Tumgik
itigo-popo · 2 years
Text
Tumblr media
あけおめ〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!
※旧ブログに既出されているものからの変更点が幾つか有りますが変更したので無かった事にしたというよりは、もう一つの世界線として双方見て頂けたら嬉しいなと思います。
――――――――――――――――――――――――
まずは改めて軽く二人のプロフィールを📝
Tumblr media
■ ルイ・R・ソウル (るい・あーる・そうる)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
🍓のメインキャラクター。
〝R〟の箇所はそのまま〝アール〟と読みます。この〝R〟とは本姓であるミドルネームの頭文字であり後述する花夜に自身の過去を見られるまでは〝とある事情〟でミドルネームを隠して生活していました。
彼の本当の名は〝ルイ・ルドベキア・ソウル〟といいます。因みにルドベキアは英語で〝Rudbeckia〟と表記します。花の名前でもあり花言葉は『正義』や『公平』といった前向きな意味合いを含んだものが殆どで、名前からも後述させて頂くルイらしさを感じます。
ミドルネームを隠していた理由に関しましては後ほど。
--------------------------------------------------------------
明朗快活な印象を与える少年で正義感が強く天真爛漫です。
何に対しても前向きで優しい心の持ち主でもあります。
誰とでも分け隔てなく接しお喋りが好きで少々中二病。
-
同時にお人好しであり困っている人を見過ごせず危険な状況下でも手を差し伸べた結果、自身が損をしたり怪我を負ってしまう事も。しかし本人はそれを気にしていない為、騙され易かったり必然的に運が悪くなってしまったり辛くても表や言葉に出さない等傍から見ると危なっかしい面があります。
-
現在は花夜と結婚し徐々に頼り方や甘え方を学んでいます。
--------------------------------------------------------------
異世界で冒険者として花夜と初めて出会った時に十六歳。それから二年経ち現在は十八歳で日本の高校に通っています。
学校での名前は〝狐塚瑠衣〟であり、日本で花夜と入籍した際に改姓と改名をしています。
--------------------------------------------------------------
誕生日は6月5日の双子座。血液型はB型。身長163cm。
-
髪色はシルバーで毛先はタンザナイトのグラデーション。
瞳は左側がラピスラズリ右側がエメラルドキャッツアイ。
-
両眼共に視力良好。至って健康体。利き手は右。
好物は肉とチョコレート。苦手な物は特に無し。
-
黒色の服を好んで着る傾向がある。理由はカッコイイから。
Tumblr media
■ 狐塚花夜 (こづか かや)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
🌻のメインキャラクター。
ルイと出会った当初は〝敵〟キャラクターであり、下記にある本来の彼の気質は身を潜め〝別人格の狂人〟としてルイの前に立ちはだかりました。この別人格とは比喩ではなく実際にそうであったものでルイに倒されるまで花夜自身を長年苦しめていたものでもありました。詳細は後ほど。
元々は人間でしたが〝花の女神フローラの末裔※〟の一人であり、区分としては人間よりも神様に近い存在です。
※旧ブログに載ってる以前の設定では〝花の女神フローラ〟ではなく〝義憤の神ネメシス〟の末裔でしたが、より〝花〟との関連性を持たせたく設定の変更を行いました。
--------------------------------------------------------------
色白で儚げな印象の男性で幸薄そうな佇まいをしています。
ルイとは逆に内向的且つ後ろ向きで疑い深く思慮深い。
口数は少なくルイ以外とは要件のみで済ます事も屡々。
-
後述する過去にて一度精神崩壊を発症しており、その後遺症で現在も破壊衝動による残虐性や時折冷酷な判断をする面があり都度ルイに止められています。ルイのおかげでぐちゃぐちゃになっていた精神を継ぎ接ぎし何とか今は普通の人間であった頃の生活を送れるぐらいまで持ち直した状態です。
-
現在はルイと再婚※し元の面倒見の良さが戻ってきました。
※何故再婚なのかは後述させて頂く花夜の過去にて明記。
--------------------------------------------------------------
年齢は後述させて頂く出来事により三十一歳で停止しています。童顔であり外見自体は二十代半ばにも見受けられます。
--------------------------------------------------------------
誕生日は2月7日の水瓶座。血液型はO型。身長173cm。
-
髪色も瞳の色も元々の体質の色素の薄さからの錆利休色。
加えて毛先は後天性の聴色から瓶覗き色のグラデーション。
-
視力は悪く常にコンタクト又は眼鏡を着用。
利き手は左。ピアノがちょっとだけ弾ける。
-
よく着用するのは着物、白衣、白いワイシャツにジーンズ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■ルイの過去
Tumblr media
まず先述させて頂いたミドルネームの件について。
ルイの出生は異世界のとある王国の国王と一般の女性との〝隠し子〟であり正体と本姓を隠す必要が有りました。
国が違えば身篭ってしまった母親諸共その存在を抹消されても可笑しくは無かったのですが国王が自らの手癖の悪さを悔い贖罪により母親の故郷である村で暮らす事となります。
-
こうしてルイは〝ルイ・ルドベキア〟ではなく母親の本姓をファミリーネームとし、父親(国王)の姓のイニシャルをそのままミドルネームとした〝ルイ・R・ソウル〟として生活を送るようになります。もし国王の正式な息子として世間に姿を公表し、王族の一人となっていた場合は第七王子でした。
--------------------------------------------------------------
生い立ちこそ特殊ですが美しくも芯の強い女性であった自身の母親に女手一つで育てて貰ったルイは、彼女から沢山の愛を受け明るくお手伝いが大好きな男の��に成長し、元気いっぱい且つ心身共に無事健康に育っていきました。
母親の故郷である村の人々も優しく出生の境遇こそ悲劇的と捉えれるものでありましたが、暖かい環境で母親と共に穏やかに暮らしていました。しかしルイが六歳前後の年端に母親は病に伏してしまい、まだ幼かったルイの祈りや村の人々の手厚い看病そして医師の治療も虚しく寝室にてルイや村の皆に見守られながら若くして永い眠りに着きました。※
-
※この数年後、花夜に指摘されルイ自身も気付いたのですが恐らく母の死後から自然と物事に対し我儘を言わずに我慢するようになっており、表情筋もルイの快晴のような性格にしては些か固くポーカーフェイスに近い変化の乏しいものとなっていました。表情筋に関しては花夜曰く、幼い頃から主に泣く騒ぐ等を我慢していた影響もあるのでは?とのこと。
--------------------------------------------------------------
【余談】 これに関しては作者である🍓が描くの彼に注目して頂くと成程〜!となるのですが如何せん私🌻が描くと表情豊かにしてしまいがちでして…大変申し訳無い!!( ̄  ̄;)
🍓とルイと出会って三年目になるのですが未だに本家ルイの両目瞑った笑顔見たことないのでは…?ルイ…ルイよ…!
--------------------------------------------------------------
母親と死別後、村の人々に手助けして貰いながら暮していたルイですが彼が十歳前後の頃、偶然にも村に訪れた神父・オズウェルと出逢い彼が運営する教会に興味を持ちます。
最も近かった人の死を目の前で経験し、残された自分に皆は優しく手を差し伸べてくれるものの、ルイは無邪気に笑うその裏で自身の無力さ非力さを痛感していました。この機会そして出会いは転機だと思い切った彼は自立の意を込め教会の修道士にさせて欲しいとオズウェルに掛け合います。
最初こそ連れて行くのを面倒に思った躊躇ったオズウェルですが、オッドアイであるルイの右側の瞳から〝大変強い魔力〟を感じ、妙に気に掛かった彼はそれを承諾します。
-
数日後、母親の墓参りを済ませたルイは村の人々に感謝と暫しの別れを告げ皆に惜しまれながら母親の故郷…ルイ自身にとっても掛け替えのない場所となった村を後にしました。
--------------------------------------------------------------
その後は教会内で出会った少女シスター・ラブリーとの交流も交えつつオズウェルの元で修道士として一般教育や学問、その延長線で体術や魔術の鍛錬を積む日々を過ごします。
-
そんな毎日の中オズウェルに「お前は魔術の方が向いている」と呆れて忠告をされつつも格好良いからという理由で独学で剣術を学び始め、その傍ら教会内の図書室に置いてあったエセの黒魔術の本に影響され中二病を発症したりと現在のルイという少年を構成するにおいて欠かす事の出来ない、ある意味とても実りのある十代前半を送っていきました。
-
因みにルイは魔術の才能こそあるものの当時から聖職者が扱いに長けているであろう回復魔術は苦手分野みたいです。
--------------------------------------------------------------
そして十五歳の初空月、更なる鍛錬と修行の為ルイは一時的に教会を離れ海を渡り別大陸に旅に出る事を決めます。旅立ちの前日、故郷を訪れ眠る母親に近況と旅立ちの事を伝えようと墓地に足を運んだルイの目の前に先客が居ました。
そこにはルイが赤子だった数十年前以来の再開となる国王としての正体を隠した装いの父親の、弔う姿がありました。
--------------------------------------------------------------
ルイはこの時、目の前にいる父親の口から直接告げられるまで自身が国王と母親の間に生まれた子である事を知らずに生きて来ました。それもその筈で母親が存命していた頃のルイは、その事を打ち明けるには幼過ぎた為に彼女の死後その事実は父親以外知る由の無いものとなっていました。
-
驚きと共に少なからずショックを受けるルイに国王は贖罪の意味合いも込めて王家秘蔵の〝聖剣〟を彼に託します。
これが現在にかけてルイが常日頃から愛用している蒼い宝石が嵌った聖剣で、後に†ダークネス・ファイアー・ソード†という大変に不名誉なクールな呼称をルイから命名されます。因みに、この聖剣は闇属性でも炎属性でもないのでした…。
-
こうして父親から譲り受けた聖剣を背負い、ルイは船で国境を渡り知らないものばかりの大陸へ足を踏み入れました。
--------------------------------------------------------------
大陸での生活は鍛錬や修行という以前にルイにとって大冒険でした。モンスターを討伐し報酬や日銭を稼ぐ日々は新鮮で、上達していく手応えにやり甲斐も感じていました。
-
野宿も慣れっ子になった頃、偶然に立ち寄った宿屋のロビーにて小柄な少女とも少年とも見て取れる子供が荒れくれ者に囲まれているのを見掛けます。このまま連れ去られてしまい兼ねないと判断したルイは、その子供の手を引き一目散にその場から逃げ去ります。彼の名は春本といい、この出会いがルイの今後の運命を大きく変えていく分岐点となります。
Tumblr media
・春本に関するプロフィール等の詳細は記事の後半にて。
彼の名前からして外国籍なのは容易に察していたルイですがルイ自身もこの大陸の生まれでは無かったので差ほど気に止めていませんでした。その他にも〝明らかに冒険者の装いでは無い〟〝十歳前後の子供が一人きり〟〝流暢にこちらの言語を話す〟等、違和感は幾つもありましたが春本から打ち明けてくれるまで深入りしないでおこうとルイは優しさから春本を気遣い、二人は兄弟のように打ち解けます。
しかし後にルイは最悪な形で彼の正体を知る事となります。
春本もとい茶屋春本は〝ある人物〟から行方を晦ます為に現代日本からルイが住む異世界に命辛々逃げて来たのです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■花夜の過去
Tumblr media
狐塚花夜は狐塚家の次男として生まれた普通の男性でした。当然この頃は髪や瞳も上の画像のように聴色から瓶覗き色には染まっておらず本来は従来の日本人らしい黒髪ですが、生まれつきの色素の薄さ所以に錆利休色の髪と瞳でした。
--------------------------------------------------------------
長男である六つ年上の兄、下に妹がいましたが妹は種違いの子供であり彼女を母親が妊娠した事を切っ掛けに両親は離婚。兄とまだお腹の中にいた妹は母親と共に再婚相手の元に。花夜は父親に引き取られ、その後は亡き祖父の家※で父子家庭で育ちました。当時花夜は小学三年生でした。
※この祖父の家は狐塚家の先祖代々から受け継いだ物であり老朽化が進んだ現在も花夜が自身の結界内に再構築し暮らしています。外観は古き良き日本のお屋敷といった造形です。
-
当時から大人しく内向的で父親の言い付けを良く聞く子供でしたが一人になった事により塞ぎ込みがちな性格に拍車が掛かってしまいました。母親に連れられた兄との仲は特別良かった訳ではありませんでしたが彼がいなくなってしまった後の数日間は花夜にとって大変心細いものでありました。
--------------------------------------------------------------
やや脱線しますが、この過去の家庭環境からか花夜は洗濯や掃除等はそれなりに出来ますが料理はからっきしで要因の一つとして両親が離婚してからの食生活があり、小学生時代は給料以外の主な食事は外食や父親がコンビニで購入した弁当やカップヌードルであり、後述する中学生以降からは留守番が多く一人で食事する事が多くなり父親から貰った小遣いや、高校に進学した際は自身がバイトで得た給料で近隣のスーパーから購入した値引き品や惣菜が主食でした。
--------------------------------------------------------------
中学に入学した頃には父親の帰りも段々と遅くなり、最初こそ仕事で遅いのだろうと純朴に考えていましたが高学年に上がる頃には父親も母親では無い新しい女性との密会をしているのだと少年ながらに気付いていました。
花夜が高校生を卒業し大学に入学する頃には父親は急死してしまいますが、最期まで相手女性と再婚まで至らなかったのは女性が複数人いたか、女性側の不倫相手が父親だったからなのではないかと花夜本人は推測しています。とはいえ当時は学費を出してくれた事に感謝していた為、余計な詮索は時間の無駄と考え干渉しなかったので真相は闇の中です。
この様に寂しい少年期を過した経験からか青年期になる頃には物事に対し俯瞰めいた冷めた見方をする様になります。
-
因みに父親の葬式の際に母親とその再婚相手、そして義妹と会いますが腫れ物を扱う様な態度に嫌気が差し、それきり花夜からも連絡を取っておらず疎遠です。顔を出さなかった兄の方はというと、とっくの昔に母親の元を離れており母親の手が届かない海外で自身の家族と暮らしているようです。
--------------------------------------------------------------
その後、花夜は医療系の大学に通い卒業しますが医療機関への就職はせず一般的な中小企業の子会社に勤め慣れない営業の道に進んでいます。これには彼なりの理由があり
前述の通り花夜は大学に進学して日が浅い頃に実の父親の死を経験していますが、その時に自身の最も近い身内であったにも関わらず感情が揺さぶられなかった事や葬式中も一切涙を流さず父親の遺骨を拾い上げた感覚すら他人事の様に思えて仕方が無かった花夜は、自身は人の命に携わる仕事に就かない方が良いと判断したのでした。
-
新入社員として働き出した二十二歳の春、自分と同じく新入社員として入社した同期の女性がいました。花夜より覚える速度はゆっくりで先に覚えた花夜が仕事を教える事も多くなり同期というよりは後輩のように感じる女性でした。
しかし不器用でも挫けず前向きにひたむきに取り組む彼女の姿に花夜は不思議に思うと同時に強く惹かれていきます。
境遇からして今まで異性に余り良い印象が無く深く関わりを持つ事を避けていた花夜ですが彼女を通し偏見を改めます。
そして二十五歳の夏に他の同期や職場仲間、嫌味たらしいが悪人ではない上司の後押しもあり晴れて花夜はこの女性と結婚と相成りました。後に女性もとい花夜の妻は彼との娘をお腹に授かり円満退社しましたが、花夜は妻と生まれて来る娘の為にと意欲的にその会社で働き続けていました。
-
この頃は本来の気質である内向的な面は鳴りを潜めており男として又は〝父親〟として護るべきものが増えた為、今の花夜では想像が難しい程に人並みに明るく積極的でした。
この時の花夜の変化に関しては自身の両親を反面教師とした〝普通の家庭への憧れ〟〝自分は両親のようにならない〟といった少年時代に抱いた自身の家庭へのコンプレックスや劣等感を払拭したい強い気持ちの表れでもありました。
--------------------------------------------------------------
ここからは昔某所で公開していた花夜の回想と共に触れていきます。こちら回想①には②と③と続きがあるのですが、それに移る前に①以前の出来事や過程や経緯を下記にて。
-
無事に娘が生まれ夫婦生活も一層に賑やかになり、仕事も軌道に乗り始め順風満帆かのように思えた頃の事でした。
花夜が三十歳を迎えた年の春、久しく新入社員が増えます。
花夜よりも若干年下と上司から聞かされましたが、風貌は窶れ眼光は鋭く深々と刻まれた隈が特徴的な男で職場仲間でなかったら関わる事を躊躇うような怖さを感じました。
--------------------------------------------------------------
男は覚えが早く、あっという間に研修期間も終わり以降は必要最低限または最低限以下の会話と愛想の無さでした。
仕事自体に差し支えは無かったものの上司や花夜の同期達や先輩達にとって協調性の無さ態度の悪さが不快でしかなく男が職場で孤立してしまうのに時間は掛かりませんでした。
-
