Tumgik
ma2moma2mo · 3 years
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ひさしぶりに出張の仕事があった。
コロナ禍だから現場はすべて任せると言われ、被写体とカメラマンとわたし3人で向かった。
初っ端から被写体が指定の便に乗り遅れるというトラブル発生、版元の担当に事情を報告したり取材先へアポイント変更の電話をかけたりして、着く前からぐったりしちゃった。
ただ、着いてしまえばそのあとは楽しかった。
すごく好意的に迎え入れてくれて取材先の方々も協力的で親切でありがたかった。
はやめに終わったので、夕食もはやめに済ませて宿泊先へ。
飲食店ではお酒が飲めなかったので、カメラマンとすこし飲んで話そうかということになり、コンビニで発酵レモンサワーを買って部屋に戻った。
独立したての24歳、彼女は同い年のモデル、やりたい写真のことや同世代のクリエイターたちについて、酔っ払っていたのであんまり覚えていないけど、考えていること思っていることをたくさん話してくれた。眠くなったら戻りますと言って、結局2時過ぎくらいに部屋を出ていった。
こういうとき、そういえばわたしはあんまりひとに話すことがないよなあとぼんやり思いながらお風呂に入った。
話すより聞くほうが好きだからいいけれど、自分のことを正直に話せる人のほうが魅力的だよなと思う。
最終日の取材もスムースに終わり、帰りの便まで時間があったので、カメラマンと湖のある公園を一時間くらい散歩した。
夕方頃に帰宅して、追われている仕事の事務メールなどを返しつつ、いいお天気だから外に出たいなと思って、お土産を頼まれていた友だちに連絡。
永福町で待ち合わせて、友だちが気に入っているという公園に行って、ベンチでミニストップのベルギーチョコアイスを食べながら話した。
ひさしぶりの長距離移動はからだに祟って、2日経ってもだるい。
今日もやらなきゃいけないことが溜まってて、憂鬱な気持ちを抱えながらベッドで日記を書いている。
そうだ、今日はお母さんの誕生日。あとで電話しよう。
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ma2moma2mo · 3 years
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12月になってしまった。2020年は元日早々に珍事件(パジャマのまま外出したらエレベーターの隙間に鍵を落として部屋に入れなくなり回収までの間漫喫で過ごすハメになった)を巻き起こし、コロナにより平凡な日々が搾取され、心因性蕁麻疹を発症し通院、InstagramのメインアカウントにログインできなくなりSNSでしか繫がっていない関係性の喪失、となかなかな一年だったなあと思う。控えめにいって、厄年じゃん!である。とっくに抜けてるけど。365日(まだ残ってる)が体感的には正味3か月くらいだった。
昨年が終わるときには、今年もつまんなかったな、なんて思っていたけど、振り返れば2019年はたのしかったのかもしれない。平凡な日々はちゃんと平凡だった。失ってから気付くってよくいうけど、本当だなと思う(マンネリ化していた恋人と別れて初めて気付く的な? や、違うな。別れるときはいよいよ嫌になって手放すもんな)。
来年はどうなるんだろうか。なんとなく書籍の話が3本あるから、仕事に関してはぼんやりと忙しそうだなと思っているけど、慢性的に満たされない体質をどうにか克服、というか解決していきたい。というわけで、加藤諦三先生の本を少しずつ読んでいます。
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ma2moma2mo · 4 years
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やっと、ようやく、忙しくなってきた。
わたしは暇だとよくない。どうにもならないことを延々と考えてしまうクセがある。時間があるんだから何かすればいいのに、何もしないで一日を終わらせてしまう。だから強制的にやることがあるといい。無駄なこと考えなくてもいいから。卓球さんは、その無駄が必要だって言ってたけど、わたしには活かせるだけの余裕とユーモアが足りないんス!って、改めて感じた数か月だった。
9月は初めてダンスレッスンなるものに行ってみた。世の中K-POPが流行して、わたしももれなく気にはなっていたものの、曲を深堀りするとかYouTubeで動画を漁るとかいう方向に興味が向かず、唯一感じたのが「あんなふうに躍れたら楽しいだろうな」ってことだった。不思議なタイミングで知人に近所のスタジオを紹介してもらい、ズブの素人なのにマンツーマンで教えてくれて、1回2000円という破格値、こりゃ行かない理由がないと思って申し込んだ。先生はいろんなアーティストのバックダンサーの経験がある女性で、本当に丁寧に教えてくれる。サビを覚えるだけで精一杯なんだけど、思うように動けない自分も、ちょっと躍れるようになり始めるときも、めちゃくちゃおもしろい。5回通って、ようやく1曲躍れるようになってきたくらい。次回は復習と、Dynamiteに挑戦したい。
