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少し長めの文章用。更新するかどうかすら怪しい
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hamadder3 · 1 year ago
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3月20日、わたしのモノローグ
今年も3月20日である。今年は作草部に行こうかと思っていたものの朝になって服を取り出そうとしたところで盛大にパニック発作を起こし、起き上がることもできず床でSNSにいいねしていたら14時半になっていた。今も視界はモノクロだしカーソルのピロピロが動いただけで吐き気がする。
正直な話大した話題ももう持ち合わせていないから、せめて今年の大きな変化の話をしよう。本をさっ��り読まなかった。去年の3月から今日まで。全くだ。
今までは本を「読めなかった」という不可能の意味合い、「やろうとしているのにできない」という気持ちが強かった。しかし、今年に入ってから特に、そういう感情自体が私のどこにも見当たらない。ないのだ。本当に。読みたいという気持ちを持つ必要性を感じなくなった。本の話題を見ても無関心かせいぜい持っても既視感しかなく、紹介のpost1つですら読むのが苦痛だ。面白い要因はわかるがその要因を私が面白いと思わないというひねくれた感覚。名作も新作もフォロワーが書いてくれたSSも自分が書いたものもなんも面白くない。なのにここ数年の中ではいつになく元気。如何にも躁鬱という趣だが、しかしそれだけではない。それとはやや別にして、私の体の異常さが小説のセンス・オブ・ワンダーを超越してくれてしまったのが、本を読まなくなった根源にあるものだと思う。
具体的に言うと、私は今てんかんの診断がつく瀬戸際に立たされたままになっている。「治療を即開始するほどではないが観察が必要な脳波異常」という半殺しのような診断で1年やってきた。そして実際、躁鬱的な症状に加えて(なくなったわけじゃない。でなかったら冒頭のようにはならない)、突然気絶したり、体が硬直したり、記憶を全部飛ばして数分間反応なく立ち竦んでいたりという奇行を連発している。症状そのものも楽ではないが、これらの発作のたびに「意識/記憶が全て参照不能になる→復旧する」という動きが起こる中で、その「復旧した記憶」が本当に信頼できるのか、もしかして全く別の記憶なのではないかという、自我の連続性に関しての不安や不審、不快感に苛まれるようになった。これに関しては他人に聞いて解決できる問題でもないだけに、これからも悪化していく未来が見える。こんな状態で物語という造られた連続性を受容できるわけがないのだ。主人公に共感できるわけがないのだ。物語の登場人物は基本的に自己の連続性に悩んだりしないし、街を歩いていて自分が誰か忘れたりなんかしない。「自分」がいることを信じている。私はそのレベルにすらもはやいられない。だから、本を読まなかった。そもそも、読んでいる間にも気絶して読んでいること自体を忘れてしまう。内容だけではなく、行為自体をだ。「理解」どころか「動作」もできない。
酷すぎて笑えるが、これがこの1年のハイライトということになる。
ここまで書いてようやく頓服が効いてきた。瀕死の視界からカラフルな品詞ハイライトが帰ってきている。
煩悩ではなく生活に必要な意思を全部放りだしたまま、私は次の1年を生きていく。時に無、時に過剰な感情を抱きながら、さらにそれを疑いながら。物語は、そこにもうない。
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hamadder3 · 1 year ago
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2023年、年末
今年はそれなりに充実しながらも慣れないことに振り回され続けた一年だった。 まず再就職したことは人生の中でも大きな節目だろう。父親のいた会社に、それも法定雇用率をクリアするための枠で滑り込んだ。興味深い事業内容の会社だが、その辺りに関わる権限は私に全くなく、ただひたすら消耗品の発注をしている。
部署の会議にすら出られない、おそらく会社一の雑魚のポジションだが、海外に拠点を持つ会社の本社の社員の胃袋を掌握していると思えば意外と楽しいものである。あと、ちょろっと自分が好きな文具を発注して置いておいたとき、数日でそれがなくなっている時も地味に嬉しい。文具棚は私の店みたいなものだ。テレワークと縁のない業務が多いが、それぞれ純粋に楽しいし、テレワークできないわけでもない。体調に合った働き方になってきた。まあ、私の病的にひねくれたパーソナリティが「個性」という便利ワードで少々忌避されているのを感じるが、それがどうした。それについてはノウハウもないままに私を呼んだ会社が悪い。私としては今後もそこそこ自由にやらせていただく。 ���働がちょうどよく安定したことで、心もとないものの収入が生まれ、活動的な要素が増えたのも今年のトピックだ。大阪でのライヴに前乗りしたり、イベントをハシゴしたりしたのは今年が初めてだ。初めてなので伊丹に行けば楽だったルートで関空行きのPeachで強行突破した結果御堂筋線の終電に乗ったりと大冒険を繰り広げ続けたが、それで得られた、「こんなに滅茶苦茶でもやりきれる」という自信は今後も大きな糧となるだろう。
また、今年というと、8年近く使って/浸かってきたTwitterがいよいよ本格的な変質を始めたのもあり、分散型SNSにもう一度触れることになったのも印象に残っている。以前こういうことがあった時はMastodonしか知らなかったが、今回はMisskeyが軸だ。絵文字でのリアクションを貼り付けていく文化が非常に楽しく、今やメインになりつつある。ちなみにサーバーは「Misskey.io」と「BackSpaceKey.fm」が好きだ。
さらに、関連してDiscordのチャンネル運用も始めた。私のことなのでひどい話を書きつけることしかできないが、濃いめの話を置けるので精神安定に役立っている。現状、面白い話を聞くのが分散型SNS、聞き手を選ぶ深い話を聞くのがDiscord、というように棲み分けが出来つつある。Twitter一つだった頃よりSNSが面白くなったというのもまた今年だ。残念なのは、学生時代の友人とか先輩とかとの縁がTwitterまでで途切れそうなところだ。交流は盛んなのだが誰も引っ越さない。寂しいが、それも運命か。Misskeyは友人を作るというより一緒になって面白い流れを作る遊びなので、やはり友人は増えにくい。
