む感覚の延長みたいなものをずっと感じていた。
2024/08/22 気がついたら僕は、知らない家庭の団らんというものに混ざっていて、見知った顔を持ったヒトと世界を旅していた。それらしい彼等の風貌をしていて内面は少し違っていて、戸惑いながらも地球にある国々を巡って、世界の様々な人に出会った。様々な文化に触れた。どうしてか各国が地続きの世界で、さいごに見たのはさっきまでともに旅をしていたヒトたちの笑顔と片手に握った金魚が泳ぐビニール袋だった。 この世界はずっとどこかずれていた。例えば、F国では銀色の箸を使って食事をしていたし、最期に行ったA国では、なぜか室内でJ国のお祭りを行っていた。屋台で出される食事はまるで配給や給食のような出し方だった。知っているようで異質なお祭りの空気をどこか遠くで眺めているような気持ちで屋台を見回ったりして、屋台のヒトと何気ない談笑を交わして。 それなりにお祭りを謳歌したあと、お祭りの熱を冷まそうと散歩をしていると眼の前に両手ではとても覆いきれないくらいに広い青が目の前に広がった。 溶けてしまいそうな曖昧な水平線に心を惹かれ半ば引きずられるように、操られるようにそちらへ歩いていく。急に視界の下の方にあったはずの地面を見失った。さっと緊張で滲む手汗を握り、足元を見ると崖だった。間一髪で落ちることなく地を踏みしめた私は眼の前に広がる初めて見る光景を見つめていた。自分の知っている海ではなく怖いくらいに鮮やかな海だった。 ずっと見ていたら呼ばれてしまうんじゃないかと思ってしまうくらいにそこの見えない海と、曖昧な空のどことなく低いのに確かに届かない雲の流れを目で追っていると、後ろから誰かの声が聞こえた。迫りくる明るい声がする方に目を向けると、旅をともにしていた人たちだった。 『良かったね、見つけられたね。』何かを祝福するふうにそう言いながら笑顔で近づいてくる。まるでこの旅の終着点にたどり着いた、みたいな終わりの空気を手のひらに感じながら戸惑っていると急に全身に空気を感じた。紐で縛られたりしていない金魚の入った袋の口が手から離れる。 最期に見たのは離れていく彼らの笑顔と、空を泳ぐ金魚と落ちてくる空だった。 普通に人生の終点だった。
2024/07/27 真昼。僕は確かにさっきまで友人とピクニックをしていたように思う。あちらの世界では遊歩道ではない場所がこちらの世界では何故か遊歩道になっており、そこになんの違和感も抱かなかったくらいには楽しいピクニックだったのだろう。そんな優雅なひとときなど一瞬だった。 「火災発生 火災発生 外出中の方は直ちにお近くの避難所へ___」 突然目も覚めるくらいけたたましいアラートとともに防災行政無線から“乾燥による火災の大量発生”を知らせる声が聞こえてきた。それを聞いても何故かのんきだった僕らはすぐには動かなかったのだが、ふと香ばしい香りが漂ってきた。そちらの方に目をやると一本の生まれたての煙柱が見えた。小規模の森と言いたくなるほど鬱蒼と生えた川岸の草が例によって火を起こしてしまったらしい。 真横で火災が起きている。 事態に気がついた僕達2人は鞄を抱えてあちらの世界には存在しないエメラルドグリーンと白の可愛らしい建築デザインの避難所へ駆け込んだ。何故か裏口から。 避難所の中は学校のように机が規則正しく並んでおり、床も机も一目でわかるくらいには木製だった。すぐに不安な気持ちでふと窓の外に目をやるとそこそこ離れた小学校の方から大きな煙がたっているのが見えた。そちらの方に住んでいる知人らに思いを馳せながら避難所の中を一周する。幼少の頃の日本国外にいるはずの友人や、既にもうこの世にいないはずの人が普通に生きて不安そうな表情を浮かべながら雑談をしている。そんな彼らに懐かしさを覚えて僕は思わず声をかけたが、一瞥すらくれなかった。僕が幻覚をみているのか、僕が幻覚なのか彼らに気がついてもらえることはなかった。 出かける際に持ってきたカバンのほか何も持っていなかった僕らはまだ火災の起きていない方に位置するスーパーに向かおうと避難所の外へ出た。 しっかりとした避難所の冷たい扉を開けいざ出発と思い左右に視線をやると、ちょっと先にある小学校の頃の同級生の家が燃えていた。緑色の芝生も雰囲気のある重い扉も面影がないくらい火の塊だった。 遊園地もブランコの周りに生えていた公園の木々も山も赤く染まっていた。 この世界の終わりを突きつけられた気持ちで即座に避難所へ引き返し、窓の外にまた目をやると避難所の真横の空き地が燃えていた。逃げ場などどこにもなかった。
