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月とりんご、時々雨
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詩とか音楽とか家具とか絵本とか。 日々大切な物語を綴るWEBエッセイ。
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a62 · 3 days ago
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映画そのものが言語
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a62 · 4 days ago
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他なる映画と
濱口竜介監督のことば
映し出される群像劇のように
呼吸が合ったことばたちを記しておく。
映画監督の仕事は二つの問いに答えること(黒沢清監督)
・カメラをどこに(向けて)置くか、を決めること
・カメラをいつ回し始め、いつ回し終わるか、を決めること
他性と呼んだもの、私を寝かせたものについて、それはこの機械の自動性に由��しています。映像は私が寝ようが起きようが、まったく無関心にそこにある。映画館という場がこの自動性を確固たるものにします。私が止めようと思って止まるものではなく、映画は私の目の前を流れていく。
我々は生き物で、カメラは機械である。無関心に光を記録している。一方で我々は生き物としてものを見る。「関心」というものに我々の視覚は大きく左右される。
説明をほどこそうとはしない光にひたっている、あふれんばかりの素晴らしい記号たち
問いとはそれ自体、創造的なものである。
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a62 · 1 month ago
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本も映画もアートも、人との対話を促すためにある。
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a62 · 2 months ago
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日本のいわゆる「純文学」においては、文体というのは三番目、四番目ぐらいに来るみたいです。(中略)たとえば心理描写とか人格設定とか、そういう観念的なものが評価され、文体というのはもっとあとの問題になる。
でもそうじゃなくて、文体が自在に動き回れないようでは、何も出てこないだろうというのが僕の考え方です。
(川上未映子訊く村上春樹語る「みみずくは黄昏に飛びたつ」)
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a62 · 4 months ago
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考えるヒント|小林秀雄
文章には「形」、あるいは「姿」がある。
姿は似せがたく、意は似せ易し。言葉は、先ず似せ易い意があって生まれたのではない。誰が悲しみを先ず理解してから泣くだろう。先ず動作としての言葉が現れたのである。動作は各人に固有なものであり、似せ難い絶対的な姿を持っている。生活するとは、人々がこの似せ難い動作を、知らず知らずのうちに、限りなく繰り返すことだ。似せ難い動作を、自ら似せ、人とも互いに似せ合おうとする努力を、知らず識らずのうちに幾度となく繰り返すことだ。その結果、そこから似せ易い意が派生するに至った。実際、子供はそういう経験から言葉を得ている。言葉に了った大人が、この事実に迂闊になるだけだ。
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a62 · 4 months ago
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言葉を離れる|横尾忠則
人との交流は何も特別の言葉交わす必要もありません。その人物の存在に接するだけで、その人が発する言葉以上の見えない情報がその肉体を介してこちらの肉体にエネルギーと化して伝達されることがあります。この得難い体験はぼくの無意識の蔵にきちんと整理されて保管され、ぼくが創造の現場に立った時、または人生の岐路に立った時、霧の中からその全貌を現してくれるように思うのです。
人間の眼はあんな抽象的な記号の行列の上を滑らすためにあるのではなく、もっとこの世の美しいものを眺めるために神が与えたもので、そのために肉体が存在しているんですから、他人が見たり聞いたり考えたことに依存しないで自分の眼と足で自由に出掛けて行って他人が読書で経験した以上の成果を自らの肉体に移植させた方がずっといいんじゃないでしょうかというのが四五歳になるまでのほくの愚考てもありました。
知識も大事かもしれないけれど、物識り博士になるよりもセンスのある人間として、知性と区別される悟性によってより感性の豊かな感覚世界で遊びたいという願望がどこかぼくを読書から遠ざけていたように思うのです。
視覚芸術は非論理的な表現によることが多々あります。その時観察能力を助けてくれるのは感覚、感情です。論理だけでは表層的にしか捉えることができないけれど、その作品の深層部分の真意を図るにはやはり感覚の力を必要とします。しかしそれだけ不十分です。やはり理性の力も必要とします。それだけでもまだ不十分です。感覚や理性だけではなく肉体をも統治する魂が重要な鍵になります。人間の原点である魂が全て決定するのではないでしょうか。
絵を描くということはむしろ言葉を排除する作業だと思います。絵の中に少しで��言葉が残っているとその絵は消化不良の作品だと思います。絵の中から言葉を徹底的に排除することで絵が絵になるのではないでしょうか。
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a62 · 6 months ago
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他なる映画と1|濱口竜介
映画監督の仕事は二つの問いに答えること(黒沢清監督)
・カメラをどこに(向けて)置くか、を決めること
・カメラをいつ回し始め、いつ回し終わるか
を決めること
他性と呼んだもの、私を寝かせたものについて、それはこの機械の自動性に由来しています。映像は私が寝ようが起きようが、まったく無関心にそこにある。映画館という場がこの自動性を確固たるものにします。私が止めようと思って止まるものではなく、映画は私の目の前を流れていく。
我々は生き物で、カメラは機械である。無関心に光を記録している。
一方で我々は生き物としてものわ見る。「関心」というものに我々の視覚は大きく左右される。刺激的な情報を感知することで、生き物としての有用性(意味性)を見出し、我々は行動を決定している。