そうして、総合すると2023年は自分自身が活発的になり、しかしただでさえ少ない「私を知る人」は加速度的に消えていくということを痛感した一年になった。こうして私は様々な意味で独りになっていく。それでも、大事なのは自分が知人にとっての何なのかではなく、私が私にとって何なのかということなのだと私は思う。だから、今年には意味があり、そしてこれから続いていく未来にも大いに意味がある。 改めて、様々な場所でお世話になった方々には2023年分の御礼を申し上げると共に、今後も変わらぬ付き合いのほどよろしくお願い申し上げる。 そろそろ夕飯なので筆を置く。それではまた。
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hamadder3 · 2 years ago
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Finalはなにしてんねん、という話
今回のヘッドフォン祭で目玉のひとつとなっていたのはおそらくFinalであろう。
突如として新ブランド「REB」を発表、オーディオの楽しさを再起動、再構築、再生することを目標に、製品だけでなくそのユーザーのコミュニティやメディアを内包したこのブランドは、今日の展示を見る限りでは、今までFinalがリリースしてきた内部構造選択式イヤホンセット「MAKEシリーズ」とそのユーザーコミュニティを軸にした運営がなされるようだった。
確かに、MAKEシリーズの歴史は長く、ファンも多い。しかし、それを軸にしてブランドを成立させられるのか、FinalがFinalとしてブランドを維持できるのか全く分からない。
大変よろしくない例であることは承知だが、MAKEのような製品展開やユーザーコミュニティを作ろうとしたメーカーがあることを、これを読んでいる貴方は知っている。intimeだ。
intimeのASSYミーティングは製品の組み立てイベントである以上にユーザーの交流会の要素を強く持つ。ユーザーは組み立てたイヤホンに名前を授け、そのレシピを共有したりする。その光景は、交流系創作企画の「うちの子」概念によく似ている。「うちの子いいでしょう?」「これがうちの子です」……イヤホンはユーザーのアバター、顔となって、人気が出ればそれだけイヤホンとユーザー両方のコミュニティ内での影響力が増していく。このいびつな環境にメーカーの中枢が直接便乗してしまったのが、「芸歴36年の方」周辺の騒ぎであったと私は認識している。intimeの件はPRに不向きな性質の人材を選んでしまった分もあるが、コミュニティ内で人気があるからといって、音楽家だからといっていちユーザーを贔屓しているかのように見える状態のまま放置したのは明らかにintimeの過失だ。
さあ、Finalの話に戻ろう。続きはシンプルだ。「REBは芸歴36年氏を大量に培養するのではないか?」と。
intimeの失敗は、ユーザーコミュニティの不均衡にメーカーが直接関わったことにある。今回、Finalは、MAKERSというコミュニティサイトを用意した上で同じようなことをしようとしている。たしかに、インターネットを介して「広く薄く」メーカーが関わるつもりなのだと思う。しかし、それだけでintimeのようにならないとは、とてもじゃないがいえない。
intimeの件は最終的に話題は不必要に過熱し、36年氏とintimeの距離感について公式から直接説明されることもな��、引用リツイートによって終局を迎えた。引用リツイートなので、当該アカウントにブロックされていると何も伝わって来ない。私に言わせれば「姑息な手段」でintimeが終わらせた。しかしそれで誰の名誉も回復されるわけがなく、今は分断と虚無がintimeの周辺にある。Finalにも、そのような影が差し始めているように思う。
REBに関しては、独自アイテムのビジュアルも心許ないものだったのでさらに困惑している。カスタムIEMの見本はもはやCAMPFIRE AUDIOがたまに売る毎回10台限定のアレにしか見えず、再起動も再構築も再生も感じ取ることができなかったからだ。ブランドの展開が進んで独自性を出せるようになれば良いのだが、やはりそういうビジョンは見えなかった。
そんなわけで、「REB」に関しては「これはマズそう」という総評になったが、個人的に気になっているのは、以前から展開しているエントリー向けTWSブランド「ag」の一般的な知名度の低さだ。
「ag」の製品群の出来が悪いわけではなく、値段も手ごろで、デザインも柔らかなイメージで統一されており、音も良い仕上がりになっていることがほとんどだ。それゆえ、オーディオオタクには認知されているほうだと思う。しかし、そうではない私の友人たちはagを候補に入れていながら「令和最新版」へ流れていく。興味深かったので理由を尋ねてみれば、「どこの国のメーカーか分からないわりに高いからやめた」「Finalって何なのかわかりにくい」「検索してもまともに出てこない」など、迫力のある理由が大量に返ってきた。明らかに広報を間違えている。一般の人がFinalというオーディオメーカーを知っているわけがないし、「ag」という名前も2文字だけしかない情報で一から調べるには負担を感じる。由来などが併記されていればマシなのだろうが、それがないので「令和最新版」の迫力に負ける。そんな簡単なことが見えなくなっているようでは、当分停滞するだろうなと思うのであった。
2023年4月29日
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hamadder3 · 2 years ago
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2023年3月20日
3月20日。今年も3月20日がやってきた。ボンクラを体現し清らかな筆致で少し先の未来を物語り散っていった伝説の作家、伊藤計劃の命日だ。 昨年の今日は氏の終の地の本棚に氏の著作が入っていたことに鈍い感動を覚えていたのを記憶している。では今年はどうなのか?
