勉強方法に悩む医学部低学年の方からCBTや国家試験を視野に入れた方々まで、出来る限り幅広い情報をお伝えできるように心がけますので、参考にして下さると幸いです。
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医学単語を効率的に学ぶには
多くの医学生が直面する現実として、現在の医学の世界は英語で成り立っているということだと思います。
一般の方からよく言われることですが、「カルテはドイツ語なんでしょ?」と聞かれますが、実際は英語で書かれる事がほとんどであり、時にラテン語由来の単語に出会うことがあります。(日常診療ではまだまだ日本語なのですけどね。)
医学部教育が進むにつれて、論文を読む機会が増えたり、医学英語をカリキュラムに取り込んでいる大学も増えてきているそうです。
私の大学でも6年時に海外実習を選択することが可能で、私もその為に医学英語を勉強しました。
今回はその経験を元に、医学英語を効率的に学ぶおすすめの方法をお教えしたいと思います。一つ一つの説明は不十分かもしれませんが、商品説明を読むなり、実際に手にとってみることをお勧めします。
●単語編
単語はとにかく覚えるしかない、と言われることが多い世界です。私もいくつかの本を購入し、勉強しましたが、今思えば非常に効率的だったと思います。
語源の理解でパターンをつかむ→ひたすら単語に触れる(常に耳で覚える事!)
の流れが一番だと思っています。
医学英単語〜リズムでしみこむ,ゴカンでひらめく
私がまず1つオススメするとしたらこの1冊は外せないと思います。
リズムで覚えるというだけあって、通学途中やベットに入ってから流しで聞くだけでも非常に耳に入ります。また、語源を重視した構成になっているため、まずこの本を覚えることで、未知の単語であっても推測をする癖がつくようになります。
難易度としてはそこまで高くないので入門の1冊として最適と思います。
キクタンメディカル〈2〉症候と疾患編
キクタンメディカル〈3〉診療と臨床検査編
キクタンメディカル 4 保健医療編
次におすすめするのが、キクタンメディカルシリーズです。
多くのシリーズがありますが、私は2,3,4を勉強するのが良いと思っています。レビューには良し悪しが書いてあり、悩みましたが、一番日常診療に近い内容が効率よく学べるのが、この3冊だと思います。勉強する順番もこのままでいいのではないでしょうか。
もちろん、外科の勉強をしたいというのであれば人体の構造編 も必須だと思いますので、そのあたりも参考にしてください。
単語はとりあえずこのあたりです。ここまで勉強すれば、大体の医学書や論文は苦戦しながらも読むことが出来るようになるかと思います。是非頑張ってください。
●生きた医学英語編
生きた医学英語は文章の中での使われ方を知らないと身につきません。ネィティブにあれこれ指導されながらディスカッションを加える環境があれば最適なのですが、なかなか日本国内でそれを実現するのは難しいと思います。
考えた結果、以下の2冊を紹介します。
100 Cases in Clinical Medicine
こちらは改定されて間もない本ですが個人的には名著だと思っています。100題の内科疾患が挙げられており、検査値や画像所見から鑑別疾患を挙げ、解説に至るという形式をとっています。
中には日本において馴染みの薄い疾患もありますが、鑑別疾患を挙げる際にHIVの可能性を考えるという海外では当たり前の考え方に妙に感銘を受けました。単純に医学の勉強としても良いとは思いますが、じっくり時間をかけ過ぎるとなかなか進まないので、1日2題程度を目標に勉強されると良いと思います。それでもなかなかしんどいですよ!