男の悪手の為とはいえ花夜は虐めを想起させるような環境になってしまった職場が苦手でした。それと同時に男に以前の後ろ向きであった自分の面影を重ねた花夜は、男に対し刺激しない言葉を選びながらも積極的に声を掛けました。
-
当初は警戒していた男も花夜に対し本当に少しだけ気を許すようになり身の上話や雑談こそしなかったものの一時期だけは一般的な職場の先輩後輩として遜色ありませんでした。
--------------------------------------------------------------
同年の秋、花夜は男が食後に服用している抗鬱剤の数が日に日に増えている事に気付きます。男が抗鬱剤を服用している事自体は男が入社した当初から知っていましたが減るどころか増えていくそれに不安を感じました。薬が増えていく度に口数は入社したての頃の以下に減ってしまっていました。
-
流石に見ていられなくなった花夜は意を決し極力穏やかに務めながら彼に心配の旨を伝えましたが結果は逆上させてしまい、踏み入ってしまった事に謝罪を伝えたものの以降は邪険に扱われる又は無視をされ���ようになってしまった為、男から完全に拒絶されてしまい一時期の関係が嘘のように離れてしまった距離は最期まで戻る事はありませんでした。
--------------------------------------------------------------
その年の冬は酷く凍てついた寒いものでありました。男の症状は悪化し、苛々とした面持ちで聴き取れないぐらいの声量で何かを早口に呟いたかと思えば次の瞬間には上の空で譫をぶつりぶつりと呟いたりと尋常ならざる程に症状が進行していました。その不気味な様子に職場では腫れ物以上に触れてはならない存在になってしまい、花夜以外の面々は口を揃えて早く辞めないかと男に隠れて吐露していました。
居た堪れない気持ちの花夜でしたが男を逆上させてしまった件の日以来どの行動が正解か、もう分かりませんでした。
-
この頃の花夜にとって癒しは自身の家庭でした。妻の手料理を頬張りながら娘から聞く幼稚園での出来事は花夜の心を暖かくほぐし、職場での徒労を忘れさせてくれました。妻は察しの良い人で以前に比べ仕事での話を全くしなくなった夫に対し特に言及せず彼の気持ちに寄り添ってくれました。
--------------------------------------------------------------
そして三十一歳を迎えた年。娘が五歳の誕生日を迎えた年。
・回想の方では、件の男の事を〝同僚〟と表記しています。
-
-
結婚記念日も近かった真夏日。蝉時雨が耳を劈いた猛暑。
この日は久々に残業も無く花夜は定時過ぎに帰宅しますが…
--------------------------------------------------------------
「今も色濃く憶えているのは男の姓が〝茶屋〟であった事。」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■〝邂逅〟
Tumblr media
数多の冒険や討伐を経てルイと春本は互いに絆を深め大切な友人…それ以上に本物の兄弟のように親しくなりました。
この頃には高額報��の討伐も熟せる程に各自大人顔負けの実力を身に付けており台所や個室の風呂がついた長期滞在可能の宿屋の一室を借りて拠点とし日々活動していました。
--------------------------------------------------------------
いつものように身支度と春本が作った夕食を済ませ、感謝と就寝の挨拶を終えたルイが深い眠りについた翌日の事。
その日は討伐の予定こそ無かったもののルイにしては珍しく夕方頃まで寝てしまいました。まるで前夜に〝睡眠薬〟でも盛られていたかのような…?一先ず、とっくに起きているであろう春本に声を掛けようと寝過ぎて怠い脚を引き摺りながら美味しそうな香りが漂う台所に向かいます。すると…
そこには料理が好きだった彼の作り置きの数々、その傍らには申し訳無さそうに添えられた手紙が数枚ありました。
-
手紙には最初に作り置きの保存方法。その次にルイに対しての感謝の言葉や励ましの言葉。そして一番最後に自分の事は心配しなくて大丈夫という旨の内容が綴られていました。
しかし僅かではありますが震えた手で執筆したのであろう痕跡があり酷く胸騒ぎがしたルイは急いで春本を探し回り必死の思いで遂に街外れの廃墟内部に彼の姿を見つけます。
--------------------------------------------------------------
この時、実はルイが旅立つ際に国王から託された〝聖剣〟の力によって春本の居場所まで導かれたのですが現時点ではルイは特別な剣である事を知らずそれに気付いていません。
--------------------------------------------------------------
春本を発見したルイですが同時に彼の前に見知らぬ不気味な人影を見つけます。血色の悪い…まるで化狐のような男。
問い掛ける間も貰えず、もう一度、春本と話す事も叶わず、ルイの目の前で春本は謎の人影もとい〝狐塚花夜のような何か〟によって四肢と頭を捥がれ惨殺されてしまいます。
Tumblr media
唐突に訪れた悪夢のような現実。放心状態のルイに謎の男は悪趣味にも彼の反応を愉しむ延長戦で追い討ちを掛けるように、これまで素性を隠して生活して来たルイに対し国王の隠し子である事を知っている様子で見下し嘲笑いました。
心臓が凍てつくような恐怖と身の危険を感じたルイですが自身の命以上に大切な人が殺された怒り、そして初めてルイの心に芽生えた憎しみという感情に一瞬にして苛まれます。
酷く揺さぶられた気持ちに任せ聖剣を振り下ろしました。
-
しかし謎の男との力の差は歴然で、一方的に蹂躙される中でルイが辛うじて分かったのは男の使う魔術が時間または時空に干渉する魔術である事。根拠としては振り下ろした筈の聖剣が鞘に戻されていたり、目の前に捉えた筈の男が一瞬にして離れたかと思いきやルイ自身が数秒前の立ち位置に戻されていたりと、文字通り手も足も出ない状況に陥るもルイは諦めず聖剣の加護に守られながら立ち向かいますが、飽きた男に廃墟の屋上から蹴落とされてしまいます。
--------------------------------------------------------------
崩れ落ちる廃墟と意識の中、ルイは虚ろな視界の先に倒壊に巻き込まれ埋もれていく春本の遺体が眼に映りました。
助けるどころか墓を作り花を添えてやる事すら叶わなかった現実。こんなのは死んでも死にきれない。死んでたまるか。
自身の死を目前にして尚、他者を想いやり悔やむ事が出来る少年の優しくも強い願いに応えるようにして遂に〝聖剣〟本来の力が発動し〝巻き戻し〟が発生します。
--------------------------------------------------------------
何と皮肉にもルイ側も謎の男と同じく時間に干渉出来る術を持っていたのです。聖剣から発せられる希望に満ちた光に包まれて、朦朧とした意識を手放す直前この世界線でのルイの最後の記憶は、見上げた先の屋上で自身を見下ろしていた男の〝別人〟のように狼狽え今にも泣きそうな顔でした。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
巻き戻されたのは旅立ちの前日。母親の眠る墓地の前で件の〝聖剣〟国王もとい父親からを譲り受けた直前でした。
意識を引き戻された衝撃で膝から崩れ落ちそうになるルイを国王は咄嗟に支えます。焦燥しきった様子で明らかに先程まで会話していた〝ルイ〟とは様子が違うと判断した国王はルイに何「が」あったのか極力落ち着かせる様子で訪ねます。
真実を話すのを躊躇うルイですが、国王は寧ろ���イの身に〝何かが起こったのを分かっていて続く言葉を待っている〟ようにも思えたルイは国王に…今の自分の唯一の肉親である父親に現実とし体験した悪夢のような未来を打ち明けます。
-
静かに事の顛末を聴き終えた国王は、ルイが危機に瀕した際に巻き戻しを引き起こした聖剣の実態を話していきます。
--------------------------------------------------------------
先代の国王が語るに聖剣の出処は「遥か昔かつて弱小国であった時代〝神〟※が国の繁栄を願い創造した剣」である事。
話中の〝神〟に関しては神話のような例え話の一つではないかと語り継がれている。そして、この聖剣は見初められた者のみ開放する事が出来る〝特殊な力〟が宿り眠っているとも伝えられてきたのだが、数百年間経っても尚、現国王である自身を含め聖剣の適合者は今まで一人としていなかった事。
――――――――――――――――――――――――
※実際この〝神〟は神話や創り話の人物ではなく、初代国王の目の前に本当に降臨し聖剣を授けています。因みにクランちゃん・グレンくん編に登場した〝神様〟と同一人物です。
――――――――――――――――――――――――
宝の持ち腐れとはよく言ったもので件の宿り眠る力も含め神話なのでは?という冗談めかした謳い文句も添えられて現国王である自身の手元に渡った時、精巧で美しい造形を未だ衰えること無く保っている聖剣を見て「国も大いに繁栄し願いの依代としての役目も終えた今、ただのお飾りとするには余りにも忍びなく罰当たり」と国王が考えていた矢先、自身の元妻でありルイの母親の訃報が秘密裏に届きます。
-
死の間際さえも立ち会えなかった事に対しての後悔。自身の不甲斐無さや、先立ってしまった元妻と一人にしてしまったルイへの申し訳無さ。ふと国王は思いました。このような自分の性根では、当然〝聖剣〟も目醒め応える筈が無いと。
ならばせめて、すっかり置き物となってしまった運命を自分が王を終えるまでの数十年間を含め、このまま王室の秘蔵庫の隅で腐らせるくらいなら希望に溢れた…いや希望に満ち満ちて欲しい者のところに今一度、願いを込めて託すべきだ。
--------------------------------------------------------------
こうして国王は、まだ大人と呼ぶには未熟ではあるが心身共に成熟し始めたルイ…もとい大事な息子へ聖剣を届け渡す為、ルイが保護されていると聞いた教会を統じる見るからに気難しそうな神父の元へ訪れ、訳を必要以上に内密に話し何とか納得して貰えるように説得※し、やっと得た情報を元に偶然を装ってルイが旅立つ前日に、以前から身を隠しつつ足を運んでいた彼の母親乃至(ないし)自身の元妻が眠る墓地にてルイと十数年振りに再会し、無事に彼の手元へ聖剣を託しました。
――――――――――――――――――――――――
※この時、神父もといオズウェルが国王に対し警戒を中々解かなかったのは当然といえば当然で如何せんルイが生まれながら〝隠し子〟となっている現状にしても顔を顰めていますのでルイを護るという意味合いも含めて彼の事を話そうとしませんでした。しかし国王でもある男が、実態は天使とはいえ正体を隠している為ただの一市民でしかない自分に対し態々許可を得てルイに会おうとしている姿勢や裏を感じられない謙虚な物言い、そして亡くなった元妻に対しての想いや着飾った言葉を投げ捨ててしまえば、二度ともうルイには辛く悲しい思いをして欲しくないという願いを込めて聖剣を渡したいという懺悔のような吐露を聞き〝天使〟として『愚かな人間』という認識は変わらなかったものの〝神父〟として国王の罪を赦し、ルイの近況と近々旅に出る事を伝えたのでした。
――――――――――――――――――――――――
幼き頃のルイに聖剣を渡していれば母親を助ける事が出来たかもしれない。
国王の脳裏に後悔の言葉が浮かびます。しかし当時のルイは聖剣より背丈が低い程に幼く、聖剣自体も数百年間お飾りのようになっていたうえ、覚醒した際の聖剣の力の正体も分からない状態であったが為に中々難しい話でありました。力の正体を知った後に項垂れる父親を、ルイは責める訳でもなく「仕方が無かった」と優しく諭します。
息子の慈悲に応えるよう国王は崩れ落ちた膝と首を今一度しっかりと上げ、ゆっくりとルイに向き直り、彼の真っ直ぐな瞳に臆する事も視線を泳がす事も無く見詰め返し「今度こそ、お前にとって大切な人を…仲間でもあり親友でもあった、その子を救けなさい」と決意を新たにするルイを激励しました。
-
送り出す前に、巻き戻ったと雖も息子の目の前で友を殺害し挙句に息子自身も蹂躙した件の化狐のような化物のような男を国家機密の兵器や兵力を用いて抹殺したいのが本心とも伝えており、憤慨する国王もとい自身の父親を見て逆に冷静になったルイに気持ちは嬉しいが当事者達では無い外部の者が未来に干渉し過ぎると良い未来まで掻き消してしまうかもしれない、と宥められ落ち着きを取り戻した国王は代わりにと渾身の魔力を聖剣に込め今一度ルイに託し見送ったのでした。
--------------------------------------------------------------
因みに勘が働いているのか花夜は未だルイの父親に挨拶が出来ていません…。
--------------------------------------------------------------
ルイにとっては二度目となる旅立ちの当日。今度こそ絶対に救うという強い気持ちを胸に春本との再会を急ぐルイをオズウェルが引き止めます。出会う前の春本が輩に絡まれていた事も思い出し焦燥したルイは彼にしては珍しく声を荒げますが、無策のまま行っても同じ結末を迎えるだけだと厳しい口調で叱咤されます。驚いた事にオズウェルはルイの身に〝何が起きたのか〟知っている様子でした。それもその筈オズウェルの正体は上位階級の生命を司る天使であり普通の人間の神父ではありませんでした。その事実をルイに伝えたうえで彼が案じている春本の身に対し、まだ大丈夫だと教えます。
大丈夫だと断定出来る根拠は…と流石に疑心暗鬼になっているルイが尋ねる前に、オズウェルは春本に絡んでいた輩の一人が身に着けていたピアスをルイにちらりと見せます。ルイの目が確かなら恐らく返り血が着いていたそれをオズウェルは「懲らしめただけだ」と普段通りの涼しい顔で修道服のポケットに仕舞うのでした。彼曰く春本に絡んだ日よりも前に手を下したようで、今後ルイと春本が織り成す因果には差ほど影響は無いとの事でした。
-
本当に俗に言う「懲らしめる」と同じ度合いだったのか…?と思ったよりも物騒な事をする神父の皮を被った天使に目を丸々とするルイに、のんびりしている暇は無いとオズウェルは奮い立たせます。この後、最短で約一ヵ月を目安にルイは、前々からオズウェルが気に掛けていた〝ルイ自身の潜在能力〟である右眼に秘められた膨大な魔力を活かす為の剣術ではなく魔術に重点を置いた特訓の日々を開始します。
普段は必要以上に他者に肩入れしないオズウェルですが、彼も過去に大事な人を亡くしており〝救いたいのなら本気でやれ〟と熱意を持ってルイを指導しました。その甲斐と全力で応じたルイの頑張りによって一ヵ月を目安としていた特訓は、日程を繰り上げた二週間目にして全ての教えを身に着け完遂させる事が出来たのでした。
-
いよいよ持って訪れた再度となる旅立ち当日。これからルイを待ち構えている世界線の内容を掻き乱さない程度に裏で手助けするとオズウェルに伝えられ、今までを含めた感謝を述べたルイはオズウェルと彼との訓練中にサポートしてくれたラブリーちゃんに見送られながら最早ルイにとって第二の故郷である教会を後にしました。
--------------------------------------------------------------
因みに、この二度目の世界線から春本は初めてオズウェルそしてラブリーちゃんと後に面識を持つようになります。
--------------------------------------------------------------
ルイ、国王もといルイの父親、オズウェルの三人の共通点は過去に大事な人を失っている事でありルイの場合は母親と春本の死で二回経験している事となります。
――――――――――――――――――――――――
この時からルイの戦闘スタイルは剣術のみから魔術単体または剣術と魔術を組み合わせた〝魔法剣士〟のスタイルとなります。ルイ自身の素質からの魔術属性は〝光〟であり加えて聖剣のを応用した場合は〝時〟の魔術属性も従え操れるようになりました。但し並大抵の努力で素質外の属性適合は難しく、それこそ血反吐を吐く事を前提とし取り組まねばなりませんでしたがルイは挫けませんでした。全ては春本を助ける為に。
――――――――――――――――――――――――
ルイにとって二度目の旅立ちの地である大陸。そこで〝生きている〟春本と再開した際には思わず感極まって泣き出してしまいそうになりますが、こちらではまだ初対面である春本に怪訝に思われぬよう嘘や誤魔化しが大の苦手のルイは内心それはもう一生懸命になりながら巻き戻し前の世界線を思い出しながら立ち振る舞うのでした。
--------------------------------------------------------------
穏やかに繰り返しをやり直す日々の中、遂に訪れた春本が失踪してしまう日の前夜。ふとルイは春本が用意した料理を口に運ぼうとした手を止めます。このまま目の前に出された美味しくも温かい夕飯を食べれば…その優しい味に忍ばされた恐らく〝睡眠薬〟も食してしまい、また深い眠りについてしまって春本はその間にきっと死地である例の廃墟に行方を眩ませてしまう……それを分かっていて食べるのか?もし今からでも件の男の前に春本を歩ませるのを止める事が可能ならば、酷く怪しまれようが構わない。今直ぐに彼の手を引いて安全な場所に…そうルイが逡巡していた矢先でした。
妙に〝丁寧〟且つ〝丁重〟な調子でルイと春本が滞在している宿屋のドアがノックされたのです。
--------------------------------------------------------------
〝何者〟が訪問しに来たか大方分かっている様子で先んじて玄関に出ようとした春本を制し、ルイは聖剣を握りしめて最大限の注意を払ってドアをゆっくりと開けます。すると、そこには予想通り、春本をルイの目の前で殺した男の姿が有りました。悲鳴を喉に押し殺し咄嗟に斬り掛かろうとしたルイですが逃げようともせず酷く項垂れた様子の男に気付き刃を首を掠めるぎりぎりの箇所で止め、どういう訳か男が戦意を喪失しているのを確認すると一度ルイは聖剣を引き下げました。
目に見えた変化は男の頭髪の色味が以前と違う事。そして何よりも何かに怯えながら苦しそうに佇むその姿は化狐ましてや化物と形容するには程遠く別人のよう…いや、恐らく本当に別人もしくは〝別人格〟なのではないか?そして何よりもルイは男の異変に見覚えがありました。確か前の世界線から転移する前も、こんな弱々しい顔をしていたような…?