好きなバンドがアルバムを発売した。今年の初めくらいに知人づてで、ブックレットで撮影するかわいい女の子を探しているというので、リサーチを手伝ったりした。ひとり撮影に協力してくれた女の子がいたんだけど、結局ブックレットには使用されず。でもクレジットには名前載せてくれてた。本人も喜んでくれてたみたいだし、ホッとした。
これまた久しぶりに友人から連絡があって、商業施設のクリスマスキャンペーンの動画撮影に協力してくれる女の子を探してるとのことだったので協力した。テーマは「コロナでライフスタイルが変わっても楽しく過ごしていた女の子をほめよう」みたいな感じだったので、思い当たる知人を何人か紹介した。「いつも楽しそうにしてるからまつこも出てよ」と言われてなぜかわたしも参加することになった。自粛期間中にしていたことをそのまま再現する感じだったので、作陶した陶芸作品にチャイを淹れて飲んだり、TWICEを躍ったりした。無事に完成した動画が送られてきたら、躍ってるところが採用されてた。もうすぐ流れ始めるらしいので、ダンスレッスン5回の成果を見てほしいなと思う。ダンスっていうか…ジタバタしてるだけにも見えるけど…。それにしても、わたしキャスティングの仕事もできるんじゃないか!?って、ちょっと調子にも乗ってます。
先日、ジュエリー作家の知人が、興味があるというので陶芸教室を紹介して、一緒に作陶した。その日に入会を決めて、通うことにしたみたい。料理家の知人も、今度体験にいくと言ってた。知り合いが増えてうれしい。ものづくりを生業にしているひとの作品はきっとすてきだろうなあと思っている。通い始めて一年くらいになるけど、やっと次回からろくろに挑戦できることになった。めちゃくちゃ楽しみ。
あとは、書籍の打ち合わせで著者の家に行ったり、新しい出版社に顔見せに行ったり、アラフェス2020をサウナ付きのスイートルームで観て感慨に耽ったり、久しぶりの出張で大阪に行ったり、などということをしてた。今度はじめて、一人旅をしてエッセイを書く、という仕事をする。緊張してる。だけどちょっと楽しみ。続いたらいいな〜とぼんやり思っているところです。早朝の羽田、寝坊しませんように。
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ma2moma2mo · 4 years
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慢性型の心因性蕁麻疹の治療として月に一度大学病院で注射をしてる。めっちゃ痛い。保険が利いてもめっちゃ高い。もとは気管支喘息の治療用だったらしく、今年からスギ花粉症も治療対象になったそうだ。アレルギー持ちだけど、この注射のおかげか、毎日大量に飲んでる薬のおかげか、症状は一切出てない。濃厚接触したらわたしの治療薬がからだに行き渡って、きっと彼の気管支炎はいまごろ治ってると思う。
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ma2moma2mo · 4 years
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結局、大学病院で精密検査を受けて、最後の砦みたいな治療を受けることになった。3年前くらいに認可された治療薬で、保険が適用されても1回2万する注射を月に一度、半年続けないといけないらしい。心身にも経済的にも負担。それに、採血の静脈に打つ注射は平気なんだけど、両腕への皮下注射はけっこう痛い。看護師さんに「がんばれそう?」って聞かれたけど答えられなかった。打ったあとは副作用が出ないように2時間は院内で待機。初回は何もなかったので、そのまま帰宅した。
で、だ。翌朝。バッチリ蕁麻疹が出てた。それもわりとひどめのやつ。悔しくて悲しくて泣けた。高い医療費払って痛い注射打って毎日たくさん薬も飲んでるのに、なんで!効いてないじゃん!ってムカついた。とにかくムカついた記憶しかない。
もうすぐ2回目の治療。やっと薬が効いているのか、今のところ蕁麻疹は出てない。このまま何もなく、早く完治させたい。
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ma2moma2mo · 4 years