答えはシンプル。大した思いはない。 イメージは触れば触るほど歪んでいく。いや、私の得たイメージは最初から大きく歪んでいて、語る価値は別になかった。それでも言及を続けたのは、伊藤計劃の残した物語を現実に照らし合わせた時に、そこに「希望」を見出せていたからであると、今になっては思う。
現実は変わった。戦争と一緒に。
今や「強いアメリカ」は姿を消し、中国の台頭は目覚ましく、突如現れた疫病は収まらず、ロシアはウクライナへ大規模な軍事侵攻 を始め、終わる気配はない。 「現実は小説よりも奇なり」というが、それの最悪の展開だ。どこをとってもめちゃくちゃで、誰も奇麗に「語る」ことができない。ゆえに「語り部」は同時にたくさん湧きだし、「真実」はてんでばらばらになってしまった。ここで、「伊藤計劃の先見性」は一度潰えたと思う。
それでも、一つ、私が今も未来的に思えるギミックがある。『ハーモニー』で描写される過剰な福祉的社会だ。 そこでは、市民全員が社会に貢献することを強いられているが、彼らはそれに疑問を持つような考えを持たないので、社会参加がマナーの一つであるという認識を持っている。その異常さを、私たちは霧慧トァンという主人公の視点から見せつけられることになる。その時は「うわ��、この社会気持ち悪いな」と思うだろう。それでもこれは、伊藤計劃の作品世界のうち、おそらく最後の「未来」であると私は思っている。それの現実の名は「地域参加」だ。
日本の高齢化は世界一であり、加速の一途であることは誰もが知っている話だが、それはつまり「世話をしてくれる年代の人間が減っていくこと」と同義だ。それを受けて現実社会がやっているのが、介護の必要を減らせるように、市民に対し積極的に地域に関わるよう強く促す運動だ。現在、地域参加はまだマナーではない。独りがいいと反発することはまだ可能だ。しかし、近い将来そういう「独りを望む人」も社会の歯車に投入されるだろう。そうなったとき、『ハーモニー』のような世界になってしまった方がまだマシだな……そう思う、ほの暗い3月20日である。
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hamadder3 · 3 years ago
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Continuation. I forgot how to use Instagram some time ago. But even if you look at them calmly, they are still unique shoes! (Nike Factory Store) https://www.instagram.com/p/Ck7Rz3Kr1ND/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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hamadder3 · 3 years ago
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NIKEの「ウィメンズ ワッフル レーサー クレーター “サミットホワイト”」(NIKE WMNS WAFFLE RACER CRATER "SUMMIT WHITE")です。 NIKEにおける70年代の傑作の復刻版でもあり、同時に昨今の環境配慮、サステナブル製品の開発の影響を受けたモデルなのだそうです。 実際この製品には20%以上の再生材が使われていて、特にアウトソールにその特徴を見ることができます。ちなみに、梱包も緩衝材を排除してありました。 もうしばらくこれを履いてアルバイトに出ることになりそうです。JUST DO IT! NIKE WOMENS WAFFLE RACER CRATER "SUMMIT WHITE" . It is a reissue of NIKE's 70's masterpiece, and at the same time, it is a model influenced by the recent development of environmentally friendly and sustainable products. In fact, more than 20% recycled materials are used in this product, especially in the outsole. Incidentally, the packaging also eliminated cushioning material. I'll be wearing these to my part-time job for a while longer...JUST DO IT! (Nike Factory Store) https://www.instagram.com/p/Ck7RbXhrcNv/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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hamadder3 · 3 years ago
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愛と狂気の悲劇的変態ホン!「newspring NSE-1000G」ゆるゆるレビュー
皆さんこんにちは。浜野実(hamadder3)です。お初の方、私のTumblrにようこそ。
ここはTwitterの140字のブロックでは書きにくい内容を書きつける「超・雑多ブログ」です。今回は初めて「イヤホンのレビュー」をしてみます。
初回の餌食は日特(nittoku)という会社から発売されていた「newspring NSE-1000シリーズ」のうち、筐体にジャーマンシルバーを使用した「NSE-1000G」。DD1基で、当時の定価は16万円。今は日特の破産に伴い、絶賛投げ売り中です。