――――――――――――――――――――――――
「お前は一体〝何者〟なんだ」 そうルイが問いかける前に男はルイと彼が庇うようにして後ろにいた春本に頭を下げ 「すまなかった」 と一言ルイの聞き間違いでなければ絞り出したような、か細い震えた声で謝罪を吐き出したのでした。
――――――――――――――――――――――――
先程から余りにも予想外且つ前回には無かった展開で困惑し立ち竦むルイの意識を覚醒させたのはパンッ!という人の手が人の肌を手の平で叩いた乾いた音と勢い余って誰かが倒れた鈍い音でした。慌ててルイが視線を上げると、そこには憤慨した様子で普段の可愛らしい顔を怒りで引き攣らせた春本と、赤く腫れ始めている頬に手を添え倒れている男の姿がありました。
--------------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------------
普段は言動こそ子供らしく振舞ってはいるものの根の部分は見た目不相応に大人びている春本が謎の男…後に〝花夜〟と名を知る男に対しルイ自身が慌てて止めに入る程に上記のように取り乱す姿を見たのはルイは今回が初めてでした。
-
抵抗しようと思えば止めに入ったルイの腕を振り払うのも造作も無かったであろうにルイ相手だからこそ春本も強く抵抗が出来ず、そして〝何か〟を思い出したのか男に暴力を振るってしまった自身の手足をショックを受けたような表情で見つめ、そのままルイの腕の中で力なく項垂れた春本は大きな瞳を潤ませて遂には泣き出してしまうのでした。
――――――――――――――――――――――――
直ぐ分かったのは二人が以前から面識がある仲という事。
思えばルイからしたら異様な光景でした。前の世界線では惨殺された被害者と惨殺した加害者であった二人でしたが今ルイの目の前にいる彼らは、立場が逆転…というよりは、まるで反抗期の子供とその父親のようにも見えました。
-
とはいえ最初の平手打ちだけなら兎も角、激昂した後に足まで出てしまった春本からは〝反抗期〟という言葉だけで片付けてはならない並々ならぬ怒りを感じました。何より春本と実の兄弟のように仲睦まじい信頼を築き、旅の最中彼を傍で見て来たルイは春本が普段からこのような暴力を日常的に振るっていたようには到底思えなかったのです。
では何故これ程までに怒っているのか?そしてルイとしては先程から怒涛の身に覚えの無い新しい出来事の連続で、春本や倒れている男の身を案じている内心ひっそり冷や汗が滴り落ちるのも禁じ得ない心中でした。と言いますのも…
――――――――――――――――――――――――
もしかして世界線の内容を大きく書き換えるような事をしてしまっただろうか?!と一瞬血の気が引いたルイでしたが今この状況下になるまでは前世界線と違った部分と言えば春本と出会った時に彼が件の輩連中に絡まれていなかった事ぐらいであり、世界線の内容を書き換えない程度に裏で協力すると言ってくれていたオズウェルもヘマをするような男ではない為、では何が〝要因〟として状況が変わったのだろうか?思い当たる節を消去法で考えていってしまえば、それはもう呆気ない程あっという間に分かることでした。
-
花夜という男の方は訪問してきた際の挙動と前世界線で戦闘をした際に時間を操る能力の使い手だった事を考えると巻き戻し前の記憶を〝憶えている〟のであろう事は本人に問い聞く前から察しが着いていました。しかし驚いた事に春本もルイや花夜と同じく〝憶えている〟側だったのです。
但し今この状況になるまでは〝巻き戻し〟が起きた発端がルイの〝聖剣〟によるものと春本は気付いておらず、「花夜の能力によるものなのでは?」と仮説を立てて、後は図らずしも前世界線と同じよう振る舞うルイと同じく春本も同じように振る舞っていたのでした。
――――――――――――――――――――――――
前世界線の春本は、自身への強い殺気に導かれるようにして廃墟に足を踏み入れていました。そもそも春本が生まれた土地(日本)から随分と離れたこの大陸(異世界)に身を潜めていたのは殺気を放つ男…つまり花夜から逃げ切る為でした。
春本には自身が何故このような異世界まで逃げても花夜?に執拗に追われ、挙句の果てに殺されなければならないか〝訳〟が有りました。理不尽だが諦めすら感じる理由が。
-
そのような複雑な事情を抱えた身であった為、本来は単独で行動する予定だったのでルイと行動を共にする気は更々無かったのですが、彼の優しさに触れて人の温かみを思い出した春本はルイを無碍に扱えず、しかし遠く離れていても色濃く感じられていく自身に向けられた殺意にルイを巻き込む訳にいかないと前世界線では作り置きした料理と手紙を置いてルイの元を去り、帰らぬ人となったのでした。
--------------------------------------------------------------
「しかし妙だな?」と巻き戻し後の世界の春本は頭を捻っていました。前世界線では悪夢もとい〝白い悪夢〟として花夜の怨念と呪詛が頻繁に夢を支配しては魘され日に日に濃く感じられた自身への殺気が今の世界線では感じられないのです。
※〝白い悪夢〟は花夜の能力の一つで退廃的な風景の中で死や虚無を連想させる夢を対象が睡眠時に強制的に見せます。
--------------------------------------------------------------
そして迎えた前世界線の春本自身が死地へ赴いた日の前夜、突如として訪れイレギュラーな行動を起こした花夜を前にしてもう一度自分を嬲り殺す為に巻き戻したのではないか?という恐怖心は蓋を開けてみれば呆気無く謝罪を告げられてしまった現状に張り詰めきっていた緊張の糸は解れ、同時に今まで積もりに積もったストレスが爆発するのも無理も無く春本は激情のまま花夜に粗暴を働いてしまったのでした。
――――――――――――――――――――――――
ルイは倒れた花夜に手を伸ばし春本が平静を取り戻した頃を見計らって二人の関係、そして明らかに前世界線と様子が違う別人のようになっている花夜に対し説明を求めました。
-
ルイ自身も〝巻き戻し〟の発端が自分の願いと〝聖剣〟によるものである事を打ち明けます。やはり花夜の方は知っていたようで静かに聞き入り逆に春本は終始困惑した様子でルイの話を聞いていました。しかしルイが春本を助けたくて起こした巻き戻しである事と花夜の殺意からでは無かったという真実を知り安心した春本は同時に溜まっていた心身の疲労が一気に押し寄せ気を失うように眠りに着きました。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■花夜と春本■
※ 以下発禁する程では無いがショッキングな表現多め注意
--------------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------------
この先は上記のURL先の記事の読後前提で進めていきます。
話を聴き終えたルイは、海沿いに蹲りながら春本に背中をさすられていました。当時まだ十六歳の少年には親しい人が受けていた悪魔のような所業は聞くだけでも余りに過激で、悲しく悔しい気持ちで一杯になりました。涙と一緒に生理的に少々嘔吐してしまったルイに対して春本は少し嬉しそうに「ルイくんは優しいね」と柔和に声を掛けるのでした。
-
見兼ねた花夜は持参してきたミネラルウォーターを肩掛けの質素なショルダーバッグから取り出し二人に差し出します。
ルイが感謝を告げた直後に春本が花夜から奪い取り危険性が無いか確かめる為に毒味をした後ルイに渡します。花夜と春本に今一度礼を告げるとルイは口を濯ぎ、春本は長々と話した喉の乾きを潤しました。飲み終えた後わざと怪訝な顔をする春本に対し花夜は普通の水だと慌てるのでした。
その様子を見たルイは二人に「親子みたいだな」と零した後、しまったなと口を閉じました。迂闊だと思ったのです。理由こそ真逆であるものの両者本物の家族を失っているのに…と大人しくなるルイに対し春本は「ほぼほぼ大正解〜」と心配は要らないという意味合いも込めて彼を明るく茶化します。
「あの時瀕死の僕を救けてくれた〝神サマ〟が花夜さんだよ」
--------------------------------------------------------------
「…〝最初に〟春本が亡くなったのは〝十年程前〟の話だ」
そして〝現在〟の俺と春本は人間では無いと花夜は話を続けます。先程の話で春本は恐らく蘇生術に近いものを施されているのはルイも分かりましたが花夜側も今は人間では無いというのは多少なりとも驚き…よりルイとしては前世界線の人間離れした戦力を思い返せば寧ろ説得力がありました。
〝器〟となった春本の姿は義父と叔父に惨殺された年齢で顕現しており生きていたとしたら二十歳前後の青年だと花夜は続けます。先程の〝最初に〟という言葉選びに対し不思議に思ったルイですが、春本は前世界線でもう一度殺されている為だと理解すると鎮まっていた怒りの感情を、二度春本を殺した張本人であろう目の前の花夜に今直ぐにでも殴り付けたい気持ちが湧き上がりましたが、ぐっと堪えます。
その様子を無理も無いという面持ちで見据えていた花夜は、堪えたルイに申し訳無さそうに謝罪を零すと話を巻き急いでいる様子で続けます。まるで〝制限時間〟が存在するかのような花夜の言動にルイは首を傾げ、同時に得体の知れない〝正体不明の胸騒ぎ〟を、この時ふと感じていました。
--------------------------------------------------------------
一先ず先程まで聞いた話中では花夜が何故春本と同じく人で無くなったのか切っ掛けを聞けていません。花夜本人も気付いたのか思考を逡巡しルイに困り笑顔を向けました。
「妻と娘の葬儀を終えた後…元同僚に住所を教えてしまった事に対し謝り続ける上司や仕事仲間だった皆の制止も振り切って、会社に辞表を出した後…睡眠薬を丸々瓶飲んでな」
「そのまま、警察が貼って行ったのであろう立ち入り禁止のテープや看板を押し退けて…妻と娘…そして彼女達を殺した元同僚…殺人犯と同じ…雑木林に埋もれた〝廃神社〟の神木で…殺人犯と同じように首を括って、俺は後追い自殺した」
――――――――――――――――――――――――
「何か…嫌だったんだよな。妻子と…妻子を手に掛けた男が、同じ場所で亡くなっているのが。あの世でも会ってしまっているのではないかと心配で。だから二人を護りたくて、あの男に一番近い所で死んだ。この世では護れなかったから…」
「上司には悪い事をしてしまった。個人情報を漏らした彼が悪いとはいえ間接的にではあるが俺ら一家を丸々殺してしまう手網を引いてしまったからな…今頃どうしているのやら…」
――――――――――――――――――――――――
当時の花夜は三十一歳。彼もまた凄惨なる思い出と共に時が停止したように、その時の姿のまま顕現していました。
-
と言っても、この訳の分からない髪色は当然当時のものではなく後天性のものだと花夜は話します。因みに春本の頭髪も同様でこの子も元々は日本人らしい黒髪だったと続けます。
一方、当の春本は花夜の話には興味が無いのか砂浜に木の棒で絵を描きだしたり砂のお城を作り始めてるのでした。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■〝トケイソウ〟
自身と春本の身に起こった変化は後天性の〝転生〟であると花夜は続けます。転生とは元々死した者が新たなる生命を一から、つまりは新しい母親の母胎内にて授かる場合や死した姿のまま全くの別世界に生まれ落ちたりとその概念は様々であるが、花夜と春本の場合は双方共に死んだ直後に〝前世〟に値する自身の肉体を〝器〟つまりは媒体として、現世に顕現している〝花の女神フローラの末裔〟の一人である。そして一人であるという事は花夜と春本の他にも、その〝末裔〟にあたる人物が複数人いるという事なのだが今回の件に彼らが絡む事は無いうえ特に重要性が有る事でも無い為これに関しては「他にもいるのだな」という認識だけで良いと頭が痛くなって来たルイに花夜は申し訳無さそうに伝えるのでした。今、早急に触れるべきはそちらでは無く…
-
前世界線で春本を殺しルイも命の危機に貶められかけた、花夜に酷似した〝狂気〟の実体化したような人物の正体。
それは死した花夜が花の女神フローラの末裔の一人として〝転生〟した際に花夜を媒体とし芽吹いた〝トケイソウ〟(時計草)という花に宿った〝言霊〟が原因だと話します。
--------------------------------------------------------------
従来、【言葉】には〝霊力〟が宿ると言われている。それを人々は〝言霊〟と言い、その霊力は魔力と言い換えても過言では無い。そして花の場合その【言葉】は〝花言葉〟に当る。
本来、トケイソウとは派手で且つ独特な花弁が特徴的ではあるが実る果実が美味しく香りも良い花なのだが言い伝えられて来た〝花言葉〟による〝言霊〟が〝花護〟※として、芽吹いた媒体の末裔に付与され〝開花〟させてしまった。
※花護=造語。加護と同義。
――――――――――――――――――――――――
〝花言葉〟とは、花からしたら人々から受けた祝いの言葉または呪いの言葉ようなもので言葉に込められた意味合いにより含まれた〝霊力〟も高まります。以上を踏まえた上で
トケイソウの花言葉は〝受難〟そして〝狂気〟です。
他にも〝聖なる愛〟や前向きな意味合いを含む言葉も在るのですが〝信仰〟や〝宗教的な情熱〟という花言葉も在ります。そしてトケイソウがそう呼ばれる大前提に、これらの花言葉はトケイソウが某有名な神の子の処刑を象徴する花であると言い伝えらている事に関連付けられての言葉です。
よって〝花言葉〟に関連又は紐付けられた〝解釈〟や〝言い伝え〟も〝言霊〟とし霊力と成り実り、それは一輪の脅威と変貌し宿主となる花の女神の末裔の心に芽吹きました。
――――――――――――――――――――――――
要は、この芽吹いた媒体の末裔こそ花夜であり死して尚閑かに燈る強い復讐心から〝言霊〟としてのトケイソウ(時計草)を惹き寄せてしまい亡骸に僅かに残る殺意そして〝狂気〟を媒体という名の苗床に実らせ花の女神の末裔として転生し目醒めた花夜の中で禍々しく〝開花〟してしまいました。
-
更に厄介な事に花夜は元々穏やかな性質からアマチャ(甘茶)という花に魅入られており本来適性が有るのもこちらです。
しかしトケイソウ(時計草)を惹き寄せてしまった事により、二つの真逆の〝言霊〟且つ〝霊力〟が花夜の中で常に反発し合っている状態に陥り、一時は廃人化寸前となります。
その結果、脳が心身の負荷を緩和させる為の信号出し〝二重人格〟となってしまい、攻撃的な人格である〝トケイソウ〟が花夜の中に誕生してしまいました。
――――――――――――――――――――――――
【補足①】
アマチャ(甘茶)の花言葉は〝祝杯〟そして〝至福〟であり、生態も小さな花が愛らしく葉を煎じて飲むと���く美味しい茶となる為この名称が付けられているそうな。因みに花夜の髪先からふわふわと光漂よっている小さな空色の花や花弁はこのアマチャであり、本来の花夜にとって適正且つ素質が有るのもこちらの為〝トケイソウ〟に人格を取り変われている際も、抵抗でもするかのように花弁が漂っていました。
――――――――――――――――――――――――
【補足②】
因みに春本は〝ヒガンバナ〟(彼岸花)に魅入られています。その花言葉が持つ言霊は〝トケイソウ〟に引けを取らない呪いのような霊力なのですが、春本側の適性が高く自我も強かった為、支配もされず逆に支配している状態です。かと言って服従させているのかと言うと違いヒガンバナの花言葉は〝悲しき思い出〟〝諦め〟といった言葉の他に〝情熱〟〝再会〟といったプラスの意味合いの言葉も存在し春本自身の性質とも相まって互い意気投合し手懐けている状態です。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■〝三人目のお父さん〟