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朝起きると、太ももや腰のあたりに赤く腫れた水疱のようなものが広がっている。1か月まえくらいから症状が出始めて、皮膚科では心因性の蕁麻疹だと診断された。塗り薬では治らないらしく、それから毎日薬を飲んでる。今朝かゆみで目が覚めると、今までで一番ひどく腫れ上がっていたので、通院は木曜の予定だったけど、前倒して看てもらった。ステロイドでも改善しないから、新しく別の薬を処方してもらって、注射を打った。院長先生に「ゆっくりしてください」と言われた。今はそんなに仕事もしていないし、ひまだし、むしろめちゃくちゃゆっくりしてる。取り立てて疲れやストレスという原因が自分には思い当たらない。けど、心因性なのだそうだ。そういえば、新卒で広告代理店に勤めていたとき、その時はたしかに心身の過労がたたって(超ブラックだったから)、原因不明の高熱で倒れたことがあった。当時はまったく自覚はなかったけど、こころよりも体が先に反応するんだなと思って、びっくりした記憶がある。
きょう、お世話になってる編集さんから仕事の電話があって「今なぞの奇病にかかってて〜」なんて話をしたら「別件であした気負わない撮影があるから、気分転換に原稿書きにきたら?」と声をかけてくれた。二つ返事で引き受けた。夕方ころ、友人のスタイリストが「近くまで来たんでお茶でもしませんか」と電話をかけてきた。1時間くらい雑談して、ケーキをごちそうしてくれた。いい気晴らしになった。
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ma2moma2mo · 4 years
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ことしの7月は6月みたいでかわいそうだった。梅雨明けと同時に8月になりました。過剰じゃなくていいからちゃんと夏らしくあってほしい。海へいってサーフィンかサップに挑戦したい。
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ma2moma2mo · 4 years
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新卒で入社した広告代理店を辞めて、新高円寺へ引っ越した。いつだったか、どうやって出会ったのか、今ではまったく思い出せないんだけど、そこで暮らしてた7〜8年の思い出の中に色濃く〝ねえやん〟はいる。ねえやんっていうのは、付録にCDが付いていたインディーズ・ロック雑誌や高円寺のフリーペーパーとかを作ってた編集者で、わたしよりもだいぶ年上で、なぜかとっても親切にしてくれてて、わがままもいっぱいきいてくれて、当時一緒に暮らしていた恋人のことも、そのあと付き合うことになった彼氏とのことも、ねえやんにはいろいろ相談していたような気がする。ねえやんは編集のほかに御茶ノ水の花屋でアルバイトを始めて、向かいの楽器屋の店員と恋に落ち、家族を作って埼玉へ引っ越していった。それからだんだんと会うことは減っていったけど、SNSはつながっているので、たま〜にコメントをし合ったりして、お互いの動向はなんとなく把握している(気がする)。
先日、ねえやんがひさしぶりにつぶやいていたので何の気なしにコメントしてみたら「まつもちゃんにもらった星のピアスはすごく気に入っていて、未だに外さずずっとつけてるよ」っていう返事がきてた。わたしプレゼントなんてしたんだ!ってびっくりした。全然覚えてない。でも、ねえやんの耳についてる無骨な星形のピアスはなんとなく記憶にあって、すごく不思議な気持ちになった。もちろんうれしかったし、わたしの知らないところ、というか忘れてしまったその先で、続いてる物語もあるんだなって思った。
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ma2moma2mo · 4 years
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2018年から日記をつけてる。3年日記というやつで、今年で3年目。日々のできごととか思ったこととかを箇条書きで記録してる。あした事故とかにあって突然死んじゃったら、その日記が見つかって、内緒にしてたいろんなことが、だれかにはバレてしまうんだろうなあ、どう思うんだろうなあって、今日なんとなくそんなことを考えた。うれしかったことも悲しかったこともやるせなかったことも、そっちにぜんぶ書いてあるから、tumblrに書くことなんて、とりたててあるわけじゃないんだよな。だからってわけじゃないけど、せっかく始めたのに全然やってない。ので、ここ最近のことを思い出しながらちょっと書いてみる。
なんとなく自粛ムードが落ち着いてきたから立て続けに映画を観た。『ストーリー・オブ・マイライフ』は最高だった。『はちどり』もとてもよかった。『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』はそんなにグッとこなかった。次は『WAVES』か『風の谷のナウシカ』でも観にいこうかなと思っていたら、また世間の風向きが変わってきた。それから観にいけてない。