事前に「2~3万円台のイヤホンとしてレビューしてください!」とリクエストを頂いているので、その通りにします。
手持ちのイヤホンのうち、その価格帯のものがCampfire Audioの「COMET」(BA1基)だったので、比較対象はそれとします。
さて、前置きはそれくらいにして、hamadder3の耳ではどのようなイヤホンだったのかについて先に纏めます。
「クール系サウンドデザイン×変態的低音チューニング=究極の矛盾/変態ホン」
「ボーカル曲でもバックのストリングスのほうがお好き」
「パワフルなボーカルは後ろに、細めなボーカルは前に」
「男声ボーカル好きすぎだろ!」
「なぜかサ行が刺さるしなんならタ行も怪しい」
「聴いているうちに謎ハマりする超絶『ス��メホン』」
満足した方はここまで読んでくだされば大丈夫です。ありがとうございました。
詳しく読みたい方はこの下の展開ボタンを押して記事を展開してください。洗練度が終わってるので長いです。
ボタンを押してくださりありがとうございます。ここからは、NSE-1000Gの外観、使用感、先に挙げましたキャッチコピー的な何かまで、簡単にではありますが解説していこうと思います。
外観
株式会社日特は、「大手オーディオメーカーのイヤホン製造の下請け」を手がけていた会社です。そのせいか、露骨なまでにJVCのWOODシリーズの「HA-FW1500」とデザインが似ています。ポタオデのマニアなら一目見て「JVCだな…」となると思います。オリジナルブランドとして出すならもう少しひねって欲しかったのが正直なところです。しかも、ハウジングの素材に関して、JVCは木材、newspringは金属です。木材と金属では加工方法や必要な技術に違いがある故、その上であのデザインというのは、金属の切削加工の仕事をしていた私にとってはかなりの謎です。
それは置いておくとして、この機種、WOODのアレと同じく、ステムが短めです。ここが気になる方は多いと思います。初期型のANDROMEDAよりも浅く、ステムの浅さに対して本体が重く、2週間ほど使ってきましたが、簡単に耳から外れてしまう場面が多かったです。「電車なんかで使わずに家で大人しく音楽を聴け」というメッセージを感じました。
それでも、一旦装着してしまえばそんなことは関係ありません。「金属の程よい光沢が美しいイヤホン」として貴方を彩ってくれるでしょう。
ちなみに、この機種はそのままでは耳掛け装着(SHURE掛け)をする造りになっていません。ただ、それはケーブル側のコネクタが太くて長いことが原因なので、リケーブルをしてMMCXコネクタが短いものに交換するなりすると解決できるかと思います。
ケーブル周り
リケーブル可能機種で、MMCX端子です。特筆すべきことは正直ありません。いちおう金メッキ加工が施されていますが、まあこれも普通。
特徴的なのが付属のケーブル本体です。
newspring発表当時の動画で工藤寛顕(だいせんせい)氏が「しなやかで取り回しの良いケーブル」と表現していた通り、非常に絡みにくく、少し太めのケーブルながら柔らかで、取り回しに困ることはありません。この取り回しの良さには、イヤホンそのものよりも感動してしまったぐらいです。わざわざ「MADE IN JAPAN」表記を入れるなど、気概を感じます。そうなのですが、現物を見たり、カタログスペックを見ただけではNiceHCKさんあたりの中国メーカーのケーブルと大差なく、独自性や飛び抜けた価値を訴えるには微妙であることは否めません。それでも、3万のイヤホンの標準ケーブルとして考えるならば、充分リッチな部類に入って来るかと思います。今は3.5mmアンバランスがほとんどとはいえ、リケーブルが4,000円以下で大量に投げ売りされているので、ひとつ拾っておくのも悪くないかもしれません。
また、MMCXコネクタ部が頑丈な造りになっているのも良いところです。ただ、先ほど書きました通り、その部分が少し長い形状をしているので、SHURE掛けが好みでない方にはバッチリ合うと思います。
なお、イヤホン本体を購入して最初に装着されているケーブルは機種により異なります。シンプルにハウジングの違いで音を選ぶ企画じゃなかったんだ(今更)。
やっと本題です。お待たせしました。冒頭で表現した内容について解説します。
「クール系サウンドデザイン×変態的低音チューニング=究極の矛盾/変態ホン」
NSE-1000Gの設計、ハウジング材質が本来鳴らせるのはクールな音だったのではないかと推測されます。見た目こそJVCのWOODのアレに酷似していますが、WOODの温もりを捨てジャーマンシルバーに乗り換えたこの機種。実際、音全体の印象は硬質で、金物を鳴らすのが比較的得意です。そうなのですが、設計とチューニング担当者の向いている方向が正反対です。本来ならば、凡と評価はされるとしても高音がそこそこ伸びる美音系イヤホンになっ��ような音なのですが、うっかりしてラーメン二郎のようにコッテリな低音ホンとして爆誕してしまった、そんな事故のような音をお出ししてくるイヤホンです。
その昔、Finalがまだ「ファイナルオーディオデザイン」だった頃、「adagio III」というイヤホンが「変態ホン」の名を恣にしていました。NSE-1000Gは、それを受け継ぐような音です。ぶりっぶりの低音を寄越してきます。
救いは、低域が異常に多いとはいいつつも、そのあたりの音が潰れてボコボコしてしまうことがほぼないことです。解像度は決して高くありませんが、それぞれの音が「存在している」ことは聞き取ることができます。
そんなわけで、hamadder3としては、変態ホンとして買うならばアリな機種であると考えます。
この見た目ならKATOのような音を期待するのが普通かと思いますが、その逆を地で行くNSE-1000Gは、3万以内のネタ枠イヤホンとして見るならばかなり面白いのではないでしょうか。
「ボーカル曲でもバックのストリングスのほうがお好き」