生き物はある光景を眺めて、そこに新たな情報がないと判断すれば、顔の向きを変えて、新たな情報刺激を求める。
「説明をほどこそうとはしない光にひたっている、あふれんばかりこ素晴らしい記号たち」
問いとはそれ自体、創造的なものである。
映像・図像・テキスト・ナレーション・音楽の重ね合いと移り変わり。
砂連尾さん曰く、優れたダンサーは卓越した時間感覚を持っていて、それを通じて普通の人がほとんど感知できないような譜割をして、体を動かすことができる。それは単に感性というよりは、まだ言語化されていないからだの知性のようなものです。
視線の方向 アクションの方向
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a62 · 7 months ago
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アニメーションとはラテン語でいのちを与えること。
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a62 · 8 months ago
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満徹の「言葉は、想像の貯水池であり、言葉は、発音されることで、たえず新鮮な水をわれわれに供給する」という一文を思い出す。文字が持っているかたちにもまた、独自の、音のすがたがあると思っている。何度も読むうちに、ことばの意味がほどけて音になったり、音がまた意味にまとまったりする。発話したときの、音のきこえかたと、文字でみているときの音の感触、それが、ぴたっとくっつく瞬間がある。そのおとずれを待ちながら、書いている。
朝吹真理子
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a62 · 9 months ago
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世界の眺め。
声でさわる。
言語というメディア
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a62 · 9 months ago
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あんまりこまかいことを言わないで、しかもぴったりしている。しかし時々それでは済まない、気になる場合があるわけですね。その場合に的確な言葉を何年にもわたって探す。これこそおらく文学者、詩人、それから哲学の一生の仕事……。
言葉、つまりそれは何でしょうか。ある状態ですか。
どう言ったらいいのか。私はもうすでにそれを知ってる、その表現が何であるか知ってる。ただそれに合う言葉を探してるんだ、というのとぜんぜん違うわけです。
じゃないわけですね。対応させているわけじゃないんですね。
ぜんぜん違います。その表情に対して出来合いのある言葉がある。もちろんそれに私は満足しないというときは、その表情自身が不満足な立ち現れしかしてない、薄暗く濁っている。
だから映像的イメージになっていないんけですね。
いえ、映像的であってもです。そこにある的確な言葉が浮かんだ途端、それが、突然日が射しこんだようにゆっくり豹変するのです。
それは言葉でないとまずいわけですね。
むしろそれを伺いたいんです。かならずしも私は言葉である必要はないと思います。その表情を三十秒のある音の連なりで表現され、そのときに坂本さんが満足されたら、それはきちんとした表現だろうと思います。坂本さん、なにか言葉にならないある感覚的な世界の見方を、ある音の連なりによってそれがピタッときたというご経験はあるんじゃないかと思います。
ありますね。その場合にはたぶん音でしかそのまんぞくは得られない。つまり音で得られたことを、たとえばこんど言葉でお書きになったときに、それは同じものは得られます?
その場合にはだめだろうと思います。特に音はそうでしょうね。音で的確に表現されたものは言葉ではまず表現できないということは、定理みたいなものじゃないかと思います。
音を視る、時を聴く
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a62 · 9 months ago
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表現の使命はひとつ。
その表現と出会う前と後で
その表現と出会った人のなにかを
1ミリでも変えること。
未知の場所にある
ココロという正体のよくわからないものに
ふれるために、
僕たちはそのために、
人生を削っていくのです。
高崎卓馬
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a62 · 9 months ago
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音楽を聴くように、文章を読む。
歌みたいに、文章を書く。
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a62 · 9 months ago
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「本当にそう?」「もしも?」「つまり?」「そのために?」
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a62 · 9 months ago
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読後感をイメージする
つくりたいこころの動き
胸の内をずば「と言い当てられてハッとした
商品の特徴を1行で言い当てて欲望をくすぐる言葉の鋭さ
人生の指針になりそうだと思わず線を引いた小説の言い回し
新しい視点を得たときの発見感
痛いまでの切なさ
思わず真似したくなる語感
言葉に触れたときの様々なこころの触れ方
→話者と声色
→切り口
→コピー
誰もが感じているのに言葉にできてないことを、日々考える。
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a62 · 9 months ago
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言葉という、かたちはないけど見えるもの。
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a62 · 9 months ago
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輪郭のないことば
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