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自分のことを積極的に話せないから、ずっと聞き手でいる。俺が人の話を聞くことに飽きてしまったら、相談相手になることが出来なくなってしまったら、今度こそ本当に周りに人が居なくなるなあ、という恐怖心はずっとある。自分が今の自分とは別の形になってしまったら、きっと終わり。

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明日で地球が終わって、人類が滅亡しちゃうんだって！なんていう話を聞いたから、もし次の日死んでも後悔しないように、好きな人に告白をした。都市伝説だとか、掲示板に書き込まれた噂だとか、そういう類のモノを信じ込んでしまう人間だった。それに加えて馬鹿正直だから、「とある都市伝説を聞いてしまいまして、明日死んじゃう前に君のことが好きってちゃんと言わないといけないと思って。」とか、言ったりしてさ。今思えば信憑性に欠ける話だったのに、本当に信じていて、寝る時に死について考えて、泣いてしまうくらい可愛い人間だった。それなのに、今は同じような話を聞いても、まあ死ぬ時は皆死ぬからなー。くらいにしか思えなくなって、なんだか少し嫌な大人になってしまったな。

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きっともう投函主は居ないだろうけど今更ながらいつの日かに箱に入っていた質問、お悩みなどに答えようのコーナー。

Q.人に嫌われるのがどうしても怖くて、辛い。樹は人に嫌われることが怖いと思ったこと、ある？

A.ない。相手が俺のことを嫌いになった時、俺もまた相手のことを嫌いになっているだろうから。俺から離れてくれて好都合だと思ってる。何事も考え方次第。

Q.樹についてあまり語ってる文章がないと感じたけど、語るに値しないということ？好きな人の理想像、好きなタイプくらいは聞いてもいい？

A.元々自分のことを話すのが得意ではないから、端折りました。理想像もタイプない。理想を語るほど自分は完璧ではないし、人の形をしていたら正直何でもいい。

Q.優しい君ですが、暴言を吐くことはあるの？怒りの感情、ちゃんとある？

A.全部口には出さないけど、それなりの感情はある。俺もれっきとした人間だから。

Q.愛されたい気持ちばかりあるのに、愛し方が分からない。これは我儘、自己中心的思考に等しいの？

A.受け身なの人とみた。愛すことよりも愛されたくて、求めるよりも求められたい、そんな人でしょう。我儘でも、自己中心的思考でも、逆にその感覚の人間を求めている人だっているだろうから、悪くはないのでは。ただ、与えられすぎて、与えることを忘れた人間には、ならないで欲しいと思う。

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好きな人がくれた手紙。左側に大好きな友達の名字が幾つか、右側には好きな人の名札、ノリで書いたらなかなか消えなくなった言葉、青春が詰まったジャージ。迷惑しかかけなかったけど、一緒にいてくれて助かった、と雑な字で書かれたメモ。ベッドに残ったカッターの刺傷と、タンスに油性ペンで書いてあったほんの少しの悪口。ノートの一番最後のページに書かれた言葉を黒く塗り潰したあと。子供のままでいたいと思った！なんて可愛い文章に上書きされた早く大人になりたい、という文字。半分燃やした集合写真。いつだって幸せだった出来事の裏で数多の辛かったことが一緒に居たね。

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俺は慈愛に満ちた神様ではないよ。救済措置をあげられても、心までは救ってあげられない。他人の人生の、全てを握る程の器もない。寄り添うことしか出来ないよ。

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この世を生きていく上で大事にしていることは、期待をしないということ。期待値を上げすぎて、自分の首を絞めたことなんて数え切れない程ある。自分が辛い思いをしたくないから、期待はしない。俺にも、期待しないで。他人が思っている程、俺は出来上がった人間では無いですから。

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優しいから好き、ちょっと抜けてるところが好き。その口から吐き出される言葉が好き。理由は、何でもいい。その頭で、心で、ほんの少しでも俺のことが好きだと認識した瞬間があったのなら、もう俺の元から離れないで。そのままずっと、虜になって、取り込まれて。

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⬇️続き。本当に、怒る事がなかった。喧嘩もしなかった。血縁関係者に対しては、それなりに怒りの感情こそ湧いたものの、他人に対しては一切なかった。物事は穏便に済ませたい平和主義者。俺が身を引いて喧嘩を仲裁出来るのであれば、喜んで身を引いた。決して自分は巻き込まれぬように、誰も傷が付かないように。怒ることで無駄に疲労したくない気持ちが、二割。言うだけ無駄だと諦めている気持ちが、八割。ここだけじゃない、全てにおいて、諦めている気持ちが八割。

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寝たら忘れる、とか、若干のウソ。「あの子が嫌だから無視しよう」なんて、いわゆる仲間外れを起こそうという誘いの話を聞かされた放課後のことも、｢いつも誰かの話を聞いてるけど、肝心の君の話は誰が聞いてくれてるの？｣と聞かれて、頭に思い浮かぶ人物が誰一人も居なくて、苦しくて、悲しくて、寂しい気持ちになった昼休みの出来事も、昨日の事のように覚えてる。「何したら怒るの？」と、悪ふざけの延長戦で、グレーゾーンギリギリを攻められて、蓋してた感情が溢れて、泣いているのか怒っているのか分からない状況になって人を困らせたことだって、忘れられてない。ふとした時に、感情暴走が起こりかけてしまうような、人間でした。そんな自分が嫌いで、嗚咽が出るまで泣いた夜もある。