これは、NSE-1000Gを「普通の高級イヤホン」として評価しようとした時の大きなマイナス要素になったものであろうと思います。と言いますのも、私自身、発売当時に試聴をしたのですが、その音のバランスの奇妙さに絶句したからです。
例えば、テレビで歌番組を観ていたとします。その画面では、ボーカリストが最前面にいて、バックバンドが後ろにいますよね。それが逆になったような音を出すイヤホン、それがNSE-1000Gです。
このイヤホンはストリングスやブラスを異常に好み、前に押し出してしまいます。本来聴きたいボーカルは盛大に埋もれます。
あまり検証できていないのですが、もしかするとクラシック音楽と合わせようとした可能性はありそうです。解像度はともかく、オーケストラを壮大に鳴らすことには非常に長けています。
また、クラシック、あるいはストリングス主体の楽曲でなくとも、オケが低音域に多く置かれている楽曲では、この特徴の恩恵を得られるようです。
楽曲やアーティストによって「合う/合わない」がハッキリ分かれてしまうイヤホンです。ここまで癖の強いイヤホンは今後出ないのではと思わせる出来です。
「パワフルなボーカルは後ろに、細めなボーカルは前に」
これは、NSE-1000Gが「ドンシャリホン」であることの証左でしょう。
「力強い歌い方をするなあ」と思う歌手の曲をこのイヤホンで聴くとやたらか細く聞こえ、逆に「パワフルとは違うな」と思うボーカルはとても近くに寄って聞こえます。
試聴曲を敢えて出すとすると、例えば『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』を一通り聴いてみますと、ウタ(Ado)のボーカルのがなるような迫力が盛大にカットされ、先ほど書いたようにオーケストラがしゃしゃり出てきます。私は映画を観ていませんが、映画館でこの鳴り方はしないのだけはわかります。それくらい、癖が強すぎます。
逆に、パワフルとは別のベクトルのボーカルアルバムの例として、『REFLECTION』(tofubeats)を示します。こちらでは、打ち込み系の繊細なビートはそこそこにして、普段ならば少し遠くに置かれているボーカルがとても近くなります。バランスがひっくり返ってしまうのです。
「イヤホンでこんなに変わるのか!」と感動する材料にはとてもいいかもしれません。
「男声ボーカル好きすぎだろ!」
あまりにもドンシャリが過ぎるからか、女声ボーカルが遠くなりがちになっています。
「男声ボーカルなら低音域の中にしっくり収まるっぽい」というのが感想です。
低音のやりすぎ感や音場の狭さこそ感じますが、例えば『平成』(折坂悠太)を合わせると意外と悪くありません。音の少ない中での寂寥感がこのアルバムの持ち味であると思っているのですが、それが薄れる代わりに現場の熱気を感じ取れるような、そんな音です。
「なぜかサ行が刺さるしなんならタ行も怪しい」
これに関しては本当に曲に依るのでなんとも言えませんが、私の環境、ライブラリの中に於いては、三分の一ぐらいの確率で遭遇しました。定価で考える以前に、1万円台のイヤホンでもサ行が刺さることが異常扱いになった今、このスペックでサ行が刺さるのは逆に貴重です。なんなら、タ行も微かに引っ掛かります。
しかし、どちらも軽微なものです。もし刺さっていても、低音がほとんどを隠すので、フラストレーションが溜まることは全くありません。
ただ、「この値段で刺さるんか…」と思ったことは事実です。どうなってるんだ。
「聴いているうちに謎ハマりする超絶『スルメホン』」
数時間このイヤホンで聴いてみて、最終的に私が感じたのがこれです。
このイヤホンは見た目に反したとんでもない変態的低音ホンですが、このイカれた「日特の答え」に向き合うにつれ、「これはこれでオモロいかもしれん」と思うようになりました。しかし、この感想に辿り着くまでに多くの時間を割いてしまいました。それはつまり「試聴レベルの短い時間で聴いたらクソとしか思えない」ということでもあります。
最近、SNSの普及によって「イントロが短い曲が売れる」という話がよく出てきます。まるでそれと同じように、イヤホンだって「試聴」という短い時間で全てを評価される市場です。それに対してこの音作りは、流れを読めていない完全な失敗作と言えるでしょう。それは安くで購入した今も強く思います。3万で買った時も最初はクソだと思いました。
それでも、日特が執着したこの低音の量が、必ずしも完全なクソではないと私は考えます。音源をやたら選ぶ上にかなり奇妙な音ではありますが、この「狂い」に晒されれば晒されるほどに、「このイヤホンでしか体験できない音」が好きになっていくのです。それが、なんだかやたら楽しいのです。
このイヤホンを所謂「メイン機」にするつもりは毛頭ありません。それをしたら感覚が本格的に狂ってしまうでしょう。それこそNeptuneやKATOを検討するのが先です。
もし資金が残っていて、「なんか変なイヤホンが欲しいな」という方がもしいらっしゃれば、アウトレットで拾っておくことをお勧めします。
そんなわけで、「無条件でお薦めできるものでは到底ないけれど慣れると楽しいスルメホン」、newspring NSE-1000Gのお話でした。
長くなりましたが、読んで頂きましてありがとうございました。
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hamadder3 · 3 years ago
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今年の夏のフラペチーノは「地元巡り」がテーマのようですね。同時に3種類出ている中で、今回は石川県の棒ほうじ茶を使った「石川 いいじ 棒ほうじ茶フラペチーノ」にしました。ほうじ茶ラテって天才だと思うの。 さて、顎の手術の日程が今日決まるはずだったんですが後日に持ち越し。2年間で通っている病院が大分変わってしまったから仕方がないね。 情報提供書類の揃え直しになるんだけど、前回えらい時間がかかったんですでにゲンナリです。色々儘ならないね。 #スタバ #フラペチーノ #石川いいじ棒ほうじ茶フラペチーノ (東京ドーム) https://www.instagram.com/p/ChB00N5P44v/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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hamadder3 · 3 years ago