「トケイソウの持つ〝受難〟の花言葉は、俺が苦悩する程に神化を発揮する。そして、もう一つの花言葉である〝狂気〟は俺の些細な負の感情を種とし芽吹き咲き開花してしまう…
要は一度でもまたは一瞬でも、何かに対して〝負の感情〟を抱いてしまったら、まるで頭の中や心の中が逆時計回りするかのような不安感と不快感に襲われ自身の中の狂気が暴走し意識を失う。その際に出てくる人格が〝トケイソウ〟だ」
-
そこまで話し終えた花夜は、膝から崩れ落ちました。ルイは慌てて駆け寄り彼に目をやると、元から悪かった顔色は更に青白くなっており呼吸は荒く冷や汗が浮かんでいます。
今までの話と、この状態の彼を見てルイは確信しました。花夜は今、自身の中で暴走しかけている〝トケイソウ〟を抑え込んでいる。そして、それはもう長く持たない事も…。
--------------------------------------------------------------
そんな花夜を横目に春本の方はと言えば未だに興味無さ気に黙々と浜辺の砂で城を作っていました。確かに前世界線で春本が受けた仕打ちを考えれば苦しむ花夜に対しての塩対応以上の現状の対応も理解出来るものではあるのですが花夜が二重人格である事が分かった今、流石に春本を少々窘めようとしたルイに対し花夜はやんわりとそれを制します。
そこでルイは花夜から聞いた例の言葉を思い出しました。
――――――――――――――――――――――――
「〝一度〟でもまたは〝一瞬〟でも、
 何かに対して〝負の感情〟を抱いてしまったら…」
――――――――――――――――――――――――
つまりは別人格の方ではない花夜〝自身〟が一度は春本に対し〝殺意〟に繋がる負の感情を抱いてしまった。
そして、それが引き金となって〝トケイソウ〟が花夜の中で芽生えてしまい結果、春本を虐殺してしまったという事実。
「狂気は俺の些細な負の感情を種とし芽吹き咲く。一度でもその思いを抱いてしまった時点で俺は春本に謝る他無い」
--------------------------------------------------------------
春本も元々は花夜対し今のような辛辣な態度ではなく冗談を言い合えるような、時にはちょっと甘えてみるような互いに義理の親子として〝義理の父と息子〟として良好な関係を築けていました。特に春本は家庭環境に恵まれなかっ為、殊更花夜を〝本当の父親〟の様に信頼し信用していました。
だからこそ大変ショックを受け、自身を虐待していた実父や以前の義父の事を思い出してしまい開いていた心を鍵を幾つも固く施錠するように今度こそ閉ざしてしまったのでした。
--------------------------------------------------------------
ルイは、どちらの気持ちも正しく思えました。もし自身の母親が他殺…それも単に殺されるのでなく弄ばれた上で惨殺されたとして、その犯人が自殺していて怒りの矛先をどうしたら良いか分からなくなってしまった時その親族を1mmも怨むなというのは頭では関係無いと分かっていても難しい。
それでも手を出すことは生涯通して絶対に無いと誓えるのに別の人格が生まれ気持ちを暴走させられたらもう逃げ場は無いじゃないか。だとしても春本の気持ちに至っては言わずもがな怒って当然である。別人格とはいえ発端が本人に有ると言うのならば、信頼していた人に裏切られ、理不尽な目に遭わさられ挙句の果てに離れてる暮らしていた実父の代わりに殺されるなんて絶対に絶対にあってはならない事だから。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
不意に花夜の口から、まるで神父に希望を乞う罪人ような…祈りのような願いのような…懺悔にも似通った掠れた言葉。
「…君の力で、妻と娘が殺される前に帰る事は出来るか」
ルイは自身の聖剣に視線を落とします。〝時間〟を操る魔力を手に入れオズウェルとの特訓によって多少は過去への干渉が出来るようになったとはいえ、それは戦闘において応用する場合の話であり〝本格的に時空を超える〟規模になって来ると、前世界線の時のように〝聖剣が起こした奇跡〟に頼らざるを得ず、ルイ自身にはやり方すら分からない。
言い淀むルイに花夜は分かっていた様子で寂しげに笑むと、
「絶対的な切っ掛けが無いと…例え、どんなに諦めた振りをしても心身内を蝕んだトケイソウによって暴走させられる」
そのまま今にも倒れてしまいそうな足を春本の元まで運び、痩せ細った白い指先を震わせ彼の頭を優しく撫でました。
……………………………………………………………………………………
春本は黙っていたが、抵抗し無かったのが彼なりの答えなのだろうとルイは目の前の〝不器用な義親子〟を見て思う。
……………………………………………………………………………………
その春本の様子に花夜は少しだけ救われたような安心したような表情を涙と共に零すと、真っ直ぐにルイへ向き直り深々と頭を下げました。その深い一礼にはこれから春本の事を頼むという意味合いと今から花夜がルイに頼む〝ある願い〟の身勝手さ、厚かましさ。何より藁にも縋る思いでルイに頼らざるを得ない申し訳の無さが含まれていました。
そして…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「…また春本を泣かせてしまう。だから、君にお願いがある」
   殺し
「俺を止めてくれ」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
その願いを…どうしようも無い思いを、ルイに託した瞬間、春風の如く突風が吹き同時に視界を遮るように空色の花が舞い吹雪き、反射的にルイは思わず目を瞑ってしまいます。
瞼を開けると花夜の姿は、もう何処にもありませんでした。
--------------------------------------------------------------
愕然としていたルイを現実に引き戻したのは、春本が出来たばかりの砂の城を退屈そうに蹴っ飛ばし崩した音でした。
視線を落とし春本に目を向けると、そのまま砂の城の横に描いたばかりの春本と誰かの似顔絵のようなものも摺り潰すように足で消しながら地面に吐き捨てるように呟きます。
「…ねぇルイくん知ってる?一説では自殺した人ってさ天国に行けないんだって。酷い話だよね。きっと皆たっくさん!悩んで悩んで、自分で自分を手に掛けたのに、死んだ先までまた苦しい思いしなきゃいけないなんて。あんまりだよね」
「花夜さんにとって、今の人生は地獄と変わらないだろうな」
--------------------------------------------------------------
その春本の言葉にルイは確かに彼から花夜への〝慈悲〟を感じ取れました。同時に、この二人の関係は再修復出来るのではとも思いました。花夜は春本の実父に妻と娘を惨殺されている。そして、春本は理不尽にもやり場の無い復讐心から花夜に殺されている。それでも、そんな経緯を経たにも関わらず二人の仲が地の底に堕ちたように見えなかった。
そう思えたルイにはもう迷いも躊躇いの感情も無かった。
「花夜を助けよう」
--------------------------------------------------------------
しかし、ルイの言葉を聞いた春本の反応は芳しく無いものでした。静かに首を振り大きな瞳でルイを見上げ告げます。
「…もう〝さっきまでの花夜さん〟は戻って来ない。
 次に会う時は〝別人〟だ。
 次に会う時は…〝ただのトケイソウ〟だよ」
言葉の意味に気付いたルイは慌てて花夜の跡を追おうとしますが如何せん場所が分からない。春本に目をやっても静かに首を振るのみでした。止めに行けるのならば止めに行きたい。その気持ちはルイだけでは無く春本も同じでした。
--------------------------------------------------------------
花夜の行方は分からずとも、ルイそして春本にも向かうべき場所の心当たりが有りました。前世界線にて春本にとっては自身の死地、ルイにとっては春本の仇討ちの為に死闘を繰り広げた例の廃墟に今度は二人で一緒に乗り込みます。道中、何かを感じ取ったのか春本が淋しげに小さく呟きました。
「…さよなら、僕の〝三人目のお父さん〟」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■平凡だった少年と平凡だった父親の最終決戦■
Tumblr media
廃墟に到着したルイと春本を迎えたのは〝花夜〟ではなく〝トケイソウ〟でした。ルイや春本の脳裏に、トラウマのように焼き付いた男の顔は肉体の持ち主である花夜と同じ顔なのに全くの別人に見えました。不気味に面白可笑しく嘲笑する目元と口元は引き攣りまるで〝化け狐〟のような男に花夜に身体を返せとルイは聖剣を構えて捲し立てます。
そんなルイに〝トケイソウ〟は、わざとらしくキョトンとした表情を浮かべた後ケタケタと嗤って言い放ちました。
先程お前と話していた男は、もうこの世に居ないと。
--------------------------------------------------------------
「殺してくれ」という願いを託しルイと春本の元を去った後〝トケイソウ〟を抑え込むのに限界を感じた花夜は、二人が恐らく最初に足を運ぶであろう彼らにとって因縁の地でもある廃墟に降り立つと、同時にまるで喰い破るかのように花夜の精神を〝トケイソウ〟が蝕み支配していましました。
抑制から解放された〝トケイソウ〟にとって衰弱した宿主は完全に支配出来る絶好の機会でしかなく本格的に自我を支配されてしまった花夜は、身体こそ器として機能しているものの〝花夜だった頃の感情〟は殺されてしまいます。
つまりそれは、〝今までその身体で人生を送ってきた狐塚花夜という人物の死〟を明確に意味しました。
-
皮肉な事に花夜も春本と同様に二度殺された事となります。
--------------------------------------------------------------
ルイは間に合わなかった悔しさ、無力感に打ち拉がれると共に花夜の死にショックを受けながら改めて思い知ります。
「俺を殺してくれ」という花夜の願いは、花夜自身の肉体を苗床にし芽生え咲いた〝トケイソウ〟を苗床である自分諸共「殺してくれ」という意の〝遺言〟だった事を。
――――――――――――――――――――――――
途端、春本目掛け〝トケイソウ〟の攻撃が空気を劈き飛んで来ます。我に返ったルイは、唐突な事で反応し切れなかった春本を庇って聖剣で攻撃を斬り裂くようにして防ぎました。
その様子を見た〝トケイソウ〟は不気味な嘲笑を響かせて間髪入れずに立て続けに春本を、そして彼を庇うルイに対し容赦の無い攻撃を浴びせます。〝時間〟と〝時空〟を支配し操る彼奴の攻撃は一切の隙を赦さず二人に襲い掛かります。
-
しかし負けじとルイも、オズウェルの元で必死に習得した光属性の魔術、そして聖剣を応用した〝時間〟と〝時空〟を従え操る魔術で彼奴の神々しく禍々しい猛攻に応戦します。
また都合良く〝巻き戻し〟が発生する保証は何処にも無い。ここで〝トケイソウ〟を食い止めなければ自由の身となった目の前の狂気による被害は外部にも及んでしまう。
-
負けられない。前世界線での惨状を繰り返してやるものか。
強い意思がルイを奮い立たせます。今度こそ春本を守る為。
そして己に思いを託した悲しき男の末路に終止符を打つ為。
今一度ルイは聖剣を〝トケイソウ〟に向け構えます。
「〝お前〟の顔は、嫌という程とても鮮明に覚えている」
――――――――――――――――――――――――
呼吸をも許さない目が廻るような激しい攻防。互いに身体中を刻まれては負傷する直前に〝時間〟を〝逆再生〟し、傷痕を塞ぐ為に血肉を〝戻して〟再び立ち向かって、今度は背後や目の前に回り込まれては〝時空〟を操り逆に背後を取り、そうやって繰り返しては死にかけて、また血飛沫や激痛を〝無かった〟事にするかのように〝時間〟を〝戻して〟は戦って、戦って…
-
〝トケイソウ〟にとっては愉しい殺し合い、ルイにとっては春本を守る為…そして前世界線の春本と、〝トケイソウ〟に支配されてしまった花夜の仇を討つ為の最終決戦が廃墟を崩壊させる勢いで繰り広げられます。いえ、本来ならとっくに崩壊しているはずなのです。しかし崩壊せずルイの足場を保てているのは裏で動いていたオズウェルが駆け付け防衛結界を展開していたからでした。町外れの廃墟とは言えど、これだけ騒々しければ外部から様子を見に来る者が絶対に訪れる。被害を最小限に抑える為、結界を展開して状況や音が外に伝わらないようにしたのです。これらの心配は要らないという意味と、ルイを激励する為にオズウェルは抗争の渦中にいるルイにも聞こえるように、滅多に張り上げる事の無い自身の声を大にして叫びました。「全力でやれ!!」
-
オズウェルに着いて来たラブリーちゃんも防衛結界を展開し続ける彼のサポートに回り、オズウェルの魔力を少しでも補うように自身の魔力を注いだり結界を発動し続ける負担により負傷し始めたオズウェルの掌を、微弱ながらも回復魔法で塞ぎながら彼女も祈るようにルイを応援しました。
――――――――――――――――――――――――
この時にオズウェルとラブリーちゃんとの初の面識となる春本も、ルイの知人である彼らの協力に感謝を述べ自身も全身全霊を込めてルイの一番傍でサポートに徹しました。
-
前世界線の自分は何処か諦めていた。生きる事を放棄し〝父親〟とよく似た彼奴の手により命を落とした。
〝嘘〟や〝裏切り〟幼い頃から〝人間の闇〟に触れ続け���この世界に〝光〟なんてものは無いと春本は思っていた。
しかし今は〝ルイ〟という少年の小さくも大きい背中を見て強く強く思う。「絶対に生き延びてやる!」と。
――――――――――――――――――――――――
そんな果て無い地獄のような闘いも佳境を迎えます。
決着をつける為〝トケイソウ〟はルイだけを攫い、自身が創造した異空間に彼を強制的に転移させました。春本達のサポートも、ルイの名前を叫び無事を祈る声も届かない…。
その連れ込まれた空間は真夏のような暑さ、そして暑苦しさを増長させるような喧しく響き木霊する蝉の声…
--------------------------------------------------------------
「結婚記念日も近かった真夏日。蝉時雨が耳を劈いた猛暑。」
--------------------------------------------------------------
そこには、かつて花夜が妻子を失った日を思わせる景色がルイの目の前に広がっていました。しかし見渡す限り恐らく花夜の出勤先であったであろう会社が含まれているビル街を始め建物の殆どは倒壊しており、不自然に中心部に佇む〝廃神社〟からは一際目立つ巨大な白い鳥居が不気味に…それ以上に悲壮感を漂わせ朧気に傾き聳えていました。
何処か物悲しく退廃的で現実味を感じない景色は〝花夜〟が遺した精神世界を走馬灯のように創り出していました。
――――――――――――――――――――――――
しかし感傷に浸る間もなく〝トケイソウ〟の最期の切り札がルイに襲い掛かります。敵の手中である異空間内で始まる正真正銘の一騎討ち。霊妙で神秘的でありながらも禍々しい悪夢のような超巨大な一輪の妖花を〝器〟としての役目をも終えた花夜の遺体から開花させて捕食するようにして取り込み、本性を現わにして咲き誇り舞い狂う姿は〝邪神〟を彷彿とさせる形貌でありました。
雌蕊の箇所を秒針、雄蕊の箇所を時計数字として開花した超巨大な時計塔のような其れは、崇高で神聖且つ荘厳で邪悪な霊力を纏い咲き後光を満開の花弁に煌々と注いでルイを抹殺する為に全霊力を解き放ちます!