出版社に務めていたころ、アパレルのプレスとして出会ったひとが、写真家に転身していて、東京で展示をするというので7〜8年ぶりに会いにいった。地元の静岡に帰って、そこで仕事をしながら創作活動を続けていると言っていた。唯一飽きずに続けているのが写真だからと、今のライフスタイルに不満はないみたいだった。仕事と趣味の両立って言ってしまうと言葉的に意味合いがちょっと変わってくるんだけど、うまくバランスを取っているひとと話すたびに、自分の仕事の仕方について考える。好きなことをやってきているはずなのに、ずっとずっと満たされないのはなんでなんだろうなあって、ずっと思ってる。
『セブンルール』という番組を観た。近しい仕事をしているひとだったので、スタンスとか考え方とかいろいろ感じるところがあって〝すべてにおいてシンプルでいるために洋服もシンプルに〟みたいな言葉に影響されちゃって、ひさしぶりにジーンズを買った。ウエストもおしりもジャストサイズでぎゅんぎゅんなので、たしかに見た目のごまかしはきかない。けど、なんだかたしかに気楽な気もした。しばらくジーンズをはこうと思う。
いろんな場所に出没してて、すごく顔の広い知人と、ばったり会うことがここ2回くらい続いた。その彼が紹介してくれた女の子がとても感じのいい子で、飲食店をやっているというので、このまえごはんを食べにいってみた。わたしは、紹介してくれた彼は彼女のことを好きなんだろうなと思っていたから、彼女の恋人がその彼じゃないことに勝手にちょっとがっかりしながら、最近新しい彼氏ができて毎日楽しいっていうのろけ話を聞かせてもらってた。そしたら実は、つい先日まではその紹介してくれた彼と付き合っていたということを教えてくれた。やっぱりね。彼からはその子に対する好きが漏れていたもの。でもその彼女曰く「彼も10年ぶりくらいにちゃんとひとと付き合うって言っていたし、共通の知り合いもすごく多いし、いい関係性が築けていたんだけど、新しい彼に出会っちゃったんです。会った瞬間に、声と匂いが好きだって本能的に思っちゃって」。男のひとは、気持ちが完全にほかへ傾いていても、情とか、世間体とか、経済的にとか、いろんなことで関係性をなあなあにしがちだけど、やっぱりそういうとき、女のひとは潔い。一緒にごはんを食べにいった女友だちも、離婚を切り出したのは自分からだと言っていた。彼のことを思うとなんとも言えないけど、気持ちに正直なのはいいことだ。彼女にも、神出鬼没ボーイことその知人にも、幸あれと思った。
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ma2moma2mo · 4 years
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土曜日の朝、友だちから「知人が捨て猫の飼い主を探している」というLINEが届いた。三宿の住宅地の民家の室外機の下で泣いていたらしい。見つけた人が病院に連れていってくれたところ、おそらく生まれてまだ3〜4日。目も開いていない赤ちゃんだった。
いつか猫を迎えたいと常々思っていたので、もし縁があったらいいなと思って軽い気持ちでその人にメッセージを送ってみた。今は、見つけたときにちょうど居合わせた方が保護してくれているということだった。いろいろお話を伺っていると、色々な都合でちょうど日曜にミルクボランティアを探さないといけないということだったので、急遽ではあったけれど、預からせてもらうことになった。
日曜の朝、子猫を迎えにいった。実際のその子は、事前に送ってもらった写真で見て想像していた以上に小さかった。片手に軽々納まるサイズ。ぷるぷると震えながら、キュウキュウと小さな声で泣く。あまりにも小さすぎて、かわいいというより、ちゃんと生かせるか不安と心配のほうが大きかった。でも、ちっちゃい手でしっかりと体を支えていた。ミルクのやり方やトイレの方法など、ひと通りのレクチャーを受けて、140gの小さな子猫はAmazonの段ボールに入ってうちにやってきた。「おーい猫ちゃん」と呼ぶのもなんだから、猫を飼ったらつけようと思っていた「天」という名前を仮につけることにした。
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うちにきて、2時間半くらいして天ちゃんはもそもそと起きてきた。しばらくするとキュウキュウと泣き始めたので「よっしゃ〜」と思って張り切ってキャットミルクを溶かした。4gの小さな注射器で哺乳瓶にミルクを入れ、小さな体を抱きかかえ、口もとへ持っていく。イヤイヤして口を開けてくれない。なかなか上手に飲ませることができず、Tシャツはびちゃびちゃになった。それでもほんの少し体に入れることができたのか、しばらくしたらすやすやとおなかの上で寝始めた。その寝息すら耳を澄ませても聞こえないくらいで、いつ止まっちゃうか気が気じゃなくて、ちゃんと体が動いているかいちいち確認した。