2024/07/XX ⚠微グロ “目が覚めたら”真っ暗な世界にいた。真っ暗で周りには何も見えないのに自分の手足や足元は目視できた。 不思議に思いしばらくぼーっと周りを“眺めて”いたら極僅かな小さな小さな何かが這いずるような音がした。 音のした足元に目をやると白っぽいグレーっぽい、発光したような細長い何かが蠢いていた。(以下ミミズと称する) あまりのおぞましさに暫く嘔吐いていると足元にミミズが落ちてきた。動揺が引き金となって必死にせき止めていた何かが溢れ出すように吐いた、はずだった。でてきたのは想定とは異なる吐瀉物だった。胃液ですらない。ひたすらミミズが溢れてくる。自分でもわかるくらいに青ざめて真っ白になっていく床に膝をつく。潰れるミミズの体液は真っ青だった。この生物が何なのか自分から溢れてくるのは何故なのかぐるぐる考えながら、一度壊れた堤防からあふれるミミズをただひたすらに吐き続ける。長い時間休まることなく吐き出される苦しさに涙が浮かぶはずなのだが体内には彼らしか詰まっていないのかミミズしか流れてこなかった。自分の手足が次第に骨と皮になってもなお体からでてくるのはそれだけだった。 長く感じられた時間の末空っぽになった体は次第に真っ白な海に近づいていく。薄れる意識の中で最後に見たのは何だったのだろう、僕は目を覚ましてしまった。 とても冷たい世界だった。
僕はいつものように窓枠に座って時計アプリを起動させたスマホを見ていた。 ずっと前に開始させたストップウォッチの画面は止まることを知らずにずっと動き続けてくれるので安心するから。 どれくらいの時間が過ぎただろうか、突然固いはずのスマートフォンの画面がゆがむ。あまりの突然さと俊敏さに半ば寝たような脳みそを起こすまもなく液晶に飲まれる。体に纏わりつくスマートフォンの熱を感じながら意識を手放した。 意識を取り戻すと三人称視点になっていた。 僕の先程まで座っていた窓枠付近には持ち主を失ったスマートフォンが落ちていた。そのスマートフォンにおそらく僕らしき人がドロドロした液晶に飲まれていくその光景をどうすることもできずにただ見守っていた。見守ることしかできなかった。 無機質なはずの板が生命を帯びたかのように、確実に僕を飲み込もうとしている意思をもったかのようにさえ見える飲み込まれ方。 何故か無抵抗に飲まれていく僕の体。 黒っぽい液体にじわじわと飲まれ、見えなくなっていく体。 三人称視点にも関わらずリンクする“息苦しい”という感覚。 体に纏わりつくスマートフォンの熱。 普段のような苦しさはないが多少の焦りを感じた。そこにいる僕が飲み込まれきったらそこはどんな世界なのだろう、薄ぼんやりと眺めては三人称視点の僕もどうにか動こうと試してみるが壁になってしまったかの如くびくともしなかった。 暫くして髪の毛1本まで飲まれてしまった僕はその後何時間見つめてもでてくることはなかったし、三人称視点の僕もまた、どれだけ動こうとしても動けなかった。 ただどこまでも底へ引きずり込まれる感覚を最後に僕は目を覚ましてしまった。 先程まで生命を宿していた冷たいスマートフォンの時計は05:22。夢の中で最後に見た時刻だった。 今思えばもしかしたら三人称視点だと思っていた方の僕自身も飲み込まれている最中だったのではないか、などと思うが、一度中断してしまった世界である以上真相はスマートフォンの暗闇の中だった。そんな考察でもしながら僕はいつものように窓枠に座って時計アプリを起動させたスマホを見ていた。 ずっと前に開始させたストップウォッチの画面は止まることを知らずにずっと動き続けてくれるので安心するから。
へんな養護施設に化け物と天災が来て、必死に逃げるも、もう選択肢 はないと思い下水管から逃げ、へんな科学者みたいなおじさんに拾わ れる。電波関連の管理や下水の管理、変な生き物の研究をしているお じさんのもとで助手として生活していたがある日、お使いがてら養護 施設を見に行くことに。そこであった少年を抱えてまたもや起きた化 け物と天災から同じ方法で少年を逃がし、自分は飛行して逃げたが少 年がなかなか見つからない。下水管の入口のようなもの?を転々とし て脱出口を探す少年をやっと見つけ出し局所的な天災と化け物の出現 の原因解明をする話。
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