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コミケ103と新刊の仕様など
初めてのコミケが終わってしまいました…。 なんかギリギリまで「ああした方がいいんじゃないか…こうした方がいいんじゃないか…」ともたもたしてた気がします。
130冊ほど持っていったのですが、全部売り切ることが出来ました…!
歌姫庭園の時は70冊だったので、それを越す冊数が売れて良かったです。
売り子手伝ってくださった愛美さんに感謝…。 ポスタースタンド買ってなくて、立体感皆無のスペースになってしまっていたところを、志希ちゃんコスで一気に華やかにしてくださって、きっとその可愛さに私のスペースまで足を運んでくださっった方も多かったのではないでしょうか。
私のスペースを予定に組み込んで来てくださった方も何人かいらっしゃいました。ファインダーにリストを挟んでそれを見ながら来てくれた方は「私の本を目当てに来てくださったんだ…!」と嬉しくなりました。 とても良い絵を描く人だなと思っていた方が来てくださったのも嬉しかったし、なんとサインを求められてしまったり(私の方が逆にサインお願いしたかった…)嬉しい瞬間が沢山あって興奮がなかなか冷めませんでした。
反省点は、在庫切れでお渡し出来なかった方が2人ほどいたこと…。片方の方は確か携帯の翻訳機を使用していて、海外から来てくださった方だったと思いま��…。どれだけ時間と費用がかかったかと考えるとほんとに申し訳なかったと思っています…。(もし次回があれば、海外の方は事前にDMなどでお取置き対応したい…!)
改めまして、年末年始の忙しい時期、しかも寒い中、足を運んでくださってありがとうございました…! ほんとうに…。
本の仕様と、解説については続きから。
今回の本の仕様についてです。
サイズ:B6 印 刷:オフセット印刷 表 紙:カラーブラン イエロー 217k 本 文:モンテルキア 69k 製 本:中ミシン綴じ 糸:緑
最初は無線綴じで、本文紙替とかしてみたいな〜と考えて、それが出来る印刷所は…と探していたところ、イニュニックさんを見つけました。 お洒落な装丁だな〜と思っていた自主制作本がどちらもその印刷所で製作されたものだったのもきっかけでした。
イニュニックさんでは印刷相談室という対面で印刷の相談が出来るサービスを行っていて、私はそちらを利用させていただきました。 加工や製本の注文の仕方が分からなかったのが今回赴いた1番の理由でしたが、それらをどう決めたらいいかも分からなくなっていたので、相談に乗ってもらうことで目指すイメージが固まったらいいな…と思いながら伺わせていただきました。(結構アホな状態で行っちゃって…)
山住さんという方に相談に乗っていただいたのですが、用紙や加工の色々な案を提案してくださって、まるで図画工作の時間のようでした。 表紙に窓を開けようと提案してくださったのも山住さんでした。ページを捲るのが楽しくなり、捲る前と後で絵に2種類の印象を持たせることが出来ました。私のお絵描きは、よく白いフチを付けて完成とすることが多く、そのフチ付きとなしの両方を表現することが出来ました。 また、窓の空いた表紙は、なんだかドアを開けるような気分にもなり、読む人をグッと絵の中に引き込むことも出来るのではないかと思いました。(窓の部分を鏡と解釈してくださった方がいて「そっちの方がいいな…!」となりました)
そんな感じで、イニュニックさんには2回伺わせていただき、話を聞いていただいてとてもありがたかったです…。お陰でとても面白くて素敵な本になりました。
ここからは新刊の前半の制服テーマについての解説です。 文章が下手で、読んでて面白いかちょっと不安ですがもし良ければ…。
今回の本はアイドルマスターの本でありながらNew jeans「Ditto」の影響も受けたものになっています。 コロナに罹り自宅待���になった時、「Ditto」のMVを見まくっていました。療養中の暇な時間になんとなく描いた制服姿の女の子が渋谷凛のように見えて、そのままトラプリの絵を描きました。そこで私は「制服アイマス本作りてえ…」と思いました。
前回作った正方形の本「104」は、アイドルである彼女たちの日常や、衣装を見に纏った姿など、アイドルマスターを知っている人なら頷いてくれる絵を目指していました。
次の本を作るなら、それと地続きにするか全く異なる方向にするか、どちらかだなと考えていました。私は後者にすることにしました。アイドルをアイドルとして描かない本を作ろうと決めました。
「Ditto」の話になりますが、あのMVの制服は衣装としての制服ではなく学生生活の中の制服感がすごくて。(比較対象としてAKB48の「会いたかった」が思い浮かんで、じっくり比較したかったのですがYoutubeでは冒頭しか確認できず…)
最初から最後までNewjeansのメンバーが笑いかけるのはMVの主人公にのみ。主人公である顔を見せない彼女の頭の中だけに存在していました。ダンスを踊る時は彼女のカメラの前だけ。日常カットは彼女のカメラ越し、または彼女目線のみ。その「Newjeansの目線の先にファンである私の姿はない」感じが私はとても新鮮でした。
私は彼女たちの物語には存在しない。それはアイドルマスターに置き換えるとプレイヤーでありプロデューサーである私のいないアイドルマスター。つまり彼女たちはアイドルにはなりません。
制服を着てこちらに微笑みかけてきたとしても、それは私に対してではなく、学校の友達か先生か…。ちょっと人によっては良く思われないコンセプトかもしれませんが、今回の絵はそんな感じの絵です。
このコンセプトで絵を描きながら、なんだか私自身も魔法が解けていくようでした。前回の本の時は溜まっていたアイマス創作欲が爆発していたお陰で「魔法か…!?」と思うくらい良い絵が描けました。その燃料が燃え尽きた後だったんだと思います。どうやって絵を描いてたかなとか、私の絵ってどうやったら私の絵になるんだろうとか…。絵を描きながら自分の絵を考え直すきっかけになってたと思います。
あと制服を描くのが本当に難しかった…。特にスカート…! スカートがクシャってなったところを描くのが上手な人はどうやって描いているのだ…?としょっちゅうなっていました。
そんな感じで、ページ数はそんな多くないけど、だいぶもがいた絵たちで出来ています。「もがいたんだな〜…」と思いながら見ていただいたらまた新しい面白さがあったりする…かも...?
今回のサイズ感や製本仕様が結構気に入っているので、同じ仕様で次回作を作れたらいいなとも思っていますが、これで最後にした方がすっきり終わらせられる気もしています。 もし次回作作るぞ…!となった時はどうにかしてお知らせするので、その時はまた見てくださったら嬉しいです。
ここまで読んでくださってありがとうございました…!
いわしもより
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