17:50。今日何回目かのミルクの時間。これまで飲む量が本当に少なかったので、強引に押し込むような形で口に哺乳瓶の乳首を突っ込んだ。初めて目に見える減り方でごくごくと飲んでくれて、めちゃくちゃうれしかった。飲んでる最中にゴロゴロ言い始めて、ゴロゴロ言いながら寝てしまった。よかった。でも、このまま目を覚まさなかったらどうしようと思った。起きてても、寝てても、ずっと不安だ。
だいたい2〜3時間おきのペースでミルクをあげ、お尻をちょんちょんと刺激して排泄を促した。トイレも上手にできないので、ティッシュがちゃんと黄色く湿るとめちゃくちゃうれしかった。勢いのいいおしっこがTシャツにかかると、ガッツポーズをするくらい。ただ、ここ数日ウンチが出ていないらしく、トイレひとつにしても不安は消えなかった。
心配した友だちが「天ちゃんの様子はどう?」と連絡をくれた。「今のところミルクもトイレもたぶん大丈夫。生きてるし、よく寝てる。たぶん天ちゃんはすごいフリーダム」と送った。「まつも似てるんじゃない?」って返事がきた。そうかな、そうかもしれないな、と思った。
子猫を預かっていると知った友だちが、何人か急遽会いにきてくれた。みんな声を揃えて「かわいい〜」と言った。わたしは決まって「かわいいけど、緊張と不安で複雑な気持ちだよ」って答えた。25時くらいにその日最後のミルクをあげて寝かしつけ、電気を消してわたしもベッドに入った。朝、ちゃんと天ちゃんも目を覚ましてくれるだろうか、と思ったら、全然寝付けなかった。天ちゃんはとてもいい子で、翌朝の5:30までぐっすりと寝てくれた。
翌日はだんだんと起きる間隔が短くなって、1時間半〜2時間くらいでミルクを欲するようになった。その度にミルクを入れた哺乳瓶を強引に口に突っ込んであげた。昨日よりも、上手に飲めてるような気がした。しばらく抱っこしてると寝てしまうのに、Amazonの段ボールに移すと目を覚ます。だからなるべく触れてるようにした。天ちゃんは、わたしの二の腕がお気に入りみたいだった。
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ミルクを飲んでぽんぽこになるおなかもめちゃくちゃかわいかった。でもそのおなかにはまだちょこんとへその緒がくっついたままで、このままちゃんと成長させられるかと考えたら、胃が痛かった。ひさしぶりにストレス性の蕁麻疹が出た。
そのままこの子を引き取ることもできたので、保護主さんには気持ちを正直に伝えた。「一晩見てみて、とてもかわいいと思う反���、緊張と不安というかプレッシャーが拭えないというのが正直な感情です。このまま引き取りたいとも思いますし、でもしっかりとした覚悟を持って子猫と向き合ってくださる方に預けたほうがいいかもしれないという思いもあります」。そうこうしているうちに、正式な引き取り手が現れた。猫を5匹飼っていて、一軒家に住んでいて、1フロアを猫専用にしているという、ベテランのご家庭だった。突然の展開に、安心感とさびしさとでめちゃくちゃ複雑な感覚になった。「やっぱりわたしが育てます!」って言えなかった。一人きりで育てあげる覚悟を持ちきれなかった自分が情けなくて悲しかった。
夕方、早速車で迎えにきてくれるというので、受け渡しの準備をした。待ち合わせの場所まで歩いて15分くらいはかかるから、その間は寝てくれているようにミルクの時間を逆算した。バッチリのタイミングで寝てくれたのに、出かける直前になったらまた起きてきた。30分前にミルク飲んだばっかりなのに、キュウキュウ泣いてわたしの指をチュパチュパし始めるもんだから、せっかく片した哺乳瓶を取り出して、最後のミルクをあげた。さっきしっかり飲んだはずなのに、びっくりするくらいよく飲んだ。「わたしと離れるのがさみしいのか?」なんて、勝手な解釈をしてみたりした。
17:30。新しい飼い主さんへ、天ちゃんを引き渡した。「よろしくお願いします」と手を離した瞬間に、涙が溢れた。天ちゃんは、段ボールの中でまだすやすや寝てた。保護主さんが寝てる天ちゃんを見て「なんだか昨日よりでかくなってますね」と言った。ちゃんと成長してる。安心した。そのあと保護主さんから丁寧な連絡ももらった。「すべてが初めてだったのによく挙手してくれました。乳飲み子は犬猫を飼ってる人でも経験がないことです」と書いてあった。生まれてすぐこの保護主さんに拾われたこと、幸せそうなご家庭にもらわれていくこと、天ちゃんはラッキーキャットだなと思った。
涙が止まらないので、すこし遠回りをして帰ることにした。途中神社に寄った。「天ちゃんが新しいおうちで幸せになりますように」ってお願いした。神社で自分以外のことについてお願いするのは初めてだった。
天ちゃんがいなくなった部屋に帰ってきたら、また涙が止まらなくなった。おしっこのシミがついたTシャツも、ミルクの匂いが微かに残る部屋も、たった2日間とはいえ、天ちゃんがここにいた証拠があちこちにある。Amazonの段ボールが置いてあった場所はまた元通り何もなくなって、見る度さみしくて、でもあったかいような気もして、飼うことはできなかったけど、貴重な経験をさせてもらったなと思った。天ちゃんサンキュー。いつかちゃんと、今度はずっと、猫を飼えたらいいな。