-
気持ちを逸らせる秒針が地を囃し空間内を揺らす中、ルイも己が引き出せる全魔力を解放し全身傷だらけになりながらも、沢山の想いを込めて握りしめた聖剣を決してに手離さず〝トケイソウ〟と対峙します。聖剣もルイの想いに応えるように王冠の如く光瞬きます!
少しの隙でも与えれば解き放たれた霊力に貫かれ、足を止めれば背後から迫り狂う無数の根子に捕まり四肢を捥がれてしまう。ルイは漆黒のマントを翻しながら素早く空間内を駆け巡り、当たれば致死量を超え即死であろう攻撃を幾度となく振り切り避け続けて遂には〝トケイソウ〟本体をも駆け昇ったルイは、彼奴の〝核〟となる花弁の中央…雌蕊と雄蕊が、時計の如く不気味に変化し蠢き開花する頂点へ達し、そして…!
これまでの〝全て〟を聖剣に込め、想いを乗せたルイは〝トケイソウ〟に裁きの刃を突き立て〝核〟を破壊し永遠とも思えた永き死闘に終止符を打ったのです。
――――――――――――――――――――――――
壊れた目覚まし時計のように、絶叫を喧騒に響かせながら朽ち逝く〝トケイソウ〟の最期を、主を失い崩壊し始めた空間の中でルイは瞬きせず最後まで粛々と看取りました。
その少年の背は〝第七王子〟の風格が確かに在りました。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
花弁が舞い散り降り注いでは淡い光を放って消えていく中、最終形態となった〝トケイソウ〟に取り込まれいた花夜の遺体も解放され、光と共にゆっくりと地面に横たわります。
すぐさまルイは駆け寄り、もう心音も呼吸もしない花夜の片腕を自身の肩に担ぐように引っ掛け、空を斬るようにして聖剣で空間内の時空を切り開き崩壊に巻き込まれる前にと満身創痍の体で最後の力を振り絞り急いで脱出を図ります。
-
しかし、どれ程に頭で分かっていても体は限界を迎えておりルイは足が縺れ、激しい崩壊が止まらない空間で倒壊した建物の下敷きになりそうになってしまいます。花夜の遺体を庇いながら自身の死を覚悟してルイは強く目を瞑りました。
――――――――――――――――――――――――
ですが次の瞬間ルイが体に受けた衝撃は予想外のものでした。圧死する激痛では無く、軽い痛みと浮遊感…
――――――――――――――――――――――――
体力の限界から気を失いかけている朦朧とした意識の中でルイが最後に見たのは、先程まで確かに遺体だった花夜が支えていたルイの元を離れ、崩壊を背に立つ光景でした。
不機嫌そうな…しかし何処か��ったような表情をした彼は、開かれた時空に向けルイを蹴っ飛ばし文字通り重荷となっていた自身は空間内に残る形で半ば強引に有無を言わす隙も与えず脱出させ逃がしたのでした。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■■エピローグ■■
気絶した状態から目醒めたルイの視界に先ず飛び込んで来たのは、目尻を赤らめ大きな瞳をうるうるとさせルイに抱きついてきた春本の頭でした。嬉しそうにルイの名前を呼ぶ度に揺れる柔らかな髪を優しく撫でてやると、春本の声に継いでルイの元に駆け寄ったラブリーちゃん、その様子を見守っていたオズウェルもルイに優しく声を掛けました。
暫くの間、皆ルイが生きて帰ってきた事を喜びルイも手当を受けながら彼らに感謝の言葉を述べました。
それぞれが落ち着いたところで、ルイは〝トケイソウ〟に連れ込まれた空間を脱出する際に花夜?が助けてくれた事を皆に伝えます。素直に驚くラブリーちゃん、驚いた後に怪訝な表情を見せる春本、顎に手をやり何か考え出すオズウェルといった具合に各自が見せた反応は様々なものでした。
-
念入りに花夜の霊力の残滓を確かめた春本とオズウェル。
春本は何かを察した後、それ以上確かめる手を止めて外の空気を吸ってくると告げ廃墟から出て行ってしまいました。
ルイは心配そうに出て行く春本の顔を伺いましたが、意外にも彼は吹っ切れたかのような何処かスッキリとした表情をしていました。春本が出て行った後、夜風に紛れ運ばれた煙草のライターが灯る音が微かにルイの耳に届きました。
-
一方、同じく何か察した様子のオズウェルは腕を組見直し〝トケイソウ〟のような脅威は感じられないと断言した後、何とも言い難いといった顔で眉間に皺を寄せ、溜息を一つ零してルイに向き直ると彼に一言忠告するのでした。
「 些か〝面倒な事〟になるぞ 」
--------------------------------------------------------------
実際この後面倒な事になり〝花夜?〟が再構築した空間内に強制的に招かれたルイは約半年ほど、魔力を制限されてしまった状態で花夜の住む屋敷に監禁されてしまいます。
最初こそ手足を鎖で繋がれたり散々でしたが一ヶ月のうちに和解し軟禁に変わりました。そういう問題ではない。
-
後にブチ切れた春本が無理矢理空間内に侵入し執拗に展開された結界を蹴り倒すようにして破壊して迎えに来ました。
しかし、この数ヶ月後にルイと花夜が入籍する為、春本は更に引っ繰り返るのでした。しかし何処か嬉しそうに。
--------------------------------------------------------------
最終決戦後の花夜?の正体は器であった〝狐塚花夜〟と彼を苗床にし狂い咲いていた〝トケイソウ〟の意識が混合している状態であり、二重人格の時とは似て非なる一つの人格に二人分の意識が混同している状態です。最初の頃は〝トケイソウ〟の面が強く感情の起伏が大変激しい状態が多く、傍から見れば精神的に不安定に見える行動を頻繁に起こしルイに対しても辛く当たる事が有りましたが、彼の優しさに触れ絆され段々と本来の〝狐塚花夜〟の面が色付き開花するように戻り咲き現在の花夜に至ります。
-
因みに今でも〝トケイソウ〟の面が強く出ているとルイの事を「餓鬼」や「クソガキ」と呼びます。名前も素直に呼ばずにルイの旧姓である「ルドベキア」と呼びます。〝花夜〟曰く、照れ隠しであるとの事。和解後のトケイソウは所謂ツンデレであり、意識を共有している花夜と同じくらいルイに惚れている又は僅差でそれ以上に好きなのですが、比較的ルイには素直に気持ちを伝える〝花夜〟と違い、こちらは思春期の青少年の如く完全に拗らせている為ルイと愛し合う時等は大体〝花夜〟に交代しており自身は意識の隅っ子の方で寝てるらしいのでした。本当に寝てるのかは神のみぞ知る。
--------------------------------------------------------------
因みに春本は今の花夜≠以前の花夜の認識で接しており些か素っ気無いのもその為。花夜の方も〝トケイソウ〟に近い面では、春本への憎悪に近い感情が未だ根強く残っている為か厳しい態度をとりがち。とはいえ本来の〝花夜〟である部分もしっかり残っており、鎮具破具ではあるものの優しく接しようともしているのでした。しかし優しくしたらしたで春本に気持ち悪がられるので理不尽というのか何と言うか…現在は軽く口喧嘩出来るくらいの仲になった二人です。
-
余談ですが決戦前夜に浜辺で春本が作っていた〝砂の城〟は〝自分の家=家庭〟を現し模して作っていた物。蹴っ飛ばし崩したのはそれが無くなったからでした。しかし、ルイが十八歳を迎え花夜と正式に入籍し結婚した現在、春本にも〝新しい未来=彼らの養子〟がひっそりと加わりました。
Tumblr media
この辺に後ほど春本のプロフィールを追記します!!(時間切れ)😭🙏
--------------------------------------------------------------
画像だったりリンク先だったりと行き来させてしまい申し訳ない;本当は全部画像にしたいのですが転載の枚数制限が一つの記事にて10枚でして、リンク転載の際にで写るサムネで何とかそれっぽくしてる感じですorz(リンクも同様に10が転載の制限なので実質20)有難うtumblr…!最近めっきり忙しくなり、なかなか創作に手を付けれなくて先延ばし先延ばしになってしまいました…誤字脱字とにかく酷い😱と思いますが一旦はこれで載せたいと思います!ではでは〜!
(2022/01/31)🌻
1 note · View note
itigo-popo · 2 years
Text
Tumblr media
はっぴーめりーくりすまーす!!🎄🎁🎅🌟
ねぇ知ってる?🐶昨日までクリスマス・イブとクリスマスの違いが分かっていなかった奴がいるんだってワイです🌻
--------------------------------------------------------------
▼ 花夜さん推し用🎁🦊🎄♥️
--------------------------------------------------------------
▼ 春本推し用🎁🐰🎄💖(コチラはあくまでオマケ程度に)
ん?ルイ推し用が無いって?😉🤚ルイは花夜と私のなのでありませんゴメンなさい嘘ですあるんですけど規約の問題でtumblrには載せれないので🍓にコッソリあげました…🎁🐱
--------------------------------------------------------------
🍓ちゃんとリアル・プレゼント交換もしたよ〜!!
Tumblr media Tumblr media
左が🌻がプレゼントしたちいかわin🍓ハウス(可愛い)
右が🍓がプレゼントしてくれた高級お菓子in🌻ハウス
Tumblr media
🍓がくれたプレゼントの中には上の可愛いイラストを添えたお手紙も一緒に同封してくれてて、いっぱい温かいお言葉を綴ってくれていたものだから🌻は涙腺が崩壊しました。
来年も私とルイちゃんをよろしくお願いしますだぁ〜?!😡来年だけと言わず一生一緒にいてくれや😭💌(三木道三)
--------------------------------------------------------------
(2021/12/25) スタアラマルクに会いたくてSwitch欲しい🌻
…ところで、先月「来月にッッ!!持ち越しッッ!!」と書きましたルイ・花夜編の記事なんですけど再来月にッッ!!持ち越しッッ!!になりそうでスミマセン!スミマセン!😭🙏🔫😊
2 notes · View notes
itigo-popo · 2 years
Text
こんにちは11月。さらば11月。そしてコイツは進歩。
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
来月にッッ!!持ち越しッッ!! (2021/11/30)🌻
文字数カウントしてくれたサイト様:
http://www1.odn.ne.jp/megukuma/count.htm
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
滑り込みハロウィン!の!落書き!🎃🍬🍭🍫はぴはろ〜ルイが持つワイングラスの中身はオレンジジュースです👻
Tumblr media
そして世界一可愛いリアルガチ社畜🍓の漫画を見てくれ…!こんなに可愛い!!毎日お疲れ様!!(熱い抱擁)ほな来月♪
(2021/10/31)🌻🧡
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
🍓に素敵な絵をいっぱい貰ったよ!酉の刻編!
あっという間に月末ですが如何お過ごしでしょうか?🎃🍭今回は🍓ちゃんに今月いっぱい貰った素敵可愛い絵&漫画を転載許可を頂いたうえで順次ご紹介させて頂きます〜!♡
-------
Tumblr media
後光が神々しい格好良い花夜さん!毎度🍓に花夜を描いて貰った時に思うのが…見て頂きたい、首筋から鎖骨にかけてね、こう…🍓はね、純情なので普段エロティシズムなものとは遠い所に属しているのですが花夜の首筋描く時は彼女のフェチズムを大いに感じ🌻は大変喜んでおります。(🔫😅)
そして着物の裾のふわふわひらひら◎!捲れてるの良い!!
Tumblr media Tumblr media
これはですね!昨日の夜に貰ったばかりの漫画なんですけど(見せたがり🌻)可愛い!!とっても可愛い!何だこれは!
花夜がとっても花夜で…!ルイと恋仲になってからの花夜は彼の前だと常にこんな感じなんですけど、こう…🍓が描いてくれると依存性も不安から幼児退行して泣くのも可愛いな?
-
🌻はですね…このね…物応じしない感じのルイが大好きで…
Tumblr media
その後ぐずり出してる花夜の手をしっかり恋人繋ぎで握って目を見て安心させる扱い慣れてる感じとか男前な台詞とかルイの魅力が存分に発揮されてて堪りません…!流石本家!
-
因みに花夜は訳あって留守番が昔から好きじゃありません。これに関しては今もりもり書いてる次回更新予定の記事で!
Tumblr media
これは本当にあ●た怖い話をルイが観てた時に滅茶苦茶に嫌がってた花夜を描いてくれたもの!お気に入りです♪🌻
後ろに隠れてる花夜も可愛いがルイのお手手…!可愛い…!
-
そんな感じで怖いもの知らず&つよつよ精神なルイですが…
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
押しに弱い!!可愛い!!花夜は控えめに見せかけて意中の相手に対しては躊躇いなく積極的にグイグイいくので恋愛面においてはルイよりうわてです。逆にルイは普段は行動力の塊ですが恋愛においては不器用で奥手で…しおらしい…。
そして右下の三枚目を御覧頂きたい…花夜の手とルイの手の大きさの差!!いっつも吊り上がってるルイの眉が安心感で垂れてる破壊力!!🍓お前…ッ分かってるな…!(何やねん)
-
🌻は🍓マイスターなので(?)気づいてるのですが普段から彼女は花夜の手を少し大きめに意識して描いてくれるんですね。これがもう大人の男性感が増していて大変好きです…!
-
でもって左下の可愛い子ちゃんは縦ロールを解くとどんな風になるかな?と聞いた時に描いてくれたクランちゃん!🎀しかも寝起きという大サービスっぷり…!可愛過ぎる…!!
クランちゃんの裏無く庇護欲を素直に感じさせる可愛さは私には絶対創れんキャラクター性なので🍓は凄いぞ…!!
-------
そんな感じで!主に私が大満足した記事でした〜!🍓も、ここまで読んでくれた皆々様も有難う御座いました!最後は🌻が最近好きな曲と頂いたハロウィンなルイで当記事の方を締めさせて頂こうかなと思います!では次回の更新で!
youtube
youtube
-------
Tumblr media
がおがお😼黒いネイルがハロウィン感と同時に背伸びしたお洒落も感じさせてとっても良い!そして首輪チョーカーもドスケベ最高にクール…!!鋭くなった犬歯も可愛いです!ルイ…ッ!八重歯…ッ!生えろ…ッ !(それはお前の性癖😰)
-
ご紹介させて頂いた上記の曲どちらも大好きでして基本的に余り自身のSNSでは痴がましいわなぁ…と萎縮して載せる事はないのですが…今回は特別!こっそりと!聞いてね〜♪
(2021/10/27)🌻
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
🌻過去のお気に入り記事まとめ②
意訳:集合絵ジワジワ描きだしてから過去の記事がドンドコ下に文字通り埋もれてるが故の救済処置的な何か最終章。
まとめ①はコチラ、🍓レア記事まとめはコチラ
-------
Tumblr media
(2021/06/05) https://itigo-popo.tumblr.com/post/653106254816935936/
-------
Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media
https://itigo-popo.tumblr.com/post/652512035581673472/
-------
Tumblr media Tumblr media
(2021/05/09) https://itigo-popo.tumblr.com/post/650694908940861440/
------
(2021/05/03) https://itigo-popo.tumblr.com/post/650168645137416192/
-------
Tumblr media
https://itigo-popo.tumblr.com/post/646365763470573568/
-------
Tumblr media
(2021/01/18) https://itigo-popo.tumblr.com/post/640884153322258432/ …Continued video! ↓
Tumblr media
(2021/02/25) https://itigo-popo.tumblr.com/post/644080224210993153/
-------
以上まとめでした!色々終わったら久しぶりにMMDも触りたいな〜🍮集合絵の方のシッカリとしたまとめも全員分の記事と塗りが完了次第作るかと思います〜!今後とも御ゆるりと宜しくお願い致します! (2021/10/14)🌻
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
🍓結構レア!苺〝直筆〟過去の記事まとめ!