Pocket Medicine, International Edition
前述のように私は海外留学を視野に入れて勉強をしていたので、必然的に内科学のエッセンスの詰まった本を探していました。
実際の使い方としては、病棟回診の合間に聞かれた事をこの本で調べ、指導医とともにディスカッションをしたり、現地の医学部低学年の学生にこの本を見せながら指導を行う事もありました。
英語力、医学力においてはまだまだ未熟でしたので、非常に重宝した一冊です。
欠点としては、治療法が大まかにしか載っていない点や、ポケット版だけあって、内容がどうしてもアウトラインのみになってしまう点がありますが、iPadにいれたアプリ等を駆使(?)しなんとかカバーをしました。
以上となります。
悩める医学生のみなさん、参考になりましたでしょうか。
また気が向きましたら紹介したいと思います。
リクエストお待ちしております。
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はじめに
◯はじめに
私は医学部6年生で、これから国家試験を迎えます。
これから1年の国家試験の勉強を控え、自分がどのように勉強をして、これからはどのような勉強をしていこうかをエントリーにまとめたいと思います。
勉強方法に悩む医学部低学年の方からCBTや国家試験を視野に入れた方々まで、出来る限り幅広い情報をお伝えできるように心がけますので、参考にして下さると幸いです。
◯私のこれまで
医学部1年生から5年生の終わりまで数々の試験を受けてきましたが、低学年のうちは試験勉強の仕方も分からず、ただ闇雲に過去問を解き、テストに望む事が多くありました。
結果は惨敗。2年生で始まった専門では、生化学・解剖学を落とし留年の危険すら感じました。
この時点では効率が良いとは言えない勉強法で、他の人が春休みを迎える中、再試験の緊張感の元で勉強を続けていた思い出があります。
時間の許す限り医学書を読み、何が重要か分からないまま試験を迎える。
こんな勉強法をしているから成績が悪いんだ!
そう気がついたのは大学2年の終わりです。
何が効率的な勉強法なのかを知ってもらいたいと思い、本ブログを立ち上げました。
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医学部1年生の参考書−エッセンシャル細胞生物学−
私の学校では1年生の時には専門科目はあまり多くありませんでした。
その中でも細胞生物学の教科書を紹介します。
Essential細胞生物学
私の大学には、細胞の基本的な働きを理解し、DNAやRNAが細胞の中でどのような振る舞いをするかを理解することに力点を置いた基礎細胞学と呼ばれる科目がありました。
その中で実際に使用し、良いと思った本を紹介します。
細胞生物学のバイブル的存在としてTHE CELL という本があります。この本は基礎系、特に細胞を扱う研究者にとっては最も重要な参考書の一つであり、実際大学の先生に勧められる本でもあります。私の大学の生化学の先生も、毎週講読会として学生を集め、1章づつ読みあわせをしていました。
このようにモチベーションが高く、研究にも熱心に取り組みたいという方にはとてもおすすめなのですが、この本の欠点として、大学に入って初めて医学を学び始める人には内容が難しすぎるという点が挙げられます。
そんな中で、エッセンシャル細胞生物学は、高校時代の生物の知識を少し発展させ、かつビジュアル的に理解しやすいように挿絵を多く盛り込んであるという点で医学知識の浅い医学部1年生にとってはとても助かる参考書の1つです。
本文は、よくある教科書的な文章ではなく、語りかけるような書きかたで進みます。
本文紹介に
「ストーリー性のある解説と豊富な図版が読者の理解を助けるとともに生命現象のイメージと大きな興味を抱かせる.新知見の内容更新はもとより,特色であるページ「解明への手がかり」,随所に散りばめられた「問題」がますます充実.さらに今版では,生命現象のメカニズム動画,自己テストなどを収めたDVD(原書英語版)が付され,深い知識を得ることができる.医歯薬理工系,多くの学生の生命科学一般,分子生物学のテキストの決定版!!」
とあるように、特に初めて医学を学ぶ人にとっては、平易な文章で丁寧な説明が加えられている本書は、アレルギー無く医学にとりかかることが出来る点で非常に画期的です。
欠点としては、基本的には英語の洋書の和訳版であるため、ごくたまに怪しい和訳が見られることや、本自体が870ページに渡る非常に重たいものである。事が挙げられます。
医学部2年生以上になっても辞書的に参照する事が出来るほど、生化学の参考書としては非常にしっかりしているので、本書はオススメです。
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