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大麦栽培と大麦とえんどう豆のパン
ライ麦とオーツ麦の栽培ができたので、2019年に大麦の栽培に挑戦しました。
大麦もヴァイキング時代の主要な穀物で、粥やパンにしたり麦芽にしてビールの原料になったりと多くの用途があります。
大麦はおおまかに二条大麦と六条大麦の二種に分かれており、今回は二条大麦を育てました。
(後からヴァイキング時代は六条大麦が主流だと知ったときは衝撃でした。)
こちらでは2019年10月20日から2020年6月10日までの大麦栽培の様子を振り返ります。
前回の教訓から種まきの時期を変えました。
春に種を播くと登熟期に梅雨が被ってカビが生えたりするので秋播きに変更し、またバーク堆肥と苦土石灰を土に混ぜて土壌改良を試みています。
その結果土壌酸度が4.5から5.5程度になり、大麦の適正土壌酸度の7よりもだいぶ酸性よりですが、すこしはマシになったかと思います。バーク堆肥は混ぜる事により土が固まるのを防ぎ、通気性と排水性を高め根が伸びるのを助けます。
9月末ごろに苦土石灰を混ぜ、10月20日に三列に分けて大麦を播種しました。

10/26 発芽。その後育って写真は11/21のもの。
この時期になると気温が低いので成長がスロー。何度か麦踏みもしている。

冬を越して2020/4/27。雪の下で耐え縮こまっていた葉も4月に入って暖かくなると成長が再開する。
左側で咲いているのはホソバタイセイの花。

5/2 穂が顔を出す���草丈があまり伸びず心配していたのですこし安心。

5月上旬に花が咲き、写真は5/22 穂が膨らんできた。

6/8 穂が黄金色に。収穫ももうそろそろ。梅雨に入るギリギリまで待とう。

6/10 梅雨が近づいていたので急いで収穫。まだ青い穂もあったが全て収穫し、その後穂を切り取って乾燥させた。

6/20 ハサミでちまちま芒を切り取り、家庭用精米機で脱穀する。
この大麦は皮麦と呼ばれる種子に皮がつく品種なので、できるだけ皮も取れるように長めに精米機にかけ精麦した。

脱穀と精麦が完了し、計量。370gなら少ないもののいろいろ使えるかな。
ちなみに皮はしつこくへばりついてなかなか剥がれなかった。

8/2 大麦とえんどう豆の平焼きパンをつくるためコーヒーミルを使い製粉する。この製粉のやり方はやはりだいぶ無理があり、とても疲れた。
赤えんどう豆もゆでて潰したりと力作業が多かった。

パン作り。今回は出土品を参考に考古学の観点からヴァイキング時代の料理を再現したレシピブック「An Early Meal」から、ビルカ出土の大麦とえんどう豆の平焼きパンを作ってみます。
https://www.medieval.eu/viking-bread-and-food/
このレシピでは乾燥えんどう豆を使うのですが、ふさわしいものが身近になかったので赤えんどう豆で代用しています。
大麦粉と茹でて潰した赤えんどう豆を混ぜて生地にし、めん棒で薄く円状に成形したものを今回はスキレットで焼いてみました。
大麦はやはり小麦に比べて大味に感じましたが、えんどう豆の風味と香ばしさも相まって美味しかったです。
これ以外にも粥にしてみたりと大麦料理に挑戦してみましたがこのパンが一番美味しかったと思います。
今回の大麦栽培は試行したことと結果にわりと手応えがあり、収量も前回よりも増えたので調子に乗ってまた品を変え麦栽培を続けています。
2021年10月10日
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ライ麦栽培とライ麦の平焼きパン
中世初期北欧のヴァイキング時代の暮らしや食文化への興味から自宅の庭を耕して畑にし、10㎡ほどの狭い耕地で細々と家庭菜園を始めました。
畑についてはほとんど知識ゼロからのスタートですが、トライアンドエラーを繰り返しながら挑戦しています。
初めて播いたのはヴァイキング時代の主要作物であるライ麦とオーツ麦。
ここでは2018年4月1日から7月23日までのライ麦の成長記録を追います。

4/1 汗だくになって庭を畑に耕し種播き。

4/7 ライ麦の芽が顔を出す。写真は三日目のもの。

5/3 だいぶ茂ってきた。晴れた日に麦踏みを何度か。

5/28 この頃から出穂し、次第に穂が出揃う。

6/3 花が咲き始める。

7/9 実が膨らみ穂が垂れ始めた。

7/23 収穫。その後ひと月乾燥させて脱穀。量はわずか50g。

9/17 コーヒーミルで挽いて全粒粉のライ麦粉に。

パン作り。今回はデンマークのリーベヴァイキングセンターのレシピを参考にヴァイキング時代の平焼きパンを作ってみました。
https://www.ribevikingecenter.dk/en/learn-more/food/food-bread-i.aspx
ライ麦粉と同量の小麦粉を合わせ、水と練って作った生地を麺棒で薄く広げて、オーブンで焼きます。
真ん中に穴を開けるのは棒を通して掛けて保存するためだとか。

カリカリの食感が美味しく、挽きたての粉なので心なしか香りがよい気がします。種からここまで到達できたことで感慨もひとしおでした。
初めて畑を耕して種播きからパン作りまでやってみた経験が非常に面白く、この後もヴァイキング文化を通して新しい事に挑戦することをボーンディ活動と称していろいろと楽しんでいます。
そちらも順次記事にしていきます。
ボーンディ=自由農民、専業化されておらず何でも自分でこなす人たち。
2021年10月5日
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