新しめの🍓の絵はココとか🌻の記事に一緒に載ってる率が高いので、そちらも是非!♪📮💌
-------
Tumblr media
(2021/02/17) https://itigo-popo.tumblr.com/post/643190975905316864/
-------
Tumblr media Tumblr media
https://itigo-popo.tumblr.com/post/640189291844288512/
-------
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
https://itigo-popo.tumblr.com/post/636390926180286464/
-------
Tumblr media Tumblr media
(2021/03/12) https://itigo-popo.tumblr.com/post/645455953681121280/
-------
Tumblr media
(2020/11/09) https://itigo-popo.tumblr.com/post/634277761007173632/
-------
Tumblr media
(2020/10/25) https://itigo-popo.tumblr.com/post/632946659007102976/
-------
無限に可愛い🍓の絵及び漫画の精鋭達を浴びながらまとめ物語は最終章(???)へと続くのだった…!(2021/10/14)🌻
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
🌻過去のお気に入り記事まとめ①
意訳:集合絵ジワジワ描きだしてから過去の記事がドンドコ下に文字通り埋もれてるが故の救済処置的な何かである。
-------
Tumblr media
https://itigo-popo.tumblr.com/post/635315780985225216/
Tumblr media
https://itigo-popo.tumblr.com/post/635941417515122688/
Tumblr media
https://itigo-popo.tumblr.com/post/636756875709480960/
Tumblr media
(2020/12/17) https://itigo-popo.tumblr.com/post/637751397044060160/
-------
Tumblr media
(2020/10/27) https://itigo-popo.tumblr.com/post/633137985376960512/
Tumblr media
(2020/10/23) https://itigo-popo.tumblr.com/post/632776714705092608/
Tumblr media
(2020/10/31) https://itigo-popo.tumblr.com/post/633467368777105408/
-------
Tumblr media
(2020/11/07) https://itigo-popo.tumblr.com/post/634128825095192576/
-------
Tumblr media
(2020/11/13) https://itigo-popo.tumblr.com/post/634671924821245952/
https://itigo-popo.tumblr.com/post/634128634915995648/
-------
Tumblr media
(2021/03/05) https://itigo-popo.tumblr.com/post/644810006079979520/
https://itigo-popo.tumblr.com/post/645489265825955840/20210313
-------
以下お気に入りからは逸れるが一応絵がある過去記事🤫
https://itigo-popo.tumblr.com/post/649311383216881664/
https://itigo-popo.tumblr.com/post/641599903082135552/
https://itigo-popo.tumblr.com/post/638711460530438144/
https://itigo-popo.tumblr.com/post/632568786187321344/
そしてSSR🍓の記事編とまとめ②へ続く…!! (2021/10/14)🌻
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
【超絶外伝】 ルイと遊ぼう!チョコットランド編① (唐突)
Tumblr media
観光がてら和で雅な日本風ステージを練り歩く新婚二人。
この写真の時点ではどちらも一次職で、ルイはメイジ(魔法使い)花夜はプリースト(聖職者)で一緒に冒険中😼🦊
Tumblr media
引き続きそのまま観光がてら美しい景観を楽しみ…
Tumblr media
景観を……楽しみ……?
Tumblr media
ちょっと待って!!チョコットランドくんホラー要素多くない?!(ガチ)(夢界ポルターect)
ルイは怖いの平気で寧ろドンと来いな子なのですが、逆に花夜は怖いの滅茶苦茶に苦手でルイの後ろに隠れがちな男…
ルイ「敵が強すぎるからレベル上げてまた来ような!😸✨」
花夜「う、うん…(え゛っ゛また此処に来るのか…!?)🦊😨」
-
Tumblr media
場面は変わって和風装備が欲しくて素材集めを頑張る花夜さん。和風ホラーなヨミガタケと洋風ホラーなポルターアイランドとは違い精神的ホラーなのが夢界である。
なにが一番イヤってBGMお前じゃい!ゾワゾワ!するッ!
Tumblr media Tumblr media
恐怖に打ち勝ち無事(?)入手…着物は素材がヨミガタケ産&レア過ぎ敵強過ぎでバザーで有志の方から買いました😭
Tumblr media
やったね〜!それはそれとして、悪魔のしっぽ生えちゃったルイ可愛い過ぎないか?ルイは天使(悪魔)(どっちだァ…?)
Tumblr media
創作🎨デモ…ゲーム🎮デモ…ルイ😼モ…イッチニャン🍓モ…コンゴトモヨロシク…♪🦊 (2021/10/08)🌻
0 notes
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
こんにちは!今回は前回と前々回で予告したクランちゃん🌹とグレン君🥀についての記事です!毎度の事ながら原作者である🍓ちゃんに頂いた資料を元に、感謝の念と溢れる熱量と共に解説していきます〜!🌻
★二人の立ち絵は後々また描き足すかもしれません。グレン君の立ち絵の方は下記にて…!
【2021/09/23追記:一部文章の修正と追加済み】
----------
舞台はとある王国に聳え建つ大きな城。厳重に施錠された塔一角の部屋に一人の薔薇色の少女が国から手配されたメイドの監視下の元、一人ぼっちで幽閉されていました。
その少女の名は〝クラン・ローゼンベルク〟といいます。
--
★補足
この王国は前回のオズウェルさんが訪れていた村があった国では無く、はたまた村を襲った敵兵の国でも無く、次回の記事で書かせて頂く予定のルイの出身国でもありません。
因みにラブリーちゃんとミハエルさんはオズウェルさんと同様に後に地上に降り立ちますが恐らくまだこの時点では天界在住です。各自地上に降りる理由ですがラブリーちゃんは保護者役になったオズウェルさんに連れられ、ミハエルさんはラブリーちゃんを追ってという理由かと思われます。
花夜と春本に至っては作者が🍓ではなく🌻で舞台も日本と全く違う為こちらは国以前に蚊帳の外です。カヤだけに。
--
話を戻しまして…クランちゃんの出生ですが、
王国専属の魔法使いが連れて来た子です。
クランちゃんが幽閉されている城や国の主導権は主である国王と息子である王子に有りますが当然〝連れて来た〟からには彼らの娘という立ち位置ではありません。
ならば貴族の子か?というと違い、かといって村や街に父や母がいる訳でも無く…しかし孤児でも人攫いでもない。
遠く離れた血縁でもありません。そんな少女を一体どのような目的で幽閉までし、人目を避けさせ隠しているのか…。
--
それには理由が有りました。まず国王は国全体の権力者達や政治家達、軍事機関、研究機関と深い繋がりがあります。
そしてクランちゃんの傍には彼女に正体��隠している国から派遣されたメイドが世話係と銘打って監視をしています。
万が一逃げ出さないようにしているからです。つまるところ
クランちゃんは純粋な人間ではありません。
元々彼女は無限に膨大な魔力を発生させる事が出来る装置のような存在として創られました。
この魔力を国や王は軍事や国家機密の研究に利用する為クランちゃんを幽閉していたのです。
そして、それらは後発的にそうなったのでは無くクランちゃんが創られた理由でもあります。
因みに王と違い王子は善良で国王共々クランちゃんに直接の面会はなかったものの彼女への幽閉や以降に記述する〝ある〟研究内容に反対しています。
この王子の存在が後々の展開に大きく影響していきます。
--
ここまで禍々しく書き連ねて来ましたが、クランちゃんは種族としては人間です。正確には〝天使に近い存在〟です。理由は後程。
とはいえ機械では無いと言えど彼女の魔力の使い道を考えますと、それこそ機械のように扱い然るべき施設内にて監視且つ管理し利用した方が効率も良いのでは?と疑問も感じ無くもありません。
ましてや愛らしく着飾る洋服も本来は最も必要が無いはず。
この辺りについては彼女を連れてきた王国専属の魔法使いが大きく関係しています。彼女も権力者の一人でもあります。
--
女性は国から頼まれた魔力装置を創る為に神様の元に訪れます。神話みたいですね!この神様なのですが現在は地上界に隠居中のようでして前回のオズウェルさんの記事の時にて登場した全智の天使に神としての役割を引き継いでいます。
こう見ますとそれぞれ在住していた国は違えど皆々同じ🍓が描いた世界に住んでいるのだな〜と嬉しくなる🌻…!��
つまりクランちゃんは神様が人間として創造した子ですので、先述でいう〝天使に近い存在〟なのです。
--
しかし、何故この時点で敢えて〝人間〟として創ったのか。
これは神様の意思からではなく魔法使いの女性がそう創って欲しいとお願いしたからです。
歳も取りますし、国としては今後も末永く使っていく効率を考えますと悪手のように感じざるを得ません。
これに関しては恐らく魔法使いの女性が、前回のオズウェルさん同様に人間が好きだったからだと伺えます。
但し、この女性もオズウェルさんと同じく良識的な人間を好いており王国の民が好きで且つ彼らを護る為に王国専属の魔法使いをしています。故に国王や後に記述する研究機関等のやり方には眉を顰めており、まだこの時点では内側に潜めていますが彼女もまた王子同様に反対派なのです。
--
上記の通り魔法使いの女性は慈悲深い方で、クランちゃんを連れて来た際に大切に扱うようと国王に釘を打ちます。
魔法使いとしての実力も然ることながら神と繋がっていたりと特殊なパイプ持ちでもありますから国王も彼女の言い分を無碍に扱わず、提示された条件を呑み承諾します。
一種の取引みたいなものでしょうか。人間として創られた事以外は国王側からしても悪い話ではなく、そんな些細な欲求に対し首を縦に振ってさえしてしまえば無限の魔力の提供という膨大な利益を得る事が出来るのですから。
以降クランちゃんは〝幽閉〟はされているものの、衣食住や遊ぶものにも困らない何不自由のない生活を送ります。
城に来た当初は四歳くらいで、とても幼なかったのですが今現在は十四歳まで成長しています。世間を知らずに育った為やや浮世離れはしていますが心優しい性格に育ちました。
魔法使いの女性も仕事の合間に遊びに来てくれたりと、血の繋がりこそ有りませんが母と娘のような関係を築きます。
--
因みに、これ以降の展開には神様は全く関与して来ません。
クランちゃんを創造したのち、その後どう扱われるか又は持たせた魔力によって一つの国がどうなっていくのか…。
それに関心も無関心も無い。手を貸すのも偶然且つ必然。世界を憂い愛と平和を謳いながら冷徹で残酷な傍観者です。
--
視点をクランちゃんに戻します。
上記の方でふんわりと触れましたが彼女の素知らぬところで彼女が生成する強大で膨大な魔力は軍事利用を始めとした王国専属である〝機密〟の研究機関により非人道的な人体実験にも使われてしまいました。
その人体実験の内容は、身寄りの無い孤児を集め兵士として利用する為にクランちゃんの魔力を使い潜在する運動神経を刺激し著しく向上させるという実験です。
この実験が成功した暁には対象は常人離れした身体能力を得る事が出来ます。
但し実験対象が魔力を持っていた場合クランちゃんの魔力に影響される副作用か又その後遺症か、魔力が消失します。
数々の孤児が犠牲となり失敗作と成功作が生まれました。
救いは先述した王子や魔法使いの女性に根回しされたのか失敗作の孤児達は城内で働いてるという事でしょうか。
--
★補足
魔法使いの女性がクランちゃんを連れて来なければ、事前にこのような人権を無視した事態は未然に防げた筈です。
恐らく企画段階で、孤児の子達を含めた彼女が愛する国民達の命を天秤に掛けられてしまった又は人質に取られる等、弱味を握られてしまったからではないかと思います。
又は孤児の子達が人体実験以上の危機に晒されてしまう等。
クランちゃんを敢えて〝人間〟としたのは人間が好きだから以外にも訴える想いやメッセージが含まれていそうです。
--
凄惨な実験の果てにクランちゃんの魔力に適合し成功した孤児達は軍事利用の為、兵士としての教育を受けます。
その中でも逸脱した身体能力を覚醒させた優秀な成功作である一人の真紅の少年がいました。
その少年の名こそ〝グレン・クロイツ〟元孤児であり、この人体実験の被検体の一人だったのです。
Tumblr media
過酷な境遇だった為か、それとも教育の影響なのか自身を〝駒〟と呼び感情を表に出さない少年です。淡々と任務遂行する姿は一人前の兵士にも全てを諦めているようにも見て取れます。その後は暫くの間、その高い能力を見込まれ王城専属の傭兵兼使用人として過ごしていました。
そうして与えられた任務や日々を、ただただ機械的に過ごしていた彼に、やがて突然過ぎる転機が訪れます。
--
とある業務で偶然、中庭にて作業をしていた日のことです。
これまた偶然にも部屋の窓から中庭を見下ろしていたクランちゃんの目に、グレン君の姿が留まりました。
先述通りクランちゃんは浮世離れ気味で世間を知らない面があります。自分と似た髪色、瞳の色を持つグレン君に好奇心に似た興味を抱きそれ以降、窓の外で彼を見かける度に目で追うようになっていきました。
--
魔法使いの女性が国王に釘を指してくれたお陰で、大事にはされていますがクランちゃんは幽閉をされている身です。
流石に十年もそれが続けば、室内に居るのがが当たり前に育ったといえど飽きが来るというもの。
退屈だったクランちゃんにとって、外で見掛けるグレン君は羨望の的のように輝いて見えていたのかもしれません。
そして遂には我慢出来なくなった彼女は訪れていた魔法使いの女性に頼み。彼と遊んでみたいとお願いします。
--
クランちゃんの口からこのような〝お願い〟が出たのは、恐らく今回が初めてで魔法使いの女性はそれを快諾します。
グレン君にとっても異性同士とはいえ同年代の子と…ましてや遊ぶ機会なんて随分と無かったと思いますから悪い話では無い筈です。足早に国王に掛け合いました。
国王は些か呆れ気味に聞いてはいましたが、多少グレン君の仕事内容に調整が入る程度であり通常通りの任務にクランちゃんと遊ばせるという風変わりなものがくっつくだけなので返答をそこまで渋るような内容でもありませんでした。
もし不穏な動きが有れば予めクランちゃんの側近として配置させているメイドがグレン君を拘束し再教育するように研究機関に送り返すだけです。
こうしてグレン君は傭兵兼使用人又はクランちゃんの従者兼遊び相手として勤めるようになり晴れて二人は顔を合わせる事となりました。
--
因みに銘を受けた当日のグレン君ですが上司に呼ばれ初っ端口頭から「最重要人物の護衛及び監視の任務だ」と告げられ、流石のグレン君も涼しい顔の内心では戦々恐々としていたのですが蓋を開けてみれば少女と文字そのままの意味で遊ぶだけだったので拍子抜けしたとかなんとか。
--
最初こそ主にグレン君が警戒を示して距離感があったもののクランちゃんの能天気な…おっとりとしたペースにだんだんと絆されていきました。二人は徐々に親密になります。
好奇心からか人懐っこく少々抜けている愛らしい面もあるクランちゃんに対しグレン君も素で少々辛辣な言葉を投げ掛けてみたりと魔力装置とその魔力による被検体とは思えないような微笑ましく仲睦ましい関係値を築きます。
--