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ma2moma2mo · 4 years
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だいたいいつも眠いんだけど、このごろ夜になると眠れないということがよくある。お風呂に入ってみたりストレッチしてみたりするけど、ベッドにもぐってもなんだか寝付けない。暑いからかなと思ってエアコンつけてもだめ。一日中部屋から出なかったり、なにもせずに過ごす日にそうなるから、とりあえず動いたりして疲れようと思って、今日は早めに家を出た。
三軒茶屋で知人が飲み屋をやっていて、最近は撮影用のほかに近隣向けにもお弁当を販売してるので、お昼ごはんにと買いにいった。その人がつくるお弁当はほんとにすごいんだ。食材が生き生きしてるっていうか、しみじみ美味しくて、ひと口食べるたびにうれしくなる。なんだか会うと元気になるし。7月からまたお店も再開するって言ってた。いつもお客さんで賑わっていてなかなか入れなかったりするんだけど、楽しみだな。
ひさしぶりに映画でも観にいくかと思って渋谷まで歩いた。『ストーリー・オブ・マイライフ』と『デッド・ドント・ダイ』で迷って、先日友だちが観にいってなんとも言えない読後感(読じゃないけど)だったから話し合いたいと言っていたので『デッド・ドント・ダイ』にした。お客さんは自分含めて3人だった。突っ込みどころ多すぎてなんて言ったらいいかわかんないから、早くその友だちと話したい。言ってた気持ち、すごくわかるわ。あしたまた別の友だちが観にいくと言ってたから、感想待ってよう。
帰りも、家まで歩いた。疲れたはずなんだけどやっぱり眠れない。だからあったかいルイボスティを飲みながらこの日記を書いてる。
そういえばこのまえ、渋谷の飲み屋でお手伝いしてたときの店長が、下北の線路跡地で歌うというのでのぞきにいった。行ったらちょうど会えたので、矢継ぎ早にいろんなことを話した。むかし所属してた音専誌の編集部の編集長に会って、今後のライブとかフェスとかの在り方について話したこととか、ぶっちゃけお金のこととか、ライブハウスで歌うことが難しくなって、これからは屋外に可能性を見てるとか、だから歌える場所があったらとにかく行こうと思ってるとか。今度の日曜にも、ちょうど店長が出演するイベントがあって、たまたまその主宰のひととも先日ひょんなことで知り合ったばかりだから、のぞきにいこうと思ってる。みんな、新しい可能性を探ってて前向きだ。やっぱり、自分の中でこれで食べていくぞって決めたものがあるから、ポジティブでいられるんだろうか。
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ma2moma2mo · 4 years
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実はここ最近いろいろなことがあった。自分にではなくて、まわりに。ひとつは10日くらい前、友だちからの突然の連絡。大事な決断をしたという報告だった。聞きたいことも言いたいこともたくさんあったけど、それはわたしがするべきことではないなと思ったから、ただこれからもよろしくとだけ伝えた。ありがとうっていう返事が3回もきてた。前に進むための選択は、ささやかに応援したい。もうひとつは友だちが病に倒れて緊急手術を受けていたこと。ニュースが流れてきて初めて知った。以前はよく一緒に飲んだりしてたけど、仕事がとても忙しいって聞いていたし、テレビでの活躍をよく目にしてたし、だから最近は会えなくなっていたけど、便りがないのはいいことだと思って気にもしていなかった。見返してみたら、最後にLINEしたのは4/18だった。命に別状はないっていう報道を信じて、ただただまた元気で会えることを祈るばかり。いつでも会えるからいいやっていう傲りはよくない。会いたいひとには会えるときに会いにいったほうがいい。好きなものも、いつなくなっちゃうかわからないから、気持ちは伝えたほうがいいよね、なかなか難しいけど。そんなことをずっと考えてたら、彼が夢に出てきた。会えたことがうれしくて思わず抱きつこうとしたら「ひとに見られてるんで」って笑いながら「大丈夫です、元気ですよ」と言ってそっと手を握ってくれた。正夢になったらいいなと思ってる。
それからずっと、だけどぼんやり、自分が本当にやりたいことってなんなんだろうって考えてる。ときどきひとから「消えちゃいそう」って言われることがあって、感覚的なことだと思ってたけど、たぶん物理的にそうなりそうってことなんだろなって、なんとなくいまは思う。
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ma2moma2mo · 4 years
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眠れなかった。だいたいいつも眠いのに、たまにこういう日がある。