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近況報告・前編 祖父の死と自分の入院について
皆さまお久しぶりです。浜野実です。かなり間が空いてしまいましたが、報告してもよかったものが複数渋滞しておりましたので、簡単に書き残しておこうかと思います。
まず、前回の投稿で祖父の入院について触れました。この件ですが、昨年12月、祖父は96歳でこの世を去りました。
神風特攻隊に組み入れられる寸前で終戦を迎えた祖父は、戦後復興期を三省堂書店に捧げた人でした。今は吸収合併され残っていませんが、旧創英社では取締役も務めました。絵を趣味にしていたことから、三省堂の書籍の挿絵を担当したこともあったといいます。本が、文化が、大好きな人でした。
しかし、それでも、認知症と硬膜下血腫はすべてを変えてしまいました。まともに言葉を紡ぐことすら難しくなりました。「本を読む」という行為も理解が難しくなる中、おそらく最後に読んだ本は『永遠の0』であったと思います。作者のクセこそあれど、太平洋戦争当時の空気感を知る祖父にとって親しみやすいよくできたエンタメであったようです。晩年は家族の負担もなかなか大きなものでしたが、今は、本人が幸せな記憶を持って逝ったことを祈ります。
さて、これともう一つ、簡単な過去の報告があります。私(hamadder3)の入院についてです。2022年1月25日から3月21日にかけて、精神科で入院をしておりました。元はと言えば��院している医療機関の数を減らすために受診したのですが、大学病院だったもので1か月検査入院が課され、さらにそこで投薬内容をほぼすべて変更する…という惨事が起き、間に3日だけ仮退院があったとは言えど2か月近く入院する羽目になってしまいました。この「投薬内容」というのは、なんとなく分かる人向けにメモしておくと、「ジプレキサ中心の構成から脱却しクエチアピン中心に切り替える」というものです。この手の薬は効くのに時間がかかることから自然と「経過観察」の期間が長くなり、このようになったというわけです。時期的に北京五輪/パラはほぼ観られず、そのうえソシャゲもTwitterもまともにできないWi-Fi環境(患者用Wi-Fiスポットがないよりはマシだけど速さがね…)は結構しんどかったですが、おかげさまで入院前より元気にはなったと思います。ご心配おかけしました。
そういうわけで、またぼちぼちTumblrの更新もしたいと思いますのでよろしくお願いします。
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hamadder3 · 4 years ago
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祖父の危篤
私の祖父――そう、たまに言及している父方の祖父――は今、老人ホームを出て入院している。病名は肺炎。コロナではない。どの種別かは聞いていない。単純に「肺炎」。祖父は重度の肺気腫を持っているし、歳も96と超が付く高齢だ。今まで度々このようになり、その都度数日で回復してきた祖父だが、今回はそうではなさそうだ、というのが病院側から私の家のほうに伝えられた話だった。今は痰を吸引しながら経管栄養も同時にすることで凌いでいる状態で、発熱も39℃くらい出る日もあるらしい。らしいというのは私の関心のなさ故だが、直りそうにない。これは老人ホームに入居するまでの地獄のような日々がそうさせたのだ。未だに苦しい。
しかしそれでも、それなりに、祖父が本当にあちら側に行く前に、祖父との思い出みたいなのをまとめてみようと思った。
幼い頃、祖父は私を相当にかわいがってくれた。
祖父は「笑点」を観るのが好きで、そしてさらにその放送の前に、当時セブンイレブンで売っていた「和風おろしハンバーグ」を買いに出かけていた。私も連れて行ってくれた。飲み物や折り紙、色々なものを買ってくれた。実は、折り紙はまだ残っている。昔のコクヨのロゴを見ると、今��もあの毎週の買い物を思い出す。「笑点」の番組の笑いの内容は幼い私には良く分からない部分が多かったが、もう酒盛りを始めた祖父が時たま解説してくれた。祖父は酒に酔うと饒舌になるタイプで、喋りだすと止まらなかった。番組より祖父の語りの方が長い時すらあった。でも、それが楽しかった。
祖父は、酒にはお金をかけなかったが、甘いものには目がなかった。家にあるアイスは全部ハーゲンダッツ。「レディーボーデンはハーゲンダッツがなかった時だけ許す」「ハーゲンダッツの抹茶味が家の冷凍庫に必ずあること」というのがルール化されていて、ハーゲンダッツ抹茶が3つも積まれている光景を目にした時は驚愕したことを思い出す。だって、ハーゲンダッツは上の階に住む私には憧れの食べ物だったから。そして、その羽振りの良さで出世した祖父は、いつだってハーゲンダッツをセブンイレブンで買っていた。というか、今考えると「スーパーで買い物する」ということを知らなかったのかもしれない。多分、そうなのだと思う。
でも、羽振りの良さを見せる一方、一部の部分、そう、特に甘いものに関してはすごくケチで、大きな缶に入った贈答用のクッキーを「これをあげるからね」と見せておきながら、蓋を開けたら7割ぐらいすでに食べられていたりするのは当然のようにあった。普通、5歳の幼児にその物の見せ方をしたらそれが全部もらえると思うのが普通だろう。すっからかんに近い缶の中身に愕然としたことは今でも鮮明に覚えている。
祖父は外には羽振りがいいケチだった。それでも、孫である私をかわいがってくれたのは確かだ。
