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夜明けの前に
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世界が変わって行く
時間が瞬いた
青春が感覚を失くした
あなたが誰か知らない人に変わった
別れたその日から逃れられない
ずっと蘇らせられる
その夜
夜明けの前に
この都会の片隅に
この大通りの先に
私たちがかつて力強く手を繋いでいた
現実が夢を殺し
口角の笑顔を消した
あなたが冷たくこれからの話をする
涙が湖を溢れさせ
空に虹を浮かばせ
遠い其方の灯火を凝視めて
歩んで行く
あなたが私に
泣きながらごめんと言ったが
遠く行ってしまうと
聞こえなくなった
聞こえなくなった
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遺すしなかったこと
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一日また一日
自分に、もっと勇気を持つように
もっと強く生きるように
暗闇を乗り越えるようにがんばらねば
再びあなたの目に映ることができない
けどね
本当はわかってるんだ
この人の波に埋もれてしまうこと
雨のあと必ずしも晴れるわけではないこと
だが私の夢の中
あなたの目が想像以上に優しく和やか
(あなたに逢えれば)
私がみじめのほどに嬉しくなりすぎないか
まるで一面の青空が透き通るように
あなたに遺す心音
私は冷めさせることしなかった
あなたに遺す笑顔
かすませることしなかった
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底なしの空洞
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ときに寂しさが心を崩れさせ 周りは漠然とした観衆のよう
きみの気持ちを理解しない
ようやく誰かが舞台に踏み込み 優しさが心を動かす
彼への愛に陥るには1分もかからなかった
Hey〜恋の過程を振り返り
終わりを始まりのように大事にできるのは何人いるだろう
ほんの一瞬の脆弱さが人を変わらせる
一回また一回の恋を通り抜いてきて
愛はどうして満たされないのに無くされもしない
すぐ騒ぎ立てる 人間の心は底なしの空洞
キスして 抱きしめ 対話しようとしても
好感をなくされたら何を試みようとも通じない
ほとんどの人はそうであろう 恋の顔に恋しただけ
誰も彼を唆していない 愛せないのに愛に踏み込む衝動
彼がひとりを怖れ、止まずに補填しているだけ
すぐ騒ぎ立てる 人間の心は底なしの空洞
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台北の雨 ———
太陽が雲に隠れ 君が見えなくなった 夜に沈む台北 また雨降りはじまる 雨中の101タワーを見つめ すぐそこにあるけど 君はどこ
飛行機が雲の上へ 僕が眠りにつき 離れたばかりの故郷にも 霧雨が降ってるか 南京東路に仮面を被らせ 僕と同じく 涙を堪えようとする
雨が急すぎ ロードムービーの早送り 都会の人混みから 港景色 眩暈に襲われ 君が僕に刻み カレンダーが付いた歳月のように 湿気の帯びた記憶が 囚われている 台北の雨に
雨が急すぎ ラブソングの早送り 北投の朝から 淡水の夕方 誰との恋だろう 君が僕に溶け込み 雨水が大地を抱くように 太平洋の風のように 僕たちを包み込む 台北の雨
君に出会い いつか失う運命だが 太平洋の風のように君を包み込む 台北の雨を
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忘れ去られた森 ——— 凍てつく風が耳を襲う 構わない、たとえ凍りつくとも 記憶の中のあなたを触れる where we are 沈黙のみ残された どうして私がまだここにいる あなたに忘れ去られた森に 温度のない空気 離れる勇気も凍結された 誰もあなたの代わりになれない 今でも あなたを想っている どうして私がまだここにいる あなたのいた時間の中で彷徨う あなたとの記憶がまるで夢 私の夜を充満する 寂しい山のまた山を越えても 毎日 変わらずあなたを想っている 暗闇の雲が木々に纏い付く 中で光と虹を捕らえようのは私だけ あなたが記憶を封鎖し 置き去り 私が時間の荒漠に落ちる どうして私がまだここにいる あなたに忘れ去られた森に 温度のない空気 離れる勇気も凍結された 誰もあなたの代わりになれない 今でも あなたを想っている どうして私がまだここにいる あなたのいた時間の中で彷徨う あなたとの記憶がまるで夢 私の夜を充満する 寂しい山のまた山を越えても 毎日 変わらずあなたを想っている
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