今日は陶芸教室に行った。わたしがそこに通うきっかけを作ってくれたミュージシャンの友人と、ひさしぶりに一緒の時間になった。彼女はずっと花瓶を作り続けていたけど、最近はプランターに気持ちが移行しているらしい。水が捌けるように底に開けた穴は、くるんとぽっこりしててかわいかった。わたしもちょうど観葉植物を植え替えるように作りたいと思っていたところだったけど、友だちのこどもの誕生日プレゼント用に、貫入という白いつるつるの土でマグカップを作った。しばらく乾かして、削りという作業をして形を整えていく。コンサバなお姉ちゃんにはピンクの釉薬を、マイノリティな次女には水色の釉薬をかけて焼こうと思ってる。「しょこちゃん、これいらな〜い」って言われたらどうしよう。泣いちゃう。まあでも作陶なんて、すべて自己満足なのだ。他人の手に渡ったその後のことはしらない。見えないところであげるなり捨てるなり割るなりしてほしい。でもできることなら、使ってほしいけどね、やっぱりさ。
近所に商業施設がオープンしたことをつい最近知ったので、さっき行ってきた。胃袋にズキュンのはなれとか恋する豚研究所のコロッケカフェとか発酵食品専門店とか、移転したB&Bとかが入ってた。へー。知らなかった。家から出ていなさすぎて、世の中の動きについていけてない。お客さんは少なくて、でもなんだかゆったりした空気は流れてて、いい雰囲気だった。発酵食品の店に入ると「下北沢三河化計画」と書かれたボードが飾られてた。三河っていうのは愛知県の豊橋、岡崎、豊田を中心とした徳川家康に代表される地域のことで、わたしの超地元でもある。同じ愛知でも、名古屋弁と三河弁とで方言もまったく違うんだよねー。ってそんなことはどうでもいいんだけど、その発酵食品専門店には岡崎の味噌とか三河の名産が置いてあって、ついいろいろ買ってしまった。気になるものいっぱいあったから、また今度行ってみよう。恋する豚研究所でコロッケもテイクアウトした。小ぶりでさくさくしてておいしかった。
帰宅したら土曜に買ったひまわりが、くたっとしてた。今朝お水を変えたばかりなのに。暑いもんね、と思って花瓶の水に氷を足した。
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ma2moma2mo · 4 years
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6月もあっという間に一週間が過ぎてしまった。急に蒸し暑くなって、体がついていかない。夏も海も好きだけど、わたしは陽射しに弱い。普段なら、徐々に新しい季節を迎えていくのに、4月も5月も消えてしまって二段飛ばしで夏がきたから、上手に体温調節ができないでいる。半袖でも重たい日があって、早々にノースリーブを解禁した。風をはらむようにリネンのスカートも新調した。なんとかこれで乗り越えられたらいいな。
このまえ、知人の飲み屋が営業を再開したというのでのぞきにいった。一般には住所を公開していなくて、基本的には知り合いしか来ない店。わたしはひとりで飲食店に入るのがとても苦手なのだけど、そこはなんとなく平気。けっこう早めの時間(たぶん17時くらい)に行ったら、店主の奥さんと娘ちゃんもいて、みんなで「ひさしぶりですね! 元気にしてました?」なんて超普通の世間話をながら、瓶ビールと奥さん特製のぬか漬けをいただいた。そしたらソファのほうで積み木をしていた娘ちゃんが突然スッとわたしのほうを指差して「遊びたーい!」と言った。もう何度か会ってるけど、遊び相手にビシッと指名されたのは初めて。うれしかったなー。
そうこうしていたら、だんだんとお客さんも集まってきたので席が埋まる前に早めに店を出た。普段家ではあんまりお酒を飲まないけど、ふわふわしていたので帰りになんとなく本搾りを一本買った。よくよく考えたら、自粛期間が始まって初めての外食だった。ちょっとだけ、と思っていたのに飲み過ぎちゃったもんね。でもやっぱり、ひとと会ってしゃべりながら食べたり飲んだりするのはいいなあと思った。帰宅したら奥さんから「今日はありがとう!また来てね!」とDMが届いてた。うれしかったなー。
その店にはたまたま友だちも来ていて、帰り際「月曜に○○さんと飲みますけど、来ません?」と誘われた。彼にもその友だちにもほんとに全然会ってなかったんだけど、なんとなくそれには気が乗らないなあと思った。だから行かない。大袈裟かもしれないけど、危険を冒してまで連絡を取りたいひと、会いたいひとっていうのが、無意識に自分のなかで淘汰されてる。たぶん、みんなきっとそうだと思う。
仕事は徐々に始まってる。打ち合わせも場合によっては対面でしてる。今月は撮影が1本、取材が4本、あとは連載の原稿が2本。なんだか忙しそうな字面。でも、暇です。
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ma2moma2mo · 4 years