それを示すちょっとしたエピソードがある。祖父はカルチャーセンターで日本画を学んでおり、顔彩を使っていた。それを、私の「お絵描き」に貸してくれていた。5歳児のお絵描きなどたかが知れている。そこに顔彩を貸してくれていた。ぐっちゃぐちゃな使い方をして大きな猫の画ばかり描いていた。顔彩が高いこと、ちゃんとした使い方があることは、成人してから知った。
あの時、何をやっても、怒られることはなかった。すべてを面白がってくれた。
その後、中学受験で祖父母の家へ行くことがなくなり、関わりは薄くなった。 そしてそのころから、祖母がせん妄状態に度々陥るようになり、家族間の亀裂は深まっていった。 そして、祖父母ともに認知症を発症。買い物も何もできないのにヘルパーは断り、デイケアに押し込もうにも強く反抗し、争いの日々が続いた。昔の楽しかった日々が消え去るのに十分な長さだった。
高校3年の時に祖母が亡くなり、悪い言い方をすると「残すは祖父だけ」となった。
認知症になった祖父は、買い物マニアと化していた。新聞に載っている広告の商品を電話で注文しまくる。家族が止めても意味がない。そのことを覚えられないから。しかも困ることに、認知症��ので祖父自身が商品の内容を理解できていなかったり、そもそも注文した事実を覚えていないのだ。これは家族にとって大きなストレスとなり、ケアマネージャーさんと相談して、長年読んできた新聞の購読を止め、電話も電話線を抜いた。本当は電話本体を取り上げたかったのだが、祖父がインターホンを鳴らし続けるなど騒ぎ出したので、電話線を抜いてただ本体を置いたところ黙ったのでそういうことになった。逆に言えば、もうそれだけ祖父の認知症は進行していたのだ。帰ってきた電話が機能しないことに気付かないのだから。
そのうち、自力で買い物ができなくなり、またプライド故か買い物の注文を寄こして来ないので、朝は用意した食パンとジャムで適当にやってもらうことにして(※後でジャムを単体で食べていたことが明らかになる)、昼はデイケアで昼食、夜は宅食というように、最低限の食事ができるようにサービスを組んだ。それでも、少しでもお腹が空くと祖母へのお供え物のシナモロールの形の砂糖菓子を設置30分後に食べてしまい、更に「食べ物を買うから金をくれ」とインターホンを鳴らし続けた。このインターホン攻撃は毎日で、あまりにもうるさかった。祖父の部屋に行って体を突き飛ばしたり、殴ったりするのが常になっていった。
それでも、わけがわからなくなった後でも、デイケアなど色々な場所で私が上智大学に進学したことを自慢してくれていたらしい。そういうところが、嫌いになり切れないところだ。
しかし、だんだんと自分でおむつを替えるなどといった生活動作にも支障が現れはじめ、父の怒鳴り声や殴ったと思われる鈍い音が階下に聞こえるようになってきた。実際、父は自分の父親を殴ろうとして外れ、ステンレス製のゴミ箱を破壊した。もう限界だった。
そして、ようやく資金にめどが付き、老人ホームへ入所。 そして、コロナとサービスの問題で、祖父の顔を見ることも一切なくなった。
そして、今、顔も大して見ないうちに、「ぼちぼち限界でしょう」と宣告されたというわけだ。
今の私の心には、認知症になった後のひどい姿と、顔彩をめちゃくちゃにしてもニコニコして見てくれていたあの頃の祖父が別個に存在している。できることなら、後者の姿だけ覚えておいておきたいけれど、自信はない。
せめて、話ができればいいけれど。無理か。
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hamadder3 · 4 years ago
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彗星密室に行ってきた
今日はレトリカという批評・メディア系プロジェクトが主催しているイベント「彗星密室(すいせいみっしつ)」に行ってきた。このイベントは様々な分野の「書き手」の人たちが、自分の選んだ本と、それを選び、どう感じたのかを短いエッセイにしてその本に挟み、私など参加者はその本を実際に手に取り、該当のページと、そこに込められた選者の思いを追体験することになる。この方法はなかなかに画期的で、興味深いものだった。だって、本を開かないと何もわからない。知らない本を手に取るドキドキ感や刺激がまずあり、そこに、「すでにその本を読んだ後の人の言葉」が同時に重なって来る。そして良かったのは、その「先達の言葉」が、単純に作品を評するものでは全くなく、「先に読んだ「わたし」からの語り」になっていたことだ。先達たる選者の個性や、考え方が沁みてくるようで、どの本も知らなかったのに、すさまじく興味を持った。本にこんなに興味を持たされたのは、本当に久しぶりだった。
というのも、Twitterでたまに話題にしているが、私は高校生になった頃から本をほとんど全く読めなくなってしまっているのだ。失読症の診断が付くね、と主治医の先生からは言われているが、それもあるし、あと、持病による抑うつ状態から、「本を読もうとする気力」が吸い出されてしまい、ほとんど残っていないのだ。この文だって、Windowsのナレーター機能にCeVIO AIのIAをつなげたのを使いながら書いている。そういう感じで、自分の文章を読み返すのすらちょっと大変なのだ。そうであるから、最初はお誘いいただいても本当に大丈夫だろうかと、行くのを迷ったりした。でも、それは杞憂だった。年下のなんかすごい人たちの言葉もたくさん吸収できたし、紹介してもらったページくらいなら本が読める。「本って面白いんだよな」。そんな言葉が突然心に湧きだした。ほとんど奇跡のように、心の中の凍り付いていた部分が、内側から溶け出し始めていくのを感じたのだった。
結局、展示には三時間ほど滞在したらしい。込み合ってきている中にふわふわなゴスロリ馬鹿がいるのはよろしくないし、何より頭がパンクしそうだったので、会場を後にした。
読んだ本は選者の方のお名前と、本のタイトル、本に挟まっていたエッセイの要約めいたものを記録しておいた。全ての本を知らなかったのに、湧いてくる興味は当分止まらなそうだ。十年行っていない図書館にでも行ってみようか、とすら思っている。