少し引っ掛かるのは、クランちゃん自身に知らされていない事とはいえ自身や周囲の孤児達をこのような姿にした元凶でもあるクランちゃんに対してグレン君は怒りや怨みを感じ無かったのだろうかという点ですが恐らくそんな事は無く、だからこそ最初の頃は警戒し場合によっては一夜報いて処分される気もあったのではないかなと思います。
しかしクランちゃんと触れ合っていくうちに連れ彼女自身の境遇も決して良いものとは言えず彼女もまた被害者の一人であるという答えに落ち着いたのではないかと推測します。
二人が親しい友人となるまで、そう長い時間は掛かりませんでした。しかし同じくして穏やかな時間も長くは続いてくれなかったのです。
--
これまでの国王の横暴な統制に国民や一部兵士の不満が爆発しクーデターが勃発したのです。
瞬く間に王国内が戦場と化しました。勿論、国同士の戦争では無く内紛でです。城内にも怒号と罵声が響き渡ります。
意外にも早々に劣勢に陥ったのは国民側ではなく王国側でした。軍事力は王国側が保持しているものの肝心の指揮が行き届いていなかったのです。何故そのような事態に陥ったか
国王も混乱していました。何故ならクーデターを起こした先導者は実の息子、自身の傍で仕えて来た筈の王子だったからです。
だいぶ遡った先述にて書かせて頂いたこの王子の存在が後々の展開に大きく影響していくというのが、ここで繋がります。ずっと傍らで国王の人を〝駒〟のように扱う王政、そして非人道的な研究への協力等々人権や意志を無視したやり方を見て来た王子は、裏で傷ついた国民や兵士達に寄り添い反旗を翻すタイミングを見計らっていました。
恐らく魔法使いの女性も王子同様に以前から国民側として裏で手を引いていたと思われます。そして、このクーデターはクランちゃんとグレン君の保護までしっかりと視野に入れられており、外部にも漏らさぬよう慎重に計画を練られていた筈のものでした。
魔力提供したものとは又違いクランちゃん本体の強力な魔力は、王城内外のバリア等あらゆる動力源としても使用されてしまっており図らずしもクーデターを起こすには厄介なものとなってしまう為、一時的に城外に避難させる必要がありました。そこで警備が手薄になる内乱での混乱に乗じてグレン君が外の安全地帯に彼女を連れ出すという算段の筈でした。
--
一足…いや二足も早くクランちゃんの側近であった王国専属のメイドが王子や魔法使いの女性の規格外に動きクランちゃんを拘束します。
彼女はただのメイドではなく王国の為に戦闘要員として教育された暗殺者の一人でした。思うに彼女は事前に王子や魔法使いの女性の裏での行動に気付いており尚且つグレン君がクランちゃんを連れ出すという計画まで〝メイド〟として傍で聞き確実に王国側を勝利させる為敢えて大事にせぬように内に潜ませ、虎視眈々と様子を伺って来たのではないかと思います。
-
★解説では早い段階でメイドの正体は王国から手配された監視役と明かしていましたがクランちゃんやグレン君達が彼女の正体に気づくのは今この瞬間です。
-
さて確実に王国側を勝利させる条件ですが、それはクランちゃん…もとい、
無限魔力発生装置の主導権を王国側が絶対的に握り最大限に利用する事です。
これまでは魔法使いの女性との契約により大事に扱ってきましたが王国側から見たら今の彼女は裏切り者です。
よって契約は破棄と見なされ、クランちゃんを大事に且つ丁重に扱う理由も無くなりました。
逃げようとするクランちゃんの手をメイドは捕まえます。
当然そんな裏事情など知らずに十年間、彼女に信頼を置き剰(あまつさ)え家族のように慕っていたクランちゃんは酷くショックを受けます。
--
予定外の展開にグレン君も呆気に取られ、動揺している間にクランちゃんは王城内の他の部屋に攫われてしまいました。
今までと打って変わり問答無用という態度にグレン君も普段の冷静さを失い激昂し、それこそ同士討ち前提の死を覚悟しクランちゃんを死に物狂いで探します。
もしこれが王国の手により強化された人間同士の一対一の純粋な決闘ならグレン君にも勝算が見えたかも知れません。
しかし現状は内部戦争です。相手も無策な訳がありません。
ここにきて王国側からの新たなる刺客がグレン君とクランちゃんを絶望の淵に追いやります。
城内が混乱する渦中やっとの思いでグレン君がクランちゃんを探し当てた部屋には怯える彼女と一緒に最凶で最悪な暗殺者が血色の眼を揺らしながら尋常でない殺意と狂気を放って恨めしそうにグレン君を待ち構えていたのです。
--
この刺客とは一体何者なのか。まず、クランちゃんの側近であったメイドは王国に忠誠を誓う暗殺者の一人でした。要は彼女の他にも暗躍していた者達が存在していたのです。
その中でも現在グレン君と対峙している暗殺者の少女はタチが悪く、例えば暗殺者でありながらも世話係の兼任を担っていたメイドが持つような理性が崩壊しており殺しそのものを生業とする生粋の暗殺者です。そして国王以外に唯一、メイドが信頼する彼女の実の妹でもあります。
この暗殺者の少女はクランちゃんやグレン君と同じ年頃でありますが、元々の素質か暗殺者として育て上げられた過程でか価値観が酷く歪んでしまっており『自分を見てくれるから』ただそれだけの理由で暗殺を遂行してきました。
今回も例に漏れずグレン君が『見てくれるから』彼を殺そうとします。そこに最早もう内部戦争だとか暗殺任務だ等は塵程に関係ありません。
--
★補足
この間クランちゃんを暗殺者の妹側に任せて姉側のメイドは何処に行っていたのかと言いますと、国王の元へと助太刀しに行っていたのではないかと思います。クーデターが勃発している現状、命が一番危険に曝されているのは国王です。
この姉妹も出生はグレン君と同じく孤児であり特に姉のメイドの方は王国に拾われた恩義から強い忠誠心を持ち結果としてクランちゃん達と敵対しました。
しかし妹の方は精神が壊れてしまっており暗殺の理由である『見てくれるから』という物言いの仕方からして、国に恩義を感じる以前に幼さ故に愛情不足等々のストレスに心が耐え切れなかったのだと推測します。
因みに姉妹と表されていますが血の繋がりはありません。
二人の関係ですが、少なくとも姉の方は妹を大事にしている印象で壊れてしまった妹と同じ年頃であるクランちゃんの傍で仕えながら、同じく彼女らと同じ年頃であるグレン君と一緒に従者として働いていた日々の内心を思いますと複雑なものがあります。
因みに約十年間メイドとして触れ合ったクランちゃんの事は「嫌いでは無かった」ようで今回の王国側と国民側の対立が無ければ、もっと良好な関係が築けていたのかもしれない。
--
★補足2
今まで触れて来なかったクランちゃんの戦闘能力ですが無限に魔力を発生させれるものの、温室育ちであり恐らく王国側からの指示で万が一抵抗された際に厄介なので護身用の教育を受けていません。よって王国の動力源に使われる程の高い魔力を持っているにも関わらず戦闘能力は皆無です。
素質としては王城の防御壁代わりに使われていた防御魔法に特化しており、攻撃魔法より守護面に長けているようです。
しかし今回の件を考えますと王国側の判断は大正解だったようで実際にクランちゃんは戦闘場面にお��ての自身の力の使い方が分からずグレン君を守る事が出来ませんでした。
これに関しては、先を見据えて指示した王国側がしたたかであったと言う他ありません。
--
視点を絶体絶命のグレン君とクランちゃんに戻します。
グレン君も傭兵として培われた経験や過酷な訓練を乗り越えて来ただけあり持ち前の身体能力を持ってして抵抗します。全ては囚われてしまったクランちゃんを救ける為。いま彼女を敵の手中に収めてしまったら、もう二度と会えなくなってしまう…そんな胸騒ぎがグレン君を焦燥に駆り立てます。
しかし相手は〝殺人〟に関して一流であり加えて精神が崩壊している為ブレーキが存在せず惨殺するまでグレン君に執着し続けます。例えクランちゃんが自分を犠牲にしグレン君を見逃すように叫んでも羽虫の鳴き声程にしか捉えない又は聞いてすら…はたまた聞こえてすらいないのです。
その結果、グレン君くんの必死の攻防は悲劇的で尚且つ最悪な結末として無念にも終わってしまいます。クランちゃんの目の前でグレン君の身体は鋭利な刃や黒魔術により深く刻まれ嬲られ満身創痍となりました。
死体よりも酷い有り様の瀕死状態で、まともに呼吸をする事すら出来ているのか分からない程に変わり果てたグレン君の姿にクランちゃんは遂には泣き崩れてしまいます。
その凄惨な光景は、誰がどう見ても逆転不可能な幕引きにしか見え無かったのです。しかし…
---
クランちゃんの泣き声を聞きグレン君は最期の力を振り絞り傷だらけの体で立ち上がります。
それとほぼ同時に魔法使いの女性が率いる一部の反乱軍がグレン君とクランちゃんを護るように部屋に突入し、反乱軍である国民と魔法使いの女性の決死の助力によってクランちゃんとグレン君は先述していた計画を組んでいた際に事前に用意されていた外の安全地帯へと送られたのです。
そして同時刻…クランちゃんとグレン君の逃亡劇の裏で、王城の玉座の前では国王は国の繁栄を、王子は民の意志を継いで、互いの思想と理想の為に親と子は剣を振り下ろしました。
---
安全地帯に送られ、文字通り命からがら城外に逃げる事が出来たクランちゃんとグレン君。クランちゃんは初めて出た外を不安げにきょろきょろと見渡します。足取りも覚束無いまま緊張の糸が切れ尻餅を着くクランちゃんの横で、どさりと重たい音がしました。グレン君が倒れたのです。
逃げる前グレン君は重症よりも酷い状態でした。その深手のまま敵に抗い痛みを感じる以上にクランちゃんを助ける事に必死でした。自分の命を犠牲にしてまでもクランちゃんに生き延びて、生き続けて、生きていて欲しいと。
--
二人を逃がす前に、魔法使いの女性から応急手当として回復魔法を受けていたと思われるグレン君ですが恐らく魔法使いの女性は回復魔法は専門外であり、専門の術者もその場におらず呼びに行くとしたら時間が掛かってしまい目の前の敵に隙が出来てしまう…そして、それ以前に暗殺者の黒魔術が蝕んでしまったグレン君の体や魂は、もう助からない段階まで症状が進んでしまっていたのだと思われます。
魔法使いはグレン君に眴せします。流石にグレン君を治療が行き届かない外に出す訳にはいきません。例えもう助からないとしても1%でも生存確率を上げるならばクランちゃんを一人で外に逃がし、そして暗殺者と今も尚対峙している為この場は危険な場所には変わりませんが医療班が来る望みがまだ有る分こちらにグレン君は残っているべきと…ですが
その真紅の瞳は近くまで来ている〝死〟への恐怖は微塵も感じさせず最期までクランちゃんを護りたい、傍にいたいという強い願いと従者としての誇りを、肌がひりつく程に感じさせました。
いずれの選択にせよグレン君が長く無いのは変わりません。ならば彼の意志を最大限に尊重するのが、せめてもの手向けになるのではないか…そうして魔法使いの女性は、それこそ断腸の思いでクランちゃんと共にグレン君を送り出しました。彼女にとっても王国により犠牲となってしまった国民である一人の少年を。そして大事な娘…そのような存在であるクランちゃんの、やっと出来た大切な友人を自身の目の前で救えなかったのですから…。
--
安全地帯にさえ来てしまえば、クランちゃんはもう大丈夫です。役目を終えグレン君は血塗れた瞼を穏やかに閉じて息絶えていました。従者として友として最期まで彼女の傍にいました。
グレン君の死にクランちゃんは酷く悲しみました。しかし、もう先程のようには泣き叫びませんでした。膝枕するようにグレン君の頭を乗せ、泣いていた時の余韻を残して少し赤く腫れてしまった瞳で何かを決意したようにグレン君の亡骸を見据えます。そして彼女の〝救けたい〟という純粋な想いと祈りは、潜在的に宿り眠り封じられた秘められし〝奇跡の力〟を覚醒させます。
--
二人を取り囲むようにして、周囲をクランちゃんの強い魔力が顕現した証である紅い薔薇が、まるで今から起こる出来事を祝福でもするかのように咲き乱れ華やかに舞い踊ります。
随分と遡った先述にて記させて頂いた通りクランちゃんの実態は人間ではなくどちらかと言うと天使に近い存在です。
そう、今まで鳴りを潜めていた天使としての力が覚醒したのです。そして運命に翻弄され続けた少女の無垢な祈りは無事に天へ届きました。
こうして意識を取り戻したグレン君の視界には宝石のような瞳に涙を一杯一杯に溜めたクランちゃんが映り、揶揄ってやろうとするも束の間に抱き締められ、傷に響くと小さく呻きつつも照れくさそうに抱き締め返すのでした。
---
天使の蘇生術を施された反動によりグレン君も人間ではなくなってしまいました。クランちゃんも以前のように人間の真似事のような歳の取り方を出来なくなってしまいます。しかし、そんな事は今の二人にとって、とてもとても些細な事でした。
その後の長い長い年月を、クランちゃんとグレン君は互いに手と手を取り支え合い二人は幸せに生きていくのでした。
---
ここからは補足と後日談。内紛は王子が率いる国民側が勝利し、研究施設諸々は取り壊され軍事の在り方についても一から見直していく事となりました。国民を踏み台として富や税を貪っていた一部の権力者達も総入れ替えを行い今度は国民に寄り添える王国を目指し今ここに若き王が誕生しました。
-
元国王の処罰そして処遇については王子自身が殺害での解決を望まない人柄に汲み取れた為、権力を剥奪した状態で王子側の兵士の監視下の元軟禁または国民が知る由も無い住居にて隠居させているのではないかと思います。後者の隠居の場合に関しては見つからない場所でないと恨みが収まらない国民が国王を手に掛けてしまう事が危惧出来るからです。
これに関しては元研究員達や元王国側の権力者達そして例の暗殺者であった姉妹達にも同じような処遇が下されたかと思います。もし更生が可能ならば数年後には贖罪という意味合いも込めて表で活動出来るよう手配をする事も考慮して。
但し人として余りにも許されない行為をしてしまっていたり、更生の余地や意思が無いようであれば再出発をした王国を脅かす脅威となる前に正当に処罰を降したと考えます。
-
その後のクランちゃんとグレン君について。
隠居とはまた違いますが、復興中の王国内が落ち着くまで暫くは安全地帯での生活を余儀なくされます。とはいえ生活で必要な食料や衣料品等は、新しくなった国からほぼ毎日届いており特に不便や不自由なく暮らせる状態です。
落ち着きだした頃には魔法使いの女性も二人が人間ではなくなってしまった事情も知った上で変わらぬ様子で接し度々顔を出すようになります。まるで新婚さんのような二人を茶化す母親のように。
安全地帯に関してですが、恐らく特に危険な生物が生息していない森の中で目立たないながら赤い屋根の可愛いらしいお家が建っており、そこを王国内に戻るまで仮住まいにしていたのではないかと推測。もしかしたら、そのままそこに住み続けているのかも。小鳥のさえずりで起きてほしいし、クランちゃんには森の小動物と遊んでほしい。
----------
以上がクランちゃんとグレン君編でした!🌹🥀
クランちゃんの愛らしさも然る事ながらグレン君という一人の男の子の生き様と言いますか在り方が格好良すぎる…!!
因みに今後ルイ達と邂逅する時が来た場合、時系列的には逃亡後の二人と会うのが正解なのですが、お城…箱入り娘のお嬢様…と見せかけて実は囚われの身の女の子…グレン君との主従関係…イイよね…みたいな感じで🍓と話していて、んじゃあ逃亡前にするか〜と審議中だったり🌻
-
そうだ、せっかくなので…魔法使いの女性、クランちゃんのメイドであった暗殺者のお姉さん、そのお姉さんの実妹でグレン君を窮地に追いやったヤベー暗殺者の子は…実は…!
Tumblr media
この🍓が販売中のスタンプにいます。(久々な突然の宣伝)
Tumblr media
ちょうど三人で並んでらっしゃいました。左が魔法使いの女性、左中央が妹の方の暗殺者の子、右中央が姉の方の暗殺者の女性でメイドとしての姿、右が暗殺者としての姿です。
みんな可愛くて美人さんです!因みに🌻の推しは…春本の作者なので何となく察して頂けてそうですがヤベー妹の子。
でもって!なんと神様(左)と、オズウェルさん編で登場した全智の天使様(右)もスタンプの中にいるのだ〜!神々しい!
Tumblr media Tumblr media
-
そんな感じで今回はここまで〜!次回はルイと花夜と春本編です!😼🦊🐰もしかしたらルイと花夜、次々回に春本という風に記事を分割するかもしれません。まだ未知数…!
今回…というより、まとめ記事を書く度🌻から🍓への愛の重さが尋常でなく露呈しだしており見ての通り沢山書いてしまった為、誤字脱字すごいかもしれません…!見つけ次第直していきます😱それでは!♪ (2021/09/22)🌻
7 notes · View notes
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
こんばんは!25日ぶりぐらいだね…♡という事でラスト!
🍓の所の常識人枠で生命を司る天使(一ヶ月ほど前の記事で神様と間違えて表記していました…大変申し訳無い…orz)
オズウェル様を描かせて頂きました〜!!
余り多くを語らない、ミステリアスな男性型の天使様です。
そしてラブリーちゃんの保護者役でもある。
どうしてそうなったのか…その過程も含め敬愛する🍓ちゃんの監修の元、彼の過去等を掘り下げていきますよ〜!