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ひさしぶりに遠出をした。車を出してくれるというので、お言葉に甘えて長野県まで、3時間弱?のドライブに出かけた。天気もよくて、高速道路も空いていて、フロント越しに広がる山とか雲とかがなんだか作り物みたいに見えて、バーチャルの世界にいるみたいだった。ここ数か月全然家から出ていなかったし、ほとんどひとにも会っていなかったから、いままで普通だった景色のほうがニセモノみたいっていうか。どっちが本物、とか別にないか。なんだかすごく不思議な感覚だった。滞在中は特になにをするでもなく、散歩して食べて飲んでごろごろしてただけ。東京にいるときと同じっちゃ同じ。だけど、空気が違う気がした。帰りたくないなあって思ったもん。戻ったらまた閉塞的な生活が始まる。だんだん不自由さにも慣れてきて忘れかけてたけど、いまの暮らしはやっぱりイレギュラーだもの。
一泊して、夕方には東京へ戻ってきた。近所の古着屋さんが営業を再開していたので、すこしのぞきにいった。お客さんもチラホラいて、お店のひとのともだちなのかな。「また来るね! がんばってー」と言って帰っていくのが見えた。かわいいスニーカーがあったけど、サイズと値段がわからなかったから、店員さんに聞いて、試着させてもらったりした。「ソールの減りも少ないし、デニムにも似合いますよー」なんて言われて、あ〜なんだかこの感じなつかしい〜と思ったらうれしくなって、ちょっと高かったけどまんまと買ってしまった。だからいまうちの玄関には、ピンク色のコンバースが置いてある。
6月から、ぼちぼち撮影や、対面取材が再開する。すこしどきどきしてる。
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ma2moma2mo · 4 years
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なんかもうハチャメチャだなあと思うことばかりだけど、緊急事態宣言が解除されても「もとの生活、はいどうぞ」なんてことにはなるわけがなく。別にもと通りなんて望まないし、取り戻せ!なんてことも思わないけど、これはもう、ひとりひとりが試されている状況だから、そことどう向き合っていくか、どう折り合いをつけるかを考えていくしかないんじゃないかなと思ってる。仕事というよりどうメイクマネーするか、ひとや社会とのコミュニケーションの仕方、不自由な世の中で心身を健やかに保ちながらいかに自由に生きていくか。たぶん課題はめちゃくちゃある。考え始めたらわけわからなくなって、あー結局大切だなと思う人たちが普通に暮らせていたらそれでいいのかも、なんていう気持ちにもなるけれど、なんとなく、あきらめずにはいたいかなあ。あと、この状況になって、人間関係はわりと淘汰されたんじゃないかと思っている。会えないことがわかってる自粛の期間中でも、なんらかの手段で連絡を取ったひとたちは、やっぱり会いたいひとなんだと思う。だから今後の人生は、そういうひとたちだけで形成されていくかも。逆に言ったら、この期間中に連絡を取らなかったひとたちっていうのは、君にもわたしにも必要ないのかもしれないよ、なんて思ったりする。冷たいでしょうか。
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ma2moma2mo · 4 years
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ここ3〜4年でわたしにとって花はぐっと身近なものになった。いつもの散歩道には気に入りの花屋があって、買い出しのついでにその日のかわいこちゃんを2〜3本買って帰るのが習慣になってる。実はむかしは、そこまで花は好きじゃなかった。いけてもすぐに枯らしてしまうし、もらってもそんなにうれしいと感じたことがなかったんだけど、最近は部屋にあるだけでなんだかホッとする。それを以前取材させてもらった花屋さんに話したら「大人になったからだよ」と言われて不思議とと��ても附に落ちた。子どもは無邪気で愛らしくて自分自身が花のような存在だから花を必要としない。だけど大人になっていろいろなことを経験して疲れてしまうと、癒される存在として花を必要とするようになるんだって。ちょうど今日、代々木上原にいく用事があったので、ひさしぶりにそのひとの営む花屋に顔を出した。「雨の日に似合うやつをくださーい」と言ったら、澄んだ水色のイキシアと、ふわふわの花にしずくがのる様子がかわいいよとスモークツリーを見立ててくれた。片手に傘さして片手に花持って霧雨のなかを歩いて帰宅した。雨だとなんとなくいつもより花が生き生きしてる気がする。わたしは大人なので、今日の花たちもとってもかわいいなと思いながら花瓶にさした。
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