とりあえずダンテの『新生』はAmazonで注文した。他の本も、この興奮を忘れないうちに読みたい。
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hamadder3 · 4 years ago
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“たい焼き御三家”のひとつと言われる「わかば」のたい焼きを買ってきました。 お店は相変わらずのすごい行列でしたが、実は電話で持ち帰りの取置きをお願いすると一瞬で買えます。知られて欲しいかも。四ツ谷駅からわりとすぐの場所にあります。 味は、とにかく薄いパリッとした皮の中にシぎっしりと濃密な味の餡が尻尾まで詰まっていて、「1個180円で得られる最大の幸福が詰まっている」とまで思わせるほどでした。温かいお茶と一緒にどうぞ。 「鯛焼きのしっぽにはいつもあんこがありますやうに」(たいやきわかば・社訓) #たい焼き #たいやき #たいやきわかば (たいやき わかば) https://www.instagram.com/p/CVpUL58PzEB/?utm_medium=tumblr
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hamadder3 · 4 years ago
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写真じゃ何も伝わらないけど、甘味が欲しくなったので「パンプキン スパイス ラテ」のアイスをグランデで。 スパイスの主張が結構あるので、想像していたよりも、かぼちゃ味のものの「もったり感」がなくて気に入った。これ、ホットでも飲みたいな。 ただ、今日の歯医者は肝心の下の前歯の歯茎が弱っててスクリューを打てずじまい。最近体調が良くないのに無理矢理動いてたから想定内ではあるのだけれど、急に歯茎がやられてしまったのには困惑。うがい薬で除菌を補強するのと、やわらかめの歯ブラシで下の前歯を狙ってマッサージするように磨く案をもらった。やってみよう。 #スタバ #パンプキンスパイスラテ https://www.instagram.com/p/CTROiGLPSUC/?utm_medium=tumblr
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hamadder3 · 4 years ago
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ご当地フラペチーノ、会計待ち、最近ご無沙汰だったけどせめて東京は飲んでおこうかと思ってスタバへ。 13番の #東京オリジンコーヒージェリーキャラメルフラペチーノ を飲んできました。渋くて美味しい! #スタバ #フラペチーノ (スターバックスコーヒー順天堂医院店) https://www.instagram.com/p/CRNpS8AMarf/?utm_medium=tumblr
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hamadder3 · 4 years ago
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昨日の話なんですが、修理から帰ってきたES60を引き取りに行ってきました。 無償修理なのにケーブルまで新しくしてもらって感無量です。本当にありがとうございました。 Yesterday, I went to pick up my ES60 after it came back from repair. It was a free repair, but they even gave me new cables, so I was very impressed. Thank you very much, Westone Audio!!! #Westone #WestoneES60 #westoneaudio https://www.instagram.com/p/CRGc8IRMrsK/?utm_medium=tumblr
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hamadder3 · 4 years ago
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「いやーなかなか簡単には食べに行けないっしょ!」とか言ってたのに来ました。 今回はさくらんぼパフェです。苺とはまた違う甘酸っぱさが良かったです。 #フルーフデゥセゾン #秋葉原 (フルーフ デゥ セゾン) https://www.instagram.com/p/CQXy-rVMnxb/?utm_medium=tumblr
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hamadder3 · 4 years ago
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気にしてなかったけど #チョコレートティーケーキフラペチーノ が来てたので飲んでしまいました。 チョコと紅茶はどちらも好きなので2倍嬉しいですね。 矯正歯科のほうは悪くはないのですが、アンカースクリューが緩んでしまいまたチタンのネジを歯茎の骨にねじ込��作業です。要するに最悪ってこと! #スタバ #フラペチーノ #チョコレートティーケーキフラペチーノ (東京ドーム) https://www.instagram.com/p/CP2XklVs7QE/?utm_medium=tumblr
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