-
オズウェルさんの正式な名前はオズエルと言います。
六枚羽で〝生命を司る天使〟である彼は前の記事で記した
〝創造を司る天使〟ミハエルさん、ラブリーちゃんの前々世にあたり〝空間を司る天使〟ラファリエル様と同様に、他の二枚羽の天使達よりも上位且つ特別な存在です。
その昔オズエルさんは自身の本来の住居である天界にて、他の天使に「人間」について好意的な話を聞きます。それまで特に興味も無く寧ろ嫌悪寄りの感情を持っていた様ですが話を聞いてオズエルさんも「人間」に興味を持ち、地上に降り立ちます。
-
オズエルさんが立ち寄ったのは信仰心の厚い小さな村。
そこの教会で一人の神父の青年に出会います。
青年はとても明朗且つ優しい人で、直ぐに気難しそうなオズエルさんとも打ち解けました。この際に、青年がオズエルさんに名前を聞きます。
この時に「オズエル」としっかり発音したのにも関わらず「オズウェル」と青年が聞き間違えて呼んでしまいました。
しかしオズエルさんは訂正せず、以降
自身も進んで「オズウェル」と名乗る様になります。
それは現在も変わっていません。最初こそ単に訂正する事に対し面倒に思い、そのまま放置したと思います。
しかし、この後の展開にて今も尚その間違った名称を使い続ける事が彼にとって大切な行為になっていきます。
-
友人となった神父の青年も通して、オズウェルさんは村の人々と親睦を深めていきます。平和で穏やかな村での生活はオズウェルさんの心も動かし、おおらかにしていきました。
彼らと接するうちに、オズウェルさんも「人間」が好きになっていきました。地上も悪くないと、そう思えた。
そんな日々が続いたある日、オズウェルさんが偶然
地上を離れ天界に戻っていた時の事でした。
-
オズウェルさんがお世話になっていた小さな村が国同士の戦争に巻き込まれてしまいました。
信仰心の厚い村でしたから、違う宗教思想を持つ敵国側の兵士達の片鱗に触れてしまった。
「お前達は悪魔だ!」そう理不尽に罵られ、
教会も平和だった村も、人々も、燃やされ、殺され、
最初に仲良く���てくれた神父の青年含めた村の人々全員が
オズウェルさんが大好きだった人間が、他国の人間の手で虐殺されてしまいました。
急いで戻ってきたオズウェルさんの視界には火の海、
そして村の人々だったものが転がっています。
目の前には、まだ彼らを殺した敵兵達がいる。
-
オズウェルさんは、怒りで我を忘れて〝生命の天使〟としての力を全て解放しました。もう歯止めも効きません。
虐殺をした敵兵達の生命に干渉して彼らを人間から化け物…モンスターに変貌させました。
それだけでは収まるはずもなく、オズウェルさんは化け物にした敵兵達に仲間同士で殺し合いをさせます。
そして敵兵達に干渉する以外にも対価や代償も無く瞬く間に次々とモンスターを誕生させ、オズエルというたった一人の天使の手により敵国は為す術もなく…特に国内では何故この様な事態になってしまったのかも分からないまま、あっという間に一つの国が滅んでしまいました。
-
我を忘れていたオズウェルさんの耳に、今にも死にそうな…大変弱々しい…しかし友を諭す為に最期の力を振り絞って発してくれたであろう、あの神父の青年の声が聞こえました。
「そんな事をしたら駄目だよ」
オズウェルさんは打ち砕かれた様な気持ちになりました。
我に返ったのです。そして国をひとつ滅ぼした事によって、戦争に関係無かったであろう国民達まで巻き込んでしまった事や、友人であった青年に悲しい思いをさせてしまった事…こんな事をして本当に村の人々に報う事が出来たのか…
そもそも、自分があの時ここを離れていなければ……
後悔や未だ収まらぬ怒りが彼の中で滝の様に流れます。
しかし、ゆっくり感傷に浸る時間は有りませんでした。
-
天界で、この事が騒ぎとなっていたのです。
このままではオズウェルさんは処罰を受けてしまう。
そこで一人の天使様が秘密下に動いていました。
ラブリーちゃんの前々世の天使、ラファリエル様です。
ラファリエル様は天使の中でも特に慈愛に満ちた天使様でした。オズウェルさんの気持ちを汲んで、ラファリエル様の〝空間の天使〟としての力を使いオズウェルさんの意志の元、彼を別の空間に封印しました。
しかし、お互いに不運な事に封印を解く前にラファリエル様は亡くなってしまいオズウェルさんも誰にも気付かれぬまま数百年眠りに着く事となります。
この間、オズエル様は失踪したと言う天使もいれば
既に自害して死亡してしまったと言う天使もいました。
-
時は流れ…
天界にて、ラファリエル様の生まれ変わりであるラブリーちゃんを天使が保護していました。しかし、このまま野放しも危険だ…と、全智の天使の手によって、やっとオズウェルさんの封印が解かれます。
この天界において全智の天使は神様に近い存在です。
なのでオズウェルさんの封印も解く事が出来ました。
そこで、長い眠りに付いていたオズウェルさんを起こしに行ったのがラブリーちゃんです。
起こされたオズウェルさんは驚きました。とても長い間、自身が眠りに着いていた事。そして目の前に、恩人でもあるラファリエル様に瓜二つの小さな少女がいる事に。
-
全智の天使や今まで世話係をしていた天使から事情を聞き、オズウェルさん本人も彼女の前々世であるラファリエル様に対し恩義や申し訳無さもあった為ラブリーちゃんの保護者役を受け入れます。
この日からオズウェルさんとラブリーちゃんの奇妙な生活が始まります。とはいえ、父と娘というよりは兄妹に近い…そんな関係性の二人です。
-
オズウェルさんは今現在も優しい人間の事は好きで、助言や手を差し伸べ導いたりと穏和な態度を示します。それこそ花々を愛でるような…その行為の中には自身の過去への償いの意味合いも含まれているのかもしれません。
但し優しさとは逆に位置する人間に対しては今も尚、殺してしまっても良いという思いが彼の中で根強く燻っています。
後日談ですが…
亡き青年の意志を継いでか、オズウェルさんはルイが住んでいた教会で神父をしていてラブリーちゃんもそこでシスターをしています。ルイは冒険者になる前は元々修道士でした!
とある事情で身寄りが無く教会で暮らしていたルイ。
彼については元因縁の相手であり現在は結婚指輪を嵌め、共に寄り添う仲にまでなった花夜と、元旅仲間であり弟のような友人のような不思議な関係を築いた春本と一緒に、前回や今回の記事の様にまとめれたらな〜と思ってます!
-
そして意外にもオズウェルさんはミハエルさんとは関わりがありませんでした。答えはとても単純で、お互いがお互いに興味関心が無かったからではないかな…と思います。
上位の天使同士なので顔見知りではあったようです。
とはいえ、ラブリーちゃんという繋がりが出来た以上、
今後もう無視出来ない存在同士になっていく…のか?!
-
🌹🥀✨
近日クランちゃんとグレン君についての記事を書かせて頂く予定です!ルイ、花夜、春本はその後かな?ではでは!
Tumblr media
最適な配置の仕方が永遠にワカラナイ…ワカラナイ… (2021/09/07)🌻
2 notes · View notes
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
こんばんは~😎🤘20日ぶりぐらいだね…♡前回の記事で予告していた🍓のキャラのうち二人を描かせて頂きました!
※ 2021/08/13追記:いくつかの文章を修正 ※
まずはラブリーちゃんことラブたん!💕🧸キャラデザも設定も本当〜に大好きな子です…!人畜無害でぽや〜‪🔆‬としてるけど魂壊れてんだぜ…!天使として不良品扱いなんだぜ…!でもその辺の事情なんか気にせず…というより分かってないのでいつも楽しそう…大好物です…愛おしい…⚰️👼
Tumblr media
そんな背景持ちなのとエセちびっ子組なので、この二人の組み合わせが好きな🌻です。何でエセかって?
それはね…ハルモトこと春本は中身が成人男性でラブリーちゃんは中身が三歳児ぐらいだからです。真逆!!
ちなみに春風の神様の末裔と空間の天使様の生まれ変わりだったりもします。新しい神話かい?👯‍♂️
ラブリーちゃんのお話はここでは終わりません。寧ろここからが本番で、下の人物が深く根強く関わって来ます…!!
Tumblr media
もう一人描かせて頂いた…この彼!ラブたんに執着しまくるサイコストーカーでラブたん大好きなヤベー奴、創造の天使ミハエル様!…こと、みはっち👼💙🌙
しかし、この〝ラブたん大好き〟をそのままの意味で受け取ってしまうと些か語弊がある。というのも…
ラブリーちゃんを付け狙うのにも訳があって…ラブリーちゃんの前々世である空間の天使ことラファリエル様が唯一、自信が無い自分の歌を聞かせたのがミハエルでした。ラファリエル様が亡くなったあと酷く打ち拉がれた彼は、もう一度彼女に会いたいが為に壊れた魂で創造しようとした結果、欠陥品(ラブリーちゃん)になってしまったという双方共に悲しい結末の過去を持っています…!!惨過ぎる…!
-
ここで引っかかるのが、ラファリエル様とラブリーちゃんの間に挟まっている最初の前世の人の行方なのですが…
上記の赤字の詳細がですね
無論ラファリエル様→ラブリーちゃんの純転生では無く、
正確には…ラファリエル様→ラファリエルを造る目的でミハエルに魂を壊されて散った天使の誰か→その壊れた魂を使って修復した結果がラブリーちゃんなのです。って怖いよ!!最早ホラーだよ!!凄い執着だァ…!!
要は…
ラブリーちゃんの魂は壊れてるけど、正しくは壊れた魂=修復仕切れてない魂…らしい。エグい〜ッッ!!?😱
-
ミハエルは自分が無く、一人称が「私」「僕」「俺」と不安定で気分屋。そしてラブリーちゃんに面影を重ねたラファリエル様しか興味がありません…付け足すと、ミハエルはラブリーちゃんの事を「ラブリー」ではなく「ラファリエル」と呼びます
すっごい魅力的な設定デショ?つまり何が言いたいかって…
🍓は天才なんだよなぁ〜!!!!?🥰💘😼(SAN値は減る😭☠️)
-
みはっち実装された頃にはグリマルシェを引退してたので🌻のキャラである花夜と春本とは関わりが無かったのですが、今後仲良く?出来たら良いな??出来るのか???
現時点で花夜とは会話すらなく春本はツッコミが止まらず…
Tumblr media
いつもの仮置きで〆!終わりが見えてきた!!
ラストはラブリーちゃんの保護者役でありミハエル諸々から監視している🍓の所の格好良いお兄さん担当で常識人担当で生命の天使で一度人間界をほぼ更地にしその後悔に日々苛まれているあの人です!苺ォ〜!!お前んとこのキャラヤベー奴しかいないぞ!!!どうなっとるんや!!?(恐怖)(愛)
前回に描かせて頂いたクランちゃんとグレンくんも可愛い少女と凛とした少年でありながら🍓節の例に漏れず悲しい背景を背負っていたりします…!次回紹介出来たら良いな〜🥰🌹🥀
(2021/08/12)🌻
2 notes · View notes
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
やあ😎🤚18日ぶりだね…☆せっかく集合させるならと🍓のメインキャラでもあるクランちゃんとグレンくんを描かせて頂きました!この流れで後3人増えます。ヒントはグリマルシェにいた🍓のキャラ👼👼👼
Tumblr media
もうちょい上手いこと組み合わせられないか検討中〜
そしてそして…!!
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️🌻😇💘🥰🍓⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️
なんと!!🍓が!!描いてくれたッッ!!すごい〜!!!可愛い過ぎる〜!!!❀.*・゚順次追って描いてくれていて、デフォルメの可愛さも然る事ながら再現率…!またそうやって私の人生に楽しみを増やしていく😭🤝🍓
最終的には私が描いたのと同じような配置に並べさせて頂いて一緒ににやにやするのが目標です。やったね!
-
ルイ誕の記事で書いていたグッズも届きました!🌻🎁🍓
Tumblr media
ここはアニメイトかもしれんな…!!😭🙏
🍓ちゃん様グッズ作るのが上手すぎる…❀.*・゚!!全部全部大事にします…!きゃわわなグッズの中に自分の絵の缶バッジがあるの笑ってしまうww本当に有難う!😍💕
描き下ろしイラストの🦊😼🐰缶バッジも超キュート!!
因みに添えてある懐中時計は選んでくれた化粧品、猫ちゃんの赤ちゃんは🌻っぽいと届けてくれました。ドユコト〜〜???(愛)🍓🥰🍼🌻😸✨
良い機会なので今までの頂き物も紹介!♪♪🥳
Tumblr media
グリマルシェでお世話になったふゆむー🎄🐶から以前貰った春本をイメージしてくれた手作り!!✨の素敵なブローチ!そして🍓の絵を印刷して作ってくれたアクスタも左右に飾ってみました!壮観だ〜!!!😍🙏✨✨
そんでもって!上の方で一緒に載っけちゃってますが激カワ瓶詰めアクキーとボールペンは🍓から以前貰ったもの!✨このボールペン、ハーバリウムで花夜モチーフのプリザーブドフラワーが入っているのだ!!💐‪‪✨✨
Tumblr media Tumblr media
綺麗だろ〜??お洒落だろ〜???🐰🦊✨✨
春本の可愛くて物騒なのも、花夜の儚げで神秘的なのも見ただけで分かってしまうデザイン選出とセンスの良さ、クオリティの高さ…!!そして何より深い愛を感じる…!!💘
頂いた当日に当人ら二人共誉め倒しました😭🙏🎄🍓改めて有難う!!💙💚💛💜💗💖💕全て一生の宝物です!!
-
tumblr横幅ある画像はスタイルシートの関係上小さくなってしまうので是非お写真の画像クリックからのスマホなら拡大、PCならタブを開いて見て欲しい…!!😭
盛りだくさんな内容でした!まるでブログのようだ…(元々tumblrはブログツールだよ…😅)また次の更新で!👋🌻
Tumblr media
可愛い🍓の絵で締め♪ (2021/07/22)🌻
4 notes · View notes
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
おはようございます!✌️😎🍦🌴🌞✨️コレを、こうして…
Tumblr media
こうじゃ👴🤚集合絵って何か…アツいよね…夏だけに…(😅)
今年の7月もどうぞヨロシク〜🎵🎐🍉 (2021/07/04)🌻
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
🍓と会って三度目の夏。花夜がルイと一緒になって二度目の夏です🌴🌞上の絵は何か増えたり塗ったらまた載せ鱒〜
-
唐突なナイドラ2 (音楽カッコよ🎧)
以下このゲームにおいての役職と役割↓
●ルイ:ホーリーオーダー。本来の彼は物理も魔法も攻撃主体だがコッチでは盾役。ルイが死ぬと全員死ぬ
●カヤ:オラクル。守護特化の回復。全体や妨害魔攻に蘇生と多手札で手動は一苦労だがバリアは唯一無二
●ハルモト:メイガス。超魔攻特化の火力オバケだが防御が紙。ラブたんと組みゾンビアタックで身を削る
●ラブリー:ハイエロファント。蘇生や回復特化。ラブたんが死ぬと現場は阿鼻叫喚。ラブたん、オズ、グレンくんは🍓の絵を借りてるよ
●オズウェル:ソーマタージ。魔攻と補助。本来も神だがコッチでは攻撃速度を上げてくれるのでやはり神のような男
● グレン:デスシーカー。本来は二刀流の剣士だがどうしても暗殺者にしたかったのでこうなった。貴重な物攻特化枠
わちゃわちゃ喋ってくれるの楽C…😎📱 (2021/06/24)🌻
Tumblr media
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media
今日はルイの誕生日です!!おめでと〜!!🦊🎉😼🎂💐
そしてそして…
Tumblr media
🍓の絵を見てくれ〜ッ!!可愛い〜ッッ!!!
はしゃいでしまった…💃事前に線画は見せて頂いていて、それを元に私もウェディングな二人を描かせて貰った感じです。6月だもんね〜🤍💙
可愛い過ぎてアクキー欲しいな…♡とおねだりしたら何と作って貰える事に…!楽しみだ〜!!そして🍓は貢がせろ貢がせろ🌻🤚💰💰💰
(2021/06/05)🌻
1 note · View note
itigo-popo · 3 years
Text
Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media
お久し😎🦊😼 (2021/05/29)🌻
1 note · View note